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▶ アベンタメド・デジグネイティド・アクティビティ・カンパニーの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-27
(54)【発明の名称】鼓膜切開チューブ
(51)【国際特許分類】
   A61F 11/20 20220101AFI20221220BHJP
   A61M 25/00 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
A61F11/20
A61M25/00 540
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525308
(86)(22)【出願日】2020-10-29
(85)【翻訳文提出日】2022-06-01
(86)【国際出願番号】 EP2020080449
(87)【国際公開番号】W WO2021084032
(87)【国際公開日】2021-05-06
(31)【優先権主張番号】19206774.2
(32)【優先日】2019-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520145953
【氏名又は名称】アベンタメド・デジグネイティド・アクティビティ・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100163061
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】ボーガン,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】オドリスコル,オリーブ
(72)【発明者】
【氏名】グライムス,キャロル
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA05
4C267BB30
4C267CC14
4C267EE03
4C267GG01
4C267GG22
4C267GG24
(57)【要約】
ヒトまたは動物の体内の膜をブリッジして流体が通過することを可能にするための流体ブリッジチューブ(1)は、近位フランジ(2)と、内腔(5)を備えた内腔相互連結部(3)と、遠位フランジ(4)とを有する。チューブは、金属の骨組みまたは足場構造体(51)と、足場構造体よりも柔らかい周囲のポリマーとを備える。足場構造体(51)は、内腔相互連結部に構造的強度を提供する管状メッシュを有する。管状メッシュは、実質的な長方形のメッシュ開口を画定する部材(61)と、遠位冠部(64)とを有する。足場構造体は、その近位端部に近位管状メッシュリム(63)から延在する突起(68)を備える。突起により、近位フランジ(2)に構造的強度が提供される。好ましい実施形態では、チューブは鼓膜切開チューブである。チューブの製造方法は、足場構造体を提供することと、外側材料をオーバーモールドして近位フランジ、内腔を備えた内腔相互連結部、および遠位フランジの形状を形成することとを含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位フランジ(2)と、内腔(5)を備えた内腔相互連結部(3)と、遠位フランジ(4)とを備える、ヒトまたは動物に使用するための流体ブリッジチューブ(1)であって、
前記流体ブリッジチューブ(1)が、足場構造体(51)と、前記足場構造体(51)よりも柔らかく、前記足場構造体(51)を完全にまたは部分的に囲繞する外側材料(50)とを少なくとも部分的に備える、流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項2】
前記流体ブリッジチューブ(1)が鼓膜切開チューブである、請求項1に記載の流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項3】
前記足場構造体(51)が、前記内腔相互連結部(3)の少なくともいくらかを通って延在する管状メッシュを備える、請求項1または2に記載の流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項4】
前記管状メッシュが、実質的に湾曲した長方形のメッシュ開口を画定する部材(61)を備える、請求項3に記載の流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項5】
前記メッシュ開口が実質的に等しい辺を有する、請求項4に記載の流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項6】
前記管状メッシュがその遠位端部に冠部(64)を備える、請求項3から5のいずれか1項に記載の流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項7】
前記管状メッシュが、その近位端部に開口のないリム(63)を備える、請求項3から6のいずれか1項に記載の流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項8】
前記足場構造体(51)が、半径方向構成要素とともに延在して少なくとも前記近位フランジ(2)に構造的支持を提供する複数の突起(68)を備える、請求項1から7のいずれか1項に記載の流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項9】
