IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ステン イノベーション テクノロジー カンパニー リミテッドの特許一覧

特表2023-500746レーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方法、レーザーレーダーおよび自動運転装置
<>
  • 特表-レーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方法、レーザーレーダーおよび自動運転装置 図1
  • 特表-レーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方法、レーザーレーダーおよび自動運転装置 図2
  • 特表-レーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方法、レーザーレーダーおよび自動運転装置 図3
  • 特表-レーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方法、レーザーレーダーおよび自動運転装置 図4
  • 特表-レーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方法、レーザーレーダーおよび自動運転装置 図5
  • 特表-レーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方法、レーザーレーダーおよび自動運転装置 図6
  • 特表-レーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方法、レーザーレーダーおよび自動運転装置 図7
  • 特表-レーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方法、レーザーレーダーおよび自動運転装置 図8
  • 特表-レーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方法、レーザーレーダーおよび自動運転装置 図9
  • 特表-レーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方法、レーザーレーダーおよび自動運転装置 図10
  • 特表-レーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方法、レーザーレーダーおよび自動運転装置 図11
  • 特表-レーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方法、レーザーレーダーおよび自動運転装置 図12
  • 特表-レーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方法、レーザーレーダーおよび自動運転装置 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-10
(54)【発明の名称】レーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方法、レーザーレーダーおよび自動運転装置
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/481 20060101AFI20221227BHJP
【FI】
G01S7/481 Z
G01S7/481 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022541193
(86)(22)【出願日】2020-01-03
(85)【翻訳文提出日】2022-07-01
(86)【国際出願番号】 CN2020070295
(87)【国際公開番号】W WO2021051724
(87)【国際公開日】2021-03-25
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518372316
【氏名又は名称】深セン市速騰聚創科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】周 勇
【テーマコード(参考)】
5J084
【Fターム(参考)】
5J084AC02
5J084AC03
5J084AC04
5J084BA04
5J084BA34
5J084BA36
5J084BA51
5J084BB02
5J084BB04
5J084BB10
5J084BB14
5J084BB15
5J084BB20
5J084BB25
5J084BB31
5J084DA05
5J084EA31
(57)【要約】
【要約】
本発明の実施例は、レーダー技術の分野に関し、レーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方式、レーザーレーダーおよび自動運転装置を提供している。レーザートランシーバーモジュールは、ベース、サイドカバー、レーザ送信モジュール、送信光学システム、ビーム分割モジュール、受信光学システム、レーザ受信モジュールを備え、ベースは、ベース本体を備え、ベース本体とサイドカバーとが囲んでキャビティを形成し、送信光学システム、ビーム分割モジュールおよび受信光学システムがキャビティ内に設けられ、送信光学システム、ビーム分割モジュールおよび受信光学システムをそれぞれ搭載するための送信チャネル、ビーム分割チャネルおよび受信チャネルがキャビティに設けられ、レーザー送信モジュールとレーザー受信モジュールは、ベース上に設けられ、前記キャビティの外側に設けられ、レーザー送信モジュールは、出射レーザーを発信するために使用される。本発明の実施例は、レーザートランシーバーモジュールのモジュール化設計を実現することにより、光学調整をより容易にしたものである。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザートランシーバーモジュールであって、
前記レーザートランシーバーモジュールは、ベース、サイドカバー、レーザー送信モジュール、送信光学システム、ビーム分割モジュール、受信光学システムおよびレーザー受信モジュールを備え、
前記ベースは、ベース本体を備え、前記ベース本体と前記サイドカバーにより囲まれてキャビティが形成され、前記送信光学システム、前記ビーム分割モジュールおよび前記受信光学システムは、前記キャビティ内に設けられ、前記送信光学システム、前記ビーム分割モジュールおよび前記受信光学システムをそれぞれ搭載する送信チャンネル、ビーム分割チャンネルおよび受信チャンネルが前記キャビティ内に設けられ、
前記レーザー送信モジュールと前記レーザー受信モジュールは、前記ベース上であって、前記キャビティの外側に設けられ、
前記レーザー送信モジュールは、出射レーザーを送信するために使用され、前記送信光学システムは前記出射レーザーをコリメートするために使用され、前記ビーム分割モジュールは、前記コリメートされた出射レーザーを通過させて検出領域内に出射させ、前記出射レーザーと同軸に入射するエコーレーザーを前記受信光学システムに向けて偏向させるために使用され、前記受信光学システムは、前記エコーレーザを収束し、前記収束したエコーレーザを前記レーザー受信モジュールに送信するために使用され、前記レーザー受信モジュールは、前記エコーレーザーを受信するために使用されること、
を特徴とするレーザートランシーバーモジュール。
【請求項2】
前記キャビティ内に第一マウントブラケット、第二マウントブラケットと第三マウントブラケットが設けられ,前記第一マウントブラケット内に送信チャンネルが設けられ、前記第二マウントブラケット内に受信チャンネルが設けられ、前記第三マウントブラケット内にビーム分割チャンネルが設けられ、前記ビーム分割チャンネルは、第一光ポート、第二光ポートおよび第三光ポートを備え、前記第一光ポートは前記送信チャンネルの出射光ポートと位置合わせされ、前記第三光ポートは前記受信チャンネルの入射光ポートと位置合わせされることを特徴とする請求項1に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項3】
前記第一マウントブラケットは一体式マウントブラケットであり、前記第二マウントブラケットは一体式または分体式マウントブラケットであることを特徴とする請求項2に記載のレーザートランシーバーモジュール
【請求項4】
前記第一マウントブラケットは第一トッププレートと第一ボトムプレートを備え、前記第一トッププレートと前記第一ボトムプレートの間に前記送信チャンネルを形成することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項5】
