(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-18
(54)【発明の名称】ウェアラブルバイオセンシングデバイス
(51)【国際特許分類】
A61B 5/256 20210101AFI20230111BHJP
A61B 5/1455 20060101ALI20230111BHJP
A61B 5/1468 20060101ALI20230111BHJP
A61B 5/352 20210101ALI20230111BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20230111BHJP
A61B 5/02 20060101ALI20230111BHJP
A61B 5/0245 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
A61B5/256 220
A61B5/1455
A61B5/1468
A61B5/352 100
A61B5/00 102A
A61B5/02 310A
A61B5/0245 B
A61B5/02 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022526481
(86)(22)【出願日】2020-11-18
(85)【翻訳文提出日】2022-06-17
(86)【国際出願番号】 US2020061125
(87)【国際公開番号】W WO2021102050
(87)【国際公開日】2021-05-27
(32)【優先日】2019-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】515203295
【氏名又は名称】エンパティカ エスアールエル
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ジャリワラ,パース
(72)【発明者】
【氏名】ライ,マッテオ
(72)【発明者】
【氏名】トグネッティ,シモーネ
(72)【発明者】
【氏名】レスナーティ,ダニエレ
(72)【発明者】
【氏名】ボナシナ,ニコロ
(72)【発明者】
【氏名】ローナン,クリス
(72)【発明者】
【氏名】チェンチ,イヴァン
【テーマコード(参考)】
4C017
4C038
4C117
4C127
【Fターム(参考)】
4C017AA02
4C017AA10
4C017AA12
4C017AA14
4C017AA16
4C017AA18
4C017AA19
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4C127AA02
4C127AA03
4C127AA04
4C127BB03
4C127GG02
4C127GG05
4C127LL13
(57)【要約】
本明細書に記載される実施形態は、全般的に、中央ポッドと、センサ電極と、ウェアラブルバンドとを有する携帯型生体モニタリングデバイスに関する。中央ポッドは、ウェアラブルバンドに取り外し可能に結合され得る。センサ電極は、中央ポッド内のプリント回路基板(PCB)上の回路にデータを伝送することができる。回路は、中央ポッド内に収容することができ、センサ電極から伝送されたデータを処理するように構成され得る。ウェアラブルバンドが中央ポッドに結合されている間に、中央ポッドは1つ以上の導電性ワイヤを介してセンサ電極に電気的に接続され得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブルバンドが中央ポッドに結合されていないとき、中央ポッドはセンサ電極から電子的に絶縁され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の導電性ワイヤは、ウェアラブルバンド内に実質的に収容されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央ポッドと、
前記中央ポッドに取り外し可能に結合可能なウェアラブルバンドであって、対象者の身体構造に装着されるように構成されている、ウェアラブルバンドと、
前記ウェアラブルバンドに取り付けられた複数のセンサ電極であって、前記ウェアラブルバンドは、前記ウェアラブルバンドが前記身体構造に装着されているときに前記複数のセンサ電極を前記対象者の皮膚と接触した状態に維持するように構成され、前記複数のセンサ電極は、前記対象者の生理的データを測定するように構成されている、複数のセンサ電極と、
前記ウェアラブルバンドが前記中央ポッドに結合されているときに前記中央ポッドと前記複数のセンサ電極との間に電子接触を提供するように構成された1つ以上の導電性チャネルであって、前記ウェアラブルバンドの少なくとも一部分内に入れられ、前記ウェアラブルバンドの少なくとも一部分に沿って延びる、1つ以上の導電性チャネルと、
を含む、携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項2】
前記複数のセンサ電極は、EDAセンサ電極、筋電図(EMG)センサ電極、心電図(EKG)センサ電極、脳電図(EEG)センサ電極、マイクロ流体センサ電極、pHセンサ電極、グルコースセンサ電極、DNAセンサ電極、及びリン酸塩センサ電極のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項3】
前記中央ポッドは、前記ウェアラブルバンドが前記中央ポッドに結合されていないときに前記複数のセンサ電極から電気的に絶縁される、請求項1に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項4】
前記対象者の前記身体構造は前記対象者の手首であり、
前記中央ポッドは、フォトプレスチモグラム(PPG)モジュールとPPGモジュール表面とを含み、前記PPGモジュール表面は、前記ウェアラブルバンドが前記手首の周りに装着されているときに前記手首の腹側又は背側のいずれかと接触するように構成されている、
請求項1~3のいずれか一項に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項5】
前記PPGモジュールは、酸素飽和度(spO
2)、心拍数、又は心拍変動(HRV)のうちの少なくとも1つを測定するように構成されている、請求項4に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項6】
前記PPGモジュールは、前記PPGモジュールによって測定された信号から雑音を除去するように構成されている、請求項4又は5に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項7】
前記中央ポッドは複数のピンを含み、前記複数のピンは、電気エネルギー又はデータのうちの少なくとも1つを前記中央ポッドと前記中央ポッドに結合された第2のデバイスとの間で伝送するように構成されている、請求項4~6のいずれか一項に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項8】
前記複数のピンは、前記PPGモジュール表面にほぼ直交する表面上に位置する、請求項7に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項9】
前記第2のデバイスを更に含み、前記第2のデバイスは前記複数のピンに取り外し可能に結合可能であり、前記第2のデバイスは、前記電気エネルギー又は前記データのうちの少なくとも1つを前記中央ポッドに伝送するように構成されている、請求項7又は8に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項10】
前記中央ポッドは温度センサを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項11】
前記中央ポッドは加速度計を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項12】
前記ウェアラブルバンドは、生体適合性材料、伸縮可能材料、滅菌可能材料、絶縁材料、又は高摩擦材料のうちの少なくとも1つから構成される、請求項1~11のいずれか一項に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項13】
前記ウェアラブルバンドはポリマーから構成される、請求項1~12のいずれか一項に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項14】
前記ポリマーはシリコーンである、請求項13に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項15】
前記複数のセンサ電極の少なくとも1つは、前記ウェアラブルバンド内に少なくとも部分的に収容されている、請求項1~14のいずれか一項に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項16】
