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特表2023-502710ノズル監視装置を有するノズル遠心分離機及びノズル遠心分離機のノズルを監視する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-25
(54)【発明の名称】ノズル監視装置を有するノズル遠心分離機及びノズル遠心分離機のノズルを監視する方法
(51)【国際特許分類】
   B04B 11/02 20060101AFI20230118BHJP
   B04B 15/00 20060101ALI20230118BHJP
【FI】
B04B11/02
B04B15/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022529595
(86)(22)【出願日】2020-11-10
(85)【翻訳文提出日】2022-05-20
(86)【国際出願番号】 EP2020081618
(87)【国際公開番号】W WO2021099182
(87)【国際公開日】2021-05-27
(31)【優先権主張番号】102019131509.3
(32)【優先日】2019-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518091934
【氏名又は名称】ジーイーエー メカニカル イクイップメント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クラウス, アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】ゲーマン, リュディガー
【テーマコード(参考)】
4D057
【Fターム(参考)】
4D057AB01
4D057AC01
4D057AC06
4D057AD01
4D057AE02
4D057AF07
4D057BD00
4D057CA02
4D057CB01
(57)【要約】
本発明は、連続して操作されるノズル遠心分離機(1)、特にノズルセパレータのノズル監視装置(15)であって、ハウジング(2)と少なくとも1つのセンサと制御ユニット(24)を備え、該ハウジング(2)内に規定された数のノズルを周縁部(3b)に有するドラム(3)が垂直回転軸(3a)の周りに回転可能に配置されている。ノズル監視装置(15)は、光学的ノズル監視装置として構成され、少なくとも1つのストロボスコープ(19)及び少なくとも1つのカメラ(20)を有し、前記少なくとも1つのカメラ(20)は、少なくとも1つのセンサを形成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続して操作されるノズル遠心分離機(1)、特にノズルセパレータのノズル監視装置(15)であって、ハウジング(2)と少なくとも1つのセンサと制御ユニット(24)を備え、該ハウジング(2)内に規定された数のノズルを周縁部(3b)に有するドラム(3)が垂直回転軸(3a)の周りに回転可能に配置されたノズル監視装置(15)において、
ノズル監視装置(15)は、光学的ノズル監視装置として構成され、少なくとも1つのストロボスコープ(19)及び少なくとも1つのカメラ(20)を有し、前記少なくとも1つのカメラ(20)は、少なくとも1つのセンサを形成することを特徴とする、ノズル監視装置(15)。
【請求項2】
ノズル監視装置(15)は照明(21)を備える、請求項1に記載のノズル監視装置(15)。
【請求項3】
ノズル監視装置(15)が点検窓(18)を備える、請求項1又は2に記載のノズル監視装置(15)。
【請求項4】
前記少なくとも1つのストロボスコープ(19)、少なくとも1つのカメラ(20)及び照明(21)が監視室(16)内に取り付けられている、請求項1乃至3の何れかに記載のノズル監視装置(15)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのストロボスコープ(19)と、前記少なくとも1つのカメラ(20)及び照明(21)が前記点検窓(18)の上方の監視室(16)内に配置され、前記点検窓(18)が前記監視室(16)の開口部に取り付けられている、請求項4に記載のノズル監視装置(15)。
【請求項6】
前記少なくとも1つのカメラ(20)及び前記照明(21)は、前記点検窓(18)の上方の監視室(16)内に配置され、前記点検窓(18)は、前記監視室(16)の開口内に取り付けられ、前記少なくとも1つのストロボスコープ(19)は、前記監視室(16)の外側に配置される、請求項1乃至3の何れかに記載のノズル監視装置(15)。
【請求項7】
前記点検窓(18)が、点検窓駆動部(18a)を有する回転式の点検窓(18)として構成されている、請求項3乃至6の何れかに記載のノズル監視装置(15)。
【請求項8】
ノズル監視装置(15)の制御ユニット(24)が、点検窓駆動部(18a)、少なくとも1つのストロボスコープ(19)、少なくとも1つのカメラ(20)及び照明(21)を制御する、請求項3乃至7の何れかに記載のノズル監視装置(15)。
【請求項9】
少なくとも1つのカメラ(20)が制御ユニット(24)の評価部(20d)に接続されており、該評価部(20d)が画像認識ソフトウェアにより少なくとも1つのカメラ(20)が取り込んだ画像を認識し評価する、請求項8に記載のノズル監視装置(15)。
【請求項10】
ノズル監視装置(15)は少なくとも1つの洗浄装置(25)を備える、請求項1乃至9の何れかに記載のノズル監視装置(15)。
【請求項11】
ノズル遠心分離機(1)、特にノズルセパレータであって、ハウジング(2)とノズル監視装置(15)を備え、該ハウジング(2)内に規定した数のノズルを周縁部(3b)に有するドラム(3)が垂直回転軸(3a)の周りに回転可能に配置され、ノズル監視装置(15)の少なくとも一部はハウジング(2)の内側に接触しているノズル遠心分離機(1)において、
ノズル監視装置(15)は、請求項1乃至10の何れかに従って形成されたことを特徴とする、ノズル遠心分離機(1)。
