(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-28
(54)【発明の名称】コネクタ及びロッキング要素を備える聴覚装置
(51)【国際特許分類】
H04R 25/00 20060101AFI20221221BHJP
【FI】
H04R25/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022524287
(86)(22)【出願日】2020-10-21
(85)【翻訳文提出日】2022-06-21
(86)【国際出願番号】 EP2020079578
(87)【国際公開番号】W WO2021083756
(87)【国際公開日】2021-05-06
(32)【優先日】2019-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503021401
【氏名又は名称】ジーエヌ ヒアリング エー/エス
【氏名又は名称原語表記】GN Hearing A/S
【住所又は居所原語表記】Lautrupbjerg 7, 2750 Ballerup, Denmark
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アナス イェルモ ミカエルセン
(57)【要約】
本開示は、聴覚装置(2)に関し、当該聴覚装置(2)は、耳掛け型ハウジング(4)であって、底部(6)と、底部(6)に対向する頂部(8)と、前部(10)と、前部(10)に対向する後部(12)と、を備える、耳掛け型ハウジング(4)と、コネクタ(14)であって、ハウジング(4)に取り外し可能に取り付けられるように構成されているとともに、ハウジング(4)を要素(16)に接続するように構成されており、要素(16)は、ユーザの耳の中又は耳に配置されるように構成されている、コネクタと、を備え、ハウジング(4)は、ロッキング要素(18)を備えており、ロッキング要素(18)は、コネクタ(14)をハウジング(4)に/ハウジング(4)内にロックするように構成されており、ハウジング(4)は、コネクタ(14)の少なくとも一部のためのガイド(20)を備える。
【選択図】
図1b
【特許請求の範囲】
【請求項1】
聴覚装置(2)であって、
耳掛け型のハウジング(4)であって、底部(6)と、前記底部(6)に対向する頂部(8)と、前部(10)と、前記前部(10)に対向する後部(12)と、を備える、耳掛け型の前記ハウジング(4)と、
コネクタ(14)であって、前記ハウジング(4)に取り外し可能に取付けられるように構成されているとともに、前記ハウジング(4)を要素(16)に接続するように構成されており、前記要素(16)は、ユーザの耳の中又は耳に配置されるように構成されている、前記コネクタ(14)と、
を備え、
前記ハウジング(4)は、ロッキング要素(18)を備えており、
前記ロッキング要素(18)は、前記コネクタ(14)を前記ハウジング(4)に/前記ハウジング(4)内にロックするように構成されており、
前記ハウジング(4)は、前記コネクタ(14)の少なくとも一部のためのガイド(20)を備える、
聴覚装置(2)。
【請求項2】
前記ガイド(20)は、前記ロッキング要素(18)に設けられている、請求項1に記載の聴覚装置(2)。
【請求項3】
前記コネクタ(14)は、前記ハウジング(4)の前記底部(6)に配置されるように構成されている、請求項1又は2に記載の聴覚装置(2)。
【請求項4】
前記コネクタ(14)は、第1の電子接続要素(22)と、第2の電子接続要素(24)と、を備え、
前記第1の電子接続要素(22)は、前記ハウジング(4)の前記底部(6)の窪み(30)内に配置されるように構成されている、請求項3に記載の聴覚装置(2)。
【請求項5】
前記コネクタ(14)の前記第2の電子接続要素(24)は、1次部分(26)と2次部分(28)とを備え、
前記1次部分(26)は、前記ガイド(20)内に配置されるように構成されており、
前記2次部分(28)は、前記ハウジング(4)から延びるように構成されている、請求項4に記載の聴覚装置(2)。
【請求項6】
前記ロッキング要素(18)は、第1の状態(32)と第2の状態(34)との間で変動/変化するように構成されており、
前記第1の状態(32)はオープン状態であり、前記オープン状態において、前記ロッキング要素(18)は、前記コネクタ(14)を前記ハウジング(4)の前記底部(6)に配置することができること、又は前記コネクタ(14)を前記ハウジング(4)の前記底部(6)から取り外すことができることを提供するように構成されており、
前記第2の状態(34)はロック状態であり、前記ロック状態において、前記ロッキング要素(18)は、前記コネクタ(14)を前記ハウジング(4)の前記底部(6)に配置することも、前記コネクタ(14)を前記ハウジング(4)の前記底部(6)から取り外すこともできないことを提供するように構成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の聴覚装置(2)。
【請求項7】
前記ロッキング要素(18)は、前記ハウジング(4)の長手方向(36)に平行な方向に前記ロッキング要素(18)を動かすことによって、前記第1の状態(32)と前記第2の状態(34)との間で変動/変化するように構成されており、
前記ハウジング(4)の前記長手方向(36)は、前記ハウジング(4)の前記前部から前記ハウジング(4)の前記後部へ延在している、請求項6に記載の聴覚装置(2)。
【請求項8】
前記ハウジング(4)の長手方向(36)に平行な方向に前記ロッキング要素(18)を動かすことは、前記ロッキング要素が位置する前記ハウジング(4)の部分の表面に平行な方向に前記ロッキング要素(18)を動かすことを含む、請求項7に記載の聴覚装置(2)。
【請求項9】
前記ロッキング要素(18)が前記第1の状態(32)にあるとき、前記ロッキング要素(18)の少なくとも一部は前記ハウジング(4)から突出しており、
前記ロッキング要素(18)が前記第2の状態(34)にあるとき、前記ロッキング要素(18)は前記ハウジング(4)の前記底部(6)と同一平面上/一直線上にある、請求項6、7又は8のいずれか一項に記載の聴覚装置(2)。
【請求項10】
前記ロッキング要素(18)に設けられた前記ガイド(20)は、前記コネクタ(14)の第2の電子接続要素(24)の1次部分(26)を収容するためのチャネル(38)を備え、
前記ロッキング要素(18)は、前記コネクタ(14)の前記第2の電子接続要素(24)の前記1次部分(26)が前記チャネル(38)に収容されている状態で、前記第1の状態(32)と前記第2の状態(34)との間で変化するように構成されている、請求項6に記載の聴覚装置(2)。
【請求項11】
前記コネクタ(14)は、前記ハウジング(4)の前記底部(6)の前記窪み(30)への前記コネクタ(14)の前記第1の電子接続要素(22)の挿入によって、前記ハウジング(4)の前記底部(6)に配置されるように構成されており、
前記挿入の方向は、前記ハウジング(4)の長手方向(36)に対して10~80度の間の角度(40)である、請求項4に記載の聴覚装置(2)。
【請求項12】
前記コネクタ(14)の前記第1の電子接続要素(22)は、前記ロッキング要素(18)に面する傾斜面(42)を備え、
前記ロッキング要素(18)が第2の状態(34)にあるとき、前記ロッキング要素(18)と前記コネクタ(14)の前記第1の電子接続要素(22)との間に溝(44)が設けられている、請求項4に記載の聴覚装置(2)。
【請求項13】
前記ロッキング要素(18)は、第1の側部(46)と第2の側部(48)とを備え、
前記第1の側部(46)は、前記第2の側部(48)に対向しており、
前記第1の側部(46)は、前記ガイド(20)を備え、
前記第2の側部(48)は、第1の位置(52)と第2の位置(54)との間をスライドするように構成されている突出部(50)を備え、
