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特表2023-502708ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99の腸管炎症の抑制における新規な用途
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-25
(54)【発明の名称】ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99の腸管炎症の抑制における新規な用途
(51)【国際特許分類】
   A61K 35/745 20150101AFI20230118BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20230118BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20230118BHJP
   A23L 33/135 20160101ALI20230118BHJP
   A23C 19/032 20060101ALI20230118BHJP
   A23C 9/00 20060101ALI20230118BHJP
   A23C 9/123 20060101ALI20230118BHJP
   C12N 1/20 20060101ALN20230118BHJP
【FI】
A61K35/745
A61P29/00
A61P1/04
A23L33/135
A23C19/032
A23C9/00
A23C9/123
C12N1/20 E ZNA
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022529588
(86)(22)【出願日】2020-11-19
(85)【翻訳文提出日】2022-06-06
(86)【国際出願番号】 CN2020129990
(87)【国際公開番号】W WO2021098755
(87)【国際公開日】2021-05-27
(31)【優先権主張番号】201911139551.5
(32)【優先日】2019-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522199044
【氏名又は名称】内蒙古伊利実業集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Inner Mongolia Yili Industrial Group Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.1 Jinshan Road, Jinshan Development Zone, Hohhot City, Inner Mongolia 010110, China
(71)【出願人】
【識別番号】522199055
【氏名又は名称】内蒙古乳業技術研究院有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】INNER MONGOLIA DAIRY TECH RES INSTITUTE CO LTD
【住所又は居所原語表記】No.8 Jinshan Avenue, Jinshan Development Zone, Hohhot City, Inner Mongolia 010110, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100122301
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 憲史
(74)【代理人】
【識別番号】100157956
【弁理士】
【氏名又は名称】稲井 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100170520
【弁理士】
【氏名又は名称】笹倉 真奈美
(74)【代理人】
【識別番号】100221545
【弁理士】
【氏名又は名称】白江 雄介
(72)【発明者】
【氏名】洪 維錬
(72)【発明者】
【氏名】趙 ▲ウェン▼
(72)【発明者】
【氏名】劉 偉賢
(72)【発明者】
【氏名】張 海斌
(72)【発明者】
【氏名】尹 小静
【テーマコード(参考)】
4B001
4B018
4B065
4C087
【Fターム(参考)】
4B001AC31
4B001BC14
4B001EC05
4B018MD87
4B018ME14
4B065AA21X
4B065AC20
4B065BA22
4B065BA30
4B065CA41
4B065CA43
4B065CA44
4C087AA01
4C087AA02
4C087BC59
4C087CA09
4C087MA17
4C087MA22
4C087MA23
4C087MA35
4C087MA37
4C087MA43
4C087MA52
4C087NA14
4C087ZA66
4C087ZA73
4C087ZB11
(57)【要約】
