(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-26
(54)【発明の名称】発光物質の傾斜した容器を有する発光撮像装置の検査
(51)【国際特許分類】
A61B 10/00 20060101AFI20230119BHJP
G01N 21/64 20060101ALI20230119BHJP
【FI】
A61B10/00 E
G01N21/64 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022524579
(86)(22)【出願日】2020-11-19
(85)【翻訳文提出日】2022-06-13
(86)【国際出願番号】 EP2020082671
(87)【国際公開番号】W WO2021104987
(87)【国際公開日】2021-06-03
(32)【優先日】2019-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522166138
【氏名又は名称】サージビジョン・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】SurgVision GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100100479
【氏名又は名称】竹内 三喜夫
(72)【発明者】
【氏名】ボズコ,ドミトリー
(72)【発明者】
【氏名】コッホ,マクシミリアン
(72)【発明者】
【氏名】タルティス,アドリアン
(72)【発明者】
【氏名】アイヒンガー,クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ノルトマイヤー-マスナー,ユレク
【テーマコード(参考)】
2G043
【Fターム(参考)】
2G043AA03
2G043BA16
2G043CA05
2G043EA01
2G043FA01
2G043GA01
2G043GA25
2G043GB21
2G043HA01
2G043HA02
2G043HA09
2G043JA02
2G043LA03
2G043NA01
(57)【要約】
発光イメージング装置(105)を検査するための手法を提案する。
対応する検査デバイス(110)は、1つ以上の座席(320)と、少なくとも1つの発光物質を含む液体がそれぞれ充填され、対応する座席(320)に収容される1つ以上の容器(325)とを備える。
座席(320)は、そこに収容された容器(325)の発光物質を撮像するための対応する窓(330)を有する。
座席(320)は、検査デバイス(110)の載置面(310)に対して傾斜している。検査デバイス(100)に使用するためのホルダ(305)がさらに提供される。
検査デバイス(110)とともに使用される発光イメージング装置(105)も提案する。発光イメージング装置(105)と、この検査デバイス(110)とを備えるシステム(100)も提案する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光イメージング装置(105)を検査するための検査デバイス(110)であって、
検査デバイス(110)をサポート面(175)に載置するための載置面(310)と、
1つ以上の座席(320)と、
少なくとも1つの発光物質を含む液体がそれぞれ充填された1つ以上の容器(325)であって、容器(325)の各々は、座席(320)の対応する1つに収容される、容器(325)と、
載置面(310)とは反対側にある検査デバイス(110)の撮像面(315)に開いている1つ以上の窓(330)であって、窓(330)の各々は、そこに収容された容器(325)の対応する部分の発光物質を撮像するために、対応する座席(320)の一部を露出させ、そして、発光物質の励起光、および励起光により照明された場合に発光物質によって放出される発光光に対して透明である、窓(330)と、を備え、
座席(320)は、対応する第1端から対応する第2端に、対応する長手方向軸に沿って延びており、
座席(320)の各々は、第2端が第1端よりも載置面(310)に近い状態で載置面(310)に対して傾斜しており、
対応する窓部(330)は、座席(320)の第1端から離間していることを特徴とする、検査デバイス(110)。
【請求項2】
座席(320)の長手方向軸は、載置面(310)とともに5~30°の角度を形成する、請求項1に記載の検査デバイス(110)。
【請求項3】
座席(320)の第1端からの対応する窓(320)の距離は、座席(320)の長さの10~50%である、請求項1または2に記載の検査デバイス(110)。
【請求項4】
検査デバイス(110)は、載置面(310)と撮像面(315)との間に延びる側面(335)を有し、
座席(320)は、側面(335)から内向きに延びる対応する盲穴を備える、請求項1~3のいずれかに記載の検査デバイス(110)。
【請求項5】
座席(320)の各々は、一定の断面を備えた第1部分(405)と、検査デバイス(110)を内向きに移動するほど減少する断面を備えた第2部分(410)とを含み、
対応する窓(330)は、第1部分(405)の少なくとも一部を露出させる、請求項1~4のいずれかに記載の検査デバイス(110)。
【請求項6】
窓(330)は、撮像面(315)に、対応する面取りエッジを有する、請求項1~5のいずれかに記載の検査デバイス(110)。
【請求項7】
検査デバイス(110)は、検査デバイス(110)の位置を決定するために、撮像面(315)に1つ以上の光学的に機械読み取り可能な位置マーカー(340,345)を備える、請求項1~6のいずれかに記載の検査デバイス(110)。
【請求項8】
検査デバイス(110)は、中心点に対して点対称性を有し、
位置マーカー(340,345)は、中心点に対応する中心位置マーカー(340)を含む、請求項7に記載の検査デバイス(110)。
【請求項9】
検査デバイス(110)は、窓(330)に対応する1つ以上の窓位置マーカー(345)を備える、請求項8に記載の検査デバイス(110)。
【請求項10】
検査デバイス(110)は、検査デバイス(110)に関するデバイス情報を符号化する1つ以上の光学的に機械読み取り可能な情報マーカー(340,345)を撮像面(315)に備える、請求項1~9のいずれかに記載の検査デバイス(110)。
【請求項11】
デバイス情報は、検査デバイス(110)のデバイス識別子を含む、請求項10に記載の検査デバイス(110)。
【請求項12】
デバイス情報は、座席(320)に収容される容器(325)の予想されるタイプの対応する容器識別子を含む、請求項10または11に記載の検査デバイス(110)。
【請求項13】
位置マーカー(340,345)及び/又は情報マーカー(340)は、撮像面(315)から延びる凹部の対応する底面に配置され、
底面は、載置面(310)に対して平行である、請求項7~12のいずれかに記載の検査デバイス(110)。
【請求項14】
凹部は、撮像面(315)において、対応する面取りエッジを有する、請求項13に記載の検査デバイス(110)。
【請求項15】
検査デバイス(110)は、検査デバイス(110)をサポート面上にロックするための1つ以上のロックエレメント(435)を備える、請求項1~14のいずれかに記載の検査デバイス(110)。
【請求項16】
ロックエレメント(435)は、載置面(310)に配置された対応する磁気エレメント(435)を含む、請求項15に記載の検査デバイス(110)。
【請求項17】
窓(330)の周囲の撮像面(315)は、載置面(310)に対して傾斜している、請求項1~16のいずれかに記載の検査デバイス(110)。
【請求項18】
検査デバイス(110)は、座席(320)に対応する1つ以上の人間読み取り可能な座席インジケータ(355)を含み、
座席インジケータ(355)は、座席(320)に収容される容器(325)の予想されるタイプの対応する仕様を提供する、請求項1~17のいずれかに記載の検査デバイス(110)。
【請求項19】
検査デバイス(110)は、発光光に対応する検査光を発生するために、撮像面(315)に検査光源(350)を備える、請求項1~18のいずれかに記載の検査デバイス(110)。
【請求項20】
対応する容器(325)は、取り外し不可の方法で座席(320)に収容される、請求項1~19のいずれかに記載の検査デバイス(110)。
【請求項21】
対応する容器(325)は、取り外し可能な方法で座席(320)に収容される、請求項1~19のいずれかに記載の検査デバイス(110)。
【請求項22】
容器(325)は、容器(325)の対応する仕様を提供する人間読み取り可能な容器インジケータを備えた、対応する座席(320)から突出する対応する端部(430)を有する、請求項1~21のいずれかに記載の検査デバイス(110)。
【請求項23】
座席インジケータ(355)は、カラーコード化されている、請求項18~22のいずれかに記載の検査デバイス(110)。
【請求項24】
容器インジケータ(430)は、カラーコード化されている、請求項22または23に記載の検査デバイス(110)。
【請求項25】
容器(325)は、液体を収容する対応するボトル(415)と、ボトル(415)を封止するキャップ(430)とを備え、
キャップ(430)は、容器インジケータ(430)に従って着色される、請求項22~24のいずれかに記載の検査デバイス(110)。
【請求項26】
請求項1~25のいずれかに記載の検査デバイス(110)で使用されるホルダ(305)であって、
ホルダ(305)は、前記載置面(310)を備え、
前記座席(320)は、容器(325)および前記窓(330)を収容する、ホルダ(305)。
【請求項27】
撮像ヘッド(165)と、
請求項1~25のいずれかに記載の検査デバイス(110)を戴置するためのサポート面(175)と、
検査デバイス(110)を、サポート面(175)での撮像位置に取り外し可能に保持するための保持ステーション(505)と、
撮像ヘッド(165)を取得位置に取り外し可能に保持する追加の保持ステーション(510)と、を備え、
撮像位置にある検査デバイス(110)は、取得位置において撮像ヘッド(165)の視野内に入る、発光イメージング装置(105)。
【請求項28】
撮像位置にある検査デバイス(110)の中心が、取得位置にある撮像ヘッド(165)の光軸上にある、請求項27に記載の発光イメージング装置(105)。
【請求項29】
発光イメージング装置(105)と、
発光イメージング装置(105)を検査するための請求項1~25のいずれかに記載の検査デバイス(110)と、を備える発光イメージングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、イメージング応用に関する。より詳細には、本開示は、発光(luminescence)イメージングに関する。
【背景技術】
【0002】
本開示の背景は、その文脈に関する技術の議論とともに以下に導入される。しかしながら、この議論が文書、行為、アーチファクト等を参照した場合でも、議論された技術が先行技術の一部であることや、本開示に関連する分野における共通の一般的知識であることを示唆したり表現したりするものではない。
【0003】
イメージングは、一般に、実質的に非侵襲的な方法で物体の画像(典型的には直接見えない)を取得することを可能にする多数の技術に関する。例えば、診断、治療および/または外科的目的のために患者の(内部)身体部分を検査するための医療用途のための機器において、イメージング技術が日常的に利用されている。
【0004】
いっそう検討されている特定のイメージング技術は、発光イメージング、特に蛍光(fluorescence)イメージングである。発光イメージングは、加熱とは異なるいずれかの励起を受けた場合に発光物質による光の放出からなる発光現象をベースとしており、特に蛍光物質(蛍光色素分子と呼ばれる)において蛍光現象が発生する。これらが照明された場合に光を放出する(照明される蛍光色素分子の量に応じた強度)。例えば、この現象は、患者に蛍光剤、特に所望のターゲットの特定の分子に到達し、そしてその上に固定化状態になる(例えば、腫瘍組織との特異的な相互作用のために)ように構成されたターゲット蛍光剤を投与することによって、医療用途において利用される。
【0005】
この目的のために、(蛍光)イメージング装置が使用される。イメージング装置は、(蛍光色素分子を励起するのに適した励起光を用いて)撮像対象の各物体を照明し、物体中に存在する蛍光色素分子を表す対応する(蛍光)画像を取得し、しばしば物体を単に表す(写真)画像と一緒に取得することを可能にする。特に、医療用途において、蛍光画像は、対応するターゲット上に固定化された蛍光剤を表し、写真画像は、分析中の身体部分を表す。
【0006】
イメージング装置は、それらの性能を検証するために検査すべきである。これは、イメージング装置の性能が、対応する診断、治療および/または外科的結果に影響を及ぼす医療用途において特に重要である。
【0007】
イメージング装置の検査は、特定の計量機器を用いて実行できる。しかしながら、これは、イメージング装置の照明ユニットおよび取得ユニットを同時に検証することを許容しない。他の可能性は、例えば、米国特許第9167240号に記載されているように、様々な濃度で、硬化性ポリウレタンマトリクスまたは、量子ドット(半導体プロセスで製造される小さな粒子)を埋め込む複合ファントムを使用することである。しかしながら、量子ドットは、可視光の極めて高い吸収を示し(特に、医療用途で典型的に使用される蛍光剤の1つよりはるかに高い)、制御された照明を備えた環境内のみイメージング装置の性能を検証するために使用できる。
【0008】
イメージング装置をその実際の使用に近いシミュレーションで検査するためには、撮像対象の同じ蛍光色素分子のサンプル、即ち、医療用途における蛍光剤を使用することが可能である。この目的のためにいくつかの検査デバイスが利用可能である。例えば、様々な濃度の蛍光剤が充填されている、ウェルプレート(別の目的のために実験室で一般に使用される)、緩く配置されたチューブ、または毛細管チューブを使用することが可能である。しかしながら、これらの検査デバイスは、手動的な介入(例えば、現場調製および画像中の関心領域の選択)を必要とするため、不便で、エラーが起こりやすい。
【0009】
