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特表2023-500504オレフィン-極性モノマーコポリマーの調製方法
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  • 特表-オレフィン-極性モノマーコポリマーの調製方法 図1
  • 特表-オレフィン-極性モノマーコポリマーの調製方法 図2
  • 特表-オレフィン-極性モノマーコポリマーの調製方法 図3
  • 特表-オレフィン-極性モノマーコポリマーの調製方法 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-06
(54)【発明の名称】オレフィン-極性モノマーコポリマーの調製方法
(51)【国際特許分類】
   C08F 210/02 20060101AFI20221226BHJP
   C08F 4/64 20060101ALI20221226BHJP
【FI】
C08F210/02
C08F4/64
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525809
(86)(22)【出願日】2020-10-30
(85)【翻訳文提出日】2022-07-04
(86)【国際出願番号】 CN2020125433
(87)【国際公開番号】W WO2021083358
(87)【国際公開日】2021-05-06
(31)【優先権主張番号】201911049566.2
(32)【優先日】2019-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911049567.7
(32)【優先日】2019-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911049580.2
(32)【優先日】2019-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911049602.5
(32)【優先日】2019-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911049603.X
(32)【優先日】2019-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911049604.4
(32)【優先日】2019-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911049741.8
(32)【優先日】2019-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911049900.4
(32)【優先日】2019-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503191287
【氏名又は名称】中国石油化工股▲ふん▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】510016575
【氏名又は名称】中国石油化工股▲ふん▼有限公司北京化工研究院
【氏名又は名称原語表記】BEIJING RESEARCH INSTITUTE OF CHEMICAL INDUSTRY,CHINA PETROLEUM & CHEMICAL CORPORATION
【住所又は居所原語表記】NO.14,BEISANHUAN EAST ROAD,CHAOYANG DISTRICT,BEIJING 100013,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】高榕
(72)【発明者】
【氏名】頼菁菁
(72)【発明者】
【氏名】郭子芳
(72)【発明者】
【氏名】苟清強
(72)【発明者】
【氏名】周俊領
(72)【発明者】
【氏名】宋文波
(72)【発明者】
【氏名】李▲シン▼陽
(72)【発明者】
【氏名】張暁帆
(72)【発明者】
【氏名】林潔
(72)【発明者】
【氏名】劉東兵
(72)【発明者】
【氏名】張軍輝
(72)【発明者】
【氏名】王洪涛
(72)【発明者】
【氏名】張師軍
(72)【発明者】
【氏名】顧元寧
(72)【発明者】
【氏名】安京燕
(72)【発明者】
【氏名】趙慧
(72)【発明者】
【氏名】黄廷傑
(72)【発明者】
【氏名】馬冬
(72)【発明者】
【氏名】王如恩
(72)【発明者】
【氏名】徐世媛
(72)【発明者】
【氏名】傅捷
【テーマコード(参考)】
4J100
4J128
【Fターム(参考)】
4J100AA02P
4J100AD04Q
4J100AJ01Q
4J100CA04
4J100FA08
4J128AA01
4J128AB00
4J128AC48
4J128BA00A
4J128BA01B
4J128BB00A
4J128BB01B
4J128BC25B
4J128EA01
4J128EB02
4J128EB23
4J128EC02
4J128GA01
4J128GB01
(57)【要約】
オレフィン-オレフィン性アルコールコポリマーの調製方法および当該方法により製造されたオレフィン-オレフィン性アルコールコポリマーが開示される。オレフィン-オレフィン性アルコールコポリマーの調製方法に使用される触媒は式Iに示されるようなジイミン金属錯体を含む。前記調製方法の好ましい実施形態に従って製造される球状および/または球状様の形態のポリマーは、工業的用途において良好な期待を有する。
【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オレフィン-極性モノマーコポリマーを調製するために、触媒および任意で連鎖移動剤の存在下でオレフィンと極性モノマーとを共重合することを含む、オレフィン-極性モノマーコポリマーの調製方法であり、
前記触媒は主触媒および任意に助触媒を含み、前記主触媒は、式1で表されるジイミン-金属錯体:
【化1】

式中、RおよびRは、それぞれ独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C30ヒドロカルビルであり;RおよびRはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルからなる群から選択され、隣接するRおよびRの基は任意に結合して環または環系を形成し;それぞれのR11は独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルであり;それぞれのYは独立して第VIA属非金属原子であり;それぞれのMは独立して第VIII族金属であり;それぞれのXは独立してハロゲン、置換基Qを有するまたは有さないC1~C10ヒドロカルビル、および置換基Qを有するまたは有さないC1~C10ヒドロカルビルオキシからなる群から選択され、
または、式1’で表されるアミノ-イミン金属錯体を含み:
【化2】

式中、RおよびRはそれぞれ独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C30ヒドロカルビルであり;それぞれのRは独立して、水素、および置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルからなる群から選択され;RからRはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、および置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルからなる群から選択され、RからRの基は任意に結合して環または環系を形成する;それぞれのR12は独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルであり;それぞれのYは独立して第VIA属非金属原子であり;それぞれのMは独立して第VIII族金属であり;それぞれのXは独立して、ハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10ヒドロカルビル、および置換基Qを有するか、または有さないC1~C10ヒドロカルビルオキシからなる群から選択され、
好ましくは、極性モノマーは1つ以上のヒドロキシ基および/または1つ以上のカルボキシ基を有するビニルモノマーである、調製方法。
【請求項2】
下記の特徴の少なくとも1つを有する、請求項1に記載の方法:
-前記極性モノマーは1つ以上のヒドロキシ基を有するビニルモノマーであるか、または前記極性モノマーは1つ以上のカルボキシ基を有するビニルモノマーである;
-前記主触媒は式Ibで表されるジイミン金属錯体を含む:
【化3】

式中、RおよびRはそれぞれ独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C30ヒドロカルビルであり;R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルからなる群から選択され、R~Rは任意に結合して環または環系を形成する;それぞれのR12は独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルであり;それぞれのYは独立して第VIA属非金属原子であり;それぞれのMは独立して第VIII族金属であり;それぞれのXは独立して、ハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10ヒドロカルビル、および置換基Qを有するか、または有さないC1~C10ヒドロカルビルオキシからなる群から選択される。
【請求項3】
下記の特徴の少なくとも1つを有する、請求項2に記載の方法:
-RおよびRは独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、および置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールからなる群から選択され、
好ましくはRおよび/またはRが式Aで表される基である:
【化4】

式中、R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシからなる群から選択され、R~Rは任意に結合して環または環系を形成する;
好ましくは、R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択され;
-それぞれのMは独立して、ニッケルおよびパラジウムからなる群から選択され;
-それぞれのYは独立して、OおよびSからなる群から選択され;
-それぞれのXは独立して、ハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシからなる群から選択され、好ましくはハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルコキシからなる群から選択され;
-それぞれのR12は独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、好ましくは置置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、より好ましくは置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルであり;および、
-置換基Qは、ハロゲン、ヒドロキシ、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシおよびハロゲン化C1~C10アルコキシからなる群から選択され、好ましくはハロゲン、ヒドロキシ、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシおよびハロゲン化C1~C6アルコキシからなる群から選択される;
好ましくは、C1~C6アルキルがメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、n-ペンチル、イソペンチル、n-ヘキシル、イソヘキシルおよび3,3-ジメチルブチルからなる群から選択され;
好ましくは、C1~C6アルコキシがメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソ-プロポキシ、n-ブトキシ、イソ-ブトキシ、n-ペントキシ、イソ-ペントキシ、n-ヘキソキシ、イソ-ヘキソキシおよび3,3-ジメチルブトキシからなる群から選択される。
【請求項4】
前記ジイミン金属錯体が式IIIbで表される、請求項2または3に記載の方法:
【化5】

式中、R~R11はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシからなる群から選択され、
M、X、Y、およびR12は請求項2に定義されたとおりである。
【請求項5】
前記ジイミン金属錯体において、R~R11はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択され;
好ましくは、R~R11はそれぞれ独立して、水素、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシ、ハロゲン化C1~C10アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択され、より好ましくは水素、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、ハロゲン化C1~C6アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される、請求項2~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記ジイミン金属錯体が、
1)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
2)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
3)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
4)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
5)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=メチル、R=Br、R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
6)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=F、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
7)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=Cl、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
8)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=Br、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
9)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
10)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
11)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
12)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
13)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=メチル、R=Br、R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
14)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=F、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
15)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=Cl、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
16)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=Br、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
17)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=ブロモメチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
18)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=ブロモメチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
19)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=ブロモメチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
20)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=ブロモメチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
21)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=メチル、R=Br、R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=ブロモメチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
22)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=F、R=R~R=R10=H,R=R=メチル、R11=ブロモメチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
23)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=Cl、R=R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=ブロモメチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
24)式IIIで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=Br、R=R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=ブロモメチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br、からなる群から選択される、請求項2~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
下記の特徴の少なくとも1つを有する、請求項1に記載の方法:
-前記極性モノマーは1つ以上のヒドロキシ基を有するビニルモノマーであるか、または前記極性モノマーは1つ以上のカルボキシ基を有するビニルモノマーである;
-前記主触媒は、式Icで表されるジイミン金属錯体を含む:
【化6】

式中、R21~R24はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルオキシからなる群から選択され、R21~R24は任意に結合して環または環系を形成する;
、R、R11、Y、M、およびXは、請求項1に定義されたとおりである。
【請求項8】
下記の特徴の少なくとも1つを有する、請求項7に記載の方法:
-RおよびRは独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールからなる群から選択され、
好ましくは、Rおよび/またはRは式Aで表される基である:
【化7】

式中、R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシからなる群から選択され、R~Rは任意に結合して環または環系を形成する;
好ましくは、R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択され;
-それぞれのMは独立して、ニッケルおよびパラジウムからなる群から選択され;
-それぞれのYは独立して、OおよびSからなる群から選択され;
-それぞれのXは独立して、ハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシからなる群から選択され、好ましくはハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルコキシからなる群から選択され;
-それぞれのR11は独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、好ましくは置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、より好ましくは置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルであり;
-置換基Qは、ハロゲン、ヒドロキシ、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシおよびハロゲン化C1~C10アルコキシからなる群から選択され、好ましくはハロゲン、ヒドロキシ、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシおよびハロゲン化C1~C6アルコキシからなる群から選択され、
好ましくは、C1~C6アルキルはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、n-ペンチル、イソペンチル、n-ヘキシル、イソヘキシル、および3,3-ジメチルブチルからなる群から選択され;
好ましくは、C1-C6アルコキシがメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソ-プロポキシ、n-ブトキシ、イソ-ブトキシ、n-ペントキシ、イソ-ペントキシ、n-ヘキソキシ、イソ-ヘキソキシおよび3,3-ジメチルブトキシからなる群から選択される。
【請求項9】
前記ジイミン金属錯体が式IIIcで表される構造を有する、請求項7または8に記載の方法:
【化8】

式中、R~R10、R21~R24はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシからなる群から選択され、
~R10は任意に結合して環または環系を形成し、R21~R24は任意に結合して環または環系を形成し、;
11、Y、M、およびXは請求項7に定義されたとおりである。
【請求項10】
前記ジイミン金属錯体において、R~R10、R21~R24はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択され;
好ましくは、R~R10、R21~R24はそれぞれ独立して、水素、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシ、ハロゲン化C1~C10アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択され、より好ましくは水素、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、ハロゲン化C1~C6アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される、請求項7~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記ジイミン金属錯体が、
1)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
2)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
3)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
4)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
5)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
6)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
7)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
8)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
9)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
10)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
11)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
12)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
13)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
14)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
15)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
16)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
17)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
18)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
19)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
20)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
21)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
22)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
23)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
24)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
25)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
26)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
27)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
28)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
【化9】

29)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
30)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
31)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
32)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R31=R32=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
33)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
34)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
35)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
36)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
37)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
38)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
39)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R31=R32=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
40)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
41)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
42)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
43)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=H R31=R32=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
44)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
45)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
46)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
47)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
48)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
49 式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
50)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
51)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
52)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
53)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=H、R31=R32=エチル、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
54)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
55)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
56)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br、
からなる群から選択される、請求項7~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記極性モノマーは1つ以上のヒドロキシ基を有するビニルモノマーであるか、または前記極性モノマーは1つ以上のカルボキシ基を有するビニルモノマーであり、前記主触媒が式I’で表される前記アミノ-イミン金属錯体を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記アミノ-イミン金属錯体が、下記の特徴の少なくとも1つを有する、請求項1に記載の方法:
-RおよびRは独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールからなる群から選択され、好ましくはRおよび/またはRが式Aで表される基である:
【化10】

式中、R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキルオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシからなる群から選択され、R~Rは任意に結合して環または環系を形成し;
好ましくは、R~Rは、それぞれ独立して水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択され;
-それぞれのMは独立して、ニッケルおよびパラジウムからなる群から選択され;
-それぞれのYは独立して、OおよびSからなる群から選択され;
-それぞれのXは独立して、ハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシからなる群から選択され、好ましくはハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルコキシからなる群から選択され;
-それぞれのR12は独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、好ましくは置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、より好ましくは置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルであり;
-それぞれのRは置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルからなる群から選択され;好ましくは、それぞれのRは置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC6~C10アリール、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルからなる群から選択され;より好ましくは、それぞれのRは置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルであり;
-置換基Qは、ハロゲン、ヒドロキシ、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシおよびハロゲン化C1~C10アルコキシからなる群から選択され、好ましくはハロゲン、ヒドロキシ、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシおよびハロゲン化C1~C6アルコキシからなる群から選択され;
好ましくは、C1~C6アルキルがメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、n-ペンチル、イソペンチル、n-ヘキシル、イソヘキシルおよび3,3-ジメチルブチルから選択され;
好ましくは、C1~C6アルコキシがメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、n-ペントキシ、イソペントキシ、n-ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシおよび3,3-ジメチルブトキシから選択される。
【請求項14】
前記アミノ-イミン金属錯体が式III’で表される、請求項12または13に記載の方法:
【化11】

式中、R~R11はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキルオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシからなる群から選択され;
、R12、Y、M、およびXは請求項12に定義されたとおりである。
【請求項15】
前記アミノ-イミン金属錯体において、R~R11がそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択され;好ましくはR~R11がそれぞれ独立して、水素、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシ、ハロゲン化C1~C10アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択され、より好ましくは水素、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、ハロゲン化C1~C6アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記アミノ-イミン金属錯体が
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=メチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=メチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=メチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=メチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=メチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=メチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=i-Pr、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=Br、R~R=R10=H、R=R=R11=R=CH、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=Br、R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=F、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=Cl、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=Br、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=Br、R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R=イソプロピル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=F、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=イソプロピル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=Cl、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=イソプロピル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=Br、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=イソプロピル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R~R=R10=H、R=R=CH、R11=ブロモメチル、R=イソプロピル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R~R=R10=H、R=R=CH、R11=CHBr、R=イソプロピル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R~R=R10=H、R=R=CH、R11=CHBr、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R=R10=H、R=R=CH、R11=CHBr、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=Br、R~R=R10=H、R=R=メチル、R=エチル、R11=CHBr、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=F、R=R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=CHBr、R=イソブチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=Cl、R=R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=CHBr、R=イソブチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=Br、R=R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=CHBr、R=イソブチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br、
からなる群から選択される、請求項12~15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記アミノ-イミン金属錯体が式IV’で表される構造を有する、請求項12に記載の方法:
【化12】

式中、RおよびRはそれぞれ独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C30ヒドロカルビルであり;R21~R24はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルオキシからなる群より選択され、R21~R24は任意で結合して環または環系を形成し、好ましくは置換された、または非置換のベンゼン環であり;それぞれのRは独立して水素、および置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルからなる群より独立して選択され;それぞれのR11は独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルであり;それぞれのYは独立して第VIA族非金属原子であり;それぞれのMは独立して第VIII族金属であり;それぞれのXは独立して、ハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10ヒドロカルビル、および置換基Qを有するか、または有さないC1~C10ヒドロカルビルオキシからなる群から選択される。
【請求項18】
前記アミノ-イミン金属錯体は、下記の特徴の少なくとも1つを有する、請求項17に記載の方法:
-RおよびRは独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールからなる群から選択され、好ましくは、Rおよび/またはRは式Aで表される基である:
【化13】

