(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-18
(54)【発明の名称】体型分析装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/107 20060101AFI20230111BHJP
【FI】
A61B5/107 200
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022527059
(86)(22)【出願日】2019-11-11
(85)【翻訳文提出日】2022-05-09
(86)【国際出願番号】 KR2019015275
(87)【国際公開番号】W WO2021090991
(87)【国際公開日】2021-05-14
(31)【優先権主張番号】10-2019-0142750
(32)【優先日】2019-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522182611
【氏名又は名称】シービーエイチ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユン、チョン キョ
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038VA03
4C038VA05
4C038VB27
4C038VC12
(57)【要約】
本発明は、体型分析装置に関するものであって、特に、被検出者の背部位で上下方向に動くように備えられ、前記被検出者の脊椎ラインを感知する検出ユニット及び前記検出ユニットを一直線上下方向に動かすトラッキングユニットを含み、前記検出ユニットは、定常状態の脊椎ラインの範囲で測定するセンター探知部、及び前記センター探知部の左右一側にそれぞれ備えられ、異常状態の脊椎ラインの範囲で測定する少なくとも1つ以上のサイド探知部を含み、前記センター探知部及び前記サイド探知部は、前記脊椎の前後方向に回動する回動角度によって前記脊椎の屈曲の有無を感知するように備えられることによって、体型分析時間を短縮し、より正確性のあるデータの確保が可能な利点を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検出者の背部位で上下方向に動くように備えられ、前記被検出者の脊椎の屈曲に干渉されて回動する回動量に基づいて、前記被検出者の脊椎形態を検出する検出ユニット、及び前記検出ユニットを前記被検出者の背部位で一直線上下方向に動かすムービング駆動ユニットを含む、体型分析装置。
【請求項2】
前記検出ユニットは、定常状態の脊椎ラインの左右幅の範囲で前記脊椎形態を測定するセンター探知部、及び前記センター探知部の左右に所定距離離隔してそれぞれ備えられ、異常状態の脊椎ラインの左右幅の範囲で前記脊椎形態を測定する一対のサイド探知部を含む、請求項1に記載の体型分析装置。
【請求項3】
前記センター探知部及び前記サイド探知部は、前記検出ユニットのムービング方向に対して鈍角を形成するように傾斜して備えられ、前記センター探知部及び前記サイド探知部のそれぞれの回動量の組み合わせによって前記脊椎形態を算出する、請求項2に記載の体型分析装置。
【請求項4】
前記検出ユニットは、前記センター探知部の回動角度を検出するセンターエンコーダ、及び前記一対のサイド探知部の回動角度を検出する一対のサイドエンコーダをさらに含む、請求項2に記載の体型分析装置。
【請求項5】
前記センター探知部及び一対のサイド探知部は、任意の回動軸を中心に弾性回動可能に備えられた、請求項4に記載の体型分析装置。
【請求項6】
前記センターエンコーダ及び前記一対のサイドエンコーダは、前記任意の回動軸に設けられる、請求項5に記載の体型分析装置。
【請求項7】
前記検出ユニットは、前記一対のサイド探知部間の離隔距離が前記ムービング駆動ユニットの1回作動だけで脊椎側弯症患者と診断される脊椎形態の範囲を感知できる距離に設定される、請求項2に記載の体型分析装置。
【請求項8】
前記ムービング駆動ユニットは、前記検出ユニットの設置場所を提供するムービング台車部、前記ムービング台車部を一直線上下方向に動かすようにムービングラインを提供するムービングレール部、及び前記ムービングレール部に沿って前記ムービング台車部を動かすように駆動力を提供するムービング駆動部を含む、請求項1に記載の体型分析装置。
【請求項9】
前記ムービングレール部は、前記ムービングラインに沿って配設され、前記ムービング台車部に備えられたムービングブロックを貫通して回転する動作で動かすように外周面に雄ねじ山が加工されたスクリューロッド、及び前記スクリューロッドの上下両端部を回転支持するロッド支持ブラケットを含む、請求項8に記載の体型分析装置。
【請求項10】
前記スクリューロッドの上段及び下段のいずれか一方は、前記ムービング駆動部の回転軸に直接連結される、請求項9に記載の体型分析装置。
