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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-18
(54)【発明の名称】コンバーチブル帽子
(51)【国際特許分類】
   A42B 1/0182 20210101AFI20230111BHJP
   A42B 1/201 20210101ALI20230111BHJP
   A42B 1/205 20210101ALI20230111BHJP
   A42B 1/0186 20210101ALI20230111BHJP
   A42B 1/22 20060101ALN20230111BHJP
【FI】
A42B1/0182 N
A42B1/201 A
A42B1/205 K
A42B1/0186 F
A42B1/22 A
A42B1/22 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022521993
(86)(22)【出願日】2020-11-05
(85)【翻訳文提出日】2022-04-27
(86)【国際出願番号】 KR2020015369
(87)【国際公開番号】W WO2021096158
(87)【国際公開日】2021-05-20
(31)【優先権主張番号】10-2019-0145972
(32)【優先日】2019-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522145225
【氏名又は名称】キム ミンソク
(74)【代理人】
【識別番号】100149870
【弁理士】
【氏名又は名称】芦北 智晴
(74)【代理人】
【識別番号】100207022
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 弘之
(72)【発明者】
【氏名】キム ミンソク
(57)【要約】
コンバーチブル帽子が開示される。本発明のコンバーチブル帽子は、使用者の頭部に連結されるバンド110と、前記バンド110の前面に一定面積水平に備えられて日差しを遮断する庇120とを含む。そして、本発明のコンバーチブル帽子は、一端は前記バンド110に結合され、他端は前記バンド110の上に広げられて使用者の頭部を覆うキャップ帽子位置と前記庇120の側面に延在されるように位置され、前記庇120の日差し遮断面積を増加させるサンキャップ位置のいずれかに位置される一対の形状変換クラウン130、130aを含むことが好ましい。これにより1つのコンバーチブル帽子でキャップ帽子とサンキャップとの2つの形態に変換して使用することができる。
【代表図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の頭部に被せられるバンド110と;前記バンド110に備えられて日差しを遮断する庇120と;一端は前記バンド110に結合され、他端は前記バンド110の上に広げられて使用者の頭部を覆うキャップ帽子位置と、前記庇120の側面に延在されるように位置され、前記庇120の日差しを遮断する面積を増加させるサンキャップ位置のいずれかに位置する1つ以上の形状変換クラウン130、130a;とを含むことを特徴とするコンバーチブル帽子。
【請求項2】
前記形状変換クラウン130、130aは一対備えられ、前記形状変換クラウン130、130aは前記バンド110の側面に結合されるバンド側面結合ライン131aと、前記バンド側面結合ライン131aの他端に形成され、前記キャップ帽子位置または前記サンキャップ位置のいずれかに位置する結合位置可変ライン131dと、前記バンド側面結合ライン131aと前記結合位置可変ライン131dとを前方で曲線形態に連結する前方曲線131cと、前記バンド側面結合ライン131aと前記結合位置可変ライン131dとを後方で直線状に連結する後方ライン131bに囲まれるクラウンボディ131と;前記結合位置可変ライン131dの周縁に備えられて前記キャップ帽子位置で前記一対の形状変換クラウン130、130aの結合位置可変ライン131dが互いに結合されるようにするクラウン結合部材133と;前記結合位置可変ライン131dと前記前方曲線131cとの境界領域に備えられ、前記結合位置可変ライン131dの位置に応じて前記バンド110または前記庇120に選択的に結合される庇位置固定部材135とを含むことを特徴とする請求項1に記載のコンバーチブル帽子。
【請求項3】
