IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー エナジー ソリューション リミテッドの特許一覧

特表2022-554000バッテリーパック及びそれを含む自動車
<>
  • 特表-バッテリーパック及びそれを含む自動車 図1
  • 特表-バッテリーパック及びそれを含む自動車 図2
  • 特表-バッテリーパック及びそれを含む自動車 図3
  • 特表-バッテリーパック及びそれを含む自動車 図4
  • 特表-バッテリーパック及びそれを含む自動車 図5
  • 特表-バッテリーパック及びそれを含む自動車 図6
  • 特表-バッテリーパック及びそれを含む自動車 図7
  • 特表-バッテリーパック及びそれを含む自動車 図8
  • 特表-バッテリーパック及びそれを含む自動車 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-27
(54)【発明の名称】バッテリーパック及びそれを含む自動車
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20221220BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20221220BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
H02J7/00 301A
H01M10/48 301
H01M10/44 P
H02J7/00 P
H02J7/00 S
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022524682
(86)(22)【出願日】2021-07-07
(85)【翻訳文提出日】2022-04-26
(86)【国際出願番号】 KR2021008684
(87)【国際公開番号】W WO2022010274
(87)【国際公開日】2022-01-13
(31)【優先権主張番号】10-2020-0084320
(32)【優先日】2020-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジン-キュ・イ
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA02
5G503BB01
5G503CB11
5G503CB13
5G503FA01
5G503FA06
5G503FA18
5H030AA06
5H030AS08
5H030BB21
5H030FF22
(57)【要約】
本発明の一実施形態によるバッテリーパックは、複数のバッテリーモジュールと、複数のバッテリーモジュールを内部に収容するパックハウジングと、パックハウジングの内部に収容され、複数のバッテリーモジュールのうち少なくとも一つと接続され、パックハウジングの内部温度の上昇に応じてバッテリーモジュールに貯蔵された電気エネルギーを熱エネルギーに転換し、転換された熱エネルギーをパックハウジング及びヒートシンクのうち少なくとも一つを通じて分散させるエネルギー消費ユニットと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のバッテリーモジュールと、
前記複数のバッテリーモジュールを内部に収容するパックハウジングと、
前記パックハウジングの内部に収容され、前記複数のバッテリーモジュールのうち少なくとも一つと接続され、前記パックハウジングの内部温度の上昇に応じて前記バッテリーモジュールに貯蔵された電気エネルギーを熱エネルギーに転換し、転換された熱エネルギーをパックハウジング及びヒートシンクのうち少なくとも一つを通じて分散させるエネルギー消費ユニットと、を含むバッテリーパック。
【請求項2】
前記エネルギー消費ユニットは、
前記パックハウジングの内部温度の上昇に応じて前記バッテリーモジュールと電気的に接続される抵抗部と、
前記抵抗部の少なくとも一部を囲む断熱部材と、
前記断熱部材とパックハウジングとの間を連結する熱分散部と、
を含む、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記熱分散部は、
水平方向に延びたプレート状であり、一部分が前記パックハウジングの内側天井または前記ヒートシンクと接触するように構成された上板と、
上下方向に延びた柱状であり、上端が前記上板の下部と結合され、前記抵抗部及び前記断熱部材を収容する収容空間を有する柱部と、
水平方向に延びたプレート状であり、一部分が前記柱部の下端と結合され、一部分が前記パックハウジングの内側底部または前記ヒートシンクと接触するように構成された下板と、
を備える、請求項2に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記熱分散部は、
前記柱部の外面の上端と前記上板の下面との間を連結する第1延長プレートと、
前記柱部の外面の下端と前記下板の上面との間を連結する第2延長プレートと、
をさらに含む、請求項3に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
