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特表2022-553851黒色腫の処置のためのLAG-3アンタゴニスト
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-26
(54)【発明の名称】黒色腫の処置のためのLAG-3アンタゴニスト
(51)【国際特許分類】
   A61K 45/06 20060101AFI20221219BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20221219BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20221219BHJP
   A61P 37/04 20060101ALI20221219BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20221219BHJP
   C07K 16/28 20060101ALI20221219BHJP
   C07K 16/30 20060101ALI20221219BHJP
   C07K 16/46 20060101ALI20221219BHJP
   C07K 19/00 20060101ALI20221219BHJP
   C12N 15/13 20060101ALN20221219BHJP
   C12N 15/62 20060101ALN20221219BHJP
【FI】
A61K45/06
A61K39/395 N
A61K39/395 T
A61P35/00
A61P37/04
A61P43/00 121
C07K16/28
C07K16/30
C07K16/46
C07K19/00
C12N15/13 ZNA
C12N15/62 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022526158
(86)(22)【出願日】2020-11-06
(85)【翻訳文提出日】2022-06-29
(86)【国際出願番号】 US2020059411
(87)【国際公開番号】W WO2021092380
(87)【国際公開日】2021-05-14
(31)【優先権主張番号】62/932,916
(32)【優先日】2019-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391015708
【氏名又は名称】ブリストル-マイヤーズ スクイブ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL-MYERS SQUIBB COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100122301
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 憲史
(74)【代理人】
【識別番号】100157956
【弁理士】
【氏名又は名称】稲井 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100170520
【弁理士】
【氏名又は名称】笹倉 真奈美
(72)【発明者】
【氏名】スリバスタバ,シバニ
(72)【発明者】
【氏名】アバスクルーン,ミーナ
【テーマコード(参考)】
4C084
4C085
4H045
【Fターム(参考)】
4C084AA20
4C084MA02
4C084NA05
4C084ZB092
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZC751
4C085AA13
4C085AA14
4C085AA16
4C085BB11
4C085EE01
4C085EE03
4C085GG01
4H045AA11
4H045AA30
4H045BA10
4H045BA41
4H045DA76
4H045EA20
4H045EA22
4H045EA28
4H045FA74
(57)【要約】
本発明は、リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)アンタゴニストを用いてヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供する。ある面において、本方法は、LAG-3アンタゴニストおよび細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)阻害剤の組合せを含む。ある面において、本方法は、1個以上の追加の治療薬および/または抗癌剤療法を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a)リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)アンタゴニスト、および
(b)細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)阻害剤
を該患者に投与することを含み、
ここで、該患者が標的化された阻害剤療法に対する感作性変異を有する、方法。
【請求項2】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫の処置方法であって、
(a)LAG-3アンタゴニスト、および
(b)CTLA-4阻害剤
を該患者に投与することを含み、
ここで、該患者が、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法。
【請求項3】
第一選択療法である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
第二選択療法である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
第三選択療法である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
患者が先行療法において進行を有する、請求項2、4または5に記載の方法。
【請求項7】
患者が癌に対する以前の全身療法を受けていない、患者が黒色腫に対する以前の全身療法を受けていない、または患者が切除不能なもしくは転移性の黒色腫に対する以前の全身療法を受けていない、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
患者が以前の免疫腫瘍療法に対してナイーブであり、患者が黒色腫に対する以前の免疫腫瘍療法に対してナイーブであり、または黒色腫が以前の免疫腫瘍療法に対してナイーブである、請求項1から7いずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
患者が組織学的に確認された切除不能なステージIIIまたはステージIVの黒色腫を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
患者が、東部腫瘍学共同研究グループ(ECOG)パフォーマンスステータスが0または1である、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
患者が、標的化阻害剤療法に感受性の、B型急速進行性線維肉腫プロト癌遺伝子(BRAF)、マイトージェン活性化細胞外シグナル調節キナーゼキナーゼ(MEK)、神経芽腫RASウイルス癌遺伝子ホモログ(NRAS)、および/またはプロト癌遺伝子c-KIT(KIT)変異を有する、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
患者が、標的化阻害剤療法に感受性のBRAF変異を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
患者由来の腫瘍組織における1個以上の免疫細胞がLAG-3を発現している、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
免疫細胞の少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または約100%がLAG-3を発現している、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
免疫細胞の少なくとも約1%がLAG-3を発現している、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
免疫細胞が腫瘍浸潤リンパ球である、請求項13から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
腫瘍浸潤リンパ球がCD8 細胞である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
患者由来の腫瘍組織における1個以上の腫瘍細胞がPD-L1を発現している、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
腫瘍細胞の少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または約100%が、PD-L1を発現している、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
腫瘍細胞の少なくとも約1%がPD-L1を発現している、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
LAG-3アンタゴニストが抗LAG-3抗体である、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
抗LAG-3抗体が完全長抗体である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
抗LAG-3抗体が、モノクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体または多重特異性抗体である、請求項21または22に記載の方法。
【請求項24】
多重特異性抗体が、二重親和性再標的化抗体(DART)、DVD-Igまたは二重特異性抗体である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
抗LAG-3抗体が、F(ab’)フラグメント、Fab’フラグメント、Fabフラグメント、Fvフラグメント、scFvフラグメント、dsFvフラグメント、dAbフラグメントまたは一本鎖結合ポリペプチドペプチドである、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
抗LAG-3抗体が、BMS-986016(レラトリマブ)、IMP731(H5L7BW)、MK-4280(28G-10)、REGN3767(フィアンリマブ)、GSK2831781、ヒト化BAP050、IMP-701(LAG-525、イエラミリマブ)、aLAG3(0414)、aLAG3(0416)、Sym022、TSR-033、TSR-075、XmAb22841、MGD013、BI754111、FS118、P 13B02-30、AVA-017、25F7、AGEN1746またはそれらの抗原結合部分である、請求項21から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
抗LAG-3抗体が、配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1ドメイン、CDR2ドメインおよびCDR3ドメインならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1ドメイン、CDR2ドメインおよびCDR3ドメインを含む、請求項21から26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
抗LAG-3抗体が、
(a) 配列番号7に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;
(b) 配列番号8に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;
(c) 配列番号9に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;
(d) 配列番号10に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;
(e) 配列番号11に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(f) 配列番号12に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、請求項21から27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
抗LAG-3抗体が、配列番号3および5にそれぞれ記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む、請求項21から28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
抗LAG-3抗体が、配列番号1および2にそれぞれ記載の配列を含む重鎖および軽鎖を含む、請求項21から24および26から29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
抗LAG-3抗体が、配列番号30および2にそれぞれ記載の配列を含む重鎖および軽鎖を含む、請求項21から24および26から29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
LAG-3アンタゴニストが可溶性LAG-3ポリペプチドである、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
可溶性LAG-3ポリペプチドが融合ポリペプチドである、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
可溶性LAG-3ポリペプチドが、LAG-3細胞外ドメインのリガンド結合フラグメントを含む、請求項32または33に記載の方法。
【請求項35】
LAG-3細胞外ドメインのリガンド結合フラグメントが、配列番号41と少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約98%、少なくとも約99%または約100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
可溶性LAG-3ポリペプチドが半減期延長部分をさらに含む、請求項32から35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
半減期延長部分が、免疫グロブリン定常領域またはその一部、免疫グロブリン結合ポリペプチド、免疫グロブリンG(IgG)、アルブミン結合ポリペプチド(ABP)、PAS化部分、HES化部分、XTEN、PEG化部分、Fc領域、またはそれらの何れかの組合せを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
可溶性LAG-3ポリペプチドがIMP321(エフティラギモドα)である、請求項32から37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
CTLA-4阻害剤が抗CTLA-4抗体である、請求項1から38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
抗CTLA-4抗体が完全長抗体である、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
抗CTLA-4抗体が、モノクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体または多重特異性抗体である、請求項39または40に記載の方法。
【請求項42】
多重特異性抗体が、DART、DVD-Igまたは二重特異性抗体である、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
抗CTLA-4抗体が、F(ab’)フラグメント、Fab’フラグメント、Fabフラグメント、Fvフラグメント、scFvフラグメント、dsFvフラグメント、dAbフラグメントまたは一本鎖結合ポリペプチドペプチドである、請求項39に記載の方法。
【請求項44】
抗CTLA-4抗体が、イピリムマブ、トレメリムマブ、MK-1308、AGEN-1884またはそれらの抗原結合部分である、請求項39から43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
抗CTLA-4抗体が、配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1ドメイン、CDR2ドメインおよびCDR3ドメインならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1ドメイン、CDR2ドメインおよびCDR3ドメインを含む、請求項39から44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
抗CTLA-4抗体が、
(a) 配列番号35に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;
(b) 配列番号36に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;
(c) 配列番号37に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;
(d) 配列番号38に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;
(e) 配列番号39に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(f) 配列番号40に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、請求項39から45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
抗CTLA-4抗体が、配列番号34および32にそれぞれ記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む、請求項39から46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
抗CTLA-4抗体が、イピリムマブの重鎖および軽鎖を含む、請求項39から42および44から47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
LAG-3アンタゴニストおよびCTLA-4阻害剤が静脈内投与用に製剤される、請求項1から48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
LAG-3アンタゴニストおよびCTLA-4阻害剤が別個に製剤される、請求項1から49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
LAG-3アンタゴニストおよびCTLA-4阻害剤が一剤として製剤される、請求項1から49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
LAG-3アンタゴニストが、CTLA-4阻害剤より前に投与される、請求項1から50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
CTLA-4阻害剤が、LAG-3アンタゴニストより前に投与される、請求項1から50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
LAG-3アンタゴニストおよびCTLA-4阻害剤が同時に投与される、請求項1から50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤が、一定用量で投与される、請求項1から54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤が、少なくとも約0.25mg~約2000mg、約0.25mg~約1600mg、約0.25mg~約1200mg、約0.25mg~約800mg、約0.25mg~約400mg、約0.25mg~約100mg、約0.25mg~約50mg、約0.25mg~約40mg、約0.25mg~約30mg、約0.25mg~約20mg、約20mg~約2000mg、約20mg~約1600mg、約20mg~約1200mg、約20mg~約800mg、約20mg~約400mg、約20mg~約100mg、約100mg~約2000mg、約100mg~約1800mg、約100mg~約1600mg、約100mg~約1400mg、約100mg~約1200mg、約100mg~約1000mg、約100mg~約800mg、約100mg~約600mg、約100mg~約400mg、400mg~約2000mg、約400mg~約1800mg、約400mg~約1600mg、約400mg~約1400mg、約400mg~約1200mgまたは約400mg~約1000mgの投与量で投与される、請求項1から55のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤が、約0.25mg、約0.5mg、約0.75mg、約1mg、約1.25mg、約1.5mg、約1.75mg、約2mg、2.25mg、約2.5mg、約2.75mg、約3mg、約3.25mg、約3.5mg、約3.75mg、約4mg、約4.25mg、約4.5mg、約4.75mg、約5mg、約5.25mg、約5.5mg、約5.75mg、約6mg、約6.25mg、約6.5mg、約6.75mg、約7mg、約7.25mg、約7.5mg、約7.75mg、約8mg、約8.25mg、約8.5mg、約8.75mg、約9mg、約9.25mg、約9.5mg、約9.75mg、約10mg、約20mg、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、約200mg、約210mg、約220mg、約230mg、約240mg、約250mg、約260mg、約270mg、約280mg、約290mg、約300mg、約310mg、約320mg、約330mg、約340mg、約350mg、約360mg、約370mg、約380mg、約390mg、約400mg、約410mg、約420mg、約430mg、約440mg、約450mg、約460mg、約470mg、約480mg、約490mg、約500mg、約510mg、約520mg、約530mg、約540mg、約550mg、約560mg、約570mg、約580mg、約590mg、約600mg、約610mg、約620mg、約630mg、約640mg、約650mg、約660mg、約670mg、約680mg、約690mg、約700mg、約710mg、約720mg、約730mg、約740mg、約750mg、約760mg、約770mg、約780mg、約790mg、約800mg、約810mg、約820mg、約830mg、約840mg、約850mg、約860mg、約870mg、約880mg、約890mg、約900mg、約910mg、約920mg、約930mg、約940mg、約950mg、約960mg、約970mg、約980mg、約990mg、約1000mg、約1040mg、約1080mg、約1100mg、約1140mg、約1180mg、約1200mg、約1240mg、約1280mg、約1300mg、約1340mg、約1380mg、約1400mg、約1440mg、約1480mg、約1500mg、約1540mg、約1580mg、約1600mg、約1640mg、約1680mg、約1700mg、約1740mg、約1780mg、約1800mg、約1840mg、約1880mg、約1900mg、約1940mg、約1980mg、または約2000mgの用量で投与される、請求項1から56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤が、体重に応じた用量で投与される、請求項1から54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤が、約0.003mg/kg~約25mg/kg、約0.003mg/kg~約20mg/kg、約0.003mg/kg~約15mg/kg、約0.003mg/kg~約10mg/kg、約0.003mg/kg~約5mg/kg、約0.003mg/kg~約1mg/kg、約0.003mg/kg~約0.9mg/kg、約0.003mg/kg~約0.8mg/kg、約0.003mg/kg~約0.7mg/kg、約0.003mg/kg~約0.6mg/kg、約0.003mg/kg~約0.5mg/kg、約0.003mg/kg~約0.4mg/kg、約0.003mg/kg~約0.3mg/kg、約0.003mg/kg~約0.2mg/kg、約0.003mg/kg~約0.1mg/kg、約0.1mg/kg~約25mg/kg、約0.1mg/kg~約20mg/kg、約0.1mg/kg~約15mg/kg、約0.1mg/kg~約10mg/kg、約0.1mg/kg~約5mg/kg、約0.1mg/kg~約1mg/kg、約1mg/kg~約25mg/kg、約1mg/kg~約20mg/kg、約1mg/kg~約15mg/kg、約1mg/kg~約10mg/kg、約1mg/kg~約5mg/kg、約5mg/kg~約25mg/kg、約5mg/kg~約20mg/kg、約5mg/kg~約15mg/kg、約5mg/kg~約10mg/kg、約10mg/kg~約25mg/kg、約10mg/kg~約20mg/kg、約10mg/kg~約15mg/kg、約15mg/kg~約25mg/kg、約15mg/kg~約20mg/kg、または約20mg/kg~約25mg/kgの用量で投与される、請求項1から54および58のいずれか1項に記載の方法。
【請求項60】
LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤が、約0.003mg/kg、約0.004mg/kg、約0.005mg/kg、約0.006mg/kg、約0.007mg/kg、約0.008mg/kg、約0.009mg/kg、約0.01mg/kg、約0.02mg/kg、約0.03mg/kg、約0.04mg/kg、約0.05mg/kg、約0.06mg/kg、約0.07mg/kg、約0.08mg/kg、約0.09mg/kg、約0.1mg/kg、約0.2mg/kg、約0.3mg/kg、約0.4mg/kg、約0.5mg/kg、約0.6mg/kg、約0.7mg/kg、約0.8mg/kg、約0.9mg/kg、約1.0mg/kg、約2.0mg/kg、約3.0mg/kg、約4.0mg/kg、約5.0mg/kg、約6.0mg/kg、約7.0mg/kg、約8.0mg/kg、約9.0mg/kg、約10.0mg/kg、約11.0mg/kg、約12.0mg/kg、約13.0mg/kg、約14.0mg/kg、約15.0mg/kg、約16.0mg/kg、約17.0mg/kg、約18.0mg/kg、約19.0mg/kg、約20.0mg/kg、約21.0mg/kg、約22.0mg/kg、約23.0mg/kg、約24.0mg/kg、または約25.0mg/kgの用量で投与される、請求項1から54、58および59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤が、約1週間毎に1回、約2週間毎に1回、約3週間毎に1回、約4週間毎に1回、約5週間毎に1回、約6週間毎に1回、約7週間毎に1回、約8週間毎に1回、約9週間毎に1回、約10週間毎に1回、約11週間毎に1回または約12週間毎に1回投与される、請求項1から60のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
患者に追加の治療剤を投与することをさらに含む、請求項1から61のいずれか一項に記載の方法。
【請求項63】
追加の治療剤が抗癌剤を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
抗癌剤が、チロシンキナーゼ阻害剤、抗血管形成剤、チェックポイント阻害剤、チェックポイント刺激剤、化学療法剤、免疫療法剤、白金剤、アルキル化剤、タキサン、ヌクレオシド類縁体、代謝拮抗剤、トピソメラーゼ阻害剤、アントラサイクリン、ビンカアルカロイドまたはそれらの何れかの組合せを含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
チロシンキナーゼ阻害剤が、ダブラフェニブ、ベムラフェニブ、エンコラフェニブ、トラメチニブ、コビメチニブ、ビニメチニブ、またはそれらの何れかの組合せを含む、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
抗血管形成剤が、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、VEGF受容体(VEGFR)、血小板由来増殖因子(PDGF)、PDGF受容体(PDGFR)、アンジオポエチン(Ang)、Ig様およびEGF様ドメインを有するチロシンキナーゼ(Tie)受容体、肝細胞増殖因子(HGF)、チロシン-タンパク質キナーゼMet(c-MET)、C型レクチンファミリー14メンバーA(CLEC14A)、マルチメリン2(MMRN2)、ショックタンパク質70-1A(HSP70-1A)、上皮細胞増殖因子(EGF)、EGF受容体(EGFR)またはそれらの組合せの阻害剤を含む、請求項64に記載の方法。
【請求項67】
抗血管形成剤が、ベバシズマブ、ラムシルマブ、アフリベルセプト、タニビルマブ、オララツマブ、ネスバクマブ、AMG780、MEDI3617、バヌシズマブ、リロツムマブ、フィクラツズマブ、TAK-701、オナルツズマブ、エミベツズマブ、またはそれらの何れかの組合せを含む、請求項64または66に記載の方法。
【請求項68】
チェックポイント阻害剤が、プログラムされた細胞死-1(PD-1)経路阻害剤、T細胞免疫グロブリンおよびITIMドメイン(TIGIT)阻害剤、T細胞免疫グロブリンおよびムチン-ドメイン含有-3(TIM-3)阻害剤、TIM-1阻害剤、TIM-4阻害剤、B7-H3阻害剤、B7-H4阻害剤、BおよびT細胞リンパ球減少剤(BTLA)阻害剤、T細胞活性化(VISTA)阻害剤のVドメインIg抑制剤、インドールアミン 2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)阻害剤、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸化オキシダーゼイソ型2(NOX2)阻害剤、キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR)阻害剤、アデノシンA2a受容体(A2aR)阻害剤、トランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF-β)阻害剤、ホスホイノシチド3キナーゼ(PI3K)阻害剤、CD47阻害剤、CD48阻害剤、CD73阻害剤、CD113阻害剤、シアル酸結合免疫グロブリン様レクチン7(SIGLEC-7)阻害剤、SIGLEC-9阻害剤、SIGLEC-15阻害剤、グルココルチコイド誘導TNFR関連タンパク質(GITR)阻害剤、ガレクチン-1阻害剤、ガレクチン-9阻害剤、癌胎児性抗原関連細胞接着分子-1(CEACAM-1)阻害剤、Gタンパク質共役受容体56(GPR56)阻害剤、糖タンパク質A反復優位型(GARP)阻害剤、2B4阻害剤、プログラムされた細胞死-1ホモログ(PD1H)阻害剤、白血球関連免疫グロブリン様受容体1(LAIR1)阻害剤またはそれらの何れかの組合せを含む、請求項64に記載の方法。
【請求項69】
チェックポイント阻害剤が、PD-1経路阻害剤を含む、請求項64および68のいずれか一項に記載の方法。
【請求項70】
PD-1経路阻害剤が、抗PD-1抗体および/または抗PD-L1抗体である、請求項68または69に記載の方法。
【請求項71】
PD-1経路阻害剤が、抗PD-1抗体である、請求項68から70のいずれか一項に記載の方法。
【請求項72】
抗PD-1抗体が完全長抗体である、請求項70または71に記載の方法。
【請求項73】
抗PD-1抗体が、モノクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体または多重特異性抗体である、請求項70から72のいずれか一項に記載の方法。
【請求項74】
多特異性抗体が、DART、DVD-Igまたは二重特異性抗体である、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
抗PD-1抗体が、F(ab’)フラグメント、Fab’フラグメント、Fabフラグメント、Fvフラグメント、scFvフラグメント、dsFvフラグメント、dAbフラグメントまたは一本鎖結合ポリペプチドペプチドである、請求項70または71に記載の方法。
【請求項76】
抗PD-1抗体が、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、PDR001(スパルタリズマブ)、MEDI-0680、TSR-042、セミプリマブ、JS001、PF-06801591、BGB-A317、BI 754091、INCSHR1210、GLS-010、AM-001、STI-1110、AGEN2034、MGA012、BCD-100、IBI308、SSI-361またはそれらの抗原結合部分である、請求項70から75のいずれか一項に記載の方法。
【請求項77】
PD-1経路阻害剤が可溶性PD-L2ポリペプチドである、請求項68または69に記載の方法。
【請求項78】
可溶性PD-L2ポリペプチドが、融合ポリペプチドである、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
可溶性PD-L2ポリペプチドが、PD-L2細胞外ドメインのリガンド結合フラグメントを含む、請求項77または78に記載の方法。
【請求項80】
可溶性PD-L2ポリペプチドが、半減期延長部分をさらに含む、請求項77から79のいずれか一項に記載の方法。
【請求項81】
半減期延長部分が、免疫グロブリン定常領域またはその一部、免疫グロブリン結合ポリペプチド、免疫グロブリンG(IgG)、アルブミン結合ポリペプチド(ABP)、PAS化部位、HES化部位、XTEN、PEG化部位、Fc領域またはそれらの何れかの組合せを含む、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
可溶性PD-L2ポリペプチドがAMP-224である、請求項77から81のいずれか一項に記載の方法。
【請求項83】
PD-1経路阻害剤が抗PD-L1抗体である、請求項68から70のいずれか一項に記載の方法。
【請求項84】
抗PD-L1抗体が完全長抗体である、請求項70または83に記載の方法。
【請求項85】
抗PD-L1抗体が、モノクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体または多重特異性抗体である、請求項70および83から84のいずれか一項に記載の方法。
【請求項86】
多重特異性抗体が、DART、DVD-Igまたは二重特異性抗体である、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
抗PD-L1抗体が、F(ab’)フラグメント、Fab’フラグメント、Fabフラグメント、Fvフラグメント、scFvフラグメント、dsFvフラグメント、dAbフラグメントまたは一本鎖結合ポリペプチドペプチドである、請求項70または83に記載の方法。
【請求項88】
抗PD-L1抗体が、BMS-936559、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、アベルマブ、STI-1014、CX-072、KN035、LY3300054、BGB-A333、ICO 36、CK-301、またはそれらの抗原結合部分である、請求項70および83から87のいずれか一項に記載の方法。
【請求項89】
PD-1経路阻害剤がBMS-986189である、請求項68または69に記載の方法。
【請求項90】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a) 約360mg用量の抗LAG-3抗体、および
(b) 約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体、
を該患者に投与することを含む、方法。
【請求項91】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a) 約720mg用量の抗LAG-3抗体、および
(b) 約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体
を該患者に投与することを含む、方法
【請求項92】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a) 約1080mg用量の抗LAG-3抗体、および
(b) 約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体
を該患者に投与することを含む、方法
【請求項93】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a) 約1200mg用量の抗LAG-3抗体、および
(b) 約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体
を該患者に投与することを含む、方法
【請求項94】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a) 約360mg用量の抗LAG-3抗体、および
(b) 約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体
を該患者に投与することを含み、
ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法。
【請求項95】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a) 約720mg用量の抗LAG-3抗体、および
(b) 約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体
を該患者に投与することを含み、
ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法。
【請求項96】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a) 約1080mg用量の抗LAG-3抗体、および
(b) 約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体
を該患者に投与することを含み、
ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法。
【請求項97】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a) 約1200mg用量の抗LAG-3抗体、および
(b) 約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体
を該患者に投与することを含み、
ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法。
【請求項98】
抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体が、約1週間毎に1回、約2週間毎に1回、約3週間毎に1回、約4週間毎に1回、約5週間毎に1回、約6週間毎に1回、約7週間毎に1回、約8週間毎に1回、約9週間毎に1回、約10週間毎に1回、約11週間毎に1回、または約12週間毎に1回投与される、請求項90から97のいずれか一項に記載の方法。
【請求項99】
患者が、組織学的に確認された切除不能なステージIIIまたはステージIVの黒色腫を有する、請求項90から98のいずれか一項に記載の方法。
【請求項100】
患者が、東部腫瘍学共同研究グループ(ECOG)パフォーマンスステータスが0または1である、請求項90から99のいずれか一項に記載の方法。
【請求項101】
患者由来の腫瘍組織中の1個以上の免疫細胞が、LAG-3を発現する、請求項90から100のいずれか一項に記載の方法。
【請求項102】
免疫細胞の少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または約100%がLAG-3を発現している、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
免疫細胞の少なくとも約1%がLAG-3を発現している、請求項101または102に記載の方法。
【請求項104】
免疫細胞が腫瘍浸潤リンパ球である、請求項101から103のいずれか一項に記載の方法。
【請求項105】
腫瘍浸潤リンパ球がCD8細胞である、請求項104に記載の方法。
【請求項106】
患者の腫瘍浸潤リンパ球細胞の約1%より多くがLAG-3を発現している、請求項104または105に記載の方法。
【請求項107】
患者由来の腫瘍組織中の1個以上の腫瘍細胞がPD-L1を発現している、請求項90から106のいずれか一項に記載の方法。
【請求項108】
