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特表2022-554011医療アプリケーション不通を分類するための、及び管理するためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-27
(54)【発明の名称】医療アプリケーション不通を分類するための、及び管理するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/40 20180101AFI20221220BHJP
【FI】
G16H40/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525314
(86)(22)【出願日】2020-10-30
(85)【翻訳文提出日】2022-05-25
(86)【国際出願番号】 EP2020080602
(87)【国際公開番号】W WO2021084113
(87)【国際公開日】2021-05-06
(31)【優先権主張番号】20151745.5
(32)【優先日】2020-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】62/929,131
(32)【優先日】2019-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】弁理士法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ハロッド フォース ジョン プライス
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
情報を処理する方法は、医療システム内のアプリケーションに対する特徴セットを受信することと、アプリケーションと監視ステーションとの間の不通を特定することと、受信された特徴セット内の情報に基づいて不通のタイプを特定することとを有する。不通のタイプは、特徴セット内の情報に基づいて不通のタイプを自動的に特定するために訓練された分類器に特徴セットを入力することにより特定される。不通のタイプを示す情報は、次に、分類された不通を修正するための、又は別様に管理するための推奨案を生成するルールベースのエンジンに入力される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を処理する方法であって、前記方法が、
医療デバイス内のアプリケーションに対する特徴セットを受信するステップと、
前記アプリケーションとネットワークを介して前記医療デバイスと通信する監視ステーションとの間の不通を特定するステップと、
受信された前記特徴セット内の情報に基づいて不通のタイプを特定するステップと、
前記監視ステーション内のディスプレイに前記不通のタイプの前記情報を出力するステップと、
を有し、
前記不通のタイプを特定するステップが、前記特徴セット内の前記情報に基づいて前記不通のタイプを自動的に特定するために訓練された分類器に前記特徴セットを入力するステップを有し、前記特徴セット内の前記情報が、前記アプリケーションに関連した複数の情報カテゴリを含み、前記複数の情報カテゴリの各カテゴリが、前記アプリケーションの不通に関連した異なるパラメータを示し、前記複数の情報カテゴリが、
前記医療デバイス内の前記アプリケーションに関連した技術的特徴を含むアプリケーション状態特徴を含む第1のカテゴリと、
前記医療デバイスの動作特性に関連したデバイス状態特徴を含む第2のカテゴリと、
ネットワーク統計データ特徴を含む第3のカテゴリと、
を含み、
前記分類器が、分類される前記不通のタイプを示す情報を含む初期データセットに基づいて訓練されている、
方法。
【請求項2】
前記分類器により自動的に特定された前記不通のタイプに対する確率を示す信頼性スコアを生成するステップを更に有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記分類器により特定された前記不通のタイプに対する推奨される一連のアクションを示す情報を生成するステップを更に有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記情報を生成するステップが、ルールベースのエンジンに前記不通のタイプを示す前記情報を入力するステップを有し、
前記ルールベースのエンジンが、前記不通のタイプを、前記推奨される一連のアクションに対応した少なくとも1つの所定のルールとマッチングさせる、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記監視ステーションが、技術サポート位置、ナースステーション、又は医療監視施設のうちの1つに位置する、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
命令を記憶するメモリと、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の方法を実施するための前記命令を実行するプロセッサと、
を備える、情報を処理するためのシステム。
【請求項7】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の方法を実施するための命令を含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示は概して情報を処理することに関し、より詳細には、限定されないが、患者のケアにおいて使用されるアプリケーションを管理することに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 米国特許出願公開第2010/249551(A1)号は、患者を透過させられた光に基づいて患者の生理学的パラメータ及び誤りを特定するためのシステム及び方法を開示している。受信された光に基づいて、最も可能性の高い誤りタイプ、及び、誤りを修正するために実行される1つ又は複数の最も可能性の高いアクションが特定される。誤りと実行される修正アクションとの両方が表示される。
