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特表2023-501873電気的プラグコネクタ及びこの種のプラグコネクタ用のシール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-20
(54)【発明の名称】電気的プラグコネクタ及びこの種のプラグコネクタ用のシール
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/74 20060101AFI20230113BHJP
   H01R 13/52 20060101ALI20230113BHJP
【FI】
H01R13/74 Z
H01R13/52 301H
H01R13/52 301G
H01R13/52 301K
H01R13/52 301D
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022518816
(86)(22)【出願日】2020-09-22
(85)【翻訳文提出日】2022-03-23
(86)【国際出願番号】 EP2020025426
(87)【国際公開番号】W WO2021058129
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】A50816/2019
(32)【優先日】2019-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501016102
【氏名又は名称】ノイトリーク・アクティエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】オリバー ドプラー
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE14
5E087FF06
5E087FF12
5E087HH01
5E087HH02
5E087LL04
5E087LL05
5E087MM05
5E087MM08
5E087MM09
5E087MM12
5E087QQ01
5E087RR25
(57)【要約】
本発明は、電気的プラグコネクタ、特に組み込みプラグコネクタに関するものであって、結合フランジ(3)を備えたハウジング(1)を有し、その結合フランジが固定手段(5)を挿通させるための切り欠き(4)を有し、さらにハウジング壁(G)、切り替え盤などと結合するための、取りつけ孔(12)を備えたフランジプレート(10)を有し、かつそれらの間に挿入されたシール(17)を有している。フランジプレート(10)の外側端縁(14)は、ハウジング(1)の方向へ曲げられており、かつ結合フランジ(3)の外側端縁を覆っている。シール(17)が、一周するシールリップ(18)をもって差し込み開口部(2)内へ張り出し、かつハウジング(1)の方向に曲げられた端縁(19)を有しており、その端縁が結合フランジ(3)の外側の周端縁を把持し、かつそれ自体はフランジプレート(10)の外側端縁(14)によって覆われている。組み合わされた状態において、フランジプレート(10)の一周する端縁(14)が、最大で結合フランジ(3)の後ろ側の高さまで張り出し、かつシール(17)の端縁(19)が結合フランジ(3)の後ろの面を越えて張り出している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的なプラグコネクタ、特に組み込みプラグコネクタであって、
相補的なプラグコネクタ用の差し込み開口部(2)を備えたハウジング(1)を有し、ハウジング(1)の差し込み側の端部に、張り出す結合フランジ(3)が突出しており、前記結合フランジが固定手段(5)を挿通させるための切り欠き(4)を有し、
相補的なプラグコネクタ用の差し込み開口部(11)と器具壁(G)、切り替え盤及び同種のものと結合するための取りつけ孔(12)を備えた差し込み側のフランジプレート(10)を有し、かつ
結合フランジ(3)とフランジプレート(10)の間に挿入されている、差し込み開口部(2)の領域内に中央の切り抜き(30)を備えたシール(17)を有し、かつ
ハウジング(1)、フランジプレート(10)及びシール(17)を器具壁(G)、切り替え盤又は同種のものに固定するための少なくとも1つの固定手段(5)を有する、
ものにおいて、
フランジプレート(10)の外側端縁(14)がハウジング(1)の方向へ曲げられて、結合フランジ(3)の外側端縁を覆い、かつ一周するシールリップ(18)を備えたシール(17)が径方向に差し込み開口部(2)内へ張り出しており、かつハウジング(1)の方向に曲げられた端縁(19)を有し、前記端縁が結合フランジ(3)外周端縁を把持し、かつ前記端縁自体がフランジプレート(10)の外側端縁(14)によって覆われており、組み合わされた状態においてフランジプレート(10)の一周する端縁(14)が最大でハウジング(1)の結合フランジ(3)の後ろ側の高さまで張り出しており、かつシール(17)の、ハウジング(1)の方向に張り出す端縁(19)が結合フランジ(3)の全周にわたってその後方の面を越えて張り出している、ことを特徴とする電気的プラグコネクタ。
【請求項2】
フランジプレート(10)の、ハウジング(1)の方向へ曲げられた外側端縁(14)の内側が、外側へ向かって斜めにカットされており、かつ
シール(17)の一周する端縁(19)の外側が、同様に外側へ向かって、好ましくはそれに対して相補的に、斜めにカットされている、
ことを特徴とする請求項1に記載のプラグコネクタ。
【請求項3】
組み合わされた状態において、フランジプレート(10)の一周する端縁(14)が、ハウジング(1)の結合フランジ(3)の後ろ側の高さの前で終了し、かつ一周する、外側へ向かって張り出すシール端縁(31)が、フランジプレート(10)のハウジング(1)の方向に曲げられた端縁(14)の厚みの少なくとも一部を覆う、ことを特徴とする請求項1に記載のプラグコネクタ。
【請求項4】
取りつけ孔(12)の箇所において、シール(17)にシールグロメット(21)が形成されており、前記シールグロメットがフランジプレート(10)の方向に高く張り出しており、組み合わされた状態において、シールグロメット(21)がフランジプレート(10)の取りつけ孔(12)の内部に延びており、その外径が、好ましくは取りつけ孔(12)の内径に相当し、かつシールグロメット(21)が、取りつけ孔(12)内で固定手段(5)のヘッドのための収容領域の下方のエッジの上方で終了している、ことを特徴とする請求項1に記載のプラグコネクタ。
【請求項5】
シールグロメット(21)の内径が、最小で固定手段(5)の外径に相当する、ことを特徴とする請求項4に記載のプラグコネクタ。
【請求項6】
フランジプレート(10)が、ハウジング(1)の方向へ張り出す保持ピン(16)を有し、
結合フランジ(3)がしかるべき保持孔(6)を有し、前記保持孔内へ保持ピン(16)の端部を挿入することができ、保持孔(6)が、結合フランジ(3)を越えて隆起するリング(7)の中心に延びており、かつシール(17)がこのリング(7)を、それに添接する中央で開放したドーム(22)によって覆っている、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のプラグコネクタ。
【請求項7】
ドーム(22)の中央の開口部(23)が、保持孔(6)及び/又は保持ピン(16)の外径よりもわずかに小さい直径を有している、ことを特徴とする請求項6に記載のプラグコネクタ。
【請求項8】
フランジプレート(10)が、差し込み開口部(11)を包囲する、一周する溝(25)を有しており、前記溝(25)内に、差し込み開口部(2)用のシールリップ(18)を径方向外側で包囲する、シール(17)の表面を越えて隆起するストリップ(24)が収容されている、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のプラグコネクタ。
【請求項9】
フランジプレート(10)内に、差し込み開口部(11)から切り欠き(13)が径方向外側へ延びており、組み合わされた状態において、前記切り欠きを通して、ロック機構(8、9)用の操作部材(8)がハウジング(1)から外側へ向かってフランジプレート(3)の前側へ張り出し、差し込み開口部(11)に径方向に連続して、シール(17)の表面を越えて隆起するドーム(26)が、切り欠き(13)を通して外側へ向かってフランジプレート(10)の前側へ延びており、操作部材(8)がドーム(26)によって覆われている、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のプラグコネクタ。
【請求項10】
電気的プラグコネクタ、特に組み込みプラグコネクタ、具体的には請求項1から9のいずれか1項に記載のプラグコネクタ用の、ハウジング壁(G)、切り替え盤又は同種のものに対して密閉するためのシール(17)であって、プラグコネクタの差し込み開口部(2)の箇所における中央の切りぬき(30)と、プラグコネクタ用の取りつけ孔(12)の箇所における切り欠き(20)を有するものにおいて、
中央の切り抜き(30)を一周するシールリップ(18)が、中央の切り抜きの内周を画成し、かつシール(17)の後ろ側に戻るように曲げられた、シール(17)の後ろ側の面を越えて隆起する端縁(19)が存在し、前記端縁に一周するシール構造が配置されており、あるいは前記端縁自体がシール構造を形成する、ことを特徴とするシール。
【請求項11】
シール構造が、一周するシールストリップを有し、好ましくは、シール(17)の一周する端縁(19)の外側が、外側へ向かって斜めにカットされている、ことを特徴とする請求項10に記載のシール。
【請求項12】