前記1つ以上の導電性チャネルはフレキシブルプリント回路基板上に配置されている、請求項1~15のいずれか一項に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項17】
前記中央ポッドは、前記複数のセンサ電極によって測定された前記生理的データを表す信号を受信し、前記信号を前記携帯型生体モニタリングデバイスとは別個のコンピュートデバイスに送信するように構成されている、請求項1~16のいずれか一項に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項18】
中央ポッドと、
前記中央ポッドに取り外し可能に結合可能なウェアラブルバンドであって、対象者の身体構造に装着されるように構成されている、ウェアラブルバンドと、
前記ウェアラブルバンドに取り付けられた複数のセンサ電極であって、前記ウェアラブルバンドは、前記ウェアラブルバンドが前記身体構造に装着されているときに前記複数のセンサ電極を前記対象者の皮膚と接触した状態に維持するように構成され、前記複数のセンサ電極は、前記ウェアラブルバンドが前記中央ポッドに結合されているときに前記中央ポッドに電気的に接続されている、複数のセンサ電極と、
前記中央ポッドに取り外し可能に結合可能な第2のデバイスであって、電気エネルギー又はデータのうちの少なくとも1つを前記中央ポッドと前記第2のデバイスとの間で伝送するように構成されている、第2のデバイスと、
を含む、携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項19】
前記複数のセンサ電極は、EDAセンサ電極、筋電図(EMG)センサ電極、心電図(EKG)センサ電極、脳電図(EEG)センサ電極、マイクロ流体センサ電極、pHセンサ電極、グルコースセンサ電極、DNAセンサ電極、又はリン酸塩センサ電極のうちの少なくとも1つを含む、請求項18に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項20】
前記ウェアラブルバンドが前記中央ポッドに結合されているときに前記複数のセンサ電極を前記中央ポッドに電気的に接続する1つ以上の導電性チャネルを更に含む、請求項18に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項21】
前記中央ポッドは、前記ウェアラブルバンドが前記中央ポッドに結合されていないときに前記複数のセンサ電極から電気的に絶縁される、請求項18に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項22】
前記対象者の前記身体構造は前記対象者の手首であり、
前記中央ポッドは、フォトプレスチモグラム(PPG)モジュールとPPGモジュール表面とを含み、前記PPGモジュール表面は、前記ウェアラブルバンドが前記手首の周りに装着されているときに前記手首の腹側又は背側のいずれかと接触するように構成されている、
請求項18~21のいずれか一項に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項23】
前記PPGモジュールは、酸素飽和度(spO
2)、心拍数、又は心拍変動(HRV)のうちの少なくとも1つを測定するように構成されている、請求項22に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項24】
前記複数のセンサ電極は、前記対象者の生理的データを測定するように構成されており、前記中央ポッドは、前記複数のセンサ電極によって測定された前記生理的データを表す信号を受信し、前記信号を前記携帯型生体モニタリングデバイスとは別個のコンピュートデバイスに送信するように構成されている、請求項18~23のいずれか一項に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項25】
前記第2のデバイスは、前記第2のデバイスが前記中央ポッドに結合されたときに、前記電気エネルギーを前記中央ポッドに伝送するために放電するエネルギー貯蔵デバイスを含む、請求項18~24のいずれか一項に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項26】
前記複数のセンサ電極は、前記対象者の生理的データを測定するように構成されており、前記第2のデバイスは、前記第2のデバイスが前記中央ポッドに結合されたときに、前記複数のセンサ電極によって測定された前記生理的データを前記中央ポッドを介して取得するように構成されている、請求項18~25のいずれか一項に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項27】
前記第2のデバイスは、前記第2のデバイスが前記中央ポッドに結合されたときにコンテキストデータを前記中央ポッドに送信するように構成されており、前記コンテキストデータは、音データ、周囲光データ、又は天候データのうちの少なくとも1つを含む、請求項18~26のいずれか一項に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項28】
中央ポッドと、
対象者の生理的データを測定するように構成された複数のセンサ電極と、
前記中央ポッドと前記複数のセンサ電極との間に延びる1つ以上の導電性チャネルであって、前記1つ以上の導電性ワイヤは、前記複数のセンサ電極によって測定された前記生理的データが前記中央ポッドに送信され得るように前記中央ポッドを前記複数のセンサ電極に電気的に接続するように構成されている、1つ以上の導電性チャネルと、
前記中央ポッドに取り外し可能に結合可能な第2のデバイスであって、電気エネルギー又はデータのうちの少なくとも1つを前記中央ポッドと前記第2のデバイスとの間で伝送するように構成されている、第2のデバイスと、
を含み、
対象者の身体構造上に配置可能である、
携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項29】
前記複数のセンサ電極は、EDAセンサ電極、筋電図(EMG)センサ電極、心電図(EKG)センサ電極、脳電図(EEG)センサ電極、マイクロ流体センサ電極、pHセンサ電極、グルコースセンサ電極、DNAセンサ電極、又はリン酸塩センサ電極のうちの少なくとも1つを含む、請求項28に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項30】
前記中央ポッドは、フォトプレスチモグラム(PPG)モジュールとPPGモジュール表面とを含み、前記PPGモジュール表面は、前記対象者の前記身体構造と接触するように構成されている、請求項28に記載の携帯型生体モニタリングデバイス。
【請求項31】
携帯型生体モニタリングデバイスの複数のセンサ電極を使用して対象者の生理的データを測定することであって、前記複数のセンサ電極は、前記携帯型生体モニタリングデバイスが前記対象者の身体部分に装着されているときに前記複数のセンサ電極が前記対象者の皮膚と接触するように前記携帯型生体モニタリングデバイスのウェアラブルバンドに取り付けられている、測定することと、
前記携帯型生体モニタリングデバイスの1つ以上の導電性チャネルを介して、前記複数のセンサ電極によって測定された前記生理的データを表す信号を前記携帯型生体モニタリングデバイスの中央ポッドに伝達することであって、前記1つ以上の導電チャネルは、前記ウェアラブルバンド内に配置され、前記複数のセンサ電極から前記中央ポッドまで前記ウェアラブルバンドに沿って延び、前記中央ポッドは、前記ウェアラブルバンドに取り外し可能に結合されている、伝達することと、
前記中央ポッドを介して、前記複数のセンサ電極によって測定された前記生理的データを表す前記信号を前記中央ポッドに取り外し可能に結合された第2のデバイスに送信することと、
を含む、方法。
【請求項32】
前記中央ポッドが使用のために充電されるように、前記第2のデバイスから前記中央ポッドに電気エネルギーを伝送することを更に含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記第2のデバイスから前記中央ポッドにコンテキストデータを送信することを更に含み、前記コンテキストデータは、音データ、周囲光データ、又は天候データのうちの少なくとも1つを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記複数のセンサ電極は、EDAセンサ電極、筋電図(EMG)センサ電極、心電図(EKG)センサ電極、脳電図(EEG)センサ電極、マイクロ流体センサ電極、pHセンサ電極、グルコースセンサ電極、DNAセンサ電極、又はリン酸塩センサ電極のうちの少なくとも1つを含む、請求項31に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2019年11月18日に出願の米国仮特許出願第62/937,046号の利益を主張する。同開示の全内容は、参照によって本明細書に援用される。
【0002】
