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特表2023-501936調味料を吐出するための装置および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-20
(54)【発明の名称】調味料を吐出するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 19/18 20160101AFI20230113BHJP
   B65G 65/40 20060101ALI20230113BHJP
【FI】
A23L19/18
B65G65/40 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525239
(86)(22)【出願日】2020-10-28
(85)【翻訳文提出日】2022-06-16
(86)【国際出願番号】 GB2020052726
(87)【国際公開番号】W WO2021084248
(87)【国際公開日】2021-05-06
(31)【優先権主張番号】1915763.5
(32)【優先日】2019-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506315310
【氏名又は名称】イシダ ヨーロッパ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ISHIDA EUROPE LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100111187
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 秀忠
(74)【代理人】
【識別番号】100175617
【弁理士】
【氏名又は名称】三崎 正輝
(74)【代理人】
【識別番号】100159916
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 貴之
(74)【代理人】
【識別番号】100198650
【弁理士】
【氏名又は名称】小出 宗一郎
(72)【発明者】
【氏名】ポッター,アンドリュー ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】ヴァイン,リー マイケル
【テーマコード(参考)】
3F075
4B016
【Fターム(参考)】
3F075AA08
3F075BA01
3F075BB05
3F075CA06
3F075CA09
3F075CB01
3F075CB11
3F075CB12
3F075CB13
3F075CD13
4B016LG06
4B016LK20
4B016LP13
4B016LT01
(57)【要約】
圧縮された調味料の各投与分を吐出するための調味料吐出装置であって、調味料の一投与分を吐出するよう構成した調味料投与ユニットと、複数の圧縮ホッパであって、各圧縮ホッパは、調味料投与ユニットから吐出された調味料の一投与分を受け取って保持し、その後、一投与分の調味料を吐出位置へと吐出するよう構成した圧縮ホッパと、を備える。調味料投与ユニットおよび複数の圧縮ホッパは、調味料投与ユニットが複数の圧縮ホッパのそれぞれに一投与分の調味料を順次供給するよう構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮された調味料の各投与分を吐出するための調味料吐出装置であって、
調味料の一投与分を吐出するよう構成した調味料投与ユニットと、
複数の圧縮ホッパであって、各圧縮ホッパは、前記調味料投与ユニットから吐出された調味料の一投与分を受け取って保持し、その後、前記一投与分の調味料を吐出位置へと吐出するよう構成した圧縮ホッパと、を備え、
前記調味料投与ユニットおよび前記複数の圧縮ホッパは、前記調味料投与ユニットが前記複数の圧縮ホッパのそれぞれに一投与分の調味料を順次供給するよう構成する、調味料吐出装置。
【請求項2】
前記調味料投与ユニットは、各投与分を形成する量の前記調味料を徐々に供給するように構成した調味料供給部を備え、前記複数の圧縮ホッパのうちの1つから一投与分の調味料を吐出するのにかかる時間よりも長い時間をかけて前記調味料供給部によって一投与分の調味料を吐出する、請求項1に記載の調味料吐出装置。
【請求項3】
前記調味料投与ユニットは、前記調味料供給部によって徐々に供給される調味料を受け取って保持するよう配置した保持ホッパを備え、前記保持ホッパが、前記複数の圧縮ホッパのうちの1つが受け取るよう供給される調味料を周期的に吐出することによって、前記調味料投与ユニットが調味料の各投与分を周期的に吐出する、請求項2に記載の調味料吐出装置。
【請求項4】
前記調味料投与ユニットが、前記複数の圧縮ホッパのうちの1つが受け取るよう前記調味料の一投与分を吐出する吐出部を備え、前記調味料投与ユニットが前記複数の圧縮ホッパ各々に調味料の一投与分を順次供給するように、前記調味料投与ユニットの前記吐出部と前記複数の圧縮ホッパとが相対的に移動可能である、先行する請求項のいずれかに記載の調味料吐出装置。
