(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-18
(54)【発明の名称】空調室内機
(51)【国際特許分類】
F24F 13/20 20060101AFI20230111BHJP
【FI】
F24F1/0007 401C
F24F1/0007 401D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022527802
(86)(22)【出願日】2020-11-26
(85)【翻訳文提出日】2022-05-12
(86)【国際出願番号】 CN2020131860
(87)【国際公開番号】W WO2021135747
(87)【国際公開日】2021-07-08
(31)【優先権主張番号】201922492044.1
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201922487008.6
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201922487000.X
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517383858
【氏名又は名称】海信(広東)空調有限公司
【氏名又は名称原語表記】Hisense (Guangdong) Air Conditioning Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No 8 Hisense Road, Advanced Manufacturing Jiangsha Demonstration Park, Jiangmen City, Guangdong Province, PRC
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】向 毅
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 正忠
【テーマコード(参考)】
3L051
【Fターム(参考)】
3L051BJ06
(57)【要約】
空調室内機(100)は、第1収容空間を有する第1収容部(11)及び第2収容空間を有する第2収容部(12)を含み、第1収容部(11)は吹出口(16)を有するハウジング(1)と、内側風向板(2)と、外側風向板(3)と、第1側壁(41)と第2側壁(41)とを含み、第2枢動軸(6)は、第2側壁(42)に近接して設けられ、第1側壁(41)の第2側壁(42)に面する側の表面は第1風路面(411)であり、第2側壁(42)の第1側壁(41)に面する側の表面は第2風路面(421)である風路アセンブリ(4)とを備え、第1側壁(41)の吹出口(16)に面する一端には移行部(44)が設けられ、移行部(44)の第2側壁(42)に面する側の表面は移行面(441)であり、移行面(441)は、吹出口(16)に向かう方向に沿って、第1風路面(411)に対して傾斜して下方に延在する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1収容空間を有する第1収容部及び第2収容空間を有する第2収容部を含み、前記第1収容部は吹出口を有し、前記第2収容空間は前記第1収容空間の前側に位置する、ハウジングと、
第1枢動軸によって前記第1収容空間内に枢動可能に設けられた内側風向板と、
第2枢動軸によって前記第2収容空間内に枢動可能に設けられた外側風向板と、
前記ハウジング内に設けられ、第1側壁と前記第1側壁の下方に位置する第2側壁とを含み、前記第1側壁と前記第2側壁との間には前記吹出口に連通する風路が画定され、前記第1枢動軸は、前記第1側壁に近接して設けられ、前記第2枢動軸は、前記第2側壁に近接して設けられ、前記第1側壁の前記第2側壁に面する側の表面は第1風路面であり、前記第2側壁の前記第1側壁に面する側の表面は第2風路面である、風路アセンブリとを備え、
前記第1側壁の前記吹出口に面する一端には移行部が設けられ、前記移行部の前記第2側壁に面する側の表面は移行面であり、前記移行面は、前記吹出口に向かう方向に沿って、前記第1風路面に対して傾斜して下方に延在する、
ことを特徴とする空調室内機。
【請求項2】
前記第1枢動軸は、前記第1側壁の前記第2側壁から離れた側に位置することを特徴とする請求項1に記載の空調室内機。
【請求項3】
前記内側風向板が前記吹出口を開く開位置にある時、前記内側風向板の第二側壁に面する側の表面は、前記第1風路面と略面一となることに適合することを特徴とする請求項1又は2に記載の空調室内機。
【請求項4】
前記第2側壁は前端において外側風向板取付部を有し、前記外側風向板取付部の上端は、前記外側風向板取付部の下端よりも前側に位置し、前記第2枢動軸は、前記外側風向板取付部に設けられている、ことを特徴とする請求項1-3のいずれかに記載の空調室内機。
【請求項5】
前記第2風路面の少なくとも前記第2枢動軸に近接する部分は、凹面に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の空調室内機。
【請求項6】
前記外側風向板が前記吹出口を開く開位置にある時、前記外側風向板の前記第1側壁に面する側の表面は、前記第2風路面と略面一となることに適合することを特徴とする請求項4に記載の空調室内機。
【請求項7】
前記第1枢動軸と前記第1収容空間の内壁との間には第1間隙が設けられ、前記第2枢動軸と前記第2収容空間の内壁との間には第2間隙が設けられ、前記第1間隙及び前記第2間隙のうちの少なくとも一方内にはシーリングストリップが設けられることを特徴とする請求項1-6のいずれかに記載の空調室内機。
【請求項8】
前記シーリングストリップは、前記ハウジングに接着される第1シーリングストリップを含むことを特徴とする請求項7に記載の空調室内機。
【請求項9】
前記第1シーリングストリップは、
前記ハウジングに接着される接着部と、
一端が前記接着部に接続され、他端が前記第1間隙及び前記第2間隙のうちの少なくとも一方内に延出するシール部と、を含む
ことを特徴とする請求項8に記載の空調室内機。
【請求項10】
前記第1シーリングストリップは、略L字形であることを特徴とする請求項8又は9に記載の空調室内機。
【請求項11】
前記シーリングストリップは、前記ハウジングに係止接続される第2シーリングストリップを含むことを特徴とする請求項7に記載の空調室内機。
【請求項12】
前記ハウジングには、間隔をあけて配置された複数の係止溝が形成され、
前記第2シーリングストリップの幅方向の一側には、前記複数の係止溝内にそれぞれ嵌合する複数の係止具が設けられ、前記第2シーリングストリップの幅方向の他側は、前記第1間隙及び前記第2間隙のうちの少なくとも一方内に延出している、
ことを特徴とする請求項11に記載の空調室内機。
【請求項13】
前記複数の係止具は、
前記第2シーリングストリップの長手方向に間隔をあけて配置され、各々が第1係止部を有する複数の第1係止具と、
前記第2シーリングストリップの長手方向に間隔をあけて配置され、複数の前記第1係止具と交互に配置され、各々が前記第1係止部と逆向きの第2係止部を有する複数の第2係止具と、を含む、
ことを特徴とする請求項12に記載の空調室内機。
【請求項14】
前記第2シーリングストリップには、前記第2シーリングストリップの厚さ方向の両側から外側に延出する位置規制部が設けられていることを特徴とする請求項12又は13に記載の空調室内機。
【請求項15】
前記第1間隙及び前記第2間隙内には、いずれも前記シーリングストリップが設けられていることを特徴とする請求項7-14のいずれかに記載の空調室内機。
【請求項16】
前記シーリングストリップは、弾性シーリングストリップであることを特徴とする請求項7-14のいずれかに記載の空調室内機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空調製造の技術分野に関し、具体的には、空調室内機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
関連技術において、空調室内機の送風方向の調整を容易にするために、空調室内機の吹出口に風向板を設け、風向板を空調室内機のケーシングに回転可能に接続して吹出口からの吹出方向を調整するようにしている。しかしながら、風向板のスムーズな回転を確保するために、通常、風向板とケーシングとの間に一定の安全間隙が事前に保留されているため、一部の気流がその安全間隙を通って風向板の外側面に流れることになり、これにより風向板及びケーシングに結露が発生し、空調室内機の製品使用体験を大幅に低下させてしまうことになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、従来技術に存在する技術的課題のうちの少なくとも1つを解決することを目的とする。そのため、本開示は、合理的な構造設置を有し、結露の発生を防止できる利点を有する空調室内機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例に係る空調室内機は、第1収容空間を有する第1収容部及び第2収容空間を有する第2収容部を含み、前記第1収容部は吹出口を有し、前記第2収容空間は、前記第1収容空間の前側に位置する、ハウジングと、第1枢動軸によって前記第1収容空間内に枢動可能に設けられた内側風向板と、第2枢動軸によって前記第2収容空間内に枢動可能に設けられた外側風向板と、前記ハウジング内に設けられ、第1側壁と前記第1側壁の下方に位置する第2側壁とを含み、前記第1側壁と前記第2側壁との間には前記吹出口に連通する風路が画定され、前記第1枢動軸は、前記第1側壁に近接して設けられ、前記第2枢動軸は、前記第2側壁に近接して設けられ、前記第1側壁の前記第2側壁に面する側の表面は第1風路面であり、前記第2側壁の前記第1側壁に面する側の表面は第2風路面である、風路アセンブリとを備え、前記第1側壁の前記吹出口に面する一端には移行部が設けられ、前記移行部の前記第2側壁に面する側の表面は移行面であり、前記移行面は、前記吹出口に向かう方向に沿って、前記第1風路面に対して傾斜して下方に延在する。