【0003】
[0003] 医療従事者は、その者の患者のケア及び管理を改善するための手法を継続的に探している。1つの最近のトレンドは脈拍、血圧、及び他の生命兆候を記録するための無線監視デバイスを使用することを伴う。この情報はネットワークを介して中央ワークステーションに送信され、中央ワークステーションでは、問題が存在するときに看護師が応答し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0004] 時々、リモート監視デバイスは失敗し、又は別様に応答しなくなる。これが起こった場合、患者は適切に監視されることができない。現時点では、何が異常をもたらしたかを正確に特定するための手法は存在しない。結果として、病院職員は、患者の部屋を物理的に訪問し、失敗に対する理由を特定するためにデバイスを点検しなければならない。特にデバイス内のアプリケーション又は他のソフトウェアがネットワークに対するコネクティビティを失った場合には、この処理は非効率である。現在の方法は、適切な患者ケアを提供する能力の大幅な低下をもたらすことが明らかにされているこれらのアプリケーションコネクティビティ問題を解決しない。
【0005】
[0005] 医療アプリケーション不通を分類するための、及び管理するための改善されたシステム及び方法を提供することが本発明の目的である。本発明は、独立請求項により規定される。従属請求項は有益な実施形態を規定する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0006] 様々な例示的な実施形態の概要が以下に提示される。幾つかの簡潔化及び省略が以下の概要においてなされてもよく、以下の概要は、様々な例示的な実施形態の幾つかの態様を強調すること、及び紹介することを意図したものであり、本発明の範囲を限定するわけではない。
【0007】
[0007] 一態様によると、情報を処理する方法は、医療システム内のアプリケーションのための特徴セットを受信することと、アプリケーションと監視ステーションとの間の不通を特定することと、受信された特徴セット内の情報に基づいて不通のタイプを特定することとを有し、不通のタイプを特定することが、特徴セット内の情報に基づいて不通のタイプを自動的に特定するために訓練された分類器に特徴セットを入力することを有する。
【0008】
[0008] 特徴セット内の情報は、アプリケーションに関連した複数の情報カテゴリを含み、複数の情報カテゴリ内の各カテゴリは、アプリケーションの不通に関連した異なるパラメータを示す。複数のカテゴリは、アプリケーション状態特徴を含む第1のカテゴリと、デバイス状態特徴を含む第2のカテゴリと、ネットワーク統計データ特徴を含む第3のカテゴリとを含む。
【0009】
[0009] 方法は、分類器により自動的に特定された不通のタイプに対する確率を示す信頼性スコアを生成することを有する。本方法は、分類器により特定された不通のタイプに対する推奨される一連のアクションを示す情報を生成することを有する。情報を生成することは、ルールベースのエンジンに不通のタイプを示す情報を入力することを有し、ルールベースのエンジンは、不通のタイプを、推奨される一連のアクションに対応した少なくとも1つの所定のルールとマッチングさせる。本方法は、監視ステーション内のディスプレイに不通のタイプの情報を出力することを有する。監視ステーションは、技術サポート位置、ナースステーション、又は医療監視施設のうちの1つに存在する。
【0010】
[0010] 別の一態様によると、情報を処理するためのシステムは、命令を記憶するように構成されたメモリと、上述の方法を実行するために命令を実行するように構成されたプロセッサとを含む。
【0011】
[0011] 本発明のこれらの態様及び他の態様が、以下で説明される実施形態から明らかとなり、以下で説明される実施形態を参照しながら説明される。
【0012】
[0012] 同様の参照符号が別々の図にわたって同一の、又は機能的に類似の要素を表す添付図面は、後述の詳細な説明と一緒に、本明細書に組み込まれ、及び本明細書の一部を形成し、特許請求の範囲に記載された概念の例示的な実施形態を示すように機能し、それらの実施形態の様々な原理及び利点を説明する。
【0013】
[0013] これらの、及び他のより詳細な、及び特定の特徴が、以下の明細書において更に十分に開示され、添付図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】[0014] 不通を分類するための実施形態の例示的なシナリオを示す図である。
図2】[0015] 不通を分類するためのシステムの実施形態を示す図である。
図3】[0016] 分類器のための訓練データの例を示す図である。
図4】[0017] 分類器と推奨器との実施形態を示す図である。
図5】[0018] 不通を分類する方法の実施形態を示す図である。
図6】[0019] 不通を分類するためのロジックの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0020] 図は概略図に過ぎず、一定の縮尺で描かれないことが理解されなければならない。同一又は類似の部分を示すために、複数の図にわたって同じ参照符号が使用されることも理解されなければならない。
【0016】
