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特表2023-502215織物糸を継ぎ合わせるための装置の改善及び対応する装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-23
(54)【発明の名称】織物糸を継ぎ合わせるための装置の改善及び対応する装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 69/06 20060101AFI20230116BHJP
   D03J 1/16 20060101ALI20230116BHJP
   D01H 15/00 20060101ALI20230116BHJP
【FI】
B65H69/06
D03J1/16
D01H15/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022526843
(86)(22)【出願日】2020-11-05
(85)【翻訳文提出日】2022-05-09
(86)【国際出願番号】 IT2020050269
(87)【国際公開番号】W WO2021095071
(87)【国際公開日】2021-05-20
(31)【優先権主張番号】102019000021060
(32)【優先日】2019-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522181625
【氏名又は名称】ハヤブサ ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【弁理士】
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】ベルトーリ ルチアーノ
(72)【発明者】
【氏名】モットーラ ジャンニ
【テーマコード(参考)】
4L056
【Fターム(参考)】
4L056EB16
4L056EC82
(57)【要約】
2つの織物糸の2つの端部をこの端部の撚りの分解及びその後の再組成により継ぎ合わせて単一糸を構成するための装置(100)は、2つのそれぞれの継ぎ合わせ要素(15)を互いに対面させるように互いに対向して配置された2つの構成要素(10)を含み、継ぎ合わされる2つの織物糸の2つの端部がそれらの間に挿入される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単一糸を構成するために、2つの織物糸の2つの端部を、該端部の撚りの分解及びその後の再組成を用いて継ぎ合わせるための装置(100)の構成要素であって、
前記構成要素(10)は、
ハウジング台座(12)を有するフレーム(11)と、
前記ハウジング台座(12)に収容された少なくとも1つの支持プレート(13)と、
前記フレーム(11)と前記支持プレート(13)との間に位置付けられたバネ手段(14)と、
前記ハウジング台座(12)と嵌合する形状を有し、かつ前記支持プレート(13)の上方に配置された少なくとも1つの継ぎ合わせ要素(15)と、
を備え、
前記継ぎ合わせ要素(15)及び前記支持プレート(13)は、磁気タイプの接続手段(16)を用いて互いに選択的に接続される、
ことを特徴とする構成要素。
【請求項2】
前記支持プレート(13)と前記継ぎ合わせ要素(15)との間の相互位置決め手段(20、21、22、23)を備え、前記相互位置決め手段は、前記支持プレート(13)上の前記継ぎ合わせ要素(15)の正しい位置決めを保証するように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の構成要素。
【請求項3】
前記接続手段(16)は、少なくとも1つの磁石(19)と、少なくとも1つのそれぞれの強磁性要素(18)とを備え、前記磁石(19)及び前記強磁性要素(18)の両方は、前記継ぎ合わせ要素(15)上及び前記支持プレート(13)上に嵌合的に配置されて磁気引力により互いに接続される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の構成要素。
【請求項4】
前記少なくとも1つの磁石(19)は、前記支持プレート(13)上に設けられ、前記少なくとも1つの強磁性要素(18)は、前記継ぎ合わせ要素(15)上に設けられる、ことを特徴とする請求項3に記載の構成要素。
【請求項5】
前記少なくとも1つの強磁性要素(18)は、実質的に平面であり、前記継ぎ合わせ要素(15)に関連付けられた強磁性材料で作られたベースを定め、前記支持プレート(13)に向いた前記継ぎ合わせ要素(15)の実質的に全面にわたって延びる、ことを特徴とする請求項3又は4に記載の構成要素。
【請求項6】
1以上の前記磁石(19)は、前記支持プレート(13)と一体であり、前記強磁性要素(18)と協調する態様で前記支持プレート(13)上に配設される、ことを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項7】
