(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-04
(54)【発明の名称】水素化TiO2脱硝触媒及びその製造方法、用途
(51)【国際特許分類】
B01J 27/18 20060101AFI20221222BHJP
B01J 35/10 20060101ALI20221222BHJP
B01J 37/08 20060101ALI20221222BHJP
B01J 37/18 20060101ALI20221222BHJP
B01J 37/03 20060101ALI20221222BHJP
B01D 53/94 20060101ALI20221222BHJP
【FI】
B01J27/18 A
B01J35/10 301F
B01J37/08 ZAB
B01J37/18
B01J37/03 Z
B01D53/94 222
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525865
(86)(22)【出願日】2020-03-03
(85)【翻訳文提出日】2022-05-02
(86)【国際出願番号】 CN2020077524
(87)【国際公開番号】W WO2021088277
(87)【国際公開日】2021-05-14
(31)【優先権主張番号】201911066223.7
(32)【優先日】2019-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520335934
【氏名又は名称】国家能源投資集団有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA ENERGY INVESTMENT CORPORATION LIMITED
(71)【出願人】
【識別番号】520380978
【氏名又は名称】北京低▲タン▼清▲潔▼能源研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】王 宝冬
(72)【発明者】
【氏名】李 歌
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ 子然
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲紅▼妍
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 春林
(72)【発明者】
【氏名】周 佳▲麗▼
【テーマコード(参考)】
4D148
4G169
【Fターム(参考)】
4D148AA06
4D148AB02
4D148BA07X
4D148BA41X
4D148BA44X
4D148BA46X
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4D148BB17
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4D148EA04
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4G169AA08
4G169AA09
4G169AA11
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4G169BB05B
4G169BB10A
4G169BB10B
4G169BB10C
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4G169EC22Y
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4G169FB08
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4G169FB78
4G169FB80
4G169FC02
4G169FC04
4G169FC07
4G169FC08
(57)【要約】
本発明は、煙道ガス脱硝触媒の技術分野に関し、水素化TiO2脱硝触媒及びその製造方法、用途を開示している。前記水素化TiO2脱硝触媒は、結晶型がアナターゼ型で、酸素空孔及び表面ヒドロキシルを有し、TiO2、SO3及びP2O5を含有し、前記水素化TiO2脱硝触媒の総重量を基準として、TiO2の含有量は98~99.8重量%、SO3の含有量は0.2~1重量%、P2O5の含有量は0.1~0.2重量%である。前記水素化TiO2脱硝触媒は、300~400℃において脱硝活性が高く、N2選択性が85%以上まで高くなり、NH3-SCR脱硝には適用可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
結晶型がアナターゼ型であり、酸素空孔及び表面ヒドロキシルを有する水素化TiO
2脱硝触媒であって、前記水素化TiO
2脱硝触媒は、TiO
2、SO
3及びP
2O
5を含有し、前記水素化TiO
