(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-04
(54)【発明の名称】ロボット汎用の充電台帰還充電制御方法、チップ及びロボット
(51)【国際特許分類】
G05D 1/02 20200101AFI20221222BHJP
【FI】
G05D1/02 J
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022524715
(86)(22)【出願日】2020-08-24
(85)【翻訳文提出日】2022-05-12
(86)【国際出願番号】 CN2020110690
(87)【国際公開番号】W WO2021082659
(87)【国際公開日】2021-05-06
(31)【優先権主張番号】201911050338.7
(32)【優先日】2019-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520347351
【氏名又は名称】珠海一微半導体股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】AMICRO SEMICONDUCTOR CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 2706,3000 Huandao East Road,Hengqin New District,Zhuhai,Guangdong 519000(CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】李 明
(72)【発明者】
【氏名】李 永勇
(72)【発明者】
【氏名】楊 武
【テーマコード(参考)】
5H301
【Fターム(参考)】
5H301AA01
5H301AA10
5H301BB14
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301EE31
5H301GG07
5H301HH01
5H301HH02
5H301QQ04
(57)【要約】
【要約】
本発明は、ロボット汎用の充電台帰還充電制御方法、チップ及びロボットを開示し、ロボットがナビゲーション目標点を検出したか否かを判断し、そうであればナビゲーション目標点に基づいて計画したナビゲーション経路に沿って移動するようにロボットを制御し、そうでなければステップS3に進み、ロボットがナビゲーション経路に沿って移動する過程で、充電台信号を受信したか又は全ての予めマークしたナビゲーション目標点をトラバースしたときにステップS2に進むステップS1と、ロボットが充電台信号を受信したか否かを判断し、そうであれば受信した充電台信号に基づいて漸進走行モードを採用して充電台に上って充電し、そうでなければランダム走行の方式を採用して充電台信号を探索し、ロボットのランダム走行の時間が予め設定したトラバース時間に達した後も充電台信号を受信しなければ、ステップS1に戻るステップS2と、充電台信号を探索してステップS2に戻るまで、境界沿い走行により充電台信号を探索し、そうでなければ境界沿い走行を維持し続けるようにロボットを制御するステップS3と、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット汎用の充電台帰還充電制御方法であって、
ロボットがナビゲーション目標点を検出したか否かを判断し、そうであれば予めマークしたナビゲーション目標点に基づいて充電台信号を探索するためのナビゲーション経路を計画し、かつ当該ナビゲーション経路に沿って移動するようにロボットを制御し、そうでなければステップS3に進み、ロボットがナビゲーション経路に沿って移動する過程で、充電台信号を受信したか又は全ての予めマークしたナビゲーション目標点をトラバースしたときにステップS2に進むステップS1と、
ロボットが充電台信号を受信したか否かを判断し、そうであれば受信した充電台信号に基づいて漸進走行モードを採用して充電台に上って充電し、そうでなければランダム走行の方式を採用して充電台信号を探索し、ロボットのランダム走行の時間が予め設定したトラバース時間に達した後も充電台信号を受信しなければ、ステップS1に戻るステップS2と、
充電台信号を見つけてステップS2に戻るまで、境界沿い走行の方式を採用して充電台信号を探索し、見つからなければ境界沿い走行を維持し続けるようにロボットを制御するステップS3と、を含む、
ことを特徴とするロボット汎用の充電台帰還充電制御方法。
【請求項2】
前記ステップS1の前に、ロボットが目標位置点を検出したか否かを判断し、そうであれば前記ステップS1に進み、現在検出した目標位置点が前記ナビゲーション目標点であるか否かを判断し、そうでなければ前記ステップS2に進み、
前記充電台信号を受信すると、現在トラバースしている位置を目標位置点としてマークし、かつ目標位置点から前記ナビゲーション目標点を選択するようにロボットを制御し、目標位置点からナビゲーション目標点を選択する具体的な方法は、
各種類の充電台信号がカバーする領域に、前記ロボットがリアルタイムでトラバースした前記目標位置点をマークしてカウントし、カウント値が所定数に達する毎に、最新にトラバースした目標位置点を当該充電台信号がカバーする領域上の対応する前記ナビゲーション目標点として決定し、同時に現在マークしている所定数の目標位置点を前回マークした所定数の目標位置点に置き換えて更新するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のロボット汎用の充電台帰還充電制御方法。
【請求項3】
充電台の左右両側に各々送信プローブが設置され、充電台の前側中間位置に中間信号送信プローブが設置されない場合、中間信号の分布領域内に左信号と右信号との重畳信号を含み、
充電台の左右両側に各々送信プローブが設置され、充電台の前側中間位置に中間信号送信プローブが設置される場合、中間信号の分布領域内に左信号と右信号との重畳信号と中間信号を含み、
前記充電台信号は左信号、右信号及び中間信号を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項4】
前記ランダム走行の方式は、
前記予め設定した探索開始点から、予め設定した方向に向かって直線運動を行うようにロボットを制御する方式、及び
ロボットが障害物を検出したか否かを判断し、そうであれば検出した障害物のロボットに対する位置関係に基づいて、対応する障害物回避方向に向かって予め設定した角度だけ回転し、さらに調整後の運動方向に向かって直線運動を行うようにロボットを制御し、そうでなければ直線運動を維持するようにロボットを制御する方式を含み、
予め設定した角度及び予め設定した方向はいずれもロボットによってランダムに生成されるものであり、
ことを特徴とする請求項2に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項5】
検出した障害物のロボットに対する位置関係に基づいて、対応する障害物回避方向に向かって予め設定した角度だけ回転するようにロボットを制御する前記方式は、
ロボットがその進行方向の左側に障害物が存在することを検出すると、前記予め設定した角度だけ右に回転するようにロボットを制御する方式、及び
ロボットがその進行方向の右側に障害物が存在することを検出すると、前記予め設定した角度だけ左に回転するようにロボットを制御する方式を含み、
ロボットが検出した障害物のロボットに対する方向と対応する障害物回避方向とはロボットの前後中心線の両側に分かれている、
ことを特徴とする請求項4に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項6】
充電台信号に基づいて漸進走行モードを採用して充電台に上って充電する前記ステップは、
予め設定した作業領域内で予め設定した運動方向に沿って直線運動を行うようにロボットを制御するステップであって、当該予め設定した運動方向は前記ロボットが誘導信号を受信した後の初期運動方向であり、前記充電台信号は誘導信号を含み、誘導信号は前記左信号、前記右信号及び前記中間信号を含むステップと、
ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールの誘導信号受信状況に応じて、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信するか、又は、前記左信号及び前記右信号を同時に受信するまで、前記中間信号の分布領域に向かう経路で運動するようにロボットを制御するステップと、
ロボットが前記中間信号の分布領域に進んだ後、ロボットの中間赤外線受信モジュールが前記左信号又は前記右信号のみを受信したとき、ロボットの中間赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信するまで、ロボットが前記中間信号の分布領域を往復して出入りするように、円弧経路を走行することによって中間信号の分布領域内に旋回するようにロボットを制御するステップと、
次に、ロボットと充電台との正面ドッキングが完了するまで、現在の運動方向に沿って直進するようにロボットを制御するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項7】
ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールの誘導信号受信状況に応じて、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが充電台の中間信号を受信するか、又は、充電台の左信号及び右信号を同時に受信するまで、予め設定した作業領域内で充電台の中間信号の分布領域に向かう経路で運動するようにロボットを制御する前記ステップは、具体的には、
ロボット上の赤外線受信モジュールの方位特徴と、当該赤外線受信モジュールが受信した誘導信号が充電台上で属する方位属性との関係に基づいて、調整後の前記予め設定した運動方向が前記中間信号分布領域に向かうように、前記予め設定した運動方向を対応して調整し、同時に調整後の前記予め設定した運動方向に対する前記充電台の方位を決定するステップと、
調整後の前記予め設定した運動方向に沿って第1の予め設定した距離だけ直進するように前記ロボットを制御し、さらに決定した前記充電台の方位に向かって第1の予め設定した角度だけその場で回転するように前記ロボットを制御するステップと、
ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信したか、又は、前記左信号及び前記右信号を同時に受信した場合、前記ロボットが既に前記中間信号の分布領域に進んだと決定し、そうでなければ調整後の前記予め設定した運動方向に回転して戻るように前記ロボットを制御するステップと、
ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信するか、又は、前記左信号及び前記右信号を同時に受信するまで、上記ステップを繰り返すステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項8】
ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールの誘導信号受信状況に応じて、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが充電台の中間信号を受信するか、又は、充電台の左信号及び右信号を同時に受信するまで、予め設定した作業領域内で充電台の中間信号の分布領域に向かう経路で運動するようにロボットを制御する前記ステップは、具体的には、
ロボット前端の赤外線受信モジュールが左信号を受信すると、第1の予め設定した作業領域内におけるロボットの対応する経路として、ロボットが充電台の中間信号の分布領域に向かう右振り子の円弧軌跡を走行するように、前記予め設定した運動方向の右側に向かって第1の配置角度だけ回転するようにロボットを制御するステップと、
ロボット前端の赤外線受信モジュールが右信号を受信すると、第2の予め設定した作業領域内におけるロボットの対応する経路として、ロボットが充電台の中間信号の分布領域に向かう左振り子の円弧軌跡を走行するように、前記予め設定した運動方向の左側に向かって第1の配置角度だけ回転するようにロボットを制御するステップと、
このように繰り返し、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが充電台の中間信号を受信するか、又は、充電台の左信号及び右信号を同時に受信するまで、前述の経路で揺動進行するようにロボットを制御するステップと、を含み、
前記誘導信号は左信号及び右信号を含み、前記予め設定した作業領域は前記誘導信号の方向性に応じて第1の予め設定した作業領域と第2の予め設定した作業領域とに分割され、
第1の予め設定した作業領域内で、前記ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールは左信号のみを受信し、
第2の予め設定した作業領域内で、前記ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールは右信号のみを受信する、
ことを特徴とする請求項6に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項9】
ロボットが中間信号の分布領域を往復して出入りするように、円弧経路を走行することによって中間信号の分布領域内に旋回するようにロボットを制御する前記ステップは、具体的には、
前記円弧経路に沿って基準線の両側を走行するように前記ロボットを制御するステップと、
前記ロボットが基準線の一側にあるとき、前記中間信号の分布領域と左信号の分布領域との間を行き来するステップと、
前記ロボットが基準線の他側にあるとき、前記中間信号の分布領域と右信号の分布領域との間を行き来するステップと、
上記ステップを繰り返し、前記充電台の真ん中の充電ドッキング位置まで延伸するステップと、を含み、
前記中間信号の分布領域内部を横切る中分線を基準線とし、基準線上の予め設定した1つの位置を円の中心点とし、予め設定した距離を半径とする円弧に対応する経路は前記円弧経路を形成する、
ことを特徴とする請求項6に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項10】
前記ロボットの上面に360度赤外線受信モジュールを取り付け、
前記中間赤外線受信モジュールが前記右信号のみを受信したとき、ロボットが前記右信号の分布領域から旋回して前記中間信号の分布領域内に進むように、左に円弧経路を走行するように前記ロボットを制御し、
前記中間赤外線受信モジュールがリアルタイム左信号のみを受信したとき、ロボットが前記左信号の分布領域から旋回して前記中間信号の分布領域内に進むように、右に円弧経路を走行するように前記ロボットを制御し、
前記中間赤外線受信モジュールが前記左信号及び前記右信号を同時に受信したか、又は、前記中間赤外線受信モジュールが前記誘導信号を受信しかつ360度赤外線受信モジュールが前記左信号及び前記右信号を同時に受信したとき、前記ロボットと充電台との正面ドッキングまで現在の運動方向に沿って直進するように前記ロボットを制御し、
前記中間信号の分布領域は前記左信号の分布領域と前記右信号の分布領域との間にある、
ことを特徴とする請求項9に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項11】
前記ロボットが始めて前記中間信号の分布領域に進んだとき、現在位置から直線運動を開始し、かつ前記中間赤外線受信モジュールの信号変化をリアルタイムで検出し、
前記ロボットが円弧経路走行を実行しないとき、現在の運動方向に沿って直線運動を行うように前記ロボットを制御する、
ことを特徴とする請求項10に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項12】
受信した充電台信号に基づいて漸進走行モードを採用して充電台に上って充電する前記過程で、当該充電台帰還充電制御方法はさらに、
ロボットの赤外線受信モジュールが誘導信号を受信しないという前提で、ロボットの赤外線受信モジュールがガードレール信号を受信した場合、ガードレール信号の境界の周りに第1の予め設定した経路を走行するようにロボットを制御するステップと、
ロボットの赤外線受信モジュールが誘導信号を受信しないという前提で、ロボットの赤外線受信モジュールがガードレール信号を受信しない場合、ガードレール信号の境界の周りに第2の予め設定した経路を走行するようにロボットを制御するステップと、
ロボットの赤外線受信モジュールが前記誘導信号を受信するまで、上記ステップを繰り返すステップと、を含み、
前記充電台信号はガードレール信号を含み、ガードレール信号は充電台が外部に発信する衝突防止信号である、
ことを特徴とする請求項6に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項13】
ガードレール信号の境界の周りに第1の予め設定した経路を走行するようにロボットを制御する前記方法は、
前記ロボットの赤外線受信モジュールが前記ガードレール信号を受信すると、前記ロボットが現在走行している円弧に対応する経路が前記充電台からずれるように、前記ロボットの左駆動輪及びその右駆動輪の速度差の絶対値が第1の予め設定した差以下となるように調節し、前記ロボットの左駆動輪及びその右駆動輪の速度差の絶対値が小さいほど、前記ロボットが走行する円弧に対応する機体の回転が小さくなる、
ことを特徴とする請求項12に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項14】
ガードレール信号の境界の周りに第2の予め設定した経路を走行するようにロボットを制御する前記方法は、
前記ロボットの赤外線受信モジュールが前記ガードレール信号を検出しないとき、前記ロボットが現在走行している円弧に対応する経路が前記充電台に近づくように、前記ロボットの左駆動輪及びその右駆動輪の速度差の絶対値が第2の予め設定した差以上となるように調節し、
第2の予め設定した差は前記第1の予め設定した差よりも大きく、前記ロボットの左駆動輪及びその右駆動輪の速度差の絶対値が大きいほど、前記ロボットが走行する円弧に対応する機体の回転が大きくなる、
ことを特徴とする請求項12に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項15】
前記ロボットの赤外線受信モジュールが左信号又は右信号を受信すると、前記ロボットがガードレール信号の境界の周りに円弧を走行することを停止させ、次に予め設定した安全角度だけその場で回転するように前記ロボットを制御し、前記ロボットの回転後の方向を第1の予め設定した運動方向とし、当該予め設定した安全角度は実際に使用しているロボット及び充電台製品に基づいて設計されており、
前記ガードレール信号の有効領域から離れるように、第1の予め設定した運動方向に沿って予め設定した安全距離だけ直進するように前記ロボットを制御し、
前記ロボットが前記ガードレール信号の有効領域から離れた後、ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールの誘導信号受信状況に応じて、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信するか、又は、前記左信号及び前記右信号を同時に受信するまで、前記中間信号の分布領域に向かう経路で運動するようにロボットを制御する、
ことを特徴とする請求項12に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項16】
前記ロボットの赤外線受信モジュールが左信号及び右信号を同時に受信したか、又は中間信号を受信したとき、前記ロボットが前記中間信号の分布領域内に進んだと決定し、前記ロボットがガードレール信号の境界の周りに円弧を走行することを停止させ、前記ロボットの中間赤外線受信モジュールが前記中間信号のみを受信するか、又は前記左信号及び前記右信号を同時に受信するまで、ロボットが円弧経路に沿って前記中間信号の分布領域を往復して出入りするように、予め設定した探索経路を走行することによって前記中間信号の分布領域内に旋回するように前記ロボットを制御し、予め設定した充電台帰還充電経路は前記中間信号の分布領域の両側を交互に縫うように進む円弧経路であり、前記充電台の真ん中の充電ドッキング位置まで延伸する、