技術分野
[0002] 本明細書に記載される実施形態は、全般的に、携帯型生体モニタリングデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003] 本明細書に記載される実施形態は、全般的に、携帯型生体モニタリングデバイスに関する。生体モニタリングデバイスは、活動量計、スマートウォッチ、及び他のモニタリングデバイスを含む。生体モニタリングデバイスは、歩行又は走行距離、カロリー消費、心拍数などのフィットネス関連の指標及び他の指標の追跡を支援することができる。生体モニタリングデバイスは重要な生体情報を追跡しシェアすることができるが、これらは多くの場合、充電及び/又はデータダウンロード/アップロードのために取り外されなければならない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
[0004] 本明細書に記載される実施形態は、全般的に、中央ポッドと、センサ電極と、ウェアラブルバンドとを有する携帯型生体モニタリングデバイスに関する。いくつかの実施形態では、センサ電極は、皮膚電気活動(EDA)センサ電極、筋電図(EMG)センサ電極、心電図(EKG)センサ電極、脳電図(EEG)センサ電極、マイクロ流体センサ電極、pHセンサ電極、グルコースセンサ電極、DNAセンサ電極、リン酸塩センサ電極、又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。中央ポッドは、ウェアラブルバンドに取り外し可能に結合され得る。センサ電極は、中央ポッド内のプリント回路基板(PCB)上の回路にデータを伝送することができる。回路は、中央ポッド内に収容することができ、センサ電極から伝送されたデータを処理するように構成され得る。ウェアラブルバンドが中央ポッドに結合されている間、中央ポッドは1つ以上の導電性ワイヤを介してセンサ電極に電気的に接続され得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブルバンドが中央ポッドに結合されていないとき、中央ポッドはセンサ電極から電子的に絶縁され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の導電性ワイヤは、ウェアラブルバンド内に実質的に収容されている。いくつかの実施形態では、携帯型生体モニタリングデバイスは、PPGセンサ表面を有するフォトプレスチモグラム(PPG)センサを含み、PPGセンサ表面は、使用者の手首の腹側又は背側のいずれかに結合されるように構成されている。いくつかの実施形態では、生体モニタリングデバイスは、PPGセンサ表面と異なる表面上に位置する複数のピンを含み得る。いくつかの実施形態では、複数のピンは、(例えば、電流により)電気エネルギーを中央ポッドに伝送(すなわち、充電)するために及び/又はデータを伝送するために使用され得る。複数のピンは、PPGセンサ表面に直交する又は実質的に直交する表面上に位置し得る。いくつかの実施形態では、生体モニタリングデバイスは、複数のピンに取り外し可能に結合されるように構成された第2のデバイスを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図面の簡単な説明
【
図1】[0005]一実施形態による生体モニタリングデバイスの概略図である。
【
図2A】[0006]一実施形態による生体モニタリングデバイスの斜視図である。
【
図2B】[0006]一実施形態による生体モニタリングデバイスの斜視図である。
【
図3A】[0007]一実施形態による生体モニタリングデバイスの中央ポッドの斜視図である。
【
図3B】[0007]一実施形態による生体モニタリングデバイスの中央ポッドの斜視図である。
【
図4A】[0008]一実施形態によるウェアラブルバンドの斜視図である。
【
図4B】[0008]一実施形態によるウェアラブルバンドの斜視図である。
【
図4C】[0008]一実施形態によるウェアラブルバンドの斜視図である。
【
図4D】[0008]一実施形態によるウェアラブルバンドの斜視図である。
【
図5A】[0009]一実施形態による第2のデバイスの斜視図である。
【
図5B】[0009]一実施形態による第2のデバイスの斜視図である。
【
図6A】[0010]一実施形態による生体モニタリングデバイスの斜視図である。
【
図6B】[0010]一実施形態による生体モニタリングデバイスの斜視図である。
【
図7】[0011]一実施形態による生体モニタリングデバイスの中央ポッドの図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
詳細な説明
[0012] 本明細書に記載される実施形態は、全般的に、中央ポッドと、センサ電極と、ウェアラブルバンドとを含む携帯型生体モニタリングデバイスに関し、携帯型生体モニタリングデバイスは手首装着型であり得る。生体モニタリングデバイスは、個人の生体特性(例えば、脈、血圧)を電気信号に変換する装置である。生体モニタリングデバイスは、個人の身体的特性のデータを一連のアルゴリズムを用いて処理する半導体デバイスを含むことが多い。生体モニタリングデバイスは、個人のフィットネス指標を追跡するために装着されることが多いが、例えば高血圧などの健康状態を監視するために、並びに例えば、COVID-19を含む呼吸器疾患などの状態及び/又は疾患の早期検出のために使用することもできる。生体特性に加えて、生体モニタリングデバイスはまた、歩行距離又は走行距離などの個人の活動及び身体活動の強度レベルを追跡するように構成され得る。更に、生体モニタリングデバイスは、多くの場合、フォトプレスチモグラム(PPG)センシングデバイスを含む。
【0007】
[0013] いくつかの実施形態では、センサ電極は、EDAセンサ電極、EMGセンサ電極、EKGセンサ電極、EEGセンサ電極、マイクロ流体センサ電極、pHセンサ電極、グルコースセンサ電極、DNAセンサ電極、リン酸塩センサ電極、又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される携帯型生体モニタリングデバイスは、使用者の手首、胸部、肩部、腰部、大腿部、腓腹部、膝、足首、足、足指、手、首、指、前腕、上腕、頭部、又は測定が望まれる任意の他の身体部分の周りに配置され得る。
【0008】
[0014] 携帯型生体モニタリングデバイスは、PPGモジュールに加えて、加速度計及びジャイロスコープを含むことが多い。したがって、これらのデバイスは、人体の運動を3軸加速度計で連続的に検知することができる。運動データはデバイスが装着されている間に記録され、使用者が歩行しているかどうか、走行しているかどうか、又は静止しているかどうかをデバイスが追跡することを可能にする。運動データに加えて、PPGデータを使用して、脈、血圧、及び他の心血管パラメータを測定することができる。運動データ及びPPGデータは、その後、更なる処理のために格納され得る。運動データ及びPPGデータは、一般に、デバイス内に収容されたソフトウェアプログラムに提供される、又は運動データは、更なる処理のために外部マシン(例えば、スマートフォン、コンピュータなど)に送られる。使用者の個人情報(例えば、身長、体重など)を考慮に入れて、ソフトウェアは、受信したデータが示唆するものを判定し、適当な統計を作成することができる。ソフトウェアは、運動の速度及び心拍数に基づいて運動を異なる行為(例えば、歩行、走行、自転車乗車)に分類することができ、その後、これらの詳細に基づいてより多くの情報を生成する。情報は、使用者の1日の平均歩数、安静時の心拍数、又は全般的な体力レベルの形態であり得る。情報は、コンピュータ、スマートフォン、又は携帯型生体モニタリングデバイス自体のいずれかのアプリケーションを介して使用者に提供され得る。
【0009】
[0015] PPGは、光学的に得られるデータセットであり、使用者の組織の微小血管床中の血液量変化を検出するために使用され得る。PPGは、多くの場合、使用者の皮膚を照明して光吸収の変化を測定する一連の発光ダイオード(LED)を使用することにより得られる。PPGモジュール及びPPGデータの収集については、“Device, system and method for detection and processing of heartbeat signals”という名称の米国特許第10,285,602号(「‘602特許」)に記載されている。同開示の全体は参照によって本明細書に援用される。
【0010】
[0016] 更に、本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、EDAセンサを含む携帯型生体モニタリングデバイスに関する。EDAは、皮膚の電気的特性の連続変化を生じさせる人体の性質である。EDA及びEDAを収集するための装置については、“Apparatus for electrodermal activity measurement with current compensation”という名称の米国特許出願公開第2014/0316229号(「‘229公報」)に記載されている。同開示の全体は参照によって本明細書に援用される。
