(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-11
(54)【発明の名称】薬液供給調節装置、薬液供給調節装置用リザーバーアセンブリー及びこれを含む薬液注入装置
(51)【国際特許分類】
A61M 5/168 20060101AFI20221228BHJP
【FI】
A61M5/168
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525388
(86)(22)【出願日】2020-10-29
(85)【翻訳文提出日】2022-06-24
(86)【国際出願番号】 KR2020014896
(87)【国際公開番号】W WO2021086043
(87)【国際公開日】2021-05-06
(31)【優先権主張番号】10-2019-0138895
(32)【優先日】2019-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0004336
(32)【優先日】2020-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0004355
(32)【優先日】2020-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520139848
【氏名又は名称】キム ヨンヒョン
(74)【代理人】
【識別番号】110002675
【氏名又は名称】弁理士法人ドライト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム ヨンヒョン
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA09
4C066BB01
4C066CC01
4C066FF01
4C066GG11
(57)【要約】
開示された実施例による薬液供給調節装置は、第2流路上に位置して薬液を貯蔵する内部空間を形成し、外表面の一部分に前記内部空間に連結される流入ホール及び流出ホールを形成するリザーバー、及び前記リザーバーの前記一部分が固定され、前記流入ホールに連結される流入連結ホール及び前記流出ホールに連結される流出連結ホールが形成されるリザーバー支持パートを含む。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬液の流れを案内する薬液流路を有する薬液供給調節装置であって、
前記薬液流路は、流入口から流出口まで薬液が流れるように案内する第1流路と、前記第1流路の分流点で薬液が分流するように案内し、分流した薬液が前記第1流路の前記分流点の下流側に位置する合流点で合流するように案内し、開閉可能な第2流路を含み、
前記薬液供給調節装置は、
前記第2流路上に位置して薬液を貯蔵する内部空間を形成し、外表面の一部分に前記内部空間に連結される流入ホール及び流出ホールを形成するリザーバー、及び
前記リザーバーの前記一部分が固定され、前記第2流路の一部を構成し、前記流入ホールに連結される流入連結ホールが形成され、前記第2流路の一部を構成し、前記流出ホールに連結される流出連結ホールが形成されるリザーバー支持パートを含む、
薬液供給調節装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記リザーバー支持パートは、前記リザーバーの下側に配置され、
前記リザーバーの上側に配置され、下側に移動して前記リザーバーを加圧可能に構成されるリザーバープッシュ部材をさらに含む、
薬液供給調節装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記一部分に対応する位置で前記リザーバー支持パートの上側面と前記リザーバープッシュ部材の下側面の上下方向へのギャップが、前記一部分に対応する位置と異なる位置で前記上側面と前記下側面の上下方向へのギャップより更に大きい、
薬液供給調節装置。
【請求項4】
請求項2において、
前記リザーバー支持パートの上側面及び前記リザーバープッシュ部材の下側面のうち、いずれか1つはもう1つの方向に凸の表面を含み、前記もう1つは、前記凸の表面に対応する凹の表面を含む、
薬液供給調節装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記一部分は、前記リザーバーの下側面の中央に位置し、
前記リザーバーの中央部分で前記凸の表面と前記凹の表面の上下方向へのギャップが、前記リザーバーの縁部の部分で前記凸の表面と前記凹の表面の上下方向へのギャップより更に大きい、
薬液供給調節装置。
【請求項6】
請求項4において、
前記一部分は、前記リザーバーの下側面の中央に位置し、
前記リザーバーの前記中央を上下に横切る断面上で、前記凹の表面は、前記凸の表面より更に大きい曲率を有する、
薬液供給調節装置。
【請求項7】
請求項2において、
前記リザーバープッシュ部材の下側面は、前記リザーバー支持パートよりフレキシブルな材質から形成される、
薬液供給調節装置。
【請求項8】
請求項2において、
前記リザーバープッシュ部材は、
前記リザーバーを加圧する下側面を有するリザーバー加圧部、及び
前記リザーバー加圧部の上側に結合されるアッパープレートを含み、
前記リザーバー加圧部は、前記アッパープレートよりフレキシブルな材質から形成される、
薬液供給調節装置。
【請求項9】
請求項1において、
上側に前記リザーバー支持パートが結合される連結パート、及び
前記リザーバー支持パート及び前記連結パートの間に挟まって前記リザーバー支持パート及び前記連結パートに接触し、前記第2流路の一部を構成し、前記流入連結ホールに連結される第1連結ホールが形成され、前記第2流路の一部を構成し、前記流出連結ホールに連結される第2連結ホールが形成されるシーリングプレートを更に含む、
薬液供給調節装置。
【請求項10】
請求項1において、
前記リザーバーは、前記内部空間のボリュームが変更可能に構成される、
薬液供給調節装置。
【請求項11】
薬液の流れを案内する薬液流路を有する薬液供給調節装置用リザーバーアセンブリーであって、
前記薬液流路上に位置して薬液を貯蔵する内部空間を形成し、外表面の一部分に前記内部空間に連結される流入ホール及び流出ホールを形成するリザーバー、及び
前記リザーバーの前記一部分が固定され、前記薬液流路の一部を構成し、前記流入ホールに連結される流入連結ホールが形成され、前記薬液流路の一部を構成し、前記流出ホールに連結される流出連結ホールが形成されるリザーバー支持パートを含む、
薬液供給調節装置用リザーバーアセンブリー。
【請求項12】
請求項11において、
前記リザーバー支持パートの上側面は、上側に凸の表面を含む、
薬液供給調節装置用リザーバーアセンブリー。
【請求項13】
請求項12において、
前記一部分は、前記リザーバーの下側面の中央に位置し、
前記凸の表面は、前記中央に対応する位置で突出して形成される、
薬液供給調節装置用リザーバーアセンブリー。
【請求項14】
請求項11において、
前記流入ホール及び前記流入連結ホールは、上下に連結され、
前記流出ホール及び前記流出連結ホールは、上下に連結される、
薬液供給調節装置用リザーバーアセンブリー。
【請求項15】
薬液を加圧するように構成されたポンピングモジュール、
前記ポンピングモジュールでの加圧により前記ポンピングモジュールから流出する前記薬液が流れるように構成される延長チューブ、及び
前記延長チューブに連結される薬液流路を有する薬液供給調節装置を含み、
前記薬液流路は、流入口から流出口まで薬液が流れるように案内する第1流路と、前記第1流路の分流点で薬液が分流するように案内し、分流した薬液が前記第1流路の前記分流点の下流側に位置する合流点で合流するように案内し、開閉可能な第2流路を含み、
前記薬液供給調節装置は、
前記第2流路上に位置して薬液を貯蔵する内部空間を形成し、外表面の一部分に前記内部空間に連結される流入ホール及び流出ホールを形成するリザーバー、及び
前記リザーバーの前記一部分が固定され、前記第2流路の一部を構成し、前記流入ホールに連結される流入連結ホールが形成され、前記第2流路の一部を構成し、前記流出ホールに連結される流出連結ホールが形成されるリザーバー支持パートを含む、
薬液注入装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、薬液の供給量を調節する薬液供給調節装置、薬液供給調節装置用リザーバーアセンブリー、及び薬液供給調節装置を含む薬液注入装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
患者に薬品を供給するために、患者に液状の薬液(例えば、注射液)を注入する薬液注入装置が知られている。薬液注入装置を用いて、所定の貯蔵空間内にある薬液が患者と連結される通路(例えば、管及び注射針の内部空間)を通過して、患者の体内に流入する。
【0003】
このような薬液注入装置を用いる過程で患者の体内に空気が流入することを防ぐために、カテーテル(catheter)または注射針などの患者に連結される部材を結合する前の状態で、薬液が移動する流路の内部にプライミング(priming)用液体(例えば、注入しようとする薬液や食塩水など)を満たすプライミング作業が知られている。
【0004】
一方、薬液の中には時間当りの注入量を制限して患者の身体内に注入しなければならない薬液(例えば、抗生剤、鎮痛剤及び抗癌剤)がある。原則的に、このような薬液は患者の身体内に時間当り一定の量が注入されるようにする。しかし、患者の状態など条件に応じて一時的に薬液の供給量を増やして注入しなければならない必要も発生する。このような一時的に薬液を増量して注入することをボーラス注入(bolus injection)という。ボーラス注入のために、薬液の時間当りの注入量を調節する薬液供給調節装置が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の各実施例は、薬液を患者の体内に注入する際に薬液の残量を減らすことができる装置を提供する。
【0006】
本開示の各実施例は、薬液注入装置の流路内にプライミング用液体を満たす時間を減らすことができる装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一側面は、薬液の流れを案内する薬液流路を有する薬液供給調節装置の各実施例を提供する。代表的な実施例による薬液供給調節装置の前記薬液流路は、流入口から流出口まで薬液が流れるように案内する第1流路と、前記第1流路の分流点で薬液が分流するように案内し、分流した薬液が前記第1流路の前記分流点の下流側に位置する合流点で合流するように案内し、開閉可能な第2流路を含む。前記薬液供給調節装置は、前記第2流路上に位置して薬液を貯蔵する内部空間を形成し、外表面の一部分に前記内部空間に連結される流入ホール及び流出ホールを形成するリザーバー、及び前記リザーバーの前記一部分が固定され、前記第2流路の一部を構成し、前記流入ホールに連結される流入連結ホールが形成され、前記第2流路の一部を構成し、前記流出ホールに連結される流出連結ホールが形成されるリザーバー支持パートを含む。
【0008】
各実施例において、前記リザーバー支持パートは、前記リザーバーの下側に配置され得る。前記薬液供給調節装置は、前記リザーバーの上側に配置され、下側に移動して前記リザーバーを加圧可能に構成されるリザーバープッシュ部材をさらに含み得る。
【0009】
各実施例において、前記一部分に対応する位置で前記リザーバー支持パートの上側面と前記リザーバープッシュ部材の下側面の上下方向へのギャップが、前記一部分に対応する位置と異なる位置で前記上側面と前記下側面の上下方向へのギャップより更に大きくなり得る。
【0010】
各実施例において、前記リザーバー支持パートの上側面及び前記リザーバープッシュ部材の下側面のうち、いずれか1つはもう1つの方向に凸の表面を含み、前記もう1つは、前記凸の表面に対応する凹の表面を含み得る。
【0011】
各実施例において、前記一部分は、前記リザーバーの下側面の中央に位置し得る。前記リザーバーの中央部分で前記凸の表面と前記凹の表面の上下方向へのギャップが、前記リザーバーの縁部の部分で前記凸の表面と前記凹の表面の上下方向へのギャップより更に大きくなり得る。
【0012】
各実施例において、前記一部分は、前記リザーバーの下側面の中央に位置し得る。前記リザーバーの前記中央を上下に横切る断面上で、前記凹の表面は、前記凸の表面より更に大きい曲率を有し得る。
【0013】
各実施例において、前記リザーバープッシュ部材の下側面は、前記リザーバー支持パートよりフレキシブルな材質から形成され得る。
【0014】
各実施例において、前記リザーバープッシュ部材は、前記リザーバーを加圧する下側面を有するリザーバー加圧部、及び前記リザーバー加圧部の上側に結合されるアッパープレートを含み得る。前記リザーバー加圧部は、前記アッパープレートよりフレキシブルな材質から形成され得る。
【0015】
各実施例において、前記薬液供給調節装置は、上側に前記リザーバー支持パートが結合される連結パート、及び前記リザーバー支持パート及び前記連結パートの間に挟まって前記リザーバー支持パート及び前記連結パートに接触し、前記第2流路の一部を構成し、前記流入連結ホールに連結される第1連結ホールが形成され、前記第2流路の一部を構成し、前記流出連結ホールに連結される第2連結ホールが形成されるシーリングプレートを更に含み得る。
【0016】
各実施例において、前記リザーバーは、前記内部空間のボリュームが変更可能に構成され得る。
【0017】
本開示のもう1つの側面は、薬液供給調節装置用リザーバーアセンブリーの各実施例を提供する。代表的な実施例によるリザーバーアセンブリーは、薬液流路上に位置して薬液を貯蔵する内部空間を形成し、外表面の一部分に前記内部空間に連結される流入ホール及び流出ホールを形成するリザーバー、及び前記リザーバーの前記一部分が固定され、前記薬液流路の一部を構成し、前記流入ホールに連結される流入連結ホールが形成され、前記薬液流路の一部を構成し、前記流出ホールに連結される流出連結ホールが形成されるリザーバー支持パートを含み得る。
【0018】
各実施例において、前記リザーバー支持パートの上側面は、上側に凸の表面を含み得る。
【0019】
各実施例において、前記一部分は、前記リザーバーの下側面の中央に位置し、前記凸の表面は、前記中央に対応する位置で突出して形成され得る。
【0020】
各実施例において、前記流入ホール及び前記流入連結ホールは、上下に連結され、前記流出ホール及び前記流出連結ホールは上下に連結され得る。
【0021】
本開示の他の側面は、薬液注入装置の各実施例を提供する。代表的な実施例による薬液注入装置は、薬液を加圧するように構成されたポンピングモジュール、前記ポンピングモジュールでの加圧により前記ポンピングモジュールから流出する前記薬液が流れるように構成される延長チューブ、及び前記延長チューブに連結される薬液流路を有する薬液供給調節装置を含む。前記薬液流路は、流入口から流出口まで薬液が流れるように案内する第1流路と、前記第1流路の分流点で薬液が分流するように案内し、分流した薬液が前記第1流路の前記分流点の下流側に位置する合流点で合流するように案内し、開閉可能な第2流路を含む。前記薬液供給調節装置は、前記第2流路上に位置して薬液を貯蔵する内部空間を形成し、外表面の一部分に前記内部空間に連結される流入ホール及び流出ホールを形成するリザーバー、及び前記リザーバーの前記一部分が固定され、前記第2流路の一部を構成し、前記流入ホールに連結される流入連結ホールが形成され、前記第2流路の一部を構成し、前記流出ホールに連結される流出連結ホールが形成されるリザーバー支持パートを含む。
【0022】
本開示の更に他の代表的な実施例による薬液供給調節装置の前記薬液流路は、流入口から流出口まで薬液が流れるように案内する第1流路と、前記第1流路の分流点で薬液が分流するように案内し、分流した薬液が前記第1流路の前記分流点の下流側に位置する合流点で合流するように案内し、開閉可能な第2流路を含む。前記薬液供給調節装置は、互いに組み立てられる複数のパートを含むボディー、及び前記複数のパートのうち隣接した2つのパートの間に挟まって前記隣接した2つのパートに接触する少なくとも1つのシーリングプレートを含む。前記隣接した2つのパートのうちいずれか1つは、前記シーリングプレートの表面に接触する方向の反対方向に陥没して前記表面に沿って延びる少なくとも1つの流路溝を形成し、前記流路溝は、前記シーリングプレートに覆われ、前記薬液流路の一部を構成する。
【0023】
各実施例において、前記薬液流路は、前記隣接した2つのパート及び前記シーリングプレートを貫き得る。
【0024】
各実施例において、前記シーリングプレートには、前記流路溝に連結され、前記薬液流路の一部を構成する連結ホールが形成され得る。
【0025】
各実施例において、前記隣接した2つのパートのうちもう1つには前記薬液流路の一部が形成され、前記もう1つの前記薬液流路の一部と前記連結ホールと前記流路溝は順次連結され得る。
【0026】
各実施例において、前記隣接した2つのパートのうち、前記いずれか1つには、前記流路溝に連結され、前記薬液流路の一部を構成する少なくとも1つの延長ホールが形成され得る。
【0027】
各実施例において、前記少なくとも1つの延長ホールは、複数の延長ホールを含み得る。
【0028】
各実施例において、前記隣接した2つのパートのうち、前記いずれか1つは、前記表面に向かって突出し、前記表面に沿って延びて前記流路溝を区画し、前記シーリングプレートに接触する流路ガイドリブを含み得る。
