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特表2023-502068機能化面微細特徴部を使用して接触素子及び支持ハードウェア又はワイヤボンダを清浄するためのシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-20
(54)【発明の名称】機能化面微細特徴部を使用して接触素子及び支持ハードウェア又はワイヤボンダを清浄するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/66 20060101AFI20230113BHJP
   B24D 3/00 20060101ALI20230113BHJP
   B24D 11/00 20060101ALI20230113BHJP
   B24D 3/32 20060101ALI20230113BHJP
   B08B 1/00 20060101ALI20230113BHJP
【FI】
H01L21/66 B
B24D3/00 310F
B24D3/00 320A
B24D3/00 320B
B24D11/00 P
B24D3/32
B08B1/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022528071
(86)(22)【出願日】2020-11-12
(85)【翻訳文提出日】2022-06-16
(86)【国際出願番号】 US2020060275
(87)【国際公開番号】W WO2021097121
(87)【国際公開日】2021-05-20
(31)【優先権主張番号】16/684,453
(32)【優先日】2019-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/855,841
(32)【優先日】2020-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521567572
【氏名又は名称】インターナショナル テスト ソリューションズ,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100195213
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 健治
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100202441
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 純
(72)【発明者】
【氏名】アラン イー.ハンフリー
(72)【発明者】
【氏名】ジェリー ジェイ.ブロズ
(72)【発明者】
【氏名】ブレット エー.ハンフリー
(72)【発明者】
【氏名】アレックス エス.ポレス
(72)【発明者】
【氏名】ウェイン シー.スミス
(72)【発明者】
【氏名】ジャナクラジュ シブラル
【テーマコード(参考)】
3B116
3C063
4M106
【Fターム(参考)】
3B116AA47
3B116AB01
3B116BA06
3C063AA03
3C063AB07
3C063BA02
3C063BA15
3C063BA21
3C063BA31
3C063BB02
3C063BB03
3C063BB04
3C063BC03
3C063BH07
3C063EE01
3C063FF23
4M106AA01
4M106AA02
4M106DD10
4M106DD18
(57)【要約】
プローブカード及び試験ソケットなどの、試験器インターフェースの接触素子及び支持ハードウェア、又は、ワイヤボンダ及び毛細管チューブを予測可能に清浄するための清浄材、デバイス、及び方法であって、清浄パッドが、特定のピン接触素子又は毛細管チューブに相応しい予め決められた構成を有し、基板が、通常試験動作中に試験装置内に導入され得る規定の機能化面トポロジ及び幾何形状を有する、清浄材、デバイス、及び方法。清浄材は、機能化されていない平坦な平面では不可能である性能特徴を提供する複数の機能的な3次元(3D)微細構造体を伴う予め決められたトポグラフィを有する。
【選択図】 図8D
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェハレベル又はパッケージレベルIC半導体デバイス試験のために使用される試験インターフェースの接触素子及び支持構造体を清浄するための機能化面を伴う清浄材であって、前記清浄材は、
複数の機能化された微細特徴部を有する清浄媒体であって、前記複数の機能化された微細特徴部の各々が本体部を有し、前記本体部は、接触領域及び周囲の支持ハードウェアが変更又は損傷なしに清浄されるように前記清浄媒体を最適化する、幅、高さ、各本体部間の間隔、及び寸法特性を有し、各微細特徴部は、前記清浄媒体の上面から離れる方へ延び、前記清浄媒体は、各微細特徴部の前記本体部内に均一に分布される7以上のモース硬度を有する複数の研磨粒子を有する、清浄媒体と、
前記ピン接触素子及び支持ハードウェアから汚染物を清浄する予め決められた特徴を有する、前記清浄媒体の前記上面にわたって適用される清浄層と、
前記清浄媒体の下の1つ又は複数の中間剛性又はコンプライアント下層であって、各下層は、40MPa超~600MPaの範囲の弾性係数を有し、各層は、25μm~300μmの厚さを有し、各層は、30ショアA~90ショアAの硬度を有する、1つ又は複数の中間剛性又はコンプライアント下層と
を備える、清浄材。
【請求項2】
前記複数の機能化された微細特徴部は、前記清浄媒体にわたって1つ又は均一に成形され、前記清浄媒体にわたって可変に離間される、請求項1に記載の清浄材。
【請求項3】
前記複数の研磨粒子は、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、及びダイヤモンドからなる群から選択される1つ又は複数の種類の粒子をさらに含む、請求項1に記載の清浄材。
【請求項4】
前記清浄層は、予め決められた比重、弾性、粘着性、平坦性、厚さ、及び多孔性を有する10~100μm厚であるポリマー層をさらに備える、請求項1に記載の清浄材。
【請求項5】
前記清浄層は、前記清浄媒体の上面にわたって、10~100μm厚の、7以上のモース硬度を有する複数の研磨粒子を有する研磨ポリマーの層をさらに備える、請求項1に記載の清浄材。
【請求項6】
それぞれの微細特徴部が、前記清浄媒体の上面から上方に離れて延びる正の微細特徴部をさらに含む、請求項1に記載の清浄材。
【請求項7】
それぞれの正の微細特徴部は、マイクロピラミッド、マイクロカラム、及び湾曲マイクロピラミッドのうちの1つである、請求項6に記載の清浄材。
【請求項8】
前記清浄層は、各正の微細特徴部の本体部を覆って適用され、各正の微細特徴部の本体部は、表側を有し、前記清浄層は、各正の微細特徴部の前記表側を覆って適用される、請求項6に記載の清浄材。
【請求項9】
前記清浄層は、各正の微細特徴部の上面にわたって、及び各正の微細特徴部の前記本体部に沿って適用される、10μm未満の厚さで7以上のモース硬度を有する複数の研磨粒子をさらに含む、請求項6に記載の清浄材。
【請求項10】
前記複数の研磨粒子は、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、及びダイヤモンドからなる群から選択される1つ又は複数のタイプの粒子の混合物である、請求項9に記載の清浄材。
【請求項11】
各微細特徴部は、前記清浄媒体の前記上面から離れる方へ下方に延びる負の微細特徴部をさらに備える、請求項1に記載の清浄材。
【請求項12】
各負の微細特徴部は、マイクロピラミッド、マイクロカラム、及び湾曲マイクロピラミッドのうちの1つである、請求項11に記載の清浄材。
【請求項13】
前記清浄層は、前記清浄媒体の前記上面にわたって、及び各負の微細特徴部の腔内へ、及び各負の微細特徴部の内面に沿って、適用される、請求項11に記載の清浄材。
【請求項14】
前記清浄層は、前記清浄媒体の前記上面にわたって、及び各負の微細特徴部の腔内へ、及び各負の微細特徴部の内面に沿って適用される、10μm未満の厚さで7以上のモース硬度を有する複数の研磨粒子をさらに含む、請求項11に記載の清浄材。
【請求項15】
前記複数の研磨粒子は、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、及びダイヤモンドからなる群から選択される1つ又は複数のタイプの粒子の混合物である、請求項14に記載の清浄材。
【請求項16】
ウェハレベル又はパッケージレベルIC半導体デバイス試験のために使用される試験インターフェースの接触素子及び支持構造体を清浄するための方法であって、
前記ウェハレベル又はパッケージレベルIC半導体デバイスの試験動作を実施することと、
清浄デバイスを使用して清浄動作を実施することと、を含み、前記清浄デバイスは、複数の機能化された微細特徴部を有する清浄媒体であって、前記複数の機能化された微細特徴部の各々が本体部を有し、前記本体部は、接触領域及び周囲の支持ハードウェアが変更又は損傷なしに清浄されるように前記清浄媒体を最適化する幅、高さ、各本体部間の間隔、及び寸法特性を有し、各微細特徴部は、前記清浄媒体の上面から離れる方へ延び、前記清浄媒体は、各微細特徴部の前記本体部内に均一に分布される7以上のモース硬度を有する複数の研磨粒子を有する、清浄媒体と、前記ピン接触素子及び支持ハードウェアから汚染物を清浄する予め決められた特徴を有する、前記清浄媒体の前記上面にわたって適用される清浄層と、前記清浄媒体の下の1つ又は複数の中間剛性又はコンプライアント下層であって、各下層は、40MPa超~600MPaの範囲の弾性係数を有し、各層は、25μm~300μmの厚さを有し、各層は、30ショアA~90ショアAの硬度を有する、1つ又は複数の中間剛性又はコンプライアント下層と、を有する、方法。
【請求項17】
前記清浄デバイスを使用して清浄動作を実施することは、予め決められた比重、弾性、粘着性、平坦性、厚さ、及び多孔性を有する10~100μm厚であるポリマー層を使用することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記清浄デバイスを使用して清浄動作を実施することは、前記清浄媒体の前記上面から離れる方へ上方に延びる複数の正の微細特徴部を使用することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記清浄デバイスを使用して清浄動作を実施することは、前記清浄媒体の上面から離れる方へ下方に延びる複数の負の微細特徴部を使用することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
半導体試験装置内のピン接触素子及び支持ハードウェアを清浄するための清浄デバイスであって、
試験下の半導体デバイスのはんだボール、ピラー、銅ピラーバンプ、及び/又は金バンプに倣った複数の幾何学的面特徴部を伴う清浄媒体であって、前記清浄ボール及び清浄ピラーは、試験インターフェースの接触素子及び支持構造体を清浄するための、前記特徴部内に分布され、7以上のモース硬度を有する複数の研磨粒子からさらになる、清浄媒体と、
前記ピン接触素子及び支持ハードウェアから汚染物を清浄する予め決められた特徴を有する、各幾何学的面特徴の上面にわたって、及び各幾何学的面特徴の側面に沿って適用される、清浄層と、
前記試験装置の通常試験動作中、前記試験装置内に導入されるのに好適な構成を有する、前記清浄媒体が装着される基板であって、サロゲート半導体ウェハ又はパッケージ化ICデバイスを備える、基板と
を備える、清浄デバイス。
【請求項21】
