(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-11
(54)【発明の名称】コールドチェーン配送経路の決定方法、装置、サーバおよび記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/083 20230101AFI20221228BHJP
【FI】
G06Q10/08 300
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525754
(86)(22)【出願日】2020-12-11
(85)【翻訳文提出日】2022-04-28
(86)【国際出願番号】 CN2020135880
(87)【国際公開番号】W WO2021164390
(87)【国際公開日】2021-08-26
(31)【優先権主張番号】202010108742.1
(32)【優先日】2020-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521456922
【氏名又は名称】北京京東振世信息技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Jingdong Zhenshi Information Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】6th Floor, No.76 Zhichun Road, Haidian District, Beijing 100086, China
(74)【代理人】
【識別番号】100167689
【氏名又は名称】松本 征二
(72)【発明者】
【氏名】崔▲曉▼智
(72)【発明者】
【氏名】董▲紅▼宇
(72)【発明者】
【氏名】郭震
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
コールドチェーン配送経路の決定方法、装置、サーバ及び記憶媒体であって、該方法は、端末装置から送信された経路決定要求を受信し、該経路決定要求は、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報を含むことと(21)、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定することと(22)、端末装置に少なくとも1つの目標配送経路をプッシュすることと(23)、を含む。前記方法によってシーン制約条件及び配送コスト制約条件で決定された目標配送経路は、配送の適時性及び配送コスト制約を同時に満たすことができ、顧客の満足度を向上させる上で、配送コストを低減する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コールドチェーン配送経路の決定方法であって、
端末装置から送信された経路決定要求を受信することであって、前記経路決定要求には、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報が含まれることと、
配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定することと、
前記端末装置に前記少なくとも1つの目標配送経路をプッシュすることと、を含む、
ことを特徴とするコールドチェーン配送経路の決定方法。
【請求項2】
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定することは、
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報及びシーン制約条件に基づいて、少なくとも1つの初期計画経路を決定することであって、前記シーン制約条件は、顧客ポイントの時間枠制約、走行時間制約、単一車種の配送、及び配送センターに戻らないことを含むことと、
総配送コストが最小となることを解決すべき目標とし、各初期計画経路に対して反復更新を行い、少なくとも1つの目標配送経路を決定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報及びシーン制約条件に基づいて、少なくとも1つの初期計画経路を決定することは、
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、第1初期計画経路を作成し、前記第1初期計画経路の種顧客ポイントが、前記シーン制約条件を満たすとともに、配送センターから最も遠い顧客ポイントであることと、
予め設定されたアルゴリズムに基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入し、挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさないまで行うことと、
挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさない場合、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における残りの顧客ポイントに基づいて、第2初期計画経路を作成することと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、第1初期計画経路を作成する前に、前記方法は、
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと前記配送センターとのナビゲーション距離を決定することと、
任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと前記配送センターのナビゲーション距離に基づいて、距離マトリクスを作成することと、をさらに含み、
前記予め設定されたアルゴリズムに基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入することは、
最近傍補間法、前記距離マトリクス及びセービング法に基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入することを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記総配送コストが最小となることを解決すべき目標とし、各初期計画経路に対して反復更新を行い、少なくとも1つの目標配送経路を決定することは、
各初期計画経路の総配送コストを計算することと、
各初期計画経路に対して、前記初期計画経路における顧客ポイントの配送順序に基づいて、前記初期計画経路を破棄-再作成する方式を使用し、複数の更新後の初期計画経路を決定し、かつ、各更新後の初期計画経路の総配送コストをそれぞれ計算することと、
全ての更新後の初期計画経路の総配送コストに基づいて、全ての更新後の初期計画経路における総配送コストが最も低い経路である目標配送経路を決定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定することは、
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における全ての顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報を配送経路計画モデルに入力し、少なくとも1つの目標配送経路を出力し、各目標配送経路における顧客ポイントがシーン制約条件を満たすとともに、各目標配送経路の配送コストが配送コスト制約条件に合致することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
予め設定されたサイクル数に応じて、異なるパラメータの値を持つ前記配送経路計画モデルをそれぞれ実行し、前記配送経路計画モデルの各実行のパラメータの値及び各実行結果を取得することと、
前記配送経路計画モデルの全ての実行のパラメータの値及び全ての実行結果に基づいて、訓練データ及びテストデータを含むデータの集合を取得することと、
予め設定されたアルゴリズムにより前記訓練データを処理し、前記配送経路計画モデルの重要なパラメータの集合を決定することと、
前記重要なパラメータの集合と前記テストデータを組み合わせて、前記重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲を決定することと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、
前記重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲に対して、グリッドサーチアルゴリズムに基づいて、前記重要なパラメータの集合に対応するパラメータグリッドを決定することと、
前記パラメータグリッドと前記訓練データに対して交差検証を行い、複数の重要なパラメータと各重要なパラメータの値を含む最適なパラメータの組み合わせを決定することと、
前記最適なパラメータの組み合わせ及び前記訓練データを使用して、前記配送経路計画モデルを更新することと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記テストデータを使用して更新後の配送経路計画モデルの性能評価を行い、更新後の配送経路計画モデルの配送経路計画性能を決定することをさらに含む、
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
受信モジュール、処理モジュール及びプッシュモジュールを含み、
前記受信モジュールは、端末装置から送信された経路決定要求を受信するために用いられ、前記経路決定要求は、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報を含み、
前記処理モジュールは、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定するために用いられ、
前記プッシュモジュールは、前記端末装置に前記少なくとも1つの目標配送経路をプッシュするために用いられる、
ことを特徴とするコールドチェーン配送経路の決定装置。
【請求項11】
前記処理モジュールは、第1処理ユニットと第2処理ユニットを含み、
前記第1処理ユニットは、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報及びシーン制約条件に基づいて、少なくとも1つの初期計画経路を決定するために用いられ、前記シーン制約条件は、顧客ポイントの時間枠制約、走行時間制約、単一車種の配送、及び配送センターに戻らないことを含み、
前記第2処理ユニットは、総配送コストが最小となることを解決すべき目標として、各初期計画経路に対して反復更新を行い、少なくとも1つの目標配送経路を決定するために用いられる、
ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第1処理ユニットは、具体的に、
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、第1初期計画経路を作成し、前記第1初期計画経路の種顧客ポイントが、前記シーン制約条件を満たすとともに、配送センターから最も遠い顧客ポイントであることと、
予め設定されたアルゴリズムに基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入し、挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさないまで行うことと、
挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさない場合、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における残りの顧客ポイントに基づいて、第2初期計画経路を作成することと、のために用いられる、
ことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1処理ユニットは、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、第1初期計画経路を作成する前に、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと前記配送センターとのナビゲーション距離を決定し、任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと前記配送センターとのナビゲーション距離に基づいて、距離マトリクスを作成すること、にさらに用いられ、
前記第1処理ユニットは、予め設定されたアルゴリズムに基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入するために用いられ、具体的に、
前記第1処理ユニットは、具体的に、最近傍補間法、前記距離マトリクス及びセービング法に基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入するために用いられる、
ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記第2処理ユニットは、具体的に、
各初期計画経路の総配送コストを計算することと、
各初期計画経路に対して、前記初期計画経路における顧客ポイントの配送順序に基づいて、前記初期計画経路を破棄-再作成する方式を使用し、複数の更新後の初期計画経路を決定し、かつ、各更新後の初期計画経路の総配送コストをそれぞれ計算することと、
