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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-28
(54)【発明の名称】廃棄物破壊のための非燃焼システム
(51)【国際特許分類】
   B09B 3/50 20220101AFI20221221BHJP
   F23G 5/08 20060101ALI20221221BHJP
   B09B 101/25 20220101ALN20221221BHJP
【FI】
B09B3/50 ZAB
F23G5/08
B09B101:25
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022534225
(86)(22)【出願日】2020-02-21
(85)【翻訳文提出日】2022-06-03
(86)【国際出願番号】 IB2020051461
(87)【国際公開番号】W WO2021079201
(87)【国際公開日】2021-04-29
(31)【優先権主張番号】201921042860
(32)【優先日】2019-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522222250
【氏名又は名称】パーマー スディール カヌバイ
(71)【出願人】
【識別番号】522222261
【氏名又は名称】パーマー バビニ スディール
(74)【代理人】
【識別番号】110003007
【氏名又は名称】特許業務法人謝国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】パーマー スディール カヌバイ
(72)【発明者】
【氏名】パーマー バビニ スディール
【テーマコード(参考)】
3K065
4D004
【Fターム(参考)】
3K065DA01
3K065DA04
4D004AA46
4D004AC04
4D004CA43
4D004CB04
4D004CC20
(57)【要約】
本発明は、廃棄物を破壊または分解し、清浄で無害なガスを大気中に排出するための非燃焼機械またはシステムに関する。本発明は、固形廃棄物の有機物質と固形の機械廃棄物に含まれるイオン化空気との間で起こる発熱反応によって生成されるプラズマ熱を使用する。大気を生命の健康により良いものにするために、該反応の後、生成された煙道ガスは、濾過され、浄化され、そして排出される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物を破壊するための攪拌機を備えず、清浄なガスを大気中に排出する非燃焼システムであって、
a)地方自治体の固形廃棄物(MSW)に初期点火すること;
b)容器の空のボリュームに含まれる閉じ込められた酸素は、最初の瞬間的な点火により消費されること;
c)容器を閉鎖状態にすること;
d)容器内の圧力低下により、下半分に設けられたプラズマ発生器から空気の吸引が始まること;
e)太陽電池式の頑丈な自動作動ボールバルブは、空気流を制御して、処理ユニットに酸欠状態を作り出すこと;
f)特別に設計されたシリンダー構成の一連の高出力の希土類磁石によって産生される高磁気振動によって、制御された量の空気が処理コンパートメントに入ることができるときに、MSW内の分解反応は開始されること;
g)バルブによって制御されるある量の空気とそれによる酸素が導き出され、希土類磁石の組み合わせの典型的な円筒形の配置を通過して、高度に活性化された不安定なイオン化酸素原子を生成し、これは一連の発熱連鎖反応を開始させ、容器に含まれる全ての物質を破壊すること;
h)最初のスパーク/点火後、破壊工程は、酸素分子を原子に分裂することで徐々に開始し、高い磁気振動の原子は、外側の電子がそのバランスの取れた指定された軌道から飛び去ることでさらにイオン化され、莫大な熱を放出し、この熱を用いて、隣の有機分子を不安定化させること;及び
i)高い磁気振動により酸欠状態で発生したイオン化プラズマ状態の空気渦は、上方向に流れ、MSWを分解して破壊すること
を含む、システム。
【請求項2】
