(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-11
(54)【発明の名称】アレイ基板および表示装置
(51)【国際特許分類】
H05B 33/02 20060101AFI20221228BHJP
H10K 50/00 20230101ALI20221228BHJP
H10K 59/00 20230101ALI20221228BHJP
H05B 33/04 20060101ALI20221228BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20221228BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20221228BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20221228BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20221228BHJP
【FI】
H05B33/02
H05B33/14 A
H01L27/32
H05B33/04
G09F9/30 365
G09F9/30 309
G09F9/30 330
G09F9/00 366A
G06F3/041 430
G06F3/044 124
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021570500
(86)(22)【出願日】2020-10-30
(85)【翻訳文提出日】2021-11-26
(86)【国際出願番号】 CN2020125006
(87)【国際公開番号】W WO2021093600
(87)【国際公開日】2021-05-20
(31)【優先権主張番号】201911122242.7
(32)【優先日】2019-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハ ファン
(72)【発明者】
【氏名】ドン シャンダン
(72)【発明者】
【氏名】シャオ ユンション
(72)【発明者】
【氏名】ドウ モンモン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ボ
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC36
3K107CC43
3K107DD39
3K107EE48
3K107EE49
3K107EE50
3K107EE66
3K107FF15
5C094AA15
5C094BA03
5C094BA27
5C094DA07
5C094DA13
5C094DA15
5C094DB02
5C094FA01
5C094FA02
5C094FA03
5C094FB01
5C094FB15
5C094JA01
5C094JA08
5G435AA18
5G435BB05
5G435EE49
5G435HH14
5G435HH20
(57)【要約】
アレイ基板及び表示装置を提供する。該アレイ基板(100)は、ベース基板(110)と、平坦層(160)と、封止層(120)と、第1ストップ壁(130)と、複数の第1チャンネル線(140)とを含む。第1ストップ壁(130)は、周辺領域(114)に位置し、かつ第1方向に沿って延在する第1ストップ壁部(132)を含む。複数の第1チャンネル線(140)は、周辺領域(114)に位置し、かつ封止層(120)のベース基板(110)から離れる側に位置する。封止層(120)は、有機封止層(124)を含む。平坦層(160)は、第1方向に沿って延在する第1縁部(162)を含み、第1縁部(162)は、第1ストップ壁部(132)と表示領域(112)との間に位置し、第1縁部(162)のベース基板(110)での正投影は、有機封止層(124)のベース基板(110)での正投影により覆われ、かつ複数の第1チャンネル線(140)のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線(140)のベース基板(110)での正投影は、第1縁部(162)の表示領域(112)から離れる側に位置する。該アレイ基板は、周辺領域の幅を減少させることができ、それにより該アレイ基板を採用する表示装置の狭額縁設計を実現することができる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と前記表示領域の周辺に位置する周辺領域とを含むベース基板と、
前記ベース基板に位置する平坦層と、
前記平坦層の前記ベース基板から離れる側に位置する封止層と、
前記周辺領域に位置し、かつ第1方向に沿って延在する第1ストップ壁部を含む第1ストップ壁と、
前記周辺領域に位置し、かつ前記封止層の前記ベース基板から離れる側に位置する複数の第1チャンネル線と、を含み、各前記複数の第1チャンネル線が前記第1方向に沿って延在し、前記複数の第1チャンネル線が第2方向に沿って配列され、前記第2方向が前記第1方向に略垂直であるアレイ基板であって、
前記封止層は、有機封止層を含み、前記平坦層は、前記第1方向に沿って延在する第1縁部を含み、前記第1縁部は、前記第1ストップ壁部と前記表示領域との間に位置し、前記第1縁部の前記ベース基板での正投影は、前記有機封止層の前記ベース基板での正投影により覆われ、かつ前記複数の第1チャンネル線のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線の前記ベース基板での正投影は、前記第1縁部の前記ベース基板での正投影の前記表示領域から離れる側に位置するアレイ基板。
【請求項2】
前記有機封止層は、前記第1方向に沿って延在する第2縁部を含み、前記第2縁部は、前記第1縁部と前記第1ストップ壁部との間に位置し、前記複数の第1チャンネル線のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線の前記ベース基板での正投影は、前記第2縁部の前記ベース基板での正投影内に位置する請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項3】
前記複数の第1チャンネル線は、前記第1縁部の前記ベース基板から離れる側に位置する複数の第1平坦チャンネル線と、前記第2縁部の前記ベース基板から離れる側に位置する複数の第1傾斜チャンネル線とを含み、
隣接する2本の前記第1傾斜チャンネル線の間の間隔は、隣接する2本の前記第1平坦チャンネル線の間の間隔より大きい請求項2に記載のアレイ基板。
【請求項4】
隣接する2本の前記第1傾斜チャンネル線の間の間隔は、隣接する2本の前記第1平坦チャンネル線の間の間隔の1.05~2倍である請求項3に記載のアレイ基板。
【請求項5】
前記複数の第1傾斜チャンネル線のうち、隣接する2本の前記第1傾斜チャンネル線の間の間隔は、前記第1傾斜チャンネル線の幅の1.05~2倍である請求項3に記載のアレイ基板。
【請求項6】
前記ベース基板に位置する画素駆動層と、
前記平坦層の前記画素駆動層から離れる側に位置する有機発光素子と、をさらに含み、
前記平坦層は、前記画素駆動層の前記ベース基板から離れる側に位置し、前記封止層は、前記有機発光素子の前記ベース基板から離れる側に位置する請求項1~5のいずれか一項に記載のアレイ基板。
【請求項7】
前記複数の第1チャンネル線のうち前記表示領域から最も離れる1本の第1チャンネル線は、接地線の一部であり、かつ前記複数の第1チャンネル線のうち前記表示領域から最も離れる1本の第1チャンネル線の前記ベース基板での正投影は、前記有機封止層の前記ベース基板での正投影と前記第1ストップ壁部の前記ベース基板での正投影との間に位置する請求項1~6のいずれか一項に記載のアレイ基板。
【請求項8】
前記表示領域に位置し、かつ前記封止層の前記ベース基板から離れる側に位置する複数のタッチ駆動電極と、
前記表示領域に位置し、かつ前記封止層の前記ベース基板から離れる側に位置する複数のタッチセンシング電極と、
各前記タッチ駆動電極に接続され、かつ前記周辺領域に延在するタッチ駆動信号線と、
各前記タッチセンシング電極に接続され、かつ前記周辺領域に延在するタッチセンシング信号線と、をさらに含み、
前記複数の第1チャンネル線の少なくとも一部の第1チャンネル線は、前記タッチ駆動信号線又は前記タッチセンシング信号線の一部である請求項1~7のいずれか一項に記載のアレイ基板。
【請求項9】
前記第1ストップ壁は、前記第2方向に沿って延在する第2ストップ壁部を含み、前記アレイ基板は、
前記第2方向に沿って延在する複数の第2チャンネル線をさらに含み、
前記平坦層は、前記第2方向に沿って延在する第3縁部を含み、前記第3縁部は、前記第2ストップ壁部と前記表示領域との間に位置し、前記第3縁部の前記ベース基板での正投影は、前記有機封止層の前記ベース基板での正投影により覆われ、かつ前記複数の第2チャンネル線のうちの少なくとも1本の第2チャンネル線の前記ベース基板での正投影は、前記第3縁部の前記表示領域から離れる側に位置する請求項2~5のいずれか一項に記載のアレイ基板。
【請求項10】
前記表示領域に位置し、かつ前記封止層の前記ベース基板から離れる側に位置する複数のタッチ駆動電極と、
前記表示領域に位置し、かつ前記封止層の前記ベース基板から離れる側に位置する複数のタッチセンシング電極と、
各前記タッチ駆動電極に接続され、かつ前記周辺領域に延在するタッチ駆動信号線と、
各前記タッチセンシング電極に接続され、かつ前記周辺領域に延在するタッチセンシング信号線と、をさらに含み、
各前記複数のタッチセンシング電極は、前記第1方向に沿って延在し、前記複数のタッチセンシング電極は、前記第2方向に沿って配列され、前記複数の第1チャンネル線の少なくとも一部の第1チャンネル線は、前記タッチセンシング信号線の一部であり、
各前記複数のタッチ駆動電極は、前記第2方向に沿って延在し、前記複数のタッチ駆動電極は、前記第1方向に沿って配列され、前記複数の第2チャンネル線の少なくとも一部の第2チャンネル線は、前記タッチ駆動信号線の一部である請求項9に記載のアレイ基板。
【請求項11】
前記有機封止層は、前記第2方向に沿って延在する第4縁部を含み、前記第4縁部は、前記第3縁部と前記第2ストップ壁部との間に位置し、前記複数の第2チャンネル線のうちの少なくとも1本の第2チャンネル線の前記ベース基板での正投影は、前記第4縁部の前記ベース基板での正投影内に位置する請求項9に記載のアレイ基板。
【請求項12】
前記複数の第2チャンネル線は、前記第3縁部の前記ベース基板から離れる側に位置する複数の第2平坦チャンネル線と、前記第4縁部の前記ベース基板から離れる側に位置する複数の第2傾斜チャンネル線とを含み、
隣接する2本の前記第2傾斜チャンネル線の間の間隔は、隣接する2本の前記第2平坦チャンネル線の間の間隔より大きい請求項11に記載のアレイ基板。
【請求項13】
隣接する2本の前記第2傾斜チャンネル線の間の間隔は、隣接する2本の前記第2平坦チャンネル線の間の間隔の1.05~2倍である請求項12に記載のアレイ基板。
【請求項14】
前記複数の第2傾斜チャンネル線のうち、隣接する2本の前記第2傾斜チャンネル線の間の間隔は、前記第1傾斜チャンネル線の幅の1.05~2倍以上である請求項12に記載のアレイ基板。
【請求項15】
前記ベース基板上に設置され、かつ前記周辺領域に位置する第2ストップ壁をさらに含み、
前記第2ストップ壁は、前記第1ストップ壁と前記表示領域との間に位置し、前記第2ストップ壁は、前記第1方向に沿って延在する第3ストップ壁部を含み、
前記複数の第1チャンネル線のうちの少なくとも一つの第1チャンネル線の前記ベース基板での正投影は、前記第3ストップ壁部の前記ベース基板での正投影内に位置する請求項1~14のいずれか一項に記載のアレイ基板。
【請求項16】
前記ベース基板上に設置され、かつ前記周辺領域に位置する第2ストップ壁をさらに含み、
前記第2ストップ壁は、前記第1ストップ壁と前記表示領域との間に位置し、前記第2ストップ壁は、前記第1方向に沿って延在する第3ストップ壁部を含み、
前記複数の第1チャンネル線の前記ベース基板での正投影は、前記第3ストップ壁部の前記ベース基板での正投影の前記表示領域に近い側に位置する請求項1~15のいずれか一項に記載のアレイ基板。
【請求項17】
前記有機発光素子は、前記ベース基板から離れる方向に沿って順次積層されたアノードと、発光層と、カソードとを含む請求項1~16のいずれか一項に記載のアレイ基板。
【請求項18】
前記封止層は、
前記有機発光素子の前記ベース基板から離れる側に位置する第1無機封止層と、
前記有機封止層の前記第1無機封止層から離れる側に位置する第2無機封止層と、をさらに含み、
前記第1無機封止層及び前記第2無機封止層は、前記第1ストップ壁を覆い、前記有機封止層は、前記第1無機封止層と前記第2無機封止層との間に介在し、前記複数の第1チャンネル線は、前記第2無機封止層の前記ベース基板から離れる側に位置する請求項1~17のいずれか一項に記載のアレイ基板。
【請求項19】
請求項1~18のいずれか一項に記載のアレイ基板を含む表示装置。
【請求項20】
表示領域と前記表示領域の周辺に位置する周辺領域とを含むベース基板と、
前記ベース基板に位置する画素駆動層と、
前記画素駆動層に位置する有機発光素子と、
前記有機発光素子に位置し、順次設置された第1無機封止層と有機封止層と、を含む封止層と、
前記周辺領域に位置し、かつ前記封止層の前記ベース基板から離れる側に位置する複数の第1チャンネル線と、を含み、各前記複数の第1チャンネル線が第1方向に沿って延在し、前記複数の第1チャンネル線が第2方向に沿って配列され、前記第2方向が前記第1方向に略垂直であるアレイ基板であって、
前記周辺領域において、前記第1無機封止層は、前記表示領域から前記周辺領域への方向において、連続的に設置された第1無機封止部と、無機封止接続部と、第2無機封止部とを含み、前記無機封止接続部は、前記第1無機封止部と第2無機封止部とを接続するように構成され、