さらに、文献("Setting Standard for Reporting and Quantification in Fluorescence-Guided Surgery" by Hoogstings et al., Mol Imaging Biol (2019) 21:11-18)は、検査デバイス(SurgVision社, CalibrationDisk(商標))の使用を提案する。この検査デバイスは、上側ディスク(様々な濃度の蛍光剤が充填された8本のチューブを保持する)と、上側ディスクが回転できるベースとで形成される。
【0010】
米国公開第2012/179383号明細書は、生体材料検査装置の測定ユニットを較正するための較正ユニットを含むディスクを開示する。欧州公開第3460457号明細書は、様々な波長帯域の励起光で照射した場合(励起光が互いに等しい場合は異なる量)、同一の波長帯域で蛍光を放出する様々な蛍光体を収容した較正用基準本体を開示する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示の簡略化した要旨は、ここでは、その基本的な理解を提供するために提示している。しかしながら、この要旨の唯一の目的は、本開示のいくつかの概念を、下記のより詳細な説明の前置きとして簡略化した形態で導入することである。それは、そのキー要素の識別としてもその範囲の描写としても解釈されるべきでない。
【0012】
一般に、本開示は、発光物質の容器を傾斜させるアイデアをベースとしている。
【0013】
特に、一態様が、発光イメージング装置を検査するための検査デバイスを提供する。検査デバイスは、1つ以上の座席と、少なくとも1つの発光物質を含む液体がそれぞれ充填され、対応する座席に収容された1つ以上の容器とを備える。座席は、そこに収容された容器の発光物質を撮像するための対応する窓を有する。座席は、検査デバイスの載置面に対して傾斜している。
【0014】
更なる態様が、検査デバイスで使用されるホルダを提供する。
【0015】
更なる態様が、検査デバイスと共に使用するための発光イメージング装置を提供する。
【0016】
更なる態様が、発光イメージング装置と検査デバイスとを備える発光イメージングシステムを提供する。
【0017】
より詳細には、本開示の1つ以上の態様が独立請求項に記述され、その有利な特徴が従属請求項に記述されており、全ての請求項の言い回しは、参照により文字どおりにここに組み込まれている(他の全ての態様に準用される任意の特定の態様を参照して提供される任意の有利な特徴を備える)。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本開示の手法、そしてその追加の特徴および利点は、下記詳細な説明を参照して、添付図面と関連して読まれる非限定的な表示を単に用いて、最善に理解されるであろう(ここで、簡略化のために、対応する要素は等しいまたは類似の参照符号が付与され、それらの説明は繰り返さず、各実体の名前は、一般にそのタイプおよびその属性(例えば、値、内容および表現)の両方を示すために使用される)。
【0019】
【
図1】本開示の一実施形態に係る蛍光イメージングシステムの画像表現を示す。
【
図2】本開示の一実施形態に係る手法を実装するために使用できる蛍光イメージング装置の概略ブロック図を示す。
【
図3】本開示の一実施形態に係る検査デバイスの様々な図を示す。
【
図4】本開示の一実施形態に係る検査デバイスの様々な図を示す。
【
図5】本開示の一実施形態に係る蛍光イメージング装置の詳細を示す。
【
図6】本開示の一実施形態に係る手法を実装するために使用できるメインソフトウェアコンポーネントを示す。
【
図7A】本開示の一実施形態に係る手法の実装に関連する動作のフローを説明する動作図を示す。
【
図7B】本開示の一実施形態に係る手法の実装に関連する動作のフローを説明する動作図を示す。
【
図7C】本開示の一実施形態に係る手法の実装に関連する動作のフローを説明する動作図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
特に
図1を参照すると、本開示の一実施形態に係る(蛍光)イメージングシステム100の画像表現を示す。イメージングシステム100は、それ自体公知の(蛍光)イメージング装置105と、本開示の一実施形態に係る検査デバイス110とを備える。
【0021】
イメージング装置105は、例えば、診断、治療および/または外科的目的のために、患者(不図示)の身体部分を診察するための医療用途に使用される。イメージング装置105は、下記のコンポーネントを備える。台車115は、イメージング装置105に供給し、これを制御するための供給ユニットおよび制御ユニット(不図示)をそれぞれ収容する。4つのキャスタ120(図では3つだけ見える)は、イメージング装置105の移動を容易にするために、台車115の対応する下側コーナーに配置される(イメージング装置105を所定位置に固定するために設けられたフットブレーキ(不図示)を備える)。支柱125は、台車115の背面から上向きに延びている。支柱125は、イメージング装置105をそのオペレータによって移動するためのハンドルバー130を有する。台車115の上方には、カンチレバー135が支柱125から突出している。カンチレバー135には、1次モニター140(画像をオペレータに表示するため)およびポインティングデバイス、例えば、マウス、トラックボール等を備えたキーボード145(オペレータによって情報/コマンドを入力するため)が搭載される。支柱125の上部(カンチレバー135の上方)には、旋回アーム150が搭載される。旋回アーム150には、2次モニター155(外科医などの医師に画像を表示するため)が搭載される(いずれの方向に回転することを許容するように)。関節アーム160も(旋回アーム150に隣接して)支柱125の上部に搭載される。関節アーム160からは、撮像ヘッド165(視野内のシーン、特に解析対象の本体部分を撮像するため)が懸架される。撮像ヘッド165には、オペレータが位置決めするための2つのハンドルバー170が設けられる。
【0022】
検査デバイス110は、イメージング装置105を検査し、その性能を検証するために使用される。例えば、検査は、イメージング装置105を較正すること、イメージング装置105が正しく動作することを確保すること、イメージング装置105の動作を経時的に監視すること、および/または、イメージング装置105を別のものと比較することを目的とする。この目的のために、検査デバイス110は、サポート面175に載置され、撮像ヘッド165の視野内に位置決めされる。特に、図に示す例示的な実装では、サポート面175は、台車115の上面によって画定される。
【0023】
ここで
図2を参照すると、本開示の実施形態に係る手法を実装するために使用できるイメージング装置105の概略ブロック図を示す。
【0024】
特に、図は、撮像ヘッド165および制御ユニット(参照番号205で示す)の機能的構造を示す。
【0025】
撮像ヘッド165から開始すると、それは、その視野内のシーンを照明し、その画像を取得する照明ユニットおよび取得ユニットをそれぞれ有する。
【0026】
照明ユニットは、下記のコンポーネントを備える。励起光源210および白色光源215が、それぞれ励起光および白色光を発生する。励起光は、蛍光剤の蛍光色素分子を励起するのに適した波長およびエネルギー(例えば、近赤外線(またはNIR)タイプ)を有する。一方、白色光は、人間の眼にとって実質的に無色であるように見える(例えば、人間の眼にとって可視であるスペクトルの全ての波長を等しい強度で含む)。対応する伝送光学系220および伝送光学系225は、励起光および白色光を撮像ヘッド165の(同じ)視野にそれぞれ伝送する。
【0027】
取得ユニットは、下記のコンポーネントを備える。収集光学系230は、視野からの光を収集する(落射照明配置で)。収集された光は、視野内に存在する任意の蛍光色素分子によって放出される蛍光を含む。実際、蛍光色素分子は、励起光を吸収した場合に励起(電子)状態になり、励起状態は不安定であり、その結果、蛍光色素分子は、そこから極めて短時間で基底(電子)状態に減衰し、これにより照明された蛍光色素分子の量に依存した強度で(励起状態で熱として散逸されるエネルギーのために励起光のものより長い特性波長で)蛍光光を放出する。さらに、収集された光は、視野内に存在する任意の物体(白色光によって照明される)によって反射される可視光(可視スペクトル)を含む。ビームスプリッタ235が、収集された光を2つのチャネルに分割する。例えば、ビームスプリッタ235は、収集された光を、蛍光光のスペクトルと可視光のスペクトルとの間の閾値波長の上下の波長でそれぞれ透過し反射するダイクロイックミラーである。ビームスプリッタ235のチャネルの一方では、蛍光光(例えば、透過した方)のスペクトルにおける集光された光(の一部)を備え、発光フィルタ240が、蛍光光を受けて、それをフィルタ処理して、励起光(視野内の物体によって反射している可能性がある)および任意の周囲光(背景/固有の蛍光によって発生している可能性がある)を除去する。蛍光カメラ245が、発光フィルタ240からの蛍光光を受光し、視野内の蛍光色素分子の分布を表す対応する蛍光(デジタル)画像を発生する。ビームスプリッタ235のチャンネルの他方では、可視光(例えば、反射した方)のスペクトルにおける集光された光(の一部)を備え、写真カメラ250は、可視光を受光し、視野内の物体の可視化を表す対応する写真(デジタル)画像を発生する。
【0028】
制御ユニット205に移動すると、それは、バス構造255を介して互いに接続されたいくつかのユニットを備える。特に、1つ以上のマイクロプロセッサ(μP)260が、制御ユニット205の処理および編成機能を提供する。不揮発性メモリ(ROM)265が、制御ユニット205のブートストラップのための基本コードを保存し、揮発性メモリ(RAM)270が、マイクロプロセッサ260によって作業メモリとして使用される。制御ユニット205には、プログラムおよびデータを保存するためのマスメモリ275(例えば、半導体ディスクまたはSSD)が設けられる。さらに、制御ユニット205は、周辺機器または入力/出力(I/O)ユニットのための複数のコントローラ280を備え、特に、コントローラ280は、励起光源210、白色光源215、蛍光カメラ245および撮像ヘッド165の写真カメラ250を制御し、さらに、コントローラ280は、更なる周辺機器(参照符号285で全体として示す)、例えば、1次モニター、キーボード、ポインティングデバイス、2次モニター、着脱可能なストレージユニット(例えば、USBタイプのもの)を読み書きするための駆動装置、通信ネットワーク(例えば、LAN、インターネットなど)に接続するためのネットワークインタフェースカード(NIC)を制御する。
【0029】
動作の際、撮像ヘッド165を使用して、その撮像プロセスの際に患者295の身体部分290を撮像する(例えば、診断分析、治療処置または外科的介入)。この目的のために、蛍光剤が患者295に投与される(例えば、静脈内または局所的に)。蛍光剤は、その特異的相互作用によって特異的(生物学的)ターゲット(例えば、腫瘍組織、神経、血管、リンパ節、リンパ管など)に付着するように構成されたターゲット特異的蛍光剤である。蛍光剤は、予め患者295に投与され(例えば、撮像プロセス前の24~72時間)、蛍光剤が患者295の血管系内で身体部分290に達するまで循環し、所望のターゲットに結合できるようにする。撮像プロセスの際、撮像ヘッド165は、その視野内に身体部分290を有するように位置決めされる。この時点で、身体部分290は、励起光および白色光の両方で照射され、蛍光画像(身体部分290内での蛍光剤およびそのターゲットの分布を表現する)および写真画像(身体部分290の可視化を表現する)が連続的に取得される。そして、蛍光/写真画像は、イメージング装置の1次/2次モニター上に表示され、一般には、対応する複合画像(身体部分290の解剖学的構造で状況説明されるターゲットを表現する)に重ね合わされる。
【0030】
ここで
図3~
図4を参照すると、本開示の一実施形態に係る検査デバイス110の様々な図を示す。
【0031】
図3から開始すると、検査デバイス110の斜視図を示す。検査デバイス110は、ホルダ305を画定する本体(例えば、プラスチック材料製)を有する。ホルダ305は、検査デバイス110を任意のサポート面、例えば、イメージング装置(不図示)の台車のサポート面175に載置する(底部)載置面310を有する。ホルダ305は、検査デバイス110を撮像するために、載置面310に対向する(上部)撮像面315を有する。1つ以上の座席(seat)320(この特定の実装では4つ、図では1つだけが見える)がホルダ305に設けられる。座席320は、対応する容器325を収容するように構成されている(図では1つが座席320の外側に示され、3つは座席320の内側に示す)。各容器325には、蛍光剤(または複数)を含む液体が充填され、例えば、容器325は、対応する蛍光剤および/またはその濃度によってそれぞれ規定される様々なタイプのものである。検査デバイス110は、基本バージョンでも完全バージョンでもよい。基本バージョンでは、検査デバイス110は、容器325なしに提供される(別々に取得され、そして取り外し可能な方法で座席320に挿入される)。完全バージョンでは、検査デバイス110には、既に座席320に挿入されている容器325が設けられる(取り外し可能な方法で、または取り外し不可の方法で)。撮像面315には、座席320に対応する窓330が開いている。各窓330は、対応する座席320の一部を露出している。従って、各窓330はまた、座席320に収容された容器325の対応する部分を露出させ、その蛍光剤を撮像することが可能である。この目的のために、窓330を通して露出した容器325の少なくとも一部は、励起光および蛍光光の両方に対して透明である(即ち、励起光/蛍光光が実質的に過剰に拡散させることなく、それを通過可能であり、例えば、対応する屈折角で定義される方向に容器325を射出する励起光/蛍光光のビームの放射パワーと、その表面に対して傾斜した、同じ容器に入射する励起光/蛍光光のビームの放射パワーとのの間の比率が、80%より高く、好ましくは85%より高く、さらにより好ましくは90%より高い(例えば、95%~100%)。
【0032】
図4に移動して、それは、同じ検査デバイス110の断面図を示し、特に、断面図は、2つの対向する座席320の載置面310に対して垂直な(鉛直)対称面内にある(この図では、一方では容器325が外側にあり、他方では容器325が内側にある)。座席320は、載置面310に対して傾斜している(即ち、その長手方向軸は、載置面310に対して平行でない)。座席320の傾斜のために、そこに収容された容器325も載置面315に対して傾斜している。従って、検査デバイス110がサポート面175(実質的に水平)に載置した場合、容器325は水平ではない。さらに、各窓330は、対応する座席320の遠位(上部)端から離れており、他の近位(底部)端よりも載置面310から離れている。