全ての更新後の初期計画経路の総配送コストに基づいて、全ての更新後の初期計画経路における総配送コストが最も低い経路である目標配送経路を決定することと、のために用いられる、
ことを特徴とする請求項11~13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記処理モジュールは、具体的に、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における全ての顧客ポイントの位置情報と配送センターの位置情報を配送経路計画モデルに入力し、少なくとも1つの目標配送経路を出力し、各目標配送経路における顧客ポイントはシーン制約条件を満たすとともに、各目標配送経路の配送コストが配送コスト制約条件に合致する、
ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項16】
前記処理モジュールは、
予め設定されたサイクル数に応じて、異なるパラメータの値を持つ前記配送経路計画モデルをそれぞれ実行し、前記配送経路計画モデルの各実行のパラメータの値及び各実行結果を取得することと、
前記配送経路計画モデルの全ての実行のパラメータの値及び全ての実行結果に基づいて、訓練データ及びテストデータを含むデータの集合を取得することと、
予め設定されたアルゴリズムにより前記訓練データを処理し、前記配送経路計画モデルの重要なパラメータの集合を決定することと、
前記重要なパラメータの集合と前記テストデータを組み合わせて、前記重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲を決定することと、のためにも用いられる、
ことを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記処理モジュールは、
前記重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲に対して、グリッドサーチアルゴリズムに基づいて、前記重要なパラメータの集合に対応するパラメータグリッドを決定することと、
前記パラメータグリッドと前記訓練データに対して交差検証を行い、複数の重要なパラメータと各重要なパラメータの値を含む最適なパラメータの組み合わせを決定することと、
前記最適なパラメータの組み合わせ及び前記訓練データを使用して、前記配送経路計画モデルを更新することと、のためにも用いられる、
ことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記処理モジュールは、前記テストデータを使用して更新後の配送経路計画モデルの性能評価を行い、更新後の配送経路計画モデルの配送経路計画性能を決定するためにも用いられる、
ことを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
プロセッサ、メモリ、及び前記メモリに記憶されるとともにプロセッサで実行可能なコンピュータプログラム命令を含むサーバであって、
前記プロセッサが前記コンピュータプログラム命令を実行するとき、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法が実現される、
ことを特徴とするサーバ。
【請求項20】
コンピュータプログラム命令が記憶されたコンピュータで読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行されるとき、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法が実現される、
ことを特徴とするコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。
【請求項21】
命令を実行するチップであって、前記チップがメモリと、プロセッサとを含み、前記メモリにコード及びデータが記憶され、前記メモリは、前記プロセッサに結合され、前記プロセッサは、前記メモリ内のコードを実行することにより、前記チップが請求項1~9のいずれか一項に記載の方法を実行することに用いられる、
ことを特徴とするチップ。
【請求項22】
コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品であって、コンピュータが前記コンピュータプログラムを実行するとき、前記コンピュータが請求項1~9のいずれか一項に記載の方法を実行する、
ことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項23】
コンピュータプログラムであって、コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されるとき、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法が実現される、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、物流技術分野に関し、特にコールドチェーン配送経路の決定方法、装置、サーバ及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
コールドチェーン物流とは、一般的に、製品の品質と性能を確保するように、冷凍冷蔵製品や商品の生産から保管、輸送、販売、消費に至る各段階において常に所定の低温環境下にあるシステムプロジェクトを指す。コールドチェーン物流の輸送の適時性に対する要求は通常の物流より高い。したがって、経済的であり、業者又は顧客の時間枠要求を満たす配送経路をどのように計画するかが非常に重要である。
【0003】
従来の技術において、コールドチェーン配送シーンは、主に時間枠及びファジー走行時間を超えるとペナルティ制約を加えて、配送センターに戻る配送シーンに適用され、走行時間制約を考慮していないため、いくつかの実際の配送シーンに完全に適用できない。例えば、時間枠制約付きコールドチェーンの都市配送シーンである、多い関連する顧客数(500人以上である)、単一車種の配送、厳格な時間枠制約付き、車両の走行時間制約付き、配送が完了した後配送センターに戻らないことなどは、総走行距離を最小化することが求められる。
【0004】
以上のように、従来のコールドチェーン配送手段は、時間枠制約付きのコールドチェーン都市配送シーンなど、いくつかの実際の応用シーンに適用することができず、配送の適時性及び性能を向上させるために、コールドチェーン配送経路の決定方法が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願は、コールドチェーン配送のシーン制約条件において目標経路を決定し、さらに配送の適時性及び性能を向上させるために用いられるコールドチェーン配送経路の決定方法、装置、サーバ及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様において、本願の実施例は、コールドチェーン配送経路の決定方法を提供し、前記コールドチェーン配送経路の決定方法は、
端末装置から送信された経路決定要求を受信することであって、前記経路決定要求には、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報と配送センターの位置情報が含まれることと、
配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定することと、
前記端末装置に前記少なくとも1つの目標配送経路をプッシュすることと、を含む。
【0007】
第1の態様の1つの可能な設計において、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定することは、
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報及びシーン制約条件に基づいて、少なくとも1つの初期計画経路を決定することであって、前記シーン制約条件には、顧客ポイントの時間枠制約、走行時間制約、単一車種の配送、及び配送センターに戻らないことが含まれることと、
総配送コストが最小となることを解決すべき目標とし、各初期計画経路に対して反復更新を行い、少なくとも1つの目標配送経路を決定することと、を含む。
【0008】
選択可能に、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報及びシーン制約条件に基づいて、少なくとも1つの初期計画経路を決定することは、
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、第1初期計画経路を作成することであって、前記第1初期計画経路の種顧客ポイントが、前記シーン制約条件を満たすとともに、配送センターから最も遠い顧客ポイントであることと、
予め設定されたアルゴリズムに基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入し、挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさないまで行うことと、
挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさない場合、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における残りの顧客ポイントに基づいて、第2初期計画経路を作成することと、を含む。
【0009】
選択可能に、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、第1初期計画経路を作成する前に、前記方法は、
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと前記配送センターとのナビゲーション距離を決定することと、
任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと前記配送センターのナビゲーション距離に基づいて、距離マトリクスを作成することと、をさらに含み、
予め設定されたアルゴリズムに基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入することは、
最近傍補間法、前記距離マトリクス及びセービング法に基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入することを含む。
【0010】
さらに、前記総配送コストが最小となることを解決すべき目標とし、各初期計画経路に対して反復更新を行い、少なくとも1つの目標配送経路を決定することは、
各初期計画経路の総配送コストを計算することと、
各初期計画経路に対して、前記初期計画経路における顧客ポイントの配送順序に基づいて、前記初期計画経路を破棄-再作成する方式を使用し、複数の更新後の初期計画経路を決定し、かつ、各更新後の初期計画経路の総配送コストをそれぞれ計算することと、
全ての更新後の初期計画経路の総配送コストに基づいて、全ての更新後の初期計画経路における総配送コストが最も低い経路である目標配送経路を決定することと、を含む。
【0011】
第1の態様の別の可能な設計において、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定することは、
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における全ての顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報を配送経路計画モデルに入力し、少なくとも1つの目標配送経路を出力し、各目標配送経路における顧客ポイントがシーン制約条件を満たし、かつ、各目標配送経路の配送コストが配送コスト制約条件に合致することを含む。
【0012】
選択可能に、前記方法は、
予め設定されたサイクル数に応じて、異なるパラメータの値を持つ前記配送経路計画モデルをそれぞれ実行し、前記配送経路計画モデルの各実行のパラメータの値及び各実行結果を取得することと、
前記配送経路計画モデルの全ての実行のパラメータの値及び全ての実行結果に基づいて、訓練データ及びテストデータを含むデータの集合を取得することと、
予め設定されたアルゴリズムにより前記訓練データを処理し、前記配送経路計画モデルの重要なパラメータの集合を決定することと、
前記重要なパラメータの集合と前記テストデータを組み合わせて、前記重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲を決定することと、をさらに含む。
【0013】
選択可能に、前記方法は、
前記重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲に対して、グリッドサーチアルゴリズムに基づいて、前記重要なパラメータの集合に対応するパラメータグリッドを決定することと、
前記パラメータグリッドと前記訓練データに対して交差検証を行い、複数の重要なパラメータと各重要なパラメータの値を含む最適なパラメータの組み合わせを決定することと、
前記最適なパラメータの組み合わせ及び前記訓練データを使用して、前記配送経路計画モデルを更新することと、をさらに含む。
【0014】
選択可能に、前記方法は、
前記テストデータを使用して更新後の配送経路計画モデルの性能評価を行い、更新後の配送経路計画モデルの配送経路計画性能を決定することをさらに含む。
【0015】
第2の態様において、本願は、コールドチェーン配送経路の決定装置を提供し、前記コールドチェーン配送経路の決定装置は、受信モジュール、処理モジュール及びプッシュモジュールを含み、
