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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-19
(54)【発明の名称】空調室内機
(51)【国際特許分類】
   F24F 13/20 20060101AFI20230112BHJP
   F24F 13/10 20060101ALI20230112BHJP
   F24F 13/08 20060101ALI20230112BHJP
【FI】
F24F1/0007 401C
F24F13/10 A
F24F13/08 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022528683
(86)(22)【出願日】2020-11-26
(85)【翻訳文提出日】2022-05-17
(86)【国際出願番号】 CN2020131863
(87)【国際公開番号】W WO2021135748
(87)【国際公開日】2021-07-08
(31)【優先権主張番号】201911392548.4
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201922492246.6
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517383858
【氏名又は名称】海信(広東)空調有限公司
【氏名又は名称原語表記】Hisense (Guangdong) Air Conditioning Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No 8 Hisense Road, Advanced Manufacturing Jiangsha Demonstration Park, Jiangmen City, Guangdong Province, PRC
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 正忠
(72)【発明者】
【氏名】向 毅
(72)【発明者】
【氏名】朱 建国
(72)【発明者】
【氏名】黄 民柱
【テーマコード(参考)】
3L051
3L081
【Fターム(参考)】
3L051BG06
3L051BH06
3L081AA02
3L081AA03
3L081AB03
3L081BA06
3L081HA06
3L081HB02
3L081HB04
(57)【要約】
空調室内機(100)は、ハウジング(1)と、内側風向板(2)と、外側風向板(3)と、2つの外側駆動装置(4)とを備え、ハウジング(1)は、第1収容空間を有する第1収容部(11)及び第2収容空間を有する第2収容部(12)を含み、第1収容部(11)は、吹出口(111)を有し、第2収容空間は、第1収容空間の前側に位置し、内側風向板(2)は、第1収容空間内に枢動可能に設けられ、外側風向板(3)は、第2収容空間内に枢動可能に設けられ、2つの外側駆動装置(4)は、ハウジング(1)の左側及び右側にそれぞれ設けられて外側風向板(3)を第2閉位置と第2開位置との間で回転可能であるように駆動する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1収容空間を有する第1収容部及び第2収容空間を有する第2収容部を含み、前記第1収容部は、吹出口を有し、前記第2収容空間は、前記第1収容空間の前側に位置する、ハウジングと、
前記第1収容空間内に枢動可能に設けられる内側風向板と、
前記第2収容空間内に枢動可能に設けられる外側風向板と、
前記ハウジングの左側及び右側にそれぞれ設けられて、前記外側風向板を第2閉位置と第2開位置との間で回転可能に駆動する、2つの外側駆動装置と、
を備えることを特徴とする空調室内機。
【請求項2】
前記ハウジングは、
前記第1収容部が設けられた外側カバーと、
前記外側カバーの左側に設けられた左側カバーと、
前記外側カバーの右側に設けられた右側カバーと、
を含み、
前記第2収容部は、前記外側カバーと、前記左側カバーと、前記右側カバーとによって共同で構成されることを特徴とする請求項1に記載の空調室内機。
【請求項3】
各々の前記外側駆動装置はいずれも、
前記ハウジングの側部に取り付けられるモータと、
前記モータに接続され、前記モータによって回転駆動されるリンクと、
一端が前記リンクに枢動可能に接続され、他端が前記外側風向板に枢動可能に接続される回転アームと、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の空調室内機。
【請求項4】
前記外側駆動装置は、前記モータと前記リンクとの間に設けられた伝達アセンブリをさらに含み、前記伝達アセンブリは、前記モータから前記リンクに出力される駆動力を調整するために、互いに噛み合う複数の歯車を含むことを特徴とする請求項3に記載の空調室内機。
【請求項5】
前記伝達アセンブリは、
前記モータのモータシャフトに外嵌された第1歯車と、
前記リンクの回転軸に接続されて、前記リンクの回転を駆動する第2歯車と、
互いに噛み合う第3歯車及び第4歯車と、
を含み、
前記第3歯車は前記第1歯車に噛み合い、前記第4歯車は前記第2歯車に噛み合うことを特徴とする請求項4に記載の空調室内機。
【請求項6】
前記第1歯車、前記第2歯車、前記第3歯車、及び前記第4歯車の外径D1、D2、D3、D4は、D4<D1<D2<D3を満たすことを特徴とする請求項5に記載の空調室内機。
【請求項7】
前記左側カバー及び前記右側カバーの前側には、それぞれ左側凹部及び右側凹部が設けられ、前記左側カバー及び前記右側カバーが前記外側カバーに組み付けられた後、前記左側凹部、前記右側凹部及び前記外側カバーは、共同で前記第2収容部を画定し、
前記左側カバー及び前記右側カバーの前側には、それぞれ外板取付コラムがさらに設けられ、前記外側風向板の下端は、前記外板取付コラムに枢動可能に接続されることを特徴とする請求項2~6のいずれか一項に記載の空調室内機。
【請求項8】
前記外板取付コラムは固定孔を有し、前記外側風向板は少なくとも一端に可動ラッチアセンブリを有し、前記可動ラッチアセンブリは、前記固定孔と嵌合して対応する前記左側カバー及び/又は右側カバーとロックすることに適合することを特徴とする請求項2~7のいずれか一項に記載の空調室内機。
【請求項9】
前記外側風向板の左右両端にはいずれも垂直に延び出した側壁が設けられ、対応する側の前記側壁は、第1固定孔及び第2固定孔を有し、前記外側風向板の前記側壁に近接した箇所にはさらにバッフル板が設けられ、前記バッフル板は、第3固定孔を有し、
前記可動ラッチアセンブリは、前記側壁と前記バッフル板との間に位置し、且つ、
前記第1固定孔に挿入されることに適合する第1固定コラムと、
前記第1固定コラムと平行であり、接続コラムを介して前記第1固定コラムに接続され、前記第2固定孔を貫通して前記固定孔に回転可能に嵌合することに適合する第2固定コラムと、
前記接続コラムの上部に設けられ、且つ前記第1固定コラムから離れるように延在し、前記第3固定孔を通過することに適合するラッチレバーと、
前記ラッチレバーに外嵌されたばねと、
を含むことを特徴とする請求項8に記載の空調室内機。
【請求項10】
前記外側風向板は内表面においてスライド部を有し、前記スライド部にはスライド部材がスライド可能に設けられ、前記スライド部材はスライドロッドを有し、前記スライドロッドは、前記回転アームの前記他端に設けられた挿入孔内に回転可能に挿入されることを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の空調室内機。
【請求項11】
前記スライド部材は、板状に形成され、前記スライド部材の前記外側風向板に面する側の表面には位置決めスロットが設けられ、前記スライド部は位置決め突起を有し、前記位置決め突起が前記位置決めスロット内をスライドすることにより、前記スライド部材が前記スライド部をスライドすることを実現することを特徴とする請求項10に記載の空調室内機。
【請求項12】
前記外側風向板は、内部が中空であり、互いに接続された外板後パネルと外板前パネルとを含み、前記外板後パネルは、前記外板前パネルに向かって凸となる弧状板を有することを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の空調室内機。
【請求項13】
前記外板後パネルには、左右方向に延在する複数の平行な外板パターンが設けられていることを特徴とする請求項12に記載の空調室内機。
【請求項14】
前記内側風向板が閉じる状態に位置する時の上端の厚さは、その下端の厚さよりも厚く、
前記第1収容部は、下から上へ向かうにつれて徐々に後方に傾斜する第1アークパネルと、前記第1アークパネルの左右両側に位置する第1左側板及び第1右側板と、を含み、前記第1アークパネル、前記第1左側板及び前記第1右側板によって前記第1収容空間が画定され、前記内側風向板は、前記第1収容空間内に枢動可能に取り付けられることを特徴とする請求項1~13のいずれか一項に記載の空調室内機。
【請求項15】
前記内側風向板は、内部が中空であり、互いに接続された内板後パネルと内板前パネルとを含み、前記内板後パネルと内板前パネルは、いずれも後方に向かって凸となる弧状パネルとして構成され、且つ前記内板後パネルのラジアンと内板前パネルのラジアンとは異なることを特徴とする請求項1~14のいずれか一項に記載の空調室内機。
【請求項16】
前記内側風向板の上端は、弧状の端部に構成され、前記内板後パネルの延在長さは、前記内板前パネルの延在長さよりも短く、かつ前記内板前パネルの下端は、後方に折り曲げられて前記内板後パネルの下端を覆うことを特徴とする請求項15に記載の空調室内機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気調和機技術の分野に関し、具体的には、空調室内機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
関連技術では、空調室内機の駆動装置は、歯車で駆動を伝動する。歯車は、風向板に直接に接続されているため、風向板を回転させるには、比較的大きな強度を有する必要がある。これにより、歯車が空調室内機内を占めるスペースは比較的大きく、且つ駆動装置が風向板を直接的に駆動する時、歯車が空調室内機のケーシングの外側表面に当接する必要があり、空調室内機の外観形態が損なわれる。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、従来技術に存在する技術的課題のうちの少なくとも1つを解決することを目的とする。そこで、本開示は、外側駆動装置の駆動力を効果的に保証し、外側風向板の回転を実現する空調室内機を提供する。
【0004】
本開示の実施例に係る空調室内機は、第1収容空間を有する第1収容部及び第2収容空間を有する第2収容部を含み、前記第1収容部は、吹出口を有し、前記第2収容空間は、前記第1収容空間の前側に位置するハウジングと、第1収容空間内に枢動可能に設けられる内側風向板と、第2収容空間内に枢動可能に設けられる外側風向板と、前記ハウジングの左側及び右側にそれぞれ設けられて、前記外側風向板を第2閉位置と第2開位置との間で回転可能に駆動する2つの外側駆動装置とを備える。
【0005】