前記バンド110における使用者の額と当接する内側領域に備えられ、前記キャップ帽子位置において、前記庇位置固定部材135と着脱可能に結合される第1の着脱結合部材117と;前記庇120の両側上面に備えられ、前記サンキャップ位置において、前記庇位置固定部材135と着脱可能に結合される第2の着脱結合部材123とをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のコンバーチブル帽子。
【請求項4】
前記後方ライン131bと前記結合位置可変ライン131dに沿って前記クラウンボディ131の内部に収容されて、前記サンキャップ位置において、前記形状変換クラウン130、130aが下方に垂れ下がることなく水平な形状を維持するようにする形状保持部材139をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のコンバーチブル帽子。
【請求項5】
前記キャップ帽子位置において、前記一対の形状変換クラウン130、130aのバンド側面結合ライン131aは、前記バンド110の両側に結合され、一対の庇位置固定部材135は、前記バンド110の第1の着脱結合部材117に結合され、前記一対の結合位置可変ライン131dは、前記バンド110の上方で広げられて互いにクラウン結合部材133によって結合され、前記サンキャップ位置において、前記一対の形状変換クラウン130、130aのバンド側面結合ライン131aは、前記バンド110の両側に結合され、前記結合位置可変ライン131dは、前記バンド側面結合ライン131aから前記バンド110の外側に水平に折り曲げられ、前記庇位置固定部材135は、前記第2の着脱結合部材123に結合されることを特徴とする請求項3に記載のコンバーチブル帽子。
【請求項6】
前記クラウン結合部材133は、ジッパー、ベルクロ(登録商標)部材、ボタン、磁石の何れかの一つであることを特徴とする請求項5に記載のコンバーチブル帽子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は帽子に係り、より具体的には、使用形態を変更して使用することができるコンバーチブル帽子に関する。
【背景技術】
【0002】
帽子は、主要なファッションアイテムとして位置付けられているだけでなく、野外活動や作業時の太陽光や微細粉塵、風などから顔面を保護する役目をしている。
【0003】
帽子は、通常、頭部を覆うクラウン、頭の周りに沿って帽子を支持するバンド、バンドと連結され、外部に一定面積突出する庇で構成され、庇の形態と大きさまたはクラウンの形態や有無などによって、キャップ(cap)、サンキャップ(sun cap)、バイザー(visor)、ボンネット(bonnet)など、様々な名称に分類される。
【0004】
一般的に、帽子の庇が大きいほど日差しを遮断する機能的な側面は高まるが、活動性や視野確保は低くなり、庇が小さいほど活動性や視野の確保性は高くなるが、紫外線や微細粉塵などの露出程度は高くなり、機能性は低下する可能性がある。
【0005】
このような庇の大きさに応じた機能性と利便性との調和をなすために様々な帽子が開発されてきたが、主に庇の形状を変形したり、庇を拡張する方式などに焦点を合わせて開発が行われてきた。
【0006】
韓国特許登録第10-0810978号の「帽子及び帽子用遮断部材」は、遮断部材として用いられる補助遮断部が周縁部に沿って移動して庇効果を改善させたものであって、サンキャップだけでなく一般的な野球帽子においても補助遮断部を取り付けることができるようにして遮断部材の効用性を高めた側面がある。
【0007】
しかし、前記先行技術の場合、遮断部材が庇と垂直の状態で結合して遮光面積を広げたことに過ぎないという限界がある。
【0008】
また、韓国公開特許第10-2012-0029653号「サンキャップ兼用帽子」は、帽子の側面と後面のクラウンをバンドとボタンで連結してボタンを解除すると、その側面と後面のクラウンが前面クラウンの裏面に位置してクラウンが開放されたサンキャップに変換できる特徴を示す。ヘッドカバー部分を開放させることができるようにして通気性と新しい美感効果を与え、着用者にして様々な用途に帽子の使用を可能にする。
【0009】
しかし、太陽光の強さや屋外温度によって着用者が望むように遮光面積を広げることができない限界がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国特許登録第10-0810978号公報
