(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-28
(54)【発明の名称】プリコネクタ及び通信装置
(51)【国際特許分類】
G02B 6/36 20060101AFI20221221BHJP
【FI】
G02B6/36
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525043
(86)(22)【出願日】2020-08-25
(85)【翻訳文提出日】2022-05-30
(86)【国際出願番号】 CN2020111085
(87)【国際公開番号】W WO2021082671
(87)【国際公開日】2021-05-06
(31)【優先権主張番号】201911033413.9
(32)【優先日】2019-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】リー,シウプオン
(72)【発明者】
【氏名】ターン,フオン
(72)【発明者】
【氏名】ユイ,ジエンシオーン
(72)【発明者】
【氏名】ホーァ,ボーヨーン
【テーマコード(参考)】
2H036
【Fターム(参考)】
2H036KA02
2H036QA03
2H036QA11
2H036QA33
2H036QA34
2H036QA43
2H036QA46
2H036QA57
(57)【要約】
本願は、プリコネクタ及び通信装置を提供する。プリコネクタはコネクタコンポーネント及び屋外コンポーネントを含む。コネクタコンポーネントは、フェルールベースと、フェルールベースに対して摺動可能なフェルールとを含む。フェルールベースは光ケーブルを固定するように構成され、フェルールは、光ケーブルの、フェルールベースに挿入される光ファイバに接続されるように構成されている。このように、光ファイバはフェルールを用いることにより通信装置に接続できる。屋外コンポーネントは、フェルールベースにスリーブされ、フェルールベースに固定されるスピンドルと、スピンドルにスリーブされるハンドルスリーブとを含む。屋外コンポーネントは、通信装置が接続された場合に用いられるロック力を提供するために、通信装置に着脱可能に固定及び接続される接続部品として用いられる。本願で提供されるプリコネクタは、フェルールベースを用いることにより光ケーブルに直接接続され、ハンドルスリーブ及びスピンドルはモジュール構造に形成されているため、プリコネクタが組み立てられる場合、屋外コンポーネントを光ケーブルにスリーブすることだけが要求されるため、プリコネクタの組み立てが促進される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタコンポーネント及び屋外コンポーネントを含むプリコネクタであって、
前記コネクタコンポーネントはフェルールベースと、該フェルールベースに摺動接続され、特定の位置でロック可能なフェルールとを含み、該フェルールベースは光ケーブルを固定するように構成され、該フェルールは、該光ケーブルの、該フェルールベース内に挿入される光ファイバに接続されるように構成され、
前記屋外コンポーネントは前記フェルールベースにスリーブされ、前記フェルールベースに固定及び接続されるスピンドルと、該スピンドルの外側にスリーブされるハンドルスリーブとを含む、プリコネクタ。
【請求項2】
前記コネクタコンポーネントは押圧スリーブをさらに含み、該押圧スリーブは、前記光ケーブルと前記フェルールベースとの間の接合部でスリーブされ、該押圧スリーブの一方部分は前記フェルールベースに固定及び接続され、他方部分は前記光ケーブルに固定及び接続される、請求項1に記載のプリコネクタ。
【請求項3】
前記フェルールベースの、前記フェルールから離れた方の端部には、前記押圧スリーブに嵌合するローレット構造が設けられている、請求項2に記載のプリコネクタ。
【請求項4】
前記コネクタコンポーネントは、前記フェルールにスリーブされるフレームスリーブをさらに含み、該フレームスリーブは前記フェルールベースに固定及び接続され、前記フェルールの一部は該フレームスリーブの外側に露出されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプリコネクタ。
【請求項5】
前記ハンドルスリーブ及び前記スピンドルは、弾性シーリングスリーブを用いて密封されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプリコネクタ。
【請求項6】
前記スピンドルの外側壁は第1の突起を備え、前記ハンドルスリーブの内側壁は第2の突起を備え、該第1の突起及び該第2の突起は、前記弾性シーリングスリーブを収容するための空間を取り囲み、前記弾性シーリングスリーブの一端は前記第1の突起に押し付けられ、他端は前記第2の突起に押し付けられる、請求項5に記載のプリコネクタ。
【請求項7】
前記プリコネクタが前記光ケーブルに組み付けられた場合、前記屋外コンポーネントは前記光ケーブルにスリーブされ、前記コネクタコンポーネントのフェルールベースは前記光ケーブルのハウジングに固定及び接続され、前記フェルールは前記光ファイバに接続され、
前記屋外コンポーネントは、前記コネクタコンポーネントの、前記フェルールから逸れた端部により前記コネクタコンポーネントにスリーブされ、前記スピンドルはスナップ嵌めで前記フェルールベースに固定される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のプリコネクタ。
【請求項8】
前記フェルールベースは突起を備え、該突起と嵌合するスナップ嵌め溝が前記スピンドルに配置されている、請求項7に記載のプリコネクタ。
【請求項9】
前記プリコネクタが前記光ケーブルに組み付けられた場合、前記屋外コンポーネントは、前記コネクタコンポーネントの、前記フェルールに近い方の端部を用いることにより前記フェルールベースにスリーブされ、前記スピンドルは、スナップ嵌めで前記フェルールベースに固定される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のプリコネクタ。
【請求項10】
前記フェルールベースにスナップ嵌め点が配置され、前記スピンドル内に弾性アームが配置され、該スナップ嵌め点にスナップ嵌めで固定されるように構成されたスナップ嵌め溝が該弾性アームに配置されている、請求項9に記載のプリコネクタ。
【請求項11】
けん引コンポーネントをさらに含み、前記屋外コンポーネントがスナップ嵌めで前記コネクタコンポーネントに固定される前に、該けん引コンポーネントは前記コネクタコンポーネントにスリーブされ、前記コネクタコンポーネントに着脱可能に固定及び接続され、前記光ケーブルを引き込むように構成されている、請求項9に記載のプリコネクタ。
【請求項12】
前記コネクタコンポーネントのフェルールベースに外ネジ及びOリングが配置され、
前記けん引コンポーネントは前記外ネジに嵌合する内ネジを備え、前記けん引コンポーネントが前記コネクタコンポーネントにスリーブされている場合、前記けん引コンポーネント及び前記コネクタコンポーネントは、前記Oリングを用いることにより密封されて接続されている、請求項9に記載のプリコネクタ。
【請求項13】
熱収縮チューブをさらに含み、該熱収縮チューブの一方部分は前記光ケーブルにスリーブされ、他方部分は前記スピンドルにスリーブされ、前記光ケーブルと前記スピンドルとの間の接合部が密封されている、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のプリコネクタ。
【請求項14】
熱収縮テール保護スリーブをさらに含み、該熱収縮テール保護スリーブの一方部分は前記光ケーブルにスリーブされ、他方部分は前記スピンドルにスリーブされ、前記光ケーブルと前記スピンドルとの間の接合部が密封され、前記熱収縮テール保護スリーブは前記熱収縮チューブの外側にスリーブされている、請求項1乃至13のいずれか一項に記載のプリコネクタ。
【請求項15】
前記ハンドルスリーブにスリーブされ、前記ハンドルスリーブに対して回転可能な接続ロープと、該接続ロープに接続される防塵スリーブとをさらに含み、該防塵スリーブは前記屋外コンポーネントに接続され、露出された前記フェルールを覆うように構成されている、請求項1乃至14のいずれか一項に記載のプリコネクタ。
【請求項16】
アダプタと、該アダプタに着脱可能に固定及び接続される請求項1乃至15のいずれか一項に記載のプリコネクタとを含む通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年10月28日に中国国家知的産権局に出願された「プリコネクタ及び通信装置」と題する中国特許出願第201911033413.9号の優先権を主張し、その全体が参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は通信技術の分野に関し、とりわけプリコネクタ及び通信装置に関する。