【請求項12】
ノズル監視装置(15)がハウジング(2)上又はハウジング(2)内に配置され、前記ストロボスコープ(19)、カメラ(20)及び照明(21)の何れかが上部ハウジング部(2a)にて上部ハウジング部内の開口を通ってハウジング(2)のハウジング壁内に部分的に突き抜けるか、又はこの上部ハウジング部(2a)に完全に配置され、ノズル(8)を有するドラム(3b)の周縁部(3b)に向けられる、請求項11に記載のノズル遠心分離機(1)。
【請求項13】
点検窓(18)が、ハウジング(2)の内側に接しているノズル監視装置(15)の少なくとも1つの部分である、請求項11又は12に記載のノズル遠心分離機(1)。
【請求項14】
監視室(16)が、前記ノズル(8)を有する前記ドラム(3)の周縁部(3b)の上方に、前記ハウジング(2)の上部ハウジング部(2a)上又は上部ハウジング部(2a)内に配置される、請求項12又は13に記載のノズル遠心分離機(1)。
【請求項15】
前記ストロボスコープ(19)、カメラ(20)及び照明(21)が、点検窓(18)を通して前記ノズル(8)を有するドラム(3)の周縁部(3b)上に対向させるように監視室(16)内に配置される、請求項14に記載のノズル遠心分離機(1)。
【請求項16】
対応する番号又はマーク又は適切な記号が各ノズル(8)に対してドラム(3)上に視認可能に取り付けられ又は印刷されている、請求項8乃至11の何れかに記載のノズル遠心分離機(1)。
【請求項17】
ノズル監視装置(15)を有するノズル遠心分離機(1)のノズル(8)を監視する方法であって、前記ノズル遠心分離機(1)はハウジング(2)を備え、該ハウジング(2)内に周縁部(3b)に規定された数のノズル(8)を有するドラム(3)が垂直回転軸(3a)を中心として回転可能に配置され、ストロボスコープ(19)と、カメラ(20)及び照明(21)が、前記ノズル(8)を備えた前記ドラム(3)の周縁部(3b)に向かうように前記監視室(16)内に配置されており、
(S1) ストロボスコープ(19)から、ノズル(8)を有して回転するドラム(3)の周縁部(3b)に光パルスを発して、ドラム(3)の回転周波数に基づいて光パルスの周波数を調整し、ドラム(3)の回転周波数と同期させるステップと、
(S2) カメラ(20)によって、ドラム(3)と同期し、従って見かけ上は静止したドラム(3)の連続画像を取り込むステップであって、該ドラム(3)の連続画像は関連するノズル(8)の各ノズルジェット(9)を含むステップと、
(S3) カメラ(20)によって取り込まれた連続画像と以前に記憶された連続画像とを比較し、ノズル(8)を監視すべく比較に基づいて取り込まれた連続画像を評価するステップと、
を含む方法。
【請求項18】
連続画像を取り込むステップ(S2)において、ドラムの回転周波数から若干逸脱するストロボスコープの光パルスの周波数を選択して、カメラ(20)によって生成され、もはや同期しなくなったドラム(3)の連続画像を次のノズル(8)に移動させて、ドラム(3)の全てのノズル(8)の画像を順次検出する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
比較及び評価を行うステップ(S3)において、画像認識ソフトウェアが用いられて、1つ以上のノズル(8)の1つ以上のノズルジェット(9)が変化した場合に、ノズル遠心分離機(1)及び/又は作業者用のディスプレイに自動的に影響を与える出力が発生する、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
ノズルジェット(9)がノズル(8)に割り当てられ、ノズル(8)が対応する番号によって明確に識別されるか、又はドラム(3)に付与される又は印刷されるマーク、又は各ノズル(8)の隣りの適切な記号によっても明確に識別される、請求項17乃至19の何れかに記載の方法。
【請求項21】
連続画像を取り込むステップにおいて、照明(21)が画像の取り込みを強化するために追加的に用いられる、請求項17乃至20の何れかに記載の方法。
【請求項22】
連続画像を取り込むステップにおいて、ノズル監視装置(15)の洗浄装置(25)が追加的に使用されて、画像の取り込みを強化する、請求項17乃至21の何れかに記載の方法。
【請求項23】
取り込み、比較及び評価の各ステップで実行される迅速かつ自動的な検出が、ノズル遠心分離機(1)への固形物の供給を停止するために用いられる、請求項17乃至22の何れかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前段部に係るノズル遠心分離機用のノズル監視装置に関する。本発明はまた、ノズル遠心分離機及びノズル遠心分離機のノズルを監視する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
このようなノズル遠心分離機は、例えば、ドラムの周囲にノズルを備えたディスクセパレータである。これらのノズル遠心分離機は固形物を洗浄するか、又は2つの液体相を分離し、必要に応じて3相の懸濁液から固形物を分離する。これらの懸濁液は、濃縮された形でノズルから連続的に排出される。ノズル遠心分離機は、飼料流れ内の比較的高い固形分濃度を処理するのに非常に適している。これらのノズル遠心分離機は比較的堅牢で、流動条件により非常に良好な洗浄化を示す。ただし、全てのノズル遠心分離機の主な潜在的な弱点は、ノズルの目詰まりのリスクである。更に、摩耗によりノズル径が増加し、分離・洗浄化の結果が悪くなる工程がある。
【0003】
ノズル詰まりの検出には、いくつかの解決策が考えられる。検出には機械全体の振動を監視することができる。ノズルが詰まり、不均衡が発生した場合は、測定センサで検出される。しかしながら、ドラム内の詰まったノズルの正確な位置を決定することは不可能である。
【0004】
更に、ノズルジェットの領域内に配置され、ドラム速度の同期に関連しているセンサがあり、詰まったノズルの正確な位置を検出することができる。
【0005】