腫瘍細胞の少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または約100%がPD-L1を発現している、請求項107に記載の方法。
【請求項109】
腫瘍細胞の少なくとも約1%がPD-L1を発現する、請求項107または108に記載の方法。
【請求項110】
患者の腫瘍細胞の約1%より多くがPD-L1を発現する、請求項107から109のいずれか一項に記載の方法。
【請求項111】
患者の腫瘍細胞がBRAF V600変異を含む、請求項90から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項112】
抗LAG-3抗体および/または抗CTLA-4抗体が完全長抗体である、請求項90から111のいずれか一項に記載の方法。
【請求項113】
抗LAG-3抗体および/または抗CTLA-4抗体が、モノクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体または多重特異性抗体である、請求項90から112のいずれか一項に記載の方法。
【請求項114】
多重特異性抗体が、二重親和性再標的化抗体(DART)、DVD-Igまたは二重特異性抗体である、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
抗LAG-3抗体および/または抗CTLA-4抗体が、F(ab’)フラグメント、Fab’フラグメント、Fabフラグメント、Fvフラグメント、scFvフラグメント、dsFvフラグメント、dAbフラグメントまたは一本鎖結合ポリペプチドペプチドである、請求項90から111のいずれか一項に記載の方法。
【請求項116】
抗LAG-3抗体が、BMS-986016(レラトリマブ)、IMP731(H5L7BW)、MK4280(28G-10)、REGN3767(フィアンリマブ)、GSK2831781、ヒト化BAP050、IMP-701(LAG-525、イエラミリマブ)、aLAG3(0414)、aLAG3(0416)、Sym022、TSR-033、TSR-075、XmAb22841、MGD013、BI754111、FS118、P 13B02-30、AVA-017、25F7、AGEN1746、またはその抗原結合部分である、請求項90から115のいずれか一項に記載の方法。
【請求項117】
抗LAG-3抗体が、配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、請求項90から116のいずれか一項に記載の方法。
【請求項118】
抗LAG-3抗体が
(a) 配列番号7に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;
(b)配列番号8に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;
(c) 配列番号9に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;
(d) 配列番号10に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;
(e) 配列番号11に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(f) 配列番号12に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、請求項90から117のいずれか一項に記載の方法。
【請求項119】
抗LAG-3抗体が、それぞれ配列番号3および配列番号5に記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む、請求項90から118のいずれか一項に記載の方法。
【請求項120】
抗LAG-3抗体が、それぞれ配列番号1および配列番号2に記載の配列を含む重鎖および軽鎖を含む、請求項90から114および116から119のいずれか一項に記載の方法。
【請求項121】
抗LAG-3抗体が、それぞれ配列番号30および配列番号2に記載の配列を含む重鎖および軽鎖を含む、請求項90から114および116から119のいずれか一項に記載の方法。
【請求項122】
抗CTLA-4抗体が、イピリムマブ、トレメリムマブ、MK-1308、AGEN-1884、またはその抗原結合部分である、請求項90から121のいずれか一項に記載の方法。
【請求項123】
抗CTLA-4抗体が、配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、請求項90から122のいずれか一項に記載の方法。
【請求項124】
抗CTLA-4抗体が、
(a) 配列番号35に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;
(b)配列番号36に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;
(c) 配列番号37に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;
(d) 配列番号38に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;
(e)配列番号39に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(f) 配列番号40に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、請求項90から123のいずれか一項に記載の方法。
【請求項125】
抗CTLA-4抗体が、それぞれ配列番号34および32に記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む、請求項90から124のいずれか一項に記載の方法。
【請求項126】
抗CTLA-4抗体が、イピリムマブの重鎖および軽鎖を含む、請求項90から114および116から125のいずれか一項に記載の方法。
【請求項127】
PD-1経路阻害剤を投与することをさらに含む、請求項90から126のいずれか一項に記載の方法。
【請求項128】
PD-1経路阻害剤が、抗PD-1抗体および/または抗PD-L1抗体である、請求項127に記載の方法。
【請求項129】
抗PD-1抗体が、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、PDR001(スパルタリズマブ)、MEDI-0680、TSR-042、REGN2810(セミプリマブ)、JS001、PF-06801591、BGB-A317、BI 754091、INCSHR1210、GLS-010、AM-001、STI-1110、AGEN2034、MGA012、BCD-100、IBI308、SSI-361、またはそれらの抗原結合部分である、請求項128に記載の方法。
【請求項130】
抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体が、静脈内投与用に製剤されている、請求項90から129のいずれか一項に記載の方法。
【請求項131】
抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体が別個に製剤されている、請求項90から130のいずれか一項に記載の方法。
【請求項132】
抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体が一剤として製剤されている、請求項90から130のいずれか一項に記載の方法。
【請求項133】
抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体が共投与される、請求項90から131のいずれか一項に記載の方法。
【請求項134】
抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体が別個に投与される、請求項90から131のいずれか一項に記載の方法。
【請求項135】
抗LAG-3抗体が抗CTLA-4抗体と同時に投与される、請求項90から131のいずれか一項に記載の方法。
【請求項136】
抗LAG-3抗体が、抗CTLA-4抗体の投与前に投与される、請求項90から131のいずれか一項に記載の方法。
【請求項137】
抗LAG-3抗体が、抗CTLA-4抗体の投与後に投与される、請求項90から131のいずれか一項に記載の方法。
【請求項138】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体、ならびに
(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4抗体
を該患者に投与することを含み、
ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法。
【請求項139】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体の約360mg用量、ならびに
(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4の約3mg/kg用量
を該患者に投与することを含む、方法。
【請求項140】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体の約720mg用量、ならびに
(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4の約3mg/kg用量
を該患者に投与することを含む、方法。
【請求項141】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体の約1080mg用量、ならびに
(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4の約3mg/kg用量
を該患者に投与することを含む、方法。
【請求項142】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体の約1200mg用量、ならびに
(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4の約3mg/kg用量
を該患者に投与することを含む、方法。
【請求項143】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体の約360mg用量、ならびに
(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量
を該患者に投与することを含み、
ここで患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法。
【請求項144】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体の約720mg用量、ならびに
(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量
を該患者に投与することを含み、
ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法。
【請求項145】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体の約1080mg用量、ならびに
(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量
を該患者に投与することを含み、
ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法。
【請求項146】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体の約1200mg用量、ならびに
(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量
を該患者に投与することを含み、
ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法。
【請求項147】
抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体が、約1週間毎に1回、約2週間毎に1回、約3週間毎に1回、約4週間毎に1回、約5週間毎に1回、約6週間毎に1回、約7週間毎に1回、約8週間毎に1回、約9週間毎に1回、約10週間毎に1回、約11週間毎に1回、または約12週間毎に1回投与される、請求項138から146のいずれか一項に記載の方法。
【請求項148】
抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体が、約3週間毎に1回投与される、請求項138から147のいずれか一項に記載の方法。
【請求項149】
患者が、組織学的に確認された切除不能なステージIIIまたはステージIVの黒色腫を有する、請求項138から148のいずれか一項に記載の方法。
【請求項150】
患者が、東部腫瘍学共同研究グループ(ECOG)パフォーマンスステータスが0または1である、請求項138から149のいずれか一項に記載の方法。
【請求項151】
患者由来の腫瘍組織中の1個以上の免疫細胞が、LAG-3を発現する、請求項138から150のいずれか一項に記載の方法。
【請求項152】
免疫細胞の少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または約100%がLAG-3を発現している、請求項151に記載の方法。
【請求項153】
免疫細胞の少なくとも約1%がLAG-3を発現している、請求項151または152に記載の方法。
【請求項154】
免疫細胞が腫瘍浸潤リンパ球である、請求項151から153のいずれか一項に記載の方法。
【請求項155】
腫瘍浸潤リンパ球がCD8細胞である、請求項154に記載の方法。
【請求項156】
患者の腫瘍浸潤リンパ球細胞の約1%より多くがLAG-3を発現する、請求項154または155に記載の方法。
【請求項157】
患者由来の腫瘍組織中の1個以上の腫瘍細胞がPD-L1を発現する、請求項138から156のいずれか一項に記載の方法。
【請求項158】
腫瘍細胞の少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または約100%がPD-L1を発現する、請求項157に記載の方法。
【請求項159】
腫瘍細胞の少なくとも約1%がPD-L1を発現する、請求項157または158に記載の方法。
【請求項160】
患者の腫瘍細胞の1%より多くがPD-L1を発現する、請求項157から159のいずれか一項に記載の方法。
【請求項161】
患者の腫瘍細胞がBRAF V600変異を含む、請求項138から160のいずれか一項に記載の方法。
【請求項162】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a)約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mg用量の、
(i) 配列番号7に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii) 配列番号8に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;
(iii) 配列番号9に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv) 配列番号10に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;
(v) 配列番号11に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号12に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む抗LAG-3抗体、ならびに
(b)約3mg/kg用量の、
(i)配列番号35に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号36に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;
(iii) 配列番号37に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv) 配列番号38に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;
(v) 配列番号39に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi) 配列番号40に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む抗CTLA-4抗体を、該患者に投与することを含む、方法。
【請求項163】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a)約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mg用量の、
(i) 配列番号7に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii) 配列番号8に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;
(iii) 配列番号9に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv) 配列番号10に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;
(v) 配列番号11に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号12に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3、
を含む抗LAG-3抗体、ならびに
(b)約3mg/kg用量の、
(i)配列番号35に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号36に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;
(iii) 配列番号37に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv) 配列番号38に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;
(v) 配列番号39に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi) 配列番号40に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む抗CTLA-4抗体を、該患者に投与することを含み、
ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法。
【請求項164】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a) 配列番号3および5にそれぞれ記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む抗LAG-3抗体の約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mg用量、および
(b) 配列番号34および32にそれぞれ記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量
のそれぞれの有効量を該患者に投与することを含む、方法。
【請求項165】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a)それぞれ配列番号3および5に記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む抗LAG-3抗体の約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mg用量、および
(b)それぞれ配列番号34および32に記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量
を該患者に投与することを含み、
ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法。
【請求項166】
抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体が、約1週間毎に1回、約2週間毎に1回、約3週間毎に1回、約4週間毎に1回、約5週間毎に1回、約6週間毎に1回、約7週間毎に1回、約8週間毎に1回、約9週間毎に1回、約10週間毎に1回、約11週間毎に1回、または約12週間毎に1回投与される、請求項162から165のいずれか一項に記載の方法。
【請求項167】
抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体が、約3週間毎に1回投与される、請求項162から166のいずれか一項に記載の方法。
【請求項168】
抗LAG-3抗体がリラトリマブである、請求項90から167のいずれか一項に記載の方法。
【請求項169】
抗CTLA-4抗体がイピリムマブである、請求項90から168のいずれか一項に記載の方法。
【請求項170】
ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、
(a) 配列番号7に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;
(b) 配列番号8に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;
(c) 配列番号9に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;
(d) 配列番号10に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;
(e) 配列番号11に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(f) 配列番号12に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む抗LAG-3抗体を該患者に投与することを含み、
ここで、患者が、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されており;かつ、抗LAG-3抗体の少なくとも1用量が、約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mgの用量で投与される、方法。
【請求項171】
患者が化学療法をさらに投与される、請求項90から170のいずれか一項に記載の方法。
【請求項172】
患者の腫瘍細胞がフィブリノーゲン様タンパク質1(FGL1)を発現している、請求項90から171のいずれか一項に記載の方法。
【請求項173】
腫瘍標本におけるBRAF V600E変異の存在が、処置開始前に確認される、請求項1から172のいずれか一項に記載の方法。
【請求項174】
BRAF V600E変異の存在が、cobas(登録商標) 4800 BRAF V600変異テストを用いて確認される、請求項173に記載の方法。
【請求項175】
患者がPD-1経路阻害剤をさらに投与されない、請求項90から126および130から174のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本PCT出願は、2019年11月8日出願の米国仮特許出願第62/932,916号に基づく優先権の利益を主張し、それらの内容全体を引用により本明細書中に包含させる。
【0002】
発明の分野
本明細書に記載の本発明は、リンパ球活性化遺伝子3(LAG-3)アンタゴニストを含む、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
ヒト癌は、多数の遺伝子変異およびエピジェネティックな変化を有し、免疫系に認識され得るネオ抗原を生成する(Sjoblom et al. (2006) Science 314:268-74)。Tリンパ球およびBリンパ球からなる適応免疫系は、多様な腫瘍抗原に反応する幅広い能力および優れた特異性を有し、強力な抗がん作用が期待できる。さらに、免疫系はかなりの可塑性を示し、記憶の要素も有している。このような適応免疫系の特性をうまく利用することができれば、免疫療法は全てのがん療法の中で特異な存在となり得る。
【0004】
リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3;CD223)は、活性化されたCD4およびCD8T細胞、ならびにNK細胞および樹状細胞のサブセットの細胞表面上に発現するI型膜貫通タンパク質である(Triebel F, et al., J. Exp. Med. 1990; 171:1393-1405; Workman C J, et al., J. Immunol. 2009; 182(4):1885-91)。LAG-3は、Tヘルパー細胞活性化のための共受容体であるCD4と密接に関連している。両分子は、4つの細胞外Ig様ドメインを有し、主要組織適合複合体(MHC)クラスIIへ結合する。CD4とは対照的に、LAG-3は活性化T細胞の細胞表面にのみ発現し、その細胞表面からの切断によりLAG-3シグナル伝達を停止させる。LAG-3は可溶性タンパク質としても見出されるが、機能は不明である。
【0005】
細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)は、CD28ファミリーに属する免疫阻害受容体である。CTLA-4は、インビボではT細胞にのみ発現され、2つのリガンド、CD80およびCD86(それぞれB7-1およびB7-2とも呼ばれる)に結合する。
【0006】
本発明の目的は、切除不能または転移性黒色腫を処置するための改善された方法を提供することである。
【発明の概要】
【0007】
発明の概要
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法に関し、(a)リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3)アンタゴニスト、および(b)細胞障害性Tリンパ球抗原4(CTLA-4)阻害剤を該患者に投与することを含み、ここで、患者は標的化された阻害剤療法に対する感受性突然変異を有する、方法に関する。
【0008】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a)LAG-3アンタゴニスト、および(b)CTLA-4阻害剤を該患者に投与することを含み、ここで、患者は黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法に関する。
【0009】
ある面において、本方法は、第一選択療法である。
【0010】
ある面において、本方法は、第二選択療法である。
【0011】
ある面において、本方法は、第三選択療法である。
【0012】
ある面において、患者は、先行療法(prior therapy)において進行している。
【0013】
ある面において、患者は癌に対する以前の全身療法を受けていないか、患者は黒色腫に対する以前の全身療法を受けていないか、または患者は切除不能又は転移性黒色腫に対する以前の全身療法を受けていない。
【0014】
ある面において、患者は以前の免疫腫瘍療法に対してナイーブであり、患者は黒色腫に対する以前の免疫腫瘍療法に対してナイーブであり、または黒色腫が以前の免疫腫瘍療法に対してナイーブである。
【0015】
ある面において、患者は、組織学的に確認された切除不能なステージIIIまたはステージIVの黒色腫を有する。
【0016】
ある面において、患者は、東部腫瘍学共同研究グループ(Eastern Cooperative Oncology Group:ECOG)のパフォーマンスステータスが0または1である。
【0017】
ある面において、患者は、標的化された阻害剤療法に感受性の、B型急速進行性線維肉腫プロト癌遺伝子(BRAF)、マイトージェン活性化細胞外シグナル調節キナーゼキナーゼ(MEK)、神経芽腫RASウイルス癌遺伝子ホモログ(NRAS)、および/またはプロト癌遺伝子c-KIT(KIT)変異を有する。ある面において、患者は、標的化阻害剤療法に感受性のBRAF変異を有する。
【0018】
ある面において、患者由来の腫瘍組織における1個以上の免疫細胞がLAG-3を発現している。ある面において、免疫細胞の少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または約100%がLAG-3を発現している。ある面において、免疫細胞は腫瘍浸潤リンパ球である。ある面において、腫瘍浸潤リンパ球はCD8 細胞である。
【0019】
ある面において、患者由来の腫瘍組織における1個以上の腫瘍細胞がPD-L1を発現している。ある面において、腫瘍細胞の少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または約100%がPD-L1を発現している。ある面において、腫瘍細胞の少なくとも約1%がPD-L1を発現している。
【0020】
ある面において、LAG-3アンタゴニストは抗LAG-3抗体である。
【0021】
ある面において、抗LAG-3抗体は完全長抗体である。
【0022】
ある面において、抗LAG-3抗体は、モノクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体または多重特異性抗体である。ある面において、多重特異性抗体が、二重親和性再標的化抗体(DART)、DVD-Igまたは二重特異性抗体である。
【0023】
ある面において、抗LAG-3抗体は、F(ab’)フラグメント、Fab’フラグメント、Fabフラグメント、Fvフラグメント、scFvフラグメント、dsFvフラグメント、dAbフラグメントまたは一本鎖結合ポリペプチドペプチドである。
【0024】
ある面において、抗LAG-3抗体は、BMS-986016(レラトリマブ)、IMP731(H5L7BW)、MK-4280(28G-10)、REGN3767(フィアンリマブ;fianlimab)、GSK2831781、ヒト化BAP050、IMP-701(LAG-5250、イエラミリマブ)、aLAG3(0414)、aLAG3(0416)、Sym022、TSR-033、TSR-075、XmAb22841、MGD013、BI754111、FS118、P 13B02-30、AVA-017、25F7、AGEN1746またはそれらの抗原結合部分である。
【0025】
ある面において、抗LAG-3抗体は、配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1ドメイン、CDR2ドメインおよびCDR3ドメインならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1ドメイン、CDR2ドメインおよびCDR3ドメインを含む。
【0026】
ある面において、抗LAG-3抗体は、(a) 配列番号7に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;(b) 配列番号8に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;(c) 配列番号9に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;(d) 配列番号10に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(e) 配列番号11に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および、
(f) 配列番号12に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3、を含む。
【0027】
ある面において、抗LAG-3抗体は、配列番号3および5にそれぞれ記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む。
【0028】
ある面において、抗LAG-3抗体は、配列番号1および2にそれぞれ記載の配列を含む重鎖および軽鎖を含む。
【0029】
ある面において、抗LAG-3抗体は、配列番号30および2にそれぞれ記載の配列を含む重鎖および軽鎖を含む。
【0030】
ある面において、LAG-3アンタゴニストは可溶性LAG-3ポリペプチドである。ある面において、可溶性LAG-3ポリペプチドは融合ポリペプチドである。ある面において、可溶性LAG-3ポリペプチドは、LAG-3細胞外ドメインのリガンド結合フラグメントを含む。ある面において、LAG-3細胞外ドメインのリガンド結合フラグメントは、配列番号41と少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約98%、少なくとも約99%または約100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。ある面において、可溶性LAG-3ポリペプチドは半減期延長部分をさらに含む。ある面において、半減期延長部分が、免疫グロブリン定常領域またはその一部、免疫グロブリン結合ポリペプチド、免疫グロブリンG(IgG)、アルブミン結合ポリペプチド(ABP)、PAS化部分、HES化部分、XTEN、PEG化部分、Fc領域、またはそれらの何れかの組合せを含む。ある面において、可溶性LAG-3ポリペプチドはIMP321(エフティラギモドα)である。
【0031】
ある面において、CTLA-4阻害剤は抗CTLA-4抗体である。
【0032】
ある面において、抗CTLA-4抗体は完全長抗体である。
【0033】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、モノクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体または多重特異性抗体である。ある面において、多重特異性抗体は、DART、DVD-Igまたは二重特異性抗体である。
【0034】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、F(ab’)フラグメント、Fab’フラグメント、Fabフラグメント、Fvフラグメント、scFvフラグメント、dsFvフラグメント、dAbフラグメントまたは一本鎖結合ポリペプチドペプチドである。
【0035】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、イピリムマブ、トレメリムマブ、MK-1308、AGEN-1884またはそれらの抗原結合部分である。
【0036】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1ドメイン、CDR2ドメインおよびCDR3ドメインならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1ドメイン、CDR2ドメインおよびCDR3ドメインを含む。
【0037】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、(a) 配列番号35に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;(b) 配列番号36に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;(c) 配列番号37に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;(d) 配列番号38に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(e) 配列番号39に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および、(f) 配列番号40に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む。
【0038】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、配列番号34および32にそれぞれ記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む。
【0039】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、イピリムマブの重鎖および軽鎖を含む。
【0040】
ある面において、LAG-3アンタゴニストおよびCTLA-4阻害剤は静脈内投与用に製剤される。
【0041】
ある面において、LAG-3アンタゴニストおよびCTLA-4阻害剤は別個に製剤される。
【0042】
ある面において、LAG-3アンタゴニストおよびCTLA-4阻害剤は一剤として製剤される。
【0043】
ある面において、LAG-3アンタゴニストは、CTLA-4阻害剤より前に投与される。
【0044】
ある面において、CTLA-4阻害剤は、LAG-3アンタゴニストより前に投与される。
【0045】
ある面において、LAG-3アンタゴニストおよびCTLA-4阻害剤は同時に投与される。
【0046】
ある面において、LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤は、一定用量で投与される。
【0047】
ある面において、LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤は、少なくとも約0.25mg~約2000mg、約0.25mg~約1600mg、約0.25mg~約1200mg、約0.25mg~約800mg、約0.25mg~約400mg、約0.25mg~約100mg、約0.25mg~約50mg、約0.25mg~約40mg、約0.25mg~約30mg、約0.25mg~約20mg、約20mg~約2000mg、約20mg~約1600mg、約20mg~約1200mg、約20mg~約800mg、約20mg~約400mg、約20mg~約100mg、約100mg~約2000mg、約100mg~約1800mg、約100mg~約1600mg、約100mg~約1400mg、約100mg~約1200mg、約100mg~約1000mg、約100mg~約800mg、約100mg~約600mg、約100mg~約400mg、400mg~約2000mg、約400mg~約1800mg、約400mg~約1600mg、約400mg~約1400mg、約400mg~約1200mgまたは約400mg~約1000mgの投与量で投与される。
【0048】
ある面において、LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤は、約0.25mg、約0.5mg、約0.75mg、約1mg、約1.25mg、約1.5mg、約1.75mg、約2mg、2.25mg、約2.5mg、約2.75mg、約3mg、約3.25mg、約3.5mg、約3.75mg、約4mg、約4.25mg、約4.5mg、約4.75mg、約5mg、約5.25mg、約5.5mg、約5.75mg、約6mg、約6.25mg、約6.5mg、約6.75mg、約7mg、約7.25mg、約7.5mg、約7.75mg、約8mg、約8.25mg、約8.5mg、約8.75mg、約9mg、約9.25mg、約9.5mg、約9.75mg、約10mg、約20mg、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、約200mg、約210mg、約220mg、約230mg、約240mg、約250mg、約260mg、約270mg、約280mg、約290mg、約300mg、約310mg、約320mg、約330mg、約340mg、約350mg、約360mg、約370mg、約380mg、約390mg、約400mg、約410mg、約420mg、約430mg、約440mg、約450mg、約460mg、約470mg、約480mg、約490mg、約500mg、約510mg、約520mg、約530mg、約540mg、約550mg、約560mg、約570mg、約580mg、約590mg、約600mg、約610mg、約620mg、約630mg、約640mg、約650mg、約660mg、約670mg、約680mg、約690mg、約700mg、約710mg、約720mg、約730mg、約740mg、約750mg、約760mg、約770mg、約780mg、約790mg、約800mg、約810mg、約820mg、約830mg、約840mg、約850mg、約860mg、約870mg、約880mg、約890mg、約900mg、約910mg、約920mg、約930mg、約940mg、約950mg、約960mg、約970mg、約980mg、約990mg、約1000mg、約1040mg、約1080mg、約1100mg、約1140mg、約1180mg、約1200mg、約1240mg、約1280mg、約1300mg、約1340mg、約1380mg、約1400mg、約1440mg、約1480mg、約1500mg、約1540mg、約1580mg、約1600mg、約1640mg、約1680mg、約1700mg、約1740mg、約1780mg、約1800mg、約1840mg、約1880mg、約1900mg、約1940mg、約1980mg、または約2000mgの用量で投与される