磁気タイプの第1の接続手段(16a)を用いて嵌合円形継ぎ合わせ要素(15a)に接続された、内部円形支持プレート(13a)と、
第2の接続手段(16b)を用いて嵌合外部環状継ぎ合わせ要素(15b)に接続された、外部環状支持プレート(13b)と、
を備え、
前記外部支持プレート(13b)は、前記内部支持プレート(13a)と同心であり、前記内部支持プレート(13a)に対して選択的に移動可能である、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項8】
少なくとも前記継ぎ合わせ要素(15)上及び/又は前記ハウジング台座(12)上に付加された少なくとも1つの電子ラベル(32)と、前記電子ラベル(32)と協働する少なくとも1つのデータ読取器(33)と、が設けられたRFID認識システムを備える、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の構成要素。
【請求項9】
織物糸を継ぎ合わせるための装置(100)の構成要素(10)のための継ぎ合わせ要素であって、
実質的に平面的に配置された少なくとも1つの強磁性要素(18)と、
前記強磁性要素(18)に重なり、かつそれと一体の外部層(17)と、
を備えることを特徴とする継ぎ合わせ要素。
【請求項10】
材料及び/又はサイズが互いに異なる少なくとも複数の継ぎ合わせ要素(15)と、それぞれの前記継ぎ合わせ要素(15)と嵌合する複数の支持プレート(13)とが設けられた予備キットであって、
前記継ぎ合わせ要素(15)及びそれぞれの前記支持プレート(13)は、磁気タイプのそれぞれの接続手段(16)を有し、請求項1から8のいずれか一項に記載の構成要素(10)の前記フレーム(11)の前記ハウジング台座(12)内で交換可能である、
ことを特徴とする予備キット。
【請求項11】
単一糸を構成するために、2つの織物糸の2つの端部を、該端部の撚りの分解及びその後の再組成を用いて継ぎ合わせるための装置であって、
前記装置(100)は、
請求項1から8のいずれか一項に記載の2つの構成要素(10)を備え、前記2つの構成要素(10)は、2つのそれぞれの前記継ぎ合わせ要素(15)を互いに対面させるように互いに対向して配置され、両方の継ぎ合わせ要素(15)と垂直に、作動軸線(X)に沿って互いに向けて及び互いから離れるように選択的に移動することができ、互いに対して及び前記作動軸線(X)に対して回転可能である、
ことを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項1から8のいずれか一項に記載の継ぎ合わせ装置(100)の構成要素(10)における継ぎ合わせ要素(15)を交換する方法であって、
磁気引力に対抗して前記継ぎ合わせ要素(15)を前記支持プレート(13)から分離するために、前記支持プレート(13)に関して、交換される前記継ぎ合わせ要素(15)に圧力を作用させるステップと、
交換される前記継ぎ合わせ要素(15)を取り外すステップと、
前記継ぎ合わせ要素(15)と前記支持プレート(13)との間に新しくかつ適正な磁気接続を確立するために、新しい継ぎ合わせ要素(15)を前記支持プレート(13)上に位置決めするステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に説明する実施形態は、織物糸を継ぎ合わせるための装置に対する改善に関する。
【0002】
本発明はまた、これらの改善を採用する織物糸を継ぎ合わせるための装置に関する。特に、装置は、両方の織物糸によって定められた末端セグメントの撚りの全体的又は部分的な分解を用いた2つの織物糸の端部の安定継ぎ合わせとこの結合端部を有する糸の再組成とを実施するのに使用される。
【背景技術】
【0003】
2つの織物糸の末端部に存在する撚りを排除し、それらを結合し、かつ中断のない及び継ぎ目が存在する区域のサイズの有意な変動のない望ましい長さの単一連続糸を生成するように撚りを再構成する継ぎ合わせ装置が知られてる。
【0004】
特に、継ぎ合わされることになる糸の端部が挿入される互いに結合された2つの逆転構成要素を用いて撚りを分解して再組成する継ぎ合わせ装置が知られている。
【0005】
例えば、継ぎ合わされることになる2つの糸の端部がその間に挿入されて軸線方向にかつ隣接してかつ同じく対向して位置決めされた互いに対向する2つの逆転構成要素を使用する継ぎ合わせ装置を提供する米国特許第4637205号明細書が公知である。これらの構成要素は、互いから望ましい距離で、挿入された織物糸に対して、反対方向に回転し、望ましい圧力を一方から他方に作用して最初に撚りを排除し、次に2つの端部の繊維を位置合わせし、その後に、結合されることになる2つの織物糸の結合された及び実質的に平行化された繊維を互いに撚ることによって単一糸を再組成するために回転方向を逆転するように構成される。
【0006】
これらの構成要素は、単一かつ連続な糸を生成するために糸の2つの端部の分解及び再組成段階中に互いに協働するのに適切な専用継ぎ合わせ要素を有する。