ヨーロッパ公開公報第3260205号は、遠心分離機用のセンサ装置を示し、該遠心分離機は、静止したハウジングと静止したハウジング内に設けられ、回転軸を中心に回転速度で回転するように配置され、遠心ロータから製品を排出するための複数のノズルを含む。センサ装置は、第1の部分及び第2の部分を有する移送要素を含み、第1の部分が静止ハウジング(2)の内側及び遠心分離ロータの外側に位置し、かつ第2の部分が静止ハウジングの外側に位置するように取り付けられるように構成される。移送要素の少なくとも第1の部分は、細長い形状を有し、移送要素の第1の部分によって形成される受けヘッドを有する。センサ装置は、さらに、移送要素の第2の部分に取り付けられ、受けヘッドから伝搬する振動及び/又は衝撃パルスを感知するように構成されたセンサ素子と、センサ素子に接続されてセンサ素子から信号が伝送される評価ユニットを備える。移送要素は、静止ハウジング内に取り付けられており、このハウジングは、ロータの回転中に受けヘッドの面がノズルの通過噴流に対向するように配向されている。
【0006】
本発明は、改善されたノズル監視装置を提供することを目的とし、1つ以上のノズルの詰まり及び部分的な詰まりを容易に検出することができる。もう1つの目的は、改良されたノズル遠心分離機を提供することである。
さらに別の目的は、ノズル遠心分離機のノズルを監視するための改善された方法を特定することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、請求項1、請求項8及び請求項13の主題事項によってこれらの問題を解決する。
本発明による連続して操作されるノズル遠心分離機、特にノズルセパレータのノズル監視装置は、ハウジングと少なくとも1つのセンサと制御ユニットを備え、該ハウジング内に規定された数のノズルを周縁部に有するドラムが垂直回転軸の周りに回転可能に配置される。該ノズル監視装置は、光学的ノズル監視装置として構成され、少なくとも1つのストロボスコープ及び少なくとも1つのカメラを有し、前記少なくとも1つのカメラは、少なくとも1つのセンサを形成する。
【0008】
この監視装置により、詰まったノズル又は部分的に詰まったノズルを有利に検出することができる。また、ノズル直径の増加も検出できる。特別な利点は、監視装置が光学的ノズル監視装置であり、従って、非接触で動作することである。
【0009】
本発明に係るノズル遠心分離機、特にノズルセパレータは、ハウジングとノズル監視装置を備え、該ハウジング内に規定した数のノズルを周縁部に有するドラムが垂直回転軸の周りに回転可能に配置され、ノズル監視装置の少なくとも一部はハウジングの内側に接触している。ノズル監視装置は、上記で開示される。
【0010】
ここでの利点は、コンパクトなユニットとしてのノズル監視装置が、ハウジングの内部に接触しているが、従来技術とは対照的に、ノズルジェットによって接触したり汚れたりしないことである。
【0011】
ノズル監視装置を有するノズル遠心分離機のノズルを監視するための本発明による方法が提供され、該ノズル遠心分離機は、ハウジングを備え、該ハウジング内に周縁部に規定された数のノズルを有するドラムが垂直回転軸を中心として回転可能に配置され、ストロボスコープと、カメラ及び照明が、前記ノズルを備えた前記ドラムの周縁部に向かうように前記監視室内に配置されている。方法は、ストロボスコープからノズルを有して回転するドラムの周縁部に光パルスを発して、ドラムの回転周波数に基づいて光パルスの周波数を調整し、ドラム(3)の回転周波数と同期させるステップ(S1)と、カメラによって、ドラムと同期し、従って見かけ上は静止したドラムの連続画像を取り込むステップであって、ドラムの連続画像は関連するノズルの各ノズルジェットを含むステップ(S2)と、カメラによって取り込まれた連続画像と以前に記憶された連続画像とを比較し、ノズルを監視すべく比較に基づいて取り込まれた連続画像を評価するステップ(S3)を含む。
【0012】
連続画像の代わりに、1つの画像も使用さえ得る。これは、ノズルの有利な非接触の光学的監視を可能にする。本発明の更なる有利な実施形態は、従属請求項の主題事項である。
【0013】
一実施形態では、ノズル監視装置は照明を有する。これにより、検出されるべき領域における明るさと検出性の環境条件が簡単な方法で改善される。
更なる実施形態は、ノズル監視装置が点検窓を備えることを提供する。これにより、ノズル監視装置を汚染に対して有利に保護することができる。
【0014】
一方で、少なくとも1つのストロボスコープ、少なくとも1つのカメラ及び照明が監視室内に取り付けられ、他方、少なくとも1つのストロボスコープ、少なくとも1つのカメラ及び照明が点検窓の上方の監視室内に配置され、点検窓が監視室の開口内に取り付けられている場合には、有利なことに、自己完結型ユニットが形成される。
【0015】
この場合、代替の実施の形態では、少なくとも1台のカメラと照明が、点検窓の上方の監視室に配置され、監視室の開口に点検窓が取り付けられ、監視室の外側に少なくとも1台のストロボスコープを配置することが有利である、何故ならこの方法では、点検窓のグレア効果が排除され得るからである。
【0016】
別の実施形態では、点検窓は点検窓駆動部を有する回転式の点検窓として構成される。これは飛散などによる汚染を防ぎ、点検窓の外側を常に清潔にすることができるため、有利である。
【0017】
さらに別の実施形態では、ノズル監視装置の制御ユニットは、点検窓駆動部、少なくとも1つのストロボスコープ、少なくとも1つのカメラ、及び照明を制御する。これにより、制御ユニットはコンパクトなユニットとなり、制御のための一貫性のあるソフトウェアを有することができ、プログラムステップのコンパクトさのために高速である。
【0018】
一実施形態では、少なくとも1つのカメラは、制御ユニットの評価ユニットに接続されており、評価ユニットは、画像認識ソフトウェアによって、少なくとも1つのカメラによって捕捉された画像を認識し、評価する。画像認識ソフトウェアは、例えば、自動車技術の分野から、高品質の市場で市販されている。
