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▶ セラミカ、マルペサ、ソシエダッド、アノニマの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-18
(54)【発明の名称】建築アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/32 20060101AFI20230111BHJP
   E04B 2/02 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
E04B2/32
E04B2/02 135
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022526312
(86)(22)【出願日】2020-11-05
(85)【翻訳文提出日】2022-06-17
(86)【国際出願番号】 EP2020081050
(87)【国際公開番号】W WO2021089669
(87)【国際公開日】2021-05-14
(31)【優先権主張番号】19382966.0
(32)【優先日】2019-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517172090
【氏名又は名称】セラミカ、マルペサ、ソシエダッド、アノニマ
【氏名又は名称原語表記】CERAMICA MALPESA, S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100202304
【弁理士】
【氏名又は名称】塙 和也
(72)【発明者】
【氏名】アントニオ、ホセ、エスクリバノ、バーイエンス
(57)【要約】
本発明は、必ずしも垂直ではない壁の建築を可能にし、換気領域を含むことを可能にし、モルタル又は接着剤を使用する必要がない建築アセンブリに関する。作られた建築物は、高い仕上げ品質を有し、この品質は、それを建築する作業者の技能に依存しない。本発明は、平行に分布した剛性形材と、形材間に容易に挿入され、追加の固定要素を必要とすることなく形材に取り付けられるように構成されたブロックとの組合せによって特徴付けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
-第1の長手方向(X-X´)に沿って延在する剛性ロッドの形態で構成された複数のガイド形材(1)と、
-複数のブロック(2)と
を備える、建築アセンブリであって、
前記ブロック(2)が、第2の長手方向(Y-Y´)に沿って延在する細長い構成を有し、
前記ブロック(2)が、第1の支持ベース(2.1)と、該第1の支持ベース(2.1)に平行な第2の支持ベース(2.2)と、を備え、該両方の支持ベース(2.1,2.2)が、同様に前記第2の長手方向(Y-Y´)に平行であり、
前記ブロック(2)が、前記第2の長手方向(Y-Y´)において各端部に、2つの固定フランジ(2.4,2.5)間に位置するキャビティ(2.3)を備え、
前記キャビティ(2.3)が、ガイド形材(1)を受け入れるように意図され、これにより、前記第2の長手方向(Y-Y´)を横断する方向(Z-Z´)において、前記支持ベース(2.1,2.2)のいずれかに平行な方向におけるブロックの移動を、前記ガイド形材(1)が制限し、
-前記複数のガイド形材(1)が、互いに平行に離隔するように固定され、分布し、
-前記複数のブロック(2)が、2つの前記ガイド形材(1)間にスタックされるように分布し、前記複数のブロック(2)の各ブロックについて、ガイド形材(1)が、前記ブロック(2)の一方の端部の前記キャビティ(2.3)内に少なくとも部分的に収容され、他方の前記ガイド形材(1)が、前記ブロック(2)の反対側の端部の前記キャビティ(2.3)内に少なくとも部分的に収容され、
-各ブロック(2)が、前記2つのガイド形材(1)に固定され、前記ガイド形材(1)の前記長手方向(X-X´)において摺動取り付けを維持する、建築アセンブリ。
【請求項2】
前記ガイド形材(1)が、一方の端部で下部ベース(3)に取り付けられる、請求項1に記載の建築アセンブリ。
【請求項3】
前記ガイド形材(1)が、一方の端部で上部ベース(4)に取り付けられる、請求項1又は2に記載の建築アセンブリ。
【請求項4】
前記下部ベース(3)内の前記取り付けが、前記ガイド形材(1)間の正しい距離を画定するように予め配置された固定要素(3.1)で構成されたプレートによる、請求項2又は3に記載の建築アセンブリ。
【請求項5】
前記ガイド形材(1)が、前記建築アセンブリを壁(P)又は既存の構造体に取り付けるための1つ又は複数の固定手段(5)を備え、該固定手段(5)が、好ましくは1つ又は複数のアングルプレート(5)である、請求項1から4のいずれか一項に記載の建築アセンブリ。
【請求項6】
前記スタックの端部を仕上げるためのブロック(2)を備え、
前記キャビティ(2.3)が、前記横断方向(Z-Z´)において挿入を可能にするように固定フランジ(2.5)によって一方の側にのみ制限される、請求項1から5のいずれか一項に記載の建築アセンブリ。
【請求項7】
前記ガイド形材(1)が、円形断面を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の建築アセンブリ。
【請求項8】
前記ブロック(2)のスタックが前記下部ベース(3)上に載置される場所で、前記ガイド形材(1)が、垂直に向けられる、請求項1から7のいずれか一項に記載の建築アセンブリ。
【請求項9】
前記ガイド形材(1)が、水平に向けられる、請求項1から8のいずれか一項に記載の建築アセンブリ。
【請求項10】
同一の前記ガイド形材(1)の両側に位置する前記ブロック(2)が、重なり合う固定フランジ(2.4,2.5)を有し、前記建築アセンブリに間隙を生じさせる、請求項1から9のいずれか一項に記載の建築アセンブリ。
【請求項11】