前記第1の位置(52)は、前記ロッキング要素(18)の前記第1の状態(32)に対応し、
前記第2の位置(54)は、前記ロッキング要素(18)の前記第2の状態(34)に対応する、請求項6に記載の聴覚装置(2)。
【請求項14】
前記ロッキング要素(18)は、前記ロッキング要素(18)が前記第1の状態(32)と前記第2の状態(34)との間で変化している間に、前記ハウジング(4)内で前記ロッキング要素(18)を案内するためのトラック(56)を備える、請求項6に記載の聴覚装置(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、聴覚装置に関する。より具体的には、本開示は、耳掛け型ハウジングと、ハウジングを要素に接続するように構成されているコネクタと、ロッキング要素と、を備える聴覚装置に関する。ロッキング要素は、コネクタをハウジングにロックするように構成されている。
【背景技術】
【0002】
聴覚装置は、コネクタによって接続され得る異なるモジュールを備えてもよい。例えば、聴覚装置は、コネクタによって耳内(in-the-ear)モジュールに接続され得る耳掛け型(behind-the-ear)モジュールを備えてもよい。異なる部品を備える聴覚装置は、ユーザが、必ずしも聴覚装置全体を廃棄する必要なく、特定の部品を洗浄する又は部品を交換することができるように、ユーザが聴覚装置を異なる部品に分解することができることを提供する。
【0003】
しかしながら、異なる部品を備える聴覚装置には、ロッキング機構によって異なる部品同士が適切かつ確実にロックされていないと、故障を起こしやすくなり得るという問題がある。さらに、聴覚装置は小型で繊細な物体であるため、聴覚装置に設けられるロッキング機構も小型で繊細であり、容易に破損する危険性がある。さらに、サイズが小さいために、ロッキング機構が工具の使用を必要とする傾向があるという問題があり、これにより、ユーザがロッキング機構を操作することを困難かつ煩わしくする可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コネクタ及びロッキング要素を備える改良された聴覚装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
聴覚装置が開示される。聴覚装置は、耳掛け型ハウジングを備える。ハウジングは、底部と、底部に対向する頂部と、前部と、前部に対向する後部と、を備える。聴覚装置は、コネクタを備える。コネクタは、ハウジングに取り外し可能に取り付けられるように構成されている。コネクタは、ハウジングを要素に接続するように構成されている。要素は、ユーザの耳の中又は耳に配置されるように構成されている。ハウジングは、ロッキング要素を備える。ロッキング要素は、コネクタをハウジングに又はハウジング内にロックするように構成されている。ハウジングは、コネクタの少なくとも一部のためのガイドを備える。
【0006】
開示された聴覚装置は、コネクタがハウジングに又はハウジング内にロックされているときに、コネクタがハウジングから外れないという利点を提供する。従って、コネクタがハウジングから脱落したり、誤って又は意図せずにハウジングから分離したりすることが防止されるという利点がある。言い換えると、ロッキング要素がコネクタをハウジングに又はハウジング内にロックしていない場合にのみ、コネクタを聴覚装置のハウジングから取り外し得る、又は分離し得るという利点がある。
【0007】
ユーザは、聴覚ケア専門家(HCP)、例えば医師又は聴覚装置ディスペンサ、又は聴覚装置装着者であってもよい。
【0008】
コネクタが、ハウジングに取り外し可能に取り付け可能であるというのは利点である。これにより、故意に又は意図的にコネクタをハウジングから取り外すことを提供できるからである。コネクタは、ハウジングを要素に接続するように構成されている。従って、コネクタは、要素に接続されるか、又は取り付けられてもよい。従って、例えばコネクタ及び/又は要素を交換するため、又はコネクタ及び/又は要素を清掃するために、例えばユーザがコネクタ及び/又は要素を交換、取り付け、又は取り外し得るように、特定のコネクタ及び/又はコネクタに接続された要素を、異なるコネクタ及び/又は要素に交換し得るという利点がある。
【0009】
コネクタをハウジングに又はハウジング内にロックすることは、聴覚装置内の自由な、空いている、使用されていない、又は占有されていない、又は充填されていない容積又は空間を使用して提供し得るという利点がある。言い換えれば、コネクタをハウジングに又はハウジング内にロックすることは、聴覚装置のハウジング内部の利用可能な容積又は空間、例えば、他の要素又は構成要素によって使用されていない聴覚装置のハウジング内部の容積又は空間を使用して、提供し得るという利点がある。
【0010】
本明細書の文脈において、用語「ロック」、「ロッキング機構」、「ロッキング手段」、及び「ロッキングシステム」は、互換的に使用されてもよく、特定の特徴として定義されなくてもよく、むしろ、ハウジングに又はハウジング内にコネクタをロックすることに寄与する聴覚装置内の構成要素、例えば耳掛け型ハウジング、コネクタ、及びロッキング要素のすべて又はいくつかを説明するときに、これらの用語が使用される。
【0011】
ロッキング手段、特にロッキング要素は、コネクタがハウジングに確実に取り付けられるようにすることを提供し得るという利点がある。ロッキング手段、特にロッキング要素は、コネクタ又はハウジングを破壊することなく、コネクタをハウジングから取り外すなどのように、コネクタをハウジングから安全に取り外すことができることを提供し得るという更なる利点がある。
【0012】
コネクタロック、例えばコネクタをロックするためのロッキング要素を備える聴覚装置を提供し得るという利点がある。強力な又は強固なロックを提供し得るという利点がある。ロックは、機械的ロックであってもよく、及びロックを比較的単純ではあるが、強力であってもよいという利点がある。ロックを容易かつ簡単に操作し得るという利点がある。ロックは、効率的なロックであってもよいという利点がある。コネクタをハウジングに迅速に取り付け及び取り外すために、ロックを速く操作し得るという利点がある。
【0013】
聴覚装置は、ヘッドセット又は補聴器であってもよい。聴覚装置は、受信した音声信号に基づいて1つ又は複数のマイクロフォン出力信号を生成するための第1のトランスデューサ、例えばマイクロフォンを備えてもよい。音声信号は、アナログ信号であってもよい。マイクロフォン出力信号は、デジタル信号であってもよい。従って、第1のトランスデューサ、例えばマイクロフォン又はアナログ-デジタルコンバータ等は、アナログ音声信号をデジタルマイクロフォン出力信号に変換してもよい。全ての信号は、音信号、又は音に関する情報を含む信号であってもよい。聴覚装置は、信号プロセッサを備えてもよい。1つ又は複数のマイクロフォン出力信号は、1つ又は複数のマイクロフォン出力信号を処理するための信号プロセッサに提供されてもよい。信号は、例えばユーザの聴覚障害を補償するように、処理されてもよい。信号プロセッサは、変更信号を提供してもよい。聴覚装置は、レシーバ、又はスピーカ、又はラウドスピーカを備えてもよい。レシーバは、信号プロセッサの出力に接続されてもよい。レシーバは、変更信号をユーザの耳に出力してもよい。レシーバ又はデジタル/アナログ変換器は、プロセッサからのデジタル信号である変更信号をアナログ信号に変換してもよい。
【0014】
入力トランスデューサ/マイクロフォン及びレシーバ/スピーカは、聴覚装置ハウジング内に配置されてもよいが、マイクロフォン及び/又はスピーカは、代わりに、コネクタに接続される要素内、例えばITEハウジング内に配置されてもよい。従って、マイクロフォン及び/又はスピーカは、耳掛け型ハウジング内ではなく、耳内モジュール内に配置されてもよい。聴覚装置は、複数のマイクロフォンを備えてもよく、耳掛け型ハウジングは、少なくとも1つのマイクロフォンを備えてもよく、耳内モジュールもまた、少なくとも1つのマイクロフォンを備えてもよい。
