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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-24
(54)【発明の名称】車両のナビゲーション表示
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/26 20060101AFI20230117BHJP
   G08G 1/005 20060101ALI20230117BHJP
【FI】
G01C21/26 P
G08G1/005
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022519518
(86)(22)【出願日】2020-09-09
(85)【翻訳文提出日】2022-05-25
(86)【国際出願番号】 IL2020050983
(87)【国際公開番号】W WO2021059263
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】269715
(32)【優先日】2019-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IL
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】522120716
【氏名又は名称】シームレス ヴィジョン(2017) リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ナーディモン,アミール
(72)【発明者】
【氏名】ワックスマン,オマー
(72)【発明者】
【氏名】コロミーエツ,パブロ
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
【Fターム(参考)】
2F129AA02
2F129BB03
2F129BB26
2F129CC03
2F129CC15
2F129CC16
2F129DD46
2F129DD49
2F129EE43
2F129EE50
2F129EE52
2F129GG17
2F129GG18
5H181AA23
5H181BB04
5H181BB08
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF04
5H181FF05
5H181FF14
5H181FF25
5H181LL01
5H181LL07
5H181LL08
(57)【要約】
電池駆動車両(BOV)であって、BOVの電源電力を提供するように構成された電池と、電池に動作可能に接続された処理及びメモリ回路(PMC)に含まれる少なくとも1つのプロセッサであって、a)第1及び第2の位置を示すデータを取得することと、b)第1の位置から第2の位置までBOVをナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を示すデータを決定することと、c)電池の現在の電力レベルを示すデータを取得することと、d)第1の位置から第2の位置までBOVをナビゲートするための残存電池電力状況を決定するために、必要とされる電池消費電力を示すデータを、電池の現在の電力レベルを示すデータと比較することと、e)この決定に基づいて表示を提供することとを行うように構成される少なくとも1つのプロセッサとを含む電池駆動車両(BOV)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の位置から第2の位置までの電池駆動車両(BOV)のナビゲーション表示を提供する方法であって、前記BOVに関連付けられたコンピュータメモリ回路により、
a.前記第1及び第2の位置を示すデータを取得することと、
b.前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を示すデータを決定することと、
c.電池の現在の電力レベルを示すデータを取得することと、
d.前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートするための残存電池電力状況を決定するために、前記必要とされる電池消費電力を示す前記データを、前記電池の前記現在の電力レベルを示す前記データと比較することと、
e.前記決定に基づいて表示を提供することと
を含む方法。
【請求項2】
前記データの前記比較に応答して、不十分な残存電池電力状況を決定し、及び前記決定に基づいて不十分であるという表示を提供する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
f.前記電池駆動BOVの動作を不能にするための信号を生成すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記データの前記比較に応答して、十分な残存電池電力状況を決定し、及び前記決定に基づいて、前記第2の位置まで前記BOVをナビゲーションすることを容易にするために十分であるという表示を提供する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
f.前記第2の位置までの前記BOVのナビゲーション動作を可能にするための信号を生成することと、
g.前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートすることと
をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記データの前記比較は、前記電池の前記現在の電力レベルを示す前記データを、前記必要とされる電池消費電力を示す前記データに対応する所与の閾値と比較することと、前記所与の閾値を超える前記電池の前記現在の電力レベルに応答して、十分な残存電池電力状況を決定することとを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記十分な残存電池電力状況は、前記電池が完全に充電されていることに応答して決定される、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の位置が、前記ナビゲートされるBOVの現在の位置である段階(a)~(e)を繰り返すことと、
前記現在の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートするための前記残存電池電力状況を決定するために、前記必要とされる電池消費電力を示す前記データを、前記電池の前記現在の電力レベルを示す前記データと比較することと
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記データの前記比較に応答して、不十分な残存電池電力状況を決定し、及び前記決定に基づいて不十分であるという表示を提供する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1及び第2の位置を示す前記データを取得することは、前記第1及び第2の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を取得することを含み、前記方法は、
前記受信された情報に基づいて、前記第1の位置から前記第2の位置までのナビゲーション経路を示すデータを決定することと、
前記ナビゲーション経路を示す前記データに基づいて、前記必要とされる電池消費電力を示す前記データを決定することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記地理的位置関連情報を取得することは、前記第1の位置及び/又は前記第2の位置に関連付けられたGPS座標を取得することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記地理的位置関連情報を取得することは、前記第1の位置及び/又は前記第2の位置に関連付けられた1つ又は複数の視覚的手がかりを取得することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記ナビゲーション経路を示す前記データを決定することは、以下のパラメータ:経路地形データ、1つ又は複数の操作者パラメータに依存する経路データ及び1つ又は複数の経路周囲条件の少なくとも1つを含む経路情報を取得することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
十分な残存電池電力状況を決定し、及び前記決定に基づいて、前記第2の位置まで前記BOVをナビゲーションすることを容易にするために十分であるという表示を提供することと、
前記第2の位置までの前記BOVのナビゲーション動作を可能にするための信号を生成することと、
前記第1の位置と前記第2の位置との間の前記ナビゲーション経路上の少なくとも1つの中間点を示すデータを取得することであって、前記中間点は、地理的位置関連情報に関連付けられる、取得することと、
前記少なくとも1つの中間点を通って前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートすることと
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの中間点を示す前記データを取得することは、前記少なくとも1つの中間点に関連付けられたGPS座標を取得することを含み、前記少なくとも1つの中間点を通って前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートする前に、前記方法は、
前記取得されたGPS座標の少なくとも一部が禁止区域にあると決定すると、前記中間点に関連付けられた前記取得されたGPS座標の少なくとも一部を選択的に除去することと、
前記除去されたGPS座標なしに、前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートすることと
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記選択的に除去することは、前記取得されたGPS座標を地図座標系に位置付けることと、前記GPS座標の少なくとも一部が前記地図座標系の既定の禁止部分に位置付けられると決定すると、前記GPS座標の前記少なくとも一部を破棄することとを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ナビゲーション経路を示す前記データは、一連の前記少なくとも2つの中間点を示すデータを含み、前記少なくとも2つの中間点のそれぞれは、対応する地理的位置関連情報に関連付けられ、それぞれの2つの連続する中間点は、前記ナビゲーション経路の対応する区間に関連付けられ、前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートする間、前記方法は、
a)前記少なくとも2つの中間点の第1及び第2の中間点に関連付けられた区間を示すデータを決定することと、
b)前記少なくとも2つの中間点の前記対応する地理的位置関連情報に基づいて、前記第1の中間点から前記第2の中間点までの前記区間の方向を示すデータを決定することと、
c)前記決定された区間に関連付けられた地域情報を示すデータを取得することと、
d)周辺区域の地域情報を取得することと、
e)前記取得された関連付けられた地域情報、前記周辺区域の前記取得された地域情報及び前記区間の前記方向に基づいて、前記ナビゲーション経路を示す前記データを選択的に修正することと、
f)前記修正されたナビゲーション経路に基づいて前記BOVをナビゲートすることと
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記第1又は第2の中間点は、それぞれ前記第1又は第2の位置と同一である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第2の位置に到着するまで、少なくとも1つの異なる区間に関して段階(a)~(f)を繰り返すことであって、前記少なくとも1つの異なる区間は、前記第1及び第2の中間点と異なる少なくとも1つの中間点に関連付けられる、繰り返すことをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記BOVを構成することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記BOVを構成することは、前記BOVに接続されたハンドルを調整することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記BOVを構成することは、前記BOVの速度を構成することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
第1の位置から第2の位置までナビゲートする車両のナビゲーション表示を提供する方法であって、前記車両に関連付けられたコンピュータメモリ回路により、
(a)前記第1及び第2の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を示すデータの取得することと、
(b)前記取得された地理的位置関連情報に基づいて、前記第1の位置から前記第2の位置までのナビゲーション経路を示すデータを決定することであって、前記ナビゲーション経路を示す前記データは、一連の少なくとも2つの中間点を示すデータを含み、前記少なくとも2つの中間点のそれぞれは、対応する地理的位置関連情報に関連付けられ、それぞれの2つの連続する中間点は、前記ナビゲーション経路の対応する区間に関連付けられる、決定することと、
(c)前記少なくとも2つの中間点の第1及び第2の中間点に関連付けられた区間を示すデータを決定することと、
(d)前記第1の中間点から前記第2の中間点までの前記区間の方向を示すデータを、その対応する地理的位置関連情報に基づいて決定することと、
(e)前記決定された方向に基づいて、地域情報を示すデータを取得することと、
(f)周辺区域の地域情報を取得することと、
(g)前記地域情報を示す前記取得されたデータに基づいて、前記ナビゲーション経路を示す前記データを選択的に修正することと、
(h)前記修正されたナビゲーション経路に基づいて前記車両をナビゲートすることと
を含む方法。
【請求項24】
前記地理的位置関連情報を取得することは、前記第1の位置及び/又は前記第2の位置に関連付けられたGPS座標を取得することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記地理的位置関連情報を取得することは、前記第1の位置及び/又は前記第2の位置に関連付けられた1つ又は複数の視覚的手がかりを取得することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記第1又は第2の中間点は、それぞれ前記第1及び第2の位置と同一である、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記第2の位置に到着するまで、少なくとも1つの異なる区間に関して段階(c)~(h)を繰り返すことであって、前記少なくとも1つの異なる区間は、前記第1及び第2の中間点と異なる少なくとも1つの中間点間にある、繰り返すことをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
(g)前記第1の位置が、前記ナビゲートされる車両の現在の位置である段階(a)~(h)を繰り返すことと、
(j)前記修正されたナビゲーション経路に基づいて前記車両をナビゲートする前に、前記関連付けられた地理的位置関連情報が禁止区域にあると決定すると、前記少なくとも1つの中間点に関連付けられた前記取得された地理的位置関連情報の少なくとも一部を選択的に除去することと、
(k)前記除去された情報なしに、前記第1の位置から前記第2の位置まで前記車両をナビゲートすることと
をさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも1つの中間点に関連付けられた前記地理的位置関連情報は、GPS座標を含み、選択的に除去することは、
前記GPS座標を地図座標系に位置付けることと、
前記GPS座標の少なくとも一部が前記地図座標系の既定の禁止部分に位置付けられると決定すると、前記GPS座標の少なくとも一部を破棄することと
を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項30】
前記車両を構成することをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項31】
前記車両を構成することは、前記車両に接続されたハンドルを調整することを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記車両を構成することは、前記車両の速度を構成することを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
電池駆動車両(BOV)であって、
前記BOVの電源電力を提供するように構成された電池、
前記電池に動作可能に接続された処理及びメモリ回路(PMC)に含まれる少なくとも1つのプロセッサであって、
a.第1及び第2の位置を示すデータを取得することと、
b.前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を示すデータを決定することと、
c.前記電池の現在の電力レベルを示すデータを取得することと、
d.前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートするための残存電池電力状況を決定するために、前記必要とされる電池消費電力を示す前記データを、前記電池の前記現在の電力レベルを示す前記データと比較することと、
e.前記決定に基づいて表示を提供することと
を行うように構成される少なくとも1つのプロセッサ
を含む電池駆動車両(BOV)。
【請求項34】
前記1つ又は複数のプロセッサは、
f.前記第2の位置までの前記BOVのナビゲーション動作を可能にするための信号を生成することと、
g.前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートすることと
を行うようにさらに構成される、請求項33に記載のBOV。
【請求項35】
前記1つ又は複数のプロセッサは、
前記第1の位置が、前記ナビゲートされるBOVの現在の位置である段階(a)~(e)を繰り返すことと、
前記現在の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートするための前記残存電池電力状況を決定するために、前記必要とされる電池消費電力を示す前記データを、前記電池の前記現在の電力レベルを示す前記データと比較することと
を行うようにさらに構成される、請求項34に記載のBOV。
【請求項36】
車両であって、
周辺区域の1つ又は複数の画像を取り込むように構成された少なくとも1つのカメラ、
前記車両の位置のGPS座標を取得するように構成されたGPSユニット、
前記1つ又は複数のカメラ及び前記GPSユニットに動作可能に接続された処理及びメモリ回路(PMC)に含まれる少なくとも1つのプロセッサであって、第1の位置から第2の位置までナビゲートする車両にナビゲーション表示を提供するように構成され、
a)GPSユニットのGPS読出し値を使用して、前記第1の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を示すデータを取得することと、
b)前記第2の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を示すデータを取得することと、
c)前記取得された地理的位置関連情報に基づいて、前記第1の位置から前記第2の位置までのナビゲーション経路を示すデータを決定することであって、前記ナビゲーション経路を示す前記データは、一連の少なくとも2つの中間点を示すデータを含み、前記少なくとも2つの中間点のそれぞれは、対応する地理的位置関連情報に関連付けられ、それぞれの2つの連続する2つの中間点は、前記ナビゲーション経路の対応する区間に関連付けられる、決定することと、
d)前記少なくとも2つの中間点の第1及び第2の中間点に関連付けられた区間を示すデータを決定することと、
e)前記第1の中間点から前記第2の中間点までの前記区間の方向を示すデータを、その対応する地理的位置関連情報に基づいて決定することと、
f)前記決定された方向に基づいて、地域情報を示すデータを取得することと、
g)前記1つ又は複数のカメラによって取り込まれた1つ又は複数の画像に基づいて、前記周辺区域の地域情報を取得することと、
h)前記地域情報を示す前記取得されたデータに基づいて、前記ナビゲーション経路を示す前記データを選択的に修正することと、
i)前記修正されたナビゲーション経路に基づいて前記車両をナビゲートすることと
を行うように構成される少なくとも1つのプロセッサ
を含む車両。
【請求項37】
前記1つ又は複数のプロセッサは、前記車両を構成するようにさらに構成される、請求項36に記載の車両。
【請求項38】
前記車両は、ハンドルをさらに含み、前記車両を構成することは、前記ハンドルを調整することを含む、請求項36に記載の車両。
【請求項39】
