(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-28
(54)【発明の名称】上りリンク伝送リソースの選択方法及び端末
(51)【国際特許分類】
H04W 72/10 20090101AFI20221221BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20221221BHJP
H04W 72/12 20090101ALI20221221BHJP
【FI】
H04W72/10
H04W72/04 132
H04W72/04 111
H04W72/12 150
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022523898
(86)(22)【出願日】2020-12-03
(85)【翻訳文提出日】2022-04-22
(86)【国際出願番号】 CN2020133515
(87)【国際公開番号】W WO2021110080
(87)【国際公開日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】201911236410.5
(32)【優先日】2019-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】鮑 ▲ウェイ▼
(72)【発明者】
【氏名】呉 ▲ユー▼民
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067JJ17
(57)【要約】
本発明の実施例は、上りリンク伝送リソースの選択方法及び端末を提供する。この方法は、M個の搬送波上の少なくとも一つのPUSCHリソースの優先度がN個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことを含み、そのうち、M個の搬送波上のPUSCHリソースは、N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突し、M個の搬送波とN個の搬送波は、同一のセルグループに属し、MとNは自然数であり、Mは1よりも大きく、Nは1以上である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に用いられる上りリンク伝送リソースの選択方法であって、
M個の搬送波上の少なくとも一つのPUSCHリソースの優先度がN個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことを含み、
そのうち、前記M個の搬送波上のPUSCHリソースは、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突し、前記M個の搬送波と前記N個の搬送波は、同一のセルグループに属し、MとNは自然数であり、Mは1よりも大きく、Nは1以上である、上りリンク伝送リソースの選択方法。
【請求項2】
M個の搬送波上の少なくとも一つのPUSCHリソースの優先度がN個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、
M個の搬送波上のPUSCHリソースとN個の搬送波上のPUCCHリソースのうち、優先度の最も高いのが少なくとも一つのPUSCHリソースであれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前述した、M個の搬送波上のPUSCHリソースとN個の搬送波上のPUCCHリソースのうち、優先度の最も高いのが前記M個の搬送波上の少なくとも一つのPUSCHリソースであれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、
第一のPUSCHリソースの優先度が前記N個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことを含み、
そのうち、前記第一のPUSCHリソースは、M個の搬送波上のPUSCHリソースのうちの優先度の最も高いPUSCHリソースであり、前記N=1である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前述した、M個の搬送波上のPUSCHリソースとN個の搬送波上のPUCCHリソースのうち、優先度の最も高いのが前記M個の搬送波上の少なくとも一つのPUSCHリソースであれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、
第一のPUSCHリソースの優先度が第一のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことを含み、
そのうち、前記第一のPUSCHリソースは、前記M個の搬送波上のPUSCHリソースのうちの優先度の最も高いPUSCHリソースであり、前記第一のPUCCHリソースは、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースのうちの優先度の最も高いPUCCHリソースであり、前記Nは1よりも大きい、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記端末が前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突するPUSCHリソースで上りリンク送信を行わないこと、
又は、
前記端末が第一の搬送波上のPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行えば、前記端末が前記第一の搬送波以外の他の搬送波上のPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことをさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前述した、N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、
前記N個の搬送波上のPUCCHリソースから、優先度の最も高いPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことと、
前記N個の搬送波のうちのO個の搬送波上のPUCCHリソースから一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うこととのうちのいずれか一つを含み、前記O個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度は、いずれもPUSCHリソースの優先度よりも高く、そのうち、Oは1以上であり、且つOはN以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前述した、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、
前記M個の搬送波上のPUSCHリソースを使用して上りリンク送信を行い、そのうち、前記M個の搬送波のうちの各搬送波上の使用可能なPUSCHリソースが1つを超えないこと、
又は、
前記M個の搬送波上のPUSCHリソースから少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、前記少なくとも二つのPUSCHリソースには伝送されるべきデータがマッピングされること、
又は、
前記M個の搬送波上のPUSCHリソースから前記PUCCHリソースよりも優先度の低い少なくとも一つのPUSCHリソースを選択してデータ伝送を行うことを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも二つのPUSCHリソースには前記PUCCHリソースよりも優先度の低いPUSCHリソースを含めることが許可される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
一つのセル上で複数のPUSCHリソースが時間的に部分的にオーバーラップすれば、前記セル上で一つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行う、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記PUCCHリソースは、スケジューリングリクエストSRを運ぶためのものであり、前記PUCCHリソースの優先度は、前記SRをトリガーするメディアアクセスコントロール制御要素MAC CEの優先度に応じて決定され、そのうち、前記MAC CEの優先度は、プロトコルによって約定され、又はネットワーク側によって配置される、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
端末であって、
M個の搬送波上の少なくとも一つのPUSCHリソースの優先度がN個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うための選択モジュールを含み、
そのうち、前記M個の搬送波上のPUSCHリソースは、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突し、前記M個の搬送波と前記N個の搬送波は、同一のセルグループに属し、MとNは自然数であり、Mは1よりも大きく、Nは1以上である、端末。
【請求項12】
前記選択モジュールはさらに、
M個の搬送波上のPUSCHリソースとN個の搬送波上のPUCCHリソースのうち、優先度の最も高いのが少なくとも一つのPUSCHリソースであれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うためのものである、請求項11に記載の端末。
【請求項13】
前記選択モジュールはさらに、
第一のPUSCHリソースの優先度が前記N個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うためのものであり、
そのうち、前記第一のPUSCHリソースは、M個の搬送波上のPUSCHリソースのうちの優先度の最も高いPUSCHリソースであり、前記N=1である、請求項12に記載の端末。
【請求項14】
前記選択モジュールはさらに、