【0007】
使用中に、継ぎ合わせ要素は、多量の摩耗を受けて頻発に交換しなければならない。
【0008】
しかし、現在の技術によれば、この交換は、問題の公知の装置では複雑で困難である。
【0009】
更に、対向する継ぎ合わせ要素の位置を安定化するために、公知の継ぎ合わせ装置は、継ぎ合わせ要素と様々な方法で相互作用する多数の要素を使用し、それらを分解して再構築すること及び従ってそれらを交換することを困難にする。
【0010】
糸と直接に協働する対向する継ぎ合わせ要素は、糸の繊維上で引きずられる機能を有する軟質材料で作られることに注意しなければならない。
【0011】
例えば米国特許第4637205号明細書に説明されているような各公知の構成要素の継ぎ合わせ要素は、典型的には、下のプレートに複数のスクリューを用いて確実に螺合される。プレートは、使用中に他方を向く継ぎ合わせ要素に対して複数の軸線方向位置を選択的かつ弾力的に取るようにバネを用いてフレームに接続される。
【0012】
結果的に、継ぎ合わせ要素を除去するためには、それらを下のプレートから切り離すために少なくとも複数のスクリューが除去されなければならず、次に、これらの作動は、新しい継ぎ合わせ要素を設置するために逆方向に繰り返さなければならない。
【0013】
正しい分解又は組立に必要とされる時間とは別に、継ぎ合わせ要素及び/又は継ぎ合わせ装置の一体性を損なうリスクがある。
【0014】
更に、ガスケットの交換には、継ぎ合わせ装置を詳細に知っており、そのためにそのレイアウトを変えない専門オペレータの介在が必要である。
【0015】
結果的に、保守作動は、時間及びコストの観点から厄介であり、同じく装置の長いダウン時間と装置がその上に設置された機械の生産性の結果的な低減とを伴う。
【0016】
糸を継ぎ合わせるための別の装置は、同じく上述の問題を有しているが、独国特許出願公開第102005051935号明細書に説明されている。
【0017】
従って、織物糸を継ぎ合わせるためのこれらの装置を完全化する必要性、及び当業技術の欠点の少なくとも1つを克服することができる織物糸を継ぎ合わせるための対応する装置の必要性が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】米国特許第4637205号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102005051935号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
特に、本発明の1つの目的は、継ぎ合わせ要素の一体性を損傷する又は装置のレイアウトと相互作用するリスクなしで保守時間及び保守作動が低減する織物糸を継ぎ合わせるための装置を提供することである。
【0020】
本発明の別の目的は、公知の継ぎ合わせ装置に容易に適用可能であり、簡単、容易、かつ迅速な保守を可能にする織物糸を継ぎ合わせるための装置の構成要素を提供することである。
【0021】
本出願人は、当業技術の欠点を克服してこれら及び他の目的及び利点を取得するために本発明を考案、試験、かつ具現化した。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明は、独立請求項に列挙かつ特徴付けられている。従属請求項は、本発明の他の特徴又は主な発明概念の変形を説明している。
【0023】
上述の目的に従って、本発明は、単一糸を構成するために、2つの織物糸の2つの端部をそのような端部の撚りの分解及びその後の再組成を用いて継ぎ合わせるための装置の構成要素に関する。
【0024】
本発明により、上述の構成要素は、ハウジング台座を有するフレームと、ハウジング台座に収容された少なくとも1つの支持プレートと、フレームと支持プレートの間に位置付けられたバネ手段と、ハウジング台座と嵌合する形状を有して支持プレートの上方に配置された少なくとも1つの継ぎ合わせ要素とを含む。
【0025】
本発明の一態様により、継ぎ合わせ要素及び支持プレートは、磁気タイプの接続手段を用いて互いに選択的に接続される。
【0026】
有利なことに、ガスケットと支持プレートの磁気接続により、専門オペレータの介在なしにかつ専用ツールの助けを借りずに継ぎ合わせ要素の交換をかなり簡素化することが可能である。
【0027】
一実施形態により、上述の構成要素は、相互位置決め手段を支持プレートと継ぎ合わせ要素の間に含み、そのような手段は、支持プレート上の継ぎ合わせ要素の正しい位置決めを保証するように構成される。
【0028】
結果的に、本発明により、継ぎ合わせ要素の交換は、構成要素及び/又は継ぎ合わせ要素の一体性を損傷するリスクなしに完全に安全に行うことができる。
【0029】
一実施形態により、磁気タイプの接続手段は、少なくとも1つの磁石及び少なくとも1つの強磁性要素を含み、両方は、継ぎ合わせ要素上に及び支持プレート上に嵌合的に配置される。
【0030】