【請求項5】
前記複数の圧縮ホッパの各々は、前記調味料投与ユニットが吐出する調味料を前記圧縮ホッパが受け取る第1位置から、前記第1位置から横方向にずれた第2位置であって、前記圧縮ホッパが圧縮後の調味料の投与分を吐出する位置である第2位置へと順次移動可能である、請求項4に記載の調味料吐出装置。
【請求項6】
前記複数の圧縮ホッパの各々が、前記第1位置と前記第2位置との間の閉路の周囲を順次移動可能である、請求項5に記載の調味料吐出装置。
【請求項7】
前記複数の圧縮ホッパのうちの1つが前記第1位置から離れるよう移動することによって、別の圧縮ホッパが前記第1位置へと移動するように、前記複数の圧縮ホッパが互いに連結する、請求項6に記載の調味料吐出装置。
【請求項8】
前記複数の圧縮ホッパの各々が回転可能な支持体に搭載されており、前記回転可能な支持体の回転により、前記複数の圧縮ホッパの各々が略円形の経路の周りを前記第1位置と前記第2位置との間で順次移動する、請求項7に記載の調味料吐出装置。
【請求項9】
各圧縮ホッパは、調味料を受け取る上部開口部を備え、前記調味料投与ユニットの前記吐出部と前記複数の圧縮ホッパとが相対的に移動する間に、調味料が略連続して前記調味料投与ユニットから吐出されて前記圧縮ホッパの1つに受け入れられるように、各圧縮ホッパの前記上部開口が、隣接して配置される各圧縮ホッパの前記上部開口部に当接する、請求項4から8のいずれかに記載の調味料吐出装置。
【請求項10】
各圧縮ホッパの前記上部開口部が、前記圧縮ホッパの漏斗部材によって提供される、請求項9に記載の調味料吐出装置。
【請求項11】
前記調味料投与ユニットの前記吐出部と前記複数の圧縮ホッパとの相対的な動きが略連続的である、または前記相対的な動きが、前記複数の圧縮ホッパに対する前記調味料投与ユニットの前記吐出部の間欠送り移動を含むものである、請求項4から10のいずれかに記載の調味料吐出装置。
【請求項12】
前記複数の圧縮ホッパが、第1の圧縮ホッパ、第2の圧縮ホッパ、および第3の圧縮ホッパを少なくとも備え、好ましくは、前記複数の圧縮ホッパが、第4の圧縮ホッパを少なくともさらに備える、先行する請求項のいずれかに記載の調味料吐出装置。
【請求項13】
前記第1の圧縮ホッパは、前記調味料投与ユニットから一投与分の調味料を受け取った後、前記第2の圧縮ホッパが前記調味料投与ユニットから一投与分の調味料を受け取る間は前記一投与分の調味料を保持し、その後、少なくとも前記第3の圧縮ホッパが前記調味料投与ユニットから一投与分の調味料を受け取り始めた後に、前記第1の圧縮ホッパが前記受け取った一投与分の調味料を吐出するよう前記調味料投与ユニットと前記複数の圧縮ホッパとを構成する、請求項12に記載の調味料吐出装置。
【請求項14】
前記調味料投与ユニットと前記複数の圧縮ホッパを制御するよう構成した制御ユニットをさらに備える、先行する請求項のいずれかに記載の調味料吐出装置。
【請求項15】
圧縮された調味料の各投与分を吐出する方法であって、
a)調味料を徐々に供給するよう構成した調味料供給部を備える調味料投与ユニットから第1投与分の調味料を吐出する工程と、
b)複数の圧縮ホッパのうちの第1圧縮ホッパで、前記第1投与分の調味料を受け取る工程と、
c)前記第1圧縮ホッパ内に前記第1投与分の調味料を保持して前記投与分の調味料を圧縮する工程と、
d)前記圧縮された第1投与分の調味料を、前記第1圧縮ホッパから吐出位置へと吐出する工程と、
e)工程a)の後であって工程d)の前に前記調味料投与ユニットから第2投与分の調味料を吐出する工程と、
f)前記複数の圧縮ホッパのうちの第2圧縮ホッパで、前記第2投与分の調味料を受け取る工程と、
g)前記第2圧縮ホッパ内に前記第2投与分の調味料を保持して前記投与分の調味料を圧縮する工程と、
h)前記圧縮された第2投与分の調味料を、前記第2圧縮ホッパから前記吐出位置へと吐出する工程と、を備える方法。
【請求項16】
請求項1から14のいずれかに記載の調味料吐出装置を用いて実施される、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調味料、特に塩またはポテトチップスやクリスプの調味料などの固形粒状調味料を吐出するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポテトチップスやクリスプなどの食品を調味する分野では、計量後、包装される直前に、食品をバッチ毎に調味することが望まれる。こうすることで、食品各バッチを計量する装置に調味料が付着することがなくなるため、調味料を変更する際に必要な洗浄を最小限に抑えることができる。ただし、比較的少量の調味料を計り分けて吐出する必要があった。つまり、ポテトチップスまたはクリスプの単一の袋用の調味料などのように、食品の単一バッチに適した量の調味料を吐出する必要があった。処理能力を維持するためには、これら個々のバッチに比較的迅速に調味料を塗布する必要がある。特許文献1(国際公開第2018/091908A1号)には、食品個々のバッチの処理能力を上げるために適したシステムが記載されている。