前記受信モジュールは、端末装置から送信された経路決定要求を受信するために用いられ、前記経路決定要求は、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報を含み、
前記処理モジュールは、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定するために用いられ、
前記プッシュモジュールは、前記端末装置に前記少なくとも1つの目標配送経路をプッシュするために用いられる。
【0016】
第2の態様の1つの可能な設計において、前記処理モジュールは、第1処理ユニットと第2処理ユニットを含み、
前記第1処理ユニットは、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報及びシーン制約条件に基づいて、少なくとも1つの初期計画経路を決定するために用いられ、前記シーン制約条件は、顧客ポイントの時間枠制約、走行時間制約、単一車種の配送、及び配送センターに戻らないことを含み、
前記第2処理ユニットは、総配送コストが最小となることを解決すべき目標として、各初期計画経路に対して反復更新を行い、少なくとも1つの目標配送経路を決定するために用いられる。
【0017】
選択可能に、前記第1処理ユニットは、具体的に、
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、第1初期計画経路を作成し、前記第1初期計画経路の種顧客ポイントが、前記シーン制約条件を満たすとともに、配送センターから最も遠い顧客ポイントであることと、
予め設定されたアルゴリズムに基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入し、挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさないまで行うことと、
挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさない場合、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における残りの顧客ポイントに基づいて、第2初期計画経路を作成することと、のために用いられる。
【0018】
選択可能に、前記第1処理ユニットは、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、第1初期計画経路を作成する前に、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと前記配送センターとのナビゲーション距離を決定し、任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと前記配送センターとのナビゲーション距離に基づいて、距離マトリクスを作成すること、にさらに用いられ、
前記第1処理ユニットは、予め設定されたアルゴリズムに基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入するために用いられ、具体的に、
前記第1処理ユニットは、具体的に、最近傍補間法、前記距離マトリクス及びセービング法に基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入するために用いられる。
【0019】
さらに、前記第2処理ユニットは、具体的に、
各初期計画経路の総配送コストを計算することと、
各初期計画経路に対して、前記初期計画経路における顧客ポイントの配送順序に基づいて、前記初期計画経路を破棄-再作成する方式を使用し、複数の更新後の初期計画経路を決定し、かつ、各更新後の初期計画経路の総配送コストをそれぞれ計算することと、
全ての更新後の初期計画経路の総配送コストに基づいて、全ての更新後の初期計画経路における総配送コストが最も低い経路である目標配送経路を決定することと、のために用いられる。
【0020】
第2の態様の別の可能な設計において、前記処理モジュールは、具体的には、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における全ての顧客ポイントの位置情報と配送センターの位置情報を配送経路計画モデルに入力し、少なくとも1つの目標配送経路を出力するために用いられ、各目標配送経路における顧客ポイントはシーン制約条件を満たし、かつ、各目標配送経路の配送コストが配送コスト制約条件に合致する。
【0021】
選択可能に、前記処理モジュールは、
予め設定されたサイクル数に応じて、異なるパラメータの値を持つ前記配送経路計画モデルをそれぞれ実行し、前記配送経路計画モデルの各実行のパラメータの値及び各実行結果を取得することと、
前記配送経路計画モデルの全ての実行のパラメータの値及び全ての実行結果に基づいて、訓練データ及びテストデータを含むデータの集合を取得することと、
予め設定されたアルゴリズムにより前記訓練データを処理し、前記配送経路計画モデルの重要なパラメータの集合を決定することと、
前記重要なパラメータの集合と前記テストデータを組み合わせて、前記重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲を決定することと、のためにも用いられる。
【0022】
選択可能に、前記処理モジュールは、
前記重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲に対して、グリッドサーチアルゴリズムに基づいて、前記重要なパラメータの集合に対応するパラメータグリッドを決定することと、
前記パラメータグリッドと前記訓練データに対して交差検証を行い、複数の重要なパラメータと各重要なパラメータの値を含む最適なパラメータの組み合わせを決定することと、
前記最適なパラメータの組み合わせ及び前記訓練データを使用して、前記配送経路計画モデルを更新することと、のためにも用いられる。
【0023】
選択可能に、前記処理モジュールは、前記テストデータを使用して更新後の配送経路計画モデルの性能評価を行い、更新後の配送経路計画モデルの配送経路計画性能を決定するためにも用いられる。
【0024】
第3の態様において、本願の実施例は、サーバを提供し、前記サーバは、
プロセッサ、メモリ、及び前記メモリに記憶され、かつプロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラム命令、を含み、前記プロセッサが前記コンピュータプログラム命令を実行するとき、前記第1の態様に記載の方法が実現される。
選択可能に、前記プロセッサは、チップであってもよい。
【0025】
第4の態様において、本願の実施例は、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体を提供することができ、前記コンピュータで読み取り可能な記憶媒体にコンピュータプログラム命令が記憶され、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行されるとき、前記第1の態様に記載の方法が実現される。
【0026】
第5の態様において、本願の実施例は、コンピュータプログラムを提供し、該コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されるとき、前記第1の態様に記載の方法が実現される。
【0027】
第6の態様において、本願の実施例は、コンピュータプログラム製品を提供し、前記コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムを含み、コンピュータが前記コンピュータプログラムを実行するとき、前記コンピュータに前記第1の態様に記載の方法を実現させる。
【0028】
第7の態様において、本願の実施例はチップを提供し、前記チップは、処理モジュール及び通信インタフェースを含み、該処理モジュールは、第1の態様に記載の方法を実現することができる。
【0029】
さらに、該チップは、記憶モジュール(例えば、メモリ)をさらに含み、記憶モジュールは、命令を記憶するために用いられ、処理モジュールは、記憶モジュールに記憶された命令を実行し、かつ、記憶モジュールに記憶された命令の実行により処理モジュールに前記第1の態様に記載の方法を実現させるために用いられる。
【0030】
第8の態様において、本願の実施例は、命令を実行するチップを提供し、前記チップは、メモリ、及びプロセッサを含み、前記メモリにコード及びデータが記憶され、前記メモリは、前記プロセッサに結合され、前記プロセッサは、前記メモリ内のコードを実行することにより前記チップに前記第1の態様に記載の方法を実現させるために用いられる。
【発明の効果】
【0031】
本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法、装置、サーバ及び記憶媒体は、端末装置から送信された経路決定要求を受信し、該経路決定要求には、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報が含まれることと、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定することと、最後に端末装置に前記少なくとも1つの目標配送経路をプッシュすることと、を含む。該技術的解決手段は、シーン制約条件及び配送コスト制約条件で決定された目標配送経路は、配送の適時性及び配送コスト制約を同時に満たすことができ、顧客の満足度を向上させる上で、配送コストを低減する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法の応用シーンの概略図である。
【
図2】本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法の実施例1のフローチャートである。
【
図3】本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法の実施例2のフローチャートである。
【
図4】本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法の実施例3のフローチャートである。
【
図5】本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法の実施例4のフローチャートである。
【
図6】本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法の実施例5のフローチャートである。
【
図7】
図6に示す実施例におけるデータの集合を決定するブロック図である。
【
図8】
図6に示す実施例における重要なパラメータの集合を決定するブロック図である。
【
図9】モデルのパラメータにおけるいくつかのパラメータの重要性を示す図である。
【
図10】本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法の実施例6のフローチャートである。
【
図11】配送経路計画モデルのパラメータ更新のブロック概略図である。
【
図12】本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定装置の構造概略図である。
【
図13】本願の実施例が提供するサーバの実施例の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本願の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下は、本願の実施例における図面を参照して、本願の実施例における技術的解決手段を明確かつ完全に説明し、明らかに、説明された実施例は、本願の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的労働をしない前提で得られた全ての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0034】
現段階では、コールドチェーン市場は活況を呈しており、物流市場全体のますます大きな割合を占め、注目を集めている。同時に、人々は常にコールドチェーンの配送に対して、全行程にコールドチェーン、迅速な流通、高い適時性要求ような高い要求を維持している。これに対して、輸送製品の品質又は性能を最大限に維持し、顧客の満足度を向上させ、さらに配送コストを低減するために、輸送距離が短くて、顧客時間枠を満たすコールドチェーンの配送経路計画結果を計画することは特に重要である。
【0035】
現在、複雑な制約を伴う大規模なオープンシーンの経路計画解決手段は、主に時間枠及びファジー走行時間を超えるとペナルティ制約を加え、配送センターに戻るなどの制約条件を考慮し、遺伝的アルゴリズムなどを用いて解決する。コールドチェーン物流配送経路の最適化研究において、顧客時間枠を超えるとペナルティを加えるが、走行時間制約、配送が完了した後に配送センターに戻らない場合を考慮せず、セービング法、遺伝的アルゴリズム及び粒子群最適化アルゴリズムなどを使用する。
【0036】
例示的には、
図1は、本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法の応用シーン概略図である。
図1に示すように、該応用シーンは、配送センター、複数の顧客ポイント及びサーバ(図示せず)を含むことができ、サーバは、ユーザーが端末装置から送信された全ての配送対象となる顧客ポイントの位置情報と配送センターの位置情報を受信すると、配送センターと複数の顧客ポイントとの間の位置関係に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定して端末装置にプッシュし、これにより、ユーザーは、前記少なくとも1つの目標配送経路に基づいて、少なくとも1台の車両を使用して前記複数の顧客ポイントに製品をそれぞれ配送することができる。選択可能に、2台又は2台前記の車両が必要な場合、前記車両は同じ種類の車両(単一車種)であってもよい。