本発明は、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99の腸管炎症の抑制における新規な用途を提供する。ビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)BL-99は、寄託番号がCGMCC No.15650であり、該菌株は腸管炎症抑制効果を有し、炎症因子であるIL-6及び/又はTNF-αを低減し、炎症抑制因子であるIL-10を促進し、結腸炎による組織損傷を低減することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
寄託番号:CGMCC No.15650のビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)の、腸管炎症を抑制するための組成物の調製における使用。
【請求項2】
前記ビフィドバクテリウム・ラクティスが、生菌及び/又は死菌の固体又は液体の細菌製剤の形態で前記組成物の調製に使用される、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記組成物が、食品組成物、飼料組成物、又は医薬品組成物を含む、請求項1に記載の使用。
【請求項4】
前記組成物が、炎症因子であるIL-6及び/又はTNF-αを低減するために使用される、請求項1に記載の使用。
【請求項5】
前記ビフィドバクテリウム・ラクティスの使用量が、3.88×10CFU~3.88×1013CFU/日又は0.01μg~100mg/日である、請求項4に記載の使用。
【請求項6】
前記組成物が、炎症抑制因子であるIL-10を促進するために使用される、請求項1に記載の使用。
【請求項7】
前記ビフィドバクテリウム・ラクティスの使用量が、3.88×10CFU~3.88×1013CFU/日又は0.01μg~100mg/日である、請求項6に記載の使用。
【請求項8】
前記組成物が、結腸炎による組織損傷を低減するために使用される、請求項1に記載の使用。
【請求項9】
前記ビフィドバクテリウム・ラクティスの使用量が、3.88×10CFU~3.88×1013CFU/日又は0.01μg~100mg/日である、請求項8に記載の使用。
【請求項10】

前記組成物が食品組成物であり、好ましくは、前記食品が発酵乳製品、チーズ、乳飲料、固形飲料、又は粉乳である、請求項4~9のいずれか一項に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、微生物技術の分野に関し、特に、ビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)BL-99(寄託番号:CGMCC No.15650)の、腸管炎症の抑制における新規な用途に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術
腸炎は、環境因子、食事、生活習慣等による腸内細菌叢の微小環境への影響によりその発症率が年々上昇し、世界中にヒトの健康に影響を与える重要な疾患の一つとなっている。今迄、腸管細胞の酸化損傷、粘膜の損傷、腸管上皮細胞の感染、毒素等の有害物質の放出によって、腸管上皮細胞の損傷死を引き起こし、腸管上皮の透過性を向上させることで、病原菌等が損傷した腸管粘膜のバリアを透過して組織内部に侵入し、一連の免疫応答を惹起した結果、マクロファージが多量のサイトカインを産生し、T細胞を過剰に刺激して炎症促進因子を産生し、上皮細胞を炎症反応させることが数多くの研究によって明らかにされている。
【0003】
従来の腸炎治療法は、現代医学的治療法と漢方的治療法に分けられる。科学技術の進歩に伴い、プロバイオティクスの体外からの補充によって腸内細菌叢のバランスを調節することも、腸管炎症を低下させる重要な方法となっている。プロバイオティクスは、腸管の内在的及び免疫的防御バリアとして、病原菌に抵抗でき、安全、制御可能、有効、副作用が少ないという特徴を有した、腸炎を治療する理想的な方法である。プロバイオティクスによる腸炎治療のメカニズムは、未だに十分に研究されていないが、プロバイオティクスが栄養物質への競合、共受容体への競合によって病原菌の定着を阻害したり、バクテリオシンの産生によって病原菌を直接に抑制したり、抗毒素プロテアーゼ等の産生によって病原菌及びその毒素を遮断することに起因すると一般的に考えられる。プロバイオティクスは、通常の腸内細菌叢を維持することにより、粘膜バリア作用を増強し、炎症シグナルの曝露を抑制し、そして、免疫系は、不均衡な免疫応答を調整し、宿主の粘膜損傷を抑制することとなる。また、プロバイオティクス製剤は、世界胃腸病学組織(WGO)のグローバルガイダンスにおいて炎症性腸疾患薬とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発明の概要