同一の前記ガイド形材(1)の両側に位置する前記ブロック(2)が、重なりを持たず、これにより、前記ガイド形材(1)が、前記ガイド形材(1)の一方の側に位置する1つ又は複数の前記ブロック(2)の前記キャビティ(2.3)のうちの1つに、部分的に収容され、その前記ガイド形材(1)が、隣接して配列される前記ブロック(2)の前記キャビティ(2.3)のうちの1つに部分的に収容される、請求項1から10のいずれか一項に記載の建築アセンブリ。
【請求項12】
ガイド形材(1)に取り付けられた前記ブロック(2)が、角を形成する、請求項1から11のいずれか一項に記載の建築アセンブリ。
【請求項13】
前記角が90°であり、前記ガイド形材(1)に取り付けられた前記ブロック(2)が、前記第2の長手方向(Y-Y´)における側部において前記ガイド形材(1)を少なくとも部分的に収容するためのキャビティ(6.1)を有する仕上げブロック(6)である、請求項1から12のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項14】
少なくとも1つのガイド形材(1)が、前記第1の長手方向(X-X´)において連続して配列される2つ以上の長手方向形材の取り付けによって構成される、請求項1から13のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項15】
少なくとも1つの長手方向形材が取り付けられる長手方向セグメントの一方の端部に収容されるように構成された小さい寸法の前記セグメントを、該少なくとも1つの長手方向形材が、前記端部に有する、請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか一項に記載の建築アセンブリを搭載するための方法であって、
a)少なくとも2つのガイド形材(1)を配置するステップであって、該少なくとも2つのガイド形材(1)が、互いに離隔するように、それらの長手方向(X-X´)において平行になるように分布する、ステップと、
b)ブロック(2)を前記長手方向(X-X´)に垂直な方向に対して斜めの配置で、更に該ブロック(2)を前記少なくとも2つのガイド形材(1)間になるように設置するステップと、
c)前記ブロック(2)の前記2つのキャビティ(2.3)が前記少なくとも2つのガイド形材(1)のうちの対応する1つのガイド形材(1)を受け入れるように、前記ブロック(2)を回転させるステップと、
d)追加のブロック(2)を、追加のブロック(2)にスタックして設置するように、ステップb)及びc)を繰り返すステップと
を含む方法。
【請求項17】
ステップc)が、前記ブロック(2)を前記2つのガイド形材(1)に固定することを更に含む、請求項16に記載の建築アセンブリを搭載するための方法。
【請求項18】
ステップb)~d)を繰り返して壁を作る、請求項16又は17に記載の建築アセンブリを搭載するための方法。
【請求項19】
同一の前記ガイド形材(1)の両側に位置する前記ブロック(2)が、重なり合う固定フランジ(2.4,2.5)を有し、前記建築アセンブリに空の間隙を生じさせる、請求項16から18のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、必ずしも垂直ではない壁の建築を可能にし、換気領域を含むことを可能にし、モルタル又は接着剤を使用する必要がない建築アセンブリに関する。作られた建築物は、高い仕上げ品質を有し、この品質は、それを建築する作業者の技能に依存しない。
【0002】
本発明は、平行に分布した剛性形材と、形材間に容易に挿入され、追加の固定要素を必要とすることなく形材に取り付けられるように構成されたブロックとの組合せによって特徴付けられる。
【0003】
本発明はまた、建築アセンブリを搭載する方法に関する。
【背景技術】
【0004】
建築分野において最も集中的に開発された分野の1つは、モルタルを使用しない解決策の使用である。建築部門の驚異的な成長及びその後の減少は、モルタルを使用して共に組み立てられる従来の煉瓦壁を建築する熟練労働者の著しい不足をもたらした。
【0005】
モルタルを使用して共に組み立てられるこのタイプの煉瓦壁では、壁の最終仕上げの品質は、壁の建築を担当する作業者の技能に大きく依存する。縦目地のサイズは、高さ全体にわたって均一でなければならず、この均一性を保証する役割を担う機械が存在せず、手作業で行わなければならない作業である。
【0006】
本発明は、必ずしも垂直ではない壁と、様々な角度を容易に可能にする、又は換気壁の形成さえも可能にする壁との両方を建築し得る極めて頑丈な建築をもたらすいくつかの構成要素の組合せを用いて、これらの問題を解決し、このようにして建築された壁の最終品質は、建築を担当する作業者の技能に関係なく、すべてのことが行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
第1の発明的態様によれば、本発明は、必ずしも垂直面ではない壁を建築し得る建築アセンブリに関する。
【0008】
建築アセンブリは、
-第1の長手方向X-X´に沿って延在する剛性ロッドの形態で構成された複数のガイド形材と、
-複数のブロックと
を備え、
ブロックは、第2の長手方向Y-Y´に沿って延在する細長い構成を有し、
ブロックは、第1の支持ベースと、第1の支持ベースに平行な第2の支持ベースと、を備え、両方の支持ベースは、第2の長手方向Y-Y´に平行であり、
ブロックは、第2の長手方向Y-Y´において各端部に、2つの固定フランジ間に位置するキャビティを備え、キャビティが、ガイド形材を受け入れるように意図され、これにより、第2の長手方向を横断する方向において、支持ベースのいずれかに平行な方向におけるブロックの移動を、上記ガイド形材が制限し、
-複数のガイド形材は、互いに平行に離隔するように固定され、分布し、
-複数のブロックは、2つのガイド形材間にスタックされるように分配され、複数のブロックの各ブロックについて、ガイド形材は、ブロックの一方の端部のキャビティ内に少なくとも部分的に収容され、他方のガイド形材は、ブロックの反対側の端部のキャビティ内に少なくとも部分的に収容され、