【0049】
ある面において、LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤は、体重に応じた用量で投与される。
【0050】
ある面において、LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤は、約0.003mg/kg~約25mg/kg、約0.003mg/kg~約20mg/kg、約0.003mg/kg~約15mg/kg、約0.003mg/kg~約10mg/kg、約0.003mg/kg~約5mg/kg、約0.003mg/kg~約1mg/kg、約0.003mg/kg~約0.9mg/kg、約0.003mg/kg~約0.8mg/kg、約0.003mg/kg~約0.7mg/kg、約0.003mg/kg~約0.6mg/kg、約0.003mg/kg~約0.5mg/kg、約0.003mg/kg~約0.4mg/kg、約0.003mg/kg~約0.3mg/kg、約0.003mg/kg~約0.2mg/kg、約0.003mg/kg~約0.1mg/kg、約0.1mg/kg~約25mg/kg、約0.1mg/kg~約20mg/kg、約0.1mg/kg~約15mg/kg、約0.1mg/kg~約10mg/kg、約0.1mg/kg~約5mg/kg、約0.1mg/kg~約1mg/kg、約1mg/kg~約25mg/kg、約1mg/kg~約20mg/kg、約1mg/kg~約15mg/kg、約1mg/kg~約10mg/kg、約1mg/kg~約5mg/kg、約5mg/kg~約25mg/kg、約5mg/kg~約20mg/kg、約5mg/kg~約15mg/kg、約5mg/kg~約10mg/kg、約10mg/kg~約25mg/kg、約10mg/kg~約20mg/kg、約10mg/kg~約15mg/kg、約15mg/kg~約25mg/kg、約15mg/kg~約20mg/kg、または約20mg/kg~約25mg/kgの用量で投与される。
【0051】
ある面において、LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤は、約0.003mg/kg、約0.004mg/kg、約0.005mg/kg、約0.006mg/kg、約0.007mg/kg、約0.008mg/kg、約0.009mg/kg、約0.01mg/kg、約0.02mg/kg、約0.03mg/kg、約0.04mg/kg、約0.05mg/kg、約0.06mg/kg、約0.07mg/kg、約0.08mg/kg、約0.09mg/kg、約0.1mg/kg、約0.2mg/kg、約0.3mg/kg、約0.4mg/kg、約0.5mg/kg、約0.6mg/kg、約0.7mg/kg、約0.8mg/kg、約0.9mg/kg、約1.0mg/kg、約2.0mg/kg、約3.0mg/kg、約4.0mg/kg、約5.0mg/kg、約6.0mg/kg、約7.0mg/kg、約8.0mg/kg、約9.0mg/kg、約10.0mg/kg、約11.0mg/kg、約12.0mg/kg、約13.0mg/kg、約14.0mg/kg、約15.0mg/kg、約16.0mg/kg、約17.0mg/kg、約18.0mg/kg、約19.0mg/kg、約20.0mg/kg、約21.0mg/kg、約22.0mg/kg、約23.0mg/kg、約24.0mg/kg、または約25.0mg/kgの用量で投与される。
【0052】
ある面において、LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤は、約1週間毎に1回、約2週間毎に1回、約3週間毎に1回、約4週間毎に1回、約5週間毎に1回、約6週間毎に1回、約7週間毎に1回、約8週間毎に1回、約9週間毎に1回、約10週間毎に1回、約11週間毎に1回または約12週間毎に1回投与される。
【0053】
ある面において、この方法は、患者に追加の治療剤を投与することをさらに含む。ある面において、追加の治療剤は抗癌剤を含む。ある面において、抗癌剤は、チロシンキナーゼ阻害剤、抗血管形成剤、チェックポイント阻害剤、チェックポイント刺激剤、化学療法剤、免疫療法剤、白金剤、アルキル化剤、タキサン、ヌクレオシド類縁体、代謝拮抗剤、トピソメラーゼ阻害剤、アントラサイクリン、ビンカアルカロイドまたはそれらの何れかの組合せを含む。
【0054】
ある面において、チロシンキナーゼ阻害剤は、ダブラフェニブ、ベムラフェニブ、エンコラフェニブ、トラメチニブ、コビメチニブ、ビニメチニブ、またはそれらの何れかの組合せを含む。
【0055】
ある面において、抗血管形成剤は、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、VEGF受容体(VEGFR)、血小板由来増殖因子(PDGF)、PDGF受容体(PDGFR)、アンジオポエチン(Ang)、Ig様およびEGF様ドメインを有するチロシンキナーゼ(Tie)受容体、肝細胞増殖因子(HGF)、チロシン-タンパク質キナーゼMet(c-MET)、C型レクチンファミリー14メンバーA(CLEC14A)、マルチメリン2(MMRN2)、ショックタンパク質70-1A(HSP70-1A)、上皮細胞増殖因子(EGF)、EGF受容体(EGFR)またはそれらの組合せの阻害剤を含む。
【0056】
ある面において、抗血管形成剤は、ベバシズマブ、ラムシルマブ、アフリベルセプト、タニビルマブ、オララツマブ、ネスバクマブ、AMG780、MEDI3617、バヌシズマブ、リロツマブ、フィクラツズマブ、TAK-701、オナルツズマブ、エミベツズマブ、またはそれらの何れかの組合せを含む。
【0057】
ある面において、チェックポイント阻害剤は、プログラムされた細胞死-1(PD-1)経路阻害剤、T細胞免疫グロブリンおよびITIMドメイン(TIGIT)阻害剤、T細胞免疫グロブリンおよびムチン-ドメイン含有-3(TIM-3)阻害剤、TIM-1阻害剤、TIM-4阻害剤、B7-H3阻害剤、B7-H4阻害剤、BおよびT細胞リンパ球減少剤(BTLA)阻害剤、T細胞活性化阻害剤のVドメインIg抑制剤(VISTA)、インドールアミン 2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)阻害剤、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸化オキシダーゼイソ型2(NOX2)阻害剤、キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR)阻害剤、アデノシンA2a受容体(A2aR)阻害剤、トランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF-β)阻害剤、ホスホイノシチド3キナーゼ(PI3K)阻害剤、CD47阻害剤、CD48阻害剤、CD73阻害剤、CD113阻害剤、シアル酸結合免疫グロブリン様レクチン7(SIGLEC-7)阻害剤、SIGLEC-9阻害剤、SIGLEC-15阻害剤、グルココルチコイド誘導TNFR関連タンパク質(GITR)阻害剤、ガレクチン-1阻害剤、ガレクチン-9阻害剤、癌胎児性抗原関連細胞接着分子-1(CEACAM-1)阻害剤、Gタンパク質共役受容体56(GPR56)阻害剤、糖タンパク質A反復優位型(GARP)阻害剤、2B4阻害剤、プログラムされた細胞死-1ホモログ(PD1H)阻害剤、白血球関連免疫グロブリン様受容体1(LAIR1)阻害剤またはそれらの何れかの組合せを含む。
【0058】
ある面において、チェックポイント阻害剤は、PD-1経路阻害剤を含む。
【0059】
ある面において、PD-1経路阻害剤は、抗PD-1抗体および/または抗PD-L1抗体である。
【0060】
ある面において、PD-1経路阻害剤は抗PD-1抗体である。
【0061】
ある面において、抗PD-1抗体は完全長抗体である。
【0062】
ある面において、抗PD-1抗体は、モノクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体または多重特異性抗体である。ある面において、多重特異性抗体は、DART、DVD-Igまたは二重特異性抗体である。
【0063】
ある面において、抗PD-1抗体は、F(ab’)フラグメント、Fab’フラグメント、Fabフラグメント、Fvフラグメント、scFvフラグメント、dsFvフラグメント、dAbフラグメントまたは一本鎖結合ポリペプチドペプチドである。
【0064】
ある面において、抗PD-1抗体は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、PDR001(スパルタリズマブ)、MEDI-0680、TSR-042、セミプリマブ、JS001、PF-06801591、BGB-A317、BI 754091、INCSHR1210、GLS-010、AM-001、STI-1110、AGEN2034、MGA012、BCD-100、IBI308、SSI-361またはそれらの抗原結合部分である。
【0065】
ある面において、PD-1経路阻害剤は可溶性PD-L2ポリペプチドである。ある面において、可溶性PD-L2ポリペプチドは融合ポリペプチドである。ある面において、可溶性PD-L2ポリペプチドは、PD-L2細胞外ドメインのリガンド結合フラグメントを含む。ある面において、可溶性PD-L2ポリペプチドは、半減期延長部分をさらに含む。ある面において、半減期延長部分は、免疫グロブリン定常領域またはその一部、免疫グロブリン結合ポリペプチド、免疫グロブリンG(IgG)、アルブミン結合ポリペプチド(ABP)、PAS化部位、HES化部位、XTEN、PEG化部位、Fc領域またはそれらの何れかの組合せを含む。ある面において、可溶性PD-L2ポリペプチドはAMP-224である。
【0066】
ある面において、PD-1経路阻害剤は抗PD-L1抗体である。
【0067】
ある面において、抗PD-L1抗体は完全長抗体である。
【0068】
ある面において、抗PD-L1抗体は、モノクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体または多重特異性抗体である。ある面において、多重特異性抗体は、DART、DVD-Igまたは二重特異性抗体である。
【0069】
ある面において、抗PD-L1抗体は、F(ab’)フラグメント、Fab’フラグメント、Fabフラグメント、Fvフラグメント、scFvフラグメント、dsFvフラグメント、dAbフラグメントまたは一本鎖結合ポリペプチドペプチドである。
【0070】
ある面において、抗PD-L1抗体はBMS-936559、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、アベルマブ、STI-1014、CX-072、KN035、LY3300054、BGB-A333、ICO 36、CK-301、またはそれらの抗原結合部分である。
【0071】
ある面において、PD-1経路阻害剤はBMS-986189である。
【0072】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a) 約360mg用量の抗LAG-3抗体、および(b) 約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を該患者に投与することを含む、方法に関する。
【0073】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a) 約720mg用量の抗LAG-3抗体、および(b) 約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を該患者に投与することを含む、方法に関する。
【0074】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a) 約1080mg用量の抗LAG-3抗体、および(b) 約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を該患者に投与することを含む、方法に関する。
【0075】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a) 約1200mg用量の抗LAG-3抗体、および(b) 約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を該患者に投与することを含む、方法に関する。
【0076】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a) 約360mg用量の抗LAG-3抗体、および(b) 約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を該患者に投与することを含み、ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法に関する。
【0077】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a) 約720mg用量の抗LAG-3抗体、および(b) 約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を該患者に投与することを含み、ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法に関する。
【0078】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a) 約1080mg用量の抗LAG-3抗体、および(b) 約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を該患者に投与することを含み、ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法に関する。
【0079】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a) 約1200mg用量の抗LAG-3抗体、および(b) 約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を該患者に投与することを含み、ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法に関する。
【0080】
ある面において、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体は、約1週間毎に1回、約2週間毎に1回、約3週間毎に1回、約4週間毎に1回、約5週間毎に1回、約6週間毎に1回、約7週間毎に1回、約8週間毎に1回、約9週間毎に1回、約10週間毎に1回、約11週間毎に1回、または約12週間毎に1回投与される。
【0081】
ある面において、患者は、組織学的に確認された切除不能なステージIIIまたはステージIVの黒色腫を有する。
【0082】
ある面において、患者は、東部腫瘍学共同研究グループ(ECOG)パフォーマンスステータスが0または1である。
【0083】
ある面において、患者由来の腫瘍組織中の1個以上の免疫細胞が、LAG-3を発現している。ある面において、免疫細胞の少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または約100%がLAG-3を発現している。ある面において、免疫細胞の少なくとも約1%がLAG-3を発現している。ある面において、免疫細胞は腫瘍浸潤リンパ球である。ある面において、腫瘍浸潤リンパ球は、CD8細胞である。ある面において、患者の腫瘍浸潤リンパ球細胞の約1%より多くがLAG-3を発現している。
【0084】
ある面において、患者由来の腫瘍組織中の1個以上の腫瘍細胞がPD-L1を発現している。ある面において、腫瘍細胞の少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または約100%がPD-L1を発現している。ある面において、腫瘍細胞の少なくとも約1%がPD-L1を発現している。ある面において、患者の腫瘍細胞の約1%より多くがPD-L1を発現している。
【0085】
ある面において、患者の腫瘍細胞はBRAF V600変異を含む。
【0086】
ある面において、抗LAG-3抗体および/または抗CTLA-4抗体は完全長抗体である。
【0087】
ある面において、抗LAG-3抗体および/または抗CTLA-4抗体は、モノクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体または多重特異性抗体である。ある面において、多重特異性抗体は、二重親和性再標的化抗体(DART)、DVD-Igまたは二重特異性抗体である。
【0088】
ある面において、抗LAG-3抗体および/または抗CTLA-4抗体は、F(ab’)フラグメント、Fab’フラグメント、Fabフラグメント、Fvフラグメント、scFvフラグメント、dsFvフラグメント、dAbフラグメントまたは一本鎖結合ポリペプチドペプチドである。
【0089】
ある面において、抗LAG-3抗体が、BMS-986016(レラトリマブ)、IMP731(H5L7BW)、MK4280(28G-10)、REGN3767(フィアンリマブ)、GSK2831781、ヒト化BAP050、IMP-701(LAG-525、イエラミリマブ)、aLAG3(0414)、aLAG3(0416)、Sym022、TSR-033、TSR-075、XmAb22841、MGD013、BI754111、FS118、P 13B02-30、AVA-017、25F7、AGEN1746、またはその抗原結合部分である。
【0090】
ある面において、抗LAG-3抗体は、配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む。
【0091】
ある面において、抗LAG-3抗体は、(a) 配列番号7に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;(b)配列番号8に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;(c) 配列番号9に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;(d) 配列番号10に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(e) 配列番号11に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および、(f) 配列番号12に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3、を含む。
【0092】
ある面において、抗LAG-3抗体は、それぞれ配列番号3および配列番号5に記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む。
【0093】
ある面において、抗LAG-3抗体は、それぞれ配列番号1および配列番号2に記載の配列を含む重鎖および軽鎖を含む。
【0094】
ある面において、抗LAG-3抗体は、それぞれ配列番号30および配列番号2に記載の配列を含む重鎖および軽鎖を含む。
【0095】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、イピリムマブ、トレメリムマブ、MK-1308、AGEN-1884、またはその抗原結合部分である。
【0096】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む。
【0097】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、(a) 配列番号35に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;(b)配列番号36に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;(c) 配列番号37に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;(d) 配列番号38に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(e)配列番号39に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および、(f) 配列番号40に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0098】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、それぞれ配列番号34および32に記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む
【0099】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、イピリムマブの重鎖および軽鎖を含む。
【0100】
ある面において、この方法は、PD-1経路阻害剤を投与することをさらに含む。ある面において、PD-1経路阻害剤は、抗PD-1抗体および/または抗PD-L1抗体である。ある面において、抗PD-1抗体は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、PDR001(スパルタリズマブ)、MEDI-0680、TSR-042、REGN2810(セミプリマブ)、JS001、PF-06801591、BGB-A317、BI 754091、INCSHR1210、GLS-010、AM-001、STI-1110、AGEN2034、MGA012、BCD-100、IBI308、SSI-361、またはそれらの抗原結合部分である。
【0101】
ある面において、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体は、静脈内投与用に製剤されている。
【0102】
ある面において、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体は別個に製剤されている。
【0103】
ある面において、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体は一剤として製剤されている。
【0104】
ある面において、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体は共投与される。
【0105】
ある面において、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体は別個に投与される。
【0106】
ある面において、抗LAG-3抗体は、抗CTLA-4抗体と同時に投与される。
【0107】
ある面において、抗LAG-3抗体は、抗CTLA-4抗体の投与前に投与される。
【0108】
ある面において、抗LAG-3抗体は、抗CTLA-4抗体の投与後に投与される。
【0109】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体、ならびに(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4抗体を該患者に投与することを含み、ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法に関する。
【0110】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体の約360mg用量、ならびに(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4の約3mg/kg用量を該患者に投与することを含む、方法に関する。
【0111】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体の約720mg用量、ならびに(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4の約3mg/kg用量を該患者に投与することを含む、方法に関する。
【0112】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体の約1080mg用量、ならびに(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4の約3mg/kg用量を該患者に投与することを含む、方法に関する。
【0113】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体の約1200mg用量、ならびに(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4の約3mg/kg用量を該患者に投与することを含む、方法に関する。
【0114】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体の約360mg用量、ならびに(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量を該患者に投与することを含み、ここで患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法に関する。
【0115】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体の約720mg用量、ならびに(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量を該患者に投与することを含み、ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法に関する。
【0116】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体の約1080mg用量、ならびに(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量を該患者に投与することを含み、ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法に関する。
【0117】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗LAG-3抗体の約1200mg用量、ならびに(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量を該患者に投与することを含み、ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法に関する。
【0118】
ある面において、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体は、約1週間毎に1回、約2週間毎に1回、約3週間毎に1回、約4週間毎に1回、約5週間毎に1回、約6週間毎に1回、約7週間毎に1回、約8週間毎に1回、約9週間毎に1回、約10週間毎に1回、約11週間毎に1回、または約12週間毎に1回投与される。
【0119】
ある面において、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体は、約3週間毎に1回投与される。
【0120】
ある面において、患者は、組織学的に確認された切除不能なステージIIIまたはステージIVの黒色腫を有する。
【0121】
ある面において、患者は、東部腫瘍学共同研究グループ(ECOG)パフォーマンスステータスが0または1である。
【0122】
ある面において、患者由来の腫瘍組織中の1個以上の免疫細胞が、LAG-3を発現している。ある面において、免疫細胞の少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または約100%がLAG-3を発現している。ある面において、免疫細胞の少なくとも約1%がLAG-3を発現している。ある面において、免疫細胞は腫瘍浸潤リンパ球である。ある面において、腫瘍浸潤リンパ球はCD8細胞である。ある面において、患者の腫瘍浸潤リンパ球細胞の約1%より多くがLAG-3を発現している。
【0123】
ある面において、患者由来の腫瘍組織中の1個以上の腫瘍細胞がPD-L1を発現している。ある面において、腫瘍細胞の少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または約100%がPD-L1を発現している。ある面において、腫瘍細胞の少なくとも約1%がPD-L1を発現している。ある面において、患者の腫瘍細胞の1%より多くがPD-L1を発現している。
【0124】
ある面において、患者の腫瘍細胞はBRAF V600変異を含む。
【0125】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a)約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mg用量の、(i) 配列番号7に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;(ii) 配列番号8に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;(iii) 配列番号9に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;(iv) 配列番号10に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(v) 配列番号11に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および(vi)配列番号12に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3を含む抗LAG-3抗体、ならびに、(b)約3mg/kg用量の、(i)配列番号35に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;(ii)配列番号36に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;(iii) 配列番号37に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;(iv) 配列番号38に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(v) 配列番号39に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および(vi) 配列番号40に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3を含む抗CTLA-4抗体を、該患者に投与することを含む、方法に関する。
【0126】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a)約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mg用量の、(i) 配列番号7に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;(ii) 配列番号8に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;(iii) 配列番号9に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;(iv) 配列番号10に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(v) 配列番号11に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および(vi)配列番号12に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3を含む抗LAG-3抗体、ならびに、(b)約3mg/kg用量の、(i)配列番号35に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;(ii)配列番号36に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;(iii) 配列番号37に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;(iv) 配列番号38に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(v) 配列番号39に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および(vi) 配列番号40に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3を含む抗CTLA-4抗体を、該患者に投与することを含み、ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法に関する。
【0127】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a) 約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mg用量の、配列番号3および5にそれぞれ記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む抗LAG-3抗体、および(b) 約3mg/kg用量の、配列番号34および32にそれぞれ記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む抗CTLA-4抗体、のそれぞれの有効量を該患者に投与することを含む、方法に関する。
【0128】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a)約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mg用量の、それぞれ配列番号3および5に記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む抗LAG-3抗体、および(b)約3mg/kg用量の、それぞれ配列番号34および32に記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む抗CTLA-4抗体、を該患者に投与することを含み、ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている、方法に関する。
【0129】
ある面において、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体は、約1週間毎に1回、約2週間毎に1回、約3週間毎に1回、約4週間毎に1回、約5週間毎に1回、約6週間毎に1回、約7週間毎に1回、約8週間毎に1回、約9週間毎に1回、約10週間毎に1回、約11週間毎に1回、または約12週間毎に1回投与される。
【0130】
ある面において、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体は約3週間毎に1回投与される。
【0131】
ある面において、抗LAG-3抗体はレラトリマブである。
【0132】
ある面において、抗CTLA-4抗体はイピリムマブである。
【0133】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a) 配列番号7に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;(b) 配列番号8に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;(c) 配列番号9に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;(d) 配列番号10に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(e) 配列番号11に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および(f) 配列番号12に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3を含む抗LAG-3抗体を該患者に投与することを含み、ここで、患者が、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されており;かつ、抗LAG-3抗体の少なくとも1用量が、約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mgの用量で投与される、方法に関する。
【0134】
ある面において、患者は化学療法をさらに投与される。
【0135】
ある面において、患者の腫瘍細胞はフィブリノーゲン様タンパク質1(FGL1)を発現している。
【0136】
ある面において、腫瘍標本におけるBRAF V600E変異の存在が、処置開始前に確認される。ある面において、BRAF V600E変異の存在は、cobas(登録商標) 4800 BRAF V600変異テストを用いて確認される。
【0137】
ある面において、患者はPD-1経路阻害剤をさらに投与されない。
【発明を実施するための形態】
【0138】
発明の詳細な説明
本発明は、LAG-3アンタゴニスト(例えば、抗LAG-3抗体)を患者に投与することを含む、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供する。ある面において、患者は、標的化された阻害剤療法に対する感作性変異(例えば、B型急速進行性線維肉腫プロト癌遺伝子(BRAF)変異)を有する。ある面において、本方法は、第一選択療法、第二選択療法、または第三選択療法である。ある面において、患者は、黒色腫の処置として、プログラムされた細胞死-1(PD-1)経路阻害剤(例えば、抗PD-1抗体)を以前に投与されている。ある面において、患者は、組織学的に確認された切除不能なステージIIIまたはステージIVの黒色腫を有する。本発明はまた、LAG-3アンタゴニスト(例えば、抗LAG-3抗体)およびCTLA-4阻害剤(例えば、抗CTLA-4抗体)の組合せを含む、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫の処置方法に関する。ある面において、本方法は、LAG-3アンタゴニストと組み合わせて、またはLAG-3アンタゴニストおよびCTLA-4阻害剤と組み合わせて、1以上の追加の治療薬(例えば、抗PD-1抗体などのPD-1経路阻害剤)および/または抗癌治療(例えば、化学療法)を投与することをさらに含む。ある面において、本方法は、患者由来の腫瘍組織におけるLAG-3および/またはPD-L1発現を決定すること、ならびに/あるいは患者の腫瘍組織におけるLAG-3および/またはPD-L1発現に基づいて、患者にLAG-3アンタゴニストまたはLAG-3アンタゴニストおよびCTLA-4阻害剤の組合せを投与することをさらに含む。
【0139】
I.用語
本明細書の記載をより容易に理解できるように、いくつかの用語を先ず定義する。本明細書で用いる場合、本明細書に明示的に異なる定義をされている場合を除き、以下の各用語は、以下に記載される意味を有し得る。さらなる定義は、本明細書全体にわたって記載されている。
【0140】
用語“1つの(a)”または“1つの(an)”エンティティは、そのエンティティの1以上を意味することが特記される。例えば、“1つのヌクレオチド配列”は、1以上のヌクレオチド配列を表すと理解される。このように、用語“a”(または“an”)、“1以上の”、および“少なくとも1つの”は、本明細書において互換的に用いられ得る。
【0141】
本明細書で用いる用語“および/または”は、2つの特定された特徴または構成要素の各々が、他のものの有無にかかわらず、具体的に開示されていると解釈されるべきである。したがって、本明細書中、“Aおよび/またはB”のようなの語句で用いられる用語“および/または”は、“AおよびB”、“AまたはB”、“A”(単独)、および“B”(単独)を含むことを意図する。同様に、“A、Bおよび/またはC”のような語句で用いられる用語“および/または”は、以下:A、BおよびC;A、BまたはC;AまたはC;AまたはB;BまたはC;AおよびC;AおよびB;BおよびC;A(単独);B(単独);およびC(単独)の態様の各々を包含することが意図される。
【0142】
本明細書において面(複数可)が用語“~を含む”で記載される場合には、“~からなる”および/または“~から本質的になる”の用語で記載される他の類似の面もまた提供されることが理解される。
【0143】
用語“約”または“~を本質的に含む”は、当業者によって決定される特定の値または組成の許容誤差範囲内にある値または組成を意味し、これは、この値または組成がどのように測定または決定されるか、すなわち測定システムの限界に部分的に依存し得る。例えば、“約”または“~を本質的に含む”は、当技術分野における実施(practice)につき、1または2以上の標準偏差内であることを意味し得る。あるいは、“約”または“~を本質的に含む”は、10%または20%(すなわち、±10%または±20%)までの範囲を意味し得る。例えば、約3mgは、2.7mgから3.3mg(10%の場合)または2.4mgから3.6mg(20%の場合)の間の任意の数を含み得る。さらに、特に生物学的システムまたはプロセスに関して、これらの用語は、最大1桁上または最大5倍の値までを意味し得る。本明細書および特許請求の範囲で特定の値または組成が提供されるとき、特に明記しない限り、“約”または“~を本質的に含む”の意味は、その特定の値または組成の許容誤差範囲内にあると仮定されるべきである。
