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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-18
(54)【発明の名称】エネルギー貯蔵装置
(51)【国際特許分類】
   H01G 11/80 20130101AFI20230111BHJP
   H01M 50/179 20210101ALI20230111BHJP
   H01M 50/152 20210101ALI20230111BHJP
   H01M 50/188 20210101ALI20230111BHJP
   H01M 50/167 20210101ALI20230111BHJP
   H01M 50/564 20210101ALI20230111BHJP
   H01M 50/547 20210101ALI20230111BHJP
   H01M 50/131 20210101ALI20230111BHJP
   H01G 9/10 20060101ALN20230111BHJP
【FI】
H01G11/80
H01M50/179
H01M50/152
H01M50/188
H01M50/167
H01M50/564
H01M50/547
H01M50/131
H01G9/10 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022527846
(86)(22)【出願日】2020-12-18
(85)【翻訳文提出日】2022-05-12
(86)【国際出願番号】 KR2020018627
(87)【国際公開番号】W WO2021162229
(87)【国際公開日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】10-2020-0018227
(32)【優先日】2020-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0172435
(32)【優先日】2020-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521557665
【氏名又は名称】エルエス、マテリアルズ、カンパニー、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LS Materials Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】パク、キョンフン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジョンゴル
【テーマコード(参考)】
5E078
5H011
5H043
【Fターム(参考)】
5E078AA12
5E078AB01
5E078HA05
5E078HA13
5E078HA23
5E078KA06
5H011AA01
5H011AA17
5H011BB04
5H011BB05
5H011DD15
5H011EE02
5H011EE04
5H011FF03
5H011FF04
5H011KK01
5H043AA01
5H043AA07
5H043AA11
5H043AA13
5H043AA15
5H043BA11
5H043CA03
5H043CA12
5H043DA09
5H043DA20
5H043HA07D
5H043LA21D
(57)【要約】
本発明は電解液を収容するためのハウジング;前記ハウジングの内部に収納された電極素子;前記ハウジングの一側に結合されたケース;および前記ケースに挿入されて前記電極素子に電気的に連結される電極端子を含むものの、前記ケースは前記電極端子が挿入されるための貫通孔が形成されたベース部、および前記ベース部に結合されて前記ベース部と前記電極端子の間を密閉させる密閉部を含み、前記密閉部は前記貫通孔に位置して前記ベース部と前記電極端子の間を密閉させるように前記電極端子に密着する端子密閉部材を含むエネルギー貯蔵装置に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解液を収容するためのハウジング;
前記ハウジングの内部に収納された電極素子;
前記ハウジングの一側に結合されたケース;および
前記ケースに挿入されて前記電極素子に電気的に連結される電極端子を含み、
前記ケースは前記電極端子が挿入されるための貫通孔が形成されたベース部、および前記ベース部に結合されて前記ベース部と前記電極端子の間を密閉させる密閉部を含み、
前記密閉部は前記貫通孔に位置して前記ベース部と前記電極端子の間を密閉させるように前記電極端子に密着する端子密閉部材を含むことを特徴とする、エネルギー貯蔵装置。
【請求項2】
前記密閉部は前記ベース部の上面に位置した上面密閉部材、前記ベース部の側面に位置した側面密閉部材、および前記ベース部の下面に位置した下面密閉部材を含むことを特徴とする、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項3】
前記密閉部は前記ベース部の上面に位置した上面密閉部材を含み、
