(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-05
(54)【発明の名称】固体原材料を補充及び移送するためのユニット
(51)【国際特許分類】
B65G 65/30 20060101AFI20221223BHJP
【FI】
B65G65/30 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525787
(86)(22)【出願日】2020-10-16
(85)【翻訳文提出日】2022-07-01
(86)【国際出願番号】 EP2020079151
(87)【国際公開番号】W WO2021083688
(87)【国際公開日】2021-05-06
(32)【優先日】2019-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390008981
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ コーティングス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】BASF Coatings GmbH
【住所又は居所原語表記】Glasuritstrasse 1, D-48165 Muenster,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100100354
【氏名又は名称】江藤 聡明
(74)【代理人】
【識別番号】100167106
【氏名又は名称】倉脇 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100194135
【氏名又は名称】山口 修
(74)【代理人】
【識別番号】100206069
【氏名又は名称】稲垣 謙司
(74)【代理人】
【識別番号】100185915
【氏名又は名称】長山 弘典
(72)【発明者】
【氏名】ベルク,ラルフ
(72)【発明者】
【氏名】イェゲ,フランク
(72)【発明者】
【氏名】フォイル,ジェレミー
(72)【発明者】
【氏名】ヒューザー,ベルンハルト
【テーマコード(参考)】
3F075
【Fターム(参考)】
3F075AA08
3F075BA01
3F075BA10
3F075BB01
3F075CA06
3F075CA09
3F075CC07
3F075CD10
3F075DA04
(57)【要約】
本発明は、固体原材料を補充及び移送するためのユニット、及びこのユニットを使用して、固体原材料を当初容器内に補充し処理ミキサー内へ移送するための方法に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体原材料を補充及び移送するためのユニットであって、
(1)補充ユニットであって、固体原材料を当初容器から標準化された荷積みユニット(sL)へ補充するための補充ユニットを備え、
前記補充ユニットは、以下の構成要素即ち
(1.1)ロボットユニットであって、手段(M1.1)を備えるロボットを備え、前記手段(M1.1)は、固体原材料を含有する当初容器を捕捉し及び前記捕捉した当初容器を移動させるロボットユニットと、
(1.2)容器であって、
- 固体原材料を前記容器内に収容するための第1の上部の開口部(oO1.2)と、
- 固体原材料を前記容器から排出するための第2の下部の開口部(uO1.2)と、
- 前記容器内に配置され、固体原材料を含有する当初容器を切り開くための切断手段(S1.2)と、を備える容器と、を備え、
前記ロボットを捕捉し及び移動させる手段(M1.1)は、覆い手段(A1.1)を備え、前記覆い手段(A1.1)、前記上部の開口部(oO1.2)及び前記切断手段(S1.2)は、前記手段(A1.1)によって捕捉された前記当初容器が切断手段によって寸断され、含有された前記原材料が前記容器(1.2)内に落下する位置において、前記覆い手段(A1.1)が上部の開口部(oO1.2)にぴったり合って横たわり及びこれを閉じるように組み立てられ、
(2)標準化された荷積みユニットを備え、各荷積みユニットは、
- 固体原材料を収容するための第1の開口部(eO2)、
- 前記開口部(eO2)用の第1の反転可能な閉鎖手段(eV2)、
- 固体原材料を排出するための第2の開口部(zO2)、
- 前記開口部(zO2)用の第2の反転可能な閉鎖手段(zV2)又は
- 固体原材料を収容し及び排出するための開口部(ezO2)及び
- 前記開口部(ezO2)用の反転可能な閉鎖手段(ezV2)を備え、
前記補充ユニット(1)の前記容器(1.2)及び前記標準化された荷積みユニット(2)は、それらが前記開口部(uO1.2)と前記開口部(eO2)又は前記開口部(ezO2)との接続部(V)を介して互いに反転可能に接続され得るように組み立てられ、前記接続した状態において、固体原材料は、前記容器(1.2)から前記標準化された荷積みユニット(2)へ移送可能であり、
(3)移送ユニットであって、固体原材料を標準化された荷積みユニット(2)から処理ミキサー内へ移送する移送ユニットを備え、移送ユニットは、以下の構成要素即ち
(3.1)手段であって、標準化された荷積みユニット(2)をドッキングするため及び標準化された荷積みユニット(2)内に存在する規定量の固体原材料を、前記荷積みユニット(2)の前記開口部(zO2)を介して又は前記開口部(ezO2)を介して引き出すための手段(3.1)と、
(3.2)手段であって、(3.1)による規定量を処理ミキサーへ移送するための手段(3.2)と、を備え、
前記手段(3.2)は、活性気体流がそれを介して実現可能な装置に関連しており、前記装置は、(3.1)による前記規定量の移送の方向と並んでいるユニット。
【請求項2】
前記手段(M1.1)は、自動的に駆動可能な少なくとも1つの捕捉モーターシステムを備える、少なくとも1つの直進及び回転運動可能なアームとして構成されている、請求項1に記載のユニット。
【請求項3】