【0015】
聴覚装置の信号プロセッサは、例えば増幅器、コンプレッサ、及び/又はノイズ低減システム等の要素を備えてもよい。信号プロセッサは、信号処理チップ又はPCBにより実現されてもよい。聴覚装置は、フィルタ機能、例えば出力信号を最適化するための補償フィルタをさらに有してもよい。
【0016】
聴覚装置は、電磁場の放射及び受信のためのアンテナ、例えば無線周波数(RF)アンテナ又は磁気誘導アンテナとの相互接続された無線データ通信のために、無線通信ユニット、例えば無線通信回路をさらに備えてもよい。無線機又はトランシーバを含む無線通信ユニットは、少なくとも1つのスマートフォン、少なくとも1つのタブレット、少なくとも1つのスパウスマイクロフォン(spouse microphone)、リモコン、音声試験装置等を含む、少なくとも1つの聴覚アクセサリデバイスを含む、1つ又は複数の外部電子装置のような1つ又は複数の外部デバイスと通信するために、又はいくつかの実施形態では、典型的にはバイノーラル聴覚装置システムにおいて、他方の耳に位置する他の聴覚装置のような他の聴覚装置と通信するために、聴覚装置の信号プロセッサ及びアンテナに接続されてもよい。
【0017】
聴覚装置は、任意の聴覚装置、例えば聴覚装置の装着者の聴力損失を補償する任意の聴覚装置、又は例えば装着者に音を提供する任意の聴覚装置、又は例えばノイズキャンセルを提供する聴覚装置、又は例えば耳鳴り低減/マスキングを提供する聴覚装置であってもよい。当業者は、異なる種類の聴覚装置、及び聴覚装置の装着者の耳の中及び/又は耳に聴覚装置を配置するための異なる選択肢をよく知っている。
【0018】
例えば、聴覚装置は、耳掛け(BTE)型の聴覚装置であってもよく、この聴覚装置において、耳掛け型モジュールは、アセンブリとして提供され、かつ動作位置で装着者の耳の後ろに装着されるように構成されている耳掛け型ハウジング内に取り付けられた、聴覚装置構成要素を備える。典型的には、サウンドチューブが、耳掛け型ハウジングから装着者の外耳道まで延在する。
【0019】
例えば、聴覚装置は、外耳道内レシーバ(receiver-in-canal)(RIC)型又は耳内レシーバ(receiver-in-the-ear)(RIE又はRITE)型の聴覚装置であってもよく、この聴覚装置では、レシーバが、使用中に、例えば耳内モジュールの一部として、装着者の耳内に、例えば外耳道内に配置される一方で、他の聴覚装置構成要素、例えばプロセッサ、無線通信ユニット、バッテリ等は、アセンブリとして提供され、耳掛け型モジュールの耳掛け型ハウジング内に取り付けられている。典型的には、有線チューブが、耳内モジュールと耳掛け型モジュールとを接続する。チューブを備えるチューブモジュールは、更なる補聴器構成要素及びコネクタを備えてもよいことが想定されるべきである
【0020】
聴覚装置は、耳掛け型ハウジングを備える。ハウジングは、底部又は底側を備える。ハウジングは、頂部又は頂側を備える。頂部は底部に対向している。ハウジングは、前部又は前側を備える。ハウジングは、後部又は後側を備える。後部は、前部に対向している。耳掛け型ハウジングは、任意のサイズ、形状、及び/又は色を備えてもよい。好ましくは、耳掛け型ハウジングは、細長形状、又は長手方向の形状、又は延在形状を備え、頂部及び底部が、前部及び後部よりも長い又は長く延びていてよい。従って、ハウジングは、長手方向に延在してもよい。耳掛け型ハウジングは、ユーザの耳の後ろに装着されるように構成されてもよく、ハウジングは、聴覚装置がユーザの耳の中又は耳にその動作位置で装着されているときに、頂部が実質的に上方を向き、底部が実質的に下方を向くように方向づけされてもよい。頂部及び底部は、聴覚装置がユーザの耳の中又は耳にその動作位置で装着されているときに、実質的に水平な部分であってもよい。前部及び後部は、聴覚装置がユーザの耳の中又は耳にその動作位置で装着されているときに、実質的に垂直な部分であってもよい。前部及び後部は、ハウジングの中間部又は側面部であってもよい。
【0021】
耳掛け型ハウジングは、可鍛性又は可撓性であってもよく、それによりハウジングに成形される任意の合成有機化合物又は半合成有機化合物のようなプラスチック材料から作製されてもよい。材料は、硬質材料又は軟質材料であってもよい。ハウジングは、導電性材料で作製されてもよく、材料は、ハウジングの材料内を流れる電流の流れを許容してもよい。ハウジングは、材料の混合物を含んでもよく、ハウジングの1つ又は複数の部分又は区間又は要素が1つの材料で作製されてもよい一方で、ハウジングの別の1つ又は複数の部分又は区間又は要素が別の材料で作製されてもよい。
【0022】
聴覚装置は、コネクタを備える。コネクタは、ハウジングに取り外し可能に取り付けられるように構成されている。言い換えれば、コネクタは、取り外し可能に又は解除可能に、ハウジングに取り付けられ、又は固定され、又は搭載され、又は締め付けられ、又は相互接続される。コネクタは、ハウジングに機械的に固定されてもよい。コネクタは、ハウジングとの機械的な固定を提供してもよい。コネクタは、ハウジングに係合してもよく、又はハウジングに係合されてもよい。コネクタは、ハウジングの底部に配置されてもよい。あるいは、コネクタは、ハウジングの前部又は後部に配置されるなど、ハウジングの中間面/部又は側面/部に配置されてもよい。
【0023】
コネクタは、ハウジングを要素に接続するように構成されている。コネクタは、ハウジング内に設けられた電気構成要素と要素内に設けられた電気構成要素との間に電気接続を提供するための電気ワイヤ又はケーブルを備えてもよい。代替として又は追加として、コネクタは、チューブ、例えばサウンドチューブを備えてもよい。
【0024】
要素は、取り外し可能に又は解除可能に、コネクタに取り付けられ、又は固定され、又は搭載され、又は締め付けられ、又は相互接続されてもよい。あるいは、要素は、コネクタに一体化された取り外し不可能な部分であってもよい。
【0025】
要素は、ユーザの耳の中又は耳に配置されるように構成されている。要素は、耳内レシーバ、例えば耳内モジュール、耳内ハウジング、ユーザの耳内に設けられるように構成されたレシーバ、及び/又は外耳道内レシーバ、例えばユーザの外耳道に設けられるように構成されたレシーバであってもよい。要素は、マイクロフォン及び/又はレシーバを備えてもよい。要素は、聴覚装置の配置に追加のサポートを提供し、さらに耳から聴覚装置を取り外すことを補助し得るスポーツロックを備えてもよい。要素は、聴覚装置の一部であってもよい。
【0026】
ハウジングは、ロッキング要素を備える。ロッキング要素は、コネクタをハウジングに又はハウジング内にロックするように構成されている。ロッキング要素は、細長形状又は長手方向の形状を備えてもよい。ロッキング要素は、長手方向に延在してもよい。
【0027】
ハウジングは、コネクタの少なくとも一部のためのガイドを備える。ガイドは、コネクタの少なくとも一部を収容してもよい。コネクタの少なくとも一部は、ガイド内又はガイド内部に設けられるか、又は配置されてもよい。ガイドは、コネクタの少なくとも一部を案内、誘導、搬送、固定、保持等するように構成されていてもよい。コネクタは、ハウジング及び/又はロッキング要素において、ガイドによって案内されてもよい。
【0028】
ガイドは、ハウジングへコネクタを挿入中及び/又は取り外し中に、ロッキング要素内で、コネクタの移動又は変位又は向きを案内、又は誘導、又は容易にし得るという利点がある。
【0029】
いくつかの実施形態によれば、ガイドはロッキング要素に設けられている。ガイドは、ロッキング要素の/ロッキング要素に設けられた切り欠き部、又は窪み、又は溝を備えてもよい。ガイドは、ロッキング要素において、細長形状又は長手方向の形状を有してもよい。溝は、細長形状又はハウジングの長手方向に沿って延在された形状であってもよい。
【0030】
