(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-25
(54)【発明の名称】鉄筋のつなぎのための平行‐テーパー一体型ねじ結合構造
(51)【国際特許分類】
F16B 7/18 20060101AFI20230118BHJP
【FI】
F16B7/18 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022555612
(86)(22)【出願日】2020-12-03
(85)【翻訳文提出日】2022-05-18
(86)【国際出願番号】 KR2020017562
(87)【国際公開番号】W WO2021112594
(87)【国際公開日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】10-2019-0159505
(32)【優先日】2019-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522196249
【氏名又は名称】キム、ヨン グン
【氏名又は名称原語表記】KIM,Yong-Keun
【住所又は居所原語表記】5 Nonhyeonnam-ro Namdong-gu Incheon 21653,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン グン
(72)【発明者】
【氏名】キム、テ ギョン
【テーマコード(参考)】
3J039
【Fターム(参考)】
3J039AA01
3J039BB01
3J039GA01
(57)【要約】
鉄筋のつなぎのための雌ねじ体と雄ねじ体との間のねじ結合構造において、前記雌ねじ体は内径に平行ねじ山で形成される平行雌ねじ部と前記平行雌ねじ部の一端に内径が狭くなるテーパー雌ねじ部が一体で形成される平行‐テーパー一体型雌ねじ部を含み、前記雄ねじ体は外径に平行ねじ山で形成される平行雄ねじ部と前記平行雄ねじ部の一端に外径が狭くなるテーパー雄ねじ部が一体で形成される平行‐テーパー一体型雄ねじ部を含み、前記平行雌ねじ部の内径(minor diameter)は前記テーパー雌ねじ部の最大内径より大きく形成され、前記平行雄ねじ部の外径(major diameter)は前記テーパー雄ねじ部の最大外径より大きく形成され、前記平行雌ねじ部とテーパー雌ねじ部との間、及び前記平行雄ねじ部とテーパー雄ねじ部との間にそれぞれねじ山不連続部が形成され、前記平行雌ねじ部の内径が前記テーパー雄ねじ部の最大外径より大きく形成される鉄筋のつなぎのための平行‐テーパー一体型ねじ結合構造を提供する。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄筋のつなぎのための雌ねじ体と雄ねじ体との間のねじ結合構造において、
前記雌ねじ体は内径に平行ねじ山で形成される平行雌ねじ部と、前記平行雌ねじ部の一端に内径が狭くなるテーパー雌ねじ部が一体で形成される平行‐テーパー一体型雌ねじ部を含み、
前記雄ねじ体は外径に平行ねじ山で形成される平行雄ねじ部と前記平行雄ねじ部の一端に外径が狭くなるテーパー雄ねじ部が一体で形成される平行‐テーパー一体型雄ねじ部を含み、
前記平行雌ねじ部の内径(minor diameter)は前記テーパー雌ねじ部の最大内径より大きく形成され、
前記平行雄ねじ部の外径(major diameter)は前記テーパー雄ねじ部の最大外径より大きく形成され、
前記平行雌ねじ部とテーパー雌ねじ部との間、及び前記平行雄ねじ部とテーパー雄ねじ部との間にそれぞれねじ山不連続部が形成され、
前記平行雌ねじ部の内径が前記テーパー雄ねじ部の最大外径より大きく形成される
ことを特徴とする鉄筋のつなぎのための平行‐テーパー一体型ねじ結合構造。
【請求項2】
前記雌ねじ体と雄ねじ体は、
前記雄ねじ体のテーパー雄ねじ部が前記雌ねじ体の内部にねじ回転なくても完全に内入されるように仮結合される形状である
請求項1に記載の鉄筋のつなぎのための平行‐テーパー一体型ねじ結合構造。
【請求項3】
前記雌ねじ体と雄ねじ体は、
雌雄テーパーねじ部と雌雄平行ねじ部がいずれもねじ結合可能になるように仮結合される形状である
請求項1に記載の鉄筋のつなぎのための平行‐テーパー一体型ねじ結合構造。
【請求項4】
前記雄ねじ体または雌ねじ体は鉄筋に一体化され、
前記鉄筋の一側端に雄ねじ体または雌ねじ体が一体化されたり、
前記鉄筋の両側端に雄ねじ体が一体化されたり、
前記鉄筋の両側端に雌ねじ体が一体化されたり、
前記鉄筋の両側端に雄ねじ体と雌ねじ体がそれぞれ一体化される
請求項1に記載の鉄筋のつなぎのための平行‐テーパー一体型ねじ結合構造。
【請求項5】
前記雄ねじ体または雌ねじ体は摩擦溶接されて前記鉄筋に一体化される
請求項4に記載の鉄筋のつなぎのための平行‐テーパー一体型ねじ結合構造。
【請求項6】
前記鉄筋の両側端に雄ねじ体が一体化される場合、前記両側端雄ねじ体のねじ山の回転方向が相互同一であるか、または反対に形成され、
