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特表2023-500122ディスプレイ装置及び信号を出力する方法
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  • 特表-ディスプレイ装置及び信号を出力する方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-04
(54)【発明の名称】ディスプレイ装置及び信号を出力する方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20221222BHJP
【FI】
G09G5/00 555D
G09G5/00 510X
G09G5/00 550A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525831
(86)(22)【出願日】2020-10-23
(85)【翻訳文提出日】2022-06-17
(86)【国際出願番号】 EP2020079912
(87)【国際公開番号】W WO2021089344
(87)【国際公開日】2021-05-14
(31)【優先権主張番号】102019129786.9
(32)【優先日】2019-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518133201
【氏名又は名称】富士通クライアントコンピューティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】チェヌ・エンジェル
(72)【発明者】
【氏名】バール・トビアス
【テーマコード(参考)】
5C182
【Fターム(参考)】
5C182BA03
5C182BC03
5C182BC22
5C182DA32
5C182DA33
5C182DA34
5C182DA35
(57)【要約】
本発明は、ディスプレイ装置及び対応する方法に関し、このディスプレイ装置及び対応する方法は、少なくとも1つの入力信号インターフェースを介してディスプレイ装置に接続された入力信号ソースから入力信号を受信し、入力信号に応じて出力信号を提供し、ディスプレイ装置の少なくとも2つの出力信号インターフェースのうちの少なくとも1つにおいて1つ以上の外部装置への接続を自動的に検出し、受信した入力信号に応じて、及び/又は出力信号インターフェースのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の外部装置への接続の検出に応じて、出力信号インターフェースのうちの1つ以上に対して出力信号を自動的に切り替えるために実施される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ装置であって、
- 少なくとも1つの入力信号インターフェースであり、前記少なくとも1つの入力信号インターフェースを介して当該ディスプレイ装置に接続された入力信号ソースから入力信号を受信する、少なくとも1つの入力信号インターフェースと、
- 出力信号を提供する少なくとも2つの出力信号インターフェースと、
を提供し、
当該ディスプレイ装置は、前記出力信号インターフェースのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の外部装置への接続を自動的に検出し、前記受信した入力信号に応じて、及び/又は前記出力信号インターフェースのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の外部装置への接続の検出に応じて、前記出力信号インターフェースのうちの1つ以上に対して前記出力信号を自動的に切り替えるように構成される、ディスプレイ装置。
【請求項2】
1つ以上の外部装置への接続が検出された前記出力信号インターフェースのうちの1つ以上に対して前記出力信号を自動的に切り替えるように構成される、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
外部装置が接続された第1の出力信号インターフェースから、第2の出力信号インターフェースにおける1つ以上の外部装置への接続が検出された後に前記第2の出力信号インターフェースに、前記出力信号を自動的に切り替えるように構成される、請求項1又は2に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記少なくとも2つの出力信号インターフェースは、異なるインターフェース、詳細には、USBタイプB規格に従う第1のインターフェースと、USBタイプC規格に従う第2のインターフェースとを含む、請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
当該ディスプレイ装置は、少なくとも2つの異なるタイプ又は規格の入力信号、詳細には、HDMI又はDisplayPort規格に従う第1の入力信号と、USBタイプC規格に従う第2の入力信号とを受信するように構成され、詳細には、第2の入力信号はDisplayPortオーバーUSBタイプCを含む、請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