【0144】
本明細書に記載のように、任意の濃度範囲、パーセンテージ範囲、比率範囲または整数範囲は、特に明記しない限り、記載される範囲内の任意の整数値、および適当なとき、その端数(例えば、整数の10分の1および100分の1など)を含むと理解されるべきである。
【0145】
特に他に定義がない限り、本明細書で用いるすべての技術用語および科学用語は、本開示が関連する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。例えば、the Concise Dictionary of Biomedicine and Molecular Biology, Juo, Pei-Show, 2nd ed., 2002、CRC Press; The Dictionary of Cell and Molecular Biology, 5th ed., 2013, Academic Press;および、the Oxford Dictionary Of Biochemistry And Molecular Biology, 2006, Oxford University Pressは、本開示で用いられる多くの用語の一般的な辞書を当業者に提供する。
【0146】
単位、接頭辞および記号は、それらの基本単位国際単位系(SI)に承認された形式で表される。数値範囲は、範囲を定義する数字を含む。
【0147】
本明細書で提供される見出しは、本明細書に記載の様々な態様を限定するものではなく、明細書全体の参照用に記載されているとすることができる。従って、すぐ下に定義される用語は、本明細書全体を参照することによってより詳細に定義される。
【0148】
“アンタゴニスト”は、標的分子(例えば、LAG-3)の相互作用または活性を遮断、低減または他の方法で制限することができる何れかの分子を含みが、それに限定されない。ある面において、アンタゴニストは抗体である。他の面では、アンタゴニストは低分子を含む。用語“阻害剤”および“アンタゴニスト”は、本明細書において互換的に用いられる。
【0149】
“抗体”(Ab)には、抗原に特異的に結合し、ジスルフィド結合によって相互結合された少なくとも2本の重鎖(H)および2本の軽鎖(L)を含む糖タンパク質免疫グロブリンが含まれるが、これに限定されない。各H鎖は、重鎖可変領域(本明細書中、Vと略する)および重鎖定常領域(本明細書中、Cと略する)を含む。重鎖定常領域は、CH1、CH2およびCH3の3つの定常領域を含む。各軽鎖は、軽鎖可変領域(本明細書中、Vと略する)および軽鎖定常領域(本明細書中、Cと略する)を含む。軽鎖定常領域は、1つの定常ドメインCを含む。VおよびV領域は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる、より保存された領域が散在している、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる超可変性領域にさらに細分化できる。各VとVは、3つのCDRおよび4つのFRを含み、以下の順でアミノ末端からカルボキシ末端へ配置されている:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4。重鎖および軽鎖の可変領域は、抗原と相互作用する結合ドメインを含む。抗体の定常領域は、免疫系の種々の細胞(例えば、エフェクター細胞)および古典的補体系の第1成分(C1q)を含む宿主組織もしくは因子への免疫グロブリンの結合に介在し得る。重鎖は、C末端リシンを有していても、有していなくてもよい。本明細書で特に明記しない限り、可変領域のアミノ酸はKabat番号付けシステムを用いて番号付けされ、定常領域のアミノ酸はEUシステムを用いて番号付けされる。
【0150】
免疫グロブリンは、IgA、分泌型IgA、IgGおよびIgMを含むが、これらに限定されない、一般的に公知のアイソタイプの何れかの由来であり得る。IgGサブクラスも当業者によく知られており、ヒトIgG1、IgG2、IgG3およびIgG4が含まれるが、これらに限定されない。“アイソタイプ”とは、重鎖定常領域遺伝子によってコードされる抗体クラスまたはサブクラス(例えば、IgMまたはIgG1)を意味する。用語“抗体”は、例として、天然および非天然抗体の両方;モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体;キメラ抗体およびヒト化抗体;ヒト抗体または非ヒト抗体;全合成抗体;一本鎖抗体;一重特異性抗体;二重特異性抗体;および多特異性抗体を含む。非ヒト抗体は、ヒトにおいてその免疫原性を低減させるための組換え法によってヒト化され得る。明示的に記載されていない限り、および文脈上他の意味が記載されない限り、用語“抗体”はまた、上記の免疫グロブリンの何れかの抗原結合フラグメントまたは抗原結合部分を含み、一価および二価のフラグメントまたは部分を含み、免疫グロブリン全体が結合する抗原と特異的に結合する能力を保持する。“抗原結合部分”または“抗原結合フラグメント”の例としては、(1) V、V、LおよびCH1ドメインからなる、Fabフラグメント(パパイン切断によるフラグメント)または同様の一価フラグメント;(2) ヒンジ領域のジスルフィド架橋で連結された2つのFabフラグメントを含む、F(ab’)2フラグメント(ペプシン切断からのフラグメント)または類似の二価のフラグメント;(3) VHドメインおよびCH1ドメインからなるFdフラグメント;(4) 単一アームのVおよびVドメインからなるFvフラグメント;(5) VHドメインからなる、単一ドメイン抗体(dAb)フラグメント(Ward et al., (1989) Nature 341:544-46);(6) ヒンジによって連結された2つのVHドメインからなるバイ・シングルドメイン抗体(二重親和性再標的化抗体(DART:dual-affinity re-targeting antibody));または、(7) 二重可変ドメイン免疫グロブリン、が挙げられる。さらに、Fvフラグメントの2つのドメイン、VおよびVは、別個の遺伝子によってコードされているが、それらは、組換え法を用いて、合成リンカーによって結合させることができ、V領域およびV領域が対となって一価の分子を形成する単一タンパク質鎖として作製され得る(単鎖Fv(scFv)として知られている;例えば、Bird et al. (1988) Science 242:423-426;および、Huston et al. (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:5879-5883を参照のこと)。
【0151】
“単離抗体”とは、異なる抗原特異性を有する他の抗体を実質的に含まない抗体を意味する(例えば、LAG-3に特異的に結合する単離抗体は、LAG-3に特異的に結合しない抗体を実質的に含まない)。しかしながら、LAG-3に特異的に結合する単離抗体は、異なる種由来のLAG-3分子などの他の抗原に対する交差反応性を有していてもよい。さらに、単離抗体は、他の細胞材料および/または化学物質を実質的に含まなくてもよい。
【0152】
用語“モノクローナル抗体”(“mAb”)は、単一分子組成物の抗体分子、すなわち、一次配列が本質的に同一であり、特定のエピトープに対して単一の結合特異性および親和性を示す抗体分子の非天然調製物を意味する。mAbは、単離抗体の一例である。MAbは、ハイブリドーマ、組換え、トランスジェニックまたは当業者に知られている他の技術によって産生され得る。
【0153】
“ヒト”抗体(HuMAb)とは、フレームワークおよびCDR領域の両方がヒト生殖細胞免疫グロブリン配列由来である可変領域を有する抗体を意味する。さらに、抗体が定常領域を含む場合、該定常領域もまたヒト生殖細胞免疫グロブリン配列に由来する。本発明のヒト抗体は、ヒト生殖細胞免疫グロブリン配列によりコードされていないアミノ酸残基を含んでいてよい(例えば、インビトロで無作為もしくは部位特異的変異誘発により、またはインビボで体細胞変異により導入した変異)。しかしながら、本明細書で用いる用語“ヒト抗体”は、マウスのような他の哺乳動物種の生殖細胞由来のCDR配列が、ヒトフレームワーク配列に移植されている抗体を含むことを意図しない。用語“ヒト”抗体および“完全ヒト”抗体は、同義的に用いられる。
【0154】
“ヒト化抗体”とは、非ヒト抗体のCDRドメイン外のアミノ酸の一部、大部分または全部が、ヒト免疫グロブリン由来の対応するアミノ酸で置換されている抗体を意味する。抗体のヒト化形態の一面において、CDRドメイン外のアミノ酸の一部、大部分または全部は、ヒト免疫グロブリン由来のアミノ酸で置換されており、一方、1以上のCDR領域内の一部、大部分または全部のアミノ酸は変化していない。アミノ酸の小さな付加、欠失、挿入、置換または修飾は、それらが抗体の特定の抗原に結合する能力を損なわない限り、許容される。“ヒト化”抗体は、元の抗体と同様の抗原特異性を保持している。
【0155】
“キメラ抗体”とは、可変領域がマウス抗体由来であり、定常領域がヒト抗体由来である抗体のような、可変領域がある種由来であり、定常領域が別の種由来である抗体を意味する。
【0156】
“抗抗原”抗体とは、抗原に特異的に結合する抗体を意味する。例えば、抗LAG-3抗体は、LAG-3に特異的に結合する。
【0157】
“LAG-3”は、リンパ球活性化遺伝子-3を意味する。用語“LAG-3”は、変異体、アイソフォーム、ホモログ、オルソログおよびパラログを含む。例えば、ヒトLAG-3タンパク質に特異的な抗体は、特定の場合において、ヒト以外の種由来のLAG-3タンパク質と交差反応し得る。他の面において、ヒトLAG-3タンパク質に特異的な抗体は、ヒトLAG-3タンパク質に完全に特異的であり、種または他のタイプの交差反応性を示さないか、または、特定の他の種由来のLAG-3と交差反応してもよいが、全ての他の種とは交差反応しない(例えば、サルLAG-3と交差反応するが、マウスLAG-3とは交差反応しない)。用語“ヒトLAG-3”は、ヒト配列LAG-3、例えば、GenBank受託番号NP_002277のヒトLAG-3の完全なアミノ酸配列を意味する。用語“マウスLAG-3”は、マウス配列LAG-3、例えば、GenBank受託番号NP_032505のマウスLAG-3の完全なアミノ酸配列を意味する。LAG-3はまた、例えばCD223として当技術分野で知られている。ヒトLAG-3配列は、例えば、保存されている変異または非保存領域における変異を有することにより、GenBank受託番号NP_002277のヒトLAG-3と異なっていてもよく、LAG-3はGenBank受託番号NP_002277のヒトLAG-3と実質的に同じ生物学的機能を有する。例えば、ヒトLAG-3の生物学的機能は、本発明の抗体によって特異的に結合されるLAG-3の細胞外ドメイン内にエピトープを有することか、またはMHCクラスII分子へ結合することである。
【0158】
特定のヒトLAG-3配列は、一般に、GenBank受託番号NP_002277のヒトLAG-3とアミノ酸配列において少なくとも約90%同一であり、他の種(例えば、マウス)のLAG-3アミノ酸配列と比較したとき、そのアミノ酸配列がヒトであると同定されるアミノ酸残基を含む。ある場合において、ヒトLAG-3は、GenBank受託番号NP_002277のLAG-3とアミノ酸配列において少なくとも約95%、またはさらには少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%もしくは約100%同一であり得る。特定の面において、ヒトLAG-3配列は、GenBank受託番号NP_002277のLAG-3配列と10個を超えるアミノ酸配列の相違を示さない。特定の面において、ヒトLAG-3は、GenBank受託番号NP_002277のLAG-3配列から、5個を超えるアミノ酸相違、または4個を超えるアミノ酸相違、3個を超えるアミノ酸相違、2個を超えるアミノ酸相違もしくは1個を超えるアミノ酸相違を示さない。
【0159】
“プログラムされた細胞死-1(Programmed Death-1)(PD-1)”とは、CD28ファミリーに属する免疫阻害受容体を意味する。PD-1は、インビボで主に予め活性化されたT細胞上で発現され、2つのリガンドPD-L1およびPD-L2に結合する。本明細書で用いる用語“PD-1”は、ヒトPD-1(hPD-1)、hPD-1の変異体、アイソフォームおよび種ホモログ、ならびにhPD-1と少なくとも1つの共通エピトープを有する類縁体を含む。完全なhPD-1配列は、GenBank受託番号U64863に見出され得る。“PD-1”および“PD-1受容体”は、本明細書中、互換的に用いられる。
【0160】
“細胞傷害性T-リンパ球抗原-4(CTLA-4)”は、CD28ファミリーに属する免疫阻害受容体を意味する。CTLA-4は、インビボにてT細胞で排他的に発現され、2つのリガンドCD80およびCD86(それぞれB7-1およびB7-2とも言う)に結合する。本明細書で用いる用語“CTLA-4”には、ヒトCTLA-4(hCTLA-4)、その変異体、イソ型および種ホモログ、ならびにhCTLA-4と少なくとも1つの共通するエピトープを有する類縁体が含まれる。完全なhCTLA-4配列は、GenBank受託番号AAB59385に見出すことができる。
【0161】
“プログラムされた細胞死リガンド-1(PD-L1)”は、PD-1に結合するとT細胞活性化およびサイトカイン分泌を下方制御するPD-1の2つの細胞表面糖タンパク質リガンドの1つである(もう1つはPD-L2である)。本明細書で用いる用語“PD-L1”は、ヒトPD-L1(hPD-L1)、hPD-L1の変異体、イソ型および種ホモログ、ならびにhPD-L1と少なくとも1つの共通エピトープを有する類縁体を含む。完全なhPD-L1配列はGenBank受託番号Q9NZQ7に見いだされ得る。
【0162】
本明細書で用いる用語“プログラムされた細胞死リガンド-2(PD-L2)”は、ヒトPD-L2(hPD-L2)、hPD-L2の変異体、イソ型および種ホモログ、ならびにhPD-L2と少なくとも1つの共通エピトープを有する類縁体を含む。完全なhPD-L2配列は、GenBank受託番号Q9BQ51に見いだされ得る。
【0163】
本明細書で用いる“患者”には、切除不能または転移性黒色腫に罹患している患者が含まれる。用語“対象”および“患者”は互換的に用いられる。
【0164】
“投与する”とは、当業者に知られている種々の方法および送達システムの何れかを用いて対象へ治療剤(例えば、治療剤を含む組成物または製剤)を物理的に導入することを意味する。投与経路の例としては、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、腹腔内投与、脊髄投与または例えば注射もしくは点滴による他の非経腸投与経路が挙げられる。本明細書で用いる用語“非経腸投与”とは、経腸投与および局所投与以外の投与方法を意味し、通常、注射による投与であり、静脈内投与、筋肉内投与、動脈内投与、髄腔内投与、胸腔内投与、病巣内投与、嚢内投与、眼窩内投与、心臓内投与、皮内投与、腹腔内投与、経気管投与、皮下投与、表皮下(subcuticular)投与、関節内投与、被膜下投与、くも膜下腔内投与、脊髄内投与、硬膜外投与および胸骨内注射および点滴、ならびにインビボエレクトロポレーションが含まれるが、これらに限定されない。ある面において、治療剤は非経腸投与ではない経路で投与され、ある面において、経口投与される。他の非経腸投与ではない経路には、局所、上皮または粘膜投与経路、例えば、鼻腔内、膣内、直腸内、舌下または局所的投与が含まれる。投与はまた、例えば1回、複数回および/または長期間にわたって1以上の回数行われ得る。
【0165】
対象の“処置”または“治療”とは、症状、合併症または病状、あるいは疾患と関連する生化学的徴候の進行、発症、重篤化または再発を、回復、緩和、改善、阻害もしくは遅延する目的で、対象に対して行われる何らかの治療介入(intervention)または方法、あるいは対象への有効成分の投与を意味する。固形腫瘍における効果判定基準(RECIST)は、処置効果の尺度であり、処置中、腫瘍がいつ応答し、安定し、または進行するかを定義する確立された基準である。RECIST 1.1は、成人および小児癌の臨床治験で用いるための腫瘍サイズの変化を客観的に評価するための固形腫瘍測定および定義の現在のガイドラインである。
【0166】
本明細書で用いる“有効な処置”とは、有益な効果、例えば、疾患または障害の少なくとも1つの症状の改善、を生じる処置を意味する。有益な効果は、ベースラインに対する改善、すなわち、方法に従って治療を開始する前に行われた測定または観察に対する改善の形態をとり得る。有益な効果はまた、固形腫瘍のマーカーの有害な進行の停止、減速、遅延または安定化の形態をとり得る。有効な処置とは、固形腫瘍の少なくとも1つの症状の緩和を意味し得る。そのような有効な処置は、例えば、患者の痛みを軽減し、病変のサイズおよび/もしくは数を減少させ、腫瘍の転移を軽減もしくは予防し、ならびに/または腫瘍増殖を遅延させ得る。
【0167】
用語“有効量”は、所望の生物学的結果、治療結果および/または予防結果を与える薬剤の量を意味する。その結果は、1以上の兆候、症状または疾患の原因、あるいは生物学的システムの何らかの他の所望の変化の、減少、改善、緩和、消退、遅延および/または緩解であり得る。固形腫瘍に関して、有効量は、腫瘍を収縮させるおよび/または腫瘍の増殖速度を低下させる(例えば、腫瘍増殖を抑制する)か、または他の望ましくない細胞増殖を予防もしくは遅延させるのに十分な量を含む。ある面において、有効量は、腫瘍発生を予防または遅延させるのに十分な量である。有効量は、1回以上の投与で投与することができる。薬物または組成物の有効量は、(i)癌細胞数を減少させる;(ii)腫瘍サイズを縮小する;(iii)癌細胞の末梢臓器への浸潤を阻害、遅延、ある程度減速し、停止させる;(iv)腫瘍転移を阻害する、すなわちある程度遅らせ、停止させることができる;(v)腫瘍増殖を阻害する;(vi)腫瘍の発生および/または再発を予防または遅延させる;ならびに/または、(vii)癌に関連する1以上の症状をある程度緩和する、ことができる量である。一例において、“有効量”は、癌の有意な減少または固形腫瘍などの癌の進行の遅延に影響を与えることが臨床的に証明されている、抗LAG-3抗体の量、抗LAG-3抗体単独の量および追加の治療剤(例えば、抗CTLA-4))の量、またはそれらの組み合わせである。
【0168】
本明細書で用いる用語“固定用量”、“一定用量”および“一定の固定用量”は、互換的に用いられ、患者の体重または体表面積(BSA)に関係なく患者に投与される用量を意味する。従って、固定用量または一定用量は、mg/kg用量としてではなく、薬剤の絶対量(例えば、μgまたはmgの量)として提供される。
【0169】
本発明の組成物に関して、用語“固定用量の組合せ”の使用は、単一の組成物中の本明細書に記載の2以上の異なる阻害剤(例えば、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体)が、互いに特定の(固定)比で組成物中に存在することを意味する。ある面において、固定用量は、阻害剤の重量(例えば、mg)に基づく。特定の面において、固定用量は、阻害剤の濃度(例えば、mg/ml)に基づく。ある面において、比率は、第1の阻害剤:第2の阻害剤(mg)が、少なくとも約1:1、約1:2、約1:3、約1:4、約1:5、約1:6、約1:7、約1:8、約1:9、約1:10、約1:15、約1:20、約1:30、約1:40、約1:50、約1:60、約1:70、約1:80、約1:90、約1:100、約1:120、約1:140、約1:160、約1:180、約1:200、約200:1、約180:1、約160:1、約140:1、約120:1、約100:1、約90:1、約80:1、約70:1、約60:1、約50:1、約40:1、約30:1、約20:1、約15:1、約10:1、約9:1、約8:1、約7:1、約6:1、約5:1、約4:1、約3:1または約2:1である。
【0170】
本明細書で用いる用語“体重ベースの用量”は、患者に投与される用量が、該患者の体重に基づいて計算されることを意味する。
【0171】
本明細書で用いる“投与間隔”とは、対象に投与される本明細書に記載の製剤の複数投与間の時間の経過を意味する。従って、投与間隔は時間範囲として示すことができる。
【0172】
本明細書で用いる用語”投与頻度”とは、所定の時間に本明細書に記載の製剤の複数用量を投与する頻度を意味する。投与頻度は、所定の時間あたりの投与回数として示すことができ、例えば、週に1回または2週間に1回などである。
【0173】
本明細書で用いる用語“1週間に約1回”、“約1週間に1回”、“約2週間に1回”または他の同様の投与間隔用語は、おおよその回数を意味し、“1週間に約1回”または“約1週間に1回”は、7日±2日毎、すなわち、5日から9日毎を包含し得る。従って、“1週間に1回”の投与頻度は、5日毎、6日毎、7日毎、8日毎または9日毎であり得る。“約3週間に1回”は、約21日±3日毎に1回、すなわち、約25日から約31日毎に1回を含み得る。同様の近似値は、例えば、約2週間毎に1回、約4週間毎に1回、約5週間毎に1回、約6週間毎に1回、約7週間に1回、約8週間に1回、約9週間に1回、約10週間に1回、約11週間に1回、および約12週間毎に1回に適用される。ある面において、約6週間毎に1回または約12週間毎に1回の投与間隔は、最初の投与が、第1週目の任意の日に投与され、その後、次の投与が、第6週目または第12週目の任意の日にそれぞれ投与され得ることを意味する。他の面において、約6週間に1回または約12週間に1回の投与間隔は、最初の投与が第1週の特定の日(例えば、月曜日)に投与され、その後、次の投与が第6週または第12週の同じ日(例えば、月曜日)にそれぞれ投与されることを意味する。
【0174】
本明細書で用いる用語“腫瘍”は、前癌性病変を含む、良性(非癌性)または悪性(癌性)の何れかの過剰な細胞増殖または増殖に起因する組織の何らかの腫瘤を意味する。
【0175】
本明細書で用いる用語“生物学的サンプル”は、対象から単離された生物学的材料を意味する。生物学的サンプルとしては、例えば、腫瘍(または循環腫瘍細胞)中の核酸を配列決定し、配列決定された核酸中のゲノム改変を同定することによって、任意の生物学的材料が挙げられ得る。生物学的サンプルは、例えば、腫瘍組織、血液、血漿および血清などの任意の適切な生物学的組織または体液であり得る。生物学的サンプルは、試験組織サンプル(例えば、腫瘍細胞および腫瘍浸潤炎症細胞を含む組織サンプル)であり得る。ある面において、サンプルは、腫瘍組織生検、例えば、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)腫瘍組織または新鮮凍結腫瘍組織などである。別の面において、生物学的サンプルは、ある態様では、血液、血清、血漿、循環腫瘍細胞、exoRNA、ctDNAおよびcfDNAのうちの1以上を含む液体生検である。
【0176】
一例として、“抗癌剤”は、対象における癌の緩解を促進する。好ましい面において、薬物の治療的有効量は、癌の緩解を、癌を排除する点まで促進する。“癌の緩解の促進”とは、有効量の抗癌剤を、単独でまたは別の薬物と組み合わせて投与すると、結果として、腫瘍増殖またはサイズの低減、腫瘍の壊死、少なくとも1つの疾患症状の重篤度の低下、疾患の無症状期間の頻度および期間の増加、あるいは疾患の苦痛に起因する機能障害または能力障害の予防がもたらされることを意味する。加えて、処置に関する用語“有効”および“有効性”には、薬理学的有効性および生理的安全性の両方が含まれる。薬理学的有効性とは、患者の癌の緩解を促進する薬物の能力を意味する。生理的安全性とは、薬物の投与によって生じる、細胞、臓器および/または生物レベルでの毒性レベルまたは他の有害な生理学的作用(副作用)のレベルを意味する。
【0177】
腫瘍の処置の例として、治療的有効量の抗癌剤は、未処置の対象と比べて、細胞増殖または腫瘍増殖を少なくとも約20%、少なくとも約40%、少なくとも約60%または少なくとも約80%阻害することができる。本発明の他の面において、腫瘍の緩解が観察され得て、それは少なくとも約20日間、より好ましくは少なくとも約40日間、または少なくとも約60日間継続する。治療効果のこれらの最終的な計測とは別に、免疫療法薬の評価は、免疫関連応答パターンも考慮しなければならない。
【0178】
本明細書で用いる、“免疫腫瘍学”療法または“I-O”もしくは“IO”療法とは、対象における腫瘍を標的にして治療するために免疫応答を利用することを含む療法を意味する。このように、本明細書で用いる、I-O療法は、抗癌剤療法の一種である。ある面において、I-O療法は、対象に抗体を投与することを含む。ある面において、I-O療法は、免疫細胞、例えば、T細胞、例えば、修飾T細胞、例えば、キメラ抗原受容体または特定のT細胞受容体を発現するように修飾されたT細胞を対象に投与することを含む。ある面において、I-O療法は、対象に治療用ワクチンを投与することを含む。ある面において、I-O療法は、対象にサイトカインまたはケモカインを投与することを含む。ある面において、I-O療法は、対象にインターロイキンを投与することを含む。ある面において、I-O療法は、対象にインターフェロンを投与することを含む。ある面において、I-O療法は、コロニー刺激因子を対象に投与することを含む。
【0179】
“免疫応答”とは、免疫系の1個以上の細胞(例えば、Tリンパ球、Bリンパ球、ナチュラルキラー(NK)細胞、マクロファージ、好酸球、マスト細胞、樹状細胞または好中球)およびこれらの細胞の何れかまたは肝臓により産生される可溶性巨大分子(抗体、サイトカインおよび補体を含む)の作用が介在し、結果として、侵入病原体、病原体に感染した細胞または組織、癌性のまたは他の異常細胞、あるいは、自己免疫性または病理学的炎症の場合、正常ヒト細胞または組織を選択的に標的化し、結合し、損傷し、破壊しおよび/または脊椎動物体内から排除するものである。
【0180】
LAG-3の発現に関する用語“LAG-3陽性”または“LAG-3発現陽性”は、LAG-3を発現している免疫細胞(例えば、CD8T細胞などの腫瘍浸潤リンパ球)の割合(すなわち、パーセンテージ)に基づいて、LAG-3を発現しているとスコア化される腫瘍組織(例えば、試験組織サンプル)を意味する(例えば、1%以上発現)。
【0181】
“LAG-3陰性”または“LAG-3発現陰性”とは、LAG-3を発現しているとスコア化されない(例えば、LAG-3発現1%未満)腫瘍組織(例えば、試験組織試料)を意味する。
【0182】
細胞表面PD-L1発現に関する用語“PD-L1陽性”または“PD-L1発現陽性”は、PD-L1を発現する腫瘍細胞の割合(すなわち、パーセンテージ)に基づきPD-L1を発現しているとスコア化される腫瘍組織(例えば、試験組織サンプル)を意味する(例えば、1%以上発現)。
【0183】
用語“PD-L1陰性”または“PD-L1発現陰性”とは、PD-L1を発現している(例えば、1%未満の発現)としてスコア化されない腫瘍組織(例えば、試験組織試料)を意味する。
【0184】
本明細書で用いる“東部腫瘍学共同研究グループ(ECOG)パフォーマンスステータス(PS)”は、患者を登録する医師の間で均一に再現できるように、試験で調査される患者の集団を定義するために用いる番号付けスケールである。
【0185】
本発明の種々の面は、以下のサブセクションでさらに詳細に記載される。
【0186】
II.本発明の方法
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、該患者にLAG-3アンタゴニスト(例えば、抗LAG-3抗体)単独またはCTLA-4阻害剤(例えば、抗CTLA-4抗体)との併用を投与することを含む方法を提供する。ある面において、この方法は、1以上の追加の治療剤(例えば、抗PD-1抗体などのPD-1阻害剤)および/または療法(例えば、化学療法)をさらに投与することを含む。
【0187】
ある面において、この方法は、LAG-3アンタゴニストおよびCTLA-4阻害剤を投与することを含み、ここで、患者は、標的化された阻害剤療法に対する感受性突然変異(例えば、BRAF変異)を有する。
【0188】
ある面において、この方法は、LAG-3アンタゴニストおよびCTLA-4阻害剤を投与することを含み、ここで、患者は、黒色腫の処置のために以前にPD-1経路阻害剤を受容されている。
【0189】
ある面において、この方法は、第一選択(1L)療法である。
【0190】
ある面において、この方法は、第二選択(2L)療法である。
【0191】
ある面において、この方法は、第三選択(3L)療法である。
【0192】
ある面において、患者は、先行療法(例えば、標準ケア療法)で進行している。異なる種の癌に対する標準的ケア療法は、当業者にはよく知られている。例えば、米国の21の主要な癌センターの連合である全米総合癌ネットワーク(NCCN)は、多種の癌の標準療法に関する詳細な最新情報を提供するNCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン(NCCN GUIDELINES(登録商標))を発行している。https://www.nccn.org/professionals/physician_gls/default.aspx, last accessed November 4, 2020を参照のこと。
【0193】
ある面において、患者は、癌に対する以前の全身性療法を受けておらず、患者は、黒色腫に対する以前の全身性療法を受けておらず、または患者は、切除不能もしくは転移性黒色腫に対する以前の全身性療法を受けていない。
【0194】
ある面において、患者は、事前の免疫腫瘍学(I-O)療法に対してナイーブである。ある面において、患者は、I-O療法を受けたことがない、黒色腫以外の癌に対してI-O療法を受けたことがある、または黒色腫に対して以前にI-O療法を受けたことがあるが現在の黒色腫に対してはない。ある面において、患者は以前のI-O療法に対してナイーブであり、患者は黒色腫に対する以前のI-O療法に対してナイーブであり、または黒色腫は以前のI-O療法に対してナイーブである。ある面において、先行するI-O療法は、抗体である。ある面において、抗体はチェックポイント阻害剤に結合する。ある面において、先行するI-O療法は、抗PD-1抗体である。
【0195】
ある面において、本明細書に記載の方法は、本明細書に記載の標準ケア療法および/または先の療法と比較して、無増悪生存期間(PFS)、客観的奏効率(ORR)、全生存期間(OS)またはそれらの何れかの組合せを延長させる。
【0196】
特定の面において、本発明の方法は、標準ケア療法と比較して、無増悪生存期間を、約12ヶ月、約13ヶ月、約14ヶ月、約15ヶ月、約16ヶ月、約17ヶ月、約18ヶ月、約2年、約3年、約4年、約5年、約6年、約7年、約8年、約9年、または約10年を超えて延長させる。
【0197】
ある面において、本発明の方法は、腫瘍サイズを縮小させ、腫瘍の増殖を阻害し、患者から腫瘍を排除し、黒色腫の再発を阻止し、黒色腫の寛解をもたらし、完全奏効または部分奏効を提供し、あるいはそれらの何れかの組合せをもたらす。
【0198】
ある面において、本発明の方法は、腫瘍サイズを、投与前の腫瘍サイズと比較して少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%または約100%減少させる。
【0199】
ある面において、本発明の方法は、患者の癌のステージおよび/またはパフォーマンスステータスに基づいて、該患者にLAG-3アンタゴニストを投与することを含む。癌のステージおよび/またはパフォーマンスステータスは、当技術分野における何れか1以上のシステムによって示され得る。
【0200】
ある面において、黒色腫は、米国癌合同委員会(AJCC)分類などの腫瘍/節/転移(TNM)病期分類システムに基づいて病期が決定される。
【0201】
ある面において、患者は、インサイチュウで黒色腫としても知られるステージIの黒色腫を有する。ステージIでは、癌は表皮に限定されている。近くのリンパ節または体の遠位部分への転移はない。ある面において、患者は、組織学的に確認された切除不能なステージIの黒色腫を有する。
【0202】
ある面において、患者はステージIIの黒色腫を有する。ステージIIでは、腫瘍の厚さは1mm以上であり、4mmより厚くなることがある。それは潰瘍化していてもいなくてもよい。癌は、近くのリンパ節または体の遠位部分には広がっていない。ある面において、患者は、組織学的に確認された切除不能なステージIIの黒色腫を有する。
【0203】
ある面において、患者はステージIIIの黒色腫を有する。ある面において、患者は組織学的に確認された切除不能なステージIIIの黒色腫を有する。ステージIIIは、ステージIIIA期、ステージIIIB、ステージIIICおよびステージIIIDに分けられる。
【0204】
ステージIIIAでは、腫瘍の厚さが2mm以下であり、潰瘍化していてもいなくてもよい。がんは近くのリンパ節に1~3個転移しているが、顕微鏡下で見える程度で非常に小さい。体の遠位部分には転移していない。ある面において、患者は組織学的に確認された切除不能なステージIIIA黒色腫を有する。
【0205】
ステージIIIBでは、(1)原発腫瘍の徴候がなく、かつ(a)癌が近傍リンパ節1つにのみ広がっている、または(b)癌が近くの皮膚の非常に小さな領域(サテライト腫瘍)または腫瘍周辺の皮膚リンパ管に広がっている(近くのリンパ節に達することなく)、または(2)腫瘍が4mm以下の厚さで、かつ潰瘍化していてもいなくてもよい、かつ(a)癌が近くのリンパ節1つにのみ広がっている、(b)癌が近くの皮膚の非常に小さな領域(サテライト腫瘍)または腫瘍の周りの皮膚リンパ管に広がっている(近くのリンパ節に到達していない)、または(c)癌が近くのリンパ節2~3個に広がっている。IIIB期では、がんは体の遠隔部位に転移していない。ある面において、患者は組織学的に確認された切除不能なステージIIIBの黒色腫を有する。
【0206】
ステージIIICでは、(1)原発腫瘍の徴候がなく、かつ(a)癌が2個以上の近傍リンパ節に転移しており、そのうちの少なくとも1個が見えるか感じられるか、(b)癌が近傍皮膚の非常に小さな領域(サテライト腫瘍)または腫瘍周囲の皮膚リンパ路に転移し、近傍リンパ節に達しているか、または(c)癌が塊状になった近傍リンパ節に転移する、(2)腫瘍が4mm以内の厚さで、潰瘍化していてもいなくてもよく、かつ(a)癌が近くの皮膚の非常に小さな領域(サテライト腫瘍)または腫瘍の周囲の皮膚リンパ路に広がり、近くのリンパ節に達している、(b)癌が近くのリンパ節に4個以上広がっているか、近くのリンパ節にまとまって広がっている、または(3)腫瘍が2mm以上4mm以下の厚さで、潰瘍化しているか、もしくは4mmより厚いが潰瘍化しておらず、また(a)癌が近くの1個以上のリンパ節に転移している、および/または(b)癌が近くの皮膚の非常に小さな領域(サテライト腫瘍)または腫瘍周囲の皮膚リンパ路に転移している、あるいは(4)腫瘍が4mmより厚く、潰瘍化している、また(a)癌が1~3個の近傍リンパ節に転移しているが、これらは密集していない、または(b)癌が近くの皮膚(サテライト腫瘍)または腫瘍周囲の皮膚リンパ管に非常に小さく転移しており、近傍リンパ節1個に達しているかどうかは問わない。ステージIIICでは、癌は体の遠隔部位に転移していない。ある面において、患者は組織学的に確認された切除不能なステージIIICの黒色腫を有する。
【0207】
ステージIIIDでは、腫瘍が4mmより厚く、潰瘍化しており、また(a)癌が4個以上の近傍リンパ節に広がっているか、(b)癌が塊になって近傍リンパ節に広がっているか、(c)癌が近くの皮膚の非常に小さな領域(サテライト腫瘍)または腫瘍周囲の皮膚リンパ管に広がり、癌が少なくとも2個の近傍リンパ節、または塊になってリンパ節に広がっている。ステージIIIDでは、癌は体の遠位部分には広がっていない。
【0208】
ステージIVでは、腫瘍はどのような厚さでもよく、潰瘍化していてもいなくてもよく、近くのリンパ節に転移していてもいなくてもよい。ステージIVでは、癌は遠くのリンパ節に、または肺、肝臓もしくは脳などの臓器に転移している。ある面において、患者は組織学的に確認されたステージIVの黒色腫を有する。
【0209】
ある面において、患者は、組織学的に確認された切除不能なステージIIIまたはステージIVの黒色腫を有する。
【0210】
ある面において、パフォーマンスステータスは東部腫瘍学共同研究グループのパフォーマンスステータス(ECOG PS)によって示され、これは、疾患が患者の日常生活能にどのように影響するかを判定するための標準化された基準を利用したものである。ECOG PSの定義の例としては以下が挙げられる:“0”は、患者について、完全に活動的で、疾患前のすべてのパフォーマンスを制限なく行うことができる;“1”は、患者について、身体的に激しい活動は制限されているが、歩行可能で軽い作業または座り仕事を行うことができる;“2”は、患者について、歩行可能で、起きている時間の50%以上までは、すべてのセルフケアが可能であるが、いかなる作業活動も遂行できない;“3”は、患者について、限られたセルフケアしかできず、起きている時間の50%以上はベッドまたは椅子に拘束されている;および、“4”は、完全に障害があり、一切のセルフケアを遂行できず、完全にベッドまたは椅子に拘束されている。
【0211】
ある面において、患者は、0、1、2、3または4のECOG PSを有する。ある面において、患者は、3以下のECOG PSを有する。ある面において、患者は、2以下のECOG PSを有する。ある面において、患者は、1以上のECOG PSを有する。ある面において、患者は0または1のECOG PSを有する。
【0212】
ある面において、患者は、標的化された阻害剤療法に感受性のB型急速進行性線維肉腫プロト癌遺伝子(BRAF、例えば、BRAF V600EまたはBRAF V600KなどのBRAF V600変異)、マイトージェン活性化細胞外シグナル調節キナーゼキナーゼ(MEK)、神経芽腫RASウイルス癌遺伝子ホモログ(NRAS)、および/またはプロト癌遺伝子c-KIT(KIT)変異を有する。
【0213】
ある面において、患者はBRAF変異を有する。ある面において、BRAF変異はBRAF V600変異である。ある面において、BRAF変異はBRAF V600E変異である。ある面において、BRAF変異はBRAF V600K変異である。
【0214】
ある面において、患者は、標的化された阻害剤療法に感受性のあるBRAF、MEK、NRASおよび/またはKIT変異を有さない。
【0215】
ある面において、標的化された阻害剤療法は、BRAFおよび/またはMEKのチロシンキナーゼ阻害剤を含む。ある面において、標的化された阻害剤療法は、ダブラフェニブ、ベムラフェニブ、エンコラフェニブ、トラメチニブ、コビメチニブおよび/またはビニメチニブを含む。
【0216】
一面において、本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を免疫療法のために選択する方法であって、腫瘍サンプルにおけるLAG-3および/またはPD-L1発現のレベルを決定することを含む、方法を含む。
【0217】
一面において、本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法であって、(a)腫瘍サンプルにおけるLAG-3発現レベル、PD-L1発現レベル、および/またはLAG-3およびPD-L1発現のレベルを決定し、ならびに(b)治療的有効量のLAG-3アンタゴニストを単独でまたは治療的有効量のCTLA-4阻害剤と組み合わせて患者に投与することを含む、方法を含む。ある面において、本方法は、1以上の追加の治療剤および/または治療法(例えば、化学療法)を投与することをさらに含む。
【0218】
ある面において、患者由来の腫瘍組織中の1個以上の免疫細胞はLAG-3を発現し(すなわち、患者由来の腫瘍組織はLAG-3陽性である)、および/または患者由来の腫瘍組織中の1個以上の腫瘍細胞はPD-L1を発現する(すなわち、患者由来の腫瘍組織はPD-L1陽性である)。ある面において、患者由来の腫瘍組織中の1個以上の免疫細胞が、LAG-3を発現している。ある面において、免疫細胞の少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約3%、少なくとも約4%、少なくとも約5%、少なくとも約7%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または約100%がLAG-3を発現している。ある面において、免疫細胞の少なくとも約1%がLAG-3を発現している。ある面において、免疫細胞の約1%より多くがLAG-3を発現している。ある面において、免疫細胞は、腫瘍浸潤リンパ球である。ある面において、腫瘍浸潤リンパ球はCD8細胞である。ある面において、患者由来の腫瘍組織中の1個以上の腫瘍細胞は、PD-L1を発現している。ある面において、腫瘍細胞の少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約3%、少なくとも約4%、少なくとも約5%、少なくとも約7%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または約100%がPD-L1を発現している。ある面において、腫瘍細胞の少なくとも約1%がPD-L1を発現している。ある面において、腫瘍細胞の約1%より多くがPD-L1を発現している。ある面において、“少なくとも約X%”の値の何れかが“≧X%”である。
【0219】
ある面において、患者由来の腫瘍組織における1個以上の免疫細胞は、LAG-3を発現していない(すなわち、患者からの腫瘍組織はLAG-3陰性である)。ある面において、腫瘍組織は、免疫細胞の約1%未満がLAG-3を発現するとき、LAG-3陰性である。
【0220】
