(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-18
(54)【発明の名称】レールシステムから動作不良車両を回収するための救助システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
B65G 1/00 20060101AFI20230111BHJP
B65G 1/04 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
B65G1/00 511J
B65G1/04 555Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022526366
(86)(22)【出願日】2020-11-04
(85)【翻訳文提出日】2022-06-16
(86)【国際出願番号】 EP2020080929
(87)【国際公開番号】W WO2021094161
(87)【国際公開日】2021-05-20
(32)【優先日】2019-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】315015988
【氏名又は名称】オートストアー テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】アウストルハイム, トロンド
(72)【発明者】
【氏名】ヤルデヴィーク, エイスタイン
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022EE05
3F022FF00
3F022JJ11
3F022KK11
3F022MM01
3F022MM55
3F022MM57
(57)【要約】
自動保管および回収システムのレールシステムから動作不良車両を回収するための救助システム。レールシステムが、X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備え、複数の遠隔動作車両が、レールシステムの軌道上でX方向およびY方向に移動するように構成され、第1の救助車両が、レールシステムの軌道上を走行するように構成され、第1の救助車両は、車両の片側に昇降デバイスを提供され、昇降デバイスは、第1のX方向における係合のために面しており、第2の救助車両が、レールシステムの軌道上を走行するように構成され、第2の救助車両は、車両の反対側に昇降デバイスを提供され、昇降デバイスは、第1のものと反対側の第2のX方向における係合のために面している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動保管および回収システム(1)のレールシステム(108、308)から動作不良車両(240、340)を回収するための救助システムであって、前記レールシステム(108、308)は、X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、前記X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備え、複数の遠隔動作車両(201、301、340)が、前記レールシステムの前記軌道上で前記X方向およびY方向に移動するように構成され、
-第1の救助車両(40)が、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成され、前記第1の救助車両(40)は、前記車両(40)の片側に昇降デバイス(41)を提供され、前記昇降デバイス(41)は、第1のX方向における係合のために面しており、
-第2の救助車両(40)が、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成され、前記第2の救助車両(40)は、前記車両(40)の反対側に昇降デバイス(41)を提供され、前記昇降デバイス(41)は、前記第1と反対側の第2のX方向における係合のために面しており、
前記第1および第2の救助車両(40)は、協働するように構成され、前記複数の遠隔動作車両(201、301、240、340)のうちの1つが動作不良であるとき、前記第1および第2の救助車両(40)は、前記動作不良車両(240、340)の反対側で前記レールシステム(108、308)上にそれらを位置付け、それらのそれぞれの昇降デバイス(41)を前記動作不良車両(240、340)の反対側と係合させ、それらの昇降デバイス(41)を同時に動作させることによって、前記動作不良車両(240、340)を前記レールシステム(108、308)から離れるように持ち上げ、前記動作不良車両(240、340)を輸送することができる、救助システム。
【請求項2】
前記昇降デバイス(41)は、垂直プレート(42)を備え、前記垂直プレート(42)は、それから延びている辺縁(43)を有している、請求項1に記載の救助システム。
【請求項3】
自動保管および回収システム(1)のレールシステム(108、308)から動作不良車両(240、340)を回収するための救助システムであって、前記レールシステム(108、308)は、X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、前記X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備え、前記レールは、複数のグリッドセルを画定し、複数の遠隔動作車両(201、301、340)が、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上で前記X方向およびY方向に移動するように構成され、
-第1の救助車両(40)が、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された第1の車輪基部ユニット(2)を備え、前記第1の車輪基部ユニット(2)は、その上に搭載された第1の車両救助モジュール(48)のための面積において単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、前記第1の車両救助モジュール(48)は、前記レールシステム(108、308)の第1の方向に向けられており、
-第2の救助車両(40)が、前記レールシステム(108、3008)の前記軌道上を走行するように構成された第2の車輪基部ユニット(2)を備え、前記第2の車輪基部ユニット(2)は、その上に搭載された第2の車両救助モジュール(48)のための面積において単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、前記第2の車両救助モジュール(48)は、前記第1の方向と反対側の前記レールシステム(108、308)の第2の方向に向けられており、
前記第1および第2の救助車両(40)は、前記複数の遠隔動作車両(201、301、340)の動作不良車両(240、340)に対して救助動作を実施するように協働するように構成され、前記車両救助モジュール(48)は、前記動作不良車両(240、340)の反対側に係合し、反対方向に向けられていることを通して、昇降デバイス(41)を使用して、前記レールシステム(108、308)から離れるように前記動作不良車両(240、340)持ち上げるように配置されている、救助システム。
【請求項4】
前記車両救助モジュール(48)は、昇降プレート(42)を備え、前記昇降プレート(42)は、前記車輪基部ユニット(2)の上側表面より上の高さで延びている辺縁(43)を有している、請求項3に記載の救助システム。
【請求項5】
前記複数の遠隔動作車両(201、301、340)は、可動プラットフォームを提供する車輪基部ユニット(2)を備え、前記可動プラットフォームは、その上に搭載される保管コンテナ昇降モジュールのためであり、前記可動プラットフォームの各々は、面積において、前記レールシステム(108、308)の単一のグリッドセルに対応する、請求項3または4に記載の救助システム。
【請求項6】
前記車輪基部ユニット(2)は、同一である、請求項3-5のいずれかに記載の救助システム。
【請求項7】
前記第1および第2の救助車両(40)は、同期的動作のための通信手段を備えている、請求項1~6のいずれかに記載の救助システム。
【請求項8】
前記通信手段は、前記第1および第2の救助車両(40)間の通信を可能にする、請求項7に記載の救助システム。
【請求項9】
前記システムは、制御システムをさらに備え、前記制御システムは、前記第1および第2の救助車両(40)の前記通信手段と通信し、同期的に動作するように構成された協働可能な通信手段を備えている、請求項1-6のいずれかに記載の救助システム。
【請求項10】
前記第1または第2の救助車両(40)は、マスタ救助車両であり、前記マスタ救助車両のうちの他方は、少なくとも部分的に、前記マスタ救助車両からの命令によって動作させられるスレーブ救助車両である、請求項8に記載の救助システム。
【請求項11】
前記レールシステムは、保管および回収システム(108)の最上レベルにある、請求項1~10のいずれかに記載の救助システム。
【請求項12】
前記レールシステムは、送達レールシステム(308)である、請求項1-10のいずれかに記載の救助システム。
【請求項13】
前記救助車両(40)は、前記レールシステム(108、308)に沿った、前記XおよびY方向における移動のための車輪(32a、32b)の2つの組を備えている、請求項1~12のいずれかに記載の救助システム。
【請求項14】
前記昇降デバイス(41)は、前記レールシステム(108、308)に対して前記動作不良車両(240、340)を上昇させること、および降下させることを行うように構成されたアクチュエータを備えている、請求項1~13のいずれかに記載の救助システム。
【請求項15】
少なくとも前記第1または第2の救助車両(40)は、動作不良コンテナ取り扱い車両(240、340)の昇降フレームおよび/または軌道シフトモータを巻き上げるための少なくとも1つの回転駆動部(49’、49’’、49’’’)を備えている、請求項1~14のいずれかに記載の救助システム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの回転駆動部(49’、49’’)は、旋回可能であり、前記回転駆動部(49’、49’’)の軸は、前記レールシステム(108、308)上の前記第1または第2の救助車両(40)の移動中に収容垂直位置間で旋回させられるように構成され、動作不良コンテナ取り扱い車両(240、340)の昇降フレームおよび/または軌道シフトモータを巻き上げるために展開水平位置まで旋回させられるように構成されている、請求項15に記載の救助システム。
【請求項17】
前記昇降フレームのための前記回転駆動部(49’、49’’)は、前記救助車両(40)の上側部分内に配置され、前記回転駆動部(49’、49’’)は、前記展開水平位置にあるとき、アクチュエータによって支持されている、請求項16に記載の救助システム。
【請求項18】
前記回転駆動部(49’、49’’)は、前記収容位置と前記展開位置との間での移動のために線形アクチュエータ(49’’’)に接続され、前記収容位置にあるとき、前記回転駆動部(49’’’)の周辺は、前記車輪基部ユニット(2)の水平周辺内に配置され、前記展開位置にあるとき、前記回転駆動部(49’’’)の少なくとも一部が、前記車輪基部ユニット(2)の前記周辺を越えて延びている、請求項15に記載の救助システム。
【請求項19】
自動保管および回収システム(1)のレールシステム(108、308)から動作不良車両(240、340)を回収するための救助車両(40)であって、前記レールシステム(108、308)は、X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、前記X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備え、複数の遠隔動作車両(201、301、340)が、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上で前記X方向およびY方向に移動するように構成され、前記救助車両(40)は、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された車輪基部ユニット(2)を備え、前記車輪基部ユニット(2)は、その上に搭載された車両救助モジュール(48)のための面積において単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、前記車両救助モジュール(48)は、前記レールシステム(108、308)の第1の方向に向けられており、
前記車両救助モジュール(48)は、前記モジュール(48)の側面のうちの少なくとも1つにおける辺縁(43)を備え、前記辺縁(43)は、前記車輪基部ユニット(2)のレベルより上のレベルに配置されている、救助車両(40)。
【請求項20】
動作不良コンテナ取り扱い車両(240、340)の昇降フレームおよび/または軌道シフトモータを巻き上げるための回転駆動部(49’、49’’、49’’’)をさらに備えている、請求項19に記載の救助車両。
【請求項21】
自動保管および回収システム(1)であって、前記システム(1)は、
-直立部材(102)と、水平部材(103)と、保管容積とを備えている骨格構造(100)であって、前記保管容積は、前記直立部材(102)と前記水平部材(103)との間に列に配置された保管カラム(105)を備えている、骨格構造(100)と、
-互いの上にスタックされ、スタック(107)を形成している複数の保管コンテナ(106)と、
