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特表2023-502704スレーブコンピューター、コネクタ、スレーブコンピューターアセンブリ及び通信システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-25
(54)【発明の名称】スレーブコンピューター、コネクタ、スレーブコンピューターアセンブリ及び通信システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/36 20060101AFI20230118BHJP
   G06F 3/00 20060101ALI20230118BHJP
   G06F 13/38 20060101ALI20230118BHJP
   G06F 13/42 20060101ALI20230118BHJP
【FI】
G06F13/36 320A
G06F3/00 V
G06F13/38 320Z
G06F13/38 350
G06F13/42 310
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022529580
(86)(22)【出願日】2020-11-12
(85)【翻訳文提出日】2022-05-19
(86)【国際出願番号】 CN2020128222
(87)【国際公開番号】W WO2021098574
(87)【国際公開日】2021-05-27
(31)【優先権主張番号】201922012404.3
(32)【優先日】2019-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522199332
【氏名又は名称】費森尤斯▲カ▼比(南昌)医▲療▼器械有限公司
【氏名又は名称原語表記】FRESENIUS KABI (NANCHANG) CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Qing Lan Road Nanchang Economic & Technological Development Zone Nanchang, Jiangxi, China
(74)【代理人】
【識別番号】100122471
【弁理士】
【氏名又は名称】籾井 孝文
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ ▲維▼楚
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲発▼杰
(72)【発明者】
【氏名】徐 帆
(57)【要約】
本開示の内容は、スレーブコンピューター、コネクタ、スレーブコンピューターアセンブリ及び通信システムに関する。本開示の1つの実施形態によれば、デバイスをホストコンピューターに接続するスレーブコンピューターが、第1のピン~第5のピンを設けられたUSBポートと、第1のピン及び第4のピンに接続された電源スイッチと、RS232規格に基づいて、デバイスに送信される信号及びデバイスから受信される信号のレベルを変換するように構成されたRS232モジュールと、第4のピンと第5のピンとの間に接続された抵抗器と、正端子を設けられた電源とを備え、正端子は第1のピンに接続され、RS232モジュールは、電源スイッチを介して第1のピンに接続され、電源スイッチは、第4のピンにおける電位が高電位であることに応答して、正端子とRS232モジュールとの間の導電路を開くように構成される。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイス及びホストコンピューターを接続するスレーブコンピューターであって、
第1のピンと、第2のピンと、第3のピンと、第4のピンと、第5のピンとを有するUSBポートと、
前記第1のピン及び前記第4のピンと接続された電源スイッチと、
RS232規格に基づいて、前記デバイスに送信される信号及び該デバイスから受信される信号のレベルに対する変換を行うように構築されたRS232モジュールと、
前記第4のピンと前記第5のピンとの間に接続された抵抗器と、
正端子を有する電源と、
を備え、
前記正端子は前記第1のピンと接続され、
前記RS232モジュールは、前記電源スイッチを介して前記第1のピンと接続され、
前記電源スイッチは、前記第4のピンにおけるレベルが高レベルであることに応答して、該電源スイッチが前記正端子と前記RS232モジュールとの間の導電路をオンにするように構築される、スレーブコンピューター。
【請求項2】
前記USBポートはミニUSBポートである、請求項1に記載のスレーブコンピューター。
【請求項3】
前記第5のピンはグラウンドピンである、請求項1に記載のスレーブコンピューター。
【請求項4】