【0019】
ノズル監視装置が少なくとも1つの洗浄装置を有していれば、ストロボスコープ、カメラ及び照明の機能ユニット並びに点検窓が簡単な方法で迅速に洗浄されることができるので、有利である。
【0020】
一実施形態では、ノズル監視装置は、ハウジング上又はハウジング内に配置され、ストロボスコープ、カメラ、及び照明は、開口を通して上部ハウジング部のハウジング壁に部分的に突き抜ける、又は、完全に上部ハウジング部に配置され、ノズルを有するドラムの周縁部に向かう。これは、異なるノズル遠心分離機についてのノズル監視装置の使用範囲がこのように増加されるので有利である。
【0021】
ノズル遠心分離機の一実施形態は、点検窓が、ハウジングの内側に接するノズル監視装置の少なくとも1つの部分であることを提供する。これにより、シンプルなコンパクトデザインを実現している。
【0022】
監視室が、ノズルを備えたドラムの周縁部より上のハウジングの上部ハウジング部上に、又はハウジングの上部ハウジング部内に配置される場合、汚染が低減され、さらに、上からのノズルの視認的な監視が簡単な方法で可能である。
【0023】
ノズル及びノズルジェットを有利に検出すべく、ストロボスコープ、カメラ及び照明が、ノズルを備えたドラムの周縁部に点検窓を通して向けられるように、監視室内に配置されることが提供される。
【0024】
ノズル遠心分離機の更なる実施形態においては、対応する番号又はマーク又は適切な記号でさえ、ノズルごとにドラム上に視認可能に取り付けられ又は印刷される。これは、画像認識/評価中にノズルをノズルジェットに容易に割り当てるのに有利である。
【0025】
本発明の方法の一実施形態では、検出のステップにおいて、ドラムの回転周波数から僅かに逸脱したストロボスコープの光パルスの周波数が選択されて、もはや同期されていないカメラによって生成されたドラムの連続画像が次のノズルに移動して、ドラムの全てのノズルの画像を連続的に検出することを可能にすることが提供される。このようにして、夫々のノズルを簡単に監視することができる。
【0026】
この方法の更なる実施形態は、1つ又は複数のノズルの1つ又は複数のノズルジェットに変化が生じた場合、ノズル遠心分離機又は作業者のためのディスプレイに自動的に影響を与える出力が行われるという、比較及び評価のステップにおける画像認識ソフトウェアの使用を提供する。これは特に有利である。なぜなら、詰まったノズル、部分的に詰まったノズル、又は拡大されたノズルの迅速な検出及び通知ができるからである。
【0027】
この目的のために、ノズルジェットをノズルに明確に割り当てることができ、ノズルを、ドラム上に付加され又は印刷された対応する番号又はマークによって識別することができ、また、各ノズルの隣りの適切な記号によって識別することができることが特に有利である。
【0028】
検出、比較及び評価の方法のステップで迅速かつ自動検出が行われ、そのステップで固形物の供給を停止するのに使用できるならば、さらに有利な点が生じる。回転ドラムの停止後、目詰まりした、部分的に目詰まりした、又は拡大されたノズルは、次いで、目標の方法で変更され得る。
【0029】
更なる実施形態では、検出の方法ステップにおいて、この照明を追加して使用して画像の取り込みを改善することができる。これは、監視領域内の異なる境界条件に適応した画像の取り込みを改善するとの利点をもたらす。
検出の方法ステップにおいて、ノズル監視装置の洗浄装置が、画像の取り込みを改善するために追加的に使用される場合、さらなる利点が生じる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
以下では、本発明は図面を参考にして、本実施例によってさらに詳しく説明される。
図1】従来技術のノズル遠心分離機の概略断面図である。
図2】本発明に係るノズル監視装置を備えた本発明に係るノズル遠心分離機の概略断面図である。
図3】本発明に係るノズル監視装置を備えた本発明に係るノズル遠心分離機の概略断面図である。
図4図3の線IV-IVに沿って、高度に概略化された断面図である。
図4a図3の線IV-IVに沿って、高度に概略化された断面図である。
図5】例示的な制御ユニットの概略ブロック図である。
図6】本発明によるノズルを監視する方法の概略フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1には、従来技術のノズル遠心分離機1の概略図が示されている。
ここでは、ノズル遠心分離機1をディスクセパレータとして構成している。ノズル遠心分離機1は静止したハウジング2又はフレームを備えている。ハウジング2は、回転軸3aを有する回転ドラム3を収容し、この回転ドラム3は、操作中に回転軸3aの周りを回転する。ドラムは、入口パイプ4、入口室5、好ましくはディスクスタック6、及び固形物排出のためのドラム3の周縁部3b内の遠心室7及びノズル8を有する。ハウジング2はさらに、出口11を備えた排出室10(「固形物トラップ」とも呼ばれる)を備える。さらに、ノズル遠心分離機1は、遠心室7から液相を排出するための排出手段12と排出パイプ13を備えている。
【0032】
「上」、「底」、「前」又は「後」等の用語は、単に図示された本実施形態を指すにすぎず、限定的であると理解されるものではない。例えば、図1は入口パイプ4が上方からドラム3内に導入される変形例を示しているが、ここに示されていない代替の実施形態では、入口パイプ4は、「下方」からドラム内に導入される。
【0033】
入口パイプ4は、回転軸3aに沿って、ドラム3の中央に配置された入口室5内に延びている。入口室5は、指定されていない分配器を介して下方に開口し、遠心室7内に開口する。遠心室7はドラム3で囲まれている。複数のディスクからなるディスクスタック6は、ここでは円錐状であり、遠心室7内に配置されている。
【0034】
遠心材料、例えば、懸濁液-1つ以上の液体とその中に分配された固形物の混合物-が入口4aを経由して、入口パイプ4を通して入口室5及び分配器に送り出され、遠心室7に送り出される。固形物は懸濁液から洗浄され、ノズル8を通して集められ、継続的に排出される。この目的のために、ドラム3は、ここには示されていないドラム駆動装置22(図5参照)によって駆動され、ここで、ドラム3は回転軸3aを中心として回転する。