各幾何学的面特徴の、前記上面にわたって、及び前記側面に沿って、適用される複数の研磨粒子をさらに備える、請求項20に記載の清浄デバイス。
【請求項22】
前記清浄層は、決められた比重、弾性、粘着性、平坦性、厚さ、及び多孔性を有する、10~100μm厚を有するポリマーの層をさらに備える、請求項20に記載の清浄デバイス。
【請求項23】
前記清浄層は、10μm~100μmの厚さで、7以上のモース硬度を有する複数の研磨粒子を伴う研磨ポリマーの層をさらに備える、請求項20に記載の清浄デバイス。
【請求項24】
前記清浄層は、10μm未満の厚さで7以上のモース硬度を有する、複数の研磨粒子を伴う研磨ポリマーの層をさらに備える、請求項20に記載の清浄デバイス。
【請求項25】
前記複数の研磨粒子は、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、及びダイヤモンドからなる群から選択される1つ又は複数のタイプの粒子の混合物をさらに含む、請求項24に記載の清浄デバイス。
【請求項26】
半導体試験装置内のピン接触素子及び支持ハードウェアを清浄するための方法であって、
はんだボール、ピラー、銅ピラーバンプ、及び金バンプのうちの1つの予め決められた構成を有する試験下のデバイスの試験を実施することと、
清浄デバイスを使用して前記ピン接触素子及び支持ハードウェアの清浄を実施することと、を含み、前記清浄デバイスは、模倣する複数の幾何学的面特徴部を伴う清浄媒体であって、前記清浄ボール及び清浄ピラーは、試験インターフェースの接触素子及び支持構造体を清浄するための、前記特徴部内に分布され、7以上のモース硬度を有する複数の研磨粒子からさらになる、清浄媒体と、前記ピン接触素子及び支持ハードウェアから汚染物を清浄する予め決められた特徴を有する、各幾何学的面特徴の上面にわたって、及び各幾何学的面特徴の側面に沿って適用される、清浄層と、前記試験装置の通常試験動作中、前記試験装置内に導入されるのに好適な構成を有する、前記清浄媒体が装着される基板であって、サロゲート半導体ウェハ又はパッケージ化ICデバイスを備える、基板と、を有する、方法。
【請求項27】
ワイヤボンディング装置の毛細管チューブを清浄するための機能化面を伴う清浄材であって、
複数の機能化された微細特徴部を有する清浄媒体であって、前記複数の機能化された微細特徴部の各々が本体部を有し、前記本体部は、接触領域及び周囲の支持ハードウェアが変更又は損傷なしに清浄されるように前記清浄媒体を最適化する、幅、高さ、各本体部間の間隔、及び寸法特性を有し、各微細特徴部は、前記清浄媒体の上面から離れる方へ延び、前記清浄媒体は、各微細特徴部の前記本体部内に均一に分布される7以上のモース硬度を有する複数の研磨粒子を有する、清浄媒体と、
前記毛細管チューブの1つ又は複数の面から汚染物を清浄する予め決められた特徴を有する、前記清浄媒体の前記上面にわたって適用される清浄層と、
前記清浄媒体の下の1つ又は複数の中間剛性又はコンプライアント下層であって、各下層は、40MPa超~600MPaの範囲の弾性係数を有し、各層は、25μm~300μmの厚さを有し、各層は、30ショアA~90ショアAの硬度を有する、1つ又は複数の中間剛性又はコンプライアント下層と
を備える、清浄材。
【請求項28】
前記複数の機能化された微細特徴部は、前記清浄媒体にわたって1つ又は均一に成形され、前記清浄媒体にわたって可変に離間される、請求項27に記載の清浄材。
【請求項29】
前記複数の研磨粒子は、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、及びダイヤモンドからなる群から選択される1つ又は複数の種類の粒子をさらに含む、請求項27に記載の清浄材。
【請求項30】
前記清浄層は、予め決められた比重、弾性、粘着性、平坦性、厚さ、及び多孔性を有する10~100μm厚であるポリマー層をさらに備える、請求項27に記載の清浄材。
【請求項31】
前記清浄層は、前記清浄媒体の上面にわたって10~100μm厚の、7以上のモース硬度を有する複数の研磨粒子を伴う研磨ポリマーの層をさらに備える、請求項27に記載の清浄材。
【請求項32】
各微細特徴部は、前記清浄媒体の前記上面から離れる方へ上方に延びる正の微細特徴部をさらに備える、請求項27に記載の清浄材。
【請求項33】
各正の微細特徴部は、マイクロピラミッド、マイクロカラム、及び湾曲マイクロピラミッドのうちの1つである、請求項32に記載の清浄材。
【請求項34】
前記清浄層は、各正の微細特徴部の本体部を覆って適用され、各正の微細特徴部の本体部は、表側を有し、前記清浄層は、各正の微細特徴部の前記表側を覆って適用される、請求項32に記載の清浄材。
【請求項35】
前記清浄層は、各正の微細特徴部の上面にわたって、及び各正の微細特徴部の前記本体部に沿って適用される、10μm未満の厚さで7以上のモース硬度を有する複数の研磨粒子をさらに備える、請求項32に記載の清浄材。
【請求項36】
前記複数の研磨粒子は、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、及びダイヤモンドからなる群から選択される1つ又は複数のタイプの粒子の混合物である、請求項35に記載の清浄材。
【請求項37】
各微細特徴部は、前記清浄媒体の上面から離れる方へ下方に延びる負の微細特徴部をさらに備える、請求項27に記載の清浄材。
【請求項38】
各負の微細特徴部は、マイクロピラミッド、マイクロカラム、及び湾曲マイクロピラミッドのうちの1つである、請求項37に記載の清浄材。
【請求項39】
前記清浄層は、前記清浄媒体の前記上面にわたって、及び各負の微細特徴部の腔内へ、及び各負の微細特徴部の内面に沿って、適用される、請求項37に記載の清浄材。
【請求項40】
前記清浄層は、前記清浄媒体の前記上面にわたって、及び各負の微細特徴部の腔内へ、及び各負の微細特徴部の内面に沿って適用される、10μm未満の厚さで7以上のモース硬度を有する複数の研磨粒子をさらに備える、請求項37に記載の清浄材。
【請求項41】
前記複数の研磨粒子は、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、及びダイヤモンドからなる群から選択される1つ又は複数のタイプの粒子の混合物である、請求項40に記載の清浄材。
【請求項42】
ワイヤボンディング装置の毛細管チューブを清浄するための方法であって、
前記ワイヤボンディング装置の前記毛細管チューブを使用してワイヤボンディング動作を実施することと、
清浄デバイスを使用して清浄動作を実施することと、を含み、前記清浄デバイスは、複数の機能化された微細特徴部を有する清浄媒体であって、前記複数の機能化された微細特徴部の各々が本体部を有し、前記本体部は、前記毛細管チューブの1つ又は複数の面が変更又は損傷なしに清浄されるように前記清浄媒体を最適化する、幅、高さ、各本体部間の間隔、及び寸法特性を有し、各微細特徴部は、前記清浄媒体の上面から離れる方へ延び、前記清浄媒体は、各微細特徴部の前記本体部内に均一に分布される7以上のモース硬度を有する複数の研磨粒子を有する、清浄媒体と、前記毛細管チューブの1つ又は複数の面から汚染物を清浄する予め決められた特徴を有する、前記清浄媒体の前記上面にわたって適用される清浄層と、前記清浄媒体の下の1つ又は複数の中間剛性又はコンプライアント下層であって、各下層は、40MPa超~600MPaの範囲の弾性係数を有し、各層は、25μm~300μmの厚さを有し、各層は、30ショアA~90ショアAの硬度を有する、1つ又は複数の中間剛性又はコンプライアント下層と、を有する、方法。
【請求項43】
前記清浄デバイスを使用して清浄動作を実施することは、予め決められた比重、弾性、粘着性、平坦性、厚さ、及び多孔性を有する10~100μm厚であるポリマー層を使用することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記清浄デバイスを使用して清浄動作を実施することは、前記清浄媒体の上面から離れる方へ上方に延びる正の微細特徴部を使用することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記清浄デバイスを使用して清浄動作を実施することは、前記清浄媒体の上面から離れる方へ下方に延びる負の微細特徴部を使用することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
前記清浄動作を実施することは、前記毛細管チューブを前記ワイヤボンディング装置から取り外すことなく前記毛細管チューブの前記清浄動作を実施することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項47】
前記清浄動作が完了すると、前記ワイヤボンディング動作を再開することをさらに含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記清浄動作を実施することは、予め決められた時間期間の後、前記毛細管チューブの前記清浄動作を実施することをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、継続出願であり、2020年4月22日に提出された米国特許出願第16/855,841号に対する優先権を主張し、また2019年11月14日に出願された米国特許出願第16/684,453号に対する優先権を主張し、これらのすべての内容を参照により本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、概して、プローブカード及び試験ソケットなどの試験器インターフェース接触要素及び支持ハードウェア、又はワイヤボンディング装置及び毛細管チューブを予測可能にかつ一貫して清浄するための材料、デバイス、及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
個々の半導体(集積回路)デバイスは、典型的には、フォトリソグラフィ、堆積、及びスパッタリングを含み得る既知の半導体処理技術を使用して半導体ウェハ上に複数のデバイスを作成することによって生産される。概して、これらのプロセスは、ウェハレベルで、完全に機能的な集積回路デバイス(IC)を作成することを目的とする。最終的には、個々のICデバイスは、半導体ウェハから別個かつ個々のダイへと、単体化又はダイシングされる。単体化されたICデバイスは、リードフレームへのダイ装着、ワイヤボンディング、又ははんだボール装着を含み得る既知の組み立て技術を使用した、パッケージ内での最終的な完成、又は電子装置への組み込み、及び、通常、外部電気接続性を有するパッケージに本体部を提供するための様々な成形技術による、カプセル化のために組み立てられる。
【0004】
しかしながら、実際には、ウェハ自体における物理的欠陥及び/又はウェハの処理における欠陥が、ウェハ上のダイの一部は完全に機能的であり、ダイの一部は非機能的であり、及びダイの一部はより低い性能を有するか、又は修理を必要とするということを必然的にもたらし得る。概して、好ましくはウェハからの単体化及びコンシューマデバイス内への組み立ての前に、ウェハ上のダイのうちのどれが完全に機能的であるかを識別することが望ましい。ウェハ内の特定の物理的欠陥、IC回路層内の欠陥、及び/又は半導体処理技術に関連した欠陥に起因する、非機能的デバイス、より低い性能のデバイス、及び修理可能なデバイスは、ウェハレベル試験と呼ばれる(しばしば、当該技術分野では「ウェハソート」と称される)プロセスによって単体化の前に識別され得る。製品性能が電気的試験によって決定される場合に、製品の能力に従ってウェハレベルでICデバイスを分類又区分けすることは、製造業者が後の製造プロセスにおいてかなりの費用を節約できるとともに、最高の性能のデバイスの販売から増加した利益を提供することができる。