前記送信光学システムは、高速軸コリメートモジュールと低速軸コリメートモジュールを備え、複数の送信レンズで構成され、前記送信チャンネルは、複数の前記送信レンズを取り付けるための送信レンズ位置を備え、隣接する前記送信レンズ位置の間にリミットブロックが設けられ、前記リミットブロックは、前記送信チャンネルの内側であって、上側と下側に配置されることを特徴とする請求項4に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項6】
前記第一ボトムプレートの底部に重量軽減スロットが設けられることを特徴とする請求項4に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項7】
前記送信チャンネルに少なくも第一送信ダイアフラムと第二送信ダイアフラムが設けられ、
前記第一送信ダイアフラムは、前記高速軸コリメートモジュールと前記低速軸コリメートモジュールとの間に順次に設けられた少なくとも1枚の第1送信ダイアフラムを備え、各第1送信ダイアフラムは、前記第一トッププレートの下側と前記第一ボトムプレートの上側に対応する遮光部を備え、
前記第二送信ダイアフラムは、前記低速軸コリメートモジュールと前記ビーム分割モジュールの間に設けられ、前記第二送信ダイアフラムは円形の第一光通過穴を備えることを特徴とする請求項5に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項8】
前記第二マウントブラケットは、1枚か複数枚の第二トッププレートと、前記第二トッププレートに対応する1枚か複数枚の第二ボトムプレートを備え、1対か複数枚の前記第二トッププレートと前記第二ボトムプレートの間に前記受信チャンネルを形成することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項9】
前記受信光学システムは、集束モジュールと校正モジュールを備え、複数の受信レンズで構成され、前記受信チャンネル内には複数の前記受信レンズを取り付けるための受信レンズ位置が含まれ、隣接する前記受信レンズ位置の間にリミットブロックが設けられ、前記リミットブロックは前記受信チャンネルの上側と下側に設けられることを特徴とする請求項8に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項10】
前記受信チャンネル内には少なくとも第一受信ダイアフラムと第二受信ダイアフラムが設けられ、
前記第一受信ダイアフラムは、前記集束モジュールと前記校正モジュールの間に設けられ、前記第一受信ダイアフラムは、円形の第二光通過穴を備え、
前記第二受信ダイアフラムは、前記校正モジュールと前記レーザー受信モジュールの間に設けられ、前記第二受信ダイアフラムは円形の第三光通過穴を備えることを特徴とする請求項9に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項11】
前記第三マウントブラケットと前記第一マウントブラケットは、一体式構造となることを特徴とする請求項2に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項12】
前記キャビティ内にはさらに反射ミラーモジュールが設けられ、前記反射ミラーモジュールは、前記ビーム分割モジュールによって偏向した前記エコーレーザーを反射してから前記受信光学システムに送信するために使用され、前記キャビティ内には第四マウントブラケットが設けられ、前記第四マウントブラケット内には反射チャンネルが設けられ、前記反射ミラーモジュールは前記反射チャンネル内に設けられ、前記反射チャンネルの入射光ポートは前記ビーム分割チャンネルの前記第三光ポートと位置合わせされ、前記反射チャンネルの出射光ポートは前記受信チャンネルの入射光ポートと位置合わせされることを特徴とする請求項2に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項13】
前記第四マウントブラケット、前記第二マウントブラケットと前記第三マウントブラケットは、一体式構造となることを特徴とする請求項12に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項14】
前記ベースは、さらに前記ベース本体の片側から延びる固定プレートを備え、前記レーザー送信モジュールは前記固定プレートに設けられ、前記レーザー受信モジュールは前記ベース本体の外側の側壁に設けられることを特徴とする請求項1に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項15】
前記送信光学システム、前記ビーム分割モジュールと前記受信光学システムは、接着剤によりそれぞれ前記送信チャンネル、前記ビーム分割チャンネルと前記受信チャンネルに固定されることを特徴とする請求項1に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項16】
レーザーレーダーであって、前記レーザーレーダーは少なくとも請求項1-15のいずれか1項に記載のようなレーザートランシーバーモジュールを備えることを特徴とするレーザートランシーバーモジュール。
【請求項17】
自動運転装置であて、運転装置本体および請求項18に記載のレーザーレーダーを備え、前記レーザーレーダーは前記運転装置本体に設けられることを特徴とする自動運転装置。
【請求項18】
レーザートランシーバーモジュールの送信光学調整方法であって、前記方法は、
前記送信光学システム、ビーム分割モジュールと受信光学システムを、それぞれ前記送信チャンネル、前記ビーム分割チャンネルと前記受信チャンネルに固定することで、プリインストールモジュールを得るステップと、
前記プリインストールモジュールを送信光学調整プラットホームに固定し、平行光プレートと位置合わせするステップと、
前記レーザー送信モジュールを、前記ベースの前記レーザー送信モジュールの固定用領域に配置するステップと、
前記レーザー送信モジュールのレーザー出射口が前記ベースの入光穴と位置合わせするように、クランプで前記レーザー送信モジュールを挟むステップと、
前記平行光プレートの光スポットが事前設定された要件を満たすまで、三次元調整フレームを介してX軸、Y軸、Z軸方向に前記レーザー送信モジュールを調整するステップと、
前記レーザー送信モジュールを前記ベースに固定するステップと、を含むことを特徴とする請求項1-15のいずれか1項に記載のレーザートランシーバーモジュールの送信光学調整方法。
【請求項19】
レーザートランシーバーモジュールの受信光学調整方法であって、前記方法は、
送信光学調整のベースを受信光学調整プラットホームに固定し、前記ベースにレーザー送信モジュール、送信光学システム、ビーム分割モジュールと受信光学システムを固定するステップと、
前記レーザー受信モジュールが前記ベースの光出射穴に接触するように、クランプで前記レーザー受信モジュールを挟むステップと、
エコーレーザー信号が事前設定された要件を満たすまで、三次元調整フレームを介してX軸、Y軸、Z軸方向に前記レーザー受信モジュール在調整するステップと、
前記レーザー受信モジュールを前記ベースに固定するステップと、を含むことを特徴とする請求項1-15のいずれか1項に記載のレーザートランシーバーモジュールの受信光学調整方法。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、レーダー技術の分野に関し、特にレーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方式、レーザーレーダーおよび自動運転装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
レーザーレーダー(LiDAR)とは、レーザーを用いて対象物の位置や速度などの特徴量を検出するレーダーシステムである。レーザーレーダーは、通常、送信モジュールと受信モジュールからなるレーザートランシーバーモジュールを備える。その動作原理は、送信モジュールがまず検出用の出射レーザーを対象物に送信し、次に対象物から反射されたエコーレーザーを受信モジュールが受信し、受信したエコーレーザーを処理した後、対象物に関する情報(例えば、距離、方位、高さ、速度、姿勢、さらには形状などのパラメータ)を取得することができるものである。
【0003】
既存のレーザートランシーバーモジュールには、多くの構成部品が含まれており、各部品を組み立てた後、複雑な光学調整を実行してからそれぞれの部品の位置を決定する必要がある。各構成部品の光路の相互影響により、光学調整がより複雑になり、調整時間が長くなってしまう。また、各構成部品の位置を固定するために、固定構造の体積も大きく、トランシーバーモジュール全体の体積が大きくなってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の従来技術の欠陥を鑑み、本発明の実施例は、レーザートランシーバーモジュールのモジュール設計を実現し、光学調整がより簡単で、体積を大幅に圧縮したレーザートランシーバーモジュールおよびその光学調整方法、レーザーレーダーおよび自動運転装置を提供することを主な目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例で採用される技術的解決手段は、レーザートランシーバーモジュールを提供することであり、前記レーザートランシーバーモジュールは、ベース、サイドカバー、レーザー送信モジュール、送信光学システム、ビーム分割モジュール、受信光学システム、レーザー受信モジュールを備えるものである。
