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特表2023-501327食品物質を収めたカプセルを使用する飲料調製装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-18
(54)【発明の名称】食品物質を収めたカプセルを使用する飲料調製装置
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/06 20060101AFI20230111BHJP
【FI】
A47J31/06 320
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525938
(86)(22)【出願日】2020-11-04
(85)【翻訳文提出日】2022-06-06
(86)【国際出願番号】 IB2020060341
(87)【国際公開番号】W WO2021090186
(87)【国際公開日】2021-05-14
(31)【優先権主張番号】102019000020400
(32)【優先日】2019-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】514028558
【氏名又は名称】カフィタリー システム エス.ピー.エー.
【氏名又は名称原語表記】CAFFITALY SYSTEM S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100179903
【弁理士】
【氏名又は名称】福井 敏夫
(72)【発明者】
【氏名】ステファノ トネリ
(72)【発明者】
【氏名】クリスチアーノ カステリ
【テーマコード(参考)】
4B104
【Fターム(参考)】
4B104AA20
4B104BA35
4B104CA30
4B104DA57
4B104EA09
(57)【要約】
食品を収めたカプセル(9)を使用する飲料の調製装置(1)は、カプセル(9)の内部に配置された識別要素(95)を認識するための光学式カプセル認識システムを備える。この光学式認識システムは、穿刺部(37)に関連する読取ヘッド(82)を有し、カプセル(9)の領域(93)に形成される穿刺部を通してカプセル(9)内に導入される光学式読取装置(81)を備える。読取装置(81)は、穿刺部(37)によりカプセルに穿刺部を開けるための、ホーム位置と抽出位置との間におけるピアス位置への到達を検出可能な光学式認識システムを更に備えている。この光学式認識システムは、検出システムに作動的に接続され、ピアス位置に到達した後に光学式読取装置(81)によって行われる読み取り値に基づいて認識を行うように構成される。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を収めたカプセル(9)を用いて飲料を調製するための装置(1)であって:
前記カプセル(9)を受け入れるための抽出チャンバ(30)を規定する第1部材(31)及び第2部材(32)を備える抽出ユニット(12)であって、前記第1部材(31)及び前記第2部材(32)は、それらが互いから距離にあるホーム位置と、それらが互いに結合され前記抽出チャンバ(30)を閉じる抽出位置との間で相対運動して移動可能であり、前記抽出ユニット(12)はまた支持構造体(20)を備える前記抽出ユニット(12)と、
前記抽出ユニット(12)の前記第1部材(31)と連携し、使用時に、前記第1部材(31)と前記第2部材(32)が前記ホーム位置から前記抽出位置に向かって相対運動する間に、前記カプセル(9)の領域(93)に対して、前記ホーム位置と前記抽出位置との間における穿刺位置で穿刺を行うための少なくとも一つの穿刺部(37)と、
使用時に、前記カプセル(9)の内部に配置されている識別要素(95)を認識するように構成される光学式認識システムであって、前記穿刺部(37)と連携した読取ヘッド(82)を有し、前記カプセル(9)の前記領域(93)で形成された穿刺部を通じてカプセル(9)内に導入される光学式読取装置(81)を備える前記光学式認識システムと、
を備える装置(1)において、
該装置(1)が、前記穿刺位置に到達したことを検出するための検出システムを備えること、並びに、
前記光学式認識システムが、前記検出システムに動作可能に接続され、かつ、前記穿刺位置に到達した後に前記光学式読取装置(81)によって実行される読み取り値に基づいて前記認識を実行するように構成されている、光学式カプセル認識システムを備えること、
を特徴とする装置(1)。
【請求項2】