-X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、前記X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備えているレールシステムと、
-前記レールシステム(108、308)の前記軌道上で前記X方向およびY方向に移動するように構成された複数の遠隔動作車両と、
-請求項1-18のいずれかに記載の救助システムと
を備えている、システム(1)。
【請求項22】
XおよびY方向における直角軌道を伴うレールシステム(108、308)から動作不良コンテナ取り扱い車両を回収する方法であって、複数の遠隔動作車両(230、240、340、250)が、前記レールシステム(108、308)上に配置され、前記車両(40)の各々は、車体と、側面部分とを備え、各車両上の少なくとも2つの反対側面部分が、陥凹(50)を備え、前記方法は、
-前記レールシステム(108、308)上の車両(240、340)の動作状態における異常を決定することと、
-前記異常動作状態を伴う前記車両を動作不良車両(240、340)として登録することと、
-前記支持レールシステム(108、308)に対する前記動作不良車両(240、340)の位置を登録することと、
-前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された第1の救助車両(40)を動作させることであって、前記第1の救助車両(40)は、前記車両(40)の片側に昇降デバイス(41)を提供され、前記昇降デバイス(41)は、第1のX方向における係合のために面している、ことと、
-前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された第2の救助車両(40)を動作させることであって、前記第2の救助車両(40)は、前記車両(40)の反対側に昇降デバイス(41)を提供され、前記昇降デバイス(41)は、前記第1と反対側の第2のX方向における係合のために面している、ことと、
-前記第1および第2の救助車両(40)を前記動作不良車両(240、340)の反対側に位置付けることによって、前記第1および第2の救助車両(40)を協働させることと、
-前記第1および第2の救助車両(40)の前記それぞれの昇降デバイス(41)を前記動作不良車両(240、340)の前記反対側と係合させることと、
-前記昇降デバイス(41)を同時に動作させることによって、前記動作不良車両(240、340)を前記レールシステム(108、308)から離れるように持ち上げ、前記動作不良車両(240、340)を輸送することと
を含む、方法。
【請求項23】
XおよびY方向における直角軌道を伴うレールシステム(108、308)から動作不良コンテナ取り扱い車両(240、340)を回収する方法であって、複数の遠隔動作車両(201、301、340)が、前記レールシステム(108、308)上に配置され、前記車両の各々は、車体と、側面部分とを備え、各車両上の少なくとも2つの反対側面部分が、陥凹(50)を備え、前記方法は、
-前記レールシステム(108、308)上の車両(240、340)の動作状態における異常を決定することと、
-前記異常動作状態を伴う前記車両を動作不良車両(240、340)として登録することと、
-前記支持レールシステム(108、308)に対する前記動作不良車両(240、340)の位置を登録することと、
-前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された第1の車輪基部ユニット(2)を備えている第1の救助車両(40)を動作させることであって、前記第1の車輪基部ユニット(2)は、その上に搭載された第1の車両救助モジュール(48)のための面積において単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、前記第1の車両救助モジュール(48)は、前記レールシステム(108、308)の第1の方向に向けられている、ことと、
-前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された第2の車輪基部ユニット(2)を備えている第2の救助車両(40)を動作させることであって、前記第2の車輪基部ユニット(2)は、その上に搭載された第2の車両救助モジュール(48)のための面積において単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、前記第2の車両救助モジュール(48)は、前記第1の方向と反対側の前記レールシステム(108、308)の第2の方向に向けられている、ことと、
-前記第1および第2の救助車両(40)を協働させ、前記複数の遠隔動作車の動作不良車両(240、340)に対して救助動作を実施することと、
-前記昇降デバイス(41)を前記動作不良車両(240、340)の反対側に係合させることと
-前記動作不良車両(240、340)を前記レールシステム(108、308)から離れるように持ち上げることと
を含む、方法。
【請求項24】
前記方法は、前記昇降デバイス(41)を前記動作不良車両(240、340)の反対側に係合させるステップに先立って、動作不良コンテナ取り扱い車両(240、340)の昇降フレームおよび/または軌道シフトモータを巻き上げるために回転駆動部(49’、49’’、49’’’)を動作させるステップをさらに含む、前記請求項22または23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナの保管および回収のための自動保管および回収システムに関し、具体的に、レールシステムから動作不良車両を回収するための救助システム、レールシステムから動作不良コンテナ取り扱い車両を回収する方法、および該システムおよび方法における使用のための救助車両に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、骨格構造100を伴う典型的な従来技術自動保管および回収システム1を開示し、
図2および3は、そのようなシステム1上で動作するために好適な2つの異なる従来技術コンテナ取り扱い車両201、301を開示する。
【0003】
骨格構造100は、直立部材102と、水平部材103と、直立部材102と水平部材103との間に列に配置された保管カラム105を備えている保管容積とを備えている。これらの保管カラム105では、容器としても公知である保管コンテナ106が、互いの上にスタックされ、スタック107を形成する。部材102、103は、典型的に、金属、例えば、押し出しアルミニウムプロファイルから成り得る。
【0004】
自動保管および回収システム1の骨格構造100は、骨格構造100の上部を横断して配置されたレールシステム108を備え、そのレールシステム108上で、複数のコンテナ取り扱い車両201、301が、保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させ、保管コンテナ106をその中に降下させるように動作させられ、保管コンテナ106を保管カラム105の上方に輸送するようにも動作させられる。レールシステム108は、フレーム構造物100の上部を横断した第1の方向Xにコンテナ取り扱い車両201、301の移動を誘導するように配置された平行レールの第1の組110と、第1の方向Xに対して直角である第2の方向Yにコンテナ取り扱い車両201、301の移動を誘導するためのレールの第1の組110に対して直角に配置された平行レールの第2の組111とを備えている。カラム105内に保管されるコンテナ106が、コンテナ取り扱い車両によって、レールシステム108内のアクセス開口部112を通してアクセスされる。コンテナ取り扱い車両201、301は、保管カラム105の上方で横方向に、すなわち、水平なX-Y平面に対して平行である平面内で移動することができる。
【0005】
骨格構造100の直立部材102は、カラム105から外へのコンテナの上昇およびその中へのコンテナの降下中、保管コンテナを誘導するために使用され得る。コンテナ106のスタック107は、典型的に、自立型である。
【0006】
各従来技術コンテナ取り扱い車両201、301は、車体201a、301aと、それぞれ、X方向およびY方向におけるコンテナ取り扱い車両201、301の横方向移動を可能にする、車輪201b、301b、201c、301cの第1および第2の組とを備えている。
図2および3では、各組内の2つの車輪は、完全に見えている。車輪201b、301bの第1の組は、レールの第1の組110の2つの隣接するレールと係合するように配置され、車輪の第2の組201c、301cは、レールの第2の組111の2つの隣接するレールと係合するように配置される。組の車輪201b、301b、201c、301cのうちの少なくとも1つは、持ち上げられること、降下させられることができ、それによって、車輪201b、301bの第1の組および/または車輪201c、301cの第2の組が、どの時点においても、レールのそれぞれの組110、111と係合され得る。
【0007】
各従来技術コンテナ取り扱い車両201、301は、保管コンテナ106の垂直輸送、例えば、保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させ、それを保管カラム105の中に降下させるための昇降デバイス(図示せず)も備えている。昇降デバイスは、1つ以上の把持/係合デバイスを備え、1つ以上の把持/係合デバイスは、保管コンテナ106に係合するように適合され、その把持/係合デバイスは、車両201、301から降下させられることができ、それによって、車両201、301に対する把持/係合デバイスの位置は、第1の方向Xおよび第2の方向Yに直交する第3の方向Zにおいて調節されることができる。コンテナ取り扱い車両301の把持デバイスの一部が、
図3に示され、参照番号304とともに示される。コンテナ取り扱いデバイス201の把持デバイスが、
図2の車体301a内に位置する。
【0008】
従来のように、本願の目的のためにも、Z=1は、保管コンテナの最上層、すなわち、レールシステム108の直下にある層を識別し、Z=2は、レールシステム108の下方の第2の層を識別し、Z=3は、第3の層を識別する等。
図1に開示される例示的従来技術では、Z=8は、保管コンテナの最下底部層を識別する。同様に、X=1・・・nおよびY=1・・・nは、水平面における各保管カラム105の位置を識別する。その結果、例として、
図1に示されるデカルト座標系X、Y、Zを使用すると、
図1において106’として識別される保管コンテナは、保管位置X=10、Y=2、Z=3を占有すると言い得る。コンテナ取り扱い車両201、301は、層Z=0内を進行すると言い得、各保管カラム105は、そのXおよびY座標によって識別されることができる。
【0009】
骨格構造100の保管容積は、多くの場合、グリッド104と称されており、このグリッド内の可能な保管位置は、保管セルと称される。各保管カラムは、XおよびY方向における位置によって識別され得る一方、各保管セルは、X、Y、およびZ方向におけるコンテナ番号によって識別され得る。
【0010】
各従来技術コンテナ取り扱い車両201、301は、レールシステム108を横断して保管コンテナ106を輸送するとき、保管コンテナ106を受け取り、収容するための保管区画または空間を備えている。保管空間は、
図2に示されるように、かつ例えば、第WO2015/193278A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、車体201a内の中心に配置される空洞を備え得る。
【0011】
図3は、片持ち梁構造物を伴うコンテナ取り扱い車両301の代替構成を示す。そのような車両は、例えば、第NO317366号(その内容も、参照することによって本明細書に組み込まれる)に詳細に説明される。
【0012】
図2に示される中心空洞コンテナ取り扱い車両201は、例えば、第WO2015/193278A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、概して、保管カラム105の横範囲に等しいXおよびY方向における寸法を伴うエリアを覆う占有面積を有し得る。本明細書で使用される用語「横」は、「水平」を意味し得る。
【0013】
代替として、中心空洞コンテナ取り扱い車両101は、例えば、第WO2014/090684A1号に開示されるように、保管カラム105によって画定される横面積より大きい占有面積を有し得る。
【0014】
レールシステム108は、典型的に、車両の車輪が挿入される溝を伴うレールを備えている。代替として、レールは、上向きに突出する要素を備え得、車両の車輪は、脱線を防止するためのフランジを備えている。これらの溝および上向きに突出する要素は、集合的に軌道として公知である。各レールは、1つの軌道を備え得るか、または、各レールは、2つの平行な軌道を備え得る。
【0015】
第WO2018146304号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)は、レールと、X方向およびY方向の両方における平行軌道とを備えているレールシステム108の典型的構成を図示する。
【0016】
骨格構造100では、カラム105の大部分は、保管カラム105、すなわち、保管コンテナ106がスタック107で保管される、カラム105である。しかしながら、いくつかのカラム105は、他の目的を有し得る。