いくつかの実施形態によれば、コネクタは、ハウジングの底部に配置されるか、又は設けられるように構成されている。従って、コネクタをハウジングに/ハウジング内にロックするように構成されたロッキング要素も、ハウジングの底部に配置されるか、又は設けられるように構成されてもよい。あるいは、コネクタ及びロッキング要素は、ハウジングの頂部又は前部又は後部に配置されるか、又は設けられるように構成されてもよい。
【0031】
ハウジングの底部にコネクタを配置させ、ロックすることによって、聴覚装置内の自由な、利用可能な、使用されていない、又は占有されていない、又は充填されていない容積又は空間を利用することを提供し得るという利点がある。言い換えれば、聴覚装置のハウジング内部の利用可能な容積又は空間、例えば、他の要素又は構成要素によって使用されていない聴覚装置のハウジング内部の容積又は空間を使用して、コネクタをハウジングの底部に又はハウジングの底部内に設ける又はロックすることを提供し得るという利点がある。
【0032】
いくつかの実施形態によれば、コネクタは、第1の電子接続要素及び第2の電子接続要素を備える。第1の電子接続要素は、ハウジングの底部の窪み内に配置されるように構成されている。
【0033】
ハウジングの底部に設けられたハウジングの窪み、又は穴、又は凹み、又はコネクタソケット、又は受入部は、第1の電子接続要素を収容するように構成されていてもよい。第1の電子接続要素とロッキング要素との間の接触部等において、第1の電子接続要素の一部とロッキング要素の一部との重なりが提供されてもよい。
【0034】
また、第1の電子接続要素は、第1の側部と第2の側部とを備えてもよく、第1の側部は、第2の側部に対向して設けられてもよい。第1の側部は、第1の電子接続要素がハウジングの窪み内に配置されているときに、ハウジングに向かって内向きであってもよい。第2の側部は、第1の電子接続要素がハウジング内の窪み内に配置されているときに、ハウジングから離れるように外向きであってもよい。第1の電子接続要素は、プリント回路基板(PCB)を備えてもよく、及び/又は基板上に設け得る電子構成要素又は電気構成要素を備えてもよい。PCBは、第1の電子接続要素の第1の側部に配置されてもよい。PCBは、1つ又は複数の接続部又は接点を備えてもよい。ハウジングの窪みの底部も、同様に、1つ又は複数の接続部又は接点を備えてもよい。PCBに設けられた1つ又は複数の接続部及び窪みの底部に設けられた1つ又は複数の接続部はそれぞれ、コネクタに接続された要素内に設けられ得る電子構成要素又は電気構成要素、例えばレシーバ等と、ハウジング内に設けられた電子構成要素又は電気構成要素、例えば信号プロセッサ等との間に電気接続を提供してもよい。第1の電子接続要素は、第2の電子接続要素に接続されてもよい。
【0035】
第1の電子接続要素は、第1の電子接続要素がハウジングの底部の窪み内に配置されているときに、第1の電子接続要素の第2の側部が、ハウジングの外面と同一平面上又は一直線上にあり得るように、例えばハウジングの底部の外面側と同一平面上にあり得るように、ハウジングの底部の窪み内に配置されるように構成されている。従って、第1の電子接続要素がハウジングの底部の窪み内に配置されているときに、第1の電子接続要素の第2の側部は、聴覚装置のハウジングの外面全体の一部を提供してもよい。
【0036】
第2の電子接続要素は、要素に接続されるか、又は取り付けられてもよく、当該要素は、例えば耳内モジュールであってもよい。要素は、取り外し可能に又は解除可能に、第2の電子接続要素に接続され、又は取り付けられ、又は固定され、又は搭載され、又は締め付けられ、又は相互接続されてもよい。第2の電子接続要素は、ハウジング内に設けられた電気構成要素と要素内に設けられた電気構成要素との間に電気接続を提供するための電気ワイヤ又はケーブルを備えてもよい。代替的に又は追加的に、第2の電子接続要素は、チューブ、例えばサウンドチューブを備えてもよい。
【0037】
ハウジングの底部の窪み内に第1の電子接続要素を配置することによって、聴覚装置内の自由な、利用可能な、使用されていない、又は占有されていない、又は充填されていない容積又は空間を利用することを提供し得るという利点がある。言い換えれば、聴覚装置のハウジング内部の利用可能な容積又は空間、例えば、他の要素又は構成要素によって使用されていない聴覚装置のハウジング内部の容積又は空間を使用して、ハウジングの底部の窪み内に第1の電子接続要素を設けることを提供し得るという利点がある。
【0038】
いくつかの実施形態によれば、コネクタの第2の電子接続要素は、1次部分及び2次部分を備える。1次部分は、ガイド内に配置されるように構成されている。2次部分は、ハウジングから延びるように構成されている。
【0039】
ガイドは、コネクタの少なくとも一部、例えばコネクタの第2の電子接続要素の1次部分等を収容するように構成されてもよい。コネクタの第2の電子接続要素は、湾曲形状、又はカールされた形状、又は屈曲形状を備えてもよい。コネクタの第2の電子接続要素の1次部分は、ガイド内に収容されるように構成されてもよく、従って、1次部分は、ガイド内に設けられるように、又は埋め込まれるように構成されてもよい。コネクタの第2の電子接続要素の2次部分は、ガイドから延びる又は突出するように、例えばロッキング要素から延びるように、例えばハウジングから延びるように構成されてもよい。従って、湾曲形状を含むコネクタの一部は、ガイド内に設けられるように構成されていてもよく、コネクタの他の部分は、ハウジングから延びるように構成されてもよい。
【0040】
2次部分がハウジングから延びるということは利点である。これによって、聴覚装置の一部であり、第2の電子接続要素に取り外し可能に取り付け可能であり得る要素を、ハウジングの外側に設けることを提供し得るからである。
【0041】
1次部分がガイド内に配置されるように構成されていることは利点である。これにより、ハウジングへコネクタを挿入中及び/又は取り外し中に、ロッキング要素内でのコネクタの1次部分の移動又は変位又は向きを、案内、又は誘導、又は容易にすることを提供し得るからである。
【0042】
いくつかの実施形態によれば、ロッキング要素は、第1の状態と第2の状態との間で変動又は変化するように構成されている。第1の状態は、オープン状態であり、オープン状態において、ロッキング要素は、コネクタをハウジングの底部に配置することができること、又はハウジングの底部から取り外すことができることを提供するように構成されている。第2の状態は、ロック状態であり、ロック状態において、ロッキング要素は、コネクタをハウジングの底部に配置することも、コネクタをハウジングの底部から取り外すこともできないことを提供するように構成されている。
【0043】
言い換えれば、第1の状態は、ロッキング要素が開いている状態であり、それによって、コネクタは、ハウジングに取り付けられるように、又はハウジングから取り外されるように構成されている。第2の状態は、ロッキング要素が閉じられている状態であり、それによって、コネクタは、ハウジングに取り付けられることも、ハウジングから取り外されることもできない。従って、ロッキング要素は、オープン状態とロック状態との間で変動するように構成されていてもよく、又は開いていることとロックされていることとの間で変動するように構成されていてもよい。
【0044】
第1の状態において、ロッキング要素は、コネクタの第1の電子接続要素が、ハウジングの底部に配置されること、及び/又は、ハウジングの底部から、例えばハウジングの底部の窪みから取り外され得ることを提供するように構成されてもよい。第2の状態において、ロッキング要素は、コネクタの第1の電子接続要素が、ハウジングの底部に配置されること、及び/又は、ハウジングの底部から、例えばハウジングの底部の窪みから取り外されることができないことを提供するように構成されてもよい。
【0045】
ロッキング要素の第2の状態は、コネクタがハウジングから脱落すること、又は誤って又は意図せずにハウジングから分離されることを防止し得るという利点がある。言い換えると、ロッキング要素が第1の状態にあるときにのみ、コネクタを聴覚装置のハウジングから取り外し得る、又は分離し得るという利点がある。