2脱硝触媒の総重量を基準として、TiO
2の含有量は98~99.8重量%、SO
3の含有量は0.2~1重量%、P
2O
5の含有量は0.1~0.2重量%である、ことを特徴とする水素化TiO
2脱硝触媒。
【請求項2】
前記水素化TiO
2脱硝触媒は、比表面積が100~150m
2/g、細孔容積が0.35~0.45cm
3/g、細孔径が15~20nmである、請求項1に記載の触媒。
【請求項3】
水素化TiO
2脱硝触媒の製造方法であって、
(1)チタン鉄鉱を酸と接触させて酸分解し、酸分解液を得た工程と、
(2)前記酸分解液を鉄粉と接触させてFe
3+をFe
2+に還元させ、接触生成物を濾過した工程と、
(3)工程(2)で得られた濾液を結晶化処理し、FeSO
4・7H
2O結晶及びチタン含有溶液を得た工程と、
(4)前記チタン含有溶液を加水分解し、メタチタン酸コロイドを得た工程と、
(5)前記メタチタン酸コロイドを焼成し、TiO
2粉末を得た工程と、
(6)前記TiO
2粉末の表面を水素化還元し、水素化TiO
2脱硝触媒を得た工程と、
を含む、ことを特徴とする水素化TiO
2脱硝触媒の製造方法。
【請求項4】
工程(1)において、
前記酸は濃硫酸であり、好ましくは、前記酸の濃度は8~20mol/Lであり、
好ましくは、前記酸分解の条件は、温度120~160℃、時間1~5hを含み、
好ましくは、前記チタン鉄鉱と前記酸の使用量の質量比は、10:(11~16)である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
工程(2)において、
前記接触の条件は、温度120~160℃、時間15~30minを含み、
好ましくは、前記チタン鉄鉱と前記鉄粉の使用量の質量比は、10:(0.2~2)である、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
工程(3)において、前記結晶化の条件は、温度0~6℃、時間48~72hを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
工程(4)において、前記加水分解の条件は、温度65~95℃、加水分解時間60~120minを含み、
好ましくは、工程(4)は、加水分解後のエージング処理をさらに含み、前記エージングの条件は、温度70~90℃、エージング時間6~12hを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
工程(5)において、前記焼成の条件は、焼成温度450~700℃、焼成時間2~8h、昇温速度5~10℃/minを含み、
好ましくは、工程(5)において、前記TiO
2粉末の結晶型はアナターゼ型である、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
工程(6)において、前記表面の水素化還元の条件は、常圧下、100%H
2雰囲気下、温度400~500℃の条件下で水素化を行うこと、及び水素ガス流量100~300ml/min、水素化時間2~12hを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項10】
請求項3乃至9の何れか一項に記載の方法によって製造された水素化TiO
2脱硝触媒。
【請求項11】
請求項1、2、10の何れか一項に記載の水素化TiO
2脱硝触媒のNH
3-SCR脱硝における用途。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、煙道ガス脱硝触媒の技術分野に関し、具体的に水素化TiO2脱硝触媒及びその製造方法、用途に関する。
【背景技術】
【0002】
石炭火力発電所はNOxの主要な排出源の一つであり、窒素酸化物(NOx)は主要な大気汚染物質の一つとして、NO、NO2、N2Oなどを含む。石炭火力発電所から排出されるNOxの主成分はNOであり、NOは拡散して大気に入ると酸化されてNO2となりやすく、そしてNO2は大気環境品質に影響する主要な要因の一つである。
【0003】
NOxの除去方法は主として湿式脱硝と乾式脱硝を含む。乾式脱硝技術は次の3種類を含む。種類1は選択性触媒還元法、選択性無触媒還元法、熱炭素還元法で、種類2は電子ビーム照射法とパルスコロナプラズマ法で、種類3は低温・常圧プラズマ分解法である。後者の2方法はまだ試験研究段階にある。選択性触媒還元法(Selective Catalytic Reduction,SCR)では、アンモニアは還元剤として用いられて温度約300~420℃の煙道ガスに噴射され、NOxはO2によって酸化されるのではなく、触媒の作用下でN2及びH2Oに選択的に還元される。NH3-SCRは、脱硝効率が90%以上まで達したので、諸多の脱硝技術のうち最も脱硝効率が高く且つ最も成熟した技術であり、国内外の発電所で主流な脱硝技術となっている。触媒はSCR脱硝技術の核心である。20世紀70年代以来、国外では、貴金属触媒、金属酸化物触媒、分子ふるい触媒、活性炭触媒の4種類の商業化触媒が開発された。