【0033】
その結果、容器325内に存在する可能性のある不純物(例えば、気泡および小さな浮遊粒子)は、自然に上向きに流れ、対応する窓330から離れた場所に蓄積する。これにより、窓330を経由して撮像される容器325の一部が実質的に不純物なしであることを確保している。
【0034】
さらに、容器325は、完全に充填されていなくてもよく、この場合も、容器325内に残留する空気は上向きに流れ、対応する窓330から離れた場所に蓄積する。これにより、窓330を経由して撮像される容器325の一部が実質的に蛍光剤満杯であることを確保している。
【0035】
上述の全ては、容器325のイメージングの品質を著しく増加させ、これは、検査デバイス110を用いて実施されるイメージング装置のいずれの検査の改善した精度に反映される。
【0036】
図示した検査デバイス110の特定の実施形態は、追加の利点を提供する。
【0037】
特に、座席320の長手方向軸は、サポート面175に対して5~30°、好ましくは7~20°、さらに好ましくは9~15°、例えば10°の傾斜角αを形成する。傾斜角αのこれらの値は、不純物および空気の高速な上向き流れを提供し(例えば、70~90%だけ充填された容器325でも使用可能にする)、同時に、それらは容器325のイメージングに悪影響を与えない。
【0038】
対応する座席320の遠位端からの窓330(即ち、上側縁)の距離が、座席320の長さの10~50%、好ましくは20~40%、さらに好ましくは25~35%(例えば、30%)である(その長手方向軸に沿って)。これらの距離の値により、多くの実際の状況において容器325内の不純物および/または空気が窓330を経由して撮像されないことを確保している。
【0039】
各座席320は、一定の断面(例えば、円筒形状を持つ)を有する外部部分405と、ホルダ305に内側に移動するほど減少する断面(例えば、円錐台形状を持つ)を有する内部部分410とを有する。対応する窓330は、座席320の外部部分405の少なくとも一部を露出させる。座席320に収容された容器325は、マッチング形状を有する。例えば、容器325は、市販されている既製の1.5mlバイアル瓶である。各バイアル瓶325は、蛍光剤を備えた液体を含む(透明な)細長いボトル415(例えば、プラスチック材料製)を含む。 従って、ボトル415は、一定の断面(例えば、円筒形状を持つ)を有する上部部分420(その開口に近位側)と、開口から離れるほど減少する断面(例えば、円錐台形状を持つ)を有する底部部分425とを有する。 各バイアル瓶325はさらに、ボトル415を封止するキャップ430を備える(例えば、ねじ込み式タイプ)。従って、窓330は、容器325の上部部分420の少なくとも一部(特にその最も低い部分)を露出させる。こうして容器325は、実質的に平坦である場所で撮像される。
【0040】
1つ以上の磁気エレメント435(この特定の実装では2つ)が、載置面310に近接してホルダ305内に埋め込まれる。サポート面175が強磁性体(例えば、鉄)である場合、磁気エレメント435は、検査デバイス110を(その上に戴置され)所定位置に固定した状態を維持する吸引力を発生する。
【0041】
図3に戻って、ホルダ305は、点対称性を有する形状(平面図)を有し、この特定の実装では、形状は八角形であり、4つの長いエッジおよび4つの短いエッジが交互配置される。そして、ホルダ305は、側面335(戴置面310と撮像面315との間に延びる)を有し、4つの大きな面および4つの小さな面が交互配置される(それぞれの長いエッジおよび短いエッジに対応している)。座席320は、対応する盲穴(blind hole)を備え、これは側面335から、より詳細にはその小さな面から内向きに延びている。窓330は、対応する貫通孔を備え、これは撮像面315から座席320に達する。その結果、撮像ヘッドの照明中心(その光軸(不図示)を定義する)をホルダ305の中心点に配置することによって、窓330を経由して全ての容器325の同じ照明を有することが可能である(それに対称に)。
【0042】
窓330は、載置面310に対して傾斜した撮像面315の一部に開いている。例えば、窓330の周囲の撮像面315の部分は、その中心点に向かって(下向き)移動するホルダ305の内側に配向しており、載置面310との間の角度が5~15°(例えば、10°)にしている。これにより、検査デバイス110が上方から照明された場合に、(少なくとも窓330に近い)撮像面315の反射を低減している。
【0043】
窓330は、面取りされた撮像面315で対応するエッジを有する。例えば、エッジは、撮像面315との間で40~50°(例えば、45°)の角度を形成するように面取りされる。これにより、検査デバイス110が上方から照明された場合、窓330の陰影を減少している。
【0044】
ホルダ305は、撮像面315上に配置された1つ以上のマーカー340,345を有する(例えば、その上に綴じられた対応するラベルによって形成される)、これは光学的に機械読み取り可能である(例えば、QRコード(登録商標))。マーカー340,345は、検査デバイス110の位置(即ち、場所および配向)を決定するための位置マーカーとして動作する。特に、この特定の実装では、(中央)マーカー340は、ホルダ305の中心点に配置され、4つの(窓)マーカー345は、窓330に対応して配置される(例えば、互いに交互配置される)。
【0045】
マーカー340,345の1つ以上が、検査デバイス110の(デバイス)情報を符号化(エンコード)する情報マーカーとしてさらに動作してもよい。例えば、1つのマーカー340,345または複数のマーカー340,345の組合せは、検査デバイス110の(固有の)デバイス識別子を符号化する(例えば、デバイス識別子は、マーカー340に符号化される)。デバイス識別子は、検査デバイス110の使用を追跡することを可能にする。検査デバイス110は、自由構成または固定構成のいずれかを有してもよい。自由構成では、任意のタイプの容器325(任意の性質および濃度の蛍光剤を備える)を座席320内に配置してもよい。固定構成では、代わりに、予め定義されたタイプの容器325(特定の性質および濃度の蛍光剤を備える)が座席320に配置されることになる。後者の場合、マーカー340,345のうちの1つ以上(個別または組合せで)は、座席320に収容されるべき容器325のタイプの1つ以上の容器識別子を符号化する(例えば、各容器識別子は、その座席320に近い対応するマーカー345に符号化される)。容器識別子は、検査デバイス110の正しい構成を検証することを可能にする。
【0046】
マーカー340,345は、凹部の対応する底面(同じ参照符号で示す)に配置されており、これは撮像面315からホルダ305に向けて(下向き)延びている。凹部340,345の底面は、載置面310に対して平行である。従って、検査デバイス110がサポート面175(略水平)に載置されると、凹部340,345の底面も水平である。これは、マーカー340,345の視認性を増加させる(上方から観察した場合)。さらに、凹部340,345は、面取りされた撮像面315に、対応するエッジを有する。例えば、エッジは、撮像面315と40~50°(例えば、45°)の角度を形成するように面取りされる。これにより、検査デバイス110が上方から照明された場合、マーカー340,345のシャドウイング(陰影)が減少する。
【0047】
検査デバイス110は、撮像面315に検査光源350を備え、これは、励起光(即ち、NIRタイプのもの)によって照明された場合、1つ以上の蛍光剤によって放出される蛍光光と同じタイプの検査光を発生する。例えば、検査光源350は、マーカー340の周囲に存在するLEDのフレームをベースとしており、検査光源350は、ホルダ305に封入された交換/非交換式バッテリによって供給され、スイッチ(不図示)に作用することによってオン/オフされる。検査光源350は、イメージング装置単独の取得ユニットを検査するために使用できる(その照明ユニットは消灯している)。
【0048】
検査デバイス110の固定構成では、ホルダ305は、撮像面315上に対応する座席インジケータ355を有し(例えば、そこに綴じられた対応するラベルによって形成される)、これは人間解読可能である(例えば、テキスト形式)。座席インジケータ355は、座席320に対応して配置され、そこに収容される容器325のタイプの仕様を提供する。特に、座席インジケータ355は、カラーコード化されており、例えば、座席インジケータ355は、容器325のタイプに対応する色名(例えば、同じ蛍光剤の増加する濃度につき白色、黄色、青色および緑色)を含む。座席インジケータ355は、座席320の中への正しいタイプの容器325の挿入を容易にする(特に、検査デバイス110がフィールドで組み立てられる場合)。
【0049】
検査デバイス110のいずれかの(自由/固定)構成において、容器325は、人間可動可能である(例えば、色)対応する容器インジケータを有する。容器インジケータは、容器325がそこに挿入された場合に座席320から突出している容器325の一部の上に配置され(視認可能なように)、それらのタイプの仕様を提供する。特に、容器インジケータもカラーコード化される。例えば、キャップ430は、容器320のタイプに応じて、上述のように、即ち、蛍光剤の増加する濃度につき白色、黄色、青色および緑色に着色される(この場合、色覚異常の影響を受ける人でも識別できる)。容器インジケータはさらに、対応する座席320内の正しいタイプの容器325の挿入を容易にし、さらに、検査デバイス110がいつでも正しく組み立てられたことを確認できる。
【0050】
ここで
図5を参照して、本開示の一実施形態に係るイメージング装置105の詳細を示す。
【0051】
イメージング装置105は、保持ステーション505を有し、これは、サポート面175上の固定(撮像)位置に検査デバイス110を保持するために使用される。検査デバイス110は、取り外し可能に撮像位置に保持される。例えば、保持ステーション505は、検査デバイス110のフットプリント(足跡)(その戴置面によって画定され、図では見えない)に一致する凹部によって形成される。ホルダ305から突出した容器325の一部の干渉を回避するために4つの横空洞の追加が可能であり、こうして検査デバイス110は、その凹部の中に降ろすことによって保持ステーション505の中に挿入できる。凹部は、ホルダ305の高さよりも低い深さを有し、こうして検査デバイス110は、把持して凹部から持ち上げることによって、保持ステーション505から取り外すことができる。
【0052】
さらに、イメージング装置105は、(追加の)保持ステーション510を有し、これは、撮像ヘッド165を(取得)位置に保持するために使用される。撮像ヘッド165も、取得位置に取り外し可能に保持される。例えば、保持ステーション510は、撮像ヘッド165の本体(そのハンドルバー170を除く)に一致するリングによって形成され、リングは、検査デバイス110の支柱125に固定されたカンチレバー515と一体である。こうしてハンドルバー170がそれに当接するまで、撮像ヘッド165を上方からリングの中にスライドさせることによって、保持ステーション510の中に挿入できる。さらに、撮像ヘッド165をリングから離れるまで持ち上げることにより、保持ステーション510から取り外すことができる。
【0053】
代替として(不図示)、保持ステーション505および保持ステーション510は、検査デバイス110を撮像位置に、撮像ヘッド165を取得位置にともに保持するための単一構造に組み合わせてもよい。例えば、この結果は、シリンダによって達成でき、これは、検査デバイス110を挿入するための凹部を有するベースによって底部で閉じられ、上述のように撮像ヘッド165をスライドさせるために上部で開口している。
【0054】
検査デバイス110が撮像位置(保持ステーション505によって定義される)にあり、撮像ヘッド165が取得位置(保持ステーション510によって定義される)にある場合、検査デバイス110は、撮像ヘッド165の視野内に入る。特に、ホルダ305の中心点は、撮像ヘッド165の光軸上にある。これにより検査デバイス110の制御され反復可能な照明を提供できる。
【0055】
ここで
図6を参照すると、本開示の一実施形態に係る手法を実装するために使用できるメインソフトウェアコンポーネントを示す。
【0056】
全てのソフトウェアコンポーネント(プログラムおよびデータ)を全体として参照符号600で示している。ソフトウェアコンポーネント600は、典型的には、マスメモリに保存され、プログラムが実行される場合、本開示に係る手法に直接関連しない他のソフトウェアコンポーネント(例えば、オペレーティングシステム、医療アプリケーションなど)と一緒に、イメージング装置の制御ユニットのワーキングメモリにロードされる(少なくとも部分的に)。こうした他のソフトウェアコンポーネントは、簡潔さのために省略している。プログラムは、例えば、取り外し可能なストレージユニットから、または通信ネットワーク(不図示)からマスメモリに初期にインストールされる。これに関して各プログラムは、コードのモジュール、セグメントまたは一部でもよく、これは、特定の論理機能を実装するための1つ以上の実行可能命令を含む。
【0057】
特に、参照符号605で全体として示される対応する駆動装置(drives)は、その励起光源、白色光源、蛍光カメラ、写真カメラ、キーボード、ポインティング装置、1次/2次モニターおよびネットワークインターフェースカードを含む、イメージング装置の周辺機器を駆動するために使用される。イメージングマネージャ610は、任意の身体部分の撮像プロセスを管理する。イメージングマネージャ610は、駆動装置605とインタフェース接続している。イメージングマネージャ610は、イメージ貯蔵庫(repository)615に(リード/ライトモードで)アクセスし、これは、進行中の撮像プロセス中に取得される一連の蛍光画像および写真画像を保存する。
【0058】