前記切断手段(S1.2)は、固定され、前記開口部(oO1.2)の方向に向き、及び前記開口部(O1.2)を通って案内された当初容器が上方から前記切断手段上に置かれ及び切り開かれるように、位置決めされている、請求項1又は2に記載のユニット。
【請求項4】
前記補充ユニット(1)は、さらに空になった当初容器を処分するために役立つ処分ユニット(1b)に関連している、請求項1から3の何れかに記載のユニット。
【請求項5】
前記荷積みユニット(2)は、固体原材料を収容し及び排出するための開口部(ezO2)と、前記開口部(ezO2)のための反転可能な閉鎖手段(ezV2)とを備える、請求項1から4の何れかに記載のユニット。
【請求項6】
前記接続部(補充ユニット(1)-荷積みユニット(2))と、前記荷積みユニット(2)の前記開口部(zO2)又は(ezO2)を介する前記手段(3.1)の前記引き出し機構とは二重フラップ式調剤機構として構成されている、請求項1から5の何れかに記載のユニット。
【請求項7】
前記手段(3.2)は、垂直な又は大部分が垂直に配置された縦樋として構成されている、請求項1から6の何れかに記載のユニット。
【請求項8】
前記手段(3.2)は、水平な又は殆ど大部分が水平な振動シュート(搬送シュート)として構成されている、請求項1から6の何れかに記載のユニット。
【請求項9】
請求項1から8の何れかに記載のユニットを使用して、固体原材料を当初容器に補充して処理ミキサーへ移送する方法であって、
(A)固体原材料を当初容器から標準化された荷積みユニット内に補充するステップであって、
(A1)固体原材料を含有する当初容器を供給するステップと、
(A2)前記ロボットユニット(1.1)によって前記当初容器を捕捉し、前記捕捉した当初容器を前記容器(1.2)内へ移送するステップと、
(A3)前記当初容器を前記切断手段(S1.2)上に置くことによって切り開き、前記固体原材料を前記容器(1.2)内に充填するステップと、
(A4)互いに接続され及び開口した前記開口部(uO1.2)及び(eO2)又は互いに接続され及び開口した開口部(uO1.2)及び(ezO2)によって、(A3)による前記固体原材料を前記荷積みユニット(2)内へ移送するステップと、を備える補充するステップと、
(B)(A)による前記固体原材料を、前記荷積みユニット(2)から処理ミキサー内へ移送するステップであって、
(B1)移送ユニット(3)を、前記荷積みユニット(2)の前記開口部(zO2)又は前記開口部(ezO2)を介して前記標準化された荷積みユニット(2)に接続するステップと、
(B2)規定量の固体原材料を前記荷積みユニット(2)から自動的に引き出すステップと、
(B3)(B2)に従って前記固体原材料を処理ミキサー内へ移送し、前記移送中に前記移送の前記方向に並んだ気体流が実現されるステップと、を備える移送するステップと、を備える方法。
【請求項10】
前記気体流の前記体積流量は、調剤された前記固体原材料の体積流量よりも多い、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記気体流の前記体積流量は、調剤された前記固体原材料の体積流量の1.5倍よりも多い、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
請求項5に記載されたユニットが使用され、前記荷積みユニット(2)は、(B)移送するステップに先立って好ましくは180°反転される、請求項9から11の何れかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体原材料を補充及び移送するためのユニットに関し、ユニットは、固体原材料を当初容器から標準化された荷積みユニット内に補充するための補充ユニットと、固体原材料を標準化された荷積みユニットから処理ミキサー内へ移送するための移送ユニットと、を備える。本発明は、さらに固体原材料を補充及び移送するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
より複雑な又はあまり複雑でない多成分体系である調合物及びそれらの生産物は、工業の種々様々の異なる部門の中心構成要素である。実例は、塗装業、食品業及び医療業を含む。対応する調合物は、液体(流体)と固体物質(原材料)とを物理的に混合することによって生産される。一般的に言えば、生産物に必要な固体(例えば塗装業における染料及び充填材)は、上流のステップにおいて液体形態(ペースト、ミルベース)に変換され、次に実際の生産プロセスにおいてこれらの中間物の形態で使用される。
【0003】
工業生産において存在する広範囲の生産すべき生産物、換言すれば調合物では、使用すべき原材料もしばしばかなり複雑である。この結果、多くの生産物は、不揃いにのみ、相対的に少量で、しかも反物として生産することができ、その結果原材料も大部分が反物として使用される。
【0004】
その場合固体原材料は、通常当初容器、換言すれば原材料が供給されている包装容器から直ちに生産施設内に導入される。原材料は、通常これらの袋内で大量の材料の形態(粉形態)で存在する。当初容器は手で切り開かれ、その内部の大量の材料は、次に例えば開いた袋積み重ね、ホッパー又は同様の移送器内にあけることによって、生産施設内に導入される。
【0005】
次に移送器は、例えば対応する配管系によって通常処理ミキサーに直接接続されている。処理ミキサーにおいて、固体原材料は次に、さらなる固体原材料、特に流体原材料のようなさらなる原材料と接触させられる。
【0006】
しかしながら、記載された手続きには様々な欠点がある。
【0007】
例えば、生産施設内に固体原材料を通常手で導入する間、作業領域の重要でかつ制御困難なほこり払いひいては汚染の他に、職員が潜在的に健康上有害な作用を受けることも避けられない。
【0008】
さらに、この手による充填作業中に、当初容器の寸法及び/又は重量を考慮することが明らかに必要である。生産すべき調合物の調合法に応じて、口があいた当初容器は、あり得るさらなる使用まで貯蔵する必要があり、また貯蔵のためにシールして専用の中間貯蔵所へ輸送する必要があり、これは高価でかつ不便な手続きである。