【背景技術】
【0003】
FTTHネットワークのためにドロップケーブルを敷設するプロセスでは、方法は接合である。具体的には、各家庭に対応する光ファイバ端子がファイバ分割ボックスに分配され、光ファイバ接合器を用いて各家庭の光ファイバ端子とドロップケーブルとがファイバ分割ボックス内で接合され、ドロップケーブルが各家庭に敷設される。ドロップケーブルの他端では、他端を各家庭の顧客端末ボックスに接続できるように、現場で接合を一度行う必要もある。しかしながら、この方法は、専用の光ファイバ接合器が必要になり、オペレータに対して比較的高い技術的要求がなされる。ドロップケーブルを敷設する全体的なプロセスは時間がかかる。この製品がアクセスされると、ドロップケーブルを終端し、ユーザアクセスを実施するためにアダプタの他端に接続するためにコネクタが現場で作成される。次に、各家庭にドロップケーブルが敷設される。ドロップケーブルの他端には、他端を各家庭の顧客端末ボックスに接続できるようにフィールドコネクタも設置される。この方法は、接合器等の専門的な装置を必要とせず、操作及び終端を行うことが容易である。アウトドアコネクタは光ファイバプリ接続製品のコアコンポーネントである。通常、アウトドアコネクタはIP68の保護レベルに達すること、防振及び緩み防止接続ロックモードを有すること、屋外環境適応性を有するホスト材料を有すること等が要求される。しかしながら、既存の屋外光ファイバコネクタは複数の部品を含むため、屋外光ファイバコネクタの組立工程が比較的複雑になり、屋外の光ファイバコネクタの組み立てが難しい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願は、プリコネクタの構造を簡素化し、通信装置への接続を容易にするために、プリコネクタ及び通信装置を提供する。
【0005】
第1の態様によれば、プリコネクタが提供される。プリコネクタは光ケーブルと通信装置とを接続するように構成されている。配置される場合、プリコネクタはコネクタコンポーネント及び屋外コンポーネントを含む。コネクタコンポーネントはフェルールベースと、該フェルールベースに摺動接続され、所定の位置でロック可能なフェルールとを含み、該フェルールベースは光ケーブルを固定するように構成され、該フェルールは、該光ケーブルの、該フェルールベース内に挿入される光ファイバに接続されるように構成されている。通信装置に接続された場合、フェルールはプリコネクタの接続端として通信装置に接続される。屋外コンポーネントはフェルールベースにスリーブされ、フェルールベースに固定及び接続されるスピンドルと、該スピンドルの外側にスリーブされるハンドルスリーブとを含む。屋外コンポーネントは、通信装置が接続されたときに用いられるロック力を提供するために、通信装置に着脱可能に固定及び接続される接続部品として用いられる。上記の説明から、本願で提供されるプリコネクタは、フェルールベースを用いて光ケーブルに直接接続され、ハンドルスリーブ及びスピンドルはモジュール構造に形成されているため、プリコネクタを組み立てられる場合に、屋外コンポーネントを光ケーブルにスリーブすることだけが要求されるため、プリコネクタの組み立てが促進されることが分かる。
【0006】
特定の実施可能な解決策では、コネクタコンポーネントは押圧スリーブをさらに含む。該押圧スリーブは、光ケーブルとフェルールベースとの間の接合部でスリーブされ、該押圧スリーブの一方部分はフェルールベースに固定及び接続され、他方部分は光ケーブルに固定及び接続されている。光ケーブルとフェルールベースは、光ケーブルとフェルールベースとの間の接続の信頼性を改善するために、別々に押圧スリーブに固定及び接続されている。
【0007】
特定の実施可能な解決策では、フェルールベースの、フェルールから離れた方の端部には、押圧スリーブに嵌合するローレット構造が設けられている。これにより、プレススリーブと光ケーブルとの間の接続の安定性が改善される。
【0008】
特定の実施可能な解決策では、コネクタコンポーネントは、フェルールにスリーブされるフレームスリーブをさらに含む。フレームスリーブはフェルールベースに固定及び接続され、フェルールの一部は該フレームスリーブの外に露出されている。フェルールはフレームスリーブによって保護される。
【0009】
特定の実施可能な解決策では、圧縮ばねがフェルールにスリーブされ、圧縮ばねの一端がフェルールベースに押し付けられ、他端がフェルールに押し付けられるため、フェルールの通信装置への接続が確かなものとなる。
【0010】
特定の実施可能な解決策では、ハンドルスリーブ及びスピンドルは弾性シーリングスリーブを用いることにより密封される。プリコネクタの密封効果が改善される。
【0011】
特定の実施可能な解決策では、スピンドルの外側壁は第1の突起を備え、ハンドルスリーブの内側壁は第2の突起を備え、該第1の突起及び該第2の突起は、弾性シーリングスリーブを収容するための空間を取り囲み、弾性シーリングスリーブの一端は第1の突起に押し付けられ、他端は第2の突起に押し付けられる。弾性シーリングスリーブは2つの突起によって制限される。
【0012】
プリコネクタが光ケーブルに組み付けられた場合、屋外コンポーネントは光ケーブルにスリーブされ、コネクタコンポーネントのフェルールベースは光ケーブルのハウジングに固定及び接続され、フェルールは光ファイバに接続され、
屋外コンポーネントは、コネクタコンポーネントの、フェルールから逸れた端部によりコネクタコンポーネントにスリーブされ、スピンドルはスナップ嵌めでフェルールベースに固定される。これにより、コネクタコンポーネントと屋外コンポーネントとの間の接続が促進される。
【0013】
特定の実施可能な解決策では、フェルールベースは突起を備え、該突起と嵌合するスナップ嵌め溝がスピンドルに配置されている。突起は、コネクタコンポーネントと屋外コンポーネントとの間の接続を実施するためにスナップ嵌め溝と嵌合する。
【0014】
特定の実施可能な解決策では、プリコネクタが光ケーブルに組み付けられた場合、屋外コンポーネントは、コネクタコンポーネントの、フェルールに近い方の端部を用いることによりフェルールベースにスリーブされ、スピンドルは、スナップ嵌めでフェルールベースに固定される。これにより、コネクタコンポーネントと屋外コンポーネントとの間の接続が促進される。
【0015】
特定の実施可能な解決策では、フェルールベースにスナップ嵌め点が配置され、スピンドル内に弾性アームが配置され、該スナップ嵌め点にスナップ嵌めで固定されるように構成されたスナップ嵌め溝が該弾性アームに配置されている。スナップ嵌め点は、コネクタコンポーネントと屋外コンポーネントとの間の接続を実施するためにスナップ嵌め溝に篏合する。
【0016】
特定の実施可能な解決策では、プリコネクタは、けん引コンポーネントをさらに含む。屋外コンポーネントがスナップ嵌めでコネクタコンポーネントに固定される前に、けん引コンポーネントはコネクタコンポーネントにスリーブされ、コネクタコンポーネントに着脱可能に固定及び接続され、光ケーブルを引き込むように構成されている、これにより、光ケーブルの引き込みが促進される。
【0017】
特定の実施可能な解決策では、コネクタコンポーネントのフェルールベースに外ネジ及びOリングが配置され、
けん引コンポーネントは外ネジに嵌合する内ネジを備え、けん引コンポーネントがコネクタコンポーネントにスリーブされている場合、けん引コンポーネント及びコネクタコンポーネントは、Oリングを用いることにより密封されて接続されている。これにより、けん引コンポーネントとコネクタコンポーネントとの間の接続を促進される。
【0018】
特定の実施可能な解決法では、プリコネクタは熱収縮チューブをさらに含む。該熱収縮チューブの一方部分は光ケーブルにスリーブされ、他方部分はスピンドルにスリーブされ、光ケーブルとスピンドルとの間の接合部が密封されている。これにより、プリコネクタと光ケーブルとの間の接続の安定性が改善される。
【0019】
特定の実施可能な解決策では、プリコネクタは熱収縮テール保護スリーブをさらに含む。該熱収縮テール保護スリーブの一方部分は光ケーブルにスリーブされ、他方部分はスピンドルにスリーブされ、光ケーブルとスピンドルとの間の接合部が密封され、熱収縮テール保護スリーブは熱収縮チューブの外側にスリーブされている。これにより、プリコネクタと光ケーブルとの間の接続の安定性が改善される。
【0020】
特定の実施可能な解決策では、プリコネクタは、ハンドルスリーブにスリーブされ、ハンドルスリーブに対して回転可能な接続ロープと、該接続ロープに接続される防塵スリーブとをさらに含み、該防塵スリーブは屋外コンポーネントに接続され、露出されたフェルールを覆うように構成されている。これにより、フェルールの安全性が改善される。
【0021】