-各ブロックは、2つのガイド形材に固定され、ガイド形材の長手方向X-X´において摺動取り付けを維持する。
【0009】
本発明の本質的な要素は、複数のガイド形材及び複数のブロックであり、特に、それらが互いに平行なベースの連続支持によってスタックされ、ガイド形材によって取り付けられるように位置付けされて、構成される。
【0010】
一実施形態による本発明の最も単純な構成は、垂直壁であり、ガイド形材は、平行に分布し、垂直に配置され、互いに離隔して平面を形成する。ガイド形材は剛性であり、複数のブロックを受け入れるように意図され、ブロックの各々は、連続する形材のうちの2つの間に固定される。
【0011】
ブロックの各々は、2つのフランジ間に位置するキャビティを有し、一方のキャビティは一方の端部にあり、他方のキャビティは他方の反対側の端部にある。一方のキャビティは、ガイド形材を受け入れるように構成され、反対側の端部に位置する他方のキャビティは、他方のガイド形材を受け入れるように意図される。
【0012】
フランジ間に位置するキャビティは、ブロックの設置及び離脱を妨げるが、最終配置に関する突起部において、ブロックを固定する2つのガイド形材間の距離よりも、ブロックが小さい長さであるので、建築中にブロックを斜めに配置する場合、ブロックを実際に設置することができる。したがって、建築物にブロックを追加するには、必然的に、ブロックを斜めの配置に設置し、次いで最終配置に回転させ、両方のキャビティに、それぞれの形材を受け入れさせることになる。
【0013】
各ブロックが2つのガイド形材に固定され、ガイド形材の長手方向X-X´において摺動取り付けを維持することで、斜めの配置に設置することが可能である。
【0014】
ガイド形材が配置され、更にブロックをスタックすることによって壁が徐々に立てられる第1のベースから、ブロックを挿入するこの動作は、繰り返される。上部に到達すると、壁が制限されない場合、重さ自体は、作られた建築物を安定した状態に保つのに十分であり得る。
【0015】
一実施形態によれば、壁は、第1のベース、すなわち下部ベースに固定されたガイド形材の端部の反対側に位置する、上記形材の上端部も固定することによって安定する。
【0016】
別の実施形態によれば、上部ベースが表面によって、例えば、片持ち梁又は屋根によって物理的に制限される場合、この表面は、好ましくはガイド形材の上端部の固定面として機能する。
【0017】
この最後の実施形態では、上部ベースとして作用する表面が、ブロックを斜めの配置に設置することを制限するので、上部ブロックの挿入を防止してもよい。これらの事例について、本発明の一実施形態によれば、特定の構成を有する仕上げブロックを設け、ガイド形材を受け入れるように意図されたキャビティの1つが位置するフランジが1つも存在しない。したがって、この仕上げブロックは、キャビティが、対応するガイド形材を収容するまで、2つのフランジ間に位置するキャビティを有する端部に最初に設置され、次いで、それを防止するフランジを有していないので、他端部が設置される。この挿入の動きは、斜めの設置を実施する必要なしに、そのベースに平行である。
【0018】
ガイド形材の分布の他のあまり単純でない実施形態によれば、それら実施形態は、ガイド形材を横断する平面において互いに平行に分布しているが、分布は線ではなく多角形を構成する。
【0019】
これらのガイド形材がベース上に位置している場合、このベースは多角形構成を示す。この実施形態によれば、ブロックのスタックが、多角形の各側部に形成される。
【0020】
一実施形態によれば、ブロックのフランジは、隣接するスタックのブロックのフランジに到達しないようなサイズを有し、これにより、ブロックの第1の支持ベースは、そのすぐ下のブロックの第2の支持ベース上に載置され、次にその第2の支持ベースは、その上に配列されたブロックの第1の支持ベースのための支持として機能する。
【0021】
別の実施形態によれば、ブロックのフランジは、隣接するスタックのブロックのフランジに到達するようなサイズを有し、これにより、このブロックをスタック内に置くとき、その下部ベースは、すぐ下に位置するブロック上に載置されず、両側の隣接するスタックのブロックのフランジ上に載置される。
【0022】
その結果、隣接するスタックのブロックのフランジ上で、支持のこの条件に適合するブロックの下に間隙を残すスタックが生じ、格子を生成する通気間隙を有する壁が生じる。
【0023】
両方のタイプのブロックを組み合わせて、通気間隙のない領域、及び通気間隙を有する他の領域、を有する壁を形成することができる。
【0024】
ブロックがスタックされると、第1のブロックが、ガイド形材に取り付けられた第1のベース上に支持され、最後のブロックの離脱を防止するガイド形材の両端に取り付けられた第2のベースを用いて仕上げられる場合、このアセンブリを、建築した後に移送することができる。
【0025】
記載した例によれば、重力の作用はブロックのスタックを固定し、これらのブロックは、モルタルの必要なしに、最終配置に留まることになる。それにもかかわらず、本発明の特定の例によれば、ガイド形材は、これまで説明したように、垂直ではなく重力の作用に従って水平に位置決めされる実施形態が、極めて重要である。
【0026】
第1の水平ベースで使用されたものは、ここでは垂直ベースであり、これにより、ブロックの設置は説明した通りであるが、各ブロックの斜めの設置配置は、既に最終配置に位置しているブロックに対するものである。その最終配置に位置付けされると、ブロックの重みは、その第1のベース上ではなく、むしろ、フランジ間に画定されたキャビティの内面上にかかり、フランジは、ブロックが配置されている1つ又は2つのガイド形材上の重みに起因する荷重を支持し、及び伝達する。
【0027】
この実施形態によれば、スタックは、建築物の第2のベースによって閉じられ得る反対側の端部に達するまで、水平に延びる。