前記周辺領域において、前記表示領域から前記周辺領域への方向において、前記有機封止層は、連続的に設置された第1有機封止部と第2有機封止部とを含み、前記第2有機封止部の前記表示領域から離れるエッジは、前記有機封止層のエッジであり、前記第1有機封止部の前記ベース基板での正投影は、前記第1無機封止部及び無機封止接続部のベース基板での正投影と重なり、前記第2有機封止部の前記ベース基板での正投影は、前記第2無機封止部の前記ベース基板での正投影と重なり、
前記ベース基板に垂直な方向において、前記第1無機封止部と前記ベース基板との間の距離d1は、前記第2無機封止部と前記ベース基板との間の距離d2より大きく、前記複数の第1チャンネル線のうちの少なくとも一つの第1チャンネル線の前記ベース基板での正投影は、第2無機封止部の前記ベース基板での正投影内に位置するアレイ基板。
【請求項21】
前記周辺領域に位置し、かつ前記第1方向に沿って延在する第1ストップ壁部を含む第1ストップ壁と、
前記画素駆動層の前記ベース基板から離れる側に位置する平坦層と、をさらに含み、
前記平坦層は、前記第1方向に沿って延在する第1縁部を含み、前記第1縁部は、前記第1ストップ壁部と前記表示領域との間に位置し、前記第1無機封止部及び無機封止接続部の前記ベース基板での正投影は、前記第1縁部の前記ベース基板での正投影と重なり、
前記第1無機封止部と前記ベース基板との間の距離d1と、前記第2無機封止部と前記ベース基板との間の距離d2との差は、前記平坦層が前記ベース基板に垂直な方向に前記無機封止接続部と重なる部分の最大厚さ以上である請求項20に記載のアレイ基板。
【請求項22】
前記平坦層は、
前記画素駆動層の前記ベース基板から離れる側に位置する第1サブ平坦層と、
前記第1サブ平坦層の前記画素駆動層から離れる側に位置する第2サブ平坦層と、を含み、
前記第1無機封止部と前記ベース基板との間の距離d1と、前記第2無機封止部と前記ベース基板との間の距離d2との差は、前記第1サブ平坦層がベース基板に垂直な方向に前記無機封止接続部と重なる部分の最大厚さと、前記第2サブ平坦層が前記ベース基板に垂直な方向に前記無機封止接続部と重なる部分の最大厚さとの和以上である請求項21に記載のアレイ基板。
【請求項23】
前記複数の第1チャンネル線は、前記第1有機封止部の前記ベース基板から離れる側に位置する複数の第1平坦チャンネル線と、前記第2有機封止部の前記ベース基板から離れる側に位置する複数の第1傾斜チャンネル線とを含み、
隣接する2本の前記第1傾斜チャンネル線の間の間隔は、隣接する2本の前記第1平坦チャンネル線の間の間隔より大きい請求項20~22のいずれか一項に記載のアレイ基板。
【請求項24】
隣接する2本の前記第1傾斜チャンネル線の間の間隔は、隣接する2本の前記第1平坦チャンネル線の間の間隔の1.05~2倍である請求項23に記載のアレイ基板。
【請求項25】
前記複数の第1傾斜チャンネル線のうち、隣接する2本の前記第1傾斜チャンネル線の間の間隔は、前記第1傾斜チャンネル線の幅の1.05~2倍である請求項23に記載のアレイ基板。
【請求項26】
請求項20~25のいずれか一項に記載のアレイ基板を含む表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年11月15日に提出された出願番号が201911122242.7である中国特許出願の優先権を主張し、ここで、上記中国特許出願に開示されている内容の全体が本願の一部として援用される。
【0002】
本開示の実施形態は、アレイ基板および表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
タッチ技術の発展に伴い、携帯電話、タブレットコンピュータ等のスマート電子製品にいずれもタッチ機能を有するタッチ基板が集積される。一方、携帯電話、タブレットコンピュータ等のスマート電子製品の急速な発展に伴い、携帯電話、タブレットコンピュータ等のスマート電子製品は、徐々に狭額縁、さらに額縁レスの設計、すなわち「オールスクリーン」設計を採用し、それによりユーザーにより優れた使用体験を提供する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施形態は、アレイ基板および表示装置を提供する。該アレイ基板は、少なくとも一部のチャンネル線を封止層の斜面に設置することにより、周辺領域の幅をさらに減少させることができ、それにより該アレイ基板を採用する表示装置の狭額縁、乃至額縁レスの設計を実現することができる。
【0005】
本開示の少なくとも一つの実施形態は、アレイ基板を提供し、前記アレイ基板は、表示領域と前記表示領域の周辺に位置する周辺領域とを含むベース基板と、前記ベース基板に位置する平坦層と、前記平坦層の前記ベース基板から離れる側に位置する封止層と、前記周辺領域に位置し、かつ第1方向に沿って延在する第1ストップ壁部を含む第1ストップ壁と、前記周辺領域に位置し、かつ前記封止層の前記ベース基板から離れる一側に位置する複数の第1チャンネル線と、を含み、各前記複数の第1チャンネル線が前記第1方向に沿って延在し、前記複数の第1チャンネル線が第2方向に沿って配列され、前記第2方向が前記第1方向に略垂直であり、前記封止層は、有機封止層を含み、前記平坦層は、前記第1方向に沿って延在する第1縁部を含み、前記第1縁部は、前記第1ストップ壁部と前記表示領域との間に位置し、前記第1縁部の前記ベース基板での正投影は、前記有機封止層の前記ベース基板での正投影により覆われ、かつ前記複数の第1チャンネル線のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線の前記ベース基板での正投影は、前記第1縁部の前記ベース基板での正投影の前記表示領域から離れる側に位置する。
【0006】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記有機封止層は、前記第1方向に沿って延在する第2縁部を含み、前記第2縁部は、前記第1縁部と前記第1ストップ壁部との間に位置し、前記複数の第1チャンネル線のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線の前記ベース基板での正投影は、前記第2縁部の前記ベース基板での正投影内に位置する。
【0007】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記複数の第1チャンネル線は、前記第1縁部の前記ベース基板から離れる側に位置する複数の第1平坦チャンネル線と、前記第2縁部の前記ベース基板から離れる側に位置する複数の第1傾斜チャンネル線とを含み、隣接する2本の前記第1傾斜チャンネル線の間の間隔は、隣接する2本の前記第1平坦チャンネル線の間の間隔より大きい。
【0008】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、隣接する2本の前記第1傾斜チャンネル線の間の間隔は、隣接する2本の前記第1平坦チャンネル線の間の間隔の1.05~2倍である。
【0009】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記複数の第1傾斜チャンネル線のうち、隣接する2本の前記第1傾斜チャンネル線の間の間隔は、前記第1傾斜チャンネル線の幅の1.05~2倍である。
【0010】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板は、前記ベース基板に位置する画素駆動層と、前記平坦層の前記画素駆動層から離れる側に位置する有機発光素子と、をさらに含む。前記平坦層は、前記画素駆動層の前記ベース基板から離れる側に位置し、前記封止層は、前記有機発光素子の前記ベース基板から離れる側に位置する。
【0011】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記複数の第1チャンネル線のうち前記表示領域から最も離れる1本の第1チャンネル線は、接地線の一部であり、かつ前記複数の第1チャンネル線のうち前記表示領域から最も離れる1本の第1チャンネル線の前記ベース基板での正投影は、前記有機封止層の前記ベース基板での正投影と前記第1ストップ壁部の前記ベース基板での正投影との間に位置する。
【0012】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板は、前記表示領域に位置し、かつ前記封止層の前記ベース基板から離れる側に位置する複数のタッチ駆動電極と、前記表示領域に位置し、かつ前記封止層の前記ベース基板から離れる側に位置する複数のタッチセンシング電極と、各前記タッチ駆動電極に接続され、かつ前記周辺領域に延在するタッチ駆動信号線と、各前記タッチセンシング電極に接続され、かつ前記周辺領域に延在するタッチセンシング信号線と、をさらに含む。前記複数の第1チャンネル線の少なくとも一部の第1チャンネル線は、前記タッチ駆動信号線又は前記タッチセンシング信号線の一部である。
【0013】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記第1ストップ壁は、前記第2方向に沿って延在する第2ストップ壁部を含み、前記アレイ基板は、前記第2方向に沿って延在する複数の第2チャンネル線をさらに含み、前記平坦層は、前記第2方向に沿って延在する第3縁部を含み、前記第3縁部は、前記第2ストップ壁部と前記表示領域との間に位置し、前記第3縁部の前記ベース基板での正投影は、前記有機封止層の前記ベース基板での正投影により覆われ、かつ前記複数の第2チャンネル線のうちの少なくとも1本の第2チャンネル線の前記ベース基板での正投影は、前記第3縁部の前記表示領域から離れる側に位置する。
【0014】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板は、前記表示領域に位置し、かつ前記封止層の前記ベース基板から離れる側に位置する複数のタッチ駆動電極と、前記表示領域に位置し、かつ前記封止層の前記ベース基板から離れる側に位置する複数のタッチセンシング電極と、各前記タッチ駆動電極に接続され、かつ前記周辺領域に延在するタッチ駆動信号線と、各前記タッチセンシング電極に接続され、かつ前記周辺領域に延在するタッチセンシング信号線と、をさらに含み、各前記複数のタッチセンシング電極は、前記第1方向に沿って延在し、前記複数のタッチセンシング電極は、前記第2方向に沿って配列され、前記複数の第1チャンネル線の少なくとも一部の第1チャンネル線は、前記タッチセンシング信号線の一部であり、各前記複数のタッチ駆動電極は、前記第2方向に沿って延在し、前記複数のタッチ駆動電極は、前記第1方向に沿って配列され、前記複数の第2チャンネル線の少なくとも一部の第2チャンネル線は、前記タッチ駆動信号線の一部である。
【0015】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記有機封止層は、前記第2方向に沿って延在する第4縁部を含み、前記第4縁部は、前記第3縁部と前記第2ストップ壁部との間に位置し、前記複数の第2チャンネル線のうちの少なくとも1本の第2チャンネル線の前記ベース基板での正投影は、前記第4縁部の前記ベース基板での正投影内に位置する。
【0016】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記複数の第2チャンネル線は、前記第3縁部の前記ベース基板から離れる側に位置する複数の第2平坦チャンネル線と、前記第4縁部の前記ベース基板から離れる側に位置する複数の第2傾斜チャンネル線とを含み、隣接する2本の前記第2傾斜チャンネル線の間の間隔は、隣接する2本の前記第2平坦チャンネル線の間の間隔より大きい。
【0017】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、隣接する2本の前記第2傾斜チャンネル線の間の間隔は、隣接する2本の前記第2平坦チャンネル線の間の間隔の1.05~2倍である。
【0018】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記複数の第2傾斜チャンネル線のうち、隣接する2本の前記第2傾斜チャンネル線の間の間隔は、前記第1傾斜チャンネル線の幅の1.05~2倍以上である。
【0019】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板は、前記ベース基板上に設置され、かつ前記周辺領域に位置する第2ストップ壁をさらに含み、前記第2ストップ壁は、前記第1ストップ壁と前記表示領域との間に位置し、前記第2ストップ壁は、前記第1方向に沿って延在する第3ストップ壁部を含み、前記複数の第1チャンネル線のうちの少なくとも一つの第1チャンネル線の前記ベース基板での正投影は、前記第3ストップ壁部の前記ベース基板での正投影内に位置する。
【0020】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板は、前記ベース基板上に設置され、かつ前記周辺領域に位置する第2ストップ壁をさらに含み、前記第2ストップ壁は、前記第1ストップ壁と前記表示領域との間に位置し、前記第2ストップ壁は、前記第1方向に沿って延在する第3ストップ壁部を含み、前記複数の第1チャンネル線の前記ベース基板での正投影は、前記第3ストップ壁部の前記ベース基板での正投影の前記表示領域に近い側に位置する。
【0021】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記有機発光素子は、前記ベース基板から離れる方向に沿って順次積層されたアノードと、発光層と、カソードとを含む。