【0035】
固形物の排出を実現するために、ここではドラム3又は遠心室7の外周(周縁部3b)に数個のノズル8を配する。濃縮物の排出は、夫々のノズル8を通るノズルジェット9として行われ、排出室10内に集められ、出口11を通って空にされる。ノズル8は、作動中は常時開放が望ましく、作動中は常時に固形物を排出することができる。
【0036】
少なくとも1つの液体相は、ドラム3の上端で、少なくとも1つ以上の排出手段12を通して、排出出口13aとしての排出パイプ13に排出される。排出手段は、求心ポンプ又はグリッパとして構成することができる。しかし、オーバーフローのような他の方法でも構成することもできる。ドラム3に関しては、開口した構成、半開口した構成、又は密封した構成、或いは液体を密封した構成が可能である。
【0037】
固形物又はノズル排出、即ちノズルジェット9中の濃度は、次のパラメータによってノズル遠心分離機で決定される。
a) 入口4aにおける固形物の濃度、
b) ノズル8の数、
c) ノズル8の直径
d) ドラム3の速度
【0038】
ノズル8の通路は、ノズルジェット9内の高い固形物濃度、例えば狭窄又は閉塞によって減少するか、又は遮断され得る。
例えば、18個のノズル8の場合には、1つ、即ちノズル8の1/18が閉塞されると、ノズル容量-入口4aにおける固形物の濃度が一定であり、ドラム3の回転速度が一定であると仮定すると-は、1/18減少する。その結果、懸濁液の洗浄が等しく良好のままであると仮定すると、遠心室の固形物の滞留時間が増加し、その後、遠心室に固形物を過剰に充填することになる。これは、ドラム3の許容できない不均衡のリスクを増大させ、また、さらにノズルが目詰まりするリスクを増大させる。
【0039】
図2は、本発明に係るノズル監視装置15を備えた本発明に係るノズル遠心分離機1の概略断面図を示したものである。図3は、ノズル監視装置15の拡大された概略図を示す。
ノズル監視装置15は、ノズル遠心分離機1のノズル8を監視するために使用され、第1の例示的な実施形態では、少なくとも1つのストロボスコープ19と、光センサでありカメラ20として構成される少なくとも1つのセンサと、制御ユニット24とを備える(図5)。
【0040】
第2の例示的な実施形態では、ノズル監視装置15は照明21を含む。
第3の実施形態は、ここでノズル監視装置15が監視室16に配置されることを提供する。
そして、図2及び図3に示す第4の例示的な実施形態では、ノズル監視装置15は、点検窓18を含む。
【0041】
このようにして、ノズル監視装置15は、ノズル8又はノズルジェット9の光学的監視を形成し、ノズルモニタとも呼ばれる。
ノズル監視装置15は、ハウジング2上又はハウジング2内に別々に配置されてもよい。例えば、ストロボスコープ19、カメラ20及び照明21のそれらの機能的ユニットは、その中の開口を通って上部ハウジング部2a内のハウジング2のハウジング壁に部分的に突出するか、又はノズル8を有するドラム3の周縁部3bに向けられたこの上部ハウジング部2a内に完全に配置されることが可能である。これは示されていないが、容易に想像できる。
【0042】
ノズル監視装置15は、第3の実施形態及び第4の実施形態における監視室16に配置される。ここで、監視室16は、ノズル8を有するドラム3の周縁部3bの上方のハウジング2の内側の上部ハウジング部2a内にてハウジング2の内側に位置する。室壁17はノズル監視装置15を取り囲み、監視室16をノズル遠心分離機1のハウジング2の内側空間から分離する。この文脈では、監視室16の下部開口が設けられ、該下部開口を通して機能ユニットが監視空間14に向けられる。
【0043】
第4の実施形態では、点検窓18は、監視室16の下方開口に取り付けられ、ハウジング2の一部を形成する監視空間14内に下方に向けられる。ここで、監視空間14は、ノズル8を有するドラム3の周囲3bと、ハウジング2の関連する周方向内側14aとの間に画定される。
【0044】
ストロボスコープ19、カメラ20及び照明21は、監視室16内に配置され、それらが点検窓18を通って監視空間14内に向けられる。ストロボスコープ19、カメラ20及び照明21は、ドラム3の垂直回転軸3aに略平行に配置されている。
【0045】
さらに、ここでのノズル監視装置15は、ストロボスコープ19、カメラ20及び照明21(第4の例示的な実施形態では、点検窓18も)の機能ユニットを適切な位置から洗浄する洗浄装置25を有する。洗浄装置25は、ここではハウジング2の内部に配置され、例えばスプレーノズルで形成される。
【0046】
図4図4aは、図3のIV-IV線による高度に概略化された断面図を示す。
図4において、回転軸3aは、描かれた平面に対して垂直である。周縁部3bを有するドラム3は、ハウジング2と回転軸3aに同軸に延びている。この概略断面図において、ドラム3の周縁部3bは、4つのノズル8-1、8-2、8-3、8-4を有する。他の数のノズルも可能であることが理解される。各ノズル8-1、8-2、8-3、8-4には、夫々のノズルジェット9-1、9-2、9-3、9-4が割り当てられている。ドラム3は、ここで回転軸3aを中心として時計回り(矢印)に回転するので、ノズルジェット9-1、9-2、9-3、9-4は、それに応じて偏向される。
【0047】
図4図4aでは、監視空間14がそれぞれの場合「12時」領域に位置している。もちろん、監視空間14は他の場所でも定義することができる。また、複数のノズル監視装置15を設けることができる。
【0048】
図4では、全てのノズル8-1、8-2、8-3、8-4が閉鎖されておらず、これにより、全てのノズルジェット9-1、9-2、9-3、9-4が存在し、したがって、変化はない。ノズル監視装置15は、全てのノズルジェット9-1、9-2、9-3、9-4の状態を、以下により詳細に説明する方法で検出する。
【0049】