前記第2のピン及び前記第3のピンは、それぞれ前記RS232モジュールの対応するピンと接続され、データ信号を転送する、請求項1に記載のスレーブコンピューター。
【請求項5】
ホストコンピューター及びスレーブコンピューターを接続するコネクタであって、
前記スレーブコンピューターを接続する第1のポートと、
前記ホストコンピューターを接続する第2のポートと、
を備え、
前記第1のポートはUSBポートであり、
前記USBポートは、第1のピンと、第2のピンと、第3のピンと、第4のピンと、第5のピンとを有し、
前記第1のピンは前記第4のピンと短絡接続される、コネクタ。
【請求項6】
前記USBポートはミニUSBポートである、請求項5に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記第2のポートはDB9ポートである、請求項5に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記第2のポートはUSB Aタイプポートである、請求項5に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記第1のポートと前記第2のポートとの間に配置された変換器を更に備え、
前記変換器は、RS232規格を満たす信号と、USB規格を満たす信号との間で変換を実施するのに用いられるように構築される、請求項8に記載のコネクタ。
【請求項10】
デバイス及びホストコンピューターを接続するスレーブコンピューターアセンブリであって、
請求項1に記載のスレーブコンピューターと、
請求項6~9のいずれか1項に記載のコネクタと、
を備え、
前記スレーブコンピューターの前記USBポート及び前記コネクタの前記第1のポートは、互いに取り外し可能に電気的に接続されるように構築される、スレーブコンピューターアセンブリ。
【請求項11】
通信システムであって、
デバイスと、
請求項10に記載のスレーブコンピューターアセンブリと、
ホストコンピューターと、
を備え、
前記スレーブコンピューターアセンブリは、前記ホストコンピューターと前記デバイスとの間で通信を実施するために、該デバイスが該スレーブコンピューターアセンブリを介して前記ホストコンピューターに接続可能であるように構築される、通信システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年11月20日に中国特許庁に出願された「lower computer, connector, lower computer component and communication system」と題する中国特許出願第201922012404.3号の優先権を主張し、その特許出願の内容は引用することによりその全体が本明細書の一部をなす。
【0002】
本開示は、包括的にはデバイスのモニタリングに関し、より詳細には、スレーブコンピューター、コネクタ、スレーブコンピューターアセンブリ及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0003】
デバイス制御の分野において、コンピューターを用いてデバイスを制御、モニタリング及び保守することが一般的である。一般的に、汎用コンピューターは、デバイスと直接通信することができず、代わりに、コンピューターは、スレーブコンピューターを介してデバイスとホストコンピューターとの間の通信を実施するように、ホストコンピューターとして設定される。
【発明の概要】
【0004】
本開示のいくつかの態様の基本的な理解を与えるために、本開示の簡潔な概要が以下に与えられる。概要は、本開示の包括的な概要ではないことを理解されたい。以下の概要は、本開示の主要又は重要な部分を定義することを意図するものでもなければ、本開示の範囲を限定することを意図したものでもない。概要の目的は、いくつかの概念を、単純化された方式で、以下のより詳細な説明の前置きとして提示することのみである。
【0005】
ホストコンピューターは、一般的に、様々な共通ポートを有し、様々な使用のために種々のアプリケーションソフトウェアをインストールされる。デバイスの入力/出力信号は、特定の仕様を満たす。したがって、デバイスとホストコンピューターとの間の通信を実施するために、デバイスとホストコンピューターとの間の接続デバイスを提供することは冗長である。ホストコンピューター及びスレーブコンピューターが、互いに高い信頼性で通信するように安全にかつ効率的に接続され、エネルギーを節減する、適切な接続方式を提供することが望ましい。
【0006】
