(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-28
(54)【発明の名称】電池パックおよびこれを含むデバイス
(51)【国際特許分類】
H01M 50/204 20210101AFI20221221BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20221221BHJP
【FI】
H01M50/204 401H
H01M10/613
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022523496
(86)(22)【出願日】2021-04-22
(85)【翻訳文提出日】2022-04-20
(86)【国際出願番号】 KR2021005078
(87)【国際公開番号】W WO2021215837
(87)【国際公開日】2021-10-28
(31)【優先権主張番号】10-2020-0048649
(32)【優先日】2020-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0052252
(32)【優先日】2020-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0051619
(32)【優先日】2021-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヨンホ・チュン
(72)【発明者】
【氏名】ドンヒュン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ビュン・ド・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ヒョンスク・イ
【テーマコード(参考)】
5H031
5H040
【Fターム(参考)】
5H031KK08
5H040AA28
5H040AS07
5H040AT04
5H040AY10
(57)【要約】
本発明の一実施形態による電池パックは、電池セルを含む複数の電池モジュール、前記電池モジュールを収納するパックフレーム、前記電池モジュールと連結されたパック冷媒管アセンブリー、および前記パック冷媒管アセンブリーを収納するパック冷媒管ハウジングを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池セルを含む複数の電池モジュール、
前記電池モジュールを収納するパックフレーム、、
前記電池モジュールと連結されたパック冷媒管アセンブリー、、および
前記パック冷媒管アセンブリーを収納するパック冷媒管ハウジングを含む電池パック。
【請求項2】
前記パック冷媒管ハウジングの上部を覆うハウジングカバー、および
前記パック冷媒管ハウジングと前記ハウジングカバーの間を密封する第1ガスケットをさらに含む、請求項1に記載の電池パック。
【請求項3】
前記パック冷媒管ハウジングの底面には開口部が形成され、前記開口部が形成された部分に第2ガスケットが結合される、請求項1に記載の電池パック。
【請求項4】
前記電池モジュールは、
前記電池セルが積層された電池セル積層体、
前記電池セル積層体を収納するモジュールフレーム、
前記モジュールフレームの底部の下に位置するヒートシンク、および
前記ヒートシンクに冷媒を供給したり前記ヒートシンクから冷媒を排出する冷却ポートを含み、
前記モジュールフレームは、前記モジュールフレームの底部から突出したモジュールフレーム突出部を含み、
前記第2ガスケットは、前記モジュールフレーム突出部と前記パック冷媒管ハウジングの間に位置する、請求項3に記載の電池パック。
【請求項5】
前記モジュールフレームの底部は前記ヒートシンクの上部プレートを構成し、
前記モジュールフレームの底部が前記冷媒と接触する、請求項4に記載の電池パック。
【請求項6】
前記冷却ポートは、前記モジュールフレームの突出部の上面部で、前記第2ガスケットおよび前記開口部を貫通して、前記パック冷媒管ハウジングの内部に突出する、請求項4に記載の電池パック。
【請求項7】
前記パック冷媒管アセンブリーは、パック冷媒管、および前記パック冷媒管と前記冷却ポートを連結する連結ポートを含み、
前記連結ポートは前記開口部および前記第2ガスケットを貫通して前記冷却ポートと結合する、請求項4から6のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項8】
前記冷却ポートは前記連結ポートの下側に挿入結合し、前記連結ポートの下端は前記モジュールフレーム突出部の上面部と接する、請求項7に記載の電池パック。
【請求項9】
前記冷却ポートと前記連結ポートの間にシーリング部材が位置する、請求項7に記載の電池パック。
【請求項10】
前記パック冷媒管ハウジングの底面には結合ホールが形成され、
前記結合ホールには結合部材が挿入されて、前記パック冷媒管ハウジングと前記パックフレームを結合する、請求項1から6のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項11】
前記パック冷媒管ハウジングの底面に形成され、開閉が可能な構造のドレインバルブをさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項12】
前記パック冷媒管ハウジングに第1排出口が形成され、
前記パックフレームに第2排出口が形成され、
前記ドレインバルブは、前記第1排出口と前記第2排出口を連結する、請求項11に記載の電池パック。
【請求項13】
前記ドレインバルブは、前記第1排出口と前記第2排出口を連結する連結管が形成されたスペーサ、および前記連結管に挿入されるドレインプラグを含む、請求項12に記載の電池パック。
【請求項14】
前記連結管は、前記第1排出口の方向の第1連結管と、前記第2排出口の方向の第2連結管を含み、
前記第1連結管が前記第2連結管より内径が小さく、
前記ドレインプラグは、前記第1連結管の内径と対応する直径を有する挿入部、および前記第2連結管の内径と対応する直径を有する固定部を含む、請求項13に記載の電池パック。
【請求項15】
前記ドレインバルブは、前記スペーサと前記ドレインプラグの間に位置したシーリング環をさらに含む、請求項13に記載の電池パック。
【請求項16】
前記パック冷媒管ハウジングに収容された漏出感知センサーをさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項17】
前記電池モジュールは格子状に配置され、
前記パック冷媒管アセンブリーおよび前記パック冷媒管ハウジングは前記電池モジュールの間に配置される、請求項1から6のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項18】
前記パック冷媒管アセンブリーは、パック冷媒管を含み、
前記パック冷媒管は、メインパック冷媒管、および前記メインパック冷媒管と前記電池モジュールの間を連結するサブパック冷媒管を含み、
前記サブパック冷媒管は前記メインパック冷媒管の一端から前記メインパック冷媒管の長さ方向と垂直な両方向にそれぞれ延長され、
前記パック冷媒管ハウジングは、前記メインパック冷媒管および前記サブパック冷媒管が延長された部分に沿ってつながる、請求項17に記載の電池パック。
【請求項19】
前記電池モジュールは、ヒートシンク、前記ヒートシンクに冷媒を供給する冷媒注入ポート、および前記ヒートシンクから冷媒を排出する冷媒排出ポートを含み、
互いに隣接した電池モジュールのうちのいずれか一つの電池モジュールに形成された前記冷媒注入ポートと他の一つの電池モジュールに形成された前記冷媒排出ポートとが互いに向き合う、請求項1から6のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項20】
前記電池モジュールは、前記電池セルが積層される方向に二列に配置され、前記電池セルが積層される方向と垂直な方向に互いに向き合う第1電池モジュールと第2電池モジュールを含み、