[0021] 説明及び図面は、様々な例示的な実施形態の原理を示す。したがって、本明細書において明示的に説明も提示もされないが本発明の原理を具現化する、及びその範囲内に含まれる様々な構成を当業者が考えることができることが理解される。更に、本明細書に記載されている全ての例は、当技術分野を発展させるために発明者が寄与する本発明の原理及び概念を理解する際に読み手を補助するための教育目的のためのものであることを主に明示的に意図したものであり、このような明示的に記載されている例及び条件に限定されないと解釈される。更に、本明細書において使用される「又は」という用語は、他の意味(例えば「排他的論理和としての又は」又は「代替的な意味での又は」)であることが示されていない限り、非排他的論理和(すなわち、及び/又は)を表す。更に、幾つかの例示的な実施形態が1つ又は複数の他の例示的な実施形態と組み合わされて新しい例示的な実施形態を形成し得るので、本明細書において説明されている様々な例示的な実施形態は相互に排他的とは限らない。例えば「第1の」、「第2の」、「第3の」などの記述子は、説明されている要素の順序を限定することを意味せず、ある要素を次のものから区別するために使用され、及び概して交換可能である。最大値又は最小値などの値は、用途に基づいて事前に規定され、異なる値に設定されてもよい。
【0017】
[0022] 例示的な実施形態は、1つ又は複数の医療システムと少なくとも1つの監視ステーションとの間の不通を分類するためのシステム及び方法を説明する。1つ又は複数の医療システムは、ネットワーク又は短距離リンクを介して監視ステーションと通信する医療システム又はデバイス内の医療機器及び/又はアプリケーションを含む。少なくとも1つの実施形態において、システム及び方法は、ネットワーク接続がアプリケーションのホスト医療システムと監視ステーションとの間に存在するか否かによらずに臨床医療アプリケーション間に発生する不通のタイプを分類する。例えば、ある例において、ホストシステムが依然として動作している、及び/又はネットワークに接続されたとき、システム及び方法が、アプリケーションの不通のタイプを検出し、及び分類する。別の例では、システム及び方法は、ホスト医療システムがある期間にわたってネットワークから不通とされた場合でも、アプリケーションの接続を確認する。
【0018】
[0023] これらの実施形態又は他の実施形態において、システム及び方法は、1つ又は複数の医療システムと少なくとも1つの監視ステーションとの間の不通のタイプの分類に基づいて推奨案を生成するルールベースのエンジン又はモデルを含む。推奨案は、1つ又は複数の医療システムと少なくとも1つの監視ステーションとの間の接続を解決する、是正する、又は別様に再確立するための、又は、不通及び/又は障害期間中の患者ケアに関連して取られるアプローチを人員に通知するための、又は、誤検出(例えば電池交換)を識別するための、又は、1つ又は複数の医療システムの不通又は障害期間中に置換として代替的又は二次的/バックアップシステムを使用するための一連のアクションを示す情報を包含してもよいがこれらに限定されない。
【0019】
[0024] 図1は、システム及び方法の実施形態を実現するための例示的なシナリオを示す。この例において、システムは、監視ステーション110と、病院、病院、医師のオフィス、外来患者施設、又は別のタイプの医療環境又は設備などの医療施設に位置する1つ又は複数の医療システム120とを含む。監視ステーション110は、1つ又は複数のコンピュータ、サーバー、無線又は手持ち式デバイス、又は他のタイプの処理システムを含むワークステーションを含む。このような機器は、例えば、ナースステーション、又は、例えば、管理者、情報技術(IT)専門家、医療又は診断技術者などの他の病院職員の位置に位置する。別の実施形態において、監視ステーションは、患者及び/又は高齢者に対する医療サービス、コールセンター、医師のオフィス、又は、現場に、又は監視される医療システムから離れた位置に位置する患者の状態及び/又は医療システムを監視することに関連した別のステーションにより管理される。
【0020】
[0025] 1つ又は複数の医療システム120は、医療機器、又はインストールされた、又は医療機器を別様に制御するアプリケーションを含む。1つの実施形態において、アプリケーションは、観察される患者のための臨床アプリケーションを含む。例は、患者監視又は診断デバイス、医療情報処理システム、手術ツール、x線マシン、CATスキャン、若しくはMRIシステム、又は、静脈内点滴装置、酸素、及び他の患者薬剤送達又は生命維持システムを包含するがこれらに限定されない他のタイプの臨床的に、又は医療的に関連した機器を包含する。1つの実施形態において、医療アプリケーションは、生命兆候及び/又は患者の他の特性を監視することを目的として装着型デバイス内にインストールされる。
【0021】
[0026] 医療システム120は、ネットワーク又は他のタイプの通信リンク130を介して監視ステーション110と通信する。医療施設が医療システムと監視システムとを含む場合、ネットワークは、有線又は無線ローカルエリアネットワークである。1つの実施態様において、病院は、医療システムと監視ステーションとの間の情報を通信するためのWi-Fi又は他のプロトコルをサポートするための複数のホットスポットを含む。別の実施態様において、監視ステーションは、1つ又は複数の医療システムから遠隔に位置する。この場合において、医療システムは、広帯域ネットワーク、例えば、仮想プライベートネットワーク(VPN)、クラウドベースのネットワーク、又はインターネットに関連した他の別のタイプのネットワークを通して監視ステーションと通信する。
【0022】
[0027] 図2は、例えば図1に示されるシナリオに排他的に限定されるわけではないが、1つ又は複数の医療システムと少なくとも1つの監視ステーションとの間の不通を分類するためのシステムの実施形態を示す。システムは、監視ステーション、又は監視ステーションと通信する別の位置に含まれる。
【0023】