図4(a)は、ノズル8-1が閉塞した状態を示す。関連するノズルジェット9-1が存在しない。ノズル監視装置15は、全てのノズルジェット9-1、9-2、9-3、9-4の状態を検出し、もはや存在しなくなったノズルジェット9-1を決定する。以下に詳述する。
【0050】
図5は、例示的な制御ユニット24の概略ブロック図を示す。
ノズル遠心分離機1は、制御システムを備えている。図5は、ノズル監視装置15も同時に制御することができる、制御ユニット24を備えたこのような制御システムの一例を示す。ノズル監視装置15の制御も別々に行うことができることが理解される。
【0051】
ここで、制御ユニット24は中央制御装置23を備え、これは一方ではノズル遠心分離機1の制御装置、例えばドラム駆動コントローラ22aを介してそのドラム駆動装置22に接続され、他方ではノズル監視装置15の機能グループに接続される。
【0052】
図示されたノズル監視装置15の第4の例示的な実施形態では、点検窓18は、点検窓駆動部18aを備えた回転式の点検窓18として構成されている。この回転式の点検窓18の助けにより、ハウジング2の内側への自由な視野、特に監視空間14への自由な視野は、たとえノズル遠心分離機1が稼動しているときであっても、点検窓18を通して常時可能である。点検窓駆動部18aは、点検窓駆動コントローラ18bに接続されている。点検窓駆動コントローラ18bは、点検窓駆動部18aに電力を供給し、点検窓駆動部18aのオン/オフを切り替える。
【0053】
ストロボスコープ19は、例えばフラッシュランプ/チューブ(図5に示される)、発光ダイオード、レーザダイオード等であり得る光源を有する。この光源は、ストロボスコープコントローラ19aによって電力供給され、制御され/切り替えられる。
【0054】
ストロボスコープ19からの光パルスは、点検窓18を通って上方から監視空間14内に回転ドラム3上にビーム照射される。光パルスの周波数は、ストロボスコープコントローラ19aによって調節可能である。光パルスの周波数は、関連するノズル8-1、8-2、8-3、8-4のそれぞれのノズルジェット9-1、9-2、9-3、9-4を含むドラム3のほぼ静止した像が形成されるように選択される。ドラム3の画像は、1つの画像又は連続した画像とすることができる。
【0055】
その一例がこの目的に役立つであろう。
ドラムの速度nがn=4500/分である場合、ストロボスコープ19の光パルスの周波数fは、f=(4500/60)/s=75Hzに設定される。多少異なる周波数を選択した場合、ドラム3の連続画像は静止ではなく、やや「先行」又は「遅行」になる。従って、それらの関連するノズルジェット9-1、9-2、9-3、9-4を有する全てのノズル8-1、8-2、8-3、8-4は、画像を通してゆっくりと「さまよう」。
上から見えるように、各ノズル8-1、8-2、8-3、8-4について、対応する番号又はマーキング又は適切な記号がドラム3に取り付けられ又は印刷され、各ノズル8-1、8-2、8-3、8-4及び付随するノズルジェット9-1、9-2、9-3、9-4への割当が可能である。
【0056】
カメラ20の助けを借りて、ドラム3の夫々のノズルジェット9-1、9-2、9-3、9-4のこの静止画像また緩やかに進行する連続画像が、監視空間14内に捕捉され、制御室に直接送信されるので、作業者は、夫々の画像に基づいて、ノズル8-1、8-2、8-3、8-4の状態をリアルタイムで光学的に評価することができる。これは示されていないが、容易に想像できる。
【0057】
図5では、画像処理システムの助けを借りて、連続画像の夫々の画像の自動評価が示されており、ノズルの閉塞が発生した場合、ノズル遠心分離機1の制御システムの必要な動作がトリガされる。
【0058】
この目的のために、この例では、カメラ20はカメラコントローラ20aに接続されている。
カメラコントローラ20aは、比較器20b、メモリ20c、評価部20dを含む。カメラ20が捕捉した連続画像は、比較器20bによって、メモリ20cに以前に記憶された1つ以上の画像と比較される。次いで、比較器20bは、ノズル識別を含む比較に対応する信号を評価部20dに送信する。評価部20dは、例えば画像認識ソフトウェアによって受信信号を評価し、ノズルジェット9が変更された場合、対応するノズル8が決定され、対応する警報信号が出力される。この警報信号は、警告ランプによって、又は/及び制御ユニット24又はより高いレベルの制御室のディスプレイ上で視覚的に示すことができる。この目的から、カメラコントローラ20aは、中央制御装置23と通信しており、これも例えばノズル遠心分離機1の動作に影響を与える。
【0059】
照明21は、例えばLEDのような光源を有し、照明コントローラ21aに接続されている。照明コントローラ21aは、照明21に電力を供給し、照明21のオン/オフを切り替え、照明21の照明レベルを調整することができる。照明21は、さらに、固定された又は/及び調整可能な光学素子を備えることができる。照明21は、監視空間14内の照明条件を最適化することができる。
【0060】
この制御ユニット24の例では、中央制御装置23は、点検窓駆動コントローラ18b、ストロボスコープコントローラ19a、カメラコントローラ20a、照明コントローラ21a、及びドラム駆動コントローラ22aに接続されており、これらの機能グループに相互に関連するように影響を与え及び制御することができる。従って、中央制御装置23は、静止画及び動画に関してドラム駆動コントローラ22aの速度データに応じてストロボスコープコントローラ19aに有利に影響を与えることができる。
【0061】
さらに、中央制御装置23は、カメラ20を輝度センサとして用いることにより、照明21で監視空間14の輝度制御を行うことができる。もちろん、別の明るさセンサを設けることもできる。
【0062】
さらに、ノズル監視装置15はノズル遠心分離機1のハウジング2にも取り付けられて、ハウジング2の外側に監視室16が取り付けられ、且つ点検窓18のみがハウジング2の内側に接触する。この場合、点検窓18は、上部ハウジング部2aにおけるハウジング2の開口に固定されて、この開口を閉鎖するとともに監視空間14と位置合わせされる。