【0006】
前記ベースは、ベース本体を備え、前記ベース本体と前記サイドカバーとが囲んでキャビティを形成し、前記送信光学システム、前記ビーム分割モジュールおよび前記受信光学システムが前記キャビティ内に設けられる。前記送信光学システム、前記ビーム分割モジュールおよび前記受信光学システムをそれぞれ搭載するための送信チャンネル、ビーム分割チャンネルおよび受信チャンネルがキャビティ内に設けられるものである。
前記レーザー送信モジュールと前記レーザー受信モジュールは、前記ベース上にあって、前記キャビティの外側に設けられるものである。
【0007】
前記レーザー送信モジュールは、出射レーザーを発信するために使用される。前記送信光学システムは前記出射レーザーをコリメートするために使用される。前記ビーム分割モジュールは、前記コリメートされた出射レーザーを通過させて検出領域内に出射させ、前記出射レーザーと同軸に入射するエコーレーザーを前記受信光学系に向けて偏向させるために使用される。前記受信光学システムは、前記エコーレーザーを収束し、前記収束したエコーレーザーを前記レーザー受信モジュールに送信するために使用される。前記レーザー受信モジュールは、前記エコーレーザーを受信するために使用される。
【0008】
選択的に、前記キャビティ内に第一マウントブラケット、第二マウントブラケットおよび第三マウントブラケットが設けられる。前記第一マウントブラケット内に送信チャンネルが設けられ、前記第二マウントブラケット内に受信チャンネルが設けられ、前記第三マウントブラケット内にビーム分割チャンネルが設けられる。前記ビーム分割チャンネルは、第一光ポート、第二光ポートと第三光ポートを備え、前記第一光ポートは前記送信チャンネルの出射光ポートと位置合わせされ、前記第三光ポートは前記受信チャンネルの入射光ポートと位置合わせされている。
選択的に、前記第一マウントブラケットは一体式マウントブラケットであり、前記第二マウントブラケットは一体式または分体式マウントブラケットである。
【0009】
選択的に、前記第一マウントブラケットは、第一トッププレートと第一ボトムプレートを備え、前記第一トッププレートと前記第一ボトムプレートの間に前記送信チャンネルが形成される。
【0010】
選択的に、前記送信光学システムは、高速軸コリメートモジュールと低速軸コリメートモジュールを備え、複数の送信レンズで構成される。前記送信チャンネルは、複数の前記送信レンズを取り付けるための送信レンズ位置を備え、隣接する前記送信レンズ位置の間にリミットブロックが設けられる。前記リミットブロックは前記送信チャンネルの内側の上側と下側に配置される。
選択的に、前記第一ボトムプレートの底部に、重量軽減スロットが設けられる。
選択的に、前記送信チャンネルに、少なくとも第一送信ダイアフラムと第二送信ダイアフラムが設けられる。
【0011】
前記第一送信ダイアフラムは、前記高速軸コリメートモジュールと前記低速軸コリメートモジュールとの間に順次に設けられた第1送信ダイアフラムを少なくとも1枚備える。各第1送信ダイアフラムは、前記第一トッププレートの下側と前記第一ボトムプレートの上側に対応する遮光部を備え、
【0012】
前記第二送信ダイアフラムは、前記低速軸コリメートモジュールと前記ビーム分割モジュールの間に設けられ、前記第二送信ダイアフラムは円形の第一光通過穴を備える。
【0013】
選択的に、前記第二マウントブラケットは、1枚か複数枚の第二トッププレートと、前記第二トッププレートに対応する1枚か複数枚の第二ボトムプレートを備える。1対か複数対の前記第二トッププレートと前記第二ボトムプレートの間に前記受信チャンネルが形成される。
【0014】
選択的に、前記受信光学システムは、集束モジュールと校正モジュールを備え、複数の受信レンズで構成される。前記受信チャンネル内には複数の前記受信レンズを取り付けるための受信レンズ位置が含まれ、隣接する前記受信レンズ位置の間にリミットブロックが設けられ、前記リミットブロックは前記受信チャンネルの上側と下側に設けられる。
選択的に、前記受信チャンネル内には少なくとも第一受信ダイアフラムと第二受信ダイアフラムが設けられる。
前記第一受信ダイアフラムは、前記集束モジュールと前記校正モジュールの間に設けられ、前記第一受信ダイアフラムは円形の第二光通過穴を備える。
前記第二受信ダイアフラムは、前記校正モジュールと前記レーザー受信モジュールの間に設けられ、前記第二受信ダイアフラムは円形の第三光通過穴を備える。
選択的に、前記第三マウントブラケットと前記第一マウントブラケットは、一体式構造となる。
【0015】
選択的に、前記キャビティ内にはさらに反射ミラーモジュールが設けられ、前記反射ミラーモジュールは、前記ビーム分割モジュールによって偏向した前記エコーレーザーを反射してから前記受信光学システムに送信するために使用される。前記キャビティ内には第四マウントブラケットが設けられ、前記第四マウントブラケット内には反射チャンネルが設けられる。前記反射ミラーモジュールは前記反射チャンネル内に設けられ、前記反射チャンネルの入射光ポートは前記ビーム分割チャンネルの前記第三光ポートと位置合わせされ、前記反射チャンネルの出射光ポートは前記受信チャンネルの入射光ポートと位置合わせされている。
選択的に、前記第四マウントブラケット、前記第二マウントブラケットと前記第三マウントブラケットは、一体式構造となる。
【0016】
選択的に、前記ベースは、さらに前記ベース本体の片側から延びる固定プレートを備える。前記レーザー送信モジュールは前記固定プレートに設けられ、前記レーザー受信モジュールは前記ベース本体の外側の側壁に設けられる。
【0017】
選択的に、前記送信光学システム、前記ビーム分割モジュールと前記受信光学システムは、接着剤によりそれぞれ前記送信チャンネル、前記ビーム分割チャンネルと前記受信チャンネルに固定される。
【0018】
本発明の実施例は、さらにレーザーレーダーを提供しており、前記レーザーレーダーは少なくとも上記のいずれかのレーザートランシーバーモジュールを備える。
【0019】
本発明の実施例は、さらに自動運転装置を提供しており、運転装置本体および上記のようなレーザーレーダーを備え、前記レーザーレーダーは前記運転装置本体に設けられる。
本発明の実施例は、さらに上記のようなレーザートランシーバーモジュールの送信光学調整方法を提供しており、前記方法は、
【0020】
前記送信光学システム、ビーム分割モジュールおよび受信光学システムを、それぞれ前記送信チャンネル、前記ビーム分割チャンネルと前記受信チャンネルに固定することで、プリインストールモジュールを得るステップと、
前記プリインストールモジュールを送信光学調整プラットホームに固定し、平行光プレートと位置合わせするステップと、
前記レーザー送信モジュールを、前記ベースの前記レーザー送信モジュール固定用領域に配置するステップと、
前記レーザー送信モジュールのレーザー出射口が前記ベースの入光穴と位置合わせするように、クランプで前記レーザー送信モジュールを挟むステップと、
【0021】
前記平行光プレートの光スポットが事前設定された要件を満たすまで、三次元調整フレームを介してX軸、Y軸、Z軸方向に前記レーザー送信モジュールを調整するステップと、
前記レーザー送信モジュールを前記ベースに固定するステップと、を含む。
本発明の実施例は、さらに、上記のようなレーザートランシーバーモジュールの受信光学調整方法を提供しており、前記方法は、
【0022】
送信光学調整のベースを受信光学調整プラットホームに固定し、前記ベースにはレーザー送信モジュール、送信光学システム、ビーム分割モジュールおよび受信光学システムを固定するステップと、
前記レーザー受信モジュールが前記ベースの光出射穴に接触するように、クランプで前記レーザー受信モジュールを挟むステップと、
【0023】
エコーレーザー信号が事前設定された要件を満たすまで、三次元調整フレームを介してX軸、Y軸、Z軸方向に前記レーザー受信モジュールを調整するステップと、
前記レーザー受信モジュールを前記ベースに固定するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0024】