当該ディスプレイ装置は、入力信号の最後に使用されたタイプを記憶し、前記最後に使用されたタイプの入力信号に自動的に切り替え、詳細には、前記最後に使用されたタイプの入力信号の他に少なくとも1つの異なるタイプの入力信号がさらに同時に受信される場合に自動的に切り替えるように構成される、請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
当該ディスプレイ装置は、
- 少なくとも2つの異なるタイプ又は規格の入力信号間でスワップするため、及び/又は
- 前記受信した入力信号に応じて、及び/又は少なくとも2つの出力信号インターフェースにおける外部装置への接続の検出に応じて、前記少なくとも2つの出力信号インターフェース間で出力信号をスワップするための、
ユーザ制御スワップ機能、詳細には、押しボタン作動機能、詳細には、所定の時間、例えば2秒以上にわたる押しボタンの作動を提供するように構成される、請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
当該ディスプレイ装置はコンピュータモニタである、請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
ディスプレイ装置の出力信号インターフェースに対して前記ディスプレイ装置で受信される入力信号を切り替える方法であって、
- 少なくとも1つの入力信号インターフェースを介して前記ディスプレイ装置に接続された入力信号ソースから入力信号を受信するステップと、
- 出力信号を提供するステップと、
- 前記ディスプレイ装置の少なくとも2つの出力信号インターフェースのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の外部装置への接続を自動的に検出するステップと、
- 前記受信した入力信号に応じて、及び/又は前記出力信号インターフェースのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の外部装置への接続の検出に応じて、前記出力信号インターフェースのうちの1つ以上に対して前記出力信号を自動的に切り替えるステップと、
を含む方法。
【請求項10】
1つ以上の外部装置への接続が検出された前記出力信号インターフェースのうちの1つ以上に対して前記出力信号を自動的に切り替えるステップ、をさらに含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
外部装置が接続された第1の出力信号インターフェースから、第2の出力信号インターフェースにおける1つ以上の外部装置への接続が検出された後に前記第2の出力信号インターフェースに、前記出力信号を自動的に切り替えるステップ、をさらに含む請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも2つの出力信号インターフェースは、異なるインターフェース、詳細には、USBタイプB規格に従う第1のインターフェースと、USBタイプC規格に従う第2のインターフェースとを含む、請求項9乃至11のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
少なくとも2つの異なるタイプ又は規格の入力信号、詳細には、HDMI又はDisplayPort規格に従う第1の入力信号と、USBタイプC規格に従う第2の入力信号とを受信するステップ、をさらに含み、詳細には、第2の入力信号はDisplayPortオーバーUSBタイプCを含む、請求項9乃至12のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
入力信号の最後に使用されたタイプを記憶するステップと、前記最後に使用されたタイプの入力信号に自動的に切り替え、詳細には、前記最後に使用されたタイプの入力信号の他に少なくとも1つの異なるタイプの入力信号がさらに同時に受信される場合に自動的に切り替えるステップと、をさらに含む請求項9乃至13のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
- 少なくとも2つの異なるタイプ又は規格の入力信号間でスワップするため、及び/又は
- 前記受信した入力信号に応じて、及び/又は少なくとも2つの出力信号インターフェースにおける外部装置への接続の検出に応じて、前記少なくとも2つの出力信号インターフェース間で出力信号をスワップするための、
ユーザ制御スワップ機能、詳細には、押しボタン作動機能、詳細には、所定の時間、例えば2秒以上にわたる押しボタンの作動を提供するステップ、をさらに含む請求項9乃至14のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記ディスプレイ装置はコンピュータモニタである、請求項9乃至15のうちいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイ装置の出力信号インターフェースに対してディスプレイ装置で受信される入力信号を切り替えるために実施されるディスプレイ装置及び対応する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