請求項1に記載の、廃棄物を破壊するための攪拌機を備えていない非燃焼システムであって、
a)手動及び自動の投棄システムは、一定間隔で容器チャンバーに充填するように設計されていること;
b)MSWを初めて投棄するときは、ライター/樟脳/乾燥木材/マッチ棒または火球を使用して発火する必要があること;
c)容器中で発火が開始すること;
d)全てのドアが閉まり、点火が瞬間的に始まると、温度は徐々に上昇すること;
e)指定量の空気は、プラズマ発生器を介して入ることができ、これにより、イオン化された空気が産生され、続いて発熱連鎖反応によって熱が産生されること;
f)ステップe.で発生した熱は、上層のMSWを除湿し、下層の乾燥MSWを分解させること;
g)莫大な熱による分解により、MSWはセラミック灰に変わって、危険性のないガスが該工程で放出されること;
h)煙道ガスは、出口に設けられた様々な機器によってさらに濾過され、清浄なガスが排出され、その後、煙突から大気中に放出されること;及び
i)除湿後の湿ったMSWは、高温の容器下部ゾーンに入り、分解によりさらにセラミック灰に変換されること
を含む、システム。
【請求項3】
廃棄物を分解するための攪拌機を備えず、機械の自動運転による非燃焼システムであって、
a)分解プロセスは、ほとんど全ての種類の廃棄物に適し、廃棄物の分離を必要としないため、ビンリフターは、分離されていない固形廃棄物を持ち上げ、廃棄物の入口ドア/蓋から本システムに投棄すること;
b)システムは、「廃棄物がない状態」を感知すると、電気駆動装置が廃棄物投入口の蓋の開閉を自動的に操作すること;
c)初めての起動時またはオフコンディションの後に、電気ライターは、廃棄物に点火すること;
d)機序は、電動ボールバルブを開けることによるプラズマの生成から開始すること;
e)プラズマ発生器及びボールバルブは、電気信号の供給によって作動し、イオン化された空気の産生を開始し、それにより本体内でプラズマを産生すること;
f)コントロールパネルは、廃棄物を効果的かつ効率的に分解するために、プラズマを産生し、それを安定化させるためのリアルタイム温度を感知するようにプログラムされること;
g)システムに投入された固形廃棄物の量と含水量に応じて、プラズマ発生器の自動制御により、効果的な分解が好ましい温度で継続されること;及び
h)排出ガスは、フィルターを通過し、煙突から排出されること
を含む、システム。


【発明の詳細な説明】
【発明の技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物を破壊または分解し、清浄で無害なガスを大気中に排出するための非燃焼機械またはシステムに関する。本発明は、固形廃棄物の有機物質と固形の機械廃棄物に含まれるイオン化空気との間で起こる発熱反応によって生成されるプラズマ熱を使用する。大気を生命の健康により良いものにするため、該反応の後、生成された煙道ガスは、濾過され、浄化され、そして排出される。
【発明の背景】
【0002】
世界銀行の調査報告では、世界中で廃棄物の発生は加速していることが述べられている。2016年に世界の都市では、20.1億トンの固形廃棄物が産生された。これは、1日1人あたり0.74キログラムのフットプリントに相当する。急速な人口増加と都市化に伴い、2050年には、廃棄物の年間発生量は、2016年のレベルから70%増加し、34.0億トンになると予想されている。
【0003】
先進国の住民と比べて、開発途上国の住民、特に都市部の貧困層は、持続不可能に管理された廃棄物の影響をより深刻に受けている。低所得の国では、廃棄物の90%以上が規制されていないゴミ捨て場に捨てられたり、野外で燃やされたりすることがよくある。これらは、健康、安全及び環境への深刻な影響を生み出す。管理が不十分な廃棄物は、病気の媒介生物の繁殖地となり、メタン生成による地球規模の気候変動に寄与し、都市での暴力を助長することさえある。
【0004】
廃棄物を適切に管理することは、持続可能で住みやすい都市を構築するために不可欠であるが、多くの開発途上国や都市にとっては依然として課題である。効果的な廃棄物管理は、費用がかかり、多くの場合、地方自治体の予算の20%~50%を占める。地方自治体のこの重要なサービスを運用するには、効率的で持続可能な社会的に支援された統合システムが必要である。