前記上板と下板のうち一方はヒートシンクと接触し、前記ヒートシンクと接触する板は他方の板に比べてさらに広い面積を有する、請求項3または4に記載のバッテリーパック。
【請求項6】
前記断熱部材は、前記柱部をさらに囲むように構成される、請求項3から5のうちいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【請求項7】
前記バッテリーパックは、
前記熱分散部とバッテリーモジュールとの間に介在される少なくとも一つの断熱壁をさらに含む、請求項2から6のうちいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【請求項8】
前記断熱部材は、相変化物質及び前記相変化物質を収容する収容部を備え、
前記相変化物質は、前記抵抗部が前記バッテリーモジュールの電気エネルギーを熱エネルギーに転換する場合、前記抵抗部から熱エネルギーが伝導されて気化するように構成され、
前記収容部には、前記気化した相変化物質が外部に排出されるように構成された排出口が備えられる、請求項2から7のうちいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【請求項9】
前記パックハウジングは、前記抵抗部の少なくとも一部を収容する収容溝を備え、
前記断熱部材は、前記収容溝に収容された抵抗部の少なくとも一部分を囲む、請求項2から8のうちいずれか一項に記載のバッテリーパック。
【請求項10】
前記熱分散部は、前記断熱部材上で水平方向に延びたプレート状であり、前記パックハウジングの内面と連結されるように、両端部が前記パックハウジングの側壁に向かって延びている、請求項9に記載のバッテリーパック。
【請求項11】
請求項1から10のうちいずれか一項に記載のバッテリーパックを含む、自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーパック及びそれを含む自動車に関し、より詳しくは、複数のバッテリーモジュールの熱暴走に対する安全性を高めたバッテリーパックに関する。
【0002】
本出願は、2020年7月8日付け出願の韓国特許出願第10-2020-0084320号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
現在、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウム二次電池などの二次電池が常用化しているが、中でもリチウム二次電池はニッケル系の二次電池に比べてメモリ効果が殆ど起きず充放電が自在であって、自己放電率が非常に低くてエネルギー密度が高いという長所から脚光を浴びている。
【0004】
このようなリチウム二次電池は、主に、リチウム系酸化物と炭素材をそれぞれ正極活物質と負極活物質として使用する。リチウム二次電池は、このような正極活物質が塗布された正極板と負極活物質が塗布された負極板とがセパレータを介在して配置された電極組立体と、電極組立体を電解液とともに封止収納する外装材、すなわち電池パウチ外装材を備える。
【0005】
近年、携帯型電子機器のような小型装置だけでなく、自動車や電力貯蔵装置のような中大型装置にも二次電池が広く適用されている。中大型装置に適用される場合、容量及び出力を高めるため、多数の二次電池が電気的に接続される。特に、このような中大型装置には、積層し易いという長所からパウチ型二次電池が多く用いられる。
【0006】
一方、近来、エネルギー貯蔵源としての活用を含めて大容量構造の必要性が高まるにつれて、電気的に直列及び/または並列で接続された複数の電池セル、それぞれ複数の電池セルを内部に収容した複数のバッテリーモジュール、及びバッテリー管理システム(Battery Management System:BMS)を備えるバッテリーパックに対する需要が増加している。
【0007】
しかし、従来のバッテリーパックは、複数のバッテリーモジュールのうち一部で熱暴走が発生すると、バッテリーモジュールの温度が上昇しながら、隣接した他のバッテリーモジュールに熱または火炎が伝達されて2次熱暴走または発火などが発生し、さらに大きい事故につながる問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記の問題点を解決するために創案されたものであって、複数のバッテリーモジュールの熱暴走に対する安全性を高めたバッテリーパックを提供することを目的とする。
【0009】
本発明の他の目的及び長所は、下記の説明によって理解でき、本発明の実施形態によってより明らかに分かるであろう。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示される手段及びその組合せによって実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するため、本発明の一態様によるバッテリーパックは、複数のバッテリーモジュールと、複数のバッテリーモジュールを内部に収容するパックハウジングと、パックハウジングの内部に収容され、複数のバッテリーモジュールのうち少なくとも一つと接続され、パックハウジングの内部温度の上昇に応じてバッテリーモジュールに貯蔵された電気エネルギーを熱エネルギーに転換し、転換された熱エネルギーをパックハウジング及びヒートシンクのうち少なくとも一つを通じて分散させるエネルギー消費ユニットと、を含む。
