(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-28
(54)【発明の名称】ケラチン繊維の脱色又は染色のための改善された化粧品組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/894 20060101AFI20221221BHJP
A61K 8/33 20060101ALI20221221BHJP
A61K 8/39 20060101ALI20221221BHJP
A61Q 5/08 20060101ALI20221221BHJP
A61Q 5/10 20060101ALI20221221BHJP
【FI】
A61K8/894
A61K8/33
A61K8/39
A61Q5/08
A61Q5/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525531
(86)(22)【出願日】2020-10-30
(85)【翻訳文提出日】2022-05-19
(86)【国際出願番号】 EP2020080536
(87)【国際公開番号】W WO2021084082
(87)【国際公開日】2021-05-06
(32)【優先日】2019-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リピンスキー,クラリッサ
(72)【発明者】
【氏名】デルベ,マリーネ
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB012
4C083AB312
4C083AB352
4C083AB372
4C083AB412
4C083AB432
4C083AC012
4C083AC072
4C083AC122
4C083AC171
4C083AC172
4C083AC182
4C083AC421
4C083AC422
4C083AC532
4C083AC542
4C083AC551
4C083AC552
4C083AC861
4C083AC862
4C083AD161
4C083AD162
4C083AD282
4C083BB43
4C083CC35
4C083CC36
4C083DD23
4C083DD27
4C083EE06
4C083EE07
4C083EE26
4C083EE27
(57)【要約】
本発明は、ケラチン繊維の改善された染色のための化粧品組成物に関する。特に、ケラチン繊維への直接染料の付着が向上される。組成物は、アルコキシル化オルガノポリシロキサン及びアルコキシル化グリセリルエステル、及び/又は任意選択でアルコキシル化アルキルグリセリルエーテルを含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)1種以上のアルコキシル化オルガノポリシロキサンと、
b)組成物の総重量に対して計算して15重量%以上の総濃度の、アルコキシル化グリセリルエステル、及び/若しくは任意選択でアルコキシル化アルキルグリセリルエーテル、並びに/又はこれらの混合物から選択される1種以上の化合物と、
を含み、
組成物の総重量に対して計算して40重量%未満の水を含む、
化粧品組成物。
【請求項2】
a)の化合物がアルコキシル化ジメチコンコポリマーであることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
a)の化合物が、エトキシル化ジメチコンコポリマー、プロポキシル化ジメチコンコポリマー、及び/若しくはエトキシル化/プロポキシル化ジメチコンコポリマー、並びに/又はこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1及び/又は2に記載の組成物。
【請求項4】
a)の化合物の総濃度が、組成物の総重量に対して計算して、1重量%~50重量%の範囲、好ましくは5重量%~30重量%の範囲、より好ましくは10重量%~20重量%の範囲であることを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
b)の1種以上の化合物が、直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和C
8~C
22脂肪酸、好ましくは直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和C
14~C
22脂肪酸との、エトキシル化、及び/又はプロポキシル化、及び/又はエトキシル化/プロポキシル化グリセリルエステルであることを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
b)の1種以上の化合物が、総炭素数8以上の、好ましくは総炭素数9以上の不飽和アルキル鎖を有する、任意選択でアルコキシル化されたアルキルグリセリルエーテルであることを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
b)の化合物が、エトキシル化グリセリルココエート及び/又はイソステアリルグリセリルエーテルから選択されることを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
b)の化合物の総濃度が、組成物の総重量に対して計算して、15重量%~80重量%の範囲、好ましくは20重量%~70重量%の範囲、より好ましくは30重量%~65重量%の範囲であることを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