本発明の実施例は、以下のような有利な効果を有する。先行技術の状況とは異なり、本発明のこの実施例によって提供されるレーザーレーダーにおいて、単独のキャビティを配置することにより、送信光学システム、ビーム分割モジュール及び受信光学システムがキャビティに設けられ、レーザー送信モジュール及びレーザー受信モジュールはキャビティの外部のベースに設けられ、キャビティに送信光学システム、ビーム分割モジュールおよび受信光学システムをそれぞれ固定するための送信チャンネル、ビーム分割チャンネル、および、受信チャンネルが設けられる。送信光学システム、ビーム分割モジュール、および、受信光学システムがそれぞれのチャンネルに直接組み込まれるため、固定装置や締め具を追加する必要がなく、部品点数とコストの削減が可能である。組み立て工程の簡素化により、組み立て時間の短縮と効率の向上を実現できる。また、レーザートランシーバーモジュールの高さや幅を抑えることができるため、レーザートランシーバーモジュール単体の体積と重量を削減することができる。キャビティ内の送信光学システム、ビーム分割モジュール、受信光学システムは、1つのユニットとして、それぞれレーザー送信モジュールとレーザー受信モジュールと光学調整を行うことができる。光学調整に関連する部品が少ないため、光路調整の複雑さを削減し、調整時間と組み立ての複雑さをも軽減することができる。調整されたレーザートランシーバーモジュールはモジュラー構造であり、他のレーザートランシーバーモジュールと組み合わせてマルチチャンネルトランシーバーを構成し、広い視野と高解像度の要件を満たすことができる。各レーザートランシーバーモジュールのレーザー光路は相互に影響を与えないように分離しており、単一のレーザートランシーバーモジュールに問題がある場合、問題のモジュールを直接交換することができ、修理や交換に便利で、互換性が高く、大量生産が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
1つまたは複数の実施例は、対応する附図の図面によって例示され、これらの例示は、実施例の制限を構成せず、附図において同じ参照番号を有する部品は類似の部品を示し、特に明記しない限り、附図の図面は縮尺の制限を構成しないものではない。
図1】は、本発明の一実施例が提供するレーザーレーダーの構造を示すブロック図である。
図2】は、本発明の他の実施例が提供するレーザーレーダーの構造を示すブロック図である。
図3】は、本発明のさらに他の実施例が提供するレーザーレーダーの構造を示すブロック図である。
図4】は、本発明の実施例が提供するレーザートランシーバーモジュールの構造を示すブロック図である。
図5】は、本発明の実施例が提供するレーザートランシーバーモジュールの構造を別の角度から示すブロック図である。
図6】は、本発明の実施例が提供するレーザートランシーバーモジュールのサイドカバーを開いた構造を示す正面図である。
図7】は、本発明の実施例が提供するレーザートランシーバーモジュールのサイドカバーを開いた構造を示す図である。
図8】は、本発明の実施例が提供するレーザートランシーバーモジュールのサイドカバーを開いた構造を別の角度から示す図である。
図9】は、本発明の実施例が提供するレーザートランシーバーモジュールの送信光学調整の構造を示す図である。
図10】は、本発明の実施例が提供するレーザートランシーバーモジュールの送信光学調整の構造を別の角度から示す図である。
図11】は、本発明の実施例が提供するレーザートランシーバーモジュールの受信光学調整の構造を示す図である。
図12】は、本発明の実施例が提供する自動運転装置の構造を示す図である。
図13】は、本発明の他の実施例が提供する自動運転装置の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に附図を参照して本発明の技術的解決策を詳説する。以下の実施例は、本発明の技術的解決策をより明確に説明するためのものであり、例としてのみ意図されており、本発明の保護範囲を限定するために使用するものではない。
【0027】
なお、特に明記しない限り、本発明で使用される技術的または科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者に理解される通常の意味を有すべきであることに留意されたい。
【0028】
本発明の記載において、用語「中心」、「縦」、「横」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「内側」、「外側」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「円周方向」などは、添付図面に示すものに基づく方向または位置関係を示し、本発明の説明を容易にして簡略化することのみを意図している。これらは、言及された装置または部品が特定の方向を有し、特定の方向で構成されて動作しなければならないことを示したり暗示したりするものではないので、本発明を限定するものとして解釈されるものではない。
【0029】
さらに、「第1」、「第2」という用語は、説明の目的のみに使用されており、相対的な重要性を示す、あるいは技術的特徴の数を暗示するものとして理解されるものではない。本発明の記載において、「幾つか」、「複数」という用語は、明示的かつ具体的に定義されない限り、2つ以上を意味する。
【0030】
本発明において、特に明記および限定されない限り、「設置」、「連結」、「接続」、「固定」という用語は、広義理解されるものとする。例えば、それは固定接続または取り外し可能な接続、または一体的に接続されているものであってもよく、機械的接続または電気的接続であってもよく、直接接続または中間媒体を介して間接的に接続されているものであってもよく、または2つのコンポーネントの内部接続であってもよい。本分野の当業者にとって、本発明における上記の用語の特定の意味は、特定の状況に応じて理解することができる。
【0031】
本発明において、特に明示的に規定および限定されない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」または「下」であることは、第1および第2の特徴が直接接触していることを含んでもよく、第1及び第2の特徴間が直接接触していないが、それらの間にある別の特徴を介して接触していることを含んでもよい。さらに、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」、「上面」であることは、第1の特徴が第2の特徴の真上および斜め上にあることを含む、或いは単に第1の特徴が第2の特徴より水平方向に高いことを示すものである。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」、「下面」であることは、第1の特徴が第2の特徴の真下および斜め下にあることを含む、或いは単に第1の特徴が第2の特徴より水平方向に低いことを示すものである。
【0032】
図1に示すように、本発明の実施例は、レーザートランシーバーモジュール10を備えるレーザーレーダー(LiDAR)100を提供する。レーザートランシーバーモジュール10は出射レーザーの送信およびエコーレーザーの受信のために使用される。エコーレーザーは出射レーザーが検出領域内の物体によって反射された後に戻されるレーザーである。
【0033】
図2に示すように、レーザートランシーバーモジュール10は、レーザー送信モジュール3、送信光学システム4、ビーム分割モジュール5、受信光学システム6とレーザー受信モジュール7を備える。レーザー送信モジュール3は出射レーザーの送信のために使用される。送信光学システム4は出射レーザーをコリメートするために使用される。ビーム分割モジュール5は、コリメートされた出射レーザーを通過させてから検出領域に出射させ、出射レーザーと同軸に入射したエコーレーザーが受信光学システム6に向けて偏向させるために使用される。受信光学システム6は、エコーレーザーを集束し、集束したエコーレーザーをレーザー受信モジュール7に送信するために使用される。レーザー受信モジュール7はエコーレーザーの受信に使用される。
【0034】
図3に示すように、レーザー送信モジュール3は、レーザーモジュールと送信駆動モジュールを備えても良い。レーザーモジュールは出射レーザーの出射するために使用される。送信駆動モジュールはレーザーモジュールに接続され、レーザーモジュールの駆動と動作制御のために使用される。レーザー受信モジュール7は、検出器モジュールと受信駆動モジュールを備えても良い。検出器モジュールは受信光学システム6により集束したエコーレーザーを受信するために使用される。受信駆動モジュールは検出器モジュールに接続され、検出器モジュールの駆動と動作制御のために使用される。
【0035】
なお、レーザーレーダー100はさらに、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)などの制御および信号処理モジュールを備えても良い。FPGAは送信駆動モジュールに接続され、出射レーザーの送信制御のために使用される。FPGAは、それぞれレーザー受信モジュール7のクロックピン、データピンおよび制御ピンに接続され、エコーレーザーの受信制御のために使用される。