【0005】
本開示の実施例の空調室内機によれば、風路アセンブリの第1側壁の吹出口に面する一端に移行部を設けることで、移行部は、気流をガイドする効果を奏することができる。移行部は、気流が斜め下向きに流れるようにガイドし、これにより、気流が第1枢動軸とハウジングとの間の間隙内に流入することを効果的に防止し得、内側風向板及びハウジングにおける結露を防止し得る。
【0006】
本開示の幾つかの実施例において、前記第1枢動軸は、前記第1側壁の前記第2側壁から離れた側に位置する。
【0007】
本開示の幾つかの実施例において、前記内側風向板が前記吹出口を開く開位置にある時、前記内側風向板の前記第二側壁に面する側の表面は、前記第1風路面と略面一となることに適合する。
【0008】
本開示の幾つかの実施例において、前記第2側壁は前端において外側風向板取付部を有し、前記外側風向板取付部の上端は前記外側風向板取付部の下端よりも前側に位置し、前記第2枢動軸は、前記外側風向板取付部に設けられている。
【0009】
本開示の幾つかの実施例において、前記第2風路面の少なくとも前記第2枢動軸に近接する部分は、凹面に形成されている。
【0010】
本開示の幾つかの実施例において、前記外側風向板が前記吹出口を開く開位置にある時、前記外側風向板の前記第1側壁に面する側の表面は、前記第2風路面と略面一となることに適合する。
【0011】
本開示の幾つかの実施例において、前記第1枢動軸と前記第1収容空間の内壁との間には第1間隙が設けられ、前記第2枢動軸と前記第2収容空間の内壁との間には第2間隙が設けられ、前記第1間隙及び前記第2間隙のうちの少なくとも一方内にはシーリングストリップが設けられる。
【0012】
本開示の幾つかの実施例において、前記シーリングストリップは、前記ハウジングに接着される第1シーリングストリップを含む。
【0013】
本開示の幾つかの実施例において、前記第1シーリングストリップは、前記ハウジングに接着される接着部と、一端が前記接着部に接続され、他端が前記第1間隙及び前記第2間隙のうちの前記少なくとも一方内に延出するシール部とを含む。
【0014】
本開示の幾つかの実施形態において、前記第1シーリングストリップは、略L字形である。
【0015】
本開示の幾つかの実施形態において、前記シーリングストリップは、前記ハウジングに係止接続される第2シーリングストリップを含む。
【0016】
本開示の幾つかの実施例において、前記ハウジングには、間隔をあけて配置された複数の係止溝が形成され、前記第2シーリングストリップの幅方向の一側には、前記複数の係止溝にそれぞれ嵌合する複数の係止具が設けられ、前記第2シーリングストリップの幅方向の他側は、前記第1間隙及び前記第2間隙のうちの前記少なくとも一方内に延出している。
【0017】
本開示の幾つかの実施例において、前記複数の係止具は、前記第2シーリングストリップの長手方向に間隔をあけて配置され、各々が第1係止部を有する複数の第1係止具と、前記第2シーリングストリップの長手方向に間隔をあけて配置され、複数の前記第1係止具と交互に配置され、各々が前記第1係止部と逆向きの第2係止部を有する複数の第2係止具とを含む。
【0018】
本開示の幾つかの実施例において、前記第2シーリングストリップには、前記第2シーリングストリップの厚さ方向の両側から外側に延出する位置規制部が設けられている。
【0019】
本開示の幾つかの実施形態において、前記第1間隙及び前記第2間隙内には、いずれも前記シーリングストリップが設けられている。
【0020】
本開示の幾つかの実施形態において、前記シーリングストリップは、弾性シーリングストリップである。
【0021】
本開示の追加の態様及び利点は、一部は以下の説明に示され、一部は以下の説明によって明らかになり、または本開示の実施によって理解される。
【0022】
本開示の上記及び/又は追加の態様及び利点は、以下の図面を組合せた実施例の説明から明らかになり、容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本開示の一実施例に係る空調室内機の縦断面図であり、ここで、内側風向板及び外側風向板は吹出口を閉じる状態にある。
【
図2】本開示の一実施例に係る空調室内機の縦断面図であり、ここで、内側風向板及び外側風向板がシャワー風を送風する風向板状態にある。
【
図3】
図2の丸印Aで囲んだ部分の部分拡大図である。
【
図4】本開示の一実施例に係る空調室内機の縦断面図であり、ここで、内側風向板及び外側風向板は最大送風量の風向板状態にある。
【
図5】
図4の丸印Bで囲んだ部分の部分拡大図である。
【
図6】本開示の一実施例に係る空調室内機の縦断面図であり、ここで、内側風向板及び外側風向板は絨毯風を送風する風向板状態にある。
【
図7】本開示の一実施例に係る空調室内機の縦断面図であり、ここで、内側風向板及び外側風向板は第1揺動送風状態にある。
【
図8】本開示の一実施例に係る空調室内機の縦断面図であり、ここで、内側風向板及び外側風向板は第2揺動送風状態にある。
【
図9】本開示の一実施例に係るシーリングストリップとハウジングとの嵌合構造の概略図である。
【
図10】本開示の一実施例に係るシーリングストリップとハウジングとの嵌合構造の別の視点からの概略図である。
【
図12】
図10に示すシーリングストリップとハウジングとの嵌合構造の縦断面図である。
【
図14】本開示の第1実施例に係るシーリングストリップの概略構造図である。
【
図15】本開示の第2実施例に係るシーリングストリップの概略構造図である。
【
図16】本開示の第2実施例に係るシーリングストリップとハウジングとの嵌合構造の概略図である。
【
図17】本開示の第2実施例に係るシーリングストリップとハウジングとの嵌合構造の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本開示の例示的な実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0025】
以下、本開示の実施例に係る空調室内機100について
図1-
図18を参照しながら説明する。空調室内機100は、室内の空気温度及び室内の空気湿度を調節できるように構成される。
【0026】
図1に示すように、本開示の実施例に係る空調室内機100は、ハウジング1、内側風向板部2、外側風向板部3及び風路アセンブリを備える。
【0027】
図2-
図5に示すように、ハウジング1は、第1収容空間を有する第1収容部11及び第2収容空間を有する第2収容部12を含む。第1収容部11は、吹出口16を有してよく、第2収容空間は、第1収容空間の前側に位置してよい。内側風向板2は、第1枢動軸5によって第1収容空間内に枢動可能に設けられてよく、外側風向板3は、第2枢動軸6によって第2収容空間内に枢動可能に設けられてよい。内側風向板2及び外側風向板3は、ハウジング1との間の相対的な回転によって吹出口16の吹出方向を調節することができ、これによりユーザの異なる使用ニーズに応じて、異なる送風状態を実現することができる。
【0028】
図1及び
図2に示すように、風路アセンブリ4は、ハウジング1内に設けられ、第1側壁41と、第1側壁41の下方に位置する第2側壁42とを含んでよい。第1側壁41と第2側壁42との間には吹出口16と連通する風路43が画定される。第1枢動軸5は、第1側壁41に近接して設けられてよく、第2枢動軸6は、第2側壁42に近接して設けられてよい。第1側壁41の第2側壁42に面する側の表面(
図2及び
図3に示す下表面)は第1風路面411であり、第2側壁42の第1側壁41に面する側の表面(
図4及び
図5に示す上表面)は、第2風路面421である。なお、上記の記載における「上」は、第1側壁41の天井に近い側の側壁を指し、上記の記載における「下」は、第1側壁41の床に近い側の側壁を指す。
【0029】
図2及び
図3に示すように、第1側壁41の吹出口16に面する一端(
図2に示す前端)には、移行部44が設けられる。移行部44の第2側壁42に面する側の表面(
図3に示す下表面)は移行面441であり、移行面441は、吹出口16に向かう方向に沿って、第1風路面411に対して傾斜して下方に延在してよい。例えば、
図3に示すように、移行面441は、後方から前方への方向に沿って、第1風路面411に対して斜め下向きに延在してよい。このように、上記の設置により、移行面441は、気流をガイドする効果を奏することができる。移行面441は、気流が斜め下向きに流れるようにガイドし、これにより、気流が第1枢動軸5とハウジング1との間の間隙に流入することを効果的に防止し得、内側風向板及びハウジングにおける結露を防止し得る。
【0030】
