(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-28
(54)【発明の名称】ビーム失敗要求リソース割り当て方法、装置および記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 16/28 20090101AFI20221221BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20221221BHJP
H04W 24/04 20090101ALI20221221BHJP
H04W 76/18 20180101ALI20221221BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W72/04 111
H04W24/04
H04W76/18
H04W72/04 136
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525548
(86)(22)【出願日】2019-11-05
(85)【翻訳文提出日】2022-04-28
(86)【国際出願番号】 CN2019115830
(87)【国際公開番号】W WO2021087786
(87)【国際公開日】2021-05-14
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】リ,ミンジュ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD11
5K067DD43
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK02
5K067KK03
(57)【要約】
【課題】
【解決手段】本開示は、ビーム失敗要求リソース割り当て方法、装置および記憶媒体に関する。ビーム失敗要求リソース割り当て方法は、複数のビーム失敗要求リソースが構成されている端末に適用され、前記複数のビーム失敗要求リソースは、前記端末に構成されている複数のサービングセルグループ内のサービングセルに構成されている物理アップリンク制御チャンネルビーム失敗要求リソースからなる。前記ビーム失敗要求リソース割り当て方法は、ビーム失敗が発生した第1のセカンダリセルが存在するか否かを検出するステップと、ビーム失敗が発生した第1のセカンダリセルが検出された場合、前記第1のセカンダリセルにビーム失敗要求リソースが構成されているか否かに基づいて、前記複数のビーム失敗要求リソースから1つのビーム失敗要求リソースを前記ビーム失敗要求を送信するリソースとして選択するステップと、を含む。本開示によって複数のビーム失敗要求リソースにおいてビーム失敗要求を送信するリソースを決定することが実現される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に適用されているビーム失敗要求リソース割り当て方法であって、前記端末に複数のビーム失敗要求リソースが構成され、前記複数のビーム失敗要求リソースは、前記端末に構成されている複数のサービングセルグループ内のサービングセルに構成されている物理アップリンク制御チャンネルビーム失敗要求リソースからなり、前記方法は、
ビーム失敗が発生した第1のセカンダリセルが存在するか否かを検出するステップと、
ビーム失敗が発生した第1のセカンダリセルが検出された場合、前記第1のセカンダリセルにビーム失敗要求リソースが構成されているか否かに基づいて、前記複数のビーム失敗要求リソースから1つのビーム失敗要求リソースを、前記ビーム失敗要求を送信するリソースとして選択するステップと、を含む、
ことを特徴とするビーム失敗要求リソース割り当て方法。
【請求項2】
前記第1のセカンダリセルにビーム失敗要求リソースが構成されていない場合、
前記第1のセカンダリセルが属するサービングセルグループ内のサービングセルに構成されているビーム失敗要求リソースを選択することと、
時間的に最初に発生するビーム失敗要求リソースを選択することと、
他のアップリンク情報を伝送する必要がないビーム失敗要求リソースを選択することと、
他のアップリンク情報と多重化可能なビーム失敗要求リソースを選択することとのうちの少なくとも1つの方式を利用して前記複数のビーム失敗要求リソースから1つのビーム失敗要求リソースを選択する、
ことを特徴とする請求項1に記載のビーム失敗要求リソース割り当て方法。
【請求項3】
前記第1のセカンダリセルにビーム失敗要求リソースが構成されている場合、前記第1のセカンダリセルが属するサービングセルグループと異なる他のサービングセルグループ内のサービングセルに構成されているビーム失敗要求リソースを選択する、
ことを特徴とする請求項1に記載のビーム失敗要求リソース割り当て方法。
【請求項4】
前記選択されたビーム失敗要求リソースによって要求された物理アップリンク共有チャンネルリソースを利用してメディアアクセス制御情報ユニットを送信するステップをさらに含み、前記メディアアクセス制御情報ユニットは、前記端末に構成されているサービングセル内のセカンダリセルでビーム失敗が発生したか否かを示すために使用される、
ことを特徴とする請求項1に記載のビーム失敗要求リソース割り当て方法。
【請求項5】
前記複数のビーム失敗要求リソースは、プライマリセルまたはプライマリセカンダリセルに構成されているビーム失敗要求リソース、および第2のセカンダリセルに構成されているビーム失敗要求リソースを含み、
選択されたビーム失敗要求リソースがプライマリセルまたはプライマリセカンダリセルに構成されているビーム失敗要求リソースである場合、
前記メディアアクセス制御情報ユニットは、前記端末に構成されているすべてのサービングセル内のセカンダリセルでビーム失敗が発生したか否かを示すために使用される、
ことを特徴とする請求項4に記載のビーム失敗要求リソース割り当て方法。
【請求項6】
前記複数のビーム失敗要求リソースは、プライマリセルまたはプライマリセカンダリセルに構成されているビーム失敗要求リソース、および第2のセカンダリセルに構成されているビーム失敗要求リソースを含み、
選択されたビーム失敗要求リソースが第2のセカンダリセルに構成されているビーム失敗要求リソースである場合、
前記メディアアクセス制御情報ユニットは、前記第2のセカンダリセルが属するサービングセルグループ内の前記第2のセカンダリセル以外の他のセカンダリセルでビーム失敗が発生したか否かを示すために使用される、
ことを特徴とする請求項4に記載のビーム失敗要求リソース割り当て方法。
【請求項7】
前記第1のセカンダリセルに新たなビームが存在することが決定された場合、前記メディアアクセス制御情報ユニットが、前記新たなビームを示すためにも使用されるステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項4~6のいずれかに記載のビーム失敗要求リソース割り当て方法。
【請求項8】
端末に適用されているビーム失敗要求リソース割り当て装置であって、前記端末に複数のビーム失敗要求リソースが構成され、前記複数のビーム失敗要求リソースは、前記端末に構成されている複数のサービングセルグループ内のサービングセルに構成されている物理アップリンク制御チャンネルビーム失敗要求リソースからなり、前記ビーム失敗要求リソース割り当て装置は、
ビーム失敗が発生した第1のセカンダリセルが存在するか否かを検出するように構成される検出ユニットと、
ビーム失敗が発生した第1のセカンダリセルが検出された場合、前記第1のセカンダリセルにビーム失敗要求リソースが構成されているか否かに基づいて、前記複数のビーム失敗要求リソースから1つのビーム失敗要求リソースを前記ビーム失敗要求を送信するリソースとして選択するように構成される選択ユニットと、を含む、