少なくとも1つの磁石及び少なくとも1つの強磁性要素は、継ぎ合わせ要素上に及び支持プレート上に嵌合的に直接に付加することができる。
【0031】
一変形により、少なくとも1つの磁石及び少なくとも1つの強磁性要素は、以下に限定されるものではないが、挿入台座、接着剤、又はスタッド型ピンなどのような補助接続要素を使用することによって付加することができる。
【0032】
少なくとも1つの磁石及び少なくとも1つの強磁性要素は、場合によってはそのような補助接続要素を用いて単体に作ることができる。
【0033】
一実施形態により、上述の接続手段は、継ぎ合わせ要素内に設けられた少なくとも1つの強磁性要素と協働するのに適する支持プレート上に設けられた少なくとも1つの磁石を含む。
【0034】
一変形により、少なくとも1つの磁石及び/又は少なくとも1つの強磁性要素の位置は、全体的又は部分的に逆転させることができる。
【0035】
特に、継ぎ合わせ要素は、ハウジング台座に存在する磁石と相互作用することができる強磁性要素と下部で関連付けられる。
【0036】
この構成要素はまた、少なくともそのような継ぎ合わせ要素上に及び/又はそのようなハウジング台座上に付加された少なくとも1つの電子ラベルとそのような電子ラベルと協働する少なくとも1つのデータ読取器とが設けられたRFID認識システムを含むことができる。この認識システムは、構成要素の及び/又は継ぎ合わせ装置の他の要素に付加することもできると考えられる。
【0037】
本発明はまた、好ましくは、ハウジング台座の少なくとも一部を占める実質的に平面的に配置された少なくとも1つの強磁性要素を含む織物糸を継ぎ合わせるための装置の構成要素のための継ぎ合わせ要素に関する。
【0038】
本発明により、継ぎ合わせ要素は、強磁性要素と重なってかつそれと一体の外部層を含む。
【0039】
有利なことに、これらの強磁性要素は、相互位置決め手段の存在にも起因して、そのような継ぎ合わせ要素をそのような継ぎ合わせ構成要素内で置き換えるのを容易にする及び/又は相互交換するのを迅速にする。
【0040】
本発明による一部の実施形態は、調整された継ぎ合わせ要素及び/又は支持プレートの予備キットを提供する。
【0041】
そのようなキットには、有利なことに、少なくとも材料及び/又はサイズが互いに異なる複数の継ぎ合わせ要素と、それぞれの継ぎ合わせ要素と嵌合する複数の支持プレートとが設けられ、そのような継ぎ合わせ要素及びそれぞれの支持プレートは、磁気タイプのそれぞれの接続手段を有する。
【0042】
特に、そのような継ぎ合わせ要素及びそれぞれの支持プレートは、継ぎ合わせ構成要素のフレームのハウジング台座内で相互交換可能である。
【0043】
有利なことに、キットは、互いに異なって互い相互交換可能である一連の可能な継ぎ合わせ要素と、例えば継ぎ合わされることになる糸のタイプに従って異なる用途に関して上述の継ぎ合わせ構成要素に使用するのに適するそれぞれの支持プレートとをユーザに供給することを可能にする。
【0044】
そのようなキットは、従って、磁気タイプの接続手段に起因して、継ぎ合わされることになる織物糸のタイプに従って容易かつ迅速に継ぎ合わせ要素を相互交換するために継ぎ合わせ装置をユーザの必要性に適応させることを可能にし、その継ぎ合わせを最適にして同時に継ぎ合わせ装置のより大きい柔軟性及び結果的により長いその使用寿命を保証する。
【0045】
本発明はまた、2つの織物糸の2つの端部をこれらの端部の撚りの分解及びその後の再組成を用いて継ぎ合わせて単一糸を構成するための装置に関する。
【0046】
本発明により、上述の装置は、上述のように、2つのそれぞれの継ぎ合わせ要素を互いに対面させるように互いに反対側に配置された2つの構成要素を含み、構成要素は、両方の継ぎ合わせ要素と垂直な作動軸線に沿って互いに向けて及び互いから離れるように、かつ互いに対して及び作動軸線に対して回転可能に選択的に移動することができる。
【0047】
この装置は、上述のようにそれには2つの継ぎ合わせ構成要素が設けられるので、公知の装置と比較して継ぎ合わせ要素の保守作動を簡素化して有意に加速することを可能にし、結果的にそのような保守に関連するコスト及び時間を低減し、並びにそのような保守の後の継ぎ合わせ装置の誤作動のリスクを防止する。
【0048】
本発明はまた、上述のような継ぎ合わせ装置の構成要素内で継ぎ合わせ要素を交換する方法に関し、本方法は、支持プレートに関して、磁気引力を克服して継ぎ合わせ要素を支持プレートから分離するために、交換されることになる継ぎ合わせ要素上に圧力を作用する段階と、交換されることになる継ぎ合わせ要素を除去する段階と、継ぎ合わせ要素と支持プレート間の新しいかつ正しい磁気接続を確立するために新しい継ぎ合わせ要素を支持プレート上に位置決めする段階とを含む。
【0049】
特に、位置決めする段階はまた、相互位置決め手段を使用して継ぎ合わせ要素を支持プレート上で中心化するかつそこに位置決めする段階を含む。
【0050】
有利なことに、磁気接続及び相互位置決め手段に起因して、この交換方法は、実施するのに簡単かつ迅速であり、既存の保守作動を簡素化する。
