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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-04
(54)【発明の名称】開放セル構造体を有する加熱素子
(51)【国際特許分類】
   H05B 3/12 20060101AFI20221222BHJP
   H05B 3/44 20060101ALN20221222BHJP
【FI】
H05B3/12 A
H05B3/12 Z
H05B3/44
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022524985
(86)(22)【出願日】2020-10-28
(85)【翻訳文提出日】2022-06-22
(86)【国際出願番号】 EP2020080262
(87)【国際公開番号】W WO2021083947
(87)【国際公開日】2021-05-06
(31)【優先権主張番号】19206639.7
(32)【優先日】2019-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591098101
【氏名又は名称】カンタール・アクチボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】レーブ, フェルナンド
(72)【発明者】
【氏名】レヴィン, ミスター トーマス
(72)【発明者】
【氏名】カオ, ペンチェン
【テーマコード(参考)】
3K092
【Fターム(参考)】
3K092PP11
3K092QB02
3K092QB03
3K092QB34
3K092QB35
3K092QB36
3K092QB37
3K092QB40
3K092VV04
3K092VV31
(57)【要約】
加熱素子が、主本体にわたって延びる開口および内部空隙、空洞および/または細孔を含む開放構造体を有する3次元マトリックスを有する主本体を含む。3次元マトリックスは、3次元において延びる反復単位セルを有する格子として設けられる。本提示の加熱素子は、有効で効率的な熱エネルギー伝達媒体を提供するように表面積が最大限となるようになされる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱素子(23)であって、
主本体(25)を含み、
前記主本体(25)は、前記主本体(25)を通して延びる開口、空隙および/または細孔を画定する開放構造体を有する3次元マトリックスであり、
前記3次元マトリックスは前記主本体(25)の少なくとも一部を画定するように反復単位セル(72)を有する格子として設けられ、
前記主本体(25)は、第1の方向(d1)に互いに隣接して位置づけられた少なくとも2つの単位セル(72、72’)と、第2の方向(d2)に互いに隣接して位置づけられた少なくとも2つの単位セル(72、72’’)と、第3の方向(d3)に互いに隣接して位置づけられた少なくとも2つの単位セル(72、72’’’)とを含み、
前記第1、第2および第3の方向(d1、d2、d3)は互いに角度をなして配置されている、加熱素子(23)。
【請求項2】
前記格子はストランド(45)を含む、請求項1に記載の加熱素子。
【請求項3】
前記ストランド(45)は、前記3次元マトリックスの前記格子を形成するように結節点において互いに接続している、請求項2に記載の加熱素子。
【請求項4】
前記主本体(25)を画定する前記反復単位セル(72)はパターンを有し、前記パターンは均一であり、前記主本体(25)は、前記主本体(25)にわたって概ね均一の大きさおよび形状の開口、空隙および/または細孔を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の加熱素子(23)。
【請求項5】
前記主本体(25)は、第1の格子タイプを有する少なくとも第1の領域(60)と、前記第1の領域(60)とは異なる第2の格子タイプを有する少なくとも第2の領域(62)とを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の加熱素子(23)。
【請求項6】
前記第1の領域と前記第2の領域(60、62)とは、
前記格子の形状または外形と、
前記格子の密度と、
前記格子を形成するストランドの断面積、太さまたは幅と、
主本体(25)にわたって延びる開口、空隙および/または細孔の大きさ、形状または数と、
のうちのいずれか1つまたはこれらの組合せが異なる、請求項5に記載の加熱素子(23)。
【請求項7】
前記第1の領域と前記第2の領域(60、62)は、それぞれの端子端部の間に延びる長手方向に対して、前記加熱素子の両端間に長手方向および/または幅方向に延びるように位置づけられている、請求項5または6に記載の加熱素子(23)。
【請求項8】
前記マトリックスは少なくとも1つの導電性材料を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の加熱素子(23)。
【請求項9】
前記導電性材料は、鉄-クロム-アルミニウム合金と、ニッケル-クロム合金と、銅-ニッケルベースの合金と、鉄-ニッケル-クロム合金と、ニッケル-鉄-クロム-アルミニウム合金と、セラミック材料と、金属間材料とからなるグループから選択される、請求項8に記載の加熱素子(23)。
【請求項10】
前記導電性材料は、0.1Ωmm/mから1000Ωmm/mまでの範囲内の抵抗率を有する、請求項8または9に記載の加熱素子(23)。
【請求項11】
前記主本体は、1:1から95:1までなど、95:1以下の表面積対体積比を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の加熱素子(23)。
【請求項12】
前記格子は、0.05mmから4mmまでなど、0.05mmより大きい直径または平均径を有するストランド(45)を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の加熱素子(23)。
【請求項13】
前記主本体は積層造形プロセスの結果である、請求項1から12のいずれか一項に記載の加熱素子(23)。
【請求項14】
導電性の副本体を含み、前記主本体が前記副本体に隣接して位置づけられている、請求項1から13のいずれか一項に記載の加熱素子(23)。
【請求項15】
前記副本体は、前記主本体と同じ材料を含み、および/または、前記主本体と一体に形成されている、請求項14に記載の加熱素子(23)。
【請求項16】
前記副本体は、前記主本体と比較してより高密度または中実であり、前記主本体を通して延びる、より低度の開口、空隙および/または細孔を有するか、またはまったくない、請求項14または15に記載の加熱素子(23)。
【請求項17】
前記副本体は、前記加熱素子のそれぞれの端子間に前記主本体とともに長手方向に延びる、請求項14から16のいずれか一項に記載の加熱素子(23)。
【請求項18】
前記副本体は、前記加熱素子の幅方向に、または前記加熱素子の長さに対して直交して延びる、請求項14から16のいずれか一項に記載の加熱素子(23)。
【請求項19】
請求項1から18のいずれか一項で特許請求されている加熱素子(23)を積層造形プロセスにより製造する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱エネルギーの伝達のための加熱素子に関する。
