(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-26
(54)【発明の名称】電池、電池モジュール、電池パック及び電気自動車
(51)【国際特許分類】
H01M 50/591 20210101AFI20230119BHJP
H01M 50/249 20210101ALI20230119BHJP
H01M 10/0565 20100101ALI20230119BHJP
H01M 10/0562 20100101ALI20230119BHJP
H01M 50/103 20210101ALI20230119BHJP
H01M 50/15 20210101ALI20230119BHJP
H01M 50/159 20210101ALI20230119BHJP
H01M 50/533 20210101ALI20230119BHJP
H01M 50/534 20210101ALI20230119BHJP
H01M 50/586 20210101ALI20230119BHJP
【FI】
H01M50/591 101
H01M50/249
H01M10/0565
H01M10/0562
H01M50/103
H01M50/15
H01M50/159
H01M50/533
H01M50/534
H01M50/586
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022529727
(86)(22)【出願日】2020-10-27
(85)【翻訳文提出日】2022-06-17
(86)【国際出願番号】 CN2020124108
(87)【国際公開番号】W WO2021098456
(87)【国際公開日】2021-05-27
(31)【優先権主張番号】201911158425.4
(32)【優先日】2019-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】▲陸▼可▲為▼
(72)【発明者】
【氏名】牟▲暁▼文
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼彦初
(72)【発明者】
【氏名】朱▲じん▼妍
(72)【発明者】
【氏名】余▲しゅえん▼
【テーマコード(参考)】
5H011
5H029
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA03
5H011CC06
5H029AJ03
5H029AM11
5H029AM16
5H029BJ02
5H029DJ02
5H029HJ12
5H029HJ14
5H040AA01
5H040AS07
5H040AT02
5H040AY04
5H040DD07
5H040NN03
5H043AA05
5H043AA13
5H043AA19
5H043CA04
5H043CA21
5H043EA13
5H043EA22
5H043GA22
5H043JA15E
5H043KA01E
5H043KA16E
5H043KA18E
5H043KA19E
5H043KA22E
5H043KA27E
5H043KA28E
5H043KA29E
5H043KA39E
5H043KA45E
5H043LA41E
(57)【要約】
電池、電池モジュール、電池パック及び電気自動車であり、前記電池は、ハウジングと、直列接続され、少なくとも1つの電極コア(4)を含む少なくとも2つの電極コアセットであって、前記電極コア(4)が、正極板、負極板、及び正極板と負極板との間に位置する電解質を含み、前記電解質が固体電解質又はポリマー電解質である少なくとも2つの電極コアセットと、を含み、隣接する2つの前記電極コアセットの対向する表面の間に隔離層(43)が設けられ、前記隔離層(43)は、隣接する2つの電極コアセットのうちの少なくとも1つの前記電極コアセットの、別の電極コアセットに対向する表面に塗布された絶縁ペーストで硬化されてなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
直列接続されている少なくとも2つの電極コアセットであって、各電極コアセットは、少なくとも1つの電極コアを含む電池であって、
前記電極コアは、正極板、負極板、及び、正極板と負極板との間に位置する電解質を含み、前記電解質は、固体電解質又はポリマー電解質であり、
隣接する2つの前記電極コアセットの対向する表面の間に隔離層が設けられ、前記隔離層は、隣接する2つの電極コアセットの対向する表面のうちの少なくとも1つの表面に塗布された絶縁ペーストを硬化して形成されている、ことを特徴とする電池。
【請求項2】
前記絶縁ペーストは、樹脂ペーストと、樹脂ペーストに添加された硬化剤とを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記樹脂ペーストは、冷間硬化型ペースト又は熱硬化型ペーストである、ことを特徴とする請求項2に記載の電池。