【0046】
ロッキング要素の第1の状態は、コネクタ又はハウジングを破壊することなく、ハウジングからコネクタを取り外す等のように、コネクタをハウジングから安全に取り外すことを提供し得るという更なる利点がある。
【0047】
いくつかの実施形態によれば、ロッキング要素は、ハウジングの長手方向に平行な方向にロッキング要素を動かすことによって、第1の状態と第2の状態との間で変動/変化するように構成されている。ハウジングの長手方向は、ハウジングの前部からハウジングの後部へ延在している。
【0048】
ハウジングの長手方向に平行な方向は、ハウジングの長手方向と同じ方向であってもよい。
【0049】
ロッキング要素を動かすことによって第1の状態と第2の状態との間を変動させることは利点である。これにより、ロック及び/又はロッキング要素のロック及び/又はロック解除を、例えば、ロッキング要素が第1の状態と第2の状態との間で変化し得るように、ユーザが指又は指の爪を使ってロッキング要素をスライドさせるか、又は押すか、又は押し付けることによる手動操作で行うことを提供し得るからである。
【0050】
いくつかの実施形態によれば、ロッキング要素をハウジングの長手方向に平行な方向に動かすことは、ロッキング要素が配置される又は設けられるように構成されたハウジングの部分の表面に平行な方向にロッキング要素を動かすことを含む。
【0051】
ロッキング要素は、ハウジングの底部に配置されるように構成されてもよい。従って、ハウジングの長手方向に平行な方向にロッキング要素を動かすことは、ハウジングの底部の表面に平行な方向にロッキング要素を動かすことを含んでもよい。
【0052】
いくつかの実施形態によれば、ロッキング要素が第1の状態にあるとき、ロッキング要素の少なくとも一部はハウジングから突出する。ロッキング要素が第2の状態にあるとき、ロッキング要素は、ハウジングの底部と同一平面上又は一直線上にある。ロッキング要素が第1の状態にあるとき、ロッキング要素の少なくとも一部は、ハウジングの前部及び/又は底部から突出してもよい。ロッキング要素が第1の状態にあるとき、ロッキング要素の少なくとも一部は、ハウジングの前部と底部との間の接触部又は境界から突出してもよい。
【0053】
ロッキング要素が第2の状態にあるとき、ロッキング要素は、ハウジングの外面、ハウジングの底部の外面、ハウジングの前部、ハウジングの前部及びハウジングの底部、及び/又はハウジングの前部と同一平面上又は一直線上にありながら、ハウジングの底部とも同一平面上又は一直線上であってもよい。
【0054】
ロッキング要素が第2の状態にあるとき、ロッキング要素は、ロッキング要素が配置される又は提供されるように構成されているハウジングの一部の表面、例えば外面と同一平面上又は一直線上にあってもよい。
【0055】
ロッキング要素が第1の状態にあるか第2の状態にあるかを、ユーザが容易に認識できるという利点がある。さらに、ロッキング要素が第1の状態にあるとき、ユーザがロッキング要素の突出部分を押すか又は動かしてロッキング要素を第2の状態へと押すか又は動かし、その結果、ユーザがロックを閉じることができるという利点がある。
【0056】
いくつかの実施形態によれば、ロッキング要素に設けられたガイドは、コネクタの第2の電子接続要素の1次部分を収容するためのチャネル、例えば切り欠き又は窪み又は溝を備え、ロッキング要素は、コネクタの第2の電子接続要素の1次部分がチャネルに収容されている状態で、第1の状態と第2の状態との間で変化するように構成されている。ロッキング要素は、第2の電子接続要素の1次部分がチャネル内に設けられている状態で、例えば第1の状態から第2の状態、又は第2の状態から第1の状態のように移動して状態を変化されてもよく、これにより、ロッキング要素は、第2の電子接続要素の周りをスライドし得るという利点がある。ロッキング要素のチャネルは、コネクタの少なくとも一部がハウジングから延びた状態で、コネクタをハウジングにおいてロックすることを提供し得るという利点がある。
【0057】
いくつかの実施態様によれば、コネクタは、コネクタの第1の電子接続要素をハウジングの底部の窪みに挿入することによって、ハウジングの底部に配置されるように構成されており、挿入の方向は、ハウジングの長手方向に対して、10~80度の間の角度、例えば20~70度の間の角度、例えば30~60度の間の角度、例えば40~50度の間の角度、例えば約45度である。0度の挿入角度は、前部への直接挿入に対応してもよく、その一方で、90度の挿入角度は、底部への真っ直ぐ下への挿入に対応してもよい。従って、ハウジングの長手方向に対して挿入方向が10~80度の間であることは、前部への直接挿入と底部への真っ直ぐ下への挿入との組み合わせであり得る動作に対応してもよい。この角度は、傾斜角度であってもよい。傾斜した挿入は、「スキーブーツ」挿入と呼ばれてもよい。
【0058】
コネクタが、ハウジングの長手方向に対して10~80度の間の角度で挿入され得るというのは利点である。これにより、ロックをロックする前に、例えばコネクタをハウジングに又はハウジング内にロックする前に、コネクタがハウジング内に安全に挿入されることが提供される。
【0059】
いくつかの実施態様によれば、コネクタの第1の電子接続要素は、ロッキング要素に面する傾斜面を備え、それによって、ロッキング要素が第2の状態にあるときに、ロッキング要素とコネクタの第1の電子接続要素との間に溝が設けられる。従って、第1の電子接続要素がハウジングの窪みに配置されているときに、ハウジングから離れるように外向きになり得る第1の電子接続要素の第2の側部は、ロッキング要素に面する傾斜面を備えてもよい。ロッキング要素が第2の状態にあるとき、ロッキング要素とコネクタの第1の電子接続要素との間の接触部に溝が設けられてもよい。
【0060】
ユーザは、ロッキング要素をロッキング要素の第2の状態から第1の状態へと動かすか、又は押すか、又は引くために、指先及び/又は指の爪を使用し得るという利点がある。従って、ロックを解除するために、例えばロッキング要素をロック状態からオープン状態に動かすために、ツールが必要とされないという利点がある。
【0061】
いくつかの実施形態によれば、ロッキング要素は、第1の側部及び第2の側部を備え、第1の側部は、第2の側部に対向しており、第1の側部は、ガイドを備え、第2の側部は、第1の位置と第2の位置との間でスライドするように構成されている突出部を備え、第1の位置は、ロッキング要素の第1の状態に対応し、第2の位置は、ロッキング要素の第2の状態に対応する。突出部は、ラッチを備えてもよい。突出部は、ハウジングに備えられた対応するレーン又はトラック又は経路において、第1の位置と第2の位置との間をスライドするように構成されていてもよい。ハウジングに備えられたレーンは、3つの部分、即ち、ロッキング要素が第1の状態にあるときに、突出部を第1の位置に収容するように構成されている第1の部分と、ロッキング要素が第2の状態にあるときに、突出部を第2の位置に収容するように構成されている第2の部分と、突出部が第1の位置と第2の位置との中間位置にあるときに、突出部を収容するように構成されている第3の部分とを備えてもよい。中間位置は、突出部の静止位置でなくてもよく、言い換えれば、突出部は、長時間に亘って、中間位置に留まっていなくてもよい。従って、ハウジングに備えられたレーンの第3の部分は、第1の部分及び第2の部分と比較して高台部又は隆起を備えてもよい。従って、突出部が第1の部分と第2の部分との間をスライドする場合、突出部はレーンの第3の部分の高台部を通過してもよい。
【0062】
突出部がバネ効果を有するラッチとして機能し得るという利点がある。操作が容易である強固なロックが提供されるという利点がある。
【0063】
いくつかの実施形態によれば、ロッキング要素は、ロッキング要素が第1の状態と第2の状態との間で変化している間に、ハウジング内でロッキング要素を案内するためのトラックを備える。
【0064】
