(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-18
(54)【発明の名称】集積式骨伝導音発生装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G10K 15/04 20060101AFI20230111BHJP
H04R 1/00 20060101ALI20230111BHJP
H04R 17/00 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
G10K15/04 302F
H04R1/00 317
H04R17/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022526455
(86)(22)【出願日】2020-06-02
(85)【翻訳文提出日】2022-05-06
(86)【国際出願番号】 CN2020093922
(87)【国際公開番号】W WO2021243558
(87)【国際公開日】2021-12-09
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522178441
【氏名又は名称】雷銘科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】馬 雷
(72)【発明者】
【氏名】馬 佳弘
(72)【発明者】
【氏名】張 米樂
(72)【発明者】
【氏名】趙 佑銘
【テーマコード(参考)】
5D004
5D017
5D208
【Fターム(参考)】
5D004AA01
5D004EE00
5D017AB11
5D208DE02
5D208DE03
(57)【要約】
本発明に係る集積式骨伝導音発生装置及び方法であって、当該装置は、コントローラ、音発生構造及び機能性構造を含み、3つの部材は集積式で一体に構成される。ここで、機能性構造は人体の口腔内部及び/又は歯に触れることができ、かつコントローラは音発生構造を振動信号を生成させるように駆動した後、機能性構造は当該振動信号を人体の口腔内部及び/又は歯を介して人体の聴覚システムに伝導することができ、従来の技術における骨伝導音発生装置と比較して、装着時の不便及び圧迫感がなく、かつ一体に集積されるため、従来の音発生構造のパッケージハウジングをキャンセルするか又は減少させることにより、骨伝導音発生装置の構造が簡単で、集積度が高く、骨伝導音発生装置の小型化を達成し、かつ装置の音質損失を低減させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントローラ、音発生構造及び機能性構造を含む集積式骨伝導音発生装置であって、
前記音発生構造は、前記コントローラと接続され、前記コントローラの駆動で、振動信号を生成するために用いられ、
前記機能性構造は、前記音発生構造に接続され、音伝達対象の口腔内部又は歯に触れるときに、前記振動信号を前記口腔内部又は歯を介して前記音伝達対象の聴覚システムに伝導するために用いられる、
ことを特徴とする集積式骨伝導音発生装置。
【請求項2】
前記音発生構造は、外部構造、及び前記外部構造に収容された少なくとも1つのエネルギー変換ユニットを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項3】
前記エネルギー変換ユニットは、前記外部構造に接続された受電素子、及び前記受電素子の作用範囲内の振動素子を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項4】
前記エネルギー変換ユニットの数は少なくとも1つである場合、
各前記エネルギー変換ユニットにおける前記受電素子は1つの第1の磁性体を含み、前記振動素子は1つの第2の磁性体又は2つの第2の磁性体を含む、
又は、
各前記エネルギー変換ユニットにおける前記受電素子は2つの第1の磁性体を含み、前記振動素子は1つの第2の磁性体を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項5】
前記第1の磁性体又は前記第2の磁性体は少なくとも1つの磁石及び/または1つのコイルを含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項6】
前記エネルギー変換ユニットは、前記外部構造と前記振動素子との接続を実現するための弾性素子をさらに含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項7】
前記エネルギー変換ユニットの数が少なくとも1つである場合、各前記エネルギー変換ユニットの前記受電素子は1つの振動膜を含み、前記振動素子は少なくとも1つの圧電シートを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項8】
各エネルギー変換ユニットに対して、1つの前記圧電シートは前記振動膜の中間に付着され、他の前記圧電シートはそれぞれ前記振動膜の側辺に付着される、
ことを特徴とする請求項7に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項9】
前記エネルギー変換ユニットの数が少なくとも2つである場合、前記外部構造にさらに少なくとも2つの収容キャビティが設けられることにより、各前記収容キャビティが1つの前記エネルギー変換ユニットを収容することを実現する、
ことを特徴とする請求項2~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項10】
前記コントローラは具体的に、取得された音源のタイプ及び前記エネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲に基づいて、前記音発生構造における全部又は一部のエネルギー変換ユニットを振動信号を生成させるように駆動するために用いられる、
ことを特徴とする請求項9に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項11】
各前記エネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲はいずれも異なる、
ことを特徴とする請求項10に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項12】
各前記エネルギー変換ユニットは少なくとも1つの異なる周波数応答範囲を含む、
ことを特徴とする請求項10に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項13】
前記機能性構造は入れ歯、歯科矯正器具、おしゃぶり、臼歯棒、箸、スプーン、フォーク、撹拌棒、ストロー、ペン、ボイスレコーダ、アイスキャンディースティック、歯ブラシ、ロリポップスティック、電子タバコ及びタバコホルダーのうちの少なくとも1種類を含む、
ことを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項14】
前記機能性構造は少なくとも2つの独立部材を含み、隣接する前記独立部材は取り外し可能な方式で互いに接続される、
ことを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項15】
隣接する前記独立部材の間はスナップフィット接続、ピン孔バヨネット接続、磁気接続、スライド溝接続、弾性クランプ接続、ねじ接続及びクランプ接続のうちの少なくとも1つの方式で接続される、
ことを特徴とする請求項14に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項16】
前記コントローラと前記音発生構造はそれぞれ異なる独立部材に設けられる、
ことを特徴とする請求項15に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項17】
前記音発生構造が設けられた独立部材には、入れ歯、歯科矯正器具、おしゃぶり、臼歯棒、箸、スプーン、フォーク、撹拌棒、ストロー、ペン、ボイスレコーダ、アイスキャンディースティック、歯ブラシ、ロリポップスティック、電子タバコ及びタバコホルダーのうちの少なくとも1種類がさらに含まれる、
ことを特徴とする請求項16に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項18】
前記音発生構造は前記機能性構造の内部にパッケージされる、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項19】
前記音発生構造及び前記機能性構造を接続するための少なくとも1つの接続構造をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項20】
スイッチ部材をさらに含み、
前記コントローラは、具体的に、前記スイッチ部材のオンを決定するときに、前記音発生構造を振動信号を生成させるように駆動するために用いられる、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項21】
前記コントローラ及び音発生構造に給電を行うための電源部材をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項22】
少なくも1つの指示ランプをさらに含み、
前記コントローラは、具体的に、コントローラが前記音発生構造を振動信号を生成させるように駆動すると同時に、前記少なくとも1つの指示ランプを起動するために用いられる、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項23】
少なくとも1つの発光装置をさらに含み、
前記コントローラは、具体的には、音源のタイプ及び/又は前記振動信号の強弱に基づいて、前記少なくとも1つの発光装置が色及び/又は光強度の灯光を放出することをトリガするために用いられる、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項24】
音源を記憶するためのメモリをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項25】
有線方式及び/又は無線方式により外部装置から送信された音源を受信するためのデータ入力インターフェースをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項26】
前記データ入力インターフェースは、USBインターフェース、eSATAインターフェース、SDカードインターフェース、Micro SDカードインターフェース、オーディオ入力インターフェース、ビデオ入力インターフェース、Wi-Fiインターフェース、ブルートゥース(登録商標)インターフェース、金属電極及びマイクロフォンのうちの少なくとも1種類を含む、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項27】
集積式骨伝導音発生方法であって、前記方法は上記請求項1~26のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置に適用され、前記方法は、
前記コントローラは前記機能性構造が前記音伝達対象の口腔内部又は歯に触れるか否かを決定することと、
前記コントローラはさらに前記機能性構造が前記音伝達対象の口腔内部又は歯に触れると決定するときに、前記音発生構造を振動信号を生成させるように駆動して、それにより前記振動信号を前記口腔内部又は歯を介して音伝達対象の聴覚システムに伝導することと、を含む、
ことを特徴とする集積式骨伝導音発生方法。
【請求項28】
前記音発生構造を振動信号を生成させるように駆動することは、
取得された音源のタイプ及び前記エネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲に基づいて、前記音発生構造における全部又は一部のエネルギー変換ユニットを振動信号を生成させるように駆動することを含む、
ことを特徴とする請求項27に記載の集積式骨伝導音発生方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は骨伝導の技術分野に関し、特に集積式骨伝導音発生装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
音波の本質は振動であるため、全ての人又は他の生物によって音声と感知される源は、いずれも機械的振動である。骨伝導音発生は一般的には音声信号を振動の方式で皮膚組織、筋肉組織、歯、及び骨等の生体組織を介して人又は他の生物の聴覚システムに直接的に伝達し、空気により音波を伝達する必要がなく、聴覚システムが振動信号を受信して、当該振動信号が音声と感知される技術である。
【0003】
従来の骨伝導音発生装置は使用されるときに、一般的に耳の後、頬又は額等の部位に挟まれる必要があり、振動を皮膚組織、筋肉組織及び骨格に順次伝達して聴覚システムに至る。このような着用方式はユーザが使用するときに骨伝導音発生装置の位置を固定することに不便であり、かつ一定の圧迫感を有する。気導型装置つまり一般的な空気音波伝導型イヤホンと比較して、従来の骨伝導音発生装置は出力音量が小さく、音声周波数領域が狭く、音声歪度が高く、低周波及び高周波減衰が大きく、消費電力が高いなどの欠陥が存在する。
【0004】
気導型装置は特定の周波数領域にも歪み、減衰する。映画館、劇場、家庭用オーディオ装置のこれらの音質への要求が高い使用シーンにおいて、常に大きな取付空間を有し、いくつかの異なるタイプのオーディオ装置を使用して相互に協力して歪み及び減衰問題を解決することができる。従来の骨伝導音発生装置は周波数領域が狭いため、複数の骨伝導音発生装置を直接設置することを採用して、歪み、減衰問題を解決すると、必要な装置数、体積及び重量が大幅に増加する。しかし骨伝導装置が使用されるときに、生体表面に付着し、又は生体と直接接触する必要があるため、骨伝導装置の利用空間が深刻な制約を受けられ、かつその自体の重量及び体積も大きすぎることができず、実際の条件下で複数の骨伝導装置を設置する方式を使用して音質を向上させることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的問題は、従来の骨伝導音発生装置が利用空間の制限によって、装置数を増加させることにより音質を改善することができないという問題をどのように解決する、ことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は集積式骨伝導音発生装置を提供し、音発生構造、コントローラ及び音声伝達の機能性構造を一体に集積することにより、この装置を人体の口腔に配置して使用することができ、装置の数を増加させることに類似する音質を達成するが、体積の増加が装置の数を増加させることによる占める体積の増加よりも遥かに小さい効果を果たす。
【0007】
本発明は集積式骨伝導音発生装置を提供し、当該装置は、コントローラ、音発生構造及び機能性構造を含み、ここで、
前記音発生構造は、前記コントローラと接続され、前記コントローラの駆動で、振動信号を生成するために用いられ、
前記機能性構造は、前記音発生構造に接続され、音伝達対象の口腔内部又は歯に触れるときに、前記振動信号を前記口腔内部又は歯を介して前記音伝達対象の聴覚システムに伝導するために用いられる。