【0063】
ストロボスコープ19はまた、回転する点検窓18のグレア効果による負の影響を回避するために、ハウジング2の内部に取り付けられてもよい。この場合、洗浄装置25の1つ以上のスプレーノズルによるストロボスコープ19の洗浄が提供される。
【0064】
洗浄装置25は、上述した監視空間14内の検出された明るさに応じて、特定の時間間隔で自動的に、又は中央制御装置23によっても制御される。
【0065】
図6は、ノズル遠心分離機1のノズル8をノズル監視装置15で監視するための、本発明による方法の概略フロー図を示す。方法の第1のステップS1では、光パルスは、ストロボスコープ19によって、ノズル遠心分離機1のノズル8を備えた回転ドラム3の周縁部3b上の監視空間14に放射されるか、発せられるか、又は投射される。この場合、光パルスの周波数は、ドラムの回転周波数の関数として調整し、同期されて、関連するノズル8-1、8-2、8-3、8-4の夫々のノズルジェット9-1、9-2、9-3、9-4を含むドラム3のほぼ静止した画像が生成される。従って、関連するノズルジェット9を備えた第1のノズル8を監視することができる。次に、同期から僅かに又は少しばかり逸脱している周波数、例えばより低い周波数が選択されて、ドラム3の連続画像を次のノズル8に移動させる。このようにして、ドラム3の全てのノズル8の画像を連続して取り込むことができる。
【0066】
このようにしてドラムの回転周波数と同期され、したがって見かけ上は静止している、ノズルジェット9を有する夫々のノズル8の各画像は、方法の第2のステップS2においてカメラ20によって取り込まれる。
【0067】
方法の第3のステップS3では、カメラ20によって取り込まれた画像が、ノズル8を監視するために予め記憶された画像と比較され、評価される。1つ以上のノズル8から1つ以上のノズルジェット9の変化が決定される場合、ノズル遠心分離機1又は/及び作業者のためのディスプレイに自動的に影響を与える出力が提供される。画像認識ソフトウェアによる比較・評価が実行される。
【0068】
方法の第2のステップS2では、照明21が更に使用されて画像の取り込みを改善することができる。洗浄装置25は、この目的のためにも使用することができる。
方法の第3のステップS3の出力は、光インジケータ、音響インジケータ、ディスプレイ上の表示及び/又はノズル遠心分離機1の動作に自動的に影響を与えるための信号であり得る。例えば、表示には、「Nozzle no. xyz clogged」、「Nozzle no. xyz partial clogged」などのテキストがある場合がある。
【0069】
方法の検出、比較、及び評価のステップで迅速かつ自動的に検出が行われる場合、これを使用して、ノズル遠心分離機1への固形物の供給を停止することができる。そして、回転ドラム3を停止させた後、詰まったり、部分的に詰まったり、拡大されたノズル8を特定して変更することができる。
【0070】
このようにして、本発明によるノズル監視装置15は、ノズル遠心分離機1のノズル8のための非接触光学的ノズルモニタを提供する。
図5に示される制御ユニット24はまた、ノズル監視装置15のそれ自体の別個の制御ユニット24として、ドラム駆動コントローラ22aなしで構成することができる。この場合、中央制御装置23は、適切なインターフェースを介して、ノズル遠心分離機1の制御ユニットに接続することができる。
【符号の説明】
【0071】
符号の一覧
1 ノズル遠心分離機
2 ハウジング
2a ハウジング部
3 ドラム
3a 回転軸
3b 周縁部
4 入口パイプ
4a 入口
5 入口室
6 ディスクスタック
7 遠心室
8,8-1,8-2,8-3,8-4 ノズル
9,9-1,9-2,9-3,9-4 ノズルジェット
10 排出室
11 出口
12 排出手段
13 排出パイプ
13a 排出出口
14 監視空間
14a 内側
15 ノズル監視装置
16 監視室
17 室壁
18 点検窓
18a 点検窓駆動部
18b 点検窓駆動コントローラ
19 ストロボスコープ
19a ストロボスコープコントローラ
20 カメラ
20a カメラコントローラ
20b 比較器
20c メモリ
20d 評価部
21 照明
21a 照明コントローラ
22 ドラム駆動装置
22a ドラム駆動コントローラ
23 中央制御装置
24 制御ユニット
25 洗浄装置
S1,S2,S3 方法のステップ
図1
図2
図3
図4
図4a
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-05-27
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、請求項1の前段部に係るノズル監視装置を有するノズル遠心分離機に関する。本発明はまた、ノズル遠心分離機のノズルを監視する方法に関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル遠心分離機(1)、特にノズルセパレータであって、ハウジング(2)とノズル監視装置(15)を備え、該ハウジング(2)内に、規定された数のノズル(8)を周縁部(3b)に有したドラム(3)が、垂直回転軸(3a)の周りに回転可能に配置され、前記ノズル監視装置(15)の少なくとも一部はハウジング(2)の内側に接触し、前記ノズル監視装置(15)は少なくとも1つのセンサと制御ユニット(24)を備え、
該ノズル監視装置(15)は、光学的ノズル監視装置として構成され、少なくとも1つのストロボスコープ(19)及び少なくとも1つのカメラ(20)を有し、前記少なくとも1つのカメラ(20)は、少なくとも1つのセンサを形成するノズル遠心分離機(1)において
前記ノズル監視装置(15)がハウジング(2)上又はハウジング(2)内に配置され、前記ストロボスコープ(19)、カメラ(20)及び照明(21)の何れかが上部ハウジング部(2a)にて上部ハウジング部内の開口を通ってハウジング(2)のハウジング壁内に部分的に突き抜けるか、又はこの上部ハウジング部(2a)に完全に配置され、ノズル(8)を有するドラム(3b)の周縁部(3b)に向けられることを特徴とする、ノズル遠心分離機(1)。