ことを特徴とするビーム失敗要求リソース割り当て装置。
【請求項9】
前記第1のセカンダリセルがビーム失敗要求リソースが構成されている第2のセカンダリセルでない場合、前記選択ユニットは、
前記第1のセカンダリセルが属するサービングセルグループ内のサービングセルに構成されているビーム失敗要求リソースを選択することと、
時間的に最初に発生するビーム失敗要求リソースを選択することと、
他のアップリンク情報を伝送する必要がないビーム失敗要求リソースを選択することと、
他のアップリンク情報と多重化可能なビーム失敗要求リソースを選択することとのうちの少なくとも1つの方式を利用して前記複数のビーム失敗要求リソースから1つのビーム失敗要求リソースを選択する、
ことを特徴とする請求項8に記載のビーム失敗要求リソース割り当て装置。
【請求項10】
前記第1のセカンダリセルにビーム失敗要求リソースが構成されている場合、前記選択ユニットは、前記第1のセカンダリセルが属するサービングセルグループと異なる他のサービングセルグループ内のサービングセルに構成されているビーム失敗要求リソースを選択する、
ことを特徴とする請求項8に記載のビーム失敗要求リソース割り当て装置。
【請求項11】
プロセッサと、
プロセッサによって実行可能な指令を記憶するためのメモリと、を含み、
ここで、前記プロセッサは、請求項1~7のいずれかに記載のビーム失敗要求リソース割り当て方法を実行するように構成される、
ことを特徴とするビーム失敗要求リソース割り当て装置。
【請求項12】
非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって
前記記憶媒体内の指令がモバイル端末のプロセッサによって実行される場合、モバイル端末が請求項1~7のいずれかに記載のビーム失敗要求リソース割り当て方法を実行する、
ことを特徴とする非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信技術分野に関し、特に、ビーム失敗要求リソース割り当て方法、装置および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
新しい無線技術(New Radio、NR)通信システムでは、カバレッジ範囲を確保し、経路損失に耐えるために、通常、ビーム(beam)に基づいてデータを送受信する必要がある。しかしながら、NRにおいて、制御チャンネルもビームに基づく送受信を使用する必要があるので、端末が移動したり、アンテナの方向が回転したりすると、現在送受信のために端末に構成されているビームに問題が発生する可能性があり、すなわち、ビーム失敗の問題が発生する。
【0003】
関連技術では、端末がセカンダリセル(SCell)のビーム失敗を検出した場合、ネットワーク機器は、ビーム失敗が発生したことを示すBFRをネットワーク機器に送信するために、端末に物理アップリンク制御チャンネル-ビーム失敗要求(physical uplink control channel-beam failure request、PUCCH-BFR)を送信するリソースを構成する必要がある。現在、端末に対して、ネットワーク機器(例えば、基地局)は、その異なるサービングセルに複数のPUCCH-BFRリソースを構成する可能性があり、複数のPUCCH-BFRリソースからBFRを送信するためのPUCCH-BFRリソースをどのように選択するかは、解決すべき問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
関連技術において存在する問題を克服するために、本開示は、ビーム失敗要求リソース割り当て方法、装置および記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施例の第1の態様によれば、端末に適用されているビーム失敗要求リソース割り当て方法を提供し、前記端末に複数のビーム失敗要求リソースが構成され、前記複数のビーム失敗要求リソースは、前記端末に構成されている複数のサービングセルグループ内のサービングセルに構成されている物理アップリンク制御チャンネルビーム失敗要求リソースからなる。前記ビーム失敗要求リソース割り当て方法は、ビーム失敗が発生した第1のセカンダリセルが存在するか否かを検出するステップと、ビーム失敗が発生した第1のセカンダリセルが検出された場合、前記第1のセカンダリセルにビーム失敗要求リソースが構成されているか否かに基づいて、前記複数のビーム失敗要求リソースから1つのビーム失敗要求リソースを前記ビーム失敗要求を送信するリソースとして選択するステップと、を含む。
【0006】
本開示の実施例の第2の態様によれば、端末に適用されているビーム失敗要求リソース割り当て装置を提供し、前記端末に複数のビーム失敗要求リソースが構成され、前記複数のビーム失敗要求リソースは、前記端末に構成されている複数のサービングセルグループ内のサービングセルに構成されている物理アップリンク制御チャンネルビーム失敗要求リソースからなり、前記ビーム失敗要求リソース割り当て装置は、ビーム失敗が発生した第1のセカンダリセルが存在するか否かを検出するように構成される検出ユニットと、ビーム失敗が発生した第1のセカンダリセルが検出された場合、前記第1のセカンダリセルにビーム失敗要求リソースが構成されているか否かに基づいて、前記複数のビーム失敗要求リソースから1つのビーム失敗要求リソースを前記ビーム失敗要求を送信するリソースとして選択するように構成される選択ユニットと、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本開示の実施例に係る技術案は、以下の有益な効果を含むことができる。ビーム失敗が発生したセカンダリセルが検出された場合、セカンダリにビーム失敗要求リソースが構成されているか否かに基づいて、複数のビーム失敗要求リソースから1つのビーム失敗要求リソースを、ビーム失敗要求を送信するためのリソースとして選択し、複数のビーム失敗要求リソースにおいてビーム失敗要求を送信するためのリソースを決定することが実現される。
【0008】
なお、以上の一般的な説明および後述の詳細な説明は、例示的および解釈的なものであり、本開示を限定するためのものではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
ここでの図面は、明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成し、本開示に適合する実施例が示され、明細書とともに本開示の原理を説明するために使用される。
【
図1】例示的な一実施例に係る無線通信システムの概略図である。
【
図2】例示的な一実施例に係るビーム失敗要求リソース構成方法のフローチャートである。
【
図3】例示的な一実施例に係るビーム失敗要求リソース構成方法のフローチャートである。
【
図4】例示的な一実施例に係るビーム失敗要求リソース構成装置のブロック図である。
【
図5】例示的な一実施例に係る装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここでは、例示的な実施例を詳しく説明し、その例を図面に示す。以下の説明は、図面に関する場合、別段の表示がない限り、異なる図面における同一の数字は、同一または類似の要素を示す。以下の例示的な実施例において説明される実施形態は、本開示と一致するすべての実施形態を表すものではない。むしろ、それらは、添付された特許請求の範囲に詳述された、本開示のいくつかの態様と一致する装置および方法の例に過ぎない。
【0011】
本開示の実施例によって提供されるビーム失敗要求リソース割り当て方法は、
図1に示す無線通信システムに適用することができる。