本開示の一実施形態に係る手法では、検査マネージャ620は、イメージング装置のいずれの検査も管理する。検査マネージャ620も駆動装置605とインタフェース接続している。検査マネージャ620は、イメージ貯蔵庫625、コンフィギュレーション貯蔵庫630、ログ貯蔵庫635に(リード/ライトモードで)アクセスする。イメージ貯蔵庫625は、進行中のイメージング装置の検査中に取得された1つ以上の蛍光画像および写真画像を保存する。コンフィギュレーション貯蔵庫630は、イメージング装置の検査のためのコンフィギュレーション情報を保存する。例えば、コンフィギュレーション情報は、リモートサービスプロバイダ(例えば、イメージング装置の製造者のサーバ)のネットワークアドレス(例えば、ドメイン名)、検査デバイスの記述子(descriptor)、容器の記述子を含む。検査デバイスの記述子は、対応するデバイス識別子によってそれを示す。検査デバイスの記述子は、その構成、即ち、自由または固定状態を定義する。検査デバイスの記述子は、その幾何形状を定義する。例えば、検査デバイスの幾何形状は、そのホルダの形状の観点、ホルダを基準とした窓、マーカー、座席インジケータおよびキャップの位置(即ち、それと一体的な基準システム内のそれらの実世界座標)の観点で定義される。検査デバイスの記述子は、マーカー、座席インジケータおよび容器インジケータのための容器の仕様を定義する。例えば、可能な容器タイプごとに、マーカーの容器識別子、対応する座席インジケータのその色名、対応する容器インジケータについてのその色定義(後者は、それに関連する1つ以上の統計パラメータの公称値、例えば、RGB成分のような色成分の平均値の観点)を提供する。検査デバイスの記述子は、その1つ以上の使用規則(例えば、検査の長さの観点での最大使用量、製造日からの最大経過時間など)を定義する。検査デバイスの記述子は、その検査光源によって生成された各検査光の1つ以上の特性(例えば、それに関連する1つ以上の統計パラメータの波長および公称値、例えば、平均蛍光強度またはMFIなど)を定義する。容器の記述子は、それぞれ可能なタイプを定義する。例えば、各タイプの容器(その容器識別子によって識別される)は、対応する蛍光剤の性質および/または濃度、それによって放出される蛍光光の蛍光仕様(それに関連する1つ以上の統計パラメータの波長および公称値、例えば、平均蛍光強度)によって定義される。ログ貯蔵庫635は、イメージング装置105によって実行された検査に関する情報を保存する。例えば、ログ貯蔵庫635は、各検査の記録(例えば、そのタイムスタンプによって識別される)を有し、記録は、検査の長さ、検査の結果の表示、変化フラグ(これは、新しい検査デバイスおよび/または新しい容器を用いて検査が実行された場合にアサート(アクティブ状態)される)を含む。検査マネージャ620は、物体認識エンジン640を利用し、これは、その写真/蛍光画像内の検査デバイスの位置を見つけるために使用される。物体認識エンジン640は、コンフィギュレーション貯蔵庫630に(リードモードで)アクセスし、それは、変換(transformation)貯蔵庫645に(ライトモードで)アクセスし、これは検査マネージャ620によっても(リードモードで)アクセスされる。変換貯蔵庫645は、検査デバイスの実世界座標と、蛍光/写真画像内の対応する画像座標(例えば、変換行列の形態で)との間の変換の定義を保存する。
【0059】
ここで
図7A~
図7Cを参照すると、本開示の一実施形態に係る手法の実装に関連する動作のフローを説明する動作図を示す。
【0060】
特に、動作図は、方法700を用いてイメージング装置を検査するために使用できる例示的なプロセスを表す。この点において、各ブロックは、イメージング装置の制御ユニットでの特定の論理機能を実装するための1つ以上の実行可能命令に対応できる。
【0061】
このプロセスは、イメージング装置を検査すべき場合はいつでも実行される。例えば、これは、いずれかの撮像プロセスの前に、イメージング装置の設置またはいずれかのメンテナンスの後に、要求時に、定期的に、対応する要求に応答してまたは自動的に(以下に説明する)発生してもよい。
【0062】
この場合、オペレータは、検査デバイスをサポート面に配置し、撮像ヘッドを上方に配置する(例えば、使用可能であれば、検査デバイスおよび撮像ヘッドを対応する保持ステーションの中に挿入することによって)。そしてオペレータは、キーボードまたはポインティングデバイスを用いて検査コマンドを入力する。検査コマンドはまた、単一の位置での検査と、撮像ヘッドの視野全体に渡る検査との間で選択される、検査のタイプを指定できる(例えば、最初のものはデフォルトである)。同時に、オペレータは、容器または検査デバイス全体が変更された場合、対応するコマンドを選択でき、後者の場合、そのデバイス識別子と共に選択できる。いずれの場合も、検査コマンドは、対応する駆動装置を介して検査マネージャによってブロック702で受信される。
【0063】
これに応答して、プロセスは、ブロック704に進み、検査マネージャは、そのタイムスタンプ(内部クロックから現在時間に設定される)、開始時刻(同じ現在時刻に設定される)および変更フラグ(容器または検査デバイスが変更されているか、またはデアサート(インアクティブ状態)された場合にアサートされる)を用いて、検査のための一時的記録を初期化する。さらに、検査デバイスが変更された場合、検査マネージャは、デバイス識別子に従って、サービスプロバイダから(コンフィギュレーション貯蔵庫から検索されたそのネットワークアドレスから)検査デバイスの(自由/固定)構成の表示をダウンロードし、そして、コンフィギュレーション貯蔵庫内の検査デバイスの記述子を相応に更新する。検査マネージャは、ブロック706において白色光源および励起光源をオンにし、それは、写真カメラおよび蛍光カメラに指令して、同じ視野の写真画像および蛍光画像をそれぞれ取得し(対応する駆動装置を介して)、その後、検査マネージャが白色光源および励起光源をオフにする。写真画像は、画素、即ち、視野の場所に対応する基本画素要素の値をそれぞれ保存するセルのマトリクス(例えば、512行および512列)を含むビットマップによって定義され、この画素値は、その場所で反射した可視光(例えば、そのRGB成分)を表す。蛍光画像は、視野の対応する場所で放出される蛍光光を表す画素値(例えば、その強度)をそれぞれ保存するセルのマトリックス(写真画像に対して同じまたは異なるサイズを有する)を含むビットマップによって定義される。物体認識エンジンは、ブロック708において、検査デバイスの既知の幾何形状(コンフィギュレーション貯蔵庫内のその記述子によって定義される)に基づいて、それ自体公知の画像処理技術を利用することによって、写真画像内の検査デバイス、即ち、対応する関心領域(ROI)におけるその表現を探索する。検査マネージャは、ブロック710において、検査デバイスが探索されたかどうかを検証する。特に、画像認識エンジンは、検査デバイスのホルダを簡単に探索できる(その形状に応じて)。追加または代替として、画像認識エンジンは、マーカーを探索し(それらの仕様に従って)、これらが正しいかどうか(即ち、正しい数および正しいフォーマットで)を検証する。マーカーは、特にそれらが複数(懸案の実施例では5つのマーカーなど)である場合、検査デバイスの検出をより正確にする(ホルダの使用に関して)。検査デバイスが探索されなかった場合(即ち、ホルダなしおよび/または正しいマーカーなし)、そのプロセスは、ブロック706に戻って同じ動作を連続的に予め定義されたタイムアウトまで繰り返す。その後、プロセスはブロック702に戻り(不図示)、検査マネージャは、1次モニター上にエラーメッセージを表示する(対応する駆動装置を介して)。
【0064】
同じ動作を実施して、撮像ヘッドの視野内での検査デバイスの出現に応答して、検査を自動的に開始することも可能である。この目的のために、イメージング装置の非動作状態(即ち、進行中の撮像プロセスがない場合)において、検査マネージャは、対応するループを連続的に実行することによって視野を監視する。ループは、ブロック712で開始し、検査マネージャは白色光源および励起光源をオンにし、それは写真カメラおよび蛍光カメラに指令し、それらの同じ視野の写真画像および蛍光画像をそれぞれ取得する(対応する駆動装置を介して)。その後、検査マネージャは白色光源および励起光源をオフにする。物体認識エンジンは、ブロック714において、上述のように写真画像内の検査デバイスを探索する。検査マネージャは、ブロック716において、検査デバイスが探索見されたかどうかを検証する。検査デバイスが探索されなかった場合、プロセスは、ブロック712に戻り、周期的に(例えば5~10秒毎に)同じ動作を繰り返す。逆に、検査デバイスが探索されるとすぐに、プロセスは、ブロック718に降りる。この時点で、検査マネージャは、一時的記録を、そのタイムスタンプおよび開始時間を用いて上述のように初期化し、検査のタイプは、単一の位置に設定され、変化フラグはデアサートされる。これにより、オペレータによる追加の介入を必要とせずに、検査デバイスを撮像ヘッドの視野内に簡単に提示することによって、検査を開始することができる。
【0065】
いずれの場合も、プロセスは、ブロック710から(検査デバイスが探索されると直ぐに)、またはブロック718からブロック720に続く。この時点で、検査マネージャは、写真画像内のその表現に従って、撮像ヘッドに対する検査デバイスの現在位置を決定する(それ自体公知の画像処理技術を用いて)。例えば、現在位置は、撮像ヘッドの光軸に対して垂直な撮像面における検査デバイスの中心点の場所、撮像ヘッドからの検査デバイスの距離、および撮像面に対する検査デバイスの回転角によって定義される。この動作は、完全に自動的で、高速かつ正確である。検査マネージャは、ブロック722において、現在位置がターゲット位置(例えば、撮像ヘッドの光軸上の検査デバイスの中心点によって定義される。検査デバイスは、撮像ヘッドから一定の距離で、その撮像面に対して平行である)に一致するかどうかを検証する。例えば、検査マネージャは、並進成分および回転成分によって定義される現在位置およびターゲット位置との間の対応する変位を計算し、これらを対応する予め定義された閾値(例えば、0.1~1cmおよび1~5°など)と比較する。1つ以上の並進成分/回転成分が対応する閾値を超える場合(現在位置がターゲット位置に一致しないことを意味する)、検査マネージャは、ブロック724において、対応するメッセージを1次モニターに表示する(対応する駆動装置を介して)。メッセージは、ターゲット位置に到達するために必要とされる検査デバイスおよび/または撮像ヘッドの移動(変位で与えられる)を示す。例えば、検査デバイスの中心点が撮像ヘッドの光軸上にない場合、オペレータは、それを並進させる必要があり、一方、検査デバイスが、撮像ヘッドに対して正しい距離/角度でない場合、オペレータは、これを並進/回転させる必要がある。そして、プロセスは、ブロック706に戻り、同じ動作を繰り返す。こうしてオペレータには、極めて有用なフィードバックが提供され、これにより、保持ステーションが利用可能でない場合でも、検査デバイスおよび/または撮像ヘッドを正しい往復位置に配置することが可能になる。
【0066】
ブロック722を参照すると、全ての並進成分/回転成分が対応する閾値を超えない場合(現在位置がターゲット位置に一致することを意味する)、プロセスは、ブロック726に降りる。特に、これは、検査デバイスおよび撮像ヘッドが対応する保持ステーションの中に挿入された場合に常に真である。この時点で、検査マネージャは、写真画像内のマーカーからデバイス識別子を抽出する。検査マネージャは、ブロック728において、ログ貯蔵庫から検査デバイスの使用情報(例えば、検査デバイスまたはその容器の最後の変化から、実行された検査の長さ)を検索する。追加または代替として、検査マネージャは、検査デバイスの(更なる)使用情報を、そのデバイス識別子に従ってサービスプロバイダから(コンフィギュレーション貯蔵庫から検索されたネットワークアドレスから)ダウンロードする(それがコンフィギュレーション貯蔵庫に保存されたものと一致すると仮定する)。例えば、この使用情報は、検査デバイスおよびその生産日の真正性インジケータを含んでもよい。検査マネージャは、ブロック730において、使用規則(コンフィギュレーション貯蔵庫から検索される)に対する使用情報(検索され、および/またはダウンロードされる)を検証する。例えば、検査マネージャは、検査の長さ(検査デバイスまたはその容器の最後の変化から)および/または生産日からの経過時間と、対応する最大許容値とを比較する。そして検査モニターは、この検証の結果に従って検査を可能(イネーブル)にする。使用規則が満たされない場合(デバイス識別子が、コンフィギュレーション貯蔵庫に保存されたものと一致しない場合には常に真である)、検査マネージャは、ブロック732において、検査を中断し、対応するエラーメッセージを1次モニターに表示する(対応する駆動装置を介して)、そしてプロセスは、次の検査コマンドを待つブロック702に戻る。代替として、図に破線で示すように、検査マネージャは、対応する警告メッセージを1次モニターに単に表示する(対応する駆動装置を介して)が、検査は、ブロック734に続くことにより、まだ許容される。全ての使用規則が満たされる場合は、ブロック730から同じポイントに直接到達する。
【0067】
この時点で、検査マネージャは、変換行列(検査デバイスの実世界座標とその蛍光/写真画像における画像座標との間)を発生する。例えば、変換行列は、検査デバイス内のマーカーの実世界 座標と、写真画像内のマーカーの画像座標との間のマッピング誤差を最小化することによって計算される(例えば、それらの差分の平均二乗値)。この動作は、非対称読み出しを用いた単一マーカーをベースにできる(その仕様に従って検査デバイスの場所および配向を提供する)。しかしながら、複数のマーカー(例えば、懸案の実施例では5つのマーカーなど)の使用は、更なる精度を追加する。検査マネージャはさらに、ブロック736において、変換行列を、対応する実世界座標(コンフィギュレーション貯蔵庫から検索される)に適用することによって計算される、そこの画像座標に従って、写真画像内の座席インジケータおよびキャップ、および蛍光画像内の窓を決定する(即ち、対応するROI内のそれらの表現)。この動作は、完全に自動的で、そして高速かつ正確である。
【0068】