【0037】
具体的には、
図1に示す応用シーンに対して、本願が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法の全体的な考え方は、大規模なオープンシーンのコールドチェーンの都市配送におけるインテリジェントな配送経路計画の問題を解決するための最適な解決手段を探し、予め設定されたシーン制約条件を満たす場合、配送センター及び配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報に基づいて、配送コスト制約条件を目標として、少なくとも1つの目標配送経路を決定することができる。
【0038】
例示的には、
図1に示す応用シーンは、1つの配送センター及び8つの顧客ポイントを含み、ここで、三角形は配送センターを表し、黒丸は顧客ポイントを表し、横軸は経度の値であり、縦軸は緯度の値である。サーバは、本願の技術的解決手段に基づいて、端末装置から前記1つの配送センター及び8つの顧客ポイントの位置情報を受信した後、8つの顧客ポイントに対して2つの目標配送経路(実線及び破線)を計画することができ、ここで、1つの目標配送経路(実線)は6つの顧客ポイントを通過し、もう1つの目標配送経路(破線)は2つの顧客ポイントを通過する。また、この2つの目標配送経路に基づいて配送センターから顧客ポイントに製品を配送する場合、全てのシーン制約条件を満たすことができ、配送コストが低いことが確認される。
【0039】
理解できるものとして、前記
図1に示す応用シーンにおけるサーバは、バックグラウンド処理プラットフォーム等であってもよい。本実施例は、コールドチェーン配送経路を決定する方法の実行主体をサーバとして説明する。
【0040】
以下、具体的な実施例により本願の技術的解決手段を詳細に説明する。説明すべきものとして、以下のいくつかの具体的な実施例を、相互に組み合わせてもよい。同一又は類似の概念又はプロセスに対していくつかの実施例では説明を省略する。
【0041】
図2は、本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法の実施例1のフローチャートである。
図2に示すように、該方法は、以下のステップを含んでもよい。
【0042】
ステップ21において、端末装置から送信された経路決定要求を受信し、該経路決定要求は、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報を含む。
【0043】
コールドチェーン配送のシーンにおいて、配送センターから配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントに製品を配送する必要がある場合、管理者は、サーバを介して目標配送経路を決定する。
【0044】
選択可能に、管理者は、端末装置により配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報をサーバに入力することにより、サーバは各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報を取得し、かつ、これに基づいて配送経路を決定する。
【0045】
例示的に、配送対象となる顧客ポイントの集合が合計4つの顧客ポイントを含むと仮定すると、配送センターと顧客ポイントの情報を表1に示す。表1は配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの情報と配送センターの情報である。
【0046】
【0047】
ここで、IDは番号を示し、typeはタイプを示し、1は配送センターを示し、2は顧客ポイントを示す。アドレスについて、本願の実施例におけるプレーンテキストアドレスは計算過程において緯度と経度に変換されて利用されることができる。最早到着時刻から最遅到着時刻までの期間は、顧客ポイントの要求到着期間である。
【0048】
理解できるように、表1における位置情報、最早到着時刻及び最遅到着時刻の具体的な値は、実際の状況に応じて決定されることができ、ここでは説明を省略する。
【0049】
ステップ22において、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定する。
【0050】
本実施例において、コールドチェーン配送は、全行程にコールドチェーン、迅速な流通、適時性の要求が高いという特徴を有し、最適な目標配送経路を決定するために、サーバは、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、シーン制約条件下で、配送コスト制約条件を目標として、配送経路を決定する。これにより、配送コストを低減するだけでなく、輸送製品の品質及び効率を確認することができる。
【0051】
理解できるものとして、配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントが多い場合、シーン制約条件及び配送コスト制約条件を満たすために、決定された目標配送経路は、1つ以上である可能性がある。決定された配送経路の数は、実際の状況に応じて決定されることができ、ここでは説明を省略する。
【0052】
ステップ23において、端末装置に前記少なくとも1つの目標配送経路をプッシュする。
【0053】
本実施例において、サーバは、前記経路決定要求に対応する少なくとも1つの目標配送経路を決定した後、端末装置により管理者にプッシュし、これにより、管理者が、前記少なくとも1つの目標配送経路に基づいて配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントに製品を配送することができる。
【0054】
本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法は、端末装置から送信された配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報を含む経路決定要求を受信することにより、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定して端末装置にプッシュする。該技術的解決手段は、シーン制約条件及び配送コスト制約条件で決定された目標配送経路は、配送の適時性及び配送コスト制約を同時に満たすことができ、顧客の満足度を向上させる上で、配送コストを低減する。
【0055】
例示的には、本願の1つの可能な設計において、該コールドチェーン配送経路の決定方法の全体的な考え方は、大規模なオープンシーンのコールドチェーンの都市配送におけるインテリジェントな配送経路計画の課題を解決するための最適な解決手段を探し、満たすべきシーン制約条件は、厳格な時間枠制約、走行時間制約、単一車種(積載容量及び積載重量制約)、配送センターに戻らないことなどを含み、採用される主な技術は、まず、挿入アルゴリズムを使用して初期計画経路を確立し、該アルゴリズムは、最近傍法及びセービング法を組み合わせて、顧客ポイントを初期計画経路に挿入し、挿入過程において、各挿入が上記の全ての制約条件を満たす必要があり、次に、適応型近傍探索アルゴリズムを使用して、より良い解を反復して探し、ここで、反復の終了条件は、主に、反復回数、アルゴリズムの解時間、より良い解が連続して見つからないと終了する反復間隔などを含み、前記のいずれかのアルゴリズムを満たすとアルゴリズムが終了し、反復検索された最適解に戻る。具体的な解決手段は次のとおりである。
【0056】
例示的には、
図3は、本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法の実施例2のフローチャートである。
図3に示すように、本実施例において、前記ステップ22は、以下のステップにより実現されてもよい。
【0057】
ステップ31において、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報及びシーン制約条件に基づいて、少なくとも1つの初期計画経路を決定する。
ここで、該シーン制約条件は、顧客ポイントの時間枠制約、走行時間制約、単一車種の配送、及び配送センターに戻らないことを含む。
【0058】
本願の実施例において、サーバは、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報及びシーン制約条件に基づいて、少なくとも1つの初期計画経路を決定する過程が初期解を確立する過程であり、具体的には、予め設定されたアルゴリズムにより少なくとも1つの実行可能な解を得る過程である。
【0059】
本実施例において、サーバは、初期計画経路を決定する過程において、1つの顧客ポイントが初期計画経路に追加されるたびに、シーン制約条件を満たすか否かを判断する。したがって、決定された初期計画経路は必ず実行可能な経路である。
【0060】
ステップ32において、総配送コストが最小となることを解決すべき目標とし、各初期計画経路に対して反復更新を行い、少なくとも1つの目標配送経路を決定する。
【0061】
例示的には、本実施例は、各初期計画経路の総配送コストを解決すべき目標とし、反復検索を採用して、最適化条件(即ち最小配送コスト)を満たすより良い計画経路を探し、該より良い計画経路は、初期計画経路を基準にする。
【0062】
一例として、本願の解決すべき目的関数は、最小化された総走行距離Minであり、具体的な式は次のとおりである。
ここで、式(1)は、最小化された総走行距離である目的関数であり、式(2)は顧客ポイントの時間枠制約を示し、式(3)は走行時間制約を示す。
【0063】
【0064】
選択可能に、本願は適応型近傍探索アルゴリズムに基づいて、反復してより良い解を見つけることができる。具体的な実現原理は、下記
図4の実施例における説明を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0065】
例示的には、前記の実施例に基づいて、
図4は、本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法の実施例3のフローチャートである。
図4に示すように、本実施例において、前記ステップ31は、以下のステップにより実現されることができる。
【0066】
ステップ41において、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、第1初期計画経路を作成する。
ここで、第1初期計画経路の種顧客ポイントは、シーン制約条件を満たし、かつ、配送センターから最も遠い顧客ポイントである。
【0067】
本実施例において、サーバは、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報を取得した後、初期計画経路を作成し、配送センターから最も遠い頂点を初期計画経路の種顧客ポイントとすることができる。
【0068】
理解できるように、本願の実施例において、初期計画経路における各顧客ポイントの位置及び順序を決定する場合、いずれもシーン制約条件における全ての制約を満たすか否かを判断する必要がある。
【0069】
ステップ42において、予め設定されたアルゴリズムに基づいて、第1初期計画経路には配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入し、挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさないまで行う。
【0070】
本実施例において、第1初期計画経路を決定した後、顧客ポイントがシーン制約条件における全ての制約を満たす場合、顧客ポイントを第1初期計画経路に1つずつ挿入する必要があり、これにより、1台の輸送車両が1つの計画経路で複数の顧客ポイントに製品を同時に配送することができる。
【0071】
例示的に、本実施例における予め設定されたアルゴリズムは、挿入法であってもよく、すなわち、挿入法を使用して実行可能な解を得る過程である。挿入法は、最遠挿入法とも呼ばれ、まず、配送センターから最も遠い顧客ポイントを種顧客ポイント(開始点)として選択し、シーン制約条件における全ての制約を満たすか否かを判断し、満たす場合、最近傍法に基づいて配送対象となる顧客ポイントの集合から挿入対象の顧客ポイントを順番に選択し、挿入された全ての顧客ポイントがいずれもシーン制約条件における全ての制約を満たすことを確保し、初期解を確立したら、初期解が必ず実行可能な解であることを確保する。
【0072】
さらに、本願の実施例において、該ステップ41の前に、該方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
A1において、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離及び各顧客ポイントと配送センターとのナビゲーション距離を決定する。
A2において、任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと配送センターのナビゲーション距離に基づいて、距離マトリクスを作成する。
【0073】
本実施例において、サーバは、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと配送センターのナビゲーション距離を決定し、さらに、任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと配送センターのナビゲーション距離に基づいて、距離マトリクスを作成し、実際の需要により合致する配送経路を後続に決定するための条件を定める。