第一のPUSCHリソースの優先度が第一のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うためのものであり、
そのうち、前記第一のPUSCHリソースは、前記M個の搬送波上のPUSCHリソースのうちの優先度の最も高いPUSCHリソースであり、前記第一のPUCCHリソースは、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースのうちの優先度の最も高いPUCCHリソースであり、前記Nは1よりも大きい、請求項12に記載の端末。
【請求項15】
前記選択モジュールはさらに、
前記端末が前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突するPUSCHリソースで上りリンク送信を行わないこと、
又は、
前記端末が第一の搬送波上のPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行えば、前記端末が前記第一の搬送波以外の他の搬送波上のPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことに用いられる、請求項11~14のいずれか1項に記載の端末。
【請求項16】
前述した、N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、
前記N個の搬送波上のPUCCHリソースから、優先度の最も高いPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことと、
前記N個の搬送波のうちのO個の搬送波上のPUCCHリソースから一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うこととのうちのいずれか一つを含み、前記O個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度は、いずれもPUSCHリソースの優先度よりも高く、そのうち、Oは1以上であり、且つOはN以下である、請求項11~15のいずれか1項に記載の端末。
【請求項17】
前述した、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、
前記M個の搬送波上のPUSCHリソースを使用して上りリンク送信を行い、そのうち、前記M個の搬送波のうちの各搬送波上の使用可能なPUSCHリソースが1つを超えないこと、
又は、
前記M個の搬送波上のPUSCHリソースから少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、前記少なくとも二つのPUSCHリソースには伝送されるべきデータがマッピングされること、
又は、
前記M個の搬送波上のPUSCHリソースから前記PUCCHリソースよりも優先度の低い少なくとも一つのPUSCHリソースを選択してデータ伝送を行うことを含む、請求項11~16のいずれか1項に記載の端末。
【請求項18】
前記少なくとも二つのPUSCHリソースには前記PUCCHリソースよりも優先度の低いPUSCHリソースを含めることが許可される、請求項11に記載の端末。
【請求項19】
一つのセル上で複数のPUSCHリソースが時間的に部分的にオーバーラップすれば、前記セル上で一つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行う、請求項11に記載の端末。
【請求項20】
前記PUCCHリソースは、スケジューリングリクエストSRを運ぶためのものであり、前記PUCCHリソースの優先度は、前記SRをトリガーするメディアアクセスコントロール制御要素MAC CEの優先度に応じて決定され、そのうち、前記MAC CEの優先度は、プロトコルによって約定され、又はネットワーク側によって配置される、請求項11~17のいずれか1項に記載の端末。
【請求項21】
端末であって、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラムとを含み、前記プログラムが前記プロセッサによって実行される時、請求項1~10のいずれか1項に記載の上りリンク伝送リソースの選択方法のステップを実現させる、端末。
【請求項22】
コンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、請求項1~10のいずれか1項に記載の上りリンク伝送リソースの選択方法のステップを実現させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年12月5日に中国で提出された中国特許出願番号No.201911236410.5の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
本発明の実施例は、通信技術分野に関し、具体的には上りリンク伝送リソースの選択方法及び端末に関する。
【背景技術】
【0002】
長期的進化(Long Term Evolution、LTE)とニューラジオ(New Radio、NR)では、端末(例えば、ユーザ機器(User Equipment、UE))は、物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)と物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)という二種類のチャネルを使用して上りリンクデータを送信できる。
【0003】
例えば、UEには搬送波アグリゲーション(Carrier aggregation、CA)が配置されて、UEには同一のセルグループの複数の搬送波上でPUSCHとPUCCHがそれぞれ割り当てられている場合であれば、前記PUSCHとPUCCHの時間位置は完全に又は部分的にオーバーラップする。UEの能力に制限されるため、一部のUEは、同時にPUSCHとPUCCHリソース上で信号送信を行うことができず、さらにいくつかのUEは、同時に同一のセル(Cell)上のPUSCHとPUCCHリソースを使用して信号送信を行うことができない。現在、UEは、優先度に基づいて上りリンクリソースの選択を行う。衝突する各リソースの優先度順序は以下のとおりであるとする。
【0004】
PUSCH@Cell1>PUCCH@Cell1>PUSCH@Cell2
UEがまずPUCCH@Cell1とPUSCH@Cell2の優先度を比較すれば、PUCCH@Cell1の優先度がPUSCH@Cell2の優先度よりも高いため、PUSCH@Cell2が送信できず、次にPUSCH@Cell1とPUCCH@Cell1の優先度を比較すれば、PUSCH@Cell1の優先度がPUCCH@Cell1の優先度よりも高いため、PUCCH@Cell1が送信できず、最後に、UEがPUSCH@Cell1上でのみ上りリンク送信を行うことにより、リソースが無駄になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例は、PUSCHリソースの利用率が低いという問題を解決するための上りリンク伝送リソースの選択方法及び端末を提供することを目的する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第一の方面によれば、本発明の実施例は、端末に用いられる上りリンク伝送リソースの選択方法を提供する。前記方法は、
M個の搬送波上のPUSCHリソースとN個の搬送波上のPUCCHリソースのうち、優先度の最も高いのが少なくとも一つのPUSCHリソースであれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことを含み、
そのうち、前記M個の搬送波上のPUSCHリソースは、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突し、前記M個の搬送波と前記N個の搬送波は、同一のセルグループに属し、MとNは自然数であり、Mは1よりも大きく、Nは1以上である。
【0007】
第二の方面によれば、本発明の実施例は、端末をさらに提供する。前記端末は、
M個の搬送波上のPUSCHリソースとN個の搬送波上のPUCCHリソースのうち、優先度の最も高いのが前記M個の搬送波上のPUSCHリソースのうちの少なくとも一つのPUSCHリソースであれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うための選択モジュールを含み、
そのうち、前記M個の搬送波上のPUSCHリソースは、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突し、前記M個の搬送波と前記N個の搬送波は、同一のセルグループに属し、MとNは自然数であり、Mは1よりも大きく、Nは1以上である。
【0008】
第三の方面によれば、本発明の実施例は、端末をさらに提供する。前記端末は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラムとを含み、前記プログラムが前記プロセッサによって実行される時、第一の方面に記載の上りリンク伝送リソースの選択方法のステップを実現させる。
【0009】
第四の方面によれば、本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上述した上りリンク伝送リソースの選択方法のステップを実現させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施例では、複数の搬送波上のPUSCHリソースは、一つ又は複数の搬送波上のPUCCHリソースと衝突し、PUSCHリソースの優先度が最も高ければ(例えば、PUSCHリソースの最も高い優先度がPUCCHリソースの最も高い優先度に等しいことを含む)、複数の搬送波上のPUSCHリソースを介して上りリンク送信を行うことができ、これにより、PUSCHリソースの利用率を効果的に向上させることができる。
【0011】
以下の実施の形態の詳細な説明を読むことにより、他の様々な利点及び有益なところが当業者にとって明らかになるであろう。添付図面は、好ましい実施の形態を示すためのものだけであり、本発明を限定するためのものであると見なされるべきではない。そして、添付図面全体では、同じ参照符号は同じ部材を示す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施例の無線通信システムのアーキティクチャ概略図である。