図1では、カラム119および120は、そのような特殊目的カラムであり、それらは、保管コンテナ106がアクセスステーション(図示せず)に輸送され得るように、保管コンテナ106を荷下ろしすることおよび/または積み込むことを行うためのコンテナ取り扱い車両201、301によって使用される(アクセスステーションにおいて、保管コンテナ106は、保管コンテナ106が骨格構造100の外側からアクセスされること、または骨格構造100の外またはその中に移送されることができる)。当技術分野内では、そのような場所は、通常、「ポート」と称され、ポートが位置するカラムは、「ポートカラム」119、120と称され得る。アクセスステーションへの輸送は、水平、斜め、および/または垂直である任意の方向にあり得る。例えば、保管コンテナ106は、骨格構造100内のランダムまたは専用カラム105内に設置され、次いで、任意のコンテナ取り扱い車両によって積み込まれ、アクセスステーションへのさらなる輸送のために、ポートカラム119、120に輸送され得る。用語「斜め」が、水平と垂直との間のある場所に一般的な輸送向きを有する保管コンテナ106の輸送を意味することに留意されたい。
【0017】
図1では、第1のポートカラム119は、例えば、コンテナ取り扱い車両201、301が、アクセスまたは移送ステーションに輸送されるべき保管コンテナ106を荷下ろしし得る専用の荷下ろしポートカラムであり得、第2のポートカラム120は、コンテナ取り扱い車両201、301が、アクセスまたは移送ステーションから輸送されている保管コンテナ106を積み込み得る専用の積み込みポートカラムであり得る。
【0018】
アクセスステーションは、典型的に、製品アイテムが保管コンテナ106から除去され、またはその中に位置付けられるピッキングステーションまたは備蓄ステーションであり得る。ピッキングステーションまたは備蓄ステーションでは、保管コンテナ106は、通常、自動保管および回収システム1から除去されないが、アクセスされると、再度骨格構造100の中に戻される。保管コンテナを別の保管設備に(例えば、別の骨格構造に、または別の自動保管および回収システムに)、輸送車両(例えば、電車または大型トラック)に、または生産設備に移送するためにも、ポートが、使用されることができる。
【0019】
コンベヤを備えているコンベヤシステムが、通常、ポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で保管コンテナを輸送するために採用される。
【0020】
ポートカラム119、120とアクセスステーションとが、異なるレベルに位置する場合、コンベヤシステムは、保管コンテナ106をポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で垂直に輸送するための垂直コンポーネントを伴う昇降デバイスを備え得る。
【0021】
コンベヤシステムは、例えば、第WO2014/075937A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるような、異なる骨格構造間で保管コンテナ106を移送するために配置され得る。
【0022】
図1に開示されるカラム105のうちの1つの中に保管される保管コンテナ106が、アクセスされるべきであるとき、コンテナ取り扱い車両201、301のうちの1つが、標的保管コンテナ106をその位置から回収し、それを荷下ろしポートカラム119に輸送するように命令される。この動作は、標的保管コンテナ106が位置付けられる保管カラム105の上方の場所にコンテナ取り扱い車両201、301を移動させ、コンテナ取り扱い車両201、301の昇降デバイス(図示せず)を使用して、保管コンテナ106を保管カラム105から回収し、保管コンテナ106を荷下ろしポートカラム119に輸送することを伴う。標的保管コンテナ106が、スタック107内の深くに位置する場合、すなわち、1つまたは複数の他の保管コンテナ106が標的保管コンテナ106の上方に位置付けられた状態である場合、動作は、標的保管コンテナ106を保管カラム105から持ち上げることに先立って、上方に位置付けられる保管コンテナを一時的に移動させることも伴う。時として、当技術分野内では「採掘」と称される、このステップは、続いて、標的保管コンテナを荷下ろしポートカラム119に輸送するために使用される同じコンテナ取り扱い車両を用いて、または1つまたは複数の他の協働するコンテナ取り扱い車両を用いて、実施され得る。代替として、または加えて、自動保管および回収システム1は、保管コンテナを保管カラム105から一時的に除去するタスクに特に専用のコンテナ取り扱い車両を有し得る。標的保管コンテナ106が、保管カラム105から除去されると、一時的に除去された保管コンテナは、元の保管カラム105の中に再度位置付けられることができる。しかしながら、除去された保管コンテナは、代替として、他の保管カラムに再配置され得る。
【0023】
保管コンテナ106が、カラム105のうちの1つの中に保管されるべきであるとき、コンテナ取り扱い車両201、301のうちの1つが、保管コンテナ106を積み込みポートカラム120から積み込み、それをそれが保管されるべき保管カラム105の上方の場所に輸送するように命令される。保管カラムスタック107内の標的位置またはその上方に位置付けられる任意の保管コンテナが、除去された後、コンテナ取り扱い車両201、301は、保管コンテナ106を所望の位置に位置付ける。除去された保管コンテナは、次いで、保管カラム105の中に戻るように降下させられるか、または、他の保管カラムに再配置され得る。
【0024】
自動保管および回収システム1を監視および制御するために、例えば、所望の保管コンテナ106が、コンテナ取り扱い車両201、301が互いに衝突することなく、所望の時間に所望の場所に送達され得るように、骨格構造100内のそれぞれの保管コンテナ106の場所、各保管コンテナ106の内容物、およびコンテナ取り扱い車両201、301の移動を監視および制御するために、自動保管および回収システム1は、典型的に、コンピュータ化され、典型的に、保管コンテナ106を追跡するためのデータベースを備えている、制御システム500を備えている。
【0025】
従来技術第WO2015140216A1号から、ロボットピッキンシステムグリッド上での使用のためのロボットサービスデバイスが、公知である。ロボットサービスデバイスは、保守動作または清掃を実施するために、グリッド上の任意の場所まで運転されることが可能である。加えて、サービスデバイスは、ピッキンシステム内で動作するロボット積み荷取り扱いデバイスを救助するために使用され得る。ロボットサービスデバイスは、これが動作不良積み荷取り扱い車両にドッキングし、その上に掛止することを可能にするための解放可能なドッキング機構を備え得る。サービスデバイスは、清掃手段およびグリッドおよび他のロボットデバイスの状態が監視されることを可能にするためのカメラ手段も提供され得る。
【0026】
動作不良車両をレールシステムから離れるように持ち上げる単一のロボットサービス車両の要求される昇降能力があまりにも高く、それによって、ロボットサービス車両が動作不良車両を持ち上げることが可能ではないこと、および/または、ロボットサービス車両が動作不良車両をレールシステムから離れるように持ち上げることが可能である場合でも、輸送中、不安定であり、大きいカウンタウェイトおよび/または低い輸送速度/加速度を要求することが、従来技術ロボットサービス車両に伴う問題であり得る。
【0027】
動作不良車両が、重い保管コンテナを輸送する場合、要求される昇降能力は、さらにより高くなり得る。これは、さらにより大きい問題を招き得る。
【0028】
レールシステムから車両を回収する課題を解決することが、本発明の目的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0029】
【特許文献1】国際公開第2015/193278号
【特許文献2】国際公開第2014/090684号
【特許文献3】国際公開第2018/146304号
【特許文献4】国際公開第2014/075937号
【特許文献5】国際公開第2015/140216号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0030】
本発明は、独立請求項において述べられ、特徴付けられる一方、従属請求項は、本発明の他の特性を説明する。本発明は、自動保管および回収システムが動作中である間、すなわち、残りのコンテナ取り扱い車両がレールシステム上で動作中である間にコンテナ取り扱い車両を救出する可能性を提供する。本発明は、有人サービス車両の必要性を排除し、システムのためのHSEを改良する。しかしながら、車両が軌道から外れる大きい衝突の場合、オペレータがレールシステムに進入することが、要求され得る。
【0031】
自動保管および回収システムのレールシステムから動作不良車両を回収するための救助システムが、説明され、レールシステムは、X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備え、複数の遠隔動作車両が、レールシステムの軌道上でX方向およびY方向に移動するように構成され、システムは、
-レールシステムの軌道上を走行するように構成された第1の救助車両であって、第1の救助車両は、車両の片側に昇降デバイスを提供され、昇降デバイスは、第1のX方向における係合のために面する、第1の救助車両と、
-レールシステムの軌道上を走行するように構成された第2の救助車両であって、第2の救助車両は、車両の反対側に昇降デバイスを提供され、昇降デバイスは、第1のものに対して反対である第2のX方向における係合のために面する、第2の救助車両と、
を備え、
第1および第2の救助車両は、複数の遠隔動作車両のうちの1つが動作不良であるとき、第1および第2の救助車両が、それらを動作不良車両の対向側におけるレールシステム上に位置付け、それらのそれぞれの昇降デバイスを動作不良車両の反対側と係合させ、動作不良車両をレールシステムから離れるように持ち上げ、動作不良車両を輸送するように、それらの昇降デバイスを同時に動作させ得るように協働するように構成されている。
【0032】
昇降デバイスは、それから延びている辺縁を備えている垂直プレートを備え得る。代替として、他のタイプの昇降デバイスが、それらが、動作不良車両が水平な部分のレールシステムに対する垂直移動によってレールシステムから離れるように持ち上げられ得るように、動作不良車両と係合可能である要求される水平部分の機能を提供する限り、使用され得る。昇降デバイスは、モータ、昇降デバイスを実質的に垂直に誘導するための任意の必要なガイドまたはアクチュエータ、モータを駆動するための電源への接続等、レールシステムに対して昇降デバイスを持ち上げ、降下させるために要求される任意の必要な構成要素をさらに備え得る。モータ、場合によっては、電源も、コンテナ取り扱い車両をグリッドから離れるように持ち上げるために1つのみのモータを利用する従来技術サービス車両より低い昇降能力を伴うように設計され得る。
【0033】
コンテナ取り扱い車両は、下方から保管コンテナを受け取るために構成された
図2および3Aに例示されるもののような従来技術コンテナ取り扱い車両の形態にあるか、または、上方から保管コンテナを受け取るために構成されたコンテナ送達車両の形態にあることができる。
【0034】
自動保管および回収システムのレールシステムから動作不良車両を回収するための救助システムが、さらに説明され、レールシステムは、X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備え、レールは、複数のグリッドセルを画定し、複数の遠隔動作車両が、レールシステムの軌道上でX方向およびY方向に移動するように構成され、システムは、
-レールシステムの軌道上を走行するように構成された第1の車輪基部ユニットであって、第1の車輪基部ユニットは、面積においてその上に搭載された第1の車両救助モジュールのための単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供する第1の車輪基部ユニットを備え、第1の車両救助モジュールは、レールシステムの第1の方向に向けられている、第1の救助車両と、
-レールシステムの軌道上を走行するように構成された第2の車輪基部ユニットであって、第2の車輪基部ユニットは、面積においてその上に搭載された第2の車両救助モジュールのための単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供する第2の車輪基部ユニットを備え、第2の車両救助モジュールは、第1の方向と反対側のレールシステムの第2の方向に向けられる、第2の救助車両と、
を備え、
第1および第2の救助車両は、複数の遠隔動作車両の動作不良車両に対して救助動作を実施するように協働するように構成され、車両救助モジュールは、動作不良車両の反対側に係合し、反対方向に向けられていることを通して、昇降デバイスを使用して、それをレールシステムから離れるように持ち上げるように配置されている。
【0035】
車両救助モジュールは、車輪基部ユニットの上側表面を上回る高さにおいて延びている辺縁を伴う昇降プレートを備え得る。高さは、50mm内であり得るか、または、それは、より低くあり得、または、それは、より高くあり得る。
【0036】
複数の遠隔動作車両は、各々が面積においてその上に搭載される保管コンテナ昇降モジュールのためのレールシステムの単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供する車輪基部ユニットを備え得る。
【0037】
グリッドセルは、レールシステムのアクセス開口部の周囲でXおよびY方向における軌道の対によって範囲を定められる軌道幅を含む面積として定義され得る。
【0038】
車輪基部ユニットは、同一であり得る。
【0039】