化合物a)と化合物b)の重量比が、5:1~1:5の範囲、好ましくは1:1~1:5の範囲、より好ましくは1:2~1:4の範囲であることを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
組成物が、30重量%未満の水、好ましくは20重量%未満の水、より好ましくは10重量%未満の水、更に好ましくは5重量%未満の水を含み、更により好ましくは無水であることを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
好ましくはHCレッド18、HCブルー18、及びHCイエロー16、並びに/又はこれらの混合物から選択される、1種以上の直接染料を含むことを特徴とする、先行する請求項のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
ケラチン繊維、好ましくはヒトのケラチン繊維、より好ましくはヒトの毛髪を、脱色及び/又は明色化及び/又は染色するためのキット・オブ・パーツであって、
- 1種以上のアルカリ化剤、並びに任意選択で1種以上の過酸塩及び/又はペルオキシ塩を含む組成物Aと、
- 水性酸化組成物Bと、
- 請求項1から11に記載の組成物Cと、
を含むキット・オブ・パーツ。
【請求項13】
組成物Aが、好ましくはHCレッド18、HCブルー18、及びHCイエロー16、並びに/又はこれらの混合物から選択される、1種以上の毛髪用直接染料を含むことを特徴とする、請求項12に記載のキット・オブ・パーツ。
【請求項14】
ケラチン繊維、好ましくはヒトのケラチン繊維、より好ましくはヒトの毛髪を、脱色及び/又は明色化及び/又は染色する方法であって、
i)請求項12から13に記載の組成物A、請求項12から13に記載の組成物B、及び請求項1から11に記載の組成物Cを混合して、7~12の範囲のpHを有するすぐに使用できる組成物を生成するステップと、
ii)すぐに使用できる組成物をケラチン繊維に塗布し、1分間~60分間にわたって、好ましくは5分間~45分間にわたって、より好ましくは10分間~30分間にわたって放置するステップと、
iii)ケラチン繊維を水ですすぎ流し、任意選択でケラチン繊維をシャンプーで洗うステップと、
を含む方法。
【請求項15】
脱色及び/又は明色化及び/又は染色プロセスにおいて直接染料を安定化するための、請求項1から11に記載の組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケラチン繊維の改善された染色のための化粧品組成物に関する。特に、ケラチン繊維への直接染料の付着が向上する。本組成物は、脱色/明色化プロセス及び/又は染色プロセスに用いることができる。
【背景技術】
【0002】
脱色組成物及びプロセスは、流行に敏感な消費者にとって毛髪の色を変えるための、とりわけ毛髪の色合いを濃色から淡色へと変えるための重要なツールである。
【0003】
脱色組成物の一般的な欠点は、得られる毛髪の色が意図しなかった色調を有することであり、これは消費者が強く嫌うことである。例えば、暖かい黄色(warm yellow)の色調は、タバコ製品のヘビーユーザーの毛髪を連想させる。
【0004】
これらの意図しない色調を打ち消すために、毛髪用直接染料を脱色粉末に添加することができる(特許文献1)。
次いで、脱色粉末は水性酸化組成物と混合され、反応性のアルカリ性混合物を生じる。この厳しい環境は、直接染料の安定性を攻撃する。
【0005】
従来技術は、酸化性溶媒(oxidizable solvent)を水性脱色混合物に添加して、直接染料を安定化することによってこれらの問題に対処してきた(特許文献2)。しかし、これらの溶媒は水性脱色混合物の粘度に変化を加え、毛髪の感触に負の影響を与えることがあり、消費者の不満を生じることがある。
【0006】
オルガノポリシロキサン及びアルコキシル化グリセリルエステル、又は任意選択でアルコキシル化アルキルグリセリルエーテルの単独使用が、ヘアケア(hair care)の分野において一般に知られている(特許文献3、特許文献4)。
【0007】
上記の理由から、ケラチン繊維に対して更なるマイナスの作用を有することなく、厳しい化学条件下で直接染料を更に安定化する組成物及び方法を得ることが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1598051号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第2606875号明細書
【特許文献3】特開2019-089749号公報
【特許文献4】特開2010-100543号公報
【発明の概要】
【0009】
したがって、本発明の第1の目的は、
a)1種以上のアルコキシル化オルガノポリシロキサンと、
b)組成物の総重量に対して計算して15重量%以上の総濃度の、アルコキシル化グリセリルエステル、及び/若しくは任意選択でアルコキシル化アルキルグリセリルエーテル、並びに/又はこれらの混合物から選択される1種以上の化合物と、
を含み、
組成物の総重量に対して計算して40重量%未満の水を含む、
化粧品組成物である。
【0010】
本発明の第2の目的は、ケラチン繊維、好ましくはヒトのケラチン繊維、より好ましくはヒトの毛髪を、脱色及び/又は明色化及び/又は染色するためのキット・オブ・パーツであって、
- 1種以上のアルカリ化剤、並びに任意選択で1種以上の過酸塩及び/又はペルオキシ塩を含む組成物Aと、