前記第1電池モジュールと前記第2電池モジュールの間に前記冷媒注入ポートと前記冷媒排出ポートが配置される、請求項19に記載の電池パック。
【請求項21】
請求項1に記載の電池パックを含むデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互引用
本出願は、2020年4月22日付韓国特許出願第10-2020-0048649号、2020年4月29日付韓国特許出願第10-2020-0052252号および2021年4月21日付韓国特許出願第10-2021-0051619号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として組み含まれる。
【0002】
本発明は、電池パックおよびこれを含むデバイスに関し、より具体的に冷却性能が向上した電池パックおよびこれを含むデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
現代社会では、携帯電話、ノートパソコン、カムコーダ、デジタルカメラなどの携帯型機器の使用が日常的になることに伴い、このようなモバイル機器と関連した分野の技術に対する開発が活発になってきている。また、充放電が可能な二次電池は、化石燃料を使用する既存のガソリン車両などの大気汚染などを解決するための方案として、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(P-HEV)などの動力源として利用されているところ、二次電池に対する開発の必要性が高まっている。
【0004】
現在商用化された二次電池としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウム二次電池などがあるが、このうちリチウム二次電池は、ニッケル系の二次電池に比べてメモリ効果がほとんど起こらず、充放電が自由であり、自己放電率が非常に低く、エネルギー密度が高いという長所のため、脚光を浴びている。
【0005】
このようなリチウム二次電池は、主にリチウム系酸化物と炭素材をそれぞれ正極活物質と負極活物質として使用する。リチウム二次電池は、このような正極活物質と負極活物質がそれぞれ塗布された正極板と負極板がセパレータを間に置いて配置された電極組立体と、電極組立体を電解液と共に密封収納する電池ケースとを備える。
【0006】
一般的にリチウム二次電池は、外装材の形状により、電極組立体が金属カンに内装されているカン型二次電池と、電極組立体がアルミニウムラミネートシートのパウチに内装されているパウチ型二次電池とに分類され得る。
【0007】
小型機器に利用される二次電池の場合、2~3個の電池セルが配置されるが、自動車などのような中大型デバイスに利用される二次電池の場合は、多数の電池セルを電気的に連結した電池モジュール(Battery module)が利用される。このような電池モジュールは、多数の電池セルが互いに直列または並列に連結されて電池セル積層体を形成することによって容量および出力が向上する。また、一つ以上の電池モジュールは、BMS(Battery Management System)、冷却システムなどの各種制御および保護システムと共に装着されて電池パックを形成することができる。
【0008】
二次電池は、適正温度より高くなる場合、二次電池の性能が低下することがあり、激しい場合は爆発や発火の危険もある。特に、多数の二次電池、つまり、電池セルを備えた電池モジュールや電池パックは、狭い空間で多数の電池セルから出る熱が合算されて温度がより速くかつ激しく上がることがある。言い換えると、多数の電池セルが積層された電池モジュールとこのような電池モジュールが装着された電池パックの場合、高い出力を得ることができるが、充電および放電時に電池セルで発生する熱を除去することが容易でない。電池セルの放熱が良好になされない場合、電池セルの劣化が速くなって寿命が短くなり、爆発や発火の可能性が大きくなる。
【0009】
さらに、車両用バッテリーパックに含まれるバッテリーモジュールの場合、直射光線によく露出され、夏季や砂漠地域のような高温条件に置かれることがある。
【0010】
したがって、電池モジュールや電池パックを構成する場合、安定的かつ効果的な冷却性能を確保することは非常に重要であると言える。
【0011】
図1は従来の電池モジュールの斜視図であり、
図2は
図1の切断線A-A’に沿って切断した断面図である。特に
図2は電池モジュールの下に位置した熱伝達部材およびヒートシンクを追加的に示した。
【0012】
図1および
図2を参照すると、従来の電池モジュール10は、複数の電池セル11が積層されて電池セル積層体20を形成し、電池セル積層体20はモジュールフレーム30に収納される。
【0013】
前述したとおり、複数の電池セル11を含むため、電池モジュール10は充放電過程で多量の熱を発生させる。冷却手段として、電池モジュール10は電池セル積層体20とモジュールフレーム30の底部31との間に位置した熱伝導性樹脂層40を含むことができる。また、電池モジュール10がパックフレームに装着されて電池パックを形成する時、電池モジュール10の下に熱伝達部材50およびヒートシンク60が順に位置することができる。熱伝達部材50は放熱パッドであり得、ヒートシンク60は内部に冷媒流路が形成され得る。
【0014】
電池セル11から発生した熱が、熱伝導性樹脂層40、モジュールフレーム30の底部31、熱伝達部材50およびヒートシンク60を順に経て電池モジュール10の外部に伝達される。
【0015】
しかし、従来の電池モジュール10の場合、前記のように熱伝達経路が複雑であり、電池セル11から発生した熱が効果的に伝達され難い。モジュールフレーム30自体が熱伝達特性を低下させることがあり、モジュールフレーム30、熱伝達部材50およびヒートシンク60それぞれの間に形成され得るエアーギャップ(Air gap)などの微細な空気層も熱伝導特性を低下させる要因になり得る。
【0016】
一方、ヒートシンク60内部に冷媒の流路が形成されるが、このような冷媒は通常冷却水であり、電池パック内部にこのような冷却水を流して温度を低める流体間接冷却構造が適用され得る。
【0017】
しかし、組立不良や運行中の事故などの原因により冷却水が漏洩する状況が発生することがあり、このように漏洩した冷却水は電池パック内部に侵入して火災や爆発の原因になることがある。
【0018】
電池パックに対しては小型化や容量増大のような他の要求も続いているため、冷却性能は高め、冷却水漏洩による被害を最小化しながらも、このような多様な要求事項を共に満足できる電池パックを開発することが実質的に必要であると言える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明が解決しようとする課題は、冷却性能が向上した電池パックおよびこれを含むデバイスを提供することにある。
【0020】
しかし、本発明の実施形態が解決しようとする課題は、前述した課題に限定されず、本発明に含まれている技術的な思想の範囲で多様に拡張され得る。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の一実施形態による電池パックは、電池セルを含む複数の電池モジュール、前記電池モジュールを収納するパックフレーム、前記電池モジュールと連結されたパック冷媒管アセンブリー、および前記パック冷媒管アセンブリーを収納するパック冷媒管ハウジングを含む。
【0022】
前記電池パックは、前記パック冷媒管ハウジングの上部を覆うハウジングカバー、および前記パック冷媒管ハウジングと前記ハウジングカバーの間を密封する第1ガスケットをさらに含むことができる。
【0023】
前記パック冷媒管ハウジングの底面には開口部が形成され、前記開口部が形成された部分に第2ガスケットが結合され得る。
【0024】
前記電池モジュールは、前記電池セルが積層された電池セル積層体、前記電池セル積層体を収納するモジュールフレーム、前記モジュールフレームの底部の下に位置するヒートシンク、および前記ヒートシンクに冷媒を供給したり前記ヒートシンクから冷媒を排出する冷却ポートを含むことができる。前記モジュールフレームは、前記モジュールフレームの底部から突出したモジュールフレーム突出部を含むことができ、前記第2ガスケットは、前記モジュールフレーム突出部と前記パック冷媒管ハウジングの間に位置することができる。