【0004】
現在、石炭火力発電所などの固定源から排出されるNOxを除去するのに広く用いられる触媒は、V2O5-WO3-TiO2触媒であり、その最適な活性温度範囲が350~450℃である。さらに、V2O5は主活性成分、WO3は活性助剤、TiO2は担体である。V2O5は猛毒且つ高価であるため、無バナジウムの環境友好型の新規な脱硝触媒の探しは、勢いからみて実行しなければならない。近年、国内外の学者たちは、活性成分として遷移金属(Mn、Cu、Fe、Ceなど)または貴金属(Pt、Pd、Auなど)を用いて一連の温度区間の異なる脱硝触媒を製造した。
【0005】
しかしながら、活性成分が添加されていない脱硝触媒への研究は今までも発見されなかった。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、SCR脱硝触媒が共に活性成分を必要とし、そのコストが高いという従来技術に存在する欠点や問題を克服して、脱硝活性の高い水素化TiO2脱硝触媒及びその製造方法、用途を提供することにある。
【0007】
上記した目的を実現するために、本発明の第1態様では、結晶型がアナターゼ型で、酸素空孔及び表面ヒドロキシルTi-OHを有する水素化TiO2脱硝触媒であって、前記水素化TiO2脱硝触媒は、TiO2、SO3及びP2O5を含有し、前記水素化TiO2脱硝触媒の総重量を基準として、TiO2の含有量は98~99.8重量%、SO3の含有量は0.2~1重量%、P2O5の含有量は0.1~0.2重量%である、水素化TiO2脱硝触媒が提案されている。
【0008】
本発明の第2態様では、水素化TiO2脱硝触媒の製造方法であって、
(1)チタン鉄鉱を酸と接触させて酸分解し、酸分解液を得た工程と、
(2)前記酸分解液を鉄粉と接触させてFe3+をFe2+に還元させ、接触生成物を濾過した工程と、
(3)工程(2)で得られた濾液を結晶化処理し、FeSO4・7H2O結晶及びチタン含有溶液を得た工程と、
(4)前記チタン含有溶液を加水分解し、メタチタン酸コロイドを得た工程と、
(5)前記メタチタン酸コロイドを焼成し、TiO2粉末を得た工程と、
(6)前記TiO2粉末の表面を水素化還元し、水素化TiO2脱硝触媒を得た工程と、
を含む、水素化TiO2脱硝触媒の製造方法が提案されている。
【0009】
本発明の第3態様では、上記した方法によって製造された水素化TiO2脱硝触媒が提案されている。
【0010】
本発明の第4態様では、上記したTiO2脱硝触媒のNH3-SCR脱硝における用途が提案されている。
【0011】
上記した技術案によれば、本発明は以下の有益な効果を奏することができる。
【0012】
(1)本発明に係る水素化TiO2脱硝触媒の製造方法は、原料としてチタン鉄鉱が用いられ、原料の利用率が高いため、鉱物資源化の目的を達成することができ、また、操作が簡単で、コストが低廉である。
【0013】
(2)本発明に係る製造方法は、硫酸法によって製造されたアナターゼ型TiO2に含まれる不純物を合理的に利用して水素化TiO2に酸性部位を提供し、TiO2結晶の欠陥を構築してその酸化還元性を合理的に調整・制御することができる。
【0014】
(3)本発明に係る水素化TiO2脱硝触媒は、煙道ガス脱硝に適用可能であり、水素化TiO2材料の大気汚染物質対策の分野における空白を埋めることができる。
【0015】
(4)本発明に係る水素化TiO2脱硝触媒は、活性成分が一切添加されていない脱硝触媒である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒の製造方法のプロセスフローを示す概略図である。
【
図2】本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒とTiO
2粉末との外観比較図である。
【
図3】本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒とTiO
2粉末とのX線回折比較図である。
【
図4】本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒の窒素吸脱着等温線比較図である。
【
図5】本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒とTiO
2粉末との
1H NMR比較図である。
【
図6】本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒とTiO
2粉末とのEPR比較図である。
【
図7】本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒のTEMを示す図である。
【
図8】本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒の脱硝活性を示す図である。
【
図9】本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒のN
2選択性を示す図である。
【符号の説明】
【0017】
図面記号の説明
1はTiO2粉末、2は水素化TiO2脱硝触媒である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本明細書に披露された範囲の端点及び任意の値は、該精確な範囲又は値に制限されるものでなく、これらの範囲又は値は、それらに近接する値を含むよう理解されるべきであろう。数値範囲については、各範囲の端点値の間、各範囲の端点値と独自の点値の間、及び独自の点値の間を互いに組み合わせて1つ又は複数の新しい数値範囲を得ることができ、これらの数値範囲は、本明細書で具体的に開示されるものと見なされるべきである。
【0019】
本発明の第1態様では、結晶型がアナターゼ型で、酸素空孔及び表面ヒドロキシルを有する水素化TiO2脱硝触媒であって、前記水素化TiO2脱硝触媒は、TiO2、SO3及びP2O5を含有し、前記水素化TiO2脱硝触媒の総重量を基準として、TiO2の含有量は98~99.8重量%、SO3の含有量は0.2~1重量%、P2O5の含有量は0.1~0.2重量%である、水素化TiO2脱硝触媒媒が提案されている。
【0020】
本発明によれば、前記表面ヒドロキシル基は、ヒドロキシル基がTiに連結されたもの、本発明ではTi-OHと表される。
【0021】
本発明によれば、好ましくは、前記水素化TiO2脱硝触媒の総重量を基準として、TiO2の含有量は98.5~99重量%、SO3の含有量は0.25~0.3重量%、P2O5の含有量は0.15~0.19重量%である。
【0022】
本発明によれば、前記水素化TiO2脱硝触媒は、比表面積が100~150m2/g、細孔容積が0.35~0.45cm3/g、細孔径が15~20nmである。
【0023】
本発明によれば、好ましくは、前記水素化TiO2脱硝触媒は、比表面積が110~130m2/g、細孔容積が0.38~0.40cm3/g、細孔径が16~18nmである。
【0024】
本発明によれば、前記水素化TiO2脱硝触媒は黒色で、形態がリボン状である。
【0025】
本発明の第2態様では、水素化TiO2脱硝触媒の製造方法であって、
(1)チタン鉄鉱を酸と接触させて酸分解し、酸分解液を得た工程と、
(2)前記酸分解液を鉄粉と接触させてFe3+をFe2+に還元させ、接触生成物を濾過した工程と、
(3)工程(2)で得られた濾液を結晶化処理し、FeSO4・7H2O結晶及びチタン含有溶液を得た工程と、
(4)前記チタン含有溶液を加水分解し、メタチタン酸コロイドを得た工程と、
(5)前記メタチタン酸コロイドを焼成し、TiO2粉末を得た工程と、
(6)前記TiO2粉末の表面を水素化還元し、水素化TiO2脱硝触媒を得た工程と、
を含む、水素化TiO2脱硝触媒の製造方法が提案されている。
【0026】
本発明によれば、工程(1)において、前記酸は濃硫酸であり、前記酸の濃度は好ましくは8~20mol/L、より好ましくは12~15mol/L、さらに好ましくは13.5mol/Lである。
【0027】
本発明によれば、工程(1)において、チタン鉄鉱は、四川省の攀枝花からのものであり、さらに、該チタン鉄鉱の主成分は、Al2O3、SiO2、TiO2、Fe2O3、FeO、K2O、CaO、MnO、MgO、及びその他の成分である。本発明においては、チタン鉄鉱と濃硫酸を質量比10:(11~16)で三口フラスコに投入して混合した後、温度120~160℃の条件下で1~5h酸分解して、酸分解液を得たが、好ましくは、前記チタン鉄鉱と前記酸の使用量の質量比が10:(11.76~15.68)である場合、酸分解の効果は一層良好となる。
【0028】
本発明によれば、工程(2)において、チタン液中のチタンと鉄とを分離させ、鉄イオンの存在によるTiO2製品の色純度への影響を回避するために、Fe3+を完全にFe2+に還元させ、即ち工程(1)における酸分解液に還元剤として鉄粉を投入することが必要であり、さらに、前記チタン鉄鉱と前記鉄粉の使用量の質量比は10:(0.2~2)、好ましくは10:(0.3~0.35)であり、前記接触の条件は、温度120~160℃、時間15~30minを含むが、好ましくは、温度120~140℃、時間20~25minの条件下で接触すると、一層良好な効果を奏することとなる。その後、加熱を停止し、常温まで冷却し、吸引濾過し、フィルター残留物を取り除き、TiOSO4とTi(SO4)2との混合物を主成分とする濾液を得た。
【0029】
ここで、反応関係は次の式(1)に示す通りである。
【0030】
2Fe3++Fe→3Fe2+...式(1)
【0031】
本発明によれば、工程(3)において、前記結晶化の条件は、温度0~6℃、時間48~72hを含むが、好ましくは、温度2~6℃、時間48~56hの条件下で結晶化処理を行うと、一層良好な効果を奏することとなる。本発明において、前記結晶化を冷蔵庫内で行うことができ、結晶化後に吸引濾過することで、FeSO4・7H2O結晶を得て密閉保存し、それと同時にTi(SO4)2を主成分とするチタン含有溶液も得た。