【0003】
製品に調味料を素早く効率的にコーティングするには、通常、圧縮した一投与分の調味料を供給し、調味料を製品に素早くかつ均一に付着させることが必要である。しかし、粒子状や液体の調味料などの場合は、合体して圧縮した状態になるまでにある程度の時間が必要となる。個々のバッチ処理に要求される高処理能力で作業する場合、この圧縮時間が、包装システム全体の処理能力を制限する要因になる可能性がある。したがって、当技術分野では、少量で圧縮した各投与分の調味料を迅速に計量して吐出できる方法および装置が必要とされる。
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、圧縮された調味料の各投与分を吐出するための調味料吐出装置であって、調味料の一投与分を吐出するよう構成した調味料投与ユニットと、複数の圧縮ホッパであって、各圧縮ホッパは、前記調味料投与ユニットから吐出された調味料の一投与分を受け取って保持し、その後、前記一投与分の調味料を吐出位置へと吐出するよう構成した圧縮ホッパと、を備え、前記調味料投与ユニットおよび前記複数の圧縮ホッパは、前記調味料投与ユニットが前記複数の圧縮ホッパのそれぞれに一投与分の調味料を順次供給するよう構成する。
【0005】
少量投与分の調味料を大量に製造するときに要求されるように、短時間で一投与分の調味料を計測して吐出する場合、一般的に、各投与量を合体させて圧縮し、食品の個々のバッチを調味する際の使用に特に適した圧縮調味料の一投与分を形成するための時間がない。第1態様によるシステムは、圧縮時間に対するこのような要求に応じるものであって、複数の圧縮ホッパを設け、各圧縮ホッパには、調味料投与ユニットによって個別にかつ順に調味料が供給される。複数の圧縮ホッパを使用することで、実用上バッファーが提供され、最終的に吐出されるまでの調味料の滞留時間が長くなる。つまり、各圧縮ホッパが、一投与分の調味料を受け取り一定時間保持することで、この投与分の調味料を圧縮することが可能となる。第2のホッパがそのホッパへの調味料投与分を受け取っている間に、ある圧縮ホッパは調味料を保持して圧縮投与分を形成することができる。これにより、調味料投与ユニットの中断時間を最小限に抑え、システム全体の調味処理能力を高く維持することができる。
【0006】
上述のように、調味料投与ユニットおよび複数の圧縮ホッパは、調味料投与ユニットが複数の圧縮ホッパのそれぞれに一投与分の調味料を順次供給するよう構成する。これを実現するためのより詳細な構成について、以下により詳細に述べる。なお、本明細書における「順次(順に)」という用語は、2つの圧縮ホッパが同時に、すなわち同じ期間内に調味料の投与分を受け取らないという意味であることを理解されたい。そうではなく、通常、第1の圧縮ホッパが一投与分の調味料を受け取った後、第2の圧縮ホッパが一投与分の調味料を受け取る。好ましくは、第1の圧縮ホッパが調味料の一投与分を完全に受け取った後に、第2の圧縮ホッパが調味料を受け取り始めるが、場合によっては、多少の重複があってもよい。また、各圧縮ホッパが、調味料吐出装置の1回の投与サイクル中に少なくとも一投与分の調味料を受け取って吐出していればよく、圧縮ホッパを充填する順序は任意であってよいと理解されたい。
【0007】
多くの実施形態において、調味料投与ユニットは、各投与分を形成する量の調味料を徐々に供給するように構成した調味料供給部を備える。すなわち、調味料投与ユニットは、複数の圧縮ホッパのうちの1つから一投与分の調味料を吐出するのにかかる時間よりも長い時間をかけて調味料供給部によって一投与分の調味料を吐出するよう構成する。既知の重量の一投与分の調味料を蓄積するための一般的な方法は、所望の重量が満たされるまで、調味料を計量容器に徐々に供給することである。あるいは、既知の重量が所定の時間で蓄積されるように、所定の速度で調味料を適度に正確に吐出できるドリル部(auger)などの手段によって調味料を供給してもよい。これらのいずれの場合でも、徐々に吐出される調味料が合体し、調味料の個々のバッチで調味するのに適した圧縮投与分へと圧縮するのには一定の時間がかかるが、本システムは、高速処理能力を維持し、圧縮投与分が確実に吐出されるようにしながら、これらの段階的な調味料供給を利用して少量の投与分を形成することができる。上述のように、調味料投与ユニットは、調味料を徐々に供給するように構成した調味料供給部を備える。例えば、調味料供給部は、略連続的に調味料を供給してもよい。これにより、各圧縮ホッパは、投与分を圧縮するまでに比較的長い時間をかけて投与分の調味料を受け取り、その後、比較的迅速に調味料の投与分を吐出可能である。上述のように、調味料供給部の好ましい形態はドリル部である。
【0008】