ここで、検査マネージャは、座席に配置された容器を確認する。この目的のために、検査マネージャは、ブロック738において、写真画像内の各キャップを表す画素値、即ち、懸案の実施例におけるそれらのRGB成分の平均値について、コンフィギュレーション貯蔵庫内の容器インジケータに対する色定義の同じ統計パラメータを計算する。動作のフローは、検査デバイスの構成(コンフィギュレーション貯蔵庫から検索される)に従って、ブロック740で分岐する。検査デバイスが自由構成を有する場合、検査マネージャは、ブロック742において、座席に配置された容器のタイプを推定する。例えば、検査マネージャは、写真画像内のキャップの色と、4つのタイプの容器の全ての配列(permutation)の色定義との間の距離を、コンフィギュレーション貯蔵庫で定義される全ての可能なものの間で計算する(例えば、各キャップのRGB成分の平均値と、対応するタイプの容器の色定義の対応する公称値との間の差の平均二乗値に等しい)。検査マネージャは、最も低い距離を提供する配列を選択する。ブロック740を参照すると、検査デバイスが固定構成を有する場合、検査マネージャは、ブロック744において、写真画像内のマーカーから容器識別子を抽出する(座席に配置すべき容器のタイプを示す)。この段階では、検査マネージャは、写真画像内の座席インジケータからカラー名を読み取ることもできる(座席に配置すべき同じ予想されるタイプの容器を示す)。検査マネージャは、対応するカラー名および容器識別子の各ペアが同じタイプの容器(コンフィギュレーション貯蔵庫に示されている)を参照するかどうかを検証する。もしそうでない場合、プロセスは、ブロック702(不図示)に戻り、検査マネージャは1次モニター上にエラーメッセージを表示する(対応する駆動装置を介して)。こうして検査デバイス(固定構成)が正しく組み立てられたことを確保できる。そして、動作のフローは、ブロック742またはブロック744のいずれかからブロック746で併合する。この時点で、ループに入り、検査マネージャは(現在の)座席を考慮する(任意の順序で最初の1つから開始する)。検査マネージャは、ブロック748において、座席に配置された容器が、予想したタイプのものであるかどうかを検証する(即ち、推定したものが自由構成であり、または読み出したものが固定構成である)。この目的のために、検査マネージャは、キャップの色が、予想したタイプの容器の色定義(コンフィギュレーション貯蔵庫から検索される)に一致するかどうかを検証する。例えば、検査マネージャは、キャップの各RGB成分の平均値と、色定義の対応する公称値との間の差を計算し、それらを予め定められた閾値(例えば、色定義に対して1~5%)と比較する。1つ以上の差が閾値を超える場合(容器が予想したタイプのものでないことを意味する)、検査マネージャは、ブロック750において、検査を中断し、対応するエラーメッセージを1次モニターに表示する(対応する駆動装置を介して)。そしてプロセスは、次の検査コマンドを待つブロック702に戻る。逆に、差が閾値を超えない場合(容器が予想したタイプのものであることを意味する)、検査マネージャは、ブロック752において、最後の座席が処理されたかどうかを検証する。そうでなければ、プロセスは、ブロック746に戻り、次の座席について同じ動作を繰り返す。逆に、いったん全ての座席が処理されると(予想したタイプの全ての容器がそこに配置されていることを決定する)、ループは、ブロック754に降りることによって終了する。
【0069】
この時点で、検査マネージャは、蛍光画像内の窓を検証する。この目的のために、検査マネージャは、蛍光画像内の各窓を表す画素値、即ち、懸案の実施例での平均蛍光強度について、コンフィギュレーション貯蔵庫内の対応するタイプの容器に対して蛍光仕様の同じ統計パラメータを計算する。さらに検査マネージャは、写真画像内の窓とは異なる背景領域(例えば、中央マーカーと一致する)を表す画素値について同じ統計パラメータ(即ち、平均蛍光強度MFI)を計算する。そして、ブロック756においてループに入り、検査マネージャは、(現在の)窓を考慮する(任意の順序で最初の1つから開始する)。検査マネージャは、ブロック758において、窓が、座席に配置された容器のタイプの蛍光仕様(コンフィギュレーション貯蔵庫から検索される)に一致するかどうかを検証する。例えば、検査マネージャは、窓の平均蛍光強度と容器のタイプの対応する公称値との間の差を計算し、それを予め定められた閾値(例えば、蛍光仕様に対して1~5%)と比較する。追加または代替として、検査マネージャは、(現在の)窓の平均蛍光強度と、各他の窓の平均蛍光強度との比、および背景領域の平均蛍光強度との比を計算する。検査マネージャはさらに、対応する公称値(他の窓の容器のタイプについてコンフィギュレーション貯蔵庫から検索され、背景領域についてはほぼゼロに設定される)の比を計算する。そして検査マネージャは、各対の比の間の差を計算し、それを予め定められた閾値(例えば、公称値の比に関して1~5%)と比較する。いずれの場合も、検査マネージャは、これらの検証の結果を、検査のための一時的記録に追加する。検査マネージャはブロック760において、最後の窓が処理されたかどうかを検証する。そうでなければ、プロセスは、ブロック756に戻り、次の窓に対して同じ動作を繰り返す。逆に、いったん全ての窓が処理されると、ループは、ブロック762に降りることによって終了する。
【0070】
この時点で、検査マネージャは、写真画像と蛍光画像との間のアライメント(位置合わせ)を検証する。この目的のために、物体認識エンジンは、蛍光画像内のマーカー(即ち、対応するROI内のそれらの表現)を探索する(上述のように)。検査マネージャは、ブロック764において、写真画像内のマーカーが蛍光画像内の対応するマーカーと一致するかどうかを検証する。例えば、検査マネージャは、対応する並進成分の平均値によって定義される、蛍光画像および写真画像内の各マーカー間の距離を計算し、それを予め定義した閾値(例えば、写真画像内のマーカーの最大範囲の1~5%)と比較する。検査マネージャは、この検証結果を検査の一時的記録に追加する。
【0071】
検査マネージャは、ブロック766において、イメージング装置の追加の検証を実行してもよい(写真画像に従って)。例えば、検査マネージャは、写真画像内のマークの最も明るい画素値と少なくとも明るい画素値との間の差に応じて、取得ユニットのコントラストを決定する。マークが写真画像の行/列に対して傾斜している場合(コンフィギュレーション貯蔵庫から検索された検査デバイスの幾何形状から知られる角度によって)、検査デバイスは、傾斜エッジ法を適用することによって、取得ユニットの被写界深度を決定する。検査デバイスは、その撮像面上に空間分解能ターゲットを有してもよく(例えば、1951USAF、IEEEまたはISOのもの)、これはコンフィギュレーション貯蔵庫内でさらに特定される。この場合、物体認識エンジンは、写真画像内の空間分解能ターゲット(即ち、対応するROI内のその表現)を探索し、そして検査マネージャは、それに応じて取得ユニットの空間分解能を決定する。検査デバイスは、その撮像面上にカラー検査ターゲット(空間解像度ターゲットと別個でも、または組み合わされる)を有してもよく、これは、コンフィギュレーション貯蔵庫内でさらに特定される。この場合、物体認識エンジンは、写真画像内のカラー検査ターゲット(即ち、対応するROI内の表現)を探索し、検査マネージャは、それに応じて取得ユニットの色分解能を決定する。検査デバイスは、その撮像面に反射率基準(空間解像度ターゲットと別個でも、または組み合わされる)を有してもよく、これは、コンフィギュレーション貯蔵庫内でさらに特定される。この場合、物体認識エンジンは、写真画像内の反射率基準(即ち、対応するROI内のその表現)を探索する。検査マネージャは、白色光源によって発生した白色光(それに関連する1つ以上の統計パラメータ、例えば、その平均強度などの観点で、コンフィギュレーション貯蔵庫内でさらに定義される)と、反射率基準から受信された対応する反射光(写真画像内でそれを表現する画素値についての同じ統計パラメータ、即ち、懸案の例での平均強度によって定義される)との間の差として、周囲光を決定する。そして、検査マネージャは、周囲光(反射光についての統計パラメータの値から、白色光について対応する統計パラメータの値を引いた値によって定義される)を、予め定めた閾値(例えば、白色光についての統計パラメータの値の1~5%)と比較する。追加または代替として、同じ動作は、励起光源によって発生した励起光(それに関連する1つ以上の統計パラメータ、例えば、その平均強度などの観点でコンフィギュレーション貯蔵庫にさらに定義される)と、反射率基準から受信された対応する(更なる)反射光(蛍光画像内でそれを表す画素値についての同じ統計パラメータ、即ち、懸案の例での平均強度によって定義される)との間の差として、周囲光を決定することによって実施してもよい。これにより周囲条件がイメージング装置の正しい動作に適していることを検証することが可能になる。いずれの場合も、検査マネージャは、これらの検証の結果を検査の一時的記録に追加する。
【0072】
検査マネージャは、ブロック768において、メッセージを1次モニターに表示し(対応する駆動装置を介して)、オペレータに検査光源をオンにするように要求する(検査デバイスの対応するスイッチにより)。検査光源がオンされると直ぐに、プロセスは、ブロック770に続く。例えば、これは、キーボードまたはポインティングデバイス(対応する駆動装置を介して検査マネージャによって受信される)を用いてオペレータによって入力された対応するコマンドに応答して発生できる。代替として、これは、連続的に(例えば、1~2秒毎に)実行される対応するループを用いて視野を監視することによって、自動的に発生してもよい。特に、この目的のために、検査マネージャは、蛍光カメラに指示して、励起光源をオフにした状態で(対応する駆動装置を介して)その視野の蛍光画像を取得し、そして蛍光画像の平均強度を計算する。これらの動作は、平均強度が閾値を超えるまで繰り返される(例えば、典型的な周囲蛍光に対応するものの2~3倍)。両方の場合、検査マネージャは、ここで蛍光カメラに指示して、その視野の(更なる)蛍光画像を取得し(対応する駆動装置を介して)、一方、白色光源および励起光源はオフである。検査マネージャは、この発光画像および検査光の特性(コンフィギュレーション貯蔵庫から検索される)に従って、イメージング装置の取得ユニットのみを検証する。例えば、検査マネージャは、蛍光画像の平均蛍光強度とその公称値との間の差を計算し、そして、この差と、予め定めた閾値(例えば、公称値に対して5~10%)と比較する。検査マネージャは、この検証の結果を検査の一時的記録に追加する。検査マネージャは、ブロック772において、イメージング装置(全体として)およびその取得ユニット(単独)の上述した検証に従って、イメージング装置の照明ユニットのみを検証する。例えば、検査マネージャは、(現在の)蛍光画像の同じ平均蛍光強度とその公称値との間の差に従って、前回の蛍光画像内の各窓を表す画素値について上述のように(ステップ754)計算した統計パラメータ(平均蛍光強度)を条件設定する(取得ユニットの不整合の影響を除去するように)。そして、検査マネージャは、各窓が上述のように対応する座席に配置された容器によって放出された蛍光光と一致するかどうかを再び検証する(ステップ756~760)。検査マネージャは、この検証の結果を検査の一時的記録に追加する。
【0073】
動作のフローは、検査のタイプ(一時的記録に示される)に従ってブロック774で分岐する。検査が撮像ヘッドの視野全体に渡って実行する必要がある場合、検査マネージャは、ブロック776において、それが完了したかどうかを検証する(即ち、イメージング装置は、視野全体に渡って予め定義されたセットの全て、例えば、全方向に沿って1~5cmのピッチを有するマトリックス内など、において既に検査されている)。もしそうでなければ、検査マネージャは、ブロック778において、視野全体に渡って更なる(新しい)位置に到達するための検査デバイスの移動を決定する(ピッチに従って)。そして、検査マネージャは、対応するメッセージを1次モニターに表示する(対応する駆動装置を介して)。検査デバイスが新しい位置に移動すると直ぐに、プロセスは、ブロック706に戻り、その新しい位置でイメージング装置の同じ検査を繰り返す。例えば、これは、キーボードまたはポインティングデバイス(対応する駆動装置を介して検査マネージャによって受信される)を用いてオペレータによって入力された対応するコマンドに応答して発生できる。代替として、これは、連続的に(例えば、1~2秒毎に)実行される対応するループを用いて視野を監視することによって、自動的に発生してもよい。特に、この目的のために、検査マネージャは、白色光をオンにし、写真カメラに指示して、その視野の写真画像を取得し、そして白色光源をオフにし(対応する駆動装置を介して)、物体認識エンジンは、写真画像内の検査デバイスを探索する。検査マネージャは、検査デバイスが探索されたかどうかを検証し、そうであれば検査デバイスの現在位置が新しい位置と一致するかどうかを検証する(上述のように)。これらの動作は、検査デバイスが新しい位置に探索されるまで繰り返される。その代わり、いったん検査が完了すると、プロセスは、ブロック776からブロック780に降りて、検査が単一の位置で実行する必要がある場合はブロック774から直接に降りる。いずれの場合も、検査マネージャは、その開始時刻から(一時的記録から)現在時刻まで(内部クロックから)の検査の長さを決定する。検査マネージャは、検査の長さを一時的記録に追加する。
【0074】
検査マネージャは、ブロック782において、ログ貯蔵庫に検査の結果を追加することによって、一時的記録で定義された検査の結果を保存する。検査マネージャは、ブロック784において、検査の結果をサービスプロバイダに送信する(コンフィギュレーション貯蔵庫から検索されたそのネットワークアドレスに)。これによりイメージング装置の動作を追跡するためのテレメトリ(遠隔測定)アプリケーションを遠隔的に実施することを可能にする。検査マネージャは、ブロック786において、検査の結果を1次モニターに表示する(対応する駆動装置を介して)。そして、オペレータは、それに応じて反応できる。例えば、検査の結果がイメージング装置の性能が良好であることを示す場合、対応する撮像プロセスが実施できる(イメージング装置が提供する情報について高い信頼度で)。反対には、撮像プロセスは中断され(イメージング装置によって提供される情報が誤解を与える可能性があるため)、オペレータは、イメージング装置の製造者のサポートセンターに介入を要求できる。そしてプロセスは、ブロック702に戻って、次の検査コマンドを待機する。
【0075】
上記の全てにより、高精度かつ再現可能な方法でイメージング装置の性能を検証することが可能になる。こうして、劣化がオペレータによって気付かない場合でも、イメージング装置の性能の劣化(例えば、破損した光源、汚れた伝送/集光光学系、機械的摩耗、寄生光などによって生ずる)を検出することが可能である。
【0076】
(変形例)