ことを特徴とする請求項12に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項17】
予めマークしたナビゲーション目標点に基づいて充電台信号を探索するためのナビゲーション経路を計画し、かつ当該ナビゲーション経路に沿って移動するようにロボットを制御する前記ステップは、
前記充電台信号分布の方位特徴及びロボットの作業モードに応じて、前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を設定し、さらに予め設定したナビゲーション経路に沿って前記ナビゲーション目標点をトラバースするようにロボットを制御するステップと、
各前記ナビゲーション目標点におけるロボットの前記充電台信号の受信状況及びロボットの作業モードに応じて、予め設定した本来のナビゲーション経路に基づいてロボットがその後前記充電台信号を探す走行戦略を計画するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項18】
充電台信号分布の方位特徴及びロボットの作業モードに応じて、ナビゲーション目標点のトラバース優先度を設定する前記ステップの具体的な方法は、
ロボットの作業モードが充電台帰還充電モードである場合、前記中間信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を最も高く設定し、次に前記左信号がカバーする領域内又は前記右信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を2番目に高く設定し、さらに前記ガードレール信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を最も低く設定するステップと、
ロボットの作業モードが充電台離れ清掃モードである場合、充電台の直前の予め設定した距離の位置をトラバース優先度が最も高い前記ナビゲーション目標点として設定し、さらに前記中間信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を2番目に高く設定し、次に前記左信号がカバーする領域内又は前記右信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を前記中間信号よりも1つ下のレベルに設定し、さらに前記ガードレール信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を最も低く設定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項17に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項19】
前述のステップS1について、前記充電台帰還充電制御方法はさらに、前記ロボットが前記予め設定したナビゲーション経路を移動する過程で、前記ロボットが現在のナビゲーション目標点で前記充電台信号を受信したとき、前記予め設定したナビゲーション経路で移動することを停止させ、さらに前記ステップS2に進むステップと、そうでなければ、前記ロボットが全ての予めマークしたナビゲーション目標点をトラバースしたか否かを判断し、そうであれば前記ステップS2に進み、そうでなければ前記予め設定したナビゲーション経路で次のナビゲーション目標点まで移動するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項20】
各ナビゲーション目標点におけるロボットの充電台信号の受信状況及びロボットの作業モードに応じて、予め設定した本来のナビゲーション経路に基づいてロボットがその後充電台信号を探す走行戦略を計画する前記ステップの具体的な方法は、
前記ロボットの作業モードが充電台帰還充電モードであると判断した場合にステップS103に進み、前記ロボットの作業モードが充電台離れ清掃モードであると判断した場合にステップS102に進むステップS101と、
充電台のドッキング位置から充電台の直前の前記予め設定した距離まで移動するように前記ロボットを制御し、次にステップS103に進むステップS102と、
前記ロボットが現在のナビゲーション目標点で前記中間信号を受信したか否かを判断し、そうであればステップS104に進み、そうでなければステップS105に進むステップS103と、
前記予め設定したナビゲーション経路で移動することを停止させ、さらに前記ステップS2に進むステップS104と、
前記ロボットが現在のナビゲーション目標点で前記左信号又は前記右信号を受信したか否かを判断し、そうであればステップS104に戻り、そうでなければステップS106に進むステップS105と、
前記ロボットが現在のナビゲーション目標点で前記ガードレール信号を受信したか否かを判断し、そうであればステップS104に戻り、そうでなければステップS107に進むステップS106と、
前記予め設定したナビゲーション経路で現在のナビゲーション目標点から次のナビゲーション目標点まで移動するように前記ロボットを制御し、次にステップS108に進むステップS107と、
前記ロボットが前記予め設定したナビゲーション経路で決定した全てのナビゲーション目標点をトラバースしたか否かを判断し、そうであればステップS109に進み、そうでなければステップS101に戻るステップS108と、
前記予め設定したナビゲーション経路で移動することを停止させ、さらに前記ステップS2に進むステップS109と、を含み、
ステップS103からステップS108まででは、前述のナビゲーション目標点のトラバース優先度は前記ロボットが同じナビゲーション目標点で受信した前記充電台信号のタイプの優先度を決定する、
ことを特徴とする請求項19に記載の充電台帰還充電制御方法。
【請求項21】
プログラムを記憶するためのチップであって、請求項1~20のいずれか1項に記載の充電台帰還充電制御方法を実行するようにロボットを制御するために用いられる、
ことを特徴とするチップ。
【請求項22】
マスタチップを搭載したロボットであって、前記マスタチップは請求項21に記載のチップである、
ことを特徴とするロボット。
【請求項23】
充電台の前側に中間信号送信プローブが設置されていない場合、前記ロボットの前端中間に2つの赤外線受信モジュールが設置され、充電台の前側に中間信号送信プローブが設置されている場合、前記ロボットの前端中間に1つの赤外線受信モジュールが設置される、
ことを特徴とする請求項22に記載のロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インテリジェントロボットの充電台帰還充電の技術分野に属し、特に、異なる充電台信号に適用した、領域を跨ぐ行為を備えた充電台帰還充電制御方法、チップ及びロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、移動ロボットの充電台帰還方法は、床掃除ロボット、付き添いロボットのように、赤外線信号の誘導作用に頼って充電台にドッキングして充電する方法が主流である。各メーカーにより、ロボット及び付属の充電台金型が異なり、充電台から送信される赤外線信号が異なるため、各メーカーの充電台帰還方法も千差万別となり、それにより充電台帰還機能の開発の困難性を増し、現在、異なる赤外線誘導信号の処理及び異なる室内充電台帰還充電環境下での移動ロボットの対応に適用した汎用充電台帰還方法が必要とされており、市場ではさらに多くの異なる充電台帰還充電経路のロボットの充電台上り充電の解決案を必要としている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記欠点を克服するために、本発明は、以下の技術案を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ロボット汎用の充電台帰還充電制御方法であって、ロボットがナビゲーション目標点を検出したか否かを判断し、そうであれば予めマークしたナビゲーション目標点に基づいて充電台信号を探索するためのナビゲーション経路を計画し、かつ当該ナビゲーション経路に沿って移動するようにロボットを制御し、そうでなければステップS3に進み、ここで、ロボットがナビゲーション経路に沿って移動する過程で、充電台信号を受信したか又は全ての予めマークしたナビゲーション目標点をトラバースしたときにステップS2に進むステップS1と、ロボットが充電台信号を受信したか否かを判断し、そうであれば受信した充電台信号に基づいて漸進走行モードを採用して充電台に上って充電し、そうでなければランダム走行の方式を採用して充電台信号を探索し、ここで、ロボットのランダム走行の時間が予め設定したトラバース時間に達した後も充電台信号を受信しなければ、ステップS1に戻るステップS2と、充電台信号を見つけてステップS2に戻るまで、境界沿い走行の方式を採用して充電台信号を探索し、見つからなければ境界沿い走行を維持し続けるようにロボットを制御するステップS3と、を含む。当該技術案による充電台帰還充電方法は、異なる赤外線誘導信号の処理及び異なる室内充電台帰還充電環境下での移動ロボットの対応に適用し、ロボットの充電台帰還充電の効率及びユーザ体験を向上させ、誘導信号の紛失や不安定などの場合にロボットが効果的に充電台に上って充電できないことを回避する。
【0005】
さらに、前記ステップS1の前に、ロボットが目標位置点を検出したか否かを判断し、そうであれば前記ステップS1に進み、現在検出した目標位置点が前記ナビゲーション目標点であるか否かを判断し、そうでなければ前記ステップS2に進み、ここで、前記充電台信号を受信すると、現在トラバースしている位置を目標位置点としてマークし、かつ目標位置点から前記ナビゲーション目標点を選択するようにロボットを制御し、目標位置点からナビゲーション目標点を選択する具体的な方法は、各種類の充電台信号がカバーする領域に、前記ロボットがリアルタイムでトラバースした前記目標位置点をマークしてカウントし、カウント値が所定数に達する毎に、最新にトラバースした目標位置点を当該充電台信号がカバーする領域上の対応する前記ナビゲーション目標点として決定し、同時に現在マークしている所定数の目標位置点を前回マークした所定数の目標位置点に置き換えて更新するステップを含む。ロボットのマークした目標位置の有効性を向上させる。
【0006】
さらに、充電台の左右両側に各々送信プローブが設置され、充電台の前側中間位置に中間信号送信プローブが設置されない場合、中間信号の分布領域内に左信号と右信号との重畳信号を含み、充電台の左右両側に各々送信プローブが設置され、充電台の前側中間位置に中間信号送信プローブが設置される場合、中間信号の分布領域内に左信号と右信号との重畳信号と中間信号を含み、ここで、前記誘導信号は左信号、右信号及び中間信号を含む。当該技術案は前記左信号及び前記右信号の送信方向及び形成した重畳領域の特徴を限定し、これにより前記制御方法が異なる送信構造の充電台にドッキングして充電台帰還充電を行うようにロボットを制御することに適用し、ロボットの充電台帰還充電環境への適応性を強化する。
【0007】
さらに、前記ランダム走行の方式は、前記予め設定した探索開始点から、予め設定した方向に向かって直線運動を行うようにロボットを制御する方式、及びロボットが障害物を検出したか否かを判断し、そうであれば検出した障害物のロボットに対する位置関係に基づいて、対応する障害物回避方向に向かって予め設定した角度だけ回転し、さらに調整後の運動方向に向かって直線運動を行うようにロボットを制御し、そうでなければ直線運動を維持するようにロボットを制御する方式を含み、ここで、予め設定した角度及び予め設定した方向はいずれもロボットによってランダムに生成される。計画式探索経路に比べて、本技術案は探索時間が短縮され、電力消費が少なく、充電台帰還充電効率が向上する。
【0008】
さらに、検出した障害物のロボットに対する位置関係に基づいて、対応する障害物回避方向に向かって予め設定した角度だけ回転するようにロボットを制御する前記方式は、ロボットがその進行方向の左側に障害物が存在することを検出すると、前記予め設定した角度だけ右に回転するようにロボットを制御する方式、及びロボットがその進行方向の右側に障害物が存在することを検出すると、前記予め設定した角度だけ左に回転するようにロボットを制御する方式を含み、ここで、ロボットが検出した障害物のロボットに対する方向と対応する障害物回避方向とはロボットの前後中心線の両側に分かれている。ロボットがランダム走行過程で充電台を探索することに対する障害物の阻害作用を減らし、充電台帰還充電探索の効率を向上させ、前記作業領域に対する破壊も減らす。
【0009】
さらに、充電台信号に基づいて漸進走行モードを採用して充電台に上って充電する前記ステップは、予め設定した作業領域内で予め設定した運動方向に沿って直線運動を行うようにロボットを制御するステップであって、当該予め設定した運動方向は前記ロボットが前記誘導信号を受信した後の初期運動方向であり、前記充電台信号は誘導信号を含み、誘導信号は前記左信号、前記右信号及び前記中間信号を含むステップと、ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールの誘導信号受信状況に応じて、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信するか、又は、前記左信号及び前記右信号を同時に受信するまで、前記中間信号の分布領域に向かう経路で運動するようにロボットを制御するステップと、ロボットが前記中間信号の分布領域に進んだ後、ロボットの中間赤外線受信モジュールが前記左信号又は前記右信号のみを受信したとき、ロボットの中間赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信するまで、ロボットが前記中間信号の分布領域を往復して出入りするように、円弧経路を走行することによって中間信号の分布領域内に旋回するようにロボットを制御するステップと、次にロボットと充電台との正面ドッキングが完了するまで、現在の運動方向に沿って直進するようにロボットを制御するステップと、を含む。本技術案はロボット機体の異なる方位に設置された赤外線受信モジュールが受信した誘導信号、及び非中間信号の誘導信号分布領域内のロボット運動経路の間の関係を利用して、前記充電台の中間信号分布領域に近づくようにロボットを制御し、ロボットの充電台帰還充電前に中間信号分布領域に進む緩衝段階を提供し、ロボットの充電台帰還効率を向上させ、ロボットが中間信号を見つけられずに充電台に帰還できないか又は充電台帰還効率が低いという問題を回避し、ロボットの充電台帰還充電の有効性を向上させる。
【0010】
さらに、ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールの誘導信号受信状況に応じて、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが充電台の中間信号を受信するか、又は、充電台の左信号及び右信号を同時に受信するまで、予め設定した作業領域内で充電台の中間信号の分布領域に向かう経路で運動するようにロボットを制御する前記ステップは、具体的には、ロボット上の赤外線受信モジュールの方位特徴と、当該赤外線受信モジュールが受信した誘導信号が充電台上で属する方位属性との関係に基づいて、調整後の前記予め設定した運動方向が前記中間信号分布領域に向かうように、前記予め設定した運動方向を対応して調整し、同時に調整後の前記予め設定した運動方向に対する前記充電台の方位を決定するステップと、調整後の前記予め設定した運動方向に沿って第1の予め設定した距離だけ直進するように前記ロボットを制御し、さらに決定した前記充電台の方位に向かって第1の予め設定した角度だけその場で回転するように前記ロボットを制御するステップと、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信したか、又は、前記左信号及び前記右信号を同時に受信した場合、前記ロボットが既に前記中間信号の分布領域に進んだと決定し、そうでなければ調整後の前記予め設定した運動方向に回転して戻るように前記ロボットを制御するステップと、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信するか、又は、前記左信号及び前記右信号を同時に受信するまで、上記ステップを繰り返すステップと、を含む。本技術案はロボット機体の異なる方位における赤外線受信モジュールの誘導信号受信状況に応じて、前記充電台の中間信号分布領域に近づくようにロボットを的確に制御し、それによりロボットの充電台帰還をより迅速に実現する。本技術案はロボットが現在の運動方向に沿って中間信号を探す効率を向上させ、ロボットが充電台の中間線を盲目的に探すために多大な探索時間を費やすことを回避し、ロボットの柔軟性及びインテリジェント化レベルを向上させる。
【0011】
さらに、ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールの誘導信号受信状況に応じて、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが充電台の中間信号を受信するか、又は、充電台の左信号及び右信号を同時に受信するまで、予め設定した作業領域内で充電台の中間信号の分布領域に向かう経路で運動するようにロボットを制御する前記ステップは、具体的には、ロボット前端の赤外線受信モジュールが左信号を受信すると、第1の予め設定した作業領域内におけるロボットの対応する経路として、ロボットが充電台の中間信号の分布領域に向かう右振り子の円弧軌跡を走行するように、前記予め設定した運動方向の右側に向かって第1の配置角度だけ回転するようにロボットを制御するステップと、ロボット前端の赤外線受信モジュールが右信号を受信すると、第2の予め設定した作業領域内におけるロボットの対応する経路として、ロボットが充電台の中間信号の分布領域に向かう左振り子の円弧軌跡を走行するように、前記予め設定した運動方向の左側に向かって第1の配置角度だけ回転するようにロボットを制御するステップと、このように繰り返し、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが充電台の中間信号を受信するか、又は、充電台の左信号及び右信号を同時に受信するまで、前述の経路で揺動進行するようにロボットを制御するステップと、を含み、ここで、前記誘導信号は左信号及び右信号を含み、前記予め設定した作業領域は前記誘導信号の方向性に応じて第1の予め設定した作業領域と第2の予め設定した作業領域とに分割され、第1の予め設定した作業領域内で、前記ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールは左信号のみを受信し、第2の予め設定した作業領域内で、前記ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールは右信号のみを受信する。本技術案はロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールの左信号受信状況に応じて、ロボットが前記充電台の中間信号から離れる場合、ロボットと前記充電台の中間信号分布領域との距離を適時に近づけ、ロボットの充電台帰還の有効性及び安定性を向上させ、ロボットが前記充電台の中間信号に近づく場合、前記充電台の中間信号分布領域まで移動するようにロボットをより直接制御し、ロボットが中間信号を盲目的に探したり、充電台に帰還することを容易に断念したりすることを回避し、ロボットの充電台帰還の有効性及び安定性を向上させる。
【0012】