- 水性酸化組成物Bと、
- 上記に定義された組成物Cと、
を含むキット・オブ・パーツである。
【0011】
本発明の第3の目的は、ケラチン繊維、好ましくはヒトのケラチン繊維、より好ましくはヒトの毛髪を、脱色及び/又は明色化及び/又は染色する方法であって、
i)上記に定義された組成物A、上記に定義された組成物B、及び上記に定義された組成物Cを混合して、7~12の範囲のpHを有するすぐに使用できる組成物を生成するステップと、
ii)すぐに使用できる組成物をケラチン繊維に塗布し、1分間~60分間にわたって、好ましくは5分間~45分間にわたって、より好ましくは10分間~30分間にわたって放置するステップと、
iii)ケラチン繊維を水ですすぎ流し、任意選択でケラチン繊維をシャンプーで洗うステップと、
を含む方法である。
【0012】
本発明の第4の目的は、脱色及び/又は明色化及び/又は染色プロセスにおいて直接染料を安定化するための、上記に定義された組成物の使用である。
【発明の詳細な説明】
【0013】
従来技術は、上記に記載された問題に満足のゆく解決を未だに提供していない。本発明の発明者らは、請求項1に記載の組成物が、すぐに使用できる脱色混合物中の毛髪用直接染料を安定化することを予期することなく見出した。結果として、直接染料の染色能力が高くなり、ケラチン繊維がより強力に着色される。さらに、ケラチン繊維における化粧品特性が改善される。
【0014】
〔化粧品組成物〕
本発明の化粧品組成物は、
a)1種以上のアルコキシル化オルガノポリシロキサンと、
b)組成物の総重量に対して計算して15重量%以上の総濃度の、アルコキシル化グリセリルエステル、及び/若しくは任意選択でアルコキシル化アルキルグリセリルエーテル、並びに/又はこれらの混合物から選択される1種以上の化合物と、
を含み、
組成物の総重量に対して計算して、40重量%未満の水を含む。
【0015】
〔a)の化合物〕
a)の化合物は、アルコキシル化オルガノポリシロキサンである。
適切なアルコキシル化オルガノポリシロキサンは、アルコキシル化アミノ化又はアルコキシル化非アミノ化オルガノポリシロキサンでありうる。
【0016】
適切なアルコキシル化アミノ化オルガノポリシロキサンは、PEG-xアモジメチコン(xは2~100の範囲の整数)、PEG/PPG-x/yアモジメチコン(x/yは2~100の範囲)、又はモノ-若しくはビスアルキルPEG/PPG-x/yアモジメチコン(x及びyは前記と同じ)である。
【0017】
a)の化合物としてのアルコキシル化非アミノ化オルガノポリシロキサンは、染色強度の観点から、アルコキシル化ジメチコンコポリマーであることが好ましい。
【0018】
適切なアルコキシル化ジメチコンコポリマーは、PEG-xジメチコン(xは2~100の範囲の整数)、PEG/PPG-x/yジメチコン(x/yは2~100の範囲)、並びにモノ-又はビスアルキルPEG/PPG-x/yジメチコン(x及びyは前記と同じ)である。
【0019】
そのような化合物のさらなる例は、PEG/PPG-14/4ジメチコン;PEG/PPG-4/12ジメチコン;PEG/PPG-23/6ジメチコン;PEG/PPG-20/23ジメチコン;PEG-12ジメチコン及びPEG-8ジメチコン、PEG/PPG-3/10ジメチコン;PEG/PPG-4/12ジメチコン;PEG/PPG-6/4ジメチコン;PEG/PPG-6/11ジメチコン;PEG/PPG-8/14ジメチコン;PEG/PPG-8/26ジメチコン;PEG/PPG-10/2ジメチコン;PEG/PPG-12/16ジメチコン;PEG/PPG-12/18ジメチコン;PEG/PPG-14/4ジメチコン;PEG/PPG-15/5ジメチコン;PEG/PPG-15/15ジメチコン;PEG/PPG-16/2ジメチコン;PEG/PPG-16/8ジメチコン;PEG/PPG-17/18ジメチコン;PEG/PPG-18/6ジメチコン;PEG/PPG-18/12ジメチコン;PEG/PPG-18/18ジメチコン;PEG/PPG-19/19ジメチコン;PEG/PPG-20/6ジメチコン;PEG/PPG-20/15ジメチコン;PEG/PPG-20/20ジメチコン;PEG/PPG-20/23ジメチコン;PEG/PPG-20/29ジメチコン;PEG/PPG-22/23ジメチコン;PEG/PPG-22/24ジメチコン;PEG/PPG-23/6ジメチコン;PEG/PPG-25/25ジメチコン;PEG/PPG-27/27ジメチコン;PEG/PPG-30/10ジメチコン;並びに/又はこれらの混合物である。
【0020】
a)の化合物は、染色強度の観点から、エトキシル化ジメチコンコポリマー、プロポキシル化ジメチコンコポリマー、及び/若しくはエトキシル化/プロポキシル化ジメチコンコポリマー、並びに/又はこれらの混合物から選択されることが更に好ましい。
染色強度及び直接染料の安定化の観点から最も好ましい化合物は、PEG/PPG-20/23ジメチコンである。
【0021】
a)の化合物の総濃度は、染色強度及び直接染料の安定化の観点から、組成物の総重量に対して計算して、好ましくは1重量%以上、より好ましくは5重量%以上、更に好ましくは10重量%以上である。
a)の化合物の総濃度は、染色強度及び直接染料の安定化、並びに化合物の溶解度の観点から、組成物の総重量に対して計算して、好ましくは50重量%以下、より好ましくは30重量%以下、更に好ましくは20重量%以下である。