式中、R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキルオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシからなる群から選択され、R~Rは任意で結合して環または環系を形成する;
好ましくは、R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択され;
より好ましくは、R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C6アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C6アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C6アルケニルオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C6アルキニルオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C10アリール、置換基Qを有するか、または有さないC7~C10アラルキル基、置換基Qを有するか、または有さないC7~C10アルカリル、置換基Qを有するか、または有さないC6~C10アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C10アラルキルオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C10アルカリルオキシからなる群から選択され;
-それぞれのMは独立して、ニッケルおよびパラジウムからなる群から選択され;
-それぞれのYは独立して、OおよびSからなる群から選択され;
-それぞれのXは独立して、ハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシからなる群から選択され、好ましくハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルコキシからなる群から選択され;
-それぞれのR11は独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキルであり、好ましくは置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキルであり、より好ましくは置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルであり;
-それぞれのRは独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルからなる群から選択され;好ましくは、それぞれのRは独立して置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC6~C10アリール、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルからなる群から選択され、より好ましくはそれぞれのRが置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルであり;および、
-置換基Qは、ハロゲン、ヒドロキシ、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシ、およびハロゲン化C1~C10アルコキシからなる群から選択され、好ましくは、ハロゲン、ヒドロキシ、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシおよびハロゲン化C1~C6アルコキシからなる群から選択され;好ましくは、C1~C6アルキルはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、n-ペンチル、イソペンチル、n-ヘキシル、イソヘキシルおよび3,3-ジメチルブチルから選択され;好ましくは、C1~C6アルコキシがメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、n-ペントキシ、イソペントキシ、n-ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシおよび3,3-ジメチルブトキシから選択され;好ましくは、ハロゲンがフッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選択され;
-R21~R24はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリル、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキルオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシからなる群から選択され、R21~R24は任意に結合して環または環系を形成し;
好ましくは、R21~R24は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリル、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択され;
より好ましくは、R21~R24はそれぞれ独立して、水素、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシ、ハロゲン化C1~C10アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択され、より好ましくは水素、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、ハロゲン化C1~C6アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される。
【請求項19】
前記アミノ-イミン金属錯体が式IV’Aで表される構造を有する、請求項17~18のいずれか1項に記載の方法:
【化14】

式中、R31~R34は式IV’におけるR21~R24と同じ意味を有し、好ましくは、R33およびR34が水素であり、R、R、R、R11、Y、MおよびXは請求項17における式IV’に対して定義されるとおりである。
【請求項20】
前記アミノ-イミン金属錯体が、以下の式VまたはV’で表される、請求項17~19のいずれか1項に記載の方法:
【化15】

【化16】

式中、それぞれの記号は上記で定義した通りであり、
好ましくは、前記アミノ-イミン金属錯体は:
1)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
2)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
3)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
4)式Vで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
5)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
6)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
7)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
8)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
9)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
10)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
11)式Vで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R21=R22=H、R=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
12)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
13)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
14)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
15)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
16)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
17)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
18)式Vで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
19)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
20)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
21)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
22)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
23)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
24)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
25)式Vで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
26)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
27)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
28)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
29)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
30)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
31)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
32)式Vで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
33)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
34)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
35)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
29)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
30)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
31)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
32)式V’で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
33)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
34)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
35)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
36)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
37)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
38)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
39)式V’で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
40)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
41)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
42)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
43)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=H R31=R32=R11=エチル、R=CH、M=Ni、Y=O、X=Br;
44)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、R=CH、M=Ni、Y=O、X=Br;
45)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、R=CH、M=Ni、Y=O、X=Br;
46)式V’で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、R=CH、M=Ni、Y=O、X=Br;
47)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、R=CH、M=Ni、Y=O、X=Br;
48)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、R=CH、M=Ni、Y=O、X=Br;
49)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、R=CH、M=Ni、Y=O、X=Br;
50)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、R=CH、M=Ni、Y=O、X=Br;
51)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
52)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
53)式V’で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=H、R31=R32=エチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
54)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
55)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
56)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br、
からなる群から選択される。
【請求項21】
下記の特徴の少なくとも1つを有する、請求項1~20のいずれか1項に記載の方法:
-前記オレフィンは、2~16個の炭素原子を有するオレフィンであり、好ましくはα-オレフィンであり;
-前記極性モノマーは、式Gで表されるオレフィン性アルコールの1つ以上であり:
【化17】

式中、L~Lはそれぞれ独立して、H、および置換基を有するか、または有さないC1~C30アルキルからなる群から選択され、Lはペンダント基を任意で有するC~C30アルキレンであり;
好ましくは、コポリマー中、式Gで表されるオレフィン系アルコールに由来する構造単位の含有量は0.4~10.0モル%であり;
好ましくは、LおよびLはHであり、LはHまたはC~C30アルキルであり、Lはペンダント基を有するC~C30アルキレンであり;
より好ましくは、LおよびLはHであり、LはHまたはC~C20アルキルであり、Lはペンダント基を有するC~C20アルキレンであり;
さらに好ましくは、LおよびLはHであり、LはHまたはC~C10アルキルであり、Lはペンダント基を有するC~C10アルキレンであり;
さらに好ましくは、LおよびLはHであり、LはHまたはC~C10アルキルであり、Lはペンダント基を有するC~Cアルキレンである。
【請求項22】
~Lの置換基がハロゲン、C~C10アルキル、C~C10アルコキシ、C~C10アリール、シアノ、およびヒドロキシからなる群から選択された1つ以上であり;より好ましくは、L~Lの置換基がC1~C6アルキル、ハロゲン、およびC1~C6アルコキシからなる群から選択された1つ以上である請求項21に記載の方法;
のペンダント基はハロゲン、C~C20アリール、C~C20アルキルおよびC~C20アルコキシからなる群より選択される1つ以上であり、前記C~C20アリール、C~C20アルキルおよびC~C20アルコキシは、置換基によって任意に置換されており、前記置換基は、好ましくはハロゲン、C~C10アルキル、C~C10アルコキシ、C~C10アリールおよびヒドロキシからなる群から選択される1つ以上である。
【請求項23】
下記の特徴の少なくとも1つを有する、請求項1~20のいずれか1項に記載の方法:
-前記オレフィンは、2~16個の炭素原子を有するオレフィンであり、好ましくはα-オレフィンであり、
-前記極性モノマーは、式G’で表される不飽和カルボン酸である:
【化18】