前記鉄筋の両側端に雌ねじ体が一体化される場合、前記両側端雌ねじ体のねじ山の回転方向が相互同一であるか、または反対に形成され、
前記鉄筋の両側端に雄ねじ体と雌ねじ体がそれぞれ一体化される場合、前記両側端雌ねじ体と雄ねじ体のねじ山の回転方向が相互同一であるか、または反対に形成される
請求項4に記載の鉄筋のつなぎのための平行‐テーパー一体型ねじ結合構造。
【請求項7】
前記平行‐テーパー一体型雄ねじ部は鉄筋端部に対してねじ加工して鉄筋に直接形成される
請求項1に記載の鉄筋のつなぎのための平行‐テーパー一体型ねじ結合構造。
【請求項8】
鉄筋のつなぎのための雌ねじ体と雄ねじ体との間のねじ結合構造において、
前記雌ねじ体は内径に平行ねじ山で形成される平行雌ねじ部と、前記平行雌ねじ部の一端に内径が狭くなるテーパー雌ねじ部が一体で形成される平行‐テーパー一体型雌ねじ部2個がテーパーねじ方向が向かい合うように同一軸線に形成される鉄筋カプラーで、
前記雄ねじ体は外径に平行ねじ山で形成される平行雄ねじ部と前記平行雄ねじ部の一端に外径が狭くなるテーパー雄ねじ部が一体で形成される平行‐テーパー一体型雄ねじ部が形成された鉄筋で、
前記平行雌ねじ部とテーパー雌ねじ部との間、及び前記平行雄ねじ部とテーパー雄ねじ部との間にそれぞれねじ山不連続部が形成され、
前記平行雌ねじ部の内径が前記テーパー雄ねじ部の最大外径より大きく形成される
ことを特徴とする鉄筋のつなぎのための平行‐テーパー一体型ねじ結合構造。
【請求項9】
前記鉄筋カプラーに形成された、向かい合う平行‐テーパー一体型雌ねじ部のねじ山の回転方向が相互同一であるか、または反対に形成される
請求項8に記載の鉄筋のつなぎのための平行‐テーパー一体型ねじ結合構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は鉄筋のつなぎのための平行‐テーパー一体型ねじ結合構造に係り、より詳細には、雌ねじ体と雄ねじ体のねじ結合の際に雌雄平行ねじ部と雌雄テーパーねじ部が平行‐テーパー同時結合される作用が起こり、このような作用を利用して結合回転数を減少させることで、ねじ結合が可能であり、テーパー構造の案内作用によって螺線スタート地点を合わせる作業が不要で、結合した後で緩む現象が減少する発明に関する。
【背景技術】
【0002】
従来公知の鉄筋のつなぎのための雌雄平行ねじ間の結合の際には、結合完了のための所要回転数がねじ山の個数と同一であるため、完全結合の際に全てのねじ山の結合が完了するまで回転させるべきであり、ねじ山の個数の分、回転させる過程で結合に要される時間が長くなる。また、雌雄ねじ山の初期結合の際に軸心及び螺線スタート地点を合わせなければならない。
【0003】
従来の
図15を参照すれば、特許文献1:US特許3415552でねじが形成されたカップリングスリーブを備えたつなぎ用金属材補強鋼棒が開示されている。前記特許にて開示されたテーパー形状の鉄筋端部とカップリングスリーブはテーパーねじを利用する雌雄ねじ山間の結合を含む構成である。
【0004】
雌雄テーパーねじのみによって結合される方式をよく見ると、雌雄平行ねじ結合の際より結合完了所要回転数は減少され、迅速な結合が可能であり、雄ねじ山の挿入時にテーパー構造による案内作用が可能であるが、ねじ結合スタート時にテーパー構造の限界によって、ねじ山間の結合が不完全な状態で存在するようになり、結合完了後には耐力が不足して軸方向に流動があったり、振動発生の際にねじが緩んだり平行ねじより小さな引張力でも抜ける現象が発生する恐れがある。
【0005】
また、
図4のX1図面を参照すれば、テーパーねじと平行ねじを単純組み合わせた従来の実施例としてテーパーねじが鉄筋端部に位置してテーパーねじが平行ねじより端部に配置されるように形成される場合は、テーパーねじの最大外径と平行ねじの外径が同一関係で、挿入する時雌ねじ34と雄ねじ35の間に相互干渉された。ここで、ねじ回転なくてはテーパーねじを深く挿入して結合させることができなかったし、これによって結合完了所要回転数が平行ねじよりは少ないがテーパーねじよりは多い短所があり、なお、ねじ山を形成しにくい点があった。
【0006】
これと逆に、
図16を参照すれば、平行ねじが鉄筋端部に位置して、平行ねじがテーパーねじより端部に配置されるように形成される場合に関し、従来特許番号10‐0439628に鉄筋の連結構造が開示されている。両側に対称をなすように雌ねじ部を形成した連結ソケットと、端部に雄ねじ部を形成して前記連結ソケットの端部にねじ結合される鉄筋からなる鉄筋の連結構造において、連結ソケット10雌ねじ部11の外側はテーパーをなす絞り雌ねじ部11aを形成し、前記絞り雌ねじ部11aの内側には水平をなす引張雌ねじ部11bを連続形成し、鉄筋20雄ねじ部21の端部には水平をなして前記連結ソケット10の引張雌ねじ部11bとねじ結合される引張雄ねじ部21bを形成し、前記引張雄ねじ部21bの内側にはテーパーをなして前記連結ソケット10の絞り雌ねじ部11aとねじ結合される絞り雄ねじ部21aを連続形成した構造である。
【0007】