なお、上記の記載における「前」は、空調室内機100の壁から離れた側を指し、上記の記載における「後」は、空調室内機100の壁に近い側を指す。
【0031】
本開示の実施例の空調室内機100によれば、風路アセンブリ4の第1側壁41の吹出口16に面する一端に移行部44を設けることで、移行部44は、気流をガイドする効果を奏することができ、移行部44は、気流が斜め下向きに流れるようにガイドすることにより、気流が第1枢動軸5とハウジング1との間の間隙に流入することを効果的に防止し得、内側風向板2及びハウジング1における結露を防止し得る。
【0032】
本開示の幾つかの実施例において、第1枢動軸5は、第1側壁41の第2側壁42から離れた側に位置してよい。例えば、
図2に示すように、第1枢動軸5は、第1側壁41の上方に位置し、これにより、第1枢動軸5が風路43の吹出経路を回避することができ、ひいては気流の流通抵抗を減少させ、空調室内機100の作動騒音を低減させることができる。
【0033】
図2に示すように、本開示の幾つかの実施例において、内側風向板2が吹出口16を開く開位置にある時、内側風向板2の第2側壁42に面する側の表面(
図2に示す下面)は第1風路面411と略面一となることに適合する。これにより、内側風向板2の下表面と第1風路面411は、大まかに一つの導風面を構成し得、空調室内機100の送風距離を効果的に延長することができ、ひいては空調室内機100の冷暖房効率を向上させることができる。
【0034】
図4及び
図5に示すように、本開示の幾つかの実施例によれば、第2側壁42は前端において外側風向板取付部422を有し、外側風向板取付部422の上端は、外側風向板取付部422の下端よりも前側に位置してよい(
図4に示すように、L
1>L
2)。第2枢動軸6は、外側風向板取付部422に設けられてよい。これにより、外側風向板取付部422の風路43に近い側の表面は、吹出口16から吹き出すように気流をガイドすることができ、これにより、気流が第2枢動軸6とハウジング1との間の間隙に流入することを防止することができ、外側風向板3とハウジング1における結露を防止することができる。
【0035】
図5に示すように、本開示の幾つかの実施例において、第2風路面421の少なくとも第2枢動軸6に近接する部分は凹面に形成される。このように、気流は、「コンプッサ効果」によって第2風路面421の延在方向に沿って流れることができ、これにより、気流が第2枢動軸6とハウジング1との間の間隙に流入しなく、第2枢動軸6とハウジング1との間の間隙から離れる方向に流れることを確保し得る。なお、勿論、第2風路面421の全体を凹面に形成してよい。空気気流は、「コアンダ効果」によって吹出口16で斜め上向きに流れることができ、これにより、外側風向板3とハウジング1における結露を効果的に防止し得る。
【0036】
図2に示すように、本開示の幾つかの実施例において、外側風向板3が吹出口16を開く開位置にある時、外側風向板3の第1側壁41に面する側の表面(
図2に示す上表面)は、第2風路面421と略面一となることに適合する。これにより、外側風向板3の上表面と第2風路面421とは、大まかに一つの導風面を形成し、空調室内機100の送風距離を効果的に延長することができ、ひいては空調室内機100の冷暖房効率を向上させることができる。
【0037】
図3及び
図5に示すように、本開示の幾つかの実施例によれば、第1枢動軸5と第1収容空間の内壁との間には第1間隙14が設けられてよく、第2枢動軸6と第2収容空間の内壁との間には第2間隙15が設けられてよい。第1間隙14及び第2間隙15は、第1枢動軸5及び第2枢動軸6とハウジング1との間のスムーズな相対的回転を確保することができる。ここで、
図9-
図10に示すように、第1間隙14と第2間隙15のうちの少なくとも一方内にはシーリングストリップ7が設けられている。即ち、第1間隙14にシーリングストリップ7を設けてもよいし、第2間隙15にシーリングストリップ7を設けてもよいし、また、第1間隙14と第2間隙15との両方にシーリングストリップ7を設けてもよい。シーリングストリップ7は、第1間隙14及び/又は第2間隙15を密封することができ、これにより、気流が第1間隙14及び第2間隙15内に流入することを防止し得、ひいては、ハウジング1、内側風向板2及び外側風向板3における結露を防止し得る。
【0038】
本開示の幾つかの実施例によれば、シーリングストリップ7は第1シーリングストリップ71を含んでよく、第1シーリングストリップ71はハウジング1に接着してよい。例えば、ハウジング1に接着面を設けてよく、第1シーリングストリップ71は、接着面を介してハウジング1に接着してよい。このように、上記の設置により、シーリングストリップ7の組付けをより簡単にすることができ、ひいてはシーリングストリップ7の組付け効率を向上させることができる。
【0039】
図16-
図18に示すように、本開示の幾つかの実施例において、第1シーリングストリップ71は、接着部711とシール部712とを含む。接着部711はハウジング1に接着してよい。シール部712は、一端が接着部711に接続してよく、他端が第1間隙14と第2間隙15とのうちの少なくとも一方内に延出してよい。上記の設置により、第1シーリングストリップ71の構造設計をより簡単にすることができ、ひいては第1シーリングストリップ71の金型の加工難易度を低減し、生産効率を向上させることができる。例えば、
図15に示す具体例において、接着部711及びシール部712は、いずれも平板状に形成されており、第1シーリングストリップ71は、略L字形であってよく、これにより、第1シーリングストリップ71の全体構造をより簡単にすることができ、金型の加工難易度を低減することができる。
【0040】
図9-
図11に示すように、本開示の幾つかの実施例において、シーリングストリップ7は、第2シーリングストリップ72をさらに含み、第2シーリングストリップ72はハウジング1に係止接続されてよい。これにより、第2シーリングストリップ72の着脱を容易にし、ひいては第2シーリングストリップ72の点検や交換を容易にすることができる。
【0041】
図11及び
図14に示すように、本開示の幾つかの実施例において、ハウジング1には、間隔をあけて配置された複数の係止溝13が形成され、第2シーリングストリップ72の幅方向(
図14に示す前後方向)の一側には複数の係止具721が設けられてよく、複数の係止具721は複数の係止溝13内にそれぞれ嵌合してよい。第2シーリングストリップ72の幅方向(
図14に示す前後方向)の他側は、第1間隙14及び第2間隙15のうちの少なくとも一方内に延出してよい。このように、上記の設置により、第2シーリングストリップ72とハウジング1との間に多点接続を形成することができ、これにより、第2シーリングストリップ72とハウジング1との間の嵌合の堅牢性を向上させることができる。なお、上記の記載における「後」は、空調室内機100の壁に近い側を指す。
【0042】
図14に示すように、本開示の幾つかの実施例において、複数の係止具721は複数の第1係止具7211と複数の第2係止具7212とを含んでよい。複数の第1係止具7211は、第2シーリングストリップ72の長手方向(
図14に示す左右方向)に間隔をあけて配置されてよく、各々の第1係止具7211は第1係止部7211aを有してよい。複数の第2係止具7212は、第2シーリングストリップ72の長手方向(
図14に示す左右方向)に間隔をあけて配置されてよく、複数の第1係止具7211と交互に配置される。各々の第2係止具7212は、第1係止部7211aと逆向きの第2係止部7212aを有してよい。第2シーリングストリップ72をハウジング1に嵌合する時、第1係止部7211aと第2係止部7212aとは、それぞれハウジング1に引っ掛かることができ、これにより、第2シーリングストリップ72をハウジング1に強固に固定することができる。なお、上記の記載における「左右」は、ユーザが空調室内機100の前側に向いた時の左手と右手の方向を指す。
【0043】
図14に示すように、本開示の一具体例において、第2シーリングストリップ72は、本体723と複数の係止具721を含み、複数の係止具721は複数の第1係止具7211と複数の第2係止具7212とを含み、且つ本体723の前端に位置する。複数の第1係止具7211は、本体723の長手方向に沿って等間隔に配置された、複数の第2係止具7212は、本体723の長手方向に沿って等間隔に配置され、複数の第1係止具7211と複数の第2係止具7212は、本体723の長手方向に沿って均等に交互に設けられる。ハウジング1には、複数の第1係止具7211と複数の第2係止具7212に1対1に対応する係合溝13が設けられる。各々の第1係止具7211の前端には、第1係止部7211aが上向きに設けられる。第1係止部7211aには、第1ガイド面が設けられ、第1ガイド面は、後方から前方へ向かうにつれて斜め下向きに延在し、第1係止具7211を対応する係止溝13内にガイドすることができる。各々の第2係止具7212の前端には、第2係止部7212aが下向きに設けられる。第2係止部7212aには、第2ガイド面が設けられ、第2ガイド面は、後方から前方へ向かうにつれて斜め上向きに延在し、第2係止具7212を対応する係止溝13内にガイドすることができる。このように、上記の設置により、第2シーリングストリップ72の構造をより合理的に設置することができ、第2シーリングストリップ72の着脱を容易にするだけでなく、第2シーリングストリップ72とハウジング1との間の組付けの確実性を向上させることができる。