図1を参照すると、当該無線通信システムには、ネットワーク機器および端末が含まれている。端末は、無線リソースを介してネットワーク機器に接続され、データを伝送する。
【0012】
なお、
図1に示す無線通信システムは、例示的な説明に過ぎず、無線通信システムは、他のネットワーク機器、例えば、コアネットワーク機器、無線中継機器および無線返信機器を含むこともできるが、
図1には示されていない。本開示の実施例は、当該無線通信システムに含まれているネットワーク機器の数および端末の数を限定しない。
【0013】
さらに、本開示の実施例の無線通信システムが、無線通信機能を提供するネットワークであることを理解することができる。無線通信システムは、符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)、広帯域符号分割多元接続(Wideband code division multiple access、WCDMA:登録商標)、時分割多元接続(time division multiple access、TDMA)、周波数分割多元接続(frequency division multiple access、FDMA)、直交周波数分割多元接続(Orthogonal frequency division multiple access、OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(single Carrier FDMA、SC-FDMA)、キャリアセンス多重アクセス/衝突回避(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)などの異なる通信技術を使用することができる。ネットワークは、異なるネットワークの容量、速度、遅延などの要素に応じて、2G(英語:generation)ネットワーク、3Gネットワーク、4Gネットワーク、または5Gネットワークのような将来の進化型ネットワークに分類することができ、5Gネットワークは、新しい無線ネットワーク(New Radio、NR)とも呼ばれる。説明の便宜上、本開示では、無線通信ネットワークを単にネットワークと称することがある。
【0014】
さらに、本開示に係るネットワーク機器は、無線アクセスネットワーク機器と称することもできる。当該無線アクセスネットワーク機器は、基地局、進化型基地局(Evolved node B、基地局)、ホーム基地局、ワイヤレス・フィディリティ(wireless fidelity、WIFI)システムにおけるアクセスポイント(access point、AP)、無線中継ノード、無線返信ノード、トランスポートポイント(TP)または送受信ポイント(transmission and reception point、TRP)などであってもよく、NRシステムにおけるgNBであってもよく、あるいは、基地局を構成するコンポーネントまたは一部の機器などであってもよい。なお、本開示の実施例では、ネットワーク機器に採用される具体的な技術および具体的な機器形態は限定されない。本開示では、ネットワーク機器は、特定の地理的領域に通信カバレッジを提供し、当該カバレッジ領域(セル)内に位置する端末と通信することができる。また、ネットワーク機器は、コネクテッドカー(V2X)通信システムである場合、車載機器であってもよい。
【0015】
さらに、本開示に係る端末は、端末機器、ユーザ機器(User Equipment、UE)、モバイルステーション(Mobile Station、MS)、モバイル端末(Mobile Terminal、MT)などとも呼ばれ、音声および/またはデータ接続性をユーザに提供する機器であり、例えば、端末は、無線接続機能を有するハンドヘルド機器、車載機器などとすることができる。現在、いくつかの端末としては、スマートフォン(Mobile Phone)、ポケットコンピュータ(Pocket Personal Computer、PPC)、ハンドヘルド、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、ノートパソコン、タブレット、ウェアラブル機器、または車載機器などが挙げられる。また、コネクテッドカー(V2X)通信システムである場合、端末機器は車載機器であってもよい。なお、本開示の実施例は、端末によって採用される具体的な技術および具体的な機器形態に限定されない。
【0016】
NRでは、特に通信帯域がfrequency range 2の場合、高周波チャンネルの減衰が速いため、カバレッジを確保するために、端末とネットワーク機器との間でビームベース(beam)の送受信が必要となる。
【0017】
NRにおいて、制御チャンネルもビームベースの送受信を使用する必要があるので、端末が移動したり、アンテナの方向が回転したりすると、現在送受信のために端末に構成されているビームに問題が発生する可能性があり、すなわち、ビーム失敗の問題が発生する。例えば、現在ネットワーク機器が、物理ダウンリンク制御チャンネル(physical downlink control channel、PDCCH)を送受信するために端末に構成する送信ビームおよび受信ビームに問題が発生する可能性があり、すなわち、beam failureという問題が発生する。現在の標準では、SCellについて、端末がSCellのビーム失敗を検出すると、beam failureを報告するプロセスが2つのステップに分けられると定義されている。第1のステップでは、端末は、物理アップリンク制御チャンネル-スケジューリング要求(physical uplink control channel-Scheduling Request、PUCCH-SR)のようなシグナリングであるPUCCH-BFRに基づいて、物理アップリンク共有チャンネル(physical uplink shared channel、PUSCH)リソースをネットワーク機器に要求する。第2のステップでは、端末は、ネットワーク機器によって割り当てられたPUSCHリソースを介して、beam failureが発生したSCellのインデックス(index)をメディアアクセス制御(Medium Access Control、MAC)情報ユニット(Control Element、CE)の形式で送信する。端末が新たなビームを検出した場合、beam failureが発生したSCellのインデックスを送信するとともに、端末が検出した当該SCell上の新たなビームのindexをMAC CE形式で送信する。
【0018】
関連技術では、端末は、セカンダリセル(SCell)でビーム失敗が発生した場合、ビーム失敗が発生したことを示すBFRをネットワーク機器に送信するために、物理アップリンク制御チャンネル-ビーム失敗要求(PUCCH-BFR)を送信するリソースを構成する必要がある。現在、プライマリセル(PCell)またはプライマリセカンダリセル(PSCell)にPUCCH-BFR用のPUCCHリソースが構成されているほか、PCell/PSCellとは異なるPUCCH groupに属するサービングセルの中から1つのSCellを選択して、端末にPUCCH-BFR用のPUCCHリソースを構成することもできる。したがって、端末に対して複数のPUCCH-BFRリソースを構成する可能性があり、複数のPUCCH-BFRリソースからBFRを送信するためのPUCCH-BFRリソースをどのように選択するかは、解決すべき問題である。
【0019】