シール構造が、径方向外側へ向かって張り出す、一周するシール端縁である、ことを特徴とする請求項10又は11に記載のシール。
【請求項13】
固定手段(5)を挿通させるための位置に、シール(17)の前方の表面を越えて隆起する、固定手段(5)のための中央の透孔(20)を備えたシールグロメット(21)が配置されている、ことを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載のシール。
【請求項14】
スペース保持ピン(16)を挿通させる位置に、シールの前方の表面を越えて隆起する、スペース保持ピン(16)用の中央の透孔(23)を備えたドーム(22)が配置されている、ことを特徴とする請求項10から13のいずれか1項に記載のシール。
【請求項15】
中央の切りぬき(30)に径方向に連続して、シール(17)の前方の表面を越えて隆起するドーム(26)が配置されており、かつ好ましくはシール(17)と一体的に形成されている、ことを特徴とする請求項10から14のいずれか1項に記載のシール。
【請求項16】
中央の切り抜き(30)を径方向外側で包囲する、シール(17)の前方の表面を越えて隆起するストリップ(24)が設けられている、ことを特徴とする請求項10から15のいずれか1項に記載のシール。
【請求項17】
シール(17)に少なくとも1つの径方向に張り出す結合細片(27)が形成されており、前記結合細片の外側の端部に、好ましくはカップ形状のシール栓(28)が固定されており、前記シール栓の外形が、中央の切り抜き(30)のシールリップ(18)の内径よりもわずかに大きい、ことを特徴とする請求項10から16のいずれか1項に記載のシール。
【請求項18】
シール栓(28)の、結合細片(27)と対向する側に、全面の把持フラップ(29)が張り出しており、前記把持フラップが好ましくはカップ形状に形成されている、ことを特徴とする請求項17に記載のシール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的プラグコネクタ、特に請求項1の前文に記載された組み込みプラグコネクタと、請求項10の前文に記載された、この種のプラグコネクタ用のシールに関する。
【背景技術】
【0002】
組み込みプラグコネクタ又はシャーシブッシュは、電気器具のハウジング内、切り替え盤又は同種の配置内に、これらの機器を電気的導線と接続するために、組み込まれている。これらの導線は、少なくとも1つの端部に、組み込みプラグコネクタに対して相補的な仕様のケーブルプラグコネクタを支持しており、かつそれと電気的に接続し、かつ機械的にも接続が不用意に外れないようにロックすることができる。
【0003】
組み込みプラグコネクタは、典型的に、相補的なプラグコネクタ用の差し込み開口部を備えたハウジングを有しており、その場合にハウジングの差し込み側の端部に、張り出した結合フランジが突出しており、その結合フランジは固定手段を挿通させるための切り欠きを有している。さらに、相補的なプラグコネクタ用の差し込み開口部と、器具壁、切り替え盤又などと接続するための取り付け開口部とを有する差し込み側のフランジプレートが設けられている。
【0004】
特許文献1(中国実用新案第204516967(U)号明細書)には、組み込みプラグコネクタが開示されており、それにおいてフランジプレートとハウジングに設けられた結合フランジとの間に、実質的に平坦なシールプレートが挿入されており、かつこれら2つの構成部品の結合を密閉している。組み込みプラグコネクタ全体を、切り替え盤などのハウジング壁(その中に組み込みプラグコネクタが挿入されている)に対して密閉することが望まれる場合に、組み込みプラグコネクタとハウジング壁との間に付加的なシールを設けなくてはならない。それが組み込みをより複雑かつより低速にし、付加的な構成部品も必要とする。
【0005】
組み込みプラグコネクタの少なくとも1つのフランジプレートを密閉するためのシールは、知られており、かつたとえばSE8FD-TOP組み込みセット内で使用される。このシールは、実質的にフラットなシールプレートとして形成されており、組み込みプラグコネクタの差し込み開口部の箇所に中央の切り抜きを有している。器具壁、切り替え盤などと、相補的なプラグコネクタ用の差し込み開口部を有するフランジプレートとの間に位置決めすることによって、ほこり、水分などが器具又は切り替え盤の内部へ侵入することが阻止される。
【0006】
そして、少なくとも1つの固定手段、典型的にはボルトが、ハウジング、フランジプレート及びシールを器具壁、切り替え盤などに固定するために用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】中国実用新案第204516967(U)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、従来技術の欠点を克服して、エンドユーザーが付加的な構成部品なしで、簡単かつ迅速に通常の工具で取りつけることができる、できる限り広範に密閉された組み込みプラグコネクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、請求項に記載の装置と方法によって解決される。
【0010】
本発明に係る装置は、フランジプレートの外側端縁がハウジングの方向へ曲げられており、かつ結合フランジの外側端縁を覆い、その場合にシールが一周するシールリップを有し、そのシールリップが径方向に差し込み開口部内へ張り出し、かつシールが、ハウジングの方向へ曲げられた端縁を有し、その端縁が結合フランジの外周端縁を把持し、かつそれ自体フランジプレートの外側端縁によって覆われており、その場合に組み合わされた状態において、フランジプレートの一周する端縁が最大でハウジングのフランジプレートの後ろ側の高さまで張り出し、かつシールの、ハウジングの方向へ張り出す端縁が結合フランジの全周にわたってその後方の面を越えて張り出していることを、特徴としている。組み込みプラグコネクタをハウジング壁、切り替え盤などに、フランジプレートの端縁がこの壁に添接するまで圧接することによって、結合フランジを越えて後方に張り出すシール端縁が、壁にしっかりと圧接されて、結合フランジとフランジプレートの端縁との間でこの容積を満たすように押し潰される。シールは、組み込み前、組み込みの間及びその後も損傷に対して保護されて結合フランジとフランジプレートの間に位置する。差し込み開口部は、相補的なプラグコネクタが差し込まれている場合に、一周するシールリップによって密閉されており、器具のハウジング又は切り替え盤に対する密閉は、フランジプレートによって保護される、シールの曲げられた端縁によって保証されている。構成部品であるフランジプレート、シール及び、結合フランジを有するハウジングは、工場側で組み立てることができ、かつエンドユーザーによって共通に操作可能な構成部品として利用することができる。
【0011】
好ましくは、フランジプレートの、ハウジングの方向へ曲げられた外側端縁の内側は、外側へ向かって斜めカットされており、かつシールの一周する端縁の外側も、同様に外側へ向かって、好ましくはそれに対して相補的に、斜めカットされている。それによって、差し合わせる場合、もしくは定められた固定手段を用いて器具壁又は切り替え盤に固定する場合に、シールの端縁が少し締め潰されて、器具壁又は切り替え盤の表面へ向かって圧接され、それによって特に良好な密閉作用が得られる。
【0012】
本発明に係るプラグコネクタの代替的な実施形態において、組み合わされた状態において、フランジプレートの一周する端縁は、ハウジングのフランジプレートの後ろ側の高さの前で終了しており、かつ外側へ向かって張り出す、一周するシール端縁が、ハウジングの方向へ曲げられた、フランジプレートの端縁の厚みの少なくとも一部を覆う。したがってフランジプレートの斜めカットされた内側の剪断作用が回避され、かつシールの端縁へ垂直に作用する力によってシール作用がもたらされる。
【0013】
本発明の特に好ましい実施形態によれば、取りつけ開口部の箇所において、シールにシールグロメットが形成されており、そのシールグロメットがフランジプレートの方向へ張り出している。組み合わされた状態において、シールグロメットはフランジプレートの取りつけ孔の内部に延びており、それがハウジングの結合フランジの方向に、好ましくはブッシュ形状の延長部を有している。その場合にその外径は、好ましくは取りつけ孔もしくはブッシュ形状の延長部の内径に相当し、その場合にシールグロメットは、取りつけ孔内で固定手段のヘッドのための収容領域の下方の端縁の上方で終了している。したがって、一方で、取りつけ孔を介して水分、ゴミ又はほこりの侵入も阻止されることによって、シール作用のさらなる改良を得ることができるが、それにもかかわらず、固定手段、特にねじヘッドは、フランジプレートへのハードな当接をはっきりと感じることができる。
【0014】
シール作用のさらなる最適化は、シールグロメットの内径が最小で固定手段の外径に相当し、かつそれに伴ってすべての面が互いに密着する場合に、与えられる。
【0015】
本発明の好ましい実施形態によれば、プラグコネクタは付加的に、フランジプレートがハウジングの方向へ張り出す保持ピンを有しており、かつ結合フランジが対応する保持孔を有し、その中へ保持ピンの端部を挿入することができることを、特徴としている。好ましくは保持孔は、結合フランジを越えて隆起するリングによって画成されており、かつシールがこのリングを、それに添接する中央で開放したドームによって覆う。したがってフランジプレートとハウジングが、その間に挿入されているシールと充分に良好に互いに結合されており、それによって離れ落ちることが阻止され、かつプラグコネクタを共通の構成部品として扱うことができる。さらに、保持ピンは、結合フランジを完全に貫通する保持孔の場合に、ハウジング壁、切り替え盤などの前側に当接するように設けることができ、したがってシールへの作用を制限し、それに伴ってその損傷を阻止するために、スペース保持作用を及ぼすことができる。