前記端子密閉部材は前記上面密閉部材に比べてさらに厚い厚さで形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項4】
前記ベース部はベークライト(Bakelite)に比べてさらに大きい強度を有すると共に、ベークライトに比べて電解液に対する吸水性がさらに低い材質で形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項5】
前記ベース部の上面から突出した複数個の上面突起を含み、
前記上面突起は互いに離隔して配置されたことを特徴とする、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項6】
前記ベース部の上面の中央から突出した支え突起を含むことを特徴とする、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項7】
前記ベース部を貫通して形成された連通孔を含み、
前記密閉部は前記ベース部の上面に位置した上面密閉部材、前記ベース部の下面に位置した下面密閉部材、および前記上面密閉部材と前記下面密閉部材を連結するように前記連通孔に形成された連結密閉部材を含むことを特徴とする、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項8】
前記ハウジングは係止によって前記密閉部に支持されるカーリング部材を含み、
前記密閉部は前記カーリング部材の内側に挿入されて係止を通じて前記カーリング部材を支持する密閉突起を含むことを特徴とする、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項9】
前記ベース部は前記カーリング部材を支持するための支持突起を含み、
前記密閉部は前記支持突起が挿入される支持孔を含み、
前記支持突起は前記支持孔を通じて前記密閉部の外部に露出して前記カーリング部材を支持することを特徴とする、請求項8に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項10】
前記カーリング部材は前記ケースの上面に位置した前記密閉突起によって支持され、
前記ハウジングは前記ケースの下面を支持するように突出したビーディング部材を含むことを特徴とする、請求項8に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項11】
前記ベース部は前記貫通孔に連結されるように形成された圧着溝を含み、
前記密閉部は前記圧着溝を覆うように前記ベース部に結合された圧着密閉部材を含み、
前記圧着密閉部材は前記ケースに結合された前記電極端子によって圧着されることを特徴とする、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【請求項12】
前記ベース部の上面と前記ベース部の下面の中で少なくとも一つから突出した複数個の補強突起を含むことを特徴とする、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気エネルギーなどのようなエネルギーを貯蔵するためのエネルギー貯蔵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電池(Battery)、キャパシタ(Capacitor)等は電気エネルギーを貯蔵する代表的なエネルギー貯蔵装置である。このようなキャパシタの中でウルトラキャパシタ(Ultra-Capacitor、UC)は高い効率、半永久的な寿命、およびはやい充放電特性を有しており、二次電池の弱点である短いサイクルと瞬間高電圧問題を補完できるエネルギー貯蔵装置として市場を形成している。
【0003】
このような長所に基づいて、ウルトラキャパシタは携帯電話、タブレットPC、ノートパソコンなどのようなモバイルデバイスの補助電源としてだけでなく、高容量が要求される電気自動車、ハイブリッド自動車、太陽電池用電源装置、夜間再び表示灯、無停電電源装置(UPS、Uninterrupted Power Supply)等の主電源あるいは補助電源としても広く利用されている。
【0004】
図1は、従来技術に係るエネルギー貯蔵装置の概略的な側面図である。
【0005】
図1を参照すると、従来技術に係るエネルギー貯蔵装置100は電解液と電極素子を収容するためのハウジング110、前記ハウジング110の一側に結合されたケース120、前記ケース120に結合された電極端子130を含む。前記電極端子130は前記ケース120に挿入されて前記ハウジング110の内部に位置した電極素子に連結される。
【0006】
ここで、従来技術に係るエネルギー貯蔵装置100は、前記ケース120と前記電極端子130の間の隙間を通じて前記ハウジング110に収容された電解液の涙液が発生することによって電池性能が低下し使用寿命が短縮する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前述したような問題点を解決するために案出されたもので、電解液の涙液量を減少させ得るエネルギー貯蔵装置を提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述したような課題を達成するために、本発明は次のような構成を含むことができる。
