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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-11
(54)【発明の名称】ベクターとしてのアレナウイルス
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/40 20060101AFI20221228BHJP
   C12N 15/62 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 15/12 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 15/38 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 15/44 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 15/39 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 15/37 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 15/45 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 15/35 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 15/46 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 15/48 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 15/36 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 15/47 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 15/50 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 15/31 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 15/60 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 15/55 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/03 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/11 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/015 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/065 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/025 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/115 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/14 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/15 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/18 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/02 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/165 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/075 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/33 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/285 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/35 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/22 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/315 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/21 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/31 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/24 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/82 20060101ALI20221228BHJP
   C07K 14/74 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 7/01 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 7/04 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20221228BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20221228BHJP
   A61K 35/76 20150101ALI20221228BHJP
   A61P 37/04 20060101ALI20221228BHJP
   A61K 39/12 20060101ALI20221228BHJP
   A61K 39/02 20060101ALI20221228BHJP
   A61K 39/00 20060101ALI20221228BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20221228BHJP
   A61P 31/12 20060101ALN20221228BHJP
   A61P 31/04 20060101ALN20221228BHJP
   A61P 35/00 20060101ALN20221228BHJP
【FI】
C12N15/40 ZNA
C12N15/62 Z
C12N15/12
C12N15/38
C12N15/44
C12N15/39
C12N15/37
C12N15/45
C12N15/35
C12N15/46
C12N15/48
C12N15/36
C12N15/47
C12N15/50
C12N15/31
C12N15/60
C12N15/55
C07K14/03
C07K14/11
C07K14/015
C07K14/065
C07K14/025
C07K14/115
C07K14/14
C07K14/15
C07K14/18
C07K14/02
C07K14/165
C07K14/075
C07K14/33
C07K14/285
C07K14/35
C07K14/22
C07K14/315
C07K14/21
C07K14/31
C07K14/24
C07K14/82
C07K14/74
C12N7/01
C12N7/04
C12N15/63 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
A61K35/76
A61P37/04
A61K39/12
A61K39/02
A61K39/00 Z
A61K48/00
A61P31/12
A61P31/04
A61P35/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022526205
(86)(22)【出願日】2020-11-06
(85)【翻訳文提出日】2022-07-04
(86)【国際出願番号】 EP2020081393
(87)【国際公開番号】W WO2021089853
(87)【国際公開日】2021-05-14
(31)【優先権主張番号】62/932,214
(32)【優先日】2019-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518408763
【氏名又は名称】ユニベルシタト バーゼル
(74)【代理人】
【識別番号】100097456
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 徹
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ピンスチェワー
(72)【発明者】
【氏名】ウェルディ ボニーラ ピンスチェワー
【テーマコード(参考)】
4B065
4C084
4C085
4C087
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA01X
4B065AA01Y
4B065AA14X
4B065AA14Y
4B065AA23X
4B065AA23Y
4B065AA25X
4B065AA25Y
4B065AA41X
4B065AA41Y
4B065AA49X
4B065AA49Y
4B065AA53X
4B065AA53Y
4B065AA57X
4B065AA57Y
4B065AA72X
4B065AA72Y
4B065AA83X
4B065AA83Y
4B065AA90X
4B065AA90Y
4B065AA95X
4B065AA95Y
4B065AA97X
4B065AA97Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065CA24
4B065CA44
4B065CA45
4C084AA13
4C084MA66
4C084NA14
4C084ZB091
4C084ZB092
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZB331
4C084ZB332
4C084ZB351
4C084ZB352
4C085AA03
4C085BA02
4C085BA51
4C085BB01
4C085DD62
4C085EE01
4C085GG02
4C085GG04
4C087AA01
4C087AA02
4C087AA03
4C087BC83
4C087CA12
4C087MA66
4C087NA14
4C087ZB09
4C087ZB26
4C087ZB33
4C087ZB35
4H045AA10
4H045AA11
4H045AA30
4H045BA41
4H045CA01
4H045CA11
4H045CA40
4H045DA50
4H045DA86
4H045EA20
4H045EA31
4H045FA74
(57)【要約】
本出願は、アレナウイルスオープンリーディングフレーム(「ORF」)が2以上の機能性断片中に隔離され、これらの断片が2以上のウイルスmRNA転写物から発現されるように改変されたゲノムを含有するアレナウイルス粒子に関する。本明細書に記載されるアレナウイルス粒子は、遺伝的に安定であり、かつ高レベルの導入遺伝子発現を提供する。ある実施態様において、該アレナウイルス粒子は3セグメント化されている。特に、本明細書に記載されるのは、アレナウイルスGP、NP、L、又はZの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含む1以上のORFを含むヌクレオチド配列である。また本明細書に記載されるのは、アレナウイルスORFが2以上の機能性断片中に隔離され、これらの断片が2以上のウイルスmRNA転写物から発現されるように改変されたゲノムを含有するアレナウイルス粒子である。また本明細書に記載されるのは、その転写が、アレナウイルスGP、NP、L、又はZの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含む1以上のmRNA転写物を生じさせるように改変されたアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントである。本明細書に記載されるアレナウイルス粒子は、ワクチン及び/もしくは疾患の治療のために並びに/又は免疫療法における使用のために好適であり得る。
【選択図】図4C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一のオープンリーディングフレーム(ORF)及び第二のORFを含み、ここで、該2つのORFのうちの1つがセンス方向のものであり、もう1つのORFがアンチセンス方向のものであり;
ここで、該第一のORFが第一のポリペプチドの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含み、かつ該第一のORFが全長の第一のポリペプチドをコードせず;
ここで、該第二のORFが、
a)第二のポリペプチド;又は
b)第一のポリペプチドの機能性断片、かつ該第二のORFは、全長の第一のポリペプチドをコードしない;又は
c)該第二のポリペプチドの機能性断片、かつ該第二のORFは、全長の第二のポリペプチドをコードしない;又は
d)異種非アレナウイルスポリペプチド
:をコードするヌクレオチド配列を含み;かつ
ここで、該第一及び第二のポリペプチドが互いに異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される、
ヌクレオチド配列。
【請求項2】
前記第一のORF及び前記第二のORFがアレナウイルス遺伝子間領域(IGR)によって隔てられており、各々のORFが、アレナウイルス3'非翻訳領域(UTR)又はアレナウイルス5'UTRの制御下にある、請求項1記載のヌクレオチド配列。
【請求項3】
前記第一のORFが第二の異種非アレナウイルスポリペプチド又は第三のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含み;ここで、該第三のポリペプチドが前記第一のポリペプチド及び第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され;かつここで、前記異種非アレナウイルスポリペプチド及び該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドが互いに同じ又は異なる、請求項1~2のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項4】
前記第二のORFが第二の異種非アレナウイルスポリペプチド又は第三のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含み;ここで、該第三のポリペプチドが前記第一のポリペプチド及び第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され;かつここで、前記異種非アレナウイルスポリペプチド及び該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドが互いに同じ又は異なる、請求項1~2のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項5】
前記アレナウイルスGP、NP、Z、及びLが、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルス由来のものである、請求項1~4のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項6】
オープンリーディングフレーム(ORF)を含み、ここで、該ORFが、
a)第一のポリペプチドの機能性断片、及び
b)異種非アレナウイルスポリペプチド又は第二のポリペプチド
をコードするヌクレオチド配列を含み;
ここで、該ORFが全長の第一のポリペプチドをコードせず;かつここで、該第一及び第二のポリペプチドが互いに異なり、かつラッサウイルス由来のものでないアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される、ヌクレオチド配列。
【請求項7】
前記第一及び第二のポリペプチドが、LCMV、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルスのアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される、請求項6記載のヌクレオチド配列。
【請求項8】
前記ORFが第一のORFであり、かつ前記ヌクレオチド配列が、第三のポリペプチド、第一のポリペプチドの機能性断片、第三のポリペプチドの機能性断片、又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む第二のORFをさらに含み;ここで、該第三のポリペプチドが該第一のポリペプチド及び該第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され;ここで、該2つのORFのうちの1つがセンス方向のものであり、もう1つのORFがアンチセンス方向のものであり;ここで、該第二のORFが全長の第一のポリペプチドをコードせず;ここで、該第二のORFが全長の第三のポリペプチドをコードせず;かつここで、前記異種非アレナウイルスポリペプチド及び該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドが互いに同じ又は異なる、請求項6~7のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項9】
前記第二のORFが第一のポリペプチドの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含み、かつ前記第一のORFによってコードされる機能性断片が該第二のORFによってコードされる機能性断片と異なる、請求項1~5及び8のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項10】
前記ヌクレオチド配列が第二のORFをさらには含まない、請求項6記載のヌクレオチド配列。
【請求項11】
前記ヌクレオチド配列がアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムSセグメントである、請求項1~10のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項12】
前記ヌクレオチド配列がアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムLセグメントである、請求項1~11のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項13】
前記第一のORFがアレナウイルス3'UTRの制御下にあり、かつ前記第二のORFがアレナウイルス5'UTRの制御下にある、請求項1~5、8~9、及び11~12のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項14】
前記第一のORFがアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、かつ前記第二のORFがアレナウイルス3'UTRの制御下にある、請求項1~5、8~9、及び11~12のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項15】
前記第一のORFが単独か又は異種非アレナウイルスポリペプチドに融合されているかのいずれかのアレナウイルスGPシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む、請求項1~5、8~9、及び11~12のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項16】
前記第二のORFが異種非アレナウイルスシグナルペプチド並びにアレナウイルスGP1及びGP2をコードするヌクレオチド配列を含む、請求項15記載のヌクレオチド配列。
【請求項17】
前記第二のORFが異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み;前記第一のORFによってコードされる異種非アレナウイルスポリペプチドと該第二のORFによってコードされる異種非アレナウイルスポリペプチドが互いに同じ又は異なる、請求項15記載のヌクレオチド配列。
【請求項18】
前記第一のORFがアレナウイルス3'UTRの制御下にあり、かつ前記第二のORFがアレナウイルス5'UTRの制御下にある、請求項16及び17のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項19】
前記第一のORFが異種非アレナウイルスシグナルペプチド並びにアレナウイルスGP1及びGP2をコードするヌクレオチド配列を含む、請求項1~5、8~9、及び11~12のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項20】
前記第二のORFがNPをコードするヌクレオチド配列を含む、請求項19記載のヌクレオチド配列。
【請求項21】
前記第一のORFがアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、かつ前記第二のORFがアレナウイルス3'UTRの制御下にある、請求項20記載のヌクレオチド配列。
【請求項22】
前記第一のポリペプチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含み;前記第二のポリペプチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含み;かつ前記第三のポリペプチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1~21のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項23】
前記第一のポリペプチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134と同一のアミノ酸配列を含む、請求項1~22のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項24】
前記第一のポリペプチドの機能性断片が、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、又は配列番号42、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、配列番号135、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、配列番号136、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1~23のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項25】
前記第一のORF又は前記第二のORFによってコードされる機能性断片がアレナウイルスGPシグナルペプチド又はその機能性断片である、請求項1~24のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項26】
前記異種非アレナウイルスポリペプチド、前記第二の異種非アレナウイルスポリペプチド、又は両方の異種非アレナウイルスポリペプチドが、各々、感染性生物、腫瘍、又はアレルゲンに由来する抗原である、請求項1~25のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項27】
前記抗原が、
(a)ウイルス抗原(ここで、該ウイルス抗原は、アデノウイルス科、ヘルペスウイルス科、レビウイルス科、オルトミクソウイルス科、パルボウイルス科、フィロウイルス科、ハンタウイルス科、ポックスウイルス科、パピローマウイルス科、ポリオーマウイルス科、パラミクソウイルス科、ニューモウイルス科、ピコルナウイルス科、レオウイルス科、レトロウイルス科、フラビウイルス科、ヘパドナウイルス科、トガウイルス科、ラブドウイルス科、アレナウイルス科、及びコロナウイルス科からなる群から選択されるウイルスファミリーに由来するものである);
(b)細菌抗原(ここで、該細菌抗原は、アクアスピリルム科、アゾスピリルム科、アゾトバクター科、バクテロイデス科、バルトネラ科、ブデロビブリオ科、カンピロバクター科、クラミジア科、クロストリジウム科、腸内細菌科、ガルジネラ科、パスツレラ科、ハロバクテリウム科、ヘリコバクター科、レジオネラ科、リステリア科、メチロコッカス科、マイコバクテリア科、ナイセリア科、オケアノスピリルム科、パスツレラ科、連鎖球菌科、シュードモナス科、リゾビウム科、スピリルム科、スピロソマ科、ブドウ球菌科、ヘリコバクター科、エルシニア科、炭疽菌、及びバンピロビブリオ科からなる群から選択される細菌ファミリーに由来するものである)、並びに
(c)腫瘍ネオアンチゲン又はネオエピトープ及び腫瘍関連抗原;(ここで、該腫瘍関連抗原は、HPV 16 E7及びE6タンパク質の人工融合タンパク質、発癌ウイルス抗原、癌精巣抗原、癌胎児性抗原、組織分化抗原、突然変異体タンパク質抗原、アディポフィリン、AIM-2、ALDHIAI、BCLX(L)、BING-4、CALCA、CD45、CPSF、サイクリンDI、DKKI、ENAH(hMcna)、Ga733(EpCAM)、EphA3、EZH2、FGF5、グリピカン-3、G250/MN/CAIX、HER-2/neu、IDOI、IGF2B3、IL13Rα2、腸カルボキシルエステラーゼ、αフェトプロテイン、カリクレイン4、KIF20A、レングシン、M-CSF、MCSP、mdm-2、Meloe、MMP-2、MMP-7、MUCl、MUC5AC、p53(非突然変異体)、PAX5、PBF、PRAME、PSMA、RAGE、RAGE-I、RGS5、RhoC、RNF43、RU2AS、セセルニン1、SOX10、STEAPI(前立腺6回膜貫通上皮抗原1)、サバイビン、テロメラーゼ、VEGF、WT1、EGF-R、CEA、CD20、CD33、CD52、MELANA/MART1、MART2、NY-ESO-1、p53、MAGE Al、MAGE A3、MAGE-4、MAGE-5、MAGE-6、CDK4、α-アクチニン-4、ARTC1、BCR-ABL、BCR-ABL融合タンパク質(b3a2)、B-RAF、CASP-5、CASP-8、β-カテニン、Cdc27、CDK4、CDKN2A、CLPP、COA-1、dek-can融合タンパク質、EFTUD2、伸長因子2、ETV6-AML、ETV6-AML1融合タンパク質、FLT3-ITD、FNl、GPNMB、LDLR-フコシルトランスフェラーゼ融合タンパク質、NFYC、OGT、OS-9、pml-RARα融合タンパク質、PRDX5、PTPRK、H-ras、K-ras(V-Ki-ras2 カーステンラット肉腫ウイルス癌遺伝子)、N-ras、RBAF600、SIRT2、SNRPDl、SSX、SSX2、SYT-SSXl又は-SSX2融合タンパク質、TGF-βRII、トリオースリン酸イソメラーゼ、ormdm-2、LMP2、HPV E6、HPV E7、EGFRvIII(上皮増殖因子変異体III)、イディオタイプ、GD2、ガングリオシドG2)、Ras-突然変異体、p53(突然変異体)、プロテイナーゼ3(PRI)、チロシナーゼ、PSA、hTERT、肉腫転座切断点、EphA2、前立腺酸性ホスファターゼPAP、ネオ-PAP、ML-IAP、AFP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NAI 7、PAX3、ALK、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、ポリシアル酸、MYCN、TRP2、TRP2-Int2、GD3、フコシルGMI、メソテリン、PSCA、sLe(a)、cyp1B1、PLACI、GM3、BORIS、Tn、グロボH、NY-BR-I、SART3、STn、炭酸脱水酵素IX、OY-TESI、精子タンパク質17、LCK、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、AKAP-4、SSX2、XAGE 1、B7H3、レグマイン、Tie 2、Page4、VEGFR2、MAD-CT-I、FAP、PDGFR-beta、MADCT-2、For関連抗原1、TRPI、GP100、CA-125、CA19-9、カルレチニン、上皮膜抗原(EMA)、上皮腫瘍抗原(ETA)、CD19、CD34、CD99、CDI 17、クロモグラニン、サイトケラチン、デスミン、グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)、肉眼的嚢胞性疾患液体タンパク質(GCDFP-15)、HMB-45抗原、Myo-D1、筋肉特異的アクチン(MSA)、ニューロフィラメント、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)、胎盤アルカリホスファターゼ、シナプトフィシス、サイログロブリン、甲状腺転写因子-1、ピルビン酸キナーゼアイソザイムタイプM2の二量体形態(腫瘍M2-PK)、BAGE BAGE-1、CAGE、CTAGE、FATE、GAGE、GAGE-I、GAGE-2、GAGE-3、GAGE-4、GAGE-5、GAGE-6、GAGE-7、HCA661、HOM-TES-85、MAGEA、MAGEB、MAGEC、NA88、NY-SAR-35、SPANXBI、SPAI 7、SSX、SYCP1、TPTE、炭水化物/ガングリオシドGM2(癌胎児性抗原-免疫原性-1 OFA-I-1)、GM3、CA 15-3(CA 27.29/BCAA)、CA 195、CA 242、CA 50、CAM 43、CEA、EBNA、EF2、エプスタイン-バーウイルス抗原、HLA-A2、HLA-Al 1、HSP70-2、KIAAO205、MUM-I、MUM-2、MUM-3、ミオシンクラスI、GnTV、Herv-K-mel、LAGE-I、LAGE-2、(精子タンパク質) SPI 7、SCP-I、P15(58)、Hom/Mel-40、E2A-PRL、H4-RET、IGH-IGK、MYL-RAR、TSP-180、P185erbB2、p180erbB-3、c-met、nm-23H1、TAG-72、TAG-72-4、CA-72-4、CAM 17.1、NuMa、13-カテニン、P16、TAGE、CT7、43-9F,5T4、791Tgp72、13HCG、BCA225、BTAA、CD68/KP1、CO-029、HTgp-175、M344、MG7-Ag、MOV18、NB/70K、NYCO-1、RCAS1、SDCCAG16、TA-90、TAAL6、TLP、TPS、CD22、CD27、CD30、CD70、プロステイン、TARP(T細胞受容体γ選択的リーディングフレームタンパク質)、Trp-p8、インテグリンavβ3(CD61)、ガラクチン、又はRal-B、CD123、CLL-1、CD38、CS-1、CD138、並びにROR1からなる群から選択される)
からなる群から選択される、請求項26記載のヌクレオチド配列。
【請求項28】
前記異種非アレナウイルスポリペプチドの発現又は前記第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現がアレナウイルス3'UTRの制御下にあり;かつ該異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベル又は該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルが同じ異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベル又はそれぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い、請求項1~27のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項29】
請求項1~28のいずれか一項記載のヌクレオチド配列の翻訳産物。
【請求項30】
請求項1~28のいずれか一項記載のヌクレオチド配列を含むゲノムを含有するアレナウイルス粒子。
【請求項31】
前記アレナウイルス粒子のゲノムがSセグメント及びLセグメントからなる、請求項30記載のアレナウイルス粒子。
【請求項32】
前記アレナウイルス粒子が3セグメント化されている、請求項30記載のアレナウイルス粒子。
【請求項33】
前記3セグメント化アレナウイルス粒子が2つのSセグメントと1つのLセグメントを含む、請求項32記載のアレナウイルス粒子。
【請求項34】
前記アレナウイルス粒子のゲノムが、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;かつ
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドが互いに同じ又は異なる、
請求項33記載のアレナウイルス粒子。
【請求項35】
前記アレナウイルス粒子のゲノムが、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドが互いに同じ又は異なる、
請求項33記載のアレナウイルス粒子。
【請求項36】
前記3セグメント化アレナウイルス粒子が1つのSセグメント及び2つのLセグメントを含む、請求項32記載のアレナウイルス粒子。
【請求項37】
前記アレナウイルス粒子がラッサウイルスに由来する、請求項30~36のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項38】
前記アレナウイルス粒子がリンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)に由来する、請求項30~36のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項39】
前記LCMVが、MP株、WE株、Armstrong株、又はArmstrongクローン13株である、請求項38記載のアレナウイルス粒子。
【請求項40】
前記アレナウイルス粒子がピキンデウイルス(PICV)に由来する、請求項30~36のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項41】
前記アレナウイルス粒子がフニンウイルスワクチンCandid #1又はフニンウイルスワクチンXJクローン3株に由来する、請求項30~36のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項42】
前記アレナウイルス粒子がオリベロスウイルスに由来する、請求項30~36のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項43】
前記アレナウイルス粒子がタミアミウイルスに由来する、請求項30~36のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項44】
前記アレナウイルス粒子のゲノムが前記異種非アレナウイルスポリペプチド及び/又は前記第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし;ここで、該アレナウイルス粒子の増殖又は感染力が第二のアレナウイルス粒子に劣らず;ここで、該第二のアレナウイルス粒子のゲノムが同じ異種非アレナウイルスポリペプチド及び/又は同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし;かつここで、該第二のアレナウイルス粒子中の全てのアレナウイルスGP、NP、Z、及びLが、各々、1つのORFとして発現される、請求項30~43のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項45】
前記アレナウイルス粒子が感染性かつ複製可能である、請求項30~44のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項46】
前記アレナウイルス粒子が、その親ウイルスと比較して弱毒化されている、請求項30~45のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項47】
前記アレナウイルス粒子が感染性であるが、非相補細胞でさらなる感染性子孫を産生することができない、請求項30~44のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項48】
前記アレナウイルス粒子の力価が、AGRAGマウスにおける持続性感染の間、それぞれの野生型親アレナウイルス粒子の力価よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍低い、請求項30~46のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項49】
前記アレナウイルス粒子がアレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し;ここで、該アレナウイルス粒子が、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する別のアレナウイルス粒子が対象又は同等の対象に投与された後と比較して、該アレナウイルス粒子が対象に投与された後の対象において、該異種非アレナウイルスポリペプチドに対する少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍より高い免疫応答を誘導する、請求項30~48のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項50】
前記ヌクレオチド配列がDNA配列であり;かつ該DNA配列がアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントへと転写されることができる、請求項1~10及び13~28のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項51】
アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムRNAセグメントを産生する方法であって、請求項50記載のDNA配列を転写することを含む、前記方法。
【請求項52】
アレナウイルス粒子を生成させる方法であって、
a)宿主細胞に、請求項50記載の1以上のDNA配列又は請求項50記載のDNA配列からインビトロで各々転写された1以上のRNA配列をトランスフェクトすること;
b)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子をコードするヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;
c)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び
d)該アレナウイルス粒子を回収すること
:を含む、前記方法。
【請求項53】
前記1以上のDNA配列が双方向プロモーターを用いて転写される、請求項52記載の方法。
【請求項54】
前記1以上のDNA配列が、
a)RNAポリメラーゼIプロモーター;
b)RNAポリメラーゼIIプロモーター;及び
c)T7プロモーター
:からなる群から選択されるプロモーターの制御下で転写される、請求項52~53のいずれか一項記載の方法。
【請求項55】
請求項50記載のヌクレオチド配列を含むDNA発現ベクター。
【請求項56】
請求項1~28及び50のいずれか一項記載のヌクレオチド配列を用いて、アレナウイルス粒子をレスキューする方法。
【請求項57】
請求項1~28及び50のいずれか一項記載のヌクレオチド配列、請求項29記載の翻訳産物、請求項30~49記載のアレナウイルス粒子、又は請求項55記載のDNA発現ベクターを含む、宿主細胞。
【請求項58】
請求項1~28及び50のいずれか一項記載のヌクレオチド配列、請求項29記載の翻訳産物、請求項30~49のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子、又は請求項55記載のDNA発現ベクター、及び医薬として許容し得る担体を含む、ワクチン。
【請求項59】
請求項1~28及び50のいずれか一項記載のヌクレオチド配列、請求項29記載の翻訳産物、請求項30~49記載のアレナウイルス粒子、又は請求項55記載のDNA発現ベクター、及び医薬として許容し得る担体を含む、医薬組成物。
【請求項60】
アレナウイルスORFが2以上のmRNA転写物にわたって隔てられるように改変されたアレナウイルス粒子。
【請求項61】
前記mRNA転写物のうちの少なくとも1つが内部リボソーム進入部位(IRES)を含む、請求項60記載のアレナウイルス粒子。
【請求項62】
前記mRNA転写物が前記アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントから転写されることができる、請求項60~61のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項63】
前記アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントがSセグメントである、請求項62記載のアレナウイルス粒子。
【請求項64】
前記アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントがLセグメントである、請求項62記載のアレナウイルス粒子。
【請求項65】
前記2以上のmRNA転写物がアレナウイルス3'UTR又はアレナウイルス5'UTRの制御下にある、請求項60~64のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項66】
前記アレナウイルスORFが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする、請求項60~65のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項67】
前記アレナウイルスORFが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134と同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする、請求項60~66のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項68】
前記アレナウイルスORFが、アレナウイルスGPシグナルペプチド、アレナウイルスGP1及びGP2をコードし、かつ前記アレナウイルスGPシグナルペプチド又はその機能性断片が第一のmRNA転写物から発現され、アレナウイルスGP1及びGP2が第二のmRNA転写物から発現される、請求項60~66のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項69】
前記第一のmRNA転写物がアレナウイルス3'UTRの制御下にある、請求項68記載のアレナウイルス粒子。
【請求項70】
前記第二のmRNA転写物が異種非アレナウイルスシグナルペプチドをさらにコードする、請求項68~69のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項71】
前記異種非アレナウイルスシグナルペプチドが水疱性口内炎ウイルス血清型インディアナ糖タンパク質のシグナルペプチドである、請求項70記載のアレナウイルス粒子。
【請求項72】
前記第一のmRNA転写物が、異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGP、NP、Z、及びLをコードするヌクレオチド配列をさらに含む、請求項68~71のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項73】
前記異種非アレナウイルスポリペプチドが、感染性生物、腫瘍、又はアレルゲンに由来する抗原である、請求項72記載のアレナウイルス粒子。
【請求項74】
前記抗原が、
(a)ウイルス抗原(ここで、該ウイルス抗原は、アデノウイルス科、ヘルペスウイルス科、レビウイルス科、オルトミクソウイルス科、パルボウイルス科、フィロウイルス科、ハンタウイルス科、ポックスウイルス科、パピローマウイルス科、ポリオーマウイルス科、パラミクソウイルス科、ニューモウイルス科、ピコルナウイルス科、レオウイルス科、レトロウイルス科、フラビウイルス科、ヘパドナウイルス科、トガウイルス科、ラブドウイルス科、アレナウイルス科、及びコロナウイルス科からなる群から選択されるウイルスファミリー由来のものである);
(b)細菌抗原(ここで、該細菌抗原は、アクアスピリルム科、アゾスピリルム科、アゾトバクター科、バクテロイデス科、バルトネラ科、ブデロビブリオ科、カンピロバクター科、クラミジア科、クロストリジウム科、腸内細菌科、ガルジネラ科、パスツレラ科、ハロバクテリウム科、ヘリコバクター科、レジオネラ科、リステリア科、メチロコッカス科、マイコバクテリア科、ナイセリア科、オケアノスピリルム科、パスツレラ科、連鎖球菌科、シュードモナス科、リゾビウム科、スピリルム科、スピロソマ科、ブドウ球菌科、ヘリコバクター科、エルシニア科、炭疽菌、及びバンピロビブリオ科からなる群から選択される細菌ファミリー由来のものである)、並びに
(c)腫瘍ネオアンチゲン又はネオエピトープ及び腫瘍関連抗原;(ここで、該腫瘍関連抗原は、HPV 16 E7及びE6タンパク質の人工融合タンパク質、発癌ウイルス抗原、癌精巣抗原、癌胎児性抗原、組織分化抗原、突然変異体タンパク質抗原、アディポフィリン、AIM-2、ALDHIAI、BCLX(L)、BING-4、CALCA、CD45、CPSF、サイクリンDI、DKKI、ENAH(hMcna)、Ga733(EpCAM)、EphA3、EZH2、FGF5、グリピカン-3、G250/MN/CAIX、HER-2/neu、IDOI、IGF2B3、IL13Rα2、腸カルボキシルエステラーゼ、αフェトプロテイン、カリクレイン4、KIF20A、レングシン、M-CSF、MCSP、mdm-2、Meloe、MMP-2、MMP-7、MUCl、MUC5AC、p53(非突然変異体)、PAX5、PBF、PRAME、PSMA、RAGE、RAGE-I、RGS5、RhoC、RNF43、RU2AS、セセルニン1、SOX10、STEAPI(前立腺6回膜貫通上皮抗原1)、サバイビン、テロメラーゼ、VEGF、WT1、EGF-R、CEA、CD20、CD33、CD52、MELANA/MART1、MART2、NY-ESO-1、p53、MAGE Al、MAGE A3、MAGE-4、MAGE-5、MAGE-6、CDK4、α-アクチニン-4、ARTC1、BCR-ABL、BCR-ABL融合タンパク質(b3a2)、B-RAF、CASP-5、CASP-8、β-カテニン、Cdc27、CDK4、CDKN2A、CLPP、COA-1、dek-can融合タンパク質、EFTUD2、伸長因子2、ETV6-AML、ETV6-AML1融合タンパク質、FLT3-ITD、FNl、GPNMB、LDLR-フコシルトランスフェラーゼ融合タンパク質、NFYC、OGT、OS-9、pml-RARα融合タンパク質、PRDX5、PTPRK、H-ras、K-ras(V-Ki-ras2 カーステンラット肉腫ウイルス癌遺伝子)、N-ras、RBAF600、SIRT2、SNRPDl、SSX、SSX2、SYT-SSXl又は-SSX2融合タンパク質、TGF-βRII、トリオースリン酸イソメラーゼ、ormdm-2、LMP2、HPV E6、HPV E7、EGFRvIII(上皮増殖因子変異体III)、イディオタイプ、GD2、ガングリオシドG2)、Ras-突然変異体、p53(突然変異体)、プロテイナーゼ3(PRI)、チロシナーゼ、PSA、hTERT、肉腫転座切断点、EphA2、前立腺酸性ホスファターゼPAP、ネオ-PAP、ML-IAP、AFP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NAI 7、PAX3、ALK、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、ポリシアル酸、MYCN、TRP2、TRP2-Int2、GD3、フコシルGMI、メソテリン、PSCA、sLe(a)、cyp1B1、PLACI、GM3、BORIS、Tn、グロボH、NY-BR-I、SART3、STn、炭酸脱水酵素IX、OY-TESI、精子タンパク質17、LCK、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、AKAP-4、SSX2、XAGE 1、B7H3、レグマイン、Tie 2、Page4、VEGFR2、MAD-CT-I、FAP、PDGFR-beta、MADCT-2、For関連抗原1、TRPI、GP100、CA-125、CA19-9、カルレチニン、上皮膜抗原(EMA)、上皮腫瘍抗原(ETA)、CD19、CD34、CD99、CDI 17、クロモグラニン、サイトケラチン、デスミン、グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)、肉眼的嚢胞性疾患液体タンパク質(GCDFP-15)、HMB-45抗原、Myo-D1、筋肉特異的アクチン(MSA)、ニューロフィラメント、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)、胎盤アルカリホスファターゼ、シナプトフィシス、サイログロブリン、甲状腺転写因子-1、ピルビン酸キナーゼアイソザイムタイプM2の二量体形態(腫瘍M2-PK)、BAGE BAGE-1、CAGE、CTAGE、FATE、GAGE、GAGE-I、GAGE-2、GAGE-3、GAGE-4、GAGE-5、GAGE-6、GAGE-7、HCA661、HOM-TES-85、MAGEA、MAGEB、MAGEC、NA88、NY-SAR-35、SPANXBI、SPAI 7、SSX、SYCP1、TPTE、炭水化物/ガングリオシドGM2(癌胎児性抗原-免疫原性-1 OFA-I-1)、GM3、CA 15-3(CA 27.29/BCAA)、CA 195、CA 242、CA 50、CAM 43、CEA、EBNA、EF2、エプスタイン-バーウイルス抗原、HLA-A2、HLA-Al 1、HSP70-2、KIAAO205、MUM-I、MUM-2、MUM-3、ミオシンクラスI、GnTV、Herv-K-mel、LAGE-I、LAGE-2、(精子タンパク質) SPI 7、SCP-I、P15(58)、Hom/Mel-40、E2A-PRL、H4-RET、IGH-IGK、MYL-RAR、TSP-180、P185erbB2、p180erbB-3、c-met、nm-23H1、TAG-72、TAG-72-4、CA-72-4、CAM 17.1、NuMa、13-カテニン、P16、TAGE、CT7、43-9F,5T4、791Tgp72、13HCG、BCA225、BTAA、CD68/KP1、CO-029、HTgp-175、M344、MG7-Ag、MOV18、NB/70K、NYCO-1、RCAS1、SDCCAG16、TA-90、TAAL6、TLP、TPS、CD22、CD27、CD30、CD70、プロステイン、TARP(T細胞受容体γ選択的リーディングフレームタンパク質)、Trp-p8、インテグリンavβ3(CD61)、ガラクチン、又はRal-B、CD123、CLL-1、CD38、CS-1、CD138、並びにROR1からなる群から選択される)
からなる群から選択される、請求項73記載のアレナウイルス粒子。
【請求項75】
アレナウイルス3'UTRの制御下で発現される前記異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルが、それぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い、請求項72~74のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項76】
前記アレナウイルス粒子のゲノムが前記異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし;ここで、該アレナウイルス粒子の増殖又は感染力が第二のアレナウイルス粒子に劣らず;ここで、該第二のアレナウイルス粒子のゲノムが同じ異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし;かつここで、該第二のアレナウイルス粒子中の全てのアレナウイルスGP、NP、Z、及びLが、各々、1つのORFとして発現される、請求項72~74のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項77】
前記アレナウイルス粒子のゲノムがSセグメント及びLセグメントからなる、請求項60~76のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項78】
前記アレナウイルス粒子が3セグメント化されている、請求項60~76のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項79】
前記3セグメント化アレナウイルス粒子が2つのSセグメントと1つのLセグメントを含む、請求項78記載のアレナウイルス粒子。
【請求項80】
前記アレナウイルス粒子が図4Cに概説されているゲノム構成を含む、請求項79記載のアレナウイルス粒子。
【請求項81】
前記アレナウイルス粒子が図4Eに概説されているゲノム構成を含む、請求項79記載のアレナウイルス粒子。
【請求項82】
前記アレナウイルス粒子のゲノムが、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;かつ
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドが互いに同じ又は異なる、
請求項79記載のアレナウイルス粒子。
【請求項83】
前記アレナウイルス粒子のゲノムが、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドが互いに同じ又は異なる、
請求項79記載のアレナウイルス粒子。
【請求項84】
前記3セグメント化アレナウイルス粒子が1つのSセグメント及び2つのLセグメントを含む、請求項78記載のアレナウイルス粒子。
【請求項85】
前記アレナウイルス粒子がラッサウイルスに由来する、請求項60~84のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項86】
前記アレナウイルス粒子がリンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)に由来する、請求項60~84のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項87】
前記LCMVが、MP株、WE株、Armstrong株、又はArmstrongクローン13株である、請求項86記載のアレナウイルス粒子。
【請求項88】
前記アレナウイルス粒子がピキンデウイルス(PICV)に由来する、請求項60~84のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項89】
前記アレナウイルス粒子がフニンウイルスワクチンCandid #1又はフニンウイルスワクチンXJクローン3株に由来する、請求項60~84のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項90】
前記アレナウイルス粒子がオリベロスウイルスに由来する、請求項60~84のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項91】
前記アレナウイルス粒子がタミアミウイルスに由来する、請求項60~84のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項92】
前記アレナウイルス粒子が感染性かつ複製可能である、請求項60~91のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項93】
前記アレナウイルス粒子がその親野生型ウイルスと比較して弱毒化されている、請求項60~92のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項94】
前記アレナウイルス粒子が感染性であるが、非相補細胞でさらなる感染性子孫を産生することができない、請求項60~91のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項95】
前記アレナウイルス粒子の力価が、AGRAGマウスにおける持続性感染の間、それぞれの野生型親アレナウイルス粒子の力価よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍低い、請求項60~93のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項96】
前記アレナウイルス粒子がアレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し;ここで、該アレナウイルス粒子が、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する別のアレナウイルス粒子が対象又は同等の対象に投与された後と比較して、該対象への該アレナウイルス粒子の投与後の対象において、該異種非アレナウイルスポリペプチドに対する少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍より高い免疫応答を誘導する、請求項60~95のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項97】
請求項60~96のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物のいずれか1つの翻訳産物。
【請求項98】
アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントへと転写されることができる、請求項60~96のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物のcDNA。
【請求項99】
アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントを産生する方法であって、請求項98記載のcDNAを転写することを含む、前記方法。
【請求項100】
アレナウイルス粒子を生成させる方法であって、
a)宿主細胞に、請求項98記載の1以上のcDNA配列又は請求項98のcDNA配列からインビトロで各々転写される1以上のRNA配列をトランスフェクトすること;
b)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子をコードするヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;
c)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び
d)該アレナウイルス粒子を回収すること
:を含む、前記方法。
【請求項101】
前記1以上のcDNA配列が双方向プロモーターを用いて転写される、請求項100記載の方法。
【請求項102】
前記1以上のcDNA配列が、
a)RNAポリメラーゼIプロモーター;
b)RNAポリメラーゼIIプロモーター;及び
c)T7プロモーター
:からなる群から選択されるプロモーターの制御下で転写される、請求項100~101のいずれか一項記載の方法。
【請求項103】
請求項60~96のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物をコードするDNA配列を含むDNA発現ベクター。
【請求項104】
請求項60~96のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物又はそのcDNA配列を用いて、アレナウイルス粒子をレスキューする方法。
【請求項105】
請求項60~96のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子、請求項97記載の翻訳産物、請求項98記載のcDNA、又は請求項103記載のDNA発現ベクターを含む、宿主細胞。
【請求項106】
請求項60~96のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子、請求項97記載の翻訳産物、請求項98記載のcDNA、又は請求項103記載のDNA発現ベクター、及び医薬として許容し得る担体を含む、ワクチン。
【請求項107】
請求項60~96のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子、請求項97記載の翻訳産物、請求項98記載のcDNA、又は請求項103記載のDNA発現ベクター、及び医薬として許容し得る担体を含む、医薬組成物。
【請求項108】
そのウイルス転写が第一のmRNA転写物及び第二のmRNA転写物を生じさせるように改変されたアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントであって、
該第一のmRNA転写物が第一のポリペプチドの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含み、かつ該第一のmRNA転写物が全長の第一のポリペプチドをコードせず;
ここで、該第二のmRNA転写物が、
a)第二のポリペプチド;又は
b)該第一のポリペプチドの機能性断片、かつ該第二のmRNA転写物は、全長の第一のポリペプチドをコードしない;又は
c)第二のポリペプチドの機能性断片、かつ該第二のmRNA転写物は、全長の第二のポリペプチドをコードしない;又は
d)異種非アレナウイルスポリペプチド
:をコードするヌクレオチド配列を含み;かつ
ここで、該第一及び第二のポリペプチドが互いに異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される、
前記アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項109】
前記第一のmRNA転写物が第二の異種非アレナウイルスポリペプチド又は第三のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含み、ここで、該第三のポリペプチドが前記第一のポリペプチド及び前記第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され;かつここで、前記異種非アレナウイルスポリペプチド及び該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドが互いに同じ又は異なる、請求項108記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項110】
前記第二のmRNA転写物が第二の異種非アレナウイルスポリペプチド又は第三のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含み、ここで、該第三のポリペプチドが前記第一のポリペプチド及び前記第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され;かつここで、前記異種非アレナウイルスポリペプチド及び該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドが互いに同じ又は異なる、請求項108記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項111】
前記アレナウイルスGP、NP、Z、及びLが、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルス由来のものである、請求項108~110のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項112】
そのウイルス転写が、
a)第一のポリペプチドの機能性断片、及び
b)異種非アレナウイルスポリペプチド又は第二のポリペプチド
:をコードするmRNA転写物を生じさせるように改変されたアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントであって;
該mRNA転写物が全長の第一のポリペプチドをコードせず;かつ該第一及び第二のポリペプチドが互いに異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される、
前記アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項113】
前記mRNA転写物が第一のmRNA転写物であり;ここで、前記アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントのウイルス転写が第二のmRNA転写物をさらに生じさせ;ここで、該第二のmRNA転写物が第三のポリペプチド;第一のポリペプチドの機能性断片;第三のポリペプチドの機能性断片;又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み;ここで、該第三のポリペプチドが該第一及び該第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され、ここで、該第二のmRNA転写物が全長の第一のポリペプチドをコードせず、ここで、該第二のmRNA転写物が全長の第三のポリペプチドをコードせず、かつここで、該異種非アレナウイルスポリペプチド及び該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドが互いに同じ又は異なる、請求項112記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項114】
前記第二のmRNA転写物が第一のポリペプチドの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含み、かつ前記第一のmRNA転写物によってコードされる機能性断片が該第二のmRNA転写物によってコードされる機能性断片と異なる、請求項108~111及び113のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項115】
前記そのウイルス転写が第二のmRNA転写物をさらには生じさせない、請求項112記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項116】
前記mRNA転写物が内部リボソーム進入部位(IRES)を含む、請求項108~115のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項117】
前記アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントがSセグメントである、請求項108~116のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項118】
前記アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントがLセグメントである、請求項108~116のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項119】
前記機能性断片がアレナウイルス3'UTRの制御下にある、請求項108~118のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項120】
前記機能性断片がアレナウイルス5'UTRの制御下にある、請求項108~118のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項121】
前記第一、第二、及び第三のポリペプチドが、各々、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項108~120のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項122】
前記第一のポリペプチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号3、又は配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134と同一のアミノ酸配列を含む、請求項108~121のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項123】
前記第一のポリペプチドの機能性断片が、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、配列番号135、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、配列番号136、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項108~122のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項124】
前記機能性断片がアレナウイルスGPシグナルペプチド又はその機能性断片である、請求項108~123のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項125】
前記異種非アレナウイルスポリペプチド、前記第二の異種非アレナウイルスポリペプチド、又は両方の異種非アレナウイルスポリペプチドが、各々、感染性生物、腫瘍、又はアレルゲンに由来する抗原である、請求項108~124のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項126】
前記抗原が、
(a)ウイルス抗原(ここで、該ウイルス抗原は、アデノウイルス科、ヘルペスウイルス科、レビウイルス科、オルトミクソウイルス科、パルボウイルス科、フィロウイルス科、ハンタウイルス科、ポックスウイルス科、パピローマウイルス科、ポリオーマウイルス科、パラミクソウイルス科、ニューモウイルス科、ピコルナウイルス科、レオウイルス科、レトロウイルス科、フラビウイルス科、ヘパドナウイルス科、トガウイルス科、ラブドウイルス科、アレナウイルス科、及びコロナウイルス科からなる群から選択されるウイルスファミリー由来のものである);
(b)細菌抗原(ここで、該細菌抗原は、アクアスピリルム科、アゾスピリルム科、アゾトバクター科、バクテロイデス科、バルトネラ科、ブデロビブリオ科、カンピロバクター科、クラミジア科、クロストリジウム科、腸内細菌科、ガルジネラ科、パスツレラ科、ハロバクテリウム科、ヘリコバクター科、レジオネラ科、リステリア科、メチロコッカス科、マイコバクテリア科、ナイセリア科、オケアノスピリルム科、パスツレラ科、連鎖球菌科、シュードモナス科、リゾビウム科、スピリルム科、スピロソマ科、ブドウ球菌科、ヘリコバクター科、エルシニア科、炭疽菌、及びバンピロビブリオ科からなる群から選択される細菌ファミリー由来のものである)、並びに
(c)腫瘍ネオアンチゲン又はネオエピトープ及び腫瘍関連抗原;(ここで、該腫瘍関連抗原は、HPV 16 E7及びE6タンパク質の人工融合タンパク質、発癌ウイルス抗原、癌精巣抗原、癌胎児性抗原、組織分化抗原、突然変異体タンパク質抗原、アディポフィリン、AIM-2、ALDHIAI、BCLX(L)、BING-4、CALCA、CD45、CPSF、サイクリンDI、DKKI、ENAH(hMcna)、Ga733(EpCAM)、EphA3、EZH2、FGF5、グリピカン-3、G250/MN/CAIX、HER-2/neu、IDOI、IGF2B3、IL13Rα2、腸カルボキシルエステラーゼ、αフェトプロテイン、カリクレイン4、KIF20A、レングシン、M-CSF、MCSP、mdm-2、Meloe、MMP-2、MMP-7、MUCl、MUC5AC、p53(非突然変異体)、PAX5、PBF、PRAME、PSMA、RAGE、RAGE-I、RGS5、RhoC、RNF43、RU2AS、セセルニン1、SOX10、STEAPI(前立腺6回膜貫通上皮抗原1)、サバイビン、テロメラーゼ、VEGF、WT1、EGF-R、CEA、CD20、CD33、CD52、MELANA/MART1、MART2、NY-ESO-1、p53、MAGE Al、MAGE A3、MAGE-4、MAGE-5、MAGE-6、CDK4、α-アクチニン-4、ARTC1、BCR-ABL、BCR-ABL融合タンパク質(b3a2)、B-RAF、CASP-5、CASP-8、β-カテニン、Cdc27、CDK4、CDKN2A、CLPP、COA-1、dek-can融合タンパク質、EFTUD2、伸長因子2、ETV6-AML、ETV6-AML1融合タンパク質、FLT3-ITD、FNl、GPNMB、LDLR-フコシルトランスフェラーゼ融合タンパク質、NFYC、OGT、OS-9、pml-RARα融合タンパク質、PRDX5、PTPRK、H-ras、K-ras(V-Ki-ras2 カーステンラット肉腫ウイルス癌遺伝子)、N-ras、RBAF600、SIRT2、SNRPDl、SSX、SSX2、SYT-SSXl又は-SSX2融合タンパク質、TGF-βRII、トリオースリン酸イソメラーゼ、ormdm-2、LMP2、HPV E6、HPV E7、EGFRvIII(上皮増殖因子変異体III)、イディオタイプ、GD2、ガングリオシドG2)、Ras-突然変異体、p53(突然変異体)、プロテイナーゼ3(PRI)、チロシナーゼ、PSA、hTERT、肉腫転座切断点、EphA2、前立腺酸性ホスファターゼPAP、ネオ-PAP、ML-IAP、AFP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NAI 7、PAX3、ALK、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、ポリシアル酸、MYCN、TRP2、TRP2-Int2、GD3、フコシルGMI、メソテリン、PSCA、sLe(a)、cyp1B1、PLACI、GM3、BORIS、Tn、グロボH、NY-BR-I、SART3、STn、炭酸脱水酵素IX、OY-TESI、精子タンパク質17、LCK、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、AKAP-4、SSX2、XAGE 1、B7H3、レグマイン、Tie 2、Page4、VEGFR2、MAD-CT-I、FAP、PDGFR-beta、MADCT-2、For関連抗原1、TRPI、GP100、CA-125、CA19-9、カルレチニン、上皮膜抗原(EMA)、上皮腫瘍抗原(ETA)、CD19、CD34、CD99、CDI 17、クロモグラニン、サイトケラチン、デスミン、グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)、肉眼的嚢胞性疾患液体タンパク質(GCDFP-15)、HMB-45抗原、Myo-D1、筋肉特異的アクチン(MSA)、ニューロフィラメント、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)、胎盤アルカリホスファターゼ、シナプトフィシス、サイログロブリン、甲状腺転写因子-1、ピルビン酸キナーゼアイソザイムタイプM2の二量体形態(腫瘍M2-PK)、BAGE BAGE-1、CAGE、CTAGE、FATE、GAGE、GAGE-I、GAGE-2、GAGE-3、GAGE-4、GAGE-5、GAGE-6、GAGE-7、HCA661、HOM-TES-85、MAGEA、MAGEB、MAGEC、NA88、NY-SAR-35、SPANXBI、SPAI 7、SSX、SYCP1、TPTE、炭水化物/ガングリオシドGM2(癌胎児性抗原-免疫原性-1 OFA-I-1)、GM3、CA 15-3(CA 27.29/BCAA)、CA 195、CA 242、CA 50、CAM 43、CEA、EBNA、EF2、エプスタイン-バーウイルス抗原、HLA-A2、HLA-Al 1、HSP70-2、KIAAO205、MUM-I、MUM-2、MUM-3、ミオシンクラスI、GnTV、Herv-K-mel、LAGE-I、LAGE-2、(精子タンパク質) SPI 7、SCP-I、P15(58)、Hom/Mel-40、E2A-PRL、H4-RET、IGH-IGK、MYL-RAR、TSP-180、P185erbB2、p180erbB-3、c-met、nm-23H1、TAG-72、TAG-72-4、CA-72-4、CAM 17.1、NuMa、13-カテニン、P16、TAGE、CT7、43-9F,5T4、791Tgp72、13HCG、BCA225、BTAA、CD68/KP1、CO-029、HTgp-175、M344、MG7-Ag、MOV18、NB/70K、NYCO-1、RCAS1、SDCCAG16、TA-90、TAAL6、TLP、TPS、CD22、CD27、CD30、CD70、プロステイン、TARP(T細胞受容体γ選択的リーディングフレームタンパク質)、Trp-p8、インテグリンavβ3(CD61)、ガラクチン、又はRal-B、CD123、CLL-1、CD38、CS-1、CD138、並びにROR1からなる群から選択される)
からなる群から選択される、請求項125記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項127】
前記第一のmRNA転写物が単独か又は異種非アレナウイルスポリペプチドに融合されているかのいずれかのアレナウイルスGPシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む、請求項108~111及び113~126のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項128】
前記第二のmRNA転写物が、異種非アレナウイルスシグナルペプチド、並びにアレナウイルスGP1及びGP2をコードするヌクレオチド配列を含む、請求項127記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項129】
前記第一のmRNA転写物がアレナウイルス3'UTRの制御下にあり、前記第二のmRNA転写物がアレナウイルス5'UTRの制御下にある、請求項127~128のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項130】
前記第二のmRNA転写物が異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み;ここで、前記第一のmRNA転写物によってコードされる異種非アレナウイルスポリペプチド及び該第二のmRNA転写物によってコードされる異種非アレナウイルスポリペプチドが互いに同じ又は異なる、請求項127記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項131】