【0029】
各実施例において、前記シーリングプレートの材質は、前記隣接した2つのパートの材質よりフレキシブルな材質であり得る。
【0030】
各実施例において、前記第1流路上には前記分流点と前記合流点との間に第1分流案内点が位置し、前記第2流路上には前記分流点と前記合流点との間に第2分流案内点が位置し得る。前記流路溝に前記分流点、前記第1分流案内点及び前記第2分流案内点が位置し得る。
【0031】
各実施例において、前記第1流路上には前記分流点と前記合流点との間に第1合流案内点が位置し、前記第2流路上には前記分流点と前記合流点との間に第2合流案内点が位置し得る。前記流路溝に前記合流点、前記第1合流案内点及び前記第2合流案内点が位置し得る。
【0032】
各実施例において、前記少なくとも1つの流路溝は、分流流路溝と合流流路溝を含み得る。前記第1流路上には前記分流点と前記合流点との間に第1分流案内点が位置し、前記第2流路上には前記分流点と前記合流点との間に第2分流案内点が位置し得る。前記分流流路溝に前記分流点、前記第1分流案内点及び前記第2分流案内点が位置し得る。前記第1流路上には前記第1分流案内点と前記合流点との間に第1合流案内点が位置し、前記第2流路上には前記第2分流案内点と前記合流点との間に第2合流案内点が位置し得る。前記合流流路溝に前記合流点、前記第1合流案内点及び前記第2合流案内点が位置し得る。
【0033】
各実施例において、前記隣接した2つのパートのうちもう1つに前記流入口及び前記流出口が形成され得る。
【0034】
各実施例において、前記第2流路上に位置して薬液を貯蔵する内部空間を形成するリザーバーをさらに含み得る。前記第2流路上には、前記分流点と前記内部空間との間にリザーバー流入流路が位置し、前記合流点と前記内部空間との間にリザーバー流出流路が位置し得る。前記少なくとも1つの流路溝は、前記シーリングプレートに覆われて前記リザーバー流入流路の一部を構成する流入流路溝、及び前記シーリングプレートに覆われて前記リザーバー流出流路の一部を構成する流出流路溝を含み得る。
【0035】
各実施例において、前記第1流路上には前記分流点と前記合流点との間に第1連結案内流路が位置し得る。前記少なくとも1つの流路溝は、前記シーリングプレートに覆われて前記第1連結案内流路を構成する連結流路溝をさらに含み得る。
【0036】
各実施例において、前記第1流路上には前記分流点と前記合流点との間に第1連結案内流路が位置し得る。前記流路溝は、前記シーリングプレートに覆われて前記第1連結案内流路を構成し得る。
【0037】
各実施例において、前記薬液供給調節装置は、前記第2流路上に位置して薬液を貯蔵する内部空間を形成するリザーバーをさらに含み得る。前記隣接した2つのパートのうちもう1つにリザーバーが支持され得る。
【0038】
各実施例において、前記薬液供給調節装置は、前記第1流路の一部を構成する毛細流路を形成し、前記複数のパートのうち少なくともいずれか1つに配置される第1薬液移送管、及び前記第2流路の一部を構成する毛細流路を形成し、前記複数のパートのうち少なくともいずれか1つに配置される第2薬液移送管をさらに含み得る。
【0039】
各実施例において、前記複数のパートは、前記第1薬液移送管の一端及び前記第2薬液移送管の一端を支持する第2パート、及び前記第2パートに結合され、前記第1薬液移送管の他端及び前記第2薬液移送管の他端を支持する第3パートを含み得る。
【0040】
各実施例において、前記複数のパートは、互いに結合される第1パート及び第2パート、及び互いに結合される第3パート及び第4パートを含み得る。前記少なくとも1つのシーリングプレートは、前記第1パート及び前記第2パートに挟まったロアーシーリングプレート、及び前記第3パート及び前記第4パートに挟まったアッパーシーリングプレートを含み得る。
【0041】
各実施例において、前記薬液供給調節装置は、前記第1流路上で前記分流点の上流側に位置し、前記第1流路内の空気を外部に排出させるように構成された上流空気通過フィルター、及び前記第1流路上で前記合流点の下流側に位置し、前記第1流路内の空気を外部に排出させるように構成された下流空気通過フィルターをさらに含み得る。
【0042】
本開示の更に他の代表的な実施例による薬液注入装置は、薬液を加圧するように構成されたポンピングモジュール、前記ポンピングモジュールでの加圧により前記ポンピングモジュールから流出する前記薬液が流れるように構成される延長チューブ、及び前記延長チューブに連結される薬液流路を有する薬液供給調節装置を含む。前記薬液流路は、流入口から流出口まで薬液が流れるように案内する第1流路と、前記第1流路の分流点で薬液が分流するように案内し、分流した薬液が前記第1流路の前記分流点の下流側に位置する合流点で合流するように案内し、開閉可能な第2流路を含む。前記薬液供給調節装置は、互いに組み立てられる複数のパートを含むボディー、及び前記複数のパートのうち隣接した2つのパートの間に挟まって前記隣接した2つのパートに接触する少なくとも1つのシーリングプレートを含む。前記隣接した2つのパートのうちいずれか1つは、前記シーリングプレートの表面に接触する方向の反対方向に陥没して前記表面に沿って延びる少なくとも1つの流路溝を形成する。前記流路溝は、前記シーリングプレートに覆われて前記薬液流路の一部を構成する。
【発明の効果】
【0043】
本開示の各実施例によれば、薬液供給調節装置に必要な薬液の流路を形成する際にチューブの使用を低減するか、なくすことによって、損失する薬液の残量を低減させることができ、プライミング用液体を満たす時間を減らすことができる。
【0044】
本開示の各実施例によれば、チューブ以外の部品間の結合だけでも薬液の流路を形成できるので、薬液供給調節装置の製造の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1は、本開示の一実施例による薬液注入装置(1)全体のシステムを示す概念図である。
【0046】
図2は、本開示の第1実施例による薬液供給調節装置(80)の斜視図であって、コッター(1100)を除去した状態で使用者がボタン部材(700)を操作する様子を示す。
【0047】
図3は、
図2の薬液供給調節装置(80)からケース(100)を除去した状態を示す斜視図である。
【0048】
図4は、
図3の薬液供給調節装置(80)からボタン部材(700)を除去した状態を示す斜視図である。
【0049】
図5は、
図1の薬液供給調節装置(80)の分解斜視図である。
【0050】
図6は、
図5の薬液供給調節装置(80)の様子を他の角度から見た分解斜視図である。
【0051】
図7は、
図5の構成のうち、一部のみを示す分解斜視図であって、
図5とは異なり、いくつかの部品は互いに組み立てられた状態を示す図である。
【0052】
図8は、
図7の様子を他の角度から見た分解斜視図であって、一部分の拡大図(E)が示されている。
【0053】
図9は、
図7のリザーバーアセンブリー(A400)の立面図である。
【0054】
図10は、
図8のラインS1-S1'に沿って薬液供給調節装置(80)を切った断面を示す斜視図である。
【0055】
図11は、
図8のラインS2-S2'に沿って薬液供給調節装置(80)を切った断面図である。
【0056】
図12は、
図8のラインS3-S3'に沿って薬液供給調節装置(80)を切った断面図である。
【0057】
図13は、
図8のラインS4-S4'に沿って薬液供給調節装置(80)を切った断面図である。
【0058】
図14は、
図5のロックアセンブリー(600)及びボディー(200)の分解斜視図である。
【0059】
図15は、
図14のロックアセンブリー(600)が結合された状態を示す斜視図である。
【0060】
図16は、
図5のボタン部材(700)の一部を切開した状態の斜視図である。
【0061】
図17aは、
図8のラインS5-S5'に沿って薬液供給調節装置(80)を切った断面図であって、ロック状態を示す図である。
【0062】
図17bは、
図8のラインS5-S5'に沿って薬液供給調節装置(80)を切った断面図であって、解除状態を示す図である。
【0063】
図18は、本開示の第2実施例による薬液供給調節装置(80')の斜視図であって、薬液供給調節装置(80')にコッター(1100)を結合できる方式を示す図である。
【0064】
図19は、
図18の薬液供給調節装置(80')からケース(100)を除去した状態を示す斜視図である。
【0065】
図20は、
図19の薬液供給調節装置(80')からインナーハウジング(1500)をさらに除去した状態を示す斜視図である。
【0066】
図21は、
図20の薬液供給調節装置(80')からボタン部材(700)、セレクター(1800)及びロックバー(1900)等をさらに除去した状態を示す斜視図である。
【0067】
図22は、
図18の薬液供給調節装置(80')の分解斜視図である。
【0068】
図23は、
図22の薬液供給調節装置(80')の様子を他の角度から見た分解斜視図である。
【0069】
図24は、
図22の構成のうち、一部のみを示す分解斜視図であって、
図22とは異なり、いくつかの部品は互いに組み立てられた状態を示す図である。
【0070】
図25は、
図24の様子を他の角度から見た分解斜視図であって、一部分の拡大図(E)が示されている。
【0071】
図26は、
図34のラインS6-S6'に沿って薬液供給調節装置(80')を切った断面を示す斜視図である。
【0072】
図27は、
図25のラインS7-S7'に沿って薬液供給調節装置(80')を切った断面図である。
【0073】
図28は、
図25のラインS8-S8'に沿って薬液供給調節装置(80')を切った断面図である。
【0074】
図29は、
図25のラインS9-S9'に沿って薬液供給調節装置(80')を切った断面図である。
【0075】
図30は、
図25のラインS10-S10'に沿って薬液供給調節装置(80')を切った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0076】
本開示の各実施例は、本開示の技術的思想を説明する目的で例示されたものである。本開示による権利範囲が以下に提示される実施例やこれらの実施例に関する具体的な説明に限定されるわけではない。
【0077】
本開示に用いられる全ての技術的用語及び科学的用語は、特に定義されない限り、本開示の属する技術分野で通常の知識を有する者に一般に理解される意味を有する。本開示に用いられる全ての用語は、本開示を更に明確に説明する目的で選択されたものであって、本開示による権利範囲を制限するために選択されたわけではない。
【0078】
本開示で用いられる「含む」、「備える」、「有する」等のような表現は、当該表現が含まれる語句または文章で特に言及されない限り、他の実施例を含む可能性を内包する開放型用語(open-ended terms)として理解されるべきである。
【0079】
本開示で記述された単数形の表現は、特に言及しない限り、複数形の意味を含み得、これは請求の範囲に記載された単数形の表現にも同様に適用される。
【0080】
本開示で用いられる「第1」、「第2」等の表現は、複数の構成要素を相互に区分するために用いられ、当該構成要素の順序または重要度を限定するわけではない。
【0081】
本開示において、ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるか、「結合されて」いると言及した場合、前記ある構成要素が前記他の構成要素に直接的に連結され得るか、結合され得るものと、または、新たな他の構成要素を媒介として連結され得るか、結合され得るものと理解されるべきである。
【0082】
本開示で用いられる「上方」、「上」等の方向指示語は、添付の図面で矢印Uの方向を意味し、「下方」、「下」等の方向指示語は、添付の図面で矢印Dの方向を意味するが、これはあくまでも本開示が明確に理解できるように説明するための基準であり、基準をどこに置くかによって前記方向指示語はそれに合わせて解釈され得る。
【0083】
本開示で用いられる「上流」及び「下流」は、ポンピングモジュール(10)が薬液を加圧する時に薬液が流れる方向を基準に定義される。具体的には、
図1の矢印F2、F3及び
図5の矢印F4の方向が下流方向と定義され、前記下流方向の反対方向が上流方向と定義される。
【0084】
本開示で用いられる「薬液」は、治療用物質が含まれた液体だけではなく、治療用物質を補助するか、治療用物質とともに用いられる液体、患者に投入することができる液体も含むものと理解されるべきである。後述のプライミング用液体は、このような薬液の中の1つである。
【0085】
以下、添付の図面を参照して、本開示の各実施例を説明する。添付の図面で、同一または対応する構成要素には同一の参照符号が付与され得る。また、以下の各実施例の説明において、同一または対応する構成要素を重複して記述することが省略され得る。しかし、構成要素に関する記述が省略されても、そのような構成要素がある実施例に含まれないものと意図されるわけではない。
【0086】
図1は、本開示の一実施例による薬液注入装置(1)の全体システムを示す概念図である。本開示の各実施例による薬液注入装置(1)を用いて薬液を患者に注入する過程は、順次行われるプライミング(Priming)段階及び薬液注入段階を含み得る。
【0087】
図1を参照すると、前記プライミング段階で、プライミング用液体が延長チューブ(30)に沿って流れるようにする。延長チューブ(30)に沿って流れる前記プライミング用液体は、薬液供給調節装置(80)内に流入する。薬液注入装置(1)は、薬液供給調節装置(80)の下流側に分離可能に連結されるエンドキャップ(70)を含み得る。延長チューブ(30)の内部の空気はエンドキャップ(70)を経て外部に排出され得る。
【0088】
これにより、延長チューブ(30)及び薬液供給調節装置(80)の内部に前記プライミング用液体が満たされる。前記プライミング用液体は、治療用物質が含まれた液体または食塩水などの患者に投入することができる液体であり得る。
【0089】
エンドキャップ(70)は、薬液供給調節装置(80)を経た空気及び前記プライミング用液体が内部に流入するように構成される。エンドキャップ(70)は、空気を外部に流出させるものの、前記プライミング用液体が外部に流出することを防ぐように構成され得る。
【0090】
エンドキャップ(70)は、前記プライミング用液体の通過を防ぐものの、気体の通過を許容するベントフィルター(71)を含む。ベントフィルター(71)は、疎水性フィルターを含む。エンドキャップ(70)は、ベントフィルター(71)の上流側に配置されるスポンジ(72)を含み得る。エンドキャップ(70)は、ベントフィルター(71)を内部に収容するエンドキャップケーシング(73)を含む。エンドキャップケーシング(73)は、スポンジ(72)を内部に収容する。エンドキャップケーシング(73)は、気体が通過するベントホール(73a)を形成する。エンドキャップ(70)は、薬液注入装置(1)の延長チューブ(30)の下流側の末端を構成する下流連結部(36)と結合可能に構成されるエンドキャップ結合部(74)を含む。
図1の矢印E2は、エンドキャップ結合部(74)の下流連結部(36)に対する結合及び分離方向を示す。
【0091】
エンドキャップ(70)に前記プライミング用液体が満たされれば、エンドキャップ(70)を薬液供給調節装置(80)から分離させ、薬液供給調節装置(80)と患者連結ユニット(60、60’)を連結することができる。
【0092】
患者連結ユニット(60、60’)は、注射針(61)やカテーテル(catheter)等を含み得る。患者連結ユニット(60、60’)は、注射針(61)等の患者の体内に入り込む構成要素を含む。
【0093】
患者連結ユニット(60、60’)は、「注射針(61)等の患者の体内に入り込む構成要素を含む入り込み部品」と「残りの部品」を含み得る。前記入り込み部品と前記残りの部品は、互いに分離可能に結合され得る。この場合、前記入り込み部品は、患者と連結されているものの、前記残りの部品と分離された状態で、使用者は、前記残りの部品を薬液供給調節装置(80)と結合させた後、前記入り込み部品と前記残りの部品を互いに結合させることができる。この場合、薬液供給調節装置(80)を経た液体は、順次、前記残りの部品と前記入り込み部品を経て、患者の体内に流入することができる。
【0094】
患者連結ユニット(60、60’)は、注射針(61)を支持する注射支持部(62)を含む。患者連結ユニット(60、60’)は、薬液注入装置(1)の下流連結部(36)と結合可能に構成されるユニット結合部(63)を含む。
図1の矢印E3は、ユニット結合部(63)の下流連結部(36)に対する結合及び分離方向を示す。
【0095】
一例として、患者連結ユニット(60)は、注射針(61)、注射支持部(62)及びユニット結合部(63)が順次連結されて構成され得る。
【0096】
他の例として、患者連結ユニット(60')は、ユニット結合部(63)の下流側に連結される患者連結管固定部(65')をさらに含む。患者連結ユニット(60')は、患者連結管固定部(65')と注射支持部(62)を連結する患者連結管(64')をさらに含む。患者連結管(64')は、フレキシブル(flexible)な材質から形成され得る。患者連結ユニット(60')は、注射針(61)、注射支持部(62)、患者連結管(64')、患者連結管固定部(65')及びユニット結合部(63)が順次連結されて構成され得る。