【0005】
2017年の世界廃棄物管理会議では、推定によると、年間13億トンの廃棄物が世界の都市で産生され、うちアジアでは、1日あたり100万トンを占めることが明らかになった。現在の都市化と人口増加に伴い、世界の廃棄物産生量は、2025年までに22億トンに達すると推定されている。世界銀行の調査によると、アジアの都市部は、固形廃棄物の管理に年間2,500万米ドルを費やしており、該数字は、年間4,700万米ドルに増加するであろう。巨額の支出にもかかわらず、ほとんどのアジア太平洋地域の都市部は、まだ非体系的な廃棄物管理による環境悪化を防ぐという課題に取り組んでいる。
【0006】
水資源の汚染と深刻な大気の汚染とは別に、健康被害は、対処すべきもう1つの重要な課題である。廃棄物管理は、持続可能で住みやすい都市を構築するためのアジア太平洋地域の重要な問題になっている。これは、効率的で持続可能な社会的に支援された、政策に基づくアプローチの統合システムによって解決する必要がある。
【0007】
論文「固形廃棄物の健康への影響」では、近代化と発展は不利な点を共有し、懸念する主な側面の1つは地球の陸地、空気及び水に引き起こしている汚染であることが記載されている。世界人口の増加や食料等の必需品への需要の高まりに伴って、各家庭で毎日発生する廃棄物の量が増加している。その廃棄物は、最終的には自治体の廃棄物収集センターに捨てられ、そこから地域の自治体によって収集され、さらに埋め立て地やゴミ捨て場に捨てられる。しかし、資源不足または非効率的なインフラのために、廃棄物の全てが収集されて最終的なゴミ捨て場に輸送されるわけではない。この段階で管理と廃棄が不適切に行われると、健康に深刻な影響を及ぼし、周囲の環境に問題を引き起こす可能性がある。
【0008】
清浄な環境の中で健康に暮らすために、廃棄物を適切に分解または管理しなければ、感染症が蔓延することになる。
【0009】
廃棄物処理及び処分場もまた、近隣に健康被害をもたらす可能性がある。不適切に運営される焼却工場は、大気汚染を引き起こし、不適切に管理及び設計された埋め立て地は、病気を蔓延させる各種の昆虫や齧歯動物を引き付ける。
【0010】
健康と有害廃棄物の関係を確立するため、世界の様々な地域で多くの研究が行われてきた。
【0011】
地域周辺の環境に影響を与えたり、住民に健康被害を引き起こしたりしないように、適切な方法で廃棄物処理に着手しなければならない。
【0012】
インドの人口は約13億であり、1日あたり1.33メートリックトンの地方自治体の固形廃棄物(MSW)が産生される。未処理の固形廃棄物を収容するために毎年1240ヘクタールの貴重な土地が必要になり、これら全ての埋め立て地が、空気、水及び取り返しのつかない土壌汚染等のあらゆる種類の汚染を引き起こす。従って、その輸送を最小限に抑え、その後の汚染や環境への危険を回避するために、発生または収集の時点で固形廃棄物の経済的に実行可能で持続可能な解決策を見つけることが緊急に必要である。
【0013】
上記の問題や廃棄物管理の問題を克服するために、手動または電気のいずれかで行うことができる廃棄物焼却のために、いくつかの発明が行われたが、これらは、ユーザーにとって不便である。さらに、固形廃棄物を燃焼法で処理する場合、煙突から直接大気中に放出/解放されたガスは危険である。
【0014】
US9518733B1は、燃焼法をクレームしている。その炉装置は、底部に電気を必要とする攪拌機が配置されている。また、本システムでは、煙突から大気中に放出されるガスが危険である。
【0015】
USRE34298Eは、廃棄物の熱破壊方法をクレームしている。これは、アフターバーナー装置と焼却システムである。また、一次焼却燃焼手段での廃棄物破壊方法は、回転窯と燃料を供給されるアフターバーナー手段を備えている。US9518733B1では、システムが廃棄された廃棄物の焼却を行うが、USRE34298Eでは、固体または液体ガスが燃焼に使用される。
【発明の概要】
【0016】