【0036】
レーザー送信モジュール3は、レーザーダイオード(Laser Diode、LD)、垂直キャビティサーフェス送信レーザー(Vertical Cavity Surface Emitting Laser、VCSEL)、発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)光ファイバーなどの様々な信号光源であり得る。送信光学システム4としては、光ファイバーおよび球面レンズ群、単独の球面レンズ群、円柱面レンズ群などのうちの1つか複数の組み合わせを採用してもよい。ビーム分割モジュール5は、中央円形穴反射ミラー、偏光ビームスプリッター、偏光ビーム分割フィルム、複合ビームスプリッタ(反射ミラーの中央開口部に偏光ビーム分割フィルムが設けられる)などを備えてもよい。受信光学システム6は、球面レンズ、球面レンズ群または円柱レンズ群などのうちの1つか複数の組み合わせを採用してもよい。レーザー受信モジュール7は、アバランシェフォトダイオード(Avalanche Photo Diode、APD)、シリコン光電子増倍管(Silicon photomultiplier、SiPM)、APD、マルチピクセル光電子増倍管(Multi-Pixel Photon Counter、MPPC)、光電子増倍管(photomultiplier tube、PMT)、単一光子アバランシェダイオード(single-photon avalanche diode、SPAD)、高速電荷結合デバイス(Charge-coupled Device、CCD)または相補型金属酸化物半導体(Complementary Metal Oxide Semiconductor、CMOS)などの受信デバイスを採用してもよい。
以下にレーザートランシーバーモジュール10の具体的な構造についてさらに説明する。
【0037】
図4-図7に示すように、レーザートランシーバーモジュール10は、ベース1、サイドカバー2、レーザー送信モジュール3、送信光学システム4、ビーム分割モジュール5、受信光学システム6およびレーザー受信モジュール7を備える。ベース1は、ベース本体11を備え、ベース本体11とサイドカバー2は、キャビティ(空洞)9を囲んで形成している。送信光学システム4、ビーム分割モジュール5および受信光学システム6は、キャビティ9内に配置されている。キャビティ9内にはそれぞれ送信光学システム4、ビーム分割モジュール5および受信光学システム6を取り付けるための送信チャンネル91、ビーム分割チャンネル92および受信チャンネル93が設けられる。レーザー送信モジュール3とレーザー受信モジュール7は、ベース1に設けられ、キャビティ9の外側に配置される。
本実施例では、送信光路と受信光路は同軸に配置されている。
【0038】
ベース本体11は、片側が開口した四角いフレーム構造であり、サイドカバー2はその開口部を覆っている。ベース1はさらにベース本体11の片側から延びる固定プレート12を備えている。レーザー送信モジュール3は、固定プレート12に設けられる。レーザー受信モジュール7は、ベース本体11の外側の側壁に設けられる。
【0039】
ベース本体11には、レーザー送信モジュール3と位置合わせされる位置に、ベース本体11の側壁を貫通する光入射穴14が設けられている。レーザー送信モジュール3から送信する出射レーザーは、この光入射穴14を介してキャビティ9内の送信光学システム4に入射する。ベース本体11には、レーザー受信モジュール7と位置合わせされる位置に、ベース本体11の側壁を貫通する光出射穴15(図8に示す)が設けられ、キャビティ9内の受信光学システム6によって集束されたエコーレーザーは、この光出射穴15を介してレーザー受信モジュール7に入射する。
【0040】
ベース1にはさらに取付プレート13が設けられ、取付プレート13には取付穴131が設けられている。ネジ山接続部品(例えば、ネジまたはボルトなど)はこの取付穴131を通過して、ベース1をレーザーレーダー100内の対応する位置に固定する。本実施例では、ベース本体11にビーム分割モジュール5を取り付ける一端の側壁の底部から延びる第一の取付プレート13と、固定プレート12の一端から延びる第二の取付プレート13の2枚の取付プレート13が設けられている。第二の取付プレート13には、リミットストッパー132が設けられ、レーザー送信モジュール3は、このリミットストッパー132とベース本体11の外側の側壁の間に位置する。
【0041】
サイドカバー2の形状は、ベース1の開口部の形状に適合しており、一般的に四角いカバーを使用できる。サイドカバー2は、ネジまたはボルトなどの締め具を介してベース本体11に固定される。
【0042】
レーザー送信モジュール3は、送信ボード31と、送信ボード31に設けられるヒートシンク32を備える。送信ボード31は、複数の電子デバイスが配置されるプリント回路基板(Printed Circuit Board、PCB)を備える。送信ボード31は、出射レーザーを送信するために使用される。本実施例では、レーザー送信モジュール3は、横向きに固定プレート12に設けられ、PCBの基板表面は、固定プレート12に垂直である。レーザー送信モジュール3を横向きに配置することで、PCBは広い面積で固定プレート12に付着せず、送信ボード31の放熱に有効である。
【0043】
図6図7に示すように、キャビティ9内には、第一マウントブラケット971、第二マウントブラケット972および第三マウントブラケット973が設けられている。第一マウントブラケット971内には、送信チャンネル91が設けられ、第二マウントブラケット972内には受信チャンネル93が設けられ、第三マウントブラケット973内には、ビーム分割チャンネル92が設けられている。送信光学システム4、ビーム分割モジュール5および受信光学システム6は、それぞれ送信チャンネル91、ビーム分割チャンネル92および受信チャンネル93に組み込まれている。送信光学システム4、ビーム分割モジュール5および受信光学システム6が直接、それぞれのチャンネルに組み込まれているため、他の固定装置や締め具を設けて固定する必要がなく、部品点数とコストの削減が可能であり、組み立て工程の簡素化により、組み立て時間の短縮と効率の向上を実現できる。また、レーザートランシーバーモジュール10の高さや幅を抑えることができるため、レーザートランシーバーモジュール10の単体の体積と重量を削減することができる。
例えば、送信光学システム4、ビーム分割モジュール5および受信光学システム6は、接着剤によってそれぞれのチャンネルに固定することができる。
【0044】
送信チャンネル91は、ベース1にある光入射穴14を介して出射レーザーを受信する。送信チャンネル91はさらに出射光ポートを備え、出射レーザーはこの出射光ポートを介してビーム分割チャンネル92に入射する。受信チャンネル93は入射光ポートを備え、ビーム分割チャンネル92を通過するエコーレーザーは、この入射光ポートを介して受信チャンネル93に入ってから、光出射穴15を介してレーザー受信モジュール7に入射する。ビーム分割チャンネル92は、第一光ポート、第二光ポートおよび第三光ポートを備え、第一光ポートは送信チャンネル91の出射光ポートと位置合わせし、第三光ポートは受信チャンネル93の入射光ポートと位置合わせし、第二光ポートは検出領域に向ける。
【0045】
第一マウントブラケット971は一体式マウントブラケットであり、第一マウントブラケット971は第一トッププレート9711と第一ボトムプレート9712を備え、第一トッププレート9711と第一ボトムプレート9712の間に送信チャンネル91を形成する。第一ボトムプレート9712の底部には重量軽減スロット9713が設けられ、一部の原材料を取り除くことで、製品の重量を減らして軽量化の要件を満たす。
【0046】
送信光学システム4は複数の送信レンズを備え、送信チャンネル91には送信レンズを設置する複数の送信レンズ位置があり、隣接する送信レンズ位置の間にリミットブロック95が設けられ、リミットブロック95は送信チャンネル91の内側に設けられて上側と下側に配置される。上側と下側に2つのリミットブロック95を配置することにより、送信レンズ位置に設けられる送信レンズの位置を正確に制限できる。リミットブロック95は送信チャンネル91の内側に配置されることにより、リミットブロック95が送信チャンネル91で伝播する出射レーザーを遮断することを避ける。
【0047】
送信光学システム4の複数の送信レンズは、高速軸コリメートモジュール41と低速軸コリメートモジュール42を構成する。高速軸コリメートモジュール41は、第一高速軸コリメートミラー411、第二高速軸コリメートミラー412と第三高速軸コリメートミラー413を備える。低速軸コリメートモジュール42は、低速軸コリメートミラーを備える。送信チャンネル91には少なくとも第一送信ダイアフラム9611と第二送信ダイアフラム9612が設けられ、送信光路上の迷光を低減・除去することができる。