【0009】
さらに注目すべきは、安全考慮の理由から、固体原材料を含む原材料の中央の貯蔵所は、供給された原材料ユニット(例えば規定数の当初容器、例えばバックを運ぶパレットであり、バックは、例えばラップ用フィルムによってその上一緒に包装されている)を開くのを許可されるために、ある一定の規定を満たすことが要求される。このことは、中央貯蔵所におけるそのような条件の取得が高価でかつ不都合になるのを回避するために、この種の原材料ユニットが、まず貯蔵所から引き出され、特定数の当初容器を開き及び引き出すために専用サイト(通常は生産サイト)へ移送する必要があり、その時残っている当初容器は、再び一緒に包装されて中央の貯蔵所へ戻すために移送する必要がある、ことを意味する場合がある。これに関連した管理上及び物流上の費用及び複雑さは多大である。
【0010】
特に固体原材料が、移送器から対応する配管系を介して処理ミキサー内へ移送されるという事実は、処理ミキサー内の雰囲気もまた、固体原材料用の分配ゾーン内へ、さらになお原材料の貯蔵ゾーン内へ比例して移送されることを意味する。調合物の生産ゾーンにおいて引火性液体原材料もしばしば使用され、これらの原材料のある一定の蒸気圧が理由となって処理ミキサー内に可燃性雰囲気が起こることがあるので、補充作業では、固体原材料を導入するゾーン内に引火性蒸気が移送される危険を隠す。仮に、調合物を生産するための多くの又は大部分の固体原材料が、基本的に可燃性でないので同様に可燃性のほこりを生成できなくても、可燃性のほこりを生成し得る原材料を時々分配することは、統計的に避けられない。従って、これは、全体として純粋に統計的な基準によれば、可燃性の合成混合物(蒸気及びほこり)が生じる分配ゾーンに危険が存在することを意味する。合成混合物に起因する発火源を回避する必要性は、評価し及び実行するのが難しいことが知られている。さらに、爆発限界はずれることがある(換言すれば、合成混合物は、個々の成分が爆発限界に達していなくても爆発性となることがある)。
【課題及び技術的解決】
【0011】
従って、固体原材料を補充及び移送するためのユニットを提供することは利点ひいては本発明で取り組む問題であり、ユニットにより対応する補充及び移送を、制御困難なほこり払い及び対応する職員が健康上有害な作用を受けることなく行うことが可能になり、ユニットによりまた、爆発の危険がある領域にずれがあり得ないことが保証される。さらに、補充及び移送は、固体原材料用の、口があいた当初容器及び対応する中間の貯蔵所を生じることなく、可能であることが必要である。さらに、特定数の当初容器を備える供給された原材料ユニットに、単に口をあけ、及び引き続いてそれらを再び貯蔵所へ戻す必要性のないことが有利である。
【0012】
固体原材料を補充及び移送するためのユニットが見い出され、ユニットは、
(1)補充ユニットであって、固体原材料を当初容器から標準化された荷積みユニット(sL)へ補充するための補充ユニットを備え、補充ユニットは、以下の構成要素即ち
(1.1)ロボットユニットであって、手段(M1.1)を備えるロボットを備え、手段(M1.1)は、固体原材料を含有する当初容器を捕捉し及び捕捉した当初容器を移動させるロボットユニットと、
(1.2)容器であって、
- 固体原材料を容器内に収容するための第1の上部の開口部(oO1.2)と、
- 固体原材料を容器から排出するための第2の下部の開口部(uO1.2)と、
- 容器内に配置され、固体原材料を含有する当初容器を切り開くための切断手段(S1.2)と、を備える容器と、を備え、
ロボットを捕捉し及び移動させる手段(M1.1)は覆い手段(A1.1)を備え、覆い手段(A1.1)、上部の開口部(oO1.2)及び切断手段(S1.2)は、手段(A1.1)によって捕捉された当初容器が切断手段によって寸断され、含有された原材料が容器(1.2)内に落下する位置において、覆い手段(A1.1)が上部の開口部(oO1.2)にぴったり合って横たわり及びこれを閉じるように、組み立てられ、
(2)標準化された荷積みユニットを備え、各荷積みユニットは、
- 固体原材料を収容するための第1の開口部(eO2)、
- 開口部(eO2)用の第1の反転可能な閉鎖手段(eV2)、
- 固体原材料を排出するための第2の開口部(zO2)、
- 開口部(zO2)用の第2の反転可能な閉鎖手段(zV2)又は
- 固体原材料を収容し及び排出するための開口部(ezO2)及び
- 開口部(ezO2)用の反転可能な閉鎖手段(ezV2)を備え、
補充ユニット(1)の容器(1.2)及び標準化された荷積みユニット(2)は、それらが開口部(uO1.2)と開口部(eO2)又は開口部(ezO2)との接続部(V)を介して互いに反転可能に接続され得るように組み立てられ、接続した状態において、固体原材料は、容器(1.2)から標準化された荷積みユニット(2)へ移送可能であり、
(3)移送ユニットであって、固体原材料を標準化された荷積みユニット(2)から処理ミキサー内へ移送する移送ユニットを備え、移送ユニットは、以下の構成要素即ち
(3.1)手段であって、標準化された荷積みユニット(2)をドッキングするため及び標準化された荷積みユニット(2)内に存在する規定量の固体原材料を、荷積みユニット(2)の開口部(zO2)を介して又は開口部(ezO2)を介して引き出すための手段(3.1)と、
(3.2)手段であって、(3.1)による規定量を処理ミキサーへ移送するための手段(3.2)と、を備え、
前記手段(3.2)は、活性気体流がそれを介して実現可能な装置に関連しており、前記装置は、(3.1)による規定量の移送の方向と並んでいる。
【0013】
さらに同様に見つけたのは、固体原材料を補充及び移送するために発明によるユニットを使用する、補充及び移送方法である。
【発明の詳細な説明】
【0014】