【0025】
前記モジュールフレームの底部は前記ヒートシンクの上部プレートを構成し、前記モジュールフレームの底部が前記冷媒と接触することができる。
【0026】
前記冷却ポートは、前記モジュールフレームの突出部の上面部で、前記第2ガスケットおよび前記開口部を貫通して、前記パック冷媒管ハウジングの内部に突出することができる。
【0027】
前記パック冷媒管アセンブリーは、パック冷媒管、および前記パック冷媒管と前記冷却ポートを連結する連結ポートを含むことができる。前記連結ポートは前記開口部および前記第2ガスケットを貫通して前記冷却ポートと結合することができる。
【0028】
前記冷却ポートは前記連結ポートの下側に挿入結合することができ、前記連結ポートの下端は前記モジュールフレーム突出部の上面部と接することができる。
【0029】
前記冷却ポートと前記連結ポートの間にシーリング部材が位置することができる。
【0030】
前記パック冷媒管ハウジングの底面には結合ホールが形成され得、前記結合ホールには結合部材が挿入されて、前記パック冷媒管ハウジングと前記パックフレームを結合することができる。
【0031】
前記電池パックは、前記パック冷媒管ハウジングの底面に形成され、開閉が可能な構造のドレインバルブをさらに含むことができる。
【0032】
前記パック冷媒管ハウジングに第1排出口が形成され得、前記パックフレームに第2排出口が形成され得、前記ドレインバルブは、前記第1排出口と前記第2排出口を連結することができる。
【0033】
前記ドレインバルブは、前記第1排出口と前記第2排出口を連結する連結管が形成されたスペーサ、および前記連結管に挿入されるドレインプラグを含むことができる。
【0034】
前記連結管は、前記第1排出口方向の第1連結管と、前記第2排出口方向の第2連結管を含むことができる。前記第1連結管が前記第2連結管より内径が小さくてもよい。前記ドレインプラグは、前記第1連結管の内径と対応する直径を有する挿入部、および前記第2連結管の内径と対応する直径を有する固定部を含むことができる。
【0035】
前記ドレインバルブは、前記スペーサと前記ドレインプラグの間に位置したシーリング環をさらに含むことができる。
【0036】
前記電池パックは、前記パック冷媒管ハウジングに収容された漏出感知センサーをさらに含むことができる。
【0037】
前記電池モジュールは格子状に配置され、前記パック冷媒管アセンブリーおよび前記パック冷媒管ハウジングは前記電池モジュールの間に配置され得る。
【0038】
前記パック冷媒管アセンブリーは、パック冷媒管を含むことができ、前記パック冷媒管は、メインパック冷媒管、および前記メインパック冷媒管と前記電池モジュールの間を連結するサブパック冷媒管を含むことができる。前記サブパック冷媒管は前記メインパック冷媒管の一端から前記メインパック冷媒管の長さ方向と垂直な両方向にそれぞれ延長され得る。前記パック冷媒管ハウジングは、前記メインパック冷媒管および前記サブパック冷媒管が延長された部分に沿ってつながり得る。
【0039】
前記電池モジュールは、ヒートシンク、前記ヒートシンクに冷媒を供給する冷媒注入ポート、および前記ヒートシンクから冷媒を排出する冷媒排出ポートを含むことができる。互いに隣接した電池モジュールのうちのいずれか一つの電池モジュールに形成された前記冷媒注入ポートと他の一つの電池モジュールに形成された前記冷媒排出ポートとが互いに向き合うことができる。
【0040】
前記電池モジュールは、前記電池セルが積層される方向に二列に配置され、前記電池セルが積層される方向と垂直な方向に互いに向き合う第1電池モジュールと第2電池モジュールを含むことができる。前記第1電池モジュールと前記第2電池モジュールの間に前記冷媒注入ポートと前記冷媒排出ポートが配置され得る。
【発明の効果】
【0041】
本発明の実施形態によると、モジュールフレームとヒートシンクの一体化した電池モジュール構造を通じて冷却性能が向上することができる。この時、電池パック内の電池モジュールに冷却ポートがそれぞれ形成されて各電池モジュール内の均一な冷却性能が発揮され得る。
【0042】
また、冷却ポートに冷媒を伝達するパック冷媒管をハウジングに収納して、冷媒の漏洩が電池パックの火災や爆発につながることを防止することができる。
【0043】
また、電池モジュール内の電池セルの単位数を最大化して電池パック内の電池モジュールの数量を最小化し、これによって、冷却ポートの数量を減少させて電池パック内の冷媒漏洩の危険を減少させることができる。
【0044】
本発明の効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及されていないまた他の効果は請求の範囲の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図2】
図1の切断線A-A’に沿って切断した断面図である。
【
図3】本発明の一実施形態による電池モジュールを示す斜視図である。
【
図5】
図3の電池モジュールをz軸方向に沿って電池モジュールの下から上へ眺めた斜視図である。
【
図6】本発明の一実施形態による電池パックを示す分解斜視図である。
【
図7】
図6の電池パックに含まれているパック冷媒管アセンブリーおよびパック冷媒管ハウジングを示す分解斜視図である。
【
図8】本発明の一実施形態による電池モジュール、パック冷媒管、パック冷媒管ハウジングおよび第2ガスケットのそれぞれの一部を示す斜視図である。
【
図9】本実施形態による連結ポートと冷却ポートを示す部分図面である。
【
図10】本発明の一実施形態によるパック冷媒管ハウジングの底面が見えるように電池パックを上から下へ眺めた平面図である。
【
図11】
図6の切断線B-B’に沿って切断した部分を示す断面図である。
【
図12】本発明の他の一実施形態による電池パックを示す斜視図である。
【
図13】
図12の電池パックに含まれている電池モジュールとパック冷媒管アセンブリーの連結関係を示す部分斜視図である。
【
図14】
図12の電池パックに含まれているパック冷媒管アセンブリーとパック冷媒管ハウジングを示す分解斜視図である。
【
図15】、
図12の切断線C-C’に沿って切断した部分を示す断面図である。
【
図16】(a)と(b)は
図15の「D」で表示した領域を互いに異なる角度で眺めた部分図面である。
【
図17】本発明の一実施形態による電池パックを示す平面図である。
【
図18】本発明の一実施形態による電池パックを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、添付した図面を参照して本発明の多様な実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。本発明は、多様な異なる形態に実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0047】
本発明を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付した。
【0048】
また、図面に示された各構成の大きさおよび厚さは、説明の便宜のために任意に示したため、本発明が必ず図示されたところに限定されるのではない。図面において、複数の層および領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。そして図面において、説明の便宜のために、一部の層および領域の厚さを誇張して示した。
【0049】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上」にあるという時、これは他の部分の「直上」にある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。反対に、ある部分が他の部分の「直上」にあるという時には中間にまた他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分の「上」にあるということは、基準となる部分の上または下に位置することであり、必ず重力反対方向に向かって「上」に位置することを意味するのではない。