前述の全ての問題を克服し、廃棄物管理を容易に操作できるようにするための機械及び/またはシステムが発明された。本発明の最初の実施形態は、廃棄物を破壊し、清浄/無害なガスを大気中に排出するための非燃焼システムを開発することである。前記廃棄物は、固体または半固体であってもよく、乾燥したものまたは湿潤のものであってもよい。本発明の別の実施形態は、より少ない人力及びより少ない電力を使用して、廃棄物を破壊するための攪拌機を使用せず、廃棄物を破壊するための炉システムを開発することである。また、本発明の別の実施形態は、自然のパワーまたはエネルギー源を最大に使用し、自然/大気中に清浄なガスを排出することである。従って、投棄、ガスの濾過、及びプラズマ制御システムの自動制御に太陽光発電/エネルギーを使用するが、分解プロセス自体は、電気、ガス、またはその他の燃料を使用せずに、清浄で無害なガスを大気中に排出する。
【0017】
本発明の別の実施形態では、投棄システムは、完全に人力を使わず、かつ/またはより少ない電力を使用する。ソーラーパネルは、充電コントローラーの助けを借りて、システムのバッテリーバンクを充電する。システム中のソーラーインバーターは、バッテリーバンクの直流(DC)出力を商用周波数交流(AC)に変換する。また、オプションの電源バックアップは、オプションの発電機/AC主電源によって提供される。これは、バッテリーバンクにエネルギーを保存し、ソーラーパネルが機能していないとき、日光が当たっていないとき、何らかのために、重大な状況、または停電が発生した時や電気がない地域に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】廃棄物破壊のための非燃焼システムのレイアウトである。
図2】本機械またはシステムの側面図である。
図3】本機械またはシステムの正面図である。
図4】本機械の工程作業のフローチャートである。
【0019】
図1に示されるように、本発明は、廃棄物を破壊し、清浄なガスを大気中に排出するための、非燃焼機械またはシステムを含む。1:廃棄物が排出されるM.S.本体容器;2:廃棄物導入用の上部開閉式入口ドア;3:除湿用容器の上部ゾーン;4:分解用容器の下部ゾーン;5:廃棄物を最初に保持し、次にガラス、金属等の非有機未処理廃棄物を保持するためのs.s.グリル;6:灰及び残留物収集システム用のレバー配置;7:灰と残留物の収集を容易にするための出口ドア;8:容器/破壊器用の頑丈なベースレッグ;9:リフティングタグ;10:パイプに配置された多種の煙道ガスフィルター及びクリーナー;11:太陽電池式ブロワー;12:M.S.煙突;13:煙突キャップ;14:プラズマ発生器;15:太陽電池式自動作動バルブ;16:バッテリーバンク;17:充電コントローラー;18:ソーラーパネル;20:機械位置を示すインジケーター;21:時計;22:バルブ開放インジケーター;23:コントロールパネル;24:温度インジケーター;25:インバーター;26:オプションの発電機;27:温度センサー
【0020】
本発明のシステムにおける主要部分及び機能を以下に記載する:
1.本体:本非燃焼システムの全工程が行われる本体
2.煙突:廃棄物破壊工程において排出されたガスを運び去る機械の一部
3.活性化フィルター:放出されたガスは、濾過され、活性化フィルターを通して清浄な空気を排出される。
4.熱電対:温度測定に使用されるセンサーであり、異なる金属で作られた2本のワイヤーレッグとデジタルディスプレイで構成されている。これは、工程中の正確な温度と温度差を示し、温度が400℃~500℃を超える場合の安全性も保証する。これは、信号をコントロールパネルに送信し、コントロールパネルが電動ボールバルブの開閉を最適化して、本体内のプラズマ状態を安定させる。
5.廃棄物の入口ドア:固形廃棄物を本システムに導入するために開く蓋または入口ドア
6.電気駆動装置:蓋または廃棄物入口ドアの開閉を行う。
7.マンホール:メンテナンス用のドアを提供する。
8.灰の出口ドア:そこからプレートまたはトレイに蓄積された灰を収集または廃棄できる。
9.手動プラズマ発生器及び10.電動プラズマ発生器:イオン化された空気及び本体内の廃棄物を分解するプラズマを産生する装置。これらは、手動で、またはプログラムされたコントロールパネルに従って電気モーターで駆動される。