前記複数の突起(68)は、半径方向に実質的に等しく隔離されている、請求項8に記載の流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項10】
前記足場構造体(51)が、ステンレス鋼、ニチノール、チタン、またはポリマーから選択される材料を含む、請求項1から9のいずれか1項に記載の流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項11】
前記外側材料(50)が医療用の柔軟な材料、好ましくはシリコーンゴムを含む、請求項1から10のいずれか1項に記載の流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項12】
前記外側材料(50)が前記足場構造体(51)にオーバーモールドされる、請求項1から11のいずれか1項に記載の流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項13】
前記足場構造体(51)が前記外側材料(50)によって完全に囲繞されている、請求項1から12のいずれか1項に記載の流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項14】
前記遠位フランジ(4)が前記足場構造体(51)のいかなる部分も含まない、請求項1から13のいずれか1項に記載の流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項15】
前記足場構造体(51)が内側から半径方向に膨張可能である、請求項1から14のいずれか1項に記載の流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項16】
前記足場構造体(51)が、バルーンによって内側から半径方向に膨張可能であり、前記外側材料(50)が、前記足場構造体(51)の展開とともに展開するように構成されている、請求項15に記載の流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項17】
前記足場構造体(51)が、押さえ構成要素から展開するように構成された形状記憶材料を含み、前記外側材料(50)が、前記足場構造体(51)の展開とともに展開するように構成されている、請求項1から16のいずれか1項に記載の流体ブリッジチューブ(1)。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか1項に記載の流体ブリッジチューブ(1)を製造するための方法であって、
前記足場構造体(51)を提供することと、
前記外側材料(50)をオーバーモールドして、前記近位フランジ(2)、前記内腔(5)を備えた前記内腔相互連結部(3)、および前記遠位フランジ(4)の形状を形成することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は鼓膜切開チューブに関し、また鼓膜と広く同様の特性を有する壁または膜を横断して流体が体内を通過するための他のチューブに関する。例は、眼球ドレナージ装置などの、体内の膜をブリッジするためのチューブである。
【背景技術】
【0002】
WO2019/086608(特許文献1)(AventaMed Designated Activity Company)には、鼓膜切開チューブおよび配置装置について記載されている。チューブは、配置中に止め具または深さ認知装置(depth perception)として機能する近位フランジと、鼓膜を横断して流体が通過するための内腔相互連結部と、導入中には折りたたまれ、膜の遠位側に位置付けられると広がる遠位フランジとを有する。この場合、また多くの他の配置手法においては、効果的な導入を実現するために、遠位フランジが近位フランジよりも柔軟であることが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2019/086608号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、導入と使用の両方において改善された屈曲特性および強度特性を有する鼓膜切開チューブを得ることを対象とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは添付の請求項1から17に述べられた流体ブリッジチューブ、および請求項18に述べられた製造方法について記載する。
【0006】
また、本発明者らはヒトまたは動物に使用するための流体ブリッジチューブについて記載し、チューブは、近位フランジと、内腔を備えた内腔相互連結部と、遠位フランジとを備え、チューブは、足場構造体と、足場構造体よりも柔らかく、足場構造体を完全にまたは部分的に囲繞する外側材料とを備える。
【0007】
好ましくは、チューブは鼓膜切開チューブである。
【0008】
好ましくは、足場構造体は、内腔相互連結部の少なくともいくらかを通って延在する管状メッシュを備える。好ましくは、管状メッシュは、実質的に湾曲した長方形のメッシュ開口を画定する部材を有し、開口は、任意選択で実質的に等しい辺を有する。好ましくは、管状メッシュは、その遠位端部に冠部を備える。
【0009】
好ましくは、管状メッシュは、その近位端部に開口のないリムを備える。
【0010】