【0022】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記封止層は、前記有機発光素子の前記ベース基板から離れる側に位置する第1無機封止層と、前記有機封止層の前記第1無機封止層から離れる側に位置する第2無機封止層と、をさらに含み、前記第1無機封止層及び前記第2無機封止層は、前記第1ストップ壁を覆い、前記有機封止層は、前記第1無機封止層と前記第2無機封止層との間に介在し、前記複数の第1チャンネル線は、前記第2無機封止層の前記ベース基板から離れる側に位置する。
【0023】
本開示の一実施例は、アレイ基板をさらに提供し、該アレイ基板は、表示領域と前記表示領域の周辺に位置する周辺領域とを含むベース基板と、前記ベース基板に位置する画素駆動層と、前記画素駆動層に位置する有機発光素子と、前記有機発光素子に位置し、順次設置された第1無機封止層と有機封止層と、を含む封止層と、前記周辺領域に位置し、かつ前記封止層の前記ベース基板から離れる側に位置する複数の第1チャンネルと、を含み、各前記複数の第1チャンネル線が第1方向に沿って延在し、前記複数の第1チャンネル線が第2方向に沿って配列され、前記第2方向が前記第1方向に略垂直であり、前記周辺領域において、前記第1無機封止層は、前記表示領域から前記周辺領域への方向において、連続的に設置された第1無機封止部と、無機封止接続部と、第2無機封止部とを含み、前記無機封止接続部は、前記第1無機封止部と第2無機封止部とを接続するように構成され、前記周辺領域において、前記表示領域から前記周辺領域への方向において、前記有機封止層は、連続的に設置された第1有機封止部と第2有機封止部とを含み、前記第2有機封止部の前記表示領域から離れるエッジは、前記有機封止層のエッジであり、前記第1有機封止部の前記ベース基板での正投影は、前記第1無機封止部及び無機封止接続部のベース基板での正投影と重なり、前記第2有機封止部の前記ベース基板での正投影は、前記第2無機封止部の前記ベース基板での正投影と重なり、前記ベース基板に垂直な方向において、前記第1無機封止部と前記ベース基板との間の距離d1は、前記第2無機封止部と前記ベース基板との間の距離d2より大きく、前記複数の第1チャンネル線のうちの少なくとも一つの第1チャンネル線の前記ベース基板での正投影は、第2無機封止部の前記ベース基板での正投影内に位置する。
【0024】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板は、前記周辺領域に位置し、かつ前記第1方向に沿って延在する第1ストップ壁部を含む第1ストップ壁と、前記画素駆動層の前記ベース基板から離れる側に位置する平坦層と、をさらに含み、前記平坦層は、前記第1方向に沿って延在する第1縁部を含み、前記第1縁部は、前記第1ストップ壁部と前記表示領域との間に位置し、前記第1無機封止部及び無機封止接続部の前記ベース基板での正投影は、前記第1縁部の前記ベース基板での正投影と重なり、前記第1無機封止部と前記ベース基板との間の距離d1と、前記第2無機封止部と前記ベース基板との間の距離d2との差は、前記平坦層が前記ベース基板に垂直な方向に前記無機封止接続部と重なる部分の最大厚さ以上である。
【0025】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記平坦層は、前記画素駆動層の前記ベース基板から離れる側に位置する第1サブ平坦層と、前記第1サブ平坦層の前記画素駆動層から離れる側に位置する第2サブ平坦層と、を含み、前記第1無機封止部と前記ベース基板との間の距離d1と、前記第2無機封止部と前記ベース基板との間の距離d2との差は、前記第1サブ平坦層がベース基板に垂直な方向に前記無機封止接続部と重なる部分の最大厚さと、前記第2サブ平坦層が前記ベース基板に垂直な方向に前記無機封止接続部と重なる部分の最大厚さとの和以上である。
【0026】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記複数の第1チャンネル線は、前記第1有機封止部の前記ベース基板から離れる側に位置する複数の第1平坦チャンネル線と、前記第2有機封止部の前記ベース基板から離れる側に位置する複数の第1傾斜チャンネル線とを含み、隣接する2本の前記第1傾斜チャンネル線の間の間隔は、隣接する2本の前記第1平坦チャンネル線の間の間隔より大きい。
【0027】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、隣接する2本の前記第1傾斜チャンネル線の間の間隔は、隣接する2本の前記第1平坦チャンネル線の間の間隔の1.05-21.05~2倍である。
【0028】
例えば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記複数の第1傾斜チャンネル線のうち、隣接する2本の前記第1ラ傾斜チャンネル線の間の間隔は、前記第1傾斜チャンネル線の幅の1.05~2倍である。
【0029】
本開示の一実施例は、以上のいずれか一項に記載のアレイ基板を含む表示装置をさらに提供する。
【0030】
本開示の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、実施例の図面を以下に簡単に紹介する。明らかに、以下の説明の図面は、本開示を限定するのではなく、本開示のいくつかの実施例にのみ関連している。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図2】もう一つのアレイ基板の周辺領域の断面模式図である。
【
図3】本開示の実施例に係るアレイ基板の平面模式図である。
【
図4】本開示の実施例に係るアレイ基板の
図3におけるAA方向に沿う断面模式図である。
【
図5】本開示の実施例に係るアレイ基板の
図3におけるBB方向に沿う断面模式図である。
【
図6】本開示の実施例に係るもう一つのアレイ基板の平面模式図である。
【
図7】本開示の実施例に係るアレイ基板の
図6におけるCC方向に沿う断面模式図である。
【
図8】本開示の実施例に係るアレイ基板の
図6におけるDD方向に沿う断面模式図である。
【
図9】本開示の実施例に係るアレイ基板の平面模式図である。
【
図10】本開示の実施例に係るアレイ基板の
図9におけるEE方向に沿う断面模式図である。
【
図11】本開示の実施例に係るアレイ基板の
図9におけるFF方向に沿う断面模式図である。
【
図12】本開示の実施例に係るもう一つのアレイ基板の平面模式図である。
【
図13】本開示の実施例に係るアレイ基板の
図5におけるGG方向に沿う断面模式図である。
【
図14】本開示の実施例に係るアレイ基板の
図5におけるHH方向に沿う断面模式図である。
【
図15】本開示の実施例に係るアレイ基板の断面模式図である。
【
図16】本開示の実施例に係る表示装置の構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本開示の目的、技術案及び利点をさらに明確に説明するために、以下、本開示の実施例の図面を参照し、本開示の実施例の技術案について明確かつ完全に説明する。明らかなように、記載の実施例は、本開示の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。記載の本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をせずに取得するその他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に含まれる。
【0033】
特に定義されない限り、本開示で使用される技術用語又は科学用語は、当業者が理解する通常の意味である。本開示で使用される「第1」、「第2」及び類似語は、何らかの順序、数量又は重要性を示すものではなく、異なる構成部分を区別するためのものにすぎない。「含む」や「含まれる」などの類似語は、この語の前に出現した素子や物がこの語の後に挙げられる素子や物、及びそれらの均等物を含むことを意味するが、その他の素子や物を排除するものではない。「接続」や「互いに接続」などの類似語は、物理的又は機械的な接続に限定されず、直接的か間接的かを問わず、電気的な接続を含んでもよい。
【0034】
現在、表示装置(例えば、有機発光ダイオード表示装置)の薄型化設計を実現するために、表示パネル及びタッチ構造を一体に統合することができる。したがって、FMLOC(Flexible Multiple Layer On Cell)タッチ技術は運に応じて生まれ、FMLOCタッチ技術は、封止層にタッチ構造の様々な電極層及び様々な配線を直接的に製造し、それによりタッチ構造を表示パネルに集積する。これにより、FMLOCタッチ技術を採用する表示装置は、表示装置の薄型化を実現できるだけでなく、フレキシブル表示及びフレキシブルタッチをさらに実現することができる。
【0035】
FMLOCタッチ技術を採用する表示装置において、該表示装置の周辺領域にタッチ駆動電極(Tx)及びタッチセンシング電極(Rx)に接続される信号チャンネル線が設置される。
図1はアレイ基板の周辺領域の断面模式図である。
図1に示すように、ベース基板10に封止層20が設置され、封止層20は、二層の無機封止層21と二層の無機封止層21の間に介在する有機封止層22とを含み、封止層20のベース基板10から離れる表面にタッチ駆動電極(Tx)又はタッチセンシング電極(Rx)に接続される信号配線30が形成される。有機封止層22はレベリングの過程を経るため、該アレイ基板の周辺領域に厚さが徐々に減少する傾斜部が形成される。斜面の信号配線30に対する影響を回避するために、一般的に上記信号配線30を有機封止層22の平坦部に対応する位置に形成し、それにより周辺領域の幅が大きく、表示装置の狭額縁設計を実現することに不利である。
【0036】
図2はもう一つのアレイ基板の断面模式図である。
図2に示すように、該アレイ基板は、ベース基板10と、封止層20と、信号配線30と、画素駆動層40と、平坦層50と、有機発光素子60とを含む。ベース基板10は、表示領域11と表示領域11の周辺の周辺領域12とを含む。画素駆動層40は、ベース基板10に位置し、かつベース基板10の表示領域11に位置する。平坦層50は、画素駆動層40のベース基板10から離れる側に位置する。有機発光素子60は、平坦層50の画素駆動層40から離れる側に位置する。封止層20は、有機発光素子60のベース基板10から離れる側に位置する。封止層20は、二層の無機封止層21と二層の無機封止層21の間に介在する有機封止層22とを含む。封止層20のベース基板10から離れる表面にタッチ駆動電極(Tx)又はタッチセンシング電極(Rx)に接続される信号配線30が形成される。平坦層50が層全体で設置されていないため、平坦層50上の封止層20とベース基板10との距離は、平坦層50のエッジで急に減少し、かつ有機封止層22は、レベリングの過程を経るため、該アレイ基板の周辺領域に厚さが徐々に減少する傾斜部が形成される。上記傾斜部の信号配線30に対する影響を回避するために、一般的に上記信号配線30を有機封止層22の平坦部に対応する位置、すなわち平坦層上の位置に形成する。これにより、該アレイ基板を採用する表示装置の額縁の幅は、傾斜部の幅と平坦部の幅とを含み、かつ平坦部の幅が大きいため、狭額縁設計を実現することに不利である。
【0037】
一方、狭額縁設計の発展に伴い、表示装置の額縁がますます狭くなり、上記信号配線の空間がますます小さくなる。その時、配線幅及び配線間隔を減少させるだけは、狭額縁設計を採用する表示装置の配線のニーズを解決することに足りていない。
【0038】
これに対して、本開示の実施例は、アレイ基板及び表示装置を提供する。該アレイ基板は、ベース基板と、画素駆動層と、平坦層と、有機発光素子と、封止層と、第1ストップ壁と、複数の第1チャンネル線とを含む。ベース基板は、表示領域と表示領域の周辺に位置する周辺領域とを含む。画素駆動層は、ベース基板に位置する。平坦層は、画素駆動層のベース基板から離れる側に位置する。有機発光素子は、平坦層の画素駆動層から離れる側に位置する、封止層は、有機発光素子のベース基板から離れる側に位置する。第1ストップ壁は、周辺領域に位置し、かつ第1方向に沿って延在する第1ストップ壁部を含む。複数の第1チャンネル線は、周辺領域に位置し、かつ封止層のベース基板から離れる側に位置し、各複数の第1チャンネル線は、第1方向に沿って延在し、複数の第1チャンネル線は、第2方向に沿って配列され、第2方向は、第1方向に略垂直である。封止層は、有機封止層を含み、平坦層は、第1方向に沿って延在する第1縁部を含み、第1縁部は、第1ストップ壁部と表示領域との間に位置し、第1縁部のベース基板での正投影は、有機封止層のベース基板での正投影により覆われ、かつ複数の第1チャンネル線のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線のベース基板での正投影は、第1縁部の表示領域から離れる側に位置する。これにより、該アレイ基板は、複数の第1チャンネル線のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線を第1縁部の表示領域から離れる側(すなわち封止層の傾斜部)に設置することによって周辺領域の幅を減少させることができるため、該アレイ基板を採用する表示装置の狭額縁、乃至額縁レスの設計を実現することができる。
【0039】
以下、図面を参照しながら本開示の実施例に係るアレイ基板及び表示装置を詳細に説明する。
【0040】
図3は本開示の実施例に係るアレイ基板の平面模式図であり、
図4は本開示の実施例に係るアレイ基板の
図3におけるAA方向に沿う断面模式図である。
図3及び