前記第一のmRNA転写物がアレナウイルス3'UTRの制御下にあり、前記第二のmRNA転写物がアレナウイルス5'UTRの制御下にある、請求項127及び130のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項132】
前記第一のmRNA転写物が異種非アレナウイルスシグナルペプチド並びにアレナウイルスGP1及びGP2をコードするヌクレオチド配列を含む、請求項108~111及び113~126のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項133】
前記第二のmRNA転写物がNPをコードするヌクレオチド配列を含む、請求項132記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項134】
前記第一のmRNA転写物がアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、前記第二のmRNA転写物がアレナウイルス3'UTRの制御下にある、請求項132~133のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項135】
アレナウイルス3'UTRの制御下で発現される前記異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベル又はアレナウイルス3'UTRの制御下で発現される第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルが、それぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、もしくは30倍高いか、又はそれぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、もしくは30倍高い、請求項108~134のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント。
【請求項136】
請求項108~135のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントの翻訳産物。
【請求項137】
請求項108~135のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントを含む、アレナウイルス粒子。
【請求項138】
前記アレナウイルス粒子のゲノムがSセグメント及びLセグメントからなる、請求項137記載のアレナウイルス粒子。
【請求項139】
前記アレナウイルス粒子が3セグメント化されている、請求項137記載のアレナウイルス粒子。
【請求項140】
前記3セグメント化アレナウイルス粒子が2つのSセグメントと1つのLセグメントを含む、請求項139記載のアレナウイルス粒子。
【請求項141】
前記アレナウイルス粒子のゲノムが、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;かつ
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドが互いに同じ又は異なる、
請求項140記載のアレナウイルス粒子。
【請求項142】
前記アレナウイルス粒子のゲノムが、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドが互いに同じ又は異なる、
請求項140記載のアレナウイルス粒子。
【請求項143】
前記3セグメント化前記アレナウイルス粒子が1つのSセグメント及び2つのLセグメントを含む、請求項139記載のアレナウイルス粒子。
【請求項144】
前記アレナウイルス粒子がラッサウイルスに由来する、請求項137~143のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項145】
前記アレナウイルス粒子がリンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)に由来する、請求項137~143のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項146】
前記LCMVが、MP株、WE株、Armstrong株、又はArmstrongクローン13株である、請求項145記載のアレナウイルス粒子。
【請求項147】
前記アレナウイルス粒子がピキンデウイルス(PICV)に由来する、請求項137~143のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項148】
前記アレナウイルス粒子がフニンウイルスワクチンCandid #1又はフニンウイルスワクチンXJクローン3株に由来する、請求項137~143のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項149】
前記アレナウイルス粒子がオリベロスウイルスに由来する、請求項137~143のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項150】
前記アレナウイルス粒子がタミアミウイルスに由来する、請求項137~143のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項151】
前記アレナウイルス粒子のゲノムが前記異種非アレナウイルスポリペプチド及び/又は前記第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし;ここで、該アレナウイルス粒子の増殖又は感染力が第二のアレナウイルス粒子に劣らず;ここで、該第二のアレナウイルス粒子のゲノムが同じ異種非アレナウイルスポリペプチド及び/又は同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし;かつここで、該第二のアレナウイルス粒子中の全てのアレナウイルスGP、NP、Z、及びLが、各々、1つのORFとして発現される、請求項137~150のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項152】
前記アレナウイルス粒子が感染性かつ複製可能である、請求項137~151のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項153】
前記アレナウイルス粒子がその親野生型ウイルスと比較して弱毒化されている、請求項137~152のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項154】
前記アレナウイルス粒子が感染性であるが、非相補細胞でさらなる感染性子孫を産生することができない、請求項137~151のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項155】
前記アレナウイルス粒子の力価が、AGRAGマウスにおける持続性感染の間、それぞれの野生型親アレナウイルス粒子の力価よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍低い、請求項137~153のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項156】
前記アレナウイルス粒子がアレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し;ここで、該アレナウイルス粒子が、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する別のアレナウイルス粒子が対象又は同等の対象に投与された後と比較して、該アレナウイルス粒子が対象に投与された後の対象において、該異種非アレナウイルスポリペプチドに対する少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍より高い免疫応答を誘導する、請求項137~155のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項157】
請求項108~135のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントのcDNA。
【請求項158】
アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントを産生する方法であって、請求項157のcDNAを転写することを含む、前記方法。
【請求項159】
アレナウイルス粒子を生成させる方法であって、
a)宿主細胞に、請求項157記載の1以上のcDNA配列又は請求項157記載のcDNA配列から各々インビトロで転写される1以上のRNA配列をトランスフェクトすること;
b)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子をコードするヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;
c)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び
d)該アレナウイルス粒子を回収すること
:を含む、前記方法。
【請求項160】
前記1以上のcDNA配列が双方向プロモーターを用いて転写される、請求項159記載の方法。
【請求項161】
前記1以上のcDNA配列が、
a)RNAポリメラーゼIプロモーター;
b)RNAポリメラーゼIIプロモーター;及び
c)T7プロモーター
:からなる群から選択されるプロモーターの制御下で転写される、請求項159~160のいずれか一項記載の方法。
【請求項162】
請求項108~135のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントをコードするDNA配列を含む、DNA発現ベクター。
【請求項163】
請求項108~135のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメント又はアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメントをコードするDNA配列を用いて、アレナウイルス粒子をレスキューする方法。
【請求項164】
請求項108~135のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント、請求項136記載の翻訳産物、請求項137~156のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子、又は請求項162記載のDNA発現ベクターを含む、宿主細胞。
【請求項165】
請求項108~135のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント、請求項136記載の翻訳産物、請求項137~156のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子、又は請求項162記載のDNA発現ベクター、及び医薬として許容し得る担体を含む、ワクチン。
【請求項166】
請求項108~135のいずれか一項記載のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント、請求項136記載の翻訳産物、請求項137~156のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子、又は請求項162記載のDNA発現ベクター、及び医薬として許容し得る担体を含む、医薬組成物。
【請求項167】
前記異種非アレナウイルスポリペプチドの発現がアレナウイルス3'UTRの制御下にあり、前記第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現がアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、ここで、該ヌクレオチド配列を含むゲノムを含有するアレナウイルス粒子が細胞の集団に感染した後に該異種非アレナウイルスポリペプチドと該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する細胞の比率が、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチド及び同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むゲノムを含有するアレナウイルス粒子が同等の細胞の集団に感染した後にアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドと同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する細胞の比率よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い、請求項1~27のいずれか一項記載のヌクレオチド配列。
【請求項168】
前記アレナウイルス粒子が2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第一のものの発現が第一のSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下にあり、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第二のものの発現が第二のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、ここで、該アレナウイルス粒子が細胞の集団に感染した後にこれら2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する細胞の比率が、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子が同等の細胞の集団に感染した後に同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する細胞の比率よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高く、かつここで、該同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第一のものの発現が第一のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、かつ該同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第二のものの発現が第二のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にある、請求項60~74のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項169】
前記アレナウイルス粒子がモバラウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項170】
前記アレナウイルス粒子がモペイアウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項171】
前記アレナウイルス粒子がイッピーウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項172】
前記アレナウイルス粒子がアマパリウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項173】
前記アレナウイルス粒子がフレクサルウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項174】
前記アレナウイルス粒子がガナリトウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項175】
前記アレナウイルス粒子がラチノウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項176】
前記アレナウイルス粒子がマチュポウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項177】
前記アレナウイルス粒子がパラナウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項178】
前記アレナウイルス粒子がピリタルウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項179】
前記アレナウイルス粒子がサビアウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項180】
前記アレナウイルス粒子がタカリベウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項181】
前記アレナウイルス粒子がベアキャニオンウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項182】
前記アレナウイルス粒子がホワイトウォーターアロヨウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項183】
前記アレナウイルス粒子がアルパフアヨウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項184】
前記アレナウイルス粒子がアルシャーウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項185】
前記アレナウイルス粒子がチャパレウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項186】
前記アレナウイルス粒子が麗江ウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項187】
前記アレナウイルス粒子がキュピキシウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項188】
前記アレナウイルス粒子がガイロウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項189】
前記アレナウイルス粒子がルーイ川ウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項190】
前記アレナウイルス粒子がルジョウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項191】
前記アレナウイルス粒子がルナウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項192】
前記アレナウイルス粒子がルリウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項193】
前記アレナウイルス粒子がルンクウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項194】
前記アレナウイルス粒子がマリエンタールウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項195】
前記アレナウイルス粒子がメリノウォークウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項196】
前記アレナウイルス粒子がモロゴロウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項197】
前記アレナウイルス粒子がオカハンジャウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項198】
前記アレナウイルス粒子がアポレーウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項199】
前記アレナウイルス粒子が琉球ウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項200】
前記アレナウイルス粒子がソルウェジウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項201】
前記アレナウイルス粒子がスーリーウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項202】
前記アレナウイルス粒子が温州ウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項203】
前記アレナウイルス粒子がビッグブラッシータンクウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項204】
前記アレナウイルス粒子がカタリナウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項205】
前記アレナウイルス粒子がスキンナータンクウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項206】
前記アレナウイルス粒子がトント川ウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【請求項207】
前記アレナウイルス粒子がシャプリウイルスに由来する、請求項30~36、60~84、137~143、又は168のいずれか一項記載のアレナウイルス粒子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、その開示が引用により本明細書中に完全に組み込まれる、2019年11月7日に出願された米国仮特許出願第62/932,214号の恩典を主張する。
【0002】
(電子的に提出された配列表の参照)
本出願は、2020年11月5日に作成され、701,226バイトのサイズを有し、「Sequence_Listing_13194-050-228.TXT」と題されたテキストファイルとして、本出願とともに提出された配列表を、引用により組み込む。
【0003】
(1.序論)
本出願は、アレナウイルスオープンリーディングフレーム(「ORF」)が2以上のmRNA転写物にわたって隔てられるように改変されたアレナウイルス粒子に関する。本明細書に記載されるアレナウイルス粒子は、遺伝的に安定であり、かつ高レベルの導入遺伝子発現を提供する。ある実施態様において、該アレナウイルス粒子は3セグメント化されている。特に、本明細書に記載されるのは、アレナウイルスGP、NP、L、又はZの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含む1以上のORFを含むヌクレオチド配列である。また本明細書に記載されるのは、アレナウイルスORFが2以上のmRNA転写物にわたって隔てられるように改変されたアレナウイルス粒子である。また本明細書に記載されるのは、その転写が、アレナウイルスGP、NP、L、又はZの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含む1以上のmRNA転写物を生じさせるように改変されたアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントである。本明細書に記載されるアレナウイルス粒子は、ワクチン及び/もしくは疾患の治療のために並びに/又は免疫療法における使用のために好適であり得る。
【背景技術】
【0004】
(2.背景)
(2.1 複製ウイルスベクター系)
複製ウイルスベクター系は、選択された標的抗原に対する強力な免疫応答を誘導するという目的で、それを送達するために最適に適合されている。特に、例えば、腫瘍免疫療法において又は持続性のウイルス感染を治癒させる目的で強いCD8+ T細胞応答を誘発することを目標としている場合、ウイルスベクター系が有用である。ウイルス送達系としての役割を果たすために、野生型ウイルスを再設計して、導入遺伝子配列を組み入れ、それが、それぞれの翻訳産物、すなわち、選択された標的に対する免疫応答を誘導することを可能にすることできる。さらに、(既知の又は定義不十分の)疾患を引き起こす可能性があるウイルスをベースにする場合、再設計によって、得られるベクターに規定の程度の弱毒化が付与されるべきである。他方、ウイルスベクターによる送達系の免疫原性は、一般に、投与されるベクター用量によって決まる。したがって、弱毒化は、組織培養系におけるウイルス増殖を工業生産を実現不可能にするまで低下させるべきではない。それゆえ、医療用途のための複製可能なベクター系の有用性は、以下の基準によって実質的に決まる:
【0005】
1)工業発酵プロセスにおける高力価へのベクターの産生を可能にする細胞培養下での良好な増殖(産生収率)
【0006】
2)安定な弱毒化、すなわち、ワクチン接種を受けた宿主においてベクターが野生型のような(より毒性の強い)複製挙動に復帰することができないこと(遺伝的安定性)
【0007】
3)所望の標的抗原に対する強い免疫応答を誘発するための高レベルの導入遺伝子発現(導入遺伝子発現レベル)。
【0008】
アレナウイルス、例えば、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)及びピキンデウイルス(PICV)は、組み込まれた異種抗原に対する免疫応答を誘導するまだ弱毒化されていない複製送達系としての役割を果たすように再設計されている(Cheng BYらの文献(2015) J Virol 89, 7373-7384; Dhanwani Rらの文献(2015) J Virol 90, 2551-2560; Emonet SFらの文献(2009) Proc Natl Acad Sci U S A 106, 3473-3478; Kallert SMらの文献(2017) Nat Commun 8, 15327; Popkin DLらの文献(2011) J Virol 85, 7928-7932)。天然のアレナウイルスゲノムは、2つのRNAセグメントからなり、どちらも短い(S)セグメント上にコードされている糖タンパク質及び核タンパク質並びに大きい(L)セグメント上にコードされているポリメラーゼL及びマトリックスタンパク質Zをコードするオープンリーディングフレーム(ORF)を含む(図1A)。4つのアレナウイルスORFに加えて、外来の導入遺伝子配列を組み込むために、Sセグメントを複製することができ、アレナウイルスのGP及びNP ORFを得られる2つのSセグメント上に隔離することができる(SNP、SGP; 図1B~E;(Cheng BYらの文献(2015) J Virol 89, 7373-7384; Emonet SFらの文献(2009) Proc Natl Acad Sci U S A 106, 3473-3478; Kallert SMらの文献(2017) Nat Commun 8, 15327)。NPとGPを別々のSセグメント上に分離することの背景にある概念は、その完全なプロテオームを維持するために、ウイルスに3つのゲノムRNAセグメントを保有させることである。結果として、2つのセグメント上にNP、GP、及び2つの異種ORF(図1B~1Gにおいて「h.p.」と表記されている)をどのように位置付けるかについて4つの可能性が存在する。これら4つの可能性を、ここでは、r3LCMV、artLCMV、r3LCMVrev、及びartLCMVrevと称する(図1B~E)。r3LCMVrev及びartLCMVrevは、r3LCMV又はartLCMVよりもはるかに低い、極めて低い力価にまでしか増殖せず(Cheng BYらの文献(2015) J Virol 89, 7373-7384)、したがって、上記の基準1を満たさない。r3LCMVrev及びartLCMVrevの低い増殖は、NPが5'非翻訳領域(UTR)の近くに位置し、したがって、それぞれの(より弱い)ウイルスプロモーター配列の制御下で発現されることに起因すると推定される。したがって、r3LCMVrev及びartLCMVrev設計は、工業生産にはあまり適していない。Kallertら(Kallert SMらの文献(2017) Nat Commun 8, 15327)は、r3LCMVが遺伝的に不安定であり:免疫不全マウスの感染中に、r3LCMVがセグメント間RNA組換えを受けて、2セグメント化ウイルスを生じ、それにより、NP及びGP ORFを1つのRNAセグメント上で再結合させたことをさらに示した。得られるウイルスは、その導入遺伝子(の大部分)を失い、もはや弱毒化されておらず(図1F)、したがって、安全性への懸念のため、上記の基準2を満たさなかった。まとめると、r3LCMVもr3LCMVrevも3つ全ての基準(産生収率、遺伝的安定性、導入遺伝子発現レベル;図2)を満たさなかった。対照的に、artLCMVは、免疫不全動物における長期間にわたる複製の後でさえ、遺伝的に安定であった。根本的な機械的説明は、artLCMV中のNP及びGP ORFが1つのSセグメント上で組み換えられ得ると仮定されるが(図1G)、そのような組換えは、5'UTRを失う一方で、得られるSセグメントの両端で3'UTRを複製することと引き換えにしか起こり得ないというものであった。5'UTR及び3'UTRは、RNA塩基対形成によって非共有結合的パンハンドル構造を形成することが知られており、これにより、ウイルスRNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRp)による鋳型認識が配列依存的様式と構造依存的様式の両方で可能になる。したがって、生物学的活性には、正確な5'UTR及び3'UTRが必要であり、天然配列からの逸脱は許容されない(Perez及びde la Torreの文献(2003) J Virol 77, 1184-1194)。したがって、図1Gに示されている仮想上の組換え産物は、ウイルスRdRpによる認識のための鋳型としての役割を果たすことができず、生物学的に不活性となるであろう。artLCMVは、遺伝的に安定であるだけでなく、細胞培養下で十分に増殖する(Cheng BYらの文献(2015) J Virol 89, 7373-7384; Kallert SMらの文献(2017) Nat Commun 8, 15327; Popkin DLらの文献(2011) J Virol 85, 7928-7932)。それゆえ、artLCMVは、図1B~1Eに概説されている4つの戦略の中で、上記の仕様1及び2、すなわち、良好な産生収率と安全性を保証する遺伝的安定性とを満たす、唯一の3セグメント化アレナウイルス設計であった。
【0009】
(2.2 糖タンパク質及びその前駆体)
GPオープンリーディングフレームは、1つのリボソーム翻訳産物として発現される3つの機能的タンパク質サブユニットをコードする。新生ポリペプチドの小胞体(ER)への挿入時に、シグナルペプチドは、シグナルペプチダーゼによって後ろのGP1ドメインから切り離される(図3A)。残りのGP1-GP2配列は膜に挿入され、これは、サブチリシンケキシンアイソザイム-1(SKI-1)/サイト1プロテアーゼ(S1P、図3A)によって翻訳後に切断されて、GP1及びGP2サブユニットになるが、GP1及びGP2ドメインは、成熟糖タンパク質複合体中で非共有結合的に会合した状態であり続ける。特に注目すべきは、アレナウイルスGPシグナルペプチド(SP)の基本的な性質である:長さが約20アミノ酸であり、かつシグナルペプチダーゼ切断後に速やかに分解される大部分のシグナルペプチドと異なり、アレナウイルス糖タンパク質SPは、通常、>50アミノ酸長であり(Eichler Rらの文献(2003) FEBS Lett 538, 203-206)、GPタンパク質をERに挿入する役割を果たすだけでなく、GP1/GP2複合体と会合した状態であり続け、成熟ビリオンに組み込まれる。さらに、アレナウイルス糖タンパク質SPは、SKI-1/S1PによるGP2からのGP1の翻訳後タンパク質分解切断においても不可欠な役割を果たす。アレナウイルスSPを一過性トランスフェクション実験で外来シグナルペプチドの代わりに使用したとき、GP1/GP2配列はERに挿入されたが、これは、SKI-1/S1Pによるプロセシングを受けなかった(Agnihothram, SSらの文献(2006) J Virol 80, 5189-5198; Eichler Rらの文献(2003) EMBO Rep 4, 1084-1088; Schrempf Sらの文献(2007) J Virol 81, 12515-12524)。しかしながら、SKI-1/S1PによるGP1/GP2切断は、糖タンパク質複合体を生物学的に活性のあるものにするために不可欠である(Pinschewer, DDらの文献(2003) Proc Natl Acad Sci U S A 100, 7895-7900)。
【0010】
(2.3 改変アレナウイルス粒子及びアレナウイルスゲノムセグメント)
最近、感染性アレナウイルス粒子を、その遺伝物質を感染細胞内で増幅及び発現する能力を有するゲノムを含有するが、遺伝子改変されていない正常細胞ではさらなる子孫を生じることができないように改変することができる(すなわち、感染性複製欠損性アレナウイルス粒子)ことが示された(国際公開WO 2009/083210 A1号、WO 2014/140301 A1号、及びWO 2015/082570 A1号)。改変アレナウイルスゲノムセグメントを、野生型のORF位置以外の位置にウイルスORFを保有するように改変することができることも示されている(国際公開WO 2016/075250 A1号及び公報US 2017/0319673 A1号)。改変ピキンデウイルスゲノムセグメントを、野生型のORF位置以外の位置にウイルスORFを保有するように改変することができることがさらに示されている(国際公開WO 2017/198726 A1号及び公報US 2019/0135875 A1号)。
【0011】
様々な疾患のワクチン及び免疫療法において使用されることになる、改変アレナウイルス粒子などの組成物及び関連組成物に対する差し迫った必要性が存在する。
【発明の概要】
【0012】
(3.発明の概要)
本明細書に提供されるのは、ヌクレオチド配列、アレナウイルス粒子、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント、及び関連組成物である。また本明細書に提供されるのは、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムRNAセグメントを作製する方法、アレナウイルス粒子を生成させる方法、及びcDNA又はRNAからアレナウイルス粒子をレスキューする方法である。
【0013】
(3.1 ヌクレオチド配列及び関連組成物及び方法)
一態様において、本明細書に提供されるのは、ヌクレオチド配列である。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、第一のオープンリーディングフレーム(ORF)及び第二のORFを含むヌクレオチド配列であり、ここで、2つのORFのうちの1つは、センス方向のものであり、もう1つのORFは、アンチセンス方向のものであり;
ここで、該第一のORFは、第一のポリペプチドの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含み、かつ該第一のORFは、全長の第一のポリペプチドをコードせず;
ここで、該第二のORFは、
a)第二のポリペプチド;又は
b)該第一のポリペプチドの機能性断片、第二のORFは、全長の第一のポリペプチドをコードしない;又は
c)第二のポリペプチドの機能性断片、第二のORFは、全長の第二のポリペプチドをコードしない;又は
d)異種非アレナウイルスポリペプチド
:をコードするヌクレオチド配列を含み;かつ
ここで、該第一及び第二のポリペプチドは互いに異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される。
【0014】
ある実施態様において、第一のORF及び第二のORFは、アレナウイルス遺伝子間領域(IGR)によって隔てられており、各々のORFは、アレナウイルス3'非翻訳領域(UTR)又はアレナウイルス5'UTRの制御下にある。
【0015】
ある実施態様において、第一のORFは、第二の異種非アレナウイルスポリペプチド又は第三のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含み;ここで、第三のポリペプチドは、第一のポリペプチド及び第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され;かつここで、異種非アレナウイルスポリペプチド及び第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0016】
ある実施態様において、第二のORFは、第二の異種非アレナウイルスポリペプチド又は第三のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含み;ここで、第三のポリペプチドは、第一のポリペプチド及び第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され;かつここで、異種非アレナウイルスポリペプチド及び第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0017】
ある実施態様において、第一のORFは、別のORFをさらに含む転写ユニットの一部であり、ここで、他のORF及び第一のORFは、内部リボソーム進入部位(IRES)によって隔てられている。ある実施態様において、別のORFをさらに含む第二のORFは、転写ユニットの一部であり、ここで、他のORF及び第二のORFは、IRESによって隔てられている。ある実施態様において、第一のORF及び/又は第二のORFは、アレナウイルスGPシグナルペプチド又はその機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含み、他のORFは、異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスNP、Z、もしくはLをコードするヌクレオチド配列を含む。
【0018】
ある実施態様において、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルス由来のものである。
【0019】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、オープンリーディングフレーム(ORF)を含むヌクレオチド配列であり、ここで、ORFは、
a)第一のポリペプチドの機能性断片、及び
b)異種非アレナウイルスポリペプチド又は第二のポリペプチド
をコードするヌクレオチド配列を含み;
ここで、ORFは、全長の第一のポリペプチドをコードせず;かつここで、第一及び第二のポリペプチドは互いに異なり、かつラッサウイルス由来のものではないアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される。ある実施態様において、第一及び第二のポリペプチドは、LCMV、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルスのアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される。
【0020】
ある実施態様において、ORFは、第一のORFであり、ヌクレオチド配列は、第二のORFをさらに含む。ある実施態様において、第二のORFは、第三のポリペプチド、第一のポリペプチドの機能性断片、第三のポリペプチドの機能性断片、又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み;ここで、第三のポリペプチドは、第一のポリペプチド及び第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され;ここで、2つのORFのうちの1つは、センス方向のものであり、もう一つのORFは、アンチセンス方向のものであり;ここで、第二のORFは、全長の第一のポリペプチドをコードせず;ここで、第二のORFは、全長の第三のポリペプチドをコードせず;かつここで、異種非アレナウイルスポリペプチド及び第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。ある実施態様において、第二のORFは、第一のポリペプチドの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含み、ここで、第一のORFによってコードされる機能性断片は、第二のORFによってコードされる機能性断片と異なる。
【0021】
ある実施態様において、ヌクレオチド配列は、第二のORFをさらには含まない。
【0022】
ある実施態様において、ヌクレオチド配列は、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムSセグメントである。ある実施態様において、ヌクレオチド配列は、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムLセグメントである。
【0023】
ある実施態様において、第一のORFは、アレナウイルス3'UTRの制御下にあり、第二のORFは、アレナウイルス5'UTRの制御下にある。ある実施態様において、第一のORFは、アレナウイルス5'UTRの制御下にあり、第二のORFは、アレナウイルス3'UTRの制御下にある。
【0024】
ある実施態様において、第一のORFは、単独か又は異種非アレナウイルスポリペプチドに融合されているかのいずれかのアレナウイルスGPシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第二のORFは、異種非アレナウイルスシグナルペプチド並びにアレナウイルスGP1及びGP2をコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第二のORFは、異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み;ここで、第一のORFによってコードされる異種非アレナウイルスポリペプチド及び第二のORFによってコードされる異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。ある実施態様において、第一のORFは、アレナウイルス3'UTRの制御下にあり、第二のORFは、アレナウイルス5'UTRの制御下にある。
【0025】
ある実施態様において、第一のORFは、異種非アレナウイルスシグナルペプチド並びにアレナウイルスGP1及びGP2をコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第二のORFは、NPをコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第一のORFは、アレナウイルス5'UTRの制御下にあり、第二のORFは、アレナウイルス3'UTRの制御下にある。
【0026】
ある実施態様において、第一のポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含み;かつ第二のポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含み;かつ第三のポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、第一のポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134と同一のアミノ酸配列を含む。
【0027】
ある実施態様において、第一のポリペプチドの機能性断片は、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、配列番号135、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、配列番号136、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0028】
ある実施態様において、第一のORF又は第二のORFによってコードされる機能性断片は、アレナウイルスGPシグナルペプチド又はその機能性断片である。
【0029】
ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチド、第二の異種非アレナウイルスポリペプチド、又は両方の異種非アレナウイルスポリペプチドは、各々、感染性生物、腫瘍、又はアレルゲンに由来する抗原である。ある実施態様において、該抗原は、からなる群から選択される
(a)ウイルス抗原。ウイルス抗原は、アデノウイルス科(adenoviridae)、ヘルペスウイルス科(herpesviridae)、レビウイルス科(leviviridae)、オルトミクソウイルス科(orthomyxoviridae)、パルボウイルス科(parvoviridae)、フィロウイルス科(filoviridae)、ハンタウイルス科(hantaviridae)、ポックスウイルス科(poxviridae)、パピローマウイルス科(papillomaviridae)、ポリオーマウイルス科(polyomaviridae)、パラミクソウイルス科(paramyxoviridae)、ニューモウイルス科(pneumoviridae)、ピコルナウイルス科(picornaviridae)、レオウイルス科(reoviridae)、レトロウイルス科(retroviridae)、フラビウイルス科(flaviviridae)、ヘパドナウイルス科(hepadnaviridae)、トガウイルス科(togaviridae)、ラブドウイルス科(rhabdoviridae)、アレナウイルス科(arenaviridae)、及びコロナウイルス科(coronaviridae)からなる群から選択されるウイルスファミリー由来のものである;
(b)細菌抗原。細菌抗原は、アクアスピリルム科(Aquaspirillum family)、アゾスピリルム科(Azospirillum family)、アゾトバクター科(Azotobacteraceae family)、バクテロイデス科(Bacteroidaceae family)、バルトネラ科(Bartonellaceae family)、ブデロビブリオ科(Bdellovibrio family)、カンピロバクター科(Campylobacteraceae family)、クラミジア科(Chlamydiaceae family)、クロストリジウム科(Clostridiaceae family)、腸内細菌科(Enterobacteriaceae family)、ガルジネラ科(Gardinella family)、パスツレラ科(Pasteurellaceae family)、ハロバクテリウム科(Halobacteriaceae family)、ヘリコバクター科(Helicobacter family)、レジオネラ科(Legionallaceae family)、リステリア科(Listeriaceae family)、メチロコッカス科(Methylococcaceae family)、マイコバクテリア科(mycobacteriaceae)、ナイセリア科(Neisseriaceae family)、オケアノスピリルム科(Oceanospirillum family)、パスツレラ科(Pasteurellaceae family)、連鎖球菌科(Streptococcaceae family)、シュードモナス科(Pseudomonadaceae family)、リゾビウム科(Rhizobiaceae family)、スピリルム科(Spirillum family)、スピロソマ科(Spirosomaceae family)、ブドウ球菌科(Staphylococcaceae family)、ヘリコバクター科(Helicobacter family)、エルシニア科(Yersinia family)、炭疽菌(Bacillus antracis)、及びバンピロビブリオ科(Vampirovibrio family)からなる群から選択される細菌ファミリー由来のものである、並びに
(c)腫瘍ネオアンチゲン又はネオエピトープ及び腫瘍関連抗原;腫瘍関連抗原は、HPV 16 E7及びE6タンパク質の人工融合タンパク質、発癌ウイルス抗原、癌精巣抗原、癌胎児性抗原、組織分化抗原、突然変異体タンパク質抗原、アディポフィリン、AIM-2、ALDHIAI、BCLX(L)、BING-4、CALCA、CD45、CPSF、サイクリンDI、DKKI、ENAH(hMcna)、Ga733(EpCAM)、EphA3、EZH2、FGF5、グリピカン-3、G250/MN/CAIX、HER-2/neu、IDOI、IGF2B3、IL13Rα2、腸カルボキシルエステラーゼ、αフェトプロテイン、カリクレイン4、KIF20A、レングシン、M-CSF、MCSP、mdm-2、Meloe、MMP-2、MMP-7、MUCl、MUC5AC、p53(非突然変異体)、PAX5、PBF、PRAME、PSMA、RAGE、RAGE-I、RGS5、RhoC、RNF43、RU2AS、セセルニン1、SOX10、STEAPI(前立腺6回膜貫通上皮抗原1)、サバイビン、テロメラーゼ、VEGF、WT1、EGF-R、CEA、CD20、CD33、CD52、MELANA/MART1、MART2、NY-ESO-1、p53、MAGE Al、MAGE A3、MAGE-4、MAGE-5、MAGE-6、CDK4、α-アクチニン-4、ARTC1、BCR-ABL、BCR-ABL融合タンパク質(b3a2)、B-RAF、CASP-5、CASP-8、β-カテニン、Cdc27、CDK4、CDKN2A、CLPP、COA-1、dek-can融合タンパク質、EFTUD2、伸長因子2、ETV6-AML、ETV6-AML1融合タンパク質、FLT3-ITD、FNl、GPNMB、LDLR-フコシルトランスフェラーゼ融合タンパク質、NFYC、OGT、OS-9、pml-RARα融合タンパク質、PRDX5、PTPRK、H-ras、K-ras(V-Ki-ras2 カーステンラット肉腫ウイルス癌遺伝子)、N-ras、RBAF600、SIRT2、SNRPDl、SSX、SSX2、SYT-SSXl又は-SSX2融合タンパク質、TGF-βRII、トリオースリン酸イソメラーゼ、ormdm-2、LMP2、HPV E6、HPV E7、EGFRvIII(上皮増殖因子変異体III)、イディオタイプ、GD2、ガングリオシドG2)、Ras-突然変異体、p53(突然変異体)、プロテイナーゼ3(PRI)、チロシナーゼ、PSA、hTERT、肉腫転座切断点、EphA2、前立腺酸性ホスファターゼPAP、ネオ-PAP、ML-IAP、AFP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NAI 7、PAX3、ALK、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、ポリシアル酸、MYCN、TRP2、TRP2-Int2、GD3、フコシルGMI、メソテリン、PSCA、sLe(a)、cyp1B1、PLACI、GM3、BORIS、Tn、グロボH、NY-BR-I、SART3、STn、炭酸脱水酵素IX、OY-TESI、精子タンパク質17、LCK、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、AKAP-4、SSX2、XAGE 1、B7H3、レグマイン、Tie 2、Page4、VEGFR2、MAD-CT-I、FAP、PDGFR-beta、MADCT-2、For関連抗原1、TRPI、GP100、CA-125、CA19-9、カルレチニン、上皮膜抗原(EMA)、上皮腫瘍抗原(ETA)、CD19、CD34、CD99、CDI 17、クロモグラニン、サイトケラチン、デスミン、グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)、肉眼的嚢胞性疾患液体タンパク質(GCDFP-15)、HMB-45抗原、Myo-D1、筋肉特異的アクチン(MSA)、ニューロフィラメント、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)、胎盤アルカリホスファターゼ、シナプトフィシス、サイログロブリン、甲状腺転写因子-1、ピルビン酸キナーゼアイソザイムタイプM2の二量体形態(腫瘍M2-PK)、BAGE BAGE-1、CAGE、CTAGE、FATE、GAGE、GAGE-I、GAGE-2、GAGE-3、GAGE-4、GAGE-5、GAGE-6、GAGE-7、HCA661、HOM-TES-85、MAGEA、MAGEB、MAGEC、NA88、NY-SAR-35、SPANXBI、SPAI 7、SSX、SYCP1、TPTE、炭水化物/ガングリオシドGM2(癌胎児性抗原-免疫原性-1 OFA-I-1)、GM3、CA 15-3(CA 27.29/BCAA)、CA 195、CA 242、CA 50、CAM 43、CEA、EBNA、EF2、エプスタイン-バーウイルス抗原、HLA-A2、HLA-Al 1、HSP70-2、KIAAO205、MUM-I、MUM-2、MUM-3、ミオシンクラスI、GnTV、Herv-K-mel、LAGE-I、LAGE-2、(精子タンパク質) SPI 7、SCP-I、P15(58)、Hom/Mel-40、E2A-PRL、H4-RET、IGH-IGK、MYL-RAR、TSP-180、P185erbB2、p180erbB-3、c-met、nm-23H1、TAG-72、TAG-72-4、CA-72-4、CAM 17.1、NuMa、13-カテニン、P16、TAGE、CT7、43-9F,5T4、791Tgp72、13HCG、BCA225、BTAA、CD68/KP1、CO-029、HTgp-175、M344、MG7-Ag、MOV18、NB/70K、NYCO-1、RCAS1、SDCCAG16、TA-90、TAAL6、TLP、TPS、CD22、CD27、CD30、CD70、プロステイン、TARP(T細胞受容体γ選択的リーディングフレームタンパク質)、Trp-p8、インテグリンavβ3(CD61)、ガラクチン、又はRal-B、CD123、CLL-1、CD38、CS-1、CD138、並びにROR1からなる群から選択される。
【0030】
ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドの発現又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現は、アレナウイルス3'UTRの制御下にあり;かつ異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベル又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルは、それぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベル又はそれぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。
【0031】
ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドの発現は、アレナウイルス3'UTRの制御下にあり、かつ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現は、アレナウイルス5'UTRの制御下にあり、ここで、ヌクレオチド配列を含むゲノムを含有するアレナウイルス粒子が細胞の集団に感染した後の異種非アレナウイルスポリペプチドと第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する細胞の比率は、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチド及び同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むゲノムを含有するアレナウイルス粒子が同等の細胞に集団に感染した後のアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドと同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する細胞の比率よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。
【0032】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列の翻訳産物である。
【0033】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列を含むゲノムを含むアレナウイルス粒子である。ある実施態様において、該アレナウイルス粒子のゲノムは、Sセグメント及びLセグメントからなる。
【0034】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、3セグメント化されている。ある実施態様において、3セグメント化アレナウイルス粒子は、2つのSセグメント及び1つのLセグメントを含む。ある実施態様において、3セグメント化アレナウイルス粒子は、1つのSセグメント及び2つのLセグメントを含む。
【0035】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;かつ
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0036】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;かつ
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0037】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ラッサウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)に由来する。ある実施態様において、LCMVは、MP株、WE株、アームストロング株、アームストロングクローン13株である。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ピキンデウイルス(PICV)に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、フニンウイルスワクチンCandid #1又はフニンウイルスワクチンXJクローン3株に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、オリベロスウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、タミアミウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モバラウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モペイアウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、イッピーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アマパリウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、フレクサルウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ガナリトウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ラチノウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、マチュポウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、パラナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ピリタルウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、サビアウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、タカリベウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ベアキャニオンウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ホワイトウォーターアロヨウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アルパフアヨウイルス(ALLV)に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アルシャーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、チャパレウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、麗江ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、キュピキシウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ガイロウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルーイ川ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルジョウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルリウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、マリエンタールウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、メリノウォークウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モロゴロウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、オカハンジャウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アポレーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、琉球ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ソルウェジウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、スーリーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、温州ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ビッグブラッシータンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、カタリナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、スキンナータンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、トント川ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、シャプリウイルスに由来する。
【0038】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし、該アレナウイルス粒子の増殖又は感染力は、第二のアレナウイルス粒子に劣らず、ここで、該第二のアレナウイルス粒子のゲノムは、同じ異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし;かつここで、該第二のアレナウイルス粒子中の全てのアレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、各々、1つのORFとして発現される。
【0039】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、感染性かつ複製可能である。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、その親ウイルスと比較して弱毒化されている。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、感染性であるが、非相補細胞でさらなる感染性子孫を産生することができない。
【0040】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子の力価は、AGRAGマウスにおける持続性感染の間、それぞれの野生型親アレナウイルス粒子の力価よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍低い。
【0041】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し;ここで、該アレナウイルス粒子は、該アレナウイルス粒子が対象に投与された後の対象において、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する別のアレナウイルス粒子が対象又は同等の対象に投与された後と比較して、異種非アレナウイルスポリペプチドに対する少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い免疫応答を誘導する。
【0042】
ある実施態様において、ヌクレオチド配列は、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントへと転写することができるDNA配列である。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムRNAセグメントを産生する方法であって、本明細書に提供されるDNA配列を転写することを含む、方法である。
【0043】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルス粒子を生成させる方法であって:
a)宿主細胞に、本明細書に提供される1以上のDNA配列又は本明細書に提供されるDNA配列から各々インビトロで転写された1以上のRNA配列をトランスフェクトすること;
b)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子をコードするヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;
c)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び
d)該アレナウイルス粒子を回収すること
を含む、方法である。
【0044】
ある実施態様において、1以上のDNA配列は、双方向プロモーターを用いて転写される。ある実施態様において、1以上のDNA配列は、
a)RNAポリメラーゼIプロモーター;
b)RNAポリメラーゼIIプロモーター;及び
c)T7プロモーター
:からなる群から選択されるプロモーターの制御下で転写される。
【0045】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列を含むDNA発現ベクターである。
【0046】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列を用いてアレナウイルス粒子をレスキューする方法である。
【0047】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、又は本明細書に提供されるDNA発現ベクターを含む宿主細胞である。
【0048】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、又は本明細書に提供されるDNA発現ベクター、及び医薬として許容し得る担体を含むワクチンである。
【0049】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、又は本明細書に提供されるDNA発現ベクター、及び医薬として許容し得る担体を含む医薬組成物である。
【0050】
(3.2 アレナウイルス粒子及び関連組成物及び方法)
別の態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルス粒子である。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルスORFが2以上のmRNA転写物にわたって隔てられるように改変されたアレナウイルス粒子である。
【0051】
ある実施態様において、mRNA転写物のうちの少なくとも1つは、内部リボソーム進入部位(IRES)を含む。
【0052】
ある実施態様において、mRNA転写物は、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントから転写することができる。ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、Sセグメントである。ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、Lセグメントである。
【0053】
ある実施態様において、2以上のmRNA転写物は、アレナウイルス3'UTR又はアレナウイルス5'UTRの制御下にある。
【0054】
ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、及び100%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134と同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。
【0055】
ある実施態様において、アレナウイルスORFは、アレナウイルスGPシグナルペプチド、アレナウイルスGP1及びGP2をコードし、アレナウイルスGPシグナルペプチド又はその機能性断片は、第一のmRNA転写物(例えば、ウイルスmRNA転写物)から発現され、アレナウイルスGP1及びGP2は、第二のmRNA転写物(例えば、ウイルスmRNA転写物)から発現される。
【0056】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、アレナウイルス3'UTRの制御下にある。
【0057】
ある実施態様において、第二のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスシグナルペプチドをさらにコードする。
【0058】
ある実施態様において、異種非アレナウイルスシグナルペプチドは、水疱性口内炎ウイルス血清型インディアナ糖タンパク質のシグナルペプチドである。
【0059】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGP、NP、Z、及びLをコードするヌクレオチド配列をさらに含む。
【0060】
ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、感染性生物、腫瘍、又はアレルゲンに由来する抗原である。ある実施態様において、該抗原は、以下のものからなる群から選択される
(a)ウイルス抗原。ウイルス抗原は、アデノウイルス科、ヘルペスウイルス科、レビウイルス科、オルトミクソウイルス科、パルボウイルス科、フィロウイルス科、ハンタウイルス科、ポックスウイルス科、パピローマウイルス科、ポリオーマウイルス科、パラミクソウイルス科、ニューモウイルス科、ピコルナウイルス科、レオウイルス科、レトロウイルス科、フラビウイルス科、ヘパドナウイルス科、トガウイルス科、ラブドウイルス科、アレナウイルス科、及びコロナウイルス科からなる群から選択されるウイルスファミリー由来のものである;
(b)細菌抗原。細菌抗原は、アクアスピリルム科、アゾスピリルム科、アゾトバクター科、バクテロイデス科、バルトネラ科、ブデロビブリオ科、カンピロバクター科、クラミジア科、クロストリジウム科、腸内細菌科、ガルジネラ科、パスツレラ科、ハロバクテリウム科、ヘリコバクター科、レジオネラ科、リステリア科、メチロコッカス科、マイコバクテリア科、ナイセリア科、オケアノスピリルム科、パスツレラ科、連鎖球菌科、シュードモナス科、リゾビウム科、スピリルム科、スピロソマ科、ブドウ球菌科、ヘリコバクター科、エルシニア科、炭疽菌、及びバンピロビブリオ科からなる群から選択される細菌ファミリー由来のものである、並びに
(c)腫瘍ネオアンチゲン又はネオエピトープ及び腫瘍関連抗原;腫瘍関連抗原は、HPV 16 E7及びE6タンパク質の人工融合タンパク質、発癌ウイルス抗原、癌精巣抗原、癌胎児性抗原、組織分化抗原、突然変異体タンパク質抗原、アディポフィリン、AIM-2、ALDHIAI、BCLX(L)、BING-4、CALCA、CD45、CPSF、サイクリンDI、DKKI、ENAH(hMcna)、Ga733(EpCAM)、EphA3、EZH2、FGF5、グリピカン-3、G250/MN/CAIX、HER-2/neu、IDOI、IGF2B3、IL13Rα2、腸カルボキシルエステラーゼ、αフェトプロテイン、カリクレイン4、KIF20A、レングシン、M-CSF、MCSP、mdm-2、Meloe、MMP-2、MMP-7、MUCl、MUC5AC、p53(非突然変異体)、PAX5、PBF、PRAME、PSMA、RAGE、RAGE-I、RGS5、RhoC、RNF43、RU2AS、セセルニン1、SOX10、STEAPI(前立腺6回膜貫通上皮抗原1)、サバイビン、テロメラーゼ、VEGF、WT1、EGF-R、CEA、CD20、CD33、CD52、MELANA/MART1、MART2、NY-ESO-1、p53、MAGE Al、MAGE A3、MAGE-4、MAGE-5、MAGE-6、CDK4、α-アクチニン-4、ARTC1、BCR-ABL、BCR-ABL融合タンパク質(b3a2)、B-RAF、CASP-5、CASP-8、β-カテニン、Cdc27、CDK4、CDKN2A、CLPP、COA-1、dek-can融合タンパク質、EFTUD2、伸長因子2、ETV6-AML、ETV6-AML1融合タンパク質、FLT3-ITD、FNl、GPNMB、LDLR-フコシルトランスフェラーゼ融合タンパク質、NFYC、OGT、OS-9、pml-RARα融合タンパク質、PRDX5、PTPRK、H-ras、K-ras(V-Ki-ras2 カーステンラット肉腫ウイルス癌遺伝子)、N-ras、RBAF600、SIRT2、SNRPDl、SSX、SSX2、SYT-SSXl又は-SSX2融合タンパク質、TGF-βRII、トリオースリン酸イソメラーゼ、ormdm-2、LMP2、HPV E6、HPV E7、EGFRvIII(上皮増殖因子変異体III)、イディオタイプ、GD2、ガングリオシドG2)、Ras-突然変異体、p53(突然変異体)、プロテイナーゼ3(PRI)、チロシナーゼ、PSA、hTERT、肉腫転座切断点、EphA2、前立腺酸性ホスファターゼPAP、ネオ-PAP、ML-IAP、AFP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NAI 7、PAX3、ALK、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、ポリシアル酸、MYCN、TRP2、TRP2-Int2、GD3、フコシルGMI、メソテリン、PSCA、sLe(a)、cyp1B1、PLACI、GM3、BORIS、Tn、グロボH、NY-BR-I、SART3、STn、炭酸脱水酵素IX、OY-TESI、精子タンパク質17、LCK、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、AKAP-4、SSX2、XAGE 1、B7H3、レグマイン、Tie 2、Page4、VEGFR2、MAD-CT-I、FAP、PDGFR-beta、MADCT-2、For関連抗原1、TRPI、GP100、CA-125、CA19-9、カルレチニン、上皮膜抗原(EMA)、上皮腫瘍抗原(ETA)、CD19、CD34、CD99、CDI 17、クロモグラニン、サイトケラチン、デスミン、グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)、肉眼的嚢胞性疾患液体タンパク質(GCDFP-15)、HMB-45抗原、Myo-D1、筋肉特異的アクチン(MSA)、ニューロフィラメント、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)、胎盤アルカリホスファターゼ、シナプトフィシス、サイログロブリン、甲状腺転写因子-1、ピルビン酸キナーゼアイソザイムタイプM2の二量体形態(腫瘍M2-PK)、BAGE BAGE-1、CAGE、CTAGE、FATE、GAGE、GAGE-I、GAGE-2、GAGE-3、GAGE-4、GAGE-5、GAGE-6、GAGE-7、HCA661、HOM-TES-85、MAGEA、MAGEB、MAGEC、NA88、NY-SAR-35、SPANXBI、SPAI 7、SSX、SYCP1、TPTE、炭水化物/ガングリオシドGM2(癌胎児性抗原-免疫原性-1 OFA-I-1)、GM3、CA 15-3(CA 27.29/BCAA)、CA 195、CA 242、CA 50、CAM 43、CEA、EBNA、EF2、エプスタイン-バーウイルス抗原、HLA-A2、HLA-Al 1、HSP70-2、KIAAO205、MUM-I、MUM-2、MUM-3、ミオシンクラスI、GnTV、Herv-K-mel、LAGE-I、LAGE-2、(精子タンパク質) SPI 7、SCP-I、P15(58)、Hom/Mel-40、E2A-PRL、H4-RET、IGH-IGK、MYL-RAR、TSP-180、P185erbB2、p180erbB-3、c-met、nm-23H1、TAG-72、TAG-72-4、CA-72-4、CAM 17.1、NuMa、13-カテニン、P16、TAGE、CT7、43-9F,5T4、791Tgp72、13HCG、BCA225、BTAA、CD68/KP1、CO-029、HTgp-175、M344、MG7-Ag、MOV18、NB/70K、NYCO-1、RCAS1、SDCCAG16、TA-90、TAAL6、TLP、TPS、CD22、CD27、CD30、CD70、プロステイン、TARP(T細胞受容体γ選択的リーディングフレームタンパク質)、Trp-p8、インテグリンavβ3(CD61)、ガラクチン、又はRal-B、CD123、CLL-1、CD38、CS-1、CD138、並びにROR1からなる群から選択される。
【0061】
ある実施態様において、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現される異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルは、それぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。