本開示の一態様によれば、デバイス及びホストコンピューターを接続するスレーブコンピューターであって、第1のピンと、第2のピンと、第3のピンと、第4のピンと、第5のピンとを有するUSBポートと、前記第1のピン及び前記第4のピンと接続された電源スイッチと、RS232規格に基づいて、前記デバイスに送信される信号及び該デバイスから受信される信号のレベルに対する変換を行うように構築されたRS232モジュールと、前記第4のピンと前記第5のピンとの間に接続された抵抗器と、正端子を有する電源とを備え、前記正端子は前記第1のピンと接続され、前記RS232モジュールは、前記電源スイッチを介して前記第1のピンと接続され、前記電源スイッチは、前記第4のピンにおけるレベルが高レベルであることに応答して、該電源スイッチが前記正端子と前記RS232モジュールとの間の導電路をオンにするように構築される、スレーブコンピューターが提供される。
【0007】
本開示の一態様によれば、ホストコンピューター及びスレーブコンピューターを接続するコネクタであって、前記スレーブコンピューターを接続する第1のポートと、前記ホストコンピューターを接続する第2のポートとを備え、前記第1のポートはUSBポートであり、前記USBポートは、第1のピンと、第2のピンと、第3のピンと、第4のピンと、第5のピンとを有し、前記第1のピンは前記第4のピンと短絡接続される、コネクタが提供される。
【0008】
本開示の一態様によれば、デバイス及びホストコンピューターを接続するスレーブコンピューターアセンブリであって、上述のスレーブコンピューターと、上述のコネクタとを備え、前記スレーブコンピューターの前記USBポート及び前記コネクタの前記第1のポートは、互いに取り外し可能に電気的に接続されるように構築される、スレーブコンピューターアセンブリが提供される。
【0009】
本開示の一態様によれば、通信システムであって、デバイスと、上述のスレーブコンピューターアセンブリと、ホストコンピューターとを備え、前記スレーブコンピューターアセンブリは、前記ホストコンピューターと前記デバイスとの間で通信を実施するために、該デバイスが該スレーブコンピューターアセンブリを介して前記ホストコンピューターに接続可能であるように構築される、通信システムが提供される。
【0010】
本開示による技術的解決策は、以下の有利な技術的効果、すなわち、電気エネルギーが節減されること、コンパクトな構造を有すること、安全であること、及びデバイスとホストコンピューターとの間の信頼性の高い通信を提供することのうちの少なくとも1つを有する。
【0011】
本明細書に記載の効果は必ずしも限定されず、本開示に記載の任意の効果が可能であることに留意されるべきである。
【0012】
本開示は、以後、添付の図面と組合せて行われる説明を参照してより良好に理解することができる。添付の図面は必ずしもスケーリングされていないことが認識されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の一実施形態によるスレーブコンピューターの概略ブロック図である。
図2】本開示の一実施形態によるコネクタの概略ブロック図である。
図3】本開示の一実施形態によるスレーブコンピューターとのコネクタの接続状態の概略ブロック図である。
図4】本開示の一実施形態によるコネクタの概略ブロック図である。
図5】本開示の一実施形態によるコネクタの概略ブロック図である。
図6】本開示の一実施形態によるスレーブコンピューターアセンブリの概略ブロック図である。
図7】本開示の一実施形態による通信システムの概略ブロック図である。
図8】本開示の一実施形態による通信システムの概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の例示的な実施形態について、以下で添付の図面と組合せて説明する。明確性及び簡潔性のために、本明細書は、実際の実施形態の全ての特徴を記載するものではない。しかしながら、任意のそのような実際の実施形態の開発において、開発者の特定の目的を達成するように実施形態に固有の多くの決定を行うことができ、これらの決定は、実施形態が異なるのに応じて変動する可能性があることが理解されるべきである。
【0015】
加えて、不要な詳細により本開示が曖昧になることを回避するために、本開示による解決策に密接に関係しているデバイス構造のみが添付の図面に示され、本開示に密接に関係していない他の詳細は省かれることにも留意されるべきである。
【0016】
本開示の態様は、デバイス及びホストコンピューターを接続するスレーブコンピューターに関する。デバイスは、例えば、薬剤注入ポンプ又は栄養ポンプである。ホストコンピューターは、様々なソフトウェアをインストールされたコンピューターとすることができる。ソフトウェアは、例えば、病院による使用のための市販のソフトウェア又は保守者による使用のための保守ソフトウェアである。市販のソフトウェアは、デバイスの動作状態等の制御及びモニタリングのために用いることができる。保守ソフトウェアは、保守者が、デバイスを保守する、例えば、デバイスのデフォルトパラメーターを変更するか、または、デバイスをデバッグするために用いることができる。スレーブコンピューターは、USBポートと、電源スイッチと、RS232モジュールと、電源とを備える。以下でスレーブコンピューターの例示的な説明が図1を参照して行われる。