発明によるユニットは、複数の手段及びサブユニットを備え、実例は(サブ)ユニット(1)及び(3)である。発明によれば、「手段」又は「ユニット」又は「サブユニット」という用語は、それぞれの手段又はユニット又はサブユニットの範囲を定める得る特性及び個々の機能について記載する。例えば、2つのユニット/手段にとって、空間的に又は物理的に互いにはっきり分離されること、並びに/或いは1つの手段又は1つのユニットにとって、それ自体で1つの空間的に及び/又は物理的に個別化された領域を構成することは、必要ではない。
【0015】
固体原材料を補充及び移送するためのユニットの発明は、始めに固体原材料を当初容器から標準化された荷積みユニット内に補充するために(1)補充ユニットを備える。
【0016】
例えば「固体原材料」に関連する「固体」という用語は、本発明の文脈において通常慣習的な意味で理解されることになっている。好ましくは従って、「固体」という用語は、標準的な条件(標準的な温度及び標準的な圧力)のもとでは、問題の物質が例えば固体を集めた状態、換言すれば、例えば結晶アモルファス又は多結晶の状態にあること、又はそのような状態の混合であることを意味する。
【0017】
既に以上に示したように、固体原材料の当初容器は、原材料が内部に供給された包装容器品目である。より詳しくは、包装容器品目は袋であり、実例はプラスチック及び/又は紙の包装容器品目である。これらの当初容器は、通常より大きな原材料ユニットの形態で供給され、原材料ユニットは、規定数の当初容器(例えば、特定数の当初容器を運ぶパレットの形態)を備える。次に、これらのより大きな原材料ユニットはまた、各場合に、例えばラップ用フィルムのような個々の当初容器のための合体した包装容器の形態も有する。
【0018】
補充ユニット(1)において、固体原材料は、当初容器から標準化された荷積みユニット(2)内へ移送される。この荷積みユニット(2)のさらなる詳細は後で以下に見い出される。
【0019】
補充ユニット(1)は、まずロボットユニット(1.1)(即ち、ある一定の機械的な動きを自動的に実行可能なユニット)を備える。ロボットユニット(1.1)は、固体原材料を含有する当初容器を捕捉する他にそのような捕捉された原材料を移動させるための手段(M1.1)を備える。そのような手段は、公知のように、例えば少なくとも1つの直進及び回転運動可能なアームとして構成され、アームは、自動的に駆動可能な少なくとも1つの捕捉モーターシステムを備え、実例は機械的な把持機構又は真空把持部である。実例は、大量の材料が充填された袋の捕捉に関連して適正であることを証明しており(その理由は、実例によれば容器を破壊しない態様で捕捉が起こることが可能になるから)、実例は従って好ましい。もちろん、ロボットユニット(1.1)又は手段(M1.1)はまた、記述した種類の捕捉モーターシステム、及び/又は2つの異なる捕捉モーターシステムの切替え/スイッチ動作を可能にするスイッチ機構の両方を有することもできる。本発明の文脈ではこれも好ましい変形例である。
【0020】
ロボットユニットの手段(M1.1)は覆い手段(A1.1)を備える。従って、この種類の覆い手段は、明らかに開口部を覆うために組み立てられる。手段は例えばプレートを備え、プレートは、そのような場合に対応する平坦な開口部を覆うことができる。
【0021】
固体原材料を含む捕捉された当初容器は、手段(M1.1)を介して容器(1.2)内へ移送することができる。容器(1.2)は、上部の第1の開口部(oO1.2)の他に下部の第2の開口部(uO1.2)も備える。結局容器は、後で以下に記載する原材料(大量の材料のような)のための、標準化された荷積みユニット(2)へのほこりがない移送部としてそれなりに役立つ。この場合、上部の開口部は固体原材料を収容することを意図し、下部の開口部はこれらの固体原材料を再び排出することを意図している。これらの目的のために、容器は、仮に上述した特性及び機能が保たれれば、あらゆる所望の形状を有することができる。しかしながら、好ましくは、容器はホッパー形状に構成され、ホッパー形状において上部の開口部は下部の開口部よりも大きく、その結果容器は下方にテーパーしている。補充作業は、経験に従ってこのように最良に実現することができる。
【0022】
容器(1.2)はさらに切断手段(S1.2)を備え、切断手段(S1.2)は、容器内に配置されて、固体原材料を含有する当初容器を切り開くために組み立てられる。従って、問題の手段は好ましくはブレードであり、このブレードを介して上述した袋を切り開くことができる。
【0023】
覆い手段(A1.1)、上部の開口部(oO1.2)及び切断手段(S1.2)は、手段(A1.1)で捕捉された当初容器が切断手段によって寸断される位置において、覆い手段(A1.1)が、上部の開口部(oO1.2)にぴったり合って横たわり及びこれを閉じるように、組み立てられることが重要である。当業者であれば、互いに対して対応する幾何学的及び構造特定的な変量及び配列を適応させることができる。以上のことから、どのような場合でも、手段(M1.1)は、記載した位置へ達するために、捕捉された当初容器がまず上部の開口部(oO1.2)に接近し、次に開口部(o1.2)を通って容器(1.2)内に導入されるように、移動する必要があるという結果になる。切断手段が当初容器を切り開き、従って含有された固体原材料が容器(1.2)内に落下する切断位置において、覆い手段は、上部の開口部(oO1.2)にぴったり合って横たわり及びそれを閉じる。従って好ましくは、覆い手段は、手段(M1.1)の捕捉モーターシステムのすぐ近くに配置され、又は上記モーターシステムの一部である。原則として、切断手段(S1.2)が移動可能に組み立てられ、記述した覆い手段のぴったり合う位置決めにおいて、能動的に駆動され自動的に当初容器内へ入って当初容器を切り開くことは思い付く。しかしながら、開口部(oO1.2)の方向に向いて固定された切断手段による、機械的により簡単でかつ動きが滑らかな解決法が好ましい。その場合の手段は、開口部を通って案内された当初容器が、上方から切断手段上に置かれ及び切り開かれるように位置決めされている。容器の有効な切り開きが実現される(換言すれば、容器は、原材料が大量の材料として容器(1.2)内に落下するまで切り開かれる)位置において、記述したぴったり合う覆い作業が同様に実現される。これにより、この種の当初容器において実際のほこりを非常に集約する開き作業及び空にする作業を、ほこりが全くない又はほこりが少なくとも非常に低レベルで存在する状態で実施することが保証される。