【0097】
前記薬液注入段階で、ポンピングモジュール(10)での加圧により薬液が患者の体内に流入する。薬液注入段階での薬液とは、治療用物質が含まれた液体である。前記プライミング用液体が、治療用物質が含まれた液体ではなく、食塩水などである場合には、前記プライミング用液体がまず患者の体内に流入され、前記プライミング用液体に続いて流れる治療用物質が含まれた液体が患者の体内に流入されることができる。
【0098】
ポンピングモジュール(10)は、薬液を収容可能に構成されたチャンバ(11)を含む。チャンバ(11)は、加圧ユニット(12)とともに内部空間を形成する。前記内部空間に薬液を貯蔵することができる。他の一実施例では、前記内部空間に一時的に食塩水などを貯蔵することができる。チャンバ(11)には、チャンバ(11)内部の液体が排出される排出ポート部(11a)が形成される。
【0099】
ポンピングモジュール(10)は、薬液を加圧するように構成される。ポンピングモジュール(10)は、チャンバ(11)内部の液体を加圧する加圧ユニット(12)を含む。加圧ユニット(12)は、所定の加圧方向(Ap1)に移動することによって、チャンバ(11)内部の液体を加圧することができる。チャンバ(11)内部に液体が充填される途中であるとき、加圧ユニット(12)は前記加圧方向(Ap1)の反対方向(Ap2)に移動する。
図1には、12Aを参照すると、加圧ユニット(12)が前記反対方向(Ap2)に移動した状態の位置が示される。
【0100】
ポンピングモジュール(10)は、加圧ユニット(12)が加圧方向(Ap1)に移動するように動力を提供する加圧動作部(13)を含み得る。一例として、加圧動作部(13)は、ガス活性(gas activation)による体積膨張を用いてチャンバ(11)内の液体を加圧するように構成され得る。他の例として、加圧動作部(13)は、使用者が握ることができる部分を提供して、使用者の力で加圧ユニット(12)を前記加圧方向(Ap1)に移動させることができる。
【0101】
図示されてはいないが、他の例として、加圧ユニット(12)は、バルーン(balloon)等の弾性体の弾性力を用いて液体を加圧するように構成され得る。この場合、加圧ユニット(12)は、前記バルーン内の液体が加圧されるように構成され得る。
【0102】
薬液注入バルブ(20)は、チャンバ(11)内に液体を充填可能に構成される。液体は外部から薬液注入バルブ(20)を介して延長チューブ(30)またはチャンバ(11)に流入することができる。薬液注入バルブ(20)は、延長チューブ(30)に連結されるが、図示されていない他の実施例で薬液注入バルブ(20)はチャンバ(11)に連結されることもできる。
【0103】
薬液注入バルブ(20)は、延長チューブ(30)の第1連結部(31)の下流側の末端に連結される第1延長部(21)と、延長チューブ(30)の第2連結部(32)の上流側の末端に連結される第2延長部(22)を含む。薬液注入バルブ(20)は、外部から液体が流入可能に構成された流入部(23)と、流入部(23)に分離可能に結合されるように構成された流入ポート開閉部(24)を含む。
図1の矢印E1は、流入ポート開閉部(24)の流入部(23)に対する結合及び分離方向を示す。
【0104】
延長チューブ(30)は、前記プライミング用液体の流れを案内するように構成される。延長チューブ(30)は、ポンピングモジュール(10)から薬液供給調節装置(80)まで薬液の移動を案内することができる。
【0105】
延長チューブ(30)は、ポンピングモジュール(10)での加圧によりポンピングモジュール(10)から流出する薬液が流れるように構成される。延長チューブ(30)の上流側の末端はポンピングモジュール(10)に連結される。延長チューブ(30)は、ポンピングモジュール(10)の排出ポート部(11a)に連結される上流連結部(35)を含む。延長チューブ(30)は、エンドキャップ(70)または患者連結ユニット(60、60’)に連結される下流連結部(36)を含む。延長チューブ(30)中の上流区間(31、32)を経た液体は薬液供給調節装置(80)の流入ポートを介して薬液供給調節装置(80)内部に流入し、薬液供給調節装置(80)の流出ポートを介して延長チューブ(30)中の下流区間(33)に流入する。
【0106】
延長チューブ(30)は、上流連結部(35)と薬液注入バルブ(20)の第1延長部(21)を連結する第1連結部(31)を含む。延長チューブ(30)は、薬液注入バルブ(20)の第2延長部(22)と薬液供給調節装置(80)の流入連結部(217)を連結する第2連結部(32)を含む。延長チューブ(30)は、薬液供給調節装置(80)の流出連結部(218)と下流連結部(36)を連結する第3連結部(33)を含む。
【0107】
薬液注入装置(1)は、少なくとも1つの連結管開閉モジュール(40)を含み得る。連結管開閉モジュール(40)は、延長チューブ(30)の外部を押して延長チューブ(30)中の一地点の液体の流れを止めることができる。少なくとも1つの連結管開閉モジュール(40)は、第1連結部(31)の一地点(B1)の開閉如何を変更できる第1開閉モジュール(41)と、第2連結部(32)の一地点(B2)の開閉如何を変更できる第2開閉モジュール(42)を含み得る。例えば、連結管開閉モジュール(40)はクランプ(clamp)形状に構成され得る。
【0108】
図示されていない他の実施例で、薬液注入装置(1)は延長チューブ(30)上に配置される薬液供給調節装置(80)外部のフィルターモジュール(図示せず)を含むこともできるが、本実施例では、薬液供給調節装置(80)が後述のフィルターを含む。前記フィルターは、不純物を濾過するパーティクル(particle)フィルター及び/又は空気泡(気泡)を濾過するエアフィルターを含み得る。
【0109】
一実施例によるプライミング段階及び薬液注入段階を説明すると、次の通りである。一実施例によるプライミング段階では、前記プライミング用液体として、薬液ではなく、食塩水などを用いる。一実施例によるプライミング段階において、流入ポート開閉部(24)を流入部(23)から分離し、第1連結管開閉モジュール(41)で第1連結部(31)を遮断し(B1参照)、第1連結部(31)を除いた延長チューブ(30)の残りの部分は開放する。矢印F1、F3及びF4を参照すると、食塩水などのプライミング用液体は、流入部(23)、第2延長部(22)、第2連結部(32)、薬液供給調節装置(80)及び第3連結部(33)を順次流れることによって、延長チューブ(30)の内部及び薬液供給調節装置(80)の内部が前記プライミング用液体で満たされる。
【0110】
一実施例によるプライミング段階の後、一実施例による薬液注入段階が行われる。一実施例による薬液注入段階において、流入ポート開閉部(24)を流入部(23)から分離し、第2連結管開閉モジュール(42)で第2連結部(32)を遮断し(B2参照)、第1連結管開閉モジュール(41)を第1連結部(31)から分離して第1連結部(31)を開放する。矢印F0を参照すると、薬液が薬液注入バルブ(20)及び第1連結部(31)を経てチャンバ(11)内に流入しつつ、加圧ユニット(12)は前記方向(Ap2)に移動する。その後、流入ポート開閉部(24)を流入部(23)に結合させ、第2連結管開閉モジュール(42)を第2連結部(32)から分離して延長チューブ(30)を開放状態にする。矢印F2、F3及びF4を参照すると、その後、加圧ユニット(12)を前記加圧方向(Ap1)に移動させ、薬液が延長チューブの上流区間(31、32)、薬液供給調節装置(80)及び延長チューブの下流区間(33)を順次通過することができる。
【0111】
他の実施例によるプライミング段階及び薬液注入段階を説明すると、次の通りである。他の実施例によるプライミング段階では、前記プライミング用液体として薬液を用いる。他の実施例によるプライミング段階において、チャンバ(11)内に薬液を満たし、エンドキャップ(70)を下流連結部(36)と連結し、流入ポート開閉部(24)で流入部(23)を遮断し、連結管開閉モジュール(40)を延長チューブ(30)から分離して延長チューブ(30)を開放状態にする。矢印F2、F3及びF4を参照すると、その後、加圧ユニット(12)を前記加圧方向(Ap1)に移動させ、プライミング用液体である薬液が延長チューブの上流区間(31、32)、薬液供給調節装置(80)及び延長チューブの下流区間(33)を順次流れることによって、延長チューブ(30)及び薬液供給調節装置(80)の内部が前記プライミング用液体で満たされる。
【0112】
他の実施例によるプライミング段階の後、他の実施例による薬液注入段階が行われる。他の実施例による薬液注入段階において、矢印F2、F3及びF4を参照すると、加圧ユニット(12)を前記加圧方向(Ap1)にさらに移動させ、薬液が延長チューブの上流区間(31、32)、薬液供給調節装置(80)及び延長チューブの下流区間(33)を順次通過することができる。
【0113】
図2は、本開示の第1実施例による薬液供給調節装置(80)の斜視図であって、コッター(1100)を除去した状態で使用者がボタン部材(700)を操作する様子が示されている。
図3は、
図2の薬液供給調節装置(80)からケース(100)を除去した状態を示す斜視図である。
【0114】
図1~
図3を参照すると、薬液注入装置(1)は、延長チューブ(30)に連結される薬液流路を有する薬液供給調節装置(80)を含む。薬液供給調節装置(80)は、薬液の流れを案内する薬液流路を有する。薬液供給調節装置(80)は、上流側の延長チューブの部分(32)と連結される流入連結部(217)と、下流側の延長チューブの部分(33)と連結される流出連結部(218)を含み得る。薬液は流入連結部(217)の流入口(Qi)を介して薬液供給調節装置(80)内部に流入して流出連結部(218)の流出口(Qo)を介して薬液供給調節装置(80)外部に流出することができる。
【0115】
薬液供給調節装置(80)は、患者に供給される薬液の量を調節する装置である。薬液供給調節装置(80)の前記薬液流路は、多様な方式で構成され得るが、本実施例で前記薬液流路は後述の第1流路(P1)と後述の第2流路(P2)を含む。第1流路(P1)は、流入口(Qi)から流出口(Qo)まで薬液が流れるように案内する。連結管開閉モジュール(40)または後述の第2実施例の第1流路バルブ(316)等によって流路が閉じられていない状態で、第1流路(P1)は流入口(Qi)から流出口(Qo)まで薬液が連続的に流れるように案内する。第2流路(P2)は、第1流路(P1)の後述の分流点(Qd)で薬液が分流するように案内する。第2流路(P2)は、分流した薬液が第1流路(P1)の分流点(Qd)の下流側に位置する後述の合流点(Qu)で合流するように案内する。第2流路(P2)は、開閉可能に構成され得る。
【0116】
薬液供給調節装置(80)は、外観を形成するケース(100)と、使用者が操作可能に備えられたボタン部材(700)を含み得る。ボタン部材(700)の一部分である操作部(710)がケース(100)の外部に露出し得る。使用者(例えば、患者)は操作部(710)を押して薬液の供給量を調節することができる。薬液供給調節装置(80)は、使用者が操作する前にボタン部材(700)を操作できないようにケース(100)に挿入されたコッター(cotter)(1100)を含み得る。コッター(1100)は、操作部(710)を下側に押した状態でケース(100)に挿入される。コッター(1100)がケース(100)から分離されると、後述の弾性部材(1000)によりボタン部材(700)が上側に移動し、使用者がボタン部材(700)を下側に押すことができる状態となる。
【0117】
図4は、
図3の薬液供給調節装置(80)からボタン部材(700)を除去した状態を示す斜視図である。
図5は、
図1の薬液供給調節装置(80)の分解斜視図である。
図6は、
図5の薬液供給調節装置(80)の様子を他の角度から見た分解斜視図である。
【0118】
図3~
図6を参照すると、薬液供給調節装置(80)は、前記薬液流路の少なくとも一部を形成するボディー(200)を含み得る。ボディー(200)は、複数のパート(210、220、230、240)を含み得る。薬液供給調節装置(80)は、複数のパート(210、220、230、240)のうち隣接した2つの間に配置される少なくとも1つのシーリングプレート(300)を含み得る。薬液供給調節装置(80)は、薬液を貯蔵するリザーバー(400)を含み得る。薬液供給調節装置(80)は、リザーバー(400)を押せるように構成されるリザーバープッシュ部材(500)を含み得る。薬液供給調節装置(80)は、薬液流路のうち一部を開閉するように構成されたロックアセンブリー(600)を含み得る。
【0119】
薬液供給調節装置(80)は、使用者が操作するボタン部材(700)を含み得る。薬液供給調節装置(80)は、薬液の時間当りの流量を制限する薬液移送管(800)を含み得る。薬液供給調節装置(80)は、複数のパート(210、220、230、240)のうち隣接した2つの間に配置される少なくとも1つのシーラー(900)を含み得る。薬液供給調節装置(80)は、ボタン部材(700)が操作されるとき、弾性変形されるように構成される弾性部材(1000)を含み得る。薬液供給調節装置(80)は、前記薬液流路内の空気を濾過する少なくとも1つの空気通過フィルター(1200)を含み得る。薬液供給調節装置(80)は、前記薬液流路上に配置される親水性(hydrophilic)の境界フィルター(1300)を含み得る。
【0120】
図3及び
図4を参照すると、ボディー(200)は、上下方向に垂直な方向に突出したガイド突起(260)を含み得る。ボタン部材(700)は、ボディー(200)の外側面に沿って上下にスライディング(sliding)可能に配置され得る。ボタン部材(700)は、ボディー(200)の外側面を見るスライディング部(730)を含み得る。
【0121】
スライディング部(730)にはガイド突起(260)が挿入されるガイドホール(730a)が形成される。ガイドホール(730a)に沿ってガイド突起(260)が上下方向に相対運動することができる。ガイドホール(730a)及びガイド突起(260)により、ボタン部材(700)のボディー(200)に対する移動方向が上下方向に制限される。スライディング部(730)は、ロックアセンブリー(600)の後述のヘッド部(633)が挿入可能な溝またはホールを形成するヘッド挿入部(730b)を含む。後述の解除状態でヘッド挿入部(730b)の溝またはホールにヘッド部(633)が挿入され得る。
【0122】
ボディー(200)は、リザーバープッシュ部材(500)の移動方向に案内するプッシュガイド部(234)を含む。プッシュガイド部(234)は、リザーバープッシュ部材(500)の突起部(515)が挿入されるホールまたは溝を形成することができる。プッシュガイド部(234)のホールまたは溝は上下方向に延び、突起部(515)が前記溝またはホールに沿って上下方向に移動するように案内することができる。本実施例で、プッシュガイド部(234)は第3パート(230)に形成され、突起部(515)はアッパープレート(510)に形成される。
【0123】
ボディー(200)は、リザーバープッシュ部材(500)の上側方向への最大移動範囲を制限するようにリザーバープッシュ部材(500)に係止可能に構成されるリミット部(270)を含み得る。リミット部(270)は、リザーバープッシュ部材(500)の突起部(515)に接触可能な下側面を含み得る。リミット部(270)は、プッシュガイド部(234)の上端であり得る。本実施例で、リミット部(270)は第3パート(230)に形成され得る。
【0124】
図4~
図6を参照すると、ケース(100)は互いに結合される第1ケースパート(100A)と第2ケースパート(100B)を含み得る。ケース(100)は、内部にボディー(200)を収容し得る。ケース(100)は、ボタン部材(700)の操作部(710)を除いた部分を内部に収容できる。ケース(100)には使用者の指が挿入され得るホール(100h)を形成できる。操作部(710)は、ホール(100h)内で露出し得る。コッター(1100)は、ホール(100h)の貫通方向に垂直な方向にホール(100h)を横切るようにケース(100)に挿入可能である。ケース(100)にはコッター(1100)が挿入されるホール(100g)が形成される。
【0125】
ボディー(200)は、複数のパート(210、220、230、240)を含み得る。複数のパート(210、220、230、240)は互いに組み立てられることができる。複数のパート(210、220、230、240)は順次配列され、互いに組み立てられることができる。複数のパート(210、220、230、240)は上下方向に配列され、互いに組み立てられることができる。
【0126】
複数のパート(210、220、230、240)は、互いに結合される第1パート(210)及び第2パート(220)を含み得る。複数のパート(210、220、230、240)は、互いに結合される第3パート(230)及び第4パート(240)を含み得る。複数のパート(210、220、230、240)は、互いに結合される第2パート(220)と第3パート(230)を含み得る。実施例によって、第1パート(210)、第2パート(220)、第3パート(230)及び/又は第4パートは、それぞれ「フィルター支持パート(210)」、「分岐パート(220)」、「連結パート(230)」及び/又は「リザーバー支持パート(240)」と称することもできる。
