(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-27
(54)【発明の名称】定荷重ばねを含む電池モジュールおよびそれを含む電池パック
(51)【国際特許分類】
H01M 50/262 20210101AFI20221220BHJP
H01M 50/211 20210101ALI20221220BHJP
H01M 50/289 20210101ALI20221220BHJP
H01M 50/507 20210101ALI20221220BHJP
【FI】
H01M50/262 E
H01M50/211
H01M50/262 P
H01M50/289
H01M50/507
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022524683
(86)(22)【出願日】2021-04-30
(85)【翻訳文提出日】2022-04-26
(86)【国際出願番号】 KR2021005514
(87)【国際公開番号】W WO2022019445
(87)【国際公開日】2022-01-27
(31)【優先権主張番号】10-2020-0089333
(32)【優先日】2020-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ドン・ウク・キム
【テーマコード(参考)】
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H040AA06
5H040AA36
5H040AS01
5H040AS07
5H040AT04
5H040AT06
5H040AY05
5H040CC24
5H040CC26
5H040CC34
5H040DD03
5H040NN03
5H043AA02
5H043AA13
5H043AA15
5H043BA19
5H043BA20
5H043CA08
5H043CA21
5H043FA04
(57)【要約】
本発明は、電池モジュールに収容される電池セルにスウェリングが発生しても電池セルの面圧を一定に維持し得る定荷重ばねを含む電池モジュールおよびそれを含む電池パックに関するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
n個(nは2以上の整数)の電池セルが積層される電池セル積層体と、
一面が開放された構造であり、内部に前記電池セル積層体を収容するケースと、
前記電池セル積層体の上端に積層される上部プレートと、
前記ケースの内部に位置し、かつ前記ケースの下部に固定されるゼンマイ状の定荷重ばねとを含み、
前記定荷重ばねは、巻取端と自由端とを含み、かつ前記巻取端は前記ケースの前記下部に固定され、前記自由端は前記上部プレートに固定される構造を有する、電池モジュール。
【請求項2】
前記定荷重ばねは、前記電池セル積層体の積層面において互いに対称となる2地点以上に位置する構造を有する、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記ケースの一面をカバーするケースカバーを含む、請求項1または2に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記カバーと前記上部プレートとの間に1つまたは複数個のストッパーブロックを含み、前記上部プレートの上側方向の動きを制限する構造を有する、請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記電池セル積層体は、下端と前記上端にそれぞれ圧縮パッドが介在される構造である、請求項1~4の何れか一項に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記電池セル積層体は、m個(mは2以上の整数)以上含まれ、
それぞれの前記電池セル積層体の間に圧縮パッドが介在される構造である、請求項1~5の何れか一項に記載の電池モジュール。
【請求項7】
前記電池セル積層体は、n個の前記電池セルを相互に電気的に連結するバスバー組立体をさらに含む、請求項1~6の何れか一項に記載の電池モジュール。
【請求項8】
前記ケースは、前記定荷重ばねのゼンマイ状に巻取された領域を固定させるためのホルダーまたはばね装着部を含む、請求項1~7の何れか一項に記載の電池モジュール。
【請求項9】
前記定荷重ばねの前記自由端は、固定ホールが形成された構造であり、
前記上部プレートの側面には、前記固定ホールが貫通される固定ピンが形成された構造である、請求項1~8の何れか一項に記載の電池モジュール。