図4に示すように、該アレイ基板100は、ベース基板110と、画素駆動層150と、平坦層160と、有機発光素子170と、封止層120と、第1ストップ壁130と、複数の第1チャンネル線140とを含む。ベース基板110は、表示領域112と表示領域112の周辺に位置する周辺領域114とを含む。画素駆動層150は、ベース基板110に位置する。平坦層160は、画素駆動層150のベース基板110から離れる側に位置する。有機発光素子170は、平坦層160の画素駆動層150から離れる側に位置する。封止層120は、有機発光素子170のベース基板110から離れる側に位置する。第1ストップ壁130は、周辺領域114に位置し、かつ第1方向に沿って延在する第1ストップ壁部132を含む。複数の第1チャンネル線140は、周辺領域114に位置し、かつ封止層120のベース基板110から離れる側に位置し、各第1チャンネル線140は、第1方向Xに沿って延在し、複数の第1チャンネル線140は、第2方向Yに沿って配列され、第2方向は、第1方向に略垂直である。なお、説明すべきことは、上記画素駆動層は、対応する有機発光素子が発光表示を行うように対応する有機発光素子を駆動するための画素回路を含むことができる。また、上記第2方向が第1方向に垂直であることは、第1方向と第2方向との間の夾角が90度に等しい場合と、第1方向と第2方向との間の夾角が80度より大きくかつ100度より小さい場合とを含む、ことである。
【0041】
図3及び
図4に示すように、封止層120は、一部の領域でベース基板110に直接設置されてもよく、封止層120とベース基板110との間に他の膜層構造、例えば上記画素駆動層150、平坦層160、有機発光素子170等を設置してもよい。封止層120は、ベース基板110に形成された画素駆動層150と有機発光素子170とを封止し、外部環境における水と酸素が画素駆動層150及び有機発光素子170を腐食することを防止することができる。第1ストップ壁130は、ベース基板110に設置され、かつ周辺領域114に位置する。第1ストップ壁130は、封止層120の形成過程において封止層120内の流体材料が第1ストップ壁130の外に流出することを阻止することができる。
【0042】
図3及び
図4に示すように、封止層120は、有機封止層124を含み、平坦層160は、第1方向Xに沿って延在する第1縁部162を含み、第1縁部162は、第1ストップ壁部132と表示領域112との間に位置し、第1縁部162のベース基板110での正投影は、有機封止層124のベース基板110での正投影により覆われ、かつ複数の第1チャンネル線140のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線140のベース基板110での正投影は、第1縁部162の表示領域112から離れる側に位置する。
【0043】
本開示の実施例に係るアレイ基板において、平坦層160が層全体で設置されていないため、封止層120とベース基板110との距離は、第1縁部162において急に減少し、かつ有機封止層124は、レベリングの過程を経るため、それにより周辺領域114に厚さが徐々に減少する第1傾斜部1243が形成され、有機封止層124の第1縁部162の上方にある部分は、第1平坦部1241である。該アレイ基板は、複数の第1チャンネル線140のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線140を第1縁部162の表示領域112から離れる側(すなわち第1傾斜部1243又は第1傾斜部1243の表示領域112から離れる側)に設置することにより、第1平坦部1241に設置された第1チャンネル線の数を減少させることでき、乃至第1平坦部1241に第1チャンネル線を設置せず、それにより第1平坦部1241の幅を減少させ、さらに周辺領域114の幅を減少させることができる。これにより、該アレイ基板は、該アレイ基板を採用する表示装置の狭額縁、乃至額縁レスの設計を実現することに役立つ。
【0044】
例えば、上記表示領域は、該アレイ基板の画面表示領域、すなわち発光領域であってもよい。上記周辺領域は、該アレイ基板の画面が表示しない領域、すなわち非発光領域であってもよい。周辺領域は、表示領域を囲んでもよく、表示領域の周辺の一部に位置してもよい。
【0045】
例えば、ベース基板110はフレキシブルベース基板110、例えばポリイミド(polyimide、PI)であってもよく、それによりフレキシブル表示装置を形成する。フレキシブルベース基板100の材質は、ポリイミドに限定されない。
【0046】
一部の例において、
図3及び
図4に示すように、有機封止層124は、第1方向に沿って延在する第2縁部1242を含み、第2縁部1242は、第1縁部162と第1ストップ壁部132との間に位置し、複数の第1チャンネル線140のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線140のベース基板110での正投影は、第2縁部1242のベース基板110での正投影内に位置する。これにより、該アレイ基板は、複数の第1チャンネル線のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線を第2縁部に設置することにより、第1平坦部に設置された第1チャンネル線の数を減少させることができ、乃至第1平坦部に第1チャンネル線を設置せず、それにより第1平坦部の幅を減少させ、さらに周辺領域の幅を減少させることができる。
【0047】
一部の例において、
図3及び
図4に示すように、複数の第1チャンネル線140は、第1縁部162のベース基板110から離れる側に位置する複数の第1平坦チャンネル線142と第2縁部1242のベース基板110から離れる側に位置する複数の第1傾斜チャンネル線144とを含む。一般的なチャンネル線は、いずれも第1縁部のベース基板から離れた側、すなわち第1平坦部に設置されるため、第1平坦部の第2方向Yでの幅が大きいが、本開示の実施例に係るアレイ基板における第1平坦チャンネル線は、第1縁部のベース基板から離れる側に形成され、第1傾斜チャンネル線は、第2縁部のベース基板から離れる側に形成されることにより、第1平坦部が支持する必要のある第1チャンネル線の数を減少させ、それにより第1平坦部の第2方向Yでの幅を減少させることができ、さらに該アレイ基板の周辺領域の第2方向Yでの幅を減少させることができる。これにより、該アレイ基板を採用する表示装置は、狭い額縁を有することができる。
【0048】
一部の例において、
図3及び
図4に示すように、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線144の間の間隔は、隣接する2本の第1平坦チャンネル線142の間の間隔より大きい。第1傾斜チャンネル線が斜面に形成されるため、導電膜層にパターン化プロセスを行って上記第1平坦チャンネル線及び第1傾斜チャンネル線を形成する過程において、露光機の性能が限られた場合、斜面上の第1傾斜チャンネル線の露光不足を引き起こしやすく、さらに隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間に短絡現象が発生する。本例に係るアレイ基板において、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間の間隔を、隣接する2本の第1平坦チャンネル線の間の間隔より大きく設定することにより、該アレイ基板は、第1傾斜チャンネル線の露光不足による短絡等の様々な不良を回避することができる。
【0049】
一部の例において、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線144の間の間隔は、隣接する2本の第1平坦チャンネル線142の間の間隔の1.05~2倍である。これにより、該アレイ基板は、第1傾斜部に第1傾斜チャンネル線を形成することによる露光問題を回避することができ、それにより露光問題による様々な不良を回避することができる。
【0050】
例えば、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線144の間の間隔は、隣接する2本の第1平坦チャンネル線142の間の間隔の1.5倍である。一方では、該アレイ基板は、第1傾斜部に第1傾斜チャンネル線を形成することによる露光問題を回避することができ、他方では、該アレイ基板は、さらに、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間の間隔を小さくすることができるため、第1傾斜部により多くの第1傾斜チャンネル線を設置する。
【0051】
当然のことながら、本開示の実施例は、これを含むがこれに限定されず、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間の間隔は、隣接する2本の第1平坦チャンネル線の間の間隔と等しくてもよい。例えば、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間の間隔は、隣接する2本の第1平坦チャンネル線の間の間隔に等しくてもよいが、第1傾斜チャンネル線の線幅は、第1平坦チャンネル線の線幅より大きい。一部の例において、複数の第1傾斜チャンネル線144において、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線144の間の間隔は、第1傾斜チャンネル線144の幅の1.05~2倍である。隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間の間隔が大きく設定されるため、該アレイ基板は、第1傾斜部に第1傾斜チャンネル線を形成することによる露光問題を回避することができ、それにより露光問題による様々な不良を回避することができる。
【0052】
一部の例において、
図3及び
図4に示すように、複数の第1チャンネル線140のうちの表示領域112から最も離れる1本の第1チャンネル線148は、接地線の一部であり、かつ複数の第1チャンネル線140のうちの表示領域112から最も離れる1本の第1チャンネル線148のベース基板110での正投影は、有機封止層124のベース基板110での正投影と第1ストップ壁部132のベース基板110での正投影との間に位置する。すなわち、複数の第1チャンネル線のうちの最も外側の1本のチャンネル線は、接地線の一部であり、かつ接地線は、第1ストップ壁部と有機封止層との間に設置される。これにより、該アレイ基板は、さらに、第1ストップ壁部と有機封止層との間の空間を利用して接地線を設置することができ、それにより封止層の平坦部分上のチャンネル線の数をさらに減少させ、さらに該アレイ基板の周辺領域の幅を低下させる。
【0053】
一部の例において、
図3及び
図4に示すように、該アレイ基板100は、複数のタッチ駆動電極182と、複数のタッチセンシング電極184と、タッチ駆動信号線186と、タッチセンシング信号線188とをさらに含む。複数のタッチ駆動電極182及び複数のタッチセンシング電極184は、いずれも表示領域112に位置し、かつ封止層120のベース基板110から離れる側に位置する。タッチ駆動信号線186は、各タッチ駆動電極182に接続され、かつ周辺領域114まで延在する。タッチセンシング信号線188は、各タッチセンシング電極184に接続され、かつ周辺領域114まで延在する。例えば、タッチ駆動信号線186及びタッチセンシング信号線188は、いずれも周辺領域114におけるバインディング領域115まで延在して外部回路とバインディングし、それによりタッチの駆動、データ受信及びデータ処理を実現することができる。本例に係るアレイ基板において、複数の第1チャンネル線140のうちの少なくとも一部の第1チャンネル線140は、タッチ駆動信号線186又はタッチセンシング信号線188の一部である。
【0054】
例えば、タッチ駆動電極及びタッチセンシング電極は、透明電極又は金属メッシュであってもよい。タッチ駆動電極及びタッチセンシング電極は、重なる位置にコンデンサを形成することができ、指でのタッチがある場合、タッチ点近傍のコンデンサの結合に影響を与え、それによりタッチ点近傍のコンデンサの電気容量を変更し、これにより、このような電気容量の変化を利用してタッチ位置を判断することができる。本開示の実施例はこれに限定されず、例えば、タッチ層は、相互容量方式のタッチ構造を含んでもよく、自己容量方式のタッチ構造を含んでもよい。
【0055】
図5は本開示の実施例に係るアレイ基板の
図3におけるBB方向に沿う断面模式図である。
図3、
図4及び
図5に示すように、第1ストップ壁130は、第2方向に沿って延在する第2ストップ壁部134を含む。例えば、第2ストップ壁部134は、第1ストップ壁部132に接続され、二つの第1ストップ壁部132と二つの第2ストップ壁部134は首尾接続されて表示領域112を囲む矩形第1ストップ壁130を形成する。
【0056】
一部の例において、
図5に示すように、該アレイ基板100は、複数の第2チャンネル線190をさらに含む。各第2チャンネル線190は、第2方向に沿って延在する。平坦層160は、第2方向に沿って延在する第3縁部164を含み、第3縁部164は、第2ストップ壁部134と表示領域112との間に位置し、第3縁部164のベース基板110での正投影は、有機封止層124のベース基板110での正投影により覆われ、かつ複数の第2チャンネル線190のうちの少なくとも1本の第2チャンネル線190のベース基板110での正投影は、第3縁部164の表示領域112から離れる側に位置する。平坦層160が層全体で設置されていないため、封止層120とベース基板110との距離は、第3縁部164において急に減少し、かつ有機封止層124は、レベリングの過程を経て、それにより周辺領域114に厚さが徐々に減少する第2傾斜部1247が形成され、有機封止層124の第3縁部164の上方にある部分は、第2平坦部1246となる。該アレイ基板は複数の第2チャンネル線190のうちの少なくとも1本の第2チャンネル線190を第3縁部164の表示領域112から離れる側(すなわち第2傾斜部1247又は第2傾斜部1247の表示領域112から離れる側)に設置することにより、第2平坦部1246に設置された第2チャンネル線の数を減少させることができ、乃至第2平坦部1246に第2チャンネル線を設置せず、それにより第2平坦部1246の幅を減少させ、さらに周辺領域114の幅を減少させることができる。これにより、該アレイ基板は、該アレイ基板を採用する表示装置の狭額縁、乃至額縁レスの設計を実現することに役立つ。