【0028】
この実施形態によれば、平行なガイド形材の分画された線又は多角形分布は、非垂直傾斜面を有する壁を生じさせる。
【0029】
対象の他の例を、図面を使用して以下に説明する。
【0030】
本発明の第2の発明的態様は、第1の発明的態様による建築アセンブリを搭載する方法であって、本方法は、以下のステップ
a)少なくとも2つのガイド形材を配置するステップであって、少なくとも2つのガイド形材が、互いに離隔するように、それらの長手方向(X-X´)において平行になるように分布する、ステップと、
b)ブロックを前記長手方向(X-X´)に垂直な方向に対して斜めの配置で、更に上記ブロックを2つのガイド形材間になるように設置するステップと、
c)ブロックの2つのキャビティが少なくとも2つのガイド形材のうちの対応する1つのガイド形材を受け入れるように、ブロックを回転させるステップと、
d)追加のブロックを、追加のブロックにスタックして設置するように、ステップb)及びc)を繰り返すステップと、を含む。
【0031】
本方法によれば、壁は、少なくとも2つのガイド形材によって搭載され、ガイド形材は、互いに所定の距離をおいて、本方法の第1のステップ、つまりステップa)で設置され、ガイド形材の各々は、第1の長手方向(X-X´)に従う。特定の実施形態では、少なくとも2つのガイド形材は、配置されると、平面を形成する。
【0032】
特定の実施形態では、上記長手方向は、重力方向と垂直方向である。
【0033】
したがって、少なくとも2つのガイド形材は、ブロックを順次搭載し得る少なくとも2つの固定ポストを提供し、これにより、本方法のステップを実行すると、壁が作られる。
【0034】
特に、本方法の第2のステップ、つまりステップb)は、長手方向(X-X´)に垂直な方向に対して少なくとも2つのガイド形材間に斜めにブロックを配列し、これにより、ブロックが、その最終配置で、上記少なくとも2つのガイド形材間に挿入され得る。2つのガイド形材間にブロックを設置するときに使用されるこの斜めの向きは、動作可能な方法で最終配置にあるときの上記ブロックの向きに対するものである。上記ブロックが上記2つのガイド形材間に入ることを可能にする最終配置にわたる突起部において測定されると、傾斜した向きは、ブロックの2つの端部間で短い距離である。
【0035】
上述の上記最終配置を達成するために、ブロックは、本方法のステップc)において方向転換される。
【0036】
このようにして、ブロック内に存在するキャビティは、ガイド形材の各々がブロックの対応するキャビティ内に収容されるように配置され、上記ブロックは、2つの固定フランジ間の2つのガイド形材によって画定される平面において正しく配置される。
【0037】
したがって、少なくとも2つのガイド形材が上記ブロックによって完全に覆われるまで、追加のブロックが他のブロックの上にスタックされるように、上述のステップb)及びc)に従って、壁は、いくつかのブロックを配置することを繰り返すことによって作られ得る。特に、ブロックを指す「スタックされた」という用語は、搭載されたときに、上述したブロックの間に空の間隙が存在し得るように、又は搭載されたブロックが連続面を形成するように、搭載されたブロックの各々が、下側ブロック上に完全に又は部分的に支持されるという事に対応する。
【0038】
特定の実施形態では、壁は下部ベースから搭載され、ブロックのスタックは、ガイド形材の垂直方向に従う。
【0039】
特定の実施形態では、ステップc)は、各ブロックを2つのガイド形材に固定するステップ、特に、各ブロックを2つのフランジに固定するステップを更に含む。
【0040】
特定の実施形態では、ステップb)~d)が繰り返されて、長手方向(X-X´)、及び上記長手方向(X-X´)に垂直な方向の両方において、所定の距離を覆う壁が作られる。
【0041】
特定の実施形態では、同一のガイド形材の両側に位置するブロックは、重なり合う固定フランジを有し、建築アセンブリ全体に空の間隙、すなわち通気間隙を生じさせる。
【0042】
本発明のこれら及び他の特徴、並びに利点は、添付の図面を参照して例示的で、非限定的な例としてのみ与えられる好ましい実施形態の以下の詳細な説明に基づいて、明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】様々な選択肢を有する本発明の第1の実施形態を示し、この例は、図の上部の正面図、及び図の下部の平面図である。
図2】ブロックの一実施形態を示す図である。
図3】本発明の一実施形態による壁の一部の正面図を上側部分に示し、間隙のない壁領域と、間隙のある壁領域とが組み合わされ、後者が上側部分にある図である。図の下部には、間隙のない第1の領域による同じ例の平面図を示している。
図4A】壁の主要領域を建築するためのブロック、及び仕上げブロック又は部品の実施形態を示す図である。
図4B】壁の主要領域を建築するためのブロック、及び仕上げブロック又は部品の実施形態を示す図である。
図4C】壁の主要領域を建築するためのブロック、及び仕上げブロック又は部品の実施形態を示す図である。
図4D】壁の主要領域を建築するためのブロック、及び仕上げブロック又は部品の実施形態を示す図である。
図4E】壁の主要領域を建築するためのブロック、及び仕上げブロック又は部品の実施形態を示す図である。
図5A】取り付けが確立されたガイド形材と共に2つの側部帯による特定の支持構成を有するブロックの2つの実施形態の平面図である。
図5B】取り付けが確立されたガイド形材と共に2つの側部帯による特定の支持構成を有するブロックの2つの実施形態の平面図である。
図6】壁が自立した実施形態の輪郭図を示す図である。
図7】壁が既存の構造又は壁に固定された実施形態の輪郭図を示す図である。
図8】角の壁を完成させるための実施形態を示す図である。
図9】壁が中間点又は別の壁の端部のいずれかの特定の点で収束する実施形態に従って形成された壁を連結するためのいくつかの方法を示す図である。
図10A】ガイド形材が分画された線又は開いた多角形に分布した壁の平面図を示す図である。