【0024】
記載した理由によって、もしも補充作業中に固体原材料のほこり払いが回避され又は少なくとも大幅に減少すれば、補充ユニットは、吸引引き出しユニット(1.3)を備え、発生するどのような残存ほこりも、吸引引き出しユニット(1.3)を介して吸引することができる。ここに記述できるあり得る手段は、渦電流フード、環状の吸引引き出しシステム又は多点吸引引き出しシステムのような手段である。
【0025】
空になった当初容器の適切でかつ有効な処分のために、補充ユニット(1)に関連する処分ユニット(1b)もあり得る。その場合に、以前のように捕捉されかつ空になった当初容器は、ロボットユニットによって手段(M1.1)を介してユニット(1b)の方向に移動され、次に解放されることができる(その理由は、もちろん、捕捉モーターシステムが反転可能に構成されているためである)。処分ユニットは、結局どのような所望の構成にもすることができ、結局適切な処分を保証する。好ましくは、存在する集めた容器に加えて、空になった容器を収容するために、容器を小型化するための手段(例えば空の袋突き固め機)と、容器又は小型化された容器を搬送するための手段(例えば、ねじ搬送機、搬送ベルト)とが存在することができる。
【0026】
発明によるユニットは、さらに標準化された荷積みユニット(2)を備える。
【0027】
非常に一般的な意味における荷積みユニット(L)は、確立した定義によれば、箱、ドラム、容器及びあらゆるさらに思い付く及び利用可能な入れ物のような、品物を収納するための包装容器品目を意味すると理解される。標準化された荷積みユニット(2)は特定の荷積みユニットであり、特定の荷積みユニットは、それらの機能と一致して構成されかつ標準化されており、即ち一様にされている。
【0028】
荷積みユニットの機能の1つは、固体原材料をユニット(1)からユニット(3)内へ移送することである。結果的に必要な原材料の収容作業及び必要な排出作業のために、荷積みユニット(2)は、2つの開口部(eO2)及び(zO2)の何れか、又はさもないと1つの開口部(ezO2)を備えている。従って、1つの開口部(ezO2)の場合には、原材料の実際の移送には通常荷積みユニット(2)を反転させること、より詳しくは荷積みユニット(2)を180°反転させることが要求され、この反転は、時間的には収容作業と排出作業との間に生じる必要がある。理由は、もちろんプラントの構造は、全体として排出中に原材料がそこから排出されるユニットが、収容するユニットの上方に位置決めされるのが好ましいからである。従って、荷積みユニット(2)は、原材料の収容時はユニット(1)の下方に、原材料の排出時はユニット(1)の上方に位置決めされる。
【0029】
荷積みユニット(2)が、固体原材料を収容するために第1の開口部(eO2)又は開口部(ezO2)を有し、両開口部は、固体原材料を荷積みユニット(2)内へ移送するために、接続部(V)によって容器(1.2)の開口部(uO1.2)に接続できると仮定すれば、標準化は少なくともこの反転可能な接続部まで延びる必要があることは本質的に事実である。
【0030】
同様に、後で以下に記載する移送ユニット(3)が手段(3.1)を備え、手段(3.1)は、標準化された荷積みユニット(2)をドッキングし及び標準化された荷積みユニット(2)から開口部(zO2)又は開口部(ezO2)を介して規定量の固体原材料を引き出すると仮定すれば、標準化は、少なくとも、手段(3.1)に対応する荷積みユニット(2)のドッキング及び引き出し手段まで同様に延びる必要があることは事実である。
【0031】
荷積みユニット(2)の標準化は、もちろん他のやり方でも可能である。例えば、荷積みユニットは、記載した接続作業及びドッキング作業とは無関係に、それらの容量、形態幾何学又は材料に関して標準化することができる。
【0032】
荷積みユニット(2)は、好ましくは、1から2立方メートルの収容容量(容量)を有する。荷積みユニット(2)のための典型的な材料は、例えば等級1.4301、1.4541又は1.4571の鉄鋼であり、特に伝導性のポリエチレンのようなプラスチックでも良い。
【0033】
既に以上で示したように、標準化は、開口部(uO1.2)を開口部(eO2)又は(ezO2)に接続する反転可能な接続部まで延びる他に、手段(3.1)に対してドッキング及び引き出し機構まで延びる。
【0034】
接続し、ドッキングする他に移送し及び引き出すための手段は、好ましくはそれらの構成が自動化されており、自動化は、含まれる作業が人工的な制御手段、特に電子的な制御手段を組み込んで実施されることを意味する。
【0035】
そのような接続し、ドッキングする他に移送し及び引き出す機構は、当業者であれば個々に選択することができる。手段(3.1)を介するドッキング作業及び引き出し作業の記載を参照して簡潔な説明が続く。これに関連して、次に手段(3.1)の記載もある。
【0036】