トラックは、第1の側部以外、かつ第2の側部以外であるロッキング要素の面に配置されてもよい。従って、トラックは、ロッキング要素の第3の面、及び第4の面に配置されてもよく、ロッキング要素の第3の面及び第4の面は、互いに対向して設けられてもよい。
【0065】
ハウジングは、ロッキング要素のトラックに対応する部分を備えてもよく、従って、ハウジングは、ロッキング要素のトラック内に設けられるか、又は配置されるか、又は収容されるレールを備えてもよい。トラックは、ロッキング要素において窪みを備えてもよく、その一方で、レールは、ハウジングにおいて突出部を備えてもよい。
【0066】
ロッキング要素が第1の位置と第2の位置との間を移動するときに、トラックによって、ロッキング要素が案内されることを提供するという利点がある。従って、トラック及び/又は対応するレールがロッキング要素の移動を案内し得るという利点がある。従って、強固なロック、例えば強固な機械的ロックが提供されるという利点がある。
【0067】
コネクタは、引張力がロック又はロッキング要素を開くことを防止するように、例えばコネクタがハウジングから意図せずに取り外されることを防止する等のように、機能する部材又は阻止手段を備えてもよい。部材は、第1の電子接続要素と第2の電子接続要素との接触部に設けられていてもよい。部材は、第1の電子接続要素の一部であってもよく、部材は、第1の電子接続要素から突出していてもよい。コネクタがハウジングに挿入されると、部材は、ハウジングに設けられたレールの対応する窪み内に設けられてもよい。従って、ハウジングにコネクタが挿入されると、ハウジングの底部において、ハウジングの長手方向におけるコネクタの引張力が得られる。コネクタがハウジングに挿入されており、ロッキング要素が第2の状態にあるとき、ハウジングの長手方向と直交する方向におけるコネクタの引張力は、ロッキング要素によって得られてもよい。従って、コネクタの引張力が得られ、コネクタのハウジングからの意図しない分離を防止し得るという更なる利点がある。
【0068】
本発明は、上記及び以下に記載される聴覚装置、及び対応する聴覚装置、方法、装置、システム、ネットワーク、キット、使用及び/又は製造手段を含む異なる態様に関し、各々は、第1の記載された態様に関連して記載される1つ又は複数の利益及び利点をもたらし、また各々は、第1の記載された態様、及び/又は添付の特許請求の範囲に開示される態様に関連して記載される実施形態に対応する1つ又は複数の実施形態を有する。
【0069】
上記及び他の特徴及び利点は、添付の図面を参照した例示的な実施形態の以下の詳細な説明によって、当業者に対して容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【
図3a】例示的な聴覚装置の一部の断面図を概略的に示す。
【
図3b】例示的な聴覚装置の一部の断面図を概略的に示す。
【
図4a】例示的な聴覚装置の一部の断面図を概略的に示す。
【
図4b】例示的な聴覚装置の一部の断面図を概略的に示す。
【
図4c】例示的な聴覚装置の一部の断面図を概略的に示す。
【
図5a】本開示の実施形態に係る例示的なロッキング要素を概略的に示す。
【
図5b】本開示の実施形態に係る例示的なロッキング要素を概略的に示す。
【
図6】例示的な聴覚装置の一部の断面図を概略的に示す。
【
図7】例示的な聴覚装置の一部の断面図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0071】
様々な実施形態が、図面を参照して以下に記載される。全体を通して、同様の参照番号は同様の要素を指す。従って、同様の要素については、各図の説明に関して詳細には説明しない。また、図面は、実施形態の説明を容易にすることのみを意図していることにも留意されたい。図面は、特許請求の範囲に記載された発明の包括的な説明として、又は特許請求の範囲に記載された発明の範囲に対する限定として意図されていない。さらに、図示された実施形態は、示された態様又は利点の全てを有する必要はない。特定の実施形態に関連して説明される態様又は利点は、必ずしもその実施形態に限定されず、そのように図示されていなくても、又はそのように明示的に説明されていなくても、任意の他の実施形態において実施することができる。
【0072】
全体を通して、同じ参照番号は、同一又は対応する部分に使用される。
【0073】
図1a、
図1b及び
図1cは、例示的な聴覚装置2を概略的に示す。聴覚装置2は、耳掛け型ハウジング4を備える。ハウジング4は、底部6と、底部6に対向する頂部8と、前部10と、前部10に対向する後部12と、を備える。聴覚装置2は、コネクタ14を備える。コネクタ14は、ハウジング4に取り外し可能に取り付けられるように構成されている。
図1cに示すように、コネクタ14は、ハウジング4を要素16に接続するように構成されている。要素16は、ユーザの耳の中又は耳に配置されるように構成されている。ハウジング4は、ロッキング要素18を備える。ロッキング要素18は、コネクタ14をハウジング4に/ハウジング4内にロックするように構成されている。ハウジング4は、コネクタ14の少なくとも一部のためのガイド20を備える。
【0074】
ガイド20は、ロッキング要素18に設けられている。
【0075】
コネクタ14は、ハウジング4の底部6に配置されるように構成されている。
【0076】
コネクタ14は、第1の電子接続要素22及び第2の電子接続要素24を備え、第1の電子接続要素22は、ハウジング4の底部6の窪み(図示せず)に配置されるように構成されている。
【0077】
ロッキング要素18は、第1の状態32と第2の状態34との間で変動/変化するように構成されている。
図1bに示される第1の状態32は、オープン状態であり、オープン状態において、ロッキング要素18は、コネクタ14をハウジング4の底部6に配置すること、又はハウジング4の底部6から取り外すことができることを提供するように構成されている。
図1aに示す第2の状態34は、ロック状態であり、ロック状態において、ロッキング要素18は、コネクタ14をハウジング4の底部6に配置することも、ハウジング4の底部6から取り外すこともできないことを提供するように構成されている。
【0078】
ロッキング要素18は、ハウジング4の長手方向36と平行な方向にロッキング要素18を動かすことによって、第1の状態32(
図1bに図示)と第2の状態34(
図1aに図示)との間で変動又は変化するように構成されており、ハウジング4の長手方向36は、ハウジング4の前部からハウジング4の後部へ延在している。
【0079】
図1a及び
図1bは、ハウジング4の長手方向36に平行な方向にロッキング要素18を動かすことが、ロッキング要素が位置するハウジング4の部分の表面に平行な方向にロッキング要素18を動かすことを含むことを示す。
【0080】
図1bは、ロッキング要素18が第1の状態32にあるときに、ロッキング要素18の少なくとも一部が、ハウジング4から突出する、例えばハウジングの表面から突出することを示す。
図1aは、ロッキング要素18が第2の状態34にあるときに、ロッキング要素18がハウジング4の底部6と同一平面上又は一直線上にあることを示す。
【0081】
図2a及び
図2bは、例示的な聴覚装置2の一部を概略的に示す。
図2a及び
図2bは、
図1とは異なる角度から見た聴覚装置2の一部を示す。
【0082】
聴覚装置2は、耳掛け型ハウジング4と、コネクタ14と、を備える。ハウジング4は、ロッキング要素18を備える。ロッキング要素18は、コネクタ14をハウジング4に/ハウジング4内にロックするように構成されている。
【0083】
ロッキング要素18は、第1の状態32と第2の状態34との間で変動又は変化するように構成されている。
図2bに示される第1の状態32は、オープン状態であり、オープン状態において、ロッキング要素18は、コネクタ14をハウジング4の底部6に配置することができること、又はハウジング4の底部6から取り外すことができることを提供するように構成されている。