【発明の詳細な説明】
【0021】
本発明は、廃棄物を破壊または分解し、清浄なガスを大気中に排出するための非燃焼機械またはシステムに関する。本発明は、イオン化された空気及びそれによるプラズマを使用する。イオン化された空気が固形廃棄物に含まれる有機物質と反応すると、発熱反応によって莫大な熱が発生する。該反応の後、無害な煙道ガスが生成され、大気を生命の健康により良いものにするため、濾過され、洗浄され、そして、清浄なガスとして大気中に排出さる。
【0022】
本発明は、乾燥したまたは湿潤の廃棄物を破壊または分解し、清浄で無害なガスを大気中に排出するための非燃焼システムを開発することである。本発明は、廃棄物の破壊に攪拌機を使用せず、処理にエネルギーを使用せず、より少ない人力及び最小限の電力を使用する炉システムを開発することである。破壊または分解のための本発明は、再生可能エネルギー、即ち太陽光発電を使用して本システムを操作し、清浄で無害なガスを大気中に排出する。
【0023】
本発明は、完全に自動化され、人力をほとんど使わず、最小限の電力を使用している。本システムを効果的に機能させるために、バッテリーバンクを充電する充電コントローラー、DC電源をAC電源に変換するインバーター、及びオプションの発電機等備えたソーラーパネルが使用されている。
【0024】
分解システムは、以下のように4つのゾーンに分割できる。
a.本システムの第1のゾーンは、本システムの上部であり、上端またはサイドオープナーを介したホッパー及び濾過後のガスを排出及び放出する配置を含む。ガスは、それぞれ活性化されたフィルター及び煙突を通して排出される
b.本システムの第2のゾーンは、固形廃棄物収集チャンバーである。ここで、分離されていない廃棄物は、上蓋またはサイドオープナーを介して導入される。固形廃棄物は、S.S.グリルに堆積または配置される。廃棄物の分解は、エネルギーを必要とせずに始まり、該チャンバーが空になるまで続く。
c.本システムの第3のゾーンは、b.で説明したステンレス鋼グリルの下にあるプラズマ生成部である。ここで、空気は制御されたボールバルブと一連のアース磁石を通過し、イオン化された空気を生成し、それによってプラズマを生成する。プラズマは、廃棄物と継続的に反応し、発熱連鎖反応を示す。固形廃棄物は、ボールバルブとプラズマ発生器で制御された温度で十分に分解する。
d.本システムの第4のゾーンは、灰の収集部である。ここで、灰は、プレートまたはトレイに収集され、灰の出口ドアから取り外したトレイを介して廃棄される。
【0025】
廃棄物は、上蓋またはホッパーを介して直接に投棄することにより廃棄物収集チャンバーに導入でき、また、収集された廃棄物は、ホッパータイプのビンリフター/または自動操作される垂直バケットエレベータを介して導入することもでき、ホッパーまたはサイドオープナーを介して固形廃棄物を廃棄物収集チャンバーに放棄する。固形廃棄物を本システムに導入した後、電気駆動装置で蓋を閉じる。工程は、最初の点火で開始し、本システム中の温度が上昇する。本体内に閉じ込められた空気に含まれる酸素は、点火によって数分間で消費される。従って、本体内が酸欠状態になっている。本システムは、作動するボールバルブを介してプラズマ発生器から空気の吸引を開始し、高出力の磁石がイオン化された空気を生成する。従って、プラズマ発生器は、上方向に高い磁気振動を発生させ、固形廃棄物を分解する。該工程は、酸素分子を含む空気で続行される。該空気は、特別に配置された希土類磁石を通過し、一連の発熱反応で廃棄物と連続的に反応するプラズマを生成する。該工程は、イオン化された空気が、酸素分子を完成させるために主要な役割を果たし、分解プロセスを開始するシステム内で低温プラズマを生成する酸欠状態で行われるため、工程中に危険なガスは生成されない。プログラムされたコントロールパネルは、ボールバルブを継続的に操作し、それによりプラズマを生成し、効率的かつ効果的な分解のため400℃~500℃の温度範囲を維持することにより、分解プロセスを調整する。ボールバルブを開いた後でも本体内の温度が150℃をはるかに下回ると、本システムは、「本体内に廃棄物がない」状態を検知し、フーターリングがシステムに固形廃棄物がないことを示す。コントロールパネルは、投棄システムも作動させ、即ち、ビンリフター/垂直バケットエレベータは、廃棄物を持ち上げ、上蓋は、自動作動バルブによって開き、本体内で継続的な分解のために、固形廃棄物は、ビンリフター/バケットエレベータによって投棄される。