ドッキング作業のために、荷積みユニット(2)は、手段(3.1)へドッキングするために標準化された付属品を有することができる。対応して、手段(3.1)は、その場合に、荷積みユニット(2)上に、対の片方及び/又は付属品への接続用構成要素として役立つドッキング装置を有するであろう。もしも、荷積みユニット(2)が手段(3.1)のドッキング場所へと上方にもたらされると、荷積みユニット(2)は、好ましくは自動的に中心に置かれ、止められ又は連結される。もちろんその場合、標準化された荷積みユニット(2)は、反転可能にそれぞれ開き及び閉じ得る固体出口を有する。付属品を介したドッキングの後、固体の出口は、物質が荷積みユニット(2)からユニット(3)内に流れ得るようなやり方で並ぶ。例えば荷積みユニット(2)と手段(3.1)との間に物理的な接続部があり、物理的な接続部は、少なくとも、荷積みユニット(2)の付属品及び手段(3.1)上の対応するドッキング装置に起因する。次に、手段(3.1)と荷積みユニット(2)との間に、開口部(zO2)又は(ezO2)を介して存在する接続部が原材料の引き出しのために組み立てられる。好ましくは、連結部を介して、さらに基本的に公知の接続用構成要素を介して、荷積みユニット(2)への通常の補助エネルギー(電気、蒸気及び/又は圧縮空気)の供給を保証することが可能であり、それによって荷重ユニット(2)(即ち、開口部(zO2))の反転可能な閉鎖手段(zV2)を介する、又は開口部(ezO2)の反転可能な閉鎖手段(ezV2)を介する自動化された開き作業を保証し、これは、物質の流れを生成し、或いはさもないと荷積みユニットの内の撹拌装置又は加熱装置を駆動する目的のためである。
【0037】
次に手段(3.1)により、規定量の固体原材料の引き出しが可能になる。この目的のために、手段(3.1)は計量ユニット(例えば、ロードセル)を備えることができ、計量ユニットは、材料の流れを監視し、制御手段及び規制機構を反映して流れを規制し及び適応させることができる。
【0038】
質量流の実際の規則は、荷積みユニット(2)に位置する円錐の振動を介して、及び/又は荷積みユニット又は手段(3.1)の部品であり得るねじの駆動を介して達成することができる。円板弁又はフラップ弁の使用も同様に可能である。振動ユニット、流動化ユニット又は同様のもの(もしも必要であれば、固体流動特性を促進するために)も存在することができる。そのようなシステムが調剤する精度は、加算値に基づいて少なくとも2%である。調剤率は、例えば秒当たり1キログラムに制限することも同様に可能である。従ってそのような場合、手段(3.1)は、まず引き出し量を決定するために上述した手段(特にロードセル)を備える。さらに、手段(3.1)は、引き出し作業用の実際の機構のための制御手段(即ち、例えば荷積みユニット(2)内に配置された円錐又はねじ又は円板弁及び/又はフラップ弁)を備える。その場合、制御手段は、とりわけロードセルによって確実にされた情報を考慮する、電子制御ユニットを介して引き出し機構を駆動するように構成され、また規定を反映して引き出し作業を自動的に規制し及び適応させる。そのような場合に、荷積みユニット(2)へ随意的にかつ物理的に割り当てられる振動円錐のような構成要素は、純粋に機能的な用語では、もちろんその場合規定量の引き出しために手段(3.1)に比例して割り当てられる。
【0039】
補充ユニット(1)及びその接続部(V)に関連して、上述したドッキング及び引き出しの原理はまた、標準化された荷積みユニット(2)にも明らかに有効であり得る。結局、そのような場合、「移送ユニット(3)内への荷積みユニット(2)」の移送と類似して、容器(1.2)から荷積みユニット(2)内への固体原材料の移送が起こる。しかしながら、個々の場合及び個々の状況に応じて、もちろんこれからそれる移送機構を実現することもできる。従って、分からないときは、技術的に複雑な移送機構を実現することは必ずしも必要又は好ましいとは限らず、代わりに、容器(1.2)は、単に原材料用の、荷積みユニット(2)内へのほこりがない移送部として役立つ。次に、荷積みユニット(2)に充填されていない量の原材料は、常に存在する正確な調剤機構の必要性なしに、計量手段によって突き止めることができる。
【0040】
以下に記載するのは、本発明の文脈で好ましい接続部(補充ユニット(1)-荷積みユニット(2))の構成、及び荷積みユニット(2)の開口部(zO2)又は(ezO2)を介する手段(3.1)の引き出し機構(移送ユニット(3)内への荷積みユニット(2))の構成である。
【0041】
ここでは、「分割したバタフライ弁」(二重フラップ式調剤機構)と呼ばれる弁の使用が優先される。これらは、公知であるように、基本的にフラップ弁(円板弁)の原理に基づく機構である。そのようなフラップ弁はとにかく弁円板を備え、弁円板は、ガスケットと一緒に適切であるとき、パイプライン内の開口部又は通路を閉じることができる。弁円板は、さらに例えば軸を回転させるための手段を備え、軸により円板は最大で90°の回転が可能になる。このように、開口部又は通路を開くことができ物質の流れが可能になる。円板の回転の程度を用いて、通路の断面ひいては有効質量流量を規制することが可能である。圧縮空気又は電気のような補助エネルギーを対応して軸へ供給することによって、及び対応する計量ユニットとも通信し得る電子制御ユニットを組み込むことによって、物質の特定の流れはまた、自動的に確立可能である他に適応可能である。
【0042】
二重フラップ式調剤機構の場合、記載したフラップ弁は、さらなる「受動円板」と組み合わされている。能動フラップ弁及び受動円板の両方は、閉鎖状態において、容器に又はラインのセクションに反転可能な閉鎖手段を形成する。2つの弁円板を接続し及び/又は連結すれば、両円板は、次に互いに平行に位置することができ、能動部品の駆動軸を介して一緒にかつ一様に回転することができる。そのようなシステムの1つの利点は、2つの弁円板が、閉鎖状態において2つの容器を、両容器が互いに空間的に離れていても閉鎖できることである。しかしながら、さらに、円板の連結及び対応する回転の後、好ましくは規制可能かつ適応可能な物質の流れが保証され、その場合両円板の連結は、移送すべき材料、特に固体の大量の材料が中間ゾーンに入り込めないシールを用いて具体化することができる。両円板を分離した後に中間ゾーンに対面する2つの円板の側面は、次に実現される閉鎖手段の外側面に相当するので、固体原材料の移送には汚染のないことが保証される。
【0043】
従って、荷積みユニット(2)の第1の実施形態、即ち第1の開口部(eO2)及び第2の開口部(zO2)の存在にとって、本発明の文脈において好ましくは、
-容器(1.2)の下部の開口部(uO1.2)は、弁円板として構成された反転可能な閉鎖手段を有し、