第2の態様によれば、通信装置が提供される。通信装置は、アダプタと、アダプタに着脱可能に固定及び接続さる前述のいずれか1つのプリコネクタとを含む。本願の実施形態で提供されるプリコネクタは、フェルールベースを用いることにより光ケーブルに直接接続され、ハンドルスリーブ及びスピンドルはモジュール構造に形成されているため、プリコネクタが組み立てられる場合、屋外コンポーネントを光ケーブルにスリーブすることのみが要求されるため、プリコネクタの組み立てが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、本願の一実施形態に係る第1の種類のプリコネクタの概略分解図である。
【
図2】
図2は、本願の一実施形態に係る第1の種類のプリコネクタのコネクタコンポーネントの断面図である。
【
図3】
図3は、本願の一実施形態に係る第1の種類のプリコネクタの屋外コンポーネントの断面図である。
【
図4】
図4は、本願の一実施形態に係る第1の種類のプリコネクタの断面図である。
【
図5】
図5は、本願の一実施形態に係る第2の種類のプリコネクタの概略分解図である。
【
図6】
図6は、本願の一実施形態に係る第2の種類のプリコネクタのコネクタコンポーネントの断面図である。
【
図7】
図7は、本願の一実施形態に係る第2の種類のプリコネクタの屋外コンポーネントの断面図である。
【
図8】
図8は、本願の一実施形態に係る第2の種類のプリコネクタの断面図である。
【
図9】
図9は、本願の一実施形態に係る第2の種類のプリコネクタの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本願の実施形態で提供されるプリコネクタの理解を容易にするために、プリコネクタの適用シナリオを先ず説明する。本願の実施形態で提供されるプリコネクタは、光ケーブルと通信装置とを接続するように構成されている。通信装置は屋内に置かれる通信装置であってもいいし、屋外に置かれる通信装置であってもよい。これは、本明細書では限定されない。通信装置が光ケーブルに接続されると、プリコネクタは先ず光ケーブルに組み付けられ、次いで、プリコネクタは、光ケーブルと通信装置との間の接続を実施するために通信装置のソケットに接続される。
【0024】
先ず、
図1を参照して、
図1は、本願の一実施形態に係るプリコネクタの概略分解図である。
図1から、本願のこの実施形態で提供されるプリコネクタの主要なコンポーネントは、コネクタコンポーネント120及び屋外コンポーネント130を含むことが分かる。コネクタコンポーネント120は、通信装置と光ケーブル126との間の接続を実施するように構成され、屋外コンポーネント130は、通信装置に着脱可能に固定及び接続される接続部品として用いられ、通信装置が接続されている場合に用いられるロック力を提供する。もちろん、プリコネクタは、防塵スリーブ110、チューブ140又は熱収縮テール保護スリーブ150等の一部の他の付属品をさらに含む。防塵スリーブ110、チューブ140及び熱収縮テール保護スリーブ150はプリコネクタにおける付属品として用いられ、使用の際に必要に応じて配置され得る。以下では、先ず、本願のこの実施形態で提供されるプリコネクタの2つの主要なコンポーネントについて説明する。
【0025】
図2を併せて参照して、
図2は、本願のこの実施形態に係るプリコネクタのコネクタコンポーネント120を示す。コネクタコンポーネント120は、プリコネクタと光ケーブル126とを接続するためのモジュールコンポーネントであり、複数の部分を含む。理解を容易にするために、
図2はコネクタコンポーネント120の断面図を示す。
図2に示すように、コネクタコンポーネント120はフェルール122を含む。フェルール122は光ケーブル126に接続されるように構成されている。プリコネクタが光ケーブル126に組み付けられると、フェルール122は、光ケーブル126内の光ファイバに固定及び接続され、フェルール122は信号で光ファイバと通信する。プリコネクタが通信装置に接続されている場合、フェルール122は、光ケーブル126と通信装置との間の接続を実施するために、プリコネクタの接続端として通信装置のソケットに接続される。依然
図2を参照して、コネクタコンポーネント120はフェルールベース124をさらに含む。フェルールベース124は、フェルール122及び光ケーブル126のコンポーネントを制限するように構成されている。具体的には、フェルールベース124は中空構造であり、フェルールベース124の内部に貫通空洞が設けられている。フェルール122及び光ケーブル126は空洞の両端にそれぞれ位置する。説明を容易にするために、フェルールベース124の両端をそれぞれ第1の端部及び第2の端部と称し、フェルールベース124の、フェルール122に嵌合する一端が第1の端部であり、フェルールベース124の、光ケーブル126に嵌合する他端が第2の端部である。
【0026】
光ケーブル126がフェルールベース124に組み付けられると、内部の光ファイバを露出するために光ケーブル126のハウジングの一部が剥離され、光ファイバは空洞内に挿入され、光ファイバのこの部分はフェルール122に接続されるように構成されている。光ケーブル126のハウジングを有する部分は、押圧スリーブ125を用いることによりフェルールベース124に固定及び接続される。依然
図2を参照して、押圧スリーブ125は、光ケーブル126とフェルールベース124との間の接合部でスリーブされ、押圧スリーブ125の一方部分はフェルールベース124に固定及び接続され、他方部分は光ケーブル126に固定及び接続されている。したがって、光ケーブル126は、押圧スリーブ125を用いることによりフェルールベース124に対して固定されている。押圧スリーブ125とフェルールベース124との間の接続の安定性を高めるために、ローレット構造1242がフェルールベース124の第2の端部にさらに配置されている。押圧スリーブ125がフェルールベース124にスリーブされると、ローレット構造1242は押圧スリーブ125に嵌合して、押圧スリーブ125とフェルールベース124との間の摩擦を高めることにより、光ケーブル126とフェルールベース124との間の接続の安定性を高められる。押圧スリーブ125がフェルールベース124及び光ケーブル126に嵌合すると、押圧スリーブ125の変形を介して、押圧スリーブ125と、フェルールベース124及び光ケーブル126のそれぞれとの間に干渉嵌合が形成されて、光ケーブル126とフェルールベース124との間の確実な接続が保証される。例えば、押圧スリーブ125はプラスチックセメントスリーブ、弾性プラスチックスリーブ又は変形可能な他の構造であり得る。
【0027】
加えて、
図2は、フェルールベース124に光ケーブル126が固定及び接続される特定の例を示しているにすぎないことを理解すべきである。本願のこの実施形態で提供されるプリコネクタでは、光ケーブル126がフェルールベース124に固定及び接続される方法は、
図2の方法に限定されない。あるいは、光ケーブル126とフェルールベース124とは別の方法で接続され得る。例えば、光ケーブル126は、フープ、接着テープ又は固定及び接続を実施可能な別のコンポーネントを用いることによりフェルールベース124に固定及び接続される。
【0028】
依然
図2を参照して、フェルール122を通信装置に嵌合する場合、フェルール122が通信装置のソケットに正しく嵌合できるように、フェルール122は摺動マージンを有する必要がある。したがって、フェルール122が配置される場合、フェルール122とベースとの間の摺動接続方法が用いられる。
図2に示すように、フェルール122は、フェルールベース124の第1の端部から空洞内に挿入され、フェルール122の、空洞内に挿入される端部は、空洞内に挿入される光ファイバに接続される。フェルール122の他端は、通信装置のソケットに接続されるようにフェルールベース124の外で露出されている。
【0029】
図2に示すように、フェルール122とフェルールベース124との間の摺動接続が具体的に実施されると、コネクタコンポーネント120はフレームスリーブ121をさらに含む。フレームスリーブ121は中空の管状構造であり、フレームスリーブ121はフェルールベース124に固定及び接続され、例えば、フレームスリーブ121及びフェルールベース124はスナップ嵌めで固定される。もちろん、フレームスリーブ121は、別の固定及び接続方法でフェルールベース124に固定及び接続されてもよい。
【0030】
フレームスリーブ121がフェルールベース124に固定及び接続された後で、フレームスリーブ121はフェルール122にスリーブされ、フレームスリーブ121はフェルール122の摺動範囲を制限するためにフェルールベース124に嵌合する。依然