【0127】
複数のパート(210、220、230、240)は、互いにフック結合し得る。複数のパート(210、220、230、240)の互いに隣接した2つのパートのうちいずれか1つは、フックを含み、もう1つは、前記フックが係止されるフック結合部を含み得る。前記フック結合部は、前記フックが挿入される溝またはホールを形成し得る。いずれか1つのパートの周りに沿って互いに離隔された複数のフックが形成され、前記いずれか1つのパートに結合される他のパートの周りに沿って前記複数のフックに対応する複数のフック結合部が形成され得る。
【0128】
一実施例において、第1パート(210)の第1フック(215)が第2パート(220)の第1フック結合部(225)に結合され得る。第3パート(230)の第3フック(235)が第2パート(220)の第3フック結合部(226)に結合され得る。第4パート(240)の第4フック(245)が第3パート(230)の第4フック結合部(236)に結合され得る。
【0129】
本実施例において、少なくとも1つのシーリングプレート(300)は、互いに隣接した第1及び第2パート(210、220)の間に配置されるロアーシーリングプレート(310)と、互いに隣接した第3及び第4パート(230、240)の間に配置されるアッパーシーリングプレート(320)を含むが、図示されていない他の実施例において、ただ1つの前記シーリングプレートを備えることもでき、本実施例と異なる2つのパートの間にシーリングプレートを配置することもできる。シーリングプレート(310)は「ロアーシーリングプレート(310)」と称することができ、シーリングプレート(320)は「アッパーシーリングプレート(320)」と称することができる。
【0130】
シーリングプレート(300)を介して隣接した2つのパート(第1及び第2パート(210、220)または第3及び第4パート(230、240)を意味する)のいずれか1つは、シーリングプレート(300)の表面に接触する方向の反対方向に陥没してシーリングプレート(300)の前記表面に沿って延びる少なくとも1つの流路溝(222及び/又は232)を形成する。本実施例において、隣接した2つのパート(210、220)のうち第2パート(220)に流路溝(222)が形成されるが、図示されていない他の実施例において、第1パート(210)に前記流路溝を形成することもできる。本実施例において、隣接した2つのパート(230、240)のうち第3パート(230)に流路溝(232)を形成するが、図示されていない他の実施例において、第4パート(240)に前記流路溝を形成することもできる。以下、第2パート(220)に流路溝(222)が形成され、第3パート(230)に流路溝(232)が形成された実施例を基準に説明するが、本開示はこれに制限されるわけではない。
【0131】
流路溝(222、232)は、シーリングプレート(300)に覆われて前記薬液流路の一部を構成する。前記薬液流路の上流側始点に流入口(Qi)が位置し、前記薬液流路の下流側終点に流出口(Qo)が位置する。
【0132】
隣接した2つのパート(210、220)のいずれか1つ(220)に流路溝(222)が形成され、もう1つ(210)に流入口(Qi)及び流出口(Qo)が形成され得る。隣接した2つ(230、240)のパートのいずれか1つに流路溝(232)が形成され、もう1つ(240)にリザーバーが支持され得る。
【0133】
シーリングプレート(300)を介して隣接した2つのパート(第1及び第2パート(210、220)または第3及び第4パート(230、240)を意味する)のいずれか1つは、シーリングプレート(300)の前記表面に向かって突出し、前記表面に沿って延びる流路ガイドリブ(221及び/又は231)を含み得る。流路ガイドリブ(221、231)は流路溝(222、223)を区画する。流路ガイドリブ(221、231)はシーリングプレートに接触する。流路ガイドリブ(221、231)がシーリングプレート(300)を加圧することによって、流路溝(222、223)により形成される流路が更に安定的にシーリングされることができる。
【0134】
シーリングプレート(300)を介して隣接した2つのパート(第1及び第2パート(210、220)または第3及び第4パート(230、240)を意味する)のいずれか1つには、流路溝(222、223)に連結され、前記薬液流路の一部を構成する少なくとも1つの延長ホール(220h、230h)が形成され得る。少なくとも1つの延長ホール(220h、230h)は上下方向に延び得る。少なくとも1つの延長ホール(220h)は複数の延長ホール(220h1、220h2、220h3、220h4)を含み得る。少なくとも1つの延長ホール(230h)は複数の延長ホール(230h1、230h2、230h3、230h4)を含み得る。
【0135】
図7は、
図5の構成のうち一部のみを示す分解斜視図であって、
図5とは異なり、いくつかの部品が互いに組み立てられた状態を示す図である。
図8は、
図7の様子を他の角度から見た分解斜視図であって、一部分の拡大図(E)が示されている。
【0136】
図8の拡大図(E)を参照して、前記薬液流路内に位置する地点(Qd、Qd1、Qd2、Qu、Qu1、Qu2)を説明すると、次の通りである。分流点(Qd)は第1流路(P1)に沿って流れる薬液が第2流路(P2)に分流する地点である。合流点(Qu)は第2流路(P2)に沿って流れる薬液が第1流路(P1)に合流する地点である。第1流路(P1)上には分流点(Qd)と合流点(Qu)との間に第1分流案内点(Qd1)が位置する。第2流路(P2)上には分流点(Qd)と合流点(Qu)との間に第1分流案内点(Qd1)が位置する。第1流路(P1)上には分流点(Qd)と合流点(Qu)との間に第1合流案内点(Qu1)が位置する。第1合流案内点(Qu1)は第1流路(P1)上で第1分流案内点(Qd1)と合流点(Qu)との間に位置し得る。第2流路(P2)上には分流点(Qd)と合流点(Qu)との間に第2合流案内点(Qu2)が位置する。第2合流案内点(Qu2)は第2流路(P2)上に第2分流案内点(Qd2)と合流点(Qu)との間に位置し得る。流路溝(222a)に分流点(Qd)、第1分流案内点(Qd1)及び第2分流案内点(Qd2)が位置し得る。流路溝(222b)に合流点(Qu)、第1合流案内点(Qu1)及び第2合流案内点(Qu2)が位置し得る。
【0137】
図5~
図8を参照すると、第1パート(210)は第1流路(P1)の後述の流入流路(P1i)の一部及び流出流路(P1o)の一部を形成し得る(
図10参照)。第1パート(210)に流入口(Qi)及び流出口(Qo)が形成され得る。第1パート(210)は流入口(Qi)を形成する流入連結部(217)及び流出口(Qo)を形成する流出連結部(218)を含み得る。第1パート(210)は互いに結合するフィルターボディー(210A)及びフィルターキャップ(210B)を含み得る。
【0138】
一実施例において、フィルターボディー(210A)に境界フィルター(1300)が配置され得る。境界フィルター(1300)の一表面が見える方向にフィルターキャップ(210B)が配置され得る。
【0139】
一実施例において、第1パート(210)に少なくとも1つの空気通過フィルター(1200)が配置され得る。フィルターキャップ(210B)に少なくとも1つの空気通過フィルター(1200)が固定され得る。第1パート(210)は前記薬液流路から分岐する空気の通路を形成し得る。第1パート(210)は、前記空気の通路が外部空間と連結される地点に位置する少なくとも1つのベント(vent)ホール(図示せず)を形成し得る。ベントホール(910h)はフィルターキャップ(210B)に形成され得る。
【0140】
フィルターキャップ(210B)は、流入流路(P1i)から分岐する空気が流出するベントホールを形成する流入フィルターキャップ(210B1)を含み得る。フィルターキャップ(210B)は、流出流路(P1o)から分岐する空気が流出するベントホールを形成する流出フィルターキャップ(210B2)を含み得る。
【0141】
第1パート(210)には前記薬液流路の一部を構成する少なくとも1つの流路ホール(210h)が形成される。少なくとも1つの流路ホール(210h)は、流入流路(P1i)の一部を構成する流入流路ホール(210h1)を含み得る。少なくとも1つの流路ホール(210h)は、流出流路(P1o)の一部を構成する流出流路ホール(210h2)を含み得る。流入流路ホール(210h1)の一端は流入口(Qi)を形成し、流入流路ホール(210h1)の他端はシーリングプレート(310)に向かい合う。流出流路ホール(210h2)の一端は流出口(Qo)を形成し、流出流路ホール(210h2)の他端はシーリングプレート(310)に向かい合う。
【0142】
第1パート(210)にはシーリングプレート(310)の突出部(314)が挿入される挿入溝(214)が形成される。挿入溝(214)は、シーリングプレート(310)を見る方向の反対方向に陥没して形成される。挿入溝(214)は、流入流路ホール(210h1)の前記他端が位置する上流挿入溝(214a)を含み得る。挿入溝(214)は、流出流路ホール(210h2)の前記他端が位置する下流挿入溝(214b)を含み得る。
【0143】
第2パート(220)の下側面にシーリングプレート(310)が接触し得る。第2パート(220)の下側に第1パート(210)が結合され得る。第2パート(220)の上側部に薬液移送管(800)が配置され得る。第2パート(220)は薬液移送管(800)の下端を支持し得る。第2パート(220)は第1薬液移送管(810)の一端を支持し得る。第2パート(220)は第2薬液移送管(820)の一端を支持し得る。
【0144】
第2パート(220)には少なくとも1つの流路溝(222)が形成され得る。少なくとも1つの流路溝(222)は、分流流路溝(222a)及び合流流路溝(222b)のうち少なくとも1つを含み得る。分流流路溝(222a)はシーリングプレート(310)に覆われて分流流路(P1a、P2a)を構成し得る。合流流路溝(222b)はシーリングプレート(310)に覆われて合流流路(P1e、P2e)を構成し得る。
【0145】
分流流路溝(222a)に分流点(Qd)、第1分流案内点(Qd1)及び第2分流案内点(Qd2)が位置し得る。分流流路溝(222a)はシーリングプレート(310)の連結ホール(310a)の貫通方向(上下方向)に垂直な方向に延び得る。連結ホール(310a)の上端は分流点(Qd)に向かい合う。
【0146】
合流流路溝(222b)に合流点(Qu)、第1合流案内点(Qu1)及び第2合流案内点(Qu2)が位置し得る。合流流路溝(222a)はシーリングプレート(310)の連結ホール(310b)の貫通方向(上下方向)に垂直な方向に延び得る。連結ホール(310b)の上端は合流点(Qu)に向かい合う。
【0147】
分流流路溝(222a)と合流流路溝(222b)は互いに水平方向に離隔されて配置され得る。分流流路溝(222a)と合流流路溝(222b)は互いに平行に配置され得る。
【0148】
第2パート(220)は、シーリングプレート(310)に接触するように下側に突出した流路ガイドリブ(221)を含み得る。流路ガイドリブ(221)は、分流流路溝(222a)を区画する分流流路ガイド(221a)を含み得る。流路ガイドリブ(221)は、合流流路溝(222b)を区画する合流流路ガイド(221b)を含み得る。
【0149】
第2パート(220)には前記薬液流路の一部を構成する少なくとも1つの延長ホール(220h)が形成される。延長ホール(220h)は上下方向に延び得る。延長ホール(220h)の下端は流路溝(222)に位置する。
【0150】
少なくとも1つの延長ホール(220h)は、後述の第1上流延長流路(P1b)の一部を構成する延長ホール(220h1)と、後述の第2上流延長流路(P2b)の一部を構成する延長ホール(220h2)を含み得る。延長ホール(220h1)の下端は第1分流案内点(Qd1)に向かい合い得る。延長ホール(220h2)の下端は第2分流案内点(Qd2)に向かい合い得る。
【0151】
少なくとも1つの延長ホール(220h)は、後述の第1下流延長流路(P1d)の一部を構成する延長ホール(220h3)と、後述の第2下流延長流路(P2d)の一部を構成する延長ホール(220h4)を含み得る。延長ホール(220h3)の下端は第1合流案内点(Qu1)に向かい合い得る。延長ホール(220h4)の下端は第2合流案内点(Qu2)に向かい合い得る。
【0152】
第2パート(220)は、全体的に上下に延びた円筒状に形成され得る。第2パート(220)の下側にシーリングプレート(310)が配置され得る。第2パート(220)にはシーリングプレート(310)のガイド突起(313)が挿入されるガイド溝(229)が形成され得る。
【0153】
第3パート(230)の上側面にシーリングプレート(320)が接触し得る。第3パート(230)の下側に第2パート(220)が結合され得る。第3パート(230)の上側に第4パート(240)が結合され得る。第3パート(230)の下側部に薬液移送管(800)が配置され得る。第3パート(230)は薬液移送管(800)の上端を支持し得る。第3パート(230)は第1薬液移送管(810)の他端を支持し得る。第3パート(230)は第2薬液移送管(820)の他端を支持し得る。
【0154】
第3パート(230)には少なくとも1つの流路溝(232)が形成され得る。少なくとも1つの流路溝(232)は、流入流路溝(232a)、流出流路溝(232b)及び連結流路溝(232c)のうち少なくとも1つを含み得る。流入流路溝(232a)はシーリングプレート(320)に覆われてリザーバー流入流路(P2ci)の一部を構成し得る。流出流路溝(232b)はシーリングプレート(320)に覆われてリザーバー流出流路(P2co)の一部を構成し得る。連結流路溝(232c)はシーリングプレート(320)に覆われて第1連結案内流路(P1c)を構成し得る。
【0155】
流入流路溝(232a)はシーリングプレート(320)の連結ホール(320h1)の貫通方向(上下方向)に垂直な方向に延び得る。連結ホール(320h1)の下端は流入流路溝(232a)に向かい合う。
【0156】
流出流路溝(232b)はシーリングプレート(320)の連結ホール(320h2)の貫通方向(上下方向)に垂直な方向に延び得る。連結ホール(320h2)の下端は流出流路溝(232b)に向かい合う。
【0157】
シーリングプレート(320)の下側面は連結流路溝(232c)を覆い得る。シーリングプレート(320)は連結流路溝(232c)の全体を覆って、連結流路溝(232c)の上側に連結された流路をなくし得る。
【0158】
流入流路溝(232a)と流出流路溝(232b)は、互いに水平方向に離隔されて配置され得る。流入流路溝(232a)、流出流路溝(232b)及び連結流路溝(232c)は、互いに水平方向に離隔されて配置され得る。
【0159】
第3パート(230)はシーリングプレート(320)に接触するように上側に突出した流路ガイドリブ(231)を含み得る。流路ガイドリブ(231)は流入流路溝(232a)を区画する流入流路ガイド(231a)を含み得る。流路ガイドリブ(231)は流出流路溝(232b)を区画する流出流路ガイド(231b)を含み得る。流路ガイドリブ(231)は連結流路溝(232c)を区画する連結流路ガイド(231c)を含み得る。
【0160】
第3パート(230)には前記薬液流路の一部を構成する少なくとも1つの延長ホール(230h)が形成される。延長ホール(230h)は上下方向に延び得る。延長ホール(230h)の上端は流路溝(232)に位置する。
【0161】
少なくとも1つの延長ホール(230h)は、後述の第1上流延長流路(P1b)の一部を構成する延長ホール(230h1)と、後述の第2上流延長流路(P2b)の一部を構成する延長ホール(230h2)を含み得る。延長ホール(230h1)の上端及び延長ホール(230h2)の上端は連結流路溝(232c)に位置し得る。
【0162】
少なくとも1つの延長ホール(230h)は、後述の第1下流延長流路(P1d)の一部を構成する延長ホール(230h3)と、後述の第2下流延長流路(P2d)の一部を構成する延長ホール(230h4)を含み得る。延長ホール(230h3)の上端は流入流路溝(232a)に位置し得る。延長ホール(230h4)の上端は流出流路溝(232b)に位置し得る。
【0163】
第1上流延長流路(P1b)は、第2パート(220)の延長ホール(220h1)、第1薬液移送管(810)の毛細流路(810p)及び第3パート(230)の延長ホール(230h1)が順次連結されて形成され得る。第2上流延長流路(P2b)は、第2パート(220)の延長ホール(220h2)、第2薬液移送管(820)の毛細流路(820p)及び第3パート(230)の延長ホール(230h2)が順次連結されて形成され得る。第1下流延長流路(P1d)は、第3パート(230)の延長ホール(230h3)及び第2パート(220)の延長ホール(220h3)が順次連結されて形成され得る。第1下流延長流路(P1d)は、第3パート(230)の延長ホール(230h4)及び第2パート(220)の延長ホール(220h4)が順次連結されて形成され得る。
【0164】
第3パート(230)には第4パート(240)の組立のための結合方向を案内するガイド溝(237)が形成される。ガイド溝(237)は第3パート(230)の周面をなす部分に下側方向に陥没して形成され得る。第4パート(240)から側方に突出した結合ガイド(244)がガイド溝(237)に噛合され得る。