これに鑑みて、本開示の実施例は、端末に適用されているBFRリソース割り当て方法を提供する。端末には複数のBFRリソースが構成されている。ここで、複数のBFRリソースは、端末に構成されている複数のサービングセルグループ内のサービングセルに構成されているPUCCH-BFRリソースからなる。換言すれば、本開示の実施例によって提供されるBFRリソース割り当て方法は、PUCCH-BFRリソースの割り当て方法であると理解することもできる。PUCCH-BFRリソース割り当てを行う際に、ビーム失敗が発生したSCellが存在するか否かを検出する。ビーム失敗が発生したSCellを検出した場合、SCellがPUCCH-BFRリソースを構成するか否かに応じて、複数のPUCCH-BFRリソースから1つのPUCCH-BFRリソースを、BFRを送信するためのPUCCH-BFRリソースとして選択する。
【0020】
図2は、例示的な実施例に係るPUCCH-BFRリソース割り当て方法のフローチャートであり、
図2に示すように、PUCCH-BFRリソース割り当て方法は、端末に適用され、以下のステップを含む。
【0021】
ステップS11において、beam failureが発生したScellが存在するか否かを検出する。
【0022】
本開示の実施例では、説明の便宜上、beam failureが発生したScellを第1のScellと称する。
【0023】
本開示の実施例では、beam failureが発生した第1のScellが検出された場合、ステップS12を実行してもよい。beam failureが発生した第1のScellが検出されていない場合、元の通信プロセスを維持することができる。
【0024】
ステップS12において、第1のScellにPUCCH-BFRリソースが構成されているか否かに基づいて、複数のPUCCH-BFRリソースから1つのPUCCH-BFRリソースを、BFRを送信するためのPUCCH-BFRリソースとして選択する。
【0025】
本開示の実施例では、説明の便宜上、PUCCH-BFRリソースが構成されているScellを第2のScellと称する。
【0026】
本開示の実施例では、ビーム失敗が発生したセカンダリセルが検出された場合、セカンダリセルにビーム失敗要求リソースが構成されているか否かに応じて、複数のビーム失敗要求リソースから1つのビーム失敗要求リソースを、ビーム失敗要求を送信するためのリソースとして選択することにより、複数のビーム失敗要求リソースにおいてビーム失敗要求を送信するのためのリソースを決定することを実現する。
【0027】
以下、本開示の実施形態において、上記実施例に係るPUCCH-BFRリソース割り当てプロセスについて、実際の適用を組み合わせて説明する。
【0028】
本開示の実施例では、端末に構成されているサービングセルグループは、第1のサービングセルグループと呼ばれる、PCell/Pscellを含むサービングセルと、第2のサービングセルグループと呼ばれる、PCell/Pscellを含まずScellのみを含むサービングセルとの2つの種類に分類される。ここで、第1のサービングセルグループには、PUCCH-BFRリソースが構成されていないScellと、PUCCH-BFRリソースが構成されているPCell/Pscellとが含まれる。第2のサービングセルグループには、PUCCH-BFRリソースが構成されているScellと、PUCCH-BFRリソースが構成されていないScellとが含まれる。例えば、端末には、PCell/PScell、SCell#1、SCell#2、SCell#3、およびSCell#4が構成されており、これらのサービングセルは、2つのPUCCH groupに分けられ、PUCCH group1は、PCell/PScell、SCell#1、SCell#2を含み、PCell/PScellにはPUCCH-BFR1が構成されている。PUCCH group2は、SCell#3とSCell#4を含み、SCell#3にはPUCCH-BFR2が構成されている。
【0029】
本開示の実施例では、まず、beam failureが発生した第1のScellにPUCCH-BFRリソースが構成されていない場合、PUCCH-BFRリソースの選択プロセスについて説明する。
【0030】
本開示の実施例では、beam failureが発生した第1のScellにPUCCH-BFRリソースが構成されていない場合、すなわち、beam failureが発生したSCellにPUCCH-BFRリソースが構成されていない場合、beam failureが発生した当該SCellが属するPUCCH group内のPUCCH-BFRリソースと、beam failureが発生したSCellが属するPUCCH groupと異なる別のPUCCH group内のPUCCH-BFRリソースとの2つのPUCCH-BFRリソースが端末にオプションとして存在する。
【0031】
本開示の実施例では、端末は、第1のSCellが属するPUCCH group内のサービングセルに構成されているPUCCH-BFRリソースを選択することと、時間的に最初に発生するPUCCH-BFRリソースを選択することと、他のアップリンク情報を伝送する必要がないPUCCH-BFRリソースを選択することと、他のアップリンク情報と多重化可能なPUCCH-BFRリソースを選択することとのうちの少なくとも1つの方式を利用して複数のビーム失敗要求リソースから1つのPUCCH-BFRリソースを選択することができる。
【0032】
以下、本開示の実施例では、端末にPCell/PScell、SCell#1、SCell#2、SCell#3、およびSCell#4が構成されており、これらのサービングセルが2つのPUCCH groupに分けられる場合を例に説明する。PUCCH group1は、PCell/PScell、SCell#1、SCell#2を含み、PCell/PScellにPUCCH-BFR1が構成されている。PUCCH group2は、SCell#3とSCell#4を含み、SCell#3にはPUCCH-BFR2が構成されている。端末でbeam failureが発生したことが検出されたSCellは、PUCCH-BFRリソースが構成されていないSCell、例えば、SCell#1、SCell#2、SCell#4であるとする。端末は、第1のSCellが属するPUCCH group内のサービングセルに構成されているPUCCH-BFRリソースを優先的に選択することができる。例えば、Scell#4でbeam failureが発生した場合、PUCCH-BFR2を用いてBFRを送信する。SCell#1またはSCell#2でbeam failureが発生した場合、PUCCH-BFR1を用いてBFRを送信する。
【0033】
本開示の実施例では、PUCCH-BFRリソースを構成していないでbeam failureが発生した場合、第1のSCellが属するPUCCH group内のサービングセルに構成されているPUCCH-BFRリソースを優先的に選択し、すなわち、PUCCH group内のSCellでbeam failureが発生し、beam failureが発生した当該SCellにPUCCH-BFRが構成されていない場合、当該PUCCH group内のPUCCH-BFRを選択してBFRを送信する。したがって、PCell/PSCellを含まないPUCCH groupに対しては、PUCCH group内に構成されているSCell上のPUCCH-BFRリソースを優先的に使用し、PUCCH group内にPUCCH-BFRリソースが構成されているSCellでもbeam failureが発生した場合にのみ、PCell/PSCell上に構成されているPUCCH-BFRリソースを使用することで、MAC CEのシグナリングオーバヘッドを削減することが可能となる。
【0034】