前記車両を構成することは、前記車両の速度を構成することを含む、請求項36に記載の車両。
【請求項40】
プログラム命令を保持するコンピュータ読取り可能記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、前記プログラム命令は、プロセッサによって読み取られると、前記プロセッサに、第1の位置から第2の位置までの電池駆動車両(BOV)のナビゲーション表示を提供する方法を実行させ、前記方法は、
a.前記第1及び第2の位置を示すデータを取得することと、
b.前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を示すデータを決定することと、
c.電池の現在の電力レベルを示すデータを取得することと、
d.前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートするための残存電池電力状況を決定するために、前記必要とされる電池消費電力を示す前記データを、前記電池の前記現在の電力レベルを示す前記データと比較することと、
e.前記決定に基づいて表示を提供することと
を含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項41】
プログラム命令を保持するコンピュータ読取り可能記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、前記プログラム命令は、プロセッサによって読み取られると、前記プロセッサに、第1の位置から第2の位置までナビゲートする車両のナビゲーション表示を提供する方法を実行させ、前記方法は、
(a)前記第1及び第2の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を示すデータの取得することと、
(b)前記取得された地理的位置関連情報に基づいて、前記第1の位置から前記第2の位置までのナビゲーション経路を示すデータを決定することであって、前記ナビゲーション経路を示す前記データは、一連の少なくとも2つの中間点を示すデータを含み、前記少なくとも2つの中間点のそれぞれは、対応する地理的位置関連情報に関連付けられ、それぞれの2つの連続する中間点は、前記ナビゲーション経路の対応する区間に関連付けられる、決定することと、
(c)前記少なくとも2つの中間点の第1及び第2の中間点に関連付けられた区間を示すデータを決定することと、
(d)前記第1の中間点から前記第2の中間点までの前記区間の方向を示すデータを、その対応する地理的位置関連情報に基づいて決定することと、
(e)前記決定された方向に基づいて、地域情報を示すデータを取得することと、
(f)周辺区域の地域情報を取得することと、
(g)前記地域情報を示す前記取得されたデータに基づいて、前記ナビゲーション経路を示す前記データを選択的に修正することと、
(h)前記修正されたナビゲーション経路に基づいて前記車両をナビゲートすることと
を含む、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
ここに開示される主題は、車両のナビゲーション表示を提供すること及び車両をナビゲートすることに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
既存の動作装置の中には、電池によって電力供給される装置である電池駆動装置がある。電池により、装置の初期動作及びその継続動作が可能になる。電池は、装置の排他的な電源であり得るか、又は例えばガス動力源などとともに装置にとってのいくつかの電源の1つであり得る。
【0003】
電池の電池電力レベルは、装置の特定の活動において、どの程度の電池電力が残っているかを示す。所望の目的地に向かって移動する電池駆動車両を考えるとき、任意の時点での電池駆動車両の電池電力レベルは、この車両が所望の目的地に到着できるかどうかを示す。
【0004】
したがって、電池駆動車両の現在の電力レベルを監視することが望ましい。
【0005】
特定の位置から目的地までの車両のナビゲーションを考えると、最も一般的なナビゲーションツールは、GPSベースのものである。しかし、場合により、GPSツールは、例えば、GPS信号の受信が弱いために利用できないか、又は車両をナビゲートするのに十分でないことがあり、車両をナビゲートし続けられることが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
概要
電池駆動車両を考えるとき、電池の現在の電池電力レベルは、車両の特定の活動において、どの程度の電池電力が残っているかを示すことができる。より具体的には、車両がその目的地に到着するまで移動する計画の経路を考えるとき、その目的地に向かって走行し始める前に、車両の電池の現在の電池電力レベルが、その目的地に到着するまで車両が動作できるのに十分であるかどうかをあらかじめ確認することが重要である。したがって、車両がその目的地に到着するのにどの程度の電池消費電力が必要とされるかを決定し、車両の現在の電池電力レベルが確かに十分であることを確認することが重要である。
【0007】
電池駆動車両(BOV)が特定の動作を完了するのに十分な電力レベルを有していることをあらかじめ確認することは、何らかのアクションにとって基本となり得る。例えば、BOVが動作状態にあり、目的地に向かって移動するとき、このBOVの電池電力が切れてしまう場合、BOVは、目的地に到着することなく停止する。こうしたことが生じる場合、(携帯用充電器もなく、外部充電装置にもアクセスできないと仮定すれば)、BOVのユーザは、再充電することもできず、目的地に進むこともできずに経路の途中で立ち往生する。BOVに導かれて目的地に向かう身体の不自由なユーザの具体例を考えると、目的地に到着するのに十分な電池電力レベルがあることをあらかじめ確認することが重要である。したがって、BOVの現在の電池電力レベルが、要求された目的地にBOVが到着できるようにするのに十分であることをあらかじめ確認し、目的地に到着するのに必要とされる電池消費電力に鑑みて、残存電池電力状況の適切な表示を提供することが重要である。さらに、動作中に車両の電池の現在の電力レベルを監視し続け、所望の目的地に到着するのに十分な電池電力レベルが依然としてあることを、表示を提供することによって確認することも重要である。
【0008】
場合により、車両がその行程を開始する前に、BOVがその目的地に到着するのに十分な電池電力が残っているかどうかあらかじめ判定することは、電池の現在の電力レベルを、BOVをその現在の位置から目的地までナビゲートするのに必要とされる電池消費電力と比較して、実際に現在の電力レベルの方が高いと確認することを含む。場合により、現在の位置から目的地までBOVをナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を決定することは、GPS座標など、現在の位置及び目的地の地理的位置関連情報を取得することと、この地理的位置関連情報に基づいて目的地までのナビゲーション経路を決定することとを含む。ナビゲーション経路が決定されると、このナビゲーション経路を完走するのにどの程度の電池消費電力が必要とされるのかを決定することと、電池の現在の電力レベルがナビゲーション経路を完走するのに十分であるかどうか判定することとが可能である。場合により、必要とされる電池消費量と比較した電池の現在の電力レベルに基づいて、適切なナビゲーション表示が提供される。
【0009】
例えば、自宅から図書館まで移動したいと考えるBOVの操作者を考える。図書館に到着するのに十分な電池消費電力が自分のBOVにあると判定するには、図書館までの経路を決定し、次いで図書館に到着するのに必要とされる電池消費量を決定することが求められる。必要とされる電池消費量が決定されると、これがBOVの現在の電池電力と比較されて、図書館に到着するのに現在の電池電力が十分であるかどうか判定される。
【0010】
ナビゲーション自体のプロセスを考えるとき、現在の位置から目的地まで車両をナビゲートするために、現在の位置及び目的地について、GPS座標など、地理的位置関連情報が取得される。現在、最も一般的なナビゲーションツールは、GPSベースのものであり、GPS衛星からの情報を車両で受信して、この車両の地理的位置を計算する。適切なソフトウェアを使用して、車両は、GPSの中間地点として車両の地理的位置を地図上に表示することができ、現在の地理的位置から目的地までの道順を提示することができる。車両の地理的位置を計算するためにGPS衛星からの情報を受信するには、GPSの受信、すなわち軌道上に位置する衛星のネットワークのいくつかのGPS衛星に対して、遮るもののない見通し線が必要とされる。都市環境、トンネルを通る経路、厳しい気象条件、高い建物の近く又は非常に密集した街路など、特定の状況では、GPS受信に基づいてナビゲートすることができない程度にGPS受信が微弱な衛星信号状態に曝される。さらに、特定の状況では、道路上ではなく、歩道上でナビゲートされる車両の場合などでは、GPS座標は、車両を正確な方法でナビゲートするための十分な情報を提供しない。したがって、ここに開示される主題の特定の実施形態によれば、GPS信号が十分でないときにもナビゲーション表示を提供すること及びこのようなナビゲーションを支援するために、例えばその区域での視覚的手がかりを含め、周辺区域についての情報など、他のタイプの地理的位置関連情報を使用することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0011】
ここに開示される主題の一態様によれば、第1の位置から第2の位置までの電池駆動車両(BOV)のナビゲーション表示を提供する方法であって、BOVに関連付けられたコンピュータメモリ回路により、
a.第1及び第2の位置を示すデータを取得することと、
b.第1の位置から第2の位置までBOVをナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を示すデータを決定することと、
c.電池の現在の電力レベルを示すデータを取得することと、
d.第1の位置から第2の位置までBOVをナビゲートするための残存電池電力状況を決定するために、必要とされる電池消費電力を示すデータを、電池の現在の電力レベルを示すデータと比較することと、
e.この決定に基づいて表示を提供することと
を含む方法が提供される。
【0012】
上記特徴に加えて、ここに開示される主題のこの態様による方法は、任意選択で、以下に列挙する特徴(i)~(xxi)の1つ又は複数を技術的に実現可能な任意の組合せ又は並べ換えで含むことができる。
(i)データの比較に応答して、不十分な残存電池電状況を決定し、及びこの決定に基づいて不十分であるという表示を提供すること。
(ii)この方法は、電池駆動BOVの動作を不能にするための信号を生成することをさらに含む。
(iii)データの比較に応答して、十分な残存電池電力状況を決定し、及びこの決定に基づいて、第2の位置までBOVをナビゲーションすることを容易にするために十分であるという表示を提供すること。
(iv)この方法は、第2の位置までのBOVのナビゲーション動作を可能にするための信号を生成することと、第1の位置から第2の位置までBOVをナビゲートすることとをさらに含む。
(v)データの比較は、電池の現在の電力レベルを示すデータを、必要とされる電池消費電力を示すデータに対応する所与の閾値と比較することと、所与の閾値を超える電池の現在の電力レベルに応答して、十分な残存電池電力状況を決定することとを含む。
(vi)電池が完全に充電されているのに応答して、十分な残存電池電力状況を決定すること。
(vii)この方法は、第1の位置が、ナビゲートされるBOVの現在の位置である前述の段階(a)~(e)を繰り返すことと、現在の位置から第2の位置までBOVをナビゲートするための残存電池電力状況を決定するために、必要とされる電池消費電力を示すデータを、電池の現在の電力レベルを示すデータと比較することとをさらに含む。
(viii)データの比較に応答して、不十分な残存電池電力状況を決定し、及びこの決定に基づいて不十分であるという表示を提供すること。
(ix)第1及び第2の位置を示すデータを取得することは、第1及び第2の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を取得することを含み、この方法は、
受信された情報に基づいて、第1の位置から第2の位置までのナビゲーション経路を示すデータを決定することと、
このナビゲーション経路を示すデータに基づいて、必要とされる電池消費電力を示すデータを決定することと
をさらに含む。
(x)地理的位置関連情報を取得することは、第1の位置及び/又は第2の位置に関連付けられたGPS座標を取得することを含む。
(xi)地理的位置関連情報を取得することは、第1の位置及び/又は第2の位置に関連付けられた1つ又は複数の視覚的手がかりを取得することを含む。
(xii)ナビゲーション経路を示すデータを決定することは、以下のパラメータ:経路地形データ、1つ又は複数の操作者パラメータに依存する経路データ及び1つ又は複数の経路周囲条件の少なくとも1つを含む経路情報を取得することをさらに含む。
(xiii)この方法は、
十分な残存電池電力状況を決定し、及びこの決定に基づいて、第2の位置までBOVをナビゲーションすることを容易にするために十分であるという表示を提供することと、
第2の位置までのBOVのナビゲーション動作を可能にするための信号を生成することと、
第1の位置と第2の位置との間のナビゲーション経路上の少なくとも1つの中間点を示すデータを取得することであって、中間点は、地理的位置関連情報に関連付けられる、取得することと、
少なくとも1つの中間点を通って第1の位置から第2の位置までBOVをナビゲートすることと
をさらに含む。
(xiv)少なくとも1つの中間点を示すデータを取得することは、少なくとも1つの中間点に関連付けられたGPS座標を取得することを含み、少なくとも1つの中間点を通って第1の位置から第2の位置までBOVをナビゲートする前に、この方法は、
取得されたGPS座標の少なくとも一部が禁止区域にあると決定すると、中間点に関連付けられた取得されたGPS座標の少なくとも一部を選択的に除去することと、
除去されたこのGPS座標なしに、第1の位置から第2の位置までBOVをナビゲートすることと
をさらに含む。
(xv)選択的に除去することは、取得されたGPS座標を地図座標系に位置付けることと、このGPS座標の少なくとも一部が地図座標系の既定の禁止部分に位置付けられると決定すると、GPS座標の少なくとも一部を破棄することとを含む。
(xvi)ナビゲーション経路を示すデータは、一連の少なくとも2つの中間点を示すデータを含み、少なくとも2つの中間点のそれぞれは、対応する地理的位置関連情報に関連付けられ、それぞれの2つの連続する中間点は、ナビゲーション経路の対応する区間に関連付けられ、第1の位置から第2の位置までBOVをナビゲートする間、この方法は、
a)少なくとも2つの中間点の第1及び第2の中間点に関連付けられた区間を示すデータを決定することと、
b)少なくとも2つの中間点の対応する地理的位置関連情報に基づいて、第1の中間点から第2の中間点までの区間の方向を示すデータを決定することと、
c)決定された区間に関連付けられた地域情報を示すデータを取得することと、
d)周辺区域の地域情報を取得することと、
e)取得された関連付けられた地域情報、周辺区域の取得された地域情報及び区間の方向に基づいて、ナビゲーション経路を示すデータを選択的に修正することと、
f)修正されたナビゲーション経路に基づいてBOVをナビゲートすることと
をさらに含む。
(xvii)第1の中間点又は第2の中間点は、それぞれ第1又は第2の位置と同一である。
(xviii)この方法は、第2の位置に到着するまで、少なくとも1つの異なる区間に関して前述の段階(a)~(f)を繰り返すことであって、少なくとも1つの異なる区間は、第1及び第2の中間点と異なる少なくとも1つの中間点に関連付けられる、繰り返すことをさらに含む。
(xix)この方法は、BOVを構成することをさらに含む。
(xx)BOVを構成することは、BOVに接続されたハンドルを調整することを含む。
(xxi)BOVを調整することは、BOVの速度を構成することを含む。
【0013】
ここに開示される主題の別の態様によれば、第1の位置から第2の位置までナビゲートする車両のナビゲーション表示を提供する方法であって、車両に関連付けられたコンピュータメモリ回路により、
(a)第1及び第2の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を示すデータを取得することと、
(b)取得された地理的位置関連情報に基づいて、第1の位置から第2の位置までのナビゲーション経路を示すデータを決定することであって、ナビゲーション経路を示すデータは、一連の少なくとも2つの中間点を示すデータを含み、少なくとも2つの中間点のそれぞれは、対応する地理的位置関連情報に関連付けられ、それぞれの2つの連続する中間点は、ナビゲーション経路の対応する区間に関連付けられる、決定することと、
(c)少なくとも2つの中間点の第1及び第2の中間点に関連付けられた区間を示すデータを決定することと、
(d)第1の中間点から第2の中間点までの区間の方向を示すデータを、その対応する地理的位置関連情報に基づいて決定することと、
(e)決定された方向に基づいて、地域情報を示すデータを取得することと、
(f)周辺区域の地域情報を取得することと、
(g)地域情報を示す取得されたデータに基づいて、ナビゲーション経路を示すデータを選択的に修正することと、
(h)修正されたナビゲーション経路に基づいて車両をナビゲートすることと
を含む方法が提供される。
【0014】
ここに開示される主題の別の態様によれば、電池駆動車両(BOV)であって、
BOVの電源電力を提供するように構成された電池、
電池に動作可能に接続された処理及びメモリ回路(PMC)に含まれる少なくとも1つのプロセッサであって、
a.第1及び第2の位置を示すデータを取得することと、
b.第1の位置から第2の位置までBOVをナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を示すデータを決定することと、
c.電池の現在の電力レベルを示すデータを取得することと、
d.第1の位置から第2の位置までBOVをナビゲートするための残存電池電力状況を決定するために、必要とされる電池消費電力を示すデータを、電池の現在の電力レベルを示すデータと比較することと、
e.この決定に基づいて表示を提供することと
を行うように構成される少なくとも1つのプロセッサ
を含む電池駆動車両(BOV)が提供される。
【0015】
ここに開示される主題の別の態様によれば、車両であって、
周辺区域の1つ又は複数の画像を取り込むように構成された少なくとも1つのカメラ、
車両の位置のGPS座標を取得するように構成されたGPSユニット、
少なくとも1つのカメラ及びGPSユニットに動作可能に接続された処理及びメモリ回路(PMC)に含まれる少なくとも1つのプロセッサであって、第1の位置から第2の位置までナビゲートする車両にナビゲーション表示を提供するように構成され、
a)GPSユニットのGPS読出し値を使用して、第1の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を示すデータを取得することと、
b)第2の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を示すデータを取得することと、
c)取得された地理的位置関連情報に基づいて、第1の位置から第2の位置までのナビゲーション経路を示すデータを決定することであって、ナビゲーション経路を示すデータは、一連の少なくとも2つの中間点を示すデータを含み、少なくとも2つの中間点のそれぞれは、対応する地理的位置関連情報に関連付けられ、それぞれの2つの連続する中間点は、ナビゲーション経路の対応する区間に関連付けられる、決定することと、
d)少なくとも2つの中間点の第1及び第2の中間点に関連付けられた区間を示すデータを決定することと、
e)第1の中間点から第2の中間点までの区間の方向を示すデータを、その対応する地理的位置関連情報に基づいて決定することと、
f)決定された方向に基づいて、地域情報を示すデータを取得することと、
g)少なくとも1つのカメラによって取り込まれた1つ又は複数の画像に基づいて、周辺区域の地域情報を取得することと、
h)地域情報を示す取得されたデータに基づいて、ナビゲーション経路を示すデータを選択的に修正することと、
i)修正されたこのナビゲーション経路に基づいて車両をナビゲートすることと
を行うように構成される少なくとも1つのプロセッサ
を含む車両が提供される。
【0016】
ここに開示される主題の別の態様によれば、プログラム命令を保持するコンピュータ読取り可能記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、プログラム命令は、プロセッサによって読み取られると、プロセッサに、第1の位置から第2の位置までの電池駆動車両(BOV)のナビゲーション表示を提供する方法を実行させ、この方法は、
a.第1及び第2の位置を示すデータを取得することと、
b.第1の位置から第2の位置までBOVをナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を示すデータを決定することと、