【0017】
図1は、本開示の一実施形態によるスレーブコンピューター100の概略ブロック図である。スレーブコンピューター100は、USBポート101と、電源スイッチ103と、RS232モジュール105と、抵抗器Rと、電源とを備える。USBポート101は、第1のピンP1と、第2のピンP2と、第3のピンP3と、第4のピンP4と、第5のピンP5とを有する。電源スイッチ103は、第1のピンP1及び第4のピンP4と接続される。RS232モジュールは、RS232規格に基づいて、デバイス(図示されていない)に送信される信号及びデバイスから受信される信号のレベルに対する変換を行うように構築され、それによってスレーブコンピューターはデバイスと通信することが可能である。例えば、RS232モジュールの機能は、TTL(論理ゲート回路)レベルとRS232レベルとの間で相互変換を実施すること、例えばデバイスからのTTLレベルを有する信号をRS232レベルを有する信号に変換し、変換後に信号を送信すること、および、受信したRS232レベルを有する信号をTTLレベルを有する信号に変換し、これをデバイスに送信することを含むことができる。抵抗器Rはプルダウン抵抗器としての役割を果たす。電源の本体は、図に示されておらず、電源の正端子T+のみが示される。例えば、正端子T+は、5Vの電圧を提供することができる。図1に示すように、正端子T+は第1のピンP1と接続され、第4のピンP4は抵抗器Rを介して第5のピンP5と接続され、RS232モジュール105は電源スイッチ103を介して第1のピンP1と接続され、電源スイッチ103は、第4のピンP4におけるレベルが高レベルであることに応答して、電源スイッチ103が正端子T+とRS232モジュール105との間の導電路をオンにするように構築される。すなわち、第4のピンP4は、電源スイッチ103について、電源スイッチの状態を切り替えるためのイネーブル信号を提供し、第4のピンP4におけるレベルが高レベルであるとき、電源スイッチは、RS232モジュール105に電力を提供するようにオンにされ、それによってRS232モジュール105が起動されるようにし、第4のピンP4におけるレベルが低レベルであるとき、電源スイッチ103が切断され、それによってRS232モジュール105が電力の欠如に起因して非動作状態に入るようにする。電源スイッチ103は、制御スイッチとして用いられる、金属-酸化物-半導体電界効果トランジスタ(MOSトランジスタ)を含むことができる。
【0018】
スレーブコンピューター100のUSBポートは、様々なタイプのUSBポートとすることができる。スレーブコンピューターを小型化するか、又はコンパクトな構造を有するようにするために、USBポートはミニUSBポートとすることができる。
【0019】
第5のピンP5はグラウンド(GND)ピンとすることができ、第2のピンP2及び第3のピンP3は、データを送信するピン(PX、TX)とすることができる。すなわち、第2のピンP2及び第3のピンP3を、それぞれRS232モジュール105の対応するピンと接続するために用いてデータ信号を転送することができる。
【0020】
上記の構成を通じて、第4のピンP4におけるレベルを用いてRS232モジュールへの電力の供給を好都合に制御することが可能である。通信を行う必要がないとき、第4のピンにおけるレベルを低レベル(例えばゼロレベル)にするだけでよく、RS232モジュールへの電力の供給を停止することが可能であり、結果として電力が節減される。
【0021】
図1は、第1のピン~第5のピン間の例示的な特定の相対的位置関係を示すが、本開示によるスレーブコンピューターのUSBポートのピンの配置は、そのような特定の位置関係に限定されず、それぞれのピンは、他のタイプの標準的なUSBポートに従って配置することもできることに留意されるべきである。
【0022】
スレーブコンピューターがホストコンピューターと通信するときにマッチングコネクタを用いることが必要であることを考えると、本開示はそのようなマッチングコネクタを更に提供する。本開示によるそのようなコネクタ及びスレーブコンピューターが機能及び構造の観点で互いにサポートすることを考えると、本開示によるそのようなコネクタ及びスレーブコンピューターが、同じ概念を伴い、以下で述べるように、対応する技術的特徴を有するとみなすことができる。以下で本開示によるコネクタの例示的な説明が図2を参照して行われる。
【0023】