前記抽出ユニット(12)における前記第1部材(31)及び前記第2部材(32)の少なくとも一方は、前記ホーム位置と前記抽出位置との間で前記運動を行うように前記支持構造(20)に対して移動可能な移動部材であり、前記検出システムは、前記抽出ユニット(12)における前記第1部材(31)と協調して前記支持構造体(20)に対して移動可能なインジケータ要素(51)を備えており、前記インジケータ要素(51)の位置は、前記第1部材(31)の位置を示し、前記検出システムは、前記インジケータ要素(51)の位置を感知することができ、前記インジケータ要素(51)の位置に基づいて前記穿刺位置に到達したことを検出するための検出器(55)を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記検出器(55)が光学式センサであり、前記インジケータ要素が前記光学式センサの視野内で移動可能であり、特に、前記穿刺位置は、前記インジケータ要素(51)が前記光学式センサの視野に入ること又は視野から出ることに対応する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1部材(31)及び前記第2部材(32)を前記ホーム位置から前記抽出位置へ、又はその逆へ動かすための動機機構の一部として前記支持構造体(20)に枢着された回転部材(42)を備え、前記インジケータ要素(51)は、円周の円弧に沿って角度的に展開し、前記回転部材(42)と回転可能に接続される突起状のリップであり、前記インジケータ要素(51)の動きは、角度的な動きである、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記検出システムが、前記ホーム位置からの初期動作を検出すること、及び/又は前記抽出位置に到達したことを更に検出可能である、請求項1~4のいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項6】
前記検出器(55)は第1検出器であり、前記インジケータ要素(51)は第1インジケータ要素であり、
前記検出システムは、前記抽出ユニット(12)の可動部材としての前記第1部材(31)と協調して前記支持構造体(20)に対して移動可能な第2インジケータ要素(52)を備え、前記第2インジケータ要素(52)の位置が、可動部材としての前記第1部材(31)の位置を示し、
前記検出システムは、前記第2インジケータ要素(52)の位置を感知することができ、前記第2インジケータ要素(52)の位置に基づいて、前記ホーム位置からの最初の動きを検出すること、及び/又は前記抽出位置に到達したことを検出可能な第2検出器(56)を更に備えることを特徴とする、請求項2~4のいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項7】
前記検出器(55)は第1検出器であり、前記インジケータ要素(51)は第1インジケータ要素であり、前記光学式センサは第1光学式センサであり、
前記検出システムは、前記抽出ユニット(12)の可動部材としての前記第1部材(31)と協調して前記支持構造体(20)に対して可動である第2インジケータ要素(52)を備え、前記第2インジケータ要素(52)の位置は、可動部材としての前記第1部材(31)の位置を示し、
前記検出システムは、前記第2インジケータ要素(52)の位置を感知することができ、前記第2インジケータ要素(52)の位置に基づいて、前記ホーム位置からの最初の動きを検出すること、及び/又は前記抽出位置に到達したことを検出することができる第2検出器(56)を更に備え、
前記第2検出器(56)は第2光学式センサであり、前記第2インジケータ要素(52)は、前記第2光学式センサの視野内で移動可能であり、
前記第2インジケータ要素(52)は、円周の円弧に沿って角度的に展開し、前記回転部材(42)と回転可能に接続される突起状のリップであり、前記第2インジケータ要素(52)の動きは、角度的な動きであり、
前記ホーム位置からの最初の動きは、前記第2インジケータ要素(52)が前記第2光学式センサの前記視野に入ること、又は前記視野から出ることに対応し、
前記抽出位置に到達することは、前記第2インジケータ要素(52)が前記第2光学式センサの前記視野から出るか、又は前記視野に入ることに対応する、請求項4に記載の装置(1)。
【請求項8】
前記抽出ユニット(12)の前記第1部材(31)と連携するカプセル押圧素子(35)を備え、
該カプセル押圧素子(35)が、前記穿刺部(37)が収容される台座(36)と、前記穿刺位置に達する前にカプセル(9)の前記領域(93)と接触するように構成された押圧面(350)とを有し、
前記カプセル押圧素子(35)は、前記穿刺部(37)が前記台座(36)内に引き出される第1状態と、前記穿刺部(37)が前記押圧面(350)から突出する第2状態との間で、前記穿刺部(37)に対して移動可能であり、
前記カプセル押圧素子(35)が、前記第1状態に向かって弾性的に押され、前記カプセル押圧素子(35)が、前記カプセル(9)の前記領域(93)との接触力によって第2状態に向かって押されるように構成されている、請求項1~7のいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項9】
前記穿刺部(37)が前記装置(1)の油圧回路と連携し、使用時に、前記カプセル(9)の前記領域(93)において前記穿刺部(37)により形成される前記穿刺部が、前記カプセルへの水の導入又はカプセルからの飲料の送出用の開口となる、請求項1~8のいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の前記装置(1)におけるカプセル(9)認識方法であって、