【
図2】本発明の実施例の上りリンク伝送リソースの選択方法のフローチャートである。
【
図3】本発明の実施例のPUSCHリソースとPUCCHリソースの配置概略図である。
【
図4】本発明の実施例の端末の概略図のその一である。
【
図5】本発明の実施例の端末の概略図のその二である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下は、本発明の実施例における添付図面を結び付けながら、本発明の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施例は、全部の実施例ではなく、本発明の一部の実施例である。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0014】
本出願の明細書及び特許請求の範囲における「含む」という用語及びその任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は機器は、必ずしも明瞭にリストアップされているそれらのステップ又はユニットに限らず、明瞭にリストアップされていない又はそれらのプロセス、方法、製品又は機器に固有の他のステップ又はユニットを含んでもよい。なお、明細書及び特許請求の範囲において使用された「及び/又は」は、接続された対象の少なくとも一つを表し、例えばA及び/又はBは、単独のA、単独のB、及びAとBとの組み合わせという三つのケースを含むことを表す。
【0015】
本発明の実施例では、「例示的」又は「例えば」などの用語は、例、例証、又は説明として表すために用いられる。本発明の実施例では、「例示的」又は「例えば」と記述される任意の実施例又は設計方案は、他の実施例又は設計方案より好ましいか、又はより優位性があると解釈されるべきではない。正確に言うと、「例示的」又は「例えば」などの用語を使用することは、関連概念を具体的な方式で示すことを意図する。
【0016】
本明細書で記述された技術は、長期的進化型(Long Time Evolution、LTE)/LTEの進化型(LTE-Advanced、LTE-A)システムに限らず、様々な無線通信システム、例えば、符号分割多重接続(Code Division Multiple Access、CDMA)、時分割多重接続(Time Division Multiple Access、TDMA)、周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Access、FDMA)、直交周波数分割多重接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、OFDMA)、単一搬送波周波数分割多重接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access、SC-FDMA)及び他のシステムに用いられてもよい。
【0017】
「システム」と「ネットワーク」という用語は、常に交換可能に使用されている。CDMAシステムは、CDMA2000、ユニバーサル地上ラジオアクセス(Universal Terrestrial Radio Access、UTRA)などのラジオ技術を実現してもよい。UTRAは、広帯域CDMA(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA)及び他のCDMA変形を含む。TDMAシステムは、グローバルモバイル通信システム(Global System for Mobile Communication、GSM)などのラジオ技術を実現してもよい。OFDMAシステムは、ウルトラモバイルブロードバンド(Ultra Mobile Broadband、UMB)、進化型UTRA(Evolution-UTRA、E-UTRA)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash-OFDMなどのラジオ技術を実現してもよい。UTRAとE-UTRAは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)の一部である。LTEとより高いレベルのLTE(例えば、LTE-A)は、E-UTRAを使用した新しいUMTSバージョンである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-A及びGSMは、「第三世代パートナーシッププロジェクト」(3rd Generation Partnership Project、3GPP)と称される組織からの文献に記述されている。CDMA2000とUMBは、「第三世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と称される組織からの文献に記述されている。本明細書で記述された技術は、以上に言及されたシステムとラジオ技術に用いられてもよく、他のシステムとラジオ技術に用いられてもよい。
【0018】
以下は、添付図面を結び付けながら、本発明の実施例を紹介する。本発明の実施例による上りリンク伝送リソースの選択方法及び端末は、無線通信システムに用いられてもよい。
図1を参照すると、
図1は、本発明の実施例による無線通信システムのアーキティクチャ概略図である。
図1に示すように、この無線通信システムは、ネットワーク機器11と端末12を含み、端末12は、UE12と表記されてもよく、端末12は、ネットワーク機器11と通信してもよい(シグナリングを伝送し、又はデータを伝送する)。実際の応用では、上記各機器間の接続は、無線接続であってもよいが、各機器間の接続関係を便利かつ直感的に表現するために、
図1では実線で示されている。
【0019】
本発明の実施例によるネットワーク機器11は、基地局であってもよく、この基地局は、一般的に使用される基地局であってもよく、進化型基地局(evolved node base station、eNB)であってもよく、5Gシステムにおけるネットワーク機器(例えば、次世代基地局(next generation node base station、gNB)又は送受信ポイント(transmission and reception point、TRP))などの機器であってもよい。
【0020】
本発明の実施例による端末12は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、超携帯型パーソナルコンピュータ(Ultra-Mobile Personal Computer、UMPC)、ネットブック又はパーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device、MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器などであってもよい。
【0021】
図2を参照すると、本発明の実施例は、上りリンク伝送リソースの選択方法を提供する。この方法の実行本体は、端末であってもよい。前記端末には搬送波アグリゲーション又は二重接続が配置されており、前記端末にはM個の搬送波上でPUSCHリソースが割り当てられており、N個の搬送波上でPUCCHリソースが割り当てられており、M個の搬送波上のPUSCHリソースは、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突し、M個の搬送波とN個の搬送波は、同一のセルグループに属し、MとNは自然数であり、Mは1よりも大きく、Nは1以上である。この方法は、ステップ201を含む。
【0022】
ステップ201、M個の搬送波上のPUSCHリソースとN個の搬送波上のPUCCHリソースのうち、優先度の最も高いのが少なくとも一つのPUSCHリソースであれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行う。
【0023】
例えば、Mは4に等しく、搬送波1、搬送波2、搬送波3及び搬送波4を含み、
搬送波1上のPUSCHリソースの優先度が最も高いとすると、優先度の最も高いのが少なくとも一つのPUSCHリソースであることは、優先度の最も高いのが搬送波1上のPUSCHリソースであることであってもよく、
搬送波1と搬送波2上のPUSCHリソースの優先度が最も高いとすると、優先度の最も高いのが少なくとも一つのPUSCHリソースであることは、優先度の最も高いのが搬送波1上のPUSCHリソースと搬送波2上のPUSCHリソースであることであってもよく、
搬送波1、搬送波2及び搬送波3上のPUSCHリソースの優先度が最も高いとすると、優先度の最も高いのが少なくとも一つのPUSCHリソースであることは、優先度の最も高いのが搬送波1上のPUSCHリソース、搬送波2上のPUSCHリソース及び搬送波3上のPUSCHリソースであることであってもよい。
【0024】
いくつかの実施の形態では、上述した優先度の最も高いのが少なくとも一つのPUSCHリソースである状況は、(1)少なくとも一つのPUSCHリソースの優先度が最も高く、PUCCHリソースの優先度と他のPUSCHリソースの優先度よりも高いことと、(2)少なくとも一つのPUSCHリソースの優先度が最も高く、且つ、このPUSCHリソースの優先度がPUCCHリソースの最も高い優先度に等しく、即ち、PUSCHリソースの最も高い優先度がPUCCHリソースの最も高い優先度に等しいこととを含んでもよい。
【0025】
例えば、UEには複数の搬送波上でPUSCHとPUCCHがそれぞれ割り当てられている。
【0026】
各リソースの優先度順序は、PUSCH@Cell1>PUCCH@Cell1>PUSCH@Cell2であり、PUSCH@Cell1の優先度が最も高い。
【0027】
又は、各リソースの優先度順序は、PUSCH@Cell1=PUCCH@Cell1>PUSCH@Cell2であり、PUSCH@Cell1の優先度が最も高い。
【0028】
本明細書における物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)は、上りリンク共有チャネル(UL-SCH)と呼ばてもよく、PUSCHリソースは、UL-SCHリソースと呼ばてもよい。
【0029】
