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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-10
(54)【発明の名称】膜付き複合材料
(51)【国際特許分類】
   B32B 5/02 20060101AFI20221227BHJP
   A41D 31/02 20190101ALI20221227BHJP
   A41D 31/102 20190101ALI20221227BHJP
   A41D 31/00 20190101ALI20221227BHJP
   E04H 15/54 20060101ALI20221227BHJP
   A45F 3/00 20060101ALI20221227BHJP
【FI】
B32B5/02
A41D31/02 A
A41D31/102
A41D31/00 502A
A41D31/00 503F
A41D31/00 503G
A41D31/00 503K
E04H15/54
A45F3/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022516152
(86)(22)【出願日】2020-09-11
(85)【翻訳文提出日】2022-04-15
(86)【国際出願番号】 US2020050367
(87)【国際公開番号】W WO2021050849
(87)【国際公開日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】62/900,001
(32)【優先日】2019-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503204222
【氏名又は名称】ザ ノース フェイス アパレル コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】The North Face Apparel Corp.
【住所又は居所原語表記】3411 Silverside Road,Wilmington,Delaware 19810 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】弁理士法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オルソン,コリー マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ソマスンダラム,ビヤンデラン
【テーマコード(参考)】
2E141
4F100
【Fターム(参考)】
2E141EE03
2E141EE04
2E141EE05
4F100AK01B
4F100AK41A
4F100AK46A
4F100AR00B
4F100AT00
4F100BA02
4F100DG11A
4F100EC182
4F100EC18B
4F100JD01
4F100JD04
(57)【要約】
本明細書では複合材料が説明される。例示的な複合材料は、シェル繊維層を備え得る。例示的な複合材料は、シェル繊維層に隣接して配置された膜を備え得る。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シェル繊維層と、
前記シェル繊維層に隣接して配置された膜と
を備える複合材料であって、米国繊維化学者色彩技術者協会(AATCC)127を使用して測定した場合、5000ミリメートル(mm)~25,000mmの低範囲の静水圧耐水性を示し、
米国材料試験協会(ASTM)D737を使用して測定した場合、0.25~1立方フィート/分(cfm)の通気性を示し、
日本工業規格(JIS)L1099-B1を使用して測定した場合、30キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)~55Kg/sqm/24時間の水蒸気透過度(MVTR)を示す、複合材料。
【請求項2】
前記複合材料に関連する布重量が、90グラム/平方メートル(gsm)~200gsmである、請求項1に記載の複合材料。
【請求項3】
前記複合材料に関連する布重量が、90gsm~180gsmである、請求項1に記載の複合材料。
【請求項4】
前記複合材料に関連する布重量が、91gsm~177gsmである、請求項1に記載の複合材料。
【請求項5】
前記シェル繊維層が、ナイロン、ポリエステル、またはエラスタンのうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の複合材料。
【請求項6】
前記シェル繊維層が、ナイロン、ポリエステル、またはエラスタンのうちの1つ以上から本質的になる、請求項1に記載の複合材料。
【請求項7】