【0050】
また、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対になる記載がない限り、他の構成要素を除外せず、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0051】
また、明細書全体において、「平面状」という時、これは対象部分を上方から見た時を意味し、「断面状」という時、これは対象部分を垂直に切断した断面を側方から見た時を意味する。
【0052】
以下、
図3乃至
図5を参照して本実施形態による電池モジュールについて説明する。
【0053】
図3は本発明の一実施形態による電池モジュールを示す斜視図である。
図4は
図3の電池モジュールの分解斜視図である。
図5は
図3の電池モジュールをz軸方向に沿って電池モジュールの下から上へ眺めた斜視図である。
【0054】
図3乃至
図5を参照すると、本発明の一実施形態による電池モジュール100は、電池セル110が積層された電池セル積層体120、電池セル積層体120を収納するモジュールフレーム200、およびモジュールフレーム200の底部210aの下に位置するヒートシンク300を含むことができる。モジュールフレーム200の底部210aはヒートシンク300の上部プレートを構成し、ヒートシンク300の陥没部340とモジュールフレーム200の底部210aが冷媒流路を形成する。
【0055】
まず、電池セル110は、パウチ型電池セルであり得る。このようなパウチ型電池セルは、樹脂層と金属層を含むラミネートシートのパウチケースに電極組立体を収納した後、前記パウチケースの外周部を熱融着して形成され得る。この時、電池セル110は長方形のシート型構造で形成され得る。
【0056】
このような電池セル110は、複数個で構成され得、複数の電池セル110は、互いに電気的に連結され得るように積層されて電池セル積層体120を形成する。特に、
図4に示されているようにx軸と平行な方向に沿って複数の電池セル110が積層され得る。
【0057】
電池セル積層体120を収納するモジュールフレーム200は、上部カバー220およびU字型フレーム210を含むことができる。
【0058】
U字型フレーム210は、底部210a、および底部210aの両端部から上向きに延長された二つの側面部210bを含むことができる。底部210aは電池セル積層体120の下面を覆うことができ、側面部210bは電池セル積層体120の両側面を覆うことができる。
【0059】
上部カバー220は、U字型フレーム210により囲まれる前記下面および前記両側面を除いた残りの上面(z軸方向)を囲む一つの板状型構造で形成され得る。上部カバー220とU字型フレーム210は、互いに対応する縁部位が接触された状態で、溶接などにより結合することによって、電池セル積層体120を上下左右に覆う構造を形成することができる。上部カバー220とU字型フレーム210を通じて電池セル積層体120を物理的に保護することができる。このために上部カバー220とU字型フレーム210は所定の強度を有する金属材質を含むことができる。
【0060】
一方、具体的に図示されていないが、変形例によるモジュールフレーム200は、上面、下面および両側面が一体化した金属板材形態のモノフレームであり得る。つまり、U字型フレーム210と上部カバー220が互いに結合される構造ではなく、押出成形により製造されて上面、下面および両側面が一体化した構造であり得る。
【0061】
エンドプレート400は、モジュールフレーム200の開放された互いに対応する両側(y軸方向)に位置して電池セル積層体120を覆うように形成され得る。このようなエンドプレート400は、外部の衝撃から電池セル積層体120およびその他電装品を物理的に保護することができる。
【0062】
一方、具体的に図示されていないが、電池セル積層体120とエンドプレート400の間にはバスバーが装着されるバスバーフレーム、および電気的絶縁のための絶縁カバーなどが位置することができる。
【0063】
本実施形態によるモジュールフレーム200は、モジュールフレーム200の底部210aからエンドプレート400を通過するように突出したモジュールフレーム突出部211を含むことができる。この時、モジュールフレーム突出部211の上面部と連結される冷却ポート500により冷媒がヒートシンク300に供給されたり排出され得る。つまり、本実施形態による電池モジュールは、ヒートシンク300に冷媒を供給したりヒートシンク300から冷媒を排出する冷却ポート500を含むことができる。
【0064】
具体的に、本実施形態による冷却ポート500は、ヒートシンク300に冷媒を供給する冷媒注入ポート500aと、ヒートシンク300から冷媒を排出する冷媒排出ポート500bを含み、冷媒注入ポート500aと冷媒排出ポート500bは後述するパック冷媒供給管およびパック冷媒排出管とそれぞれ連結され得る。モジュールフレーム突出部211は、モジュールフレーム200一側で互いに離隔して位置する第1モジュールフレーム突出部と第2モジュールフレーム突出部を含むことができ、冷媒注入ポート500aは前記第1モジュールフレーム突出部の上に配置され、冷媒排出ポート500bは前記第2モジュールフレーム突出部の上に配置され得る。
【0065】
以下、本実施形態によるヒートシンクについて具体的に説明する。
【0066】
図4および
図5を再び参照すると、モジュールフレーム200の底部210aは、ヒートシンク300の上部プレートを構成し、ヒートシンク300の陥没部340とモジュールフレーム200の底部210aが冷媒の流路を形成することができる。
【0067】
具体的に、ヒートシンク300は、モジュールフレーム200の下部に形成され得る。このようなヒートシンク300は、ヒートシンク300の骨格を形成し、モジュールフレーム200の底部210aに溶接などにより直接接合される下部プレート310、および冷媒が流動する経路である陥没部340を含むことができる。また、ヒートシンク300はヒートシンク300の一辺からモジュールフレーム突出部211が位置した部分に突出したヒートシンク突出部300Pを含むことができる。つまり、陥没部340が二つのヒートシンク突出部300Pまでつながり得るが、二つのヒートシンク突出部300Pはそれぞれ冷媒が流入される部分と冷媒が排出する部分であり得る。このためにヒートシンク突出部300Pは、冷却ポート500が形成されたモジュールフレーム突出部211と対応するように位置することができる。
【0068】
ヒートシンク突出部300Pとモジュールフレーム突出部211は互いに溶接などの方法により直接接合され得る。
【0069】
ヒートシンク300の陥没部340は、下部プレート310が下側に陥没形成された部分に該当する。陥没部340は、冷媒流路が伸びる方向を基準として垂直にxz平面やyz平面で切断した断面がU字型である管であり得、前記U字型である管の開放された上側に底部210aが位置することができる。ヒートシンク300の下部プレート310が底部210aと接しながら、陥没部340と底部210aの間の空間が冷媒が流動する領域、つまり、冷媒の流路となる。これによって、モジュールフレーム200の底部210aが前記冷媒と直接接触することができる。
【0070】
ヒートシンク300の陥没部340の製造方法に特別な制限はないが、板状型のヒートシンク300に対して陥没形成された構造を設けることによって、上側が開放されたU字型陥没部340を形成することができる。
【0071】
このような陥没部340は、前述したとおり、ヒートシンク突出部300Pのうちの一つから他の一つにつながり得る。冷媒注入ポート500aを通じて供給された冷媒は、前記第1モジュールフレーム突出部とヒートシンク突出部300Pの間を経て陥没部340と底部210aの間の空間に最初流入される。その後、冷媒は陥没部340に沿って移動し、前記第2モジュールフレーム突出部とヒートシンク突出部300Pの間を経て冷媒排出ポート500bを通じて排出される。