上述のように、多くの場合、調味料投与ユニットは、調味料を徐々に供給する調味料供給部を備える。いくつかの実施形態において、各圧縮ホッパに調味料を直接徐々に供給してもよい。ただし、好ましくは、調味料投与ユニットは、調味料供給部によって徐々に供給される調味料を受け取って保持するよう配置した保持ホッパを備え、保持ホッパが、複数の圧縮ホッパのうちの1つが受け取るよう供給される調味料を周期的に吐出することによって、調味料投与ユニットが調味料の各投与分を周期的に吐出する。ここで、「周期的に」という用語は、設定した期間の後などの規則的な所定の間隔で、或いは、特定の吐出基準が満たされた場合にのみなどの不規則な間隔で吐出する保持ホッパを指す場合があることを理解されたい。このような保持ホッパによれば、調味料供給部によって連続的または略連続的に調味料を供給することができ、それによってシステムの処理能力を最大にすることができる。例えば、保持ホッパがなければ、第1のホッパが一投与分の調味料を受け取った後、第2の空の圧縮ホッパに次の投与分の調味料を充填し始める前に、調味料供給部を一時停止する必要があるかもしれない。つまり、調味料供給部が調味料の供給を一時停止する必要がないように、充填対象の圧縮ホッパを再構成している間は、保持ホッパを閉鎖位置に配置しておけばよい。いくつかの実施形態では、調味料の重量を測定して一投与分の調味料を確定するように保持ホッパを構成してもよい。他の実施形態において、調味料供給部によって調味料を一定の期間徐々に吐出することによって調味料の投与分を確定してもよい。
【0009】
好ましくは、調味料投与ユニットが、複数の圧縮ホッパのうちの1つが受け取るよう調味料の一投与分を吐出する吐出部を備え、調味料投与ユニットが複数の圧縮ホッパ各々に調味料の一投与分を順次供給するように、調味料投与ユニットの吐出部と複数の圧縮ホッパとが互いに相対的に移動可能である。吐出部と圧縮ホッパとの相対的な移動によって、複数の圧縮ホッパそれぞれを順次充填するのに便利な方法が得られる。あるいは、好ましくは、投与ユニットは、各圧縮ホッパ用の吐出部を備え、これらの吐出部を順に作動させることによって圧縮ホッパを順次充填することもできる。
【0010】
任意の相対的な移動を用いることができるが、動作中、調味料投与ユニットは静止したままであって、圧縮ホッパが移動可能であることが好ましい。したがって、好ましくは、複数の圧縮ホッパの各々は、調味料投与ユニットが吐出する調味料を圧縮ホッパが受け取る第1位置から、第1位置から横方向にずれた第2位置であって、圧縮ホッパが圧縮後の調味料の投与分を吐出する位置である第2位置へと順次移動可能である。通常、第1位置は、複数の圧縮ホッパそれぞれについて同じ位置である。多くの場合、各圧縮ホッパの第2位置は吐出位置であるが、離れた第2位置にある圧縮ホッパから吐出位置に調味料を誘導するための誘導手段を設けることもできる。特に好ましい構成では、複数の圧縮ホッパの各々が、第1位置と第2位置との間の閉路の周囲を順次移動可能である。これらの実施形態では、各圧縮ホッパは、調味料の投与分を受け取る第1位置から調味料の投与分を吐出する第2位置まで、閉路の周囲を移動し、その後、次の調味料の投与分のために第1の位置に戻る。第1位置と第2位置との間の移動時間によって、排出前に調味料を圧縮することができる。このような閉路によれば、第1位置から離れて閉路の全周期のうちの180°を超える距離に第2の位置を配置可能となり、それにより、比較的長い圧縮時間を設けることができる。
【0011】
特に好ましい実施形態において、各圧縮ホッパは閉路の周囲を移動し、複数の圧縮ホッパのうちの1つが第1位置から離れるよう移動することによって、別の圧縮ホッパが第1位置へと移動するように、複数の圧縮ホッパが互いに連結する。複数の圧縮ホッパを連結することによって、構造がさらに単純化し、複数の圧縮ホッパすべてを動かすために1つの駆動源のみがあればよいことになり得る。たとえば、複数の圧縮ホッパの各々が回転可能な支持体に搭載されており、回転可能な支持体の回転により、複数の圧縮ホッパの各々が略円形の経路の周りを第1位置と第2位置との間で順次移動してもよい。
【0012】
いくつかの実施形態では、調味料投与ユニットは、調味料供給部から圧縮ホッパに直接充填する等により、各圧縮ホッパに順に調味料を徐々に充填してもよい。このような実施形態において、好ましくは、各圧縮ホッパは、調味料を受け取る上部開口部を備え、調味料投与ユニットの吐出部と複数の圧縮ホッパとが相対的に移動する間に、調味料が略連続して調味料投与ユニットから吐出されて圧縮ホッパの1つに受け入れられるように、各圧縮ホッパの上部開口が、隣接して配置される各圧縮ホッパの上部開口部に当接する。たとえば、各圧縮ホッパの上部開口部が、圧縮ホッパの漏斗部材によって提供されてもよく、一の漏斗部材が隣接する圧縮ホッパの漏斗部材に当接する。この構成によれば、調味料供給部によって連続的または略連続的に調味料を供給することができ、それによってシステムの処理能力を最大にする1つの方法が提供される。
【0013】