【0044】
図13に示すように、本開示の幾つかの実施例において、第2シーリングストリップ72には位置規制部722が設けられてよい。位置規制部722は、第2シーリングストリップ72の厚さ方向(
図13に示す上下方向)の両側から外側に延出し、第2シーリングストリップ72に対する位置規制の効果を奏する。これにより、第2シーリングストリップ72がハウジング1から脱落することを防止し、第2シーリングストリップ72のシール効果を確保することができる。
【0045】
本開示の幾つかの選択的な実施例において、第1間隙14及び第2間隙15内には、いずれもシーリングストリップ7が設けられてよく、これにより、より良好なシール効果を奏し、内側風向板2、外側風向板3及びハウジング1における結露を効果的に防止することができる。
【0046】
選択的には、シーリングストリップ7は、弾性シーリングストリップであってよい。弾性シーリングストリップは、良好な柔軟性を有し、内側風向板2及び外側風向板3の正常な回転に対応できるとともに、良好なシール効果を有する。例えば、弾性シーリングストリップはゴム部材であってもよいし、シリコン部材であってもよい。
【0047】
以下、本開示の実施例に係る空調室内機100の複数の異なる送風状態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0048】
図2に示すように、内側風向板2の下表面は、凸面に形成されてよく、外側風向板3の上表面は凹面に形成されてよい。空調室内機100は、シャワー風(シャワーのような風)を送風する風向板状態を有してよく、この場合、内側風向板2は第1風路面411と面一となることに適合する位置まで回転し、外側風向板3は水平面と略面一となる位置まで回転し、内側風向板2及び外側風向板3は、「コアンダ効果」によって気流が斜め上向きに流れるようにガイドする。冷風の空気密度が大きいため、重力の作用により、冷風が室内空間内で上から下へ流れ、シャワーのような送風効果を実現する。これにより、冷風が直接ユーザに当たることを防止し、ユーザの使用の快適さを向上させることができる。
【0049】
図4に示すように、空調室内機100は、最大送風量の風向板状態を有してよい。ここで、室内温度とユーザの希望温度との間の差が大きい場合、空調室内機100を最大送風量の風向板状態に調整することができる。この時、内側風向板2は、その下表面が第1風路面411と面一となる位置まで反時計回りに回転し、外側風向板3は、その上表面が第2風路面421と面一となる位置まで時計回りに回転してよく、この時、吹出口16の吹出面積が最大となり、空調室内機100の単位時間当たりの送風量も最大となり、これにより空調室内機100の冷暖房効率を向上させることができる。
【0050】
図6に示すように、空調室内機100は、絨毯風(絨毯のような風)を送風する風向板状態を有してよい。ここで、空調室内機100が暖房状態にある時、温風の空気密度が小さいため、温風が室内の床に当たりにくく、この時、空調室内機100を絨毯風を送風する風向板状態に調整してよい。空調室内機100が絨毯風を送風する風向板状態にある時、内側風向板2及び外側風向板3はいずれも垂直に延在する位置まで回転し、この時、内側風向板2及び外側風向板3は、温風が垂直下向きに流れるようにガイドし、ひいては温風が床にスムーズに流れることを確保し、ユーザに対して足を暖める効果を奏することができる。
【0051】
図7に示すように、空調室内機100は、第1揺動送風状態を有してよい。空調室内機100が第1揺動送風状態にある時、内側風向板2は、その下表面が第1風路面411と面一となる位置まで回転して静止し、外側風向板3は、ハウジング1に対して回転する。ここで、空調室内機100が冷房モードにある時、空調室内機100を第1揺動送風状態に調整することによって、冷風が室内空間内をまず下から上へ流れるようにガイドし、その後、冷風が重力によって上から下へゆっくり流れる。これにより、冷風がユーザに直接当たることを防止するとともに、室内の温度の均一性を向上させることができる。
【0052】
図8に示すように、空調室内機100は、第2揺動送風状態を有してよい。空調室内機100が第2揺動送風状態にある時、外側風向板3は、垂直下向きに回転して静止し、内側風向板2は、ハウジング1に対して回転する。ここで、空調室内機100が暖房モードにある時、空調室内機100を第2揺動送風状態に調整することによって、温風が室内空間内で上から下へ流れるようにガイドすることができ、温風がスムーズに床に流れることを確保し、室内の温度の均一性を向上させることができる。
【0053】
図1に示すように、空調室内機100の使用停止時に、内側風向板2及び外側風向板3は、吹出口16を閉めるように、それぞれハウジング1に整合する位置まで回転可能となっている。
【0054】
以下、3つの具体的な実施例をもって本開示の空調室内機100について図面を参照しながら詳細に説明する。以下の説明は単なる例示的なものであり、本開示を具体的に限定するものではないことを理解されるべきである。
【0055】
実施例1:
図1に示すように、本開示の実施例に係る空調室内機100は、ハウジング1、内側風向板部2、外側風向板部3、風路アセンブリ4、ファン8、及び熱交換器9を備える。
【0056】
ファン8と熱交換器9は、いずれもハウジング1内に設けられており、ハウジング1には熱交換器9に正対するように設けられた吸込口が設けられている。ハウジング1は、第1収容空間を有する第1収容部11と第2収容空間を有する第2収容部12とを含み、第1収容部11は、吹出口16を有し、第2収容空間は、第1収容空間の前側に位置する。内側風向板2は、第1枢動軸5によって第1収容空間内に枢動可能に設けられており、外側風向板3は、第2枢動軸6によって第2収容空間内に枢動可能に設けられている。
【0057】
図2及び
図3に示すように、風路アセンブリ4は、ハウジング1内に設けられており、第1側壁41と第1側壁41の下方に位置する第2側壁42とを含む。第1側壁41と第2側壁42との間には吹出口16と連通する風路43が画定されてよい。第1枢動軸5は、第1側壁41に近接して設けられてよく、第2枢動軸6は、第2側壁42に近接して設けられてよい。第1側壁41の第2側壁42に面する側の表面(
図2に示す下表面)は第1風路面411であり、第2側壁42の第1側壁41に面する側の表面(
図2に示す上表面)は、第2風路面421である。
【0058】
第1側壁41の吹出口16に面する一端(
図2に示す前端)には、移行部44が設けられている。移行部44の第2側壁42に面する側の表面(
図3に示す下表面)は移行面441であり、移行面441は、吹出口16に向かう方向に沿って、第1風路面411に対して傾斜して下方に延在してよい。このように、上記の設置により、移行面441は、気流をガイドする効果を奏することができる。移行面441は、気流が斜め下向きに流れるようにガイドし、これにより、気流が第1枢動軸5とハウジング1との間の間隙に流入することを効果的に防止し得、内側風向板及びハウジングにおける結露を防止し得る。
【0059】
実施例2:
図4及び
図5に示すように、実施例1とは異なって、実施例2に係る空調室内機100の第2側壁42は前端において、外側風向板取付部422を有し、外側風向板取付部422の上端は、外側風向板取付部422の下端よりも前側に位置してよい(
図4に示すように、L
1>L
2)。第2枢動軸6は、外側風向板取付部422に設けられてよい。さらに、第2風路面421の少なくとも第2枢動軸6に近接する部分が凹面に形成される。このように、気流は、「コンプッサ効果」によって第2風路面421の延在方向に沿って流れ、これにより、気流が第2枢動軸6とハウジング1との間の間隙に流入しなく、第2枢動軸6とハウジング1との間の間隙から離れる方向に流れることを確保し得る。ひいては、外側風向板3及びハウジング1における結露を効果的に防止し得る。
【0060】
実施例3:
図16-
図18に示すように、実施例1とは異なって、実施例3に係る空調室内機100の第1枢動軸5と第1収容空間の内壁との間には第1間隙14が設けられ、第2枢動軸6と第2収容空間の内壁との間には第2間隙15が設けられる。第1間隙14と第2間隙15のうちの少なくとも一方内には、シーリングストリップ7が設けられている。
【0061】
シーリングストリップ7は、第1シーリングストリップ71を含んでよい。第1シーリングストリップ71は接着部711とシール部712とを含み、接着部711はハウジング1に接着してよく、シール部712は一端が接着部711に接続してよく、他端が第1間隙14及び第2間隙15のうちの少なくとも一方内に延出してよい。
【0062】
図9-
図11に示すように、シーリングストリップ7は、ハウジング1に係止接続可能な第2シーリングストリップ72をさらに含んでよい。ここで、第2シーリングストリップ72は、本体723と複数の係止具721を含み、複数の係止具721は、複数の第1係止具7211と複数の第2係止具7212とを含み、且つ本体723の前端に位置する。複数の第1係止具7211は、本体723の長手方向に沿って等間隔に配置された、複数の第2係止具7212は、本体723の長手方向に沿って等間隔に配置され、複数の第1係止具7211と複数の第2係止具7212は、本体723の長手方向に沿って均等に交互に設けられる。ハウジング1には、複数の第1係止具7211と複数の第2係止具7212に1対1に対応する係合溝13が設けられる。各々の第1係止具7211の前端には、第1係止部7211aが上向きに設けられる。第1係止部7211aには、第1ガイド面が設けられ、第1ガイド面は、後方から前方へ向かうにつれて斜め下向きに延在し、第1係止具7211が対応する係止溝13内に入るようにガイドすることができる。各々の第2係止具7212の前端には、第2係止部7212aが下向きに設けられる。第2係止部7212aには、第2ガイド面が設けられ、第2ガイド面は、後方から前方へ向かうにつれて斜め上向きに延在し、第2係止具7212が対応する係止溝13内に入るようにガイドすることができる。