前記第1部材(31)及び前記第2部材(32)を前記ホーム位置から前記抽出位置に向けて移動させるステップと、
動作中に前記穿刺位置に到達したことを検出するステップと、
前記穿刺位置に到達した後に光学式読取装置(81)で読み取りを行うステップと、
前記光学式読取装置で得られた読み取り値に基づいて前記カプセル認識を行うステップと、
を備える認識方法。
【請求項11】
前記光学式読取装置(81)を、前記穿刺位置に到達する前に起動し、前記穿刺位置に到達する前に得られた読み取り値を認識用の読み取り値と比較する、請求項10に記載の認識方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に飲料の調製分野に関する。
【背景技術】
【0002】
具体的には、本発明は、食品物質を水で抽出することによって飲料を調製するための装置に関するものであって、食品物質は飲料の調製中に水流が通過するカプセル(特に使い捨てカプセル)内に収容されている。この種の装置は、一般に既に知られている。
【0003】
更に、当該分野では、装置内に挿入されたカプセルの種類を認識し、認識したカプセルの種類に基づいて、カプセルの種類に最適な抽出・吐出パラメータ(カプセルに供給する水の温度、圧力、量など)を採用できる装置も既に知られている。このような装置は、カプセルに表示されたバーコードやQRコードなどの認識可能なコードを読み取ることができる認識装置を備える。
【0004】
本明細書に記載された発明は、カプセル識別要素がカプセルの外側ではなくカプセルの内側(例えば、カプセルの蓋の直下)に配置されているカプセルを使用するタイプの装置に関する。このタイプによる装置で使用可能なカプセルの一例は、特許文献1(国際公開第2017/195170号)で説明され、ここでカプセルの内部には、光学的に活性な認識物質でマークされた要素がある。この認識物質の読み取りは、カプセルの蓋が穿刺された後に行われる。
【0005】
識別要素をカプセル内に配置することにより、前記識別要素は、カプセル自体の外殻ケーシングによって保護され、カプセルを破壊したり穴を開けたりしなければアクセスできないため、カプセルの使用前に削ったり劣化したり改竄されたりすることがないという利点がある。これにより、認識装置は、確実に無傷の識別要素を読み取ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2017/195170号
【特許文献2】国際公開第2018/109574号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、本発明者らは、読み取り段階で困難やエラーが発生し、誤認識及び/又は認識漏れが生じる場合があることを認識した。
【0008】
例えば、識別装置がカプセルの蓋の内側の識別要素ではなく、蓋の外面を誤って読み取ってしまう恐れがある。これは、カプセルの誤認識の原因となる。
【0009】
また、カプセルの蓋が識別可能な識別要素の1つと同様の光学特性を有する場合、識別装置が蓋を読み取り、カプセルを内部の識別要素の要求とは異なる形で認識する危険性もある。実際、カプセルは、内部の識別要素がない場合でも認識される可能性がある。
【0010】
例えば、識別要素における識別可能な特徴が色であり、そのために異なるタイプを識別できるように色の範囲が設けられている場合、その範囲内の色に近い色の蓋を識別要素であるかのように誤って読み取ってしまう可能性がある。
【0011】
このような事情から、本発明の課題は、前記欠点を克服、又は少なくとも低減することを可能にするための、又は現在知られている装置の代替的な解決策を提供する飲料調製装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題及び目的は、請求項1に係る飲料の調製装置によって実質的に達成される。本発明の特定の実施形態は、従属項に対応する。
【0013】
本発明の根底にある一つの側面は、抽出チャンバを形成する部材がカプセルを穿刺する位置に到達したことを検出することである。これにより、光学式認識システムは、認識に用いる読み取りを、穿刺位置に到達した後に行うことができるような態様で、チェックすることができる。その結果、穿刺部がカプセルに入った後に、光学式読取装置(読取ヘッドの1つが穿刺部と連携している)が蓋ではなく内部の識別要素を見ることが確実な状態で、認識に有効な読み取りが行われる。
【発明の効果】
【0014】
したがって、本発明は、認識要素を内部に有するカプセルの装置において、光学認識システムによる読み取りエラーを回避するのに有用である。
【0015】
本発明の更なる特徴及び利点は、飲料を調製するための装置の非限定的な実施形態の詳細な説明の例示から、添付の図面を参照することにより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】発明が適用される飲料調製装置を示す斜視図である。
図2図1の装置の一部である抽出ユニットの透視図である。