図2aに示す第2の状態34は、ロック状態であり、ロック状態において、ロッキング要素18は、コネクタ14をハウジング4の底部6に配置することも、ハウジング4の底部6から取り外すこともできないことを提供するように構成されている。
【0084】
ロッキング要素18は、ハウジング4の長手方向36に平行な方向にロッキング要素18を動かすことによって、第1の状態32(
図2bに図示)と第2の状態34(
図2aに図示)との間で変動又は変化するように構成されており、ハウジング4の長手方向36は、ハウジング4の前部からハウジング4の後部へ延在している。
【0085】
図3a及び3bは、例示的な聴覚装置2の一部の断面図を概略的に示す。聴覚装置2は、耳掛け型ハウジング4(細い灰色の線で図示)と、コネクタ14と、を備える。ハウジング4は、ロッキング要素18を備える。ロッキング要素18は、コネクタ14をハウジング4に/ハウジング4内にロックするように構成されている。
【0086】
コネクタ14は、第1の電子接続要素22と、第2の電子接続要素24と、を備え、第1の電子接続要素22は、ハウジング4の底部6の窪み30内に配置されるように構成されている。コネクタ14の第2の電子接続要素24は、1次部分(図示せず)と、2次部分28とを備え、1次部分はガイド20内に配置されるように構成されており、2次部分28はハウジング4から延びるように構成されている。
図3bは、第1の電子接続要素22がプリント回路基板(PCB)70を備えてもよいことを示す。PCB70は、1つ又は複数の接点72を備えてもよい。ハウジング4の窪み30の底部も、同様に、1つ又は複数の接点(不図示)を備えてもよい。PCB70に設けられた1つ又は複数の接点72及び窪み30の底部に設けられた1つ又は複数の接点72はそれぞれ、コネクタ14に接続された要素(図示せず)に設けられ得る電気構成要素と、ハウジング4に設けられた構成要素との間に電気接続を提供してもよい。
【0087】
図4は、例示的な聴覚装置2の一部の断面図を概略的に示す。聴覚装置2は、耳掛け型ハウジング4と、コネクタ14と、を備える。ハウジング4は、ロッキング要素18を備える。ロッキング要素18は、コネクタ14をハウジング4に/ハウジング4内にロックするように構成されている。コネクタは、第2の接続要素24を備える。
【0088】
コネクタ14の第2の電子接続要素24は、1次部分26と、2次部分28と、を備える。1次部分26は、ガイド内に配置されるように構成されている。2次部分28は、ハウジング4から延びるように構成されている。
図4において、破線は、コネクタ14が1次部分26(破線の下方)と、2次部分28(破線の上方)と、を備えることを概略的に示す。従って、
図4は、コネクタ14がハウジング4に取り付けられたときに、破線の下方にある第2の電子接続要素24の一部である1次部分26が、ハウジング4の内側又はハウジング4内に設けられる、即ち、換言すれば、ハウジング4によって取り囲まれることを示す。同様に、
図4は、コネクタがハウジング4に取り付けられたときに、破線の上方にあるコネクタ14の一部である2次部分28が、ハウジング4から延びる、即ち、換言すれば、ハウジング4の外側に設けられることを示す。
【0089】
ロッキング要素18は、第1の状態32と第2の状態34との間で変動又は変化するように構成されている。
図4cに示される第1の状態32はオープン状態であり、オープン状態において、ロッキング要素18は、コネクタ14をハウジング4の底部6に配置することができること、又はハウジング4の底部6から取り外されることができることを提供するように構成されている。
図4aに示される第2の状態34は、ロック状態であり、ロック状態において、ロッキング要素18は、コネクタ14をハウジング4の底部6に配置することも、ハウジング4の底部6から取り外すこともできないことを提供するように構成されている。
図4bは、ロッキング要素18が中間状態、即ち、第1の状態32と第2の状態34との間にあることを示す。
【0090】
図4は、コネクタ14がハウジング4に挿入されると、コネクタ14の配置、より具体的には、コネクタ14の1次部分26の配置が、ロッキング要素18がどの状態にあるかにかかわらず、ハウジングの残りの部分に比して不変のままであることを示す。これは、ロッキング要素18に設けられたガイド(不図示)が、コネクタ14の第2の電子接続要素24の1次部分26を収容するためのチャネル(不図示)を備えるからである。ロッキング要素18は、このように、コネクタ14の第2の電子接続要素24の1次部分26がチャネル(不図示)内に収容されている状態で、第1の状態32(
図4cに図示)と第2の状態34(
図4aに図示)との間で変化するように構成されている。チャネル及びガイドは、異なる角度から見たロッキング要素18を示す
図5aに示されている。
【0091】
ロッキング要素18は、第1の位置52と第2の位置54との間をスライドするように構成された突出部50を備える。
図4において、点線の円は突出部50の位置を強調している。第1の位置52(
図4cに図示)は、ロッキング要素18の第1の状態32に対応する。第2の位置54(
図4aに図示)は、ロッキング要素18の第2の状態34に対応する。
図4bに示すように、ロッキング要素が第1の状態32と第2の状態34との間にあるとき、突出部50は、第1の位置52と第2の位置54との間にある。
【0092】
図4は、突出部50がラッチを備えてもよいことを示す。突出部50は、ハウジング4に備えられた対応するレーン内で、第1の位置52と第2の位置54との間をスライドするように構成されてもよい。ハウジング4に備えられたレーンは、3つの部分、即ち、ロッキング要素18が第1の状態32にあるときに、第1の位置52で突出部50を収容するように構成されている第1の部分53(
図4cで破線円によって示される)と、ロッキング要素18が第2の状態34にあるときに、突出部50を第2の位置54で収容するように構成されている第2の部分55(
図4aで破線円によって示される)と、突出部50が第1の位置52と第2の位置54との間の中間位置にあるときに、突出部50を収容するように構成されている第3の部分57(
図4bで破線円によって示される)と、を備えてもよい。中間位置は、突出部50の静止位置でなくてもよく、言い換えれば、突出部50は、バネ効果を有するラッチとして機能し、長時間に亘って、中間位置に留まっていなくてもよい。従って、
図4bに示すように、ハウジング4に備えられたレーンの第3の部分57は、第1の部分53及び第2の部分55と比較して高台部又は隆起を備えてもよい。従って、突出部50が第1の位置52における第1の部分53と第2の位置54における第2の部分55との間をスライドする場合、突出部50はレーンの第3の部分57における高台部を通過してもよい。
【0093】
図5は、本開示の実施形態に係る例示的なロッキング要素18を概略的に示す。
図5a及び5bは、2つの異なる角度から見たロッキング要素18を示す。
図5a及び5bは、ロッキング要素18が第1の側部46と、第2の側部48とを備え、第1の側部46が第2の側部48の反対側であることを示す。第1の側部46は、ガイド20を備える。第2の側部48は、第1の位置52と第2の位置54との間でスライドするように構成されている突出部50を備える。第1の位置52はロッキング要素18の第1の状態32に対応し、第2の位置54はロッキング要素18の第2の状態34に対応する。
【0094】
図5a及び
図5bは、ロッキング要素18が、ロッキング要素18が第1の状態32と第2の状態34との間で変化している間に、ハウジング4内でロッキング要素18を案内するためのトラック56を備えることを示す。トラック56は、第1の側部46以外、かつ第2の側部48以外のロッキング要素の2つの側部に配置されるように示されている。従って、トラック56は、互いに反対側に配置され、かつ第1の側部46及び第2の側部48の反対側(opposite)に設けられるロッキング要素の2つの側部に配置されるように示されている。