本開示の実施例の空調室内機によれば、ハウジングは、第1収容部及び第2収容部を有し、内側風向板は、第1収容部内で回転し、外側風向板は、第2収容部内で回転し、2つの外側駆動装置は、外側風向板を第2閉位置と第2開位置との間で回転可能に駆動する。これにより、外側駆動装置の駆動力を効果的に保証し、外側風向板の回転を実現する。
【0006】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記ハウジングは、前記第1収容部が設けられた外側カバーと、前記外側カバーの左側に設けられた左側カバーと、前記外側カバーの右側に設けられた右側カバーとを含み、前記第2収容部は、前記外側カバーと、前記左側カバーと、前記右側カバーとによって共同で構成される。
【0007】
本開示の幾つかの実施例によれば、各々の前記外側駆動装置はいずれも、前記ハウジングの側部に取り付けられるモータと、前記モータに接続され、前記モータによって回転駆動されるリンクと、一端が前記リンクに枢動可能に接続され、他端が前記外側風向板に枢動可能に接続される回転アームと、を含む。
【0008】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記外側駆動装置は、前記モータと前記リンクとの間に設けられた伝達アセンブリをさらに含み、前記伝達アセンブリは、前記モータから前記リンクに出力される駆動力を調整するために、互いに噛み合う複数の歯車を含む。
【0009】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記伝達アセンブリは、前記モータのモータシャフトに外嵌された第1歯車と、前記リンクの回転軸に接続されて、前記リンクの回転を駆動する第2歯車と、互いに噛み合う第3歯車及び第4歯車とを含み、前記第3歯車は前記第1歯車に噛み合い、前記第4歯車は前記第2歯車に噛み合う。
【0010】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記第1歯車、前記第2歯車、前記第3歯車、及び前記第4歯車の外径D1、D2、D3、D4は、D4<D1<D2<D3を満たす。
【0011】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記左側カバー及び前記右側カバーの前側には、それぞれ左側凹部及び右側凹部が設けられ、前記左側カバー及び前記右側カバーが前記外側カバーに組み付けられた後、前記左側凹部、前記右側凹部及び前記外側カバーは、前記第2収容部を共同で画定し、前記左側カバー及び前記右側カバーの前側には、それぞれ外板取付コラムがさらに設けられ、前記外側風向板の下端は、前記外板取付コラムに枢動可能に接続されている。
【0012】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記外板取付コラムは固定孔を有し、前記外側風向板は少なくとも一端に可動ラッチアセンブリを有し、前記可動ラッチアセンブリは、前記固定孔と嵌合して対応する前記左側カバー及び/又は右側カバーとロックすることに適合する。
【0013】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記外側風向板の左右両端にはいずれも垂直に延び出した側壁が設けられ、対応する側の前記側壁は、第1固定孔及び第2固定孔を有し、前記外側風向板の前記側壁に近接した箇所にはさらにバッフル板が設けられ、前記バッフル板は、第3固定孔を有し、前記可動ラッチアセンブリは、前記側壁と前記バッフル板との間に位置し、且つ、前記第1固定孔に挿入されることに適合する第1固定コラムと、前記第1固定コラムと平行であり、接続コラムを介して前記第1固定コラムに接続され、前記第2固定孔を貫通して前記固定孔に回転可能に嵌合することに適合する第2固定コラムと、前記接続コラムの上部に設けられ、且つ前記第1固定コラムから離れるように延在し、前記第3固定孔を通過することに適合するラッチレバーと、前記ラッチレバーに外嵌されたばねと、を含む。
【0014】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記外側風向板は内表面においてスライド部を有し、前記スライド部にはスライド部材がスライド可能に設けられ、前記スライド部材はスライドロッドを有し、前記スライドロッドは、前記回転アームの前記他端に設けられた挿入孔内に回転可能に挿入される。
【0015】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記スライド部材は、板状に形成され、前記スライド部材の前記外側風向板に面する側の表面には位置決めスロットが設けられ、前記スライド部は位置決め突起を有し、前記位置決め突起が前記位置決めスロット内をスライドすることにより、前記スライド部材が前記スライド部をスライドすることを実現する。
【0016】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記外側風向板は、内部が中空であり、互いに接続された外板後パネルと外板前パネルとを含み、前記外板後パネルは、前記外板前パネルに向かって凸となる弧状板を有する。
【0017】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記外板後パネルには、左右方向に延在する複数の平行な外板パターンが設けられている。
【0018】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記内側風向板が閉じる状態に位置する時の上端の厚さは、その下端の厚さよりも厚く、前記第1収容部は、下から上へ向かうにつれて徐々に後方に傾斜する第1アークパネルと、前記第1アークパネルの左右両側に位置する第1左側板及び第1右側板とを含み、前記第1アークパネル、前記第1左側板及び前記第1右側板によって前記第1収容空間が画定され、前記内側風向板は、前記第1収容空間内に枢動可能に取り付けられる。
【0019】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記内側風向板は、内部が中空であり、互いに接続された内板後パネルと内板前パネルとを含み、前記内板後パネルと内板前パネルは、いずれも後方に向かって凸となる弧状パネルとして構成され、且つ前記内板後パネルのラジアンと内板前パネルのラジアンとは異なる。
【0020】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記内側風向板の上端は、弧状の端部に構成され、前記内板後パネルの延在長さは、前記内板前パネルの延在長さよりも短く、かつ前記内板前パネルの下端は、後方に折り曲げられて前記内板後パネルの下端を覆う。
【0021】
本開示の追加の態様及び利点は、一部は以下の説明に示され、一部は以下の説明によって明らかになり、または本開示の実施によって理解される。
【0022】
本開示の上記及び/又は追加の態様及び利点は、以下の図面を組合せた実施例の説明から明らかになり、容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本開示の実施例に係る空調室内機を示す図である。
図2図1に示す空調室内機の外側風向板及び内側風向板が開いている時の概略図である。
図3図2に示す外側風向板と内側風向板が開いている時の左側面図である。
図4図1に示す空調室内機のハウジングを示す図である。
図5】本開示の実施例に係る空調室内機の分解図である。
図6図1に示す空調室内機の外側風向板を取り外した後の概略図である。
図7図1に示す空調室内機の外側風向板及びパネルを取り外した後の概略図である。
図8図1に示す空調室内機の外側風向板及び内側風向板が閉じている時の左側面図である。
図9図1に示す空調室内機の外側風向板の正面図である。
図10図9に示す外側風向板の部分拡大概略図である。
図11図9に示す外側風向板の可動ラッチアセンブリの概略図である。
図12図1に示す空調室内機から一部のパネルを取り外した後の概略図である。
図13図1に示す空調室内機の外側駆動装置と外側風向板との組立概略図である。
図14図12に示す空調室内機の外側駆動装置を示す図である。
図15図14に示す外側駆動装置からリンクケースを取り外した後の概略図である。
図16図13に示す外側駆動装置と外側風向板との部分的に拡大された組立概略図である。
図17図13に示す外側駆動装置と外側風向板と別の視点からの、部分的に拡大された組立概略図である。
図18】本開示の実施例に係る空調室内機の外側駆動装置とスライド部材との組立概略図である。
図19図18に示す外側駆動装置とスライド部材との別の視点からの組立概略図である。
図20図13に示す外側駆動装置と外側風向板との組立の左側面図である。
図21図2に示す外側風向板及び内側風向板が開いており且つ水平位置に位置する時の左側面図である。
図22】本開示の実施例に係る空調室内機の冷房時を示す図である。
図23】本開示の実施例に係る空調室内機の暖房時を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本開示の実施例を詳細に説明し、上記実施例は図面に例示され、終始に同一又は類似する符号は、同一または類似する要素あるいは同一または類似する機能を有する要素を示す。以下、図面を参照しながら説明される実施例は例示的なものであり、本開示を説明するためのものに過ぎず、本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0025】
本開示の説明において、「中心」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などの用語によって示された向き又は位置関係は、図面に示す向き又は位置関係に基づいており、言及された装置又は素子が特定の向きを有していなければならないこと、特定の向きで構成及び操作されなければならないことを指示又は暗示するものではなく、本開示の説明の便宜又は説明の簡略化のためのみであり、従って本開示を限定するものと解釈されるべきではない。
【0026】
なお、「第1」、「第2」という用語は説明の目的のみに用いられ、相対的な重要性を指示又は暗示している、若しくは指示された技術的特徴の数を暗黙的に示すと理解されるべきでない。従って、「第1」、「第2」で限定されている特徴は、1つ又は複数の該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。さらに、本開示の説明では、特に説明がない限り、「複数」の意味は2つ以上である。
【0027】
以下、本開示の例示的な実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。以下は、本開示の実施例を詳細に説明する。
【0028】
以下、図1図23を参照して、本開示の実施例に係る空調室内機100について説明する。空調室内機100は、壁掛け型の空調室内機であってもよい。本出願の以下の説明において、空調室内機100が壁掛け型の空調室内機である場合を例として説明する。
【0029】
図1図8に示すように、本開示の実施例に係る空調室内機100は、ハウジング1、内側風向板部2、外側風向板部3及び外側駆動装置4を備える。
【0030】