【0057】
一部の例において、
図3、
図4及び
図5に示すように、該アレイ基板100は、複数のタッチ駆動電極182と、複数のタッチセンシング電極184と、タッチ駆動信号線186と、タッチセンシング信号線188とをさらに含む。複数のタッチ駆動電極182及び複数のタッチセンシング電極184は、いずれも表示領域112に位置し、かつ封止層120のベース基板110から離れる側に位置する。タッチ駆動信号線186は、各タッチ駆動電極182に接続され、かつ周辺領域114まで延在する。タッチセンシング信号線188は、各タッチセンシング電極184に接続され、かつ周辺領域114まで延在する。例えば、タッチ駆動信号線186及びタッチセンシング信号線188は、いずれも周辺領域114におけるバインディング領域115まで延在して外部回路とバインディングし、それによりタッチの駆動、データ受信及びデータ処理を実現することができる。各タッチセンシング電極184は、第1方向に沿って延在し、複数のタッチセンシング電極184は、前記第2方向に沿って配列され、複数の第1チャンネル線140の少なくとも一部の第1チャンネル線140は、タッチセンシング信号線188の一部であり、各複数のタッチ駆動電極182は、第2方向に沿って延在し、複数のタッチ駆動電極182は、第1方向に沿って配列され、複数の第2チャンネル線190の少なくとも一部の第2チャンネル線190は、タッチ駆動信号線186の一部である。
【0058】
例えば、
図3、
図4及び
図5に示すように、タッチ駆動信号線186は、タッチ駆動電極182の延在方向に沿って延在する第1部分1861と、複数のタッチ駆動電極182の配列方向に沿って延在する第2部分1862と、タッチ駆動電極182の延在方向に沿って延在する第3部分1863とを含む。第1部分1861は、タッチ駆動電極182に接続され、第2部分1862は、第1部分1861に接続され、第3部分1863は、第2部分1862に接続される。その時、各タッチ駆動電極182の延在方向は、第1方向Xであり、複数のタッチ駆動電極182の配列方向は、第2方向Yである。各第1チャンネル線140は、タッチ駆動信号線186の第3部分1863であってもよい。
【0059】
例えば、
図3、
図4及び
図5に示すように、タッチセンシング信号線188は、タッチセンシング電極184の延在方向に沿って延在する第4部分1881と、複数のタッチセンシング電極184の配列方向に沿って延在する第5部分1882とを含む。第4部分1881は、タッチセンシング電極184に接続され、第5部分1882は、第4部分1881に接続される。その時、各タッチセンシング電極184の延在方向は、第2方向Yであり、複数のタッチセンシング電極184の配列方向は、第1方向Xである。各第1チャンネル線140は、タッチセンシング信号線188の第5部分1882であってもよい。その時、一部の第1チャンネル線140は、タッチ駆動信号線186の一部であり、一部の第1チャンネル線140は、タッチセンシング信号線188の一部である。
【0060】
一部の例において、
図3、
図4及び
図5に示すように、有機封止層124は、第2方向に沿って延在する第4縁部1245を含み、第4縁部1245は、第3縁部164と第2ストップ壁部134との間に位置し、複数の第2チャンネル線190のうちの少なくとも1本の第2チャンネル線190のベース基板110での正投影は、第4縁部1245のベース基板110での正投影内に位置する。該アレイ基板は、複数の第2チャンネル線190のうちの少なくとも1本の第2チャンネル線190のベース基板110での正投影を第4縁部1245のベース基板110での正投影内に設置する(すなわち複数の第2チャンネル線190のうちの少なくとも1本の第2チャンネル線190を第4縁部1245に設置する)ことにより、第2平坦部1246に設置された第2チャンネル線の数を減少させ、乃至第2平坦部1246に第2チャンネル線を設置せず、それにより第2平坦部1246の幅を減少させ、さらに周辺領域114の幅を減少させることができる。これにより、該アレイ基板は、該アレイ基板を採用する表示装置の狭額縁、乃至額縁レスの設計を実現することに役立つ。
【0061】
一部の例において、
図3、
図4及び
図5に示すように、複数の第2チャンネル線190は、第3縁部164のベース基板110から離れる側に位置する複数の第2平坦チャンネル線192と、第4縁部1245のベース基板110から離れる側に位置する複数の第2傾斜チャンネル線194とを含む。一般的なチャンネル線は、いずれも第3縁部のベース基板から離れた側、すなわち第2平坦部に設置されるため、第2平坦部の第2方向Xでの幅が大きく、本開示の実施例に係るアレイ基板における第2平坦チャンネル線は、第3縁部のベース基板から離れる側に形成され、第2傾斜チャンネル線は、第4縁部のベース基板から離れる側に形成され、それにより第2平坦部が支持する必要のある第2チャンネル線の数を減少させ、それにより第2平坦部の第1方向Xでの幅を減少させることができ、さらに該アレイ基板の周辺領域の第1方向Xでの幅を減少させることができる。これにより、該アレイ基板を採用する表示装置は、狭い額縁を有することができる。
【0062】
一部の例において、
図3及び
図5に示すように、隣接する2本の第2傾斜チャンネル線194の間の間隔は、隣接する2本の第2平坦チャンネル線192の間の間隔より大きい。第2傾斜チャンネル線が斜面に形成されるため、導電膜層にパターン化プロセスを行って上記第2平坦チャンネル線及び第2傾斜チャンネル線を形成する過程において、露光機の性能が限られた場合、斜面上の第2傾斜チャンネル線の露光不足を引き起こしやすく、さらに隣接する2本の第2傾斜チャンネル線の間に短絡現象が発生する。本例に係るアレイ基板において、隣接する2本の第2傾斜チャンネル線の間の間隔を隣接する2本の第2平坦チャンネル線の間の間隔より大きく設定することにより、該アレイ基板は、第2傾斜チャンネル線の露光不足による短絡等の様々な不良を回避することができる。
【0063】
一部の例において、隣接する2本の第2傾斜チャンネル線194の間の間隔は、隣接する2本の第2平坦チャンネル線192の間の間隔の1.05~2倍である。これにより、該アレイ基板は、第2傾斜チャンネル線を第2傾斜部に形成することによる露光問題を回避することができ、それにより露光問題による様々な不良を回避することができる。
【0064】
例えば、隣接する2本の第2傾斜チャンネル線194の間の間隔は、隣接する2本の第2平坦チャンネル線192の間の間隔の1.5倍である。一方では、該アレイ基板は、第2傾斜チャンネル線を第2傾斜部に形成することによる露光問題を回避することができ、他方では、該アレイ基板は、さらに、隣接する2本の第2傾斜チャンネル線の間の間隔を同時に小さくすることができ、それにより第2傾斜部により多くの第2傾斜チャンネル線を設置する。
【0065】
一部の例において、複数の第2傾斜チャンネル線194において、隣接する2本の第2傾斜チャンネル線194の間の間隔は、第2傾斜チャンネル線194の幅の1.05~2倍である。隣接する2本の第2傾斜チャンネル線の間の間隔が大きく設定されるため、該アレイ基板は、第2傾斜チャンネル線を第2傾斜部に形成することによる露光問題を回避することができ、それにより露光問題による様々な不良を回避することができる。
【0066】
一部の例において、
図3、
図4及び
図5に示すように、有機発光素子170は、ベース基板110から離れる方向に沿って順次積層されたアノード171と、発光層172と、カソード173とを含む。これにより、該有機発光素子170は、上記発光層172によって発光することができる。
【0067】
一部の例において、
図3、
図4及び
図5に示すように、封止層120は、第1無機封止層122と第2無機封止層126とをさらに含む。第1無機封止層122は、有機発光素子170のベース基板110から離れる側に設置され、第2無機封止層126は、第1無機封止層122のベース基板110から離れる側に設置される。有機封止層124は、第1無機封止層122と第2無機封止層124との間に介在し、複数の第1チャンネル線140は、第2無機封止層126のベース基板110から離れる側に位置する。これにより、該封止層は、水と酸素を隔離する強い能力を有し、それにより外部環境の水と酸素が封止層に封止されたデバイスを腐食することを効果的に防止することができる。
【0068】
例えば、上記第1無機封止層及び第2無機封止層の材料は、酸化ケイ素、窒化ケイ素又は酸窒化ケイ素の一種又は複数種から選択することができる。無機材料の緻密性が高いため、水、酸素等が侵入して発光素子の性能に影響を与えることを防止することができる。上記有機封止層の材料は、高分子樹脂、例えばポリイミド、ポリアクリル酸エステルなどを含むことがき、有機封止層は、平坦化、応力緩和などの作用を有する。
【0069】
一部の例において、
図3及び
図4に示すように、周辺領域114において、第1無機封止層122は、第1無機封止部1221と、第2無機封止部1222と、第1無機封止部1221と第2無機封止部1222とを接続する無機封止接続部1223とを含み、第1無機封止部1221のベース基板110での正投影は、第1縁部162のベース基板110での正投影と重なる。すなわち、第1無機封止部1221は、第1縁部162に設置され、第2無機封止部1222は、ベース基板110に設置され、かつ第1縁部162の表示領域112から離れる側に位置する。
【0070】
有機封止層124は、連続的に設置された第1有機封止部1248と第2有機封止部1249とを含み、第2有機封止部1249の表示領域112から離れるエッジは、有機封止層124のエッジであり、第1有機封止部1248のベース基板110での正投影は、第1無機封止部1221及び無機封止接続部1223のベース基板110での正投影と重なり、第2有機封止部1249のベース基板110での正投影は、第2無機封止部1222のベース基板110での正投影と重なる。ベース基板110に垂直な方向に、第1無機封止部1221とベース基板110との間の距離d1は、第2無機封止部1222とベース基板110との間の距離d2より大きく、かつd1とd2との差の値は、平坦層160の厚さ以上であり、複数の第1チャンネル線140のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線140のベース基板110での正投影は、第2無機封止部1222のベース基板110での正投影内に入る。
【0071】
本開示の実施例に係るアレイ基板において、第1無機封止部1221とベース基板110との間の距離d1が第2無機封止部1222とベース基板110との間の距離d2より大きく、かつd1とd2との差の値が平坦層160の厚さ以上であるため、第1無機封止層122に形成された有機封止層124は、第2無機封止部1222の位置に厚さが徐々に減少する傾斜部を形成し、すなわち第2有機封止部1249は、傾斜部であり、第1有機封止部1248は、平坦部である。該アレイ基板は、複数の第1チャンネル線140のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線140のベース基板110での正投影を第2無機封止部1222のベース基板110での正投影内(すなわち第2有機封止部1249又は第2有機封止部1249の表示領域112から離れる側)に入らせることにより、有機封止層124の平坦部に設置された第1チャンネル線の数を減少させることができ、乃至有機封止層124の平坦部に第1チャンネル線を設置せず、それにより有機封止層124の平坦部の幅を減少させ、さらに周辺領域114の幅を減少させることができる。これにより、該アレイ基板は、該アレイ基板を採用する表示装置の狭額縁、乃至額縁レスの設計を実現することに役立つ。
【0072】
一部の例において、
図3、
図4及び
図5に示すように、該アレイ基板100は、第2ストップ壁230をさらに含む。第2ストップ壁230は、ベース基板110に設置され、かつ周辺領域114に位置する。第2ストップ壁230は、第1ストップ壁130と表示領域112との間に位置し、第2ストップ壁230は、第1方向に沿って延在する第3ストップ壁部232を含み、複数の第1チャンネル線140のベース基板110での正投影は、第3ストップ壁部232のベース基板110での正投影の表示領域112に近い側に位置する。当然のことながら、本開示の実施例は、これを含むがこれに限定されない。
【0073】
一部の例において、
図3、
図4及び
図5に示すように、有機封止層124の第2縁部1242は、第2ストップ壁230の表示領域112に近い側に位置することができる。その時、第2縁部に位置する第1チャンネル線140のベース基板110での正投影は、第3ストップ壁部232のベース基板110での正投影の表示領域112に近い側に位置する。当然のことながら、本開示は、これを含むがこれに限定されず、有機封止層の第2縁部は、第2ストップ壁を超えて延在し、かつ第2ストップ壁と第1ストップ壁との間に位置してもよい。その時、第2縁部に位置する第1チャンネル線は、第2ストップ壁又は第2ストップ壁と第1ストップ壁との間に位置してもよい。
【0074】
一部の例において、画素駆動層は、薄膜トランジスタなどのデバイスを含むことができる。例えば、画素駆動層は、ベース基板に位置する活性層と、活性層のベース基板から離れる側に位置する第1ゲート絶縁層と、第1ゲート絶縁層の活性層から離れる側に位置するゲートと、ゲートの第1ゲート絶縁層から離れる側に位置する第2ゲート絶縁層と、第2ゲート絶縁層のゲートから離れる側に位置するソース及びドレイン、とを含むことができる。活性層は、ソース領域と、チャネル領域と、ドレイン領域とを含むことができる。ゲートのベース基板での正投影は、チャネル領域のベース基板での正投影と少なくとも部分的に重なる。ソースは、活性層のソース領域と接触し、ドレインは、活性層のドレイン領域と接触する。当然のことながら、画素駆動層における具体的な画素構造は、従来の設計、例えば2T1C構造、7T1C等の画素駆動構造等を参照することができる。