c.電池の現在の電力レベルを示すデータを取得することと、
d.第1の位置から第2の位置までBOVをナビゲートするための残存電池電力状況を決定するために、必要とされる電池消費電力を示すデータを、電池の現在の電力レベルを示すデータと比較することと、
e.この決定に基づいて表示を提供することと
を含む、コンピュータプログラム製品が提供される。
【0017】
ここに開示される主題の別の態様によれば、プログラム命令を保持するコンピュータ読取り可能記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、プログラム命令は、プロセッサによって読み取られると、プロセッサに、第1の位置から第2の位置までナビゲートする車両のナビゲーション表示を提供する方法を実行させ、この方法は、
(a)第1及び第2の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を示すデータを取得することと、
(b)取得された地理的位置関連情報に基づいて、第1の位置から第2の位置までのナビゲーション経路を示すデータを決定することであって、ナビゲーション経路を示すデータは、一連の少なくとも2つの中間点を示すデータを含み、少なくとも2つの中間点のそれぞれは、対応する地理的位置関連情報に関連付けられ、それぞれの2つの連続する中間点は、ナビゲーション経路の対応する区間に関連付けられる、決定することと、
(c)少なくとも2つの中間点の第1及び第2の中間点に関連付けられた区間を示すデータを決定することと、
(d)第1の中間点から第2の中間点までの区間の方向を示すデータを、その対応する地理的位置関連情報に基づいて決定することと、
(e)決定された方向に基づいて、地域情報を示すデータを取得することと、
(f)周辺区域の地域情報を取得することと、
(g)地域情報を示す取得されたデータに基づいて、ナビゲーション経路を示すデータを選択的に修正することと、
(h)修正されたナビゲーション経路に基づいて車両をナビゲートすることと
を含む、コンピュータプログラム製品が提供される。
【0018】
さらに、ここに開示される主題のBOV、車両及びコンピュータプログラム製品は、技術的に実現可能な任意の組合せ又は並べ換えにおいて、変更すべき点を変更して、上記の特徴(i)~(xxi)の1つ又は複数を任意選択で含むことができる。
【0019】
図面の簡単な説明
本明細書に添付された各図を参照して以下に説明される、ここに開示される主題の非限定的な例がこの段落の後に列挙される。2つ以上の図に表示される同一の構造体、要素又は部品は、それが表示される各図において同じ番号をラベル付けされ得る。図面及び説明は、本明細書に開示された実施形態を解明し、明確にするものであり、決して限定するものとみなすべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】ここに開示される主題の一例による、都市区域における、ナビゲーション装置を含む電池駆動車両(BOV)の高レベルの説明図である。
図2】ここに開示される主題の一例による、BOVの具体的な説明図である。
図3】ここに開示される主題の一例による、プロセッサ及びメモリ回路(PMC)を含むBOVのブロック図である。
図4】ここに開示される主題の一例による、PMCによって実行される動作のフローチャートである。
図5】ここに開示される主題の一例による、必要とされる電池消費電力を決定する際に実行される動作のフローチャートである。
図6a】ここに開示される主題の一例による、BOVをナビゲートする際に実行される動作のフローチャートである。
図6b】視覚的手がかりのデータベースの一例である。
図7】ここに開示される主題の一例による、修正されたナビゲーション経路の説明図である。
図8】ここに開示される主題の一例による、BOVを構成する際に実行されるいくつかの動作の一例である。
図9】ここに開示される主題の一例による、第1の位置から第2の位置まで車両のナビゲーション表示を提供する際に実行される動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
実施形態の詳細な説明
以下の詳細な説明では、数多くの具体的な詳細を説明して、本発明を十分に理解できるようにする。しかし、こうした具体的な詳細がなくとも、ここに開示される主題を実施できることが当業者に理解されるであろう。他の例では、ここに開示される主題を曖昧にしないよう、よく知られた方法、手順、構成要素及び回路を詳細に説明していない。
【0022】
別段の具体的な言及がない限り、以下の考察から明らかなように、本明細書全体を通して、「取得する」、「決定する」、「比較する」、「提供する」、「生成する」、「ナビゲートする」、「繰り返す」、「比較する」、「フィルタリングする」、「位置決めする」、「破棄する」、「修正する」、「構成する」、「調整する」などの用語を利用する考察は、データを操作し、及び/又はそのデータを他のデータに変換するコンピュータのアクション及び/又はプロセスを指し、前記データは、電子的、量的など物理的に表され、及び/又は物理的対象物を表す。「コンピュータ」という用語は、非限定的な例として、本出願において開示されるプロセッサ及びメモリ回路110を含み、データ処理能力を有するあらゆる種類のハードウェアベースの電子装置を含むものと拡大解釈すべきである。
【0023】
本明細書において使用される「非一時的メモリ」及び「非一時的記憶媒体」という用語は、ここに開示される主題に適した任意の揮発性又は不揮発性のコンピュータメモリを含むものと拡大解釈すべきである。
【0024】
本明細書において使用される「信号」という用語は、一時的な伝搬信号を除外するが、ここに開示される主題に適した他の任意の信号を含むことを理解されたい。
【0025】
本明細書における教示による動作は、その目的のために特別に構成されたコンピュータにより又は非一時的コンピュータ読取り可能記憶媒体に記憶されたコンピュータプログラムにより、その目的のために特別に構成された汎用コンピュータによって実行され得る。
【0026】
これを念頭に置いて、都市区域での電池駆動車両(BOV)の高レベルの説明図を示す図1に注目する。本明細書に記載の説明は、主にBOVに関するものであるが、これは、もっぱら非限定的な例として記載され、BOVについて開示された原理は、他のタイプの電池駆動装置、例えば、ハンドヘルド装置、スマートグラス、リストバンド、車輪ベースの杖、ケアシステム又は他の任意の経路ナビゲーション装置若しくは障害物回避装置、電動キックボード、電動自転車、ロボットガイド及びこの説明全体に記載されているようなナビゲーション機能を有する他の任意の電池駆動装置において実装できることに留意されたい。
【0027】
例えば、BOVが、その現在の位置から目的地までナビゲートされるように計画されていると仮定する。BOVは、目的地に向かってナビゲーションを開始する前に、この経路を完走して目的地に到着するのに十分な電池電力をこのBOVが有すると決定することが望ましい。そうでなければ、BOVは路上で立ち往生することになる。本明細書において操作者と呼ばれるユーザがBOVを操作している具体的な場合、ナビゲーション自体を開始して操作者を誘導する前に、この経路を完走するのに十分な電池電力をBOVが有すると決定することが望ましい。このユーザが、目の見えないユーザ又は視覚障害のあるユーザなど、身体障害のある人の場合、この必要性がより一層明らかである。したがって、目的地に向かってナビゲーションを開始する前に、BOVの電池のナビゲーション表示を提供し、BOVが経路を完走するのに十分な電池電力を有するかどうか判定することが有利である。場合により、この表示は、現在の位置から目的地位置までBOVをナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を計算することと、これをBOVの現在の電池電力レベルと比較することとに基づいている。この電池の現在の電池電力のレベルが、必要とされる電池電力よりも高い場合、目的地までナビゲートするのに十分な電池電力があると決定され、適切なナビゲーション表示を提供することができる。その一方で、電池の現在の電池電力のレベルが、必要とされる電池電力よりも低い場合、目的地までナビゲートするには電池電力が不十分であると決定される。
【0028】
上記を念頭に置いて、プロセッサ及びメモリ回路(PMC)110を含む電池駆動車両(BOV)100の概略図を示す図1に注目する。図2及び図3において以下でさらに例示するように、PMC110は、BOV100のいくつかの要素に動作可能に接続されており、第1の位置から第2の位置までの、BOV100のナビゲーション表示を提供するように構成される。場合により、以下でさらに説明するように、ナビゲーション表示は電池の電力レベルに関連する。例によっては、PMC110は、BOV100の移動を制御し、BOV100を目的地までナビゲートするようにさらに構成される。
【0029】
図1には、BOV100が動作し、目的地までナビゲートされる際の都市区域120も示されている。都市区域120は、街路、建物、道路、歩道及び歩行者(そのうちの一部は、図示されていない)を含み得る。図1にさらに示すように、BOV100は、操作ユーザ130、例えば視覚障害のあるユーザなど、視覚能力に障害がある操作者によって操作される。しかし、この例は非限定的なものであり、したがって、BOV100は、例えば観光地での輸送手段としてBOV100を使用する観光客など、視覚能力を有する操作者によって操作され得る。別の例では、BOV100は、積み荷を目的地まで運ぶBOVなど、操作ユーザがいなくても目的地に向かって移動する。
【0030】
例によっては、BOV100は、第1の位置、例えばBOV100の現在の位置から、第2の位置、例えば都市区域120内の目的地まで移動するように構成され得る。BOV100は、PMC110に動作可能に接続されており、BOV100の動力源であって、BOVが動作できるようにする電池(図示せず)を含む。PMC110は、現在の位置から目的地までのBOV100のナビゲーション表示を提供するように構成される。場合により、PMC110は、BOVの電池の現在の電池電力と、現在の位置から目的位置までBOV100をナビゲートするのに必要とされる電池消費電力とを比較して、BOV100を目的地までナビゲートするのに十分な残存電池電力状況であるかどうか判定し、適切なナビゲーション表示を提供するように構成される。
【0031】
ここに開示される主題は、図1を参照して説明される具体的な場面に縛られるものではなく、こうした場面は、もっぱら例示するために提示されている。
【0032】
ここに開示される主題の一例による、BOV100の具体的な例示を示す図2に注目する。図2に示すように、BOV100は、操作者130により、例えばハンドル230によって操作される移動可能装置である。BOV100は、車輪移動プラットフォーム250、例えば6つの車輪を有するプラットフォームが最後に付いている本体を含む。車輪プラットフォーム250は、任意の数の車輪を含むことができ、BOV100が、例えば、平坦でない地面上を移動すること、階段を上り下りすること、傾斜した地面、砂利の舗装、砂地区域などを通過することを含め、柔軟な地表状態を移動できるようにするような形状になっている。
【0033】
BOV100は、このBOV100の動力源を供給する電池220に動作可能に接続された、プロセッサ及びメモリ回路(PMC)110を含む。PMC110は、以下でさらに詳細に説明するように、BOV100を動作させるのに必要なあらゆる処理を提供するように構成され、プロセッサ(個別に図示せず)及びメモリ(個別に図示せず)を含む。PMC110のプロセッサは、このPMC110に含まれる非一時的コンピュータ読取り可能メモリ上で実施されるコンピュータ読取り可能命令に従って、いくつかの機能モジュールを実行するように構成することができる。
【0034】
BOV100は、振動モータ232、タッチ/圧力センサ234、指紋読取り装置236、温度及び光のセンサ270、ライダ及びRFレーダ272、少なくとも1つのカメラ280、近接センサ290など、いくつかのセンサも含み得る。いくつかのセンサが、ハンドル230上に接続又は配置されるものとして図2に示してあるが、このセンサは、その代わりにハンドル230に動作可能に接続され得る。BOVは、図7に説明してあるような湿度センサ及び加速度計センサなど、追加のセンサ(図2には図示せず)を含み得る。センサのさらなる詳細を図3について以下に説明する。また、カメラ280は、1つのカメラに限定されると考えるべきではなく、以下でさらに詳細に説明するように、1つ又は複数の画像を取り込む、1つ又は複数のカメラを含み得る。
【0035】
BOV100は、例えば、Wi-Fi若しくはBluetooth若しくはセルラー信号又は当業者に知られている他の任意の通信を送受信することにより、BOV100と外部ソースとの通信を可能にするための通信インターフェース216も含み得る。通信インターフェース216は、PMC110と、このPMC110に動作可能に接続されたBOV100の各要素との通信も可能にする。
【0036】
BOV100は、このBOV100の位置決め座標を確定するためのGPS(全地球測位システム)210、本体のLEDライト及びヘッドライト260、スピーカ、マイクロホン、ホーンなどの入力/出力要素も含み得、これらすべてが図2に240で示してある。マイクロホンなどの入力/出力要素240によっては、操作者130からの入力を受信するように構成され、ホーン又はマイクロホンなどの他の入力/出力要素240並びに振動モータ232は、操作者130又は周辺区域(図1の都市区域120での他の歩行者など)に、危険が生じた場合の内容又はある種の警告を送信するように構成される。こうした要素に関するさらなる詳細が、図3について以下に提示される。
【0037】
図2に示すように、BOV100の形状は限定的であると考えるべきではなく、電池駆動車両のナビゲーション表示を提供できるようにする、BOV100の他の任意の形状を使用することができる。さらに、各要素は、BOV100に含まれるか、又はこれに接続されるものとして図2に示してあるが、この説明図も具体例であり、限定的に考えるべきではない。PMC110、GPS210、センサ、他の要素など、各要素によっては、BOV100に動作可能に接続され、例えば通信インターフェース216を使用してBOV100と通信することができる。
【0038】
また、他の方式でデータリポジトリを統合又は分割することができ、データベースを他のシステムと共有するか、又は遠隔のサードパーティ機器を含む他のシステムによって提供することができることも当業者に容易に理解されるであろう。
【0039】
次に、図2に示すBOV100の各要素のいくつかを示す、BOV100のブロック図を示す図3に注目する。図2に示してあるBOV100の各要素の参照番号は、図3にも適用可能である。
【0040】
図2に示すように、例によっては、BOV100は、PMC110に動作可能に接続されており、電池220を含む。PMC110は、プロセッサ(個別に図示せず)、メモリ(個別に図示せず)を含む。図2図3を参照してさらに詳しく説明するように、PMC110でのプロセッサは、非一時的コンピュータ読取り可能記憶媒体上で実施されるコンピュータ読取り可能命令に従って、いくつかの機能モジュールを実行するように構成することができる。以下に、このような機能モジュールは、プロセッサに含まれるものとされる。ここに開示される主題のこの例により、プロセッサは、構成モジュール331、ユーザ識別モジュール332、位置決定モジュール333、電池モジュール334、計算経路モジュール335及び以下に記載の方式を動作させるように構成された調整ハンドルモジュール336を含む。PMC110は、通信インターフェース216に含まれるか、又はこれに動作可能に接続される。
【0041】
例によっては、BOV100は、オンになると、例えば構成モジュール331を使用して構成することができる。BOV100を構成することは、このBOV100がその目的地までの移動を開始する前に実行することができるか、又はBOV100がナビゲートされる際に移動している間にも実行することができる。例によっては、BOV100を構成することは、例えば構成モジュール331に含まれる調整ハンドルモジュール336を使用して、このBOV100の本体、ハンドル230の高さ、長さ及び角度を構成することと、ライト260をオン/オフすることと、スピーカ240の音量を設定することと、BOV100の速度に影響を及ぼすことと、BOV100の差異センサを構成することなど、BOV100に接続される任意の要素を構成することを含む。代わりに又はさらに、BOV100を構成することは、このBOV100の目的地を設定すること又はBOV100の開始速度若しくは平均速度を設定することなど、BOV100の特性の設定を構成することを含む。場合により、(さらに以下で述べるように)、構成モジュール331は、BOV100によって識別される操作者130のパラメータに基づいて、BOV100を構成する。BOV100を構成することを図8について以下でさらに説明する。
【0042】
図2に示すように、BOV100は、PMC110に動作可能に接続されており、電池220を含む。電池220は、BOV100の電源であり、このBOVを動作させることができる。場合により、電池は再充電可能であり、完全に充電された別の電池で充電する代わりに、その電池に置換/交換することもできる。
【0043】
例によっては、PMC110は、例えば電池モジュール334を使用して、第1の位置から第2の位置まで、例えばBOV100の現在の位置から目的地まで、BOV100のナビゲーション表示を提供するように構成される。ナビゲーション表示を提供することは、電池220の現在の電池電力レベルと、BOV100をその現在の位置からその目的地までナビゲートするのに必要とされる電池消費電力とを比較することに基づく。例によっては、電池220の現在の電池電力レベルが、必要とされる電池消費電力よりも高いと電池モジュール334が決定する場合、この電池モジュール334は、十分な残存電池電力状況を決定し、これに応答して、BOV100の目的地までのナビゲーションを容易にするのに十分であるという表示を提供するように構成される。例によっては、十分な残存電池電力状況を決定した後、PMC110は、BOVのその目的地までのナビゲーション動作を可能にするための信号を生成し、BOV100をその目的地までナビゲートする。
【0044】
しかし、電池220の現在の電池電力レベルが、必要とされる電池消費電力以下であると電池モジュール334が決定する場合、この電池モジュール334は、不十分な残存電池電力状況を決定し、これに応答して、不十分であることをそれぞれ表示するように構成され、任意選択で、PMC110は、電池駆動BOVの動作を不能にするための信号を生成する。
【0045】
例によっては、現在の位置から目的地までBOV100をナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を決定するために、GPS座標など、第1及び第2の位置に関連付けられた、取得された地理的位置関連情報に基づいて、この第1の位置から第2の位置までのナビゲーション経路を決定することが求められる。こうした場合、計算経路モジュール335は、例えば、この計算経路モジュール335に含まれる位置決定モジュール333を使用して、第1及び第2の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を取得し、取得したこの地理的位置関連情報に基づいて、第1の位置から第2の位置までのナビゲーション経路を示すデータを決定するように構成される。経路が決定されると、電池モジュール334は、決定されたこのナビゲーション経路に基づいて、必要とされる電池消費電力を決定するように構成される。ナビゲーション経路を決定すること、第1の位置から第2の位置までBOV100をナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を決定すること及びナビゲーション表示を提供することのさらなる詳細を図4図6について以下に提示する。
【0046】
以下は、ここに開示される主題の特定の例による、ハンドル230に関連する詳細である。図1及び図2に例示しているように、操作者130は、例えばハンドル230を使用してBOV100を操作し得る。ハンドル230は、稼働式の機能を用いてBOV100に動作可能に接続されており、操作者130が、目的地までナビゲートされるときにBOV100を保持し、場合により、例えばハンドル230を動かすことによってBOVの移動を制御できるようにする。ハンドル230のいくつかの例は、ハンドル、ハンドルバー及びジョイスティックである。
【0047】