好ましくは、足場構造体は、半径方向構成要素とともに延在して少なくとも近位フランジに構造的支持を提供する突起を備える。好ましくは、足場構造体は、実質的に等しく半径方向に隔離された突起を備える。
【0011】
好ましくは、足場構造体は、ステンレス鋼、ニチノール、チタン、またはポリマーから選択される材料を含む。
【0012】
好ましくは、外側材料は医療用のシリコーンゴムを含む。
【0013】
好ましくは、外側材料は足場構造体にオーバーモールドされる。
【0014】
好ましくは、足場構造体は外側材料によって完全に囲繞される(包まれる)。
【0015】
好ましくは、遠位フランジは足場構造体のいかなる部分も含まない。
【0016】
本発明者らは、本明細書に記載の任意の例の流体ブリッジチューブを製造する方法についても記載し、方法は、足場構造体を提供することと、外側材料をオーバーモールドして近位フランジ、内腔を備えた内腔相互連結部、および遠位フランジの形状を形成することとを含む。
【0017】
本発明は、添付図面を参照して一例としてのみ与えられる、そのいくつかの実施形態の以下の説明からより明確に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】鼓膜切開チューブの斜視図である。
図2】隠線で内部構造を示した図である。
図3】チューブの足場または骨組み構造体の斜視図である。
図4】足場構造体とオーバーモールドの両方を示す破断図である。
図5】足場構造体とオーバーモールドの両方を示す破断図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1を参照すると、鼓膜切開チューブ1は、
- 近位フランジ2と、
- 内腔5を形成する内腔相互連結部3と、
- 遠位フランジ4とを備える。
【0020】
近位フランジ2は、遠位フランジ4のタブ20に位置合わせされる配置装置の保持指部のための、等しく間隔を開けて配置された4つの貫通穴を有する。他の例では、貫通穴および遠位フランジの関連付けられたタブの数および/または間隔は異なってもよい。穴10は、湾曲した外側表面と、周方向に湾曲した内側表面12とを有する。それぞれのタブ20は半径方向部分21および軸方向部分22を有し、後者は、チューブ1の長手方向軸に対して約10°の鋭角である。長手方向軸は、内腔5の中心軸である。
【0021】
チューブ1は、長手方向指部を有する配置装置によって実現される、WO2019/086608に記載された方式で導入され、長手方向指部は穴10を通って延在し、遠位フランジ4、より具体的にはタブ20、半径方向部分21、および軸方向部分22を半径方向に内側に押圧する。配置装置の針が鼓膜を突き抜けると、近位フランジは、その遠位方向に向いた面が鼓膜に接触した、またはほぼ接触した状態で、鼓膜からの装置の止め具または深さ認知装置として機能する。次いで配置装置の保持指部および針は後退させられ、それにより、遠位フランジ4のタブ20が図1に示した半径方向位置へと飛び出し、それによってチューブ1は膜を横断して定位置に固定される。
【0022】
図2に示してあるように、チューブ1の構成は、金属の(または他の例では剛性ポリマーなどの適した剛性材料の)内部の骨組みまたは足場構造体51と、より柔らかい周囲の外側材料50とを備える。
【0023】
この場合、足場構造体51の材料はステンレス鋼であり、周囲の外側材料50はシリコーンオーバーモールドである。他の例では、骨組みは、やはり外側材料よりも剛性であるチタンまたは他の適した材料を含んでもよい。
【0024】
外側材料50はオーバーモールドされることが好ましく、足場よりも弾力的で低剛性の材料のポリマーを含むことが好ましい。この例でのオーバーモールド材料は、好ましくは50~90の範囲のショアA硬さを有する医療用の液体シリコーンゴムである。
【0025】
図3に示してあるように、足場構造体51は、湾曲した長方形の開口62を画定する一体型の構造的部材61を備える管状メッシュ60を備える。管状メッシュ60の近位端部は、開口のないリム63を形成する、より高強度のものである。管状メッシュ60の遠位端部は、遠位部材64によって形成される、遠位方向に向いた冠部64を備える。
【0026】
近位端部には、等しく90°で半径方向に隔離された、リム63から半径方向に延在する4本の金属突起68が存在する。突起68は、管状メッシュ60と一体になっている。
【0027】
チューブは、ステントを製作するための知られている技法を使用して構造体51を製作することによって製造される。一例は、パターンをレーザ切断し、折り曲げて溶接することである。別の例は、適正な内径(ID)および壁厚を有するチューブからレーザ切断し、次いで部品の製造後に脚部を形成することである。次いで、シリコーン50が射出成形によってオーバーモールドされる。内部の足場はモールド内の所定の位置に配置および保持され、シリコーンは足場に射出成形される。オーバーモールド50は、図4および図5により詳細に示してある。
【0028】
製造されたチューブ1は優れた強度特性および屈曲特性を有し、近位フランジ2は、金属突起68により、遠位フランジ4よりも高い剛性を有する。内腔相互連結部3は、導入中、および挿入後その耐用期間中に開いたままでいるために優れた強度を有し、耐用期間は一例では最長約2年である場合があるが、別の例では永久的である場合もある。遠位冠部64により、最小限の抵抗で鼓膜を通した挿入を円滑にする、遠位方向における構成が可能になる。
【0029】