図10B】ガイド形材が閉じた多角形に分布しており、結果として柱になるように分布した壁の平面図を示す図である。
図11】ガイド形材が平行及び水平に配置されたときのブロックの配列を示すために、ブロックを透明に図示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
第1の発明態様によれば、本発明は、建築アセンブリに関する。
【0045】
図1は、剛性ガイド形材(1)と、建築後にガイド形材(1)に固定される複数のブロック(2)との組合せによって形成された建築アセンブリの実施形態を示す。本実施形態は、本発明の範囲を示すために互いに組み合わされたいくつかの特定の解決策を示すが、特定の解決策の各々は、独立して適用されてもよい。
【0046】
図1は、上側部分に建築アセンブリの正面図、及び下側部分に同じ建築アセンブリの平面図を示している。
【0047】
具体的には、建築アセンブリは、この実施形態では金属プレートから構成された下部ベース(3)から始まり、その上で、ガイド形材(1)の各々の下端部を固定するように構成された直線固定要素(3.1)に沿って分布している。この特定の事例では、固定要素(3.1)は、ガイド形材(1)の内部に収容される部品である。
【0048】
したがって、現場で各ガイド形材(1)の正確な配置を測定する必要性を除くために、固定要素(3.1)と共に下部ベース(3)を工場で製作し、ガイド形材(1)間の正確な距離を決定することができる。
【0049】
ベース(3)が現場に配置されると、ガイド形材(1)は、例えば溶接によって、又は単にこの目的のために設けられたハウジングに形材を挿入することによって、各固定要素(3.1)に取り付けられ、これらの形材は、重力方向と平行及び垂直である。この実施形態では、垂直方向は第1の長手方向X-X´である。
【0050】
建築の順序に従って、次のステップは、ブロック(2)の各々が、2つのガイド形材(1)間に固定されるように、ブロック(2)を置くステップである。
【0051】
ブロック(2)の構成は、正面図、特に図1の下部の平面図に見ることができる。図2は、図1で使用されるブロックよりも単純な別の実施形態を示している。
【0052】
図2に示すブロック(2)は、下部に位置する第1の支持ベース(2.1)と、上部に位置し、第1の支持ベース(2.1)に平行な第2の支持ベース(2.2)と、によって制限された本質的に平坦な構成を有するブロック(2)である。この実施形態では、両方の支持ベースは平面として構成され、ブロック(2)の上部領域及び下部領域全体に沿って延在する。
【0053】
ブロック(2)は、第2の長手方向Y-Y´を画定するように細長いものであり、これにより、ブロックは、第1の端部と、第2の長手方向Y-Y´に沿って第1の端部の反対側の第2の端部と、を有する。各端部において、ブロック(2)は、2つの固定フランジ(2.4,2.5)間に位置するキャビティ(2.3)を示している。
【0054】
キャビティ(2.3)は、ガイド形材(1)がその最終配置にあるときに、ガイド形材(1)の一部を収容するように構成される。図1の下部の平面図により、4つのガイド形材(1)を観察し得る。
【0055】
各ブロック(2)の固定フランジ(2.4,2.5)がガイド形材(1)の半分のみを囲むか又は保持し、他方の形材の固定フランジ(2.4,2.5)がガイド形材(1)の他方の半分のみを囲むか又は保持するので、3つのガイド形材(1)は、2つのブロック(2)、すなわち両側に位置する2つのブロック(2)の固定を可能にするようなサイズとなっている。
【0056】
この図は、他方のガイド形材(1)の半分の幅である別のガイド形材(1)を示しており、別の形材は、ブロック(2)のキャビティ(2.3)内に収容されているが、キャビティ(2.3)を欠く仕上げブロック(6)に隣接している。これらの仕上げブロック(6)を、以下の他の図面を用いて詳細に説明する。
【0057】
図2に示すブロックとは異なり、この実施形態で使用されるブロック(2)は、ブロック(2)の側部端に位置する2つの平坦な側部帯に限定された第1の支持ベース(2.1)及び第2の支持ベース(2.2)を有することが、同じ図で観察される。
【0058】
この同じ図1は、第3の方向、すなわち第2の長手方向Y-Y´に対する横断方向Z-Z´を示している。したがって、第1の支持ベース(2.1)及び第2の支持ベース(2.2)の2つの平坦な側部帯は、横断方向Z-Z´に沿った端部配置に位置している。
【0059】
第1の支持ベース(2.1)及び第2の支持ベース(2.2)の両方において、横断方向Z-Z´においてブロックの中央領域は凹んでおり、すなわち、ブロック(2)は、横断方向Z-Z´においてその中央部分において薄い厚さを有し、中央部分と、支持ベース(2.1,2.2)が位置する端部帯との間のそれぞれの遷移帯を示している。結果として、遷移帯は、第2の長手方向Y-Y´の各側部に平行な2つの線として示される。
【0060】
この同じ図1はまた、ブロック(2)を置く方法を右上部に示している。2つのガイド形材(1)間に配置されると、キャビティ(2.3)の両側に位置した固定フランジ(2.4,2.5)が、ガイド形材(1)に当接することによってブロック(2)の離脱を防止するので、ブロック(2)の離脱は横断方向Z-Z´において防止される。
【0061】
ブロック(2)を導入するには、まず、ブロック(2)は、2つのガイド形材(1)間に位置するまで傾けられ、これにより、X-X´方向における突起部の長さが短くなり、設置が可能となる。ブロック(2)を、その第2の長手方向Y-Y´がガイド形材(1)によって画定された第1の長手方向X-X´に垂直になるように再び回転させることによって、それぞれのガイド形材(1)は、ブロック(2)のいずれかのキャビティ(2.3)にそれぞれ収容される。
【0062】
ブロック(2)をこのように置くことにより、各ブロック(2)が既に適所に置かれた1つ又は複数のブロック(2)の離脱を防止するスタックが生じる。