【0032】
本発明によれば、工程(4)において、前記Ti(SO4)2含有溶液を加水分解しており、ここで、前記加水分解の条件は、温度65~95℃、加水分解時間60~120minを含むが、好ましくは、前記加水分解の条件は、温度70~90℃、時間80~100minを含む。より好ましくは、工程(4)は、加水分解後のエージング処理をさらに含み、前記エージングの条件としては、温度70~90℃、エージング時間6~12hであると、一層良好な効果を奏することとなる。その次に、エージング後の溶液を吸引濾過により分離させ、水洗し、メタチタン酸コロイドを得た。
【0033】
本発明によれば、工程(5)において、前記焼成の条件は、焼成温度450~700℃、焼成時間2~8h、昇温速度5~10℃/minを含むが、好ましくは、温度500~600℃、昇温速度5~7℃/minの条件下で5~6h焼成すると、一層良好な効果を奏することとなる。本発明において、前記焼成はマッフル炉内に行われることができる。工程(5)において、前記TiO2粉末の結晶型はアナターゼ型である。
【0034】
好ましくは、前記TiO2粉末は、TiO2、SO3及びP2O5を含有し、前記TiO2粉末の総重量を基準として、TiO2の含有量は94~96重量%、SO3の含有量は5~7重量%、P2O5の含有量は0.1~0.2重量%である。本発明によれば、特に説明したいこととして、工程(5)において、前記TiO2粉末表面の水素化還元が行われ、水素化後、SO3の一部と水素ガスが反応したので、最終的に得られた水素化TiO2脱硝触媒において、SO3の百分率が減少し、TiO2の百分率が自ずと増加することとなる。
【0035】
本発明によれば、工程(6)において、前記表面の水素化還元の条件は、常圧下、100%H2雰囲気下、温度400~500℃の条件下で水素化を行うこと、及び水素ガス流量100~300ml/min、水素化時間2~12hを含む。好ましくは、温度420~460℃の条件下で2~4h水素化を行い、水素ガス流量100~150ml/minであると、一層良好な効果を奏することとなる。
【0036】
本発明の好適な一実施形態によれば、該方法は、次の工程を含む。
【0037】
(1)先ず、チタン鉄鉱と濃硫酸を三口フラスコに投入し、120~160℃で1h攪拌反応し、混合物を得た。
【0038】
(2)その次に、上記した混合物に鉄粉を投入し、15~30min反応させた。加熱を停止し、常温まで冷却し、吸引濾過して濾液を得た。
【0039】
(3)そして、濾液を0~6℃の冷蔵庫内に置いて2日間結晶化させ、吸引濾過し、FeSO4・7H2O結晶を得て密閉保存した。濾液はTiOSO4を主成分とするもので、溶液Aと記される。
【0040】
(4)その後に、溶液Aへの加水分解、エージング処理、吸引濾過による分離、水洗を行って、メタチタン酸コロイドを得た。
【0041】
(5)さらに、メタチタン酸コロイドを80~100℃で8h乾燥させ、最後にマッフル炉で焼成し、TiO2粉末を得た。
【0042】
(6)最後に、アナターゼ型TiO2粉末の表面を水素化還元し、水素化TiO2粉末を得た。
【0043】
本発明の第3態様では、上記した方法によって製造された水素化TiO2脱硝触媒が提案されている。
【0044】
本発明の第4態様では、上記した水素化TiO2脱硝触媒のNH3-SCR脱硝における用途が提案されている。
【0045】
本発明によれば、具体的には、かかる用途は、窒素酸化物を含有する工業排ガス、及びアンモニアガス、酸素ガス及び窒素ガスを含有する混合ガスを前記水素化TiO2脱硝触媒と接触させて脱硝反応を行うことを含む。
【0046】
本発明によれば、前記用途は、温度100~400℃の温度条件下で行われる。
【0047】
本発明によれば、前記窒素酸化物のNO計測の体積濃度は、100~1000ppmであり得る。
【0048】
本発明によれば、前記混合ガスの総体積を基準として、酸素ガスの使用量は3~5体積%、窒素ガスの使用量は95~97体積%であり得る。
【0049】
本発明によれば、アンモニアガスとNO計測の前記窒素酸化物とのモル比は(1~3):1である。
【0050】
本発明によれば、前記工業排ガスとアンモニアガスとの合計供給量の体積空間速度は、3000~150,000h-1である。
【0051】
以下、本発明について実施例を用いて詳しく説明する。
【0052】
以下の実施例及び比較例において、
(1)製造された水素化TiO2脱硝触媒の結晶構造の測定にはXRD分析により、ドイツのBruker社製のD8 ADVANCEが用いられ、測定走査速度が0.5°/min~5°/minであった。
【0053】
(2)製造された水素化TiO2脱硝触媒の細孔構造とメソポーラス細孔径の測定にはN2吸着法により、アメリカのMicromerics社製のASAP 2020物理吸着計が用いられ、吸着媒体がN2であった。
【0054】