本発明の実施例では、PUSCHリソースの優先度の計算方法は、以下のとおりである。
【0030】
メディアアクセスコントロール(Medium Access Control、MAC)のロジカルチャネル優先度プロセスに基づき、上りリンク送信のためにこのPUSCHリソースにマッピングできるすべてのロジカルチャネルのうち伝送されるべきデータを有し優先度の最も高いロジカルチャネルの優先度(ネットワーク側は、UEの各上りリンクロジカルチャネル(Logical CHannel、LCH)に優先度を配置する)をこのPUSCHリソースの優先度として選択し、
PUSCHリソースには一定のマッピング制限があり、即ち、UEのすべてのLCHにおいて、一つのサブセットのみは、このPUSCHリソースにマッピングできる可能性がある。これは、このPUSCHリソースの特徴がLCHによって伝送される業務特徴とマッチングするからである。
【0031】
ある時点で、ネットワーク側は、UEに上りリンクリソースを割り当てる可能性があるが、この時点で、UEは、伝送されるべきデータを有さない可能性がある。
【0032】
例えば、IPによる音声伝送(Voice over Internet Protocol、VOIP)に対して、ネットワーク側は、20ms(ミリ秒)でUEに一つのリソースを割り当てるが、UEは、この時、ミューティングである(例えば、相手が話している)ため、伝送されるべきデータを有さない。一つの選択的な実現方式として、伝送されるデータを有さない場合、このリソースは、優先度の比較に参加しない。
【0033】
本発明の実施例では、PUCCHリソースの優先度の計算方法は、以下のとおりである。
【0034】
PUCCHがスケジューリングリクエスト(Scheduling Request、SR)信号を運ぶ時、あるLCHがバッファ状態報告(Buffer Status Report、BSR)をトリガーし、BSRがさらにSRをトリガーすれば、このLCHの優先度をPUCCHリソースの優先度とする。そのうち、前記LCHの優先度は、プロトコルによって約定されてもよく、又はネットワーク側によって配置されてもよい。
【0035】
又は、PUCCHがSR信号を運ぶ時、SRがメディアアクセスコントロール制御要素(Medium Access Control Control Element、MAC CE)によってトリガーされば、前記SRをトリガーするMAC CEの優先度を前記PUCCHリソースの優先度とし、そのうち、前記MAC CEの優先度は、プロトコルによって約定され、又はネットワーク側によって配置される。
【0036】
本発明の実施例では、PUSCHリソースとPUCCHリソースの優先度は、従来の方式で決定されてもよく、そのうち、PUSCHリソースとPUCCHリソースの優先度は、数値又はアルファベットで表されてもよく、例えば、PUSCHリソースの優先度は2であり(高く)、PUCCHリソースの優先度は3であり(低く)、PUSCHリソースの優先度は、PUCCHリソースの優先度よりも高い。
【0037】
本発明の実施例では、最も高い優先度のPUSCHリソースの優先度と最も高い優先度のPUCCHリソースの優先度は同じである。例えば、PUSCHリソースの優先度は1(最も高い優先度)であり、PUCCHリソースの優先度は1(最も高い優先度)である。
【0038】
理解できるように、本発明の実施例では、PUSCHリソースとPUCCHリソースの優先度の表現形式を限定しない。
【0039】
本発明の実施例では、以下の方式でステップ201を実施してもよい。
【0040】
方式1、第一のPUSCHリソースの優先度がN個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、
そのうち、前記第一のPUSCHリソースは、複数の搬送波上のPUSCHリソースのうちの優先度の最も高いPUSCHリソースであり、前記M個の搬送波上の各PUSCHリソースは、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突し(即ち、時間的に完全に又は部分的にオーバーラップする)、そのうち、N=1である。
【0041】
方式1では、PUSCHリソースがPUCCHリソースと衝突する時、PUSCHリソースの優先度が高ければ、複数の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを介して上りリンク送信を行ってもよく、これにより、PUSCHリソースの利用率を向上させ、PUCCHによって運ばれた信号によるPUSCHのブロッキングを回避する。
【0042】
例示的に、複数の搬送波上のPUSCHリソースは、PUSCH1リソースとPUSCH2リソースを含む。PUSCH1リソースとPUCCH1リソースが部分的にオーバーラップし(overlap)、PUSCH1リソースの優先度がPUCCH1リソースの優先度よりも低いが、PUSCH2リソースの優先度がPUCCH1リソースの優先度以上であれば、PUSCH1リソースとPUSCH2リソースを選択して上りリンク送信を行い、これにより、PUSCHリソースがPUCCHリソースと衝突する時、優先度の高いPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行ってもよく、そして、PUSCH1リソースとPUSCH2リソースを選択して上りリンク送信を行うため、PUSCHリソースの利用率を向上させ、PUCCHによって運ばれた信号によるPUSCHのブロッキングを回避する。
【0043】
方式2、第一のPUSCHリソースの優先度が第一のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、
そのうち、前記第一のPUSCHリソースは、M個の搬送波上のPUSCHリソースのうちの優先度の最も高いPUSCHリソースであり、前記第一のPUCCHリソースは、N個の搬送波上のPUCCHリソースのうちの優先度の最も高いPUCCHリソースであり、前記M個の搬送波上の各PUSCHリソースは、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突し(即ち、時間的に完全に又は部分的にオーバーラップする)、そのうち、Nは1よりも大きい。
【0044】
例示的に、UEは、異なる搬送波上のPUSCHリソースの優先度を比較し、優先度の最も高いPUSCHリソースを決定し、UEは、異なる搬送波上のPUCCHリソースの優先度を比較し、優先度の最も高いPUCCHリソースを決定する。両者の優先度を比較し、PUSCHリソースの優先度がPUCCHの優先度以上であれば、UEは、複数の搬送波上のPUSCHリソースで上りリンク送信を行ってもよく、これにより、PUSCHリソースの利用率を向上させ、PUCCHによって運ばれた信号によるPUSCHのブロッキングを回避する。
【0045】
方式3、M個の搬送波上の少なくとも一つのPUSCHリソースの優先度がN個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、
そのうち、前記M個の搬送波上の各PUSCHリソースは、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突し(即ち、時間的に完全に又は部分的にオーバーラップする)、そのうち、Nは1に等しい。
【0046】
方式4、前記M個の搬送波上の少なくとも一つのPUSCHリソースの優先度がN個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、
そのうち、前記M個の搬送波上の各PUSCHリソースは、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突し(即ち、時間的に完全に又は部分的にオーバーラップする)、Nは1よりも大きい。
【0047】
上記方式1、方式2、方式3及び方式4では、N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、以下のいずれか一つを含む。
【0048】
(1)一つの搬送波上のPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行う。
【0049】
(2)N個の搬送波上のPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、これにより、PUCCHリソースの利用率を向上させることができる。
【0050】
(3)前記N個の搬送波上のPUCCHリソースから、優先度の最も高いPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、これにより、高優先度の業務の効果的な伝送を保証できる。
【0051】
(4)N個の搬送波のうちのO個の搬送波上のPUCCHリソースから一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、前記O個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度は、いずれもPUSCHリソースの優先度よりも高く、そのうち、Oは1以上であり、且つOはN以下であり、これにより、高優先度の業務の効果的な伝送を保証できる。
【0052】
本発明の実施例では、端末が最終的にPUCCHリソースを選択して伝送することを決定し、且つ選択可能な複数の搬送波上のPUCCHリソースを有すれば、UEは、PUSCHリソースよりも優先度の高いすべてのPUCCHリソースから、一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行ってもよい。
【0053】
例えば、UEは、選択可能な二つのPUCCHリソースを有し、一つは、時間的に部分的にオーバーラップするPUSCHリソースの優先度よりも高く、もう一つは、この時間的に部分的にオーバーラップするPUSCHの優先度よりも低く、UEは、このPUSCHリソースの優先度よりも高いPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、これにより、高優先度の業務の効果的な伝送を保証できる。
【0054】