上述の効果を得るため、a)の化合物の総濃度は、組成物の総重量に対して計算して、1重量%~50重量%の範囲、好ましくは5重量%~30重量%の範囲、より好ましくは10重量%~20重量%の範囲である。
【0022】
〔b)の化合物〕
本発明の組成物は、b)の化合物として、組成物の総重量に対して計算して15重量%以上の総濃度の、アルコキシル化グリセリルエステル、及び/若しくは任意選択でアルコキシル化アルキルグリセリルエーテル、並びに/又はこれらの混合物から選択される1種以上の化合物を含む。
【0023】
b)の1種以上の化合物は、直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和C8~C22脂肪酸、好ましくは直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和C14~C22脂肪酸との、エトキシル化及び/又はプロポキシル化及び/又はエトキシル化/プロポキシル化グリセリルエステルである。
【0024】
適切な化合物は、PEG-10オリーブ油グリセリド、PEG-11アボカド油グリセリド、PEG-11カカオ脂グリセリド、PEG-13ヒマワリ油グリセリド、PEG-15グリセリルイソステアレート、PEG-9ココナッツ脂肪酸グリセリド、PEG-54硬化ヒマシ油、PEG-7硬化ヒマシ油、PEG-60硬化ヒマシ油、ホホバ脂エトキシレート(PEG-26ホホバ脂肪酸、PEG-26ホホバアルコール)、グリセレス-5ココエート、PEG-9ココナッツ脂肪酸グリセリド、PEG-7グリセリルココエート、PEG-45パーム核油グリセリド、PEG-35ヒマシ油、オリーブ油PEG-7エステル、PEG-6カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEG-10オリーブ油グリセリド、PEG-13ヒマワリ油グリセリド、PEG-7硬化ヒマシ油、水素化パーム核油グリセリドPEG-6エステル、PEG-20トウモロコシ油グリセリド、PEG-18グリセリルオレエートココエート、PEG-40硬化ヒマシ油、PEG-40ヒマシ油、PEG-60硬化ヒマシ油、PEG-60トウモロコシ油グリセリド、PEG-54硬化ヒマシ油、PEG-45パーム核油グリセリド、PEG-80グリセリルココエート、PEG-60アーモンド油グリセリド、PEG-60「マツヨイグサ」グリセリド、PEG-200水素化グリセリルパルメート、PEG-90グリセリルイソステアレートである。
【0025】
b)の1種以上の化合物は、染色強度の観点から、PEG-7グリセリルココエート、PEG-9ココグリセリド、PEG-40硬化ヒマシ油、及びPEG200-水素化グリセリルパルメートであることが好ましい。
【0026】
b)の1種以上の化合物は、染料の安定化の観点から、総炭素数8以上、好ましくは総炭素数9以上の不飽和アルキル鎖を有する、任意選択でアルコキシルされた化アルキルグリセリルエーテルであることが更に好ましい。
b)の化合物のアルキル鎖は、配合安定性の観点から、総炭素数18以下の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和アルキル鎖であることが好ましい。
上述の効果を得るため、b)の化合物のアルキル鎖は、総炭素数8~18の範囲、より好ましくは9~18の範囲の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和アルキル鎖であることが好ましい。
【0027】
b)の化合物の適切な例は、イソステアリルグリセリルエーテル、ステアリルグリセリルエーテル、イソデシルグリセリルエーテル、2-エチルヘキシルグリセリルエーテル、及びセチルグリセリルエーテル、並びにアルキルポリグリセリルエーテルであり、例えば、欧州特許出願公開第2003110号明細書に開示されている。
【0028】
b)の化合物は、染色強度の観点から、エトキシル化グリセリルココエート及び/又はイソステアリルグリセリルエーテルから選択されることが好ましい。
【0029】
b)の化合物の総濃度は、染色強度及び配合安定性の観点から、組成物の総重量に対して計算して、好ましくは15重量%以上、より好ましくは20重量%以上、更に好ましくは30重量%以上である。
b)の化合物の総濃度は、溶解度の観点から、組成物の総重量に対して計算して、好ましくは80重量%以下、より好ましくは70重量%以下、更に好ましくは65重量%以下である。
上述の効果を得るため、b)の化合物の総濃度は、組成物の総重量に対して計算して、好ましくは15重量%~80重量%の範囲、より好ましくは20重量%~70重量%の範囲、更に好ましくは30重量%~65重量%の範囲である。
【0030】
化合物a)と化合物b)の重量比は、配合安定性の観点から、好ましくは5:1~1:5の範囲、より好ましくは1:1~1:5の範囲、更に好ましくは1:2~1:4の範囲である。
【0031】
〔含水量〕
本発明の組成物は、40重量%未満の水を含む。
組成物は、配合安定性の観点から、好ましくは30重量%未満の水、より好ましくは20重量%未満の水、更に好ましくは10重量%未満の水、更により好ましくは5重量%未満の水を含み、更により好ましくは無水である。
【0032】
〔直接染料〕
1種以上の直接染料を含むことが、本発明の組成物の一態様である。
好ましくは1種以上の直接染料は、アニオン性、非イオン性、及び/又はカチオン性直接染料から選択される。
【0033】