【0026】
酸欠状態でのプラズマ分解プロセス中、危険なガスは発生しないが、発生した煙道ガスは、濾過され、洗浄された後に、清浄なガスが大気へ排出される。
【0027】
本システムの本体は、高温分解プロセスに有利な炉グレードの軟鋼で作られている。システムを初めて使用する際、点火は、電気ライター/火球/手動によって開始される。その後、所定の間隔で廃棄物を投棄するまで、工程中に点火する必要はない。
【実施例
【0028】
以下の実施例を参照して本発明の廃棄物破壊工程を詳細に説明する。これらの実施例は、例示としてのみ提供されており、添付の請求項の範囲または主旨を制限するものとして解釈されるべきではない。本明細書に記載される本発明のシステムは、産業で製造または使用するのに適している。
【0029】
本発明の機械またはシステムは、特別に設計された2つの工程を含む。
A]常磁性の上昇空気流
地方自治体の固形廃棄物(MSW)の最初の点火後、容器の空のボリュームに含まれる閉じ込められた酸素が点火により消費される。容器が閉じられると、容器内の圧力低下により、下半分に設けられたプラズマ発生器から空気の吸引が始まる。頑丈な自動作動ボールバルブは、空気流を制御して、処理ユニットに酸欠状態を作り出す。特別に設計されたシリンダー構成の一連の高出力の希土類磁石によって産生される高磁気振動によって、制御された量の空気が処理コンパートメントに入ることができるときに、MSW内の分解反応が開始される。バルブによって制御されるある量の空気とそれによる酸素が導き出され、これは、希土類磁石の組み合わせの典型的な円筒形の配置を通過して、高度に活性化されたイオン化酸素原子を生成する。これは、一連の発熱連鎖反応を開始させ、容器に含まれる全ての物質を破壊する。従って、投棄された廃棄物の最初のスパーク/点火後、酸素分子が原子に分裂されることにより、破壊工程は徐々に開始し、高い磁気振動の原子は、外側の電子がそのバランスの取れた指定された軌道から飛び去ることで莫大な熱を放出するにつれ、さらにイオン化される。高度に活性化された不安定な原子は、隣の有機分子を不安定化するためにさらに使用される。高い磁気振動により酸欠状態で発生した該イオン化プラズマ状態の空気渦は、上方向に流れ、MSWを分解して破壊する。
【0030】
工程Aにおいて、廃棄物を破壊するための攪拌機を備えず、清浄なガスを大気中に排出する非燃焼システムには、以下が含まれる:
a.地方自治体の固形廃棄物(MSW)に初期点火すること;
b.容器の空のボリュームに含まれる閉じ込められた酸素は、最初の瞬間的な点火により消費されること;
c.容器を閉鎖状態にすること;
d.容器内の圧力低下により、下半分に設けられたプラズマ発生器から空気の吸引が始まること;
e.太陽電池式の頑丈な自動作動ボールバルブは、空気流を制御して、処理ユニットに酸欠状態を作り出すこと;
f.特別に設計されたシリンダー構成の一連の高出力の希土類磁石によって産生される高磁気振動によって、制御された量の空気が処理コンパートメントに入ることができるときに、MSW内の分解反応は開始されること;
g.バルブによって制御されるある量の空気とそれによる酸素が導き出され、希土類磁石の組み合わせの典型的な円筒形の配置を通過して、高度に不安定な活性化されたイオン化酸素原子を生成し、これは、一連の発熱連鎖反応を開始させ、容器に含まれる全ての物質を破壊すること;
h.最初のスパーク/点火後、破壊工程は、酸素分子を原子に分裂することで徐々に開始し、高い磁気振動の原子は、外側の電子がそのバランスの取れた指定された軌道から飛び去ることでさらにイオン化され、莫大な熱を放出し、この熱を用いて、隣の有機分子を不安定化させること;及び
i.高い磁気振動によって、酸欠状態で発生したイオン化プラズマ状態の空気渦は、上方向に流れ、MSWを分解して破壊すること。
【0031】
B]均一な下向きの固形廃棄物の流れ