PUCCHリソースの優先度がいずれもPUSCHリソースの優先度よりも高ければ、UEは、いずれかのPUCCHリソースをランダムに選択して上りリンク送信を行ってもよく、例えば、優先度が相対的に低い(二つのPUCCHリソースを比較する)PUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行う。
【0055】
上記方式1、方式2、方式3及び方式4では、前述した、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、以下を含む。
【0056】
M個の搬送波上のPUSCHリソースを使用して上りリンク送信を行い、各搬送波上の使用可能なPUSCHリソースは1つを超えず、又はM個の搬送波上のPUSCHリソースから少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、前記少なくとも二つのPUSCHリソースには伝送されるべきデータがマッピングされ、又は、前記M個の搬送波上のPUSCHリソースから前記PUCCHリソースよりも優先度の低い少なくとも一つのPUSCHリソースを選択してデータ伝送を行い、これにより、PUSCHリソースの利用率を向上させることができる。
【0057】
いくつかの実施の形態では、
図2に示す方法は、以下をさらに含む。
【0058】
前記端末は、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突するPUSCHリソースで上りリンク送信を行わず、即ち、UEは、PUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行えば、前記PUCCHリソースと衝突する任意のPUSCHリソース上で上りリンク送信を行うことができず、これにより、PUCCHによって運ばれた信号の効果的な伝送を保証できる。
【0059】
又は、前記端末が第一の搬送波上のPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行えば、前記端末は、前記第一の搬送波上のPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行わず、即ち、UEは、PUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行えば、PUCCHリソースと同じ搬送波のPUSCHリソース上で上りリンク送信を行うことができず、これにより、第一の搬送波上のPUCCHリソース上での伝送を保証できる。
【0060】
又は、前記端末が第一の搬送波上のPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行えば、前記端末は、前記第一の搬送波以外の他の搬送波上のPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、即ち、UEは、PUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行えば、PUCCHリソースと同じ搬送波のPUSCHリソース上で上りリンク送信を行うことができず、この端末の能力は、衝突するPUSCHリソースとPUCCHリソースを異なる搬送波上で選択して上りリンク送信を行うことをサポートし、これにより、リソースの利用率を向上させることができる。
【0061】
理解できるように、本明細書における搬送波は、コンポーネントキャリア(Component Carrier、CC)、又はセル(cell)に置換されてもよい。即ち、一つのコンポーネントキャリアは、搬送波アグリゲーション又は二重接続技術におけるプライマリセル(Primary Cell、PCell)又はプライマリセカンダリセル(Primary Secondary Cell、PSCell)又はセカンダリセル(Secondary Cell、SCell)を指してもよい。搬送波アグリゲーション又は二重接続技術では、同一のネットワーク機器(例えば、eNB又はgNB)によって管理された複数のサービングセルは、同一のセルグループに属する。
【0062】
例えば、一つのセルグループ(cell group)に属する複数のセル(cell)について、UEにはPUSCHリソースとPUCCHリソースがそれぞれ割り当てられば、PUSCHリソースとPUCCHリソースは、時間的に完全に又は部分的にオーバーラップする。すべてのPUSCHリソースとPUCCHリソースのうち、優先度の最も高いのがPUCCHリソースであれば、UEは、一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、UEは、一つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行う。
【0063】
本発明の実施例では、PUSCHリソースがPUCCHリソースと衝突する時、PUSCHリソースの優先度が最も高ければ(例えば、PUSCHリソースの最も高い優先度がPUCCHリソースの最も高い優先度に等しいことを含む)、複数の搬送波上のPUSCHリソースを介して上りリンク送信を行ってもよく、これにより、リソースの利用率を向上させ、PUCCHによって運ばれた信号によるPUSCHのブロッキングを回避する。
【0064】
以下は、具体的な例を通じて上記
図2に示す上りリンク伝送リソースの選択方法を説明する。
【0065】
例1、複数のコンポーネントキャリア上のPUSCHリソースは、一つのコンポーネントキャリア上のPUCCHリソースと衝突する。
【0066】
搬送波アグリゲーションが配置されたUEについて、セルグループは、二つのサービングセル、例えば、PCellとScellを含む。
【0067】
時点Tでは、UEは、PCell上でPUCCHリソースとPUSCHリソース(即ち、PUSCH@PCell)を有し、SCell上でPUSCHリソース(即ち、PUSCH@Scell)を有し、即ち、PUCCH、PUSCH@PCellは、PUSCH@Scellリソースと衝突する。
【0068】
UEは、PUSCH@PCellとPUSCH@SCellリソースの優先度をそれぞれ判断する。
【0069】
リソースの優先度の決定方法としては、伝送されるべきデータを有するロジカルチャネルにおいて、上りリンク送信のために対応するリソースにマッピングできるロジカルチャネルセットを決定し、セットにおける優先度の最も高いロジカルチャネルに対応する優先度をPUSCHリソースの優先度として決定することである。
【0070】
例えば、PUSCH@PCellの優先度がaであり、PUSCH@SCellの優先度がbであるとする。
【0071】
UEは、PUCCHリソースの優先度をそれぞれ判断する。
【0072】
決定方法としては、このPUCCHリソースにマッピングできる伝送されるべきSRを有すれば、この伝送されるべきSRをトリガーするロジカルチャネルの優先度をこのPUCCHリソースの優先度とすることである。
【0073】
例えば、PUCCHの優先度がcであるとする。
【0074】
すべての衝突するPUSCHリソースの優先度とPUCCHリソースの優先度を比較し、PUCCHリソースに対応する最も高い優先度がPUSCHリソースに対応する最も高い優先度以上であれば、PUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、すべてのPUSCHリソースは、いずれも上りリンク伝送に用いられず、そうでなければ、このセルグループ上のすべてのPUSCHリソースは、いずれも上りリンク伝送に用いられてもよく(一つのセル上で、UEが時間的に部分的にオーバーラップする複数のPUSCHリソースを有すれば、UEは、一つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行う)、PUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行わない。
【0075】
例2、複数の搬送波上のPUSCHリソースは、複数の搬送波上のPUCCHリソースと衝突する。
【0076】
搬送波アグリゲーションが配置されたUEについて、セルグループは、二つのサービングセル、例えば、PCellとSCellを含む。
【0077】
時点Tでは、UEは、PCell上でPUCCHリソースとPUSCHリソース(即ち、PUSCH@PCell)を有し、SCell上でPUCCHとPUSCHリソース(即ち、PUSCH@Scell)を有し、即ち、PUCCH@PCell、PUCCH@SCell、PUSCH@PCellは、PUSCH@Scellリソースと衝突する。
【0078】
UEは、PUSCH@PCellとPUSCH@SCellリソースの優先度をそれぞれ判断する。
【0079】
決定方法としては、伝送されるべきデータを有するロジカルチャネルの中で、上りリンク送信のために対応するリソースにマッピングできるロジカルチャネルセットを決定し、セットにおける優先度の最も高いロジカルチャネルに対応する優先度をPUSCHリソースの優先度として決定することである。
【0080】
例えば、PUSCH@PCellの優先度がaであり、PUSCH@SCellの優先度がbであるとする。
【0081】
UEは、PUCCHリソースの優先度をそれぞれ判断する。
【0082】
決定方法としては、このPUCCHリソースにマッピングできる伝送されるべきSRを有すれば、この伝送されるべきSRをトリガーするロジカルチャネルの優先度をこのPUCCHリソースの優先度とすることである。PUCCH@PCellの優先度がcであり、PUCCH@SCellの優先度がdであるとする。
【0083】
すべての衝突するPUSCHリソースの優先度とPUCCHリソースの優先度を比較し、PUCCHリソースに対応する最も高い優先度がPUSCHリソースに対応する最も高い優先度以上であれば、PUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、すべてのPUSCHリソースでいずれも上りリンク送信を行わず、そうでなければ、このセルグループのすべてのコンポーネントキャリア上のPUSCHリソースは、いずれも上りリンク伝送に用いられてもよく、PUCCHリソースで上りリンク送信を行わない。
【0084】
比較結果として、PUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことを決定すれば、以下のいずれか1項を実行してもよい。