さらに、ロボットが中間信号の分布領域を往復して出入りするように、円弧経路を走行することによって中間信号の分布領域内に旋回するようにロボットを制御する前記ステップは、具体的には、前記円弧経路に沿って基準線の両側を走行するように前記ロボットを制御するステップと、前記ロボットが基準線の一側にあるとき、前記中間信号の分布領域と左信号の分布領域との間を行き来するステップと、前記ロボットが基準線の他側にあるとき、前記中間信号の分布領域と右信号の分布領域との間を行き来するステップと、上記ステップを繰り返し、前記充電台の真ん中の充電ドッキング位置まで延伸するステップと、を含み、ここで、前記中間信号の分布領域内部を横切る中分線を基準線とし、基準線上の予め設定した1つの位置を円の中心点とし、予め設定した距離を半径とする円弧に対応する経路は前記円弧経路を形成する。当該技術案は充電台の中間線上に左右に向かうように比較的柔軟にロボットを制御し、これによりロボットの充電台帰還充電ドッキングの干渉程度を低下させる。
【0013】
さらに、前記ロボットの上面に360度赤外線受信モジュールを取り付け、前記中間赤外線受信モジュールが前記右信号のみを受信したとき、ロボットが前記右信号の分布領域から旋回して前記中間信号の分布領域内に進むように、左に円弧経路を走行するように前記ロボットを制御し、前記中間赤外線受信モジュールがリアルタイム左信号のみを受信したとき、ロボットが前記左信号の分布領域から旋回して前記中間信号の分布領域内に進むように、右に円弧経路を走行するように前記ロボットを制御し、前記中間赤外線受信モジュールが前記左信号及び前記右信号を同時に受信したか、又は、前記中間赤外線受信モジュールが前記誘導信号を受信しかつ360度赤外線受信モジュールが前記左信号及び前記右信号を同時に受信したとき、前記ロボットと充電台との正面ドッキングまで現在の運動方向に沿って直進するように前記ロボットを制御し、ここで、前記中間信号の分布領域は前記左信号の分布領域と前記右信号の分布領域との間にある。当該技術案はロボットの中間赤外線受信モジュールが受信した信号に基づいて、前記ロボットを前記中間信号の分布領域に引き戻し、特に中間信号の両側にある左信号と右信号の2種類の非中間信号に基づいて、円弧経路で前記充電台の中間線上に帰還するようにロボットを制御し、ロボットが充電台を盲目的に探すか又は前記中間信号の分布領域を跨いでデッドループに陥ることを回避し、前記中間信号の分布領域内におけるロボットの充電台上り充電の有効性及び正確性を向上させる。
【0014】
さらに、前記ロボットが始めて前記中間信号の分布領域に進んだとき、現在位置から直線運動を開始し、かつ前記中間赤外線受信モジュールの信号変化をリアルタイムで検出し、前記ロボットが円弧経路走行を実行しないとき、現在の運動方向に沿って直線運動を行うように前記ロボットを制御する。当該技術案は異なる段階のロボットが前記中間信号の分布領域内で直線運動を行うことが充電台帰還充電ドッキングに異なる影響を与えることを考慮し、直線運動を利用して円弧経路走行に合わせて前記中間信号の分布領域内で正面充電台上り状態への進入を完了し及び最終的に充電台上りドッキングを達成するようにロボットを制御し、ロボットの充電台帰還充電の速度を加速し、盲目的な充電台探しを減らす。
【0015】
さらに、受信した充電台信号に基づいて漸進走行モードを採用して充電台に上って充電する前記過程で、当該充電台帰還充電制御方法はさらに、ロボットの赤外線受信モジュールが誘導信号を受信しないという前提で、ロボットの赤外線受信モジュールがガードレール信号を受信した場合、ガードレール信号の境界の周りに第1の予め設定した経路を走行するようにロボットを制御するステップと、ロボットの赤外線受信モジュールが誘導信号を受信しないという前提で、ロボットの赤外線受信モジュールがガードレール信号を受信しない場合、ガードレール信号の境界の周りに第2の予め設定した経路を走行するようにロボットを制御するステップと、ロボットの赤外線受信モジュールが前記誘導信号を受信するまで、上記ステップを繰り返すステップと、を含み、ここで、前記誘導信号はガードレール信号ではなく、ガードレール信号は充電台が外部に発信する衝突防止信号である。当該技術案は誘導信号を受信するまで、充電台に帰還して充電する過程でガードレール信号の境界に沿って走行するようにロボットを制御し、ロボットが充電台に近づきすぎる場合にドッキング充電することを回避し、従来技術に対して、本技術案はロボットが充電台をリアルタイムで追跡することを保証し、ロボットがガードレール信号を受信した後に充電台の周りを緊密に走行することを可能にし、ロボットの充電台帰還充電作業効率を向上させる。
【0016】
上記技術案について、最適化として、ガードレール信号の境界の周りに第1の予め設定した経路を走行するようにロボットを制御する前記方法は、前記ロボットの赤外線受信モジュールが前記ガードレール信号を受信すると、前記ロボットが現在走行している円弧に対応する経路が前記充電台からずれるように、前記ロボットの左駆動輪及びその右駆動輪の速度差の絶対値が第1の予め設定した差以下となるように調節する。前記ロボットの左駆動輪及びその右駆動輪の速度差の絶対値が小さいほど、前記ロボットが走行する円弧に対応する機体の回転が小さくなり、それにより前記ロボットが現在走行している円弧に対応する経路が前記充電台から外れ、前記充電台に近づきすぎることを回避する。
【0017】
さらに、ガードレール信号の境界の周りに第2の予め設定した経路を走行するようにロボットを制御する前記方法は、前記ロボットの赤外線受信モジュールが前記ガードレール信号を検出しないとき、前記ロボットが現在走行している円弧に対応する経路が前記充電台に近づくように、前記ロボットの左駆動輪及びその右駆動輪の速度差の絶対値が第2の予め設定した差以上となるように調節し、ここで、第2の予め設定した差は前記第1の予め設定した差よりも大きい。前記ロボットの左駆動輪及びその右駆動輪の速度差の絶対値が大きいほど、前記ロボットが走行する円弧に対応する機体の回転が大きくなる。前記ロボットと前記充電台との距離を近づけ、前記ロボットが関連する誘導信号を探索するのに有利である。
【0018】
前述の2つの技術案はロボットの赤外線受信モジュールがガードレール信号を受信したとき、充電台から離れて円弧を走行し、ロボットの赤外線受信モジュールがガードレール信号を受信できなかったとき、充電台に近づいて円弧を走行し、充電台の前方のガードレール信号領域内に誘導信号を探すようにロボットを挟持し、ロボットが誘導信号を受信した後に充電台とのドッキングがより確実であることを保証し、ロボットが誘導信号を探す過程で充電台が移動されたり、充電台の送信信号が不安定になったりする問題の影響を受けることを回避する。
【0019】
さらに、前記ロボットの赤外線受信モジュールが左信号又は右信号を受信すると、前記ロボットがガードレール信号の境界の周りに円弧を走行することを停止させ、次に予め設定した安全角度だけその場で回転するように前記ロボットを制御し、ここで、前記ロボットの回転後の方向を第1の予め設定した運動方向とし、当該予め設定した安全角度は実際に使用しているロボット及び充電台製品に基づいて設計されており、前記ガードレール信号の有効領域から離れるように、第1の予め設定した運動方向に沿って予め設定した安全距離だけ直進するように前記ロボットを制御し、前記ロボットが前記ガードレール信号の有効領域から離れた後、ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールの誘導信号受信状況に応じて、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信するか、又は、前記左信号及び前記右信号を同時に受信するまで、前記中間信号の分布領域に向かう経路で運動するようにロボットを制御する。
【0020】
さらに、前記ロボットの赤外線受信モジュールが左信号及び右信号を同時に受信したか、又は中間信号を受信したとき、前記ロボットが前記中間信号の分布領域内に進んだと決定し、前記ロボットがガードレール信号の境界の周りに円弧を走行することを停止させ、前記ロボットが前記ガードレール信号の有効領域から前記中間信号の分布領域に直接進んだ後、前記ロボットの中間赤外線受信モジュールが前記中間信号のみを受信するか、又は前記左信号及び前記右信号を同時に受信するまで、ロボットが円弧経路に沿って前記中間信号の分布領域を往復して出入りするように、予め設定した探索経路を走行することによって前記中間信号の分布領域内に旋回するように前記ロボットを制御し、ここで、予め設定した充電台帰還充電経路は前記中間信号の分布領域の両側を交互に縫うように進む円弧経路であり、前記充電台の真ん中の充電ドッキング位置まで延伸する。それによりロボットの充電台上りをより迅速に実現する。
【0021】
さらに、予めマークしたナビゲーション目標点に基づいて充電台信号を探索するためのナビゲーション経路を計画し、かつ当該ナビゲーション経路に沿って移動するようにロボットを制御する前記ステップは、前記充電台信号分布の方位特徴及びロボットの作業モードに応じて、前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を設定し、さらに予め設定したナビゲーション経路に沿って前記ナビゲーション目標点をトラバースするようにロボットを制御するステップと、各前記ナビゲーション目標点におけるロボットの前記充電台信号の受信状況及びロボットの作業モードに応じて、予め設定した本来のナビゲーション経路に基づいてロボットがその後前記充電台信号を探す走行戦略を計画するステップと、を含む。当該技術案はナビゲーション目標点のトラバース優先度を意図的に設定することにより、ロボットが予め設定したナビゲーション経路に沿って充電台信号のある目標位置点を積極的に探し、充電台帰還充電環境の信号に対するロボットの適応性及び充電台帰還充電効率を向上させる。
【0022】
さらに、充電台信号分布の方位特徴及びロボットの作業モードに応じて、ナビゲーション目標点のトラバース優先度を設定する前記ステップの具体的な方法は、ロボットの作業モードが充電台帰還充電モードである場合、前記中間信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を最も高く設定し、次に前記左信号がカバーする領域内又は前記右信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を2番目に高く設定し、さらに前記ガードレール信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を最も低く設定するステップと、ロボットの作業モードが充電台離れ清掃モードである場合、充電台の直前の予め設定した距離の位置をトラバース優先度が最も高い前記ナビゲーション目標点として設定し、さらに前記中間信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を2番目に高く設定し、次に前記左信号がカバーする領域内又は前記右信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を前記中間信号よりも1つ下のレベルに設定し、さらに前記ガードレール信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を最も低く設定するステップと、を含む。当該技術案は遠くから近くへロボットが充電台に帰還して充電することを推進し、ロボットが盲目的に充電台信号を探すことを回避する。同時に、ナビゲーション目標点のトラバース優先度の設定は、充電台信号の方位特徴に基づいて分割された充電台帰還充電領域において、より一般的で代表的なものとなる。
【0023】
さらに、前述のステップS1について、前記充電台帰還充電制御方法はさらに、前記ロボットが前記予め設定したナビゲーション経路を移動する過程で、前記ロボットが現在のナビゲーション目標点で前記中間信号又は前記ガードレール信号を受信したとき、前記予め設定したナビゲーション経路で移動することを停止させ、さらに前記ステップS2に進むステップと、そうでなければ前記ロボットが全ての予めマークしたナビゲーション目標点をトラバースしたか否かを判断し、そうであれば前記ステップS2に進み、そうでなければ前記予め設定したナビゲーション経路で次のナビゲーション目標点まで移動するステップと、を含む。当該技術案はナビゲーション目標点に移動することなく直接前記中間信号又は前記ガードレール信号に基づいて充電台上りドッキング充電を開き、ロボットの充電台帰還充電速度を加速する。
【0024】
さらに、各ナビゲーション目標点におけるロボットの充電台信号の受信状況及びロボットの作業モードに応じて、予め設定した本来のナビゲーション経路に基づいてロボットがその後充電台信号を探す走行戦略を計画する前記ステップの具体的な方法は、前記ロボットの作業モードが充電台帰還充電モードであると判断した場合にステップS103に進み、前記ロボットの作業モードが充電台離れ清掃モードであると判断した場合にステップS102に進むステップS101と、充電台のドッキング位置から充電台の直前の前記予め設定した距離まで移動するように前記ロボットを制御し、次にステップS103に進むステップS102と、前記ロボットが現在のナビゲーション目標点で前記中間信号を受信したか否かを判断し、そうであればステップS104に進み、そうでなければステップS105に進むステップS103と、前記予め設定したナビゲーション経路で移動することを停止させるステップS104と、前記ロボットが現在のナビゲーション目標点で前記左信号又は前記右信号を受信したか否かを判断し、そうであればステップS104に戻り、そうでなければステップS106に進むステップS105と、前記ロボットが現在のナビゲーション目標点で前記ガードレール信号を受信したか否かを判断し、そうであればステップS104に戻り、そうでなければステップS107に進むステップS106と、前記予め設定したナビゲーション経路で現在のナビゲーション目標点から次のナビゲーション目標点まで移動するように前記ロボットを制御し、次にステップS108に進むステップS107と、前記ロボットが前記予め設定したナビゲーション経路で決定した全てのナビゲーション目標点をトラバースしたか否かを判断し、そうであればステップS109に進み、そうでなければステップS101に戻るステップS108と、前記予め設定したナビゲーション経路で移動することを停止させ、次に境界沿い走行により前記充電台信号をリアルタイムで探索するように前記ロボットを制御するステップS109と、を含み、ここで、ステップS103~ステップS108では、前述のナビゲーション目標点のトラバース優先度は前記ロボットが同じナビゲーション目標点で受信した前記充電台信号のタイプの優先度を決定する。当該技術案はナビゲーション目標点のトラバース優先度に合わせて、充電台信号の検出優先度を設定し、当該優先度に従って順次各ナビゲーション目標点での充電台信号の受信状況を検出し、これによりロボットと充電台との間の位置関係の決定を加速し、かつ充電台に近い位置点を優先的に選択して充電台帰還充電を完了し、ロボットの充電台信号カバー領域への適応性を向上させる。
【0025】
プログラムを記憶するためのチップであって、前記充電台帰還充電制御方法を実行するようにロボットを制御するために用いられる。
【0026】
マスタチップを搭載したロボットであって、前記マスタチップは前記チップである。最適化策として、充電台の前側に前記中間信号を送信するための送信プローブが設置されていない場合、前記ロボットの前端中間に2つの赤外線受信モジュールが設置され、これによりこれら2つの赤外線受信モジュールのいずれかが前記左信号及び前記右信号を同時に受信したとき、前記ロボットが前記中間信号分布領域に進む。別の最適化策として、充電台の前側に前記中間信号を送信するための送信プローブが設置されている場合、前記ロボットの前端中間に1つの赤外線受信モジュールが設置され、これにより前記ロボットの前端中間に設置された赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信したとき、前記ロボットが前記中間信号の分布領域に進んだと決定する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の実施例に係るロボット汎用の充電台帰還充電制御方法のフローチャートである。
【
図2】本発明の実施例による充電台信号がカバーする領域を分割する分布概略図である。
【
図3】本発明の実施例に係るロボットがランダム走行を実行する方法のフローチャートである。
【
図4】ロボットが予め設定した作業領域内で中間信号を探す場合に形成される計画経路の概略図である。
【
図5】ロボットが予め設定した作業領域内で中間信号を探す場合に形成される別の計画経路の概略図である。
【
図6】本発明の実施例におけるロボットが領域3でドッキングして充電台に上る充電台帰還充電経路全体の概略図である。
【
図7】ロボットがガードレール信号の境界の周りに運動して領域3を探す経路軌跡の概略図である。
【
図8】ロボットがガードレール信号の境界の周りに運動して領域3に直接進む充電台帰還充電経路の概略図である。
【
図9】ロボットがナビゲーション目標点をトラバースして充電台信号を探索する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施例における図面を参照して、本発明の実施例における技術案を詳細に説明する。
【0029】
ロボット汎用の充電台帰還充電制御方法であって、前記ロボットは、床掃除ロボット、床拭きロボット、セキュリティロボット又は付き添いロボットなどの知能型ロボットであってもよく、これらのロボットは、ベースによって自律的に移動し、充電台を自動的に探して充電台帰還充電を行うことができ、充電台帰還充電の過程で、ロボットは、カメラ及びレーザレーダなどのセンサによって、位置決め、障害物のタイプの決定、及び障害物回避などの行為を行うことができる。後に言及するトラバースとは、ロボットが位置する領域の地面を全て一通り走行することを意味する。ロボットのマスタチップが稼動する充電台帰還コードが異なり、充電台帰還方式が異なり、充電台帰還の効率も異なり、充電台帰還機能の開発の困難性を増す。
【0030】
この問題に対して、本実施例は、異なる赤外線誘導信号の処理及び異なる室内充電台帰還充電環境下での移動ロボットの対応に適用した汎用充電台帰還方法を提供し、市場におけるより多くの異なる充電台帰還充電経路のロボットの充電台上り充電の解決案のニーズを満たし、具体的にはロボット汎用の充電台帰還充電制御方法であって、ロボットがナビゲーション目標点を検出したか否かを判断し、そうであれば予めマークしたナビゲーション目標点に基づいて充電台信号を探索するためのナビゲーション経路を計画し、かつ当該ナビゲーション経路に沿って移動するようにロボットを制御し、そうでなければステップS3に進み、ここで、ロボットがナビゲーション経路に沿って移動する過程で、充電台信号を受信したか又は全ての予めマークしたナビゲーション目標点をトラバースしたときにステップS2に進むステップS1と、ロボットが充電台信号を受信したか否かを判断し、そうであれば受信した充電台信号に基づいて漸進走行モードを採用して充電台に上って充電し、そうでなければランダム走行の方式を採用して充電台信号を探索し、ここで、ロボットのランダム走行の時間が予め設定したトラバース時間に達した後も充電台信号を受信しなければ、ステップS1に戻るステップS2と、充電台信号を見つけてステップS2に戻るまで、境界沿い走行の方式を採用して充電台信号を探索し、見つからなければ境界沿い走行を維持し続けるようにロボットを制御するステップS3と、を含む。ロボットの充電台帰還充電の効率及びユーザ体験を向上させ、誘導信号の紛失や不安定などの場合にロボットが効果的に充電台に上って充電できないことを回避する。
【0031】
好ましくは、前記ステップS1の前に、ロボットが目標位置点を検出したか否かを判断し、そうであれば前記ステップS1に進み、現在検出した目標位置点が前記ナビゲーション目標点であるか否かを判断し、そうでなければ前記ステップS2に進み、ここで、前記充電台信号を受信すると、現在トラバースしている位置を目標位置点としてマークし、かつ目標位置点から前記ナビゲーション目標点を選択するようにロボットを制御し、目標位置点からナビゲーション目標点を選択する具体的な方法は、各種類の充電台信号がカバーする領域に、前記ロボットがリアルタイムでトラバースした前記目標位置点をマークしてカウントし、カウント値が所定数に達する毎に、最新にトラバースした目標位置点を当該充電台信号がカバーする領域上の対応する前記ナビゲーション目標点として決定し、同時に現在マークしている所定数の目標位置点を前回マークした所定数の目標位置点に置き換えて更新するステップを含む。ロボットのマークした目標位置の有効性を向上させる。