図2は、本開示の一実施形態によるコネクタ200の概略ブロック図である。コネクタ200は、スレーブコンピューター及びホストコンピューターを接続するために用いられる。コネクタ200は、第1のポート201と、第2のポート203とを備える。第1のポート201は、スレーブコンピューターを接続するために用いられる。第2のポート203は、ホストコンピューターを接続するために用いられる。第1のポート201はUSBポートとすることができ、USBポートは、第1のピンP1’と、第2のピンP2’と、第3のピンP3’と、第4のピンP4’と、第5のピンP5’とを有する。図2に破線の楕円で示されているように、従来のUSBポートと異なり、本開示によるスレーブコンピューターと協働して用いるために、第1のポート201の第1のピンP1’は、第4のピンP4’と短絡接続されている。ホストコンピューターとデバイスとの間の通信を実施するために、第1のポート201と第2のポート203との間に信号を送信するケーブルが存在する。したがって、コネクタ200における第1のポートとしての役割を果たすUSBポートは、カスタマイズされたUSBポートであるが、従来のUSBポートではない。
【0024】
図2は、第1のピン~第5のピン間の例示的な特定の相対的位置関係を示すが、本開示によるコネクタのUSBポートのピンの配置は、そのような特定の位置関係に限定されず、それぞれのピンは、他のタイプの標準的なUSBポートに従って配置することもできることに留意されるべきである。
【0025】
図3は、本開示の一実施形態によるスレーブコンピューター100とのコネクタ200の接続状態の概略ブロック図であり、明確にするために、示される状態は、それぞれのピンが互いに部分的に接触する状態のみである。図3に示すように、コネクタ200における短絡接続された配置を通じて、コネクタ200の第1のポート201がスレーブコンピューター100のUSBポート101と接続された後、スレーブコンピューター100のUSBポート101における第1のピンP1は第4のピンP4と短絡接続され、第4のピンP4は正端子T+と接続され、第4のピンP4のレベルは高レベルであり、電源スイッチ103は、正端子T+とRS232モジュール105との間の導電路をオンにし(すなわち、図3に示すように、電源スイッチ103がON状態にある)、デバイスとスレーブコンピューターとの間の通信を実施するためにRS232モジュール105の動作に必要な電力を提供する。デバイスとホストコンピューターとの間で通信を行う必要がないとき、スレーブコンピューターから第1のポート201を取り外すことが可能であり、第4のピンP4は、第1のピンP1と電気的に切断された状態にあり、第4のピンP4のレベルは低レベルになり、それによって、電源スイッチ103が(図1に示すように)切断状態になり、正端子T+がもはやRS232モジュールに電力を供給することができなくなる。したがって、妥当な電気エネルギー制御が実施される。
【0026】
図3に示すように、USBポート101及び第1のポート201は、プラグイン方式での電気接続を実施するために構造の観点で互いに適合する。例えば、電気接続状態において、USBポート101はソケットとしての役割を果たし、第1のポート201はプラグとしての役割を果たす。
【0027】
接続されるホストコンピューターの通信ポートの条件に従って、本開示によるコネクタは、信号に対し変換を行うことなく、RS232規格を満たす信号を送信するように構築することができる。図4は、本開示の一実施形態によるコネクタ400の概略ブロック図である。
【0028】
図4に示すように、コネクタ400は、第1のポート201と、DB9ポート403とを備える。すなわち、DB9ポート403は、図2における第2のポートの役割を果たすように用いられる。図4に示すように、ケーブル接続は、第1のポート201とDB9ポート403との間に存在する。ケーブルは、RS232規格を満たす信号を送信する。DB9ポート403は、ホストコンピューターのRS232ポートと接続することができる。ホストコンピューターは、病院による使用のための市販のソフトウェアをインストールされたコンピューターとすることができる。一例として、3つの配線を用いて、DB9ポート403の3つのピン(例えば、ピン2、ピン3及びピン5)を、それぞれ第1のポート201の第2のピンP2’、第3のピンP3’及び第5のピンP5’と接続するよう選択することが可能であり、第2のピンP2’及び第3のピンP3’を接続する2つの配線は、ツイストペアとして構築される。
【0029】
接続されるホストコンピューターの通信ポートの条件に従って、本開示によるコネクタは、RS232規格を満たす信号を送信することができ、この場合、ホストコンピューターの安全性を確保するために、スレーブコンピューターからのRS232規格を満たす信号に対する変換を行う必要がある。図5は、本開示の一実施形態によるコネクタ500の概略ブロック図である。
【0030】
