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特表2023-502437組織サンプルを収集するためのマニホールド及びトレイ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-24
(54)【発明の名称】組織サンプルを収集するためのマニホールド及びトレイ
(51)【国際特許分類】
   A61M 1/00 20060101AFI20230117BHJP
   A61B 10/02 20060101ALI20230117BHJP
【FI】
A61M1/00 100
A61B10/02 150
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022529409
(86)(22)【出願日】2020-11-06
(85)【翻訳文提出日】2022-07-15
(86)【国際出願番号】 US2020059288
(87)【国際公開番号】W WO2021101731
(87)【国際公開日】2021-05-27
(31)【優先権主張番号】62/937,931
(32)【優先日】2019-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/008,026
(32)【優先日】2020-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506410062
【氏名又は名称】ストライカー・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100169018
【弁理士】
【氏名又は名称】網屋 美湖
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】ゾリンジャー,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ピーターソン,マイケル
【テーマコード(参考)】
4C077
【Fターム(参考)】
4C077AA15
4C077CC04
4C077DD11
4C077DD12
4C077EE04
4C077KK25
(57)【要約】
真空の作用下で組織サンプルを収集するトレイ及びマニホールドである。マニホールドは、スリーブを含み、トレイは、開口部とのシール係合で取り外し可能に配置されるように構成されたシール部材を含む。バスケットは組織収集キャビティを定め、ベース部は、組織収集キャビティ内に配設された少なくとも1つのリブを含む。リブは、トレイがスリーブから除去されているときに低圧領域を与えるように近位・遠位方向に直列に配置された複数のポケットを定める。リブは、長手方向軸を横切り得る、及び/又は、ベース部に対して相補的な形状の弧状であり得る。ベース部は、複数のグループに配置され得る複数の孔特徴部を定める。スリーブの上側バリアとシール係合されているシール縁は、気流が組織収集キャビティに入る始まりを遅延させることができる。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットと、
を備え、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティ内に配設された複数のリブを備える、トレイ。
【請求項2】
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットと、
を備え、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、前記対向した側部間で延びると共に前記組織収集キャビティを複数のポケットに分割するリブを備える、トレイ。
【請求項3】
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットと、
を備え、
前記バスケットが、細長く、かつ、長手方向軸を有するように、前記バスケットが、幅よりも大きい長さを有し、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティ内にリブを備え、前記リブは、細長く、前記長手方向軸を横切る軸に向けられている、トレイ。
【請求項4】
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットと、
を備え、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、上面と対向した下面との間で定められ、前記ベース部は、前記トレイが前記スリーブ内から除去されるときに低圧領域であるポケットを作り出すのに十分な距離だけ前記上面から上向きに延びるリブを備える、トレイ。
【請求項5】
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びる近位部、前記近位部に結合された対向した側部、前記対向した側部に結合されたベース部、及び前記ベース部及び前記対向した側部に結合された遠位部を備えたバスケットであって、前記近位部、前記対向した側部、前記ベース部、及び前記遠位部は、組織収集キャビティを集合的に定め、前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定める、前記バスケットと、
前記組織収集キャビティ内にあり、かつ、前記近位部と前記遠位部との間で直列に配置された少なくとも2つのポケットを定めるリブと、
を備え、
前記少なくとも2つのポケットは、前記トレイが前記スリーブ内から除去されるときに低圧領域に関連している、トレイ。
【請求項6】
前記少なくとも2つのポケットは、4つのポケットを備える、請求項5に記載のトレイ。
【請求項7】
前記ポケットのうちの1つは、前記リブと前記近位部との間に定められる、請求項5又は請求項6に記載のトレイ。
【請求項8】
前記ポケットのうちの1つは、前記リブと前記遠位部との間に定められる、請求項5又は請求項6に記載のトレイ。
【請求項9】
前記バスケットが、細長く、かつ、長手方向軸を有するように、前記バスケットが、幅よりも大きい長さを有し、前記リブは、細長く、前記長手方向軸を横切る軸に向けられている、請求項2、請求項4、及び請求項5のいずれか1つに記載のトレイ。
【請求項10】
前記複数の孔特徴部は、前記リブ間に配置される、請求項1に記載のトレイ。
【請求項11】
前記リブは、3つのリブを更に備える、請求項1に記載のトレイ。
【請求項12】
前記リブは、3つのリブを更に備える、請求項2~請求項5のいずれか1つに記載のトレイ。
【請求項13】
前記3つのリブは、互いから等しく離れて配置されている、請求項12に記載のトレイ。
【請求項14】
前記3つのリブは、前記ベース部の4つのポケットを定め、複数の孔特徴部は、前記4つのポケットの各々の内にある、請求項12又は請求項13に記載のトレイ。
【請求項15】
前記3つのリブは互いに平行である、請求項12~請求項14のいずれか1つに記載のトレイ。
【請求項16】
前記ベース部は、形状が弧状であり、前記対向した側部の間で凹形であり、前記リブは、弧状であり、前記ベース部の弧状形状に対して相補的な輪郭にされる、請求項2~請求項13のいずれか1つに記載のトレイ。
【請求項17】
前記複数の孔特徴部は、少なくとも2つのグループに配置される、請求項1~請求項16のいずれか1つに記載のトレイ。
【請求項18】
前記少なくとも2つのグループの各々は、前記ベース部に沿って長手方向に向けられた少なくとも2列の孔を備える、請求項17に記載のトレイ。
【請求項19】
前記リブは、前記少なくとも2つのグループを隔てる、請求項17に記載のトレイ。
【請求項20】
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットと、
を備え、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティを複数のポケットに分割するリブを備え、
前記ベース部は、各ポケットに複数の孔特徴部を定め、各ポケットは、前記複数の孔特徴部からなる複数のグループを含み、前記複数の孔特徴部は、第1の距離だけ互いから等しく離れて配置されており、前記複数のグループは、前記第1の距離よりも大きい第2の距離だけ互いから離れて配置されている、トレイ。
【請求項21】
前記複数のグループの各々は、前記ベース部に沿って長手方向に向けられた少なくとも2列の孔を備える、請求項20に記載のトレイ。
【請求項22】
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びる棚部であって、前記シール部材が前記開口部とシール係合されているときに前記スリーブ内に配設されるように前記スリーブに対して相補的なサイズ及び形状にされている前記棚部と、
前記棚部から延びる近位部、前記近位部に結合された対向した側部、前記対向した側部に結合されたベース部、及び前記ベース部及び前記対向した側部に結合された遠位部を備えたバスケットと、
を備え、
前記近位部、前記対向した側部、前記ベース部、及び前記遠位部は、組織収集キャビティを集合的に定め、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記近位部のシール縁は、前記棚部の上面と同一平面上にある、トレイ。
【請求項23】
前記シール縁を含む前記近位部の上面は、前記棚部の上面と同一平面上にある、請求項22に記載のトレイ。
【請求項24】
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びる棚部であって、前記シール部材が前記開口部とシール係合されているときに前記スリーブ内に配設されるように前記スリーブに対して相補的なサイズ及び形状にされている前記棚部と、
前記棚部から延びる近位部、前記近位部に結合された対向した側部、前記対向した側部に結合されたベース部、及び前記ベース部及び前記対向した側部に結合された遠位部を備えたバスケットと、
を備え、
前記近位部、前記対向した側部、前記ベース部、及び前記遠位部は、組織収集キャビティを集合的に定め、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記トレイが前記スリーブから除去され始めているときに、前記スリーブへの空気の侵入が前記近位部の付近で防がれ、一方、前記スリーブへの空気の侵入が前記ベース部の付近で許可されるように、前記近位部が少なくとも5ミリメートルだけ前記棚部から延びる、トレイ。
【請求項25】
前記棚部は、遠位面と前記シール部材との間に定められた厚さを有し、前記厚さは、5ミリメートルよりも小さい、請求項24に記載のトレイ。
【請求項26】
前記近位部の上面は、前記棚部の上面と同一平面上にある、請求項24又は請求項25に記載のトレイ。
【請求項27】
吸引管を通じて組織サンプルを収集するためのマニホールドであって、
開口部を定めるスリーブを備えたハウジングと、
トレイと、
を備え、
前記スリーブは、前記スリーブの中に開いている入口ボアを定める入口取付具を備え、
前記トレイは、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材に結合された近位部、前記近位部に結合された対向した側部、前記対向した側部に結合されたベース部、及び前記ベース部及び前記対向した側部に結合された遠位部を備えたバスケットと、
を備え、
前記近位部、前記対向した側部、前記ベース部、及び前記遠位部は、組織収集キャビティを集合的に定め、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記近位部は、シール縁を備え、
前記開口部と前記入口ボアとの間の距離は、前記シール縁と前記遠位部との間の距離よりも小さい、マニホールド。
【請求項28】
吸引管を通じて前記組織サンプルを収集するためのマニホールドであって、
請求項1~請求項26のいずれか1つに記載のトレイと、
前記スリーブと、
を備える、マニホールド。
【請求項29】
吸引管を通じて組織サンプルを収集するためのマニホールドであって、
開口部を定めるスリーブと、
トレイと、
を備え、
前記トレイは、
前記トレイが近位・遠位方向に前記スリーブに挿入され、前記スリーブから除去されるときに、前記開口部とシール係合で配置されるように構成されるシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットであって、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備える前記バスケットと、
を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティ内に配設されるリブを備え、前記リブは、前記組織収集キャビティ内にあって前記近位・遠位方向に配置された複数のポケットを定め、
前記ポケットは、前記トレイが前記スリーブから除去されるときに、前記ポケットのうちの1つの内に前記組織サンプルを保持するように低圧領域を与えるように構成された、マニホールド。
【請求項30】
前記リブは、前記トレイの長手方向軸へ向けられる、請求項29に記載のマニホールド。
【請求項31】
吸引管を通じて組織サンプルを収集するためのマニホールドであって、
開口部を定めるスリーブと、
トレイと、
を備え、
前記トレイは、
前記トレイが近位・遠位方向に前記スリーブに挿入され、前記スリーブから除去されるときに、前記開口部とシール係合で配置されるように構成されるシール部材と、
前記シール部材から延びる棚部であって、前記シール部材が前記開口部とシール係合されているときに前記スリーブ内に配設されるように前記スリーブに対して相補的なサイズ及び形状にされている前記棚部と、
前記棚部から延びる近位部、前記近位部に結合された対向した側部、前記対向した側部に結合されたベース部、及び前記ベース部及び前記対向した側部に結合された遠位部を備えたバスケットと、
を備え、
前記近位部、前記対向した側部、前記ベース部、及び前記遠位部は、組織収集キャビティを集合的に定め、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記シール部材が前記開口部から係合解除され、かつ、前記棚部が前記スリーブから除去されるときに、前記近位部のシール縁が、前記スリーブの上面と一時的に係合されたままであるように構成された、マニホールド。
【請求項32】
前記近位部は、少なくとも5ミリメートルだけ前記棚部から延びる、請求項31に記載のマニホールド。
【請求項33】
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材に結合されるバスケットと、
を備え、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を含み、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、形状が弧状であり、前記対向した側部の間で凹形であり、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティ内にリブを備え、前記リブは、前記ベース部の前記弧状の形状に対して相補的な形状の弧状である、トレイ。
【請求項34】