【0008】
1つの可能な設計において、前記音発生構造は、外部構造、及び前記外部構造に収容された少なくとも1つのエネルギー変換ユニットを含む。
【0009】
1つの可能な設計において、前記エネルギー変換ユニットは、前記外部構造に接続された受電素子、及び前記受電素子の作用範囲内の振動素子を含む。
【0010】
選択的に、前記エネルギー変換ユニットの数が少なくとも1つである場合に、
各前記エネルギー変換ユニットにおける前記受電素子は1つの第1の磁性体を含み、前記振動素子は1つの第2の磁性体又は2つの第2の磁性体を含み、
又は、
各前記エネルギー変換ユニットにおける前記受電素子は2つの第1の磁性体を含み、前記振動素子は1つの第2の磁性体を含む。
【0011】
さらに、1つの可能な設計において、前記第1の磁性体又は前記第2の磁性体は、少なくとも1つの磁石及び/又は少なくとも1つのコイルを含む。
【0012】
1つの可能な設計において、前記エネルギー変換ユニットは、前記外部構造と前記振動素子との接続を実現するために用いられる弾性素子をさらに含む。
【0013】
1つの可能な設計において、前記エネルギー変換ユニットの数が少なくとも1つである場合、各前記エネルギー変換ユニットの前記受電素子は1つの振動膜を含み、前記振動素子は少なくとも1つの圧電シートを含む。
【0014】
選択的に、各エネルギー変換ユニットに対して、1つの前記圧電シートは前記振動膜の中間に付着され、他の前記圧電シートはそれぞれ前記振動膜の側辺に付着される。
【0015】
1つの可能な設計において、前記エネルギー変換ユニットの数が少なくとも2つである場合、前記外部構造にさらに少なくとも2つの収容キャビティが設けられることにより、各前記収容キャビティが1つの前記エネルギー変換ユニットを収容することを実現する。
【0016】
1つの可能な設計において、前記コントローラは、具体的に取得された音源のタイプ及び前記エネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲に基づいて、前記音発生構造における全部又は一部のエネルギー変換ユニットを振動信号を生成させるように駆動するために用いられる。
【0017】
選択的に、各前記エネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲はいずれも異なる。
【0018】
選択的に、各前記エネルギー変換ユニットは少なくとも1つの異なる周波数応答範囲を含む。
【0019】
1つの可能な設計において、前記機能性構造は入れ歯、歯科矯正器具、おしゃぶり、臼歯棒、箸、スプーン、フォーク、撹拌棒、ストロー、ペン、ボイスレコーダ、アイスキャンディースティック、歯ブラシ、ロリポップスティック、電子タバコ及びタバコホルダーのうちの少なくとも1種類を含む。
【0020】
1つの可能な設計において、前記機能性構造は少なくとも2つの独立部材を含み、隣接する前記独立部材は取り外し可能な方式で互いに接続される。
【0021】
選択的に、隣接する前記独立部材の間はスナップフィット接続、ピン孔バヨネット接続、磁気接続、スライド溝接続、弾性クランプ接続、ねじ接続及びクランプ接続のうちの少なくとも1つの方式で接続される。
【0022】
選択的に、前記コントローラと前記音発生構造はそれぞれ異なる独立部材に設けられる。
【0023】
選択的に、前記音発生構造が設けられた独立部材にさらに、入れ歯、歯科矯正器具、おしゃぶり、臼歯棒、箸、スプーン、フォーク、撹拌棒、ストロー、ペン、ボイスレコーダ、アイスキャンディースティック、歯ブラシ、ロリポップスティック、電子タバコ及びタバコホルダーのうちの少なくとも1種類を含む。
【0024】
1つの可能な設計において、上記いずれか1つに記載の集積式骨伝導音発生装置の音発生構造は前記機能性構造の内部にパッケージされる。
【0025】
1つの可能な設計において、上記いずれか1つに記載の集積式骨伝導音発生装置は、前記音発生構造及び前記機能性構造を接続するための少なくとも1つの接続構造をさらに含む。
【0026】
1つの可能な設計において、上記いずれか1つに記載の集積式骨伝導音発生装置は、スイッチ部材をさらに含み、
前記コントローラは、具体的に前記スイッチ部材のオンを決定するときに、前記音発生構造を振動信号を生成させるように駆動するために用いられる。
【0027】
1つの可能な設計において、上記いずれか1つに記載の集積式骨伝導音発生装置は、前記コントローラ及び音発生構造に給電を行うための電源部材をさらに含む。
【0028】
1つの可能な設計において、上記いずれか1つに記載の集積式骨伝導音発生装置は、少なくも1つの指示ランプをさらに含み、
前記コントローラは、具体的に、コントローラが前記音発生構造を振動信号を生成させるように駆動すると同時に、前記少なくとも1つの指示ランプを起動するために用いられる。
【0029】
1つの可能な設計において、上記任意の集積式骨伝導音発生装置は、少なくとも1つの発光装置をさらに含み、
前記コントローラは、具体的には、音源のタイプ及び/又は前記振動信号の強弱に基づいて、前記少なくとも1つの発光装置が色及び/又は光強度の灯光を放出することをトリガするために用いられる。
【0030】
1つの可能な設計において、上記任意の集積式骨伝導音発生装置は、音源を記憶するためのメモリをさらに含む。
【0031】
1つの可能な設計において、上記任意の集積式骨伝導音発生装置は、有線方式及び/又は無線方式により外部装置から送信された音源を受信するためのデータ入力インターフェースをさらに含む。
【0032】
選択的に、前記データ入力インターフェースは、USBインターフェース、eSATAインターフェース、SDカードインターフェース、Micro SDカードインターフェース、オーディオ入力インターフェース、ビデオ入力インターフェース、Wi-Fiインターフェース、ブルートゥース(登録商標)インターフェース、金属電極及びマイクロフォンのうちの少なくとも1種類を含む。
【0033】
第2の態様において、本発明は集積式骨伝導音発生方法を提供し、前記方法は上記第1の態様のいずれか1つに記載の集積式骨伝導音発生装置に適用され、前記方法は、
前記コントローラは前記機能性構造が前記音伝達対象の口腔内部又は歯に触れるか否かを決定することと、
前記コントローラはさらに前記機能性構造が前記音伝達対象の口腔内部又は歯に触れると決定するときに、前記音発生構造を振動信号を生成させるように駆動して、それにより振動信号を口腔内部又は歯を介して前記音伝達対象の聴覚システムに伝導することと、を含む。
【0034】
選択的に、前記音発生構造を振動信号を生成させるように駆動することは、
取得された音源のタイプ及び前記エネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲に基づいて、前記音発生構造における全部又は一部のエネルギー変換ユニットを振動信号を生成させるように駆動することを含む。
【発明の効果】
【0035】
本発明に係る集積式骨伝導音発生装置及び方法であって、当該装置は、コントローラ、音発生構造及び機能性構造を含み、3つの部材は集積式で一体に構成される。ここで、機能性構造は人体の口腔内部及び/又は歯に触れることができ、かつコントローラが音発生構造を振動信号を生成させるように駆動してトリガーした後、機能性構造は当該振動信号を人体の口腔内部及び/又は歯を介して人体の聴覚システムに伝導することができ、従来の技術における骨伝導音発生装置と比較して、装着時の不便及び圧迫感がなく、かつ一体に集積されるため、従来の音発生構造のパッケージハウジングをキャンセルするか又は減少させることにより、骨伝導音発生装置の構造が簡単で、集積度が高く、骨伝導音発生装置の小型化を達成し、かつ装置の音質損失を低減させる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本発明の実施例又は従来の技術における技術案をより明確に説明するために、以下に実施例又は従来の技術の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以下に説明する図面は本発明のいくつかの実施例であり、当業者にとっては、創造的労働をしない前提で、さらにこれらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【
図1】本発明の1つの実施例に係る集積式骨伝導音発生装置の構造模式図である。
【
図2a-2h】本発明の他の1つの実施例に係る集積式骨伝導音発生装置の音発生構造におけるエネルギー変換ユニットの様々な実現方式の模式図である。
【
図3】本発明の別の1つの実施例に係る集積式骨伝導音発生方法の模式的なフローチャートである。 上記図面により、本発明に明確された実施例が示され、後により詳細に説明される。これらの図面及び文字記述はいかなる方式で本発明の構想の範囲を限定するものではなく、特定の実施例を参照することにより当業者に本発明の概念を説明する。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下は本発明の実施例における図面を参照して、本発明の実施例における技術案を明確で、完全に説明し、明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をしない前提で得られた全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0038】
本発明の明細書及び特許請求の範囲及び上述する図面における用語「第1」、「第2」、「第3」、「第4」等(存在すると)は類似する対象を区別することに用いられ、特定の順序又は先後順序を説明することに用いられる必要がない。このように使用されるデータは適切な場合に交換することができることを理解すべきであり、ここで説明された本発明の実施例は、例えばここで図示又は説明された以外の順序で実施することができる。また、用語「含む」及び「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は装置は明確に列挙されたそれらのステップ又はユニットに限定されず、明確に列挙されないか又はこれらのプロセス、方法、製品又は装置に固有の他のステップ又はユニットを含んでもよい。
【0039】
以下に具体的な実施例により本発明の技術案及び本願の技術案が上記技術的課題をどのように解決するかについて詳細に説明する。以下のいくつかの具体的な実施例は相互に結合することができ、同一又は類似する概念又はプロセスに対していくつかの実施例では説明を省略する。以下に図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
【0040】
従来の技術では骨伝導音発生装置は使用されるときに、一般的に耳の後等の部位に挟まれる必要があり、それにより振動を皮膚組織、筋肉組織及び骨格に順次伝達して聴覚システムに至る。しかし、このような着用方式は、ユーザが使用するときに骨伝導音発生装置の位置を固定することに不便である一方、一定の音質を保証するために、骨伝導音発生装置とその密接する部分を緊密に密接する必要があり、それによりユーザの使用ときに一定の圧迫感をもたらす。
【0041】
また、より重要なこととして、従来の技術における骨伝導音発生装置は周波数領域が狭いなどの欠陥が存在し、さらに音質が悪いという問題を引き起こし、複数の骨伝導音発生装置を設置することにより音質を向上させることができるが、必要な装置数、体積及び重量が大幅に増加し、さらに着用中の不便及び圧迫感をもたらす。また、特に骨伝導装置をユーザの耳後部に装着するとき、利用空間の制限を受け、つまり装置の数を増加させることにより音質を向上させることができない。
【0042】
上記技術的問題に基づいて、本発明は集積式骨伝導音発生装置を提供し、当該装置は主にコントローラ、音発生構造及び機能性構造を含み、3つの部材は集積式で一体に構成される。ここで、機能性構造は人体の口腔内部又は歯に触れることができ、かつコントローラは音発生構造が振動信号を生成させるように駆動した後、機能性構造は当該振動信号を人体の口腔内部又は歯を介して人体の聴覚システムに伝導することができ、従来の技術における骨伝導音発生装置と比較して、装着時の不便及び圧迫感がなく、さらに構造が簡単であり、集積度が高く、ある程度で音質を向上させる等の技術的効果を有する。
【0043】
図1は本発明の1つの実施例に係る集積式骨伝導音発生装置の構造模式図であり、
図1に示すように、本実施例に係る集積式骨伝導音発生装置10は、コントローラ11、音発生構造12及び機能性構造13を含む。
【0044】
本実施例において、音発生構造12はコントローラ11と接続され、コントローラ11の駆動で、振動信号を生成するために用いられ、機能性構造13は、当該音発生構造12と接続され、音伝達対象の口腔内部又は歯に触れるときに、当該振動信号を口腔内部又は歯を介して当該音伝達対象の聴覚システムに伝達するために用いられる。
【0045】
本実施例において、当該集積式骨伝導音発生装置が応用する音伝達対象は人だけでなく、動物、例えば犬又は猫であってもよい。本実施例及び後続の実施例において、主に当該集積式骨伝導音発生装置を人に適用することを例として、詳細に説明する。
【0046】
選択的に、音発生構造12及びコントローラ11はいずれも独立したユニットであり、配線を用いてこれらの2つの部材を接続することができ、それによりコントローラ11が制御信号を電気信号の形態で音発生構造12に伝達することを実現する。
【0047】
又は、音発生構造12とコントローラ11は直接的に機械的構造により接続されてもよく、例えばコネクタの形態により、音発生構造12とコントローラ11にそれぞれコネクタの2つの対応するプラグイン構造が設置される。
【0048】
また、又は、音発生構造12とコントローラ11は直接的に係止位置決め構造により接続され、本実施例はその接続の具体的な形態を限定せず、当業者は実際の状況に応じて接続形態を決定することができ、接続を実現できる方式はいずれも本実施例の説明の範囲に属する。
【0049】
また、本実施例において、ユーザは骨伝導音発生装置における機能性構造13を口腔内部に配置することができ、かつ口腔内部組織に触れる時、具体的には、ユーザが口で機能性構造13をくわえ、又は機能性構造13を噛み、又は機能性構造13を口腔の一側、例えば上顎又は舌部又は口腔内部の左右頬側に当接させてもよく、さらにコントローラ11が音発生構造12を振動信号を生成させるようにを駆動した後、当該機能性構造13は当該振動信号を骨伝導の方式で聴覚システムに伝達することができる。
【0050】
さらに説明する必要があることとして、歯が出っ歯などである場合、ユーザは骨伝導音発生装置における機能性構造13が口腔に入られないが、歯に触れるとき、コントローラ11は音発生構造12を振動信号を生成させるように駆動した後、当該機能性構造13は当該振動信号を骨伝導の方式で聴覚システムに伝達することができる。
【0051】
さらに説明すべきこととして、本実施例の音発生構造12と従来の骨伝導音発生装置における音発生構造との相違点は、従来の音発生構造がパッケージ作用を果たすハウジングを有し、従来の骨伝導音発生装置の音質を改善するための技術手段が異なる周波数領域の音発生構造の数を増加させることであり、ただし、従来の音発生構造がいずれも単独でパッケージされ、これによりハウジングの占める体積と重量が幾何級数的に増加させ、製造コストも対応して増加し、かつパッケージ性ハウジングが振動の伝達距離を増加させるため、振動信号を減衰させ、音声に音質損失が発生することである。