【0011】
[0017] 生体モニタリングデバイスは、多くの場合、充電中にデバイスを取り外すことを要する。換言すると、使用者はデバイスを常時装着することができない。これは、健康状態を監視している使用者及び/又は第三者(例えば、遠隔地にいる患者を監視する臨床医)にとって特に問題となる場合がある。この課題は、装着されている際に所定の位置で充電することができる生体モニタリングデバイスの開発によって克服することができる。
【0012】
[0018] 本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、別段の明確な指示のない限り、複数形の指示対象を含む。したがって、例えば、用語「a member(部材)」は、単一の部材又は部材の組み合わせを意味するものであり、「a material(材料)」は、1つ以上の材料又はこれらの組み合わせを意味するものである。
【0013】
[0019] 用語「実質的に」は、「円筒状の」、「線形の」及び/又は他の幾何学的関係と共に使用される場合、そのように定義された構造が名目的に円筒状、線形などであることを伝えることを意図する。一例として、「実質的に線形」であると記述されている支持部材の一部分は、この部分の直線性が望まれるが、「実質的に線形の」部分においていくらかの非直線性が生じ得ることを伝えることを意図する。このような非直線性は、製造公差又は他の実用的な事項(例えば、支持部材に印加される圧力又は力など)により生じ得る。したがって、用語「実質的に」によって修飾される幾何学的構造は、記載の幾何学的構造のプラス又はマイナス5%の公差以内のそのような幾何学的特性を含む。例えば、「実質的に線形の」部分は、線形のプラス又はマイナス5%以内の軸線又は中心線を画定する部分である。
【0014】
[0020] 本明細書で使用する場合、用語「セット」及び「複数」は、複数の特徴又は複数の部品を備えた単数の特徴を指す場合がある。
【0015】
[0021] 本明細書で使用する場合、用語「約(about)」及び「約(approximately)」は、記載した値のプラス又はマイナス10%を意味し、例えば、約250μmは225μm~275μmを含み、約1,000μmは900μm~1,100μmを含む。
【0016】
[0022]
図1は、一実施形態による生体モニタリングデバイス100の概略図である。生体モニタリングデバイス100は、中央ポッド110と、センサ電極130と、ウェアラブルバンド150とを含む。中央ポッド110は、ウェアラブルバンド150に取り外し可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、生体モニタリングデバイス100は、中央ポッド110に取り外し可能に結合されるように構成された第2のデバイス180を含み得る。いくつかの実施形態では、中央ポッド110、センサ電極130、ウェアラブルバンド150、及び第2のデバイス180は、使用者が生体モニタリングデバイス100をシャワー中又は水泳中に装着することができるように、高耐水性であり得る。
【0017】
[0023] いくつかの実施形態では、中央ポッド110は、中央ポッド110内に収容されたPPGモジュール、ジャイロスコープ、Bluetoothアンテナ、及び/又は加速度計を含み得る。いくつかの実施形態では、生体モニタリングデバイス100は温度センサを含み得る。いくつかの実施形態では、温度センサは、中央ポッド110に付加され得る及び/又は中央ポッド110内に収容され得る。いくつかの実施形態では、PPGモジュールは、‘602特許に記載されている特徴のいずれかを有し得る。いくつかの実施形態では、PPGモジュールは、酸素飽和度(SpO2)を測定することができる。いくつかの実施形態では、PPGモジュールは、心拍変動(HRV)を測定することができる。いくつかの実施形態では、PPGモジュールは、PPGモジュールに入力された信号(例えば、PPGモジュールによって測定された生データ)から雑音を除去することができる。PPGモジュールは、透明PPGモジュール表面を通して使用者の皮膚を照明することができる。いくつかの実施形態では、中央ポッド110は充電ポート(図示せず)を含み得、充電ポートは複数の充電ピン(図示せず)を含む。いくつかの実施形態では、充電ポートは、PPGモジュール表面とは異なる表面上にあり得る。いくつかの実施形態では、充電ポートは、PPGモジュール表面にほぼ直交して方向付けられた表面上にあり得る。充電ポートがPPGモジュール表面とは異なる表面上にある場合、第2のデバイス180は、生体モニタリングデバイス100が使用者によって装着されている際に、生体モニタリングデバイス100を充電するために充電ポートに取り付けられ得る。これにより、生体モニタリングデバイスを常時装着することを可能にできる。いくつかの実施形態では、充電ピンは、(例えば、電流による)電気エネルギー及び/又はデータの伝送を可能にするように構成され得る。いくつかの実施形態では、中央ポッド110は、ディスプレイ画面と、設定及び/又はディスプレイ画面上に提示される情報を調整するために使用者が押すことができる1つ以上のボタンとを含み得る。
【0018】
[0024] センサ電極130は、中央ポッド110に電子的に接続されている。いくつかの実施形態では、センサ電極130は、EDAセンサ電極、EMGセンサ電極、EKGセンサ電極、EEGセンサ電極、マイクロ流体センサ電極、pHセンサ電極、グルコースセンサ電極、DNAセンサ電極、リン酸塩センサ電極、又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、センサ電極130は、使用者の手首の腹側と物理的に接触するように構成され得る。いくつかの実施形態では、センサ電極130は、‘229公報に記載されている特徴のいずれかを有し得る。いくつかの実施形態では、センサ電極130は2つ以上の電極を含み得る。いくつかの実施形態では、センサ電極130は、例えば導電性ワイヤ(図示せず)などの導電性要素又はチャネルを介して中央ポッド110に電子的に接続され得る。いくつかの実施形態では、導電性ワイヤは、ウェアラブルバンド150に収容され得る及び/又は組み込まれ得る。換言すると、例えば、導電性ワイヤが使用者の皮膚及び大気との接触から隔離される又は実質的に隔離されるように、導電性ワイヤはウェアラブルバンド150の内部に延びることができる。いくつかの実施形態では、センサ電極130は、1つ以上の導電路を含むフレキシブル回路を介して中央ポッド110に結合され得る。フレキシブル回路は、ウェアラブルバンド150に組み込まれ得る、ウェアラブルバンド150内に収容され得る、及び/又はそうでなければウェアラブルバンド150によって支持され得る。いくつかの実施形態では、センサ電極130は、ウェアラブルバンド150内に少なくとも部分的に収容され得る。例えば、センサ電極130は、センサ電極130の一部分がウェアラブルバンド150によって覆われ、外部信号から隔離又は絶縁されるように、ウェアラブルバンド150内に配置され得る。いくつかの実施形態では、センサ電極130は、EDAを測定するように構成され得る。いくつかの実施形態では、生体モニタリングデバイス100は追加電極(図示せず)を含み得る。いくつかの実施形態では、追加電極は、心電図(EKG)、末梢毛細血管酸素飽和度(SpO2)、又は他の生体データを収集するように構成され得る。
【0019】
[0025] いくつかの実施形態では、ウェアラブルバンド150は、中央ポッド110及び/又はセンサ電極130を使用者の皮膚に対して維持する又は保持するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブルバンド150は、使用者の手首、脚、及び/又は他の付属器の周りに適合するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブルバンド150が使用者に装着されているときにウェアラブルバンド150が中央ポッド110及び/又はセンサ電極130の移動を低減する又は防止することができるように、ウェアラブルバンド150は、皮膚に対して高摩擦又は抵抗を形成する材料(例えば高摩擦材料)で作製され得る又はそうした材料を含み得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブルバンド150は、
図2A~
図5Bを参照して更に説明するような耐スリップ隆起を含み得る。いくつかの実施形態では、例えば、ウェアラブルバンド150が1つ以上の導電性ワイヤ及び/又はセンサ電極130を互いに隔離するように構成され得るように、ウェアラブルバンド150は、絶縁若しくは非導電材料で作製され得る又は絶縁若しくは非導電材料を含み得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブルバンド150は、センサ電極130及び/又はセンサ電極130に結合された導電性ワイヤを支持する及び/又は部分的に収容するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブルバンド150は、滅菌可能材料、医療用材料(例えば、生体適合性材料)、伸縮可能材料、ポリマー、プラスチック、シリコーン若しくはこれらの任意の組み合わせで作製され得る又はこうしたものを含み得る。