本発明の目的の一つは、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99の新規な用途を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、本発明でBL-99と命名されたビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)を提供する。該菌株は、2018年4月26日に分類名:ビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)、寄託番号:CGMCC No.15650として中国微生物菌種寄託管理委員会の一般微生物培養保存センター(CGMCC)(アドレス:北京市朝陽区北辰西路1号院3号、中国科学院微生物研究所)に寄託されていた。本発明により提供されるビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)は、胃酸及び腸液に耐える特性を有し、pH2.5の胃酸液で30分処理されたときの生菌生存率が62%以上であり、2時間処理されたときの生菌生存率が61%以上であり、pH6.8の小腸液で2時間処理されたときの生菌生存率が70%以上である。
【0006】
本発明の研究によって、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99(寄託番号:CGMCC No.15650のビフィドバクテリウム・ラクティス)株単独で腸管炎症を抑制する効果を有し、炎症因子であるIL-6及び/又はTNF-αを低減し、炎症抑制因子であるIL-10を促進し、結腸炎による組織損傷を低減し得ることを見出した。
【0007】
そして、本発明は、寄託番号:CGMCC No.15650のビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)の、腸管炎症の抑制のための組成物の調製における使用を提供する。
【0008】
言い換えれば、本発明は、寄託番号:CGMCC No.15650の、腸管炎症の抑制のためのビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)を提供する。前記ビフィドバクテリウム・ラクティスは、それを含む組成物の形態で存在してもよい。
【0009】
別の面から言えば、本発明はまた、寄託番号:CGMCC No.15650のビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)の有効量を受験者に投与することを含む、腸管炎症を抑制する方法を提供する。前記ビフィドバクテリウム・ラクティスは、それを含む組成物の形態で受験者に投与されてもよい。
【0010】
本発明の具体的実施形態によれば、前記ビフィドバクテリウム・ラクティスは、固体又は液体の細菌製剤の形態で、前記組成物の調製に使用される。
【0011】
本発明の具体的実施形態によれば、前記ビフィドバクテリウム・ラクティスは、生菌及び/又は死菌の形態で、前記組成物の調製に使用される。
【0012】
本発明の具体的実施形態によれば、前記組成物は、食品組成物、飼料組成物、又は医薬組成物を含んでもよい。
【0013】
本発明の具体的実施形態によれば、前記組成物は、動物又はヒトに使用されてもよい。前記組成物は、当分野汎用の原料成分を含んでもよい。例えば、医薬組成物は、添加剤を適量含んでもよく、前記添加剤は、賦形剤、希釈剤、充填剤、吸収促進剤などであってもよい。
【0014】
食品組成物は、従来のビフィドバクテリウム・ラクティス含有食品に準じて本発明のビフィドバクテリウム・ラクティスを製造することができ、被投与者の要望に応じて例えば、粉末剤、錠剤、ペレット剤、マイクロカプセル剤、液剤等の様々な形態とすることができる。
本発明の具体的実施形態によれば、前記組成物は、炎症因子であるIL-6及び/又はTNF-αを低減するために使用される。具体的に使用する際に、前記ビフィドバクテリウム・ラクティスの使用量は3.88×10CFU~3.88×1013CFU/日であり、又は菌体重量として0.01μg~100mg/日であり、好ましくは、前記ビフィドバクテリウム・ラクティスの使用量は3.88×10CFU~3.88×1012CFU/日であり、又は菌体重量として0.1μg~10mg/日である。
【0015】
本発明の具体的実施形態によれば、前記組成物は、炎症抑制因子であるIL-10を促進するために使用される。具体的に使用する際に、前記ビフィドバクテリウム・ラクティスの使用量は、3.88×10CFU~3.88×1013CFU/日であり、又は菌体重量として0.01μg~100mg/日である。好ましくは、前記ビフィドバクテリウム・ラクティスの使用量は、3.88×10CFU~3.88×1012CFU/日であり、又は菌体重量として0.1μg~10mg/日である。
【0016】
本発明の具体的実施形態によれば、前記組成物は、結腸炎による組織損傷を低減するために使用される。具体的に使用する際に、前記ビフィドバクテリウム・ラクティスの使用量は、3.88×10CFU~3.88×1013CFU/日であり、又は菌体重量として0.01μg~100mg/日である。好ましくは、前記ビフィドバクテリウム・ラクティスの使用量が3.88×10CFU~3.88×1012CFU/日であり、又は菌体重量として0.1μg~10mg/日である。
【0017】
本発明の具体的な一実施形態において、前記組成物は、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99以外、生体適合的な賦形剤を含んでもよく、溶液、懸濁液、エマルジョン、粉末、錠剤、丸剤、シロップ、口内錠、タブレット、チューインガム、又はカプセル剤の製剤に調製して、一般的使用又は医薬的使用に供する。