場合により、PMC110は、例えばハンドル230上に配置された振動モータ232を使用して、操作者130に通知すべき危険がある場合、この操作者に警告するように構成される。例えば、BOV100が周囲を走行することのできない経路上の障害物をPMC110が識別する場合又はBOV100がその目的地に到着したこと若しくは横断歩道若しくは現在経路に基づいて操作者にとって重要な他の任意の情報にBOV100が到着したことをユーザに警告する場合である。ハンドル230は、タッチ/圧力センサ234も含む。タッチ/圧力センサ234は、操作者130からのデータを検知して、BOV100及びハンドル230を構成するように構成される。例えば、タッチ/圧力センサ234は、例えば操作者130が片手又は両手でハンドル230を保持するとき、ハンドル230上での操作者130の触覚把持力を検知して、操作者130が把持する圧力を検知するように構成される。例によっては、ハンドル230への操作者130の検知された圧力レベルに基づいて、例えばPMC110に信号を送信して速度を調整することにより、BOV100の速度を調整することができる。さらに、例えばハンドル230上に配置された指紋読取り装置236を使用して、BOV100によって操作者130を識別することができる。場合により、いったん識別されると、操作者130の記憶されたパラメータに基づいてBOV100を構成することができる。BOV100及びハンドル230を構成することのさらなる詳細を図8において以下に説明する。
【0048】
図2及び図3に示すいくつかの要素は、PMC110、タッチセンサ234、GPS210など、BOV100に含まれるものとして図示してあるが、本開示は限定的なものとみなすべきではなく、こうした要素は、BOV100に動作可能に接続され得、例えば通信インターフェース216を介してBOV100と通信できることに留意されたい。さらに、いくつかの要素は、ハンドル230の一部分として図示してあるタッチセンサ234や指紋読取り装置236など、他の要素の一部分に配置されるものとして図示されているが、例えばBOV100の本体上に配置することもできる。
【0049】
また、ここに開示される主題の各教示は、図1~3を参照して説明してあるBOV100によって縛られるものではないことに留意されたい。同等の機能及び/又は修正された機能は、別の方式で統合又は分割することができ、ソフトウェアとファームウェア及び/又はハードウェアとの任意の適切な組合せで実装することができ、適切な装置において実行することができる。
【0050】
図4を参照すると、ここに開示される主題の特定の実施形態により、PMC110が実行する動作のフローチャートが示してある。例によっては、PMC110は、第1の位置から第2の位置まで、例えばBOV100の現在の位置から目的地まで、BOV100のナビゲーション表示を提供するように構成される。以下では、第1の位置は現在の位置とも呼ばれ、第2の位置は目的地とも呼ばれるが、これは限定的なものとみなすべきではなく、この説明はBOV100によって得られる不特定の2つの位置にも適用可能であることを当業者であれば認識するはずである。また、経路を往復経路として定義することができ、この場合、操作者は、第1の位置から目的地まで到着し、及び戻ることが必要である。こうした場合、この経路全体は、2つの経路を構成したものとして定義することができ、第1の経路は、第1の位置から目的地までのものであり、第2の経路は、目的地から第1の位置までのものである。次いで、目的地までの経路についてのナビゲーション表示が提供され、目的地から戻る第2のナビゲーション表示が提供される。例えば、各ナビゲーションにおいて高度が異なることがある場合、目的地までの経路は、目的地から戻る経路と異なる電池消費量を必要とする場合があるため、各経路についてナビゲーション表示を別々に提供することが有利になることがある。目的地までの経路での上り坂方向では、ある一定の電池消費量を必要とし、戻りの経路での下り坂方向では、別の電池消費量を必要とする。
【0051】
場合により、現在の位置から目的地までのナビゲーション表示は、電池220の現在の電力レベル及び現在の位置から目的地までBOV100をナビゲートするのに必要とされる電池消費電力に基づいて提供される。したがって、ここに開示される主題の特定の実施形態により、PMC110は、例えば図3に示す位置決定モジュール333を使用して、第1及び第2の位置を示すデータを取得する(ブロック410)。例によっては、この第1の位置は、BOV100の現在の位置のGPS座標を位置決定モジュール333に伝えるGPS210を使用して、BOV100の現在の位置を受信することによって取得される。他のいくつかの例では、この第1の位置は、例えば、カメラ280によって取り込まれた周辺区域の画像から得られる視覚的手がかりに基づいて現在の位置を特定し、この視覚的手がかりに基づいて位置を決定する他の手段によって取得することができる。この決定は、位置決定モジュール333によって実行することができる。視覚的手がかりに基づいて位置を特定するプロセスを、図6aを参照してさらに以下で説明する。
【0052】
例によっては、第2の位置、すなわち目的地は、例えば、音声コマンドを受信し、この音声コマンドを、目的地を表すGPS座標に変換することと、タイプされた目的地を受信することと、操作者130のモバイルアプリケーションによって目的地を受信することとなどを含む、当技術分野で知られている任意の方式で、BOV100を操作する操作者130から受信される。視覚障害のあるユーザの場合、目的地は、例えば、BOV100と通信する遠隔サーバから、目的地を示すデータを受信し、目的地を示す音データを出力することにより、外部ソースから受信することができ、この音データは、障害のあるユーザによって音声的に承認(又は拒否)される。BOV110によって操作者130が識別され(例えば、それ自体知られている顔認識技法、指紋スキャナ、音声認識などを使用することによって)、BOV110が、操作者130に関連付けられた構成/パラメータを、例えばPMC110に関連付けられたメモリに記憶する場合、操作者130に関連付けられた記憶されたデータ、例えば記憶された好みの目的地を検索することによって目的地を取得することができる。目的地を取得することは、例えば、図3に示す位置決定モジュール333によって実行することができる。
【0053】
第1の位置及び第2の位置を示すデータを取得すると、PMC110は、第1の位置から第2の位置までBOV100をナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を示すデータを決定する(ブロック420)。必要とされる電池消費電力を決定することについてのさらなる詳細を図5~6で以下に説明する。
【0054】
PMC110は、例えば図3に示す電池モジュール334を使用して、電池220の現在の電力レベルを示すデータをさらに取得する(ブロック420)。
【0055】
必要とされる電池消費電力が決定され、電池220の現在の電力レベルが取得されると、PMC110は、第1の位置から第2の位置までBOV100をナビゲートするための残存電池電力状況を決定するために、決定された必要とされる電池消費電力を、電池220の取得された現在の電力レベルと比較する(ブロック440)。次に、PMC110は、この決定に基づいて表示を提供する(ブロック450)。
【0056】
例によっては、目的地までBOV100をナビゲートするのに必要とされる決定された電池消費電力は、対応する所与の閾値として提示される。十分な残存電池電力状況を決定することは、電池の現在の電力レベルを示すデータと、所与の閾値とを比較することを含む。所与の閾値を超える電池の現在の電力レベルに応答して、十分な残存電池電力状況が決定される。場合により、電池が完全に充電されていることに応答して、十分な残存電池電力状況が決定される。
【0057】
場合により、必要とされる電池消費電力が、電池220の現在の電力レベルよりも高い場合、PMC110は、不十分な残存電池電力状況を決定し(ブロック452)、この決定に基づいて、不十分な電池電力の表示を提供する。任意選択で、PMC110は、BOV100の動作を不能にするための信号をさらに生成する(ブロック454)。他の場合により、必要とされる電池消費電力が、電池220の現在の電力レベルよりも少ない場合、PMC110は、十分な残存電池電力状況を決定し(ブロック456)、この決定に基づいて十分であることを表示して、第2の位置までのBOV100のナビゲーションを容易にする。任意選択で、PMC110は、BOV100の動作を可能にするための信号をさらに生成する(ブロック458)。
【0058】
場合により、十分な残存電池電力状況が決定されると、PMC110は、例えば、音声ナビゲーション命令を提供することなど当技術分野で既知の方式で、経路に沿ったナビゲーション命令を提供することにより、第1の位置から第2の位置、例えば選択された目的地までBOV100をナビゲートする(ブロック460)。例によっては、ナビゲーション中に、PMC110は、ブロック410~450で前述した各段階を繰り返し実行することにより、残存電池220についてのナビゲーション表示を提供し続ける(ブロック462)。このような例では、PMC110は、BOV100の現在の位置を示すデータであって、次にBOV100の実際の位置及び目的地によって更新されるデータを取得し続け、現在の位置から目的地までBOV100をナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を決定し、やはりナビゲーションの開始時から更新される、電池220の現在の電力レベルを取得し、この現在の電力レベルと、必要とされる電池消費電力とを比較して、現在の位置から目的地までBOV100をナビゲートするための残存電池電力状況を決定し、適切な表示を提供する。場合により、ナビゲーション中に、必要とされる電池消費量と、電池220の現在の電力レベルとを比較することに応答して、PMC110は、不十分な残存電池電力状況、すなわち現在の電池電力レベルが、現在の位置から目的地までBOV100をナビゲートするのに十分ではないと決定し、この決定に基づいて、このような状況を反映する表示を提供する。例によっては、こうした場合、別のアクションをとることができる。例えば、BOV100をナビゲーションするために、より近い別の目的地を取得することができるか、又は例えばスピーカ240を使用して、目的地まで到着するのに電池230が十分ではないこと若しくは目的地まで到着するのに十分ではあるが、必要に応じて目的地の周囲を移動するのには十分ではないことの警告を操作者130に提示して、目的地までの経路上の充電スポットを提案することができる。例によっては、BOV100は、目的地まで到着するのに必要とされる電池消費レベルを取得するために、電池230を充電するのに必要とされる時間の表示を提供する。
【0059】
以下でさらに詳細に説明するように、目的地までBOV100をナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を決定することは、経路の地形又は操作者の平均速度など、経路及び操作者130に関連する1つ又は複数のパラメータに基づき得る。こうしたパラメータに加えて、場合により、電池消費量を必要とすることのある、経路に沿った予期しないパラメータも考慮に入れることと、予期しないこのパラメータに依存する許容値を、目的地までBOV100をナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を表す閾値に追加し、その後に、これを電池220の現在の電力レベルと比較し、目的地までBOV100をナビゲートするための残存電池電力状況を決定することとが有利である。したがって、例によっては、この閾値は、決定された必要とされる電池消費電力に加えて許容値も含む。例によっては、予期しないパラメータが、経路自体に関連する。例えば、ショッピングモール、スーパーマーケット、公園など、目的地でBOV100が多少動き回る必要のある場合、15%の許容範囲が追加され得、それとは対照的に、映画館、劇場、カフェ、レストラン、病院、ホテルなど、目的地で余分に動き回る必要がない場合、5%の許容範囲が追加される。さらに又は代替的に、長い経路をナビゲートするときに誤り率が上昇すると考えられるため、経路長が長くなると、許容範囲のある一定の割合をkmごとに追加することができる。上記は具体例であり、許容因子を閾値に加えるとき、予期しないパラメータの他の例を当業者であれば考慮に入れるはずであることに留意されたい。
【0060】
ここで、図5を参照して、ここに開示される主題の例により、第1の位置から目的地の位置までBOV100をナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を決定するプロセス(図4のブロック420)の詳細をさらに説明する。このプロセスは、ナビゲートする前に残存電池消費量を決定することに限定されるものではなく、BOV100それ自体をその現在の位置から目的地までナビゲートする間に発生する場合があることに留意されたい。
【0061】
場合により、第1又は第2の位置を示すデータをPMC110によって取得することは(図4のブロック410)、この第1又は第2の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を取得すること(図5のブロック510)を含む。例によっては、第1又は第2の位置の地理的位置関連情報はGPS座標を含み、PMC110は、例えば図2に示すGPS210を使用してGPS座標を取得する。
【0062】
例によっては、地理的位置関連情報が取得されると、第1の位置から第2の位置までBOV100をナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を決定するために、PMC110は、受信したこの地理的位置関連情報に基づいて、第1の位置から第2の位置までのナビゲーション経路を示すデータを決定する(ブロック520)。地理的位置関連情報がGPS座標である場合、PMC110は、第1の位置に関連付けられたGPS座標と、第2の位置に関連付けられたGPS座標との間のナビゲーション経路を決定する。
【0063】
例によっては、第1の位置から第2の位置までのナビゲーション経路を示すデータを決定することは、経路情報を取得することも含む。PMC110は、例えば、より正確な方式で経路をナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を決定するために、経路情報を取得する(ブロック530及び540)。例えば、経路内でのBOV100の平均速度については、各パラメータがBOV100のナビゲーションに影響を及ぼし、その結果、経路上のBOV100をナビゲートするのに必要とされる電池消費量に影響を及ぼすという仮定に基づいて、この経路情報は、ナビゲーション経路の様々なパラメータに関連する。経路情報は、以下のパラメータ、すなわち経路地形データ、1つ又は複数の操作者パラメータに依存する経路データ及び1つ又は複数の経路周囲条件の少なくとも1つを含む。パラメータの具体的なタイプをさらに以下で詳細に説明する。例によっては、ナビゲーション経路のパラメータは、公共の地勢図など、既知の公共データベースを使用して取得することができる。代わりに又はさらに、経路の区間に関連付けられたパラメータを記憶する、指定されたデータベースを使用して、パラメータを取得することができる。指定されたこのデータベースは、ナビゲーション中に取得された後、経路の既存区間又は新規区間に関連付けられた新規のパラメータで絶えず更新することができる。例えば、ナビゲーション中、高度計センサなど、BOV100に動作可能に接続されたセンサが、ある長さの区間において、ナビゲートされる経路の特定の区間での地面の高度を検知する。検知されたこのデータは、特定の区間での高度パラメータとして記憶することができ、その特定の区間を含む経路にナビゲーション表示が必要となる、これから先のナビゲーションに使用することができる。
【0064】
前述の通り、閾値として表されるパラメータに基づいて、必要とされる電池消費量を決定することに加えて、許容値を閾値に加えることができる。
【0065】
BOV100のナビゲーションに影響を及ぼす経路情報に含まれる第1のタイプのパラメータは、BOV100の速度を低下させるナビゲーション経路の地形での高度、道路上の自動車と、特定のナビゲーション時間での歩行者との両方についての、現在の交通量及び混雑度、その交通量を考慮に入れたBOV100の平均推定速度、例えば、ナビゲーション経路がどの程度の数の方向転換又は横断歩道を含むかについてのナビゲーション経路の計画(方向転換及び横断歩道でのBOV100の速度は、平均速度よりも低いと仮定する)などの経路地形データに関連する。例によっては、目的地に到着する前に動き回るのに必要とされる電池消費量も、必要とされる電池消費量を決定するときに考慮に入れられる。例えば、ショッピングモールなどの目的地に到着し、このショッピングモール内の目的地で停車する前に動き回るには、劇場に入る場合よりも余分の消費電力が必要となる。前述の通り、非限定的な例として、ショッピングモール、スーパーマーケット、公園など、動き回るのに電池消費量を必要とする目的地では、15%の許容範囲を決定することができ、映画館、劇場、カフェ、レストラン、ホテルなど、余分に動き回る必要のない目的地では、5%許容範囲を決定することができる。
【0066】
BOV100のナビゲーションに影響を及ぼす第2のタイプのパラメータは、操作者130に関連する。BOV100によって操作者130が識別される場合、識別されたこの操作者130に関連するパラメータを、指定されたデータベースから検索することができる。指定されたデータベースは、例えば、PMC110に関連付けられたメモリに記憶することができる。このようなパラメータには、例えば、操作者130の体重、識別された操作者130の平均速度、ナビゲーション経路の地形(例えば、高所)での操作者130の平均速度及び1日の特定時間での操作者130の平均速度が含まれる。操作者130に関連する他のパラメータを記憶でき、必要に応じて検索できることを当業者であれば理解するはずである。パラメータのそれぞれは、必要とされる電池消費量に影響を及ぼす場合がある。例えば、高齢の操作者は、若い操作者よりも動きが遅いことがあり、したがって、操作者130が特定の年齢を超えている場合、比較的多い電池消費量が必要とされることになる。
【0067】
必要とされる電池消費量に影響を及ぼす第3のタイプのパラメータは、任意の周囲条件を含む。これには、例えば、BOV100がナビゲートされる間の時刻が含まれ得る。暗闇の中でBOV100をナビゲートしなければならず、ライトをオンにしなければならない場合、目的地までナビゲートするための電池消費量は、明るい時間中に同じ目的地にナビゲートされる場合よりも多い。他の周囲条件には、例えば、雨又は嵐などの悪天候条件、電池220の現在のライフサイクルなどBOV100及び特に電池220に関連する機械的パラメータ、天候、温度、BOV100内に含まれる電動部品の作業負荷及び動作モード、危険、道路工事又は関連する他の障害物などの特別な出来事、例えば非常に暑い日での短い休憩において、経路に沿ってとることのできる無作為の回数の停止が含まれる。周囲条件の別の例は、現在の経路に関連する特定の国の公認規則、例えば、道路交通のどちら側を走行するのかを明記する公認規則に関する。場合により、BOV100が操作者130によって操作される場合、このBOV100は、歩行者に適した歩道をナビゲートされる。しかし、決定された経路が、歩道のない道路を含む場合、BOV100は、道路の適切な側、例えば、その道路上の交通の方向とは逆向きにナビゲートされる。道路のどちら側を経路に含めるべきかを決定するには、特定の国の公認規則を考慮に入れる。
【0068】
場合により、選択された経路に沿って移動している間の、BOV100の必要とされる電池消費量を決定するために、上記パラメータの1つ又は複数に基づいて、電池230の製造業者の能力の割合(PMC)、車輪移動プラットフォーム250内に含まれる車輪モータ、センサ270及びライト260など、BOV100に含まれる電動構成要素の1つ又は複数の電力消費機能が推定される。BOV100の現在の位置から目的地までの経路を完走するのにBOV100が必要とする、推定された電池消費電力を決定するために、PMCでの電池消費量計算は、電力消費機能のそれぞれについての経路情報に表示された関連パラメータを考慮に入れて、BOV100の電力消費機能のそれぞれの消費電力を合計する。場合により、BOV100の主な機能、例えば車輪モータ及びPMCの消費電力が絶えず監視され、ログファイルに保存される。この消費電力量のログファイルを分析して、主要機能のそれぞれの必要とされる電池消費電力をより正確に推定することができる。
【0069】
上記内容を説明するため、自宅から図書館まで移動したいと考える操作者130の例を考える。自宅から図書館までの経路は、2000メートルである。指定されたデータベースから取得された、自宅から図書館までの経路の区間でのパラメータは、1500メートルが平坦な地面であり、500メートルが上り坂であることを示す。さらに、1日の時間帯は夕方であり、これにより、例えばライトを点灯しなければならないため、必要とされる電池消費量に影響を及ぼす。上記に付け加えて、操作者130のパラメータ、例えば、操作者130が上り坂をゆっくり歩く人であり、また夕方の時間帯であることも考慮に入れる。
【0070】
自宅から図書館まで到着するのに必要とされる電池消費量を計算するために、以下の例示的な経路又は操作者のパラメータに基づいて、以下の例示的な計算を実行する。
【0071】
【表1】
【0072】
導出された経路及び操作者のパラメータから、上り坂での移動、平面での移動及びアイドル状態の持続時間が決定される。
【0073】
導出された経路及び操作者のパラメータから、その上り坂での移動、平面での移動及びアイドル状態の持続時間は、以下の通りである。
【数1】
【0074】