【0020】
[0026] いくつかの実施形態では、中央ポッド110とウェアラブルバンド150は、磁気結合によって取り外し可能に結合され得る。中央ポッド110とウェアラブルバンド150との間の磁気結合は、各構成要素の清掃を容易にするのに役立ち得る。いくつかの実施形態では、センサ電極130は、ウェアラブルバンド150が中央ポッド110に結合されると、中央ポッド110に電子的に接続され得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブルバンド150が中央ポッド110から取り外されている間、センサ電極130は中央ポッド110から電子的に絶縁され得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブルバンド150は、生体モニタリングデバイス100のフィットが使用者の好みに合わせて構成されるように調節可能であり得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブルバンド150は、センサ電極130の電極が使用者の手首の腹側に対して所望の位置にあるように調節可能であり得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブルバンド150は耐スリップ隆起を含み得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブルバンド150はPPGモジュールを含み得る。いくつかの実施形態では、PPGモジュールはウェアラブルバンド150内に収容され得る。いくつかの実施形態では、PPGモジュールは、ウェアラブルバンド150に取り付けられ得る。
【0021】
[0027] 第2のデバイス180は1つ以上の機能を有し得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、中央ポッド110に取り外し可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、磁気結合によって中央ポッド110に取り外し可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は充電装置を含み得る。第2のデバイス180は、従来のケーブル又はドックを使用して充電することができるバッテリー又は他のエネルギー貯蔵デバイスを含み得、その後、そのエネルギー貯蔵デバイスは中央ポッド110に接続されると放電し、それによって中央ポッド110を充電する。この取り外し可能な第2のデバイス180により、生体センシングデバイス100を使用者の手首から取り外すことなく充電することができるように連続的に装着することを可能にできる。この機能は、常時モニタリングが望ましい病態(例えば、てんかん)を持つ使用者にとって特に重要であり得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、中央ポッド110に見られるソフトウェアに類似するソフトウェアを含み得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、中央ポッド110から生理的データを抽出するように構成され得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、Wi-Fi、Bluetooth、及び/又はセルラー通信を含み得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、中央ポッド110の接続範囲を向上させるために第2のアンテナ又はレンジエクステンダを有し得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、第2のデバイス180が中央ポッド110から抽出するデータを、携帯電話、コンピュータ、及び/又はサーバ(すなわち、「クラウド」)などの外部の場所にアップロードするように構成され得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、中央ポッド110が収集しない追加の生理的データを収集することができる。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、EKGデータ、EMGデータ、EDAデータ、EEGデータ、マイクロ流体データ、pHデータ、グルコースセンサ電極、DNAセンサ電極、リン酸塩センサ電極を収集することができる。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、中央ポッド110が収集する生理的データと類似の生理的データを収集することができる。これは、バックアップ又は冗長性のためであり得る。これは、中央ポッド110によって収集されるデータの品質を向上させる手段としても機能し得る(例えば、モーションアーチファクトデータの除去)。
【0022】
[0028] いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、音データ、周囲光データ、及び/又は天候データが挙げられるがこれらに限定されないコンテキストデータを収集することができる。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、収集したあらゆるデータを直接有線伝送又は無線通信を介して中央ポッド110に伝送することができる。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、データを処理及び/又は解析することができる外部デバイス(例えば、コンピュータ、携帯電話、サーバなど)にデータを伝送することができ、その後、データは中央ポッド110に送信され得る。中央ポッド110は、処理されたデータを使用して、そのアルゴリズムの性能を強化することができる。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、中央ポッド110にデータを通信するように構成されたデータ収集センサを有し得る。中央ポッド110に通信されたデータは、その後、外部デバイスに伝送され得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、データ転送ポート(例えば、USBポート)又は充電ポートのためのより多くのスペースを有するように、中央ポッド110よりも大きくされ得る。
【0023】
[0029] いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、LED、電子ペーパーディスプレイ、及び/又はマトリックスLEDディスプレイを含み得る。LED及び/又は電子ペーパーディスプレイは、中央ポッド110上のディスプレイユニットを介して伝えられる任意の情報を含むがこれに限定されないその現在の状態に関する任意の値を伝えるために使用され得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、第2のデバイス180及び/又は中央ポッド110の任意の状態値をクエリするために使用され得る1つ以上のボタン、静電容量式タッチスクリーン、及び/又は抵抗型タッチスクリーンを含み得る。1つ以上のボタン、静電容量式タッチスクリーン、及び/又は抵抗型タッチスクリーンはまた、中央ポッド110及び/又は第2のデバイス180の任意の設定を変更するために使用され得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、第2のデバイス180が使用者の様々なジェスチャ又はモーションを、第2のデバイス180及び/又は中央ポッド110の任意の状態値をクエリする使用者の要求と関連付けることを学習することができるように、ジェスチャ認識性能を有することができる。上述の様々なジェスチャは、中央ポッド110及び/又は第2のデバイス180の任意の設定を変更するためにも使用され得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス180は、中央ポッド110のバッテリー寿命が残っていない、通信問題を有する、又はそうでなければその所望の全ての機能を実行しない場合に、中央ポッド110の機能を果たすことができる。いくつかの実施形態では、中央ポッド110及び第2のデバイス180はそれぞれ、中央ポッド110と第2のデバイス180が互いの存在を検知することができるように、磁気センサを含み得る。
【0024】