第1および第2の救助車両は、同期的動作のための通信手段を備え得る。これは、非均一な持ち上げの間に生じ得るジャミングを防止することによって、持ち上げ動作の成功の機会をさらに増大させ得る。
【0040】
通信手段は、第1の救助車両と第2の救助車両との間の通信を可能にし得る。そのような通信は、救助車両間の内部通信または直接通信であり得る。内部通信または直接通信の手段は、IR、無線(WiFi)、光(LiFi)、Bluetooth(登録商標)、NFC、または類似物であることができる。
【0041】
システムは、制御システムをさらに備え得、制御システムは、第1および第2の救助車両の通信手段と通信し、同期的に動作するように構成された協働可能な通信手段を備え得る。
【0042】
第1または第2の救助車両は、マスタ救助車両であり得、該第1または第2の救助車両のうちの他方は、少なくとも部分的にマスタ救助車両からの命令によって動作させられるスレーブ救助車両であり得る。マスタ/スレーブ動作は、持ち上げ動作に限定され得る一方、レールシステム上の水平移動の観点からの救助車両の通常動作は、コンテナ取り扱い車両を動作させる制御システムの制御下にあり得る。レールシステムに進入すると、救助車両は、それらが標準的コンテナ取り扱い車両として動作させられ、コンテナ取り扱い車両との衝突の確率を低減させるように、遠隔動作車両を動作させる制御システムに追加され得る。2つの救助車両が動作不良コンテナ取り扱い車両を持ち上げると、制御システムは、2つの救助車両および動作不良コンテナ取り扱い車両が要求するセル空間の数を把握し、動作不良車両を、例えば、サービスエリアに輸送するために使用するための経路を決定するときに、これを考慮するであろう。
【0043】
レールシステムは、保管および回収システムの最上レベルにあり得る。
【0044】
レールシステムは、送達レールシステムであり得る。
【0045】
救助車両は、レールシステムに沿った、XおよびY方向における移動のための車輪の2つの組を備え得る。
【0046】
昇降デバイスは、レールシステムに対して動作不良車両を上昇させること、および降下させることを行うように構成されたアクチュエータを備え得る。
【0047】
昇降デバイスは、Z方向に上方および下方のみに移動する(すなわち、上昇させられ、降下させられる)ように構成され得る。これは、線形アクチュエータまたは類似物の形態にある昇降デバイスを使用して達成され得る。
【0048】
しかしながら、代替として、昇降デバイスは、Z方向に上方および下方に移動させられることに加えて、X方向および/またはY方向における横方向移動のためにも構成され得る。後者は、昇降デバイスと動作不良コンテナ取り扱い車両との間により大きい接触面積が要求される動作において、有利である。
【0049】
第1および/または第2の救助車両のうちの少なくとも1つは、動作不良コンテナ取り扱い車両の昇降フレームおよび/または軌道シフトモータを巻き上げるための少なくとも1つの回転駆動部を備え得る。これは、任意の動きのとれない昇降デバイスまたは把持器、および/またはコンテナ取り扱い車両の車輪の組の手動/機械的オーバーステアを可能にする。
【0050】
コンテナ取り扱い車両が、昇降デバイス/把持器が下側位置にある状態で動作不良である場合、救助車両は、動作不良車両への接続のための回転駆動部を備え、動作不良車両がレールシステムから離れるように輸送される前、昇降デバイス/把持器を上昇させ得る。
【0051】
回転駆動部は、昇降フレーム/把持器モータおよび/または軌道シフトモータを無効化するために使用されるパイプモータであり得る。同一または別の救助車両上に配置される1つ以上のカメラが、プロセスを監視し、動作不良車両上で相補的ソケットに対して回転駆動部を整列させるステップの観点から有用な情報を提供するように配置され得る。一側面では、カメラは、第1の救助車両と第2の救助車両との間の通信手段であるか、または、その一部を形成し得る。
【0052】
少なくとも1つの回転駆動部は、旋回可能であり得、回転駆動部の軸が、レールシステム上の第1または第2の救助車両の移動中に収容垂直位置間で旋回させられるように構成され得、さらに、動作不良コンテナ取り扱い車両の昇降フレームおよび/または軌道シフトモータを巻き上げるために展開水平位置まで旋回させられるように構成され得る。
【0053】
特に、回転駆動部は、救助車両が動作不良車両に向かって移動させられるにつれて、駆動シャフトが、接近するにつれて動作不良車両内のソケットに係合するように突出し得るように、その収容位置から展開水平位置までの間で旋回させられ得る。
【0054】
昇降フレームの回転駆動部は、救助車両の上側部分内に配置され得、回転駆動部が展開水平位置にあるとき、回転駆動部は、アクチュエータによって支持されることができる。
【0055】
代替として、回転駆動部は、収容位置と展開位置との間での移動のために線形アクチュエータに接続されることができる。収容位置にあるとき、回転駆動部の周辺が、車輪基部ユニットの水平周辺内に配置され得、展開位置にあるとき、回転駆動部の少なくとも一部が、車輪基部ユニットの周辺を越えて延び得る。言い換えると、収容位置にあるとき、救助車両は、レールシステムのグリッドセル以下の占有面積を有し得、展開位置にあるとき、回転駆動部は、線形アクチュエータの作動に応じて近隣グリッドセルの中に延び得る。これは、サービス車両が、レールシステム上で移動するとき、2つ以上のセルを占有しない可能性を提供する。
【0056】
自動保管および回収システムのレールシステムから動作不良車両を回収するための救助車両が、さらに説明され、レールシステムは、X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備え、複数の遠隔動作車両が、レールシステムの軌道上でX方向およびY方向に移動するように構成され、救助車両は、レールシステムの軌道上を走行するように構成された車輪基部ユニットを備え、車輪基部ユニットは、面積においてその上に搭載される車両救助モジュールのための単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、車両救助モジュールは、レールシステムの第1の方向に向けられており、車両救助モジュールは、車輪基部ユニットのレベルより上のレベルに配置されるモジュールの側面のうちの少なくとも1つにおける辺縁を備えている。
【0057】
救助車両は、動作不良コンテナ取り扱い車両の昇降フレームおよび/または軌道シフトモータを巻き上げるための回転駆動部をさらに備え得る。
【0058】
自動保管および回収システムが、さらに説明され、システムは、
-直立部材と、水平部材と、直立部材と水平部材との間に列に配置された保管カラムを備えている保管容積とを備えている骨格構造と、
-互いの上にスタックされ、スタックを形成している複数の保管コンテナと、
-X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備えているレールシステムと、
-レールシステムの軌道上でX方向およびY方向に移動するように構成された複数の遠隔動作車両と、
-上記に定義されるような救助システムと
を備えている。
【0059】
XおよびY方向における直角軌道を伴うレールシステムから動作不良コンテナ取り扱い車両を回収する方法が、さらに説明され、複数の遠隔動作車両が、レールシステム上に配置され、車両の各々は、車体と、側面部分とを備え、各車両上の少なくとも2つの反対側面部分が、陥凹を備え、方法は、
-レールシステム上の車両の動作状態における異常を決定することと、
-異常動作状態を伴う車両を動作不良車両として登録することと、
-支持レールシステムに対する動作不良車両の位置を登録することと、
-レールシステムの軌道上を走行するように構成された第1の救助車両を動作させることであって、第1の救助車両は、車両の片側に昇降デバイスを提供され、昇降デバイスは、第1のX方向における係合のために面している、ことと、
-レールシステムの軌道上を走行するように構成された第2の救助車両を動作させることであって、第2の救助車両は、車両の反対側に昇降デバイスを提供され、昇降デバイスは、第1のものに対して反対の第2のX方向における係合のために面している、ことと、
-第1および第2の救助車両を動作不良車両の反対側に位置付けることによって、第1および第2の救助車両を協働させることと、
-第1および第2の救助車両のそれぞれの昇降デバイスを動作不良車両の反対側と係合させることと、
-動作不良車両をレールシステムから離れるように持ち上げ、動作不良車両を輸送するように、昇降デバイスを同時に動作させることと
を含む。
【0060】
動作不良コンテナ取り扱い車両は、下方から保管コンテナを持ち上げ、降下させるための昇降デバイスを備え得るか、または、動作不良コンテナ取り扱い車両は、上方から保管コンテナを受け取るように構成された送達車両であり得る。
【0061】
XおよびY方向における直角軌道を伴うレールシステムから動作不良コンテナ取り扱い車両を回収する方法が、さらに説明され、複数の遠隔動作車両が、レールシステム上に配置され、車両の各々は、車体と、側面部分とを備え、各車両上の少なくとも2つの反対側面部分が、陥凹を備え、方法は、
-レールシステム上の車両の動作状態における異常を決定することと、
-異常動作状態を伴う車両を動作不良車両として登録することと、
-支持レールシステムに対する動作不良車両の位置を登録することと、
-レールシステムの軌道上を走行するように構成された第1の車輪基部ユニットを備えている第1の救助車両を動作させることであって、第1の車輪基部ユニットは、面積においてその上に搭載された第1の車両救助モジュールのための単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、第1の車両救助モジュールは、レールシステムの第1の方向に向けられている、ことと、
-レールシステムの軌道上を走行するように構成された第2の車輪基部ユニットを備えている第2の救助車両を動作させることであって、第2の車輪基部ユニットは、面積においてその上に搭載された第2の車両救助モジュールのための単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、第2の車両救助モジュールは、第1の方向と反対側のレールシステムの第2の方向に向けられている、ことと、
-複数の遠隔動作車の動作不良車両に対して救助動作を実施するように、第1および第2の救助車両を協働させることと、
-昇降デバイスを動作不良車両の反対側に係合させることと、
-動作不良車両をレールシステムから離れるように持ち上げることと、
を含む。
【0062】
方法はさらに、昇降デバイスを動作不良車両の反対側に係合させることに先立って、動作不良コンテナ取り扱い車両の昇降フレームおよび/または軌道シフトモータを巻き上げるために回転駆動部を動作させることを含み得る。
【0063】
XおよびY方向における直角軌道を伴うレールシステムから動作不良車両を回収するための救助システムが、さらに説明され、複数の遠隔動作車両が、レールシステム上で横方向に移動するように構成され、救助システムは、
-車体を伴う第1の救助車両であって、第1の救助車両は、下にあるレールシステムに対して上昇させられ、降下させられるように構成された昇降デバイスを備えている、第1の救助車両と、
-車体を伴う第2の救助車両であって、第2の救助車両は、下にあるレールシステムに対して上昇させられ、降下させられるように構成された昇降デバイスを備えている、第2の救助車両と
を備え、
第1の救助車両は、動作不良車両の第1の側の周辺を越えて延びているように構成され、第2の救助車両は、動作不良車両の反対の第2の側の周辺を越えて延びているように構成され、第1および第2の救助車両が動作不良車両の周辺を越えて延びているとき、第1および第2の昇降デバイスは、昇降デバイスの同期的動作が動作不良車両をレールシステムから離れるように持ち上げられるように、同時に動作させられるように構成されている。
【0064】
開示される例の全てでは、共同で動作する2つの救助車両を利用することは、単一のモータが動作不良車両をレールシステムから離れるように持ち上げることが可能である必要がある1つのみの救助車両を使用してコンテナ取り扱い車両を持ち上げるときより小型の昇降モータを要求するであろう。
【0065】
さらに、解決策は、解決策が有利な重心を与えるので、単一の救助車両を使用するときと比較すると、動作不良車両のより安定した輸送を提供する。
【0066】
解決策の別の利点は、より小型の救助車両を使用するときと比較して、レールシステム上の面積にアクセスすることのより大きい柔軟性である。
【0067】
昇降デバイスが、昇降デバイスを持ち上げ動作中に救助車両に対して水平に移動させることなく、動作不良コンテナ取り扱い車両を支持するために、辺縁等の昇降デバイスの一部が、救助車両がセルの中心において位置付けられるとき、近隣セルの中に延び得る。救助車両が、近隣セル内のコンテナ取り扱い車両を通過し、それによって、レールシステム上の可能な限り小さい空間を占有するために、コンテナ取り扱い車両は、好ましくは、近隣救助車両が通過し得る2つまたは全ての側面上に陥凹を有する一方、送達車両、および、いわゆる、単一のセルロボットが、全ての側面上に陥凹を有し得る。陥凹は、コンテナ取り扱い車両の各辺の全長に沿って延び得る。加えて、陥凹は、レールシステムと接触する車輪の組に依存するコンテナ取り扱い車両の異なる高さを考慮するために、Z方向における十分な延長部を有し得る。
【0068】
これらは、別個の制御システム上で走行されることができるが、車両の残りと同一のシステム上で走行することが、最も単純であろう。
【0069】
(単一セル)ドローンが、短辺(Y)および長辺(X)の両方から持ち上げられ得ることに留意されたい。
【0070】