【0032】
図1に示すように、本実施例に係るロボット汎用の充電台帰還充電制御方法は、以下のステップを含む。
【0033】
ステップS101、ロボットの充電が成功したか否かを判断し、本実施例は主に充電台上り充電が成功したか否かを判断し、そうであれば終了し、そうでなければステップS102に進む。ここで、ロボットの充電台上り充電が成功したか否かの判断指標は、ロボットのドッキング電極と充電台の充電電極との接触が良好であるか否かにあり、ロボットのドッキング電極と充電台の充電電極との接触が良好でなければ、ひいては接触しなければ、充電台上り充電を行うようにロボットを制御する必要がある。
【0034】
ステップS102、ロボットに配置されたセンサの検出により、ロボットが目標位置点にあるか否かを判断し、そうであればステップS103に進み、そうでなければステップS106に進む。ロボットが走行する過程で、地図を同期して構築することができ、地図を構築する過程で、ロボットが現在トラバースしている位置をリアルタイムでマークし、本実施例に開示される目標位置点はロボットが充電台信号を受信したときにトラバースし、かつ地図にマークした位置点である。
【0035】
ステップS103、ロボットシステムの検出により、ステップS102の目標位置点がナビゲーション目標点であるか否かを判断し、そうであればステップS104に進み、そうでなければステップS105に進む。これらのナビゲーション目標点はロボットの充電台帰還充電ナビゲーション用の目標点として、マークした目標位置点からリフレッシュして取得したものであり、本実施例は限られたナビゲーション目標点をロボットが充電台を探索するナビゲーションの根拠として提供し、ロボットの充電台帰還充電の効率を向上させる。前記充電台信号を受信したとき、現在トラバースしている位置を目標位置点としてマークし、かつ目標位置点から前記ナビゲーション目標点を選択するようにロボットを制御する。
【0036】
ステップS104、ロボットが地図で予めマークしたナビゲーション目標点に基づいて、充電台信号を探索するためのナビゲーション経路を計画し、かつ当該ナビゲーション経路に沿って移動するようにロボットを制御し、次にステップS111に進む。なお、前記ステップS102で言及される目標位置点は、充電台信号を受信可能にマーク済みの位置点であるが、充電台が人為的に移動されたり、信号が不安定になったりするおそれがあり、それにより前にマークしたナビゲーション目標点が無効になり、充電台を探索するナビゲーションの役割を果たすことができない。従って、充電台信号を探索するためのナビゲーション経路を計画するようにロボットを制御する必要があり、ナビゲーション経路は各ナビゲーション目標点の充電台信号受信状況に応じてリアルタイムで調整する必要があり、様々な充電台帰還充電環境で前記充電台に絶えず接近できるようにロボットを制御するために用いられる。
【0037】
ステップS111、前記ロボットがステップS104で計画したナビゲーション経路に沿って移動する過程で前記充電台信号を受信したか否かを判断し、そうであればステップS106に進み、そうでなければステップS112に進み、即ち現在のナビゲーション目標点で前記充電台信号を受信していない場合、ステップS112に進んでまだトラバースしていないナビゲーション目標点が存在することを検出する必要がある。前記ロボットが前記ステップS104で計画したナビゲーション経路に沿って移動した後、充電台が人為的に移動されたり、信号が不安定になったりするおそれがあり、それにより前にマークしたナビゲーション目標点が無効になり、充電台を探索するナビゲーションの役割を果たすことができない。従って、ロボットが現在の位置点で前記充電台信号を受信するか否かを判断する必要がある。
【0038】
ステップS112、前記ロボットが全ての予めマークしたナビゲーション目標点をトラバースして検出したか否かを判断し、そうであればステップS106に進み、そうでなければステップS104に戻って引き続き計画したナビゲーション経路に沿って次の計画したマークした前記ナビゲーション目標点まで移動する。
【0039】
ステップS105、境界沿い走行の方式を採用して充電台信号を探索し、地図に前記充電台信号を受信可能な目標位置点を再びマークし、かつその中からフラッシュして選別して新たな有効なナビゲーション目標点を決定する。次にステップS109に進む。
【0040】
ステップS109、ロボットが現在の位置点で充電台信号を受信するか否かを判断し、そうであればステップS106に進んで予め設定した充電台上りアルゴリズムで充電台上り充電操作を実行し、そうでなければステップS105に戻って前記充電台信号を見つけるまで境界沿い走行を維持する。
【0041】
ステップS106、ロボットが現在の位置点で充電台信号を受信するか否かを判断し、そうであればステップS108に進み、そうでなければステップS107に進む。当該ステップはステップS104で計画したナビゲーション経路で移動することを停止させるタイミングを見計らって、さらに新たな経路で充電台上り充電を行う。
【0042】
ステップS108、受信した充電台信号に基づいて漸進走行モードを採用して充電台上り充電を行い、次にステップS101に戻る。ここで、充電台信号は誘導信号を含み、漸進走行モードは、ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールの誘導信号受信状況に応じて、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが中間信号を受信するか、又は、左信号及び右信号を同時に受信するまで、中間信号の分布領域に向かう経路で運動するようにロボットを制御することを含み、ロボットの充電台帰還充電経路を前記充電台の中線に位置決めするのに有利であり、これによりロボットの充電台上りドッキング充電を正確にする。ここで、前記誘導信号は中間信号、左信号及び右信号を含む。
【0043】
ステップS107、ランダム走行の方式を採用して充電台信号を探索し、次にステップS110に進み、これにより前記ロボットがランダム走行過程で探索時間をリアルタイムで記録する。
【0044】
ステップS110、ランダム走行過程における前記ロボットの探索時間が予め設定したトラバース時間に達したか否かを判断し、そうであればステップS106に戻り、前記ロボットが前記充電台信号を受信したか否かを判断することによって前記充電台信号がカバーする領域で漸進走行モードを採用して充電台上り充電を行うように前記ロボットを制御し、ロボットの充電台帰還充電効率を向上させ、そうでなければステップS107に戻って引き続きランダム走行して充電台信号を探索する。
【0045】
前述のステップによって提供される充電台帰還充電制御方法は、異なる赤外線誘導信号の処理及び異なる室内充電台帰還充電環境下での移動ロボットの対応に適用し、ロボットの充電台帰還充電の効率及びユーザ体験を向上させ、誘導信号の紛失や不安定などの場合にロボットが効果的に充電台に上って充電できないことを回避する。
【0046】
図2に示すように、本実施例は前記充電台が異なる方位で送信する前記誘導信号の方向性に応じて第1の予め設定した作業領域と、中間信号の分布領域と、第2の予め設定した作業領域とに分割され、前記充電台の前側左の左赤外線送信センサから発信される左信号は第1の予め設定した作業領域を形成し、前記充電台の前側右の右赤外線送信センサから発信される右信号は第2の予め設定した作業領域を形成し、前記充電台の前側中間の正赤外線送信センサから発信される中間信号は中間信号の分布領域を形成する。第1の予め設定した作業領域は
図2、
図4、
図5、
図6、
図7及び
図8の領域21に対応し、第1の予め設定した作業領域21内で前記ロボットの赤外線受信モジュールは前記左信号のみを受信し、第2の予め設定した作業領域は
図2、
図4、
図5、
図6、
図7及び
図8の領域22に対応し、前記ロボットの赤外線受信モジュールは第2の予め設定した作業領域22内で前記右信号のみを受信する。
【0047】
図2に示すように、本実施例の壁寄りに設置された充電台から発信される誘導信号は右信号、左信号及び中間信号を含む。ここで、前記充電台の直前領域に位置し、本実施例は充電台から送信される信号に基づいて左信号、中間信号、右信号に対応する3つの領域に分け、ロボットの位置決めをより容易にし、位置決め成功率がよりよい。同時に、充電台から発信されるガードレール信号は充電台の前円弧で囲まれた領域に分布する信号であり、ガードレール信号の有効領域であり、
図2の領域4に対応する。ロボットが領域4に進むと、ガードレール信号を受信し、ロボットの現在位置が充電台に非常に近く、充電台に衝突する可能性があることを示すので、ガードレール信号は衝突回避を示唆する役割を果たす。ただし、本実施例におけるガードレール信号は、前述の誘導信号(左信号、右信号及び中間信号を含む)と同じタイプの充電台信号ではない。
【0048】
本実施例の壁寄りに設置された充電台から発信される充電台信号は右信号と左信号とを含み、それぞれ前記充電台の前方左右両側領域をカバーする。充電台の左右両側に各々1つの送信プローブが設置され、ここで、充電台の左側に設置された送信プローブが前記左信号を送信し、充電台の右側に設置された送信プローブが前記右信号を送信することにより、充電台から出射された前記左信号と前記右信号とに重畳領域が存在し、
図2、
図4、
図5、
図6、
図7及び
図8に示すように、斜線M3及び斜線M3'は充電台の左側に設置された送信プローブから送信された前記左信号であり、充電台から出射する斜め上向きに延伸する斜線M3及び斜め下向きに延伸する斜線M3'で画定された領域は前記左信号の分布領域であり、斜線M4及び斜線M4'は充電台の右側に設置された送信プローブから送信された前記右信号であり、充電台から出射する斜め上向きに延伸する斜線M4'及び斜め下向きに延伸する斜線M4で画定された領域は前記右信号の分布領域である。
【0049】
図2、
図4、
図5、
図6、
図7及び
図8が属する領域内で、充電台の直前中間位置に中間信号送信プローブが設置されている場合、中間信号送信プローブが中間信号を送信し、
図2、
図4、
図5、
図6、
図7及び
図8に示すように、右に延伸する水平線M2及び右に延伸する水平線M1はいずれも中間信号送信プローブが送信する中間信号を示し、水平線M2及び水平線M1で画定された領域が領域3であり、前記中間信号の分布領域とし、
図2、
図4、
図5、
図6、
図7及び
図8に示すように、斜線M3'及び斜線M4'が領域3内で交差し、充電台の直前中央の2本の右に延伸する水平線M1及びM2で画定された領域3に分布する信号は前記左信号、前記右信号重畳信号(重畳信号)及び前記中間信号を含む。前記ロボットの機体の真ん中に充電台に位置合わせて充電台に上るために2つの中間赤外線受信モジュールが取り付けられ、これらの2つの中間赤外線受信モジュールは左側赤外線受信モジュールと右側赤外線受信モジュールとを含む。前記ロボットが領域3内で充電台から遠い場合、
図2、
図4、
図5、
図6、
図7及び
図8に示すように、領域3内で、前記ロボットは斜線M3'と斜線M4'との交差によって形成される右側重畳領域、即ち前記左信号と前記右信号との重畳信号の分布領域に位置し、これらの2つの中間赤外線受信モジュールのいずれも、前記左信号及び前記右信号を同時に受信することができ(一定時間内、例えば100ms内に左と右を受信したことを示すこともでき、一部の充電台信号が時間的に送信されるからである)、前記ロボットが領域3内で充電台に近い場合、
図2、
図4、
図5、
図6、
図7及び
図8に示すように、前記ロボットは斜線M3'と斜線M4'との交差によって形成される左側信号ブラインド領域、即ち前記左信号と前記右信号とが重ならない領域に位置し、このとき前記ロボットは充電台上りドッキング充電を行う直前であり、左側赤外線受信モジュールが前記左信号を受信し、右側赤外線受信モジュールが前記右信号を受信することにより、前記ロボットの中間赤外線受信モジュールが領域3内で前記左信号及び前記右信号を同時に受信することを実現する。充電台の直前中間位置に中間信号送信プローブが設置されていない場合、水平線M1及びM2で画定された領域3に分布する信号は前記左信号と前記右信号との重畳信号のみを含み、相応して、前記ロボットの機体の真ん中に、領域3内で前記中間信号を受信することによって充電台に位置合わせて充電台に上るために1つの中間赤外線受信モジュールが取り付けられ、同時に斜線M3'と斜線M4'との交差によって形成される右側重畳領域、即ち前記左信号と前記右信号との重畳信号の分布領域に位置し、この中間赤外線受信モジュールは前記左信号及び前記右信号を同時に受信することができ、前記ロボットは斜線M3'と斜線M4'との交差によって形成される左側信号ブラインド領域、即ち前記左信号と前記右信号とが重ならない領域に位置し、このとき前記ロボットは前記中間信号の誘導作用で充電台上りドッキング充電を行う。従って、前記ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが充電台の中間信号を受信するか、又は、充電台の左信号及び右信号を受信すると、前記ロボットが既に前記中間信号の分布領域、即ち
図2、
図4、
図5、
図6、
図7及び
図8の領域3内に進んだが、充電台上り充電を開始せず、領域3内に進んだばかりであると決定する。それにより充電台帰還充電環境に対するロボットの適応性を向上させる。
【0050】
なお、本実施例で言及される充電台の直前は充電台信号の送信方向であり、本明細書の図面における充電台の右側に対応する。本実施例は前記左信号及び前記右信号の送信方向及び形成した重畳領域の特徴を限定し、これにより前記制御方法が異なる送信構造の充電台にドッキングして充電台帰還充電を行うようにロボットを制御することに適用し、ロボットの充電台帰還充電環境への適応性を強化する。
【0051】
一実施例として、
図2に示すように、充電台の赤外線誘導センサが赤外線信号を送信し、ロボットが受信した赤外線信号に基づいて充電台帰還充電を行う。
図2に示すように、壁寄りに設置された充電台の赤外線信号は、一般的には、充電台の左側から送信される左信号、充電台の右側から送信される右信号、充電台の中間から送信される中間信号及び充電台から送信されるガードレール信号に分けられ、ここで、充電台の中間から送信される中間信号分布領域は充電台の左側から送信される左信号及びその右信号との重畳信号を含むことができる。左信号及びガードレール信号の境界外側領域、及び右信号及びガードレール信号の境界外側領域はいずれも
図3の領域1と定義され、ロボットが領域1でどの信号も受信できず、ランダム走行することで充電台信号を探索する必要がある。本実施例は複数の方位の測定可能な充電台信号を提供することによってロボットが充電台信号を探索する精度を向上させる。ロボットの場合、ロボットの前端に不均等な数の赤外線受信モジュールが設置され、ロボットの真ん中に充電台に位置合わせて充電台に上るために1つ又は2つの赤外線受信モジュールが設置され、ロボットの左右両側にそれぞれ1つの赤外線受信モジュールが設置されることで、サンプル機の側面にも充電台信号を受信できることを保証する。ロボットの機体の後ろに1つの赤外線受信モジュールを取り付けることもでき、ロボットの筐体が360度方向に全て赤外線信号を受信できることを確保する。代替的に、ロボットの機体の上部に1つの360度の赤外線受信モジュールが設置され、それによりロボットの機体左右及びその前後の赤外線受信モジュールを代替する。
【0052】
本発明の実施例に係るランダム走行の方式を採用して充電台信号を探索する方法は、前記ロボットが充電台信号を探索するためのナビゲーション経路に沿って移動する過程で、外部又は内部で生成された充電台帰還制御信号を受信していないときに実行を開始し、前記ステップS107は、具体的には以下を含む。
【0053】
ステップS1071、ロボットの作業領域内の予め設定した探索開始点を設定し、次にステップS1072に進み、ここで、当該予め設定した探索開始点は、ロボットが予め構築した地図において、充電台から送信された赤外線信号のタイプに基づいてマークしたナビゲーション位置決め位置点であってもよい。
【0054】
ステップS1072、ステップS1071で設定した予め設定した探索開始点から運動するようにロボットを制御し、その運動方式はステップS1073に進んで実行する必要がある。
【0055】
ステップS1073、ランダム走行の方式を採用して充電台信号を探索し、前記作業領域内で探索充電台信号をリアルタイムでランダム探索するようにロボットを制御し、そしてステップS1074に進む。
【0056】
ステップS1074、ロボットの前方で充電台信号を検出したか否かを判断し、そうであればステップS1076に進み、そうでなければステップS1075に進む。
【0057】
ステップS1076、充電台信号を見つけたと決定する。
【0058】
ステップS1075、ロボットの探索時間が予め設定したトラバース時間に達したか否かを判断し、そうであれば信号をランダム探索するフローを終了し、計画式ナビゲーション又は非計画式の境界沿い走行を行い、引き続き充電台信号を探索し、そうでなければステップS1073に戻り、前記作業領域内で引き続き前記ランダム走行の方式を実行し、ロボットの前方で充電台信号が存在するか否かを探索するようにロボットを制御する。ランダム探索の効率を保証する。ここで、予め設定したトラバース時間の値は30秒に設定される。
【0059】
前述のステップでは、前記ランダム走行の方式は、前記作業領域内で、ロボットが前記予め設定した探索開始点から、予め設定した方向に直線運動を行うことを含み、ロボットが直線運動を行うことはロボットが実行するランダム走行の方式のうち優先度の最も低い行為であり、ロボットはその左右の駆動輪の速度を一致させて制御することにより、直線運動を実現する。
【0060】
そして、ロボットが障害物を検出したか否かを判断し、そうであれば検出した障害物のロボットに対する位置関係に基づいて、対応する障害物回避方向に向かって予め設定した角度だけ回転し、さらに調整後の運動方向に向かって直線運動を行うようにロボットを制御し、そうでなければ直線運動を維持するようにロボットを制御する方式を含み、ここで、予め設定した角度及び予め設定した方向はいずれもロボットによってランダムに生成される。本実施例では、ロボットが障害物を検出すると、前記ランダム走行の方式を直線運動から障害物回避運動に切り替え、元の直線経路に基づいて、障害物の相対位置に基づいてランダム回転角度だけ回転し、そして調整後の運動方向に向かって直線運動を行うようにロボット本体を制御し、ランダム走行過程における障害物回避効果を実現し、障害物がロボットの充電台信号探索を阻害することを回避する。本実施例で設置されたランダム走行の方式では、ロボットが実行する直線運動の優先度は障害物回避運動の優先度よりも低い。
【0061】
図3に示すように、前述のステップS1073に基づいて、本発明の実施例に係るロボットが前記ランダム走行を実行する方式は、以下を含む。
【0062】
ステップS10731、前記予め設定した探索開始点から予め設定した方向に直線運動を行うようにロボットを制御することは、障害物が検出されず、探索のトラバース時間が限定されている場合に行われ、そしてステップS10732に進む。弓状計画式移動に比べて、探索時間が短縮される。
図3の領域1では、ロボットが前記予め設定した探索開始点から、左信号又はガードレール信号の境界に接近するまで、予め設定した方向に沿って直線運動を行い、かつ充電台信号を検出し、これはロボットが障害物なく前進する状態で完了した信号探索タスクである。
【0063】
ステップS10732、ロボットが障害物を検出したか否かを判断し、そうであればステップS10733に進み、そうでなければステップS10737に進む。
【0064】
ステップS10733、ロボットの進行方向の左側に障害物が存在するか否かを検出し、そうであればステップS10735に進み、そうでなければステップS10734に進む。
【0065】