【0063】
このように、上記の設置により、シーリングストリップ7は、第1間隙14及び/又は第2間隙15を密封することができ、これにより、気流が第1間隙14及び第2間隙15内に流入することを防止し得、ひいては、ハウジング1、内側風向板2及び外側風向板3における結露を防止し得る。
【0064】
本開示の説明において、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」などの用語によって示された向き又は位置関係は、図面に示す向き又は位置関係に基づいており、本開示の説明の便宜又は説明の簡略化のためのもののみであり、言及された装置又は素子が特定の向きを有していなければならないこと、特定の向きで構成及び操作されなければならないことを指示又は暗示するものではなく、従って本開示を限定するものと解釈されるべきではない。本開示の説明では、「複数」の意味は2つ以上である。第1特徴が第2特徴の「の上」又は「の下」にあることは、第1特徴と第2特徴とが直接接触していることを含んでもよいし、第1特徴と第2特徴とが直接接触しなく、それらの間のさらなる要素を介して接触していることを含んでもよい。
【0065】
本明細書の説明において、用語「1つの実施例」、「幾つかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「具体的な例」又は「幾つかの例」などの参照用語は、その実施例又は例に関連して説明される具体的な特徴、構造、材料又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを指すことが意図される。本明細書において、上記の用語の例示的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を指すわけではない。
【0066】
本開示の実施例が示され、説明されたが、当業者は、本開示の原理及び趣旨から逸脱しない範囲において、これらの実施例に対して様々な変更、修正、置換及び変形を行うことができる。本開示の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物によって規定される。
【符号の説明】
【0067】
100 空調室内機
1 ハウジング
11 第1収容部
12 第2収容部
13 係止溝
14 第1間隙
15 第2間隙
16 吹出口
2 内側風向板
3 外側風向板
4 風路アセンブリ
41 第1側壁
411 第1風路面
42 第2側壁
421 第2風路面
422 外側風向板取付部
43 風路
44 移行部
441 移行面
5 第1枢動軸
6 第2枢動軸
7 シーリングストリップ
71 第1シーリングストリップ
711 接着部
712 シール部
72 第2シーリングストリップ
721 係止具
7211 第1係止具
7211a 第1係止部
7212 第2係止具
7212a 第2係止部
722 位置規制部
723 本体
8 ファン
9 熱交換器
【手続補正書】
【提出日】2022-05-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項15】
前記第1間隙及び前記第2間隙内には、いずれも前記シーリングストリップが設けられて
おり、
前記シーリングストリップは、弾性シーリングストリップであることを特徴とする請求項7-14のいずれかに記載の空調室内機。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空調製造の技術分野に関し、具体的には、空調室内機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
関連技術において、空調室内機の送風方向の調整を容易にするために、空調室内機の吹出口に風向板を設け、風向板を空調室内機のケーシングに回転可能に接続して吹出口からの吹出方向を調整するようにしている。しかしながら、風向板のスムーズな回転を確保するために、通常、風向板とケーシングとの間に一定の安全間隙が事前に保留されているため、一部の気流がその安全間隙を通って風向板の外側面に流れることになり、これにより風向板及びケーシングに結露が発生し、空調室内機の製品使用体験を大幅に低下させてしまうことになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、従来技術に存在する技術的課題のうちの少なくとも1つを解決することを目的とする。そのため、本開示は、合理的な構造設置を有し、結露の発生を防止できる利点を有する空調室内機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例に係る空調室内機は、ハウジングと、内側風向板と、外側風向板と、風
路アセンブリとを備える。前記ハウジングは、第1収容空間を有する第1収容部及び第2収容空間を有する第2収容部を含み、前記第1収容部は吹出口を有し、前記第2収容空間は、前記第1収容空間の前側に位置する。前記内側風向板は、第1枢動軸によって前記第1収容空間内に枢動可能に設けられる。前記外側風向板は、第2枢動軸によって前記第2収容空間内に枢動可能に設けられる。前記風路アセンブリは、前記ハウジング内に設けられる。前記風路アセンブリは、第1側壁と前記第1側壁の下方に位置する第2側壁とを含み、前記第1側壁と前記第2側壁との間には前記吹出口に連通する風路が画定される。前記第1枢動軸は、前記第1側壁に近接して設けられ、前記第2枢動軸は、前記第2側壁に近接して設けられる。前記第1側壁の前記第2側壁に面する側の表面は第1風路面であり、前記第2側壁の前記第1側壁に面する側の表面は第2風路面である。前記第1側壁の前記吹出口に面する一端には移行部が設けられ、前記移行部の前記第2側壁に面する側の表面は移行面である。前記移行面は、前記吹出口に向かう方向に沿って、前記第1風路面に対して傾斜して下方に延在する。
【0005】
本開示の実施例の空調室内機によれば、風路アセンブリの第1側壁の吹出口に面する一端に移行部を設けることで、移行部は、気流をガイドする効果を奏することができる。移行部は、気流が斜め下向きに流れるようにガイドし、これにより、気流が第1枢動軸とハウジングとの間の間隙内に流入することを効果的に防止し得、内側風向板及びハウジングにおける結露を防止し得る。
【0006】
本開示の幾つかの実施例において、前記第1枢動軸は、前記第1側壁の前記第2側壁から離れた側に位置する。
【0007】
本開示の幾つかの実施例において、前記内側風向板が前記吹出口を開く開位置にある時、前記内側風向板の前記第二側壁に面する側の表面は、前記第1風路面と略面一となることに適合する。
【0008】
本開示の幾つかの実施例において、前記第2側壁は前端において外側風向板取付部を有し、前記外側風向板取付部の上端は前記外側風向板取付部の下端よりも前側に位置し、前記第2枢動軸は、前記外側風向板取付部に設けられている。
【0009】
本開示の幾つかの実施例において、前記第2風路面の少なくとも前記第2枢動軸に近接する部分は、凹面に形成されている。
【0010】
本開示の幾つかの実施例において、前記外側風向板が前記吹出口を開く開位置にある時、前記外側風向板の前記第1側壁に面する側の表面は、前記第2風路面と略面一となることに適合する。
【0011】
本開示の幾つかの実施例において、前記第1枢動軸と前記第1収容空間の内壁との間には第1間隙が設けられ、前記第2枢動軸と前記第2収容空間の内壁との間には第2間隙が設けられ、前記第1間隙及び前記第2間隙のうちの少なくとも一方内にはシーリングストリップが設けられる。
【0012】
本開示の幾つかの実施例において、前記シーリングストリップは、前記ハウジングに接着される第1シーリングストリップを含む。
【0013】
本開示の幾つかの実施例において、前記第1シーリングストリップは、前記ハウジングに接着される接着部と、一端が前記接着部に接続され、他端が前記第1間隙及び前記第2間隙のうちの前記少なくとも一方内に延出するシール部とを含む。
【0014】
本開示の幾つかの実施形態において、前記第1シーリングストリップは、略L字形である。
【0015】
本開示の幾つかの実施形態において、前記シーリングストリップは、前記ハウジングに係止接続される第2シーリングストリップを含む。
【0016】
本開示の幾つかの実施例において、前記ハウジングには、間隔をあけて配置された複数の係止溝が形成され、前記第2シーリングストリップの幅方向の一側には、前記複数の係止溝にそれぞれ嵌合する複数の係止具が設けられ、前記第2シーリングストリップの幅方向の他側は、前記第1間隙及び前記第2間隙のうちの前記少なくとも一方内に延出している。
【0017】
本開示の幾つかの実施例において、前記複数の係止具は、前記第2シーリングストリップの長手方向に間隔をあけて配置され、各々が第1係止部を有する複数の第1係止具と、前記第2シーリングストリップの長手方向に間隔をあけて配置され、複数の前記第1係止具と交互に配置され、各々が前記第1係止部と逆向きの第2係止部を有する複数の第2係止具とを含む。