【0005】
デバイスが単体化されると、ハンドリング及び組み立ての間の特定のプロセスステップは、デバイスを、ダイシング欠陥、ハンドリング欠陥、組み立て及びパッケージング関連の欠陥を必然的にもたらす可能性があり、それらは、完全に機能的、非機能的、又は潜在的に「修理可能」として区分けするように、単に電気的に識別されることができる。実際には、組み立てられパッケージングされた半導体デバイスは、それらの最終的な完成又は電子装置内への組み込みの前に、一連の電気試験プロセスの対象となる。パッケージレベル又は発送前の最終試験におけるプロセスは、限定されるものではないが、ベアダイ、パッケージ化IC(一時的又は永続的)、又はそれらの間の変化形のいずれかの、単体化されたデバイスの試験を含む。
【0006】
一般に、ウェハレベル又はパッケージレベルのいずれかでのICデバイスの電気的試験は、半導体デバイスを刺激し、適応性の試験技術及び機能ルーチンに従ってデバイスを働かせ、適切な機能性を査定するために出力を検査するように機械的及び電気的に構成される自動試験装置(ATE)を用いて達成される。
【0007】
ウェハレベル試験では、従来のインターフェースハードウェアは、「プローブカード」であり、これには、試験下デバイス(DUT)入力/出力(I/0)パッドの配置に整合する複数のプローブ素子、電力、GND、及びプロセス監視ピンが接続される。より詳細には、典型的なウェハ試験プロセスにおいて、プローブカードは、プローバに搭載され、またプローブ接触素子(単純に「プローブ」と称される)は、ウェハのダイ上に形成されるボンディングパッド、はんだボール、バンプ、ピラー、又はピラーバンプと接触状態にされる。ボンディングパッド、はんだボール、バンプ、ピラー、又はピラーバンプに対してプローブ先端の制御された変位を与えることにより、電気的接続が達成され、電力信号、接地信号、及び試験信号が伝送されることを可能にする。ボンディングパッド、はんだボール、バンプ、ピラー、又はピラーバンプに対するプローブ先端の繰り返されるスクラブ、変形、及び貫通は、プローブ接触面上へ付着及び蓄積するデブリ及び汚染物を生成する。
【0008】
パッケージレベル試験では、試験器装填ボードは、自動試験装置(ATE)、又は手動試験装置と、DUTとの間にインターフェースを提供する。試験器装填ボードは、従来、時として「試験ソケット」と称される、1つ又は複数の接触器アセンブリを含み、これにDUTが挿入される。試験プロセスの間、DUTは、取扱者によってソケット内に挿入又は配置され、試験の持続時間にわたって適所に保持される。ソケットへの挿入後、DUTは、ピン素子を介して、試験器装填ボード、そのサブアセンブリ、及び他のインターフェース装置を通じてATEに電気的に接続される。ATEと関連付けられた接触ピン素子は、DUTの金属化接触面と物理的及び電気的に接触して配置される。これらの面は、試験パッド、リードワイヤ、ピンコネクタ、ボンドパッド、はんだボール、及び/又は他の導電性媒体を含み得る。DUTの、機能性、静的及び動的性能試験は、様々な電気的入力を通じて評価され、出力に対する応答が測定される。繰り返される試験により、接触素子先端は、ウェハ及び半導体デバイス製造及び試験プロセスから生じるアルミニウム、銅、鉛、錫、金、副生成物、有機膜、又は酸化物などの物質で汚染されるようになり得る。
【0009】
両方のタイプのIC試験(ウェハレベル及びパッケージレベル)で遭遇される主な課題のうちの1つは、接触器素子と関連付けられた接触ピンとDUTの接触面との間の最適な電気的接触を確実にすることである。各試験手順において、ボンディングパッド、はんだボール、バンプ、ピラー、又はピラーバンプ上へのピン接触素子の繰り返される接触により、デブリ及び他の残留物が、ピン素子の接触領域に蓄積し、これを汚染する。このデブリは、試験及びハンドリングプロセス自体から生じ得るか、デバイス製作及び/若しくは組み立てプロセスから、又は他の源からの製造残留物を含み得る。
【0010】
汚染物の存在に加えて、接触ピンの小さい金属間化合物「箇所」に電流を繰り返し通すことは、接触面の導電性特徴を劣化させ得、故に、適切な電気的試験のための金属間化合物品質に影響を及ぼす。接触面の劣化と相まって、汚染物が蓄積すると、接触抵抗(CRES)が上昇し、試験の信頼性を低減させる。増加するCRESおよび不安定なCRESは、収量回復試験が増加すると、収量及び/又は試験時間に影響を及ぼし得る。そのような間違った読み出しは、そうでなければ良好なDUTの誤った排除をもたらし得、多くの場合劇的な、収量低下を結果としてもたらす。収量回復は、マルチパス試験を通じて可能であり得るが、デバイスを検証するため、又は収量回復を達成するために複数回デバイスを再試験することは、全体的な生産コストを増加させ、スループットを低減させ、組み立てに影響を及ぼし、長期的な信頼性の低下の可能性を作り出す。
【0011】
ウェハレベル及びパッケージレベル試験接触器技術の高性能要求は、予め決められた及び設計された機械的及び電気的性能特性を有する独自に成形された及びカスタマイズされた接触素子の開発を前進させた。新規の高度な接触技術の多くは、一貫した、反復可能な、及び安定した電気的接触を促進するために、特有の接触素子幾何形状及び機械的挙動を有する。この技術の一部は、リソグラフィ組み立て技術を使用して構成され、一部は、MEMSベースのプロセスを使用して構築されるが、その他は、高精度微細加工技術を用いて製作される。接触器の改善された電気的特徴はまた、改善された電気的性能及び耐酸化性を有する様々な物質を使用して達成される。接触素子は、ボンディングパッド、はんだボール、バンプ、ピラー、又はピラーバンプ上への印加耐力を低減しながら、一貫した酸化物浸透を促進するように設計される。しかしながら、依然として、ボンディングパッド、はんだボール、バンプ、ピラー、又はピラーバンプと物理的接触をする必要があり、これにより、電気的性能試験手順からの結果に影響を及ぼし得るデブリ及び汚染物を生成する。
【0012】
典型的には、生成されたデブリは、人為的により低い収量並びにそれに続く増加した製品原価及び低減したスループットを結果としてもたらすこととなる増大した接触抵抗、導通不良、及び誤った試験表示を引き起こすビルドアップを防ぐために、接触素子から定期的に除去される必要がある。
【0013】
接触素子及び支持ハードウェアに付着する粒子の問題に応答して、いくつかの技術が開発されている。例えば、1つの技術は、研磨粒子のためのマトリックスを提供するシリコーンゴムからなる清浄材を使用する。加えて、清浄ウェハ、若しくはプローブ針に擦りつけられる研磨セラミック清浄ブロック上に搭載される清浄媒体が使用され得るか、又は、研磨粒子を有するゴムマトリックス及びグラスファイバ製のブラシクリーナも使用され得る。1つの技術において、プローブ針は、清浄溶液を噴霧され得るか、又はこれに浸漬され得る。別の技術において、ランダム面形状の空隙及び可変高さを有するオープンセル発泡体ベースの清浄デバイスが使用され得る。
【0014】
1つの従来の接触素子清浄プロセスにおいて、接触ピン及び/又は接触器本体部をブラッシング、ブローイング、及び水洗する何らかの組み合わせが用いられる。このプロセスは、試験動作を停止すること、清浄を実施するための手動介入、及びおそらくは試験インターフェース(プローブカード、ソケットなど)を試験環境から取り除くことを必要とする。この方法は、一貫性のないデブリ除去をもたらし、成形された接触素子の幾何学的特徴部内に充分な清浄行為をもたらさない場合がある。清浄後、試験インターフェースは、再設置されなければならず、試験環境は、試験が再開し得るように再確立されなければならない。場合によっては、接触素子は、取り外され、清浄され、元に戻され、結果として、予定外の設備休止時間に起因するコスト上昇が生じる。
【0015】
別の従来の方法において、研磨面コーティング又は研磨被覆されたポリウレタンフォーム層を伴う清浄パッドが、接触素子に付着する異物を除去するために使用される。付着した異物は、接触素子を清浄パッドに対して(及びおそらくはその中に)繰り返し擦りつけることによって、接触素子及び支持ハードウェアからすり落される。研磨パッドを使用した清浄のプロセスは、接触素子を磨くが、それは必ずしもデブリを除去しない。実際、バニシングは、接触素子に研磨摩耗を引き起こし、これにより、接触幾何形状の形状を変化させ、接触性能を変化させ、接触器の耐用年数を短くする。
【0016】
最大清浄効率は、接触素子及び支持ハードウェアからのデブリの除去が、接触素子の性能に影響を及ぼすことなく清浄プロセス中に一貫して及び定期的に実施されるときに達成される。オープンセル発泡体から構築された研磨パッドを使用した清浄のプロセスは、一貫した清浄をもたらさない。実際、ランダムに配向され制御されていない発泡体構造によるバニシング行為は、不均一の研磨摩耗並びに優先的な研磨摩耗を接触素子に引き起こし、これにより、接触素子及び支持ハードウェアの接触幾何形状の形状及び機械性能を予想外に変化させ、以て、接触器の耐用年数を予想外に短くする。
【0017】
業界では、複数の接触素子、150,000個もの試験プローブ素子、及び支持ハードウェアからなる試験器インターフェースハードウェアは、ATE試験セルあたり100万ドル超がかかり得ることが分かっている。不適切又は非最適な清浄活動に起因する早期摩耗及び損傷は、ATE試験セルあたり毎年数百万USドルに相当する。したがって、世界で動作する幾万ものATE試験セルでは、修理、保守、及び再配置費用への影響は並外れたものになり得る。
【0018】
従来のプローブ清浄プロセスに対する改善の別の試みとしては、異物を除去するために粘着性の研磨充填又は無充填のポリマー清浄材を使用することが挙げられる。より詳細には、ポリマーパッドは、接触素子と物理的接触状態にされる。付着したデブリは、粘着性ポリマーによって緩められ、ポリマー面にくっつき、これにより、接触素子及び他の試験ハードウェアから除去される。ポリマー材料は、接触素子の全体的な形状を維持するように設計されるが、ポリマー層との相互作用は、成形された接触素子の幾何学的特徴部内で充分な清浄行為をもたらさない場合がある。
【0019】
連続した均一な面、又はランダムに配向されランダムに離間した面特徴部を伴う面を有する研磨充填又は研磨被覆された材料フィルムで清浄するとき、優先的な研磨は、「エッジピン」効果(例えば、試験プローブアレイの周囲接触素子は、アレイ内の接触素子とは異なる速度で研磨摩耗される)を通じて、又は「隣接ピン間隔」効果(例えば、密集した接触素子は、広く離間した接触素子とは異なる速度で摩耗される)を通じて、又は「隣接ピン配向」効果(例えば、接触素子の空間的近接は、接触素子の優先的及び非対称的摩耗を引き起こす)を通じて明らかにされる。接触素子及び支持ハードウェアの不均一な研磨摩耗は、IC半導体デバイス試験中の性能一貫性に影響を及ぼすことになり、予定外の収量損失、設備休止時間、及び修理費用を結果としてもたらし得る。
【0020】
ウェハレベル及びパッケージレベルでの典型的な接触素子清浄プロセスは、接触器が研磨ベースの接触清浄プロセスによって異なる速度で制御不可能に摩耗され得ることから、エンドユーザにとって高価になり得る。研磨粒子を使用するとき、重要接触素子幾何形状の摩耗又は寸法減少の速度は、研磨材層のコンプライアンス、面特徴部、及び下層のコンプライアンスに対する比較的小さい変化(およそ2~3%)により劇的に影響を及ぼされ得る。世界中で動作する幾千ものICデバイス試験ユニット(プローバ及びハンドラ)では、試験中に早期摩耗なしに清潔な接触素子を保守することからの業界への影響は、並外れたものになり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