動作不良コンテナ取り扱い車両と係合することが可能であるために、コンテナ取り扱い車両は、持ち上げられるべき、救助車両の昇降プレートに対して相補的に成形される少なくとも1つの陥凹を有し得る。しかしながら、代替として、コンテナ取り扱い車両は、2つの救助車両の間に反対側から挟まれ、次いで、レールシステムから離れるように持ち上げられることによって、または磁石または類似物を使用することによって、レールシステムから持ち上げられ得る。例えば、救助車両は、垂直に移動可能な表面、例えば、コンベヤデバイスまたは類似物を装備し得、2つの救助車両は、次いで、一緒に押し、動作不良車両をそれらの間に挟まれた状態に保持し得る。
【0071】
陥凹は、送達車両上でのコンテナ支持のためのキャリアモジュールまたはコンテナ昇降モジュールが車輪基部ユニット上に搭載されたインターフェースにあり得る。
【0072】
同じ救助車両が、保管および回収システムの最上レベル、または送達レールシステム、または単一/単一、単一/二重、または二重/二重軌道上で動作するかどうかにかかわらず、使用され得る。これは、救助車両が、昇降デバイス/把持器を用いてコンテナ取り扱い車両を回収すること、または送達車両を回収することのいずれにおいても同じであるので、大きな柔軟性を提供する。例えば、東に面する1つの昇降デバイスおよび西に面する1つの昇降デバイス等、反対の向きを伴う同じ救助車両を使用することは、北に面する動作不良車両および南に面する動作不良車両の両方を回収する可能性を提供するであろう。
【0073】
救助車両は、レールシステム上の視覚検査を実施する、またはレールシステム上で問題を有する車両を制御またはチェックすること等のための視覚検査手段をさらに提供され得る。視覚検査手段は、1つ以上のカメラを備え得る。
【0074】
以下の図面は、本発明の理解を促進するために添付される。図面は、ここで例のみとして説明されるであろう、本発明の実施形態を示す。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【
図1】
図1は、従来技術自動保管および回収システムの骨格構造の斜視図である。
【
図2】
図2は、その中に保管コンテナを保持するための中心に配置された空洞を有する従来技術コンテナ取り扱い車両の斜視図である。
【
図3-1】
図3Aは、その下で保管コンテナを保持するための片持ち梁を有する従来技術コンテナ取り扱い車両の斜視図である。
【
図3-2】
図3Bおよび3Cは、本発明による、例示的自動保管および回収システムの斜視図であり、
図3Bは、コンテナ取り扱い車両のレールシステムの下方で動作するコンテナ送達車両を伴う送達レールシステムを有するシステムの一部を示し、
図3Cは、その中に保管される保管コンテナを有するコンテナ送達車両のある例を示す。
【
図4】
図4A、4B、および4Cは、異なる側面から見られる救助車両の斜視図であり、救助車両は、回転駆動部を移動させるための旋回可能アクチュエータを備えている。
【
図5】
図5Aおよび5Bは、回転駆動部を移動させるための線形アクチュエータを備えている救助車両のある例を示す。
【
図6-1】
図6A-6Eは、2つの救助車両が片持ち梁構築物を伴うコンテナ取り扱い車両を救助しているときの
図4A-4Cの2つの救助車両をステップ毎に示す。
【
図6-2】
図6A-6Eは、2つの救助車両が片持ち梁構築物を伴うコンテナ取り扱い車両を救助しているときの
図4A-4Cの2つの救助車両をステップ毎に示す。
【
図7-1】
図7A-7Eは、2つの救助車両が、上方から保管コンテナを受け取るように構成される送達車両の形態にあるコンテナ取り扱い車両を救助しているときの
図4A-4Cの2つの救助車両をステップ毎に示す。
【
図7-2】
図7A-7Eは、2つの救助車両が、上方から保管コンテナを受け取るように構成される送達車両の形態にあるコンテナ取り扱い車両を救助しているときの
図4A-4Cの2つの救助車両をステップ毎に示す。
【
図8】
図8Aおよび8Bは、例示的車輪基部ユニットを示す。
【
図9】
図9A-9Cは、コンテナ取り扱い車両の軌道シフトモータを操作するための旋回可能アクチュエータを使用して、収容垂直位置から展開位置までの回転駆動部の移動をステップ毎に図示する、
図4A-Cの救助車両のある例を示す。
【
図10】
図10Aおよび10Bは、コンテナ取り扱い車両の昇降フレームモータを操作するための
図9A-9Cの救助車両のある例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0076】
以下において、本発明の実施形態が、添付の図面を参照して、さらに詳細に議論されるであろう。しかしながら、図面が、本発明を図面に描写される主題に限定することを意図していないことを理解されたい。
【0077】
自動保管および回収システム1の骨格構造100は、
図1-3に関連して上で説明される従来技術骨格構造100(すなわち、いくつかの直立部材102、および直立部材102によって支持されたいくつかの水平部材103)に従って構築され、骨格構造100は、X方向およびY方向における第1の上側レールシステム108をさらに、備えている。
【0078】
骨格構造100は、部材102、103の間に提供される保管カラム105の形態にある保管区画をさらに備え、保管コンテナ106は、保管カラム105内のスタック107内にスタック可能である。
【0079】
骨格構造100は、任意のサイズであることができる。特に、骨格構造が、
図1に開示されるものより大幅に広い、および/または長い、および/または深くあり得ることを理解されたい。例えば、骨格構造100は、700×700個より多いカラムの水平範囲と、12個より多きコンテナの保管深度とを有し得る。
【0080】
異なる自動保管および回収システム1が、
図3Bの一部に示される。直立部材102は、複数のコンテナ取り扱い車両201、301を伴う輸送レールシステム108が動作している骨格構造100の一部を構成する。
【0081】
この輸送レールシステム108より下、床面レベル近くで、別の骨格構造300が、示され、別の骨格構造300は、骨格構造100の保管カラム105のうちのいくつかより下で部分的に延びている。他の骨格構造100に関するように、複数の車両340が、レールシステム308上で動作し得、レールシステム308は、第1の方向Xに方向付けられる平行レールの第1の組310と、第1の方向Xに対して直角の第2の方向Yに方向付けられる平行レールの第2の組311とを備え、それによって、下側水平面PL内に、複数の長方形と均一なグリッド場所またはグリッドセル322とを備えているグリッドパターンを形成する。この下側送達レールシステム308の各グリッドセル322は、レールの第1の組310の近隣レール310a、310bの対およびレールの第2の組311の近隣レール311a、311bの対によって範囲を定められているグリッド開口部315を備えている。
【0082】
保管カラム105の下方に延びている下側レールシステム308の一部は、平面PL内で、そのグリッドセル322が水平面P内の上側レールシステム108のグリッドセル122と一致するように、整列させられる。
【0083】
故に、2つのレールシステム108、308のこの特定の整列により、コンテナ取り扱い車両250によって保管カラム105の中に下方に降下させられている保管コンテナ106が、レールシステム308上で走行し、保管カラム105から保管コンテナ106を受け取るように構成された送達車両340によって受け取られることができる。言い換えると、送達車両340は、上方から、好ましくは、コンテナ取り扱い車両201、301から直接、保管コンテナ106を受け取るように構成される。
【0084】
図3Cは、従来技術コンテナ取り扱い車両250に関して説明される車輪アセンブリ251に類似する車輪アセンブリ351と、上記のコンテナ取り扱い車両201、301によって送達される保管コンテナ106を受け取り、支持するための保管コンテナ支持部352とを備えているそのような送達車両340のある例を示す。
【0085】
保管コンテナ106を受け取った後、送達車両340は、さらなる取り扱いおよび発送のための保管コンテナ106の送達のために、レールシステム308(図示せず)に隣接するアクセスステーションまで運転され得る。
【0086】
図4A、4B、および4Cは、異なる側面から見られる救助車両40の斜視図である。救助車両40は、車輪基部2と、その上に搭載された救助モジュール48とを備えている。垂直プレート42を伴う昇降デバイス41が、開示されており、辺縁43が、垂直プレート42から延びている。開示される例では、昇降デバイス41は、救助車両40の短辺上にあり、辺縁43は、辺の全体に沿って延び、さらに救助車両40の角をまわって、少なくとも部分的に隣接する長辺に沿って延びている。救助車両の長辺上の辺縁43の一部は、より短く、および/または、長辺の全長に沿って延び得る。一例では、救助車両40全体の周囲に連続的な辺縁43が、存在し得、すなわち、救助車両40の全ての側面上に、辺縁43が、存在し得る。
【0087】
救助車両40が、視覚検査手段44とともに開示され、視覚検査手段44は、レールシステム108、308に対する視覚検査を実施すること、または、レールシステム108、308上で問題を有する車両を制御またはチェックすること、および/または、救助動作を監視または補助すること等を行うためである。視覚検査手段44は、1つ以上のカメラを備え得る。
【0088】
救助車両が、2つの回転駆動部49’、49’’を移動させるための2つの旋回可能アクチュエータ45’、45’’とともに開示される。49’と示される回転駆動部は、動作不良コンテナ取り扱い車両の軌道シフトモータを操作するためのものであり、49’’と示される回転駆動部は、動作不良コンテナ取り扱い車両の昇降フレーム/把持器モータを操作するためのものであり、昇降フレームモータを回転させ、任意の搬送される保管コンテナ106を上に、かつレールシステム108、308の上部の上方にし、それによって、動作不良車両は、レールシステム108、308を横断して輸送され得る。
図4A-4Cの全てでは、回転駆動部49’、49’’は、収容垂直位置にある。さらに、
図4A-4Cの全てに開示されるように、救助車両40の占有面積は、下にあるレールシステム108、308のグリッド以下である。
【0089】
図5Aおよび5Bは、車輪基部ユニット2と、その上に搭載される車両救助モジュール48とを備えている救助車両40のある例を示す。
図4A-4Cの救助車両40の旋回可能アクチュエータの代わりに、救助車両20は、回転駆動部49’’’を移動させるための線形アクチュエータ46を備えている。線形アクチュエータ46は、回転駆動部49’’’を収容位置(
図5A)と展開位置(
図5B)との間で移動させるために配置される。
図5Aに示されるように、収容位置にあるとき、回転駆動部49’’’の周辺は、救助車両40の車輪基部ユニット2の水平周辺内に配置され、展開位置にあるとき、回転駆動部49’’’の少なくとも一部は、車輪基部ユニット2の周辺を越えて延び得る。救助車両40の他の構成要素は、
図4A-4Cに関連して説明されるものに類似し得る。
【0090】
図6A-6Eは、2つの救助車両が片持ち梁構築物を伴うコンテナ取り扱い車両240(すなわち、
図3Aに示されるような従来技術コンテナ取り扱い車両301)を救助しているときの
図4A-4Cの2つの救助車両をステップ毎に示す。
【0091】
図6Aでは、コンテナ取り扱い車両240が、動作不良を起こしており、保管コンテナ106を搬送する昇降フレームは、上側位置にある(すなわち、保管コンテナ106の最下部分が、下にあるレールシステム108、308の上方にあり、それによって、コンテナ取り扱い車両は、レールシステム108、308上で輸送され得る)。第1の救助車両40は、昇降デバイス41を備え、第1の方向における係合のために面している一方、第2の救助車両40は、第1の救助車両40に対して車両の反対側に昇降デバイスを備え、昇降デバイス41は、第1の方向と反対側の第2の方向における係合のために面している。
図6Aおよび6Bでは、救助車両40の両方が、動作不良コンテナ取り扱い車両240から離れた距離に位置付けられている。
【0092】
図6Cでは、救助車両40のうちの1つが、動作不良コンテナ取り扱い車両240に対して近隣セル内にそれ自体を位置付けており、動作不良コンテナ取り扱い車両240は、
コンテナ取り扱い車両240の両側のうちの1つに、救助車両40の昇降デバイス41との係合のための陥凹50を備えている。開示される例では、昇降デバイス41は、陥凹50との係合のための辺縁43を伴う垂直プレート43を備えている。
【0093】
図6Dでは、第2の救助車両40が、動作不良コンテナ取り扱い車両240の反対側にそれ自体を位置付けており、昇降デバイス41の辺縁43が、陥凹50と係合している。
図6Dにさらに見られるように、第1および第2の救助車両40は、昇降デバイス41を同時に動作させることによって(すなわち、協力して)、動作不良コンテナ取り扱い車両240をレールシステム108、308から離れるように持ち上げている。動作不良コンテナ取り扱い車両240は、レールシステム108、308から離れてサービスエリア等の専用のエリアまで輸送され得る。
図6Eは、
図6Dの反対の図である。
【0094】
図7A-7Eは、2つの救助車両が、送達車両340の形態にある(例えば、
図3C参照)、動作不良コンテナ取り扱い車両を救助しているときの
図4A-4Cの2つの救助車両をステップ毎に示す。
図6A-6Eに開示されるものに類似する救助車両40が、送達車両340を救出するときに使用される。送達車両340は、救助車両40の昇降デバイス41との係合のために、送達車両340の外周全体に陥凹50を備えている。陥凹50は、送達車両340の車輪基部ユニット2と送達車両340のコンテナ支持ユニット3との間に配置され得る。