【0052】
本実施例に記載の音発生構造12は振動を発生させることができる関連実行素子を含み、本願の発明者は実践において、進歩性的な探索により、音発生構造12のパッケージ形態は複数の振動実行素子が一体に集積されてパッケージされてもよく、機能性構造13に依存してパッケージを実現してもよく、つまり音発生構造12が機能性構造に埋め込まれるか、又は機能性構造13が音発生構造12を包む。音発生構造12のパッケージはさらにコントローラ11とパッケージを共有してもよく、つまり音発生構造12がコントローラと一体に集積される。音発生構造12のパッケージはさらにコントローラ11及び機能性構造13と一体に集積されてもよい。
【0053】
これに基づいて、このような集積方式により、音発生構造のパッケージハウジングを減少させてさらにキャンセルすることを実現することができ、装置の体積と重量を減少させ、音発生構造要素を増加させて音質を向上させると同時に、骨伝導音発生装置の体積を倍増させ、かつ骨伝導装置の製造コストの大幅な低下を実現し、音発生構造のパッケージハウジングを減少させてハウジングによる音質の損失を低減することができる。
【0054】
本実施例に係る集積式骨伝導音発生装置であって、当該装置は、コントローラ、音発生構造及び機能性構造を含み、3つの部材は集積式で一体に構成される。ここで、機能性構造は人体の口腔内部又は歯に触れることができ、かつコントローラは音発生構造を振動信号を生成させるように駆動した後、機能性構造は当該振動信号を人体の口腔内部又は歯を介して人体の聴覚システムに伝導することができ、従来の技術における骨伝導音発生装置と比較して、装着時の不便及び圧迫感がなく、かつ一体に集積されるため、従来の音発生構造のパッケージハウジングをキャンセルするか又は減少させることにより、骨伝導音発生装置の構造が簡単で、集積度が高く、骨伝導音発生装置の小型化を達成し、かつ装置の音質損失を低減させる。
【0055】
さらに、上記実施例に基づいて、本発明の他の実施例において、当該コントローラ11はさらにメモリを含み、音声情報は予めメモリに記憶されてもよく、コントローラ11は予め記憶された音声情報を対応する電気信号に変換して対応する音発生構造12に伝送する。メモリは情報を記憶して、システムが情報を取得するように制御しやすい任意の素子であってもよく、半導体メモリ、磁気表面メモリなどを含む。
【0056】
選択的に、コントローラ11はさらにデータ入力インターフェースを含み、データ入力インターフェースは有線方式及び/又は無線方式で外部装置から送信された音声情報を受信するために用いられ、制御システムは外部装置から送信された音声情報を対応する電気信号に変換して対応する音発生構造12に伝送し、音発生構造12を振動するように駆動する。
【0057】
ここで、当該データ入力インターフェースは、USBインターフェース、eSATAインターフェース、SDカードインターフェース、Micro SDカードインターフェース、オーディオ入力インターフェース、ビデオ入力インターフェース、Wi-Fiインターフェース、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)インターフェース、金属電極、マイクなどの音声情報を含む電気信号、無線電波、磁気信号、光信号などを受信することに適するインターフェースを含む。
【0058】
すなわち、コントローラ11はメモリに記憶された音声情報、又はデータ入力インターフェースから取得した音声情報を対応する電気信号に変換することにより、音発生構造12を駆動することができる。
【0059】
選択的に、音発生構造12は様々な方式で振動することができ、コントローラ11から送信された電気信号を振動信号に変換する過程において、音発生構造12に存在するエネルギー形態は様々であってもよく、磁界エネルギー、熱エネルギー、機械エネルギーなどを含む。音発生構造12は互いに協力して動作し、音声情報を含む電気信号を対応する振動信号に変換する様々な部材であってもよい。
【0060】
図2a~
図2hは本発明の他の1つの実施例に係る集積式骨伝導音発生装置の音発生構造におけるエネルギー変換ユニットの様々な実現方式の模式図である。上記任意の実施例に基づいて、本発明の実施例の音発生構造12は、外部構造123、及び外部構造に収容された少なくとも1つのエネルギー変換ユニット21を含む。エネルギー変換ユニット21は、外部構造に接続された受電素子122、及び受電素子の作用範囲内の振動素子121を含む。
【0061】
本実例におけるエネルギー変換ユニットは様々な実現方式を有してもよく、具体的には以下のように説明される。
【0062】
図2aは本実施例におけるエネルギー変換ユニットの1つの実現方式であり、
図2aに示すように、振動素子121は磁石であってもよく、受電素子122はコイルであってもよい。
【0063】
本実施例において、磁石121及びコイル122は1つのエネルギー変換ユニット21を構成することができ、本実施例において、エネルギー変換ユニット21の役割は電気エネルギーをコイル122を介して磁場に変換し、通電されたコイル122が磁場を生成し、磁石121と磁力作用を発生させることにより、磁石121が機械的接続により外部構造123に圧力を印加して、外部構造123が変形させ、電気信号により磁場の強弱を調整することにより変形量もそれに伴って変化し、それにより外部構造123が磁石と共に振動し、それによりコントローラ11から送信された電気信号を音声情報を携帯する振動信号に変換して振動による音発生を実現する。
【0064】
理解できるように、外部構造123の実現方式は音発生構造12のパッケージの実現方式に記述されるように、機能性構造をパッケージキャビティとし、又はコントローラのハウジングであってもよく、又は機能性構造とコントローラとの組み合わせで構成された機械的構造であってもよく、具体的には上記音発生構造12のパッケージ実現方式を参照し、ここで説明を省略し、本願は外部構造123の具体的な形態を限定しない。
【0065】
注意すべきこととして、本実施例の磁石121はコイルで構成された磁石であってもよく、又はコイルと磁石で共に構成された磁石であってもよい。同様に、コイル122は、コイル及び/又は磁石からなる磁石であってもよい。本願において、磁石とは磁場を発生させることができる素子又は部材又は磁場を発生させることができる構造モジュールであり、下記実施形態で言及された磁石及びコイルはいずれも類似する実施形態が存在してもよく、ここで説明し、以下では説明を省略する。本発明は磁石の具体的な形態を限定せず、磁場を発生させることができるデバイスはいずれも本発明に記載の磁石の範囲に属する。
【0066】
説明すべきこととして、本発明の各実施例に言及された骨伝導音発生装置は単に人に使用されてもよく、他の動物に使用されてもよく、本発明は使用者を限定しない。
【0067】
図2aに示されたエネルギー変換ユニットの実施例に基づいて、
図2bは本実施例におけるエネルギー変換ユニットの他の実現方式であり、
図2bに示すように、磁石121と外部構造123は弾性素子124により接続され、弾性素子124はバネ、又はゴム、又は他の弾性材料であってもよい。
【0068】
また、説明すべきこととして、音発生構造12のエネルギー変換ユニット21に対して、それはシングルのグループであっても複数のグループのエネルギー変換ユニットで1つの音発生実行全体を構成してもよく、異なるエネルギー変換ユニットはその対応する振動周波数領域が異なり、例えば一部のエネルギー変換ユニットは高音周波数領域を実現するために用いられ、一部のエネルギー変換ユニットは中音周波数領域を実現するために用いられ、他の一部のエネルギー変換ユニットは低音周波数領域を実現するために用いられる。
【0069】
選択的に、エネルギー変換ユニット21は複数の受電素子及び複数の振動素子を含んでもよい。1つの可能な実施形態において、受電素子と振動素子の数は同じであり、受電素子は振動素子と1対1に対応し、各受電素子はそれぞれコントローラに電気的に接続され、コントローラは音声情報の周波数帯域特徴に基づいて対応する1つの振動素子を振動するように駆動し、これにより複数のグループのエネルギー変換ユニットを形成する。
【0070】
これに基づいて、
図2cは本実施例におけるエネルギー変換ユニットの他の実現方式であり、
図2cに示すように、音発生構造12は2つの受電素子(例えば、コイル)122と2つの振動素子(例えば、磁石)121を含み、2つのグループのエネルギー変換ユニットエネルギー変換ユニット21を形成する。
【0071】
複数のグループのエネルギー変換ユニットの周波数応答特性が異なってもよく、コントローラ11は音声情報の周波数帯域特徴に基づいて、周波数応答特性に対応する1つのグループ及び/又は複数のグループのエネルギー変換ユニットを振動するように駆動することができ、具体的には、コントローラ11は振動素子の共振ピーク周波数と音声情報の周波数帯域特徴とのマッチング度が最も高い1つのグループ及び/又は複数のグループのエネルギー変換ユニットに対応する電気信号を送信することにより、そのうちの1つのグループ又は複数のグループのエネルギー変換ユニットが高音周波数帯の音声効果を実現することを担当し、他の1つのグループ又は複数のグループが低音周波数帯の音声効果を実現することを担当し、異なるエネルギー変換ユニットを採用して、かつ構造が簡単であり、集積度が高いので、空間に対してより多くの需要を有することがなく、かつ周波数領域をさらに提供することができ、すなわち音質を向上させる。
【0072】
理解できるように、受電素子及び振動素子の具体的な形態はコイル及び磁石に限定されず、他の形態であってもよい。
【0073】
図2dは本実施例におけるエネルギー変換ユニットの別の実現方式であり、
図2dに示すように、各エネルギー変換ユニットは少なくとも2つの振動素子121を含み、かつ2つの振動素子は1つの受電素子122を共用し、受電素子122はコイルであり、振動素子121は磁石121_1及び磁石121_2であり、2つの磁石121_1及び121_2はそれぞれコイル122の両側に設置され、かつ2つの磁石121_1及び121_2はいずれもコイル122により生成された磁場の有効な作用範囲内にあり、つまりコイル122は磁石121_1を駆動しても磁石121_2を駆動することができ、磁石121_1は高音周波数帯の振動を実現することを担当し、磁石121_2は低音周波数帯の振動を実現することを担当する。
【0074】
理解できるように、2つの磁石121_1及び121_2の重量、大きさ、材料及びコイル122との間の磁気ギャップなどのパラメータが異なってもよく、これにより、エネルギー変換ユニット21の2つの部分は異なる周波数応答特性を備える。
【0075】
選択的に、本願の実施例における、コイル122である受電素子と磁石121_1及び121_2である2つの振動素子に対して、同軸に配置することができ、磁石121_1及び121_2をバランスに駆動することが容易にする。同軸配置でなくてもよく、2つの磁石とコイルの相対位置、材料、磁気ギャップ、巻数、及び異なる電気制御信号を調整することにより、複数の磁石とコイルとを互いに組み合わせることにより、異なる周波数特性を実現する。
【0076】
理解できるように、本発明の実施例において、各磁石とコイルで構成された構造は1つの特定の周波数範囲を備えることができ、1つのエネルギー変換ユニットにおいて複数のグループの磁石とコイルの組み合わせが存在すると、単一のエネルギー変換ユニットで複数の異なる周波数範囲を備える作用を実現することができる。
【0077】
コントローラ11がコイル122に電気信号を送信するときに、2つの磁石121_1及び121_2が駆動されて振動し、これにより骨伝導音発生装置から出力された振動信号は2つのグループのオーディオセグメントの重畳効果であり、それにより骨伝導音発生装置の音質を向上させることができ、つまりオーディオの周波数領域を拡大し、同時に、このような集積方式は骨伝導音発生装置の全体の体積を大幅に低減することができる。
【0078】
また、上図の
図2cに示すように、エネルギー変換ユニットは少なくとも2つである場合、全てのエネルギー変換ユニットは外部構造123で構成された収容キャビティを共用することができる。又は、各エネルギー変換ユニットは1つの収容キャビティで単独にパッケージされ、つまり1つの外部構造123はエネルギー変換ユニットの数に対応する収容キャビティに仕切られてもよく、つまり
図2eは本実施例におけるエネルギー変換ユニットのさらなる実現方式であり、
図2eに示すように、音発生構造はエネルギー変換ユニット211及びエネルギー変換ユニット212を含み、エネルギー変換ユニット211は2つの磁石121_1、121_2、及びコイル122_1で構成され、エネルギー変換ユニット212は2つの磁石121_3、121_4、及びコイル122_2で構成され、2つのエネルギー変換ユニット211及び212はそれぞれ外部構造123により形成された2つの収容キャビティで単独に収容される。2つのエネルギー変換ユニット211及び212は異なる周波数応答特性を有することができ、それにより骨伝導音発生装置の周波数応答範囲をさらに広げて、音質を向上させる。
【0079】
選択的に、さらに、エネルギー変換ユニットが複数である場合、一部のエネルギー変換ユニットは収容キャビティを共用し、他の部分は収容キャビティで単独に収容され、このような組み合わせの方式で音発生構造を構成する。
【0080】
また、各エネルギー変換ユニットに対して、1つの可能な実施形態において、各エネルギー変換ユニットは少なくとも2つの受電素子を含み、かつ2つの受電素子は1つの振動素子を共用し、これは骨伝導音発生装置全体の体積を低減することができる。
【0081】
図2fは本実施例におけるエネルギー変換ユニットの他の実現方式であり、
図2fに示すように、音発生構造は2つのコイル122_3、122_4、磁石121、弾性素子123及び外部構造123を含む。磁石121は2つのコイル122_3及び122_4により生成された磁場の有効作用範囲内にあり、つまり磁石121は第1のコイル122_3により駆動されてもコイル122_4により駆動され、これによりエネルギー変換ユニットを形成する。
図2fに示すように、2つのコイル122_3及び122_4はそれぞれ磁石451の両端に設けられる。
【0082】
1つの可能な設計において、2つのコイル122_3及び122_4は磁石121の同じ側に設けられてもよい。
【0083】
選択的に、本願の実施例における、磁石121である振動素子とコイル122_3及び122_4である2つの受電素子に対して、同軸に配置されてもよく、磁石121をバランスに駆動することが容易にする。同軸に設けられなくてもよく、2つのコイルと磁石の相対位置、材料、磁気ギャップ、巻数、及び異なる電気制御信号を調整することにより、複数のコイルと磁石とを互い組み合わせることにより、異なる周波数特性を実現する。
【0084】
説明すべきこととして、2つのコイル122_3及び122_4の巻数、材料及び磁石121との磁気ギャップが異なることができ、エネルギー変換ユニットが異なる周波数応答特性を有することができる。
【0085】