【0018】
本開示の幾つかの実施例において、前記第2シーリングストリップには、前記第2シーリングストリップの厚さ方向の両側から外側に延出する位置規制部が設けられている。
【0019】
本開示の幾つかの実施形態において、前記第1間隙及び前記第2間隙内には、いずれも前記シーリングストリップが設けられている。
【0020】
本開示の幾つかの実施形態において、前記シーリングストリップは、弾性シーリングストリップである。
【0021】
本開示の追加の態様及び利点は、一部は以下の説明に示され、一部は以下の説明によって明らかになり、または本開示の実施によって理解される。
【0022】
本開示の上記及び/又は追加の態様及び利点は、以下の図面を組合せた実施例の説明から明らかになり、容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本開示の一実施例に係る空調室内機の縦断面図であり、ここで、内側風向板及び外側風向板は吹出口を閉じる状態にある。
【
図2】本開示の一実施例に係る空調室内機の縦断面図であり、ここで、内側風向板及び外側風向板がシャワー風を送風する風向板状態にある。
【
図3】
図2の丸印Aで囲んだ部分の部分拡大図である。
【
図4】本開示の一実施例に係る空調室内機の縦断面図であり、ここで、内側風向板及び外側風向板は最大送風量の風向板状態にある。
【
図5】
図4の丸印Bで囲んだ部分の部分拡大図である。
【
図6】本開示の一実施例に係る空調室内機の縦断面図であり、ここで、内側風向板及び外側風向板は絨毯風を送風する風向板状態にある。
【
図7】本開示の一実施例に係る空調室内機の縦断面図であり、ここで、内側風向板及び外側風向板は第1揺動送風状態にある。
【
図8】本開示の一実施例に係る空調室内機の縦断面図であり、ここで、内側風向板及び外側風向板は第2揺動送風状態にある。
【
図9】本開示の一実施例に係るシーリングストリップとハウジングとの嵌合構造の概略図である。
【
図10】本開示の一実施例に係るシーリングストリップとハウジングとの嵌合構造の別の視点からの概略図である。
【
図12】
図10に示すシーリングストリップとハウジングとの嵌合構造の縦断面図である。
【
図14】本開示の第1実施例に係るシーリングストリップの概略構造図である。
【
図15】本開示の第2実施例に係るシーリングストリップの概略構造図である。
【
図16】本開示の第2実施例に係るシーリングストリップとハウジングとの嵌合構造の概略図である。
【
図17】本開示の第2実施例に係るシーリングストリップとハウジングとの嵌合構造の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本開示の例示的な実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0025】
以下、本開示の実施例に係る空調室内機100について
図1-
図18を参照しながら説明する。空調室内機100は、室内の空気温度及び室内の空気湿度を調節できるように構成される。
【0026】
図1に示すように、本開示の実施例に係る空調室内機100は、ハウジング1、内側風向板部2、外側風向板部3及び風路アセンブリを備える。
【0027】
図
1-
図5に示すように、ハウジング1は、第1収容空間を有する第1収容部11及び第2収容空間を有する第2収容部12を含む。第1収容部11は、吹出口16を有してよく、第2収容空間は、第1収容空間の前側に位置してよい。
図12に示すように、内側風向板2は、第1枢動軸5によって第1収容空間内に枢動可能に設けられてよく、外側風向板3は、第2枢動軸6によって第2収容空間内に枢動可能に設けられてよい。内側風向板2及び外側風向板3は、ハウジング1との間の相対的な回転によって吹出口16の吹出方向を調節することができ、これによりユーザの異なる使用ニーズに応じて、異なる送風状態を実現することができる。
【0028】
図1及び
図2に示すように、風路アセンブリ4は、ハウジング1内に設けられ、第1側壁41と、第1側壁41の下方に位置する第2側壁42とを含んでよい。第1側壁41と第2側壁42との間には吹出口16と連通する風路43が画定される。第1枢動軸5は、第1側壁41に近接して設けられてよく、第2枢動軸6は、第2側壁42に近接して設けられてよい。第1側壁41の第2側壁42に面する側の表面(
図2及び
図3に示す下表面)は第1風路面411であり、第2側壁42の第1側壁41に面する側の表面(
図4及び
図5に示す上表面)は、第2風路面421である。なお、上記の記載における「上」は、第1側壁41の天井に近い側の側壁を指し、上記の記載における「下」は、第1側壁41の床に近い側の側壁を指す。
【0029】
図2及び
図3に示すように、第1側壁41の吹出口16に面する一端(
図2に示す前端)には、移行部44が設けられる。移行部44の第2側壁42に面する側の表面(
図3に示す下表面)は移行面441であり、移行面441は、吹出口16に向かう方向に沿って、第1風路面411に対して傾斜して下方に延在してよい。例えば、
図3に示すように、移行面441は、後方から前方への方向に沿って、第1風路面411に対して斜め下向きに延在してよい。このように、上記の設置により、移行面441は、気流をガイドする効果を奏することができる。移行面441は、気流が斜め下向きに流れるようにガイドし、これにより、気流が第1枢動軸5とハウジング1との間の間隙に流入することを効果的に防止し得、内側風向板及びハウジングにおける結露を防止し得る。
【0030】
なお、上記の記載における「前」は、空調室内機100の壁から離れた側を指し、上記の記載における「後」は、空調室内機100の壁に近い側を指す。
【0031】
本開示の実施例の空調室内機100によれば、風路アセンブリ4の第1側壁41の吹出口16に面する一端に移行部44を設けることで、移行部44は、気流をガイドする効果を奏することができ、移行部44は、気流が斜め下向きに流れるようにガイドすることにより、気流が第1枢動軸5とハウジング1との間の間隙に流入することを効果的に防止し得、内側風向板2及びハウジング1における結露を防止し得る。
【0032】
本開示の幾つかの実施例において、第1枢動軸5は、第1側壁41の第2側壁42から離れた側に位置してよい。例えば、
図2に示すように、第1枢動軸5は、第1側壁41の上方に位置し、これにより、第1枢動軸5が風路43の吹出経路を回避することができ、ひいては気流の流通抵抗を減少させ、空調室内機100の作動騒音を低減させることができる。
【0033】
図2に示すように、本開示の幾つかの実施例において、内側風向板2が吹出口16を開く開位置にある時、内側風向板2の第2側壁42に面する側の表面(
図2に示す下面)は第1風路面411と略面一となることに適合する。これにより、内側風向板2の下表面と第1風路面411は、大まかに一つの導風面を構成し得、空調室内機100の送風距離を効果的に延長することができ、ひいては空調室内機100の冷暖房効率を向上させることができる。
【0034】
図4及び
図5に示すように、本開示の幾つかの実施例によれば、第2側壁42は前端において外側風向板取付部422を有し、外側風向板取付部422の上端は、外側風向板取付部422の下端よりも前側に位置してよい(
図4に示すように、L
1>L
2)。第2枢動軸6は、外側風向板取付部422に設けられてよい。これにより、外側風向板取付部422の風路43に近い側の表面は、吹出口16から吹き出すように気流をガイドすることができ、これにより、気流が第2枢動軸6とハウジング1との間の間隙に流入することを防止することができ、外側風向板3とハウジング1における結露を防止することができる。
【0035】
図5に示すように、本開示の幾つかの実施例において、第2風路面421の少なくとも第2枢動軸6に近接する部分は凹面に形成される。このように、気流は、「コンプッサ効果」によって第2風路面421の延在方向に沿って流れることができ、これにより、気流が第2枢動軸6とハウジング1との間の間隙に流入しなく、第2枢動軸6とハウジング1との間の間隙から離れる方向に流れることを確保し得る。なお、勿論、第2風路面421の全体を凹面に形成してよい。空気気流は、「コアンダ効果」によって吹出口16で斜め上向きに流れることができ、これにより、外側風向板3とハウジング1における結露を効果的に防止し得る。
【0036】
図2に示すように、本開示の幾つかの実施例において、外側風向板3が吹出口16を開く開位置にある時、外側風向板3の第1側壁41に面する側の表面(
図2に示す上表面)は、第2風路面421と略面一となることに適合する。これにより、外側風向板3の上表面と第2風路面421とは、大まかに一つの導風面を形成し、空調室内機100の送風距離を効果的に延長することができ、ひいては空調室内機100の冷暖房効率を向上させることができる。
【0037】
図3及び
図5に示すように、本開示の幾つかの実施例によれば、第1枢動軸5と第1収容空間の内壁との間には第1間隙14が設けられてよく、第2枢動軸6と第2収容空間の内壁との間には第2間隙15が設けられてよい。第1間隙14及び第2間隙15は、第1枢動軸5及び第2枢動軸6とハウジング1との間のスムーズな相対的回転を確保することができる。ここで、
図9-
