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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-23
(54)【発明の名称】パウチ型電池及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/105 20210101AFI20230116BHJP
   H01M 50/119 20210101ALI20230116BHJP
   H01M 50/121 20210101ALI20230116BHJP
   H01M 50/124 20210101ALI20230116BHJP
   H01M 50/103 20210101ALI20230116BHJP
   H01M 50/107 20210101ALI20230116BHJP
   H01M 50/109 20210101ALI20230116BHJP
   H01M 50/159 20210101ALI20230116BHJP
   H01M 50/16 20210101ALI20230116BHJP
   H01M 50/164 20210101ALI20230116BHJP
   H01M 50/169 20210101ALI20230116BHJP
   H01M 50/171 20210101ALI20230116BHJP
   H01M 50/15 20210101ALI20230116BHJP
   H01M 50/152 20210101ALI20230116BHJP
   H01M 50/153 20210101ALI20230116BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20230116BHJP
   H01M 50/609 20210101ALI20230116BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20230116BHJP
【FI】
H01M50/105
H01M50/119
H01M50/121
H01M50/124
H01M50/103
H01M50/107
H01M50/109
H01M50/159
H01M50/16
H01M50/164
H01M50/169
H01M50/171
H01M50/15
H01M50/152
H01M50/153
H01M10/44 A
H01M50/609
H01M10/04 W
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021543485
(86)(22)【出願日】2021-03-25
(85)【翻訳文提出日】2021-07-22
(86)【国際出願番号】 CN2021082987
(87)【国際公開番号】W WO2022077867
(87)【国際公開日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】202011114179.5
(32)【優先日】2020-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011114188.4
(32)【優先日】2020-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011404848.2
(32)【優先日】2020-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521329165
【氏名又は名称】深▲セン▼市聚和源科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】JUHEYUAN SCIENCE & TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】NO.3,Tianlong Lane,No.2 Industrial Zone,Longxi Community,Longgang Street,Longgang District,Shenzhen,Guangdong 518116,China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】程 可文
【テーマコード(参考)】
5H011
5H023
5H028
5H030
【Fターム(参考)】
5H011AA01
5H011CC02
5H011CC06
5H011CC10
5H011DD03
5H011DD13
5H011DD14
5H011FF03
5H011GG08
5H011HH02
5H011KK00
5H023AS01
5H028AA07
5H028BB03
5H028BB05
5H028BB10
5H028CC12
5H028HH10
5H030BB03
5H030FF42
5H030FF52
(57)【要約】