荷積みユニット(2)の第1の反転可能な閉鎖手段(eV2)は、同様に弁円板として構成され、
-2つの弁円板は、二重フラップ式調剤機構の部品である、ことである。
【0044】
より好ましくは、開口部(uO1.2)の反転可能な閉鎖手段は、二重フラップ式調剤機構の能動部品を構成し、ひいては駆動軸を備える。このように、補助エネルギーの供給部は、より簡単な構造で達成することができ、容器(1.2)から荷積みユニット(2)への固体原材料の自動化されかつ規制可能な補充を保証する。
【0045】
上述したことから、さらに荷積みユニット(2)(2つの開口部)の第1の実施形態の文脈において、好ましくは、
- 荷積みユニット(2)の第2の反転可能な閉鎖手段(zV2)は弁円板として構成され、
- ドッキングのため及び引き出すための手段(3.1)は、開口部(O3.1)の他に開口部(O3.1)のための反転可能な閉鎖手段(V3.1)も備え、閉鎖手段(V3.1)は同様に弁円板として構成され、及び
- 2つの弁円板は二重フラップ式調剤機構の部品である、ことが分かる。
【0046】
より好ましくは、開口部(O3.1)の反転可能な閉鎖手段(V3.1)は、二重フラップ式調剤機構の能動部品を構成し、ひいては駆動軸を備える。このように、補助エネルギーの供給部はより簡単な構造で達成することができ、荷積みユニット(2)からユニット(3)内への自動化されかつ規制可能な固体原材料の移送を保証する。
【0047】
従って、荷積みユニット(2)の第2の実施形態、即ち1つの開口部(ezO2)の存在にとって、本発明の文脈において好ましくは、
- 容器(1.2)の下部の開口部(uO1.2)は、弁円板として構成された反転可能な閉鎖手段を有し、
荷積みユニット(2)の反転可能な閉鎖手段(ezV2)は、同様に弁円板として構成され、及び
- 2つの弁円板は二重フラップ式調剤機構として組み合わせ得る、ことが事実である。
【0048】
より好ましくは、開口部(uO1.2)の反転可能な閉鎖手段は、二重フラップ式調剤機構の能動部品を構成し、ひいては駆動軸を備える。このように、補助エネルギーの供給部はより簡単な構造で達成することができ、容器(1.2)から荷積みユニット(2)への自動化されかつ規制可能な固体原材料の補充を保証する。
【0049】
上述したことから、さらに荷積みユニット(2)(1つの開口部)の第2の実施形態において、好ましくは、
- ドッキングするため及び引き出すための手段(3.1)は、開口部(O3.1)の他に開口部(O3.1)のための反転可能な閉鎖手段(V3.1)を備え、閉鎖手段(V3.1)は同様に弁円板として構成され、及び
- 2つの弁円板、即ち弁円板(ezV2)及び(V3.1)は、二重フラップ式調剤機構として組み合わせ得ることが分かる。
【0050】
より好ましくは、開口部(O3.1)の反転可能な閉鎖手段(V3.1)は、二重フラップ式調剤機構の能動部品を構成し、ひいては駆動軸を備える。このように、補助エネルギーの供給部はより簡単な構造で達成することができ、荷積みユニット(2)からユニット(3)内への固体原材料の自動化されかつ規制可能な移送を保証する。
【0051】
先に上述した荷積みユニット(2)の使用により、莫大な技術的な利点が得られる。理由は、この種の荷積みユニットの体積が、当初容器の他に供給された原材料のユニット(パレットのような)の予期される寸法又は既知の寸法に容易に適応できるからである。さらに、荷積みユニットの充填は、処理ミキサー内への原材料の所望の移送から一時的にかつ時間空間的に独立して達成することができる。代わりに、荷積みユニットは、充填の後、原材料保持用のユニット(即ち、中間の貯蔵所)内へ移送され、次に要求に従って原材料用の、引き出しひいては処理ミキサー内への移送のための位置へ輸送される。引き出した後に、まだ部分的に充填されている荷積みユニットは、保持ユニットへ戻すことができる。
【0052】
これの1つの結果は、さらなる使用に先立って中間の貯蔵所を要求する、口があいた当初容器の影響を防止することである。さらに、パレットのような原材料ユニットは、荷積みユニット内に完全に移送することができ、それによって中央の貯蔵所設備における安全考慮に関連する、管理上及び物流上の努力及び複雑さを回避する。
【0053】
さらに、原材料が既にそのような荷積みユニット内にあるという事実により、生産作業の自動化された制御及び計画の実現性が可能になる。要求される限り、既に当初容器から引き出された原材料は、対応する荷積みユニットの自動化された輸送及び引き続く原材料の自動化された引き出しによって、どのような人の介在も必要とすることなく処理ミキサー内に導入することができる。
【0054】
発明によるユニットは、特に固体原材料を荷積みユニット(2)から処理ミキサー内へ移送するための移送ユニット(3)を備える。
【0055】
ユニット(3)はまず第1の手段(3.1)を備え、第1の手段(3.1)は、標準化された荷積みユニット(2)をドッキングし及び標準化された荷積みユニット(2)内にある規定量の固体原材料を、荷積みユニット(2)の開口部(zO2)又は(ezO2)を介して引き出す。これらの手段(3.1)は既に上述した。
【0056】
さらに、移送ユニット(3)は、手段(3.1)によって引き出された量を処理ミキサー内へ移送するための手段(3.2)を備える。
【0057】
手段(3.2)の構成は、生産現場の個々の状況及び空間構成によって異なることができる。手段は垂直な又は大部分が垂直な縦樋を備えることができ、垂直な縦樋は、一端を介して例えば手段(3.1)に、また他端を介してミキサーの開口部に接続され、或いは他端は、この開口部のすぐ上方に配置され又は開口部内に突き出ている。手段(3.2)はまた、移送がそれを介して実現可能である能動搬送区分(例えば、振動シュート、ねじ、チェーンコンベヤー)を備えることができる。あり得る実例は、水平な又は殆ど大部分が水平な振動シュート(搬送シュート)であり、振動シュートは、手段(3.1)を介して引き出された量の固体原材料がシュートの第1の領域内に落下可能であり(適切であれば手段(3.1)とシュートとの間に配置された縦樋を通って)、次に振動機能によってシュートの端部へ移動可能であるように配置されている。シュートのこの端部は、次に端面で開き、処理ミキサーの開口部のすぐ上方に配置されている。このように、原材料は次に処理ミキサー内へ移送される。