【0165】
第2パート(220)及び第3パート(230)の少なくとも1つは、薬液移送管(800)が安着する移送管安着部(238a、238b)を含み得る。移送管安着部(238a、238b)は、第1薬液移送管(810)が安着する第1移送管安着部(238a)と、第2薬液移送管(820)が安着する第2移送管安着部(238b)を含み得る。移送管安着部(238a、238b)は、薬液移送管(800)が挿入されるホールを形成し得、薬液移送管(800)が挿入される前記ホールは上述の延長ホールと連通し得る。本実施例において、第3パート(230)に移送管安着部(238a、238b)が形成され、第1移送管安着部(238a)のホールに延長ホール(230h1)が連通し、第2移送管安着部(238b)のホールに延長ホール(230h2)が連通する。
【0166】
第2パート(220)及び第3パート(230)の少なくとも1つは、上述の延長ホールを上下方向に延長させる流路形成部(239a、239b)を含み得る。流路形成部(239a、239b)は移送管安着部(238a)と平行に延び得る。本実施例において、流路形成部(239a、239b)は第3パート(230)に形成され、第1流路形成部(239a)は延長ホール(230h1)を上下方向に延長させ、第2流路形成部(239b)は延長ホール(230h4)を上下方向に延長させる。
【0167】
第3パート(230)は、全体的に上下に延びた円筒状に形成され得る。第3パート(230)の下側部が第2パート(220)の上側部に挿入されて結合され得る。第2パート(220)と第3パート(230)との間にシーラー(900)が挟まって配置され得る。第2パート(220)と第3パート(230)は、内部に薬液移送管(800)が配置されるように互いに結合され得る。
【0168】
リザーバー支持パート(第4パート)(240)は、後述の第2連結案内流路(P2c)の一部を形成し得る。リザーバー支持パート(240)に連結ホール(240h)が形成され得る。連結ホール(240h)は、リザーバー支持パート(240)を上下に貫き得る。連結ホール(240h)は、リザーバー支持パート(240)の中央部に形成され得る。
【0169】
連結ホール(240h)は、流入連結ホール(240h1)と流出連結ホール(240h2)を含み得る。流入連結ホール(240h1)及び流出連結ホール(240h2)は、第2流路(P2)の一部を構成する。
【0170】
リザーバー支持パート(240)は、板状に形成され得る。リザーバー支持パート(240)は、上側から見るとき、全体的に円形に形成され得る。リザーバー支持パート(240)は、第3パート(230)の上側部に挿入されて結合され得る。リザーバー支持パート(240)は、縁部で上下方向に垂直な外側に突出した結合ガイド(244)を含み得る。リザーバー支持パート(240)の縁部に沿って互いに離隔された複数の結合ガイド(244)が備えられ得る。
【0171】
シーリングプレート(300)は、複数のパート(210、220、230、240)のうち隣接した2つのパート間に挟まって前記隣接した2つのパートに接触する。前記薬液流路は、前記隣接した2つのパート及び前記隣接した2つのパートの間に挟まったシーリングプレート(300)を貫く。シーリングプレート(300)には流路溝(222、232)に連結され、前記薬液流路の一部を構成する連結ホール(310h、320h)が形成される。連結ホール(310h、320h)はシーリングプレート(300)を上下に貫き得る。
【0172】
シーリングプレート(300)を介して互いに隣接した2つのパート(第1及び第2パート(210、220)または第3及び第4パート(230、240))のいずれか1つ(220、230)は流路溝(222、232)を形成し、もう1つ(210、240)には前記薬液流路の一部が形成され得る。シーリングプレート(300)を介して互いに隣接した2つのパートのうち、前記もう1つのパート(210、240)の前記薬液流路の一部と、連結ホール(310h、320h)と、流路溝(222、232)は順次連結され得る。
【0173】
シーリングプレート(300)は板状に形成され得る。シーリングプレート(300)は、上側から見るとき、円形に形成され得る。シーリングプレート(300)の材質は、シーリングプレート(300)を介して互いに隣接した2つのパートの材質より弾性変形がさらに優れた材質であり得る。本実施例において、前記互いに隣接した2つのパートの材質は合成樹脂を含み、シーリングプレート(300)の材質はゴムまたはシリコーンを含む。シーリングプレート(300)は前記互いに隣接した2つのパートに押されて弾性変形されることによって、流路溝(222、223)内部の薬液が漏出することを安定的に防ぐことができる。本実施例において、シーリングプレート(300)は流路ガイドリブ(221、231)に押されて陥没して弾性変形され得る。
【0174】
少なくとも1つのシーリングプレート(300)は、第1パート(210)及び第2パート(220)に挟まって第1パート(210)及び第2パート(220)に接触するロアーシーリングプレート(310)を含み得る。ロアーシーリングプレート(310)は互いに隣接した2つのパート(210、220)のうち流路溝(222)を有するいずれか1つ(220)に接触するカバー面(311)と、もう1つ(220)に接触する補助カバー面(312)を含み得る。カバー面(311)は上側面を形成し、補助カバー面(312)は下側面を形成し得る。
【0175】
ロアーシーリングプレート(310)には分流流路溝(222a)に連結される上流連結ホール(310h1)と、合流流路溝(222b)に連結される下流連結ホール(310h2)が形成され得る。第1パート(210)の流入流路ホール(210h1)と上流連結ホール(310h1)が順次連結されて流入流路(P1i)が形成され得る(
図10参照)。下流連結ホール(310h2)と第1パート(210)の流出流路ホール(210h2)が順次連結されて流出流路(P1o)を形成し得る(
図10参照)。
【0176】
ロアーシーリングプレート(310)は、補助カバー面(312)から第1パート(210)を見る方向に突出した少なくとも1つの突出部(314)を含み得る。突出部(314)の下端に連結ホール(310h)の下端が位置し得る。少なくとも1つの突出部(314)は、上流連結ホール(310h1)に対応する上流突出部(314a)と、下流連結ホール(310h2)に対応する下流突出部(314b)を含み得る。
【0177】
ロアーシーリングプレート(310)は、縁部で上下方向に垂直な外側方向に突出するガイド突起(313)を含み得る。ガイド突起(313)は、ボディー(200)のガイド溝(229)に挿入され得る。
【0178】
少なくとも1つのシーリングプレート(300)は、第3パート(連結パート)(230)及び第4パート(リザーバー支持パート)(240)に挟まって第2パート(220)及び第4パート(240)に接触するアッパーシーリングプレート(320)を含み得る。アッパーシーリングプレート(320)は、互いに隣接した2つのパート(230、240)のうち流路溝(232)を有するいずれか1つ(230)に接触するカバー面(321)と、もう1つ(220)に接触する補助カバー面(322)を含み得る。カバー面(321)は下側面を形成し、補助カバー面(312)は上側面を形成し得る。
【0179】
アッパーシーリングプレート(320)には、第2流路(P2)の一部を構成し、リザーバー支持パート(240)の流入連結ホール(240h1)に連結される第1連結ホール(320h1)が形成され得る。アッパーシーリングプレート(320)には、第2流路(P2)の一部を構成し、リザーバー支持パート(240)の流出連結ホール(240h2)に連結される第2連結ホール(320h2)が形成され得る。第1連結ホール(320h1)の下端は第3パート(230)の流入流路溝(232a)に向かい合い、第2連結ホール(320h2)の下端は第3パート(230)の流出流路溝(232b)に向かい合い得る。
【0180】
リザーバープッシュ部材(500)はリザーバー(400)を加圧可能に構成される。リザーバープッシュ部材(500)はリザーバー(400)の上側に配置され得る。リザーバープッシュ部材(500)は下側に移動してリザーバー(400)を加圧可能に構成され得る。リザーバープッシュ部材(500)が下側に移動するとき、リザーバー(400)はリザーバープッシュ部材(500)とリザーバー支持パート(240)との間で押されることによって、リザーバー(400)の内部空間(400s)の薬液がリザーバー(400)の外部に流出することができる。リザーバープッシュ部材(500)はアッパープレート(510)とリザーバー加圧部(520)を含み得る。
【0181】
アッパープレート(510)はリザーバー加圧部(520)の上側に結合され得る。アッパープレート(510)は、上側から見るとき、全体的に円形に形成され得る。アッパープレート(510)は、リザーバー加圧部(520)の上側面に結合される結合面(511)と、ボタン部材(700)により加圧される押圧面(512)を含み得る。アッパープレート(510)は、結合面(511)の周りに沿って延び、リザーバー加圧部(520)の縁部に接触する側面ガイド(513)を含み得る。アッパープレート(510)は、縁部で上下方向に垂直な外側に突出した突起部(515)を含み得る。
【0182】
リザーバー加圧部(520)は、リザーバー(400)を加圧する下側面(521)を含む。リザーバー加圧部(520)は、アッパープレート(510)よりフレキシブルな材質から形成され得る。本実施例において、アッパープレート(510)の材質は合成樹脂を含み、リザーバー加圧部(520)の材質はゴムまたはシリコーンを含み得る。
【0183】
リザーバー加圧部(520)の下側面(521)は、上側に凹の表面を含み得る。下側面(521)の凹の表面は、リザーバー支持パート(240)の上側面(241)の凸の表面に対応して形成され得る。実施例によって、前記凹の表面は、前記凸の表面と異なる曲率で形成されることもでき、前記凹の表面に上側に陥没した溝を形成する薬液誘導部(521a)を含むこともできる。これに関する詳細な説明は後述する。
【0184】
ボタン部材(700)は、リザーバープッシュ部材(500)から上側に離隔可能に構成され得る。ボタン部材(700)は、リザーバープッシュ部材(500)を下側に加圧可能に構成され得る。使用者がボタン部材(700)の操作部(710)を下側に押すと、ボタン部材(700)が下側に移動してリザーバープッシュ部材(500)の上側面に接触することができる。ボタン部材(700)がリザーバープッシュ部材(500)の上側面に接触した状態で下側にさらに移動すると、ボタン部材(700)とリザーバープッシュ部材(500)は一体に下側に移動し、リザーバープッシュ部材(500)がリザーバー(400)を下側に加圧することができる。
【0185】
ボタン部材(700)は、ボディー(200)の外側面に沿って上下方向に移動可能にボディー(200)に結合され得る。ボタン部材(700)は、ボディー(200)の周面を取り囲むスライディング部(730)を含み得る。スライディング部(730)は、全体的に円筒状に形成され得る。ボタン部材(700)は、スライディング部(730)の上側部から水平に延びる上面部(720)を含み得る。ボタン部材(700)は、上面部(720)から上側に突出した操作部(710)を含み得る。
【0186】
弾性部材(1000)は、リザーバープッシュ部材(500)とボタン部材(700)との間に配置され得る。弾性部材(1000)は、リザーバープッシュ部材(500)とボタン部材(700)が互いに近づくとき、弾性変形するように構成され得る。使用者がボタン部材(700)を下側に押した後に放すと、弾性部材(1000)の復元力によってボタン部材(700)がリザーバープッシュ部材(500)から上側に離隔されて移動することができる。この時、リザーバープッシュ部材(500)とリザーバー支持パート(240)は互いに近づいた状態を維持することができる。
【0187】
弾性部材(1000)は、弾性力を発揮する知られている多様な方式の1つを用いることができる。例えば、弾性部材(1000)は、圧縮スプリング、引張スプリング、トルクスプリング、エアースプリングなど多様な方式の部材を含むこともでき、ゴムなどの材質で弾性圧縮されるように構成された部材を含むこともできる。
【0188】
薬液供給調節装置(80)は、前記薬液流路の一部を構成する毛細流路(810p、820p)を有する少なくとも1つの薬液移送管(800)を含み得る。薬液移送管(800)はボディー(200)に結合される。薬液移送管(800)は、薬液の時間当りの流量を制限する機能を有し得る。一例として、薬液移送管(800)は、毛細管を含み得る。他の例として、薬液移送管(800)は、高分子マイクロチューブ(microtube)を含み得る。その他にも、薬液移送管(800)は、毛細流路を有する多様な形状及び材質で構成され得る。例えば、毛細流路(820p)は、約0.04~0.08mmの直径を有することによって、時間当りの薬液の流量を制限する役割をすることができる。
【0189】
少なくとも1つの薬液移送管(800)は、第1流路(P1)の一部を構成する毛細流路(810p)を形成する第1薬液移送管(810)を含み得る。第1薬液移送管(810)は、複数のパート(210、220、230、240)のうち少なくともいずれか1つに配置され得る。本実施例において、毛細流路(810p)は第1上流延長流路(P1b)の一部を構成するが、図示されていない他の実施例において、毛細流路(810p)は第1下流延長流路(P1d)の一部を構成することもできる。
【0190】
少なくとも1つの薬液移送管(800)は、第2流路(P2)の一部を構成する毛細流路(820p)を形成する第2薬液移送管(820)を含み得る。第2薬液移送管(820)は、複数のパート(210、220、230、240)のうち少なくともいずれか1つに配置され得る。本実施例において、毛細流路(820p)は第2上流延長流路(P2b)の一部を構成するが、図示されていない他の実施例において、毛細流路(820p)は第2下流延長流路(P2d)の一部を構成することもできる。
【0191】
薬液移送管(800)の少なくとも一部はボディー(200)の内側面に接触し得る。薬液移送管(800)は移送管シーラー(910)を貫いて配置され得る。
【0192】
シーラー(900)はリング(ring)形状に形成され得る。シーラー(900)はゴムなどの弾性材質から形成され得る。本実施例において、シーラー(900)は第2パート(220)と第2パート(220)との間に挟まって配置される。
【0193】
少なくとも1つのシーラー(900)は、薬液移送管(800)の外側面とハウジング(81)の内側面との間に挟まって配置される少なくとも1つの移送管シーラー(910)を含み得る。移送管シーラー(910)は、薬液が薬液移送管(800)の外側面及びボディー(200)の内側面の間に流れることを遮断できる。移送管シーラー(910)は、薬液移送管(800)の周りを取り囲み得る。少なくとも1つの移送管シーラー(910)は、第1薬液移送管(810)の外側面とボディー(200)の内側面との間に挟まって配置される第1移送管シーラー(911)を含み得る。少なくとも1つの移送管シーラー(910)は、第2薬液移送管(820)の外側面とボディー(200)の内側面との間に挟まって配置される第2移送管シーラー(912)を含み得る。
【0194】
少なくとも1つのシーラー(900)は、互いに結合する2つのパート(220、230)の間に挟まって、2つのパート(220、230)の間に薬液の流出を防止する少なくとも1つの連結シーラー(930)を含み得る。連結シーラー(930)は、前記薬液流路のうち薬液移送管(800)が配置されていない部分に配置される。少なくとも1つの連結シーラー(930)は、互いに結合する2つのパート(220、230)により形成される第1下流延長流路(P1d)に配置される第1連結シーラー(931)を含み得る。少なくとも1つの連結シーラー(930)は、互いに結合する2つのパート(220、230)により形成される第2下流延長流路(P2d)に配置される第2連結シーラー(932)を含み得る。
【0195】
薬液供給調節装置(80)は、疎水性(hydrophobic)の少なくとも1つの空気通過フィルター(1200)を含み得る。空気通過フィルター(1200)は、薬液の通過を遮断するものの、空気を通過させる。空気通過フィルター(1200)は、フィルター支持パート(210)に配置され得る。フィルター支持パート(210)は、流入流路(P1i)から分岐する空気の通路(R1)を形成し得る(
図11参照)。フィルター支持パート(210)は、流出流路(P1o)から分岐する空気の通路(R2)を形成し得る(
図12参照)。
図11の矢印A1は通路(R1)に沿って空気が通過する方向を示し、
図12の矢印A2は通路(R2)に沿って空気が通過する方向を示す。
【0196】
少なくとも1つの空気通過フィルター(1200)は、第1流路(P1)上で分流点(Qd)の上流側に位置する上流空気通過フィルター(1200A)を含み得る。上流空気通過フィルター(1200A)は、第1流路(P1)内の空気を外部に排出させるように構成され得る。上流空気通過フィルター(1200A)は、空気の通路(R1)と流入流路(P1i)の境界に配置される第1空気通過フィルター(1210)を含み得る。上流空気通過フィルター(1200A)は、空気通路(R1)上に配置される第2空気通過フィルター(1220)をさらに含み得る。