さらに、PUCCH-BFRは周期的に発生する可能性があるので、本開示の実施例において、PUCCH-BFRリソースが構成されていないでbeam failureが発生した場合、以下のような優先度を用いて、PUCCH-BFRリソースの選択を行うこともできる。例えば、時間的に最初に出現するPUCCH-BFRリソースを優先的に選択することができ、例えば、端末によってビーム失敗が発生したSCellが検出された場合、次に最初に利用可能なPUCCH-BFRリソースがPUCCH group1上に構成されているPUCCH-BFR1リソースであれば、端末がPUCCH-BFR1リソースを優先的に使用する。さらに、本開示の実施例では、他のアップリンク情報(例えば、サウンディング基準信号(sounding reference signal、SRS)、スケジューリング要求(Scheduling Request、SR)、ハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat ReQuest、HARQ)、チャンネル状態情報基準信号(channel state information reference signal、CSI-RS))などを伝送する必要のないPUCCH-BFRリソースを優先的に選択してもよい。ここで、当該PUCCH-BFRリソースが存在するPUCCHリソースは、他のアップリンク情報を送信するために使用する必要がないこと、すなわち、このPUCCHリソース時間において、ビーム失敗要求を送信する必要がある場合を除いて、当該PUCCHリソース上で送信する必要がある他のアップリンク情報はないことを説明しておく必要がある。さらに、2つ以上のPUCCH-BFRリソースに送信する必要がある他のアップリンク情報がある場合、すなわち、当該PUCCH-BFRが存在するPUCCHリソースが存在する時間内に、当該PUCCHリソース上で送信する必要がある他のアップリンク情報が存在する場合、本開示の実施例では、BFRおよび他のアップリンク情報の両方が送信可能であることを確保するために、他のアップリンク情報と多重化(multiplexing)可能なPUCCH-BFRリソースを優先的に使用してもよく、他のアップリンク情報のうちの1つをできるだけ廃棄しないようにし、すなわち、PUCCH-BFR上のビーム失敗情報に加えて、他のアップリンク情報を保持することができるPUCCHリソースを選択し、例えば、当該PUCCHリソースがより多くのビット数をサポートすることができる。ある他のアップリンク情報を廃棄しなければならない場合、他のアップリンク情報は、CSI-RS、SRS、HARQ、SRの優先度が高いから低い順に廃棄されてもよい。
【0035】
本開示の実施例では、PUCCH-BFRリソースを構成していてbeam failureが発生した場合、第1のSCellが属するサービングセルグループと異なる他のサービングセルグループ内のサービングセルに構成されているPUCCH-BFRリソースを選択してもよい。換言すれば、PUCCH group内のSCellでbeam failureが発生し、beam failureが発生した当該SCellがPUCCH-BFRが構成されているSCellである場合、他のPUCCH group内のPUCCH-BFRを選択してBFRを送信する。例えば、上記の例では、Scell#3でbeam failureが発生した場合、PUCCH-BFR1を用いてBFRを送信する。
【0036】
本開示の上記実施例では、端末は、BFRの送信のために複数のPUCCH-BFRリソースから1つのPUCCH-BFRリソースを選択することができる。端末が選択されたPUCCH-BFRリソースを使用してネットワーク機器にBFRを送信した後、PUSCHリソースが要求され、次いで、端末に構成されているPUCCH group内のSCellでビーム失敗が発生したか否かを示すためのMAC CEシグナリングが、当該要求されたPUSCHリソースで送信される。
【0037】
図3は、例示的な実施例に係るPUCCH-BFRリソース割り当て方法のフローチャートであり、
図2に示すように、PUCCH-BFRリソース割り当て方法は、端末に適用され、ステップS21と、ステップS22と、ステップS23とを含む。
【0038】
ここで、ステップS21およびステップS22は、ステップS11およびステップS12と同様であり、ここでは詳しく説明しない。
【0039】
ステップS23では、選択されたPUCCH-BFRリソースによって要求されたPUSCHリソースを用いて、端末に構成されているPUCCH group内のSCellでビーム失敗が発生したか否かを示すためのMAC CEを送信する。
【0040】
本開示の実施例では、MAC CEは、端末によって選択されたPUCCH-BFRリソースが第2のSCell上に構成されているPUCCH-BFRリソースであるか否かに応じて、端末に構成されているサービングセルグループの全部または一部内のSCellでビーム失敗が発生したか否かを示すことができる。
【0041】
本開示の実施例では、端末によって選択されたPUCCH-BFRリソースが第2のScell上のPUCCH-BFRリソースである場合、Scell上のPUCCH-BFRリソースを使用して、SCellでビーム失敗が発生したか否かを報告すると理解することができる。ネットワーク機器は、第2のSCell上のPUCCH-BFRリソースを用いて送信されたBFRを受信して、ビーム失敗が発生したSCellが、当該第2のSCellと同じPUCCH groupに属するSCellであると決定することができ、したがって、この時点で、MAC CEは、第2のSCellが属するPUCCH group内の第2のSCell以外の他の個々のSCellでビーム失敗が発生したか否かを示すために使用することができ、他のPUCCH group内のSCellでビーム失敗が発生したか否かを示す必要なく、これにより、MAC CEのシグナリングオーバヘッドを低減することができる。さらに、beam failureが発生したSCellにおいて新たなビーム(new beam)が検出された場合、当該新たなビームのindexをMAC CEによって示すことができる。
【0042】
例えば、上記の例では、PUCCH group2にはSCell#3の他にSCell#4しか存在しないので、SCell#4のindexとnew beam indexのみを示せればよい。なお、PUCCH group2にはSCell#3の他にSCellが1つしかないので、serving cell indexを示すのではなく、new beam indexのみを示せればよい。しかし、仮にPUCCH group2がSCell#3、SCell#4、およびSCell#5を含み、かつ、SCell#3にPUCCH-BFR2が構成されている場合、MAC CEは、まず、SCell#4およびSCell#5に対して、それぞれbeam failureが発生したか否かを示し、beam failureが発生した場合、対応するnew beam indexを示す必要がある。例えば、SCell#4とSCell#5はそれぞれ1bitを用いてbeam failureが発生したか否かを示し、当該bitは「1」を表示するとbeam failureが発生したことを示し、「0」を表示するとbeam failureが発生していないことを示しており、「0」と「1」の識別子の意味を入れ替えることもできる。なお、2bitのbit位置とSCell#4およびSCell#5との対応関係は、高いbit位置に対応するのは、cell indexが小さいものであるSCell#4であり、低いbit位置に対応するのは、cell indexが大きいものであるSCell#5である。もちろん、高いbit位置はcell indexが大きいものであるSCell#5に対応し、低いbit位置はcell indexが小さいものであるSCell#4に対応してもよい。
【0043】