ステップS10734、ロボットの進行方向の右側に障害物が存在するか否かを検出し、そうであればステップS10736に進み、そうでなければステップS10737に進む。
【0066】
ステップS10735、前記予め設定した角度だけ右に回転するようにロボットを制御し、さらにステップS10737に進む。
【0067】
ステップS10736、前記予め設定した角度だけ左に回転するようにロボットを制御し、さらにステップS10737に進む。
【0068】
ステップS10737、調整後の運動方向に向かって直線運動を行い、即ち現在の運動方向に向かって直線運動を行うようにロボットを制御し、そしてステップS10732に戻り、引き続き前進経路上の障害物のリアルタイム検出を維持し、前述のステップを繰り返し実行することにより、ロボットがランダム走行過程で障害物を回避し、そして前記充電台信号を検出するまで繰り返し実行する。
【0069】
なお、前記ランダム走行の方式では、前記予め設定した角度及び前記予め設定した方向はいずれもロボットによってランダムに生成される。ステップS10731~ステップS10737では、ロボットが検出した障害物のロボットに対する方向と対応する障害物回避方向とはロボットの前後中心線の両側に分かれている。ロボットがランダム走行過程で充電台を探索することに対する障害物の阻害作用を減らし、充電台帰還充電探索の効率を向上させ、前記作業領域に対する破壊も減らす。
【0070】
図2の領域1に示すように、領域1は本実施例におけるロボットの作業領域とすることができ、領域1では、充電台を囲むための境界に前記充電台信号が存在し、ここで、ロボットは領域1の内部で前記充電台信号を検出することができず、ロボットにとって、領域1は認識し難く、認識すらできない信号探索環境であり、ロボットは前述のランダム走行の方式を実行することにより、前記作業領域内部の前記予め設定した探索開始点から充電台信号の探索を完了し、従来技術に対して、ロボットはランダム走行の方式で認識し難く、認識すらできない信号探索環境で充電台帰還充電探索タスクに対応し、充電台信号の探索の柔軟性を向上させる。
【0071】
図2の領域1に示すように、領域1は本実施例におけるロボットの作業領域とすることができ、前記作業領域の充電台を囲む境界に前記充電台信号が存在し、ここで、前記予め設定した探索開始点では、ロボットが前記ランダム走行の方式を実行する前に前記充電台信号を検出したが、充電台が元の位置から移動した後、ロボットが前記ランダム走行の方式の実行を開始するとき、前記予め設定した探索開始点で前記充電台信号が検出されず、このとき、ロボットが最初に構築した地図が失敗し、そしてロボットが直線走行、ランダム衝突及障害物回避を含む前記ランダム走行の方式を実行することにより、領域1の充電台信号の存在を認識する境界を探索する。本実施例では、ロボットはランダム走行の方式で信号がリアルタイムに変化する作業環境で充電台探索タスクを完了し、前記充電台信号の探索方法のロバスト性を強化する。
【0072】
一実施例として、前述のステップS108に基づいて、充電台信号に基づいて漸進走行モードを採用して充電台上り充電を行う前記ステップは、外部又は内部で生成された充電台帰還制御信号を受信するまで、前記ロボットが充電台信号を探索するためのナビゲーション経路に沿って移動し、充電台帰還充電モードに進んで実行されるものであり、具体的には以下を含む。
【0073】
ステップS1081、予め設定した作業領域内で予め設定した運動方向に沿って直線運動を行うようにロボットを制御することにより、ロボットが直線運動する過程で、異なる方位の赤外線受信モジュールは前記予め設定した作業領域において充電台の同じ方位に送信された誘導信号のみを受信することができ、ここで、予め設定した運動方向を前記ロボットが充電台帰還充電モードに進んだ後の初期運動方向とする。そしてステップS1082に進む。
【0074】
本実施例では、前記予め設定した作業領域内で、ロボットの異なる方位の赤外線受信モジュールはいずれも前記中間信号を受信しておらず、前記予め設定した作業領域内で、ロボットが受信した有効な誘導信号は充電台に近い方位上の赤外線受信モジュールが受信したものに準ずる。即ち前記ロボットが前記予め設定した作業領域内で運動する過程で、前記ロボットの左側の赤外線受信モジュールがその右側の赤外線受信モジュールよりも前記充電台に接近すると、かつ受信した誘導信号も相対的に強い場合、ロボットの左側の赤外線受信モジュールが有効な誘導信号を受信し、その右側の赤外線受信モジュールが受信した誘導信号は無効とみなすことができ、その逆も同様である。
【0075】
ステップS1082、ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールの誘導信号受信状況に応じて、予め設定した作業領域内で充電台の中間信号の分布領域に向かう経路で運動するようにロボットを制御し、当該ステップは予め設定した作業領域内におけるロボットの運動状態を調整することにより、ロボットがロボットにおける赤外線受信モジュールの方位特徴と当該赤外線受信モジュールが受信した誘導信号との間の関係に基づいて、充電台の中間信号の分布領域に向かって運動する。当該ステップはロボットの充電台帰還充電前に中間信号分布領域に進む緩衝段階を提供し、ロボットに十分な空間を持たせて運動方向を調整し、充電台の中間信号の分布領域に向かって運動し、そしてステップS1083に進む。ここで、予め設定した作業領域内の予め設定した運動経路の調整は、主に、ロボットが充電台の中間信号の分布領域3を迅速に見つけるのを助けるために、前記予め設定した運動方向を変更することである。
【0076】
ステップS1083、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信したか否か、又は、前記左信号及び前記右信号を同時に受信したか否かを判断し、そうであれば前述の運動制御方法の実行を終了し、さらにステップS1084に進み、そうでなければステップS1082に戻り、即ちロボットの全ての方位の赤外線受信モジュールは充電台の中間信号を受信することも、充電台の左信号及び右信号を同時に受信することもなく、引き続き充電台中間信号の分布領域を探すようにロボットを制御する必要がある。
【0077】
なお、前述のステップS1081~ステップS1083を実行することにより、本実施例は、ロボット機体の異なる方位に設置された赤外線受信モジュールが受信した誘導信号、及び非中間信号の誘導信号分布領域内のロボット運動経路の間の関係を利用して、前記充電台の中間信号分布領域に近づくようにロボットを制御し、ロボットの充電台帰還充電前に中間信号分布領域に進む緩衝段階を提供し、ロボットの充電台帰還効率を向上させ、ロボットが中間信号を見つけられずに充電台に帰還できないか又は充電台帰還効率が低いという問題を回避し、ロボットの充電台帰還充電の有効性を向上させる。
【0078】
ステップS1084、ロボットが前記中間信号の分布領域に進んだ後、ロボットの中間赤外線受信モジュールが前記左信号又は前記右信号のみを受信したとき、ロボットの中間赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信するまで、ロボットが前記中間信号の分布領域を往復して出入りするように、円弧経路を走行することによって中間信号の分布領域内に旋回するようにロボットを制御し、そしてステップS1085に進む。
【0079】
ステップS1085、ロボットと充電台との正面ドッキングが完了するまで、現在の運動方向に沿って直進するようにロボットを制御する。
【0080】
上記ステップS1082では、ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールの誘導信号受信状況に応じて、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが充電台の中間信号を受信するか、又は、充電台の左信号及び右信号を同時に受信するまで、予め設定した作業領域内で充電台の中間信号の分布領域に向かう経路で運動するようにロボットを制御する前記ステップの具体的な方法フローは、以下を含む。
【0081】
ステップS108211、ロボット上の赤外線受信モジュールの方位特徴と、当該赤外線受信モジュールが受信した誘導信号が充電台上で属する方位属性との関係に基づいて、調整後の前記予め設定した運動方向が前記中間信号分布領域に向かうように、前記予め設定した運動方向を対応して調整し、即ちロボットの後続の直線走行の方向を決定し、そしてステップS108212に進む。ここで、ロボット上の赤外線受信モジュールの方位特徴、当該赤外線受信モジュールが受信した誘導信号が充電台上で属する方位属性はいずれも受信した誘導信号に基づいて解析して取得され、かつロボット内部の制御システムに処理を任せる。前記予め設定した運動方向を対応して調整するための前記角度情報は実際の製品の設計状況に応じる設定される。
【0082】
ステップS108212、ロボットの赤外線受信モジュールが受信した誘導信号が充電台上で属する方位属性の関係に合わせて、調整後の前記予め設定した運動方向に対する前記充電台の方位を決定し、そしてステップS108213に進む。
【0083】
ステップS108213、調整後の前記予め設定した運動方向に沿って第1の予め設定した距離だけ直進するように前記ロボットを制御し、さらにステップS108212で決定した前記充電台の方位に向かって第1の予め設定した角度だけその場で回転するように前記ロボットを制御する。そしてステップS108214に進む。
【0084】
ロボットが領域21で充電台帰還充電モードに進むと、
図4の領域21の経路矢印で示すように、矢印aに沿って前記第1の予め設定した距離だけ直進するようにロボットを制御し、矢印aが調整後の前記予め設定した運動方向、即ちロボットの直線走行の方向であり、前記充電台が調整後の前記予め設定した運動方向の右側に位置するので、第1の予め設定した角度だけ右側にその場で回転するようにロボットを制御し、
図4に示すように、矢印aで示す方向を基準方向として、第1の予め設定した角度だけ時計回りに回転し、ロボットが充電台に旋回することを実現し、ロボットが領域22で充電台帰還充電モードに進むと、
図4の領域22の経路矢印で示すように、矢印bに沿って第1の予め設定した距離だけ直進するようにロボットを制御し、矢印bが調整後の前記予め設定した運動方向、即ちロボットの直線走行の方向であり、前記充電台が調整後の前記予め設定した運動方向の左側に位置するので、第1の予め設定した角度だけ左側にその場で回転するようにロボットを制御し、
図4に示すように、矢印bで示す方向を基準方向として、第1の予め設定した角度だけ反時計回りに回転し、ロボットが充電台に旋回することを実現する。ここで、前記第1の予め設定した距離及び前記第1の予め設定した角度は領域21、領域22及び領域3内部の信号カバー範囲及び強度に基づいて設定することができ、製品設計の状況にも配慮する必要がある。前記中間信号を探すことをより柔軟にする。
【0085】
ステップS108214、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが充電台の中間信号を受信したか否か、又は、充電台の左信号及び右信号を受信したか否かを判断し、そうであればステップS108215に進み、そうでなければステップS108216に進む。
【0086】
ステップS108215、前記ロボットが前記予め設定した作業領域から離れ、かつ前記中間信号の分布領域3に進んだと決定し、そして現在の運動制御方法の実行を停止させ、前記中間信号の誘導に直接基づいて充電台に帰還し、ロボットがどのように中間信号の誘導で充電台に帰還するかについて、すでに業界の成熟した技術であり、充電台帰還機能を有するロボットの多くは、中間信号の誘導に基づいて充電台に帰還し、ここでは説明を省略する。
【0087】
ステップS108216、調整後の前記予め設定した運動方向にその場で回転して戻るように前記ロボットを制御し、そしてステップS108211に戻り、またステップS108211に戻る前に、調整後の前記予め設定した運動方向に沿って前記第1の予め設定した距離だけ進行するように前記ロボットを制御することも可能である。上記ステップを繰り返し実行することにより、調整後の前記予め設定した運動方向が前記中間信号の分布領域の向きであり、前記ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信するか、又は、前記左信号及び前記右信号を受信する。
【0088】
本実施例は前記第1の予め設定した距離を20cmとしているが、中間の2本の右に延伸する水平線M1とM2との間隔よりも大きくすることができ、前記ロボットが調整後の前記予め設定した運動方向に沿って第1の予め設定した距離だけ直進する過程で中間信号によって画定された領域3を跨いで領域21から領域22に進むおそれがあり、これによりロボット上の赤外線受信モジュールが受信した誘導信号を変化させるので、異なる方位の赤外線受信モジュールが受信した誘導信号のタイプを繰り返し検出する必要がある。
【0089】
本実施例は、前記ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信するか、又は、前記左信号及び前記右信号を同時に受信し、即ち前記ロボットが中間信号分布領域3に進み、機体の前端が前記充電台に正対するまで、上記ステップを繰り返す。本実施例はロボット機体の異なる方位における赤外線受信モジュールの誘導信号受信状況に応じて、前記充電台の中間信号分布領域に近づくようにロボットを的確に制御し、それによりロボットの充電台上りをより迅速に実現する。本実施例はロボットが現在の運動方向に沿って中間信号を探す効率を向上させ、ロボットが充電台の中間線を盲目的に探すために多大な探索時間を費やすことを回避し、ロボットの柔軟性及びインテリジェント化レベルを向上させる。
【0090】
なお、本実施例では、前記ロボットの左側及び右側の赤外線受信モジュールが同時に受信した誘導信号のうち、有効な誘導信号は充電台に近い方位上の赤外線受信モジュールが受信したものに準じ、第1の予め設定した作業領域又は第2の予め設定した作業領域内に、残りの方位上の赤外線受信モジュールが受信した誘導信号は、前記中間信号を受信するか、又は前記左信号及び前記右信号を同時に受信するまで無視することができる。
【0091】
前述のステップでは、ロボット上の赤外線受信モジュールの方位特徴と、当該赤外線受信モジュールが受信した誘導信号が充電台上で属する方位属性との関係に基づいて、調整後の前記予め設定した運動方向が前記中間信号分布領域に向かうように、前記予め設定した運動方向を対応して調整し、同時に調整後の前記予め設定した運動方向に対する前記充電台の方位を決定する前記ステップでは、具体的な方法は以下を含む。
【0092】
前記ロボットの左側の赤外線受信モジュールが前記左信号を受信すると、前記ロボットのリアルタイム運動方向を前記予め設定した運動方向の逆方向に調整し、即ち180度その場で回転するように前記ロボットを制御することにより、前記ロボットのリアルタイム運動方向が前記中間信号の分布領域に向かい、同時に充電台が前記ロボットのリアルタイム運動方向の右側に位置する。
図4に示すように、
図4の領域21の矢印aの向きが本実施例の前記ロボットのリアルタイム運動方向であり、かつ
図4の領域21の矢印aの向きの逆方向が調整されていない前記予め設定した運動方向であるとすると、前記ロボットが矢印aの向きの逆方向に沿って運動する過程で、前記ロボットの左側の赤外線受信モジュールは前記左信号を受信し、かつ前記ロボットは前記予め設定した運動方向に沿って前記充電台の中間信号から離れ、そして前記予め設定した運動方向の逆方向を前記ロボットのリアルタイム運動方向に調整し、即ち前記ロボットのリアルタイム運動方向を矢印aの向きに調整し、前記ロボットの前端赤外線受信モジュールも矢印aの向きであり、ロボットと前記充電台の中間信号分布領域との距離を適時に近づけることにより、前記ロボットのリアルタイム運動方向が前記中間信号の分布領域3に向かうように調整され、同時に充電台が前記ロボットのリアルタイム運動方向の右側に位置する。従って、前記ロボットの左側の赤外線受信モジュールが充電台の同じ属性方位から発信される誘導信号を受信すると、前記予め設定した運動方向をその逆方向に調整し、即ち180度その場で回転するように前記ロボットを制御する。ロボットの充電台帰還の有効性及び安定性を向上させる。
【0093】
前記ロボットの右側の赤外線受信モジュールが前記左信号を受信すると、前記ロボットのリアルタイム運動方向を前記予め設定した運動方向に調整することにより、前記ロボットのリアルタイム運動方向が前記中間信号の分布領域に向かい、同時に充電台が前記ロボットのリアルタイム運動方向の右側に位置する。
図4に示すように、
図4の領域21の矢印aの向きが本実施例の前記ロボットのリアルタイム運動方向であり、かつ
図4の領域21の矢印aの向きも調整されていない前記予め設定した運動方向であるとすると、前記ロボットが矢印aの向きに沿って運動する過程で、前記ロボットの右側の赤外線受信モジュールが前記左信号を受信し、かつ前記ロボットが前記予め設定した運動方向に沿って前記充電台の中間信号に接近し、そして前記予め設定した運動方向を前記ロボットのリアルタイム運動方向に調整し、即ち前記ロボットのリアルタイム運動方向を矢印aの向きに維持し、前記ロボットの前端赤外線受信モジュールも矢印aの向きであり、前記ロボットが前記充電台の中間信号に近づく場合、前記ロボットのリアルタイム運動方向を前記充電台の中間信号分布領域の方向に調整するようにより直接制御することにより、前記ロボットのリアルタイム運動方向が前記中間信号の分布領域3に向かうように調整され、ロボットが中間信号を盲目的に探したり、充電台に帰還することを容易に断念したりすることを回避し、同時に充電台が前記ロボットのリアルタイム運動方向の右側に位置する。従って、前記ロボットの右側の赤外線受信モジュールが充電台の対称な属性方位から発信される誘導信号を受信すると、前記予め設定した運動方向をそのまま維持する。ロボットの充電台帰還の有効性及び安定性を向上させる。
【0094】
前記ロボットの中間の赤外線受信モジュールが前記左信号を受信すると、前記ロボットが第1の予め設定した作業領域21内で前記予め設定した運動方向に沿って運動することを示し、前記充電台に近づくことを実現し、そして前記予め設定した運動方向の左側に向かって第2の予め設定した角度だけその場で回転するように前記ロボットを制御することにより、前記ロボットのリアルタイム運動方向が前記中間信号の分布領域に向かうように調整され、同時に充電台が前記ロボットのリアルタイム運動方向の右側に位置する。本実施例は製品設計上のニーズに応じて前記第2の予め設定した角度を60度に設定する。本実施例は前記充電台の中間信号分布領域まで移動するようにロボットをより直接制御し、前記ロボットが前記中間信号を探す成功率を向上させ、それによりロボットが中間信号を盲目的に探したり、充電台に帰還することを容易に断念したりすることを回避し、ロボットの充電台帰還の有効性及び安定性を向上させる。
【0095】
前記ロボットの右側の赤外線受信モジュールが前記右信号を受信すると、前記ロボットのリアルタイム運動方向を前記予め設定した運動方向の逆方向に調整し、即ち180度その場で回転するように前記ロボットを制御することにより、前記ロボットのリアルタイム運動方向が前記中間信号の分布領域に向かい、同時に充電台が前記ロボットのリアルタイム運動方向の左側に位置する。
図4に示すように、
図4の領域22の矢印bの向きが本実施例の前記ロボットのリアルタイム運動方向であり、かつ
図4の領域22の矢印bの向きの逆方向が調整されていない前記予め設定した運動方向であるとすると、前記ロボットが矢印bの向きの逆方向に沿って運動する過程で、前記ロボットの右側の赤外線受信モジュールが前記右信号を受信し、かつ前記ロボットが前記予め設定した運動方向に沿って前記充電台の中間信号から離れ、そして前記予め設定した運動方向の逆方向を前記ロボットのリアルタイム運動方向に調整し、即ち前記ロボットのリアルタイム運動方向を矢印bの向きに調整し、前記ロボットの前端赤外線受信モジュールも矢印bの向きであり、ロボットと前記充電台の中間信号分布領域との距離を適時に近づけることにより、前記ロボットのリアルタイム運動方向が前記中間信号の分布領域3に向かうように調整され、同時に充電台が前記ロボットのリアルタイム運動方向の左側に位置する。従って、前記ロボットの右側の赤外線受信モジュールが充電台の同じ属性方位から発信される誘導信号を受信すると、前記予め設定した運動方向をその逆方向に調整し、即ち180度その場で回転するように前記ロボットを制御する。ロボットの充電台帰還の有効性及び安定性を向上させる。