これに基づいて、コントローラは音声情報の周波数帯特徴に基づいて、そのうちの1つのコイルに電気信号を送信して磁石121を振動するように駆動し、又は同時に2つのコイルに互いにマッチングする電気信号を送信し、2つのコイルの磁界の重畳の影響で磁石121を振動するように駆動する。具体的には、コントローラはエネルギー変換ユニットの共振ピークの周波数と音声情報の周波数帯特徴とのマッチング度が最も高い1つのグループのエネルギー変換ユニットに対応する電気信号を送信することができる。
【0086】
このような集積構造は音発生構造の体積と質量を大幅に減少させることができ、さらに骨伝導装置の体積と質量を減少させ、コストを低減し、かつオーディオの周波数領域を拡大し、音質の向上を実現することができる。
【0087】
さらに選択的に、
図2gは本実施例におけるエネルギー変換ユニットのさらなる実現方式であり、音発生構造は少なくとも2つの
図2fに示されたエネルギー変換ユニットを含み、全てのエネルギー変換ユニットは1つの収容キャビティを共用することができ、各エネルギー変換ユニットはそれぞれ1つの収容キャビティを有してもよく、さらに上記2種類の収容方式の組み合わせであってもよく、つまり複数のエネルギー変換ユニットは収容キャビティを共用し、他のエネルギー変換ユニットは収容キャビティで独立に収容される。
図2gに示すように、音発生構造は2つのグループのエネルギー変換ユニット、つまりエネルギー変換ユニット213及び214を含み、
図2gにおける2つの磁石121_5及び121_6の重量、材料、大きさ及び対応するコイルとの磁気ギャップが異なってもよく、4つのコイル122_3、122_4、122_5及び122_6の巻数、材料が異なってもよい。これにより音発生構造は4種類の異なる周波数応答特性を有し、それにより音発生モジュールの周波数応答範囲をさらに広げて、音質を向上させる。
【0088】
なお、上記各実施形態において、エネルギー変換ユニットはさらに、外部構造123に接続するための少なくとも1つの弾性構造又は弾性素子124を含んでもよく、振動素子により生成された振動信号を外部構造123に伝導し、弾性素子124又は弾性構造は、バネ、ゴムブロックなどを含み、弾性素子124又は弾性構造の具体的な形態、構造、材料などのパラメータを調整することにより対応するエネルギー変換ユニットの周波数応答特性を調整することができる。
【0089】
音発生構造に対して、その受電素子及び振動素子は他の実現方式をさらに有し、
図2hは本実施例におけるエネルギー変換ユニットのさらなる実現方式であり、
図2hに示すように、音発生構造は2つの振動素子つまり振動膜121_7及び121_8、及び6つの受電素子つまり圧電シート122_7~122_12を含み、外部構造123は1つの収容キャビティを形成して振動膜と圧電シートを包み込み、振動膜121_7と121_8の位置は上下に配列されてもよく、左右に並んでもよく、又は位置ずれして配置されてもよく、3つの圧電シート122_7~122_9は振動膜121_7の上の異なる位置に機械的に接続され、圧電シートは振動膜の同じ側に位置してもよく、振動膜の両側に配置してもよく、例えば、1つの圧電シートは振動膜の中間に付着され、残りの2つの圧電シートはそれぞれ振動膜の両側に付着され、3つの圧電シートの間の距離は実際の状況に応じて調整されることができ、本実施例は具体的に限定されない。
【0090】
同様に、他の3つの圧電シート122_10~122_12及び振動膜121_8の接続方式は類似し、2つのエネルギー変換ユニット215及び216はそれぞれ3つの圧電シート及び1つの振動膜で構成される。振動膜121_7及び121_8は外部構造123に固定接続されてもよく、圧電シートはコントローラの電気信号を受信して変形を生成し、振動膜が振動信号を生成するように駆動し、振動膜は振動信号を外部構造123に伝導し、圧電シートの型番、圧電シートと振動膜の接続位置、振動膜の寸法、材料等を変更することにより、各グループのエネルギー変換ユニットの周波数応答特性を調整することができ、
図2hにおける2つのグループのエネルギー変換ユニット215及び216は6つの異なる周波数応答特性を有し、これにより音発生モジュールの周波数応答範囲をさらに拡大し、音質をさらに向上させることができる。
【0091】
なお、上記各実施形態のエネルギー変換ユニットが少なくとも2つである場合、各エネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲はいずれも異なり、又は一部のエネルギー変換ユニットが同じであり、他の部分が異なってもよく、コントローラは取得された音源タイプ及びエネルギー変換ユニットに対応する異なる周波数応答範囲に基づいて、所定の制御アルゴリズムで、音発生構造における全部又は一部のエネルギー変換ユニットが振動を生成するように駆動する電気制御信号を出力し、本願は制御アルゴリズムを限定せず、当業者は実際の状況に応じて制御アルゴリズムを選択することができる。
【0092】
機能性構造13について、その具体的な実現形態は、入れ歯、歯科矯正器具、おしゃぶり、臼歯棒、箸、スプーン、フォーク、撹拌棒、吸引管、ペン、ボイスレコーダ、アイスキャンディースティック、歯ブラシ、ロリポップスティック、電子タバコ、タバコホルダー又は他の類似の製品、及び上記製品のアクセサリなどを含み、それは独立して設けられてもよく、いくつかの素子が組み立てられて構成されてもよい。
【0093】
本実施例において、音発生構造におけるエネルギー変換ユニットは上記複数の実現方式を有してもよく、それにより構造が簡単であり、集積度が高く、及び音質効果の向上などを実現する。
【0094】
さらに、上記任意の実施例に基づいて、本発明の別の実施例に係る集積式骨伝導音発生装置の音発生構造である。ここで、機能性構造13と音発生構造の外部構造123は同一の構造であってもよく、つまりエネルギ変換ユニット21は機能性構造13とは独立したパッケージハウジングがなく、エネルギ変換ユニット21は機能性構造13で形成されたキャビティ内に直接に設けられて機能性構造13と接続されてもよい。換言すれば、エネルギー変換ユニット又は音発生構造のハウジングを機能性構造13に直接に形成することにより、機能性構造13と音発生構造12を一体に集積してもよい。
【0095】
1つの可能な設計において、機能性構造13は歯により振動信号を聴覚システムに伝達することができ、振動信号の伝導効率を向上させ、振動信号の伝導過程における損失を低減する。機能性構造13の口に入れる部分は毒性がない材料で製造されるべきであり、人体の健康に危害を与えることを回避する。
【0096】
選択的な実施形態において、機能性構造13は少なくとも2つのキャビティを含み、音発生構造12とコントローラ11は異なるキャビティ内に設けられることにより、音発生構造のエネルギー変換ユニットは相対的に独立した設置空間を有させ、エネルギー変換ユニットが外部からの干渉を受けることを低減させることができる。例えば、エネルギー変換ユニットが位置するキャビティは機能性構造5の口に入れることに適する部分に設けられてもよく、コントローラが位置するキャビティは口に入れる部分から離れることができ、振動信号をよりよく聴覚システムに伝達することができかつ使用過程における安全性を向上させることができる。
【0097】
選択的な実施形態において、
図2e及び
図2gに示すように、機能性構造13は少なくとも2つのキャビティを含み、音発生構造12は少なくとも2つのグループのエネルギー変換ユニットを含み、かつ少なくとも2つのグループのエネルギー変換ユニットはそれぞれ異なるキャビティ内に設けられる。例えば、機能性構造13の口に入れる部分は口腔内部の異なる位置に接触することができる複数のブランチを有し、複数のグループのエネルギー変換ユニットはそれぞれ異なるブランチのキャビティ内に設けられ、このようにして振動信号の伝導効果を向上させることができる。
【0098】
1つの可能な設計において、機能性構造13は少なくとも2つの独立部材を含み、隣接する独立部材は取り外し可能な形態で接続され、例えば、機能性構造13を音発生構造12のパッケージハウジングとし、つまり機能性構造13と音発生構造12は独立した部材を形成し、コントローラ11は他の独立部材を形成し、2つの部材の間は電線により接続されてもよく、コネクタにより接続されてもよく、又はブルートゥース、wifi、NFC等の無線装置により接続されてもよく、又はスナップフィット接続、ピン孔バヨネット接続、磁気接続、スライド溝接続、弾性クランプ接続、ねじ接続及びクランプ接続等の方式及び上記各方式の組み合わせにより接続されてもよい。
【0099】
選択的に、音発生構造12が位置する独立部材に、さらに入れ歯、歯科矯正器具、おしゃぶり、臼歯棒、箸、スプーン、フォーク、撹拌棒、ストロー、ペン、ボイスレコーダ、アイスキャンディースティック、歯ブラシ、ロリポップスティック、電子タバコ及びタバコホルダーなどの他の機能を提供する構造を含んでもよい。
【0100】
なお、音発生構造12と機能性構造13が集積されるときに、特定の接続構造を設けてそれを接続することができ、
図2hに示すように、外部構造123は機能性構造であり、振動膜は特定の係止溝により機能性構造に接続される。
【0101】
また、本実施例の集積式骨伝導音発生装置はさらにスイッチ部材を含んでもよく、ユーザはスイッチ部材を介してスイッチ信号を入力して、この信号をコントローラに伝達してもよく、スイッチ部材の実現方式はボタンスイッチ、又はトグルスイッチであってもよく、又は1つのセンサであってもよく、例えばフォトセンサ、温度センサ、湿度センサ、音声制御センサ又はそれらの少なくとも2つの組み合わせを含んでもよい。具体的には、ユーザが機能性構造の口に入れる部分を口に入れるときに、フォトセンサは周囲に光がないことを検出すれば、オンするコマンドをトリガーしたと考えられてもよく、当然のことながら装置を手に持っているときの誤判定を防止するために、温度及び湿度センサを増加させてもよく、口腔温度が体表面温度より高く、かつ口腔が湿潤であるため、三者の結合によりユーザのスイッチ要求を正確に判断することができ、それにより自動スイッチを実現する。コントローラはスイッチが送信したオン信号に応答し、対応する1つのグループ又は複数のグループのエネルギー変換ユニットに電気信号を送信する。
【0102】
選択的に、本実施例の集積式骨伝導音発生装置はさらにコントローラ及び音発生構造に電力を供給するために用いられる電源部材を含んでもよく、電源部材は交換可能な乾電池又はボタン電池であってもよく、又は太陽電池であってもよく、又は充電可能な電池であってもよく、又は1つのスーパーコンデンサであってもよく、又は揺れ等の運動により機械的エネルギーを電気エネルギーに変換することができるデバイスであってもよく、例えば機械式腕時計において腕及び重力の作用により機械的エネルギーを電気エネルギーに変換する構造であり、さらに噛み合うことにより、半導体材料の異なる部位に圧力差を生成させ、それにより咬合の機械的エネルギーを電気エネルギーに変換するデバイスを実現する。
【0103】
選択的に、本実施例の集積式骨伝導音発生装置はさらに骨伝導音発生装置の動作状態を指示するために用いられる少なくとも1つの指示ランプを含んでもよく、例えばコントローラは音発生構造を振動信号を生成させるように駆動するときに、指示ランプが点灯し、音発生装置が正常に動作することを表示することができる。骨伝導音発生装置の動作状態は、音発生構造の作動状態、機能性構造の作動状態、電源の電力状態等を含んでもよい。指示ランプは骨伝導音発生装置の口に入れない部分に設けられてもよく、骨伝導音発生装置の動作状況を観察しやすく、同時に装飾の作用を提供し、ユーザの体験感を向上させることができる。
【0104】
選択的に、本実施例の集積式骨伝導音発生装置はさらに少なくとも1つの発光装置を含んでもよく、この発光装置は音発生構造が振動して音楽信号を伝送するときに、コントローラによって音源の周波数変化に応じて、発光装置が発する光の色又は発光の輝度、又は両者の組み合わせを変更し、つまり輝度を変更すると同時に光の色を変更する。発光装置はさらに音発生構造の振動の強弱に応じて光の色又は発光輝度、又は両者の組み合わせを変更してもよい。このようにして骨伝導音発生装置のクールな外形効果を増加させ、ユーザの体験感を向上させる。具体的には、発光装置はさらに所定のプログラムに従って点滅してもよい。発光装置は骨伝導音発生装置の口に入れる部分に設けられてもよく、骨伝導音発生装置の口に入れない部分に設けられてもよい。発光装置は、骨伝導音発生装置に設けられることに適する発光器具又は発光材料であってもよい。発光装置を設けることにより、骨伝導音発生装置の興趣性を向上させることができる。
【0105】
また、1つの可能な実施形態において、集積式骨伝導音発生装置はさらにメモリを含んでもよく、音源データをメモリに記憶し、コントローラはメモリ内の音源データを読み取ることにより、音発生構造に対応する制御信号を伝達する。
【0106】
選択的に、集積式骨伝導音発生装置はさらに有線入力又は無線入力機能を提供するデータ入力インターフェースを含んでもよく、USBインターフェース、eSATAインターフェース、SDカードインターフェース、Micro SDカードインターフェース、オーディオ入力インターフェース、ビデオ入力インターフェース、Wi-Fiインターフェース、ブルートゥースインターフェース、金属電極及びマイクロフォンなどを含む。
【0107】
本実施例に係る集積式骨伝導音発生装置は、コントローラ、音発生構造及び機能性構造を含み、音発生構造がコントローラに接続され、コントローラの駆動で、振動信号を生成するために用いられ、機能性構造が音発生構造に接続され、人体の口腔内部又は歯に触れるときに、振動信号を人体の口腔内部又は歯を介して人体の聴覚システムに伝導するために用いられる。音発生構造をそれぞれ機能性構造に接続し、かつ一体に集積することにより、従来の音発生構造のパッケージハウジングをキャンセルすることにより、骨伝導音発生装置の構造が簡単で、集積度が高く、骨伝導音発生装置の小型化を達成し、かつ装置の音質損失を低減する。
【0108】
図3は本発明のさらなる1つの実施例に係る集積式骨伝導音発生方法の模式的なフローチャートであり、
図3に示すように、当該方法は、以下のステップを含む。
【0109】
S301において、コントローラは機能性構造が音伝達対象の口腔内部又は歯に触れるか否かを決定する。
【0110】
本ステップにおいて、コントローラはセンサの検出信号により、又はスイッチ素子のスイッチ信号により、機能性構造が音伝達対象の口腔内部又は歯に触れるか否かを決定する。
【0111】
S302において、コントローラはさらに機能性構造が音伝達対象の口腔内部又は歯に触れることと決定するときに、音発生構造を振動信号を生成させるように駆動して、それにより振動信号を口腔内部又は歯を介して音伝達対象の聴覚システムに伝導する。
【0112】
本実施例において、当該方法は上記のいずれかの集積式骨伝導音発生装置に適用することができ、その実施形態及び技術的効果は類似し、ここでは説明を省略する。
【0113】
また、選択的に、S102において音発生構造を振動信号を生成させるように駆動する具体的な実現方式は以下のとおりである。
【0114】
取得された音源のタイプ及び前記エネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲に基づいて、音発生構造における全部又は一部のエネルギー変換ユニットを振動信号を生成させるように駆動する。
【0115】