【0051】
本発明のこれら及び他の態様、特徴、及び利点は、添付図面を参照して非限定的な例として与える一部の実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1】本発明による織物糸を継ぎ合わせるための装置の斜視図である。
図2】本発明による織物糸を継ぎ合わせるための構成要素の断面図である。
図3図2の継ぎ合わせ構成要素の分解組立図である。
図4】本発明による織物糸を継ぎ合わせるための構成要素の別の実施形態の断面図である。
図5図4の継ぎ合わせ構成要素の分解組立図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
理解を容易にするために、可能な場合に図面での同一共通要素を識別するのに同じ参照番号を使用した。一実施形態の要素及び特性は、更に別の説明がなくても他の実施形態の中に都合良く組み込むことができることは理解される。
【0054】
ここで本発明の可能な実施形態を詳細に参照し、そのうちの1又は2以上の例を添付図面に示す。各例は、本発明の例示として供給され、その制限として理解しないものとする。
【0055】
これらの実施形態を説明する前に、本発明の説明は、添付図面を使用して以下の説明に説明するような構成要素の構成及び配置の詳細にその用途が限定されないことも明確にしなければならない。本発明の説明は、他の実施形態を供給することができ、かつ様々な他の方法で取得又は実行することができる。本明細書に使用する語句及び用語は、説明を目的としたものにすぎず、制限として考えることができないことも明確にしなければならない。
【0056】
図1を参照すると、非限定的例として織物糸を継ぎ合わせる、すなわち、2つの織物糸の2つの端部をこの端部の繊維の撚りの分解によって継ぎ合わせてこの2つの端部の分解された繊維を結合して互いに撚ることによって単一糸を構成する装置100が示されている。
【0057】
この継ぎ合わせ装置100は、互いに対向して配置された2つの逆転構成要素10を含む。
【0058】
特に、2つの構成要素10は、両方の継ぎ合わせ要素15に垂直な作動軸線Xに沿って移動手段27によって互いに向けて及び互いから離れるように選択的に移動し、作動軸線Xに沿って駆動手段31によって互いに対して回転することができる。
【0059】
そのような駆動手段31は、例えば、2つのそれぞれの構成要素10の相対的な回転を可能にするように構成された歯付きホイール又はベルトとすることができるがこれらに限定されない。
【0060】
移動手段27は、歯付きホイール、ウォームスクリュー、又はピストン機構とすることができるがこれらに限定されない。
【0061】
2つの構成要素10間には、使用中に、継ぎ合わされることになる2つの織物糸の2つの端部が挿入される。
【0062】
特に、装置100の2つの構成要素10は、2つの端部の繊維の分解及び連続糸を生成するための互いに2つの端部の繊維の結合及びその後の撚りの公知の技術によって2つの糸端部を継ぎ合わせる。この公知の技術は、以下に限定されるものではないが、例えば米国特許第4637205号明細書に広く説明されている。
【0063】
図2図5は、2つの単一糸を折り重ねることによって得られた織物糸を継ぎ合わせるための装置100の構成要素10の改善を示している。
【0064】
構成要素10は、ハウジング台座12を有するフレーム11を含む。
【0065】
特に、そのようなハウジング台座12は、実質的に円筒形とすることができる。
【0066】
ハウジング台座12は、可能な特別な使用要件に従って別の形状のものとすることができる。
【0067】
構成要素10は、ハウジング台座12に収容された少なくとも1つの支持プレート13を含む。
【0068】
一実施形態により、支持プレート13は、バネ手段14によってハウジング台座12のベースに接続される。
【0069】
特に、支持プレート13は、作動軸線Xに沿ってハウジング台座12の内側で選択的に移動可能である。
【0070】
1つの可能な実施形態により、支持プレート13は、望ましい経路に沿ってハウジング台座12の内側からハウジング台座12の外側まで移動可能である。
【0071】
支持プレート13は、例えば、プラスチック材料で作ることができるが、これに限定されない。
【0072】
構成要素10は、ハウジング台座12と嵌合する形状を有して支持プレート13の上方に配置された少なくとも1つの継ぎ合わせ要素15を含む。
【0073】
そのような継ぎ合わせ要素15は、円板状又は環状とすることができるが、これに限定されない。
【0074】
図4図5を参照すると、継ぎ合わせ要素15及び支持プレート13は、中心で穿孔することができ、これは、フレーム11と一体の中心化ピン28のための通路を定めるためである。
【0075】
このようにして、ハウジング台座12の内側の継ぎ合わせ要素15及び支持プレート13の軸線方向摺動を抑制することが可能である。
【0076】