[0028] 図2を参照すると、システムは、プロセッサ210、メモリ220、ストレージエリア230、及びルールエンジン240を含む。プロセッサ210は、本明細書において説明されている実施形態に含まれる動作を実現するためのメモリに記憶された命令を実行する。メモリ230は、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、又は命令を記憶する別のタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体である。メモリは、プロセッサとともに存在し、又は、遠隔から、例えばストレージエリアネットワークからアクセスされる。1つの実施形態において、プロセッサは、医療システムと監視ステーションとの間の1つ又は複数の不通のタイプを分類するためのクラウドベースのプロセッサである。図2の例において、システムは監視ステーションに存在する。
【0024】
[0029] メモリ220は、プロセッサ210により実行されたとき、不通をラベル付けするための分類器を実現する命令を記憶する。分類器は、例えば、初期データセットに基づいて機械学習技術を使用して訓練されたモデルベースの分類器である。初期データセットは、分類される不通のタイプを示す情報を含む。分類器に対するモデルの例は、ロジスティック回帰アルゴリズム、サポートベクトルマシン(SVM)、主成分分析(PCA)アルゴリズム、又は、別のタイプの確率又は統計モデルを実現するものを包含するがこれらに限定されない。1つの実施形態において、プロセッサは、不通のタイプを分類するためのニューラルネットワーク、予測モデル、又は別のタイプの人工知能ベースのアルゴリズムを実現するために、メモリに記憶された命令を実行する。
【0025】
[0030] ストレージエリア230は、1つ又は複数のタイプのデータを記憶する。例えば、ストレージエリアは、医療システム及び/又はそれらのアプリケーションに関連した不通のタイプを分類するためにプロセッサにより実現された分類器を訓練するための1つ又は複数の訓練データセットを記憶する。訓練データは、所定のタイプの不通を検出するための、及び分類するための基礎として使用される異なる条件、信号、シグネチャ、波形、動作パラメータ、及び/又は他の状態、又は情報示す情報を含む。訓練データは、分類器の精度、ひいては患者ケアの質及び有効性を高めることを目的として、誤検出を識別する情報を更に含む。更に、ストレージエリア230は、医療システムに関連した様々な医療関係者又は技術者の連絡先情報、異なる不通シナリオを修正する、又は補償するトラブルシューティング情報、不通した医療アプリケーションのためのソフトウェアパッチ、及び、通知及び/又は警報情報及び他の情報を記憶する。
【0026】
[0031] ルールエンジン240は、不通が分類器210により検出された、及び分類されたとき、どのようなアクションが取られるべきかを示すルールの集合体を記憶する。1つの実施形態において、ルールエンジンは、異なるタイプの分類された不通に所定の推奨案をリンクさせる。各不通又は不通タイプはそれ自体の識別可能な特徴を含むので、ルールは、異なる不通/不通タイプに対して異なる推奨案をリンクさせる。ルールエンジン240により生成された推奨案は、更に、医療システムの特定の特徴にマッチングさせ、又は、不通がデバイス内の医療(例えば臨床)アプリケーションの不通に関連している場合はデバイスの特定の特徴にマッチングさせる。推奨案が、デバイス製造ごとに変わる是正の、又はトラブルシューティングのアクションを含む場合、これは特に有益である。
【0027】
[0032] システムは、1つ又は複数の対応する有線又は無線接続を通して医療システムを監視するために実現される。例えば、システムは、ネットワークインターフェース250と通信リンク260との一方又は両方を含む。ネットワークインターフェースは、少なくとも1つの医療システム281に無線により信号を送信するための、及び/又は、少なくとも1つの医療システム281から無線により信号を受信するためのWi-Fiインターフェースである。この場合において、医療システムは、病室において患者の生命兆候を取得するためのモニターである。この場合において、ネットワークは、例えば、病院のローカルエリアネットワーク又はセキュアVPNである。通信リンク260は、患者のための手持ち電池駆動式医療モニター282に信号を送信し、及び/又は、手持ち電池駆動式医療モニター282から信号を受信する。通信リンクは、プロセッサ210に情報を送信すること、及びプロセッサ210から情報を受信することを目的として短距離プロトコルに従う。
【0028】
[0033] 医療システム281及び/又は282は、オフラインであってはならない、又は監視中にプロセッサから別様に不通にされてはならない記憶された医療アプリケーション又は他のタイプのソフトウェアに基づいて動作する。これは、種々の状況において発生する。例えば、ホストデバイス(例えば医療システム282)が誤動作しているとき、又は、ホストデバイスがネットワーク又は通信リンクに対するその無線接続を断ったとき、医療アプリケーションがプロセッサから不通にされる。別の例では、アプリケーション自体が永久的に、又は定期的に誤りを含むものであり、又は別様に誤動作する。これらのタイプの不通は、例えば、ソフトウェア更新、校正工程、再起動、電池の低電力中に、又は、アプリケーションが別様にオフラインであると考えられるときに発生する。幾つかの例において、アプリケーションは、ホストデバイス(医療システム)が短期間にわたってオフラインになった(例えばネットワーク接続が不通になった)場合であっても、中断させられない、又は動作を止めない。この場合において、ホストデバイスがネットワークに再接続したとき、ホストデバイスが中断を経験しなかったかのように、アプリケーションが動作し続ける。この場合において、分類器は、これらの状況のもとで不通をアクノレッジしないように訓練される。アプリケーション及び/又はホストデバイスがいつ不通とされるか、及び、異なる不通のタイプがプロセッサ210によりどのように分類されるかの更なる例が、以下で更に詳細に説明される。
【0029】