【0072】
一方、図示していないが、
図4のモジュールフレーム200の底部210aと電池セル積層体120の間に熱伝導性樹脂(Thermal resin)を含む熱伝導性樹脂層が位置することができる。前記熱伝導性樹脂層は、熱伝導性樹脂(Thermal resin)を底部210aに塗布し、塗布された熱伝導性樹脂が硬化して形成され得る。
【0073】
前記熱伝導性樹脂は、熱伝導性接着物質を含むことができ、具体的にシリコン(Silicone)素材、ウレタン(Urethan)素材およびアクリル(Acrylic)素材のうちの少なくとも一つを含むことができる。前記熱伝導性樹脂は、塗布時には液状であるが、塗布後に硬化して電池セル積層体120を構成する一つ以上の電池セル110を固定する役割を果たすことができる。また、熱伝導特性に優れて電池セル110で発生した熱を迅速に電池モジュールの下側に伝達することができる。
【0074】
反面、本実施形態による電池モジュール100は、モジュールフレーム200とヒートシンク300の冷却一体型構造を実現して、冷却性能をより向上させることができる。モジュールフレーム200の底部210aがヒートシンク300の上部プレートに対応する役割を果たすことによって冷却一体型構造を実現することができる。直接冷却による冷却効率が上昇し、ヒートシンク300がモジュールフレーム200の底部210aと一体化した構造を通じて電池モジュール100、および電池モジュール100が装着された電池パック上の空間活用率をより向上させることができる。
【0075】
具体的に、電池セル110で発生した熱が電池セル積層体120と底部210aの間に位置する熱伝導性樹脂層(図示せず)、モジュールフレーム200の底部210a、冷媒を経て電池モジュール100の外部に伝達され得る。従来の不要な冷却構造を除去することによって、熱伝達経路が単純化され、各層の間のエアーギャップを減らすことができるため、冷却効率や性能が増大することができる。特に、底部210aがヒートシンク300の上部プレートで構成されて、底部210aが直ちに冷媒と接触するため、冷媒を通じたより直接的な冷却が可能であるという長所がある。従来は
図2に示したように底部31と冷媒の間に熱伝達部材50およびヒートシンク60の上部構成が位置して冷却効率が落ちたものとは比較され得る。
【0076】
また、不要な冷却構造の除去を通じて電池モジュール100の高さが減少して、原価節減が可能であり、空間活用度を高めることができる。なお、電池モジュール100がコンパクトに配置され得るため、電池モジュール100を多数含む電池パックの容量や出力を増大させることができる。
【0077】
一方、モジュールフレーム200の底部210aは、ヒートシンク300のうち、陥没部340が形成されていない下部プレート310部分と溶接を通じて接合され得る。本実施形態は、モジュールフレーム200の底部210aとヒートシンク300の冷却一体型構造を通じて、前述した冷却性能の向上だけでなく、モジュールフレーム200に収容された電池セル積層体120の荷重を支持し、電池モジュール100の剛性を補強する効果を有することができる。それだけでなく、下部プレート310とモジュールフレーム200の底部210aは、溶接接合などを通じて密封されることによって、下部プレート310内側に形成された陥没部340で冷媒が漏洩なしに流動することができる。
【0078】
効果的な冷却のために、
図5に示されているように、モジュールフレーム200の底部210aに対応する全領域にわたって陥没部340が形成されることが好ましい。このために、陥没部340は、少なくとも一回曲がって一側から他側につながり得る。特に、モジュールフレーム200の底部210aに対応する全領域にわたって陥没部340が形成されるために、陥没部340は数回曲がることが好ましい。モジュールフレーム200の底部210aに対応する全領域にわたって形成された冷媒流路の開始点から終了点まで冷媒が移動することによって、電池セル積層体120の全領域に対する効率的な冷却が行われ得る。
【0079】
一方、前記冷媒は、冷却のための媒介物として、特別な制限はないが、冷却水であり得る。
【0080】
以下、
図6および
図7を参照して本発明の一実施形態による電池パックについて説明する。
【0081】
図6は本発明の一実施形態による電池パックを示す分解斜視図である。
図7は
図6の電池パックに含まれているパック冷媒管アセンブリーおよびパック冷媒管ハウジングを示す分解斜視図である。
【0082】
図6および
図7を参照すると、本発明の一実施形態による電池パック1000は、電池セルを含む複数の電池モジュール100、電池モジュール100を収納するパックフレーム1100、電池モジュール100と連結されたパック冷媒管アセンブリー600、およびパック冷媒管アセンブリー600を収納するパック冷媒管ハウジング700を含む。
【0083】
図4を
図6および
図7と共に参照すると、本実施形態において、電池パック1000に含まれている電池モジュール100は、電池セル110が積層される方向に二列に配置され、電池セル110が積層される方向と垂直な方向に互いに向き合う第1電池モジュールと第2電池モジュールを含む。前記第1電池モジュールと前記第2電池モジュールは、
図6で左右に互いに離隔している電池モジュール100であり得る。前記第1電池モジュールと前記第2電池モジュールの間にパック冷媒管アセンブリー600が配置され得る。
【0084】
本実施形態において、パック冷媒管アセンブリー600は、互いに隣接した電池モジュール100の間に配置される。パック冷媒管アセンブリー600が配置された互いに隣接した電池モジュール100の間の空間には、
図6に示されているように互いに隣接した電池モジュール100のそれぞれに形成された冷却ポート500が全て配置され得る。この時、互いに隣接した電池モジュール100のうち、いずれか一つの電池モジュールに形成された冷媒注入ポート500aと他の一つの電池モジュール100に形成された冷媒排出ポート500bとが互いに向き合って配置され得る。
【0085】
パック冷媒管アセンブリー600は、パック冷媒管610、およびパック冷媒管610と冷却ポート500を連結する連結ポート620を含むことができる。
【0086】
パック冷媒管610は、インレット720aおよびアウトレット730aと連結されたメインパック冷媒管611、およびメインパック冷媒管611と電池モジュール100の間を連結するサブパック冷媒管612を含むことができる。特に、サブパック冷媒管612は連結ポート620を通じて電池モジュール100と連結され得る。また、サブパック冷媒管612は互いに交差して伸び得る。交差したサブパック冷媒管612のうちの一つはサブパック冷媒供給管612aであり、他の一つはサブパック冷媒排出管612bであり得る。
【0087】
本実施形態によるパック冷媒管610が前記のような配置構造を有することによって、電池パック1000内で電池モジュール100と冷却一体型構造を実現することができる。これによって、空間活用率を高めると同時に冷却効率も向上させることができる。このようなパック冷媒管610の配置構造を有することができるように、交差したサブパック冷媒供給管612aの高さとサブパック冷媒排出管612bの高さとは互いに異なり得る。サブパック冷媒供給管612aの高さとサブパック冷媒排出管612bの高さとが互いに異なる部分は一部であり得る。
【0088】
一方、メインパック冷媒管611は、メインパック冷媒供給管611aとメインパック冷媒排出管611bを含むことができる。メインパック冷媒供給管611aはサブパック冷媒供給管612aと連結され、メインパック冷媒排出管611bはサブパック冷媒排出管612bと連結され得る。
【0089】
図8は本発明の一実施形態による電池モジュール100、パック冷媒管610、パック冷媒管ハウジング700および第2ガスケット920のそれぞれの一部を示す斜視図である。