【請求項11】
前記ムービングレール部は、前記スクリューロッドに対して所定距離離隔し、かつ平行に備えられ、前記ムービング台車部のムービングを支持するサブレールをさらに含む、請求項9に記載の体型分析装置。
【請求項12】
前記ムービング駆動ユニットは、上下方向に長く固定された分析ホディー部に対してムービング可能に設けられた、請求項1に記載の体型分析装置。
【請求項13】
前記分析ホディー部には、前記ムービング駆動ユニットの上段及び下段に連結され、連動回転するようにファブリックガイドベルトが備えられた、請求項12に記載の体型分析装置。
【請求項14】
前記分析ホディー部の一側には、前記ムービング駆動ユニットに電力を供給するために配設された電線ワイヤを保護するための保護チェーンレールが設けられ、前記ムービング駆動ユニットには、前記保護チェーンレールに配設された電線ワイヤを覆うように動く電線保護チェーンが、前記ムービング駆動ユニットと連動するように結合された、請求項12に記載の体型分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脊椎形態に対する正確な分析が可能な体型分析装置(DEVICE FOR ANALYSING BODY)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
脊椎(spine)は、人において首と背中、腰、お尻、尾部分に至るまで主な骨格を維持させる骨をいう。人には7個の首の骨(頸椎、cervical vertebra)、12個の胸骨(胸椎、thoracic vertebra)、5個の腰骨(腰椎、lumbar vertebra)、5個の仙骨(薦椎、sacrum)、4個の尾骨(尾椎、coccyx)に区分される。脊椎の中には、脳から延び出る神経束である脊髄(spinal cord)が存在し、これは、中枢神経系である脳と末梢神経系である末梢器官とをつなぐ役割を果たす。脊髄は、非常に重要な神経通路で、損傷時に様々な種類の麻痺(paralysis)が生じ得るので、強力な骨である脊椎で保護されている。
【0003】
脊椎疾患は、長期間の間違った生活習慣や職業的な活動によって発生することが多いため、普段脊椎に問題がないと思っていた人も、いつの間にか時間の経過につれて脊椎問題が発生することがある。
【0004】
脊椎は、前記のように神経通路として作用し、人体の骨格を維持するので、脊椎が正常な形態から外れると、各種の疾患を引き起こすことがあるため、脊椎形態の維持はかなり重要である。
【0005】
多くの場合、人々は長時間椅子に座らなければならないことが多いため、脊椎保護のために様々な種類の脊椎保護用機能性椅子が発売され、また脊椎治療機能が搭載された高価な椅子も発売されている。
【0006】
脊椎疾患は、代表的な疾患だけでも最小5~6つの様々な疾患があり、各疾患ごとに脊椎形態の変形によって細分される。したがって、脊椎治療のために発売される機能性の椅子は、単に正常な脊椎の形態に近づけることにのみ焦点が当てられ、様々な形態の脊椎疾患に備えるには無理がある。特に脊椎疾患の矯正機能が搭載された椅子の場合には作動形態が1つであるため、脊椎疾患によっては全く効果がないか、むしろかなり有害な作用をすることもある。
【0007】
したがって、最も先行すべきことは、まず各個人の脊椎形態をきちんと把握することである。ところで、個人の脊椎形態を把握するための最も容易な方法であるX線撮影やその他のCT撮影は、ただ1回の撮影でもかなりの放射線に人体が曝露されるので好ましくない。
【0008】
放射線撮影以外の方法で脊椎形態を診断することは、通常、専門家が脊椎を上段から下段まで器具を用いて辿って追跡することによって行われる。脊椎の形態と疾患の種類はあまりにも様々であるため、この過程でかなり熟練した専門家でなければ、きちんと脊椎形態に沿うことができず、事実と異なる間違った脊椎形態を診断することがある。
【0009】
このような問題によって、単に脊椎の形態に沿いながら脊椎疾患を診断する器具を製作することは多くの難点を有するしかない。人体の外部に現れる脊椎の屈曲はそれほどはっきりしていないので、いくら敏感に自由可変が可能なセンサーであっても、いざとなると脊椎の軌跡を辿る過程で外れてしまうからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前記技術的課題を解決するために案出されたものであって、専門家の助けなしで実際の脊椎疾患類型に対する正確な診断が可能であり、服を着用した状態でも誤りなく正確な脊椎形態に対する分析が可能な体型分析装置を提供しようとする。
【0011】