【0009】
本発明に係るエネルギー貯蔵装置は、電解液を収容するためのハウジング;前記ハウジングの内部に収納された電極素子;前記ハウジングの一側に結合されたケース;および前記ケースに挿入されて前記電極素子に電気的に連結される電極端子を含むことができる。前記ケースは前記電極端子が挿入されるための貫通孔が形成されたベース部、および前記ベース部に結合されて前記ベース部と前記電極端子の間を密閉させる密閉部を含むことができる。前記密閉部は前記貫通孔に位置して前記ベース部と前記電極端子の間を密閉させるように前記電極端子に密着する端子密閉部材を含むことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、次のような効果を図ることができる。
【0011】
本発明は、密閉部を利用してケースと電極端子の間の隙間に対する密閉力を強化することができる。したがって、本発明はケースと電極端子の間の隙間を通じての電解液の涙液量を減少させることができ、内圧に対して耐えることができる耐久性を強化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】従来技術に係るエネルギー貯蔵装置の概略的な側面図である。
【0013】
図2】本発明に係るエネルギー貯蔵装置の概略的な側面図である。
【0014】
図3】本発明に係るエネルギー貯蔵装置において、電極素子を説明するための概念図である。
【0015】
図4】本発明に係るエネルギー貯蔵装置を図2のI-I線を基準として示した概略的な側断面図である。
【0016】
図5図4を基準とするケースと電極端子の概略的な分解側断面図である。
【0017】
図6】本発明に係るエネルギー貯蔵装置の比較例に対する概略的な側断面図である。
【0018】
図7】本発明に係るエネルギー貯蔵装置のベース部に対する概略的な斜視図である。
【0019】
図8】本発明に係るエネルギー貯蔵装置において、ベース部に密閉部が結合される過程を説明するための概念的な側断面図である。
【0020】
図9】本発明に係るエネルギー貯蔵装置において、支持突起を有するベース部を説明するための概略的な側断面図である。
【0021】
図10】本発明に係るエネルギー貯蔵装置のベース部に対する概略的な底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下では、本発明に係るエネルギー貯蔵装置の実施例を添付された図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
図2を参照すると、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は電気エネルギーを貯蔵するためのものである。本発明に係るエネルギー貯蔵装置1はウルトラキャパシタ(Ultra-Capacitor、UC)で具現され得る。本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は電極素子(2、図3に図示される)、ハウジング3、ケース4、および電極端子5を含むことができる。
【0024】
図2および図3を参照すると、前記電極素子2はベアセルと呼ばれるものであり、前記ハウジング3に収納され得る。前記電極素子2は第1電極21、前記第1電極21と反対となる極性を有する第2電極22、および前記第1電極21と前記第2電極22の間に配置されて前記第1電極21と前記第2電極22を電気的に分離させる分離膜(Separator、23)が巻き取られて形成され得る。一実施例において、前記第1電極21が正極(+)であれば、前記第2電極22は負極(-)となる。その反対に、前記第1電極21が負極(-)であれば、前記第2電極22は正極(+)となる。
【0025】
図2には前記分離膜23が前記第1電極21および前記第2電極22の間にのみ位置するものとして図示されているが、前記第1電極21または前記第2電極22が外部に露出しないようにするために、前記第1電極21および前記第2電極22の外部にも前記分離膜23が追加で配置され得る。例えば、前記電極素子2は分離膜23、第1電極21、分離膜23、第2電極22、分離膜23の順序で配置されて巻き取られ得る。前記電極素子2は分離膜23、第2電極22、分離膜23、第1電極21、分離膜23の順序で配置されて巻き取られてもよい。
【0026】
前記第1電極21は金属材質の集電体(図示されず)上に活性炭素(Activated Carbon)を利用して形成された第1活性物質層211、および前記第1活性物質層211の一側に連結された第1電極リード212を含むことができる。この場合、前記第1電極リード212は前記集電体で前記第1活性物質層211が形成されていない領域で構成される。
【0027】
前記第2電極22は金属材質の集電体(図示されず)上に活性炭素を利用して形成された第2活性物質層221、および前記第2活性物質層221の一側に連結された第2電極リード222を含むことができる。この場合、前記第2電極リード222は前記集電体で前記第2活性物質層221が形成されていない領域で構成される。