【0090】
図6乃至
図8を参照すると、連結ポート620は、冷却ポート500とパック冷媒管610を連結する。前述したとおり、冷却ポート500は、冷媒注入ポート500aと冷媒排出ポート500bを含むことができ、パック冷媒管610は、サブパック冷媒供給管612aとサブパック冷媒排出管612bを含むことができる。
【0091】
この時、連結ポート620は、冷媒注入ポート500aとサブパック冷媒供給管612aの間および冷媒排出ポート500bとサブパック冷媒排出管612bの間をそれぞれ連結することができる。連結ポート620は、複数の電池モジュール100に冷媒を供給する各冷媒注入ポート500aおよび複数の電池モジュール100から冷媒を排出する各冷媒排出ポート500bのそれぞれに連結されている。
【0092】
パック冷媒管ハウジング700は、パック冷媒管アセンブリー600を収容する。複数の電池モジュール100は格子状に配置され、パック冷媒管アセンブリー600およびパック冷媒管ハウジング700は電池モジュール100の間に配置され得る。この時、サブパック冷媒管612はメインパック冷媒管611の一端からメインパック冷媒管611の長さ方向と垂直な両方向にそれぞれ延長され、パック冷媒管ハウジング700はメインパック冷媒管611およびサブパック冷媒管612が延長された部分に沿ってつながり得る。
【0093】
一方、前述したとおり、メインパック冷媒管611はインレット720aおよびアウトレット730aと連結され得る。パック冷媒管ハウジング700は、インレット720aおよびアウトレット730aと対応する所にそれぞれ形成されたインレット連結部720およびアウトレット連結部730を含むことができる。インレット連結部720およびアウトレット連結部730は、インレット720aおよびアウトレット730aが挿入され得るように貫通した部分を含むことができる。
【0094】
電池パック1000は、電気自動車、ハイブリッドなどの運送手段に適用され得るが、組立不良や運行中の事故などの原因により冷却水などの冷媒が漏洩する状況が発生することがある。このように漏洩した冷媒は電池パック1000を構成する多数の部品内部に侵入して火災や爆発の原因になることがある。本実施形態によると、パック冷媒管ハウジング700はパック冷媒管アセンブリー600の底面および側面を覆うように形成されることによって、パック冷媒管アセンブリー600から漏れ出た冷媒がパック冷媒管ハウジング700内部に留まるようにし、電池パック1000内の他の部品に漏れ出た冷媒が侵入する現象を防止することができる。この時、パック冷媒管ハウジング700が漏れ出た冷媒を最大限多く収容できるように複数の電池モジュール100の間の空間を活用してパック冷媒管ハウジング700の容積を最大限確保することが好ましい。
【0095】
パック冷媒管ハウジング700の開放された上部はハウジングカバー700Cが覆うことができる。これによって、パック冷媒管アセンブリー600から漏れ出た冷媒がパック冷媒管ハウジング700の上側開放空間に漏れ出る現象を防止することができる。
【0096】
パック冷媒管ハウジング700とハウジングカバー700Cの間には、第1ガスケット910が位置することができる。第1ガスケット910はパック冷媒管ハウジング700とハウジングカバー700Cの間を密封する。第1ガスケット910はパック冷媒管ハウジング700の上端縁部に沿って形成され得る。ハウジングカバー700Cはパック冷媒管ハウジング700の上端縁部に沿って形成された第1ガスケット910と結合して、パック冷媒管ハウジング700の上側部に冷媒が漏れ出る現象を遮断することができる。
【0097】
以下、
図8乃至
図11を参照して、本発明の一実施形態による冷却ポートと連結ポート間の連結関係および第2ガスケットの配置および形態について詳細に説明する。
【0098】
図9は本実施形態による連結ポートと冷却ポートを示す部分図面である。
図10は本発明の一実施形態によるパック冷媒管ハウジングの底面が見えるように電池パックを上から下へ眺めた平面図である。
図11は
図6の切断線B-B’に沿って切断した部分を示す断面図である。特に、説明の便宜のために、
図9ではパック冷媒管ハウジングと第2ガスケットの図示を省略し、
図10ではハウジングカバーとパック冷媒管アセンブリーの図示を省略した。
【0099】
図8乃至
図11を参照すると、本実施形態によるパック冷媒管ハウジング700の底面には開口部710Pが形成され得る。このような開口部710Pが形成された部分に第2ガスケット920が結合され得る。
【0100】
具体的に、第2ガスケット920はモジュールフレーム突出部211とパック冷媒管ハウジング700の間に位置して、モジュールフレーム突出部211とパック冷媒管ハウジング700の間を密封することができる。この時、冷却ポート500はモジュールフレーム突出部211の上面部で第2ガスケット920および開口部710Pを上側で貫通してパック冷媒管ハウジング700の内部に突出することができる。連結ポート620は開口部710Pおよび第2ガスケット920を下側で貫通して冷却ポート500と結合することができる。
図8に示されているように、第2ガスケット920は、冷却ポート500や連結ポート620が貫通することができるように貫通した部分を含むことができる。
【0101】
一方、冷却ポート500は連結ポート620間の結合において、
図9に示されているように、冷却ポート500は連結ポート620の下側に挿入結合し、連結ポート620の下端はモジュールフレーム突出部211の上面部と接することができる。つまり、冷却ポート500が連結ポート620の内部に挿入される形態で、冷却ポート500と連結ポート620が結合され得る。前述したように、
図9では説明の便宜のためにパック冷媒管ハウジング700と第2ガスケット920の図示を省略しており、実際には
図8でのようにモジュールフレーム突出部211の上に第2ガスケット920とパック冷媒管ハウジング700が位置することができる。
【0102】
一方、冷却ポート500と連結ポート620の間にシーリング部材630が位置することができる。このようなシーリング部材630は環形態であり得、冷却ポート500と連結ポート620の間に挿嵌され得る。シーリング部材630が冷却ポート500に挿嵌されたまま、冷却ポート500と共に連結ポート620内部に挿入され得る。シーリング部材630は、冷却ポート500と連結ポート620の間の隙間を通じて冷媒が漏洩することを防止することができる。
【0103】
このようにパック冷媒管ハウジング700の内部に位置したパック冷媒管アセンブリー600と複数の電池モジュール100に冷媒を供給および排出する冷却ポート500が互いに連結されて冷媒を循環させなければならないため、パック冷媒管アセンブリー600と冷却ポート500の連結のために開口部710Pが必要である。また、本実施形態でのように第2ガスケット920が開口部710Pの外郭に形成されてパック冷媒管ハウジング700の底面と冷却ポート500が形成されたモジュールフレーム突出部211との間を密封することによって、パック冷媒管ハウジング700内部に集まった冷媒が開口部710Pを通じて漏れ出ることを防止することができる。つまり、パック冷媒管ハウジング700の下部に冷媒が漏れ出る現象を遮断することができる。
【0104】
一方、
図10および
図11を参照すると、パック冷媒管ハウジング700の底面には結合ホール710CHが形成され得る。結合ホール710CHには
図11に示されているように結合部材740が挿入され得る。結合部材740は結合ホール710CHに挿入されてパック冷媒管ハウジング700とパックフレーム1100を結合することができる。結合部材740と結合ホール710CHを通じてパック冷媒管ハウジング700をパックフレーム1100に固定させて安定した冷却構造を形成することができる。
【0105】