ハウジング台座12の内側の継ぎ合わせ要素15及び/又は支持プレート13の正しい中心化のための他の基準手段も存在することができる。
【0077】
一実施形態により、継ぎ合わせ要素15及び支持プレート13は、磁気タイプの接続手段16によって選択的に互いに接続される。
【0078】
一変形により、接続手段16は、少なくとも1つの磁石19及び少なくとも1つのそれぞれの強磁性要素18を含むことができ、それらの両方は、磁気引力により互いに接続されるように、継ぎ合わせ要素15上及び支持プレート13上に嵌合的に配置される。
【0079】
少なくとも1つの磁石19は、環状又は円板状の形状を有することができる。
【0080】
一実施形態により、接続手段16は、複数の磁石19を提供することができる。磁石19は、円周に沿って又は放射パターンで互いから角度的に距離を置いて配置することができる。
【0081】
磁石19はまた、反復パターンに従って周方向に配置することができる。
【0082】
磁石19のこれらの構成及び形状は、有利なことに、磁気タイプの少なくとも1つの強磁性要素18との正しい最良の接続を後者の配置及び形状の関数として保証するためなどであり、逆も同じである。
【0083】
特に、少なくとも1つの強磁性要素18は、少なくとも1つの磁石19と嵌合する形状を有することができる。
【0084】
有利なことに、強磁性要素18は、結合作動を容易にするためにハウジング台座12と形状が嵌合する円板状プレートとすることができる。実際に、この場合に、好ましいアセンブリに配慮する必要がないので、少なくとも1つの強磁性要素18を少なくとも1つの磁石19と正確に重ねることが可能である。
【0085】
一実施形態により、少なくとも1つの磁石19は、継ぎ合わせ要素15上に設けられ、少なくとも1つの強磁性要素18は、支持プレート13上に設けられる。
【0086】
好ましい実施形態により、少なくとも1つの磁石19は、支持プレート13上に設けられ、少なくとも1つの強磁性要素18は、継ぎ合わせ要素15上に設けられる。
【0087】
これらの構成は、そのような支持プレート13及びそのような継ぎ合わせ要素15がその上に設置される装置100のタイプに依存する。
【0088】
接続手段16は、少なくとも1つの磁石19と及び/又は少なくとも1つの強磁性要素18と協働する補助接続要素を含むことができる。
【0089】
そのような補助接続要素は、少なくとも1つの磁石19及び/又は少なくとも1つの強磁性要素18を設置及び/又は除去するために支持プレート13に及び/又は継ぎ合わせ要素15に関連付けることができる。
【0090】
そのような補助接続要素は、例えば、支持プレート13及び/又は継ぎ合わせ要素15との少なくとも1つの磁石19と少なくとも1つの強磁性要素18間の嵌合結合を可能にするなどのために配向及び中心化スタッド型ピン(図示せず)、挿入台座30、又は類似かつ同等の要素を含むことができるがこれらに限定されない。
【0091】
特に、磁石19は、この対応する挿入台座30の中に連結されるように構成することができる。例えば、上述のスタッド型ピンは、それぞれの挿入台座30内の磁石19の中心化を容易にすることができる。
【0092】
1つの可能な変形により、磁石19には、対応する挿入台座30内の磁石19の中心化を容易にするために突出ペグが設けられる。
【0093】
磁石19は、対応する挿入台座30の内側に摺動挿入されるのに適する形状、例えば、T字形又はL字形の形状を有することができるがこれらに限定されない。
【0094】
特に、磁石19は、対応する挿入台座30内に螺合又はバイオネット接続することができる。
【0095】
これらの補助接続要素はまた、磁石19を支持プレート13に及び/又は継ぎ合わせ要素15に糊付けすることを可能にするための接着剤又は適切な樹脂を含むことができる。
【0096】
1つの可能な実施形態により、磁石19は、支持プレート13を構成する材料内で及び場合によっては継ぎ合わせ要素15内でそれらの磁気作用を低減しないように埋め込まれ、好ましくは部分的に埋め込むことができる。
【0097】
少なくとも1つの強磁性要素18は、磁石19に対して上記を説明したことと同様に、このように補助接続要素と協働することができることに注意しなければならない。
【0098】
特に、このような構成の選択は、支持プレート13及び継ぎ合わせ要素15の材料のタイプ、強磁性要素18が構成された強磁性材料のタイプ、磁石19の望ましい配置、及びそれらの形状及びサイズに依存する。
【0099】
図2図5を参照すると、少なくとも1つの強磁性要素18は、実質的に平面的であり、継ぎ合わせ要素15に関連付けられた強磁性材料のベースを定め、支持プレート13に向けて面する継ぎ合わせ要素15の実質的に全体の面にわたって延びる。
【0100】
この解決策は、磁石19がハウジング台座12から除去されないと同時に継ぎ合わせ要素15が直列に作られてハウジング台座12内で簡単に交換することができるので有利である。
【0101】