図3図2における抽出ユニットの斜視図であり、カプセル保持体が取り外された状態を示す図である。
図4】識別要素を内蔵したカプセルの一部断面と、光学式読取装置を備えた穿刺部を簡略化して示す説明図である。
図5】本発明による、抽出チャンバの開放状態に対応する第1位置における図2の抽出ユニットの変形例の正面図である。
図6図5の正面図の詳細を示す拡大図である。
図7図5における第1位置にある抽出ユニットのVII-VII線に沿う第1断面図である。
図8図7の詳細を示す拡大図である。
図9図5の第1位置にある抽出ユニットのIX-IX線に沿う第2断面図である。
図10図5の第1位置にある抽出ユニットのX-X線に沿う第3断面図である。
図11図7のXI-XI線に沿う断面の拡大詳細図である。
図12図7の第1断面における、抽出チャンバの閉鎖動作の開始に対応する第2位置における図5の抽出ユニットの説明図である。
図13図12のXIII-XIII線に沿う断面の拡大詳細図である。
図14図7の第1断面における、穿刺位置に対応する第3位置における図5の抽出ユニットの説明図である。
図15】第3位置にある抽出ユニットの図9に対応する第2断面図である。
図16】第3位置にある抽出ユニットの図10に対応する第3断面図である。
図17】第3位置にある抽出ユニットの図6に対応する拡大詳細図である。
図18図14の詳細を示す拡大図である。
図19図14のXIX-XIX線に沿う断面の拡大詳細図である。
図20図7の第1断面において、抽出チャンバの閉鎖状態に対応する第4位置にあるときの図5の抽出ユニットの説明図である。
図21】抽出ユニットが第4位置にあるときの図9に対応する第2断面図である。
図22】抽出ユニットが第4位置にあるときの図10に対応する第3断面図である。
図23図20の拡大詳細図である。
図24図21の拡大詳細図である。
図25図20のXXV-XXV線に沿う断面の拡大詳細図である
【発明を実施するための形態】
【0017】
記載された図面を参照すると、飲料を調製するための装置は、参照番号1で表されている。装置1では、飲料は、食品物質を含むカプセルを用いて調製され、水の流れは、カプセルを通過し、食品物質に抽出される。本発明の文脈において、「カプセル」という用語は、一般に使い捨て可能な、食品物質を封入するための穿刺可能なケーシングを備えるカートリッジ、ポッド又は他の同様の品目を意味する。具体的には、食品物質はコーヒー粉末であり、熱湯の抽出によって得られる飲料は、コーヒー、例えばエスプレッソコーヒーである。前記態様は、当業者には既に知られている。
【0018】
本発明に従う装置で使用可能なカプセルの一例を図4に示し、参照番号9で表す。カプセル9は、食品物質を含む内部容積を規定するカップ状の本体91と、本体91を閉じる可撓性フィルムの蓋93とを備える。識別要素95(図4では、蓋93がその内部を見せるために破断されて示されているので見えている)は、カプセル9の内部に配置され、カプセル9の種類を認識し、カプセルの種類に最も適した抽出及び吐出パラメータ(カプセルに供給する水の温度、圧力及び量など)を適用できるよう、装置1の一部である光学式認識システムによって読取可能とされている。
【0019】
例えば、識別要素95は、上部フィルタ97など、カプセル9の通水性部分に取り付けられるか、又はその一部である。図示された実施形態においては、識別要素95は、蓋93に面しており、蓋93が穿刺された後に見えるようになっている。より一般的には、識別要素95は、カプセル9の本体又は蓋の特定領域が穿刺された後に光学式認識システムによって読み取れるように配置される。
【0020】
識別要素95は、バーコード又はQRコード、あるいは他の認識可能なコード、例えば特定の色とすることができる。特に、識別要素95は、光信号による刺激に対して特定の光学的反応を示す特定の物質(蛍光物質など)を用いて作られる。この点に関しては、特許文献1(国際公開第2017/195170号)において、特に特許文献1の図3A図4に示され、記載されている実施形態に関連して言及されている。
【0021】
任意に、上部フィルタ97は、上部フィルタ97全体が識別要素となるように、前記特定の物質でできた顔料化された材料、又は一般に着色顔料で作ることができる。
【0022】
装置1は、飲料調製装置である抽出ユニット12を支持する機械本体10を備える。抽出ユニット12の下方には、抽出ユニット12によって作られた飲料がカップの中に落ちるようにカップを受けるための支持格子14がある。支持格子14は、カップがない場合に抽出ユニット12から落ちる可能性のある滴を収集するための下部トレー16の蓋である。
【0023】
装置1はウォータータンクを備え、機械本体10は水を加熱するヒーターと水を加圧するポンプを含む。
【0024】
装置1は、ユーザが飲料の調製を開始し、場合によっては製品の種類(例えば、ロングコーヒーやリストレット)を選択するためのキーパッド18を備える。キーパッド18は、光学式認識システムから得られた情報及びキーパッド18を介して受け取った指示に基づく、ヒーター及びポンプの動作を管理する制御ユニットに接続されている。
【0025】