【0085】
(1)UEは、一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行う。
【0086】
(2)UEは、異なる搬送波上の複数のPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行う。
【0087】
(3)UEは、優先度の最も高いPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行う。
【0088】
(4)UEは、PUSCHリソースよりも優先度の高いすべてのPUCCHリソースから、一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行う。
【0089】
図3を参照すると、図には可能な配置方式が示されている。コンポーネントキャリア1にはPUSCH-1リソースが配置されており、優先度が2であり、コンポーネントキャリア2にはPUSCH-2リソースが配置されており、優先度が4であり、コンポーネントキャリア3にはSR-PUCCH-1リソースが配置されており、優先度が1であり、コンポーネントキャリア4にはSR-PUCCH-2リソースが配置されており、優先度が3であり、例えば、数値が小さいほど、優先度が高い場合、優先度の大きさは、順にSR-PUCCH-1リソース、PUSCH-1リソース、SR-PUCCH-2リソース、PUSCH-2リソースである。
【0090】
例3、複数の搬送波上のPUSCHリソースは、一つの搬送波上のPUCCHリソースと衝突する。
【0091】
衝突する搬送波上で、PUSCHリソースとPUCCHリソースの優先度に従って、PUSCHリソース又はPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行う。
【0092】
そのうち、衝突する搬送波は、PUSCHリソースとPUCCHリソースが同時に配置された搬送波を指す。
【0093】
衝突しない搬送波上で、UEは、PUCCHリソースとPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行ってもよい。
【0094】
そのうち、衝突しない搬送波は、PUSCHリソース又はPUCCHリソースのみが配置された搬送波を指す。
【0095】
上記例1~例3では、PUSCHリソースがPUCCHリソースと衝突する時、PUSCHリソースの優先度が最も高ければ(例えば、PUSCHリソースの最も高い優先度がPUCCHリソースの最も高い優先度に等しいことを含む)、複数の搬送波上のPUSCHリソースを介して上りリンク送信を行ってもよく、これにより、PUSCHリソースの利用率を向上させ、PUCCHによって運ばれた信号によるPUSCHのブロッキングを回避し、PUCCHリソースの優先度が高ければ、PUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行ってもよく、これにより、高優先度の業務の効果的な伝送を保証できる。
【0096】
図4を参照すると、本発明の実施例は、端末をさらに提供する。前記端末には搬送波アグリゲーション又は二重接続が配置されており、前記端末にはM個の搬送波上でPUSCHリソースが割り当てられており、N個の搬送波上でPUCCHリソースが割り当てられており、M個の搬送波上のPUSCHリソースは、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突し、M個の搬送波とN個の搬送波は、同一のセルグループに属し、MとNは自然数であり、Mは1よりも大きく、Nは1以上である。この端末400は、
M個の搬送波上のPUSCHリソースとN個の搬送波上のPUCCHリソースのうち、優先度の最も高いのが少なくとも一つのPUSCHリソースであれば(例えば、PUSCHリソースの最も高い優先度がPUCCHリソースの最も高い優先度に等しいことを含む)、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うための選択モジュール401を含む。
【0097】
いくつかの実施の形態では、選択モジュール401はさらに、第一のPUSCHリソースの優先度が前記N個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上のPUSCHリソースのうちの少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うためのものであり、
そのうち、前記第一のPUSCHリソースは、M個の搬送波上のPUSCHリソースのうちの優先度の最も高いPUSCHリソースであり、そのうち、N=1である。
【0098】
いくつかの実施の形態では、選択モジュール401はさらに、第一のPUSCHリソースの優先度が第一のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うためのものであり、そのうち、前記第一のPUSCHリソースは、M個の搬送波上のPUSCHリソースのうちの優先度の最も高いPUSCHリソースであり、前記第一のPUCCHリソースは、N個の搬送波上のPUCCHリソースのうちの優先度の最も高いPUCCHリソースであり、そのうち、Nは1よりも大きい。
【0099】
いくつかの実施の形態では、選択モジュール401はさらに、前記M個の搬送波上の少なくとも一つのPUSCHリソースの優先度が前記N個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うためのものであり、そのうち、前記N=1である。
【0100】
いくつかの実施の形態では、選択モジュール401はさらに、前記M個の搬送波上の少なくとも一つのPUSCHリソースの優先度がN個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うためのものであり、そのうち、前記Nは1よりも大きい。
【0101】
いくつかの実施の形態では、選択モジュール401はさらに、前記端末が前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突するPUSCHリソースで上りリンク送信を行わず、又は、前記端末が第一の搬送波上のPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行えば、前記端末が前記第一の搬送波上のPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行わず、又は、前記端末が前記第一の搬送波以外の他の搬送波上のPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うためのものである。
【0102】
いくつかの実施の形態では、前述した、N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、以下のいずれか一つを含む。
【0103】
(1)一つの搬送波上のPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行う。
【0104】
(2)複数の搬送波上のPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行う。
【0105】
(3)前記N個の搬送波上のPUCCHリソースから、優先度の最も高いPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行う。
【0106】
(4)N個の搬送波のうちのO個の搬送波上のPUCCHリソースから一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、前記O個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度は、いずれもPUSCHリソースの優先度よりも高く、そのうち、Oは1以上であり、且つOはN以下である。
【0107】
いくつかの実施の形態では、前述した、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、以下を含む。
【0108】
前記M個の搬送波上のPUSCHリソースを使用して上りリンク送信を行い、各搬送波上の使用可能なPUSCHリソースは1つを超えず、又は前記M個の搬送波上のPUSCHリソースから少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、前記少なくとも二つのPUSCHリソースには伝送されるべきデータがマッピングされ、又は、前記M個の搬送波上のPUSCHリソースから前記PUCCHリソースよりも優先度の低い少なくとも一つのPUSCHリソースを選択してデータ伝送を行う。
【0109】
本発明の実施例では、前記PUCCHリソースは、SRを運ぶためのものであり、前記PUCCHリソースの優先度は、前記SRをトリガーするMAC CEの優先度に応じて決定され、そのうち、前記MAC CEの優先度は、プロトコルによって約定され、又はネットワーク側によって配置される。
【0110】
本発明の実施例による端末は、上記
図2に示す方法の実施例を実行してもよく、その実現原理及び技術的効果は同様であり、本実施例ではこれ以上説明しない。
【0111】
図5に示すように、
図5に示す端末500は、少なくとも一つのプロセッサ501、メモリ502、少なくとも一つのネットワークインターフェース504及びユーザインターフェース503を含む。端末500における各コンポーネントは、バスシステム505を介して結合される。理解できるように、バスシステム505は、これらのコンポーネント間の接続通信を実現するためのものである。バスシステム505は、データバスに加えて、電源バス、制御バス及び状態信号バスを含む。しかし、明瞭に説明するために、
図5において、様々なバスはすべて、バスシステム505と表記されている。
【0112】
そのうち、ユーザインターフェース503は、ディスプレイ、キーボード又はクリックデバイス(例えば、マウス、トラックボール(trackball))、タッチパネル又はタッチスクリーンなどを含んでもよい。
【0113】