前記リブは、三日月形である、請求項33に記載のトレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権主張及び関連出願]
本出願は、2019年11月20日に出願した米国仮出願第62/937,931号、及び2020年4月10日に出願した米国仮出願第63/008,026号の優先権及び全ての利益を主張するものであり、各々の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。本出願は、2019年5月17日に出願した国際出願PCT/US2019/032911に関連し、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、外科的処置のためのデバイス、システム、及び方法に向けられており、より具体的には、限定するものではないが、医療廃棄物収集アセンブリを用いた吸引の下で組織サンプルを収集することを伴う外科的処置に向けられている。
【背景技術】
【0003】
ある種の外科的処置は、評価のために組織サンプルを除去することを含む。例えば、ポリープ切除手術は、結腸又は子宮の内側を覆う子宮内膜組織などの患者内の手術部位からポリープを除去することを含む。しばしば、ポリープは、医療廃棄物収集アセンブリを用いて手術部位において行われる吸引で吸い出される。吸引経路内で一度収集されたポリープを回収することは、特定の関心及び開発の分野である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多くの知られているシステム及び方法は、いくつかの欠点に関連しており、とりわけ、外科的処置中の時間の増加及び不便、危険な医療廃棄物への潜在的な露出、複数の組織サンプルを収集できないことを含む。従って、当業界において、マニホールド及び医療廃棄物収集アセンブリを用いた組織サンプルを収集するための改善されたマニホールド及び方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様は、開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイに向けられている。トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材を含む。バスケットは、シール部材から延び、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及びベース部に結合された対向した側部を含む。ベース部は、組織収集キャビティと共に、組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部(多孔性の特徴部)を定める(換言すれば、規定する、又は画定する)。ベース部は、組織収集キャビティ内に配設された複数のリブを含む。
【0006】
本開示の第2の態様は、開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイに向けられている。トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材を含む。バスケットは、シール部材から延び、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及びベース部に結合された対向した側部を含む。ベース部は、組織収集キャビティと共に、組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定める。ベース部は、対向した側部間で延びると共に組織収集キャビティを複数のポケットに分割するリブを含む。
【0007】
本開示の第3の態様は、開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイに向けられている。トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材を含む。バスケットは、シール部材から延び、バスケットが細長いように幅よりも大きい長さを有する。バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及びベース部に結合された対向した側部を含む。ベース部は、組織収集キャビティと共に、組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定める。ベース部は、組織収集キャビティ内にリブを含む。リブは、細長く、長手方向軸を横切る軸に向けられている。
【0008】
本開示の第4の態様は、開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイに向けられている。トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材を含む。バスケットは、シール部材から延び、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及びベース部に結合された対向した側部を含む。ベース部は、上面と対向した下面との間で定められ、ベース部は、トレイがスリーブ内から除去(取り外し)されるときに低圧領域であるポケットを作り出すのに十分な距離だけ上面から上向きに延びるリブを含む。
【0009】
本開示の第5の態様は、開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイに向けられている。トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材を含む。バスケットは延び、シール部材から延びる近位部と、近位部に結合された対向した側部と、対向した側部に結合されたベース部と、ベース部及び対向した側部に結合された遠位部とを含む。近位部、対向した側部、ベース部、及び遠位部は、組織収集キャビティを集合的に定め、ベース部は、組織収集キャビティと共に、組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定める。リブは、組織収集キャビティ内に配設されると共に近位部と遠位部との間に直列に配置された少なくとも2つのポケットを定める。ポケットは、トレイがスリーブ内から除去されるときに低圧領域に関連している。
【0010】
本開示の第6の態様は、開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイに向けられている。トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材を含む。バスケットは、シール部材から延び、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及びベース部に結合された対向した側部を含む。ベース部は、組織収集キャビティを複数のポケットに分割するリブを含む。ベース部は、各ポケットに複数の孔特徴部を定める。各ポケットは、複数の孔特徴部からなる複数のグループを含み、それにおいて、複数の孔特徴部が第1の距離だけ互いから等しく離れて配置されている。複数のグループは、第1の距離よりも大きい第2の距離だけ互いから離れて配置されている。
【0011】
本開示の第7の態様は、開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイに向けられている。トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材を含む。棚部は、シール部材から延び、シール部材が開口部とシール係合されているときにスリーブ内に配設されるようにスリーブに対して相補的なサイズ(寸法)及び形状にされている。バスケットは、棚部から延びる近位部と、近位部に結合された対向した側部と、対向した側部に結合されたベース部と、ベース部及び対向した側部に結合された遠位部とを含む。近位部、対向した側部、ベース部、及び遠位部は、組織収集キャビティを集合的に定め、ベース部は、組織収集キャビティと共に、組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定める。近位部のシール縁は、棚部の上面と同一平面上にある。
【0012】
本開示の第8の態様は、開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイに向けられている。トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材を含む。棚部は、シール部材から延び、シール部材が開口部とシール係合されているときにスリーブ内に配設されるようにスリーブに対して相補的なサイズ及び形状にされている。バスケットは、棚部から延びる近位部と、近位部に結合された対向した側部と、対向した側部に結合されたベース部と、ベース部及び対向した側部に結合された遠位部とを含む。近位部、対向した側部、ベース部、及び遠位部は、組織収集キャビティを集合的に定め、ベース部は、組織収集キャビティと共に、組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定める。トレイがスリーブから除去され始めているときに、スリーブへの空気の侵入が近位部の付近で防がれ、一方、スリーブへの空気の侵入がベース部の付近で許可されるように、近位部が少なくとも5ミリメートルだけ棚部から延びる。
【0013】
本開示の第9の態様は、開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されるように構成されたトレイに向けられている。トレイは、第1の吸引経路を通じて引き込まれる組織サンプルを収集するように構成されている。トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材を含む。シール部材は、弾性可撓部を含む。第1の調節部材は、シール部材から延び、第2の調節部材は、シール部材から延びると共に第1の調節部材から離れて配置されている。バスケットは、第1及び第2の調節部材とは反対の方向にシール部材から延びる。バスケットは、第1の吸引経路を通じて引き込まれる液体から組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定める。第1及び第2の調節部材は、弾性可撓部と反対側に配置され、開口部及びスリーブを通じて第2の吸引経路を与えるように開口部から離れるようにシール部材の少なくとも一部を弾性的に及び枢動可能に移動させるための入力を受け取るように構成されている。
【0014】
本開示の第10の態様は、開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されるように構成されたトレイに向けられている。トレイは、第1の吸引経路を通じて引き込まれる組織サンプルを収集するように構成されている。トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材を含む。シール部材は、上領域及び下領域を含む。第1の調節部材は、上領域から延び、第2の調節部材は、下領域から延び、第1の調節部材から離れて配置されている。バスケットは、第1の調節部材とは反対の方向に上領域から延びる。バスケットは、組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、バスケットのいかなる部分も、シール部材の下領域から延びない。第1及び第2の調節部材は、収集された組織サンプルを乱すことなく、開口部及びスリーブを通じて第2の吸引経路を与えるために、シール部材の下領域を開口部から離すように移動させるように上領域に対して下領域を枢動させるための入力を受け入れるように構成されている。
【0015】
本開示の第11の態様は、開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されるように構成されたトレイに向けられている。トレイは、第1の吸引経路を通じて引き込まれる組織サンプルを収集するように構成されている。トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材を含む。シール部材は、シール部材の減肉部を含むリビングヒンジによって隔てられた上領域及び下領域を含む。調節部材は、上領域から延びる。バスケットは、調節部材とは反対の方向にシール部材から延びる。バスケットは、組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を含む。調節部材は、開口部及びスリーブを通じて第2の吸引経路を与えるようにシール部材の下領域を開口部から離すように移動させるようにリビングヒンジを中心に上領域に対して下領域を枢動させるための入力を受け入れるように構成されている。
【0016】
本開示の第12の態様は、開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されるように構成されたトレイに向けられている。トレイは、吸引(真空)の作用下で引き込まれる組織サンプルを収集するように構成されている。トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材を含む。調節部材は、シール部材から延びる。バスケットは、シール部材に結合され、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、ベース部に結合された対向した側部、及び組織サンプルを収集するためにベース部内に定められた複数の孔特徴部を含む。バスケットは、ベース部、対向した側部、及び対向した側部の上側面(upper aspect)間の境界によって定められた第1の断面プロファイルを有する。バスケットは、調節部材とは反対の方向にシール部材から延びるネック領域を更に含む。ネック領域は、ネック領域の下側つなぎ面(transition surface)と対向した側部の上側面との間に定められた第2の断面プロファイルを有する。空隙スペースが組織収集キャビティとシール部材との間に定められるように、第2の断面プロファイルは、第1の断面プロファイルよりも小さい。
【0017】
本開示の第13の態様は、開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されるように構成されたトレイに向けられている。トレイは、第1の吸引経路を通じて引き込まれる組織サンプルを収集するように構成されている。トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材を含む。シール部材は、弾性可撓部を含む。調節部材は、シール部材から延び、開口部及びスリーブを通じて第2の吸引経路を与えるように開口部から離れるようにシール部材の少なくとも一部を弾性的に及び枢動可能に移動させるための入力を受け取るように構成されている。バスケットは、シール部材に結合され、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部と、ベース部に結合された対向した側部と、組織サンプルを収集するためのベース部内の複数の孔特徴部と、組織収集キャビティから離れる方向にベース部に沿って延びる対向した複数のレールを含む脚とを含む。脚は、第2の吸引経路を通すように(形成するように)構成されている。
【0018】