【0096】
前記ロボットの左側の赤外線受信モジュールが前記右信号を受信すると、前記ロボットのリアルタイム運動方向を前記予め設定した運動方向に調整することにより、前記ロボットのリアルタイム運動方向が前記中間信号の分布領域に向かい、同時に充電台が前記ロボットのリアルタイム運動方向の左側に位置する。
図4に示すように、
図4の領域22の矢印bの向きが本実施例の前記ロボットのリアルタイム運動方向であり、かつ
図4の領域22の矢印bの向きも調整されていない前記予め設定した運動方向であるとすると、前記ロボットが矢印bの向きに沿って運動する過程で、前記ロボットの左側の赤外線受信モジュールが前記右信号を受信し、かつ前記ロボットが前記予め設定した運動方向に沿って前記充電台の中間信号に接近し、そして前記予め設定した運動方向を前記ロボットのリアルタイム運動方向に調整し、即ち前記ロボットのリアルタイム運動方向を矢印bの向きに維持し、前記ロボットの前端赤外線受信モジュールも矢印bの向きであり、前記ロボットが前記充電台の中間信号に近づく場合、前記ロボットのリアルタイム運動方向を前記充電台の中間信号分布領域の方向に調整するようにより直接制御することにより、前記ロボットのリアルタイム運動方向が前記中間信号の分布領域3に向かうように調整され、ロボットが中間信号を盲目的に探したり、充電台に帰還することを容易に断念したりすることを回避し、同時に充電台が前記ロボットのリアルタイム運動方向の左側に位置する。従って、前記ロボットの左側の赤外線受信モジュールが充電台の対称な属性方位から発信される誘導信号を受信すると、前記予め設定した運動方向をそのまま維持する。ロボットの充電台帰還の有効性及び安定性を向上させる。
【0097】
前記ロボットの中間の赤外線受信モジュールが前記右信号を受信すると、前記ロボットが第2の予め設定した作業領域22内で前記予め設定した運動方向に沿って運動することを示し、前記充電台に近づくことを実現し、そして前記予め設定した運動方向の右側に第2の予め設定した角度だけその場で回転するように前記ロボットを制御することにより、前記ロボットのリアルタイム運動方向が前記中間信号の分布領域に向かうように調整され、同時に充電台が前記ロボットのリアルタイム運動方向の左側に位置する。本実施例は前記第2の予め設定した角度を60度に設定する。本実施例は前記充電台の中間信号分布領域まで移動するようにロボットをより直接制御し、前記ロボットが前記中間信号を探す成功率を向上させ、それによりロボットが中間信号を盲目的に探したり、充電台に帰還することを容易に断念したりすることを回避し、ロボットの充電台帰還の有効性及び安定性を向上させる。
【0098】
さらなる実施例として、上記ステップS1082では、ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールの誘導信号受信状況に応じて、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが充電台の中間信号を受信するか、又は、充電台の左信号及び右信号を同時に受信するまで、予め設定した作業領域内で充電台の中間信号の分布領域に向かう経路で運動するようにロボットを制御する前記ステップは、具体的には以下を含む。
【0099】
ステップS108221、ロボット前端の赤外線受信モジュールが左信号を受信したことを検出すると、ロボットが右振り子の円弧軌跡を走行するように、前記第1の予め設定した作業領域内で前記予め設定した運動方向の右側に向かって第1の配置角度だけ回転するようにロボットを制御する。
図5に示すように、前記第1の予め設定した作業領域21内で、前記ロボットが前記予め設定した運動方向(矢印d)を初期方向として維持して直線運動を行う場合、ロボット前端の赤外線受信モジュールが左信号を受信し、前記充電台が前記予め設定した運動方向(矢印d)の右側に位置すると決定することができ、前記第1の予め設定した作業領域内で前記予め設定した運動方向の右側に向かって、即ち充電台が属する方位に第1の配置角度だけ回転するようにロボットを制御し、ロボットが第1の予め設定した作業領域21内で充電台の中間信号の分布領域3に段階的に接近する右振り子の円弧軌跡経路を形成する。そしてステップS108222に進む。
【0100】
ステップS108222、前記ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが充電台の中間信号を受信したか否か、又は、充電台の左信号及び右信号を受信したか否かを判断し、そうであればステップS108225に進み、そうでなければステップS108223に進む。
【0101】
ステップS108223、ロボット前端の赤外線受信モジュールが右信号を受信したことを検出すると、ロボットが左振り子の円弧軌跡を走行するように、前記第2の予め設定した作業領域内で前記予め設定した運動方向の左側に向かって第1の配置角度だけ回転するようにロボットを制御する。
図5に示すように、前記第2の予め設定した作業領域22内で、前記ロボットが前記予め設定した運動方向(矢印e)を初期方向として維持して直線運動を行う場合、ロボット前端の赤外線受信モジュールが右信号を受信し、前記充電台が前記予め設定した運動方向(矢印e)の左側に位置すると決定することができ、前記第2の予め設定した作業領域内で前記予め設定した運動方向の左側に向かって、即ち充電台の属する方位に第1の配置角度だけ回転するようにロボットを制御し、ロボットが第2の予め設定した作業領域22内で充電台の中間信号の分布領域3に段階的に接近する左振り子の円弧軌跡経路を形成する。そしてステップS108224に進む。
【0102】
ステップS108224、前記ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが充電台の中間信号を受信したか否か、又は、充電台の左信号及び右信号を同時に受信したか否かを判断し、そうであればステップS108225に進み、そうでなければステップS108221に戻り、このように繰り返し、ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが充電台の中間信号を受信するか、又は、充電台の左信号及び右信号を同時に受信するまで、前述の経路で揺動進行するようにロボットを制御する。ここで、進行する距離は前記左信号及び前記右信号の分布範囲に応じて設定することができる。
【0103】
ステップS108225、前記ロボットが前記中間信号の分布領域3に進んだと決定する。
【0104】
なお、前記誘導信号は左信号と右信号とを含み、前記予め設定した作業領域は前記ロボットが前記誘導信号を受信する唯一性によって第1の予め設定した作業領域と第2の予め設定した作業領域とに分割され、第1の予め設定した作業領域内で、前記ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールは左信号のみを受信し、第2の予め設定した作業領域内で、前記ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールは右信号のみを受信する。前述の第1の配置角度は比較的大きく設定されており、本実施例はそれを40~60度の間に設定し、前記ロボットの左右揺動の弧度が十分に大きいことを保証し、前記ロボットが前記中間信号を探す速度を加速する。
【0105】
図5に示すように、前記ロボットが矢印eに沿って直線運動する過程で、前記第2の予め設定した作業領域22に進む前に、前記ロボット上の任意の方位の赤外線受信モジュールは前記誘導信号を受信することができず、ここで、矢印eは前記予め設定した運動方向であってもよい。本実施例はまず前記予め設定した運動方向(矢印e)の左側に向かって第2の配置角度だけ回転し、そして前記予め設定した運動方向(矢印e)の右側に向かって第2の配置角度だけ回転するように前記ロボットを制御し、このように繰り返し、ロボット前端の赤外線受信モジュールが前記右信号を受信し、即ち前記第2の予め設定した作業領域22に進むまで、ロボット走行の左右振り子の円弧軌跡を制御する。
【0106】
図5に示すように、前記ロボットが前記第1の予め設定した作業領域21内で矢印dの逆方向に沿って直線運動する過程で、領域21を跨いで、前記ロボット上の任意の方位の赤外線受信モジュールは前記誘導信号を受信することができないおそれがあり、ここで、矢印dの逆方向は前記予め設定した運動方向であってもよい。本実施例は前記ステップS401におけるロボット前端の赤外線受信モジュールが左信号を受信した後、ロボットが右振り子の円弧軌跡の方式で領域21を跨ぐように、前記第1の予め設定した作業領域21内で前記予め設定した運動方向の右側に向かって前記第1の配置角度だけ回転するようにロボットを制御し、そしてまず前記予め設定した運動方向の逆方向(矢印d)までその場で回転し、さらに矢印dで示す方向の左側に向かって第2の配置角度だけ回転し、そして前記予め設定した運動方向の逆方向の右側に向かって第2の配置角度だけ回転するように前記ロボットを制御し、このように繰り返し、ロボット前端の赤外線受信モジュールが前記左信号を受信し、即ち前記第1の予め設定した作業領域21内に再び戻るまで、ロボット走行の左右振り子の円弧軌跡を制御する。
【0107】
前述の実施例では、前記第1の配置角度は第2の配置角度よりも大きく、前記ロボットが位置する領域内の信号の実際の強度に基づいて設定される。ロボットの赤外線受信モジュールが信号を受信しないという前提で、ロボットの揺動の振幅及び方向を調節することにより、前記ロボットが充電台信号を探す効率を向上させる。前記ロボット上の任意の方位の赤外線受信モジュールが前記誘導信号を受信できなかった場合、ロボット前端の赤外線受信モジュールが前記誘導信号を受信するまで、1~3周りその場で回転してもよい。
【0108】
前記ロボットが領域3に進んで充電台を探し始めると、前記充電台真ん中に送信される2本の右に延伸する水平信号線M1及び信号線M2で画定された領域3が狭い扇形分布領域であり、その間隔が前記ロボットの機体幅を超えないため、前記ロボットは充電台上り充電の前に領域3を跨いでドッキング充電台のルートからずれやすく、ロボットの有効充電台帰還充電に影響する。上記技術的問題を克服するために、ロボットが前記中間信号の分布領域に進んだ後、ロボットの中間赤外線受信モジュールが前記左信号又は前記右信号のみを受信した場合、ロボットの中間赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信するまで、ロボットが前記中間信号の分布領域を往復して出入りするように、円弧経路を走行することによって中間信号の分布領域内に旋回するようにロボットを制御する。
【0109】
一実施例として、ロボットが中間信号の分布領域を往復して出入りするように、円弧経路を走行することによって中間信号の分布領域内に旋回するようにロボットを制御する前記ステップは、具体的には、前記中間赤外線受信モジュールが非中間信号のみを受信した場合、前記ロボットが充電台上り充電の過程で中間信号の分布領域を往復して出入りし、前記充電台の直前の充電電極位置に徐々に接近するように、円弧経路を走行することによって中間信号の分布領域内に旋回するように前記ロボットを制御するステップを含む。前記中間赤外線受信モジュールが前記中間信号のみを受信した場合、ロボットの円弧経路の走行を停止させ、そして前記ロボットと前記充電台との正面ドッキングまで、現在の運動方向に沿って直進するように前記ロボットを制御し、ここで、前記誘導信号は充電台から発信されるロボットの充電台帰還を誘導するための信号であり、前記誘導信号は中間信号と非中間信号とを含む。本発明の実施例は検出した中間信号及び非中間信号に基づいて、円弧経路誘導を利用してロボットが当該中間信号の分布領域内に復帰することを制限し、これによりロボットが曲がりくねって前進して充電台にドッキングする過程で中間誘導信号が形成する狭い中間扇形分布領域からさらにずれにくく、充電台上り充電の有効性及び成功率を向上させる。
【0110】
さらなる実施例として、前記ロボットが始めて前記中間信号の分布領域に進んだとき、現在位置から直線運動を開始し、かつ前記中間赤外線受信モジュールの信号変化をリアルタイムで検出し、前記中間信号の分布領域のカバー範囲が小さすぎることに制限され、前記ロボットが始めて直線運動を行う過程で前記中間信号の分布領域を跨ぐおそれがある。従って前記ロボットが充電台上り充電の過程で中間信号の分布領域を往復して出入りするように、円弧経路を走行することによって中間信号の分布領域内に旋回するように前記ロボットを制御する必要がある。本実施例では、前記ロボットが円弧経路走行を実行しないとき、予め設定した特別な経路に沿って走行するのではなく、現在の運動方向に沿って直線運動を行うように前記ロボットを制御し、従って、前記ロボットが機体真ん中の赤外線受信モジュールがリアルタイムで受信した信号に基づいて、前記充電台の直前の充電電極位置に徐々に接近するようにリアルタイムタスク切り替えを行うことにより、前記ロボットが充電台に正対できる。本実施例は異なる段階のロボットが前記中間信号の分布領域内で直線運動を行うことが充電台帰還充電ドッキングに異なる影響を与えることを考慮し、直線運動を利用して円弧経路走行に合わせて前記中間信号の分布領域内で正面充電台上り状態への進入を完了し及び最終的に充電台上りドッキングを達成するようにロボットを制御し、ロボットの充電台帰還充電の速度を加速し、盲目的な充電台探しを減らす。なお、前記ロボットの上面には、前記右信号、前記左信号又は前記中間信号を受信するための前記360度赤外線受信モジュールを取り付ける。前述の充電台上りとはロボットの充電台帰還充電において充電台の充電電極にドッキングする過程を指す。
【0111】
さらなる実施例として、上記ステップS1084では、ロボットが領域3でドッキングして充電台に上る方法のステップは以下を含む。
【0112】
ステップS10841、前記ロボットが始めて前記中間信号の分布領域に進んだとき、現在位置から直線運動を開始し、そしてステップS10842に進む。
【0113】
ステップS10842、前記中間赤外線受信モジュールが前記左信号、前記右信号又は前記中間信号を含む前記誘導信号を受信したか否かを判断し、そうであればステップS10844に進み、そうでなければステップS10843に進む。
【0114】
ステップS10843、その場で少なくとも1周り回転するように前記ロボットを制御し、それぞれ中間赤外線受信モジュール、左赤外線受信モジュール及び右赤外線受信モジュールによって前記誘導信号を受信し、そしてステップS10842に戻って引き続き前記中間赤外線受信モジュールの誘導信号受信状況を判断する。
【0115】
ステップS10844、前記中間赤外線受信モジュールが左信号及び右信号を同時に受信したか否か、又は、前記360度赤外線受信モジュールが左信号及び右信号を同時に受信したか否かを判断し、そうであればステップS10849に進み、そうでなければステップS10845に進む。
【0116】
ステップS10845、前記ロボットの中間赤外線受信モジュールが前記右信号のみを受信したか否かを判断し、そうであればステップS10846に進み、そうでなければステップS10847に進む。
【0117】
ステップS10847、前記ロボットの中間赤外線受信モジュールが前記左信号のみを受信したか否かを判断し、そうであればステップS10848に進み、そうでなければ終了する。ここで、前記中間信号の分布領域は左信号の分布領域と右信号の分布領域との間にあり、左信号と右信号との重畳は前記中間信号である。
【0118】
ステップS10846、前記中間信号の分布領域内に旋回するように左に円弧経路を走行するように前記ロボットを制御し、そしてステップS10842に戻り、前記中間赤外線受信モジュールの信号変化をリアルタイムで検出する。
【0119】
ステップS10848、前記中間信号の分布領域内に旋回するように右に円弧経路を走行するように前記ロボットを制御し、そしてステップS10842に戻り、前記中間赤外線受信モジュールの信号変化をリアルタイムで検出する。上記ステップを繰り返すことにより前記ロボットを前記中間信号の分布領域内にクランプして充電台上り充電操作を完了する。
【0120】
ステップS10849、円弧経路を走行することを停止させるように前記ロボットを制御し、このとき、前記ロボットの中間赤外線受信モジュールを充電台上の正赤外線送信センサに向け、前記ロボットが充電台に上って前記充電台に正面ドッキングし、即ち充電台真ん中の電源コネクタと前記ロボットの充電インタフェースとのドッキングを実現するまで、現在の運動方向に沿って直進するように前記ロボットを制御する。
【0121】
前述のステップは、ロボットの中間赤外線受信モジュールが受信した信号に基づいて、前記ロボットを前記中間信号の分布領域に引き戻し、特に左信号及び右信号の2種類の中間信号両側にある非中間信号に基づいて、円弧経路で前記充電台の中間線に復帰するようにロボットを制御し、ロボットが充電台を盲目的に探すか又は前記中間信号の分布領域を跨いでデッドループに陥ることを回避し、前記中間信号の分布領域内におけるロボットの充電台上り充電の有効性及び正確性を向上させる。前述の実施例では、左に円弧経路を走行するように前記ロボットを制御する前記方法は、前記ロボットの左駆動輪の回転速度を前記ロボットの右駆動輪の同方向の回転速度よりも小さく設定することであり、右に円弧経路を走行するように前記ロボットを制御する前記方法は、前記ロボットの左駆動輪の回転速度を前記ロボットの右駆動輪の同方向の回転速度よりも大きく設定することであり、ここで、前記ロボットの両側にそれぞれ左駆動輪と右駆動輪が取り付けられている。現在の運動方向に沿って直進するように前記ロボットを制御する前記方法は、前記ロボットが前記現在の運動方向を維持して直進するように、前記左駆動輪及び前記右駆動輪にそれぞれ同じ速度指令を送信することである。前記ロボットはさらにジャイロスコープ装置を内蔵し、ロボットの左輪、右輪のモータ駆動回路に連通してロボットのマスタチップを接続する。前記ロボットは両輪の速度差を利用してロボットの回転角の正確な調節制御を実現し、かつジャイロスコープを用いて前記ロボットが回転する角度を調整し、前記MCUは、PIDフィードバック調節アルゴリズムを用いて、ドッキング充電台帰還充電過程におけるロボットの安定性を保証する。
【0122】
一実施例として、上記ステップS1084では、前記中間信号の分布領域内の予め設定した位置を円の中心点とし、予め設定した距離を半径とする円弧に対応する経路は、前述の右又は左の円弧経路を形成してもよく、前記ロボットは前記円弧経路に沿って前記中間信号の分布領域の境界を出入りしてもよく、かつロボットの両輪の速度差又は内蔵ジャイロスコープで弧度の大きさを制御する。ロボットが中間信号の分布領域を往復して出入りするように、円弧経路を走行することによって中間信号の分布領域内に旋回するようにロボットを制御する前記ステップの具体的な方法は、
図6に合わせて分かるように、以下を含む。
【0123】
前記中間信号の分布領域(領域3)内部を横切る中分線M0を基準線とし、基準線M0上の予め設定した1つの位置を円の中心点とし、予め設定した距離を半径とする円弧に対応する経路は前記円弧経路を形成する。
図6に示す黒色太線状の弧状経路に沿って走行ように前記ロボットを制御する。前記ロボットは基準線M0上の1つの基点から円弧運動を開始し、順次基準線M0を交互に縫うように進む。
【0124】
前記ロボットが前記ロボットの前進方向の右側に対応する基準線M0の一側にある場合、前記ロボットが前記円弧経路に沿ってまず領域3の境界線M1を通って領域21に進み、さらに前記円弧経路に沿って中間信号境界線M1を通って領域3内に戻り、ここで当該段階の前記円弧経路と中間信号境界線M1とは2つの異なる位置点で交差する。そして前記ロボットが前記円弧経路に沿って前記基準線の第1の位置点まで走行し、当該第1の位置点は前述の基点の前方に位置する。
【0125】