図2及び図3に示すように、ハウジング1は、第1収容空間を有する第1収容部11及び第2収容空間を有する第2収容部12を含む。第1収容部11は、吹出口111を有し(図4に示す)、第2収容空間は、第1収容空間の前側に位置し、内側風向板2は、第1収容空間内に枢動可能に設けられ、外側風向板3は、第2収容空間内に枢動可能に設けられ、2つの外側駆動装置4は、ハウジング1の左側と右側にそれぞれ設けられて、外側風向板3を第2閉位置と第2開位置との間で回転可能に駆動する。
【0031】
図3に示すように、第1収容空間を有する第1収容部11及び第2収容空間を有する第2収容部12は、ハウジング1の前側に位置し、且つ第2収容空間は、第1収容空間の前側に位置する。内側風向板2は、第1収容部11内に回転可能に設けられ、吹出口111の開閉を制御することに用いられ、外側風向板3は、第2収容部12内に回転可能に設けられる。これにより、外側風向板3と内側風向板2との寸法差を低減する。内側風向板2は、外側風向板3の後側に位置し、内側風向板2と外側風向板3とがいずれも閉状態にある時、外側風向板3は内側風向板2を遮蔽し、この時、外側風向板3の前側表面がハウジング1の前側表面と面一となり、空調室内機100の外観の美観性を効果的に確保する。なお、本明細書の説明において、ユーザが空調室内機100に面する時、ユーザに向かう方向を「前」、逆にユーザから離れる方向を「後」と称する。従って、第2収容空間は、第1収容空間よりも前側に位置し、内側風向板2と外側風向板3とがいずれも閉状態にある時、外側風向板3は、内側風向板2よりも前側に位置する。
【0032】
本開示の実施例の空調室内機100によれば、ハウジング1が第1収容部11及び第2収容部12を有し、内側風向板2が第1収容部11内で回転し、外側風向板3が第2収容部12内で回転し、内側風向板2と外側風向板3を閉じる時、内側風向板2が外側風向板3の後側に位置し、外側風向板3によって遮蔽される。これにより、外側風向板3と内側風向板2との間の寸法差を減少し、空調室内機100のハウジング1の美観性を確保する。
【0033】
本開示の幾つかの実施例によれば、ハウジング1は、外側カバー13と、外側カバー13の左側に設けられた左側カバー131と、外側カバー13の右側に設けられた右側カバー132とを含む。図5に示すように、第1収容部11は、外側カバー13に設けられている。第1収容部11を外側カバー13の前部に位置させることにより、内側風向板2の取付スペースを効果的に確保し、内側風向板2の長さを長くし易く、内側風向板2と外側風向板3との寸法差を減少し、風向調整効果を向上させる。第2収容部12は、外側カバー13と、左側カバー131と、右側カバー132とによって共同で構成され、これにより、外側風向板3の取付スペースを確保する。
【0034】
幾つかの選択的な実施例において、図3に示すように、ハウジング1は、外側カバー13の一側(例えば、図3の右側)に位置するパネル15と、外側カバー13の下端に固定されるベース16とをさらに含み得る。
【0035】
例えば、図12及び図13に示すように、本開示の幾つかの実施例によれば、空調室内機100は、2つの外側駆動装置4をさらに備え、この2つの外側駆動装置4は、ハウジング1の左側と右側にそれぞれ設けられ、外側風向板3を第2閉位置と第2開位置との間で回転可能に駆動する。幾つかの具体的な例において、図14及び図15に示すように、各々の外側駆動装置4は、いずれもモータ41、リンク42及び回転アーム43を含む。モータ41は外側カバー13の側部に取り付けられる。リンク42はモータ41に接続され、モータ41によって回転駆動される。回転アーム43は、一端がリンク42に枢動可能に接続され、他端が外側風向板3に枢動可能に接続される。
【0036】
幾つかの選択的な実施例において、図14に示すように、外側駆動装置4は、モータ41とリンク41との間に設けられた伝達アセンブリ45をさらに含み、伝達アセンブリ45は、モータ41からリンク42に出力される駆動力を調整するために、互いに噛み合う複数の歯車を含む。
【0037】
例えば、図12図15の例示において、各々の外側駆動装置4は、リンクケース44をさらに含み、モータ41は伝達アセンブリ45に接続され、伝達アセンブリ45はリンク42に接続され、リンク42は回転アーム43に回転可能に接続され、リンク42と回転アーム43は、リンクケース44内に設けられ、回転アーム43の他端は、リンクケース44から延び出して外側風向板3に枢動可能に接続される。モータ41は、リンク42に直接接続してもよいが、大きなモータ駆動力が必要となる。モータ41と伝達アセンブリ45との接続により、伝達アセンブリ45がリンク42に接続されてモータ駆動力を増幅することができ、これによりモータ41のコストを低減する。
【0038】
幾つかの選択的な実施例において、図15に示すように、伝達アセンブリ45は、第1歯車451、第2歯車452、及び互いに噛み合う第3歯車453と第4歯車454を含む。第1歯車451は、モータ41のモータシャフトに外嵌され、第2歯車452は、リンク42の回転軸に接続されてリンク42の回転を駆動し、第3歯車453は、第1歯車451に噛み合い、第4歯車454は、第2歯車452に噛み合う。これにより、伝達アセンブリ45の伝達効率を効果的に確保する。
【0039】
さらに選択的には、第1歯車451、第2歯車452、第3歯車453及び第4歯車454の外径D1、D2、D3、D4は、D4<D1<D2<D3を満たす。このようにすると、外側駆動装置4の駆動力の増幅が容易となり、モータ41のコストを低減することができる。もちろん、本開示は、これらに限定されない。伝達アセンブリ45を用い、具体的な設計に従って、使用される歯車の数及び外径の比を決定し得る。
【0040】
本開示の幾つかのさらなる実施例において、図13及び図16図19に示すよう、外側風向板3の内表面にスライド部35を有し、図17に示すように、スライド部3の内表面の左右両端には、いずれもスライド部35が設けられている。スライド部35には、スライドロッド361を有するスライド部材36がスライド可能に設けられ、回転アーム43は上記の他端において挿入孔431を有し、スライドロッド361は、挿入孔431内に回転可能に挿入され、これにより、スライドロッド361及び回転アーム43の柔軟性、及び外側風向板3が開いた時の回転アーム43による支持機能を効果的に確保する。
【0041】
幾つかの具体的な実施例において、図17図20に示すように、スライド部材36は、板状であるが、これに限定されない。スライド部材36の外側風向板3に面する側の表面には、位置決めスロット362が設けられ、スライド部35は位置決め突起351を有する。図17に示すように、スライド部35には2つの位置決め突起351が設けられ、2つの位置決め突起351は、上下方向において対向している。位置決め突起351が位置決めスロット362内をスライドすることにより、スライド部材36がスライド部35をスライドすることを実現する。このように、スライド部36は外側風向板3を回転するように駆動し、加工が簡単である。
【0042】
図19に示すように、スライド部材36の風向板から離れる側には、位置決め部363が設けられ、即ち、スライド部材36の空調室内機100の内部に面する側には、位置決め部363が設けられ、位置決め部363の延在軸線は、スライド部材36に平行であり、位置決めスロット362は、位置決め部363とスライド部材36とによって画定されて構成される。これにより、スライド部材36の固定堅牢性を効果的に確保するとともに、材料を節約し、コストを低減する。
【0043】
さらに、スライド部材36の風向板から離れる側は、2つのストッパバー364が設けられる。2つのストッパバー364は、位置決め部363の延在軸線に対して垂直であり、かつ、この2つのストッパバー364は、位置決めスロット362の両端に設けられて、位置決めスロット362における位置決め突起351の位置を規制する。
【0044】
幾つかの選択的な実施例において、図19に示すように、位置決め部363は、延在コラム3631及び2つの延在片3632を含む。延在コラム3631は、断面が略円形であり、その一端は、スライド部材36と面一である。即ち、図19において延在コラム3631の左端は、スライド部材36の左端と面一である。スライドロッド361は、延在コラム3631の一端に同軸に接続され、2つの延在片3632は、延在コラム3631の両側に互いに平行に設けられ、且つスライド部材36の風向板から離れる方向に向かって延び出し、即ち、2つの延在片3632は、空調室内機100の内部に面する方向に延在する。2つの延在片3632間の距離は、延在コラム3631の直径よりも小さい。これにより、延在コラム3631の脱落を防止し、延在コラム3631の固定堅牢性を確保する。位置決めスロット362は、延在片3632とスライド部材36によって画定される。
【0045】
図17及び図19に示すように、外側風向板3と外側駆動装置4とを取り付ける時、スライド部材36を外側風向板3の中心に向かって移動させ、スライドロッド361の位置が外側風向板3の側板上の孔の位置に合わせると、スライド部材36をリンク42に押し、リンク42を外側風向板3にヒンジ結合させる。取り外しの時、スライド部材36をリンク42から離れる方向に向かって強く押せばよい。具体的には、図19に示すように、スライド部材36の裏面には位置決め部363が設けられ、位置決め部363とスライド部材36の一側面とで位置決めスロット362が画定され、位置決めスロット362の左右両端にはストッパバー364が設けられ、外側風向板3の後側板におけるスライド部35の上下縁には位置決め突起351が設けられる。取り付ける時、位置決め突起部が位置決めスロット362内に位置するようにし、スライド部材36がスライド部35内を左右にスライドすることにより、回転アーム43と外側風向板3との接続を実現する。
【0046】
幾つかの選択的な実施例において、スライドロッド361及び延在コラム3631は金属部材であり、スライド部材36及び延在片3632はプラスチック部材であり、スライドロッド361、延在コラム3631、スライド部材36及び延在片3632は一体に射出成形される。これにより、スライドロッド361及び延設コラム3631の強度を確保し、取り付けが容易で加工が簡単である。
【0047】
図5に示すように、本開示の幾つかの実施例によれば、左側カバー131と右側カバー132の前側には、それぞれ左側凹部1311及び右側凹部1321が設けられ、左側カバー131と右側カバー132が外側カバー13に組み付けられた後、左側凹部1311、右側凹部1321及び外側カバー13は、共同で第2収容部12を画定する。左側カバー131と右側カバー132の前側には、それぞれ外板取付コラム1312がさらに設けられ、外側風向板3の下端は、外板取付コラム1312に枢動可能に接続されている。図4図7に示すように、左側カバー131及び右側カバー132は、外側カバー13の左右両端に固定され、左側カバー131と右側カバー132の前側には、それぞれ外板取付コラム1312がさらに設けられ、外側風向板の下端は、外板取付コラム1312に枢動可能に接続されている。外側風向板3の下端は、外板取付コラム1312に枢動可能に接続され、外側風向板3は、第2収容空間に枢動可能に固定され、外側風向板3の取付スペースを確保し、取り付けを容易にする。
【0048】
本開示の幾つかの具体的な実施例によれば、図3及び図12に示すように、外側風向板3は、内部が中空であり、且つ外側風向板3は、互いに接続された外板後パネル38と外板前パネル37を含み、外板後パネル38は、外板前パネル37に向かって凸となる弧状板を有することにより、気流のコアンダ効果を形成し、空調室内機100の送風距離を向上させるとともに、外側風向板3が開いている時、吹出口111の風が上向きに吹き、その後、自由落下してシャワー状の風を形成し、ユーザの快適さを向上させることに寄与する。