【0018】
本発明の具体的な一実施形態において、前記組成物は、食品組成物であり、前記食品は、発酵乳製品(例えば、発酵乳、風味発酵乳、発酵乳飲料など)、チーズ、乳飲料、固形飲料又は粉乳などであってもよい。
【0019】
本発明の別の具体的な一実施形態において、前記組成物は、飼料組成物である。前記飼料組成物における他の成分は、プロバイオティクス飼料分野における通常技術を参考にして選定してもよい。
【0020】
本発明の別の具体的な一実施形態において、前記組成物は、医薬組成物である。前記医薬組成物における他の成分は、プロバイオティクス医薬品分野における通常技術を参考にして選定してもよい。
【発明の効果】
【0021】
以上のように、本発明によれば、腸管炎症への抑制効果が顕著であり、炎症因子であるIL-6及び/又はTNF-αを低減し、炎症抑制因子であるIL-10を促進し、結腸炎による組織損傷を低減することができ、腸管炎症への抑制効果を有する食品、医薬品及び飼料等の製造に有用なビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99の新規な用途を提供し、幅広い応用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図面の簡単な説明
図1図1は、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99によるマウスの結腸におけるIL-6への影響を示す。
図2図2は、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99によるマウスにおける結腸IL-10への影響を示す。
図3図3は、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99によるマウスにおける結腸TNF-αへの影響を示す。
図4図4は、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99に影響されたマウスの病理切片結果を示す。
図5図5は、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99に影響されたマウスの組織学的損傷スコアリング結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
特許手続上の微生物の寄託:
本発明のビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99
寄託日:2018年04月26日;
寄託機関:中国微生物菌種寄託管理委員会の一般微生物培養保存センター(CGMCC);
寄託機関のアドレス:北京市朝陽区北辰西路1号院3号、中国科学院微生物研究所
寄託番号:CGMCC No.15650;
分類名:ビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)。
【0024】
発明を実施するための形態
本発明の技術的特徴、目的及び有益な効果をより明確に理解されるように、ここで具体的な実施例を参照して本発明の技術考案について以下に詳細な説明を行うが、これらの実施例は本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではないと理解されるべきである。実施例において、各出発試薬材料は市販されており、特に断りがない限り、実験方法は当分野において周知の一般的方法及び一般的条件とするか、又は機器メーカーによって推奨される条件に従う。
【実施例
【0025】
実施例1:ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99及びその性能測定
本発明のビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99は、Shanghai Jiaoda Onlly Co.,Ltd.から入手した、乳児の腸管から分離して得られたものである。該菌株は、2018年4月26日に分類名:ビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)、寄託番号:CGMCC No.15650として中国微生物菌種寄託管理委員会の一般微生物培養保存センター(アドレス:北京市朝陽区北辰西路1号院3号、中国科学院微生物研究所)に寄託されていた。
【0026】
1ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99の分類学的特徴表
【表A】
【0027】
16S rRNA遺伝子配列の配列決定結果(配列番号1):