適切なアニオン性直接染料は、アシッドブラック1、アシッドブルー1、アシッドブルー3、フードブルー5、アシッドブルー7、アシッドブルー9、アシッドブルー74、アシッドオレンジ3、アシッドオレンジ6、アシッドオレンジ7、アシッドオレンジ10、アシッドレッド1、アシッドレッド14、アシッドレッド18、アシッドレッド27、アシッドレッド50、アシッドレッド52、アシッドレッド73、アシッドレッド87、アシッドレッド88、アシッドレッド92、アシッドレッド155、アシッドレッド180、アシッドバイオレット9、アシッドバイオレット43、アシッドバイオレット49、アシッドイエロー1、アシッドイエロー23、アシッドイエロー3、フードイエローNo.8、D&CブラウンNo.1、D&CグリーンNo.5、D&CグリーンNo.8、D&CオレンジNo.4、D&CオレンジNo.10、D&CオレンジNo.11、D&CレッドNo.21、D&CレッドNo.27、D&CレッドNo.33、D&Cバイオレット2、D&CイエローNo.7、D&CイエローNo.8、D&CイエローNo.10、FD&Cレッド2、FD&Cレッド40、FD&CレッドNo.4、FD&CイエローNo.6、FD&Cブルー1、フードブラック1、フードブラック2、ディスパースブラック9及びディスパースバイオレット1、並びにこれらのアルカリ金属塩、例えば、ナトリウム、カリウムである。これらのうち、最も好ましいアニオン性染料は、アシッドレッド52、DCバイオレット2、DCレッド33、DCオレンジ4、DCレッド27、DCイエロー10、HCブルー18、HCレッド18、及びHCイエロー16である。
【0034】
ニトロ染料を含む適切な非イオン性染料は、HCブルーNo.2、HCブルーNo.4、HCブルーNo.5、HCブルーNo.6、HCブルーNo.7、HCブルーNo.8、HCブルーNo.9、HCブルーNo.10、HCブルーNo.11、HCブルーNo.12、HCブルーNo.13、HCブラウンNo.1、HCブラウンNo.2、HCグリーンNo.1、HCオレンジNo.1、HCオレンジNo.2、HCオレンジNo.3、HCオレンジNo.5、HCレッドBN、HCレッドNo.1、HCレッドNo.3、HCレッドNo.7、HCレッドNo.8、HCレッドNo.9、HCレッドNo.10、HCレッドNo.11、HCレッドNo.13、HCレッドNo.54、HCレッドNo.14、HCバイオレットBS、HCバイオレットNo.1、HCバイオレットNo.2、HCイエローNo.2、HCイエローNo.4、HCイエローNo.5、HCイエローNo.6、HCイエローNo.7、HCイエローNo.8、HCイエローNo.9、HCイエローNo.10、HCイエローNo.11、HCイエローNo.12、HCイエローNo.13、HCイエローNo.14、HCイエローNo.15、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、ピクラミン酸、1,2-ジアミノ-4-ニトロベンゾール、1,4-ジアミノ-2-ニトロベンゾール、3-ニトロ-4-アミノフェノール、1-ヒドロキシ-2-アミノ-3-ニトロベンゾール、及び2-ヒドロキシエチルピクラミン酸である。
【0035】
この目的に適したカチオン性染料は、Ciba-Geigy AGの国際公開第95/15144号に開示されているものである。さらなる例は、ベーシックブルー6、ベーシックブルー7、ベーシックブルー9、ベーシックブルー26、ベーシックブルー41、ベーシックブルー99、ベーシックブラウン4、ベーシックブラウン16、ベーシックブラウン17、ナチュラルブラウン7、ベーシックグリーン1、ベーシックレッド2、ベーシックレッド12、ベーシックレッド22、ベーシックレッド76、ベーシックバイオレット1、ベーシックバイオレット2、ベーシックバイオレット3、ベーシックバイオレット10、ベーシックバイオレット14、ベーシックイエロー57、ベーシックレッド51、ベーシックイエロー87、HCブルー17、及びベーシックオレンジ31、ベーシックブルー124である。
【0036】
しかし、好ましい毛髪用直接染料は、色強度の観点から、HCブルー18、HCレッド18、及びHCイエロー16、並びに/又はこれらの混合物から選択される。
【0037】
本発明の組成物中の直接染料の総濃度は、染色強度の観点から、組成物の総重量に対して計算して、好ましくは0.001重量%~10重量%の範囲、より好ましくは0.01重量%~8重量%の範囲、更に好ましくは0.1重量%~5重量%の範囲である。
【0038】
直接染料が本発明の組成物中に存在する場合、直接染料と化合物a)+b)の重量比は、染色強度の観点から、好ましくは1:500~1:50の範囲、より好ましくは1:250~1:75の範囲、更に好ましくは1:150~1:100の範囲である。
【0039】
〔任意選択の成分〕
本発明の組成物は、1種以上の有機溶媒を更に含むことができる。
適切な有機溶媒は、モノ-、ジ-、及びトリアルコールである。特に適しているものは、エタノール、フェノキシエタノール、プロピレングリコール、及びグリセロールである。
【0040】
有機溶媒が存在する場合、適切な濃度範囲は、組成物の総重量に対して計算して、1重量%~30重量%、好ましくは3重量%~20重量%である。
【0041】
〔キット・オブ・パーツ〕
本発明は、ケラチン繊維、好ましくはヒトのケラチン繊維、より好ましくはヒトの毛髪を、脱色及び/又は明色化及び/又は染色するためのキット・オブ・パーツであって、
- 1種以上のアルカリ化剤、並びに任意選択で1種以上の過酸塩及び/又はペルオキシ塩を含む組成物Aと、
- 水性酸化組成物Bと、