【0049】
幾つかの選択的な実施例において、図8に示すように、外板後パネル38には、左右方向に延在する複数の平行な外板パターン39が設けられ、外側風向板3の強度を確保すると共に、外側風向板3の重量を軽減し、外側風向板3の軽量化を実現する。
【0050】
本開示の実施例に係る空調室内機100によれば、図3に示すように、空調室内機100の取り付け後において、外側風向板3の取付部の上端と壁との距離は、外側風向板3の取付部の下端と壁との距離よりも大きい。このように、空調室内機100の動作時に、吹出口111の風を壁から離れる方向に吹き出し、外側風向板3の取付部と外側カバー13との間の隙間を流れる風を減少し、これにより外側風向板3の前側面における結露を減少する。
【0051】
本開示の幾つかのさらなる実施例において、図3及び図8に示すように、内側風向板2は、内部が中空であり、且つ内側風向板2は、互いに接続された内板後パネル22と内板前パネル21を含み、内板前パネル21は、後方に向かって凸となる弧状パネルに構成され、且つ、内板後パネル22のラジアンと内板前パネル21のラジアンとは異なり、内板後パネル22のラジアンは、内板前パネル21のラジアンよりも大きく、内側風向板2の強度を効果的に確保する。
【0052】
幾つかの選択的な実施例において、図3に示すように、内側風向板2の上端は弧状の端部に構成され、これにより、内側風向板2が第1収容部11に枢動可能に固定されることを効果的に保証する。内板後パネル22の延在長さは、内板前パネル21の延在長さよりも短く、かつ内板前パネル21の下端は、後方に折り曲げられて内板後パネル22の下端を覆う。内板前パネル21の下端の折曲角度は、30度以上、80度以下を満たし(境界値を含む)、選択的には、約60度であるが、これに限定されない。これにより、内板後パネル22と内板前パネル21とを一体成形しやすく、加工が簡単である。
【0053】
幾つかの選択的な実施例において、内板後パネル22及び内板前パネル21の少なくとも一方には、複数の左右方向に延在する平行な内板パターン23が設けられている。図3及び図8に示す例において、内板後パネル22の後側表面に内板パターン23が設けられ、内板前パネル21の前側表面に内板パターン23が設けられることにより、気流の方向を容易に調整し、さらに内側風向板2の重量も軽減し、部品の軽量化を実現する。無論、内板後パネル22のみ、又は内板前パネル21のみに内板パターン23を設けてもよい。
【0054】
本開示の幾つかのさらなる実施例において、内側風向板2は、第1閉位置に位置する時の上端の厚さがその下端の厚さよりも厚い。図3及び図8に示すように、内側風向板2は、閉じる時に上端の厚さがその下端の厚さよりも厚い。これにより、内側風向板2の強度を効果的に確保し、内側風向板2の回転中の破断の発生を防止する。なお、内側風向板2が閉じる時、空調室内機100の外部に面する且つ位置が相対的に高い一端を「上端」(即ち、枢動端)と称し、空調室内機100の内部に面する且つ位置が相対的に低い一端を「下端」(即ち、自由端)と称する。
【0055】
図4に示すように、第1収容部11は、第1アークパネル112と、第1左側板113と、第1右側板114とを含む。第1アークパネル112は、ハウジング1の一側に位置し、且つ第1アークパネル112は、下から上に向かうにつれて徐々に後方に傾斜する。これにより、第1アークパネル112の弧形状が内側風向板2と一致することを確保し、内側風向板2が閉じる時における第1アークパネル112との密着度を向上させ、内側風向板2と外側カバー13との間の間隙を減少させる。第1左側板113と第1右側は、それぞれ第1アークパネル112の左右両側に位置し、三者は、第1収容空間を画定し、内側風向板2は、第1収容空間内に枢動可能に位置する。
【0056】
本開示の幾つかのさらなる実施例において、図4に示すように、第1左側板113及び第2右側板には、第1内板取付コラム1131と第2内板取付コラム1141とが対向して設けられ、内側風向板2の上端の両側は、それぞれ第1内板取付コラム1131と第2内板取付コラム1141に枢動可能に接続される。選択的には、図5に示す例のように、第1左側板113及び第2左側板には、それぞれ内板取付孔が形成されもよく、第1内板取付コラム1131及び第2内板取付コラム1141の一端は、内板取付孔に挿入されて固定され、他端は、露出されて内側風向板2に枢動可能に接続される。これにより、内側風向板2の固定堅牢性を効果的に確保する。
【0057】
本開示の幾つかの実施例によれば、図5に示すように、ハウジング1は内板取付板14をさらに含み、内板取付板14は外側カバー13に設けられ、且つ内板取付板14の後端が第1アークパネル112の頂部に接続される。内側風向板2は、内板取付板14に取り付けられ、内板取付板14の前部下端は、下に向かって延び出して係止具を形成する。外側カバー13の頂部には係止溝が設けられ、係止具と係止溝とが係合して内板取付板14を外側カバー13の頂部に取り付ける。内板取付板14の前表面は、下から上に向かうにつれて前方に傾斜し、第1収容部11の頂部領域を画定する。これにより、内板取付板14と外側カバー13は独立して射出成形することができ、内板取付板14と外側カバー13の離型が容易になり、製造組立が便利である。
【0058】
本開示の幾つかのさらなる実施例において、外板取付コラム1312は固定孔を有し、外側風向板3は少なくとも一端に可動ラッチアセンブリ31を有し、即ち、外側風向板3の一端には、可動ラッチアセンブリ31が設けられ、又は外側風向板3の両端には、いずれも可動ラッチアセンブリ31が設けられてもよい。可動ラッチアセンブリ31は、固定孔と嵌合して対応する左側カバー131及び/又は右側カバー132とロックすることに適合する。図9に示すように、外側風向板3の左端には、可動ラッチアセンブリ31が設けられ、外側風向板3の装着時、可動ラッチアセンブリ31は、左側カバー131の外板取付コラム1312と協働して用いられ、外側風向板3の固定堅牢性を効果的に確保し、外側風向板3の取り付けと取り外しが容易になる。
【0059】
本開示の幾つかのさらなる実施例において、図9及び図10に示すように、外側風向板3の左右両端には、いずれも垂直に延び出した側壁32が設けられる。さらに図10に示すように、対応する側の側壁32は第1固定孔321及び第2固定孔322を有する。外側風向板3の側壁32に近接した箇所にはさらにバッフル板33が設けられ、バッフル板33は第3固定孔331を有する。具体的には、図9及び図10に示すように、外側風向板3の左側の側壁32には、第1固定孔321及び第2固定孔322が設けられ、バッフル板33は、外側風向板3の左側における側壁32の右側に位置し、バッフル板33の外側風向板3から離れる側には、第3固定孔331が設けられる。図9図11に示すように、可動ラッチアセンブリ31は側壁32とバッフル板33との間に位置し、第1固定コラム311と、第2固定コラム312と、ラッチレバー313と、ばね314とを含む。第1固定コラム311は、第1固定孔321に挿入されることに適合する。第2固定コラム312は、第1固定コラム311と平行であり、接続コラムを介して第1固定コラム311に接続されている。第2固定コラム312は、第2固定孔322を貫通して固定孔と嵌合することに適合する。ラッチレバー313は、接続コラムの上部に設けられ、且つ第1固定コラム311から離れるように延在し、ラッチレバー313は、第3固定孔331を通過することに適合し、ばね314は、ラッチレバー313に外嵌される。これにより、可動ラッチアセンブリ31の固定堅牢性を効果的に確保し、バッフル板33における第3固定孔331によって可動ラッチアセンブリ31のばね314の位置が規制され、ばね314の付勢力によって可動ラッチアセンブリ31が伸縮することを確保する。
【0060】
取り付ける時、可動ラッチアセンブリ31は外側風向板3の左側の側壁32とバッフル板33との間に取り付けられ、ばね314の両端は側壁32とバッフル板33との間に当接し、この時、ラッチレバー313の自由端が第3固定孔331を通過し、ばね314の作用により第1固定コラム311と第2固定コラム312とをそれぞれ第1固定孔321及び第2固定孔322に押し込む。第2固定コラム312は、外板取付コラム1312の固定孔と嵌合することに適合する。
【0061】
幾つかの選択的な実施例において、外側風向板3の一方の側には、可動ラッチアセンブリ31が設けられ、他方の側には、第3固定コラムが設けられ、第3固定コラム34は、対応する側の固定孔と嵌合することに適合する。図9に示すように、外側風向板3の左側には、可動ラッチアセンブリ31が設けられ、右側には第3固定コラム34が設けられ、第3固定コラム34は右側カバー132の外板取付コラム1312に設けられた固定孔と嵌合し、これにより、外側風向板3の取り付けと取り外しが容易になる。
【0062】
外側風向板3を取り付ける時、外側風向板3の右側の第3固定コラム34の位置を右側カバー132の外板取付コラム1312上の固定孔の位置に合わせ、第3固定コラム34を固定孔に挿入し、そして、外側風向板3の左側の可動ラッチアセンブリ31の固定を行い、第1固定コラム311を押すと、ばね314が圧縮され、第2固定コラム312とラッチレバー313が外側風向板3の右側に移動し、この時、第2固定コラム312は外側風向板の側壁32の第2固定孔322内に隠れ、外側風向板3の位置を左側カバー131の外板取付コラム1312の位置に合わせ、第1固定コラム311を緩めると、ばね力の作用により第2固定コラム312とラッチレバー313が外側風向板3の左側に移動し、第2固定コラム312が第2固定孔322から露出して外板取付コラム1312内に挿入され、外側風向板3の取り付けが完了する。
【0063】
本開示の実施例の空調室内機100によれば、図22に示すように、空調室内機100の冷房時に、内側風向板2が最上位置に揺動し、外側風向板3が揺動して送風する。図23に示すように、空調室内機100の暖房時に、外側風向板3が最上位置に揺動し、内側風向板2が揺動して送風する。これにより、空調室内機100が冷房であるか暖房であるかにかかわらず、ユーザがシャワーのような送風を体感でき、ユーザの快適性を向上させる。
【0064】
本明細書の説明において、用語「1つの実施例」、「幾つかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「具体的な例」又は「幾つかの例」などの参照用語は、その実施例又は例に関連して説明される具体的な特徴、構造、材料又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを指すことが意図される。本明細書において、上記の用語の例示的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を指すわけではない。さらに、説明された具体的な特徴、構造、材料または特性は、何れか1つ又は複数の実施例又は例示において、適切な方法で組み合せることができる。
【0065】
本開示の実施例が示され、説明されたが、当業者は、本開示の原理及び趣旨から逸脱しない範囲において、これらの実施例に対して様々な変更、修正、置換及び変形を行うことができる。本開示の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物によって規定される。