【背景技術】
【0002】
電熱器は、典型的には、流体または固体を加熱するための電気抵抗加熱素子を含む。従来、比較的細い合金のワイヤ、ストリップまたは管が、電流の通過とワイヤまたは管の電気抵抗とによって実現される加熱効果を有する加熱素子として使用される。
【0003】
既存の加熱素子は、主にその比較的小さい面積対体積比に起因して、エネルギー伝達効果が限られている。また、より大型の加熱素子は重量が重く、構造的に弱い可能性がある。したがって、繰り返される高温動作後に、変形、たるみ、クリープを生じる傾向がある。
【0004】
また、使用時に利用可能な電圧源/電流源に従来の加熱素子を適応させること、および放射による加熱の場合に不規則な固体の均一な加熱を実現することは困難である。
【0005】
したがって、加熱デバイスなどにおいて熱エネルギーを伝達するためのより有効で効率的な加熱素子が必要である。
【0006】
米国特許第3244860号は、ケーシング内に配置された金属メッシュ電気抵抗加熱素子を含む、気体用加熱器を開示している。複数の同心円状に配置された個別メッシュストリップが加熱素子を形成する。気体がケーシングとメッシュストリップとを通って流れ、それにより加熱される。
【0007】
米国特許出願第2018/0274817号は、インライン流体加熱器を開示している。加熱器の本体が、電気で加熱される加熱素子によって間接的に加熱される。本体は、加熱される流体の入口と出口を含む。本体を通って延びる管状導管の関連で、本体の製造方法としてアルミニウムの3Dプリントが提案されている。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、加熱素子を提供することである。加熱素子は、加熱デバイス、アセンブリまたは装置用に構成可能である。加熱素子は、加熱素子の本体から、加熱素子と接触して流れる流体などの受容相に、または放射により加熱される固体に、強化された熱エネルギー伝達を提供する。さらなる特定の目的は、周りを囲むかまたは封止するセラミックブロックまたはその他の副本体(任意によりさらなる電熱線を含む)などの加熱アセンブリの他の構成要素を基準にした、加熱素子の振動および移動に耐えるように、強化された構造特性および力学特性、および特に曲げ強度を与える加熱素子を提供することである。
【0009】
さらなる特定の目的は、大きな圧力差、重力および反復加熱勾配の結果として使用中に生じる応力および全般的物理要求に対する耐性を備えるように、構造的特性と力学的特性の両方を有する加熱素子を提供することである。特に、具体な1つの目的は、反復高温動作後の変形、たるみおよびクリープに対する耐性を備えるようになされた高強度の軽量加熱素子を提供することである。
【0010】
さらなる目的は、電流が優勢的または優先的に流れる主加熱素子または能動加熱素子として構成可能な加熱素子を提供することである。さらなる目的は、電流が優勢的または優先的に流れる1つまたは複数の副本体、または気体の燃焼によって加熱される副本体に対する受動加熱素子として構成可能な加熱素子を提供することである。このような実装形態では、本提示の3次元マトリックスは、第1に、細いワイヤ、ストリップ、プレートまたは管などの副本体に構造的支持を与えることができ、第2に、副本体の表面積を増すなどにより、副本体の熱伝達効果を大幅に向上させることができる。
【0011】
これらの目的は、主本体を通って延びる開口、空隙および/または細孔を画定する開放構造体を有する3次元マトリックである主本体を含む加熱素子によって達成される。3次元マトリックスは、主本体の少なくとも一部を画定するように反復単位セルを有する格子として設けられる。主本体は、第1の方向に互いに隣接して位置づけられた少なくとも2つの単位セルと、第2の方向に互いに隣接して位置づけられた少なくとも2つの単位セルと、第3の方向に互いに隣接して位置づけられた少なくとも2つの単位セルとを含む。第1、第2および第3の方向は、互いに角度をなして配置される。このような構成は、加熱素子の表面積対体積比を最大化し、それにより熱エネルギー伝達を向上させる。
【0012】
3次元格子構造マトリックスは、規則的構造を有する。したがって、発泡材または不織メッシュなどの不規則な構造は3次元格子構造マトリックスではない。したがって3次元マトリックスの格子の単位セルは、主本体において規則的に配置されている。3次元マトリックスの格子の単位セルは、主本体において対称的に配置されてもよい。主本体の格子において、単位セルの隣接位置を画定する第1、第2および第3の方向のそれぞれは互いに同じ角度で延びる。すなわち、第1の方向と第2の方向とがなす角度は、第2の方向と第3の方向とがなす角度、および第1の方向と第3の方向とがなす角度と等しい。
【0013】
本提示の3次元マトリックス/開放構造体は、加熱デバイス、電熱器、オーブン、加熱炉内などにおける熱的、物理的および機械的要求に耐えるのにさらに有利である。本提示の加熱素子は、任意の形状および構成に形成可能であるため、さらに有利である。これは、軽量で強く、3Dプリント、積層造形などの技術によって製造可能であるために達成される。格子構造マトリックスの開放構造体により、構造体内に専用開口を必要とせずに流体が素子を通過することができる。このような開放構造体は、中実体加熱素子を構造的に支持することもできる。したがって、このような中実体加熱素子は、格子構造マトリックスによってもたらされる軽量な構造的支持がなければ不可能となるはずの新たな方式で設計可能である。さらに、このような格子構造マトリックス構造体は、中実体加熱素子の表面積を増す役割も果たし得る。
【0014】
本提示の開放構造加熱素子のさらなる利点は、マトリックスが導電性材料を含む場合に、本提示の素子が直接抵抗加熱のために採用されるとき、すなわち能動型であるときに、マトリックスを通る電流および流体流路のほとんどどのような構成も設計することができる、利用可能性と選択の自由があることである。あるいは、この素子は受動加熱用、すなわち、電流がそれを通して素子の3次元マトリックス部に対して相対的に優勢的または優先的に流れるように導かれる、少なくとも1つの副本体と組み合わせて実装されてもよい。
【0015】
比較的密な格子構造マトリックス構造体は、より低密度の格子構造マトリックス構造体よりも高い流体流れ抵抗と、より低い電気抵抗とをもたらす。したがって、本提示の加熱素子は、たとえば3Dプリントされた構造体として形成される場合、電流の流れのためと流体の流れのための異なる経路の設計を可能にする。さらに、電流の流れのための経路は、断面積が異なってもよく、それによって、それぞれの材料密度、マトリックスパターン、種類および/または形状などが異なり得る構造的領域を設けることができる。また、流体の流れのための異なる経路の設計は、加熱素子を通して断面積が異なっていてもよい。
【0016】
このような考慮条件は、素子の主本体マトリックス部および/または副本体の両方に当てはまる。任意により、副本体、たとえば少なくとも1つの細いロッド、ワイヤ、ストリップ、プレートまたは管は、主本体開放構造マトリックスと一体に形成されてもよい。任意により、副本体は、主本体よりも高密度な格子状構造体を有する、主本体と一体に形成された本体であってもよい。したがって、本提示の格子状構造体は、副本体のための受動型補強構造体として、または、主能動型導電体としての役割を果たす/機能する素子として使用されてもよい。任意により、副本体は主本体よりも電気抵抗が低い。