【0016】
保持孔のためにも密閉作用を保証するために、好ましくはドームの中央の開口部はシール開口部及び/又は保持ピンの外径よりもわずかに小さい直径を有している。したがって保持ピンを密に挿通すること、及びシールと保持ピンの間の摩擦に基づく良好な密着も、保証されている。
【0017】
好ましくはプラグコネクタは次のように、すなわちフランジプレートが差し込み開口部を包囲する、一周する溝を有し、その溝内に差し込み開口部用のシールリップを径方向外側で包囲する、シールの表面を越えて隆起するストリップが収容されるように、形成されている。シールとフランジプレートの互いに対する最適なセンタリングに加えて、このストリップは付加的なシールストリップとしても作用し、そのようにしてシール作用を高める。
【0018】
プラグ接続の多くの場合において、接続が不用意に外れることが阻止されることが、望ましい。この目的のために、相補的なプラグコネクタの間にロック配置が設けられているが、それは、プラグ接続を所望に解除するために、操作部材の操作によってアンロックできなければならない。したがって本発明に係るプラグコネクタの好ましい実施形態において、フランジプレート内に差し込み開口部から切り欠きが径方向外側へ向かって延びており、組み合わされた状態において、その切り欠きを通してロック機構のための操作部材がハウジングから外側へ向かってフランジプレートの前側へ張り出している。その場合に差し込み開口部のこの拡幅も最適に密閉するために、差し込み開口部に径方向に連続して、シールの表面を越えて隆起するドームが切り欠きを通して外側へ向かってフランジプレートの前側へ延びている。したがって操作部材は、ドームによって覆われている。
【0019】
冒頭で設定した課題を解決するために、特に、電気的プラグコネクタ、特に組み込みプラグコネクタ、具体的には上述した段落の1つに記載のプラグコネクタのためのシールが、このプラグコネクタを器具壁、切り替え盤などに対して最適に密閉するたように、考えられている。このシールは、プラグコネクタの差し込み開口部の箇所に中央の切り抜きを、そしてプラグコネクタ用の取りつけ孔の箇所に切り欠きを有している。
【0020】
このシールは、特に本発明に基づいて、中央の切り抜きを一周するシールリップが中央の切り抜きの内周を画成しており、かつシールの後ろ側に戻るように曲げられた、シールの後方の面を越えて隆起する端縁が存在し、その端縁の一周するシール構造が配置されていることを、特徴としている。したがってこのシールは、相補的なプラグコネクタが差し込まれている場合に、差し込み開口部を密閉するのにも、組み込みプラグコネクタを同時に器具ハウジング、切り替え盤の壁などに対して密閉するのにも、適している。
【0021】
その場合に好ましくは、シール構造は一周するシールストリップを有しており、それが確実な線形の密閉を可能にする。好ましくはその場合に、シールの一周する端縁の外側が外側へ向かって斜めにカットされており、それによってシールへ垂直に作用する固定力の一部のみが圧接力に変換され、かつそれによってこの圧接力が制限される。
【0022】
代替的な実施形態として、シールが設けられており、それにおいてシール構造は径方向外側へ張り出す、一周するシール端縁である。したがってシールの外側の端縁への望ましくない剪断作用を回避することができ、かつシール端縁は器具壁、切り替え盤などへ垂直に圧接される。
【0023】
特に組み込みプラグコネクタ用のシールための特に好ましい実施形態は、固定手段を挿通させるための位置に、シールの前方の表面を越えて隆起する、固定手段のための中央の挿通部を備えたシールグロメットが配置されていることを、特徴としている。したがって組み込みプラグコネクタは、固定手段の箇所においても、最適に密閉して取りつけることができる。
【0024】
本発明に係るシールの他の好ましい実施形態は、保持ピンを挿通させるための位置に、シールの前方の表面を越えて隆起する、スペース保持ピン用の中央の透孔を備えたドームが配置されていることを、特徴としている。この種のシールは、フランジプレートとハウジングが協働する保持ピンと保持孔とによってこれらの構成部品において少なくとも暫定的に互いに結合することができるような、組み込みプラグコネクタにおいて使用するのに最適である。
【0025】
ロック配置とそれをアンロックする操作部材とを有する組み込みプラグコネクタのために、本発明に基づいて差し込み開口部に径方向に連続してシールの前方の表面を越えて隆起するドームを有する、シールが最適である。このドームの下方に、ロック配置の操作部材を収容することができる。その場合に好ましくは、このドームはシールと一体的に形成されている。
【0026】
好ましくはフランジプレートに対してシールを良好にセンタリングすることは、差し込み開口部のためのシールリップを径方向外側で包囲する、シールの前方の表面を越えて隆起するストリップによって保証される。このストリップは、付加的なシール端縁となり、かつ付加的にシール作用を改良する。
【0027】
相補的なプラグコネクタが差し込まれていない場合でも、組み込みプラグコネクタを密閉して保持するために、好ましくは少なくとも1つの径方向に張り出す結合細片がシールに形成されており、その外側の端部にシール栓が固定されており、そのシール栓の外形が、差し込み開口部のシールリップの内径よりもわずかに大きい。材料を節約する意味において、このシール栓は、好ましくはカップ形状に切り欠いて形成されている。
【0028】
好ましくはシール栓の、結合細片と対向する側に全面的な把持フラップが張り出しており、そが操作を本質的に容易にする。好ましくはこの把持フラップも、カップ形状に形成されており、かつ、シール栓が挿入された状態において、ドームを覆って保護し、そのドームがロック配置の操作部材を覆い、かつ密閉する。
【0029】
本発明をさらによく理解するために、以下の図を用いて本発明を詳細に説明する。
【0030】
図は、それぞれ著しく簡略化された図式的な表示である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明に係る組み込みプラグコネクタの第1の実施形態を斜め前方上から示す斜視図である。
図2】180°回動して示す斜視図である。
図3】斜め前方上から見た分解斜視図である。
図4図1から3の組み込みプラグコネクタの正確に中心平面を通る横断面図である。
図5】固定孔と保持ピンの中心軸線を含む平行な平面内の横断面図である。
図6】固定孔の領域内を、挿入された固定ねじと共に示す詳細な横断面図である。
図7】固定孔の領域内を、挿入されてしっかりと締めつけられた固定ねじと共に示す詳細な横断面図である。
図8】組み込みプラグコネクタ用のシールの好ましい実施形態を拡大した寸法で示している。
図9】本発明に係る組み込みプラグコネクタの他の実施形態を斜め前方上から示す斜視図である。
図10図7の組み込みプラグコネクタを正確に中心平面内で示す横断面図である。
図11】組み込みプラグコネクタの他の実施形態を、階段形状に角をとったシール端縁と共に示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
最初に記録しておくが、異なるように記載される実施形態において、同一の部分には同一の参照符号ないし同一の構成部分名称が設けられており、その場合に説明全体に含まれる開示は、同一の参照符号ないし同一の構成部分名称を有する同一の部分へ意味に従って移し替えることができる。また、説明内で選択される、たとえば上、下、側方などのような位置記載は、直接説明され、かつ示される図に関するものであって、この位置記載は位置が変化した場合には意味に従って新しい位置へ移し替えられる。
【0033】
図1には、例として、データプラグ用、特にRJ45-データプラグ用のシャーシブッシュの形式の、本発明に係る組み込みプラグコネクタの第1の実施例が斜視図で示されている。もちろん本発明に係る構造は、他の種類の組み込みプラグコネクタへ転用することもでき、それがXLRシャーシブッシュを示す、図9と10の他の実施例で説明されている。
【0034】
以下の説明において、同一の部分には同一の参照符号もしくは構成部品名称が使用される。不必要な繰り返しを避けるために、すでに行われている詳細な説明を参照するよう指示し、もしくは参照する。
【0035】
実施例は、可能な実施変形例を示しており、その場合にここに記録しておくが、本発明は具体的に示された実施変形例に限定されるものではなく、むしろ個々の実施変形例を互いに様々に組み合わせることも可能であり、これらの変形可能性はこの発明による技術的に取り扱うための教示に基づいて、この技術分野で活動する当業者の裁量の範囲内にある。
【0036】
図1の電気的な組み込みプラグコネクタ(図3では分解斜視図で詳細に示されている)は、相補的なプラグコネクタ(図示せず)用の差し込み開口部2を備えたハウジング1を有している。ハウジング1の前側の、差し込み側の端部に、張り出した結合フランジ3が設けられており、その結合フランジはハウジング1から好ましくは直角に、かつ好ましくはその全周面にわたって張り出している。結合フランジ3は、透孔又は部分的に開放した切り欠き4を有しており、それを通して組み込みプラグコネクタ用の固定手段5、たとえば固定ねじ、リベットなどを挿通させて、それを器具壁G、切り替え盤又は同様の部材内に固定することができる(これについては図6を参照)。切り欠き4は、好ましくは、ここでは矩形の結合フランジ3の、差し込み開口部2の中心軸線に関して互いに対向する2つの端部に位置決めされている。もちろん、結合フランジ3の他の輪郭形状、たとえば円形の輪郭、多角形輪郭なども可能である。結合フランジ3のすべての角部に透孔4を設けることもできる。