【符号の説明】
【0066】
100:空調室内機
1:ハウジング
11:第1収容部
111:吹出口
112:第1アークパネル
113:第1左側板
114:第1右側板
1131:第1内板取付コラム
1141:第2内板取付コラム
12:第2収容部
13:外側カバー
131:左側カバー
132:右側カバー
1311:左側凹部
1312:外板取付コラム
1321:右側凹部
14:内板取付板
15:パネル
16:ベース、
2:内側風向板
21:内板前パネル
22:内板後パネル
23:内板パターン
3:外側風向板
31:可動ラッチアセンブリ
311:第1固定コラム
312:第2固定コラム
313:ラッチレバー
314:ばね
32:側壁
321:第1固定孔
322:第2固定孔
33:バッフル板
331:第3固定孔
34:第3固定コラム
35:スライド部
351:位置決め突起
36:スライド部材
361:スライドロッド
362:位置決めスロット
363:位置決め部
3631:延在コラム
3632:延在片
364:ストッパバー
37:外板前パネル
38:外板後パネル
4:外側駆動装置
41:モータ
42:リンク
43:回転アーム
431:挿入孔
44:リンクケース
45:伝達アセンブリ
451:第1歯車
452:第2歯車
453:第3歯車
454:第4歯車
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
【手続補正書】
【提出日】2022-05-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気調和機技術の分野に関し、具体的には、空調室内機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
関連技術では、空調室内機の駆動装置は、歯車で駆動を伝動する。歯車は、風向板に直接に接続されているため、風向板を回転させるには、比較的大きな強度を有する必要がある。これにより、歯車が空調室内機内を占めるスペースは比較的大きく、且つ駆動装置が風向板を直接的に駆動する時、歯車が空調室内機のケーシングの外側表面に当接する必要があり、空調室内機の外観形態が損なわれる。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、従来技術に存在する技術的課題のうちの少なくとも1つを解決することを目的とする。そこで、本開示は、外側駆動装置の駆動力を効果的に保証し、外側風向板の回転を実現する空調室内機を提供する。
【0004】
本開示の実施例に係る空調室内機は、ハウジング、内側風向板、外側風向板及び2つの外側駆動装置を備える。前記ハウジングは、第1収容空間を有する第1収容部及び第2収容空間を有する第2収容部を含み、前記第1収容部は、吹出口を有し、前記第2収容空間は、前記第1収容空間の前側に位置する。前記内側風向板は、第1収容空間内に枢動可能に設けられる。前記外側風向板は、第2収容空間内に枢動可能に設けられる。2つの前記外側駆動装置は、前記ハウジングの左側及び右側にそれぞれ設けられて、前記外側風向板を第2閉位置と第2開位置との間で回転可能に駆動する。
【0005】
本開示の実施例の空調室内機によれば、ハウジングは、第1収容部及び第2収容部を有し、内側風向板は、第1収容部内で回転し、外側風向板は、第2収容部内で回転し、2つの外側駆動装置は、外側風向板を第2閉位置と第2開位置との間で回転可能に駆動する。これにより、外側駆動装置の駆動力を効果的に保証し、外側風向板の回転を実現する。
【0006】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記ハウジングは、前記第1収容部が設けられた外側カバーと、前記外側カバーの左側に設けられた左側カバーと、前記外側カバーの右側に設けられた右側カバーとを含み、前記第2収容部は、前記外側カバーと、前記左側カバーと、前記右側カバーとによって共同で構成される。
【0007】
本開示の幾つかの実施例によれば、各々の前記外側駆動装置はいずれも、前記ハウジングの側部に取り付けられるモータと、前記モータに接続され、前記モータによって回転駆動されるリンクと、一端が前記リンクに枢動可能に接続され、他端が前記外側風向板に枢動可能に接続される回転アームと、を含む。
【0008】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記外側駆動装置は、前記モータと前記リンクとの間に設けられた伝達アセンブリをさらに含み、前記伝達アセンブリは、前記モータから前記リンクに出力される駆動力を調整するために、互いに噛み合う複数の歯車を含む。
【0009】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記伝達アセンブリは、前記モータのモータシャフトに外嵌された第1歯車と、前記リンクの回転軸に接続されて、前記リンクの回転を駆動する第2歯車と、同軸に配置された第3歯車及び第4歯車とを含み、前記第3歯車は前記第1歯車に噛み合い、前記第4歯車は前記第2歯車に噛み合う。
【0010】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記第1歯車、前記第2歯車、前記第3歯車、及び前記第4歯車の外径D1、D2、D3、D4は、D4<D1<D2<D3を満たす。
【0011】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記左側カバー及び前記右側カバーの前側には、それぞれ左側凹部及び右側凹部が設けられ、前記左側カバー及び前記右側カバーが前記外側カバーに組み付けられた後、前記左側凹部、前記右側凹部及び前記外側カバーは、前記第2収容部を共同で画定し、前記左側カバー及び前記右側カバーの前側には、それぞれ外板取付コラムがさらに設けられ、前記外側風向板の下端は、前記外板取付コラムに枢動可能に接続されている。
【0012】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記外板取付コラムは固定孔を有し、前記外側風向板は少なくとも一端に可動ラッチアセンブリを有し、前記可動ラッチアセンブリは、前記固定孔と嵌合して対応する前記左側カバー及び/又は右側カバーとロックすることに適合する。
【0013】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記外側風向板の左右両端にはいずれも垂直に延び出した側壁が設けられ、対応する側の前記側壁は、第1固定孔及び第2固定孔を有し、前記外側風向板の前記側壁に近接した箇所にはさらにバッフル板が設けられ、前記バッフル板は、第3固定孔を有し、前記可動ラッチアセンブリは、前記側壁と前記バッフル板との間に位置し、且つ、前記第1固定孔に挿入されることに適合する第1固定コラムと、前記第1固定コラムと平行であり、接続コラムを介して前記第1固定コラムに接続され、前記第2固定孔を貫通して前記固定孔に回転可能に嵌合することに適合する第2固定コラムと、前記接続コラムの上部に設けられ、且つ前記第1固定コラムから離れるように延在し、前記第3固定孔を通過することに適合するラッチレバーと、前記ラッチレバーに外嵌されたばねと、を含む。
【0014】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記外側風向板は内表面においてスライド部を有し、前記スライド部にはスライド部材がスライド可能に設けられ、前記スライド部材はスライドロッドを有し、前記スライドロッドは、前記回転アームの前記他端に設けられた挿入孔内に回転可能に挿入される。
【0015】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記スライド部材は、板状に形成され、前記スライド部材の前記外側風向板に面する側の表面には位置決めスロットが設けられ、前記スライド部は位置決め突起を有し、前記位置決め突起が前記位置決めスロット内をスライドすることにより、前記スライド部材が前記スライド部をスライドすることを実現する。
【0016】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記外側風向板は、内部が中空であり、互いに接続された外板後パネルと外板前パネルとを含み、前記外板後パネルは、前記外板前パネルに向かって凸となる弧状板を有する。
【0017】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記外板後パネルには、左右方向に延在する複数の平行な外板パターンが設けられている。
【0018】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記内側風向板が閉じる状態に位置する時の上端の厚さは、その下端の厚さよりも厚く、前記第1収容部は、後方に向かって凸となる第1アークパネルと、前記第1アークパネルの左右両側に位置する第1左側板及び第1右側板とを含み、前記第1アークパネル、前記第1左側板及び前記第1右側板によって前記第1収容空間が画定され、前記内側風向板は、前記第1収容空間内に枢動可能に取り付けられる。
【0019】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記内側風向板は、内部が中空であり、互いに接続された内板後パネルと内板前パネルとを含み、前記内板後パネルと内板前パネルは、いずれも後方に向かって凸となる弧状パネルとして構成され、且つ前記内板後パネルのラジアンと内板前パネルのラジアンとは異なる。
【0020】
本開示の幾つかの実施例によれば、前記内側風向板の上端は、弧状の端部に構成され、前記内板後パネルの延在長さは、前記内板前パネルの延在長さよりも短く、かつ前記内板前パネルの下端は、後方に折り曲げられて前記内板後パネルの下端を覆う。
【0021】
本開示の追加の態様及び利点は、一部は以下の説明に示され、一部は以下の説明によって明らかになり、または本開示の実施によって理解される。
【0022】
本開示の上記及び/又は追加の態様及び利点は、以下の図面を組合せた実施例の説明から明らかになり、容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本開示の実施例に係る空調室内機を示す図である。
図2図1に示す空調室内機の外側風向板及び内側風向板が開いている時の概略図である。
図3図2に示す外側風向板と内側風向板が開いている時の左側面図である。
図4図1に示す空調室内機のハウジングを示す図である。
図5】本開示の実施例に係る空調室内機の分解図である。
図6図1に示す空調室内機の外側風向板を取り外した後の概略図である。
図7図1に示す空調室内機の外側風向板及びパネルを取り外した後の概略図である。
図8図1に示す空調室内機の外側風向板及び内側風向板が閉じている時の左側面図である。
図9図1に示す空調室内機の外側風向板の正面図である。
図10図9に示す外側風向板の部分拡大概略図である。
図11図9に示す外側風向板の可動ラッチアセンブリの概略図である。
図12図1に示す空調室内機から一部のパネルを取り外した後の概略図である。
図13図1に示す空調室内機の外側駆動装置と外側風向板との組立概略図である。
図14図12に示す空調室内機の外側駆動装置を示す図である。