前記ロボットはまた前記第1の位置点から引き続き前記円弧経路に沿って走行し、前記ロボットが前記ロボットの前進方向の左側に対応する基準線の他側にある場合、前記ロボットが前記円弧経路に沿ってまず領域3の中間信号境界線M2を通って領域22に進み、さらに前記円弧経路に沿って中間信号境界線M2を通って領域3内に戻り、ここで当該段階の前記円弧経路と境界線M1とは2つの異なる位置点で交差する。そして前記ロボットが前記円弧経路に沿って前記基準線の第2の位置点まで走行し、当該第2の位置点は前述の第1の位置点の前方に位置する。
【0126】
上記ステップを繰り返し、前記中間信号の分布領域3と右信号の分布領域22との間、及び前記中間信号の分布領域3と左信号の分布領域21との間を前後行き来するように前記ロボットを制御し、前記充電台の真ん中の充電ドッキング位置まで延伸する。本実施例は往復漸進方式で円弧経路を走行することによって、前記中間信号の分布領域内で正面充電台上り状態への進入を完了し及び最終的に充電台上りドッキングを達成するようにロボットを制御し、ロボットの充電台帰還充電の速度を加速し、盲目的な充電台探しを減らす。
【0127】
図6に示すように、壁寄りに設置された前記充電台の前方領域では、第1の予め設定した作業領域21、第2の予め設定した作業領域22及び中間信号の分布領域3を含み、領域3のカバー範囲が比較的狭いため、ロボットが領域3に進んだ後に前述の実施例で計画した前記円弧経路(
図6の矢印付きの黒い太線の軌跡で示す)で運動し、ロボットが前述の正面充電台上り充電の制御方法を実行する過程で、領域3を左右に順次交互に縫うように進み、即ち最初に前記ロボットが最初に予め設定した方向から現在位置から直線運動を開始し、かつ前記中間赤外線受信モジュールの信号変化をリアルタイムで検出し、領域3から領域21に進むと、前記中間赤外線受信モジュールによって前記左信号を受信し、そして領域21から右に向かう円弧経路を走行して領域3に再び戻り、次に、領域3から領域22に進み、前記中間赤外線受信モジュールによって前記右信号を受信し、そして領域22から左に向かう円弧経路を走行して領域3に再び戻り、前記中間赤外線受信モジュールが前記左信号及び前記右信号を同時に受信し、又は、前記中間赤外線受信モジュールが前記誘導信号を受信しかつ前記360度赤外線受信モジュール(
図6のロボットの直前の白丸)が前記左信号及び前記右信号を同時に受信したとき、前記ロボットは領域3にクランプされ、前記ロボットの中間赤外線受信モジュール(
図6のロボット機体の直前の黒い小円中心)を充電台上の正赤外線送信センサに向け、
図6の黒い太線の軌跡は前記充電台の真ん中の充電ドッキング位置まで延伸し、これにより前記ロボットが位置合わせて充電台に上って前記充電台に正面ドッキングすることができる。前述の制御方法と合わせて、当該実施例は充電台の中間線上に左右に向かうように比較的柔軟にロボットを制御し、ロボットの運動経路が領域3を貫通することができ、領域22の右信号と領域21の左信号のロボットへの誘導作用を減らし、ロボットの充電台帰還充電ドッキングの干渉程度を低下させる。
【0128】
一実施例として、前記ロボットが受信した充電台信号に基づいて漸進走行モードを採用して充電台上り充電を行う過程で、さらに以下の場合を含み、ロボットの赤外線受信モジュールが誘導信号を受信していない場合、ロボットの赤外線受信モジュールによるガードレール信号の受信状況に応じて、ガードレール信号の境界の周りに円弧を走行するようにロボットを制御し、ここで、当該円弧に対応する経路はガードレール信号の境界を行き来し、ロボットの赤外線受信モジュールが始めて受信したガードレール信号は当該ステップの初期トリガ信号であり、本実施例では、
図7及び
図8に示すように、ロボットは斜めから充電台に接近し、ロボットの中間赤外線受信モジュールが前記ガードレール信号を受信すると、ロボットが充電台に比較的近づくことを示し、充電台に衝突しやすいだけでなく、領域4内で正確に充電台に帰還しにくく、ロボットの中間赤外線受信モジュールが左信号又は右信号を受信していなければ、ガードレール信号の境界の周りに円弧を走行するようにロボットを制御し、当該円弧に対応する経路はガードレール信号の境界を行き来し、
図7にガードレール信号の黒い太線の弧の軌跡に沿って示される。ロボットの赤外線受信モジュールが誘導信号を受信すると、前記ロボットがガードレール信号の境界の周りに円弧を走行することを停止させ、ガードレール領域から前記誘導信号分布領域内に退出する。本実施例は誘導信号を受信するまで充電台帰還充電の過程でガードレール信号の周りに境界沿い走行を行うようにロボットを制御し、従来技術の充電台の周りに円弧を描いて誘導信号領域に進む方法に比べて、本発明の実施例は充電台が移動されたり、充電台の送信信号が不安定になったりする場合に、ロボットがガードレール信号をリアルタイムで受信することを保証し、ロボットが充電台をリアルタイムで追跡することを保証し、ロボットがガードレール信号を受信した後に充電台の周りを緊密に走行することを可能にし、さらにロボットが誘導信号を受信した後に充電台とのドッキングをより確実なものにし、ロボットの充電台帰還充電の作業効率を向上させる。
【0129】
本発明の実施例では、前記ロボットが充電台のガードレール信号を受信した後の充電台帰還充電制御方法は以下を含む。
【0130】
ステップS201、前記ロボットの赤外線受信モジュールが前記誘導信号を受信したか否かを判断し、そうであればステップS206に進み、そうでなければステップS202に進む。ここで、当該ステップは前記ロボットの中間赤外線受信モジュール(又は左赤外線受信モジュール、又は右赤外線受信モジュール)が前記左信号又は前記右信号を受信したか否かを判断するステップであってもよく、本実施例のロボットは前記充電台に斜めから接近しているため、前記ロボットのいずかの方位の赤外線受信モジュールは最初に前記中間信号を受信することができない。
【0131】
ステップS202、ロボットの赤外線受信モジュールが始めて前記ガードレール信号を受信し、当該ガードレール信号をロボットの後続の充電台周り走行の初期トリガ信号とし、そしてステップS203に進む。当該ステップで前記ガードレール信号を受信するのは、前記ロボットの中間赤外線受信モジュール、又は左赤外線受信モジュール、又は右赤外線受信モジュールであってもよい。
【0132】
ステップS203、前記ロボットの赤外線受信モジュールがガードレール信号を受信したか否かを判断し、そうであればステップS205に進み、そうでなければステップS204に進む。前記ロボットの赤外線受信モジュールは、前記ロボットの中間赤外線受信モジュール(又は左赤外線受信モジュール、又は右赤外線受信モジュール)であってもよい。当該ステップは前記ロボットが前記初期トリガ信号を受信した後、前記ガードレール信号の境界の周りに円弧を走行する状態で、前記ロボットの赤外線受信モジュールが外部信号をリアルタイムで受信するように制御する。前記ガードレール信号を受信したか否かを判断するのは、充電台から発信される信号の不安定であることや充電台に人為的なマイグレーションが存在する可能性を考慮して、前述の場合に前記ロボットが前記充電台に近づき、前記ガードレール信号の境界の周りに円弧を走行し続けることを保証するためである。
【0133】
ステップS205、前記ガードレール信号の境界の周りに第1の予め設定した経路を走行するように前記ロボットを制御し、第1の予め設定した経路を走行する前記ロボットを制御する方法は、前記ロボットが現在走行している円弧に対応する経路が前記充電台からずれるように、前記ロボットの左駆動輪及びその右駆動輪の速度差の絶対値が第1の予め設定した差以下となるように調節し、そしてステップS201に戻る。本実施例の第1の予め設定した差は前記ロボットの実際の運動姿勢に基づいて調整される。当該ステップは実際には、左駆動輪と右駆動輪との速度差を調節することにより、前記ロボットの機体の前記ガードレール信号の境界における回転が小さくなるように制御し、前記ロボットが前記充電台からさらに離れるようにし、前記ロボットが前記充電台に衝突することを回避でき、前記ガードレール信号の有効領域外の前記誘導信号(
図7の領域4外の左信号又は右信号)の捕捉に有利であり、前記充電台と前記ロボットとの間に一定の空間距離を確保して充電台帰還充電ドッキング角度の調整を行う。
【0134】
ステップS204、前記ガードレール信号の境界の周りに第2の予め設定した経路を走行するように前記ロボットを制御し、第2の予め設定した経路を走行するように前記ロボットを制御する方法は、前記ロボットが現在走行している円弧に対応する経路が前記充電台に近づくように、前記ロボットの左駆動輪及びその右駆動輪の速度差の絶対値が第2の予め設定した差以上となるように調節し、そしてステップS201に戻る。本実施例の第2の予め設定した差は前記ロボットの実際の運動姿勢に基づいて調整される。当該ステップは実際には、左駆動輪と右駆動輪との速度差を調節することにより、前記ロボットの機体の前記ガードレール信号の境界における回転が大きくなるように制御し、前記ロボットが前記充電台にさらに近づくようにし、前記ガードレール信号の捕捉に有利であり、それにより引き続き前記ガードレール信号の境界の周りに円弧を走行し、ロボットが絶えず又は盲目的に円弧走行操作を実行することを回避する。ある充電台が送信する中間信号は比較的正確であり、前記ロボットが前記ガードレール信号の境界の周りに円弧を走行する過程で、走行する円弧の偏向角度を小さく設定すると前記中間信号を迅速に受信しやすくなり、後続の位置合わせ充電台上りを加速する。
【0135】
前記ロボットの赤外線受信モジュールが前記左信号、前記右信号又は前記中間信号を受信する前に、ステップS205及びステップS204を繰り返し実行する。本実施例はロボットの赤外線受信モジュールがガードレール信号を受信したとき、充電台から離れて円弧を走行し、ロボットの赤外線受信モジュールがガードレール信号を受信できなかったとき、充電台に近づいて円弧を走行し、ロボットを充電台前方のガードレール信号領域内にクランプして誘導信号を探し、ロボットが充電台信号を受信する有効性及び即時性を向上させ、ロボットが誘導信号を探す過程で充電台が移動されたり、充電台の送信信号が不安定になったりする問題の影響を受けることを回避する
【0136】
ステップS206、前記ロボットが
図7の領域4から退出するように、前記ロボットが引き続き前記ガードレール信号の境界の周りに円弧を走行することを停止させる。そしてステップS207に進む。
【0137】
ステップS207、リアルタイムで受信した誘導信号に基づいてロボットの充電台帰還充電経路を調整して中間信号の分布領域に復帰させ、ロボットが中間信号の誘導に従って充電台帰還充電を行う。前記ロボットは
図7又は
図8の前記ガードレール信号の有効領域から退出した後、前記誘導信号をリアルタイムで受信して前記充電台から発信される中間信号を探索する必要があり、中間信号を探索する過程で、現在の運動方向に左右両側範囲の円弧揺動を行い、前記ロボットの充電台帰還の正確性及び有効性を保証する。
【0138】
前述のステップは誘導信号を受信するまで充電台帰還充電の過程でガードレール信号の境界に沿って走行するようにロボットを制御し、それによりガードレール信号がカバーする領域から誘導信号がカバーする領域まで離れるようにロボットを制御し、充電台に衝突することを回避する。前記ロボットは誘導信号がカバーする領域まで移動した後、誘導信号情報を利用して十分な充電台帰還充電空間内で充電台帰還充電経路を調整し、充電台とのドッキングに迅速に成功することを実現する。
【0139】
前述のステップでは、前記円弧運動を実行する方法は、前記ガードレール信号の境界の左側に向かって円弧を走行するように前記ロボットを制御するステップと、前記ガードレール信号の境界の右側に向かって円弧を走行するように前記ロボットを制御するステップとを含む。ここで、前記ガードレール信号の境界の左側に向かって円弧を走行するように前記ロボットを制御する前記方法は、前記ロボットの左駆動輪の回転速度を前記ロボットの右駆動輪の同方向の回転速度よりも小さく設定することであり、前記ガードレール信号の境界の右側に向かって円弧を走行するように前記ロボットを制御する前記方法は、前記ロボットの左駆動輪の回転速度を前記ロボットの右駆動輪の同方向の回転速度よりも大きく設定することであり、ここで、前記ロボットの両側にそれぞれ左駆動輪と右駆動輪が取り付けられ、ガードレール信号の境界の周りに円弧を走行するようにロボットを制御する順序は、前記ロボットの赤外線受信モジュールが前記誘導信号を検出するまで、まず前記ガードレール信号の境界の左側に向かって円弧を走行するように前記ロボットを制御し、そして前記ガードレール信号の境界の右側に向かって円弧を走行するように前記ロボットを制御するか、又は、前記ロボットの赤外線受信モジュールが前記誘導信号を検出するまで、まず前記ガードレール信号の境界の右側に向かって円弧を走行するように前記ロボットを制御し、そして前記ガードレール信号の境界の左側に向かって円弧を走行するように前記ロボットを制御する。本実施例は左駆動輪と右駆動輪の同方向の回転速度の相対的な大きさを設定することで前記ロボットが走行する円弧の偏向方向を制御し、さらにロボットがガードレール信号の境界の左右両側で範囲拡張を行うことを制限し、ロボットがリアルタイムでガードレール信号を受信することを保証し、さらにロボットが誘導信号を受信した後に充電台とのドッキングがより確実であることを確保する。
【0140】
図7及び
図8における前記ガードレール信号の有効領域上の黒色太線の弧経路に示すように、当該円弧経路はまず領域4の境界の左側に向かって円弧を走行し、そして領域4の境界の右側に向かって円弧を走行し、このように繰り返し、その矢印がいずれも領域3又は領域22まで延伸するまで停止し、ここで、前記ロボットの左駆動輪及びその右駆動輪の速度差の絶対値が大きい値から小さい値となり、当該円弧経路の円弧が大きい円弧から小さい円弧となるので、前記ロボットが走行している円弧が前記充電台から徐々に離れ、前記ガードレール信号の有効領域4から退出し、前記誘導信号の分布領域内に進んでしまう。なお、本実施例は前記ロボットの左駆動輪の速度及びその右駆動輪の速度を直接設定するものであり、車輪の速度又は回転速度は調節可能であり、前記ロボットが走行する円弧を小さくすると、左駆動輪及びその右駆動輪の速度差の絶対値を小さくし、前記ロボットが走行する弧を大きくすると、左駆動輪及びその右駆動輪の速度差の絶対値を大きくし、かつ円弧を走行する過程で、回転する機体の内側の駆動輪の速度はできるだけ小さくする。本実施例は左駆動輪と右駆動輪の同方向の回転速度の相対的な大きさを設定することで前記ロボットが走行する円弧の偏向方向を制御し、さらにロボットの運動位置を充電台の近傍領域内に制限し、ロボットが充電台とのドッキング成功を迅速に完了できるようにする。
【0141】
一実施例として、ステップS207を実行する過程で、まず前記ガードレール信号の有効領域から離れるように、第1の予め設定した運動方向に沿って予め設定した安全距離だけ直進するように前記ロボットを制御するステップは、具体的には以下を含む。
【0142】
ステップS2071、前記ロボットの赤外線受信モジュールが前記左信号又は前記右信号を受信すると、前記ガードレール信号の境界の周りに円弧を走行するように前記ロボットを停止させ、前記ロボットが前記充電台に衝突する確率を低下させ、そしてステップS2072に進む。
【0143】
ステップS2072、予め設定した安全角度だけその場で回転するように前記ロボットを制御し、かつ前記ロボットの回転後の方向を第1の予め設定した運動方向に設定し、これにより前記ロボットが第1の予め設定した運動方向に沿って運動して領域4から離れ、そしてステップS2073に進む。ここで、当該予め設定した安全角度は実際に使用しているロボット及び充電台製品に基づいて設計されており、本実施例はそれを90度~120度の間に制限する。
【0144】
ステップS2073、第1の予め設定した運動方向に沿って予め設定した安全距離だけ直進するように前記ロボットを制御し、ここで、前記ロボットは第1の予め設定した運動方向に沿って前記誘導信号の境界を跨いで、前記左信号の分布領域又は前記右信号の分布領域から離れるおそれがある。
【0145】
前述のステップでは、
図7の方向P1に示される黒太線軌跡に沿って予め設定した安全距離だけ走行するように前記ロボットを制御し、ここでの方向P1は上記第1の予め設定した運動方向であり、前記ロボットが前記左信号又は前記右信号を受信した直後に、前記予め設定した安全角度だけ回転した結果である。本実施例は前記ガードレール信号の有効領域から安全距離まで迅速に退出することができ、充電台に近づきすぎるとき、正確な角度位置合わせ調整を実現しにくく、正確に充電台に帰還することができないという問題を回避する。
【0146】
前述のステップS2071~ステップS2073を実行した後、前記ロボットが前記ガードレール信号の有効領域から離れた後、ロボットの異なる方位における赤外線受信モジュールの誘導信号受信状況に応じて、充電台の中間信号の分布領域に向かう経路で運動するようにロボットを制御し、ロボットの運動状態を調整することにより、ロボットがロボットにおける赤外線受信モジュールの方位特徴及び当該赤外線受信モジュールが受信した誘導信号の間の関係に基づいて、充電台の中間信号の分布領域に向かって運動し、そして前記ロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信したか否か、又は、前記左信号及び前記右信号を同時に受信したか否かを判断し、そうであれば前述の運動制御方法の実行を終了し、そうでなければロボットの全ての方位の赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信することもなく、前記左信号及び前記右信号を同時に受信することもないと決定し、引き続き前記中間信号の分布領域を探すようにロボットを制御する必要がある。具体的な充電台帰還充電制御方法は前述のステップS1081~ステップS1085で実行され、それによりロボットの一方の方位の赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信するか、又は、前記左信号及び前記右信号を同時に受信するまで、前記中間信号の分布領域に向かう経路で運動するようにロボットを制御し、ここでは説明を省略する。
【0147】
一実施例として、ステップS206を実行した後、前記ロボットが前記ガードレール信号の有効領域から前記中間信号の分布領域に直接進むと決定し、前記ロボットが前記ガードレール信号の境界の周りに円弧を走行してちょうど
図8の領域3に進み、そして前記ロボットが前記ガードレール信号の境界の周りに円弧を走行することを停止させ、そして前記ロボットが前記ステップS107を実行し、前記ロボットが領域3内において矢印P2で示す方向に対応する経路に沿って前記充電台とのドッキングを完了するようにし、ここで、矢印P2で示す方向に対応する経路は直線経路、又は矢印P2で示す方向を基準方向とし、順次その左右両側に広がる円弧経路であってもよい。本実施例では、前記ロボットが前記ガードレール信号の有効領域から前記中間信号の分布領域に直接進んだ後、前記ロボットが充電台に上って前記充電台に正面ドッキングし、即ち充電台真ん中の電源コネクタと前記ロボットの充電インタフェースとのドッキングを実現するまで、前述のステップS10841~ステップS10849の前記充電台帰還充電制御方法で実行し、ここでは説明を省略する。
【0148】
一実施例として、前述のステップS104では、予めマークしたナビゲーション目標点に基づいて充電台信号を探索するためのナビゲーション経路を計画し、かつ当該ナビゲーション経路に沿って移動するようにロボットを制御する具体的な実施方法は以下を含む。
【0149】
ステップS1041、充電台信号を受信したときにトラバースした目標位置点をマークするようにロボットを制御し、そしてステップS1042に進む。ロボットが走行する過程で、地図を同期して構築することができ、地図を構築する過程で、ロボットが現在トラバースしている位置をリアルタイムでマークし、本実施例はロボットの充電台帰還充電ナビゲーション用の目標点として、充電台信号を受信したときにトラバースした目標位置点をマークするようにロボットを制御する。