~Lは、それぞれ独立してH、および置換基を有するか、または有さないC1~C30アルキルからなる群からそれぞれ独立して選択され、Lはペンダント基を有するC~C30アルキレンである;
好ましくは、前記コポリマー中、式G’で表される不飽和カルボン酸に由来する構造単位の含有量は0.2~15.0モル%であり、より好ましくは0.7~10.0モル%である;
好ましくは、LおよびLはHであり、LはHまたはC~C30アルキルであり、Lはペンダント基を有するC~C30アルキレンであり;
より好ましくは、LおよびLはHであり、LはHまたはC~C20アルキルであり、Lはペンダント基を有するC~C20アルキレンであり;
さらに好ましくは、LおよびLはHであり、LはHまたはC~C10アルキルであり、Lはペンダント基を有するC~C10アルキレンである;
さらに好ましくは、LおよびLはHであり、LはHまたはC~C10アルキルであり、Lはペンダント基を有するC~Cアルキレンである。
【請求項24】
~Lの置換基はハロゲン、C~C10アルキル、C~C10アルコキシ、C~C10アリール、シアノ、およびヒドロキシからなる群から選択された1つ以上であり;より好ましくは、L~Lの置換基はC1~C6アルキル、ハロゲン、およびC1~C6アルコキシからなる群から選択される1つ以上であることを特徴とする請求項23に記載の方法;
のペンダント基はハロゲン、C~C20アリール、C~C20アルキルおよびC~C20アルコキシからなる群から選択される1つ以上であり、前記C~C20アリール、C~C20アルキルおよびC~C20アルコキシは置換基によって任意に置換されており、前記置換基は好ましくはハロゲン、C~C10アルキル、C~C10アルコキシ、C~C10アリールおよびヒドロキシからなる群から選択される1つ以上である。
【請求項25】
前記助触媒が有機アルミニウム化合物および有機ホウ素化合物からなる群から選択され;前記有機アルミニウム化合物はアルキルアルミノキサン、アルキルアルミニウムおよびアルキルアルミニウムハロゲン化物からなる群から選択され;前記有機ホウ素化合物が芳香族ヒドロカルビルホウ素化合物およびホウ酸塩からなる群から選択され;前記連鎖移動剤がアルキルアルミニウム、アルキルマグネシウム、アルキルホウ素およびアルキル亜鉛からなる群から選択され、
好ましくは、前記助触媒が前記有機アルミニウム化合物である場合、前記助触媒中のアルミニウムとジイミン金属錯体中のMとのモル比は(10~10):1であり、好ましくは(10~100000):1であり、より好ましくは(100~10000):1であり;前記助触媒が前記有機ホウ素化合物である場合、前記助触媒中のホウ素とジイミン金属錯体中のMとのモル比は(0.1~1000):1であり、好ましくは(0.1~500):1であり;前記連鎖移動剤とジイミン金属錯体中のMとのモル比は(0.1~5000):1、好ましくは(1.0~1,000):1である、請求項1~24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
球状および/または球状様の形態であり、および/または0.1~50mmの粒子径を有する、請求項1~25のいずれか1項に記載の方法によって調製されるオレフィン-極性モノマーコポリマー。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
本発明は高分子ポリマー調製の分野に属し、具体的には、オレフィン-極性モノマーコポリマーの調製方法に関する。
【0002】
[背景技術]
ポリオレフィン製品は、安価であり、かつ性能に優れ、そして広範囲の用途を有する。ポリオレフィンの本来の優れた物理的および化学的性質を保持する条件下で、化学合成によってポリオレフィン分子鎖に極性基を導入することで、その化学的不活性、印刷適性、濡れ性および他の材料との相溶性を向上することができ、それによって、その原料が持たない新しい特性をポリオレフィンに付与することができる。現在、工業分野において、高圧フリーラジカル重合はオレフィンと極性モノマーとの直接の共重合を促進するために主に使用されており、そのような方法によって、例えば、エチレン-酢酸ビニルコポリマー、エチレン-メタクリル酸メチルコポリマー、およびエチレン-アクリル酸コポリマーが製造される。高圧フリーラジカル共重合は共重合可能な極性モノマーをポリオレフィン鎖に直接導入することができるが、この方法は高温および高圧条件、高エネルギー消費、および高価な装置を必要とする。
【0003】
エチレン‐ビニルアルコール(EVOHまたはEVAL)コポリマーは、エチレンポリマーの加工性とビニルアルコールポリマーのガスバリア特性とを統合した新規なポリマー物質である。これは、現在世界中で工業的に生産されている三大バリア樹脂のうちの1つであり、食品のパッケージ、医薬品、およびその他の製品に広く使用されている。ビニルアルコールは、モノマーとして独立して存在することができない。このため、エチレン-ビニルアルコールコポリマーは、通常、フリーラジカル重合によりエチレン-酢酸ビニルコポリマーを調製した後にエチレン-酢酸ビニルコポリマーをアルコール化することによって製造する。しかし、アルコール分解処理では多量の溶媒が必要であり、最終けん化物には酢酸やアルカリ金属塩などの多くの不純物が含まれており、大量の水で洗い流さなければならない。
【0004】
常温および常圧でのポリマー調製技術としての配位触媒共重合は、エネルギー消費を低減し、反応効率を改善するという、その重要な役割のために、広く注目されてきた。反応プロセスへの触媒の関与は、オレフィンモノマーおよび極性モノマーの共重合の活性化エネルギーを大幅に減少させ、これはより低い温度および圧力でより高い分子量を有する機能性ポリマーを得るために有益である。現在のところ、少しの文献のみが、オレフィンと不飽和アルコールまたは不飽和カルボン酸との共重合を触媒するための遷移金属錯体の使用について報告している。しかしながら、先行技術では、どのような方法が重合に使用されるかに関わらず、得られるポリマーは粘性ブロック固体であり、これは重合装置中で目詰まりを起こしやすく、ポリマーの輸送、溶媒除去、顆粒化などを困難にする。
【0005】
[発明の開示]
本発明の目的は、従来技術の欠点を克服し、オレフィン-極性モノマーコポリマーの調製方法を提供することである。本発明によって提供される当該方法は、造粒のようなその後の処理を必要とせず、良好な形態を有する球状および/または球状様のポリマーを直接的に得ることができる。従って、本発明の方法は、良好な工業的な適用が期待される。
【0006】
第1の態様において、本発明はオレフィン-極性モノマーコポリマーを調製するために、触媒および任意で連鎖移動剤の存在下でオレフィンと極性モノマーとを共重合することを含む、オレフィン-極性モノマーコポリマーの調製方法を提供する。前記触媒は主触媒および任意に助触媒を含み、前記主触媒は、式1で表されるジイミン-金属錯体:
【0007】
【化1】
【0008】
式中、RおよびRは、それぞれ独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C30ヒドロカルビルであり;RおよびRはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルからなる群から選択され、隣接するRおよびRの基は任意に結合して環または環系を形成し;それぞれのR11は独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルであり;それぞれのYは独立して第VIA属非金属原子であり;それぞれのMは独立して第VIII族金属であり;それぞれのXは独立してハロゲン、置換基Qを有するまたは有さないC1~C10ヒドロカルビル、および置換基Qを有するまたは有さないC1~C10ヒドロカルビルオキシからなる群から選択され、
または、式1’で表されるアミノ-イミン金属錯体である:
【0009】
【化2】
【0010】
式中、RおよびRはそれぞれ独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C30ヒドロカルビルであり;それぞれのRは独立して、水素、および置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルからなる群から選択され;RからRはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、および置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルからなる群から選択され、および、RからRの基は任意に結合して環または環系を形成する;それぞれのR12は独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルであり;それぞれのYは独立して第VIA属非金属原子であり;それぞれのMは独立して第VIII族金属であり;それぞれのXは独立して、ハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10ヒドロカルビル、および置換基Qを有するか、または有さないC1~C10ヒドロカルビルオキシからなる群から選択される。
【0011】
ここで使用される「極性モノマー」という単語は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、酸無水物基、および少なくとも1つの配位重合性不飽和結合などの少なくとも1つの極性基を有するモノマーを指す。極性モノマーは、2~20個の炭素原子(例えば、2~16個の炭素原子、例えば2~12個の炭素原子、例えば2~10個の炭素原子)を有する。いくつかの実施形態では、極性モノマーは1つ以上のヒドロキシ基および/または1つ以上のカルボキシ基を有するオレフィンモノマーからなる群から選択され、好ましくは1つ以上のヒドロキシ基および/または1つ以上のカルボキシ基を有するα-オレフィン性モノマー(ビニルモノマーとも呼ばれる)からなる群から選択される。
【0012】
本発明の方法のサブ態様では、前記極性モノマーは1つ以上のヒドロキシ基を有するオレフィン性モノマーからなる群から選択されるか、または前記極性モノマーは1つ以上のカルボキシル基を有するオレフィン性モノマーからなる群から選択される。前記主触媒は式Ibで表されるジイミン金属錯体を含む。
【0013】
【化3】
【0014】
式中、RおよびRはそれぞれ独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C30ヒドロカルビルであり;R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、および置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルからなる群から選択され、R~Rは任意に結合して環または環系を形成する;それぞれのR12は独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルであり;それぞれのYは独立して第VIA属非金属原子であり;それぞれのMは独立して第VIII族金属であり;それぞれのXは独立して、ハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10ヒドロカルビル、および置換基Qを有するか、または有さないC1~C10ヒドロカルビルオキシからなる群から選択される。
【0015】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、RおよびRは独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、および置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールからなる群から選択される。好ましくはRおよび/またはRは式Aで表される。
【0016】
【化4】
【0017】
式中、R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシからなる群から選択され、R~Rは任意に結合して環または環系を形成する。好ましくは、R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択される。
【0018】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記ジイミン金属錯体において、それぞれのMは独立して、ニッケルおよびパラジウムからなる群から選択される。
【0019】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記ジイミン金属錯体において、それぞれのYは独立して、OおよびSからなる群から選択される。
【0020】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記ジイミン金属錯体において、それぞれのXは独立して、ハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシからなる群から選択され、好ましくはハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルコキシからなる群から選択される。
【0021】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記ジイミン金属錯体において、それぞれのR12は独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、好ましくは置置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、より好ましくは置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルである。
【0022】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記ジイミン金属錯体において、ハロゲン、ヒドロキシ、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシおよびハロゲン化C1~C10アルコキシからなる群から選択され、好ましくはハロゲン、ヒドロキシ、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシおよびハロゲン化C1~C6アルコキシからなる群から選択される。好ましくは、C1~C6アルキルがメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、n-ペンチル、イソペンチル、n-ヘキシル、イソヘキシルおよび3,3-ジメチルブチルからなる群から選択される。好ましくは、C1~C6アルコキシがメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソ-プロポキシ、n-ブトキシ、イソ-ブトキシ、n-ペントキシ、イソ-ペントキシ、n-ヘキソキシ、イソ-ヘキソキシおよび3,3-ジメチルブトキシからなる群から選択される。
【0023】
ここで使用される「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を指す。
【0024】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記ジイミン金属錯体が式IIIbで表される。
【0025】
【化5】
【0026】
式中、R~R11はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシからなる群から選択される。M、X、Y、およびR12は、上述の式Ibの説明において定義されたとおりである。
【0027】
いくつかの好ましい実施形態では、式IIIbの前記ジイミン金属錯体において、R~R11はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択される。好ましくは、R~R11はそれぞれ独立して、水素、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシ、ハロゲン化C1~C10アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択され、より好ましくは水素、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、ハロゲン化C1~C6アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される。
【0028】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記ジイミン金属錯体が1)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;2)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;3)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;4)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;5)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=メチル、R=Br、R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;6)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=F、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;7)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=Cl、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;8)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=Br、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;9)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;10)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;11)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;12)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;13)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=メチル、R=Br、R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;14)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=F、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;15)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=Cl、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;16)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=Br、R=R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;17)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=ブロモメチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;18)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=ブロモメチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;19)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=ブロモメチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;20)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=ブロモメチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;21)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=メチル、R=Br、R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=ブロモメチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;22)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=F、R=R~R=R10=H,R=R=メチル、R11=ブロモメチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;23)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=Cl、R=R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=ブロモメチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;24)式IIIbで表される前記ジイミン金属錯体であって、式中、R=R=Br、R=R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=ブロモメチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br、からなる群から選択される。
【0029】
本発明の方法の別のサブ態様において、前記極性モノマーが1つ以上のヒドロキシ基を有するオレフィン性モノマーからなる群から選択されるか、または前記極性モノマーは1つ以上のカルボキシル基を有するオレフィン性モノマーからなる群から選択される。前記主触媒は式Icで表されるジイミン金属錯体を含む。
【0030】
【化6】
【0031】
式中、R21~R24はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルオキシからなる群から選択され、R21~R24は任意に結合して環または環系を形成する。R、R、R11、Y、M、およびXは、上述の式Iの説明に定義されたとおりである。
【0032】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、式Icで表されるジイミン金属錯体において、RおよびRは独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールからなる群から選択される。好ましくは、Rおよび/またはRは式Aで表される基である。
【0033】
【化7】
【0034】
式中、R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシからなる群から選択され、R~Rは任意に結合して環または環系を形成する。好ましくは、R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択される。
【0035】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、式Icで表されるジイミン金属錯体において、それぞれのMは独立して、ニッケルおよびパラジウムからなる群から選択される。
【0036】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、式Icで表されるジイミン金属錯体において、それぞれのYは独立して、OおよびSからなる群から選択される。
【0037】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、式Icで表されるジイミン金属錯体において、それぞれのXは独立して、ハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシからなる群から選択され、好ましくはハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルコキシからなる群から選択される。
【0038】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、式Icで表されるジイミン金属錯体において、それぞれのR11は独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、好ましくは置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、より好ましくは置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルである。
【0039】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、式Icで表されるジイミン金属錯体において、置換基Qは、ハロゲン、ヒドロキシ、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシおよびハロゲン化C1~C10アルコキシからなる群から選択され、好ましくは、ハロゲン、ヒドロキシ、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシおよびハロゲン化C1~C6アルコキシからなる群から選択される。好ましくは、C1~C6アルキルはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、n-ペンチル、イソペンチル、n-ヘキシル、イソヘキシル、および3,3-ジメチルブチルからなる群から選択される。好ましくは、C1-C6アルコキシがメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソ-プロポキシ、n-ブトキシ、イソ-ブトキシ、n-ペントキシ、イソ-ペントキシ、n-ヘキソキシ、イソ-ヘキソキシおよび3,3-ジメチルブトキシからなる群から選択される。
【0040】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記ジイミン金属錯体が式IIIcで表される構造を有する。
【0041】
【化8】
【0042】
式中、R~R10、R21~R24はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシからなる群から選択される。R~R10は任意に結合して環または環系を形成し、R21~R24は任意に結合して環または環系を形成する。R11、Y、M、およびXは上述の式Icの説明において定義されたとおりである。
【0043】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、式IIIcで表される前記ジイミン金属錯体において、R~R10、R21~R24はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択される。好ましくは、R~R10、R21~R24はそれぞれ独立して、水素、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシ、ハロゲン化C1~C10アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択され、より好ましくは水素、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、ハロゲン化C1~C6アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される。
【0044】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記ジイミン金属錯体が式IIcで表される構造を有する。
【0045】
【化9】
【0046】
ここで、R31~R34は式IcにおけるR21~R24と同じ意味を有し、好ましくはR33およびR34が水素であり、R11、Y、MおよびXは上述の式Icの説明において定義されたとおりである。
【0047】
いくつかの実施形態では、式中、R31~R34はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシ、およびハロゲンからなる群から選択される。好ましくは、R31~R34はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択される。より好ましくは、R31~R34はそれぞれ独立して、水素、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシ、ハロゲン化C1~C10アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択され、より好ましくは水素、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、ハロゲン化C1~C6アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される。
【0048】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記ジイミン金属錯体は、1)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;2)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;3)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;4)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;5)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;6)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;7)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;8)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;9)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;10)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;11)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;12)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;13)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;14)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R21=R22=R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;15)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;16)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;17)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;18)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;19)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;20)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
21)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;22)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;23)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;24)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;25)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;26)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;27)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;28)式IIIcで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R23=R24=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