しかし、このような構成をよく見ると、引張雌ねじ部11bと引張雄ねじ部21bとの間のねじ山は平行ねじ部であるため、結合所要回転数がテーパーねじ部より増大されるしかなく、実際連結ソケットと鉄筋の締結作業の際に鉄筋を連結ソケット内部に挿入した後も雌雄平行ねじ部間の軸心を合わせて、ねじ結合作業が行われるべきであると考えられる。
【0008】
また、平行ねじ部間の結合が先行して最後の平行ねじ山まで結合完了された後、初めてテーパーねじ部間の結合が後行して発現される構造であるため、結局、平行ねじ山とテーパーねじ山の同時結合作用が行われる構造になれないものと考えられる。
ここで、平行ねじとテーパーねじの長所を活かしながら、各平行ねじ及びテーパーねじの問題点を解決する発明を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、テーパー雌ねじ部の最大内径やテーパー雄ねじ部の最大外径と係る必要なく、平行雌ねじ部や平行雄ねじ部を任意の直径規格でそれぞれ形成することにある。
また、ねじ回転がなくてもテーパーねじを深く挿入させることにある。
また、結合回転数を減少させながら、平行‐テーパーねじ山が漏れなく全て結合されるようにすることにある。
また、平行ねじ部とテーパーねじ部の同時結合をなすようにすることにある。
また、ロックナットなくてもねじ山間の結合がロックされることができるようにすることにある。
また、テーパーねじのみによる結合より直進度ひずみが少ないようにすることにある。
また、雄ねじ体の挿入の際に案内作用を発生させることにある。
また、速やかなねじ結合を可能にさせることにある。
また、ねじの緩む現象を最小化することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を達成するために案出された本発明は、鉄筋のつなぎのための雌ねじ体と雄ねじ体との間のねじ結合構造において、前記雌ねじ体は内径に平行ねじ山で形成される平行雌ねじ部と、前記平行雌ねじ部の一端に内径が狭くなるテーパー雌ねじ部が一体で形成される平行‐テーパー一体型雌ねじ部を含み、前記雄ねじ体は外径に平行ねじ山で形成される平行雄ねじ部と、前記平行雄ねじ部の一端に外径が狭くなるテーパー雄ねじ部が一体で形成される平行‐テーパー一体型雄ねじ部を含み、前記平行雌ねじ部の内径(minor diameter)は前記テーパー雌ねじ部の最大内径より大きく形成され、前記平行雄ねじ部の外径(major diameter)は前記テーパー雄ねじ部の最大外径より大きく形成され、前記平行雌ねじ部とテーパー雌ねじ部との間、及び前記平行雄ねじ部とテーパー雄ねじ部との間にそれぞれねじ山の不連続部が形成され、前記平行雌ねじ部の内径が前記テーパー雄ねじ部の最大外径より大きく形成されることを特徴とする。
【0012】
前記雌ねじ体と雄ねじ体は、前記雄ねじ体のテーパー雄ねじ部が前記雌ねじ体の内部にねじ回転なく完全に内入されるように仮結合される形状であることを特徴とする。
前記雌ねじ体と雄ねじ体は、雌雄テーパーねじ部と雌雄平行ねじ部がいずれもねじ結合できるように仮結合される形状であることを特徴とする。
【0013】
前記雄ねじ体または雌ねじ体は鉄筋に一体化され、前記鉄筋の一側端に雄ねじ体または雌ねじ体が一体化されたり、前記鉄筋の両側端に雄ねじ体が一体化されたり、前記鉄筋の両側端に雌ねじ体が一体化されたり、前記鉄筋の両側端に雄ねじ体と雌ねじ体がそれぞれ一体化されることを特徴とする。
前記雄ねじ体または雌ねじ体は摩擦溶接されて前記鉄筋に一体化されることを特徴とする。
【0014】
前記鉄筋の両側端に雄ねじ体が一体化される場合、前記両側端雄ねじ体のねじ山の回転方向が相互同一であるか、または反対に形成され、前記鉄筋の両側端に雌ねじ体が一体化される場合、前記両側端雌ねじ体のねじ山の回転方向が相互同一であるか、または反対に形成され、前記鉄筋の両側端に雄ねじ体と雌ねじ体とがそれぞれ一体化される場合、前記両側端雌ねじ体と雄ねじ体のねじ山の回転方向が相互同一であるか、または反対に形成されることを特徴とする。
前記平行‐テーパー一体型雄ねじ部は鉄筋端部に対してねじ加工して鉄筋に直接形成されることを特徴とする。
【0015】
鉄筋のつなぎのための雌ねじ体と雄ねじ体との間のねじ結合構造において、前記雌ねじ体は内径に平行ねじ山で形成される平行雌ねじ部と、前記平行雌ねじ部の一端に内径が狭くなるテーパー雌ねじ部が一体で形成される平行‐テーパー一体型雌ねじ部の2個が、テーパーねじ方向が向かい合うように同一軸線に形成される鉄筋カプラーであり、前記雄ねじ体は外径に平行ねじ山で形成される平行雄ねじ部と前記平行雄ねじ部の一端に外径が狭くなるテーパー雄ねじ部が一体で形成される平行‐テーパー一体型雄ねじ部が形成された鉄筋で、前記平行雌ねじ部とテーパー雌ねじ部との間、及び前記平行雄ねじ部とテーパー雄ねじ部との間にそれぞれねじ山不連続部が形成され、前記平行雌ねじ部の内径が前記テーパー雄ねじ部の最大外径より大きく形成されることを特徴とする。
【0016】