【0048】
第一送信ダイアフラム9611は、高速軸コリメートモジュール41と低速軸コリメートモジュール42の間に順次に設けられる少なくとも1つの第一送信サブダイアフラムを備え、各第一送信サブダイアフラムは第一トッププレート9711の下側と第一ボトムプレート9712の上側に設けられる遮光部を備える。本実施例では、2つの第一送信サブダイアフラムが設けられている。2つの第一送信サブダイアフラムを設けることにより、95%以上の迷光を除去することができる。第一送信サブダイアフラムを1つだけ設けると、迷光の除去が実際のニーズを満たさない可能性があるため、コストと効果を総合的に考慮して2つの第一送信サブダイアフラムを設けている。本実施例では、第一送信サブダイアフラムは、送信チャンネル91の上側と下側に設けられる細長い突起の構造であり、その突起はチャンネルの側壁との間に円弧状の移行部がある。高速軸によりコリメートされた出射レーザーは送信チャンネル91内の側壁で往復に反射するため、細長い突起を設けることにより、出射レーザーが伝播する光路の以外の反射光を遮断することができる。
【0049】
第二送信ダイアフラム9612は、低速軸コリメートモジュール42とビーム分割モジュール5の間に配置される。低速軸によりコリメートされた光はほとんど円形の光スポットであるため、第二送信ダイアフラム9612には円形の第一光通過穴を配置することできる。
【0050】
第二マウントブラケット972は一体式または分体式マウントブラケットである。第二マウントブラケット972は、1つか複数の第二トッププレート9721、および第二トッププレート9721に対応する1つか複数の第二ボトムプレート9722を備え、1対か複数対の第二トッププレート9721と第二ボトムプレート9722の間に受信チャンネル93を形成する。
【0051】
第一マウントブラケット971は、好ましくは一体式マウントブラケットを採用することで、密閉した送信チャンネル91内に送信光路全体が設置され、光を遮断して出射レーザーが散乱または反射してレーザー受信モジュール7に受信され、先導光を形成し、レーザー受信モジュール7に受信された後に近接場死角を形成することを防止できることは注目すべきことである。受信光路は光遮断処理を行う必要がなく、第二マウントブラケット972を分割して設けてもよい。即ち、第二マウントブラケット972は分体式マウントブラケットを採用することで、加工を簡素化して軽量することができる。
【0052】
受信光学システム6は複数の受信レンズを備え、受信チャンネル93内には受信レンズを設置する複数の受信レンズ位置があり、隣接する受信レンズ位置の間にリミットブロック95が設けられ、リミットブロック95は受信チャンネル93の上側と下側に設けられる。受信チャンネル93内に少なくとも1つの受信ダイアフラム962が設けられる。受信ダイアフラム962は受信レンズの間に設けられることで、受信光路の迷光を減少・除去ことができる。
【0053】
受信光学システム6の複数の受信レンズは、集束モジュール61と校正モジュール62を構成する。受信チャンネル93内には少なくとも第一受信ダイアフラム9621と第二受信ダイアフラムが設けられている。第一受信ダイアフラム9621は、集束モジュール61と校正モジュール62の間に設けられ、第一受信ダイアフラム9621は円形の第二光通過穴を備える。第二受信ダイアフラムは、校正モジュール62とレーザー受信モジュール7の間に設けられ、第二受信ダイアフラムも円形の第三光通過穴を備える。本実施例では、図8に示す光出射穴15は第二受信ダイアフラムである。ビーム分割モジュール5と集束モジュール61の間にさらに光学フィルター963が配置され、非動作帯域の迷光をフィルタリングし、自然光干渉や他のレーザー干渉を排除するのに良好な効果がある
【0054】
本発明の実施例では、第三マウントブラケット973と第一マウントブラケット971は一体式構造を採用することで、密閉した送信チャンネル内に送信光路全体が設置され、光を遮断して出射レーザーが散乱または反射してレーザー受信モジュール7に受信され、先導光を形成し、レーザー受信モジュール7に受信された後に近接場死角を形成することを防止できる。また、送信光学システム4とビーム分割モジュール5をコンパクトに配置することで、レーザートランシーバーモジュール10の高さおよび幅を低減し、単一のレーザートランシーバーモジュール10的の体積と重量を減少する。他の実施例では、第三マウントブラケット973と第一マウントブラケット971は分体式構造であってもよい。
【0055】
図6図7に示すように、幾つかの実施例では、キャビティ9内はさらに反射ミラーモジュール8を備えており、反射ミラーモジュールはビーム分割モジュール5が偏向したエコーレーザーを反射してから受信光学システム6に向けて送信するために使用される。反射ミラーモジュール8は、平面反射ミラー、柱面反射ミラー、非球面曲率反射ミラーなどを採用することができる。キャビティ9内には第四マウントブラケット974が設けられ、第四マウントブラケット974内には反射チャンネル94が設けられ、反射ミラーモジュールは反射チャンネル94内に配置される。反射チャンネル94の入射光ポートはビーム分割チャンネル92の第三光ポートと位置合わせし、反射チャンネル94の出射光ポートは受信チャンネル93の入射光ポートと位置合わせする。
【0056】
本実施例では、第四マウントブラケット974、第二マウントブラケット972と第三マウントブラケット973は、設置が容易な一体式構造である。反射ミラーモジュール8とビーム分割モジュール5、接收モジュール7をコンパクトに配置することで、レーザートランシーバーモジュール10の高さおよび幅を低減し、単一のレーザートランシーバーモジュール10の体積と重量を減少する。他の実施例では、第四マウントブラケット974、第二マウントブラケット972と第三マウントブラケット973は分体式構造であってもよい。本実施例では、前記第一マウントブラケット971、第二マウントブラケット972、第三マウントブラケット973、第四マウントブラケット974はベース本体11と一体的に構成されている。第一マウントブラケット971、第二マウントブラケット972、第三マウントブラケット973と第四マウントブラケット974の固定構造が省略されることにより、レーザートランシーバーモジュール10の高さおよび幅を低減し、単一のレーザートランシーバーモジュール10の体積と重量を減少することができる。
【0057】
幾つかの実施例では、反射ミラーモジュール8と受信光学システム6の間に、さらに光学フィルター963を設けてもよい。この光学フィルター963は、905nmまたは1550nmの狭帯域フィルターであってもよい。光学フィルターは、レーザー送信モジュール3の送信レーザーの波長に応じて選択することができ、主に非動作帯域の干渉光をフィルタリングするために使用され、自然光干渉や他のレーダー干渉を排除するのに良い効果がある。
【0058】
本発明の実施例では、単一のレーザー光路のレーザートランシーバーモジュール10はモジュール設計を採用しているため、各レーザートランシーバーモジュールのレーザー光路は相互に影響を与えないように分離されており、単一のレーザートランシーバーモジュール10に問題がある場合、問題のモジュールを直接交換することができ、修理や交換に便利で、互換性が高く、大量生産が容易である。構成部品の組立方法は、従来の上から下への組立方法とは異なり、各光学部品を側面からキャビティに組み込むという側面組立方式を採用しており、各光学部品間の接続構造を省略して、レーザートランシーバーモジュール10の高さを抑え、製品の小型化、軽量化を実現している。送信光学システム4、ビーム分割モジュール5と受信光学システム6がそれぞれのチャンネルに直接組み込まれるため、他の固定装置や締め具を追加して固定するする必要がなく、部品点数とコストの削減が可能で、組み立て工程の簡素化により、組み立て時間の短縮と効率の向上を実現できる。また、レーザートランシーバーモジュール10の高さや幅を抑えることができるため、レーザートランシーバーモジュール10の単体の体積と重量を削減することができる。
【0059】
以下に前記レーザートランシーバーモジュールの組立について説明する。レーザートランシーバーモジュールは、レーザーレーダー全体を取り付ける前に、プリインストールと光学調整を行う。
図9図10に示すように、前記レーザートランシーバーモジュール10の送信光学調整方法は、以下を含む。
【0060】
ステップ101:送信光学システム、ビーム分割モジュールと受信光学システムをそれぞれ送信チャンネル、ビーム分割チャンネルと受信チャンネルに固定することで、プリインストールモジュールを得る。
【0061】