【0062】
ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第一のものの発現は、第一のSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下にあり、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第二のものの発現は、第二のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、ここで、アレナウイルス粒子が細胞の集団に感染した後にこれら2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する細胞の比率は、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子が同等の細胞の集団に感染した後に同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する細胞の比率よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高く、かつここで、同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第一のものの発現は、第一のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、かつ同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第二のものの発現は、第二のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にある。
【0063】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、異種非アレナウイルスポリペプチド及び/又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし、該アレナウイルス粒子の増殖又は感染力は、第二のアレナウイルス粒子に劣らず、ここで、該第二のアレナウイルス粒子のゲノムは、同じ異種非アレナウイルスポリペプチド及び/又は同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし;かつここで、該第二のアレナウイルス粒子中の全てのアレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、各々、1つのORFとして発現される。
【0064】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、Sセグメント及びLセグメントからなる。
【0065】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、3セグメント化されている。ある実施態様において、3セグメント化アレナウイルス粒子は、2つのSセグメント及び1つのLセグメントを含む。ある実施態様において、3セグメント化アレナウイルス粒子は、1つのSセグメント及び2つのLセグメントを含む。
【0066】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、図4Cに概説されているゲノム構成を含む。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、図4Eに概説されているゲノム構成を含む。
【0067】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;かつ
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0068】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0069】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ラッサウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)に由来する。ある実施態様において、LCMVは、MP株、WE株、アームストロング株、又はアームストロングクローン13株である。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ピキンデウイルス(PICV)に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、フニンウイルスワクチンCandid #1又はフニンウイルスワクチンXJクローン3株に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、オリベロスウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、タミアミウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モバラウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モペイアウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、イッピーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アマパリウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、フレクサルウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ガナリトウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ラチノウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、マチュポウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、パラナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ピリタルウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、サビアウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、タカリベウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ベアキャニオンウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ホワイトウォーターアロヨウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アルパフアヨウイルス(ALLV)に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アルシャーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、チャパレウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、麗江ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、キュピキシウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ガイロウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルーイ川ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルジョウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルリウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、マリエンタールウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、メリノウォークウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モロゴロウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、オカハンジャウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アポレーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、琉球ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ソルウェジウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、スーリーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、温州ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ビッグブラッシータンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、カタリナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、スキンナータンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、トント川ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、シャプリウイルスに由来する。
【0070】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、感染性かつ複製可能である。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、その親野生型ウイルスと比較して弱毒化されている。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、感染性であるが、非相補細胞でさらなる感染性子孫を産生することができない。
【0071】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子の力価は、AGRAGマウスにおける持続性感染の間、それぞれの野生型親アレナウイルス粒子の力価よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍低い。
【0072】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し;ここで、該アレナウイルス粒子は、アレナウイルス粒子が対象に投与された後の対象において、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する別のアレナウイルス粒子が対象又は同等の対象に投与された後と比較して、異種非アレナウイルスポリペプチドに対する少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い免疫応答を誘導する。
【0073】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物の翻訳産物である。
【0074】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物のcDNAであり、ここで、該cDNAは、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントへと転写することができる。
【0075】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントを産生する方法であって、本明細書に提供されるcDNAを転写することを含む、方法である。
【0076】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルス粒子を生成させる方法であって、
a)宿主細胞に、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物の1以上のcDNA又は本明細書に提供されるアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物のcDNAから各々インビトロで転写された1以上のRNA配列をトランスフェクトすること;
b)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子をコードするヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;
c)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び
d)該アレナウイルス粒子を回収すること
:を含む、方法である。
【0077】
ある実施態様において、1以上のcDNA配列は、双方向プロモーターを用いて転写される。ある実施態様において、1以上のcDNA配列は、
a)RNAポリメラーゼIプロモーター;
b)RNAポリメラーゼIIプロモーター;及び
c)T7プロモーター
:からなる群から選択されるプロモーターの制御下で転写される。
【0078】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物をコードするDNA配列を含むDNA発現ベクターである。
【0079】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物又はそのcDNA配列を用いて、アレナウイルス粒子をレスキューする方法である。
【0080】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるcDNA、又は本明細書に提供されるDNA発現ベクターを含む宿主細胞である。
【0081】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるcDNA、又は本明細書に提供されるDNA発現ベクター、及び医薬として許容し得る担体を含むワクチンである。
【0082】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるcDNA、又は本明細書に提供されるDNA発現ベクター、及び医薬として許容し得る担体を含む医薬組成物である。
【0083】
(3.3 アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント及び関連組成物及び方法)
別の態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントである。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、そのウイルス転写が第一のmRNA転写物及び第二のmRNA転写物を生じさせるように改変されたアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントであり、
ここで、該第一のmRNA転写物は、第一のポリペプチドの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含み、かつ該第一のmRNA転写物は、全長の第一のポリペプチドをコードせず;
ここで、該第二のmRNA転写物は、
a)第二のポリペプチド;又は
b)第一のポリペプチドの機能性断片、かつ第二のmRNA転写物は、全長の第一のポリペプチドをコードしない;又は
c)第二のポリペプチドの機能性断片、かつ第二のmRNA転写物は、全長の第二のポリペプチドをコードしない;又は
d)異種非アレナウイルスポリペプチド
:をコードするヌクレオチド配列を含み;かつ
ここで、該第一及び第二のポリペプチドは互いに異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される。
【0084】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、第二の異種非アレナウイルスポリペプチド又は第三のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含み、ここで、該第三のポリペプチドは、第一のポリペプチド及び第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され;かつここで、該異種非アレナウイルスポリペプチド及び該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0085】
ある実施態様において、第二のmRNA転写物は、第二の異種非アレナウイルスポリペプチド又は第三のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含み、ここで、該第三のポリペプチドは、第一のポリペプチド及び第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され;かつここで、該異種非アレナウイルスポリペプチド及び該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0086】
ある実施態様において、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルス由来のものである。
【0087】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、そのウイルス転写が、
a)第一のポリペプチドの機能性断片、及び
b)異種非アレナウイルスポリペプチド又は第二のポリペプチド
:をコードするmRNA転写物を生じさせるように改変されたアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントであり;
ここで、該mRNA転写物は、全長の第一のポリペプチドをコードせず;かつここで、該第一及び第二のポリペプチドは互いに異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される。
【0088】
ある実施態様において、mRNA転写物は、第一のmRNA転写物であり、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントのウイルス転写は、第二のmRNA転写物をさらに生じさせ;ここで、該第二のmRNA転写物は、第三のポリペプチド;第三のポリペプチドの機能性断片;又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み;ここで、該第三のポリペプチドは、第一及び第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され、かつここで、該異種非アレナウイルスポリペプチド及び該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0089】
ある実施態様において、第二のmRNA転写物は、第一のポリペプチドの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含み、ここで、第一のmRNA転写物によってコードされる機能性断片は、第二のmRNA転写物によってコードされる機能性断片と異なる。
【0090】
ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントのウイルス転写は、第二のmRNA転写物をさらには生じさせない。
【0091】
ある実施態様において、mRNA転写物は、内部リボソーム進入部位(IRES)を含む。
【0092】
ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、Sセグメントである。ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、Lセグメントである。
【0093】
ある実施態様において、機能性断片は、アレナウイルス3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、機能性断片は、アレナウイルス5'UTRの制御下にある。
【0094】
ある実施態様において、第一、第二、及び第三のポリペプチドは各々、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、又は配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0095】
ある実施態様において、第一のポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、又は配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134と同一のアミノ酸配列を含む。
【0096】
ある実施態様において、第一のポリペプチドの機能性断片は、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、配列番号135、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、配列番号136、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0097】
ある実施態様において、機能性断片は、アレナウイルスGPシグナルペプチド又はその機能性断片である。
【0098】
ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチド、第二の異種非アレナウイルスポリペプチド、又は両方の異種非アレナウイルスポリペプチドは、各々、感染性生物、腫瘍、又はアレルゲンに由来する抗原である。ある実施態様において、該抗原は、からなる群から選択される
(a)ウイルス抗原。該ウイルス抗原は、アデノウイルス科、ヘルペスウイルス科、レビウイルス科、オルトミクソウイルス科、パルボウイルス科、フィロウイルス科、ハンタウイルス科、ポックスウイルス科、パピローマウイルス科、ポリオーマウイルス科、パラミクソウイルス科、ニューモウイルス科、ピコルナウイルス科、レオウイルス科、レトロウイルス科、フラビウイルス科、ヘパドナウイルス科、トガウイルス科、ラブドウイルス科、アレナウイルス科、及びコロナウイルス科からなる群から選択されるウイルスファミリー由来のものである;
(b)細菌抗原。該細菌抗原は、アクアスピリルム科、アゾスピリルム科、アゾトバクター科、バクテロイデス科、バルトネラ科、ブデロビブリオ科、カンピロバクター科、クラミジア科、クロストリジウム科、腸内細菌科、ガルジネラ科、パスツレラ科、ハロバクテリウム科、ヘリコバクター科、レジオネラ科、リステリア科、メチロコッカス科、マイコバクテリア科、ナイセリア科、オケアノスピリルム科、パスツレラ科、連鎖球菌科、シュードモナス科、リゾビウム科、スピリルム科、スピロソマ科、ブドウ球菌科、ヘリコバクター科、エルシニア科、炭疽菌、及びバンピロビブリオ科からなる群から選択される細菌ファミリー由来のものである、並びに
(c)腫瘍ネオアンチゲン又はネオエピトープ及び腫瘍関連抗原;腫瘍抗原は、HPV 16 E7及びE6タンパク質の人工融合タンパク質、発癌ウイルス抗原、癌精巣抗原、癌胎児性抗原、組織分化抗原、突然変異体タンパク質抗原、アディポフィリン、AIM-2、ALDHIAI、BCLX(L)、BING-4、CALCA、CD45、CPSF、サイクリンDI、DKKI、ENAH(hMcna)、Ga733(EpCAM)、EphA3、EZH2、FGF5、グリピカン-3、G250/MN/CAIX、HER-2/neu、IDOI、IGF2B3、IL13Rα2、腸カルボキシルエステラーゼ、αフェトプロテイン、カリクレイン4、KIF20A、レングシン、M-CSF、MCSP、mdm-2、Meloe、MMP-2、MMP-7、MUCl、MUC5AC、p53(非突然変異体)、PAX5、PBF、PRAME、PSMA、RAGE、RAGE-I、RGS5、RhoC、RNF43、RU2AS、セセルニン1、SOX10、STEAPI(前立腺6回膜貫通上皮抗原1)、サバイビン、テロメラーゼ、VEGF、WT1、EGF-R、CEA、CD20、CD33、CD52、MELANA/MART1、MART2、NY-ESO-1、p53、MAGE Al、MAGE A3、MAGE-4、MAGE-5、MAGE-6、CDK4、α-アクチニン-4、ARTC1、BCR-ABL、BCR-ABL融合タンパク質(b3a2)、B-RAF、CASP-5、CASP-8、β-カテニン、Cdc27、CDK4、CDKN2A、CLPP、COA-1、dek-can融合タンパク質、EFTUD2、伸長因子2、ETV6-AML、ETV6-AML1融合タンパク質、FLT3-ITD、FNl、GPNMB、LDLR-フコシルトランスフェラーゼ融合タンパク質、NFYC、OGT、OS-9、pml-RARα融合タンパク質、PRDX5、PTPRK、H-ras、K-ras(V-Ki-ras2 カーステンラット肉腫ウイルス癌遺伝子)、N-ras、RBAF600、SIRT2、SNRPDl、SSX、SSX2、SYT-SSXl又は-SSX2融合タンパク質、TGF-βRII、トリオースリン酸イソメラーゼ、ormdm-2、LMP2、HPV E6、HPV E7、EGFRvIII(上皮増殖因子変異体III)、イディオタイプ、GD2、ガングリオシドG2)、Ras-突然変異体、p53(突然変異体)、プロテイナーゼ3(PRI)、チロシナーゼ、PSA、hTERT、肉腫転座切断点、EphA2、前立腺酸性ホスファターゼPAP、ネオ-PAP、ML-IAP、AFP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NAI 7、PAX3、ALK、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、ポリシアル酸、MYCN、TRP2、TRP2-Int2、GD3、フコシルGMI、メソテリン、PSCA、sLe(a)、cyp1B1、PLACI、GM3、BORIS、Tn、グロボH、NY-BR-I、SART3、STn、炭酸脱水酵素IX、OY-TESI、精子タンパク質17、LCK、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、AKAP-4、SSX2、XAGE 1、B7H3、レグマイン、Tie 2、Page4、VEGFR2、MAD-CT-I、FAP、PDGFR-beta、MADCT-2、For関連抗原1、TRPI、GP100、CA-125、CA19-9、カルレチニン、上皮膜抗原(EMA)、上皮腫瘍抗原(ETA)、CD19、CD34、CD99、CDI 17、クロモグラニン、サイトケラチン、デスミン、グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)、肉眼的嚢胞性疾患液体タンパク質(GCDFP-15)、HMB-45抗原、Myo-D1、筋肉特異的アクチン(MSA)、ニューロフィラメント、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)、胎盤アルカリホスファターゼ、シナプトフィシス、サイログロブリン、甲状腺転写因子-1、ピルビン酸キナーゼアイソザイムタイプM2の二量体形態(腫瘍M2-PK)、BAGE BAGE-1、CAGE、CTAGE、FATE、GAGE、GAGE-I、GAGE-2、GAGE-3、GAGE-4、GAGE-5、GAGE-6、GAGE-7、HCA661、HOM-TES-85、MAGEA、MAGEB、MAGEC、NA88、NY-SAR-35、SPANXBI、SPAI 7、SSX、SYCP1、TPTE、炭水化物/ガングリオシドGM2(癌胎児性抗原-免疫原性-1 OFA-I-1)、GM3、CA 15-3(CA 27.29/BCAA)、CA 195、CA 242、CA 50、CAM 43、CEA、EBNA、EF2、エプスタイン-バーウイルス抗原、HLA-A2、HLA-Al 1、HSP70-2、KIAAO205、MUM-I、MUM-2、MUM-3、ミオシンクラスI、GnTV、Herv-K-mel、LAGE-I、LAGE-2、(精子タンパク質) SPI 7、SCP-I、P15(58)、Hom/Mel-40、E2A-PRL、H4-RET、IGH-IGK、MYL-RAR、TSP-180、P185erbB2、p180erbB-3、c-met、nm-23H1、TAG-72、TAG-72-4、CA-72-4、CAM 17.1、NuMa、13-カテニン、P16、TAGE、CT7、43-9F,5T4、791Tgp72、13HCG、BCA225、BTAA、CD68/KP1、CO-029、HTgp-175、M344、MG7-Ag、MOV18、NB/70K、NYCO-1、RCAS1、SDCCAG16、TA-90、TAAL6、TLP、TPS、CD22、CD27、CD30、CD70、プロステイン、TARP(T細胞受容体γ選択的リーディングフレームタンパク質)、Trp-p8、インテグリンavβ3(CD61)、ガラクチン、又はRal-B、CD123、CLL-1、CD38、CS-1、CD138、並びにROR1からなる群から選択される。
【0099】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、単独か又は異種非アレナウイルスポリペプチドに融合されているかのいずれかのアレナウイルスGPシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第二のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド並びにアレナウイルスGP1及びGP2をコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、アレナウイルス3'UTRの制御下にあり、第二のmRNA転写物は、アレナウイルス5'UTRの制御下にある。
【0100】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、単独か又は異種非アレナウイルスポリペプチドに融合されているかのいずれかのアレナウイルスGPシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第二のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み;ここで、第一のmRNA転写物によってコードされる異種非アレナウイルスポリペプチド及び第二のmRNA転写物によってコードされる異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、アレナウイルス3'UTRの制御下にあり、第二のmRNA転写物は、アレナウイルス5'UTRの制御下にある。
【0101】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド並びにアレナウイルスGP1及びGP2をコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第二のmRNA転写物は、NPをコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、アレナウイルス5'UTRの制御下にあり、第二のmRNA転写物は、アレナウイルス3'UTRの制御下にある。
【0102】
ある実施態様において、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現される異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベル又はアレナウイルス3'UTRの制御下で発現される第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルは、それぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、もしくは30倍高いか、又はそれぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、もしくは30倍高い。
【0103】
ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第一のものの発現は、第一のSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下にあり、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第二のものの発現は、第二のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、ここで、アレナウイルス粒子が細胞の集団に感染した後にこれら2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する細胞の比率は、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子が同等の細胞の集団に感染した後に同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する細胞の比率よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高く、かつここで、同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第一のものの発現は、第一のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、かつ同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第二のものの発現は、第二のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にある。
【0104】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント翻訳産物である。
【0105】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントを含むアレナウイルス粒子である。
【0106】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、Sセグメント及びLセグメントからなる。
【0107】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、3セグメント化されている。ある実施態様において、3セグメント化アレナウイルス粒子は、2つのSセグメント及び1つのLセグメントを含む。ある実施態様において、3セグメント化アレナウイルス粒子は、1つのSセグメント及び2つのLセグメントを含む。
【0108】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;かつ
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0109】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0110】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ラッサウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)に由来する。ある実施態様において、LCMVは、MP株、WE株、アームストロング株、又はアームストロングクローン13株である。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ピキンデウイルス(PICV)に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、フニンウイルスワクチンCandid #1又はフニンウイルスワクチンXJクローン3株に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、オリベロスウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、タミアミウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モバラウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モペイアウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、イッピーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アマパリウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、フレクサルウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ガナリトウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ラチノウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、マチュポウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、パラナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ピリタルウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、サビアウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、タカリベウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ベアキャニオンウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ホワイトウォーターアロヨウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アルパフアヨウイルス(ALLV)に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アルシャーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、チャパレウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、麗江ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、キュピキシウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ガイロウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルーイ川ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルジョウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルリウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、マリエンタールウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、メリノウォークウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モロゴロウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、オカハンジャウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アポレーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、琉球ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ソルウェジウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、スーリーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、温州ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ビッグブラッシータンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、カタリナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、スキンナータンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、トント川ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、シャプリウイルスに由来する。
【0111】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、異種非アレナウイルスポリペプチド及び/又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし、該アレナウイルス粒子の増殖又は感染力は、第二のアレナウイルス粒子に劣らず、ここで、該第二のアレナウイルス粒子のゲノムは、同じ異種非アレナウイルスポリペプチド及び/又は同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし;かつここで、該第二のアレナウイルス粒子中の全てのアレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、各々、1つのORFとして発現される。
【0112】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、感染性かつ複製可能である。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、その親野生型ウイルスと比較して弱毒化されている。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、感染性であるが、非相補細胞でさらなる感染性子孫を産生することができない。
【0113】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子の力価は、AGRAGマウスにおける持続性感染の間、それぞれの野生型親アレナウイルス粒子の力価よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍低い。
【0114】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し;ここで、該アレナウイルス粒子は、該アレナウイルス粒子が対象に投与された後の対象において、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する別のアレナウイルス粒子が対象又は同等の対象に投与された後と比較して、異種非アレナウイルスポリペプチドに対する少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い免疫応答を誘導する。
【0115】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第一のものの発現は、第一のSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下にあり、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第二のものの発現は、第二のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、ここで、アレナウイルス粒子が細胞の集団に感染した後にこれら2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する細胞の比率は、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子が同等の細胞の集団に感染した後に同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する細胞の比率よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高く、かつここで、同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第一のものの発現は、第一のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、かつ同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第二のものの発現は、第二のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にある。
【0116】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントのcDNAである。
【0117】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントを産生する方法であって、本明細書に提供されるcDNAを転写することを含む、方法である。
【0118】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルス粒子を生成させる方法であって、
a)宿主細胞に、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメントの1以上のcDNA配列又は本明細書に提供されるアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメントのcDNA配列から各々インビトロで転写された1以上のRNA配列をトランスフェクトすること;
b)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子をコードするヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;
c)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び
d)該アレナウイルス粒子を回収すること
:を含む、方法である。
【0119】
ある実施態様において、1以上のcDNA配列は、双方向プロモーターを用いて転写される。ある実施態様において、1以上のcDNA配列は、
a)RNAポリメラーゼIプロモーター;
b)RNAポリメラーゼIIプロモーター;及び
c)T7プロモーター
:からなる群から選択されるプロモーターの制御下で転写される。
【0120】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントをコードするDNA配列を含むDNA発現ベクターである。
【0121】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメント又はアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメントをコードするDNA配列を用いてアレナウイルス粒子をレスキューする方法である。
【0122】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメント、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、又は本明細書に提供されるDNA発現ベクターを含む宿主細胞である。
【0123】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメント、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、又は本明細書に提供されるDNA発現ベクター、及び医薬として許容し得る担体を含むワクチンである。
【0124】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメント、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、又は本明細書に提供されるDNA発現ベクター、及び医薬として許容し得る担体を含む医薬組成物である。
【0125】
(3.4 定義)
本明細書で使用される場合、かつ別途示されない限り、「GP」という用語は、アレナウイルス糖タンパク質と任意のアレナウイルス糖タンパク質前駆体の両方を意味する。例示的な実施態様において、アレナウイルス糖タンパク質前駆体は、翻訳後に、シグナルペプチド、GP1、及びGP2へと切断することができる。ある実施態様において、アレナウイルス糖タンパク質又は任意のアレナウイルス糖タンパク質前駆体は、野生型であってもよい。他の実施態様において、アレナウイルス糖タンパク質又は任意のアレナウイルス糖タンパク質前駆体は、組換体であってもよい。GPは、第5.1節にさらに記載されている。
【0126】
本明細書で使用される場合、かつ別途示されない限り、「NP」という用語は、アレナウイルス核タンパク質と任意のアレナウイルス核タンパク質前駆体の両方を意味する。ある実施態様において、アレナウイルス核タンパク質又は任意のアレナウイルス核タンパク質前駆体は、野生型であってもよい。他の実施態様において、アレナウイルス核タンパク質又は任意のアレナウイルス核タンパク質前駆体は、組換体であってもよい。NPは、第5.1節にさらに記載されている。
【0127】
本明細書で使用される場合、かつ別途示されない限り、「Z」という用語は、アレナウイルスZタンパク質と任意のアレナウイルスZタンパク質前駆体の両方を意味する。ある実施態様において、アレナウイルスZタンパク質又は任意のアレナウイルスZタンパク質前駆体は、野生型であってもよい。他の実施態様において、アレナウイルスZタンパク質又は任意のアレナウイルスZタンパク質前駆体は、組換体であってもよい。Zは、第5.1節にさらに記載されている。
【0128】
本明細書で使用される場合、かつ別途示されない限り、「L」という用語は、アレナウイルスLタンパク質と任意のアレナウイルスLタンパク質前駆体の両方を意味する。ある実施態様において、アレナウイルスLタンパク質又は任意のアレナウイルスLタンパク質前駆体は、野生型であってもよい。他の実施態様において、アレナウイルスLタンパク質又は任意のアレナウイルスLタンパク質前駆体は、組換体であってもよい。Lは、第5.1節にさらに記載されている。
【0129】
本明細書で使用される場合、かつ別途示されない限り、「機能性断片」という用語は、ポリペプチドの断片を意味する。本明細書に記載されるポリペプチドの機能性断片は、全長ポリペプチドではない。ある実施態様において、該機能性断片は、当業者に公知である1以上の機能を保有していてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、該機能性断片が得られるポリペプチドの生物学的機能を保有していてもよい。例示的な実施態様において、該機能性断片は、糖タンパク質前駆体の小胞体(ER)膜への挿入を媒介する機能を保有するシグナルペプチドであってもよい。さらなる実施態様において、糖タンパク質前駆体のER膜への挿入を媒介する機能の他に、該シグナルペプチドは、例えば、ポリペプチドの切断を媒介し、かつ/又はトランス作用成熟因子として作用する、他の機能を保有していてもよい。他の実施態様において、該機能性断片は、当業者に公知である任意の機能を保有していなくてもよい。機能性断片は、第5.2節にさらに記載されている。
【0130】
本明細書で使用される場合、かつ別途示されない限り、「異種非アレナウイルスポリペプチド」という用語は、アレナウイルス起源ではないポリペプチドを意味する。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、レポータータンパク質である(第5.3.1節を参照)。他の実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、シグナルペプチドである(第5.3.2節を参照)、他の実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、抗原である(第5.3.3節を参照)。
(3.5 慣例及び略語)
【表1】
【図面の簡単な説明】
【0131】
(4.図面の簡単な説明)
図1図1A~1G:公表されている3セグメント化アレナウイルスベクターゲノム設計戦略、並びにr3LCMV表現型復帰及びartLCMVの遺伝的安定性の根底にある分子機構。図1A~1Eは、野生型LCMV(図1A)、r3LCMV(図1B)、artLCMV(図1C)、r3LCMVrev(図1D)、及びartLCMVrevのゲノムを形成するRNAセグメントの模式図を示している(図1E)。セグメント名は四角で囲まれ、太字で示されている。UTR:非翻訳領域; IGR:遺伝子間領域; ORFは矢印で示されている。GPC:全長糖タンパク質ORF(天然のシグナルペプチドを含む); NP:核タンパク質; L: RNA依存性RNAポリメラーゼL; Z:マトリックスタンパク質; h.p.:異種非アレナウイルスポリペプチド。図1Fは、1つのRNAセグメント上でNPとGPCを再結合させる非相同なセグメント間RNA組換え事象を示している(Kallert SMらの文献(2017) Nat Commun 8, 15327)。このプロセスは、r3LCMVから野生型のような毒性を有する2セグメント化ウイルスゲノムへの自然復帰の基礎となる。図1Gは、5'UTRがなく、したがって、機能的ウイルスプロモーターを欠いている1つの単一RNAセグメント上でGPCとNPを再結合するartLCMVにおける仮想上の組換え事象を示している(Kallert SMらの文献(2017) Nat Commun 8, 15327)。
【0132】
図2図2:公表されている3セグメント化アレナウイルスベクターゲノム設計戦略の特徴。細胞培養増殖、遺伝的安定性、及びそのSGPセグメントからの導入遺伝子発現レベルに関するr3LCMVとr3LCMVrevの比較。上付き文字の数字は、レーティングについての公表されている根拠を指す。遺伝的安定性は、全てのベクター設計戦略について試験されているわけではない(「未試験」)。
【0133】
図3図3A~3B:アレナウイルス糖タンパク質のドメイン構造、及びシグナルペプチドをGP1及びGP2ドメインから離れたウイルス転写ユニットに分離する戦略。図3Aは、シグナルペプチド(SP)、GP1ドメイン(ビリオンの糖タンパク質複合体上の外部球状受容体結合ドメイン)、及びGP2膜貫通ストークドメインから構成される、アレナウイルス糖タンパク質(GPC)の模式図を示している。シグナルペプチダーゼが、ポリペプチド合成と同時に、シグナルペプチドを切り離すのに対し、SKI-1/S1P(「S1P」)は、翻訳後にGP1とGP2の間を切断して、糖タンパク質複合体を生物学的に活性のある状態にする。図3Bは、1つの転写ユニットへのアレナウイルスGPシグナルペプチド(SP)の分離(リボソームによる翻訳と同時にシグナルペプチダーゼによってSPから切り離されることになる、対象となる異種非アレナウイルスポリペプチド(h.p.)をSPとインフレームで下流に付加する可能性がある)、及びGP1/GP2の別の離れた転写ユニットへの分離(この場合、GP1/GP2は、ER挿入のための上流の異種非アレナウイルスシグナルペプチドとともに発現される)を示している。
【0134】
図4図4A~4F: スプリット-A、スプリット-B、スプリット-C、スプリット-D、スプリット-E、及びスプリット-Fベクターゲノム並びにこれらのX及びY変異体のゲノム構成。図4A~4Fは、互いに同じ又は異なり得る2つの異種非アレナウイルスポリペプチド(「h.p.」)を各々発現する、スプリット-A(図4A)、スプリット-B(図4B)、スプリット-C(図4C)、スプリット-D(図4D)、スプリット-E(図4E)、及びスプリット-F(図4F)ベクターゲノムのゲノム構成の模式的記述を示している。2つの可能性のある部位のうちの1つにのみ導入遺伝子を保有するX及びY変異体(スプリット-Ax、スプリット-Ay、スプリット-Bx、スプリット-Byなど)が図4A~4Fに示されたゲノム構成の1つずつについて記載されている。
【0135】
図5図5: DNAプラスミド発現カセットを用いて、一過性トランスフェクションにより、それぞれ、感染性LCMVベース及びフニンCandid#1ベースのスプリット-A、スプリット-C、スプリット-E、スプリット-Fベクター、並びにartLCMV及びartCANDベクターを作製した。アレナウイルスRNAゲノムセグメントを、その5'非鋳型G(「G」)を含む対象となるウイルスセグメントのcDNAに隣接する上流のポリメラーゼ-Iプロモーター(pol-I-P)及び下流のポリメラーゼ-Iターミネーター(pol-I-T)からなるポリメラーゼ-I駆動性発現カセット(Pol-I-L、Pol-I-S1、Pol-I-S2)から転写させた。ウイルスセグメントは、図1A~1Gの説明文に概説されているエレメントを含有する。最小のウイルストランス作用因子であるNP及びLを、アクチンプロモーター(Act-P.)と、CMV-エンハンサー(CMV-Enh.)と、人工の下流イントロン、それに続く、それぞれ、ウイルスNP又はLタンパク質のcDNAとポリアデニル化部位(ポリ-A)とを含む、pC-NP及びpC-Lと命名されたプラスミドから発現させた。
【0136】
図6図6A~6E: artLCMV及びLCMVベースのスプリット-A、スプリット-C、スプリット-E、及びスプリット-Fベクターの細胞培養増殖の比較。LCMV-GPを発現するBHK-21細胞(Flatz Lらの文献、Nat Med 2010; 16, 339-345)に、図5に記載されているプラスミドをトランスフェクトして、図6A~6Bに示されているゲノムを含有するベクターを作製した。3T3細胞での複製可能ベクターの力価をトランスフェクションから6日後にイムノフォーカスアッセイによって決定した。正常なBHK-21細胞(LCMV-GPを発現しない)にMOI=0.01でウイルスベクターを感染させ、上清を48時間後に回収した(図6C)。1つの細胞培養ウェル(図6B及び図6C)又は2つの細胞培養ウェルの平均(図6A)の結果に基づいて、感染力価を3T3細胞でイムノフォーカスアッセイによって決定した。293F懸濁細胞(LCMV-GPを発現しない)にMOI=0.001でウイルスベクターを感染させ、上清を表示された時点(例えば、24時間、48時間、72時間、96時間、又は120時間)で回収し、感染力価を3T3細胞でのイムノフォーカスアッセイによって上清中で決定した(図6D)。48時間で回収した上清(図6D)を用いて、LCMV NPを発現する感染力価をイムノフォーカスアッセイによって決定した。GPでシュードタイミングした293T-GP細胞又は3T3細胞を細胞基質として使用した(3T3細胞から得られた値が図6Dに示されている)。293T-GP力価:3T3力価の比を、3つ全てのゲノムセグメントをパッケージングしている粒子の比の代用として、各々のベクター(artLCMV、スプリット-C、及びスプリット-E)について計算した(図6E)。黒丸は、3連の細胞培養ウェルから得られた独立の値を表し、バーは、平均+/-標準偏差を示している。
【0137】
図7図7:蛍光顕微鏡観察によるスプリット-CベクターからのGFP発現(TOM/GFP)とartLCMVベクターからのGFP発現(TOM/GFP)の比較。BHK-21細胞にスプリット-C(TOM/GFP)又はartLCMV(TOM/GFP)を感染させた。或いは、一部のBHK-21細胞には、感染させなかった(「ウイルスなし」)。感染から24時間後、緑色蛍光を蛍光顕微鏡観察によって可視化した(図7)。
【0138】
図8図8A~8E:フローサイトメトリーによるスプリット-CベクターからのGFP及びTOM発現(TOM/GFP)とartLCMVベクターからのGFP及びTOM発現(TOM/GFP)の比較。BHK-21細胞に、スプリット-C(TOM/GFP)もしくはartLCMV(TOM/GFP)を図8Aに模式的に示されているように感染させるか、又は感染させないままにした(「ウイルスなし」;図7に見られるものと同じ実験)。感染から32時間後、GFP及びTOM発現のフローサイトメトリー解析を用いて、細胞を解析した。さらなる解析のために、スプリット-C(TOM/GFP)を感染させた細胞、artLCMV(TOM/GFP)を感染させた細胞、及びGFP発現細胞の個別の集団をゲーティングした(図8B)。比較のために、非蛍光未感染細胞をゲーティングした(図8B)。図8Bでゲーティングした細胞のGFP及びTOM蛍光を示すグラフは、図8Cに示されている。それぞれ、GFP及びTOMチャネルにおける3つの細胞の集団の幾何平均蛍光強度が示されている。図8D~8Eは、フローサイトメトリーによるスプリット-CベクターからのGFP及びTOM共発現(TOM/GFP)とartLCMVベクターからのGFP及びTOM共発現(TOM/GFP)とartLCMVベクターからのGFP及びTOM共発現(GFP/TOM)の比較を示している。BHK-21細胞に、そのゲノムが図8Dに模式的に示されている、スプリット-C(TOM/GFP)、artLCMV(TOM/GFP)、又はartLCMV(GFP/TOM)を0.1の感染多重度(MOI=0.1)で感染させた。感染から24時間後、細胞をGFP及びTOM発現のフローサイトメトリー解析のために処理した(図8E)。GFP及び/又はTOM蛍光を示す細胞のパーセンテージは、それぞれの四分円に示されている(図8E)。
【0139】
図9図9A~9C:持続感染させたAGRAGマウスにおけるr3LCMVではなく、LCMVベースのスプリット-Cベクターの遺伝的安定性。AGRAGマウスの静脈内に、10e5 PFUのLCMVベースのスプリット-Cベクター(GFP及びTOMを発現する、図7及び図8A~8Eに見られるものと同じベクター)、又はKallertらの文献(Kallert SMらの文献(2017) Nat Commun 8, 15327)に記載されているr3LCMV(GFP)、又はクローン13骨格をベースにし、かつWE株の糖タンパク質を発現する2セグメント化野生型LCMV(図1Aに示されているゲノム構成)のいずれかを感染させた。表示されている時点で、血液を回収して、ウイルスNP(全体的な感染性の尺度として、図9A)又はGFP導入遺伝子(導入遺伝子発現感染性の尺度として、図9B)のいずれかを検出することにより、ウイルス感染力を決定した。その後、NP感染性:GFP感染性の比を計算した(図9C)。図9D~9F:持続感染させたAGRAGマウスにおけるr3LCMVではなく、LCMVベースのスプリット-C及びartLCMVベクターの遺伝的安定性。AGRAGマウスの静脈内に、10e5 PFUのi)GFPを発現するLCMVベースのスプリット-Cベクター(スプリット-C(GFP))、ii)artLCMV(GFP)、iii)r3LCMV(GFP)(Kallertらの文献(Kallert SMらの文献(2017) Nat Commun 8, 15327)に記載されているもの、又はiv)クローン13骨格をベースにし、かつWE株の糖タンパク質を発現する2セグメント化野生型LCMV(図1Aに示されているゲノム構成)のいずれかを感染させた。表示されている時点で、血液を回収して、ウイルスNP(全体的な感染性の尺度として、図9D)又はGFP導入遺伝子(導入遺伝子発現感染性の尺度として、図9E)のいずれかを検出することにより、ウイルス感染力を決定した。その後、NP感染性:GFP感染性の比を計算した(図9F)。記号は、最初に、3匹(LCMVwt)、5匹(r3LCMV(GFP))、4匹(artLCMV(GFP))、6匹(スプリット-C)の動物の平均+/-SEMを示している。
【0140】
図10図10A~10D: artLCMVのSGPセグメントと比較したLCMVベースのスプリット-CベクターのS1セグメントから発現された癌精巣抗原の免疫原性。BALB/cマウスに、GFP及び癌精巣抗原P1Aを発現する5×10e5 PFUのLCMVベースのスプリット-Cベクター又は同じ導入遺伝子(すなわち、癌精巣抗原P1A)を送達するartLCMVベクターのいずれかで免疫を付与した。それぞれのベクターゲノムは、図10Aに示されている。免疫付与から9日後、P1Aに由来する
【化1】
ペプチドエピトープがロードされたMHCクラスI四量体(H-2Ld)(図10B)又は免疫優性NP由来骨格エピトープ
【化2】
がロードされたMHCクラスI四量体(H-2Ld)(NP118、図10C)を用いて、CD8+ T細胞応答を末梢血中で決定した。P1A特異的CD8+ T細胞:NP118特異的CD8+ T細胞の比を、導入遺伝子免疫優性の尺度として、各々のマウスについて計算した(図10D)。対応のない両側スチューデントt検定を用いて、統計的有意性を決定した。**: p<0.01、n.s.: p>0.05。
【0141】
図11図11A~11N: artLCMVのSGPセグメントと比較したLCMVベースのスプリット-CベクターのS1セグメントから発現された人工HPV16 E7E6融合抗原の免疫原性。C57BL/6マウスに、GFP及び人工HPV16 E7E6融合抗原を発現する10e5 PFUのLCMVベースのスプリット-Cベクター又は同じ導入遺伝子(すなわち、GFP及び人工HPV16 E7E6融合抗原)を送達するartLCMVベクターのいずれかで免疫を付与した。それぞれのベクターゲノムは、図11Aに示されている。対照マウスは、免疫を付与しないままで維持した(「なし」)。免疫付与から8日後、CD8+ T細胞応答を末梢血中で決定し、免疫付与から22日後、CD8+ T細胞応答を脾臓中で決定した。この実験では、HPV16 E7タンパク質に由来する
【化3】
ペプチドエピトープがロードされたMHCクラスIデキストラマー(H-2Db)(E7-Dex、図11B、11E、11H、及び11J~11N)又は免疫優性NP由来骨格エピトープ
【化4】
がロードされたMHCクラスIデキストラマー(H-2Db)(NP396-Tet、図11C、11F、及び11I)が使用された。P1A特異的CD8+ T細胞:NP118特異的CD8+ T細胞の比を導入遺伝子免疫優性の尺度として計算した(図11D及び図11G)。E7-Dex+細胞及びNP396-Tet+細胞の頻度は、CD8+B220-細胞のパーセンテージとして表されている(図11B、11C、11E、及び11F)。脾臓当たりのE7-Dex+細胞又はNP396-Tet+ CD8+B220-細胞の絶対数は、図11H及び図11Iに示されている。表示されたマーカーを発現するE7-Dex+CD8+B220-細胞のサブセットは、図11J~11Nに列挙されている)。対応のない両側スチューデントt検定を用いて、統計的有意性を決定した。**: p<0.01、*: p<0.05、n.s.: p>0.05。
【0142】
図12図12A~12C:スプリット-C-CANDベクターの細胞培養物増殖の評価。LCMV-GPを発現するBHK-21細胞(Flatz Lらの文献、Nat Med 2010; 16, 339-345)に、図5に記載されているプラスミドをトランスフェクトして、図12A~12Bに示されているゲノムを含有するスプリット-C-CAND(TOM/GFP)及びスプリット-C-CAND(TOM/E7E6)ベクターを作製した。トランスフェクションから5日後、上清を正常293T細胞(LCMV-GPを発現しない)上で盲検的に継代した。播種から2、7、及び9日後に、培養上清を回収し、複製可能ベクター力価を3T3細胞で決定した(図12C)。
【0143】
図13図13A~13D:フローサイトメトリーによるスプリット-C-CANDからのGFP及びTOM発現(TOM/GFP)とartCANDベクターからのGFP及びTOM発現(TOM/GFP)の比較。293T細胞に、スプリット-C-CAND(TOM/GFP)もしくはartCAND(TOM/GFP)を図13Aに模式的に示されているように感染させるか、又は感染させないままにした(「ウイルスなし」)。感染から72時間後、フローサイトメトリーを用いて、細胞をGFP及びTOMについて解析した(図13B~13D)。GFP及びTOMを側方散乱に対してプロットしたとき、GFP(図13C)又はTOM(図13D)を発現する個別の細胞の集団は、スプリット-C-CAND(TOM/GFP)及びartLCAND(TOM/GFP)感染細胞培養物で検出されたが、未感染対照細胞培養物では検出されなかった(SSC-H;図13C~13D)。ウイルス感染培養物のGFP平均蛍光強度(MFI;図13C)及びTOM MFI(図13D)が示されている。
【0144】
図14図14A~14D: artCANDのSGPセグメントと比較したCANDベースのスプリット-CベクターのS1セグメントから発現された人工HPV16 E7E6融合抗原の免疫原性。C57BL/6マウスに、TOMとHPV16のE7タンパク質及びE6タンパク質からなる人工融合抗原(Cassettiらの文献、Vaccine 2004; 3-4, 520-527)とを発現する2×10e5 FFUのCANDベースのスプリット-Cベクター(スプリット-C-CAND(TOM/E7E6))又は同じ導入遺伝子(すなわち、TOM及びE7E6)を送達するartCANDベクター(artCAND(TOM/E7E6))のいずれかで免疫を付与した。それぞれのベクターゲノムは、図14Aに示されている。免疫付与から9日後、CD8+ T細胞応答を、HPV16 E7タンパク質に由来する
【化5】
ペプチドエピトープがロードされたMHCクラスIデキストラマー(H-2Db)(E7-Dex、図14B)及びNP由来骨格エピトープ
【化6】
がロードされたMHCクラスI四量体(H-2Kb)(NP205、図14C)を用いて、末梢血中で決定した。E7特異的CD8+ T細胞:NP205特異的CD8+ T細胞の比を、導入遺伝子免疫優性の尺度として、各々のマウスについて計算した(図14D)。対応のない両側スチューデントt検定を用いて、統計的有意性を決定した。**: p<0.01、n.s.: p>0.05。
【発明を実施するための形態】
【0145】
(5.発明の詳細な説明)
本明細書に提供されるのは、遺伝的に安定であり、かつ高レベルの導入遺伝子発現をもたらすアレナウイルス粒子である。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、3セグメント化されている。また本明細書に提供されるのは、そのようなアレナウイルス粒子に関連するヌクレオチド配列及びアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントである。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルスGP、NP、L、もしくはZ(第5.1節を参照)及び/又は異種非アレナウイルスポリペプチド(第5.3節を参照)の機能性断片(第5.2節を参照)をコードするヌクレオチド配列を含む1以上のORFを含むヌクレオチド配列(第5.4節を参照)である。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルスORFが2以上のmRNA転写物にわたって隔てられるように改変されたアレナウイルス粒子である(第5.5節を参照)。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、その転写がアレナウイルスGP、NP、L、又はZの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含む1以上のmRNA転写物を生じさせるように改変されたアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントである(第5.6節を参照)。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子は、遺伝的に安定である、すなわち、宿主内で野生型のような(より毒性の強い)複製挙動に復帰しない(遺伝的安定性)(第5.13節を参照)。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子は、所望の標的抗原に対する強い免疫応答を誘発するための高レベルの導入遺伝子発現を示すことができる(導入遺伝子発現レベル)(第5.13節を参照)。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子は、細胞培養下で良好な増殖を示し、工業発酵プロセスにおける高力価へのアレナウイルス粒子の産生(産生収率)を可能にすることができる(第5.13節を参照)。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子は、ワクチン、疾患の治療のために、及び/又は免疫療法における使用のために好適であることができる(第5.11節及び第5.12節を参照)。
【0146】
本明細書に提供される方法及び組成物とともに使用するためのアレナウイルスは、例えば、ラッサウイルス、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)、モバラウイルス、モペイアウイルス、もしくはイッピーウイルスなどの旧世界ウイルス、又は例えば、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、フニンウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、オリベロスウイルス、パラナウイルス、ピキンデウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、タミアミウイルス、ベアキャニオンウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、もしくはホワイトウォーターアロヨウイルスなどの新世界ウイルスであることができる。本明細書に提供される方法及び組成物とともに使用するためのアレナウイルスは、例えば、アレナウイルス、マンマレナウイルス、旧世界マンマレナウイルス、新世界マンマレナウイルス、クレードAの新世界マンマレナウイルス、クレードBの新世界マンマレナウイルス、クレードCの新世界マンマレナウイルス、又はクレードDの新世界マンマレナウイルスであることができる。本明細書に提供される方法及び組成物とともに使用するためのアレナウイルスは、限定されないが、アルパフアヨウイルス、アルシャーウイルス、フニンウイルス、ベアキャニオンウイルス、サビアウイルス、ピキンデウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、フレクサルウイルス、ガイロウイルス、ガナリトウイルス、イッピーウイルス、ラッサウイルス、ラチノウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス、マチュポウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、オリベロスウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、アマパリウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、タカリベウイルス、タミアミウイルス、温州ウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、又はシャプリウイルスを含む、マンマレナウイルスであることができる。
【0147】
(5.1 アレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択されるポリペプチド)
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、ポリペプチドの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含む1以上のORFを含むヌクレオチド配列である。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、その転写がポリペプチドの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含む1以上のmRNA転写物を生じさせるように改変されたアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントである。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLから、すなわち、アレナウイルス糖タンパク質、核タンパク質、Zタンパク質、Lタンパク質、糖タンパク質前駆体、核タンパク質前駆体、Zタンパク質前駆体、及びLタンパク質前駆体からなる群から選択される。ある実施態様において、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、野生型である。他の実施態様において、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、組換体である。ある実施態様において、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、突然変異型である。ある実施態様において、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、弱毒化ウイルスに由来する。
【0148】
ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、野生型アレナウイルス糖タンパク質、核タンパク質、Zタンパク質、Lタンパク質、糖タンパク質前駆体、核タンパク質前駆体、Zタンパク質前駆体、及びLタンパク質前駆体からなる群から選択される。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、野生型アレナウイルス糖タンパク質前駆体である。ある実施態様において、野生型アレナウイルス糖タンパク質前駆体は、GPシグナルペプチド、GP1、及びGP2へとプロセシングされることができる。
【0149】
ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、組換えアレナウイルス糖タンパク質、核タンパク質、Zタンパク質、Lタンパク質、糖タンパク質前駆体、核タンパク質前駆体、Zタンパク質前駆体、及びLタンパク質前駆体からなる群から選択される。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、組換えアレナウイルス糖タンパク質前駆体である。ある実施態様において、組換えアレナウイルス糖タンパク質前駆体は、そのうちの1つ又は複数が組換体であるGPシグナルペプチド、GP1、及びGP2へとプロセシングされることができる。