[0034] 前述の特徴に加えて、システムは、検出の結果、分類された不通のタイプ、及び/又は、ルールエンジンによりレンダリングされた判断に基づく不通を是正するための推奨案を出力するための出力デバイス270を更に含む。1つの実施形態において、出力デバイスは、テキスト形態、グラフィック形態、又は他の代表的な形態により前述の情報を表示するための監視ステーション内のディスプレイを含む。1つの実施形態において、プロセッサは、分類及び/又は推奨情報とともに、医療アプリケーション及び/又はホストデバイスへの接続を再確立するためのトラブルシューティング、連絡先、又は他の情報にアクセスし、及びこれらを表示する。1つの実施形態において、この情報は、接続が再確立され得るように、ホストデバイス(医療システム)が位置する場所の遠隔に位置する技術者のデバイスに(無線により、又は有線接続を通して)送信される。別の実施形態において、情報は、問題を解決するために人員を派遣するために、又は監視ステーションプロセッサへの接続を別様に再確立するために、技術者センターに送信される。
【0030】
[0035] 図3は、プロセッサ210により実現された分類器が、1つ又は複数の医療システムと監視ステーションとの間の不通を検出するために、及び分類するためにどのように訓練されるかの例を示す。図3を参照すると、分類器に対する特定のタイプのモデル又はアルゴリズムが選択された後、分類器は、1つ又は複数のデータセットを使用して訓練される。データセットは、分類器に入力されたデータが特定の不通のタイプに対応している可能性があるか否かを判定するための基礎として使用される1つ又は複数のパラメータ及び/又は他のタイプの情報を含んでもよい。例えば、入力パラメータ及び/又は情報310の第1のもの又は組み合わせが存在する場合、分類器は、第1の不通のタイプ315が存在する可能性があることを示す結果を生成するように訓練される。入力パラメータ及び/又は情報320の第2のもの又は組み合わせが存在する場合、分類器は、第2の不通のタイプ325が存在する可能性があることを示す結果を生成するように訓練される。分類器は、更なる対応する数の不通タイプ335を示すために、更なるデータセット(例えば、最大でN個のデータセット)330を使用して訓練される。データセットの一部又は全てが、アプリケーション不通を検出するために分類器を訓練するために使用される。この実施形態又は別の実施形態において、データセットのうちの1つ又は複数は、デバイスの不通を包含するがこれらに限定されない他の不通のタイプを検出するために分類器を訓練する。
【0031】
[0036] 図4は、1つ又は複数の医療システムと少なくとも1つの監視ステーションとの間の不通を分類するためのシステムの実施形態を示す。図5は、例えば図4のシステムにより実施される不通を分類する方法の実施形態を示す。これらのシステム及び方法の実施形態は、これらの実施形態において特徴セットと呼ばれるデータセットを含む1つ又は複数のデータセットに適用される機械学習技術により訓練された分類器を使用してアプリケーションタイプ不通の分類を実施する。この実施形態のプロセッサは、例えば上述のルールエンジンを使用して分類された不通のタイプに基づいて推奨案を更に生成し、又は他の一連のアクションを示す。
【0032】
[0037] 図4及び図5を参照すると、システムは、分類器410と推奨器420とを含む。分類器410は、本明細書において説明されているタイプの分類器のうちの任意のものである。510において、分類器410は、最初に、分類される複数の不通タイプのうちのそれぞれのものに対応したデータに基づいて訓練される。分類器が訓練された後、少なくとも1つの監視ステーションと1つ又は複数の医療システムとの間の不通を監視することを目的として、それが実行される。この実施形態において、1つ又は複数の医療システムは、特定の医療的に関連した機能を実施するオペレーティングシステム又はアプリケーションにより制御される1つ又は複数の患者装着型デバイスを含む。
【0033】
[0038] 520において、分類器41は、例えば対応するタイプの情報を記憶するために割り当てられた1つ又は複数の所定のフィールドを含むパケットといった、所定の形式により構成された様々なタイプの情報を含む特徴セットを受信する。1つの実施態様において、パケットは、不通が発生したことを示す(例えば所定のヘッダーフィールド内の)1つ又は複数のビットを含む。例えば、監視ステーションソフトウェアは、デバイスが接続された状態又は不通とされた状態にあることについて臨床アプリケーションサーバーから情報を受信する。
【0034】
[0039] 特徴セットは、ネットワークを通して監視ステーションに接続された(又は、監視ステーションと組み合わされて別様に動作する、又は中継する)アプリケーションを備えるデバイスに関する以下の情報カテゴリ、すなわち、(1)臨床/医療アプリケーション状態、(2)デバイス状態、及び(3)ネットワーク状態の全て又は一部を含む。
【0035】
[0040] 臨床/医療アプリケーション状態特徴は、例えばデバイス内のアプリケーションに関連した技術的特徴を含む。患者装着モニター(PWM)デバイスの技術的特徴の例は、中央サーバー(例えば監視ステーション)からの不通時間、パーセント波データ損失(例えばアプリケーションデータ損失)、波データ回復アクティビティ(例えばアプリケーションデータ回復)量、アプリケーション及び/又はデバイスの及び動作モードを含む。1つの実施形態において、例えば不通時間、パーセント波データ損失などの特徴は、異なるレベル又はカテゴリに分割される。更に、PWMデバイスは、例えばナースステーション内のレビューのために臨床アプリケーションサーバーにリアルタイムデータを送信する。
【0036】
[0041] 異なるレベル又はカテゴリの技術的特徴は、単独で、又は他の特徴と組み合わされて、臨床/医療アプリケーションの異なる状態を示す。分類器は、これらの異なるレベルの技術的特徴、又は異なるレベル又はカテゴリの技術的特徴の組み合わせに基づいて、不通のタイプを検出するように、及び分類するように訓練される。これらの異なるレベル又はカテゴリの例は次のとおりである。