【請求項4】
前記樹脂ペーストは、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド、ポリエステルイミドのうちの少なくとも1つである、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の電池。
【請求項5】
前記硬化剤の硬化温度範囲は、25~100℃である、ことを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の電池。
【請求項6】
前記硬化剤は、脂肪族ポリアミン、脂環族ポリアミン、低分子量ポリアミド、変性芳香族アミン、三級アミン、イミダゾール系、三フッ化ホウ素錯体のうちの少なくとも1つである、ことを特徴とする請求項2~5のいずれか1項に記載の電池。
【請求項7】
前記絶縁ペーストは、樹脂ペーストに添加された可塑剤及び充填剤をさらに含む、ことを特徴とする請求項2~6のいずれか1項に記載の電池。
【請求項8】
前記可塑剤は、脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤、ポリ安息香酸エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、ポリエステル系可塑剤のうちの少なくとも1つである、ことを特徴とする請求項7に記載の電池。
【請求項9】
前記充填剤は、ケイ酸塩系充填剤、炭酸カルシウム系充填剤、セルロース系充填剤のうちの少なくとも1つである、ことを特徴とする請求項7又は8に記載の電池。
【請求項10】
隣接する2つの前記電極コアセットの対向する表面には、いずれも隔離層が設けられている、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の電池。
【請求項11】
前記ハウジングは、端部が開口したハウジング本体と、前記ハウジング本体の開口部に設けられたカバープレートとを含み、前記カバープレートに溝が形成され、前記溝内には、導電接続シートが埋め込まれ、前記導電接続シートが隣接する2つの電極コアセットを直列接続するように配置されている、ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の電池。
【請求項12】
前記導電接続シートとカバープレートは、いずれも金属材質であり、前記導電接続シートの外表面には、カバープレートと絶縁する絶縁層が設けられている、ことを特徴とする請求項11に記載の電池。
【請求項13】
前記電極コアセットは、2つの端面と、2つの端面の間に位置する側面とを含み、隣接する2つの電極コアセットの対向する表面が側面であり、前記隔離層は、隣接する2つの電極コアセットの対向する側面のうちの少なくとも1つに配置されている、ことを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の電池。
【請求項14】
前記電極コアセットは、2つの端面と、2つの端面の間に位置する側面とを含み、各電極コアセットの前記側面には、いずれも前記隔離層が設けられている、ことを特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載の電池。
【請求項15】
前記電極コアセットは、2つの端面と、2つの端面の間に位置する側面とを含み、隣接する2つの電極コアセットの対向する表面が端面であり、隣接する2つの電極コアセットのうちの少なくとも1つの前記電極コアセットの、別の電極コアセットに対向する端面に前記隔離層が設けられている、ことを特徴とする請求項1~14のいずれか1項に記載の電池。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか1項に記載の少なくとも2つの電池を含む、ことを特徴とする電池モジュール。
【請求項17】
請求項1~15のいずれか1項に記載の少なくとも2つの電池又は請求項16に記載の少なくとも1つの電池モジュールを含む、ことを特徴とする電池パック。
【請求項18】
請求項16に記載の電池モジュール又は請求項17に記載の電池パックを含む、ことを特徴とする電気自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、ビーワイディー カンパニー リミテッドが2019年11月22日に提出した、出願名称「電池、電池モジュール、電池パック及び電気自動車」の中国特許出願第「201911158425.4」号の優先権を主張するものである。
【0002】
本願は、電池の技術分野に関し、より具体的に、電池、電池モジュール、電池パック及び電気自動車に関する。
【背景技術】
【0003】