信号インターフェース、例えばUSBタイプCポートを備えたモバイルデバイスの数の増加により、いくつかのディスプレイ又はディスプレイ装置は、統合信号インターフェースハブ、例えばUSBハブを搭載しており、少なくとも2つのアップストリームポート(例えば1x USBタイプBポート、1x USBタイプCポート)を提供してレガシーシステムと新しいシステムを同時にサポートしている。現在の市場におけるパフォーマンスディスプレイ製品のほとんどは、ユーザが手動のOSD(オンスクリーンディスプレイ)選択によりアップストリームポートの中で選択する可能性を提供している。アップストリームポートがOSDメニューにおいてユーザにより選択されると、それは、例えば、データ送信について従来のUSBタイプBチャネル又は新しいUSBタイプCチャネルのいずれかに固定される。これはしばしば、時間がかかり、直感的でなく、あるいは柔軟性がない。
【発明の概要】
【0003】
したがって、本発明の目的は、上述の欠点を克服する、ディスプレイ装置の出力信号インターフェースに対してディスプレイ装置で受信される入力信号を切り替えるために実施されるディスプレイ装置及び対応する方法を説明することである。
【0004】
この目的は、請求項1に記載のディスプレイ装置による第1の態様において解決される。さらなる実装及び実施形態が、従属請求項に記載されている。
【0005】
請求項1に記載のディスプレイ装置は、入力信号ソースからの入力信号を受信する少なくとも1つの入力信号インターフェースを提供する。これにおける入力信号ソースは、少なくとも1つの入力信号インターフェースを介してディスプレイ装置に接続される。一例示的な実装態によれば、ディスプレイ装置は、2つの入力信号インターフェースを提供する。これらの2つの入力信号インターフェースは、同じタイプ又は規格の入力信号を受信するように、又は少なくとも2つの異なるタイプ又は規格の入力信号を受信するように構成され得る。
【0006】
さらに、ディスプレイ装置は、出力信号を提供する少なくとも2つの出力信号インターフェースを提供する。ディスプレイ装置は、入力信号に応じて出力信号を提供する少なくとも2つの出力信号インターフェースを提供するように構成され得る。ディスプレイ装置は、少なくとも2つの出力信号インターフェースのうちの少なくとも1つが入力信号インターフェースでもよいように構成されてもよい。これは、少なくとも2つの出力信号インターフェースのうちの少なくとも1つが同時に入力信号を受信できることを意味する。
【0007】
本明細書において、ディスプレイ装置は、出力信号インターフェースのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の外部装置への接続を自動的に検出し、受信した入力信号に応じて、及び/又は出力信号インターフェースのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の外部装置への接続の検出に応じて、出力信号インターフェースのうちの1つ以上に対して出力信号を自動的に切り替えるように構成される。
【0008】
したがって、1つ以上の出力信号インターフェースを介するいくつかの外部装置のプラグアンドプレイ接続が可能にされる。さらに、ディスプレイ装置の少なくとも2つの出力信号インターフェースのうちの1つに対する、ディスプレイ装置で受信される入力信号の、自動化された、容易な、及び柔軟な切り替えが実現され、煩雑な手動のOSD選択が回避される。したがって、受信した入力信号に応じて、及び/又は出力信号インターフェースのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の外部装置への接続の検出に応じて、実際の信号ルーティングに即して、柔軟で取り扱うのが容易なアップストリームポート切り替えが実現される。
【0009】
一実施形態において、ディスプレイ装置は、1つ以上の外部装置への接続が検出された出力信号インターフェースのうちの1つ以上に対して出力信号を自動的に切り替えるように構成される。したがって、1つ以上の外部装置が接続された出力信号インターフェースに対する出力信号の手動切り替えは、上記インターフェースに1つ以上の外部装置を接続した後は不必要である。むしろ、ディスプレイ装置は、1つ以上の外部装置が検出された上記インターフェースに対する出力信号の自動化された切り替えのトリガを提供する。
【0010】
一実施形態において、ディスプレイ装置は、外部装置が接続された第1の出力信号インターフェースから、第2の出力信号インターフェースにおける1つ以上の外部装置への接続が検出された後に第2の出力信号インターフェースに、出力信号を自動的に切り替えるように構成される。したがって、1つ以上の外部装置が接続された第2の出力信号インターフェースに対する出力信号の手動切り替えは、上記第2のインターフェースに1つ以上の外部装置を接続した後は不必要である。出力信号は、最も最近接続された外部装置に対して、対応する出力信号インターフェースを介して、自動的に提供される。