アイドル状態の持続時間(BOVが移動していない)は、稼働中の経路での合計持続時間から計算され、経路での合計持続時間の15%とみなされる。
アイドル持続時間=0.15*(上り坂での移動持続時間+平面での移動持続時間)=0.15*(1232+523)=263[秒]
【0075】
所望の経路を達成するのに必要とされる合計消費電力は、動作状態のそれぞれにおけるBOV100の消費電力の合計に、この状態の持続時間を乗算したものである。
【数2】
【0076】
BOV100の合計の消費電力を推定するには、状態のそれぞれでのBOV100の消費電力を計算することが求められる。
【0077】
BOV100の必要とされる消費電力は、BOV100の必要とされるサブシステムの消費電力の合計である。サブシステムのそれぞれについて、必要とされる消費電力の計算を以下に示す。以下のBOV100サブシステムは例示的なものにすぎず、他のBOV100サブシステムが存在し、BOV100の必要とされる消費電力を計算するときに考慮に入れることができることを当業者であれば理解するはずである。
1.モビリティサブシステム - モビリティサブシステムの主要な電力消費要素は、車輪モータドライバ及び車輪モータである。
車輪モータ - 車輪モータは、エンジン負荷に対する電力消費量の電力消費曲線を有する。
【0078】
車輪移動プラットフォーム250は、6つの車輪と、これに対応する、12V動作電圧で動作する6つの電気モータとを含む。各モータの実際の消費電力は、以下の表に示すことができる。
【0079】
【表2】
【0080】
モータドライバ - モータドライバには、電源からモータに十分な電流を供給する役割がある。モータドライバは、モータドライバがどの程度の電力を消費するのかを決定する効率パラメータを有する。消費電力の典型的な効率パラメータは97%である。モータドライバがどの程度の電力を消費するのかを計算するために、次式を使用することができる。
【数3】
【0081】
以下の表は、BOV100の状態ごとの、モビリティサブシステムの消費電力の概要を示す。
【0082】
【表3】
【0083】
2.コンピューティングサブシステム - PMC110の例示的なプロセッサは、2つのプロセッサから構成される。メインプロセッサは、あらゆるBOV100の制御、アルゴリズム、センサのデータ収集、ユーザインターフェース、通信などについての役割を担う。安全プロセッサは、メインプロセッサよりも小型のプロセッサであり、安全に関連する機能についての役割を担い、メインプロセッサの挙動を試験するためのものである。プラットフォーム制御装置は、モータ、ライトなどを含め、BOV100の物理的制御についての役割を担う。
【0084】
メインプロセッサ - アクティブな移動状態(平面及び上り坂)でのメインプロセッサは、ほぼ最大のコンピューティング負荷及びほぼ最大の消費電力で動作する。BOV100が移動していないときのアイドル状態では、移動に関連する大量の計算の一部が動作しておらず、コンピューティング負荷及び消費電力が減少することになる。
【0085】
【表4】
【0086】
安全プロセッサ - 安全プロセッサは、重要な安全機能を絶えず実行する。安全プロセッサの消費電力は、通常、BOV100の動作状態によらず一定である。安全プロセッサは、BOV100のあらゆる状態でBOV100が動作しているときには常にほぼ10Wを消費する。
【0087】
以下の表は、コンピューティングサブシステムの消費電力の概要を様々なシステム状態にわたって示す。
【0088】
【表5】
【0089】
3.センサのサブシステム - BOV100がオンのときにはセンサが常にオンになるため、センサのサブシステムは絶えず電力を消費する。センサのサブシステムの消費電力は、様々な装置の状態にわたって一定である。センサのサブシステムの例示的な消費電力が、以下の表に示してある(例示的ないくつかのセンサのみを図示する)。
【0090】
【表6】
【0091】
4.ヘッドライトサブシステム - ヘッドライト260は、夜間又は暗い状態において動作する。ヘッドライトの消費電力は、BOV100のあらゆる状態にわたって一定であり、約12Wを消費する。
【0092】
消費電力の概要:BOV100の状態のそれぞれでのBOV100の合計消費電力を以下の表にまとめる。
【0093】
【表7】
【0094】
前述の通り、選択された経路を正常に完走するのに必要とされる電池電力を推定するために、BOV100の状態ごとの連続消費電力に状態持続時間を乗算する。
【0095】
【表8】
【0096】
上記説明は、非限定的な特定の例であり、モータ若しくはセンサなど他の要素の消費電力又は他の要素若しくは要因を、必要とされる電池消費量を推定するときに考慮に入れることができることに留意されたい。例えば、操作者130に依存するパラメータについて5%の許容範囲を決定することができ、経路全体について10%の別の一般許容範囲を推定に加えることができる。
【0097】
例によっては、上記の推定は、この推定が推定された経路に関連するデータを用いて、PMC110に関連付けられたメモリなどでの指定されたデータベースに記憶され、各要素の消費電力の計算においてより精密になるように、同様の又は同一の経路又は経路の区間について、この先の推定に使用することができる。
【0098】
図5に戻って参照すると、必要とされる電池消費電力が決定されると(ブロック540)、このプロセスは継続して、図4について前述するように、電池220の現在の電力レベルを取得し(ブロック430)、必要とされる電池消費電力と電池220の現在の電力レベルとを比較し(ブロック440)、決定に基づいて表示を提供する(ブロック450)。
【0099】
上記説明は、ナビゲーション自体を開始する前に、BOV100の電池の現在の電力レベルと比較して、必要とされる電池消費量を参照して、第1の位置から第2の位置までのナビゲーション表示を提供することに関する。図に示すように、場合により、ナビゲーション表示を提供することは、GPS座標に基づく。ナビゲーションを開始する前にナビゲーション表示を提供するのとは対照的に、ナビゲーション経路を決定するのにGPS座標が十分である場合、ナビゲーション自体を実行している間に、目的地までナビゲートするためには、以下に説明するように他のタイプの地理的位置関連情報を考慮に入れることが有利になる場合がある。以下は、第1の位置から第2の位置まで、BOV100のナビゲーション自体を実行している間に発生するプロセスに関連する。
【0100】
ナビゲーションの分野では知られているように、ナビゲーションは、GPS座標に基づいて2つの位置間に構築される経路を辿る。経路は、2つ以上の一連の中間点(中間地点と呼ばれることもある)として定義される。このような経路を辿るには、目的地に到着するまでは、最も近い中間地点までナビゲートされ、次いで次の中間地点までナビゲートされるように求められる。前述の通り、場合により、GPS座標を読み取り、それを辿ることに加えて又はその代わりに、目的地までナビゲートするために、他のタイプの地理的位置関連情報を考慮に入れることが有利になる場合がある。例えば、GPS信号が失われた場合、これが適用され得る。BOV100をナビゲートするために他のタイプの地理的位置関連情報を使用する別の理由は、ナビゲーション経路が構築される基になる現在のナビゲーションデータベースが、道路の中央又は通過する建物から収集されるGPSポイントに基づく経路を含み、BOV100など、歩道装置ナビゲーションではなく車両ナビゲーション向けに意図されていることである。ナビゲーション経路は方向を示すものであり、操作者には視力があり、道路上を走行するのに十分な情報が得られるため、このような不正確なナビゲーション経路でも、道路上で車両をナビゲートするときに十分となり得る。しかしながら、このようなナビゲーション経路は、歩行者のみに適合し、BOV100によって誘導される歩道又は小道で歩行者をナビゲートするのには不十分である。決定されたナビゲーション経路に沿って、視覚障害のある操作者をBOV100が誘導する場合又は操作者なしでBOV100がナビゲーションされる場合、歩行者経路の必要性がより一層高まる。
【0101】
さらに、所望の目的地までのGPS座標に基づくナビゲーションは、目的地の周辺区域へのナビゲーションで終了し、必要とされる特定の目的地までのナビゲーションはない。例えば、GPS座標に基づいて、操作者は、図書館に到着し、ナビゲートされ、場合により道路の反対側にある図書館の建物の前で終了し得るが、建物が正確にどこにあるか、また歩行者に適した入口が正確にどこにあるのかを操作者自身が分からなければならないという上記の例を考える。こうした場合、視覚的手がかりなど、2つ以上の地理的位置関連情報のタイプに基づいてナビゲーションすることにより、操作者は図書館の正面玄関に到着できるようになる。ただ図書館の建物の正面だけではなく、入口まで到着するのに直接的な支援を必要とする、視覚障害のあるユーザにより、この利点が再び強化される。別の例には、複雑な場所、例えば劇場までナビゲートすることが含まれる。操作者が、劇場の入口にある噴水の隣で友人に会いたい考える場合を考える。既知のGPSナビゲーションサービスでは、この噴水を、劇場とは別の目的地とはみなさない。したがって、GPS座標に基づくナビゲーションを使用することにより、劇場の区域まで操作者を連れてくることになるが、噴水の正確な位置まで操作者をナビゲートすることはないはずである。その一方で、他のタイプの地理的位置関連情報の手がかりに基づくナビゲーションは、噴水自体まで操作者を連れてくることができる。したがって、目的地までナビゲートするために、他のタイプの地理的位置関連情報を考慮に入れることが有利になる場合がある。
【0102】
図4に示すように、場合により、十分な残存電池電力状況を決定すると、BOV100の動作を可能にするための信号が生成され、BOV100は、第2の位置までナビゲートされる(ブロック456、458及び460)。
【0103】
ここで、第1の位置から第2の位置までBOV100をナビゲートしている(図4のブロック460)間に実行される動作のフローチャートを示す図6aに注目する。
【0104】
場合により、第1又は第2の位置を示すデータをPMC110によって取得することは(図4のブロック410)、この第1又は第2の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を取得すること(図5のブロック510に示す)を含む。説明してきたように、例によっては、第1又は第2の位置の地理的位置関連情報はGPS座標を含み、PMC110は、例えば図2に示すGPS210を使用してGPS座標を取得する。さらに、場合により、地理的位置関連情報は、第1又は第2の位置に関連付けられた1つ又は複数の視覚的手がかりを含む。視覚的手がかり(「地域情報」とも呼ばれる)は、周囲環境において、例えば、建物、歩道、交通標識、ベンチ、木々、道路標識、広告看板、家屋番号、彫像などの独特な幾何学的形状、椅子、噴水、ストリートグラフィックス、歩道に描かれた特別な標識、歩道の特別な要素、ランプ、街灯、私道での家族名、郵便ポスト、ドア、建物の又は建物上の特別な構造物、建物の色、特別な標識の色、危険標識、警察の立入り禁止テープ、モニュメント、橋又はその組合せなど、視覚的に識別できる都市環境において、いかなる特有の要素とすることもできる。例によっては、PMC110は、例えばカメラ280を使用して、1つ又は複数の視覚的手がかりを取得する。カメラ280は、周囲環境の1つ又は複数の画像を取り込むように構成される。代わりに又はさらに、現在の位置の1つ又は複数の画像は、例えば、操作者130から、通信インターフェース216を使用して、PMC110が受信することができる。既知の画像処理法を使用して、取り込まれた/受信された画像から、視覚的手がかりを抽出することができる。例えば、この画像から道路標識を抽出することができる。1つ又は複数の視覚的手がかりが抽出されると、記憶された視覚的手がかりとの一致又は手がかりの組合せを見つけるために、指定された視覚的手がかりのデータベース(図6bについて以下に説明する)内での検索が実行される。場合により、取得された画像の位置の対応するGPS座標に基づいて、指定されたデータベース内での検索が行われる。例えば、BOV100の現在の位置について、GPS座標が取得される。さらに、画像を取り込み、取り込んだこの画像から道路標識の視覚的手がかりを抽出する。取得されたGPS座標に基づいて、BOV100の現在の位置の取得されたGPS座標の周辺区域に存在する、対応するGPS座標を有するあらゆる視覚的手がかりについて、指定されたデータベース内での検索が行われる。対応するGPS座標を有する視覚的手がかりのうちから、道路標識との一致を検索する。どのようにして一致を見つけるかのさらなる詳細をブロック660について以下に詳しく説明する。取り込まれた画像からの視覚的手がかり又は手がかりの組合せと、記憶された視覚的手がかりとの間で一致が見つかると、この視覚的手がかりについての情報を、指定された視覚的手がかりのデータベースから抽出することができる。この情報は、BOV100の正確な位置を示すことができる。例えば、指定されたデータベース内に、道路標識との一致が見つかる場合、この道路標識についての情報を検索することができる。例えば、この道路標識が位置している道路の側を検索することができる(例えば、道路標識が街路の偶数の側に位置していること)。道路標識の街路の側は、この街路でのBOV100の正確な位置、すなわちBOV100が街路の偶数の側に位置していることを示すことができる。
【0105】
BOV100の現在の位置の取得されたGPS座標は、街路の周辺区域でのBOV100の地球規模の位置を示すことができることに留意されたい。しかし、視覚的手がかりに基づいて取得された情報は、例えば、街路のどちら側にBOV100が位置しているか、又はBOV100が歩道上に位置しているかどうか(歩道も、識別された視覚的手がかりである場合)など、周辺区域でのBOV100のより正確な位置を示すことができる。BOV100の正確な位置は、BOV100をナビゲートすること、例えば歩道上のみでナビゲートすることを支援し得る。例えば、図3に示す位置決定モジュール333により、取り込まれた又は受信された画像に基づく情報を取得することを実行できる。
【0106】
次に、図6bを参照して、例えば、図1のPMC110に関連付けられたメモリ6000に記憶された例示的な視覚的手がかりのデータベース6100を示す。視覚的手がかりのデータベース6100は、1つ又は複数のレコードを含み、各レコードは、1つの視覚的手がかり又は視覚的手がかり(VC1、VC2、..)の組合せに関連付けられている。前述の通り、視覚的手がかりは、周辺区域での特有のいかなる要素とすることもできる。視覚的手がかりのレコードは、VC IDによって識別され、各視覚的手がかりのGPS位置、視覚的手がかりの画像、視覚的手がかりが視覚的手がかりのデータベースに記憶された日時、視覚的手がかりの寸法、視覚的手がかりの画像内の区分の詳細、視覚的手がかり名前、色及び質感、視覚的手がかりが歩道のどちら側にあるか、視覚的手がかりが昼/夜/1年の特定の期間中に見えるかどうかなど、視覚的手がかりの追加データを含み得る。前述の通り、視覚的手がかりの追加データは、この視覚的手がかりが位置する街路の側など、BOV100のより正確な位置を提示することができる。さらに、例によっては、視覚的手がかりの追加データは、記憶された視覚的手がかりの信頼性及び関連性を決定するのに役立つ場合がある。例えば、視覚的手がかりのレコードが、この視覚的手がかりに関連付けられた画像を含む場合、この画像が取り込まれた日付が、実際に視覚的手がかりの外観を示すことができる。これまでに、この画像がほんの短時間に取り込まれた場合、視覚的手がかりが存在し、実際には画像の手がかりと同様にして視覚的に表示されなければならない可能性が高い。
【0107】
前述の通り、第1及び/又は第2の位置を取得するために、取得された画像から視覚的手がかりを抽出することができる。視覚的手がかりのデータベース6100内で一致するものがないかどうか、抽出された視覚的手がかりを検索することができる。例によっては、視覚的手がかりのデータベース6100内での検索は、第1及び/又は第2の位置の対応するGPS座標にそれぞれ基づいて行われ、このことは、視覚的手がかりのデータベース6100内での検索が、第1及び/又は第2の位置の取得されたGPS座標の周辺区域に存在する、対応するGPS座標を有するあらゆる視覚的手がかりにおいて行われることを意味する。対応するGPS座標を有する視覚的手がかりの中で、抽出された視覚的手がかりと一致するものが検索される。場合により、視覚的手がかりのデータベース6100は、例えばBOV100が区域をナビゲートされ、画像を取り込むことにより、時間とともに収集されるデータに基づいて、追加される新規の視覚的手がかり又は既存の視覚的手がかりへの追加情報で選択的に更新することができる。
【0108】
図6aに戻って参照すると、場合により、経路上のBOV100を第2の位置までナビゲートするために、様々なタイプの地理的位置関連情報を使用することができる。例えば、第1の位置、第2の位置及び第1の位置と第2の位置との間の中間点に関連付けられたGPS座標を取得することができる。さらに、視覚的手がかりなどの地域情報を取得し、これを使用して、ある中間点から次の中間点までナビゲートすることができる。
【0109】
したがって、場合により、PMC110が、第1及び第2の位置に関連付けられたGPS座標など、第1及び第2の位置についての地理的位置関連情報を取得した後(図4及び図5のブロック410及び510)、PMC110は、第1の位置と第2の位置との間のナビゲーション経路上の少なくとも1つの中間点を示すデータを取得する(ブロック610)。例によっては、中間点を示すデータは、この中間点に関連付けられたGPS座標など、地理的位置関連情報を含む。例によっては、ナビゲーション経路は、2つ以上の中間点を含む。このような例では、ナビゲーション経路を示すデータは、一連の少なくとも2つの中間点を示すデータを含み、この少なくとも2つの中間点のそれぞれは、GPS座標など、対応する地理的位置関連情報に関連付けられ、それぞれの2つの連続する中間点は、ナビゲーション経路の対応する区間に関連付けられる。例によっては、第1及び第2の位置のそれぞれが、区間を決定するための中間点とみなされ、したがって、区間は、第1の位置と中間位置との間又は中間位置と第2の位置との間で決定することができる。
【0110】
例によっては、PMC110は、地理的位置関連情報を絶えず取得し、例えばPMC110は、例えば図2のGPS210を使用して、GPS座標からなるGPSポイントをGPSシステムから絶えず読み取る。BOV100が移動していない間及び/又はBOV100がその目的地までナビゲートされている間に移動するとき、一定の読取りを実行することができる。決定された経路に沿ってBOV100の現在の位置を決定するために、一定のGPS読取りが実行される。それぞれのGPS読取り値は、その特定の瞬間に良好な受信状態で利用可能な衛星の数にとりわけ依存する、特定のレベルの確度を有する。取得したGPSポイントの一部には、数十メートルに達するような確度の低いものもある。例によっては、PMC110によって読み取られたGPSポイントは、BOV100がナビゲートされるように期待されていない区域に位置している。このような区域には、例えば特定の建物及び道路が含まれ、禁止区域と呼ばれる。
【0111】
禁止区域に入るGPSポイントを回避するために、場合により、禁止区域を事前にそこにマッピング及びマークする静的地図を構築する。例えば、交差点に加えて、あらゆる道路が禁止区域としてマークされており、舗道の縁石側が利用可能でない道路、トンネルなど対象区域下の建物及びBOV100が位置する可能性の非常に低い他の場所が、禁止区域としてマークされている。
【0112】
中間点に関連付けられたGPS座標など、少なくとも1つの中間点を示すデータが取得されると(ブロック610)、PMC110は、この中間点に関連付けられた取得されたGPS座標の少なくとも一部を選択的に除去し、除去されたこのGPS座標なしで、第1の位置から第2の位置まで、すなわち現在の位置から第2の位置までBOV100をナビゲートする。
【0113】
例えば、取得されたGPS座標を上記静的地図などの地図座標系に位置付けることと、このGPS座標の少なくとも一部が、地図座標系の既定の禁止部分に位置付けられると決定すると、GPS座標の少なくとも一部を破棄することとにより、除去することを実行できる。例によっては、地図上の禁止区域をマークすることにより、地図の禁止部分の画定を手動で行うことができる。
【0114】
例によっては、1つ又は複数のGPS座標をフィルタリングした後、PMC110は、以下の選択肢の1つで動作することができる。すなわち、以下に詳しく説明するように、取得されたGPS座標が、禁止されていない区域内にあることを確認するまで、GPS座標の次の読取り値を待ち、次いで、GPS座標の次の読取り値に基づいてBOV100のナビゲーションを継続し、視覚的手がかりなど、他のタイプの地理的位置関連情報を検索し、これを使用してナビゲートすることである。
【0115】