図11を再び参照すると、本実施形態によるパック冷媒管アセンブリー600の外郭には、パック冷媒管ハウジング700、ハウジングカバー700C、第1ガスケット910および第2ガスケット920を通じた冷媒水密構造が形成されている。したがって、パック冷媒管アセンブリー600を通じて、漏れ出た冷媒が電池パック内部部品に侵入できないようにする構造的装置が設けられると同時に、漏れ出てパック冷媒管ハウジング700に集まった冷媒をドレインバルブなどを利用して外部に排出するなどの方法で漏出冷媒をより効率的に管理することができる。
【0106】
以下、本発明の他の一実施形態によるドレインバルブが設けられたパック冷媒管ハウジングについて詳細に説明する。
【0107】
図12は本発明の他の一実施形態による電池パックを示す斜視図である。
図13は
図12の電池パックに含まれている電池モジュールとパック冷媒管アセンブリーの連結関係を示す部分斜視図である。
図13で説明の便宜のためにパック冷媒管ハウジングの図示は省略した。
図14は
図12の電池パックに含まれているパック冷媒管アセンブリーとパック冷媒管ハウジングを示す分解斜視図である。
【0108】
図4、
図12、
図13および
図14を参照すると、本発明の他の一実施形態による電池パック1000は、電池セルを含む複数の電池モジュール100、電池モジュール100を収納するパックフレーム1100、電池モジュール100と連結されたパック冷媒管アセンブリー600、およびパック冷媒管アセンブリー600を収納するパック冷媒管ハウジング700を含む。
【0109】
本実施形態によるパック冷媒管アセンブリー600は、パック冷媒管610、およびパック冷媒管610と冷却ポート500を連結する連結ポート620を含むことができる。パック冷媒管610は、パック冷媒供給管610aとパック冷媒排出管610bを含むことができる。ここで、パック冷媒供給管610aは前述したメインパック冷媒供給管とサブパック冷媒供給管を包括するものであり、パック冷媒排出管610bは前述したメインパック冷媒排出管とサブパック冷媒排出管を包括するものである。
【0110】
前述したとおり、電池モジュールは冷却ポート500を含み、冷却ポート500は互いに離隔して位置する冷媒注入ポート500aと冷媒排出ポート500bを含むことができる。冷媒注入ポート500aと冷媒排出ポート500bがそれぞれパック冷媒供給管610aとパック冷媒排出管610bに連結され得る。
【0111】
パック冷媒供給管610aを通じて電池モジュール100のヒートシンク300に冷媒を供給し、パック冷媒排出管610bを通じて電池モジュール100のヒートシンク300から冷媒を排出させることができる。
【0112】
この時、パック冷媒供給管610aが多数の電池モジュール100と連結されて冷媒を供給し、パック冷媒排出管610bが多数の電池モジュール100と連結されて冷媒を排出させることができる。詳細な内容は以下で再び後述する。
【0113】
図15は、
図12の切断線C-C’に沿って切断した部分を示す断面図である。特に、
図15はパック冷媒管とパック冷媒管ハウジングの断面を示す。
【0114】
図14および
図15を参照すると、前述したとおり、本実施形態による電池パック1000はパック冷媒管アセンブリー600を収納するパック冷媒管ハウジング700を含み、パック冷媒管ハウジング700はパック冷媒管アセンブリー600のパック冷媒管610に沿ってつながる。
【0115】
パック冷媒管ハウジング700は、上側が開放されたまま、パック冷媒供給管610aとパック冷媒排出管610bを含むパック冷媒管610を収容することができ、パック冷媒管ハウジング700の開放された上側をハウジングカバー700Cが覆うことができる。
【0116】
電池パック1000は、電気自動車、ハイブリッドなどの運送手段に適用され得るが、組立不良や運行中の事故などの原因で冷却水などの冷媒が漏洩する状況が発生することがある。このように漏洩した冷媒は電池パック1000を構成する複数の部品内部に侵入して火災や爆発の原因になることがある。そこで、本実施形態による電池パック1000は、パック冷媒管アセンブリー600を収納するパック冷媒管ハウジング700を備えることによって、漏洩した冷媒がパック冷媒管ハウジング700の底面に集まり、電池パック1000内の他の部品に侵入できないようにした。この時、パック冷媒管ハウジング700が冷媒を効果的に集めることができるようにパック冷媒管ハウジング700がその底面に垂直な方向への深さが深く形成されることが好ましい。
【0117】
一方、パック冷媒供給管610aとパック冷媒排出管610bでの連結ポート620は、パック冷媒管ハウジング700の開口部を貫通してそれぞれ冷媒注入ポート500aおよび冷媒排出ポート500bと連結され得る。つまり、パック冷媒管ハウジング700の底面には、連結ポート620が冷媒注入ポート500aや冷媒排出ポート500bと連結されるように、多数の開口部が形成され得る。また、前記開口部を通じた漏洩を防止するために前記開口部と対応する第2ガスケット920が設けられることが好ましい。このような開口部710P(
図8または
図10参照)と第2ガスケット920は前記で
図8乃至
図10などを参照して詳細に説明したため、それ以上の説明は省略する。
【0118】
図16の(a)と(b)は
図15の「D」で表示した領域を互いに異なる角度で眺めた部分図面である。
【0119】
図14、
図15および
図16の(a)と(b)を参照すると、本実施形態による電池パック1000は、開閉が可能な構造のドレインバルブ(Drain valve)800を含むことができ、このようなドレインバルブ800はパック冷媒管ハウジング700の底面に形成され得る。
【0120】
パック冷媒管ハウジング700に第1排出口700Hが形成され得、複数の電池モジュール100を収納するパックフレーム1100に第2排出口1100Hが形成され得、ドレインバルブ800が第1排出口700Hと第2排出口1100Hを連結することができる。
【0121】
一方、ドレインバルブ800は、第1排出口700Hと第2排出口1100Hを連結する連結管811が形成されたスペーサ810、および連結管811に挿入されるドレインプラグ820を含むことができる。スペーサ810とドレインプラグ820の構成を通じてドレインバルブ800は開閉が可能な構造を形成することができる。
【0122】
具体的に、スペーサ810の連結管811は、第1排出口700H方向の第1連結管811aと、第2排出口1100H方向の第2連結管811bを含むことができ、第1連結管811aが第2連結管811bより内径が小さくてもよい。ドレインプラグ820は第1連結管811aの内径と対応する直径を有する挿入部821、および第2連結管811bの内径と対応する直径を有する固定部822を含むことができる。
【0123】
ドレインプラグ820の挿入部821がスペーサ810の第1連結管811aに挿入されて、ドレインバルブ800が閉鎖され得、パック冷媒管610から漏洩した冷媒がパック冷媒管ハウジング700の底面に集まることができる。また、固定部822が第1連結管811aに挿入されずにかかることによって、ドレインプラグ820がパック冷媒管ハウジング700内に入ることを防止することができる。
【0124】
ドレインバルブ800は、スペーサ810とドレインプラグ820の間に位置したシーリング環830をさらに含むことができる。具体的に、シーリング環830が挿入部821に挿嵌された後、第1連結管811aと第2連結管811bが形成する段差と固定部822の間に位置することができる。シーリング環830を設けることによって、挿入部821が第1連結管811aに挿入された状態で、その間の隙間を通じて冷媒が漏洩することを防止することができる。
【0125】
一方、