【0017】
したがって、加熱素子は、導電性副本体と、副本体に隣接して位置づけられた主本体とを含み得る。
【0018】
開放構造体による本提示の構成は、周りを囲むセラミックジャケットブロック、さらなる加熱素子、または外側ケーシング/ハウジングなど、加熱デバイスの他の構成要素に隣接して実装される場合、加熱素子の安定性を促進する。具体的には、開放構造マトリックスは、分岐させてもよく、または加熱デバイスの隣接する可能性がある構成要素に対する物理的取り付けまたは当接に適応させた放射状突起を含んでもよい。そのような放射状取り付け部は、本提示の構造体の一部として一体に形成されてもよい。たとえば、そのような安定化構成要素は、安定化円板、ロッド、ブロック、フィン、ブレースまたはフランジを含み得る。
【0019】
格子状構造体を含む本提示の開放構造マトリックスは、たとえば積層造形によって製造されてもよい。開放構造マトリックスは、格子状構造体の対向する両端に「端子」を含んでもよく、そのような端子は、加熱素子に電圧を印加するための適切な電気接続部/電線導管への格子状構造体の接続を可能にする。そのような端子は、単一体として形成されるように、たとえば積層造形によって格子状構造体とともに製造されてもよい。これは、構造的に強い素子を設けるのに有利である。そのような構成は、開放格子構造体の領域と、たとえば、開放マトリックスの同じ種類の開口、空隙または細孔のない層、プレート、円板またはその他の概ね中実な本体として、全体的により高密度であるかまたは中実な本体部分に相当するそれぞれの端子端部領域とを有する、加熱素子を提供することになる。
【0020】
本発明の第1の態様によると、請求項1で定義されているように、主本体を通って延びる開口、空隙および/または細孔を画定する開放構造体を有する3次元マトリックスである主本体を含む、加熱素子が提供される。
【0021】
本提示の加熱素子は、伝導または対流により流体に、または放射により固体に熱を伝達するようになされてもよい。当然ながら、本提示の加熱素子は、気体または液体などの様々な流体および固体を含む様々な異なるエネルギー受容相とともに使用するのに適する。
【0022】
加熱素子は、加熱デバイス、アセンブリまたは装置における熱の伝達のために構成されてもよい。
【0023】
放射により固体を加熱するために採用される場合の本提示の加熱素子の特別な利点は、格子構造開放構造体が、たとえば、任意により格子構造主本体と一体に形成されるか、または本提示のマトリックスに隣接して位置づけられる別個の副本体加熱素子である、概ねより高密度であるかまたは中実な本体部分である副本体を、構造的に支持し、強度を加えるために、構造的骨格を与えるように構成可能であることである。すなわち、本提示の開放構造格子構造体は、特に、時間の経過とともに変形しがちである可能性がある比較的細いワイヤ、ストリップ、フィラメントまたは管状タイプの本体または素子として形成される場合に、副本体に対して所望の剛性および/または曲げ強度を与える。
【0024】
開放構造体を有する本明細書に記載の加熱素子は、開口と内部空隙、細孔、空洞、溝を備えた3次元格子構造マトリックスとして形成される。この開放構造体を本明細書では、三/3次元構造体、三/3次元マトリックス、マトリックス格子状構造体、格子構造マトリックス構造、格子構造マトリックスの開放構造体、格子マトリックス、格子構造マトリックス、格子構造開放構造体、スケルトンマトリックス、3次元マトリックス開放構造体、格子構造体として形成された3次元開放セル構造体などの異なる用語で呼ぶ。したがって、同じ種類の構造体がこれらの用語で呼ばれる。
【0025】
本明細書において「三/3次元マトリックス」または「3次元マトリックス」と言う場合、規則配列、反復単位セル配置、格子フレームワークを包含する。すなわち、3次元マトリックス、格子構造マトリックスなどは、結節点を有し、3次元における結節点間に延びるストランド、すなわち3次元において結節点のうちの少なくとも一部を他の結節点に接続するストランドを含む、3次元規則構造である。したがって、3次元マトリックスは、体積を有する主本体を形成する。さらに、この用語は、規則的で整列された反復単位からなる異なる領域を有し、そのような領域が形状、パターン、外見上の物質密度、マトリックス「ストランド」の太さ、たとえば電流および/または流体の流れに対して垂直な面における断面積または幅のうちのいずれか1つまたは組合せにおいて異なる3次元マトリックスも包含する。本明細書においてマトリックス「ストランド」と言う場合、網目と内部細孔、空隙、空洞または開口とを画定するように分岐しているかまたはスケルトン状になっている主本体部分を包含する。マトリックスの3次元ストランドは、規則的である特定の領域内の大きさ、形状および分布の内部細孔、空隙または開口を画定する、スケルトン、分岐または連結構造と見なすことができる。したがってストランドは、それによって単位セル構造体が形成される細線、フィラメント、ワイヤ、ロッド、ストリップなどを包含し得る。ストランドは、3次元マトリックスの結節点において連結されている。言い換えると、結節点は少なくとも3本のストランド、または少なくとも4本のストランド、または少なくとも6本のストランド間の接続点に形成される。
【0026】
本明細書で使用される「格子構造体」および「格子」という用語は、マトリックスのストランドを含むフレームワークを指す。
【0027】
したがって、格子はストランドを含む。
【0028】
また、ストランドは3次元マトリックスの格子を形成するように、結節点において互いに接続する。
【0029】
本明細書において「開放」構造体を有するマトリックスと言う場合、多孔または開放セル加熱素子を画定する全体的に多孔の剛性主本体構成を包含する。一例として、長手方向軸に対して垂直な断面において本提示の加熱素子が細長い場合、断面は、本明細書で細孔、空洞、空隙などと呼ぶ、空き、開放または非占有領域に加えて、ストランド/スケルトンを形成する材料を含む。
【0030】
本提示の加熱素子は、スケルトンマトリックスが最も内部の領域、区画またはコアから最も外側の面まで加熱素子本体全体に延びる本体として形成されてもよい。
【0031】
しかし、本提示の加熱素子は、反復単位セルの規則配列として事前形成される3次元格子構造体の任意の形状および構成を含むように形成されてもよい。そのような構造体は、一様で、加熱素子全体にわたって同一の反復セル構造を含み得る規則的格子を含む。
【0032】
あるいは、本提示の加熱素子は、均一な格子状構造体を画定するように互いに異なる格子構造体の領域からなってもよい。たとえば、加熱素子の主本体は、第1の格子タイプを有する少なくとも第1の領域と、第1の領域とは異なる第2の格子タイプを有する少なくとも第2の領域とを含んでもよい。任意により、第1の領域と第2の領域とは、格子の形状または外形、格子の密度、すなわち格子の重量を格子の空間全体で割った値、断面積、格子を形成するストランドの太さまたは幅、主本体全体に延びる開口、空隙および/または細孔の大きさ、形状または数/量、または、特定の領域における全体的なパターン、のうちの1つまたはこれらの組合せが異なる。任意により、第1の領域と第2の領域は、それぞれの端子端部間に加熱素子の長手方向に延びるように位置づけられる。任意により、第1の領域と第2の領域は、それぞれの端子端部間に延びる長手方向に対して加熱素子の両端間に幅方向に延びるように位置づけられる。任意により、第1の領域と第2の領域は、それぞれの端子端部間に延びる長手方向に対して加熱素子の両端間に長手方向と幅方向の組合せにおいて延びるように位置づけられる。任意により、第1の領域と第2の領域は、長手方向と幅方向の両方に対して直交して延びるように位置づけられる。