本発明はパウチ型電池及びその製造方法を提供する。パウチ型電池は、電池セルと、前記電池セルを部分的にカバーする第一パッケージ部と、前記第一パッケージ部の中に収容され、前記電池セルを浸漬する電解液と、前記第一パッケージ部と一体に接合されることで、前記電池セルをパッケージする第二パッケージ部とを含み、前記第一パッケージ部は金属材であり、前記第二パッケージ部はラミネートフィルム材である。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池セルと、
前記電池セルを部分的にカバーする第一パッケージ部と、
前記第一パッケージ部の中に収容され、前記電池セルを浸漬する電解液と、
前記第一パッケージ部と一体に接合されることで、前記電池セルをパッケージする第二パッケージ部と、を含むパウチ型電池であって、
前記第一パッケージ部は金属材であり、前記第二パッケージ部はラミネートフィルム材である
ことを特徴とするパウチ型電池。
【請求項2】
前記金属材はステンレスケースである
ことを特徴とする請求項1に記載のパウチ型電池。
【請求項3】
前記ラミネートフィルム材はアルミラミネートフィルムである
ことを特徴とする請求項2に記載のパウチ型電池。
【請求項4】
前記アルミラミネートフィルムはポリプロピレン層を含む
ことを特徴とする請求項3に記載のパウチ型電池。
【請求項5】
前記ステンレスケースの形状は前記電池セルに合う
ことを特徴とする請求項2に記載のパウチ型電池。
【請求項6】
前記ステンレスケース及び前記電池セルは、円柱体、ボタン形、立方体又は直方体である
ことを特徴とする請求項5に記載のパウチ型電池。
【請求項7】
電池セルと、第一パッケージ部と、電解液と、第二パッケージ部とを含むパウチ型電池の製造方法であって、
電池セルの形状に合わせて前記第一パッケージ部を提供することと、
前記電池セルを浸漬するように、前記第一パッケージ部の中に前記電解液を注ぐことと、
前記第二パッケージ部を前記第一パッケージ部に圧着することと、
前記第一パッケージ部と前記第二パッケージ部とを一体に接合することと、を含む
ことを特徴とするパウチ型電池の製造方法。
【請求項8】
前記第二パッケージ部を前記第一パッケージ部に圧着する前に、前記第一パッケージ部と前記第二パッケージ部との接合箇所に、前記第二パッケージ部と溶け合うことができる接着剤を付けることを更に含む
ことを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記第一パッケージ部を提供する後には、前記第一パッケージ部と前記第二パッケージ部との接合箇所に、前記第二パッケージ部と溶け合うことができる接着剤を付けることを更に含む
ことを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
【請求項10】
前記第一パッケージ部は金属材である
ことを特徴とする請求項8又は9に記載の製造方法。
【請求項11】
前記第二パッケージ部はラミネートフィルム材である
ことを特徴とする請求項8又は9に記載の製造方法。
【請求項12】
前記第一パッケージ部と前記第二パッケージ部とを一体に接合することは、
高周波パッケージ設備を利用して前記第二パッケージ部の外部に対して高周波加熱を行い、前記ラミネートフィルム材を部分的に熔融させることで前記接着剤と溶け合させ、
高周波の範囲は30KHZ~100KHZとする
ことを特徴とする請求項10に記載の製造方法。
【請求項13】
前記高周波加熱の時間は2秒~10秒とする
ことを特徴とする請求項10に記載の製造方法。
【請求項14】
前記第一パッケージ部を提供することは、前記電池セルの形状に合わせて前記金属材をプレスし、第一パッケージ部を形成する
ことを特徴とする請求項10に記載の製造方法。
【請求項15】
前記第二パッケージ部を前記第一パッケージ部に圧着することは、パッケージヘッドを利用して第二パッケージ部を第一パッケージ部に圧着することを含む
ことを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
【請求項16】
0.1A~0.5Aの小さな電流で、パウチ型電池に対して90分間~150分間の定電流充電を行うことで、パウチ型電池を始動させることを含む
ことを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
【請求項17】
前記金属材はステンレスケースである
ことを特徴とする請求項9に記載の製造方法。
【請求項18】
前記ラミネート材はアルミラミネートフィルムである
ことを特徴とする請求項12に記載の製造方法。
【請求項19】
前記アルミラミネートフィルムはポリプロピレン層を含み、且つ、前記接着剤もポリプロピレンを含む
ことを特徴とする請求項12に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年10月18日に中国特許庁に出願された第202011114188.4号で「新型角形電池」を主題とする特許出願、2020年12月03日に中国特許庁に出願された第202011404848.2号で「新型円柱形電池」を主題とする特許出願、及び2020年10月18日に中国特許庁に出願された第202011114179.5号で「新型円形ボタン電池」を主題とする特許出願に基づいて優先権を主張し、その内容はすべて参照により本出願に組み込まれている。
【0002】