理解できるように、本発明の実施例におけるメモリ502は、揮発性メモリ又は非揮発性メモリであってもよく、又は揮発性メモリと非揮発性メモリの両方を含んでもよい。そのうち、非揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically EPROM、EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、外部キャッシュメモリとして使用されるランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)であってもよい。制限的でなく例示的な説明により、多くの形式のRAMは利用可能であり、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(Static RAM、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic RAM、DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchronous DRAM、SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Double Data rate SDRAM、DDRSDRAM)、拡張型同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Enhanced SDRAM、ESDRAM)、同期リンクダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchlink DRAM、SLDRAM)とダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(Direct Rambus RAM、DRRAM)である。本発明の実施例に記述されたシステムと方法のメモリ502は、これら及び任意の他の適切なタイプのメモリを含むことを意図しているが、これらに限定されない。
【0114】
いくつかの実施の形態では、メモリ502は、実行可能なモジュール又はデータ構造、又はそれらのサブセット、又はそれらの拡張セットであるオペレーティングシステム5021及びアプリケーションプログラム5022という要素を記憶している。
【0115】
そのうち、オペレーティングシステム5021は、様々な基礎的なサービスの実現及びハードウェアに基づくタスクの処理に用いられる、様々なシステムプログラム、例えば、フレームワーク層、コアライブラリ層、ドライバ層などを含む。アプリケーションプログラム5022は、様々なアプリケーションサービスを実現するための、様々なアプリケーションプログラム、例えば、メディアプレーヤー(Media Player)、ブラウザ(Browser)などを含む。本発明の実施例の方法を実現するプログラムは、アプリケーションプログラム5022に含まれてもよい。
【0116】
本発明的一つの実施例では、メモリ502に記憶されているプログラム又は指令、具体的には、アプリケーションプログラム5022に記憶されているプログラム又は指令を呼び出すことにより実行する時に、以上の
図2に示す方法に記載のステップを実現させる。
【0117】
本発明の実施例による端末は、上記
図2に示す方法の実施例を実行してもよく、その実現原理及び技術的効果は同様であり、本実施例ではこれ以上説明しない。
【0118】
本発明に開示された内容を結び付けて記述された方法又はアルゴリズムのステップは、ハードウェアによって実現されてもよく、プロセッサがソフトウェア指令を実行することによって実現されてもよい。ソフトウェア指令は、対応するソフトウェアモジュールで構成され、ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically EPROM、EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルハードディスク、読み取り専用光ディスク又は当分野でよく知られている任意の他の形態の記憶媒体に記憶されてもよい。一つの例示的な記憶媒体は、プロセッサがこの記憶媒体から情報を読み取り、この記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合されている。無論、記憶媒体は、プロセッサの構成部分であってもよい。プロセッサと記憶媒体は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)に位置してもよい。また、このASICは、コアネットワークインターフェースデバイスに位置してもよい。無論、プロセッサと記憶媒体は、個別の部材としてコアネットワークインターフェースデバイスに存在してもよい。
【0119】
当業者に理解されるように、上記一つ又は複数の例において、本発明に記述された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実現されてもよい。ソフトウェアで実現される場合、これらの機能をコンピュータ可読媒体に記憶してもよく、又はコンピュータ可読媒体上の一つ又は複数の指令又はコードとして上りリンク送信を行ってもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と通信媒体を含み、そのうち、通信媒体は、コンピュータプログラムをある場所から別の場所へ容易に伝送できる任意の媒体を含む。記憶媒体は、汎用コンピュータ又は専用コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な媒体であってもよい。
【0120】
以上に記載の具体的な実施の形態は、本発明の目的、技術案及び有益な効果をさらに詳細に説明した。理解すべきことは、以上に記載の内容は、本発明の具体的な実施の形態に過ぎず、本発明の保護範囲を限定するためのものではなく、本発明の技術案を基礎として行われた任意の修正、同等置換、改善などはいずれも、本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【0121】
当業者に理解されるように、本発明の実施例は、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。そのため、本発明の実施例は、完全なハードウェアの実施例、完全なソフトウェアの実施例、又はソフトウェアとハードウェアを組み合わせた実施例の形式を採用してもよい。そして、本発明の実施例は、コンピュータ使用可能なプログラムコードを含む一つ又は複数のコンピュータ使用可能な記憶媒体(磁気ディスクメモリ、CD-ROM、光学メモリなどを含むが、それらに限らない)上で実施されたコンピュータプログラム製品の形式を採用してもよい。
【0122】
本発明の実施例は、本発明の実施例による方法、機器(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して記述される。理解すべきことは、コンピュータプログラム指令によってフローチャート及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロック、ならびにフローチャート及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの組み合わせを実現してもよい。これらのコンピュータプログラム指令は、デバイスを生じさせるように、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込み式プロセッサ、又は他のプログラマブルデータ処理機器のプロセッサに提供されてもよく、それにより、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理機器のプロセッサによって実行される指令は、フローチャートの一つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の一つのブロック又は複数のブロックで指定された機能を実現するための装置を生じさせる。
【0123】
これらのコンピュータプログラム指令は、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理機器を特定の方式で動作するようにガイドできるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、それにより、このコンピュータ可読メモリに記憶された指令は、指令装置を含む製造品を生じさせ、この指令装置は、フローチャートの一つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の一つのブロック又は複数のブロックで指定された機能を実現する。
【0124】
これらのコンピュータプログラム指令は、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理機器にロードされてもよく、それにより、コンピュータによって実現された処理を生じさせるように、コンピュータ又は他のプログラマブル機器で一連の操作ステップを実行させ、これにより、コンピュータ又は他のプログラマブル機器で実行された指令は、フローチャートの一つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図の一つのブロック又は複数のブロックで指定された機能を実現するためのステップを提供する。
【0125】
明らかに、当業者は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明の実施例に様々な修正及び変形を行うことができる。このように、本発明の実施例のこれらの修正及び変形が本発明の特許請求の範囲及びその同等技術の範囲内に属すると、本発明もこれらの修正及び変形を含むことを意図する。
【手続補正書】
【提出日】2022-04-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に用いられる上りリンク伝送リソースの選択方法であって、
M個の搬送波上の少なくとも一つのPUSCHリソースの優先度がN個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことを含み、