一実施形態により、構成要素10は、支持プレート13と一体であって強磁性要素18と調整される方式で支持プレート13上に分散されたそのような磁石19のうちの1又は2以上を含む。このソリューションは、継ぎ合わせ要素15の実質的に平面の強磁性要素18と協働して支持プレート13上に磁力を分散させることを可能にする。
【0102】
一実施形態により、継ぎ合わせ要素15は、強磁性要素18又は円板状ベース平面と重なって一体である外部層17を含む。
【0103】
一変形により、継ぎ合わせ要素15は、単体で作られ、1又は2以上の強磁性要素18は、外部層17内に分散される。
【0104】
そのような外部層17は、軟質材料で作ることができ、部分的かつ弾力的に変形可能とすることができる。
【0105】
そのような外部層17は、プラスチック材料及び/又はゴムで作ることができるがこれらに限定されない。
【0106】
そのような外部層17は、ガスケット層で作ることができるが、これに限定されない。
【0107】
外部層17は、そのような材料を1又は2以上の強磁性要素18上に鋳造することによって取得することができる。
【0108】
外部層17は、公知の螺旋パターンを有することができ、又は織物糸の繊維を撚り戻す及び撚るのに適切である同心半円及び/又は円を有する。
【0109】
継ぎ合わせ要素15は、継ぎ合わせ要素15、支持プレート13、及びフレーム11の間に場合によっては存在する適切な把持グリッパの通過に適した既知の複数の貫通スロット29を有することができる。
【0110】
一実施形態により、構成要素10は、相互位置決め手段20、21、22、23を支持プレート13と継ぎ合わせ要素15の間に含む。
【0111】
例えば、相互位置決め手段20、21、22、23は、継ぎ合わせ要素15上に設けられ、支持プレート13に向けて面する1又は2以上の突出部分20、及びこの突出部分20と嵌合する支持プレート13上に設けられた対応する位置決めキャビティ21を含むことができる。
【0112】
一実施形態により、相互位置決め手段20、21、22、23はまた、支持プレート13に向けて面する面上に、継ぎ合わせ要素15上に設けられて支持プレート13に向けて面する1又は2以上の孔22及びこの孔22と嵌合する支持プレート13上に突出して設けられたそれぞれの位置決め突起23を含む。
【0113】
位置決めキャビティ21と協働するこれらの突出部分20、及び/又は位置決め突起23と協働するこれらの孔22は、有利なことに、正しく安定して支持プレート13上で継ぎ合わせ要素15を中心に置くことを可能にする。
【0114】
一実施形態により、構成要素10は、フレーム11と一体であってハウジング台座12のベースから外側に向けて突出する少なくとも1つのガイドピン24を含む。
【0115】
特に、ガイドピン24は、支持プレート13の厚みを貫通する。
【0116】
そのようなガイドピン24は、当接ヘッド25を有することができる。
【0117】
図2図5を参照すると、支持プレート13は、当接ヘッド25と当接するまでフレーム11に対してガイドピン24に沿って摺動するように構成される。
【0118】
継ぎ合わせ要素15は、ガイドピン24に沿った継ぎ合わせ要素15に対して一体的に抑制される支持プレート13の自由な摺動を可能にするように、形状が当接ヘッド25と嵌合する少なくとも1つの貫通台座26を有することができる。
【0119】
特に、図3及び図5を参照すると、構成要素10は、より良好に支持プレート13の摺動を平衡化する2つの正反対のガイドピン24を含む。
【0120】
一実施形態により、構成要素10は、対応する継ぎ合わせ要素15と嵌合する複数の支持プレート13を含むことができ、そのような支持プレート13は、互いに同心であり、互いには独立に移動可能である。
【0121】
特に、図4図5を参照すると、構成要素10は、磁気タイプの第1の接続手段16aにより、嵌合する円形継ぎ合わせ要素15aに接続された内部円形支持プレート13aと、第2の接続手段16bにより、嵌合する外部環状継ぎ合わせ要素15bに接続された外部環状支持プレート13bとを含む。
【0122】
特に、外部支持プレート13bは、内部支持プレート13aと同心である。
【0123】
一実施形態により、外部支持プレート13bは、内部支持プレート13aに対して選択的に移動することができる。
【0124】
一実施形態により、内部支持プレート13a及び外部支持プレート13bは、作動軸線Xに沿ってハウジング台座12に実質的に軸線方向に移動することができる。
【0125】
図4を参照すると、内部支持プレート13aは、第1のバネ手段14aに関連付けられ、外部支持プレート13bは、第2のバネ手段14bに関連付けられる。
【0126】
一実施形態により、第2のバネ手段14bは、第1のバネ手段14aから独立している。
【0127】
例えば、第1の接続手段16aは、円形の継ぎ合わせ要素15aの外部層17aと一体の円形の強磁性要素18a、及び内部支持プレート13aに関連付けられた1又は2以上の磁石19aを含むことができるが、これに限定されない。