【特許文献2】韓国公開特許第10-2012-0029653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、前記のような従来技術の問題点を解消するために開発されたものであって、外気の温度や太陽光の強さなどによって、着用者が望むように、視野を遮られず頭部を覆う一般的なキャップ帽子と遮光面積を十分に確保できるサンキャップに変換して使用できるコンバーチブル帽子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した本発明の目的は、コンバーチブル帽子により達成することができる。本発明のコンバーチブル帽子は、使用者の頭部に結合されるバンド110と;前記バンド110の前面に一定面積水平に備えられて日差しを遮断する庇120とを含む。
【0013】
そして、本発明のコンバーチブル帽子は、一端は前記バンド110に結合され、他端は前記バンド110の上に広げられて使用者の頭部を覆うキャップ帽子の位置と、前記庇120の側面に延在されるように位置され、前記庇120の日差しを遮断する面積を増加させるサンキャップ位置とのいずれかに位置する一対の形状変換クラウン130、130aとを含むことが好ましい。
【0014】
これにより、1つのコンバーチブル帽子でキャップ帽子とサンキャップとの2つの形態に変換して使用することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るコンバーチブル帽子は、野外活動や運動、または作業時に使用者の好みと必要に応じて簡単にその着用形態を変形させて着用することができる。
【0016】
本発明のコンバーチブル帽子は、形状変換クラウンの結合位置によって一般的なキャップ帽子又はサンキャップに形状を切り替えて使用することができる。
【0017】
キャップ帽子として使用する時、視野を遮られずに頭部を覆って頭部に日差しが加わることを遮断することができ、サンキャップとして使用する場合、遮光面積を拡張して顔面部位を強い太陽光からより広く保護することができ、頭部の通気性を向上させることができる効果がある。
【0018】
このような本発明のコンバーチブル帽子は、例えば、登山中には通気性の良いキャップ帽子の形で着用することができ、山の頂上に上って休憩中にはサンキャップの形で着用して太陽光に露出された顔を保護することができる。
【0019】
また、釣りをする場合には、太陽光線の傾きに応じて庇を拡張してサンキャップとして着用することができ、キャンプ場で本を読むまたは周囲の視線を遮断するためにも庇を拡張したサンキャップに切り替えて使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明に係るコンバーチブル帽子をキャップ帽子として使用する際の構成を示す斜視図である。
図2】本発明に係るコンバーチブル帽子をサンキャップとして使用する際の構成を示す斜視図である。
図3】本発明に係るコンバーチブル帽子のバンドの構成を示す斜視図である。
図4】本発明に係るコンバーチブル帽子の形状変換クラウンの構成を示す正面図である。
図5】本発明に係るコンバーチブル帽子の形状変換クラウンに形状保持部材を挿入する過程を示す例示図である。
図6】本発明に係るコンバーチブル帽子をキャップ帽子からサンキャップに変換する過程を示す例示図である。
図7】本発明に係るコンバーチブル帽子の多様な変形例を示す図である。
図8】本発明に係るコンバーチブル帽子の多様な変形例を示す図である。
図9】本発明に係るコンバーチブル帽子の多様な変形例を示す図である。
図10】本発明に係るコンバーチブル帽子の多様な変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下では、本発明の好ましい実施例及び添付の図面を参照して本発明を詳細に説明するが、図面における同一の参照符号は同一の構成要素を示すことを前提して説明する。
【0022】
発明の詳細な説明又は特許請求の範囲の何れか1つの構成要素が他の構成要素を「含む」とするとき、これは特に反対になる記載がない限り、当該構成要素のみからなるものに限定されて解釈されるものではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを理解されたい。
【0023】
図1は、本発明に係るコンバーチブル帽子100がキャップ帽子として使用される場合の構成を示す斜視図であり、図2は本発明に係るコンバーチブル帽子100がサンキャップとして使用される場合の構成を示す斜視図である。
【0024】
ここで、キャップ帽子は使用者の頭部を覆う一般的なキャップ帽子をいい、サンキャップは使用者の頭部を覆うことなく日差しを遮る庇面積が広い帽子をいう。