本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていない他の技術的課題は、下記の記載から当業者にはっきりと理解されるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このような目的を達成するための本発明に係る体型分析装置の一実施例は、被検出者の背部位で上下方向に動くように備えられ、前記被検出者の脊椎屈曲に干渉されて回動する回動量に基づいて、前記被検者の背骨形態を感知する検出ユニット、及び前記検出ユニットを前記被検者の背部位で一直線上下方向に動かすムービング駆動ユニットを含む。
【0013】
ここで、前記検出ユニットは、定常状態の脊椎ラインの左右幅の範囲で前記脊椎形態を測定するセンター探知部、及び前記センター探知部の左右に所定距離離隔してそれぞれ備えられ、異常状態の脊椎ラインの左右幅の範囲で前記脊椎形態を測定する一対のサイド探知部を含んでもよい。
【0014】
また、前記センター探知部及び前記サイド探知部は、前記検出ユニットのムービング方向に対して鈍角を形成するように傾斜して備えられ、前記センター探知部及び前記サイド探知部のそれぞれの回動量の組み合わせによって前記脊椎形態を算出してもよい。
【0015】
また、前記検出ユニットは、前記センター探知部の回動角度を検出するセンターエンコーダ、及び前記一対のサイド探知部の回動角度を検出する一対のサイドエンコーダをさらに含んでもよい。
【0016】
また、前記センター探知部及び一対のサイド探知部は、任意の回動軸を中心に弾性回動可能に備えられてもよい。
【0017】
また、前記センターエンコーダ及び前記一対のサイドエンコーダは、前記任意の回動軸に設けられてもよい。
【0018】
また、前記検出ユニットは、前記一対のサイド探知部間の離隔距離が前記ムービング駆動ユニットの1回作動だけで脊椎側弯症患者と診断される脊椎形態の範囲を感知できる距離に設定されてもよい。
【0019】
また、前記ムービング駆動ユニットは、前記検出ユニットの設置場所を提供するムービング台車部、前記ムービング台車部を一直線上下方向に動かすようにムービングラインを提供するムービングレール部、及び前記ムービングレール部に沿って前記ムービング台車部を動かすように駆動力を提供するムービング駆動部を含んでもよい。
【0020】
また、前記ムービングレール部は、前記ムービングラインに沿って配設され、前記ムービング台車部に備えられたムービングブロックを貫通して回転する動作で動かすように外周面に雄ねじ山が加工されたスクリューロッド及び前記スクリューロッドの上下両端部を回転支持するロッド支持ブラケットを含んでもよい。
【0021】
また、前記スクリューロッドの上段及び下段のいずれか一方は、前記ムービング駆動部の回転軸に直接連結されてもよい。
【0022】
また、前記ムービングレール部は、前記スクリューロッドに対して所定距離離隔し、かつ平行に備えられ、前記ムービング台車部のムービングを支持するサブレールをさらに含んでもよい。
【0023】
また、前記ムービング駆動ユニットは、上下方向に長く固定された分析ホディー部に対してムービング可能に設けられてもよい。
【0024】
また、分析ホディー部には、前記ムービング駆動ユニットの上段及び下段に連結され、連動回転するようにファブリックガイドベルトが備えられてもよい。
【0025】
また、前記分析ホディー部の一側には、前記ムービング駆動ユニットに電源を供給するために配設された電線ワイヤを保護するための保護チェーンレールが設けられ、前記ムービング駆動ユニットには、前記保護チェーンレールに配設された電線ワイヤを覆うように動く電線保護チェーンが前記ムービング駆動ユニットと連動するように結合されてもよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一実施例に係る体型分析装置によれば、下記のような様々な効果を達成することができる。
【0027】
第一、ただ1回の検出過程だけで被検出者の脊椎形態を検出することができるので、挙動が不自由な被検出者の不便を解消できる効果を有する。
【0028】
第二、センター探知部及び一対のサイド探知部の全体的かつ連続的な回動量及びその変化に基づいて脊椎形態を計ることができるので、正確性が向上し、製品に対する信頼性を向上させることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の一実施例に係る体型分析装置を示す斜視図である。
【
図2】
図1の他方向の斜視図及び一部拡大図である。
【
図5】
図1の構成のうち、ムービング駆動ユニット及び検出ユニットを示す斜視図である。
【
図6】
図4の側面図であって、検出ユニットの作動過程を示す側面図である。
【
図8a】
図8aは、本発明の一実施例に係る体型分析装置を用いた測定過程を示す背面図である。
【
図8b】