【0033】
マトリックスは、パターンを有する主本体を画定するように反復単位セルを有する格子として設けられる。任意により、パターンは、主本体全体にわたって概ね均一の大きさおよび形状の(すなわち概ね等しい寸法の)開口、空隙および/または細孔を有して主本体において均一であってもよい。そのような均一な主本体構成は、本体の長さと厚さ全体にわたって単位セルが繰り返される、積層造形またはその他の一般的な製造方法により製造されてもよい。したがって、主本体は積層造形プロセスの結果であってもよい。
【0034】
任意により、加熱素子主本体は細長くてもよい。すなわち、格子マトリックスからなる加熱素子は、それぞれの長手方向端部と認識され得るものを含んでもよい。長手方向端部は、加熱素子を通り、加熱素子の主本体または副本体を通る電流の伝達のための適切な電線導管への接続のための端末端部として構成されてもよい。
【0035】
任意により、マトリックスの反復セル要素のうちの1つの直径または幅は、電熱器、オーブン、加熱炉、電子たばこ用のアトマイザを含む固定または移動型加熱デバイスなどにおける使用に適した、少なくとも0.1mmの範囲内であってもよい。
【0036】
任意により、主本体は細長い円筒形構造として形成されてもよい。
【0037】
任意により、加熱素子、特に主本体は、受動または能動加熱用に構成されてもよい。具体的には、格子構造反復単位セルからなる主本体は、副本体と組み合わせて設けられてもよく、副本体は能動加熱用に構成される。任意により主本体は一体に形成されていないそのような副本体は、本提示の3次元主本体に近接して、または密着接触して、または部分的に密着接触して、または非密着接触して位置づけられた加熱素子を含んでもよい。
【0038】
したがって、3次元マトリックの形態の、一次本体とも呼ばれる主本体は、主本体を通って導かれ、それにより主本体を加熱する電流によって直接加熱されるという意味で、能動型であってもよい。主本体は、主本体の熱を流体に伝達する。あるいは、3次元マトリックスの形態の主本体は、副本体によって間接的に加熱されるという意味で受動型であってもよい。この場合も、流体に熱を伝達するのは主本体である。
【0039】
本提示の加熱素子が副本体を含む場合、副本体は好ましくは、主本体よりも電気抵抗が低い能動素子である。そのような構成では、受動構成を設けるために主本体格子構造体を微小な電流が通ることになる。そのような構成では、格子構造主本体は、第1に、(電流が主として流れる媒体としての)副本体に構造的補強を与えるものと見なすことができる。第2に、格子構造主本体は、副本体に増大表面積を与え、それによって副本体からの熱伝達を向上させる。任意により、主本体と副本体とが一体に形成されてもよく、3Dプリントなどの同じ積層造形プロセスによって製造されてもよい。
【0040】
したがって、副本体は電流によって加熱されるという意味で能動型である。副本体は、ワイヤ、ストリップ、フィラメント、または管状要素であってもよい。あるいは、副本体は、主本体とは異なる種類の3次元マトリックスであってもよい。
【0041】
任意により、主本体は副本体内部に位置づけられたコアとして設けられてもよい。任意により、主本体は、加熱素子のコアに、またはコア寄りに位置づけられた副本体を少なくとも部分的に囲むように設けられてもよい。任意により、主本体は、たとえば1つまたは複数の側面から延びるかまたは突出する、副本体の側面延長部として設けられてもよい。任意により、主本体は、細長い場合、副本体のそれぞれの端部間に構造的支持を与えるように、副本体の長さ、幅または厚さの全体または大部分にわたって延びる。
【0042】
副本体は、主要電気伝導用に構成されてもよい。そのような構成では、本提示の3次元マトリックス主本体は、副本体を電流が流れるときに直接密着接触により加熱されるようになされる。それにより、3次元マトリックス主本体は、副本体に表面積増大と、曲げ強度の向上とを実質的に与える。副本体は、主本体と比較してより高密度であるかまたは中実であってもよく、主本体を通して延びる開口、空隙および/または細孔の程度がより低いかまたはまったくない。副本体は、主本体と同じ材料からなってもよく、または主本体と副本体が異なるそれぞれの材料を含んでもよい。材料が合金の場合、このような「相違」には、合金の様々な元素の相対濃度が含まれるか、または合金は元素組成が異なっていてもよい。
【0043】
任意により、加熱素子は、フレームとして、または開放3次元主本体がフレーム部の領域内および/または領域間に延びる、少なくとも1つのフレーム部を有するものとして認識され得る副本体をさらに含んでもよい。具体的には、副本体フレーム部は、より高密度であるかまたは中実なフレーム部内および/またはフレーム部間に延びる開放マトリックスを備えた構造体の端部領域、縁部および/または角を画定してもよい。フレーム部は、開放セル主本体と一体に形成されてもよい。すなわち、フレーム部は同じプロセス、たとえば積層造形によって開放マトリックスとともに形成されてもよい。任意により、フレームは本提示の材料の主本体に接続または装着されてもよい。電流の流れの任意による主要経路を提供するためには、より高密度であるかまたは中実なフレームが有利である。そのような構成は、所望の電流を実現するために印加される電圧を最小限にするのに有利である。より高密度であるかまたは中実なフレーム部は、主本体の中央に、または中央寄りに設けられてもよい。任意により、フレーム部は加熱素子の周囲に設けられてもよい。任意により、フレームは主本体の3次元開放構造体とともに加熱素子の全長にわたって延びてもよい。フレーム部は、開放3次元マトリックスと比較して全体的により高密度であるかまたは中実な副本体に相当する。すなわち、好ましくは、フレーム部は概ね中実であると認識されるように、内部空隙、細孔または開口が有意により程度がより低いかまたはまったくない。フレーム部が加熱素子の端子端部として設けられる場合、マトリックスは端子間に延びてもよい。任意により、フレーム部は開放マトリックスに対して相対的に、電流の流れのための主要経路を設けるために端子間に延びてもよく、開放マトリックスはこのような構成では受動加熱用、すなわちフレーム部を介した熱伝導によって間接的に加熱される。任意により、少なくとも1つのフレーム部は3次元格子構造体の内部に設けられてもよい。任意により、加熱素子は、主本体の格子構造体と比較してより高密度であるかまたは開口、細孔および空隙が実質的に存在しない中実な材料からなる副本体に相当する複数のフレーム部を含んでもよい。
【0044】
したがって、副本体は、主本体と同じ材料を含んでもよく、および/または、主本体と一体に形成されてもよい。
【0045】
実施形態によると、副本体は加熱素子のそれぞれの端子間に主本体とともに長手方向に延びてもよい。
【0046】
実施形態によると、副本体は、幅方向に、または加熱素子の長さに対して直交して延びてもよい。
【0047】
任意により、本提示の加熱素子は積層造形プロセスによって製造されてもよい。提示の種類の材料とともに使用するのに適した様々な異なる積層造形プロセスが採用されてもよい。