リチウムイオン電池は、新規な無公害の二次電池として、既に多くの分野に広く適用され、特に、新エネルギー自動車の動力電池として適用されている。新エネルギー自動車の普及が進んで、性能が徐々に改善しているにつれて、ユーザの新エネルギー自動車の航続距離、動力性能などの面に対する要求は、ますます高まっているため、新エネルギー自動車の動力電池に対する使用要求もますます高まっている。新エネルギー自動車に使用される電池パックに対して、その全体的な容量に対する要求がますます高まっていると同時に、電池パックの総重量ができる限り軽くなることが要求されている。一般に、新エネルギー自動車に使用される蓄電池の容量が非常に大きく、1つの単電池のみに依存して容量が足りないため、通常、複数の単電池を並列に配置する必要がある。したがって、電池パックの総重量を無視することができない。電池パックの軽量化設計は、新エネルギー自動車の軽量化設計に対して非常に重大な意義を有する。
【0004】
現在、従来技術におけるいくつかの電池パックの構造は、組み合わせて直列接続するという効果を達成できるが、使用した構造部材が多いため、リチウムイオン電池に対する軽量化、低コスト、高エネルギー密度の要求を満たすことができない。
【0005】
これに鑑みて、上記課題を解決するために、新規な技術手段を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願は、電池、電池モジュール、電池パック及び電気自動車の新規な技術手段を提供することを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の第1態様に係る電池は、
ハウジングと、
直列接続されている少なくとも2つの電極コアセットであって、各電極コアセットは、少なくとも1つの電極コアを含む電池であって、
前記電極コアは、正極板、負極板、及び、正極板と負極板との間に位置する電解質を含み、前記電解質は、固体電解質又はポリマー電解質であり、
隣接する2つの前記電極コアセットの対向する表面の間に隔離層が設けられ、前記隔離層は、隣接する2つの電極コアセットの対向する表面のうちの少なくとも1つの表面に塗布された絶縁ペーストを硬化して形成されている。
【0008】
好ましくは、前記絶縁ペーストは、樹脂ペーストと、樹脂ペーストに添加された硬化剤とを含む。
【0009】
好ましくは、前記樹脂ペーストは、冷間硬化型ペースト又は熱硬化型ペーストである。
【0010】
好ましくは、前記樹脂ペーストは、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド、ポリエステルイミドのうちの少なくとも1つである。
【0011】
好ましくは、前記硬化剤の硬化温度範囲は、25~100℃である。
【0012】
好ましくは、前記硬化剤は、脂肪族ポリアミン、脂環族ポリアミン、低分子量ポリアミド、変性芳香族アミン、脂環族ポリアミン、三級アミン、イミダゾール系、三フッ化ホウ素錯体のうちの少なくとも1つである。
【0013】
好ましくは、前記絶縁ペーストは、樹脂ペーストに添加された可塑剤及び充填剤をさらに含む。
【0014】
好ましくは、前記可塑剤は、脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤、ポリ安息香酸エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、ポリエステル系可塑剤のうちの少なくとも1つである。
【0015】
好ましくは、前記充填剤は、ケイ酸塩系充填剤、炭酸カルシウム系充填剤、セルロース系充填剤のうちの少なくとも1つである。
【0016】
好ましくは、隣接する2つの前記電極コアセットの対向する表面には、いずれも隔離層が設けられている。
【0017】
好ましくは、前記ハウジングは、端部が開口したハウジング本体と、前記ハウジング本体の開口部に設けられたカバープレートとを含み、前記カバープレートに溝が形成され、前記溝内には、隣接する2つの電極コアセットを直列接続するように構成された導電接続シートが嵌設される。
【0018】
好ましくは、前記導電接続シートとカバープレートは、いずれも金属材質であり、前記導電接続シートの外表面には、カバープレートと絶縁する絶縁層が設けられている。
【0019】
好ましくは、前記電極コアセットは、2つの端面と、2つの端面の間に位置する側面とを含み、隣接する2つの電極コアセットの対向する表面が側面であり、隣接する2つの電極コアセットのうちの少なくとも1つの前記電極コアセットの、別の電極コアセットに対向する側面に前記隔離層が設けられている。
【0020】
好ましくは、前記電極コアセットは、2つの端面と、2つの端面の間に位置する側面とを含み、各電極コアセットの前記側面には、いずれも前記隔離層が設けられている。
【0021】