【0011】
一実施形態において、少なくとも2つの出力信号インターフェースは、異なるインターフェース、詳細には、USBタイプB規格に従う第1のインターフェースと、USBタイプC規格に従う第2のインターフェースとを含む。したがって、異なる出力インターフェース規格を動作させ、使用することができる。USBタイプB規格は、データ送信を可能にする。USBタイプC規格は、データ送信に加えて、ディスプレイ装置と外部装置との間の電力供給及びビデオ信号送信も可能にする。
【0012】
一実施形態において、ディスプレイ装置は、少なくとも2つの異なるタイプ又は規格の入力信号、詳細には、HDMI(登録商標)又はDisplayPort規格に従う第1の入力信号と、USBタイプC規格に従う第2の入力信号とを受信するように構成され、詳細には、第2の入力信号はDisplayPortオーバーUSBタイプC(DisplayPort over USB Type C)を含む。したがって、異なる入力インターフェース規格を動作させ、使用することができる。USBタイプC規格に従う出力信号インターフェースを使用することにより、入力信号インターフェースを介したさらなる接続は不必要になる。USBタイプC規格に従うインターフェースを介して、出力及び入力信号を(同時に)送信することができる。
【0013】
一実施形態において、ディスプレイ装置は、入力信号の最後に使用されたタイプを記憶し、最後に使用されたタイプの入力信号に自動的に切り替え、詳細には、最後に使用されたタイプの入力信号の他に少なくとも1つの異なるタイプの入力信号がさらに同時に受信される場合に自動的に切り替えるように構成される。したがって、最も最近使用された入力信号インターフェースに対する入力信号の手動切り替えは不必要になる。さらに、ディスプレイ装置は、最も最近使用された入力信号インターフェースに対する入力信号の自動化された切り替えを可能にする。
【0014】
一実施形態において、ディスプレイ装置は、少なくとも2つの異なるタイプ又は規格の入力信号間でスワップするため、及び/又は、受信した入力信号に応じて、及び/又は少なくとも2つの出力信号インターフェースにおける外部装置への接続の検出に応じて、少なくとも2つの出力信号インターフェース間で出力信号をスワップするための、ユーザ制御スワップ機能を提供するように構成される。これにより、ユーザは、信号インターフェースの自動選択を容易に変更又は訂正することができる。
【0015】
好ましい一実施形態において、スワップ機能は、押ボタン作動機能、詳細には、所定の時間、例えば、2秒以上にわたる押ボタンの作動により提供される。したがって、信号インターフェースの容易なスワップが可能にされるが、同時に、意図しないスワップは回避することができる。
【0016】
一実施形態において、ディスプレイ装置はコンピュータモニタである。さらなる実施形態において、TV画面、ビーマー(beamers)などのいくつかのタイプのディスプレイ装置を使用することができる。
【0017】
上記目的は、さらに、請求項9に記載の方法による第2の態様において解決される。さらなる実装及び実施形態が、従属請求項に記載されている。
【0018】
ディスプレイ装置の出力信号インターフェースに対してディスプレイ装置で受信される入力信号を切り替える方法が、
- 少なくとも1つの入力信号インターフェースを介してディスプレイ装置に接続された入力信号ソースから入力信号を受信するステップと、
- 出力信号を(例えば、入力信号に応じて)提供するステップと、
- ディスプレイ装置の少なくとも2つの出力信号インターフェースのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の外部装置への接続を自動的に検出するステップと、
- 受信した入力信号に応じて、及び/又は出力信号インターフェースのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の外部装置への接続の検出に応じて、出力信号インターフェースのうちの1つ以上に対して出力信号を自動的に切り替えるステップと、
を含む。
【0019】
したがって、1つ以上の出力信号インターフェースを介するいくつかの外部装置のプラグアンドプレイ接続が可能にされる。
【0020】
さらなる方法が、1つ以上の外部装置への接続が検出された出力信号インターフェースのうちの1つ以上に対して出力信号を自動的に切り替えるステップをさらに含む。したがって、1つ以上の外部装置が接続された出力信号インターフェースに対する出力信号の手動切り替えは、上記インターフェースに1つ以上の外部装置を接続した後は不必要である。
【0021】