- 本発明の組成物として上記に定義された組成物Cと、
を含むキット・オブ・パーツも対象とする。
【0042】
組成物Aは、脱色粉末組成物A又は水性明色化組成物Aでありうる。
組成物Aが脱色粉末組成物である場合、1種以上のアルカリ化剤を含む。適切なアルカリ化剤は、メタケイ酸塩及び二ケイ酸塩、特にメタケイ酸ナトリウム及び二ケイ酸ナトリウムである。脱色粉末組成物A中のメタケイ酸塩及び/又は二ケイ酸塩の総濃度は、アルカリ度の観点から、脱色粉末組成物Aの総重量に対して計算して、好ましくは1重量%~20重量%、より好ましくは5重量%~15重量%の範囲である。
【0043】
他の適切なアルカリ化剤は、炭酸及び重炭酸アルカリ塩、例えば、ナトリウム、カリウム、及びアンモニウム塩である。緩衝能力の観点から、好ましい塩は重炭酸塩であり、とりわけ好ましいものは重炭酸アンモニウムである。脱色粉末組成物A中の炭酸塩の適切な濃度は、緩衝能力及び低い毛髪損傷の観点から、混合する前の脱色粉末組成物の総重量に対して計算して、0.25重量%~10重量%の範囲、好ましくは0.5重量%~7.5重量%の範囲、より好ましくは0.75重量%~5重量%の範囲、更に好ましくは1重量%~4重量%の範囲である。
【0044】
脱色粉末組成物Aは、1種以上の過酸塩及び/又はペルオキシ塩をさらに含むことができる。適切な過酸塩及び/又はペルオキシ塩は、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、アルカリ土類過酸化物、例えば、過酸化マグネシウム、過酸化マレイミド、若しくは過酸化尿素、又はフタルイミドペルオキシヘキサン酸である。脱色力の観点から好ましい過酸塩は、過硫酸ナトリウム、カリウム及びアンモニウムである。
【0045】
脱色粉末組成物中の過酸塩及び/又はペルオキシ塩の総濃度は、脱色力及び化粧品の安全性の観点から、脱色粉末組成物の総重量に対して計算して、好ましくは10重量%~80重量%の範囲、より好ましくは15重量%~70重量%の範囲、更に好ましくは20重量%~60重量%の範囲、更により好ましくは25重量%~60重量%の範囲である。
【0046】
組成物Aが水性明色化組成物である場合、1種以上のアルカリ化剤も含む。原則として、上記の脱色粉末組成物Aにおいて開示されたものと同じアルカリ化剤が適している。
【0047】
水性明色化組成物のpHは、好ましくは7~12の範囲、より好ましくは8~11の範囲、更に好ましくは8.5~10.5の範囲である。
【0048】
水性明色化組成物Aは、好ましくは、1種以上の親油性化合物を含む乳剤である。
【0049】
組成物Aは、染色強度の観点から、好ましくはHCレッド18、HCブルー18、及びHCイエロー16から選択される、1種以上の毛髪用直接染料を含むことが好ましい。本発明の組成物において開示された毛髪用直接染料及び濃度が当てはまる。
【0050】
組成物Bは、化粧品の安全性及び脱色/染色性能の観点から、好ましくは過酸化水素を含む水性酸化組成物である。
【0051】
組成物Bの化学安全性の観点から、pHは、好ましくは1~6の範囲、より好ましくは1.5~5の範囲、更に好ましくは2~4の範囲である。
【0052】
組成物B中の過酸化水素の濃度は、脱色/染色性能の観点から、組成物の総重量に対して計算して、好ましくは1重量%~20重量%の範囲、より好ましくは2重量%~15重量%の範囲、更に好ましくは3重量%~12重量%の範囲である。
【0053】
組成物Cは、本発明の組成物である。
【0054】
〔脱色/明色化/染色するための方法〕
本発明は、ケラチン繊維、好ましくはヒトのケラチン繊維、より好ましくはヒトの毛髪を、脱色、及び/又は明色化、及び/又は染色する方法であって、
i)上記に定義された組成物A、上記に定義された組成物B、及び本発明の組成物を混合して、7~12の範囲のpHを有するすぐに使用できる組成物を生成するステップと、
ii)すぐに使用できる組成物をケラチン繊維に塗布し、1分間~60分間にわたって、好ましくは5分間~45分間にわたって、より好ましくは10分間~30分間にわたって放置するステップと、
iii)ケラチン繊維を水ですすぎ流し、任意選択でケラチン繊維をシャンプーで洗うステップと、
を含む方法も対象とする。
【0055】
次いで、ステップi)の組成物Aをステップi)の組成物B及び本発明の組成物Cと混合して、すぐに使用できる組成物を形成する。組成物AとBの適切な混合重量比は、5:1~1:5の範囲である。さらに、(組成物A+組成物B)と本発明の組成物Cとの適切な混合比は、4~50の範囲である。慣用的には、適切な混合比の例は、重量に基づいて1:1:0.5、1:1.5:0.05、1:2:0.1、及び1:3:0.1(組成物A:組成物B:本発明の組成物C)である。
【0056】
適切には、すぐに使用できる組成物のpHは7~12の範囲である。すぐに使用できる組成物のpHは、脱色/染色の加速の観点から、好ましくは7.5~11、より好ましくは8.0~10.5の範囲である。
【0057】
次いで、ステップii)に定義されているように、すぐに使用できる組成物をケラチン繊維に塗布し、1分間~60分間にわたって放置する。ステップii)における好ましい時間範囲は、酸化毛髪色が十分に発生する、又は脱色する観点から、5分間~45分間であり、より好ましい範囲は10分間~35分間である。
【0058】
すぐに使用できる濃度での直接染料と化合物a)+b)との重量比は、染色強度の観点から、好ましくは1:500~1:50の範囲、より好ましくは1:250~1:75の範囲、更に好ましくは1:150~1:100の範囲である。