当然には、局所的および特定の要件を満たすために、当業者は、多くの論理的および/または物理的な変形および変更を本開示に適用できる。より詳細には、本開示は、その1つ以上の実施形態を参照して、ある程度の詳細さで説明しているが、形態、詳細そして他の実施形態における種々の省略、置換および変更が可能であることは理解すべきである。特に、本開示の様々な実施形態が、前述の説明に記載された特定の詳細(例えば、数値)なしで実施でき、より完全な理解を提供できるが、逆に、不必要な詳細についての説明を不明瞭にしないために、周知の特徴を省略または簡略化していることがある。さらに、本開示の任意の実施形態に関連して説明した特定の要素および/または方法ステップは、他の任意の実施形態において、一般的な設計選択の事項として組み込み可能であることを明確に意図している。さらに、同じグループおよび様々な実施形態、例または代替例で提示されるアイテムは、事実上互いに等価であると解釈されるべきではない(しかし、それらは別個で自律的な実体である)。いずれの場合も、各数値は、適用可能な許容誤差に従って修正されるものとして読むべきであり、特に他に示していない限り、用語「実質的に(substantially)」、「約(about)」、「おおよそ(approximately)」は、5~10%の範囲内であると理解すべきである。さらに、数値の各範囲は、(その端点を含む)範囲内の連続体に沿った任意の可能な数を明示的に特定するものとして意図すべきである。序数または他の修飾子は、単に、同じ名前を備えた要素を区別するラベルとして使用しており、それ自体、優先度、優先権または順序を暗示していない。用語「含む(include)」、「備える(comprise)」、「有する(have」、「収容する(contain)」、「含む(involve)」等は、オープンで完全網羅でない意味を伴うと意図すべであり(即ち、記載したアイテムに限定されない)、用語「に基づいて(based on)」、「に応じて(dependent on)」、「に従って(according to)」、「に応じて(function of)」等は、完全網羅でない関係として意図すべきであり(即ち、可能性ある追加の変数が含まれる)、用語"a/an"は、1つ以上のアイテムとして意図すべきであり(他の明示していない限り)、用語「ための手段(means for)」(または任意のミーンズプラスファンクション形式)は、関連する機能を実行するように適応または構成される任意の構造として意図すべきである。
【0077】
例えば、一実施形態が、発光イメージング装置を検査するための検査デバイスを提供する。しかしながら、検査デバイスは、任意の形状(例えば、点対称または点対称でない)、サイズおよび材料(例えば、プラスチック、樹脂、金属など)でもよい。さらに、検査デバイスは、任意の目的のために任意の発光イメージング装置を検査するために使用してもよい(下記参照)。
【0078】
一実施形態では、検査デバイスは、サポート面上に検査デバイスを載置するための載置面を備える。しかしながら、戴置面は、任意のタイプのものでもよい(例えば、突出するサポート要素によって画定される、連続的または不連続の平坦なもの、例えば、足、ボール等で、凹部を備える)。それは、検査デバイスを任意の方法で(例えば、保持ステーションにおいて自由にそこにロックされる)、任意のサポート面(発光イメージング装置の一部、またはそこから分離して、例えば、テーブル、棚等)に戴置するために使用してもよい。
【0079】
一実施形態では、検査デバイスは、1つ以上の座席を含む。しかしながら、座席は、任意の形状(例えば、任意の断面、例えば、円形、正方形等、一定であり、変化したり、またはその両方)、任意のサイズで任意の位置(例えば、底部の上に横方向に開放したり、規則的または不規則に配置されるなど)でもよい。
【0080】
一実施形態では、検査デバイスは、1つ以上の容器を含み、各々が少なくとも1つの発光物質を含む液体で充填される。しかしながら、容器は、任意の形状/サイズで(同じまたは、座席のものと単に相容性でもよい)、任意の材料(例えば、プラスチック、ガラス等)および任意のタイプ(例えば、バイアル、チューブ、ボトル等)のいずれでもよい。
また容器は、任意の数の発光物質(例えば、蛍光、燐光、化学発光、バイオ発光、誘導ラマン放射など、任意の発光現象をベースとするもの。容器には、異なる濃度の同じ発光物質および/または異なる発光物質等が充填される)を含む任意の液体で任意のレベルで充填されてもよい。
【0081】
一実施形態では、容器の各々は、座席の対応する1つに収容される。しかしながら、容器は、任意の数でもよく(座席の数と同じまたはそれ以下)、これらは任意の方法で座席に収容されてもよい(例えば、取り外し可能な方法、取り外し不可能な方法、これらの組合せなど)。
【0082】
一実施形態では、検査デバイスは、座席に対応する1つ以上の窓を備える。しかしながら、窓は、任意のタイプ(例えば、面取りされたエッジ有りまたは無し)、サイズおよび形状(例えば、円形、正方形など)のものでもよい。
【0083】
一実施形態では、窓は、載置面とは反対側にある、検査デバイスの撮像面に開放している。しかしながら、撮像面は、任意のタイプのものでもよい(例えば、連続または不連続、平坦または非平坦、戴置面に対して平行または傾斜など)。
【0084】
一実施形態では、窓の各々は、その中に収容された容器の対応する部分の発光物質を撮像するために、対応する座席の一部を露出し、発光物質の励起光および、励起光によって照明されたときに発光物質によって放出される発光光に対して透明である。しかしながら、各座席の露出部分は、任意の範囲を有してもよい(その遠位端を除いた座席全体まで)。容器は、励起/発光光(例えば、可視光にも)のうちの1つを含む任意の波長に対して(完全に)窓を通して撮像される1つを含む任意の部分において透明(任意の程度)でもよい。
【0085】
一実施形態では、座席は、対応する第1端部から、対応する第2端部まで、対応する長手方向軸に沿って延びている。しかしながら、各座席の端部は、任意の位置に配置してもよい(例えば、検査デバイスの中央および境界に、これらから離間して、これらの任意の組合せなど)。
【0086】
一実施形態では、座席の各々は、第1端部よりも載置面に近い第2端部を備えた載置面に対して傾斜している。しかしながら、座席は、任意の方法で(例えば、検査デバイスの内向きに移動して下向きまたは上向きに)、任意の角度で傾斜してもよい。
【0087】
一実施形態では、対応する窓は、座席の第1端部から離間して配置される。しかしながら、窓は、座席の対応する端部からの任意の距離にあってもよい。
【0088】
更なる実施形態は、追加の有利な特徴を提供しており、これは基本的な実装では全て省略してもよい。
【0089】
特に、一実施形態では、座席の長手方向軸は、載置面と5~30°の角度を形成する。しかしながら、座席が載置面と異なる角度を形成する可能性は排除されない。
【0090】
一実施形態では、座席の第1端部から対応する窓までの距離は、座席の長さの10~50%である。しかしながら、座席のこれらの端部から異なる距離に窓を有する可能性は排除されない。
【0091】
一実施形態では、検査デバイスは、載置面と撮像面との間に延びる側面を有する。しかしながら、側面は、任意のタイプのものでもよい(例えば、連続的または不連続的、載置面に対して垂直、検査デバイスの内向き/外向きに傾斜している)。
【0092】
一実施形態では、座席は、側面から内向きに延びる対応する盲穴を備える。しかしながら、他の方法で(例えば、貫通孔、凹部など)形成された座席を有する可能性は排除されない。
【0093】
一実施形態では、座席の各々は、一定の断面を備えた第1部分を含む。しかしながら、第1部分は、任意の長さで任意の位置でもよい(例えば、内部または外部)。
【0094】
一実施形態では、座席の各々は、検査デバイスの内向きに移動するほど減少する断面を備えた第2部分を含む。しかしながら、第2部分は、任意の長さでも任意の位置でもよい(例えば、第1部分のものに従って)。さらに、その断面は、任意の方法で減少してもよい(例えば、規則的または不規則的に、ゼロになるまで任意のレートで)。
【0095】
一実施形態では、対応する窓は、第1部分の少なくとも一部を露出させる。しかしながら、窓は、第1部分の任意の部分を露出させてもよい(完全まで)。
【0096】
一実施形態では、窓は、撮像面に対応するエッジを有し、これは面取りされる。しかしながら、面取りされたエッジは、撮像面と任意の角度を形成してもよい。
【0097】
一実施形態では、検査デバイスは、(検査デバイスの位置を決定するために)撮像面に1つ以上の光学的に機械読み取り可能な位置マーカーを含む。しかしながら、位置マーカーは、任意の数で任意のタイプのものでもよく(例えば、コード、符号等)、任意の位置に配置されてもよい(例えば、検査デバイスの中心、部位、および/または周辺。位置マーカーは、検査デバイスの位置を決定するための任意の方法で使用してもよい(例えば、1つ以上の位置マーカーによって定義されるその場所、複数の位置マーカーによって定義されるその配向、および/または、1つ以上の位置マーカーのフォーマット、それらの任意の組合せなど)。いずれの場合も、この特徴は、載置面に対して傾斜していない座席を備えた検査デバイスにおいても独立して実装してもよい。
【0098】
一実施形態では、検査デバイスは、中心点に関して点対称性を有する。しかしながら、検査デバイスは、点対称性を備えた任意の形状を有してもよい(例えば、八角形、六角形、正方形、円形等)。
【0099】
一実施形態では、位置マーカーは、中心点に対応する中央位置マーカーを含む。しかしながら、中央位置マーカーは、任意のタイプのものでもよい(例えば、検査デバイスの中心、その周辺など)。
【0100】
一実施形態では、位置マーカーは、窓に対応する1つ以上の窓位置マーカーを備える。しかしながら、窓位置マーカーは、任意のタイプのものでもよい(例えば、各窓は、対応する窓位置マーカーのペアの間にあり、各窓位置マーカーは、対応する窓に近接している)。
【0101】
一実施形態では、検査デバイスは、検査デバイスに関するデバイス情報を符号化する、撮像面に1つ以上の光学的に機械読み取り可能な情報マーカーを含む。しかしながら、情報マーカーは、任意の数で任意のタイプのものでもよい(例えば、位置マーカーに組み込まれ、および/またはそこから分離している)。情報マーカーは、任意のデバイス情報を符号化してもよい(例えば、検査デバイスのデバイス識別子、座席用の容器識別子、検査デバイスの使用規則、検査デバイスの真正性の証明、座席用の容器のタイプ等)。デバイス情報は、任意の方法で提供してもよい(例えば、QRコード、ArUcoコード、バーコードなど)。
【0102】
一実施形態では、デバイス情報は、検査デバイスのデバイス識別子を含む。しかしながら、デバイス識別子は、任意のタイプのものでもよい(例えば、シリアル番号、暗号化コードなど)。デバイス識別子は、任意の情報マーカーによって提供されてもよい(例えば、単一の情報マーカー、2つ以上の情報マーカーの組合せなど)。
【0103】
一実施形態では、デバイス情報は、座席に収容される容器の予想されるタイプの対応する容器識別子を含む。しかしながら、容器識別子は、任意の方法で容器のタイプを示してもよい(例えば、(予め定めた)発光物質の濃度、(変化する)発光物質の性質および/または濃度、容器の製品番号など)。容器識別子は、任意の情報マーカーによって提供してもよい(例えば、単一の情報マーカー、2つ以上の情報マーカーの組合せ、各座席についての対応する情報マーカー、デバイス識別子を提供する情報マーカーと同じまたは異なるもの)。
【0104】
一実施形態では、位置マーカーおよび/または情報マーカーは、撮像面から延びる凹部の対応する底面に配置される。しかしながら、凹部は、任意のタイプ(例えば、面取りエッジが有りまたは無し)、サイズおよび形状(例えば、円形、正方形等、マーカーの1つの同じまたは単に適合したもの)、深さのものでもよい。いずれの場合も、各凹部に配置されたより多くのマーカーを有したり、撮像面と同一面に配置されたマーカー(またはその少なくとも一部)を有する可能性は排除されない。
【0105】
一実施形態では、底面は、載置面に対して平行である。しかしながら、底面が載置面に対して傾斜している可能性は排除されない。
【0106】
一実施形態では、凹部は、撮像面に対応するエッジを有し、これは面取りされる。しかしながら、面取りエッジは、撮像面と任意の角度を形成してもよい。
【0107】
一実施形態では、検査デバイスは、検査デバイスをサポート面上にロックするための1つ以上のロックエレメントを含む。しかしながら、ロックエレメントは、任意の数でもよく、任意の位置に配置されてもよく、任意のタイプでもよい(例えば、載置面、側面等、検査デバイスを磁気的、機械的にロックするため、例えば、スプリング、クリップ、ねじ、ベルクロ(Velcro)(登録商標)ストリップ、吸引カップ、多用途接着剤等)。
【0108】
一実施形態では、ロックエレメントは、戴置面に配置された対応する磁気エレメントを含む。しかしながら、磁気エレメントは、任意の数で任意の位置にあってもよく、これらはサポート面(強磁性材料で製作された場合)との任意の吸引力を発生するために使用できる。
【0109】
一実施形態では、窓の周りの撮像面は、載置面に対して傾斜している。しかしながら、窓の周囲の撮像面は、載置面と任意の角度を形成してもよい(これに平行になるまで)。
【0110】
一実施形態では、検査デバイスは、座席に対応する1つ以上の人間読み取り可能な座席インジケータを含む。しかしながら、座席インジケータは、任意の位置に配置してもよい(例えば、撮像面、側面等)。
【0111】
一実施形態では、座席インジケータは、座席に収容される容器の予想されるタイプの対応する仕様を提供する。しかしながら、座席インジケータは、任意の方法で(例えば、色、名前、コードなど)容器のタイプを指定してもよい。
【0112】
一実施形態では、検査デバイスは、発光光に対応する検査光を発生するために、撮像面に検査光源を備える。しかしながら、検査光源は、任意のタイプでもよく、任意の位置に配置してもよい(例えば、検査デバイスの中心または周辺)。検査光は、任意のタイプのものでもよい(例えば、固定または可変、例えば、発光イメージング装置によって送信される無線コマンドを介して、手動コマンドに応答して、または発光イメージング装置の励起光源の予め定めた特性に従って、検査光を選択する)。
【0113】
一実施形態では、対応する容器は、取り外し不可の方法で座席に収容される。しかしながら、容器は、任意の取り外し不可の方法で座席に収容してもよい(例えば、機械的固定、接着、一体化等)。
【0114】
一実施形態では、対応する容器は、取り外し可能な方法で座席に収容される。しかしながら、容器は、任意の取り外し可能な方法で座席に収容してもよい(例えば、自由に、スナップ嵌めで、選択的なブロック固定システムなど)。