【0011】
エネルギー消費ユニットは、パックハウジングの内部温度の上昇に応じてバッテリーモジュールと電気的に接続される抵抗部と、抵抗部の少なくとも一部を囲む断熱部材と、断熱部材とパックハウジングとの間を連結する熱分散部と、を含み得る。
【0012】
熱分散部は、水平方向に延びたプレート状であり、一部分がパックハウジングの内側天井またはヒートシンクと接触するように構成された上板と、上下方向に延びた柱状であり、上端が上板の下部と結合され、抵抗部及び断熱部材を収容する収容空間を有する柱部と、水平方向に延びたプレート状であり、一部分が柱部の下端と結合され、一部分がパックハウジングの内側底部またはヒートシンクと接触するように構成された下板と、を備え得る。
【0013】
熱分散部は、柱部の外面の上端と上板の下面との間を連結する第1延長プレートと、柱部の外面の下端と下板の上面との間を連結する第2延長プレートと、をさらに含み得る。
【0014】
上板と下板のうち一方はヒートシンクと接触し、ヒートシンクと接触する板は他方の板に比べてさらに広い面積を有し得る。
【0015】
断熱部材は、柱部をさらに囲むように構成され得る。
【0016】
バッテリーパックは、熱分散部とバッテリーモジュールとの間に介在される少なくとも一つの断熱壁をさらに含み得る。
【0017】
断熱部材は、相変化物質及び相変化物質を収容する収容部を備え、相変化物質は、抵抗部がバッテリーモジュールの電気エネルギーを熱エネルギーに転換する場合、抵抗部から熱エネルギーが伝導されて気化するように構成され、収容部には気化した相変化物質が外部に排出されるように構成された排出口が備えられ得る。
【0018】
パックハウジングは、抵抗部の少なくとも一部を収容する収容溝を備え、断熱部材は、収容溝に収容された抵抗部の少なくとも一部分を囲み得る。
【0019】
熱分散部は、断熱部材上で水平方向に延びたプレート状であり、パックハウジングの内面と連結されるように、両端部がパックハウジングの側壁に向かって延び得る。
【0020】
上記の目的を達成するため、本発明の他の一態様による自動車は、上述した本発明の一態様によるバッテリーパックを含む。
【発明の効果】
【0021】
本発明の一態様によれば、複数のバッテリーモジュールのうち少なくとも一つで熱暴走現象が発生する場合、電気エネルギーを熱エネルギーに転換するように構成された抵抗部、このような抵抗部の少なくとも一部を囲むように構成された断熱部材、及び抵抗部から伝達された熱エネルギーをパックハウジングに伝導するように、断熱部材とパックハウジングとの間を連結する熱分散部を備えたエネルギー消費ユニットを含むことで、複数のバッテリーモジュールの間で熱暴走現象が伝播することを効果的に防止することができる。すなわち、熱暴走が発生したバッテリーモジュールの電気エネルギー(電源)を熱エネルギーに消尽させて、バッテリーモジュールでそれ以上熱暴走が発生しないように防止でき、隣接した他のバッテリーモジュールに熱暴走現象が伝播することを防止することができる。
【0022】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施形態を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするものであるため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施例1によるバッテリーパックの内部を概略的に示した平面図である。
図2】本発明の実施例1によるバッテリーパックのエネルギー消費ユニットの一部を概略的に示した部分側面図である。
図3】本発明の実施例2によるバッテリーパックのエネルギー消費ユニットの一部を概略的に示した部分側面図である。
図4】本発明の実施例3によるバッテリーパックのエネルギー消費ユニットの一部を概略的に示した部分側面図である。
図5】本発明の実施例4によるバッテリーパックのエネルギー消費ユニットの一部を概略的に示した部分側面図である。
図6】本発明の実施例4によるバッテリーパックのエネルギー消費ユニットの一部を概略的に示した部分断面図である。
図7】本発明の実施例5によるバッテリーパックの内部を概略的に示した平面図である。
図8図7のC-C’に沿ったバッテリーパックの一部を概略的に示した部分断面図である。
図9】本発明の一実施形態による自動車を概略的に示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び請求範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
【0025】
したがって、本明細書に記載された実施形態及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0026】
図1は本発明の実施例1によるバッテリーパックの内部を概略的に示した平面図であり、図2は本発明の実施例1によるバッテリーパックのエネルギー消費ユニットの一部を概略的に示した部分側面図である。説明の便宜上、図1ではバッテリーパックの内部が外部に現れるようにパックハウジングの天井を省略して示した。