【0095】
図7Aを参照すると、救助車両40のうちの1つが、動作不良送達車両340の対向側のうちの1つにおいて、動作不良コンテナ取り扱い車両340に対して近隣セル内にそれ自体を位置付けている。他の救助車両40は、動作不良送達車両340からある距離に配置されている。
【0096】
図7Bおよび7Cを参照すると、救助車両40の他のものが、動作不良送達車両340の反対側にそれ自体を位置付けている。7Cは、
図7Bの反対の図である。
【0097】
図7Dおよび7Eを参照すると、第1および第2の救助車両40が、昇降デバイス41を同時に動作させることによって(すなわち、協力して)、動作不良コンテナ取り扱い車両をレールシステム108、308から離れるように持ち上げている。動作不良コンテナ取り扱い車両340は、レールシステム108、308から離れてサービスエリア等の専用のエリアまで輸送され得る。
図7Eは、
図7Dの斜視側面図である。
【0098】
救助車両40および送達車両340のための例示的な組み合わせられた車輪基部ユニットが、
図8Aおよび8Bに示される。車輪基部ユニット2は、レールシステム(すなわち、上部レールシステム108および送達レールシステム308のうちのいずれか)の上の第1の方向における移動のための車輪32aの第1の組と、第1の方向に対して直角の第2の方向における移動のための車輪32bの第2の組とを有する車輪配置32a、32bを特徴とする。車輪の各組は、車輪基部ユニット2の対向側に配置された車輪の2つの対を備えている。車輪基部ユニットがレールシステム上で進行し得る方向を変化させるために、車輪32bの組のうちの1つが、車輪変位アセンブリ7に接続される。車輪変位アセンブリは、所望の方向に進行する車輪の組のみがレールシステムと接触するように、車輪32bの接続された組を車輪32aの他方の組に対して持ち上げ、降下させることが可能である。車輪変位アセンブリ7は、電動モータ8によって駆動される。さらに、再充電可能バッテリ6によって給電される2つの電動モータ4、4’が、車輪の組32a、32bに接続され、車輪基部ユニットを所望の方向に移動させる。
【0099】
さらに
図8Aおよび8Bを参照すると、車輪基部ユニット2の水平周辺が、2つの車輪基部ユニットが、レールシステム108、308の任意の隣接するグリッドセル上で互いにすれ違い得るように、グリッドセルによって画定される水平エリア内に収まるように寸法を決定される。言い換えると、車輪基部ユニット2は、例えば、第WO2015/193278A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、概して、グリッドセルの水平エリア、すなわち、XおよびY方向におけるグリッドセルの範囲に等しい占有面積、すなわち、XおよびY方向における範囲を有し得る。
【0100】
車輪基部ユニット2は、選択された車両救助モジュール48またはコンテナ支持ユニット3の接続インターフェースへの接続のための接続インターフェースとして構成された上部パネル/フランジ9(すなわち、上側表面)を有する。上部パネル9は、中心開口部20を有し、車両救助モジュール48またはコンテナ支持ユニット3の接続インターフェース内の対応する貫通孔10’を介したボルト11の接続のために好適な複数の貫通孔10(すなわち、接続要素)を特徴とする。他の実施形態において、上部パネル9の接続要素は、例えば、車両救助モジュール48またはコンテナ支持ユニット3の接続インターフェースの貫通孔10’との相互作用のためのねじ山付きピンであり得るか、または、その逆であり得る。中心開口部20の存在は、再充電可能バッテリ6および電子制御システム21等、車輪基部ユニットの内部構成要素へのアクセスを提供するので、有利である。アクセスは、再充電可能バッテリ6および電子制御システム21が、車輪基部ユニット2に接続される救助モジュールに容易に接続されることを可能にし、したがって、車両救助モジュール48またはコンテナ支持ユニット3のいずれも、それ自体の専用の電源および/または制御システムを有することを要求されない。
【0101】
図9A-9Cは、
図4A-Cの救助車両40のある例を示し、図は、コンテナ取り扱い車両240の軌道シフトモータを操作するための(旋回可能アクチュエータ45’を使用した収容垂直位置から展開水平位置までの)回転駆動部49’の移動をステップ毎に図示する。
図9Aおよび9Bは、救助車両40の2つの異なる斜視図であり、軌道シフトを操作するための回転駆動部49’が旋回可能アクチュエータ45’を使用して展開水平位置まで旋回させられている。
図9Cでは、回転駆動部49’は、動作不良コンテナ取り扱い車両240の軌道シフト部に接続され、軌道シフトモータを操作することができる。動作不良車両240の昇降フレーム/把持器モータを操作するための他の回転駆動部49’’は、
図9A-9Cの全てにおいて、収容垂直位置にある。
【0102】
図10Aおよび10Bは、コンテナ取り扱い車両の昇降フレームモータを操作するための
図9A-9Cの救助車両40のある例を示し、
図10Aでは、昇降フレームモータを操作するための回転駆動部49’’は、旋回可能アクチュエータ45’’によって作動させられた展開水平位置内にあるが、コンテナ取り扱い車両240には接続されておらず、
図10Bでは、回転駆動部49’’は、コンテナ取り扱い車両240の昇降フレームモータを巻き上げるためのインターフェースに接続され、それによって、昇降フレーム(可能性として、保管コンテナ106を搬送する)は、上に、かつレールシステムの上方に持ち上げられ、コンテナ取り扱い車両240を輸送することを可能にし得る。回転駆動部49’’が収容位置にあるとき、救助車両40は、レールシステムのグリッドセル以下の占有面積を有し、展開位置にあるとき、回転駆動部49’’は、展開垂直位置から展開水平位置まで旋回させられることによって、近隣グリッドセルの中に延びている。これは、サービス車両40が、レールシステム上を移動するとき、2つ以上のセルを占有しない可能性を提供する。
【0103】
前述の説明では、本発明による、送達車両および自動保管および回収システムの種々の側面が、例証的実施形態を参照して説明されている。解説の目的のために、具体的な数値、システム、および構成が、システムおよびその作用の徹底的な理解を提供するために記載された。しかしながら、本説明は、限定的意味で解釈されることを意図していない。開示される主題が関連する当業者に明白である例証的実施形態の種々の修正および変形例、およびシステムの他の実施形態が、本発明の範囲内に存在すると見なされる。
【0104】
(参照番号の一覧)
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【手続補正書】
【提出日】2022-07-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動保管および回収システム(1)のレールシステム(108、308)から動作不良車両(240、340)を回収するための救助システムであって、前記レールシステム(108、308)は、X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、前記X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備え、複数の遠隔動作車両(201、301、340)が、前記レールシステムの前記軌道上で前記X方向およびY方向に移動するように構成され、
-第1の救助車両(40)が、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成され、前記第1の救助車両(40)は、前記車両(40)の片側に昇降デバイス(41)を提供され、前記昇降デバイス(41)は、第1のX方向における係合のために面し
、前記昇降デバイス(41)の一部は、前記救助車両(240、340)がグリッドセルの中心に位置しているとき、近隣セルの中に延びており、
-第2の救助車両(40)が、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成され、前記第2の救助車両(40)は、前記車両(40)の反対側に昇降デバイス(41)を提供され、前記昇降デバイス(41)は、前記第1と反対側の第2のX方向における係合のために面し
、前記昇降デバイス(41)の一部は、前記救助車両(40)がグリッドセルの中心に位置しているとき、近隣セルの中に延びており、
前記第1および第2の救助車両(40)は、協働するように構成され、前記複数の遠隔動作車両(201、301、240、340)のうちの1つが動作不良であるとき、前記第1および第2の救助車両(40)は、前記動作不良車両(240、340)の反対側で前記レールシステム(108、308)上にそれらを位置付け、それらのそれぞれの昇降デバイス(41)を前記動作不良車両(240、340)の反対側と係合させ、それらの昇降デバイス(41)を同時に動作させることによって、前記動作不良車両(240、340)を前記レールシステム(108、308)から離れるように持ち上げ、前記動作不良車両(240、340)を輸送することができる、救助システム。
【請求項2】
前記昇降デバイス(41)は、垂直プレート(42)を備え、前記垂直プレート(42)は、それから延びている辺縁(43)を有し
、前記辺縁(43)は、前記近隣セルの中に延びている前記昇降デバイス(41)の前記一部である、請求項1に記載の救助システム。
【請求項3】
自動保管および回収システム(1)のレールシステム(108、308)から動作不良車両(240、340)を回収するための救助システムであって、前記レールシステム(108、308)は、X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、前記X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備え、前記レールは、複数のグリッドセルを画定し、複数の遠隔動作車両(201、301、340)が、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上で前記X方向およびY方向に移動するように構成され、
-第1の救助車両(40)が、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された第1の車輪基部ユニット(2)を備え、前記第1の車輪基部ユニット(2)は、その上に搭載された第1の車両救助モジュール(48)のための面積において単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、前記第1の車両救助モジュール(48)は、前記レールシステム(108、308)の第1の方向に向けられており、
-第2の救助車両(40)が、前記レールシステム(108、
308)の前記軌道上を走行するように構成された第2の車輪基部ユニット(2)を備え、前記第2の車輪基部ユニット(2)は、その上に搭載された第2の車両救助モジュール(48)のための面積において単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、前記第2の車両救助モジュール(48)は、前記第1の方向と反対側の前記レールシステム(108、308)の第2の方向に向けられており、
前記第1および第2の救助車両(40)は、前記複数の遠隔動作車両(201、301、340)の動作不良車両(240、340)に対して救助動作を実施するように協働するように構成され、前記車両救助モジュール(48)は、
昇降デバイス(41)を備え、前記昇降デバイス(41)の一部は、前記救助車両(40)がグリッドセルの中心に位置しているとき、近隣セルの中に延びており、前記車両救助モジュール(48)は、前記動作不良車両(240、340)の反対側に係合し、反対方向に向けられていることを通して、
前記昇降デバイス(41)を使用して、前記レールシステム(108、308)から離れるように前記動作不良車両(240、340)持ち上げるように配置されている、救助システム。
【請求項4】
前記車両救助モジュール(48)は、昇降プレート(42)を備え、前記昇降プレート(42)は、前記車輪基部ユニット(2)の上側表面より上の高さで延びている辺縁(43)を有し
、前記辺縁(43)は、前記近隣セルの中に延びている前記昇降デバイス(41)の前記一部である、請求項3に記載の救助システム。
【請求項5】
前記複数の遠隔動作車両(201、301、340)は、可動プラットフォームを提供する車輪基部ユニット(2)を備え、前記可動プラットフォームは、その上に搭載される保管コンテナ昇降モジュールのためであり、前記可動プラットフォームの各々は、面積において、前記レールシステム(108、308)の単一のグリッドセルに対応する、請求項3または4に記載の救助システム。
【請求項6】
前記車輪基部ユニット(2)は、同一である、請求項3-5のいずれかに記載の救助システム。
【請求項7】
前記第1および第2の救助車両(40)は、同期的動作のための通信手段を備えている、請求項1~6のいずれかに記載の救助システム。
【請求項8】
前記通信手段は、前記第1および第2の救助車両(40)間の通信を可能にする、請求項7に記載の救助システム。
【請求項9】
前記システムは、制御システムをさらに備え、前記制御システムは、前記第1および第2の救助車両(40)の前記通信手段と通信し、同期的に動作するように構成された協働可能な通信手段を備えている、請求項1-6のいずれかに記載の救助システム。
【請求項10】