【請求項10】
請求項1~9の何れか一項に記載の電池モジュールを備える、電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定荷重ばねを含む電池モジュールおよびそれを含む電池パックに関するものである。
【0002】
本出願は、2020年07月20日付の韓国特許出願第10-2020-0089333号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として含まれる。
【背景技術】
【0003】
最近、化石燃料の枯渇によるエネルギー源の価格上昇、環境汚染に対する関心が増し、環境にやさしい代替エネルギー源に対する要求が将来生活のために不可欠な要因となっている。そこで、原子力、太陽光、風力、潮力などの多様な電力生産技術に対する研究が続いており、このように生産されたエネルギーをより効率的に使用するための電力貯蔵装置にも大きな関心が続いている。
【0004】
特に、モバイル機器に対する技術開発と需要が増加するにつれて、エネルギー源としての電池に対する需要が急激に増しており、それにより、多様なニーズに応えられる電池に対する研究が行われている。
【0005】
代表的に電池の形状面においては、薄い厚さで携帯電話などの製品に適用し得る角型二次電池とパウチ型二次電池に対する需要が高く、材料面においては、高いエネルギー密度、放電電圧、出力安定性などの長所を有するリチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池などのリチウム二次電池に対する需要が高い。
【0006】
このような二次電池は、電池ケースの内部に正極、負極及びこれらの間に配置される分離膜からなる電極組立体が内蔵されており、正極及び負極タブが2つの電極タブに溶接されて電池ケースの外部に露出されるようにシーリングされている構造から成っている。このような電極タブは外部装置との接触を通じて電気的に連結される。また、二次電池は電極タブを介して外部装置に電力を供給し、または外部装置から電力を供給されることになる。
【0007】
図1は、従来の電池モジュールの断面図である。
図1に図示されたように、従来の電池モジュールは、ケース内部に電池セル積層体を含んで構成される。一方、電池セルは、充電と放電の過程で電池セルの内部にガスが発生され得る。そして、このように発生されたガスに起因して、電池セルが膨張及び収縮されるスウェリング(swelling)現象が繰り返して発生され得る。特に、電池セルの充電と放電の繰り返しで、電池セルの厚さが増加しながら電池モジュールのケースが変形されるという問題があった。
【0008】
そこで、電池セルの充電及び放電に伴う膨潤力(swelling force)を一定に保ち、ケースの変形を防止し得る技術が必要であるのが実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記のような従来技術の問題を解決するために、定荷重ばねを含む電池モジュールおよびそれを含む電池パックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、定荷重ばねを含む電池モジュールを提供する。一実施形態において、本発明に係る電池モジュールは、n個(nは2以上の整数)の電池セルが積層された電池セル積層体と、一面が開放された構造であり、内部に電池セル積層体を収容するケースと、電池セル積層体の上端に積層される上部プレートと、ケースの内部に位置し、かつケースの下部に固定されるゼンマイ状の定荷重ばね(constant force spring)とを含む。このとき、上記定荷重ばねは、巻取端と自由端を含み、かつ上記巻取端はケースの下部に固定され、自由端は上部プレートに固定される構造を有する。
【0011】
一実施形態において、上記定荷重ばねは、積層面において互いに対称となる2地点以上に位置する構造を有する。
【0012】
一実施形態において、本発明に係る電池モジュールは、ケースの一面を覆うケースカバーを含む。
【0013】
他の実施形態において、上記カバーと上部プレートとの間には1つまたは複数個のストッパーブロックを含み、上部プレートの上側方向の動きを制限する構造を有する。
【0014】
別の一実施形態において、上記電池セル積層体は、下端と上端にそれぞれ圧縮パッドが介在される構造である。さらに、上記電池セル積層体は、m個(mは2以上の整数)以上含まれ、それぞれの電池セル積層体の間に圧縮パッドを介在され得る。