【0037】
結合フランジ3の他の箇所に、保持孔6が設けられており、その保持孔は結合フランジ3の前側を越えて張り出すリング7によって画成されている。典型的に、2つの保持孔6が、結合フランジ3の、差し込み開口部2の中心軸線に関して互いに対向する2つの角部に位置決めされている。これらの保持孔6内へ、他の構成部品の相補的な保持部材を挿入することができる。好ましくはこれらの保持孔6は、結合フランジ3を越えて隆起するリング7の中心に設けられている。
【0038】
そして、ハウジング1に、あるいはその中に、ロック配置8、9が位置決めされており、そのうちの少なくとも1つのロック部材9は操作部材8によってアンロックすることもできる。この操作部材8は、ハウジング1の差し込み側の端部を越えて前方へ張り出しており、それによってユーザーが良好に達することができる。
【0039】
組み込みプラグコネクタが組み合わされた状態において、ハウジング1の結合フランジ3の前側に、差し込み側のフランジプレート10が対向する。このフランジプレートは、ハウジング1の差し込み開口部2に対して同軸の配置において、相補的なプラグコネクタ用の差し込み開口部11を有している。さらに、フランジプレート10には、取りつけ孔12が形成され、結合フランジ3内の切り欠き4に対して同軸に位置決めされており、かつ器具壁、切り替え盤などと接続するための組み込みプラグコネクタ用の固定手段5を挿通させるように設計されている。固定部材8が配置されている箇所において、差し込み開口部11から径方向外側へ向かう切り欠き13が延びており、その切り欠きを通して操作部材8がフランジプレート10の前側へ張り出すことができる。
【0040】
フランジプレート10の外側端縁14は、ハウジング1の方向へ曲げられて、結合フランジ3の外側端縁を覆う-これは図2の組み込みプラグコネクタの背面図と図4の横断面図において認識できる。フランジプレート10の後ろ側において、取りつけ孔12が好ましくはブッシュ形状の延長部15を結合フランジ3の方向に有しており、かつ好ましくはこの結合フランジ3と接触するために、その結合フランジまで延びている。
【0041】
フランジプレート10は、結合フランジ3の保持孔6に対応する位置に、ハウジング1の方向に張り出す保持ピン16を有している。その端部は、結合フランジ3の保持孔6内に挿入して固定するように設計されている。場合によってはその保持ピンは、保持孔6内へ完全かつハウジング壁、切り替え盤などと接触するまで導入することができ、かつスペースホルダとして作用することもできる。
【0042】
ハウジング壁G、切り替え盤などに対して密閉するための、好ましくはプレート形状のシール17は、直接フランジプレート10とハウジング1の結合フランジ3との間へ挿入されて、それらの構成部品の間に保持されている。このシール17は、中央の切り抜き30を有しており、その切り抜きは大きさにおいて少なくとも差し込み開口部2に相当し、かつその差し込み開口部に対して同軸に配置されている。好ましくは中央の切りぬき30は、一周するシールリップ18によって画成されており、そのシールが径方向において差し込み開口部2内へ張り出しており、かつ相補的なプラグコネクタが差し込まれた場合に、差し込み開口部2のリング形状の間隙を密閉する。
【0043】
シール17の端縁19は、フランジプレート10と結合フランジ3の領域内で、ハウジング1の方向へ曲げられており、この曲げられた端縁細片19によって結合フランジ3の外周端縁を把持する。他方で、シール17の曲げられた端縁19自体は、フランジプレート10の曲げられた外側端縁14によって覆われる。シール17と結合フランジの相対的厚み及び外側端縁14の高さは次のように、すなわちフランジプレート10の一周する端縁14が組み合わされた状態において、最大でハウジング1の結合フランジ3の背側の高さまで張り出し、かつシール17の、ハウジング1の方向へ張り出す端縁19が結合フランジ3の全周にわたってその後方の面を越えて張り出して、組み込みプラグコネクタが取りつけられた場合に、最終的に器具ハウジング、切り替え盤などの壁に対して圧接されて、シール機能を満たすように、選択されている。フランジプレートの取りつけ孔12もしくは結合フランジ3の切り欠き4の箇所において、シール17にも透孔20が形成されている。
【0044】
図6と7において良好に認識されるように、本発明の好ましい実施形態において、フランジプレート10の曲げられた端縁14の内側が外側へ向かって斜めにカットして形成されている。シール17も、言い換えるとその曲げ広げられた端縁19も、同様に外側へ向かって、好ましくはフランジプレート10の傾斜に対して相補的に、斜めにカットして形成されている。図7に示されるように、組み込みプラグコネクタを取りつける過程で固定ねじ5を締めつける場合に、シール17の端縁19が、器具壁G、切り替え盤などに圧接されるが、その場合にシールは好ましくは完全にフランジプレート10によって覆われて、保護される。その代わりに、図11に示す構造も選択することができ、それにおいてフランジプレート10の一周する端縁14が組み合わされた状態において、ハウジング1の結合フランジ3の背側の高さの前で終了し、かつ一周して外側へ張り出すシール端縁31が、フランジプレート10の、ハウジング1の方向へ曲げられた端縁14の厚みの少なくとも一部を覆う。
【0045】
同様に図6から8にはっきりと示されるように、好ましい実施形態によれば、シール17は取りつけ孔12の箇所に、シール17に形成されたシールグロメット21を有しており、そのシールグロメットがフランジプレート10の背側の方向へ張り出している。このシールグロメット21は、組み合わされた状態においてフランジプレート10の取りつけ孔12の内部に、特にそのブッシュ形状の延長部15の内部にも延びており、その場合にその外径は、好ましくは取りつけ孔12もしくは延長部15の内径に相当する。内径は、ここでは、固定手段のシャフト、したがって好ましくは固定ねじ5のねじ部分、が取りつけ孔12内に収容されているセクション内で、定められている。
【0046】
負荷のかからない状態において、シールグロメット21は-図6に示すように-取りつけ孔12内の固定ねじ5のヘッド用の収容領域の下方のエッジの少し上方で終了している。固定ねじ5をきつく締めた後に、シールグロメット21の材料は、フランジプレート10の取りつけ孔12の内側に添接するまで締めつけられた固定ねじ5とフランジプレート10との間に挟まれて、その場合にねじヘッドの領域を密閉する。
【0047】
シールグロメット21の内径は、好ましくは固定手段の、特に固定ねじ5の、外径よりも大きくすべきであって、その場合にこの外径とはねじの公称直径である。最小で、シールグロメット21の透孔20の内径は、図6に示すように、負荷のかからない状態において固定ねじ5の外径に相当する。それに対して固定手段5が完全に締めつけられた場合に、シールグロメット5は圧縮されて、シールグロメット21の材料が取りつけ孔12の内壁に添接して、固定ねじ5のねじ山の間に侵入し、それによって図7に示す状態が生じる。ねじヘッドの領域内の形状結合と共に、これが、シールグロメット21の高さ全体にわたる最適な密閉作用をもたらす。
【0048】
結合フランジ3における保持孔6の位置において、シール17は好ましくはその表面を越えて立ち上がるドーム22を有しており、そのドームは取りつけプラグコネクタが組み合わされた状態において、リング7に添接して重なる。このドーム22は、フランジプレート10の保持ピン16を挿通させるために、中央の開口部23を有しており、その開口部の直径は、好ましくは保持孔6の、かつ/又は保持孔6内へ導入すべき、保持ピン16のセクションの、直径よりも、少し小さい。
【0049】
シール17の表面を越えて隆起する他の構造として、差し込み開口部2と中央の切り欠き30のためのシールリップ18を径方向外側で包囲するストリップ24又は折り返しが設けられている。このストリップ24は、シール17とフランジプレート10が組み合わされた状態において、差し込み開口部11を同軸に包囲する、対応する溝25内に収容されている。
【0050】
組み合わされた状態において操作部材8がフランジプレート10を通って張り出す領域内で、ストリップ24は、同様にシール17の表面を越え、かつその高さにおいてさらにストリップ24の高さを越えて隆起するドーム26へ移行している。好ましくはシール17と一体的に形成されているこのドーム26は、同様にフランジプレート10の前側を越えて張り出し、かつユーザーに操作部材8の操作及びそれに伴って差し込みプラグコネクタ内へ差し込まれている相補的なプラグコネクタのロックの解除を許し、その相補的なプラグコネクタはそのときまでロック部材9によってハウジング1の差し込み開口部2内に保持されている。
【0051】
相補的なプラグコネクタが差し込まれている場合に、シール17のシールリップ18によって差し込み開口部2を密閉する他に、差し込まれていない状態における密閉の可能性の要望も存在する。この目的のために、シール17に少なくとも1つの径方向へ張り出す結合細片が形成されており、そのシールの下方にフランジプレート10の、ハウジング1へ向かって曲げられた端縁領域14が張り出している。好ましくは-図に示すように-この種の2つの結合細片27がほぼ平行な配置で、あるいはややV字状の配置で、シール17に形成されている。これらの結合細片27の外側の端部に、シール栓28が固定されており、その外径は最大で、差し込み開口部2、11の内径に相当し、かつ好ましくは、差し込み開口部2を密閉するシール17のシールリップ18の内径より、わずかに大きい。好ましくはシール栓28は開放したカップ形状に形成されている。