不通時間 %波データ損失 データ回復 モード
第1の時間範囲 第1の損失範囲 第1の範囲 第1のモード
第2の時間範囲 第2の損失範囲 第2の範囲 第2のモード
第3の時間範囲 第3の損失範囲 第3の範囲 第3のモード
これらの特徴に加えて、1つ又は複数の実施形態において適時性因子が更に存在する。適時性因子は、例えば、アプリケーションの不通が発生する前及び/又は発生した後の、最後の期間に発生した波データ損失のパーセンテージを示す。最後の期間の例は、最後の30秒、1分、5分、及び/又は別の期間を含む。
【0037】
[0042] 動作モードは、異なるデバイスに対して異なってもよい。例えば、装着型デバイスの動作モードは、不通が分類される対象となる別のタイプのデバイスの1つ又は複数の動作モードと異なっていてもよい。装着型デバイスのモードの例は、監視モード、テレメトリーモード、トランスポートモード、スタンバイモード、サービスモード、又はアプリケーションソフトウェアアップグレードモードを含む。監視される他のデバイスは、1つ又は複数の異なるモードを含む。
【0038】
[0043] デバイス状態特徴は、アプリケーションの状態から独立しており、例えばデバイスの動作特性に関連する。PWMデバイスに対するデバイス状態特徴の例は、パーセント電池レベル、電池寿命又は充電サイクル数、パーセント中央処理ユニット(CPU)使用度、及び、最後の再起動からの稼働時間を含む。異なるレベル又はカテゴリの動作特性は、単独で、又は他の特徴と組み合わされて、デバイス状態の異なる状態を示す。分類器は、これらの異なるレベルのデバイスの動作特性、又は異なるレベル又はカテゴリのデバイスの動作特性の組み合わせに基づいて、不通のタイプを検出する、及び分類するように訓練される。これらの異なるレベル又はカテゴリの例は次のとおりである。
%電池レベル 電池寿命/サイクル %CPU使用度 再起動稼働時間
第1の%範囲 第1のL/C範囲 第1の%範囲 第1の時間範囲
第2の%範囲 第2のL/C範囲 第2の%範囲 第2の時間範囲
第3の%範囲 第3のL/C範囲 第3の%範囲 第3の時間範囲
【0039】
[0044] ネットワーク統計データ特徴は、有線及び無線統計データにカテゴリ分けされる。PWM実施態様に対する例は、(1)パーセントIEEE 802.11 RX CRCエラー、(2)パーセントIEEE 802.11再試行、(3)パーセントフェイルドIEEE 802.11TXカウント、(4)無線信号レベル、(5)IEEE 802.11ミストビーコンカウント、(6)ネットワーク不通数、(7)パーセントTCP/IP再試行、(8)パーセントTCP/IP RX CRCエラー、及び、(9)最近のローミング数を含む。この情報及び他の情報は、例えば、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)又は別のタイプの通信ネットワークを介してナースステーションに通信される。異なるレベル又はカテゴリのネットワーク統計データ特徴が単独で、又は他の特徴と組み合わされて、ネットワークの異なる状態を示す。分類器は、これらの異なるレベルのネットワーク統計データ、又は異なるレベル又はカテゴリのネットワーク統計データの組み合わせに基づいて、不通のタイプを検出する、及び分類するように訓練される。これらの異なるレベル又はカテゴリの例は次のとおりであり、ここで、L1は第1の範囲レベル又はカテゴリに対応し、L2は第2の範囲レベル又はカテゴリに対応し、L3は第3の範囲レベル又はカテゴリに対応する。
(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9)
L1 L1 L1 L1 L1 L1 L1 L1 L1
L2 L2 L2 L2 L2 L2 L2 L2 L2
L3 L3 L3 L3 L3 L3 L3 L3 L3
【0040】
[0045] 530において、分類器は、受信された特徴セット内の特徴及び/又は他の情報に基づいて不通のタイプを分類する。1つの実施形態において、分類器に入力される特徴セットは1つの特徴のみを含んでもよく、又は、特徴の組み合わせを含んでもよい。例えば、入力特徴セットは、分類器が第1の不通タイプとして識別するように訓練された、特徴の以下の組み合わせを含む。
【0041】
[0046] 図6は、入力特徴セットの不通のタイプを分類するために使用される分類器410の理論的なフローの例を示す。図6において、分類器は、アプリケーション状態特徴に対応した第1の理論セクション610、デバイス状態特徴に対応した第2の理論セクション620、及び、ネットワーク統計データセクション630に対応した第3の理論セクション630を含む。第1の理論セクション、第2の理論セクション、及び第3の理論セクションの各々が、上述の識別された特徴のうちのそれぞれのものに対応した標示(この場合において、円)を含む。分類が演算された後、分類器410は、分類結果を示す情報640を出力する。分類器は、異なる入力特徴セットに基づいて他の不通のタイプを識別するように訓練される。
アプリケーション状態特徴
・不通時間:第3の時間範囲
・%波データ損失:第1の損失範囲
・回復日:第1の範囲
・モード:第2のモード
デバイス状態特徴
・%電池レベル:第3の%範囲
・%CPU使用度:第1の%範囲

ネットワーク統計データ特徴
・(1):L1
・(4):L3
・(5):L2
【0042】
[0047] この例は、入力特徴が特徴の全てのカテゴリ内の全ての特徴を含む必要はないことを示している。例えば、入力特徴セットは、デバイス状態カテゴリに対する電池寿命/サイクル及び再起動稼働時間を省略し、ネットワーク統計データカテゴリの特徴(2)、(3)、(6)、(7)、(8)、及び(9)に対応した情報を省略する。分類を演算するために分類器410に含まれる、及び分類器410により依存される入力特徴セット内の特徴は、図6において、接続理論フロー線650(実線)を伴うセクション内の暗い円に対応する。例示として、接続理論フロー線680(点線)に対応した別の入力特徴セットに含まれる特徴をリンクする理論フロー線は、分類器により実施される異なるタイプの不通分類をもたらす。
