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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-18
(54)【発明の名称】整形外科用インプラント
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/28 20060101AFI20230111BHJP
   A61L 27/18 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
A61F2/28
A61L27/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022528197
(86)(22)【出願日】2020-11-16
(85)【翻訳文提出日】2022-06-27
(86)【国際出願番号】 EP2020082305
(87)【国際公開番号】W WO2021094624
(87)【国際公開日】2021-05-20
(31)【優先権主張番号】202019106375.0
(32)【優先日】2019-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520113158
【氏名又は名称】クモビス ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100145791
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 志麻子
(74)【代理人】
【識別番号】100187964
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 剛
(72)【発明者】
【氏名】レオンハルト,シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】パマー,セバスチャン
【テーマコード(参考)】
4C081
4C097
【Fターム(参考)】
4C081AB02
4C081BA13
4C081BB08
4C081CA171
4C081CA181
4C081CA191
4C081CA231
4C081CC01
4C081DA03
4C097CC01
4C097CC02
4C097EE08
4C097EE13
4C097FF05
4C097MM03
4C097MM04
(57)【要約】
【課題】
本発明は整形外科用インプラントに関する。
【解決手段】
本発明の整形外科用インプラント(10、110、210、310)は、3Dプリントにより形成された部品であり、少なくとも1つの第1の部分(12、112、212、312)及び少なくとも1つの第2の部分(14、114、214、314)を備え、第1の部分(12、112、212、312)は支持構造体を構成し、第2の部分(14、114、214、314)は少なくとも部分的に生分解性材料で構成される。本発明はまた、整形外科用インプラント(10、110、210、310)を製造する方法に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
整形外科用インプラント(10、110、210、310)であって、
前記インプラント(10、110、210、310)は、3Dプリントにより形成された部品であり、少なくとも1つの第1の部分(12、112、212、312)及び少なくとも1つの第2の部分(14、114、214、314)を備え、
前記第1の部分(12、112、212、312)は支持構造体を構成し、前記第2の部分(14、114、214、314)は少なくとも部分的に生分解性材料で構成されている、前記整形外科用インプラント(10、110、210、310)。
【請求項2】
前記第1の、例えば外側の部分(12、112、212、312)は、少なくとも部分的にPEEK、PEKK、PAEK、PEI、PPSU、PSU及び/又はPAIで構成されることを特徴とする請求項1に記載の整形外科用インプラント(10、110、210、310)。
【請求項3】
前記第2の、例えば内側の部分(14、114、214、314)は少なくとも部分的に生分解性材料で構成され、
前記生分解性材料は、次の材料又は材料の組合せ:ポリジオキサノン(PDS、PPDX、もしくはPPDO)、ポリラクチド(PLA)、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)、又は、ポリラクチド(PLA)とポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)との混合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の整形外科用インプラント(10、110、210、310)。
【請求項4】