【0128】
更に、例えば、第2の接続手段16bは、環状継ぎ合わせ要素15bの外部層17bと一体の環状強磁性要素18b、及び外部支持プレート13bに関連付けられた1又は2以上の磁石19bを含むことができるが、これに限定されない。
【0129】
図1を参照すると、継ぎ合わせ装置100は、接続手段16によって嵌合継ぎ合わせ要素15に接続された支持プレート13を有する第1の構成要素10a、及び互いに対して同心であって、それぞれ、第1の接続手段16a及び第2の接続手段16bによって嵌合する継ぎ合わせ要素15a、15bに接続された内部支持プレート13a及び外部支持プレート13bを有する第2の構成要素10bを含む。
【0130】
一実施形態により、継ぎ合わせ要素15の予備キットには、異なるサイズの複数の継ぎ合わせ要素15、及び外部層17を含む異なるタイプの材料が設けられる。
【0131】
これらの継ぎ合わせ要素15は、有利なことに、接続手段16に起因して構成要素10内で相互交換可能である。
【0132】
上述の装置100には、例えば、異なるタイプの糸を継ぎ合わせるか、又は摩耗した継ぎ合わせ要素15を置き換えるのに適する利用可能な異なる継ぎ合わせ要素15を有するように予備キットを設けることができるが、これに限定されない。
【0133】
一実施形態により、このキットは、それぞれの継ぎ合わせ要素15と嵌合する1又は2以上の支持プレート13を含む。この解決策は、公知の継ぎ合わせ装置を支持プレート13と及び継ぎ合わせ要素15を磁気接続と適応させることを可能にし、そのような公知の装置の調節作動が簡素化される。
【0134】
特に、このキットには、このように協働する2つの構成要素10を有する継ぎ合わせ装置100のための継ぎ合わせ要素15の1又は2以上の嵌合対が設けられる。
【0135】
一実施形態により、このキットは、各対応する対の継ぎ合わせ要素15と嵌合する1対の支持プレート13を含む。
【0136】
この予備キットはまた、必要に応じて、場合によっては1又は2以上の支持プレート13内で及び/又は1又は2以上の継ぎ合わせ要素15内で交換するために1又は2以上の磁石19及び/又は1又は2以上の強磁性要素18を含むことができる。
【0137】
本発明の構成要素10はまた、例えば、継ぎ合わせ要素15に、及び/又はハウジング台座12、又はその他に使用することができる認識システムを備えることができる。図3を参照して、この認識システムは、ラベルが付加された要素及び読取器33に関連する情報を含むタグ、トランスポンダなどのような電子ラベル32と読取器とが設けられたRFIDシステムとすることができる。公知のように、電子ラベル32は、データを読取器33に送るアンテナを備えることになる。この読取器33は、次に、データ収集のためにコンピュータシステム34に接続することができる。
【0138】
例えば、電子ラベル32が継ぎ合わせ要素15上に付加される場合に、これを通して摩耗などを決定するためにそのような継ぎ合わせ要素の特性データ、従って、測定値、製造材料、製造業者、製造年月日、機能サイクルなどを知ることが可能になる。例えば、ゴムのタイプが、継ぎ合わされることになる糸のタイプに適切であるかなどを確立するために、外部層17が作られるゴムのタイプを知るのに役立つことができる。
【0139】
この認識システムはまた、継ぎ合わせ要素15とハウジング台座12の間の互換性を確認するのに使用することができる。この場合に、ハウジング台座12も、好ましくは、電子ラベル32を備えることになる。ハウジング台座12に付加されたラベル32は、そのようなハウジング台座のサイズ、並びにその製造、使用回数などに関連するデータを知るのに役立つことができる。
【0140】
電子ラベル32が図3で付加される位置は、全く例示的である。これらの電子ラベル32は、継ぎ合わせ要素15上の及び/又はハウジング台座12上のあらゆる適切な位置に付加することができる。
【0141】
特許請求の範囲によって定められるような本発明の分野及び範囲から逸脱することなく、織物糸を継ぎ合わせるための装置100の構成要素10に及び上述の対応する継ぎ合わせ装置100に、部品の修正及び/又は追加を行うことができることは明らかである。
【0142】
本発明を一部の特定の例を参照して説明したが、当業者は、特許請求の範囲に説明されるような特性を有し、従って、全てがそれによって定められる保護範囲に該当する多くの他の同等形態の構成要素10及び対応する継ぎ合わせ装置100を達成することが確かに可能であることも明らかである。
【0143】
以下の特許請求の範囲において、括弧内の参照符号の単なる目的は、読みやすくすることであり、それらは、特定の特許請求の範囲で権利主張する保護範囲に関して制限的要因と見なしてはならない。
【符号の説明】
【0144】
10 逆転構成要素
15 継ぎ合わせ要素
27 移動手段
31 駆動手段
100 継ぎ合わせ装置
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】