【0028】
前述した実施例において、前記第1電極21および前記第2電極22を構成する集電体は金属ホイル(Foil)を利用して構成され得る。前記集電体は前記第1活性物質層211および前記第2活性物質層221から放出されるか供給される電荷の移動通路の役割をする。前記第1活性物質層211および前記第2活性物質層221は前記集電体の両面にコーティングされて構成され得る。前記第1活性物質層211および前記第2活性物質層221は電気エネルギーが貯蔵される部分である。
【0029】
一実施例において、前記第1電極21および前記第2電極22は、前記第1電極リード212が前記電極素子2の下側に位置し、前記第2電極リード222が前記電極素子2の上側に位置するように巻き取られ得る。
【0030】
一方、前記電極素子2には電気エネルギーの充電のための電解液が含浸される。この場合、前記電極素子2に電解液を含浸させる工程は、前記電極素子2を電解液が満たされている容器の中に一定時間浸漬させることによって遂行され得る。
【0031】
図2および図3を参照すると、前記ハウジング3は電解液を収容するものである。前記ハウジング3の内部には前記電解液と共に前記電極素子2が位置することができる。前記ハウジング3は一側が開放された形態で形成され得る。例えば、前記ハウジング3は上面が開放された形態で形成され得る。前記ハウジング3は全体として円筒の形態で形成され得るが、これに限定されず、前記電解液と前記電極素子2を収容できる形態であれば直方体の形態など、多角の形態で形成されてもよい。
【0032】
図2図5を参照すると、前記ケース4は前記ハウジング3の一側に結合されるものである。前記ケース4は前記ハウジング3の開放された一側を密閉させることができる。前記ケース4には前記電極端子5が挿入され得る。前記電極端子5は前記ケース4に挿入されて前記ハウジング3の内部に位置した前記電極素子2に電気的に連結され得る。前記ケース4は全体として円盤の形態で形成され得るが、これに限定されず、前記ハウジング3の開放された一側を密閉させることができる形態であれば四角板の形態など、多角板の形態で形成されてもよい。
【0033】
前記ケース4は密閉部41、およびベース部42を含むことができる。
【0034】
前記密閉部41は前記ベース部42に結合され得る。前記密閉部41は前記ベース部42と前記電極端子5の間を密閉させることができる。前記密閉部41は前記ベース部42と前記ハウジング3の間も密閉させることができる。前記密閉部41は前記ベース部42の外面を囲むように前記ベース部42に結合され得る。前記密閉部41は弾性変形(Elastic Deformation)が可能な材質で形成され得る。例えば、前記密閉部41はゴム、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、BT(Bismaleimide Triazine)樹脂、EMC(Epoxy Molding Compound)等で形成され得る。前記密閉部41は射出成形を通じて前記ベース部42に結合され得る。前記密閉部41は前記ベース部42に塗布された後に硬化することによって前記ベース部42に結合され得る。
【0035】
前記密閉部41は端子密閉部材411を含むことができる。
【0036】
前記端子密閉部材411は前記ベース部42と前記電極端子5の間を密閉させるものである。前記端子密閉部材411は前記ベース部42に形成された貫通孔420に位置することができる。これに伴い、前記端子密閉部材411は前記貫通孔420の内側に位置することによって、前記ケース4に挿入された前記電極端子5に密着することができる。したがって、前記端子密閉部材411は前記電極端子5と前記ベース部42の間を密閉させることができる。これに伴い、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は前記密閉部41を利用して前記電極端子5と前記ベース部42の間の隙間に対する密閉力を強化することによって、前記電極端子5と前記ベース部42の間の隙間を通じての電解液の涙液量を減少させることができる。したがって、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は電解液に対する涙液防止性能が強化され得るだけでなく、これを通じて内圧に対して耐えることができる耐久性が強化され得る。
【0037】
前記端子密閉部材411には前記電極端子5が挿入されるための挿入孔(411a、図5に図示される)が形成され得る。前記電極端子5は前記挿入孔411aに挿入されて前記端子密閉部材411を加圧することができる。これに伴い、前記端子密閉部材411は加圧力によって圧縮されることによって発生した復原力を利用して、前記電極端子5に強く密着することができる。前記端子密閉部材411は前記貫通孔420に向かう前記ベース部42の内面の全体に接触することができる。これに伴い、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は、前記ケース4に挿入された前記電極端子5部分の全体に対して前記端子密閉部材411が密着するように具現されるため、涙液防止性能と耐久性をさらに強化することができる。