GCTCCCCCACAAGGGTCGGGCCACCGGCTTCGGGTGCTACCCACTTTCATGACTTGACGGGCGGTGTGTACAAGGCCCGGGAACGCATTCACCGCGGCGTTGCTGATCCGCGATTACTAGCGACTCCGCCTTCACGCAGTCGAGTTGCAGACTGCGATCCGAACTGAGACCGGTTTTCAGCGATCCGCCCCACGTCACCGTGTCGCACCGCGTTGTACCGGCCATTGTAGCATGCGTGAAGCCCTGGACGTAAGGGGCATGATGATCTGACGTCATCCCCACCTTCCTCCGAGTTGACCCCGGCGGTCCCACATGAGTTCCCGGCATCACCCGCTGGCAACATGCGGCGAGGGTTGCGCTCGTTGCGGGACTTAACCCAACATCTCACGACACGAGCTGACGACGACCATGCACCACCTGTGAACCGGCCCCGAAGGGAAACCGTGTCTCCACGGCGATCCGGCACATGTCAAGCCCAGGTAAGGTTCTTCGCGTTGCATCGAATTAATCCGCATGCTCCGCCGCTTGTGCGGGCCCCCGTCAATTTCTTTGAGTTTTAGCCTTGCGGCCGTACTCCCCAGGCGGGATGCTTAACGCGTTGGCTCCGACACGGGACCCGTGGAAAGGGCCCCACATCCAGCATCCACCGTTTACGGCGTGGACTACCAGGGTATCTAATCCTGTTCGCTCCCCACGCTTTCGCTCCTCAGCGTCAGTGACGGCCCAGAGACCTGCCTTCGCCATTGGTGTTCTTCCCGATATCTACACATTCCACCGTTACACCGGGAATTCCAGTCTCCCCTACCGCACTCCAGCCCGCCCGTACCCGGCGCAGATCCACCGTTAGGCGATGGACTTTCACACCGGACGCGACGAACCGCCTACGAGCCCTTTACGCCCAATAAATCCGGATAACGCTCGCACCCTACGTATTACCGCGGCTGCTGGCACGTAGTTAGCCGGTGCTTATTCGAACAATCCACTCAACACGGCCGAAACCGTGCCTTGCCCTTGAACAAAAGCGGTTTACAACCCGAAGGCCTCCATCCCGCACGCGGCGTCGCTGCATCAGGCTTGCGCCCATTGTGCAATATTCCCCACTGCTGCCTCCCGTAGGAGTCTGGGCCGTATCTCAGTCCCAATGTGGCCGGTCACCCTCTCAGGCCGGCTACCCGTCAACGCCTTGGTGGGCCATCACCCCGCCAACAAGCTGATAGGACGCGACCCCATCCCATGCCGCAAAAGCATTTCCCACCCCACCATGCGATGGAGCGGAGCATCCGGTATTACCACCCGTTTCCAGGAGCTATTCCGGTGCACAGGGCAGGTTGGTCACGCATTACTCACCCGTTCGCCACTCTCACCCCGACAGCAAGCTGCCAGGGATCCCGTTCGACT
【0028】
2.ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99の人工胃液、腸液に対する耐性
ビフィズス菌属は、通常、酸に対する耐性がない。本実施例では、本発明のビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99の人工胃液、腸液に対する耐性を測定するとともに、現在当分野で耐酸性に優れていると認められ、消化管を通して生息することが可能であるビフィドバクテリウム・ラクティスBB-12(登録商標)を対照として比較した。
【0029】
測定方法: ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99株をMRS液体培地で37℃で16時間培養した後、4℃、2500rpmで10分間遠心分離して菌体を回収した。
【0030】
被検菌株をそれぞれ人工胃液、人工小腸液で培養し、37℃で0、30分間、2時間処理した後、生菌数をカウント分析し、生存率で菌株の耐酸性及び腸液耐性を評価した。生存率=(処理後の生菌数/0時点での生菌数)×100
【0031】
菌株の人工胃酸(pH2.5)での生存率の測定結果を表1に示す。BB-12は、人工胃酸(pH2.5)で30分処理されたときの生菌生存率が7.04%であり、2時間処理されたときの生菌生存率が僅1.64%であったことに対し、本発明のビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99は、人工胃酸(pH2.5)で30分処理されたときの生菌生存率が62.60%であり、2時間処理されたときの生菌生存率が61.83%であった。本発明のビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99は、優れた胃酸耐性を有し、無事に胃を通して腸に到達し、プロバイオティクス効果を奏することができることが表明される。
【0032】
【表1】
【0033】
菌株の人工小腸液(pH6.8)での生存率の測定結果を表2に示す。データによれば、BB-12は、人工小腸液(pH6.8)で2時間処理されたときの生菌生存率が僅か28.95%であったことに対し、本発明のビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99は、人工胃酸(pH2.5)で2時間処理されたときの生菌生存率が70.23%であった。本発明のビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99は、優れた腸液耐性を有し、腸管内で生息して定着することができることが表明される。