さらなる方法が、外部装置が接続された第1の出力信号インターフェースから、第2の出力信号インターフェースにおける1つ以上の外部装置への接続が検出された後に第2の出力信号インターフェースに、出力信号を自動的に切り替えるステップをさらに含む。したがって、1つ以上の外部装置が接続された第2の出力信号インターフェースに対する出力信号の手動切り替えは、上記第2のインターフェースに1つ以上の外部装置を接続した後は不必要である。出力信号は、最も最近接続された外部装置に対して、対応する出力信号インターフェースを介して、自動的に提供される。
【0022】
さらなる方法において、少なくとも2つの出力信号インターフェースは、異なるインターフェース、詳細には、USBタイプB規格に従う第1のインターフェースと、USBタイプC規格に従う第2のインターフェースとを含む。
【0023】
さらなる方法が、少なくとも2つの異なるタイプ又は規格の入力信号、詳細には、HDMI又はDisplayPort規格に従う第1の入力信号と、USBタイプC規格に従う第2の入力信号とを受信するステップをさらに含み、詳細には、第2の入力信号はDisplayPortオーバーUSBタイプCを含む。
【0024】
さらなる方法が、入力信号の最後に使用されたタイプを記憶するステップと、最後に使用されたタイプの入力信号に自動的に切り替え、詳細には、最後に使用されたタイプの入力信号の他に少なくとも1つの異なるタイプの入力信号がさらに同時に受信される場合に自動的に切り替えるステップと、をさらに含む。したがって、最も最近使用された入力信号インターフェースに対する入力信号の手動切り替えは不必要になる。
【0025】
さらなる方法が、少なくとも2つの異なるタイプ又は規格の入力信号間でスワップするため、及び/又は、受信した入力信号に応じて、及び/又は少なくとも2つの出力信号インターフェースにおける外部装置への接続の検出に応じて、少なくとも2つの出力信号インターフェース間で出力信号をスワップするための、ユーザ制御スワップ機能を提供するステップをさらに含む。これにより、ユーザは、信号インターフェースの自動選択を容易に変更又は訂正することができる。
【0026】
好ましい一実施形態において、スワップ機能は、押ボタン作動機能、詳細には、所定の時間、例えば、2秒以上にわたる押ボタンの作動により提供される。したがって、信号インターフェースの容易なスワップが可能にされるが、同時に、意図しないスワップは回避することができる。
【0027】
さらなる方法において、ディスプレイ装置はコンピュータモニタである。さらなる実施形態において、TV画面、ビーマーなどのいくつかのタイプのディスプレイ装置を使用することができる。
【0028】
本明細書に記載の任意の構造的特徴、態様、利点、及び効果を、本明細書に記載の任意の方法の特徴、態様、利点、及び効果に適合させることができ、その逆もまた同様である。
【0029】
以下では、本発明を、いくつかの図面を考慮して例示的な実装及び実施形態を用いて詳細に説明する。
【0030】
1つのケーブルのみを用いてディスプレイ装置若しくはディスプレイ又はビデオ信号送信(入力信号)、データ送信、及び電力供給をサポートすることができるUSBタイプC規格インターフェースの例示的なユーザシナリオ及び利点を考慮し、ユーザに対して直感的な動作モードが説明され、これにおいて、ディスプレイ信号及びデータ送信のソースが自動的に切り替えられ、ディスプレイ信号及びデータ送信は自動的に、及びより容易に切り替えられる。
【0031】
自動ディスプレイ信号検出メカニズム、及びUSBタイプC規格技術の特性を利用して、ユーザシナリオに対して適切な優先順位又は正しい設定を設定又は決定する。
【0032】
さらに、2つのアクティブソースが同時に又は交互に使用されるとき、ユーザが同時にディスプレイ信号及びUSBアップストリームポートを切り替えるために、スマート及び/又はクイックアクセスボタンが利用可能である。
【0033】
このようなコンセプトにより、ほとんどのシナリオにおいて、ソース間で切り替えるための複雑なOSD操作プロセスを回避するプラグアンドプレイ体験がユーザに提供される。このコンセプトは、例えば、ディスプレイ装置に対して使用されるKVM(キーボード、ビデオ、マウス)システム又はアプリケーションの文脈において実現される。
【0034】
一例示的なディスプレイ装置は、外部装置の接続のためのいくつかのポートを含む。例えば、キーボード、マウス及びヘッドセットを、異なるポートを介してディスプレイ装置に接続することができる。別のポートが、例えば、イーサネット接続のためのインターフェースを提供する。
【0035】
さらなるポートが、HDMI又はDP技術を介した入力信号のため、USBタイプB規格技術を介した出力信号のため、及びUSBタイプC技術を介した入力/出力のためのインターフェースを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本発明による以下の異なる例示的な実装及びユーザシナリオが示される。本発明は、例示されたシナリオに限定されない。
図1】DP/HDMIソースに対する暗黙的なKVMアプリケーションの概略図。
図2】USBタイプCソースに対する暗黙的なKVMアプリケーションの概略図。
図3a】最新のプラグ接続ソースに対する暗黙的なKVMアプリケーションの概略図。
図3b】異なる最新のプラグ接続ソースに対する暗黙的なKVMアプリケーションの概略図。