そのうち、前記M個の搬送波上のPUSCHリソースは、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突し、前記M個の搬送波と前記N個の搬送波は、同一のセルグループに属し、MとNは自然数であり、Mは1よりも大きく、Nは1以上である、上りリンク伝送リソースの選択方法。
【請求項2】
M個の搬送波上の少なくとも一つのPUSCHリソースの優先度がN個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、
M個の搬送波上のPUSCHリソースとN個の搬送波上のPUCCHリソースのうち、優先度の最も高いのが少なくとも一つのPUSCHリソースであれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前述した、M個の搬送波上のPUSCHリソースとN個の搬送波上のPUCCHリソースのうち、優先度の最も高いのが前記M個の搬送波上の少なくとも一つのPUSCHリソースであれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、
第一のPUSCHリソースの優先度が前記N個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことを含み、
そのうち、前記第一のPUSCHリソースは、M個の搬送波上のPUSCHリソースのうちの優先度の最も高いPUSCHリソースであり、前記N=1である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前述した、M個の搬送波上のPUSCHリソースとN個の搬送波上のPUCCHリソースのうち、優先度の最も高いのが前記M個の搬送波上の少なくとも一つのPUSCHリソースであれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、
第一のPUSCHリソースの優先度が第一のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことを含み、
そのうち、前記第一のPUSCHリソースは、前記M個の搬送波上のPUSCHリソースのうちの優先度の最も高いPUSCHリソースであり、前記第一のPUCCHリソースは、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースのうちの優先度の最も高いPUCCHリソースであり、前記Nは1よりも大きい、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記端末が前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突するPUSCHリソースで上りリンク送信を行わないこと、
又は、
前記端末が第一の搬送波上のPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行えば、前記端末が前記第一の搬送波以外の他の搬送波上のPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前述した、N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、
前記N個の搬送波上のPUCCHリソースから、優先度の最も高いPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことと、
前記N個の搬送波のうちのO個の搬送波上のPUCCHリソースから一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うこととのうちのいずれか一つを含み、前記O個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度は、いずれもPUSCHリソースの優先度よりも高く、そのうち、Oは1以上であり、且つOはN以下である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前述した、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、
前記M個の搬送波上のPUSCHリソースを使用して上りリンク送信を行い、そのうち、前記M個の搬送波のうちの各搬送波上の使用可能なPUSCHリソースが1つを超えないこと、
又は、
前記M個の搬送波上のPUSCHリソースから少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、前記少なくとも二つのPUSCHリソースには伝送されるべきデータがマッピングされること、
又は、
前記M個の搬送波上のPUSCHリソースから前記PUCCHリソースよりも優先度の低い少なくとも一つのPUSCHリソースを選択してデータ伝送を行うことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも二つのPUSCHリソースには前記PUCCHリソースよりも優先度の低いPUSCHリソースを含めることが許可される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
一つのセル上で複数のPUSCHリソースが時間的に部分的にオーバーラップすれば、前記セル上で一つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行う、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記PUCCHリソースは、スケジューリングリクエストSRを運ぶためのものであり、前記PUCCHリソースの優先度は、前記SRをトリガーするメディアアクセスコントロール制御要素MAC CEの優先度に応じて決定され、そのうち、前記MAC CEの優先度は、プロトコルによって約定され、又はネットワーク側によって配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
端末であって、
M個の搬送波上の少なくとも一つのPUSCHリソースの優先度がN個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うための選択モジュールを含み、
そのうち、前記M個の搬送波上のPUSCHリソースは、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突し、前記M個の搬送波と前記N個の搬送波は、同一のセルグループに属し、MとNは自然数であり、Mは1よりも大きく、Nは1以上である、端末。
【請求項12】
前記選択モジュールはさらに、
M個の搬送波上のPUSCHリソースとN個の搬送波上のPUCCHリソースのうち、優先度の最も高いのが少なくとも一つのPUSCHリソースであれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うためのものである、請求項11に記載の端末。
【請求項13】
前記選択モジュールはさらに、
第一のPUSCHリソースの優先度が前記N個の搬送波上のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うためのものであり、
そのうち、前記第一のPUSCHリソースは、M個の搬送波上のPUSCHリソースのうちの優先度の最も高いPUSCHリソースであり、前記N=1である、請求項12に記載の端末。
【請求項14】
前記選択モジュールはさらに、
第一のPUSCHリソースの優先度が第一のPUCCHリソースの優先度以上であれば、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、そうでなければ、前記N個の搬送波上の少なくとも一つのPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行うためのものであり、
そのうち、前記第一のPUSCHリソースは、前記M個の搬送波上のPUSCHリソースのうちの優先度の最も高いPUSCHリソースであり、前記第一のPUCCHリソースは、前記N個の搬送波上のPUCCHリソースのうちの優先度の最も高いPUCCHリソースであり、前記Nは1よりも大きい、請求項12に記載の端末。
【請求項15】
前記選択モジュールはさらに、
前記端末が前記N個の搬送波上のPUCCHリソースと衝突するPUSCHリソースで上りリンク送信を行わないこと、
又は、
前記端末が第一の搬送波上のPUCCHリソースを選択して上りリンク送信を行えば、前記端末が前記第一の搬送波以外の他の搬送波上のPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことに用いられる、請求項11に記載の端末。
【請求項16】
前述した、前記M個の搬送波上の少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行うことは、
前記M個の搬送波上のPUSCHリソースを使用して上りリンク送信を行い、そのうち、前記M個の搬送波のうちの各搬送波上の使用可能なPUSCHリソースが1つを超えないこと、
又は、
前記M個の搬送波上のPUSCHリソースから少なくとも二つのPUSCHリソースを選択して上りリンク送信を行い、前記少なくとも二つのPUSCHリソースには伝送されるべきデータがマッピングされること、
又は、
前記M個の搬送波上のPUSCHリソースから前記PUCCHリソースよりも優先度の低い少なくとも一つのPUSCHリソースを選択してデータ伝送を行うことを含む、請求項11~15のいずれか1項に記載の端末。
【請求項17】
端末であって、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラムとを含み、前記プログラムが前記プロセッサによって実行される時、請求項1~10のいずれか1項に記載の上りリンク伝送リソースの選択方法のステップを実現させる、端末。
【請求項18】
コンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、請求項1~10のいずれか1項に記載の上りリンク伝送リソースの選択方法のステップを実現させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】