いくつかの実施態様では、トレイは、少なくとも2つのポケット、例えば、4つのポケットを含むことができる。ポケットのうちの1つは、リブと前記近位部との間に、及び/又は、リブと前記遠位部との間に定められることが可能である。バスケットは、前記バスケットが細長く、かつ、長手方向軸を有するように、幅よりも大きい長さを有することができ、リブは、細長くてもよく、前記長手方向軸を横切る軸に向けることができる。リブは、三日月形とすることができる。複数の孔特徴部は、前記リブ間に配置されることが可能である。3つのリブがあってもよく、リブは、互いから等しく離れて配置されていることが可能である。より詳細には、3つのリブは、前記ベース部の4つのポケットを定めることができ、複数の孔特徴部は、前記4つのポケットの各々の内にある。3つのリブは、互いに平行であることが可能である。ベース部は、形状が弧状であり、前記対向した側部の間で凹形であることが可能である。リブは、弧状であり、前記ベース部の前記弧状の形状に対して相補的な輪郭にされることが可能である。複数の孔特徴部は、少なくとも2つのグループに配置されることが可能である。グループの各々は、前記ベース部に沿って長手方向に向けられた少なくとも2列の前記孔を含むことができる。複数のリブは、複数のグループを隔てることができる。上記の実施態様は、トレイの第1~第13の態様のいずれか1つ又は複数に含まれてもよい。
【0019】
本開示の第14の態様は、吸引管を通じて組織サンプルを収集するためのマニホールドに向けられている。マニホールドは、開口部を定めるスリーブを有するハウジングを含む。スリーブは、スリーブの中に開いている入口ボア(inlet bore)を定める入口取付具を含む。マニホールドは、トレイを含む。トレイは、トレイの第1~第13の態様のうちのいずれか1つ又は複数であり得る。
【0020】
本開示の第14の態様は、レシーバを含む医療廃棄物収集アセンブリから真空の作用下でサンプルを収集する方法に向けられている。吸引管は、入口ボアを定めるマニホールドの入口取付具に結合される。マニホールドは、レシーバの開口部内に配置される。トレイは、(i)トレイのシール部材が開口部とシール係合で配置され、(ii)トレイの遠位部が入口ボアの遠位に配置され、(iii)トレイの組織収集キャビティが入口ボアの方に開いているように、第1の位置でスリーブ内に取り外し可能に配設されている。医療廃棄物収集アセンブリは、第1の位置でトレイと共に働き、サンプルは、第1の吸引経路を通じて組織収集キャビティの中に引き込まれる。入力は、第1及び第2の調節部材を互いに向けて弾性的に移動させるように第1及び第2の調節部材に与えられる。シール部材の下部は、第2の吸引経路を与えるように開口部から離れるように移動する。第1及び第2の調節部材への入力は、トレイを第1の位置から第2の位置まで移動させる間維持され、このとき、シール部材は、開口部から離れるように移動し、トレイのシール縁は、スリーブを定める上側バリアとシール係合されているままである。トレイの遠位部は、第2の位置で入口ボアの遠位に配置されたままである。第1及び第2の調節部材への入力は、トレイを第2の位置から第3の位置まで移動させる間維持され、このとき、シール部材は、開口部から更に離れるように移動し、トレイのシール縁は、第3の吸引経路を与えるようにスリーブを定める上側バリアを係合解除する。トレイの遠位部は、第1の吸引経路をなくすと共に第4の吸引経路を与えるように入口ボアの近位に第3の位置で移動する。
【0021】
本開示の利点は、添付図面と共に検討されるとき、以下の詳細な説明を参照することによって本開示がよりよく理解されるときに容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】マニホールドの斜視図である。
図2】スリーブからトレイを除去したマニホールドの斜視図である。
図3】スリーブの内部特徴部を示すトレイを有さないマニホールドの正面近くの立面図である。
図4】トレイの上背面斜視図である。
図5】トレイの上正面斜視図である。
図6】トレイの側面図である。
図7】トレイがシール構成(sealing configuration)にある、スリーブ内に配設されたトレイを含むマニホールドの断面図である。
図8】トレイがブリード構成(bleed configuration)にある、スリーブ内に配設されたトレイを含むマニホールドの断面図である。
図9】トレイの上背面斜視図である。
図10図9のトレイの上正面斜視図である。
図11図9のトレイの上平面図である。
図12】第1の位置で及びシール構成でトレイがスリーブ内に配設されている、マニホールドの一部の断面図である。
図13】第2の位置でトレイが14内に配設されている、マニホールドの一部の断面図である。
図14】第2の位置でトレイがスリーブ内に配設されている、マニホールドの一部の断面図である。
図15図14における細部15-15内のマニホールドの部分の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
患者内からの組織サンプルの吸い出し(吸引)は、医療廃棄物収集アセンブリ、例えば、Stryker Corporation(ミシガン州カラマズー)によって製造され、共同所有される米国特許第7,621,898号、第8,216,199号、第8,740,866号、第8,915,897号、第9,579,428号、及び第9,782,524号(各々の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているNeptune 2(登録商標)、及びNeptune 3(登録商標)廃棄物管理システムを用いて容易にされることが可能である。医療廃棄物収集アセンブリは、最も広い意味において、吸引管の近位端と流体連通状態で置かれるようになされている真空ポンプを含む。吸引管の遠位端は、手術部位の近くに配置される器具に結合される。本明細書中で使用されるとき、近位は、マニホールド100と係合されるときにマニホールド100の後部及び医療廃棄物収集アセンブリに向かう方向を指し、遠位は、マニホールド100の前部及び手術部位に向かう方向を指す(図1参照)。所望の組織サンプルは、例えば、スネア技法を用いて切除され、切除された組織サンプルは、医療廃棄物収集アセンブリの方へ吸引管の中に吸い出される。
【0024】
組織サンプルを含む半固形物及び固形物の吸い出しは、医療廃棄物収集アセンブリの構成要素の潜在的な詰まりを避けるように捕獲又は適切にフィルタ処理されなければならない。医療廃棄物収集アセンブリは、マニホールド100と取り外し可能に係合されるようになされたマニホールドレシーバを含む。医療廃棄物収集アセンブリは、マニホールド100がマニホールドレシーバと係合されるときにマニホールド100の出口開口部と流体連通しているようになされた吸引入口部を更に含む。一実施態様では、共同所有される米国特許第7,615,037号、第8,518,002号、第8,915,897号、及び第9,579,428号(各々の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる)内に開示されているように、マニホールドレシーバは、出口開口部がボアを定めるボスを係合して回転させるときにボアを吸引入口部と整合させるように(並べるように)回転可能である弁体を含むことができる。別の実施態様では、マニホールドレシーバは、2019年11月12日に発行された共同所有される米国特許第10,471,188号(その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる)内に開示されるように、平行移動可能である入口機構を含むと共に、出口開口部を係合するように構成された吸引取付具を含むことができる。マニホールド100は、吸引管を受け入れるようになされており、これにより、吸引経路が、吸引管から医療廃棄物収集アセンブリへマニホールド100を通じて確立される。説明される機能の中でも、マニホールド100が、手術部位から吸い出されるストリーム内に同伴される半固形物及び固形物を捕獲する。
【0025】
図1及び図2は、組織サンプルを収集するためのマニホールド100の実施態様を示す。マニホールド100は、マニホールドレシーバと取り外し可能に係合されるようになされたハウジング102を含む。ハウジング102は、本体(胴部)104と、キャップ部106とを含むことができる。マニホールド100は、マニホールドボリューム(マニホールド容積部)108と、このマニホールドボリューム108と流体連通している出口開口部109とを定めることができる。シール110は、ハウジング102に結合され、出口開口部109を覆うようなサイズ(寸法)にされることが可能である。マニホールドボリューム108は、本体104及び/又はキャップ部106によって定めることができ、いくつかの実施態様では、ハウジング102は、吸引管のためのアダプタであってもよく、マニホールドボリューム108を定めなくてもよい。本体104は、医療廃棄物収集アセンブリのマニホールドレシーバの相補的特徴部を係合するように構成された特徴部を含むことができる。前述した米国特許第10,471,188号により詳細に説明されているハウジング102の特徴部は、アーム116、ロック要素117、スパイン(spine)118、及び/又はキャッチ119を含むことができる。本体104は、空隙130を定めるように、第1の脚部126、及び第1の脚部126から離れて配置されている第2の脚部128を含むことができる。
【0026】
ハウジング102は、吸引管を受け入れるようになされた少なくとも1つの入口取付具112a、112bを含む。入口取付具112a、112bは、マニホールドボリューム108と流体連通しているそれぞれの入口ボア114a、114bを定める。弁132は、ハウジング102に結合され、マニホールドボリューム108からの逆流を防ぐように構成されることが可能である。弁132は、キャップ部106に結合されることが可能である。詳細には、キャップ部106の内面又は近位面は、近位に延びる突出部などの連結器107を含むことができる。弁132は、キャップ部106の連結器107に対して相補的な連結器137を含む。連結器137は、突出部と締まり嵌め構成で係合するサイズにされたスロットであり得る。更に又は代替として、接着剤、機械的締結等などの適切な接合プロセスが、弁132をキャップ部106と結合するために使用することができる。弁132は、一対のフラッパ135を含むことができ、一方のフラッパ135は、説明されるアクセサリスリーブ113とマニホールドボリューム108との間の連通を確立するトランスファボア(transfer bore)125を選択的に覆うように構成され、他方のフラッパ135は、入口ボアの第2のもの114bを選択的に覆うように構成されている。弁132は、真空ポンプによって与えられる真空下で近位・遠位方向(proximal-to-distal direction)に弾性的に変形するように弾性材料で形成されることが可能である。弁132のいくつかの特徴は、2009年11月10日に発行された米国特許第7,715,037号に開示されたものと同様であり得、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。入口ボア及びトランスファボア114b、125の近位端のシールは、マニホールドボリューム108からそれぞれアクセサリスリーブ113及び入口ボア114bへの逆流を防ぎ、従って、起こりうる廃棄物質の流出を防ぐ。
【0027】
マニホールド100は、ハウジング102内及び吸引経路内に配設されたフィルタ要素133を含むことができる。フィルタ要素133は、最も広い意味では、医療廃棄物収集システムによって与えられる真空の作用下でマニホールド100を通じて引き込まれる液体廃棄物質内に同伴される半固体又は固体の廃棄物質を捕獲する又は収集するように構成された構造を含む。フィルタ要素133は、複数の孔特徴部(多孔性の特徴部)、又はアパーチャ(開口部)、例えば、とりわけ、穴、孔、及び/又はスロットを含む。言い換えれば、吸引経路は、入口ボア114a、114bからマニホールドボリューム108、フィルタ要素133、及び出口開口部109の各々を通じてレシーバの吸引入口部まで設けられる。フィルタ要素133は、バスケット状構造を形成することができる。フィルタ要素133は、マニホールドボリューム内に配設されるか、又はマニホールドボリューム108から隔たった(離れた)位置に配設されることが可能である。マニホールド100のある種の実施態様に適切なフィルタ要素133の形状及び構成は、共同所有される2018年3月15日に出願した国際公開WO2018/170233、及び2019年11月11日に出願した国際公開PCT/US2019/060732に開示されており、各々の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。また更に、フィルタ要素133は、任意選択とみなすことができ、フィルタ要素133を含まないマニホールド設計が考えられる。
【0028】
次に、図1及び図2を参照すると、キャップ部106は、キャップヘッド142、及びキャップヘッド142の遠位に配置される支持フレーム143を含む。支持フレーム143は、キャップヘッド142のキャップ面板140に取り外し可能に結合されてもよく、又はキャップヘッド142のキャップ面板140と一体形成されてもよい。キャップ部106は、アクセサリスリーブ113、第1の入口取付具112a、及び第2の入口取付具112bを更に含む。より詳細には、アクセサリスリーブ113は、支持フレーム143に結合することができ、第1の入口取付具112aは、上側バリア103から上向きに延びることができ、第1の入口ボア114aは、上側バリア103を通じて延びることができる。第2の入口取付具112bは、キャップ面板140から遠位方向に延び、(本明細書中ではバイパスボアとも呼ばれる)第2の入口ボア114bは、キャップ面板140を通じて延びる。マニホールド100のハウジング102は、アクセサリスリーブ113の中に開いているアクセサリ開口部111を更に定める。図3に最もよく示されるように、アクセサリスリーブ113は、上側バリア103、下側バリア122、及び上側バリア103と下側バリア122との間で延びる対向した複数の側面バリア123によって少なくとも部分的に定められることが可能である。アクセサリスリーブ113は、アクセサリ開口部111の反対側のエンドバリア124によって更に定められることが可能である。アクセサリスリーブ113は、トランスファボア125と、キャップ面板140を通じて延びるアパーチャ158と、を通じて、マニホールドボリューム108と流体連通する。より詳細には、トランスファボア125は、下側バリア122及び側面バリア123のうちの少なくとも1つの内の第1の端と、マニホールドボリューム、例えば、アパーチャ158の中に開いている第2の端との間に定められる。アクセサリスリーブ113は、説明される谷(trough、凹部)127を定める位置決め特徴部145、及び方向決め特徴部189を含むことができる。
【0029】