本開示の実施例では、端末によって選択されたPUCCH-BFRリソースがPCell/PScellのPUCCH-BFRリソースである場合、例えば、PUCCH-BFRが構成されているSCellでbeam failureが発生した場合、端末は、PCell/PSCellのPUCCH-BFR上でBFRを送信することを選択する。端末は、PCell/PSCellと同じPUCCH group内のSCellでbeam failureが発生した場合も、PCell/PSCellのPUCCH-BFR上でBFRを送信することを選択する。したがって、ネットワーク機器がPCell/PSCellのPUCCH-BFRを受信した場合、beam failureが発生したSCellがPUCCH group1またはPUCCH group2中のSCellであるかは分からない。そのため、MAC CEが、beam failureが発生したSCellのインデックスを示す際に、端末に構成されているすべてのPUCCH group内の各SCellがbeam failureか否かを示す必要がある。すなわち、端末は、PCell/PSCellのPUCCH-BFRリソースを用いて要求されたPUSCHリソース上で送信されたMAC CEにおいて、すべてのSCellの各SCellでbeam failureが発生したか否かを示す必要があり、beam failureが発生したSCellに対して、新たなビームが検出された場合には対応するnew beam indexを示す必要もある。
【0044】
例えば、上記の例では、PUCCH-BFR1は、SCell#3でbeam failureが発生したことを示すだけではなく、SCell#4またはSCell#5でbeam failureが発生したことを示すためにも必要な場合がある。すなわち、PUCCH-BFR1は、PUCCH group1内のSCellでbeam failureが発生したのか、またはPUCCH group2内のSCellでbeam failureが発生したのかを示す可能性がある。したがって、PUCCH-BFR1に対するMAC CEは、PCell/PScellを除いて、すべてのSCellのそれぞれでbeam failureが発生したか否か、および対応するnew beam index(beam failureが発生し、かつ新たなビームの存在が検出された場合)を示す必要がある。上記例に対して、端末にPCell/PScell、SCell#1、SCell#2、SCell#3、およびSCell#4が構成されている場合、MAC CEは、SCell#1、SCell#2、SCell#3、およびSCell#4について、各Scellには、当該SCellでbeam failureが発生したか否かを示す1bitがある。当該bitは「1」を表示するとbeam failureが発生したことを示し、「0」を表示するとbeam failureが発生していないことを示しており、同様に「0」と「1」の識別子の意味を入れ替えることもできる。4bitのbit位置とSCell#1、SCell#2、SCell#3、SCell#4との対応関係は、最高bit位置に対応するのは、cell indexが最小のものであるSCell#1であり、最低bit位置に対応するのは、cell indexが最大のものであるSCell#4である。もちろん、最高bit位置はcell indexが最大のものであるSCell#4に対応し、最低bit位置はcell indexが最小のものであるSCell#1に対応してもよい。beam failureが発生し、新たなビームが検出された場合、それに応じて当該SCell上のnew beam indexも示す必要がある。
【0045】
本開示の上記実施例に係るPUCCH-BFRリソース割り当て方法は、複数のPUCCH-BFRリソースにおいて端末がBFRを送信するPUCCH-BFRリソースを決定することを実現する。また、端末に複数のPUCCH-BFRが構成されている場合、SCell beam failureの際のPUCCH-BFRの選択方法は、主にPUCCH groupで対応するPUCCH-BFRを使用し、当該PUCCH group内にPUCCH-BFRが構成されているSCellでもbeam failureが発生する場合にのみPCell/PSCell上に構成されているPUCCH-BFRを使用し、そうでない場合には当該PUCCH group内のPUCCH-BFRを使用することで、step2におけるMAC CEのシグナリングオーバヘッドを削減する。
【0046】
同様の思想に基づいて、本開示の実施例は、PUCCH-BFRリソース割り当て装置も提供する。
【0047】
なお、本開示の実施例によって提供されるPUCCH-BFRリソース割り当て装置は、上記機能を実現するために、それぞれの機能を実行するための対応するハードウェア構成および/またはソフトウェアモジュールを含む。本開示の実施例で開示される様々な例のユニットおよびアルゴリズムステップを組み合わせて、本開示の実施例は、ハードウェアまたはハードウェアとコンピュータソフトウェアとの組み合わせの形態で実施することができる。ある機能がハードウェアで実行されるのか、コンピュータソフトウェアがハードウェアを駆動して実行されるのかは、技術的解決手段の特定の応用および設計制約条件に依存する。当業者は、それぞれの特定の用途に対して異なる方法を用いて説明された機能を実現することができるが、そのような実現は、本開示の実施例の技術的解決手段の範囲を超えているとみなされるべきではない。
【0048】
図4は、例示的な実施例に係るPUCCH-BFRリソース割り当て装置のブロック図である。
図4を参照すると、当該PUCCH-BFRリソース割り当て装置100は、検出ユニット101と、選択ユニット102とを含む。
【0049】
検出ユニット101は、beam failureが発生した第1のScellが存在するか否かを検出するように構成される。選択ユニット102は、検出ユニットによってbeam failureが発生した第1のScellが検出された場合、第1のScellにPUCCH-BFRリソースが構成されているか否かに基づいて、複数のPUCCH-BFRリソースから1つのPUCCH-BFRリソースをビーム失敗要求を送信するリソースとして選択するように構成されている。
【0050】
一実施形態では、第1のScellにPUCCH-BFRリソースが構成されていない場合、選択ユニット102は、第1のScellが属するサービングセルグループ内のサービングセルに構成されているPUCCH-BFRリソースを選択することと、時間的に最初に発生するPUCCH-BFRリソースを選択することと、他のアップリンク情報を伝送する必要がないPUCCH-BFRリソースを選択することと、他のアップリンク情報と多重化可能なPUCCH-BFRリソースを選択することとのうちの少なくとも1つの方式を利用して複数のビーム失敗要求リソースから1つのPUCCH-BFRリソースを選択する。
【0051】
別の実施形態では、選択ユニット102は、第1のScellにPUCCH-BFRリソースが構成されている場合、第1のScellが属するサービングセルグループと異なる他のサービングセルグループ内のサービングセルに構成されているPUCCH-BFRリソースを選択する。
【0052】
さらに別の実施形態では、PUCCH-BFRリソース割り当て装置100は、送信ユニット103をさらに含む。
【0053】
送信ユニット103は、選択されたPUCCH-BFRリソースを用いてBFRを送信し、PUSCHリソースを要求するように構成される。
【0054】
送信ユニット103は、選択されたPUCCH-BFRリソースによって要求される物理アップリンク共有チャンネルリソースを用いて、端末に構成されているサービングセルグループ内の各Scellでbeam failureが発生したか否かを示すメディアアクセス制御情報ユニットを送信するようにも構成されている。
【0055】
さらに別の実施形態では、選択されたPUCCH-BFRリソースは、プライマリセルまたはプライマリScell上に構成されているPUCCH-BFRリソースである。メディアアクセス制御情報ユニットは、端末の構成のすべてのサービングセルグループ内の各Scellでbeam failureが発生したか否かを示すために使用される。