【0150】
ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、突然変異型アレナウイルス糖タンパク質、核タンパク質、Zタンパク質、Lタンパク質、糖タンパク質前駆体、核タンパク質前駆体、Zタンパク質前駆体、及びLタンパク質前駆体からなる群から選択される。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、突然変異型アレナウイルス糖タンパク質前駆体である。ある実施態様において、突然変異型アレナウイルス糖タンパク質前駆体は、そのうちの1つ又は複数が突然変異型であるGPシグナルペプチド、GP1、及びGP2へとプロセシングされることができる。
【0151】
ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、弱毒化ウイルスに由来するアレナウイルス糖タンパク質、核タンパク質、Zタンパク質、Lタンパク質、糖タンパク質前駆体、核タンパク質前駆体、Zタンパク質前駆体、及びLタンパク質前駆体からなる群から選択される。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、弱毒化ウイルスに由来するアレナウイルス糖タンパク質前駆体である。ある実施態様において、該アレナウイルス糖タンパク質前駆体は、そのうちの1つ又は複数が弱毒化ウイルスに由来するGPシグナルペプチド、GP1、及びGP2へとプロセシングされることができる。
【0152】
ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルスのGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される。
【0153】
ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、
配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番
号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0154】
ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、アレナウイルスGP、すなわち、アレナウイルス糖タンパク質又は任意の糖タンパク質前駆体である。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、野生型アレナウイルス糖タンパク質又は任意の野生型糖タンパク質前駆体である。他の実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、組換えアレナウイルス糖タンパク質又は任意の組換え糖タンパク質前駆体である。ある実施態様において、アレナウイルス糖タンパク質前駆体は、GPシグナルペプチド、GP1、及びGP2へとプロセシングされることができる。ある実施態様において、アレナウイルスGPは、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルスのアレナウイルス糖タンパク質又は任意の糖タンパク質前駆体である。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0155】
ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、アレナウイルスNP、すなわち、アレナウイルス核タンパク質又は任意の核タンパク質前駆体である。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、野生型アレナウイルス核タンパク質又は任意の野生型核タンパク質前駆体である。他の実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、組換えアレナウイルス核タンパク質又は任意の組換え核タンパク質前駆体である。ある実施態様において、アレナウイルスNPは、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルスのアレナウイルス核タンパク質又は任意の核タンパク質前駆体である。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0156】
ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、アレナウイルスZ、すなわち、アレナウイルスZタンパク質又は任意のZタンパク質前駆体である。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、野生型アレナウイルスZタンパク質又は任意の野生型Zタンパク質前駆体である。他の実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、組換えアレナウイルスZタンパク質又は任意の組換えZタンパク質前駆体である。ある実施態様において、アレナウイルスZは、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルスのアレナウイルスZタンパク質又は任意のZタンパク質前駆体である。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0157】
ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、アレナウイルスL、すなわち、アレナウイルスLタンパク質又は任意のLタンパク質前駆体である。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、野生型アレナウイルスLタンパク質又は任意の野生型Lタンパク質前駆体である。他の実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、組換えアレナウイルスLタンパク質又は任意の組換えLタンパク質前駆体である。ある実施態様において、アレナウイルスLは、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルスのアレナウイルスLタンパク質又は任意のLタンパク質前駆体である。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0158】
(5.2 本明細書に提供される機能性断片)
本明細書に記載される組成物及び方法で使用されることになる機能性断片は、ポリペプチドの断片である。本明細書に記載されるポリペプチドの機能性断片は、全長ポリペプチドではない。
【0159】
ある実施態様において、該機能性断片は、当業者に公知である1以上の機能を保有していてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、該機能性断片が得られるポリペプチドの生物学的機能、例えば、アレナウイルス粒子の増殖に必要とされる生物学的機能を保有していてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、それが全長ポリペプチドの文脈とは無関係な分離された断片として得られるポリペプチドの生物学的機能を支持することができる。例示的な実施態様において、該機能性断片は、小胞体(ER)膜への糖タンパク質前駆体の挿入を媒介する機能を保有するシグナルペプチドであってもよい。さらなる実施態様において、糖タンパク質前駆体のER膜への挿入を媒介することの他に、該シグナルペプチドは、例えば、ポリペプチドの切断を媒介し、かつ/又はトランス作用成熟因子として作用する、他の機能を保有していてもよい。他の実施態様において、該機能性断片は、当業者に公知である任意の機能を保有していなくてもよい。
【0160】
ある実施態様において、該機能性断片は、5、8、10、12、15、18、20、22、25、28、30、32、35、38、40、42、45、48、50、52、55、58、60、65、70、75、80、85、90、95、100、150、200、250、又は300アミノ酸の長さであってもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、5~10アミノ酸の長さ、10~25アミノ酸の長さ、25~50アミノ酸の長さ、50~100アミノ酸の長さ、100~150アミノ酸の長さ、150~200アミノ酸の長さ、200~250アミノ酸の長さ、250~300アミノ酸の長さ、300~400アミノ酸の長さ、400~500アミノ酸の長さ、500~750アミノ酸の長さ、750~1000アミノ酸の長さ、1000~1250アミノ酸の長さ、1250~1500アミノ酸の長さ、1500~1750アミノ酸の長さ、1750~2000アミノ酸の長さ、2000~2500アミノ酸の長さ、又は2500超もしくはそれを上回るアミノ酸の長さである。ある実施態様において、該機能性断片は、2500アミノ酸の長さを超えない。
【0161】
ある実施態様において、該機能性断片は、5、8、10、12、15、18、20、22、25、28、30、32、35、38、40、42、45、48、50、52、55、58、60、65、70、75、80、85、90、95、100、150、200、250、又は300アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、58アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、193アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、200アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、201アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、207アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、215アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、225アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、232アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、233アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、234アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、235アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、15アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、20アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、1~15アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、2~20アミノ酸残基からなっていてもよい。
【0162】
ある実施態様において、該機能性断片は、アレナウイルスGP、NP、Z、又はLの断片、すなわち、アレナウイルス糖タンパク質、核タンパク質、Zタンパク質、Lタンパク質、糖タンパク質前駆体、核タンパク質前駆体、Zタンパク質前駆体、又はLタンパク質前駆体の断片である。ある実施態様において、アレナウイルスGP、NP、Z、又はLの機能性断片は、野生型である。他の実施態様において、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLの機能性断片は、組換体である。ある実施態様において、アレナウイルスGP、NP、Z、又はLの機能性断片は、突然変異型である。ある実施態様において、アレナウイルスGP、NP、Z、又はLの機能性断片は、弱毒化ウイルスに由来する。
【0163】
ある実施態様において、該機能性断片は、野生型アレナウイルス糖タンパク質、核タンパク質、Zタンパク質、又はLタンパク質の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、野生型アレナウイルス糖タンパク質の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、野生型アレナウイルス核タンパク質の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、野生型アレナウイルスZタンパク質の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、野生型アレナウイルスLタンパク質の断片である。
【0164】
ある実施態様において、該機能性断片は、野生型アレナウイルス糖タンパク質前駆体、核タンパク質前駆体、Zタンパク質前駆体、又はLタンパク質前駆体の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、野生型アレナウイルス糖タンパク質前駆体の断片である。ある実施態様において、野生型アレナウイルス糖タンパク質前駆体は、GPシグナルペプチド、GP1、及びGP2へとプロセシングされることができる。ある実施態様において、該機能性断片は、野生型アレナウイルス核タンパク質前駆体の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、野生型アレナウイルスZタンパク質前駆体の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、野生型アレナウイルスLタンパク質前駆体の断片である。
【0165】
ある実施態様において、該機能性断片は、組換えアレナウイルス糖タンパク質、核タンパク質、Zタンパク質、又はLタンパク質の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、組換えアレナウイルス糖タンパク質の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、組換えアレナウイルス核タンパク質の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、組換えアレナウイルスZタンパク質の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、組換えアレナウイルスLタンパク質の断片である。
【0166】
ある実施態様において、該機能性断片は、組換えアレナウイルス糖タンパク質前駆体、核タンパク質前駆体、Zタンパク質前駆体、又はLタンパク質前駆体である。ある実施態様において、該機能性断片は、組換えアレナウイルス糖タンパク質前駆体の断片である。ある実施態様において、アレナウイルス糖タンパク質前駆体は、そのうちの1つ又は複数が組換体であり得るGPシグナルペプチド、GP1、及びGP2へとプロセシングされることができる。ある実施態様において、該機能性断片は、組換えアレナウイルス核タンパク質前駆体の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、組換えアレナウイルスZタンパク質前駆体の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、組換えアレナウイルスLタンパク質前駆体の断片である。
【0167】
ある実施態様において、該機能性断片は、突然変異型アレナウイルス糖タンパク質、核タンパク質、Zタンパク質、又はLタンパク質の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、突然変異型アレナウイルス糖タンパク質の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、突然変異型アレナウイルス核タンパク質の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、突然変異型アレナウイルスZタンパク質の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、突然変異型アレナウイルスLタンパク質の断片である。
【0168】
ある実施態様において、該機能性断片は、突然変異型アレナウイルス糖タンパク質前駆体、核タンパク質前駆体、Zタンパク質前駆体、又はLタンパク質前駆体である。ある実施態様において、該機能性断片は、突然変異型アレナウイルス糖タンパク質前駆体の断片である。ある実施態様において、アレナウイルス糖タンパク質前駆体は、そのうちの1つ又は複数が突然変異型であり得るGPシグナルペプチド、GP1、及びGP2へとプロセシングされることができる。ある実施態様において、該機能性断片は、突然変異型アレナウイルス核タンパク質前駆体の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、突然変異型アレナウイルスZタンパク質前駆体の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、突然変異型アレナウイルスLタンパク質前駆体の断片である。
【0169】
ある実施態様において、該機能性断片は、弱毒化ウイルスに由来するアレナウイルス糖タンパク質、核タンパク質、Zタンパク質、又はLタンパク質の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、弱毒化ウイルスに由来するアレナウイルス糖タンパク質の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、弱毒化ウイルスに由来するアレナウイルス核タンパク質の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、弱毒化ウイルスに由来するアレナウイルスZタンパク質の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、弱毒化ウイルスに由来するアレナウイルスLタンパク質の断片である。
【0170】
ある実施態様において、該機能性断片は、弱毒化ウイルスに由来するアレナウイルス糖タンパク質前駆体、核タンパク質前駆体、Zタンパク質前駆体、又はLタンパク質前駆体である。ある実施態様において、該機能性断片は、弱毒化ウイルスに由来するアレナウイルス糖タンパク質前駆体の断片である。ある実施態様において、アレナウイルス糖タンパク質前駆体は、そのうちの1つ又は複数が弱毒化ウイルスに由来する、GPシグナルペプチド、GP1、及びGP2へとプロセシングされることができる。ある実施態様において、該機能性断片は、弱毒化ウイルスに由来するアレナウイルス核タンパク質前駆体の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、弱毒化ウイルスに由来するアレナウイルスZタンパク質前駆体の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、弱毒化ウイルスに由来するアレナウイルスLタンパク質前駆体の断片である。
【0171】
ある実施態様において、該機能性断片は、アレナウイルス糖タンパク質前駆体の断片である。ある実施態様において、該機能性断片は、アレナウイルスGPシグナルペプチドである。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と少なくとも96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と少なくとも97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPシグナルペプチドは、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、又は配列番号135のアミノ酸配列と99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0172】
ある実施態様において、該機能性断片はGP1である。ある実施態様において、本明細書に記載されるGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と少なくとも96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と少なくとも97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP1は、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、又は配列番号136のアミノ酸配列と99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0173】
ある実施態様において、該機能性断片はGP2である。ある実施態様において、本明細書に記載されるGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGP2は、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0174】
ある実施態様において、該機能性断片は、GPシグナルペプチド、GP1、及びGP2のうちの複数からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、GPシグナルペプチド及びGP1からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、GPシグナルペプチド及びGP2からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、GP1及びGP2からなっていてもよい。ある実施態様において、該機能性断片は、全長糖タンパク質前駆体ではない。
【0175】
ある実施態様において、該機能性断片は、アレナウイルスGPシグナルペプチドの断片である。ある実施態様において、アレナウイルスGPシグナルペプチドは、野生型である。他の実施態様において、アレナウイルスGPシグナルペプチドは、組換体である。ある実施態様において、アレナウイルスGPシグナルペプチドは、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルスのGPシグナルペプチドからなる群から選択される。ある実施態様において、該機能性断片は、アレナウイルスGPシグナルペプチドのn領域、疎水性領域1(h-1領域)、及び疎水性領域2(h-2領域)からなる群から選択される。ある実施態様において、該機能性断片は、アレナウイルスGPシグナルペプチドのn領域である。ある実施態様において、該機能性断片は、アレナウイルスGPシグナルペプチドのh-1領域である。ある実施態様において、該機能性断片は、アレナウイルスGPシグナルペプチドのh-2領域である。
【0176】
ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも96%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも97%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、
配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と100%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と80%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と85%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と96%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と97%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と98%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と99%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片である。
【0177】
ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と少なくとも96%同一であるアミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と少なくとも97%同一であるアミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と少なくとも98%同一であるアミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と少なくとも99%同一であるアミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103
、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と100%同一であるアミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と80%同一であるアミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と85%同一であるアミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と96%同一であるアミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と97%同一であるアミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と98%同一であるアミノ酸を含む。ある実施態様において、本明細書に記載される機能性断片は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片のアミノ酸配列と99%同一であるアミノ酸を含む。
【0178】
(5.3 異種非アレナウイルスポリペプチド)
本明細書に記載される場合、ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス起源のものでなくてもよい。
【0179】
ある実施態様において、本明細書に提供されるヌクレオチド配列(第5.4節を参照)は、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される第一のポリペプチドの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含む第一のオープンリーディングフレーム(ORF)並びに本明細書に提供される異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む第二のORFを含む。ある実施態様において、本明細書に提供されるヌクレオチド配列は、オープンリーディングフレーム(ORF)を含み、該ORFは、ラッサウイルス由来のものではないアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される第一のポリペプチドの機能性断片、並びに異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子は、アレナウイルス起源であるが、アレナウイルス粒子が、GP、NP、Z、及びLを含むアレナウイルスのタイプと異なるアレナウイルスのタイプに由来する異種ポリペプチドをコードするゲノムを含む。例示的な実施態様において、異種ポリペプチドは、ラッサウイルス由来のものであるが、アレナウイルス粒子は、LCMV又はピキンデウイルスのGP、NP、Z、及びLを含む。
【0180】
ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子は、アレナウイルスORFが2以上のmRNA転写物にわたって隔てられるように改変される(第5.5節を参照)。ある実施態様において、mRNA転写物のうちの1つは、異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含む。ある実施態様において、mRNA転写物のうちの1つは、アレナウイルス起源であるが、アレナウイルス粒子が、GP、NP、Z、及びLを含むアレナウイルスのタイプと異なるアレナウイルスのタイプに由来する異種ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含む。例示的な実施態様において、異種ポリペプチドは、ラッサウイルス由来のものであるが、アレナウイルス粒子は、LCMV又はピキンデウイルスのGP、NP、Z、及びLを含む。
【0181】
ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント(第5.6節を参照)は、そのウイルス転写が、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される第一のポリペプチドの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含む第一のmRNA転写物、並びに異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む第二のmRNA転写物を生じさせるように改変される。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、そのウイルス転写が、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される第一のポリペプチドの機能性断片、並びに異種非アレナウイルスポリペプチド又は第二のポリペプチドをコードするmRNA転写物を生じさせるように改変される。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、そのウイルス転写が、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される第一のポリペプチドの機能性断片、並びにアレナウイルス起源であるが、アレナウイルスゲノムが、GP、NP、Z、及びLを含むアレナウイルスのタイプと異なるアレナウイルスのタイプに由来する異種ポリペプチドをコードするmRNA転写物を生じさせるように改変される。例示的な実施態様において、異種ポリペプチドはラッサウイルス由来のものであるが、アレナウイルスゲノムは、LCMV又はピキンデウイルスのGP、NP、Z、及びLを含む。
【0182】
ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、最大でも約、又は少なくとも約5、8、10、12、15、18、20、22、25、28、30、32、35、38、40、42、45、48、50、52、55、58、60、65、70、75、80、85、90、95、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、又は1000を上回るアミノ酸の長さである。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、少なくとも約、又は最大でも約5~10アミノ酸の長さ、10~25アミノ酸の長さ、25~50アミノ酸の長さ、50~100アミノ酸の長さ、100~150アミノ酸の長さ、150~200アミノ酸の長さ、200~250アミノ酸の長さ、250~300アミノ酸の長さ、300~400アミノ酸の長さ、300~500アミノ酸の長さ、350~600アミノ酸の長さ、400~500アミノ酸の長さ、500~750アミノ酸の長さ、750~1000アミノ酸の長さ、1000~1250アミノ酸の長さ、1250~1500アミノ酸の長さ、1500~1750アミノ酸の長さ、1750~2000アミノ酸の長さ、2000~2500アミノ酸の長さ、又は2500超もしくはそれを上回るアミノ酸の長さである。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、500アミノ酸の長さを超えない。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、750アミノ酸の長さを超えない。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、1000アミノ酸の長さを超えない。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、2500アミノ酸の長さを超えない。
【0183】
ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、少なくとも約、又は最大でも約5、8、10、12、15、18、20、22、25、28、30、32、35、38、40、42、45、48、50、52、55、58、60、65、70、75、80、85、90、95、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、又は1000アミノ酸残基からなる。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、少なくとも約、又は最大でも約58アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、少なくとも約、又は最大でも約193アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、少なくとも約、又は最大でも約200アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、少なくとも約、又は最大でも約480アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、少なくとも約、又は最大でも約450アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、少なくとも約、又は最大でも約500アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、少なくとも約、又は最大でも約350アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、少なくとも約、又は最大でも約400アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、少なくとも約、又は最大でも約550アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、少なくとも約、又は最大でも約600アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、少なくとも約、又は最大でも約15アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、少なくとも約、又は最大でも約20アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、少なくとも約、又は最大でも約1~20アミノ酸残基からなっていてもよい。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、約、少なくとも約、又は最大でも約200~600アミノ酸残基からなっていてもよい。
【0184】
ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、レポータータンパク質(第5.3.1を参照)である。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、異種非アレナウイルスシグナルペプチド(第5.3.2を参照)である。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、抗原(第5.3.3を参照)である。
【0185】
(5.3.1 レポータータンパク質)
ある実施態様において、本明細書に記載される異種非アレナウイルスポリペプチドは、レポータータンパク質又は蛍光タンパク質である。ある実施態様において、レポータータンパク質は、蛍光タンパク質である。ある実施態様において、レポータータンパク質は、緑色蛍光タンパク質(GFP)である。GFPは、UV又は青色光に曝露されたとき、明るい緑色の光を放出する。他の実施態様において、レポータータンパク質は、赤色蛍光タンパク質(RFP)である。例示的な実施態様において、レポータータンパク質は、TOMである。
【0186】
レポータータンパク質及び遺伝子は、当業者によって容易に認識されるであろう。レポータータンパク質の非限定的な例としては、限定されないが、β-ガラクトシダーゼ、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ、ルシフェラーゼ、又はRFPなどの、様々な酵素が挙げられる。
【0187】
ある実施態様において、レポータータンパク質は、本明細書に記載される抗原と同時に発現することができる。理想的には、発現は、普通光又は他の波長の光で目に見える。ある実施態様において、レポータータンパク質によって生み出される効果の強度を用いて、アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子を直接測定及びモニタリングすることができる。
【0188】
(5.3.2 異種非アレナウイルスシグナルペプチド)
ある実施態様において、本明細書に記載される異種非アレナウイルスポリペプチドは、異種非アレナウイルスシグナルペプチドである。ある実施態様において、異種非アレナウイルスシグナルペプチドは、糖タンパク質のシグナルペプチドである。ある実施態様において、異種非アレナウイルスシグナルペプチドは、アデノウイルス科(例えば、マストアデノウイルス及びアビアデノウイルス)、ヘルペスウイルス科(例えば、単純ヘルペスウイルス1型、単純ヘルペスウイルス2型、単純ヘルペスウイルス5型、単純ヘルペスウイルス6型、エプスタイン・バーウイルス、HHV6-HHV8、サイトメガロウイルス、及び水痘帯状疱疹ウイルス)、レビウイルス科(例えば、レビウイルス、腸内バクテリオファージMS2、アロレウイルス)、オルトミクソウイルス科(例えば、A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、C型インフルエンザウイルス)、パルボウイルス科(例えば、パルボウイルスB19)、フィロウイルス科(例えば、エボラウイルス、マールブルグウイルス)、ハンタウイルス科、ポックスウイルス科(例えば、コードポックスウイルス科、パラポックスウイルス、アビポックスウイルス、カプリポックスウイルス、レポリイポックスウイルス、スイポックスウイルス、モルシポックスウイルス、及びエントモポックスウイルス亜科)、ポリオーマウイルス科、パピローマウイルス科(例えば、ヒトパピローマウイルス)、パラミクソウイルス科(例えば、パラミクソウイルス、パラインフルエンザウイルス1型、モビリウイルス(例えば、麻疹ウイルス)、ルブラウイルス(例えば、ムンプスウイルス))、ニューモウイルス科(例えば、ニューモウイルス、ヒト呼吸器合胞体ウイルス及びメタニューモウイルス(例えば、トリニューモウイルス及びヒトメタニューモウイルス))、ピコルナウイルス科(例えば、エンテロウイルス、ライノウイルス、ヘパトウイルス(例えば、ヒトA型肝炎ウイルス)、カルジオウイルス、及びアフトウイルス)、レオウイルス科(例えば、オルトレオウイルス、オルビウイルス、ロタウイルス、サイポウイルス、フィジウイルス、ファイトレオウイルス、及びオリザウイルス)、レトロウイルス科(例えば、哺乳動物B型レトロウイルス、哺乳動物C型レトロウイルス、トリC型レトロウイルス、D型レトロウイルス群、BLV-HTLVレトロウイルス、レンチウイルス(例えば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV) 1及びHIV-2(例えば、HIV gp160))、スプマウイルス)、フラビウイルス科(例えば、C型肝炎ウイルス、デングウイルス、ウエストナイルウイルス)、ヘパドナウイルス科(例えば、B型肝炎ウイルス)、トガウイルス科(例えば、アルファウイルス(例えば、シンドビスウイルス)及びルビウイルス(例えば、風疹ウイルス))、ラブドウイルス科(例えば、ベシクロウイルス、リッサウイルス、エフェメロウイルス、サイトラブドウイルス、及びヌクレオラブドウイルス)、アレナウイルス科(例えば、アレナウイルス、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス、イッピーウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、フニンウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、オリベロスウイルス、パラナウイルス、ピキンデウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、タミアミウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、及びラッサウイルス)、並びにコロナウイルス科(例えば、コロナウイルス及びトロウイルス)からなる群から選択されるウイルスファミリー由来のものである。ある実施態様において、異種非アレナウイルスシグナルペプチドは、水疱性口内炎ウイルス血清型インディアナ糖タンパク質のシグナルペプチドである。
【0189】
(5.3.3 抗原)
ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、抗原である。ある実施態様において、抗原は、感染性生物、腫瘍、又はアレルゲンに由来する。一実施態様において、抗原は、感染性病原体のものであるか又は免疫応答を誘発することができる任意の疾患と関連している。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、ウイルス、細菌、真菌、寄生虫に由来する抗原であるか、或いは腫瘍もしくは腫瘍関連疾患(すなわち、癌)、自己免疫疾患、変性姓疾患、遺伝性疾患、薬物依存症、肥満、又はアレルギー性疾患で発現されることができる。
【0190】
ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、ウイルス抗原である。ウイルス抗原の非限定的な例としては、アデノウイルス科(例えば、マストアデノウイルス及びアビアデノウイルス)、ヘルペスウイルス科(例えば、単純ヘルペスウイルス1型、単純ヘルペスウイルス2型、単純ヘルペスウイルス5型、単純ヘルペスウイルス6型、エプスタイン・バーウイルス、HHV6-HHV8、サイトメガロウイルス、及び水痘帯状疱疹ウイルス)、レビウイルス科(例えば、レビウイルス、腸内バクテリオファージMS2、アロレウイルス)、オルトミクソウイルス科(例えば、A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、C型インフルエンザウイルス)、パルボウイルス科(例えば、パルボウイルスB19)、フィロウイルス科(例えば、エボラウイルス、マールブルグウイルス)、ハンタウイルス科、ポックスウイルス科(例えば、コードポックスウイルス科、パラポックスウイルス、アビポックスウイルス、カプリポックスウイルス、レポリイポックスウイルス、スイポックスウイルス、モルシポックスウイルス、及びエントモポックスウイルス亜科)、ポリオーマウイルス科、パピローマウイルス科(例えば、ヒトパピローマウイルス)、パラミクソウイルス科(例えば、パラミクソウイルス、パラインフルエンザウイルス1型、モビリウイルス(例えば、麻疹ウイルス)、ルブラウイルス(例えば、ムンプスウイルス))、ニューモウイルス科(例えば、ニューモウイルス、ヒト呼吸器合胞体ウイルス、及びメタニューモウイルス(例えば、トリニューモウイルス及びヒトメタニューモウイルス))、ピコルナウイルス科(例えば、エンテロウイルス、ライノウイルス、ヘパトウイルス(例えば、ヒトA型肝炎ウイルス)、カルジオウイルス、及びアフトウイルス)、レオウイルス科(例えば、オルトレオウイルス、オルビウイルス、ロタウイルス、サイポウイルス、フィジウイルス、ファイトレオウイルス、及びオリザウイルス)、レトロウイルス科(例えば、哺乳動物B型レトロウイルス、哺乳動物C型レトロウイルス、トリC型レトロウイルス、D型レトロウイルス群、BLV-HTLVレトロウイルス、レンチウイルス(例えば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV) 1及びHIV-2(例えば、HIV gp160))、スプマウイルス)、フラビウイルス科(例えば、C型肝炎ウイルス、デングウイルス、ウエストナイルウイルス)、ヘパドナウイルス科(例えば、B型肝炎ウイルス)、トガウイルス科(例えば、アルファウイルス(例えば、シンドビスウイルス)及びルビウイルス(例えば、風疹ウイルス))、ラブドウイルス科(例えば、ベシクロウイルス、リッサウイルス、エフェメロウイルス、サイトラブドウイルス、及びヌクレオラブドウイルス)、アレナウイルス科(例えば、アレナウイルス、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス、イッピーウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、フニンウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、オリベロスウイルス、パラナウイルス、ピキンデウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、タミアミウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、及びラッサウイルス)、並びにコロナウイルス科(例えば、コロナウイルス及びトロウイルス)由来の抗原が挙げられる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子は、マンマレナウイルス(例えば、アルパフアヨウイルス、アルシャーウイルス、フニンウイルス、ベアキャニオンウイルス、サビアウイルス、ピキンデウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、フレクサルウイルス、ガイロウイルス、ガナリトウイルス、イッピーウイルス、ラッサウイルス、ラチノウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス、マチュポウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、オリベロスウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、アマパリウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、タカリベウイルス、タミアミウイルス、温州ウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、又はシャプリウイルス)由来の抗原をコードするゲノムを含み、ここで、該マンマレナウイルスは、アレナウイルス粒子が、それが由来するGP、NP、Z、及びLを含むアレナウイルスの種と異なる。具体的な実施態様において、ウイルス抗原は、HIV gp120、gp41、HIV Nef、RSV F糖タンパク質、RSV G糖タンパク質、HTLV tax、単純ヘルペスウイルス糖タンパク質(例えば、gB、gC、gD、及びgE)、もしくはB型肝炎表面抗原、C型肝炎ウイルスEタンパク質、又はコロナウイルススパイクタンパク質である。一実施態様において、ウイルス抗原は、HIV抗原ではない。
【0191】
他の実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、細菌抗原(例えば、細菌コートタンパク質)である。細菌抗原の非限定的な例としては、アクアスピリルム科、アゾスピリルム科、アゾトバクター科、バクテロイデス科、バルトネラ属種、ブデロビブリオ科、カンピロバクター属種、クラミジア属種(例えば、クラミジア肺炎菌(Chlamydia pneumoniae))、クロストリジウム属、腸内細菌科(例えば、シトロバクター属(Citrobacter)種、エドワジエラ属(Edwardsiella)、エンテロバクター・エロゲネス(Enterobacter aerogenes)、エンヴィニア属(Envinia)種、大腸菌(Escherichia coli)、ハフニア属(Hafnia)種、クレブシエラ属(Klebsiella)種、モルガネラ属(Morganella)種、プロテウス・ブルガリス(Proteus vulgaris)、プロビデンシア属(Providencia)、サルモネラ属(Salmonella)種、セラチア・マルセッセンス(Serratia marcescens)、及びフレキシネル赤痢菌(Shigella flexneri))、ガルジネラ科、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、ハロバクテリウム科、ヘリコバクター科、レジオネラ科、リステリア属(Listeria)種、メチロコッカス科、マイコバクテリウム属(mycobacteria)(例えば、結核菌(Mycobacterium tuberculosis))、ナイセリア科、オケアノスピリルム科、パスツレラ科、肺炎球菌属(Pneumococcus)種、シュードモナス属(Pseudomonas)種、リゾビウム科、スピリルム科、スピロソマ科、ブドウ球菌属(Staphylococcus)(例えば、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)及び化膿性ブドウ球菌(Staphylococcus pyrogenes))、連鎖球菌属(Streptococcus)(例えば、ストレプトコッカス・エンテリティディス(Streptococcus enteritidis)、糞便連鎖球菌(Streptococcus fasciae)、及び肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae))、バンピロビブル・ヘリコバクター科(Vampirovibr Helicobacter)、エルシニア科、炭疽菌、並びにバンピロビブリオ科からなる群から選択される細菌ファミリー由来の抗原が挙げられる。
【0192】
他の実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、寄生虫抗原(例えば、原生動物抗原)である。寄生虫抗原の非限定的な例としては、アメーバ、マラリア原虫、プラスモジウム属(Plasmodium)、クルーズ・トリパノソーマ(Trypanosoma cruzi)などの寄生虫由来の抗原が挙げられる。
【0193】
また他の実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、真菌抗原である。真菌抗原の非限定的な例としては、アブシジア属(Absidia)種(例えば、アブシジア・コリムビフェラ(Absidia corymbifera)及びアブシジア・ラモサ(Absidia ramosa))、アスペルギルス属(Aspergillus)種(例えば、アスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus)、アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、及びアスペルギルス・テレウス(Aspergillus terreus))、バシジオボラス・ラナラム(Basidiobolus ranarum)、ブラストミセス・デルマティティジス(Blastomyces dermatitidis)、カンジダ属(Candida)種(例えば、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンジダ・グラブラタ(Candida glabrata)、カンジダ・ケルン(Candida kern)、カンジダ・クルセイ(Candida krusei)、カンジダ・パラプシローシス(Candida parapsilosis)、カンジダ・プソイドトロピカリス(Candida pseudotropicalis)、カンジダ・キリエルモンディ(Candida quillermondii)、カンジダ・ルゴサ(Candida rugosa)、カンジダ・ステラトイデア(Candida stellatoidea)、及びカンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis))、コクシジオイデス・イミチス(Coccidioides immitis)、コニジオボラス属(Conidiobolus)種、クリプトコッカス・ネオフォルムス(Cryptococcus neoforms)、クンニングアメラ属(Cunninghamella)種、皮膚糸状菌、ヒストプラズマ・カプスラーツム(Histoplasma capsulatum)、ミクロスポルム・ギプセウム(Microsporum gypseum)、ムコール・プシルス(Mucor pusillus)、パラコクシジオイデス・ブラジリエンシス(Paracoccidioides brasiliensis)、シュードアレシェリア・ボイジイ(Pseudallescheria boydii)、リノスポリジウム・セーベリ(Rhinosporidium seeberi)、ニューモシスチス・カリニ(Pneumocystis carinii)、リゾプス属(Rhizopus)種(例えば、リゾプス・アリズス(Rhizopus arrhizus)、リゾプス・オリゼ(Rhizopus oryzae)、及びリゾプス・ミクロスポラス(Rhizopus microsporus))、サッカロミセス属(Saccharomyces)種、スポロトリックス・シェンキイ(Sporothrix schenckii)、接合菌、並びに接合菌類(Zygomycetes)、子嚢菌類(Ascomycetes)、担子菌類(Basidiomycetes)、不完全菌類(Deuteromycetes)、及び卵菌類(Oomycetes)などの綱の真菌由来の抗原が挙げられる。
【0194】
いくつかの実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、腫瘍ネオアンチゲンである。本明細書で使用される「ネオアンチゲン」は、腫瘍細胞における突然変異によって生じる抗原を意味し、そのような抗原は、通常、正常細胞又は組織で発現されない。理論に束縛されるものではないが、健常組織は、通常、これらの抗原を発現しないので、ネオアンチゲンは、好ましい標的に相当する。さらに、理論に束縛されるものではないが、本発明との関連において、ネオアンチゲンを認識するT細胞は、ネガティブ胸腺選択を受けていない又は末梢性寛容機構によって機能的に影響を受けていない可能性があるので、そのような細胞は、抗原に対する高い機能的結合力を有し、腫瘍に対する強い免疫応答を開始することができる一方、正常組織の破壊及び自己免疫損傷を誘導するリスクを欠いている。ある実施態様において、ネオアンチゲンは、MHCクラスI拘束性ネオアンチゲンである。ある実施態様において、ネオアンチゲンは、MHCクラスII拘束性ネオアンチゲンである。ある実施態様において、患者の腫瘍細胞における突然変異は、ネオアンチゲンを産生する新規のタンパク質を生じさせる。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、腫瘍ネオエピトープである。ある実施態様において、ネオエピトープは、MHCクラスI拘束性ネオエピトープである。ある実施態様において、ネオエピトープは、MHCクラスII拘束性ネオエピトープである。
【0195】
いくつかの実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、腫瘍抗原又は腫瘍関連抗原である。いくつかの実施態様において、腫瘍抗原又は腫瘍関連抗原としては、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質癌、小児副腎皮質癌、エイズ関連癌、カポジ肉腫、肛門癌、虫垂癌、星細胞腫、非定型奇形腫様/横紋筋様腫瘍、基底細胞癌、肝外胆管癌(胆管癌を参照)、膀胱癌、骨肉腫/悪性線維性組織球腫、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、脳腫瘍、小脳星細胞腫、脳星細胞腫/悪性神経膠腫脳腫瘍、上衣腫、髄芽腫、テント上未分化神経外胚葉性腫瘍、視経路及び視床下部神経膠腫、乳癌、気管支腺腫/カルチノイド、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、カルチノイド胃腸腫瘍、原発不明の癌、中枢神経系リンパ腫、原発性小脳星細胞腫、脳星細胞腫/悪性神経膠腫、子宮頸癌、小児癌、慢性気管支炎、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性障害、結腸癌、皮膚T細胞リンパ腫、線維形成性小円形細胞腫瘍、気腫、子宮内膜癌、上衣腫、食道癌、ユーイングファミリーの腫瘍におけるユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管癌、眼内メラノーマ、網膜芽腫、胆嚢癌、胃(gastric)(胃(stomach))癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍、胚細胞腫瘍:頭蓋外、性腺外、又は卵巣妊娠性絨毛腫瘍、脳幹神経膠腫、神経膠腫、小児脳星細胞腫、小児視経路及び視床下部、胃カルチノイド、有毛細胞白血病、頭頸部癌、心臓癌、肝細胞(肝臓)癌、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、視床下部及び視経路神経膠腫、眼内メラノーマ、島細胞癌(内分泌膵臓)、カポジ肉腫、腎臓癌(腎細胞癌)、喉頭癌、急性リンパ芽球性リンパ腫、急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、口唇及び口腔癌、脂肪肉腫、肝臓癌(原発性)、肺癌、非小細胞、小細胞、エイズ関連リンパ腫、バーキットリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、リンパ腫、原発中枢神経系、マクログロブリン血症、ワルデンストレーム、男性の乳癌、骨の悪性線維性組織球腫/骨肉腫、髄芽腫、黒色腫、眼内(眼)、メルケル細胞癌、中皮腫、成人悪性、中皮腫、原発不明転移性扁平上皮頸部癌、口腔癌、多発性内分泌腺腫症候群、多発性骨髄腫/形質細胞新生物、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成性/骨髄増殖性疾患、骨髄性白血病、慢性、骨髄性白血病、成人急性、骨髄性白血病、小児急性、骨髄腫、多発性(骨髄の癌)、骨髄増殖性障害、慢性、鼻腔及び副鼻腔癌、鼻咽頭癌、神経芽腫、非小細胞肺癌、乏突起膠腫、口腔癌、口腔咽頭癌、骨肉腫/骨の悪性線維性組織球腫、卵巣癌、卵巣上皮癌(表面上皮-間質性腫瘍)、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍、膵癌、島細胞、副鼻腔及び鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌、褐色細胞腫、松果体星細胞腫、松果体胚細胞腫、松果体芽腫、及びテント上未分化神経外胚葉性腫瘍、下垂体腺腫、形質細胞新生物形成/多発性骨髄腫、胸膜肺芽腫、原発性中枢神経系リンパ腫、前立腺癌、直腸癌、腎細胞癌(腎臓癌)、腎盂及び尿管、移行細胞癌、網膜芽腫、横紋筋肉腫、小児、唾液腺癌、肉腫、ユーイングファミリーの腫瘍、カポジ肉腫、軟部組織肉腫、子宮肉腫、セザリー症候群、皮膚癌(非黒色腫)、皮膚癌(黒色腫)、メルケル細胞皮膚癌、小細胞肺癌、小腸癌、軟部組織肉腫、扁平上皮細胞癌-皮膚癌(非黒色腫)を参照、原発不明扁平上皮頸部癌、転移性、胃癌、テント上未分化神経外胚葉性腫瘍、T細胞リンパ腫、皮膚-菌状息肉腫及びセザリー症候群を参照、精巣癌、咽喉癌、胸腺腫及び胸腺癌、甲状腺癌、腎盂及び尿管の小児移行上皮癌、妊娠性絨毛腫瘍、原発部位不明、成人の原発部位不明の癌、小児の癌、尿管及び腎盂、移行細胞癌、腎癌、子宮癌、子宮内膜子宮肉腫、気管支腫瘍、中枢神経系胎児性腫瘍;小児脊索腫、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、上衣芽細胞腫、ランゲルハンス細胞組織球症、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病(成人/小児)、小細胞肺癌、髄様上皮腫、口腔癌、乳頭腫症、中間分化の松果体実質腫瘍、下垂体腫瘍、第15染色体上のNUT遺伝子が関与する気道癌、脊髄腫瘍、胸腺腫、甲状腺癌、膣癌;外陰癌、並びにウィルムス腫瘍を含む、腫瘍関連疾患由来の抗原が挙げられる。
【0196】
腫瘍又は腫瘍関連抗原の非限定的な例としては、アディポフィリン、AIM-2、ALDH1A1、BCLX(L)、BING-4、CALCA、CD45、CPSF、サイクリンD1、DKK1、ENAH(hMena)、EpCAM、EphA3、EZH2、FGF5、グリピカン-3、G250/MN/CAIX、HER-2/neu、IDO1、IGF2B3、IL13Rα2、腸カルボキシルエステラーゼ、αフェトプロテイン、カリクレイン4、KIF20A、レングシン、M-CSF、MCSP、mdm-2、Meloe、MMP-2、MMP-7、MUC1、MUC5AC、p53、PAX5、PBF、PRAME、PSMA、RAGE-1、RGS5、RhoC、RNF43、RU2AS、セセルニン1、SOX10、STEAP1、サバイビン、テロメラーゼ、VEGF、又はWT1、EGF-R、CEA、CD52、gp 100タンパク質、MELANA/MART1、NY-ESO-1、p53、MAGE1、MAGE3及びCDK4、α-アクチニン-4、ARTC1、BCR-ABL融合タンパク質(b3a2)、B-RAF、CASP-5、CASP-8、β-カテニン、Cdc27、CDK4、CDKN2A、CLPP、COA-1、dek-can融合タンパク質、EFTUD2、伸長因子2、ETV6-AML1融合タンパク質、FLT3-ITD、FN1、GPNMB、LDLR-フコシルトランスフェラーゼAS融合タンパク質、NFYC、OGT、OS-9、pml-RARα融合タンパク質、PRDX5、PTPRK、K-ras、N-ras、RBAF600、SIRT2、SNRPD1、SYT-SSX1もしくは-SSX2融合タンパク質、TGF-betaRII、トリオースリン酸イソメラーゼ、レングシン、M-CSF、MCSP、又はmdm-2が挙げられる。
【0197】
いくつかの実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、呼吸器病原体抗原である。具体的な実施態様において、呼吸器病原体は、RSV、コロナウイルス、ヒトメタニューモウイルス、パラインフルエンザウイルス、ヘンドラウイルス、ニパウイルス、アデノウイルス、ライノウイルス、又はPRRSVなどのウイルスである。呼吸器ウイルス抗原の非限定的な例としては、呼吸器合胞体ウイルスF、G、及びM2タンパク質、コロナウイルス(SARS、HuCoV)スパイクタンパク質(S)、ヒトメタニューモウイルス融合タンパク質、パラインフルエンザウイルス融合タンパク質及び赤血球凝集素タンパク質(F、HN)、ヘンドラウイルス(HeV)及びニパウイルス(NiV)付着糖タンパク質(G及びF)、アデノウイルスカプシドタンパク質、ライノウイルスタンパク質、並びにPRRSV野生型又は改変GP5及びMタンパク質が挙げられる。
【0198】
具体的な実施態様において、呼吸器病原体は、炭疽菌、結核菌、百日咳菌(Bordetella pertussis)、肺炎連鎖球菌、ペスト菌(yersinia pestis)、黄色ブドウ球菌、野兎病菌(Francisella tularensis)、レジオネラ・ニューモフィラ(legionella pneumophila)、クラミジア肺炎菌、緑膿菌(pseudomonas aeruginosa)、髄膜炎菌(neisseria meningitides)、及びインフルエンザ菌などの細菌である。呼吸器細菌抗原の非限定的な例としては、炭疽菌防御抗原PA、結核菌マイコバクテリア抗原85A及び熱ショックタンパク質(Hsp65)、百日咳菌百日咳トキソイド(PT)及び線維状赤血球凝集素(FHA)、肺炎球菌ソルターゼA及び表面アドヘシンA(PsaA)、ペスト菌F1及びVサブユニット、並びに黄色ブドウ球菌、野兎病菌、レジオネラ・ニューモフィラ、クラミジア肺炎菌、緑膿菌、髄膜炎菌、及びインフルエンザ菌由来のタンパク質が挙げられる。
【0199】
いくつかの実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、T-細胞エピトープである。他の実施態様において、異種ORFは、サイトカイン又は増殖因子をコードする。
【0200】
他の実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、自己免疫疾患において発現される抗原である。より具体的な実施態様において、自己免疫疾患は、I型糖尿病、多発性硬化症、関節リウマチ、エリテマトーデス、及び乾癬であることができる。自己免疫疾患抗原の非限定的な例としては、Ro60、dsDNA、又はRNPが挙げられる。
【0201】
他の実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレルギー性疾患において発現される抗原である。より具体的な実施態様において、アレルギー性疾患としては、季節性及び通年性鼻結膜炎、喘息、並びに湿疹が挙げられるが、これらに限定されない。アレルギー抗原の非限定的な例としては、Bet v 1及びFel d 1が挙げられる。
【0202】
(5.4 本明細書に提供されるヌクレオチド配列)
一態様において、本明細書に提供されるのは、ヌクレオチド配列である。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、第一のオープンリーディングフレーム(ORF)及び第二のORFを含むヌクレオチド配列であり、ここで、2つのORFのうちの1つはセンス方向のものであり、もう1つのORFはアンチセンス方向のものであり;
ここで、該第一のORFは、第一のポリペプチドの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含み、かつ該第一のORFは、全長の第一のポリペプチドをコードせず;
ここで、該第二のORFは、
a)第二のポリペプチド;又は
b)第一のポリペプチドの機能性断片、かつ第二のORFは、全長の第一のポリペプチドをコードしない;又は
c)第二のポリペプチドの機能性断片、かつ第二のORFは、全長の第二のポリペプチドをコードしない;又は
d)異種非アレナウイルスポリペプチド
:をコードするヌクレオチド配列を含み;かつ
ここで、該第一及び第二のポリペプチドは互いに異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される。
【0203】
ある実施態様において、第一のORF及び第二のORFは、アレナウイルス遺伝子間領域(IGR)によって隔てられており、各々のORFは、アレナウイルス3'非翻訳領域(UTR)又はアレナウイルス5'UTRの制御下にある。
【0204】
ある実施態様において、第一のORFは、第二の異種非アレナウイルスポリペプチド又は第三のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含み;ここで、該第三のポリペプチドは、第一のポリペプチド及び第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され;かつここで、該異種非アレナウイルスポリペプチド及び該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0205】
ある実施態様において、第二のORFは、第二の異種非アレナウイルスポリペプチド又は第三のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含み;ここで、該第三のポリペプチドは、第一のポリペプチド及び第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され;かつここで、該異種非アレナウイルスポリペプチド及び該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0206】
ある実施態様において、第一のORFは、別のORFをさらに含む転写ユニットの一部であり、ここで、他のORF及び第一のORFは、内部リボソーム進入部位(IRES)によって隔てられている。ある実施態様において、第二のORFは、別のORFをさらに含む転写ユニットの一部であり、ここで、他のORF及び第二のORFは、IRESによって隔てられている。ある実施態様において、第一のORF及び/又は第二のORFは、アレナウイルスGPシグナルペプチド又はその機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含み、他のORFは、異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスNP、Z、もしくはLをコードするヌクレオチド配列を含む。
【0207】
ある実施態様において、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルス由来のものである。
【0208】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、オープンリーディングフレーム(ORF)を含むヌクレオチド配列であり、ここで、該ORFは、
a)第一のポリペプチドの機能性断片、及び
b)異種非アレナウイルスポリペプチド又は第二のポリペプチド
をコードするヌクレオチド配列を含み;
ここで、該ORFは、全長の第一のポリペプチドをコードせず;かつここで、該第一及び第二のポリペプチドは互いに異なり、かつラッサウイルス由来のものではないアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される。ある実施態様において、第一及び第二のポリペプチドは、LCMV、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルスのアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される。
【0209】
ある実施態様において、ORFは、第一のORFであり、ヌクレオチド配列は、第二のORFをさらに含む。ある実施態様において、第二のORFは、第三のポリペプチド、第一のポリペプチドの機能性断片、第三のポリペプチドの機能性断片、又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み;ここで、該第三のポリペプチドは、該第一のポリペプチド及び該第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され;ここで、2つのORFのうちの1つはセンス方向のものであり、もう1つのORFはアンチセンス方向のものであり;ここで、該第二のORFは、全長の第一のポリペプチドをコードせず;ここで、該第二のORFは、全長の第三のポリペプチドをコードせず;かつここで、該異種非アレナウイルスポリペプチド及び該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。ある実施態様において、第二のORFは、第一のポリペプチドの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含み、ここで、第一のORFによってコードされる機能性断片は、該第二のORFによってコードされる機能性断片と異なる。
【0210】
ある実施態様において、ヌクレオチド配列は、第二のORFをさらには含まない。
【0211】
ある実施態様において、ヌクレオチド配列は、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムSセグメントである。ある実施態様において、ヌクレオチド配列は、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムLセグメントである。
【0212】
ある実施態様において、第一のORFは、アレナウイルス3'UTRの制御下にあり、第二のORFは、アレナウイルス5'UTRの制御下にある。ある実施態様において、第一のORFは、アレナウイルス5'UTRの制御下にあり、第二のORFは、アレナウイルス3'UTRの制御下にある。
【0213】
ある実施態様において、第一のORFは、単独か又は異種非アレナウイルスポリペプチドに融合されているかのいずれかのアレナウイルスGPシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第二のORFは、異種非アレナウイルスシグナルペプチド並びにアレナウイルスGP1及びGP2をコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第二のORFは、異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み;ここで、第一のORFによってコードされる異種非アレナウイルスポリペプチド及び第二のORFによってコードされる異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。ある実施態様において、第一のORFは、アレナウイルス3'UTRの制御下にあり、第二のORFは、アレナウイルス5'UTRの制御下にある。
【0214】
ある実施態様において、第一のORFは、異種非アレナウイルスシグナルペプチド並びにアレナウイルスGP1及びGP2をコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第二のORFは、NPをコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第一のORFは、アレナウイルス5'UTRの制御下にあり、第二のORFは、アレナウイルス3'UTRの制御下にある。
【0215】
ある実施態様において、第一のポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含み;かつ第二のポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含み;ここで、第三のポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、第一のポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134と同一のアミノ酸配列を含む。
【0216】
ある実施態様において、第一のポリペプチドの機能性断片は、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、配列番号135、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、配列番号136、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0217】
ある実施態様において、第一のORF又は第二のORFによってコードされる機能性断片は、アレナウイルスGPシグナルペプチド又はその機能性断片である。
【0218】
ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチド、第二の異種非アレナウイルスポリペプチド、又は両方の異種非アレナウイルスポリペプチドは、各々、感染性生物、腫瘍、又はアレルゲンに由来する抗原である。ある実施態様において、該抗原は、
(a)ウイルス抗原(該ウイルス抗原は、アデノウイルス科、ヘルペスウイルス科、レビウイルス科、オルトミクソウイルス科、パルボウイルス科、フィロウイルス科、ハンタウイルス科、ポックスウイルス科、パピローマウイルス科、ポリオーマウイルス科、パラミクソウイルス科、ニューモウイルス科、ピコルナウイルス科、レオウイルス科、レトロウイルス科、フラビウイルス科、ヘパドナウイルス科、トガウイルス科、ラブドウイルス科、アレナウイルス科、及びコロナウイルス科からなる群から選択されるウイルスファミリー由来のものである);
(b)細菌抗原(該細菌抗原は、アクアスピリルム科、アゾスピリルム科、アゾトバクター科、バクテロイデス科、バルトネラ科、ブデロビブリオ科、カンピロバクター科、クラミジア科、クロストリジウム科、腸内細菌科、ガルジネラ科、パスツレラ科、ハロバクテリウム科、ヘリコバクター科、レジオネラ科、リステリア科、メチロコッカス科、マイコバクテリア科、ナイセリア科、オケアノスピリルム科、パスツレラ科、連鎖球菌科、シュードモナス科、リゾビウム科、スピリルム科、スピロソマ科、ブドウ球菌科、ヘリコバクター科、エルシニア科、炭疽菌、及びバンピロビブリオ科からなる群から選択される細菌ファミリー由来のものである)、並びに