[0030] いくつかの実施形態では、生体モニタリングデバイス100は、各内容を参照によって本明細書に援用する、例えば、2014年3月17日に出願された“Apparatus for electrodermal activity measurement with current compensation”という名称の米国特許出願公開第2014/0316229号、2015年7月24日に出願された“Device, system and method for detection and processing of heartbeat signals”という名称の米国特許出願公開第2015/0327787号、及び2009年4月16日に出願された“Washable wearable biosensor”という名称の米国特許第8,140,143号に記載されているものなどの通信モジュール、処理モジュール等などの構成要素を含み得る。
【0025】
[0031]
図2A~
図5Bは、様々な実施形態による生体モニタリングデバイス200及び生体モニタリングデバイス200の構成要素の複数の斜視図を示す。生体モニタリングデバイス200は、本明細書に記載される他の生体モニタリングデバイス(例えば、生体モニタリングデバイス100)のものに構造的に及び/又は機能的に類似する構成要素を含み得る。図示されるように、生体モニタリングデバイス200は、中央ポッド210と、導電性ワイヤ220a、220b(導電性ワイヤ220と総称される)と、センサ電極230a、230b(センサ電極230と総称される)と、ウェアラブルバンド250と、第2のデバイス280とを含む。中央ポッド210は、結合表面211と、PPGモジュール表面212と、ピン214a、214b、214c、及び214d(ピン214と総称される)と、ポゴピン接点215a、215b(ポゴピン接点215と総称される)と、ディスプレイ画面216と、ボタン218a、218b(ボタン218と総称される)とを含む。図示されるように、ウェアラブルバンド250は、バンド結合表面251と、耐スリップ隆起254と、ポゴピン255a、255b(ポゴピン255と総称される)と、バックル256と、Velcro表面258a、258b(Velcro表面258と総称される)とを含む。図示されるように、第2のデバイス280は、ピン接点284a、284b、284c、284c(ピン接点284と総称される)と、底面286と、頂面288とを含む。
【0026】
[0032] いくつかの実施形態では、中央ポッド210は、
図1を参照して上述した中央ポッド110と同じ性能のいずれかを有し得る。図示されるように、中央ポッド210は、ウェアラブルバンド250に取り外し可能に結合され得る。中央ポッド210とウェアラブルバンド250との間の結合は、中央ポッド結合表面211とウェアラブルバンド結合表面251とを接合することによって達成され得る。いくつかの実施形態では、中央ポッド結合表面211とウェアラブルバンド結合表面251は磁気的に接合され得る。中央ポッド210がウェアラブルバンド250に結合されている間、ポゴピン255はポゴピン接点215と物理的に接触している。
【0027】
[0033] 中央ポッド210がウェアラブルバンド250に結合されているとき、中央ポッド210は、導電性ワイヤ220を介してセンサ電極230に電子的に接続されている。導電性ワイヤ220は、ポゴピン255及びセンサ電極230と物理的に接触する。いくつかの実施形態では、導電性ワイヤ220はウェアラブルバンド250内に収容され得る。換言すると、導電性ワイヤ220は、ウェアラブルバンド250の内部にあるチャネルを介してポゴピン255及びセンサ電極230に接合し得る。いくつかの実施形態では、導電性ワイヤ220は、銅、銅被覆鋼、高強度銅合金、アルミニウム、又は任意の他の導電材料から構成され得る。いくつかの実施形態では、導電性ワイヤ220は、はんだ付け、溶接、ろう付け、又は任意の他の接合プロセスによってポゴピン255及び/又はセンサ電極230に結合され得る。いくつかの実施形態では、導電性ワイヤ220は、大気及び使用者の皮膚からのその電子的な絶縁を強化するために絶縁材料でコーティングされ得る。いくつかの実施形態では、導電性ワイヤ220は、絶縁材料でコーティングされ得る。いくつかの実施形態では、導電性ワイヤ220は、Teflonでコーティングされ得る。いくつかの実施形態では、ポゴピン255は、銅、銅被覆鋼、高強度銅合金、アルミニウム、又は任意の他の導電材料から構成され得る。いくつかの実施形態では、ポゴピン255は、金又は銀などの耐腐食性の材料でめっきを施され得る。いくつかの実施形態では、ポゴピン255は、金又は銀などの耐腐食性の材料から構成され得る。いくつかの実施形態では、ポゴピン接点215は、銅、銅被覆鋼、高強度銅合金、アルミニウム、又は任意の他の導電材料から構成され得る。いくつかの実施形態では、ポゴピン接点215は、金又は銀などの耐腐食性の材料でめっきを施され得る。いくつかの実施形態では、ポゴピン接点215は、金又は銀などの耐腐食性の材料から構成され得る。図示されるように、生体モニタリングデバイス200は、センサ電極230、導電性ワイヤ220、ポゴピン255、及びポゴピン接点215をそれぞれ2つ含む。いくつかの実施形態では、生体モニタリングデバイス200は、センサ電極230、導電性ワイヤ220、ポゴピン255、及びポゴピン接点215をそれぞれ3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上含み得る。
【0028】
[0034] 図示されるように、中央ポッド210はPPGモジュールを含む。いくつかの実施形態では、PPGモジュールは、PPGモジュール表面212を通して放射することにより使用者の皮膚を照明するLEDによって機能し得る。使用中、PPGモジュール表面212は使用者の皮膚に結合され得る。
【0029】
[0035] 図示されるように、第2のデバイス280は、中央ポッド210に取り外し可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、第2のデバイス280は、
図1を参照して上述した第2のデバイス180と同じ性能のいずれかを有し得る。中央ポッドピン214は、ピン接点284と物理的に接触し得る。いくつかの実施形態では、中央ポッドピン214は、銅、銅被覆鋼、高強度銅合金、アルミニウム、又は任意の他の導電材料から構成され得る。いくつかの実施形態では、中央ポッドピン214は、金又は銀などの耐腐食性の材料でめっきを施され得る。いくつかの実施形態では、中央ポッドピン214は、金又は銀などの耐腐食性の材料から構成され得る。いくつかの実施形態では、ピン接点284は、銅、銅被覆鋼、高強度銅合金、アルミニウム、又は任意の他の導電材料から構成され得る。いくつかの実施形態では、ピン接点284は、金又は銀などの耐腐食性の材料でめっきを施され得る。いくつかの実施形態では、ピン接点284は、金又は銀などの耐腐食性の材料から構成され得る。図示されるように、生体モニタリングデバイス200は、中央ポッドピン214及びピン接点284をそれぞれ4つ含む。いくつかの実施形態では、生体モニタリングデバイスは、中央ポッドピン214及びピン接点284をそれぞれ3つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上含み得る。いくつかの実施形態では、充電は、中央ポッドピン214とピン接点284との間の接触によって行われ得る。いくつかの実施形態では、中央ポッドピン214とピン接点284との間の接触によってデータが共有され得る。図示されるように、中央ポッドピン214は、PPGモジュール表面212とは異なる表面にある。
図1を参照して上述したように、これにより、PPGモジュール及びセンサ電極230がまだデータを収集している間に、使用者が充電デバイス(すなわち、第2のデバイス280)を取り付け、生体モニタリングデバイス200を充電することを可能にできる。図示されるように、中央ポッドピン214はPPGモジュール表面212にほぼ直交して方向付けられている。
【0030】
[0036] ディスプレイ画面216及びボタン218は、
図1を参照して上述した1つ以上のボタン及びディスプレイ画面の特性と類似する特性を有し得る。図示されるように、生体モニタリングデバイス200は2つのボタンを含む。いくつかの実施形態では、生体モニタリングデバイス200は、1つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、又はそれより多いボタンを含み得る。いくつかの実施形態では、ディスプレイ画面216は、静電容量式タッチスクリーン及び/又は抵抗型タッチスクリーンであり得る。
【0031】
[0037] ウェアラブルバンド250の追加の構成要素としては、耐スリップ隆起254、バックル256、及びVelcro表面258が挙げられる。耐スリップ隆起254は、装着されている間にウェアラブルバンド250が使用者の手首の周りで回転しないようにすることができる。これは、センサ電極230を使用者の手首の腹側上の適切な位置に保持するために、及びまた、センサ電極230によって収集されるデータのモーションアーチファクトを低減するために重要であり得る。ウェアラブルバンド250のバックル256に対する遠位側をバックル256に通して、所望のフィットに調節し、Velcro表面258により締結することができる。図示されるように、ウェアラブルバンド250はVelcroにより締結され得る。いくつかの実施形態では、ウェアラブルバンド250は、プロング及び穴又は任意の他の締結機構により締結され得る。