【0034】
【表2】
【0035】
3.ビフィドバクテリウム・ラクティス BL-99の毒性実験及び安全性テスト
本発明のビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99をBBL液体培地に接種し、36±1℃で48±2時間嫌気的培養し、培養液中のビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99の生菌数をカウントしたところ、3.7×10cfu/mLであった。培養物の原液及び5倍濃縮液を、経口で20.0mL/kg BWで受験マウスに3日間連続的に強制経口投与し、7日間観察した。実験には、培地の原液群と5倍濃縮液群をコントロール群とした。実験の結果、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99のBBL培養物の原液群及び5倍濃縮液群は、それぞれのコントロール群と比較して、マウスの体重増加に統計的に有意な影響を及ぼさず(p>0.05)、且つ受験マウスに毒性反応又は死亡が認められなかったことが分かる。
【0036】
ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99の抗生物質感受性を、SN/T 1944-2007、「動物及びその製品における細菌の耐性の測定」に規定の方法を用いて評価した。評価の結果、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99は、アンピシリン(Ampicillin)、ペニシリンG(Penicillin G)、エリスロマイシン(Erythromycin)、クロラムフェニコール(Chloramphenicol)、クリンダマイシン(Clindamycin)、バンコマイシン(Vancomycin)及びテトラサイクリン(Tetracycline)などに対して感受性であり、欧州食品安全委員会(European Food Safety Authority)による食用菌耐性に対する評価規範の要求を満たすことを示す。ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99は、外来抗生物質耐性遺伝子を含まず、食用として安全であることが分かる。
【0037】
実施例2:ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99による腸管炎症抑制効果実験
1.実験材料
健常BABL/c雄マウスを北京華阜康バイオサイエンス株式会社から購入し、中国疾病管理予防センターの動物室に飼育し、室温(25±2℃)、相対湿度(55±2)%に維持しながら、12h/12h昼夜交互に照光し、自由に餌及び水を摂取させた。
【0038】
2.実験方法
2.1 動物群分け及び処置
週齢6~8週、体重20~22gの健常BABL/c雄マウス112匹を体重によって乱数を利用して、14匹ずつ8群に分けた。各群は、1ケージ7匹、2ケージで飼育し、ピクリン酸を用いて番号を付け、5日間通常飼料を馴染み飼育した。具体的な群分け及びサンプル量を表3に示す。強制経口方式によってマウスに投与し、強制経口投与量は0.4ml/20gであり、投与期間は14日間であった。
【0039】
【表3】
【0040】
死菌サンプルは、BL-99不活化サンプルであり、すなわちBL-99サンプルを需要に応じて調製した後、水浴100℃で加熱して20分間不活化させ、PBSで容積を決め、冷蔵庫に入れて使用に備えたものである。
8群のマウスのうち、コントロール群を除いた残りの7群について、DSS誘発実験的結腸炎のモデル化を行った。実験中の8日目に、5.0% DSS水溶液を調製し、飲用水の代わりに7日間自由に摂取させ、コントロール群に蒸留水を摂取させた。マウスの徴候の変化を毎日観察した。
【0041】
2.2結腸長さおよび重さ測定
投与終了後、マウスにペントバルビタールナトリウムを腹腔内注射して麻酔させ、腹部大動脈より採血し、血清を遠心分離した。マウスの結腸を単離し、PBSで数回洗浄した後、長さを測定し、その2/3を切断して遠心チューブ内に-80℃で貯蔵した。残りの1/3を10%ホルマリン溶液で固定し、使用に備えた。
【0042】
2.3結腸組織に対する病理学的観察及びスコアリング
結腸をホルマリン溶液で固定した後、脱水、パラフィン浸漬、包埋、スライス、引け上げ、焼き付け、脱ろう、再水和、及びHE染色を順次に経て、最後に顕微鏡による組織形態学的観察を行った。
【0043】
組織学的スコアリングは、Fedorakによる組織学的積分基準を用いて行った。組織学的損傷スコアリング基準を表4に示す。
【0044】
【表4】
【0045】
2.4 血清中サイトカイン測定
マウスの結腸におけるサイトカインであるIL-6、IL-10、及びTNF-αの含有量を、ELISAキットに付属するマニュアルに従って測定した。
【0046】
2.5 統計分析方法