【0052】
シール栓28の操作を容易にするために、シール栓28の、結合細片27に対向する側に全面の把持フラップ29が張り出している。好ましくはこの把持フラップ29は、同様に開放してカップ形状に形成されており、その場合にその開口部は操作部材8を密閉するドーム26と同じ方向に方位づけされており、かつこのドーム26及び差し込み開口部2の中心軸と一直線となる。これによって、シール栓28を差し込み開口部2内へ挿入するために結合細片27を折り返した場合に、同時にドーム26もカップ形状の把持フラップ29によって覆われて、保護される。
【0053】
図11は、階段形状にエッジをとったシール端縁を有する、組み込みプラグコネクタの他の実施形態の横断面を示している。
【0054】
保護領域は、請求項によって定められる。しかし明細書と図面は、請求項を解釈するために利用されるべきである。図示され、かつ説明された様々な実施例からなる個別特徴及び特徴の組合せは、それ自体自立した進歩的解決を表すことができる。自立した進歩的解決の基礎となる課題は、明細書から読み取ることができる。
【0055】
最後に形式的に指摘しておくが、構造をより良く理解するために部材は部分的に縮尺どおりではなく、かつ/又は拡大及び/又は縮小して示されている。
【符号の説明】
【0056】
1 ハウジング
2 差し込み開口部
3 結合フランジ
4 切り欠き
5 固定ねじ
6 保持孔
7 リング
8 操作部材
9 ロック部材
10フランジプレート
11差し込み開口部
12取りつけ孔
13切り欠き
14曲げた端縁
15ブッシュ形状の延長部
16保持ピン
17シール
18シールリップ
19曲げた端縁
20透孔
21シールグロメット
22ドーム
23中央の開口部
24ストリップ
25溝
26ドーム
27結合細片
28閉鎖栓
29把持フラップ
30中央の切り抜き
31シール端縁
G 器具壁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2021-02-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的プラグコネクタ、特に請求項1の前文に記載された組み込みプラグコネクタと、請求項の前文に記載された、この種のプラグコネクタ用のシールに関する。
【背景技術】
【0002】
組み込みプラグコネクタ又はシャーシブッシュは、電気器具のハウジング内、切り替え盤又は同種の配置内に、これらの機器を電気的導線と接続するために、組み込まれている。これらの導線は、少なくとも1つの端部に、組み込みプラグコネクタに対して相補的な仕様のケーブルプラグコネクタを支持しており、かつそれと電気的に接続し、かつ機械的にも接続が不用意に外れないようにロックすることができる。
【0003】
組み込みプラグコネクタは、典型的に、相補的なプラグコネクタ用の差し込み開口部を備えたハウジングを有しており、その場合にハウジングの差し込み側の端部に、張り出した結合フランジが突出しており、その結合フランジは固定手段を挿通させるための切り欠きを有している。さらに、相補的なプラグコネクタ用の差し込み開口部と、器具壁、切り替え盤又などと接続するための取り付け開口部とを有する差し込み側のフランジプレートが設けられている。
【0004】
特許文献1(中国実用新案第204516967(U)号明細書)には、組み込みプラグコネクタが開示されており、それにおいてフランジプレートとハウジングに設けられた結合フランジとの間に、実質的に平坦なシールプレートが挿入されており、かつこれら2つの構成部品の結合を密閉している。組み込みプラグコネクタ全体を、切り替え盤などのハウジング壁(その中に組み込みプラグコネクタが挿入されている)に対して密閉することが望まれる場合に、組み込みプラグコネクタとハウジング壁との間に付加的なシールを設けなくてはならない。それが組み込みをより複雑かつより低速にし、付加的な構成部品も必要とする。
【0005】
組み込みプラグコネクタの少なくとも1つのフランジプレートを密閉するためのシールは、知られており、かつたとえばSE8FD-TOP組み込みセット内で使用される。このシールは、実質的にフラットなシールプレートとして形成されており、組み込みプラグコネクタの差し込み開口部の箇所に中央の切り抜きを有している。器具壁、切り替え盤などと、相補的なプラグコネクタ用の差し込み開口部を有するフランジプレートとの間に位置決めすることによって、ほこり、水分などが器具又は切り替え盤の内部へ侵入することが阻止される。
【0006】
そして、少なくとも1つの固定手段、典型的にはボルトが、ハウジング、フランジプレート及びシールを器具壁、切り替え盤などに固定するために用いられる。
【0007】
特許文献2(米国特許出願公開第2007/0141886号明細書)には、フランジプレートの外縁がハウジングの方向に上向きに曲げられ、結合フランジの外縁を覆う電気コネクタが開示されている。このコネクタのシールには、挿入開口部に放射状に突き出た円周方向のシールリップがあり、シールには、ハウジングの方向に曲げられ、結合フランジの外側端縁にかみ合う端縁があり、それ自体がフランジプレートの外縁によって覆われている。組み合わされた状態では、フランジプレートの周縁がハウジングのフランジプレート後部の高さまで突出し、ハウジングの方向に突出するシールの端縁が、その背面の結合フランジの全周にわたって突出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】中国実用新案第204516967(U)号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2007/0141886号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、従来技術の欠点を克服して、エンドユーザーが付加的な構成部品なしで、簡単かつ迅速に通常の工具で取りつけることができる、できる限り広範に密閉された組み込みプラグコネクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題は、それぞれ請求項1及び9に記載の装置と方法によって解決される。さらなる機能は、従属請求項に含まれる。
【0011】
本発明による装置は、取りつけ開口部の箇所において、シールにシールグロメットが形成されており、そのシールグロメットがフランジプレートの方向へ張り出していることを特徴とする。組み合わされた状態において、シールグロメットはフランジプレートの取りつけ孔の内部に延びており、それがハウジングの結合フランジの方向に、好ましくはブッシュ形状の延長部を有している。外径は、好ましくは、取りつけ孔またはブッシュ形状の延長部の内径に対応し、シールグロメットは、固定手段のヘッドのための受容領域の下端の上のアセンブリボアで終わる。一方で、取りつけ孔を介して水分、ゴミ又はほこりの侵入も阻止されることによって、シール作用のさらなる改良を得ることができるが、それにもかかわらず、固定手段、特にねじヘッドは、フランジプレートへのハードな当接をはっきりと感じることができる。
【0012】
シール作用のさらなる最適化は、シールグロメットの内径が最小で固定手段の外径に相当し、かつそれに伴ってすべての面が互いに密着する場合に、与えられる。
【0013】
好ましくは、フランジプレートの、ハウジングの方向へ曲げられた外側端縁の内側は、外側へ向かって斜めカットされており、かつシールの一周する端縁の外側も、同様に外側へ向かって、好ましくはそれに対して相補的に、斜めカットされている。それによって、差し合わせる場合、もしくは定められた固定手段を用いて器具壁又は切り替え盤に固定する場合に、シールの端縁が少し締め潰されて、器具壁又は切り替え盤の表面へ向かって圧接され、それによって特に良好な密閉作用が得られる。
【0014】
本発明に係るプラグコネクタの代替的な実施形態において、組み合わされた状態において、フランジプレートの一周する端縁は、ハウジングのフランジプレートの後ろ側の高さの前で終了しており、かつ外側へ向かって張り出す、一周するシール端縁が、ハウジングの方向へ曲げられた、フランジプレートの端縁の厚みの少なくとも一部を覆う。したがってフランジプレートの斜めカットされた内側の剪断作用が回避され、かつシールの端縁へ垂直に作用する力によってシール作用がもたらされる。
【0015】
本発明の好ましい実施形態によれば、プラグコネクタは付加的に、フランジプレートがハウジングの方向へ張り出す保持ピンを有しており、かつ結合フランジが対応する保持孔を有し、その中へ保持ピンの端部を挿入することができることを、特徴としている。好ましくは保持孔は、結合フランジを越えて隆起するリングによって画成されており、かつシールがこのリングを、それに添接する中央で開放したドームによって覆う。したがってフランジプレートとハウジングが、その間に挿入されているシールと充分に良好に互いに結合されており、それによって離れ落ちることが阻止され、かつプラグコネクタを共通の構成部品として扱うことができる。さらに、保持ピンは、結合フランジを完全に貫通する保持孔の場合に、ハウジング壁、切り替え盤などの前側に当接するように設けることができ、したがってシールへの作用を制限し、それに伴ってその損傷を阻止するために、スペース保持作用を及ぼすことができる。
【0016】
保持孔のためにも密閉作用を保証するために、好ましくはドームの中央の開口部はシール開口部及び/又は保持ピンの外径よりもわずかに小さい直径を有している。したがって保持ピンを密に挿通すること、及びシールと保持ピンの間の摩擦に基づく良好な密着も、保証されている。
【0017】