本実施例において、より良好な音質効果を実現するために、再生された音源のタイプ、例えばシンフォニー、軽音楽などのタイプ、及びエネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲に基づいて、音発生構造における全ての変換ユニットから、当該音源のタイプとマッチングするエネルギー変換ユニットを決定し、かつこれらのマッチングするエネルギー変換ユニットを振動信号を生成させるように駆動し、それによりユーザに当該音源のタイプにより適切な音質効果を再生する。
【0116】
当業者であれば明細書を考慮し、及びここで開示された発明を実践した後、本発明の他の実施形態を容易に想到できる。本発明は本発明の任意の変形、用途又は適応的な変化をカバーすることを目的とし、これらの変形、用途又は適応的な変化は本発明の一般的な原理に従って本発明に開示されない本技術分野における技術常識又は慣用される技術手段を含む。明細書及び実施例は例示的なものと見なされ、本発明の真の範囲及び精神は以下の特許請求の範囲により指摘される。
【0117】
理解すべきこととして、本発明は上記に記載されかつ図面に示された正確な構造に限定されず、かつその範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更を行うことができる。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲のみによって制限される。
【手続補正書】
【提出日】2022-05-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は骨伝導の技術分野に関し、特に集積式骨伝導音発生装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
音波の本質は振動であるため、全ての人又は他の生物によって音声と感知される源は、いずれも機械的振動である。骨伝導音発生は一般的には音声信号を振動の方式で皮膚組織、筋肉組織、歯、及び骨等の生体組織を介して人又は他の生物の聴覚システムに直接的に伝達し、空気により音波を伝達する必要がなく、聴覚システムが振動信号を受信して、当該振動信号が音声と感知される技術である。
【0003】
従来の骨伝導音発生装置は使用されるときに、一般的に耳の後、頬又は額等の部位に挟まれる必要があり、振動を皮膚組織、筋肉組織及び骨格に順次伝達して聴覚システムに至る。このような着用方式はユーザが使用するときに骨伝導音発生装置の位置を固定することに不便であり、かつ一定の圧迫感を有する。気導型装置つまり一般的な空気音波伝導型イヤホンと比較して、従来の骨伝導音発生装置は出力音量が小さく、音声周波数領域が狭く、音声歪度が高く、低周波及び高周波減衰が大きく、消費電力が高いなどの欠陥が存在する。
【0004】
気導型装置は特定の周波数領域にも歪み、減衰する。映画館、劇場、家庭用オーディオ装置のこれらの音質への要求が高い使用シーンにおいて、常に大きな取付空間を有し、いくつかの異なるタイプのオーディオ装置を使用して相互に協力して歪み及び減衰問題を解決することができる。従来の骨伝導音発生装置は周波数領域が狭いため、複数の骨伝導音発生装置を直接設置することを採用して、歪み、減衰問題を解決すると、必要な装置数、体積及び重量が大幅に増加する。しかし骨伝導装置が使用されるときに、生体表面に付着し、又は生体と直接接触する必要があるため、骨伝導装置の利用空間が深刻な制約を受けられ、かつその自体の重量及び体積も大きすぎることができず、実際の条件下で複数の骨伝導装置を設置する方式を使用して音質を向上させることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的問題は、従来の骨伝導音発生装置が利用空間の制限によって、装置数を増加させることにより音質を改善することができないという問題をどのように解決する、ことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は集積式骨伝導音発生装置を提供し、音発生構造、コントローラ及び音声伝達の機能性構造を一体に集積することにより、この装置を人体の口腔に配置して使用することができ、装置の数を増加させることに類似する音質を達成するが、体積の増加が装置の数を増加させることによる占める体積の増加よりも遥かに小さい効果を果たす。
【0007】
本発明は集積式骨伝導音発生装置を提供し、当該装置は、コントローラ、音発生構造及び機能性構造を含み、ここで、
前記音発生構造は、前記コントローラと接続され、前記コントローラの駆動で、振動信号を生成するために用いられ、
前記機能性構造は、前記音発生構造に接続され、音伝達対象の口腔内部又は歯に触れるときに、前記振動信号を前記口腔内部又は歯を介して前記音伝達対象の聴覚システムに伝導するために用いられる。
【0008】
1つの可能な設計において、前記音発生構造は、外部構造、及び前記外部構造に収容された少なくとも1つのエネルギー変換ユニットを含む。
【0009】
1つの可能な設計において、前記エネルギー変換ユニットは、前記外部構造に接続された受電素子、及び前記受電素子の作用範囲内の振動素子を含む。
【0010】
選択的に、前記エネルギー変換ユニットの数が少なくとも1つである場合に、
各前記エネルギー変換ユニットにおける前記受電素子は1つの第1の磁性体を含み、前記振動素子は1つの第2の磁性体又は2つの第2の磁性体を含み、
又は、
各前記エネルギー変換ユニットにおける前記受電素子は2つの第1の磁性体を含み、前記振動素子は1つの第2の磁性体を含む。
【0011】
さらに、1つの可能な設計において、前記第1の磁性体又は前記第2の磁性体は、少なくとも1つの磁石及び/又は少なくとも1つのコイルを含む。
【0012】
1つの可能な設計において、前記エネルギー変換ユニットは、前記外部構造と前記振動素子との接続を実現するために用いられる弾性素子をさらに含む。
【0013】
1つの可能な設計において、前記エネルギー変換ユニットの数が少なくとも1つである場合、各前記エネルギー変換ユニットの前記受電素子は1つの振動膜を含み、前記振動素子は少なくとも1つの圧電シートを含む。
【0014】
選択的に、各エネルギー変換ユニットに対して、1つの前記圧電シートは前記振動膜の中間に付着され、他の前記圧電シートはそれぞれ前記振動膜の側辺に付着される。
【0015】
1つの可能な設計において、前記エネルギー変換ユニットの数が少なくとも2つである場合、前記外部構造にさらに少なくとも2つの収容キャビティが設けられることにより、各前記収容キャビティが1つの前記エネルギー変換ユニットを収容することを実現する。
【0016】
1つの可能な設計において、前記コントローラは、具体的に取得された音源のタイプ及び前記エネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲に基づいて、前記音発生構造における全部又は一部のエネルギー変換ユニットを振動信号を生成させるように駆動するために用いられる。
【0017】
選択的に、各前記エネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲はいずれも異なる。
【0018】
選択的に、各前記エネルギー変換ユニットは少なくとも1つの異なる周波数応答範囲を含む。
【0019】
1つの可能な設計において、前記機能性構造は入れ歯、歯科矯正器具、おしゃぶり、臼歯棒、箸、スプーン、フォーク、撹拌棒、ストロー、ペン、ボイスレコーダ、アイスキャンディースティック、歯ブラシ、ロリポップスティック、電子タバコ及びタバコホルダーのうちの少なくとも1種類を含む。
【0020】
1つの可能な設計において、前記機能性構造は少なくとも2つの独立部材を含み、隣接する前記独立部材は取り外し可能な方式で互いに接続される。
【0021】
選択的に、隣接する前記独立部材の間はスナップフィット接続、ピン孔バヨネット接続、磁気接続、スライド溝接続、弾性クランプ接続、ねじ接続及びクランプ接続のうちの少なくとも1つの方式で接続される。
【0022】
選択的に、前記コントローラと前記音発生構造はそれぞれ異なる独立部材に設けられる。
【0023】
選択的に、前記音発生構造が設けられた独立部材にさらに、入れ歯、歯科矯正器具、おしゃぶり、臼歯棒、箸、スプーン、フォーク、撹拌棒、ストロー、ペン、ボイスレコーダ、アイスキャンディースティック、歯ブラシ、ロリポップスティック、電子タバコ及びタバコホルダーのうちの少なくとも1種類を含む。
【0024】
1つの可能な設計において、上記いずれか1つに記載の集積式骨伝導音発生装置の音発生構造は前記機能性構造の内部にパッケージされる。
【0025】
1つの可能な設計において、上記いずれか1つに記載の集積式骨伝導音発生装置は、前記音発生構造及び前記機能性構造を接続するための少なくとも1つの接続構造をさらに含む。
【0026】
1つの可能な設計において、上記いずれか1つに記載の集積式骨伝導音発生装置は、スイッチ部材をさらに含み、
前記コントローラは、具体的に前記スイッチ部材のオンを決定するときに、前記音発生構造を振動信号を生成させるように駆動するために用いられる。
【0027】
1つの可能な設計において、上記いずれか1つに記載の集積式骨伝導音発生装置は、前記コントローラ及び音発生構造に給電を行うための電源部材をさらに含む。
【0028】
1つの可能な設計において、上記いずれか1つに記載の集積式骨伝導音発生装置は、少なくも1つの指示ランプをさらに含み、
前記コントローラは、具体的に、コントローラが前記音発生構造を振動信号を生成させるように駆動すると同時に、前記少なくとも1つの指示ランプを起動するために用いられる。
【0029】
1つの可能な設計において、上記任意の集積式骨伝導音発生装置は、少なくとも1つの発光装置をさらに含み、
前記コントローラは、具体的には、音源のタイプ及び/又は前記振動信号の強弱に基づいて、前記少なくとも1つの発光装置が異なる色及び/又は光強度の灯光を放出することをトリガするために用いられる。
【0030】
1つの可能な設計において、上記任意の集積式骨伝導音発生装置は、音源を記憶するためのメモリをさらに含む。
【0031】
1つの可能な設計において、上記任意の集積式骨伝導音発生装置は、有線方式及び/又は無線方式により外部装置から送信された音源を受信するためのデータ入力インターフェースをさらに含む。
【0032】
選択的に、前記データ入力インターフェースは、USBインターフェース、eSATAインターフェース、SDカードインターフェース、Micro SDカードインターフェース、オーディオ入力インターフェース、ビデオ入力インターフェース、Wi-Fiインターフェース、ブルートゥース(登録商標)インターフェース、金属電極及びマイクロフォンのうちの少なくとも1種類を含む。
【0033】
第2の態様において、本発明は集積式骨伝導音発生方法を提供し、前記方法は上記第1の態様のいずれか1つに記載の集積式骨伝導音発生装置に適用され、前記方法は、
前記コントローラは前記機能性構造が前記音伝達対象の口腔内部又は歯に触れるか否かを決定することと、
前記コントローラはさらに前記機能性構造が前記音伝達対象の口腔内部又は歯に触れると決定するときに、前記音発生構造を振動信号を生成させるように駆動して、それにより振動信号を口腔内部又は歯を介して前記音伝達対象の聴覚システムに伝導することと、を含む。
【0034】
選択的に、前記音発生構造を振動信号を生成させるように駆動することは、
取得された音源のタイプ及び前記エネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲に基づいて、前記音発生構造における全部又は一部のエネルギー変換ユニットを振動信号を生成させるように駆動することを含む。
【発明の効果】
【0035】
本発明に係る集積式骨伝導音発生装置及び方法であって、当該装置は、コントローラ、音発生構造及び機能性構造を含み、3つの部材は集積式で一体に構成される。ここで、機能性構造は人体の口腔内部及び/又は歯に触れることができ、かつコントローラが音発生構造を振動信号を生成させるように駆動してトリガーした後、機能性構造は当該振動信号を人体の口腔内部及び/又は歯を介して人体の聴覚システムに伝導することができ、従来の技術における骨伝導音発生装置と比較して、装着時の不便及び圧迫感がなく、かつ一体に集積されるため、従来の音発生構造のパッケージハウジングをキャンセルするか又は減少させることにより、骨伝導音発生装置の構造が簡単で、集積度が高く、骨伝導音発生装置の小型化を達成し、かつ装置の音質損失を低減させる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本発明の実施例又は従来の技術における技術案をより明確に説明するために、以下に実施例又は従来の技術の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以下に説明する図面は本発明のいくつかの実施例であり、当業者にとっては、創造的労働をしない前提で、さらにこれらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【
図1】本発明の1つの実施例に係る集積式骨伝導音発生装置の構造模式図である。
【
図2a-2h】本発明の他の1つの実施例に係る集積式骨伝導音発生装置の音発生構造におけるエネルギー変換ユニットの様々な実現方式の模式図である。
【
図3】本発明の別の1つの実施例に係る集積式骨伝導音発生方法の模式的なフローチャートである。 上記図面により、本発明に明確された実施例が示され、後により詳細に説明される。これらの図面及び文字記述はいかなる方式で本発明の構想の範囲を限定するものではなく、特定の実施例を参照することにより当業者に本発明の概念を説明する。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下は本発明の実施例における図面を参照して、本発明の実施例における技術案を明確で、完全に説明し、明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をしない前提で得られた全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0038】
本発明の明細書及び特許請求の範囲及び上述する図面における用語「第1」、「第2」、「第3」、「第4」等(存在すると)は類似する対象を区別することに用いられ、特定の順序又は先後順序を説明することに用いられる必要がない。このように使用されるデータは適切な場合に交換することができることを理解すべきであり、ここで説明された本発明の実施例は、例えばここで図示又は説明された以外の順序で実施することができる。また、用語「含む」及び「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は装置は明確に列挙されたそれらのステップ又はユニットに限定されず、明確に列挙されないか又はこれらのプロセス、方法、製品又は装置に固有の他のステップ又はユニットを含んでもよい。
【0039】
以下に具体的な実施例により本発明の技術案及び本願の技術案が上記技術的課題をどのように解決するかについて詳細に説明する。以下のいくつかの具体的な実施例は相互に結合することができ、同一又は類似する概念又はプロセスに対していくつかの実施例では説明を省略する。以下に図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
【0040】