【0032】
[0038] いくつかの実施形態では、第2のデバイス280は、
図1を参照して上述した第2のデバイス180と同じ性能のいずれかを有し得る。第2のデバイス280の追加の構成要素には、底面286及び頂面288を含む。いくつかの実施形態では、第2のデバイス280が中央ポッド210に結合されているとき、底面286はディスプレイ画面216に結合され得る。いくつかの実施形態では、頂面288は、第2のデバイス280が中央ポッド210に結合されている間に情報を表示することができる追加の画面を含み得る。いくつかの実施形態では、頂面288はボタンを含み得る。いくつかの実施形態では、頂面288は、静電容量式タッチスクリーン及び/又は抵抗型タッチスクリーンを含み得る。
【0033】
[0039]
図6A~
図6Bは、一実施形態による生体モニタリングデバイス300の斜視図である。
図6Aは、使用者の体に接触するように構成されたモニタリングデバイス300の内側を示し、
図6Bは、表示されるように構成されたモニタリングデバイス300の側を示す。生体モニタリングデバイス300は、本明細書に記載される他の生体モニタリングデバイス(例えば、生体モニタリングデバイス100、200)の構成要素に構造的に及び/又は機能的に類似する構成要素を含み得る。
【0034】
[0040] 図示されるように、生体モニタリングデバイス300は、中央ポッド310と、センサ電極330a、330b(センサ電極330と総称される)と、ウェアラブルバンド350とを含む。中央ポッド310は、PPGモジュール表面312と、LED313と、フォトダイオード(PD)317と、ピン314a、314b、314c、及び314d(ピン314と総称される)と、ディスプレイ画面316と、ボタン318a、318b(ボタン318と総称される)とを含む。図示されるように、ウェアラブルバンド350は、調節穴351と、調節プロング352と、バックル356とを含む。いくつかの実施形態では、生体モニタリングデバイス300は、導電性ワイヤ又は導電性チャネル(例えば、フレキシブルプリント回路基板上に印刷された)(図示せず)及び/又は第2のデバイス(図示せず)を含み得る。いくつかの実施形態では、導電性ワイヤ及び第2のデバイスは、
図2A~
図5Bを参照して上述したような導電性ワイヤ220及び第2のデバイス280と同じであり得る又は実質的に類似し得る。いくつかの実施形態では、導電性ワイヤは、中央ポッド310をセンサ電極330に接続することができる。いくつかの実施形態では、中央ポッド310、PPGモジュール表面312、ピン314、ディスプレイ画面316、ボタン318、センサ電極330、ウェアラブルバンド350、調節穴351、調節ペグ352、及びバックル356は、
図2A~
図5Bを参照して上述したような中央ポッド210、PPGモジュール表面212、ピン214、ディスプレイ画面216、ボタン218、センサ電極230、ウェアラブルバンド250、調節穴251、調節ペグ252、及びバックル256と同じであり得る又は実質的に類似し得る。したがって、中央ポッド310、PPGモジュール表面312、ピン314、ディスプレイ画面316、ボタン318、センサ電極330、ウェアラブルバンド350、調節穴351、調節ペグ352、及びバックル356の特定の態様については、本明細書でこれ以上詳細には説明しない。
【0035】
[0041] いくつかの実施形態では、中央ポッド310はウェアラブルバンド350から取り外し可能であり得る。いくつかの実施形態では、導電性ワイヤはウェアラブルバンド350内に延び、センサ電極330に接触する。いくつかの実施形態では、センサ電極330は、使用者の手首の腹側に接触するように構成され得る。いくつかの実施形態では、センサ電極330は、使用者の手首の背側に接触するように構成され得る。いくつかの実施形態では、LED313及び/又はPD317は、特定の動作パラメータ又は特性(例えば、光の強度、波長、又は色など)を有するように及び/又は行われる測定(例えば、EKG、EDA)に基づいて特に配置されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、LED313とPD317は、LEDとPD317との間のクロストークを回避するために、光バリアによって光学的に分離され得る。いくつかの実施形態では、中央ポッド310は、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、又は少なくとも10個のLED313を含み得る。一実施形態では、中央ポッド310は、例えば、異なる波長の光(例えば、緑色、赤色、赤外線)を発するLEDを含む3つのLEDを含み得る。いくつかの実施形態では、各LED313又はLED313のサブセットは、異なるチャネルを介して回路により個々に駆動され得る。いくつかの実施形態では、LED313の1つ以上は、光放出効率を高めるためにレンズ(例えば、特殊レンズ)によって覆われ得る。いくつかの実施形態では、中央ポッド310は、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、又は少なくとも10個のPD317を含み得る。いくつかの実施形態では、PD317によって生成される信号は、異なるチャネルを介して回路により個々に取得され得る。いくつかの実施形態では、各PD317は、潜在的使用者のより大部分に関して高品質の信号を得る機会を最適化するために、LED313から非対称な距離に配置され得る。
図7は、LED413から非対称な距離にPD417の例示的な配置を有する中央ポッド410の一実施形態を示す。このような配置により、異なる皮膚の体積(例えば、距離D1、D2、D3)を光が移動するための複数の構成を選択することができる。
【0036】
[0042] いくつかの実施形態では、ウェアラブルバンド350は、滅菌可能材料、医療用材料、伸縮可能材料、ポリマー、プラスチック、シリコーン、又はこれらの任意の組み合わせから構成され得る。図示されるように、調節ペグ352を含むウェアラブルストラップ350の側はバックル356に通すことができ、調節ペグ352は所望のサイズにて調節穴351に挿入することができる。いくつかの実施形態では、バックル356は、バックル356により作成される開口部が、調節ペグ352がバックル356を通り抜ける場所において大きくなるような形状にされ得る。例えば、ウェアラブルストラップ350が2つの調節ペグ352を含む場合、バックル356は、バックル356に挿入される調節ペグ352を収容するための2つの拡大部分を備えた開口部を含み得る。このような設計は、ウェアラブルバンド350のサイズ又は締まりの調節を容易にし得る。
【0037】
[0043] 本明細書に開示される生体モニタリングデバイス(例えば、100、200、300)は、プロセッサ、メモリ、及び入力/出力デバイス(例えば、ディスプレイ、通信モジュールなど)を含み得る。生体モニタリングデバイスにおいて具体的に上述していないが、生体モニタリングデバイスの中央ポッドは、使用者に特定の情報、例えば、測定した生理的データ(例えば、EDAデータ、心拍数、SpO2など)を表す又はまとめた情報、コンテキストデータ(例えば、天候データ、時間及び日付、位置など)を表す又はまとめた情報、バッテリーの残り寿命、無線接続状態、リマインダ、通知などを提供するディスプレイを含み得る。ディスプレイは、1つ以上のセンサを含む表面(例えば、PPGモジュール表面)とは反対側の中央ポッドの表面に配置され得る。いくつかの実施形態では、生体モニタリングデバイス(例えば、100、200、300)は、1つ以上の外部デバイス、例えば、携帯電話、タブレット、ノート型パソコン、コンピュータ等などのユーザデバイスに無線接続され得る。いくつかの実施形態では、生体モニタリングデバイス(例えば、100、200、300)は、タッチスクリーン、ボタンなどを含むユーザ入力インターフェースを含み得る。
【0038】