好ましくはプラグコネクタは次のように、すなわちフランジプレートが差し込み開口部を包囲する、一周する溝を有し、その溝内に差し込み開口部用のシールリップを径方向外側で包囲する、シールの表面を越えて隆起するストリップが収容されるように、形成されている。シールとフランジプレートの互いに対する最適なセンタリングに加えて、このストリップは付加的なシールストリップとしても作用し、そのようにしてシール作用を高める。
【0018】
プラグ接続の多くの場合において、接続が不用意に外れることが阻止されることが、望ましい。この目的のために、相補的なプラグコネクタの間にロック配置が設けられているが、それは、プラグ接続を所望に解除するために、操作部材の操作によってアンロックできなければならない。したがって本発明に係るプラグコネクタの好ましい実施形態において、フランジプレート内に差し込み開口部から切り欠きが径方向外側へ向かって延びており、組み合わされた状態において、その切り欠きを通してロック機構のための操作部材がハウジングから外側へ向かってフランジプレートの前側へ張り出している。その場合に差し込み開口部のこの拡幅も最適に密閉するために、差し込み開口部に径方向に連続して、シールの表面を越えて隆起するドームが切り欠きを通して外側へ向かってフランジプレートの前側へ延びている。したがって操作部材は、ドームによって覆われている。
【0019】
冒頭で設定した課題を解決するために、特に、電気的プラグコネクタ、特に組み込みプラグコネクタ、具体的には上述した段落の1つに記載のプラグコネクタのためのシールが、このプラグコネクタを器具壁、切り替え盤などに対して最適に密閉するたように、考えられている。このシールは、プラグコネクタの差し込み開口部の箇所に中央の切り抜きを、そしてプラグコネクタ用の取りつけ孔の箇所に切り欠きを有している。
【0020】
本発明によれば、特に、固定手段を挿通させるための位置に、シールの前方の表面を越えて隆起する、固定手段のための中央の挿通部を備えたシールグロメットが配置されていることを、特徴としている。したがって組み込みプラグコネクタは、固定手段の箇所においても、最適に密閉して取りつけることができる。
【0021】
その場合に好ましくは、シール構造は一周するシールストリップを有しており、それが確実な線形の密閉を可能にする。好ましくはその場合に、シールの一周する端縁の外側が外側へ向かって斜めにカットされており、それによってシールへ垂直に作用する固定力の一部のみが圧接力に変換され、かつそれによってこの圧接力が制限される。
【0022】
代替的な実施形態として、シールが設けられており、それにおいてシール構造は径方向外側へ張り出す、一周するシール端縁である。したがってシールの外側の端縁への望ましくない剪断作用を回避することができ、かつシール端縁は器具壁、切り替え盤などへ垂直に圧接される。
【0023】
本発明に係るシールの他の好ましい実施形態は、保持ピンを挿通させるための位置に、シールの前方の表面を越えて隆起する、スペース保持ピン用の中央の透孔を備えたドームが配置されていることを、特徴としている。
【0024】
この種のシールは、フランジプレートとハウジングが協働する保持ピンと保持孔とによってこれらの構成部品において少なくとも暫定的に互いに結合することができるような、組み込みプラグコネクタにおいて使用するのに最適である。
【0025】
ロック配置とそれをアンロックする操作部材とを有する組み込みプラグコネクタのために、本発明に基づいて差し込み開口部に径方向に連続してシールの前方の表面を越えて隆起するドームを有する、シールが最適である。このドームの下方に、ロック配置の操作部材を収容することができる。その場合に好ましくは、このドームはシールと一体的に形成されている。
【0026】
好ましくはフランジプレートに対してシールを良好にセンタリングすることは、差し込み開口部のためのシールリップを径方向外側で包囲する、シールの前方の表面を越えて隆起するストリップによって保証される。このストリップは、付加的なシール端縁となり、かつ付加的にシール作用を改良する。
【0027】
相補的なプラグコネクタが差し込まれていない場合でも、組み込みプラグコネクタを密閉して保持するために、好ましくは少なくとも1つの径方向に張り出す結合細片がシールに形成されており、その外側の端部にシール栓が固定されており、そのシール栓の外形が、差し込み開口部のシールリップの内径よりもわずかに大きい。材料を節約する意味において、このシール栓は、好ましくはカップ形状に切り欠いて形成されている。
【0028】
好ましくはシール栓の、結合細片と対向する側に全面的な把持フラップが張り出しており、そが操作を本質的に容易にする。好ましくはこの把持フラップも、カップ形状に形成されており、かつ、シール栓が挿入された状態において、ドームを覆って保護し、そのドームがロック配置の操作部材を覆い、かつ密閉する。
【0029】
本発明をさらによく理解するために、以下の図を用いて本発明を詳細に説明する。
【0030】
図は、それぞれ著しく簡略化された図式的な表示である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明に係る組み込みプラグコネクタの第1の実施形態を斜め前方上から示す斜視図である。
図2】180°回動して示す斜視図である。
図3】斜め前方上から見た分解斜視図である。
図4図1から3の組み込みプラグコネクタの正確に中心平面を通る横断面図である。
図5】固定孔と保持ピンの中心軸線を含む平行な平面内の横断面図である。
図6】固定孔の領域内を、挿入された固定ねじと共に示す詳細な横断面図である。
図7】固定孔の領域内を、挿入されてしっかりと締めつけられた固定ねじと共に示す詳細な横断面図である。
図8】組み込みプラグコネクタ用のシールの好ましい実施形態を拡大した寸法で示している。
図9】本発明に係る組み込みプラグコネクタの他の実施形態を斜め前方上から示す斜視図である。
図10図7の組み込みプラグコネクタを正確に中心平面内で示す横断面図である。
図11】組み込みプラグコネクタの他の実施形態を、階段形状に角をとったシール端縁と共に示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
最初に記録しておくが、異なるように記載される実施形態において、同一の部分には同一の参照符号ないし同一の構成部分名称が設けられており、その場合に説明全体に含まれる開示は、同一の参照符号ないし同一の構成部分名称を有する同一の部分へ意味に従って移し替えることができる。また、説明内で選択される、たとえば上、下、側方などのような位置記載は、直接説明され、かつ示される図に関するものであって、この位置記載は位置が変化した場合には意味に従って新しい位置へ移し替えられる。
【0033】
図1には、例として、データプラグ用、特にRJ45-データプラグ用のシャーシブッシュの形式の、本発明に係る組み込みプラグコネクタの第1の実施例が斜視図で示されている。もちろん本発明に係る構造は、他の種類の組み込みプラグコネクタへ転用することもでき、それがXLRシャーシブッシュを示す、図9と10の他の実施例で説明されている。
【0034】
以下の説明において、同一の部分には同一の参照符号もしくは構成部品名称が使用される。不必要な繰り返しを避けるために、すでに行われている詳細な説明を参照するよう指示し、もしくは参照する。
【0035】
実施例は、可能な実施変形例を示しており、その場合にここに記録しておくが、本発明は具体的に示された実施変形例に限定されるものではなく、むしろ個々の実施変形例を互いに様々に組み合わせることも可能であり、これらの変形可能性はこの発明による技術的に取り扱うための教示に基づいて、この技術分野で活動する当業者の裁量の範囲内にある。
【0036】
図1の電気的な組み込みプラグコネクタ(図3では分解斜視図で詳細に示されている)は、相補的なプラグコネクタ(図示せず)用の差し込み開口部2を備えたハウジング1を有している。ハウジング1の前側の、差し込み側の端部に、張り出した結合フランジ3が設けられており、その結合フランジはハウジング1から好ましくは直角に、かつ好ましくはその全周面にわたって張り出している。結合フランジ3は、透孔又は部分的に開放した切り欠き4を有しており、それを通して組み込みプラグコネクタ用の固定手段5、たとえば固定ねじ、リベットなどを挿通させて、それを器具壁G、切り替え盤又は同様の部材内に固定することができる(これについては図6を参照)。切り欠き4は、好ましくは、ここでは矩形の結合フランジ3の、差し込み開口部2の中心軸線に関して互いに対向する2つの端部に位置決めされている。もちろん、結合フランジ3の他の輪郭形状、たとえば円形の輪郭、多角形輪郭なども可能である。結合フランジ3のすべての角部に透孔4を設けることもできる。
【0037】
結合フランジ3の他の箇所に、保持孔6が設けられており、その保持孔は結合フランジ3の前側を越えて張り出すリング7によって画成されている。典型的に、2つの保持孔6が、結合フランジ3の、差し込み開口部2の中心軸線に関して互いに対向する2つの角部に位置決めされている。これらの保持孔6内へ、他の構成部品の相補的な保持部材を挿入することができる。好ましくはこれらの保持孔6は、結合フランジ3を越えて隆起するリング7の中心に設けられている。
【0038】
そして、ハウジング1に、あるいはその中に、ロック配置8、9が位置決めされており、そのうちの少なくとも1つのロック部材9は操作部材8によってアンロックすることもできる。この操作部材8は、ハウジング1の差し込み側の端部を越えて前方へ張り出しており、それによってユーザーが良好に達することができる。
【0039】