【0048】
上述のように、主本体の3次元格子構造マトリックスは、加熱素子の有利に大きい表面積対体積比をもたらし、それにより熱エネルギー伝達を向上させる。
【0049】
実施形態によると、主本体は、1:1から95:1など、95:1以下の表面積対体積比を含んでもよい。
【0050】
実施形態によると、導電性材料は、鉄-クロム-アルミニウム合金と、ニッケル-クロム合金と、銅-ニッケルベースの合金と、鉄-ニッケル-クロム合金と、ニッケル-鉄-クロム-アルミニウム合金と、セラミック材料と、金属間材料とからなるグループから選択されてもよい。このようにして、主本体の3次元マトリックス構造体を電流が流れるときに能動加熱素子を提供するのに適した抵抗率を有する導電性材料が提供可能である。また、このような材料は、積層造形に適しており、それにより主本体を製造する適切な方法が提供される。
【0051】
実施形態によると、導電性材料は0.1Ωmm/mから1000Ωmm/mの範囲内の抵抗率を有してもよい。
【0052】
実施形態によると、主本体は積層造形プロセスで形成されていてもよい。すなわち、主本体は積層造形プロセスの結果であってもよい。
【0053】
本発明のさらなる態様によると、積層造形プロセスにより本明細書に記載の態様および/または実施形態のうちのいずれか1つの加熱素子を製造する方法が提供される。
【0054】
本発明のさらなる態様によると、本明細書に記載され、特許請求される加熱素子を含む電熱器が提供される。本発明のさらなる態様によると、本明細書に記載され、特許請求される加熱素子を含む加熱炉またはオーブンが提供される。本発明のさらなる態様によると、本明細書に記載され、特許請求される加熱素子を有する電子たばこ用のアトマイザが提供される。本発明のさらなる態様によると、本明細書に記載され、特許請求されるアトマイザを含む電子たばこが提供される。
【0055】
本発明の特定の実装形態について、以下に例示のみを目的として添付図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図1】本発明の特定の実装形態による、加熱素子を組み込んだ電熱器を示す断面側面図である。
図2】特定の実装形態による、加熱素子の主本体を形成する様々な異なる格子構成を概略的に示す図である。
図3】1つの特定の実装形態による、図1のタイプの電熱器内に組み込むための加熱素子を示す斜視図である。
図4】フレームの領域間に延びる格子構造体を有する加熱素子のさらなる実施形態を示す図である。
図5】特定の実装形態による、主本体が中実な副本体の周囲の外側に延びる格子として形成された、主本体と副本体とを含む加熱素子アセンブリを示す斜視図である。
図6】概ね管状の副本体によって囲まれたコアに相当する格子構造体として形成された主本体を有するアセンブリとして形成された、本発明のさらなる実施形態を示す斜視図である。
図7a】積層造形などの製造プロセスによって格子構造主本体を形成するのに適した単位セル構成を概略的に示す図であり、面心立方構成を示す。
図7b】積層造形などの製造プロセスによって格子構造主本体を形成するのに適した単位セル構成を概略的に示す図であり、体心立方構成を示す。
図7c】格子構造主本体の一部を形成するように互いに隣接して配置された単位セルを概略的に示す図である。
図8】特定の実装形態による、2つの端子端部間に延びる主本体格子構造を含み、フレーム部副本体が端子端部間に格子構造主本体とともに長手方向に格子構造主本体に隣接して延びる、単一体として形成された加熱素子を示す斜視図である。
図9】例示を目的として格子構造主本体が取り除かれた図8の加熱素子の端部領域を示す拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
図1を参照すると、電熱器10が、内部チャンバ17を画定する管状外装またはハウジング11の形態のケーシングを含む。電熱器10は、流体入口管21と、排出管13を備えた流体出口ノズル14とを含む。固定フランジ20が電流給電フランジ19に取り付けられ、電流給電フランジ19は外部電気接続部18に結合されている。内部加熱素子の一部とすることができるセンタリング延長部22が、加熱アセンブリを安定化させやすくするために管16内に突出している。
【0058】
ジャケットブロック41がチャンバ17内の所定位置に取り付けられ、長手方向軸12上に位置合わせされた電熱器10の概ね中央を通って延びる内部空洞15を含む。細長い空洞15は、適切な断熱セラミック材料からなるジャケットブロック41を介して外側ハウジング11から分離されている。空洞15内に加熱素子23が取り付けられている。
【0059】
本提示の構成によると、加熱素子23は格子構造体として形成された3次元開放セル構造体を含む。
【0060】
加熱素子23は、全体として細長く、出口ノズル14に位置づけられた第1の長手方向端部23aと、流体入口管21の端子端部に、または端子端部寄りに位置づけられた第2の長手方向端部23bとを含む。加熱素子23は、適切な介在電線導管(図示せず)を介して外部電気接続部18に接続される。したがって、導管と電気接続部とを介して加熱素子23に電圧を印加することができる。使用時、入口管21を介して気体などの流体が空洞15内の素子3次元格子23の上と、中を通って3次元格子23と接触して流れるように電熱器10内に供給される。加熱素子23が電気抵抗材料から形成されているため、流体は流体が管21から加熱素子23と接触して流れるときに加熱され、ノズル14と排出管13とを介してデバイス10から排出される。
【0061】
加熱素子23と空洞15内を流れる流体との間の熱エネルギー伝達の効率と有効性とを最大限にするために、本提示の加熱素子23は、その主本体の格子構造マトリックスにわたって延び、格子構造マトリックスによって画定される開口、内部空隙、細孔、空洞および溝などを備えた開放3次元マトリックスを含む。すなわち、本提示の加熱素子23は、中実/剛体スケルトン状構成を含むと見なすことができる。格子状構造体は、従来の加熱素子と比較して大幅に増大した加熱面対流体量比をもたらす。
【0062】
図1を参照すると、本提示の加熱素子23は、その主本体にわたって開口、空隙、細孔が概ね均一な大きさと形状を備える、すなわちほぼ等しい寸法の、規則的反復単位セルとして形成されてもよい。このような均一な規則的格子構造体は、流れる流体への熱エネルギー伝達の効率と有効性の制御を与える。さらに、このような構成は、長手軸方向と軸12に対して半径方向の両方において加熱素子の両端間の温度勾配を最小限にする。当然ながら、図2に示すように、格子構造体の相対的形状、大きさおよび全体寸法は、様々な特定の実装形態により実現可能である。
【0063】
加熱素子23の本提示のセル状開放構成は、積層造形およびコンピュータモデルベースのエンジニアリング製造方法などの技術によって製造可能である。そのような技術は、加熱素子23の主本体25が開口26と内部空洞27とを画定するスケルトン状のフレームワークを形成する、反復単位セル構成を設けるように適応化される。
【0064】
図2に、加熱素子23の主本体25を形成する様々な異なる格子構成を概略的に示す。より詳細には、主本体25は、第1の格子タイプを有する少なくとも第1の領域60と、第1の領域60とは異なる第2の格子タイプを有する第2の領域62とを含む。
【0065】