これらの方法は、これらの試験装置も、重要接触素子幾何形状を有するこれらの試験装置の接触素子も、ワイヤボンディング装置及びそれらの毛細管チューブも、適切に清浄しない。したがって、接触素子及びワイヤボンディング装置毛細管チューブを清浄及び保守するための改善された方法及び装置が必要とされている。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1A】プローブパッド、電気接触素子、及びATEインターフェース(プローブカード又は試験ソケット)を伴う、ウェハレベル又はパッケージレベルでの試験下デバイス(DUT)の従来の例を例証する。
図1B】はんだバンプ、ピラー、又はバンプありピラー、電気接触素子、及びATEインターフェース(プローブカード又は試験ソケット)を伴う、ウェハレベル又はパッケージレベルでの試験下デバイス(DUT)の例の概略図である。
図1C】ワイヤボンディング動作のために使用されている毛細管チューブ102を有する既知のワイヤボンディング組立装置100を例証する図である。
図1D】清浄材202を使用した清浄動作200中の毛細管チューブを有する既知のワイヤボンディング組立装置を例証する図である。
図2A】ウェハ面に適用され得る清浄パッドを伴う典型的な清浄デバイスの上面図である。
図2B】基板面に適用される清浄パッドを伴う典型的な清浄デバイスの断面図である。
図2C】ICパッケージを近似する基板に適用される清浄パッドを伴う典型的な清浄デバイスの断面図である。
図3A】予め決められた特性の清浄パッド層の下の1つ又は複数の中間コンプライアント材料層及び保護ライナを有する既知の清浄媒体の断面図である。
図3B】予め決められた特性の清浄パッド層の下の1つ又は複数の中間剛性材料層及び保護ライナを伴う既知の清浄媒体の断面図である。
図4A】予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「正の」マイクロピラミッドを伴う清浄パッド層の等角図である。
図4B】予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「正の」マイクロカラムを伴う清浄パッド層の等角図である。
図4C】予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「正の」湾曲ピラミッド微細特徴部を伴う清浄パッド層の等角図である。
図5】面基準平面より上にある複数の等間隔にされ予め規定された「正の」微細特徴部を伴う清浄パッド層の下の1つ又は複数の中間コンプライアント材料層及び除去可能な保護ライナを有する清浄媒体の断面図である。
図6A】予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「負の」マイクロピラミッドを伴う清浄パッド層の等角図である。
図6B】予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「負の」マイクロカラムを伴う清浄パッド層の等角図である。
図6C】予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「負の」逆湾曲ピラミッド微細特徴部を伴う清浄パッド層の等角図である。
図7】複数の等間隔にされ予め規定された「負の」微細特徴部を伴う清浄パッド層の下の1つ又は複数の中間コンプライアント材料層及び除去可能な保護ライナを有する清浄媒体の断面図である。
図8A】予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「正の」マイクロピラミッドに適用される、粘着、硬度、研磨性などの予め決められた特性を有する清浄媒体層の等角図である。
図8B】予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「正の」マイクロカラムに適用される、粘着、硬度、研磨性などの予め決められた特性を有する清浄媒体層の等角図である。
図8C】予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「正の」湾曲ピラミッド微細特徴部に適用される、粘着、硬度、研磨性などの予め決められた特性を有する清浄媒体層の等角図である。
図8D】予め決められた特性の清浄パッド層の下の1つ又は複数の中間コンプライアント又は剛性材料層及び保護ライナを伴う、予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「正の」[直角]マイクロピラミッドに適用される、粘着、硬度、研磨性などの予め決められた特性を有する清浄媒体層の断面図である。
図8E】予め決められた特性の清浄パッド層の下の1つ又は複数の中間コンプライアント又は剛性材料層及び保護ライナを伴う、予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「正の」マイクロカラムに適用される、粘着、硬度、研磨性などの予め決められた特性を有する清浄媒体層の断面図である。
図8F】予め決められた特性の清浄パッド層の下の1つ又は複数の中間コンプライアント又は剛性材料層及び保護ライナを伴う、予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「正の」湾曲ピラミッド微細特徴部に適用される、粘着、硬度、研磨性などの予め決められた特性を有する清浄媒体層の断面図である。
図9A】予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「負の」マイクロピラミッドに適用される、粘着、硬度、研磨性などの予め決められた特性を有する清浄媒体層の断面図である。
図9B】予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「負の」マイクロカラムに適用される、粘着、硬度、研磨性などの予め決められた特性を有する清浄媒体層の断面図である。
図9C】予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「負のまたは逆の」湾曲ピラミッド微細特徴部に適用される、粘着、硬度、研磨性などの予め決められた特性を有する清浄媒体層の断面図である。
図9D】予め決められた特性の清浄パッド層の下の1つ又は複数の中間コンプライアント又は剛性材料層及び保護ライナを伴う、予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「負の」マイクロピラミッドに適用される、粘着、硬度、研磨性などの予め決められた特性を有する清浄媒体層の断面図である。
図9E】予め決められた特性の清浄パッド層の下の1つ又は複数の中間コンプライアント又は剛性材料層及び保護ライナを伴う、予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「負の」マイクロカラムに適用される、粘着、硬度、研磨性などの予め決められた特性を有する清浄媒体層の断面図である。
図9F】予め決められた特性の清浄パッド層の下の1つ又は複数の中間コンプライアント又は剛性材料層及び保護ライナを伴う、予め決められた特性を有する複数の等間隔にされ予め規定された「負又は逆の」湾曲ピラミッド微細特徴部に適用される、粘着、硬度、研磨性などの予め決められた特性を有する清浄媒体層の断面図である。
図10A】パッケージ試験中に接触されるはんだバンプ、又ははんだボールのアレイを伴う代表的なパッケージの例を示す図である。
図10B】試験下のICパッケージ化デバイスの幾何形状及びはんだボール相互接続のアレイに倣った、清浄材バンプ特徴部、又はボール特徴部を伴う、粘着、硬度、研磨性などの予め決められた特性の清浄材層を有する試験ソケット内での使用のために構築される清浄デバイスの例を示す図である。
図11A】デバイスがパッケージ化ICデバイスの幾何形状を近似するように、予め決められた基板に適用され得、パッケージレベル試験中に試験設備によってハンドリングされ得る、複数の清浄ボールを伴って構築される清浄媒体の断面図である。
図11B】パッケージレベル試験におけるソケット清浄実行中にボール形状の微細特徴部及び清浄面の清浄性能を改善するために複数のボール形状の微細特徴部にわたって適用されている、粘着、硬度、研磨性などの予め決められた特性を有する清浄媒体層の断面図である。
図12】開示された清浄材の様々な実施形態を使用して半導体デバイスを清浄するための方法を示すフローチャートである。
図13A】典型的な清浄材を使用したプローブ先端清浄を例証する図である。
図13B】典型的な清浄材を使用したプローブ先端清浄を例証する図である。
図14A図13Bが機能化された微細特徴部清浄材を使用して清浄されているときの同じプローブ先端を例証する図である。
図14B図13Bが機能化された微細特徴部清浄材を使用して清浄されているときの同じプローブ先端を例証する図である。
図15】開示された清浄材の様々な実施形態を使用してワイヤボンディング装置及び毛細管チューブを清浄するための方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示は、特に、接触素子を有する電気試験プローブ又はワイヤボンディング装置の毛細管チューブのための清浄パッドに適用可能であり、この清浄パッドは予め決められた幾何形状及び機械性能を有する。清浄されている接触素子は、カンチレバーワイヤ針、垂直プローブ、コブラプローブ、MEMS型垂直及びMEMS型マイクロカンチレバープローブ、プランジャプローブ、ばねプローブ、滑り接触、薄膜上に形成される接触バンププローブなど、任意のタイプの試験プローブであってもよく、関連した支持構造体は、ウェハレベル及びパッケージレベル試験のために利用される試験器インターフェースデバイス(すなわち、プローブカード、試験ソケット、及び他の同様のインターフェースデバイス)のために使用される。本開示が説明されるのはこの文脈においてであるが、本清浄材、デバイス、及び方法は、ばねピンリングインターフェース、ZIFFオス/メスコネクタなど、他のタイプのIC半導体デバイス評価設備によって利用される試験インターフェースを清浄することなど、より大きい有用性を有する。さらには、本清浄材、デバイス、及び方法は、時間と共に様々な物質が詰まる毛細管チューブを有する任意のデバイスを清浄するために使用され得ることから、より大きい有用性を有し、それはまた、他の組立装置を清浄するか、又は磨き直すためにも使用され得、本デバイス、機序、及び方法は、依然として本開示の範囲内にある以下に開示される実施形態の変異形を使用して実装されてもよい。
【0024】
1つの実施形態において、面機能化又は面可変性を伴う清浄パッド構造を組み込む清浄デバイス及び方法が開示される。カスタム幾何形状の予め決められた微細特徴部による面機能化は、接触面清浄、先端成形、デブリ除去及び収集、並びに面テクスチャ化などの特定の性能目標を達成するために、清浄面の機械特性を変更する調整可能な挙動を効果的に促進する。構造的に機能化された規則正しい構造面を有する材料は、材料清浄効率及び機械性能を改善する目的で、マイクロスケールレベルでの、インプリント、塑造、鋳造、コーティング、膜堆積、噴霧堆積、又は他の面改質による制御された様式で生成されるナノスケール特徴部を含む。加えて、研磨接触清浄プロセスによって摩耗されている接触器を修理及び再配置するための設備及び手労働は、実施されるタスクに追加の費用を付与する。
【0025】