本発明はパウチ型電池及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
様々な外形構造の電池のうち、パウチ型電池が優れたところが多く、広く注目を集めている。パウチ型電池は、ポリマーからなる外装が採用され、普通はラミネートフィルムでパッケージされたリチウム電池である。パウチ型電池は、安全性が良く、構造上で全てラミネートフィルムでパッケージされるが、安全リスクが発生した場合、パウチ型電池はせいぜい膨らんで裂けるが、爆発する恐れはない。パウチ型電池は軽くて、同等な容量のステンレスケースのリチウム電池より40%軽く、アルミケースの電池より20%軽い。また、パウチ型電池は、エネルギー密度が高く、一般的に言うと、同等な寸法のステンレスケースの電池より10%~15%高く、アルミケースの電池より5%~10%高い。また、パウチ型電池は内部抵抗が小さくて、その内部抵抗はリチウム電池より小さく、電池自体の消費電力が極めて大幅低減し、リサイクル利用の寿命がより長くなる。なお、パウチ型であるため、設計もより自由にすることができる。
【0004】
従来、業界で汎用されているパウチ型電池は、パッケージについて、先に上下のアルミラミネートフィルムをプレス加工してケースを製作し、そして、銅金型でヒートシールし、その後に密封を行うのが一般的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一部の実施例によれば、本発明の第一態様で、
電池セルと、
電池セルを部分的にカバーする第一パッケージ部と、
第一パッケージ部の中に収容され、電池セルを浸漬する電解液と、
第一パッケージ部と一体に接合されることで、電池セルをパッケージする第二パッケージ部とを含むパウチ型電池であって、
第一パッケージ部は金属材であり、第二パッケージ部はラミネートフィルム材である、パウチ型電池が提供される。
【0006】
一部の実施例によれば、本発明の第二態様で、
電池セルと、第一パッケージ部と、電解液と、第二パッケージ部とを含むパウチ型電池の製造方法であって、
電池セルの形状に合わせて第一パッケージ部を提供することと、
電池セルを浸漬するように、前記第一パッケージ部の中に電解液を注ぐことと、
第二パッケージ部を第一パッケージ部に圧着することと、
第一パッケージ部と第二パッケージ部とを一体に接合することと、を含むパウチ型電池の製造方法が提供される。
【0007】
本発明の一または複数の実施例の詳細は下記の図面及び説明により提示される。本発明のその他の特徴及び利点は、明細書、図面及び特許請求の範囲によって明確になる。
【0008】
本発明の実施例或いは従来技術に係る技術案をより明らかに説明するために、次に、実施例或いは従来技術の説明に利用される添付図面を簡単に説明しておく。下記に説明される図面は本発明の一部の実施例に過ぎない。当業者らは、これら添付図面に基づいて、創造的労働をせずに更に他の図面を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は本発明による一実施例に係るパウチ型電池の分解斜視図である。
図2図2は本発明による一実施例のパウチ型電池の製造方法のフローチャートである。
図3図3は他の実施例に係るパウチ型電池の製造方法のフローチャートである。
図4図4はまた他の実施例に係るパウチ型電池の製造方法のフローチャートである。
図5図5は更に他の実施例に係るパウチ型電池の製造方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
従来のパッケージ技術では、下記の問題がある。
1、アルミラミネートフィルムを強く物理的にプレスして成形するとき、円弧面のパッケージ縁部が物理的衝撃を受けることがあるため、アルミラミネートフィルムの中間にあるアルミ層に破損が出る恐れがある。破損があるため、電池の充電・放電及び保管において、電解液によってアルミ層が腐食され、電池保管後の気体発生、そして電解液の漏れなどの致命的な不良に至ってしまう。
2、電池はパウチ型であるため、電池内部の中核部品である巻回電極体は通常の113μm程度のアルミラミネートフィルムだけによって保護されるが、電池が外力から衝撃を受けた場合、薄くて弱いアルミラミネートフィルムでは巻回電極体は完全に保護されることができない。これで、巻回電極体内部では、外部から加わる押圧により正極と負極とが接触して短絡となり、致命的な損傷となる恐れがある。
3、従来設計のパウチ型電池について、正方体形の電池を例にすると、トップパッケージは3.5mm~4.5mmの空間を占め、サイドパッケージは1.5mmの空間を占めており、利用可能な空間は15%~40%減少されている(具体的には、電池のタイプ寸法によって変わるが、小型であるほど、空間損失比率が大きくなる)。
【0011】
本発明の技術案及び利点をより明白にするために、次に、添付図面及び実施例を照らしながら本発明を更に詳しく説明する。ここで説明する具体実施例は本発明を解釈するためのものだけで、本発明を限定するためのものではないことを、予め理解して頂きたい。
【0012】
図1は本発明の一実施例に係るパウチ型電池の分解斜視図である。