【0027】
図1及び図2を参照すると、本発明の実施例1によるバッテリーパック1000は、互いに電気的に接続される複数のバッテリーモジュール100、パックハウジング200、及びエネルギー消費ユニット300を含む。
【0028】
まず、パックハウジング200は、複数のバッテリーモジュール100を内部に収容するように構成され得る。例えば、パックハウジング200は、密閉された四角箱状であり得る。すなわち、パックハウジング200には、内部に複数のバッテリーモジュール100を収容可能な内部空間が備えられ得る。また、パックハウジング200は、上壁、下壁、及び水平方向の側壁を備え得る。このとき、パックハウジング200は、電気絶縁性の素材、または表面が電気絶縁性コーティングされた金属を備え得る。
【0029】
さらに、複数のバッテリーモジュール100は、複数の電池セル110、及びモジュールケース120を含み得る。例えば、電池セル110は、パウチ型電池セルであり得る。ここで、パウチ型電池セルは、公知の一般的なパウチケースに電極組立体が収容された形態の電池セルである。複数の電池セル110は、一方向に積層されてモジュールケース120の内部に収容され得る。バッテリーモジュール100は、複数の電池セル110と電気的に接続された外部正極端子T及び外部負極端子Eを備え得る。
【0030】
そして、バッテリーパック1000は、複数のバッテリーモジュール100を電気的に接続するバスバー400をさらに含み得る。バスバー400は、一端が一つのバッテリーモジュール100の外部正極端子Tまたは外部負極端子Eと連結され、他端が他の一つのバッテリーモジュール100の外部正極端子Tまたは外部負極端子Eと連結され得る。バスバー400は、電気伝導性金属を含み得る。金属は、例えば、アルミニウム、銅、ニッケルなどの金属、または、これらのうち少なくとも一つを含む合金であり得る。
【0031】
さらに、エネルギー消費ユニット300は、複数のバッテリーモジュール100のうち少なくとも一つで熱暴走現象が発生する場合、特定のバッテリーモジュール100を放電させ、これによりバッテリーモジュール100に貯蔵された電気エネルギーを熱エネルギーに転換するように構成され得る。また、エネルギー消費ユニット300は、転換された熱エネルギーをパックハウジング200を通じて分散させる。このような機能を実現するため、エネルギー消費ユニット300は、複数のバッテリーモジュール100のうち少なくとも一つとパックハウジング200との間に連結される。例えば、エネルギー消費ユニット300は、バッテリーパック1000の内部で熱暴走現象が感知される場合、バッテリーモジュール100に外部短絡を発生させることでバッテリーモジュール100のSOC(State of Charge)が約5分以内に約20%以下になるように、バッテリーモジュール100が有する電気エネルギーを抵抗熱エネルギーに転換させるように構成され得る。エネルギー消費ユニット300は、それぞれのバッテリーモジュール100毎に連結されてもよく、エネルギー密度及び/またはエネルギー消費ユニット300の駆動によって転換される熱エネルギーの量を考慮して一つまたは一部のバッテリーモジュール100のみに連結されてもよい。
【0032】
具体的には、エネルギー消費ユニット300は、抵抗部310、断熱部材320、及び熱分散部330を備え得る。エネルギー消費ユニット300は、パックハウジング200の内部に収容され得る。抵抗部310は、バッテリーモジュール100の外部正極端子T及び外部負極端子Eと電気的に接続され、電気エネルギーを熱エネルギーに転換するように所定以上の比抵抗を有する抵抗体311、及び抵抗体311を内部に収容する抵抗ケース312を備え得る。抵抗部310は、抵抗体311のみで構成され、抵抗ケース312が省略されてもよい。
【0033】
また、断熱部材320は、抵抗部310の少なくとも一部を囲むように構成され得る。例えば、断熱部材320は、抵抗部310の抵抗ケース312の上部、下部、及び側部を囲むように構成され得る。断熱部材320は、熱伝導性が非常に低い素材を含み得る。例えば、断熱部材320は、珪砂、長石、石灰石などを含み得る。断熱部材320は、例えば、珪砂、長石、及び石灰石を1,500℃~1,600℃で溶融して遠心分離工法で繊維化した後、バインダーを添加して硬化して製造し得る。断熱部材320は、抵抗部310で発生する多量の熱を熱分散部330の構造的損傷のない水準に下げて伝達する。断熱部材320のこのような機能に鑑みて、例えば、熱分散部330がアルミニウム素材を含む場合、断熱部材320は、抵抗部310から伝導された熱によって熱分散部330が約500℃以上に上昇しないように、熱伝達速度を制限するように構成され得る。
【0034】
熱分散部330は、抵抗部310から伝達された熱エネルギーをパックハウジング200に伝導するように、断熱部材320とパックハウジング200との間を連結し得る。例えば、熱分散部330は、一部分が断熱部材320を囲むように構成され得る。熱分散部330は、他の一部分がパックハウジング200の上部及び/または下部の内面と接触するように構成され得る。熱分散部330は、熱伝導性の高い素材を含み得る。例えば、熱分散部330は、アルミニウム、銅などの金属を含み得る。