抽出ユニット12は、機械本体10に固定され、ダクト27を介して機械本体10内のヒーター及びポンプに接続され、抽出に使用する加圧された熱湯を受ける。
【0026】
抽出ユニット12は、支持構造体20と、抽出ユニット12の支持構造体20及びその内部部品を囲んで保護する箱状のケーシング21とを備える。別の実施形態では、箱状のケーシング21は、支持構造体の機能も有するシェルとすることができる。
【0027】
抽出ユニット12は、カプセル9を受け入れるための抽出チャンバ30を規定する第1部材31及び第2部材32を備える。第1部材31及び第2部材32は、互いに距離を置いたホーム位置(例えば図10参照)と、互いに結合して抽出チャンバ30を閉じる抽出位置(例えば図22参照)との間で互いに相対的に移動可能である。ホーム位置では、抽出チャンバ30は開放されており、ユーザは、既に使用されたカプセルを取り除いたり、新しいカプセルを配置したりする行動をとることができる。抽出位置では、第1部材31は、抽出チャンバ30を囲む環状領域上で第2部材32と押圧接触しており、抽出チャンバ30自体の密封を実現する。
【0028】
装置1は、第1部材31及び第2部材32をホーム位置から抽出位置へ、又はその逆へ移動させるための動力機構(以下、より詳細に説明する)を更に備える。
【0029】
特に、第1部材31及び第2部材32の少なくとも一方は、ホーム位置から抽出位置までの間、及びその逆における前記動作を行うために、支持構造体20に対して可動な部材である。
【0030】
具体的には、第2部材32は、カプセル9を受けるための実質的にグラス形状の台座34を含み、一方、第1部材31は、台座34のための閉鎖蓋として機能する。図示された実施形態では、第2部材32は、箱状ケーシング21に作られたハウジング24に取り外し可能に取り付けられるカプセル保持体25の一部である。実際には、カプセル保持体25は、取り外し可能な引き出しのような形状である。これは又はハウジング24からカプセル保持体を取り外したり挿入したりするためにユーザが掴むことが出来る突出したグリップ26を含む。
【0031】
第1部材31は、支持構造体20に摺動可能に取り付けられ、例えば、支持構造体20に作られたガイドリブに摺動可能に受け入れられる溝を備える。カプセル保持体25がハウジング24に挿入されたときの第1部材31の摺動動作は、ホーム位置と抽出位置の間の前記動作に対応する。
【0032】
図示の実施形態では、第1部材31は第2部材32の上方に位置し、抽出ユニット12は縦型(上からカプセルに水を導入し、カプセルの下からから飲料を出すタイプ)であり、第1部材31は鉛直線に沿ってスライド可能であった。しかしながら、これらの点は本発明にとって必須ではなく、他の装置タイプ、例えば、横型で、カプセル保持体が着脱可能でなく、水流が逆向きのものにも適用可能である。
【0033】
抽出ユニット12は、第1部材31と連携し、使用時に、カプセル9の第1領域、特に蓋93に、水を抽出するための開口を作るための穿刺部を作るための少なくとも1つの第1穿刺部37を備える。ダクト27は、第1穿刺部37によって作られた穿刺部を通してカプセル9に水を抽出するように構成されている。第1穿刺部37は、同様に、水が通過するための通路を有する。
【0034】
抽出ユニット12は、使用時に、カプセル9の第2領域を貫通して、カプセルから飲料を送出するための開口部を、特にカプセル9の本体91の底面に作るための少なくとも1つの第2穿刺部38を備える。飲料送出ダクト28は、第2穿刺部38で作られた穿刺部を吐出口29と連通させる。
【0035】
実際には、穿刺部37、38は、装置1の油圧回路と連携し、カプセルの対向する領域を穿刺するように構成されている。使用中、カプセルのそれぞれの領域で各穿刺部37、38によって形成される穿刺部は、カプセルへの水の導入のための開口部、又はカプセルからの飲料の送出のための開口部である。
【0036】
図示された特定の実施形態では、第2穿刺部38は、第2穿刺部38が抽出チャンバ30内に少なくとも部分的に突出し、使用時に、カプセルを穿刺する活動位置と、第2穿刺部38が活動位置に対して抽出チャンバ30から離れる非活動位置との間で抽出チャンバ30に対して移動可能である。例えば、第2穿刺部38の運動は、部材31、32を相対的に移動させる動力機構によって実現される。
【0037】
前記動力機構は、様々な方法で成され、本発明の方法に限定されるものではない。添付の図は、特許文献2(国際公開第2018/109574号)に詳細に記載されている動機機構を参照する。
【0038】
なお、図示の動機機構は一例であるため、以下では簡単に扱う。さらなる詳細と、ここで明示的に説明されていないすべての側面については、特許文献1及び2を参照されたい。
【0039】
つまり、動機機構は、支持構造体20に回転軸40を中心に回転するハンドル又はレバー41を備える。抽出チャンバ30を開閉するために、ユーザは、レバー41を、回転軸40を中心に回転させて操作する。レバー41は、カム式ガイドプロファイルとそれぞれのフォロアとの間の相互作用を通じて、抽出ユニット12における第1部材31の運動と第2穿刺部38の運動とを決定する少なくとも1つの回転部材42に対して回転可能に連結されている。特に、2つの回転部材42は、支持構造体20の反対側に配置され、レバー41は、2つの回転部材42と回転可能に一体化され、それゆえ、同じ回転軸40を中心に回転する。