図6aに戻って参照すると、少なくとも1つの中間点を示すデータが取得されると、PMC110は、少なくとも2つの中間点の対応する地理的位置関連情報に基づいて、少なくとも2つの中間点の第1及び第2の中間点に関連付けられた区間を示すデータを決定する(ブロック620)。この区間は、第1の中間点から第2の中間点までの経路を示す。例えば、中間点に関連付けられた2つのGPS座標に基づいて、区間を決定することができる。区間が決定されると、PMC110は、少なくとも2つの中間点の対応する地理的位置関連情報に基づいて、この区間の方向を示すデータを決定する(ブロック630)。例えば、2つの中間点に関連付けられた2つのGPS座標間の方向を基本方位/中間方位によって示すことができる。
【0116】
場合により、決定された区間に基づいて、PMC110は、決定されたこの区間に関連付けられた地域情報を取得する(ブロック640)。例えば、PMC110は、例えば、この区間の取得されたGPS座標の周辺区域内に存在する、対応するGPS座標を有する1つ又は複数の視覚的手がかりを検索することにより、決定された区間に関連付けられた視覚的手がかりを示すデータを視覚的手がかりのデータベース6100から検索する。区間のGPS座標は、この区間に関連付けられた中間点間の区間に沿って存在する、GPS座標と呼ばれることがある。代わりに又はさらに、視覚的手がかりのデータベースに記憶された視覚的手がかりは、既定の区間にプリフェッチされる。こうした場合、区間が決定されると、その区間にプリフェッチされた視覚的手がかりが検索される。
【0117】
例えば、視覚的手がかりのデータベース6100から、区間に関連付けられた視覚的手がかりを検索することによって地域情報が取得されると、それぞれの区間は、1つ又は複数の視覚的手がかりのリストに関連付けられ、それぞれの視覚的手がかりは、GPS座標に関連付けられる。場合により、1つ又は複数の検索された視覚的手がかりの追加データは、任意選択で、ライト、日付及び他のパラメータに関してBOV100が現在ナビゲートされている条件と同様の条件、視覚的手がかりのそれぞれの画像も含む。
【0118】
ブロック650において、PMC110は、例えば、図2に示す少なくとも1つのカメラ280により、周辺区域の1つ又は複数の画像を取り込むことにより、この周辺区域の地域情報をさらに取得する。既知の画像処理法を使用して、取り込まれた画像が、例えばPMC110によって処理され、取り込まれたこの画像に現れる物体が、絶えず抽出及び分類される。例えば、物体のいくつかのクラスには、人々、道路、木々及び視覚的手がかりが含まれる。以下に説明するように、取得された画像から周辺区域での視覚的手がかりが分類されると、視覚データベース6100からの取得された関連付けられた地域情報及び区間の方向とともに、この視覚的手がかりを使用して、ナビゲーション経路を示すデータを選択的に修正することができる。
【0119】
ブロック660において、PMC110は、取得された関連付けられた地域情報、周辺区域の取得された地域情報及び区間の方向に基づいて、ナビゲーション経路を示すデータを選択的に修正する。そうするために、PMC110は、以下の処理を繰り返し実行する。
【0120】
PMC110は、例えば、位置決定モジュール333を使用して、1つ又は複数の取り込まれた画像から抽出された視覚的手がかりと、視覚的手がかりのデータベース6100から検索された視覚的手がかりとを比較して、一致を見つける。例によっては、PMC110は、BOV100の現在の位置の、現在のGPS読取り値を取得する。現在の読取り値のGPS座標は、取り込まれた画像のGPS座標と同様である(同じ位置又はそこに非常に近い位置で取られたものであるため)。次いで、PMC110は、取り込まれた画像から抽出された視覚的手がかりと、現在のGPS読取り値での座標に最も近いGPS座標を有する、視覚的手がかりのデータベース6100に記憶された視覚的手がかりとを比較して、一致を見つける。代わりに又はさらに、PMC110は、取り込まれた画像から抽出された視覚的手がかりと、例えば視覚的手がかりの対応するGPS座標が、それが現在の位置の近くに位置していることを示しているため、その現在の位置から見ることができると予想される視覚的手がかりとを比較し、見つかった最後の一致から、区間の方向及びBOV100の速度を計算することに基づいて、視覚的手がかりを見ることができると予想される。例によっては、訓練されたシャムネットワークの深層学習ネットワークを使用して、記憶された視覚的手がかりと、周辺区域から抽出された視覚的手がかりとの間の一致を見つけることができる。
【0121】
記憶された視覚的手がかりとの一致が見つかると、記憶されたこの視覚的手がかりを視覚的手がかりのデータベース6100から検索することができ、一致する視覚的手がかりに関連付けられた追加データは、BOV100の位置をより正確に決定するのに役立つことができ、BOV100の目的地までのナビゲーション表示を提供することができる。
【0122】
例によっては、一致を検索する前に、特定の区間に関連付けられた記憶された視覚的手がかりは、周辺区域の地域情報を取得するのに役立つことができる。このような例では、この区間に関連付けられた記憶された視覚的手がかりは、訓練された完全畳込みネットワーク(FCN)アルゴリズムなどのアルゴリズムによって実行され、このアルゴリズムは、記憶された視覚的手がかり内の各クラスの確率を出力する。代わりに記憶された視覚的手がかりに関連付けられた追加データは、視覚的手がかりのクラスの表示を含む。さらに、取り込まれた画像は、訓練された完全畳込みネットワーク(FCN)アルゴリズムなどのアルゴリズムによって実行され、このアルゴリズムは、取り込まれたこの画像内の各クラスの確率を出力する。各クラスが視覚的手がかりのデータベース6100から検索された視覚的手がかりのクラスに類似している場合、Faster R-CNNアルゴリズム又はYOLOなどの物体検出アルゴリズムを実行して、各クラスの空間的位置を示すことができる。次いで、Mask R-CNNアルゴリズムなどのインスタンスセグメンテーションアルゴリズムを実行して、取り込まれた画像での各クラスを区別する。次いで、抽出された視覚的手がかりを表す、取り込まれた画像の区間と、視覚的手がかりのデータベース6100から検索される視覚的手がかりとの間のマッチングが行われる。
【0123】
任意選択で、取り込まれた画像から取得されたデータで、視覚的手がかりのデータベース6100を更新することができる。例えば、視覚的手がかりのデータベース6100を更新して、GPS座標、視覚的手がかりのクラス又は取り込まれた画像など、抽出された視覚的手がかりに関連付けられた追加データとともに、取り込まれた画像から抽出された1つ又は複数の視覚的手がかりを含むことができる。代わりに、取り込まれた画像から取得されたデータに基づいて、1つ又は複数の視覚的手がかりに関連付けられた追加データを更新することにより、視覚的手がかりのデータベース6100を更新することができる。
【0124】
例によっては、取り込まれた画像から抽出された視覚的手がかりと、区間に関連付けられた検索された視覚的手がかりとの間の一致を検索するとき、1日の特定の時間帯にのみ見える視覚的手がかりなど、例えば、夜にのみ点灯するネオンサイン、夜間にのみ広告を表示するスクリーン、昼間にのみ見えるが夜は光がなくて見ることのできない家屋番号標識、夜にのみ開いていて昼間には閉まっていて、カーテンを閉め/ロールダウン式の網戸があるときに異なって見える場合があり、逆の場合も同じであるバー、夜は閉まっているが昼間は開いているビジネスなど、1つ又は複数の検索された視覚的手がかりを無視することができる。
【0125】
前述の通り、区間に関連付けられた視覚的手がかりについて説明したように、各視覚的手がかり間のマッチングのプロセスは、視覚的手がかりのタイプの地理的位置関連情報に基づいて、BOV100の第1/第2の位置を取得するとき(ブロック410)にも適用することが可能である。
【0126】
ブロック660において、取り込まれた画像から分類された視覚的手がかりと、検索された視覚的手がかりとの間に一致が見つかった場合、検索されたこの視覚的手がかりに関連付けられた追加データは、BOV100の位置をより正確に決定するのに役立つことができる。さらに、一致する視覚的手がかり及び区間の方向に関連付けられた追加データに基づいて、BOV100のナビゲーション経路を示すデータを選択的に修正することができる。例えば、記憶された視覚的手がかりとの一致が見つかった場合、記憶されたこの視覚的手がかりの道路の側は、BOV100のGPS座標の読取り値に基づいて、これまで知られていなかったBOV100の正確な位置を示すことができる。この道路の側に基づいて、BOV100を目的地までナビゲートしなければならない歩道を決定することができる。場合により、道路の側が取得されると、この区間に関連付けられ、道路の反対側に位置する追加の視覚的手がかりをこの先の一致検索から破棄することができ、この区間に関連付けられた視覚的手がかり及び一致する視覚的手がかりが位置する道路の同じ側に位置する視覚的手がかりが検索される。
【0127】
場合により、周辺区域の画像から抽出された2つ以上の視覚的手がかりと、記憶された2つ以上の視覚的手がかりとの間に一致が見つかると、位置機能は、視覚的手がかり(最大3つまでの視覚的手がかり)を使用して、例えば、一致する視覚的手がかりからの距離に基づいて、BOV100の正確な現在の位置を三角測量し、これを画定し得る。例によっては、4つ以上の視覚的手がかり間に一致が見つかった場合など、視覚的手がかり(BOV100センサが視覚的手がかりまでの距離を正確に測定できるように、BOV100からの範囲内にある視覚的手がかり)までの最短距離や、(検索された視覚的手がかりの追加データに基づいて)それぞれの視覚的手がかりが識別された最後の時点など、1つ又は複数のパラメータに基づいていくつかの視覚的手がかりが選択されるが、それというのも、ほんの少し前に識別された視覚的手がかりが好ましい場合があるからである。
【0128】
ナビゲーション経路を選択的に修正することは(ブロック660)、例えば、ナビゲーション経路の少なくとも1つの部分を修正することによって行うことができる。
【0129】
例えば、第1の位置から第2の位置までの、GPS座標に基づくナビゲーション経路が、道路の中央を通過する場合、視覚的手がかりのデータベース6100に記憶された視覚的手がかりとのマッチングに基づいて、歩道など、歩行者にとって安全な経路のみを通過し、道路の特定の側に位置するように、ナビゲーション経路を選択的に修正することができる。ナビゲーション経路の少なくとも1つの部分を修正する別の例は、目的地の区域で終了するが、散策することを含まないナビゲーション経路である。例えば、操作者130は、GPS座標に基づいて図書館の正面に到着するが、図書館の入口ドアまでナビゲートされなければならない。図書館の入口までBOV100をナビゲートするには、ナビゲーション経路は、前述したものと同様に、図書館区域の記憶された視覚的手がかりと、図書館の周辺区域でBOV100によって取り込まれた視覚的手がかりとの間の一致に基づいて修正することができ、図書館の入口ドアまでのナビゲーション経路を含むことができる。
【0130】
経路の修正は区間の方向にも基づいており、したがって、操作者130は、決定された方向に基づいて、所望の目的地まで最終的に到着することになることに留意されたい。
【0131】
ブロック670において、PMC100は、修正されたナビゲーション経路に基づいてBOVをナビゲートする。
【0132】
上記内容を説明するために、ほんの一例として、次に、ここに開示される主題の一例に従って、修正されたナビゲーション経路を説明する図7を参照する。710と表示されている自宅から、720と表示されている図書館まで移動しようと考える操作者の例を考える。北方向も図7に示してある。前述したように、また当技術分野で知られているように、操作者は、BOV100をオンにし、目的地として図書館720をセットする。PMC110は、例えば、操作者の自宅710及び図書館720(それぞれ、7130及び7244で示してある)に関連付けられたGPS座標を取得することにより、PMC110の現在の位置、すなわち操作者の自宅710及び図書館の目的地720についてのデータを取得する。経路を決定するには、PMC110は、家710(GPS座標7130)と図書館720(GPS座標7144)との間の少なくとも1つの中間点を示すデータを取得する。いくつかの中間点が、7130~7144として図7に示してある。「A」で示してあるナビゲーション経路は、中間点7130~7144を通り、2つのドットを有する破線でマークしてある。経路Aは、家710と図書館720との間のGPS座標に基づいて決定された経路を表す。PMC110は、経路Aに基づいてナビゲーションを開始する。前述の通り、ナビゲーション中に、PMC110は、GPS座標からなるGPSポイントを絶えず取得して、BOV100の現在の位置を決定し、経路に沿ってBOV100をナビゲートする。GPSポイントによっては、先に述べたようにして決定されて、BOV100がナビゲートされることが予想されない禁止区域、例えば道路の中央に位置するため、PMC110は、取得された禁止されたGPS座標の少なくとも一部を除去し得る。
【0133】
区間a、b、..nは、それぞれ、中間ノード7130及び7131間で区間aが決定され、中間ノード7131及び7132間で区間bが決定されるように、それぞれ2つの中間ノード7130及び7144間で決定される。各区間a、b、..nの方向も決定される。例えば、aの方向は東である。
【0134】
これまで説明したように、例によっては、ナビゲーション中に、ナビゲーション経路の少なくとも一部分を修正することにより、決定されたナビゲーション経路を選択的に修正するために、視覚的手がかりなど追加の地理的位置関連情報を取得することが有利である。したがって、PMC110は、各区間a、b、..nに関連付けられた視覚的手がかりを検索することにより、各区間a、b、..nに関連付けられた地域情報を視覚的手がかりのデータベース6100から取得する。例えば、PMC110は、区間「a」に関連付けられた視覚的手がかりを取得し、視覚的手がかりのデータベース6100から歩道「a」を検索する。さらに、PMC110は、カメラ280から取り込まれた画像を受信することにより、周辺区域の地域情報を取得する。取り込まれたこの画像は、歩道を含む。検索された視覚的手がかりである歩道「a」と、取り込まれた画像から抽出された視覚的手がかりである歩道とを比較して、PMC110は、一致を決定し、記憶された歩道「a」に関連付けられた追加データを視覚的手がかりのデータベース6100から検索する。
【0135】
区間「a」の方向が東であることを考慮して、PMC110は、経路Aを選択的に修正して、歩道「a」から開始し、区間「a」の方向でのナビゲーション表示を提供する。ナビゲーションに沿って、PMC110は、各区間での視覚的手がかりを取得し続け、それに応じてナビゲーション経路Aを選択的に修正する。修正された経路が、ナビゲーション経路Bとして図7に示してある。
【0136】
ここで、図7でのナビゲーション経路AからBまでを修正する別の例を示す、対象となるポイント、食品雑貨店770、ピザ店780及び劇場790に注目する。対象となる3つのポイントはすべて、中間点7139及び7140間の区間「k」に位置する。区間「k」についての情報を取得しながら、PMC110は、とりわけ食品雑貨店770及びピザ店780を含む視覚的手がかりのリストを取得する。劇場790は、視覚的手がかりのデータベース6100には存在しておらず、したがって、区間「k」に関連付けられた視覚的手がかりのリストには含まれない。
【0137】
PMC110は、食品雑貨店、ピザ店及び劇場を含め、取り込まれた画像から視覚的手がかりも取得する。一致を検索する上記プロセスを実行した後、PMC110は、食品雑貨店770及びピザ店780との一致を決定する。次いで、PMC110は、食品雑貨店770とピザ店780の両方に関連付けられた追加データ、例えば、その正確な位置及び通りの側を取得する。記憶された食品雑貨店770及びピザ店780の正確な位置及び通りの側に基づいて及び区間「k」(西)の方向に基づいて、PMC110は、ピザ店780の視覚的手がかりを無視し、ナビゲーション経路Bを修正して食品雑貨店770を通過する。例えば、記憶された視覚的手がかりである食品雑貨店770及びピザ店780を更新して、この視覚的手がかりの更新された画像を含むことにより又はこのデータベースに劇場790を追加することにより、視覚的手がかりのデータベース6100を更新することができる。上記プロセスは、図書館720に到着するまで続く。
【0138】
先に述べたように、ナビゲーション経路Aは選択的に修正され、このことは、ナビゲーション経路Aの各部が、上記のようにナビゲーション経路Bに修正されるが、一部は修正されず、ナビゲーション経路Aは、GPS座標に基づいて決定されたままであることを意味する。例えば、ナビゲーション経路Aの北(最後)の部分は修正されず、ナビゲーション経路Aは、ナビゲーションBと同じ経路を通過する。こうした部分は、実際には同一である(したがって、ナビゲーション経路Bはまったく作成されておらず、もっぱら明確にするために示してある)。
【0139】
例によっては、ナビゲーション自体を実行している間、移動中のBOV100の現在の位置から、図書館720に到着するまで、電池230に基づくナビゲーション表示を提供する前述のプロセスを繰り返すことができ、ナビゲーション表示を決定し、前述のようにして提供することができる。例えば、より効率的な方法で目的地まで到着するように、ナビゲーション経路がこのナビゲーションに沿って変化する場合又は現在の電池電力レベルが、目的地までナビゲートするのに十分ではないことが分かった場合、各段階を繰り返し、一定の表示を提供することが有利になることがある。
【0140】
以下は、ここに開示される主題の特定の例による、BOV100を構成することに関連する詳細である。前述の通り、ここに開示される主題のいくつかの例によれば、BOV100が目的地までの移動を開始する前に、例えば構成モジュール331を使用してBOV100を構成することができるが、これは、移動中及びナビゲーション自体の実行中にも実行することができる。BOV100の構成には、ハンドル230の高さ、長さ及び角度を構成することなど、BOV100に接続された任意の要素を構成すること、移動プラットフォーム250に対して、BOV100本体の角度を構成して、BOVが移動している地形によって中心質量位置を調整すること、ライト260をオン/オフすること、スピーカ240の音量を設定すること、BOV100の速度に影響を及ぼすこと、BOV100の差異センサを構成することなどが含まれ得る。例によっては、構成することは、BOV100の目的地を設定すること又はBOV100の開始速度若しくは平均速度を設定することなど、BOV100の特性を設定することを含むことができる。
【0141】
場合により、例えば、タッチセンサ234若しくはマイクロホン240により又は通信インターフェース260を使用するモバイルアプリを介して操作者130から構成命令を受信することにより、BOV100の構成を操作者130によって手動で実行することができる。代わりに又はさらに、BOV100を構成することは、検知されたデータに基づいて自動的に実行することができる。例えば、カメラ280は、構成モジュール331を使用するPMC110が、ヘッドライト260及び/又は本体のLEDライト260を点灯させようと決定する際の、暗い画像を取り込むことができる。例によっては、例えば温度センサ270によって検知される高温において、車輪移動プラットフォーム250に含まれるモータの過熱を抑制するように平均速度を低下させることにより、BOV100の速度を構成することができる。同様にして、温度センサ270によって検知される低温において又はBOV100に含まれる湿度センサ(図2には図示せず)が雨の降っていることを検出する場合、目的地まで迅速に到着するように、平均速度を上げることによってBOV100の速度を構成することができる。例によっては、カメラ280によって取り込まれた画像を処理することができる。混雑した街路が認識される場合、平均速度を低下させることによってBOV100の速度を構成して、障害物による始動/停止の動きを抑制し、より滑らかな体験を得ることができる。取り込まれた画像を処理して、まっすぐ前方を見ることもなく、むしろ自分の携帯電話に注意が向いている状態で、BOV100に向かってくる歩行者などの障害物を認識することができる。こうした場合、歩行者の注意を引くために、BOVの動きを停止し、任意選択でライトを点滅させるか若しくはクラクションを鳴らすか又はその両方を行うことができる。
【0142】