前記第1の部分(12、112、212、312)及び/又は前記第2の部分(14、114、214、314)は、少なくともある程度多孔質となるように形成されることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の整形外科用インプラント(10、110、210、310)。
【請求項5】
前記インプラント(10、110、210、310)は二部品ケージ、特に二部品バックボーンケージであることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の整形外科用インプラント(10、110、210、310)。
【請求項6】
整形外科用インプラント(10、110、210、310)を製造する方法であって、少なくとも以下の:
前記インプラント(10、110、210、310)の第1の部分が3Dプリントによって、特にFLM法によって生成され、前記第1の部分(12、112、212、312)は前記インプラント(10、110、210、310)の支持構造体を構成する、ステップと、
第2の部分(14、114、214、314)が3Dプリントによって、特にFLM法によって生成され、前記第2の部分(14、114、214、314)は少なくとも部分的に生分解性材料で構成される、ステップと、
を備える方法。
【請求項7】
前記第1の部分(12、112、212、312)及び前記第2の部分(14、114、214、314)が3Dプリントによって接合されていることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の部分(14、114、214、314)が前記第1の部分(12、112、212、312)上にプリントされることを特徴とする請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の部分(12、112、212、312)及び前記第2の部分(14、114、214、314)は、別個にプリントされているが、プリント法により接合されないことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記整形外科用インプラント(10、110、210、310)は請求項1~5のいずれか一項に記載の整形外科用インプラント(10、110、210、310)であることを特徴とする請求項6~9のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は整形外科用インプラントに関し、インプラントは3Dプリント(3D printing)された部品である。
【背景技術】
【0002】
3Dプリントによって生成された整形外科用インプラントは、従来技術により既に知られている。
【0003】
例えば、独国特許出願公開第102006029298号は、3Dプリントのための材料系を開示する。ここでは、いわゆる付加製造技術によってインプラントを製造する機会が、噴霧又は流動層造粒による顆粒の製造のためにコロイド分散の形態で与えられる。
【0004】
欧州特許出願公開第3172037号は、少なくとも1つの付加製造技術工程のための構成部品を製造する方法に関し、構成部品は全体として又は部分的に液体原料から製造される。ここでも、3Dプリントによってインプラントを製造することが可能となる。
【0005】
またさらに、いわゆる歯肉形成機が独国特許出願公開第102014105884号により知られている。また、この場合、それに対応する身体内の実際の条件へのインプラントの適合が、3Dプリント及び付加製造技術によって実現される。
【発明の概要】
【0006】
有利な態様で、特に、耐荷重性インプラントが3Dプリントによって製造可能であり、同時に生体適合性及び忍容性の向上を示すという趣旨で、上記のタイプのインプラントをさらに開発することが本発明の課題である。
【0007】
この課題は、請求項1の特徴による整形外科用インプラントによって本発明に従って達成される。これによると、整形外科用インプラントが提供され、インプラントは3Dプリント部品であり、少なくとも1つの第1の部分及び少なくとも1つの第2の部分を備え、第1の部分は支持構造体を構成し、第2の部分は少なくとも部分的に生分解性材料で構成されることが規定される。
【0008】
本発明は、骨の構造と同様に、第1の、例えば外側の部分が利用可能とされ、それはインプラントに所定の剛性及び機械的強度を与え、一方で第2の、例えば内側の部分が内殖の向上を可能とすべきであるという基本的コンセプトに基づく。第1の部分が内側部分を少なくともある程度包含又は包囲することが考えられる。一方で、第2の部分は、組織が内側部分内に成長できるようにアクセス可能なままであることが望ましい。インプラントの3Dプリントによる完全な製造によって、非常にコスト効率の高い製造が可能となる。さらに、それは、例えば、個々の解剖学的条件及び要件に対処し、インプラントの形状を個々にカスタマイズすることを可能とする。