【0025】
本発明に係るコンバーチブル帽子100は、使用者の頭部に連結されるバンド110と、前記バンド110の前方に結合されて日差しを遮る庇120と、キャップ帽子とサンキャップに変換して使用できるように、バンド110と庇120との間に結合される位置が可変な形状変換クラウン130、130aとを含む。
【0026】
本発明に係るコンバーチブル帽子100は、形状変換クラウン130、130aの位置を調節しながら、1つの帽子を図1に示すキャップ帽子と図2に示すサンキャップの2種類のタイプに変換して使用することができる。
【0027】
図1に示すキャップ帽子として使用されるとき、形状変換クラウン130、130aのパターン形状により、バンド110との間に前方離隔空間(A)と後方空間(B)が形成されて前部及び後部が開放される。これにより、一般的なキャップ帽子のように完全に頭部を覆う形態ではない頭部の前方と後方が開放されて通気性が向上するという長所がある。
【0028】
また、図2に示すサンキャップとして使用される場合、頭部の上部は開放されて顔の前方の庇面積は増加するので、太陽光を効果よく遮断できる効果がある。
【0029】
これにより、使用者は、活動する場所、天候、日射量、風の程度によって本発明のコンバーチブル帽子100の形状を変換して使用することができるという長所がある。
【0030】
図3は、バンド110の構成を示す斜視図である。バンド110は、使用者の頭部に連結されて、コンバーチブル帽子100が使用者の頭部に着用された状態が安定的に維持されるようにする。
【0031】
バンド110は、図3の(a)と(b)に示すように帯状に備えられるバンドボディ111と、バンドボディ111の両端に備えられて頭に合うようにサイズを調節することを可能にする一対のサイズ調節部材113、113aとを含む。
【0032】
バンドボディ111は柔らかい芯を布地で包んで製作される。バンドボディ111の内側には、図に示されていないが、吸水性の良い織物素材で汗受けが形成されており、前額部と当接する部分の接触性を良くし、汗を吸収することを可能にする。
【0033】
一対のサイズ調節部材113、113aの一方には複数の位置調節孔113bが形成され、残りの一方には複数の位置調節突起113cが形成される。使用者は、本人の頭部のサイズに合わせて位置調節突起113cを位置調節孔113bに嵌入させて使用することになる。
【0034】
本発明の好ましい実施例のコンバーチブル帽子100においては、バンド110にサイズ調節部材113、113aが備えられているが、場合に応じてバンド110は、サイズ調節部材がない形態で備えられることもできる。サイズ調節部材113、113aがない場合には、糸ゴムやベルトによりサイズを調節することができる。
【0035】
バンドボディ111の両側には、側面クラウン結合領域115が備えられる。側面クラウン結合領域115は、形状変換クラウン130、130aのバンド側面結合ライン131aが結合される。このとき、側面クラウン結合領域115は、バンド縫製面137と縫製されて結合することができる。
【0036】
一方、バンドボディ111の内側における使用者の額に接触(当接)される領域(内側領域)には、第1の着脱結合部材117が備えられる。第1の着脱結合部材117は、図1に示すようにキャップ帽子として使用されるとき、形状変換クラウン130、130aの庇位置固定部材135が結合される。
【0037】
第1の着脱結合部材117は、庇位置固定部材135に対応する形態で備えられることができる。図示されるように庇位置固定部材135が雄ボタンの形態で備えられる時、第1の着脱結合部材117は雌ボタンの形態で備えられる。また、場合によっては雌雄ベルクロ(登録商標)形態で備えられることができる。
【0038】
第1の着脱結合部材117は、バンドボディ111の内側に備えられるので隠蔽されて外部に露出されない。
【0039】
庇120は、バンド110の前方に水平方向に一定面積形成されて使用者の顔に日差しが照らされることを遮断する。庇120は、該当形状のプラスチックを布で包んで製造される。
【0040】
庇120は、図1に示すようにバンド110に固定結合される。そのために庇120は、バンド連結ライン121がバンド110の下部に縫製されて堅固に固定される。
【0041】
庇120の上部(上面)には両側に一対の第2の着脱結合部材123が備えられる。第2の着脱結合部材123には、図2に示すように、本発明のコンバーチブル帽子100がサンキャップとして使用されるとき、形状変換クラウン130、130aの庇位置固定部材135が着脱可能に結合される。