図15図14に示す外側駆動装置からリンクケースを取り外した後の概略図である。
図16図13に示す外側駆動装置と外側風向板との部分的に拡大された組立概略図である。
図17図13に示す外側駆動装置と外側風向板と別の視点からの、部分的に拡大された組立概略図である。
図18】本開示の実施例に係る空調室内機の外側駆動装置とスライド部材との組立概略図である。
図19図18に示す外側駆動装置とスライド部材との別の視点からの組立概略図である。
図20図13に示す外側駆動装置と外側風向板との組立の左側面図である。
図21図2に示す外側風向板及び内側風向板が開いており且つ水平位置に位置する時の左側面図である。
図22】本開示の実施例に係る空調室内機の冷房時を示す図である。
図23】本開示の実施例に係る空調室内機の暖房時を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本開示の実施例を詳細に説明し、上記実施例は図面に例示され、終始に同一又は類似する符号は、同一または類似する要素あるいは同一または類似する機能を有する要素を示す。以下、図面を参照しながら説明される実施例は例示的なものであり、本開示を説明するためのものに過ぎず、本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0025】
本開示の説明において、「中心」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などの用語によって示された向き又は位置関係は、図面に示す向き又は位置関係に基づいており、言及された装置又は素子が特定の向きを有していなければならないこと、特定の向きで構成及び操作されなければならないことを指示又は暗示するものではなく、本開示の説明の便宜又は説明の簡略化のためのみであり、従って本開示を限定するものと解釈されるべきではない。
【0026】
なお、「第1」、「第2」という用語は説明の目的のみに用いられ、相対的な重要性を指示又は暗示している、若しくは指示された技術的特徴の数を暗黙的に示すと理解されるべきでない。従って、「第1」、「第2」で限定されている特徴は、1つ又は複数の該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。さらに、本開示の説明では、特に説明がない限り、「複数」の意味は2つ以上である。
【0027】
以下、本開示の例示的な実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。以下は、本開示の実施例を詳細に説明する。
【0028】
以下、図1図23を参照して、本開示の実施例に係る空調室内機100について説明する。空調室内機100は、壁掛け型の空調室内機であってもよい。本出願の以下の説明において、空調室内機100が壁掛け型の空調室内機である場合を例として説明する。
【0029】
図1図8図12及び図13に示すように、本開示の実施例に係る空調室内機100は、ハウジング1、内側風向板部2、外側風向板部3及び外側駆動装置4を備える。
【0030】
図2及び図3に示すように、ハウジング1は、第1収容空間を有する第1収容部11及び第2収容空間を有する第2収容部12を含む。第1収容部11は、吹出口111を有し(図4に示す)、第2収容空間は、第1収容空間の前側に位置し、内側風向板2は、第1収容空間内に枢動可能に設けられ、外側風向板3は、第2収容空間内に枢動可能に設けられる。図13に示すように、2つの外側駆動装置4は、ハウジング1の左側と右側にそれぞれ設けられて、外側風向板3を第2閉位置と第2開位置との間で回転可能に駆動する。
【0031】
図3に示すように、第1収容空間を有する第1収容部11及び第2収容空間を有する第2収容部12は、ハウジング1の前側に位置し、且つ第2収容空間は、第1収容空間の前側に位置する。内側風向板2は、第1収容部11内に回転可能に設けられ、吹出口111の開閉を制御することに用いられ、外側風向板3は、第2収容部12内に回転可能に設けられる。これにより、外側風向板3と内側風向板2との寸法差を低減する。内側風向板2は、外側風向板3の後側に位置し、内側風向板2と外側風向板3とがいずれも閉状態にある時、外側風向板3は内側風向板2を遮蔽し、この時、外側風向板3の前側表面がハウジング1の前側表面と面一となり、空調室内機100の外観の美観性を効果的に確保する。なお、本明細書の説明において、ユーザが空調室内機100に面する時、ユーザに向かう方向を「前」、逆にユーザから離れる方向を「後」と称する。従って、第2収容空間は、第1収容空間よりも前側に位置し、内側風向板2と外側風向板3とがいずれも閉状態にある時、外側風向板3は、内側風向板2よりも前側に位置する。
【0032】
本開示の実施例の空調室内機100によれば、ハウジング1が第1収容部11及び第2収容部12を有し、内側風向板2が第1収容部11内で回転し、外側風向板3が第2収容部12内で回転し、内側風向板2と外側風向板3を閉じる時、内側風向板2が外側風向板3の後側に位置し、外側風向板3によって遮蔽される。これにより、外側風向板3と内側風向板2との間の寸法差を減少し、空調室内機100のハウジング1の美観性を確保する。
【0033】
本開示の幾つかの実施例によれば、ハウジング1は、外側カバー13と、外側カバー13の左側に設けられた左側カバー131と、外側カバー13の右側に設けられた右側カバー132とを含む。図5に示すように、第1収容部11は、外側カバー13に設けられている。第1収容部11を外側カバー13の前部に位置させることにより、内側風向板2の取付スペースを効果的に確保し、内側風向板2の長さを長くし易く、内側風向板2と外側風向板3との寸法差を減少し、風向調整効果を向上させる。第2収容部12は、外側カバー13と、左側カバー131と、右側カバー132とによって共同で構成され、これにより、外側風向板3の取付スペースを確保する。
【0034】
幾つかの選択的な実施例において、図3に示すように、ハウジング1は、外側カバー13の一側(例えば、図3側)に位置するパネル15と、外側カバー13の端に固定されるベース16とをさらに含み得る。
【0035】
例えば、図12及び図13に示すように、本開示の幾つかの実施例によれば、空調室内機100は、2つの外側駆動装置4をさらに備え、この2つの外側駆動装置4は、ハウジング1の左側と右側にそれぞれ設けられ、外側風向板3を第2閉位置と第2開位置との間で回転可能に駆動する。幾つかの具体的な例において、図14及び図15に示すように、各々の外側駆動装置4は、いずれもモータ41、リンク42及び回転アーム43を含む。モータ41は外側カバー13の側部に取り付けられる。リンク42はモータ41に接続され、モータ41によって回転駆動される。回転アーム43は、一端がリンク42に枢動可能に接続され、他端が外側風向板3に枢動可能に接続される。
【0036】
幾つかの選択的な実施例において、図14に示すように、外側駆動装置4は、モータ41とリンク41との間に設けられた伝達アセンブリ45をさらに含み、伝達アセンブリ45は、モータ41からリンク42に出力される駆動力を調整するために、互いに噛み合う複数の歯車を含む。
【0037】
例えば、図12図15の例示において、各々の外側駆動装置4は、リンクケース44をさらに含み、モータ41は伝達アセンブリ45に接続され、伝達アセンブリ45はリンク42に接続され、リンク42は回転アーム43に回転可能に接続され、リンク42と回転アーム43は、リンクケース44内に設けられ、回転アーム43の他端は、リンクケース44から延び出して外側風向板3に枢動可能に接続される。モータ41は、リンク42に直接接続してもよいが、大きなモータ駆動力が必要となる。モータ41と伝達アセンブリ45との接続により、伝達アセンブリ45がリンク42に接続されてモータ駆動力を増幅することができ、これによりモータ41のコストを低減する。
【0038】
幾つかの選択的な実施例において、図15に示すように、伝達アセンブリ45は、第1歯車451、第2歯車452、及び同軸に配置された第3歯車453と第4歯車454を含む。第1歯車451は、モータ41のモータシャフトに外嵌され、第2歯車452は、リンク42の回転軸に接続されてリンク42の回転を駆動し、第3歯車453は、第1歯車451に噛み合い、第4歯車454は、第2歯車452に噛み合う。これにより、伝達アセンブリ45の伝達効率を効果的に確保する。
【0039】
さらに選択的には、第1歯車451、第2歯車452、第3歯車453及び第4歯車454の外径D1、D2、D3、D4は、D4<D1<D2<D3を満たす。このようにすると、外側駆動装置4の駆動力の増幅が容易となり、モータ41のコストを低減することができる。もちろん、本開示は、これらに限定されない。伝達アセンブリ45を用い、具体的な設計に従って、使用される歯車の数及び外径の比を決定し得る。
【0040】
本開示の幾つかのさらなる実施例において、図13及び図16図19に示すよう、外側風向板3の内表面にスライド部35を有し、図17に示すように、スライド部3の内表面の左右両端には、いずれもスライド部35が設けられている。スライド部35には、スライドロッド361を有するスライド部材36がスライド可能に設けられ、回転アーム43は上記の他端において挿入孔431を有し、スライドロッド361は、挿入孔431内に回転可能に挿入され、これにより、スライドロッド361及び回転アーム43の柔軟性、及び外側風向板3が開いた時の回転アーム43による支持機能を効果的に確保する。
【0041】
幾つかの具体的な実施例において、図17図20に示すように、スライド部材36は、板状であるが、これに限定されない。スライド部材36の外側風向板3に面する側の表面には、位置決めスロット362が設けられ、スライド部35は位置決め突起351を有する。図17に示すように、スライド部35には2つの位置決め突起351が設けられ、2つの位置決め突起351は、上下方向において対向している。位置決め突起351が位置決めスロット362内をスライドすることにより、スライド部材36がスライド部35をスライドすることを実現する。このように、スライド部36は外側風向板3を回転するように駆動し、加工が簡単である。
【0042】
図19に示すように、スライド部材36の外側風向板3に近い側には、位置決め部363が設けられ、即ち、スライド部材36の空調室内機100の部に面する側には、位置決め部363が設けられ、位置決め部363の延在軸線は、スライド部材36に平行であり、位置決めスロット362は、位置決め部363とスライド部材36とによって画定されて構成される。これにより、スライド部材36の固定堅牢性を効果的に確保するとともに、材料を節約し、コストを低減する。
【0043】
さらに、スライド部材36の外側風向板3に近い側は、2つのストッパバー364が設けられる。2つのストッパバー364は、位置決め部363の延在軸線に対して垂直であり、かつ、この2つのストッパバー364は、位置決めスロット362の両端に設けられて、位置決めスロット362における位置決め突起351の位置を規制する。
【0044】