これらの実施形態では、主本体25は6つの異なる領域60~70を含む。第1の領域60とさらに2つの領域64、68は、第1の格子タイプを有する。残りの3つの領域は異なる格子タイプを有する。前述のように、第2の領域62は第2の格子タイプを有する。第3の領域66は第3の格子タイプを有し、第4の領域70は第4の格子タイプを有する。このようにして、たとえば第1の格子タイプを有する3つの領域60、64、68は電気により加熱される副本体(図示せず)と隣接して配置されてもよい。第1の格子タイプは、副本体から主本体25への好都合な熱伝達をもたらすことができ、一方、第2、第3および第4の領域62、66、70は主本体25を通る流体に最適な熱伝達を与えることができる。任意により、第2、第3および第4の領域62、66、70はこれらの領域を通過する流体に異なる圧力低下をもたらすことができ、たとえばこれらの領域の最高の圧力低下が第2の領域62によってもたらされ、第3の領域66が中間の圧力低下をもたらし、第4の領域70が最低の圧力低下をもたらす。別の実施形態によると、主本体25の6つの領域60~70すべてが異なる格子タイプを有してもよい。さらなる実施形態によると、主本体25の領域60~70は、第1の格子タイプと第2の格子タイプのみを有してもよい。
【0066】
図3を参照すると、加熱素子23は、主本体25の格子構造体が開口26と内部空隙27とを有する円筒の壁を画定する、中空の円筒として形成されてもよい。具体的には、格子構造円筒は円筒壁によって画定されて内部が中空であるとともに、円筒の壁が開口26と内部空隙27とによって開放されてもいる。円筒の壁は3次元格子構造マトリックス構造体を含む。加熱素子23の第1および第2の長手方向端子端部30a、30bが中実の円板として設けられている。端子端部30a、30bは主本体25と一体に形成されるか、または主本体25に溶接もしくは取り付けされてもよい。第1および第2の接続部28、29がそれぞれの加熱素子端子端部30a、30bのそれぞれから軸方向に延びている。したがって、図1を参照しながら説明したように、加熱素子23に電流を印加することができる。3次元開放格子状構造体の結果としての加熱素子23と流れる流体との間の接触表面積の増大によって、従来の中実体加熱素子と比較して、流体が効率的かつ有効に加熱される。スケルトン構造によって画定される内部空隙、孔および空洞の大きさと形状は、所望の全体/合計表面積を実現するように変えることができ、それにより加熱素子23を流れる流体の流速と経路を生じさせることができる。
【0067】
図3の実施形態のさらなる特定の実装形態によると、主本体25は軸中心から円筒の外面に延びる格子構造体として円筒全体に延びてもよい。図3の実施形態のように、その後、端子端部間を電流が流れる一次本体を設けるために「能動型」に構成されることになる格子構造主本体25に電流が流される。この実装形態では、流体は好ましくは、軸方向延長部に対して横断的などのように、主本体に流される。
【0068】
図3の構成のさらなる一実装形態によると、格子構造主本体25と同じ材料の、または異なる適切な材料の、中実のロッド、ストリップまたはワイヤ(図示せず)などの副本体が、格子構造主本体25内および端子端部30a、30b間に軸方向に内部に延びてもよい。このような構成では、副本体は、「能動型」と認識されるように主要電流路を提供し、一方、格子構造主本体25は、副本体の構造的補強を与えるものと見なされることができ、電流の流れから副本体を介して間接的に熱伝達を与えるように「受動型」であると認識される。格子構造主本体は副本体に、副本体からの熱伝達を効率的に増大させる表面積増大をもたらす。
【0069】
特定の実装形態によると、加熱素子23は軸中心から半径方向の最も外側の表面領域(軸12から半径方向に最も遠い)まで連続して延びてもよい。しかし、図3に示し、上述したように、加熱素子23は、巨視的には主本体25の格子状構造体が円筒の壁を画定することができる中空体として形成されてもよい。一実施形態によると、流体が円筒の中央、および/または外部領域に注入されてもよく、および/または、内部の穴と外面とを含む加熱素子23の全領域にわたって流れるように導かれてもよい。任意により、図3に基づく様々な実施形態および本明細書に記載のその他の実施形態は、主本体25を直接または間接的に通る電流の流れに応答して、熱エネルギーを放射するための放射素子として構成可能であり、動作可能である。
【0070】
本提示の加熱素子のさらなる一実施形態について、図4を参照しながら説明する。このさらなる一実施形態によると、加熱素子は、開放3次元構造体を有する主本体25の格子構造体が内部に延びるフレーム部32を含むアセンブリとして形成される。フレーム部32は副本体である。フレーム32は、長手方向に延びる縁支持部33と幅方向に延びるクロスブレース34とを含む。フレーム32は、長手方向の第1および第2の端部31a、31bをさらに含む。長手方向に延びる縁支持部33とクロスブレース34とは、格子構造主本体25が中に延びる開口35を画定する。加熱素子23に電圧が印加され、電流を流すことができるように、適切な端子接続部28、29(図4には図示せず)が第1および第2の長手方向端部31a、31bに結合可能である。図4の実施形態によると、電流は主としてフレーム32、すなわち副本体を流れ、特に中実の長手方向に延びる支持部33を流れる。しかし、一部の電流が格子構造主本体24を流れることになる/流れてもよい。したがって、格子構造本体25は、電流の流れに起因して熱を発生させ、および/または、フレーム32との直接接触による熱伝導によって、またはフレーム32からの放射によって加熱されてもよい。このような構成は、高電圧での動作による短絡または不安定な電流の流れのリスクを最小限にするのに有利な可能性がある。すなわち、フレーム部32を組み込むことにより、より電気抵抗が高い格子構造本体25のみを有する加熱素子と比較して、加熱素子23を流れる電流の流れが促進され、したがって印加電圧を低減することができる。
【0071】
従来、加熱素子は電気抵抗性円筒ロッドによって形成されることがある。図4の構成によると、縁支持部33はそのような円筒ロッドの4分の1が4本であるものと見なすことができる。支持部33の空間的離隔により、従来の円筒ロッドと比較して加熱素子の構造的強度が強化される。しかし、支持部33の断面積は円筒ロッドと同じである。したがって、支持部33の全体的抵抗がロッドから保持され、一方、加熱素子の構造的強度が大幅に増強される。それと同時に加熱効果も保持される。当然ながら、図4の構成の主本体25は「受動型」(主要電流路ではない)と認識され、一方、支持部33は「能動型」と認識される。このような実施形態では、主本体25は支持部33のさらなる構造的補強と、加熱素子23を通る流体が接触する増大した加熱面積とをもたらす。
【0072】
格子構造主本体が円筒形中空管として形成されるさらなる実施形態について図5を参照しながら説明する。主本体25からなる円筒壁によって画定される内部の細長い穴36を副本体37が通って伸びる。副本体37は、たとえばワイヤ、ロッドまたは管であってもよい。副本体37は、加熱素子としての使用に適した構成要素として特別に適応化された、非多孔性であるか、より高密度であるか、または中実の材料を含む。図5の実施形態によると、副本体37は穴36内に位置づけられ、主本体25の内部に面した表面領域と直接接触してもしなくてもよい。主本体25と副本体37とは、さらなる構成により直接密着接触して設けられてもよく、一体に形成されてもよい。使用時、能動導電体として機能するように、副本体37に電圧を直接印加することができる。主本体25にいくらかの電気伝導が生じてもよいが、実施形態によっては、主本体25は直接電流が流れるようになされず、受動型と認識される。いずれにしても、副本体37は印加電圧によって加熱され、主本体25は直接接触、放射および/または伝導によって加熱されてもよい。