【0049】
【化10】
【0050】
29)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;30)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;31)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;32)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R31=R32=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;33)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;34)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;35)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;36)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;37)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;38)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;39)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R31=R32=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;40)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;41)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;42)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;43)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=H R31=R32=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;44)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;45)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;46)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;47)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;48)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;49)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;50)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;51)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;52)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;53)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=H、R31=R32=エチル、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;54)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;55)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;56)式(IIIc’)で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br、からなる群から選択される。
【0051】
本発明の方法の別のサブ態様において、前記極性モノマーは、1つ以上のヒドロキシ基を有するオレフィン性モノマーからなる群から選択されるか、または極性モノマーは1つ以上のカルボキシ基を有するオレフィン性モノマーからなる群から選択される。前記主触媒は式I’で表されるアミノ-イミン金属錯体を含む。
【0052】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記アミノ-イミン金属錯体において、RおよびRは独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールからなる群から選択される。好ましくはRおよび/またはRが式Aで表される基である。
【0053】
【化11】
【0054】
式中、R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキルオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシからなる群から選択され、R~Rは任意に結合して環または環系を形成する。好ましくは、R~Rは、それぞれ独立して水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択される。
【0055】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記アミノ-イミン金属錯体において、それぞれのMは独立して、ニッケルおよびパラジウムからなる群から選択される。
【0056】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記アミノ-イミン金属錯体において、それぞれのYは独立して、OおよびSからなる群から選択される。
【0057】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記アミノ-イミン金属錯体において、それぞれのXは独立して、ハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシからなる群から選択され、好ましくはハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルコキシからなる群から選択される。
【0058】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記アミノ-イミン金属錯体において、それぞれのR12は独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、好ましくは置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、より好ましくは置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルである。
【0059】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記アミノ-イミン金属錯体において、それぞれのRは独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルからなる群から選択される。好ましくは、それぞれのRは独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC6~C10アリール、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルからなる群から選択される。より好ましくは、それぞれのRは置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルである。
【0060】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記アミノ-イミン金属錯体において、置換基Qは、ハロゲン、ヒドロキシ、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシおよびハロゲン化C1~C10アルコキシからなる群から選択され、好ましくはハロゲン、ヒドロキシ、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシおよびハロゲン化C1~C6アルコキシからなる群から選択される。好ましくは、C1~C6アルキルがメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、n-ペンチル、イソペンチル、n-ヘキシル、イソヘキシルおよび3,3-ジメチルブチルからなる群から選択される。好ましくは、C1~C6アルコキシがメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、n-ペントキシ、イソペントキシ、n-ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシおよび3,3-ジメチルブトキシから選択される。
【0061】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記アミノ-イミン金属錯体が式III’で表される。
【0062】
【化12】
【0063】
式中、R~R11はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキルオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシからなる群から選択される。R、R12、Y、M、およびXは上述の式I’の説明において定義されたとおりである。
【0064】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、式III’の前記アミノ-イミン金属錯体において、R~R11がそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択される。好ましくはR~R11がそれぞれ独立して、水素、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシ、ハロゲン化C1~C10アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される。より好ましくは水素、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、ハロゲン化C1~C6アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される。
【0065】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記アミノ-イミン金属錯体は、式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=メチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=メチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=メチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=メチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=メチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=メチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=i-Pr、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=Br、R~R=R10=H、R=R=R11=R=CH、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=Br、R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=F、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=Cl、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=Br、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=エチル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=Br、R~R=R10=H、R=R=R11=メチル、R=イソプロピル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=F、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=イソプロピル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=Cl、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=イソプロピル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=Br、R=R~R=R10=H、R=R=R11=CH、R=イソプロピル、R12=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=R~R=R10=H、R=R=CH、R11=ブロモメチル、R=イソプロピル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=エチル、R=R~R=R10=H、R=R=CH、R11=CHBr、R=イソプロピル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=イソプロピル、R=R~R=R10=H、R
=R=CH、R11=CHBr、R=エチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R=R10=H、R=R=CH、R11=CHBr、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=メチル、R=Br、R~R=R10=H、R=R=メチル、R=エチル、R11=CHBr、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=F、R=R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=CHBr、R=イソブチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=Cl、R=R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=CHBr、R=イソブチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;式III’で表される前記錯体であって、式中、R=R=Br、R=R~R=R10=H、R=R=メチル、R11=CHBr、R=イソブチル、R12=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br、からなる群から選択される。
【0066】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記アミノ-イミン金属錯体が式IV’で表される構造を有する。
【0067】
【化13】
【0068】
式中、RおよびRはそれぞれ独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C30ヒドロカルビルであり;R21~R24はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルオキシからなる群より選択され、R21~R24は任意で結合して環または環系を形成し、好ましくは置換された、または非置換のベンゼン環であり;それぞれのRは独立して水素、および置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルからなる群より独立して選択され;それぞれのR11は独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20ヒドロカルビルであり;それぞれのYは独立して第VIA族-非金属原子であり;それぞれのMは独立して第VIII族金属であり;それぞれのXは独立して、ハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10ヒドロカルビル、および置換基Qを有するか、または有さないC1~C10ヒドロカルビルオキシからなる群から選択される。
【0069】
ここで使用される「置換された」という語は、例えば置換基Qによる置換を指す。
【0070】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、式IV’の前記アミノ-イミン金属錯体において、RおよびRは独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールからなる群から選択される。好ましくは、Rおよび/またはRは式Aで表される基である。
【0071】
【化14】
【0072】
式中、R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキルオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシからなる群から選択され、R~Rは任意で結合して環または環系を形成する。好ましくは、R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択される。より好ましくは、R~Rはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C6アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C6アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C6アルケニルオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C6アルキニルオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C10アリール、置換基Qを有するか、または有さないC7~C10アラルキル基、置換基Qを有するか、または有さないC7~C10アルカリル、置換基Qを有するか、または有さないC6~C10アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C10アラルキルオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C10アルカリルオキシからなる群から選択される。
【0073】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、式IV’の前記アミノ-イミン金属錯体において、それぞれのMは独立して、ニッケルおよびパラジウムからなる群から選択される。
【0074】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、式IV’の前記アミノ-イミン金属錯体において、それぞれのYは独立して、OおよびSからなる群から選択される。
【0075】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、式IV’の前記アミノ-イミン金属錯体において、それぞれのXは独立して、ハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシからなる群から選択され、好ましくハロゲン、置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルおよび置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルコキシからなる群から選択される。
【0076】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、式IV’の前記アミノ-イミン金属錯体において、それぞれのR11は独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキルであり、好ましくは置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキルであり、より好ましくは置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルである。
【0077】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、式IV’の前記アミノ-イミン金属錯体において、それぞれのRは独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルからなる群から選択される。好ましくは、それぞれのRは独立して、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC6~C10アリール、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、および置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルからなる群から選択される。より好ましくはそれぞれのRが置換基Qを有するか、または有さないC1~C6アルキルである。
【0078】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、式IV’の前記アミノ-イミン金属錯体において、置換基Qは、ハロゲン、ヒドロキシ、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシ、およびハロゲン化C1~C10アルコキシからなる群から選択され、好ましくは、ハロゲン、ヒドロキシ、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシおよびハロゲン化C1~C6アルコキシからなる群から選択される。好ましくは、C1~C6アルキルはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、n-ペンチル、イソペンチル、n-ヘキシル、イソヘキシルおよび3,3-ジメチルブチルから選択される。好ましくは、C1~C6アルコキシがメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、n-ペントキシ、イソペントキシ、n-ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシおよび3,3-ジメチルブトキシから選択される。
【0079】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、式IV’の前記アミノ-イミン金属錯体において、R21~R24はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C20アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C20アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリール、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリル、置換基Qを有するか、または有さないC6~C20アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アラルキルオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C20アルカリルオキシからなる群から選択され、R21~R24は任意に結合して環または環系を形成する。好ましくは、R21~R24はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルキル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケニル、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキニル、置換基Qを有するか、または有さないC1~C10アルコキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルケノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC2~C10アルキノキシ、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリール、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルキル、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリル、置換基Qを有するか、または有さないC6~C15アリールオキシ、置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アラルコキシおよび置換基Qを有するか、または有さないC7~C15アルカリルオキシからなる群から選択される。より好ましくは、R21~R24はそれぞれ独立して、水素、C1~C10アルキル、ハロゲン化C1~C10アルキル、C1~C10アルコキシ、ハロゲン化C1~C10アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択され、より好ましくは水素、C1~C6アルキル、ハロゲン化C1~C6アルキル、C1~C6アルコキシ、ハロゲン化C1~C6アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される。
【0080】
このサブ態様のいくつかの実施形態では、前記アミノ-イミン金属錯体が式IV’aで表される構造を有する。
【0081】
【化15】
【0082】
式中、R31~R34は式IV’におけるR21~R24と同じ意味を有し、好ましくは、R33およびR34が水素であり、R、R、R、R11、Y、MおよびXは上述の式IV’に対して定義されるとおりである。
【0083】
このサブ態様いくつかの実施形態では、前記アミノ-イミン金属錯体は以下の式VまたはV’で表される。
【0084】
【化16】
【0085】
【化17】
【0086】
式中、それぞれの記号は上記で定義した通りである。好ましくは、前記アミノ-イミン金属錯体は:1)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;2)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;3)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;4)式Vで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;5)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;6)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;7)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;8)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;9)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;10)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;11)式Vで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R21=R22=H、R=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;12)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;13)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;14)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;15)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;16)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;17)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;18)式Vで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;19)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;20)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;21)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R21=R22=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;22)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;23)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;24)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;25)式Vで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;26)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;27)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;28)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;29)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;30)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;31)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;32)式Vで表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;33)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R