前記シェル繊維層が、前記シェル繊維層の合計100重量パーセント(重量%)のうち約100重量%のポリエステルを含む、請求項1に記載の複合材料。
【請求項8】
前記シェル繊維層が、合計100重量%のうち90重量%超のポリエステルを含む、請求項1に記載の複合材料。
【請求項9】
前記シェル繊維層が、約58重量%のナイロン、約37重量%のポリエステル、および約5重量%のエラスタンを含む、請求項1に記載の複合材料。
【請求項10】
前記シェル繊維層が、約93重量%のナイロンおよび約7重量%のエラスタンを含む、請求項1に記載の複合材料。
【請求項11】
前記シェル繊維層が、約62重量%のナイロン、約33重量%のポリエステル、および約5重量%のエラスタンを含む、請求項1に記載の複合材料。
【請求項12】
前記シェル繊維層が、約93重量%のナイロンおよび約7重量%のエラスタンを含む、請求項1に記載の複合材料。
【請求項13】
前記シェル繊維層が、約75重量%のポリエステルおよび約25重量%のナイロンを含む、請求項1に記載の複合材料。
【請求項14】
前記シェル繊維層が、96%のナイロン、4%のエラスタンを含む、請求項1に記載の複合材料。
【請求項15】
前記膜が、前記シェル繊維層に結合されている、請求項1に記載の複合材料。
【請求項16】
前記膜が、前記シェル繊維層に接着されている、請求項1に記載の複合材料。
【請求項17】
シェル繊維層と、
前記シェル繊維層に隣接して配置された膜と
を備える複合材料であって、米国繊維化学者色彩技術者協会(AATCC)127を使用して測定した場合、5000ミリメートル(mm)~25,000mmの低範囲の静水圧耐水性を示し、
米国材料試験協会(ASTM)D737を使用して測定した場合、0.75~1立方フィート/分(cfm)の通気性を示す、複合材料。
【請求項18】
シェル繊維層と、
前記シェル繊維層に隣接して配置された膜と
を備える複合材料であって、米国繊維化学者色彩技術者協会(AATCC)127を使用して測定した場合、5000ミリメートル超の低範囲の静水圧耐水性を示し、
米国材料試験協会(ASTM)D737を使用して測定した場合、0.25立方フィート/分(cfm)超の通気性を示し、
日本工業規格(JIS)L1099-B1を使用して測定した場合、30キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)超の水蒸気透過度(MVTR)を示す、複合材料。
【請求項19】
衣服、手袋、履物、帽子類、オーバーオール、ズボン、ジャケット、テント、寝袋、およびバックパックを含む、先行請求項のいずれか一項に記載の複合材料を含む物品。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
スノーパンツ、履物、テント等の一部のアイテムは、使用者を快適に保つのに役立ち得る。使用者を快適に保つことは、雨、雹、雪等から使用者を乾いた状態に保つことを含み得る。十分に耐水性のある材料でアイテムを作ることで、使用者を乾いた状態に保つことができる。使用者を快適に保つことは、使用者が涼しさを保つことができるように、熱気を逃がすことを含み得る。十分に通気性のある材料でアイテムを作ることで、熱気を逃がすことができる。ただし、改善が必要である。
【発明の概要】
【0002】
本明細書では複合材料が説明される。例示的な複合材料は、シェル繊維層を備えてもよい。例示的な複合材料は、シェル繊維層に隣接して配置された膜を備えてもよい。例示的な複合材料は、米国繊維化学者色彩技術者協会(AATCC)127を使用して測定した場合、5000ミリメートル(mm)超の低範囲の静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国材料試験協会(ASTM)D737を使用して測定した場合、0.25立方フィート/分(cfm)超の通気性を示し得る。例示的な複合材料は、日本工業規格(JIS)L1099-B1を使用して測定した場合、30キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)超の水蒸気透過度(MVTR)を示し得る。
【0003】
本明細書では複合材料が説明される。例示的な複合材料は、シェル繊維層を備え得る。例示的な複合材料は、シェル繊維層に隣接して配置された膜を備え得る。例示的な複合材料は、米国繊維化学者色彩技術者協会(AATCC)127を使用して測定した場合、5000ミリメートル(mm)~25,000mmの低範囲の静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国材料試験協会(ASTM)D737を使用して測定した場合、0.25~1立方フィート/分(cfm)の通気性を示し得る。例示的な複合材料は、日本工業規格(JIS)L1099-B1を使用して測定した場合、30キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)~60Kg/sqm/24時間の水蒸気透過度(MVTR)を示し得る。