図10に示すように、第1間隙14と第2間隙15のうちの少なくとも一方内にはシーリングストリップ7が設けられている。即ち、第1間隙14にシーリングストリップ7を設けてもよいし、第2間隙15にシーリングストリップ7を設けてもよいし、また、第1間隙14と第2間隙15との両方にシーリングストリップ7を設けてもよい。シーリングストリップ7は、第1間隙14及び/又は第2間隙15を密封することができ、これにより、気流が第1間隙14及び第2間隙15内に流入することを防止し得、ひいては、ハウジング1、内側風向板2及び外側風向板3における結露を防止し得る。
【0038】
本開示の幾つかの実施例によれば、シーリングストリップ7は第1シーリングストリップ71を含んでよく、第1シーリングストリップ71はハウジング1に接着してよい。例えば、ハウジング1に接着面を設けてよく、第1シーリングストリップ71は、接着面を介してハウジング1に接着してよい。このように、上記の設置により、シーリングストリップ7の組付けをより簡単にすることができ、ひいてはシーリングストリップ7の組付け効率を向上させることができる。
【0039】
図
15-
図18に示すように、本開示の幾つかの実施例において、第1シーリングストリップ71は、接着部711とシール部712とを含む。接着部711はハウジング1に接着してよい。シール部712は、一端が接着部711に接続してよく、他端が第1間隙14と第2間隙15とのうちの少なくとも一方内に延出してよい。上記の設置により、第1シーリングストリップ71の構造設計をより簡単にすることができ、ひいては第1シーリングストリップ71の金型の加工難易度を低減し、生産効率を向上させることができる。例えば、
図15に示す具体例において、接着部711及びシール部712は、いずれも平板状に形成されており、第1シーリングストリップ71は、略L字形であってよく、これにより、第1シーリングストリップ71の全体構造をより簡単にすることができ、金型の加工難易度を低減することができる。
【0040】
図9-図
14に示すように、本開示の幾つかの実施例において、シーリングストリップ7は、第2シーリングストリップ72をさらに含み、第2シーリングストリップ72はハウジング1に係止接続されてよい。これにより、第2シーリングストリップ72の着脱を容易にし、ひいては第2シーリングストリップ72の点検や交換を容易にすることができる。
【0041】
図11に示すように、本開示の幾つかの実施例において、ハウジング1には、間隔をあけて配置された複数の係止溝13が形成され、第2シーリングストリップ72の幅方向(
図14に示す前後方向)の一側には複数の係止具721が設けられてよく、複数の係止具721は複数の係止溝13内にそれぞれ嵌合してよい。第2シーリングストリップ72の幅方向(
図14に示す前後方向)の他側は、第1間隙14及び第2間隙15のうちの少なくとも一方内に延出してよい。このように、上記の設置により、第2シーリングストリップ72とハウジング1との間に多点接続を形成することができ、これにより、第2シーリングストリップ72とハウジング1との間の嵌合の堅牢性を向上させることができる。なお、上記の記載における「後」は、空調室内機100の壁に近い側を指す。
【0042】
図14に示すように、本開示の幾つかの実施例において、複数の係止具721は複数の第1係止具7211と複数の第2係止具7212とを含んでよい。複数の第1係止具7211は、第2シーリングストリップ72の長手方向(
図14に示す左右方向)に間隔をあけて配置されてよく、各々の第1係止具7211は第1係止部7211aを有してよい。複数の第2係止具7212は、第2シーリングストリップ72の長手方向(
図14に示す左右方向)に間隔をあけて配置されてよく、複数の第1係止具7211と交互に配置される。各々の第2係止具7212は、第1係止部7211aと逆向きの第2係止部7212aを有してよい。第2シーリングストリップ72をハウジング1に嵌合する時、第1係止部7211aと第2係止部7212aとは、それぞれハウジング1に引っ掛かることができ、これにより、第2シーリングストリップ72をハウジング1に強固に固定することができる。なお、上記の記載における「左右」は、ユーザが空調室内機100の前側に向いた時の左手と右手の方向を指す。
【0043】
図14に示すように、本開示の一具体例において、第2シーリングストリップ72は、本体723と複数の係止具721を含み、複数の係止具721は複数の第1係止具7211と複数の第2係止具7212とを含み、且つ本体723の
後端に位置する。複数の第1係止具7211は、本体723の長手方向に沿って等間隔に配置された、複数の第2係止具7212は、本体723の長手方向に沿って等間隔に配置され、複数の第1係止具7211と複数の第2係止具7212は、本体723の長手方向に沿って均等に交互に設けられる。ハウジング1には、複数の第1係止具7211と複数の第2係止具7212に1対1に対応する係合溝13が設けられる。各々の第1係止具7211の前端には、第1係止部7211aが
下向きに設けられる。第1係止部7211aには、第1ガイド面が設けられ、第1ガイド面は、後方から前方へ向かうにつれて斜め下向きに延在し、第1係止具7211を対応する係止溝13内にガイドすることができる。各々の第2係止具7212の前端には、第2係止部7212aが
上向きに設けられる。第2係止部7212aには、第2ガイド面が設けられ、第2ガイド面は、後方から前方へ向かうにつれて斜め上向きに延在し、第2係止具7212を対応する係止溝13内にガイドすることができる。このように、上記の設置により、第2シーリングストリップ72の構造をより合理的に設置することができ、第2シーリングストリップ72の着脱を容易にするだけでなく、第2シーリングストリップ72とハウジング1との間の組付けの確実性を向上させることができる。
【0044】
図13に示すように、本開示の幾つかの実施例において、第2シーリングストリップ72には位置規制部722が設けられてよい。位置規制部722は、第2シーリングストリップ72の厚さ方向(
図13に示す上下方向)の両側から外側に延出し、第2シーリングストリップ72に対する位置規制の効果を奏する。これにより、第2シーリングストリップ72がハウジング1から脱落することを防止し、第2シーリングストリップ72のシール効果を確保することができる。
【0045】
本開示の幾つかの選択的な実施例において、第1間隙14及び第2間隙15内には、いずれもシーリングストリップ7が設けられてよく、これにより、より良好なシール効果を奏し、内側風向板2、外側風向板3及びハウジング1における結露を効果的に防止することができる。
【0046】
選択的には、シーリングストリップ7は、弾性シーリングストリップであってよい。弾性シーリングストリップは、良好な柔軟性を有し、内側風向板2及び外側風向板3の正常な回転に対応できるとともに、良好なシール効果を有する。例えば、弾性シーリングストリップはゴム部材であってもよいし、シリコン部材であってもよい。
【0047】
以下、本開示の実施例に係る空調室内機100の複数の異なる送風状態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0048】
図2に示すように、内側風向板2の下表面は、凸面に形成されてよく、外側風向板3の上表面は凹面に形成されてよい。空調室内機100は、シャワー風(シャワーのような風)を送風する風向板状態を有してよく、この場合、内側風向板2は第1風路面411と面一となることに適合する位置まで回転し、外側風向板3は水平面と略面一となる位置まで回転し、内側風向板2及び外側風向板3は、「コアンダ効果」によって気流が斜め上向きに流れるようにガイドする。冷風の空気密度が大きいため、重力の作用により、冷風が室内空間内で上から下へ流れ、シャワーのような送風効果を実現する。これにより、冷風が直接ユーザに当たることを防止し、ユーザの使用の快適さを向上させることができる。
【0049】
図4に示すように、空調室内機100は、最大送風量の風向板状態を有してよい。ここで、室内温度とユーザの希望温度との間の差が大きい場合、空調室内機100を最大送風量の風向板状態に調整することができる。この時、内側風向板2は、その下表面が第1風路面411と面一となる位置まで反時計回りに回転し、外側風向板3は、その上表面が第2風路面421と面一となる位置まで時計回りに回転してよく、この時、吹出口16の吹出面積が最大となり、空調室内機100の単位時間当たりの送風量も最大となり、これにより空調室内機100の冷暖房効率を向上させることができる。
【0050】
図6に示すように、空調室内機100は、絨毯風(絨毯のような風)を送風する風向板状態を有してよい。ここで、空調室内機100が暖房状態にある時、温風の空気密度が小さいため、温風が室内の床に当たりにくく、この時、空調室内機100を絨毯風を送風する風向板状態に調整してよい。空調室内機100が絨毯風を送風する風向板状態にある時、内側風向板2及び外側風向板3はいずれも垂直に延在する位置まで回転し、この時、内側風向板2及び外側風向板3は、温風が垂直下向きに流れるようにガイドし、ひいては温風が床にスムーズに流れることを確保し、ユーザに対して足を暖める効果を奏することができる。
【0051】