【0197】
少なくとも1つの空気通過フィルター(1200)は、第1流路(P1)上で合流点(Qu)の下流側に位置する下流空気通過フィルター(1200B)を含み得る。下流空気通過フィルター(1200B)は、第1流路(P1)内の空気を外部に排出させるように構成され得る。下流空気通過フィルター(1200B)は、空気の通路(R2)と流出流路(P1o)の境界に配置される第1空気通過フィルター(1210)を含み得る。上流空気通過フィルター(1200A)は、空気通路(R2)上に配置される第2空気通過フィルター(1220)をさらに含み得る。
【0198】
空気通過フィルター(1200)は、空気の通路(R1、R2)上で順次配置される第1空気通過フィルター(1210)及び第2空気通過フィルター(1220)を含み得る。第2空気通過フィルター(1220)は、第1空気通過フィルター(1210)を通過した空気が通過するように構成される。第2空気通過フィルター(1220)は、第1空気通過フィルター(1210)の気孔や接着部位などが損傷した場合にも内部の薬液が外部に流れ出ないように機能することができる。
【0199】
第2空気通過フィルター(1220)は、第1空気通過フィルター(1210)と同一材質であるか、多孔質のプラスチック素材が加工されて形成され得る。一例として、第2空気通過フィルター(1220)は、疎水性の多孔質のプラスチック樹脂材料が空気の通路(R1、R2)の一部の断面積を満たすように形成され得る。例えば、第2空気通過フィルター(1220)の材料は、米国ジョージア州フェアバーン(Fairburn, GA 30213)所在のポレックスコーポレーション(Porex Corporation)(ウェブサイト:www.porex.com)から入手することができる。前記ポレックスコーポレーションのポレックスハイドロフォビックベント(Porex Hydrophobic Vents)というブランドの製品を用いることができるが、本製品はポリエチルポリテトラフルオロエチレン(polyethyle polytetrafluoroethylene)の材料で作ったものである。
【0200】
薬液供給調節装置(80)は、前記薬液流路上に配置される親水性(hydrophilic)の少なくとも1つの境界フィルター(1300)を含み得る。境界フィルター(1300)は、前記薬液流路を横切って配置され得る。少なくとも1つの境界フィルター(1300)は、流入流路(P1i)上で上流空気通過フィルター(1200A)と分流点(Qd)との間に配置される上流境界フィルター(1300A)を含み得る。少なくとも1つの境界フィルター(1300)は、流出流路(P1o)上で流出口(Qo)と下流空気通過フィルター(1200B)との間に配置される下流境界フィルター(1300B)を含み得る。
【0201】
境界フィルター(1300)は、薬液で濡れた場合、境界フィルター(1300)を基準として上流側の流路の部分と下流側の流路の部分の圧力境界面として作用するように構成される。境界フィルター(1300)により前記上流側の流路の部分と前記下流側の流路の部分が互いに異なる内圧を有し得る。例えば、境界フィルター(1300)は、網構造及びファイバ(fiber)構造のうち少なくとも1つの方式で構成され得る。境界フィルター(1300)は、不純物をフィルタリングする機能を追加で有し得る。
【0202】
図9は、
図7のリザーバーアセンブリー(A400)の立面図である。
図9を参照すると、リザーバーアセンブリー(A400)は、リザーバー(400)とリザーバー支持パート(240)の組立体を含む部品である。薬液供給調節装置(80)は、リザーバーアセンブリー(A400)を含み得る。
【0203】
リザーバー(reservoir)(400)は、薬液を貯蔵する内部空間(400s)を形成する。薬液供給調節装置(80)においてリザーバー(400)の内部空間(400s)は前記薬液流路上に位置する。薬液供給調節装置(80)においてリザーバー(400)の内部空間(400s)は第2流路(P2)上に位置し得る。
【0204】
リザーバー(400)は、内部空間(400s)のボリューム(volume)が変更可能に構成される。リザーバー(400)の内部空間(400s)のボリュームが大きくなると、薬液を貯蔵し、リザーバー(400)の内部空間(400s)のボリュームが小さくなると、貯蔵された薬液を流出させることができる。
【0205】
リザーバー(400)は、互いに結合される上側の第1フィルム(410)と下側の第2フィルム(420)を含み得る。例えば、第1フィルム(410)と第2フィルム(420)は、それぞれPVC(ポリ塩化ビニル)フィルムであり得る。第1フィルム(410)と第2フィルム(420)は、それぞれの縁部の部分が上下に結合し、第1フィルム(410)と第2フィルム(420)との間に内部空間(400s)を形成し得る。
【0206】
リザーバー(400)の外表面の一部分(421)に、内部空間(400s)に連結される少なくとも1つのホール(420h)が形成され得る。少なくとも1つのホール(420h)は、流入ホール(420h1)及び流出ホール(420h2)を含み得る。流入ホール(420h1)はリザーバー流入流路(P2ci)の一部を構成し、流出ホール(420h2)はリザーバー流出流路(P2co)の一部を構成し得る。
【0207】
リザーバー(400)の前記一部分(421)はリザーバー支持パート(240)に固定され得る。前記一部分(421)はリザーバー(400)の中央部に位置し得る。前記一部分(421)はリザーバー(400)の下側面の中央に位置し得る。前記一部分(421)は第2フィルム(420)に位置し得る。
【0208】
リザーバー支持パート(240)はリザーバー(400)の下側に配置され得る。リザーバー(400)はリザーバー支持パート(240)の上側面(241)に固定され得る。リザーバー支持パート(240)の上側面(241)は上側に凸の表面を含み得る。
【0209】
リザーバー(400)の前記一部分(421)はリザーバー支持パート(240)の上側面の一部分(241a)に固定され得る。前記一部分(241a)はリザーバー支持パート(240)の中央部に位置し得る。リザーバー(400)の前記一部分(421)はリザーバー(400)の下側面の中央に位置し、リザーバー支持パート(240)の前記凸の表面はリザーバー(400)の前記中央に対応する位置で突出して形成され得る。
【0210】
リザーバー支持パート(240)の前記凸の表面は上側に凸の曲率を有し得る。リザーバー支持パート(240)は中央部で前記凸の表面が最上端を有するように構成され得る。リザーバー支持パート(240)の前記凸の表面はリザーバー支持パート(240)の前記一部分(241a)で最上端を有し得る。
【0211】
リザーバー支持パート(240)には、前記薬液流路の一部を構成し、リザーバー(400)の流入ホール(420h1)に連結される流入連結ホール(240h1)が形成され得る。リザーバー支持パート(240)には、前記薬液流路の一部を構成し、流出ホール(420h2)に連結される流出連結ホール(240h2)が形成され得る。
【0212】
流入連結ホール(240h1)はリザーバー流入流路(P2ci)の一部を構成し得る。流入連結ホール(240h1)はリザーバー(400)の流入ホール(420h1)に連結され得る。流入ホール(420h1)及び流入連結ホール(240h1)は上下に連結され得る。流入連結ホール(240h1)はシーリングプレート(320)の第1連結ホール(320h1)に連結され得る。流入連結ホール(240h1)及び第1連結ホール(320h1)は上下に連結され得る。
【0213】
流出連結ホール(240h2)はリザーバー流出流路(P2co)の一部を構成し得る。流出連結ホール(240h2)はリザーバー(400)の流出ホール(420h2)に連結され得る。流出ホール(420h2)及び流出連結ホール(240h2)は上下に連結され得る。流出連結ホール(240h2)はシーリングプレート(320)の第2連結ホール(320h2)に連結され得る。流出連結ホール(240h2)及び第2連結ホール(320h2)は上下に連結され得る。
【0214】
図10は、
図8のラインS1-S1'に沿って薬液供給調節装置(80)を切った断面を示す斜視図である。
図11は、
図8のラインS2-S2'に沿って薬液供給調節装置(80)を切った断面図である。
図12は、
図8のラインS3-S3'に沿って薬液供給調節装置(80)を切った断面図である。
図13は、
図8のラインS4-S4'に沿って薬液供給調節装置(80)を切った断面図である。
【0215】
図10~
図13を参照すると、前記薬液流路は、流入口(Qi)から流出口(Qo)まで薬液が流れるように案内する第1流路(P1)を含み得る。前記薬液流路は、第1流路(P1)の分流点で薬液が分流するように案内し、分流した薬液が第1流路(P1)の分流点(Qd)の下流側に位置する合流点(Qu)で合流するように案内する第2流路(P2)を含み得る。第2流路(P2)は、開閉可能に構成され得る。
【0216】
第1流路(P1)は、流入流路(P1i)、第1分流案内流路(P1a)、第1上流延長流路(P1b)、第1連結案内流路(P1c)、第1下流延長流路(P1d)、第1合流案内流路(P1e)及び流出流路(P1o)が順次連結されて形成され得る。第1毛細流路(810p)は、第1上流延長流路(P1b)の一部を構成し得る。
【0217】
第2流路(P2)は、第2分流案内流路(P2a)、第2上流延長流路(P2b)、リザーバー流入流路(P2ci)、リザーバー(400)の内部空間(400s)、リザーバー流出流路(P2co)、第2下流延長流路(P2d)及び第2合流案内流路(P2e)が順次連結されて形成され得る。第2毛細流路(820p)は、第2上流延長流路(P2b)の一部を構成し得る。後述の挿入空間(250s)は、第2下流延長流路(P2d)の一部を構成し得る。
【0218】
図10及び
図11を参照すると、流入流路(P1i)は流入口(Qi)から分流点(Qd)までの流路区間である。薬液は流入流路(P1i)に沿って流れた後(矢印Hi参照)、分流点(Qd)で分流して分流流路(P1a、P2a)に沿って流れる。第1分流案内流路(P1a)は分流点(Qd)から第1分流案内点(Qd1)までの流路区間である。薬液は第1分流案内流路(P1a)に沿って流れた後、第1上流延長流路(P1b)に沿って流れる(矢印H11参照)。また、第2分流案内流路(P2a)は分流点(Qd)から第2分流案内点(Qd2)までの流路区間である。薬液は第2分流案内流路(P2a)に沿って流れた後、第2上流延長流路(P2b)に沿って流れる(矢印H21参照)。
【0219】
図11及び
図12を参照すると、第1流路(P1)上には分流点(Qd)と合流点(Qu)との間に第1連結案内流路(P1c)が位置する。第1連結案内流路(P1c)は、第1上流延長流路(P1b)の下流側の末端と第1下流延長流路(P1d)の上流側の末端を連結することができる。薬液は、順次第1上流延長流路(P1b)及び第1連結案内流路(P1c)に沿って流れた後、第1下流延長流路(P1d)に沿って流れる(矢印H13)。
【0220】
図12及び
図13を参照すると、第2流路(P2)上には分流点(Qd)と合流点(Qu)との間に第2連結案内流路(P2c)が位置する。第2連結案内流路(P2c)は、第2上流延長流路(P2b)の下流側の末端と第2下流延長流路(P2d)の下流側の末端を連結することができる。薬液は、順次第2上流延長流路(P2b)及び第2連結案内流路(P2c)に沿って流れた後、第2下流延長流路(P2d)に沿って流れる(矢印H24)。
【0221】
図13を参照すると、第2連結案内流路(P2c)は、第2流路(P2)上で分流点(Qd)とリザーバー(400)の内部空間(400s)との間に位置するリザーバー流入流路(P2ci)を含み得る。リザーバー流入流路(P2ci)は、第3パート(230)の流入流路溝(232a)、シーリングプレート(320)の第1連結ホール(320h1)、第4パート(240)の流入連結ホール(240h1)及びリザーバー(400)の流入ホール(420h1)が順次連結されて形成され得る。
【0222】
図13を参照すると、第2連結案内流路(P2c)は、第2流路(P2)上で合流点(Qu)とリザーバー(400)の内部空間(400s)との間に位置するリザーバー流出流路(P2co)を含み得る。リザーバー流出流路(P2co)は、リザーバー(400)の流出ホール(420h2)、第4パート(240)の流出連結ホール(240h2)、シーリングプレート(320)の第2連結ホール(320h2)及び第3パート(230)の流出流路溝(420h2)が順次連結されて形成され得る。リザーバー(400)の内部空間(400s)内の薬液は、リザーバー流出流路(P2co)に沿って流れた後(矢印H23参照)、第2下流延長流路(P2d)に沿って流れる(矢印H24参照)。
【0223】
図10及び
図12を参照すると、分流流路(P1a、P2a)により分流した薬液は、合流流路(P1e、P2e)を通じて合流し、流出流路(P1o)に沿って流れる(矢印Ho参照)。第1合流案内流路(P1e)は、第1合流案内点(Qu1)から合流点(Qu)までの流路区間である。薬液は、第1下流延長流路(P1d)に沿って流れた後(矢印H13参照)、第1合流案内流路(P1e)に沿って流れる。また、第2合流案内流路(P2e)は、第2合流案内点(Qu2)から合流点(Qu)までの流路区間である。薬液は、第2下流延長流路(P2d)に沿って流れた後(矢印H24参照)、第2合流案内流路(P2e)に沿って流れる。流出流路(P1o)は、合流点(Qu)から流出口(Qo)までの流路区間である。薬液は、合流流路(P1e、P2e)に沿って流れた後、流出流路(P1o)に沿って流れる(矢印Ho参照)。
【0224】
図14は、
図5のロックアセンブリー(600)及びボディー(200)の分解斜視図である。
図15は、
図14のロックアセンブリー(600)が結合された状態を示す斜視図である。
図16は、
図5のボタン部材(700)の一部を切開した状態の斜視図である。
図17a及び
図17bは
図8のラインS5-S5'に沿って薬液供給調節装置(80)を切った断面図であって、
図17aはロック状態を示す図であって、
図17bは解除状態を示す図である。
【0225】
ロックアセンブリー(600)を説明するにおいて、仮想の軸である中心軸(X)を定義することができる。本実施例において、中心軸(X)は上下方向に垂直な方向に延びるが、本開示はこれに制限されるわけではない。本開示において、中心軸(X)の延長方向のいずれか1つの方向を「第1方向(D1)」と定義し、第1方向(D1)の反対方向を「第2方向(D2)」と定義することができる。本開示で用いられる「半径外側方向(XO)」は中心軸(X)から遠くなる方向を意味し、「半径内側方向(XI)」は中心軸(X)に近づく方向を意味する。
【0226】
図14~
図17bを参照すると、ボディー(200)は、第1方向(D1)に陥没する挿入空間(250s)を形成し得る。挿入空間(250s)は、第2方向(D2)に開口部(250s1)を有し得る。
【0227】
ボディー(200)は、挿入空間(250s)を形成する空間形成部(250)を含み得る。本実施例において、空間形成部(250)は第3パート(230)に備えられる。空間形成部(250)は、挿入空間(250s)を限定する表面(251、252)を含み得る。前記表面(251、252)は、挿入空間(250s)の中心軸(X)を中心とした周りを限定する周面(251)を含み得る。表面(251、252)は、挿入空間(250s)の第1方向(D1)の末端を限定する末端面(252)を含み得る。末端面(252)は、周面(251)の第1方向(D1)の末端から延び得る。
【0228】
空間形成部(250)は、第2方向(D2)を見る係止段(255)を形成し得る。係止段(255)にロックバルブ(610)の栓部(613)が接触し得る。係止段(255)は、周面(251)の第2方向(D2)の末端から延び得る。
【0229】
ボディー(200)の挿入空間(250s)を限定する前記表面(251、252)には第1ホール(250a)及び第2ホール(250b)が位置し得る。第1ホール(250a)及び第1ホール(250a)は、前記表面(251、252)のうち周面(251)に位置し得る。第1ホール(250a)及び第2ホール(250b)は、ロックバルブ(610)を介して互いに向かい合って形成され得る。
【0230】
第1ホール(250a)と挿入空間(250s)と第2ホール(250b)は、順次連結されて前記薬液流路の一部を構成し得る。第1ホール(250a)と挿入空間(250s)と第2ホール(250b)は、順次連結されて第2流路(P2)の一部を構成し得る。本実施例において、第1ホール(250a)と挿入空間(250s)と第2ホール(250b)は、順次連結されて第2下流延長流路(P2d)を構成する。ロックバルブ(610)の外表面と空間形成部(250)の前記表面(251、252)との間の隙間に薬液が流れ得る。
【0231】
ロックアセンブリー(600)は、挿入空間(250s)に挿入されるロックバルブ(610)を含む。ロックバルブ(610)は、挿入空間(250s)の開口部(250s1)を塞ぐことができる。ロックバルブ(610)は、第1方向(D1)に陥没したバルブ溝(610h)を形成し得る。バルブ溝(610h)は、ロックバルブ(610)の第2方向(D2)の表面で第1方向に陥没して形成され得る。バルブ溝(610h)は、中心軸(X)に沿って陥没して形成され得る。