【0043】
[0048] これらの省略を伴う場合でも、分類器410は、入力特徴セットが不通タイプのうちの特定の1つを示すことを(例えば演算された可能性を使用して)分類するように訓練されている。他の実施形態において、分類器410は、全てのカテゴリの特徴の全てに対応したデータ、又は、全てのカテゴリ内の全てに満たない特徴を表す特徴の異なる組み合わせに対応したデータを含む入力特徴セットを分類する。
【0044】
[0049] 1つの実施形態において、不通タイプは、デバイスタイプに部分的に、又は全体的に依存する。この場合において、分類された不通は、そのデバイスのみに特有である。例えば、医療システム(デバイス)がベッドわきの患者モニターである場合、ベッドわきのモニターは電池を含まないので、このデバイスに対して存在しない分類された不通の1つのタイプは電池交換である。
【0045】
[0050] 図4及び図5に戻ると、540では、分類器410は入力特徴セットが対応していると分類器が特定した不通のタイプを示す情報を出力する。以下は、分類器により分類される不通のタイプの例示的なリストである。他の実施形態において、分類器は、不通タイプの異なるリストを分類するように機械学習技術を使用して生成される。
不通タイプ1:電池交換
不通タイプ2:無線ソフトウェアリセット
不通タイプ3:デバイス再起動/監視リセット
不通タイプ4:パワーサイクル
不通タイプ5:デバイスがスタンバイモードにある
不通タイプ6:アプリケーション再開
不通タイプ7:ネットワーク輻輳又は他の問題
不通タイプ8:デバイス/患者がカバレッジエリア外にある
不通タイプ9:デバイス停止又は非稼働中
不通タイプ10:デバイスソフトウェアクラッシュ
不通タイプ11:断続的な無線問題
不通タイプ12:断続的な有線問題
【0046】
[0051] 1つの実施形態において、分類器は、入力特徴セットに基づいて分類された不通タイプに対する信頼性スコアを演算する。例えば、入力特徴セット内の情報と、分類器により識別された不通タイプの記憶された特徴セットとの間の厳密な一致がみられる場合、信頼性スコアは100%である。入力特徴セットと不通タイプに対する記憶された特徴セットとの間の厳密な一致がみられない場合、分類器は、可能性のある不通タイプのリストを対応する信頼性スコアとともに生成する。分類器が教師あり機械学習アルゴリズムを実施する場合、信頼性スコアは例えば、特徴セット内の各特徴に割り当てられた係数に基づいて生成される。1つの実施形態において、信頼性スコアは機械学習アルゴリズムにより演算され、その例示的なチュートリアルは知られており、インターネット上で利用可能である。可能性のある不通のリストは、最高信頼性スコアから始まる所定の順序により優先順位付けされる。リストは、例えば監視ステーション内のディスプレイスクリーンに出力され、及び/又は、1つ又は複数の所定の人員に対して出力される。
【0047】
[0052] 550において、分類器が、複数の所定の不通タイプ(y)の特定の1つに対応するものとして特徴セットを分類した後、分類器は、推奨器420にこの情報を入力する。1つの実施形態において、推奨器は、上述のようにルールベースのエンジンを含む。ルールベースのエンジンは、分類された不通タイプを示す情報とともに、分類器410から不通のタイムスタンプ情報を更に受信する。
【0048】
[0053] 560において、推奨器420は、分類された不通のタイプに対して取られる一連のアクションに対する推奨案を生成するために分類器により分類された不通タイプを処理する。1つの実施形態において、推奨器420は、分類された不通のタイプを1つ又は複数の所定のルールにマッチングさせるルールエンジンを含む。ルールは、分類された不通がどのように管理されるかを示す。不通がどのように管理されるかの例は、監視ステーションに対する医療システムの接続をどのように再確立するかに関する技術者による使用のための命令、不通を自動的に修正するためにネットワークマネージャー及び/又は医療システムに送信される命令、不通を修正するための(遠隔に位置する、又は現場の)人員に対する通知又は警報の発行、デバイスが誤動作しており、又は壊れており、したがって交換される必要があることを示す通知、デバイス内のアプリケーションが更新を必要としていること、又は1つ又は複数の手法により誤動作していることの標示、及び/又は、不通に関連した問題を是正するための別の推奨案を提供することを有する。
【0049】
[0054] ルールベースのエンジンを使用して動作するとき、推奨器420(例えば、監視ステーションのサーバー又はワークステーションにおいてアプリケーションを実行するプロセッサ)は、分類された不通にアクセスし、分類された不通をデータベースに記憶された情報に含まれる所定のルールセットとマッチングさせる。1つの実施形態において、推奨器は最初に、重症度、及び/又は不通がアクション可能であるか否かの可能性に基づいて分類器の結果をソートする。アクション可能でない不通に対して、推奨器420は、技術者に、場合によっては臨床ワークフローを最適化するために使用され得る説明を提供する。実施可能な不通に対して、推奨器システムは、(例えばルールエンジンのルールにより特定された)多くの所定のアクションを推奨する。
【0050】
[0055] 1つの実施形態において、推奨案は、(a)製造業者のサポート又はデバイスの開発者である事業単位に連絡するための指示を提供し、(b)ネットワークインフラストラクチャーを改善するための1つ又は複数のアクションを含み、及び、(c)根本的な原因が直ちに明確にならない不通に対して、どこを更に調査するかに関する相関を見出すために(例えばPCAモデルを使用して)更なる分析を実施する。次の表は、様々な不通タイプに対して推奨器420により生成される推奨案の例のより詳細なリストを提供する。