マニホールド100は、それぞれ、アクセサリ開口部111及び第2の入口ボア114bを選択的に覆うように構成された第1のカバー151a及び第2のカバー151bを含むことができる。図1図3を参照すると、第1のカバー151aは、アクセサリ開口部111の輪郭に成形される。第1のカバー151aは、ヒンジ又はテザー149aを用いてハウジング102に結合することができる。より詳細には、第1のカバー151aは、アクセサリスリーブ113に、その遠位端の近くで結合することができる。第1のカバー151aは、アクセサリ開口部111を覆って第1のカバー151aを選択的に配置するようにユーザによって操作されるように構成された把持部を含むことができる。第1のカバー151aは、締まり嵌め係合によってアクセサリ開口部111を係合するように構成された内側シールリムを含むことができる。第1のカバー151aがアクセサリ開口部111を選択的に覆う場合、マニホールド100は、第1の入口取付具112aに結合された吸引管から第1の入口ボア114aを通じて吸引経路を与えるように医療廃棄物収集アセンブリと共に動作可能であり得る。そのような構成では、トレイ176は、アクセサリスリーブ113内に取り外し可能に配置されることができず、第1のカバー151aがマニホールド100を通じた吸引(真空)を維持する。医療廃棄物収集アセンブリの動作中にアクセサリ開口部111から第1のカバー151aを係合解除することは、医療廃棄物収集アセンブリの動作を終了させる必要なく吸引を有効に中断させることができる。第2のカバー151bが、テザー149bを用いてハウジング102に結合されてもよい。第2の入口取付具112が利用されていない例では、第2のカバー151bは、第2の入口ボア114bを選択的に覆うように第2の入口取付具112bとの摩擦又は締まり嵌め係合によって結合されるサイズになされる。
【0030】
マニホールド100は、アクセサリスリーブ113内に取り外し可能に配置されるように構成された前述したトレイ176を含む。トレイ176は、組織収集キャビティ182を定めるバスケット180、及び組織収集キャビティ182内の複数の孔特徴部(多孔性の特徴部)186を含む。トレイ176がアクセサリスリーブ113内に配置される場合、複数の孔特徴部186は、組織サンプルを収集するために吸引経路内にある。トレイ176は、トレイ176がアクセサリスリーブ113内にあるときにアクセサリ開口部111とシール係合されるようになされたシール部材154を更に含む。シール部材154は、棚部155、及びフランジ部156を含むことができる。棚部155は、フランジ部156から遠位方向に延び、アクセサリ開口部111よりもわずかに小さいようなサイズにされた外周を含む。同様に、フランジ部156の外周は、アクセサリ開口部111に対して相補的に成形される。詳細には、アクセサリ開口部111が上面、下面、及び対向した側面バリア103、122、123によって集合的に定められる場合、外周は、上面、下面、及びバリア103、122、123の各々の隣接端にぴったりと配置されるようになされている。棚部155は、アクセサリスリーブ113内にトレイ176を配置するのを助け、また、アクセサリ開口部111を通じた吸引の損失を防ぐのを助ける。フランジ部156は、シール面157を定め、シール面157は、アクセサリ開口部111の周辺に接触するようになされている。トレイ176がアクセサリスリーブ113内にあると共にシール面157がアクセサリスリーブ113に接触する場合、吸引は、医療廃棄物収集アセンブリの動作中に吸引経路を通じて維持される。
【0031】
シール部材154は、弾性可撓部160を含む。可撓部160は、更に説明されるやり方で第2の吸引経路を与えるために、アクセサリ開口部111から離れるようにシール部材154の少なくとも一部を弾性的に及び枢動可能に移動させるように構成されている。図6に示されるように、シール部材154は、上領域170及び下領域172を含むことができ、いくつかの構成では、可撓部160は、上領域170と下領域172との間に少なくとも部分的に配設される。一例では、可撓部160は、シール部材154の減肉部(薄肉部:reduced thickness portion)であるリビングヒンジ(一体蝶番:living hinge)174であり、下領域172が、リビングヒンジ174を中心にして上領域170に対して枢動することができるようになっている。
【0032】
次に、図4図6を参照すると、バスケット180は、シール部材154から遠位方向又は第1の方向に延びる。バスケット180は、ベース部184と、ベース部184に結合された(本明細書中で側面とも呼ばれる)側部185とを含む。ベース部184は、図示の通り、形状が弧状であり、対向した複数の側部185の間で凹形であり得るが、代替として、平面又は任意の適切なプロファイル(形状)であってもよい。ベース部及び側部184、185は、シール部材154から延び、組織収集キャビティ182を定めるように配置されることができる。慣例については、組織収集キャビティ182は、側部185に平行な方向にベース部184から離れるように開いているとみなされる。複数の孔特徴部186は、ベース部184内に定められる。複数の孔特徴部186は、対向した側部185内に定められてもよいと考えられる。更に、バスケット180は、対向した側部185間で延びると共に、組織収集キャビティ182を更に定める遠位部190を含むことができる。遠位部190は、複数の孔特徴部186を含むことができる。遠位部190の複数の孔特徴部186は、任意選択である。
【0033】
トレイ176は、ユーザからの入力を受け入れるようになされた第1及び第2の調節部材188a、188bを含む。第1及び第2の調節部材188a、188bは、バスケット180の反対側の第2の方向にシール部材154から延びる。第2の調節部材188bは、第1及び第2の調節部材188a、188bがユーザの指の間で摘ままれる把持部であるように構成されるように第1の調節部材188aから離れて配置され得る。より具体的には、把持部は、説明される機能のために第2の調節部材188bの方へ第1の調節部材188aを移動させるようにユーザによって摘ままれるように配置されることが可能である。
【0034】
図6を参照すると、第1の調節部材188aは、シール部材154の上領域170から延びることができ、第2の調節部材188bは、シール部材154の下領域170から延びることができる。そのような構成では、第1及び第2の調節部材188a、188bは、シール部材154の可撓部160と反対側に配置されることが可能である。例えば、図6は、リビングヒンジ174と反対側に配置される第1及び第2の調節部材188a、188bを示す。結果として、第1及び第2の調節部材188a、188bがユーザの指の間で摘ままれるとき、第2の調節部材188bは、シール部材154のシール面157の対応する移動を伴って第1の調節部材188aの方へ移動させられることが可能である。
【0035】
バスケット180の構成は、(例えば、第2の調節部材188bの方への第1の調節部材188aとは対照的に)第1の調節部材188aがほぼ静止のままで、第1の調節部材188aの方への第2の調節部材188bの移動を助けるように更に構成され、従って、アクセサリ開口部111から離れるようにシール部材154の下領域172を枢動させる。詳細には、バスケット180は、上領域170から延び、バスケット180のいかなる部分も下領域172から延びる場合はない。バスケット180はアクセサリスリーブ113内にぴったりと配設され得るので、可撓部160の位置決めを考慮して第1及び第2の調節部材188a、188aを摘まむことで、アクセサリ開口部111から離れるようなシール部材154の下領域172の枢動になる(図8参照)。図6は、シール部材154の上領域170の高さよりも大きい(バスケット180の高さに近い)組織収集キャビティ182の深さを示す。前述した構成を収容するために、バスケット180は、組織収集キャビティ182とシール部材154の下領域172との間に空隙スペース194が定められるように、減じられた断面プロファイルを有するネック領域192を含むことができる。言い換えれば、バスケット180の主要部分は、(トレイ176の長手方向軸を横切る平面内で)第1の断面プロファイルを有し、ネック領域172は、第1の断面プロファイルよりも小さい第2の断面プロファイルを有する。第1の断面プロファイルは、ベース部184及び対向した側部185(及び対向した側部185の上側面間に延びる境界)によって定められることが可能である。第2の断面プロファイルは、ネック領域192の下側つなぎ面196及び対向した側部185(及び対向した側部185の上側面間に延びる境界)によって定めることができる。結果として、図6に最もよく示されるように、バスケット180とシール部材154との間の界面は、上領域170にある。下側つなぎ面196及び壁198は、組織収集キャビティ182の深さが全体的に最大にされるように遠位方向に下向きに傾くことができる。
【0036】
トレイ176は、ベース部184から延び、より詳細には組織収集キャビティ182とは反対の方向にベース部184から延びる脚131を含むことができる。脚131は、ほぼU形であり、底面で見られるときにベース部184内に複数の孔特徴部186の境界を定めることができる。いくつかの実施態様では、脚131は、側部185の近くでベース部184から延びる対向した複数のレール136であることができる。図4図6は、スロット(細長い穴、溝)138を有する対向した各レール136を示す。ほぼU形の脚131は、トレイ176がアクセサリスリーブ113内に完全に配置されるとき、説明される第2の吸引経路を通すように(形成するように)マニホールドボリューム108と連通しているボア125の境界をやはり定めることが理解される。
【0037】
図1及び図2を同時に参照すると、トレイ176は、上側バリア103に対してただ1つの相対向きに、詳細には、組織収集キャビティ182は上側バリア103の方に開いて、アクセサリスリーブ113内にトレイ176を配置するようにアクセサリスリーブ113の方向決め特徴部189を係合するように構成された方向決め特徴部187を含むことができる。アクセサリスリーブ113の方向決め特徴部189は、対向した各側面バリア123内に定められる溝と考えられ得る。言い換えれば、上側バリア103の近くの各側面バリア123は、溝を定めるように外向きにフレア状に広がる。トレイ176の方向決め特徴部187は、詳細にはトレイ176の上側面の近くで、側部185から外向きに延びることができる。相補的な方向決め特徴部187、189は、溝内のレールを摺動させることによって移動可能に係合されるように構成されることが可能である。
【0038】
次に図7及び図8を参照すると、トレイ176がアクセサリスリーブ113内に取り外し可能に配設されている場合、(i)シール部材154は、アクセサリ開口部111をシールし、(ii)組織収集キャビティ182は、アクセサリスリーブ113内に配置され、入口ボア112aの方へ開いており、(iii)ベース部184及び/又は側部185は、トレイ176のベース部184と下側バリア122との間に間隙Gを与えるようにアクセサリスリーブ113内で位置決め特徴部145に係合している。そのような構成では、医療廃棄物収集アセンブリの動作中、第1の吸引経路FSPは、吸引管、入口ボア114a、組織収集キャビティ182、トランスファボア125を通じて、及び出口開口部109に至るマニホールドボリューム108まで作り出される。第1の吸引経路を通って移動する組織サンプルは、トレイ176内で収集される。
【0039】
壁198、例えば、傾斜面の存在により、収集された組織サンプルは、シール部材154から離れた位置においてベース部184上で落ち着く(止まる)。更に、述べたように、図1及び図2に示されるように、上側バリア103は、透明であり得る。結果として、上方からマニホールド100を見るユーザは、医療廃棄物収集アセンブリに結合されたときにマニホールド100の動作高さに基づいて典型的であるが、組織サンプルが収集されたか、及び/又は、収集された組織サンプルの品質を素早く確かめることができる。対照的に、収集された組織サンプルをシール部材154から離して落ち着かせる壁198がない場合、ユーザは、組織サンプルが収集されたかを判定するためにマニホールド100に近づく必要がある。そして、もちろん、透明である上側バリア103がない場合、ユーザは、組織サンプルが収集されたかを判定するためにマニホールド100からトレイ176を少なくとも部分的に除去(取り外し)する必要がある。
【0040】
トレイ176のベース部184は、間隙Gがトレイ176のベース部184の下面と谷127の上面との間に定められるように、棚部147上に載置するように配置されてもよく、又は他の方法で棚部147によって支持されてもよい。間隙Gは、トレイ176の下に(すなわち、前述した慣例では組織収集キャビティ182とは反対側に)あると考えられ得る。トレイ176がアクセサリスリーブ113内に配置される場合、間隙Gは、マニホールドボリューム108へ延びるトランスファボア125と連通している。トレイ176の方向決め特徴部187は、下側バリア122に対してベース部184の垂直位置を定めるための位置決め特徴部として更に働くことができ、従って、間隙Gのサイズに少なくとも部分的に影響を及ぼす。トレイ176の上側面は、上側バリア103との間にわずかな距離を有して上側バリア103に隣接して配置されることに更に留意されたい。
【0041】
収集された組織サンプルを回収することが望まれると、トレイ176は、組織収集キャビティ182内に配置された組織サンプルと共にアクセサリスリーブ113から摺動可能に除去され得る(取り外され得る)。知られているシステムでは、組織標本は、流体の流れ(及び関連した力)に出会う(さらされる)場合があり、組織サンプルは、望ましくなく、流体の流れに沿って押し流され、トレイから排出されかねない。知られているシステムは、この問題に十分に対処しない。本開示のマニホールド100は、組織サンプルの不意の損失の可能性が最小にされるやり方で設けられる第2の吸引経路SSPを生成することをもたらすことが有利である。例えば、前述した間隙Gは、第2の吸引経路をトレイ176の下にもたらす。更に、マニホールド100は、第1の吸引経路が一時的に制限されるか又はなくされ得るように、十分な体積流れの第2の吸引経路をもたらすことが有利である。言い換えれば、マニホールド100は、医療廃棄物収集アセンブリからマニホールド100を除去する必要なく、及び/又は、医療廃棄物収集アセンブリの動作を停止する必要なく、おそらく一時的に、第1の吸引経路を通じての吸引を減少させること又は「ブリードすること(bleeding)」をもたらすことが有利である。
【0042】
動作時、ユーザが第1の吸引経路を減少させること又はなくすことを望むのであれば、ユーザは、第1及び第2の調節部材188a、188bへ入力を与える。詳細には、ユーザは、第1及び第2の調節部材188a、188bを摘まむことができる。図7及び図8を特に参照すると、第2の調節部材188bは、第1の調節部材188aの方へ移動又は枢動(P)してマニホールド100をシール構成からブリード構成へ移す。より詳細には、第2の調節部材188bの移動により、シール部材154の少なくとも一部が下側バリア122の近くでアクセサリ開口部111の一部から離れるように移動することになる。例えば、シール部材154の下領域172は、シール部材154の上領域170に対して枢動させられて、下領域172をアクセサリ開口部111から離れるように移動させて、収集された組織サンプルを乱すことなく第2の吸引経路SSPを与える。この枢動は、リビングヒンジ174を中心とし得る。
【0043】