【0009】
撮像法(磁気共鳴映像法、X線、透視法など)によって取得されたコンピュータトモグラフィデータ又は同等のデータのセットなどの患者データに基づいてインプラントがプリントされることが考えられる。
【0010】
ここで、例えば、3Dプリンタは画像データがインポートされるインターフェースを有することが規定され得る。3Dプリンタは、画像データを半自動又は全自動的な態様でプリントデータに変換した後にそれに従って(自動的に)プリント工程を開始するように設定され得る。
【0011】
特に、第1の、例えば外側の部分が少なくとも部分的にポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で構成されることが規定され得る。PEEKは、生体適合性の観点での特性に加えて、骨インプラント又は骨置換インプラントに必要な強度を与えることもできる高い強度(他のプラスチックと比較して)のプラスチック材料であり、同時に、高い耐熱性の熱可塑性材料である。またさらに、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリフェニルスルホン(PPSU)、ポリアリールエーテルケトン(PAEK)、ポリエチレンイミン若しくはポリエーテルイミド(PEI)又はポリアミドイミド(PAI)などの他の高性能プラスチックを用いることも考えられる。
【0012】
またさらに、第2の、例えば内側の部分は少なくとも部分的に生分解性材料で構成され、その生分解性材料は、以下の:ポリジオキサノン(PDS、PPDX又はPPDO)、ポリラクチド(PLA)、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(poly(lactide-co-glycolide):PLGA)、又はポリラクチド(PLA)及びポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(poly(lactide-co-glycolide):PLGA)の混合物、の材料又は材料の組合せの1つであることが規定され得る。
【0013】
ポリ-p-ジオキサノン(ポリ-1,4-ジオキサン-2-オン)-PDS、PPDX又はPPDOとして略されることが多い-は、仮想的にエチレングリコールとグリコール酸の交互共重合体であり、1,4-ジオキサン-2-オンからの開環重合によって作製されるポリ(エーテル-エステル)である。単独重合体に加えて、ほとんどの場合にグリコリド、ラクチド又はε-カプロラクトンなどの他のラクトンモノマーとともに多数のランダム共重合体及びブロック共重合体が説明されている。ポリ-1,4-ジオキサン-2-オンが、PDSTM(ポリジオキサノン縫合糸)という名称で、1981年に最初の吸収可能な、すなわち、生分解性の外科手術用縫合糸材料としてモノフィラメントの形態で導入された。
【0014】
口語的にはポリ乳酸(略してPLA)ともいうポリラクチドは、ポリエステルに属する合成ポリマーである。それらは、相互に化学結合された多数の乳酸分子から合成される。
【0015】
ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)はラクチドとグリコリドのモノマーの共重合体であり、それは種々の比率で使用され得る。D,L-乳酸及びグリコール酸のポリエステルが形成され、それは人体によって容易に生分解され得る。PLGAは、外科手術用縫合材(バイクリル)として使用される。
【0016】
上記の材料は、吸収可能材料との関係でその価値を証明してきた。それらは、一方では非常に生体適合性が高く、他方では周辺組織の良好な内殖を可能とするような性質のものである。
【0017】
生分解性材料がフィラーとも混合されることも考えられる。この背景では、生体適合性材料がフィラー、例えば、ヒドロキシルアパタイトなどのセラミックとして使用可能であることが考えられる。
【0018】
薬理学的に活性な物質がインプラントに取り込まれることも考えられる。これらの物質は、特に、生分解性材料に取り込まれることが考えられる。これは、インプラント内殖の工程を向上及び補助し得る。成長因子、抗炎症剤、鎮痛剤などを医薬品、すなわち、薬学的に活性な物質として適用することも可能となり得る。
【0019】
さらに、整形外科用インプラントがその第1の部分及び/又はその第2の部分を少なくともある程度多孔質で形成させることが規定され得る。これは、移植部位におけるインプラントの内殖の向上を促進し、可能とする。
【0020】
特に、インプラントが、いわゆる二部品ケージ、特に二部品バックボーンケージであることが規定され得る。
【0021】
またさらに、本発明は、整形外科用インプラントを製造する方法に関する。
【0022】
これによると、方法は、少なくとも以下の:
インプラントの第1の部分が3Dプリントによって、特にFLM法によって生成され、第1の部分はインプラントの支持構造体を構成する、ステップと、
第2の部分が3Dプリントによって、特にFLM法によって生成され、第2の部分は少なくとも部分的に生分解性材料で構成される、ステップと、
を備えることが規定される。
【0023】
本発明によると、方法のコンセプトは、3Dプリント工程を用いてインプラントの全ての構成部品を製造することである。
【0024】
ここで、特に、3Dプリント工程は、いわゆるFLM法、すなわち、溶融層モデリング法であることが考えられる。
【0025】
溶融層モデリング(FLM)/溶融堆積モデリングは、供給されるプラスチックワイヤ(フィラメント)がノズルヘッドにおいて溶融される付加方法である。そして、出現する細い溶融ストランドが、所望の幾何形状の輪郭及び中身を層毎に構築するのに用いられる。オーバーハングの領域に除去可能な支持材を用いることによって、ここでは、キャビティを有する一層複雑な幾何形状、内側構造体及び大きな壁厚変動が可能となる。
【0026】
3Dプリント工程における製造、特に排他的かつ完全な製造によって、インプラントの非常にコスト効率の高い製造が可能となる。さらに、例えば、それにより、製造時にインプラントを患者の個々の解剖学的状態及びニーズに適合させることができ、製造時にインプラントの形状を個人化することができる。
【0027】
撮像法(磁気共鳴映像法、X線、透視法など)によって取得されたコンピュータトモグラフィ画像データ又は同等のデータのセットなどの患者データに基づいて3Dプリンタによってインプラントがプリントされることが考えられる。
【0028】
例えば、画像データがインターフェースを介して3Dプリンタにインポートされることが規定され得る。そして、3Dプリンタは、画像データをプリントデータに変換する。これは、3Dプリンタによって半自動又は全自動的で行われる。そして、プリント工程は、それに従って(自動的に)開始され得る。
【0029】
3Dプリンタは、国際公開第2019/068581号のように設計されたプリンタであり得る。一プリント工程においてプリントすることによって、汚染を回避し、ほぼクリーンルーム条件下で、又はプリンタが対応の環境にある場合にはクリーンルーム条件下若しくは超クリーンルーム条件下でプリント及び製造を行うことができる。
【0030】
またさらに、第1の部分及び第2の部分が3Dプリントによって接合されることが規定され得る。特に、これは、1つのデバイス又は1つの3Dプリンタにおいてインプラントを完全に製造する可能性をもたらす。3Dプリントによってインプラントの構成部品を接合することによって、構成部品(所望かつ必要な場合)が継ぎ目なく接合され及び/又は接着剤などの更なる接合剤もなく接合され、インプラントが全体として製造されることが確実となり得る。さらに、最初にプリントされた部分がその製造後の温度に維持された後に2つの部分がともに冷却され得るので、寸法安定性及び精度に良い影響がもたらされ得る。
【0031】
またさらに、第2の部分は、第1の部分にプリントされ、又は第1の部分上に若しくは第1の部分内にインポートされることが考えられる。例えば、第1のプリントステップにおいて又は第2の部分のプリントに先行するプリントステップにおいて支持構造体を生成することによって、第2の部分が高精度な合致で生成され、例えば、第1の部分内に挿入可能となることが実現され得る。
【0032】
またさらに、第1の部分及び第2の部分が、別個にプリントされているが、プリント法によっては接合されていないことが代替的に規定され得る。
【0033】
特に、整形外科用インプラントを上述のような又は以下の例示的実施形態における整形外科用インプラントとすることができる。
【0034】
本発明の更なる有利な効果及び詳細を、より詳細に図面に示す例示的実施形態を参照してここに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1図1は、本発明による整形外科用インプラントの第1の例示的実施形態による断面図を模式図で示す。
図2図2は、本発明による整形外科用インプラントの更なる例示的実施形態を示す。
図3図3は、本発明による整形外科用インプラントの更なる例示的実施形態を示す。
図4図4は、本発明による整形外科用インプラントの更なる例示的実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、整形外科用インプラント10の本発明による例示的実施形態を示す。
【0037】
ここで、整形外科用インプラント10は、3Dプリント部品である。
【0038】
さらに、インプラント10は、第1の外側部分12及び第2の内側部分14を有する。
【0039】
第1の外側部分12は、中空骨型要素の形態の支持構造体として設計される。
【0040】
第2の内側部分14は、キャビティを完全に充填し、全体的に生分解性材料で構成される。