前記第1または第2の救助車両(40)は、マスタ救助車両であり、前記マスタ救助車両のうちの他方は、少なくとも部分的に、前記マスタ救助車両からの命令によって動作させられるスレーブ救助車両である、請求項8に記載の救助システム。
【請求項11】
前記レールシステムは、保管および回収システム(108)の最上レベルにある、請求項1~10のいずれかに記載の救助システム。
【請求項12】
前記レールシステムは、送達レールシステム(308)である、請求項1-10のいずれかに記載の救助システム。
【請求項13】
前記救助車両(40)は、前記レールシステム(108、308)に沿った、前記XおよびY方向における移動のための車輪(32a、32b)の2つの組を備えている、請求項1~12のいずれかに記載の救助システム。
【請求項14】
前記昇降デバイス(41)は、前記レールシステム(108、308)に対して前記動作不良車両(240、340)を上昇させること、および降下させることを行うように構成されたアクチュエータを備えている、請求項1~13のいずれかに記載の救助システム。
【請求項15】
少なくとも前記第1または第2の救助車両(40)は、動作不良コンテナ取り扱い車両(240、340)の昇降フレームおよび/または軌道シフトモータを巻き上げるための少なくとも1つの回転駆動部(49’、49’’、49’’’)を備えている、請求項1~14のいずれかに記載の救助システム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの回転駆動部(49’、49’’)は、旋回可能であり、前記回転駆動部(49’、49’’)の軸は、前記レールシステム(108、308)上の前記第1または第2の救助車両(40)の移動中に収容垂直位置間で旋回させられるように構成され、動作不良コンテナ取り扱い車両(240、340)の昇降フレームおよび/または軌道シフトモータを巻き上げるために展開水平位置まで旋回させられるように構成されている、請求項15に記載の救助システム。
【請求項17】
前記昇降フレームのための前記回転駆動部(49’、49’’)は、前記救助車両(40)の上側部分内に配置され、前記回転駆動部(49’、49’’)は、前記展開水平位置にあるとき、アクチュエータによって支持されている、請求項16に記載の救助システム。
【請求項18】
前記回転駆動部(49’、49’’)は、前記収容位置と前記展開位置との間での移動のために線形アクチュエータ(49’’’)に接続され、前記収容位置にあるとき、前記回転駆動部(49’’’)の周辺は、前記車輪基部ユニット(2)の水平周辺内に配置され、前記展開位置にあるとき、前記回転駆動部(49’’’)の少なくとも一部が、前記車輪基部ユニット(2)の前記周辺を越えて延びている、請求項15に記載の救助システム。
【請求項19】
自動保管および回収システム(1)のレールシステム(108、308)から動作不良車両(240、340)を回収するための救助車両(40)であって、前記レールシステム(108、308)は、X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、前記X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備え、複数の遠隔動作車両(201、301、340)が、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上で前記X方向およびY方向に移動するように構成され、前記救助車両(40)は、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された車輪基部ユニット(2)を備え、前記車輪基部ユニット(2)は、その上に搭載された車両救助モジュール(48)のための面積において単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、前記車両救助モジュール(48)は、前記レールシステム(108、308)の第1の方向に向けられており、
前記車両救助モジュール(48)は、前記モジュール(48)の側面のうちの少なくとも1つにおける辺縁(43)を備え、前記辺縁(43)は、前記車輪基部ユニット(2)のレベルより上のレベルに配置され
、前記辺縁は、前記救助車両(40)がグリッドセルの中心に位置しているとき、近隣セルの中に延びている、救助車両(40)。
【請求項20】
動作不良コンテナ取り扱い車両(240、340)の昇降フレームおよび/または軌道シフトモータを巻き上げるための回転駆動部(49’、49’’、49’’’)をさらに備えている、請求項19に記載の救助車両。
【請求項21】
自動保管および回収システム(1)であって、前記システム(1)は、
-直立部材(102)と、水平部材(103)と、保管容積とを備えている骨格構造(100)であって、前記保管容積は、前記直立部材(102)と前記水平部材(103)との間に列に配置された保管カラム(105)を備えている、骨格構造(100)と、
-互いの上にスタックされ、スタック(107)を形成している複数の保管コンテナ(106)と、
-X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、前記X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備えているレールシステムと、
-前記レールシステム(108、308)の前記軌道上で前記X方向およびY方向に移動するように構成された複数の遠隔動作車両と、
-請求項1-18のいずれかに記載の救助システムと
を備えている、システム(1)。
【請求項22】
XおよびY方向における直角軌道を伴うレールシステム(108、308)から動作不良コンテナ取り扱い車両を回収する方法であって、複数の遠隔動作車両(230、240、340、250)が、前記レールシステム(108、308)上に配置され、前記車両(40)の各々は、車体と、側面部分とを備え、各車両上の少なくとも2つの反対側面部分が、陥凹(50)を備え、前記方法は、
-前記レールシステム(108、308)上の車両(240、340)の動作状態における異常を決定することと、
-前記異常動作状態を伴う前記車両を動作不良車両(240、340)として登録することと、
-前記支持レールシステム(108、308)に対する前記動作不良車両(240、340)の位置を登録することと、
-前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された第1の救助車両(40)を動作させることであって、前記第1の救助車両(40)は、前記車両(40)の片側に昇降デバイス(41)を提供され、前記昇降デバイス(41)は、第1のX方向における係合のために面し
、前記昇降デバイス(41)の一部は、前記救助車両(40)がグリッドセルの中心に位置しているとき、近隣セルの中に延びている、ことと、
-前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された第2の救助車両(40)を動作させることであって、前記第2の救助車両(40)は、前記車両(40)の反対側に昇降デバイス(41)を提供され、前記昇降デバイス(41)は、前記第1と反対側の第2のX方向における係合のために面し
、前記昇降デバイス(41)の一部は、前記救助車両(40)がグリッドセルの中心に位置しているとき、近隣セルの中に延びている、ことと、
-前記第1および第2の救助車両(40)を前記動作不良車両(240、340)の反対側に位置付けることによって、前記第1および第2の救助車両(40)を協働させることと、
-前記第1および第2の救助車両(40)の前記それぞれの昇降デバイス(41)を前記動作不良車両(240、340)の前記反対側と係合させることと、
-前記昇降デバイス(41)を同時に動作させることによって、前記動作不良車両(240、340)を前記レールシステム(108、308)から離れるように持ち上げ、前記動作不良車両(240、340)を輸送することと
を含む、方法。
【請求項23】
XおよびY方向における直角軌道を伴うレールシステム(108、308)から動作不良コンテナ取り扱い車両(240、340)を回収する方法であって、複数の遠隔動作車両(201、301、340)が、前記レールシステム(108、308)上に配置され、前記車両の各々は、車体と、側面部分とを備え、各車両上の少なくとも2つの反対側面部分が、陥凹(50)を備え、前記方法は、
-前記レールシステム(108、308)上の車両(240、340)の動作状態における異常を決定することと、
-前記異常動作状態を伴う前記車両を動作不良車両(240、340)として登録することと、
-前記支持レールシステム(108、308)に対する前記動作不良車両(240、340)の位置を登録することと、
-前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された第1の車輪基部ユニット(2)を備えている第1の救助車両(40)を動作させることであって、前記第1の車輪基部ユニット(2)は、その上に搭載された第1の車両救助モジュール(48)のための面積において単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、前記第1の車両救助モジュール(48)は、前記レールシステム(108、308)の第1の方向に向けられている、ことと、
-前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された第2の車輪基部ユニット(2)を備えている第2の救助車両(40)を動作させることであって、前記第2の車輪基部ユニット(2)は、その上に搭載された第2の車両救助モジュール(48)のための面積において単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、前記第2の車両救助モジュール(48)は、前記第1の方向と反対側の前記レールシステム(108、308)の第2の方向に向けられている、ことと、
-前記第1および第2の救助車両(40)を協働させ、前記複数の遠隔動作車の動作不良車両(240、340)に対して救助動作を実施する
ことであって、前記車両救助モジュール(48)は、
昇降デバイスを備え、前記昇降デバイスの一部は、前記救助車両(40)がグリッドセルの中心に位置しているとき、近隣セルの中に延びている、ことと、
-
前記近隣セルの中に延びている前記昇降デバイス(41)
の前記一部を前記動作不良車両(240、340)の反対側に係合させることと
-前記動作不良車両(240、340)を前記レールシステム(108、308)から離れるように持ち上げることと
を含む、方法。
【請求項24】
前記方法は、前記昇降デバイス(41)を前記動作不良車両(240、340)の反対側に係合させるステップに先立って、動作不良コンテナ取り扱い車両(240、340)の昇降フレームおよび/または軌道シフトモータを巻き上げるために回転駆動部(49’、49’’、49’’’)を動作させるステップをさらに含む、前記請求項22または23に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0074】
以下の図面は、本発明の理解を促進するために添付される。図面は、ここで例のみとして説明されるであろう、本発明の実施形態を示す。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
自動保管および回収システム(1)のレールシステム(108、308)から動作不良車両(240、340)を回収するための救助システムであって、前記レールシステム(108、308)は、X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、前記X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備え、複数の遠隔動作車両(201、301、340)が、前記レールシステムの前記軌道上で前記X方向およびY方向に移動するように構成され、
-第1の救助車両(40)が、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成され、前記第1の救助車両(40)は、前記車両(40)の片側に昇降デバイス(41)を提供され、前記昇降デバイス(41)は、第1のX方向における係合のために面しており、
-第2の救助車両(40)が、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成され、前記第2の救助車両(40)は、前記車両(40)の反対側に昇降デバイス(41)を提供され、前記昇降デバイス(41)は、前記第1と反対側の第2のX方向における係合のために面しており、
前記第1および第2の救助車両(40)は、協働するように構成され、前記複数の遠隔動作車両(201、301、240、340)のうちの1つが動作不良であるとき、前記第1および第2の救助車両(40)は、前記動作不良車両(240、340)の反対側で前記レールシステム(108、308)上にそれらを位置付け、それらのそれぞれの昇降デバイス(41)を前記動作不良車両(240、340)の反対側と係合させ、それらの昇降デバイス(41)を同時に動作させることによって、前記動作不良車両(240、340)を前記レールシステム(108、308)から離れるように持ち上げ、前記動作不良車両(240、340)を輸送することができる、救助システム。
(項目2)
前記昇降デバイス(41)は、垂直プレート(42)を備え、前記垂直プレート(42)は、それから延びている辺縁(43)を有している、項目1に記載の救助システム。
(項目3)