好ましくは、前記電極コアセットは、2つの端面と、2つの端面の間に位置する側面とを含み、隣接する2つの電極コアセットの対向する表面が端面であり、隣接する2つの電極コアセットのうちの少なくとも1つの前記電極コアセットの、別の電極コアセットに対向する端面に前記隔離層が設けられている。
【0022】
本願の第2態様に係る電池モジュールは、上述した少なくとも2つの電池を含む。
【0023】
本願の第3態様に係る電池パックは、上述した少なくとも2つの電池又は上述した少なくとも1つの電池モジュールを含む。
【0024】
本願の第4態様に係る電気自動車は、上述した電池モジュール又は上述した電池パックを含む。
【0025】
本願に係る電池は、ハウジングの収容キャビティ内に少なくとも2つの電極コアセットが直列接続され、すなわち、少なくとも2つの電極コアセットが1つのハウジングを共用することにより、ケース及び外部取付構造を減少させ、電池の重量を減少させ、かつ、隣接する2つの電極コアセットの間に隔離層が設けられ、隔離層は、隣接する2つの電極コアセットのうちの少なくとも1つの前記電極コアセットの、別の電極コアセットに対向する表面に塗布された絶縁ペーストで硬化されてなり、電池が押圧又は衝突を受ける場合に隣接する2つの電極コアセットが接触しても、絶縁ペーストで構成される隔離層が隔離作用を果たすため、直列接続された電極コアセットの間に短絡及びイオン相互作用が発生せず、電池の使用上の信頼性及び安全性を保証するとともに、隔離層は、各電極コアセットの間の断熱効果を達成することができる。また、隔離層は、隣接する2つの電極コアセットのうちの少なくとも1つの電極コアセットの、別の電極コアセットに対向する表面に塗布された絶縁ペーストで硬化されてなるため、電極コアセットの間にセパレータなどの隔離部材を省略し、余分な構造部材の使用をできるだけ回避し、このように取り付けやすく、組み立てプロセスが簡単であるだけでなく、セパレータなどを設ける解決手段に比べて、電池の重量を効果的に減少させることができ、電池の軽量化設計に役立ち、コストを低減することができる。
【0026】
以下、図面を参照しながら、本願の例示的な実施例を詳細に説明すると、本願の他の特徴及びその利点は明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
明細書に組み込まれ、明細書の一部となる図面は、本願の実施例を示し、かつその説明と共に本願の原理を解釈する。
【0028】
【
図3】本願の電池におけるカバープレートの概略構成図である。
【
図4】本願の電池における電極コアセットの側面に隔離層が設けられる一実施例の概略図である。
【
図5】本願の電池における電極コアセットの側面に隔離層が設けられる別の実施例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照しながら、本願の様々な例示的な実施例を詳細に説明する。特に具体的に説明しない限り、これらの実施例において記載された部品及びステップの相対的な配置、数字表現式及び数値は、本願の範囲を限定しないことに留意されたい。
【0030】
以下、少なくとも1つの例示的な実施例についての説明は、本質的に例示的なものに過ぎず、本願及びその適用又は使用を限定するものでは決してない。
【0031】
当業者が知っている技術、方法及び装置について詳細に検討していないが、適切な場合には、上記技術、方法及び装置は、明細書の一部と見なされるべきである。
【0032】
ここで示され検討された全ての例では、いかなる具体的な値は、例示的なものに過ぎず、限定的なものではないと解釈されるべきである。したがって、例示的な実施例の他の例は、異なる値を有してもよい。
【0033】
類似した符号及びアルファベットが以下の図面において類似したものを表すため、あるものが1つの図面において定義されれば、後の図面においてさらに検討する必要がないことに留意されたい。
【0034】
本願の実施例は、電池を提供する。該電池は、ハウジングと、直列接続され、少なくとも1つの電極コア4を含む少なくとも2つの電極コアセットであって、上記電極コア4が、正極板、負極板、及び正極板と負極板との間に位置する電解質を含み、上記電解質がポリマー電解質又は固体電解質である少なくとも2つの電極コアセットと、を含み、隣接する2つの上記電極コアセットの対向する表面の間に隔離層43が設けられ、上記隔離層43は、隣接する2つの電極コアセットのうちの少なくとも1つの上記電極コアセットの、別の電極コアセットに対向する表面に塗布された絶縁ペーストで硬化されてなる。
【0035】