【0056】
さらに別の実施形態では、選択されたPUCCH-BFRリソースは、第2のScell上に構成されているPUCCH-BFRリソースである。メディアアクセス制御情報ユニットは、第2のScellが属するサービングセルグループ内の第2のScell以外の他の個々のScellでbeam failureが発生したか否かを示すために使用される。
【0057】
さらに別の実施形態では、第1のScell内に新たなビームが存在すると決定された場合、メディアアクセス制御情報ユニットは、新たなビームを示すためにも使用される。
【0058】
上記実施例における装置については、各モジュールが動作を実行する具体的な態様については、当該方法に係る実施例において詳しく説明したが、ここでは詳しく説明しない。
【0059】
図5は、例示的な実施例に係るPUCCH-BFRリソース割り当てのための装置200のブロック図である。装置200は、例えば、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージング機器、ゲームコンソール、タブレット機器、医療機器、フィットネス機器、パーソナルデジタルアシスタントなどであってもよい。
【0060】
図5を参照すると、装置200は、処理コンポーネント202、メモリ204、電源コンポーネント206、マルチメディアコンポーネント208、オーディオコンポーネント210、入出力(I/O)インタフェース212、センサコンポーネント214、および通信コンポーネント216のうちの1つまたは複数のコンポーネントを含むことができる。
【0061】
処理コンポーネント202は、通常、表示、電話呼び出し、データ通信、カメラ操作および記録操作に関連する操作など、装置200の全体的な操作を制御する。処理コンポーネント202は、指令を実行して上記方法の全部または一部のステップを完成するための1つまたは複数のプロセッサ220を含むことができる。また、処理コンポーネント202は、処理コンポーネント202と他のコンポーネントとの間のインタラクションを容易にするための1つまたは複数のモジュールを含むことができる。例えば、処理コンポーネント202は、マルチメディアコンポーネント208と処理コンポーネント202との間のインタラクションを容易にするためのメディアモジュールを含むことができる。
【0062】
メモリ204は、機器200での操作をサポートするように、様々なタイプのデータを記憶するように構成される。これらのデータの例は、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、画像、動画などの装置200で操作するためのいずれかのアプリケーションまたは方法の指令を含む。メモリ204は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、ディスク、光ディスクなどの任意のタイプの揮発性または不揮発性の記憶機器、またはそれらの組み合わせによって実現することができる。
【0063】
電源コンポーネント206は、装置200の様々なコンポーネントに電力を提供する。電源コンポーネント206は、電源管理システム、1つまたは複数の電源、および装置200の生成、電力の管理および分配に関連する他のコンポーネントを含むことができる。
【0064】
マルチメディアコンポーネント208は、前記装置200とユーザとの間に1つの出力インターフェースを提供するスクリーンを含む。いくつかの実施例において、スクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)およびタッチパネル(TP)を含むことができる。スクリーンは、タッチパネルを含む場合、ユーザからの入力信号を受信するためのタッチスクリーンとして実現することができる。タッチパネルは、タッチ、スライドおよびタッチパネル上のジェスチャーを検知するための1つまたは複数のタッチセンサを含む。前記タッチセンサは、タッチまたはスライド動作の境界線を検知するだけではなく、タッチまたはスライド操作に関連する持続時間および圧力も検出する。いくつかの実施例において、メディアコンポーネント208は、1つのフロントカメラおよび/またはリアカメラを含む。フロントカメラおよび/またはリアカメラは、機器200が、撮影モードまたはビデオモードなどの操作モードにある場合、外部のメディアデータを受信することができる。各フロントカメラおよびリアカメラは、1つの固定的な光学レンズ系であってもよいし、焦点距離および光学ズーム能力を有してもよい。
【0065】
オーディオコンポーネント210は、オーディオ信号を出力および/または入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント210は、1つのマイクロフォン(MIC)を含み、マイクロフォンは、装置200が呼び出しモード、記録モードおよび音声認識モードなどの操作モードにある場合、外部オーディオ信号を受信するように構成される。受信されたオーディオ信号は、メモリ204にさらに記憶されるか、または通信コンポーネント216を介して送信されてもよい。いくつかの実施例において、オーディオコンポーネント210は、オーディオ信号を出力するためのスピーカーをさらに含む。
【0066】
I/Oインターフェース212は、処理コンポーネント202と周辺インターフェースモジュールとの間にインターフェースを提供し、上記周辺インターフェースモジュールは、キーパッド、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンは、ホームボタン、音量ボタン、起動ボタンおよびロックボタンを含むが、これらに限定されない。
【0067】
センサコンポーネント214は、装置200に様々な方面の状態評価を提供するための1つまたは複数のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント214は、機器200のオン/オフ状態、コンポーネントの相対的な位置付けを検出することができ、例えば、コンポーネントが装置200のディスプレイおよび小キーパッドであり、センサコンポーネント214は、装置200または装置200の1つのコンポーネントの位置変化、ユーザと装置200との接触の有無、装置200の方位または加速/減速および装置200の温度変化を検出することもできる。センサコンポーネント214は、いずれかの物理接触もない場合、近傍の物体の存在を検出するための接近センサを含むことができる。センサコンポーネント214は、撮像アプリケーションで使用するためのCMOSまたはCCD画像センサなどの光センサをさらに含むことができる。いくつかの実施例において、当該センサコンポーネント214は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサまたは温度センサをさらに含むことができる。
【0068】
通信コンポーネント216は、装置200と他の機器との有線または無線方式の通信を容易にするように構成される。装置200は、WiFi、2Gまたは3G、またはそれらの組み合わせなどの通信標準に基づく無線ネットワークにアクセスすることができる。例示的な一実施例において、通信コンポーネント216は、放送チャンネルを介して外部放送管理システムからの放送信号または放送に関連する情報を受信する。例示的な一実施例において、通信コンポーネント216は、近距離通信を容易にするために、近距離通信(NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールは、無線周波数認識(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(BT:登録商標)技術、および他の技術に基づいて実現することができる。