図8bは、本発明の一実施例に係る体型分析装置を用いた測定過程を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の一部の実施例を例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するにあたり、同一の構成要素に対しては、仮に他の図面上に表示されてもできる限り同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。なお、本発明の実施例を説明するにあたり、関連する公知の構成または機能に対する具体的な説明が、本発明の実施例に対する理解を妨げると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0031】
本発明の実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いることができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって当該構成要素の本質や、順番または順序などが限定されない。さらに、異なる定義がない限り、技術的または科学的用語を含め、ここで使用されるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されものと同一の意味を有する。一般的に使用される辞書で定義されているような用語は、関連技術の文脈上の意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本出願で明確に定義されない限り、理想的または過度に形式的な意味として解釈されるべきではない。
【0032】
明細書全体において、ある部分が、ある構成要素を「含む」、「備える」という場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいことを意味する。
【0033】
図1は、本発明の一実施例に係る体型分析装置を示す斜視図であり、
図2は、
図1の他方向の斜視図及び一部拡大図であり、
図3は、
図1の側面図であり、
図4は、
図1の底面図である。
【0034】
本発明の一実施例に係る体型分析装置(1)は、
図1に示されているように、不動姿勢の被検出者の背部位で上下方向に動くように備えられ、被検出者の脊椎屈曲に干渉されて回動する回動量に基づいて、被検出者の脊椎形態を感知する検出ユニット(50)と、検出ユニット(50)を被検出者の背部位で一直線上下方向に動かすムービング駆動ユニット(20)を含む。
【0035】
ここで、被検出者は、脊椎側弯症などの脊椎疾患が予想される者または前記脊椎疾患の診断のために本発明の体型分析装置(1)を用いる者と定義することができる。
【0036】
本発明の一実施例に係る体型分析装置(1)は、このような被検出者の医療治療のための前段階であって、脊椎形態を検出して分析できるデータを提供する役割を果たす。しかし、必ずしも本発明の一実施例に係る体型分析装置(1)が、前述の脊椎部位の分析に限らず、身体の外形を探知及び検出できるものであれば如何なる用途に用いられるものも、本発明の範囲に該当する。
【0037】
検出ユニット(50)及びムービング駆動ユニット(20)は、図面に示されていないが、被検出者が着座できる高さ調節可能な椅子(図示せず)に分析ホディー部(2)を介して結合されてもよい。高さ調節可能な椅子は、被検出者の年齢及び体型に関係なく、本発明の一実施例に係る体型分析装置(1)を用いて安定した不動姿勢で脊椎形態を検出できるための補助器具である。しかし、必ずしも検出ユニット(50)及びムービング駆動ユニット(20)が、高さ調節可能な椅子に装着される必要はなく、被検出者を安定した不動姿勢に維持できる如何なる装置に装着されてもよい。
【0038】
分析ホディー部(2)は、
図1に示されているように、上下に長く形成されたボディープレート(3)と、ボディープレート(3)の上段と下段にそれぞれ設けられ、高さ調節可能な椅子への結合を媒介するマウンティングパネル(5a、5b)を含んでもよい。分析ホディー部(2)の左側端部または右側端部の一方には、後述するムービング駆動ユニット(20)のムービング台車部(図面符号未表記)の上下ムービングを補助するためのサブレール(4)が配置されてもよく、分析ボディー部(2)の左側端部または右側端部の他方には、後述するムービング駆動部に電源を印加するための電線ワイヤを保護するために設けられた保護チェーンレール(9)が配置されてもよい。サブレール(4)と保護チェーンレール(9)については、後でより詳細に説明することにする。
【0039】
マウンティングパネル(5a、5b)は一側が開口された形状であって、略「π」字状の垂直断面を有する一対のマウンティングプレート(6a、6b、7a、7b)が連結されてもよい。ボディープレート(3)の上段に備えられた上部マウンティングパネル(5a)のマウンティングプレート(6a、6b)は、開口された部位が下方に向くように配置されてもよく、ボディープレート(3)の下段に備えられた下部マウンティングパネル(5b)のマウンティングプレート(7a、7b)は開口された部位が上方に向くように配置されてもよい。