【0073】
本提示の加熱素子は、流体が、能動モードまたは受動モードで機能する主本体25を流れるように誘導される伝導加熱素子としての使用のために適応化可能である。さらに、流体は、副本体が管である場合などには副本体37を流れることができる。あるいは、本提示の加熱素子は、たとえば近接または隣接した固形物/固体塊のために熱エネルギーを伝達する放射体として採用されてもよい。伝導加熱素子として動作させる場合、主本体25と接触して流れる流体は、効率的かつ有効な熱エネルギー伝達のために前述のように主本体格子構造体を通って主本体格子構造内を流れることができるようにすることができる。図5の構成では、格子構造主本体25は、導電性副本体37を囲み、構造的補強と増大表面積とを与えるスリーブまたは外装を形成する。
【0074】
図6に示すさらなる実施形態によると、格子構造主本体25が、副本体37を有する図5の実施形態と類似した加熱素子アセンブリのコアとして形成されてもよい。しかし、図6の実施形態によると、副本体37は、主本体25が副本体37の中央内部の穴40を通って延びる中空の細長い円筒または管状体として設けられる。図5を参照しながら説明したように、直接接触および/または伝導により主本体25の直接または間接的加熱をもたらす副本体37に直接、電圧を印加することができる。図1の電熱器を参照しながら説明したように、中央の穴40に流体を注入することができる。そのような一実施形態では、主本体25は「空の」副本体と比較して高い表面対体積比をもたらす。主本体25は、副本体37の構造的補強も与える。また、主本体25は格子構造体を通って流れる流体の乱流を生じさせ、その結果、加熱効率が向上する。
【0075】
マトリックス、すなわち主本体25は、少なくとも1つの導電性材料を含む。
【0076】
本提示の3次元格子構造主本体25は、加熱素子としての使用のために設計された任意の従来の材料からなってもよい。そのような材料は、一般に電気抵抗材料と認識され、高温クリープおよび腐食、酸化、および炭化に対して耐性がある。
【0077】
そのような導電性材料は、鉄-クロム-アルミニウム合金、ニッケル-クロム合金、銅-ニッケルベースの合金、鉄-ニッケル-クロム合金、ニッケル-鉄-クロム-アルミニウム合金、セラミック材料、および金属間材料からなるグループから選択されてもよい。たとえば、鉄-クロム-アルミニウム合金は耐腐食性と高温クリープ強度とを示す。また、ニッケル-クロム合金と鉄-ニッケル-クロム合金は、耐腐食性を示すが、高温機械強度と良好な加工性も示す。また、銅-ニッケルベースの合金は、良好な熱伝導性と良好な湿食特性も示す。さらに、鉄-ニッケル-クロム-アルミニウム合金は、全体的機械強度と、腐食耐性とメタルダスティング耐性とを示す。セラミック材料または金属間材料は、1300℃を超える高温での安定性を示す。
【0078】
本提示の開放セル3次元構造は、加熱素子の物理強度および機械強度を強化し、および/または、加熱素子の加熱面積を増大させるのにさらに有利な構造体を提供する。軽量で構造的に強い格子構造主本体25により、本提示の加熱素子は、規則格子構造体を画定する1つまたは複数の反復セル外形を有する無制限の数の高強度構造体により形成可能である。具体的には、本提示の開放セル3次元構造体は、反復セル構造体が異なっている領域を含んでもよく、これらの領域はさらに、副本体に異なる構造的支持を与える領域を提供し、および/または、異なる抵抗、したがって伝導および/または放射によるエネルギー伝達の大きさが異なる電流路を提供する。具体的には、加熱素子の曲げ強度が従来の中実体加熱素子と比較して強化され得る。さらに、開放構造体が、加熱素子23を図1のタイプの加熱デバイス内の所定位置に取り付けおよび/または固定するための位置安定構成要素、ロッド、ブレースまたはフランジの取り付けを容易にすることができる。さらなる特定の実装形態によると、格子状構造体は、主本体25の一部として一体に形成され、軸12からジャケットブロック41および/またはハウジング11に向かい、接触するように半径方向外側に延びる位置支持突起を含むように設計されてもよい。このような突起は、加熱素子23を所定位置に位置的に安定させるように、適切な取り付け場所に取り付けることができる。
【0079】
3次元開放構造体は、流れる流体の体積と接触する所望の表面積を実現するように設計されてもよい。そのような表面対体積比は、格子構造主本体25の単位セル(以下参照)に基づいて、単位セルにおける合計表面積対単位セルの中実部分の合計体積の比、表面積対体積比として定義され得る。すなわち、格子構造体のストランド45と結節点の体積に対するストランドと結節点の表面積である。一実施形態によると、表面積対体積比は1:1から95:1など、95:1以下である。加熱素子23のこのような構成は、単一反復単位セルまたは、異なる単位セルの領域を有する単一の主本体25として、および/または、副本体37と組み合わさった主本体25を有するアセンブリとして設けられてもよい。具体的には、加熱素子23は、図2および図3で説明したような連続スケルトン状フレームワークであるか、図4を参照しながら示し、説明したようなフレームで囲まれた構造体/アセンブリ、または図5および図6を参照しながら説明したような多構成要素アセンブリである、主本体25として形成されてもよい。
【0080】
図7aおよび図7bを参照すると、主本体25は、各セルが、3次元マトリックスを画定するように連結または分岐された中実ストランド45からなる、反復単位セルからなるものと認識され得る。ストランド45は、3次元マトリックスを形成するように結節点において連結されている。主本体25は、格子構造体の全体積にわたって反復する単一の種類の単位セルを含んでもよく、または、表面積対体積比、したがって内部空洞/細孔27の大きさ、形状および多重度が異なる、明確に異なる領域、たとえば図2を参照しながら上述したような第1および第2の領域60、62を形成するように複数の異なる単位セル外形を含んでもよい。図7aの単位セル構成によると、主本体25はたとえば面心立方(fcc)単位セル、または図7bを参照すると、体心立方(bcc)セルからなってもよく、あるいはこれらの組合せであってもよい。単位セルは、少なくとも0.1mmの直径または幅を有してもよい。ストランド45は、少なくとも0.05mmの直径を有してもよい。
【0081】
実施形態によっては、格子は、0.05mmから4mmなど、0.05mmより大きい直径または平均径を有するストランド45を含んでもよい。ストランド45の直径および平均径は、ストランド45の長手方向延長部に対して垂直に測定される。ストランド45が円形の断面を有しない場合、平均径は平均直径である。
【0082】
図7cに、加熱素子の主本体25の一部の複数の単位セル72を示す。各単位セル72は、立方体として概略的に示されており、図7aおよび図7bに関連して説明した種類のうちの1種類であってもよい。しかし、単位セル72は図示されている実施形態には限定されず、ストランドの任意の適切な内部構造を有してもよく、たとえば四面体形状などの任意の適切な他の外形を有してもよい。