調味料投与ユニットと複数の圧縮ホッパとの相対的な動きを備える実施形態において、調味料投与ユニットの吐出部と複数の圧縮ホッパとの相対的な動きが略連続的であってもよい。別の実施形態において、相対的な移動は、複数の圧縮ホッパに対する調味料投与ユニットの吐出部の間欠送り移動を含むものであってもよい。連続的な動きによって、調味料を撹拌する効果がもたらされ、特定の種類の調味料を圧縮しやすくなる。一方、いくつかの実施形態において、間欠送り移動によって処理能力を改善でき、圧縮ホッパが第1位置、すなわち調味料を受け取る位置にいる時間を最大にすることができる。
【0014】
上述の実施形態では、2つ以上の圧縮ホッパであり得る特定しない複数の圧縮ホッパについて説明した。好ましくは、複数の圧縮ホッパが、第1の圧縮ホッパ、第2の圧縮ホッパ、および第3の圧縮ホッパを少なくとも備え、さらに好ましくは、複数の圧縮ホッパが、第4の圧縮ホッパを少なくともさらに備える。本システムは、圧縮ホッパの充填と投与分の調味料の排出との間のバッファーを効果的に提供するものと理解されよう。このバッファーの大きさは、追加の圧縮ホッパを設けることで増加させることができ、それにより、追加の圧縮時間が得られ、より圧縮された投与分とすることができる。たとえば、圧縮ホッパが2つしかないシステムでは、処理能力を維持するために、第2の圧縮ホッパが投与分をすべて受け取ったら、第1の圧縮ホッパは、投与分を吐出して次の調味料の投与分を受け取ることができるようにしておく必要がある。第3の圧縮ホッパにより、任意の1つの圧縮ホッパが投与分を受け取ってから、次の投与分に利用できるようにその投与分を吐出しなければなくなるまでの時間の長さが増加する。たとえば、第1の圧縮ホッパは、調味料投与ユニットから一投与分の調味料を受け取った後、第2の圧縮ホッパが調味料投与ユニットから一投与分の調味料を受け取る間は一投与分の調味料を保持し、その後、少なくとも第3の圧縮ホッパが調味料投与ユニットから一投与分の調味料を受け取り始めた後に、第1の圧縮ホッパが受け取った一投与分の調味料を吐出するよう、調味料投与ユニットと複数の圧縮ホッパとを構成してもよい。
【0015】
第3の圧縮を行う場合、複数の圧縮ホッパのそれぞれに一投与分の調味料を順次供給するには、第1の圧縮ホッパが一投与分の調味料を受け取り、次に第2の圧縮ホッパが一投与分の調味料を受け取り、その後第3の圧縮ホッパが一投与分の調味料を受け取る。好ましくは、第1の圧縮ホッパが完全に調味料の一投与分を受け取った後に、第2の圧縮ホッパが調味料を受け取り始め、第2の圧縮ホッパが完全に調味料の一投与分を受け取った後に、第3の圧縮ホッパが調味料を受け取り始めるが、場合によっては、多少の重複があってもよい。この場合も、各圧縮ホッパに調味料の投与分を供給する順序は任意であってよい。
【0016】
多くの実施形態において、調味料吐出装置は、調味料投与ユニットと複数の圧縮ホッパを制御するよう構成した制御ユニットをさらに備える。例えば、制御ユニットは、任意の調味料供給部を制御して調味料が徐々に供給される時期を決定したり、任意の保持ホッパを制御して投与分の調味料がいつ放出されるかを決定したり、各圧縮ホッパの移動および吐出を制御したりしてもよい。ただし、制御ユニットは必須ではなく、いくつかの実施形態では、投与ユニットが上述したように調味料を連続的に供給してもよく、例えば、圧縮ホッパが吐出位置に達したときに、圧縮ホッパ(たとえば、圧縮ホッパを作動させるための機械的手段)によって各投与分が自動的に吐出されてもよい。
【0017】
本発明の第2の態様によれば、圧縮された調味料の各投与分を吐出する方法であって、a)調味料を徐々に供給するよう構成した調味料供給部を備える調味料投与ユニットから第1投与分の調味料を吐出する工程と、b)複数の圧縮ホッパのうちの第1圧縮ホッパで、前記第1投与分の調味料を受け取る工程と、c)前記第1圧縮ホッパ内に前記第1投与分の調味料を保持して前記投与分の調味料を圧縮する工程と、d)前記圧縮された第1投与分の調味料を、前記第1圧縮ホッパから吐出位置へと吐出する工程と、e)工程a)の後であって工程d)の前に前記調味料投与ユニットから第2投与分の調味料を吐出する工程と、f)前記複数の圧縮ホッパのうちの第2圧縮ホッパで、前記第2投与分の調味料を受け取る工程と、g)前記第2圧縮ホッパ内に前記第2投与分の調味料を保持して前記投与分の調味料を圧縮する工程と、h)前記圧縮された第2投与分の調味料を、前記第1圧縮ホッパから前記吐出位置へと吐出する工程と、を備える。
【0018】
この方法は、本発明の第1の態様によるシステム上で実行されるのに特に適していると理解されよう。本発明の第1態様に係るシステムに関して上述した様々な利点をこの第2態様に係る方法でも再現することができる。
【0019】
上記の方法は、調味料の2投与分の吐出のみを説明しているが、この方法を略連続的に実行し、以降投与分の調味料が工程e)の後に吐出され、第1の圧縮ホッパで受け取られてプロセスが継続していくことが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の例示的な実施形態について、以下の図面を参照しながら説明する。
図1A】動作中の第1および第2の段階にある第1実施形態に係るシステムを示す概略側面図である。