図5に示すように、コネクタ500は、第1のポート201と、USB Aタイプポート503と、第1のポート201とUSB Aタイプポート503との間の変換器505とを備える。変換器505は、RS232規格を満たす信号と、USB規格を満たす信号との間で変換を実施するのに用いられる。変換器505の動作に必要な電力は、図1における正端子T+から到来することができる。USB Aタイプポート503は、第1のピンP1’’と、第2のピンP2’’と、第3のピンP3’’と、第4のピンP4’’とを有する。ホストコンピューターは、デバイスを保守するためのソフトウェアをインストールされたコンピューターとすることができる。USB Aタイプポート503は、汎用コンピューターにおけるUSBポートとの接続を容易にするために、従来のUSB Aタイプポートである。そのようなUSB Aタイプポート503を選択することは、コストの低下及びコネクタの一般性の確保にも有利である。
【0031】
すなわち、図2におけるコネクタ200は、図4におけるコネクタ400又は図5におけるコネクタ500として具現化することができる。
【0032】
本開示は、デバイス及びホストコンピューターを接続するためのスレーブコンピューターアセンブリにも関する。以下で本開示によるスレーブコンピューターアセンブリの例示的な説明が図6を参照して行われる。
【0033】
図6は、本開示の一実施形態によるスレーブコンピューターアセンブリ600の概略ブロック図である。図6に示すように、スレーブコンピューターアセンブリ600は、スレーブ100と、コネクタ200とを備える。スレーブコンピューター100のUSBポート101及びコネクタ200の第1のポート201は、互いに取り外し可能に電気的に接続されるように構築される。図6は、スレーブコンピューター100及びコネクタ200が電気的に接続されていない状態を示す。USBポート101及び第1のポート201が接続されているとき、第1のピンP1及びP1’は互いに接触し、第2のピンP2及びP2’は互いに接触し、第3のピンP3及びP3’は互いに接触し、第4のピンP4及びP4’は互いに接触し、第5のピンP5及びP5’は互いに接触する。
【0034】
以下の図面を参照して、本開示による通信接続の全体配置を例示的に説明する。全体配位は、デバイスと、スレーブコンピューターアセンブリと、スレーブコンピューターとを備える通信システムを形成し、スレーブコンピューターアセンブリは、ホストコンピューターとデバイスとの間で通信を実施するために、デバイスがスレーブコンピューターアセンブリを介してホストコンピューターに接続可能であるように構築される。通信を通じて、ホストコンピューターによってスレーブコンピューターのモニタリング及び制御を実施することが可能である。
【0035】
図7は、本開示の一実施形態による通信システム70の概略ブロック図である。図7に示すように、通信システムは、デバイス910と、スレーブコンピューター100と、コネクタ400と、ホストコンピューター920とを備え、スレーブコンピューター100及びコネクタ400はスレーブコンピューターアセンブリを形成する。スレーブコンピューター100は、デバイス910がRS232規格に基づいて互いに通信するようにスレーブコンピューター100と接続可能であるように構築される。例えば、デバイス910からの信号出力のスタートビット、データビット及びストップビット(複数の場合もある)は、RS232規格を満たし、信号のレベルはTTLレベルであり、信号がスレーブコンピューターのRS232モジュールによる処置を受けた後、信号のレベルはRS232レベルになる。例えば、TTLレベルは5V以内の論理レベルであり、2.0Vを上回るレベルは「1」を表し、0.8Vを下回るレベルは「0」を表し、RS232レベルに関しては、-3V~-15Vのレベルは「1」を表し、3V~15Vのレベルは「0」を表す。スレーブコンピューター100は、RS232規格に従って互いに信号を送信するためにコネクタ400と接続され、USBポート101及び第1のポート201は、電気的接続のために互いに接触可能となるように構築される。コネクタ400は、RS232規格に従って互いに信号を送信するようにホストコンピューター920と接続され、コネクタ400のDB9ポート及びホストコンピューター920のDB9ポート921は、電気的接続のために互いに接触可能となるように構築される。図7に示すように、ホストコンピューターのDB9ポート921は、RS232規格を満たす信号を送信する。したがって、スレーブコンピューターアセンブリは、ホストコンピューター920とデバイス910との間で通信を実施するために、デバイス910がスレーブコンピューターアセンブリを介してホストコンピューター920に接続可能であるように構築される。通信を通じて、ホストコンピューター920によってスレーブコンピューター910のモニタリング及び制御を実施することが可能である。