正極タブ11、負極タブ12、セプレーター13、正極シート14、負極シート15及び取巻き後の巻回電極体16を含む電池セルであって、正極タブ11と負極タブ12とがいずれもタブフィルム17により巻回電極体16に接続されており、セパレーター13は巻回電極体16の内部に配置されている、電池セル1と、
前記電池セル1を部分的にカバーする第一パッケージ部2であって、電池セル1が第一パッケージ部2の中に配置され、電池セル1の正極タブ11及び負極タブ12が該第一パッケージ部2から突き出すように構成されている、第一パッケージ部2と、
前記第一パッケージ部2の中に収容され、該電池セル1を浸漬する電解液(図示なし)と、
第一パッケージ部2と一体に接合されることで電池セル1をパッケージするための第二パッケージ部3と、が含まれており、
ここで、第一パッケージ部2は金属材であり、第二パッケージ部3はラミネートフィルム材である。第一パッケージ部2の形状に合うパッケージヘッドを利用して、第二パッケージ部3であるラミネートフィルム材は第一パッケージ部2上に圧着され、更なる加工により第二パッケージ部3と第一パッケージ部2とは一体に接合され、これで電池セル1のパッケージが実現される。前述のように、正極タブ11、負極タブ12は該第一パッケージ部2から突き出すが、電池セル1の残りの部分はパッケージされる。
【0013】
上記実施例に係るパウチ型電池は、金属材とラミネートフィルム材とが一体に接合されてパッケージされるので、強く物理的にプレスして成形する必要がなく、アルミラミネートフィルムの中間にあるアルミ層に破損が出ることが避けられ、潜在的な電解液漏れが避けられ、そして、電池セル/巻回電極体は金属材により保護され、外部から加わる押圧により正極と負極とが接触して短絡となることが避けられ、また、トップパッケージとサイドパッケージが省略できるため、空間利用率が大幅に向上でき、小型の電池であるほど、効果の向上がより顕著となる。
【0014】
一実施例において、金属材はステンレスケースであり、錆を防止することができる。
【0015】
一実施例において、ラミネートフィルム材はアルミラミネートフィルムである。
【0016】
一実施例において、アルミラミネートフィルムはポリプロピレン層を含む。ポリプロピレンは高周波加熱により熔融でき、特に通常のラミネートフィルム材における他の材料層と比べれば、ポリプロピレンは高周波加熱時の融点が割りに低いため、先に熔融できる。
【0017】
一実施例において、ステンレスケースの形状は電池セルに合うので、空間利用率が高くなる。
【0018】
一実施例において、異なる収容空間に対応できるように、ステンレスケース及び前記電池セルは円柱体、ボタン形、立方体又は直方体である。図1に示すように、本実施例では立方体形状が採用されている。
【0019】
図2は本発明による一実施例のパウチ型電池の製造方法のフローチャートである。図1を併せて参照し、パウチ型電池は、電池セル1、第一パッケージ部2、電解液(図示なし)、及び第二パッケージ部3を含む。該方法は下記のステップを含む。
【0020】
ステップS20:電池セル1の形状に合わせて、第一パッケージ部2を提供する。
具体的に、電池セル1の形状に合わせて、第一パッケージ部2を作製するための素材を、電池セル1の形状に合うようにプレスなどの成形処理を行うことにより、空間利用率を向上させる。
【0021】
ステップS21:電池セル1を浸漬するように、第一パッケージ部2の中に電解液を注ぐ。
具体的に、第一パッケージ部2内に電池セル1を置いた後、電池セル1を浸漬するように電池に必要な電解液を注いでよく、これにより、後に電解反応が正常に進むのを確保する。
【0022】
ステップS22:第二パッケージ部3を第一パッケージ部2に圧着する。
具体的に、物理的作用力を通じて、第二パッケージ部3と第一パッケージ部2とを圧着して仮接合する。
【0023】
ステップS23:第一パッケージ部2と第二パッケージ部3とを一体に接合する。
具体的に、理解されていると思うが、第一パッケージ部2と第二パッケージ部3とを圧着するだけで接合するのでは、電池セル1又は電解液を完全に密封又はパッケージすることがまだできていない。電解液を密封又はパッケージすることが、電池技術において重要な指標となっている。それゆえ、電解液の漏れを防ぐためには、更なる扱いで第一パッケージ部2と第二パッケージ部3とを一体に接合しなければならない。
【0024】
上記実施例に係るパウチ型電池の製造方法は、金属材とラミネートフィルム材とを一体に接合してパッケージするため、まず、強いて物理的にプレスして成形する必要がなく、アルミラミネートフィルムの中間にあるアルミ層に破損が出ることが避けられ、潜在的な電解液漏れが避けられ、これとともに、金属材により電池セル/巻回電極体が保護され、外部から加わる押圧により正極と負極とが接触して短絡となることが避けられ、また、トップパッケージとサイドパッケージが省略できたため、空間利用率が大幅に向上でき、小型の電池であるほど、効果の向上がより顕著となる。
【0025】
図3は他の実施例に係るパウチ型電池の製造方法のフローチャートである。図3に示すように、一実施例において、第二パッケージ部3を第一パッケージ部2に圧着するステップS22の前に、ステップS2Xが更に含まれる。
【0026】