【0015】
併せて、上記電池セル積層体は、n個の電池セルを相互に電気的に連結するバスバー組立体をさらに含み得る。
【0016】
一実施形態において、上記ケースは、上記定荷重ばねのゼンマイ状で巻取された領域を固定させるためのホルダーまたはばね装着部を含む。
【0017】
このとき、上記定荷重ばねの自由端は、固定ホールが形成された構造であり、上部プレートの側面には、上記固定ホールが貫通される固定ピンが形成された構造であり得る。
【0018】
併せて、本発明は上述した電池モジュールを含む電池パックを提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る定荷重ばねを含む電池モジュール及びそれを含む電池パックは、定荷重ばねを含むので、電池モジュールに収容される電池セルにスウェリングが発生しても電池セルの面圧を一定に維持し得るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図2】本発明の一実施形態に係る電池モジュールを示す模式図である。
【
図3】一実施形態に係る電池モジュールの側面図である。
【
図4】本発明の他の一実施形態に係る電池モジュールを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明について詳細に説明する。その前に、本明細書および特許請求の範囲で使用される用語または単語は、通常的または辞書的な意味に限定して解釈されるべきではならず、発明者は彼自身の発明を最良の方法で説明するために用語の概念を好適に定義し得るという原則に立脚して、本発明の技術的思想に合致する意味と概念として解釈されるべきである。
【0022】
本発明は電池モジュールに関するものであって、より詳細には定荷重ばねを含む電池モジュールを提供する。一実施形態において、上記電池モジュールは、n個(nは2以上の整数)の電池セルが積層される電池セル積層体と、一面が開放された構造であり、内部に電池セル積層体を収容するケースと、電池セル積層体の上端に積層される上部プレートと、ケースの内部に位置し、かつケースの下部に固定されるゼンマイ状の定荷重ばね(constant force spring)を含み、上記定荷重ばねは巻取端と自由端を含み、かつ上記巻取端はケースの下部に固定され、自由端は上部プレートに固定される構造を有する。
【0023】
一般的に、電池セルは、充電と放電の過程で電池セルの内部にガスが発生され得る。これにより、電池セルの膨張および収縮されるスウェリング(swelling)現象が繰り返し発生され得る。特に、電池セルの充電と放電の繰り返しにより電池セルの厚さが増加しながら、電池モジュールのケースが変形されるという問題があった。そこで、本発明では、定荷重ばねを含む電池モジュールおよびそれを含む電池パックを提供する。より詳細には、本発明は上記定荷重ばねを用いて電池モジュールに収容されるn個の電池セルに一定な力で圧縮しながらスウェリング(swelling)による膨張変位を許容し得る電池モジュールを提供する。
【0024】
本発明において、「定荷重ばね(constant force spring)」とは、ゼンマイ状に巻取されているばねであって、ばねのエンドポイントを外力で引っ張る場合、ゼンマイ状のばねがテンションを有しながら引っ張る方向に巻き出され、外力を解除する場合には、弾性力によって元の状態に復元されるように形成されたばねを意味する。上記定荷重ばねは、一般的なばねとは異なって、変位の増加に応じて荷重が線形的に増加せず、特定の荷重で変位が増加しても荷重が一定に維持され得る。すなわち、本発明の電池モジュールは、上記定荷重ばねがケースに収容される電池セルに常に一定の荷重で押している構造で、電池セルのスウェリングが発生しても、上記電池セルの面圧が一定に維持され得る。
【0025】
本発明の発明者らは、多様で反復的な実験と観測を通じて、定荷重ばねで電池セル積層体を締結することによって、電池セルのスウェリングが発生しても、電池セルに面圧が一定に維持されることを確認した。
【0026】
一実施形態において、上記定荷重ばねは、ゼンマイ状に巻取されているばねであって、巻取端と自由端とを含む。ここで、巻取端は定荷重ばねにおいて巻取さられている領域を意味し、自由端は巻取端の反対側の領域を意味する。具体的な例において、上記定荷重ばねの巻取端はケースの下部に固定され、自由端は上部プレートに固定される。一方、ケースの下部には定荷重ばねの巻取された領域を固定させるためのホルダーまたは装着部を含み得る。例えば、上記巻取端は中央が空いているゼンマイ状であって、ホルダーまたは装着部は巻取端の中央部分を貫通することによって定荷重ばねを固定させ得る。