【0058】
発明にとって必要なのは、手段(3.2)は、手段(3.1)に活性ガス流がそれを介して実現される装置を関連させており、活性ガス流は(3.1)自体の規定量の移送の方向に並んでいることである。例えば、手段(3.2)が垂直な縦樋であり、そこで固体原材料が次に重力により駆動されて最終的に処理ミキサー内に落下する場合、実現可能な気体流は、原材料の落下する方向に構成される。水平なシュートを利用する場合、気体流は、シュートと平行にかつ原材料の移動方向に向けることができる。
【0059】
活性気体流が移送方向に並んでいるので、活性気体流はまた、処理ミキサーの方向にも並んでいる。気体流を実現するための気体として好ましく役立つのは、空気又は他の低酸素又は窒素又は希ガスのような無酸素の気体混合である。空気、例えば新鮮な空気の使用が優先される。ここで気体の体積流量は、好ましくは調剤された固体原材料の体積流量よりも多く、好ましくは1.5倍よりも多く、より好ましくは2.0倍よりも多い。
【0060】
活性気体流は、処理ミキサーの方向に並ぶ他に一般に処理ミキサーの内部につながるので、処理ミキサー内に過度圧力が起こり得る。理由は、固体の体積によって置換される処理ミキサー雰囲気の気体量が、同様に処理ミキサー内に押し込まれている気体流の気体に起因して、逃げること又は完全に逃げることができないからある。この気体は、対応して高い気体流の体積流量によって追加的に処理ミキサー中を均一に通り、再び圧力の増加につながることがある。処理ミキサー内におけるそのようなあらゆるあり得る過度圧力は、関連する気体シャトルライン又は処理ミキサー内の過度圧力弁によって消散可能にすることができる。
【0061】
気体流ひいては手段(3.2)は効果のある技術的な長所を提供する。
【0062】
実際、原則として処理ミキサー内の雰囲気は、使用された有機溶媒の一部に起因して引火性蒸気を含むことは不可避的に事実である。あらゆる産業上実現可能な実施形態による固体原材料の移送は、常に、処理ミキサーと調剤システムとの間に一時的な空間によるひいては雰囲気による接続部が形成されることを意味する。その結果、引火性蒸気が調剤システム内に漏れる危険があり、この漏れは、引き続いて当初容器から固体原材料を補充する領域へつながることがある。
【0063】
既に初めに概説したように、純粋な統計上の理由により、可燃性のほこりを生じさせ得る原材料を時々調剤する必要性が不可避に事実である。従って、当初の補充領域において、合成混合物が生産される危険ひいては発火源の防止を、非常に高価でかつ不都合に行う必要性がある。
【0064】
今記載した手段(3.2)及び/又は気体流が、調剤システムにおける可燃性気体の潜在的な漏れを防止する。理由は、気体流が処理ミキサーの雰囲気の気体量を防止し、気体量は、処理ミキサーから調剤システムに達する固体の調剤量によって置換されるからである。このように、一方では危険な合成混合物がシステムにより除外され、それで他方では、原則として固体のために既に設定された程度を越える、高価でかつ複雑な発火源回避システムなしで済ませることが可能である。
【0065】
完全性のために、「処理ミキサー」という用語を追加して説明する。本発明の文脈において、処理ミキサーは、物質を混ぜるために組み立てられ又は組み立て可能なあらゆる入れ物を指す。
【0066】
本発明はまた、固体原材料を補充及び移送するための上述した発明によるユニットを使用して、固体原材料を当初容器に補充し処理ミキサー内へ移送するための方法に関する。発明によるユニットの文脈において上述した原理の他に好ましい実施形態も、もちろん発明による方法に関して有効である。
【0067】
方法の第1のステップ(A)において、固体原材料は、当初容器から標準化された荷積みユニット内に補充される。この場合、まず(A1)固体原材料の当初容器が供給され、次に(A2)ロボットユニット(1.1)によって容器(1.2)内へ移送される。上述したことによる直接の結果は、移送の文脈では手段(M1.1)が使用される、換言すれば、手段(M1.1)が当初容器を捕捉して、この捕捉した当初容器を容器(1.2)内に移動させるということである。次に、第3のサブステップ(A3)において、固体原材料は容器(1.2)内に導入され、当初容器は、容器を切断手段(S1.2)上に置くことによって切り開かれ、原材料はその結果容器内に落下する。次に、サブステップ(A4)において、固体原材料は、容器(1.2)から標準化された荷積みユニット(2)内へ移送され、原材料は、この場合互いに接続され及び開口した開口部(uO1.2)及び(eO2)又は開口部(uO1.2)及び(ezO2)によって案内される。二重フラップ式調剤機構を組み込む、そのような移送の法則の他に好ましい変形例も上述した。
【0068】
発明による方法の第2の段階(B)において、固体原材料は、荷積みユニット(2)から処理ミキサー内へ移送される。この場合、まず第1に、(B1)移送ユニット(3)は、開口部(zO2)又は(ezO2)を介して荷積みユニット(2)に接続され、次に規定量の固体原材料が荷積みユニットから自動的に引き出される。現時点では同様に、発明によるユニットの記載の文脈において上記所見が参照され、自動化された移送の原理は、個々の構成要素及びサブユニットの説明において詳述されている。開口部(ezO2)を備える荷積みユニットの実施形態の場合に、荷積みユニットは、好ましくは引き出しに先立って反転され、より詳しくは好ましくは180°反転される。
【0069】
段階(B)の最後のサブステップ(B3)において、固体原材料は処理ミキサー内へ移送され、移送中に、移送の方向に並んだ気体流が実現される。ここでも、反復を回避するために、ユニットの発明に関する上記所見が参照される。
【国際調査報告】