前記鉄筋カプラーに形成された、向かい合う平行‐テーパー一体型雌ねじ部のねじ山の回転方向が相互同一であるか、または反対に形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明は平行雌ねじ部とテーパー雌ねじ部との間、及び平行雄ねじ部とテーパー雄ねじ部との間にそれぞれねじ山不連続部を形成することでテーパー雌ねじ部の最大内径やテーパー雄ねじ部の最大外径と係る必要なく、平行雌ねじ部や平行雄ねじ部を任意の直径規格でそれぞれ形成できる効果がある。
【0018】
また、平行雌ねじ部の内径がテーパー雄ねじ部の最大外径より大きく形成して雄ねじ体のテーパーねじ部を雌ねじ体の内部にねじ回転なく全て挿入させて仮結合することができる効果がある。
【0019】
また、雌ねじ体と雄ねじ体のねじ結合回転の際に雌雄平行ねじ部と雌雄テーパーねじ部がそれぞれ同時に結合される作用が起きるので、結合回転数を減少させながらも平行‐テーパーねじ山が抜けることなく全て結合される構成が可能な効果がある。
【0020】
また、テーパーねじ山と平行ねじ山がそれぞれ雌雄がかみ合うねじ山を形成する構成によって、平行ねじ部とテーパーねじ部の同時結合をなすようにする効果がある。
【0021】
また、結合完了の際に平行ねじ部とテーパーねじ部との間で相互絞られてロックナットがなくても、ねじ山間の結合がロックされることができる効果がある。
【0022】
また、結合した後、雌ねじ体と雄ねじ体は平行ねじ部による結合を含んでいる結合からなるので平行ねじ部による直進度を持つことができるし、テーパーねじのみによる結合よりさらに直進度ひずみが少ない効果がある。
【0023】
また、雄ねじ体は雌ねじ体内に挿入する時、テーパーがなす角による軸心合わせが自動に行われるので、雄ねじ体の挿入時に案内作用が発生する効果がある。
【0024】
また、鉄筋結合作業時の毎度しなければならない初期結合発現の際の軸心合わせ作業を省略することができて鉄筋つなぎ作業効率を高めることができる。
【0025】
また、雄ねじ体を雌ねじ体内に挿入する際に別途ねじ山スタート地点合わせ作業が不要になって迅速なねじ結合が可能な効果がある。
【0026】
また、雌ねじ体と雄ねじ体を平行‐テーパー一体型一条ねじで形成する場合、平行‐テーパーねじ構造は多条ねじを形成したものと同様の速い結合速度を確保することができる効果がある。
【0027】
また、一条ねじでねじのリード角を小さくすることにより、ねじの緩む現象を最小化する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の実施例を部分断面図で示す図面である。
【
図2】平行‐テーパー一体型雌ねじ部が形成された雌ねじ体を示す図面である。
【
図3】平行‐テーパー一体型雄ねじ部が形成された雄ねじ体を示す図面である。
【
図4】従来の実施例と本発明の実施例に備えて仮結合の際の結合深みの差を示す図面である。
【
図5】第1実施例による仮結合状態を示す図面である。
【
図6】第2実施例による仮結合状態を示す図面である。
【
図7】第3実施例による仮結合状態を示す図面である。
【
図8】第1実施例の仮結合後0回転状態を示す図面である。
【
図9】第1実施例の仮結合後1回転状態を示す図面である。
【
図10】第1実施例において仮結合後2回転状態を示す図面である。
【
図11】第1実施例において仮結合後3回転状態を示す図面である。
【
図12】第1実施例において仮結合後4回転状態を示す図面である。
【
図13】鉄筋、雌ねじ体及び雄ねじ体を示す図面である。
【
図14】平行‐テーパー一体型雌ねじ部が両側に形成された雌ねじ体の実施例を示す図面である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、鉄筋のつなぎのための平行‐テーパー一体型ねじ結合構造を詳しく説明する。
本明細書において、平行ねじとは、ねじの内径ないし外径が軸方向に沿って一定に形成されるねじであり、テーパーねじはねじの内径ないし外径が軸方向に沿って増加または減少するように形成されてテーパー角をなす形態のねじを意味する。
また、ある構成要素を「含む」ことは、特に反対の記載がない限り他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0030】
図1ないし
図3を参照すれば、本発明の平行‐テーパー一体型ねじ結合構造は雌ねじ体20、雄ねじ体30、平行‐テーパー一体型雌ねじ部21、平行‐テーパー一体型雄ねじ部31を含む。
【0031】
前記雌ねじ体20は内径に平行ねじ山で形成される平行雌ねじ部P1と前記平行雌ねじ部P1の一端に内径が狭くなるテーパー雌ねじ部T1が一体に形成される平行‐テーパー一体型雌ねじ部21を含む。
【0032】
前記雌ねじ体20は内側方向に、内径に平行雌ねじ部P1とテーパー雌ねじ部T1とがそろって形成されるので、前記平行雌ねじ部P1より内側にテーパー雌ねじ部T1が位置されるように形成される。
【0033】
前記雄ねじ体30は外径に平行ねじ山で形成される平行雄ねじ部P2と前記平行雄ねじ部P2の一端に外径が狭くなるテーパー雄ねじ部T2が一体に形成される平行‐テーパー一体型雄ねじ部31を含む。