【0027】
併せて、上記定荷重ばねの自由端は固定ホールが形成された構造であり、上記上部プレートの側面には上記固定ホールが貫通される固定ピンが形成された構造である。すなわち、上記自由端の固定ホールは、上部プレートの固定ピンに締結されて固定され得る構造である。
【0028】
このような定荷重ばねは、ケース内部のホルダーまたは装着部に装着された状態で定荷重ばねの自由端が上部プレートに固定される。これにより、定荷重ばねは、ケース内の電池セル積層体をケースの下端部側に引き寄せるように弾性力が作用することになり、設計された荷重だけ電池セルを加圧することになる。
【0029】
一方、上記定荷重ばねは、電池セル積層体の積層面において互いに対称となる2地点以上に位置する。具体的な例において、定荷重ばねは、電極リードが形成されない電池セル積層体の両側に位置し得る。万一、定荷重ばねが電池セル積層体の積層面において互いに対称となる位置に位置しないと、電池セルのスウェリングが発生したときに、電池セル積層体が一方向に傾いてケースの変形等の問題が発生し得る。例えば、上記定荷重ばねは、電池セル積層体の両側に位置し、かつ一側当たり2個以上配置し得る。
【0030】
一実施形態において、電池セル積層体は、n個(nは2以上の整数)の電池セルが積層された構造である。電池セルの積層数(n)は、電気的連結が必要な電池セルの個数に応じて変わり得る。あるいは、電池モジュールの容量に応じて変わり得る。例えば、電池セル積層体の電池セル積層数(n)は、2~100、2~50、2~10または3~7の範囲である。
【0031】
一方、上記電池セルは、充放電が可能な二次電池であれば、特に制限されるものではない。具体的な実施例において、上記電池セル積層体を構成するそれぞれの電池セルは、パウチタイプの単位セルであって、ラミネートシート外装材に正極/分離膜/負極構造の電極組立体が上記外装材の外部に形成された電極リードと連結された状態で内蔵されている。上記電極リードはシートの外側に引出され、かつ互いに同一の方向または反対方向に延長され得る。
【0032】
併せて、上記電池セル積層体は、n個の電池セルを相互に電気的に連結するバスバー組立体をさらに含む。一実施形態において、上記バスバー組立体はバスバーまたは絶縁バーを含み、各電池セルはこれらによって電気的に連結される。一方、上記バスバー組立体は、バスバーと絶縁バーの配列される位置に応じて、電池セル積層体は電気的に直列または並列に連結し得る。上記バスバー組立体は通常的なバスバー組立体であり得る。
【0033】
一実施形態において、本発明に係る電池モジュールは、一面が開放された構造のケースを含む。上記ケースは、電池セル積層体を収容するためのハウジングを意味するものであって、ケースの内部には電池セル積層体が収容される収容空間を含む。一方、上記電池セル積層体は、ケースに収容されるとき、ケースの底面と電池セル積層体の積層面が水平を成すように収容され得る。
【0034】
併せて、本発明に係る電池モジュールは、上記ケースの一面に結合されて、ケースの一面を覆うケースカバーをさらに含む。例えば、上記ケースは電池モジュールとして使用される通常のUケースであり得る。そして、上記ケースカバーは上記Uケースと溶接されて結合され得る。
【0035】
一実施形態において、本発明に係る電池モジュールは上部プレートを含む。上記上部プレートは電池セル積層体の上部に積層されるものであって、定荷重ばねが締結されて、上記電池セル積層体の上部の動きを制限し得る。上記上部プレートは板状であってもよく、電気絶縁性部材であってもよい。
【0036】
一実施形態において、本発明に係る電池モジュールは、上記上部プレートとカバーとの間に所定の間隔の空間が形成されている。具体的な例において、電池セルのスウェリングが設計された荷重以上に作用することになると、定荷重ばねの巻取された領域が巻出されながら上部プレートが上側方向に動くことになる。
【0037】
このとき、上記上部プレートとカバーとの間の隙間がないと、上部プレートの上部移動によってケースの変形が発生し得る。したがって、上記上部プレートとカバーとの間の空間は、ケースの変形を防止するためである。
【0038】
他の一実施形態において、本発明に係る電池モジュールは、ケースカバーと上部プレートとの間に1つまたは複数個のストッパーブロックを含む。上記ストッパーブロックは、上部プレートの上側方向の動きを制限するものであって、ケースカバーの内側または上部プレートの上部に付着される。