【0063】
壁が垂直であるとき、重力の作用は建築物を安定させ、ブロックは追加の固定要素を必要としない。
【0064】
図3は、壁も垂直である別の実施形態を示している。しかし、固定要素(3.1)を有する下部ベース(3)に加えて、各ガイド形材(1)の反対側の端部を接合することを可能にし、ガイド形材(1)の平行性、及び建築物の安定性を大きく保証する固定要素(4.1)も有する上部ベース(4)がある。
【0065】
図3は、第1のブロック(2)の平面図を下部に示しており、各ガイド形材(1)は、両側に位置するブロック(2)の固定を確立し、これにより、各ガイド形材(1)は、2つのブロック(2)のキャビティ(2.3)に部分的に収容され、固定フランジ(2.4,2.5)は、ガイド形材(1)の半分を包含する。この構成により、一方のブロック(2)の固定フランジ(2.4,2.5)は、ガイド形材(1)の他方の側部に位置するブロック(2)の固定フランジ(2.4,2.5)と重ならない。
【0066】
これらのブロック(2)の上では、正面図にのみ示されている異なる構成が使用される。
【0067】
特定の高さの後に使用されるブロック(2)は、1つのブロック(2)の固定フランジ(2.4,2.5)が同じガイド形材(1)の他方の側部に位置するブロック(2)の固定フランジ(2.4,2.5)と重なるように、長い固定フランジ(2.4,2.5)を有する。その結果、連続してスタックされたブロック(2)間の支持は、主に固定フランジ(2.4,2.5)間の重なりにおいて確立され、通気間隙は、2つのガイド形材(1)間にスタックされたブロック(2)間に確立される。
【0068】
図4A図4Eは、ブロック(2)及び仕上げブロック(6)の様々な構成を示している。特に、図4A図4B、及び図4Dに示すブロックは、固定フランジ(2.4,2.5)間に位置するキャビティ(2.3)を各端部に備えるブロック(2)である。図4Bでは、固定フランジ(2.4,2.5)は、ガイド形材(1)の幅の半分に等しい第2の長手方向Y-Y´における寸法を有し、同じガイド形材(1)に接合されたブロック(2)の固定フランジ(2.4,2.5)間で重なりのない建築物を生じる。図4Aは、その固定フランジ(2.4,2.5)の構成を示しており、左側に示されているものは、ブロック(2)の一方の端部において、反対側の端部に位置する固定フランジ(2.4,2.5)よりも小さい寸法を有し、これにより、建築物において、固定フランジ(2.4,2.5)間に重なりがないときに間隙を生成しないブロック(2)と、重なっているときに間隙を生成するブロック(2)との間に、遷移部が確立される。
【0069】
図4Dに示すブロック(2)では、すべての固定フランジ(2.4,2.5)は、重なりを生じる大きな寸法を有する。
【0070】
図4Cに示すブロックは、仕上げブロック(6)として識別されるブロックである。上部ベース(4)がある図3で、その上部には、ブロック(2)を斜めの配置に導入し、次いでその最終配置に配置し、2つのガイド形材(1)間に固定するための制限された空間がある。この領域では、一実施形態によれば、ブロックを斜めの配置に配置することなく挿入できるように、1つ又は複数の固定フランジ(2.4,2.5)が除去された仕上げブロック(6)が使用される。
【0071】
この事例では、左側に示し、2つの固定フランジ(2.4,2.5)を有する仕上げブロック(6)の側部が最初に導入され、上記仕上げブロック(6)は、その2つの支持ベース(2.1,2.2)が第1の長手方向に対して垂直を維持する。したがって、この端部のガイド形材(1)は、2つの固定フランジ(2.4,2.5)の間に位置するキャビティ(2.3)に収容され、仕上げブロック(6)の反対側の端部は、複数のブロック(2)によって形成される主面の外側に配列され得る。以下の動きは、反対側の端部に他の固定フランジ(2.4)が存在しないため、この反対側の端部で見られる唯一の固定フランジ(2.5)を、そのガイド形材(1)に近づける動きである。
【0072】
図4Eは、仕上げブロック(6)のいずれかの端部が、横断方向Z-Z´において建築物の可視面の側部に配置された単一の固定フランジ(2.4,2.5)を有する別の実施形態を示している。この仕上げブロック(6)は、仕上げブロック(6)のいずれも回転させることなく、横断方向Z-Z´において前方挿入が可能になる。連続するブロック(2,6)間の重さ又は力、及びそれらの間の摩擦は、作られた建築物、特にこれらの仕上げブロック(6)の必要な保持を確立する。
【0073】
図5A及び図5Bは、それぞれ図4B及び図4Dに記載したものに対応する構成を示しているが、第1の支持ベース(2.1)及び第2の支持ベース(2.2)は、薄い厚さで第2の長手方向Y-Y´において延在する中央領域がある2つの側部帯の形態で構成されている。これらは、図1及び図3で使用されるブロックの構成であり、スタックの重さは、このように2つの帯で構成されたこれらの支持ベース(2.1,2.2)を介して連続するブロック間で伝達される。
【0074】
図6は、下部ベース(3)が地面に直接建築されたセメント基礎であり、ガイド形材(1)が最終配置に埋め込まれた状態である実施形態の輪郭図を示している。下部ベース(3)がセットされると、ブロック(2)が連続的にスタックされ、自立壁が生じる。
【0075】
図7は、建築物、例えば、いくつかのフロアを有するビルディングの囲いのための同様の建築物を示している。各フロアは、本発明の一実施形態による建築物が固定される片持ち梁(P)で終わるプレキャスト床板を有する。別の実施形態によれば、建築物は、隠蔽又は装飾される壁(P)に固定される。
【0076】
この実施形態によれば、第1のセグメントは、例えば間隙の有無にかかわらず、記載した実施形態のいずれかによるガイド形材(1)に取り付けられたブロック(2)をスタックすることによって、下部ベース(3)上に建築される。
【0077】