【0040】
図示の実施形態では、各回転部材42は、回転軸40に対して横方向に延びるカム保持体であり、回転軸40に直交する実質的に扇形の形状を有している。
【0041】
カム保持体42、特に抽出ユニット12の第1部材31に対向するその第1面には、第1カム式ガイドプロファイル43が作られる。第1カム式ガイドプロファイル43は、抽出ユニット12の第1部材31に接続されている第1フォロワ44(例えば、歯、ピン又はローラ)によってかみ合わされる。
【0042】
第2カム式ガイドプロファイル45は、カム保持体42、特に第1面と反対側のその第2面に作られ、第2穿刺部38の支持体47に接続されている第2フォロワ46(例えば歯、ピン又はローラ)によってかみ合わされる。
【0043】
前記特許文献2:国際公開第2018/109574号には記載されていない、本発明に関連する特徴は、レバー41(及びそれと一緒に回転するカム保持体42)の各角度位置が、抽出ユニット12の第1部材31及び第2部材32のそれぞれの相対位置に対応することである。図5から図11では、レバー41は垂直であり、部材31、32はホーム位置にある。図12図13では、レバー41はわずかに回転され、第1部材31は第2部材32に向かって移動し始めている。図14から図19では、レバー41は中間位置まで回転され、第1部材31はカプセル9に接触している。図20から図25では、レバー41は水平で、部材31、32は抽出位置にある。
【0044】
既に述べたように、装置1は光学式カプセル認識システムを備え、このシステムは、使用時にカプセル9内の識別要素95を認識することを目的としている。光学式認識システムは、識別要素95を読み取るためにカプセル9内に導入される読み取りヘッド82を有する光学式読取装置81を備える。例えば、読取ヘッド82は、光ファイバ83の端部であり、その反対側の端部には、光学式読取装置81として機能するセンサが設けられている。
【0045】
また、光学式認識システムは、同じ光ファイバ83又は第2光ファイバを介して識別要素95を照射する光エミッタ84、例えばLEDで含んでもよい。例えば、図4は、一端がカプセル9内に導入される2本の光ファイバを備えた光学式認識システムを模式的に示し、図10は、1本の光ファイバと半透明ミラー85を備えた光学式認識システムを示す(詳細は、特許文献1:国際公開第2017/195170号を参照)。
【0046】
また、光学式認識システムは、光学式読取装置81からの読取信号を受信し、カプセルの識別要素95の認識を行うための処理を行う電子処理装置を備えるか、又はこれに接続される。
【0047】
読取ヘッド82は、穿刺部と連携し、その穿刺部自体によりカプセルの領域に形成される穿刺部を通してカプセル内に導入可能とされている。
【0048】
図示の実施形態では、光ファイバ83は、第1穿刺部37の内部チャネルに取り付けられており、それにもかかわらず、抽出水が通過するための空間を残している。読取ヘッド82は、第1穿刺部37と連携し、第1穿刺部37が蓋93を穿刺するときに、これとともにカプセルに入り込む。
【0049】
別の態様では、読取ヘッド82自体が穿刺部であり、カプセル、特に蓋93に穿刺部を開ける;例えば、光ファイバ83は、尖鋭な又は刃の付いた端部を有する。別の態様では、光ファイバ83は、抽出水のための開口を形成する第1穿刺部37とは異なる穿刺部に取り付けられている。更に別の態様では、光ファイバ83は、飲料送出のための開口部を形成するための穿刺部に取り付けられている。
【0050】
様々な態様において、読取ヘッド82用の穿刺部は、抽出チャンバ30の閉鎖中にカプセル9に対して移動可能な抽出ユニットの部材と連携している。図示された実施形態では、例えば、穿刺部(具体的には第1穿刺部37である)は、第1部材31と連携している。
【0051】
穿刺部は、最初はカプセル9の穿刺すべき領域から離れているので、2つの部材31,32の相対運動がホーム位置と抽出位置との間に置かれる穿刺位置(図14図19に示す)にある間に穿刺部を形成する。図示の実施形態では、穿刺位置は、レバー41及びカム保持体42の特定の角度位置に対応する。
【0052】
本発明の根底にある一つの側面は、光学式読取装置81が行う読み取りに、到達している穿刺位置の情報を組み合わせることである。
【0053】
この目的のために、装置1は、穿刺位置に到達したことを検出するための検出システムを備える。光学式認識システムは、検出システムに対して動作可能に接続されており、穿刺位置に到達した後に光学式読取装置81によって実行される読取に基づいてカプセル9の認識を実行するように構成されている。
【0054】
例えば、前記操作上の接続は、電子的処理装置が、光学式読取装置81から読取信号を受け取ることに加えて、検出システムから、穿刺位置に到達したか否かに関係する信号を受け取ることにある。