1つの実施形態において、清浄材は、ウェハレベル及びパッケージレベル試験に利用される試験器インターフェースデバイス(すなわち、プローブカード、試験ソケット、及び他の同様のインターフェースデバイス)のために使用される電気接触素子及び構造体、又はワイヤボンディング装置のための毛細管チューブを清浄するために特定の研磨及びデブリ除去効果を有するための、平坦な機能化されていない面では不可能である3次元(3D)微細特徴部により機能化された面を有する、コンプライアント、半剛性、又は剛性媒体であり得る。調整可能な挙動を伴う、面機能化、又は面可変性は、接触面清浄、先端成形、デブリ除去及び収集、並びに面テクスチャ化、又は毛細管チューブの内面及び外面を清浄することなど、特定の性能目標を達成するために清浄面の機械特性を変更するための効果的なやり方である。構造的に機能化された面を有する材料は、材料清浄効率及び機械性能を改善する目的で、マイクロスケールレベルでの、インプリント、塑造、鋳造、コーティング、膜堆積、噴霧堆積、又は他の面改質による制御された様式で生成されるナノスケール特徴部を含む。
【0026】
1つの実施形態において、厚さ、硬度、粘着などの予め決められた特性を有する機能化されたコーティングが、既存の構造的特徴部にわたって、また電気接触素子及び構造体応用又は毛細管チューブのために調節及び最適化され得る新種の清浄材を提供するため、並びに明確に規定された機能のセットを実施するために微細特徴部にわたって、清浄パッドの面に適用され得る。高レベルの清浄効果は、粘着性又は研磨面コーティング、可変研磨効率のための露出した研磨粒子と組み合わせて、また清浄されている接触素子のタイプ及び形状、除去されるべきデブリの組成及び量、並びに接触面に対するデブリの親和性に応じて、半導体デバイスのパッド、バンプ、又はピラーに倣うために清浄面を機能化することを通じて得られ得る。高レベルの清浄効果はまた、ワイヤボンディング装置のための毛細管チューブの内面及び外面を清浄することができるように清浄面を機能化することを通じて得られ得る。
【0027】
より詳細には、機能化された清浄材は、各々が、研磨性、密度、弾性、粘着性、平坦性、厚さ、多孔性などの予め決められた機械特徴、材料特徴、及び寸法特徴を有する、1つ又は複数の支持層の上に予め決められたパッド、バンプ、又はピラー面特徴部又は機能面コーティングを伴って、構築され得る。清浄デバイスは、製造プロセス及び手作業動作中の汚染から清浄材面を保護及び分離するために製作プロセス前、製作プロセス中、又は製作プロセス後に適用され得る材料の犠牲的な上部保護層を有し得る。犠牲的な層は、半導体又は他の試験設備内への設置時に除去され、清浄材の作用面に、清浄材による接触素子又は毛細管チューブの清浄性能を損なういかなる汚染物もないことを確実にするために使用される。
【0028】
清浄層及び機能化された3D面特徴部は、ゴム、並びに合成ポリマー及び天然ポリマーの両方、並びにポリウレタン、アクリルなどを含み得る、固体エラストマー材料又は多孔性のオープンセル若しくは閉鎖発泡体材料、あるいは他の既知のエラストマー材料で作製され得る。機能化された面特徴部は、エラストマーマトリックスの完全性を保ちながら、接触素子が変形し、エラストマー材料を貫通して、接触素子の幾何形状への損傷なしに接触領域からデブリを除去することを可能にし得る予め決められた研磨性、弾性、密度、及び面エネルギーパラメータを有し得る。毛細管チューブの場合、機能化された面特徴部は、エラストマーマトリックスの完全性を保ちながら、毛細管チューブの内面及び外面が効果的に清浄されることを可能にし得る予め決められた研磨性、弾性、密度、及び面エネルギーパラメータを有し得る。
【0029】
清浄材はまた、ピン又は接触素子が機能化された特徴部及びパッド面に触れて変形するとき、規定の相反矯正力が、材料によって接触領域及び3D構造体内へ付与されて、デブリ及び汚染物が除去される効率を増大させるように、1つ又は複数のコンプライアント層が予め決められた全体性能を得るために配置又は積層される多層構造体を有し得る。多層構造体を伴う清浄材はまた、毛細管チューブの内面及び外面を清浄する。
【0030】
1つの実施形態(その例は図4A図4C及び図5に示される)において、清浄材は、予め決められたアスペクト比(直径又は長さ及び幅対高さ)、断面(正方形、円形、三角形など)の、カラム、ピラミッド、又は他のそのような構造的微細特徴部などの複数の予め規定された「正の」幾何学的微細特徴部が存在する表層を有し得る。別の実施形態(その例は図6A図6C及び図7に示される)において、清浄材は、複数の予め規定された「負の」又は「逆の」幾何学的微細特徴部が存在する表層を有し得る。「正の」及び「負の」微細特徴部は、ゴム、並びに合成ポリマー及び天然ポリマーの両方、並びにポリウレタン、アクリル、ポリマーなどを含み得る、固体エラストマー材料若しくは閉鎖発泡体材料、又は他の既知のエラストマー材料で作製され得る。表層は、デブリ除去及び収集効率を改善するために研磨粒子装填又は露出研磨材を有し得る。
【0031】
他の実施形態において、「正の」及び「負の」微細特徴部は、微細特徴部の長さに沿って、微細特徴部の本体部内に、又は微細特徴部の底部に、上面に適用される研磨粒子を有し得る。特に、典型的な微細特徴部は(正の微細特徴部にしろ、負の微細特徴部にしろ)、400μm以下の高さで、250μm以下の間隔及び30μm未満の平均研磨粒子サイズにおいて、15μm以下の様々な断面幅を有し得る。材料層及び特徴部内に、及びこれにわたって組み込まれ得る典型的な研磨材は、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、酸化タンタル、及びダイヤモンドを含み得るが、研磨粒子はまた、7以上のモース硬度を有する他の周知の研磨材料であってもよい。
【0032】
他の実施形態において、微細特徴部は、ピン又は接触素子がパッド面に触れるとき、相反矯正力が、材料によって、接触素子先端幾何形状内の接触領域、及び支持構造体内に付与されて、デブリ及び汚染物が除去される効率を増大させるように、予め決められたコンプライアンス及び運動を得るために予め決められた幾何形状で構築、塑造、又は形成される。機能的な微細特徴部は、予測可能かつ均一の相反矯正力を接触素子アレイ内の各試験プローブ及び支持ハードウェア上へ提供するために、予め決められた寸法を有する。機能的な微細特徴部は、毛細管チューブの内面及び外面の予測可能な清浄を提供するために、異なる予め決められた寸法を有し得る。
【0033】
清浄デバイスの別の態様において、微細特徴部は、プローバ/試験器デバイスが清浄パッドの面を検出することができるように、特定の面つや消し又はパターン化されたテクスチャ若しくは仕上げを有し得る。清浄材の面テクスチャ及び粗さはまた、作用面ポリマー材料の清浄効率に寄与し得る。
【0034】
本方法の1つの態様において、清浄媒体は、ピン素子及び面が清浄媒体と定期的に相互作用して、試験プローブを過度に摩耗させることなく、デブリを除去する及び/又はピン若しくは接触素子の接触面を清浄するように予め決められた場所に、ウェハプローバ又はパッケージ化デバイスハンドラなどの自動試験設備内に手動で置かれ得る。本方法の別の態様において、ウェハプローバ又はパッケージデバイスハンドラ上のプローブ素子を清浄するための方法が提供され、本方法は、清浄媒体を、試験される半導体ウェハ、単体化されたICデバイス、又はパッケージ化ICデバイスと同様の形式で、ウェハプローバ又はパッケージデバイスハンドラ内へ装填することを含み、清浄媒体は、接触素子及び支持構造体を清浄する、研磨性、粘着、硬度などの予め決められた特性を有する機能化された微細特徴部の上面を有する。本方法は、いかなるデブリもウェハプローバ又はパッケージデバイスハンドラの通常動作中にプローブ素子から除去されるように、ウェハプローバ又はパッケージデバイスハンドラにおいて通常試験動作中に接触素子を清浄媒体と接触させることをさらに含む。同様の方法が、ワイヤボンディング装置及び毛細管チューブに対して実施され得る。
【0035】
プローバ/試験器が清浄パッドの面を検出することができるとき、プローバは、自動清浄モードへセットされることができる。自動清浄モードでは、プローバ/試験器は、いつ試験プローブ接触素子を清浄し、清浄デバイスを位置付け、プローブ先端を清浄し、次いで試験動作に戻るかを自動的に決定する。試験下デバイス(DUT)への繰り返される接地の後、パッド材料及び他の面汚染物は、試験プローブ接触素子並びに試験プローブ長さに蓄積されることになる。そのような緩いデブリは、接触抵抗を実質的に増加させ得、ウェハ及びパッケージ収量の減少をもたらす。高い接触抵抗又は連続して障害のあるデバイス(ビンアウト)は、清浄動作が「オンデマンド」機能により実行されるように、半導体デバイスハンドリング装置にコマンドを送信するように試験器をトリガし得る。代替的に、半導体デバイスハンドリング装置は、LOT開始時、LOT終了時、又は予め決められた数のデバイス接地後に、清浄動作を実行するようにプログラムされ得る。結果として、スケジュールされた及び効率的な清浄手順は、接触抵抗を制御するのに非常に重要である。
【0036】
清浄デバイスの別の実施形態において、清浄媒体の層は、コンダクタンス又は容量法を使用して面を検出する試験器/プローバ又はワイヤボンダが清浄媒体の面を検出することができるように、導電材料、絶縁材料、又は抵抗材料から形成され得る。
【0037】
典型的なIC半導体試験システム(図1A及び図1Bに概略的に示される)は、典型的には、何らかのタイプの試験器10、試験ヘッド11、試験器インターフェース12(例えば、プローブカード又は試験ソケット)、接触素子13、及びウェハ若しくはデバイスハンドラ16を含む。試験器インターフェース内の電気接触素子13又は試験プローブは、DUT15との直接接触を可能にするために試験器インターフェースから延びる。DUT(ウェハ、単体化されたデバイス、パッケージ化IC)は、プローブパッド14及び/又ははんだボール16が、試験器インターフェース12の接触素子13と整列状態にあるように、自動、半自動、又は手動設備を使用して、適切な物理位置へと動かされる。適所につくと、電気的試験のため、DUT15が接触素子13に対して動かされるか、又は接触素子13が、DUT15に対して動かされる。繰り返される接地により、接触素子は汚染されるようになる。清浄のために試験インターフェースを取り外す代わりに、予め決められた構造の清浄媒体が、通常試験動作中に汚染物を除去することになる。
【0038】
図1Cは、ワイヤボンディング動作のために使用されている毛細管チューブ102を有する既知のワイヤボンディング組立装置100を例証する。ワイヤボンディング組立装置は、ワイヤボンディング組立装置が半導体デバイス及び同種のもののためのワイヤボンドを作成することを可能にするワイヤボンディング装置の様々な既知の要素(図1Cには示されない)を有する。ワイヤボンディング組立装置は、ワイヤボンドを作成することができることが望ましい任意のデバイス、構成要素、ダイなどのためのワイヤボンドを作成するために使用され得る。図1Cは、その装置100の一部分を示し、特に、出口を伴う毛細管チューブ102、及び毛細管チューブを通過する銅又は金などのワイヤ104を示す。毛細管チューブ102は、従来の清浄プロセスにおいて、毛細管チューブが、取り外され、定期的に清浄され、磨き直され得るように、典型的には、ワイヤボンディング装置に取り外し可能に装着される。ワイヤボンディング装置は、毛細管チューブから延びるワイヤの端を加熱して、溶融ワイヤ106のフリーエアボールを形成するために使用される機序(図1Cには示されない)を有し得る。ワイヤを加熱するための機序は、例えば、電極又は別の機序であり得る。毛細管チューブ102は、次いで、基板110上の半導体デバイス108の方へ下げられ得、溶融ワイヤボールは、毛細管チューブの端と加熱された金属パッド又は他の金属フレームとの間で圧縮されて、ワイヤボールとボンドパッド又はフレームとの間に共融ボンドを形成することを目的とする機械的結合をもたらす。毛細管チューブは次いで、ワイヤボールをダイボンドパッド又はフレームに装着したまま、ワイヤが毛細管チューブを通じて供給される間に引き上げられ得る。