特定の高さで、少なくとも1つのガイド形材(1)が、例えば風荷重に対する安定性を保証するアングルプレート(5)を介して片持ち梁(P)又は壁に取り付けられる。一実施形態では、アングルプレートは、同じガイド形材(1)に取り付けられたブロック(2)の固定フランジ(2.4,2.5)間に位置するプレートを介してガイド形材(1)に取り付けられる。別の実施形態によれば、壁又は建築物の内面から、アングルプレート(5)が固定されるガイド形材(1)へのアクセスがある固定フランジ(2.4)なしに、仕上げブロック(6)が位置する点で、アングルプレートは、ガイド形材(1)に取り付けられる。アングルプレート(5)の他端部は、片持ち梁(P)又は壁に固定されている。
【0078】
記載した実施形態のいずれかに適用可能な別の実施形態によれば、少なくとも1つのガイド形材(1)は、複数の長手方向セグメントの取り付けによって形成される。これらの形材セグメントの位置合わせされた取り付けは、小さい寸法の少なくとも1つのセグメントを備える形材を使用して容易に実行され、次々と連続して挿入することを可能にし、更に、作られたガイド形材(1)の垂直性を保証することを可能にする。
【0079】
図8は、ブロック(2)を使用して、その中間セグメントに建築された壁を終端させ、側部スロットを備える仕上げブロック(6)を有する実施形態を示している。この特定の事例では、仕上げブロック(6)を横断方向Z-Z´において動かすことによって、建築物の端部に位置するガイド形材(1)の設置が確立されるため、仕上げブロックを、斜めに配置することなく挿入することができる。この実施形態によれば、それらは、図の上部及び右側に見られる建築した壁の面の両方において滑らかな仕上げを有する。
【0080】
図9は、本発明に従って建築され、1つの同じ点で収束する異なる壁を接続するために、記載した解決策を組み合わせ得る、本発明の汎用性を示している。図8に示す解決策を使用する角壁終端部は、同じガイド形材(1)を用いて、延在するように左側で使用され、上部に示す壁も同様に終端され、仕上げブロック(6)は、別の壁内に下方に延在することを可能にする。
【0081】
次に、作られた右壁から、本発明の実施例に従って構成された2つの壁が現れ、自由端のキャビティ(2.3)、つまり、この事例では、図の向きを考慮して左端部は、横断壁と接触しているので隠される。
【0082】
図10Aは、ガイド形材(1)が円形断面の構成を有する実施形態を示しており、上記ガイド形材(1)内で収束するブロック(2)が直線の方向線の代わりに角度を示すことを可能にする。この実施形態では、作られた建築物は、分画された準線に従い、ブロック(2)を使用し、固定フランジ(2.4,2.5)は、間隙を残して重なり合う。
【0083】
図10Bは、図10Bに示す例の具体例であり、分画された線が閉じられている。その結果、六角形の断面を有する柱が得られる。
【0084】
図11は、ガイド形材(1)が重力に対して水平に配置される別の実施形態である。この実施形態では、5つのガイド形材が垂直平面に含まれ、第6のガイド形材(1)は、他の5つのガイド形材(1)に対して90度である。
【0085】
この特定の事例では、建築物は、ブロック(2)が、第1の支持ベース(2.1)及び第2の支持ベース(2.2)を垂直平面内に含む最終配置にあるのと同じ方法で実行される。
【0086】
各ブロック(2)は、垂直面に対して斜めに設置することによって置かれ、この事例では水平である方向X-X´において摺動を可能にするガイド形材(1)の機能を考慮して、ブロック(2)をその最終配置にする。
【0087】
この実施形態では、各ブロック(2)の重さは、ガイド形材(1)のうちの1つ、又は2つのガイド形材(1)にかかっており、それは、ガイド形材(1)を収容するキャビティ(2.3)によって接続されている。すなわち、この実施形態では、スタックは、水平であり、各ブロック(2)の重さは、接触ブロックの摩擦による保持に寄与しない。
【0088】
この構成によれば、先に下部ベース(3)及び上部ベース(4)として識別されたベースは、ここでは垂直面に平行に配列され、最終配置に位置するいずれかの側部ブロック(2)を制限する。この同じ垂直面は、ガイド形材(1)と交差し、分画された線を生じさせる。この実施形態では、分画された線は、4つの整列したセグメントによって形成され、その上部に90°の分率を有する。
図1
図2
図3
図4A-4C】
図4D-4E】
図5A-5B】
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
【手続補正書】
【提出日】2022-06-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
-第1の長手方向(X-X´)に沿って延在する剛性ロッドの形態で構成された複数のガイド形材(1)と、
-複数のブロック(2)と
を備える、建築アセンブリであって、
前記ブロック(2)が、第2の長手方向(Y-Y´)に沿って延在する細長い構成を有し、
前記ブロック(2)が、第1の支持ベース(2.1)と、該第1の支持ベース(2.1)に平行な第2の支持ベース(2.2)と、を備え、該両方の支持ベース(2.1,2.2)が、同様に前記第2の長手方向(Y-Y´)に平行であり、
前記ブロック(2)が、前記第2の長手方向(Y-Y´)において各端部に、2つの固定フランジ(2.4,2.5)間に位置するキャビティ(2.3)を備え、
前記キャビティ(2.3)が、複数の前記ガイド形材(1)のうちの1つのガイド形材(1)を受け入れるように意図され、これにより、前記第2の長手方向(Y-Y´)を横断する方向(Z-Z´)において、前記支持ベース(2.1,2.2)のいずれかに平行な方向におけるブロックの移動を、前記ガイド形材(1)が制限し、
-前記複数のガイド形材(1)が、互いに平行に離隔するように固定され、分布し、