【0004】
本明細書では複合材料が説明される。例示的な複合材料は、シェル繊維層を備え得る。例示的な複合材料は、シェル繊維層に隣接して配置された膜を備え得る。例示的な複合材料は、米国繊維化学者色彩技術者協会(AATCC)127を使用して測定した場合、5000ミリメートル(mm)~25,000mmの低範囲の静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国材料試験協会(ASTM)D737を使用して測定した場合、0.25~1立方フィート/分(cfm)の通気性を示し得る。例示的な複合材料は、日本工業規格(JIS)L1099-B1を使用して測定した場合、30キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)~55Kg/sqm/24時間の水蒸気透過度(MVTR)を示し得る。
【0005】
本明細書では複合材料が説明される。例示的な複合材料は、シェル繊維層を備え得る。例示的な複合材料は、シェル繊維層に隣接して配置された膜を備え得る。例示的な複合材料は、米国繊維化学者色彩技術者協会(AATCC)127を使用して測定した場合、5000ミリメートル(mm)~25,000mmの低範囲の静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国材料試験協会(ASTM)D737を使用して測定した場合、0.75~1立方フィート/分(cfm)の通気性を示し得る。
【0006】
本明細書では物品が説明される。例示的な物品は、本明細書に記載される複合材料を含み得る。例示的な物品は、衣服、手袋、履物、帽子類、オーバーオール、ズボン、ジャケット、テント、寝袋、およびバックパックを含み得る。他の物品が使用されてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書では複合材料が説明される。複合材料は、複数の層を有する積層材料であり得るか、またはそれを含み得る。例示的な複合材料は、シェルおよび膜を備え得る。シェルは、シェル繊維層を備え得る。シェルは、ポリマー等の様々な材料を含み得る。シェルは、ポリエステル、ナイロン、リサイクルポリエステル、エラスタン、またはそれらの組み合わせを含み得る。他の材料が使用されてもよい。膜は、通気性のある膜であり得るか、またはそれを含み得る。膜は、防水膜または撥水膜であり得るか、またはそれを含み得る。膜は、繊維紡糸(例えばエレクトロスピニング)等の様々なプロセスから形成することができる。シェルおよび膜は、一緒になって布重量を有し得る。シェルおよび膜の重量の様々な組み合わせが使用され得る。膜は、9gsm未満、8gsm未満、7gsm未満、6gsm未満、5gsm未満、4gsm未満、または3gsm未満の重量を有し得る。他の重量の膜が使用されてもよい。シェルおよび膜は、互いに隣接して配置されてもよく、例えば接着剤を使用して一緒に結合されてもよい。
【0008】
本開示の複合材料は、比較の従来の材料よりも改善された性能を示す。表1~3においてより明確に示されるように、本開示の複合材料は、LV6W、LV6Z、LV74、LWEN、LV71、LWEQ、LV75、LWEP、LV7B、LV7D、およびLWEOのIDを使用して識別される。比較例はA-Lとして識別される。参照によりその全体が本明細書に組み込まれる付録は、20回の洗濯後の複合材料の改善された性能を示している。
【0009】
表1は、様々な測定値の例示的な値の範囲に対する「高」、「中」、および「低」のラベルと一致している。
【表1】
【0010】
表2は、様々なジャケットの属性を示す。
【表2】
【0011】
表3は、様々な物品の属性を示す。
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【0012】
表4は、表1に示されているラベルと表2で識別されているジャケットを一致させている。
【表4】
【0013】
表5は、表1に示されているラベルと表3で識別されている記事を一致させている。
【表5-1】
【表5-2】
【表5-3】
【0014】