[0044] 本明細書に記載されるいくつかの実施形態及び/又は方法は、ソフトウェア(ハードウェア上で実行される)、ハードウェア、又はこれらの組み合わせによって実施され得る。ハードウェアモジュールとしては、例えば、汎用プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及び/又は特定用途用集積回路(ASIC)が挙げられ得る。ソフトウェアモジュール(ハードウェア上で実行される)は、C、C++、Java(商標)、Ruby、Visual Basic(商標)、及び/又は他のオブジェクト指向、手続き型、又は他のプログラミング言語及び開発ツールを含む様々なソフトウェア言語(例えば、コンピュータコード)で表現され得る。コンピュータコードの例としては、マイクロコード又はマイクロ命令、例えばコンパイラによって生成される機械命令、ウェブサービスを作成するために使用されるコード、及びインタプリタを使用してコンピュータにより実行されるより高レベルの命令を含むファイルが挙げられるがこれらに限定されない。例えば、実施形態は、命令型プログラミング言語(例えば、C、Fortranなど)、関数型プログラミング言語(Haskell、Erlangなど)、論理型プログラミング言語(例えば、Prolog)、オブジェクト指向プログラミング言語(例えば、Java、C++など)又は他の適切なプログラミング言語及び/又は開発ツールを使用して実施され得る。コンピュータコードの更なる例としては、制御信号、暗号化コード、及び圧縮コードが挙げられるがこれらに限定されない。
【0039】
[0045] 様々な概念は1つ以上の方法として具現化することができ、そのうちの少なくとも1つの例が提供されている。方法の一部として実施される行為は、任意の適切な手法で順序付けされてもよい。したがって、例示的な実施形態において連続的な行為として示されているとしても、図示されるものとは異なる順序で行為が実施される(これには、いくつかの行為を同時に実施することを含み得る)実施形態が作成されてもよい。換言すると、そのような特徴は特定の実行順序に必ずしも限定されなくてもよく、むしろ、任意の数のスレッド、プロセス、サービス、サーバなどが本開示に一致する手法で連続的に、非同期的に、同時に、並列で、同時的に、同期的に等で実行し得ると理解されたい。したがって、これらの特徴のいくつかは、単一の実施形態に同時に存在することができないという点で相互に矛盾する場合がある。同様に、いくつかの特徴は本技術革新の一態様には適用可能であり、他の態様には適用できない。
【0040】
[0046] 更に、本開示は、本明細書に記載されていない他の技術革新を含んでもよい。本出願人は、そのような技術革新の実施形態、その追加出願、継続出願、一部継続出願、分割出願などを出願する権利を含む、そのような技術革新の一切の権利を留保する。したがって、本開示の利点、実施形態、実施例、機能、特徴、論理、運用、組織、構造、形態、及び/又は他の側面は、実施形態によって定義される本開示に対する制約又は実施形態の均等物に対する制約と見なされるべきではないことは理解すべきである。個人及び/又は企業ユーザの特定の要望及び/又は特性、データベース構成及び/又はリレーショナルモデル、データ型、データ伝送、及び/又はネットワークフレームワーク、構文構造などに応じて、本明細書に開示される技術の様々な実施形態が本明細書に記載されるように多大な柔軟性及びカスタマイズを可能にする手法で実施され得る。
【0041】
[0047] 本明細書で定義され使用される全ての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれる文書の定義、及び/又は定義される用語の通常の意味を支配するものと理解すべきである。
【0042】
[0048] 本明細書で使用する場合、特定の実施形態において、数値に先行する場合の用語「約(about)」又は「約(approximately)」は、その値の10%の範囲のプラス又はマイナスを示す。値の範囲が提供される場合、文脈において別段の明確な指示のない限り、その範囲の上限値と下限値との間の、下限値の単位の10分の1までの各中間値、及びその示された範囲内の任意の他の示された又は中間の値が本開示内に包含されるものと理解される。これらのより狭い範囲の上限値及び下限値がより狭い範囲に独立して含まれ得ることも本開示内に包含され、示される範囲内の任意の特に除外される限界値の対象となる。示される範囲が限界値の一方又は両方を含む場合、これらの含まれる限界値のいずれか又は両方を除外した範囲も本開示に含まれる。
【0043】
[0049] 本明細書及び実施形態で使用する場合、別段の明確な指示のない限り、不定冠詞「a」及び「an」は、「少なくとも1つ」を意味するものと理解されるべきである。
【0044】
[0050] 本明細書及び実施形態で使用する場合、語句「及び/又は」は、このように結合された要素の「いずれか又は両方」、すなわち、ある場合においては接続的に存在し、他の場合においては分離的に存在する要素を意味するものと理解されるべきである。「及び/又は」と共に列挙された複数の要素は、同じように、すなわち、このように結合した要素の「1つ以上」と解釈されるべきである。具体的に特定された要素に関係するか関係しないかを問わず、「及び/又は」節によって具体的に特定される要素以外の要素が任意選択的に存在してもよい。したがって、非限定的な例として、「含む」などのオープンエンドの語と共に使用される場合、「A及び/又はB」への言及は、一実施形態では、Aのみ(任意選択的に、B以外の要素を含む)、別の実施形態では、Bのみ(任意選択的に、A以外の要素を含む)、更に別の実施形態では、A及びBの両方(任意選択的に、他の要素を含む)等を指す場合がある。
【0045】
[0051] 本明細書及び実施形態で使用する場合、「又は」は、上記で定義した「及び/又は」と同じ意味を有するものと理解すべきである。例えば、リスト内の項目を分類すると、「又は」又は「及び/又は」は、包含的、すなわち、いくつかの又は一連の要素の少なくとも1つを含むだけでなく、2つ以上、及び任意選択的に、リストにない更なる項目も含むものと解釈されるものとする。「のうちの1つのみ」又は「のうちのただ1つ」などの特段の明示のない用語のみ、又は実施形態において使用される場合の「からなる」は、いくつかの又は一連の要素のうちのただ1つの要素を含むことを指す。一般に、本明細書で使用する場合、用語「又は」は、「いずれか」、「のうちの1つ」、「のうちの1つのみ」、又は「のうちのただ1つ」などの排他的な用語に先行される場合、排他的選択肢(すなわち、「一方又は他方であるが両方ではない」)を示すものと解釈されるものとする。「から本質的になる」は、実施形態において使用される場合、特許法の分野で使用されるその通常の意味を有するものとする。
【0046】
[0052] 本明細書及び実施形態で使用する場合、1つ以上の要素のリストに言及する場合の「少なくとも1つの」という語句は、要素のリスト内の任意の1つ以上の要素から選択される少なくとも1つの要素を意味するものと理解されるべきであるが、要素のリスト内に具体的に挙げられた全ての要素の少なくとも1つを必ずしも含まず、要素のリスト内の要素の任意の組み合わせを排除するものではない。この定義はまた、具体的に示される要素に関係するかしないかを問わず、語句「少なくとも1つの」が言及する要素のリスト内に具体的に示される要素以外の要素が任意選択的に存在し得ることを可能にする。したがって、非限定的な例として、「A及びBの少なくとも1つ」(又は同等に、「A又はBの少なくとも1つ」、又は同等に、「A及び/又はBの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、少なくとも1つ、2つ以上を任意選択的に含む、Bが存在しないA(及びB以外の要素を任意選択的に含む);別の実施形態では、少なくとも1つ、2つ以上を任意選択的に含む、Aが存在しないB(及びA以外の要素を任意選択的に含む);更に別の実施形態では、少なくとも1つ、2つ以上を任意選択的に含む、A、及び少なくとも1つの、2つ以上のBを任意選択的に含む(及び他の要素を任意選択的に含む)等を意味し得る。
【0047】
[0053] 上記の実施形態及び明細書において、「含む(comprising)」「含む(including)」、「持つ(carrying)」、「有する(having)」「含有する(containing)」、「伴う(involving)」、「保持する(holding)」、「から構成される(composed of)」などの全ての移行句は、オープンエンド、すなわち、含むが限定されないことを意味するものと理解されるべきである。移行句「からなる(consisting of)」及び「から本質的になる(consisting essentially of)」のみが、米国特許審査便覧第2111.03節に示されるように、それぞれクローズド又はセミクローズドの移行句であるとされる。
【0048】
[0054] 以上、本開示の特定の実施形態を概説してきたが、多くの代替形態、修正形態、及び変形形態が当業者には明らかであろう。したがって、本明細書に記載する実施形態は、例示であり、限定を意図するものではない。本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な変更を施すことができる。上述の方法及び工程が特定の順序で起こる特定の事象を示す場合、本開示の利点を有する当業者であれば、特定の工程の順序は変更することができ、そのような変更は本発明の変形形態に従うことを理解するであろう。更に、特定の工程は、上述のように逐次的に実施されるだけでなく、可能な場合には、並列プロセスで同時に実施されてもよい。実施形態を特に示し、説明してきたが、形態及び細部に様々な変更を施すことができることは理解されるであろう。
【国際調査報告】