【0115】
一実施形態では、容器は、座席から突出する対応する端部を有する。しかしながら、端部は、任意のタイプのものでもよく(例えば、キャップ、ボトル/チューブの外部端など)、これらは、任意の範囲(無しまで)で座席から突出していてもよい。
【0116】
一実施形態では、端部には、容器の対応する仕様を提供する人間読み取り可能な容器インジケータが設けられる。しかしながら、容器インジケータは、任意のタイプのものでもよい(座席インジケータと同じまたは異なる)。
【0117】
一実施形態では、座席インジケータは、カラーコード化される。しかしながら、色は、任意のタイプのものでもよく、任意の方法で示してもよい(例えば、それらの名前、サンプルなどによって)。
【0118】
一実施形態では、容器インジケータは、カラーコード化される。しかしながら、色は、任意のタイプのものでもよく、任意の方法で示してもよい(例えば、端部自体が着色されたり、それらの名前があるラベル、サンプル等)。
【0119】
一実施形態では、容器は、液体を収容する対応するボトルと、ボトルを封止するキャップとを備える。しかしながら、ボトルおよびキャップは、任意のタイプのものでもよい(例えば、バイアルまたはチューブのような形状のボトル、ねじ込み式または圧入式のキャップなど)。
【0120】
一実施形態では、キャップは、容器インジケータに従って着色される。しかしながら、キャップは、任意の方法で着色してもよい(例えば、完全に、横方向に、上部など)。
【0121】
一実施形態が、上述した検査デバイス(前記戴置面と、容器及び前記窓を収容するための前記座席とを備える)に使用するためのホルダを提供する。しかしながら、ホルダは、スタンドアロン製品(容器は後で追加されない)として市場に投入してもよい。
【0122】
一実施形態が、上述した検査デバイスを用いて発光イメージング装置を検査するための方法を提供する。しかしながら、発光イメージング装置は、いずれのタイプのものでもよく(下記参照)、任意の目的で任意の時間に(例えば、設置/保守後のキャリブレーションのため、全ての使用前の検証のため、経時的な監視/比較のためなど)を検査してもよい。さらに、方法は、任意の方法で呼び出されてもよい(例えば、キーボード、ポインティングデバイス、専用ボタン等、蛍光イメージング装置のいずれかの入力ユニットを介して入力されたいずれかの開始コマンドに自動的に応答して、いずれの場合にも、検査の種類や検査デバイスの変更等の情報を入力する可能性があり、ないこともある)。
【0123】
一実施形態では、この方法は、発光イメージング装置の撮像ヘッドの視野内にサポート面上に戴置された検査デバイスを用いて実行される。しかしながら、撮像ヘッドは、任意のタイプでもよく(下記参照)、検査デバイスは、任意の方法で視野内に配置されてもよい(例えば、検査デバイスおよび/または撮像ヘッドのいずれかを移動させることによって、対応する保持ステーションを自由に利用することによって)。
【0124】
一実施形態では、この方法は、発光イメージング装置の制御ユニットの制御下で下記ステップを含む。しかしながら、制御ユニットは、いずれのタイプのものでもよい(下記参照)。
【0125】
一実施形態では、この方法は、視野の発光画像を取得する(撮像ヘッドの発光カメラを用いて)ことを含む。しかしながら、発光画像は、いずれのタイプのものでもよい(例えば、任意のサイズ、色または白黒、2Dまたは3D、任意の画素/ボクセル値を伴う、例えばRGB成分、輝度成分、単色、または複数の蛍光剤について対応する様々な色等)。それは、いずれかの発光カメラを用いて(下記参照)取得してもよい。
【0126】
一実施形態では、蛍光画像は、撮像ヘッドの励起光源によって提供される励起光に応答して、容器の発光物質によって放出される発光光を表す。しかしながら、励起光は、いずれのタイプでもよく、いずれの励起光源(以下参照)によって提供されてもよい。
【0127】
一実施形態では、この方法は、発光画像内の窓の表現を決定することを含む。しかしながら、発光画像内の窓の表現は、任意の方法で決定してもよい(例えば、対応する写真画像内の検査デバイスの位置に従って、それらを発光画像内で直接に探索することによって等)。
【0128】
一実施形態では、この方法は、発光画像内の窓の表現に従って発光イメージング装置を検査することを含む。しかしながら、この動作は、任意の方法で実行してもよい(例えば、各窓の表現と、対応する公称値、1つ以上の他の窓の表現、背景領域の表現、それらの任意の組み合わせとを、単一の位置または視野全体で比較することによって等)。
【0129】
更なる実施形態は、追加の有利な特徴を提供しており、基本的な実装では全部省略してもよい。
【0130】
特に、一実施形態では、この方法は、視野によって反射される反射光を表す視野の写真画像を取得する(撮像ヘッドの写真カメラを用いて)ことを含む。しかしながら、写真画像は、任意のタイプでもよく(発光画像に対して同じまたは異なる、例えば、サイズ、カラーまたは白黒、2Dまたは3D、画素/ボクセル値等の観点で)、それは、発光画像と同時にまたは別個に、任意の写真カメラで取得されてもよい(下記参照)。
【0131】
一実施形態では、この方法は、検査デバイスの記述子を検索することを含む。しかしながら、記述子は、任意の方法で検索できる(例えば、局所的に読み出したり、遠隔的にダウンロードすることによって)。
【0132】
一実施形態では、記述子は、検査デバイスの幾何形状の表示を含む。しかしながら、検査デバイスの幾何形状は、任意の方法で検査デバイスの形状だけで(例えば、形状が検査デバイスの場所および配向の両方を決定することを許容する場合、例えば、そのシーケンスを定義する部位の第1のもので突起/凹部を備えるように、点対称性を有さない等)、位置マーカー(例えば、任意の数、任意のタイプのもので、下記のように検査デバイスの場所および配向の両方を決定できる任意の位置に配置される)によってのみ、検査デバイスの特徴点(例えば、その角部)によって、それらの任意の組み合わせ(例えば、場所を決定するための検査デバイスの形状および配向を決定するための位置マーカー)などによって定義されてもよい。
【0133】
一実施形態では、記述子は、検査デバイス内の窓の位置の表示を含む。しかしながら、検査デバイス内の窓の位置は、任意の方法で示してもよい(例えば、位置マーカー、ホルダ等を基準として)。
【0134】
一実施形態では、この方法は、検査デバイスの幾何形状に従って、写真画像内の検査デバイスの位置を探索することを含む。しかしながら、検査デバイスの位置は、任意の方法で探索できる(例えば、任意の物体認識技術、例えば、モデルベース、外観ベース、特徴ベース等、遺伝的アルゴリズム等を適用することによって)。
【0135】
一実施形態では、この方法は、写真画像内の検査デバイスの位置および検査デバイス内の窓の位置に従って、写真画像内の窓の位置を計算することを含む。しかしながら、写真画像内の窓の位置は、任意の方法で計算できる(例えば、行列、変換、ベクトルなどによって定義されるアフィンまたは非剛体タイプの、実世界座標と画像座標との間で任意の変換を決定して適用することによって)。
【0136】
一実施形態では、この方法は、写真画像内の窓の位置に従って、発光画像内の窓の表現を決定することを含む。しかしながら、発光画像内の窓の表現は、任意の方法で写真画像内の窓の位置(例えば、2つの画像間の可能性あるミスアラインメントを補正することによって直接的に)に従って決定してもよい。
【0137】
一実施形態では、この方法は、位置マーカーの仕様を含む記述子を検索することを含む。しかしながら、位置マーカーは、任意の方法で定義してもよい(例えば、それらの位置、配向、フォーマットなどによって)。
【0138】
一実施形態では、この方法は、位置マーカーを基準とした窓の位置の表示を含む記述子を検索することを含む。しかしながら、位置マーカーを基準とした窓の位置は、任意の方法で(例えば、それらの変位、位置マーカーの座標、および検査デバイス内の窓の座標などによって)示されてもよい。
【0139】
一実施形態では、この方法は、位置マーカーの仕様に従って写真画像内の位置マーカーの位置を探索することを含む。しかしながら、この動作は、任意の方法で実行してもよい(上記参照)。
【0140】
一実施形態では、この方法は、写真画像内の位置マーカーの位置および位置マーカーを基準とした窓の位置に従って、写真画像内の窓の位置を計算することを含む。しかしながら、この動作は、任意の方法で実行してもよい(上記参照)。
【0141】
一実施形態では、この方法は、発光画像内の窓の各々の表現と少なくとも1つの公称値との比較に従って、発光イメージング装置を検査することを含む。しかしながら、公称値は、任意の数および任意のタイプのものでもよい(例えば、任意の統計パラメータ、例えば、平均、分散、標準偏差、最小/最大値、中央値など)。検査は、任意の方法で相応に実施してもよい(例えば、各統計パラメータの差を個別に、または全体的な差を任意の閾値と比較することによって)。
【0142】
一実施形態では、この方法は、発光画像内の窓の各々の表現と、発光画像内の窓の少なくとも他の1つの表現との比較に従って、発光イメージング装置を検査することを含む。しかしながら、窓の表現は、任意の方法で比較してもよい(例えば、上述のような窓の任意の統計パラメータに従って、いずれかの関係(例えば、比率、差など)を任意の閾値等と比較することによって))。
【0143】
一実施形態では、この方法は、発光画像内の背景領域(窓の表現とは異なる)の表現を決定することを含む。しかしながら、背景領域は、任意のタイプ(例えば、任意の位置マーカーに対応するか、またはそれから独立したものなど)でもよい。それは、任意の方法で決定してもよい(例えば、検査デバイスの位置および検査デバイス内の背景領域の位置の表示を含む記述子に従って、それを直接に探索することによって)。
【0144】
一実施形態では、この方法は、発光画像内の窓の各々の表現と、発光画像内の背景領域の表現との比較に従って、発光イメージング装置を検査することを含む。しかしながら、この動作は、任意の方法で実行してもよい(他の窓との比較に関して同じでも異なってもよい)。
【0145】
一実施形態では、この方法は、発光画像内の窓の表現と、可能性のあるタイプの容器の複数の予め定めた仕様との比較に従って、対応する予想されるタイプの容器を推定することを含む。しかしながら、予想されるタイプの容器は、任意の方法で推定してもよい(例えば、それらを一緒に(最も近い組合せとして)または、任意の基準に従って個別に(最も近いものとして)選択することによって)。
【0146】
一実施形態では、この方法は、写真画像内の情報マーカーの表現を決定することを含む。しかしながら、情報マーカーは、任意の方法で決定してもよい(例えば、それらと一致した場合に、検査デバイスの位置および検査デバイス内の情報マーカーの位置の表示を含む記述子に従って、それらを直接に探索することによって、位置マーカーによって既に与えられる)。
【0147】
一実施形態では、この方法は、情報マーカーの表現に従って、デバイス情報を決定することを含む。しかしながら、デバイス情報は、任意の方法で決定してもよい(例えば、局所的または遠隔的にそれに従って検索された、情報マーカーから直接に抽出される)。
【0148】
一実施形態では、この方法は、デバイス情報に従って、発光イメージング装置を検査することを含む。しかしながら、デバイス情報は、任意の方法で使用してもよい(例えば、予想されるタイプの容器を決定し、使用規則を検索し、使用情報を検索するなど)。
【0149】
一実施形態では、この方法は、デバイス情報に従って、対応する予想されるタイプの容器を決定することを含む。しかしながら、容器のタイプは、任意の方法で決定してもよい(例えば、デバイス情報から直接に、それに従って局所的または遠隔的に検索され、例えば、対応する容器識別子を介して)。
【0150】
一実施形態では、この方法は、予測されるタイプの容器の予め定めた仕様に従って、発光イメージング装置を検査することを含む。しかしながら、容器のタイプの仕様は、任意のタイプ(例えば、対応する統計パラメータの任意の数およびタイプの公称値)でもよく、これらは、任意の方法で(例えば、局所的または遠隔的に)検索してもよく、さらに、検査は、任意の方法で相応に実施してもよい(例えば、各統計パラメータの差を個別にまたは全体的な差を任意の閾値と比較することによって)。
【0151】
一実施形態では、この方法は、写真画像内の容器の端部の表現を決定することを含む。しかしながら、端部は、任意の方法で決定してもよい(例えば、検査デバイスの位置および、検査デバイス内の端部の位置の表示を含む記述子に従って、それらを直接に探索することによって)。
【0152】
一実施形態では、この方法は、写真画像における端部の表現と、対応する予想されるタイプの容器の予め定めた定義とのマッチングに従って、検査デバイスの構成を検証することを含む。しかしながら、タイプの容器の定義は、任意のタイプ(例えば、統計パラメータ、色名などの任意の数およびタイプによって与えられる色定義)でもよく、これらは、任意の方法で検索してもよく(例えば、局所的または遠隔的に)、検査デバイスの構成の検証は、任意の方法で相応に実行してもよい(例えば、各統計パラメータの差を個別に、または全体的な差を任意の閾値の比較することによって、これらの名前を比較することによって、座席インジケータのさらなる検証とともにまたはそれなしで)。
【0153】
一実施形態では、この方法は、発光画像内の検査デバイスの位置を探索することを含む。しかしながら、検査デバイスの位置は、任意の方法で発光画像内で見つけてもよい(写真画像に関して同じまたは異なる)。
【0154】
一実施形態では、この方法は、写真画像内の検査デバイスの位置および発光画像内の検査デバイスの位置に従って決定される、写真画像と発光画像との間のアライメント(位置合わせ)に従って、発光イメージング装置を検査することを含む。しかしながら、この動作は、任意の方法で実行してもよい(例えば、対応するマーカーの各ペアの間の距離を個別に、対応するマーカーの全てのペア間の距離に基づいた全体的な値を、ホルダ間の距離等を、任意の閾値と比較することによって)。
【0155】
一実施形態では、この方法は、検査デバイスの1つ以上の使用規則を検索することを含む。しかしながら、使用規則は、任意の数で任意のタイプのものでもよく(例えば、検査の長さ、検査の数、検査デバイスが使い捨てである場合は単一のものまで、製造日からの経過時間、有効期限などの観点での最大使用量)。これらは、任意の方法で検索してもよい(例えば、局所的に読み出したり、非識別的にまたはデバイス識別子に応じて遠隔的にダウンロードすることによって)。