【0035】
そして、熱分散部330は、抵抗部310及び断熱部材320を収容可能な収容空間を有し得る。熱分散部330は、抵抗部310を基準にして上方及び/または下方に延びた形態を有し得る。熱分散部330が抵抗部310を基準にして上方及び下方の両方に延びてパックハウジング200の上部及び下部の内面とすべて接触する場合、パックハウジング200を用いた熱分散効果を極大化できる。
【0036】
さらに、エネルギー消費ユニット300は、一端がバッテリーモジュール100の外部正極端子T及び外部負極端子Eのそれぞれと連結され、他端が抵抗部310の抵抗体311と連結された電線313、及び電線313のうち少なくとも一つ以上の電気的接続をオン/オフさせるスイッチ314を備え得る。すなわち、スイッチ314は、抵抗部310の抵抗体311とバッテリーモジュール100との間の電気的接続を許容または遮断するように構成され得る。
【0037】
また、スイッチ314は、アクティブ(active)方式またはパッシブ(passive)方式で作動し得る。例えば、スイッチ314がアクティブ方式で作動する場合、バッテリーパック1000は、複数のバッテリーモジュール100のうち、少なくとも一部で熱暴走現象が発生したか否かを判断可能に構成された制御部500を備え得る。制御部500は、バッテリーモジュール100の温度を感知するための温度センサ510を備え得る。制御部500は、温度センサ510によってセンシングされた温度値を参照してスイッチング制御信号を出力する。制御部500は、バッテリーモジュール100の温度が所定温度(例えば、200℃)以上に上昇する場合、スイッチ314にターンオン信号を伝達して、電線313に電気が流れるようにスイッチ314をスイッチオンに切換し得る。
【0038】
また、スイッチ314は、パッシブ方式で作動してもよい。例えば、スイッチ314は、バイメタルを備えた温度スイッチ314であり得る。温度スイッチは、パックハウジング200内部の空気温度が所定以上になる場合、スイッチオンに切換されるように構成され得る。
【0039】
一方、温度センサ510は、制御部500に含まれる要素であってもよく、別途に提供される要素であってもよい。すなわち、温度センサ510が制御部500に含まれる場合、制御部500は、例えばセンシングユニット、及びセンシングユニットからセンシングされた測定値を参照して制御信号を出力する制御信号出力ユニットをともに含む概念で理解できる。これと異なり、温度センサ510が制御部500と別途に提供される要素である場合、温度センサ510は制御部500とは機能的に分離されるだけでなく、物理的にも分離された形態で提供される。
【0040】
例えば、温度センサ510は、それぞれのバッテリーモジュール100毎に一対一で付着されるか、または、それぞれのバッテリーモジュール100毎に隣接した位置に一対一で配置され得る。この場合、バッテリーパック1000内で一部のバッテリーモジュール100のみに異常が発生しても、迅速にそれを感知できるようになり、これによって迅速な対処が可能になる。これと異なり、温度センサ510は、バッテリーモジュール100の個数よりも少ない個数で備えられてもよい。この場合にも、バッテリーパック1000の内部温度が一定水準以上になる場合、異常が発生したことを感知できるため、対処可能である。
【0041】
このように、本発明は、複数のバッテリーモジュール100のうち少なくとも一つで熱暴走現象が発生する場合、電気エネルギーを熱エネルギーに転換可能な構造を有することで、バッテリーパック1000内で一部のバッテリーモジュール100に異常が発生した場合、複数のバッテリーモジュール100同士の間で熱暴走現象が伝播することを効果的に防止することができる。すなわち、熱暴走が発生したバッテリーモジュール100の電気エネルギー(電源)を熱エネルギーに消尽させて、バッテリーモジュール100でそれ以上熱暴走が発生しないように防止でき、隣接した他のバッテリーモジュール100に熱暴走現象が伝播することを防止することができる。また、本発明によるバッテリーパック1000によれば、このように熱エネルギーに転換された電気エネルギーを効率的に分散及び/または放出でき、これによりバッテリーパック1000の内部に熱が蓄積されないようにすることができる。
【0042】
図3は、本発明の実施例2によるバッテリーパックのエネルギー消費ユニットの一部を概略的に示した部分側面図である。
【0043】
図1とともに図3を参照すると、本発明の実施例2によるバッテリーパック1000Aは、ヒートシンク340及び/または第1延長プレート334及び/または第2延長プレート335をさらに含み得る。また、実施例2によるバッテリーパック1000Aの熱分散部330の構成は、図2に示された実施例1のバッテリーパック1000の熱分散部330の構成と異なるように構成され得る。しかし、実施例2によるバッテリーパック1000Aのその外の構成は、実施例1のバッテリーパック1000と実質的に同一である。
【0044】
具体的には、ヒートシンク340は、冷媒が注入される入口(図示せず)、注入された冷媒が移動する冷媒移動路(図示せず)、及び冷媒が冷媒移動路に沿って移動した後、外部に排出されるように構成された出口(図示せず)を備え得る。しかし、必ずしもこのような構成のみに限定されず、ヒートシンク340としては公知の多様な冷却部材が適用され得る。