アクセサリ開口部111へ延びる谷127は大気へ曝され、第2の吸引経路SSPが与えられる。間隙Gは、谷127によって少なくとも部分的に定めることができ、第2の吸引経路SSPは、流体力学により、トレイ176の組織収集キャビティ182に出会うことなく(向かうことなく)間隙Gを通じて方向付けられる。図7に示されるように、第2の吸引経路SSPは、トレイ176のベース部184と、アクセサリスリーブ113を定めるハウジングの下側バリア122との間の間隙Gを通じて、アクセサリ開口部111からボア125へ設けられる。更に、脚131は、トランスファボア125の方へ第2の吸引経路SSPを通し、レール136内のスロット138は、第2の吸引経路SSPの所望の流れ特性を与える。例えば、脚131は、マニホールド100がブリード構成にあるときに、第2の吸引経路SSPと第1の吸引経路FSPとの間での抵抗の差異を増大させることができ、それによって第2の吸引経路SSPがブリード構成における主要な吸引経路になり、無視できる吸引が吸引管を通じて維持されるようになっている。間隙Gのサイズ(すなわち、ベース部184から、谷127を定める下側バリア122までの距離)の最大化により、ブリード機能の有効性を増大させ、また、収集された組織サンプルを取り除くか又は排出しかねないトレイ176の上方の第2の吸引経路SSPの流体の流れの可能性を更に減少させると理解される。
【0044】
手術部位におけるかなり上流に配設された吸引管の端に対しての第2の吸引経路SSPに入る流体(例えば、空気)の抵抗(ならびに空気に対しての吸引管内の廃棄物質の密度)がより小さいことにより、流体力学は、第2の吸引経路SSPがブリード構成における主要な吸引経路になり、無視できる吸引が吸引管を通じて維持され得ることを決定付ける。ユーザが第1の吸引経路FSPを主要な(及び唯一の)吸引経路として即座に回復することを望む場合、ユーザは、第1の及び/又は第2の調節部材188a、188bへ与えられている入力を単に解放する。シール部材154の弾力性、ならびにシール部材154に隣接した第2の吸引経路SSPにより、シール部材154がアクセサリ開口部111に再係合する結果となり、マニホールド100は、シール構成を取り戻す。シール構成とブリード構成との間でマニホールド100を移すことは、過度の困難なしに、及び医療廃棄物収集アセンブリの動作を止める必要なく、必要に応じて何度でも行うことができる。
【0045】
また、述べたように、第2の吸引経路SSPは、トレイ176の下方に(すなわち、前述した慣例における組織収集キャビティ182とは反対側に)設けられる。結果として、ユーザが組織収集キャビティ182内で収集される組織サンプルを回収することを望む場合、ユーザは、アクセサリスリーブ113からトレイ176を取り出す間、第1及び第2の調節部材188a、188bへの入力を維持する。間隙Gが、上側バリア103に隣接して配置されたトレイ176の上側面間の任意の距離よりも比較的大きいので、トレイ176が除去されるときに、第2の吸引経路SSPのほぼ全体は、トレイ176の下方のままである。組織収集キャビティ182の中に引き込まれるようにトレイ176の上方を移動する第2の吸引経路SSPの流体の流れは少なくされると理解される。結果として、ユーザは、収集された組織サンプルを意図せず失うリスクなしでトレイ176をより確信をもって除去することができる。
【0046】
アクセサリスリーブ113からのトレイ176の除去中における、収集された組織サンプルの不意の損失は、バスケット180内に配設された複数のリブ200によって更に最小にされ得る。次に、図9図15を参照すると、前述された実施態様に対して、トレイ176は、同じ構成要素を示す同じ番号を用いて示されており、何度も繰り返されない任意の態様は、簡潔にするためであり、限定とみなされるべきではない。
【0047】
トレイ176は、組織収集キャビティ182を定めるバスケット180と、組織収集キャビティ182内の複数の孔特徴部186とを含む。トレイ176は、トレイ176がアクセサリスリーブ113内にあるときに、アクセサリ開口部111とシール係合されているようになされたシール部材154を更に含む。シール部材154は、第2の吸引経路を与えるためにアクセサリ開口部111から離れるようにシール部材154の少なくとも一部を弾性的に及び枢動可能に移動させるように構成された弾性可撓部160を含む。可撓部160は、上領域170に対しての下領域172の枢動を助けるように構成されたリビングヒンジ174であり得る。第1及び第2の調節部材188a、188bは、ユーザの指の間で摘ままれて、シール部材154のシール面157の対応する移動を伴って第1の調節部材188aの方へ第2の調節部材188bを移動させることが可能である。バスケット180は、組織収集キャビティ182とシール部材154の下領域172との間に空隙スペース194を定めるようにネック領域192を含むことができる。
【0048】
バスケット180は、ベース部184と、組織収集キャビティ182を定めるように配置された(本明細書中で側面とも呼ばれる)対向した複数の側部185とを含む。複数の孔特徴部186は、ベース部184内に定められる。複数の孔特徴部186は、対向した側部185内に定められてもよいと考えられる。更に、バスケット180は、対向した側部185間を延びると共に組織収集キャビティ182を更に定める遠位部190を含むことができる。トレイ176は、ベース部184から延びる脚131、例えば、側部185の近くでベース部184から延びる対向した複数のレール136を含むことができる。対向したレール136は、スロット138を有することができる。
【0049】
トレイ176がアクセサリスリーブ113内に取り外し可能に配設される場合、間隙Gは、トレイ176のベース部184と下側バリア122との間にあり、第1の吸引経路FSPは、吸引管、入口ボア114a、組織収集キャビティ182、トランスファボア125を通じて、及び出口開口部109へ至るマニホールドボリューム108へ作り出されるようになっている。第1の吸引経路を通じて移動する組織サンプルは、トレイ176内で収集される。収集された組織サンプルを回収することが望まれると、トレイ176は、組織収集キャビティ182内に配置された組織サンプルと共にアクセサリスリーブ113から摺動可能に除去することができる。詳細に前述したように、マニホールド100は、それぞれ図7及び図8に示された、マニホールド100をシール構成からブリード構成へ移すようにトレイ176の下で第2の吸引経路SSPを作り出すことをもたらす。
【0050】
トレイ176は、近位・遠位方向にアクセサリスリーブ113内で移動されるように構成され、より詳細には、遠位方向にアクセサリスリーブ113の中に挿入され、近位方向にアクセサリスリーブ113から除去されるように構成される。アクセサリスリーブ113からのトレイ176の除去中に、第2の吸引経路SSPは、収集された組織サンプルの崩壊を最小にしてアクセサリスリーブ113からのトレイ176の除去を助ける。空気の大部分は、トレイ176の組織収集キャビティ182に出会うことなく第2の吸引経路SSPを通じて方向付けられるが、一部の空気は、シール部材154の上縁202の上又は周りを組織収集キャビティ182内へ移動することができる。
【0051】
ベース部184は、組織収集キャビティ182内に配設された少なくとも1つのリブ200を含むことができる。最も一般的な意味では、リブ200は、ベース部184の近くの組織収集キャビティ182の一部を少なくとも2つのポケット204に隔て(分割し)、トレイ176がアクセサリスリーブ113から除去されるときに、その少なくとも1つは低圧領域である。ポケット204が低圧領域である場合、組織収集キャビティ182に出会う任意の空気は、収集された組織サンプルを取り除くか又は排出するのに十分な力に関連している可能性は低い。リブ200は、アクセサリスリーブ113からのトレイ176の除去前、除去中、及び除去後に、ベース部184に沿った収集された組織サンプルの移動を防ぐようにバリア(障壁)を与えることもできると更に理解される。
【0052】
ベース部184は、組織収集キャビティ182と共に配設された少なくとも2つのリブ200を含むことができる。リブ200は、対向した側部185間で延びることができる。図9図11を続けて参照すると、リブ200は、対向した各側部185と結合されたか又は一体形成された端を含む。一例では、リブは、細長く、トレイ176の長手方向軸LAを横切る軸に向けられている(図11参照)。言い換えれば、トレイ176の長手方向軸は、近位・遠位方向に向けられ、リブ200は、長手方向軸LAを横切って向けられる。この構成は、トレイ176の除去の方向に(及び従って除去中にアクセサリスリーブ113を通じて入ってくる気流の方向に)直交して概して向けられているリブ200を与え、それによって複数のポケット204内に低圧領域を与える。
【0053】
いくつかの実施態様では、複数のリブ200が設けられる。例えば、例示した実施態様は、4つのポケット204a~204dを定める3つのリブ200a~200cを含むベース部184を示す。それに続く開示は、3つのリブ200a~200cに向けられているが、任意の個数のリブが考えられる。リブ200a~200cは、互いから等しく間隔をおいて配置されてもよく、及び/又は、互いに平行に向けられている。リブ200a~200cは、構成がほぼ直線及び連続であってもよく、又は不規則な形(例えば、ジグザグ)、不連続などであってもよい。リブ200a~200cの位置及び向きは、説明される近位部206と遠位部190と間で直列にポケット204a~204dを配置する。言い換えれば、ポケット204a~204dは、近位・遠位方向にほぼ隣り合った配置で(並んだ配置で)配置される。図11は、近位部206と第1のリブ200aとの間に定められた第1のポケット204a、第1のリブ200aと第2のリブ200bとの間で定められた第2のポケット204b、第2のリブ200bと第3のリブ200cとの間で定められた第3のポケット204c、及び第3のリブ200cと遠位部190との間に定められた第4のポケット204dを示す。ポケット204a~204dは、組織収集キャビティ182の領域I~IVに関連し得る。近位・遠位方向に並んだ配置は、アクセサリスリーブ113からのトレイ176の除去中に、収集された組織サンプルがポケット204a~204d間で移動する場合に、冗長(リダンダンシー)を与えることができる。例えば、第1のポケット204aに配置された収集された組織サンプルが第2のポケット204bへ移動する場合、それは、組織収集キャビティ182の低圧領域(領域II)内のままである。組織収集キャビティ182内の更なる空気は、収集された組織サンプルを第2のポケット204bから第3のポケット204cまでなど更に移動させる可能性は低く、収集された組織サンプルを取り除くか又は排出するのに十分な力に関連している可能性は全くありそうにない。
【0054】
再び図9図11を参照すると、ベース部184は、対向した側部185間で弧状であることが可能である。リブ200a~200cは、弧状であることもでき、また、ベース部184の弧状の形状に対して相補的な輪郭であることもできる。ベース部184は、組織収集キャビティ182を部分的に定める上側弧状面208の反対側に下側弧状面(特定せず)を含むことができる。リブ200a~200cは、上側弧状面208から上向きに延び、上側弧状面208の輪郭と合わされる。そのような実施態様では、リブ200a~200cは、軸高さとしたときに、及び図9及び図10から概して理解されるように、三日月形で現れることができる。リブ200a~200cは、(長手方向軸で垂直方向に測定されるとき)0.5ミリメートル、1ミリメートル、2ミリメートル、又は3ミリメートル、あるいはそれ以上のミリメートルだけ上側弧状面208から上向きに延びることができる。一実施態様では、リブ200a~200cは、約1ミリメートルだけ上向きに延びる。別の慣例では、リブ200a~200cは、組織収集キャビティ182の深さの10%未満だけ上側弧状面208から上向きに延びることができる。更に又は代替として、リブ200a~200cは、リブ200a~200cの少なくともほぼ全体が界面210(そこで、対向した側部185がベース部184へ移行する)より下にあるように、上側弧状面208から上向きに延びることができる。
【0055】
シール縁212に関連して更に説明されることに関して、気流AFに及ぶリブ200a~200cの影響は、図15を参照して導入される。知られているシステムでは、トレイが部分的に除去された後に、気流は、遠位方向にトレイを強襲し、トレイ176内で乱流になる。乱流の気流は、しばしば、組織サンプルTS、例えば、ポリープなどの収集された組織サンプルのピンボール様の効果(pinball-like effect)を引き起こす。組織サンプルTSのピンボール様の効果により、それがトレイの露出部分を通じてトレイから排出させられ得る。図15に概略的に表されるように、気流AFが組織収集キャビティ182内で遠位方向に強襲するとき、無視できる気流は、リブ200b、200c間で定められたポケット204b内で低圧領域に出会う(向かう)。更に、組織サンプルTSの一部だけが隣接したリブ200cの上方で延びる例示した例では、気流AFは、組織サンプルTSの上側面に接触する可能性が高く、それにより、前述したピンボール様の効果を引き起こすために必要な揚力を有することはありそうにない。また更に、例示した例は、気流AFの方向を横切って向けられるリブ200cに隣接する組織サンプルTSを示し、リブ200は、アクセサリスリーブ113からのトレイ176の除去前、除去中、及び除去後に、ベース部184に沿った収集された組織サンプルの移動を機械的に防ぐことができる。
【0056】
前述したように、複数の孔特徴部186は、ベース部184内に定められ、複数の孔特徴部186は、組織サンプルを収集するために吸引経路内にある。複数の孔特徴部186は、アクセサリスリーブ113からのトレイ176の除去前、除去中、及び除去後に、ベース部184に沿った収集された組織サンプルの移動を更に制限又は防止するように配置されてもよい。図9図11を再び参照すると、複数の孔特徴部186は、リブ200a~200cの間に配設されることが可能である。複数の孔特徴部186は、第1のポケット204a、第2のポケット204b、第3のポケット204c、及び/又は第4のポケット204d内に配設することができる。例示の実施態様では、複数の孔特徴部186は、4つのポケット204a~204dの各々に配設される。
【0057】
複数の孔特徴部186は、複数のグループ214に配置されてもよい。本明細書中で使用されるとき、グループは、第1の距離だけ互いから等しく離れて配置されている2つ以上の(2つより多くの)孔特徴部を含むように定められる。複数のグループ214自体は、第1の距離よりも大きい第2の距離だけ互いから離れている。例示のために、図11は、第1のグループ214aの境界を定める破線、及び、第2のグループ214bの境界を定める別の破線を示す。第1及び第2のグループ214a、214bは、ベース部184の中央面(center aspect)216によって互いから隔てられている(互いに分割されている)。中央面216の幅は、第1及び第2のグループ214a、214bの孔特徴部186間の空間よりも大きい。例示の実施態様の第1及び第2のグループ214a、214bは、ベース部184に沿って長手方向に配置された5列の孔特徴部186をそれぞれ含む。グループ214は、2つ、3つ、4つ、又は6つ、あるいはそれ以上の列の孔特徴部186を含むことができると理解されたい。また、例示の実施態様では、ポケット204a~204dごとに2つのグループ214がある。同様に、ポケット204内に3つ、4つ、又は5つ、あるいはそれ以上のグループがあってもよいことを理解されたい。複数のポケット204は同じ個数のグループを含むことは必要でなく、及び/又は、ポケットごとのグループは、とりわけ、組織収集キャビティ182を通じて所望の流れ特性を与えることに基づいて変わり得る。