図1B】動作中の第1および第2の段階にある第1実施形態に係るシステムを示す概略側面図である。
図2】動作中の第1段階にある第1の実施形態に係るシステムを示す概略上面図である。
図3】第1の実施形態に係るシステムの詳細な側面図である。
図4A】第1の実施形態に係るシステムで使用するのに適した圧縮ホッパを示す側面図である。
図4B】第1の実施形態に係るシステムで使用するのに適した圧縮ホッパを示す斜視図である。
図5】第1実施形態に係るシステムの動作方法を示すフローチャートである。
図6】動作中の第1段階にある、第2の実施形態に係るシステムを示す概略側面図である。
図7】動作中の第1段階にある、第2の実施形態に係るシステムを示す部分概略上面図である。
図8】第2の実施形態に係るシステムの詳細な側面図である。
図9A】第2の実施形態に係るシステムで使用するのに適した圧縮ホッパを示す側面図である。
図9B】第2の実施形態に係るシステムで使用するのに適した圧縮ホッパを動作のために4つ配置した状態を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1A図4Bを参照しながら、調味料吐出装置の第1実施形態について以下に述べる。
【0022】
図1Aは、複数の圧縮ホッパ150の上に配置した調味料投与ユニット100を含む、調味料吐出装置1の概略図である。
【0023】
調味料投与ユニット100は、計量後の投与分の調味料(特にポテトチップスの調味料などの粒状の調味料)を供給するよう構成され、その後、複数の圧縮ホッパ150のうちの1つがこれを受け取る。調味料投与ユニット100は、ドリル状の調味料供給部110を備える。ドリル部は、スクリュー(詳細には示されていない)を備え、スクリューがトラフ内で回転してトラフに沿って調味料を開放端111から押し出し、保持ホッパ120内に落下させる。調味料供給ユニット110には、上流側の供給部(図示せず)から調味料が供給される。調味料供給ユニット110は、スクリューがトラフ内で回転するにつれて調味料を徐々に吐出する。
【0024】
徐々に供給される調味料は、保持ホッパ120に受け入れられる。ここでは、保持ホッパ120の内容物を計量するよう構成した計量ユニットに保持ホッパ120が連結される。保持ホッパ120は、2つのドア121aおよび121bを備え、これらのドアは、調味料が所定の重量に達すると開くよう動作し、保持ホッパ120の下には空の圧縮ホッパ160が配置される。
【0025】
上述のように、複数の圧縮ホッパ150が、調味料投与ユニット100の下方に配置される。複数の圧縮ホッパは、圧縮ホッパ支持体170に連結する、第1圧縮ホッパ乃至第4圧縮ホッパ、160a、160b、160cおよび160dを備える。圧縮ホッパ支持体170は、2枚の剛体金属プレート171、172を備えるが、図1Aおよび図1Bにはそのうちの第1プレートのみを示す。この構造については、図3を参照して以下でより詳細に説明する。4つの圧縮ホッパ160a~160dは、圧縮ホッパ支持体170の中心回転軸から等間隔で、支持体170の外周近くに配置される。この実施形態では4つの圧縮ホッパが提供されるので、圧縮ホッパ支持体170の円周に90度の間隔で圧縮ホッパが配置される。動作中、圧縮ホッパ支持体170は回転して、4つの圧縮ホッパそれぞれを保持ホッパ120の下へと順次移動させる。
【0026】
図3は、調味料吐出装置1をより詳細に示す図である。図からわかるように、調味料吐出装置は、支持構造部180を備える。支持構造部180は、円形の下部プレート183に対向する円形の上部プレート182と、これら上部および下部支持プレート182、183間に延びる複数の支持アーム181とを備える。支持構造部180によって内部空洞が形成され、その中に複数の圧縮ホッパ150が配置される。特に、複数の圧縮ホッパ150は、回転可能な圧縮ホッパ支持構造体170によって支持される。図3は、圧縮ホッパ160a、160b、160c、160dを支持する第1および第2の金属プレート171、172を示している。これらの金属プレートは水平に配置され、下部プレート171は、圧縮ホッパの下端近くで各圧縮ホッパに連結される。複数の圧縮ホッパはさらに、第1プレート171と同じ形状であって圧縮ホッパの上端近くで各圧縮ホッパに連結される、上部支持プレート172によって支持される。支持プレート171および172は、中心軸部材(図示せず)によって相互に連結されており、この中心軸部材によって回転駆動されることにより、支持構造部180内で各圧縮ホッパを移動させる。
【0027】
保持ホッパ120は、支持構造部の上部支持プレート182の上面に位置し、支持プレート182の開口部上に配置されており、その下に配置された圧縮ホッパ160に調味料を吐出することができる。図3には示されていないが、略円筒形の保持ホッパ120の上部開口部を通して調味料を徐々に供給するよう調味料供給部(この場合はドリル部)が配置されている。
【0028】