【0038】
前記密閉部41は上面密閉部材412を含むことができる。
【0039】
前記上面密閉部材412は前記ベース部42の上面に位置したものである。これに伴い、前記上面密閉部材412は前記ベース部42の上面に対する密閉力を具現することができる。前記ベース部42の上面は前記ハウジング3の内部に向かう前記ベース部42の下面に対して反対側に位置した面である。前記ベース部42の上面は前記ハウジング3の外部に位置することができる。前記上面密閉部材412と前記ベース部42の上面は略一致する面積を有するように形成され得る。前記上面密閉部材412は前記ベース部42の上面全体を覆うことができる面積で形成されてもよい。前記上面密閉部材412と前記端子密閉部材411は互いに連結されるように形成され得る。前記上面密閉部材412と前記端子密閉部材411は一体に形成されてもよい。
【0040】
前記上面密閉部材412が備えられる場合、前記端子密閉部材411は前記上面密閉部材412に比べてさらに厚い厚さ411Tで形成され得る。すなわち、前記端子密閉部材411の厚さ411Tは前記上面密閉部材412の厚さ412Tに比べてさらに厚くてもよい。これに伴い、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は相対的に涙液が発生する可能性が高い部分に位置した前記端子密閉部材411の厚さ411Tがさらに厚く形成され得る。したがって、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は前記上面密閉部材412の厚さ412Tが相対的に薄く形成されて材料費の上昇を抑制できるとともに、前記端子密閉部材411の厚さ411Tが相対的に厚く形成されて涙液防止性能を強化することができる。
【0041】
前記密閉部41は下面密閉部材413を含むことができる。
【0042】
前記下面密閉部材413は前記ベース部42の下面に位置したものである。これに伴い、前記下面密閉部材413は前記ベース部42の下面に対する密閉力を具現することができる。前記下面密閉部材413と前記ベース部42の下面は略一致する面積を有するように形成され得る。前記下面密閉部材413は前記ベース部42の下面全体を覆うことができる面積で形成されてもよい。前記下面密閉部材413と前記端子密閉部材411は互いに連結されるように形成され得る。前記下面密閉部材413と前記端子密閉部材411は一体に形成されてもよい。
【0043】
前記下面密閉部材413が備えられる場合、前記端子密閉部材411は前記下面密閉部材413に比べてさらに厚い厚さ411Tで形成され得る。すなわち、前記端子密閉部材411の厚さ411Tは前記下面密閉部材413の厚さ413Tに比べてさらに厚くてもよい。したがって、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は前記下面密閉部材413の厚さ413Tが相対的に薄く形成されて材料費の上昇を抑制できるとともに、前記端子密閉部材411の厚さ411Tが相対的に厚く形成されて涙液防止性能を強化することができる。
【0044】
前記密閉部41は側面密閉部材414を含むことができる。
【0045】
前記側面密閉部材414は前記ベース部42の側面に位置したものである。これに伴い、前記側面密閉部材414は前記ベース部42の側面に対する密閉力を具現することができる。前記側面密閉部材414と前記ベース部42の側面は略一致する面積を有するように形成され得る。前記側面密閉部材414は前記ベース部42の側面全体を覆うことができる面積で形成されてもよい。前記側面密閉部材414は前記上面密閉部材412と前記下面密閉部材413それぞれに連結されるように形成され得る。前記側面密閉部材414、前記上面密閉部材412、および前記下面密閉部材413は一体に形成されてもよい。
【0046】
前記密閉部41は密閉突起415を含むことができる。
【0047】
前記密閉突起415は前記ハウジング3のカーリング部材(31、図4に図示される)を支持するものである。前記密閉突起415は前記カーリング部材31の内側に挿入されて係止をを通じて前記カーリング部材31を支持することができる。これに伴い、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は前記密閉突起415と前記カーリング部材31を利用して、前記ケース4と前記ハウジング3間の結合力を強化して内圧に対する耐久性を向上させることができる。また、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は前記密閉突起415と前記カーリング部材31を利用して、前記密閉部41と前記ハウジング3が互いに密着した状態に維持させることができるため、前記ケース4と前記ハウジング3の間の隙間に対する密閉力を強化することができる。
【0048】