【0156】
一実施形態では、この方法は、使用規則に従って発光イメージング装置を検査することを可能(イネーブル)にすることを含む。しかしながら、検査は、任意の方法で使用規則に従って可能にしてもよい(例えば、使用規則を任意の方法で検証することによって、例えば、それらの全てまたは一部だけとの順守を要求するなど、対応する結果に従って任意の方法で検査を可能にすることによって、例えば、それを防止するなど、オペレータに単に警告すること、サービスプロバイダに通知すること、それらの任意の組み合わせなど)。
【0157】
一実施形態では、この方法は、発光イメージング装置を検査する1つ以上の前回の実行の使用情報を検索することを含む。しかしながら、使用情報は、任意のタイプのものでもよく(例えば、検査の長さ、検査の数、最後の検査の日付など)、それは任意の方法で検索してもよい(例えば、局所的または遠隔的に)。
【0158】
一実施形態では、この方法は、使用情報に従って、発光イメージング装置を検査することを可能にすることを含む。しかしながら、検査は、使用情報に従って任意の方法で可能にしてもよい(例えば、局所的または遠隔的に予め定義でき、デバイス識別子に従って検索できる使用規則を用いて、上述のような任意の使用規則に対してそれを検証することによって、そして、上述のような対応する結果に従って任意の方法で検査を可能にすることによって)。
【0159】
一実施形態では、この方法は、発光イメージング装置を検査する使用情報を保存することを含む。しかしながら、使用情報は、任意の方法で保存してもよい(例えば、個別または増分的に、局所的または遠隔的に等)。
【0160】
一実施形態では、この方法は、デバイス情報に従って、使用規則および/または使用情報を検索することを含む。しかしながら、使用規則および使用情報は、任意の方法で検索してもよい(例えば、デバイス情報から直接抽出され、それに従って局所的または遠隔的に決定され、例えば、対応するデバイス識別子を介して)。
【0161】
一実施形態では、この方法は、撮像ヘッドの励起光源がオフであり、検査光源がオンである間に、視野の追加の発光画像(発光カメラを用いて)を取得することを含む。しかしながら、追加の発光画像は、任意の時点で取得してもよい(発光画像の前または後のいずれか)。
【0162】
一実施形態では、この方法は、追加の発光画像および検査光源予め定めた特性に従って、(発光画像を取得するための)撮像ヘッドの取得ユニットを検査することを含む。しかしながら、取得ユニットは、任意のタイプのものでもよい(下記参照)。検査光源の特性は、任意のタイプのものでもよい(例えば、統計パラメータの任意の数およびタイプの公称値)。これらは、任意の方法で検索してもよい(例えば、局所的または遠隔的に)。さらに検査は、任意の方法で実行してもよい(例えば、各統計パラメータの差を個々に、全体的な差を任意の閾値と比較することによって)。
【0163】
一実施形態では、この方法は、発光イメージング装置を検査した結果および、取得ユニットを検査した結果に従って、撮像ヘッドの照明ユニット(励起光を生成するため)を検査することを含む。しかしながら、照明ユニットは、任意のタイプのものでもよい(下記参照)。それは、任意の方法で検査してもよい(例えば、取得ユニットの検査に従って、窓の表現を調整し、そして発光イメージング装置全体の検査を繰り返し、取得ユニットの検査に従って、発光イメージング装置全体の前回検査からそれを外挿することによって)。
【0164】
一実施形態では、この方法は、写真画像内の検査デバイスの位置に従って、ターゲット位置からの検査デバイスおよび/または撮像ヘッドの変位を決定することを含む。しかしながら、変位は、任意の方法で(例えば、各座標について、またはグローバル的等)、任意の方法で定義された検査デバイスの位置から(例えば、ホルダおよび/または位置マーカーによって)、その任意のターゲット位置まで(例えば、局所的または遠隔的に検索され、手動で挿入されるなど)決定してもよい。さらに、変位は、検査デバイス単独、撮像ヘッド単独、またはそれらの両方について定義されてもよい。
【0165】
一実施形態では、この方法は、その変位に従って、ターゲット位置に到達するための検査デバイスおよび/または撮像ヘッドの移動の表示を、発光イメージング装置の出力ユニットに出力することを含む。しかしながら、移動は、任意のタイプのものでもよい(例えば、検査デバイス単独、撮像ヘッド単独、またはそれらの両方についての平面または空間における並進および/または回転)。また、移動の表示は、任意の方法で(例えば、表示したり、発声したりなど)、任意の出力ユニット(例えば、モニター、ラウドスピーカ等)に出力してもよい。この特徴は、任意の目的のために使用できる(例えば、検査デバイスを正しく配置するため、視野全体に渡って蛍光イメージング装置を検査するため等)。
【0166】
一実施形態では、この方法は、発光イメージング装置を検査した結果の表示を、発光イメージング装置の出力ユニットに出力することを含む。しかしながら、その結果は、任意のタイプのものでもよい(例えば、単に合格/不合格または、全ての検証に関するおおまかな詳細とともに)。さらに、その結果は、任意の方法で(例えば、表示したり、印刷したりなど)、任意の出力ユニットに(例えば、モニター、プリンタ等)、任意の目的で(例えば、対応する撮像プロセスを可能にするため、手動または自動で、例えば、メッセージ、電子メールなどで発光イメージング装置のメンテナンスを要求するため)出力してもよい。
【0167】
一実施形態では、この方法は、発光イメージング装置を検査した結果の表示を、電気通信ネットワークを通じて遠隔コンピュータシステムに送信することを含む。しかしながら、その結果は、任意のタイプのものでもよい(上記に関して同じでも異なってもよい)。それは、遠隔コンピュータシステムに任意の方法(例えば、それを電子メールなどを介してアップロードすることによって)、任意のネックワークを通じて(例えば、インターネット、LAN等)任意の遠隔コンピュータシステムに送信してもよい。
【0168】
一実施形態では、この方法は、発光イメージング装置の非動作状態で下記ループを繰り返すことを含む。しかしながら、ループは、任意の周波数で任意の非動作状態で繰り返してもよい(例えば、撮像プロセスが、任意の入力ユニットを介してオペレータによって入力された対応する開始コマンドおよび停止コマンドによって指示されるような進行中ではなく、待機中など)。
【0169】
一実施形態では、ループは、写真カメラを用いて視野の追加の写真画像を取得することを含む。しかしながら、追加の写真画像は、任意のタイプのものでもよい(写真画像に関して同じまたは異なる)。それは、任意の方法で取得してもよい(例えば、単独で、またはループを出た後の検査に使用される対応する蛍光画像とともに)。
【0170】
一実施形態では、ループは、検査デバイスの幾何形状に従って、追加の写真画像内の検査デバイスの表現を探索することを含む。しかしながら、検査デバイスは、その記述子に従って任意の方法で探索してもよい(その位置を決定するために上述のものと同じまたは異なる)。
【0171】
一実施形態では、ループは、追加の写真画像内の検査デバイスの表現が見つかるまで実行される。しかしながら、ループの退出条件は、任意の方法で定義してもよい(例えば、検査デバイスの形状の一致、位置マーカーの一致、これらの両方などに従って)。
【0172】
一実施形態では、この方法は、追加の写真画像内の検査デバイスの表現が見つかったことに応答して、発光イメージング装置を検査するステップを起動することを含む。しかしながら、検査は、任意の方法で起動してもよい(例えば、オペレータに情報を入力することを促進しまたは促進せずに、自動的にまたは手動確認を要求する)。
【0173】
一般に、同じ手法が同等の方法で実装される場合、同様の検討が適用される(より多くのステップまたはその一部の同じ機能を備えた類似のステップを使用することによって、いくつかの非必須のステップを除去したり、または更なる任意のステップを追加することによって)。さらに、ステップは、異なる順序で、同時に、またはインターリーブ方式で実行してもよい(少なくとも部分的に)。
【0174】
一実施形態が、コンピュータプログラムが制御ユニットで実行される場合、発光イメージング装置の制御ユニットに、上記の方法を実施させるように構成されたコンピュータプログラムを提供する。一実施形態が、コンピュータプログラムを具現化するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラムは、発光イメージング装置の制御ユニットのワーキングメモリに読み込み可能であり、これによって同じ方法を実施するように制御ユニットを構成する。しかしながら、ソフトウェアプログラムは、既存のソフトウェアプログラム(例えば、イメージングマネージャ)にとってスタンドアロンモジュールとして、プラグインとして、または後者では直接にでも実装してもよい。いずれの場合も、ソフトウェアプログラムが異なる方法で構成される場合、または追加のモジュールまたは機能が提供される場合、同様の検討が適用される。同様に、メモリ構造は、他のタイプのものでもよく、または同等のエンティティ(実体)(必ずしも物理的記憶媒体から構成されない)と置換してもよい。プログラムは、任意の制御ユニット(下記参照)によって使用するのに適した任意の形態をとってもよく、それにより制御ユニットを所望の動作を実行するように構成できる。特に、プログラムは、外部または常駐のソフトウェア、ファームウェアまたはマイクロコード(オブジェクトコードまたはソースコードのいずれか、例えば、コンパイル式またはインタープリ式で)の形態でもよい。さらに、任意のコンピュータ可読記憶媒体上にプログラムを提供することが可能である。記憶媒体は、制御ユニットによって使用される命令を保持し保存できる任意の有形媒体(それ自体は一時的な信号とは異なる)である。例えば、記憶媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線または半導の体タイプのものでもよい。こうした記憶媒体の例は、固定ディスク(プログラムがプリロードされてもよい)、取り外し可能なディスク、メモリキー(例えば、USBタイプ)などである。プログラムは、記憶媒体から、またはネットワーク(例えば、伝送ケーブル、光ファイバ、無線接続、ネットワークデバイスを含む、インターネット、ワイドエリアネットワーク、および/またはローカルエリアネットワーク)を介して、制御ユニットにダウンロードしてもよい。制御ユニット内の1つ以上のネットワークアダプタが、ネットワークからプログラムを受信し、制御ユニットの1つ以上の記憶装置に保存用にそれを転送する。いずれの場合も、本開示の一実施形態に係る手法は、ハードウェア構造(例えば、半導体材料の1つ以上のチップ内に集積された電子回路によって)、または適切にプログラム設定されまたは他の方法で構成されたソフトウェアおよびハードウェアとの組合せで実装するのに役立つ。
【0175】
一実施形態は、上述した方法の各ステップを実行するための制御ユニットを備える発光イメージング装置を提供する。しかしながら、発光イメージング装置は、任意のタイプのものでもよい(任意の発光用途例えば、診断、治療または手術等における蛍光用途などでの使用のための医療機器、産業機器等)。発光イメージング装置は、任意の制御ユニット(例えば、任意の集積化中央ユニット、任意の別個のコンピュータ、例えば、工業用PC等)、任意の照明ユニット(例えば、レーザ、LED、UV/ハロゲン/キセノンランプなどをベースとする)、任意の取得ユニット(例えば、任意の数およびタイプのレンズ、導波路、ミラー、CCD、ICCD、EMCCD、CMOS、InGaAsまたはPMTセンサなどをベースとする)、任意の撮像ヘッド(例えば、多関節アーム、旋回アーム、無線接続を備えたスタンドアロン型、ハンドヘルド型等)、出力デバイス(例えば、モニター、プリンタ、ネットワーク接続、ヘッドマウントプロジェクタ等)を備えてもよい。
【0176】
更なる実施形態は、追加の有利な特徴を提供しており、これは基本的な実装では全て省略してもよい。
【0177】
特に、一実施形態では、発光イメージング装置は、検査デバイスを載置するためのサポート面を備える。しかしながら、サポート面は、任意のタイプのものでもよい(例えば、任意の台車の上面、カンチレバー、固定または隠れたもの等)。
【0178】
一実施形態では、発光イメージング装置は、検査デバイスをサポート面上の撮像位置に取り外し可能に保持するための保持ステーションを備える。しかしながら、保持ステーションは、検査デバイスを任意の取り外し可能な方法で(例えば、自由に、スナップ嵌めで、選択的なブロック固定システムなど)保持するための任意のタイプ(例えば、凹部、ソケット等)のものでもよい。
【0179】
一実施形態では、発光イメージング装置は、撮像ヘッドを取得位置に取り外し可能に保持するための追加の保持ステーションを備える。しかしながら、追加の保持ステーションは、撮像ヘッドを任意の取り外し可能な方法で(例えば、自由に、スナップ嵌めで、選択的なブロック固定システムなど)保持するための任意のタイプ(例えば、リング、フック等)のものでもよい。
【0180】
一実施形態では、撮像位置における検査デバイスは、取得位置における撮像ヘッドの視野内に入る。しかしながら、検査デバイスは、任意の方法で(例えば、1つ以上の次元で、固定または可変の方法で)視野内に入ってもよい。
【0181】
一実施形態では、撮像位置における検査デバイスの中心は、取得位置における撮像ヘッドの光軸上にある。しかしながら、1つ以上の異なる位置に検査デバイスを有する可能性は排除されない。
【0182】
一実施形態は、上述した発光イメージング装置と検査デバイス(発光イメージング装置の検査用)とを備える発光イメージングシステムを提供する。しかしながら、検査デバイスは、既存の発光イメージング装置と共に使用するためのスタンドアロン製品として市場に投入してもよい。
【0183】
一般に、検査デバイス、発光イメージング装置および発光イメージングシステムがそれぞれ異なる構造を有し、または同等のコンポーネントを備え、またはそれが他の動作特性を有する場合、同様の検討が適用される。いずれの場合も、その全てのコンポーネントは、より多くの要素に分離してもよく、または2つ以上のコンポーネントが一緒に単一の要素に組合せてもよい。さらに、各コンポーネントは、対応する動作の実行を並行してサポートするように複製してもよい。さらに、他に特定しない限り、異なるコンポーネント間の任意の相互作用は、一般に連続的である必要はなく、それは、直接的または1つ以上の仲介手段を経由した間接的でもよい。
【国際調査報告】