ある面において、患者由来の腫瘍組織における1個以上の腫瘍細胞は、PD-L1を発現していない(すなわち、患者由来の腫瘍組織はPD-L1陰性である)。ある面において、腫瘍細胞の約1%未満がPD-L1を発現するとき、腫瘍組織はPD-L1陰性である。
【0221】
ある面において、本発明の方法は、特定のマーカーを発現するまたは含む免疫細胞(例えば、腫瘍浸潤リンパ球)および/または腫瘍細胞を有するとして患者を同定することを含む。例えば、ある態様において、黒色腫はLAG-3陽性である。ある態様において、黒色腫はPD-L1陽性である。ある態様において、黒色腫はLAG-3陽性かつPD-L1陽性である。ある態様において、黒色腫はBRAF V600変異を含む。ある態様において、黒色腫は、LAG-3陽性であり、BRAF V600変異を発現している。ある態様において、黒色腫は、LAG-3陽性であり、野生型BRAFを発現する腫瘍細胞を含む。ある態様において、黒色腫は、LAG-3陽性であり、PD-L1陽性であり、野生型BRAFを含む。ある態様において、黒色腫は、LAG-3陽性、PD-L1陽性であり、BRAF V600変異を含む。ある態様において、黒色腫は、PD-L1陽性であり、野生型BRAFを含む。ある態様において、黒色腫は、PD-L1陽性であり、BRAF V600変異を含む。
【0222】
本発明は、本明細書に記載の免疫療法を患者に投与することを含む、患者の再発を予防しおよび/または寛解を誘導する方法もまた含み得る。
【0223】
他の面において、本方法における各患者は、(i)12ヶ月以上の無増悪生存期間の延長、(ii)投与前の腫瘍サイズと比較して少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%または約50%以上の腫瘍サイズの縮小、あるいは(iii)その両方を経験している。
【0224】
本発明の方法は、本明細書に記載の免疫療法の投与の結果として、切除不能または転移性黒色腫を処置し、腫瘍サイズを縮小し、腫瘍の増殖を抑制し、患者から腫瘍を排除し、腫瘍の再発を防止し、患者の寛解を誘導し、またはそれらの何れかの組合せを行うことが可能である。特定の面において、本明細書に記載の免疫療法の投与は、完全奏効を誘導する。他の面では、本明細書に記載の免疫療法の投与は、部分奏効を誘導する。
【0225】
ある面において、LAG-3および/またはPD-L1発現は、LAG-3発現および/またはPD-L1発現を決定できるアッセイの結果を受容することによって決定される。
【0226】
腫瘍サンプルにおけるPD-L1発現を決定する方法、PD-L1陽性悪性腫瘍を有するとして患者を同定する方法、および悪性腫瘍におけるPD-L1発現を決定する方法は、PCT/US2016/029878に記載されており、その開示内容は引用により本明細書中に包含される。
【0227】
LAG-3および/またはPD-L1の発現、ならびに/または癌がBRAF V600変異を含むかどうかを評価するために、一面において、試験組織サンプルが患者から取得される。ある面において、試験組織サンプルは、腫瘍生検、コア生検組織サンプル、切開生検、切除生検、外科標本、細針吸引物、または血液、血漿、血清、リンパ、腹水、嚢胞液、尿などの体液サンプルなど、何れかの臨床的に関連する組織サンプルを含むが、これらに限定されない。ある面において、試験組織サンプルは、原発腫瘍からのものである。ある面において、試験組織サンプルは転移巣からのものである。ある面において、試験組織サンプルは、複数の時点、例えば、治療前、治療中および/または治療後に、患者から採取される。ある面において、試験組織サンプルは、例えば、原発性腫瘍からのサンプルと離れた場所にある転移からのサンプルなど、患者の異なる位置から採取される。
【0228】
ある面において、試験組織サンプルは、パラフィン包埋固定組織サンプルである。ある態様において、試験組織サンプルは、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織サンプルである。ある面において、試験組織サンプルは、新鮮な組織(例えば、腫瘍)サンプルでる。ある面において、試験組織サンプルは、凍結組織サンプルである。ある面において、試験組織サンプルは、新鮮な凍結(FF)組織(例えば、腫瘍)サンプルである。ある面において、試験組織サンプルは、体液(fluid)から単離された細胞である。ある面において、試験組織サンプルは、循環腫瘍細胞(CTC)を含む。ある面において、試験組織サンプルは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を含む。ある面において、試験組織サンプルは、腫瘍細胞および腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を含む。ある面において、試験組織サンプルは、循環リンパ球を含む。ある面において、試験組織サンプルは、保存された(archival)組織サンプルである。ある面において、試験組織サンプルは、既知の診断、処置および/または結果の履歴を有する保存された組織サンプルである。ある面において、サンプルは組織塊である。ある面において、生検組織サンプルは分散した細胞である。ある面において、サンプルサイズは、約1個の細胞から約1 x 10 個以上の細胞である。ある面において、サンプルサイズは、約1個の細胞から約1 x 10 個の細胞である。ある面において、サンプルサイズは、約1個の細胞から約10,000個の細胞である。ある面において、サンプルサイズは、約1個の細胞から約1,000個の細胞である。ある面において、サンプルサイズは、約1個の細胞から約100個の細胞である。ある面において、サンプルサイズは、約1個の細胞から約10個の細胞である。ある面において、サンプルサイズは単一の細胞である。ある面において、LAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600状態の評価は、循環腫瘍DNAに基づく。
【0229】
別の面において、LAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600状態の評価は、試験組織サンプルを得ることなく達成することができる。ある面において、好適な患者を選択することは、(i)所望により、組織の癌を有する患者から取得される試験組織サンプルを供することであって、該試験組織サンプルには、腫瘍細胞および/または腫瘍浸潤性炎症細胞が含まれ;そして、(ii)LAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600を発現する試験組織サンプルにおける細胞の割合が所定の閾値レベルより高いとの評価に基づいて、LAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600を発現する試験組織サンプルにおける細胞の割合を評価することが含まれる。
【0230】
しかしながら、試験組織サンプルにおけるLAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600状態の測定を含む方法において、患者から取得される試験組織サンプルの提供を含む工程は、任意の工程であることが理解されるべきである。すなわち、特定の面において、本方法はこの工程を含み、他の態様において、この工程は方法に含まれない。また、特定の面において、LAG-3および/またはPD-L1を発現する試験組織サンプルにおける細胞の数または割合を同定し、または決定するための“測定”または“評価”工程は、LAG-3および/またはPD-L1をアッセイする形質転換方法によって、例えば、逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)アッセイまたはIHCアッセイを実施することによって行われることが理解されるべきである。ある他の面において、形質転換工程を含まず、LAG-3および/またはPD-L1発現は、例えば、試験室からの試験結果の報告を検討することによって評価される。ある面において、LAG-3および/またはPD-L1発現は、試験室からの免疫組織化学アッセイの結果を検討することによって評価される。特定の面において、LAG-3および/またはPD-L1発現を評価するまで、およびこれらを含む該方法の工程は、本発明の方法の適当な候補の選択において用いるために医師または医療提供者に提供され得る中間結果を提供する。特定の面において、中間結果を提供する工程は、医師または医師の指導の下で作業する他の者によって行われる。他の面において、これらの工程は、独立した試験室または独立した人、例えば、試験室の技術者によって行われる。ある面において、BRAF V600変異の存在は、LAG-3および/またはPD-L1の並行アプローチを用いて行われる。
【0231】
本発明の方法の特定の面において、LAG-3発現およびPD-L1発現、および/またはBRAF V600変異を含む細胞の割合は、LAG-3、PD-L1および/またはBRAF RNAの存在を検出するためのアッセイを行うことによって評価される。さらなる面において、LAG-3、PD-L1および/またはBRAF RNAの存在は、RT-PCR、インサイチュハイブリダイゼーションまたはRNaseプロテクションによって検出される。ある面において、LAG-3、PD-L1および/またはBRAF RNAの存在は、RT-PCRベースのアッセイにより検出される。ある面において、RT-PCRベースのアッセイをスコア付けすることは、試験組織サンプルにおけるLAG-3、PD-L1および/またはBRAF RNA発現レベルを所定のレベルと比較して評価することを含む。ある面において、LAG-3、PD-L1およびBRAF V600の1以上の発現は、遺伝子発現プロファイリングを用いて評価される。
【0232】
他の面において、LAG-3発現および/またはPD-L1発現、および/またはBRAF V600変異を含む細胞の割合は、LAG-3およびPD-L1の存在、および/またはBRAF V600変異ポリペプチドの包含を検出するためのアッセイを実施することにより評価される。さらなる面において、LAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600ポリペプチドの存在は、IHC、酵素免疫吸着法アッセイ(ELISA)、インビボ画像法またはフローサイトメトリーによって決定される。ある面において、LAG-3および/またなPD-L1の発現および/またはBRAF V600状態は、IHCによってアッセイされる。これらの方法の全ての他の面において、LAG-3および/またはPD-L1の細胞表面発現および/またはBRAF V600変異の存在は、例えば、IHCまたはインビボ画像法を用いてアッセイされる。
【0233】
他の面において、試験組織サンプルにおける、LAG-3発現および/またはPD-L1発現、および/またはBRAF V600変異を含む細胞の割合は、フローサイトメトリーにより評価される。ある面において、フローサイトメトリーによりアッセイされる試験組織サンプルは、腫瘍浸潤免疫細胞を含む。ある面において、フローサイトメトリーは、マルチプレックスアッセイである。ある面において、フローサイトメトリーのスコア付けは、LAG-3、CD4、CD8、FOXP3およびそれらの何れかの組合せを含むマーカーの発現を検出することを含む。ある面において、フローサイトメトリーのスコア付けは、試験組織サンプルにおける、LAG-3および/またはPD-L1を発現する、および/またはBRAF V600変異を含む、T細胞の割合を評価することを含む。ある面において、フローサイトメトリーのスコア付けは、試験組織サンプルにおける、LAG-3および/またはPD-L1を発現する、および/またはBRAF V600変異を含む、CD8 T細胞の割合を評価することを含む。ある面において、フローサイトメトリーのスコア付けは、試験組織サンプルにおける、LAG-3および/またはPD-L1を発現する、および/またはBRAF V600変異を含む、CD4 T細胞の割合を評価することを含む。ある面において、フローサイトメトリーのスコア付けは、試験組織サンプルにおける、LAG-3および/またはPD-L1を発現する、および/またはBRAF V600変異を含む、FOXP3 T細胞の割合を評価することを含む。
【0234】
本発明の何れかの特定の面において、試験組織サンプルにおけるLAG-3を発現する、PD-L1を発現する、および/またはBRAF V600変異を含む細胞の割合は、LAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600変異ポリペプチドの存在を検出するためのアッセイを実施することにより評価される。ある面において、LAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600ポリペプチドの存在は、免疫組織化学アッセイにより検出される。ある面において、試験組織サンプルは、腫瘍生検である。ある面において、試験組織サンプルは、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)サンプルである。
【0235】
ある面において、免疫組織化学アッセイはモノプレックスアッセイである。ある面において、免疫組織化学アッセイはマルチプレックスアッセイである。ある面において、マルチプレックス免疫組織化学アッセイは、CD4、CD8、FOXP3またはそれらの何れかの組合せの存在を検出することができる。
【0236】
ある面において、免疫組織化学アッセイは、腫瘍サンプルを17B4マウス抗ヒトLAG-3IgG1モノクローナル抗体と接触させることを含む。ある面において、免疫組織化学アッセイは、腫瘍サンプルを配列番号3および5にそれぞれ記載される配列を含む重鎖および軽鎖可変領域を含む抗LAG-3抗体と接触させることを含む。ある面において、免疫組織化学アッセイは、腫瘍サンプルをSP346ウサギ抗ヒトLAG-3IgGモノクローナル抗体と接触させることを含む。ある面において、免疫組織化学アッセイは、腫瘍サンプルを11E3(Novusbio)、874501(Novusbio)またはEPR4392(2)(Abcam)抗ヒトLAG-3モノクローナル抗体と接触させることを含む。ある面において、免疫組織化学アッセイは、PD-L1発現をアッセイするために、腫瘍サンプルをDako PD-L1 IHC 28-8キット中の試薬と接触させることを含む。
【0237】
ある面において、免疫組織化学アッセイは、低倍率でスコア付けされる。ある面において、低倍率は約20倍である。ある面において、免疫組織化学アッセイは、高倍率でスコア付けされる。ある面において、高倍率は約40倍である。
【0238】
ある面において、免疫組織化学アッセイは、画像分析ソフトウェアによってスコア付けされる。ある面において、免疫組織化学アッセイは、病理担当者の視覚的免疫スコアによってスコア付けされる。ある面において、免疫組織化学アッセイは、手動でスコア付けされる。
【0239】
ある面において、試験組織サンプルにおける、免疫組織化学アッセイのスコア付けは、LAG-3および/またはPD-L1を発現する、および/またはBRAF V600変異を含む、細胞の割合を評価することを含む。ある面において、免疫組織化学アッセイのスコア付けは、試験組織サンプルにおける、LAG-3および/またはPD-L1を発現する、および/またはBRAF V600変異を含む、免疫細胞の割合を評価することを含む。ある面において、免疫組織化学アッセイのスコア付けは、試験組織サンプルにおける、LAG-3および/またはPD-L1を発現する、および/またはBRAF V600変異を含む、T細胞の割合を評価することを含む。ある面において、免疫組織化学アッセイのスコア付けは、LAG-3を発現する試験組織サンプル中のCD8 T細胞の割合を評価することを含む。ある面において、免疫組織化学アッセイのスコア付けは、LAG-3を発現する、試験組織サンプル中のCD4 T細胞の割合を評価することを含む。ある面において、免疫組織化学アッセイのスコア付けは、LAG-3を発現する、生試験組織サンプル中のFOXP3 T細胞の割合を評価することを含む。
【0240】
ある面において、免疫組織化学アッセイは、腫瘍細胞によるMHCクラスIIの発現を検出することをさらに含む、マルチプレックスアッセイである。ある面において、免疫組織化学アッセイのスコア付けは、MHCクラスIIを発現する試験組織サンプル中の細胞の割合を評価することを含む。ある面において、免疫組織化学アッセイのスコア付けは、MHCクラスIIを発現する試験組織サンプル中の非免疫細胞の割合を評価することを含む。
【0241】
特定の面において、腫瘍細胞によるフィブリノーゲン様タンパク質1(FGL1)の発現が測定される。
【0242】
画像化技術は、癌研究および癌処置における重要なツールを提供する。陽電子放出断層撮影(PET)、単光子放射コンピュータートモグラフィー(SPECT)、蛍光リフレクタンスイメージング(FRI)、蛍光媒介トモグラフィー(FMT)、生物発光イメージング(BLI)、レーザー走査共焦点顕微鏡(LSCM)および多光子顕微鏡(MPM)を含む分子画像化システムの最近の開発は、癌研究におけるこれらの技術のさらなる用途を予見させ得るものである。これらの分子画像化システムのいくつかは、臨床医が、腫瘍が体内に局在する位置を見ることだけではなく、腫瘍の挙動および/または治療薬に対する応答性に影響を及ぼす特定の分子の発現および活性、細胞ならびに生物学的プロセスを視覚化することも可能にする(Condeelis and Weissleder, Cold Spring Harb. Perspect. Biol. 2(12):a003848 (2010))。抗体特異性について、PETの感度および解像度を組み合わせて、免疫PET画像法が、特に組織サンプルにおける抗原の発現をモニターし、アッセイすることを可能にする(McCabe and Wu, Cancer Biother. Radiopharm. 25(3):253-61 (2010); Olafsen et al., Protein Eng. Des. Sel. 23(4):243-9 (2010))。本発明の方法の何れか特定の面において、LAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600発現は、免疫PET画像法によってアッセイされる。本発明の方法の何れか特定の面において、LAG-3を発現する試験組織サンプルにおける細胞の割合は、試験組織サンプルにおける細胞表面上のLAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600ポリペプチドの存在を決定するためのアッセイを行うことによって評価される。特定の面において、試験組織サンプルは、FFPE組織サンプルである。他の面において、LAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600ポリペプチドの存在は、IHCアッセイによって決定される。さらなる面において、IHCアッセイは、自動化された方法を用いて行われる。
【0243】
ある面において、腫瘍標本におけるBRAF V600E突然変異の存在は、処置の開始に先立ち確認される。特定の面では、BRAF V600E変異は、FDAが承認した試験により確認される。特定の面において、BRAF V600E変異の存在を確認するための試験は、cobas(登録商標) 4800 BRAF V600 Mutation テストである。
【0244】
II.A.自動化IHCによるLAG-3および/またはPD-L1発現および/またはBRAF V600変異の存在のアッセイ法
本発明の方法の一面において、自動化IHC法を用いて、FFPE組織標本中のLAG-3および/またはPD-L1の発現、および/またはBRAF V600変異の存在をアッセイする。本発明は、試験組織サンプル中のヒトLAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600の存在を検出するか、または該サンプル中のヒトLAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600抗原のレベルもしくは抗原を発現する細胞の割合を定量する方法を提供し、該方法は、試験サンプル、および陰性対照サンプルを、抗体またはその一部分とヒトLAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600との複合体の形成を可能にする条件下で、ヒトLAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600に特異的に結合するモノクローナル抗体(mAb)と接触させることを含む。特定の面において、試験および対照組織サンプルは、FFPEサンプルである。その後、試験サンプルと陰性対照サンプルとの間の複合体形成における差異がサンプル中のヒトLAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600抗原の存在を示す、複合体の形成が検出される。種々の方法を用いて、LAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600を定量する。
【0245】
特定の面において、自動化IHC法は、(a)自動ステイナーにマウントされた組織切片を脱パラフィン化および再水和すること;(b)自動ステイナーで抗原を回収すること;(c)自動ステイナーに試薬をセットすること;および、(d)自動ステイナーを実行し、組織標本中の内因性のペルオキシダーゼを中和すること;スライド上の非特異的タンパク質結合部位をブロッキングし;スライドを一次Abとインキュベートし;ポスト一次ブロッキング剤とインキュベートし;一次後抗体検出剤、例えば検出酵素に結合していてもいなくてもよい別の抗体と共にインキュベートし;高分子酵素検出試薬とインキュベートし;発色基質を添加して発色させ;そして、ヘマトキシリンによる対比染色を行う工程を含む、自動ステイナーを実行する。ある面において、抗原を回収することは、何れかの熱に基づく抗原回収装置を使用することを含む。
【0246】
ある面において、腫瘍組織サンプル中のLAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600の存在を評価するために、病理担当者が、顕微鏡下で各フィールド内のLAG-3+ 腫瘍浸潤リンパ球、PD-L1+腫瘍細胞および/またはBRAF V600+ 腫瘍細胞の数を調べ、陽性である細胞の割合を暗算で概算し、その後、各視野の概算値を平均して最終割合値を得る。異なる染色強度は、0/陰性、l+/弱、2+/中間、および3+/強として定義される。一般的に、パーセント値は、最初に0および3+バケットに割り当て、次いで中間の1+および2+強度を検討する。極めて不均一な組織については、試料を区域に分類し、各区域を別個にスコア化し、次いで単一セットのパーセント値に合わせる。異なる染色強度についての陰性および陽性細胞の割合を各領域から決定し、中央値を各区域に付与する。最終的なパーセンテージ値を各染色強度カテゴリー:陰性、1+、2+および3+、について組織に付与する。全ての染色強度の合計は、100%であることが必要となる。
【0247】
ある面において、染色はまた、マクロファージおよびリンパ球などの腫瘍浸潤性炎症細胞において評価される。マクロファージおよびリンパ球は、LAG-3染色、PD-L1染色および/またはBRAF V600染色について評価され、全てのサンプルについて各細胞カテゴリーの陽性または陰性としてのみ記録される。染色はまた、腫瘍内側/外側の免疫細胞の名称に従って特徴付けられる。“内側”は、免疫細胞が、腫瘍組織内および/または腫瘍細胞間に物理的に挿入されることなく腫瘍領域の境界上に存在することを意味する。“外側”は、腫瘍との物理的な関連が存在しないことを意味し、免疫細胞が結合組織と関連する末梢またはこれに関連する隣接組織で見出される。
【0248】
これらのスコア付け法の特定の面において、サンプルは、独立して実施する2名以上の病理担当者によってスコア付けされ、これらのスコアは後に統合される。ある他の面において、陽性および陰性細胞の同定は、適当なソフトウェアを用いてスコア付けされる。
【0249】
組織スコア(H-score)は、IHCデータのより定量的な尺度として用いられる。組織スコアは、以下のように算出される:
組織スコア=[(%腫瘍x1(低強度))+(%腫瘍x2(中間強度))+(%腫瘍x3(高強度)]。
【0250】
組織スコアを決定するために、病理担当者は、試料内の各強度カテゴリーで染色細胞の割合を推定する。多くのバイオマーカーの発現が不均一であるため、組織スコアは、全体の発現のより正確な表示である。最終的な組織スコアの範囲は、0(最少スコア、発現なし)~300(最大スコア、最大発現およびこれを含む)である。
【0251】
II.B.LAG-3アンタゴニスト
本発明の方法で用いるためのLAG-3アンタゴニストとしては、LAG-3結合剤および可溶性LAG-3ポリペプチドが挙げられるが、これらに限定されない。LAG-3結合剤には、LAG-3に特異的に結合する抗体(すなわち、“抗LAG-3抗体”)が含まれる。本明細書で用いる用語“LAG-3アンタゴニスト”は、用語“LAG-3阻害剤”と互換的に用いられる。
【0252】
ある面において、LAG-3アンタゴニストは抗LAG-3抗体である。
【0253】
LAG-3に結合する抗体は、例えば、国際公開第WO/2015/042246ならびに米国特許公開第2014/0093511号および同第2011/0150892号に記載されており、それらは各々その内容全体を引用により本明細書中に包含される。
【0254】
本発明において有用な例示的LAG-3抗体は、25F7(米国公開第2011/0150892号に記載)である。本発明において有用なさらなる例示的LAG-3抗体は、BMS-986016(レラトリマブ)である。ある面において、本発明において有用な抗LAG-3抗体は、25F7またはBMS-986016と交差競合する。ある面において、本発明において有用な抗LAG-3抗体は、25F7またはBMS-986016と同じエピトープに結合する。ある面において、抗LAG-3抗体は、25F7またはBMS-986016の6つのCDRを含む。
【0255】
本発明の方法に用いることができる他の当技術分野で認められる抗LAG-3抗体としては、US2011/007023に記載のIMP731(H5L7BW)、WO2016028672および米国出願公報第2020/0055938号に記載のMK-4280(28G-10)、Burova E, et al., J. Immunother, Cancer (2016); 4(Supp. 1):P195 および米国特許第10,358,495に記載のREGN3767(フィアンリマブ)、WO2017/019894に記載のヒト化BAP050、GSK2831781、米国特許第10,711,060号および米国出願公報第2020/0172617に記載のIMP-701(LAG525;イエラミリマブ)、aLAG3(0414)、aLAG3(0416)、Sym022、TSR-033、TSR-075、XmAb22841、MGD013、BI754111、FS118、P13B02-30、AVA-017およびAGEN1746が挙げられる。本発明で有用なこれらおよび他の抗LAG-3抗体は、例えば、US10,188,730、WO2016/028672、WO2017/106129、WO2017/062888、WO2009/044273、WO2018/069500、WO2016/126858、WO2014/179664、WO2016/200782、WO2015/200119、WO2017/019846、WO2017/198741、WO2017/220555、WO2017/220569、WO2018/071500、WO2017/015560、WO2017/025498、WO2017/087589、WO2017/087901、WO2018/083087、WO2017/149143、WO2017/219995、US2017/0260271、WO2017/086367、WO2017/086419、WO2018/034227、WO2018/185046、WO2018/185043、WO2018/217940、WO19/011306、WO2018/208868、WO2014/140180、WO2018/201096、WO2018/204374およびWO2019/018730に見出され得る。これらの文献のそれぞれの内容全体は、引用により本明細書中に包含される。
【0256】
本発明の方法に用いることができる抗LAG-3抗体としてはまた、ヒトLAG-3に特異的に結合し、かつヒトLAG-3への結合について本明細書に記載の抗LAG-3抗体の何れか、例えばレラトリマブと交差競合する、単離された抗体が挙げられる。ある面において、抗LAG-3抗体は、本明細書に記載の抗LAG-3抗体の何れか、例えばレラトリマブと同じエピトープに結合する。
【0257】
ある面において、ヒトLAG-3への結合について、本明細書に記載の抗LAG-3抗体の何れか、例えばレラトリマブと交差競合するか、または本明細書に記載の抗LAG-3抗体の何れか、例えばレラトリマブ同じエピトープに結合する抗体は、モノクローナル抗体である。ヒト対象への投与について、これらの交差競合抗体は、キメラ抗体、改変抗体、ヒト化抗体またはヒト抗体であり得る。かかるキメラモノクローナル抗体、改変モノクローナル抗体、ヒト化モノクローナル抗体またはヒトモノクローナル抗体は、当技術分野で周知の方法で調製および単離できる。
【0258】
抗原への結合について交差競合する抗体の能力は、これらの抗体が抗原の同じエピトープ領域に結合し、特定のエピトープ領域に対する他の交差競合する抗体の結合を立体的に妨害することを示す。これらの交差競合抗体は、同じエピトープ領域へのそれらの結合のため、対照抗体、例えばレラトリマブと顕著に類似する機能特性を有することが予期される。交差競合抗体は、例えば、Biacore分析、ELISAアッセイまたはフローサイトメトリーなどの標準的な結合アッセイにおいて交差競合するそれらの能力に基づいて容易に同定され得る(例えば、WO2013/173223を参照)。
【0259】
本発明の方法に用いられ得る抗LAG-3抗体としてはまた、上記完全長抗体の何れかの抗原結合部分が挙げられる。抗体の抗原結合機能は、完全長抗体のフラグメントによって実行できることが示されている。
【0260】
ある面において、抗LAG-3抗体は完全長抗体である。
【0261】
ある面において、抗LAG-3抗体は、モノクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体または多重特異性抗体である。ある面において、多重特異性抗体は、二重親和性再標的化抗体(DART)、DVD-Igまたは二重特異性抗体である。
【0262】
ある面において、抗LAG-3抗体は、F(ab’)フラグメント、Fab’フラグメント、Fabフラグメント、Fvフラグメント、scFvフラグメント、dsFvフラグメント、dAbフラグメントまたは一本鎖結合ポリペプチドペプチドである。
【0263】
ある面において、抗LAG-3抗体は、BMS-986016(レラトリマブ)、IMP731(H5L7BW)、MK4280(28G-10)、REGN3767(フィアンリマブ)、GSK2831781、ヒト化BAP050、IMP-701(LAG525、イエラミリマブ)、aLAG3(0414)、aLAG3(0416)、Sym022、TSR-033、TSR-075、XmAb22841、MGD013、BI754111、FS118、P13B02-30、AVA-017、25F7、AGEN1746またはそれらの抗原結合部分である。
【0264】
ある面において、抗LAG-3抗体はレラトリマブである。
【0265】
ある面において、抗LAG-3抗体は、本明細書に記載の文献に提供される配列のような、本明細書に記載の抗LAG-3抗体の重鎖および軽鎖CDR、重鎖可変領域および軽鎖可変領域、または重鎖および軽鎖の配列を含むか、または当技術分野で既知のものである。
【0266】
ある面において、本明細書に記載の方法は、本明細書に記載の、または当技術分野において公知の抗LAG-3抗体と少なくとも約90%の配列同一性を有する抗LAG-3抗体を含む(例えば、抗LAG-3抗体の重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域、あるいは抗LAG-3抗体の重鎖および/または軽鎖のような、抗LAG-3抗体の配列に対して少なくとも約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%または約99%の同一性を有する)。
【0267】
ある面において、抗LAG-3抗体は、配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む。
【0268】
ある面において、抗LAG-3抗体は、(a) 配列番号7に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;(b) 配列番号8に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;(c) 配列番号9に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;(d) 配列番号10に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(e) 配列番号11に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および、(f) 配列番号12に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3、を含む。
【0269】
ある面において、抗LAG-3抗体は、配列番号3および5にそれぞれ記載される配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む。
【0270】
ある面において、抗LAG-3抗体は、配列番号1および2にそれぞれ記載される配列を含む重鎖および軽鎖を含む。
【0271】
ある面において、抗LAG-3抗体は、配列番号30および2にそれぞれ記載される配列を含む重鎖および軽鎖を含む。
【0272】
ある面において、抗LAG-3抗体はREGN3767(フィアンリマブ)である。ある面において、フィアンリマブは、約1mg/kg、約3mg/kg、約10mg/kg、または約20mg/kgの用量で、約3週間毎に1回、静脈内投与される。
【0273】
ある面において、抗LAG-3抗体はLAG525(イエラミリマブ)である。ある面において、イエラミリマブは、約300mg、約400mg、約500mg、約600mg、約700mg、約800mg、約900mg、約1000mg、約1100mg、約1200mgまたは約1300mgの用量で、約2週間、3週間または4週間毎に1回、静脈内投与される。
【0274】
ある面において、抗LAG-3抗体はMK4280である。ある面において、MK4280は、約7mg、21mg、70mg、210mgまたは700mgの用量で、約3週間毎に1回、静脈内投与される。
【0275】
ある面において、LAG-3アンタゴニストは可溶性LAG-3ポリペプチドである。ある面において、可溶性LAG-3ポリペプチドは融合ポリペプチド、例えばLAG-3の細胞外部分を含む融合タンパク質である。ある面において、可溶性LAG-3ポリペプチドは、MHCクラスIIに結合することができるLAG-3-Fc融合ポリペプチドである。ある面において、可溶性LAG-3ポリペプチドは、LAG-3細胞外ドメインのリガンド結合フラグメントを含む。ある面において、LAG-3細胞外ドメインのリガンド結合フラグメントは、配列番号41と少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または約100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。ある面において、可溶性LAG-3ポリペプチドはさらに、半減期延長部分を含む。ある面において、半減期延長部分は、免疫グロブリン定常領域またはその部分、免疫グロブリン結合ポリペプチド、免疫グロブリンG(IgG)、アルブミン結合ポリペプチド(ABP)、PAS化部分、HES化部分、XTEN、PEG化部分、Fc領域、またはそれらの何れかの組合せを含む。ある面において、可溶性LAG-3ポリペプチドはIMP321(エフティラギモドα)である。例えば、Brignone C, et al., J. Immunol. (2007); 179:4202-4211 およびWO2009/044273を参照のこと。
【0276】
ある面において、抗LAG-3抗体は、LAG-3発現を決定するために用いられる。ある面において、抗LAG-3抗体は、LAG-3に結合するその能力について、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織生検において選択される。ある面において、抗LAG-3抗体は、凍結組織においてLAG-3に結合できる。ある面において、抗LAG-3抗体は、LAG-3の膜結合型、細胞質型、および/または可溶性型に区別できる。
【0277】
ある面において、本明細書に記載の方法に従い、LAG-3発現をアッセイ、検出および/または定量するのに有用な抗LAG-3抗体は、17B4マウスIgG1抗ヒトLAG-3モノクローナル抗体である。例えば、Matsuzaki, J et al., PNAS (2010);107: 7875を参照のこと。
【0278】
ある面において、LAG-3アンタゴニストは静脈内投与用に製剤される。
【0279】
ある面において、LAG-3アンタゴニストは一定用量で投与される。
【0280】
ある面において、LAG-3アンタゴニストは、少なくとも約0.25mgから約2000mg、約0.25mgから約1600mg、約0.25mgから約1200mg、約0.25mgから約800mg、約0.25mgから約400mg、約0.25mgから約100mg、約0.25mgから約50mg、約0.25mgから約40mg、約0.25mgから約30mg、約0.25mgから約20mg、約20mgから約2000mg、約20mgから約1600mg、約20mgから約1200mg、約20mgから約800mg、約20mgから約400mg、約20mgから約100mg、約100mgから約2000mg、約100mgから約1800mg、約100mgから約1600mg、約100mgから約1400mg、約100mgから約1200mg、約100mgから約1000mg、約100mgから約800mg、約100mgから約600mg、約100mgから約400mg、約400mgから約2000mg、約400mgから約1800mg、約400mgから約1600mg、約400mgから約1400mg、約400mgから約1200mg、または約400mgから約1000mgの用量で投与される。
【0281】
ある面において、LAG-3アンタゴニストは、約0.25mg、約0.5mg、約0.75mg、約1mg、約1.25mg、約1.5mg、約1.75mg、約2mg、約2.25mg、約2.5mg、約2.75mg、約3mg、約3.25mg、約3.5mg、約3.75mg、約4mg、約4.25mg、約4.5mg、約4.75mg、約5mg、約5.25mg、約5.5mg、約5.75mg、約6mg、約6.25mg、約6.5mg、約6.75mg、約7mg、約7.25mg、約7.5mg、約7.75mg、約8mg、約8.25mg、約8.5mg、約8.75mg、約9mg、約9.25mg、約9.5mg、約9.75mg、約10mg、約20mg、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、約200mg、約210mg、約220mg、約230mg、約240mg、約250mg、約260mg、約270mg、約280mg、約290mg、約300mg、約310mg、約320mg、約330mg、約340mg、約350mg、約360mg、約370mg、約380mg、約390mg、約400mg、約410mg、約420mg、約430mg、約440mg、約450mg、約460mg、約470mg、約480mg、約490mg、約500mg、約510mg、約520mg、約530mg、約540mg、約550mg、約560mg、約570mg、約580mg、約590mg、約600mg、約610mg、約620mg、約630mg、約640mg、約650mg、約660mg、約670mg、約680mg、約690mg、約700mg、約710mg、約720mg、約730mg、約740mg、約750mg、約760mg、約770mg、約780mg、約790mg、約800mg、約810mg、約820mg、約830mg、約840mg、約850mg、約860mg、約870mg、約880mg、約890mg、約900mg、約910mg、約920mg、約930mg、約940mg、約950mg、約960mg、約970mg、約980mg、約990mg、約1000mg、約1040mg、約1080mg、約1100mg、約1140mg、約1180mg、約1200mg、約1240mg、約1280mg、約1300mg、約1340mg、約1380mg、約1400mg、約1440mg、約1480mg、約1500mg、約1540mg、約1580mg、約1600mg、約1640mg、約1680mg、約1700mg、約1740mg、約1780mg、約1800mg、約1840mg、約1880mg、約1900mg、約1940mg、約1980mg、または約2000mgの用量で投与される。
【0282】
ある面において、LAG-3アンタゴニストは、約360mg、約720mg、約1080mg、または約1200mgの用量で投与される。
【0283】
ある面において、LAG-3アンタゴニストは、体重ベースの用量で投与される。
【0284】