【0042】
第2の着脱結合部材123は、前述した第1の着脱結合部材117と同様に庇位置固定部材135の種類に対応して備えられる。
【0043】
図4は、形状変換クラウン130、130aの正面構成を示す正面図である。一対の形状変換クラウン130、130aは、使用者がバンド110と庇120に連結する位置を調節して、コンバーチブル帽子100をキャップ帽子とサンキャップのいずれの用途でも使用することができるように形状を変換させる。
【0044】
形状変換クラウン130、130aは、全体的に「L」字状で形成されたクラウンボディ131と、クラウンボディ131の下部に備えられたクラウン結合部材133と、クラウンボディ131の先端に備えられる庇位置固定部材135とを含む。
【0045】
クラウンボディ131は、バンド110の側面クラウン結合領域115に結合されるバンド側面結合ライン131aと、バンド側面結合ライン131aの他端に備えられる結合位置可変ライン131dと、バンド側面結合ライン131aと結合位置可変ライン131dとを前方で曲線形態に連結する前方曲線131cと、バンド側面結合ライン131aと結合位置可変ライン131dとを後方で直線状に連結する後方ライン131bとに囲まれて形成される。
【0046】
クラウンボディ131は、織物からなるか、または軟質のプラスチック、軟質の金属材質や革、ゴム材質または紙材質などからなることができる。
【0047】
ここで、バンド側面結合ライン131aの幅(W1)は、バンド110の側面クラウン結合領域の幅に対応するように形成され、結合位置可変ライン131dの幅(W2)は、図1に示すように、キャップ帽子位置へと配置されたとき、使用者の頭部を覆うことができる長さで設けられることが好ましい。
【0048】
前方曲線131cは、緩やかな曲線状に形成され、前方曲線131cの経路中には陥没形成されたネックライン131eが形成される。このような前方曲線131cの曲線形状は、クラウンボディ131をキャップ帽子として使用するために頭部の上部で屈曲させた際に立体の形状で球形の頭部を取り巻くことができるようにするためであり、また、サンキャップとして使用するために頭部から離して庇120に結合させて水平に配置された平面に切り替える時に、庇120に対しても容易に結合できるようにするためである。
【0049】
これにより、前方曲線131cとネックライン131eとの形状は、図1に示すように、大人の頭部の曲率と、バンド110と庇120との側面ラインを考慮して形成されることが好ましい。
【0050】
前方曲線131cとネックライン131eとは、図1に示すように、キャップ帽子として使用されるためにクラウンボディ131がバンド110の上部で広げられた位置にあるとき、バンド110との間に立体的な曲面を形成して、使用者が頭部に着用した際の不便さをなくす。ネックライン131eの窪みの深さによってバンド110との間に前方離隔空間(A)が形成され、前方離隔空間(A)は通気性を向上させる役目もするが、使用者の頭部が遊挿できるようにする役目もする。
【0051】
一方、前方曲線131cとネックライン131eとは、図2に示すようにサンキャップとして使用されるためにバンド110の両側に水平方向に広げられるとき、庇120の板面から浮き上がることなく位置しうるように、曲率が形成される。
【0052】
ネックライン131eは、折り曲げ線136で折れるとき、前方曲線131cとの折れとしわを最小化できる曲率と陥没深さで形成されることが好ましい。
【0053】
後方ライン131bは、バンド側面結合ライン131aと結合位置可変ライン131dを直線状に連結する。これにより、図1に示すようにクラウンボディ131がキャップ帽子の位置で結合されると、後方ライン131bの裏側(B)が開放され、使用者の頭部の後側に通気が可能になるという長所がある。
【0054】
また、後方ライン131bは、図2に示すようにクラウンボディ131がサンキャップ位置で結合されると、側面において日差しを遮る最大幅を形成することになる。後方ライン131bは、使用者の耳の後ろへ水平に広げられて、使用者の前方顔だけでなく、横顔でも日差しが当たらないように十分に隠せるようになる。
【0055】
クラウン結合部材133は、結合位置可変ライン131dの周縁領域に備えられて、図1に示すように、一対の形状変換クラウン130、130aがキャップ帽子の位置であるとき、一対の形状変換クラウン130、130aを互いに結合させる。クラウン結合部材133により一対の形状変換クラウン130、130aが互いに結合されて一緒に使用者の頭部を覆うようになる。