【0034】
ねじ結合のために相互対応される規格で形成されるテーパーねじ山T1、T2と平行ねじ山P1、P2がそれぞれ全て雌雄かみ合う構造でねじ結合される構造である。
【0035】
このために前記平行雌ねじ部P1の内径(minor diameter、DP1)は前記テーパー雌ねじ部T1の最大内径DT1より大きく形成される。
【0036】
すなわち、前記テーパー雌ねじ部T1は内径が平行雌ねじ部P1方向へと段々大きくなるように形成されるが、前記テーパー雌ねじ部T1の最大内径DT1が前記平行雌ねじ部P1の内径DP1よりは小さく形成される。
【0037】
また、前記平行雄ねじ部P2の外径(major diameter、DP2)は前記テーパー雄ねじ部T2の最大外径DT2より大きく形成される。
【0038】
すなわち、前記テーパー雄ねじ部T2の外径が前記平行雄ねじ部P2方向へと段々大きくなるように形成されるが、前記テーパー雄ねじ部T2の最大外径DT2が前記平行雄ねじ部P2の外径DP2よりは小さく形成される。
【0039】
これによって、前記テーパーねじ山T1、T2と平行ねじ山P1、P2がそれぞれ全て雌雄かみ合うねじ山を形成する構成になれる。
【0040】
さらに、前記平行雌ねじ部P1とテーパー雌ねじ部T1との間、及び前記平行雄ねじ部P2とテーパー雄ねじ部T2との間にそれぞれねじ山不連続部23、33が形成される。
前記不連続部23、33はねじ山が不連続になれば、その形状や方法は様々である。
【0041】
たとえば、円周方向に帯状で陷沒形成されるリセス部を加工形成することができる。つまり、前記リセス部によってテーパーねじ部‐リセス部‐平行ねじ部T1‐23‐P1、T2‐33‐P2の一連の構成を持つようになる。このため、テーパーねじ部T1、T2のねじ山が連続されない。
【0042】
しかし、ねじ山の不連続のために必ず前記のようなリセス部を形成する必要はなく、ねじ山の不連続をなす多様な構成が可能である。
【0043】
ねじ山が不連続になれば、ねじ加工が容易であり、前記テーパー雌ねじ部T1の最大内径DT1や前記テーパー雄ねじ部の最大外径DT2と係る必要なく、平行雌ねじ部P1や平行雄ねじ部P2を任意の直径規格でそれぞれ形成することができる。
【0044】
これによって、テーパーねじ部T1、T2と平行ねじ部P1、P2の有効断面積が加わって引張力などに耐力を持たせることができる。
【0045】
効率的で迅速なねじ結合作業のために、前記平行雌ねじ部P1の内径DT1が前記テーパー雄ねじ部の最大外径DT2より大きく形成する。
【0046】
このような構成によって、ねじ結合作業の際に不要なねじ山間の干渉が源泉的に回避されることができる。
【0047】
これを通じて雌ねじ体20と雄ねじ体30のねじ結合回転時、雌雄平行ねじ部P1、P2と雌雄テーパーねじ部T1、T2がそれぞれ同時に結合される作用が起きるので、このような作用を利用して結合回転数を減少させながらも平行‐テーパーねじ山が抜けることなく全て結合される構成が可能な効果がある。
【0048】
すなわち、テーパーねじ山と平行ねじ山がそれぞれ全て雌雄かみ合うねじ山を形成する構成によって、雌雄平行ねじ部P1、P2と雌雄テーパーねじ部T1、T2の同時結合をなすようにする効果がある。
【0049】
なお、結合完了の際にテーパーねじ山T1、T2と平行ねじ山P1、P2の間で相互絞られてロックナットがなくてもねじ山間の結合がロックされることができる。これによって、セルフロック作用が可能で鉄筋つなぎ部の初期スリップを取り除くことができる。
【0050】
結合した後、雌ねじ体20と雄ねじ体30は、平行ねじ部P1、P2による結合を含んでいて平行ねじ部P1、P2による直進度を持つことができ、テーパーねじ部T1、T2のみによる結合より直進度ひずみがもっと少ない効果があると考えられる。
【0051】
雌ねじ体20と雄ねじ体30の材質は金属材である。
【0052】
図4のX1図面を参照すれば、テーパーねじと平行ねじを単純組み合わせた従来の実施例の場合は、テーパーねじの最大外径と平行ねじの外径が同じ関係で挿入する時、雌ねじ35と雄ねじとの間34に相互干渉された36。ここで、仮結合深みD1が制限され、ねじ回転なくてはテーパーねじを深く挿入して仮結合させることができなかった。
【0053】
しかし、発明によると、
図4のX2図面のように、雌ねじ体と雄ねじ体は平行雌ねじ部の内径がテーパー雄ねじ部の最大外径より大きく形成され、仮結合完了の際にテーパーねじ部は相互接触37され、平行ねじ部は相互離隔38されることができる。結局、テーパーねじ部と平行ねじ部の接触有無によって仮結合の深みが決まる構造であるため、X1図面よりX2図面の仮結合深みがさらに深くなる。
【0054】
すなわち、雌雄テーパーねじ部のテーパーねじ山間の結合スタート地点(
図5)または雌雄テーパーねじ部のテーパーねじ山と雌雄平行ねじ部の平行ねじ山間の同時結合スタート地点(
図6)または雌雄平行ねじ部の平行ねじ山間の結合スタート地点(