本明細書では複合材料が説明される。例示的な複合材料は、シェル繊維層を備え得る。シェル繊維層は、ナイロン、ポリエステル、またはエラスタンのうちの1つ以上を含み得る。シェル繊維層は、ナイロン、ポリエステル、またはエラスタンのうちの1つ以上ら本質的に構成され得る。シェル繊維層は、シェル繊維層の合計100重量パーセント(重量%)のうち約100重量%のポリエステルを含み得る。シェル繊維層は、合計100重量%のうち90重量%超のポリエステルを含み得る。シェル繊維層は、約90重量%、91重量%、92重量%、93重量%、94重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、99重量%を含み得る。他の投入量が使用されてもよい。シェル繊維層は、約58重量%のナイロン、約37重量%のポリエステル、および約5重量%のエラスタンを含み得る。シェル繊維層は、約93重量%のナイロンおよび約7重量%のエラスタンを含み得る。シェル繊維層は、50重量%~100重量%のナイロンを含み得る。シェル繊維層は、重量パーセント(重量%)として、複合材料の100重量%を基準として51重量%、52重量%、53重量%、54重量%、55重量%、56重量%、57重量%、58重量%、59重量%、60重量%、61重量%、62重量%、63重量%、64重量%、65重量%、66重量%、67重量%、68重量%、69重量%、70重量%、71重量%、72重量%、73重量%、74重量%、75重量%、76重量%、77重量%、78重量%、79重量%、80重量%、81重量%、82重量%、83重量%、84重量%、85重量%、86重量%、87重量%、88重量%、89重量%、90重量%、91重量%、92重量%、93重量%、94重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、99重量%のナイロンを含み得る。他の投入量が使用されてもよい。シェル繊維層は、約62重量%のナイロン、約33重量%のポリエステル、および約5重量%のエラスタンを含み得る。シェル繊維層は、約93重量%のナイロンおよび約7重量%のエラスタンを含み得る。シェル繊維層は、約75重量%のポリエステルおよび約25重量%のナイロンを含み得る。シェル繊維層は、96%のナイロン、4%のエラスタンを含み得る。
【0015】
例示的な複合材料は、シェル繊維層に隣接して配置された膜を備え得る。膜は、シェル繊維層に結合されてもよい。膜は、シェル繊維層に接着されてもよい。
【0016】
本明細書では複合材料が説明される。例示的な複合材料は、シェル繊維層を備え得る。例示的な複合材料は、シェル繊維層に隣接して配置された膜を備え得る。例示的な複合材料は、米国繊維化学者色彩技術者協会(AATCC)127を使用して測定した場合、5000ミリメートル(mm)超の低範囲の静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国材料試験協会(ASTM)D737を使用して測定した場合、0.25超の通気性を示し得る。例示的な複合材料は、日本工業規格(JIS)L1099-B1を使用して測定した場合、30キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)超の水蒸気透過度(MVTR)を示し得る。
【0017】
例示的な複合材料は、米国繊維化学者色彩技術者協会(AATCC)127を使用して測定した場合、5000ミリメートル(mm)~25,000mmの低範囲の静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国材料試験協会(ASTM)D737を使用して測定した場合、0.25~1立方フィート/分(cfm)の通気性を示し得る。例示的な複合材料は、日本工業規格(JIS)L1099-B1を使用して測定した場合、30キログラム/平方メートル/24時間(kg/sqm/24時間)~55Kg/sqm/24時間の水蒸気透過度(MVTR)を示し得る。
【0018】
例示的な複合材料に関連する布重量は、90グラム/平方メートル(gsm)~200gsmであり得る。例示的な複合材料に関連する布重量は、90gsm~180gsmであり得る。例示的な複合材料に関連する布重量は、91gsm~177gsmであり得る。他の布重量および構成要素重量が使用されてもよい。
【0019】
例示的な複合材料は、米国繊維化学者色彩技術者協会(AATCC)127を使用して測定した場合、5000ミリメートル(mm)~25,000mmの低範囲の静水圧耐水性を示し得る。例示的な複合材料は、米国材料試験協会(ASTM)D737を使用して測定した場合、0.75~1立方フィート/分(cfm)の通気性を示し得る。
【0020】
例示的な複合材料に関連する布重量は、90グラム/平方メートル(gsm)~200gsmであり得る。例示的な複合材料に関連する布重量は、90gsm~180gsmであり得る。例示的な複合材料に関連する布重量は、91gsm~177gsmであり得る。
【0021】
本明細書では物品が説明される。例示的な物品は、本明細書に記載される複合材料を含み得る。例示的な物品は、衣服、手袋、履物、帽子類、オーバーオール、ズボン、ジャケット、テント、寝袋、およびバックパックを含み得る。
【表6-1】
【表6-2】
【国際調査報告】