【0059】
任意選択で、すぐに使用できる組成物をケラチン繊維上に放置している間に、熱を適用してもよい。適切な温度範囲は、30℃~50℃である。
【0060】
その後、ステップiii)において、すぐに使用できる組成物をケラチン繊維からすすぎ流し、任意選択でケラチン繊維をシャンプーにより洗い、任意選択でヘアドライヤーにより乾かす(blow-dried)。
【0061】
〔組成物の使用〕
本発明は、脱色及び/又は明色化及び/又は染色プロセスにおいて直接染料を安定化するための、上記に定義された本発明の組成物の使用も対象とする。
【0062】
本発明の組成物は、厳しい化学条件下で化学安定性を維持し、同様に、ケラチン繊維への直接染料の付着を改善する。
以下の実施例は本発明を説明するが、本発明を制限するものではない。
【実施例】
【0063】
実施例1
以下の組成物は、すべての構成成分を混合し、完全に溶解するまで撹拌することによって調製した。
重量%
PEG/PPG-20/23ジメチコン* 18.0
PEG-7グリセリルココエート** 58.0
水 100.0まで
【0064】
*Momentive Performance Materials Inc.から得たSilwet L7001E
**BASF Corp.から得たCetiol HE
【0065】
以下の脱色粉末組成物Aを調製した。
重量%
ヒドロキシエチルセルロース 3
EDTA四ナトリウム 2
炭酸ナトリウム 1
過硫酸アンモニウム 11
過硫酸カリウム 36
メタケイ酸ナトリウム 10
HCブルー18 0.2
鉱油 4
珪藻土 100.0まで
【0066】
以下の水性酸化組成物Bを調製した。
重量%
セテアリルアルコール 4.0
セテアレス-30 1.6
リン酸 pH2.5にする十分量
EDTA四ナトリウム 0.05
軽油 3.0
過酸化水素 3.0
水 100.0まで
【0067】
脱色粉末組成物Aを水性酸化組成物Bと1:2の重量比で混合した。次いで、本発明の組成物の0.1部を添加して、すぐに使用できる組成物を形成した。
【0068】
比較組成物として、上記と同じ重量比の脱色粉末及び水性酸化組成物の混合物を使用し、本発明の組成物を0.1部の水に置き換えた。
【0069】
羊毛(1束当り2g)及びヒトの毛流(hair streaks)(21cm、1束当り2g)を脱色実験のために準備し、色を、処理の前にCIE表色系(L*,a*,b*)により色差計(color-difference meter)を用いて測定した。次いで、すぐに使用できる組成物を塗布し、毛流上に50℃で30分間放置した。次いで、組成物をすすぎ流し、ケラチン繊維をシャンプーで洗い、ヘアドライヤーにより乾かした。次いで、Lab値を再び記録した。
(L*,a*,b*)測定値に基づいて、ΔEを、以下の方程式に基づいて計算した。
【0070】
【0071】
【0072】
上記の実験結果に示されているように、彩度は本発明の組成物の方が、ヒトの毛髪では約6ΔE単位、羊毛では約5ΔE単位高い。したがって、本発明の組成物は、脱色プロセスの際にケラチン繊維への毛髪用直接染料のより良好な付着を可能にした。
【0073】
実施例2
以下の組成物を調製した。
【0074】
【0075】
組成物を、同じプロトコールを使用して実施例1の脱色粉末及び酸化組成物と混合した。ヒトの毛流を、すぐに使用できる組成物で処理し、色の結果を実施例1において説明された方法と同じ方法で測定した。
【0076】
比較例と比較して低いa*及びb*値は、より冷たい色合い、及び脱色粉末へのブルー染料のより良好な取込みを例示している。したがって、消費者は、望ましくない黄色の色調が少ない色合いを知覚する。
【0077】
比較組成物2では、アルガン油を天然油の代表例として使用した。この組成物は、フランス特許第3059547号のものに似ている。従来技術のアプリコット核油を、オレイン酸及びリノール酸が同等に豊富であるアルガン油に置き換えた。
【0078】
比較組成物3は、b)の化合物の濃度を低減する作用を例示した。
【0079】
すべての場合において、本発明の組成物は低いa*及びb*値を提供し、毛髪用直接染料が酸化条件下にある場合、より良好な安定化を示している。
【0080】
実施例3
以下の組成物を調製した。
【0081】
【0082】
組成物を、同じプロトコールを使用して実施例1の脱色粉末及び酸化組成物と混合した。ヒトの毛流を処理し、色の結果を実施例1において説明された方法と同じ方法で測定した。
【0083】
すべての場合において、本発明の組成物は低いa*及びb*値を提供し、毛髪用直接染料が酸化条件下にある場合、より良好な安定化を示している。
【0084】
実施例4
重量%
PEG/PPG-20/23ジメチコン 18.0
PEG-7グリセリルココエート 58.0
HCブルー18 0.5
HCイエロー16 0.1
HCレッド18 0.05
2-アミノメチルプロパノール 0.5
水 100.0まで
【0085】
実施例5
重量%
PEG/PPG-20/23ジメチコン 18.0
イソステアロイルグリセリルエーテル 50.0
プロピレングリコール 15.0
水 100.0まで
【0086】
実施例6
重量%
PEG/PPG-20/23ジメチコン 18.0
イソステアロイルグリセリルエーテル 50.0
HCブルー18 0.5
HCイエロー16 0.1
HCレッド18 0.1
水 100.0まで
【0087】
実施例7
重量%
PEG/PPG-20/23ジメチコン 25.0