手動及び自動の投棄システムは、一定間隔で容器チャンバーに充填するように設計されている。MSWを初めて投棄するときは、ライター/樟脳/乾燥木材/マッチ棒または火球を使用して発火する必要がある。全てのドアがしっかり閉まり、点火が瞬間的に始まると、温度は徐々に上昇する。指定量の空気は、プラズマ発生器とボールバルブから入ることができる。該工程は、イオン化された空気を産生し、それによってプラズマは、A]の段落で述べたように発熱反応によって熱を産生する。該熱により上層のMSWが除湿され、下層の乾燥MSWが分解される。乾燥したMSWは、プラズマ分解によりセラミック灰に変わり、該工程で危険性のないガスが放出される。これらの煙道ガスは、出口に設けられた様々な機器によってさらに濾過され、清浄なガスが排出され、その後、煙突から大気中に放出される。除湿後の湿ったMSWは、容器の高温な下部ゾーンに入り、さらにセラミック灰に変換される。
【0032】
工程Bにおいて、廃棄物を破壊するための攪拌機を備えず、清浄なガスを大気中に排出する非燃焼システムには、以下が含まれる:
a.手動及び自動の投棄システムは、一定間隔で容器チャンバーに充填するように設計されていること;
b.MSWを初めて投棄するときは、ライター/樟脳/乾燥木材/マッチ棒または火球を使用して発火する必要があること;
c.容器中で発火が開始すること;
d.全てのドアが閉まり、点火が瞬間的に始まると、温度は徐々に上昇すること;
e.指定量の空気は、プラズマ発生器及びボールバルブを介して入り、これにより、イオン化された空気及びプラズマが産生され、続いて発熱連鎖反応によって熱が産生されること;
f.ステップe.で発生した熱は、上層のMSWを除湿し、下層の乾燥MSWを分解させること;
g.莫大な熱による分解により、MSWはセラミック灰に変わって、危険性のないガスが該工程で放出されること;
h.煙道ガスは、出口に設けられた様々な機器によってさらに濾過され、清浄なガスが排出され、その後、煙突から大気中に放出されること;及び
i.除湿後の湿ったMSWは、高温の容器下部ゾーンに入り、分解によりさらにセラミック灰に変換されること。
【0033】
本システムは、あらゆる状況でシステムの適用性を高めるように設計され、コントロールパネル、熱電対、温度インジケーター、GPSロケーター、ソーラーパネル、電力貯蔵バッテリーバンク、プログラマブルロジックコントローラー(PLC)等を備えている。ソーラーパネルは、自然の再生可能エネルギー源として太陽エネルギーを産生する。また、停電や電力供給がないときに、電力貯蔵またはバッテリーバンクが使用される。さらに、本システムは、正確でリアルタイムの温度計測を示す熱電対を備えている。
【0034】
本システムは、工程の状態やその他の重要なパラメーターを継続的にチェックして警告するためのデジタル及びインテリジェントなサポートを備えている。デジタルディスプレイ付きのコントロールパネルには、システムの場所、リアルタイムの温度計測、プラズマ発生器の開放、温度や湿度等の周囲大気のパラメーター、及びデータ転送機能用のWi-Fi接続を備えたSimカードが表示される。
【0035】
C]機械の自動運転
a.ビンリフターは、固形廃棄物を持ち上げ、廃棄物入口ドア/蓋から本システムに廃棄物を投棄する。
b.電気駆動装置は、廃棄物投入口の蓋の開閉を自動的に操作する。
c.電動ボールバルブを開けることによって、ボールバルブとプラズマ発生器から機序が開始される。
d.電気信号の供給によって作動するボールバルブ及びプラズマ発生器により、空気は希土類磁石を通過し、イオン化された空気が産生され、本体内にプラズマが産生される。
e.コントロールパネルのプログラマブルロジックコントローラー(PLC)は、廃棄物の分解に必要なプラズマ産生及びその安定化のために、リアルタイム温度を検知するようにプログラムされている。
f.システムに投入された固形廃棄物の量と含水量に応じて、プログラマブルロジックコントローラー(PLC)を介したプラズマ発生器の自動制御により、効果的な分解が好ましい温度で継続される。
g.排出ガスは、フィルターを通過し、煙突から排出される。

図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】