=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;34)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;35)式Vで表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R22=H、R21=t-ブチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;36)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;37)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;38)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;39)式V’で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;40)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;41)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;42)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=エチル、M=Ni、Y=O、X=Br;43)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;44)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;45)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;46)式V’で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;47)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;48)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;49)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=R31=R32=H、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;50)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=H R31=R32=R11=エチル、R=CH、M=Ni、Y=O、X=Br;51)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、R=CH、M=Ni、Y=O、X=Br;52)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、R=CH、M=Ni、Y=O、X=Br;53)式V’で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、R=CH、M=Ni、Y=O、X=Br;54)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、R=CH、M=Ni、Y=O、X=Br;55)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、R=CH、M=Ni、Y=O、X=Br;56)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、R=CH、M=Ni、Y=O、X=Br;57)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=イソプロピル、R=R=R~R10=H、R31=R32=R11=エチル、R=CH、M=Ni、Y=O、X=Br;58)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=エチル、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;59)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=メチル、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;60)式V’で表される前記錯体であって、式中、R~R=メチル、R~R10=H、R31=R32=エチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;61)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Br、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;62)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=Cl、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;63)式V’で表される前記錯体であって、式中、R=R=R=R=F、R=R=R~R10=H、R31=R32=エチル、R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br、からなる群から選択される。
【0087】
本発明のいくつかの実施形態では、前記極性モノマーは式Gで表されるオレフィン性アルコールの1つ以上である。
【0088】
【化18】
【0089】
式中、L~Lはそれぞれ独立して、H、および置換基を有するか、または有さないC1~C30アルキルからなる群から選択され、Lはペンダント基を任意で有するC~C30アルキレンである。好ましくは、Lはペンダント基を有するC-C30アルキレンである。
【0090】
本発明のいくつかの実施形態では、コポリマー中、式Gで表されるオレフィン系アルコールに由来するモノマー単位の含有量は、モノマー単位の合計に対して0.4~10.0モル%である。
【0091】
本発明のいくつかの実施形態では、極性モノマーは式G’で表される1つ以上の不飽和カルボン酸である。
【0092】
【化19】
【0093】
式中、L~Lはそれぞれ独立して、H、および置換基を有するか、または有さないC1~C30アルキルからなる群から選択され、Lは任意にペンダント基を有するC-C30アルキレンである。好ましくは、Lはペンダント基を有するC-C30アルキレンである。
【0094】
本発明のいくつかの実施形態では、コポリマー中、式G’で表される不飽和カルボン酸に由来するモノマー単位の含有量は、モノマー単位の合計に対して0.2~15.0モル%であり、より好ましくは0.7~10.0モル%である。
【0095】
本発明のいくつかの実施形態では、式Gまたは式G’中、LおよびLはHである。
【0096】
本発明のいくつかの実施形態では、式Gまたは式G’中、LはHまたはC-C30アルキルであり、好ましくはHまたはC-C20アルキルであり、より好ましくはHまたはC-C10アルキルである。
【0097】
本発明のいくつかの実施形態では、式Gまたは式G’中、Lはペンダント基を任意に有するC-C30アルキレンであり、好ましくはペンダント基を任意に有するC-C20アルキレンであり、より好ましくはペンダント基を任意に有するC-C10アルキレンであり、さらに好ましくはペンダント基を任意に有するC-Cアルキレンである。
【0098】
本発明のいくつかの実施形態では、L~Lの任意の置換基は、ハロゲン、C~C10アルキル、C~C10アルコキシ、C~C10アリール、シアノ、およびヒドロキシからなる群から選択され、より好ましくは、C1~C6アルキル、ハロゲン、およびC1~C6アルコキシからなる群から選択される。
【0099】
本発明のいくつかの態様において、L中の任意のペンダント基は、ハロゲン、C~C20アリール、C~C20アルキルおよびC~C20アルコキシからなる群から選択され、C~C20アリール、C~C20アルキルおよびC~C20アルコキシは置換基によって任意に置換されている。前記置換基は、好ましくはハロゲン、C~C10アルキル、C~C10アルコキシ、C~C10アリールおよびヒドロキシからなる群から選択される。好ましくは、L中の任意のペンダント基は、ハロゲン、C~C20アリール、C~C20アルキル、ヒドロキシ置換C~C20アルキル、およびアルコキシ置換C~C20アルキルからなる群から選択される。より好ましくは前記任意のペンダント基は、ハロゲン、C~C20アリール、C~C10アルキル、ヒドロキシ置換C~C10アルキル、およびアルコキシ置換C~C10アルキルからなる群から選択される。より好ましくは、前記任意のペンダント基は、ハロゲン、フェニル、C-Cアルキル、およびヒドロキシ置換C-Cアルキルからなる群から選択される。C-Cアルキルの例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、t-ブチル、ペンチルおよびヘキシルが含まれる。
【0100】
本発明の好ましい実施形態によれば、式Gまたは式G’中、LおよびLはHであり;LはHまたはC-C30のアルキルであり;Lはペンダント基を任意に有するC-C30アルキレンであり;C-C30のアルキルは置換基によって任意に置換される。前記置換基は、好ましくはハロゲン、C-C10アルキル、C-C10アルコキシ、C-C10アリール、シアノおよびヒドロキシからなる群から選択される。
【0101】
本発明の好ましい実施態様によれば、式Gまたは式G’中、LおよびLはHであり、LはH、C-C10アルキル、またはハロゲン置換C-C10アルキルであり、好ましくは、LはHまたはC-C10アルキルである。Lはペンダント基を任意に有するC-C20アルキレンであり、たとえば、Lはペンダント基を有するメチレン基、ペンダント基を有するエチレン基、ペンダント基を有するプロピレン基、ペンダント基を有するブチレン基、ペンダント基を有するCアルキレン、ペンダント基を有するCアルキレン、ペンダント基を有するCアルキレン、ペンダント基を有するCアルキレン、ペンダント基を有するCアルキレン、およびペンダント基を有するC10アルキレン、ペンダント基を有するC12アルキレン、ペンダント基を有するC14アルキレン、ペンダント基を有するC18アルキレン、ペンダント基を有するC20アルキレンであり、好ましくは、ペンダント基を有するC-C10アルキレンである。
【0102】
本発明の好ましい実施形態によれば、式GまたはG’中、LおよびLはHであり、LはHまたはC1-6のアルキルであり;Lはペンダント基を有するC-C10アルキレンである。
【0103】
本発明において、Cnアルキレン基の炭素数nは直鎖上のC原子の数を指し、ペンダント基上のC原子の数を除く。例えば、イソプロピリデン(-CH-CH(CH)-)は、ここではペンダント基(メチル)を有するCアルキレン基を指す。
【0104】
本発明の好ましい実施形態によれば、式Gで表されるオレフィン性アルコールの具体例としては、2-メチル-3-ブテン-1-オール、2-エチル-3-ブテン-1-オール、1,1-ジフェニル-3-ブテン-1-オール、2-メチル-3-ブテン-2-オール、2,2-ジメチル-3-ブテン-1-オール、3-メチル-1-ペンテン-3-オール、2,4-ジメチル-4-ペンテン-2-オール、4-ペンテン-2-オール、4-メチル-4-ペンテン-2-オール、2-メチル-4-ペンテン-2-オール、2-フェニル-4-ペンテン-2-オール、2-アリル-ヘキサフルオロイソプロパノール、2-ヒドロキシ-5-ヘキセン、3-ブテン-2-オール、3-メチル-5-ヘキセン-3-オール、2-メチル-2-ヒドロキシ-5-ヘキセン、1-アリルシクロヘキサノール、2,3-ジメチル-2-ヒドロキシ-5-ヘキセン、1-ヘプテン-4-オール、4-メチル-1-ヘプテン-4-オール、4-n-プロピル-1-へプテン-4-オール、6-ヘプテン-3-オール、2-メチル-2-ヒドロキシ-6-ヘプテン、5-メチル-2-ヒドロキシ-6-ヘプテン、2-ヒドロキシ-3-メチル-6-ヘプテン、2-ヒドロキシ-3-エチル-6-ヘプテン、2-ヒドロキシ-4-メチル-6-ヘプテン、2-ヒドロキシ-5-メチル-6-ヘプテン、2,5-ジメチル-1-ヘプテン-4-オール、2,6-ジメチル-7-オクテン-2-オール、2-ヒドロキシ-2,4,5-トリメチル-6-ヘプテン、2-メチル-3-ヒドロキシ-7-オクテン、3-メチル-3-ヒドロキシ-6-ヘプテン、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン、3-メチル-3-ヒドロキシ-7-オクテン、4-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン、4-メチル-3-ヒドロキシ-7-オクテン、5-メチル-3-ヒドロキシ-7-オクテン、6-メチル-3-ヒドロキシ-7-オクテン、3-エチル-3-ヒドロキシ-7-オクテン、1,2-ジヒドロキシ-7-オクテン、2,6-ジメチル-2,6-ジヒドロキシ-7-オクテン、2,6-ジメチル-2,3-ジヒドロキシ-7-オクテン、2-メチル-2-ヒドロキシ-3-クロロ-7-オクテン、2-メチル-2-ヒドロキシ-3,5-ジクロロ-7-オクテン、3,4-ジメチル-4-ヒドロキシ-8-ノネン、4-メチル-4-ヒドロキシ-8-ノネン、4-エチル-4-ヒドロキシ-8-ノネン、4-プロピル-4-ヒドロキシ-8-ノネン、7-オクテン-2-オール、3,5-ジクロロ-2-メチル-7-オクテン-2-オール、3-クロロ-2-メチル-7-オクテン-2,3-ジオール、および2,6-ジメチル-7-オクテン-2,6-ジオールを含むが、これらに限定されない。
【0105】
式G’で表される不飽和カルボン酸の具体例としては、2-メチル-4-ペンテン酸、2,3-ジメチル-4-ペンテン酸、2,2-ジメチル-4-ペンテン酸、2-エチル-4-ペンテン酸、2-イソプロピル-4-ペンテン酸、2,2,3-トリメチル-4-ペンテン酸、2,3,3-トリメチル-4-ペンテン酸、2-エチル-3-メチル-4-ペンテン酸、2-(2-メチルプロピル)-4-ペンテン酸、2,2-ジエチル-4-ペンテン酸、2-メチル-2-エチル-4-ペンテン酸、2,2,3,3-テトラメチル-4-ペンテン酸、2-メチル-5-ヘキセン酸、2-エチル-5-ヘキセン酸、2-プロピル-5-ヘキセン酸、2,3-ジメチル-5-ヘキセン酸、2,2-ジメチル-5-ヘキセン酸、2-イソプロピル-5-ヘキセン酸、2-メチル-2-エチル-5-ヘキセン酸、2-(1-メチルプロピル)-5-ヘキセン酸、2,2,3-トリメチル-5-ヘキセン酸、2,2-ジエチル-5-ヘキセン酸、2-メチル-6-ヘプテン酸、2-エチル-6-ヘプテン酸、2-プロピル-6-へプテン酸、2,3-ジメチル-6-ヘプテン酸、2,4-ジメチル-6-ヘプテン酸、2,2-ジメチル-6-へプテン酸、2-イソプロピル-5-メチル-6-ヘプテン酸、2-イソプロピル-6-ヘプテン酸、2,3,4-トリメチル-6-ヘプテン酸、2-メチル-2-エチル-6-へプテン酸、2-(1-メチルプロピル)-6-ヘプテン酸、2,2,3-トリメチル-6-ヘプテン酸、2,2-ジエチル-6-ヘプテン酸、2-メチル-7-オクテン酸、2-エチル-7-オクテン酸、2-プロピル-7-オクテン酸、2,3-ジメチル-7-オクテン酸、2,4-ジメチル-7-オクテン酸、2,2-ジメチル-7-オクテン酸、2-イソプロピル-5-メチル-7-オクテン酸、2-イソプロピル-7-オクテン酸、2,3,4-トリメチル-7-オクテン酸、2-メチル-2-エチル-7-オクテン酸、2-(1-メチルプロピル)-7-オクテン酸、2,2,3-トリメチル-7-オクテン酸、2,2-ジエチル-7-オクテン酸、2-メチル-8-ノネン酸、2-エチル-8-ノネン酸、2-プロピル-8-ノネン酸、2,3-ジメチル-8-ノネン酸、2,4-ジメチル-8-ノネン酸、2,2-ジメチル-8-ノネン酸、2,2-ジエチル-8-ノネン酸、2-イソプロピル-5-メチル-8-ノネン酸、2-メチル-9-デセン酸、2,3-ジメチル-9-デセン酸、2,4-ジメチル-9-デセン酸、または2-メチル-10-ウンデセン酸を含むが、これらに限定されない。
【0106】
本発明の好ましい実施形態によれば、助触媒は、有機アルミニウム化合物および/または有機ホウ素化合物からなる群から選択される。
【0107】
本発明の好ましい実施形態によれば、有機アルミニウム化合物は、アルキルアルミノキサンおよび一般式AlR 3-n(アルキルアルミニウムまたはアルキルアルミニウムハロゲン化物)の有機アルミニウム化合物からなる群から選択される。式中、RはH、C-C20飽和もしくは不飽和ヒドロカルビル、またはC-C20飽和もしくは不飽和ヒドロカルビルオキシであり、好ましくはC-C20アルキル、C-C20アルコキシ、C-C20アラルキル、またはC-C20アリールであり;Xはハロゲンであり、好ましくは塩素または臭素であり;0<n≦3である。有機アルミニウム化合物の具体的な例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ-n-ヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ジエチル水素化アルミニウム、ジイソブチル水素化アルミニウム、ジエチル塩化アルミニウム、ジイソブチル塩化アルミニウム、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチル二塩化アルミニウム、メチルアルミノキサン(MAO)、および変性メチルアルミノキサン(MMAO)が含まれるが、これらに限定されない。好ましくは、有機アルミニウム化合物はメチルアルミノキサン(MAO)である。
【0108】
本発明の好ましい実施形態によれば、有機ホウ素化合物は、芳香族ヒドロカルビルホウ素化合物およびホウ酸塩からなる群から選択される。芳香族ヒドロカルビルホウ素化合物は、好ましくは、置換された、または非置換のフェニルホウ素であり、より好ましくはトリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素である。ホウ酸塩は、好ましくはN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩および/またはトリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩である。
【0109】
本発明の好ましい実施形態によれば、反応系中の主触媒の濃度は0.00001~100mmol/Lであり、例えば、0.00001mmol/L、0.00005mmol/L、0.0001mmol/L、0.0005mmol/L、0.001mmol/L、0.005mmol/L、0.01mmol/L、0.05mmol/L、0.1mmol/L、0.3mmol/L、0.5mmol/L、0.8mmol/L、1mmol/L、5mmol/L、8mmol/L、10mmol/L、20mmol/L、30mmol/L、50mmol/L、70mmol/L、80mmol/L、100mmol/L、およびそれらの間の任意の値であり、好ましくは0.0001~1mmol/L、より好ましくは0.001~0.5mmol/Lである。
【0110】
本発明の好ましい実施形態によれば、助触媒が有機アルミニウム化合物である場合、前記助触媒中のアルミニウムと主触媒のMとのモル比は(10~10):1である。例えば、10:1、20:1、50:1、100:1、200:1、300:1、500:1、700:1、800:1、1,000:1、2,000:1、3,000:1、5,000:1、10,000:1,100,000:1、1,000,000:1、10,000,000:1、およびそれらの間の任意の数値であり、好ましくは(10~100,000):1であり、より好ましくは(100-10,000):1である。助前記助触媒が前記有機ホウ素化合物である場合、前記助触媒中のホウ素と主触媒中のMとのモル比は(0.1~1,000):1である。例えば、0.1:1、0.2:1、0.5:1、0.8:1、1:1、1.2:1、1.4:1、1.6:1、1.8:1、2:1、2.5:1、3:1、4:1、5:1、8:1、10:1、20:1、50:1、100:1、200:1、300:1、500:1、700:1、800:1、1,000:1、およびそれらの間の任意の値であり、好ましくは(0.1~500):1である。
【0111】
本発明の好ましい実施形態によれば、オレフィンは2~16個の炭素原子を有するオレフィンを含む。本発明のいくつかの実施形態では、オレフィンがエチレンまたは3~16個の炭素原子を有するα-オレフィンを含む。本発明の他の実施形態では、オレフィンはC-C16環状オレフィンであり、好ましくは5員環または6員環である。好ましくは、オレフィンはエチレンまたは3~16個の炭素原子を有するα-オレフィンであり、より好ましくはエチレンまたはC-C10α-オレフィンであり、例えばエチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテンおよび1-オクテンである。
【0112】
本発明の好ましい実施形態によれば、反応系中の式Gで表されるオレフィン性アルコールモノマーまたは式G’で表される不飽和カルボン酸モノマーなどの極性モノマーの濃度は、0.01~6,000mmol/L、好ましくは0.1~1,000mmol/L、より好ましくは1~500mmol/Lである。例えば、1mmol/L、10mmol/L、20mmol/L、30mmol/L、50mmol/L、70mmol/L、90mmol/L、100mmol/L、200mmol/L、300mmol/L、400mmol/L、500mmol/L、およびそれらの間の任意の値である。
【0113】
本発明の好ましい実施形態によれば、連鎖移動剤は、アルキルアルミニウム、アルキルマグネシウム、アルキルホウ素およびアルキル亜鉛から選択される1つ以上である。アルキルアルミニウムのような、ここで使用されるいくつかの連鎖移動剤もまた、当該技術分野で捕捉材と考えられる。
【0114】
本発明の好ましい実施形態によれば、連鎖移動剤はトリアルキルアルミニウムおよび/またはジアルキル亜鉛であり、好ましくは、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、およびトリイソブチルアルミニウム、トリ-n-ヘキシルアルミニウム、トリ-n-オクチルアルミニウム、ジメチル亜鉛、およびジエチル亜鉛から選択される1つ以上である。
【0115】
本発明の好ましい実施形態によれば、連鎖移動剤と主触媒中のMとのモル比は、(0,1-2,000):1である。例えば、0.1:1、0.2:1、0.5:1、1:1、2:1、3:1、5:1、8:1、10:1、20:1、50:1、100:1、200:1、300:1、500:1、600:1、800:1、1,000:1、2,000:1、およびそれらの間の任意の数値であり、好ましくは(10~600):1である。
【0116】
本発明の好ましい実施形態によれば、重合はアルカン溶媒中で行われ、アルカン溶媒は1種以上のC~C20アルカンであり、好ましくはC~C10アルカンであり、例えばブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンおよびシクロヘキサンの1種以上であり、好ましくはヘキサン、ヘプタンおよびシクロヘキサンの1種以上である。
【0117】
本発明の好ましい実施形態によれば、極性モノマーは最初に、活性水素を除去するための前処理に供される。好ましくは、上述の助触媒または連鎖移動剤が極性モノマーを前処理してその活性水素を除去するために使用される。好ましくは、前処理の間、ヒドロキシル基および/またはカルボキシル基などの極性モノマー中の官能基と、助触媒または連鎖移動剤とのモル比は10:1~1:10である。
【0118】
本発明の好ましい実施形態によれば、反応は、無水および無酸素状態で実施される。
【0119】
本発明の好ましい実施形態によれば、反応条件は:反応温度は-50℃~50℃であり、好ましくは-20~50℃であり、より好ましくは0~50℃であり、例えば、0℃、10℃、20℃、30℃、40℃、50℃、およびそれらの間の任意の値であること;および/または反応時間は10~200分であり、好ましくは20~60分であることを含む。また、本発明において、反応圧力は、モノマーが配位共重合反応を行うことができるものであれば特に限定されない。オレフィンがエチレンである場合、低コスト化および重合工程の簡略化の観点から、反応器内のエチレンの圧力は、1~1000atmが好ましく、1~200atmがより好ましく、1~50atmがより好ましい。
【0120】
ここで使用される場合、用語「反応系」は、溶媒、オレフィン、極性モノマー、触媒、および任意で連鎖移動剤を含む全体を指す。
【0121】
本発明はまた、球状および/または球状様のポリマーを含む、上述に記載の方法によって調製されるオレフィン-極性モノマーコポリマーを提供する。
【0122】
本発明の好ましい実施形態によれば、球状および/または球状様のポリマーは、0.1~50.0mmの平均粒子径を有しており、例えば、0.1mm、0.5mm、1.0mm、2.0mm、3.0mm、5.0mm、8.0mm、10.0mm、15.0mm、20.0mm、25.0mm、30.0mm、35.0mm、40.0mm、45.0mm、50.0mm、およびそれらの間の任意の数値、好ましくは0.5~20.0mmの平均粒子径を有している。
【0123】
本発明の好ましい実施形態によれば、オレフィン-オレフィン系アルコールコポリマー中の式Gで表されるオレフィン系アルコールに由来する構造単位の含有量は、0.4~30.0モル%であり、例えば、0.4モル%、0.5モル%、0.7モル%、0.8モル%、1.0モル%、1.5モル%、2.0モル%、5.0モル%、8.0モル%、10.0モル%、15.0モル%、20.0モル%、25.0モル%、30.0モル%、およびそれらの間の任意の数値であり、好ましくは0.7~10.0モル%である。
【0124】
好ましい実施形態によれば、オレフィン-オレフィン性アルコールコポリマーは、30,000~500,000の重量平均分子量を有し、好ましくは50,000~400,000の重量平均分子量を有する。
【0125】
本発明の好ましい実施形態によれば、オレフィン-オレフィン性アルコールコポリマーは、4.0以下の分子量分布を有しており、例えば、0.1、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、およびそれらの間の任意の数値であり、好ましくは1.0~4.0の分子量分布を有する。
【0126】
本発明の好ましい実施形態によれば、オレフィン-不飽和カルボン酸コポリマー中の式G’で表される不飽和カルボン酸に由来する構造単位の含有量は0.2~30.0モル%であり、例えば、0.4モル%、0.5モル%、0.7モル%、0.8モル%、1.0モル%、1.5モル%、2.0モル%、5.0モル%、8.0モル%、10.0モル%、15.0モル%、20.0モル%、25.0モル%、30.0モル%およびそれらの間の任意の数値であり、好ましくは0.7~10.0モル%である。
【0127】
好ましい実施形態によれば、オレフィン-不飽和カルボン酸コポリマーは、30,000~500,000の重量平均分子量を有しており、好ましくは50,000~400,000の重量平均分子量を有する。
【0128】
本発明の好ましい実施形態によれば、オレフィン-不飽和カルボン酸コポリマーは、4.0以下の分子量分布を有しており、例えば、0.1、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0およびそれらの間の任意の数値であり、好ましくは1.0~4.0の分子量分布を有する。
【0129】
本発明において、球状または球状様のポリマーの粒子径は、ここでは、粒子の体積に等しい体積を有する球の径に等しいとみなされる。
【0130】
本発明の別の態様によれば、ポリオレフィン材料としてのオレフィン-極性モノマーコポリマーの使用が提供される。
【0131】
本開示において、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R、X、M、A、Yなどのような、異なる一般式または構造式において使用される記号は、特に明記されていない限り、それぞれの一般式または構造式において同一の定義を有する。
【0132】
本発明において、「アルキル」という用語は、直鎖アルキル、分岐鎖アルキルまたはシクロアルキルを指す。例えば、「C-C20アルキル」は、C-C20直鎖アルキル、C-C20分枝鎖アルキルまたはC-C20シクロアルキルを指す。直鎖または分岐鎖アルキルの例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、tert-ペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、およびn-デシルが含まれるが、これらに限定されない。
【0133】
-C20シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4-メチルシクロヘキシル、4-エチルシクロヘキシル、4-n-プロピルシクロヘキシルおよび4-n-ブチルシクロヘキシルが含まれるが、これらに限定されない。
【0134】
-C20アリールの例としては、フェニル、4-メチルフェニル、4-エチルフェニル、ジメチルフェニル、ビニルフェニルが含まれるが、これらに限定されない。
【0135】
アルケニルは、直鎖アルケニル、分岐鎖アルケニルまたはシクロアルケニルを指す。例えば、C-C20アルケニルは、C-C20直鎖アルケニル、C-C20分岐鎖アルケニル、またはC-C20シクロアルケニルを指す。アルケニルの例としてはビニル、アリル、ブテニルが含まれるが、これらに限定されない。
【0136】
-C20アラルキルの例としては、フェニルメチル、フェニルエチル、フェニル-n-プロピル、フェニルイソプロピル、フェニル-n-ブチルおよびフェニル-t-ブチルが含まれるが、これらに限定されない。
【0137】
-C20アルカリルには、トリル、エチルフェニル、n-プロピルフェニル、イソプロピルフェニル、n-ブチルフェニル、およびt-ブチルフェニルが含まれるが、これらに限定されない。
【0138】
本発明によって提供される、オレフィンと、オレフィン性アルコールまたは不飽和カルボン酸などの極性モノマーとのコポリマーを調製するための方法は、三核金属錯体を含む新規な触媒を使用する。当該触媒はこれまでに報告されていない。従って、本発明によって解決された技術的課題は、オレフィン-極性モノマーコポリマーの新規な調製方法を提供することである。
【0139】
さらに、本発明によって提供されるオレフィン-オレフィン性アルコールコポリマーの調製方法において、反応したオレフィン性アルコールモノマー、触媒、および適切な重合方法を選択することによって、造粒のようなその後の処理を必要とせず、良好な形態を有する球状および/または球状様のポリマーを直接的に調製ことができる。得られた重合生成物は、反応器中でスケールする傾向がなく、輸送を容易にする。
【0140】
また、本発明により提供されるオレフィン-オレフィン性アルコールコポリマーの調製方法は、けん化反応の工程が不要となり、これにより現行産業で使用されているオレフィン-オレフィン性アルコールコポリマーの調製方法に比べて製造工程が簡便になる。
【0141】
さらに、本発明により提供されるオレフィン-不飽和カルボン酸コポリマーの調製方法は、不飽和カルボン酸系モノマー、触媒、および適切な重合工程を選択することによって、造粒のようなその後の処理を必要とせず、良好な形態を有する球状および/または球状様のポリマーを直接的に調製ことができる。得られた重合生成物は、反応器中でスケールする傾向がなく、輸送を容易にする
また、本発明により提供されるオレフィン-不飽和カルボン酸コポリマーの調製方法はけん化反応の工程が不要となり、これにより現行産業で使用されているオレフィン-不飽和カルボン酸コポリマーの調製方法に比べて製造工程が簡便になる。
【0142】
〔図面の説明〕
図1は、本発明の実施例1のニッケル錯体Ni1の構造単位の図である(明確さのため、水素原子、ジクロロメタン溶媒分子および対称操作のための原子は、マークされていない)。
【0143】
図2は、本発明の実施例2において得られた球状および/または球状様ポリマーの写真である。
【0144】
図3は、本発明の実施例20において得られたオレフィン-不飽和カルボン酸ポリマーの写真である。
【0145】
図4は、実施例70において得られた球状および/または球状様ポリマーの写真である。
【0146】
〔実施例〕
本発明は、実施例および図面と関連付けられて以下に詳細に説明される。しかしながら、実施例および図面は、本発明を例示的に示すためだけに使用されるものであり、本発明の保護範囲に対するいかなる限定も構成するものではないことを理解されたい。本発明の進歩的な思想の範囲に含まれるすべての合理的な変更および組み合わせが、本発明の保護範囲に含まれる。
【0147】
本発明において使用した分析的特性評価装置は、以下の通りである:
測定の前に、ポリマー試料を希酸溶液で洗浄し、ポリマー中の金属含有量を≦50ppmにする。
【0148】
1.錯体配位子の構造を決定するための核磁気共鳴装置:Bruker DMX 300(300MHz)、内部標準としてテトラメチルケイ素(TMS)を用い、25℃で測定。
【0149】
2.ポリマーのコモノマー含有量(式Gで表されるオレフィンアルコールに由来する構造単位の含有量)の分析:400MHz Bruker Avance 400核磁気共鳴分光計で記録した13C NMRスペクトルを用いて測定、10mm PASEX13プローブを使用、ポリマー試料は120℃で1,2,4-トリクロロベンゼンに溶解させた。
【0150】
3.コポリマーのコモノマー含有量(式G’で表される不飽和カルボン酸に由来する構造単位の含有量)の分析:400MHz Bruker Avance 400核磁気共鳴分光計で記録した13C NMRスペクトルを用いて測定、10mm PASEX13プローブを使用、ポリマー試料は130℃で重水素化テトラクロロエタンに溶解させた。
【0151】
4.ポリマーの分子量および分子量分布PDI(PDI=Mw/Mn):PL-GPC220クロマトグラフ、溶媒としてトリクロロベンゼン、150℃で測定(標準:PS;流量:1.0mL/分;カラム:3×PLゲル 10um M1×ED-B 300×7.5nm)。
【0152】
5.活性測定方法:重量法、活性はポリマー重量(g)/ニッケル(mol)×2として表される。
【0153】
以下の実施例1~35に含まれる錯体の構造は、式IIIbによって示される:
【0154】
【化20】
【0155】
〔実施例1〕
1)配位子Lの調製:
窒素雰囲気下で、2,6-ジエチルアニリン(2.0ml、12mmol)を20mlのトルエンに溶解させ、12mlのトリメチルアルミニウム(1.0M、12mmol)を室温で滴下した。反応物を2時間還流し、系を室温まで冷却した。カンファーキノン(0.831g、5mmol)を加え、系を6時間還流した。反応生成物を水酸化ナトリウム水溶液で中和し、ジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮した。次いで、残渣をカラムクロマトグラフィに供し、黄色配位子Lを得た。収率:69.2%。H-NMR(CDCl):δ6.94-6.92(m,6H,CAr-CH),2.56-2.51(m,4H,CAr-CH),2.36-2.31(m,4H,CAr-CH),1.82-1.78(m,4H,CH),1.54(m,1H),1.24-1.18(m,12H),1.09(s,3H,CH),0.94(m,6H,CH)。
【0156】
2)錯体Niの調製(構造式IIIbで表され、式中、R、Rはエチルであり;R、R~R、R10は水素であり;R、RおよびR11はメチルであり;R12はエチルであり;Mはニッケルであり、YはOであり、XはBrである):
0.277g(0.9mmol)の(DME)NiBrのエタノール溶液(10mL)を、0.258g(0.6mmol)の配位子Lのジクロロメタン溶液(10mL)にゆっくりと滴下した。溶液の色調はすぐに濃赤色に変化し、多量の沈殿物が形成された。反応物を室温で6時間撹拌した後、無水ジエチルエーテルを加えて沈殿させた。濾過を行って濾過ケーキを得、濾過ケーキを無水ジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥させて、Niを茶褐色粉末状固体として得た。収率:78.2%。元素分析(C6490BrNiについての理論値):C,47.96;H,5.66;N,3.50;実験値(%):C,47.48;H,6.00;N,3.26。
【0157】
3)重合:
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni8.0mg(5.0μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン15mmol(2.5mL)、AlEt15mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、MAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表1に示す。
【0158】
〔実施例2〕
30mmol(5.1mL)の2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテンおよび30mLのAlEt(1.0mol/Lヘキサン溶液)を使用したことを除いて、実施例1に記載の重合手順に従って、エチレンと2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテンとの共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表1に示す。
【0159】
図2は、この実施例で調製された球状および/または球状様のポリマーの写真を示す。
【0160】
〔実施例3〕
重合温度が60℃であったことを除いて、実施例2に記載の重合手順に従って、エチレンと2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテンとの共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表1に示す。
【0161】
〔実施例4〕
触媒と共に0.5mLのジエチル亜鉛(1mol/Lヘキサン溶液)をさらに加えたことを除いて、実施例2に記載の重合手順に従って、エチレンと2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテンとの共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表1に示す。
【0162】
〔実施例5〕
2倍量のジエチル亜鉛(すなわち、1.0mLのジエチル亜鉛(1mol/Lヘキサン溶液))を使用したことを除いて、実施例4に記載の重合手順に従って、エチレンと2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテンとの共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表1に示す。
【0163】
〔実施例6〕
3.33倍量の2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン(すなわち、50mmol(8.5mL)の2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン)、および3.33倍量のAlEt(すなわち、50mLのAlEt(1.0mol/Lヘキサン溶液))を使用したことを除いて、実施例1に記載の重合手順に従って、エチレンと2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテンとの共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表1に示す。
【0164】
〔実施例7〕
6.67倍量の2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン(すなわち、100mmol(17.0mL)の2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン)、および6.67倍量のAlEt(すなわち、100mLのAlEt(1.0mol/Lヘキサン溶液))を使用したことを除いて、実施例1に記載の重合手順に従って、エチレンと2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテンとの共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表1に示す。
【0165】
〔実施例8〕
1)配位子Lの調製:
窒素雰囲気下で、2,6-ジイソプロピルアニリン(2.4ml、12mmol)を20mlのトルエンに溶解させ、12mlのトリメチルアルミニウム(1.0M、12mmol)を室温で滴下した。反応物を2時間還流し、系を室温まで冷却した。カンファーキノン(0.831g、5mmol)を加え、反応混合物を6時間還流した。反応生成物を水酸化ナトリウム水溶液で中和し、ジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮した。次いで、残渣をカラムクロマトグラフィに供し、黄色配位子Lを得た。収率:41.3%。H-NMR(300MHz,CDCl3),δ(ppm):7.06-6.81(m,6H,Ar-H),2.88(m,4H,CH(CH),2.36(m,1H,),1.86(m,4H,CH),1.24(d,24H,CH(CH),0.96(s,6H,CH),0.77(s,3H,CH)。
【0166】
2)錯体Niの調製(構造式IIIbで表され、式中、R、Rはイソプロピルであり;R、R~R、R10は水素であり;R、RおよびR11はメチルであり;R12はエチルであり;Mはニッケルであり、YはOであり、XはBrである):
0.277g(0.9mmol)の(DME)NiBrのエタノール溶液(10mL)を、0.291g(0.6mmol)の配位子Lのジクロロメタン溶液(10mL)にゆっくりと滴下した。溶液の色調はすぐに濃赤色に変化し、多量の沈殿物が形成された。反応物を室温で6時間撹拌した後、無水ジエチルエーテルを加えて沈殿させた。濾過を行って濾過ケーキを得、濾過ケーキを無水ジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥させて、Niを茶褐色粉末状固体として得た。収率:74.0%。元素分析(C72106BrNiについての理論値):C,50.42;H,6.23;N,3.27;実験値(%):C,50.28;H,6.42;N,3.18。
【0167】
3)重合:
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni8.6mg(5.0μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、MAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表1に示す。
【0168】
〔実施例9〕
重合温度が60℃であったことを除いて、実施例8に記載の重合手順に従って、エチレンと2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテンとの共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表1に示す。
【0169】
〔実施例10〕
30mmol(4.1mL)の3-メチル-5-ヘキセン-3-オールをコモノマーとして使用したことを除いて、実施例8に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表1に示す。
【0170】
〔実施例11〕
1)錯体Niの調製(構造式IIIbで表され、式中、R、Rはイソプロピルであり;R、R~R、R10は水素であり;R、RおよびR11はメチルであり;R12はイソブチルであり;Mはニッケルであり、YはOであり、XはBrである):
0.277g(0.9mmol)の(DME)NiBrの2-メチル-1-プロパノール溶液(10mL)を、0.291g(0.6mmol)の配位子Lのジクロロメタン溶液(10mL)にゆっくりと滴下した。溶液の色調はすぐに濃赤色に変化し、多量の沈殿物が形成された。反応物を室温で6時間撹拌した後、無水ジエチルエーテルを加えて沈殿させた。濾過を行って濾過ケーキを得、濾過ケーキを無水ジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥させて、Niを茶褐色粉末状固体として得た。収率:76.0%。元素分析(C76114BrNiについての理論値):C,51.54;H,6.49;N,3.16;実験値(%):C,51.28;H,6.62;N,3.19。
【0171】
2)重合:
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni8.9mg(5.0μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表1に示す。
【0172】
〔実施例12〕
30mmol(4.5mL)の4-メチル-1-ヘプテン-4-オールをコモノマーとして使用したことを除いて、実施例11に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表1に示す。
【0173】
〔実施例13〕
1)配位子Lの調製:
窒素雰囲気下で、2,4,6-トリメチル-アニリン(1.7ml、12mmol)を20mlのトルエンに溶解させ、12mlのトリメチルアルミニウム(1.0M、12mmol)を室温で滴下した。反応物を2時間還流し、系を室温まで冷却した。カンファーキノン(0.831g、5mmol)を加え、系を6時間還流した。反応生成物を水酸化ナトリウム水溶液で中和し、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、濃縮した後、カラムクロマトグラフィに供し、収率62.5%で黄色配位子Lを得た。HNMR(300MHz,CDCl),δ(ppm)[異性体比1.2:1]:メジャーな異性体:6.72(s,4H,Ar-H),2.26-2.13(m,12H,CAr-CH),1.87(s,6H,CAr-CH),1.79(m,4H,CH),1.42(m,1H),1.26(s,3H,CH),1.07(s,6H,CH);マイナーな異性体:6.67(s,4H,Ar-H),2.09-2.01(m,12H,CAr-CH),1.85(s,6H,CAr-CH),1.79(m,4H,CH),1.40(m,1H),1.26(s,3H,CH),0.94(s,6H,CH)。
【0174】
2)錯体Niの調製(構造式IIIbで表され、式中、R~Rはメチルであり、R~RおよびR10は水素であり、R、RおよびR11はメチルであり、R12はエチルであり、Mはニッケルであり、YはOであり、XはBrである):
0.277g(0.9mmol)の(DME)NiBrのエタノール溶液(10mL)を、0.240g(0.6mmol)の配位子Lのジクロロメタン溶液(10mL)にゆっくりと滴下した。溶液の色調はすぐに濃赤色に変化し、多量の沈殿物が形成された。反応物を室温で6時間撹拌した後、無水ジエチルエーテルを加えて沈殿させた。濾過を行って濾過ケーキを得、濾過ケーキを無水ジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥させて、Niを収率78.6%で茶褐色粉末状固体として得た。元素分析(C6082BrNiについての理論値):C,46.59;H,5.34;N,3.62;実験値(%):C,46.24;H,5.67;N,3.21。
【0175】
3)重合:
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。これに7.7mg(5μmol)の錯体Niを加えた後、排気およびエチレンでの充填置換を3回行った。ヘキサン500mL、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、およびAlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブに入れた後、メチルアルミノキサン(MAO)6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間激しく撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。結果を以下の表1に示す。
【0176】
〔実施例14〕
1)配位子Lの調製:
窒素雰囲気下で、2,6-ジメチル-4-ブロモ-アニリン(2.45g、12mmol)を20mlのトルエンに溶解させ、12mlのトリメチルアルミニウム(1.0M、12mmol)を室温で滴下した。反応物を2時間還流し、系を室温まで冷却した。カンファーキノン(0.831g、5mmol)を加え、系を6時間還流した。反応生成物を水酸化ナトリウム水溶液で中和し、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、濃縮した後、カラムクロマトグラフィに供し、収率60.7%で黄色配位子Lを得た。H NMR(300MHz,CDCl),δ(ppm)[異性体比1.1:1]:メジャーな異性体:7.05(s,4H,Ar-H),2.18(m,12H,CAr-CH),1.85(m,4H,CH),1.37(m,1H),1.26(s,3H,CH),1.06(s,6H,CH);マイナーな異性体:7.02(s,4H,Ar-H),2.04(m,12H,CAr-CH),1.85(m,4H,CH),1.37(m,1H),1.26(s,3H,CH),0.96(s,6H,CH)。
【0177】
2)錯体Niの調製(構造式IIIbで表され、式中、RおよびRはメチルであり、Rは臭素であり、R~RおよびR10は水素であり、R、RおよびR11はメチルであり、R12はエチルであり、Mはニッケルであり、YはOであり、XはBrである):
0.278g(0.9mmol)の(DME)NiBrのエタノール溶液(10mL)を、0.318g(0.6mmol)の配位子Lのジクロロメタン溶液(10mL)にゆっくりと滴下した。溶液の色調はすぐに濃赤色に変化し、多量の沈殿物が形成された。反応物を室温で6時間撹拌した後、無水ジエチルエーテルを加えて沈殿させた。濾過を行って濾過ケーキを得、濾過ケーキを無水ジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥させて、Niを収率74.1%で茶褐色粉末状固体として得た。元素分析(C5670Br10Niについての理論値):C,37.24;H,3.91;N,3.10;実験値(%):C,37.38;H,4.30;N,3.03。
【0178】
3)重合:
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。これに9.0mg(5μmol)の錯体Niを加えた後、排気およびエチレンでの充填置換を3回行った。ヘキサン500mL、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、およびAlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブに入れた後、メチルアルミノキサン(MAO)6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間激しく撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。結果を以下の表1に示す。
【0179】
〔実施例15〕
1)配位子Lの調製:
窒素雰囲気下で、2,6-ジイソプロピル-アニリン(2.30ml、12mmol)を20mlのトルエンに溶解させ、12mlのトリメチルアルミニウム(1.0M、12mmol)を室温で滴下した。反応物を2時間還流し、系を室温まで冷却した。ジオン(1.225g、5mmol)を加え、系を6時間還流した。反応生成物を水酸化ナトリウム水溶液で中和し、ジクロロメタンで抽出し、乾燥させ、濃縮した後、カラムクロマトグラフィに供し、収率62.7%で黄色配位子Lを得た。H NMR(300MHz,CDCl),δ(ppm):7.05-6.83(m,6H,Ar-H),3.30(m,2H,CH),2.80(m,4H,CH(CH),1.55(m,1H),1.83(m,4H,CH),1.26(d,24H,CH(CH),0.99(s,6H,CH)。
【0180】
2)錯体Niの調製(構造式IIIbで表され、式中、RおよびRはイソプロピルであり、R、R~RおよびR10は水素であり、RおよびRはメチルであり、R11はCHBrであり、R12はエチルであり、Mはニッケルであり、YはOであり、XはBrである):
0.277g(0.9mmol)の(DME)NiBrのエタノール溶液(10mL)を、0.338g(0.6mmol)の配位子Lのジクロロメタン溶液(10mL)にゆっくりと滴下した。溶液の色調はすぐに濃赤色に変化し、多量の沈殿物が形成された。反応物を室温で6時間撹拌した後、無水ジエチルエーテルを加えて沈殿させた。濾過を行って濾過ケーキを得、濾過ケーキを無水ジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥させて、Niを収率80.2%で茶褐色粉末状固体として得た。元素分析(C72104BrNiについての理論値):C,46.17;H,5.60;N,2.99;実験値(%):C,46.24;H,5.80;N,3.13。
【0181】
3)重合:
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。これに9.4mg(5μmol)の錯体Niを加えた後、排気およびエチレンでの充填置換を3回行った。ヘキサン500mL、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、およびAlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブに入れた後、メチルアルミノキサン(MAO)6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間激しく撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。結果を以下の表1に示す。
【0182】
〔実施例16〕
MAOの代わりに、15mLのN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(1mmol/Lトルエン溶液)を使用したことを除いて、実施例2に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表1に示す。
【0183】
〔実施例17〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni8.0mg(5.0μmol)、10-ウンデセン-1-オール30mmol(6.0mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表1に示す。
【0184】
〔実施例18〕
ヘキサンの代わりに、500mLのトルエンを使用したことを除いて、実施例2に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表1に示す。
【0185】
〔比較例1〕
15μmolの比較触媒Aを使用したことを除いて、実施例1に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。
【0186】
【化21】
【0187】
〔比較例2〕
15μmolの比較触媒Bを使用したことを除いて、実施例1に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。
【0188】
【化22】
【0189】
【表1】
【0190】
〔実施例19〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni8.0mg(5.0μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸15mmol(2.55g)、AlEt15mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表2に示す。
【0191】
〔実施例20〕
2倍量の2,2-ジメチル-7-オクテン酸および2倍量のAlEtを使用したことを除いて、実施例19に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表1に示す。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表2に示す。
【0192】
〔実施例21〕
重合温度が60℃であったことを除いて、実施例20に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表2に示す。
【0193】
〔実施例22〕
触媒と共に0.5mLのジエチル亜鉛(1mol/Lヘキサン溶液)をさらに加えたことを除いて、実施例20に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表2に示す。
【0194】
〔実施例23〕
触媒と共に1.0mLのジエチル亜鉛(1mol/Lヘキサン溶液)をさらに加えたことを除いて、実施例20に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表2に示す。
【0195】
〔実施例24〕
3.33倍量の2,2-ジメチル-7-オクテン酸(すなわち、50mmol(8.51g))、および3.33倍量のAlEt(すなわち、50mL)(1.0mol/Lヘキサン溶液)を使用したことを除いて、実施例19に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表2に示す。
【0196】
〔実施例25〕
6.67倍量の2,2-ジメチル-7-オクテン酸(すなわち、100mmol(17.02g))、および6.67倍量のAlEt(すなわち、100mL)(1.0mol/Lヘキサン溶液)を使用したことを除いて、実施例19に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表2に示す。
【0197】
〔実施例26〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni8.6mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、AlEt15mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表2に示す。
【0198】
〔実施例27〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni8.6mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸50mmol(8.51g)、AlEt50mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を60℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表2に示す。
【0199】
〔実施例28〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni8.6mg(5μmol)、2,2-ジメチル-6-ヘプテン酸30mmol(4.69g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で60分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表2に示す。
【0200】
〔実施例29〕
触媒として8.9mg(5μmol)の錯体Niを使用したことを除いて、実施例20に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表2に示す。
【0201】
〔実施例30〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。これに7.7mg(5μmol)の錯体Niを加えた後、排気およびエチレンでの充填置換を3回行った。ヘキサン500mL、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、およびAlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブに入れた後、メチルアルミノキサン(MAO)6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間激しく撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。結果を以下の表2に示す。
【0202】
〔実施例31〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。これに9.0mg(5μmol)の錯体Niを加えた後、排気およびエチレンでの充填置換を3回行った。ヘキサン500mL、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、およびAlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブに入れた後、メチルアルミノキサン(MAO)6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を20℃で30分間激しく撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。結果を以下の表2に示す。
【0203】
〔実施例32〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。これに9.4mg(5μmol)の錯体Niを加えた後、排気およびエチレンでの充填置換を3回行った。ヘキサン500mL、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、およびAlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブに入れた後、メチルアルミノキサン(MAO)6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を50℃で30分間激しく撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。結果を以下の表2に示す。
【0204】
〔実施例33〕
MAOの代わりに、15mLのN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(1mmol/Lトルエン溶液)を使用したことを除いて、実施例20に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表2に示す。
【0205】
〔実施例34〕
30mmol(5.53g)の10-ウンデセン酸をコモノマーとして使用したことを除いて、実施例20に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表2に示す。
【0206】
〔実施例35〕
ヘキサンの代わりに、500mLのトルエンを使用したことを除いて、実施例2に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表2に示す。
【0207】
【表2】
【0208】
表2から、本発明の触媒がエチレンと不飽和カルボン酸との共重合を触媒すると、より高い重合活性を示し、得られるポリマーはより高い分子量を有することが分かる。本発明の触媒は、最大21.7×10g・mol-1(Ni)・h-1の共重合活性を有し得、連鎖移動剤を加えることによって、ポリマーの分子量を広範囲で調整することができる。また、重合条件を調整することによって、良好な粒子形態を有するコポリマー生成物を得ることができる。
【0209】
配位子および錯体の以下の構造式が、実施例36~68に記載される:
【0210】
【化23】
【0211】
〔実施例36〕
1)配位子L11(構造式Bで表され、式中、R、R、RおよびRはイソプロピルであり、R、R、R~R10、R21およびR22は水素である)を、文献Organometallics, 2013, 32, 2291-2299に従って調製した。
【0212】
2)錯体Ni11の調製(構造式IIIcで表され、式中、R、R、RおよびRはイソプロピルであり、R、R、R~R10、R21およびR22は水素であり、R11はエチルであり、Mはニッケルであり、YはOであり、XはBrである):
0.277g(0.9mmol)の(DME)NiBrのエタノール溶液(10mL)を、0.332g(0.6mmol)の配位子L11のジクロロメタン溶液(10mL)にゆっくりと滴下した。溶液の色調はすぐに濃赤色に変化し、多量の沈殿物が形成された。反応物を室温で6時間撹拌した後、無水ジエチルエーテルを加えて沈殿させた。濾過を行って濾過ケーキを得、濾過ケーキを無水ジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥させて、Ni11を収率78.2%で茶褐色粉末状固体として得た。元素分析(C8498BrNiについての理論値):C,54.50;H,5.34;N,3.03;実験値(%):C,54.38;H,5.72;N,3.16。
【0213】
3)重合:
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni119.3mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン15mmol(2.5mL)、AlEt15mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表3に示す。
【0214】
〔実施例37〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni119.3mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表3に示す。
【0215】
〔実施例38〕
重合温度が60℃であったことを除いて、実施例37に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表3に示す。
【0216】
〔実施例39〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni119.3mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、ジエチル亜鉛0.5mL(1mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表3に示す。
【0217】
〔実施例40〕
2倍量(1.0mL)のジエチル亜鉛(1mol/Lヘキサン溶液)を使用したことを除いて、実施例39に記載の重合手順に従って、エチレン共重合を行った。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表3に示す。
【0218】
〔実施例41〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni119.3mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン50mmol(8.5mL)、AlEt50mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表3に示す。
【0219】