従来の技術では骨伝導音発生装置は使用されるときに、一般的に耳の後等の部位に挟まれる必要があり、それにより振動を皮膚組織、筋肉組織及び骨格に順次伝達して聴覚システムに至る。しかし、このような着用方式は、ユーザが使用するときに骨伝導音発生装置の位置を固定することに不便である一方、一定の音質を保証するために、骨伝導音発生装置とその密接する部分を緊密に密接する必要があり、それによりユーザの使用ときに一定の圧迫感をもたらす。
【0041】
また、より重要なこととして、従来の技術における骨伝導音発生装置は周波数領域が狭いなどの欠陥が存在し、さらに音質が悪いという問題を引き起こし、複数の骨伝導音発生装置を設置することにより音質を向上させることができるが、必要な装置数、体積及び重量が大幅に増加し、さらに着用中の不便及び圧迫感をもたらす。また、特に骨伝導装置をユーザの耳後部に装着するとき、利用空間の制限を受け、つまり装置の数を増加させることにより音質を向上させることができない。
【0042】
上記技術的問題に基づいて、本発明は集積式骨伝導音発生装置を提供し、当該装置は主にコントローラ、音発生構造及び機能性構造を含み、3つの部材は集積式で一体に構成される。ここで、機能性構造は人体の口腔内部又は歯に触れることができ、かつコントローラは音発生構造が振動信号を生成させるように駆動した後、機能性構造は当該振動信号を人体の口腔内部又は歯を介して人体の聴覚システムに伝導することができ、従来の技術における骨伝導音発生装置と比較して、装着時の不便及び圧迫感がなく、さらに構造が簡単であり、集積度が高く、ある程度で音質を向上させる等の技術的効果を有する。
【0043】
図1は本発明の1つの実施例に係る集積式骨伝導音発生装置の構造模式図であり、
図1に示すように、本実施例に係る集積式骨伝導音発生装置10は、コントローラ11、音発生構造12及び機能性構造13を含む。
【0044】
本実施例において、音発生構造12はコントローラ11と接続され、コントローラ11の駆動で、振動信号を生成するために用いられ、機能性構造13は、当該音発生構造12と接続され、音伝達対象の口腔内部又は歯に触れるときに、当該振動信号を口腔内部又は歯を介して当該音伝達対象の聴覚システムに伝達するために用いられる。
【0045】
本実施例において、当該集積式骨伝導音発生装置が応用する音伝達対象は人だけでなく、動物、例えば犬又は猫であってもよい。本実施例及び後続の実施例において、主に当該集積式骨伝導音発生装置を人に適用することを例として、詳細に説明する。
【0046】
選択的に、音発生構造12及びコントローラ11はいずれも独立したユニットであり、配線を用いてこれらの2つの部材を接続することができ、それによりコントローラ11が制御信号を電気信号の形態で音発生構造12に伝達することを実現する。
【0047】
又は、音発生構造12とコントローラ11は直接的に機械的構造により接続されてもよく、例えばコネクタの形態により、音発生構造12とコントローラ11にそれぞれコネクタの2つの対応するプラグイン構造が設置される。
【0048】
また、又は、音発生構造12とコントローラ11は直接的に係止位置決め構造により接続され、本実施例はその接続の具体的な形態を限定せず、当業者は実際の状況に応じて接続形態を決定することができ、接続を実現できる方式はいずれも本実施例の説明の範囲に属する。
【0049】
また、本実施例において、ユーザは骨伝導音発生装置における機能性構造13を口腔内部に配置することができ、かつ口腔内部組織に触れる時、具体的には、ユーザが口で機能性構造13をくわえ、又は機能性構造13を噛み、又は機能性構造13を口腔の一側、例えば上顎又は舌部又は口腔内部の左右頬側に当接させてもよく、さらにコントローラ11が音発生構造12を振動信号を生成させるようにを駆動した後、当該機能性構造13は当該振動信号を骨伝導の方式で聴覚システムに伝達することができる。
【0050】
さらに説明する必要があることとして、歯が出っ歯などである場合、ユーザは骨伝導音発生装置における機能性構造13が口腔に入られないが、歯に触れるとき、コントローラ11は音発生構造12を振動信号を生成させるように駆動した後、当該機能性構造13は当該振動信号を骨伝導の方式で聴覚システムに伝達することができる。
【0051】
さらに説明すべきこととして、本実施例の音発生構造12と従来の骨伝導音発生装置における音発生構造との相違点は、従来の音発生構造がパッケージ作用を果たすハウジングを有し、従来の骨伝導音発生装置の音質を改善するための技術手段が異なる周波数領域の音発生構造の数を増加させることであり、ただし、従来の音発生構造がいずれも単独でパッケージされ、これによりハウジングの占める体積と重量が幾何級数的に増加させ、製造コストも対応して増加し、かつパッケージ性ハウジングが振動の伝達距離を増加させるため、振動信号を減衰させ、音声に音質損失が発生することである。
【0052】
本実施例に記載の音発生構造12は振動を発生させることができる関連実行素子を含み、本願の発明者は実践において、進歩性的な探索により、音発生構造12のパッケージ形態は複数の振動実行素子が一体に集積されてパッケージされてもよく、機能性構造13に依存してパッケージを実現してもよく、つまり音発生構造12が機能性構造に埋め込まれるか、又は機能性構造13が音発生構造12を包む。音発生構造12のパッケージはさらにコントローラ11とパッケージを共有してもよく、つまり音発生構造12がコントローラと一体に集積される。音発生構造12のパッケージはさらにコントローラ11及び機能性構造13と一体に集積されてもよい。
【0053】
これに基づいて、このような集積方式により、音発生構造のパッケージハウジングを減少させてさらにキャンセルすることを実現することができ、装置の体積と重量を減少させ、音発生構造要素を増加させて音質を向上させると同時に、骨伝導音発生装置の体積を倍増させ、かつ骨伝導装置の製造コストの大幅な低下を実現し、音発生構造のパッケージハウジングを減少させてハウジングによる音質の損失を低減することができる。
【0054】
本実施例に係る集積式骨伝導音発生装置であって、当該装置は、コントローラ、音発生構造及び機能性構造を含み、3つの部材は集積式で一体に構成される。ここで、機能性構造は人体の口腔内部又は歯に触れることができ、かつコントローラは音発生構造を振動信号を生成させるように駆動した後、機能性構造は当該振動信号を人体の口腔内部又は歯を介して人体の聴覚システムに伝導することができ、従来の技術における骨伝導音発生装置と比較して、装着時の不便及び圧迫感がなく、かつ一体に集積されるため、従来の音発生構造のパッケージハウジングをキャンセルするか又は減少させることにより、骨伝導音発生装置の構造が簡単で、集積度が高く、骨伝導音発生装置の小型化を達成し、かつ装置の音質損失を低減させる。
【0055】
さらに、上記実施例に基づいて、本発明の他の実施例において、当該コントローラ11はさらにメモリを含み、音声情報は予めメモリに記憶されてもよく、コントローラ11は予め記憶された音声情報を対応する電気信号に変換して対応する音発生構造12に伝送する。メモリは情報を記憶して、システムが情報を取得するように制御しやすい任意の素子であってもよく、半導体メモリ、磁気表面メモリなどを含む。
【0056】
選択的に、コントローラ11はさらにデータ入力インターフェースを含み、データ入力インターフェースは有線方式及び/又は無線方式で外部装置から送信された音声情報を受信するために用いられ、制御システムは外部装置から送信された音声情報を対応する電気信号に変換して対応する音発生構造12に伝送し、音発生構造12を振動するように駆動する。
【0057】
ここで、当該データ入力インターフェースは、USBインターフェース、eSATAインターフェース、SDカードインターフェース、Micro SDカードインターフェース、オーディオ入力インターフェース、ビデオ入力インターフェース、Wi-Fiインターフェース、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)インターフェース、金属電極、マイクなどの音声情報を含む電気信号、無線電波、磁気信号、光信号などを受信することに適するインターフェースを含む。
【0058】
すなわち、コントローラ11はメモリに記憶された音声情報、又はデータ入力インターフェースから取得した音声情報を対応する電気信号に変換することにより、音発生構造12を駆動することができる。
【0059】
選択的に、音発生構造12は様々な方式で振動することができ、コントローラ11から送信された電気信号を振動信号に変換する過程において、音発生構造12に存在するエネルギー形態は様々であってもよく、磁界エネルギー、熱エネルギー、機械エネルギーなどを含む。音発生構造12は互いに協力して動作し、音声情報を含む電気信号を対応する振動信号に変換する様々な部材であってもよい。
【0060】
図2a~
図2hは本発明の他の1つの実施例に係る集積式骨伝導音発生装置の音発生構造におけるエネルギー変換ユニットの様々な実現方式の模式図である。上記任意の実施例に基づいて、本発明の実施例の音発生構造12は、外部構造123、及び外部構造に収容された少なくとも1つのエネルギー変換ユニット21を含む。エネルギー変換ユニット21は、外部構造に接続された受電素子122、及び受電素子の作用範囲内の振動素子121を含む。
【0061】
本実例におけるエネルギー変換ユニットは様々な実現方式を有してもよく、具体的には以下のように説明される。
【0062】
図2aは本実施例におけるエネルギー変換ユニットの1つの実現方式であり、
図2aに示すように、振動素子121は磁石であってもよく、受電素子122はコイルであってもよい。
【0063】
本実施例において、磁石121及びコイル122は1つのエネルギー変換ユニット21を構成することができ、本実施例において、エネルギー変換ユニット21の役割は電気エネルギーをコイル122を介して磁場に変換し、通電されたコイル122が磁場を生成し、磁石121と磁力作用を発生させることにより、磁石121が機械的接続により外部構造123に圧力を印加して、外部構造123が変形させ、電気信号により磁場の強弱を調整することにより変形量もそれに伴って変化し、それにより外部構造123が磁石と共に振動し、それによりコントローラ11から送信された電気信号を音声情報を携帯する振動信号に変換して振動による音発生を実現する。
【0064】
理解できるように、外部構造123の実現方式は音発生構造12のパッケージの実現方式に記述されるように、機能性構造をパッケージキャビティとし、又はコントローラのハウジングであってもよく、又は機能性構造とコントローラとの組み合わせで構成された機械的構造であってもよく、具体的には上記音発生構造12のパッケージ実現方式を参照し、ここで説明を省略し、本願は外部構造123の具体的な形態を限定しない。
【0065】
注意すべきこととして、本実施例の磁石121はコイルで構成された磁石であってもよく、又はコイルと磁石で共に構成された磁石であってもよい。同様に、コイル122は、コイル及び/又は磁石からなる磁石であってもよい。本願において、磁石とは磁場を発生させることができる素子又は部材又は磁場を発生させることができる構造モジュールであり、下記実施形態で言及された磁石及びコイルはいずれも類似する実施形態が存在してもよく、ここで説明し、以下では説明を省略する。本発明は磁石の具体的な形態を限定せず、磁場を発生させることができるデバイスはいずれも本発明に記載の磁石の範囲に属する。
【0066】
説明すべきこととして、本発明の各実施例に言及された骨伝導音発生装置は単に人に使用されてもよく、他の動物に使用されてもよく、本発明は使用者を限定しない。
【0067】
図2aに示されたエネルギー変換ユニットの実施例に基づいて、
図2bは本実施例におけるエネルギー変換ユニットの他の実現方式であり、
図2bに示すように、磁石121と外部構造123は弾性素子124により接続され、弾性素子124はバネ、又はゴム、又は他の弾性材料であってもよい。
【0068】
また、説明すべきこととして、音発生構造12のエネルギー変換ユニット21に対して、それはシングルのグループであっても複数のグループのエネルギー変換ユニットで1つの音発生実行全体を構成してもよく、異なるエネルギー変換ユニットはその対応する振動周波数領域が異なり、例えば一部のエネルギー変換ユニットは高音周波数領域を実現するために用いられ、一部のエネルギー変換ユニットは中音周波数領域を実現するために用いられ、他の一部のエネルギー変換ユニットは低音周波数領域を実現するために用いられる。
【0069】
選択的に、エネルギー変換ユニット21は複数の受電素子及び複数の振動素子を含んでもよい。1つの可能な実施形態において、受電素子と振動素子の数は同じであり、受電素子は振動素子と1対1に対応し、各受電素子はそれぞれコントローラに電気的に接続され、コントローラは音声情報の周波数帯域特徴に基づいて対応する1つの振動素子を振動するように駆動し、これにより複数のグループのエネルギー変換ユニットを形成する。
【0070】
これに基づいて、
図2cは本実施例におけるエネルギー変換ユニットの他の実現方式であり、
図2cに示すように、音発生構造12は2つの受電素子(例えば、コイル)122と2つの振動素子(例えば、磁石)121を含み、2つのグループの
エネルギー変換ユニット21を形成する。
【0071】
複数のグループのエネルギー変換ユニットの周波数応答特性が異なってもよく、コントローラ11は音声情報の周波数帯域特徴に基づいて、周波数応答特性に対応する1つのグループ及び/又は複数のグループのエネルギー変換ユニットを振動するように駆動することができ、具体的には、コントローラ11は振動素子の共振ピーク周波数と音声情報の周波数帯域特徴とのマッチング度が最も高い1つのグループ及び/又は複数のグループのエネルギー変換ユニットに対応する電気信号を送信することにより、そのうちの1つのグループ又は複数のグループのエネルギー変換ユニットが高音周波数帯の音声効果を実現することを担当し、他の1つのグループ又は複数のグループが低音周波数帯の音声効果を実現することを担当し、異なるエネルギー変換ユニットを採用して、かつ構造が簡単であり、集積度が高いので、空間に対してより多くの需要を有することがなく、かつ周波数領域をさらに提供することができ、すなわち音質を向上させる。
【0072】
理解できるように、受電素子及び振動素子の具体的な形態はコイル及び磁石に限定されず、他の形態であってもよい。
【0073】
図2dは本実施例におけるエネルギー変換ユニットの別の実現方式であり、
図2dに示すように、各エネルギー変換ユニットは少なくとも2つの振動素子121を含み、かつ2つの振動素子は1つの受電素子122を共用し、受電素子122はコイルであり、振動素子121は磁石121_1及び磁石121_2であり、2つの磁石121_1及び121_2はそれぞれコイル122の両側に設置され、かつ2つの磁石121_1及び121_2はいずれもコイル122により生成された磁場の有効な作用範囲内にあり、つまりコイル122は磁石121_1を駆動しても磁石121_2を駆動することができ、磁石121_1は高音周波数帯の振動を実現することを担当し、磁石121_2は低音周波数帯の振動を実現することを担当する。
【0074】
理解できるように、2つの磁石121_1及び121_2の重量、大きさ、材料及びコイル122との間の磁気ギャップなどのパラメータが異なってもよく、これにより、エネルギー変換ユニット21の2つの部分は異なる周波数応答特性を備える。
【0075】