本願の実施例に係る電池は、複数の電池を並設する場合に比べて、ハウジングの内部に少なくとも2つの電極コアセットを直列接続し、すなわち、少なくとも2つの電極コアセットが1つのハウジングを共用することにより、ケース及び外部取付構造を減少させ、重量を減少させ、空間利用率を向上させ、動力電池パックの全体的な容量を保証するとともに、外部の電力接続部材の使用を減少させ、ハウジング内の隣接する電極コアセットを直接的に直列接続することにより、電力接続部材の接続安定性及び信頼性を考慮する必要がなく、接続素子を減少させ、さらに動力電池パックの使用中の内部消費量を減少させることができる。しかし、ハウジング内に電極コアセットを直接的に直列接続すると、使用過程において電池が押圧、揺れ、衝突などを受けることにより電極コアセットが互いに接触すれば、短絡の故障が非常に発生しやすく、電池が故障するリスクが存在し、さらに一定の安全上のリスクが存在する。
【0036】
本願のいくつかの実施例に係る電池において、互いに直列接続された、隣接する2つの電極コアセットの間に隔離層43が設けられ、隔離層43は、互いに直列接続された、隣接する2つの電極コアセットのうちの少なくとも1つの上記電極コアセットの、別の電極コアセットに対向する表面に塗布された絶縁ペーストで硬化されてなり、電池が押圧又は衝突を受ける場合に隣接する2つの電極コアセットが接触しても、絶縁ペーストで構成される隔離層43が隔離作用を果たすため、互いに直列接続された、隣接する2つの電極コアセットの間に短絡及びイオン相互作用が発生せず、電池の使用上の信頼性及び安全性を保証するとともに、隔離層43は、各電極コアセットの間の断熱効果を達成することができる。また、隔離層は、隣接する2つの電極コアセットのうちの少なくとも1つの上記電極コアセットの、別の電極コアセットに対向する表面に塗布された絶縁ペーストで硬化されてなるため、電極コアセットの間にセパレータなどの隔離部材を省略し、余分な構造部材の使用をできるだけ回避し、このように取り付けやすく、組み立てプロセスが簡単であるだけでなく、セパレータなどを設ける解決手段に比べて、電池の重量を効果的に減少させることができ、電池の軽量化設計に役立ち、コストを低減することができる。
【0037】
本願の実施例に係る電池において、
図1、
図2に示すように、1つの上記電極コアセットは、単一の電極コア4のみを含んでもよく、当然のことながら、1つの上記電極コアセットは、少なくとも2つの電極コア4を含んでもよく、かつ少なくとも2つの電極コア4は、直列接続及び/又は並列接続されて上記電極コアセットを構成することができ、本願は、これを限定しない。例えば、2つの電極コア4は、並列接続された後、電極コアセットを形成し、或いは、4つの電極コア4は、並列接続された後、電極コアセットを構成する。電極コア4は、動力電池の分野で常用される電極コアであり、巻回して形成されてもよく、積層の方式によって製造されてもよく、一般に、電極コア4は、正極板、負極板、及び負極板と正極板との間に位置する電解質を少なくとも含む。
【0038】
本願の実施例に係る電池において、上記電解質は、固体電解質又はポリマー電解質であり、すなわち、本願の実施例に係る電池において、電極コア4に使用される電解質は、液体電解質ではない。
【0039】
本願のいくつかの実施例に係る電池において、上記電池は、ポリマーリチウムイオン電池であり、一般に、上記電極コア4は、正極板、負極板、セパレータ及び電解質を含み、ポリマーリチウムイオン電池とは、上記電解質がポリマー電解質であるものを指す。電池は、その内部に設けられた電解質の材料に応じて、液体リチウムイオン電池及びポリマーリチウムイオン電池に分けられてもよく、液体リチウムイオン電池は、液体電解質を使用し、ポリマーリチウムイオン電池は、ポリマー電解質を使用し、このようなポリマーは、一般に液体ではなく、ゲル状である。
【0040】
本願の別のいくつかの実施例において、電池は、固体電池である。一般に、上記電極コア4は、正極板、負極板及び固体電解質を含む。固体電池において、電解質は、液体ではなく、固体電解質を使用する。
【0041】
本願において、隣接する2つの電極コアセットの対向する表面の間にのみ隔離層を設けることができる理由の1つは、本願がポリマー電池又は固体電池を使用し、すなわち、本願に係る電池において、電解質がポリマー電解質又は固体電解質であることである。電池がポリマー電池又は固体電池である場合、その電解質は、ポリマー電解質又は固体電解質であり、該電解質は、電解液のように正極板及び負極板がある位置から流出できず、正極板と負極板との間によく位置することができる。電解液を有する電池であれば、電解液が流れることができるため、隣接する2つの電極コアセットの対向する表面の間に隔離層を設けても、隣接する2つの電極コアセットの電解液を隔離することができない。本願において、ポリマー電解質又は固体電解質が正極板と負極板との間に比較的安定して位置し、他の位置に容易に移動できないため、対向する表面にのみ絶縁ペーストを塗布するだけで、隔離の作用を果たすことができ、接触するおそれがある面の間(対向する表面の間)に隔離層を設ければ、隣接する電極コアセットの間の隔離を実現することができる。
【0042】