(c)腫瘍ネオアンチゲン又はネオエピトープ及び腫瘍関連抗原;(該腫瘍関連抗原は、HPV 16 E7及びE6タンパク質の人工融合タンパク質、発癌ウイルス抗原、癌精巣抗原、癌胎児性抗原、組織分化抗原、突然変異体タンパク質抗原、アディポフィリン、AIM-2、ALDHIAI、BCLX(L)、BING-4、CALCA、CD45、CPSF、サイクリンDI、DKKI、ENAH(hMcna)、Ga733(EpCAM)、EphA3、EZH2、FGF5、グリピカン-3、G250/MN/CAIX、HER-2/neu、IDOI、IGF2B3、IL13Rα2、腸カルボキシルエステラーゼ、αフェトプロテイン、カリクレイン4、KIF20A、レングシン、M-CSF、MCSP、mdm-2、Meloe、MMP-2、MMP-7、MUCl、MUC5AC、p53(非突然変異体)、PAX5、PBF、PRAME、PSMA、RAGE、RAGE-I、RGS5、RhoC、RNF43、RU2AS、セセルニン1、SOX10、STEAPI(前立腺6回膜貫通上皮抗原1)、サバイビン、テロメラーゼ、VEGF、WT1、EGF-R、CEA、CD20、CD33、CD52、MELANA/MART1、MART2、NY-ESO-1、p53、MAGE Al、MAGE A3、MAGE-4、MAGE-5、MAGE-6、CDK4、α-アクチニン-4、ARTC1、BCR-ABL、BCR-ABL融合タンパク質(b3a2)、B-RAF、CASP-5、CASP-8、β-カテニン、Cdc27、CDK4、CDKN2A、CLPP、COA-1、dek-can融合タンパク質、EFTUD2、伸長因子2、ETV6-AML、ETV6-AML1融合タンパク質、FLT3-ITD、FNl、GPNMB、LDLR-フコシルトランスフェラーゼ融合タンパク質、NFYC、OGT、OS-9、pml-RARα融合タンパク質、PRDX5、PTPRK、H-ras、K-ras(V-Ki-ras2 カーステンラット肉腫ウイルス癌遺伝子)、N-ras、RBAF600、SIRT2、SNRPDl、SSX、SSX2、SYT-SSXl又は-SSX2融合タンパク質、TGF-βRII、トリオースリン酸イソメラーゼ、ormdm-2、LMP2、HPV E6、HPV E7、EGFRvIII(上皮増殖因子変異体III)、イディオタイプ、GD2、ガングリオシドG2)、Ras-突然変異体、p53(突然変異体)、プロテイナーゼ3(PRI)、チロシナーゼ、PSA、hTERT、肉腫転座切断点、EphA2、前立腺酸性ホスファターゼPAP、ネオ-PAP、ML-IAP、AFP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NAI 7、PAX3、ALK、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、ポリシアル酸、MYCN、TRP2、TRP2-Int2、GD3、フコシルGMI、メソテリン、PSCA、sLe(a)、cyp1B1、PLACI、GM3、BORIS、Tn、グロボH、NY-BR-I、SART3、STn、炭酸脱水酵素IX、OY-TESI、精子タンパク質17、LCK、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、AKAP-4、SSX2、XAGE 1、B7H3、レグマイン、Tie 2、Page4、VEGFR2、MAD-CT-I、FAP、PDGFR-beta、MADCT-2、For関連抗原1、TRPI、GP100、CA-125、CA19-9、カルレチニン、上皮膜抗原(EMA)、上皮腫瘍抗原(ETA)、CD19、CD34、CD99、CDI 17、クロモグラニン、サイトケラチン、デスミン、グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)、肉眼的嚢胞性疾患液体タンパク質(GCDFP-15)、HMB-45抗原、Myo-D1、筋肉特異的アクチン(MSA)、ニューロフィラメント、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)、胎盤アルカリホスファターゼ、シナプトフィシス、サイログロブリン、甲状腺転写因子-1、ピルビン酸キナーゼアイソザイムタイプM2の二量体形態(腫瘍M2-PK)、BAGE BAGE-1、CAGE、CTAGE、FATE、GAGE、GAGE-I、GAGE-2、GAGE-3、GAGE-4、GAGE-5、GAGE-6、GAGE-7、HCA661、HOM-TES-85、MAGEA、MAGEB、MAGEC、NA88、NY-SAR-35、SPANXBI、SPAI 7、SSX、SYCP1、TPTE、炭水化物/ガングリオシドGM2(癌胎児性抗原-免疫原性-1 OFA-I-1)、GM3、CA 15-3(CA 27.29/BCAA)、CA 195、CA 242、CA 50、CAM 43、CEA、EBNA、EF2、エプスタイン-バーウイルス抗原、HLA-A2、HLA-Al 1、HSP70-2、KIAAO205、MUM-I、MUM-2、MUM-3、ミオシンクラスI、GnTV、Herv-K-mel、LAGE-I、LAGE-2、(精子タンパク質) SPI 7、SCP-I、P15(58)、Hom/Mel-40、E2A-PRL、H4-RET、IGH-IGK、MYL-RAR、TSP-180、P185erbB2、p180erbB-3、c-met、nm-23H1、TAG-72、TAG-72-4、CA-72-4、CAM 17.1、NuMa、13-カテニン、P16、TAGE、CT7、43-9F,5T4、791Tgp72、13HCG、BCA225、BTAA、CD68/KP1、CO-029、HTgp-175、M344、MG7-Ag、MOV18、NB/70K、NYCO-1、RCAS1、SDCCAG16、TA-90、TAAL6、TLP、TPS、CD22、CD27、CD30、CD70、プロステイン、TARP(T細胞受容体γ選択的リーディングフレームタンパク質)、Trp-p8、インテグリンavβ3(CD61)、ガラクチン、又はRal-B、CD123、CLL-1、CD38、CS-1、CD138、並びにROR1からなる群から選択される)
からなる群から選択される。
【0219】
ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチド又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現され;かつ異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベル又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルは、それぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、もしくは30倍高いか、又はそれぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、もしくは30倍高い。
【0220】
ある実施態様において、1つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現され、もう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される。ある実施態様において、両方の異種非アレナウイルスポリペプチドの組み合わせた発現レベルは、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される両方の異種非アレナウイルスポリペプチドの組み合わせた発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。
【0221】
ある実施態様において、1つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現され、もう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現され、第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現され、第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現される。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドと第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの両方の組み合わせた発現レベル(すなわち、同じ異種非アレナウイルスポリペプチドがアレナウイルス5'UTRの制御下で発現され、同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドがアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される)は、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドと同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの両方の組み合わせた発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。
【0222】
ある実施態様において、1つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現され、もう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現され、第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドと第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する細胞(例えば、異種非アレナウイルスポリペプチドと第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを共発現する細胞)の比率は、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドと同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する(すなわち、同じ異種非アレナウイルスポリペプチドがアレナウイルス5'UTRの制御下で発現され、同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドがアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される)細胞の比率よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。いくつかの実施態様において、該細胞の比率は、細胞の集団に、本開示のアレナウイルスを感染させた(例えば、1つの異種非アレナウイルスポリペプチドがアレナウイルス3'UTRの制御下で発現され、もう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドがアレナウイルス5'UTRの制御下で発現された)後に決定される。いくつかの実施態様において、該細胞の比率は、細胞の集団に、別のアレナウイルスを感染させた(例えば、両方の異種非アレナウイルスポリペプチドがアレナウイルス5'UTRの制御下で発現された)後に決定される。
【0223】
ある実施態様において、1つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現され、もう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現される。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現され、第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現される。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、1つのSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で発現され、第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、別のSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下で発現される。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドと第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する細胞(例えば、異種非アレナウイルスポリペプチドと第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを共発現する細胞)の比率は、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドと同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する(すなわち、同じ異種非アレナウイルスポリペプチドが1つのSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で発現され、同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドが別のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される)細胞の比率よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。いくつかの実施態様において、該細胞の比率は、細胞の集団に、本開示のアレナウイルスを感染させた(例えば、1つの異種非アレナウイルスポリペプチドがアレナウイルス3'UTRの制御下で発現され、もう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドがアレナウイルス5'UTRの制御下で発現された)後に決定される。いくつかの実施態様において、該細胞の比率は、細胞の集団に、別のアレナウイルスを感染させた(例えば、両方の異種非アレナウイルスポリペプチドがアレナウイルス5'UTRの制御下で発現された)後に決定される。
【0224】
ある実施態様において、本明細書に提供されるヌクレオチド配列は、第一のオープンリーディングフレーム(ORF)及び第二のORFを含み、2つのORFのうちの1つは、センス方向のものであり、もう一1つのORFは、アンチセンス方向のものである。ある実施態様において、第一のORFは、センス方向のものであり、第二のORFは、アンチセンス方向のものである。他の実施態様において、第一のORFは、アンチセンス方向のものであり、第二のORFは、センス方向のものである。ある実施態様において、第一のORF及び/又は第二のORFは、別のORFをさらに含む転写ユニットの一部であり、ここで、もう1つのORFと第一のORF及び/又は第二のORFの各々は、内部リボソーム進入部位(IRES)によって隔てられている。
【0225】
ある実施態様において、該機能性断片は、第一のORF又は第二のORFによって単独でコードされる。ある実施態様において、該機能性断片は、異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGP、NP、Z、及びLから選択されるポリペプチドに融合されている。ある実施態様において、該機能性断片は、アレナウイルス3'UTRの制御下にある。他の実施態様において、該機能性断片は、アレナウイルス5'UTRの制御下にある。ある実施態様において、第一のORFによってコードされる機能性断片は、第二のORFによってコードされる機能性断片と異なる。
【0226】
ある実施態様において、第一のORF又は第二のORFによってコードされる機能性断片は、アレナウイルスGPシグナルペプチドである。ある実施態様において、アレナウイルスGPシグナルペプチドは、アレナウイルスGP、NP、Z、又はLに融合されていない。
【0227】
ある実施態様において、本明細書に提供されるヌクレオチドは、mRNAである。ある実施態様において、本明細書に提供されるヌクレオチドは、内部リボソーム進入部位(IRES)を含むmRNAである。他の実施態様において、本明細書に提供されるヌクレオチドは、DNAである。ある実施態様において、本明細書に提供されるヌクレオチドは、産物、例えば、ポリペプチドへと翻訳されることができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるヌクレオチドは、転写されて、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムRNAセグメントを産生することができるDNAである。ある実施態様において、本明細書に記載されるヌクレオチド配列は、DNA発現ベクターの一部であることができる。
【0228】
第一及び第二のORFによってコードされるポリペプチドの非限定的な例は、表1に示されている。
表1:第一及び第二のORFによってコードされるポリペプチドの非限定的な例
【表2】
【0229】
ある実施態様において、該機能性断片は、アレナウイルスGPシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2からなる群から選択される。GPの機能性断片に関連する第一及び第二のORFによってコードされるポリペプチドの非限定的な例は、表2に示されている。
表2: GPの機能性断片に関連する第一及び第二のORFによってコードされるポリペプチドの非限定的な例
【表3】
【0230】
(5.4.1 本明細書に提供されるヌクレオチド配列に関連するアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント)
ある実施態様において、本明細書に提供されるヌクレオチド配列は、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントである。ある実施態様において、ヌクレオチド配列は、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムSセグメントである。ある実施態様において、ヌクレオチド配列は、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムLセグメントである。ある実施態様において、本明細書に提供されるヌクレオチド配列は、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントに由来することができる。
【0231】
ある実施態様において、本明細書に記載されるヌクレオチド配列の第一のORF及び第二のORFは、Sセグメント中にあるか又はSセグメントに由来し、アレナウイルス遺伝子間領域(IGR)によって隔てられている。ある実施態様において、本明細書に記載されるヌクレオチド配列の第一のORF及び第二のORFは、Lセグメント中にあるか又はLセグメントに由来し、アレナウイルス遺伝子間領域(IGR)によって隔てられている。ある実施態様において、Sセグメント中の第一のORFがアレナウイルス3'非翻訳領域(UTR)の制御下にあるのに対し、Sセグメント中の第二のORFはアレナウイルス5'UTRの制御下にある。ある実施態様において、Lセグメント中の第一のORFがアレナウイルス3'非翻訳領域(UTR)の制御下にあるのに対し、Lセグメント中の第二のORFはアレナウイルス5'UTRの制御下にある。ある実施態様において、Sセグメント中の第一のORFがアレナウイルス5'UTRの制御下にあるのに対し、Sセグメント中の第二のORFはアレナウイルス3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、Lセグメント中の第一のORFがアレナウイルス5'UTRの制御下にあるのに対し、Lセグメント中の第二のORFはアレナウイルス3'UTRの制御下にある。
【0232】
本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントに関するさらなる詳細は、第5.6節に記載されている。
【0233】
(5.4.2 本明細書に提供されるヌクレオチド配列を含むアレナウイルス粒子)
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列を含むゲノムを含むアレナウイルス粒子である。ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、Sセグメント及びLセグメントからなる。
【0234】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、3セグメント化されている。ある実施態様において、3セグメント化アレナウイルス粒子は、2つのSセグメント及び1つのLセグメントを含む。ある実施態様において、3セグメント化アレナウイルス粒子は、1つのSセグメント及び2つのLセグメントを含む。
【0235】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;かつ
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0236】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0237】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ラッサウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)に由来する。ある実施態様において、LCMVは、MP株、WE株、アームストロング株、又はアームストロングクローン13株である。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ピキンデウイルス(PICV)に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、フニンウイルスワクチンCandid #1又はフニンウイルスワクチンXJクローン3株に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、オリベロスウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、タミアミウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モバラウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モペイアウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、イッピーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アマパリウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、フレクサルウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ガナリトウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ラチノウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、マチュポウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、パラナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ピリタルウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、サビアウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、タカリベウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ベアキャニオンウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ホワイトウォーターアロヨウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アルパフアヨウイルス(ALLV)に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アルシャーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、チャパレウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、麗江ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、キュピキシウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ガイロウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルーイ川ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルジョウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルリウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、マリエンタールウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、メリノウォークウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モロゴロウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、オカハンジャウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アポレーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、琉球ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ソルウェジウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、スーリーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、温州ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ビッグブラッシータンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、カタリナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、スキンナータンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、トント川ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、シャプリウイルスに由来する。
【0238】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、異種非アレナウイルスポリペプチド及び/又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし、該アレナウイルス粒子の増殖又は感染力は、第二のアレナウイルス粒子に劣らず、ここで、該第二のアレナウイルス粒子のゲノムは、同じ異種非アレナウイルスポリペプチド及び/又は同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし;かつここで、該第二のアレナウイルス粒子中の全てのアレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、各々、1つのORFとして発現される。
【0239】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、感染性かつ複製可能である。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、その親ウイルスと比較して弱毒化されている。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、感染性であるが、非相補細胞でさらなる感染性子孫を産生することができない。
【0240】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子の力価は、AGRAGマウスにおける持続性感染の間、それぞれの野生型親アレナウイルス粒子の力価よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍低い。
【0241】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し;ここで、該アレナウイルス粒子は、異種非アレナウイルスポリペプチドに対して、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する別のアレナウイルス粒子よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い免疫応答を誘導する。いくつかの実施態様において、免疫応答(例えば、より高い免疫応答)は、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子)が対象に投与された後に得られる。いくつかの実施態様において、免疫応答は、アレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子が対象又は同等の対象に投与された後に得られる。いくつかの実施態様において、本開示のアレナウイルス粒子が対象に投与された後に得られる免疫応答は、別のアレナウイルス粒子(例えば、アレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子)が対象又は同等の対象に投与された後に得られる免疫応答と比較される。いくつかの実施態様において、対象及び/又は同等の対象は、治療を必要としている対象である。いくつかの実施態様において、対象及び/又は同等の対象は、疾患を有する及び/又は疾患の症状を有する対象である。いくつかの実施態様において、同等の対象は、健常対象である。いくつかの実施態様において、同等の対象は、疾患を有さない対象である。いくつかの実施態様において、同等の対象は、治療を必要としていない対象である。
【0242】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列を含むアレナウイルス粒子である。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子は、遺伝的に安定である。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子は、高レベルの導入遺伝子発現をもたらす。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、2セグメント化されている、すなわち、2つのアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントからなる。ある実施態様において、2つのアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、1つのSセグメントと1つのLセグメントである。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、3セグメント化されている、すなわち、3つのアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントからなる。ある実施態様において、3つのアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、2つのSセグメントと1つのLセグメントである。他の実施態様において、3つのアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、1つのSセグメントと2つのLセグメントである。本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントに関するさらなる詳細は、第5.6節に記載されている。
【0243】
(5.4.3 本明細書に提供されるヌクレオチド配列に関連する組成物及び方法)
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列の翻訳産物である。
【0244】
ある実施態様において、該ヌクレオチド配列は、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントへと転写されることができるDNA配列である。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムRNAセグメントを産生する方法であって、本明細書に提供されるDNA配列を転写することを含む、方法である。
【0245】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルス粒子を生成させる方法であって、
a)宿主細胞に、本明細書に提供される1以上のDNA配列又は本明細書に提供されるDNA配列から各々インビトロで転写された1以上のRNA配列をトランスフェクトすること;
b)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子をコードするヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;
c)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び
d)該アレナウイルス粒子を回収すること
:を含む、方法である。
【0246】
ある実施態様において、1以上のDNA配列は、双方向プロモーターを用いて転写される。ある実施態様において、1以上のDNA配列は、
a)RNAポリメラーゼIプロモーター;
b)RNAポリメラーゼIIプロモーター;及び
c)T7プロモーター
:からなる群から選択されるプロモーターの制御下で転写される。
【0247】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列を含むDNA発現ベクターである。
【0248】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列を用いてアレナウイルス粒子をレスキューする方法である。
【0249】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、又は本明細書に提供されるDNA発現ベクターを含む宿主細胞である。
【0250】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、及び医薬として許容し得る担体を含むワクチンである。
【0251】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、及び医薬として許容し得る担体を含む医薬組成物である。
【0252】
(5.5 本明細書に提供されるアレナウイルス粒子)
別の態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルス粒子である。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルスORFが2以上のmRNA転写物にわたって隔てられるように改変されたアレナウイルス粒子である。
【0253】
ある実施態様において、mRNA転写物のうちの少なくとも1つは、内部リボソーム進入部位(IRES)を含む。
【0254】
ある実施態様において、mRNA転写物は、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントから転写されることができる。ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、Sセグメントである。ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、Lセグメントである。
【0255】
ある実施態様において、2以上のmRNA転写物は、アレナウイルス3'UTR又はアレナウイルス5'UTRの制御下にある。
【0256】
ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、及び100%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134と同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。
【0257】
ある実施態様において、アレナウイルスORFは、アレナウイルスGPシグナルペプチド、アレナウイルスGP1及びGP2をコードし、アレナウイルスGPシグナルペプチド又はその機能性断片は、第一のmRNA転写物(例えば、ウイルスmRNA転写物)から発現され、アレナウイルスGP1及びGP2は、第二のmRNA転写物(例えば、ウイルスmRNA転写物)から発現される。
【0258】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、アレナウイルス3'UTRの制御下にある。
【0259】
ある実施態様において、第二のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスシグナルペプチドをさらにコードする。
【0260】
ある実施態様において、異種非アレナウイルスシグナルペプチドは、水疱性口内炎ウイルス血清型インディアナ糖タンパク質のシグナルペプチドである。
【0261】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGP、NP、Z、及びLをコードするヌクレオチド配列をさらに含む。
【0262】
ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、感染性生物、腫瘍、又はアレルゲンに由来する抗原である。ある実施態様において、該抗原は、
(a)ウイルス抗原(該ウイルス抗原は、アデノウイルス科、ヘルペスウイルス科、レビウイルス科、オルトミクソウイルス科、パルボウイルス科、フィロウイルス科、ハンタウイルス科、ポックスウイルス科、パピローマウイルス科、ポリオーマウイルス科、パラミクソウイルス科、ニューモウイルス科、ピコルナウイルス科、レオウイルス科、レトロウイルス科、フラビウイルス科、ヘパドナウイルス科、トガウイルス科、ラブドウイルス科、アレナウイルス科、及びコロナウイルス科からなる群から選択されるウイルスファミリー由来のものである);
(b)細菌抗原(該細菌抗原は、アクアスピリルム科、アゾスピリルム科、アゾトバクター科、バクテロイデス科、バルトネラ科、ブデロビブリオ科、カンピロバクター科、クラミジア科、クロストリジウム科、腸内細菌科、ガルジネラ科、パスツレラ科、ハロバクテリウム科、ヘリコバクター科、レジオネラ科、リステリア科、メチロコッカス科、マイコバクテリア科、ナイセリア科、オケアノスピリルム科、パスツレラ科、連鎖球菌科、シュードモナス科、リゾビウム科、スピリルム科、スピロソマ科、ブドウ球菌科、ヘリコバクター科、エルシニア科、炭疽菌、及びバンピロビブリオ科からなる群から選択される細菌ファミリー由来のものである)、並びに
(c)腫瘍ネオアンチゲン又はネオエピトープ及び腫瘍関連抗原;(該腫瘍関連抗原は、HPV 16 E7及びE6タンパク質の人工融合タンパク質、発癌ウイルス抗原、癌精巣抗原、癌胎児性抗原、組織分化抗原、突然変異体タンパク質抗原、アディポフィリン、AIM-2、ALDHIAI、BCLX(L)、BING-4、CALCA、CD45、CPSF、サイクリンDI、DKKI、ENAH(hMcna)、Ga733(EpCAM)、EphA3、EZH2、FGF5、グリピカン-3、G250/MN/CAIX、HER-2/neu、IDOI、IGF2B3、IL13Rα2、腸カルボキシルエステラーゼ、αフェトプロテイン、カリクレイン4、KIF20A、レングシン、M-CSF、MCSP、mdm-2、Meloe、MMP-2、MMP-7、MUCl、MUC5AC、p53(非突然変異体)、PAX5、PBF、PRAME、PSMA、RAGE、RAGE-I、RGS5、RhoC、RNF43、RU2AS、セセルニン1、SOX10、STEAPI(前立腺6回膜貫通上皮抗原1)、サバイビン、テロメラーゼ、VEGF、WT1、EGF-R、CEA、CD20、CD33、CD52、MELANA/MART1、MART2、NY-ESO-1、p53、MAGE Al、MAGE A3、MAGE-4、MAGE-5、MAGE-6、CDK4、α-アクチニン-4、ARTC1、BCR-ABL、BCR-ABL融合タンパク質(b3a2)、B-RAF、CASP-5、CASP-8、β-カテニン、Cdc27、CDK4、CDKN2A、CLPP、COA-1、dek-can融合タンパク質、EFTUD2、伸長因子2、ETV6-AML、ETV6-AML1融合タンパク質、FLT3-ITD、FNl、GPNMB、LDLR-フコシルトランスフェラーゼ融合タンパク質、NFYC、OGT、OS-9、pml-RARα融合タンパク質、PRDX5、PTPRK、H-ras、K-ras(V-Ki-ras2 カーステンラット肉腫ウイルス癌遺伝子)、N-ras、RBAF600、SIRT2、SNRPDl、SSX、SSX2、SYT-SSXl又は-SSX2融合タンパク質、TGF-βRII、トリオースリン酸イソメラーゼ、ormdm-2、LMP2、HPV E6、HPV E7、EGFRvIII(上皮増殖因子変異体III)、イディオタイプ、GD2、ガングリオシドG2)、Ras-突然変異体、p53(突然変異体)、プロテイナーゼ3(PRI)、チロシナーゼ、PSA、hTERT、肉腫転座切断点、EphA2、前立腺酸性ホスファターゼPAP、ネオ-PAP、ML-IAP、AFP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NAI 7、PAX3、ALK、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、ポリシアル酸、MYCN、TRP2、TRP2-Int2、GD3、フコシルGMI、メソテリン、PSCA、sLe(a)、cyp1B1、PLACI、GM3、BORIS、Tn、グロボH、NY-BR-I、SART3、STn、炭酸脱水酵素IX、OY-TESI、精子タンパク質17、LCK、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、AKAP-4、SSX2、XAGE 1、B7H3、レグマイン、Tie 2、Page4、VEGFR2、MAD-CT-I、FAP、PDGFR-beta、MADCT-2、For関連抗原1、TRPI、GP100、CA-125、CA19-9、カルレチニン、上皮膜抗原(EMA)、上皮腫瘍抗原(ETA)、CD19、CD34、CD99、CDI 17、クロモグラニン、サイトケラチン、デスミン、グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)、肉眼的嚢胞性疾患液体タンパク質(GCDFP-15)、HMB-45抗原、Myo-D1、筋肉特異的アクチン(MSA)、ニューロフィラメント、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)、胎盤アルカリホスファターゼ、シナプトフィシス、サイログロブリン、甲状腺転写因子-1、ピルビン酸キナーゼアイソザイムタイプM2の二量体形態(腫瘍M2-PK)、BAGE BAGE-1、CAGE、CTAGE、FATE、GAGE、GAGE-I、GAGE-2、GAGE-3、GAGE-4、GAGE-5、GAGE-6、GAGE-7、HCA661、HOM-TES-85、MAGEA、MAGEB、MAGEC、NA88、NY-SAR-35、SPANXBI、SPAI 7、SSX、SYCP1、TPTE、炭水化物/ガングリオシドGM2(癌胎児性抗原-免疫原性-1 OFA-I-1)、GM3、CA 15-3(CA 27.29/BCAA)、CA 195、CA 242、CA 50、CAM 43、CEA、EBNA、EF2、エプスタイン-バーウイルス抗原、HLA-A2、HLA-Al 1、HSP70-2、KIAAO205、MUM-I、MUM-2、MUM-3、ミオシンクラスI、GnTV、Herv-K-mel、LAGE-I、LAGE-2、(精子タンパク質) SPI 7、SCP-I、P15(58)、Hom/Mel-40、E2A-PRL、H4-RET、IGH-IGK、MYL-RAR、TSP-180、P185erbB2、p180erbB-3、c-met、nm-23H1、TAG-72、TAG-72-4、CA-72-4、CAM 17.1、NuMa、13-カテニン、P16、TAGE、CT7、43-9F,5T4、791Tgp72、13HCG、BCA225、BTAA、CD68/KP1、CO-029、HTgp-175、M344、MG7-Ag、MOV18、NB/70K、NYCO-1、RCAS1、SDCCAG16、TA-90、TAAL6、TLP、TPS、CD22、CD27、CD30、CD70、プロステイン、TARP(T細胞受容体γ選択的リーディングフレームタンパク質)、Trp-p8、インテグリンavβ3(CD61)、ガラクチン、又はRal-B、CD123、CLL-1、CD38、CS-1、CD138、並びにROR1からなる群から選択される)
からなる群から選択される。
【0263】
ある実施態様において、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現される異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルは、それぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。ある実施態様において、細胞の少なくとも約又は約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又は100%が、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス)を細胞に(例えば、細胞の集団に)導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する。ある実施態様において、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞の比率は、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞の比率と比較して、より高い。ある実施態様において、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子を同等の細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞の比率と比較して、少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又は100%より多くの細胞が、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する。ある実施態様において、細胞は、対象由来の生物学的試料由来のものである。ある実施態様において、生物学的試料は、器官(例えば、脾臓)由来のものである。ある実施態様において、生物学的試料は、血液試料由来のものである。
【0264】
ある実施態様において、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現される異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベル及び/又はアレナウイルス3'UTRの制御下で発現される第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルは、それぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、もしくは30倍高く、かつ/又はそれぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、もしくは30倍高い。ある実施態様において、細胞の少なくとも約又は約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又は100%は、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス及び/又はアレナウイルス3'UTRの制御下で第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス)を細胞に(例えば、細胞の集団に)導入した(又は感染させた)後に、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又はアレナウイルス3'UTRの制御下で第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する。ある実施態様において、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又はアレナウイルス3'UTRの制御下で第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞の比率は、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又はアレナウイルス5'UTRの制御下で同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞の比率と比較して、より高い。ある実施態様において、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又はアレナウイルス5'UTRの制御下で同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子を同等の細胞の集団に導入した(感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞の比率(又は量)と比較して、少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又は100%より多くの細胞が、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又はアレナウイルス3'UTRの制御下で第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する。ある実施態様において、細胞は、対象由来の生物学的試料由来のものである。ある実施態様において、生物学的試料は、器官(例えば、脾臓)由来のものである。ある実施態様において、生物学的試料は、血液試料である。
【0265】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第一のものの発現は、第一のSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下にあり、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第二のものの発現は、アレナウイルス第二のSセグメント中の5'UTRの制御下にある。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第一のものの発現は、第一のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第二のものの発現は、第二のSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの組み合わせた発現レベルは、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの組み合わせた発現レベルよりも少なくとも約又は約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。ある実施態様において、同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第一のものの発現は、第一のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第二のものの発現は、第二のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にある。
【0266】
ある実施態様において、1つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現され、もう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現され、第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下で発現され、第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、別のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、1つのSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で発現され、第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、別のSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下で発現される。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドと第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する細胞(例えば、異種非アレナウイルスポリペプチドと第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを共発現する細胞)の比率は、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドと同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの両方を発現する(すなわち、同じ異種非アレナウイルスポリペプチドが1つのSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で発現され、同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドが別のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される)細胞の比率よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。いくつかの実施態様において、該細胞の比率は、細胞の集団に、本開示のアレナウイルスを感染させた(例えば、1つの異種非アレナウイルスポリペプチドがアレナウイルス3'UTRの制御下で発現され、もう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドがアレナウイルス5'UTRの制御下で発現された)後に決定される。いくつかの実施態様において、該細胞の比率は、細胞の集団に、別のアレナウイルスを感染させた(例えば、両方の異種非アレナウイルスポリペプチドがアレナウイルス5'UTRの制御下で発現された)後に決定される。
【0267】
ある実施態様において、細胞の少なくとも約又は約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又は100%が、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ別のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞に(例えば、細胞の集団に)導入した(又は感染させた)後に、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(例えば、共発現する)。ある実施態様において、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ別のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(例えば、共発現する)細胞の比率は、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(例えば、1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつもう1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下でもう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)アレナウイルス粒子を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(例えば、共発現する)細胞の比率と比較して、より高い。ある実施態様において、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(例えば、1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつもう1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下でもう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)アレナウイルス粒子を同等の細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(例えば、共発現する)細胞の比率(又は量)と比較して、少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又は100%より多くの細胞が、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ別のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(例えば、共発現する)。
【0268】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、異種非アレナウイルスポリペプチド及び/又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし、該アレナウイルス粒子の増殖又は感染力は、第二のアレナウイルス粒子に劣らず、ここで、該第二のアレナウイルス粒子のゲノムは、同じ異種非アレナウイルスポリペプチド及び/又は同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし;かつここで、該第二のアレナウイルス粒子中の全てのアレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、各々、1つのORFとして発現される。
【0269】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、Sセグメント及びLセグメントからなる。
【0270】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、3セグメント化されている。ある実施態様において、3セグメント化アレナウイルス粒子は、2つのSセグメント及び1つのLセグメントを含む。ある実施態様において、3セグメント化アレナウイルス粒子は、1つのSセグメント及び2つのLセグメントを含む。
【0271】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、図4Cに概説されているゲノム構成を含む。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、図4Eに概説されているゲノム構成を含む。
【0272】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;かつ
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0273】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0274】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ラッサウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)に由来する。ある実施態様において、LCMVは、MP株、WE株、アームストロング株、又はアームストロングクローン13株である。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ピキンデウイルス(PICV)に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、フニンウイルスワクチンCandid #1又はフニンウイルスワクチンXJクローン3株に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、オリベロスウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、タミアミウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モバラウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モペイアウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、イッピーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アマパリウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、フレクサルウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ガナリトウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ラチノウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、マチュポウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、パラナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ピリタルウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、サビアウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、タカリベウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ベアキャニオンウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ホワイトウォーターアロヨウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アルパフアヨウイルス(ALLV)に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アルシャーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、チャパレウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、麗江ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、キュピキシウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ガイロウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルーイ川ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルジョウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルリウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、マリエンタールウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、メリノウォークウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モロゴロウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、オカハンジャウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アポレーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、琉球ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ソルウェジウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、スーリーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、温州ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ビッグブラッシータンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、カタリナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、スキンナータンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、トント川ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、シャプリウイルスに由来する。
【0275】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、感染性かつ複製可能である。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、その親野生型ウイルスと比較して弱毒化されている。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、感染性であるが、非相補細胞でさらなる感染性子孫を産生することができない。
【0276】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子の力価は、AGRAGマウスにおける持続性感染の間、それぞれの野生型親アレナウイルス粒子の力価よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍低い。
【0277】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し;ここで、該アレナウイルス粒子は、異種非アレナウイルスポリペプチドに対して、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する別のアレナウイルス粒子よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い免疫応答を誘導する。いくつかの実施態様において、免疫応答(例えば、より高い免疫応答)は、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子)が対象に投与された後に得られる。いくつかの実施態様において、免疫応答は、アレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子が対象又は同等の対象に投与された後に得られる。いくつかの実施態様において、本開示のアレナウイルス粒子が対象に投与された後に得られる免疫応答は、別のアレナウイルス粒子(例えば、アレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子)が対象又は同等の対象に投与された後に得られる免疫応答と比較される。いくつかの実施態様において、対象及び/又は同等の対象は、治療を必要としている対象である。いくつかの実施態様において、対象及び/又は同等の対象は、疾患を有する及び/又は疾患の症状を有する対象である。いくつかの実施態様において、同等の対象は、健常対象である。いくつかの実施態様において、同等の対象は、疾患を有さない対象である。いくつかの実施態様において、同等の対象は、治療を必要としていない対象である。
【0278】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルスORFが2以上のmRNA転写物にわたって隔てられるように改変されたアレナウイルス粒子である。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列(第5.4節を参照)を含むアレナウイルス粒子である。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント(第5.6節を参照)を含むアレナウイルス粒子である。本明細書に記載されるアレナウイルス粒子は、遺伝的に安定であり、かつ高レベルの導入遺伝子発現をもたらす。
【0279】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、3セグメント化されている、すなわち、3つのアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントからなる。ある実施態様において、3つのアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、2つのSセグメントと1つのLセグメントである。他の実施態様において、3つのアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、1つのSセグメントと2つのLセグメントである。ある実施態様において、3セグメント化アレナウイルス粒子は、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLをコードするアレナウイルスORFを含む。ある実施態様において、3セグメント化アレナウイルス粒子は、1以上の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する。ある実施態様において、本明細書に記載される3セグメント化アレナウイルス粒子は、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント中の6つの位置からなっていてもよく、例えば、位置1は、アレナウイルスSセグメント5'UTRの制御下にあり;位置2は、アレナウイルスSセグメント3'UTRの制御下にあり;位置3は、アレナウイルスSセグメント5'UTRの制御下にあり;位置4は、アレナウイルスSセグメント3'UTRの制御下にあり;位置5は、アレナウイルスLセグメント5'UTRの制御下にあり;位置6は、アレナウイルスLセグメント3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、位置1~6は、2以上の位置で同じポリペプチドをコードしていてもよい。他の実施態様において、位置1~6は、各々、異なるポリペプチドをコードしていてもよい。ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント中の位置1~6を含む3セグメント化アレナウイルス粒子は、複製可能である。他の実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント中の位置1~6を含む3セグメント化アレナウイルス粒子は、複製欠損性である。
【0280】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、2セグメント化されている、すなわち、2つのアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントからなる。ある実施態様において、2つのアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、1つのSセグメントと1つのLセグメントである。ある実施態様において、2セグメント化アレナウイルス粒子のゲノムは、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント中の4つの位置からなっていてもよく、例えば、位置1は、アレナウイルスSセグメント5'UTRの制御下にあり;位置2は、アレナウイルスSセグメント3'UTRの制御下にあり;位置3は、アレナウイルスLセグメント5'UTRの制御下にあり;位置4は、アレナウイルスLセグメント3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、位置1~4は、2以上の位置で同じポリペプチドをコードしていてもよい。他の実施態様において、位置1~4は、各々、異なるポリペプチドをコードしていてもよい。ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント中の位置1~4を含む2セグメント化アレナウイルス粒子は、複製可能である。他の実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント中の位置1~4を含む2セグメント化アレナウイルス粒子は、複製欠損性である。
【0281】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)に由来する。ある実施態様において、LCMVは、MP株、アームストロング株、又はアームストロングクローン13株である。他の実施態様において、アレナウイルス粒子は、ラッサウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ピキンデウイルス(PICV)に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、フニンウイルスワクチンCandid #1又はフニンウイルスワクチンXJクローン3株に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、オリベロスウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、タミアミウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モバラウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モペイアウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、イッピーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アマパリウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、フレクサルウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ガナリトウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ラチノウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、マチュポウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、パラナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ピリタルウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、サビアウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、タカリベウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ベアキャニオンウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ホワイトウォーターアロヨウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アルパフアヨウイルス(ALLV)に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アルシャーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、チャパレウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、麗江ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、キュピキシウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ガイロウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルーイ川ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルジョウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルリウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、マリエンタールウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、メリノウォークウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モロゴロウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、オカハンジャウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アポレーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、琉球ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ソルウェジウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、スーリーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、温州ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ビッグブラッシータンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、カタリナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、スキンナータンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、トント川ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、シャプリウイルスに由来する。
【0282】
ある実施態様において、本明細書に記載されるヌクレオチド配列を含むアレナウイルス粒子の増殖又は感染力は、同じ異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの1つ又は複数を保有する第二のアレナウイルス粒子に劣らず、該第二のアレナウイルス粒子中の全てのアレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、各々、1つのORFとして発現される。
【0283】
(5.5.1 アレナウイルスオープンリーディングフレーム)
ある実施態様において、アレナウイルスORFは、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択されるポリペプチド(第5.1節を参照)をコードする。