【0036】
図8は、本開示の一実施形態による通信システム80の概略ブロック図である。図8に示すように、通信システム80は、デバイス910と、スレーブコンピューター100と、コネクタ500と、ホストコンピューター930とを備え、スレーブコンピューター100及びコネクタ500はスレーブコンピューターアセンブリを形成する。スレーブコンピューターアセンブリは、デバイス910がRS232規格に基づいて互いに通信するようにスレーブコンピューター100と接続可能であるように構築される。例えば、デバイス910からの信号出力のスタートビット、データビット及びストップビット(複数の場合もある)は、RS232規格を満たし、信号のレベルはTTLレベルであり、信号がスレーブコンピューターのRS232モジュールによる処置を受けた後、信号のレベルはRS232レベルになる。例えば、TTLレベルは5V以内の論理レベルであり、2.0Vを上回るレベルは「1」を表し、0.8Vを下回るレベルは「0」を表し、RS232レベルに関しては、-3V~-15Vのレベルは「1」を表し、3V~15Vのレベルは「0」を表す。スレーブコンピューター100は、RS232規格に従って互いに信号を送信するためにコネクタ500と接続され、USBポート101及び第1のポート201は、電気的接続のために互いに接触可能となるように構築される。コネクタ500は、変換器505及びUSB Aタイプポート503を介してホストコンピューター930と接続可能であり、USB規格に従って互いに通信する。コネクタ500のUSB Aタイプポート503及びホストコンピューター930のUSB Aタイプポート931は、電気的接続のために互いに接触可能であるように構築される。USB Aタイプポート931は、第1のピンp1’’と、第2のピンp2’’と、第3のピンp3’’と、第4のピンp4’’とを有する。図8に示すように、ホストコンピューター930のUSB Aタイプポート931は、USB規格を満たす信号を送信する。したがって、スレーブコンピューターアセンブリは、ホストコンピューター930とデバイス910との間で通信を実施するために、デバイス910がスレーブコンピューターアセンブリを介してホストコンピューター930に接続可能であるように構築される。通信を通じて、ホストコンピューター930によってスレーブコンピューター910のモニタリング及び制御を実施することが可能である。
【0037】
本開示によるスレーブコンピューターが従来のUSB接続ラインに誤って挿入される場合であっても、ホストコンピューターには危険がなく、すなわち、ホストコンピューターは安全である。この理由は、スレーブコンピューターが従来のUSB接続ラインと接続される場合、スレーブコンピューターのUSBポートの第4のピンのレベルが低レベルであり、このため電源スイッチが切断状態にあり、それによってRS232モジュールが動作せず、RS232規格を満たす信号がホストコンピューターに送信されないためである。この場合、スレーブコンピューターは誤った動作に起因して電気エネルギーを消費することがない。
【0038】
加えて、スレーブコンピューターがホストコンピューターと通信する必要がない(例えば、スレーブコンピューターが電力を提供するためにのみ用いられている)とき、本開示によるコネクタをスレーブコンピューターに挿入する必要なく、スレーブコンピューターを依然として用いることができる。したがって、本開示によるスレーブコンピューターの機能は、カスタマイズに起因して低減又は弱体化されない。
【0039】
上記で示したように、本発明者は、従来のスレーブコンピューター及びコネクタを効果的に再形成することによって、本開示によるスレーブコンピューター及びコネクタを得る。本開示によるスレーブコンピューター及びコネクタは、電気エネルギーの妥当な節減を可能にしながら、デバイスとホストコンピューターとの間の信頼性があり安全で効率的な通信を実施するように協働して用いることができる。
【0040】
本明細書に記載の異なる実施形態又は特徴は、別段の指示がない限り、達成可能な場合、組み合わせることができることが理解されるべきである。
【0041】
本明細書において用いられるとき、「含む/備える」という語は、1つ以上の他の特徴、要素又はアセンブリの存在又は追加を除外することなく、特徴、要素又はアセンブリの存在を示すものであることが強調されるべきである。
【0042】
本開示は、本開示の詳細な実施形態を記載することによって上記で開示されてきたが、当業者であれば、添付の特許請求項の趣旨及び範囲内で本開示の様々な変更、改善又は等価物を実行することができることを理解されるべきである。そのような変更、改善又は等価物も本開示の保護範囲内に含まれるとみなされるべきである。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】