イソステアロイルグリセリルエーテル 75.0
【0088】
実施例8
重量%
PEG/PPG-20/23ジメチコン 29.35
PEG-7グリセリルココエート 70.0
HCブルー18 0.5
HCイエロー16 0.1
HCレッド18 0.05
【手続補正書】
【提出日】2022-07-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)1種以上のアルコキシル化オルガノポリシロキサンと、
b)組成物の総重量に対して計算して15重量%以上の総濃度の、アルコキシル化グリセリルエステル、及び/若しくは任意選択でアルコキシル化アルキルグリセリルエーテル、並びに/又はこれらの混合物から選択される1種以上の化合物と、
を含み、
組成物の総重量に対して計算して40重量%未満の水を含む、
化粧品組成物。
【請求項2】
a)の化合物がアルコキシル化ジメチコンコポリマーであることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
a)の化合物が、エトキシル化ジメチコンコポリマー、プロポキシル化ジメチコンコポリマー、及び/若しくはエトキシル化/プロポキシル化ジメチコンコポリマー、並びに/又はこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項
1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
a)の化合物の総濃度が、組成物の総重量に対して計算して、1重量%~50重量%の範
囲であることを特徴とする、
請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
b)の1種以上の化合物が、直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和C
8~C
22脂肪
酸との、エトキシル化、及び/又はプロポキシル化、及び/又はエトキシル化/プロポキシル化グリセリルエステルであることを特徴とする、
請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
b)の1種以上の化合物が、総炭素数8以上
の不飽和アルキル鎖を有する、任意選択でアルコキシル化されたアルキルグリセリルエーテルであることを特徴とする、
請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
b)の化合物が、エトキシル化グリセリルココエート及び/又はイソステアリルグリセリルエーテルから選択されることを特徴とする、
請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
b)の化合物の総濃度が、組成物の総重量に対して計算して、15重量%~80重量%の範
囲であることを特徴とする、
請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
化合物a)と化合物b)の重量比が、5:1~1:5の範
囲であることを特徴とする、
請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
組成物が、30重量%未満の
水を含むことを特徴とする、
請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
1種以上の直接染料を含むことを特徴とする、
請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
HCレッド18、HCブルー18、及びHCイエロー16、並びに/又はこれらの混合物から選択される、1種以上の直接染料を含むことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
ケラチン繊
維を、脱色及び/又は明色化及び/又は染色するためのキット・オブ・パーツであって、
- 1種以上のアルカリ化剤、並びに任意選択で1種以上の過酸塩及び/又はペルオキシ塩を含む組成物Aと、
- 水性酸化組成物Bと、
- 請求項1から
12のいずれか一項に記載の組成物Cと、
を含むキット・オブ・パーツ。
【請求項14】
組成物Aが
、1種以上の毛髪用直接染料を含むことを特徴とする、請求項
13に記載のキット・オブ・パーツ。
【請求項15】
組成物Aが、HCレッド18、HCブルー18、及びHCイエロー16、並びに/又はこれらの混合物から選択される、1種以上の毛髪用直接染料を含むことを特徴とする、請求項13又は14に記載のキット・オブ・パーツ。
【請求項16】
ケラチン繊
維を、脱色及び/又は明色化及び/又は染色する方法であって、
i)請求項
13から15のいずれか一項に記載の組成物A、請求項
13から15のいずれか一項に記載の組成物B、及び請求項1から
12のいずれか一項に記載の組成物Cを混合して、7~12の範囲のpHを有するすぐに使用できる組成物を生成するステップと、
ii)すぐに使用できる組成物をケラチン繊維に塗布し、1分間~60分間にわたっ
て放置するステップと、
iii)ケラチン繊維を水ですすぎ流し、任意選択でケラチン繊維をシャンプーで洗うステップと、
を含む方法。
【請求項17】
脱色及び/又は明色化及び/又は染色プロセスにおいて直接染料を安定化するための、請求項1から
12のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【国際調査報告】