【0232】
ロックアセンブリー(600)は、前記バルブ溝(610h)に挿入されるロックピン(630)を含む。ロックピン(630)は、ロックバルブ(610)を弾性変形させるように構成され得る。ロックピン(630)が第1方向(D1)に移動した状態を「ロック状態」と定義することができ、ロックピン(630)が第2方向(D2)に移動した状態を「解除状態」と定義することができる。前記ロック状態で、ロックバルブ(610)が第1ホール(250a)及び第2ホール(250b)のうち少なくとも1つを塞ぐ(
図17a参照)。本実施例において、前記ロック状態でロックバルブ(610)は第1ホール(250a)及び第2ホール(250b)のいずれも塞ぐ。前記解除状態で、ロックバルブ(610)が第1ホール(250a)及び第2ホール(250b)の開く(
図17b参照)。
【0233】
ロックバルブ(610)は、ロックピン(630)の材質よりフレキシブルな材質から形成され得る。ロックバルブ(610)は、空間形成部(250)の材質よりフレキシブルな材質から形成され得る。本実施例において、ロックピン(630)の材質及び空間形成部(250)の材質は合成樹脂を含み、ロックバルブ(610)の材質はゴムまたはシリコーンを含み得る。ロックバルブ(610)は、ロックピン(630)の第1方向(D1)または第2方向(D2)の移動により弾性変形または弾性復元されるように構成され得る。
【0234】
ロックバルブ(610)は、挿入空間(250s)に挿入され、バルブ溝(610h)を形成する挿入部(611)を含み得る。挿入部(611)の中央にバルブ溝(610h)が形成され得る。挿入部(611)は円筒状に形成され得る。挿入部(611)の半径外側方向(XO)を見る周面は、空間形成部(250)の周面(251)に向かい合い得る。挿入部(611)の第1方向(D1)を見る遮蔽面(617)は、空間形成部(250)の末端面(252)に向かい合い得る。
【0235】
ロックバルブ(610)は、第1方向(D1)にボディー(200)の前記表面(251、252)に接触する末端部(617a)を含み得る。末端部(617a)は、空間形成部(250)の末端面(252)に接触し得る。末端部(617a)は、ロックバルブ(610)の第1方向(D1)への末端を形成し得る。末端部(617a)は、遮蔽面(617)から第1方向(D1)に突出して形成され得る。
【0236】
ロックバルブ(610)は、挿入部(611)から半径外側方向(XO)に延びる栓部(613)を含み得る。栓部(613)は、中心軸(X)を中心とした周方向に延び得る。栓部(613)は、ボディー(200)に安着し得る。栓部(613)は、ボディー(200)に安着して挿入空間(250s)の開口部(250s1)を塞ぐ。栓部(613)の第1方向(D1)を見る表面が空間形成部(250)の係止段(255)に接触し得る。
【0237】
ロックバルブ(610)は、バルブ溝(610h)内に配置されるピン安着部(615)を含み得る。ピン安着部(615)は、ロックピン(630)の第1方向(D1)の表面に接触可能な第2方向(D2)の表面を有し得る。前記ロック状態でロックピン(630)の係止突起部(635)がピン安着部(615)の第2方向(D2)の表面に接触し得る。前記解除状態から前記ロック状態に変更されるとき、係止突起部(635)とピン安着部(615)が互いに接触した状態でロックピン(630)が第1方向(D1)に移動してロックバルブ(610)が弾性変形され得る。前記ロック状態から前記解除状態に変更されるとき、ロックバルブ(610)が弾性復元しつつ、ピン安着部(615)が係止突起部(635)を第2方向(D2)に押すことができる。
【0238】
バルブ溝(610h)は、第1方向(D1)に沿って順次配置される第1陥没部分(610h1)及び第2陥没部分(610h2)を含み得る。第1陥没部分(610h1)及び第2陥没部分(610h2)は互いに連結され得る。第1陥没部分(610h1)は、ピン安着部(615)を基準として第2方向(D2)に位置し得る。第2陥没部分(610h2)は、ピン安着部(615)を基準として第1方向(D1)に位置し得る。第1陥没部分(610h1)より第2陥没部分(610h2)が半径内側方向(XI)に狭く形成され得る。第1陥没部分(610h1)の中心軸(X)を中心とした周長より第2陥没部分(610h2)の中心軸(X)を中心とした周長の方がさらに短い。
【0239】
ロックピン(630)は、バルブ溝(610h)に挿入されるプッシュ部(631)を含み得る。プッシュ部(631)は、第2陥没部分(610h2)に挿入され得る。プッシュ部(631)は、ヘッド部(633)から第1方向に突出し得る。
【0240】
第1方向(D1)に垂直な断面上で、プッシュ部(631)は長方形の断面を有し得る。プッシュ部(631)の第1方向(D1)に垂直な断面は、第1ホール(250a)及び第2ホール(250b)が配置された両方向への長さ(l1)が、前記両方向に垂直な方向への長さ(l2)より長く形成され得る。これを通じて、前記ロック状態でロックバルブ(610)が第1ホール(250a)及び第2ホール(250b)が配置された両方向に更に伸びて弾性変形されるようにして、第1ホール(250a)及び第2ホール(250b)を十分に塞ぐことができる。本実施例において、前記長さ(l1)は上下方向への長さである。
【0241】
ロックピン(630)は、プッシュ部(631)の第2方向(D2)に配置されるヘッド部(633)を含み得る。ヘッド部(633)は、ロックピン(630)の第2方向(D2)への末端を形成し得る。ヘッド部(633)は、ボタン部材(700)に接触可能に構成され得る。前記ロック状態でヘッド部(633)はボタン部材(700)の接触面(731a)に接触して第1方向(D1)に押され得る。前記解除状態でヘッド部(633)はボタン部材(700)のヘッド挿入部(730b)に挿入され得る。
【0242】
ヘッド部(633)の第2方向(D2)への表面には第1方向(D1)及び下側方向の間の方向に延びる傾斜面(633a)が形成され得る。ボタン部材(700)は上下方向に移動できる。ボタン部材(700)が上側に移動するとき、ボタン部材(700)の接触面(731a)にヘッド部(633)が接触し得る。
【0243】
ロックピン(630)は、半径外側方向(XO)に突出した係止突起部(635)を含み得る。互いに反対方向に突出した一対の係止突起部(635)が備えられ得る。係止突起部(635)はプッシュ部(631)とヘッド部(633)との間に配置され得る。係止突起部(635)の第1方向(D1)の表面はロックバルブ(610)のピン安着部(615)に接触可能である。係止突起部(635)の第2方向(D2)の表面はロックキャップ(650)の係止部(655)の第1方向(D1)の表面に接触可能である。
【0244】
前記ロック状態で係止突起部(635)はピン安着部(615)に接触し、前記解除状態で係止突起部(635)はピン安着部(615)から第2方向(D2)に離隔され得る。前記解除状態で係止突起部(635)は係止部(655)に接触し、前記ロック状態で係止突起部(635)は係止部(655)から第1方向(D1)に離隔され得る。
【0245】
ロックアセンブリー(600)は、ロックバルブ(610)の栓部(613)を押し、ボディー(200)に安着するロックキャップ(650)を含み得る。ロックキャップ(650)はボディー(200)に固定され得る。ロックキャップ(650)の材質は合成樹脂を含み得る。
【0246】
ロックキャップ(650)は、ロックバルブ(610)の栓部(613)を第1方向(D1)に押すバルブ固定部(651)を含み得る。バルブ固定部(651)は、中心軸(X)を中心とした周方向に延び得る。
【0247】
ロックキャップ(650)は、ボディー(200)の開口部(250s1)の縁部の部分に安着する安着部(652)を含み得る。安着部(652)の第1方向(D1)の表面がボディー(200)に固定され得る。安着部(652)は、バルブ固定部(651)の第2方向(D2)に位置して半径外側方向(XO)に延び得る。安着部(652)は、中心軸(X)を中心とした周方向に延び得る。
【0248】
ロックキャップ(650)は、半径内側方向(XI)に突出した係止部(655)を含み得る。係止部(655)は、ロックピン(630)が第2方向(D2)に移動可能な最大位置を制限するようにロックピン(630)に係止され得る。互いに向かい合って突出した一対の係止部(655)が備えられ得る。係止部(655)は、ガイドホール(650h)の一側に配置される。
【0249】
ロックキャップ(650)は、ロックピン(630)のヘッド部(633)が通過するガイドホール(650h)を形成し得る。ガイドホール(650h)は、中心軸(X)に沿ってロックキャップ(650)を貫く。ガイドホール(650h)は、第1方向(D1)から見たヘッド部(633)の形状に対応する形状に形成され、ロックピン(630)の移動方向を案内することができる。
【0250】
図16を参照すると、ボタン部材(700)は、ボディー(200)に対して第1方向(D1)に垂直な上下方向に移動可能に配置され得る。ボタン部材(700)が上側に移動完了すると、前記ロック状態になり、ボタン部材(700)が下側に移動完了すると、前記解除状態になり得る。ボタン部材(700)は、前記解除状態から前記ロック状態に変更されるとき、ロックピン(630)を第1方向(D1)に押すことができる。ボタン部材(700)は、前記ロック状態から前記解除状態に変更されるとき、ロックピン(630)の押圧を解除できる。
【0251】
ボタン部材(700)のスライディング部(730)は、ボディー(200)を取り囲み得る。スライディング部(730)は、ボディー(200)の外側面に向かい合う内側面(731)と、内側面(731)の反対側である外側面(732)を含み得る。内側面(731)は、ボディー(200)の外側面に沿って上下に移動できる。
【0252】
ボタン部材(700)は、第1方向(D1)を見る接触面(731a)を含み得る。接触面(731a)は、内側面(731)に位置し得る。接触面(731a)は、ロックピン(630)のヘッド部(633)に接触し得る。ボタン部材(700)には第2方向(D2)に陥没した溝またはホールであるヘッド挿入部(730b)が形成され得る。ヘッド挿入部(730b)は、スライディング部(730)に形成され得る。ヘッド挿入部(730b)は、接触面(731a)の上側に位置し得る。前記ロック状態で接触面(731a)はロックピン(630)を第1方向(D1)に押す。前記解除状態でヘッド挿入部(730b)にヘッド部(633)が第2方向に挿入され得る。
【0253】
前記解除状態から前記ロック状態に変更されるとき、ヘッド挿入部(730b)の下端(730b1)がヘッド部(633)の傾斜面(633a)にスライディング(sliding)しながら上側に移動してロックピン(630)が第1方向(D1)に移動する。前記ロック状態から前記解除状態に変更されるとき、ヘッド挿入部(730b)の下端(730b1)がヘッド部(633)の傾斜面(633a)にスライディング(sliding)しながら下側に移動してヘッド部(633)がヘッド挿入部(730b)に挿入され得る。
【0254】
ボタン部材(700)は、ボディー(200)に対して上下方向に移動を案内するように構成されたガイドリブ(740)を含み得る。ガイドリブ(740)は、内側面(731)から内側に突出して上下方向に延び得る。
【0255】
ボタン部材(700)は、上面部(720)から下側に突出したプッシュバー(750)を含み得る。プッシュバー(750)は、リザーバープッシュ部材(500)の上側面に接触可能に構成され得る。プッシュバー(750)は、リザーバープッシュ部材(500)を下側に押すことができる。プッシュバー(750)は、弾性部材(1000)の復元力によってリザーバープッシュ部材(500)から上側に離隔され得る。
【0256】
図17a及び
図17bを参照すると、ロックバルブ(610)は、前記解除状態から前記ロック状態に変更されるとき、ロックピン(630)により弾性変形されるように構成され得る。前記ロック状態から前記解除状態に変更されるとき、ロックピン(630)は弾性復元力によって第2方向(D2)に移動する。本実施例では、前記ロック状態から前記解除状態に変更されるとき、ロックピン(630)がロックバルブ(610)の弾性復元力によって第2方向(D2)に移動する。図示されていない他の実施例において、ロックバルブ(610)とロックピン(630)との間にスプリングなどの別途の弾性部材が配置され、ロックピン(630)が第1方向(D1)に移動するとき、前記弾性部材が弾性変形し、前記弾性部材の弾性復元力によってロックピン(630)を第2方向(D2)に押すことができる。
【0257】
ロックバルブ(610)は、前記解除状態から前記ロック状態に変更されるとき、バルブ溝(610h)が広がりながら弾性変形されるように構成され、前記ロック状態から前記解除状態に変更されるとき、バルブ溝(610h)が狭まりながら弾性復元されるように構成され得る。弾性変形されたロックバルブ(610)は、第1ホール(250a)及び第2ホール(250b)のうち少なくとも1つを塞ぐことができる。ロックバルブ(610)は、前記解除状態から前記ロック状態に変更されるとき、挿入部(611)が第1ホール(250a)及び第2ホール(250b)のうち少なくとも1つが位置した方向に突出しながら弾性変形するように構成され得る。本実施例において、挿入部(611)は上下方向に突出しながら弾性変形して第1ホール(250a)及び第2ホール(250b)を塞ぐことができる。
【0258】
ロックバルブ(610)は、前記解除状態で挿入部(611)の外側面とボディー(200)の前記表面(251、252)との間の空間を通じて薬液が流れるように構成され得る。第1ホール(250a)を通じて挿入空間(250s)に流入した薬液が第2ホール(250b)を通じて挿入空間(250s)から流出できる。
【0259】
リザーバー(400)は、前記薬液流路上で挿入空間(250s)の上流側に位置し得る。リザーバー(400)は、薬液を貯蔵する内部空間(400s)を形成し得る。内部空間(400s)の薬液が第1ホール(250a)を通じて挿入空間(250s)内に流入し得る。
【0260】
リザーバープッシュ部材(500)は、リザーバー(400)を下側に加圧可能に構成され得る。ボタン部材(700)は、前記ロック状態から前記解除状態に変更されるとき、リザーバープッシュ部材(500)を下側に加圧するように構成され得る。前記解除状態で第1ホール(250a)及び第2ホール(250b)が開かれる(
図17a及び
図17bの拡大
図G1参照)。
【0261】
図17bを参照すると、使用者が操作部(710)を下側に押すと(MB)、ボタン部材(700)がリザーバープッシュ部材(500)を下側に押し、リザーバープッシュ部材(500)がリザーバー(400)を下側に押す。また、ロックピン(630)のヘッド部(633)がボタン部材(700)のヘッド挿入部(730b)に挿入され、ロックバルブ(610)が弾性復元し、第1ホール(250a)及び第2ホール(250b)が開かれる。加圧されたリザーバー(400)内部の薬液はリザーバー(400)の外部に流出し、第1ホール(250a)、挿入空間(250s)及び第2ホール(250b)を順次通過し、第1流路(P1)に合流できる。
【0262】
図17aを参照すると、使用者が操作部(710)を放すと、弾性部材(1000)の復元力によってリザーバープッシュ部材(500)からボタン部材(700)が上側に移動する(MA)。ボタン部材(700)はケース(100)に係止され、上側への最大移動位置に配置される。その後、リザーバー(400)の内部空間(400s)が薬液で満たされてリザーバー(400)が膨らむと、リザーバープッシュ部材(500)はリザーバー(400)により上側に移動できる。
【0263】
リザーバー支持パート(240)の上側面(241)及びリザーバープッシュ部材(500)の下側面(521)のうち、いずれか1つはもう1つの方向に凸の表面を含み、もう1つは、前記凸の表面に対応する凹の表面を含み得る。本実施例において、リザーバー支持パート(240)の上側面(241)が前記凸の表面を含み、リザーバープッシュ部材(500)の下側面(521)が前記凹の表面を含む。
【0264】
図17a及び
図17bの拡大図(G2、G2')を参照すると、リザーバー(400)の前記一部分(421)に対応する位置でリザーバー支持パート(240)の上側面(241)とリザーバープッシュ部材(500)の下側面(521)の上下方向へのギャップ(ga)が、前記一部分(421)に対応する位置と異なる位置で上側面(241)と下側面(521)の上下方向へのギャップ(gb)より更に大きくなり得る。リザーバー(400)の前記一部分(421)はリザーバー(400)の下側面の中央に位置し、リザーバー(400)の中央部分で前記凸の表面と前記凹の表面の上下方向へのギャップ(ga)が、リザーバー(400)の縁部の部分で前記凸の表面と前記凹の表面の上下方向へのギャップ(gb)より更に大きくなり得る。これを通じて、リザーバー(400)内部の薬液の残量を最小化し、リザーバー(400)の一部分(421)に位置した流出ホール(420h2)を通じて薬液を流出できる。
【0265】