図7)までねじ回転なく雄ねじ体が雌ねじ体の内部に挿入されて仮結合されることができるD2。ここで、仮結合の際の結合深みD2が増大されることができる(D2>D1)。
【0055】
前記のように、平行雌ねじ部P1の内径DP1が前記テーパー雌ねじ部T1の最大内径DT1より大きく形成されると、前記雄ねじ体30のテーパー雄ねじ部T2が前記雌ねじ体21の内部にねじ回転なく完全に内入されるように仮結合される形状になる。
【0056】
つまり、前記雄ねじ体30のテーパー雄ねじ部T2が前記雌ねじ体21の内部に完全に内入され、外部に露出されない深みまで奥深く仮結合可能である。
【0057】
これによって、鉄筋結合作業時の毎度しなければならない初期結合発現時の軸心合わせ作業を省略することができて鉄筋作業効率を高めることができる。
【0058】
図5を参照すれば、先ず、第1実施例として、雌ねじ体202と雄ねじ体203が雌雄テーパーねじ部は相互間接触200され、雌雄平行ねじ部は相互間離隔201されるように仮結合されることができる。
【0059】
たとえば、ねじ山が一条ねじの場合、好ましくは雌雄テーパーねじ山が0.5回転行われた時、雌雄平行ねじ山の結合が始まるようにする実施例が好ましい。
【0060】
したがって、1ピッチが2.5の場合、雌雄テーパーねじ部相互間の接触時に雌雄平行ねじ部の結合スタート地点の隔離距離204は2.5mmの2分の1である1.25mmになる。
【0061】
雌雄テーパーねじ部のテーパーねじ山間結合スタート地点は捜す必要がない。回転過程で相互雌雄ねじ山が自然に合わせられる作用が発生する。
【0062】
これによって、前記雄ねじ体203は雌ねじ体202内に挿入するとき、テーパーがなす角による軸心合わせが自動に行われるので、雄ねじ体203の挿入時に案内作用が発生する効果がある。
【0063】
これによって、別途のねじ山スタート地点合わせ作業が不要になって迅速なねじ結合が可能な効果がある。
【0064】
平行ねじの場合、必ず最初のねじ山結合発現のためにねじ山スタート地点合わせる作業が要求されるが、本発明は平行ねじ間のねじ結合を構成の中に含む発明でありながらもスタート地点合わせ作業が不要である。
【0065】
仮結合の後、ねじ方向に回転させ始めると、平行ねじ間の結合が始まって直ぐテーパーねじ間の結合も始まる。
【0066】
図6を参照すれば、次に第2実施例として、雌ねじ体302と雄ねじ体303は、雌雄テーパーねじ部と雌雄平行ねじ部がいずれも同時接触300、301されるように仮結合されることができる。
【0067】
このような実施例の場合、前記テーパーねじ部と平行ねじ部とが仮結合する際に、全て接触300、301された状態なので、回転方向に回転するとき、前記雌雄テーパーねじ山と雌雄平行ねじ山がいずれも結合し始める。
【0068】
図7を参照すれば、次に第3実施例として、前記雌ねじ体402と雄ねじ体403とは、雌雄テーパーねじ部は相互間離隔400され、雌雄平行ねじ部は相互間接触401されるように仮結合されることができる。
【0069】
このような実施例の場合、仮結合した後、ねじ方向に回転させ始めると、平行ねじ間結合が始まって直ぐテーパーねじ間の結合も始まる。
【0070】
結局、いずれの場合も仮結合した後、ねじ方向に回転させ始めると、テーパーねじと平行ねじが全て結合されるようになる。
【0071】
このように前記雌ねじ体と雄ねじ体は雌雄テーパーねじ部と雌雄平行ねじ部が全てねじ結合できるように仮結合される形状である。
【0072】
前記雌ねじ体と雄ねじ体は一条または多条ねじからなることができる。
【0073】
一条ねじは1回転の時ピッチぐらい前進が可能で迅速な結合は難しいが、ねじのリード角が減少するようになって振動や軸方向に引張力が発生する時、ねじの緩む現象が少なく発生する。
【0074】
二条ねじは1回転の時ピッチの2倍ぐらい前進が可能で迅速な結合が可能であるが、ねじのリード角が増加するようになって振動や軸方向に引張力が発生する時、ねじの緩む現象が容易に発生する。
【0075】
また、三条ねじは、より速い結合が可能であるが、緩む現象がもっとひどくなる。
【0076】
好ましくは、前記雌ねじ体と雄ねじ体を平行‐テーパー一体型一条ねじで形成する場合、平行‐テーパーねじ構造は多条ねじを形成したのと同じ速い結合速度を確保しながらも一条ねじでねじのリード角を小さくすることで、ねじの緩む現象を最小化できる効果がある。
【0077】
また、さらに迅速な結合が要求される場合、前記雌ねじ体と雄ねじ体を多条ねじで形成することができる。
前記第1実施例をより詳しく説明すれば次のとおりである。
【0078】
図8ないし
図12を参照すれば、前記雌ねじ体40はテーパー角が軸方向に対して6゜で、一条ねじであり、テーパー雌ねじ部42はピッチ2.5mm、テーパー雌ねじ部42の最大内径33.42mm、テーパー雌ねじ山18個、平行雌ねじ部45はピッチ2.5、平行雌ねじ部45の内径36.78mm、平行雌ねじ山4個である。
【0079】
雄ねじ体41はテーパー角が軸方向に対して6゜で、一条ねじであり、テーパー雄ねじ部42はピッチ2.5mm、テーパー雄ねじ部42の最大外径35.51mm、テーパー雄ねじ山18個、平行雄ねじ部44はピッチ2.5mm、平行雄ねじ部44の外径38.68mm、平行雄ねじ山4個である。