【0056】
クラウン結合部材133は、図示のように、ジッパー形態で備えられることができる。しかし、クラウン結合部材133は、これだけでなく、図7に示すようにスナップボタン133a、133a′の形態で備えられるか、または図8に示すように、雌雄ベルクロ(登録商標)部材133b、133b′の形態で備えられることができる。
【0057】
このとき、雌雄ベルクロ(登録商標)部材133b、133b′は、バンド110の内側まで延在されるように設けられて外部の衝撃や使用者の活動時にも雌雄ベルクロ(登録商標)部材133b、133b′が外れることを防止することができる。
【0058】
一方、サンキャップとして使用されるために雌雄ベルクロ(登録商標)部材133b、133b′が分離される場合、各雌雄ベルクロ(登録商標)部材133b、133b′にはそれに対応する別の雌雄ベルクロ(登録商標)部材133b、133b′を結合させて使用する。対応する雌雄ベルクロ(登録商標)部材133b、133b′を結合しない場合、外部に雌雄ベルクロ(登録商標)部材133b、133b′が露出して使用者が形状変換クラウン130、130aを手で触る際に怪我をするのを防止するためである。
【0059】
庇位置固定部材135は、図4に示すように、クラウンボディ131の前方曲線131cと結合位置可変ライン131dとが会う角の領域(境界領域)に備えられている。庇位置固定部材135は、キャップ帽子として使用されるときは、バンド110の第1の着脱結合部材117に結合され、サンキャップとして使用されるときは、庇120の第2の着脱結合部材123に結合される。
【0060】
庇位置固定部材135は雌雄ボタンの形態で備えられるが、場合に応じて雌雄ベルクロ(登録商標)、スナップボタン、磁石などの様々な着脱可能な締結部材で備えられることができる。
【0061】
バンド縫製面137は、バンド側面結合ライン131aの上部にバンド110と当たる側面クラウン結合領域115を縫製して形成される。バンド縫製面137は、クラウンボディ131のバンド側面結合ライン131aをバンド110の側面に固定結合させる。
【0062】
これにより、使用者は、形状変換クラウン130、130aの下部がバンド110に固定された状態で結合位置可変ライン131dの位置のみを変換させて、キャップ帽子又はサンキャップとして使用することができる。
【0063】
しかし、これは実施例に過ぎず、図9に示すようにバンド側面結合ライン131aは雌雄ベルクロ(登録商標)部材137a、116によりバンド110に着脱可能に結合することができる。また、図10に示すようにバンド側面結合ライン131aは、スナップボタン137b、116aによりバンド110に着脱可能に結合することができる。この他にも磁石やボタンなどによって結合することができる。
【0064】
このようにバンド側面結合ライン131aがバンド110に着脱可能に結合される場合、使用者は必要に応じて一対の形状変換クラウン130、130aをバンド110から分離して、コンバーチブル帽子を庇120とバンド110だけ結合されたシンプルなサンキャップとして使用が可能な長所がある。
【0065】
一方、バンド縫製面137の上方には、折り曲げ線136がある。折り曲げ線136は、図2に示すようにサンキャップとして使用されるとき、クラウンボディ131を外側方向に折れ曲がるように支持する。折り曲げ線136には内部にワイヤー等が挿入されてネックライン131e領域に折れ曲がり、ネックライン131eがバンド110と接触し、クラウンボディ131が平面形態であるときに、浮き上がりやシワの発生を最小化しそれを維持することを可能にする。
【0066】
一方、クラウンボディ131における後方ライン131b及び結合位置可変ライン131dには、形状保持部材139が結合される。形状保持部材139は、サンキャップとして使用されるとき、庇120の両側に配置された形状変換クラウン130、130aが下方に垂れ下がることなく水平に位置が維持されるようにする。
【0067】
使用者は、太陽の入射角などを考慮して形状保持部材139の形状を調節して形状変換クラウン130、130aの庇角度を多様に調節することができる。
【0068】
形状保持部材139は、針金のような外力によって形状が可変されるワイヤ部材を備える。図5は、形状保持部材139がクラウンボディ131に挿入される過程を示す例示図である。図に示すようにクラウンボディ131の後方ライン131b及び結合位置可変ライン131dの周縁領域に沿って縫製空間138が形成され、形状保持部材139は縫製空間138に挿入され、クラウンボディ131に固定される。