図4】暗黙的なKVMワンタッチソリューションの概略図。
図5】KVMシステムの切り替えフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0037】
1) DP/HDMIソースに対する暗黙的なKVMアプリケーション(Implicit KVM application):
【0038】
図1には、外部装置1A、詳細にはノートブックがディスプレイ装置2に接続されるシナリオが示されており、ここで、ディスプレイ装置2は例示的に、コンピュータモニタである。外部装置1Aは、USBタイプBインターフェース3及びDP/HDMIインターフェース4を介してコンピュータモニタ2に接続される。ディスプレイ装置2は、USBタイプBポートが、アクティブなDP/HDMI入力ソースと一緒に接続されていることを検出すると、USBタイプBアップストリームポートに自動的に切り替える。このシナリオでは、USBタイプCの別のポート/インターフェース5は使用されていない。
【0039】
2) USBタイプCソースに対する暗黙的なKVMアプリケーション:
【0040】
図2には、外部装置1B、例えばノートブックがコンピュータモニタ2に接続されるシナリオが示されている。外部装置1Bは、USBタイプCインターフェース5を介してコンピュータモニタ2に接続される。ディスプレイ装置2は、USBタイプCポートが、USBタイプC接続を介してアクティブなDP Altmode(代替モード)信号と一緒に接続されていることを検出すると、USBタイプCアップストリームポートに自動的に切り替える。このシナリオでは、他のポート/インターフェース4(上記の図1の説明を参照)は使用されていない。
【0041】
3) 最新のプラグ接続ソースに対する暗黙的なKVMアプリケーション:
【0042】
USBタイプCアップストリームが、現在アクティブであり(図3aにおけるインターフェース5上の装置1Bを参照)、第2の電気装置1Aが、USBタイプBアップストリームポートにプラグ接続され(plugged)たとき、ディスプレイ装置2は、図3aに示すように、装置1Aに接続されたUSBタイプBアップストリームインターフェース3に、及び任意で、装置1Aにさらに接続されたDP/HDMIインターフェース4に自動的に切り替える。
【0043】
一方、USBタイプBアップストリームが、任意で、図3aに示すように装置1Aにさらに接続されたDP/HDMIインターフェース4と一緒に、現在アクティブであり(図3bにおけるインターフェース3上の装置1Aを参照)、第2の電気装置1Bが、USBタイプCアップストリームポートにプラグ接続されたとき、ディスプレイ装置2は、図3bに示すように、任意で、USBタイプC接続を介するアクティブなDP Altmode(代替モード)信号と一緒に、装置1Bに接続されたUSBタイプCアップストリームインターフェース5に自動的に切り替える。
【0044】
以下の表1は、USBケーブル(出力)及び現在の入力接続の組み合わせの可能なシナリオを示す。
【0045】
例えば、HDMI/DP入力信号が現在アクティブであり、第2の電気装置1BがUSBタイプCポートにプラグ接続されたとき、ディスプレイ装置2は、USBタイプC入力信号に自動的に切り替え、データアップストリームに対してUSBタイプCインターフェースを選択する。
【0046】
一方、HDMI/DP入力信号がアクティブになった(新たにアクティブ化された)とき、データアップストリームは、利用可能な場合、USBタイプBポートに自動的に切り替える。そうでない場合、HDMI/DP入力信号に切り替えることはできない。
【0047】
【表1】
【0048】
4) 明示的なKVMワンタッチソリューション:
【0049】
ディスプレイ装置2が、例示的に、組み合わせられたUSBタイプBインターフェース3及びDP/HDMIインターフェース4の接続からUSBタイプCインターフェース5の接続に、又はその逆に切り替えた後、一例示的な実装におけるディスプレイ装置2は、最新のユーザの好む入力ソース、ここでは例えばDP/HDMIソースを記憶する。存続する2つの異なるアクティブなKVMソース(統合されたDP Altmode信号を有するUSBタイプCと、DP/HDMI信号を有するUSBタイプB)があると、ユーザは、「入力スワップ(Swap inputs)」ボタンを押すことにより、異なるシステム間で容易に切り替えることができる。ディスプレイ装置2は、次いで、入力信号ソース及びKVMアップストリームソースを自動的に切り替える。図4に示す本例において、接続された外部装置は、ノートブック(USBタイプC接続を介する)と、外部ハードドライブ(USBタイプB及びDP/HDMI接続を介する)である。
【0050】
「入力スワップ」機能:
【0051】
双方のポート、USBタイプBそれぞれ、DP/HDMI、及びUSBタイプCにおける外部装置が接続されると、ユーザは、例えば、上記ボタンを2秒間押すことにより、ディスプレイ信号の入力ポート及び/又はUSBアップストリームインターフェースを切り替えるための「入力スワップ」機能を迅速に実行することができる。
【0052】