自動保管および回収システム(1)のレールシステム(108、308)から動作不良車両(240、340)を回収するための救助システムであって、前記レールシステム(108、308)は、X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、前記X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備え、前記レールは、複数のグリッドセルを画定し、複数の遠隔動作車両(201、301、340)が、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上で前記X方向およびY方向に移動するように構成され、 -第1の救助車両(40)が、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された第1の車輪基部ユニット(2)を備え、前記第1の車輪基部ユニット(2)は、その上に搭載された第1の車両救助モジュール(48)のための面積において単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、前記第1の車両救助モジュール(48)は、前記レールシステム(108、308)の第1の方向に向けられており、
-第2の救助車両(40)が、前記レールシステム(108、3008)の前記軌道上を走行するように構成された第2の車輪基部ユニット(2)を備え、前記第2の車輪基部ユニット(2)は、その上に搭載された第2の車両救助モジュール(48)のための面積において単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、前記第2の車両救助モジュール(48)は、前記第1の方向と反対側の前記レールシステム(108、308)の第2の方向に向けられており、
前記第1および第2の救助車両(40)は、前記複数の遠隔動作車両(201、301、340)の動作不良車両(240、340)に対して救助動作を実施するように協働するように構成され、前記車両救助モジュール(48)は、前記動作不良車両(240、340)の反対側に係合し、反対方向に向けられていることを通して、昇降デバイス(41)を使用して、前記レールシステム(108、308)から離れるように前記動作不良車両(240、340)持ち上げるように配置されている、救助システム。
(項目4)
前記車両救助モジュール(48)は、昇降プレート(42)を備え、前記昇降プレート(42)は、前記車輪基部ユニット(2)の上側表面より上の高さで延びている辺縁(43)を有している、項目3に記載の救助システム。
(項目5)
前記複数の遠隔動作車両(201、301、340)は、可動プラットフォームを提供する車輪基部ユニット(2)を備え、前記可動プラットフォームは、その上に搭載される保管コンテナ昇降モジュールのためであり、前記可動プラットフォームの各々は、面積において、前記レールシステム(108、308)の単一のグリッドセルに対応する、項目3または4に記載の救助システム。
(項目6)
前記車輪基部ユニット(2)は、同一である、項目3-5のいずれかに記載の救助システム。
(項目7)
前記第1および第2の救助車両(40)は、同期的動作のための通信手段を備えている、項目1~6のいずれかに記載の救助システム。
(項目8)
前記通信手段は、前記第1および第2の救助車両(40)間の通信を可能にする、項目7に記載の救助システム。
(項目9)
前記システムは、制御システムをさらに備え、前記制御システムは、前記第1および第2の救助車両(40)の前記通信手段と通信し、同期的に動作するように構成された協働可能な通信手段を備えている、項目1-6のいずれかに記載の救助システム。
(項目10)
前記第1または第2の救助車両(40)は、マスタ救助車両であり、前記マスタ救助車両のうちの他方は、少なくとも部分的に、前記マスタ救助車両からの命令によって動作させられるスレーブ救助車両である、項目8に記載の救助システム。
(項目11)
前記レールシステムは、保管および回収システム(108)の最上レベルにある、項目1~10のいずれかに記載の救助システム。
(項目12)
前記レールシステムは、送達レールシステム(308)である、項目1-10のいずれかに記載の救助システム。
(項目13)
前記救助車両(40)は、前記レールシステム(108、308)に沿った、前記XおよびY方向における移動のための車輪(32a、32b)の2つの組を備えている、項目1~12のいずれかに記載の救助システム。
(項目14)
前記昇降デバイス(41)は、前記レールシステム(108、308)に対して前記動作不良車両(240、340)を上昇させること、および降下させることを行うように構成されたアクチュエータを備えている、項目1~13のいずれかに記載の救助システム。
(項目15)
少なくとも前記第1または第2の救助車両(40)は、動作不良コンテナ取り扱い車両(240、340)の昇降フレームおよび/または軌道シフトモータを巻き上げるための少なくとも1つの回転駆動部(49’、49’’、49’’’)を備えている、項目1~14のいずれかに記載の救助システム。
(項目16)
前記少なくとも1つの回転駆動部(49’、49’’)は、旋回可能であり、前記回転駆動部(49’、49’’)の軸は、前記レールシステム(108、308)上の前記第1または第2の救助車両(40)の移動中に収容垂直位置間で旋回させられるように構成され、動作不良コンテナ取り扱い車両(240、340)の昇降フレームおよび/または軌道シフトモータを巻き上げるために展開水平位置まで旋回させられるように構成されている、項目15に記載の救助システム。
(項目17)
前記昇降フレームのための前記回転駆動部(49’、49’’)は、前記救助車両(40)の上側部分内に配置され、前記回転駆動部(49’、49’’)は、前記展開水平位置にあるとき、アクチュエータによって支持されている、項目16に記載の救助システム。
(項目18)
前記回転駆動部(49’、49’’)は、前記収容位置と前記展開位置との間での移動のために線形アクチュエータ(49’’’)に接続され、前記収容位置にあるとき、前記回転駆動部(49’’’)の周辺は、前記車輪基部ユニット(2)の水平周辺内に配置され、前記展開位置にあるとき、前記回転駆動部(49’’’)の少なくとも一部が、前記車輪基部ユニット(2)の前記周辺を越えて延びている、項目15に記載の救助システム。
(項目19)
自動保管および回収システム(1)のレールシステム(108、308)から動作不良車両(240、340)を回収するための救助車両(40)であって、前記レールシステム(108、308)は、X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、前記X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備え、複数の遠隔動作車両(201、301、340)が、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上で前記X方向およびY方向に移動するように構成され、前記救助車両(40)は、前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された車輪基部ユニット(2)を備え、前記車輪基部ユニット(2)は、その上に搭載された車両救助モジュール(48)のための面積において単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、前記車両救助モジュール(48)は、前記レールシステム(108、308)の第1の方向に向けられており、
前記車両救助モジュール(48)は、前記モジュール(48)の側面のうちの少なくとも1つにおける辺縁(43)を備え、前記辺縁(43)は、前記車輪基部ユニット(2)のレベルより上のレベルに配置されている、救助車両(40)。
(項目20)
動作不良コンテナ取り扱い車両(240、340)の昇降フレームおよび/または軌道シフトモータを巻き上げるための回転駆動部(49’、49’’、49’’’)をさらに備えている、項目19に記載の救助車両。
(項目21)
自動保管および回収システム(1)であって、前記システム(1)は、
-直立部材(102)と、水平部材(103)と、保管容積とを備えている骨格構造(100)であって、前記保管容積は、前記直立部材(102)と前記水平部材(103)との間に列に配置された保管カラム(105)を備えている、骨格構造(100)と、
-互いの上にスタックされ、スタック(107)を形成している複数の保管コンテナ(106)と、
-X方向に延びている軌道を伴う複数のレールと、前記X方向と直角のY方向に延びている軌道を伴う複数のレールとを備えているレールシステムと、
-前記レールシステム(108、308)の前記軌道上で前記X方向およびY方向に移動するように構成された複数の遠隔動作車両と、
-項目1-18のいずれかに記載の救助システムと
を備えている、システム(1)。
(項目22)
XおよびY方向における直角軌道を伴うレールシステム(108、308)から動作不良コンテナ取り扱い車両を回収する方法であって、複数の遠隔動作車両(230、240、340、250)が、前記レールシステム(108、308)上に配置され、前記車両(40)の各々は、車体と、側面部分とを備え、各車両上の少なくとも2つの反対側面部分が、陥凹(50)を備え、前記方法は、
-前記レールシステム(108、308)上の車両(240、340)の動作状態における異常を決定することと、
-前記異常動作状態を伴う前記車両を動作不良車両(240、340)として登録することと、
-前記支持レールシステム(108、308)に対する前記動作不良車両(240、340)の位置を登録することと、
-前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された第1の救助車両(40)を動作させることであって、前記第1の救助車両(40)は、前記車両(40)の片側に昇降デバイス(41)を提供され、前記昇降デバイス(41)は、第1のX方向における係合のために面している、ことと、
-前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された第2の救助車両(40)を動作させることであって、前記第2の救助車両(40)は、前記車両(40)の反対側に昇降デバイス(41)を提供され、前記昇降デバイス(41)は、前記第1と反対側の第2のX方向における係合のために面している、ことと、
-前記第1および第2の救助車両(40)を前記動作不良車両(240、340)の反対側に位置付けることによって、前記第1および第2の救助車両(40)を協働させることと、
-前記第1および第2の救助車両(40)の前記それぞれの昇降デバイス(41)を前記動作不良車両(240、340)の前記反対側と係合させることと、
-前記昇降デバイス(41)を同時に動作させることによって、前記動作不良車両(240、340)を前記レールシステム(108、308)から離れるように持ち上げ、前記動作不良車両(240、340)を輸送することと
を含む、方法。
(項目23)
XおよびY方向における直角軌道を伴うレールシステム(108、308)から動作不良コンテナ取り扱い車両(240、340)を回収する方法であって、複数の遠隔動作車両(201、301、340)が、前記レールシステム(108、308)上に配置され、前記車両の各々は、車体と、側面部分とを備え、各車両上の少なくとも2つの反対側面部分が、陥凹(50)を備え、前記方法は、
-前記レールシステム(108、308)上の車両(240、340)の動作状態における異常を決定することと、
-前記異常動作状態を伴う前記車両を動作不良車両(240、340)として登録することと、
-前記支持レールシステム(108、308)に対する前記動作不良車両(240、340)の位置を登録することと、
-前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された第1の車輪基部ユニット(2)を備えている第1の救助車両(40)を動作させることであって、前記第1の車輪基部ユニット(2)は、その上に搭載された第1の車両救助モジュール(48)のための面積において単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、前記第1の車両救助モジュール(48)は、前記レールシステム(108、308)の第1の方向に向けられている、ことと、
-前記レールシステム(108、308)の前記軌道上を走行するように構成された第2の車輪基部ユニット(2)を備えている第2の救助車両(40)を動作させることであって、前記第2の車輪基部ユニット(2)は、その上に搭載された第2の車両救助モジュール(48)のための面積において単一のグリッドセルに対応する可動プラットフォームを提供し、前記第2の車両救助モジュール(48)は、前記第1の方向と反対側の前記レールシステム(108、308)の第2の方向に向けられている、ことと、
-前記第1および第2の救助車両(40)を協働させ、前記複数の遠隔動作車の動作不良車両(240、340)に対して救助動作を実施することと、
-前記昇降デバイス(41)を前記動作不良車両(240、340)の反対側に係合させることと
-前記動作不良車両(240、340)を前記レールシステム(108、308)から離れるように持ち上げることと
を含む、方法。
(項目24)
前記方法は、前記昇降デバイス(41)を前記動作不良車両(240、340)の反対側に係合させるステップに先立って、動作不良コンテナ取り扱い車両(240、340)の昇降フレームおよび/または軌道シフトモータを巻き上げるために回転駆動部(49’、49’’、49’’’)を動作させるステップをさらに含む、前記項目22または23に記載の方法。
【国際調査報告】