【0150】
ステップS1042、ステップS1041でマークした目標位置点からナビゲーション目標点を選択し、そしてステップS1043に進む。具体的には、前記ロボットが各種類の充電台信号がカバーする領域をトラバースするとき、前記ロボットがリアルタイムでトラバースした前記目標位置点をマークしてカウントし、カウント値が所定数に達する毎に、最新にトラバースした目標位置点を当該充電台信号がカバーする領域上の対応するナビゲーション目標点として決定し、同時に現在マークしている所定数の前記目標位置点を前回マークした所定数の前記目標位置点に置き換えて更新する。好ましくは、前記所定数は5に設定される。本実施例では、前記ロボットが各種類の充電台信号がカバーする領域をトラバースする過程で、毎回現在トラバースしている5つの前記目標位置点のみをマークし、かつ地図にこれら5つの位置点をマークし、同時に現在トラバースしている5つの前記目標位置点を前回トラバースした5つの前記目標位置点に置き換え、前回地図にマークした5つの位置点をカバーする。なお、これは各種類の前記充電台信号に対して5つの前記目標位置点を対応して記憶し、かついずれも最新にトラバースした5つの目標点である。本実施例は限られた目標位置点及びナビゲーション目標点をロボットが充電台信号を探索するナビゲーションの根拠として提供し、ロボットが充電台信号を探索する速度及びロボットの充電台帰還充電作業の効率を向上させる。
【0151】
ステップS1043、充電台信号分布の方位特徴及びロボットの作業モードに応じて、ナビゲーション目標点のトラバース優先度を設定し、そしてステップS1044に進む。具体的には、ロボットの作業モードが充電台帰還充電モードである場合、前記中間信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を最も高く設定し、即ち
図2の領域3内でマークした前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を最も高く設定し、そして前記左信号がカバーする領域内又は前記右信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を2番目に高く設定し、即ち
図2の領域22及び領域21内でマークした前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を2番目に高く設定し、さらに前記ガードレール信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を最も低く設定し、即ち
図2の充電台の直前の円弧で囲まれた半円領域4内でマークした前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を最も低く設定する。上記ステップから分かるように、各種類の充電台信号がカバーする領域内でトラバースした目標位置点のうち、本実施例は5つのマーク点から最新の1つのみを当該種類の充電台信号がカバーする領域における前記ナビゲーション目標点として選択するので、ロボットの作業モードが充電台帰還充電モードである場合、トラバース優先度を配置する4つの前記ナビゲーション目標点を取得することができる。本実施例は充電台帰還充電モードで遠くから近くへロボットが充電台に帰還して充電することを推進し、ロボットが盲目的に充電台信号を探すことを回避する。同時に、ナビゲーション目標点のトラバース優先度の設定は、充電台信号の方位特徴に基づいて分割された充電台帰還充電領域において、より一般的で代表的なものとなる。
【0152】
ロボットの作業モードが充電台離れ清掃モードである場合、充電台の直前の予め設定した距離の位置をトラバース優先度が最も高い前記ナビゲーション目標点として設定し、前記ロボットが充電台に帰還するために通過しなければならない第1のナビゲーション目標点でもあり、ここで、前記予め設定した距離は好ましくは1メートルであり、ロボットが充電台に衝突することを回避し、充電台信号の重畳による干渉をも排除することができ、さらに前記中間信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を2番目に高く設定し、即ち
図2の領域3内でマークした前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を2番目に高く設定し、そして前記左信号がカバーする領域内又は前記右信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を前記中間信号よりも1つ下のレベルに設定し、即ち
図2の領域22及び領域21内でマークした前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を領域3内でマークした前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度よりも低く設定し、さらに前記ガードレール信号がカバーする領域内の対応する前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を最も低く設定し、即ち
図2の充電台の直前の円弧で囲まれた半円領域4内でマークした前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度を最も低く設定する。上記ステップから分かるように、各種類の充電台信号がカバーする領域内でトラバースした目標位置点のうち、本実施例は5つのマーク点から最新の1つのみを当該種類の充電台信号がカバーする領域における前記ナビゲーション目標点として選択するので、ロボットの作業モードが充電台離れ清掃モードである場合、トラバース優先度を配置する5つの前記ナビゲーション目標点を取得することができる。前記ロボットが充電台から離れて清掃した後、本実施例は充電台から離れた後のロボットを充電台に再び引き戻してドッキング充電を行い、ロボットが盲目的に充電台信号を探すことを回避する。同時に、ナビゲーション目標点のトラバース優先度の設定は、充電台信号の方位特徴に基づいて分割された充電台帰還充電領域において、より一般的で代表的なものとなる。
【0153】
ステップS1044、予め設定したナビゲーション経路に沿ってナビゲーション目標点をトラバースするように前記ロボットを制御し、そしてステップS1045に進む。ここで、本実施例に係る前記予め設定したナビゲーション経路は前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度に基づいて、最短経路を探索する探索アルゴリズムに基づいて前記ナビゲーション目標点を接続することにより形成される。ロボットの信号探索の効率を向上させる。
【0154】
ステップS1045、各ナビゲーション目標点におけるロボットの充電台信号の受信状況及びロボットの作業モードに応じて、予め設定した本来のナビゲーション経路に基づいてロボットがその後充電台信号を探す走行戦略を計画する。
【0155】
なお、前記ロボットが前記予め設定したナビゲーション経路を移動する過程で、前記ロボットが前記中間信号又は前記ガードレール信号を受信したとき、前記予め設定したナビゲーション経路で移動することを停止させ、そうでなければ前記予め設定したナビゲーション経路で前記ナビゲーション目標点まで移動し、さらに充電台上り充電操作を完了する。本実施例はナビゲーション目標点に移動することなく直接前記中間信号又は前記ガードレール信号に基づいて充電台上りドッキング充電を開き、ロボットの充電台帰還充電効率を加速する。前述のステップはナビゲーション目標点のトラバース優先度を意図的に設定することにより、ロボットが予め設定したナビゲーション経路に沿って充電台信号のある目標位置点を積極的に探し、ロボットがN回の作業を実行した後に依然として環境をうまく認識できないという問題を克服し、充電台帰還充電環境の信号に対するロボットの適応性を向上させる。
【0156】
前述のステップS1045では、各ナビゲーション目標点におけるロボットの充電台信号の受信状況及びロボットの作業モードに応じて、予め設定した本来のナビゲーション経路に基づいてロボットがその後充電台信号を探す走行戦略を計画する前記ステップは、
図9に示すように、具体的な方法が以下を含む。
【0157】
ステップS10451、前記ロボットの作業モードを判断し、充電台帰還充電モードであると決定した場合にステップS10453に進み、前記ロボットの作業モードが充電台離れ清掃モードであると判断した場合にステップS10452に進み、実際には、前記ロボットは前記充電台信号を探すニーズが生じる前に、充電台帰還充電モードに復帰しなければならない。
【0158】
ステップS10452、充電台のドッキング位置から充電台の直前の前記予め設定した距離まで移動するように前記ロボットを制御し、そしてステップS10453に進み、前記ロボットが充電台から離れて清掃した後に充電台に帰還して充電する。
【0159】
ステップS10453、前記ロボットが現在のナビゲーション目標点で前記中間信号を受信したか否かを判断し、そうであればステップS10454に進み、そうでなければステップS10455に進み、前記ロボットが充電台に帰還して充電するという前提で、前記中間信号がカバーする領域内の前記ナビゲーション目標点のトラバース優先度が最も高く設定されるので、当該ステップは前記ロボットが現在のナビゲーション目標点で、他の充電台信号ではなく、前記中間信号を受信したか否かを判断することによって前記ロボットが前記中間信号がカバーする領域内の前記ナビゲーション目標点をトラバースするか否かを決定する。
【0160】
ステップS10454、前記ロボットが前記予め設定したナビゲーション経路で移動することを停止させ、前記ロボットがナビゲーションを停止し、現在受信した前記充電台信号に基づいて充電台上り充電を開始する。
【0161】
ステップS10455、前記ロボットが現在のナビゲーション目標点で前記左信号又は前記右信号を受信したか否かを判断し、そうであればステップS1054に戻り、前記左信号又は前記右信号を受信したナビゲーション目標点によって充電台上り充電を開始し、そうでなければステップS10456に進んで引き続き現在のナビゲーション目標点のトラバース優先度がより低いか否かを判断する。なお、前述のナビゲーション目標点のトラバース優先度は前記ロボットが同じナビゲーション目標点で受信した前記充電台信号のタイプの優先度を決定し、即ち本実施例では、同じナビゲーション目標点で受信した前記充電台信号のタイプの優先度の判断は順次、前記中間信号の判断優先度が最も高く、前記左信号又は前記右信号の判断優先度が2番目に高く、前記ガードレール信号の判断優先度が最も低く、原因として、充電台上り充電により有利な充電台信号を受信した時刻に現在のナビゲーション経路を直ちに停止し、受信した前記充電台信号に基づいて充電台上り充電を行うように前記ロボットを制御し、それにより前記ロボット充電台帰還充電の作業効率を向上させ、ここで、前記中間信号が前記ロボットを誘導して充電台に位置合わせてドッキング充電を完了するのに最も有利であり、前記ガードレール信号は前記ロボットが充電台に衝突することを警告する信号であるからである。
【0162】
ステップS10456、前記ロボットが現在のナビゲーション目標点で前記ガードレール信号を受信したか否かを判断し、そうであればステップS10454に戻って前記充電台に衝突することを回避し、そうでなければステップS10457に進んで前記予め設定したナビゲーション経路の次のナビゲーション目標点をトラバースする。
【0163】
ステップS10457、前記予め設定したナビゲーション経路で現在のナビゲーション目標点から次のナビゲーション目標点まで移動するように前記ロボットを制御し、そしてステップS10458に進む。
【0164】
ステップS10458、前記ロボットが前記予め設定したナビゲーション経路で決定した全てのナビゲーション目標点をトラバースしたか否かを判断し、そうであればステップS10459に進み、そうでなければステップS10451に戻り、それにより前述のステップを繰り返すことによって前記予め設定したナビゲーション経路で予め決定した各ナビゲーション目標点における充電台信号の受信状況を決定し、前記予め設定したナビゲーション経路で予め決定したナビゲーション目標点がリアルタイムで変化するナビゲーション目標点である数が限られているので、ロボットが充電台信号を探す時間を低減し、ロボットの変化する充電台帰還充電環境への適応性を強化し、これにより前記ロボットが前記ナビゲーション目標点に基づいて充電台帰還充電をより円滑に完了する。
【0165】
ステップS10459、前記予め設定したナビゲーション経路が前記充電台信号のカバーする範囲内にないと決定し、充電台が人為的にマイグレーションされるか、又は他の装置の信号干渉が存在するおそれがあり、従って当該ステップは前記予め設定したナビゲーション経路で移動することを停止させるように前記ロボットを制御し、そして境界沿い走行によって前記充電台信号をリアルタイムで探索するように前記ロボットを制御する。当該ステップは前記ロボットが予め設定したナビゲーション経路で前記充電台信号を探すことに失敗したと決定すると、前記ロボットが前記充電台信号を受信するまで、境界沿い走行を開始するように前記ロボットを制御し、そしてステップS1041を繰り返し、充電台信号を受信したときにトラバースした目標位置点をマークするようにロボットを制御する。ここで、前記充電台信号を探すことに失敗する原因は、充電台移動又は信号不安定による地図構築失敗、地図のミスマッチング及び障害物に遭遇して走行し続けることができないという3つの主な状況を含む。前記ロボットは境界沿い走行モードを採用して一定時間稼働するか又は複雑な環境から離脱した後、経路計画走行モードに自動的に切り替えることができる。本実施例はナビゲーション目標点のトラバース優先度に合わせて、充電台信号の検出優先度を設定し、当該優先度で各ナビゲーション目標点上の充電台信号の受信状況を順次検出し、前記充電台信号を探すことに失敗した場合に計画ナビゲーション走行モードと非計画ナビゲーション走行モードとの間の自在な切り替えにより、自走ロボットが認識しにくく、ひいては認識できない複雑な環境においても、自在に対応して正常な作業状態を維持することができ、前述のステップはロボットと充電台との間の位置関係を加速し、かつ充電台に接近する位置点を優先的に選択して充電台帰還充電を完了し、ロボットの充電台信号がカバーする領域への適応性を向上させる。
【0166】
本発明の実施例は、プログラムを記憶するためのチップをさらに提供し、当該チップは前記充電台帰還充電制御方法を実行するようにロボットを制御するために用いられる。
【0167】
マスタチップを搭載したロボットであって、前記マスタチップは前記チップである。最適化策として、充電台の前側に前記中間信号を送信するための送信プローブが設置されていない場合、前記ロボットの前端中間に2つの赤外線受信モジュールが設置され、これによりこれら2つの赤外線受信モジュールのいずれかが前記左信号及び前記右信号を同時に受信したとき、前記ロボットが前記中間信号分布領域に進む。別の最適化策として、充電台の前側に前記中間信号を送信するための送信プローブが設置されている場合、前記ロボットの前端中間に1つの赤外線受信モジュールが設置され、これにより前記ロボットの前端中間に設置された赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信したとき、前記ロボットが前記中間信号の分布領域に進んだと決定する。これにより前記ロボットの前端中間に設置された赤外線受信モジュールが前記中間信号を受信したとき、前記ロボットが前記中間信号分布領域に進むと決定する。これにより前記ロボットが比較的全面的な誘導信号探索を完了し、充電台の中間信号分布領域を迅速に見つけることができる。
【0168】
上述した各実施例に記載のロボットは、走行中、自身の駆動輪のコードホイール、ジャイロスコープ、カメラ及びレーザレーダなどのセンサに依存し、自身の現在位置及び方向をリアルタイムで記録及び決定し、かつロボットの左右駆動輪の速度差を調整することにより、ロボットを制御して相応の回転運動を行い、具体的には、前記ロボットのMCUは、PIDアルゴリズムを用いて両輪を駆動し、ジャイロスコープを用いて角度を制御し、左右輪差を制御し、前記ロボットは、前記充電台の中間信号の分布領域方向に向かって直進する過程で、左寄りが発見されると、右に調整し、右寄りが発見されると、左に調整し、このように、前記充電台の直前の領域内に前記ロボットを誘導する。
【0169】
当業者には、本願の実施例が、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供され得ることが理解される。従って、本願は、全体的にハードウェアの実施例、全体的にソフトウェアの実施例、又はソフトウェア及びハードウェアの態様を組み合わせた実施例の形態を採用することができる。さらに、本願は、コンピュータ使用可能プログラムコードを内部に含む1つ又は複数のコンピュータ使用可能記憶媒体(磁気ディスク記憶装置、CD-ROM、光学記憶装置などを含むが、これらに限定されない)上に実装されるコンピュータプログラム製品の形態を採用することができる。
【0170】
本願は、本願の実施例による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して説明される。フローチャート及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロック、並びにフローチャート及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装され得ることが理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを生成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されてもよく、その結果、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサによって実行される命令が、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定される機能を実装するための装置を生成する。
【0171】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置に特定の方法で機能するように指示することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、その結果、当該コンピュータ可読メモリに記憶された命令が、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定される機能を実装する命令手段を含む製品を生成する。
【0172】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置にロードすることもでき、その結果、一連の操作ステップがコンピュータ又は他のプログラム可能な装置上で実行されて、コンピュータで実施される処理を生成し、その結果、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置上で実行される命令が、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロック内で指定される機能を実装するためのステップを提供する。
【0173】
上記実施例で言及する「上(前)」、「下(後)」、「左」及び「右」などの方向の単語は、特に断らない限り、図面における上下左右などの方向を指し、垂直及び水平は図面における垂直方向及び水平方向を指す。
【0174】
最後に、上述した実施例は、単に本発明の技術案を説明するためのものであって、本発明を限定するものではなく、好適な実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者であれば、本発明の具体的な実施形態に変更を加えることができ、又は、技術的特徴の一部を同等に置き換えることができ、本発明の技術案の精神から逸脱することなく、特許請求の範囲に記載された技術案の範囲内に含まれることを理解するであろう。
【国際調査報告】