幾つかの選択的な実施例において、図19に示すように、位置決め部363は、延在コラム3631及び2つの延在片3632を含む。延在コラム3631は、断面が略円形であり、その一端は、スライド部材36と面一である。即ち、図19において延在コラム3631の左端は、スライド部材36の左端と面一である。スライドロッド361は、延在コラム3631の一端に同軸に接続され、2つの延在片3632は、延在コラム3631の両側に互いに平行に設けられ、且つスライド部材36の外側風向板3に近い方向に向かって延び出し、即ち、2つの延在片3632は、空調室内機100の部に面する方向に延在する。2つの延在片3632間の距離は、延在コラム3631の直径よりも小さい。これにより、延在コラム3631の脱落を防止し、延在コラム3631の固定堅牢性を確保する。位置決めスロット362は、延在片3632とスライド部材36によって画定される。
【0045】
図17及び図19に示すように、外側風向板3と外側駆動装置4とを取り付ける時、スライド部材36を外側風向板3の中心に向かって移動させ、スライドロッド361の位置が外側風向板3の側板上の孔の位置に合わせると、スライド部材36を回転アーム43に押し、回転アーム43を外側風向板3にヒンジ結合させる。取り外しの時、スライド部材36を回転アーム43から離れる方向に向かって強く押せばよい。具体的には、図19に示すように、スライド部材36の裏面には位置決め部363が設けられ、位置決め部363とスライド部材36の一側面とで位置決めスロット362が画定され、位置決めスロット362の左右両端にはストッパバー364が設けられ、外側風向板3の後側板におけるスライド部35の上下縁には位置決め突起351が設けられる。取り付ける時、位置決め突起351が位置決めスロット362内に位置するようにし、スライド部材36がスライド部35内を左右にスライドすることにより、回転アーム43と外側風向板3との接続を実現する。
【0046】
幾つかの選択的な実施例において、スライドロッド361及び延在コラム3631は金属部材であり、スライド部材36及び延在片3632はプラスチック部材であり、スライドロッド361、延在コラム3631、スライド部材36及び延在片3632は一体に射出成形される。これにより、スライドロッド361及び延設コラム3631の強度を確保し、取り付けが容易で加工が簡単である。
【0047】
4及び5に示すように、本開示の幾つかの実施例によれば、左側カバー131と右側カバー132の前側には、それぞれ左側凹部1311及び右側凹部1321が設けられ、左側カバー131と右側カバー132が外側カバー13に組み付けられた後、左側凹部1311、右側凹部1321及び外側カバー13は、共同で第2収容部12を画定する。左側カバー131と右側カバー132の前側には、それぞれ外板取付コラム1312がさらに設けられ、外側風向板3の下端は、外板取付コラム1312に枢動可能に接続されている。図4図7に示すように、左側カバー131及び右側カバー132は、外側カバー13の左右両端に固定され、左側カバー131と右側カバー132の前側には、それぞれ外板取付コラム1312がさらに設けられ、外側風向板の下端は、外板取付コラム1312に枢動可能に接続されている。外側風向板3の下端は、外板取付コラム1312に枢動可能に接続され、外側風向板3は、第2収容空間に枢動可能に固定され、外側風向板3の取付スペースを確保し、取り付けを容易にする。
【0048】
本開示の幾つかの具体的な実施例によれば、図3図8及び図12に示すように、外側風向板3は、内部が中空であり、且つ外側風向板3は、互いに接続された外板後パネル38と外板前パネル37を含み、外板後パネル38は、外板前パネル37に向かって凸となる弧状板を有することにより、気流のコアンダ効果を形成し、空調室内機100の送風距離を向上させるとともに、外側風向板3が開いている時、吹出口111の風が上向きに吹き、その後、自由落下してシャワー状の風を形成し、ユーザの快適さを向上させることに寄与する。
【0049】
幾つかの選択的な実施例において、図8に示すように、外板後パネル38には、左右方向に延在する複数の平行な外板パターン39が設けられ、外側風向板3の強度を確保すると共に、外側風向板3の重量を軽減し、外側風向板3の軽量化を実現する。
【0050】
本開示の実施例に係る空調室内機100によれば、図3に示すように、空調室内機100の取り付け後において、外側風向板3の取付部の上端と壁との距離L2は、外側風向板3の取付部の下端と壁との距離L1よりも大きい。このように、空調室内機100の動作時に、吹出口111の風を壁から離れる方向に吹き出し、外側風向板3の取付部と外側風向板3との間の隙間を流れる風を減少し、これにより外側風向板3の前側面における結露を減少する。
【0051】
本開示の幾つかのさらなる実施例において、図3及び図8に示すように、内側風向板2は、内部が中空であり、且つ内側風向板2は、互いに接続された内板後パネル22と内板前パネル21を含み、内板前パネル21は、後方に向かって凸となる弧状パネルに構成され、且つ、内板後パネル22のラジアンと内板前パネル21のラジアンとは異なり、内板後パネル22のラジアンは、内板前パネル21のラジアンよりも大きく、内側風向板2の強度を効果的に確保する。
【0052】
幾つかの選択的な実施例において、図3及び図8に示すように、内側風向板2の上端は弧状の端部に構成され、これにより、内側風向板2が第1収容部11に枢動可能に固定されることを効果的に保証する。内板後パネル22の延在長さは、内板前パネル21の延在長さよりも短く、かつ内板前パネル21の下端は、後方に折り曲げられて内板後パネル22の下端を覆う。内板前パネル21の下端の折曲角度は、30度以上、80度以下を満たし(境界値を含む)、選択的には、約60度であるが、これに限定されない。これにより、内板後パネル22と内板前パネル21とを一体成形しやすく、加工が簡単である。
【0053】
幾つかの選択的な実施例において、内板後パネル22及び内板前パネル21の少なくとも一方には、複数の左右方向に延在する平行な内板パターン23が設けられている。図3及び図8に示す例において、内板後パネル22の後側表面に内板パターン23が設けられ、内板前パネル21の前側表面に内板パターン23が設けられることにより、気流の方向を容易に調整し、さらに内側風向板2の重量も軽減し、部品の軽量化を実現する。無論、内板後パネル22のみ、又は内板前パネル21のみに内板パターン23を設けてもよい。
【0054】
本開示の幾つかのさらなる実施例において、内側風向板2は、第1閉位置に位置する時の上端の厚さがその下端の厚さよりも厚い。図3及び図8に示すように、内側風向板2は、閉じる時に上端の厚さがその下端の厚さよりも厚い。これにより、内側風向板2の強度を効果的に確保し、内側風向板2の回転中の破断の発生を防止する。なお、内側風向板2が閉じる時、空調室内機100の外部に面する且つ位置が相対的に高い一端を「上端」(即ち、枢動端)と称し、空調室内機100の内部に面する且つ位置が相対的に低い一端を「下端」(即ち、自由端)と称する。
【0055】
図4に示すように、第1収容部11は、第1アークパネル112と、第1左側板113と、第1右側板114とを含む。第1アークパネル112は、ハウジング1の一側に位置し、且つ第1アークパネル112は、後方に向かって凸となる。これにより、第1アークパネル112の弧形状が内側風向板2と一致することを確保し、内側風向板2が閉じる時における第1アークパネル112との密着度を向上させ、内側風向板2と外側カバー13との間の間隙を減少させる。第1左側板113と第1右側板114は、それぞれ第1アークパネル112の左右両側に位置し、三者は、第1収容空間を画定し、内側風向板2は、第1収容空間内に枢動可能に位置する。
【0056】
本開示の幾つかのさらなる実施例において、図4に示すように、第1左側板113及び第右側板114には、第1内板取付コラム1131と第2内板取付コラム1141とが対向して設けられ、内側風向板2の上端の両側は、それぞれ第1内板取付コラム1131と第2内板取付コラム1141に枢動可能に接続される。選択的には、図5に示す例のように、第1左側板113及び第1右側板114には、それぞれ内板取付孔が形成されもよく、第1内板取付コラム1131及び第2内板取付コラム1141の一端は、内板取付孔に挿入されて固定され、他端は、露出されて内側風向板2に枢動可能に接続される。これにより、内側風向板2の固定堅牢性を効果的に確保する。
【0057】
本開示の幾つかの実施例によれば、図5に示すように、ハウジング1は内板取付板14をさらに含み、内板取付板14は外側カバー13に設けられ、且つ内板取付板14の後端が第1アークパネル112の頂部に接続される。内側風向板2は、内板取付板14に取り付けられ、内板取付板14の端は、後ろに向かって延び出して係止具を形成する。外側カバー13の頂部には係止溝が設けられ、係止具と係止溝とが係合して内板取付板14を外側カバー13の頂部に取り付ける。内板取付板14の表面は、後ろからに向かうにつれて方に傾斜し、第1収容部11の頂部領域を画定する。これにより、内板取付板14と外側カバー13は独立して射出成形することができ、内板取付板14と外側カバー13の離型が容易になり、製造組立が便利である。
【0058】
本開示の幾つかのさらなる実施例において、外板取付コラム1312は固定孔を有し、外側風向板3は少なくとも一端に可動ラッチアセンブリ31を有し、即ち、外側風向板3の一端には、可動ラッチアセンブリ31が設けられ、又は外側風向板3の両端には、いずれも可動ラッチアセンブリ31が設けられてもよい。可動ラッチアセンブリ31は、固定孔と嵌合して対応する左側カバー131及び/又は右側カバー132とロックすることに適合する。図9に示すように、外側風向板3の端には、可動ラッチアセンブリ31が設けられ、外側風向板3の装着時、可動ラッチアセンブリ31は、側カバー132の外板取付コラム1312と協働して用いられ、外側風向板3の固定堅牢性を効果的に確保し、外側風向板3の取り付けと取り外しが容易になる。
【0059】
本開示の幾つかのさらなる実施例において、図9及び図10に示すように、外側風向板3の左右両端には、いずれも垂直に延び出した側壁32が設けられる。さらに図10に示すように、対応する側の側壁32は第1固定孔321及び第2固定孔322を有する。外側風向板3の側壁32に近接した箇所にはさらにバッフル板33が設けられ、バッフル板33は第3固定孔331を有する。具体的には、図9及び図10に示すように、外側風向板3の側の側壁32には、第1固定孔321及び第2固定孔322が設けられ、バッフル板33は、外側風向板3の側における側壁32の側に位置し、バッフル板33の外側風向板3から離れる側には、第3固定孔331が設けられる。図9図11に示すように、可動ラッチアセンブリ31は側壁32とバッフル板33との間に位置し、第1固定コラム311と、第2固定コラム312と、ラッチレバー313と、ばね314とを含む。第1固定コラム311は、第1固定孔321に挿入されることに適合する。第2固定コラム312は、第1固定コラム311と平行であり、接続コラムを介して第1固定コラム311に接続されている。第2固定コラム312は、第2固定孔322を貫通して外板取付コラム1312の固定孔と嵌合することに適合する。ラッチレバー313は、接続コラムの上部に設けられ、且つ第1固定コラム311から離れるように延在し、ラッチレバー313は、第3固定孔331を通過することに適合し、ばね314は、ラッチレバー313に外嵌される。これにより、可動ラッチアセンブリ31の固定堅牢性を効果的に確保し、バッフル板33における第3固定孔331によって可動ラッチアセンブリ31のばね314の位置が規制され、ばね314の付勢力によって可動ラッチアセンブリ31が伸縮することを確保する。
【0060】