【0284】
ある実施態様において、アレナウイルスORFは、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から、すなわち、アレナウイルス糖タンパク質、核タンパク質、Zタンパク質、Lタンパク質、糖タンパク質前駆体、核タンパク質前駆体、Zタンパク質前駆体、及びLタンパク質前駆体からなる群から選択されるポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、野生型である。他の実施態様において、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、組換体である。ある実施態様において、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、突然変異型である。ある実施態様において、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、弱毒化ウイルスに由来する。
【0285】
ある実施態様において、アレナウイルスORFは、野生型アレナウイルス糖タンパク質、核タンパク質、Zタンパク質、Lタンパク質、糖タンパク質前駆体、核タンパク質前駆体、Zタンパク質前駆体、及びLタンパク質前駆体からなる群から選択されるポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、野生型アレナウイルス糖タンパク質前駆体をコードする。ある実施態様において、野生型アレナウイルス糖タンパク質前駆体は、GPシグナルペプチド、GP1、及びGP2へとプロセシングされることができる。
【0286】
ある実施態様において、アレナウイルスORFは、組換えアレナウイルス糖タンパク質、核タンパク質、Zタンパク質、Lタンパク質、糖タンパク質前駆体、核タンパク質前駆体、Zタンパク質前駆体、及びLタンパク質前駆体からなる群から選択されるポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、組換えアレナウイルス糖タンパク質前駆体をコードする。ある実施態様において、組換えアレナウイルス糖タンパク質前駆体は、そのうちの1つ又は複数が組換体であるGPシグナルペプチド、GP1、及びGP2へとプロセシングされることができる。
【0287】
ある実施態様において、アレナウイルスORFは、突然変異型アレナウイルス糖タンパク質、核タンパク質、Zタンパク質、Lタンパク質、糖タンパク質前駆体、核タンパク質前駆体、Zタンパク質前駆体、及びLタンパク質前駆体からなる群から選択されるポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、突然変異型アレナウイルス糖タンパク質前駆体をコードする。ある実施態様において、突然変異型アレナウイルス糖タンパク質前駆体は、そのうちの1つ又は複数が変異型であるGPシグナルペプチド、GP1、及びGP2へとプロセシングされることができる。
【0288】
ある実施態様において、アレナウイルスORFは、弱毒化ウイルスに由来する、アレナウイルス糖タンパク質、核タンパク質、Zタンパク質、Lタンパク質、糖タンパク質前駆体、核タンパク質前駆体、Zタンパク質前駆体、及びLタンパク質前駆体からなる群から選択されるポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、弱毒化ウイルスに由来するアレナウイルス糖タンパク質前駆体をコードする。ある実施態様において、弱毒化ウイルスに由来するアレナウイルス糖タンパク質前駆体は、そのうちの1つ又は複数が弱毒化ウイルスに由来するGPシグナルペプチド、GP1、及びGP2へとプロセシングされることができる。
【0289】
ある実施態様において、アレナウイルスORFは、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルスのGP、NP、Z、及びLからなる群から選択されるポリペプチドをコードする。
【0290】
ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも96%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも97%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列
番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と100%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と80%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と85%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と96%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と97%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と98%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配
列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と99%同一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする。
【0291】
ある実施態様において、アレナウイルスORFは、アレナウイルスGP、すなわち、アレナウイルス糖タンパク質又は任意の糖タンパク質前駆体をコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、野生型アレナウイルス糖タンパク質又は任意の野生型糖タンパク質前駆体をコードする。他の実施態様において、アレナウイルスORFは、組換えアレナウイルス糖タンパク質又は任意の組換え糖タンパク質前駆体をコードする。ある実施態様において、アレナウイルス糖タンパク質前駆体は、GPシグナルペプチド、GP1、及びGP2へとプロセシングされることができる。ある実施態様において、アレナウイルスGPは、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルスのアレナウイルス糖タンパク質又は任意の糖タンパク質前駆体である。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスGPは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134のアミノ酸配列と99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0292】
ある実施態様において、アレナウイルスORFは、アレナウイルスNP、すなわち、アレナウイルス核タンパク質又は任意の核タンパク質前駆体をコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、野生型アレナウイルス核タンパク質又は任意の野生型核タンパク質前駆体をコードする。他の実施態様において、アレナウイルスORFは、組換えアレナウイルス核タンパク質又は任意の組換え核タンパク質前駆体をコードする。ある実施態様において、アレナウイルスNPは、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルスのアレナウイルス核タンパク質又は任意の核タンパク質前駆体である。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスNPは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、又は配列番号138のアミノ酸配列と99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0293】
ある実施態様において、アレナウイルスORFは、アレナウイルスZ、すなわち、アレナウイルスZタンパク質又は任意のZタンパク質前駆体をコードする。ある実施態様において、本明細書に記載されるポリペプチドは、野生型アレナウイルスZタンパク質又は任意の野生型Zタンパク質前駆体である。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、組換えアレナウイルスZタンパク質又は任意の組換えZタンパク質前駆体をコードする。ある実施態様において、アレナウイルスZは、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルスのアレナウイルスZタンパク質又は任意のZタンパク質前駆体である。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスZは、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、又は配列番号139のアミノ酸配列と99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0294】
ある実施態様において、アレナウイルスORFは、アレナウイルスL、すなわち、アレナウイルスLタンパク質又は任意のLタンパク質前駆体をコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、野生型アレナウイルスLタンパク質又は任意の野生型Lタンパク質前駆体をコードする。ある実施態様において、アレナウイルスORFは、組換えアレナウイルスLタンパク質又は任意の組換えLタンパク質前駆体をコードする。ある実施態様において、アレナウイルスLは、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルスのアレナウイルスLタンパク質又は任意のLタンパク質前駆体である。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と100%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と80%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と85%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と90%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と95%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と96%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と97%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と98%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルスLは、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0295】
(5.5.2 本明細書に提供されるアレナウイルス粒子のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント)
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、2セグメント化されている、すなわち、2つのアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントからなる。ある実施態様において、2つのアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、1つのSセグメントと1つのLセグメントである。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、3セグメント化されている、すなわち、3つのアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントからなる。ある実施態様において、3つのアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、2つのSセグメントと1つのLセグメントである。他の実施態様において、3つのアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、1つのSセグメントと2つのLセグメントである。
【0296】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、a)3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードし、かつ5'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードするSセグメント; b)3'UTRの制御下でNPをコードし、かつ5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;並びにc)3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつ5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメントからなっていてもよい。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、同じである。他の実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに異なる。ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、図4Aに示されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントからなっていてもよい。
【0297】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、a)3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをせず、かつ5'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードするSセグメント; b)3'UTRの制御下でNPをコードし、かつ5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;並びにc)3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつ5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメントからなっていてもよい。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、同じである。他の実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに異なる。ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、図4Bに示されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントからなっていてもよい。
【0298】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、a)3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつ5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント; b)3'UTRの制御下でNPをコードし、かつ5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;並びにc)3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつ5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメントからなっていてもよい。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、同じである。他の実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに異なる。ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、図4Cに示されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントからなっていてもよい。
【0299】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、a)3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードせず、かつ5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント; b)3'UTRの制御下でNPをコードし、かつ5'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードするSセグメント;並びにc)3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつ5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメントからなっていてもよい。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、同じである。他の実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに異なる。ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、図4Dに示されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントからなっていてもよい。
【0300】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、a)3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつ5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント; b)3'UTRの制御下でNPをコードし、かつ5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;並びにc)3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつ5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメントからなっていてもよい。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、同じである。他の実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに異なる。ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、図4Eに示されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントからなっていてもよい。
【0301】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、a)3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードし、かつ5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント; b)3'UTRの制御下でNPをコードし、かつ5'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードするSセグメント;並びにc)3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつ5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメントからなっていてもよい。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、同じである。他の実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに異なる。ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、図4Fに示されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントからなっていてもよい。
【0302】
ある実施態様において、本明細書に記載されるヌクレオチド配列を含むアレナウイルス粒子は、感染性かつ複製可能である。ある実施態様において、本明細書に記載されるヌクレオチド配列を含むアレナウイルス粒子は、その親ウイルスと比較して弱毒化されている。ある実施態様において、本明細書に記載されるヌクレオチド配列を含むアレナウイルス粒子は、感染性であるが、非相補細胞でさらなる感染性子孫を産生することができない。
【0303】
ある実施態様において、2セグメント化アレナウイルス粒子のゲノムは、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント中の4つの位置からなっていてもよく、例えば、位置1は、アレナウイルスSセグメント5'UTRの制御下にあり;位置2は、アレナウイルスSセグメント3'UTRの制御下にあり;位置3は、アレナウイルスLセグメント5'UTRの制御下にあり;位置4は、アレナウイルスLセグメント3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、位置1~4は、2以上の位置で同じポリペプチドをコードしていてもよい。他の実施態様において、位置1~4は、各々、異なるポリペプチドをコードしていてもよい。ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント中の位置1~4を含む2セグメント化アレナウイルス粒子は、複製可能である。他の実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント中の位置1~4を含む2セグメント化アレナウイルス粒子は、複製欠損性である。
【0304】
ある実施態様において、3セグメント化アレナウイルス粒子のゲノムは、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント中の6つの位置からなっていてもよく、例えば、位置1は、アレナウイルスSセグメント5'UTRの制御下にあり;位置2は、アレナウイルスSセグメント3'UTRの制御下にあり;位置3は、アレナウイルスSセグメント5'UTRの制御下にあり;位置4は、アレナウイルスSセグメント3'UTRの制御下にあり;位置5は、アレナウイルスLセグメント5'UTRの制御下にあり;位置6は、アレナウイルスLセグメント3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、位置1~6は、2以上の位置で同じポリペプチドをコードしていてもよい。他の実施態様において、位置1~6は、各々、異なるポリペプチドをコードしていてもよい。ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント中の位置1~6を含む3セグメント化アレナウイルス粒子は、複製可能である。他の実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント中の位置1~6を含む3セグメント化アレナウイルス粒子は、複製欠損性である。
【0305】
ある実施態様において、位置1は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1及びGP2をコードする。ある実施態様において、位置1は、1)アレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド; 2)アレナウイルスGPシグナルペプチドのみ;又は3)アレナウイルスGPシグナルペプチド及びNP、Z、もしくはLをコードする。ある実施態様において、位置1は、異種非アレナウイルスポリペプチドをコードする。ある実施態様において、位置1は、NPをコードする。ある実施態様において、位置1は、Zをコードする。ある実施態様において、位置1は、Lをコードする。ある実施態様において、位置1は、ポリペプチドをコードしない。
【0306】
ある実施態様において、位置2は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1及びGP2をコードする。ある実施態様において、位置2は、1)アレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド; 2)アレナウイルスGPシグナルペプチドのみ;又は3)アレナウイルスGPシグナルペプチド及びNP、Z、もしくはLをコードする。ある実施態様において、位置2は、異種非アレナウイルスポリペプチドをコードする。ある実施態様において、位置2は、NPをコードする。ある実施態様において、位置2は、Zをコードする。ある実施態様において、位置2は、Lをコードする。ある実施態様において、位置2は、ポリペプチドをコードしない。
【0307】
ある実施態様において、位置3は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1及びGP2をコードする。ある実施態様において、位置3は、1)アレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド; 2)アレナウイルスGPシグナルペプチドのみ;又は3)アレナウイルスGPシグナルペプチド及びNP、Z、もしくはLをコードする。ある実施態様において、位置3は、異種非アレナウイルスポリペプチドをコードする。ある実施態様において、位置3は、NPをコードする。ある実施態様において、位置3は、Zをコードする。ある実施態様において、位置3は、Lをコードする。ある実施態様において、位置3は、ポリペプチドをコードしない。
【0308】
ある実施態様において、位置4は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1及びGP2をコードする。ある実施態様において、位置4は、1)アレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド; 2)アレナウイルスGPシグナルペプチドのみ;又は3)アレナウイルスGPシグナルペプチド及びNP、Z、もしくはLをコードする。ある実施態様において、位置4は、異種非アレナウイルスポリペプチドをコードする。ある実施態様において、位置4は、NPをコードする。ある実施態様において、位置4は、Zをコードする。ある実施態様において、位置4は、Lをコードする。ある実施態様において、位置4は、ポリペプチドをコードしない。
【0309】
ある実施態様において、位置5は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1及びGP2をコードする。ある実施態様において、位置5は、1)アレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド; 2)アレナウイルスGPシグナルペプチドのみ;又は3)アレナウイルスGPシグナルペプチド及びNP、Z、もしくはLをコードする。ある実施態様において、位置5は、異種非アレナウイルスポリペプチドをコードする。ある実施態様において、位置5は、NPをコードする。ある実施態様において、位置5は、Zをコードする。ある実施態様において、位置5は、Lをコードする。ある実施態様において、位置5は、ポリペプチドをコードしない。
【0310】
ある実施態様において、位置6は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1及びGP2をコードする。ある実施態様において、位置6は、1)アレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド; 2)アレナウイルスGPシグナルペプチドのみ;又は3)アレナウイルスGPシグナルペプチド及びNP、Z、もしくはLをコードする。ある実施態様において、位置6は、異種非アレナウイルスポリペプチドをコードする。ある実施態様において、位置6は、NPをコードする。ある実施態様において、位置6は、Zをコードする。ある実施態様において、位置6は、Lをコードする。ある実施態様において、位置6は、ポリペプチドをコードしない。
【0311】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)に由来する。ある実施態様において、LCMVは、MP株、アームストロング株、又はアームストロングクローン13株である。他の実施態様において、アレナウイルス粒子は、ラッサウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ピキンデウイルス(PICV)に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、フニンウイルスワクチンCandid #1又はフニンウイルスワクチンXJクローン3株に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、オリベロスウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、タミアミウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モバラウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モペイアウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、イッピーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アマパリウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、フレクサルウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ガナリトウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ラチノウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、マチュポウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、パラナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ピリタルウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、サビアウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、タカリベウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ベアキャニオンウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ホワイトウォーターアロヨウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アルパフアヨウイルス(ALLV)に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アルシャーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、チャパレウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、麗江ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、キュピキシウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ガイロウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルーイ川ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルジョウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルリウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、マリエンタールウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、メリノウォークウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モロゴロウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、オカハンジャウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アポレーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、琉球ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ソルウェジウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、スーリーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、温州ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ビッグブラッシータンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、カタリナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、スキンナータンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、トント川ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、シャプリウイルスに由来する。
【0312】
ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子の増殖又は感染力は、同じ異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの1つ又は複数を保有する第二のアレナウイルス粒子に劣らず、かつ該第二のアレナウイルス粒子中の全てのアレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、各々、1つのORFとして発現される。
【0313】
ある実施態様において、本明細書に記載されるヌクレオチド配列を含むアレナウイルス粒子は、感染性かつ複製可能である。ある実施態様において、本明細書に記載されるヌクレオチド配列を含むアレナウイルス粒子は、その親ウイルスと比較して弱毒化されている。ある実施態様において、本明細書に記載されるヌクレオチド配列を含むアレナウイルス粒子は、感染性であるが、非相補細胞でさらなる感染性子孫を産生することができない。
【0314】
(5.5.3 本明細書に提供されるヌクレオチド配列に関連する組成物及び方法)
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物の翻訳産物である。
【0315】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物のcDNAであり、ここで、該cDNAは、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントへと転写されることができる。
【0316】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントを産生する方法であって、本明細書に提供されるcDNAを転写することを含む、方法である。
【0317】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルス粒子を生成させる方法であって、
a)宿主細胞に、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物の1以上のcDNA又は本明細書に提供されるアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物のcDNAから各々インビトロで転写された1以上のRNA配列をトランスフェクトすること;
b)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子をコードするヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;
c)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び
d)該アレナウイルス粒子を回収すること
:を含む、方法である。
【0318】
ある実施態様において、1以上のcDNA配列は、双方向プロモーターを用いて転写される。ある実施態様において、1以上のcDNA配列は、
a)RNAポリメラーゼIプロモーター;
b)RNAポリメラーゼIIプロモーター;及び
c)T7プロモーター
:からなる群から選択されるプロモーターの制御下で転写される。
【0319】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物をコードするDNA配列を含むDNA発現ベクターである。
【0320】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物又はそのcDNA配列を用いて、アレナウイルス粒子をレスキューする方法である。
【0321】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるcDNA、又は本明細書に提供されるDNA発現ベクターを含む宿主細胞である。
【0322】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるcDNA、又は本明細書に提供されるDNA発現ベクター、及び医薬として許容し得る担体を含むワクチンである。
【0323】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるcDNA、又は本明細書に提供されるDNA発現ベクター、及び医薬として許容し得る担体を含む医薬組成物である。
【0324】
(5.6 本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント)
別の態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントである。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、そのウイルス転写が第一のmRNA転写物及び第二のmRNA転写物を生じさせるように改変されたアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントであり、
ここで、該第一のmRNA転写物は、第一のポリペプチドの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含み、かつ該第一のmRNA転写物は、全長の第一のポリペプチドをコードせず;
ここで、該第二のmRNA転写物は、
a)第二のポリペプチド;又は
b)第一のポリペプチドの機能性断片、かつ第二のmRNA転写物は、全長の第一のポリペプチドをコードしない;又は
c)第二のポリペプチドの機能性断片、かつ第二のmRNA転写物は、全長の第二のポリペプチドをコードしない;又は
d)異種非アレナウイルスポリペプチド
:をコードするヌクレオチド配列を含み;かつ
ここで、該第一及び第二のポリペプチドは互いに異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される。
【0325】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、第二の異種非アレナウイルスポリペプチド又は第三のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含み、ここで、該第三のポリペプチドは、第一のポリペプチド及び第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され;かつここで、該異種非アレナウイルスポリペプチド及び該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0326】
ある実施態様において、第二のmRNA転写物は、第二の異種非アレナウイルスポリペプチド又は第三のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列をさらに含み、ここで、該第三のポリペプチドは、第一のポリペプチド及び第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され;かつここで、該異種非アレナウイルスポリペプチド及び該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0327】
ある実施態様において、アレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、LCMV、ラッサウイルス、ピキンデウイルス、オリベロスウイルス、タミアミウイルス、モバラウイルス、モペイアウイルス、イッピーウイルス、アマパリウイルス、フレクサルウイルス、ガナリトウイルス、ラチノウイルス、マチュポウイルス、パラナウイルス、ピリタルウイルス、サビアウイルス、タカリベウイルス、ベアキャニオンウイルス、ホワイトウォーターアロヨウイルス、アルパフアヨウイルス(ALLV)、アルシャーウイルス、チャパレウイルス、麗江ウイルス、キュピキシウイルス、ガイロウイルス、ルーイ川ウイルス、ルジョウイルス、ルナウイルス、ルリウイルス、ルンクウイルス、マリエンタールウイルス、メリノウォークウイルス、モロゴロウイルス、オカハンジャウイルス、アポレーウイルス、琉球ウイルス、ソルウェジウイルス、スーリーウイルス、温州ウイルス、ビッグブラッシータンクウイルス、カタリナウイルス、スキンナータンクウイルス、トント川ウイルス、シャプリウイルス、又はフニンウイルス由来のものである。
【0328】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、そのウイルス転写が、
a)第一のポリペプチドの機能性断片及び
b)異種非アレナウイルスポリペプチド又は第二のポリペプチド;
:をコードするmRNA転写物を生じさせるように改変されたアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントであり、
ここで、該mRNA転写物は、全長の第一のポリペプチドをコードせず;かつここで、該第一及び第二のポリペプチドは互いに異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択される。
【0329】
ある実施態様において、mRNA転写物は、第一のmRNA転写物であり、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントのウイルス転写は、第二のmRNA転写物をさらに生じさせる。ある実施態様において、第二のmRNA転写物は、第三のポリペプチド;第三のポリペプチドの機能性断片;第一のポリペプチドの機能性断片;又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み;ここで、該第三のポリペプチドは、第一及び第二のポリペプチドと異なり、かつアレナウイルスGP、NP、Z、及びLからなる群から選択され、ここで、該第二のmRNA転写物は、全長の第一のポリペプチドをコードせず;ここで、該第二のmRNA転写物は、全長の第三のポリペプチドをコードせず;かつここで、該異種非アレナウイルスポリペプチド及び該第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0330】
ある実施態様において、第二のmRNA転写物は、第一のポリペプチドの機能性断片をコードするヌクレオチド配列を含み、第一のmRNA転写物によってコードされる機能性断片は、第二のmRNA転写物によってコードされる機能性断片と異なる。
【0331】
ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントのウイルス転写は、第二のmRNA転写物をさらには生じさせない。
【0332】
ある実施態様において、mRNA転写物は、内部リボソーム進入部位(IRES)を含む。
【0333】
ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、Sセグメントである。ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、Lセグメントである。
【0334】
ある実施態様において、機能性断片は、アレナウイルス3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、機能性断片は、アレナウイルス5'UTRの制御下にある。
【0335】
ある実施態様において、第一、第二、及び第三のポリペプチドは、各々、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、又は配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、配列番号134、配列番号49、配列番号56、配列番号63、配列番号70、配列番号77、配列番号81、配列番号88、配列番号95、配列番号102、配列番号106、配列番号110、配列番号117、配列番号124、配列番号131、配列番号138、配列番号50、配列番号57、配列番号64、配列番号71、配列番号78、配列番号82、配列番号89、配列番号96、配列番号103、配列番号107、配列番号111、配列番号118、配列番号125、配列番号132、配列番号139、配列番号51、配列番号58、配列番号65、配列番号72、配列番号79、配列番号83、配列番号90、配列番号97、配列番号104、配列番号108、配列番号112、配列番号119、配列番号126、配列番号133、又は配列番号140のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0336】
ある実施態様において、第一のポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、又は配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号48、配列番号52、配列番号59、配列番号66、配列番号73、配列番号80、配列番号84、配列番号91、配列番号98、配列番号105、配列番号109、配列番号113、配列番号120、配列番号127、又は配列番号134と同一のアミノ酸配列を含む。
【0337】
ある実施態様において、第一のポリペプチドの機能性断片は、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号142、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号53、配列番号60、配列番号67、配列番号74、配列番号85、配列番号92、配列番号99、配列番号114、配列番号121、配列番号128、配列番号135、配列番号54、配列番号61、配列番号68、配列番号75、配列番号86、配列番号93、配列番号100、配列番号115、配列番号122、配列番号129、配列番号136、配列番号55、配列番号62、配列番号69、配列番号76、配列番号87、配列番号94、配列番号101、配列番号116、配列番号123、配列番号130、又は配列番号137のアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0338】
ある実施態様において、機能性断片は、アレナウイルスGPシグナルペプチド又はその機能性断片である。
【0339】
ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチド、第二の異種非アレナウイルスポリペプチド、又は両方の異種非アレナウイルスポリペプチドは、各々、感染性生物、腫瘍、又はアレルゲンに由来する抗原である。ある実施態様において、該抗原は、
(a)ウイルス抗原(該ウイルス抗原は、アデノウイルス科、ヘルペスウイルス科、レビウイルス科、オルトミクソウイルス科、パルボウイルス科、フィロウイルス科、ハンタウイルス科、ポックスウイルス科、パピローマウイルス科、ポリオーマウイルス科、パラミクソウイルス科、ニューモウイルス科、ピコルナウイルス科、レオウイルス科、レトロウイルス科、フラビウイルス科、ヘパドナウイルス科、トガウイルス科、ラブドウイルス科、アレナウイルス科、及びコロナウイルス科からなる群から選択されるウイルスファミリーに由来するものである);
(b)細菌抗原(該細菌抗原は、アクアスピリルム科、アゾスピリルム科、アゾトバクター科、バクテロイデス科、バルトネラ科、ブデロビブリオ科、カンピロバクター科、クラミジア科、クロストリジウム科、腸内細菌科、ガルジネラ科、パスツレラ科、ハロバクテリウム科、ヘリコバクター科、レジオネラ科、リステリア科、メチロコッカス科、マイコバクテリア科、ナイセリア科、オケアノスピリルム科、パスツレラ科、連鎖球菌科、シュードモナス科、リゾビウム科、スピリルム科、スピロソマ科、ブドウ球菌科、ヘリコバクター科、エルシニア科、炭疽菌、及びバンピロビブリオ科からなる群から選択される細菌ファミリーに由来するものである)、並びに
(c)腫瘍ネオアンチゲン又はネオエピトープ及び腫瘍関連抗原;(該腫瘍関連抗原は、HPV 16 E7及びE6タンパク質の人工融合タンパク質、発癌ウイルス抗原、癌精巣抗原、癌胎児性抗原、組織分化抗原、突然変異体タンパク質抗原、アディポフィリン、AIM-2、ALDHIAI、BCLX(L)、BING-4、CALCA、CD45、CPSF、サイクリンDI、DKKI、ENAH(hMcna)、Ga733(EpCAM)、EphA3、EZH2、FGF5、グリピカン-3、G250/MN/CAIX、HER-2/neu、IDOI、IGF2B3、IL13Rα2、腸カルボキシルエステラーゼ、αフェトプロテイン、カリクレイン4、KIF20A、レングシン、M-CSF、MCSP、mdm-2、Meloe、MMP-2、MMP-7、MUCl、MUC5AC、p53(非突然変異体)、PAX5、PBF、PRAME、PSMA、RAGE、RAGE-I、RGS5、RhoC、RNF43、RU2AS、セセルニン1、SOX10、STEAPI(前立腺6回膜貫通上皮抗原1)、サバイビン、テロメラーゼ、VEGF、WT1、EGF-R、CEA、CD20、CD33、CD52、MELANA/MART1、MART2、NY-ESO-1、p53、MAGE Al、MAGE A3、MAGE-4、MAGE-5、MAGE-6、CDK4、α-アクチニン-4、ARTC1、BCR-ABL、BCR-ABL融合タンパク質(b3a2)、B-RAF、CASP-5、CASP-8、β-カテニン、Cdc27、CDK4、CDKN2A、CLPP、COA-1、dek-can融合タンパク質、EFTUD2、伸長因子2、ETV6-AML、ETV6-AML1融合タンパク質、FLT3-ITD、FNl、GPNMB、LDLR-フコシルトランスフェラーゼ融合タンパク質、NFYC、OGT、OS-9、pml-RARα融合タンパク質、PRDX5、PTPRK、H-ras、K-ras(V-Ki-ras2 カーステンラット肉腫ウイルス癌遺伝子)、N-ras、RBAF600、SIRT2、SNRPDl、SSX、SSX2、SYT-SSXl又は-SSX2融合タンパク質、TGF-βRII、トリオースリン酸イソメラーゼ、ormdm-2、LMP2、HPV E6、HPV E7、EGFRvIII(上皮増殖因子変異体III)、イディオタイプ、GD2、ガングリオシドG2)、Ras-突然変異体、p53(突然変異体)、プロテイナーゼ3(PRI)、チロシナーゼ、PSA、hTERT、肉腫転座切断点、EphA2、前立腺酸性ホスファターゼPAP、ネオ-PAP、ML-IAP、AFP、ERG(TMPRSS2 ETS融合遺伝子)、NAI 7、PAX3、ALK、アンドロゲン受容体、サイクリンB1、ポリシアル酸、MYCN、TRP2、TRP2-Int2、GD3、フコシルGMI、メソテリン、PSCA、sLe(a)、cyp1B1、PLACI、GM3、BORIS、Tn、グロボH、NY-BR-I、SART3、STn、炭酸脱水酵素IX、OY-TESI、精子タンパク質17、LCK、高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA)、AKAP-4、SSX2、XAGE 1、B7H3、レグマイン、Tie 2、Page4、VEGFR2、MAD-CT-I、FAP、PDGFR-beta、MADCT-2、For関連抗原1、TRPI、GP100、CA-125、CA19-9、カルレチニン、上皮膜抗原(EMA)、上皮腫瘍抗原(ETA)、CD19、CD34、CD99、CDI 17、クロモグラニン、サイトケラチン、デスミン、グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)、肉眼的嚢胞性疾患液体タンパク質(GCDFP-15)、HMB-45抗原、Myo-D1、筋肉特異的アクチン(MSA)、ニューロフィラメント、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)、胎盤アルカリホスファターゼ、シナプトフィシス、サイログロブリン、甲状腺転写因子-1、ピルビン酸キナーゼアイソザイムタイプM2の二量体形態(腫瘍M2-PK)、BAGE BAGE-1、CAGE、CTAGE、FATE、GAGE、GAGE-I、GAGE-2、GAGE-3、GAGE-4、GAGE-5、GAGE-6、GAGE-7、HCA661、HOM-TES-85、MAGEA、MAGEB、MAGEC、NA88、NY-SAR-35、SPANXBI、SPAI 7、SSX、SYCP1、TPTE、炭水化物/ガングリオシドGM2(癌胎児性抗原-免疫原性-1 OFA-I-1)、GM3、CA 15-3(CA 27.29/BCAA)、CA 195、CA 242、CA 50、CAM 43、CEA、EBNA、EF2、エプスタイン-バーウイルス抗原、HLA-A2、HLA-Al 1、HSP70-2、KIAAO205、MUM-I、MUM-2、MUM-3、ミオシンクラスI、GnTV、Herv-K-mel、LAGE-I、LAGE-2、(精子タンパク質) SPI 7、SCP-I、P15(58)、Hom/Mel-40、E2A-PRL、H4-RET、IGH-IGK、MYL-RAR、TSP-180、P185erbB2、p180erbB-3、c-met、nm-23H1、TAG-72、TAG-72-4、CA-72-4、CAM 17.1、NuMa、13-カテニン、P16、TAGE、CT7、43-9F,5T4、791Tgp72、13HCG、BCA225、BTAA、CD68/KP1、CO-029、HTgp-175、M344、MG7-Ag、MOV18、NB/70K、NYCO-1、RCAS1、SDCCAG16、TA-90、TAAL6、TLP、TPS、CD22、CD27、CD30、CD70、プロステイン、TARP(T細胞受容体γ選択的リーディングフレームタンパク質)、Trp-p8、インテグリンavβ3(CD61)、ガラクチン、又はRal-B、CD123、CLL-1、CD38、CS-1、CD138、並びにROR1からなる群から選択される)
からなる群から選択される。
【0340】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、単独か又は異種非アレナウイルスポリペプチドに融合されているかのいずれかのアレナウイルスGPシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第二のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド並びにアレナウイルスGP1及びGP2をコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、アレナウイルス3'UTRの制御下にあり、第二のmRNA転写物は、アレナウイルス5'UTRの制御下にある。
【0341】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、単独か又は異種非アレナウイルスポリペプチドに融合されているかのいずれかのアレナウイルスGPシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第二のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み;ここで、第一のmRNA転写物によってコードされる異種非アレナウイルスポリペプチド及び第二のmRNA転写物によってコードされる異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、アレナウイルス3'UTRの制御下にあり、第二のmRNA転写物は、アレナウイルス5'UTRの制御下にある。
【0342】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド並びにアレナウイルスGP1及びGP2をコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第二のmRNA転写物は、NPをコードするヌクレオチド配列を含む。ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、アレナウイルス5'UTRの制御下にあり、第二のmRNA転写物は、アレナウイルス3'UTRの制御下にある。
【0343】
ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現されるか、又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス3'UTRの制御下で発現され;かつ異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベル又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルは、それぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、もしくは30倍高いか、又はそれぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、もしくは30倍高い。
【0344】
ある実施態様において、1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現は、アレナウイルス3'UTRの制御下にあり、もう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現は、アレナウイルス5'UTRの制御下にある。ある実施態様において、1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現は、1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下にあり、かつもう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現は、もう1つのSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にある。ある実施態様において、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ別のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を感染させた細胞は、両方の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(共発現する)。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの組み合わせた発現レベル(例えば、両方の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞)は、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される(例えば、1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現が1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、もう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現がもう1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下にある)同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの組み合わせた発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの組み合わせた発現レベル(例えば、両方の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞)は、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチド(例えば、1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される1つの異種非アレナウイルスポリペプチド及びもう1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現されるもう1つの異種非アレナウイルスポリペプチド)の組み合わせた発現レベルよりも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの組み合わせた発現レベル(例えば、両方の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞)は、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチド(例えば、1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される1つの異種非アレナウイルスポリペプチド及びもう1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現されるもう1つの異種非アレナウイルスポリペプチド)の組み合わせた発現レベルよりも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。
【0345】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントである。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列(第5.4節を参照)である。ある実施態様において、本明細書に提供されるヌクレオチド配列(第5.4節を参照)は、この節に記載されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントに由来する。ある実施態様において、第一のORFの転写(第5.4節を参照)が、この節に記載されている第一のmRNA転写物を生じさせることができるのに対し、第二のORFの転写(第5.4節を参照)は、この節に記載されている第二のmRNA転写物を生じさせることができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子(第5.5節を参照)は、この節に記載されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントを含む。
【0346】
ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、Sセグメントである。ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、Lセグメントである。ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントによってコードされる機能性断片は、3'UTRの制御下にある。他の実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントによってコードされる機能性断片は、5'UTRの制御下にある。
【0347】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、単独か又は異種非アレナウイルスポリペプチドに融合されているかのいずれかのアレナウイルスGPシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、第二のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするヌクレオチド配列を含み;かつ第一のmRNA転写物は、5'UTRの制御下にあり、第二のmRNA転写物は、3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、図4Aに示されているS1セグメントのうちの1つである。
【0348】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、単独か又は異種非アレナウイルスポリペプチドに融合されているかのいずれかのアレナウイルスGPシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、第二のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み;かつ第一のmRNA転写物は、5'UTRの制御下にあり、第二のmRNA転写物は、3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、単独か又は異種非アレナウイルスポリペプチドに融合されているかのいずれかのアレナウイルスGPシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、第二のmRNA転写物は存在せず;かつ第一のmRNA転写物は、5'UTRの制御下にある。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、図4Bに示されているS1セグメントのうちの1つである。
【0349】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするヌクレオチド配列を含み、かつ第二のmRNA転写物は、NPをコードするヌクレオチド配列を含み;かつ第一のmRNA転写物は、5'UTRの制御下にあり、第二のmRNA転写物は、3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、図4B又は図4Eに示されているS2セグメントのうちの1つである。
【0350】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、単独か又は異種非アレナウイルスポリペプチドに融合されているかのいずれかのアレナウイルスGPシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、第二のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするヌクレオチド配列を含み;かつ第一のmRNA転写物は、3'UTRの制御下にあり、第二のmRNA転写物は、5'UTRの制御下にある。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、図4Cに示されているS1セグメントのうちの1つである。
【0351】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするヌクレオチド配列を含み、かつ第二のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み;かつ第一のmRNA転写物は、5'UTRの制御下にあり、第二のmRNA転写物は、3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするヌクレオチド配列を含み、かつ第二のmRNA転写物は存在せず;かつ第一のmRNA転写物は、5'UTRの制御下にある。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、図4Dに示されているS1セグメントのうちの1つである。
【0352】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、単独か又は異種非アレナウイルスポリペプチドに融合されているかのいずれかのアレナウイルスGPシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、第二のmRNA転写物は、NPをコードするヌクレオチド配列を含み;かつ第一のmRNA転写物は、5'UTRの制御下にあり、第二のmRNA転写物は、3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、図4D又は図4Fに示されているS2セグメントのうちの1つである。
【0353】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、単独か又は異種非アレナウイルスポリペプチドに融合されているかのいずれかのアレナウイルスGPシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、第二のmRNA転写物は、別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み;かつ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なり;かつ第一のmRNA転写物は、3'UTRの制御下にあり、第二のmRNA転写物は、5'UTRの制御下にある。ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスポリペプチドに融合されているアレナウイルスGPシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、第二のmRNA転写物は存在せず;かつ第一のmRNA転写物は、3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、図4Eに示されているS1セグメントのうちの1つである。
【0354】
ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするヌクレオチド配列を含み、かつ第二のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み;かつ第一のmRNA転写物は、3'UTRの制御下にあり、第二のmRNA転写物は、5'UTRの制御下にある。ある実施態様において、第一のmRNA転写物は、異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするヌクレオチド配列を含み、かつ第二のmRNA転写物は存在せず;かつ第一のmRNA転写物は、3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、図4Fに示されているS1セグメントのうちの1つである。
【0355】
第一及び第二のmRNA転写物によってコードされるポリペプチドの非限定的な例は、表3に示されている。
表3:第一及び第二のmRNA転写物によってコードされるポリペプチドの非限定的な例
【表4】
【0356】
ある実施態様において、機能性断片は、アレナウイルスGPシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2からなる群から選択される。ある実施態様において、GPの機能性断片に関連する第一及び第二のmRNA転写物によってコードされるポリペプチドの非限定的な例は、表4に示されている。
表4: GPの機能性断片に関連する第一及び第二のmRNA転写物によってコードされるポリペプチドの非限定的な例
【表5】
【0357】
(5.6.1 本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントを含むアレナウイルス粒子)
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントを含むアレナウイルス粒子である。
【0358】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、Sセグメント及びLセグメントからなる。
【0359】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、3セグメント化されている。ある実施態様において、3セグメント化アレナウイルス粒子は、2つのSセグメント及び1つのLセグメントを含む。ある実施態様において、3セグメント化アレナウイルス粒子は、1つのSセグメント及び2つのLセグメントを含む。
【0360】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;かつ
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0361】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、
a)アレナウイルス3'UTRの制御下でアレナウイルスGPシグナルペプチド及び異種非アレナウイルスポリペプチド又はアレナウイルスGPシグナルペプチドのみをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするか又はポリペプチドをコードしないSセグメント;
b)アレナウイルス3'UTRの制御下でNPをコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスシグナルペプチド、アレナウイルスGP1、及びアレナウイルスGP2をコードするSセグメント;並びに
c)アレナウイルス3'UTRの制御下でLタンパク質をコードし、かつアレナウイルス5'UTRの制御下でZタンパク質をコードするLセグメント
からなり;
ここで、該2つの異種非アレナウイルスポリペプチドは、互いに同じ又は異なる。
【0362】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ラッサウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)に由来する。ある実施態様において、LCMVは、MP株、WE株、アームストロング株、又はアームストロングクローン13株である。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ピキンデウイルス(PICV)に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、フニンウイルスワクチンCandid #1又はフニンウイルスワクチンXJクローン3株に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、オリベロスウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、タミアミウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モバラウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モペイアウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、イッピーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アマパリウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、フレクサルウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ガナリトウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ラチノウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、マチュポウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、パラナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ピリタルウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、サビアウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、タカリベウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ベアキャニオンウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ホワイトウォーターアロヨウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アルパフアヨウイルス(ALLV)に由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アルシャーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、チャパレウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、麗江ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、キュピキシウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ガイロウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルーイ川ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルジョウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルリウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ルンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、マリエンタールウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、メリノウォークウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、モロゴロウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、オカハンジャウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アポレーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、琉球ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ソルウェジウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、スーリーウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、温州ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、ビッグブラッシータンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、カタリナウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、スキンナータンクウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、トント川ウイルスに由来する。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、シャプリウイルスに由来する。