【0069】
このような構成を有する本発明に係るコンバーチブル帽子100の使用過程を図1ないし図10を参照して説明する。
【0070】
本発明に係るコンバーチブル帽子100は、図6に示すようにバンド110と、バンド110の前方に結合された庇120と、前記バンド110の両方に結合された一対の形状変換クラウン130、130aとを含む。
【0071】
使用者は、日差しの強くない場所でコンバーチブル帽子100を使用する場合、図1に示すように、キャップ帽子の形態で着用する。このために、図6に示すように両方に広げられた一対の形状変換クラウン130、130aを図1に示すようにバンド110の上方に集め、ジッパー状のクラウン結合部材133を締結する。
【0072】
そして、互いに結合された一対の形状変換クラウン130、130aの先端に配置された庇位置固定部材135をバンド110の内側に形成された第1の着脱結合部材117に結合させる。
【0073】
このように、コンバーチブル帽子100がキャップ帽子に切り替わるとバンド110とネックライン131eとの間の離隔空間Aで空気が移動でき、後方ライン131bとバンド110との間の後方空間Bで空気が移動できる。
【0074】
すなわち、キャップ帽子は一対の形状変換クラウン130、130aによって頭部を覆って、頭部を外部に露出させずに日差し、風、塵埃などから頭を保護することができる。また、前方離隔空間(A)と後方空間(B)があって、風通しがよく、涼しく着用できる長所がある。
【0075】
一方、キャップ帽子形状のコンバーチブル帽子100をサンキャップ形態に変換しようとする場合、使用者は、庇位置固定部材135を第1の着脱結合部材117と分離し、クラウン結合部材133を分離する。
【0076】
図6に示すように、互いに分離された一対のクラウン結合部材133を、折り曲げ線136を中心に両側に水平に折る。この状態で、使用者はネックライン131eがバンド110と当接するようにクラウンボディ131を庇120側に引っ張り、クラウン結合部材133を第2の着脱結合部材123に固定する。
【0077】
これにより、図2に示すように、コンバーチブル帽子100をサンキャップ形態に変換することができる。使用者は、サンキャップ形態のコンバーチブル帽子100を頭に着用し、手で形状保持部材139を加圧して庇角度と形状を任意に調節して使用することができる。
【0078】
以上で説明したように、本発明に係るコンバーチブル帽子は、野外活動や運動、または作業時に使用者の好み及び必要に応じて容易にその着用形態を変形して着用することができる。
【0079】
本発明のコンバーチブル帽子は、形状変換クラウンの結合位置によって一般的なキャップ帽子又はサンキャップに形状を切り替えて使用することができる。
【0080】
以上、幾つかの実施例を用いて本発明の技術的思想を説明した。
【0081】
本発明の属する技術分野において、通常の知識を有する者が本発明の記載事項から前記調べてみた実施例を様々に変形又は変更することが可能であることは自明である。また、たとえ明示的に図示又は説明されていないとしても、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明の記載事項から本発明による技術的思想を含む多様な形態への変形を成し得ることは明らかであり、これは依然として本発明の権利範囲に属する。添付の図面を参照して説明した前記の実施例は、本発明を説明する目的で記載したものであり、本発明の権利範囲はこれらの実施例に限らない。
【符号の説明】
【0082】
100:コンバーチブル帽子
110:バンド
111:バンドボディ
113:第1のサイズ調節部材
113a:第2のサイズ調節部材
113b:位置調節孔
113c:位置調節突起
115:側面クラウン結合領域
117:第1の着脱結合部材
120:庇
121:バンド結合ライン
123:第2の着脱結合部材
130:形状変換クラウン
131:クラウンボディ
131a:バンド側面結合ライン
131b:後方ライン
131c:前方曲線
131d:結合位置可変ライン
131e:ネックライン
133:クラウン結合部材
135:庇位置固定部材
136:折り曲げ線
137:バンド縫製面
138:縫製空間
139:形状保持部材
A:前方離隔空間
B:後方空間
図1
図2
図3(a)】
図3(b)】
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】