図4Aおよび図4Bに見られるように、各圧縮ホッパ160は、動作中に一投与分の調味料を受け取る略円筒形の筐体161を備える。この略円筒形の筐体161は、略垂直に配置され、円形の上部開口部163を形成する。図1Bに模式的に示すように、保持ホッパ120からこの開口部を通じて調味料を受け取る。各圧縮ホッパ160の下端は、一組のドア162によって閉じられている。図4Bに見られるように、圧縮ホッパのドアは、2つの略半円形のプレート162a、162bを備え、これらのプレートが一緒になって圧縮ホッパの下部開口部を閉じる。各ホッパドア162a、162bは、半円形プレートの角部にある対応するヒンジ167a、167bによって圧縮ホッパの下部開口部の周囲に接続されており、これにより、各半円形プレートが角部の周りで回転して圧縮ホッパドア162を開くことができる。圧縮ホッパが底部支持プレート183の円形吐出開口部の上に位置する際に圧縮ホッパドア162が開くと、圧縮後の投与分の調味料が下流工程へと吐出される。
【0029】
次に、図1図4Bに示した調味料吐出装置の動作について、図5を参照して説明する。
【0030】
図5は、先の各図に示した調味料吐出装置1から調味料の最初の2投与分を吐出するために必要な工程を示すフローチャートである。この調味料吐出装置は4つの圧縮ホッパ160a、160b、160c、160dを備えるので、システムが全サイクルを完了するまでに4投与分の調味料が吐出されることが理解されよう。ただし、処理を理解し易くするため、第1および第2の圧縮ホッパを動作させて各投与分の調味料を吐出する工程のみを説明し、この工程を図5に示す。
【0031】
工程S100において、投与位置にある、すなわち、保持ホッパ120の下に位置する第1の圧縮ホッパ160aに調味料の第1投与分が供給される。この工程は、所定の重量に達するまで、調味料供給ユニット110が調味料を保持ホッパ120内へと徐々に吐出する工程を備える。このプロセスは、図1Aに示す。所定の重量に達すると、図1Bに模式的に示すように、保持ホッパ120が開いて、第1投与分の調味料を第1の圧縮ホッパ160Aに吐出する。
【0032】
工程S200において、第1の圧縮ホッパは、調味料の一投与分を受け取った投与位置から離れる。これと同時に、第2の圧縮ホッパが保持ホッパ120の下の投与位置に移動する。本システムでは、図1A図3において保持ホッパ120の下に位置する第1圧縮ホッパ160aが、図2において第4圧縮ホッパ160dが占める位置に移動するように、圧縮ホッパ支持体170を90度回転させることによって工程S200が達成される。第1の圧縮ホッパをこのように移動させると、第2の圧縮ホッパ160bが、図1A図3の位置から保持ホッパ120の下の投与位置に移動する。
【0033】
工程S300において、投与位置にある第2の圧縮ホッパに、調味料の第2投与分が供給される。工程S300は、所定の重量に達するまで、調味料供給部110が調味料を保持ホッパ120内へと徐々に供給する工程を備える。工程S300が工程S200の後に起こるものとして示しているが、保持ホッパ120を閉位置に戻した後の任意の時点で、保持ホッパ120に調味料を充填するプロセスを開始可能であることが理解されよう。例えば、工程S200で各圧縮ホッパを移動させている間にこの工程を開始してもよい。
【0034】
工程S400において、調味料の一投与分を受け取った第2の圧縮ホッパは、投与位置から離れる。図1図3に示すシステムでは、圧縮ホッパ支持体170を回転させて第2の圧縮ホッパ160Bを保持ホッパ120から遠ざけると同時に、第3の圧縮ホッパ160Cが保持ホッパ120の下の投与位置に移動する。実際には、この第3の圧縮ホッパは、通常、第1および第2の圧縮ホッパに関して説明したのと実質的に同じ方法で、第3投与分の調味料を受け取る。次に、投与プレートが再び90度回転して、第4の圧縮ホッパを保持ホッパ120の下の投与位置に持ってくる。ここでも、第4の圧縮ホッパは、第1から第3の圧縮ホッパに関して説明したのと実質的に同じ方法で、第4投与分の調味料を受け取る。
【0035】
工程S500では、圧縮後の第1投与分の調味料を第1圧縮ホッパ160aから吐出する。この場合、第1の圧縮ホッパ160aは、投与位置から270°の位置にある吐出位置、すなわち、図2の第2の圧縮ホッパ160bが占める位置で調味料の一投与分を吐出する。この位置は、保持ホッパ120の下に戻る位置から圧縮ホッパ支持体170を90°回転させるだけでよい位置に相当する。
【0036】
上述のことから明らかなように、第2の圧縮ホッパ160b、第3の圧縮ホッパ160c、および場合によって第4の圧縮ホッパ160dが調味料を受け取る間に、調味料の第1投与分が、第1の圧縮ホッパ160a内で圧縮される。さらに、圧縮ホッパ支持体170が回転する際の圧縮ホッパ160aの動きによって、圧縮ホッパ内に保持された調味料の沈降および圧縮が促進される。
【0037】
工程S600において、支持プレート170をさらに90度回転させることによって、第1の圧縮ホッパ160aが保持ホッパ120の下の投与位置に戻る。このように第1圧縮ホッパ160aが投与位置へと移動することによって、第2圧縮ホッパ160bが吐出位置へと移動する。