【0075】
例えば、ベース基板は、ガラス基板、ポリイミド基板又は他の基板であってもよい。
【0076】
例えば、第1ゲート絶縁層及び第2ゲート絶縁層の材料は、酸化ケイ素、窒化ケイ素及び酸窒化ケイ素のうちの少なくとも一つから選択することができる。
【0077】
例えば、第1無機封止層122及び第2無機封止層126は、第1ストップ壁130及び第2ストップ壁230を覆い、それにより該封止層が強い水と酸素を隔離する能力を有することをさらに強化する。
図6は、本開示の実施例に係るもう一つのアレイ基板の平面模式図である。
図7は、本開示の実施例に係るアレイ基板の
図6におけるCC方向に沿う断面模式図である。
図6及び
図7に示すように、該アレイ基板100は、第2ストップ壁230をさらに含む。第2ストップ壁230は、ベース基板110に設置され、かつ周辺領域114に位置する。第2ストップ壁230は、第1ストップ壁130と表示領域112との間に位置し、第2ストップ壁230は、第1方向に沿って延在する第3ストップ壁部232を含み、複数の第1チャンネル線140のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線140のベース基板110での正投影は、第3ストップ壁部232のベース基板110での正投影内に位置する。すなわち、複数の第1チャンネル線140のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線140は、第3ストップ壁部232に設置される。その時、複数の第1チャンネル線の少なくとも1本の第1チャンネル線を第3ストップ壁部に設置することにより、該アレイ基板は、周辺領域の幅をさらに減少させることができ、それにより該アレイ基板を採用する表示装置のフレーム幅をさらに低下させることができ、それにより狭額縁設計を実現する。
【0078】
説明すべきことは、複数の第1チャンネル線の少なくとも1本の第1チャンネル線が第3ストップ壁部に設置される場合、封止層の第1無機封止層及び第2無機封止層は、第3ストップ壁部のベース基板から離れる側に設置されてもよく、第3ストップ壁に設置される第1チャンネル線は、第2無機封止層のベース基板から離れる側に設置されてもよい。
【0079】
一部の例において、
図7に示すように、複数の第1チャンネル線140は、第3ストップ壁部232に位置する複数の第1ストップ壁チャンネル線146を含む。すなわち、複数の第1ストップ壁チャンネル線146のベース基板110での正投影は、第3ストップ壁部232のベース基板110での正投影に入る。これにより、一般的な設計において、複数の第1チャンネル線がいずれも第1平坦部に設置されるため、第1平坦部の第2方向Yでの幅が大きいが、本開示の実施例に係るアレイ基板における第1平坦チャンネル線が第1平坦部に形成され、第1傾斜チャンネル線が第1傾斜部に形成され、第1ストップ壁チャンネル線が第3ストップ壁部に形成されるため、第1平坦部が担持する必要のある第1チャンネル線の数を大幅に減少させ、それにより第1平坦部の第2方向Yでの幅を大幅に減少させることができ、さらに該アレイ基板の周辺領域の第2方向Yでの幅を減少させることができる。これにより、該アレイ基板を採用する表示装置は、狭い額縁を有することができる。
【0080】
図8は、本開示の実施例に係るアレイ基板の
図6におけるDD方向に沿う断面模式図である。
図8に示すように、第2ストップ壁230は、第2方向に沿って延在する第4ストップ壁部234を含み、複数の第2チャンネル線190のうちの少なくとも1本の第2チャンネル線190のベース基板110での正投影は、第4ストップ壁部234のベース基板110での正投影内に位置する。すなわち、複数の第2チャンネル線190のうちの少なくとも1本の第2チャンネル線190は、第4ストップ壁部234に設置される。その時、複数の第2チャンネル線190の少なくとも1本の第2チャンネル線190を第4ストップ壁部に設置することにより、該アレイ基板は、周辺領域の幅をさらに減少させることができ、それにより該アレイ基板を採用する表示装置のフレーム幅をさらに低下させることができ、それにより狭額縁設計を実現する。
【0081】
一部の例において、
図8に示すように、複数の第2チャンネル線190は、第4ストップ壁部234に位置する複数の第2ストップ壁チャンネル線196を含む。すなわち、複数の第2ストップ壁チャンネル線196のベース基板110での正投影は、第4ストップ壁部234のベース基板110での正投影に位置する。これにより、本開示の実施例に係るアレイ基板における第2平坦チャンネル線が第2平坦部に形成され、第2傾斜チャンネル線が第2傾斜部に形成され、第2ストップ壁チャンネル線が第4ストップ壁部に形成されるため、第2平坦部が支持する必要のある第2チャンネル線の数を大幅に減少させ、それにより第2平坦部の第1方向Xでの幅を減少させることができ、さらに該アレイ基板の周辺領域の第1方向Xでの幅を減少させることができる。これにより、該アレイ基板を採用する表示装置は、狭い額縁を有することができる。
【0082】
本開示のもう一つの実施例は、アレイ基板をさらに提供する。
図9は、本開示の実施例に係るアレイ基板の平面模式図である。
図10は、本開示の実施例に係るアレイ基板の
図9におけるEE方向に沿う断面模式図である。
図9及び
図10に示すように、該アレイ基板100は、ベース基板110と、封止層120と、第1ストップ壁130と、複数の第1チャンネル線140とを含む。ベース基板110は、表示領域112と表示領域112の周辺に位置する周辺領域114とを含み、その時、該アレイ基板100は、表示領域112及び周辺領域114により分割されてもよい。封止層120は、ベース基板110に設置され、例えば、封止層120は一部の領域でベース基板110に直接設置されてもよく、封止層120とベース基板110との間に他の膜層構造、例えば発光構造と発光構造が発光するように発光構造を駆動する回路構造とを設置してもよい。封止層120は、ベース基板110に形成される発光構造及び回路構造を封止することにより、外部環境における水と酸素による発光構造及び回路構造への腐食を防止することができる。第1ストップ壁130は、ベース基板110に設置され、かつ周辺領域114に位置する。第1ストップ壁130は、封止層120の形成過程において封止層120内の流体材料が第1ストップ壁130の外に流出することを阻止することができる。複数の第1チャンネル線140は、周辺領域114に位置し、かつ封止層120のベース基板110から離れる側に位置する。
【0083】
図9及び
図10に示すように、各第1チャンネル線140は、第1方向Xに沿って延在し、複数の第1チャンネル線140は、第2方向Yに沿って配列され、第1ストップ壁130は、第1方向Xに沿って延在する第1ストップ壁部132を含む。封止層120は、有機封止層124を含み、有機封止層124の第1方向Xに沿って延在する縁部は、第1ストップ壁部132と表示領域112との間に位置し、該縁部は、第1平坦部1241と第1傾斜部1243とを含む。複数の第1チャンネル線140は、少なくともその一部が第1傾斜部1243に位置する。説明すべきことは、上記第1平坦部の勾配が1/50より小さく、上記第1傾斜部の勾配が1/50より大きい。複数の第1チャンネル線の少なくとも一部が第1傾斜部に位置することは、複数の第1チャンネル線のベース基板での正投影と第1傾斜部のベース基板での正投影が少なくとも局所的に重なることを指す。
【0084】
本開示の実施例に係るアレイ基板において、有機封止層がレベリングの過程を経るため、周辺領域に厚さが徐々に減少する第1傾斜部を形成する。該アレイ基板は、複数の第1チャンネル線を少なくとも局所的に第1傾斜部に設置することにより、該アレイ基板は、周辺領域の幅を減少させることができ、それにより該アレイ基板を採用する表示装置のフレーム幅を低下させ、それにより狭額縁設計を実現することができる。
【0085】
一部の例において、
図9及び
図10に示すように、有機封止層124は、第1方向に沿って延在する第2縁部1242、すなわち上記第1傾斜部1243を含み、第2縁部1242は第1縁部162と第1ストップ壁部132との間に位置し、複数の第1チャンネル線140のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線140のベース基板110での正投影は、第2縁部1242のベース基板110での正投影内に位置する。これにより、該アレイ基板は、複数の第1チャンネル線を少なくとも局所的に第2縁部に設置することにより、第1平坦部に設置される第1チャンネル線の数を減少させることができ、さらに第1平坦部に第1チャンネル線を設置せず、それにより第1平坦部の幅を減少させ、さらに周辺領域の幅を減少させることができる。
【0086】
一部の例において、
図9及び
図10に示すように、複数の第1チャンネル線140は、第1平坦部1241に位置する複数の第1平坦チャンネル線142と、第1傾斜部1243に位置する複数の第1傾斜チャンネル線144とを含む。すなわち、複数の第1平坦チャンネル線142のベース基板110での正投影は、第1平坦部1241のベース基板110での正投影内に入り、複数の第1傾斜チャンネル線144のベース基板110での正投影は、第1傾斜部1243のベース基板110での正投影内に入る。これにより、一般的な設計において、複数の第1チャンネル線がいずれも第1平坦部に設置されるため、第1平坦部の第2方向Yでの幅が大きいが、本開示の実施例に係るアレイ基板における第1平坦チャンネル線が第1平坦部に形成され、第1傾斜チャンネル線が第1傾斜部に形成されるため、第1平坦部が担持する必要のある第1チャンネル線の数を大幅に減少させ、それにより第1平坦部の第2方向Yでの幅を減少させることができ、さらに該アレイ基板の周辺領域の第2方向Yでの幅を減少させることができる。これにより、該アレイ基板を採用する表示装置は、狭い額縁を有することができる。
【0087】
一部の例において、
図9及び
図10に示すように、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線144の間の間隔は、隣接する2本の第1平坦チャンネル線142の間の間隔より大きい。第1傾斜チャンネル線が斜面に形成されるため、導電膜層にパターン化プロセスを行って上記第1平坦チャンネル線及び第1傾斜チャンネル線を形成する過程において、露光機の性能が限られた場合、斜面上の第1傾斜チャンネル線の露光不足を引き起こしやすく、それにより隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間に短絡現象が発生する。本例に係るアレイ基板において、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間の間隔を、隣接する2本の第1平坦チャンネル線の間の間隔より大きく設定することにより、該アレイ基板は、第1傾斜チャンネル線の露光不足による短絡等の様々な不良を回避することができる。
【0088】
一部の例において、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線144の間の間隔は、隣接する2本の第1平坦チャンネル線142の間の間隔の1.05~2倍である。これにより、該アレイ基板は、第1傾斜チャンネル線を第1傾斜部に形成することによる露光問題を回避することができ、それにより露光問題による様々な不良を回避することができる。
【0089】
一部の例において、
図9及び
図10に示すように、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線144の間の間隔は、隣接する2本の第1平坦チャンネル線142の間の間隔の1.5倍以上である。隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間の間隔を、隣接する2本の第1平坦チャンネル線の間の間隔の1.5倍以上に設定することにより、該アレイ基板は、第1傾斜チャンネル線を第1傾斜部に形成することによる露光問題を回避することができ、それにより露光問題による様々な不良を回避することができる。
【0090】
例えば、第1傾斜チャンネル線が第1傾斜部に形成されるため、導電膜層にパターン化プロセスを行って上記第1平坦チャンネル線及び第1傾斜チャンネル線を形成する過程において、露光機の性能が限られた場合、第1傾斜チャンネル線の露光不足を引き起こしやすく、それにより隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間に短絡現象が発生する。本例に係るアレイ基板において、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間の間隔を、隣接する2本の第1平坦チャンネル線の間の間隔の1.5倍以上に設定することにより、該アレイ基板は、第1傾斜チャンネル線の露光不足による短絡現象を回避することができる。
【0091】
一部の例において、複数の第1傾斜チャンネル線144において、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線144の間の間隔は、第1傾斜チャンネル線144の幅の1.05~2倍である。隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間の間隔が大きく設定されるため、該アレイ基板は、第1傾斜チャンネル線を第1傾斜部に形成することによる露光問題を回避することができ、それにより露光問題による様々な不良を回避することができる。