図2を参照して、第1のショルダーがフレームスリーブ121の中空内部にさらに配置され、第2のショルダーもフェルールベース124の中空内部に配置され、フレームスリーブ121がフェルールベース124に組み付けられると、第1のショルダー及び第2のショルダーが互いに対向して配置されて空間領域を取り囲む。フェルール122が配置された場合、フェルール122には第3のショルダーを備え、第3のショルダーは第1のショルダー及び第2のショルダーによって制限される空間領域に配置され、圧縮バネ123がフェルール122にスリーブされ、圧縮バネ123の一端がフェルールベース124に(具体的には第2のショルダーに)押し付けられ、他端がフェルール122に(具体的には第3のショルダーに)押し付けられる。圧縮バネ123は、第3のショルダーを押して第1のショルダーを押圧するように構成され、第3のショルダーが
図2に示すように第1のショルダーに押し付けられると、フェルール122の一部がフレームスリーブ121の外側に露出される。使用の間、フェルール122がソケットに挿入されると、フェルール122はフェルールベース124の方に摺動し、圧縮バネ123が圧縮され、圧縮バネ123の変形力を用いてフェルール122がソケット内に押し込まれる。
【0031】
依然
図2を参照して、本願のこの実施形態で提供されるコネクタコンポーネント120が屋外コンポーネント130に嵌合すると、コネクタコンポーネント120は、フェルールベース124を用いることにより屋外コンポーネント130に嵌合し、接続される。フェルールベース124が配置されると、
図1を共に参照して、フェルールベース124は円筒状であり、フェルールベース124の中間位置に第4のショルダーが配置されているため、フェルールベース124は中間が厚く両端が薄い構造を形成する。加えて、屋外コンポーネント130にスナップ嵌めされるように構成された突起1241が第4のショルダーに配置されている。
【0032】
図3及び
図4を共に参照して、
図3は、本願のこの実施形態で提供される屋外コンポーネント130の断面図であり、
図4はコネクタコンポーネント120及び屋外コンポーネント130のアセンブリの概略図である。先ず、
図3を参照して、本願のこの実施形態で提供される屋外コンポーネント130は、コネクタコンポーネント120と通信装置との間に固定及び接続されるコンポーネントとして用いられ、屋外コンポーネント130の主な構造は、スピンドル132及びハンドルスリーブ131を主に含む。以下では、
図3及び
図4を参照して、屋外コンポーネント130の構造を詳細に説明する。
【0033】
図1及び
図3を共に参照して、本願のこの実施形態で提供される屋外コンポーネント130は、スピンドル132及びハンドルスリーブ131という2つのコンポーネントを主に含む。スピンドル132は柱状構造であり、中空空洞がスピンドル132内に配置され、空洞の形状はフェルールベース124の外側構造の特徴と一致する。
図3における屋外コンポーネント130の配置方向は参照方向として用いられる。左から右へのスピンドル132の空洞は、第2の空洞及び第1の空洞と連続する。第1の空洞は、フェルールベース124の、光ケーブル126に接続される端部にスリーブされるように構成され、第2の空洞は、フェルールベース124の第4のショルダーにスリーブされるように構成されている。加えて、フェルールベース124の突起に嵌合するスナップ嵌め溝1321の構造が第2の空洞内にさらに配置されている。屋外コンポーネント130がコネクタコンポーネント120に組み付けられると、屋外コンポーネント130は光ケーブル126にスリーブされ、コネクタコンポーネント120のフェルールベース124は光ケーブル126のハウジングに固定及び接続され、フェルール122は光ファイバに接続される。屋外コンポーネント130は、コネクタコンポーネント120の、フェルール122から逸れた端部を用いることによりコネクタコンポーネント120にスリーブされ、スピンドル132はスナップ嵌めでフェルールベース124に固定される。具体的には、スピンドル132は、スナップ嵌め溝1321と突起1241との間の嵌合を介してフェルールベース124に固定及び接続され得る。もちろん、突起1241とスナップ嵌め溝1321との間の嵌合は特定の例にすぎない。本願のこの実施形態では、別のスナップ嵌め固定方法が、固定のために代替的に用いられ得る。
【0034】
依然
図3を参照して、本願のこの実施形態で提供される屋外コンポーネント130はハンドルスリーブ131をさらに含む。ハンドルスリーブ131は、通信装置のソケットに着脱可能に接続されるように構成されている。
図3に示すように、ハンドルスリーブ131も中空の円柱構造を有し、ハンドルスリーブ131はスピンドル132にスリーブされ、スピンドル132に回転可能に接続されている。
【0035】
依然
図3を参照して、ハンドルスリーブ131は、使用時にソケットに接続されるように構成されている。したがって、ハンドルスリーブ131が配置される場合、ハンドルスリーブ131はソケットを収容するためのレセプタクルを有する。プリコネクタが組み立てにより通信装置のソケットに接続されると、スピンドル132がソケットに挿入され、ハンドルスリーブ131がソケットの外側にスリーブされるため、ソケットの側壁がスピンドル132とハンドルスリーブ131との間にクランプされて、プリコネクタのフェルール122もソケットに接続される。
【0036】
組み立ての間に、光ケーブル126を保護するために、スピンドル132とハンドルスリーブ131との間でシーリング接続が用いられるため、光ケーブル126の保護が改善される。配置の間、
図3に示すように、第1の突起の円はスピンドル132の外側壁に配置され、第2の突起の円は、対応するハンドルスリーブ131の内側壁に配置され、ハンドルスリーブ131がスピンドル132にスリーブされると、第1の突起と第2の突起との間で収容空間が取り囲まれ、収容空間は弾性シーリングスリーブ133を収容するために用いられる。
図3に示すように、弾性シーリングスリーブ133は、スピンドル132の、フェルール122から離れた方の端部にスリーブされ、弾性シーリングスリーブ133の一端は第1の突起に押し付けられ、ハンドルスリーブ131がスピンドル132にスリーブされると、ハンドルスリーブ131の第2の突起が弾性シーリングスリーブ133の他端に押し付けられるため、弾性シーリングスリーブ133は、第1の突起と第2の突起によって制限される収容空間に制限される。
図3から、弾性シーリングスリーブ133は、スピンドル132の軸方向に特定の長さを有することが分かる。したがって、ハンドルスリーブ131及びスピンドル132を密封することに加えて、弾性シーリングスリーブ133は、ハンドルスリーブ131とソケットとを接続するための押圧力をさらに提供し得る。ハンドルスリーブ131とソケットとが接続されると、ハンドルスリーブ131はスピンドル132に対して摺動し、弾性シーリングスリーブ133は同時に圧縮される。弾性シーリングスリーブ133の変形力がハンドルスリーブ131に加えられると、変形力はハンドルスリーブ131をソケットから離れるように押圧するため、ハンドルスリーブ131がソケットに安定的に接続されるのを可能にするロック力として用いられ得る。
【0037】
依然
図1及び
図3を参照して、本願のこの実施形態で提供されるハンドルスリーブ131に接続ロープ134がさらに配置される。
図3に示すように、接続ロープ134はハンドルスリーブ131にスリーブされ、ハンドルスリーブ131に対して回転可能である。特定の接続の間、スナップ嵌め溝1321はハンドルスリーブ131に配置され、接続ロープ134の一端はスナップ嵌め溝1321でスリーブされ、スナップ嵌め溝1321内で回転可能である。接続ロープ134の他端は防塵スリーブ110に接続され、防塵スリーブ110は、屋外コンポーネント130に接続されて、露出したフェルール122を覆い、フェルール122のために保護を提供し、プリコネクタが用いられていない場合は、スピンドル132に埃が入るのを防止するように構成されている。
図4は、プリコネクタの断面図である。
図4は、防塵スリーブと屋外コンポーネント130との間の嵌合状態を示す。
図4に示す防塵スリーブ110はキャップ本体を含み、キャップ本体は防塵スリーブの本体構造である。防塵スリーブ110が屋外コンポーネント130に接続されると、
図4から和分かるように、キャップ本体が、ソケットに嵌合するように構成された、ハンドルスリーブ131のレセプタクルに挿入され、シーリングガスケット112がキャップ本体の側壁に配置されている。キャップ本体がレセプタクルに挿入されると、シーリングガスケットがハンドルスリーブ131の内側壁に押し付けられて、キャップ本体及びハンドルスリーブ131が密封される。加えて、キャップ本体の一端に接続端111がさらに配置され、接続端111は接続ロープ134に接続されるように構成されている。防塵スリーブ110は、接続ロープ134を介して屋外コンポーネント130に接続される。防塵スリーブ110がレセプタクルから取り外されると、防塵スリーブ110は、防塵スリーブ110を無くすのを避けるために、接続ロープ134を介して屋外コンポーネント130に接続され得る。
【0038】