本願の実施例に係る電池において、電極コアセットの表面に塗布された絶縁ペーストは、電気絶縁性及びイオン絶縁性の特性を有する。一実施例において、上記絶縁ペーストは、樹脂ペーストと、樹脂ペーストに添加された硬化剤とを含む。樹脂ペーストは、以下の(1)~(5)の特性を有する:(1)硬化前に一定の流動性及び湿潤性を有するため、電極コアセットの表面に均一に塗布しやすく、(2)機械的強度が高く、耐押圧であるため、電極コアセットに対して保護作用を果たし、(3)空隙が少なく、絶縁性が高く、(4)断熱性が高く、電極コアセットの間に断熱効果を果たし、(5)ガラス転移温度及び粘性流動温度が低く、硬化プロセスが簡単である。
【0043】
一実施例において、上記樹脂ペーストは、冷間硬化型ペースト又は熱硬化型ペーストである。冷間硬化型ペーストは、自然室温で静置すれば硬化成形することができ、熱硬化型ペーストは、加熱処理により硬化成形する必要がある。
【0044】
一実施例において、上記樹脂ペーストは、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド、ポリエステルイミドのうちの少なくとも1つである。当然のことながら、樹脂ペーストのタイプは、上記樹脂ペーストの特性を満たせば、以上に挙げられたものに限定されない。
【0045】
一実施例において、上記硬化剤の硬化温度範囲が25~100℃である。硬化剤は、一定の靱性を有する必要があり、かつ主体的な樹脂ペーストとの結合性が高い必要があり、硬化剤は、室温硬化剤又は中温硬化剤を使用することができる。室温硬化剤は、硬化温度範囲が25~50℃であり、脂肪族ポリアミン、脂環族ポリアミン、低分子量ポリアミド、変性芳香族アミンなどを含むが、これらに限定されない。中温硬化剤は、硬化温度範囲が50~100℃であり、脂環族ポリアミン、三級アミン、イミダゾール系、三フッ化ホウ素錯体などを含むが、これらに限定されない。
【0046】
一実施例において、上記絶縁ペーストは、樹脂ペーストに添加された可塑剤及び充填剤をさらに含む。実際のプロセス要件に応じて、樹脂ペーストに可塑剤、充填剤などの添加剤を適切に添加することにより、絶縁ペーストがプロセス要件に合致する。可塑剤は、絶縁ペーストの靱性を強化することができ、充填剤は、絶縁ペーストの性能を改善するとともに、コストを低減することができる。
【0047】
一実施例において、上記可塑剤は、脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤、ポリ安息香酸エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、ポリエステル系可塑剤のうちの少なくとも1つである。当然のことながら、可塑剤のタイプは、以上に挙げられたものに限定されない。
【0048】
一実施例において、上記充填剤は、ケイ酸塩系充填剤、炭酸カルシウム系充填剤、セルロース系充填剤のうちの少なくとも1つである。当然のことながら、充填剤のタイプは、以上に挙げられたものに限定されない。
【0049】
1つの好ましい実施例において、上記絶縁ペーストの製造及び塗布方法は、以下のとおりである。(1)まず、充填剤を昇温、乾燥及び予熱させ、(2)次に、樹脂ペーストを40~50℃に加熱し、充填剤を樹脂ペーストに添加して均一に撹拌し、(3)樹脂ペーストに硬化剤及び可塑剤を添加し、かつ気泡が生じなくなるまで十分に撹拌して、必要な絶縁ペーストを製造し、(4)製造された絶縁ペーストを電極コアセットの表面に塗布又はポッティングし、樹脂ペーストが冷間硬化型ペーストであれば、電極コアセットを数時間~数日間静置し、絶縁ペーストが硬化成形すればよく、樹脂ペーストが熱硬化型ペーストであれば、電極コアセットを加熱環境に置くか、又は段階的な昇温プロセスを使用して、絶縁ペーストが硬化成形すればよい。
【0050】
一実施例において、隣接する2つの上記電極コアセットの対向する表面には、いずれも隔離層43が設けられている。隣接する2つの上記電極コアセットの対向する表面の間に隔離層43を設ければ、電極コアセットの間の隔離作用を果たし、すなわち、隣接する2つの上記電極コアセットの対向する表面のうちの1つの表面に隔離層43を設ければよいが、より確実な隔離作用を果たすために、隣接する2つの上記電極コアセットの対向する表面には、いずれも隔離層43を設けることにより、隔離効果がより高い。
【0051】
一実施例において、上記電極コアセットとハウジングとの間に絶縁膜が設けられている。本願は、絶縁膜の材料を特に限定せず、絶縁できればよく、いくつかの実施例において、隔離膜の材料は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)又は多層複合膜を含んでもよい。
【0052】
一実施例において、
図1、