図14を参照すると、本実施形態による電池パック1000は、パック冷媒管ハウジング700に収容された漏出感知センサー900をさらに含むことができる。特に、漏出感知センサー900は、パック冷媒管ハウジング700の底面につながり、パック冷媒管ハウジング700の底面に集まった冷媒を感知することができる。パック冷媒管アセンブリー600から冷媒の漏洩が発生すると、漏洩した冷媒はパック冷媒管ハウジング700の底面に集まる。漏出感知センサー900が前記漏洩した冷媒を感知し、信号を送ることができる。このような信号によって、ドレインプラグ820をスペーサ810から取り出して、冷媒を第1排出口700Hおよび第2排出口1100Hを通じてパックフレーム1100の外部に排出させることができる。つまり、本実施形態によると、パック冷媒管ハウジング700を通じてパック冷媒管アセンブリー600から漏洩した冷媒が電池パック1000内の他の部品に侵入できないようにしながら、ドレインバルブ800と漏出感知センサー900を通じて漏洩した冷媒を状況によって電池パック1000の外部に排出させることができる。前記過程によって冷媒の漏洩が電池パック1000の火災や爆発につながることを防止することができる。
【0126】
図17および
図18はそれぞれ本発明の一実施形態による電池パックを示す平面図である。
【0127】
まず、
図4、
図13および
図17を参照すると、本実施形態による電池パック1000に含まれている複数の電池モジュール100は、電池セル110が積層される方向に二列に配置され、電池セル110が積層される方向と垂直な方向に互いに向き合う第1電池モジュール100aと第2電池モジュール100bを含むことができる。第1電池モジュール100aと第2電池モジュール100bは
図17に示されているように、左右に互いに離隔している電池モジュールであり得る。第1電池モジュール100aと第2電池モジュール100bの間に冷媒注入ポート500aと冷媒排出ポート500bが配置され得る。これによって、パック冷媒管アセンブリー600のパック冷媒管610も第1電池モジュール100aと第2電池モジュール100bの間に配置され得る。また、互いに向き合う電池モジュール100のうち第1電池モジュール100aに形成された冷媒注入ポート500aと第2電池モジュール100bに形成された冷媒排出ポート500bが、互いに向き合って配置され得る。
図13にも互いに向き合う電池モジュール100において、冷媒注入ポート500aと冷媒排出ポート500bが互いに向き合うように配置された様子が示されている。
【0128】
パック冷媒供給管610aとパック冷媒排出管610bは互いに交差して伸びることができる。このような配置構造を有することによって、複数の電池モジュール100との冷却構造の一体型構造を実現して空間活用率を高め、同時に冷却効率も向上させることができる。言い換えると、第1電池モジュール100aに形成された冷媒注入ポート500aと第2電池モジュール100bに形成された冷媒排出ポート500bとを互いに向き合うように配置した後、パック冷媒供給管610aとパック冷媒排出管610bが互いに交差しながら、パック冷媒供給管610aは冷媒注入ポート500aと連結され、パック冷媒排出管610bは冷媒排出ポート500bと連結される。一つのパック冷媒供給管610aと一つのパック冷媒排出管610bがそれぞれ多数の電池モジュール100と連結され得るように構成した。これによって、不要な空間浪費なしに多数の電池モジュール100とパック冷媒管610を効率的に配置することができる。
【0129】
このようなパック冷媒管610の配置構造を有することができるように、パック冷媒供給管610aの高さとパック冷媒排出管610bの高さとは互いに異なり得る。パック冷媒供給管610aの高さとパック冷媒排出管610bの高さとが互いに異なる部分は一部であり得る。
【0130】
図5で説明した電池モジュール100に含まれているモジュールフレーム突出部211は、エンドプレート400を通過するように延長形成され、モジュールフレーム突出部211は、パック冷媒管610が配置された互いに隣接した電池モジュール100の間の空間に位置することができる。
図4で説明したヒートシンク300は、ヒートシンク300の一辺からモジュールフレーム突出部211が位置した部分に突出したヒートシンク突出部300Pを含み、ヒートシンク突出部300Pとモジュールフレーム突出部211は互いに接合され得る。この時、ヒートシンク突出部300Pとモジュールフレーム突出部211は溶接などの方法により直接接合され得る。
【0131】
次に、
図4、
図13および
図18を参照すると、本実施形態による複数の電池モジュール100は、電池セル110が積層される方向に二列に配置され、電池セル110が積層される方向と垂直な方向に互いに向き合う第1電池モジュール100aと第2電池モジュール100bを含むことができる。第1電池モジュール100aと第2電池モジュール100bの間に冷媒注入ポート500aと冷媒排出ポート500bが配置され得る。
【0132】
この時、パック冷媒管610は、第1電池モジュール100aと第2電池モジュール100bの間に位置しながら一方向に沿ってつながり得、冷媒の供給を受け、また排出するために、その一部が前記一方向と垂直な方向に沿って隣接した電池モジュールの間につながり得る。つまり、
図7で説明したように、パック冷媒管610はメインパック冷媒管611およびメインパック冷媒管611の長さ方向と垂直な両方向にそれぞれ延長されたサブパック冷媒管612を含むことができる。
【0133】
これによって、パック冷媒管ハウジング700は、第1電池モジュール100aと第2電池モジュール100bの間で一方向に沿ってつながる第1部分700a、および前記一方向と垂直な方向に沿って隣接した電池モジュールの間につながる第2部分700bを含むことができる。つまり、
図18でのように上から眺めた時、第1部分700aと第2部分700bを含むパック冷媒管ハウジング700はT字形構造を形成することができる。第1部分700aにはサブパック冷媒管612(
図7参照)が収納され、第2部分700bにはメインパック冷媒管611(
図7参照)が収納される。
【0134】
一方、
図4を再び参照すると、本実施形態によるヒートシンク300の陥没部340には突出パターン340Dが形成され得る。本実施形態による電池セル積層体120のように積層される電池セルの個数が従来に比べて多く増える大面積の電池モジュールの場合、冷媒流路の幅がより広く形成され得るため、温度偏差がより激しくなることがある。大面積の電池モジュールでは、既存に一つの電池モジュール内にほぼ12個乃至24個の電池セルが積層された場合に比べてほぼ32個乃至48個の電池セルが一つの電池モジュール内に積層されている場合を含むことができる。このような場合、本実施形態による突出パターン340Dは、冷却流路の幅を実質的に縮小させる効果を発生させて圧力降下を最小化し、同時に冷媒流路幅間の温度偏差を減らすことができる。したがって、均一な冷却効果を実現することができる。
【0135】
本実施形態で前、後、左、右、上、下のような方向を示す用語が使用されているが、このような用語は説明の便宜のためのものに過ぎず、対象となる事物の位置や観測者の位置などにより変わり得る。
【0136】
前述した本実施形態による一つまたはそれ以上の電池モジュールは、BMS(Battery Management System)、BDU(Battery Disconnect Unit)、冷却システムなどの各種制御および保護システムと共に装着されて電池パックを形成することができる。
【0137】
前記電池モジュールや電池パックは、多様なデバイスに適用され得る。具体的には、電気自転車、電気自動車、ハイブリッドなどの運送手段やESS(Energy Storage System)に適用され得るが、これに制限されず、二次電池を使用することができる多様なデバイスに適用可能である。
【0138】
以上で本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の多様な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0139】
200:モジュールフレーム
211:モジュールフレーム突出部
300:ヒートシンク
500:冷却ポート
600:パック冷媒管アセンブリー
610:パック冷媒管
620:連結ポート
700:パック冷媒管ハウジング
800:ドレインバルブ
900:漏出感知センサー
1000:電池パック
1100:パックフレーム
【国際調査報告】