【0074】
例示的には、1つの配送センターと3つの顧客ポイントの応用シーンに対して、該4つのポイントは4×4の距離マトリクスを形成することができる。
【0075】
それに応じて、該ステップ42は、以下の方式で実現されてもよい。
最近傍補間法、前記距離マトリクス及びセービング法に基づいて、第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入する。
【0076】
例示的に、本実施例は、最近傍補間法、前記距離マトリクス及びセービング法に基づいて、実行可能な解を得ることができる。最近傍補間法に基づいて、現在の顧客ポイントのナビゲーション距離に最も近い顧客ポイントを次の挿入点として選択し、さらにセービング法を使用して、節約値が最大の顧客ポイントによって初期計画経路における顧客ポイントの位置を決定し、つまり、初期計画経路における挿入された顧客ポイントの順序を決定し、前記の方法に応じて選択と挿入のステップを繰り返して実行し、各挿入過程は、いずれもシーン制約条件を満たす。
【0077】
ステップ43において、挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさない場合、配送対象となる顧客ポイントの集合における残りの顧客ポイントに基づいて、第2初期計画経路を作成する。
【0078】
本実施例において、第1初期計画経路に挿入された顧客ポイントがシーン制約条件を満たさない場合、例えば、顧客の時間枠又は走行時間要求を超える場合、挿入対象となる顧客ポイント及び残りの顧客ポイントがいずれも第1初期計画経路に計画されることができず、このとき、配送対象となる顧客ポイントの集合における残りの顧客ポイントに基づいて、ステップ41及びステップ42の経路計画方法に応じて第2初期計画経路を作成し、第2初期計画経路に配送対象となる顧客ポイントを順番に挿入し、挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさないか又は挿入が完了するまで行う。
【0079】
理解できるように、第2初期計画経路に残りの顧客ポイントを計画することができない場合、シーン制約条件を満たす前提として、全ての顧客ポイントがいずれも計画に含まれるまで、他の新たな初期計画経路をさらに作成する。
【0080】
本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法は、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、第1初期計画経路を作成し、予め設定されたアルゴリズムに基づいて、第1初期計画経路には配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入し、挿入対象の顧客ポイントがシーン制約条件を満たさないまで行う。挿入対象の顧客ポイントがシーン制約条件を満たさない場合、配送対象となる顧客ポイントの集合における残りの顧客ポイントに基づいて、第2初期計画経路を作成する。該技術的解決手段は、まず、シーン制約条件を満たす少なくとも1つの初期計画経路を決定することができ、後続に少なくとも1つの目標配送経路を取得することに可能性を提供する。
【0081】
さらに、前記実施例に基づいて、
図5は、本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法の実施例4のフローチャートである。
図5に示すように、本実施例において、前記ステップ32は、以下のステップにより実現されてもよい。
【0082】
ステップ51において、各初期計画経路の総配送コストを計算する。
本願の実施例において、各初期計画経路の顧客ポイントの位置、各顧客ポイントの位置コストに基づいて、各初期計画経路の総配送コストを計算し、後続の初期計画経路の更新条件を提供する。
【0083】
例示的に、該総配送コストは、総走行距離を指すことができ、したがって、
図3に示す実施例における式(1)を用いて解くことができる。
【0084】
ステップ52において、各初期計画経路に対して、初期計画経路における顧客ポイントの配送順序に基づいて、初期計画経路を破棄-再作成する方式を使用し、複数の更新後の初期計画経路を決定し、かつ、各更新後の初期計画経路の総配送コストをそれぞれ計算する。
【0085】
選択可能に、各初期計画経路に対して、各初期計画経路における顧客ポイントの配送順序は、初期計画経路を破棄-再作成する方式(destroy及びrepair法)により新たな初期計画経路を作成することができ、初期計画経路を破棄-再作成する方式、つまり、複数の切断、再接続の方式で新たな初期計画経路を作成する。
【0086】
本実施例において、更新後の初期計画経路を取得した後、各更新後の初期計画経路の顧客ポイントの位置、各顧客ポイントの位置コストに基づいて、各更新後の初期計画経路の総配送コストを計算することができる。該ステップを、該方法が終了条件を満たすまで繰り返し、例えば、終了条件は、主に、反復回数、アルゴリズムの解時間、より良い解が連続して見つからないと終了する反復間隔などを含む。
【0087】
ステップ53において、全ての更新後の初期計画経路の総配送コストに基づいて、目標配送経路を決定し、該目標配送経路は、全ての更新後の初期計画経路における総配送コストが最も低い経路である。
【0088】
本実施例において、初期計画経路を更新するたびに、更新後の初期計画経路における総配送コストをそれぞれ計算することができ、各更新後の初期計画経路に1つの係数を割り当て、該係数は、各更新後の初期計画経路の優劣を示すために用いられる。最後に、全ての更新後の初期計画経路における総配送コストに基づいて、総配送コストが最も低い経路を目標配送経路として決定する。
【0089】
本願の実施例が提供する方法は、反復検索の方式により目標配送経路を決定し、全ての制約条件を満たすことができるだけでなく、配送コストが低く、実用性が非常に高い。
【0090】
以上のように、
図3~
図5の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法に適用可能なコールドチェーン配送シーンは、比較的新規であり、実際の応用シーンである時間枠付きのコールドチェーン都市配送シーンである。シーンにおいて、より多い関連する顧客ポイント数(例えば、500人以上である)、単一車種の配送、十分な車両資源、全ての車両が同じ配送センターから出発するが、配送が完了した後に配送センターに戻らないことなど、考慮された制約は、厳格な顧客ポイントの時間枠制約(配送の適時性要求)、車両の走行時間制約(各車両の走行時間が所定値以下)を含み、目標が総配送コスト又は総走行距離を最小化することである。本解決手段は、挿入アルゴリズムを使用して初期解を確立し、適応型近傍探索アルゴリズムフレームワークに基づいて、反復してより良い解を見つけ、目標配送経路を決定し、実用性が高い。
【0091】
例示的に、本願の別の可能な設計において、本実施例において、前記ステップ22は、以下の方式で実現されてもよい。
【0092】
配送対象となる顧客ポイントの集合における全ての顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報を配送経路計画モデルに入力し、少なくとも1つの目標配送経路を出力し、各目標配送経路における顧客ポイントがシーン制約条件を満たし、かつ、各目標配送経路の配送コストが配送コスト制約条件に合致する。
【0093】
選択可能に、本実施例において、配送経路計画モデルをサーバで実行することができ、該配送経路計画モデルは、過去の配送経路計画案に基づいて決定されてもよく、配送対象となる顧客ポイントの集合における全ての顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて少なくとも1つの目標配送経路を自動的に出力することができる。
【0094】
説明すべきものとして、本実施例において、該配送経路計画モデルは、過去の顧客ポイントの位置情報と配送センターの位置情報に基づいて、シーン制約条件及び配送コスト制約条件の前提で訓練して得られ、したがって、該配送経路計画モデルが出力した各目標配送経路における顧客ポイントは、シーン制約条件を満たし、かつ、各目標配送経路の配送コストが配送コスト制約条件に合致する。
【0095】
本願の実施例において、配送経路計画モデルは、目標配送経路を求めるための解決手段であり、設計の過程において、多くの場合、十数個から数百個までの多くのアルゴリズムのパラメータが関係する。配送経路計画モデルのパラメータを更新して配送経路計画モデルの性能を向上させる方法は、コールドチェーン配送のインテリジェント配送経路計画において非常に重要である。
【0096】
現在、配送経路計画モデルに用いられるパラメータの調整の解決手段は少なくて、一般的にチューニングパラメータを手動で変更する。つまり、テスターは、経験と個人的な好みに基づいて、いくつかの更新すべきパラメータを選択し、様々な可能な値を列挙し、アルゴリズムを何度も実行し、これらのパラメータの組み合わせのアルゴリズム得点を観察する。このような方法は、時間がかかるだけでなく、チューニング効果が悪い。この問題に対して、本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法は、目標配送経路を決定する前提で、さらにオペレーションズリサーチ及び機械学習アルゴリズムを組み合わせた方法を使用して、配送経路計画モデルのパラメータのチューニング及び更新を実現することができ、配送経路計画モデルの応用範囲を拡大させる。
【0097】
理解できるものとして、配送経路計画モデルのパラメータのチューニングにおいて、大量のモデルパラメータに対して、全てのパラメータを反復更新することができない場合、そのうちのどのパラメータを更新するかを選択すること、更新されたパラメータリストを決定した後、どのように検索してこれらのパラメータの値を変更することなどの問題を解決する必要がある。本願の実施例が提供する技術的解決手段は、オペレーションズリサーチアルゴリズム+機械学習アルゴリズムのモデルを作成することにより、各モデルパラメータの重要性を科学的かつ正確に評価し、モデルパラメータの重要性に応じて、プリセット数のパラメータを選択する。例えば、パラメータ計算表に記憶し、パラメータ計算表に入る要素の数を徐々に増加することができる。更新すべきパラメータを選択した後、主にグリッドサーチ及び交差検証を使用して配送経路計画モデルを更新する。以下に具体的な例により説明する。
【0098】
例示的には、
図6は、本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法の実施例5のフローチャートである。
図6に示すように、該方法はさらに以下のステップを含む。
ステップ61において、予め設定されたサイクル数に応じて、異なるパラメータの値を持つ配送経路計画モデルをそれぞれ実行し、該配送経路計画モデルの各実行のパラメータの値及び各実行結果を取得する。
ステップ62において、配送経路計画モデルの全ての実行のパラメータの値及び全ての実行結果に基づいて、データの集合を取得する。
ここで、該データの集合は、訓練データ及びテストデータを含む。
【0099】
本実施例において、配送経路計画モデルの性能は、各経路の総配送コストによって測定されることができ、経路の総配送コストを目的関数として特徴付けることができる。理解できるものとして、総配送コストは、形成された経路の数及び各顧客ポイント数のコストに関連し、具体的な式は、以下のとおりである。
【0100】
【0101】
本実施例において、配送経路計画モデルの全てのモデルパラメータにおいて重要なパラメータを決定するために、まず、分析すべきデータの集合を取得する必要がある。
図7は
図6に示す実施例におけるデータの集合を決定するブロック図である。
図7に示すように、まずモデルパラメータをランダムに選択し、モデルパラメータは異なる値を取り、次に異なるパラメータの値を持つ配送経路計画モデルを実行し、該配送経路計画モデルの各実行のパラメータの値及び各実行結果を取得する。例示的に、各実行のパラメータの値及び各実行結果をデータファイルに記憶し、予め設定されたサイクル数(例えば、1000回又は他の回数、本実施例はそれを限定しない)に応じて、前記プロセスを繰り返し実行し、全てのデータファイルを収集し、データの集合を取得する。
【0102】
例示的に、本実施例において、
図8は
図6に示す実施例において重要なパラメータの集合を決定するブロック図である。
図8に示すように、後続の決定された重要なパラメータを検証するために、得られたデータの集合を訓練データとテストデータに区分してもよい。訓練データを使用して重要なパラメータの集合を決定し、テストデータを使用して得られた重要なパラメータの集合を検証する。
【0103】
ステップ63において、予め設定されたアルゴリズムにより訓練データを処理し、配送経路計画モデルの重要なパラメータの集合を決定する。
【0104】
本実施例において、
図8に示すように、本実施例は、訓練データを使用して配送経路計画モデルの重要なパラメータの集合を決定する。具体的には、処理効率を向上させるために、まずデータの集合における訓練データのデータクリーニングなどの前処理を行い、次に予め設定されたアルゴリズムを使用してクリーニングされた訓練データを処理し、重要なパラメータの集合を選別する。選択可能に、該予め設定されたアルゴリズムは、大量の訓練データから重要なパラメータ集合を選別することができるランダム回帰モデルであってもよい。