【0092】
一部の例において、
図9及び
図10に示すように、複数の第1傾斜チャンネル線のうち、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線144の間の間隔は、第1傾斜チャンネル線144の幅(すなわち線幅)の1.5倍である。該アレイ基板は、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間の間隔を大きく設定することにより、第1傾斜チャンネル線を第1傾斜部に形成することによる露光問題を回避することができ、それにより露光問題による様々な不良を回避することができる。
【0093】
一部の例において、
図9及び
図10に示すように、第1傾斜部1243及び第1平坦部1241は、第2方向Yに沿って連続的に設置され、第1傾斜部1243は、第1平坦部1241の第1ストップ壁部132に近い側に位置する。すなわち、第1傾斜部及び第1平坦部は、有機封止層がレベリングして形成された、第1方向Xに沿って延在する第1縁部の連続的な二つの部分である。
【0094】
一部の例において、
図9及び
図10に示すように、複数の第1チャンネル線140のうち、表示領域112から最も離れる第1チャンネル線140は、第1傾斜部1243の表示領域112から離れるエッジに位置する。すなわち、第1傾斜部1243の上方の位置が全部上記第1チャンネル線140(すなわち第1傾斜チャンネル線144)を設置するために利用され、該アレイ基板の周辺領域の幅を大幅に低減することができるため、それにより狭額縁設計を実現することに役立つ。
【0095】
一部の例において、
図10に示すように、封止層120は、第1無機封止層122と第2無機封止層126とをさらに含む。第1無機封止層122は、ベース基板110に設置され、第2無機封止層126は、第1無機封止層122のベース基板110から離れる側に設置される。有機封止層124は、第1無機封止層122と第2無機封止層124との間に介在する。これにより、該封止層は、強い水と酸素を隔離する能力を有し、それにより外部環境の水と酸素が封止層に封止されたデバイスを腐食することを効果的に防止することができる。
【0096】
例えば、上記第1無機封止層及び第2無機封止層の材料は、酸化ケイ素、窒化ケイ素又は酸窒化ケイ素の一種又は複数種から選択してもよい。上記有機封止層の材料は、有機樹脂であってもよい。
【0097】
一部の例において、
図9及び
図10に示すように、該アレイ基板100は、複数のタッチ駆動電極182と、複数のタッチセンシング電極184と、タッチ駆動信号線186と、タッチセンシング信号線188とをさらに含む。複数のタッチ駆動電極182及び複数のタッチセンシング電極184は、いずれも表示領域112に位置し、かつ封止層120のベース基板110から離れる側に位置する。タッチ駆動信号線186は、各タッチ駆動電極182に接続され、かつ周辺領域114まで延在する。タッチセンシング信号線188は、各タッチセンシング電極184に接続され、かつ周辺領域114まで延在する。例えば、タッチ駆動信号線186及びタッチセンシング信号線188は、いずれも周辺領域114におけるバインディング領域115まで延在して外部回路とバインディングし、それによりタッチの駆動、データ受信及びデータ処理を実現することができる。本例に係るアレイ基板において、各複数の第1チャンネル線140は、タッチ駆動信号線186又はタッチセンシング信号線188の一部である。
【0098】
例えば、
図9及び
図10に示すように、タッチ駆動信号線186は、タッチ駆動電極182の延在方向に沿って延在する第1部分1861と、複数のタッチ駆動電極182の配列方向に沿って延在する第2部分1862と、タッチ駆動電極182の延在方向に沿って延在する第3部分1863とを含む。第1部分1861は、タッチ駆動電極182に接続され、第2部分1862は、第1部分1861に接続され、第3部分1863は、第2部分1862に接続される。その時、各タッチ駆動電極182の延在方向は、第1方向Xであり、複数のタッチ駆動電極182の配列方向は、第2方向Yである。各第1チャンネル線140は、タッチ駆動信号線186の第3部分1863であってよい。
【0099】
例えば、
図9及び
図10に示すように、タッチセンシング信号線188は、タッチセンシング電極184の延在方向に沿って延在する第4部分1881と、複数のタッチセンシング電極184の配列方向に沿って延在する第5部分1882とを含む。第4部分1881は、タッチセンシング電極184に接続され、第5部分1882は、第4部分1881に接続される。その時、各タッチセンシング電極184の延在方向は、第2方向Yであり、複数のタッチセンシング電極184の配列方向は、第1方向Xである。各第1チャンネル線140は、タッチセンシング信号線188の第5部分1882であってもよい。その時、一部の第1チャンネル線140は、タッチ駆動信号線186の一部であり、一部の第1チャンネル線140は、タッチセンシング信号線188の一部である。
【0100】
図11は本開示の実施例に係るアレイ基板の
図9におけるFF方向に沿う断面模式図である。
図9、
図10及び
図11に示すように、第1ストップ壁130は、第2方向に沿って延在する第2ストップ壁部134を含む。例えば、第2ストップ壁部134は、第1ストップ壁部132に接続され、二つの第1ストップ壁部132と二つの第2ストップ壁部134は首尾接続されて表示領域112を囲む矩形第1ストップ壁130を形成する。
【0101】
一部の例において、
図11に示すように、該アレイ基板100は、複数の第2チャンネル線190をさらに含む。各第2チャンネル線190は、第2方向に沿って延在する。有機封止層124の第2方向に沿って延在する縁部は、第2ストップ壁部134と表示領域112との間に位置する。該縁部は、第2平坦部1246と第2傾斜部1247とを含み、複数の第2チャンネル線190は、少なくともその一部が第2傾斜部1247に位置する。すなわち、複数の第2チャンネル線190のベース基板110での正投影は、第2傾斜部1247のベース基板110での正投影と少なくとも局所的に重なる。本実施例に係るアレイ基板において、有機封止層がレベリングの過程を経るため、それにより周辺領域に上記第2傾斜部を形成する。複数の第2チャンネル線は少なくともその一部が第2傾斜部に設置されることにより、該アレイ基板は、周辺領域の第1方向での幅を減少させることができ、それにより該アレイ基板を採用する表示装置のフレーム幅を低下させ、それにより狭額縁設計を実現することができる。
【0102】
一部の例において、
図11に示すように、複数の第2チャンネル線190は、第2平坦部1246に位置する複数の第2平坦チャンネル線192と、第2傾斜部1247に位置する複数の第2傾斜チャンネル線194とを含む。すなわち、複数の第2平坦チャンネル線192のベース基板110での正投影は、第2平坦部1246のベース基板110での正投影内に入り、複数の第2傾斜チャンネル線194のベース基板110での正投影は、第2傾斜部1247のベース基板110での正投影内に入る。これにより、一般的な設計において、複数の第2チャンネル線がいずれも第2平坦部に設置されるため、第2平坦部の第1方向Xでの幅が大きいが、本例に係るアレイ基板における第2平坦チャンネル線が第2平坦部に形成され、第2傾斜チャンネル線が第2傾斜部に形成され、それにより第2平坦部が支持する必要のある第2チャンネル線の数を大幅に減少させ、それにより第2平坦部の第1方向Xでの幅を減少させることができ、さらに該アレイ基板の周辺領域の第1方向での幅を減少させることができる。これにより、該アレイ基板を採用する表示装置は、狭い額縁を有することができる。
【0103】
一部の例において、
図11に示すように、隣接する2本の第2傾斜チャンネル線194の間の間隔は、隣接する2本の第2平坦チャンネル線192の間の間隔の1.5倍以上である。隣接する2本の第2傾斜チャンネル線の間の間隔を、隣接する2本の第2平坦チャンネル線の間の間隔の1.5倍以上に設定することにより、該アレイ基板は、第2傾斜チャンネル線を第2傾斜部に形成することによる露光問題を回避することができ、それにより露光問題による様々な不良を回避することができる。
【0104】
例えば、第2傾斜チャンネル線が第2傾斜部に形成されるため、導電膜層にパターン化プロセスを行って上記第2平坦チャンネル線及び第2傾斜チャンネル線を形成する過程において、露光機の性能が限られた場合、第2傾斜チャンネル線の露光不足を引き起こしやすく、それにより隣接する2本の第2傾斜チャンネル線の間に短絡現象が発生する。本例に係るアレイ基板において、隣接する2本の第2傾斜チャンネル線の間の間隔を、隣接する2本の第2平坦チャンネル線の間の間隔の1.5倍以上に設定することにより、該アレイ基板は、第2傾斜チャンネル線の露光不足による短絡現象を回避することができる。
【0105】
一部の例において、
図11に示すように、複数の第2傾斜チャンネル線のうち、隣接する2本の第2傾斜チャンネル線194の間の間隔は、第2傾斜チャンネル線194の幅(すなわち線幅)の1.5倍である。
【0106】
一部の例において、
図11に示すように、第2傾斜部1247及び第2平坦部1246は、第1方向Xに沿って連続的に設置され、第2傾斜部1247は、第2平坦部1246の第2ストップ壁部134に近い側に位置する。すなわち、第2傾斜部及び第2平坦部は、有機封止層がレベリングして形成された、第2方向Xに沿って延在する第2縁部の連続的な二つの部分である。
【0107】
一部の例において、
図11に示すように、複数の第2チャンネル線190のうち表示領域112から最も離れる第2チャンネル線190は、第2傾斜部1247の表示領域112から離れるエッジに位置する。すなわち、第2傾斜部1247の上方の位置がいずれも上記第2チャンネル線190(すなわち第2傾斜チャンネル線194)を設置するために利用され、それにより該アレイ基板の周辺領域の幅を大幅に低減することができ、それにより狭額縁設計を実現することに役立つ。
【0108】
一部の例において、
図9及び
図11に示すように、タッチ駆動信号線186は、タッチ駆動電極182の延在方向に沿って延在する第1部分1861と、複数のタッチ駆動電極182の配列方向に沿って延在する第2部分1862と、タッチ駆動電極182の延在方向に沿って延在する第3部分1863とを含む。第1部分1861は、タッチ駆動電極182に接続され、第2部分1862は、第1部分1861に接続され、第3部分1863は、第2部分1862に接続される。その時、各タッチ駆動電極182の延在方向は、第1方向Xであり、複数のタッチ駆動電極182の配列方向は、第2方向Yである。第2チャンネル線190は、タッチ駆動信号線186の第2部分1862であってよい。
【0109】
説明すべきことは、上記
図9、
図10及び
図11に示すアレイ基板において、第1チャンネル線の延在方向(すなわち第1方向)は、タッチ駆動信号線の延在方向であり、第2チャンネル線の延在方向(すなわち第2方向)は、タッチセンシング信号線の延在方向である。しかしながら、上記
図9、
図10及び
図11は、本開示の実施例に係るアレイ基板の一例に過ぎず、本開示の実施例は、これに限定されず、第1チャンネル線の延在方向(すなわち第1方向)は、タッチセンシング信号線の延在方向であってもよく、第2チャンネル線の延在方向(すなわち第2方向)は、タッチ駆動信号線の延在方向であってもよい。また、該アレイ基板は、第1チャンネル線のみを含み、第2チャンネル線を設置しなくてもよい。
【0110】
一部の例において、
図10及び11に示すように、該アレイ基板100は、有機発光素子170をさらに含む。有機発光素子170は、表示領域112に位置し、かつ封止層120とベース基板110との間に位置する。その時、封止層120は、有機発光素子170を封止することにより、外部環境の水と酸素が該有機発光素子170を腐食することを防止することができる。
【0111】
例えば、有機発光素子170は、アノード171と、有機発光層172と、カソード173とを含むことができる。当然のことながら、有機発光素子170は、他の機能層、例えば正孔輸送層、電子輸送層等をさらに含むことができ、本開示の実施例はここで説明を省略する。
【0112】
図12は、本開示の実施例に係るもう一つのアレイ基板の平面模式図である。
図13は、本開示の実施例に係るアレイ基板の
図12におけるGG方向に沿う断面模式図である。
図12及び
図13に示すように、該アレイ基板100は、第2ストップ壁230をさらに含む。第2ストップ壁230は、ベース基板110に設置され、かつ周辺領域114に位置する。第2ストップ壁230は、第1ストップ壁130と表示領域112との間に位置し、第2ストップ壁230は、第1方向に沿って延在する第3ストップ壁部232を含み、複数の第1チャンネル線140のベース基板110での正投影は、第3ストップ壁部232のベース基板110での正投影と少なくとも局所的に重なる。すなわち、複数の第1チャンネル線140は、少なくともその一部が第3ストップ壁部232に設置される。その時、複数の第1チャンネル線を、少なくともその一部が第3ストップ壁部に設置することにより、該アレイ基板は、周辺領域の幅をさらに減少させることができ、それにより該アレイ基板を採用する表示装置のフレーム幅をさらに低下させることができ、それにより狭額縁設計を実現する。
【0113】
説明すべきことは、複数の第1チャンネル線が少なくとも局所的に第3ストップ壁部に設置される場合、封止層の第1無機封止層及び第2無機封止層は、第3ストップ壁部のベース基板から離れる側に設置されてもよく、第3ストップ壁に設置される第1チャンネル線は、第2無機封止層のベース基板から離れる側に設置されてもよい。
【0114】
一部の例において、