依然
図1及び
図4を参照して、本願のこの実施形態で提供されるプリコネクタはチューブ140をさらに含み得る。チューブ140及び防塵スリーブ110はプリコネクタの任意のコンポーネントであり、必要に応じて配置され得る。チューブ140は、光ケーブル126及びスピンドル132に接続されるように構成されている。
図1に示すように、チューブ140は管状構造であり、光ケーブル126に装着される。組み立ての間、チューブ140の一部は光ケーブル126にスリーブされ、チューブ140の別の部分はスピンドル132にスリーブされるため、スピンドル132と光ケーブル126はチューブ140を介して互いに接続され得る。チューブ140は熱収縮チューブであり、プラスチック材料又はプラスチックセメント材料等の弾性材料によって作成される。チューブ140が光ケーブル126及びスピンドル132にスリーブされると、光ケーブル126及びスピンドル132は、チューブ140の弾性変形によって互いに固定され得る。加えて、光ケーブル126とスピンドル132との間の接合部が密封され得る。依然
図1を参照して、熱収縮テール保護スリーブ150も管状構造であり、熱収縮テール保護スリーブ150及びチューブ140は同様に機能し、二層保護と同等である。組立の間、熱収縮テール保護スリーブ150も光ケーブル126にスリーブされ、熱収縮テール保護スリーブ150の一部がスピンドル132にスリーブされ、スピンドル132に固定及び接続される。
図4に示すように、光ケーブル126及びスピンドル132に熱収縮テール保護スリーブ150がスリーブされると、熱収縮テール保護スリーブ150はチューブ140の外側にスリーブされる。熱収縮テール保護スリーブ150の、光ケーブル126にスリーブされた部分はチューブ140にスリーブされ、チューブ140に固定及び接続され、熱収縮テール保護スリーブ150の、スピンドル132にスリーブされた部分はスピンドル132に直接固定及び接続され、光ケーブル126とスピンドル132との間の接合部が密封される。したがって、スピンドル132は光ケーブル126に固定及び接続され、チューブ140及び熱収縮テール保護スリーブ150を介して密封され、防塵及び防水効果が得られる。
【0039】
図1及び
図4を共に参照して、本願のこの実施形態で提供されるプリコネクタが光ケーブル126に組み付けられると、熱収縮テール保護スリーブ150は光ケーブル126に先ずスリーブされ、次に、チューブ140は光ケーブル126にスリーブされ、次に、屋外コンポーネント130が光ケーブル126にスリーブされ、最後に、コネクタコンポーネント120が光ケーブル126に接続される。コネクタコンポーネント120が光ケーブル126及び光ケーブル126の光ファイバに固定及び接続された後、スピンドル132はフェルール122から逸れた側を介してフェルールベース124にスリーブされ、その側がスピンドル132に固定及び接続される。次に、チューブ140がスピンドル132に固定され、次に、熱収縮テール保護スリーブ150がスピンドル132に固定されて、プリコネクタと光ケーブル126との間の固定及び接続が完了する。前述の説明から、本願のこの実施形態で提供されるコネクタコンポーネント120はモジュール設計のアイデアを用い、コネクタコンポーネント120及び屋外コンポーネント130はモジュールに分割され、コネクタコンポーネント120及び屋外コンポーネント130はスナップ嵌めで接続され、具体的には、スピンドル132とフェルールベース124との間の突起がスナップ嵌め溝1321に嵌合するため、プリコネクタ及び光ケーブル126の組み立てプロセスが簡素化され、組み立ての効率及びプロセス信頼性が改善されることが分かる。加えて、光ケーブル126のためのIP68の保護は、複数のシーリングガスケットを配置することによって実施され得る。
【0040】
先ず、
図5を参照して、
図5は、本願の一実施形態に係るプリコネクタの概略分解図である。
図5から、本願のこの実施形態で提供されるプリコネクタの主なコンポーネントは、コネクタコンポーネント220及び屋外コンポーネント210を含むことが分かる。コネクタコンポーネント220は、通信装置と光ケーブル2201との間の接続を実施するように構成され、屋外コンポーネント210は、通信装置に着脱可能に固定及び接続される接続部材として用いられ、通信装置が接続された場合に用いられるロック力を提供する。もちろん、プリコネクタは、チューブ230又は熱収縮テール保護スリーブ240等の一部の他の付属品をさらに含む。チューブ230及び熱収縮テール保護スリーブ240はプリコネクタにおける付属品として用いてもよく、使用時に必要に応じて配置され得る。以下では、先ず、本願のこの実施形態で提供されるプリコネクタの2つの主なコンポーネントについて説明する。
【0041】
図6を共に参照して、
図6は、本願のこの実施形態に係るプリコネクタのコネクタコンポーネント220を示す。コネクタコンポーネント220は、プリコネクタと光ケーブル2201を接続するためのモジュールコンポーネントであり、複数の部分を含む。理解を容易にするために、
図6はコネクタコンポーネント220の断面図を示す。
図6に示すように、コネクタコンポーネント220はフェルール223を含む。フェルール223は、光ケーブル2201に接続されるように構成されている。プリコネクタが光ケーブル2201に組み付けられると、フェルール223は光ケーブル2201内の光ファイバに固定及び接続され、フェルール223は信号で光ファイバと通信する。プリコネクタが通信装置に接続されると、フェルール223は、光ケーブル2201と通信装置との間の接続を実施するために、プリコネクタの接続端として通信装置のソケットに接続される。依然
図6を参照して、コネクタコンポーネント220はフェルールベース225をさらに含む。フェルールベース225は、フェルール223及び光ケーブル2201のコンポーネントを制限するように構成されている。具体的には、フェルールベース225は中空構造であり、フェルールベース225内に貫通空洞が設けられている。フェルール223及び光ケーブル2201は、空洞の両端にそれぞれ位置する。説明を容易にするために、フェルールベース225の両端をそれぞれ第1の端部及び第2の端部と称し、フェルールベース225の、フェルール223に嵌合する一端が第1の端部であり、フェルールベース225の、光ケーブル2201に嵌合する他端が第2の端部である。
【0042】
光ケーブル2201がフェルールベース225に組み付けられると、内部の光ファイバを露出するために光ケーブル2201のハウジングの一部が剥離され、光ファイバとハウジングとの間に接着剤注入スリーブ229がスリーブされ、光ファイバが空洞内に挿入され、光ファイバのこの部分がフェルール223に接続されるように構成されている。光ケーブル2201のハウジングを有する部分は、押圧スリーブ227を用いることによりフェルールベース225に固定及び接続されている。依然
図6を参照して、押圧スリーブ227は、光ケーブル2201とフェルールベース225との間の接合部にスリーブされ、押圧スリーブ227の一方部分はフェルールベース225に固定及び接続され、他方部分は光ケーブル2201に固定及び接続されている。したがって、光ケーブル2201は押圧スリーブ227を用いることによりフェルールベース225に対して固定されている。押圧スリーブ227とフェルールベース225との間の接続の安定性を高めるために、フェルールベース225の第2の端部にローレット構造2253がさらに配置されている。押圧スリーブ227がフェルールベース225にスリーブされると、ローレット構造2253が押圧スリーブ227に嵌合して、押圧スリーブ227とフェルールベース225との間の摩擦を高めることにより、光ケーブル2201とフェルールベース225との間の接続の安定性を高める。押圧スリーブ227がフェルールベース225及び光ケーブル2201に嵌合されると、押圧スリーブ227の変形を介して、押圧スリーブ227と、フェルールベース225及び光ケーブル2201のそれぞれとの間に干渉嵌合が形成されるため、光ケーブル2201とフェルールベース225との間の確実な接続が確保される。例えば、押圧スリーブ227はプラスチックセメントスリーブ、弾性プラスチックスリーブ又は変形可能な他の構造であり得る。加えて、フェルールベース225と光ケーブル2201との間の接続の安定性をさらに改善するために、押圧スリーブ227の外側に熱収縮チューブ228がさらにスリーブされる。
図6に示すように、押圧スリーブ227の外側に熱収縮チューブ228がスリーブされ、それに加えて、熱収縮チューブ228の一端がフェルールベース225に固定及び接続され、他端が光ケーブル2201に固定及び接続されているため、フェルールベース225が光ケーブル2201に接続された場合、フェルールベース225及び光ケーブル2201は二層構造(押圧スリーブ227及び熱収縮チューブ228)を用いることにより互いに固定されるため、フェルールベース225と光ケーブル2201との接続の信頼性が高められる。