【0105】
ステップ64において、該重要なパラメータの集合及びテストデータを組み合わせて、該重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲を決定する。
【0106】
例示的には、サーバは、重要なパラメータの集合を取得し、それを予め設定された重要性テーブルに書き込むことができる。
図8に示すように、重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値を決定するために、データの集合に区分されたテストデータに対してデータクリーニング等の処理をさらに行うことができ、次にクリーニングされたテストデータを使用し、該重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲を決定する。
例示的に、
図9は、モデルパラメータにおけるいくつかのパラメータの重要性を示す図である。
図9に示すように、実際のサービスデータを使用して、重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値を取得する。本実施例において、線分が長いほどパラメータがより重要になる。サーバに閾値を予め設定し、パラメータの値が閾値より大きいパラメータを重要なパラメータとして決定してもよい。
【0107】
本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法は、予め設定されたサイクル数に応じて、異なるパラメータの値を持つ前記配送経路計画モデルをそれぞれ実行し、配送経路計画モデルの各実行のパラメータの値及び各実行結果を取得し、データの集合をさらに取得し、予め設定されたアルゴリズムによりデータの集合における訓練データを処理し、配送経路計画モデルの重要なパラメータの集合を決定し、最後に重要なパラメータの集合とテストデータを組み合わせて、重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲を決定する。該技術的解決手段は、大量のモデルパラメータにおいて重要なパラメータの集合を決定することができ、配送経路計画モデルのパラメータのチューニングを実現する可能性を提供する。
【0108】
例示的には、前記実施例に基づいて、
図10は、本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法の実施例6のフローチャートである。
図10に示すように、該方法はさらに以下のステップを含む。
【0109】
ステップ101において、該重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲に対して、グリッドサーチアルゴリズムに基づいて、該重要なパラメータの集合に対応するパラメータグリッドを決定する。
【0110】
本実施例において、重要なパラメータの集合を決定した後、該重要なパラメータの集合内の各重要なパラメータの値の範囲を使用し、グリッドサーチアルゴリズム(grid-search)の処理に基づいて、パラメータグリッドを取得する。グリッドサーチアルゴリズムは、パラメータの値を指定するための徹底的な検索方法であり、各重要なパラメータの可能な値を配列して組み合わせ、全ての可能な組み合わせ結果を列挙し、それによりパラメータグリッドを生成する。
【0111】
ステップ102において、該パラメータグリッド及び訓練データに対して交差検証を行い、最適なパラメータの組み合わせを決定し、該最適なパラメータの組み合わせは、複数の重要なパラメータ及び各重要なパラメータの値を含む。
【0112】
例示的に、
図11は、配送経路計画モデルのパラメータ更新のブロック概略図である。
図11に示すように、重要なパラメータの集合に基づいてパラメータグリッドを取得した後、前記取得されたデータの集合における訓練データを交差検証モジュールに入力することにより、最適なパラメータの組み合わせを決定し、最適なパラメータの組み合わせは、複数の重要なパラメータと各重要なパラメータの値を含み、つまり、全てのパラメータの組み合わせを試した後、適切な分類器に返し、最適なパラメータの組み合わせに自動的に調整する。
【0113】
ステップ103において、最適パラメータの組み合わせ及び訓練データを使用し、前記配送経路計画モデルを更新する。
本実施例において、
図11に示すように、前記ステップを実行することにより得られた重要なパラメータの数を徐々に増加し、最後に、最適なパラメータの組み合わせ及び訓練データを使用して配送経路計画モデルのパラメータを置き換えることができ、さらに配送経路計画モデルの更新を実現する。
【0114】
さらに、本願の実施例において、
図10に示すように、該方法は以下のステップをさらに含んでもよい。
【0115】
ステップ104において、該テストデータを使用して更新後の配送経路計画モデルの性能評価を行い、更新後の配送経路計画モデルの配送経路計画性能を決定する。
【0116】
本実施例において、
図11に示すように、更新後の配送経路計画モデルは、前記取得されたデータの集合におけるテストデータを使用して性能評価をさらに行うことにより、前記重要なパラメータの決定方法及び重要なパラメータのチューニング手段の正確性を検証することができる。
【0117】
本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定方法は、重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲に対して、グリッドサーチアルゴリズムに基づいて、該重要なパラメータの集合に対応するパラメータグリッドを決定し、パラメータグリッド及び訓練データに対して交差検証を行い、最適なパラメータの組み合わせを決定し、最後に、最適なパラメータの組み合わせ及び訓練データを使用し、該配送経路計画モデルを更新し、モデルパラメータの更新を実現する。さらに、該テストデータを使用して更新された配送経路計画モデルの性能評価を行い、更新後の配送経路計画モデルの配送経路計画性能を決定し、モデルパラメータのチューニングを実現し、後続に最適な配送経路を決定するために条件を定める。
【0118】
下記は、本願の装置の実施例であり、本願の方法の実施例を実行するために使用することができる。本願の装置の実施例に開示されていない詳細について、本願の方法の実施例を参照されたい。
【0119】
図12は、本願の実施例が提供するコールドチェーン配送経路の決定装置の構造概略図である。該装置は、サーバに統合されてもよく、サーバによって実現されてもよい。
図12に示すように、該装置は、受信モジュール121、処理モジュール122及びプッシュモジュール123を含んでもよい。
ここで、該受信モジュール121は、端末装置から送信された経路決定要求を受信するために用いられ、前記経路決定要求は、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報を含み、
該処理モジュール122は、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定するために用いられ、
該プッシュモジュール123は、前記端末装置に前記少なくとも1つの目標配送経路をプッシュするために用いられる。
【0120】
本願の実施例の1つの可能な設計において、処理モジュール122は、第1処理ユニットと第2処理ユニットを含んでもよい。
該第1処理ユニットは、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報及びシーン制約条件に基づいて、少なくとも1つの初期計画経路を決定するために用いられ、前記シーン制約条件は、顧客ポイントの時間枠制約、走行時間制約、単一車種の配送、及び配送センターに戻らないことを含む。
該第2処理ユニットは、総配送コストが最小となることを解決すべき目標とし、各初期計画経路に対して反復更新を行い、少なくとも1つの目標配送経路を決定するために用いられる。
【0121】
選択可能に、該第1処理ユニットは、具体的に、
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、第1初期計画経路を作成し、前記第1初期計画経路の種顧客ポイントが、前記シーン制約条件を満たすとともに、配送センターから最も遠い顧客ポイントであることと、
予め設定されたアルゴリズムに基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入し、挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさないまで行うことと、
挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさない場合、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における残りの顧客ポイントに基づいて、第2初期計画経路を作成することと、のために用いられる。
【0122】
例示的には、第1処理ユニットは、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、第1初期計画経路を作成する前に、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと前記配送センターとのナビゲーション距離を決定し、任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと前記配送センターとのナビゲーション距離に基づいて、距離マトリクスを確立すること、にさらに用いられ、
第1処理ユニットは、予め設定されたアルゴリズムに基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入するために用いられ、具体的に、
第1処理ユニットは、具体的に、最近傍補間法、前記距離マトリクス及びセービング法に基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入するために用いられる。
【0123】
一例として、前記第2処理ユニットは、具体的に、
各初期計画経路の総配送コストを計算することと、
各初期計画経路に対して、前記初期計画経路における顧客ポイントの配送順序に基づいて、前記初期計画経路を破棄-再作成する方式を使用し、複数の更新後の初期計画経路を決定し、かつ、各更新後の初期計画経路の総配送コストをそれぞれ計算することと、
全ての更新後の初期計画経路の総配送コストに基づいて、全ての更新後の初期計画経路における総配送コストが最も低い経路である目標配送経路を決定することと、のために用いられる。
【0124】
本願の実施例の別の可能な設計において、処理モジュール122は、具体的には、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における全ての顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報を配送経路計画モデルに入力し、少なくとも1つの目標配送経路を出力するために用いられ、各目標配送経路における顧客ポイントはシーン制約条件を満たし、かつ、各目標配送経路の配送コストが配送コスト制約条件に合致する。
【0125】
選択可能に、処理モジュール122は、
予め設定されたサイクル数に応じて、異なるパラメータの値を持つ前記配送経路計画モデルをそれぞれ実行し、前記配送経路計画モデルの各実行のパラメータの値及び各実行結果を取得することと、
前記配送経路計画モデルの全ての実行のパラメータの値及び全ての実行結果に基づいて、訓練データ及びテストデータを含むデータの集合を取得することと、
予め設定されたアルゴリズムにより前記訓練データを処理し、前記配送経路計画モデルの重要なパラメータの集合を決定することと、
前記重要なパラメータの集合と前記テストデータを組み合わせて、前記重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲を決定することと、のためにも用いられる。
【0126】
例示的に、処理モジュール122は、
前記重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲に対して、グリッドサーチアルゴリズムに基づいて、前記重要なパラメータの集合に対応するパラメータグリッドを決定することと、
前記パラメータグリッドと前記訓練データに対して交差検証を行い、複数の重要なパラメータと各重要なパラメータの値を含む最適なパラメータの組み合わせを決定することと、
前記最適なパラメータの組み合わせ及び前記訓練データを使用して、前記配送経路計画モデルを更新することと、のためにも用いられる。
【0127】
さらに、処理モジュール122は、前記テストデータを使用して更新後の配送経路計画モデルの性能評価を行い、更新後の配送経路計画モデルの配送経路計画性能を決定するためにも用いられる。
【0128】
本願の実施例が提供する装置は、
図2~
図11に示す実施例における方法を実行させるために用いられ、その実現原理及び技術的効果は類似し、ここでは説明を省略する。
【0129】