【0045】
また、ヒートシンク340は、熱分散部330から熱の伝達を受け、パックハウジング200に熱を伝達するように構成され得る。そのため、ヒートシンク340は、パックハウジング200の内部に収容され、パックハウジング200の下壁に接触するように構成され得る。これと異なり、ヒートシンク340は、パックハウジング200の外部に位置してもよい。この場合、ヒートシンク340は、パックハウジング200の下面及び/または上面に接し得る。
【0046】
図3を参照すると、実施例1によるバッテリーパック1000の場合と同様に、実施例2によるバッテリーパック1000Aの熱分散部330は、上板331、柱部332、及び下板333を備え得る。具体的には、上板331は、水平方向に延びたプレート状であり得る。上板331の上面は、パックハウジング200の内側天井またはヒートシンク340と接触するように構成され得る。そして、上板331の下面は、柱部332の上部と連結されるように構成され得る。
【0047】
さらに、柱部332は、上下方向に延びた柱状であり得る。柱部332は、上端が上板331の下部と結合され得る。柱部332は、抵抗部310及び断熱部材320を収容する収容空間を備え得る。すなわち、柱部332は、抵抗部310及び断熱部材320を囲み得る。
【0048】
また、下板333は、水平方向に延びたプレート状であり得る。下板333は、一部が柱部332の下端と結合され得る。下板333は、パックハウジング200の内側底部またはヒートシンク340と接触するように構成され得る。
【0049】
例えば、図3に示されたように、本発明の実施例2によるバッテリーパック1000Aの熱分散部330は、パックハウジング200の内側天井またはヒートシンク340と接触するように構成された上板331、上板331と結合され、断熱部材320及び抵抗部310を内部に収容する収容空間を有する柱部332、及び柱部332と結合され、下面がパックハウジング200の底面またはヒートシンク340と接触されるように構成された下板333を備え得る。
【0050】
したがって、本発明のこのような構成によれば、パックハウジング200の内側天井に向かう方向及び底部に向かう方向のうち少なくとも一方向でヒートシンク340と接触するように構成された熱分散部330を備えることで、抵抗部310で発生した抵抗熱をパックハウジング200及び/またはヒートシンク340に効果的に伝達することができる。これにより、熱暴走が発生していない他のバッテリーモジュール100に伝導される抵抗熱の量を低減でき、熱暴走現象の伝播を防止することができる。
【0051】
一方、図1とともに図3をさらに参照すると、本発明の実施例2によるバッテリーパック1000Aのエネルギー消費ユニット300Aの熱分散部330は、図2の実施例1によるバッテリーパック1000Aの熱分散部330と比べて、第1延長プレート334及び/または第2延長プレート335をさらに備え得る。具体的には、第1延長プレート334は、柱部332から上板331に伝達される熱伝達効率及び熱伝達量を増大できるように構成され得る。これにより、第1延長プレート334は、柱部332の外面の上端と上板331の下面との間を連結するように備えられ得る。すなわち、第1延長プレート334は、柱部332と上板331との間の熱伝達面積を増大できるように構成される。
【0052】
また、第2延長プレート335は、柱部332の外面の下端と下板333の上面との間を連結するように備えられ得る。すなわち、第2延長プレート335は、柱部332と下板333との間の熱伝達面積を増大できるように構成され得る。
【0053】
このように、本発明は、第1延長プレート334及び/または第2延長プレート335をさらに含むことで、熱分散部330からパックハウジング200及び/またはヒートシンク340に伝達される熱伝達量を増加させることができる。これにより、抵抗部310で発生した抵抗熱を効果的に分散及び/または排出することができる。
【0054】
一方、図1とともに図3をさらに参照すると、本発明の実施例2によるバッテリーパック1000Aの熱分散部330において、上板331と下板333のうち一方はヒートシンク340と接触し、他方はパックハウジング200の内側天井または内側底面と接触し得る。この場合、ヒートシンク340と接触する板は、他方の板に比べてさらに広い面積を有するように形成され得る。例えば、図3に示されたように、熱分散部330は、上板331がパックハウジング200の内側天井と接触するように構成され、下板333がヒートシンク340の上面と接触するように構成され得る。このとき、熱分散部330は、抵抗部310で発生した抵抗熱が上板331に伝達される量よりも下板333に伝達される量がさらに多くなるように構成され得る。そのため、下板333の水平方向に延びた大きさが上板331の水平方向に延びた大きさよりも大きくなり得る。
【0055】
このように、本発明は、冷却効率が優れるヒートシンク340と接触する下板333の面積を上板331よりも広く構成することで、発生した抵抗部310の抵抗熱を迅速に外部に排出することができる。これにより、バッテリーパック1000Aの安全性をより効果的に高めることができる。