【0363】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子のゲノムは、異種非アレナウイルスポリペプチド及び/又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし、該アレナウイルス粒子の増殖又は感染力は、第二のアレナウイルス粒子に劣らず、ここで、該第二のアレナウイルス粒子のゲノムは、同じ異種非アレナウイルスポリペプチド及び/又は同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドをコードし;かつここで、該第二のアレナウイルス粒子中の全てのアレナウイルスGP、NP、Z、及びLは、各々、1つのORFとして発現される。
【0364】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、感染性かつ複製可能である。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、その親野生型ウイルスと比較して弱毒化されている。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、感染性であるが、非相補細胞でさらなる感染性子孫を産生することができない。
【0365】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子の力価は、AGRAGマウスにおける持続性感染の間、それぞれの野生型親アレナウイルス粒子の力価よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍低い。
【0366】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し;ここで、該アレナウイルス粒子は、異種非アレナウイルスポリペプチドに対して、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する別のアレナウイルス粒子よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い免疫応答を誘導する。いくつかの実施態様において、免疫応答(例えば、より高い免疫応答)は、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子)が対象に投与された後に得られる。いくつかの実施態様において、免疫応答は、アレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子が対象又は同等の対象に投与された後に得られる。いくつかの実施態様において、本開示のアレナウイルス粒子が対象に投与された後に得られる免疫応答は、別のアレナウイルス粒子(例えば、アレナウイルス5'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子)は、対象又は同等の対象に投与された後に得られた免疫応答と比較される。いくつかの実施態様において、対象及び/又は同等の対象は、治療を必要としている対象である。いくつかの実施態様において、対象及び/又は同等の対象は、疾患を有する及び/又は疾患の症状を有する対象である。いくつかの実施態様において、同等の対象は、健常対象である。いくつかの実施態様において、同等の対象は、疾患を有さない対象である。いくつかの実施態様において、同等の対象は、治療を必要としていない対象である。
【0367】
ある実施態様において、細胞の少なくとも約又は約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又は100%は、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、アレナウイルス3'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞に(例えば、細胞の集団に)導入した(又は感染させた)後に、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する。ある実施態様において、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞の比率は、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞の比率と比較して、より高い。ある実施態様において、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス粒子を同等の細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞の比率と比較して、少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又は100%より多くの細胞が、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する。
【0368】
ある実施態様において、細胞の少なくとも約又は約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又は100%は、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ別のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞に(例えば、細胞の集団に)導入した(又は感染させた)後に2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(例えば、共発現する)。ある実施態様において、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ別のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(例えば、共発現する)細胞の比率は、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(例えば、1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつもう1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下でもう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)アレナウイルス粒子を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(例えば、共発現する)細胞の比率と比較して、より高い。ある実施態様において、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(例えば、1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつもう1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下でもう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)アレナウイルス粒子を同等の細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(例えば、共発現する)細胞の比率と比較して、少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又は100%より多くの細胞が、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ別のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(例えば、共発現する)。
【0369】
(5.6.2 本明細書に提供されるヌクレオチド配列に関連する組成物及び方法)
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント翻訳産物である。
【0370】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントのcDNAである。
【0371】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントを産生する方法であって、本明細書に提供されるcDNAを転写することを含む、方法である。
【0372】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、アレナウイルス粒子を生成させる方法であって、
a)宿主細胞に、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメントの1以上のcDNA配列又は本明細書に提供されるアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメントのcDNA配列から各々インビトロで転写された1以上のRNA配列をトランスフェクトすること;
b)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子をコードするヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;
c)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び
d)該アレナウイルス粒子を回収すること
:を含む、方法である。
【0373】
ある実施態様において、1以上のcDNA配列は、双方向プロモーターを用いて転写される。ある実施態様において、1以上のcDNA配列は、
a)RNAポリメラーゼIプロモーター;
b)RNAポリメラーゼIIプロモーター;及び
c)T7プロモーター
:からなる群から選択されるプロモーターの制御下で転写される。
【0374】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントをコードするDNA配列を含むDNA発現ベクターである。
【0375】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメント又はアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメントをコードするDNA配列を用いてアレナウイルス粒子をレスキューする方法である。
【0376】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメント、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、又は本明細書に提供されるDNA発現ベクターを含む宿主細胞である。
【0377】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメント、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、又は本明細書に提供されるDNA発現ベクター、及び医薬として許容し得る担体を含むワクチンである。
【0378】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメント、本明細書に提供される翻訳産物、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子、又は本明細書に提供されるDNA発現ベクター、及び医薬として許容し得る担体を含む医薬組成物である。
【0379】
(5.7 本明細書に提供される翻訳産物)
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるヌクレオチド配列の翻訳産物(第5.4節を参照)である。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物の翻訳産物(第5.5節を参照)である。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント翻訳産物(第5.6節を参照)である。
【0380】
ある実施態様において、翻訳産物は、キメラタンパク質である。ある実施態様において、翻訳産物は、異種非アレナウイルスポリペプチド(第5.3節を参照)に融合されている本明細書に提供されるポリペプチド(第5.1節を参照)の機能性断片(第5.2節を参照)を含む。ある実施態様において、翻訳産物は、別の本明細書に提供されるポリペプチド(第5.1節を参照)に融合されている本明細書に提供されるポリペプチド(第5.1節を参照)の機能性断片(第5.2節を参照)を含む。ある実施態様において、翻訳産物は、同じポリペプチド又は別の本明細書に提供されるポリペプチド(第5.1節を参照)の別の機能性断片に融合されている本明細書に提供されるポリペプチド(第5.1節を参照)の機能性断片(第5.2節を参照)を含む。ある実施態様において、翻訳産物は、本明細書に提供されるポリペプチド(第5.1節を参照)の機能性断片(第5.2節を参照)を含む。ある実施態様において、翻訳産物は、異種非アレナウイルスポリペプチド(第5.3節を参照)を含む。ある実施態様において、翻訳産物は、本明細書に提供されるポリペプチド(第5.1節を参照)を含む。
【0381】
ある実施態様において、本明細書に提供される翻訳産物は、表1に掲載されている第一又は第二のORFのいずれか1つの翻訳産物である。ある実施態様において、本明細書に提供される翻訳産物は、表2に掲載されている第一又は第二のORFのいずれか1つの翻訳産物である。ある実施態様において、本明細書に提供される翻訳産物は、表3に掲載されている第一又は第二のmRNA転写物のいずれか1つの翻訳産物である。ある実施態様において、本明細書に提供される翻訳産物は、表4に掲載されている第一又は第二のmRNA転写物のいずれか1つの翻訳産物である。
【0382】
ある実施態様において、本明細書に提供される翻訳産物は、図4A~4Fのいずれか1つに示されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントのいずれか1つの翻訳産物である。
【0383】
(5.8 ベクター系及び細胞株)
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、第5.4節に記載されているヌクレオチド配列を含むか又は該ヌクレオチド配列からなるDNAである。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、第5.6節に記載されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントである。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、第5.5節に記載されているアレナウイルス粒子中のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントである。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、第5.5節に記載されているアレナウイルス粒子中のmRNA転写物をコードするDNA配列である。ある実施態様において、DNAは、cDNAである。
【0384】
一実施態様において、本明細書に提供されるのは、第5.4節に記載されているヌクレオチド配列を含むDNA発現ベクターである。一実施態様において、本明細書に提供されるのは、第5.6節に記載されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントをコードするcDNAを含むDNA発現ベクターである。一実施態様において、本明細書に提供されるのは、第5.5節に記載されているアレナウイルス粒子中のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントをコードするcDNAを含むDNA発現ベクターである。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、第5.5節に記載されているアレナウイルス粒子中のmRNA転写物のcDNAを含むDNA発現ベクターである。
【0385】
一実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載される2セグメント化又は3セグメント化アレナウイルス粒子をコードするDNA発現ベクター系である。具体的には、本明細書に提供されるのは、1以上のベクターが、2つ又は3つのアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント、すなわち、本明細書に記載される2セグメント化アレナウイルスの1つのLセグメント及び1つのSセクション、又は1つのLセグメント及び2つのSセグメント、又は本明細書に記載される3セグメント化アレナウイルス粒子の2つのLセグメント及び1つのSセグメントをコードするDNA発現ベクター系である。そのようなベクター系は、1以上の別々のDNA分子をコードすることができる。
【0386】
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、第5.6節に記載されているアレナウイルスSセグメントのDNA又はcDNAであり、かつDNA発現系の一部であるか又はDNA発現系に組み込まれている。他の実施態様において、第5.6節に記載されているアレナウイルスLセグメントのDNA又はcDNAは、DNA発現系の一部であるか又はDNA発現系に組み込まれている。
【0387】
ある実施態様において、本明細書に提供されるDNAは、LCMVの特定の株に由来することができる。LCMVの株としては、クローン13、MP株、Arm CA 1371、Arm E-250、WE、UBC、Traub、Pasteur、810885、CH-5692、Marseille #12、HP65-2009、200501927、810362、811316、810316、810366、20112714、Douglas、GR01、SN05、CABN、及びこれらの派生物が挙げられる。具体的な実施態様において、cDNAは、LCMVクローン13に由来する。他の具体的な実施態様において、cDNAは、LCMV MP株に由来する。
【0388】
ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、ラッサウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、ピキンデウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、フニンウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、オリベロスウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、タミアミウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、モバラウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、モペイアウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、イッピーウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、アマパリウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、フレクサルウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、ガナリトウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、ラチノウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるcDNAは、マチュポウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、パラナウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、ピリタルウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、サビアウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、タカリベウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、ベアキャニオンウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、ホワイトウォーターアロヨウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、アルパフアヨウイルス(ALLV)の特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、アルシャーウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、チャパレウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、麗江ウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、キュピキシウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、ガイロウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、ルーイ川ウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、ルジョウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、ルナウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、ルリウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、ルンクウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、マリエンタールウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、メリノウォークウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、モロゴロウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、オカハンジャウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、アポレーウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、琉球ウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、ソルウェジウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、スーリーウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、温州ウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、ビッグブラッシータンクウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、カタリナウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、スキンナータンクウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、トント川ウイルスの特定の株に由来することができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるDNA又はcDNAは、シャプリウイルスの特定の株に由来することができる。
【0389】
ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、LCMVの特定の株に基づくことができる。LCMVの株としては、クローン13、MP株、Arm CA 1371、Arm E-250、WE、UBC、Traub、Pasteur、810885、CH-5692、Marseille #12、HP65-2009、200501927、810362、811316、810316、810366、20112714、Douglas、GR01、SN05、CABN、及びこれらの派生物が挙げられる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子は、LCMVクローン13に基づくことができる。他の実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、LCMV MP株に基づくことができる。
【0390】
ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、ラッサウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、ピキンデウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、フニンウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、オリベロスウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、タミアミウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、モバラウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、モペイアウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、イッピーウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、アマパリウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、フレクサルウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、ガナリトウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、ラチノウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、マチュポウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、パラナウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、ピリタルウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、サビアウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、タカリベウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、ベアキャニオンウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、ホワイトウォーターアロヨウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、アルパフアヨウイルス(ALLV)の特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、アルシャーウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、チャパレウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、麗江ウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、キュピキシウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、ガイロウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、ルーイ川ウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、ルジョウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、ルナウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、ルリウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、ルンクウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、マリエンタールウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、メリノウォークウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、モロゴロウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、オカハンジャウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、アポレーウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、琉球ウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、ソルウェジウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、スーリーウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、温州ウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、ビッグブラッシータンクウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、カタリナウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、スキンナータンクウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、トント川ウイルスの特定の株に基づくことができる。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子をコードするために作製されるベクターは、シャプリウイルスの特定の株に基づくことができる。
【0391】
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、細胞であり、ここで、該細胞は、この節の上記のDNA又はベクター系を含む。そのような細胞に由来する細胞株、そのような細胞を含む培養物、そのような細胞を培養する方法も本明細書に提供される。ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、細胞であり、ここで、該細胞は、3セグメント化アレナウイルス粒子のcDNAを含む。いくつかの実施態様において、細胞は、Sセグメント及び/又はLセグメントを含む。
【0392】
(5.9 アレナウイルス粒子の生成)
通常、アレナウイルス粒子は、LCMVについて記載されているような標準的な逆遺伝学の技法によって組換え産生することができる(引用により本明細書中に組み込まれる、Flatzらの文献、2006, Proc Natl Acad Sci USA 103:4663-4668; Sanchezらの文献、2006, Virology 350:370; Ortiz-Rianoらの文献、2013, J Gen Virol. 94:1175-88を参照)。本明細書に提供されるアレナウイルス粒子を生成させるために、これらの技法は、下記の通りに適用することができる。
【0393】
ある実施態様において、ウイルスのゲノムは、第5.4節に記載されているヌクレオチド配列を含み得る。ウイルスのゲノムは、第5.6節に記載されているように改変することができる。第5.5節に記載されているアレナウイルス粒子又は第5.6節に記載されているゲノム又はアンチゲノムセグメントを含むアレナウイルス粒子の生成は、当業者に公知の任意の逆遺伝学の技法によって組換え産生することができる。
【0394】
ある実施態様において、第5.5節に記載されているアレナウイルス粒子又は第5.6節に記載されているゲノム又はアンチゲノムセグメントを含むアレナウイルス粒子は、3セグメント化することができる。3セグメント化アレナウイルス粒子は、当技術分野で公知の、例えば、国際公開WO 2016/075250 A1号に記載されている逆遺伝学の技法によって組換え産生することができる。
【0395】
(5.9.1 感染性かつ複製可能なアレナウイルス粒子)
ある実施態様において、2セグメント化アレナウイルス粒子を生成させる方法は、(i)宿主細胞に、cDNA又は第一及び第二のアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントのDNA配列から各々インビトロで転写されたRNA配列をトランスフェクトすること;(ii)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子の細胞内発現を駆動するヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;(iii)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び(iv)該アレナウイルス粒子を回収することを含む。あるより具体的な実施態様において、cDNAは、プラスミド中に含まれる。
【0396】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子を3セグメント化する場合、該アレナウイルス粒子を生成させる方法は、(i)宿主細胞に、cDNA又は1つのLセグメントと2つのSセグメントもしくは2つのLセグメントと1つのSセグメントのDNA配列から各々インビトロで転写されたRNA配列をトランスフェクトすること;(ii)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子の細胞内発現を駆動するヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;(iii)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び(iv)該アレナウイルス粒子を回収することを含む。
【0397】
cDNAから生成させれば、アレナウイルス粒子(すなわち、感染性かつ複製可能なもの)を増殖させることができる。ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、本明細書に記載されるウイルスの使用を可能にする力価までウイルスが増殖するのを可能にする任意の宿主細胞で増殖させることができる。一実施態様において、宿主細胞は、同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する対応する3セグメント化artLCMV粒子について決定された力価と同等の力価までアレナウイルス粒子が増殖するのを可能にする。
【0398】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子を宿主細胞で増殖させることができる。使用することができる宿主細胞の具体的な例としては、BHK-21、HEK 293、VERO又はその他が挙げられる。具体的な実施態様において、アレナウイルス粒子を細胞株で増殖させることができる。
【0399】
ある実施態様において、宿主細胞を培養下で維持し、1以上のプラスミドでトランスフェクトする。プラスミドは、哺乳動物細胞における発現に好適な、例えば、ポリメラーゼIプロモーター及びターミネーターからなる1以上の発現カセットの制御下で作製されることになるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントを発現又はコードする。
【0400】
具体的な実施態様において、宿主細胞を培養下で維持し、1以上のプラスミドでトランスフェクトする。プラスミドは、哺乳動物細胞における発現に好適な、例えば、ポリメラーゼIプロモーター及びターミネーターからなる1以上の発現カセットの制御下で生成されることになるウイルス遺伝子を発現又はコードする。
【0401】
アレナウイルス粒子の生成のために使用することができるプラスミドとしては、i)Sゲノムセグメント、例えば、pol-I Sをコードするプラスミド、ii)Lゲノムセグメント、例えば、pol-I Lをコードするプラスミド:を挙げることができる。ある実施態様において、ウイルスのL及びSセグメントの細胞内合成を指令するアレナウイルスポリメラーゼをコードするプラスミドをトランスフェクション混合物に組み込むことができる。例えば、Lタンパク質をコードするプラスミド及び/又はNPをコードするプラスミド(それぞれ、pC-L及びpC-NP)が存在することができる。Lタンパク質及びNPは、ウイルスRNA転写及び複製に必要な最小トランス作用因子である。或いは、NP及びLタンパク質に加えて、ウイルスL及びSセグメントの細胞内合成を、反対側から、それぞれ、2つの別々のプラスミドのL及びSセグメントcDNAへと読み取るpol-I及びpol-IIプロモーターを有する発現カセットを用いて実施することができる。
【0402】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子を3セグメント化する場合、1つのLセグメントと2つのSセグメントを含む3セグメント化アレナウイルスを生成させるために使用することができるプラスミドとしては、i)Sゲノムセグメント、例えば、pol-I Sを各々コードする2つのプラスミド、ii)Lゲノムセグメント、例えば、pol-I Lをコードするプラスミド:を挙げることができる。2つのLセグメントと1つのSセグメントを含む3セグメント化アレナウイルスに必要とされるプラスミドは: i)Lゲノムセグメント、例えば、pol-Lを各々コードする2つのプラスミド、ii)Sゲノムセグメント、例えば、pol-I Sをコードするプラスミドである。
【0403】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子を3セグメント化する場合、ウイルスL及びSセグメントの細胞内合成を指令するアレナウイルスポリメラーゼをコードするプラスミドをトランスフェクション混合物に組み込むことができる。例えば、Lタンパク質をコードするプラスミド及びNPをコードするプラスミド(それぞれ、pC-L及びpC-NP)。Lタンパク質及びNPは、ウイルスRNA転写及び複製に必要な最小トランス作用因子である。或いは、NP及びLタンパク質に加えて、ウイルスL及びSセグメントの細胞内合成を、反対側から、それぞれ、2つの別々のプラスミドのL及びSセグメントcDNAへと読み取るpol-I及びpol-IIプロモーターを有する発現カセットを用いて実施することができる。
【0404】
ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントは、プロモーターの制御下にある。通常、RNAポリメラーゼI駆動性発現カセット、RNAポリメラーゼII駆動性カセット、又はT7バクテリオファージRNAポリメラーゼ駆動性カセットを使用することができる。ある実施態様において、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントをコードするプラスミドは同じであることができる、すなわち、ゲノム配列及びトランス作用因子は、1つのプラスミド由来のプロモーターによって転写されることができる。プロモーターの具体的な例としては、RNAポリメラーゼIプロモーター、RNAポリメラーゼIIプロモーター、RNAポリメラーゼIIIプロモーター、T7プロモーター、SP6プロモーター、又はT3プロモーターが挙げられる。
【0405】
さらに、プラスミドは、哺乳動物細胞における遺伝子発現に好適な発現カセット、例えば、上記のポリメラーゼII発現カセットの制御下の哺乳動物選択マーカー、例えば、ピューロマイシン耐性を特徴とすることができるか、又はウイルス遺伝子転写物の後ろに、脳心筋炎ウイルスの内部リボソーム進入部位などの、内部リボソーム進入部位があり、その後ろに、哺乳動物耐性マーカーがある。大腸菌(E.coli)における産生のために、プラスミドはさらに、細菌選択マーカー、例えば、アンピシリン耐性カセットを特徴とする。
【0406】
所望のタンパク質、例えば、アレナウイルス構造タンパク質を安定に発現する細胞株を得るために、リン酸カルシウム、リポソームに基づくプロトコル、又はエレクトロポレーションなどの一般に使用される戦略のいずれかを用いて、プラスミドによる宿主細胞のトランスフェクションを実施することができる。数日後、好適な選択薬剤、例えば、ピューロマイシンを漸増濃度で添加する。生存しているクローンを単離し、標準的な手順に従ってサブクローニングし、対象となるウイルスタンパク質に対する抗体を用いるウェスタンブロット又はフローサイトメトリー手順を用いて、高発現クローンを同定する。
【0407】
本明細書に記載されるアレナウイルス粒子を回収するために、以下の手順が想定される。1日目: M6-ウェルプレート中の通常80%コンフルエントな細胞に、上記の通りに、プラスミドの混合物をトランスフェクトする。このために、リン酸カルシウム、リポソームに基づくプロトコル、又はエレクトロポレーションなどの任意の一般に使用される戦略を利用することができる。
【0408】
3~5日後:培養上清(アレナウイルスベクター調製物)を回収し、分注し、使用前にアレナウイルスベクターをどのくらい長く保存するべきかに応じて、4℃、-20℃、又は-80℃で保存する。アレナウイルスベクター調製物に感染力価をイムノフォーカスアッセイによって評価する。或いは、トランスフェクトされた細胞及び上清を、トランスフェクション後3~5日目により大きい容器(例えば、T75組織培養フラスコ)に継代することができ、培養上清を継代後5日まで回収する。
【0409】
本出願はさらに、異種非アレナウイルスポリペプチドの発現に関するものであり、ここで、ゲノムセグメントをコードするプラスミドは、異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチドを組み込むように改変される。異種非アレナウイルスポリペプチドをコードするヌクレオチドは、当業者に公知の分子クローニング技法によって、制限酵素及びリガーゼを用いて、プラスミドに組み込むことができる。
【0410】
(5.9.2 感染性複製欠損性アレナウイルス粒子)
感染性複製欠陥性アレナウイルス粒子は、上記のようにレスキューすることができる。しかしながら、DNAから生成させれば、本明細書に提供される感染性複製欠損性アレナウイルスを相補細胞で増殖させることができる。相補細胞は、そのゲノムの改変によって、複製欠損性アレナウイルスから除去されている機能性を提供する細胞である(例えば、GPタンパク質をコードするORFが欠失しているか又は機能的に不活化されている場合、相補細胞がGPタンパク質を提供する)。
【0411】
アレナウイルスベクター中のORFのうちの1つ又は複数の除去又は機能的不活化のために(ここでは、糖タンパク質GPの欠失を例として取り上げることにする)、アレナウイルスベクターを、欠失したウイルス遺伝子、例えば、この例では、GPをトランスで提供する細胞で生成させ、増殖させることができる。そのような相補細胞株(以後、C-細胞と呼ぶ)は、BHK-21、HEK 293、VERO、又はその他などの細胞株に、対象となるウイルス遺伝子の発現用の1以上のプラスミド(C-プラスミドと呼ばれる、相補性プラスミド)をトランスフェクトすることにより作製される。C-プラスミドは、哺乳動物細胞における発現に好適な1以上の発現カセット、例えば、ポリアデニル化シグナルを有する、EF1αプロモーターなどの哺乳動物ポリメラーゼIIプロモーターの制御下で生成されることになるアレナウイルスベクター中で欠失しているウイルス遺伝子を発現又はコードする。さらに、相補性プラスミドは、哺乳動物細胞における遺伝子発現に好適な発現カセット、例えば、上記のポリメラーゼII発現カセットの制御下の哺乳動物選択マーカー、例えば、ピューロマイシン耐性を特徴とし、又はウイルス遺伝子転写物の後ろに、脳心筋炎ウイルスの内部リボソーム進入部位などの、内部リボソーム進入部位があり、その後ろに、哺乳動物耐性マーカーがある。大腸菌(E.coli)における産生のために、プラスミドはさらに、細菌選択マーカー、例えば、アンピシリン耐性カセットを特徴とする。
【0412】
使用することができる細胞、例えば、BHK-21、HEK 293、MC57G、又はその他を培養下で維持し、リン酸カルシウム、リポソームに基づくプロトコル、又はエレクトロポレーションなどの一般に使用される戦略のいずれかを用いて、相補性プラスミドでトランスフェクトする。数日後、好適な選択薬剤、例えば、ピューロマイシンを漸増濃度で添加する。生存しているクローンを単離し、標準的な手順に従ってサブクローニングし、対象となるウイルスタンパク質に対する抗体とともにウェスタンブロット又はフローサイトメトリー手順を用いて、高発現するC-細胞クローンを同定する。安定にトランスフェクトされたC-細胞の使用の代替法として、正常細胞の一過性トランスフェクションは、以下でC-細胞が使用されることになる段階の各々において、失われたウイルス遺伝子を相補することができる。さらに、ヘルパーウイルスを用いて、失われた機能性をトランスで提供することができる。
【0413】
プラスミドは、2種類のもの: i)本例では、例えば、LCMVのNP及びLタンパク質に由来するアレナウイルスの最小トランス作用因子をC-細胞で細胞内発現させるための、TF-プラスミドと呼ばれる、2つのプラスミド;並びにii)アレナウイルスベクターゲノムセグメント、例えば、設計された改変を有するセグメントをC-細胞で細胞内発現させるための、GS-プラスミドと呼ばれるプラスミドであることができる。TF-プラスミドは、哺乳動物細胞におけるタンパク質発現に好適な発現カセット、通常、例えば、哺乳動物ポリメラーゼIIプロモーター、例えば、そのうちのどちらか一方がポリアデニル化シグナルと優先的に組み合わさったCMV又はEF1αプロモーターの制御下で、それぞれのアレナウイルスベクターのNP及びLタンパク質を発現する。GS-プラスミドは、ベクターの小さい(S)ゲノムセグメント及び大きい(L)ゲノムセグメントを発現する。通常、ポリメラーゼI駆動性発現カセット又はT7バクテリオファージRNAポリメラーゼ(T7-)駆動性発現カセットを使用することができ、後者は、3'-末端リボソームを一次転写物のプロセシングに優先的に用いて、正確な末端を生じさせる。T7に基づく系を使用する場合、C-細胞におけるT7の発現は、TF-プラスミドと同様に構築されてT7を提供する追加の発現プラスミドをリカバリープロセスで含めるか、又は安定な形でT7をさらに発現するようにC-細胞を構築するかのいずれかによって提供されなければならない。ある実施態様において、TFプラスミドとGSプラスミドは同じであることができる、すなわち、ゲノム配列及びトランス作用因子は、1つのプラスミド由来のT7、polI、及びpolIIプロモーターによって転写されることができる。
【0414】
アレナウイルスベクターの回収のために、以下の手順を使用することができる。1日目: M6-ウェルプレート中の通常80%コンフルエントなC-細胞に、2つのTF-プラスミド+2つのGS-プラスミドの混合物をトランスフェクトする。ある実施態様において、TFプラスミドとGSプラスミドは同じであることができる、すなわち、ゲノム配列及びトランス作用因子は、1つのプラスミド由来のT7、polI、及びpolIIプロモーターによって転写されることができる。このために、リン酸カルシウム、リポソームに基づくプロトコル、又はエレクトロポレーションなどの一般に使用される戦略のいずれかを使用することができる。
【0415】
3~5日後:培養上清(アレナウイルスベクター調製物)を回収し、分注し、使用前にアレナウイルスベクターをどのくらい長く保存するべきかに応じて、4℃、-20℃、又は-80℃で保存する。その後、アレナウイルスベクター調製物の感染力価をC-細胞に対するイムノフォーカスアッセイによって評価する。或いは、トランスフェクトされた細胞及び上清を、トランスフェクション後3~5日目により大きい容器(例えば、T75組織培養フラスコ)に継代することができ、培養上清を継代後5日まで回収する。
【0416】
本発明はさらに、細胞培養物における抗原の発現に関するものであり、ここで、該細胞培養物は、抗原を発現する感染性複製欠損性アレナウイルスに感染している。培養細胞における抗原の発現のために使用される場合、以下の2つの手順を使用することができる:
【0417】
i)対象となる細胞型に、1以上、例えば、2、3、又は4の感染多重度(MOI)で、本明細書に記載されるアレナウイルスベクター調製物を感染させ、感染直後に既に、全ての細胞で抗原の産生をもたらす。
【0418】
ii)或いは、より低いMOIを使用することができ、個々の細胞クローンを、そのウイルス駆動性抗原発現のレベルについて選択することができる。その後、アレナウイルスベクターが非細胞溶解性であるため、個々のクローンを無限に増殖させることができる。この手法とは無関係に、抗原は、その後、産生される抗原の性質に応じて、培養上清又は細胞それ自体のいずれかから回収(及び精製)することができる。しかしながら、本発明は、これら2つの戦略に限定されず、感染性複製欠損性アレナウイルスをベクターとして用いて、抗原の発現を駆動する他の方法を検討してもよい。
【0419】
(5.10 本明細書に提供される組成物を使用する方法-アレナウイルス粒子の生成及びレスキュー)
ある実施態様において、本明細書に提供されるヌクレオチド配列(第5.4節を参照)を用いて、アレナウイルス粒子を生成させ、かつ/又はレスキューすることができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子(第5.5節を参照)を用いて、アレナウイルス粒子を生成させ、かつ/又はレスキューすることができる。ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント(第5.6節を参照)を用いて、アレナウイルス粒子を生成させ、かつ/又はレスキューすることができる。
【0420】
通常、アレナウイルス粒子は、LCMVについて記載されているような標準的な逆遺伝学の技法によって組換え産生することができる(引用により本明細書中に組み込まれる、Flatzらの文献、2006, Proc Natl Acad Sci USA 103:4663-4668; Sanchezらの文献、2006, Virology 350:370; Ortiz-Rianoらの文献、2013, J Gen Virol. 94:1175-88を参照)。
【0421】
ある実施態様において、生成又はレスキューされるアレナウイルス粒子は、2セグメント化することができる。他の実施態様において、生成又はレスキューされるアレナウイルス粒子は、3セグメント化することができる。3セグメント化アレナウイルス粒子は、当技術分野で公知の、例えば、国際公開WO 2016/075250 A1に記載されている逆遺伝学の技法によって組換え産生することができる。
【0422】
(5.10.1 感染性かつ複製可能なアレナウイルス粒子)
ある実施態様において、2セグメント化アレナウイルス粒子を生成させる方法は、(i)宿主細胞に、第5.4節に記載されている1以上のDNA配列、又は第5.4節に記載されている1以上のRNA配列、又は第5.4節に記載されているDNA配列から各々インビトロで転写された1以上のRNA配列をトランスフェクトすること;(ii)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子の細胞内発現を駆動するヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;(iii)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び(iv)該アレナウイルス粒子を回収することを含む。あるより具体的な実施態様において、DNAは、プラスミド中に含まれる。
【0423】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子を3セグメント化する場合、該アレナウイルス粒子を生成させる方法は、(i)宿主細胞に、第5.4節に記載されている1以上のDNA配列、又は第5.4節に記載されている1以上のRNA配列、又は第5.4節に記載されているDNA配列から各々インビトロで転写された1以上のRNA配列をトランスフェクトすること(ここで、上記のヌクレオチド配列は、1つのLセグメントと2つのSセグメント又は2つのLセグメントと1つのSセグメントをコードする);(ii)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子の細胞内発現を駆動するヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;(iii)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び(iv)該アレナウイルス粒子を回収することを含む。あるより具体的な実施態様において、DNAは、プラスミド中に含まれる。
【0424】
ある実施態様において、2セグメント化アレナウイルス粒子を生成させる方法は、(i)宿主細胞に、第5.5節に記載されているアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物の1以上のcDNA配列又は第5.5節に記載されているアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物のcDNAから各々インビトロで転写された1以上のRNA配列をトランスフェクトすること;(ii)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子の細胞内発現を駆動するヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;(iii)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び(iv)該アレナウイルス粒子を回収することを含む。あるより具体的な実施態様において、DNAは、プラスミド中に含まれる。
【0425】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子を3セグメント化する場合、該アレナウイルス粒子を生成させる方法は、(i)宿主細胞に、第5.5節に記載されているアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物の1以上のcDNA配列又は第5.5節に記載されているアレナウイルス粒子のゲノムのmRNA転写物のcDNAから各々インビトロで転写された1以上のRNA配列をトランスフェクトすること(ここで、上記のヌクレオチド配列は、1つのLセグメントと2つのSセグメント又は2つのLセグメントと1つのSセグメントをコードする);(ii)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子の細胞内発現を駆動するヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;(iii)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び(iv)該アレナウイルス粒子を回収することを含む。あるより具体的な実施態様において、DNAは、プラスミド中に含まれる。
【0426】
ある実施態様において、2セグメント化アレナウイルス粒子を生成させる方法は、(i)宿主細胞に、第5.6節に記載されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントのcDNA配列又は第5.6節に記載されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントのcDNA配列から各々インビトロで転写された1以上のRNA配列をトランスフェクトすること;(ii)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子の細胞内発現を駆動するヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;(iii)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び(iv)該アレナウイルス粒子を回収することを含む。あるより具体的な実施態様において、DNAは、プラスミド中に含まれる。
【0427】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子を3セグメント化する場合、該アレナウイルス粒子を生成させる方法は、(i)宿主細胞に、第5.6節に記載されているアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメントのcDNA配列又は第5.6節に記載されているアレナウイルスゲノムもしくはアンチゲノムセグメントのcDNA配列から各々インビトロで転写された1以上のRNA配列をトランスフェクトすること(ここで、上記のヌクレオチド配列は、1つのLセグメントと2つのSセグメント又は2つのLセグメントと1つのSセグメントをコードする);(ii)該宿主細胞に、アレナウイルストランス作用因子の細胞内発現を駆動するヌクレオチド配列をトランスフェクトすること;(iii)該宿主細胞をウイルス形成に好適な条件下で維持すること;及び(iv)該アレナウイルス粒子を回収することを含む。あるより具体的な実施態様において、DNAは、プラスミド中に含まれる。
【0428】
感染性かつ複製可能なアレナウイルス粒子の生成に関するさらなる詳細は、第5.9.1節に記載されている。
【0429】
(5.10.2 感染性複製欠損性アレナウイルス粒子)
感染性複製欠損性アレナウイルス粒子は、上記のようにレスキューすることができる。感染性複製欠損性アレナウイルス粒子の生成に関するさらなる詳細は、第5.9.2節に記載されている。
【0430】
(5.11 本明細書に提供される組成物の使用方法-ワクチン)
本出願はさらに、第5.4節に記載されているヌクレオチド配列及び関連発現産物、アレナウイルス粒子、並びにアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントを含む、ワクチン、免疫原性組成物(例えば、ワクチン製剤)、及び医薬組成物に関する。本出願はまた、第5.5節に記載されているアレナウイルス粒子を含む、ワクチン、免疫原性組成物(例えば、ワクチン製剤)、及び医薬組成物に関する。本出願はさらに、第5.6節に記載されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント及び関連アレナウイルス粒子を含む、ワクチン、免疫原性組成物(例えば、ワクチン製剤)、及び医薬組成物に関する。本出願はさらに、第5.7節に記載されている翻訳産物を含む、ワクチン、免疫原性組成物(例えば、ワクチン製剤)、及び医薬組成物に関する。本出願はさらに、第5.4節に記載されているヌクレオチド配列に関するcDNA、DNA配列、及び/もしくはDNA発現ベクター、第5.5節に記載されているアレナウイルス粒子、並びに/又は第5.6節に記載されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント、例えば、第5.6節に記載されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントをコードするDNA配列を含む、ワクチン、免疫原性組成物(例えば、ワクチン製剤)、及び医薬組成物に関する。そのようなワクチン、免疫原性組成物、及び医薬組成物は、当技術分野における標準的な手順に従って製剤化することができる。
【0431】
本明細書に記載される方法及び用途に対する好適な変更及び適応は明らかであり得、かつその範囲又はその任意の実施態様から逸脱することなく行われ得ることが当業者には容易に明白であろう。
【0432】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、第5.4節に記載されているヌクレオチド配列を含む組成物である。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、第5.5節に記載されているアレナウイルス粒子を含む組成物である。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、第5.6節に記載されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントを含む組成物である。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、第5.7節に記載されている翻訳産物を含む組成物である。別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、第5.4節に記載されているヌクレオチド配列に関連するcDNA、DNA配列、及び/もしくはDNA発現ベクター、第5.5節に記載されているアレナウイルス粒子、並びに/又は第5.6節に記載されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント、例えば、第5.6節に記載されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントをコードするDNA配列を含む組成物である。そのような組成物は、疾患の治療及び予防方法において使用することができる。具体的な実施態様において、本明細書に記載される組成物は、感染症に感染した又は感染症に罹りやすい対象の治療において使用される。他の実施態様において、本明細書に記載される組成物は、癌もしくは腫瘍発生に特徴的な症状に罹りやすいもしくは該症状を示しているか、又は癌と診断されている対象の治療において使用される。別の具体的な実施態様において、本明細書に提供される免疫原性組成物を用いて、該組成物が投与される宿主において免疫応答を誘導することができる。本明細書に記載される免疫原性組成物は、ワクチンとして使用することができ、それに応じて、医薬組成物として製剤化することができる。具体的な実施態様において、本明細書に記載される免疫原性組成物は、対象(例えば、ヒト対象)の感染症又は癌の予防又は治療において使用される。他の実施態様において、ワクチン、免疫原性組成物、又は医薬組成物は、動物及び/又はヒトへの投与に好適である。
【0433】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるアレナウイルスベクターを含む免疫原性組成物である。ある実施態様において、そのような免疫原性組成物は、医薬として許容し得る賦形剤をさらに含む。ある実施態様において、そのような免疫原性組成物は、アジュバントをさらに含む。本明細書に記載される組成物と組み合わせて投与するためのアジュバントは、該組成物の投与前、投与と同時、又は投与後に投与することができる。いくつかの実施態様において、「アジュバント」という用語は、本明細書に記載される組成物と併せて又はその一部として投与された場合、アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子及び最も重要なことに、それが運ぶ遺伝子産物に対する免疫応答を強化し、増強し、及び/又は亢進するが、該化合物が単独で投与された場合には、アレナウイルス粒子もしくは3セグメント化アレナウイルス粒子又は後者のものによって運ばれる遺伝子産物に対する免疫応答を発生させない化合物を指す。いくつかの実施態様において、アジュバントは、アレナウイルス粒子もしくは3セグメント化アレナウイルス粒子又は後者のものによって運ばれる遺伝子産物に対する免疫応答を発生させ、アレルギー又は他の有害反応を生じさせない。アジュバントは、例えば、リンパ球動員、B及び/又はT細胞の刺激、並びにマクロファージ又は樹状細胞の刺激を含む、いくつかのメカニズムによって免疫応答を増強することができる。本明細書に提供されるワクチン又は免疫原性組成物がアジュバントを含むか又は1以上のアジュバントと一緒に投与される場合、使用することができるアジュバントとしては、無機塩アジュバント又は無機塩ゲルアジュバント、粒子状アジュバント、微粒子状アジュバント、粘膜アジュバント、及び免疫刺激アジュバントを挙げることができるが、これらに限定されない。アジュバントの例としては、アルミニウム塩(ミョウバン)(例えば、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、及び硫酸アルミニウム)、3 De-O-アシル化モノホスホリルリピドA(MPL)(GB 2220211号を参照)、MF59(Novartis)、AS03(GlaxoSmithKline)、AS04(GlaxoSmithKline)、ポリソルベート80(Tween 80; ICL Americas社)、イミダゾピリジン化合物(国際公開WO2007/109812号として公開された国際出願PCT/US2007/064857号を参照)、イミダゾキノキサリン化合物(国際公開WO2007/109813号として公開された国際出願PCT/US2007/064858号を参照)、及びQS21などのサポニン(Kensilらの文献、1995、ワクチン設計:サブユニット及びアジュバントアプローチ(Vaccine Design: The Subunit and Adjuvant Approach)(Powell及びNewman編、Plenum Press, NY);米国特許第5,057,540号を参照)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施態様において、アジュバントは、フロイントアジュバント(完全又は不完全)である。他のアジュバントは、モノホスホリルリピドAなどの免疫刺激剤と任意に組み合わせた水中油型エマルジョン(例えば、スクアレン又はピーナッツ油)である(Stouteらの文献、1997、N. Engl. J. Med. 336, 86-91を参照)。
【0434】
組成物は、単独で又は医薬として許容し得る担体と一緒に、本明細書に記載される2セグメント化アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子を含む。アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子の懸濁液又は分散液、とりわけ、等張水性懸濁液又は分散液を使用することができる。医薬組成物は、滅菌することができ、かつ/或いは賦形剤、例えば、防腐剤、安定剤、湿潤剤、並びに/又は乳化剤、可溶化剤、浸透圧を調節するための塩、及び/もしくは緩衝剤を含むことができ、それ自体公知の様式で、例えば、従来の分散及び懸濁プロセスによって調製される。ある実施態様において、そのような分散液又は懸濁液は、粘度調節剤を含むことができる。該懸濁液又は分散液は、約2℃~8℃の温度で保持されるか、又は長期保存用に優先的に、凍結し、その後、使用直前に解凍することができるか、又はその代わりに、保存用に凍結することができる。注射用に、ワクチン又は免疫原性調製物は、水性溶液中で、好ましくは、ハンクス溶液、リンガー溶液、又は生理食塩水緩衝液などの生理的に適合性のある緩衝液中で製剤化することができる。該溶液は、懸濁剤、安定剤、及び/又は分散剤などの調合剤を含有することができる。
【0435】
ある実施態様において、本明細書に記載される組成物は、防腐剤、例えば、水銀誘導体のチメロサールをさらに含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、0.001%~0.01%のチメロサールを含む。他の実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、防腐剤を含まない。
【0436】
医薬組成物は、約103~約1011フォーカス形成単位の2セグメント化アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子を含む。
【0437】
一実施態様において、医薬組成物の投与は、非経口投与である。非経口投与は、静脈内又は皮下投与であることができる。したがって、非経口投与のための単位用量形態は、例えば、アンプル又はバイアル、例えば、約103~1010フォーカス形成単位又は105~1015個の物理的粒子のアレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子を含有するバイアルである。
【0438】
別の実施態様において、本明細書に提供されるワクチン又は免疫原性組成物は、限定されないが、経口、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、局所、皮下、経皮、鼻腔内、及び吸入経路を含む経路によって、腫瘍内に、並びにスカリフィケーション(例えば、二股針を用いて、皮膚の最上層から傷を付けること)によって、対象に投与される。具体的には、皮下又は静脈内経路を使用することができる。
【0439】
鼻腔内への又は吸入による投与のために、本発明による使用のための調製物は、好適な噴射剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、又は他の好適なガスを用いて、加圧パック又はネブライザーからエアロゾルスプレー提示の形態で好都合に送達することができる。加圧エアロゾルの場合、投薬量単位は、定量を送達するためのバルブを提供することにより決定することができる。吸入器又は送気器で使用するための、例えば、ゼラチンのカプセル及びカートリッジは、化合物とラクトース又はデンプンなどの好適な粉末基剤の粉末混合物を含めて製剤化することができる。
【0440】
活性成分の投薬量は、ワクチン接種又は免疫療法の種類によって、並びに対象並びにその年齢、体重、個々の状態、個々の薬物動態データ、及び投与様式によって決まる。ある実施態様において、インビトロアッセイを利用して、最適な投薬量範囲の同定を助ける。有効用量は、インビトロ又は動物モデル試験系から得られる用量応答曲線から推定することができる。
【0441】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子を含む、ワクチン、免疫原性組成物、又は医薬組成物は、生ワクチン接種又は免疫療法として使用することができる。生アレナウイルス粒子の例示的な用量は、用量当たり10~100PFU、又はそれより多くの生ウイルスと様々であり得る。いくつかの実施態様において、アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子の好適な投薬量は、102、5×102、103、5×103、104、5×104、105、5×105、106、5×106、107、5×107、108、5×108、1×109、5×109、1×1010、5×1010、1×1011、5×1011、又は1012pfuであり、必要なだけ間隔を空けて、1回、2回、3回、又はそれより多くの回数、対象に投与することができる。別の実施態様において、生アレナウイルスは、0.2、0.5、1、2、5、7、10、15、20、25、30、35、40、45、及び50mLからなる群から選択される容量のものである用量で製剤化される。ある実施態様において、該用量は、105.5~109.5感染フォーカス単位の生アレナウイルス粒子を含有する。別の実施態様において、不活化ワクチンは、それが、約15μg~約100μg、約15μg~約75μg、約15μg~約50μg、又は約15μg~約30μgのアレナウイルスを含有するように製剤化される。
【0442】
小児への投与のためのある実施態様において、少なくとも1カ月空けて投与される、2用量の本明細書に記載される2セグメント化アレナウイルス粒子もしくは3セグメント化アレナウイルス粒子又はこれらの組成物が小児に投与される。成人への投与のための具体的な実施態様において、単一用量の本明細書に記載されるアレナウイルス粒子もしくは3セグメント化アレナウイルス粒子又はこれらの組成物が投与される。別の実施態様において、少なくとも1カ月空けて投与される、2用量の本明細書に記載される2セグメント化アレナウイルス粒子もしくは3セグメント化アレナウイルス粒子又はこれらの組成物が成人に投与される。別の実施態様において、低年齢小児(6カ月~9歳)に、本明細書に記載される2セグメント化アレナウイルス粒子もしくは3セグメント化アレナウイルス粒子又はこれらの組成物を、1カ月空けて投与される2用量で、初めて投与することができる。特定の実施態様において、初めてのワクチン接種又は免疫療法の年に1用量しか受けなかった小児は、次の年に2用量を受けるべきである。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される免疫原性組成物が初めて投与される2~8歳の小児には、4週間空けて投与される2用量が好ましい。ある実施態様において、3歳を超える対象に好ましい場合がある0.5mlとは対照的に、6~35カ月の小児には、半分の用量(0.25ml)が好ましい場合がある。
【0443】
ある実施態様において、組成物は、治療有効量のアレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子を含む単一投薬量で患者に投与することができる。いくつかの実施態様において、2セグメント化アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子は、治療有効量の2セグメント化アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子及び1以上の医薬組成物を各々治療有効量で含む単一用量で患者に投与することができる。
【0444】
ある実施態様において、組成物は、単一用量として患者に投与され、続いて、3~6週間後に、第二の用量で投与される。これらの実施態様によれば、追加免疫接種は、第二の接種後6~12カ月の間隔で対象に投与することができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、異なるアレナウイルス粒子又はその組成物を利用することができる。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される同じ組成物の投与を繰り返し、少なくとも1日、2日、3日、4日、5日、10日、15日、30日、45日、2カ月、75日、3カ月、又は少なくとも6カ月間隔を空けることができる。
【0445】
また本明細書に提供されるのは、アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子を活性成分として含む医薬調製物の形態のワクチンの製造のためのプロセス及び該アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子の使用である。本出願の医薬組成物は、それ自体公知の様式で、例えば、従来の混合及び/又は分散プロセスによって調製される。
【0446】
(5.12 組成物、投与、及び投薬量)
本出願はさらに、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子を含む、ワクチン、免疫原性組成物(例えば、ワクチン製剤)、及び医薬組成物に関する。そのようなワクチン、免疫原性組成物、及び医薬組成物は、当技術分野で公知の標準的な手順に従って製剤化することができる。
【0447】
本明細書に記載される方法及び用途に対する好適な変更及び適応は明らかであり得、かつその範囲又はその任意の実施態様から逸脱することなく行われ得ることが当業者には容易に明白であろう。
【0448】