【0039】
上記ストッパーブロックは、上部プレートの上側方向の動きを制限するものであって、ケースカバーの内側または上部プレートの上部に付着される。
【0040】
具体的な例において、電池セルのスウェリングが設計された荷重以上に作用することになると、定荷重ばねの巻取された領域が巻出されながら上部プレートが上側方向に動くことになる。一方、上記ケースカバーと上部プレートとの間には所定の空間が存在するが、上記電池セルのスウェリング変位が上記空間以上に作用することになると、ストッパーブロックによって、上部プレートの上側方向の動きを制限することができる。上記ストッパーブロックは、上部プレートの動きを制限するための部材であれば、どのような材料でも構わない。例えば、絶縁性のプラスチックであってもよい。
【0041】
別の一実施形態において、上部プレートは、上側方向に所定の高さの凸部を含む。具体的な例において、上部プレートの両端には、上記凸部を含むことができ、カバーにはストッパーブロックが付着され得る。このとき、上記ストッパーブロックは凸部の内側面に相接するように位置し得る。すなわち、上記凸部は、上部プレートの水平方向の動きを制限するためである。
【0042】
一実施形態において、本発明に係る電池モジュールは圧縮パッドを含む。具体的な例において、本発明に係る電池モジュールの電池セル積層体は、下端と上端にそれぞれ圧縮パッドが介在され得る。
【0043】
他の一実施形態において、本発明に係る電池モジュールの電池セル積層体は、m個(mは2以上の整数)以上を含み、それぞれの電池セル積層体の間に圧縮パッドが介在され得る。上記圧縮パッドは、ポリウレタン系列の材料であり得る。そして、電池セルのスウェリングによる厚さ変形のとき、外部衝撃による電池セルの変化を吸収し得る。
【0044】
また、本発明は上述した電池モジュールを含む電池パックを提供する。
【0045】
具体的な例において、本発明は上記電池モジュールを1つまたは2つ以上組み合わせた電池パックを提供する。
【0046】
上記電池パックは、多様な形態のエネルギー貯蔵装置ないし動力源として適用可能である。 例えば、上記エネルギー貯蔵装置は、大容量の電気エネルギーを貯蔵するエネルギー貯蔵システム(Energy Storage System:ESS)である。また、上記動力源は、移動手段、例えば、自動車の動力源として適用可能である。上記自動車は、補助動力源または主動力源として二次電池を使用する多様な形態の自動車を総称する。具体的に、上記自動車は、ハイブリッド(HEV)、プラグインハイブリッド(PHEV)、または純粋な電気車(BEV、EV)などを含む。
【0047】
以下、図面と実施形態などを通じて本発明をより詳細に説明する。本発明は、多様な変更を加えることができ、多様な形態を有し得るので、特定の実施形態を図面に例示し、本明細書に詳細に説明する。しかしながら、これは本発明を特定の開示形態に限定しようとすることではなく、本発明の思想および技術の範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を包含するものとして理解すべきである。
【0048】
第1実施形態
図2は、本発明の一実施形態に係る電池モジュールを示す模式図であり、
図3は、一実施形態に係る電池モジュールの側面図である。
図2~
図3を参照すると、本発明に係る電池モジュール100は、n個(nは2以上の整数)の電池セル111が積層される電池セル積層体110と、一面が開放された構造であり、内部に電池セル積層体110を収容するケース120と、電池セル積層体110の上端に積層される上部プレート130と、ケース120の内部に位置し、かつケース120の下部に固定されるゼンマイ状の定荷重ばね(constant force spring)140を含む。
【0049】
あわせて、本発明の一実施形態に係る電池モジュール100は、電池セル積層体110の下端と上端にそれぞれ圧縮パッド160が介在される構造であり、それぞれの電池セル積層体の間にも上記圧縮パッド160が介在される構造である。あわせて、上記電池モジュール100は、上記ケース120の一面を覆うケースカバー121を含む。
【0050】
一方、定荷重ばね140は、積層面において互いに対称となる2地点以上に位置する構造を有する。具体的に、定荷重ばね140は、電極リードが形成され、かつ電池セル積層体110の両側に位置し得る。
【0051】