組み込みプラグコネクタが組み合わされた状態において、ハウジング1の結合フランジ3の前側に、差し込み側のフランジプレート10が対向する。このフランジプレートは、ハウジング1の差し込み開口部2に対して同軸の配置において、相補的なプラグコネクタ用の差し込み開口部11を有している。さらに、フランジプレート10には、取りつけ孔12が形成され、結合フランジ3内の切り欠き4に対して同軸に位置決めされており、かつ器具壁、切り替え盤などと接続するための組み込みプラグコネクタ用の固定手段5を挿通させるように設計されている。固定部材8が配置されている箇所において、差し込み開口部11から径方向外側へ向かう切り欠き13が延びており、その切り欠きを通して操作部材8がフランジプレート10の前側へ張り出すことができる。
【0040】
フランジプレート10の外側端縁14は、ハウジング1の方向へ曲げられて、結合フランジ3の外側端縁を覆う-これは図2の組み込みプラグコネクタの背面図と図4の横断面図において認識できる。フランジプレート10の後ろ側において、取りつけ孔12が好ましくはブッシュ形状の延長部15を結合フランジ3の方向に有しており、かつ好ましくはこの結合フランジ3と接触するために、その結合フランジまで延びている。
【0041】
フランジプレート10は、結合フランジ3の保持孔6に対応する位置に、ハウジング1の方向に張り出す保持ピン16を有している。その端部は、結合フランジ3の保持孔6内に挿入して固定するように設計されている。場合によってはその保持ピンは、保持孔6内へ完全かつハウジング壁、切り替え盤などと接触するまで導入することができ、かつスペースホルダとして作用することもできる。
【0042】
ハウジング壁G、切り替え盤などに対して密閉するための、好ましくはプレート形状のシール17は、直接フランジプレート10とハウジング1の結合フランジ3との間へ挿入されて、それらの構成部品の間に保持されている。このシール17は、中央の切り抜き30を有しており、その切り抜きは大きさにおいて少なくとも差し込み開口部2に相当し、かつその差し込み開口部に対して同軸に配置されている。好ましくは中央の切りぬき30は、一周するシールリップ18によって画成されており、そのシールが径方向において差し込み開口部2内へ張り出しており、かつ相補的なプラグコネクタが差し込まれた場合に、差し込み開口部2のリング形状の間隙を密閉する。
【0043】
シール17の端縁19は、フランジプレート10と結合フランジ3の領域内で、ハウジング1の方向へ曲げられており、この曲げられた端縁細片19によって結合フランジ3の外周端縁を把持する。他方で、シール17の曲げられた端縁19自体は、フランジプレート10の曲げられた外側端縁14によって覆われる。シール17と結合フランジの相対的厚み及び外側端縁14の高さは次のように、すなわちフランジプレート10の一周する端縁14が組み合わされた状態において、最大でハウジング1の結合フランジ3の背側の高さまで張り出し、かつシール17の、ハウジング1の方向へ張り出す端縁19が結合フランジ3の全周にわたってその後方の面を越えて張り出して、組み込みプラグコネクタが取りつけられた場合に、最終的に器具ハウジング、切り替え盤などの壁に対して圧接されて、シール機能を満たすように、選択されている。フランジプレートの取りつけ孔12もしくは結合フランジ3の切り欠き4の箇所において、シール17にも透孔20が形成されている。
【0044】
図6と7において良好に認識されるように、本発明の好ましい実施形態において、フランジプレート10の曲げられた端縁14の内側が外側へ向かって斜めにカットして形成されている。シール17も、言い換えるとその曲げ広げられた端縁19も、同様に外側へ向かって、好ましくはフランジプレート10の傾斜に対して相補的に、斜めにカットして形成されている。図7に示されるように、組み込みプラグコネクタを取りつける過程で固定ねじ5を締めつける場合に、シール17の端縁19が、器具壁G、切り替え盤などに圧接されるが、その場合にシールは好ましくは完全にフランジプレート10によって覆われて、保護される。その代わりに、図11に示す構造も選択することができ、それにおいてフランジプレート10の一周する端縁14が組み合わされた状態において、ハウジング1の結合フランジ3の背側の高さの前で終了し、かつ一周して外側へ張り出すシール端縁31が、フランジプレート10の、ハウジング1の方向へ曲げられた端縁14の厚みの少なくとも一部を覆う。
【0045】
同様に図6から8にはっきりと示されるように、好ましい実施形態によれば、シール17は取りつけ孔12の箇所に、シール17に形成されたシールグロメット21を有しており、そのシールグロメットがフランジプレート10の背側の方向へ張り出している。このシールグロメット21は、組み合わされた状態においてフランジプレート10の取りつけ孔12の内部に、特にそのブッシュ形状の延長部15の内部にも延びており、その場合にその外径は、好ましくは取りつけ孔12もしくは延長部15の内径に相当する。内径は、ここでは、固定手段のシャフト、したがって好ましくは固定ねじ5のねじ部分、が取りつけ孔12内に収容されているセクション内で、定められている。
【0046】
負荷のかからない状態において、シールグロメット21は-図6に示すように-取りつけ孔12内の固定ねじ5のヘッド用の収容領域の下方のエッジの少し上方で終了している。固定ねじ5をきつく締めた後に、シールグロメット21の材料は、フランジプレート10の取りつけ孔12の内側に添接するまで締めつけられた固定ねじ5とフランジプレート10との間に挟まれて、その場合にねじヘッドの領域を密閉する。
【0047】
シールグロメット21の内径は、好ましくは固定手段の、特に固定ねじ5の、外径よりも大きくすべきであって、その場合にこの外径とはねじの公称直径である。最小で、シールグロメット21の透孔20の内径は、図6に示すように、負荷のかからない状態において固定ねじ5の外径に相当する。それに対して固定手段5が完全に締めつけられた場合に、シールグロメット5は圧縮されて、シールグロメット21の材料が取りつけ孔12の内壁に添接して、固定ねじ5のねじ山の間に侵入し、それによって図7に示す状態が生じる。ねじヘッドの領域内の形状結合と共に、これが、シールグロメット21の高さ全体にわたる最適な密閉作用をもたらす。
【0048】
結合フランジ3における保持孔6の位置において、シール17は好ましくはその表面を越えて立ち上がるドーム22を有しており、そのドームは取りつけプラグコネクタが組み合わされた状態において、リング7に添接して重なる。このドーム22は、フランジプレート10の保持ピン16を挿通させるために、中央の開口部23を有しており、その開口部の直径は、好ましくは保持孔6の、かつ/又は保持孔6内へ導入すべき、保持ピン16のセクションの、直径よりも、少し小さい。
【0049】
シール17の表面を越えて隆起する他の構造として、差し込み開口部2と中央の切り欠き30のためのシールリップ18を径方向外側で包囲するストリップ24又は折り返しが設けられている。このストリップ24は、シール17とフランジプレート10が組み合わされた状態において、差し込み開口部11を同軸に包囲する、対応する溝25内に収容されている。
【0050】
組み合わされた状態において操作部材8がフランジプレート10を通って張り出す領域内で、ストリップ24は、同様にシール17の表面を越え、かつその高さにおいてさらにストリップ24の高さを越えて隆起するドーム26へ移行している。好ましくはシール17と一体的に形成されているこのドーム26は、同様にフランジプレート10の前側を越えて張り出し、かつユーザーに操作部材8の操作及びそれに伴って差し込みプラグコネクタ内へ差し込まれている相補的なプラグコネクタのロックの解除を許し、その相補的なプラグコネクタはそのときまでロック部材9によってハウジング1の差し込み開口部2内に保持されている。
【0051】
相補的なプラグコネクタが差し込まれている場合に、シール17のシールリップ18によって差し込み開口部2を密閉する他に、差し込まれていない状態における密閉の可能性の要望も存在する。この目的のために、シール17に少なくとも1つの径方向へ張り出す結合細片が形成されており、そのシールの下方にフランジプレート10の、ハウジング1へ向かって曲げられた端縁領域14が張り出している。好ましくは-図に示すように-この種の2つの結合細片27がほぼ平行な配置で、あるいはややV字状の配置で、シール17に形成されている。これらの結合細片27の外側の端部に、シール栓28が固定されており、その外径は最大で、差し込み開口部2、11の内径に相当し、かつ好ましくは、差し込み開口部2を密閉するシール17のシールリップ18の内径より、わずかに大きい。好ましくはシール栓28は開放したカップ形状に形成されている。
【0052】
シール栓28の操作を容易にするために、シール栓28の、結合細片27に対向する側に全面の把持フラップ29が張り出している。好ましくはこの把持フラップ29は、同様に開放してカップ形状に形成されており、その場合にその開口部は操作部材8を密閉するドーム26と同じ方向に方位づけされており、かつこのドーム26及び差し込み開口部2の中心軸と一直線となる。これによって、シール栓28を差し込み開口部2内へ挿入するために結合細片27を折り返した場合に、同時にドーム26もカップ形状の把持フラップ29によって覆われて、保護される。
【0053】
図11は、階段形状にエッジをとったシール端縁を有する、組み込みプラグコネクタの他の実施形態の横断面を示している。
組み込みプラグコネクタをハウジング壁、切り替え盤などに、フランジプレートの端縁がこの壁に添接するまで圧接することによって、結合フランジを越えて後方に張り出すシール端縁が、壁にしっかりと圧接されて、結合フランジとフランジプレートの端縁との間でこの容積を満たすように押し潰される。シールは、組み込み前、組み込みの間及びその後も損傷に対して保護されて結合フランジとフランジプレートの間に位置する。差し込み開口部は、相補的なプラグコネクタが差し込まれている場合に、一周するシールリップによって密閉されており、器具のハウジング又は切り替え盤に対する密閉は、フランジプレートによって保護される、シールの曲げられた端縁によって保証されている。構成部品であるフランジプレート、シール及び、結合フランジを有するハウジングは、工場側で組み立てることができ、かつエンドユーザーによって共通に操作可能な構成部品として利用することができる。