表2は、異なるシナリオにおいて「入力スワップ」ボタンを押すときの現在の入力及び次に続く入力ソースを示す。
【0053】
【表2】
【0054】
「入力スワップ」機能は、例えば、少なくとも2つのUSBアップストリーム接続がアクティブ又は利用可能であるときのみ利用可能である。
【0055】
KVMシステムは、「入力スワップ」がトリガされたとき、前の入力ソースを覚えている(remembers)。したがって、システムは、2つの言及された入力ソース間でのみスワップする。
【0056】
5) ディスプレイ信号入力検出及び切り替えフローチャート:
【0057】
図5のフローチャートは、本例の可能な切り替えシナリオを示す。
【0058】
最初、KVMシステムが、USBケーブルがポートに接続されているかどうかをチェックする。USB接続が検出されない場合、システムはチェックを継続する。
【0059】
USBケーブルが接続されているとき、システムは、USB接続のタイプを検出する。
【0060】
USBタイプCケーブルのみが接続されている場合、システムは、フローチャート左側の分岐に示すように、「USBアップストリームポート=USB-C」を設定し、信号入力ソースを「USB-C」(DP Altmode)に切り替える。
【0061】
USBタイプBケーブルのみが接続されている場合、システムは、フローチャートの中央の分岐に示すように、アクティブなDP/HDMI信号入力が利用可能であるかどうかをチェックする。
【0062】
アクティブなDP/HDMI信号入力が利用可能である場合、システムは「USBアップストリームポート=USB-B」を設定し、信号入力ソースは「有効な信号」に切り替えられる。
【0063】
アクティブなDP/HDMI信号入力が利用可能でない場合、システムは、USBタイプCケーブルが接続されているかどうかを再度チェックする。
【0064】
USBタイプCケーブルが接続されている場合、システムは、「USBアップストリームポート=USB-C」を設定し、信号入力ソースを「USB-C」(DP Altmode)に切り替える。
【0065】
USBタイプCケーブルが接続されていない場合、システムは「USBアップストリームポート=USB-B」を設定する。
【0066】
USBタイプBケーブルが接続されており、さらにUSBタイプCケーブルがプラグ接続された場合、システムは、フローチャート右側の分岐に示すように、再度「USBアップストリームポート=USB-C」を設定し、信号入力ソースを「USB-C」(DP Altmode)に切り替える。
【0067】
USBタイプCケーブルが接続されており、さらにUSBタイプBケーブルがプラグ接続された場合、システムは、再度「USBアップストリームポート=USB-B」を設定し、信号入力ソースを「DP/HDMI」に切り替える。このシナリオは、フローチャートには示されていない。
【0068】
図面に関して説明された全ての実装、実施形態、及びシナリオは、例示的なものに過ぎない。
【符号の説明】
【0069】
1A、1B 外部装置
2 ディスプレイ装置
3 USBタイプB接続
4 DP/HDMI接続
5 USBタイプC接続
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-06-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ装置であって、
- 少なくとも1つのビデオ入力信号インターフェースであり、前記少なくとも1つのビデオ入力信号インターフェースを介して当該ディスプレイ装置に接続されたビデオ入力信号ソースからビデオ入力信号を受信する、少なくとも1つのビデオ入力信号インターフェースと、
- 出力信号を提供する少なくとも2つの出力信号インターフェースと、
を提供し、
当該ディスプレイ装置は、前記出力信号インターフェースのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の外部装置への接続を自動的に検出し、前記受信したビデオ入力信号に応じて、前記出力信号インターフェースのうちの1つ以上に対して前記出力信号を自動的に切り替えるように構成される、ディスプレイ装置。
【請求項2】
1つ以上の外部装置への接続が検出された前記出力信号インターフェースのうちの1つ以上に対して前記出力信号を自動的に切り替えるように構成される、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
外部装置が接続された第1の出力信号インターフェースから、第2の出力信号インターフェースにおける1つ以上の外部装置への接続が検出された後に前記第2の出力信号インターフェースに、前記出力信号を自動的に切り替えるように構成される、請求項1又は2に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記少なくとも2つの出力信号インターフェースは、異なるインターフェース、詳細には、USBタイプB規格に従う第1のインターフェースと、USBタイプC規格に従う第2のインターフェースとを含む、請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