【0056】
図4は、本発明の実施例3によるバッテリーパックのエネルギー消費ユニットの一部を概略的に示した部分側面図である。
【0057】
図1とともに図4を参照すると、本発明の実施例3によるバッテリーパック1000Bは、実施例1によるバッテリーパック1000と比べて、断熱部材320が異なるように構成され得る。その外の構成は、実施例1の構成と実質的に同一である。
【0058】
具体的には、本発明の実施例3によるバッテリーパック1000Bのエネルギー消費ユニット300Bの断熱部材320Bは、抵抗部310の少なくとも一部分を囲むとともに、熱分散部330の柱部332をさらに囲むように構成され得る。例えば、図4に示されたように、断熱部材320Bは、抵抗部310を囲む部分320aだけでなく、柱部332の水平方向の外面を囲むように延びた部分320bを有し得る。すなわち、断熱部材320Bは、柱部332の外面から放射された熱が隣接したバッテリーモジュール100に及ぼす影響を最小化できる。
【0059】
このように、本発明は、断熱部材320Bが熱分散部330の柱部332をさらに囲むように構成することで、抵抗部310で発生した抵抗熱が柱部332を通じて隣接した他のバッテリーモジュール100に伝達されることを最小化することができる。これにより、バッテリーパック1000Bの安全性をより効果的に高めることができる。
【0060】
一方、図1をさらに参照すると、本発明の実施例1によるバッテリーパック1000は、断熱壁350をさらに含み得る。断熱壁350は、エネルギー消費ユニット300の少なくとも一側に対面するように位置し得る。例えば、図1に示されたように、断熱壁350は、エネルギー消費ユニット300の熱分散部330と他のバッテリーモジュール100との間に位置し得る。すなわち、断熱壁350は、抵抗部310で発生した抵抗熱が他のバッテリーモジュール100に伝達されることを遮断するように構成され得る。断熱壁350は、例えば、耐熱性及び断熱性を有する素材を含み得る。例えば、耐熱性及び断熱性を有する素材は、珪砂、長石、石灰石などを含み得る。
【0061】
したがって、本発明のこのような構成によれば、エネルギー消費ユニット300の少なくとも一側に位置した断熱壁350をさらに含むことで、抵抗部310で発生した抵抗熱が他のバッテリーモジュール100を昇温させないように防止することができる。これにより、バッテリーパック1000の安全性を効果的に高めることができる。
【0062】
図5は本発明の実施例4によるバッテリーパックのエネルギー消費ユニットの一部を概略的に示した部分側面図であり、図6は本発明の実施例4によるバッテリーパックのエネルギー消費ユニットの一部を概略的に示した部分断面図である。
【0063】
図5及び図6を参照すると、本発明の実施例4によるバッテリーパック1000Cは、図1に示された実施例1のバッテリーパック1000と断熱部材320の構成が異なる。しかし、その外の構成は実施例1のバッテリーパック1000Cの構成と実質的に同一である。
【0064】
具体的には、本発明の実施例4によるバッテリーパック1000Cのエネルギー消費ユニット300Cの断熱部材320は、相変化物質322を収容する収容部323を備え得る。ここで、相変化物質322は、温度に応じて相異なる相に変化する物質であって、例えば、水であり得る。相変化物質322は、抵抗部310がバッテリーモジュール100の電気エネルギーを熱エネルギーに転換する場合、抵抗部310から熱エネルギーの伝導を受けて気化するように構成され得る。
【0065】
また、断熱部材320は、相変化物質322を内部に収容する収容部323を備え得る。収容部323は、断熱部材320の一部分が空いている空間であり得る。さらに、収容部323には、気化した相変化物質322が外部に排出されるように構成された排出口Pが備えられ得る。例えば、排出口Pは、気化した相変化物質322が複数のバッテリーモジュール100の間で移動するように構成され得る。排出口Pは、例えば、外側に突出した漏斗状であり得る。
【0066】
例えば、図6に示されたように、断熱部材320は、収容部323、及び収容部323の内部に収容された相変化物質322を備え得る。相変化物質322は、抵抗部310の抵抗熱が伝達される場合、気化するように構成され得る。例えば、相変化物質322が水である場合、抵抗部310がバッテリーモジュール100の電気エネルギーを熱エネルギーに転換しながら発生した抵抗熱によって気化し得る。気化した水蒸気は、排出口Pを通って複数のバッテリーモジュール100の間に排出されるように構成され得る。
【0067】
このように、本発明は、断熱部材320が相変化物質322及びそれを収容する収容部323を備えることで、抵抗部310から伝達された熱エネルギーによって相変化物質322が気化しながら、抵抗部310から熱分散部330に伝達される熱エネルギーの量を効果的に減らすことができる。さらに、気化した相変化物質322は、複数のバッテリーモジュール100の間に排出され、複数のバッテリーモジュール100同士の間の熱移動を遮断することができる。これにより、複数のバッテリーモジュール100同士の間で熱暴走現象が伝播することを効果的に防止することができる。