リザーバープッシュ部材(500)が上側に移動した状態で、ギャップ(ga)がギャップ(gb)より更に大きくなり得る。リザーバープッシュ部材(500)の下側面(521)は、リザーバー支持パート(240)よりフレキシブルな材質から形成され得る。リザーバープッシュ部材(500)が下側に移動してリザーバープッシュ部材(500)の縁部の部分がリザーバー支持パート(240)の縁部の部分によって加圧されると、リザーバープッシュ部材(500)の下側面(521)が弾性変形されてギャップ(ga)とギャップ(gb)の差が小さくなるか、なくなることがある。
【0266】
図17bの拡大図(G2)を参照した一実施例において、リザーバープッシュ部材(500)は、下側面(521)の中央に上側に陥没した溝を形成する薬液誘導部(521a)を含み得る。これを通じて、ギャップ(ga)をギャップ(gb)より更に大きくすることができる。
【0267】
図17bの拡大図(G2')を参照した他の実施例において、リザーバー(400)の前記一部分(421)は、リザーバー(400)の下側面の中央に位置し、リザーバー(400)の前記中央を上下に横切る断面上で、リザーバープッシュ部材(500)の下側面(521')の前記凹の表面は、前記凸の表面より更に大きな曲率を有し得る。これを通じて、ギャップ(ga)をギャップ(gb)より更に大きくすることができる。
【0268】
図1~
図17bを参照して、上述の第1実施例の薬液供給調節装置(80)の構成及びメカニズムと対応する第2実施例の薬液供給調節装置(80')の構成及びメカニズムは
図18~
図30に同一の番号及び記号を示し、その説明を省略する。即ち、
図18~
図30に示された番号及び記号については、上述の第1実施例に関する説明が適用され得る。
【0269】
以下、
図18~
図30を参照して、上述の第1実施例との差異を中心に第2実施例による薬液供給調節装置(80')を説明する。
【0270】
薬液供給調節装置(80')は、ケース(100)、ボディー(200)、シーリングプレート(300)、リザーバー(400)、リザーバープッシュ部材(500)、ボタン部材(700)、薬液移送管(800)、シーラー(900)、コッター(1100)、少なくとも1つの空気通過フィルター(1200)、及び境界フィルター(1300)を含み得る。薬液供給調節装置(80')は、弾性プッシュ部材(1400)、支持スライダー(1600)、スライダースプリング(1700)、セレクター(1800)、ロックバー(1900)、ロック弾性部材(2000)、スイッチング部材(2100)、及びフィルタースペーサ(2200)を含み得る。
【0271】
図18は、本開示の第2実施例による薬液供給調節装置(80')の斜視図であって、薬液供給調節装置(80')にコッター(1100)を結合できる方式を示す図である。
【0272】
図18を参照すると、薬液供給調節装置(80')は、それぞれの用途に合うように備えられた複数のコッター(1100)を含み得るが、医師などの医療スタッフに1つのコッター(1100)が提供され、場合によって3つの位置(1100a、1100b、1100c参照)でコッター(1100)を薬液供給調節装置(80')に結合させて用いることもできる。
【0273】
ケース(100)にはセレクター(1800)のセレクター操作部(1830)が露出するセレクターホール(110h)が形成され得る。セレクターホール(110h)は一側に長く形成され得る。セレクターホール(110h)はセレクター操作部(1830)の移動経路を案内するように形成され得る。ケース(100)には、スイッチング部材(2100)を押すためにコッター(1100c)を挿入させられるようにスイッチングホール(110g)が形成され得る。
【0274】
図18を参照すると、コッター(1100a)は、使用者が操作する前にボタン部材(700)を操作できないようにケース(100)に挿入され得、コッター(1100a)を引出方向(M1)に取り出すことによって、弾性プッシュ部材(1400)によりボタン部材(700)が上側に移動し、使用者がボタン部材(700)を下側に押すことができる状態となる。
【0275】
図19は、
図18の薬液供給調節装置(80')からケース(100)を除去した状態を示す斜視図である。
図20は、
図19の薬液供給調節装置(80')からインナーハウジング(1500)をさらに除去した状態を示す斜視図である。
【0276】
図18~
図20を参照すると、薬液供給調節装置(80')は、リザーバー(400)が最大に膨らむことができるボリューム(以下、「薬液貯蔵ボリューム」)を変更できるように構成される。医師などの使用者は、コッター(1100b)をセレクター操作部(1830)に結合させ、セレクター(1800)を位置移動(矢印M2、M3参照)させることによって、前記薬液貯蔵ボリュームを変更させることができる。具体的には、セレクター(1800)が一側方向(M2)に移動して第1位置に位置した状態で、セレクター(1800)の段差部(1850)の下端面はリザーバープッシュ部材(500)の第1レベル面(517)に接触し得、この時、リザーバープッシュ部材(500)の上側への最大移動位置は相対的に高くなる。一方、セレクター(1800)が他方方向(M3)に移動して第2位置に位置した状態で、セレクター(1800)の段差部(1850)の下端面はリザーバープッシュ部材(500)の第2レベル面(518)に接触し得、この時、リザーバープッシュ部材(500)の上側への最大移動位置は相対的に低くなる。
【0277】
図29は、
図25のラインS9-S9'に沿って薬液供給調節装置(80')を切った断面図である。
図18~
図20及び
図29を参照すると、薬液供給調節装置(80')は、第1流路(P1)に沿って流れる薬液を必要に応じて遮断して患者に第2流路(P2)を通じた薬液のみを注入できるように構成され得る。薬液供給調節装置(80')は、第1流路(P1)を開閉可能に構成されることもできる。スイッチング部材(2100)が予め設定された方向(M4)に押されていない初期状態で、スイッチング部材(2100)の溝(2100h)に第1押圧部(317)が挿入され、第1流路バルブ(316)が流路(P1)を開ける状態になる。コッター(1100c)をケース(100)のスイッチングホール(110g)に挿入させ、スイッチング部材(2100)を予め設定された方向(M4)に押すことによって、スイッチング部材(2100)が前記方向(M4)に移動することができる。これにより、スイッチング部材(2100)は第1押圧部(317)を上側に押し、シーリングプレート(310)が弾性変形して第1流路バルブ(316)が上側に移動し、流路(P1)を閉鎖する。
【0278】
図30は、
図25のラインS10-S10'に沿って薬液供給調節装置(80')を切った断面図である。
図18~
図20及び
図30を参照すると、薬液供給調節装置(80')は第2流路(P2)を開閉可能に構成され得る。薬液供給調節装置(80')は、使用者がボタン部材(700)を押すことによって、第2流路(P2)を閉じ状態から開き状態に変更させるように構成される。ボタン部材(700)が押されず、上側に移動している初期状態で、ロックバー(1900)はロック弾性部材(2000)の弾性復元力によって上側に押され、これにより、ロックバー(1900)は第2押圧部(319)を押すことになる。第2押圧部(319)が上側に押されることによって、シーリングプレート(310)は弾性変形して第2流路バルブ(318)が上側に移動し、流路(P2)を閉鎖する。本実施例では、前記初期状態でボタン部材(700)とロックバー(1900)は離隔された状態に設定されるが、他の実施例において、前記初期状態でボタン部材(700)とロックバー(1900)が互いに接触した状態に設定することもできる。ボタン部材(700)が下側に移動してロックバー(1900)を下側に押すと、ロックバー(1900)はロック弾性部材(2000)を弾性変形させながら下側に移動し、第2押圧部(319)に対する押圧を解除することになる。第2押圧部(319)の押圧が解除されるにつれ、シーリングプレート(310)は弾性復元し、第2流路バルブ(318)が下側に移動して、流路(P2)を開く。
【0279】
図21は、
図20の薬液供給調節装置(80')からボタン部材(700)、セレクター(1800)及びロックバー(1900)等を追加で除去した状態を示す斜視図である。
図22は、
図18の薬液供給調節装置(80')の分解斜視図である。
図23は、
図22の薬液供給調節装置(80')を他の角度から見た分解斜視図である。
図24は、
図22の構成のうち、一部のみを示す分解斜視図であって、
図22とは異なり、いくつかの部品は互いに組み立てられた状態を示す図である。
図25は、
図24の様子を他の角度から見た分解斜視図であって、一部分の拡大図(E)が示されている。
図26は、
図34のラインS6-S6'に沿って薬液供給調節装置(80')を切った断面を示す斜視図である。以下、
図21~
図26を参照して、薬液供給調節装置(80')の構成を具体的に説明する。
【0280】
ケース(100)は、インナーハウジング(1500)を含み得る。本実施例において、第1ケースパート(100A)、第2ケースパート(100B)及びインナーハウジング(1500)が互いに結合されてケース(100)を構成するが、図示されていない他の実施例において、インナーハウジング(1500)に形成された各種のホールと対応するホールが第1ケースパート(100A)及び/又は第2ケースパート(100B)に代わりに形成され、インナーハウジング(1500)なしにケース(100)が具現されることもできる。
【0281】
第1パート(210)には、第1押圧部(317)が貫く第1押圧部貫通ホール(211)と、第2押圧部(319)が貫く第2押圧部貫通ホール(212)が形成される。第1パート(210)にはスイッチング部材(2100)が配置されるスイッチング部材配置ホール(213)が形成される。スイッチング部材配置ホール(213)によりスイッチング部材(2100)の移動経路が案内される。スイッチング部材配置ホール(213)にコッター(1100)の一部が挿入され得る。
【0282】
アッパーシーリングプレート(320)は、流路ガイドリブ(231)を取り囲むように下側に突出した突出部(324)を含み得る。突出部(324)は、流入流路ガイド(231a)及び流出流路ガイド(231b)を取り囲む突出部(324a)と、連結流路ガイド(231c)を取り囲む突出部(324b)を含み得る。アッパーシーリングプレート(320)は、上側に突出し、連結ホール(320h)の周りに沿って延びた上側突出部(326)を含み得る。
【0283】
第3パート(230)には突出部(324)が挿入されるリブ溝(233)が形成され得る。第3パート(230)には突出部(324a)が挿入されるリブ溝(233a)と、突出部(324b)が挿入されるリブ溝(233b)が形成され得る。リブ溝(233)は流路ガイドリブ(231)の周りに沿って延び得る。リブ溝(233)は下側に陥没し得る。
【0284】
第4パート(240)には上側突出部(326)が挿入される溝(246)が形成され得る。溝(246)は上側に陥没し得る。
【0285】
ケース(100)には支持スライダー(1600)の係止突起(1610)が係止される係止溝(1510)が形成され得る。本実施例において、係止溝(1510)はインナーハウジング(1500)に形成される。薬液供給調節装置(80')に関する説明において、突起(516)を中心とした周方向を円周方向と定義し、突起(516)から遠くなる方向を半径外側方向と定義し、突起(516)に近づく方向を半径内側方向と定義し得る。
【0286】
支持スライダー(1600)は、例えば、プラスチック材質から形成され得る。支持スライダー(1600)は、半径外側方向に突出した少なくとも1つ以上の係止突起(1610)を含み得る。支持スライダー(1600)は、半径内側方向にリザーバープッシュ部材(500)の突起(516)に接触するように構成された少なくとも1つ以上の接触部(1630)を含み得る。支持スライダー(1600)は、互いに対応する係止突起(1610)と接触部(1630)を連結するように構成され、遠心方向に弾性圧縮変形可能に構成された弾性連結部(1640)を含み得る。支持スライダー(1600)は、スライダースプリング(1700)が係止されるように突出したスプリング係止部(1650)を含み得る。
【0287】
スライダースプリング(1700)は、例えば、金属材質から形成され得る。スライダースプリング(1700)は、支持スライダー(1600)に結合されて接触部(1630)を半径内側方向に加圧し得る。スライダースプリング(1700)は半径外側方向に弾性変形して、接触部(1630)に半径内側方向に弾性復元力を加えることができる。
【0288】
リザーバープッシュ部材(500)の押圧面(512)は、ボタン部材(700)ではなく、弾性プッシュ部材(1400)により押され得る。リザーバープッシュ部材(500)は、中央で上側に突出する突起(516)を含み得る。
【0289】
ボタン部材(700)に支持スライダー(1600)が配置され得る。ボタン部材(700)と支持スライダー(1600)は、一体に上下に移動可能に構成され得る。ボタン部材(700)の内部に支持スライダー(1600)及びスライダースプリング(1700)が配置され得る。ボタン部材(700)は、互いに結合された第1パート(700A)と第2パート(700B)を含み得る。
【0290】
弾性プッシュ部材(1400)は、ボタン部材(700)とリザーバープッシュ部材(500)との間に配置される。弾性プッシュ部材(1400)は、ボタン部材(700)が操作されるとき、弾性変形されるように構成される。弾性プッシュ部材(1400)は、リザーバープッシュ部材(500)とボタン部材(700)が互いに近づくとき、弾性変形するように構成され得る。弾性プッシュ部材(1400)は、リザーバープッシュ部材(500)を下側に加圧するように構成され得る。弾性プッシュ部材(1400)は、弾性力を発揮する知られている多様な方式の中の1つを用いることができる。例えば、弾性プッシュ部材(1400)は、圧縮スプリング、引張スプリング、トルクスプリング、エアースプリングなど多様な方式の部材を含むこともでき、ゴムなどの材質で弾性圧縮されるように構成された部材を含むこともできる。
【0291】
薬液供給調節装置(80')は、使用者がボタン部材(700)を押す距離が、リザーバープッシュ部材(500)がリザーバー(400)を押す距離より短いように構成され得る。使用者はボタン部材(700)を最後まで押さなくても、弾性プッシュ部材(1400)がリザーバープッシュ部材(500)を最後まで押すことになる。
【0292】
図示されてはいないが、薬液供給調節装置(80')は、ボタン部材(700)を上側に移動させる復元力を加える追加の弾性部材(図示せず)をさらに含むこともできる。前記追加の弾性部材はボタン部材(700)とリザーバープッシュ部材(500)との間に配置される。
【0293】
本実施例において、セレクター(1800)は、互いに結合される第1パート(1810)と第2パート(1820)を含むが、図示されていない他の実施例において、セレクター(1800)は一体に形成された部品であってもよい。セレクター(1800)は、外側に突出するセレクター操作部(1830)を含み得る。セレクターホール(110h、1530)を通じてセレクター操作部(1830)が外部に露出し得る。セレクター(1800)は、インナーハウジング(1500)に対する上下方向の位置が固定され、インナーハウジング(1500)に対して回転のみ可能に構成され得る。セレクター(1800)は、外側に突出してインナーハウジング(1500)に形成されたセレクターガイド溝(1520)に挿入されるガイド突起(1840)を含み得る(
図19及び
図20参照)。ガイド突起(1840)は、セレクターガイド溝(1520)に沿って横に移動し、セレクター(1800)は同一のレベル上で回転運動可能に構成され得る。
【0294】
ロックバー(1900)は、ケース(100)に対して上下方向に移動可能に構成される。ロックバー(1900)の一端にロック弾性部材(2000)の一端が支持され得る。ボディー(200)は、ロック弾性部材(2000)の他端を支持するスプリング支持部(280)と、ロック弾性部材(2000)が配置されるスプリング配置部(290)を含み得る(
図20参照)。
【0295】
スイッチング部材(2100)には第1押圧部(317)が挿入可能な溝(2100h)が形成される。コッター(1100)は、スイッチングホール(1540)を通じて装置の内部に挿入され、スイッチング部材(2100)を移動させることができる。
【0296】
フィルタースペーサ(2200)は、空気通過フィルター(1210)の背面側に配置される。フィルタースペーサ(2200)は、空気通過フィルター(1210)に接触するように配置され得る。フィルタースペーサ(2200)は、空気通過フィルター(1210)が薬液の圧力によって下流側に曲がる現象を防いだり低減させたりするように構成される。フィルターキャップ(220B)にはフィルタースペーサ(2200)が挿入される配置溝(図示せず)が形成され得る。
【0297】
以上、一部の実施例と添付の図面に示された例によって本開示の技術的思想が説明されたが、本開示の属する技術分野で通常の知識を有する者が理解できる本開示の技術的思想及び範囲を逸脱しない範囲で多様な置換、変形及び変更がなされ得るという点を理解すべきである。また、そのような置換、変形及び変更は、添付の特許請求の範囲内に属すると考えられるべきである。
【国際調査報告】