当該ディスプレイ装置は、少なくとも2つの異なるタイプ又は規格のビデオ入力信号、詳細には、HDMI又はDisplayPort規格に従う第1のビデオ入力信号と、USBタイプC規格に従う第2のビデオ入力信号とを受信するように構成され、詳細には、第2のビデオ入力信号はDisplayPortオーバーUSBタイプCを含む、請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
当該ディスプレイ装置は、ビデオ入力信号の最後に使用されたタイプを記憶し、前記最後に使用されたタイプのビデオ入力信号に自動的に切り替え、詳細には、前記最後に使用されたタイプのビデオ入力信号の他に少なくとも1つの異なるタイプのビデオ入力信号がさらに同時に受信される場合に自動的に切り替えるように構成される、請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
当該ディスプレイ装置は、
- 少なくとも2つの異なるタイプ又は規格のビデオ入力信号間でスワップするため、及び/又は
- 前記受信したビデオ入力信号に応じて、及び/又は少なくとも2つの出力信号インターフェースにおける外部装置への接続の検出に応じて、前記少なくとも2つの出力信号インターフェース間で出力信号をスワップするための、
ユーザ制御スワップ機能、詳細には、押しボタン作動機能、詳細には、所定の時間、例えば2秒以上にわたる押しボタンの作動を提供するように構成される、請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
当該ディスプレイ装置はコンピュータモニタである、請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
ディスプレイ装置の出力信号インターフェースに対して前記ディスプレイ装置で受信されるビデオ入力信号を切り替える方法であって、
- 少なくとも1つのビデオ入力信号インターフェースを介して前記ディスプレイ装置に接続されたビデオ入力信号ソースからビデオ入力信号を受信するステップと、
- 出力信号を提供するステップと、
- 前記ディスプレイ装置の少なくとも2つの出力信号インターフェースのうちの少なくとも1つにおける1つ以上の外部装置への接続を自動的に検出するステップと、
- 前記受信したビデオ入力信号に応じて、前記出力信号インターフェースのうちの1つ以上に対して前記出力信号を自動的に切り替えるステップと、
を含む方法。
【請求項10】
1つ以上の外部装置への接続が検出された前記出力信号インターフェースのうちの1つ以上に対して前記出力信号を自動的に切り替えるステップ、をさらに含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
外部装置が接続された第1の出力信号インターフェースから、第2の出力信号インターフェースにおける1つ以上の外部装置への接続が検出された後に前記第2の出力信号インターフェースに、前記出力信号を自動的に切り替えるステップ、をさらに含む請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも2つの出力信号インターフェースは、異なるインターフェース、詳細には、USBタイプB規格に従う第1のインターフェースと、USBタイプC規格に従う第2のインターフェースとを含む、請求項9乃至11のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
少なくとも2つの異なるタイプ又は規格のビデオ入力信号、詳細には、HDMI又はDisplayPort規格に従う第1のビデオ入力信号と、USBタイプC規格に従う第2のビデオ入力信号とを受信するステップ、をさらに含み、詳細には、第2のビデオ入力信号はDisplayPortオーバーUSBタイプCを含む、請求項9乃至12のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
ビデオ入力信号の最後に使用されたタイプを記憶するステップと、前記最後に使用されたタイプのビデオ入力信号に自動的に切り替え、詳細には、前記最後に使用されたタイプのビデオ入力信号の他に少なくとも1つの異なるタイプのビデオ入力信号がさらに同時に受信される場合に自動的に切り替えるステップと、をさらに含む請求項9乃至13のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
- 少なくとも2つの異なるタイプ又は規格のビデオ入力信号間でスワップするため、及び/又は
- 前記受信したビデオ入力信号に応じて、及び/又は少なくとも2つの出力信号インターフェースにおける外部装置への接続の検出に応じて、前記少なくとも2つの出力信号インターフェース間で出力信号をスワップするための、
ユーザ制御スワップ機能、詳細には、押しボタン作動機能、詳細には、所定の時間、例えば2秒以上にわたる押しボタンの作動を提供するステップ、をさらに含む請求項9乃至14のうちいずれか1項に記載の方法。
【国際調査報告】