前記密閉突起415は前記上面密閉部材412の上側に突出し得る。前記密閉突起415は前記上面密閉部材412の最も縁に配置され得る。この場合、前記密閉突起415は前記上面密閉部材412と前記側面密閉部材414が互いに連結される地点に形成されてもよい。前記密閉突起415と前記上面密閉部材412は一体に形成されてもよい。前記カーリング部材31は前記密閉突起415を囲むように形成され得る。これに伴い、前記カーリング部材31は係止によって前記密閉突起415に支持され得る。前記カーリング部材31は前記ハウジング3の上端から延びて形成されるものの、前記ケース4に挿入された電極端子5側に曲げ加工されることによって前記密閉突起415を囲むように配置され得る。前記カーリング部材31は曲面をなすように形成され得る。この場合、前記密閉突起415は突出するほど大きさが減少するように形成されるものの、終端が曲面をなすように形成され得る。
【0049】
ここで、前記ハウジング3はビーディング部材(32、図4に図示される)を含むことができる。前記ビーディング部材32は前記ケース4の下面を支持するように突出し得る。この場合、前記カーリング部材31は前記ケース4の上面に位置した前記密閉突起415により支持され得る。これに伴い、前記ハウジング3は前記カーリング部材31と前記ビーディング部材32を利用して前記ケース4の上面と下面それぞれを支持することができる。したがって、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は、前記ケース4が前記ハウジング3に結合された状態で堅固に維持されるように具現され得る。前記ビーディング部材32は前記下面密閉部材413を支持することができる。前記ビーディング部材32は前記ハウジング3の一部が内側に突出するように曲げ加工することによって具現されてもよい。
【0050】
図2図6を参照すると、前記ベース部42は前記密閉部41が結合されるものである。前記ベース部42には前記貫通孔420が形成され得る。前記貫通孔420は前記ベース部42を貫通して形成され得る。前記ベース部42には前記貫通孔420が複数個形成されてもよい。この場合、前記ケース4には前記電極端子5が複数個挿入され得る。前記貫通孔420は互いに離隔した位置に配置され得る。
【0051】
前記ベース部42は前記密閉部41に比べてより大きい強度を有するように形成され得る。これに伴い、前記ケース4は前記ベース部42を通じて所定の強度を有するように具現されると共に、前記密閉部41を通じて密閉力を有するように具現され得る。前記ベース部42は前記密閉部41に比べてガスに対する遮断力がより大きく具現され得る。これに伴い、前記ケース4は前記ベース部42を通じて電解液がガスの形態で流出することを遮断すると共に、前記密閉部41を通じて電解液が液体の形態で流出することを遮断することができる。例えば、前記ベース部42はプラスチック(Plastic)で形成され得る。
【0052】
前記ベース部42はベークライト(Bakelite)に比べてさらに強い強度を有すると共に、ベークライトに比べて電解液に対する吸水性がさらに低い材質で形成され得る。これに伴い、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は図6に図示された通り、比較例と対比する時、向上した耐久性と耐湿性を有するように具現され得る。これを詳察すると、次の通りである。
【0053】
まず、図6に図示された比較例はEPDM(Ethylene Propylene Diene Monomer)層4aとベークライト(Bakelite)層4bが順次積層された構造で具現され得る。前記EPDM層4aは密閉力を具現することができる。EPDM層4aは前記ベークライト層4bの上面側にのみ配置され得る。ベークライト層4bはフェノール積層板であり、支持台の機能をして密閉と剛性を具現することができる。このような比較例はベークライト層4bが紙に類似する特性を有する材質で形成されるため、電解液の吸収が可能であり湿気に脆弱な短所がある。また、比較例はEPDM層4aが前記ベークライト層4bの上面にのみ配置されるため、前記電極端子5との間を通じて電解液の涙液が発生する可能性が高い。
【0054】
これとは異なり、図4図5に図示された実施例は前記ベース部42がベークライトに比べてさらに強い強度を有すると共に、ベークライトに比べて電解液に対する吸水性がさらに低い材質で形成されるため、比較例と対比する時、さらに大きい強度とさらに高い耐湿性を有するケース4で具現され得る。また、実施例は前記ベース部42の上面、下面、側面だけでなく前記貫通孔420にも前記密閉部41が位置するため、前記電極端子5との間を通じての電解液の涙液量を減少させることができる。
【0055】
図2図8を参照すると、前記ベース部42は上面突起421を含むことができる。
【0056】