【0054】
保護領域は、請求項によって定められる。しかし明細書と図面は、請求項を解釈するために利用されるべきである。図示され、かつ説明された様々な実施例からなる個別特徴及び特徴の組合せは、それ自体自立した進歩的解決を表すことができる。自立した進歩的解決の基礎となる課題は、明細書から読み取ることができる。
【0055】
最後に形式的に指摘しておくが、構造をより良く理解するために部材は部分的に縮尺どおりではなく、かつ/又は拡大及び/又は縮小して示されている。
【符号の説明】
【0056】
1 ハウジング
2 差し込み開口部
3 結合フランジ
4 切り欠き
5 固定ねじ
6 保持孔
7 リング
8 操作部材
9 ロック部材
10フランジプレート
11差し込み開口部
12取りつけ孔
13切り欠き
14曲げた端縁
15ブッシュ形状の延長部
16保持ピン
17シール
18シールリップ
19曲げた端縁
20透孔
21シールグロメット
22ドーム
23中央の開口部
24ストリップ
25溝
26ドーム
27結合細片
28閉鎖栓
29把持フラップ
30中央の切り抜き
31シール端縁
G 器具壁
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的なプラグコネクタ、特に組み込みプラグコネクタであって、
相補的なプラグコネクタ用の差し込み開口部(2)を備えたハウジング(1)を有し、ハウジング(1)の差し込み側の端部に、張り出す結合フランジ(3)が突出しており、前記結合フランジが固定手段(5)を挿通させるための切り欠き(4)を有し、
相補的なプラグコネクタ用の差し込み開口部(11)と器具壁(G)、切り替え盤及び同種のものと結合するための取りつけ孔(12)を備えた差し込み側のフランジプレート(10)を有し、かつ
結合フランジ(3)とフランジプレート(10)の間に挿入されている、差し込み開口部(2)の領域内に中央の切り抜き(30)を備えたシール(17)を有し、前記シール(17)が差し込み開口部(2)内に径方向に張り出している一周するシールリップ(18)を有し、かつ
ハウジング(1)、フランジプレート(10)及びシール(17)を器具壁(G)、切り替え盤又は同種のものに固定するための少なくとも1つの固定手段(5)を有し、かつ
フランジプレート(10)の外側端縁(14)がハウジング(1)の方向へ曲げられて、結合フランジ(3)の外側端縁を覆い、かつシール(17)が後ろ側でハウジング(1)の方向に曲げられた端縁(19)を有し、前記端縁がシール(17)の後ろ側の面を越えて隆起し、前記端縁が結合フランジ(3)外周端縁を把持し、かつ前記端縁自体がフランジプレート(10)の外側端縁(14)によって覆われており、組み合わされた状態においてフランジプレート(10)の一周する端縁(14)が最大でハウジング(1)の結合フランジ(3)の後ろ側の高さまで張り出しており、かつシール(17)の、ハウジング(1)の方向に張り出す端縁(19)が結合フランジ(3)の全周にわたってその後方の面を越えて張り出しており、シーリング構造を形成するか、シーリング構造を備えている、
ものにおいて、
取りつけ孔(12)の箇所において、シール(17)にシールグロメット(21)が形成されており、前記シールグロメットがフランジプレート(10)の方向に高く張り出しており、組み合わされた状態において、シールグロメット(21)がフランジプレート(10)の取りつけ孔(12)の内部に延びており、その外径が、好ましくは取りつけ孔(12)の内径に相当し、かつシールグロメット(21)が、取りつけ孔(12)内で固定手段(5)のヘッドのための収容領域の下方のエッジの上方で終了している、ことを特徴とする電気的プラグコネクタ。
【請求項2】
フランジプレート(10)の、ハウジング(1)の方向へ曲げられた外側端縁(14)の内側が、外側へ向かって斜めにカットされており、かつ
シール(17)の一周する端縁(19)の外側が、同様に外側へ向かって、好ましくはそれに対して相補的に、斜めにカットされている、
ことを特徴とする請求項1に記載のプラグコネクタ。
【請求項3】
組み合わされた状態において、フランジプレート(10)の一周する端縁(14)が、ハウジング(1)の結合フランジ(3)の後ろ側の高さの前で終了し、かつ一周する、外側へ向かって張り出すシール端縁(31)が、フランジプレート(10)のハウジング(1)の方向に曲げられた端縁(14)の厚みの少なくとも一部を覆う、ことを特徴とする請求項1に記載のプラグコネクタ。
【請求項4】
シールグロメット(21)の内径が、最小で固定手段(5)の外径に相当する、ことを特徴とする請求項に記載のプラグコネクタ。
【請求項5】
フランジプレート(10)が、ハウジング(1)の方向へ張り出す保持ピン(16)を有し、
結合フランジ(3)がしかるべき保持孔(6)を有し、前記保持孔内へ保持ピン(16)の端部を挿入することができ、保持孔(6)が、結合フランジ(3)を越えて隆起するリング(7)の中心に延びており、かつシール(17)がこのリング(7)を、それに添接する中央で開放したドーム(22)によって覆っている、ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のプラグコネクタ。
【請求項6】
ドーム(22)の中央の開口部(23)が、保持孔(6)及び/又は保持ピン(16)の外径よりもわずかに小さい直径を有している、ことを特徴とする請求項に記載のプラグコネクタ。
【請求項7】
フランジプレート(10)が、差し込み開口部(11)を包囲する、一周する溝(25)を有しており、前記溝(25)内に、差し込み開口部(2)用のシールリップ(18)を径方向外側で包囲する、シール(17)の表面を越えて隆起するストリップ(24)が収容されている、ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のプラグコネクタ。
【請求項8】
フランジプレート(10)内に、差し込み開口部(11)から切り欠き(13)が径方向外側へ延びており、組み合わされた状態において、前記切り欠きを通して、ロック機構(8、9)用の操作部材(8)がハウジング(1)から外側へ向かってフランジプレート(3)の前側へ張り出し、差し込み開口部(11)に径方向に連続して、シール(17)の表面を越えて隆起するドーム(26)が、切り欠き(13)を通して外側へ向かってフランジプレート(10)の前側へ延びており、操作部材(8)がドーム(26)によって覆われている、ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のプラグコネクタ。
【請求項9】
電気的プラグコネクタ、特に組み込みプラグコネクタ、具体的には請求項1から9のいずれか1項に記載のプラグコネクタ用の、ハウジング壁(G)、切り替え盤又は同種のものに対して密閉するためのシール(17)であって、プラグコネクタの差し込み開口部(2)の箇所における中央の切りぬき(30)と、プラグコネクタ用の取りつけ孔(12)の箇所における切り欠き(20)を有しており
中央の切り抜き(30)を一周するシールリップ(18)が、中央の切り抜きの内周を画成し、かつシール(17)の後ろ側に戻るように曲げられた、シール(17)の後ろ側の面を越えて隆起する端縁(19)が存在し、前記端縁に一周するシール構造が配置されており、あるいは前記端縁自体がシール構造を形成するものにおいて、 固定手段(5)を挿通させるための位置に、シール(17)の前方の表面を越えて隆起する、固定手段(5)のための中央の透孔(20)を備えたシールグロメット(21)が配置されている、ことを特徴とするシール。
【請求項10】
シール構造が、一周するシールストリップを有し、好ましくは、シール(17)の一周する端縁(19)の外側が、外側へ向かって斜めにカットされている、ことを特徴とする請求項に記載のシール。
【請求項11】
シール構造が、径方向外側へ向かって張り出す、一周するシール端縁である、ことを特徴とする請求項又は10に記載のシール。
【請求項12】
スペース保持ピン(16)を挿通させる位置に、シールの前方の表面を越えて隆起する、スペース保持ピン(16)用の中央の透孔(23)を備えたドーム(22)が配置されている、ことを特徴とする請求項から11のいずれか1項に記載のシール。
【請求項13】
中央の切りぬき(30)に径方向に連続して、シール(17)の前方の表面を越えて隆起するドーム(26)が配置されており、かつ好ましくはシール(17)と一体的に形成されている、ことを特徴とする請求項から12のいずれか1項に記載のシール。
【請求項14】
中央の切り抜き(30)を径方向外側で包囲する、シール(17)の前方の表面を越えて隆起するストリップ(24)が設けられている、ことを特徴とする請求項から13のいずれか1項に記載のシール。
【請求項15】
シール(17)に少なくとも1つの径方向に張り出す結合細片(27)が形成されており、前記結合細片の外側の端部に、好ましくはカップ形状のシール栓(28)が固定されており、前記シール栓の外形が、中央の切り抜き(30)のシールリップ(18)の内径よりもわずかに大きい、ことを特徴とする請求項から14のいずれか1項に記載のシール。
【請求項16】
シール栓(28)の、結合細片(27)と対向する側に、全面の把持フラップ(29)が張り出しており、前記把持フラップが好ましくはカップ形状に形成されている、ことを特徴とする請求項15に記載のシール。
【国際調査報告】