チューブ1は、起立部20を備える遠位フランジ4を除いて剛性の構造体を有し、これによりチューブ送達システムへの効果的な取付けが可能になり、遠位フランジの折りたたまれた細い導入部を提供することが所望される。剛性の内腔および近位フランジにより、チューブを潰れさせるかまたは変形させることなくチューブを導入することが可能になる。足場構造体により、装置の寿命を通して生体内で内腔がそのままで残ることが確実となるのに対して、全体がシリコーンのチューブは、それに作用する外力によってねじれ、または潰れる恐れがある。
【0030】
(臨床上の利益)
シリコーン材料は身体と接触するが、チューブはフッ素樹脂、またはチタン、または金属などのより硬い材料の剛性を下部に有する。
【0031】
足場構造体により、内腔が生体内で潰れないことが確実となり、したがって使用中にチューブが封鎖されるリスクが軽減される。
【0032】
足場構造体により、近位フランジに剛性が与えられる。鼓膜切開チューブの遠位フランジの直径はチューブの押出し速度に影響を与えることが知られているが、鼓膜が自然に成長することにより近位フランジが押され、それにより、時間が経つにつれてチューブが鼓膜から押し出されるので、近位フランジが押出し速度に影響を与えることも知られている。ここに記載したチューブとは異なり、より柔軟な外側(近位)フランジが存在した場合、柔軟な近位フランジは鼓膜から押し出されるのではなく変形することになるので、これによりチューブを適時に押し出す身体の能力が損なわれる場合がある。
【0033】
遠位(内側)フランジが変形して開くと、遠位(内側)フランジは鼓膜の内側に係合し、切開部に精密に導入されるので、より柔軟な遠位フランジおよびフランジ間距離により、陥凹した鼓膜の場合でもチューブの配置を容易にすることが可能になる。
【0034】
シリコーン、およびステンレス鋼インナーを備えるチューブの機械的特性により、Tチューブなどの他のチューブ構成でチューブを製造する柔軟性が与えられ、Tチューブは、臨床医のための代替的なチューブの選択肢として装置に含まれてもよい。通常は、Tチューブは非常に大きい遠位(内側)フランジ(たとえば約10mm)を有し、2年以上、場合によっては無期限に体内にとどまる。
【0035】
シリコーン材料には容易に色が加えられ、たとえば青い色により、臨床医が手術時の配置中にチューブの外側フランジを容易に見て取ることが可能になり、これにより、より正確な配置が可能になる。手術後、臨床医はin situでチューブをより容易に見ることができるが、これは、小児の耳を検査するとき、特に小さい耳または動く患者ではしばしば困難な場合がある。
【0036】
チューブが自然に押し出されない場合、外科的にチューブを取り除かなければならない。シリコーンの内側フランジは柔軟であり、したがって必要なときにこのチューブを取り除くことがより容易になり、鼓膜への外傷性が小さくなる可能性がある。これにより、穿孔率(perforation rate)が小さくなる場合がある。
【0037】
本発明は記載した実施形態に限定されず、構成および詳細が異なっていてもよい。管状メッシュ構造部材は、臨床上の要求に応じてより小さい、またはより大きい断面積を有してもよいことが想定される。場合によっては、遠位フランジに突起が存在してもよく、その場合、それらはたとえばより小さい断面積を有することによって近位フランジの突起よりも柔軟でもよい。近位フランジには、また存在する場合は遠位フランジには任意の所望の数の突起が存在してもよい。外側材料の量は、使用時に足場が突出しないことを確実にするように、また当然他の臨床上の要求に従って選択される。
【0038】
上に述べたように、チューブは薄い膜によって隔てられた2つの生物学的構造体の間の流体の移動など、他の生体内医療用途向けでもよい。しかし、鼓膜用が特に好ましい。
【0039】
チューブは、換気のための空気を含む、任意の流体、気体、または液体の移動のための流体ブリッジチューブと呼ばれる場合がある。また、足場構造体は、ニチノールなどの形状記憶足場材料を使用した自己展開によって、またはたとえばバルーンを使用した内側からの印加圧力によって、導入中に展開するように構成されてもよい。
【0040】
また、外側材料がオーバーモールドされず、別法として、足場構造体が、たとえば外側材料のチューブ形状またはスリーブ形状の本体に足場構造体を圧入することによって埋め込まれてもよいことが想定される。また、外側材料が足場構造体を完全に囲繞しないことも想定される。
【0041】
チューブおよび足場は、潰れた状態で製造されてもよいことが想定される。一実施形態では、足場材料はステンレス鋼またはチタン材料から製作されてもよく、これらは、チューブの導入中に膨張可能バルーンなどの内側からの展開機構を利用することになる。別の実施形態では、足場材料は形状記憶特性を有する金属から製作されてもよく、この金属は、装置の押さえ構成要素から解放されると展開することになる。これらの実施形態のどちらにおいても、シリコーンオーバーモールドは、足場の展開とともに新しいより大きいサイズへと展開することになる。これらの実施形態は、装置をより小さくすることを可能にし、これにより鼓膜に穿刺する能力、および導入中の装置の可視化が改善することになる。他の例では、柔軟なシリコーン材料は、熱可塑性エラストマー「TPE」などの、医療用の適した柔軟な材料でもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】