【0039】
図1Dは、清浄材202を使用した清浄動作200中の毛細管チューブを有する既知のワイヤボンディング組立装置を例証する。特に、毛細管チューブ102がワイヤボンディング装置に接続されたままである中(上に説明されるような清浄プロセスとは異なり)、毛細管チューブ102の端は、毛細管チューブの内側の及び/又は毛細管チューブ102の出口近くのデブリが、毛細管チューブから除去され、清浄材202内に閉じ込められる/保持されるように、清浄材202内へ挿入され得る。
【0040】
図2A図2B、及び図2Cは、様々な基板材料に、異なるサイズの基板に、異なる形状の基板に、又はいくつかの用途では基板なしに、適用される清浄媒体を伴って製造される3つの典型的な異なるタイプの清浄デバイスを例証する。図2A及び図2Bに示されるように、清浄デバイス20及び21はそれぞれ、ウェハの面に、又は既知の幾何形状の基板に、それぞれ固定、付着、又は適用される基板23及び清浄媒体又はパッド24を含み得る。基板23は、ポリマー、プラスチック、金属、ガラス、シリコンウェハ、セラミック、又は任意の他の同様の(剛性、半剛性、又は可撓性)材料であり得る。さらには、基板25は、パッケージ化ICデバイス又はDUT22の幾何形状を近似する形状因子又は構造体を有し得、これにより、清浄媒体24は、試験プローブの接触素子及び支持ハードウェアを有する面に装着される。
【0041】
図3A及び図3Bは、パッドに接触する接触素子の清浄に寄与する、硬度、弾性係数、粘着などの予め決められた特性の清浄パッド層202、及びコンプライアント下層203(図3A)又は剛性下層206(図3B)の何らかの組み合わせから作製される既存の清浄媒体220を例証する。清浄媒体220はまた、面清浄パッド層を非試験関連汚染物から分離するために、接触素子清浄のための目的とした使用の前に設置される除去可能な保護層201を有し得る。清浄媒体220は、清浄パッド層に、及びこれの下に装着された1つ又は複数の中間層203及び206を有し得る。層の組み合わせは、個々の構成材料からは利用不可能な材料特性をもたらす一方、マトリックス、研磨粒子、及び幾何形状の組み合わせは、清浄性能を最大限にし得る。予め決められた基板材料上への清浄デバイスの設置は、接着層204を露出するために第2の剥離ライナ層205(第1の剥離ライナ層と同じ材料で作製される)の除去、それに続く接着層204による基板面上への適用によって実施される。接着層204は、次いで、清浄デバイス220を基板に接着するために基板に対して置かれ得る。基板は、異なる目的を有する、先行技術において説明されるような様々な異なる材料であり得る。
【0042】
ここで、機能的な微細特徴部を伴う清浄媒体が、添付の図面及び実施形態を参照してより詳細に説明される。示されるように、例えば、図5では、清浄媒体221は、接触素子又は毛細管チューブからデブリを緩め、せん断する研磨性を有し得る。研磨粒子の予め決められた容量及び質量密度を使用して、パッドの研磨性は、プローブ先端を丸める又は尖らせるために体系的に影響を及ぼされ得る。清浄材層内の典型的な研磨材料及び粒子質量パーセント装填は、0%(未装填)~500%質量パーセントの範囲に及び得る。材料内に組み込まれ得る典型的な研磨材は、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、及びダイヤモンドを含み得るが、研磨材料はまた、他の周知の研磨材料であってもよい。研磨材は、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、又はダイヤモンドの空間的又は優先的に分布された粒子を含み得るが、研磨粒子はまた、7以上のモース硬度を有する他の周知の研磨材料であってもよい。清浄層の制御された面粘着性は、接触素子上のデブリがパッドに優先的にくっつき、したがって清浄動作中に接触素子から除去されることを引き起こすことになる。研磨粒子は、以下に説明されるように各微細特徴部の本体部に分布され得る。
【0043】
清浄媒体221の実施形態において(図5に示される)、清浄材221の最大清浄効率は、微細特徴部層250内の複数の「正の」均一な形状及び一定間隔の幾何学的な微細特徴部を使用して改善され得る。正の微細特徴部の異なる実施形態の例は、予め決められた幾何形状の、複数のマイクロピラミッド401、複数のマイクロカラム403、又は複数の湾曲マイクロピラミッド405を示す図4A図4Cに示される。図5では、清浄媒体221は、予め決められた予め決められた特性を有する中間コンプライアント又は剛性層207の組み合わせの上に、「正の」微細特徴部250を伴う清浄パッドの単一の層から構築される。他の実施形態において、微細特徴部は、清浄媒体221にわたって可変的に離間され得る。上に説明される清浄パッド層202及び203、並びに清浄材基準平面255の下に説明される清浄パッド層は、予め決められた機械特徴、材料特徴、及び寸法特徴を清浄材に提供し得る。例えば、清浄パッド層は、研磨性(以下により詳細に説明される)、(例えば、0.75~2.27の範囲の)比重(比重は、特定の温度における水の密度に対する密度の比である)、(例えば、40MPa~600MPaの範囲の)弾性、(例えば、20~800グラムの範囲の)粘着性、平坦性、及び厚さ(例えば、25μm~300μmの範囲)を提供し得る。材料及び層の選択は、効果的な清浄行為を促進するために必要な要求される相反矯正力に基づいて決定される。例えば、高剛性材料は、しっかりと付着した物質の除去に必要とされるより大きな相反矯正力を有することになる。高コンプライアント材料は、壊れやすい又は小径の接触素子を清浄するときに選択される。
【0044】
1つのタイプの機能的な「正の」微細特徴部構造の例として、図4A図4B図4Cに示される微細特徴部は、鋳造または塑造などの精度の高い製作方法の組み合わせを使用して作成され得、これにより、清浄パッドは、各微細特徴部の台地(各微細特徴部の上部分406)が、40μm未満の寸法、500μm未満のベース基準平面408からの各微細特徴部の高さ、及び250μm未満の台地と台地との間隔(各微細特徴部間の距離)を有するように構築される。図4Aに示される例401では、各ピラミッド微細特徴部402は、高さ40μmで、台地と台地との間隔100μmにおいて、25μm正方形台地を有する。このような構造の場合、3D特徴部は、清浄パッド及び機能化された微細特徴部が均一組成を有するように、精度の高い製作プロセスを通じて得られる。「正の」微細特徴部のサイズ及び幾何形状は、デブリを除去するがプローブ素子に損傷を及ぼさないパッドを達成するために、接触素子の構成及び材料に従って変化し得る。概して、「正の」微細特徴部は、ピラミッド401、均一の台地を伴う円形又は正方形カラム404、又は40μm未満の正方形若しくは円形台地を伴う様々な湾曲形状403などを含む、いくつかのタイプの幾何形状を有し得る。微細特徴部タイプ及び「正の」幾何形状は、材料が、プローブ素子先端及びプローブ素子構造体を再成形するか、尖らせるか、又は磨き直すために使用され得るように、清浄層の製造中に調整され得る。代替的に、微細特徴部タイプ及び幾何形状は、毛細管チューブの内面及び外面を清浄するために使用され得る。
【0045】
「正の」特徴部の寸法は、25μm~500μmの、ベース基準平面408より上の各微細特徴部の基部から最上部、平坦であり得るか又は成形され得、XY次元において20μmから最大で微細特徴部底面のXY次元に及ぶ寸法を有する上面領域幾何形状(正の特徴部の側面は、真っすぐ又は湾曲され得る)、及び50μm~250μmの台地と台地との間隔(各微細特徴部間の距離)を有し得る。
【0046】
清浄媒体221の別の実施形態において(図7に示される)、清浄材の最大清浄効率は、図6A図6Cに示されるような予め決められた幾何形状の、複数の逆マイクロピラミッド601、複数のマイクロカラム603、又は複数の湾曲逆マイクロピラミッド605など、複数の「負の」均一形状及び一定間隔の幾何学的な微細特徴部を使用して改善され得る。他の実施形態において、微細特徴部は、清浄媒体221にわたって可変的に離間され得る。図7では、清浄媒体221は、予め決められた予め決められた特性を有する中間コンプライアント又は剛性層207の組み合わせの上に、「負の」微細特徴部251を伴う清浄パッドの単一の層から構築される。
【0047】
1つのタイプの機能的な「負の」微細特徴部構造の例として、図6A図6B図6Cに示される微細特徴部は、鋳造又は塑造などの精度の高い製作方法の組み合わせを使用して作成され得、これにより、清浄パッドは、台地が、40μm未満の寸法、100μm未満の高さ、及び250μm未満の底面と底面との間隔を有するように構築される。これらの例において、各微細特徴部は、ベース基準平面608内へ陥凹している。図6Aに示される例示的な微細特徴部601では、各ピラミッド微細特徴部602は、高さ40μmで、底面と底面との間隔100μmにおいて、25μm正方形底面を有する。このような構造の場合、3D特徴部は、清浄パッド及び微細特徴部が均一組成を有するように、精度の高い製作プロセスを通じて得られる。「負の」微細特徴部のサイズ及び幾何形状は、デブリを除去するがプローブ素子に損傷を及ぼさないパッドを達成するために、接触素子の構成及び材料に従って変化し得る。概して、「負の」微細特徴部は、逆ピラミッド602、均一の底面を伴う円形若しくは正方形カラム604、又は40μm未満の正方形若しくは円形底面を伴う様々な湾曲逆形状406などを含む、いくつかのタイプの幾何形状を有し得る。微細特徴部タイプ及び「負の」幾何形状は、材料が、プローブ素子先端及びプローブ素子構造体を再成形するか、尖らせるか、又は磨き直すために使用され得るように、清浄層の製造中に調整され得る。例として、図6A又は図6Cに示されるもののような負の微細特徴部は、高度なマイクロカンチレバー接触素子を清浄するために使用され得るが、それは、それらの負の微細特徴部の物理的形状及び寸法が、マイクロカンチレバー接触素子の重要面又は毛細管チューブの内面及び外面のすべてを清浄するためである。
【0048】
「負の」特徴部の寸法は、25μm~500μmの、ベース基準平面608より下の各微細特徴部の基部から最上部、平坦であり得るか又は成形され得、XY次元において20μmから最大で微細特徴部底面のXY次元に及ぶ寸法を有する底面領域幾何形状(負の特徴部の側面は、真っすぐ又は湾曲され得る)、及び50μm~250μmの底面と底面との間隔(各微細特徴部間の距離)を有し得る。
【0049】
機能化された微細特徴部を伴う清浄パッド/媒体/デバイスの別の実施形態は、「正の」特徴部の面(それぞれ801、803、及び805)にわたって適用されている予め決められた特性を有する10~100μm厚のポリマーの層の下に「正の」微細特徴部層(マイクロピラミッド802、マイクロカラム804、湾曲マイクロピラミッド806を伴う)を伴う清浄材800の拡大断面図の例を示す図8A図8Cに示される。ポリマー層は、上面にわたって、及び微細特徴部間の間隔内に、100μm未満の予め決められた厚さまで適用される。ポリマーは、粘着性であり、及び研磨材なし、又は研磨材を装填され得る。ポリマー内に組み込まれ得る典型的な研磨材は、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、及びダイヤモンドを含み得るが、研磨粒子はまた、7以上のモース硬度を有する他の周知の研磨材料であってもよい。研磨材の量及びサイズは、デブリを除去及び収集するが接触素子若しくは支持ハードウェア又は毛細管チューブの端に損傷を及ぼさないパッドを達成するために、清浄パッドの微細特徴部の構成に従って、又は接触素子の材料及び幾何形状に基づいて、変化し得る。
【0050】