〔実施例42〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni119.3mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン100mmol(17.0mL)、AlEt100mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表3に示す。
【0220】
〔実施例43〕
【0221】
【化24】
【0222】
1)配位子L12(構造式Bで表され、式中、R、R、RおよびRはエチルであり、R、R、R~R10およびR22は水素であり、R21はtert-ブチルである)を、特許CN106397264に従って、以下のように調製した。化合物A(2.7g、7.8mmol)および2,6-ジエチルアニリン(3.0ml、17.4mmol)を、触媒としてp-トルエンスルホン酸(0.02g)の存在下、トルエン100mL中で1日間還流し、次いで溶媒を濾過した。残渣をジクロロメタンに溶解させ、次いで、溶離液として石油エーテル/酢酸エチル(20:1)を用いる過塩基性アルミナカラムクロマトグラフィによって分離し、第2画分を目的生成物とした。溶媒を除去した後、黄色固体生成物を収率81%で得た。H NMR(CDCl3,δ,ppm):1.06(t,12H,J=7.0Hz),1.19ppm(s,18H),2.20(dd,8H,J=7.0Hz),4.70(s,2H),7.04(m,10H),7.13(s,2H)。
【0223】
2)錯体Ni12の調製(構造式IIIcで表され、式中、R、R、RおよびRはエチルであり、R、R、R~R10およびR22は水素であり、R21はtert-ブチルであり、R11はエチルであり、Mはニッケルであり、YはOであり、XはBrである):
0.277g(0.9mmol)の(DME)NiBrのエタノール溶液(10mL)を、0.365g(0.6mmol)の配位子Lのジクロロメタン溶液(10mL)にゆっくりと滴下した。溶液の色調はすぐに濃赤色に変化し、多量の沈殿物が形成された。反応物を室温で6時間撹拌した後、無水ジエチルエーテルを加えて沈殿させた。濾過を行って濾過ケーキを得、濾過ケーキを無水ジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥させて、Ni12を収率82.0%で茶褐色粉末状固体として得た。元素分析(C92114BrNiについての理論値):C,56.28;H,5.85;N,2.85;実験値(%):C,56.43;H,6.12;N,3.08。
【0224】
3)重合:
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni129.8mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表3に示す。
【0225】
〔実施例44〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni129.8mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(8.5mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を60℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表3に示す。
【0226】
〔実施例45〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni129.8mg(5μmol)、3-メチル-5-ヘキセン-3-オール30mmol(4.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で60分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表3に示す。
【0227】
〔実施例46〕
1)配位子L13の調製(構造式Bで表され、式中、R、R、RおよびRはメチルであり、RおよびRは臭素であり、R~R10およびR22は水素であり、R21はt-ブチルである):化合物A(1.77g、5.1mmol)および2,6-ジエチル-4-ブロモ-アニリン(2.3g、11.3mmol)を、触媒としてのp-トルエンスルホン酸(0.02g)の存在下、トルエン100mL中で1日間還流した。溶媒を濾過し、残渣をジクロロメタンに溶解させ、溶離液として石油エーテル/酢酸エチルを用いるカラムクロマトグラフィによって分離し、L13を収率78%で黄色固体として得た。1H NMR(CDCl3,δ,ppm):1.84(s,12H),1.19ppm(s,18H),4.70(s,2H),7.04(8H),7.12(s,2H)。
【0228】
2)錯体Ni13の調製(構造式IIIcで表され、式中、R、R、RおよびRはメチルであり、RおよびRは臭素であり、R~R10およびR22は水素であり、R21はtert-ブチルであり、R11はエチルであり、Mはニッケルであり、YはOであり、XはBrである):
0.277g(0.9mmol)の(DME)NiBrのエタノール溶液(10mL)を、0.426g(0.6mmol)の配位子L13のジクロロメタン溶液(10mL)にゆっくりと滴下した。溶液の色調はすぐに濃赤色に変化し、多量の沈殿物が形成された。反応物を室温で6時間撹拌した後、無水ジエチルエーテルを加えて沈殿させた。濾過を行って濾過ケーキを得、濾過ケーキを無水ジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥させて、Ni13を収率82.0%で茶褐色粉末状固体として得た。元素分析(C8494Br10Niについての理論値):C,46.56;H,4.37;N,2.59;実験値(%):C,46.43;H,4.72;N,2.98。
【0229】
3)重合:
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni1310.8mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表3に示す。
【0230】
〔実施例47〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni1310.8mg(5μmol)、4-メチル-1-ヘプテン-4-オール30mmol(4.5mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表3に示す。
【0231】
〔実施例48〕
1)錯体Ni14の調製(構造式IIIcで表され、式中、R、R、RおよびRはエチルであり、R、R、R~R10およびR22は水素であり、R21はtert-ブチルであり、R11はイソブチルであり、Mはニッケルであり、YはOであり、XはBrである)
0.277g(0.9mmol)の(DME)NiBrの2-メチル-1-プロパノール溶液(10mL)を、0.365g(0.6mmol)の配位子L12のジクロロメタン溶液(10mL)にゆっくりと滴下した。溶液の色調はすぐに濃赤色に変化し、多量の沈殿物が形成された。反応物を室温で6時間撹拌した後、無水ジエチルエーテルを加えて沈殿させた。濾過を行って濾過ケーキを得、濾過ケーキを無水ジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥させて、Ni14を収率83.0%で茶褐色粉末状固体として得た。元素分析(C96122BrNiについての理論値):C,57.09;H,6.09;N,2.77;実験値(%):C,57.24;H,6.32;N,3.04。
【0232】
2)重合:
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。これに10.1mg(5μmol)の錯体Ni14を加えた後、排気およびエチレンでの充填置換を3回行った。ヘキサン500mL、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、およびAlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブに入れた後、メチルアルミノキサン(MAO)6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間激しく撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。結果を以下の表3に示す。
【0233】
〔実施例49〕
【0234】
【化25】
【0235】
1)配位子L19を、特許出願CN201510462932.2に開示されている方法に従って、化合物Bを原料として用いて調製した。
【0236】
2)錯体Ni15の調製(式IIIc’で表され、式中、R=R=R=R=Et、R=R=R~R10=R31=R32=H、R11=Et、M=Ni、Y=O、X=Br):
【0237】
【化26】
【0238】
0.277g(0.9mmol)の(DME)NiBrのエタノール溶液(10mL)を、0.358g(0.6mmol)の配位子L19のジクロロメタン溶液(10mL)にゆっくりと滴下した。溶液の色調はすぐに濃赤色に変化し、多量の沈殿物が形成された。反応物を室温で6時間撹拌した後、無水ジエチルエーテルを加えて沈殿させた。濾過を行って濾過ケーキを得、濾過ケーキを無水ジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥させて、Ni15を収率84.3%で茶褐色粉末状固体として得た。元素分析(C9290BrNiについての理論値):C,56.98;H,4.68;N,2.89;実験値(%):C,56.78;H,4.62;N,3.18。
【0239】
3)重合:
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。これに9.7mg(5μmol)の錯体Ni15を加えた後、排気およびエチレンでの充填置換を3回行った。ヘキサン500mL、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、およびAlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブに入れた後、メチルアルミノキサン(MAO)6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間激しく撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。結果を以下の表3に示す。
【0240】
〔実施例50〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni119.3mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、およびAlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)を加えた後、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(1mmol/Lトルエン溶液)15mLを加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表3に示す。
【0241】
〔実施例51〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni119.3mg(5μmol)、10-ウンデセン-1-オール30mmol(6.0mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表3に示す。
【0242】
〔実施例52〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにトルエン500mLを入れ、同時に錯体Ni119.3mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表3に示す。
【0243】
【表3】
【0244】
表3から、本発明の触媒がエチレンとエノールとの共重合を触媒すると、より高い重合活性を示し、得られるポリマーはより高い分子量を有することが分かる。本発明の触媒は、最大4.94×10g・mol-1(Ni)・h-1の共重合活性を有し得る。連鎖移動剤を加えることによって、ポリマーの分子量を広範囲で調整することができる。また、重合条件を調整することによって、良好な粒子形態を有するコポリマー生成物を得ることができる。
【0245】
〔実施例53〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni119.3mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸15mmol(2.55g)、AlEt15mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表4に示す。
【0246】
〔実施例54〕
2倍量(30mmol(5.10g))の2,2-ジメチル-7-オクテン酸および2倍量(30mL)のAlEtを使用したことを除いて、実施例53に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表4に示す。
【0247】
〔実施例55〕
重合温度が60℃であったことを除いて、実施例54に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表4に示す。
【0248】
〔実施例56〕
0.5mLのジエチル亜鉛(1mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブにさらに加えたことを除いて、実施例54に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表4に示す。
【0249】
〔実施例57〕
1.0mLのジエチル亜鉛(1mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブにさらに加えたことを除いて、実施例54に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表4に示す。
【0250】
〔実施例58〕
3.33倍量(50mmol(8.51g))の2,2-ジメチル-7-オクテン酸および3.33倍量(50mL)のAlEt(1.0mol/Lヘキサン溶液)を使用したことを除いて、実施例53に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表4に示す。
【0251】
〔実施例59〕
6.67倍量の2,2-ジメチル-7-オクテン酸および6.67倍量のAlEt(1.0mol/Lヘキサン溶液)を使用したことを除いて、実施例53に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表4に示す。
【0252】
〔実施例60〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni129.8mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表4に示す。
【0253】
〔実施例61〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni129.8mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸50mmol(8.51g)、AlEt50mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を60℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表4に示す。
【0254】
〔実施例62〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni129.8mg(5μmol)、2,2-ジメチル-6-ヘプテン酸30mmol(4.69g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で60分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表4に示す。
【0255】
〔実施例63〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni1310.8mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表4に示す。
【0256】
〔実施例64〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。これに10.1mg(5μmol)の錯体Ni14を加えた後、排気およびエチレンでの充填置換を3回行った。ヘキサン500mL、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、およびAlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブに入れた後、メチルアルミノキサン(MAO)6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間激しく撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。結果を以下の表4に示す。
【0257】
〔実施例65〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。これに9.7mg(5μmol)の錯体Ni15を加えた後、排気およびエチレンでの充填置換を3回行った。ヘキサン500mL、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、およびAlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブに入れた後、メチルアルミノキサン(MAO)6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を20℃で30分間激しく撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。結果を以下の表4に示す。
【0258】
〔実施例66〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni119.3mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、およびAlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)を加えた後、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(1mmol/Lトルエン溶液)15mLを加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表4に示す。
【0259】
〔実施例67〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni119.3mg(5μmol)、10-ウンデセン酸30mmol(5.53g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表4に示す。
【0260】
〔実施例68〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにトルエン500mLを入れ、同時に錯体Ni119.3mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表4に示す。
【0261】
【表4】
【0262】
表4から、本発明の触媒がエチレンと不飽和カルボン酸との共重合を触媒すると、より高い重合活性を示し、得られるポリマーはより高い分子量を有することが分かる。本発明の触媒は、最大2.42×10g・mol-1(Ni)・h-1の共重合活性を有し得、連鎖移動剤を加えることによって、ポリマーの分子量を広範囲で調整することができる。また、重合条件を調整することによって、良好な粒子形態を有するコポリマー生成物を得ることができる。
【0263】
以下の構造式の化合物が、以下の実施例に記載される:
【0264】
【化27】
【0265】
ジイミン化合物A21:式VIで表されるα-ジイミン化合物であって、式中、R=R=Me、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH
ジイミン化合物A22:式VIで表されるα-ジイミン化合物であって、式中、R=R=iPr、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH
配位子L21:式Vで表されるアミノイミン化合物であって、式中、R=R=Me、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH
配位子L22:式Vで表されるアミノイミン化合物であって、式中、R=R=iPr、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH;R=CH
配位子L23:式Vで表されるアミノイミン化合物であって、式中、R=R=iPr、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH;R=Et;
錯体Ni21:式IIIで表される錯体であって、式中、R=R=Me、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH、R=CH、R12=Et、M=Ni、Y=O、X=Br;
錯体Ni22:式IIIで表される錯体であって、式中、R=R=iPr、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH;R=CH、R12=Et、M=Ni、Y=O、X=Br;
錯体Ni23:式IIIで表される錯体であって、式中、R=R=iPr、R=R=R=R=R=R10=H、R=R=R11=CH;R=Et、R12=Et、M=Ni、Y=O、X=Br。
【0266】
〔実施例69〕
1)配位子L21の調製:
1.5mLの2,6-ジメチルアニリン(12mmol)を、還流下で3時間、57mLのトルエン中の1Mトリメチルアルミニウムと反応させた。次いで、カンファーキノン(1.05g、5mmol)を加え、反応混合物を8時間還流した。冷却後、反応を水酸化ナトリウム/氷水で停止させ、反応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。生成物を、溶離液として石油エーテル/酢酸エチルを用いるカラムクロマトグラフィによって分離し、配位子L21を収率70.2%で無色結晶として得た。HNMR δ(ppm)7.00-6.89(m,6H,Ar-H),3.57(s,1H,NH),2.18(s,6H,CAr-CH),2.05(s,6H,CH),1.74(m,4H,CH),1.44(s,3H,CH),1.35(m,1H),1.21(s,3H,CH),1.01(s,3H,CH),0.87(s,3H,CH)。
【0267】
2)錯体Ni21の調製:
(DME)NiBr(277mg、0.9mmol)のエタノール溶液(10mL)を、配位子L21(233mg、0.6mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)に滴下し、得られた混合物を室温で6時間撹拌し、沈殿物を生成させた。濾過後、濾過ケーキをジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて、収率70%で赤色粉末状固体を得た。元素分析(C5882BrNiについての理論値):C,45.75;H,5.43;N,3.68;実験値(%):C,45.56;H,5.83;N,3.46。
【0268】
3)重合:
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni21 7.6mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン15mmol(2.5mL)、AlEt15mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびメチルアルミノキサン(MAO)6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表5に示す。
【0269】
〔実施例70〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni21 7.6mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表5に示す。
【0270】
図4は、この実施例において調製された球状および/または球状様ポリマーの写真を示す。
【0271】
〔実施例71〕
重合温度が60℃であったことを除いて、実施例70に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表5に示す。
【0272】
〔実施例72〕
0.5mLのジエチル亜鉛(1mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブにさらに加えたことを除いて、実施例70に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表5に示す。
【0273】
〔実施例73〕
1.0mLのジエチル亜鉛(1mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブにさらに加えたことを除いて、実施例70に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表5に示す。
【0274】
〔実施例74〕
3.33倍量(50mmol(8.5mL))の2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテンおよび3.33倍量(50mL)のAlEt(1.0mol/Lヘキサン溶液)を使用したことを除いて、実施例69に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表5に示す。
【0275】
〔実施例75〕
6.67倍量の2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテンおよび6.67倍量のAlEt(1.0mol/Lヘキサン溶液)を使用したことを除いて、実施例69に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表5に示す。
【0276】
〔実施例76〕
1)配位子L22の調製:
反応フラスコに、3.88g(8mmol)のα-ジイミン化合物A22、30mlのトルエン、および1Mトリメチルアルミニウム(16ml、16mmol)を順に入れ、内容物を還流下で8時間反応させた。反応を水酸化ナトリウム/氷水で停止させ、酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。生成物を、溶離液として石油エーテル/酢酸エチルを用いるカラムクロマトグラフィによって分離し、配位子L22を収率84.2%で無色結晶として得た。HNMR δ(ppm)7.19-7.06(m,6H,Ar-H),3.42(s,1H,NH),2.98(m,2H,CH(CH),2.88(m,2H,CH(CH),2.32(m,1H),1.81(m,4H,CH),1.50(s,3H,CH),1.21(m,24H,CH),0.92(s,3H,CH),0.75(s,3H,CH),0.72(s,3H,CH)。
【0277】
2)錯体Ni22の調製:
(DME)NiBr(277mg、0.9mmol)のエタノール溶液(10mL)を、配位子L22(300mg、0.6mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)に滴下し、得られた混合物を室温で6時間撹拌し、沈殿物を生成させた。濾過後、濾過ケーキをジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて、収率78%で赤色粉末状固体を得た。元素分析(C74114BrNiについての理論値):C,50.87;H,6.58;N,3.21;実験値(%):C,50.57;H,6.73;N,3.04。
【0278】
3)重合:
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni22 8.7mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表5に示す。
【0279】
〔実施例77〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni22 8.7mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(8.5mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を60℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表5に示す。
【0280】
〔実施例78〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni22 8.7mg(5μmol)、3-メチル-5-ヘキセン-3-オール30mmol(4.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で60分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表5に示す。
【0281】
〔実施例79〕
1)配位子L23の調製:
反応フラスコに、3.88g(8mmol)のα-ジイミン化合物A22、30mlのジエチルエーテル、および2Mジエチル亜鉛(4ml、8mmol)を順に入れ、内容物を室温で3時間撹拌した。反応を氷水で停止させ、反応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。生成物を、溶離液として石油エーテル/酢酸エチルを用いるカラムクロマトグラフィによって分離し、配位子L23を収率52.1%で無色結晶として得た。HNMR δ(ppm)7.17-7.06(m,6H,Ar-H),4.44(s,1H,NH),2.98(m,2H,CH(CH),2.87(m,2H,CH(CH),2.33(m,1H),1.86(m,2H,CH),1.81(m,4H,CH),1.21(m,24H,CH),1.08(t,3H,CH),0.93(s,3H,CH),0.75(s,3H,CH),0.72(s,3H,CH)。
【0282】
2)錯体Ni23の調製:
(DME)NiBr(277mg、0.9mmol)のエタノール溶液(10mL)を、配位子L23(309mg、0.6mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)に滴下し、得られた混合物を室温で6時間撹拌し、沈殿物を生成させた。濾過後、濾過ケーキをジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて、収率72%で赤色粉末状固体を得た。元素分析(C76118BrNiについての理論値):C,51.42;H,6.70;N,3.16;実験値(%):C,51.29;H,6.98;N,3.04。
【0283】
3)重合:
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni23 8.9mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表5に示す。
【0284】
〔実施例80〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni23 8.9mg(5μmol)、4-メチル-1-ヘプテン-4-オール30mmol(4.5mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表5に示す。
【0285】
〔実施例81〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni21 7.6mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、およびAlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)を加えた後、15mLのN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(1mmol/Lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表5に示す。
【0286】
〔実施例82〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni21 7.6mg(5μmol)、10-ウンデセン-1-オール30mmol(6.0mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表5に示す。
【0287】