説明すべきものとして、前記の装置の各モジュールの分割は、論理機能の分割だけであり、実際に実現するとき、全部又は一部を1つの物理的実体に統合してもよく、物理的に分離してもよいことを理解すべきである。また、これらのモジュールは、全てソフトウェアが処理要素により呼び出される形式で実現されてもよい。全てハードウェアの形式で実現されてもよい。一部のモジュールはソフトウェアが処理要素により呼び出される形式で実現されてもよく、一部のモジュールがハードウェアの形式で実現されてもよい。例えば、処理モジュールは、独立して設置された処理要素であってもよく、前記装置のあるチップに集積されて実現されてもよい。また、プログラムコードの形式で前記装置のメモリに記憶されて、前記装置のいずれかの処理要素により前記の処理モジュールの機能を呼び出して実行してもよい。他のモジュールの実現はそれと類似する。また、これらのモジュールの全て又は一部は、一体に集積されてもよく、独立して実現されてもよい。ここで説明する処理要素は、信号処理能力を備えた集積回路であってもよい。実現過程において、前記方法の各ステップまたは前記の各モジュールは、処理要素内のハードウェアの集積論理回路又はソフトウェアの形式の命令により実現されることができる。
【0130】
例えば、前記のこれらのモジュールは、前記の方法を実施するように構成された1つ又は複数の集積回路であってもよく、例えば、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、又は、1つ又は複数のデジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor、DSP)、又は、1つ又は複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)等であってもよい。別の例として、前記のあるモジュールが処理要素によりプログラムコードを呼び出す形式で実現される場合、該処理要素は、中央処理ユニット(Central processing unit、CPU)又はプログラムコードを呼び出すことができる他のプロセッサなどの汎用プロセッサであってもよい。別の例として、これらのモジュールは、一体に集積され、システムオンシステム(system-on-a-chip、SOC)の形式で実現されてもよい。
【0131】
前記実施例において、全部又は部分的にソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はそれらの任意の組み合わせにより実現することができる。ソフトウェアを使用して実現する場合、全部又は一部をコンピュータプログラム製品の形式で実現することができる。前記コンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータに前記コンピュータプログラム命令をロードし実行するとき、本願の実施例に記載のプロセス又は機能の全部又は一部が生成する。前記コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラム可能な装置であってもよい。前記コンピュータ命令は、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよく、又は1つのコンピュータで読み取り可能な記憶媒体から別のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に伝送されてもよい。例えば、前記コンピュータ命令は、1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンタから有線(同軸ケーブル、光ファイバ、デジタル加入者線(DSL)など)又は無線(赤外線、無線、マイクロ波など)の方式で別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンタに伝送することができる。前記コンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータがアクセス可能な任意の使用可能な媒体又は1つ又は複数の使用可能な媒体で集積されるサーバ、データセンタ等のデータ記憶装置であってもよい。前記使用可能な媒体は、磁性媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光媒体(例えば、デジタルビデオディスク、digital video disk(DVD))、又は半導体媒体(ソリッドステートドライブ、solid state disk(SSD)など)等であってもよい。
【0132】
図13は、本願の実施例が提供するサーバの実施例の構造概略図である。
図13に示すように、該装置は、プロセッサ131、メモリ132、通信インタフェース133、システムバス134及びディスプレイ135を含んでもよい。前記メモリ132、前記通信インタフェース133及びディスプレイ135は、前記システムバス134により前記プロセッサ131に接続され、相互に通信する。前記メモリ132は、コンピュータプログラム命令を記憶するために用いられる。ディスプレイ135は、プロセッサ131の処理結果を表示するために用いられる。前記通信インタフェース133は、他の装置と通信するために用いられる。前記プロセッサ131は、前記コンピュータプログラム命令を実行するときに前記
図2~
図11に示す実施例の解決手段を実現する。
【0133】
図13に言及されたシステムバスは、ペリフェラルコンポーネント相互接続規格(peripheral component interconnect、PCI)バス又は拡張された業界標準構造(extended industry standard architecture、EISA)バスなどであってもよい。前記システムバスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分けられることができる。わかりやすくするために、図において1本の太線で示されるが、1本のバス又は1種類のバスを示すものではない。通信インタフェースは、データベースアクセス装置と他の装置(クライアント、読み取り/書き込みライブラリおよび読み取り専用ライブラリなど)との間の通信を実現するために用いられる。メモリは、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)を含む可能性があり、また、少なくとも1つの磁気ディスクメモリなどの不揮発性メモリ(non-volatile memory)を含む可能性がある。
【0134】
前記のプロセッサは、中央処理ユニットCPU、ネットワークプロセッサ(network processor、NP)等を含む汎用プロセッサであってもよく、デジタル信号プロセッサDSP、特定用途向け集積回路ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイFPGA又は他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントであってもよい。
【0135】
選択可能に、本願の実施例は、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に命令が記憶され、前記命令がコンピュータで実行されるとき、コンピュータに前記
図2~
図11に示す実施例の方法を実行させる。
【0136】
選択可能に、本願の実施例は、命令を実行するチップをさらに提供し、前記チップは、メモリ、及びプロセッサを含み、前記メモリにコード及びデータが記憶され、前記メモリは、前記プロセッサに結合され、前記プロセッサは、前記メモリ内のコードを実行することにより前記チップが前記
図2~
図11に示す実施例の方法を実行するために用いられる。
【0137】
本願の実施例は、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、前記コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムを含む。前記コンピュータプログラムは記憶媒体に記憶され、少なくとも1つのプロセッサが前記記憶媒体から前記コンピュータプログラムを読み取ることができ、前記少なくとも1つのプロセッサが前記コンピュータプログラムを実行するとき、前記
図2~
図11に示される実施例の方法を実現することができる。
【0138】
本願の実施例は、コンピュータプログラムをさらに提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されるとき、前記
図2~
図11に示す実施例の方法を実行するために用いられる。
【0139】
本願において、「少なくとも1つ」は1つ又は複数を指し、「複数」は2つ又は2つ以上を指す。「及び/又は」は、関連オブジェクトの関連関係を表し、三種類の関係が存在する可能性があることを示す。例えば、A及び/又はBは、Aが独自して存在する場合、AとBが同時に存在する場合、及びBが独自して存在する場合を表すことができ、ここで、AとBは単数又は複数であってもよい。符号「/」は一般的に前後の関連オブジェクトが「又は」の関係であることを示す。式において、符号「/」は、関連オブジェクトが「除算」の関係であることを示す。「以下の少なくとも1つの(個)」又はその類似する表現は、これらの項の任意の組み合わせを指し、単一項(個)又は複数項(個)の任意の組み合わせを含む。例えば、a、b、又はcのうちの少なくとも1つ(個)は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、又はa-b-cを示すことができる。ここで、a、b、cは、単一であってもよく、複数であってもよい。
【0140】
理解できるものとして、本願の実施例に係る様々な数字番号は、説明を簡単にするために区別をつけるだけであり、本願の実施例の範囲を限定するものではない。前記各過程の番号は、実行順序を意味するものではなく、各過程の実行順序は、その機能及びロジックにより決定されるべきであり、本願の実施例の実施過程に対する任意の制限を構成しない。
【0141】
最後に説明すべきことは、前記の各実施例は、本願の技術的解決手段を説明するだけであり、それを限定するものではない。前述の各実施例を参照して本願を詳細に説明したが、当業者であれば理解すべきことは、前述の各実施例に記載の技術的解決手段を変更するか、又はそのうちの一部又は全ての技術的特徴を置き換えることができる。これらの変更又は置き換えは、対応する技術的解決手段の本質を本願の各実施例の技術的解決手段の範囲から逸脱させない。
【0142】
本願は2020年2月21日に中国特許庁に提出された、出願番号が202010108742.1で、発明の名称が「コールドチェーン配送経路の決定方法、装置、サーバおよび記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張し、その内容は全て援用により本願に組み込まれる。
【手続補正書】
【提出日】2022-04-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コールドチェーン配送経路の決定方法であって、
端末装置から送信された経路決定要求を受信することであって、前記経路決定要求には、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報が含まれることと、
配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定することと、
前記端末装置に前記少なくとも1つの目標配送経路をプッシュすることと、を含む、
ことを特徴とするコールドチェーン配送経路の決定方法。
【請求項2】
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定することは、
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報及びシーン制約条件に基づいて、少なくとも1つの初期計画経路を決定することであって、前記シーン制約条件は、顧客ポイントの時間枠制約、走行時間制約、単一車種の配送、及び配送センターに戻らないことを含むことと、
総配送コストが最小となることを解決すべき目標とし、各初期計画経路に対して反復更新を行い、少なくとも1つの目標配送経路を決定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報及びシーン制約条件に基づいて、少なくとも1つの初期計画経路を決定することは、
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、第1初期計画経路を作成し、前記第1初期計画経路の種顧客ポイントが、前記シーン制約条件を満たすとともに、配送センターから最も遠い顧客ポイントであることと、
予め設定されたアルゴリズムに基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入し、挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさないまで行うことと、
挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさない場合、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における残りの顧客ポイントに基づいて、第2初期計画経路を作成することと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、第1初期計画経路を作成する前に、前記方法は、
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと前記配送センターとのナビゲーション距離を決定することと、
任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと前記配送センターのナビゲーション距離に基づいて、距離マトリクスを作成することと、をさらに含み、
前記予め設定されたアルゴリズムに基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入することは、