【0080】
仮結合状態でテーパー雌雄ねじ部が接触されると、平行雌ねじ部45と平行雄ねじ部44は1.25mm離隔された状態である。
【0081】
平行雌ねじ部45の内径はテーパー雄ねじ部42の最大外径35.51mmより大きく形成されているので(36.78mm>35.51mm)、雄ねじ体41の挿入時にテーパー雄ねじ部42は平行雌ねじ部45に干渉されない。
【0082】
雄ねじ体41が雌ねじ体40に軸方向に正確に挿入される時、最初接触が起こる地点はテーパー雌ねじ部42とテーパー雄ねじ部42との結合スタート地点(MT)である。
【0083】
このときまで仮結合状態なので平行雌ねじ部45と平行雄ねじ部44は離隔された状態である。
【0084】
隔離距離48が1.25mmであるため、平行ねじ山間の最初結合スタートは雄ねじ体41の0.5回転後に発生する。
【0085】
接触地点(MT)を平行ねじ山0回転地点(0TURN)と言う。
【0086】
図9を参照すれば、平行ねじ山1回転結合(1TURN)の際にテーパーねじ山全部が総結合距離の4分の1ぐらいねじ結合される平行ねじ山とテーパーねじ山が同時に結合され始める。
【0087】
図10を参照すれば、平行ねじ山2回転結合(2TURN)の際にテーパーねじ山全部が総結合距離の4分の2ぐらいねじ結合される。
図11を参照すれば、平行ねじ山3回転結合(3TURN)の際にテーパーねじ山全部が総結合距離の4分の3ぐらいねじ結合される。
図12を参照すれば、平行ねじ山4回転結合(4TURN)の際にテーパーねじ山全部が総結合距離の4分の4ぐらいねじ結合されて結合完了となる。
【0088】
すなわち、雄ねじ体41を1回転させる度に雄ねじ体41はピッチ2.5mmぐらい前進し、それによってテーパーねじ部42、43全部が一体に結合され、4回転後に結合完了となる。
【0089】
結果的に雄ねじ体41を4回転させると、18個(テーパーねじ山)、4個(平行ねじ山)、合計22個のねじ山の結合が一挙に完了される。
【0090】
平行ねじ部44、45の結合完了時、テーパーねじ部42、43全部の結合が一挙に完了されるので、4回転のみで一条ねじ22個のねじ山が全て結合完了される(回転数:結合ねじ山数=4:22)。
【0091】
さらに、テーパー雌ねじ部43、テーパー雄ねじ部42、平行雌ねじ部45、平行雄ねじ部44をそれぞれ2条ねじで形成する時は、1回転させる度に雄ねじ体41はピッチ5mmぐらい前進し、2回転のみで22個のねじ山が全て結合完了されることができる(回転数:結合ねじ山数=2:22)。
【0092】
また、前記テーパー雌ねじ部43の螺線終了地点と平行雌ねじ部45の螺線スタート地点間の位相偏差と、テーパー雄ねじ部42の螺線終了地点と平行雄ねじ部44の螺線スタート地点間の位相偏差が相互対応して形成されることができる。
【0093】
すなわち、位相偏差が相互同一であるか、またはねじ結合可能な範囲以内である所定の誤差以内で加工形成されることができる。
【0094】
また、前記平行‐テーパー一体型雌雄ねじ部の間46、47の結合構造は、テーパーねじ部の構造と平行ねじ部の構造が相互補完する特性を持つので、振動、横力に対しても平行ねじのみによる結合構造やテーパーねじのみによる結合構造より耐力を向上させることができる。
【0095】
テーパー角度、一条ねじまたは多条ねじ可否、ピッチ距離、テーパーねじ山の数、平行ねじ山の数、雄ねじ体41のテーパー雄ねじ部42の最大外径、平行雄ねじ部44の外径と雌ねじ体40のテーパー雌ねじ部42の最大内径、平行雌ねじ部45の内径の実施例は必要に応じて多様に形成して実施することができる。
【0096】
前記雌ねじ体と雄ねじ体のねじ山の形状は多様である。例えば、断面形状が多角、台形、鋸歯または丸ねじで形成されることができる。特に、大きい力が要求される場合、雌ねじ体と雄ねじ体のねじ山は鋸歯ねじまたは丸ねじで形成されることができる。
【0097】
図13を参照すれば、前記雄ねじ体101または雌ねじ体102は、鉄筋105の一側端108または両側端105で一体化されることができる。
【0098】
すなわち、鉄筋の一側端に雄ねじ体または雌ねじ体が一体化されたり、鉄筋の両側端に雄ねじ体が一体化されたり、前記鉄筋の両側端に雌ねじ体が一体化されたり、鉄筋の両側端に雄ねじ体と雌ねじ体がそれぞれ一体化されることができる。
【0099】
雄ねじ体101は中実材である。
【0100】
例えば、中実雄ねじ体101は、軸部と前記軸部の周り面にねじ山が形成されるねじつなぎのための中実雄ねじ体101である。ねじをつなぐための中実雄ねじ体は鉄筋105に一体化される。たとえば、鉄筋105に対して摩擦溶接106、スタッド溶接、電子ビーム溶接、レーザー溶接、CO2溶接、アルゴン溶接、バット溶接、フラッシュ溶接など多様な溶接方法を通じて延長上で一体化されることができる。摩擦溶接の際に、溶接補強は加工終了後に除去されることができる。
【0101】