【0069】
例示的な実施例において、装置200は、上記方法を実現するために、1つまたは複数のアプリケーション特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理機器(DSPD)、プログラマブルロジック機器(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の電子部品によって実現することができる。
【0070】
例示的な実施例において、指令を含む非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えば、指令を含むメモリ204をさらに提供し、上記指令は、上記方法を完成するように、装置200のプロセッサ220によって実行することができる。例えば、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、ROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶装置などであってもよい。
【0071】
さらに、本開示における「複数」とは、2つ以上を意味し、他の助数詞も同様であることを理解することができる。「および/または」は、関連オブジェクトの関連関係を記述し、3つの関係が存在することを表し、例えば、Aおよび/またはBは、Aが単独で存在し、AとBが同時に存在し、Bが単独で存在するという3つの状況を表すことができる。一般に「/」という文字は、前後の関連オブジェクトが「または」の関係を表す。単数形の「1つ」、「前記」、および「当該」もまた、文脈が他の意味を明確に示さない限り、多数の形を含むことが意図されている。
【0072】
さらに、「第1」、「第2」などの用語は様々な情報を記述するために使用されるが、これらの情報はこれらの用語に限定されるべきではないことを理解することができる。これらの用語は、同じ種類の情報を区別するためにのみ使用され、特定の順序や重要度を示すものではない。実際には、「第1」、「第2」といった表現は完全に互換的に使うことができる。例えば、本開示の範囲を逸脱することなく、第1の情報を第2の情報と称することもでき、同様に、第2の情報を第1の情報と称することもできる。
【0073】
さらに、本開示の実施例では、図面において特定の順序で動作が説明されているが、これらの動作が、示された特定の順序または連続的な順序で実行されること、または所望の結果を得るために示された動作のすべてが実行されることが要求されていると理解すべきではない。特定の環境では、マルチタスクおよび並列処理が有利になる場合がある。
【0074】
当業者であれば、明細書を考慮して本明細書に開示された開示を実践した後、本開示の他の実施形態を容易に想到し得る。本開示は、本開示のいかなる変形、用途または適応的な変化をカバーすることを意図し、これらの変形、用途または適応的な変化は、本開示の一般的な原理に従い、本開示に開示されていない当分野における周知技術または慣用的な技術手段を含む。明細書および実施例は、例示的なものとしてのみ見なされ、本開示の真の範囲および精神は、本開示の請求項によって示される。
【0075】
本開示は、以上に説明され、図面に示された正確な構造に限定されず、その範囲を逸脱することなく、様々な修正および変更が可能であることを理解すべきである。本開示の範囲は、添付された特許請求の範囲のみによって限定される。
【手続補正書】
【提出日】2022-04-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に適用されているビーム失敗要求リソース割り当て方法であって、前記端末に複数のビーム失敗要求リソースが構成され、前記複数のビーム失敗要求リソースは、前記端末に構成されている複数のサービングセルグループ内のサービングセルに構成されている物理アップリンク制御チャンネルビーム失敗要求リソースからなり、前記方法は、
ビーム失敗が発生した第1のセカンダリセルが存在するか否かを検出するステップと、
ビーム失敗が発生した第1のセカンダリセルが検出された場合、前記第1のセカンダリセルにビーム失敗要求リソースが構成されているか否かに基づいて、前記複数のビーム失敗要求リソースから1つのビーム失敗要求リソースを、前記ビーム失敗要求を送信するリソースとして選択するステップと、を含む、
ことを特徴とするビーム失敗要求リソース割り当て方法。
【請求項2】
前記第1のセカンダリセルにビーム失敗要求リソースが構成されていない場合、
前記第1のセカンダリセルが属するサービングセルグループ内のサービングセルに構成されているビーム失敗要求リソースを選択することと、
時間的に最初に発生するビーム失敗要求リソースを選択することと、
他のアップリンク情報を伝送する必要がないビーム失敗要求リソースを選択することと、
他のアップリンク情報と多重化可能なビーム失敗要求リソースを選択することとのうちの少なくとも1つの方式を利用して前記複数のビーム失敗要求リソースから1つのビーム失敗要求リソースを選択する、
ことを特徴とする請求項1に記載のビーム失敗要求リソース割り当て方法。
【請求項3】
前記第1のセカンダリセルにビーム失敗要求リソースが構成されている場合、前記第1のセカンダリセルが属するサービングセルグループと異なる他のサービングセルグループ内のサービングセルに構成されているビーム失敗要求リソースを選択する、
ことを特徴とする請求項1に記載のビーム失敗要求リソース割り当て方法。
【請求項4】
前記選択されたビーム失敗要求リソースによって要求された物理アップリンク共有チャンネルリソースを利用してメディアアクセス制御情報ユニットを送信するステップをさらに含み、前記メディアアクセス制御情報ユニットは、前記端末に構成されているサービングセル内のセカンダリセルでビーム失敗が発生したか否かを示すために使用される、
ことを特徴とする請求項1に記載のビーム失敗要求リソース割り当て方法。
【請求項5】
前記複数のビーム失敗要求リソースは、プライマリセルまたはプライマリセカンダリセルに構成されているビーム失敗要求リソース、および第2のセカンダリセルに構成されているビーム失敗要求リソースを含み、
選択されたビーム失敗要求リソースがプライマリセルまたはプライマリセカンダリセルに構成されているビーム失敗要求リソースである場合、
前記メディアアクセス制御情報ユニットは、前記端末に構成されているすべてのサービングセル内のセカンダリセルでビーム失敗が発生したか否かを示すために使用される、
ことを特徴とする請求項4に記載のビーム失敗要求リソース割り当て方法。
【請求項6】
前記複数のビーム失敗要求リソースは、プライマリセルまたはプライマリセカンダリセルに構成されているビーム失敗要求リソース、および第2のセカンダリセルに構成されているビーム失敗要求リソースを含み、
選択されたビーム失敗要求リソースが第2のセカンダリセルに構成されているビーム失敗要求リソースである場合、
前記メディアアクセス制御情報ユニットは、前記第2のセカンダリセルが属するサービングセルグループ内の前記第2のセカンダリセル以外の他のセカンダリセルでビーム失敗が発生したか否かを示すために使用される、
ことを特徴とする請求項4に記載のビーム失敗要求リソース割り当て方法。
【請求項7】
前記第1のセカンダリセルに新たなビームが存在することが決定された場合、前記メディアアクセス制御情報ユニットが、前記新たなビームを示すためにも使用されるステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項4~6のいずれかに記載のビーム失敗要求リソース割り当て方法。
【国際調査報告】