〔実施例83〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにトルエン500mLを入れ、同時に錯体Ni21 7.6mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表5に示す。
【0288】
【表5】
【0289】
表5から、本発明の触媒がエチレンとエノールとの共重合を触媒すると、より高い重合活性を示し、得られるポリマーはより高い分子量を有することが分かる。本発明の触媒は、最大5.17×10g・mol-1(Ni)・h-1の共重合活性を有し得、連鎖移動剤を加えることによって、ポリマーの分子量を広範囲で調整することができる。また、重合条件を調整することによって、良好な粒子形態を有するコポリマー生成物を得ることができる。
【0290】
〔実施例84〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni21 7.6mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸15mmol(2.55g)、AlEt15mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表6に示す。
【0291】
〔実施例85〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni21 7.6mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表6に示す。
【0292】
〔実施例86〕
重合温度が60℃であったことを除いて、実施例85に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表6に示す。
【0293】
〔実施例87〕
0.5mLのジエチル亜鉛(1mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブにさらに加えたことを除いて、実施例85に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表6に示す。
【0294】
〔実施例88〕
1.0mLのジエチル亜鉛(1mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブにさらに加えたことを除いて、実施例85に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表6に示す。
【0295】
〔実施例89〕
3.33倍量(50mmol(8.51g))の2,2-ジメチル-7-オクテン酸および3.33倍量(50mL)のAlEt(1.0mol/Lヘキサン溶液)を使用したことを除いて、実施例84に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表6に示す。
【0296】
〔実施例90〕
6.67倍量の2,2-ジメチル-7-オクテン酸および6.67倍量のAlEt(1.0mol/Lヘキサン溶液)を使用したことを除いて、実施例84に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表6に示す。
【0297】
〔実施例91〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni22 8.7mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表6に示す。
【0298】
〔実施例92〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni22 8.7mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸50mmol(8.51g)、AlEt50mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を60℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表6に示す。
【0299】
〔実施例93〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni22 8.7mg(5μmol)、2,2-ジメチル-6-ヘプテン酸30mmol(4.69g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で60分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表6に示す。
【0300】
〔実施例94〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni23 8.9mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表6に示す。
【0301】
〔実施例95〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni23 8.9mg(5μmol)、2-イソプロピル-4-ペンテン酸30mmol(4.26g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表6に示す。
【0302】
〔実施例96〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni21 7.6mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、およびAlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)を加えた後、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(1mmol/Lトルエン溶液)15mLを加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表6に示す。
【0303】
〔実施例97〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni21 7.6mg(5μmol)、10-ウンデセン酸30mmol(5.53g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表6に示す。
【0304】
〔実施例98〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにトルエン500mLを入れ、同時に錯体Ni21 7.6mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表6に示す。
【0305】
【表6】
【0306】
表6から、本発明の触媒がエチレンと不飽和カルボン酸との共重合を触媒すると、より高い重合活性を示し、得られるポリマーはより高い分子量を有することが分かる。本発明の触媒は、最大4.52×10g・mol-1(Ni)・h-1の共重合活性を有し得、連鎖移動剤を加えることによって、ポリマーの分子量を広範囲で調整することができる。また、重合条件を調整することによって、良好な粒子形態を有するコポリマー生成物を得ることができる。
【0307】
以下の化合物、配位子および錯体が、以下の実施例に記載される:
【0308】
【化28】
【0309】
ジイミン化合物A31:式Vで表されるα-ジイミン化合物であって、式中、R=R=R=R=CH、R=R=R=R=R=R10=R21=R22=H;
ジイミン化合物A32:式Vで表されるα-ジイミン化合物であって、式中、R=R=R=R=i-Pr、R=R=R=R=R=R10=R21=R22=H;
ジイミン化合物A33:式V’で表されるα-ジイミン化合物であって、式中、R=R=R=R=Me、R=R=R=R=R=R10=R31=R32=H;
【0310】
【化29】
【0311】
配位子L31:式VIで表されるアミノイミン化合物であって、式中、R=R=R=R=CH、R=R=R=R=R=R10=R21=R22=H、R=CH
配位子L32:式VIで表されるアミノイミン化合物であって、式中、R=R=R=R=i-Pr、R=R=R=R=R=R10=R21=R22=H、R=CH
配位子L33:式VIで表されるアミノイミン化合物であって、式中、R=R=R=R=CH、R=R=R=R=R=R10=R21=R22=H、R=Et;
配位子L34:式VI’で表されるアミノイミン化合物であって、式中、R=R=R=R=Me、R=R=R=R=R=R10=R31=R32=H、R=CH
【0312】
【化30】
【0313】
錯体Ni31:式IIで表される錯体であって、式中、R=R=R=R=CH、R=R=R=R=R=R10=R21=R22=H、R=CH、R11=Et、M=Ni、Y=O、X=Br;
錯体Ni32:式IIで表される錯体であって、式中、R=R=R=R=iPr、R=R=R=R=R=R10=R21=R22=H;R=CH、R11=Et、M=Ni、Y=O、X=Br;
錯体Ni33:式IIで表される錯体であって、式中、R=R=R=R=iPr、R=R=R=R=R=R10=R21=R22=H;R=CH、R11=イソブチル、M=Ni、Y=O、X=Br;
錯体Ni34:式IIで表される錯体であって、式中、R=R=R=R=CH、R=R=R=R=R=R10=R21=R22=H;R=Et、R11=Et、M=Ni、Y=O、X=Br;
錯体Ni35:式II’で表される錯体であって、式中、R=R=R=R=CH、R=R=R=R=R=R10=R31=R32=H;R=Me、R11=Et、M=Ni、Y=O、X=Br。
【0314】
〔実施例99〕
1)配位子L31の調製:
反応フラスコに、3.52g(8mmol)のα-ジイミン化合物A1、30mlのトルエン、および1Mトリメチルアルミニウム(16mL、16mmol)を順に入れ、反応混合物を8時間還流した。反応を水酸化ナトリウム/氷水で停止させ、反応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。生成物を、溶離液として石油エーテル/酢酸エチルを用いるカラムクロマトグラフィによって分離し、配位子L31を収率85.2%で無色結晶として得た。HNMR δ(ppm)7.23-6.88(m,14H),4.84(s,1H),4.73(s,1H),3.85(s,1H,NH),2.02(s,3H,CH),1.87(s,6H,CH),1.75(s,6H,CH)。
【0315】
2)錯体Ni31の調製:
(DME)NiBr(277mg、0.9mmol)のエタノール溶液10mLを、配位子L31(274mg、0.6mmol)のジクロロメタン溶液10mLに滴下し、得られた混合物を室温で6時間撹拌し、沈殿物を生成させた。濾過後、濾過ケーキをジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて、収率74%で赤色粉末状固体を得た。元素分析(C7074BrNiについての理論値):C,50.68;H,4.50;N,3.38;N,3.21;実験値(%):C,50.53;H,4.73;N,3.21。
【0316】
3)130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni31 8.3mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン15mmol(2.5mL)、AlEt15mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表7に示す。
【0317】
〔実施例100〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni31 8.3mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表7に示す。
【0318】
〔実施例101〕
重合温度が60℃であったことを除いて、実施例100に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表7に示す。
【0319】
〔実施例102〕
0.5mLのジエチル亜鉛(1mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブにさらに加えたことを除いて、実施例100に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表7に示す。
【0320】
〔実施例103〕
1.0mLのジエチル亜鉛(1mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブにさらに加えたことを除いて、実施例100に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表7に示す。
【0321】
〔実施例104〕
3.33倍量の2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテンおよび3.33倍量のAlEt(1.0mol/Lヘキサン溶液)を使用したことを除いて、実施例99に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表7に示す。
【0322】
〔実施例105〕
6.67倍量の2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテンおよび6.67倍量のAlEt(1.0mol/Lヘキサン溶液)を使用したことを除いて、実施例99に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表7に示す。
【0323】
〔実施例106〕
1)配位子L32の調製:
反応フラスコに、4.42g(8mmol)のα-ジイミン化合物A32、30mlのトルエン、および1Mトリメチルアルミニウム(16mL、16mmol)を順に入れ、反応混合物を8時間還流した。反応を水酸化ナトリウム/氷水で停止させ、反応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。生成物を、溶離液として石油エーテル/酢酸エチルを用いるカラムクロマトグラフィによって分離し、配位子L32を収率76.2%で無色結晶として得た。HNMR δ(ppm)7.21-6.95(m,14H),4.96(s,1H),4.87(s,1H),3.85(s,1H,NH),2.51(m,4H,CH(CH),2.02(s,3H,CH),1.18(d,3H,CH),1.11(d,3H,CH),1.05(d,6H,CH),0.98(d,6H,CH),0.60(d,6H,CH)。
【0324】
2)錯体Ni32の調製:
(DME)NiBr(277mg、0.9mmol)のエタノール溶液10mLを、配位子L2(341mg、0.6mmol)のジクロロメタン溶液10mLに滴下し、得られた混合物を室温で6時間撹拌し、沈殿物を生成させた。濾過後、濾過ケーキをジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて、収率76%で赤色粉末状固体を得た。元素分析(C86106BrNiについての理論値):C,54.85;H,5.67;N,2.97;N,3.21;実験値(%):C,54.61;H,5.73;N,3.14。
【0325】
3)重合:
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni32 9.4mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表7に示す。
【0326】
〔実施例107〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni32 9.4mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(8.5mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を60℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表7に示す。
【0327】
〔実施例108〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni32 9.4mg(5μmol)、3-メチル-5-ヘキセン-3-オール30mmol(4.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で60分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表7に示す。
【0328】
〔実施例109〕
277mg(0.9mmol)の(DME)NiBrの2-メチル-1-プロパノール溶液(10mL)を、341mg(0.6mmol)の配位子L32のジクロロメタン溶液(10mL)にゆっくりと滴下した。溶液の色調はすぐに濃赤色に変化し、多量の沈殿物が形成された。反応物を室温で6時間撹拌した後、無水ジエチルエーテルを加えて沈殿させた。濾過を行って濾過ケーキを得、濾過ケーキを無水ジエチルエーテルで洗浄し、減圧乾燥させて、Ni33を収率84.0%で茶褐色粉末状固体として得た。FT-IR(KBrディスク、cm-1)2969,1677,1628,1462,1342,1109,794,760。元素分析(C90114BrNiについての理論値):C,55.74;H,5.92;N,2.89;実験値(%):C,56.08;H,6.12;N,3.08。
【0329】
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni33 9.7mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で60分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表7に示す。
【0330】
〔実施例110〕
1)配位子L33の調製:
反応フラスコに、3.52g(8mmol)のα-ジイミン化合物A31、30mlのジエチルエーテル、および2Mジエチル亜鉛(4mL、8mmol)を順に入れ、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応を氷水で停止させ、反応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。生成物を、溶離液として石油エーテル/酢酸エチルを用いるカラムクロマトグラフィによって分離し、配位子L33を収率50.1%で無色結晶として得た。HNMR δ(ppm)7.22-6.86(m,14H),4.82(s,1H),4.73(s,1H),3.85(s,1H,NH),2.04(m,2H,CHCH),1.89(s,6H,CH),1.74(s,6H,CH),0.89(t,3H,CH)。
【0331】
2)錯体Ni34の調製:
(DME)NiBr(277mg、0.9mmol)のエタノール溶液10mLを、配位子L3(282mg、0.6mmol)のジクロロメタン溶液10mLに滴下し、得られた混合物を室温で6時間撹拌し、沈殿物を生成させた。濾過後、濾過ケーキをジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて、収率73%で赤色粉末状固体を得た。元素分析(C7278BrNiについての理論値):C,51.26;H,4.66;N,3.32;実験値(%):C,51.39;H,4.93;N,3.24。
【0332】
3)130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni34 8.4mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表7に示す。
【0333】
〔実施例111〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni34 8.4mg(5μmol)、4-メチル-1-ヘプテン-4-オール30mmol(4.5mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表7に示す。
【0334】
〔実施例112〕
【0335】
【化31】
【0336】
1)配位子L34の調製:
反応フラスコに、4.32g(8mmol)のα-ジイミン化合物A33、30mlのトルエン、および1Mトリメチルアルミニウム(16mL、16mmol)を順に入れ、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応を氷水で停止させ、反応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。生成物を、溶離液として石油エーテル/酢酸エチルを用いるカラムクロマトグラフィによって分離し、配位子L34を収率72.1%で無色結晶として得た。HNMR δ(ppm)7.68-7.54(m,8H),7.37(m,4H),7.11-7.04(m,6H),5.16(s,1H),5.08(s,1H),4.05(s,1H,NH),1.94(s,3H,CH),1.89(s,6H,CH),1.73(s,6H,CH)。
【0337】
2)錯体Ni35の調製:
(DME)NiBr(277mg、0.9mmol)のエタノール溶液10mLを、配位子L34(334mg、0.6mmol)のジクロロメタン溶液10mLに滴下し、得られた混合物を室温で6時間撹拌し、沈殿物を生成させた。濾過後、濾過ケーキをジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて、収率72%で赤色粉末状固体を得た。元素分析(C8682BrNiについての理論値):C,55.56;H,4.45;N,3.01;実験値(%):C,55.74;H,4.73;N,3.14。
【0338】
3)重合:
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。これに9.3mg(5μmol)の錯体Ni35を加えた後、排気およびエチレンでの充填置換を3回行った。ヘキサン500mL、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、およびAlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブに入れた後、メチルアルミノキサン(MAO)6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を60℃で30分間激しく撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。結果を以下の表7に示す。
【0339】
〔実施例113〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni31 8.3mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、およびAlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)を加えた後、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(1mmol/Lトルエン溶液)15mLを加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表7に示す。
【0340】
〔実施例114〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni31 8.3mg(5μmol)、10-ウンデセン-1-オール30mmol(6.0mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表7に示す。
【0341】
〔実施例115〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにトルエン500mLを入れ、同時に錯体Ni31 8.3mg(5μmol)、2-メチル-2-ヒドロキシ-7-オクテン30mmol(5.1mL)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表7に示す。
【0342】
【表7】
【0343】
表7から、本発明の触媒がエチレンとエノールとの共重合を触媒すると、より高い重合活性を示し、得られるポリマーはより高い分子量を有することが分かる。本発明の触媒は、最大5.27×10g・mol-1(Ni)・h-1の共重合活性を有し得、連鎖移動剤を加えることによって、ポリマーの分子量を広範囲で調整することができる。また、重合条件を調整することによって、良好な粒子形態を有するコポリマー生成物を得ることができる。
【0344】
〔実施例116〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni31 8.3mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸15mmol(2.55g)、AlEt15mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表8に示す。
【0345】
〔実施例117〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni31 8.3mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表8に示す。
【0346】
〔実施例118〕
重合温度が60℃であったことを除いて、実施例117に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表8に示す。
【0347】
〔実施例119〕
0.5mLのジエチル亜鉛(1mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブにさらに加えたことを除いて、実施例117に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表8に示す。
【0348】
〔実施例120〕
1.0mLのジエチル亜鉛(1mol/Lヘキサン溶液)を前記オートクレーブにさらに加えたことを除いて、実施例117に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表8に示す。
【0349】
〔実施例121〕
3.33倍量(50mmol(8.51g))の2,2-ジメチル-7-オクテン酸および3.33倍量(50mL)のAlEt(1.0mol/Lヘキサン溶液)を使用したことを除いて、実施例116に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表8に示す。
【0350】
〔実施例122〕
6.67倍量の2,2-ジメチル-7-オクテン酸および6.67倍量のAlEt(1.0mol/Lヘキサン溶液)を使用したことを除いて、実施例116に記載の手順に従って、エチレン共重合を行った。結果を以下の表8に示す。
【0351】
〔実施例123〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni32 9.4mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表8に示す。
【0352】
〔実施例124〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni32 9.4mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸50mmol(8.51g)、AlEt50mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を60℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表8に示す。
【0353】
〔実施例125〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni32 9.4mg(5μmol)、2,2-ジメチル-6-ヘプテン酸30mmol(4.69g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表8に示す。
【0354】
〔実施例126〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni33 9.7mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で60分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表8に示す。
【0355】
〔実施例127〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni34 8.4mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表8に示す。
【0356】
〔実施例128〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni34 8.4mg(5μmol)、2-イソプロピル-4-ペンテン酸30mmol(4.26g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表8に示す。
【0357】
〔実施例129〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni35 9.3mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表8に示す。
【0358】
〔実施例130〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni31 8.3mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(1mmol/Lトルエン溶液)15mLを加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表8に示す。
【0359】
〔実施例131〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにヘキサン500mLを入れ、同時に錯体Ni31 8.3mg(5μmol)、10-ウンデセン酸30mmol(5.53g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表8に示す。
【0360】
〔実施例132〕
130℃で6時間継続的に乾燥させた後の、機械的撹拌器を備えた1Lのステンレス鋼重合オートクレーブを、それが熱い間に排気し、次いでNガスを3回充填した。前記オートクレーブにトルエン500mLを入れ、同時に錯体Ni31 8.3mg(5μmol)、2,2-ジメチル-7-オクテン酸30mmol(5.10g)、AlEt30mL(1.0mol/Lヘキサン溶液)、およびMAO6.5mL(1.53mol/lトルエン溶液)を加えた。反応物を30℃で30分間撹拌し、エチレン圧を10atmに維持した。最後に、10重量%塩酸で酸性化したエタノール溶液で反応混合物を中和し、ポリマーを得た。重合活性およびポリマー性能パラメータを以下の表8に示す。
【0361】
【表8】
【0362】
表8から、本発明の触媒がエチレンと不飽和カルボン酸との共重合を触媒すると、より高い重合活性を示し、得られるポリマーはより高い分子量を有することが分かる。本発明の触媒は、最大4.64×10g・mol-1(Ni)・h-1の共重合活性を有し得、連鎖移動剤を加えることによって、ポリマーの分子量を広範囲で調整することができる。また、重合条件を調整することによって、良好な粒子形態を有するコポリマー生成物を得ることができる。
【0363】
上記の実施例は、本発明を例示するためだけに使用されるものであり、本発明に対するいかなる限定も構成するものではないことに留意されたい。典型的な実施例を参照して本発明が説明されてきたが、本明細書中で使用される用語は、限定的な用語ではなく、記述的かつ説明的な用語であることを理解されたい。本発明は、明記された本発明の特許請求の範囲内で変更されてもよく、本発明は、本発明の範囲および趣旨から逸脱することがなければ変更されてもよい。本明細書中に記載された本発明は、具体的な方法、材料および実施形態に関するものであるが、本明細書中に開示された具体的な実施例に本発明が限定されることを意味するものではない。反対に、本発明は、同一の機能を有する他のすべての方法および用途へ拡張することができる。
【図面の簡単な説明】
【0364】
図1図1は、本発明の実施例1のニッケル錯体Ni1の構造単位の図である(明確さのため、水素原子、ジクロロメタン溶媒分子および対称操作のための原子は、マークされていない)。
図2図2は、本発明の実施例2において得られた球状および/または球状様ポリマーの写真である。
図3図3は、本発明の実施例20において得られたオレフィン-不飽和カルボン酸ポリマーの写真である。
図4図4は、実施例70において得られた球状および/または球状様ポリマーの写真である。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】