さらに、代わりに又はさらに、場合により、BOV100を構成することをユーザ構成に基づいて実行することができる。場合により、1つ又は複数のユーザ構成が、例えばPMC110のメモリに記憶される。代わりに又はさらに、ユーザ構成を遠隔メモリに記憶し、通信インターフェース216を介してBOV100に伝達することができる。操作者130は、例えばユーザ識別モジュール332を使用して、BOV100によって識別されて、識別された操作者130に関連付けられたユーザに記憶された構成に基づいて、BOV100を構成することができる。BOV100での操作者130の識別は、いくつかの方式で実行することができる。例えば、カメラ280によって取り込まれた画像を使用して及び既知の視覚的識別方法を使用して、視覚的識別を実行することができ、例えば、指紋読取り装置236によって指紋の識別を行うことができ、マイクロホン240を使用して音声の識別を実行することができる。他の既知の識別方法もここで適用できることを当業者であれば理解するはずである。BOV100によって操作者130が識別されると、識別された操作者130用に記憶された構成に基づいて、BOV100の構成を実行することができる。識別された操作者130に関連付けられた記憶された構成は、これまでにPMC110における操作者130に関連付けられたユーザでの操作者130によって手動で更新された構成又は識別された操作者130のこれまでの操作から、例えば機械学習技法を使用してPMC110によって学習された構成に基づくことができる。例えば、操作者130は、BOV100の開始速度を手動で設定することができる。代わりに、操作者130によるBOV100のこれまでの操作から、BOV100の開始速度を学習することができる。こうした場合、例えば、識別された操作者130のこれまでの操作においてBOV100の速度を監視することにより、1つ又は複数の操作での操作者130の速度を監視することができる。次いで、監視されるこの速度に基づいて、平均速度を計算することができ、BOV100によって識別されると、操作者130の次の操作においてBOV100のデフォルトの開始速度として使用するために、この平均速度を記憶することができる。
【0143】
識別された操作者130の構成に基づいてBOV100の特性を構成するさらに別の例は、これまでの操作における操作者130の学習された好みの目的地に基づいて、好みの目的地を提案することを含む。好みの目的地を学習し、操作者130に提案することは、位置決定モジュール333によって実行することができる。
【0144】
例によっては、構成モジュール331は、現在の経路に関連するいくつかのパラメータを考慮することにより、識別された操作者130用に記憶された構成から外れることができる。例えば、識別された操作者130のデフォルト速度に基づいてBOV100のデフォルト速度を構成することは、操作者130のこれまでの操作における、識別された操作者130の監視された速度に加えて、現在のナビゲーション経路における地形条件など、他のパラメータも考慮に入れることができる。例えば、現在の経路が上り傾斜を含む場合、BOV100の速度は、操作者130が上り傾斜上では比較的遅く移動すると判定することができるため、識別された操作者130用に記憶された平均速度よりも低くなるよう設定することができる。速度に影響を及ぼすことのあるパラメータの別の例は、1日での現在の時間である。現在の操作が夜間になる場合、操作者130は昼間よりも遅く移動すると判定することができ、したがって、BOV100の速度を低めに設定することができる。
【0145】
例によっては、BOV100の速度は、操作者130によって手動で行われる調整に加えて又はその代わりに、1つ又は複数の変数に依存する関数として計算することができる。この速度関数は、現在の速度及びあらゆる速度関数の変数値を1組のデータとして絶えず記憶し得る。速度関数の一例は、以下の通りである。
速度=F(Var1,Var2,Var3,Var4,...,Varx)
ここで、Var1、Var2、Var3、Var4は、BOV100の1つ又は複数のセンサから収集されるデータ、例えば、ジャイロ及び加速度計によって検知されるBOV100の移動角度(上り坂又は下り坂)、温度センサ270によって検知される周囲温度、加速度計、ジャイロ及び車輪の速度センサを組み合わせて、車輪センサから道路条件を検知するための、BOV100に含まれる加速度計センサ(図2には図示せず)並びに現在の光条件など、カメラ280からの可視データを含む。上記変数のいずれも、PMC110によって取得された1日の時間帯など、外部のデータソースから受信したデータと組み合わせることができる。
【0146】
例によっては、上に示したような現在の速度及び速度関数の変数を時間とともに収集し得る。速度モデルを作成し、絶えず更新して、様々な変数に基づいて最適な速度を計算し得る。
【0147】
上記内容は、限定的なものとみなすべきではなく、当業者に知られているように、BOV100の他の構成が適用可能であることに留意されたい。
【0148】
上記内容を念頭に置いて、次に図8を参照し、BOV100のハンドル230を自動的に構成しながら実行される動作の一例を示す。前述の通り、ハンドル230は、タッチ/圧力センサ234を含む。タッチ/圧力センサ234は、ハンドル上の圧力ポイントでのデータを検知して、BOV100及びハンドル230を構成するように構成される。ブロック810において、ハンドル230上に配置されたタッチ/圧力センサ234からのデータが受信される。例えば、ハンドル230上での操作者130の触覚把持力が検知されて、例えば操作者130が片手又は両手でハンドル230を保持するとき、操作者130が把持する圧力を決定する。ハンドル230の様々なリムにおいて、圧力レベルを検知することができる。受信されたデータに基づいて、圧力のレベル及びタイプが決定される(ブロック820)。例えば、ハンドル230の様々なリムで検知される圧力のレベルを決定することができる。例えば、高レベル又は低レベルの圧力がハンドル230の内側又は外側のリムで検知されたと判定することができるか、又はハンドル230上で圧力が検知されないと判定することができる。
【0149】
検知されたデータに基づいて決定された圧力のレベル及びタイプに基づいて、自動的なアクションをとることができる(ブロック830)。例えば、ハンドル230上での圧力を検知しないことは、操作者130が移動を停止したことを示すことができ、したがって、BOV100の移動も停止することが賢明である。したがって、ハンドル230上に圧力が存在しないと判定すると、PMC110は、例えば車輪移動プラットフォーム250に適切な信号を送信することにより、BOV100が移動するのを停止するよう決定する(ブロック832)。ハンドル230の内側リム内で高い圧力レベルを検知することは、操作者130の移動が比較的遅いことを示す場合があり、したがって、BOV100の速度を低下させることが賢明である。したがって、ハンドル230の内側リムで高い圧力レベルが存在すると判定すると、PMC110は、BOV100の速度を低下させなければならないと判定する(ブロック834)。同様に、ハンドル230の外側リムで高い圧力レベルを検知することは、操作者130の移動が比較的速いことを示す場合があり、したがって、BOV100の速度を上昇させることが賢明である。したがって、ハンドル230の外側リムに高い圧力レベルが存在すると判定すると、PMC110は、BOV100の速度を上昇させなければならないと判定する(ブロック836)。
【0150】
場合により、ハンドル230上での検知された圧力レベルに基づいて、BOV100の速度を調整することに加えて又はそれに代わるものとして、ハンドル230を、例えばその高さ、長さ及び角度を変更することによって調整することもできる。例えば、操作者130の速度が低下していると判定された場合、ハンドル230の内側リムでの高い圧力レベルが検知されたため、操作者130が歩く際の歩幅が短いと判定することができ、したがって、操作者130がハンドル230を保持し続けることができないような形で、操作者130の脚がBOV100から物理的に遠ざかる場合がある。したがって、操作者130に向かってBOV100内に物理的に移動することが有利である。これは、例えば、ハンドル230の伸縮式本体を短縮し、したがって操作者130及びその脚までBOV100内に物理的に移動することによって実現することができる。さらに、例えば、ここで、比較的遅い速度で移動する操作者130が現在立っている位置に適合するようにハンドルを上げることにより、ハンドルの高さ及び角度を調整することができる。したがって、内側リムでの高い圧力レベルを判定すると、ハンドル230が短縮される(ブロック838)。
【0151】
その一方で、操作者130の速度が上昇したと判定された場合、ハンドル230の外側リム上の高い圧力レベルが検知されたため、操作者130が歩く際の歩幅は比較的長くなると判定することができ、したがって、操作者130の脚は、物理的にBOV100に近づいて、したがってBOV100にはまり込んでしまう場合がある。したがって、操作者130からBOV100を物理的に遠ざけることが有利である。例えば、ハンドル230の伸縮式本体を伸ばし、したがって、操作者130及びその脚からBOV100を物理的に遠ざけることにより、これを実現することができる。さらに、例えば、ここで、比較的速い速度で移動する操作者130が現在立っている位置に適合するようにハンドルを下げることにより、ハンドル230の高さ及び角度を調整することができる。したがって、外側リムでの高い圧力レベルを判定すると、ハンドル230が伸ばされる(ブロック840)。
【0152】
上記内容を説明するために、以下の例を考える。PMC110は、角度が180度(BOV100のセンサが下向きである)と、BOV100のセンサが上向きである90度~0度(90度は、センサがまっすぐ上向きであることを意味し、0度は、センサがまっすぐ下向きであることを意味する)との間のどこかにあることを考慮して、車輪移動プラットフォーム250のベースに対するBOV100本体の角度を変更することができる。速度が変化する場合、以下の2重アクションを操作することができる。
1.速度が上昇すると、ハンドル230は長くなり、BOV100本体の角度は小さくなる(通常の静止姿勢にあるとき、BOV100本体と車輪移動プラットフォーム250との間が90度であると仮定する)。
2.速度が低下すると、ハンドル230は短くなり、BOV100本体の角度は大きくなり、その結果、90度まで完全にまっすぐ上向きに移動することができるが、センサが床に向かって下向きになると、180度まで増えて、完全に折り畳むこともできる。
【0153】
本体は、経路内の傾斜に対処するときに角度も変更し得、例えば階段を上る場合、この装置が操作者130を転倒させることが確実にないようにするために、BOV100本体の角度を小さくしなければならない場合がある。同様に、これは、階段を下るときに生じることもある。これは、地形変化の角度として行うこともできる。
【0154】
上記内容を限定的なものとみなすべきではなく、どのようにしてBOV100を構成するかの他の例が存在することを当業者であれば理解するはずである。
【0155】
また、場合により、操作者130のデフォルトの使用開始においてと、経路パラメータが変更されるとき、例えば、地形や1日の時間帯などが変更されるときにナビゲーションしているときの両方において、PMC110は、ハンドル位置の識別された操作者130での構成を学習するように構成される。前述の通り、この学習された構成を使用して、操作者130の速度が上昇又は低下するときなど、様々な状態において操作者130に適合するように、ハンドル230を自動的に構成することができる。
【0156】
操作者130が視覚障害のある操作者であり、視覚能力が低い場合、前述したように、視覚障害のある操作者の速度の変化に応じて、ハンドル230を自動的に調整することが特に有利である。しかし、本開示は、視覚障害のある操作者に限定されるものではなく、例えば、自らの移動速度を変えることの多い、BOV100を使用する運動選手又はBOV100を使用する通常の歩行者を含め、他のあらゆる操作者にも同様に関連する。
【0157】
これまでの説明は、電池によって動作するBOV100について言及してきた。本明細書及び以下において言及する車両は、電池によって動作するかどうかに関係なく、またさらに第2の位置まで車両をナビゲートし、電池消費量が十分であるかどうかを示すのに必要とされる電池消費量に関係なく、第1の位置から第2の位置までナビゲートすることのできる任意の車両である。例によっては、以下に言及する車両は、図2及び図3に示すBOV100であり、図2及び図3に示す各要素を含む。しかし、これは限定的であるとみなすべきではなく、以下に言及する車両は、場合により、図3に示すいくつかの機能要素のみを含み、電池モジュール334など、電池消費に関連する1つ又は複数の機能要素を欠き得る。以下に言及する車両内に電池220が存在するかどうかに関係なく、説明を容易にするために、以下に言及する車両をBOV100として言及する。
【0158】
次に図9を参照すると、ナビゲーション中の車両の電池消費量に関係なく、第1の位置から第2の位置までの車両(以下ではBOV100とも呼ばれる)のナビゲーション表示を提供しながら実行される操作のフローチャートを示す。図6a、図6b及び図7を参照しながらこれまで提示してきた説明は、車両のナビゲーション表示を提供することの以下の説明にも関連する。
【0159】
前述の通り、ここに開示される主題の特定の実施形態によれば、経路は、一連の2つ以上の中間点(中間地点)として定義される。第1の位置から第2の位置までのナビゲーション表示を提供するために、第1の位置と第2の位置との間の、一連の2つ以上の中間点が決定される。この一連の中間点がナビゲーション経路を構成する。
【0160】
上記でさらに説明したように、場合により、ナビゲーション経路を決定するために、様々なタイプの地理的位置関連情報を使用することができる。例えば、GPS座標を使用して、第1の位置、第2の位置、第1の位置と第2の位置との間の中間点を決定することができ、視覚的手がかりなどの地域情報を使用して、ある中間位置から次の中間位置まで次々にナビゲートすることができる。経路を歩行者に適したものにすること又はナビゲーション用のより正確な経路を提供することなど、2つ以上のタイプの地理位置関連情報を使用することの上記利点は、いかなる電池も含まない車両又は電池を含むが、必要とされる消費レベルについてのデータが決定されていない車両の説明にも適用可能である。
【0161】
図9を参照すると、第1の位置から第2の位置まで車両のナビゲーション表示を提供するために、図2に示すPMC110など、車両に関連付けられたコンピュータメモリ回路により、図5でのブロック520を参照して前述したのと同様にして、第1及び第2の位置に関連付けられた地理的位置関連情報が取得される(ブロック910)。例えば、GPS座標を使用して、第1の位置及び第2の位置を決定することができる。
【0162】
図6aを参照してこれまで説明してきたように、例によっては、中間点に関連付けられた地理的位置関連情報の少なくとも一部を破棄することができ、経路をナビゲートするときに選択的に除去することができる。除去することは、例えば、取得された地理的位置関連情報を地図上に配置し、この地理的位置関連情報の少なくとも一部が地図の既定の禁止部分に配置されていると判定したら破棄される場合に行うことができる。例によっては、地図上の禁止区域を手動でマークすることにより、地図の禁止部分の画定を実行することができる。
【0163】
取得された情報に基づいて、第1の位置から第2の位置までのナビゲーション経路を決定することができ、ここで、このナビゲーション経路は、対応する地理的位置関連情報にそれぞれが関連付けられた一連の中間点を含み、連続する2つの各中間点は、ナビゲーション経路の対応する区間に関連付けられる(ブロック920)。次いで、PMC110は、第1の位置と第2の位置との間の、第1及び第2の中間点を示すデータを取得し、次いで第1及び第2の中間点に関連付けられた区間が決定される(ブロック930)。例によっては、第1及び第2の位置のそれぞれが、区間を決定するための中間点とみなされ、その結果、第1の位置と中間位置との間又は中間位置と第2の位置との間で区間を決定することができる。
【0164】
区間の方向を示すデータは、この区間に関連付けられた第1及び第2の中間点の対応する地理的位置関連情報に基づいても決定される(ブロック940)。例えば、2つの中間点に関連付けられた2つのGPS座標間の方向は、基本方位/中間方位によって示すことができる。場合により、2つ以上の区間及びそれぞれの方向が決定され、ここで、連続する2つの中間点間で各区間が決定される。
【0165】
場合により、決定された区間に基づいて、PMC110は、図6aのブロック640について前述したのと同様にして、決定されたこの区間に関連付けられた地域情報を取得する(ブロック950)。例えば、PMC110は、視覚的手がかりのデータベース6100から、決定された区間に関連付けられた視覚的手がかりを示すデータを検索する。
【0166】
ブロック960において、PMC110は、図6aのブロック650について前述したものと同様にして、例えば、図2に示す1つ又は複数のカメラ280によって周辺区域の1つ又は複数の画像を取り込み、取り込んだこの画像から視覚的手がかりを抽出することにより、周辺区域の地域情報をさらに取得する。
【0167】
図6aでのブロック660を参照して前述したものと同様にして、取り込まれた画像から抽出された視覚的手がかりは、視覚的手がかりのデータベース6100から検索されるとき、区間に関連付けられた視覚的手がかりとの一致を求めて検索される。例によっては、取り込まれた画像から分類された視覚的手がかりと、検索された視覚的手がかりとの間に一致が見つかる場合、検索されたこの視覚的手がかりに関連付けられた追加データは、BOV100の位置をより正確に決定するのに役立つことができる。さらに、例えば、ナビゲーション経路の少なくとも1つの部分を修正することにより、抽出された視覚的手がかり及び区間の方向に関連付けられた追加データに基づいて、BOV100のナビゲーション経路を示すデータを選択的に修正することができる。
【0168】
ブロック980において、PMC100は、修正されたナビゲーション経路に基づいて車両をナビゲートする。
【0169】
場合により、PMC110は、目的地に到着するまで、ブロック930から980に示す上記プロセスを繰り返す。
【0170】
ここに開示される主題の各教示は、図4図6及び図8図9に示すフローチャートには縛られないこと及び図示した操作は、図示した順序から外れて生じる場合があることに留意されたい。例えば、連続して示してあるブロック420及び430、又はブロック630及び640、又はブロック940及び950は、ほぼ同時に又は逆の順序で実行することができる。フローチャートは、BOV100の要素を参照して説明してあるが、これは決して拘束するものではなく、各操作は、本明細書に記載の要素以外の要素によって実行することができることにも留意されたい。
【0171】
本明細書に含まれる説明又は各図面に示してある説明に記載されている詳細に本開示を適用する際、本開示は、限定されないことを理解されたい。本開示は、他の実施形態を含むこともでき、様々な方式で実施及び実行することができる。したがって、本明細書において使用される語句及び専門用語は、説明するためのものであり、限定するものとみなすべきではないことを理解されたい。したがって、ここに開示される主題のいくつかの目的を実行するための他の構造、方法及びシステムを設計するための基礎として、本開示が基づく考え方を容易に利用できることを当業者であれば理解することになる。
【0172】
本発明によるPMCは、少なくとも部分的には、適切にプログラムされたコンピュータ上に実装され得ることも理解されるであろう。同様に、本発明は、本発明の方法を実行するためのコンピュータによって読取り可能なコンピュータプログラムを企図する。本発明は、本発明の方法を実行するためのコンピュータによって実行可能な命令のプログラムを具体的に実施する非一時的コンピュータ読取り可能メモリをさらに企図する。
【0173】
添付の特許請求の範囲において、またそれによって定義されるその範囲から逸脱することなく、様々な修正形態及び変更形態は、これまで説明してきた本発明の各実施形態に適用され得ることを当業者であれば容易に理解することになる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2021-10-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の位置から第2の位置までの電池駆動車両(BOV)のナビゲーション表示を提供する方法であって、前記BOVに関連付けられたコンピュータメモリ回路により、
a.前記第1及び第2の位置を示すデータを取得することと、
b.前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を示すデータを決定することであって、前記ナビゲーションの少なくとも一部分は、歩道上におけるものである、決定することと、
c.電池の現在の電力レベルを示すデータを取得することと、
d.前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートするための残存電池電力状況を決定するために、前記必要とされる電池消費電力を示す前記データを、前記電池の前記現在の電力レベルを示す前記データと比較することと、
e.前記決定に基づいて表示を提供することと
を含む方法。
【請求項2】
前記データの前記比較に応答して、不十分な残存電池電力状況を決定し、及び前記決定に基づいて不十分であるという表示を提供する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
f.前記電池駆動BOVの動作を不能にするための信号を生成すること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記データの前記比較に応答して、十分な残存電池電力状況を決定し、及び前記決定に基づいて、前記第2の位置まで前記BOVをナビゲーションすることを容易にするために十分であるという表示を提供する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