【0038】
工程S700では、圧縮された第2投与分の調味料を、吐出位置にある間に第2圧縮ホッパ160bから吐出する。このとき第1の圧縮ホッパ160aは、投与位置に位置して後続の調味料の投与分を受け入れる準備ができているので、この方法の各工程を工程S100から繰り返せばよいことが理解されるであろう。第1、第2圧縮ホッパと同様に、第3、第4圧縮ホッパ内の調味料の投与分についても、対応する圧縮ホッパが吐出位置にあれば、調味料吐出装置によって吐出される。
【0039】
図6図9Bを参照しながら、調味料吐出装置の第2実施形態について以下に述べる。
【0040】
図6に模式的に示す調味料吐出装置1は、複数の圧縮ホッパ150の上に配置した調味料投与ユニット100を備える。この例では、調味料投与ユニット100は、ここでもドリル部の形態で調味料を徐々に供給するよう構成した調味料供給部110を備える。図1図4Bの実施形態とは違って、この調味料吐出装置は保持ホッパを備えず、その代わりに、調味料供給部110は複数の圧縮ホッパ150に直接調味料を徐々に吐出する。
【0041】
ここでも、複数の圧縮ホッパ150は、圧縮ホッパ支持構造体170によって支持された4つの圧縮ホッパ160a、160b、160c、160dを備える。調味料供給部110から直接調味料を供給するために、複数の圧縮ホッパ150のそれぞれの上部に漏斗部材164が設けられる。特に、対応する圧縮ホッパ160a、160b、160c、160dにそれぞれ関連付けられた4つの別個の漏斗部分164a、164b、164c、164dがまとめて配置されて、漏斗構造に対して略環状の上部開口部を形成する。漏斗構造のこのような略環状の上部開口部によって、調味料投与ユニット100が供給する調味料が常に4つの漏斗のうちの1つで受け取られ、圧縮ホッパ支持構造体170の回転位置に関係なく、4つの圧縮ホッパ160a、160b、160c、160dのうちの1つに確実に入る。図7は、調味料投与ユニット100と漏斗部分164a、164b、164c、164dとの間の相互作用を明確に示すために、支持構造部180および圧縮ホッパ支持体170を省略した調味料吐出装置1の概略平面図である。図9Bは、4つの圧縮ホッパ160a、160b、160c、160dと、対応する漏斗部分164a、164b、164c、164dの配置を示す詳細平面図である。この図に示すように、各漏斗部材164は、平面図において円弧状の設置面を規定し、4つの圧縮ホッパが互いに隣接して配置されると、各漏斗部材164が一緒になって複数の圧縮ホッパに対する略連続した環状の上部開口部を形成する。
【0042】
図8は、図6に模式的に示した調味料吐出装置をより詳細に示す側面図である。この図でも、ドリル部の形態の調味料投与部110は、わかりやすくするために図示していない。
【0043】
この場合の調味料吐出装置は、支持構造部180を備え、大きな中央開口部を規定する環状の上部プレート182’を備え、上部プレートはここでも下部プレート183と対向し、対向する支持プレート間に延びる各支持アーム181を有する。ここでも、複数の圧縮ホッパ150は、2つの対向する支持プレート182’と183との間に規定された内部空洞内に配置される。ただし、各圧縮ホッパの漏斗部分164a、164b、164c、164dは、調味料投与ユニット100の下部近くまで環状の上部プレート182’の大きな中央開口を通過して延びる。第1の実施形態と同様に、各圧縮ホッパは、対応する漏斗部分と共に、圧縮ホッパ支持構造体170によって支持構造部180の内部空洞内で回転し、圧縮ホッパ支持構造体170はここでも、中心軸を中心に回転するよう配置した第1および第2のプレート171、172を備える。
【0044】
漏斗部分163を含む、第2の実施形態による単一の圧縮ホッパを図9Aに示す。圧縮ホッパ160は、圧縮ホッパへの上部開口部163と圧縮ホッパドア162によって閉鎖される下部開口部とを規定する円筒状の下部筐体161を備える。図9Aに示すように、漏斗部分164は、円筒形の下部筐体161と一体的に形成され、圧縮ホッパ筐体161によって規定される上部開口163から離れるよう延びる。
【0045】
本実施形態における圧縮ホッパ160の配置によれば、複数の圧縮ホッパを間欠送り(indexed)的に回転させるのではなく、連続的に回転させながら、調味料投与ユニット100によって徐々にかつ連続的に調味料を供給できる。上記のように、この漏斗配置によれば、複数の圧縮ホッパの回転位置に関係なく、調味料投与ユニット100によって吐出される調味料のいずれもが、圧縮ホッパ160a、160b、160c、160dのうちの1つで確実に受け取られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0046】
【特許文献1】国際公開第2018/091908A1号
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
【国際調査報告】