さらに、上記定荷重ばね140は、ゼンマイ状に巻取されているばねであって、巻取端141と自由端142とを含む。ここで、巻取端141は定荷重ばねに巻取されてある領域を意味し、自由端142は巻取端141の反対側の領域を意味する。
【0052】
具体的に、上記定荷重ばね140の巻取端141はケース120の下部に固定され、自由端142は上部プレート130に固定されている。一方、ケース120の下部には、定荷重ばね140の巻取された領域を固定させるためのホルダーまたは装着部(図示せず)を含み得る。例えば、上記巻取端141は中央が空いているゼンマイ状であって、ホルダー又は装着部は巻取端141の中央部分を貫通することによって、定荷重ばね140を固定させることができる。
【0053】
あわせて、上記定荷重ばね140の自由端142は固定ホール143が形成された構造であり、上記上部プレート130の側面には上記固定ホール143が貫通される固定ピン(図示せず)が形成された構造である。すなわち、上記自由端142の固定ホール143は、上部プレート130の固定ピンに締結されて固定され得る構造である。
【0054】
このような定荷重ばね140は、ケース120内部のホルダーまたは装着部に装着された状態で、定荷重ばね140の自由端142が上部プレート130に固定される。これにより、定荷重ばね140は、ケース内の電池セル積層体110をケース120の下端部側に引き寄せるように弾性力が作用することになり、設計された荷重だけに電池セル111を加圧することになる。
【0055】
第2実施形態
図4は、本発明の他の一実施形態に係る電池モジュールを示す模式図である。
【0056】
図4を参照すると、本発明に係る電池モジュール200は、n個(nは2以上の整数)の電池セル211が積層される電池セル積層体210と、一面が開放された構造であり、内部に電池セル積層体210を収容するケース220と、電池セル積層体210の上端に積層される上部プレート230と、ケース220の内部に位置し、かつケース220の下部に固定されるゼンマイ状の定荷重ばね(constant force spring)240とを含む。
【0057】
あわせて、本発明の一実施形態に係る電池モジュール200は、電池セル積層体210の下端と上端にそれぞれ圧縮パッド260が介在される構造であり、それぞれの電池セル積層体の間にも上記圧縮パッド260が介在される構造である。あわせて、上記電池モジュール200は、上記ケース220の一面を覆うケースカバー221を含む。
【0058】
さらに、本発明に係る電池モジュール200は、ケースカバー221と上部プレート230との間に1つまたは複数個のストッパーブロック250を含む。
図4においては、上記ストッパーブロック250を2つ含むものとして図示したが、これに制限するものではない。
【0059】
上記ストッパーブロック250は、上部プレート230の上側方向の動きを制限するものであって、ケースカバー221の内側または上部プレート230の上部に付着される。
【0060】
具体的に、電池モジュール200内部の電池セル211のスウェリングが設計された荷重以上に作用することになると、定荷重ばね240の巻取された領域が巻出されながら上部プレート230が上側方向に動くことになる。一方、上記ケースカバー221と上部プレート230との間には所定の空間が存在するが、上記電池セルのスウェリング変位が上記空間以上に作用することになると、ストッパーブロック250によって、上部プレート230の上側方向の動きを制限し得る。
【0061】
以上、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して説明したが、当該技術分野の熟練された当業者又は当該技術分野に通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び技術領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更し得ることを理解し得るだろう。
【0062】
したがって、本発明の技術的範囲は、明細書の詳細な説明に記載された内容に限定されず、特許請求の範囲によって定められるべきである。
【符号の説明】
【0063】
1、100:電池モジュール
10、110、210:電池セル積層体
11、111、211:電池セル
112、212:バスバー組立体
12、120、220:ケース
16,121、221:カバー
130、230:上部プレート
140、240:定荷重ばね
141: 巻取端
142: 自由端
143: 固定ホール
250: ストッパーブロック
160、260:圧縮パッド
【国際調査報告】