このステップでは、送信レンズ、受信レンズ、ダイアフラム、ビームスプリッター、反射ミラーなどをあらかじめベース内部の対応するチャンネルに組み立て、接着剤を塗布して固定する。
ステップ102:プリインストールモジュールを送信光学調整プラットホーム300に固定し、平行光プレート301と位置合わせする。
ステップ103:レーザー送信モジュールを、ベースにおけるレーザー送信モジュール固定用領域に配置する。
【0062】
このステップでは、まず送信ボードとヒートシンクをネジであらかじめ組み立て、一体化したレーザー送信モジュールを形成してから、レーザー送信モジュールをベースの固定プレートに配置する。出射レーザーはベースの光入射穴と位置合わせする必要がある。
ステップ104:クランプ302でレーザー送信モジュールを挟むことで、レーザー送信モジュールのレーザー出射口がベースの光入射穴と位置合わせする。
【0063】
ステップ105:三次元調整フレーム303によりX軸、平行光プレート301の光スポットが事前設定された要件を満たすまで、Y軸とZ軸の方向にレーザー送信モジュールを調整する。
【0064】
このステップでは、光スポットの最適な形状に調整する必要がある。あらかじめ平行光プレートに光スポットの最適な形状の位置と輪郭をマークすることにより、調整時に出射レーザーがその位置にあり、形状が一致した場合は、光スポットが最適な形状になって事前設定された要件を満たしたと判断する。コリメートされた出射レーザーの光スポットの大きさを測ることで開き角を算出できる。開き角が事前設定された閾値以下の場合は、光スポットが最適な形状であると判断する。
【0065】
X軸、Y軸、Z軸の3方向の調整順序については、まず出射面がコリメートレンズの焦点距離に位置するように、出射レーザー光の出射方向(即ち、図9図10のX軸方向)に沿って調整し、このとき、平行光プレートに3つの明確な光スポットが現れることが好ましい。(出射プレートのデバイス特性に関連し、出射プレートによって光スポットの形状が異なる場合がある)。次に、レーザー送信モジュールのこの方向にある位置を固定し、他の2方向を調整する。ほかの2方向の調整は、前後の順序要求がなくて任意に調整し、最終的に光スポットを平行光プレートの設定位置に配置すればよい。
ステップ106:レーザー送信モジュールをベースに固定する。
このステップでは、接着剤を塗布してレーザー送信モジュールをベースに固定することができる。
これで、レーザートランシーバーモジュール10の送信光学調整が完了する。

図11に示すように、前記レーザートランシーバーモジュール10の受信光学調整方法は、以下を含む。
【0066】
ステップ201:送信光学調整を行われたベースを、受信光学調整プラットホーム400に固定する。ベースにはレーザー送信モジュール、送信光学システム、ビーム分割モジュールと受信光学システムが固定されている。
ステップ202:クランプ302でレーザー受信モジュールを挟むことで、レーザー受信モジュールがベースの光出射穴に接触する。
【0067】
ステップ203:エコーレーザー信号が事前設定された要件を満たすまで、三次元調整フレーム303によりX軸とY軸の方向にレーザー受信モジュールを調整する。
【0068】
このステップでは、エコーレーザー信号の受信に最適な位置に調整する必要がある。送信光学調整と同様に、X軸とY軸の2方向の調整順序は、受信光スポットが適切な位置になるように、エコーレーザーの光軸方向(即ち、図中のX軸方向)に沿って調整することが好ましい。以下の方法によりエコーレーザー信号の最適な位置を確定することができる。エコーレーザーと事前設定された光信号閾値と比較し、エコーレーザーが事前設定された光信号閾値より低い場合は、レーザー受信モジュールの位置を調整し、エコーレーザーが事前設定された光信号閾値以上の場合は、レーザー受信モジュールの現在位置がエコーレーザー信号受信の最適な位置として決定される。
ステップ204:レーザー受信モジュールをベースに固定する。
これで、レーザートランシーバーモジュール10の受信光学調整が完了する。
【0069】
レーザートランシーバーモジュールの光学調整プロセス全体においては、レーザー送信モジュールとレーザー受信モジュールのみに対して光学調整を行えばよいため、光学調整のプロセスを削減し、操作性を向上し、光学調整の効率を上げている。単一のレーザートランシーバーモジュールは装置を設置する前に光学調整を行っており、モジュール同士は相互に影響を与えない。
【0070】
さらに、前記レーザーレーダー100に基づき、本発明の実施例は、前記実施例のレーザーレーダー100を備える自動運転装置200を提案している。その自動運転装置200は、自動車、飛行機、船やその他のレーザーレーダーを用いたインテリジェント感知・検出装置であり得る。この自動運転装置200は、運転装置本体201および上記実施例のレーザーレーダー100を備えており、レーザーレーダー100は運転装置本体201に配置される。
【0071】
図12に示すように、その自動運転装置200は無人運転車であり、レーザーレーダー100が車体の側面に配置されている。図13に示すように、その自動運転装置200も無人運転車であり、レーザーレーダー100が車の屋根に配置されている。
【0072】
最後に、上記の実施例は、本発明の技術的解決策を説明するためのものであり、それらを限定するものではないことに留意すべきである。本発明は、前述の実施例を参照して詳細に説明されているが、前述の実施例に記載された技術的解決策を修正したり、その一部またはすべての技術的特徴を同等のものと置き換えることが依然として可能であり、かかる修正または置き換えは、本発明の技術的解決策の範囲から逸脱するものではなく、本発明の特許請求の範囲および明細書の範囲によってカバーされるものであるとは、本分野の当業者が理解すべきである。特に、構造上の矛盾がない限り、各実施例で述べた各技術的特徴は、任意の方法で組み合わせることができる。本発明は、本明細書に開示される特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に含まれるすべての技術的解決策を含むものである。
【符号の説明】
【0073】
レーザーレーダー100、レーザートランシーバーモジュール10、ベース1、ベース本体11、固定プレート12、取付プレート13、取付穴131、リミットストッパー132、光入射穴14、光出射穴15、サイドカバー2、レーザー送信モジュール3、送信ボード31、ヒートシンク32、送信光学システム4、高速軸コリメートモジュール41、第一高速軸コリメートミラー411、第二高速軸コリメートミラー412、第三高速軸コリメートミラー413、低速軸コリメートモジュール42、ビーム分割モジュール5、受信光学システム6、集束モジュール61、校正モジュール62、レーザー受信モジュール7、反射ミラーモジュール8、キャビティ9、送信チャンネル91、ビーム分割チャンネル92、受信チャンネル93、反射チャンネル94、リミットブロック95、第一送信ダイアフラム9611、第二送信ダイアフラム9612、第一受信ダイアフラム9621、第二受信ダイアフラム、光学フィルター963、第一マウントブラケット971、第一トッププレート9711、第一ボトムプレート9712、重量軽減スロット9713、第二マウントブラケット972、第二トッププレート9721、第二ボトムプレート9722、第三マウントブラケット973、第四マウントブラケット974、送信光学調整プラットホーム300、平行光プレート301、クランプ302、三次元調整フレーム303、受信光学調整プラットホーム400、自動運転装置200、運転装置本体201


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2022-07-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザートランシーバーモジュールであって、
前記レーザートランシーバーモジュールは、ベース、サイドカバー、レーザー送信モジュール、送信光学システム、ビーム分割モジュール、受信光学システムおよびレーザー受信モジュールを備え、
前記ベースは、ベース本体を備え、前記ベース本体と前記サイドカバーにより囲まれてキャビティが形成され、前記送信光学システム、前記ビーム分割モジュールおよび前記受信光学システムは、前記キャビティ内に設けられ、前記送信光学システム、前記ビーム分割モジュールおよび前記受信光学システムをそれぞれ搭載する送信チャンネル、ビーム分割チャンネルおよび受信チャンネルが前記キャビティ内に設けられ、
前記レーザー送信モジュールと前記レーザー受信モジュールは、前記ベース上であって、前記キャビティの外側に設けられ、