【0058】
ベース部184が弧状であり、対向した側部185間で凹形であることにより、組織サンプルTSは、図11に示されるように、重力の作用下で中央面216へ降りる可能性がある。中央面216内の複数の孔特徴部186の欠如は、気流が複数の孔特徴部186を通じて上向きに移動する可能性を減少させる。この気流は、組織サンプルTSをベース部184からリフトオフ(離昇)させ、おそらく、組織収集キャビティ182内で遠位方向に移動する気流AFに乗せかねない(図15参照)。少なくともこの点では、リブ200a~200c、及び、複数のグループ214は、アクセサリスリーブ113からのトレイ176の除去前、除去中、及び除去後に、バスケット180内の組織サンプルTSの移動を制限するように協働する。
【0059】
詳細に前述したように、シール部材154の可撓部160、ネック領域172、及び間隙Gは、マニホールド100がブリード構成にあるときに、第2の吸引経路SSPがトレイ176の下にあることを引き起こす。シール部材154の上領域170がアクセサリ開口部111と係合されているままであるときに、ブリード構成は、第1の吸引経路FSPを制限するか又はなくす。しかしながら、組織収集キャビティ182が周囲に曝されるように(例えば、アクセサリ開口部111の近位に配置されるように)トレイ176が部分的に除去されると、気流AFは、組織収集キャビティ182に入ることができる。本開示のトレイ176の利点は、組織収集キャビティ182に入る任意の気流AFの始まりを遅らせるように構成されたシール縁212を含む。組織収集キャビティ182内の気流AFの遅らされた始まりは、特にリブ200a~200c及びバスケット180の下方の第2の吸引経路SSPと組み合わせられて、トレイ176からの収集された組織サンプルの取り除き及び排出を防ぐ。
【0060】
シール部材154は、フランジ部156から遠位方向に延びる棚部155を含むことができ、フランジ部156は、シール面157を含む。棚部155は、アクセサリスリーブ113を定める複数の内面とシール係合で配置されるように、アクセサリ開口部111よりもわずかに小さいサイズにされた外周を含み、これら内面の1つは、上側バリア103の下面218である(図12図14参照)。いくつかの実施態様では、先に導入された近位部206は、棚部155から延びる。近位部206は、組織収集キャビティ182を少なくとも部分的に定めることができる。例えば、図10は、対向した側部185間に延びると共に組織収集キャビティ182の近位側を定める直立面220を含む近位部206を示す。壁198は、直立面220から離れて遠位方向に下向きに傾き得る。
【0061】
近位部206は、シール縁212を含む。シール縁212は、直立面220の最上縁とみなされてもよい。更に又は代替として、シール縁212は、棚部155の上面222と同一平面上にあってもよい。言い換えれば、棚部155及び近位部206は、外観がほぼ単一であり得るのに対して、さもなければ、棚部155及びバスケット180は、外観が個別であってもよい(しかし、単一に形成される)。シール縁212は、トレイ176がアクセサリスリーブ113内に取り外し可能に配置されるときに、棚部に対してアクセサリスリーブ113内でより大きい距離だけ延びるようにフランジ部156から離れて配置されている。図12を参照すると、シール縁212は、棚部155及びアクセサリ開口部111のシール係合よりもかなりより遠位である223で特定された境界線で上側バリア103とシール係合されている。例えば、フランジ部156とシール縁212との間の距離は、少なくとも3ミリメートル、5ミリメートル、7ミリメートル、又は9ミリメートル、あるいはそれより多くのミリメートルであり得る。
【0062】
シール縁212は、トレイ176がアクセサリスリーブ113から除去されるときに組織収集キャビティ182に入る任意の気流AFの始まりを遅らせる。図12は、第1の位置又は完全に挿入された位置におけるトレイ176を示し、シール構成におけるマニホールド100を更に示す。トレイ176の遠位部190の内面224は、入口ボア114aの最遠位部226の遠位に配置される。従って、第1の吸引経路FSPは、吸引管、入口ボア114a、組織収集キャビティ182、トランスファボア125を通じて、及び出口開口部109へ至るマニホールドボリューム108まで延びる。収集された組織サンプル、すなわち、組織サンプルTSは、第2のリブ200bに隣接した第2のポケット204b内で収集されている。図13は、第2の位置におけるトレイ176を示し、図14は、第3の位置におけるトレイ176を示す。トレイ176を第1の位置から第2の位置まで移動させるために、ユーザは、第1及び第2の調節部材118a、118bへの入力を加え、例えば、把持部を摘まんでトレイ176を近位方向に引っ張る。シール部材154の可撓性領域160により、摘まむという入力によって、トレイ176がアクセサリスリーブ113内で近位方向に移動し始める前に又はこの移動と同時に、マニホールド100をシール構成からブリード構成へ一瞬で移すことができる(例えば、図8参照)。
【0063】
図13は、第1の位置よりも第2の位置でより近位に配置されたトレイ176を示す。マニホールド100をブリード構成へ移すことによって作り出されるシール面157とアクセサリ開口部111との間のスペースに加えて、更なる隙間が、アクセサリスリーブ113内のトレイ176の近位方向移動によって与えられる。気流のほとんど全体が、第2の吸引経路SSPを通ることができ、最小の又は無視できる気流だけが第1の吸引経路FSPを通る。シール縁212は、上側バリア103の下面218とシール係合されているままである。従って、第2の位置において、気流は、組織収集キャビティ182に入るのが防がれる。例示では、組織サンプルTSは、第2のリブ200bに隣接した第2のポケット204b内のままであり、トレイ176の遠位部190の内面224は、入口ボア114aの最遠位部226の遠位に配置されているままである。
【0064】
図14は、シール面157とアクセサリ開口部111との間に更により大きい隙間が設けられる(第1及び第2の位置により近位である)第3の位置におけるトレイ176を示す。シール縁212は、上側バリア103の下面218ともはやシール係合されていない。言い換えれば、シール縁212は、アクセサリ開口部111の近位に移動されており、この時点では、組織収集キャビティ182の少なくとも一部が、周囲に曝される。第3の吸引経路TSPが、詳細には、シール縁212と上側バリア103との間で組織収集キャビティ182に入る気流が与えられ得る。第3の吸引経路TSPの存在に関わらず、組織サンプルTSの移動は、(i)リブ200a~200cが、低圧領域を与えるポケット204a~204dを定める(図15参照)、(ii)リブ200a~200cがバリア(障壁)を与える、及び(iii)ベース部184が弧状であり、中央面216が複数の孔特徴部186の複数のグループ214の間にある、といった有利な特徴のいずれか1つ又は複数に基づいて最小にされ得るか又はなくされ得る。
【0065】
シール縁212が、上側バリア103ともはやシール係合されていないと、トレイ176の遠位部190の内面224は、入口ボア114aの最遠位部226の遠位にもはや配置されない。言い換えれば、遠位部190は、組織収集キャビティ182が周囲に曝されるにつれて、入口ボア114aを横断し始める。他の利点の中で、この構成により、組織サンプルTSがトレイ176内で移動している場合、組織サンプルTSが遠位部190の上へ排出するのを防ぐ。更に、入口ボア114aを横断する遠位部190は、第1の吸引経路FSPを有効になくし、第4の吸引経路XSPを作り出す。第4の吸引経路XSPは、吸引管、入口ボア114a、トレイ176の遠位のアクセサリスリーブ113、トランスファボア125を通じて、及び出口開口部109へ至るマニホールドボリューム108まで延びる。トレイ176は、アクセサリスリーブ113からトランスファボア125までへ移動するために第4の吸引経路XSPを収めるように脚131内に遠位スロット230を含むことができる(図10参照)。従って、組織収集キャビティ182内の第3の吸引経路TSPの存在にも関わらず、第2の吸引経路SSP及び第4の吸引経路XSPによって許可される体積流量は、第3の吸引経路TSPと比較してかなり大きく、流体力学は、第3の吸引経路TSPが比較的小さい体積流量及び収集された組織サンプルを乱させる力を有すること(すなわち、最小抵抗の経路)を決定付ける。特に、リブ200a~200cと、複数の孔特徴部186のグループ214との組合せで、ユーザは、収集された組織サンプルを意図せず失うリスクを最小にしてトレイ176を確信をもって除去することができる。
【0066】
いくつかの実施態様では、キャップ部106及び本体104は、互いに取り外し可能に結合される。図1及び図2を参照すると、キャップ部106は、本体104の少なくとも1つのキー溝148又は本体連結器と取り外し可能に結合されるように構成された少なくとも1つのキー146又はヘッド連結器を含む。キー146は、互いに直径方向に反対であり、キャップ部106から近位方向に延びる複数のキー146であり得る。キー溝148は、互いに直径方向に反対である複数のキー溝148であってもよい。キーは、シャンク(shank)と、シャンクから延びるバーブ(barb)とを含むことができる。バーブは、シャンクよりも厚いものであり得る。結果として、マニホールド100の組み立て中、又はキャップ部106を本体104と結合することが望ましいとき、キャップ部106は、バーブ164がキー溝148の挿入部と回転方向に位置合わせされるように本体104に対して向けられる。バーブが挿入部を通じて延びた後、キャップ部106が本体104に対して回転されて、キー溝148内でキー146を締まり嵌め構成に移動させる。この締まりは、本体104に対してのキャップ部106の軸方向移動を防ぎ、キャップ部106は、マニホールド100のハウジング102を形成するように本体104に固定されるとみなされ得る。
【0067】
キャップ部106及び/又は本体104は、キャップ部106及び本体104がキャップ部106が本体104に固定されるロック構成にあるか、又はキャップ部106が本体104から切り離され得るアンロック構成にあるか、を示すように構成されたしるし150、152を含むことができる。より詳細には、ロック構成では、キー146は、上述したように、本体104に対してのキャップ部106の軸方向移動を防ぐために、キー溝148に係合することができる。キャップ部106上のしるし150は、図1及び図2に示されるように、ロックアイコン及びアンロックアイコンを含むことができ、本体104上のしるし150は、マニホールド100がロック構成にあるか、又はマニホールド100がアンロック構成にあるかに基づいて、ロックアイコン及びアンロックアイコンの1つの方に隣接して向くように構成された矢印を含むことができる。もちろん、逆の構成も考えられる。図1及び図2は、ロックアイコンに隣接すると共にその方に向いている矢印を伴うロック構成におけるマニホールド100を示す。前述したようにキャップ部106及び本体106が相対回転すると、矢印は、キャップ部106に対して移動され、アンロックアイコンに隣接して配置されると共にその方に向く。
【0068】
キャップ部106と本体104との間の取り外し可能な結合部は、フィルタ要素133が内部に配設されるマニホールドボリューム108へのアクセスをもたらすことができる。他の利点の中で、フィルタ要素133へのアクセスは、ある種の外科的処置中の更なる検査及び処理のために、フィルタ要素133内で収集される廃棄物質、最も注目すべきはポリープ又は組織サンプルをユーザが回収することを可能にすることができる。共同所有される2013年6月20日に発行された国際公開WO2013/090579(その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる)は、ポリープ又は組織サンプルを収集するための組織トラップを含むマニホールドを開示している。いくつかの実施態様では、キャップ部106を含むマニホールド100は、組織サンプルの収集を助けるために更なる特徴を含むことができる。本体104からキャップ部106を切り離すことが必要とされるとき、前述した方法のステップは逆にされ、本体104のマニホールドボリューム108がアクセスされてもよい。
【0069】
いくつかの実施態様では、キャップ部106及び本体104は、適切な接合プロセス、例えば、スピン溶接、溶剤ボンディング、接着剤、機械的締結などによって堅く接続されている。前述したように、ハウジング102は、個別のヘッド及び本体がないように単一又はモノリシックの(一体化された)構成であり得る。ハウジング102を形成するための適切な製造プロセスは、とりわけ、射出成形、3Dプリンティング、コンピュータ数値制御(CNC)加工、ポリマーキャスティング、真空成形、ブロー成形を含み得る。ハウジング102を形成するための適切な材料は、ポリマー、複合材料、金属、セラミック、及びそれらの組合せを含み得る。材料は、廃棄物質に曝されたときの劣化を防ぐのに十分な防食性、及び医療廃棄物収集システムによって与えられる真空レベル下で完全性を維持するのに十分な機械的特性を含む。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート(PET、PETE)、ポリスチレン、ポリカーボネート、及び、ポリ(メタクリル酸メチル)、のポリマーは、低コストで使い捨ての実施態様でマニホールド100に特によく適し得る。
【0070】
いくつかの実施態様が、以下の例示的な条項を参照して説明され得る。
【0071】
条項1 - 開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置され、第1の吸引経路を通じて引き込まれる組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材であって、弾性可撓部を含む、シール部材と、シール部材から延びる第1の調節部材と、シール部材から延びると共に第1の調節部材から離れて配置されている第2の調節部材と、第1及び第2の調節部材とは反対の方向にシール部材から延びるバスケットと、を含み、バスケットは、第1の吸引経路を通じて引き込まれる液体から組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、第1及び第2の調節部材は、弾性可撓部と反対側に配置され、開口部及びスリーブを通じて第2の吸引経路を与えるように開口部から離れるようにシール部材の少なくとも一部を弾性的に及び枢動可能に移動させるための入力を受け取るように構成されている、トレイ。
【0072】