(3)製造された水素化TiO2脱硝触媒の形態の測定にはTEMにより、日本のJEOL社製の型番JEM ARM 200Fの透過型電子顕微鏡が用いられた。
【0055】
実施例1
本実施例は本発明の方法により製造された水素化TiO2脱硝触媒について説明する。
【0056】
【0057】
(1)チタン鉄鉱(その化学成分分析結果(単位:wB%)を表1に示す)と濃硫酸(13.5mol/L)を質量比10:11.76で混合した後、120℃で5h反応させ、酸分解液を得た。
【0058】
【0059】
(2)その次に、上記した酸分解液に鉄粉を、チタン鉄鉱と鉄粉の質量比10:0.3の投入量で投入し、15min反応させた。加熱を停止し、常温まで冷却し、吸引濾過して濾液を得た。
【0060】
(3)そして、上記した濾液を0℃の冷蔵庫内に置いて72h結晶化させ、吸引濾過し、FeSO4・7H2O結晶を得て密閉保存し、それと同時にTi(SO4)2含有の濾液も得た。
【0061】
(4)その後に、該濾液を65℃で2h加水分解してから、70℃で12hエージングさせ、吸引濾過により分離させ、水洗し、メタチタン酸コロイドを得た。
【0062】
(5)さらに、メタチタン酸コロイドを80℃で8h乾燥させ、最後にマッフル炉内に10℃/minの昇温速度で450℃、8h焼成し、TiO2粉末を得た。
【0063】
(6)最後に、アナターゼ型TiO2粉末の表面を水素化還元し、常圧下、100%H2雰囲気下、管炉内に400℃で水素化を行い、12h保温後、室温まで降温した。
【0064】
その結果、結晶型がアナターゼ型で、酸素空孔及び表面ヒドロキシルを有する水素化TiO2脱硝触媒が得られた。さらに、前記水素化TiO2脱硝触媒の総重量を基準とした、TiO2の含有量、SO3の含有量、P2O5の含有量、及び該水素化TiO2脱硝触媒のパラメータは全て表2に示される。
【0065】
図2は、本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒とTiO
2粉末との外観比較図である。図中から明らかなように、TiO
2粉末は白い粉末であるのに対して、本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒は黒褐色の粉末である。
【0066】
図3は、本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒とTiO
2粉末とのX線回折比較図である。図中、1はTiO
2粉末の回折ピーク、2は本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒の回折ピークを示す。
図3から明らかなように、本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒の回折ピークは全てTiO
2粉末の回折ピークと一致し、不純物が現れておらず、この結果は文献で報告されたメソポーラスTiO
2のXRDスペクトルと一致しており、なお、水素化TiO
2脱硝触媒のXRD回折ピークは顕著に広くかつ低くなっており、このことは、水素化還元中に三価チタン及び酸素空孔が生成されたため、微結晶のサイズ及び構造に小さな変化が生じたと表明する。
【0067】
図4は、本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒の窒素吸脱着等温線比較図である。図中、2本の曲線のうち、1本が吸着曲線、もう1本が脱着曲線である。
図4から明らかなように、本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒はラングミュアIV型で、典型的なメソポーラス物質の吸着曲線に属し、即ち吸着分圧の上昇に伴って大きなヒステリシスループが現れることとなる。また、吸着等温線における吸着量急増点に対応する相対圧力p/p
0値は試料の細孔径の大きさを示し、
図3の細孔径分布図から明らかなように、本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒は、高度に秩序化されたメソポーラス構造、均一な細孔径分布、及び整然と配列した細孔経路を有する。
【0068】
図5は、本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒とTiO
2粉末との
1H NMR比較図である。図中から明らかなように、1はTiO
2粉末、2は本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒を示し、5~7ppmのところは表面吸着水、2ppmのところはTiO
2表面のH-O
3C官能基である。
図5から明らかなように、2で示す曲線は水素化後のものであり、水素化後、表面吸着水の含有量が著しく減少し、表面のH-O
3C官能基の含有量が著しく増加し、このことは、水素化による無秩序表面層中の水素の存在とは関係がある。
【0069】
図6は、本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒とTiO
2粉末とのEPR比較図である。320~325mTの信号ピークは酸素空孔(VO
*)Ti
3+の信号ピークであり、
図6から明らかなように、1はTiO
2粉末、2は本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒を示し、水素化後に(VO
*)Ti
3+の信号ピークが多く生成され、このことは、水素化により材料表面に酸素空孔が多く生成されたと表明し、脱硝反応の進行には一層有利である。
【0070】
図7は、本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒のTEMを示す図である。
図7から明らかなように、TiO
2結晶核のエッジではエッチングされたように薄い無秩序層が生成され、このことは、TiO
2の水素化が成功したとさらに表明した。
【0071】
図8は、本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒の脱硝活性を示す図である。
図8から明らかなように、300~400℃において水素化TiO
2の脱硝活性が90%より大きい。このことは、水素化TiO
2が中高温脱硝の分野に適用すると表明した。
【0072】
図9は、本発明に係る水素化TiO
2脱硝触媒のN
2選択性を示す図である。
図9から明らかなように、100~400℃においてN
2選択性が85%より大きい。このことは、脱硝触媒として水素化TiO
2が十分良好なN選択性を有すると表明した。
【0073】
実施例2
本実施例は本発明の方法により製造された水素化TiO2脱硝触媒について説明する。
【0074】
(1)チタン鉄鉱(その化学成分分析結果(単位:wB%)を表1に示す)と濃硫酸(13.5mol/L)を質量比10:15.68で混合した後、160℃で1h反応させ、酸分解液を得た。
【0075】
(2)その次に、上記した酸分解液に鉄粉を、チタン鉄鉱と鉄粉の質量比10:0.35の投入量で投入し、30min反応させた。加熱を停止し、常温まで冷却し、吸引濾過して濾液を得た。
【0076】
(3)そして、上記した濾液を6℃の冷蔵庫内に置いて48h結晶化させ、吸引濾過し、FeSO4・7H2O結晶を得て密閉保存し、それと同時にTi(SO4)2含有の濾液も得た。
【0077】
(4)その後に、該濾液を95℃で1h加水分解してから、90℃で6hエージングさせ、吸引濾過により分離させ、水洗し、メタチタン酸コロイドを得た。
【0078】
(5)さらに、メタチタン酸コロイドを80℃で8h乾燥させ、最後にマッフル炉内に5℃/minの昇温速度で700℃、2h焼成し、TiO2粉末を得た。
【0079】
(6)最後に、アナターゼ型TiO2粉末の表面を水素化還元し、常圧下、100%H2雰囲気下、管炉内に500℃で水素化を行い、2h保温後、室温まで降温した。
【0080】
その結果、結晶型がアナターゼ型で、酸素空孔及び表面ヒドロキシルを有する水素化TiO2脱硝触媒が得られた。さらに、前記水素化TiO2脱硝触媒の総重量を基準とした、TiO2の含有量、SO3の含有量、P2O5の含有量、及び該水素化TiO2脱硝触媒のパラメータは全て表2に示される。
【0081】
実施例3
本実施例は本発明の方法により製造された水素化TiO2脱硝触媒について説明する。
【0082】
(1)チタン鉄鉱(その化学成分分析結果(単位:wB%)を表1に示す)と濃硫酸(13.5mol/L)を質量比10:13で混合した後、140℃で3h反応させ、酸分解液を得た。
【0083】
(2)その次に、上記した酸分解液に鉄粉を、チタン鉄鉱と鉄粉の質量比10:0.32の投入量で投入し、20min反応させた。加熱を停止し、常温まで冷却し、吸引濾過して濾液を得た。
【0084】
(3)そして、上記した濾液を4℃の冷蔵庫内に置いて50h結晶化させ、吸引濾過し、FeSO4・7H2O結晶を得て密閉保存し、それと同時にTi(SO4)2含有の濾液も得た。
【0085】
(4)その後に、該濾液を80℃で10min加水分解してから、80℃で10hエージングさせ、吸引濾過により分離させ、水洗し、メタチタン酸コロイドを得た。
【0086】
(5)さらに、メタチタン酸コロイドを80℃で8h乾燥させ、最後にマッフル炉内に8℃/minの昇温速度で600℃、5h焼成し、TiO2粉末を得た。
【0087】
(6)最後に、アナターゼ型TiO2粉末の表面を水素化還元し、常圧下、100%H2雰囲気下、管炉内に450℃で水素化を行い、6h保温後、室温まで降温した。
【0088】
その結果、結晶型がアナターゼ型で、酸素空孔及び表面ヒドロキシルTi-OHを有する水素化TiO2脱硝触媒が得られた。さらに、前記水素化TiO2脱硝触媒の総重量を基準とした、TiO2の含有量、SO3の含有量、P2O5の含有量、及び該水素化TiO2脱硝触媒のパラメータは全て表2に示される。
【0089】
実施例4
本実施例は本発明の方法により製造された水素化TiO2脱硝触媒について説明する。