前記上面突起421は前記ベース部42の上面から突出したものである。前記ベース部42の上面には前記上面突起421が複数個形成され得る。前記上面突起421は互いに離隔して配置され得る。射出成形を通じて前記ベース部42に前記密閉部41を結合させる場合、前記上面突起421は金型(10、図8に図示される)に支持されることによって、前記金型10から前記ベース部42の上面を離隔させることができる。図8で下側に向かう前記ベース部42の一面が上面に該当し、上側に向かう前記ベース部42の他面が下面に該当する。前記密閉部41を形成するための成形樹脂は前記上面突起421によって前記金型10と前記ベース部42の上面の間に流入することによって、前記ベース部42の上面に前記密閉部41が形成され得る。したがって、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は前記上面突起421を利用して、前記ベース部42の上面に前記密閉部41を形成する作業の容易性を向上させることができる。また、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は前記上面突起421を利用して、前記密閉部41と前記ベース部42間の接触面積を増やすことができるため、前記密閉部41と前記ベース部42間の結合力を増大させることができる。図7には前記ベース部42の上面に6個の上面突起421が突出したものとして図示されているが、これに限定されず、前記ベース部42の上面には2個以上5個以下、または7個以上の上面突起421が突出し得る。前記上面突起421と前記ベース部42は一体に形成されてもよい。
【0057】
図2図8を参照すると、前記ベース部42は支え突起422を含むことができる。
【0058】
前記支え突起422は前記ベース部42の上面から突出したものである。支え突起422は前記ベース部42の中央から突出し得る。前記ベース部42が円盤の形態で形成された場合、前記支え突起422は前記ベース部42の上面がなす円の中心から突出し得る。射出成形を通じて前記ベース部42に前記密閉部41を結合させる時、前記密閉部41を形成するための成形樹脂が前記ベース部42の下面に位置しても、前記支え突起422は前記金型10に支持されて前記ベース部42の上面を支持することによって前記ベース部42に垂れが発生することを防止できる。前記支え突起422は全体として円盤の形態で形成され得るが、これに限定されず、成形樹脂によって前記ベース部42に垂れが発生することを防止できるものであれば、直方体の形態などのように多角形の形態で形成されてもよい。
【0059】
図2図8を参照すると、前記ベース部42は連通孔423を含むことができる。
【0060】
前記連通孔423は前記ベース部42を貫通して形成されたものである。射出成形を通じて前記ベース部42に前記密閉部41を結合させる場合、前記密閉部41を形成するための成形樹脂は、前記連通孔423に満たされることによって連結密閉部材416として具現され得る。前記連結密閉部材416は前記連通孔423に形成されて、前記ベース部42の上面に位置した上面密閉部材412と前記ベース部42の下面に位置した下面密閉部材413を連結することができる。したがって、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は前記連通孔423と前記連結密閉部材416を利用して、前記上面密閉部材412と前記下面密閉部材413それぞれが前記ベース部42から浮くことを防止することができる。前記連通孔423は前記貫通孔420から離隔した位置で前記ベース部42を貫通して形成され得る。前記ベース部42には前記連通孔423が複数個形成されてもよい。前記連通孔423は互いに離隔して配置され得る。これに伴い、前記密閉部41は前記上面密閉部材412と前記下面密閉部材413を互いに離隔した位置で連結する複数個の連結密閉部材416を含むので、前記上面密閉部材412と前記下面密閉部材413それぞれが前記ベース部42から浮くことを防止する防止力をさらに強化することができる。
【0061】
図2図7を参照すると、前記ベース部42は圧着溝424を含むことができる。
【0062】
前記圧着溝424は前記貫通孔420に連結されるように形成されたものである。前記圧着溝424は前記ベース部42の上面から一定の深さで形成された溝で具現され得る。前記圧着溝424が備えられた場合、前記密閉部41は圧着密閉部材417を含むことができる。前記圧着密閉部材417は前記圧着溝424を覆うように前記ベース部42に結合され得る。これに伴い、前記密閉部41で前記圧着密閉部材417が位置した部分は他の部分に比べてさらに厚い厚さで形成され得る。したがって、前記電極端子5は前記圧着密閉部材417を圧着して前記ケース4に結合され得るため、前記ケース4にさらに堅固に結合され得る。前記圧着密閉部材417の厚さが厚いのでそれだけさらに大きい変位で弾性変形がなされ得るため、前記電極端子5が前記圧着密閉部材417をさらに強く圧着して前記ケース4に結合され得るためである。前記圧着密閉部材417は前記電極端子5が有するフランジ51によって圧着され得る。前記ケース4に前記電極端子5が複数個結合される場合、前記ベース部42には前記圧着溝424が複数個形成され得る。
【0063】
図2図7、および図9を参照すると、前記ベース部42は支持突起425を含むことができる。
【0064】