図2に示すように、上記ハウジングは、端部が開口したハウジング本体11と、上記ハウジング本体11の開口部に設けられたカバープレート12とを含み、カバープレート12とハウジング本体11とは、密封接続されて収容キャビティを共に限定し、電極コアセットは、該収容キャビティ内に位置する。ハウジングを、端部が開口したハウジング本体11とカバープレート12とを含むように設けることにより、ハウジング内の電極コアセットが組み立てやすい。1つの好ましい実施例において、上記カバープレート12とハウジング本体11は、材質が同じであり、いずれも金属材質又はプラスチック材質である。1つの好ましい実施例において、ハウジング本体11とカバープレート12は、いずれも一体成形構造であり、一体成形構造のハウジング本体11とカバープレート12は、製造しやすく、密封効果が高い。
【0053】
一実施例において、
図1、
図2に示すように、上記カバープレート12に溝が形成され、上記溝内に導電接続シート5が嵌設され、具体的に、上記溝は、カバープレート12のハウジング本体11の下表面に対向する位置に形成され、上記導電接続シート5は、隣接する2つの電極コアセットを直列接続するように構成され、具体的に、導電接続シート5は、溝内に固定的に設けられて、導電接続シート5が電池の使用過程において揺れ、変位することによる電極コアセットの直列接続の信頼性に対する影響を防止し、
図1に示す電極コアセットは、1つの電極コア4のみを含む場合、隣接する2つの上記電極コアセットのうちの1つの電極コアセットの正極タブ41は、上記導電接続シート5の一端に接続され、別の電極コアセットの負極タブ42は、上記導電接続シート5の他端に接続される。
【0054】
一実施例において、上記導電接続シート5は、カバープレート12と一体成形される。一体成形の設定方式により、導電接続シート5とカバープレート12との接続は、より堅牢で安定する。
図1に示す各電極コアセットが1つの電極コア4のみを含む実施形態において、絶縁ペーストを電極コア4の表面に塗布し、硬化成形した後、電極コア4の正極タブ41及び負極タブ42とカバープレート12上の導電接続シート5とを溶接又はかしめにより接続し、次に、電極コア4をカバープレート12と共にハウジング本体11の開口端からハウジング本体11内に入れて、カバープレート12をハウジング本体11の開口部にカバーし、最後にハウジング本体11とカバープレート12の周囲を溶接して密封すれば、組み立てを完了する。
【0055】
一実施例において、上記導電接続シート5は、銅製接続部及びアルミニウム製接続部を含み、上記銅製接続部及びアルミニウム製接続部は、電気的に接続され、かつ電気的な接続の箇所が上記カバープレート12の内部に位置する。1つの好ましい実施例において、まず、銅製接続部とアルミニウム製接続部とを複合接続して、複合接続部を形成し、次に、銅製接続部と一側にある電極コアセットの銅製引出端子とを接続し、アルミニウム製接続部と他側にある電極コアセットのアルミニウム製引出端子とを接続する。
【0056】
一実施例において、上記電池は、上記電極コアセットに電気的に接続され、上記電極コアセットの状態を検出する検出ユニットをさらに含む。上記電極コアセットの状態は、一般に各電極コアセットの温度及び電圧などの信号を指す。
【0057】
一実施例において、
図1に示すように、上記検出ユニットは、導電接続シート5に接続されたサンプリングライン6である。電池の内部の信号を正確でリアルタイムに収集することができるために、各導電接続シート5に1本のサンプリングライン6を接続し、かつサンプリングライン6をカバープレート12から電池の外部に引き出して、各電極コアセットの温度及び電圧信号を正確に記録する。
【0058】
一実施例において、上記導電接続シート5とカバープレート12との間に絶縁層が設けられている。カバープレート12が金属材質である場合、導電接続シート5の材質が銅及びアルミニウムで複合されてなる金属材質であるため、導電接続シート5とカバープレート12との間に1層の絶縁層を設ける必要があり、1つの好ましい実施例において、絶縁層の材質は、ゴム又はプラスチックであり、当然のことながら、他の絶縁材料を使用してもよく、本願は、これを特に限定しない。
【0059】
一実施例において、
図3に示すように、上記カバープレート12に防爆弁7が設けられ、上記防爆弁7は、電池ユニットの内部の圧力値が圧力閾値を超える場合に開かれて、圧力を逃がすように構成される。防爆弁7を設けることは、電池の使用上の安全性を保証し、電池の内部の圧力値が安全な圧力閾値を超える場合、防爆弁7は、自動的に開かれて電池の内部の圧力を逃がし、電池が、内部の圧力が大きすぎることにより爆発するというリスクを効果的に防止することができる。
【0060】
一実施例において、