【0090】
工程(1)において、チタン鉄鉱と濃硫酸(13.5mol/L)を質量比10:11で混合した後、150℃で2h反応させた点、及び
工程(2)において、鉄粉をチタン鉄鉱と鉄粉の質量比10:0.2の投入量で投入し、20min反応させた点で相違する以外、実施例1と実質的に同様の方法で水素化TiO2脱硝触媒を製造した。
【0091】
その結果、結晶型がアナターゼ型で、酸素空孔及び表面ヒドロキシルTi-OHを有する水素化TiO2脱硝触媒が得られた。さらに、前記水素化TiO2脱硝触媒の総重量を基準とした、TiO2の含有量、SO3の含有量、P2O5の含有量、及び該水素化TiO2脱硝触媒のパラメータは全て表2に示される。
【0092】
実施例5
本実施例は本発明の方法により製造された水素化TiO2脱硝触媒について説明する。
【0093】
工程(1)において、チタン鉄鉱と濃硫酸(13.5mol/L)を質量比10:16で混合した後、120℃で4h反応させた点、及び
工程(2)において、鉄粉をチタン鉄鉱と鉄粉の質量比10:2の投入量で投入し、25min反応させた点で相違する以外、実施例1と実質的に同様の方法で水素化TiO2脱硝触媒を製造した。
【0094】
その結果、結晶型がアナターゼ型で、酸素空孔及び表面ヒドロキシルTi-OHを有する水素化TiO2脱硝触媒が得られた。さらに、前記水素化TiO2脱硝触媒の総重量を基準とした、TiO2の含有量、SO3の含有量、P2O5の含有量、及び該水素化TiO2脱硝触媒のパラメータは全て表2に示される。
【0095】
比較例1
市販のTiO2が用いられ、該触媒のパラメータが表2に示される。
【0096】
比較例2
工程(6)において、前記表面の水素化還元の条件は、常圧下、5%H2/95%N2雰囲気下、温度450℃の条件下で水素化を行うこと、及び水素ガス流量100ml/min、水素化時間10hを含む点で相違する以外、実施例2と実質的に同様の方法で水素化TiO2脱硝触媒を製造した。
【0097】
その結果、触媒が得られ、該触媒のパラメータが表2に示される。
【0098】
比較例3
工程(6)において、前記表面の水素化還元の条件は、常圧下、100%H2雰囲気下、温度300℃の条件下で水素化を行うこと、及び水素ガス流量50ml/min、水素化時間15hを含む点で相違する以外、実施例2と実質的に同様の方法で水素化TiO2脱硝触媒を製造した。
【0099】
その結果、触媒が得られ、該触媒のパラメータが表2に示される。
【0100】
【0101】
表2の結果から明らかなように、比較例1では不純物のないTiO2が利用された水素化が行われ、比較例2では低濃度の水素ガスが利用された水素化が行われ、比較例3では水素化時間及び水素化温度が共に本発明に限定された範囲内にない条件下で水素化が行われ、その結果、本発明に係る水素化TiO2脱硝触媒が利用された実施例1~5によれば、高比表面積が得られ、しかも、TiO2の含有量、SO3の含有量、及びP2O5の含有量が共に本発明に限定された範囲内にある。
【0102】
用途例
実施例1~5及び比較例1~3で製造された触媒をNH3-SCR脱硝に適用し、具体的には、窒素酸化物を含有する工業排ガス、及びアンモニアガス、酸素ガス、窒素ガスを含有する混合ガスを、温度100℃、200℃、250℃、300℃、350℃のそれぞれで本発明の実施例1~5及び比較例1~3で製造された低温脱硝触媒のそれぞれと接触させて脱硝反応を行う。前記工業排ガスにおける窒素酸化物のNO計測の体積濃度は500ppmで、前記混合物における酸素ガスの含有量は4体積%で、アンモニアガスと前記工業排ガスにおけるNO計測の窒素酸化物とのモル比は2:1で、前記工業排ガスとアンモニアガス雰囲気との合計供給量の体積空間速度は、100,000h-1である。その結果は表3及び表4に示される。
【0103】
【0104】
【0105】
表3及び表4の結果から明らかなように、本発明の実施例1~5で製造された水素化TiO2脱硝触媒がNH3-SCR脱硝に用いられた場合、該触媒によれば、300~400℃においてガス中のNOxの濃度が90%除去され、副生成物N2Oが発生せず、N2選択性が85%以上まで高くなった。一方、比較例1~3で製造された触媒がNH3-SCR脱硝に用いられた場合、該触媒によると、300~400℃においてガス中のNOxの濃度が60~75%しか除去されず、N2選択性が実施例1~5よりやや劣っていた。
【0106】
以上、本発明の好適な実施形態について詳しく説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明の技術案に対して、本発明の技術的構想の範囲内で、各技術特徴を任意の他の適宜方式で組み合わせるなどのような、様々な簡単な変更を行うことができ、これらの簡単な変更及び組合せは同様に、本発明に開示された内容と見なされるべきであり、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【国際調査報告】