【請求項2】
ハウジング(2)の内側に接触した前記ノズル監視装置(15)の少なくとも一部が、点検窓(18)である、請求項1に記載のノズル遠心分離機(1)。
【請求項3】
前記ノズル(8)を有する前記ドラム(3)の周縁部(3b)の上方に、監視室(16)が前記ハウジング(2)の上部ハウジング部(2a)上又は上部ハウジング部(2a)内に配置され
前記少なくとも1つのストロボスコープ(19)、少なくとも1つのカメラ(20)及び照明(21)が前記監視室(16)内に取り付けられている、請求項に記載のノズル遠心分離機(1)。
【請求項4】
前記ストロボスコープ(19)、カメラ(20)及び照明(21)が、点検窓(18)を通して前記ノズル(8)を有するドラム(3)の周縁部(3b)上に対向させるように監視室(16)内に配置される、請求項に記載のノズル遠心分離機(1)。
【請求項5】
対応する番号又はマーク又は適切な記号が各ノズル(8)に対してドラム(3)上に視認可能に取り付けられ又は印刷されている、請求項2乃至4の何れかに記載のノズル遠心分離機(1)。
【請求項6】
前記少なくとも1つのストロボスコープ(19)と、前記少なくとも1つのカメラ(20)及び照明(21)が前記点検窓(18)の上方の前記監視室(16)内に配置され、前記点検窓(18)が前記監視室(16)の開口部に取り付けられている、請求項3乃至5の何れかに記載のノズル遠心分離機(1)。
【請求項7】
前記少なくとも1つのカメラ(20)及び前記照明(21)は、前記点検窓(18)の上方の前記監視室(16)内に配置され、前記点検窓(18)は、前記監視室(16)の開口内に配置され、前記少なくとも1つのストロボスコープ(19)は、前記監視室(16)の外側に配置される、請求項3乃至5の何れかに記載のノズル遠心分離機(1)。
【請求項8】
前記点検窓(18)が、点検窓駆動部(18a)を有する回転式の点検窓(18)として構成されている、請求項2乃至7の何れかに記載のノズル遠心分離機(1)。
【請求項9】
前記ノズル監視装置(15)の制御ユニット(24)が、点検窓駆動部(18a)、少なくとも1つのストロボスコープ(19)、少なくとも1つのカメラ(20)及び照明(21)を制御する、請求項に記載のノズル遠心分離機(1)。
【請求項10】
少なくとも1つのカメラ(20)が制御ユニット(24)の評価部(20d)に接続されており、該評価部(20d)が画像認識ソフトウェアにより少なくとも1つのカメラ(20)が取り込んだ画像を認識し評価する、請求項に記載のノズル遠心分離機(1)。
【請求項11】
前記ノズル監視装置(15)は少なくとも1つの洗浄装置(25)を備える、請求項1乃至10の何れかに記載のノズル遠心分離機(1)。
【請求項12】
ノズル遠心分離機(1)は、連続して操作されるノズル遠心分離機(1)である、請求項1乃至11の何れかに記載のノズル遠心分離機(1)。
【請求項13】
ノズル監視装置(15)を有するノズル遠心分離機(1)のノズル(8)を監視する方法であって、前記ノズル遠心分離機(1)はハウジング(2)を備え、該ハウジング(2)内に周縁部(3b)に規定された数のノズル(8)を有するドラム(3)が垂直回転軸(3a)を中心として回転可能に配置され、ストロボスコープ(19)と、カメラ(20)及び照明(21)が、前記ノズル(8)を備えた前記ドラム(3)の周縁部(3b)に向かうように前記監視室(16)内に配置されており、
(S1) ストロボスコープ(19)から、ノズル(8)を有して回転するドラム(3)の周縁部(3b)に光パルスを発して、ドラム(3)の回転周波数に基づいて光パルスの周波数を調整し、ドラム(3)の回転周波数と同期させるステップと、
(S2) カメラ(20)によって、ドラム(3)と同期し、従って見かけ上は静止したドラム(3)の連続画像を取り込むステップであって、該ドラム(3)の連続画像は関連するノズル(8)の各ノズルジェット(9)を含むステップと、
(S3) カメラ(20)によって取り込まれた連続画像と以前に記憶された連続画像とを比較し、ノズル(8)を監視すべく比較に基づいて取り込まれた連続画像を評価するステップと、
を有する方法において
連続画像を取り込むステップ(S2)において、ドラムの回転周波数から若干逸脱するストロボスコープの光パルスの周波数を選択して、カメラ(20)によって生成され、もはや同期しなくなったドラム(3)の連続画像を次のノズル(8)に移動させて、ドラム(3)の全てのノズル(8)の画像を順次取り込む、方法。
【請求項14】
比較及び評価を行うステップ(S3)において、画像認識ソフトウェアが用いられて、1つ以上のノズル(8)の1つ以上のノズルジェット(9)が変化した場合に、ノズル遠心分離機(1)及び/又は作業者用のディスプレイに自動的に影響を与える出力が発生する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
ノズルジェット(9)のノズル(8)への割り当て、ノズル(8)の識別は、ドラム(3)上の対応する番号、ドラム(3)に付与される又は印刷されるマーク、又は各ノズル(8)の隣りの適合した記号によっても明確に実行される、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
連続画像を取り込むステップにおいて、照明(21)が画像の取り込みを強化するために追加的に用いられる、請求項13乃至15の何れかに記載の方法。
【請求項17】
連続画像を取り込むステップにおいて、ノズル監視装置(15)の洗浄装置(25)が追加的に使用されて、画像の取り込みを強化する、請求項13乃至16の何れかに記載の方法。
【請求項18】
取り込み、比較及び評価の各ステップで実行される迅速かつ自動的な取り込みが、ノズル遠心分離機(1)への固形物の供給を停止するために用いられる、請求項13乃至17の何れかに記載の方法。
【国際調査報告】