ステップS2X:第一パッケージ部2と第二パッケージ部3との接合箇所に、第二パッケージ部3と熔け合うことができる接着剤を付ける。
具体的に、第一パッケージ部2と第二パッケージ部3とのパッケージ効果を向上させるために、該二者の接合箇所に接着剤を付けることが考えている。該接着剤は第二パッケージ部3の少なくとも一部の材料と熔け合うことができので、第二パッケージ部3と一体に熔けることができる。
【0027】
図4はまた他の実施例に係るパウチ型電池の製造方法のフローチャートである。図4に示すように、該実施例によれば、上記ステップS2Xは、第一パッケージ部2を提供するステップS20の後にしてもよい。前記2つの実施例から理解して頂けるであろうが、接着剤を付けることが、第二パッケージ部3を第一パッケージ部2に圧着するステップS22より前にすればよい。具体的に電解液を注ぐステップS21より前にするか後にするかは特に限定されない。
【0028】
一実施例において、第一パッケージ部2は金属材である。
【0029】
一実施例において、第二パッケージ部3はラミネートフィルム材である。
【0030】
一実施例において、第一パッケージ部2と第二パッケージ部3とを一体に接合するステップS23は、具体的に下記のことを含む。
高周波パッケージ設備を利用して第二パッケージ部3の外部に対して高周波加熱を行い、ラミネートフィルム材を部分的に熔融させることで接着剤と熔け合わせ、これにより、第一パッケージ部2と第二パッケージ部3とを一体に接合する。ここで、高周波の範囲は30KHZ~100KHZとする。
具体的に、第二パッケージ部3の外部、特に第二パッケージ部3で第一パッケージ部2と接合される箇所に対して、高周波パッケージ設備を利用して加熱を行う。周波数の範囲は普通30KHZ~100KHZとし、加熱時間は2秒~10秒とするが、具体的な製品に応じて具体的に調整する。ラミネート材における一部の材料を熔け合わせて接着剤に準ずる材料と一体に熔け合わせることができればよい。これにより、第一パッケージ部2と第二パッケージ部3とを一体に接合する。
【0031】
一実施例において、第一パッケージ部2を提供するステップS20は具体的に、電池セル1の形状に合わせて金属材をプレスして、第一パッケージ部2を形成することである。理解していただけるであろうが、ピュアの金属材はある程度でプレスされて所望の形状となる場合、一般的には、破損にはならない。
【0032】
図5は更に他の実施例に係るパウチ型電池の製造方法のフローチャートである。該実施例において、該方法は更にステップS24を含む。
【0033】
ステップS24:0.1~0.5Aの小さな電流で、パウチ型電池に対して定電流充電を90分間~150分間行うことで、パウチ型電池を始動させる。
電池の製造が完了して始動させることが必要であるが、ここで具体的な技術内容の説明を省略する。
【0034】
理解していただけると思うが、図2図5のフロチャートにおける各ステップを矢印に示される順に記載してきたが、これらステップは必ずしも矢印に示される順に次第に実行するとは限らない。本明細書で明記がない限り、これらステップの実行は厳格な順序限定がなく、これらステップは他の順序で執行してもよい。且つ、図2図5のうち少なくとも一部のステップは、複数のサブステップ又は複数の段階を含んでもよく、これらサブステップ又は段階は、必ずしも同じ時刻に実行完了するとは限らず、異なる時刻に実行してもよい。また、これらサブステップ又は段階の実行順序も必ずしも次第に行うとは限らず、他ステップ又は他ステップのサブステップ或いは段階の少なくとも一部と順番に又は交替的に実行してもよい。
【0035】
一実施例において、第二パッケージ部3を第一パッケージ部2に圧着するステップS22は、具体的に、パッケージヘッドを利用して第二パッケージ部3を第一パッケージ部2に圧着することを含む。
【0036】
第二パッケージ部3はラミネートフィルム材であり、可塑性が強い。第一パッケージ部2の形状と合うパッケージヘッドを利用することで、第二パッケージ部3としてのラミネートフィルム材を第一パッケージ部2に圧着し、その後、更なる加工により第二パッケージ部3と第一パッケージ部2とを一体に接合し、電池セル1のパッケージを実現する。
【0037】
一実施例において、金属材はステンレスケースであるので、錆を防止することができる。
【0038】
一実施例において、ラミネートフィルム材はアルミラミネートフィルムである。
【0039】
一実施例において、アルミラミネートフィルムはポリプロピレン層を含み、且つ、接着剤もポリプロピレンを含む。ポリプロピレンは、高周波加熱を受けて熔融することができ、特に通常のラミネートフィルム材における他の材料層と比べれば、ポリプロピレンは高周波加熱時の融点が割りに低いため、先に溶融できる。
【0040】
上記の実施例は本発明の若干の実施形態のみを示しており、割りに具体的で詳細に説明されたが、特許の範囲に関する限定として捉えてはいけない。当業者にとって、本発明の発想の前提下で更に複数の変形や改良を行うことが可能であるが、これらも本発明の保護範囲内のものであることを指摘しておきたい。よって、本発明の特許保護範囲は請求の範囲によって定まるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】