f.前記第2の位置までの前記BOVのナビゲーション動作を可能にするための信号を生成することと、
g.前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートすることと
をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記データの前記比較は、前記電池の前記現在の電力レベルを示す前記データを、前記必要とされる電池消費電力を示す前記データに対応する所与の閾値と比較することと、前記所与の閾値を超える前記電池の前記現在の電力レベルに応答して、十分な残存電池電力状況を決定することとを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記十分な残存電池電力状況は、前記電池が完全に充電されていることに応答して決定される、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の位置が、前記ナビゲートされるBOVの現在の位置である段階(a)~(e)を繰り返すことと、
前記現在の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートするための前記残存電池電力状況を決定するために、前記必要とされる電池消費電力を示す前記データを、前記電池の前記現在の電力レベルを示す前記データと比較することと
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記データの前記比較に応答して、不十分な残存電池電力状況を決定し、及び前記決定に基づいて不十分であるという表示を提供する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1及び第2の位置を示す前記データを取得することは、前記第1及び第2の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を取得することを含み、前記方法は、
前記取得された地理的位置関連情報に基づいて、前記第1の位置から前記第2の位置までのナビゲーション経路を示すデータを決定することであって、前記ナビゲーション経路の少なくとも一部分は、歩道上におけるものである、決定することと、
前記ナビゲーション経路を示す前記決定されたデータに基づいて経路情報を取得することと、
前記ナビゲーション経路を示す前記決定されたデータ及び前記取得された経路情報に基づいて、前記必要とされる電池消費電力を示す前記データを決定することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記地理的位置関連情報を取得することは、前記第1の位置及び/又は前記第2の位置に関連付けられたGPS座標を取得することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記地理的位置関連情報を取得することは、前記第1の位置及び/又は前記第2の位置に関連付けられた1つ又は複数の視覚的手がかりを取得することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記経路情報は、経路地形データ及び/又はそれから導出されるデータを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
十分な残存電池電力状況を決定し、及び前記決定に基づいて、前記第2の位置まで前記BOVをナビゲーションすることを容易にするために十分であるという表示を提供することと、
前記第2の位置までの前記BOVのナビゲーション動作を可能にするための信号を生成することと、
前記第1の位置と前記第2の位置との間の前記ナビゲーション経路上の少なくとも1つの中間点を示すデータを取得することであって、前記中間点は、地理的位置関連情報に関連付けられる、取得することと、
前記少なくとも1つの中間点を通って前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートすることと
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの中間点を示す前記データを取得することは、前記少なくとも1つの中間点に関連付けられたGPS座標を取得することを含み、前記少なくとも1つの中間点を通って前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートする前に、前記方法は、
前記取得されたGPS座標の少なくとも一部が禁止区域にあると決定すると、前記中間点に関連付けられた前記取得されたGPS座標の少なくとも一部を選択的に除去することと、
前記除去されたGPS座標なしに、前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートすることと
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記選択的に除去することは、前記取得されたGPS座標を地図座標系に位置付けることと、前記GPS座標の少なくとも一部が前記地図座標系の既定の禁止部分に位置付けられると決定すると、前記GPS座標の前記少なくとも一部を破棄することとを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ナビゲーション経路を示す前記データは、一連の前記少なくとも2つの中間点を示すデータを含み、前記少なくとも2つの中間点のそれぞれは、対応する地理的位置関連情報に関連付けられ、それぞれの2つの連続する中間点は、前記ナビゲーション経路の対応する区間に関連付けられ、前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートする間、前記方法は、
a)前記少なくとも2つの中間点の第1及び第2の中間点に関連付けられた区間を示すデータを決定することと、
b)前記少なくとも2つの中間点の前記対応する地理的位置関連情報に基づいて、前記第1の中間点から前記第2の中間点までの前記区間の方向を示すデータを決定することと、
c)前記決定された区間に関連付けられた地域情報を示すデータを取得することと、
d)周辺区域の地域情報を取得することと、
e)前記取得された関連付けられた地域情報、前記周辺区域の前記取得された地域情報及び前記区間の前記方向に基づいて、前記ナビゲーション経路を示す前記データを選択的に修正することと、
f)前記修正されたナビゲーション経路に基づいて前記BOVをナビゲートすることと
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記第1及び/又は第2の中間点は、それぞれ前記第1及び/又は第2の位置と同一である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第2の位置に到着するまで、少なくとも1つの異なる区間に関して段階(a)~(f)を繰り返すことであって、前記少なくとも1つの異なる区間は、前記第1及び第2の中間点と異なる少なくとも1つの中間点に関連付けられる、繰り返すことをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記BOVを構成することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記BOVを構成することは、前記BOVに接続されたハンドルを調整することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記BOVを構成することは、前記BOVの速度を構成することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
第1の位置から第2の位置までナビゲートする車両のナビゲーション表示を提供する方法であって、前記車両に関連付けられたコンピュータメモリ回路により、
(a)前記第1及び第2の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を示すデータの取得することと、
(b)前記取得された地理的位置関連情報に基づいて、前記第1の位置から前記第2の位置までのナビゲーション経路を示すデータを決定することであって、前記ナビゲーション経路を示す前記データは、一連の少なくとも2つの中間点を示すデータを含み、前記少なくとも2つの中間点のそれぞれは、対応する地理的位置関連情報に関連付けられ、それぞれの2つの連続する中間点は、前記ナビゲーション経路の対応する区間に関連付けられる、決定することと、
(c)前記少なくとも2つの中間点の第1及び第2の中間点に関連付けられた区間を示すデータを決定することと、
(d)前記第1の中間点から前記第2の中間点までの前記区間の方向を示すデータを、その対応する地理的位置関連情報に基づいて決定することと、
(e)前記決定された方向に基づいて、地域情報を示すデータを取得することと、
(f)周辺区域の地域情報を取得することと、
(g)前記地域情報を示す前記取得されたデータに基づいて、前記ナビゲーション経路を示す前記データを選択的に修正することと、
(h)前記修正されたナビゲーション経路に基づいて前記車両をナビゲートすることと
を含む方法。
【請求項24】
前記地理的位置関連情報を取得することは、前記第1の位置及び/又は前記第2の位置に関連付けられたGPS座標を取得することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記地理的位置関連情報を取得することは、前記第1の位置及び/又は前記第2の位置に関連付けられた1つ又は複数の視覚的手がかりを取得することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記第1及び/又は第2の中間点は、それぞれ前記第1及び/又は第2の位置と同一である、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記第2の位置に到着するまで、少なくとも1つの異なる区間に関して段階(c)~(h)を繰り返すことであって、前記少なくとも1つの異なる区間は、前記第1及び第2の中間点と異なる少なくとも1つの中間点間にある、繰り返すことをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
(g)前記第1の位置が、前記ナビゲートされる車両の現在の位置である段階(a)~(h)を繰り返すことと、
(j)前記修正されたナビゲーション経路に基づいて前記車両をナビゲートする前に、前記関連付けられた地理的位置関連情報が禁止区域にあると決定すると、前記少なくとも1つの中間点に関連付けられた前記取得された地理的位置関連情報の少なくとも一部を選択的に除去することと、
(k)前記除去された情報なしに、前記第1の位置から前記第2の位置まで前記車両をナビゲートすることと
をさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも1つの中間点に関連付けられた前記地理的位置関連情報は、GPS座標を含み、選択的に除去することは、
前記GPS座標を地図座標系に位置付けることと、
前記GPS座標の少なくとも一部が前記地図座標系の既定の禁止部分に位置付けられると決定すると、前記GPS座標の少なくとも一部を破棄することと
を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項30】
前記車両を構成することをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項31】
前記車両を構成することは、前記車両に接続されたハンドルを調整することを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記車両を構成することは、前記車両の速度を構成することを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
電池駆動車両(BOV)であって、
前記BOVの電源電力を提供するように構成された電池、
前記電池に動作可能に接続された処理及びメモリ回路(PMC)に含まれる少なくとも1つのプロセッサであって、
a.第1及び第2の位置を示すデータを取得することと、
b.前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を示すデータを決定することであって、前記ナビゲーションの少なくとも一部分は、歩道上におけるものである、決定することと、
c.前記電池の現在の電力レベルを示すデータを取得することと、
d.前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートするための残存電池電力状況を決定するために、前記必要とされる電池消費電力を示す前記データを、前記電池の前記現在の電力レベルを示す前記データと比較することと、
e.前記決定に基づいて表示を提供することと
を行うように構成される少なくとも1つのプロセッサ
を含む電池駆動車両(BOV)。
【請求項34】
前記1つ又は複数のプロセッサは、
f.前記第2の位置までの前記BOVのナビゲーション動作を可能にするための信号を生成することと、
g.前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートすることと
を行うようにさらに構成される、請求項33に記載のBOV。
【請求項35】
前記1つ又は複数のプロセッサは、
前記第1の位置が、前記ナビゲートされるBOVの現在の位置である段階(a)~(e)を繰り返すことと、
前記現在の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートするための前記残存電池電力状況を決定するために、前記必要とされる電池消費電力を示す前記データを、前記電池の前記現在の電力レベルを示す前記データと比較することと
を行うようにさらに構成される、請求項34に記載のBOV。
【請求項36】
車両であって、
周辺区域の1つ又は複数の画像を取り込むように構成された少なくとも1つのカメラ、
前記車両の位置のGPS座標を取得するように構成されたGPSユニット、
前記1つ又は複数のカメラ及び前記GPSユニットに動作可能に接続された処理及びメモリ回路(PMC)に含まれる少なくとも1つのプロセッサであって、第1の位置から第2の位置までナビゲートする車両にナビゲーション表示を提供するように構成され、
a)GPSユニットのGPS読出し値を使用して、前記第1の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を示すデータを取得することと、
b)前記第2の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を示すデータを取得することと、
c)前記取得された地理的位置関連情報に基づいて、前記第1の位置から前記第2の位置までのナビゲーション経路を示すデータを決定することであって、前記ナビゲーション経路を示す前記データは、一連の少なくとも2つの中間点を示すデータを含み、前記少なくとも2つの中間点のそれぞれは、対応する地理的位置関連情報に関連付けられ、それぞれの2つの連続する2つの中間点は、前記ナビゲーション経路の対応する区間に関連付けられる、決定することと、
d)前記少なくとも2つの中間点の第1及び第2の中間点に関連付けられた区間を示すデータを決定することと、
e)前記第1の中間点から前記第2の中間点までの前記区間の方向を示すデータを、その対応する地理的位置関連情報に基づいて決定することと、
f)前記決定された方向に基づいて、地域情報を示すデータを取得することと、
g)前記1つ又は複数のカメラによって取り込まれた1つ又は複数の画像に基づいて、前記周辺区域の地域情報を取得することと、
h)前記地域情報を示す前記取得されたデータに基づいて、前記ナビゲーション経路を示す前記データを選択的に修正することと、
i)前記修正されたナビゲーション経路に基づいて前記車両をナビゲートすることと
を行うように構成される少なくとも1つのプロセッサ
を含む車両。
【請求項37】
前記1つ又は複数のプロセッサは、前記車両を構成するようにさらに構成される、請求項36に記載の車両。
【請求項38】
前記車両は、ハンドルをさらに含み、前記車両を構成することは、前記ハンドルを調整することを含む、請求項36に記載の車両。
【請求項39】
前記車両を構成することは、前記車両の速度を構成することを含む、請求項36に記載の車両。
【請求項40】
プログラム命令を保持するコンピュータ読取り可能記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、前記プログラム命令は、プロセッサによって読み取られると、前記プロセッサに、第1の位置から第2の位置までの電池駆動車両(BOV)のナビゲーション表示を提供する方法を実行させ、前記方法は、
a.前記第1及び第2の位置を示すデータを取得することと、
b.前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートするのに必要とされる電池消費電力を示すデータを決定することであって、前記ナビゲーションの少なくとも一部分は、歩道上におけるものである、決定することと、
c.電池の現在の電力レベルを示すデータを取得することと、
d.前記第1の位置から前記第2の位置まで前記BOVをナビゲートするための残存電池電力状況を決定するために、前記必要とされる電池消費電力を示す前記データを、前記電池の前記現在の電力レベルを示す前記データと比較することと、
e.前記決定に基づいて表示を提供することと
を含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項41】
プログラム命令を保持するコンピュータ読取り可能記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、前記プログラム命令は、プロセッサによって読み取られると、前記プロセッサに、第1の位置から第2の位置までナビゲートする車両のナビゲーション表示を提供する方法を実行させ、前記方法は、
(a)前記第1及び第2の位置に関連付けられた地理的位置関連情報を示すデータの取得することと、
(b)前記取得された地理的位置関連情報に基づいて、前記第1の位置から前記第2の位置までのナビゲーション経路を示すデータを決定することであって、前記ナビゲーション経路を示す前記データは、一連の少なくとも2つの中間点を示すデータを含み、前記少なくとも2つの中間点のそれぞれは、対応する地理的位置関連情報に関連付けられ、それぞれの2つの連続する中間点は、前記ナビゲーション経路の対応する区間に関連付けられる、決定することと、
(c)前記少なくとも2つの中間点の第1及び第2の中間点に関連付けられた区間を示すデータを決定することと、
(d)前記第1の中間点から前記第2の中間点までの前記区間の方向を示すデータを、その対応する地理的位置関連情報に基づいて決定することと、
(e)前記決定された方向に基づいて、地域情報を示すデータを取得することと、
(f)周辺区域の地域情報を取得することと、
(g)前記地域情報を示す前記取得されたデータに基づいて、前記ナビゲーション経路を示す前記データを選択的に修正することと、
(h)前記修正されたナビゲーション経路に基づいて前記車両をナビゲートすることと
を含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項42】
前記経路情報は、1つ又は複数の操作者パラメータに依存する経路データ及び/又はそれから導出されるデータを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項43】
前記経路情報は、2つ以上の経路周囲条件及び/又はそれから導出されるデータを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項44】
経路情報を取得することは、以下:1つ又は複数の操作者パラメータ及び1つ又は複数の経路周囲条件の少なくとも2つの組合せから導出されるデータを取得することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項45】
前記BOVを構成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項46】
前記BOVを構成することは、前記BOVに接続されたハンドルを調整することを含む、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
前記BOVを構成することは、操作者の速度に基づいて前記BOVの速度を調整することを含む、請求項44に記載の方法。
【請求項48】
前記必要とされる電池消費電力を示す前記決定されたデータに許容値を加算することと、
前記残存電池電力状況を決定するために、前記加算された許容値を有する前記必要とされる電池消費電力を示す前記データを、前記電池の前記現在の電力レベルを示す前記データと比較することと
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項49】
前記許容値は、前記経路情報に依存する、請求項47に記載の方法。
【国際調査報告】