【0055】
これは、読み取られ、かつ認識のために使用される信号が、実際に識別要素95に対応し、カプセルの蓋又はその上の何かのような他の要素に対応しないことを確実にするのに役立つ。したがって、本発明によれば、意に反して識別要素95以外のものを読み取ることによって生じる認識システムのエラーを回避することができる。
【0056】
本発明の目的上、カプセルを認識するための読み取りに考慮される穿刺位置とは、例えば、蓋93が第1穿刺部37において0.5~1mm程度の深度で穿刺されることに対応させることができる。
【0057】
図示された実施形態では、カプセル押圧素子35は、抽出ユニット12の第1部材31と連携し、穿刺位置に達する前にカプセル9の穿刺される領域と接触するように構成された押圧面350を有する。カプセル押圧素子35は、第1穿刺部37を収容するための台座36を備える本体を有する。カプセル押圧素子35は、第1穿刺部37が台座36内に引き込まれる第1状態(例えば図10参照)と、穿刺部が前記押圧面350から突出する第2状態(例えば図22参照)との間で第1穿刺部37に対して相対的に移動可能である。要するに、カプセル押圧素子35は、第1部材31に対して相対的に摺動可能である。
【0058】
バネなどの弾性素子355がカプセル押圧素子35を第1状態に向けて押し、カプセル押圧素子35がカプセルの領域を押圧すると、カプセルの領域との接触による力によって第2状態に向けて押される。
【0059】
実際には、部材31,32が移動して抽出チャンバ30を閉じると、カプセル押圧素子35は、最初は第1状態にあり、その後、カプセル9の蓋93に接触する。カプセルの蓋93の抵抗により、カプセル押圧素子35は、第1部材31と共に自由に前進することができず、第2状態に向かって移動する。このようにして、第1穿刺部37の先端は、ほぼ穿刺位置で押圧面350と同一平面に到達し、その後、押圧面350から突出して蓋93を穿刺する。
【0060】
カプセル押圧素子35は、カプセルごとに異なる可能性のある蓋93(可撓性フィルム製)の膨張にかかわらず、蓋93が穿刺位置で穿刺されることを保証するのに有用である。実際、あらゆる膨張はカプセル押圧素子35によって絞られ、したがって、蓋93の穿刺部の高さを均一にすることができ、したがって、検出システムによって受信される情報が正しいことを保証する。
【0061】
抽出ユニットが水平型である装置の変形例では、カプセル押圧素子35は、注出後のカプセル9の排除を促進するためにも有用である。
【0062】
ある使用態様では、光学式読取装置81は、抽出チャンバが完全に開いている(すなわち、ホーム位置にある)ときにオフにされ、抽出チャンバを閉じる動作が始まると起動する。したがって、電子的処理ユニットは、抽出ユニット12の部材31,32の運動中、光学式読取装置81から信号を受信することができるが、カプセル9を認識するために考慮されるのは、穿刺位置に達した後に受信された信号だけである。光学式読取装置81は、有効な読み取り値を受信した後、又は、抽出チャンバが閉状態にあるときに、即座に電源を切ることができる。
【0063】
任意で、穿刺位置に到達する前に行われた光学式読取装置81の1つ以上の読み取り値を、穿刺後の読み取り値、すなわち認識のための読み取り値と比較してもよい。
【0064】
この比較により、例えば、光学式読取装置が正しく動作しているかどうかを判断することができる。
【0065】
例えば、光学式認識システムは、穿刺前の読み取り値に対する信号の差が所定の閾値を超える場合、すなわち認識用の読み取り値が穿刺前の読み取り値と明らかに異なる場合にのみ、読み取り値を認識用として有効と認識するよう構成することができる。
【0066】
例えば、光学式読取装置81で検出される信号の予想光度値は、カプセルがない場合は150より小さい値、カプセルの蓋93を読み取る場合は300~400の値、識別要素95を読み取る場合は1000より大きい値である。前記値は、数値の基準値に関するものであり、したがって、単位で表現されるものではない。したがって、予想される値からの信号の偏差に基づいて、電子的処理装置は、何らかの異常を検出することができる。
【0067】
検出システムに関して、特にこれは位置検出システムであり、図示された実施形態では、抽出チャンバの可動部材と協調して支持構造体20に対して可動である第1インジケータ要素51を備え、第1インジケータ要素51の位置が可動部材自体の位置を示しているように、第1インジケータ要素51は、抽出チャンバの可動部材の位置を示す。
【0068】
検出システムは、第1インジケータ要素51の位置を感知することが可能な第1検出器55を更に備える。したがって、第1インジケータ要素51の位置に基づいて、第1検出器55は、穿刺位置に到達したことを検出することができる。好ましくは、第1検出器55は、支持構造体20に対して固定されている。
【0069】
図示の実施形態では、第1インジケータ要素51は、回転部材42の一方のカム保持体上に配置されている(特に、後者と一体的に作られている)ので、回転部材42と回転可能に接続されており、その運動は角変位となる。その結果、回転軸40に対するその角度位置は、抽出ユニット12の第1部材31(光学式読取装置81に連携した穿刺部37が連携する)の位置と一対一に対応することになる。