ある面において、LAG-3アンタゴニストは、約0.003mg/kg~約25mg/kg、約0.003mg/kg~約20mg/kg、約0.003mg/kg~約15mg/kg、約0.003mg/kg~約10mg/kg、約0.003mg/kg~約5mg/kg、約0.003mg/kg~約1mg/kg、約0.003mg/kg~約0.9mg/kg、約0.003mg/kg~約0.8mg/kg、約0.003mg/kg~約0.7mg/kg、約0.003mg/kg~約0.6mg/kg、約0.003mg/kg~約0.5mg/kg、約0.003mg/kg~約0.4mg/kg、約0.003mg/kg~約0.3mg/kg、約0.003mg/kg~約0.2mg/kg、約0.003mg/kg~約0.1mg/kg、約0.1mg/kg~約25mg/kg、約0.1mg/kg~約20mg/kg、約0.1mg/kg~約15mg/kg、約0.1mg/kg~約10mg/kg、約0.1mg/kg~約5mg/kg、約0.1mg/kg~約1mg/kg、約1mg/kg~約25mg/kg、約1mg/kg~約20mg/kg、約1mg/kg~約15mg/kg、約1mg/kg~約10mg/kg、約1mg/kg~約5mg/kg、約5mg/kg~約25mg/kg、約5mg/kg~約20mg/kg、約5mg/kg~約15mg/kg、約5mg/kg~約10mg/kg、約10mg/kg~約25mg/kg、約10mg/kg~約20mg/kg、約10mg/kg~約15mg/kg、約15mg/kg~約25mg/kg、約15mg/kg~約20mg/kg、または約20mg/kg~約25mg/kgの用量で投与される。
【0285】
ある面において、LAG-3アンタゴニストは、約0.003mg/kg、約0.004mg/kg、約0.005mg/kg、約0.006mg/kg、約0.007mg/kg、約0.008mg/kg、約0.009mg/kg、約0.01mg/kg、約0.02mg/kg、約0.03mg/kg、約0.04mg/kg、約0.05mg/kg、約0.06mg/kg、約0.07mg/kg、約0.08mg/kg、約0.09mg/kg、約0.1mg/kg、約0.2mg/kg、約0.3mg/kg、約0.4mg/kg、約0.5mg/kg、約0.6mg/kg、約0.7mg/kg、約0.8mg/kg、約0.9mg/kg、約1.0mg/kg、約2.0mg/kg、約3.0mg/kg、約4.0mg/kg、約5.0mg/kg、約6.0mg/kg、約7.0mg/kg、約8.0mg/kg、約9.0mg/kg、約10.0mg/kg、約11.0mg/kg、約12.0mg/kg、約13.0mg/kg、約14.0mg/kg、約15.0mg/kg、約16.0mg/kg、約17.0mg/kg、約18.0mg/kg、約19.0mg/kg、約20.0mg/kg、約21.0mg/kg、約22.0mg/kg、約23.0mg/kg、約24.0mg/kg、または約25.0mg/kgの用量で投与される。
【0286】
ある面において、用量は、約1週間毎に1回、約2週間毎に1回、約3週間毎に1回、約4週間毎に1回、約5週間毎に1回、約6週間毎に1回、約7週間毎に1回、約8週間毎に1回、約9週間毎に1回、約10週間毎に1回、約11週間毎に1回、または約12週間毎に1回投与される。
【0287】
ある面において、本明細書に記載のLAG-3アンタゴニストは、単剤療法として投与され、すなわち、LAG-3アンタゴニストは、別の治療剤と組み合わせて投与されない。
【0288】
ある面において、本明細書に記載のLAG-3アンタゴニストまたはLAG-3アンタゴニストとCTLA-4阻害剤の組合せは、1以上の追加の治療剤および/または抗癌療法剤と共に投与される。
【0289】
II.C.CTLA-4阻害剤
本明細書に記載の方法に用いられ得るCTLA-4阻害剤は当技術分野で知られている。ある面において、本明細書に記載の方法に用いるためのCTLA-4阻害剤としては、CTLA-4結合剤が挙げられるが、これに限定されない。ある面において、CTLA-4結合剤は、ヒトCTLA-4に結合し、CTLA-4とヒトB7受容体との相互作用を破壊する。CTLA-4とB7の相互作用は、CTLA-4受容体を担持するT細胞の不活性化につながるシグナルを伝達するため、相互作用の破壊は、かかるT細胞の活性化を効果的に誘導、増強または延長し、それにより免疫反応を誘導、増強または延長する。
【0290】
ある面において、CTLA-4阻害剤は抗CTLA-4抗体である。
【0291】
CTLA-4に高親和性で特異的に結合するヒトモノクローナル抗体は、米国特許第6,984,720号に記載されている。他の抗CTLA-4モノクローナル抗体は、例えば、米国特許第5,977,318号、同第6,051,227号、同第6,682,736号および同第7,034,121号ならびに国際公開WO2012/122444、WO2007/113648、WO2016/196237およびWO2000/037504(各々その内容全体を引用により本明細書中に包含させる)に記載されている。米国特許第6,984,720号に記載の抗CTLA-4ヒトモノクローナル抗体は、以下の特徴の1以上を示すことが実証されている:(a)Biacore解析によって測定される、少なくとも約10-1または約10-1または約1010-1から1011-1またはそれ以上の平衡結合定数(K)で示される結合親和性でヒトCTLA-4に特異的に結合する;(b)少なくとも約10-1-1、約10-1-1または約10-1-1の動的結合定数(k);(c)少なくとも約10-1-1、約10-1-1または約10-1-1の動的解離定数(k);ならびに、(d)B7-1(CD80)およびB7-2(CD86)へのCTLA-4の結合を阻害する。本発明に有用な抗CTLA-4抗体としては、ヒトCTLA-4抗に特異的に結合し、前記特徴のうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つを示す、モノクローナル抗体が挙げられる。
【0292】
本明細書に記載の方法に用いられ得る抗CTLA-4抗体としては、イピリムマブ(YERVOY(登録商標)、MDX-010、10D1としても公知;米国特許第6,984,720号を参照)、MK-1308(Merck、クアボンリマブとしても公知)、AGEN-1884(Agenus Inc.、ザリフレリマブとしても公知;WO 2016/196237を参照)、トレメリムマブ(AstraZeneca; チシリムマブ、CP-675,206としても公知;WO2000/037504およびRibas、Update Cancer Ther. 2(3): 133-39 (2007)を参照)、REGN4659(Regeneron Pharmaceuticals、Inc.;米国出願公報2019/0048096参照)、およびCTLA-4 probody BMS-986249(BMS、ペプチドマスクが切断された抗CTLA-4抗体; WO18/085555参照)が挙げられる。
【0293】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、ヒトCTLA-4に特異的に結合し、かつヒトCTLA-4への結合に対して、本明細書に記載の抗CTLA-4抗体の何れか、例えばイピリムマブおよび/またはトレメリムマブと交差競合する。ある面において、抗CTLA-4抗体は、本明細書に記載の抗CTLA-4抗体の何れか、例えば、イピリムマブおよび/またはトレメリムマブと同じエピトープに結合する。
【0294】
ある面において、本明細書に記載の何れかの抗CTLA-4抗体、例えばイピリムマブおよび/またはトレメリムマブとヒトCTLA-4への結合に対して交差競合する抗体、またはそれと同じエピトープに結合する抗体は、モノクローナル抗体である。ヒト対象への投与のために、これらの交差競合する抗体は、キメラ抗体、改変された抗体、またはヒト化抗体もしくはヒト抗体である。
【0295】
本明細書に記載の方法に用いられ得る抗CTLA-4抗体としてはまた、上記完全長抗体の何れかの抗原結合部分が挙げられる。
【0296】
ある面において、抗CTLA-4抗体は完全長抗体である。ある面において、抗CTLA-4抗体は、モノクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、または多重特異性抗体である。ある面において、多重特異性抗体は、DART、DVD-Igまたは二重特異性抗体である。
【0297】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、F(ab’)フラグメント、Fab’フラグメント、Fabフラグメント、Fvフラグメント、scFvフラグメント、dsFvフラグメント、dAbフラグメントまたは一本鎖結合ポリペプチドペプチドである。
【0298】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、イピリムマブ、トレメリムマブ、MK1308、AGEN1884、REGN4659、またはそれらの抗原結合部分である。
【0299】
ある面において、CTLA-4抗体は、トレメリムマブ(CP-675,206としても公知)。トレメリムマブは、ヒトIgG2モノクローナル 抗CTLA-4抗体である。トレメリムマブは、WO/2012/122444、米国出願公報2012/263677またはWO2007/113648 A2に記載されている。
【0300】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、イピリムマブである。イピリムマブは、完全ヒト抗体、CTLA-4のそのB7リガンドへの結合を阻止し、それによりT細胞活性化を刺激するIgG1モノクローナル抗体である。
【0301】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、本明細書に記載の文献に提供される配列のような、本明細書に記載の抗CTLA-4抗体の重鎖および軽鎖CDR、重鎖可変領域および軽鎖可変領域、または重鎖および軽鎖の配列を含むか、または当技術分野で既知のものである。
【0302】
ある面において、本明細書に記載の方法は、本明細書に記載の、または当技術分野において公知の抗CTLA-4抗体と少なくとも約90%の配列同一性を有する抗CTLA-4抗体を含む(例えば、抗CTLA-4抗体の重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域、あるいは抗CTLA-4抗体の重鎖および/または軽鎖のような、抗CTLA-4抗体の配列に対して少なくとも約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%または約99%の同一性を有する)。
【0303】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、イピリムマブの相補性決定領域(CDR)を含み、米国特許第6,984,720号および同第7,605,238号(各々その内容全体を引用により本明細書中に包含させる)において10D1として同定されている。イピリムマブ(以前は、IvtDX-010およびBMS-734016としても公知)は、YERVOY(登録商標)として販売され、転移性黒色腫の処置用に承認されており、他の癌において臨床治験中である。Hoos et al. (2010) Semin。Oncol。37:533; Hodi et al. (2010) New Engl J. Med. 363:711; Pardoll (2012) Nat. Immunol. 13(12):1129を参照のこと。
【0304】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、イピリムマブの重鎖および軽鎖CDR、イピリムマブの重鎖可変領域および軽鎖可変領域、またはイピリムマブの重鎖および軽鎖を含む。
【0305】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域CDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む。
【0306】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、(a) 配列番号35に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;(b) 配列番号36に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;(c) 配列番号37に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;(d) 配列番号38に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(e) 配列番号39に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および、(f) 配列番号40に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3、を含む。
【0307】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、配列番号34および/または配列番号32にそれぞれ記載される配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む。
【0308】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、配列番号34および配列番号32にそれぞれ記載される配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む。
【0309】
ある面において、抗CTLA-4抗体は、イピリムマブの重鎖および軽鎖を含む。
【0310】
ある面において、CTLA-4阻害剤(例えば、抗CTLA-4抗体)は、静脈内投与用に製剤される。
【0311】
ある面において、CTLA-4阻害剤は一定用量で投与される。
【0312】
ある面において、CTLA-4阻害剤は、少なくとも約0.25mgから約2000mg、約0.25mgから約1600mg、約0.25mgから約1200mg、約0.25mgから約800mg、約0.25mgから約400mg、約0.25mgから約100mg、約0.25mgから約50mg、約0.25mgから約40mg、約0.25mgから約30mg、約0.25mgから約20mg、約20mgから約2000mg、約20mgから約1600mg、約20mgから約1200mg、約20mgから約800mg、約20mgから約400mg、約20mgから約100mg、約100mgから約2000mg、約100mgから約1800mg、約100mgから約1600mg、約100mgから約1400mg、約100mgから約1200mg、約100mgから約1000mg、約100mgから約800mg、約100mgから約600mg、約100mgから約400mg、約400mgから約2000mg、約400mgから約1800mg、約400mgから約1600mg、約400mgから約1400mg、約400mgから約1200mg、または約400mgから約1000mgの用量で投与される。
【0313】
ある面において、CTLA-4阻害剤は、約0.25mg、約0.5mg、約0.75mg、約1mg、約1.25mg、約1.5mg、約1.75mg、約2mg、約2.25mg、約2.5mg、約2.75mg、約3mg、約3.25mg、約3.5mg、約3.75mg、約4mg、約4.25mg、約4.5mg、約4.75mg、約5mg、約5.25mg、約5.5mg、約5.75mg、約6mg、約6.25mg、約6.5mg、約6.75mg、約7mg、約7.25mg、約7.5mg、約7.75mg、約8mg、約8.25mg、約8.5mg、約8.75mg、約9mg、約9.25mg、約9.5mg、約9.75mg、約10mg、約20mg、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、約200mg、約210mg、約220mg、約230mg、約240mg、約250mg、約260mg、約270mg、約280mg、約290mg、約300mg、約310mg、約320mg、約330mg、約340mg、約350mg、約360mg、約370mg、約380mg、約390mg、約400mg、約410mg、約420mg、約430mg、約440mg、約450mg、約460mg、約470mg、約480mg、約490mg、約500mg、約510mg、約520mg、約530mg、約540mg、約550mg、約560mg、約570mg、約580mg、約590mg、約600mg、約610mg、約620mg、約630mg、約640mg、約650mg、約660mg、約670mg、約680mg、約690mg、約700mg、約710mg、約720mg、約730mg、約740mg、約750mg、約760mg、約770mg、約780mg、約790mg、約800mg、約810mg、約820mg、約830mg、約840mg、約850mg、約860mg、約870mg、約880mg、約890mg、約900mg、約910mg、約920mg、約930mg、約940mg、約950mg、約960mg、約970mg、約980mg、約990mg、約1000mg、約1040mg、約1080mg、約1100mg、約1140mg、約1180mg、約1200mg、約1240mg、約1280mg、約1300mg、約1340mg、約1380mg、約1400mg、約1440mg、約1480mg、約1500mg、約1540mg、約1580mg、約1600mg、約1640mg、約1680mg、約1700mg、約1740mg、約1780mg、約1800mg、約1840mg、約1880mg、約1900mg、約1940mg、約1980mg、または約2000mgの用量で投与される。
【0314】
ある面において、CTLA-4阻害剤は、体重ベースの用量で投与される。
【0315】
ある面において、CTLA-4阻害剤は、約0.003mg/kg~約25mg/kg、約0.003mg/kg~約20mg/kg、約0.003mg/kg~約15mg/kg、約0.003mg/kg~約10mg/kg、約0.003mg/kg~約5mg/kg、約0.003mg/kg~約1mg/kg、約0.003mg/kg~約0.9mg/kg、約0.003mg/kg~約0.8mg/kg、約0.003mg/kg~約0.7mg/kg、約0.003mg/kg~約0.6mg/kg、約0.003mg/kg~約0.5mg/kg、約0.003mg/kg~約0.4mg/kg、約0.003mg/kg~約0.3mg/kg、約0.003mg/kg~約0.2mg/kg、約0.003mg/kg~約0.1mg/kg、約0.1mg/kg~約25mg/kg、約0.1mg/kg~約20mg/kg、約0.1mg/kg~約15mg/kg、約0.1mg/kg~約10mg/kg、約0.1mg/kg~約5mg/kg、約0.1mg/kg~約1mg/kg、約1mg/kg~約25mg/kg、約1mg/kg~約20mg/kg、約1mg/kg~約15mg/kg、約1mg/kg~約10mg/kg、約1mg/kg~約5mg/kg、約5mg/kg~約25mg/kg、約5mg/kg~約20mg/kg、約5mg/kg~約15mg/kg、約5mg/kg~約10mg/kg、約10mg/kg~約25mg/kg、約10mg/kg~約20mg/kg、約10mg/kg~約15mg/kg、約15mg/kg~約25mg/kg、約15mg/kg~約20mg/kg、または約20mg/kg~約25mg/kgの用量で投与される。
【0316】
ある面において、CTLA-4阻害剤は、約0.003mg/kg、約0.004mg/kg、約0.005mg/kg、約0.006mg/kg、約0.007mg/kg、約0.008mg/kg、約0.009mg/kg、約0.01mg/kg、約0.02mg/kg、約0.03mg/kg、約0.04mg/kg、約0.05mg/kg、約0.06mg/kg、約0.07mg/kg、約0.08mg/kg、約0.09mg/kg、約0.1mg/kg、約0.2mg/kg、約0.3mg/kg、約0.4mg/kg、約0.5mg/kg、約0.6mg/kg、約0.7mg/kg、約0.8mg/kg、約0.9mg/kg、約1.0mg/kg、約2.0mg/kg、約3.0mg/kg、約4.0mg/kg、約5.0mg/kg、約6.0mg/kg、約7.0mg/kg、約8.0mg/kg、約9.0mg/kg、約10.0mg/kg、約11.0mg/kg、約12.0mg/kg、約13.0mg/kg、約14.0mg/kg、約15.0mg/kg、約16.0mg/kg、約17.0mg/kg、約18.0mg/kg、約19.0mg/kg、約20.0mg/kg、約21.0mg/kg、約22.0mg/kg、約23.0mg/kg、約24.0mg/kg、または約25.0mg/kgの用量で投与される。
【0317】
ある面において、この用量は、約1週間毎に1回、約2週間毎に1回、約3週間毎に1回、約4週間毎に1回、約5週間毎に1回、約6週間毎に1回、約7週間毎に1回、約8週間毎に1回、約9週間毎に1回、約10週間毎に1回、約11週間毎に1回、または約12週間毎に1回投与される。
【0318】
ある面において、CTLA-4阻害剤はイピリムマブであり、約3週間毎に1回、約3mg/kgの用量で、約3週間毎に1回、約10mg/kgの用量で、または約12週間毎に1回、約10mg/kgの用量で投与される。ある面において、イピリムマブは4用量投与される。
【0319】
ある面において、LAG-3アンタゴニストおよびCTLA-4阻害剤は別個に製剤される。
【0320】
ある面において、LAG-3アンタゴニストおよびCTLA-4阻害剤は一剤として製剤される。
【0321】
ある面において、LAG-3アンタゴニストは、CTLA-4阻害剤の前に投与される。
【0322】
ある面において、CTLA-4阻害剤は、LAG-3アンタゴニストの前に投与される。
【0323】
ある面において、LAG-3アンタゴニストおよびCTLA-4阻害剤は、同時に投与される。
【0324】
II.D.抗癌療法および療法剤
ある面において、本明細書に記載のLAG-3アンタゴニストまたは本明細書に記載のLAG-3アンタゴニストとCTLA-4阻害剤の組合せは、1個以上の追加の抗癌療法および/または療法剤と共に投与される。
【0325】
追加の療法剤および/または抗癌療法は、黒色腫に罹患した患者の処置のための当技術分野における標準治療を含む、何れかの公知の治療剤または抗癌療法を含み得る。
【0326】
ある面において、追加の抗癌療法は、手術、放射線療法、化学療法、免疫療法、またはそれらの何れかの組合せを含む。ある面において、追加の抗癌療法は、本明細書に記載の何れかの化学療法剤を含む化学療法を含む。ある面において、化学療法は、白金2剤併用化学療法を含む。
【0327】
ある面において、追加の治療剤は、抗癌剤を含む。ある面において、抗癌剤は、チロシンキナーゼ阻害剤、抗血管新生剤、チェックポイント阻害剤、チェックポイント刺激剤、化学療法剤、免疫療法剤、白金剤、アルキル化剤、タキサン、ヌクレオシド類縁体、代謝拮抗剤、トピソメラーゼ阻害剤、アントラサイクリン、ビンカアルカロイドまたはそれらの何れかの組合せを含む。
【0328】
ある面において、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)は、ソラフェニブ(例えば、ソラフェニブトシレート、NEXAVAR(登録商標)としても知られている)、レンバチニブ(例えば、レンバチニブメシレート、LENVIMA(登録商標)としても知られている)、レゴラフェニブ(例えば、STIVARGA(登録商標))、カボザンチニブ(例えば、カボザンチニブS-マレート、CABOMETYX(登録商標)としても知られている)、スニチニブ(例えば、リンゴ酸スニチニブ、SUTENT(登録商標)としても知られている)、ブリバニブ、リニファニブ、ペミガチニブ(PEMAZYRE(商標)としても知られている)、エベロリムス(AFINITOR(登録商標)またはZORTRESS(登録商標)としても知られている)、ゲフィチニブ(IRESSA(登録商標)、EGFRの低分子TKI)、イマチニブ(例えば、イマチニブメシレート)、ラパチニブ(例えば、ラパチニブジトシレート、TYKERB(登録商標)としても知られている)、ニロチニブ(ニロチニブ塩酸塩、TASIGNA(登録商標)としても知られている)、パゾパニブ(パゾパニブ塩酸塩、VOTRIENT(登録商標)としても知られている)、テムシロリムス(TORISEL(登録商標)としても知られている)、エルロチニブ(例えば、エルロチニブ塩酸塩、タルセバ(登録商標)としても知られている、EGFRの低分子TKI)、アファチニブ(ギロトリフ(登録商標)、EGFRの低分子TKI)、ダコミチニブ(VIZIMPRO(登録商標)、EGFRの低分子TKI)、オシメリティンブ(TAGRISSO(登録商標)、EGFRの低分子TKI)、アレクチニブ(ALECENSA(登録商標)、ALKの低分子TKI)、セリチニブ(ZYKADIA(登録商標)、ALKおよびROS-1の低分子TKI)、ブリガチニブ(ALUNBRIG(登録商標)、ALKの低分子TKI)、クリゾチニブ(XALKORI(登録商標)、ALKおよびROS-1の低分子TKI)、ローラチニブ(LORBRENA(登録商標)、ALKおよびROS-1の低分子TKII)、エントレクチニブ(ROZLYTREK(登録商標)、ROS-1およびNTRKの低分子TKI)、ラロトレクチニブ(ROZLYTREK(登録商標)、NTRKの低分子TKI)、ダブラフェニブ(TAFINLAR(登録商標)、BRAFの低分子TKI)、ベムラフェニブ(ZELBORAF(登録商標)、BRAFの低分子TKI)、エンコラフェニブ(BRAFTOVI(登録商標)、BRAFの低分子TKI)、トラメチニブ(MEKINIST(登録商標)、MEKの低分子TKI)、コビメチニブ(COTELLIC(登録商標)、MEKの低分子TKI)、ビニメチニブ(MEKTOVI(登録商標)、MEKの低分子TKI)またはそれらの何れかの組合せを含む。
【0329】
ある面において、TKIは、BRAFの阻害剤である。ある面において、TKIは、ダブラフェニブ、ベムラフェニブおよび/またはエンコラフェニブである。
【0330】
ある面において、TKIは、MEKの阻害剤である。ある面において、TKIは、トラメチニブ、コビメチニブおよび/またはビニメチニブである。
【0331】
ある面において、患者はBRAFおよび/またはMEK変異を有し、本明細書に記載の方法は、標的化された阻害剤療法としてBRAFの阻害剤であるTKIおよび/またはMEKの阻害剤であるTKIを投与することをさらに含む。
【0332】
ある面において、抗血管形成剤は、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、VEGF受容体(VEGFR)、血小板由来増殖因子(PDGF)、PDGF受容体(PDGFR)、アンジオポエチン(Ang)、Ig様およびEGF様ドメインを有するチロシンキナーゼ(Tie)受容体、肝細胞増殖因子(HGF)、チロシン-プロテインキナーゼMet(c-MET)、C型レクチンファミリー14メンバーA(CLEC14A)、マルチメリン2(MMRN2)、ショックタンパク質70-1A (HSP70-1A)、上皮細胞増殖因子(EGF)、EGFRまたはそれらの何れかの組合せの阻害剤を含む。ある面において、抗血管形成剤は、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標)としても知られている)、ラムシルマブ(CYRAMZA(登録商標)としても知られている)、アフリベルセプト(EYLEA(登録商標)またはZALTRAP(登録商標)としても知られている)、タニビルマブ、オララツマブ(LARTRUVO(商標)としても知られている)、ネスバクマブ、AMG780、MEDI3617、バヌシズマブ、リロツマブ、フィクラツズマブ、TAK-701、オナルツズマブ、エミベツズマブ、またはそれらの何れかの組合せを含む。ある面において、抗血管形成剤はベバシズマブである。
【0333】
ある面において、チェックポイント刺激剤は、B7-1、B7-2、CD28、4-1BB(CD137)、4-1BBL、GITR、誘導性T細胞共刺激因子(ICOS)、ICOS-L、OX40、OX40L、CD70、CD27、CD40、デス受容体3(DR3)、CD28H、またはそれらの何れかの組合せのアゴニストを含む。
【0334】
ある面において、化学療法剤は、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗腫瘍抗生物質、有糸分裂阻害剤、ホルモンまたはホルモン調節剤、タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤、上皮細胞増殖因子阻害剤、プロテアソーム阻害剤、他の新生物剤、またはそれらの何れかの組合せを含む。
【0335】
ある面において、免疫療法剤は、EGFRに特異的に結合する抗体(例えば、セツキシマブ(ERBITUX(登録商標)))、ALK、ROS-1、NTRK、BRAF、ICOS、CD137(4-1BB)、CD134(OX40)、NKG2A、CD27、CD96、GITR、ヘルペスウイルス侵入メディエーター(HVEM)、PD-1、PD-L1、CTLA-4、BTLA、TIM-3、A2aR、キラーセルレクチン様レセプターG1(KLRG-1)、ナチュラルキラー細胞受容体2B4(CD244)、CD160、TIGIT、VISTA、KIR、TGFβ、IL-10、IL-8、B7-H4、Fasリガンド、CSF1R、CXCR4、メソセリン、CEACAM-1、CD52、HER2、MICA、MICBまたはそれらの何れかの組合せを含む。
【0336】
ある面において、白金剤は、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、サトラプラチン、ピコプラチン、ネダプラチン、トリプラチン(例えば、トリプラチン四酢酸塩)、リポプラチン、フェナンスリプラチン、またはそれらの何れかの組合せを含む。
【0337】
ある面において、アルキル化剤は、アルトレタミン、ベンダムスチン、ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、シクロホスファミド、ダカルバジン、イホスファミド、ロムスチン、メクロレタミン、メルファラン、オキサリプラチン、プロカルバジン、ストレプトゾシン、テモゾロミド、チオテパ、またはそれらの何れかの組合せを含む。
【0338】
ある面において、タキサンは、パクリタキセル、アルブミン結合パクリタキセル(すなわち、ナブ-パクリタキセル)、ドセタキセル、カバジタキセル、またはそれらの何れかの組合せを含む。
【0339】
ある面において、ヌクレオシド類似体は、シタラビン、ゲムシタビン、ラミブジン、エンテカビル、テルビブジン、またはそれらの何れかの組合せを含む。
【0340】
ある面において、代謝拮抗剤は、カペシタビン、クラドリビン、クロファラビン、シタラビン、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、メーカプトプリン、メトトレキサート、ペメトレキセド、ペントスタチン、プララトレキサート、チオグアニン、またはそれらの何れかの組合せを含む。
【0341】
ある態様において、トポイソメラーゼ阻害剤は、エトポシド、ミトキサントロン、ドキソルビシン、イリノテカン、トポテカン、カンプトテシン、またはそれらの何れかの組合せを含む。
【0342】
ある面において、アントラサイクリンは、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン、またはそれらの何れかの組合せを含む。
【0343】
ある面において、ビンカアルカロイドは、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ビンカミノール、ビネリジン、ビンバーニン、またはそれらの何れかの組合せを含む。
【0344】
II.D.1.チェックポイント阻害剤
ある面において、本明細書に記載の方法における追加の療法剤として投与される抗癌剤はチェックポイント阻害剤である。
【0345】
ある面において、チェックポイント阻害剤は、プログラムされた細胞死-1(PD-1)経路阻害剤、細胞傷害性T-リンパ球結合タンパク質4(CTLA-4)阻害剤、T細胞免疫グロブリンおよびITIMドメイン(TIGIT)阻害剤、T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン含有3(TIM-3)阻害剤、TIM-1阻害剤、TIM-4阻害剤、B7-H3阻害剤、B7-H4阻害剤、B細胞およびT細胞リンパ球減少剤(BTLA)阻害剤、T細胞活性化阻害剤のVドメインIg抑制剤(VISTA)、インドールアミン 2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)阻害剤、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸化オキシダーゼイソ型2(NOX2)阻害剤、キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR)阻害剤、アデノシンA2a受容体(A2aR)阻害剤、トランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF-β)阻害剤、ホスホイノシチド3キナーゼ(PI3K)阻害剤、CD47阻害剤、CD48阻害剤、CD73阻害剤、CD113阻害剤、シアル酸結合免疫グロブリン様レクチン7(SIGLEC-7)阻害剤、SIGLEC-9阻害剤、SIGLEC-15阻害剤、グルココルチコイド誘導TNFR関連タンパク質(GITR)阻害剤、ガレクチン-1阻害剤、ガレクチン-9阻害剤、癌胎児性抗原関連細胞接着分子-1(CEACAM-1)阻害剤、Gタンパク質共役受容体56(GPR56)阻害剤、糖タンパク質A反復優位型(GARP)阻害剤、2B4阻害剤、プログラムされた細胞死-1ホモログ(PD1H)阻害剤、白血球関連免疫グロブリン様受容体1(LAIR1)阻害剤またはそれらの何れかの組合せを含む。
【0346】
ある面において、チェックポイント阻害剤は、静脈内投与用に製剤される。
【0347】
ある面において、チェックポイント阻害剤は、LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤とは別個に製剤される。ある面において、チェックポイント阻害剤が2以上のチェックポイント阻害剤を含むとき、各チェックポイント阻害剤は別々に製剤される。
【0348】
ある面において、チェックポイント阻害剤は、LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤の前に投与される。
【0349】
ある面において、LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤は、チェックポイント阻害剤の前に投与される。
【0350】
ある面において、チェックポイント阻害剤は、LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤と一剤として製剤される。ある面において、チェックポイント阻害剤が2以上のチェックポイント阻害剤を含むとき、2以上のチェックポイント阻害剤は一剤として製剤される。
【0351】
ある面において、チェックポイント阻害剤は、LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤と同時に投与される。
【0352】
ある面において、チェックポイント阻害剤は、一定用量で投与される。
【0353】
ある面において、チェックポイント阻害剤は、少なくとも約0.25mgから約2000mg、約0.25mgから約1600mg、約0.25mgから約1200mg、約0.25mgから約800mg、約0.25mgから約400mg、約0.25mgから約100mg、約0.25mgから約50mg、約0.25mgから約40mg、約0.25mgから約30mg、約0.25mgから約20mg、約20mgから約2000mg、約20mgから約1600mg、約20mgから約1200mg、約20mgから約800mg、約20mgから約400mg、約20mgから約100mg、約100mgから約2000mg、約100mgから約1800mg、約100mgから約1600mg、約100mgから約1400mg、約100mgから約1200mg、約100mgから約1000mg、約100mgから約800mg、約100mgから約600mg、約100mgから約400mg、約400mgから約2000mg、約400mgから約1800mg、約400mgから約1600mg、約400mgから約1400mg、約400mgから約1200mg、または約400mgから約1000mgの用量で投与される。
【0354】
ある面において、チェックポイント阻害剤は、約0.25mg、約0.5mg、約0.75mg、約1mg、約1.25mg、約1.5mg、約1.75mg、約2mg、約2.25mg、約2.5mg、約2.75mg、約3mg、約3.25mg、約3.5mg、約3.75mg、約4mg、約4.25mg、約4.5mg、約4.75mg、約5mg、約5.25mg、約5.5mg、約5.75mg、約6mg、約6.25mg、約6.5mg、約6.75mg、約7mg、約7.25mg、約7.5mg、約7.75mg、約8mg、約8.25mg、約8.5mg、約8.75mg、約9mg、約9.25mg、約9.5mg、約9.75mg、約10mg、約20mg、約30mg、約40mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、約200mg、約210mg、約220mg、約230mg、約240mg、約250mg、約260mg、約270mg、約280mg、約290mg、約300mg、約310mg、約320mg、約330mg、約340mg、約350mg、約360mg、約370mg、約380mg、約390mg、約400mg、約410mg、約420mg、約430mg、約440mg、約450mg、約460mg、約470mg、約480mg、約490mg、約500mg、約510mg、約520mg、約530mg、約540mg、約550mg、約560mg、約570mg、約580mg、約590mg、約600mg、約610mg、約620mg、約630mg、約640mg、約650mg、約660mg、約670mg、約680mg、約690mg、約700mg、約710mg、約720mg、約730mg、約740mg、約750mg、約760mg、約770mg、約780mg、約790mg、約800mg、約810mg、約820mg、約830mg、約840mg、約850mg、約860mg、約870mg、約880mg、約890mg、約900mg、約910mg、約920mg、約930mg、約940mg、約950mg、約960mg、約970mg、約980mg、約990mg、約1000mg、約1040mg、約1080mg、約1100mg、約1140mg、約1180mg、約1200mg、約1240mg、約1280mg、約1300mg、約1340mg、約1380mg、約1400mg、約1440mg、約1480mg、約1500mg、約1540mg、約1580mg、約1600mg、約1640mg、約1680mg、約1700mg、約1740mg、約1780mg、約1800mg、約1840mg、約1880mg、約1900mg、約1940mg、約1980mg、または約2000mgの用量で投与される。
【0355】
ある面において、チェックポイント阻害剤は、体重ベースの用量で投与される。
【0356】
ある面において、チェックポイント阻害剤は、約0.003mg/kg~約25mg/kg、約0.003mg/kg~約20mg/kg、約0.003mg/kg~約15mg/kg、約0.003mg/kg~約10mg/kg、約0.003mg/kg~約5mg/kg、約0.003mg/kg~約1mg/kg、約0.003mg/kg~約0.9mg/kg、約0.003mg/kg~約0.8mg/kg、約0.003mg/kg~約0.7mg/kg、約0.003mg/kg~約0.6mg/kg、約0.003mg/kg~約0.5mg/kg、約0.003mg/kg~約0.4mg/kg、約0.003mg/kg~約0.3mg/kg、約0.003mg/kg~約0.2mg/kg、約0.003mg/kg~約0.1mg/kg、約0.1mg/kg~約25mg/kg、約0.1mg/kg~約20mg/kg、約0.1mg/kg~約15mg/kg、約0.1mg/kg~約10mg/kg、約0.1mg/kg~約5mg/kg、約0.1mg/kg~約1mg/kg、約1mg/kg~約25mg/kg、約1mg/kg~約20mg/kg、約1mg/kg~約15mg/kg、約1mg/kg~約10mg/kg、約1mg/kg~約5mg/kg、約5mg/kg~約25mg/kg、約5mg/kg~約20mg/kg、約5mg/kg~約15mg/kg、約5mg/kg~約10mg/kg、約10mg/kg~約25mg/kg、約10mg/kg~約20mg/kg、約10mg/kg~約15mg/kg、約15mg/kg~約25mg/kg、約15mg/kg~約20mg/kg、または約20mg/kg~約25mg/kgの用量で投与される。
【0357】
ある面において、チェックポイント阻害剤は、約0.003mg/kg、約0.004mg/kg、約0.005mg/kg、約0.006mg/kg、約0.007mg/kg、約0.008mg/kg、約0.009mg/kg、約0.01mg/kg、約0.02mg/kg、約0.03mg/kg、約0.04mg/kg、約0.05mg/kg、約0.06mg/kg、約0.07mg/kg、約0.08mg/kg、約0.09mg/kg、約0.1mg/kg、約0.2mg/kg、約0.3mg/kg、約0.4mg/kg、約0.5mg/kg、約0.6mg/kg、約0.7mg/kg、約0.8mg/kg、約0.9mg/kg、約1.0mg/kg、約2.0mg/kg、約3.0mg/kg、約4.0mg/kg、約5.0mg/kg、約6.0mg/kg、約7.0mg/kg、約8.0mg/kg、約9.0mg/kg、約10.0mg/kg、約11.0mg/kg、約12.0mg/kg、約13.0mg/kg、約14.0mg/kg、約15.0mg/kg、約16.0mg/kg、約17.0mg/kg、約18.0mg/kg、約19.0mg/kg、約20.0mg/kg、約21.0mg/kg、約22.0mg/kg、約23.0mg/kg、約24.0mg/kg、または約25.0mg/kgの用量で投与される。