【0043】
加えて、
図6は、光ケーブル2201がフェルールベース225に固定及び接続される特定の例を示すに過ぎないことを理解すべきである。本願のこの実施形態で提供されるプリコネクタでは、光ケーブル2201がフェルールベース225に固定及び接続される方法は、
図6の方法に限定されない。あるいは、光ケーブル2201及びフェルールベース225は、別の方法で接続されてもよい。例えば、光ケーブル126は、フープ、接着テープ又は固定及び接続を実施可能な別のコンポーネントを用いることによりフェルールベース124に固定及び接続される。
【0044】
依然
図6を参照して、フェルール223が通信装置に嵌合される場合、フェルール223は、フェルール223が通信装置のソケットに適切に嵌合することができるように摺動マージンを有する必要がある。したがって、フェルール223が配置されている場合には、フェルール223とベースとの間で摺動接続方法が用いられる。
図6に示すように、フェルール223は、フェルールベース225の第1の端部から空洞内に挿入され、フェルール223の、空洞内に挿入される端部は、空洞内に挿入される光ファイバに接続される。フェルール223の他端は通信装置のソケットに接続されるようにフェルールベース225の外側に露出される。
【0045】
フェルール223とフェルールベース225との間の摺動接続が
図6に示すように具体的に実施される場合、コネクタコンポーネント220はフレームスリーブ222をさらに含む。フレームスリーブ222は中空の管状構造であり、フレームスリーブ222はフェルールベース225に固定及び接続され、例えばフレームスリーブ222及びフェルールベース225はスナップ嵌めで固定される。もちろん、フレームスリーブ222は、別の固定及び接続方法でフェルールベース225に固定及び接続されてもよい。
【0046】
フレームスリーブ222がフェルールベース225に固定及び接続された後に、フレームスリーブ222はフェルール223にスリーブされ、フレームスリーブ222はフェルールベース225に嵌合して、フェルール223の摺動範囲を制限する。依然
図6を参照して、フレームスリーブ222の中空内部に第1のショルダーがさらに配置され、フェルールベース225の中空内部に第2のショルダーも配置され、フレームスリーブ222がフェルールベース225に組み付けられた場合、第1のショルダー及び第2のショルダーは互いに対向して配置され、空間領域を取り囲む。フェルール223が配置されると、フェルール223は第3のショルダーを備え、第3のショルダーは第1のショルダー及び第2のショルダーによって制限される空間領域に位置し、圧縮バネ224がフェルール223にスリーブされ、圧縮バネ224の一端がフェルールベース225に(具体的には第2のショルダーに)押し付けられ、他端がフェルール223に(具体的には第3のショルダーに)押し付けられる。圧縮バネ224は、第3のショルダーを押して第1のショルダーに押圧するように構成され、第3のショルダーが第1のショルダーを押圧すると、
図6に示すように、フェルール223の一部がフレームスリーブ222の外側に露出される。使用の間、フェルール223がソケットに挿入されると、フェルール223はフェルールベース225の方に摺動し、圧縮バネ224が圧縮され、フェルール223は圧縮バネ224の変形力を用いることによりソケット内に押し込まれる。
【0047】
依然
図6を参照して、フェルールがフェルールベース225に組み付けられる場合、本願のこの実施形態で提供されるコネクタコンポーネント220は、フェルール223の露出した端部を保護するために、防塵キャップ221をさらに備える。防塵キャップ221はフェルール223の端部を覆い、固定のためにフレームスリーブ222に挿入される。プリコネクタが用いられる場合、フェルール223を露出させるために防塵キャップ221がフレームスリーブ222から取り外され得る。プリコネクタが用いられていない場合、埃によってフェルール223が汚染されるのを防止するために、防塵キャップ221を用いてフェルール223が覆われ得る。
【0048】
依然
図6を参照して、本願のこの実施形態で提供されるコネクタコンポーネント220が屋外コンポーネント210に嵌合すると、コネクタコンポーネント120はフェルールベース225を用いることにより屋外コンポーネント210に嵌合し、接続される。フェルールベース225が配置される場合、
図5を共に参照して、フェルールベース225は円筒状であり、フェルールベース225の中間位置に第4のショルダーが配置されているため、フェルールベース225は、中間が厚く両端で薄い構造を形成する。加えて、Oリング226が第4のショルダーにスリーブされている。屋外コンポーネント210がフェルールベース225にスリーブされている場合、屋外コンポーネント210及びフェルールベース225はOリング226を介して密封されている。加えて、フェルールベース225の第4のショルダーとフェルールベース225の最後尾(光ケーブル2201に近い方の端)との間に段構造が形成され、この段構造は、スナップ嵌めで屋外コンポーネント210に嵌合するためのスナップ嵌め点2252として用いられ得る。加えて、第4のショルダーの、フェルール223に近い方の端部に溝2251が配置され、溝2251は、スナップ嵌めで屋外コンポーネント210に嵌合するように構成され得る。
図7から、スナップ嵌め点2252及び溝2251は、屋外コンポーネント210がフェルールベース225に固定され得るように、第4のショルダーの両端で屋外コンポーネント210にスナップ嵌めされることが分かる。
【0049】
図7及び
図8を共に参照して、
図7は、本願のこの実施形態で提供される屋外コンポーネント210の断面図であり、
図8は、コネクタコンポーネント220及び屋外コンポーネント210のアセンブリの概略図である。先ず、
図7を参照して、本願のこの実施形態で提供される屋外コンポーネント210は、コネクタコンポーネント220と通信装置との間に固定及び接続されるコンポーネントとして用いられ、屋外コンポーネント210の主な構造は、スピンドル212及びハンドルスリーブ211を主に含む。以下では、
図7及び
図8を参照して、屋外コンポーネント210の構造を詳細に説明する。
【0050】
図5及び
図7を共に参照して、本願のこの実施形態で提供される屋外コンポーネント210は、スピンドル212及びハンドルスリーブ211という2つのコンポーネントを主に含む。スピンドル212は柱状構造であり、スピンドル212の内部に中空空洞が配置され、空洞の形状はフェルールベース225の外部構造の特徴と一致する。
図7におけるスピンドル212の配置方向は参照方向として用いられている。左から右へのスピンドル212の空洞は連続して第3の空洞、第2の空洞及び第1の空洞である。第1の空洞は、フェルールベース225の、光ケーブル2201に接続される端部にスリーブされるように構成され、第2の空洞は、フェルールベース225の第4のショルダーにスリーブされるように構成され、第3の空洞は、フェルールベース225の、フェルール223に近い方の端部にスリーブされるように構成されている。加えて、フェルールベース225のスナップ嵌め点2252に嵌合する弾性アーム2122が第3の空洞内にさらに配置され、スナップ嵌め点2252にスナップ嵌めで固定されるスナップ嵌め溝が弾性アーム2122に配置されている。フェルールベース225の溝2251に嵌合する突起2121は、第2の空洞の、第1の空洞に近い方の端部に配置されている。屋外コンポーネント210がコネクタコンポーネント220に組み付けられると、屋外コンポーネント210は、コネクタコンポーネント220内にありフェルール223に近い方の端部を介してフェルールベース225にスリーブされ、スピンドル212はスナップ嵌めでフェルールベース225に固定される。具体的には、突起2121は溝2251に挿入され、弾性アーム2122も、スナップ嵌め点2252にスナップ嵌めで篏合して、屋外コンポーネント210とフェルールベース225とを互いに固定及び接続する。スリーブした後、フェルールベース225のOリング226は、スピンドル212とフェルールベース225との間の間隙を密封する。
【0051】
依然
図7を参照して、本願のこの実施形態で提供される屋外コンポーネント210はハンドルスリーブ211をさらに含む。ハンドルスリーブ211は、通信装置のソケットに着脱可能に接続されるように構成されている。
図7に示すように、ハンドルスリーブ211も中空円柱構造であり、ハンドルスリーブ211はスピンドル212にスリーブされ、スピンドル212に回転可能に接続されている。
【0052】
依然