図13に示すように、複数の第1チャンネル線140は、第3ストップ壁部232に位置する複数の第1ストップ壁チャンネル線146を含む。すなわち、複数の第1ストップ壁チャンネル線146のベース基板110での正投影は、第3ストップ壁部232のベース基板110での正投影に位置する。これにより、一般的な設計において、複数の第1チャンネル線がいずれも第1平坦部に設置されるため、第1平坦部の第2方向Yでの幅が大きいが、本開示の実施例に係るアレイ基板における第1平坦チャンネル線が第1平坦部に形成され、第1傾斜チャンネル線が第1傾斜部に形成され、第1ストップ壁チャンネル線が第3ストップ壁部に形成され、それにより第1平坦部が支持する必要のある第1チャンネル線の数を大幅に減少させ、それにより第1平坦部の第2方向Yでの幅を大幅に減少させることができ、さらに該アレイ基板の周辺領域の第2方向Yでの幅を減少させることができる。これにより、該アレイ基板を採用する表示装置は、狭い額縁を有することができる。
【0115】
図14は、本開示の実施例に係るアレイ基板の
図12におけるHH方向に沿う断面模式図である。
図14に示すように、第2ストップ壁230は、第2方向に沿って延在する第4ストップ壁部234を含み、複数の第2チャンネル線190のベース基板110での正投影は、第4ストップ壁部234のベース基板110での正投影と少なくとも局所的に重なる。すなわち、複数の第2チャンネル線190は、少なくともその一部が第4ストップ壁部234に設置される。その時、複数の第2チャンネル線を少なくとも局所的に第4ストップ壁部に設置することにより、該アレイ基板は、周辺領域の幅をさらに減少させることができ、それにより該アレイ基板を採用する表示装置のフレーム幅をさらに低下させることができ、それにより狭額縁設計を実現する。
【0116】
一部の例において、
図14に示すように、複数の第2チャンネル線190は、第4ストップ壁部234に位置する複数本の第2ストップ壁チャンネル線196を含む。すなわち、複数の第2ストップ壁チャンネル線196のベース基板110での正投影は、第4ストップ壁部234のベース基板110での正投影に入る。これにより、本開示の実施例に係るアレイ基板における第2平坦チャンネル線が第2平坦部に形成され、第2傾斜チャンネル線は、第2傾斜部に形成され、第2ストップ壁チャンネル線が第4ストップ壁部に形成されるため、第2平坦部が支持する必要のある第2チャンネル線の数を大幅に減少させ、それにより第2平坦部の第1方向Xでの幅を減少させることができ、さらに該アレイ基板の周辺領域の第1方向Xでの幅を減少させることができる。これにより、該アレイ基板を採用する表示装置は、狭い額縁を有することができる。
【0117】
本開示の一実施例は、アレイ基板をさらに提供する。
図15は本開示の実施例に係るアレイ基板の断面模式図である。
図15に示すように、該アレイ基板は、ベース基板110と、画素駆動層150と、有機発光素子170と、封止層120と、複数の第1チャンネル線140とを含む。ベース基板110は、表示領域112と表示領域112の周辺に位置する周辺領域114とを含む。画素駆動層150は、ベース基板110に位置する。有機発光素子170は、平坦層160の画素駆動層150から離れる側に位置する。封止層120は、有機発光素子170のベース基板110から離れる側に位置する。複数の第1チャンネル線140は、周辺領域114に位置し、かつ封止層120のベース基板110から離れる側に位置し、各第1チャンネル線140は、第1方向Xに沿って延在し、複数の第1チャンネル線140は、第2方向Yに沿って配列され、第2方向Yは、第1方向Xに略垂直である。なお、説明すべきことは、上記画素駆動層は、対応する有機発光素子が発光表示するように駆動するための画素回路を含むことができる。また、上記第2方向が第1方向に垂直であることは、第1方向と第2方向との間の夾角が90度に等しい場合と、第1方向と第2方向との間の夾角が80度より大きく、かつ100度より小さい場合とを含む、ことである。
【0118】
図15に示すように、封止層120は、順次設置された第1無機封止層122と有機封止層124とを含む。周辺領域114において、表示領域112から周辺領域114までの方向に、第1無機封止層122は、連続的に設置された第1無機封止部1221と、無機封止接続部1223と、第2無機封止部1222とを含む。無機封止接続部1223は、第1無機封止部1221及び第2無機封止部1222を接続するためのものである。周辺領域114において、表示領域112から周辺領域114への方向に、有機封止層124は、連続的に設置された第1有機封止部1241と第2有機封止部1242とを含み、第2有機封止部1242の表示領域から離れるエッジは、有機封止層124のエッジである。第1有機封止部1241のベース基板110での正投影は、第1無機封止部1221及び無機封止接続部1223のベース基板110での正投影と重なる。ベース基板110に垂直な方向に、第1無機封止部1221とベース基板110との間の距離d1は、第2無機封止部1222とベース基板110との間の距離d2より大きく、複数の第1チャンネル線140のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線140のベース基板110での正投影は、第2無機封止部1222のベース基板110での正投影内に入る。
【0119】
本開示の実施例に係るアレイ基板において、第1無機封止部1221とベース基板110との間の距離d1が第2無機封止部1222とベース基板110との間の距離d2より大きいため、第1有機封止部1241とベース基板110との距離が急に減少し、かつ有機封止層124がレベリングの過程を経て、それにより第2有機封止部1242は、周辺領域114に厚さが徐々に減少する第1傾斜部1243を形成する。該アレイ基板は、複数の第1チャンネル線140のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線140のベース基板110での正投影を第2無機封止部1222のベース基板110での正投影内(すなわち第1傾斜部1243又は第1傾斜部1243の表示領域112から離れる側)に入らせることにより、相対的に平坦な第1有機封止部1241に設置された第1チャンネル線の数を減少させることができ、乃至第1有機封止部1241に第1チャンネル線を設置せず、それにより第1有機封止部1241の幅を減少させ、さらに周辺領域114の幅を減少させることができる。これにより、該アレイ基板は、該アレイ基板を採用する表示装置の狭額縁、乃至額縁レスの設計を実現することに役立つ。
【0120】
一部の例において、
図15に示すように、該アレイ基板は、第1ストップ壁130と平坦層160とをさらに含む。平坦層160は、画素駆動層150のベース基板110から離れる側に位置する。有機発光素子170は、平坦層160の画素駆動層150から離れる側に位置する。第1ストップ壁130は、周辺領域114に位置し、かつ第1方向に沿って延在する第1ストップ壁部132を含む。平坦層160は、第1方向に沿って延在する第1縁部162を含み、第1縁部162は、第1ストップ壁部132と表示領域112との間に位置し、第1無機封止部1221のベース基板110での正投影は、第1縁部162のベース基板110での正投影と重なり、第1無機封止部1221とベース基板110との間の距離d1と第2無機封止部1222とベース基板110との間の距離d2との差は、平坦層160がベース基板110に垂直な方向に無機封止接続部1223と重なる部分の最大の厚さ以上である。
【0121】
一部の例において、
図15に示すように、平坦層160は、第1サブ平坦層1601と第2サブ平坦層1602とを含む。第1サブ平坦層1601は、画素駆動層150のベース基板110から離れる側に位置する。第2サブ平坦層1602は、第1サブ平坦層1601の画素駆動層150から離れる側に位置する。第1無機封止部1221とベース基板110との間の距離d1と、第2無機封止部1222とベース基板110との間の距離d2との差は、第1サブ平坦層1601がベース基板110に垂直な方向に無機封止接続部1223と重なる部分の最大厚さと、第2サブ平坦層1602がベース基板110に垂直な方向に無機封止接続部1223と重なる部分の最大厚さとの和以上である。
【0122】
一部の例において、
図15に示すように、複数の第1チャンネル線140は、第1有機封止部1241のベース基板110から離れる側に位置する複数の第1平坦チャンネル線142と、第1有機封止部1242のベース基板110から離れる側に位置する複数の第1傾斜チャンネル線144とを含む。隣接する2本の第1傾斜チャンネル線144の間の間隔は、隣接する2本の第1平坦チャンネル線142の間の間隔より大きい。第1傾斜チャンネル線が斜面に形成されるため、導電膜層にパターン化プロセスを行って上記第1平坦チャンネル線及び第1傾斜チャンネル線を形成する過程において、露光機の性能が限られる場合、斜面上の第1傾斜チャンネル線の露光不足を引き起こしやすく、さらに隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間に短絡現象が発生する。本例に係るアレイ基板において、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間の間隔を、隣接する2本の第1平坦チャンネル線の間の間隔より大きく設定することにより、該アレイ基板は、第1傾斜チャンネル線の露光不足による短絡等の様々な不良を回避することができる。
【0123】
一部の例において、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線144の間の間隔は、隣接する2本の第1平坦チャンネル線142の間の間隔の1.05~2倍である。これにより、該アレイ基板は、第1傾斜チャンネル線を第1傾斜部に形成することによる露光問題を回避することができ、それにより露光問題による様々な不良を回避することができる。
【0124】
例えば、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線144の間の間隔は、隣接する2本の第1平坦チャンネル線142の間の間隔の1.5倍である。一方では、該アレイ基板は、第1傾斜チャンネル線を第1傾斜部に形成することによる露光問題を回避することができ、他方では、該アレイ基板は、さらに、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間の間隔を小さくすることができ、それにより第1傾斜部により多くの第1傾斜チャンネル線を設置する。
【0125】
当然のことながら、本開示の実施例は、これを含むがこれに限定されず、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間の間隔は、隣接する2本の第1平坦チャンネル線の間の間隔と等しくてもよい。例えば、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間の間隔は、隣接する2本の第1平坦チャンネル線の間の間隔に等しくてもよいが、第1傾斜チャンネル線の線幅は、第1平坦チャンネル線の線幅より大きい。
【0126】
一部の例において、複数の第1傾斜チャンネル線144において、隣接する2本の第1傾斜チャンネル線144の間の間隔は、第1傾斜チャンネル線144の幅の1.05~2倍である。隣接する2本の第1傾斜チャンネル線の間の間隔が大きく設定されるため、該アレイ基板は、第1傾斜チャンネル線を第1傾斜部に形成することによる露光問題を回避することができ、それにより露光問題による様々な不良を回避することができる。一部の例において、
図15に示すように、該アレイ基板は、第1サブ平坦層1601と第2サブ平坦層1602との間に位置する接続電極167をさらに含み、接続電極167は、第1サブ平坦層1601内の貫通孔によって画素駆動層150の薄膜トランジスタのドレインに接続され、有機発光素子170のアノードは、第2サブ平坦層1602内の貫通孔によって接続電極167に接続される。
【0127】
本開示の一実施例は表示装置をさらに提供する。
図16は、本開示の実施例に係る表示装置の構造模式図である。
図16に示すように、該表示装置300は、上記アレイ基板100を含む。有機封止層は、周辺領域に厚さが徐々に減少する第1傾斜部を形成するため、該アレイ基板は、複数の第1チャンネル線のうちの少なくとも1本の第1チャンネル線を第1縁部の表示領域から離れる側(すなわち第1傾斜部又は第1傾斜部の表示領域から離れる側)に設置することにより、第1平坦部に設置された第1チャンネル線の数を減少させることでき、さらに第1平坦部に第1チャンネル線を設置せず、それにより第1平坦部の幅を減少させ、さらに周辺領域の幅を減少させることができる。これにより、該表示装置は、狭いフレームを有することができ、かつフレキシブル表示及びフレキシブルタッチを実現することができ、具体的には上記実施例の関連説明を参照することができ、ここで説明を省略する。
【0128】
一部の例において、該表示装置は、携帯電話、ノートパソコン、タブレットパソコン、ナビゲーター、電子写真立てなどの表示機能を有する電子製品であってもよい。
【0129】
下記の点をさらに説明する必要がある。
(1)本開示の実施例の図面は、本開示の実施例の関する構造のみに関し、他の構造について通常の設計を参照することができる。
【0130】
(2)衝突しない場合、本開示の同一の実施例及び異なる実施例における特徴は、互いに組み合わせることができる。
【0131】
上記は、本開示の具体的な実施形態にすぎないが、本開示の保護範囲はそれに限定されない。当業者によって、本開示に開示された技術的範囲内に容易に想像できるいかなる変更または置換は、本開示の保護範囲内にカバーされるべきである。したがって、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うべきである。
【国際調査報告】