【0358】
ある面において、チェックポイント阻害剤の用量は、1週間毎に1回、2週間毎に1回、3週間毎に1回、4週間毎に1回、5週間毎に1回、6週間毎に1回、7週間毎に1回、8週間毎に1回、9週間毎に1回、10週間毎に1回、11週間毎に1回または12週間毎に1回投与される。
【0359】
ある面において、本明細書に記載のLAG-3アンタゴニスト、CTLA-4阻害剤および/またはチェックポイント阻害剤の各々は、一定用量で投与される。
【0360】
ある面において、本明細書に記載のLAG-3アンタゴニスト、CTLA-4阻害剤および/またはチェックポイント阻害剤の各々は、変化する量で投与される。例えば、ある面において、LAG-3アンタゴニスト、CTLA-4阻害剤および/またはチェックポイント阻害剤の維持(または継続)用量は、患者に最初に投与される負荷用量(loading dose)よりも高いかまたは同じであり得る。ある面において、LAG-3アンタゴニスト、CTLA-4阻害剤および/またはチェックポイント阻害剤の維持用量は、負荷用量より低いかまたは同じであり得る。
【0361】
II.D.1.a.PD-1経路阻害剤
ある面において、本発明の方法において用いるためのチェックポイント阻害剤は、PD-1経路阻害剤を含む。
【0362】
ある面において、PD-1経路阻害剤は、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤である。
【0363】
ある面において、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤は、低分子である。
【0364】
ある面において、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤は、ミラモレキュール(millamolecule)である。
【0365】
ある面において、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤は、大環状ペプチドである。
【0366】
特定の面において、PD-1阻害剤および/またはPD-L1阻害剤は、BMS-986189である。
【0367】
ある面において、PD-1阻害剤は、国際公開WO2014/151634に記載の阻害剤であり、これは引用によりその全体が本明細書に包含される。
【0368】
ある面において、PD-1阻害剤は、INCMGA00012インサイト・薬物(Insight Pharmaceuticals)である。
【0369】
ある面において、PD-1阻害剤は、本明細書に記載の抗PD-1抗体およびPD-1低分子阻害剤の組合せを含む。
【0370】
ある面において、PD-L1阻害剤は、式(I)で示される式を有する低分子(ミラモレキュールを含む:
【化1】

式中、R-R13は、アミノ酸側鎖であり、R-Rnは、水素、メチルであるか、近傍R基と環を形成し、そしてR14は-C(O)NHR15であり、ここで、R15は、水素または薬物動態特性を改善できるさらなるグリシン残基および/またはテール(tail)で置換されていてよいグリシン残基である。ある面において、PD-L1阻害剤は、引用によりその内容全体が本明細中に包含される国際公開第WO2014/151634に記載の化合物を含む。ある面において、PD-L1阻害剤は、国際公開第WO2016/039749、WO2016/149351、WO2016/077518、WO2016/100285、WO2016/100608、WO2016/126646、WO2016/057624、WO2017/151830、WO2017/176608、WO2018/085750、WO2018/237153またはWO2019/070643(各々その内容全体が引用により本明細書中に包含される)に記載の化合物を含む。
【0371】
ある面において、PD-L1阻害剤は、国際公開第WO2015/034820、WO2015/160641、WO2018/044963、WO2017/066227、WO2018/009505、WO2018/183171、WO2018/11848、WO2019/147662、またはWO2019/169123に記載の低分子PD-L1阻害剤を含むみ、これらは各々その内容全体が引用により本明細書に包含される。
【0372】
ある面において、PD-1経路阻害剤は、可溶性PD-L2ポリペプチドである。ある面において、可溶性PD-L2ポリペプチドは、融合ポリペプチドである。ある面において、可溶性PD-L2ポリペプチドは、PD-L2細胞外ドメインのリガンド結合フラグメントを含む。ある面において、可溶性PD-L2ポリペプチドは、半減期延長部分をさらに含む。ある面において、半減期延長部分は、免疫グロブリン定常領域またはその一部、免疫グロブリン結合ポリペプチド、免疫グロブリンG(IgG)、アルブミン結合ポリペプチド(ABP)、PAS化部分、HES化部分、XTEN、PEG化部分、Fc領域またはそれらの何れかの組合せを含む。ある面において、可溶性PD-L2ポリペプチドは、AMP-224(例えば、US2013/0017199を参照)である。
【0373】
ある面において、PD-1経路阻害剤は、抗PD-1抗体および/または抗PD-L1抗体である。
【0374】
II.D.1.a.i.抗PD-1抗体
当技術分野で公知の抗PD-1抗体を、本明細書に記載の方法において用いることができる。PD-1に高親和性で特異的に結合する様々なヒトモノクローナル抗体が、米国特許第8,008,449号に開示されている。米国特許第8,008,449号に開示された抗PD-1ヒト抗体は、以下の特性のうちの1以上を示すことが実証されている:(a)Biacoreバイオセンサーシステムを用いる表面プラズモン共鳴によって決定される、1×10-7Mまたはそれ以下のKでヒトPD-1に結合する;(b)ヒトCD28、CTLA-4またはICOSに実質的に結合しない;(c)混合リンパ球反応(MLR)アッセイにおいてT細胞増殖を増加させる;(d)MLRアッセイにおいてインターフェロン-γの産生を増加させる;(e)MLRアッセイにおいてIL-2分泌を増加させる;(f)ヒトPD-1およびカニクイザルPD-1に結合する;(g)PD-1に対するPD-L1および/またはPD-L2の結合を阻害する;(h)抗原特異的記憶応答を刺激する;(i)抗体応答を刺激する;および、(j)インビボでの腫瘍細胞の増殖を阻害する。本発明に有用な抗PD-1抗体には、ヒトPD-1に特異的に結合し、前記特徴のうちの少なくとも1つ、ある面において、少なくとも5つを示すモノクローナル抗体が含まれる。
【0375】
本明細書に記載の方法で用い得る他の抗PD-1モノクローナル抗体は、例えば、米国特許第6,808,710号、同第7,488,802号、同第8,168,757号および同第8,354,509号、米国出願公報2016/0272708号、およびPCT公開公報WO2012/145493、WO2008/156712、WO2015/112900、WO2012/145493、WO2015/112800、WO2014/206107、WO2015/35606、WO2015/085847、WO2014/179664、WO2017/020291、WO2017/020858、WO2016/197367、WO2017/024515、WO2017/025051、WO2017/123557、WO2016/106159、WO2014/194302、WO2017/040790、WO2017/133540、WO2017/132827、WO2017/024465、WO2017/025016、WO2017/106061、WO2017/19846、WO2017/024465、WO2017/025016、WO2017/132825、およびWO2017/133540(各々その内容全体が引用により本明細書中に包含される)に記載されている。
【0376】
本明細書に記載の方法で用いられ得る抗PD-1抗体としては、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、5C4、BMS-936558、MDX-1106およびONO-4538としても知られている)、ペムブロリズマブ(Merck;KEYTRUDA(登録商標)、ランブロリズマブおよびMK-3475としても知られている;WO2008/156712を参照)、PDR001(Novartis;スパルタリズマブとしても知られている;WO2015/112900を参照)、MEDI-0680(AstraZeneca;AMP-514としても知られている;WO2012/145493を参照)、TSR-042(Tesaro Biopharmaceutical;ANB011またはドスタルリマブとしても知られている;WO2014/179664を参照)、セミプリマブ(Regeneron;LIBTAYO(登録商標)またはREGN-2810としても知られている;WO2015/112800および米国特許第9,987,500号を参照)、JS001(TAIZHOU JUNSHI PHARMA;トリパリマブ(toripalimab)としても知られている;Si-Yang Liu et al., J. Hematol. Oncol. 10:136 (2017)を参照)、PF-06801591(Pfizer; サザンリマブとしても知られている;US2016/0159905参照)、BGB-A317(Beigene;チスレリズマブとしても知られている;WO2015/35606およびUS2015/0079109参照)、BI 754091(Boehringer Ingelheim; Zettl M et al., Cancer. Res. (2018);78(13 Suppl):Abstract 4558参照)、INCSHR1210(Jiangsu Hengrui Medicine;SHR-1210またはカムレリズマブとしても公知;WO2015/085847;Si-Yang Liu et al., J. Hematol. Oncol. 10:136 (2017)を参照)、GLS-010(Wuxi/Harbin Gloria Pharmaceuticals; WBP3055としても知られている; Si-Yang Liu et al., J. Hematol. Oncol. 10:136 (2017)参照)、AM-0001(Armo)、STI-1110(Sorrento Therapeutics; WO 2014/194302参照)、AGEN2034(Agenus;WO2017/040790を参照)、MGA012(Macrogenics,WO2017/19846を参照)、BCD-100(Biocad; Kaplon et al., mAbs 10(2):183-203 (2018))、IBI308(Innovent;シンチリマブとしても知られている;WO2017/024465、WO2017/025016、WO2017/132825およびWO2017/133540を参照)およびSSI-361(Lyvgen Biopharma Holdings Limited、US2018/0346569)が挙げられる。
【0377】
ある面において、抗PD-1抗体は、本明細書に記載の文献に提供される配列のような、本明細書に記載の抗PD-1抗体の重鎖および軽鎖CDR、重鎖可変領域および軽鎖可変領域、または重鎖および軽鎖の配列を含むか、または当技術分野で既知のものである。
【0378】
ある面において、本明細書に記載の方法は、本明細書に記載の、または当技術分野において公知の抗PD-1抗体と少なくとも約90%の配列同一性を有する抗PD-1抗体を含む(例えば、抗PD-1抗体の重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域、あるいは抗PD-1抗体の重鎖および/または軽鎖のような、抗PD-1抗体の配列に対して少なくとも約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%または約99%の同一性を有する)。
【0379】
本明細書に記載の方法で用いられ得る抗PD-1抗体としては、ヒトPD-1に特異的に結合し、かつヒトPD-1への結合について本明細書に記載の抗PD-1抗体の何れか、例えばニボルマブと交差競合する、単離された抗体が挙げられる(例えば、米国特許第8,008,449号および同第8,779,105号;WO2013/173223)。ある面において、抗PD-1抗体は、本明細書に記載の抗PD-1抗体の何れか、例えばニボルマブと同じエピトープに結合する。
【0380】
ある面において、ヒトPD-1への結合について、本明細書に記載の抗PD-1抗体の何れか、例えばニボルマブと交差競合するか、または本明細書に記載の抗PD-1抗体の何れか、例えばニボルマブと同じエピトープに結合する抗体は、モノクローナル抗体である。ヒト対象への投与について、これらの交差競合抗体は、キメラ抗体、改変抗体、ヒト化抗体またはヒト抗体であり得る。かかるキメラモノクローナル抗体、改変モノクローナル抗体、ヒト化モノクローナル抗体またはヒトモノクローナル抗体は、当技術分野で周知の方法で調製および単離できる。
【0381】
本明細書に記載の方法で用いられ得る抗PD-1抗体にはまた、上記の完全長抗体の何れかの抗原結合部分が含まれる。
【0382】
本発明の方法における使用に適する抗PD-1抗体は、高い特異性および親和性でPD-1に結合し、PD-L1および/またはPD-L2の結合を阻害し、ならびにPD-1シグナル伝達経路の免疫抑制効果を阻害する抗体である。本明細書に記載の組成物または方法の何れかにおいて、抗PD-1“抗体”には、PD-1受容体に結合し、リガンド結合を阻害し、免疫系を上方制御する際に完全抗体と類似する機能特性を示す抗原結合部分またはフラグメントが含まれる。特定の面において、抗PD-1抗体またはその抗原結合部分は、ヒトPD-1への結合についてニボルマブと交差競合する。
【0383】
ある面において、抗PD-1抗体は完全長抗体である。ある面において、抗PD-1抗体は、モノクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、または多重特異性抗体である。ある面において、多重特異性抗体は、DART、DVD-Igまたは二重特異性抗体である。
【0384】
ある面において、抗PD-1抗体は、F(ab’)フラグメント、Fab’フラグメント、Fabフラグメント、Fvフラグメント、scFvフラグメント、dsFvフラグメント、dAbフラグメントまたは一本鎖結合ポリペプチドペプチドである。
【0385】
ある面において、抗PD-1抗体は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、PDR001(スパルタリズマブ)、MEDI-0680、TSR-042、セミプリマブ、JS001、PF-06801591、BGB-A317、BI 754091、INCSHR1210、GLS-010、AM-001、STI-1110、AGEN2034、MGA012、BCD-100、IBI308、SSI-361またはその抗原結合部分である。
【0386】
ある面において、抗PD-1抗体は静脈内投与用に製剤される。
【0387】
ある面において、抗PD-1抗体は、静脈内に約30分間投与される。
【0388】
ある面において、抗PD-1抗体はニボルマブである。ニボルマブは、PD-1リガンド(PD-L1およびPD-L2)との相互作用を選択的に阻止し、それにより抗腫瘍T細胞機能の下方制御を阻止する、完全ヒトIgG4(S228P)PD-1免疫チェックポイント阻害抗体である(米国特許第8,008,449号;Wang et al., 2014 Cancer Immunol Res. 2(9):846-56)。
【0389】
ある面において、ニボルマブは、約240mg用量で、約2週間毎に1回投与される。
【0390】
ある面において、ニボルマブは、約480mg用量で、約4週間毎に1回投与される。
【0391】
ある面において、ニボルマブは、約1mg/kgの用量で投与され、次いで、同日にイピリムマブが、約3週間毎に1回、約4用量投与され、その後ニボルマブが約240mgを約2週間毎に1回または約480mgを約4週間毎に1回、投与される。
【0392】
ある面において、抗PD-1抗体は、ペムブロリズマブである。ペムブロリズマブは、ヒト細胞表面受容体PD-1に対するヒト化モノクローナルIgG4(S228P)抗体である。ペムブロリズマブは、例えば、米国特許第8,354,509号および同第8,900,587号に記載されている。
【0393】
ある面において、ペムブロリズマブは、約200mg用量で、約2週間毎に1回投与される。ある面において、ペムブロリズマブは、約200mg用量で、約3週間毎に1回投与される。ある面において、ペムブロリズマブは、約400mg用量で、約6週間毎に1回投与される。ある面において、ペムブロリズマブは、約300mg用量で、約4-5週間毎に1回投与される。
【0394】
ある面において、抗PD-1抗体は、セミプリマブ(REGN2810)である。セミプリマブは、例えば、WO2015/112800および米国特許第9,987,500号に記載されている。
【0395】
ある面において、セミプリマブは、約3mg/kgまたは約350mgの用量で約3週間毎に1回、静脈内投与される。
【0396】
ある面において、抗PD-1抗体は、スパルタリズマブ(PDR001)である。スパルタリズマブは、例えば、WO2015/112900および米国特許第9,683,048号に記載されている。
【0397】
ある面において、スパルタリズマブは、約300mg用量で約3週間毎に1回または約400mg用量で約4週間毎に1回、静脈内投与される。
【0398】
II.D.1.a.ii.抗PD-L1抗体
当技術分野で公知の抗PD-L1抗体を、本発明の方法において用いることができる。本発明の組成物および方法において有用な抗PD-L1抗体の例としては、米国特許第9,580,507号に記載の抗体が挙げられる。米国特許第9,580,507号に記載の抗PD-L1ヒトモノクローナル抗体は、以下の特徴のうちの1以上を示すことが証明されている:(a)Biacoreバイオセンサーシステムを用いる表面プラズモン共鳴によって決定される、1×10-7Mまたはそれ以下のKでヒトPD-L1に結合する;(b)混合リンパ球反応(MLR)アッセイにおいてT細胞増殖を増加させる;(c)MLRアッセイにおいてインターフェロン-γの産生を増加させる;(d)MLRアッセイにおいてIL-2分泌を増加させる;(e)抗体応答を刺激する;および、(f)T細胞エフェクター細胞および/または樹状細胞におけるT調節性細胞の効果を逆転させる。本発明に用いられ得る抗PD-L1抗体には、ヒトPD-L1に特異的に結合し、前記特徴のうちの少なくとも1つ、ある面において、少なくとも5つを示す、モノクローナル抗体が含まれる。
【0399】
本発明の方法で用いられ得る抗PD-L1抗体としては、BMS-936559(12A4、MDX-1105としても知られている;例えば、米国特許第7,943,743号およびWO2013/173223を参照)、アテゾリズマブ(Roche;TECENTRIQ(登録商標);MPDL3280A、RG7446としても知られている;US8,217,149を参照;Herbst et al. (2013) J Clin Oncol 31(suppl):3000もまた参照)、デュルバルマブ(AstraZeneca;IMFINZI(商標)、MEDI-4736としても知られている;WO2011/066389を参照)、アベルマブ(Pfizer;BAVENCIO(登録商標)、MSB-0010718Cとしても知られている;WO2013/079174を参照)、STI-1014(Sorrento;WO2013/181634を参照)、CX-072(Cytomx;WO2016/149201を参照)、KN035(3D Med/Alphamab;Zhang et al., Cell Discov. 7:3 (March 2017)を参照)、LY3300054(Eli Lilly Co.;例えば、WO2017/034916を参照)、BGB-A333(BeiGene; Desai et al.、JCO 36 (15suppl):TPS3113 (2018)参照)、ICO 36、およびCK-301(Checkpoint Therapeutics;Gorelik et al., AACR:Abstract 4606 (Apr 2016)を参照)が挙げられる。
【0400】
ある面において、抗PD-L1抗体は、本明細書に記載の文献に提供される配列のような、本明細書に記載の抗PD-L1抗体の重鎖および軽鎖CDR、重鎖可変領域および軽鎖可変領域、または重鎖および軽鎖の配列を含むか、または当技術分野で既知のものである。
【0401】
ある面において、本明細書に記載の方法は、本明細書に記載の、または当技術分野において公知の抗PD-L1抗体と少なくとも約90%の配列同一性を有する抗PD-L1抗体を含む(例えば、抗PD-L1抗体の重鎖可変領域および/または軽鎖可変領域、あるいは抗PD-L1抗体の重鎖および/または軽鎖のような、抗PD-L1抗体の配列に対して少なくとも約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%または約99%の同一性を有する)。
【0402】
本発明の方法に用いられ得る抗PD-L1抗体としてはまた、ヒトPD-L1に特異的に結合し、かつヒトPD-L1への結合について本明細書に記載の抗PD-L1抗体の何れか、例えばアテゾリズマブ、デュルバルマブおよび/またはアベルマブと交差競合する、単離された抗体が挙げられる。ある面において、抗PD-L1抗体は、本明細書に記載の抗PD-L1抗体の何れか、例えばアテゾリズマブ、デュルバルマブおよび/またはアベルマブと同じエピトープに結合する。特定の面において、ヒトPD-L1への結合について、本明細書に記載の抗PD-L1抗体の何れか、例えばアテゾリズマブ、デュルバルマブおよび/またはアベルマブと交差競合するか、または本明細書に記載の抗PD-L1抗体の何れか、例えばアテゾリズマブ、デュルバルマブおよび/またはアベルマブと同じエピトープ領域に結合する抗体は、モノクローナル抗体である。ヒト対象への投与のために、これらの交差競合する抗体は、キメラ抗体、改変された抗体、またはヒト化抗体もしくはヒト抗体である。このようなキメラ抗体、改変された抗体、ヒト化抗体またはヒトモノクローナル抗体は、当技術分野で周知の方法によって調製され、単離され得る
【0403】
本発明の方法に用いられ得る抗PD-L1抗体としてはまた、上記の完全長抗体の何れかの抗原結合部分が挙げられる。
【0404】
本発明の方法に用いられ得る抗PD-L1抗体は、高い特異性および親和性でPD-L1に結合し、PD-1の結合を阻害し、およびPD-1シグナル伝達経路の免疫抑制効果を阻害する抗体である。本明細書に記載の組成物または方法の何れかにおいて、抗PD-L1“抗体”としては、PD-L1に結合し、かつ受容体結合を阻害して免疫系を上方制御する際に全体抗体と類似する機能特性を示す、抗原結合部分またはフラグメントが挙げられる。特定の面において、抗PD-L1抗体またはその抗原結合部分は、ヒトPD-L1への結合についてアテゾリズマブ、デュルバルマブおよび/またはアベルマブと交差競合する。
【0405】
ある面において、抗PD-L1抗体は、本明細書に記載の方法の何れかにおいて抗PD-1抗体に置換される。
【0406】
ある面において、抗PD-L1抗体は完全長抗体である。
【0407】
ある面において、抗PD-L1抗体は、モノクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体または多重特異性抗体である。ある面において、多重特異性抗体は、DART、DVD-Igまたは二重特異性抗体である。
【0408】
ある面において、抗PD-L1抗体は、F(ab’)フラグメント、Fab’フラグメント、Fabフラグメント、Fvフラグメント、scFvフラグメント、dsFvフラグメント、dAbフラグメントまたは一本鎖結合ポリペプチドペプチドである。
【0409】
ある面において、抗PD-L1抗体は、BMS-936559、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、アベルマ、STI-1014、CX-072、KN035、LY3300054、BGB-A333、ICO 36、CK-301、またはそれらの抗原結合部分である。
【0410】
ある面において、PD-L1抗体は、アテゾリズマブである。アテゾリズマブは、完全ヒト化IgG1モノクローナル抗PD-L1抗体である。ある面において、アテゾリズマブは、約800mgの一定用量で、約2週間毎に1回投与される。ある面において、アテゾリズマブは、約840mgの一定用量で、約2週間毎に1回投与される。
【0411】
ある面において、PD-L1抗体は、デュルバルマブである。デュルバルマブは、ヒトIgG1カッパモノクローナル抗PD-L1抗体である。ある面において、デュルバルマブは、約10mg/kg用量で、約2週間毎に1回投与される。ある面において、デュルバルマブは、約10mg/kg用量で、約2週間毎に1回、12カ月まで、投与される。ある面において、デュルバルマブは、約800mg/kgの一定用量で、約2週間毎に1回投与される。ある面において、デュルバルマブは、約1200mg/kgの一定用量で、約3週間毎に1回投与される。
【0412】
ある面において、PD-L1抗体はアベルマブである。アベルマブは、ヒトIgG1ラムダモノクローナル抗PD-L1抗体である。ある面において、アベルマブは、約800mgの一定用量で、約2週間毎に1回投与される。
【0413】
III.医薬組成物
本明細書に記載のLAG-3アンタゴニスト(例えば、抗LAG-3抗体)、CTLA-4阻害剤(例えば、抗CTLA-4抗体)、PD-1経路阻害剤(例えば、抗PD-1抗体)、および/または他の治療剤は、組成物、例えば、本明細書に記載のLAG-3アンタゴニスト、CTLA-4阻害剤、PD-1経路阻害剤および/または他の治療剤、および薬学的に許容される担体を含む、1以上の医薬組成物で構成され得る。LAG-3アンタゴニスト、CTLA-4阻害剤、PD-1経路阻害剤、および/または他の治療剤は、何れかの組合せで一剤としてまたは別個に製剤され得る。本明細書で用いる“薬学的に許容される担体”には、生理学的に適合する何れかのおよび全ての溶媒、分散媒体、コーティング剤、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などが含まれる。
【0414】
ある面において、本明細書に記載のLAG-3アンタゴニスト、CTLA-4阻害剤、PD-1経路阻害剤、および/または他の治療剤を含む組成物のための担体は、静脈内、筋肉内、皮下、非経腸、脊髄または上皮投与(例えば、注射または点滴による)に好適である。ある面において、担体は、非経腸投与、例えば経口投与に適している。ある面において、皮下注射は、Halozyme Therapeutics社のENHANZE(登録商標)薬物送達技術(引用によりその内容全体を本明細書に包含させる米国特許第7,767,429号を参照のこと)に基づく。ENHANZE(登録商標)は、組換えヒトヒアルロニダーゼ酵素(rHuPH20)との抗体の共製剤を用い、これは、細胞外マトリックスにより皮下に送達され得る生物学的製剤および薬剤の量に関する従来の制限を取り除く(米国特許第7,767,429号を参照のこと)。本発明の医薬組成物は、1以上の薬学的に許容される塩、抗酸化剤、水性および非水性担体、ならびに/または防腐剤、湿潤剤、乳化剤および分散剤などのアジュバントを含み得る。ある面において、本発明の医薬組成物は、組換えヒトヒアルロニダーゼ酵素、例えばrHuPH20をさらに含み得る。
【0415】
臨床的利益が観察される限り、あるいは許容されない毒性または疾患の進行が生じるまで、処置は継続される。投与量および投与頻度は、患者におけるLAG-3アンタゴニスト、CTLA-4阻害剤、PD-1経路阻害剤、および/または他の治療剤の半減期によって変化する。一般的に、本明細書に記載の抗体については、ヒト抗体が最も長い半減期を示し、次いでヒト化抗体、キメラ抗体および非ヒト抗体の順である。投与量および投与頻度は、処置が予防であるか、または治療であるかによって変わる。予防適用において、比較的低い投与量が、一般的に、長期間にわたって比較的少ない間隔で投与される。ある患者は、生涯にわたって治療を受け続ける。治療適用においては、疾患の進行が抑制または停止するまで、好ましくは患者が疾患症状の部分的もしくは完全な改善を示すまで、比較的短い間隔で比較的高い投与量が必要とされることが多い。その後、患者は予防レジメンを投与され得る。
【0416】
本発明の医薬組成物における活性成分(例えば、LAG-3アンタゴニスト、CTLA-4阻害剤、PD-1経路阻害剤、および/または他の治療剤)の実際の投与量レベルは、特定の患者、組成物および投与方法について所望の治療応答を達成するのに有効であり、患者に過度に毒性がない、活性成分の量が得られるように変えることができる。選択された投与量レベルは、用いられる本発明の特定の組成物の活性、投与経路、投与間隔(time of administration)、用いられる特定の化合物の排出速度、処置の期間、用いられる特定の組成物と組み合わせて用いられる他の薬物、化合物および/または物質、処置される患者の年齢、性別、体重、状態、全般的な健康状態および以前の病歴、ならびに医学分野においてよく知られている同様の因子を含む種々の薬物動態学的因子によって変わり得る。本発明の組成物は、当技術分野で周知の種々の方法のうちの1以上を用いて、1以上の投与経路によって投与され得る。当業者に理解され得るように、投与経路および/または投与方法は、所望の結果によって変わり得る。
【0417】
IV.患者集団
本発明は、本明細書に記載の免疫療法剤、例えば、LAG-3アンタゴニスト(例えば、抗LAG-3抗体)、またはLAG-3アンタゴニストとCTLA-4阻害剤(例えば、抗CTLA-4抗体)の組合せを含む、ヒト患者ににおける切除不能または転移性黒色腫を処置するための臨床的方法を提供する。特定の面において、本明細書に記載の免疫療法を受ける患者は、標的化された阻害剤療法に対する感作性変異(sensitizing mutation)を有する。特定の面において、本明細書に記載の免疫療法を受ける患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を先に受けている。ある面において、以前のPD-1経路阻害剤は、抗PD-1抗体である。一面において、患者は、最終投与から再発の日までの期間が6ヶ月以上である場合に、以前のPD-1経路阻害剤を投与される。別の面において、患者は、化学療法による処置に難治性(refractory)の切除不能または転移性黒色腫に罹患している。
【0418】
一面において、患者は、免疫チェックポイント阻害剤による治療に不応性の切除不能または転移性黒色腫に罹患している。別の面において、患者は、PD-1阻害剤による処置に難治性の切除不能または転移性黒色腫に罹患している。別の面において、患者は、抗PD-1抗体による処置に不応性の転移性のまたは切除不能な黒色腫に罹患している。一面において、患者は、抗PD-1抗体による処置に不応性であると予測される切除不能または転移性黒色腫に罹患している。一面において、切除不能または転移性黒色腫は、バイオマーカー分析に基づいて、抗PD-1療法に対して難治性であると見なされる。特定の面において、切除不能または転移性黒色腫は、抗PD-1抗体単剤療法に難治性である。別の面において、患者は、抗PD-L1抗体による処置に難治性である切除不能または転移性黒色腫に罹患している。
【0419】
患者は、処置前、処置中または処置後に、上記の臨床上の特性のうちの1以上について試験されるか、または選択され得る。
【0420】
V.免疫療法
一面において、本明細書で提供される免疫療法は、切除不能または転移性黒色腫を処置するために、LAG-3アンタゴニスト(例えば、抗LAG-3抗体)またはLAG-3アンタゴニストおよびCTLA-4阻害剤(例えば、抗CTLA-4抗体)の組合せを投与することを含む。
【0421】
一面において、本発明は、転移性または切除不能な黒色腫を有する患者を処置するために、定義された臨床投与レジメンに従って抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体を提供する。特定の面において、抗LAG-3抗体は、BMS-986016(リラトリマブ)である。別の面において、抗CTLA-4抗体は、イピリムマブである。ある面において、患者は、さらに抗PD-1抗体を投与される。さらなる面において、患者は、化学療法を追加投与される。
【0422】
本明細書で用いる、補助的または併用投与(同時投与)には、同じかまたは異なる投与形態で化合物の同時投与、または化合物の別個投与(例えば、逐次投与)が含まれる。従って、例えば、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体は、単一の製剤で同時に投与され得る。あるいは、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体は、別個の投与のために製剤され得て、かつ同時投与または連続投与される(例えば、第1の抗体は、第2の抗体の投与前の約30分以内に投与される)。
【0423】
例えば、抗CTLA-4抗体を最初に投与し、次いで(例えば、直後に)抗LAG-3抗体を投与することができ、またはその逆も可能である。一面において、抗CTLA-4抗体は、抗LAG-3抗体の投与の前に投与される。別の面において、抗CTLA-4抗体は、抗LAG-3抗体の投与後に投与される。別の面において、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体は、同時に投与される。かかる同時投与または連続投与は、好ましくは、両抗体が処置された患者に同時に存在することをもたらす。
【0424】
VI.処置プロトコール
本明細書に記載の方法に好適な処置プロトコールには、有効量のLAG-3アンタゴニスト(例えば、抗LAG-3抗体)または有効量のLAG-3アンタゴニストおよび有効量のCTLA-4阻害剤(例えば、抗CTLA-4抗体)を患者に投与することが含まれる。
【0425】
ある面において、好適なプロトコールは、例えば、有効量の本発明の何れかの抗LAG-3抗体を、有効量の本発明の何れかの抗CTLA-4抗体と組み合わせて、患者へ投与することを含む。
【0426】
ある面において、好適な処置プロトコールは、例えば、患者へ以下の各々の有効量を投与することを含む:(a) 抗LAG-3抗体、例えば配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、および配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗体、ならびに(b) 抗CTLA-4抗体、例えば配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、および配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域CDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗体。
【0427】
ある面において、好適な処置プロトコールは、LAG-3アンタゴニストおよび/またはCTLA-4阻害剤に対する本明細書に記載の何れかの用量を含む。
【0428】
ある面において、好適な処置プロトコールは、本明細書に記載の何れかの投与期間(例えば、何れかの投与サイクル)を含む。
【0429】
ある面において、好適な処置プロトコールは、約360mg用量の抗LAG-3抗体および約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を含む。
【0430】
ある面において、好適な処置プロトコールは、約720mg用量の抗LAG-3抗体および約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を含む。
【0431】
ある面において、好適な処置プロトコールは、約1080mg用量の抗LAG-3抗体および約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を含む。
【0432】
ある面において、好適な処置プロトコールは、約1200mg用量の抗LAG-3抗体および約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を含む。
【0433】
ある面において、好適な処置プロトコールは、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を先に受容した患者を含む。
【0434】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫の増殖を阻害する方法を提供し、該方法は、(a)抗LAG-3抗体の約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mgの用量;および(b)抗CTLA-4抗体の約3mg/kgの用量を患者に投与することを含む。ある面において、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を先に投与されている。ある面において、抗LAG-3抗体は、配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含み、そして抗CTLA-4抗体は、配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む。ある面において、抗LAG-3抗体はリラトリマブであり、抗CTLA-4抗体はイピリムマブである。ある面において、投与のサイクルは3週間(Q3W)であり、必要に応じて、繰り返すことができる。
【0435】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)抗LAG-3抗体の約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mgの用量;および(b)抗CTLA-4抗体の約3mg/kgの用量を患者に投与することを含む。ある面において、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を先に投与されている。ある面において、抗LAG-3抗体は、配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含み、そして抗CTLA-4抗体は、配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む。ある面において、抗LAG-3抗体はリラトリマブであり、抗CTLA-4抗体はイピリムマブである。ある面において、投与のサイクルは3週間(Q3W)であり、必要に応じて、繰り返すことができる。
【0436】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)約360mg用量の抗LAG-3抗体、および(b)約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を患者に投与することを含む。
【0437】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)約720mg用量の抗LAG-3抗体、および(b)約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を患者に投与することを含む。
【0438】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)約1080mg用量の抗LAG-3抗体、および(b)約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を患者に投与することを含む。
【0439】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)約1200mg用量の抗LAG-3抗体、および(b)約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を患者に投与することを含む。
【0440】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)約360mg用量の抗LAG-3抗体、および(b)約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を患者に投与することを含み、ここで、該患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている。
【0441】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)約720mg用量の抗LAG-3抗体、および(b)約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を患者に投与することを含み、ここで、該患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている。