【0041】
第1の外側部分12は、全体的にPEEKからなる。
【0042】
繊維強化PEEKも使用されることが考えられる。
【0043】
第2の内側部分14は、ここでは生分解性材料、すなわち、ポリジオキサノン(PDS)で構成される。
【0044】
一方、原則として、PLA、PLGA又はPLA及びPLGAの混合物が使用されることが考えられる。また、他の任意の吸収可能かつプリント可能な合成材料を使用することも考えられる。
【0045】
内側部分14は、多孔質設計のものである。
【0046】
インプラント10は、いわゆる二部品ケージである。
【0047】
図2は、本発明の更なる例示的実施形態を示す。
【0048】
図2による例示的実施形態はまた、整形外科用インプラント110に関する。
【0049】
整形外科用インプラント110は、図1によるインプラント10にあるような全ての構造的及び機能的構成を有する。
【0050】
同一の構成又は同等の構成には同一の符号が付されるが、値100だけ増分される。
【0051】
図1による整形外科用インプラント10とは対照的に、整形外科用インプラント110は基本的に同一の構造のものであるが、完全に円断面を有する。このタイプの設計は、管状の骨などの代替のためのインプラント片との関係で有用である。
【0052】
図3は、本発明による整形外科用インプラントの更なる例示的実施形態を示す。
【0053】
ここで、整形外科用インプラント210も図1による整形外科用インプラント10と同様の構造を有するが、以下の差異が存在する。
【0054】
同一の構成又は同等の構成には同一の符号が付されるが、値200だけ増分される。
【0055】
ここで、第1の部分212は、インプラント210の内部に配置される。第2の部分214は、それが内部の第1の部分212を外部から完全に囲むような態様で配置される。
【0056】
ここでも、断面は、円形又は略円形である。
【0057】
図4は、本発明による整形外科用インプラント310の更なる例示的実施形態を示す。
【0058】
整形外科用インプラント310も、整形外科用インプラント10の全ての構成を有する。同一の構成又は同等の構成には同一の符号が付されるが、値300だけ増分される。
【0059】
ここで、第1の部分312は、複数の第2の部分314が設けられる幾つかのキャビティを有する。
【0060】
第1の部分312は、楕円形設計のものである。
【0061】
上記のものは生分解性材料とともに3個の第2の部分314を収容し、2つの小円の第2の部分314が楕円の端部に設けられ、円形断面の1つの大円部分314が中央に設けられる。
【0062】
原則として、インプラント10、110、210、310は、患者データを用いて、3Dプリントにおいて、上述したようにプリント又は製造可能であることが想定される。
【0063】
第1のフィラメント、例えば、PEEKフィラメントが、第1の部分に使用される。
【0064】
第2の部分には、生分解性材料のフィラメントが使用される。任意の生分解性材料の使用、特に、PDS、PLA、PLGA又はこれらの混合物の使用が考えられる。
【0065】
上述したようなインプラント10、110、210、310であり得る整形外科用インプラントを製造するための本発明による方法は、以下のように説明できる。
【0066】
最初に、インプラント10、110、210、310の第1の部分が、3Dプリントによって生成される。
【0067】
この工程では、第1の部分12、112、212、312は、インプラント10、110、210、310の支持構造体を構成する。
【0068】
そして、更なるステップにおいて、第2の部分14、114、214、314が、3Dプリントによって生成される。
【0069】
第2の部分14、114、214、314は、少なくとも部分的に生分解性材料で構成される。
【0070】
特に、第1の部分12、112、212、312及び第2の部分14、114、214、314は、3Dプリントによって接合される。
【0071】
この目的のため、方法の可能な一実施形態では、第2の部分14、114、214、314は、第1の部分12、112、212、312上にプリントされる。
【0072】
代替例として、第1の部分12、112、212、312及び第2の部分14、114、214、314は、別個にプリントされているが、プリント法によっては接合されていないことが規定され得る。
【符号の説明】
【0073】
10 整形外科用インプラント
12 第1の外側部分
14 第2の内側部分
110 整形外科用インプラント
112 第1の外側部分
114 第2の内側部分
210 整形外科用インプラント
212 第1の部分
214 第2の部分
310 整形外科用インプラント
312 第1の外側部分
314 第2の内側部分

図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】