【0051】
【表1】
【0052】
[0056] 分類器の不通タイプと入力特徴セットとの間に厳密な一致がみられない場合、分類器410は、推奨器420に最も可能性の高い不通タイプ(例えば最高信頼性スコアを伴う不通タイプ)を自動的に入力する。1つの実施形態において、分類器は、不通タイプの優先順位付けされたリストを監視システム内のスクリーンに出力し、技術者が推奨器に入力される不通タイプを選択する。不通の優先順位付けされたリスト及びそれらの対応する推奨案が表示のために出力され、次に、電子的記録が、事象をメモリアライズするために、及び目的を追跡するために記憶される。1つの実施形態において、不通タイプ及び対応する推奨案は、ワークステーションコンピュータ内のアプリケーションのダッシュボードに出力され、検出された、及び分類された全ての不通タイプのレビューを可能にするために報告が定期的に生成される。
【0053】
[0057] 前述の実施形態のうちの1つ又は複数によると、医療デバイスに対するアプリケーションレベル不通を分類する機械学習ベースのソリューションが提供される。これらの分類された不通は、次に、アクションを必要とする不通挙動に迅速に注目するために、病院スタッフ、フィールドサーバーエンジニア、又は他の人により使用される。本ソリューションは、入力特徴セットに基づいて不通タイプを特定するためにモデルベースの機械学習技術を適用する方法及びシステムの形態を取る。これらの技術を通して、システム及び方法は、精神的処理を通して特定されることができない手法により不通タイプを特定することができる。更に、システム及び方法は、不通タイプが分類された後に不通タイプを解決するための1つ又は複数の推奨案を(例えばルールベースのエンジンを使用して)生成する推奨器を実現する。
【0054】
[0058] システム及び方法の実施形態は、製造業者の開発チームが、特徴(例えば、特徴セット、データセット、入力パラメータなど)、及び、監視される新しい医療システム又はデバイスの各々に対してデバイスに適用可能な不通タイプ(ラベル)を提供するように拡張可能である。分類器は、次に、これらの特徴に基づいて訓練され、以て、各製品に対して特殊なコード/モジュールを開発することを不要にし、代わりに機械学習モデルを使用してアプリケーション不通タイプを分類する。
【0055】
[0059] 本明細書において説明されているシステムの実施形態の方法、工程、及びの動作は、コンピュータ、プロセッサ、制御装置、又は他の信号処理デバイスにより実行されるコード又は命令により実施される。コード又は命令は、1つ又は複数の実施形態により上述のように非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶される。方法の基礎を形成するアルゴリズム(又は、コンピュータ、プロセッサ、制御装置、又は他の信号処理デバイスの動作)が詳細に説明されているので、方法の実施形態の動作を実現するためのコード又は命令は、コンピュータ、プロセッサ、制御装置、又は他の信号処理デバイスを本明細書内の方法を実施するための特定目的用プロセッサに変換する。
【0056】
[0060] 本明細書において開示されている実施形態のプロセッサ、モデル、アルゴリズム、分類器、推奨器、ルールエンジン、及び/又は他の信号、パターン、又はデータ検出、信号生成、又は信号処理特徴は、例えばハードウェア、ソフトウェア、又はその両方を含むロジックにより実現される。少なくとも部分的にハードウェアにより実現される場合、専門家システム、プロセッサ、ディテクター、モデル、又は他の信号、パターン、又はデータ検出、信号生成、又は信号処理特徴は、例えば、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、論理ゲートの組み合わせ、システムオンチップ、マイクロプロセッサ、又は別のタイプの処理又は制御回路を包含するがこれらに限定されない種々の集積回路のうちの任意の1つである。
【0057】
[0061] 少なくとも部分的にソフトウェアにより実現される場合、プロセッサ、モデル、アルゴリズム、分類器、推奨器、ルールエンジン、及び/又は他の信号、パターン、又はデータ検出、信号生成、又は信号処理特徴は、例えばコンピュータ、プロセッサ、マイクロプロセッサ、制御装置、又は他の信号処理デバイスにより実行されるコード又は命令を記憶するための、例えばメモリ又は他のストレージデバイスを含む。プロセッサ、モデル、アルゴリズム、分類器、推奨器、ルールエンジン、及び/又は他の信号、パターン、又はデータ検出、信号生成、又は信号処理特徴は、本明細書において説明されているもの、又は本明細書において説明されている要素に対して追加的なものである。方法(又は、コンピュータ、プロセッサ、マイクロプロセッサ、制御装置、又は他の信号処理デバイスの動作)の基礎を形成するアルゴリズムが詳細に説明されているので、方法の実施形態の動作を実現するためのコード又は命令は、コンピュータ、プロセッサ、制御装置、又は他の信号処理デバイスを、本明細書における方法を実施するための特定目的用プロセッサに変換する。
【0058】
[0062] 様々な例示的な実施形態がその特定の例示的な態様を特に参照しながら詳細に説明されてきたが、本発明は他の例示的な実施形態が可能であること、及び、その詳細事項が様々な明らかな観点から変更可能であることが理解されなければならない。当業者に容易に明らかなように、変形例及び変更例は、本発明の範囲内に留まりながら影響を受け得る。したがって、前述の開示、説明、及び図は、例示のみを目的としており、いかなる手法によっても本発明を限定せず、本発明は独立請求項のみにより規定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】