【0040】
一対のマウンティングプレート(6a、6b、7a、7b)のそれぞれには、後述するファブリックガイドベルト(10)を回転支持するベルト支持棒(8)がそれぞれ設けられてもよい。ベルト支持棒(8)は、一方側のマウンティングプレート(6a、7a)と他方側のマウンティングプレート(6b、7b)とに形成された対向空間を左右に横切って連結してもよい。
【0041】
一方、分析ホディー部(2)には、後述するムービング駆動ユニット(20)の上段及び下段に連結され、連動回転するようにファブリックガイドベルト(10)が備えられてもよい。ファブリックガイドベルト(10)は、その材質が織物(fabric)であってもよく、一端(12)はムービング駆動ユニット(20)の上段に連結され、他端(11)はムービング駆動ユニット(20)の下段に連結されてもよい。
【0042】
また、ファブリックガイドベルト(10)は、一端(12)がムービング駆動ユニット(20)の上段に連結された状態で、前述の上部マウンティングパネル(5a)のマウンティングプレート(6a、6b)を横切るように備えられたベルト支持棒(8)を巻いて分析ホディー部(2)のボディープレート(3)の後面側に隠れてボディープレート(3)の後方側から延び、再び下部マウンティングパネル(5b)のマウンティングプレート(7a、7b)を巻くようにボディープレート(3)から露出され、ムービング駆動ユニット(20)の下段に他端(11)が連結される。したがって、ファブリックガイドベルト(10)は、ムービング駆動ユニット(20)のムービングによって全体的にボディープレート(3)の前方側及び後方側で回転して動くことができる。
【0043】
ここで、ファブリックガイドベルト(10)は、織物材質で備えられるので、被検出者の背部位を後述する検出ユニット(50)が脊椎形態を検出する際に、被検出者の背部位に密着することによって被検出者が異質感を感じることを防止することができる。
【0044】
一方、検出ユニット(50)は、被検出者の背面部でムービング駆動ユニット(20)の作動によって上下に動く動作で被検出者の脊椎の突出部位を感知して脊椎形態を追跡することができる。すなわち、検出ユニット(50)は、被検出者の脊椎の突出部位に直接接触した状態を維持しながら、脊椎の上段から脊椎の下段まで追跡して脊椎形態を検出することができる。
【0045】
ムービング駆動ユニット(20)は、検出ユニット(50)を分析ホディー部の上側から下側に下降させるか、下側から上側に昇降させてもよい。
【0046】
より詳細には、ムービング駆動ユニット(20)は、検出ユニット(50)の設置場所を提供するムービング台車部と、ムービング台車部を一直線上下方向に動かすようにムービングラインを提供するムービングレール部(40)と、ムービングレール部(40)に沿ってムービング台車部を動かすように駆動力を提供するムービング駆動部(30)を含んでもよい。
【0047】
ムービング台車部は、
図1に示されているように、骨格を形成するムービングフレーム(21)と、ムービングフレーム(21)の内側にムービング方向と平行に結合された台車マウンティングプレート(22)とを含んでもよい。
【0048】
ムービングフレーム(21)は、略真ん中が前後方向に開口している四角形状のフレームで備えられ、台車マウンティングプレート(22)が結合される部位は被検出者の背部位からさらに後方に凹んだ形状であってもよい。
【0049】
台車マウンティングプレート(22)は、ムービングフレーム(21)の後方に凹んだ部位にムービング方向と平行に結合され、台車マウンティングプレート(22)の前面には検出ユニット(50)結合されてもよい。
【0050】
一方、ムービングレール部(40)は、上下に長く形成された分析ホディー部(2)の前面に対して所定距離離隔して平行になるように上下方向に長くムービングラインに沿って配設され、ムービング台車部に備えられたムービングブロック(18)を貫通して回転する動作で動かすように外周面に雄ねじ山状が加工されたスクリューロッド(42)と、スクリューロッド(42)の上下両端部を回転支持するロッド支持ブラケット(41)とを含んでもよい。
【0051】
すなわち、スクリューロッド(42)の外周面には雄ねじ山が加工され、雄ねじ山が加工された部位がムービングブロック(18)の雌ねじ山が形成されたスクリュー孔(図面符号未表記)に貫通して締結されてもよい。
【0052】
ムービングブロック(18)は、ムービング台車部のムービングフレーム(21)の下段に固定され、スクリューロッド(42)が後述するムービング駆動部(30)によって その場で軸回転する間、前述のスクリューロッド(42)の雄ねじ山とムービングブロック(18)の雌ねじ山の相互歯合によって上下方向に動きながら、ムービングフレーム(21)を上下方向に動かす媒介役を果たす。