条項2 - バスケットは、空隙スペースがバスケットとシール部材との間に定められるようにバスケットの減じられた断面プロファイルを有するネック領域を含む、条項1に記載のトレイ。
【0073】
条項3 - バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース、及びベースに結合された対向した側部を含み、複数の孔特徴部は、ベース内で定められ、ベースは、形状が弧状であり、対向した側部の間で凹形である、条項1又は条項2に記載のトレイ。
【0074】
条項4 - ベースに沿って延び、第2の吸引経路を通すように(形成するように)構成されている対向した複数のレールを更に含む、条項1~条項3のいずれか1つに記載のトレイ。
【0075】
条項5 - 対向した複数のレールの各々は、スロットを定める、条項4に記載のトレイ。
【0076】
条項6 - 弾性可撓部は、シール部材の減肉部を含むリビングヒンジを含む、条項1~条項5のいずれか1つに記載のトレイ。
【0077】
条項7 - 開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置され、第1の吸引経路を通じて引き込まれる組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材を含み、シール部材は、上領域及び下領域と、上領域から延びる第1の調節部材と、下領域から延びると共に第1の調節部材から離れて配置されている第2の調節部材と、第1の調節部材とは反対の方向に上領域から延びるバスケットと、を含み、バスケットは、組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、バスケットのいかなる部分も、シール部材の下領域から延びず、第1及び第2の調節部材は、収集された組織サンプルを乱すことなく、開口部及びスリーブを通じて第2の吸引経路を与えるために、シール部材の下領域を開口部から離すように移動させるように上領域に対して下領域を枢動させるための入力を受け入れるように構成されている、トレイ。
【0078】
条項8 - バスケットは、空隙スペースがバスケットとシール部材の下領域との間に定められるようにバスケットの減じられた断面プロファイルを有するネック領域を含む、条項7に記載のトレイ。
【0079】
条項9 - バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース、及びベースに結合された対向した側部を含み、複数の孔特徴部は、ベース内で定められ、トレイは、ベースに沿って延び、第2の吸引経路を通すように構成されている対向した複数のレールを更に含む、条項7又は条項8に記載のトレイ。
【0080】
条項10 - 対向した複数のレールの各々は、スロットを定める、条項9に記載のトレイ。
【0081】
条項11 - 開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置され、第1の吸引経路を通じて引き込まれる組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材を含み、シール部材は、シール部材の減肉部を含むリビングヒンジによって隔てられた上領域及び下領域と、上領域から延びる調節部材と、調節部材とは反対の方向にシール部材から延びるバスケットと、を含み、バスケットは、組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を含み、調節部材は、開口部及びスリーブを通じて第2の吸引経路を与えるようにシール部材の下領域を開口部から離すように移動させるようにリビングヒンジを中心に上領域に対して下領域を枢動させるための入力を受け入れるように構成されている、トレイ。
【0082】
条項12 - バスケットは、空隙スペースがバスケットとシール部材との間に定められるようにバスケットの減じられた断面プロファイルを有するネック領域を含む、条項11に記載のトレイ。
【0083】
条項13 - バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース、及びベースに結合された対向した側部を含み、複数の孔特徴部は、ベース内で定められ、ベースは、形状が弧状であり、対向した側部の間で凹形である、条項11又は条項12に記載のトレイ。
【0084】
条項14 - ベースに沿って延び、第2の吸引経路を通すように構成されている対向した複数のレールを更に含む、条項11~条項13のいずれか1つに記載のトレイ。
【0085】
条項15 - 対向した複数のレールの各々は、スロットを定める、条項14に記載のトレイ。
【0086】
条項16 - 吸引(真空)の作用下で引き込まれる組織サンプルを収集するトレイであって、トレイは、開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されるように構成され、トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、シール部材から延びる調節部材と、シール部材に結合されたバスケットと、を含み、バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース、及びベースに結合された対向した側部、及び組織サンプルを収集するためのベース内で定められる複数の孔特徴部を含み、バスケットは、ベース部、対向した側部、及び対向した側部の上側面間の境界によって定められた第1の断面プロファイルを有し、バスケットは、調節部材とは反対の方向にシール部材から延びるネック領域を更に含み、ネック領域は、ネック領域の下側つなぎ面と対向した側部の上側面との間に定められた第2の断面プロファイルを有し、空隙スペースが組織収集キャビティとシール部材との間に定められるように、第2の断面プロファイルは、第1の断面プロファイルよりも小さい、トレイ。
【0087】
条項17 - ベースは、形状が弧状であり、対向した側部の間で凹形である、条項16に記載のトレイ。
【0088】
条項18 - ベースに沿って延びる対向した複数のレールを更に含む、条項16又は条項17に記載のトレイ。
【0089】
条項19 - 対向した複数のレールの各々は、スロットを定める、条項18に記載のトレイ。
【0090】
条項20 - 開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置され、第1の吸引経路を通じて引き込まれる組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材を含み、シール部材は、弾性可撓部と、シール部材から延び、開口部及びスリーブを通じて第2の吸引経路を与えるように開口部から離れるようにシール部材の少なくとも一部を弾性的に及び枢動可能に移動させるための入力を受け取るように構成されている調節部材と、シール部材に結合されたバスケットと、を含み、バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース、ベースに結合された対向した側部、組織サンプルを収集するためのベース部内の複数の孔特徴部、及び組織収集キャビティから離れる方向にベースに沿って延びる対向した複数のレールを含む脚を含み、脚は、第2の吸引経路を通すように構成されている、トレイ。
【0091】
条項21 - 対向した複数のレールの各々は、スロットを定める、条項20に記載のトレイ。
【0092】
条項22 - バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定める壁を更に含み、壁は、上から見られるときにスリーブを通じて見えるように組織サンプルをシール部材から離して配置するように構成されている、条項1~条項21のいずれか1つに記載のトレイ。
【0093】
条項23 - ベースから延び、かつ、対向した側部間で延びる遠位端部を更に含み、遠位端部は、追加の複数の孔特徴部を含む、条項1~条項22のいずれか1つに記載のトレイ。
【0094】
条項24 - 吸引管を通じて組織サンプルを収集するためのマニホールドであって、少なくとも部分的に透明である上側バリアを含むスリーブを含み、トレイは、トレイがスリーブ内に取り外し可能に配置されるときに開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、シール部材から延びる調節部材と、調節部材とは反対の方向にシール部材から延びるバスケットとを含み、バスケットは、不透明であると共に組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定めるベースと、ベースから延びる対向した側部と、シール部材から離れるように下向きに延びる壁と、を含み、ベース、対向した側部、及び壁は、組織収集キャビティを集合的に定め、壁は、上から見られるときに上側バリアを通じて見られるように組織サンプルをシール部材から離して配置するように構成されている、マニホールド。
【0095】
条項25 - 壁は、組織サンプルをベースの方へ下降させるようにシール部材から離れるように下向きに傾く傾斜路(斜面)である、条項24に記載のマニホールド。
【0096】
条項26 - スリーブは、棚部の間に谷(凹部)を定める棚部を含み、第2の吸引経路は、この谷を通じて延びる、条項24又は条項25に記載のマニホールド。
【0097】
条項27 - 吸引管を通じて組織サンプルを収集するマニホールドであって、マニホールドは、条項1~条項22のいずれか1つに記載のトレイと、スリーブと、を含むマニホールド。
【0098】
条項28 - レシーバを含む医療廃棄物収集アセンブリから真空の作用下でサンプルを収集する方法であって、入口ボアを定めるマニホールドの入口取付具に吸引管を結合することと、レシーバの開口部内にマニホールドを配置することであって、トレイは、(i)トレイのシール部材が開口部とシール係合で配置され、(ii)トレイの遠位部が入口ボアの遠位に配置され、(iii)トレイの組織収集キャビティが入口ボアの方に開いているように、第1の位置でスリーブ内に取り外し可能に配設されている、マニホールドを配置することと、医療廃棄物収集アセンブリを第1の位置でトレイと共に働かせることであって、サンプルは、第1の吸引経路を通じて組織収集キャビティの中に引き込まれる、働かせることと、第1及び第2の調節部材を互いに向けて弾性的に移動させるように入力を第1及び第2の調節部材に与えることであって、シール部材の下部は、第2の吸引経路を与えるように開口部から離れるように移動する、入力を第1及び第2の調節部材に与えることと、トレイを第1の位置から第2の位置まで移動させる間第1及び第2の調節部材への入力を維持することであって、このとき、シール部材は、開口部から離れるように移動し、トレイのシール縁は、スリーブを定める上側バリアとシール係合されているままであり、トレイの遠位部は、第2の位置で入口ボアの遠位に配置されたままである、入力を維持することと、トレイを第2の位置から第3の位置まで移動させる間第1及び第2の調節部材への入力を維持することであって、このとき、シール部材は、開口部から更に離れるように移動し、トレイのシール縁は、第3の吸引経路を与えるようにスリーブを定める上側バリアを係合解除し、トレイの遠位部は、第1の吸引経路をなくすと共に第4の吸引経路を与えるように入口ボアの近位で第3の位置に移動する、入力を維持することと、を含む方法。
【0099】
条項29 - 第1及び第2の調節部材に入力を与えるステップ、及び、トレイを第1の位置から第2の位置へ移動させるステップは、同時に実行される、条項28に記載の方法。
【0100】
前述の説明は、網羅的である又は任意の特定の形態に本発明を限定することは意図していない。使用されてきた専門語は、限定ではなく、説明の語の性質であることが意図されている。上記の技法に鑑みて多くの修正及び変更が可能であり、本発明は、特に説明されたものとは異なる他のやり方で実施されてもよい。
図1
図2
図3
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図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2022-07-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットと、
を備え、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティ内に配設された複数のリブを備える、トレイ。
【請求項2】
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットと、
を備え、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、前記対向した側部間で延びると共に前記組織収集キャビティを複数のポケットに分割するリブを備える、トレイ。
【請求項3】
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットと、
を備え、
前記バスケットが、細長く、かつ、長手方向軸を有するように、前記バスケットが、幅よりも大きい長さを有し、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティ内にリブを備え、前記リブは、細長く、前記長手方向軸を横切る軸に向けられている、トレイ。
【請求項4】
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットと、
を備え、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、上面と対向した下面との間で定められ、前記ベース部は、前記トレイが前記スリーブ内から除去されるときに低圧領域であるポケットを作り出すのに十分な距離だけ前記上面から上向きに延びるリブを備える、トレイ。
【請求項5】
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びる近位部、前記近位部に結合された対向した側部、前記対向した側部に結合されたベース部、及び前記ベース部及び前記対向した側部に結合された遠位部を備えたバスケットであって、前記近位部、前記対向した側部、前記ベース部、及び前記遠位部は、組織収集キャビティを集合的に定め、前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定める、前記バスケットと、
前記組織収集キャビティ内にあり、かつ、前記近位部と前記遠位部との間で直列に配置された少なくとも2つのポケットを定めるリブと、
を備え、
前記少なくとも2つのポケットは、前記トレイが前記スリーブ内から除去されるときに低圧領域に関連している、トレイ。
【請求項6】
前記少なくとも2つのポケットは、4つのポケットを備える、請求項5に記載のトレイ。
【請求項7】
前記ポケットのうちの1つは、前記リブと前記近位部との間に定められる、請求項5又は請求項6に記載のトレイ。
【請求項8】
前記ポケットのうちの1つは、前記リブと前記遠位部との間に定められる、請求項5又は請求項6に記載のトレイ。
【請求項9】
前記バスケットが、細長く、かつ、長手方向軸を有するように、前記バスケットが、幅よりも大きい長さを有し、前記リブは、細長く、前記長手方向軸を横切る軸に向けられている、請求項2、請求項4、及び請求項5のいずれか1つに記載のトレイ。