【0070】
第1インジケータ要素51は、回転軸40に対して円周の円弧に沿って展開する突起状のリップ(特に、回転部材42から径方向に突出したもの)である。突出リップは、本発明の動作において、歯、刃、プロファイル、又は同様の効果を有する他の要素を意味すると理解することもできる。
【0071】
回転部材42に近接して配置される第1検出器55は、光センサ(例えば、光電池)である。第1インジケータ要素51は、かかる光センサの視野内で移動可能である。特に、穿刺位置は、第1インジケータ要素51が第1検出器55の光学式センサ(第1光学式センサ)の視野に入る又は視野から出ることに相当する。
【0072】
この目的のために、第1インジケータ要素51の位置と角度的な拡張は好適に選択される。図から分かるように、第1インジケータ要素51は、回転部材42の角度的延長よりもはるかに小さい角度的延長を有する。原点及び運動開始位置(図5図13)において、第1インジケータ要素51は、第1検出器55からまだ遠いところにある。しかし、穿刺位置(図14から図19)では、第1インジケータ要素51は、第1検出器55に入り込んでおり(図19のクローズアップ参照)、穿刺位置に到達したことを示す対応信号を作動させる。第1インジケータ要素51は、第1検出器55の視野に進入しており、たとえ閉位置においても第1検出器55の視野内にある(図20図25)。
【0073】
この実施形態の検出システムは、簡単かつ正確なシステムであるため有用である。更に、例えばマイクロスイッチと比較して、光学式センサは、正確で、応答が速く、かさばらず、摩耗しないので、有用である。
【0074】
検出システムは、ホーム位置からの初動を検出すること、及び/又は、抽出チャンバが閉じている抽出位置への到達を検出することも可能である。
【0075】
このような他の注目位置を検出するために、検出システムは、第2検出器56と、可動部材31の位置を示す第2インジケータ要素52とを更に備える。好ましくは支持構造体20に対して固定されている第2検出器56は、第2インジケータ要素52の位置を感知することができ、後者の位置に基づいて、ホーム位置からの運動の開始及び/又は抽出位置の到達を検出することができる。
【0076】
図示の実施形態では、第2検出器56も光学式センサ(例えば、フォトセル)であり、第2インジケータ要素52が移動可能な視野を有している。
【0077】
第2インジケータ要素52は、第1インジケータ要素51と全体的に類似しており、回転部材42の一方のカム保持体に配置され(特に、後者と一体的に作られる)、円周の弧に沿って発達する突起状のリップ(特に、回転部材42から半径方向に突起する)であり、その運動は角変位で、回転軸40に対するその角度位置は抽出チャンバにおける第1部材31の位置と1対1対応である。
【0078】
本質的に、2つのインジケータ要素51,52の主な違いは、その位置と角度の伸びである。第2インジケータ要素52について、これらは、ホーム位置からの最初の動きが第2光学式センサ56の視野に入る第2インジケータ要素(52)に対応するように、及び/又は、到達している抽出位置が第2光学式センサ56の視野から出る第2インジケータ要素52に対応するように選択される。
【0079】
例えば、図5図11に示すホーム位置では、第2インジケータ要素52は第2検出器56の視野に入っていないのに対し、レバー41の初期動作の後、第2インジケータ要素52は第2検出器56の視野に入っている(図12及び図13)。この最初の動きに続いて、第2検出器56は、光学式読取装置81を作動させる信号を生成する。
【0080】
第2インジケータ要素52は、その後の動作の間(例えば、図14から図19の穿刺位置)、第2検出器56内に留まり、抽出位置に到達するとそこから出る(図20から図25)ので、第2検出器56は、カプセル9への食品物質の抽出を開始できることを示す信号を生成することができる。
【0081】
図示の実施形態では、第1インジケータ要素51と第2インジケータ要素52は、同じ回転部材42上に配置され、軸方向に間隔をあけて実質的に平行に配置されている。第1検出器55と第2検出器56は、対応して互いに隣り合って配置され、支持構造体20に固定された同じベース58に取り付けられている。
【0082】
検出システムは、ここで説明され、表されているのとは異なる方法で作ることができる。例えば、マイクロスイッチ、距離センサ、又は抽出チャンバの閉鎖中に、光学式読取装置がカプセルの外面ではなくカプセルの内部を見る位置の識別を可能にする他の便宜的なものを使用することができる。更に、本発明は、抽出チャンバを閉じるための手動レバーがない自動機械に適用することも可能である。
【0083】
すべての詳細は、技術的に同等な他の詳細に置き換えることができ、要求に応じて様々なコンポーネントの材料、形状、寸法を適用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
【国際調査報告】