前記レーザー送信モジュールは、出射レーザーを送信するために使用され、前記送信光学システムは前記出射レーザーをコリメートするために使用され、前記ビーム分割モジュールは、前記コリメートされた出射レーザーを通過させて検出領域内に出射させ、前記出射レーザーと同軸に入射するエコーレーザーを前記受信光学システムに向けて偏向させるために使用され、前記受信光学システムは、前記エコーレーザを収束し、前記収束したエコーレーザを前記レーザー受信モジュールに送信するために使用され、前記レーザー受信モジュールは、前記エコーレーザーを受信するために使用され
前記キャビティ内に第一マウントブラケット、第二マウントブラケットと第三マウントブラケットが設けられ,前記第一マウントブラケット内に送信チャンネルが設けられ、前記第二マウントブラケット内に受信チャンネルが設けられ、前記第三マウントブラケット内にビーム分割チャンネルが設けられ、前記ビーム分割チャンネルは、第一光ポート、第二光ポートおよび第三光ポートを備え、前記第一光ポートは前記送信チャンネルの出射光ポートと位置合わせされ、前記第三光ポートは前記受信チャンネルの入射光ポートと位置合わせされることを特徴とするレーザートランシーバーモジュール。
【請求項2】
前記第一マウントブラケットは一体式マウントブラケットであり、前記第二マウントブラケットは一体式または分体式マウントブラケットであることを特徴とする請求項に記載のレーザートランシーバーモジュール
【請求項3】
前記第一マウントブラケットは第一トッププレートと第一ボトムプレートを備え、前記第一トッププレートと前記第一ボトムプレートの間に前記送信チャンネルを形成することを特徴とする請求項または請求項に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項4】
前記送信光学システムは、高速軸コリメートモジュールと低速軸コリメートモジュールを備え、複数の送信レンズで構成され、前記送信チャンネルは、複数の前記送信レンズを取り付けるための送信レンズ位置を備え、隣接する前記送信レンズ位置の間にリミットブロックが設けられ、前記リミットブロックは、前記送信チャンネルの内側であって、上側と下側に配置されることを特徴とする請求項に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項5】
前記第一ボトムプレートの底部に重量軽減スロットが設けられることを特徴とする請求項に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項6】
前記送信チャンネルに少なくも第一送信ダイアフラムと第二送信ダイアフラムが設けられ、
前記第一送信ダイアフラムは、前記高速軸コリメートモジュールと前記低速軸コリメートモジュールとの間に順次に設けられた少なくとも1枚の第1送信ダイアフラムを備え、各第1送信ダイアフラムは、前記第一トッププレートの下側と前記第一ボトムプレートの上側に対応する遮光部を備え、
前記第二送信ダイアフラムは、前記低速軸コリメートモジュールと前記ビーム分割モジュールの間に設けられ、前記第二送信ダイアフラムは円形の第一光通過穴を備えることを特徴とする請求項に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項7】
前記第二マウントブラケットは、1枚か複数枚の第二トッププレートと、前記第二トッププレートに対応する1枚か複数枚の第二ボトムプレートを備え、1対か複数枚の前記第二トッププレートと前記第二ボトムプレートの間に前記受信チャンネルを形成することを特徴とする請求項1または請求項に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項8】
前記受信光学システムは、集束モジュールと校正モジュールを備え、複数の受信レンズで構成され、前記受信チャンネル内には複数の前記受信レンズを取り付けるための受信レンズ位置が含まれ、隣接する前記受信レンズ位置の間にリミットブロックが設けられ、前記リミットブロックは前記受信チャンネルの上側と下側に設けられることを特徴とする請求項に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項9】
前記受信チャンネル内には少なくとも第一受信ダイアフラムと第二受信ダイアフラムが設けられ、
前記第一受信ダイアフラムは、前記集束モジュールと前記校正モジュールの間に設けられ、前記第一受信ダイアフラムは、円形の第二光通過穴を備え、
前記第二受信ダイアフラムは、前記校正モジュールと前記レーザー受信モジュールの間に設けられ、前記第二受信ダイアフラムは円形の第三光通過穴を備えることを特徴とする請求項に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項10】
前記第三マウントブラケットと前記第一マウントブラケットは、一体式構造となることを特徴とする請求項1に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項11】
前記キャビティ内にはさらに反射ミラーモジュールが設けられ、前記反射ミラーモジュールは、前記ビーム分割モジュールによって偏向した前記エコーレーザーを反射してから前記受信光学システムに送信するために使用され、前記キャビティ内には第四マウントブラケットが設けられ、前記第四マウントブラケット内には反射チャンネルが設けられ、前記反射ミラーモジュールは前記反射チャンネル内に設けられ、前記反射チャンネルの入射光ポートは前記ビーム分割チャンネルの前記第三光ポートと位置合わせされ、前記反射チャンネルの出射光ポートは前記受信チャンネルの入射光ポートと位置合わせされることを特徴とする請求項1に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項12】
前記第四マウントブラケット、前記第二マウントブラケットと前記第三マウントブラケットは、一体式構造となることを特徴とする請求項11に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項13】
前記ベースは、さらに前記ベース本体の片側から延びる固定プレートを備え、前記レーザー送信モジュールは前記固定プレートに設けられ、前記レーザー受信モジュールは前記ベース本体の外側の側壁に設けられることを特徴とする請求項1に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項14】
前記送信光学システム、前記ビーム分割モジュールと前記受信光学システムは、接着剤によりそれぞれ前記送信チャンネル、前記ビーム分割チャンネルと前記受信チャンネルに固定されることを特徴とする請求項1に記載のレーザートランシーバーモジュール。
【請求項15】
レーザーレーダーであって、前記レーザーレーダーは少なくとも請求項1-14のいずれか1項に記載のようなレーザートランシーバーモジュールを備えることを特徴とするレーザートランシーバーモジュール。
【請求項16】
自動運転装置であって、運転装置本体および請求項15に記載のレーザーレーダーを備え、前記レーザーレーダーは前記運転装置本体に設けられることを特徴とする自動運転装置。
【請求項17】
レーザートランシーバーモジュールの送信光学調整方法であって、前記方法は、
前記送信光学システム、ビーム分割モジュールと受信光学システムを、それぞれ前記送信チャンネル、前記ビーム分割チャンネルと前記受信チャンネルに固定することで、プリインストールモジュールを得るステップと、
前記プリインストールモジュールを送信光学調整プラットホームに固定し、平行光プレートと位置合わせするステップと、
前記レーザー送信モジュールを、前記ベースの前記レーザー送信モジュールの固定用領域に配置するステップと、
前記レーザー送信モジュールのレーザー出射口が前記ベースの入光穴と位置合わせするように、クランプで前記レーザー送信モジュールを挟むステップと、
前記平行光プレートの光スポットが事前設定された要件を満たすまで、三次元調整フレームを介してX軸、Y軸、Z軸方向に前記レーザー送信モジュールを調整するステップと、
前記レーザー送信モジュールを前記ベースに固定するステップと、を含むことを特徴とする請求項1-14のいずれか1項に記載のレーザートランシーバーモジュールの送信光学調整方法。
【請求項18】
レーザートランシーバーモジュールの受信光学調整方法であって、前記方法は、
送信光学調整のベースを受信光学調整プラットホームに固定し、前記ベースにレーザー送信モジュール、送信光学システム、ビーム分割モジュールと受信光学システムを固定するステップと、
前記レーザー受信モジュールが前記ベースの光出射穴に接触するように、クランプで前記レーザー受信モジュールを挟むステップと、
エコーレーザー信号が事前設定された要件を満たすまで、三次元調整フレームを介してX軸、Y軸、Z軸方向に前記レーザー受信モジュール在調整するステップと、
前記レーザー受信モジュールを前記ベースに固定するステップと、を含むことを特徴とする請求項1-14のいずれか1項に記載のレーザートランシーバーモジュールの受信光学調整方法。
【国際調査報告】