【0068】
図7は本発明の実施例5によるバッテリーパックの内部を概略的に示した平面図であり、図8図7のC-C’に沿ったバッテリーパックの一部を概略的に示した部分断面図である。
【0069】
図7及び図8を参照すると、本発明の実施例5によるバッテリーパック1000Dは、実施例1によるバッテリーパック1000と異なって、パックハウジング200に収容溝Hがさらに備えられ得る。また、本発明の実施例5によるバッテリーパック1000Dは、エネルギー消費ユニット300Dの構成が相異なる。しかし、実施例5によるバッテリーパック1000Dのその外の構成は、実施例1によるバッテリーパック1000と同一である。
【0070】
具体的には、実施例5によるバッテリーパック1000Dのパックハウジング200は、抵抗部310Dの少なくとも一部が収容されるように収容溝Hがさらに備えられ得る。また、収容溝Hに収容された抵抗部310Dの少なくとも一部を囲むように断熱部材320Dが位置し得る。例えば、図7に示されたように、抵抗部310Dは、一方向に長く延びた収容溝Hに収容されている。抵抗部310Dは、一方向に長く延びた形態を有し得る。断熱部材320Dは、収容溝Hに収容された抵抗部310Dの外面を囲むように構成され得る。断熱部材320Dも収容溝Hに収容され得る。断熱部材320Dは、抵抗部310Dで発生した抵抗熱によるパックハウジング200の損傷を防止するように構成され得る。
【0071】
このように、本発明は、パックハウジング200に抵抗部310Dの少なくとも一部が収容されるように収容溝Hが備えられ、収容溝Hに収容された抵抗部310Dの少なくとも一部を囲むように断熱部材320Dが位置することで、抵抗部310Dで発生した熱がパックハウジング200にまで伝導される熱伝導パス(thermal conduction path)の長さを最小化することができる。これにより、本発明によるバッテリーパック1000Dは、熱をバッテリーパック1000Dの外部に効果的に排出でき、抵抗熱によって他のバッテリーモジュール100が昇温する現象を最小化することができる。
【0072】
図7及び図8をさらに参照すると、本発明の実施例5によるバッテリーパック1000Dの熱分散部330Dは、断熱部材320D上で水平方向に延びたプレート状であり得る。熱分散部330Dは、水平方向の端部がパックハウジング200の内面と連結されるように構成され得る。熱分散部330Dは、両端部がパックハウジング200の側壁に向かって延長し得る。例えば、図7に示されたように、熱分散部330Dは、その両端部がパックハウジング200の内面と接触するようにパックハウジング200内で長く延びた形態を有し得る。熱分散部330Dは、断熱部材320Dの上面を囲むように位置され得る。
【0073】
このように、本発明は、熱分散部330Dが断熱部材320D上で水平方向に延びたプレート状であり、水平方向の端部がパックハウジング200の内面と接触する構造を有する。すなわち、330Dは、両端部がパックハウジング200の側壁と接触するように延びることで、抵抗部310Dで発生した熱を効果的にパックハウジング200に伝導することができる。これにより、本発明は、熱をバッテリーパック1000Dの外部に効果的に排出でき、抵抗熱が他のバッテリーモジュール100を昇温させる影響を最小化することができる。
【0074】
一方、本発明のバッテリーパック1000~1000Dは、複数のバッテリーモジュール100の充放電を制御するための各種の装置(図示せず)、例えばBMS(Battery Management System:バッテリー管理システム)、電流センサ、ヒューズなどをさらに含み得る。
【0075】
図9は、本発明の一実施形態による自動車を概略的に示した斜視図である。
【0076】
図9を参照すると、本発明のバッテリーパック1000~1000Dは、電気自動車やハイブリッド自動車のような自動車2000に含まれ得る。すなわち、本発明の一実施形態による自動車は、車体内に上述した本発明のバッテリーパック1000~1000Dが載置され得る。
【0077】
一方、本明細書において、上、下、左、右、前、後のような方向を示す用語が使用されたが、このような用語は説明の便宜のためのものであるだけで、対象となる事物の位置や観測者の位置などによって変わり得ることは、当業者にとって自明である。
【0078】
以上のように、本発明を限定された実施例と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0079】
100 バッテリーモジュール
110 電池セル
120 モジュールケース
200 パックハウジング
300 エネルギー消費ユニット
310 抵抗部
311 抵抗体
312 抵抗ケース
313 電線
314 温度スイッチ
320 断熱部材
322 相変化物質
323 収容部
330 熱分散部
331 上板
332 柱部
333 下板
334 第1延長プレート
335 第2延長プレート
340 ヒートシンク
350 断熱壁
400 バスバー
500 制御部
510 温度センサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】