前記支持突起425は前記カーリング部材31を支持するものである。前記支持突起425は前記ベース部42の上面から突出し得る。前記支持突起425が備えられた場合、前記密閉部41は支持孔418を含むことができる。前記支持孔418は前記密閉部41の上部を貫通して形成され得る。この場合、前記支持孔418は前記上面密閉部材412を貫通して形成され得る。前記支持突起425は前記支持孔418に挿入されて前記支持孔418を通じて前記密閉部41の外部に露出することによって、前記密閉部41の外部に位置した前記カーリング部材31を支持することができる。これに伴い、前記カーリング部材31は前記密閉部41に比べてさらに大きい強度を有する支持突起425に支持されるため、前記ケース4にさらに堅固に支持され得る。前記カーリング部材31を支持する前記支持突起425の一面は、平面をなすように形成され得る。
【0065】
図2図7、および図10を参照すると、前記ベース部42は補強突起(426、図10に図示される)を含むことができる。
【0066】
前記補強突起426は前記ベース部42の下面から突出し得る。前記ベース部42の下面には前記補強突起426が複数個突出し得る。前記補強突起426は互いに異なる位置から突出し得る。これに伴い、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は前記補強突起426を利用して前記ベース部42の強度をさらに増大させることができるので、前記ケース4の耐久性をさらに強化することができる。また、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は前記補強突起426を利用して前記密閉部41と前記ベース部42間の接触面積を増やすことができるので、前記密閉部41と前記ベース部42間の結合力を増大させることができる。したがって、本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は前記ベース部42から前記密閉部41が剥離することを防止する防止力を強化することができる。前記補強突起426と前記ベース部42は一体に形成されてもよい。
【0067】
図10には前記ベース部42の下面に前記補強突起426が形成されたものとして図示されているが、これに限定されず、前記補強突起426は前記ベース部42の上面に形成されてもよい。前記補強突起426は前記ベース部42の下面と前記ベース部42の上面の両方に形成されてもよい。一方、図10には前記補強突起426がそれぞれ形態をなして互いに連結されたものとして図示されているが、これに限定されず、前記ベース部42の強度を増大させることができる形態であれば前記補強突起426は他の形態をなして形成されてもよい。
【0068】
図2図5を参照すると、前記電極端子5は前記ケース4に挿入されて前記電極素子2に電気的に連結されるものである。前記電極端子5は前記挿入孔411aを通じて前記ケース4に挿入されて前記ハウジング3の内部に位置した前記電極素子2に電気的に連結され得る。
【0069】
前記電極端子5は前記フランジ51を含むことができる。前記フランジ51は前記ケース4の上面に支持され得る。この場合、前記フランジ51は前記圧着密閉部材417を圧着することができる。
【0070】
前記電極端子5は端子ピン52を含むことができる。前記端子ピン52は前記ケース4に挿入されて前記ハウジング3の内部に位置することができる。この場合、前記端子ピン52の外面には前記端子密閉部材411が密着することができる。前記端子ピン52は前記ハウジング3の内部に位置した前記電極素子2に電気的に連結され得る。
【0071】
前記電極端子5は締結部材53を含むことができる。前記締結部材53は前記ケース4の下面で突出した前記端子ピン52に締結され得る。これに伴い、前記電極端子5は前記ケース4に結合され得る。前記締結部材53は前記ハウジング3の内部に位置することができる。前記締結部材53の内面および前記端子ピン52の外面の一部にはそれぞれねじ山が形成され得る。
【0072】
前記電極端子5は一つ以上の第1口出し線(図示されず)に連結される第1電極端子(5a、図2に図示される)、および一つ以上の第2口出し線(図示されず)に連結される第2電極端子(5b、図2に図示される)を含むことができる。前記第1電極端子5aと前記第2電極端子5bは前記ケース4に挿入された状態で前記ケース4に結合され、前記第1口出し線と前記第2口出し線を通じて前記電極素子2に連結され得る。
【0073】
本発明に係るエネルギー貯蔵装置1は前記ケース4に多様な種類の電極端子5が結合され得る。図2に図示された通り、前記ケース4にはバスバー(Bus-bar)に連結される構造で具現された電極端子5が結合され得る。この場合、前記電極端子5は全体として円筒の形態で形成され得る。図示されてはいないが、前記ケース4には印刷回路基板(PCB)に連結される構造で具現された電極端子5が結合され得る。この場合、前記電極端子5は全体として
の形態で折り曲げられた板状に形成され得る。
【0074】
以上で説明した本発明は前述した実施例および添付された図面に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な置換、変形および変更が可能であることが本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者において明白であろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】