【0053】
ロッド支持ブラケット(41)は、スクリューロッド(42)の上段部と下段部が貫通して回転支持されるように、分析ホディー部(2)の前面上部側と前面下部側に前方に所定長さ突出するように形成されてもよい。分析ボディー部(2)の前面上部側に形成された上段ロッド支持ブラケット(41’)及び分析ボディー部(2)の前面下部側に形成された下段ロッド支持ブラケット(41”)は、それぞれ上下に貫通された支持孔(41a)が形成されてもよく、支持孔(41a)には図に示されていないが、スクリューロッド(42)の外周面を回転支持する回転支持軸受が内側に設けられてもよい。
【0054】
一方、ムービング駆動部(30)は、ムービング台車部を動かすために電気的に駆動される電動モータで備えられてもよい。スクリューロッド(42)の上段及び下段のいずれか一方は電動モータで備えられたムービング駆動部(30)の回転軸に直接連結されてもよい。ここで、ムービング駆動部(30)は、被検出者に安定感を与えることができるように騒音の発生を最小限に抑えたBLDCモータで備えられてもよい。
【0055】
ムービングレール部(40)は、スクリューロッド(42)に対して所定距離離隔し、かつ平行に備えられ、ムービング台車部のムービングを支持するサブレール(4)をさらに含んでもよい。サブレール(4)は、分析ホディー部(2)の左側または右側端部のいずれか一方に上下に長く配置されてもよい。
【0056】
より詳細には、サブレール(4)は、
図2に示されているように、側面上に上下方向に長く溝加工されたレール溝(4’)が備えられ、レール溝(4’)にムービング台車部のムービングフレーム(21)の下側に備えられたレールブロック(28)の一部が挿入され、ムービング台車部が動くときにムービングフレーム(21)の摺動をガイドするとともに、ムービングフレーム(21)が動きながら左右に揺動することを防止する役割を果たす。
【0057】
一方、分析ホディー部(2)の左側または右側端部の他方には、上下に長く配置された保護チェーンレール(9)がさらに設けられてもよい。保護チェーンレール(9)は、図面に示されていないが、ムービング駆動部(30)に電源を印加するために設けられた電線ワイヤを覆うためのものであって、ムービング台車部のムービングフレーム(21)の一側に連結されて連動する電線保護チェーン(24)が摺動するようにする経路を設ける。
【0058】
より具体的には、図面に示されていないが、ムービング駆動部(30)は、前述のように電気的に駆動される電動モータで備えられ、電源の供給のために電線ワイヤが配設されてもよい。電線ワイヤは、保護チェーンレール(9)上に配設され、保護チェーンレール(9)に配設された電線ワイヤが、ムービング台車部が動くときに相互干渉しないようにするため、ムービングフレーム(21)にチェーンブラケット(23)を介して連結された電線保護チェーン(24)がムービング台車部と連動して摺動しながら保護チェーンレール(9)に配設された電線ワイヤを保護する役割を果たす。
【0059】
ムービング駆動ユニット(20)は、電動モータで備えられたムービング駆動部(30)に電源が印加され、回転軸が回転動作すると、ムービング駆動部(30)の回転軸に直接連結されたスクリューロッド(42)が、ロッド支持ブラケット(41)の回転支持を受けながらその場で回転し、スクリューロッド(42)の雄ねじ山に歯合する雌ねじ山が形成されたスクリュー孔を有するムービングブロック(18)が、スクリューロッド(42)の回転方向に応じて分析ホディー部(2)の上側方向または下側方向にスクリューロッド(42)に沿って動き、これによりムービング台車部に結合された検出ユニット(50)を上下方向に動かすことができる。このとき、ムービング台車部は、スクリューロッド(42)及びサブレール(4)のガイドを受けながら移動するので、左右方向に揺動することなく安定して摺動することができる。
【0060】
図5は、
図1の構成のうち、ムービング駆動ユニット及び検出ユニットを示す斜視図であり、
図6は、
図4の側面図であって、検出ユニットの作動過程を示す側面図であり、
図7は、
図4の正面図である。
【0061】
検出ユニット(50)は、
図5~
図7に示されているように、ムービング台車部の構成のうち、台車マウンティングプレート(22)を介してムービング駆動ユニット(20)に結合されてもよい。
【0062】
より詳細には、台車マウンティングプレートは、前述のように、ムービングフレーム(21)の後方に溝状に凹んだ部分に上下垂直に配置され、検出ユニット(50)の設置場所を提供する構成であって、検出ユニット(50)は、台車マウンティングプレート(22)の前面に結合されてもよい。
【0063】
このような検出ユニット(50)は、