図8D図8Fは、「正の」特徴部の面(それぞれ801、803、及び805)にわたって適用されている予め決められた特性を有する10~100μm厚のポリマーの層の下に「正の」微細特徴部層(マイクロピラミッド802、マイクロカラム804、湾曲マイクロピラミッド806を伴う)を伴う清浄材800の拡大断面図の例を示す。微細特徴部付きの清浄パッド層は、次いで、予め決められた特性の清浄パッド層及び保護ライナの下の1つ又は複数の中間コンプライアント又は剛性材料層の上に構築され得る。
【0051】
機能化された微細特徴部を伴う清浄パッド/媒体/デバイスの別の実施形態は、「負の」特徴部の面(それぞれ901、903、及び905)にわたって適用される予め決められた特性を有する10~100μm厚のポリマーの層を伴う「負の」微細特徴部(逆マイクロピラミッド901、逆マイクロカラム903、湾曲逆マイクロピラミッド905)を伴う清浄材の拡大断面図の例を示す図9A図9Cに示される。ポリマー層は、「負の」微細特徴部の、上面にわたって、及びくぼみ(腔内)に、適用され、故に、各負の微細特徴部の内面を被覆する。ポリマーは、粘着性であり、及び研磨材なし、又は研磨粒子を装填され得る。ポリマー内に組み込まれ得る典型的な研磨材は、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、及びダイヤモンドを含み得るが、研磨粒子はまた、7以上のモース硬度を有する他の周知の研磨材料であってもよい。研磨材の量及びサイズは、デブリを除去及び収集するが接触素子若しくは支持ハードウェア又は毛細管チューブに損傷を及ぼさないパッドを達成するために、清浄パッドの微細特徴部の構成に従って、又は接触素子の材料及び幾何形状に基づいて、変化し得る。微細特徴部付きの清浄パッド層は、次いで、予め決められた特性の清浄パッド層及び保護ライナの下の1つ又は複数の中間コンプライアント又は剛性材料層の上に構築され得る。上の実施形態は、典型的には、ウェハ又は半導体ウェハ上の1つ若しくは複数のダイを、単体化される前及び/又は組み立てられたパッケージ内へカプセル化される前に試験するシステムのために使用される。
【0052】
ここで、清浄デバイスの別の実施形態が説明され、本清浄デバイスは、DUTを電気的に試験するために使用される接触素子を清浄するために使用され得、ウェハからの個々の半導体デバイスは、図10Aに示されるように、プラスチックなどの材料501内へカプセル化されている。この例証的な例では、清浄デバイスはまた、パッケージ化集積回路(IC)をハンドリング及び試験するためのATE及び試験器と共に使用され得る。ICパッケージは、パッケージ15の内側のダイ(複数可)を用いて、電力信号、接地及びI/O信号などを含む電気信号を伝導する、パッケージから外へ延びる1つ又は複数の導線又ははんだボールを有し得る(図1B)。この場合は試験ソケット12と呼ばれる試験器インターフェースは、パッケージの線に接触し、パッケージ化DUTの電気的特徴を試験する複数の接触素子13(上に説明されるプローブカード試験器と同様)を有する。一般には、接触素子は、様々なばね仕掛けのプローブ又は可撓性接触素子上に搭載され、単一の槍様、冠様、又は他の多タイン接触器を伴う幾何学的構成を有し得る。可撓性接触素子は、メモリソケット、ロジックソケット、バーンインソケット、又はインタポーザ内に保持されるエラストマーシリコンゴム層内に保持され得る。
【0053】
プローブカードクリーナ実施形態と同様に、カプセル化されたデバイスのための清浄デバイスは、試験ソケットの接触素子が清浄パッド面に定期的に接触してプローブ素子の先端からデブリを除去することができるように、清浄パッド材料503が図10Bに示されるように適用されている基板を用いてDUT形状を近似し得る。清浄デバイスのサイズは、特定のソケットのサイズ及び形状にフィットするように、又は特定のデバイスの寸法を近似するように修正され得る。図10Bに示される微細特徴部付きの実施形態において、清浄材503は、DUTからはんだボールのサイズ、幾何形状、間隔、及び正確な配置をシミュレートするように構成される。
【0054】
図11Aでは、清浄デバイス600は、上に説明される層を有し得、DUTはんだボール幾何形状に整合する清浄材で作製された複数の清浄ボール603を有する清浄パッド層601は、接触素子に対する相反矯正圧力が効率的な清浄を付与して接触素子からデブリを除去及び収集するように、研磨性を有する。清浄ボールの高さ、直径、及び場所は、DUTの構成及び接触素子の材料に従って予め決められる。清浄ボールの間隔、幾何形状、及び研磨性は、接触素子に対する相反矯正圧力が効率的な清浄を付与して接触素子からデブリを除去及び収集するようなものである。
【0055】
別の実施形態において、図11Bは、面にわたって適用される予め決められた特性を有する10~100μm厚の清浄ポリマーの均一な層605をさらに有する、上に説明されるようにDUTはんだボール幾何形状に整合する複数の清浄ボール603を有する清浄パッド層602を伴う清浄デバイス600の断面図を示す。故に、パッド/ポリマー/基板層の数及び清浄面の機能化された微細特徴部は、清浄デバイスの全体的な厚さの制御並びに清浄の厚さのコンプライアンスを提供するために制御される。清浄ボールを伴うこの多層実施形態はまた、浮床ソケットのガイドホール内、並びにプローバのソケット及び接触器の内側に正確な清浄を提供する。
【0056】
ここで、機能化された微細特徴部を伴う開示された清浄デバイスを使用して複数のプローブ素子及び支持ハードウェア又ははんだボールを清浄するための方法が、図12を参照して説明される。清浄デバイス内への試験器インターフェースの接触素子又はカプセル化された集積回路のためのはんだボールの挿入は、オフラインプロセスの追加のオンラインにより実質的に除去されなければならないいかなる有機残渣も残すことなく、接触素子及び支持ハードウェア又はDUTから付着したデブリを除去する。さらには、接触素子の全体的な電気的特徴、及び幾何形状は、影響を受けないが、高収量及び低接触抵抗に必要とされる全体的な電気性能は回復される。本方法は、試験器インターフェースをATEから取り外すことなく接触素子からデブリを除去し、以て、試験器の生産性を増大させるという目標を達成する。清浄デバイスは、試験器によって試験される典型的なDUTと同じサイズ及び形状を有し得、予め決められた清浄トレイ内へ挿入され得る。代替的に、機能化された微細特徴部を伴う清浄材が、ウェハキャリア内に置かれ得るウェハなどの基板内に置かれ、こうして清浄を実施し得る。デバイスの清浄材層は、試験器インターフェースの接触素子及び支持ハードウェアの構成及び材料に従って、予め決められた物理特性、機械特性、及び幾何形状特性を有する。
【0057】
上に説明されるように、この清浄ステップは、清浄デバイスが、試験器インターフェースの接触素子の下に位置付けられた清浄トレイから、若しくは毎回ウェハカセットから、定期的に設置されるとき、又はATEが、バニシングプレート上に設置された清浄材を用いて接触素子の清浄動作を実行するときは常に、発生し得る。清浄デバイスの使用は、接触素子の清浄が試験装置の通常動作中に達成されるため、ATEの動作をいかようにも邪魔しない。この様式では、清浄デバイスは、安価であり、接触素子が、接触素子又は試験器インターフェースをATEから取り外すことなく、清浄及び/又は成形されることを許す。
【0058】
本方法及び装置は、限定されるものではないが、清浄接触器及び接触ピンを保守することを含む、1つ又は複数の利点を提供する。本開示は、特定の例証的な実施形態を参照して説明されているが、本明細書に説明されるものは、限定的な意味で解釈されることは意図されない。例えば、示され説明される実施形態におけるステップの変異形及び組み合わせが、本開示から逸脱することなく、特定の場合に使用され得る。例証的な実施形態の様々な修正及び組み合わせ並びに本開示の他の利点及び実施形態は、図面、説明、及び請求項の参照の際に当業者には明らかであるものとする。本開示の範囲は、本明細書に添付された請求項及びそれらの等価物によって規定されることが意図される。先述は、本発明の特定の実施形態を参照しているが、この実施形態における変更は、本開示の原則及び趣旨から逸脱することなくなされ得、本開示の範囲は、添付の請求項によって規定されるということは当業者により理解されるものとする。
【0059】
図12は、機能化された微細特徴部を伴う開示された清浄材の様々な実施形態を使用して半導体デバイス又は試験器又はプローブ素子を清浄するための方法1200を示すフローチャートである。図12の方法は、試験器インターフェースを清浄するためのものであるが、同様の方法がDUTなどを清浄するために使用されるということが理解される。本方法において、試験器は、その試験1202を実施する。試験器(制御システムを有する)又は別個のコンピュータシステムは、時間間隔又は試験プロセスの特徴の測定に基づいて、試験器1204を清浄する時であるかどうかを決定し得る。清浄が必要とされない場合、試験器は、試験1202を継続する。試験器を清浄する時であることが決定される場合、機能化された微細特徴部を有する清浄デバイスは、様々な手段によって清浄位置へと動かされ得(1206)、清浄は、試験器をオフラインにすることなく、故に試験装置の通常試験手順の間に、清浄材を使用して実施される(1208)。清浄が完了すると、試験器は、その試験機能を再開する(1210)。
【0060】
試験結果
図13A及び図13Bは、典型的な清浄材を使用したプローブ先端清浄を例証する。具体的には、図13Aは、機能化された微細特徴部なしの典型的な清浄材がプローブ先端と接触し、結果として、プローブの重要面のすべてが効果的に清浄されないことを示す。典型的な清浄材を用いた清浄後のプローブの例は、図13Bに示され、ここでは、様々なデブリが依然としてプローブに装着又は付着しており、上に説明される問題を結果としてもたらす。
【0061】
対照的に、図14A及び14Bは、図13Bが機能化された微細特徴部清浄材を使用して清浄されているときの同じプローブ先端を例証する。図14Aに示されるように、各プローブ(傾斜スライド及び先端を含み、まとめて全プローブ領域)は、機能化された微細特徴部の側面に接触している。機能化された微細特徴部を有する清浄材による清浄の後のプローブの例は、図14Bに示され、ここでは、各プローブの重要面のすべてが清浄されるため、各プローブは、はるかにより清潔である。
【0062】
図15は、機能化された微細特徴部を伴う開示された清浄材の様々な実施形態を使用してワイヤボンディング装置及び毛細管チューブを清浄するための方法1500を示すフローチャートである。本方法において、ワイヤボンディング装置は、そのワイヤボンディング動作1502を実施する。ワイヤボンディング装置(制御システムを有する)又は別個のコンピュータシステムは、時間間隔又はワイヤボンディングプロセスの特徴の測定に基づいて、ワイヤボンディング装置を清浄する時であるかどうかを決定し得る(1504)。清浄が必要とされない場合、ワイヤボンディングは継続する(1502)。毛細管チューブを清浄する時であることが決定される場合、上に説明される機能化された微細特徴部を有する清浄デバイスは、様々な既知の手段によって清浄位置へと動かされ得(1506)、清浄は、ワイヤボンディング装置をオフラインにすることなく、故にワイヤボンディング装置の通常動作手順の間に、清浄材を使用して実施される(1508)。清浄が完了すると(1510)、ワイヤボンディングは、そのワイヤボンディング動作を再開する(1512)。
【0063】