最近傍補間法、前記距離マトリクス及びセービング法に基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入することを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記総配送コストが最小となることを解決すべき目標とし、各初期計画経路に対して反復更新を行い、少なくとも1つの目標配送経路を決定することは、
各初期計画経路の総配送コストを計算することと、
各初期計画経路に対して、前記初期計画経路における顧客ポイントの配送順序に基づいて、前記初期計画経路を破棄-再作成する方式を使用し、複数の更新後の初期計画経路を決定し、かつ、各更新後の初期計画経路の総配送コストをそれぞれ計算することと、
全ての更新後の初期計画経路の総配送コストに基づいて、全ての更新後の初期計画経路における総配送コストが最も低い経路である目標配送経路を決定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定することは、
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における全ての顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報を配送経路計画モデルに入力し、少なくとも1つの目標配送経路を出力し、各目標配送経路における顧客ポイントがシーン制約条件を満たすとともに、各目標配送経路の配送コストが配送コスト制約条件に合致することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
予め設定されたサイクル数に応じて、異なるパラメータの値を持つ前記配送経路計画モデルをそれぞれ実行し、前記配送経路計画モデルの各実行のパラメータの値及び各実行結果を取得することと、
前記配送経路計画モデルの全ての実行のパラメータの値及び全ての実行結果に基づいて、訓練データ及びテストデータを含むデータの集合を取得することと、
予め設定されたアルゴリズムにより前記訓練データを処理し、前記配送経路計画モデルの重要なパラメータの集合を決定することと、
前記重要なパラメータの集合と前記テストデータを組み合わせて、前記重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲を決定することと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、
前記重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲に対して、グリッドサーチアルゴリズムに基づいて、前記重要なパラメータの集合に対応するパラメータグリッドを決定することと、
前記パラメータグリッドと前記訓練データに対して交差検証を行い、複数の重要なパラメータと各重要なパラメータの値を含む最適なパラメータの組み合わせを決定することと、
前記最適なパラメータの組み合わせ及び前記訓練データを使用して、前記配送経路計画モデルを更新することと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記テストデータを使用して更新後の配送経路計画モデルの性能評価を行い、更新後の配送経路計画モデルの配送経路計画性能を決定することをさらに含む、
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
受信モジュール、処理モジュール及びプッシュモジュールを含み、
前記受信モジュールは、端末装置から送信された経路決定要求を受信するために用いられ、前記経路決定要求は、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報を含み、
前記処理モジュールは、配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報、シーン制約条件及び配送コスト制約条件に基づいて、少なくとも1つの目標配送経路を決定するために用いられ、
前記プッシュモジュールは、前記端末装置に前記少なくとも1つの目標配送経路をプッシュするために用いられる、
ことを特徴とするコールドチェーン配送経路の決定装置。
【請求項11】
前記処理モジュールは、第1処理ユニットと第2処理ユニットを含み、
前記第1処理ユニットは、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報、配送センターの位置情報及びシーン制約条件に基づいて、少なくとも1つの初期計画経路を決定するために用いられ、前記シーン制約条件は、顧客ポイントの時間枠制約、走行時間制約、単一車種の配送、及び配送センターに戻らないことを含み、
前記第2処理ユニットは、総配送コストが最小となることを解決すべき目標として、各初期計画経路に対して反復更新を行い、少なくとも1つの目標配送経路を決定するために用いられる、
ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第1処理ユニットは、具体的に、
前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、第1初期計画経路を作成し、前記第1初期計画経路の種顧客ポイントが、前記シーン制約条件を満たすとともに、配送センターから最も遠い顧客ポイントであることと、
予め設定されたアルゴリズムに基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入し、挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさないまで行うことと、
挿入対象の顧客ポイントが前記シーン制約条件を満たさない場合、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における残りの顧客ポイントに基づいて、第2初期計画経路を作成することと、のために用いられる、
ことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1処理ユニットは、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、第1初期計画経路を作成する前に、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における各顧客ポイントの位置情報及び配送センターの位置情報に基づいて、任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと前記配送センターとのナビゲーション距離を決定し、任意の2つの顧客ポイントの間のナビゲーション距離、及び各顧客ポイントと前記配送センターとのナビゲーション距離に基づいて、距離マトリクスを作成すること、にさらに用いられ、
前記第1処理ユニットは、予め設定されたアルゴリズムに基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入するために用いられ、具体的に、
前記第1処理ユニットは、具体的に、最近傍補間法、前記距離マトリクス及びセービング法に基づいて、前記第1初期計画経路には前記配送対象となる顧客ポイントの集合における顧客ポイントを順番に挿入するために用いられる、
ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記第2処理ユニットは、具体的に、
各初期計画経路の総配送コストを計算することと、
各初期計画経路に対して、前記初期計画経路における顧客ポイントの配送順序に基づいて、前記初期計画経路を破棄-再作成する方式を使用し、複数の更新後の初期計画経路を決定し、かつ、各更新後の初期計画経路の総配送コストをそれぞれ計算することと、
全ての更新後の初期計画経路の総配送コストに基づいて、全ての更新後の初期計画経路における総配送コストが最も低い経路である目標配送経路を決定することと、のために用いられる、
ことを特徴とする請求項11~13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記処理モジュールは、具体的に、前記配送対象となる顧客ポイントの集合における全ての顧客ポイントの位置情報と配送センターの位置情報を配送経路計画モデルに入力し、少なくとも1つの目標配送経路を出力し、各目標配送経路における顧客ポイントはシーン制約条件を満たすとともに、各目標配送経路の配送コストが配送コスト制約条件に合致する、
ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項16】
前記処理モジュールは、
予め設定されたサイクル数に応じて、異なるパラメータの値を持つ前記配送経路計画モデルをそれぞれ実行し、前記配送経路計画モデルの各実行のパラメータの値及び各実行結果を取得することと、
前記配送経路計画モデルの全ての実行のパラメータの値及び全ての実行結果に基づいて、訓練データ及びテストデータを含むデータの集合を取得することと、
予め設定されたアルゴリズムにより前記訓練データを処理し、前記配送経路計画モデルの重要なパラメータの集合を決定することと、
前記重要なパラメータの集合と前記テストデータを組み合わせて、前記重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲を決定することと、のためにも用いられる、
ことを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記処理モジュールは、
前記重要なパラメータの集合における各重要なパラメータの値の範囲に対して、グリッドサーチアルゴリズムに基づいて、前記重要なパラメータの集合に対応するパラメータグリッドを決定することと、
前記パラメータグリッドと前記訓練データに対して交差検証を行い、複数の重要なパラメータと各重要なパラメータの値を含む最適なパラメータの組み合わせを決定することと、
前記最適なパラメータの組み合わせ及び前記訓練データを使用して、前記配送経路計画モデルを更新することと、のためにも用いられる、
ことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記処理モジュールは、前記テストデータを使用して更新後の配送経路計画モデルの性能評価を行い、更新後の配送経路計画モデルの配送経路計画性能を決定するためにも用いられる、
ことを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
プロセッサ、メモリ、及び前記メモリに記憶されるとともにプロセッサで実行可能なコンピュータプログラム命令を含むサーバであって、
前記プロセッサが前記コンピュータプログラム命令を実行するとき、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法が実現される、
ことを特徴とするサーバ。
【請求項20】
コンピュータプログラム命令が記憶されたコンピュータで読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行されるとき、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法が実現される、
ことを特徴とするコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。
【請求項21】
命令を実行するチップであって、前記チップがメモリと、プロセッサとを含み、前記メモリにコード及びデータが記憶され、前記メモリは、前記プロセッサに結合され、前記プロセッサは、前記メモリ内のコードを実行することにより、前記チップが請求項1~9のいずれか一項に記載の方法を実行することに用いられる、
ことを特徴とするチップ。
【請求項22】
コンピュータプログラムであって、コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されるとき、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法が実現される、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
第6の態様において、本願の実施例はチップを提供し、前記チップは、処理モジュール及び通信インタフェースを含み、該処理モジュールは、第1の態様に記載の方法を実現することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
第7の態様において、本願の実施例は、命令を実行するチップを提供し、前記チップは、メモリ、及びプロセッサを含み、前記メモリにコード及びデータが記憶され、前記メモリは、前記プロセッサに結合され、前記プロセッサは、前記メモリ内のコードを実行することにより前記チップに前記第1の態様に記載の方法を実現させるために用いられる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0137
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0137】
本願の実施例は、コンピュータプログラ
ムをさらに提供し
、前記コンピュータプログラムは記憶媒体に記憶され、少なくとも1つのプロセッサが前記記憶媒体から前記コンピュータプログラムを読み取ることができ、前記少なくとも1つのプロセッサが前記コンピュータプログラムを実行するとき、前記
図2~
図11に示される実施例の方法を実現することができる。
【国際調査報告】