【0083】
単位セル72は、3次元において互いに隣接して配置され、すなわち隣接単位セル72のストランドは結節点を共有する。より具体的には、各単位セル72の角において、隣接単位セル72からのストランドが互いに接続され、したがって結節点を形成する。各単位セル72が主本体25の外面以外は他の単位セル72によって囲まれているため、単位セルは3次元において互いに隣り合って位置づけられている。したがって、主本体25は、第1の方向d1に互いに隣接して位置づけられた少なくとも2つの単位セル72、72’と、第2の方向d2に互いに隣接して位置づけられた少なくとも2つの単位セル72、72’’と、第3の方向d3に互いに隣接して位置づけられた少なくとも2つの単位セル72、72’’’とを含み、第1、第2および第3の方向d1、d2、d3は互いに角度をなして配置されている。たとえば、単位セル72が図のように立方体形状を有する場合、3つの方向d1、d2、d3は直交し、単位セル72が四面体形状を有する場合、3つの方向は互いに対して120度の角度をなして延びる。
【0084】
加熱素子のさらなる一実施形態について図8を参照しながら説明する。この実施形態によると、格子構造主本体25は2つの端子端部46a、46b間に軸方向に延びる。各端子端部46a、46bは格子構造体25を形成する材料と同じ材料で中実の副本体として形成される。副本体に含まれるフレーム部47が、格子構造主本体25に直接隣接している端子端部46a、46bの間に軸方向に延びる。フレーム部47と、端子端部46a、46bと、主本体25とは、好ましくは積層造形などのプロセスにより、一体に形成される。フレーム部47は、電流フロー特性および特にフレーム部47の電気抵抗を変更するためにスロット48を備える。このような構成において、主本体25はフレーム部47に構造的支持を与え、主本体25が受動型と見なされ、フレーム部47は主要電流路として能動型と見なされる。したがって主本体25は、熱エネルギー伝達を担い、この熱は能動加熱素子、すなわちフレーム部47を主として通る電流の流れから間接的に与えられる。
【0085】
図9は、例示を目的として格子構造主本体が取り除かれている図8の加熱素子を示す拡大端面図である。図のように、端子端部46aは、細長い加熱素子、すなわち主本体25に対してと、能動電流フレーム部47と、に対して直交して位置づけられた比較的短いプレートからなる。端子端部46a、46bは、端子端部46a、46b間の電流の流れの方向に対して垂直な面において、フレーム部47または主本体25よりもかなり大きい断面積を備える。したがって、端子端部46a、46bのより大きい断面サイズは、端子端部46a、46bが熱を放射しないようにする。格子構造主本体25の断面積は、無視できるほどの電流のみが主本体25の格子を流れることになるように相対的に小さい。したがって、格子主本体25は受動構成要素として設けられる。図9に示すように、フレーム部47の断面積は、より高い電気抵抗と、それによってより大きい加熱効果をもたらすように、端子端部46a、46bよりも小さい。図8および図9の実施例に示すように、フレーム部47は、スロット48により端子端部46a、46b間に長手方向に延びる蛇行経路を含む。
【0086】
図からわかるように、フレーム部47はより狭い流路領域50と比較してより広い電流路領域49を含む。したがって、狭い領域50における電気抵抗はより大きくなり、熱エネルギー伝達増大をもたらす。したがって、能動フレーム部47はその長さ(端子端部46a、46b間)に沿って選択加熱効果をもたらす領域49、50を備え、これは加熱デバイス内において選択加熱区画を設けるのに有利な場合がある。このような構成は、たとえば不規則な物体の異なる区画/領域の選択加熱によって不規則な物体の均一な加熱を得るために、不規則な固体の加熱に使用可能である。
【0087】
特定の実装形態によると、端子端部46a、46bは、幅方向と長さ方向の両方において異なる断面積を備えてもよい。たとえば、電流の流れの方向に対して垂直な面、すなわち端部46a、46bの間における断面積が、格子構造主本体25から外側に、加熱デバイスの外側ケーシングに向かう方向に小さくなるように先細であってもよい。
【0088】
上記の本発明の概要と好ましい実施形態の詳細な説明を参照しながら、本発明に関する項目別の列挙を示す。
- 項目1。加熱デバイス、アセンブリまたは装置における加熱素子であって、加熱素子は、
・ 主本体を含み、
・ 主本体は、主本体を通って延びる開口、空隙および/または細孔を画定する開放構造体を有する3次元マトリックスである、加熱素子。
- 項目2。マトリックスは、パターンを有する主本体を画定するように反復単位セルを有する格子として設けられた、項目1に記載の加熱素子。
- 項目3。パターンは均一であり、主本体は、主本体全体にわたって概ね均一の大きさおよび形状の開口、空隙および/または細孔を含む、項目2に記載の加熱素子。
- 項目4。主本体が、第1の格子タイプを有する少なくとも第1の領域と、第1の領域とは異なる第2の格子タイプを有する少なくとも第2の領域とを含む、項目1または項目2に記載の加熱素子。
- 項目5。第1の領域と第2の領域とが、
- 格子の形状または外形と、
- 格子の密度と、
- 格子を形成するストランドの断面積、太さまたは幅と、
- 主本体にわたって延びる開口、空隙および/または細孔の大きさ、形状または数と、のうちのいずれか1つまたはこれらの組合せが異なる、項目4に記載の加熱素子。
- 項目6。第1の領域と第2の領域が、それぞれの端子端部の間に延びる長手方向に対して、加熱素子の両端間に長手方向および/または幅方向に延びるように位置づけられた、項目4または項目5に記載の加熱素子。
- 項目7。マトリックスは波形、スケルトン、またはケージ形のフレームワークまたは構造体を含む、項目1から項目6のいずれか一項目に記載の加熱素子。
- 項目8。マトリックスは少なくとも1つの導電性材料を含む、項目1から項目7のいずれか一項目に記載の加熱素子。
- 項目9。主本体は、加熱素子の中央から加熱素子の外面まで半径方向に延びる、項目6に記載の加熱素子。
- 項目10。導電性の副本体を含み、主本体が副本体に隣接して位置づけられている、項目1から項目9のいずれか一項目に記載の加熱素子。
- 項目11。副本体は主本体と同じ材料を含み、および/または、主本体と一体に形成されている、項目10に記載の加熱素子。
- 項目12。副本体は主本体と比較してより高密度または中実であり、主本体を通して延びる、より低度の開口、空隙および/または細孔を有するか、またはまったくない、項目10または項目11に記載の加熱素子。
- 項目13。副本体は加熱素子のそれぞれの端子間に主本体とともに長手方向に延びる、項目10から項目12のいずれか一項目に記載の加熱素子。
- 項目14。副本体は、加熱素子の幅方向に、または加熱素子の長さに対して直交して延びる、項目10から項目13のいずれか一項目に記載の加熱素子。
- 項目15。副本体は、均一であるかまたは変化する断面積、幅または厚さを含む、項目10から14のいずれか一項目に記載の加熱素子。
- 項目16。項目1から項目15のいずれか一項目に記載の加熱素子を積層造形プロセスによって製造する方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7a)】
図7b)】
図7c)】
図8
図9
【国際調査報告】