【請求項10】
前記ベース部は、形状が弧状であり、前記対向した側部の間で凹形であり、前記リブは、弧状であり、前記ベース部の弧状形状に対して相補的な輪郭にされる、請求項2~請求項6のいずれか1つに記載のトレイ。
【請求項11】
前記複数の孔特徴部は、少なくとも2つのグループに配置される、請求項1~請求項6のいずれか1つに記載のトレイ。
【請求項12】
前記少なくとも2つのグループの各々は、前記ベース部に沿って長手方向に向けられた少なくとも2列の孔を備える、請求項11に記載のトレイ。
【請求項13】
前記リブは、前記少なくとも2つのグループを隔てる、請求項11に記載のトレイ。
【請求項14】
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットと、
を備え、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティを複数のポケットに分割するリブを備え、
前記ベース部は、各ポケットに複数の孔特徴部を定め、各ポケットは、前記複数の孔特徴部からなる複数のグループを含み、前記複数の孔特徴部は、第1の距離だけ互いから等しく離れて配置されており、前記複数のグループは、前記第1の距離よりも大きい第2の距離だけ互いから離れて配置されている、トレイ。
【請求項15】
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材に結合されるバスケットと、
を備え、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を含み、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、形状が弧状であり、前記対向した側部の間で凹形であり、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティ内にリブを備え、前記リブは、前記ベース部の前記弧状の形状に対して相補的な形状の弧状である、トレイ。
【請求項16】
前記リブは、三日月形である、請求項15に記載のトレイ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0100
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0100】
前述の説明は、網羅的である又は任意の特定の形態に本発明を限定することは意図していない。使用されてきた専門語は、限定ではなく、説明の語の性質であることが意図されている。上記の技法に鑑みて多くの修正及び変更が可能であり、本発明は、特に説明されたものとは異なる他のやり方で実施されてもよい。
尚、出願当初の請求項は以下のとおりであった。
[請求項1]
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットと、
を備え、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティ内に配設された複数のリブを備える、トレイ。
[請求項2]
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットと、
を備え、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、前記対向した側部間で延びると共に前記組織収集キャビティを複数のポケットに分割するリブを備える、トレイ。
[請求項3]
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットと、
を備え、
前記バスケットが、細長く、かつ、長手方向軸を有するように、前記バスケットが、幅よりも大きい長さを有し、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティ内にリブを備え、前記リブは、細長く、前記長手方向軸を横切る軸に向けられている、トレイ。
[請求項4]
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットと、
を備え、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、上面と対向した下面との間で定められ、前記ベース部は、前記トレイが前記スリーブ内から除去されるときに低圧領域であるポケットを作り出すのに十分な距離だけ前記上面から上向きに延びるリブを備える、トレイ。
[請求項5]
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びる近位部、前記近位部に結合された対向した側部、前記対向した側部に結合されたベース部、及び前記ベース部及び前記対向した側部に結合された遠位部を備えたバスケットであって、前記近位部、前記対向した側部、前記ベース部、及び前記遠位部は、組織収集キャビティを集合的に定め、前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定める、前記バスケットと、
前記組織収集キャビティ内にあり、かつ、前記近位部と前記遠位部との間で直列に配置された少なくとも2つのポケットを定めるリブと、
を備え、
前記少なくとも2つのポケットは、前記トレイが前記スリーブ内から除去されるときに低圧領域に関連している、トレイ。
[請求項6
前記少なくとも2つのポケットは、4つのポケットを備える、請求項5に記載のトレイ。
[請求項7]
前記ポケットのうちの1つは、前記リブと前記近位部との間に定められる、請求項5又は請求項6に記載のトレイ。
[請求項8]
前記ポケットのうちの1つは、前記リブと前記遠位部との間に定められる、請求項5又は請求項6に記載のトレイ。
[請求項9]
前記バスケットが、細長く、かつ、長手方向軸を有するように、前記バスケットが、幅よりも大きい長さを有し、前記リブは、細長く、前記長手方向軸を横切る軸に向けられている、請求項2、請求項4、及び請求項5のいずれか1つに記載のトレイ。
[請求項10]
前記複数の孔特徴部は、前記リブ間に配置される、請求項1に記載のトレイ。
[請求項11]
前記リブは、3つのリブを更に備える、請求項1に記載のトレイ。
[請求項12]
前記リブは、3つのリブを更に備える、請求項2~請求項5のいずれか1つに記載のトレイ。
[請求項13]
前記3つのリブは、互いから等しく離れて配置されている、請求項12に記載のトレイ。
[請求項14]
前記3つのリブは、前記ベース部の4つのポケットを定め、複数の孔特徴部は、前記4つのポケットの各々の内にある、請求項12又は請求項13に記載のトレイ。
[請求項15]
前記3つのリブは互いに平行である、請求項12~請求項14のいずれか1つに記載のトレイ。
[請求項16]
前記ベース部は、形状が弧状であり、前記対向した側部の間で凹形であり、前記リブは、弧状であり、前記ベース部の弧状形状に対して相補的な輪郭にされる、請求項2~請求項13のいずれか1つに記載のトレイ。
[請求項17]
前記複数の孔特徴部は、少なくとも2つのグループに配置される、請求項1~請求項16のいずれか1つに記載のトレイ。
[請求項18]
前記少なくとも2つのグループの各々は、前記ベース部に沿って長手方向に向けられた少なくとも2列の孔を備える、請求項17に記載のトレイ。
[請求項19]
前記リブは、前記少なくとも2つのグループを隔てる、請求項17に記載のトレイ。
[請求項20]
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットと、
を備え、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティを複数のポケットに分割するリブを備え、
前記ベース部は、各ポケットに複数の孔特徴部を定め、各ポケットは、前記複数の孔特徴部からなる複数のグループを含み、前記複数の孔特徴部は、第1の距離だけ互いから等しく離れて配置されており、前記複数のグループは、前記第1の距離よりも大きい第2の距離だけ互いから離れて配置されている、トレイ。
[請求項21]
前記複数のグループの各々は、前記ベース部に沿って長手方向に向けられた少なくとも2列の孔を備える、請求項20に記載のトレイ。
[請求項22]
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びる棚部であって、前記シール部材が前記開口部とシール係合されているときに前記スリーブ内に配設されるように前記スリーブに対して相補的なサイズ及び形状にされている前記棚部と、
前記棚部から延びる近位部、前記近位部に結合された対向した側部、前記対向した側部に結合されたベース部、及び前記ベース部及び前記対向した側部に結合された遠位部を備えたバスケットと、
を備え、
前記近位部、前記対向した側部、前記ベース部、及び前記遠位部は、組織収集キャビティを集合的に定め、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記近位部のシール縁は、前記棚部の上面と同一平面上にある、トレイ。
[請求項23]
前記シール縁を含む前記近位部の上面は、前記棚部の上面と同一平面上にある、請求項22に記載のトレイ。
[請求項24]
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材から延びる棚部であって、前記シール部材が前記開口部とシール係合されているときに前記スリーブ内に配設されるように前記スリーブに対して相補的なサイズ及び形状にされている前記棚部と、
前記棚部から延びる近位部、前記近位部に結合された対向した側部、前記対向した側部に結合されたベース部、及び前記ベース部及び前記対向した側部に結合された遠位部を備えたバスケットと、
を備え、
前記近位部、前記対向した側部、前記ベース部、及び前記遠位部は、組織収集キャビティを集合的に定め、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記トレイが前記スリーブから除去され始めているときに、前記スリーブへの空気の侵入が前記近位部の付近で防がれ、一方、前記スリーブへの空気の侵入が前記ベース部の付近で許可されるように、前記近位部が少なくとも5ミリメートルだけ前記棚部から延びる、トレイ。
[請求項25]
前記棚部は、遠位面と前記シール部材との間に定められた厚さを有し、前記厚さは、5ミリメートルよりも小さい、請求項24に記載のトレイ。
[請求項26]
前記近位部の上面は、前記棚部の上面と同一平面上にある、請求項24又は請求項25に記載のトレイ。
[請求項27]
吸引管を通じて組織サンプルを収集するためのマニホールドであって、
開口部を定めるスリーブを備えたハウジングと、
トレイと、
を備え、
前記スリーブは、前記スリーブの中に開いている入口ボアを定める入口取付具を備え、
前記トレイは、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材に結合された近位部、前記近位部に結合された対向した側部、前記対向した側部に結合されたベース部、及び前記ベース部及び前記対向した側部に結合された遠位部を備えたバスケットと、
を備え、
前記近位部、前記対向した側部、前記ベース部、及び前記遠位部は、組織収集キャビティを集合的に定め、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記近位部は、シール縁を備え、
前記開口部と前記入口ボアとの間の距離は、前記シール縁と前記遠位部との間の距離よりも小さい、マニホールド。
[請求項28]
吸引管を通じて前記組織サンプルを収集するためのマニホールドであって、
請求項1~請求項26のいずれか1つに記載のトレイと、
前記スリーブと、
を備える、マニホールド。
[請求項29]
吸引管を通じて組織サンプルを収集するためのマニホールドであって、
開口部を定めるスリーブと、
トレイと、
を備え、
前記トレイは、
前記トレイが近位・遠位方向に前記スリーブに挿入され、前記スリーブから除去されるときに、前記開口部とシール係合で配置されるように構成されるシール部材と、
前記シール部材から延びるバスケットであって、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を備える前記バスケットと、
を備え、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティ内に配設されるリブを備え、前記リブは、前記組織収集キャビティ内にあって前記近位・遠位方向に配置された複数のポケットを定め、
前記ポケットは、前記トレイが前記スリーブから除去されるときに、前記ポケットのうちの1つの内に前記組織サンプルを保持するように低圧領域を与えるように構成された、マニホールド。
[請求項30]
前記リブは、前記トレイの長手方向軸へ向けられる、請求項29に記載のマニホールド。
[請求項31]
吸引管を通じて組織サンプルを収集するためのマニホールドであって、
開口部を定めるスリーブと、
トレイと、
を備え、
前記トレイは、
前記トレイが近位・遠位方向に前記スリーブに挿入され、前記スリーブから除去されるときに、前記開口部とシール係合で配置されるように構成されるシール部材と、
前記シール部材から延びる棚部であって、前記シール部材が前記開口部とシール係合されているときに前記スリーブ内に配設されるように前記スリーブに対して相補的なサイズ及び形状にされている前記棚部と、
前記棚部から延びる近位部、前記近位部に結合された対向した側部、前記対向した側部に結合されたベース部、及び前記ベース部及び前記対向した側部に結合された遠位部を備えたバスケットと、
を備え、
前記近位部、前記対向した側部、前記ベース部、及び前記遠位部は、組織収集キャビティを集合的に定め、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記シール部材が前記開口部から係合解除され、かつ、前記棚部が前記スリーブから除去されるときに、前記近位部のシール縁が、前記スリーブの上面と一時的に係合されたままであるように構成された、マニホールド。
[請求項32]
前記近位部は、少なくとも5ミリメートルだけ前記棚部から延びる、請求項31に記載のマニホールド。
[請求項33]
開口部を有するスリーブ内に取り外し可能に配置されることによって真空の作用下で組織サンプルを収集するように構成されたトレイであって、
前記トレイが前記スリーブ内に取り外し可能に配置されるときに前記開口部とシール係合で配置されるように構成されたシール部材と、
前記シール部材に結合されるバスケットと、
を備え、
前記バスケットは、組織収集キャビティを集合的に定めるように、ベース部、及び前記ベース部に結合された対向した側部を含み、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティと共に、前記組織サンプルを収集するための複数の孔特徴部を定め、
前記ベース部は、形状が弧状であり、前記対向した側部の間で凹形であり、
前記ベース部は、前記組織収集キャビティ内にリブを備え、前記リブは、前記ベース部の前記弧状の形状に対して相補的な形状の弧状である、トレイ。
[請求項34]
前記リブは、三日月形である、請求項33に記載のトレイ。
【国際調査報告】