図7を参照して、ハンドルスリーブ211は、使用時にソケットに接続されるように構成されている。したがって、ハンドルスリーブ211が配置されている場合、ハンドルスリーブ211はソケットを収容するためのレセプタクルを有する。プリコネクタが組み立てにより通信装置のソケットに接続されると、スピンドル212がソケットに挿入され、ハンドルスリーブ211がソケットの外側にスリーブされるため、ソケットの側壁がスピンドル212とハンドルスリーブ211との間にクランプされ、プリコネクタのフェルール223もソケットに接続される。
【0053】
組立の間、光ケーブル2201を保護するために、スピンドル212とハンドルスリーブ211との間でシーリング接続が用いられるため、光ケーブル2201の保護が改善される。配置の間、
図7に示すように、第1の突起の円はスピンドル212の外側壁に配置され、第2の突起の円は対応するハンドルスリーブ211の内側壁に配置され、ハンドルスリーブ211がスピンドル212にスリーブされると、収容空間は、第1の突起と第2の突起との間で取り囲まれ、収容空間は弾性シーリングスリーブ213を収容するために用いられる。
図7に示すように、弾性シーリングスリーブ213は、スピンドル212の、フェルール223から離れた方の端部にスリーブされ、弾性シーリングスリーブ213の一端が第1の突起に押し付けられ、ハンドルスリーブ211がスピンドル212にスリーブされると、ハンドルスリーブ211の第2の突起が弾性シーリングスリーブ213の他端に押し付けられるため、弾性シーリングスリーブ213は、第1の突起及び第2の突起によって制限される収容空間で制限される。
【0054】
図7から、弾性シーリングスリーブ213は、スピンドル212の軸方向に特定の長さを有することが分かる。したがって、ハンドルスリーブ211及びスピンドル212を密封することに加えて、弾性シーリングスリーブ213は、ハンドルスリーブ211及びソケットを接続するための押圧力をさらに提供し得る。ハンドルスリーブ211及びソケットが接続されると、ハンドルスリーブ211はスピンドル212に対して摺動し、同時に弾性シーリングスリーブ213が圧縮される。弾性シーリングスリーブ213の変形力がハンドルスリーブ211に加えられると、その変形力がハンドルスリーブ211をソケットから離れるように押すため、ハンドルスリーブ211をソケットに安定に接続することを可能にするロック力として用いられ得る。
【0055】
依然
図5及び
図7を参照して、本願のこの実施形態で提供されるハンドルスリーブ211に接続ロープ214がさらに配置される。
図7に示すように、接続ロープ214はハンドルスリーブ211にスリーブされ、ハンドルスリーブ211に対して回転可能である。特定の接続の間、ハンドルスリーブ211にスナップ嵌め点2252が配置され、接続ロープ214の一端がスナップ嵌め点2252でスリーブされ、スナップ嵌め点2252において回転可能である。接続ロープ214の他端は防塵スリーブ215に接続され、防塵スリーブ215は、屋外コンポーネント210に接続され、露出されたフェルール223を覆って、フェルール223に保護を提供し、プリコネクタが用いられていない場合、埃がスピンドル212に入るのを防止するように構成されている。
図8はプリコネクタの断面図である。
図8は、防塵スリーブ215と屋外コンポーネント210との間の嵌合状態を示す。
図8に示す防塵スリーブ215はキャップ本体を含み、キャップ本体は防塵スリーブ215の主な本体構造である。防塵スリーブ215が屋外コンポーネント210に接続されている場合、
図8から、キャップ本体がソケットに嵌合するように構成された、ハンドルスリーブ211のレセプタクルに挿入され、シーリングガスケット216がキャップ本体の側壁に配置されていることが分かる。キャップ本体がレセプタクルに挿入されると、シーリングガスケット216はハンドルスリーブ211の内側壁に押し付けられ、キャップ本体及びハンドルスリーブ211を密封する。加えて、キャップ本体の一端に接続端がさらに配置され、接続端は接続ロープ214に接続されるように構成されている。防塵スリーブ215は、接続ロープ214を介して屋外コンポーネント210に接続される。防塵スリーブ215がレセプタクルから取り外されると、防塵スリーブ215は、防塵スリーブ215を無くすのを避けるために、接続ロープ214を介して屋外コンポーネント210に接続され得る。
【0056】
依然
図5及び
図8を参照して、本願のこの実施形態で提供されるプリコネクタはチューブ230及び防塵スリーブ215をさらに含み得る。チューブ230及び防塵スリーブ215はプリコネクタの任意のコンポーネントであり、必要に応じて配置され得る。チューブ230は、光ケーブル2201及びスピンドル212に接続されるように構成されている。
図5に示すように、チューブ230は管状構造であり、光ケーブル2201に装着される。組み立ての間、チューブ230の一部は光ケーブル2201にスリーブされ、チューブ230の別の部分はスピンドル212にスリーブされるため、スピンドル212と光ケーブル2201はチューブ230を介して互いに接続され、光ケーブル2201とスピンドル212との間の接合部が密封される。チューブ140は熱収縮チューブであり、プラスチック材料又はプラスチックセメント材料等の弾性材料によって作成される。チューブ230が光ケーブル2201及びスピンドル212にスリーブされると、光ケーブル2201及びスピンドル212は、チューブ230の弾性変形によって互いに固定され得る。加えて、特定の密封効果を得ることができる。依然
図5を参照して、熱収縮テール保護スリーブ240も管状構造であり、熱収縮テール保護スリーブ240及びチューブ230は同様に機能し、二層保護と同等である。組立の間、熱収縮テール保護スリーブ240も光ケーブル2201にスリーブされ、熱収縮テール保護スリーブ240の一部がスピンドル212にスリーブされ、スピンドル212に固定及び接続され、光ケーブル2201とスピンドル212との間の接合部が密封される。
図8に示すように、光ケーブル2201及びスピンドル212に熱収縮テール保護スリーブ240がスリーブされると、熱収縮テール保護スリーブ240はチューブ230の外側にスリーブされる。熱収縮テール保護スリーブ240の、光ケーブル2201にスリーブされた部分はチューブ140にスリーブされ、チューブ140に固定及び接続され、熱収縮テール保護スリーブ150の、スピンドル132にスリーブされた部分はスピンドル132に直接固定及び接続され、光ケーブル126とスピンドル132との間の接合部が密封される。したがって、スピンドル132は光ケーブル126に固定及び接続され、チューブ140及び熱収縮テール保護スリーブ150を介して密封され、防塵及び防水効果が得られる。
【0057】
図5及び
図8を共に参照して、本願のこの実施形態で提供されるプリコネクタが光ケーブル2201に組み付けられると、熱収縮テール保護スリーブ240は光ケーブル2201に先ずスリーブされ、次に、チューブ230は光ケーブル2201にスリーブされ、次に、屋外コンポーネント210が光ケーブル2201にスリーブされ、最後に、コネクタコンポーネント220が光ケーブル2201に接続される。コネクタコンポーネント220が光ケーブル2201及び光ケーブル2201の光ファイバに固定及び接続された後、スピンドル212はフェルール223から逸れた側を介してフェルールベース225にスリーブされ、その側がスピンドル212に固定及び接続される。次に、チューブ230がスピンドル212に固定され、次に、熱収縮テール保護スリーブ240がスピンドル212に固定されて、プリコネクタと光ケーブル2201との間の固定及び接続が完了する。前述の説明から、本願のこの実施形態で提供されるコネクタコンポーネント220はモジュール設計のアイデアを用い、コネクタコンポーネント220及び屋外コンポーネント210はモジュールに分割され、コネクタコンポーネント220及び屋外コンポーネント210はスナップ嵌めで接続され、具体的には、スピンドル212とフェルールベース225との間の突起がスナップ嵌め点2252に嵌合するため、プリコネクタ及び光ケーブル2201の組み立てプロセスを簡素化できるため、組み立ての効率及びプロセス信頼性が改善されることが分かる。加えて、光ケーブル2201のためのIP68の保護は、複数のシーリングガスケットを配置することによって実施され得る。
【0058】
図9は、本願の一実施形態に係るプリコネクタの別の状態の概略図である。プリコネクタはけん引コンポーネントをさらに含む。屋外コンポーネント210がスナップ嵌めでコネクタコンポーネント220に固定される前に、けん引コンポーネントはコネクタコンポーネント220にスリーブされ、着脱可能にコネクタコンポーネント220に固定及び接続され、光ケーブル2201を引き込むように構成されている。光ケーブル2201が通信装置に接続される前に、光ケーブル2201はけん引コンポーネントを引っ張ることによって動くように駆動される。特定の接続の間、コネクタコンポーネント220のフェルールベース225は、外ネジ2254及びOリング226をさらに備える。けん引コンポーネントは、外ネジ2254に嵌合する内ネジを備え、けん引コンポーネントがコネクタコンポーネント220にスリーブされると、けん引コンポーネント及びコネクタコンポーネント220は、Oリングを用いることにより密封されて接続される。