実験データはMean±S.E.M.として示され、データについてPRISM version 5.0(GraphPad, San Diego, CA, USA)を利用して統計した。群間の差は、一元配置分散分析を利用してテューキーによる多重比較検定の方法に従って統計した。P < 0.05の場合、統計的有意差があることを示す。
【0047】
3.実験結果と分析
3.1マウスの体重変化
0日目、7日目及び14日目にマウスの体重を統計し、結果を表5に示す。
【0048】
【表5】
【0049】
0日目に、マウス体重の群間の比較に有意差がなく(p<0.05)、実験開始時にマウスの状態が揃っていることを示し、マウス体重の違いによる実験差を排除することができる。サンプル投与7日後、各群におけるマウスの体重はいずれも増加したが、群間の比較に有意差がなく(p<0.05)、短時間のサンプル投与によってマウスの体重増加に影響を与えないことを示した。飲用水の代わりに5%のDDSを飲ませた7日後、モデル群におけるマウスの体重はいずれも有意に低下した(p<0.05)のに対し、コントロール群におけるマウスの体重には有意な変化がなく(p>0.05)、同時に、マウスの状態観察結果を参照して、モデル群のモデル化に成功したことが分かる。モデル化後、モデル群及び各投与群におけるマウスの体重はいずれも有意に低下し、これは、サンプルの投与にもかかわらず、DSSによって腸管損傷を引き起こしたとの前提で、マウスの体重が依然として減少したことを示した。モデル化後、各投与群におけるマウスの体重は、コントロール群よりも有意に低かった(p<0.05)が、モデル群と比較して有意差がなかった(p>0.05)。これは、DSSによるモデル化されたマウスの体重へのサンプル投与作用が限定的であることを示した。
【0050】
3.2 DSS誘発結腸炎マウスにおける徴候観察
0~7日間、各群におけるマウスは、毛の色が滑らかで、意識が活発で、反応が敏感で、正常に摂食し、下痢も血便もなく、便が球形状ないし帯形状を呈した。7日間のモデル化により、モデル群と投与群の何れにおいても、5.0% DSSによりマウスの実験的結腸炎を誘発してモデル化を実現した。各実験群におけるマウスのそれぞれのモデル化期間における徴候変化を観察し、結果を表6に示す。
【0051】
【表6】
【0052】
マウスにおける腸管炎症症状の観察結果により、各サンプルのDSSによるモデル化されたマウスへの投与効果は、(1)実験終了後、血便の発生したマウスの数が減少した点、(2)マウスにおける血便発生時期は、モデル群と比較して1~2日遅れた点に現されることが明らかである。今回のモデル化は、飲用水の代わりに5% DSSを使用したが、おそらく、マウスによってDSSの取り込み量及び耐え得る程度が異なるため、死亡したマウスの数には用量依存的変化が認められなかった。
【0053】
3.3 各群におけるマウスの脾臓重さ
各群におけるマウスの脾臓重さを表7に示す。コントロール群と比較して、モデル群におけるマウスの脾係数はいずれもコントロール群より有意に高く(p<0.05)、これは、5% DSSによってマウスの脾臓におけるリンパ球及びマクロファージの増殖を刺激し、機体を刺激して細胞免疫及び体液免疫の作用を発揮し得ることを示したことが分かる。BL-99中用量群及び死菌低用量群において、脾係数が減少する傾向があり、中用量のBL-99又は低用量の不活化菌によって機体の炎症反応を減少させる効果を有し得ることが推測される。
【0054】
【表7】
【0055】
3.4 測定指標
3.4.1 マウスにおける結腸長さの測定結果
マウスにおける結腸長さの結果を表8に示す。モデル化後、モデル群におけるマウスの結腸長さは、コントロール群より有意に低かった(p<0.05)。サンプル投与後、各群におけるマウスの結腸長さは、モデル群と比較して有意差がなく(p>0.05)、これは、本実験では5% DSSによるマウスの結腸長さに対する作用が支配的であり、短時間のサンプル投与によってマウスの結腸長さに対して有意な影響がないことを示した。
【0056】
【表8】
【0057】
3.4.2 結腸におけるIL-6の測定結果
結腸におけるIL-6の変化結果を図1に示す。コントロール群と比較して、モデル群ではマウスの結腸におけるIL-6はコントロール群より有意に高く(p<0.05)、マウスに対するDSS投与によってマウスの腸管炎症反応を増強させ得ることを示し、炎症因子IL-6の増加として現された。モデル群と比較して、BL-99中用量群及び死菌低用量群ではマウスの結腸におけるIL-6は、モデル群より有意に低く(p<0.05)、プロバイオティクス投与後、中用量又は高用量のBL-99及低用量の死菌によってマウスの腸管炎症反応を低減させ得ることを示した。
【0058】
3.4.3 結腸におけるIL-10の測定結果
結腸におけるIL-10変化の結果を図2に示す。コントロール群と比較して、モデル群では結腸におけるIL-10が上昇したが、有意差がなく(p>0.05)、モデル化によって腸管抗炎症因子であるIL-10の分泌を増加させる傾向があることを示した。モデル群と比較して、中用量群、及び高用量群ではマウスの結腸におけるIL-10は何れも有意に増加し(p<0.05)、プロバイオティクスの投与後、中用量、又は高用量のBL-99によって腸管抗炎症細胞からの抗炎症因子IL-10の産生を促進する作用があることを示した。