図5に示されているように、定常状態の脊椎ラインの左右幅の範囲で脊椎形態を測定するセンター探知部(50a)と、センター探知部(50a)の左右に所定距離離隔してそれぞれ備えられ、異常状態の脊椎ラインの左右の幅の範囲で脊椎形態を測定する一対のサイド探知部(50b、50c)を含んでもよい。
【0064】
ここで、定常状態の脊椎ラインの左右幅の範囲とは、一般的に脊椎側弯症のような脊椎疾患を患っていない正常人の平均脊椎ラインの範囲をいい、異常状態の脊椎ラインの左右幅の範囲とは、正常状態の脊椎ラインの左右幅の範囲から外れたことを含む概念である。
【0065】
センター探知部(50a)及び一対のサイド探知部(50b、50c)は、検出ユニット(50)のムービング方向に対して鈍角を形成するように傾斜して備えられもよい。
【0066】
例えば、
図4に示されているように、図面上の左側上部が、実際に本発明の一実施例に係る体型分析装置(1)の上側である場合、ムービング台車部は、被検出者の脊椎形態を検出するために、図面上の左側上部(実際の被検出者の背部位の上側)から図面上の右側下部(実際の被検出者の背部位の下側)に動き、センター探知部(50a)及び一対のサイド探知部(50b、50c)は、検出ユニット(50)のムービング方向に対して鈍角を形成するように傾斜して配置されてもよい。
【0067】
ここで、センター探知部(50a)及び一対のサイド探知部(50b、50c)は、リンク連結ブラケット(54a、54b、54c)を介して台車マウンティングプレート(21)の前面に対して回動可能に連結されたセンター回動リンク(52a)及びサイド回動リンク(52b、52c)と、センター回動リンク(52a)の先端及びサイド回動リンク(52b、52c)の各先端に回転可能に設けられたセンターローラ(51a)及びサイドローラ(51b、51c)を含んでもよい。
【0068】
リンク連結ブラケット(54a、54b、54c)は、それぞれセンター回動リンク(52a)の回動結合、一対のサイド回動リンク(52b、52c)の回動結合を媒介するとともに、後述するセンターエンコーダ(53a1)とサイドエンコーダ(53b、53c)との結合を媒介することができる。
【0069】
ここで、センター探知部(50a)及び一対のサイド探知部(50b、50c)は、任意の回動軸を中心に弾性回動可能に備えられてもよい。任意の回動軸は、リンク連結ブラケット(54a、54b、54c)のそれぞれに対して連結されたヒンジ軸であってもよく、センター回動リンク(52a)及びサイド回動リンク(52b、52c)がそれぞれ弾性回動可能に、図示していないヒンジ軸に介在されたヒンジばねであってもよい。ただし、必ずしもセンター回動リンク(52a)及びサイド回動リンク(52b、52c)の弾性回動を可能にする弾性部材がヒンジばねに限定されるものではなく、センター回動リンク(52a)及びサイド回動リンク(52b、52c)の先端が被検出者の背部位に密着するように弾性回動できる構成であれば、如何なる構成の採用も可能である。
【0070】
一方、センターローラ(51a)及びサイドローラ(51b、51c)は、直接に被検出者の背部位に接触する部位であって回転する輪形態に備えられ、被検出者が本発明の一実施例に係る体型分析装置(1)による脊椎形態の検出の試演時に感じる痛みを最小限に抑えるようにする。
【0071】
本発明の一実施例に係る体型分析装置(1)は、
図5に示されているように、センター探知部(50a)及びサイド探知部(50b、50c)が測定対象である被検出者の背部位に接触しながら回動する回動量の組み合わせによって、脊椎形態を算出することができる。
【0072】
このため、検出ユニット(50)は、センター探知部(50a)の回動角度を検出するセンターエンコーダ(53a)と、一対のサイド探知部(50b、50c)の回動角度を検出する一対のサイドエンコーダ(53b、53c)をさらに含んでもよい。
【0073】
センターエンコーダ(53a)及びサイドエンコーダ(53b、53c)は、センター回動リンク(52a)及び一対のサイド回動リンク(52b、52c)をリンク連結ブラケット(54a、54b、54c)のそれぞれに連結する任意の回動軸に連結され、被検出者の背部位に干渉されて回動するセンター回動リンク(52a)及び一対のサイド回動リンク(52b、52c)のそれぞれの回動量を測定する役割を果たす。
【0074】
すなわち、センターエンコーダ(53a)及びサイドエンコーダ(53b、53c)は、ただ1回の検出ユニット(50)のムービング動作時に同時多発的に連続してセンター回動リンク(52a)及び一対のサイド回動リンク(52b、52c)の回動量を検出することによって、被検出者の脊椎形態を計ることができる。
【0075】
ただ一回の検出ユニット(50)のムービング動作だけで被検出者の脊椎形態を完全に検出可能にするために、検出ユニット(50)は、一対のサイド探知部(50b、50c)間の離隔距離が、少なくともムービング駆動ユニット(20)の1回の作動だけで脊椎側弯症患者と診断される脊椎形態の範囲を感知できる距離に設定されることが好ましい。