別の実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子を含む組成物である。そのような組成物は、疾患の治療及び予防方法において使用することができる。具体的な実施態様において、本明細書に記載される組成物は、感染性因子に感染した又は感染症に罹りやすい対象の治療において使用される。他の実施態様において、本明細書に記載される組成物は、癌もしくは腫瘍発生に特徴的な症状に罹りやすいもしくは該症状を示しているか、又は癌と診断されている対象の治療において使用される。別の具体的な実施態様において、本明細書に提供される免疫原性組成物を用いて、該組成物が投与される宿主において免疫応答を誘導することができる。本明細書に記載される免疫原性組成物は、ワクチンとして使用することができ、それに応じて、医薬組成物として製剤化することができる。具体的な実施態様において、本明細書に記載される免疫原性組成物は、対象(例えば、ヒト対象)の感染症又は癌の予防又は治療において使用される。他の実施態様において、ワクチン、免疫原性組成物、又は医薬組成物は、動物及び/又はヒトへの投与に好適である。
【0449】
ある実施態様において、本明細書に提供されるのは、本明細書に記載されるアレナウイルスベクターを含む免疫原性組成物である。ある実施態様において、そのような免疫原性組成物は、医薬として許容し得る賦形剤をさらに含む。ある実施態様において、そのような免疫原性組成物は、アジュバントをさらに含む。本明細書に記載される組成物と組み合わせて投与するためのアジュバントは、該組成物の投与前、投与と同時、又は投与後に投与することができる。いくつかの実施態様において、「アジュバント」という用語は、本明細書に記載される組成物と併せて又はその一部として投与された場合、アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子及び最も重要なことに、それが運ぶ遺伝子産物に対する免疫応答を強化し、増強し、及び/又は亢進するが、該化合物が単独で投与された場合には、アレナウイルス粒子もしくは3セグメント化アレナウイルス粒子又は後者のものによって運ばれる遺伝子産物に対する免疫応答を発生させない化合物を指す。いくつかの実施態様において、アジュバントは、アレナウイルス粒子もしくは3セグメント化アレナウイルス粒子又は後者のものによって運ばれる遺伝子産物に対する免疫応答を発生させ、アレルギー又は他の有害反応を生じさせない。アジュバントは、例えば、リンパ球動員、B及び/又はT細胞の刺激、並びにマクロファージ又は樹状細胞の刺激を含む、いくつかのメカニズムによって免疫応答を増強することができる。本明細書に提供されるワクチン又は免疫原性組成物がアジュバントを含むか又は1以上のアジュバントと一緒に投与される場合、使用することができるアジュバントとしては、無機塩アジュバント又は無機塩ゲルアジュバント、粒子状アジュバント、微粒子状アジュバント、粘膜アジュバント、及び免疫刺激アジュバントを挙げることができるが、これらに限定されない。アジュバントの例としては、アルミニウム塩(ミョウバン)(例えば、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、及び硫酸アルミニウム)、3 De-O-アシル化モノホスホリルリピドA(MPL)(GB 2220211号を参照)、MF59(Novartis)、AS03(GlaxoSmithKline)、AS04(GlaxoSmithKline)、ポリソルベート80(Tween 80; ICL Americas社)、イミダゾピリジン化合物(国際公開WO2007/109812号として公開された国際出願PCT/US2007/064857号を参照)、イミダゾキノキサリン化合物(国際公開WO2007/109813号として公開された国際出願PCT/US2007/064858号を参照)、及びQS21などのサポニン(Kensilらの文献、1995、ワクチン設計:サブユニット及びアジュバントアプローチ(Vaccine Design: The Subunit and Adjuvant Approach)(Powell及びNewman編、Plenum Press, NY);米国特許第5,057,540号を参照)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施態様において、アジュバントは、フロイントアジュバント(完全又は不完全)である。他のアジュバントは、モノホスホリルリピドAなどの免疫刺激剤と任意に組み合わせた水中油型エマルジョン(例えば、スクアレン又はピーナッツ油)である(Stouteらの文献、1997、N. Engl. J. Med. 336, 86-91を参照)。
【0450】
組成物は、単独で又は医薬として許容し得る担体と一緒に、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子を含む。アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子の懸濁液又は分散液、とりわけ、等張水性懸濁液又は分散液を使用することができる。医薬組成物は、滅菌することができ、かつ/或いは賦形剤、例えば、防腐剤、安定剤、湿潤剤、並びに/又は乳化剤、可溶化剤、浸透圧を調節するための塩、及び/もしくは緩衝剤を含むことができ、それ自体公知の様式で、例えば、従来の分散及び懸濁プロセスによって調製される。ある実施態様において、そのような分散液又は懸濁液は、粘度調節剤を含むことができる。該懸濁液又は分散液は、約2℃~8℃の温度で保持されるか、又は長期保存用に優先的に、凍結し、その後、使用直前に解凍することができるか、又はその代わりに、保存用に凍結することができる。注射用に、ワクチン又は免疫原性調製物は、水性溶液中で、好ましくは、ハンクス溶液、リンガー溶液、又は生理食塩水緩衝液などの生理的に適合性のある緩衝液中で製剤化することができる。該溶液は、懸濁剤、安定剤、及び/又は分散剤などの調合剤を含有することができる。
【0451】
ある実施態様において、本明細書に記載される組成物は、防腐剤、例えば、水銀誘導体のチメロサールをさらに含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、0.001%~0.01%のチメロサールを含む。他の実施態様において、本明細書に記載される医薬組成物は、防腐剤を含まない。
【0452】
医薬組成物は、約103~約1011フォーカス形成単位のアレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子を含む。
【0453】
一実施態様において、医薬組成物の投与は、非経口投与である。非経口投与は、静脈内又は皮下投与であることができる。したがって、非経口投与のための単位用量形態は、例えば、アンプル又はバイアル、例えば、約103~1010フォーカス形成単位又は105~1015個の物理的粒子のアレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子を含有するバイアルである。
【0454】
別の実施態様において、本明細書に提供されるワクチン又は免疫原性組成物は、限定されないが、経口、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、局所、皮下、経皮、鼻腔内、及び吸入経路を含む経路によって、並びにスカリフィケーション(例えば、二股針を用いて、皮膚の最上層から傷を付けること)によって、対象に投与される。具体的には、皮下又は静脈内経路を使用することができる。
【0455】
鼻腔内への又は吸入による投与のために、本発明による使用のための調製物は、好適な噴射剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、又は他の好適なガスを用いて、加圧パック又はネブライザーからエアロゾルスプレー提示の形態で好都合に送達することができる。加圧エアロゾルの場合、投薬量単位は、定量を送達するためのバルブを提供することにより決定することができる。吸入器又は送気器で使用するための、例えば、ゼラチンのカプセル及びカートリッジは、化合物とラクトース又はデンプンなどの好適な粉末基剤の粉末混合物を含めて製剤化することができる。
【0456】
活性成分の投薬量は、ワクチン接種又は免疫療法の種類によって、並びに対象並びにその年齢、体重、個々の状態、個々の薬物動態データ、及び投与様式によって決まる。ある実施態様において、インビトロアッセイを利用して、最適な投薬量範囲の同定を助ける。有効用量は、インビトロ又は動物モデル試験系から得られる用量応答曲線から推定することができる。
【0457】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子を含む、ワクチン、免疫原性組成物、又は医薬組成物は、生ワクチン接種又は免疫療法として使用することができる。生アレナウイルス粒子の例示的な用量は、用量当たり10~100PFU、又はそれより多くの生ウイルスと様々であり得る。いくつかの実施態様において、アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子の好適な投薬量は、102、5×102、103、5×103、104、5×104、105、5×105、106、5×106、107、5×107、108、5×108、1×109、5×109、1×1010、5×1010、1×1011、5×1011、又は1012pfuであり、必要なだけ間隔を空けて、1回、2回、3回、又はそれより多くの回数、対象に投与することができる。別の実施態様において、生アレナウイルスは、0.2mLの用量が106.5~107.5蛍光フォーカス単位の生アレナウイルス粒子を含有するように製剤化される。別の実施態様において、不活化ワクチンは、それが約15μg~約100μg、約15μg~約75μg、約15μg~約50μg、又は約15μg~約30μgのアレナウイルスを含有するように製剤化される。
【0458】
小児への投与のためのある実施態様において、少なくとも1カ月空けて投与される、2用量の本明細書に記載されるアレナウイルス粒子もしくは3セグメント化アレナウイルス粒子又はこれらの組成物が小児に投与される。成人への投与のための具体的な実施態様において、単一用量の本明細書に記載されるアレナウイルス粒子もしくは3セグメント化アレナウイルス粒子又はこれらの組成物が投与される。別の実施態様において、少なくとも1カ月空けて投与される、2用量の本明細書に記載されるアレナウイルス粒子もしくは3セグメント化アレナウイルス粒子又はこれらの組成物が成人に投与される。別の実施態様において、低年齢小児(6カ月~9歳)に、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子もしくは3セグメント化アレナウイルス粒子又はこれらの組成物を、1カ月空けて投与される2用量で、初めて投与することができる。特定の実施態様において、初めてのワクチン接種又は免疫療法の年に1用量しか受けなかった小児は、次の年に2用量を受けるべきである。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される免疫原性組成物が初めて投与される2~8歳の小児には、4週間空けて投与される2用量が好ましい。ある実施態様において、3歳を超える対象に好ましい場合がある0.5mlとは対照的に、6~35カ月の小児には、半分の用量(0.25ml)が好ましい場合がある。
【0459】
ある実施態様において、組成物は、治療有効量のアレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子を含む単一投薬量で患者に投与することができる。いくつかの実施態様において、アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子は、治療有効量のアレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子及び1以上の医薬組成物を各々治療有効量で含む単一用量で患者に投与することができる。
【0460】
ある実施態様において、組成物は、単一用量として患者に投与され、続いて、3~6週間後に、第二の用量で投与される。これらの実施態様によれば、追加免疫接種は、第二の接種後6~12カ月の間隔で対象に投与することができる。ある実施態様において、追加免疫接種は、異なるアレナウイルス粒子又はその組成物を利用することができる。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される同じ組成物の投与を繰り返し、少なくとも1日、2日、3日、4日、5日、10日、15日、30日、45日、2カ月、75日、3カ月、又は少なくとも6カ月間隔を空けることができる。
【0461】
また本明細書に提供されるのは、アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子を活性成分として含む医薬調製物の形態のワクチンの製造のためのプロセス及び該アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子の使用である。本出願の医薬組成物は、それ自体公知の様式で、例えば、従来の混合及び/又は分散プロセスによって調製される。
【0462】
(5.13 アッセイ)
ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子は、本明細書に提供されるヌクレオチド配列(第5.4.2を参照)を含む。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子は、アレナウイルスORFが2以上のmRNA転写物(第5.5節を参照)にわたって隔てられるように改変される。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子は、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント(第5.6節を参照)に由来する。ある実施態様において、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子は、本明細書に提供されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント(第5.6節を参照)を含む。
【0463】
ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子は、遺伝的に安定である、すなわち、宿主内で野生型のような(より毒性の強い)複製挙動に復帰しない(遺伝的安定性)。ある実施態様において、遺伝的安定性は、この節及び第6節に記載されているアッセイを用いて示すことができる。
【0464】
ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子は、所望の標的抗原に対する強い免疫応答を誘発するための高レベルの導入遺伝子発現を示す(導入遺伝子発現レベル)。ある実施態様において、高レベルの導入遺伝子発現は、この節及び第6節に記載されているアッセイを用いて示すことができる。
【0465】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドは、アレナウイルス3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルは、それぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルは、それぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。ある実施態様において、異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルは、それぞれのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ異種非アレナウイルスポリペプチドの発現レベルよりも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。ある実施態様において、細胞の少なくとも約又は約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又は100%が、本開示のアレナウイルス(例えば、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞に(例えば、細胞の集団に)導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する。ある実施態様において、本開示のアレナウイルス(例えば、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞の比率は、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルスを細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞の比率と比較して、より高い。ある実施態様において、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルスを同等の細胞の集団に導入した(感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞の比率(又は量)と比較して、少なくとも約又は約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又は100%より多くの細胞が、本開示のアレナウイルス(例えば、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する。ある実施態様において、細胞は、対象由来の生物学的試料由来のものである。ある実施態様において、生物学的試料は、器官(例えば、脾臓)由来のものである。ある実施態様において、生物学的試料は、血液試料である。
【0466】
ある実施態様において、細胞の少なくとも約又は約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又は100%が、本開示のアレナウイルス(例えば、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又はアレナウイルス3'UTRの制御下で第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞に(例えば、細胞の集団に)導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する。ある実施態様において、本開示のアレナウイルス(例えば、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又はアレナウイルス3'UTRの制御下で第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞の比率は、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又はアレナウイルス5'UTRの制御下で同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチド発現するアレナウイルスを細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチド又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞の比率と比較して、より高い。ある実施態様において、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又はアレナウイルス5'UTRの制御下で同じ第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルスを同等の細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞の比率(又は量)と比較して、少なくとも約又は約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又は100%より多くの細胞が、本開示のアレナウイルス(例えば、アレナウイルス3'UTRの制御下で異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又はアレナウイルス3'UTRの制御下で第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ/又は第二の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する。ある実施態様において、細胞は、対象由来の生物学的試料由来のものである。ある実施態様において、生物学的試料は、器官(例えば、脾臓)由来のものである。ある実施態様において、生物学的試料は、血液試料である。
【0467】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子は、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する。ある実施態様において、1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現は、アレナウイルス3'UTRの制御下にあり、もう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現は、アレナウイルス5'UTRの制御下にある。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第一のものの発現は、第一のSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下にあり、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第二のものの発現は、第二のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にある。ある実施態様において、1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現は、1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下にあり、もう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現は、もう1つのSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にある。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第一のものの発現は、第一のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドのうちの第二のものの発現は、第二のSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現は、1つのSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、もう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現は、もう1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下にある。ある実施態様において、本開示のアレナウイルス粒子(例えば、1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ別のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を感染させた細胞は、両方の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(共発現する)。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの組み合わせた発現レベル(例えば、両方の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞)は、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される(例えば、1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現が1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下にあり、もう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現がもう1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下にある)同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの組み合わせた発現レベルよりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの組み合わせた発現レベル(例えば、両方の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞)は、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの組み合わせた発現レベル(例えば、1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下の1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現及びもう1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下のもう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現)よりも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。ある実施態様において、2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの組み合わせた発現レベル(例えば、両方の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する細胞)は、アレナウイルス5'UTRの制御下で発現される同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドの組み合わせた発現レベル(例えば、1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下の1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現及びもう1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下のもう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドの発現)よりも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍高い。ある実施態様において、細胞の少なくとも約又は約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又は100%が、本開示のアレナウイルス(例えば、1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ別のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞に(例えば、細胞の集団に)導入した(又は感染させた)後に2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(共発現する)。ある実施態様において、本開示のアレナウイルス(例えば、1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ別のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(共発現する)細胞の比率(又は量)は、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス(例えば、1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現される1つの異種非アレナウイルスポリペプチド及びもう1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下で発現されるもう1つの異種非アレナウイルスポリペプチド)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(共発現する)細胞の比率(又は量)と比較して、より高い。ある実施態様において、アレナウイルス5'UTRの制御下で同じ2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現するアレナウイルス(例えば、1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつもう1つのSセグメントのアレナウイルス5'UTRの制御下でもう1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を同等の細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(共発現する)細胞の比率(又は量)と比較して、少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、又は100%より多くの細胞が、本開示のアレナウイルス(例えば、1つのSセグメント中のアレナウイルス3'UTRの制御下で1つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現し、かつ別のSセグメント中のアレナウイルス5'UTRの制御下で別の異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する)を細胞の集団に導入した(又は感染させた)後に2つの異種非アレナウイルスポリペプチドを発現する(共発現する)。ある実施態様において、細胞は、対象由来の生物学的試料由来のものである。ある実施態様において、生物学的試料は、器官(例えば、脾臓)由来のものである。ある実施態様において、生物学的試料は、血液試料である。
【0468】
ある実施態様において、本明細書に提供されるアレナウイルス粒子は、細胞培養下で良好な増殖を示し、工業発酵プロセスにおける高力価へのアレナウイルス粒子の産生(産生収率)を可能にすることができる。ある実施態様において、細胞培養下での良好な増殖は、この節及び第6節に記載されているアッセイを用いて示すことができる。
【0469】
ある実施態様において、アレナウイルス粒子の力価は、AGRAGマウスにおける持続性感染の間、それぞれの野生型親アレナウイルス粒子の力価よりも少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍低い。ある実施態様において、アレナウイルス粒子の力価は、AGRAGマウスにおける持続性感染の間、それぞれの野生型親アレナウイルス粒子の力価よりも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍低い。ある実施態様において、アレナウイルス粒子の力価は、AGRAGマウスにおける持続性感染の間、それぞれの野生型親アレナウイルス粒子の力価よりも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、又は30倍低い。ある実施態様において、持続性感染は、少なくとも5日、10日、14日、20日、25日、30日、35日、40日、45日、50日、53日、55日、60日、65日、70日、75日、78日、80日、90日、又は100日持続する感染であり得る。ある実施態様において、持続性感染は、5日、10日、14日、20日、25日、30日、35日、40日、45日、50日、53日、55日、60日、65日、70日、75日、78日、80日、90日、又は100日持続する感染であり得る。
【0470】
(5.13.1 アレナウイルス検出アッセイ)
当業者であれば、当技術分野で公知の技法を用いて、本明細書に記載されるアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント又は3セグメント化アレナウイルス粒子を検出することができる。例えば、RT-PCRを遺伝子改変アレナウイルスセグメントに特異的であるプライマーとともに用いて、第5.6節に記載されているアレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメントを検出及び定量することができる。ウェスタンブロット、ELISA、ラジオイムノアッセイ、免疫沈降、又は免疫細胞化学をフローサイトメトリーと併せて用いて、アレナウイルスゲノム又はアンチゲノムセグメント又は3セグメント化アレナウイルス粒子の遺伝子産物を定量することができる。
【0471】
(5.13.2 感染力を測定するためのアッセイ)
当業者に公知の任意のアッセイを、アレナウイルスベクター調製物の感染力を測定するために使用することができる。例えば、ウイルス/ベクター力価の決定は、「フォーカス形成単位アッセイ」(FFUアッセイ)によって行うことができる。簡潔に述べると、相補細胞をプレーティングし、ウイルス/ベクター試料の様々な希釈物を接種する。複製欠損性アレナウイルスベクター力価の決定のために、相補性BHK-21又はHEK293細胞(例えば、糖タンパク質欠損アレナウイルスベクターの場合、糖タンパク質発現細胞)を使用する。複製可能ベクターについては、例えば、MC57、3T3、又はVERO細胞が一般的な細胞基体である。インキュベーション期間の後、細胞に単層を形成させ、ウイルスを細胞に付着させるために、単層をメチルセルロースで覆う。プレートをさらにインキュベートすると、もとの感染した細胞はウイルス子孫を放出する。メチルセルロースが重層されるため、新しいウイルスの拡散は、隣接する細胞に制限される。結果として、各々の感染性粒子は、フォーカスと呼ばれる感染した細胞の円形のゾーンを生じさせる。そのようなフォーカスを、それぞれのアレナウイルスのNP又はアレナウイルス粒子もしくは3セグメント化アレナウイルス粒子によって発現される別のタンパク質に対する抗体及びHRPに基づく呈色反応を用いて可視化し、それにより、計数可能にすることができる。ウイルス/ベクターの力価は、1ミリリットル当たりのフォーカス形成単位(FFU/mL)で計算することができる。
【0472】
(5.13.3 アレナウイルス粒子の増殖)
本明細書に記載されるアレナウイルス粒子の増殖は、当技術分野で公知の又は本明細書に提供される任意の方法(例えば、細胞培養)によって評価することができる。ウイルス増殖は、本明細書に記載されるアレナウイルス粒子の連続希釈物を細胞培養物(例えば、Vero細胞もしくはBHK-21細胞又は複製欠損性ベクターの場合、これらの相補バージョン)に接種することにより行うことができる。ウイルスを規定の時間インキュベーションした後、ウイルスを含有する上清を回収し、ビリオンを標準的な方法を用いて精製することができる。
【0473】
(5.13.4 血清ELISA)
動物(例えば、マウス、モルモット)のワクチン接種又は免疫療法時の液性免疫応答の決定は、抗原特異的血清ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)によって行うことができる。簡潔に述べると、プレートを抗原(例えば、組換えタンパク質)でコーティングし、抗体の非特異的結合を回避するためにブロッキングし、血清の連続希釈物とともにインキュベートする。インキュベーション後、結合した血清抗体を、例えば、(全IgG又はIgGサブクラスを検出する)酵素結合抗種(例えば、マウス、モルモット)特異的抗体及びその後の呈色反応を用いて検出することができる。抗体力価は、例えば、終点幾何平均力価として決定することができる。
【0474】
(5.13.5 誘導された抗体の中和活性を測定するためのアッセイ)
血清中の中和抗体の決定は、プラーク減少中和試験によって行うことができる。ウイルス標的に応じて、サイトメガロウイルス中和抗体及び試験品としてのGFPタグ化ウイルス(例えば、サイトメガロウイルス)を試験するための好適な細胞、例えば、ATCC由来のARPE-19細胞を使用する。さらに、外因性補体の源としての補助モルモット血清を使用することができる。このアッセイは、中和に使用する1日又は2日前に、384ウェルプレートに6.5×103細胞/ウェル(50μl/ウェル)を播種することにより開始する。中和は、規定の接種ウイルスを、細胞を含まないが、漸増濃度の試験血清を含む96-ウェル滅菌組織培養プレート中、37℃で1時間混合することにより行う。中和インキュベーション工程の後、混合物を細胞に添加し、プレートリーダーによるGFP検出のために、さらに4日間インキュベートする。或いは、GFP又は同様のレポーターの代わりに、ウイルス構造タンパク質を第5.13.2節に記載されているように検出することができる。陽性の中和ヒト血清を各々のプレートでアッセイ陽性対照として用いて、全ての結果の信頼性を確認する。力価(EC50)を4パラメータロジスティック曲線フィッティングを用いて決定する。追加の試験として、ウェルを蛍光顕微鏡で確認する。
【0475】
(5.13.6 LCMVプラーク減少中和試験)
簡潔に述べると、LCMVについてのプラーク減少(中和)アッセイを、緑色蛍光タンパク質がタグ付けされている複製可能又は複製欠損性LCMVを用いて行うことができ、5%ウサギ血清を外因性補体の源として使用することができ、プラークを蛍光顕微鏡観察によって数え上げることができる。中和力価を、対照(免疫前)血清試料における希釈と比較して、プラークの50%、75%、90%、又は95%減少をもたらす血清の最大希釈と定義することができる。
【0476】
(5.13.7 LCMVゲノムコピーの決定)
qPCR LCMV RNAゲノムを、製造元によって提供されるプロトコルに従って、QIAamp Viral RNAミニキット(QIAGEN)を用いて単離する。LCMV RNAゲノム相当物を、SuperScript(登録商標) III Platinum(登録商標) One-Step qRT-PCRキット(Invitrogen)並びにLCMV NPコード領域又はアレナウイルス粒子もしくは3セグメント化アレナウイルス粒子の別のゲノムストレッチの一部に特異的なプライマー及びプローブ(FAMレポーター及びNFQ-MGBクエンチャー)を用いるStepOnePlusリアルタイムPCRシステム(Applied Biosystems)で実施される定量的PCRによって検出する。反応の温度プロファイルは: 60℃で30分、95℃で2分の後、95℃で15秒、56℃で30秒を45サイクルである。RNAを、試料の結果と、プライマー及びプローブ結合部位を含むLCMV NPコード配列又はアレナウイルス粒子もしくは3セグメント化アレナウイルス粒子の別のゲノムストレッチの断片に対応する、分光光学的に定量されたインビトロ転写RNA断片のlog10希釈系列から作成された標準曲線との比較によって定量する。
【0477】
(5.13.8 ウェスタンブロッティング)
組織培養フラスコ中又は懸濁下で増殖させた感染細胞を、感染後の特定の時点でRIPA緩衝液(Thermo Scientific)を用いて溶解させるか、又は細胞溶解なしでそのまま使用する。試料を還元剤及びNuPage LDS試料緩衝液(Novex, Thermo Fisher Scientific, USA)とともに99℃まで10分間加熱し、室温に冷却した後、電気泳動のために4-12%SDS-ゲルに充填する。タンパク質を、Invitrogens iBlot Gel転写装置を用いて膜上にブロッティングし、ポンソー染色によって可視化する。最後に、調製物を対象となるタンパク質に対する一次抗体及びアルカリホスファターゼコンジュゲート二次抗体でプロービングし、その後、1-Step NBT/BCIP溶液(Invitrogen, USA)で染色する。
【0478】
(5.13.9 抗原特異的CD8+ T細胞の検出のためのMHC-ペプチド多量体染色アッセイ)
当業者に公知の任意のアッセイを用いて、抗原特異的CD8+ T細胞応答を試験することができる。例えば、MHC-ペプチド四量体染色アッセイを使用することができる(例えば、Altman J.D.らの文献、Science. 1996; 274:94-96;及びMurali-Krishna K.らの文献、Immunity. 1998; 8:177-187を参照)。簡潔に述べると、このアッセイは、以下の工程を含み、四量体アッセイを用いて、抗原特異的T細胞の存在を検出する。T細胞がそれに対して特異的なペプチドを検出するために、T細胞は、ペプチドと(通常、蛍光標識されている)抗原特異性及びMHCハプロタイプの定義されたT細胞のための特別仕様のMHC分子の四量体の両方を認識しなければならない。その後、四量体を、蛍光標識を介するフローサイトメトリーによって検出する。
【0479】
(5.13.10 抗原特異的T細胞の検出のためのELISPOTアッセイ)
当業者に公知の任意のアッセイを用いて、抗原特異的T細胞応答(CD4+及びCD8+)を試験することができる。例えば、ELISPOTアッセイを使用することができる(例えば、Czerkinsky C.C.らの文献、J Immunol Methods. 1983; 65:109-121;及びHutchings P.R.らの文献、J Immunol Methods. 1989; 120:1-8を参照)。簡潔に述べると、このアッセイは、以下の工程を含む:イムノスポットプレートを抗サイトカイン抗体でコーティングする。細胞を、特異的な刺激、例えば、それに対する反応性が試験されることになっているペプチドの存在下、イムノスポットプレート中でインキュベートする。細胞は、サイトカインを分泌し、その後、洗い落とされる。その後、プレートを第二のビオチン化抗サイトカイン抗体でコーティングし、サイトカイン分泌スポットをアビジン-HRPシステムで可視化する。
【0480】
(5.13.11 CD8+及びCD4+ T細胞応答の機能性の検出のための細胞内サイトカインアッセイ)
当業者に公知の任意のアッセイを用いて、CD8+及びCD4+ T細胞応答の機能性を試験することができる。例えば、フローサイトメトリーと組み合わせた細胞内サイトカインアッセイを使用することができる(例えば、Suni M.A.らの文献、J Immunol Methods. 1998; 212:89-98; Nomura L.E.らの文献、Cytometry. 2000; 40:60-68;及びGhanekar S.A.らの文献、Clinical and Diagnostic Laboratory Immunology. 2001; 8:628-63を参照)。簡潔に述べると、このアッセイは、以下の工程を含む:特異的ペプチド又はタンパク質による細胞の活性化、タンパク質輸送のインヒビター(例えば、ブレフェルジンA)を添加して、サイトカインを細胞内に保持する。定義された期間、通常は5時間のインキュベーションの後、洗浄工程を行い、他の細胞マーカーに対する抗体を細胞に添加することができる。その後、細胞を固定し、透過処理する。蛍光色素をコンジュゲートした抗サイトカイン抗体を添加し、細胞をフローサイトメトリーによって解析することができる。
【0481】
(5.13.12 ウイルスベクターの複製欠損を確認するためのアッセイ)
感染性かつ複製可能なウイルス粒子の濃度を決定する当業者に公知の任意のアッセイを用いて、試料中の複製欠損性ウイルス粒子を測定することもできる。例えば、非相補細胞を用いるFFUアッセイをこの目的で使用することができる。
【0482】
さらに、プラークベースのアッセイは、ウイルス濃度をウイルス試料中のプラーク形成単位(PFU)に換算して決定するために使用される標準的な方法である。具体的には、非相補宿主細胞のコンフルエントな単層に様々な希釈のウイルスを感染させ、寒天などの半固形培地で覆って、ウイルス感染が無制限に拡大するのを防ぐ。ウイルスが感染し、固定された細胞単層内の細胞でそれ自体を複製するのに成功すると、ウイルスプラークが形成され(例えば、Kaufmann, S.H.; Kabelitz, D.の文献(2002)、微生物学の方法(Methods in Microbiology)、第32巻:感染の免疫学(Immunology of Infection)、Academic Press. ISBN 0-12-521532-0を参照)、それにより、細胞変性又は溶解効果が発揮される。プラーク形成は、解析されているウイルスによって、2~14日間かかることがある。プラークを大まかに手作業で計数し、その結果を、プレートを調製するために使用した希釈係数と組み合わせて用いて、試料単位容量当たりのプラーク形成単位の数(PFU/mL)を計算する。PFU/mLの結果は、試料中の感染性複製可能粒子の数を表す。C-細胞を使用する場合、同じアッセイを用いて、複製欠損性アレナウイルス粒子又は3セグメント化アレナウイルス粒子の力価を測定することができる。
【0483】
(5.13.13 ウイルスベクターから発現された遺伝子導入で挿入された非アレナウイルスポリペプチドを含むウイルス抗原の発現についてのアッセイ)
当業者に公知の任意のアッセイを、ウイルス抗原及びウイルスベクターから発現された遺伝子導入で挿入された非アレナウイルスポリペプチドの発現を測定するために使用することができる。例えば、FFUアッセイを実施することができる。検出のために、それぞれのウイルス抗原に対するモノクローナル又はポリクローナル抗体調製物を使用する(導入遺伝子特異的FFU)。複製可能又は複製欠損性ウイルスによって発現されるタンパク質(ウイルス構造タンパク質、ウイルス非構造タンパク質、及び遺伝子導入で挿入された非アレナウイルスポリペプチド)への特異的抗体の結合を決定する方法は、フローサイトメトリー、免疫細胞化学、免疫蛍光、ウェスタンブロット、又はドットブロットを含む。蛍光レポータータンパク質は、直接的な蛍光顕微鏡観察又はフローサイトメトリーによって可視化することができる。
【0484】
(5.13.14 動物モデル)
本明細書に記載されるアレナウイルス粒子の組換え及び感染力を調べるために、インビボ動物モデルを使用することができる。ある実施態様において、3セグメント化アレナウイルス粒子の組換え及び感染力を調べるために使用することができる動物モデルとしては、マウス、モルモット、ウサギ、及びサルが挙げられる。好ましい実施態様において、アレナウイルスの組換え及び感染力を調べるために使用することができる動物モデルとしては、マウスが挙げられる。より具体的な実施態様において、アレナウイルス粒子の組換え及び感染力を調べるために使用することができるマウスは、I型インターフェロン受容体、II型インターフェロン受容体、及び組換え活性化遺伝子1(RAG1)の3つを欠損している。
【0485】
ある実施態様において、動物モデルを用いて、アレナウイルスの感染力及び導入遺伝子の安定性を決定することができる。いくつかの実施態様において、ウイルスRNAは、動物の血清から単離することができる。技法は、当業者によって容易に理解される。ウイルスRNAを逆転写することができ、アレナウイルスORFを担持するcDNAを、遺伝子特異的プライマーを用いてPCR増幅することができる。フローサイトメトリーを用いて、アレナウイルスの感染力及び導入遺伝子の発現を調べることもできる。
【実施例
【0486】
(6.実施例)
(6.1 スプリット-A又はスプリット-Fベクターではなく、スプリット-C及びスプリット-EベクターはartLCMVと同等の高い力価まで増殖し、ベクター増殖のためのSPポジショニングの重要な役割を明らかにする)
それぞれ、スプリット-B及びスプリット-Dウイルス並びにこれらのX及びY変異体のゲノム配置におけるGP SP及びGP1/GP2のポジショニングは、図1Fでr3LCMVについて概説されているプロセスと同様のプロセスにおいて、セグメント間組換え及び野生型様ウイルスへの復帰を可能にすると予測され:1つのSセグメント中のGP SPの末端にある切断点ともう1つのSセグメント中のGP1のすぐ上流にある切断点を用いる1つの組換え事象は、2セグメント化野生型ウイルスを生じると予測される。したがって、スプリット-B及びスプリット-D設計は、実験的試験及び検証が考慮されなかった。
【0487】
したがって、その各々が2つの導入遺伝子ORFを保有する、LCMVベースのスプリット-A、スプリット-C、スプリット-E、及びスプリット-Fウイルスを生成させ、その細胞培養増殖特性を解析した。この実験のために、Flatzら及びKallertらによって発表されたマウスポリメラーゼ-I/ポリメラーゼ-IIベースのアレナウイルスレスキュー系(図5)(Flatz Lらの文献、Proc Natl Acad Sci U S A 2006; 103, 4663-4668; Kallert SMらの文献、Nat Commun 2007; 8, 15327)を使用した。それぞれのスプリット-A、スプリット-E、及びスプリット-Fウイルスの新たに設計されたSセグメントの細胞内ポリメラーゼ-I駆動性発現用のプラスミド(pol-I-S1、pol-I-S2、図6Aの右側の模式図を参照)は、合成DNAを基にして、商業的販売業者により組み立てられ、これを既存の発現カセットにライゲーションした(Flatz Lらの文献、Proc Natl Acad Sci U S A 2006; 103, 4663-4668; Kallert SMらの文献、Nat Commun 2007; 8, 15327)。LCMV糖タンパク質を安定に発現するBHK-21細胞(Flatz Lらの文献、Nat Med 2010; 16, 339-345)に、i)野生型LCMV Lセグメントをコードするポリメラーゼ-Iベースの発現プラスミド(pol-I-L)、ii)それぞれのウイルスのS1及びS2セグメントをコードするポリメラーゼ-Iベースの発現プラスミド(Pol-I-S1、Pol-I-S2)、並びにウイルストランス作用因子L及びNPのポリメラーゼ-II駆動性発現プラスミド(pC-L、pC-NP、図5)からなるプラスミドの組合せをトランスフェクトした。トランスフェクションから6日後、3セグメント化ウイルスの感染力価を非相補3T3細胞に対するイムノフォーカス形成アッセイ(IFF)によって決定した(Battegay Mらの文献、J Virol Methods 1991; 33, 191-198)。スプリット-Eウイルスが1ml当たり>10e6フォーカス形成単位(PFU、FFU)の力価に達したのに対し、スプリット-A及びスプリット-Fウイルスの力価は、10e5 FFU/ml未満のままであった(図6A)。別の類似の実験において、横並びでスプリット-CウイルスとartLCMVウイルスを生成させて、1つのGFP導入遺伝子と1つのTomato(TOM、赤色蛍光タンパク質)導入遺伝子を各々発現させた(図6Bの右側の模式図を参照)。どちらのウイルスも、プラスミドトランスフェクションから6日目に、10e6 FFU/mlに近い同等の力価に達した。非相補BHK-21細胞(GP導入遺伝子を欠く)に感染させたときのウイルス増殖を決定するために、スプリット-C、スプリット-A、及びartLCMVウイルスを生成させて、1つのGFP ORFと1つのP1A癌精巣自己抗原ORFを各々発現させた(図6Cの右側の模式図を参照)。スプリット-C及びスプリット-Aウイルス中のSP隣接P1A導入遺伝子との比較のために、r3LCMV中のP1A ORFを上流の組織プラスミノーゲンアクチベーターシグナル配列(「sP1A」)とインフレームで発現させた。0.01の感染多重度(MOI)で細胞に感染させてから48時間後に、上清を回収し、ウイルス力価を決定した。スプリット-Cウイルスは、10e6 FFU/mlを超える力価に達し、これは、artLCMVと同等又はartLCMVよりも高かったが、スプリット-Aウイルスの力価は、10e4 FFU/ml未満のままであった。
【0488】
追加の実験において、293F懸濁細胞に、図6Dに模式的に概説されているゲノムを保有するスプリット-C、スプリット-E、又はartLCMVベクターのいずれかを感染させた。上清を回収して、ウイルス力価を経時的に決定した(図6D)。感染後の早い時点(24時間及び48時間)で、スプリット-C及びスプリット-Eベクターは、artLCMVよりも有意に高い力価に達した(ボンフェローニ事後検定を伴う一元配置ANOVAにより、p<0.01)。力価がピークに達したとき(感染後72時間、96時間、及び120時間)、3つ全てのウイルスの力価は同等であった(ボンフェローニ事後検定を伴う一元配置ANOVAにより、p>0.05)。artLCMVベクターを感染させた培養物は、図6Dに示されているゲノムを有する3セグメント化粒子を産生するだけでなく、SNPセグメント及びLセグメントのみを保有するが、SGPセグメントを保有しない過剰な2セグメント化粒子もさらに産生することが知られている(Kallert SMらの文献、Nat Commun 2017; 8, 15327)。後者の2セグメント化粒子は、GPトランスジェニックトランス相補性293T細胞(293T-GP細胞、Flatz Lらの文献、Nat Med 2010; 16, 339-345)でイムノフォーカス形成アッセイを行ったときに可視化することができる。それゆえ、GPシュードタイピング293T-GP細胞で評価された感染力価と非シュードタイピング3T3細胞で検出可能な力価の比は、artLCMV又はスプリットベクターの3つ全てのゲノムセグメントを保有するベクター粒子の比率の尺度として理解することができる。そのような比を48時間で回収された試料について決定した(図6Dに示された実験を参照)。ベクターの対数増殖期において、この比は、スプリット-C又はスプリット-Eのいずれかの場合よりもartLCMVの場合に有意に高いことが分かった(図6E)。この発見は、artLCMVと比較して、スプリット-Cベクター及びスプリット-Eベクターが3つ全てのゲノムセグメントをパッケージングするのにより効率的であることを示し、細胞培養増殖の早い段階におけるそのより速やかな増殖及びより高い出力力価についてのもっともらしい説明を提供した(図6Dと比較されたい)。
【0489】
まとめると、スプリット-C及びスプリット-Eゲノムを有するウイルスが、artLCMVと同等の高い力価まで増殖したのに対し、スプリット-A及びスプリット-Fは、前述のウイルスよりも>10倍低い力価まで増殖した。スプリット-C及びスプリット-Eベクター設計を増殖不良なスプリット-A及びスプリット-Fベクター設計と差別化する、スプリット-C及びスプリット-Eベクター設計の共通性は、アレナウイルスGP SPの3'UTRの制御下へのそのポジショニングである。したがって、分離されたアレナウイルスGP SPの3'UTR制御下へのポジショニングは、artLCMVなどの3セグメント化アレナウイルスベクターと同等の力価までのスプリット-C及びスプリット-Eベクターの増殖を可能にし、スプリット-C及びスプリット-E設計をスプリット-A及びスプリット-Fよりも好ましいものにする。GP SPの5'UTR制御下へのポジショニングに基づくと、スプリット-B及びスプリット-Dベクターゲノムはどちらも、有利な増殖特性を提供するものと予想されない。
【0490】
(6.2 artLCMVのSGPセグメントからよりも数倍高いLCMVベースのスプリット-CウイルスのS1セグメントからの導入遺伝子発現レベル)
次に、1つのGFPと1つのTomato導入遺伝子を各々保有するLCMVベースのスプリット-Cウイルス及びartLCMVウイルス(スプリット-C(TOM/GFP)、artLCMV(TOM/GFP);図7)によって発現される導入遺伝子の量を細胞当たりのレベルで比較した。BHK-21細胞にMOI=0.1で感染させ、感染から24時間後に、GFPを蛍光顕微鏡観察によって可視化した。スプリット-C(TOM/GFP)感染細胞では、GFPレベルがartLCMV(TOM/GFP)に感染した細胞よりも目に見えて高いことが分かった。しかしながら、artLCMV(TOM/GFP)感染細胞のGFPレベルは、未感染対照細胞(図7の「ウイルスなし」)のバックグラウンド蛍光を明白に上回った。
【0491】
2つのウイルスによるGFP及びTOM発現を定量するために、同じ細胞のフローサイトメトリーを8時間後に、したがって、感染から32時間後に行った。GFPを側方散乱に対してプロットしたとき(SSC、図8B)、スプリット-C(TOM/GFP)感染細胞間とartLCMV(TOM/GFP)感染細胞間の両方で、明瞭に分離されたGFP発現細胞の集団が見られた。これらの細胞をさらなる解析のためにゲーティングし(ゲーティングについては、図8Bを参照)、GFP陰性の未感染対照細胞の集団(「ウイルスなし」)と比較した。ゲーティングした3つの集団におけるGFPレベルのヒストグラム解析により、蛍光顕微鏡観察によって得られた視覚的印象が確認された(図8C)。スプリット-C(TOM/GFP)感染細胞におけるGFPレベルは、artLCMV(TOM/GFP)に感染した細胞におけるGFPレベルよりも約7倍高かったが(図8C)、後者もまた、明らかに未感染対照バックグラウンドを上回っていた。しかし重要なことに、2つのウイルスは、ほぼ同一のレベルのTOMを発現した。この2つのウイルスが同一のTOM発現S2/SNPセグメントを保有することを考慮すると、これは予想された。同時に、この発見は、GFP測定の内部参照標準としての機能を果たすことにより、ウイルスのそれぞれのS1セグメントからの示差的なGFP発現レベルの妥当性を実証した。したがって、3セグメント化アレナウイルスのスプリット-C設計は、artLCMVのSGPセグメントと比較して7倍(約7倍)高いS1セグメント中にコードされた導入遺伝子の発現を可能にし、一方、S2セグメントからの導入遺伝子発現レベルは、artLCMV設計のSNPセグメントと区別できないことが分かった。
【0492】
(6.3 artLCMV感染培養物中よりも高い比率のスプリット-C感染培養物中の細胞がSNPコード化導入遺伝子とSGPコード化導入遺伝子の両方を共発現する)
そのそれぞれの2つの導入遺伝子を感染培養物中の細胞で共発現するスプリット-C及びartLCMVベースのベクターの能力を解析した。簡潔に述べると、BHK-21細胞に、どちらもS1/SGPセグメントからGFPを発現し、かつS2/SNPセグメントからTOMを発現する、スプリット-C(TOM/GFP)又はartLCMV(TOM/GFP)のいずれかを感染させた。S2/SNPセグメントからGFPを発現し、S1/SGPセグメントからTOMを発現するartLCMV(GFP/TOM)ベクター(図8D)もさらなる比較のために含めた。初期の報告(Kallert SMらの文献、Nat Commun 2017; 8, 15327)により、artLCMVベクター感染培養物中のごく少数の細胞だけがSNPコード化導入遺伝子とSGPコード化導入遺伝子の両方を発現することが示された。この初期の報告と一致して、本実験により、MOI=0.1での感染から24時間後、それぞれ、artLCMV(TOM/GFP)感染培養物及びartLCMV(GFP/TOM)感染培養物中の細胞の13%及び19%だけが検出可能なレベルの両方のベクター導入遺伝子を示すことが示された(図8E)。SNPコード化TOMだけを発現する細胞(22%)は、artLCMV(TOM/GFP)感染培養物中でGFP/TOM共発現細胞(13%)よりも多く存在した(図8E)。同様に、artLCMV(GFP/TOM)感染培養物中のSNPコード化GFP単一陽性細胞(44%)は、GFP/TOM共発現細胞(19%)よりも頻度が高かった(図8E)。著しく対照的に、スプリット-C(TOM/GFP)感染培養物中の細胞の約半分は、検出可能なレベルのTOMとGFPの両方を発現し、したがって、GFP(39%)又はTOM(4%)のいずれかだけを発現する細胞のサブセットを上回った(図8E)。
【0493】
(6.4 高度免疫不全マウスにおける長期間の複製の後でも安定なスプリット-Cウイルスの弱毒化)
スプリット-C設計が安定な弱毒化を可能にするかどうかを試験するために、感染実験を、RAG1欠損のためにT細胞及びB細胞を欠如しているだけでなく、破壊されたI型インターフェロン受容体及びII型インターフェロン受容体遺伝子がホモ接合型である高度免疫不全AGRAGマウスで行った。第二のAGRAGマウス群には、セグメント間組換えを受けるその能力のために遺伝的に不安定であることが知られているGFP発現r3LCMVを感染させた(図1F; Kallert SMらの文献、Nat Commun 2017; 8, 15327)。第三のマウス群には、毒性の強い2セグメント化LCMV対照ウイルス(LCMVwt)を感染させた。3つのウイルスの全体的なLCMV感染力、したがって、複製能力及び毒性を反映する血液中でのNP発現FFUを決定することにより、経時的なウイルス血症を検出した(図9A)。感染後14日目、スプリット-C感染マウスとr3LCMV感染マウスはどちらも、毒性の強い2セグメント化LCMVwtに感染した動物よりもかなり低いウイルス量を示した。しかしながら、感染から約35日後、r3LCMV感染マウスにおけるウイルス血症は連続的に増強し、53日までに、LCMVwt感染動物と同等のレベルに達した。r3LCMV感染マウスのウイルス量のこの連続的な増加は、セグメント間組換え及び2セグメント化ウイルスゲノムへの復帰に起因することが以前に示された(図1Fと比較されたい;(Kallert SMらの文献、Nat Commun 2017; 8, 15327)。著しく対照的に、スプリット-C感染マウスにおけるウイルス血症は、78日間の観察期間の全体を通して、LCMVwtよりも一貫して低いままであり、ベクターの安定に弱毒化された表現型を証明している。GFP発現FFUを導入遺伝子発現ウイルスの尺度として決定した(図9B)。その後、全体的なウイルス感染力(NP FFUによって決定される)とGFP発現感染力の比(図9C)を計算した。r3LCMV感染マウスについて、この比は、経時的に劇的に増加し、78日までに、感染性粒子の総数は、導入遺伝子発現粒子の>70倍を上回ることを示した。対照的に、この比は、スプリット-C感染マウスでかなりより低いままであった。
【0494】
遺伝的安定性をさらに試験及び比較するために、AGRAGマウスにおける第二の独立した感染実験を行った。図9A~9Cに対する実験に含まれる3つの実験群に加えて、第四のマウス群に、遺伝的に安定であることが知られているGFP発現artLCMVを感染させた(図1G; Kallert SMらの文献、Nat Commun 2017; 8, 15327)。4つのウイルスの全体的なLCMV感染力、したがって、複製能力及び毒性を反映する血液中のNP発現FFUを決定することにより、経時的なウイルス血症を検出した(図9D)。感染後7及び21日目に、スプリット-C感染マウス、artLCMV感染マウス、及びr3LCMV感染マウスは、毒性の強い2セグメント化LCMVwtに感染した動物よりもかなり低いウイルス量を示した。しかしながら、感染後21日~42日の間、r3LCMV感染マウスにおけるウイルス血症はかなり増大し、42日以降、LCMVwt感染動物と同等の安定状態に留まった。r3LCMV感染マウスのウイルス量のこの増加は、セグメント間組換え及び2セグメント化ウイルスゲノムへの復帰に起因することが以前に示された(図1Fと比較されたい;(Kallert SMらの文献、Nat Commun 2017; 8, 15327)。著しく対照的に、スプリット-C感染マウス及びartLCMV感染マウスにおけるウイルス血症は、136日間の観察期間の全体を通して、LCMVwtよりも一貫して低いままであり、スプリット-Cベクターの安定に弱毒化された表現型を証明している。GFP発現FFUを導入遺伝子発現ウイルスの尺度として決定し(図9E)、全体的なウイルス感染力(NP FFUによって決定される)とGFP発現感染力の比を計算した(図9F)。r3LCMV感染マウスについて、この比は、経時的に劇的に増加し、136日までに、感染性粒子の総数が、平均して、導入遺伝子発現粒子の>600倍を上回ることを示した。対照的に、スプリット-C感染マウス及びartLCMV感染マウスにおける対応する平均の比は、<10のままであった。
【0495】
これらのデータは、スプリット-C設計によってここで例示されている3セグメント化アレナウイルスゲノムの設計におけるGP1/GP2からのGP SPの分離が高度免疫不全マウスにおける長期間の複製の後でも安定な弱毒化を可能にすることを示した。
【0496】
(6.5 LCMVベースのスプリット-CベクターのS1セグメント上への導入遺伝子供給はartLCMVベクターのSGPセグメントからのその発現よりも高い免疫原性をもたらす)
LCMVベースのスプリット-CウイルスのS1セグメントからの導入遺伝子発現レベルがartLCMVの対応するSGPセグメントからよりも約7倍高いことを考慮して(図7及び図8A~8E)、次に、導入遺伝子発現レベルと免疫原性の間に相関があるかどうかを確かめるために、免疫原性のレベルを評価した。まず、LCMVベースのスプリット-CウイルスのS1セグメントから発現されたP1A導入遺伝子(スプリット-C(P1A/GFP))に対するCD8+ T細胞応答を評価し、上流の組織プラスミノーゲンアクチベーターシグナル配列に融合されたP1A ORFをそのSGPセグメント中で供給するartLCMVベクター(「sP1A」、artLCMV(GFP/sP1A))の免疫原性と比較した。それにより、両方のP1A翻訳産物がERに挿入された。これは、免疫原性を強化することができる(Malin ASらの文献、 Microbes Infect 2000; 2, 1677-1685)。2つのベクターのゲノムはどちらも、それぞれ、その同一のS2セグメント及びSNPセグメント上にGFP導入遺伝子を保有する(図10A)。免疫付与後9日目に、血液中のP1Aエピトープ特異的CD8+ T細胞頻度を、MHCクラスI四量体を用いるフローサイトメトリーによって決定した。スプリット-C(P1A/GFP)で免疫付与されたマウスにおける平均のP1A特異的CD8+ T細胞頻度は、artLCMV(GFP/sP1A)で免疫付与された対照のものよりも2.8倍高く、この違いは、統計的に有意であった(図10B、対応のない両側スチューデントt-検定により、p<0.01)。対照的に、2つのベクターの共通の骨格エピトープNP118に対するCD8+ T細胞応答は、2つの動物群の間で統計的に有意に異ならなかった(p>0.05、図10C)。P1Aエピトープ特異的CD8+ T細胞応答とベクター骨格特異的CD8+ T細胞応答の間の比(P1A:NP118比、図10D)も、2つのベクターの間で統計的に有意であった(p<0.01)。P1A発現ベクターを用いたこれらの結果は、LCMVベクターのスプリット-C設計が、artLCMVのSGPセグメント中にコードされた導入遺伝子によって引き出される応答よりも高いS1セグメント中にコードされた導入遺伝子の免疫原性を引き出すことを示した。それにより、スプリット-C設計は、ベクター骨格エピトープから導入遺伝子特異的応答へと免疫優性を変化させた。
【0497】
これらの観察結果を確認及び拡張するために、HPV16 E7及びE6タンパク質を含む非発癌性融合抗原(E7E6)(Cassettiらの文献、Vaccine 2004; 3-4, 520-527)に対するC57BL/6マウスのCD8+ T細胞応答を調べた。その同一のS2/SNPセグメント上のGFP導入遺伝子とともに、そのそれぞれのS1/SGPセグメントからE7E6を発現するスプリット-Cベースのベクター及びartLCMVベースのベクターを人為的に作製した(図11A)。免疫付与から8日後の血液からの急性エフェクター応答を評価したとき、スプリット-Cベクターは、artLCMVベクターよりも有意に高い頻度のE7特異的CD8+ T細胞を誘導した(図11B)。対照的に、免疫優性LCMV核タンパク質骨格駆動性エピトープNP396に対するCD8+ T細胞応答は、artLCMVで免疫付与されたマウスにおいてより高い頻度であった(図11C)。これらの違いは、artLCMVで免疫付与されたマウスと比較して、スプリット-CにおけるE7導入遺伝子:NP396骨格応答のより高い、したがって、より有利な免疫優性比につながった(図11D)。同じ動物の脾臓からのCD8+ T細胞記憶を免疫付与後22日目に評価した。急性エフェクター応答と並行して、スプリット-Cで免疫付与されたマウスは、artLCMVで免疫付与されたマウスよりも高いE7特異的CD8+ T細胞の頻度を示したが(図11E)、artLCMVで免疫付与されたマウスよりも低いNP396特異的CD8+ T細胞の頻度を示した(図11F)。これらの違いも、スプリット-Cでワクチン接種された動物におけるより高いE7:NP396エピトープ優性比につながった(図11G)。また、絶対的な細胞数に関して、スプリット-Cで免疫付与されたマウスのE7特異的CD8+ T細胞は、artLCMVで免疫付与された動物のE7特異的CD8+ T細胞を上回っていたが(図11H)、NP396特異的CD8+ T細胞は、artLCMVでワクチン接種された群でより多かった(図11I)。ベクターによって誘導されるCD8+ T細胞応答のサブセット分布を調べたとき、スプリット-Cで免疫付与されたマウスがartLCMVで免疫付与されたマウスよりも有意に多い数のE7特異的CD62LlowエフェクターメモリーCD8+ T細胞を有することが分かった(図11J)。類似の違いは、エフェクターマーカーのCX3CR1(図11K)又はKLRG1(図11L)を発現する細胞について見られた。対照的に、E7特異的CD62LhighセントラルメモリーCD8+ T細胞(図11M)及びメモリー前駆体マーカーCD127+を発現するサブセット(図11N)は、スプリット-C及びartLCMVで免疫付与されたマウスで同様に多く存在した。結局、C57BL/6マウスにおけるこれらの発見は、スプリット-Cベクターが、頻度と絶対数の両方において、導入遺伝子対骨格エピトープ優性の変化を同時に伴って、artLCMVベクターよりも高いS1/SGPコード化導入遺伝子に対するCD8+ T細胞応答を誘導するというP1Aで免疫付与されたBALB/cマウスにおける観察結果を裏付けた。さらに、これらの後者の結果から、スプリット-Cによって誘導されるCD8+ T細胞応答は、主にSGPコード化導入遺伝子に対するエフェクター/エフェクター-メモリーCD8+ T細胞応答を誘導するその能力に優れているが、セントラルメモリー応答は、artLCMVによって誘導されるCD8+ T細胞応答と大きさが同等であることが示された。
【0498】
(6.6.フニンCandid#1ベースのスプリット-Cベクターの作製及び細胞培養増殖)
その各々が2つの導入遺伝子ORFを保有するフニンウイルスワクチン株Candid#1に基づくスプリット-Cベクターを作製した(スプリット-C-CAND)、その細胞培養増殖特性を解析した。この実験のために、Flatzら及びKallertらによって発表されたマウスポリメラーゼ-I-/ポリメラーゼ-IIベースのアレナウイルスレスキュー系(図5)(Flatz Lらの文献、Proc Natl Acad Sci U S A 2006; 103, 4663-4668; Kallert SMらの文献、Nat Commun 2007; 8, 15327)を使用した。それぞれのスプリット-C-CANDの新たに設計されたSセグメントの細胞内ポリメラーゼ-I駆動性発現用のプラスミド(pol-I-S1、pol-I-S2; S1及びS2セグメントの細胞内発現については、図12A~12Bに示されている)は、既存の発現カセットに基づいて組み立てられた(Flatz Lらの文献、Proc Natl Acad Sci U S A 2006; 103, 4663-4668; Kallert SMらの文献、Nat Commun 2007; 8, 15327)。LCMV糖タンパク質を安定に発現するBHK-21細胞(Flatz Lらの文献、Nat Med 2010; 16, 339-345)に、i)野生型Candid#1 Lセグメントをコードするポリメラーゼ-Iベースの発現プラスミド(pol-I-L)、ii)それぞれのウイルスのS1及びS2セグメントをコードするポリメラーゼ-Iベースの発現プラスミド(Pol-I-S1、Pol-I-S2)、並びにCandid#1トランス作用因子L及びNPのポリメラーゼ-II駆動性発現プラスミド(pC-L、pC-NP、図5)からなるプラスミドの組合せをトランスフェクトした。トランスフェクションから5日後、トランスフェクション培養上清を293T細胞(導入遺伝子GP発現を欠く)上で盲検的に継代した。2、7、及び9日後に、培養上清をこの盲検的継代から回収し、3セグメント化スプリット-C-CAND(TOM/GFP)及びスプリット-C-CAND(TOM/E7E6)の感染性複製可能力価を、検出用のフニンウイルス核タンパク質特異的抗体を用いる非相補3T3細胞に対するイムノフォーカス形成アッセイ(IFF)によって決定した(Battegay Mらの文献、J Virol Methods 1991; 33, 191-198)。7日目に、スプリット-C-CAND(TOM/GFP)ベクターとスプリット-C-CAND(TOM/E7E6)ベクターはどちらも、≧1'000'000FFU/mlのピーク力価に達し、LCMVなどの旧世界アレナウイルスだけでなく、フニンCandid#1などの新世界アレナウイルスもスプリット-C設計に基づく複製可能ベクターに転換することができることを実証した。
【0499】
(6.7 artCANDのSGPセグメントからよりも高いレベルのCANDベースのスプリット-CウイルスのS1セグメントからの導入遺伝子発現)
次に、1つのGFPと1つのTomato導入遺伝子を各々保有するCANDベースのスプリット-Cウイルス及び比較用artCANDウイルス(スプリット-C-CAND(TOM/GFP)、artCAND(TOM/GFP);図13A)によって発現される導入遺伝子の量を細胞当たりのレベルで比較した。293T細胞に、MOI=0.1で前述のウイルスのいずれか1つを感染させるか又は感染させないままにした(「ウイルスなし」)。72時間後、GFP発現及びTOM発現をフローサイトメトリーによって定量した(図13B~13D)。同等の比率のGFP/TOM共発現細胞集団がスプリット-C-CAND(TOM/GFP)感染細胞培養物及びartCAND(TOM/GFP感染細胞培養物で観察された(図13B)。側方散乱に対してGFPをプロットしたとき(SSC、図13C)、スプリット-C-CAND(TOM/GFP)感染細胞間とartLCMV(TOM/GFP)感染細胞間の両方で、明瞭に分離されたGFP発現細胞の集団が見られたが、スプリット-C-CAND(TOM/GFP)感染細胞のGFP平均蛍光強度(MFI)は、artCAND(TOM/GFP)感染細胞のGFP平均蛍光強度(MFI)よりも約2倍高かった。しかし重要なことに、2つのウイルスは、ほぼ同一のレベルのTOMを発現した(図13D)。この2つのウイルスが同一のTOM発現S2/SNPセグメントを保有することを考慮すると、これは予想された。同時に、この発見は、GFP測定の内部参照標準としての機能を果たすことにより、ウイルスのそれぞれのS1/SGPセグメントからの示差的なGFP発現レベルの妥当性を実証した。したがって、3セグメント化Candid#1のスプリット-C設計は、artCANDのSGPセグメントと比較して~2倍高いS1セグメント中にコードされた導入遺伝子の発現を可能にし、一方、S2セグメントからの導入遺伝子発現レベルは、artCAND設計のSNPセグメントと区別できないことが分かった。
【0500】
(6.8 CANDベースのスプリット-CベクターのS1セグメント上への導入遺伝子供給はartCANDベクターのSGPセグメントからのその発現よりも高い免疫原性をもたらす)
CANDベースのスプリット-CウイルスのS1セグメントからの導入遺伝子発現レベルがartCANDの対応するSGPセグメントからよりも約2倍高いことを考慮して(図13C)、次に、導入遺伝子発現レベルと免疫原性の間に相関があるかどうかを確かめるために、免疫原性のレベルを評価した。CANDベースのスプリット-Cウイルス(スプリット-C-CAND(TOM/E7E6))のS1セグメントから発現された人工HPV16 E7E6融合抗原に対するCD8+ T細胞応答を評価し、E7E6導入遺伝子をそのSGPセグメント中で供給するartCAND(TOM/E7E6)ベクターの免疫原性と比較した(図14A)。2つのベクターのゲノムはどちらも、それぞれ、その同一のS2セグメント及びSNPセグメント上にTOM導入遺伝子を保有する(図14A)。免疫付与後9日目に、血液中のE7エピトープ特異的CD8+ T細胞頻度を、MHCクラスI四量体を用いるフローサイトメトリーによって決定した。スプリット-C-CAND(TOM/E7E6)で免疫付与されたマウスにおける平均のE7特異的CD8+ T細胞頻度は、artCAND(TOM/E7E6)で免疫付与された対照のものよりも~7倍高く、この違いは、統計的に有意であった(図14B、対応のない両側スチューデントt-検定により、p<0.01)。対照的に、2つのベクターの共通の骨格エピトープNP205
【化7】
に対するCD8+ T細胞応答は、2つの動物群の間で統計的に有意に異ならなかった(p>0.05、図14C)。E7エピトープ特異的CD8+ T細胞応答とNP205ベクター骨格特異的CD8+ T細胞応答の間の比(E7:NP205比、図14D)も、2つのベクターの間で有意に異なっていた(p<0.01)。E7E6発現ベクターを用いたこれらの結果は、Candid#1ベースのベクターのスプリット-C設計が、artCANDのSGPセグメント中にコードされた導入遺伝子によって引き出される応答よりも高いS1セグメント中にコードされた導入遺伝子の免疫原性を引き出すことを示した。それにより、スプリット-C設計は、ベクター骨格エピトープから導入遺伝子特異的応答へと免疫優性を変化させた。
【0501】
(7.等価物)
本明細書に開示されるウイルス、核酸、方法、宿主細胞、及び組成物は、本明細書に記載される具体的な実施態様によって範囲を限定されるべきではない。実際、記載されるものに加えて、ウイルス、核酸、方法、宿主細胞、及び組成物の様々な改変が前述の説明及び添付の図面から当業者に明らかになるであろう。そのような改変は、添付の特許請求の範囲内に入ることが意図される。
【0502】
様々な刊行物、特許、及び特許出願が本明細書に引用されており、これらの開示は、引用により完全に組み込まれる。
(8.配列表)
【表6】
表5:特定のアレナウイルスのアクセッション番号
【表7】
Sは、SセグメントのGenBankアクセッション番号又は配列番号を示し; Lは、LセグメントのGenBankアクセッション番号又は配列番号を示す。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7
図8A
図8B
図8C
図8D-E】
図9A-C】
図9D-F】
図10A
図10B-D】
図11A
図11B-D】
図11E-N】
図12A-B】
図12C
図13A-B】
図13C-D】
図14
【手続補正書】
【提出日】2022-08-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】配列表
【補正方法】追加
【補正の内容】
【配列表】
2023500928000001.app
【国際調査報告】