取り付ける時、可動ラッチアセンブリ31は外側風向板3の側の側壁32とバッフル板33との間に取り付けられ、ばね314の両端は側壁32とバッフル板33との間に当接し、この時、ラッチレバー313の自由端が第3固定孔331を通過し、ばね314の作用により第1固定コラム311と第2固定コラム312とをそれぞれ第1固定孔321及び第2固定孔322に押し込む。第2固定コラム312は、外板取付コラム1312の固定孔と嵌合することに適合する。
【0061】
幾つかの選択的な実施例において、外側風向板3の一方の側には、可動ラッチアセンブリ31が設けられ、他方の側には、第3固定コラムが設けられ、第3固定コラム34は、対応する側の固定孔と嵌合することに適合する。図9に示すように、外側風向板3の側には、可動ラッチアセンブリ31が設けられ、側には第3固定コラム34が設けられ、第3固定コラム34は側カバー131の外板取付コラム1312に設けられた固定孔と嵌合し、これにより、外側風向板3の取り付けと取り外しが容易になる。
【0062】
外側風向板3を取り付ける時、外側風向板3の側の第3固定コラム34の位置を側カバー131の外板取付コラム1312上の固定孔の位置に合わせ、第3固定コラム34を固定孔に挿入し、そして、外側風向板3の側の可動ラッチアセンブリ31の固定を行い、第1固定コラム311を押すと、ばね314が圧縮され、第2固定コラム312とラッチレバー313が外側風向板3の左側に移動し、この時、第2固定コラム312は外側風向板の側壁32の第2固定孔322内に隠れ、外側風向板3の位置を側カバー132の外板取付コラム1312の位置に合わせ、第1固定コラム311を緩めると、ばね力の作用により第2固定コラム312とラッチレバー313が外側風向板3の側に移動し、第2固定コラム312が第2固定孔322から露出して外板取付コラム1312内に挿入され、外側風向板3の取り付けが完了する。
【0063】
本開示の実施例の空調室内機100によれば、図22に示すように、空調室内機100の冷房時に、内側風向板2が最上位置に揺動し、外側風向板3が揺動して送風する。図23に示すように、空調室内機100の暖房時に、外側風向板3が最下位置に揺動し、内側風向板2が揺動して送風する。これにより、空調室内機100が冷房であるか暖房であるかにかかわらず、ユーザがシャワーのような送風を体感でき、ユーザの快適性を向上させる。
【0064】
本明細書の説明において、用語「1つの実施例」、「幾つかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「具体的な例」又は「幾つかの例」などの参照用語は、その実施例又は例に関連して説明される具体的な特徴、構造、材料又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを指すことが意図される。本明細書において、上記の用語の例示的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を指すわけではない。さらに、説明された具体的な特徴、構造、材料または特性は、何れか1つ又は複数の実施例又は例示において、適切な方法で組み合せることができる。
【0065】
本開示の実施例が示され、説明されたが、当業者は、本開示の原理及び趣旨から逸脱しない範囲において、これらの実施例に対して様々な変更、修正、置換及び変形を行うことができる。本開示の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物によって規定される。
【符号の説明】
【0066】
100:空調室内機
1:ハウジング
11:第1収容部
111:吹出口
112:第1アークパネル
113:第1左側板
114:第1右側板
1131:第1内板取付コラム
1141:第2内板取付コラム
12:第2収容部
13:外側カバー
131:左側カバー
132:右側カバー
1311:左側凹部
1312:外板取付コラム
1321:右側凹部
14:内板取付板
15:パネル
16:ベース
2:内側風向板
21:内板前パネル
22:内板後パネル
23:内板パターン
3:外側風向板
31:可動ラッチアセンブリ
311:第1固定コラム
312:第2固定コラム
313:ラッチレバー
314:ばね
32:側壁
321:第1固定孔
322:第2固定孔
33:バッフル板
331:第3固定孔
34:第3固定コラム
35:スライド部
351:位置決め突起
36:スライド部材
361:スライドロッド
362:位置決めスロット
363:位置決め部
3631:延在コラム
3632:延在片
364:ストッパバー
37:外板前パネル
38:外板後パネル
39:外板パターン
4:外側駆動装置
41:モータ
42:リンク
43:回転アーム
431:挿入孔
44:リンクケース
45:伝達アセンブリ
451:第1歯車
452:第2歯車
453:第3歯車
454:第4歯車
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1収容空間を有する第1収容部及び第2収容空間を有する第2収容部を含み、前記第1収容部は、吹出口を有し、前記第2収容空間は、前記第1収容空間の前側に位置する、ハウジングと、
前記第1収容空間内に枢動可能に設けられる内側風向板と、
前記第2収容空間内に枢動可能に設けられる外側風向板と、
前記ハウジングの左側及び右側にそれぞれ設けられて、前記外側風向板を第2閉位置と第2開位置との間で回転可能に駆動する、2つの外側駆動装置と、
を備えることを特徴とする空調室内機。
【請求項2】
前記ハウジングは、
前記第1収容部が設けられた外側カバーと、
前記外側カバーの左側に設けられた左側カバーと、
前記外側カバーの右側に設けられた右側カバーと、
を含み、
前記第2収容部は、前記外側カバーと、前記左側カバーと、前記右側カバーとによって共同で構成されることを特徴とする請求項1に記載の空調室内機。
【請求項3】
各々の前記外側駆動装置はいずれも、
前記ハウジングの側部に取り付けられるモータと、
前記モータに接続され、前記モータによって回転駆動されるリンクと、
一端が前記リンクに枢動可能に接続され、他端が前記外側風向板に枢動可能に接続される回転アームと、
を含むことを特徴とする請求項2に記載の空調室内機。
【請求項4】
前記外側駆動装置は、前記モータと前記リンクとの間に設けられた伝達アセンブリをさらに含み、前記伝達アセンブリは、前記モータから前記リンクに出力される駆動力を調整するために、互いに噛み合う複数の歯車を含むことを特徴とする請求項3に記載の空調室内機。
【請求項5】
前記伝達アセンブリは、
前記モータのモータシャフトに外嵌された第1歯車と、
前記リンクの回転軸に接続されて、前記リンクの回転を駆動する第2歯車と、
同軸に配置された第3歯車及び第4歯車と、
を含み、
前記第3歯車は前記第1歯車に噛み合い、前記第4歯車は前記第2歯車に噛み合うことを特徴とする請求項4に記載の空調室内機。
【請求項6】
前記第1歯車、前記第2歯車、前記第3歯車、及び前記第4歯車の外径D1、D2、D3、D4は、D4<D1<D2<D3を満たすことを特徴とする請求項5に記載の空調室内機。
【請求項7】
前記左側カバー及び前記右側カバーの前側には、それぞれ左側凹部及び右側凹部が設けられ、前記左側カバー及び前記右側カバーが前記外側カバーに組み付けられた後、前記左側凹部、前記右側凹部及び前記外側カバーは、共同で前記第2収容部を画定し、
前記左側カバー及び前記右側カバーの前側には、それぞれ外板取付コラムがさらに設けられ、前記外側風向板の下端は、前記外板取付コラムに枢動可能に接続されることを特徴とする請求項2~6のいずれか一項に記載の空調室内機。
【請求項8】
外板取付コラムは固定孔を有し、前記外側風向板は少なくとも一端に可動ラッチアセンブリを有し、前記可動ラッチアセンブリは、前記固定孔と嵌合して対応する前記左側カバー及び/又は右側カバーとロックすることに適合することを特徴とする請求項2~7のいずれか一項に記載の空調室内機。
【請求項9】
前記外側風向板の左右両端にはいずれも垂直に延び出した側壁が設けられ、対応する側の前記側壁は、第1固定孔及び第2固定孔を有し、前記外側風向板の前記側壁に近接した箇所にはさらにバッフル板が設けられ、前記バッフル板は、第3固定孔を有し、
前記可動ラッチアセンブリは、前記側壁と前記バッフル板との間に位置し、且つ、
前記第1固定孔に挿入されることに適合する第1固定コラムと、
前記第1固定コラムと平行であり、接続コラムを介して前記第1固定コラムに接続され、前記第2固定孔を貫通して前記固定孔に回転可能に嵌合することに適合する第2固定コラムと、
前記接続コラムの上部に設けられ、且つ前記第1固定コラムから離れるように延在し、前記第3固定孔を通過することに適合するラッチレバーと、
前記ラッチレバーに外嵌されたばねと、
を含むことを特徴とする請求項8に記載の空調室内機。
【請求項10】
前記外側風向板は内表面においてスライド部を有し、前記スライド部にはスライド部材がスライド可能に設けられ、前記スライド部材はスライドロッドを有し、前記スライドロッドは、回転アームの他端に設けられた挿入孔内に回転可能に挿入されることを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の空調室内機。
【請求項11】
前記スライド部材は、板状に形成され、前記スライド部材の前記外側風向板に面する側の表面には位置決めスロットが設けられ、前記スライド部は位置決め突起を有し、前記位置決め突起が前記位置決めスロット内をスライドすることにより、前記スライド部材が前記スライド部をスライドすることを実現することを特徴とする請求項10に記載の空調室内機。
【請求項12】
前記外側風向板は、内部が中空であり、互いに接続された外板後パネルと外板前パネルとを含み、前記外板後パネルは、前記外板前パネルに向かって凸となる弧状板を有し、
前記外板後パネルには、左右方向に延在する複数の平行な外板パターンが設けられていることを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の空調室内機。
【請求項13】
前記内側風向板が閉じる状態に位置する時の上端の厚さは、その下端の厚さよりも厚く、
前記第1収容部は、後方に向かって凸となる第1アークパネルと、前記第1アークパネルの左右両側に位置する第1左側板及び第1右側板とを含み、前記第1アークパネル、前記第1左側板及び前記第1右側板によって前記第1収容空間が画定され、前記内側風向板は、前記第1収容空間内に枢動可能に取り付けられることを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の空調室内機。
【請求項14】
前記内側風向板は、内部が中空であり、互いに接続された内板後パネルと内板前パネルとを含み、前記内板後パネルと内板前パネルは、いずれも後方に向かって凸となる弧状パネルとして構成され、且つ前記内板後パネルのラジアンと内板前パネルのラジアンとは異なる、ことを特徴とする請求項1~13のいずれか一項に記載の空調室内機。
【請求項15】
前記内側風向板の上端は、弧状の端部に構成され、前記内板後パネルの延在長さは、前記内板前パネルの延在長さよりも短く、かつ前記内板前パネルの下端は、後方に折り曲げられて前記内板後パネルの下端を覆うことを特徴とする請求項14に記載の空調室内機。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
【国際調査報告】