雌ねじ体102はボディーと前記ボディーの内面にねじ山が形成されてねじつなぎ可能な雌ねじ体102である。
【0102】
ねじつなぎのための雌ねじ体102は鉄筋105に一体化されることができる。たとえば、鉄筋105に対して摩擦溶接107、スタッド溶接、電子ビーム溶接、レーザー溶接、CO2溶接、アルゴン溶接、バット溶接、フラッシュ溶接など多様な溶接方法を通じて一体化されることができる。摩擦溶接の際に溶接補強は加工終了後に除去されることができる。
【0103】
例えば、中実雄ねじ体101‐鉄筋105‐中実雄ねじ体101、中実雄ねじ体101‐鉄筋105‐雌ねじ体102、雌ねじ体102‐鉄筋105‐雌ねじ体102がそれぞれ一体化されることができる。
【0104】
このような場合において、鉄筋を基準にして両側の部材相互間のねじ山の回転方向は相互同一であるか、または反対方向に形成されることができる。
【0105】
すなわち、前記鉄筋の両側端に雄ねじ体が一体化される場合、前記雄ねじ体のねじ山の回転方向が相互同一であるか、または反対に形成され、前記鉄筋の両側端に雌ねじ体が一体化される場合、前記雌ねじ体のねじ山の回転方向が相互同一であるか、または反対に形成され、前記鉄筋の両側端に雄ねじ体と雌ねじ体がそれぞれ一体化される場合、前記雌ねじ体のねじ山の方向と雄ねじ体のねじ山の回転方向が相互同一であるか、または反対に形成されることができる。
【0106】
例えば、ねじ山の回転方向が相互反対に形成され、前記鉄筋の両側端に雄ねじ体が一体化された場合、左側端は右ねじ、右側端は左ねじで形成される。これによって両側端に鉄筋つなぎの時に容易に結合作業が可能である。
【0107】
また、前記鉄筋の両側端に一体化される部材の規格を相互違うように形成する場合、異径つなぎが可能である。すなわち、前記鉄筋の両側端に雄ねじ体が一体化される場合、両側端雄ねじ体の規格を相互違うように形成したり、前記鉄筋の両側端に雌ねじ体が一体化される場合、両側端雌ねじ体の規格を相互違うように形成したり、前記鉄筋の両側端に雄ねじ体と雌ねじ体がそれぞれ一体化される場合、両側端の雄ねじ体と雌ねじ体の規格を相互違うように形成することができる。
【0108】
ここで、例えば、鉄筋工事の際に下部から上部へと工事が進められる過程において、鉄筋の太さが他の異径鉄筋どうし鉄筋つなぎが必要な場合も異径つなぎを通じて対応可能である。
【0109】
また、示されていないが、前記鉄筋の一側のみに平行‐テーパー一体型雄ねじ部を形成して他側には別途部材が接合されない場合、または一側に平行‐テーパー一体型雌ねじ部を形成して他側には定着部材を形成する場合など多様な構成が可能である。
【0110】
特に、雌ねじ体は平行‐テーパー一体型雌ねじ部が1個だけ形成される実施例も可能で、複数の平行‐テーパー一体型雌ねじ部が形成される実施例も可能である。前記平行‐テーパー一体型雌ねじ部はテーパーねじ部が内側に、平行ねじ部は外側に位置される形状である。
【0111】
図14を参照すれば、前記雌ねじ体141は平行‐テーパー一体型雌ねじ部143が一対形成され、平行‐テーパー一体型雌ねじ部143のテーパー雌ねじ部が向かい合うように一対が形成されて、両側から雄ねじ体142をつなげるカプラーである。
【0112】
すなわち、平行‐テーパー一体型雌ねじ部143の2個がテーパーねじ方向が向かい合うように形成されることができる。向かい合うようになった平行‐テーパー一体型雌ねじ部143にそれぞれ平行‐テーパー一体型雄ねじ部144が形成された鉄筋が両側からねじ結合されて鉄筋をつなぐことができる。
【0113】
ここで、前記雌ねじ体141が両側から雄ねじ体142の鉄筋をつなげる鉄筋カプラーになる。
【0114】
前記雌ねじ体141が鉄筋カプラーになる場合、必要に応じて向かい合う平行‐テーパー一体型雌ねじ部143のねじ山の回転方向が相互同一であるか、または反対に形成されることができる。
【0115】
また、平行‐テーパー一体型雄ねじ部を形成するために鉄筋端部に対して直接冷間スウェージング、仕上げ加工及び端部面取り後、転造装置(平ダイス、ローリングダイスなど)によるねじ加工をしたり、冷間スウェージング後に切削ねじ加工をするなどの方法で、平行‐テーパー一体型雄ねじ部を直接鉄筋の端部に対して加工形成することもできる。
【0116】
前記雌ねじ体141は外面の所定区間に工具把持が容易である滑り止め手段が形成されることができる。すなわち、前記滑り止め手段で外面がスプライン加工される場合、外面がローレット加工される場合、横断面が円形をなす場合、断面形状が多角形をなす場合、及び一対以上対向する位置にある把持面が備えられる場合の中で選択されたいずれか一つが形成されることによって、前記雌ねじ体141のねじ回転絞り作業が円滑に行われる。
【0117】
一対の平行‐テーパー一体型雌ねじ部143の規格を相互違うように形成する場合、異径つなぎが可能である。たとえば、鉄筋工事の際に下部から上部に工事が進められる過程において、鉄筋の太さが他の異径鉄筋どうし鉄筋つなぎが必要な場合も異径つなぎを通じて対応可能である。
【国際調査報告】