【0059】
3.4.4 結腸におけるTNF-αの測定結果
結腸におけるIL-10変化の結果を図3に示す。モデル群と比較して、BL-99の低用量群、中用量群及び高用量群、並びに死菌高用量群の何れにおいても、結腸におけるTNF-αは低下する傾向があり、そのうち、死菌低用量群ではマウスの結腸におけるTNF-αが有意に降低し(p<0.05)、中用量群又は低用量群のプロバイオティクス死菌によって腸管炎症反応を低減させ、結腸炎症因子であるTNF-αの分泌を低減させることが可能であることを示した。
【0060】
3.4.5 病理学的結果
3.4.5.1 病理切片
病理切片の結果を図4に示す。コントロール群のマウスに対する組織学的観察によって完全な結腸上皮細胞が見られ、明瞭な陰窩構造と杯細胞も見られた。DSS誘発結腸炎モデル群のマウスに対する組織学的観察では、完全な結腸上皮細胞が見られないとともに、陰窩が不完全で、杯細胞が崩壊する現象が見られ、崩壊面積がいずれも50%以上であり、一部のマウスでは陰窩が完全に消失し、杯細胞が完全に崩壊した。また、好中球やリンパ球などの炎症性細胞浸潤もマウスにおいて認められた。BL-99投与後にDSSによってモデル化されたマウスにおいて、炎症性細胞浸潤が認められ、少数の陰窩が消失し、杯細胞が崩壊した。そのうち、中用量群では炎症反応がより重篤で、その病変範囲が50~75%と大きく、低用量群及び高用量群では病変範囲が限定的で、ほとんどは0~25%の範囲内であった。死菌投与後にDSSによってモデル化されたマウスにおいて、炎症性細胞浸潤が認められ、陰窩の消失した面積が広くなり、杯細胞が崩壊し、病変範囲が悪化し、ほとんどは50%の範囲内であった。
【0061】
3.4.5.2マウスに対する組織学的損傷スコアリング分析
組織学的損傷スコアリングの結果を図5に示す。モデル群と比較して、各群ではともに結腸組織学的損傷スコアが低下する傾向があり、そのうち、BL-99の低及び高用量群と、死菌低、中及び高用量群の何れにおいても組織学的損傷スコアがモデル群より有意に低く(p<0.05)、上記各群プロバイオティクスによってマウスにおける結腸損傷による結腸炎症症状を軽減する効果を有することを示した。
【0062】
DSSによって結腸炎を誘発することは、実験的動物結腸炎モデル化の最も一般的な手法であり、通常、マウスに7日間自由に摂取させれば、実験的結腸炎のモデル化を実現できる。本実験は、モデル化に濃度5%のDSSを利用して、モデル群では死亡が発生し、且つ3日目からマウスは血便が発生し始め、血便状況が経時的に悪化し、血便が発生したマウスの数が増加したことは、安定にモデル化されていることを示した。
【0063】
BL-99の各用量群では、マウスは血便が発生した時期がモデル群より遅く、血便が発生したマウスの数がモデル群より少なく、症状が軽いことはは、プロバイオティクスによる抗炎症反応効果を直接に示した。一方、死菌投与群では、マウスは血便が発生した時期がモデル群と一致し、血便が発生した頻度が高いことはは、不活化されたプロバイオティクスによる腸管に対する調節作用が低減したことにより、腸管炎症の発生率が高くなったからである。
【0064】
IL-6は、他のサイトカインの発現を調節することができる多機能の重要なサイトカインの一種である。 DSSによって実験的結腸炎を誘発する過程において、IL-6は炎症促進因子として働き、その発現レベルは結腸炎の炎症程度と密接に関与する。IL-10を欠いたマウスには重篤な腸管炎症が現れ、また、IL-10は結腸炎モデル動物において良好な治療効果を示した。TNF-αは全身性炎症に関与するサイトカインである。本研究において、モデル群ではマウスの結腸におけるIL-6が有意に上昇したが、BL-99の中用量群及び高用量群、並びに死菌低用量群の何れにおいてもマウスの結腸におけるIL-6がモデル群と比較して低くなり、BL-99の中用量群及び高用量群ではマウスの結腸における抗炎症因子IL-10の含有量が増加し、中用量又は高用量のBL-99によって結腸炎症におけるIL-10 のレベルを上昇させることを示し、抗炎症効果を増強させることは、BL-99及び不活化のプロバイオティクスの何れによってもマウスにおける腸管炎症反応を軽減し、DSS誘発実験的結腸炎の症状を緩和することを示すことが分かった。
【0065】
BL-99又は不活化菌の投与後、マウスは結腸組織損傷スコアにおいてモデル群と有意な差があり、具体的には、炎症性細胞浸潤の程度が低く、病変深さが主に粘膜下層にあり、基部陰窩の崩壊が少なく、切片における病変範囲も小さいことを示し、BL-99生菌及び死菌がともにDSSによるモデル化マウスにおける結腸炎症程度を軽減できることを直接に示した。
【0066】
以上の研究結果より、ビフィドバクテリウム・ラクティスBL-99は、炎症因子であるIL-6とTNF-αを著しく抑制することができ、炎症抑制因子であるIL-10を増加させ、結腸組織損傷を回復させる機能を有することが検証され、例えば発酵乳、チーズ、乳飲料、粉乳などの食品又は該菌株及びその誘発体を含む他の任意の食品に用いることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
【配列表】
2023502708000001.app
【国際調査報告】