-前記複数のブロック(2)が、複数の前記ガイド形材(1)のうちの2つの前記ガイド形材(1)間にスタックされるように分布し、前記複数のブロック(2)の各ブロックについて、複数の前記ガイド形材(1)のうちの1つのガイド形材(1)が、前記ブロック(2)の一方の端部の前記キャビティ(2.3)内に少なくとも部分的に収容され、複数の前記ガイド形材(1)のうちの別の前記ガイド形材(1)が、前記ブロック(2)の反対側の端部の前記キャビティ(2.3)内に少なくとも部分的に収容され、
-各ブロック(2)が、前記2つのガイド形材(1)に固定され、前記ガイド形材(1)の前記長手方向(X-X´)において摺動取り付けを維持し、
同一の前記ガイド形材(1)の両側に位置する前記ブロック(2)が、重なり合う固定フランジ(2.4,2.5)を有し、前記建築アセンブリに間隙を生じさせ、
重なり合う固定フランジ(2.4,2.5)を備える前記ブロック(2)が、
-同一の前記ガイド形材(1)の両側に位置する前記ブロック(2)が、固定フランジ(2.4,2.5)を備え、当該固定フランジ(2.4,2.5)が、ブロック(2)の各固定フランジ(2.4,2.5)が、前記ガイド形材(1)の一方の端部において、隣接するスタックのブロック(2)、すなわち、前記ガイド形材(1)の他方の端部に位置するブロック(2)の固定フランジ(2.4,2.5)に到達するようなサイズを有し、
-ブロック(2)の下部ベースは、すぐ下に位置する前記ブロック(2)上に載置されず、隣接するスタックの前記ブロック(2)の前記固定フランジ(2.4,2.5)上に載置される、
ように構成されている、建築アセンブリ。
【請求項2】
前記ガイド形材(1)が、一方の端部で下部ベース(3)に取り付けられる、請求項1に記載の建築アセンブリ。
【請求項3】
前記ガイド形材(1)が、一方の端部で上部ベース(4)に取り付けられる、請求項1又は2に記載の建築アセンブリ。
【請求項4】
前記下部ベース(3)内の前記取り付けが、前記ガイド形材(1)間の正しい距離を画定するように予め配置された固定要素(3.1)で構成されたプレートによる、請求項2又は3に記載の建築アセンブリ。
【請求項5】
前記ガイド形材(1)が、前記建築アセンブリを壁(P)又は既存の構造体に取り付けるための1つ又は複数の固定手段(5)を備え、該固定手段(5)が、好ましくは1つ又は複数のアングルプレート(5)である、請求項1から4のいずれか一項に記載の建築アセンブリ。
【請求項6】
前記スタックの端部を仕上げるためのブロック(2)を備え、
前記キャビティ(2.3)が、前記横断方向(Z-Z´)において挿入を可能にするように固定フランジ(2.5)によって一方の側にのみ制限される、請求項1から5のいずれか一項に記載の建築アセンブリ。
【請求項7】
前記ガイド形材(1)が、円形断面を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の建築アセンブリ。
【請求項8】
前記ブロック(2)のスタックが前記下部ベース(3)上に載置される場所で、前記ガイド形材(1)が、垂直に向けられる、請求項1から7のいずれか一項に記載の建築アセンブリ。
【請求項9】
前記ガイド形材(1)が、水平に向けられる、請求項1から8のいずれか一項に記載の建築アセンブリ。
【請求項10】
同一の前記ガイド形材(1)の両側に位置する前記ブロック(2)が、重なりを持たず、これにより、前記ガイド形材(1)が、前記ガイド形材(1)の一方の側に位置する1つ又は複数の前記ブロック(2)の前記キャビティ(2.3)のうちの1つに、部分的に収容され、その前記ガイド形材(1)が、隣接して配列される前記ブロック(2)の前記キャビティ(2.3)のうちの1つに部分的に収容される、請求項1からのいずれか一項に記載の建築アセンブリ。
【請求項11】
ガイド形材(1)に取り付けられた前記ブロック(2)が、角を形成する、請求項1から10のいずれか一項に記載の建築アセンブリ。
【請求項12】
前記角が90°であり、前記ガイド形材(1)に取り付けられた前記ブロック(2)が、前記第2の長手方向(Y-Y´)における側部において前記ガイド形材(1)を少なくとも部分的に収容するためのキャビティ(6.1)を有する仕上げブロック(6)である、請求項1から11のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項13】
少なくとも1つのガイド形材(1)が、前記第1の長手方向(X-X´)において連続して配列される2つ以上の長手方向形材の取り付けによって構成される、請求項1から12のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項14】
少なくとも1つの長手方向形材が取り付けられる長手方向セグメントの一方の端部に収容されるように構成された小さい寸法の前記セグメントを、該少なくとも1つの長手方向形材が、前記端部に有する、請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載の建築アセンブリを搭載するための方法であって、
a)少なくとも2つのガイド形材(1)を配置するステップであって、該少なくとも2つのガイド形材(1)が、互いに離隔するように、それらの長手方向(X-X´)において平行になるように分布する、ステップと、
b)ブロック(2)を前記長手方向(X-X´)に垂直な方向に対して斜めの配置で、更に該ブロック(2)を前記少なくとも2つのガイド形材(1)間になるように設置するステップと、
c)前記ブロック(2)の前記2つのキャビティ(2.3)が前記少なくとも2つのガイド形材(1)のうちの対応する1つのガイド形材(1)を受け入れるように、前記ブロック(2)を回転させるステップと、
d)追加のブロック(2)を、追加のブロック(2)にスタックして設置するように、ステップb)及びc)を繰り返すステップと
を含む方法。
【請求項16】
ステップc)が、前記ブロック(2)を前記2つのガイド形材(1)に固定することを更に含む、請求項15に記載の建築アセンブリを搭載するための方法。
【請求項17】
ステップb)~d)を繰り返して壁を作る、請求項15又は16に記載の建築アセンブリを搭載するための方法。
【国際調査報告】