【0059】
依然
図9を参照して、本願のこの実施形態で提供されるけん引コンポーネントは、第1のけん引ハウジング320と、第1のけん引ハウジング320に固定及び接続される第2のけん引ハウジング330とを含む。第2のけん引ハウジング330は着脱可能にフェルールベース225に固定及び接続される。接続の間、フェルールベース225の第4のショルダーは外ネジ2254を備え、第2のけん引ハウジング330は内ネジを備え、第2のけん引ハウジング330は回転組立の間に第4のショルダー内へと回転されるため、フェルールベース225が第2のけん引ハウジング330に固定及び接続される。第4のショルダーにはOリング226がさらに配置される。第2のけん引ハウジング330が第4のショルダーにスリーブされると、第2のけん引ハウジング330及びスピンドルコンポーネントは、Oリング226を用いることにより密封されて接続される。加えて、第1のけん引ハウジング320と第2のけん引ハウジング330との間に1つの空間が形成される。第1のけん引ハウジング320に対して回転可能なけん引ヘッド310が該空間内に配置される。
図9に示すように、けん引ヘッド310は、第1のけん引ハウジング320を通過した後に露出され、スチールワイヤ等のけん引ツールを取り付けるためのフック311がけん引ヘッド310に配置される。ねじれによって生じ得る光ケーブル2201の損傷を十分に低減するために、光ケーブル2201に対してけん引を行うことができる。第2のけん引ハウジング330はフェルールベース225に嵌合し、ネジ対方式で600Nを超える引っ張り力を提供できる。IP68を保護するために、第2のけん引ハウジング330とフェルールベース225との間にOリング226があり、過酷な地下の外部環境におけるパイプに適用可能であり得る。
【0060】
光ケーブルは、けん引コンポーネントによって光ケーブルに対してけん引が行われる場合に、パイプ構造、孔構造等を通過できる。光ケーブル2201が通信装置に引き込まれると、けん引コンポーネントが取り外され、屋外コンポーネント210及びコネクタコンポーネント220がスナップ嵌めで固定される。
【0061】
本願の一実施形態は通信装置をさらに提供する。通信装置は、アダプタと、アダプタに着脱可能に固定及び接続される前述のいずれか1つに係るプリコネクタとを含む。本願のこの実施形態で提供されるプリコネクタは、フェルールベース225を用いることにより光ケーブル2201に直接接続され、ハンドルスリーブ211及びスピンドル212はモジュール構造に形成されているため、プリコネクタが組み立てられる場合、屋外コンポーネント210を光ケーブル2201にスリーブすることだけが要求されるため、プリコネクタの組み立てが促進される。
【手続補正書】
【提出日】2022-05-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタコンポーネント及び屋外コンポーネントを含むプリコネクタであって、
前記コネクタコンポーネントはフェルールベースと、該フェルールベースに摺動接続され、特定の位置でロック可能なフェルールとを含み、該フェルールベースは光ケーブルを固定するように構成され、該フェルールは、該光ケーブルの、該フェルールベース内に挿入される光ファイバに接続されるように構成され、
前記屋外コンポーネントは前記フェルールベースにスリーブされ、前記フェルールベースに固定及び接続されるスピンドルと、該スピンドルの外側にスリーブされるハンドルスリーブとを含む、プリコネクタ。
【請求項2】
前記コネクタコンポーネントは押圧スリーブをさらに含み、該押圧スリーブは、前記光ケーブルと前記フェルールベースとの間の接合部でスリーブされ、該押圧スリーブの一方部分は前記フェルールベースに固定及び接続され、他方部分は前記光ケーブルに固定及び接続される、請求項1に記載のプリコネクタ。
【請求項3】
前記フェルールベースの、前記フェルールから離れた方の端部には、前記押圧スリーブに嵌合するローレット構造が設けられている、請求項2に記載のプリコネクタ。
【請求項4】
前記コネクタコンポーネントは、前記フェルールにスリーブされるフレームスリーブをさらに含み、該フレームスリーブは前記フェルールベースに固定及び接続され、前記フェルールの一部は該フレームスリーブの外側に露出されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプリコネクタ。
【請求項5】
前記ハンドルスリーブ及び前記スピンドルは、弾性シーリングスリーブを用いて密封されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプリコネクタ。
【請求項6】
前記スピンドルの外側壁は第1の突起を備え、前記ハンドルスリーブの内側壁は第2の突起を備え、該第1の突起及び該第2の突起は、前記弾性シーリングスリーブを収容するための空間を取り囲み、前記弾性シーリングスリーブの一端は前記第1の突起に押し付けられ、他端は前記第2の突起に押し付けられる、請求項5に記載のプリコネクタ。
【請求項7】
前記プリコネクタが前記光ケーブルに組み付けられた場合、前記屋外コンポーネントは前記光ケーブルにスリーブされ、前記コネクタコンポーネントのフェルールベースは前記光ケーブルのハウジングに固定及び接続され、前記フェルールは前記光ファイバに接続され、
前記屋外コンポーネントは、前記コネクタコンポーネントの、前記フェルールから逸れた端部により前記コネクタコンポーネントにスリーブされ、前記スピンドルはスナップ嵌めで前記フェルールベースに固定される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のプリコネクタ。
【請求項8】
前記フェルールベースは突起を備え、該突起と嵌合するスナップ嵌め溝が前記スピンドルに配置されている、請求項7に記載のプリコネクタ。
【請求項9】
前記プリコネクタが前記光ケーブルに組み付けられた場合、前記屋外コンポーネントは、前記コネクタコンポーネントの、前記フェルールに近い方の端部を用いることにより前記フェルールベースにスリーブされ、前記スピンドルは、スナップ嵌めで前記フェルールベースに固定される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のプリコネクタ。
【請求項10】
前記フェルールベースにスナップ嵌め点が配置され、前記スピンドル内に弾性アームが配置され、該スナップ嵌め点にスナップ嵌めで固定されるように構成されたスナップ嵌め溝が該弾性アームに配置されている、請求項9に記載のプリコネクタ。
【請求項11】
けん引コンポーネントをさらに含み、前記屋外コンポーネントがスナップ嵌めで前記コネクタコンポーネントに固定される前に、該けん引コンポーネントは前記コネクタコンポーネントにスリーブされ、前記コネクタコンポーネントに着脱可能に固定及び接続され、前記光ケーブルを引き込むように構成されている、請求項9に記載のプリコネクタ。
【請求項12】
前記コネクタコンポーネントのフェルールベースに外ネジ及びOリングが配置され、
前記けん引コンポーネントは前記外ネジに嵌合する内ネジを備え、前記けん引コンポーネントが前記コネクタコンポーネントにスリーブされている場合、前記けん引コンポーネント及び前記コネクタコンポーネントは、前記Oリングを用いることにより密封されて接続されている、請求項
11に記載のプリコネクタ。
【請求項13】
熱収縮チューブをさらに含み、該熱収縮チューブの一方部分は前記光ケーブルにスリーブされ、他方部分は前記スピンドルにスリーブされ、前記光ケーブルと前記スピンドルとの間の接合部が密封されている、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のプリコネクタ。
【請求項14】
熱収縮テール保護スリーブをさらに含み、該熱収縮テール保護スリーブの一方部分は前記光ケーブルにスリーブされ、他方部分は前記スピンドルにスリーブされ、前記光ケーブルと前記スピンドルとの間の接合部が密封され、前記熱収縮テール保護スリーブは前記熱収縮チューブの外側にスリーブされている、請求項
13に記載のプリコネクタ。
【請求項15】
前記ハンドルスリーブにスリーブされ、前記ハンドルスリーブに対して回転可能な接続ロープと、該接続ロープに接続される防塵スリーブとをさらに含み、該防塵スリーブは前記屋外コンポーネントに接続され、露出された前記フェルールを覆うように構成されている、請求項1乃至14のいずれか一項に記載のプリコネクタ。
【請求項16】
アダプタと、該アダプタに着脱可能に固定及び接続される請求項1乃至15のいずれか一項に記載のプリコネクタとを含む通信装置。
【国際調査報告】