【0442】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)約1080mg用量の抗LAG-3抗体、および(b)約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を患者に投与することを含み、ここで、該患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている。
【0443】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)約1200mg用量の抗LAG-3抗体、および(b)約3mg/kg用量の抗CTLA-4抗体を患者に投与することを含み、ここで、該患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている。
【0444】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗LAG-3抗体;および(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗CTLA-4抗体を患者に投与することを含み、ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている。
【0445】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗LAG-3抗体の約360mg用量;および(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量を患者に投与することを含む。
【0446】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗LAG-3抗体の約720mg用量;および(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量を患者に投与することを含む。
【0447】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗LAG-3抗体の約1080mg用量;および(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量を患者に投与することを含む。
【0448】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗LAG-3抗体の約1200mg用量;および(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量を患者に投与することを含む。
【0449】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗LAG-3抗体の約360mg用量;および(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量を患者に投与することを含み、ここで該患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている。
【0450】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗LAG-3抗体の約720mg用量;および(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量を患者に投与することを含み、ここで該患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている。
【0451】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗LAG-3抗体の約1080mg用量;および(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量を患者に投与することを含み、ここで該患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている。
【0452】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗LAG-3抗体の約1200mg用量;および(b)配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む、抗CTLA-4抗体の約3mg/kg用量を患者に投与することを含み、ここで該患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている。
【0453】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mg用量の、(i) 配列番号7に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;(ii) 配列番号8に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;(iii) 配列番号9に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;(iv) 配列番号10に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(v) 配列番号11に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および(vi)配列番号12に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3を含む、抗LAG-3抗体、ならびに、(b)約3mg/kg用量の、(i)配列番号35に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;(ii)配列番号36に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;(iii) 配列番号37に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;(iv) 配列番号38に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(v) 配列番号39に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および(vi) 配列番号40に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3を含む、抗CTLA-4抗体を、該患者に投与することを含む。
【0454】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mg用量の、(i) 配列番号7に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;(ii) 配列番号8に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;(iii) 配列番号9に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;(iv) 配列番号10に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(v) 配列番号11に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および(vi)配列番号12に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3を含む、抗LAG-3抗体、ならびに、(b)約3mg/kg用量の、(i)配列番号35に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;(ii)配列番号36に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;(iii) 配列番号37に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;(iv) 配列番号38に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(v) 配列番号39に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および(vi) 配列番号40に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3を含む、抗CTLA-4抗体を、該患者に投与することを含み、ここで該患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている。
【0455】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a) 約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mg用量の、配列番号3および5にそれぞれ記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む抗LAG-3抗体、および(b) 約3mg/kg用量の、配列番号34および32にそれぞれ記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む抗CTLA-4抗体、のそれぞれの有効量を該患者に投与することを含む。
【0456】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a)約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mg用量の、それぞれ配列番号3および5に記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む抗LAG-3抗体、および(b)約3mg/kg用量の、それぞれ配列番号34および32に記載の配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む抗CTLA-4抗体、を該患者に投与することを含み、ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている。
【0457】
ある面において、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体は、約1週間毎に1回、約2週間毎に1回、約3週間毎に1回、約4週間毎に1回、約5週間毎に1回、約6週間毎に1回、約7週間毎に1回、約8週間毎に1回、約9週間毎に1回、約10週間毎に1回、約11週間毎に1回、または約12週間毎に1回投与される。
【0458】
ある面において、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体は、約3週間毎に1回投与される。
【0459】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a) 配列番号7に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR1;(b) 配列番号8に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR2;(c) 配列番号9に記載の配列を含む重鎖可変領域CDR3;(d) 配列番号10に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(e) 配列番号11に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR2;および(f) 配列番号12に記載の配列を含む軽鎖可変領域CDR3、を含む抗LAG-3抗体を該患者に投与することを含み、ここで、患者が、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されており;かつ、抗LAG-3抗体の少なくとも1用量が、約360mg、約720mg、約1080mgまたは約1200mgの用量で投与される。
【0460】
ある面において、抗LAG-3抗体は、約1週間毎に1回、約2週間毎に1回、約3週間毎に1回、約4週間毎に1回、約5週間毎に1回、約6週間毎に1回、約7週間毎に1回、約8週間毎に1回、約9週間毎に1回、約10週間毎に1回、約11週間毎に1回、または約12週間毎に1回投与される。
【0461】
ある面において、抗LAG-3抗体は、約3週間毎に1回投与される。
【0462】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a) 抗LAG-3抗体の1用量、ここで、抗LAG-3抗体はAGEN1746である、および(b) 抗CTLA-4抗体の1用量、ここで、抗CTLA-4抗体はAGEN1884である、を患者に投与することを含み、ここで、患者は黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている。
【0463】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a) 抗LAG-3抗体の1用量、ここで、抗LAG-3抗体はMK4280である、および(b) 抗CTLA-4抗体の1用量、ここで、抗CTLA-4抗体はMK1308である、を患者に投与することを含み、ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている。
【0464】
本発明は、ヒト患者における切除不能または転移性黒色腫を処置する方法を提供し、該方法は、(a) 抗LAG-3抗体の1用量、ここで、抗LAG-3抗体はREGN3767である、および(b) 抗CTLA-4抗体の1用量、ここで、抗CTLA-4抗体はREGN4659である、を患者に投与することを含み、ここで、患者は、黒色腫の処置としてPD-1経路阻害剤を以前に投与されている。
【0465】
ある面において、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体は、静脈内投与用に製剤されている。
【0466】
ある面において、投与サイクルは、約3週間毎に1回であり、必要に応じて、繰り返すことができる。
【0467】
ある面において、抗LAG-3抗体はBMS-986016であり、抗CTLA-4抗体はイピリムマブである。
【0468】
ある面において、抗LAG-3抗体はMK4280である。
【0469】
ある面において、抗LAG-3抗体はREGN3767である。
【0470】
ある面において、抗LAG-3抗体はLAG525である。
【0471】
ある面において、抗CTLA-4抗体は二重特異性抗体である。
【0472】
ある面において、抗LAG-3抗体は二重特異性抗体である。
【0473】
ある面において、二重特異性抗体は、CTLA-4およびLAG-3の両方に結合する。ある面において、CTLA-4/LAG-3二重特異性抗体は、XmAb22841である。
【0474】
ある面において、二重特異性抗体は、PD-1およびLAG-3の両方に結合する。ある面において、PD-1/LAG-3二重特異性抗体はTSR-075である。ある面において、PD-1/LAG-3二重特異性抗体はMGD013である。
【0475】
ある面において、抗体は、PD-L1/LAG-3二重特異性抗体である。ある面において、PD-L1/LAG-3二重特異性抗体はFS-118である。
【0476】
ある面において、本明細書に記載の方法の何れかにおいて、患者は、抗PD-1抗体をさらに投与されない。
【0477】
VII.結果
本明細書に記載の方法に従って処置される患者は、好ましくは、黒色腫の少なくとも1つの兆候の改善を経験する。一面において、改善は、測定可能な腫瘍病変の量および/またはサイズの減少によって測定される。別の面において、病変は、胸部X線またはCTもしくはMRIフィルムで計測することができる。別の面において、細胞学または組織学を用いて、治療に対する応答性を評価することができる。
【0478】
一面において処置された患者は、完全奏効(CR)、部分奏効(PR)、安定(SD)、免疫関連で完全奏効(irCR)、免疫関連で部分奏効(irPR)または免疫関連で安定(irSD)を示す。別の面において、処置される患者は、腫瘍の縮小および/または増殖率の低減、すなわち、腫瘍増殖の抑制を経験する。別の面において、望ましくない細胞増殖は、軽減または阻害される。さらに別の面において、以下の1以上が起こり得る:がん細胞の数を減らすことができる;腫瘍サイズを小さくすることができる;癌細胞の末梢臓器への浸潤を、阻害、遅延、遅滞または停止することができる;腫瘍転移を、遅延させるかまたは阻害することができる;腫瘍増殖を、抑制することができる;腫瘍の再発を予防または遅延させることができる;癌に関連する1以上の症状を、ある程度緩和することができる。
【0479】
他の面において、本発明の方法の何れかに従う抗LAG-3抗体または抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体の有効量の投与は、腫瘍サイズの減少、経時的に現れる転移性病変の数の減少、完全寛解、部分寛解または疾患の安定からなる群より選択される少なくとも1つの治療効果をもたらす。
【0480】
さらに別の面において、処置方法は、(i) 処置前に腫瘍サンプル中のLAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600発現レベルを決定する工程、および(ii)腫瘍を処置する工程、を含まない処置方法によって達成されるよりも優れた臨床的有用率(CBR=CR+PR+SD≧6ヶ月)をもたらす。他の面において、臨床的有用率の改善は、(i) 処置前に腫瘍サンプル中のLAG-3、PD-L1および/またはBRAF V600発現レベルを決定する工程、および(ii)腫瘍を処置する工程、を含まない処置方法と比較して、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%またはそれ以上である。さらに他の面において、処置方法は、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%または約100%の客観的奏効率(ORR=CR+PR)をもたらす。
【0481】
VIII.キットおよび単位投与量形態
免疫療法のための患者をスクリーニングするため、または免疫療法の有効性を予測するためのバイオマーカーとして、LAG-3発現をアッセイするための抗LAG-3抗体を含む診断キットもまた、本発明の範囲内である。キットは、一般的に、キットの内容物の使用目的を示すラベルおよび使用説明書を含む。用語“ラベル”には、キットに添付されているまたは含まれる、あるいはそれ以外の方法でキットに包含される、文書または記録された資料が含まれる。診断キットの特定の面において、LAG-3発現をアッセイ、検出および/または定量するための第1の抗LAG-3抗体は、切除不能または転移性黒色腫の処置のための少なくとも1つの治療用抗体(例えば、第2の抗LAG-3抗体または第2の抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体)は1キットとして包装されている。ある面において、キットは、免疫療法の有効性を予測するためのバイオマーカーとしてPD-L1発現をアッセイ、検出および/または定量するための抗PD-L1抗体をさらに含む。一面において、免疫療法は、LAG-3アンタゴニスト(例えば、抗LAG-3抗体)および例えば、抗PD1抗体)およびCTLA-4阻害剤(例えば、抗CTLA-4抗体)の治療的有効量を患者に投与することを含む。
【0482】
特定の面において、診断キットは、LAG-3発現をアッセイ、検出および/または定量するための抗ヒトLAG-3モノクローナル抗体を含む。例えば、J. Matsuzaki, et al.; PNAS 107, 7875 (2010)を参照のこと。
【0483】
本発明はまた、抗LAG-3抗体、例えばBMS-986016、または抗LAG-3抗体、例えばBMS-986016、および抗CTLA-4抗体、例えばイピリムマブを含む医薬組成物を、本発明の方法の何れかでの使用に適した治療的有効量で含む、治療用キットも提供する。治療用キットの特定の面において、抗LAG-3抗体は、単位投与量形態で抗CTLA-4抗体と共に包装される。該キットはまた、要すれば、施術者(例えば、医師、看護師または患者)がそこに含まれる組成物を癌(例えば、固形腫瘍)を有する患者に投与することを可能にするために、例えば、投与スケジュールを含む指示を含んでいてもよい。キットはまた、注射器を含み得る。
【0484】
要すれば、診断および/または治療用キットは、本発明の方法の何れかに従って単回投与するための有効量の抗LAG-3抗体または抗CTLA-4抗体をそれぞれ含む単回用量の医薬組成物の複数のパッケージを含む。医薬組成物(複数可)を投与するために必要な装置または機器もまたキットに含まれ得る。例えば、キットは、ある量の抗LAG-3抗体または抗CTLA-4抗体を含む1以上の充填済シリンジを提供することができる。
【0485】
一面において、本発明は、切除不能または転移性黒色腫に罹患している患者を処置するためのキットを提供し、該キットは、(a) 抗LAG-3抗体、例えば、配列番号3に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号5に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗体、の1用量;(b) 抗CTLA-4抗体、例えば、配列番号34に記載の配列を有する重鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメイン、ならびに配列番号32に記載の配列を有する軽鎖可変領域のCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む抗体、の1用量;および、(c)本明細書に記載の方法の何れかにおいて、抗LAG-3抗体および抗CTLA-4抗体を使用するための指示書、を含む。
【0486】
本発明は、以下の実施例によってさらに例示され、それらはさらに限定するものと解されるべきではない。本明細書中に引用されたすべての文献の内容は、引用により本明細書に明示的に包含される。
【実施例
【0487】
実施例
実施例1
転移性または切除不能の黒色腫を有する患者におけるイピリムマブと併用する抗リンパ球活性化遺伝子-3抗体(抗LAG-3;BMS-986016)の有効性
本治験の目的は、転移性または切除不能の黒色腫の処置における、BMS-986016(レラトリマブ)およびイピリムマブの併用療法を評価することである。
【0488】
患者は、以下の適格基準に基づいて選択される:(1)ニボルマブまたはペムブロリズマブに限定した抗プログラムされた細胞死タンパク質1(PD-1)含有レジメンを先行投与中に進行が記録されていること;(2)妊娠可能な女性(WOCBP)は、血清または尿による妊娠検査が陰性でなければならない;(3)AJCCステージ決定システムによる組織学的に確認された進行性切除不能(ステージIII)または転移(ステージIV)黒色腫を有する患者でなければならない;(4)バイオマーカー解析のために、切除不能または転移性疾患部位の腫瘍組織を提供しなければならない;(5)バイオマーカー解析のために、切除不能または転移性疾患部位の腫瘍組織を提供しなければならない;(6)米国東部腫瘍学共同研究グループ(Eastern Cooperative Oncology Group;ECOG)パフォーマンスステータスが0-1である;および(7)治療、患者報告結果(PRO)、PK、薬力学的サンプル採取および必要な試験フォローアップを遵守する能力があること。患者は、以下の除外基準に基づいて選択される:(1)ブドウ膜黒色腫の既往歴;(2)ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の陽性反応または後天性免疫不全症候群の既往歴;(3)イピリムマブ、ラトリマブまたは他のCTLA-4もしくはLAG-3標的薬剤による治療歴;および、(4)C型肝炎抗体、B型肝炎表面抗原、またはHIV-1およびHIV-2の抗体についての血液スクリーニングが陽性である。
【0489】
処置中、患者に、BMS-986016(リラトリマブ)を360mg、720mg、1080mgまたは1200mgの用量で、イピリムマブを3mg/kgの用量で、3週間毎に各処置サイクルで投与する。
【0490】
配列表
配列番号1 重鎖アミノ酸配列;抗LAG-3mAb (BMS-986016)
QVQLQQWGAGLLKPSETLSLTCAVYGGSFSDYYWNWIRQPPGKGLEWIGEINHRGSTNSNPSLKSRVTLSLDTSKNQFSLKLRSVTAADTAVYYCAFGYSDYEYNWFDPWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK
配列番号2 軽鎖アミノ酸配列; 抗LAG-3mAb (BMS-986016)
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSISSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQQRSNWPLTFGQGTNLEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号3 重鎖可変領域(VH)アミノ酸配列;抗LAG-3mAb (BMS-986016)
QVQLQQWGAGLLKPSETLSLTCAVYGGSFSDYYWNWIRQPPGKGLEWIGEINHRGSTNSNPSLKSRVTLSLDTSKNQFSLKLRSVTAADTAVYYCAFGYSDYEYNWFDPWGQGTLVTVSS
配列番号4 重鎖可変領域(VH)ヌクレオチド配列;抗LAG-3mAb (BMS-986016)
caggtgcagctacagcagtggggcgcaggactgttgaagccttcggagaccctgtccctcacctgcgctgtctatggtgggtccttcagtgattactactggaactggatccgccagcccccagggaaggggctggagtggattggggaaatcaatcatcgtggaagcaccaactccaacccgtccctcaagagtcgagtcaccctatcactagacacgtccaagaaccagttctccctgaagctgaggtctgtgaccgccgcggacacggctgtgtattactgtgcgtttggatatagtgactacgagtacaactggttcgacccctggggccagggaaccctggtcaccgtctcctca
配列番号5 軽鎖可変領域(VL)アミノ酸配列;抗LAG-3mAb (BMS-986016)
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSISSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQQRSNWPLTFGQGTNLEIK
配列番号6 軽鎖可変領域(VL)ヌクレオチド配列;抗LAG-3mAb (BMS-986016)
gaaattgtgttgacacagtctccagccaccctgtctttgtctccaggggaaagagccaccctctcctgcagggccagtcagagtattagcagctacttagcctggtaccaacagaaacctggccaggctcccaggctcctcatctatgatgcatccaacagggccactggcatcccagccaggttcagtggcagtgggtctgggacagacttcactctcaccatcagcagcctagagcctgaagattttgcagtttattactgtcagcagcgtagcaactggcctctcacttttggccaggggaccaacctggagatcaaa
配列番号7 重鎖CDR1アミノ酸配列;抗LAG-3mAb (BMS-986016)
DYYWN
配列番号8 重鎖CDR2アミノ酸配列;抗LAG-3mAb (BMS-986016)
EINHRGSTNSNPSLKS
配列番号9 重鎖CDR3アミノ酸配列;抗LAG-3mAb (BMS-986016)
GYSDYEYNWFDP
配列番号10 軽鎖CDR1アミノ酸配列;抗LAG-3mAb (BMS-986016)
RASQSISSYLA
配列番号11 軽鎖CDR2アミノ酸配列;抗LAG-3mAb (BMS-986016)
DASNRAT
配列番号12 軽鎖CDR3アミノ酸配列;抗LAG-3mAb (BMS-986016)
QQRSNWPLT
配列番号13 重鎖アミノ酸配列;抗PD-1 mAb (BMS936558)
QVQLVESGGGVVQPGRSLRLDCKASGITFSNSGMHWVRQAPGKGLEWVAVIWYDGSKRYYADSVKGRFTISRDNSKNTLFLQMNSLRAEDTAVYYCATNDDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK
配列番号14 軽鎖アミノ酸配列;抗PD-1 mAb (BMS936558)
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQQSSNWPRTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号15 重鎖可変領域(VH)アミノ酸配列;抗PD-1 mAb (BMS936558)
QVQLVESGGGVVQPGRSLRLDCKASGITFSNSGMHWVRQAPGKGLEWVAVIWYDGSKRYYADSVKGRFTISRDNSKNTLFLQMNSLRAEDTAVYYCATNDDYWGQGTLVTVSS

配列番号16 重鎖可変領域(VH)ヌクレオチド配列;抗PD-1 mAb (BMS936558)
caggtgcagctggtggagtctgggggaggcgtggtccagcctgggaggtccctgagactcgactgtaaagcgtctggaatcaccttcagtaactctggcatgcactgggtccgccaggctccaggcaaggggctggagtgggtggcagttatttggtatgatggaagtaaaagatactatgcagactccgtgaagggccgattcaccatctccagagacaattccaagaacacgctgtttctgcaaatgaacagcctgagagccgaggacacggctgtgtattactgtgcgacaaacgacgactactggggccagggaaccctggtcaccgtctcctca
配列番号17 軽鎖可変領域(VL)アミノ酸配列;抗PD-1 mAb (BMS936558)
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCQQSSNWPRTFGQGTKVEIK
配列番号18 軽鎖可変領域(VL)ヌクレオチド配列;抗PD-1 mAb (BMS936558)
gaaattgtgttgacacagtctccagccaccctgtctttgtctccaggggaaagagccaccctctcctgcagggccagtcagagtgttagtagttacttagcctggtaccaacagaaacctggccaggctcccaggctcctcatctatgatgcatccaacagggccactggcatcccagccaggttcagtggcagtgggtctgggacagacttcactctcaccatcagcagcctagagcctgaagattttgcagtttattactgtcagcagagtagcaactggcctcggacgttcggccaagggaccaaggtggaaatcaaa
配列番号19 重鎖CDR1アミノ酸配列;抗PD-1 mAb (BMS936558)
NSGMH
配列番号20 重鎖CDR2アミノ酸配列;抗PD-1 mAb (BMS936558)
VIWYDGSKRYYADSVKG
配列番号21 重鎖CDR3アミノ酸配列;抗PD-1 mAb (BMS936558)
NDDY
配列番号22 軽鎖CDR1アミノ酸配列;抗PD-1 mAb (BMS936558)
RASQSVSSYLA
配列番号23 軽鎖CDR2アミノ酸配列;抗PD-1 mAb (BMS936558)
DASNRAT
配列番号24 軽鎖CDR3アミノ酸配列;抗PD-1 mAb (BMS936558)
QQSSNWPRT
配列番号25 重鎖ヌクレオチド配列;抗LAG-3mAb (BMS-986016)
caggtgcagctacagcagtggggcgcaggactgttgaagccttcggagaccctgtccctcacctgcgctgtctatggtgggtccttcagtgattactactggaactggatccgccagcccccagggaaggggctggagtggattggggaaatcaatcatcgtggaagcaccaactccaacccgtccctcaagagtcgagtcaccctatcactagacacgtccaagaaccagttctccctgaagctgaggtctgtgaccgccgcggacacggctgtgtattactgtgcgtttggatatagtgactacgagtacaactggttcgacccctggggccagggaaccctggtcaccgtctcctcagctagcaccaagggcccatccgtcttccccctggcgccctgctccaggagcacctccgagagcacagccgccctgggctgcctggtcaaggactacttccccgaaccggtgacggtgtcgtggaactcaggcgccctgaccagcggcgtgcacaccttcccggctgtcctacagtcctcaggactctactccctcagcagcgtggtgaccgtgccctccagcagcttgggcacgaagacctacacctgcaacgtagatcacaagcccagcaacaccaaggtggacaagagagttgagtccaaatatggtcccccatgcccaccatgcccagcacctgagttcctggggggaccatcagtcttcctgttccccccaaaacccaaggacactctcatgatctcccggacccctgaggtcacgtgcgtggtggtggacgtgagccaggaagaccccgaggtccagttcaactggtacgtggatggcgtggaggtgcataatgccaagacaaagccgcgggaggagcagttcaacagcacgtaccgtgtggtcagcgtcctcaccgtcctgcaccaggactggctgaacggcaaggagtacaagtgcaaggtctccaacaaaggcctcccgtcctccatcgagaaaaccatctccaaagccaaagggcagccccgagagccacaggtgtacaccctgcccccatcccaggaggagatgaccaagaaccaggtcagcctgacctgcctggtcaaaggcttctaccccagcgacatcgccgtggagtgggagagcaatgggcagccggagaacaactacaagaccacgcctcccgtgctggactccgacggctccttcttcctctacagcaggctaaccgtggacaagagcaggtggcaggaggggaatgtcttctcatgctccgtgatgcatgaggctctgcacaaccactacacacagaagagcctctccctgtctctgggtaaatga
配列番号26 軽鎖ヌクレオチド配列;抗LAG-3mAb (BMS-986016)
gaaattgtgttgacacagtctccagccaccctgtctttgtctccaggggaaagagccaccctctcctgcagggccagtcagagtattagcagctacttagcctggtaccaacagaaacctggccaggctcccaggctcctcatctatgatgcatccaacagggccactggcatcccagccaggttcagtggcagtgggtctgggacagacttcactctcaccatcagcagcctagagcctgaagattttgcagtttattactgtcagcagcgtagcaactggcctctcacttttggccaggggaccaacctggagatcaaacgtacggtggctgcaccatctgtcttcatcttcccgccatctgatgagcagttgaaatctggaactgcctctgttgtgtgcctgctgaataacttctatcccagagaggccaaagtacagtggaaggtggataacgccctccaatcgggtaactcccaggagagtgtcacagagcaggacagcaaggacagcacctacagcctcagcagcaccctgacgctgagcaaagcagactacgagaaacacaaagtctacgcctgcgaagtcacccatcagggcctgagctcgcccgtcacaaagagcttcaacaggggagagtgttag
配列番号27 LAG-3エピトープ
PGHPLAPG
配列番号28 LAG-3エピトープ
HPAAPSSW
配列番号29 LAG-3エピトープ
PAAPSSWG
配列番号30 重鎖アミノ酸配列;末端のリシンを欠く抗LAG-3mAb (BMS-986016)
QVQLQQWGAGLLKPSETLSLTCAVYGGSFSDYYWNWIRQPPGKGLEWIGEINHRGSTNSNPSLKSRVTLSLDTSKNQFSLKLRSVTAADTAVYYCAFGYSDYEYNWFDPWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLG
配列番号31 軽鎖可変領域(Vk)、Vk A-27からの10D1
gaaattgtgttgacgcagtctccaggcaccctgtctttgtctccaggggaaagagccaccctctcctgcagggccagtcagagtgttggcagcagctacttagcctggtaccagcagaaacctggccaggctcccaggctcctcatctatggtgcattcagcagggccactggcatcccagacaggttcagtggcagtgggtctgggacagacttcactctcaccatcagcagactggagcctgaagattttgcagtgtattactgtcagcagtatggtagctcaccgtggacgttcggccaagggaccaaggtggaaatcaaac
配列番号32 10D1の軽鎖可変領域予測配列
EIVLTQSPGTLSLSPGERATLSCRASQSVGSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYGAFSRATGIP
DRFSGSGSGTDFTLTISRLEPEDFAVYYCQQYGSSPWTFGQGTKVEIK
配列番号33 重鎖可変領域 10D1
caggtgcagctggtggagtctgggggaggcgtggtccagcctgggaggtccctgagactctcctgtgcagcctctggattcaccttcagtagctatactatgcactgggtccgccaggctccaggcaaggggctggagtgggtgacatttatatcatatgatggaaacaataaatactacgcagactccgtgaagggccgattcaccatctccagagacaattccaagaacacgctgtatctgcaaatgaacagcctgagagctgaggacacggctatatattactgtgcgaggaccggctggctggggccctttgactactggggccagggaaccctggtcaccgtctcctcag
配列番号34 VH 3-30.3からの10D1の重鎖可変領域予測配列
QVQLVESGGGVVQPGRSLRLSCAASGFTFSSYTMHWVRQAPGKGLEWVTFISYDGNNKYY
ADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAIYYCARTGWLGPFDYWGQGTLVTVSS
配列番号35 10D1 HC CDR1
SYTMH
配列番号36 10D1 HC CDR2
FISYDGNNKYYADSVKG
配列番号37 10D1 HC CDR3
TGWLGPFDY
配列番号38 10D1 LC CDR1
RASQSVGSSYLA
配列番号39 10D1 LC CDR2
GAFSRAT
配列番号40 10D1 LC CDR3
QQYGSSPWT
配列番号41 リンパ球活性化遺伝子3タンパク質アミノ酸配列 (ヒト、NP_002277)
MWEAQFLGLLFLQPLWVAPVKPLQPGAEVPVVWAQEGAPAQLPCSPTIPLQDLSLLRRAGVTWQHQPDSGPPAAAPGHPLAPGPHPAAPSSWGPRPRRYTVLSVGPGGLRSGRLPLQPRVQLDERGRQRGDFSLWLRPARRADAGEYRAAVHLRDRALSCRLRLRLGQASMTASPPGSLRASDWVILNCSFSRPDRPASVHWFRNRGQGRVPVRESPHHHLAESFLFLPQVSPMDSGPWGCILTYRDGFNVSIMYNLTVLGLEPPTPLTVYAGAGSRVGLPCRLPAGVGTRSFLTAKWTPPGGGPDLLVTGDNGDFTLRLEDVSQAQAGTYTCHIHLQEQQLNATVTLAIITVTPKSFGSPGSLGKLLCEVTPVSGQERFVWSSLDTPSQRSFSGPWLEAQEAQLLSQPWQCQLYQGERLLGAAVYFTELSSPGAQRSGRAPGALPAGHLLLFLILGVLSLLLLVTGAFGFHLWRRQWRPRRFSALEQGIHPPQAQSKIEELEQEPEPEPEPEPEPEPEPEPEQL
【配列表】
2022553851000001.app
【国際調査報告】