選択的に、本願の実施例における、コイル122である受電素子と磁石121_1及び121_2である2つの振動素子に対して、同軸に配置することができ、磁石121_1及び121_2をバランスに駆動することが容易にする。同軸配置でなくてもよく、2つの磁石とコイルの相対位置、材料、磁気ギャップ、巻数、及び異なる電気制御信号を調整することにより、複数の磁石とコイルとを互いに組み合わせることにより、異なる周波数特性を実現する。
【0076】
理解できるように、本発明の実施例において、各磁石とコイルで構成された構造は1つの特定の周波数範囲を備えることができ、1つのエネルギー変換ユニットにおいて複数のグループの磁石とコイルの組み合わせが存在すると、単一のエネルギー変換ユニットで複数の異なる周波数範囲を備える作用を実現することができる。
【0077】
コントローラ11がコイル122に電気信号を送信するときに、2つの磁石121_1及び121_2が駆動されて振動し、これにより骨伝導音発生装置から出力された振動信号は2つのグループのオーディオセグメントの重畳効果であり、それにより骨伝導音発生装置の音質を向上させることができ、つまりオーディオの周波数領域を拡大し、同時に、このような集積方式は骨伝導音発生装置の全体の体積を大幅に低減することができる。
【0078】
また、上図の
図2cに示すように、エネルギー変換ユニットは少なくとも2つである場合、全てのエネルギー変換ユニットは外部構造123で構成された収容キャビティを共用することができる。又は、各エネルギー変換ユニットは1つの収容キャビティで単独にパッケージされ、つまり1つの外部構造123はエネルギー変換ユニットの数に対応する収容キャビティに仕切られてもよく、つまり
図2eは本実施例におけるエネルギー変換ユニットのさらなる実現方式であり、
図2eに示すように、音発生構造はエネルギー変換ユニット211及びエネルギー変換ユニット212を含み、エネルギー変換ユニット211は2つの磁石121_1、121_2、及びコイル122_1で構成され、エネルギー変換ユニット212は2つの磁石121_3、121_4、及びコイル122_2で構成され、2つのエネルギー変換ユニット211及び212はそれぞれ外部構造123により形成された2つの収容キャビティで単独に収容される。2つのエネルギー変換ユニット211及び212は異なる周波数応答特性を有することができ、それにより骨伝導音発生装置の周波数応答範囲をさらに広げて、音質を向上させる。
【0079】
選択的に、さらに、エネルギー変換ユニットが複数である場合、一部のエネルギー変換ユニットは収容キャビティを共用し、他の部分は単独な収容キャビティを有し、このような組み合わせの方式で音発生構造を構成する。
【0080】
また、各エネルギー変換ユニットに対して、1つの可能な実施形態において、各エネルギー変換ユニットは少なくとも2つの受電素子を含み、かつ2つの受電素子は1つの振動素子を共用し、これは骨伝導音発生装置全体の体積を低減することができる。
【0081】
図2fは本実施例におけるエネルギー変換ユニットの他の実現方式であり、
図2fに示すように、音発生構造は2つのコイル122_3、122_4、磁石121、弾性素子123及び外部構造123を含む。磁石121は2つのコイル122_3及び122_4により生成された磁場の有効作用範囲内にあり、つまり磁石121は第1のコイル122_3により駆動されてもコイル122_4により駆動され、これによりエネルギー変換ユニットを形成する。
図2fに示すように、2つのコイル122_3及び122_4はそれぞれ磁石451の両端に設けられる。
【0082】
1つの可能な設計において、2つのコイル122_3及び122_4は磁石121の同じ側に設けられてもよい。
【0083】
選択的に、本願の実施例における、磁石121である振動素子とコイル122_3及び122_4である2つの受電素子に対して、同軸に配置されてもよく、磁石121をバランスに駆動することが容易にする。同軸に設けられなくてもよく、2つのコイルと磁石の相対位置、材料、磁気ギャップ、巻数、及び異なる電気制御信号を調整することにより、複数のコイルと磁石とを互い組み合わせることにより、異なる周波数特性を実現する。
【0084】
説明すべきこととして、2つのコイル122_3及び122_4の巻数、材料及び磁石121との磁気ギャップが異なることができ、エネルギー変換ユニットが異なる周波数応答特性を有することができる。
【0085】
これに基づいて、コントローラは音声情報の周波数帯特徴に基づいて、そのうちの1つのコイルに電気信号を送信して磁石121を振動するように駆動し、又は同時に2つのコイルに互いにマッチングする電気信号を送信し、2つのコイルの磁界の重畳の影響で磁石121を振動するように駆動する。具体的には、コントローラはエネルギー変換ユニットの共振ピークの周波数と音声情報の周波数帯特徴とのマッチング度が最も高い1つのグループのエネルギー変換ユニットに対応する電気信号を送信することができる。
【0086】
このような集積構造は音発生構造の体積と質量を大幅に減少させることができ、さらに骨伝導装置の体積と質量を減少させ、コストを低減し、かつオーディオの周波数領域を拡大し、音質の向上を実現することができる。
【0087】
さらに選択的に、
図2gは本実施例におけるエネルギー変換ユニットのさらなる実現方式であり、音発生構造は少なくとも2つの
図2fに示されたエネルギー変換ユニットを含み、全てのエネルギー変換ユニットは1つの収容キャビティを共用することができ、各エネルギー変換ユニットはそれぞれ1つの収容キャビティを有してもよく、さらに上記2種類の収容方式の組み合わせであってもよく、つまり複数のエネルギー変換ユニットは収容キャビティを共用し、他のエネルギー変換ユニットは
独立した収容キャビティ
を有する。
図2gに示すように、音発生構造は2つのグループのエネルギー変換ユニット、つまりエネルギー変換ユニット213及び214を含み、
図2gにおける2つの磁石121_5及び121_6の重量、材料、大きさ及び対応するコイルとの磁気ギャップが異なってもよく、4つのコイル122_3、122_4、122_5及び122_6の巻数、材料が異なってもよい。これにより音発生構造は4種類の異なる周波数応答特性を有し、それにより音発生モジュールの周波数応答範囲をさらに広げて、音質を向上させる。
【0088】
なお、上記各実施形態において、エネルギー変換ユニットはさらに、外部構造123に接続するための少なくとも1つの弾性構造又は弾性素子124を含んでもよく、振動素子により生成された振動信号を外部構造123に伝導し、弾性素子124又は弾性構造は、バネ、ゴムブロックなどを含み、弾性素子124又は弾性構造の具体的な形態、構造、材料などのパラメータを調整することにより対応するエネルギー変換ユニットの周波数応答特性を調整することができる。
【0089】
音発生構造に対して、その受電素子及び振動素子は他の実現方式をさらに有し、
図2hは本実施例におけるエネルギー変換ユニットのさらなる実現方式であり、
図2hに示すように、音発生構造は2つの振動素子つまり振動膜121_7及び121_8、及び6つの受電素子つまり圧電シート122_7~122_12を含み、外部構造123は1つの収容キャビティを形成して振動膜と圧電シートを包み込み、振動膜121_7と121_8の位置は上下に配列されてもよく、左右に並んでもよく、又は位置ずれして配置されてもよく、3つの圧電シート122_7~122_9は振動膜121_7の上の異なる位置に機械的に接続され、圧電シートは振動膜の同じ側に位置してもよく、振動膜の両側に配置してもよく、例えば、1つの圧電シートは振動膜の中間に付着され、残りの2つの圧電シートはそれぞれ振動膜の両側に付着され、3つの圧電シートの間の距離は実際の状況に応じて調整されることができ、本実施例は具体的に限定されない。
【0090】
同様に、他の3つの圧電シート122_10~122_12及び振動膜121_8の接続方式は類似し、2つのエネルギー変換ユニット215及び216はそれぞれ3つの圧電シート及び1つの振動膜で構成される。振動膜121_7及び121_8は外部構造123に固定接続されてもよく、圧電シートはコントローラの電気信号を受信して変形を生成し、振動膜が振動信号を生成するように駆動し、振動膜は振動信号を外部構造123に伝導し、圧電シートの型番、圧電シートと振動膜の接続位置、振動膜の寸法、材料等を変更することにより、各グループのエネルギー変換ユニットの周波数応答特性を調整することができ、
図2hにおける2つのグループのエネルギー変換ユニット215及び216は6つの異なる周波数応答特性を有し、これにより音発生モジュールの周波数応答範囲をさらに拡大し、音質をさらに向上させることができる。
【0091】
なお、上記各実施形態のエネルギー変換ユニットが少なくとも2つである場合、各エネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲はいずれも異なり、又は一部のエネルギー変換ユニットが同じであり、他の部分が異なってもよく、コントローラは取得された音源タイプ及びエネルギー変換ユニットに対応する異なる周波数応答範囲に基づいて、所定の制御アルゴリズムで、音発生構造における全部又は一部のエネルギー変換ユニットが振動を生成するように駆動する電気制御信号を出力し、本願は制御アルゴリズムを限定せず、当業者は実際の状況に応じて制御アルゴリズムを選択することができる。
【0092】
機能性構造13について、その具体的な実現形態は、入れ歯、歯科矯正器具、おしゃぶり、臼歯棒、箸、スプーン、フォーク、撹拌棒、吸引管、ペン、ボイスレコーダ、アイスキャンディースティック、歯ブラシ、ロリポップスティック、電子タバコ、タバコホルダー又は他の類似の製品、及び上記製品のアクセサリなどを含み、それは独立して設けられてもよく、いくつかの素子が組み立てられて構成されてもよい。
【0093】
本実施例において、音発生構造におけるエネルギー変換ユニットは上記複数の実現方式を有してもよく、それにより構造が簡単であり、集積度が高く、及び音質効果の向上などを実現する。
【0094】
さらに、上記任意の実施例に基づいて、本発明の別の実施例は集積式骨伝導音発生装置の音発生構造を提供する。ここで、機能性構造13と音発生構造の外部構造123は同一の構造であってもよく、つまりエネルギ変換ユニット21は機能性構造13とは独立したパッケージハウジングがなく、エネルギ変換ユニット21は機能性構造13で形成されたキャビティ内に直接に設けられて機能性構造13と接続されてもよい。換言すれば、エネルギー変換ユニット又は音発生構造のハウジングを機能性構造13に直接に形成することにより、機能性構造13と音発生構造12を一体に集積してもよい。
【0095】
1つの可能な設計において、機能性構造13は歯により振動信号を聴覚システムに伝達することができ、振動信号の伝導効率を向上させ、振動信号の伝導過程における損失を低減する。機能性構造13の口に入れる部分は毒性がない材料で製造されるべきであり、人体の健康に危害を与えることを回避する。
【0096】
選択的な実施形態において、機能性構造13は少なくとも2つのキャビティを含み、音発生構造12とコントローラ11は異なるキャビティ内に設けられることにより、音発生構造のエネルギー変換ユニットは相対的に独立した設置空間を有させ、エネルギー変換ユニットが外部からの干渉を受けることを低減させることができる。例えば、エネルギー変換ユニットが位置するキャビティは機能性構造5の口に入れることに適する部分に設けられてもよく、コントローラが位置するキャビティは口に入れる部分から離れることができ、振動信号をよりよく聴覚システムに伝達することができかつ使用過程における安全性を向上させることができる。
【0097】
選択的な実施形態において、
図2e及び
図2gに示すように、機能性構造13は少なくとも2つのキャビティを含み、音発生構造12は少なくとも2つのグループのエネルギー変換ユニットを含み、かつ少なくとも2つのグループのエネルギー変換ユニットはそれぞれ異なるキャビティ内に設けられる。例えば、機能性構造13の口に入れる部分は口腔内部の異なる位置に接触することができる複数のブランチを有し、複数のグループのエネルギー変換ユニットはそれぞれ異なるブランチのキャビティ内に設けられ、このようにして振動信号の伝導効果を向上させることができる。
【0098】
1つの可能な設計において、機能性構造13は少なくとも2つの独立部材を含み、隣接する独立部材は取り外し可能な形態で接続され、例えば、機能性構造13を音発生構造12のパッケージハウジングとし、つまり機能性構造13と音発生構造12は独立した部材を形成し、コントローラ11は他の独立部材を形成し、2つの部材の間は電線により接続されてもよく、コネクタにより接続されてもよく、又はブルートゥース、wifi、NFC等の無線装置により接続されてもよく、又はスナップフィット接続、ピン孔バヨネット接続、磁気接続、スライド溝接続、弾性クランプ接続、ねじ接続及びクランプ接続等の方式及び上記各方式の組み合わせにより接続されてもよい。
【0099】
選択的に、音発生構造12が位置する独立部材に、さらに入れ歯、歯科矯正器具、おしゃぶり、臼歯棒、箸、スプーン、フォーク、撹拌棒、ストロー、ペン、ボイスレコーダ、アイスキャンディースティック、歯ブラシ、ロリポップスティック、電子タバコ及びタバコホルダーなどの他の機能を提供する構造を含んでもよい。
【0100】
なお、音発生構造12と機能性構造13が集積されるときに、特定の接続構造を設けてそれを接続することができ、
図2hに示すように、外部構造123は機能性構造であり、振動膜は特定の係止溝により機能性構造に接続される。
【0101】
また、本実施例の集積式骨伝導音発生装置はさらにスイッチ部材を含んでもよく、ユーザはスイッチ部材を介してスイッチ信号を入力して、この信号をコントローラに伝達してもよく、スイッチ部材の実現方式はボタンスイッチ、又はトグルスイッチであってもよく、又は1つのセンサであってもよく、例えばフォトセンサ、温度センサ、湿度センサ、音声制御センサ又はそれらの少なくとも2つの組み合わせを含んでもよい。具体的には、ユーザが機能性構造の口に入れる部分を口に入れるときに、フォトセンサは周囲に光がないことを検出すれば、オンするコマンドをトリガーしたと考えられてもよく、当然のことながら装置を手に持っているときの誤判定を防止するために、温度及び湿度センサを増加させてもよく、口腔温度が体表面温度より高く、かつ口腔が湿潤であるため、三者の結合によりユーザのスイッチ要求を正確に判断することができ、それにより自動スイッチを実現する。コントローラはスイッチが送信したオン信号に応答し、対応する1つのグループ又は複数のグループのエネルギー変換ユニットに電気信号を送信する。
【0102】
選択的に、本実施例の集積式骨伝導音発生装置はさらにコントローラ及び音発生構造に電力を供給するために用いられる電源部材を含んでもよく、電源部材は交換可能な乾電池又はボタン電池であってもよく、又は太陽電池であってもよく、又は充電可能な電池であってもよく、又は1つのスーパーコンデンサであってもよく、又は揺れ等の運動により機械的エネルギーを電気エネルギーに変換することができるデバイスであってもよく、例えば機械式腕時計において腕及び重力の作用により機械的エネルギーを電気エネルギーに変換する構造であり、さらに噛み合うことにより、半導体材料の異なる部位に圧力差を生成させ、それにより咬合の機械的エネルギーを電気エネルギーに変換するデバイスを実現する。
【0103】