図7に示すように、空調室内機100は、第1揺動送風状態を有してよい。空調室内機100が第1揺動送風状態にある時、内側風向板2は、その下表面が第1風路面411と面一となる位置まで回転して静止し、外側風向板3は、ハウジング1に対して回転する。ここで、空調室内機100が冷房モードにある時、空調室内機100を第1揺動送風状態に調整することによって、冷風が室内空間内をまず下から上へ流れるようにガイドし、その後、冷風が重力によって上から下へゆっくり流れる。これにより、冷風がユーザに直接当たることを防止するとともに、室内の温度の均一性を向上させることができる。
【0052】
図8に示すように、空調室内機100は、第2揺動送風状態を有してよい。空調室内機100が第2揺動送風状態にある時、外側風向板3は、垂直下向きに回転して静止し、内側風向板2は、ハウジング1に対して回転する。ここで、空調室内機100が暖房モードにある時、空調室内機100を第2揺動送風状態に調整することによって、温風が室内空間内で上から下へ流れるようにガイドすることができ、温風がスムーズに床に流れることを確保し、室内の温度の均一性を向上させることができる。
【0053】
図1に示すように、空調室内機100の使用停止時に、内側風向板2及び外側風向板3は、吹出口16を閉めるように、それぞれハウジング1に整合する位置まで回転可能となっている。
【0054】
以下、3つの具体的な実施例をもって本開示の空調室内機100について図面を参照しながら詳細に説明する。以下の説明は単なる例示的なものであり、本開示を具体的に限定するものではないことを理解されるべきである。
【0055】
実施例1:
図1に示すように、本開示の実施例に係る空調室内機100は、ハウジング1、内側風向板部2、外側風向板部3、風路アセンブリ4、ファン8、及び熱交換器9を備える。
【0056】
ファン8と熱交換器9は、いずれもハウジング1内に設けられており、ハウジング1には熱交換器9に正対するように設けられた吸込口が設けられている。ハウジング1は、第1収容空間を有する第1収容部11と第2収容空間を有する第2収容部12とを含み、第1収容部11は、吹出口16を有し、第2収容空間は、第1収容空間の前側に位置する。内側風向板2は、第1枢動軸5によって第1収容空間内に枢動可能に設けられており、外側風向板3は、第2枢動軸6によって第2収容空間内に枢動可能に設けられている。
【0057】
図2及び
図3に示すように、風路アセンブリ4は、ハウジング1内に設けられており、第1側壁41と第1側壁41の下方に位置する第2側壁42とを含む。第1側壁41と第2側壁42との間には吹出口16と連通する風路43が画定されてよい。第1枢動軸5は、第1側壁41に近接して設けられてよく、第2枢動軸6は、第2側壁42に近接して設けられてよい。第1側壁41の第2側壁42に面する側の表面(
図2に示す下表面)は第1風路面411であり、第2側壁42の第1側壁41に面する側の表面(
図2に示す上表面)は、第2風路面421である。
【0058】
第1側壁41の吹出口16に面する一端(
図2に示す前端)には、移行部44が設けられている。移行部44の第2側壁42に面する側の表面(
図3に示す下表面)は移行面441であり、移行面441は、吹出口16に向かう方向に沿って、第1風路面411に対して傾斜して下方に延在してよい。このように、上記の設置により、移行面441は、気流をガイドする効果を奏することができる。移行面441は、気流が斜め下向きに流れるようにガイドし、これにより、気流が第1枢動軸5とハウジング1との間の間隙に流入することを効果的に防止し得、内側風向板及びハウジングにおける結露を防止し得る。
【0059】
実施例2:
図4及び
図5に示すように、実施例1とは異なって、実施例2に係る空調室内機100の第2側壁42は前端において、外側風向板取付部422を有し、外側風向板取付部422の上端は、外側風向板取付部422の下端よりも前側に位置してよい(
図4に示すように、L
1>L
2)。第2枢動軸6は、外側風向板取付部422に設けられてよい。さらに、第2風路面421の少なくとも第2枢動軸6に近接する部分が凹面に形成される。このように、気流は、「コンプッサ効果」によって第2風路面421の延在方向に沿って流れ、これにより、気流が第2枢動軸6とハウジング1との間の間隙に流入しなく、第2枢動軸6とハウジング1との間の間隙から離れる方向に流れることを確保し得る。ひいては、外側風向板3及びハウジング1における結露を効果的に防止し得る。
【0060】
実施例3:
図16-
図18に示すように、実施例1とは異なって、実施例3に係る空調室内機100の第1枢動軸5と第1収容空間の内壁との間には第1間隙14が設けられ、第2枢動軸6と第2収容空間の内壁との間には第2間隙15が設けられる。第1間隙14と第2間隙15のうちの少なくとも一方内には、シーリングストリップ7が設けられている。
【0061】
シーリングストリップ7は、第1シーリングストリップ71を含んでよい。第1シーリングストリップ71は接着部711とシール部712とを含み、接着部711はハウジング1に接着してよく、シール部712は一端が接着部711に接続してよく、他端が第1間隙14及び第2間隙15のうちの少なくとも一方内に延出してよい。
【0062】
図9-
図11に示すように、シーリングストリップ7は、ハウジング1に係止接続可能な第2シーリングストリップ72をさらに含んでよい。ここで、第2シーリングストリップ72は、本体723と複数の係止具721を含み、複数の係止具721は、複数の第1係止具7211と複数の第2係止具7212とを含み、且つ本体723の
後端に位置する。複数の第1係止具7211は、本体723の長手方向に沿って等間隔に配置された、複数の第2係止具7212は、本体723の長手方向に沿って等間隔に配置され、複数の第1係止具7211と複数の第2係止具7212は、本体723の長手方向に沿って均等に交互に設けられる。ハウジング1には、複数の第1係止具7211と複数の第2係止具7212に1対1に対応する係合溝13が設けられる。各々の第1係止具7211の前端には、第1係止部7211aが
下向きに設けられる。第1係止部7211aには、第1ガイド面が設けられ、第1ガイド面は、後方から前方へ向かうにつれて斜め下向きに延在し、第1係止具7211が対応する係止溝13内に入るようにガイドすることができる。各々の第2係止具7212の前端には、第2係止部7212aが
上向きに設けられる。第2係止部7212aには、第2ガイド面が設けられ、第2ガイド面は、後方から前方へ向かうにつれて斜め上向きに延在し、第2係止具7212が対応する係止溝13内に入るようにガイドすることができる。
【0063】
このように、上記の設置により、シーリングストリップ7は、第1間隙14及び/又は第2間隙15を密封することができ、これにより、気流が第1間隙14及び第2間隙15内に流入することを防止し得、ひいては、ハウジング1、内側風向板2及び外側風向板3における結露を防止し得る。
【0064】
本開示の説明において、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」などの用語によって示された向き又は位置関係は、図面に示す向き又は位置関係に基づいており、本開示の説明の便宜又は説明の簡略化のためのもののみであり、言及された装置又は素子が特定の向きを有していなければならないこと、特定の向きで構成及び操作されなければならないことを指示又は暗示するものではなく、従って本開示を限定するものと解釈されるべきではない。本開示の説明では、「複数」の意味は2つ以上である。第1特徴が第2特徴の「の上」又は「の下」にあることは、第1特徴と第2特徴とが直接接触していることを含んでもよいし、第1特徴と第2特徴とが直接接触しなく、それらの間のさらなる要素を介して接触していることを含んでもよい。
【0065】
本明細書の説明において、用語「1つの実施例」、「幾つかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「具体的な例」又は「幾つかの例」などの参照用語は、その実施例又は例に関連して説明される具体的な特徴、構造、材料又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを指すことが意図される。本明細書において、上記の用語の例示的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を指すわけではない。
【0066】
本開示の実施例が示され、説明されたが、当業者は、本開示の原理及び趣旨から逸脱しない範囲において、これらの実施例に対して様々な変更、修正、置換及び変形を行うことができる。本開示の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物によって規定される。
【符号の説明】
【0067】
100 空調室内機
1 ハウジング
11 第1収容部
12 第2収容部
13 係止溝
14 第1間隙
15 第2間隙
16 吹出口
2 内側風向板
3 外側風向板
4 風路アセンブリ
41 第1側壁
411 第1風路面
42 第2側壁
421 第2風路面
422 外側風向板取付部
43 風路
44 移行部
441 移行面
5 第1枢動軸
6 第2枢動軸
7 シーリングストリップ
71 第1シーリングストリップ
711 接着部
712 シール部
72 第2シーリングストリップ
721 係止具
7211 第1係止具
7211a 第1係止部
7212 第2係止具
7212a 第2係止部
722 位置規制部
723 本体
8 ファン
9 熱交換器
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】