【0076】
前記一対のサイド探知部(50b、50c)間の離隔距離は、医療業界で脊椎疾患(例えば、脊椎側弯症)患者と診断された脊椎形態に関する膨大な情報を収集して設定されることが好ましい。
【0077】
図8a及び
図8bは、本発明の一実施例に係る体型分析装置を用いた測定過程を示す背面図及び側面図である。
【0078】
前記のように構成された本発明の一実施例に係る体型分析装置(1)を用いて被検出者の脊椎形態を検出する過程を
図8a及び
図8bを参照して簡略に説明すると、次の通りである。
【0079】
まず、
図8a及び
図8bに示されているように、被検出者を本発明の一実施例に係る体型分析装置(1)が設けられた高さ調節可能な椅子に不動姿勢を維持するように被検者を着座させるか、または不動姿勢を維持するように立たせた後、ムービング駆動ユニット(20)に電源を印加して作動させる。
【0080】
このとき、検出ユニット(50)の最初の位置は、被検出者の背部位のうち、相対的に上側に位置することが好ましく、被検出者の上部から下部にムービング駆動ユニット(20)のムービング台車部がただ1回動くことで被検出者の脊椎形態を完全に検出することができる。
【0081】
ここで、センター探知部(50a)及び一対のサイド探知部(50b、50c)は、被検出者の背部位(または、脊椎形態)に沿った屈曲によって後方に押されるか、前方に弾性回動することが容易になるように、ムービング方向(すなわち、下方)に対して鈍角を形成してもよい。
【0082】
センター探知部(50a)が定常状態の脊椎ラインの左右幅の範囲で脊椎形態を測定する間、所定の回動量の変化がある場合には、一対のサイド探知部(50b、50c)も異常状態の脊椎ラインの左右幅の範囲で脊椎形態を測定する間、微細な回動量の変化が発生する。ここで、センターエンコーダ(53a)及び一対のサイドエンコーダ(53b、53c)によって感知されたそれぞれの回動量はそれぞれ異なる値として測定されるが、ただ1回のムービング駆動ユニット(20)のムービング動作中から前記回動量データを全体的に組み合わせて被検出者の脊椎形態を算出することができる。
【0083】
本発明の一実施例に係る体型分析装置(1)は、脊椎疾患(例えば、脊椎側弯症)を患っている患者(被検出者)の脊椎形態を検出するにあたり、ただ1回の検出過程だけで完全な脊椎形態の検出が可能であるので、挙動が不自由であり、検出過程に対して消極的な脊椎疾患者(被検出者)の不便を解消できることはもちろん、正確な脊椎形態の検出が可能であるため、製品の信頼性を大きく向上させることができる。
【0084】
以上で説明した本発明は、前述の実施例及び添付された図面によって限定されるものではなく、本発明の技術的思想から外れない範囲内で種々の置換、変形及び変更が可能であることは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、被検出者の背部位で上下方向に動くように備えられ、被検出者の脊椎屈曲に干渉されて回動する回動量に基づいて、被検出者の脊椎形態を感知する検出ユニット及び検出ユニットを被検出者の背部位で一直線上下方向に動かすムービング駆動ユニットを含む体型分析装置を提供する。
【符号の説明】
【0086】
1:体型分析装置
2:分析ホディー部
3:ボディープレート
4:サブレール
5a、5b:マウンティングパネル
6a、6b、7a、7b:マウンティングプレート
8:ベルト支持棒
9:保護チェーンレール
10:ファブリックガイドベルト
18:ムービングブロック
20:ムービング駆動ユニット
21:ムービングフレーム
22:台車マウンティングプレート
24:電線保護チェーン
30:ムービング駆動部
40:ムービング駆動レール
41:ロッド支持ブラケット
42:スクリューロッド
50:検出ユニット
50a:センター探知部
50b、50c:サイド探知部
51a:センターローラ
51b、51c:サイドローラ
52a:センター回動リンク
52b、52c:サイド回動リンク
53a:センターエンコーダ
53b、53c:サイドエンコーダ
54a、54b、54c:リンク連結ブラケット
【手続補正書】
【提出日】2022-06-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
【
図1】本発明の一実施例に係る体型分析装置を示す斜視図である。
【
図2】
図1の他方向の斜視図及び一部拡大図である。
【
図5】
図1の構成のうち、ムービング駆動ユニット及び検出ユニットを示す斜視図である。
【
図6】
図5の側面図であって、検出ユニットの作動過程を示す側面図である。
【
図8a】
図8aは、本発明の一実施例に係る体型分析装置を用いた測定過程を示す背面図である。
【
図8b】
図8bは、本発明の一実施例に係る体型分析装置を用いた測定過程を示す側面図である。
【国際調査報告】