【0095】
図6は、例示的な聴覚装置の一部の断面図を概略的に示す。
図6は、コネクタ14がハウジング4に取り付けられた状態を示す。
図6は、コネクタ14がハウジング4の底部6に配置されていること、ひいては、第1の電子接続要素22がハウジング4の底部6の窪み30に挿入されていることを示す。ロッキング要素18は、第2の状態34にある。ロッキング要素は、第1の状態(不図示)と第2の状態34との間で変化するように構成されている。第1の状態にあるロッキング要素の例は、
図1b、
図2b、
図4c及び
図8に見ることができる。
【0096】
図6は、コネクタ14の第1の電子接続要素22がロッキング要素18に面する傾斜面42を備えており、これにより、ロッキング要素18が第2の状態34にあるときに、ロッキング要素18とコネクタ14の第1の電子接続要素22との間に溝44が設けられることを示す。
【0097】
図6は、ロッキング要素がガイドを備えることを示す。ロッキング要素18に設けられたガイド20は、コネクタ14の第2の電子接続要素24の1次部分26を収容するためのチャネル38を備える。ロッキング要素18は、コネクタ14の第2の電子接続要素24の1次部分26がチャネル38内に収容されている状態で、第1の状態32と第2の状態(不図示)との間で変化するように構成されている。
【0098】
図7は、例示的な聴覚装置の一部の断面図を概略的に示す。
【0099】
図7は、コネクタ14がハウジング4に取り付けられた状態を示す。
図7は、第1の電子接続要素22がハウジング4の底部6の窪み30に挿入された状態を示す。ロッキング要素18は、第2の状態34にある。ロッキング要素は、第1の状態(不図示)と第2の状態34との間で変化するように構成されている。第1の状態にあるロッキング要素の例は、
図1b、
図2b、
図4c及び
図8に見ることができる。
【0100】
図7は、ロッキング要素が第2の状態34にあるときに、第1の電子接続要素22の一部とロッキング要素18の一部との間に重なりがあることを示す。この重なりは、
図7において破線の円によって強調されている。
【0101】
【0102】
図8は、コネクタ14がハウジング4に取り外し可能に取り付けられるように構成されていることを示す。
図8は、ハウジング4から取り外され、分離され、又は外側にあるコネクタ14を示す。コネクタは、第1の電子接続要素22と、第2の電子接続要素24と、を備える。第2の電子接続要素24は、1次部分26と、2次部分28と、を備える。コネクタ14がハウジング4に配置されたときに、1次部分26がハウジング4の内部に設けられるように構成されていること、及びコネクタ14がハウジング4に配置されたときに、2次部分28がハウジング4から延びるように構成されていることについては、
図4を参照されたい。
【0103】
図8は、コネクタ14の第1の電子接続要素22をハウジング4の底部6の窪み30に挿入することによって、コネクタ14がハウジング4の底部6に配置されるように構成されていることを示す。挿入の方向は、ハウジング4の長手方向36に対して10~80度の間の角度40である。
図8において、角度40は、ハウジング4の長手方向36に対して約45度である。
【0104】
図8は、ロッキング要素18がガイド20を備えることを示す。ロッキング要素18は、第1の状態32にある。ロッキング要素18に設けられたガイド20は、コネクタ14の第2の電子接続要素24の1次部分26を収容するためのチャネル38を備える。ロッキング要素18は、コネクタ14の第2の電子接続要素24の1次部分26がチャネル38内に収容されている状態で、第1の状態32と第2の状態(不図示)との間で変化するように構成されている。コネクタの第2の電子接続要素の1次部分がチャネル内に収容されている状態で、ロッキング要素が第1の状態と第2の状態との間で変化する例は、
図4に見ることができる。
【0105】
図9は、例示的な聴覚装置2のブロック図を概略的に示す。聴覚装置2は、受信した音声信号に基づいて1つ又は複数のマイクロフォン出力信号を生成するための第1のトランスデューサ、例えばマイクロフォン60を備えてもよい。1つ又は複数のマイクロフォン出力信号は、1つ又は複数のマイクロフォン出力信号を処理するための信号プロセッサ62に提供されてもよい。レシーバ又はスピーカ64は、ユーザの聴覚障害を補償するために信号プロセッサの出力を変更信号に変換するため、信号プロセッサ62の出力に接続されてもよく、信号プロセッサ62は、変更信号をスピーカ64に提供してもよい。
図9では、マイクロフォン60及びスピーカ64は、聴覚装置のハウジング4内に配置されるように示されているが、マイクロフォン60及び/又はスピーカ64は、代替的に、コネクタ14(不図示)に接続される要素16(不図示)内に配置されてもよい。従って、マイクロフォン60及び/又はスピーカ64は、耳掛け型ハウジング4ではなく、耳内モジュール(不図示)内に配置されてもよい。聴覚装置2は、複数のマイクロフォン60を備えてもよく、耳掛け型ハウジング4は、少なくとも1つのマイクロフォン60を備えてもよく、耳内モジュール(不図示)もまた、少なくとも1つのマイクロフォン60を備えてもよい。
【0106】
聴覚装置の信号プロセッサ62は、要素、例えば増幅器、コンプレッサ、及び/又はノイズ低減システム等を備えてもよい。信号プロセッサ62は、信号処理チップ又はPCBにより実現されてもよい。聴覚装置2は、フィルタ機能、例えば出力信号を最適化するための補償フィルタをさらに有してもよい。
【0107】
聴覚装置2は、電磁場の放射及び受信のためのアンテナ68、例えば無線周波数(RF)アンテナ又は磁気誘導アンテナとの相互接続された無線データ通信のために、無線通信ユニット66、例えば無線通信回路をさらに備えてもよい。無線機又はトランシーバを含む無線通信ユニット66は、少なくとも1つのスマートフォン、少なくとも1つのタブレット、少なくとも1つのスパウスマイクロフォン、リモコン、音声試験装置等を含む、少なくとも1つの聴覚アクセサリデバイスを含む、1つ又は複数の外部電子装置といった、1つ又は複数の外部デバイスと通信するため、又はいくつかの実施形態では、典型的にはバイノーラル聴覚装置システムにおいて他方の耳に位置する他の聴覚装置といった、他の聴覚装置と通信するために、聴覚装置の信号プロセッサ62及びアンテナ68に接続されてもよい。
【0108】
特定の特徴が示され、説明されてきたが、それらは、特許請求の範囲に記載された発明を限定することを意図しておらず、特許請求の範囲に記載された発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更及び変形が行われ得ることが、当業者には明らかになることが理解されるであろう。従って、本明細書及び図面は、限定的な意味ではなく、例示的な意味で解釈されるべきである。特許請求の範囲に記載された発明は、全ての代替物、変形物、及び均等物を包含することが意図される。
【符号の説明】
【0109】
2 :聴覚装置
4 :(耳掛け型)ハウジング
6 :ハウジングの底部
8 :ハウジングの頂部
10:ハウジングの前部
12:ハウジングの後部
14:コネクタ
16:要素
18:ロッキング要素
20:ガイド
22:第1の電子接続要素
24:第2の電子接続要素
26:第2の電子接続要素の1次部分
28:第2の電子接続要素の2次部分
30:窪み
32:ロッキング要素の第1の状態
34:ロッキング要素の第2の状態
36:長手方向
38:チャネル
40:長手方向に対する角度
42:傾斜面
44:溝
46:ロッキング要素の第1の側部
48:ロッキング要素の第2の側部
50:突出部
52:突出部の第1の位置
53:レーンの第1の部分
54:突出部の第2の位置
55:レーンの第2の部分
56:トラック
57:レーンの第3の部分
60:マイクロフォン
62:信号プロセッサ
64:スピーカ
66:無線通信ユニット
68:アンテナ
70:PCB
72:接点
【国際調査報告】