選択的に、本実施例の集積式骨伝導音発生装置はさらに骨伝導音発生装置の動作状態を指示するために用いられる少なくとも1つの指示ランプを含んでもよく、例えばコントローラは音発生構造を振動信号を生成させるように駆動するときに、指示ランプが点灯し、音発生装置が正常に動作することを表示することができる。骨伝導音発生装置の動作状態は、音発生構造の作動状態、機能性構造の作動状態、電源の電力状態等を含んでもよい。指示ランプは骨伝導音発生装置の口に入れない部分に設けられてもよく、骨伝導音発生装置の動作状況を観察しやすく、同時に装飾の作用を提供し、ユーザの体験感を向上させることができる。
【0104】
選択的に、本実施例の集積式骨伝導音発生装置はさらに少なくとも1つの発光装置を含んでもよく、この発光装置は音発生構造が振動して音楽信号を伝送するときに、コントローラによって音源の周波数変化に応じて、発光装置が発する光の色又は発光の輝度、又は両者の組み合わせを変更し、つまり輝度を変更すると同時に光の色を変更する。発光装置はさらに音発生構造の振動の強弱に応じて光の色又は発光輝度、又は両者の組み合わせを変更してもよい。このようにして骨伝導音発生装置のクールな外形効果を増加させ、ユーザの体験感を向上させる。具体的には、発光装置はさらに所定のプログラムに従って点滅してもよい。発光装置は骨伝導音発生装置の口に入れる部分に設けられてもよく、骨伝導音発生装置の口に入れない部分に設けられてもよい。発光装置は、骨伝導音発生装置に設けられることに適する発光器具又は発光材料であってもよい。発光装置を設けることにより、骨伝導音発生装置の興趣性を向上させることができる。
【0105】
また、1つの可能な実施形態において、集積式骨伝導音発生装置はさらにメモリを含んでもよく、音源データをメモリに記憶し、コントローラはメモリ内の音源データを読み取ることにより、音発生構造に対応する制御信号を伝達する。
【0106】
選択的に、集積式骨伝導音発生装置はさらに有線入力又は無線入力機能を提供するデータ入力インターフェースを含んでもよく、USBインターフェース、eSATAインターフェース、SDカードインターフェース、Micro SDカードインターフェース、オーディオ入力インターフェース、ビデオ入力インターフェース、Wi-Fiインターフェース、ブルートゥースインターフェース、金属電極及びマイクロフォンなどを含む。
【0107】
本実施例に係る集積式骨伝導音発生装置は、コントローラ、音発生構造及び機能性構造を含み、音発生構造がコントローラに接続され、コントローラの駆動で、振動信号を生成するために用いられ、機能性構造が音発生構造に接続され、人体の口腔内部又は歯に触れるときに、振動信号を人体の口腔内部又は歯を介して人体の聴覚システムに伝導するために用いられる。音発生構造をそれぞれ機能性構造に接続し、かつ一体に集積することにより、従来の音発生構造のパッケージハウジングをキャンセルすることにより、骨伝導音発生装置の構造が簡単で、集積度が高く、骨伝導音発生装置の小型化を達成し、かつ装置の音質損失を低減する。
【0108】
図3は本発明のさらなる1つの実施例に係る集積式骨伝導音発生方法の模式的なフローチャートであり、
図3に示すように、当該方法は、以下のステップを含む。
【0109】
S301において、コントローラは機能性構造が音伝達対象の口腔内部又は歯に触れるか否かを決定する。
【0110】
本ステップにおいて、コントローラはセンサの検出信号により、又はスイッチ素子のスイッチ信号により、機能性構造が音伝達対象の口腔内部又は歯に触れるか否かを決定する。
【0111】
S302において、コントローラはさらに機能性構造が音伝達対象の口腔内部又は歯に触れることと決定するときに、音発生構造を振動信号を生成させるように駆動して、それにより振動信号を口腔内部又は歯を介して音伝達対象の聴覚システムに伝導する。
【0112】
本実施例において、当該方法は上記のいずれかの集積式骨伝導音発生装置に適用することができ、その実施形態及び技術的効果は類似し、ここでは説明を省略する。
【0113】
また、選択的に、S102において音発生構造を振動信号を生成させるように駆動する具体的な実現方式は以下のとおりである。
【0114】
取得された音源のタイプ及び前記エネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲に基づいて、音発生構造における全部又は一部のエネルギー変換ユニットを振動信号を生成させるように駆動する。
【0115】
本実施例において、より良好な音質効果を実現するために、再生された音源のタイプ、例えばシンフォニー、軽音楽などのタイプ、及びエネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲に基づいて、音発生構造における全ての変換ユニットから、当該音源のタイプとマッチングするエネルギー変換ユニットを決定し、かつこれらのマッチングするエネルギー変換ユニットを振動信号を生成させるように駆動し、それによりユーザに当該音源のタイプにより適切な音質効果を再生する。
【0116】
当業者であれば明細書を考慮し、及びここで開示された発明を実践した後、本発明の他の実施形態を容易に想到できる。本発明は本発明の任意の変形、用途又は適応的な変化をカバーすることを目的とし、これらの変形、用途又は適応的な変化は本発明の一般的な原理に従って本発明に開示されない本技術分野における技術常識又は慣用される技術手段を含む。明細書及び実施例は例示的なものと見なされ、本発明の真の範囲及び精神は以下の特許請求の範囲により指摘される。
【0117】
理解すべきこととして、本発明は上記に記載されかつ図面に示された正確な構造に限定されず、かつその範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更を行うことができる。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲のみによって制限される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントローラ、音発生構造及び機能性構造を含む集積式骨伝導音発生装置であって、
前記音発生構造は、前記コントローラと接続され、前記コントローラの駆動で、振動信号を生成するために用いられ、
前記機能性構造は、前記音発生構造に接続され、音伝達対象の口腔内部又は歯に触れるときに、前記振動信号を前記口腔内部又は歯を介して前記音伝達対象の聴覚システムに伝導するために用いられる、
ことを特徴とする集積式骨伝導音発生装置。
【請求項2】
前記音発生構造は、外部構造、及び前記外部構造に収容された少なくとも1つのエネルギー変換ユニットを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項3】
前記エネルギー変換ユニットは、前記外部構造に接続された受電素子、及び前記受電素子の作用範囲内の振動素子を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項4】
前記エネルギー変換ユニットの数は少なくとも1つである場合、
各前記エネルギー変換ユニットにおける前記受電素子は1つの第1の磁性体を含み、前記振動素子は1つの第2の磁性体又は2つの第2の磁性体を含む、
又は、
各前記エネルギー変換ユニットにおける前記受電素子は2つの第1の磁性体を含み、前記振動素子は1つの第2の磁性体を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項5】
前記第1の磁性体又は前記第2の磁性体は少なくとも1つの磁石及び/または1つのコイルを含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項6】
前記エネルギー変換ユニットは、前記外部構造と前記振動素子との接続を実現するための弾性素子をさらに含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項7】
前記エネルギー変換ユニットの数が少なくとも1つである場合、各前記エネルギー変換ユニットの前記受電素子は1つの振動膜を含み、前記振動素子は少なくとも1つの圧電シートを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項8】
各エネルギー変換ユニットに対して、1つの前記圧電シートは前記振動膜の中間に付着され、他の前記圧電シートはそれぞれ前記振動膜の側辺に付着される、
ことを特徴とする請求項7に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項9】
前記エネルギー変換ユニットの数が少なくとも2つである場合、前記外部構造にさらに少なくとも2つの収容キャビティが設けられることにより、各前記収容キャビティが1つの前記エネルギー変換ユニットを収容することを実現する、
ことを特徴とする請求項2~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項10】
前記コントローラは具体的に、取得された音源のタイプ及び前記エネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲に基づいて、前記音発生構造における全部又は一部のエネルギー変換ユニットを振動信号を生成させるように駆動するために用いられる、
ことを特徴とする請求項9に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項11】
各前記エネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲はいずれも異なる、
ことを特徴とする請求項10に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項12】
各前記エネルギー変換ユニットは少なくとも1つの異なる周波数応答範囲を含む、
ことを特徴とする請求項10に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項13】
前記機能性構造は入れ歯、歯科矯正器具、おしゃぶり、臼歯棒、箸、スプーン、フォーク、撹拌棒、ストロー、ペン、ボイスレコーダ、アイスキャンディースティック、歯ブラシ、ロリポップスティック、電子タバコ及びタバコホルダーのうちの少なくとも1種類を含む、
ことを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項14】
前記機能性構造は少なくとも2つの独立部材を含み、隣接する前記独立部材は取り外し可能な方式で互いに接続される、
ことを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項15】
隣接する前記独立部材の間はスナップフィット接続、ピン孔バヨネット接続、磁気接続、スライド溝接続、弾性クランプ接続、ねじ接続及びクランプ接続のうちの少なくとも1つの方式で接続される、
ことを特徴とする請求項14に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項16】
前記コントローラと前記音発生構造はそれぞれ異なる独立部材に設けられる、
ことを特徴とする請求項15に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項17】
前記音発生構造が設けられた独立部材には、入れ歯、歯科矯正器具、おしゃぶり、臼歯棒、箸、スプーン、フォーク、撹拌棒、ストロー、ペン、ボイスレコーダ、アイスキャンディースティック、歯ブラシ、ロリポップスティック、電子タバコ及びタバコホルダーのうちの少なくとも1種類がさらに含まれる、
ことを特徴とする請求項16に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項18】
前記音発生構造は前記機能性構造の内部にパッケージされる、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項19】
前記音発生構造及び前記機能性構造を接続するための少なくとも1つの接続構造をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項20】
スイッチ部材をさらに含み、
前記コントローラは、具体的に、前記スイッチ部材のオンを決定するときに、前記音発生構造を振動信号を生成させるように駆動するために用いられる、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項21】
前記コントローラ及び音発生構造に給電を行うための電源部材をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項22】
少なくも1つの指示ランプをさらに含み、
前記コントローラは、具体的に、コントローラが前記音発生構造を振動信号を生成させるように駆動すると同時に、前記少なくとも1つの指示ランプを起動するために用いられる、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項23】
少なくとも1つの発光装置をさらに含み、
前記コントローラは、具体的には、音源のタイプ及び/又は前記振動信号の強弱に基づいて、前記少なくとも1つの発光装置が
異なる色及び/又は光強度の灯光を放出することをトリガするために用いられる、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項24】
音源を記憶するためのメモリをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項25】
有線方式及び/又は無線方式により外部装置から送信された音源を受信するためのデータ入力インターフェースをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項26】
前記データ入力インターフェースは、USBインターフェース、eSATAインターフェース、SDカードインターフェース、Micro SDカードインターフェース、オーディオ入力インターフェース、ビデオ入力インターフェース、Wi-Fiインターフェース、ブルートゥース(登録商標)インターフェース、金属電極及びマイクロフォンのうちの少なくとも1種類を含む、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置。
【請求項27】
集積式骨伝導音発生方法であって、前記方法は上記請求項1~26のいずれか一項に記載の集積式骨伝導音発生装置に適用され、前記方法は、
前記コントローラは前記機能性構造が前記音伝達対象の口腔内部又は歯に触れるか否かを決定することと、
前記コントローラはさらに前記機能性構造が前記音伝達対象の口腔内部又は歯に触れると決定するときに、前記音発生構造を振動信号を生成させるように駆動して、それにより前記振動信号を前記口腔内部又は歯を介して音伝達対象の聴覚システムに伝導することと、を含む、
ことを特徴とする集積式骨伝導音発生方法。
【請求項28】
前記音発生構造を振動信号を生成させるように駆動することは、
取得された音源のタイプ及び前記エネルギー変換ユニットに対応する周波数応答範囲に基づいて、前記音発生構造における全部又は一部のエネルギー変換ユニットを振動信号を生成させるように駆動することを含む、
ことを特徴とする請求項27に記載の集積式骨伝導音発生方法。
【国際調査報告】