先の記述は、説明の目的のため、特定の実施形態を参照して説明されている。しかしながら、上の例証的な議論は、徹底的であること、又は本開示を開示された正確な形態に限定することは意図されない。多くの修正形態及び変異形が上の教示を鑑みて可能である。実施形態は、本開示の原則及びその実践的応用を最良に説明し、以て、当業者が、企図される特定の使用に適合される様々な修正形態を伴う本開示及び様々な実施形態を最良に利用することを可能にするために選択及び説明された。
【0064】
本明細書に開示されるシステム及び方法は、1つ若しくは複数のコンポーネント、システム、サーバ、器具、他のサブコンポーネントを介して実装され得るか、又はそのような要素間に分散され得る。システムとして実装されるとき、そのようなシステムは、特に、汎用コンピュータにおいて見られるソフトウェアモジュール、汎用CPU、RAMなどのコンポーネントを含む、及び/又はこれに関与し得る。新規性がサーバ上に存在する実装形態において、そのようなサーバは、汎用コンピュータにおいて見られるものなど、CPU、RAMなどのコンポーネントを含むか、又はこれに関与し得る。
【0065】
加えて、本明細書内のシステム及び方法は、上に明記されるもの以外に、異種又は全く異なるソフトウェア、ハードウェア、及び/又はファームウェアコンポーネントを用いた実装形態を介して達成され得る。本発明と関連付けられた、又はこれを具現化するそのような他のコンポーネント(例えば、ソフトウェア、処理コンポーネントなど)及び/又はコンピュータ可読媒体に関して、例えば、本明細書内の新規性の態様は、多数の汎用又は特定用途コンピューティングシステム又は構成と一貫して実装され得る。本明細書内の新規性との使用に好適であり得る様々な例示的なコンピューティングシステム、環境、及び/又は構成は、限定されるものではないが、パーソナルコンピュータ、ルーティング/接続性コンポーネントなどのサーバ又はサーバコンピューティングデバイス、ハンドヘルド又はラップトップデバイス、マイクロプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、コンシューマ電子デバイス、ネットワークPC、他の既存のコンピュータプラットフォーム、上記システム又はデバイスのうちの1つ又は複数を含む分散コンピューティング環境などの中の、又はこれにおいて具現化される、ソフトウェア又は他のコンポーネントを含み得る。
【0066】
場合によっては、本システム及び方法の態様は、例えば、そのようなコンポーネントまたは回路と関連して実行されるプログラムモジュールを含む論理及び/又は論理命令を介して達成され得るか、又はこれによって実施され得る。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実施するか、又は本明細書内の特定の命令を実行する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含み得る。本発明はまた、分散型ソフトウェア、コンピュータ、又は、回路が、通信バス、回路、又はリンクを介して接続される回路環境の状況下で実践され得る。分散型環境において、制御/命令は、メモリストレージデバイスを含む、ローカル及びリモート両方のコンピュータ記憶媒体から発生し得る。
【0067】
本明細書内のソフトウェア、回路、及びコンポーネントはまた、1つ又は複数のタイプのコンピュータ可読媒体を含み得る、及び/又はこれを利用し得る。コンピュータ可読媒体は、そのような回路及び/又はコンピューティングコンポーネントに存在する、これと関連付け可能である、又はこれによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であってもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を備え得る。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータなどの情報の記憶のために任意の方法又は技術で実装される揮発性及び不揮発性の、取り外し可能及び取り外し不可能な媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、限定されるものではないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)若しくは他の光学ストレージ、磁気テープ、磁気ディスクストレージ若しくは他の磁気ストレージデバイス、又は所望の情報を記憶するために使用され得、コンピューティングコンポーネントによってアクセスされ得る任意の他の媒体を含む。通信媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、及び/又は他のコンポーネントを備え得る。さらに、通信媒体は、ワイヤードネットワーク又はダイレクトワイヤード接続を含み得るが、本明細書内の任意のそのようなタイプの媒体のいずれも、一時的な媒体を含まない。上記のいずれかの組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0068】
本説明において、コンポーネント、モジュール、デバイスなどの用語は、様々なやり方で実装され得る任意のタイプの論理若しくは機能的なソフトウェア要素、回路、ブロック、及び又はプロセスを指し得る。例えば、様々な回路及び/又はブロックの機能は、互いと組み合わされて任意の他のいくつかのモジュールにされ得る。各モジュールは、本明細書内の新規性の機能を実施するために中央処理装置によって読み出されるべき有形メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ、リードオンリメモリ、CD-ROMメモリ、ハードディスクなど)に記憶されたソフトウェアプログラムとして実装されることさえあり得る。又は、モジュールは、伝送搬送波により、汎用コンピュータに、又は処理/グラフィックハードウェアに伝送されるプログラミング命令を備え得る。また、モジュールは、本明細書内の新規性によって包含される機能を実施するハードウェア論理回路として実装され得る。そして、モジュールは、所望のレベル性能及び費用を提供する、特定用途命令(SIMD命令)、フィールドプログラマブル論理アレイ、又はそれらの任意の混合を使用して実装され得る。
【0069】
本明細書に開示されるように、本開示と一貫する特徴は、コンピュータ-ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアにより実装され得る。例えば、本明細書に開示されるシステム及び方法は、例えば、データベースも含むコンピュータなどのデータプロセッサ、デジタル電子回路、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせを含む、様々な形態で具現化され得る。さらに、開示された実装形態のうちの一部は、特定のハードウェアコンポーネントを説明するが、本明細書内の新規性と一貫するシステム及び方法は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの任意の組み合わせを用いて実装され得る。さらには、本明細書内の新規性の上記の特徴並びに他の態様及び原則は、様々な環境において実装され得る。そのような環境及び関連応用は、本発明に従って様々なルーチン、プロセス、及び/又は動作を実施するために特別に構築され得るか、それらは、必要な機能性を提供するためにコードによって選択的に起動又は再構成される汎用コンピュータ又はコンピューティングプラットフォームを含み得る。本明細書に開示されるプロセスは、任意の特定のコンピュータ、ネットワーク、アーキテクチャ、環境、又は他の装置に本質的に関連するものではなく、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの好適な組み合わせによって実装され得る。例えば、様々な汎用装置が、本発明の教示に従って書かれたプログラムと共に使用され得るか、又は、それは、必要とされる方法及び教示を実施するために専用装置若しくはシステムを構築するのにより簡便であり得る。
【0070】
論理などの、本明細書に説明される方法及びシステムの態様はまた、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、プログラマブルアレイ論理(「PAL」)デバイス、電気的に消去可能な論理及びメモリデバイス、並びに標準セルベースデバイスなどの、プログラマブル論理デバイス(「PLD」)、並びに特定用途向け集積回路を含む、様々な回路のいずれかにプログラムされる機能性として実装され得る。態様を実装するいくつかの他の可能性としては、メモリデバイス、メモリ(EEPROMなど)を伴うマイクロコントローラ、埋め込み型マイクロプロセッサ、ファームウェア、ソフトウェアなどが挙げられる。さらには、態様は、ソフトウェアベースの回線エミュレーションを有するマイクロプロセッサ、個別論理(順序及び組み合わせ)、カスタムデバイス、ファジー(神経)論理、量子デバイス、上記デバイスタイプのうちのいずれかのハイブリッドにおいて具現化され得る。根本となるデバイス技術は、例えば、相補型金属酸化膜半導体(「CMOS」)のような金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(「MOSFET」)技術、エミッタ結合型論理(「ECL」)のようなバイポーラ技術、ポリマー技術(例えば、ケイ素共役ポリマー及び金属共役ポリマー-金属構造体)、混合アナログ及びデジタルなど、様々なコンポーネントタイプで提供され得る。
【0071】
本明細書に開示される様々な論理及び/又は機能は、それらの行動特徴、レジスタ転送特徴、論理コンポーネント特徴、及び/又は他の特徴に関して、ハードウェア、ファームウェアの任意の数の組み合わせを使用して、及び/又は様々な装置可読若しくはコンピュータ可読媒体において具現化されるデータ及び/若しくは命令として、可能にされ得るということにも留意されたい。そのようなフォーマット化データ及び/又は命令が具現化され得るコンピュータ可読媒体は、限定されるものではないが、様々な形態(例えば、光学、磁気、又は半導体記憶媒体)にある不揮発性記憶媒体を含むが、ここでも一時的な媒体は含まない。文脈が明白に別のことを要求しない限り、本説明全体を通して、「備える」という言葉及び同種のものは、排他的又は徹底的意味とは反対の包含的意味で、つまり、「含むが、限定されない」の意味で、解釈されるべきである。単数又は複数を使用した言葉もまた、それぞれ複数又は単数を含む。加えて、「本明細書内」、「本明細書内以後」、「上記」、「以下」、及び同様の趣旨の言葉は、全体として本出願を指し、本出願の任意の特定の部分を指さない。「又は」という言葉が2つ以上の項目のリストを参照して使用されるとき、その言葉は、以下の言葉の解釈のすべて:リスト内の項目のいずれか、リスト内の項目のすべて、及びリスト内の項目の任意の組み合わせ、を網羅する。
【0072】
本発明の特定の現在好ましい実装形態が本明細書に詳細に説明されているが、本明細書に示され説明される様々な実装形態の変異形及び修正形態が本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなくなされ得ることは当業者には明白であるものとする。したがって、本発明は適用可能な法秩序によって要求される範囲に限り制限されることが意図される。
【0073】
先述は、本開示の特定の実施形態を参照しているが、この実施形態における変更は、本開示の原則及び趣旨から逸脱することなくなされ得、本開示の範囲は、添付の請求項によって規定されるということは当業者により理解されるものとする。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図10A
図10B
図11A
図11B
図12
図13A
図13B
図14A
図14B
図15
【国際調査報告】