図1に示すように、上記ハウジングに正極極柱2及び負極極柱3が設けられ、ハウジングがハウジング本体11及びカバープレート12を含む実施例において、正極極柱2及び負極極柱3は、好ましくは、カバープレート12に設けられる。各上記電極コアセットは、電流引き出し部材を有し、
図1に示す実施例において、上記少なくとも2つの電極コアセットは、一列に並設され、少なくとも2つの電極コアセットは、順に直列接続され、上記ハウジングの正極極柱2は、直列接続方向に沿う1番目の電極コアセットの電流引き出し部材に接続され、上記ハウジングの負極極柱3は、直列接続方向に沿う最後の電極コアセットの電流引き出し部材に接続される。電極コアセットが、1つの電極コア4のみを含む場合、電極コアセットの電流引き出し部材は、この電極コア4の正極タブ41及び負極タブ42であり、ハウジングの正極極柱2は、直列接続方向に沿う1番目の電極コアセットの正極タブ41に接続され、ハウジングの負極極柱3は、直列接続方向に沿う最後の電極コアセットの負極タブ42に接続され、電極コアセットが、並列接続された複数の電極コア4を含む場合、複数の電極コア4の正極タブ41同士が接続されて正極リードを形成し、かつ複数の電極コア4の負極タブ42同士が接続されて負極リードを形成し、このような場合、電流引き出し部材は、正極リード及び負極リードであり、ハウジングの正極極柱2は、直列接続方向に沿う1番目の電極コアセットの正極リードに接続され、ハウジングの負極極柱3は、直列接続方向に沿う最後の電極コアセットの負極リードに接続される。
【0061】
一実施例において、上記電極コアセットは、2つの端面と、2つの端面の間に位置する側面とを含み、理解できるように、直方体状又は略直方体状の電極コアセットに対して、各電極コアセットは、4つの側面を有し、かつこれらの4つの側面のうち、対向する2つの側面は、面積が大きいという大きな側面であり、対向する別の2つの側面は、面積が小さいという小さな側面であり、1つの好ましい実施例において、隣接する2つの電極コアセットの対向する表面が側面であり、隣接する2つの電極コアセットのうちの少なくとも1つの上記電極コアセットの、別の電極コアセットに対向する側面に上記隔離層43が設けられている。理解できるように、隣接する2つの電極コアセットの対向する表面は、大きな側面であるか又は小さな側面である。電極コアセットは、大きな側面が対向するように配置されるか、小さな側面が対向するように配置されるかにかかわらず、隣接する2つの電極コアセットのうちの少なくとも1つの電極コアセットの、別の電極コアセットに対向する側面に隔離層43を設ければよく、当然のことながら、隣接する2つの電極コアセットの対向する側面に、いずれも隔離層43を設けてもよく、
図4に示すように、各電極コアセットの対向する2つの側面、例えば、各電極コアセットの対向する2つの大きな側面に、いずれも隔離層43を設けてもよく、
図5に示すように、各電極コアセットの全ての側面に、いずれも隔離層43を設けてもよい。
【0062】
一実施例において、上記電極コアセットは、2つの端面と、2つの端面の間に位置する側面とを含み、各電極コアセットの上記側面に、いずれも上記隔離層43が設けられている。直方体状の電極コアセットに対して、すなわち、対向する2つの大きな側面と対向する2つの小さな側面との4つの側面に、いずれも隔離層43が設けられ、このように設けられると、隔離効果がより高く確実になり、かつ電極コアセットの間にどの側面を対向して配置しても問題がない。
【0063】
一実施例において、上記電極コアセットは、2つの端面と、2つの端面の間に位置する側面とを含み、隣接する2つの電極コアセットの対向する表面が端面であり、隣接する2つの電極コアセットのうちの少なくとも1つの上記電極コアセットの、別の電極コアセットに対向する端面に上記隔離層43が設けられている。このような配置方式において、電極コアセットは、端面と端面とが対向し、すなわち、ヘッドとヘッドとが対向する方式で配置されるため、隔離層43を電極コアセットの端面に設ける必要があり、対向する2つの電極コアセットのうちの1つの端面に隔離層43が設けられればよく、当然のことながら、隣接する2つの電極コアセットの端面に、いずれも隔離層43を設けることもできる。
【0064】
本願の実施例に係る電池モジュールは、上述した少なくとも2つの電池を含む。上記電池モジュールにおける少なくとも2つの電池は、直列接続及び/又は並列接続されてもよく、電池モジュールが独立して電力を供給するために、電池モジュールに検出用サンプリング部材を設けることができる。
【0065】
本願の実施例に係る電池パックは、上述した少なくとも2つの電池又は上述した少なくとも1つの電池モジュールを含む。電池パックにおける少なくとも2つの電池又は少なくとも2つの電池モジュールは、直列接続及び/又は並列接続されてもよく、電池パックが独立して電力を供給するために、電池パックに検出用サンプリング部材を設けることができる。
【0066】
本願の実施例に係る電気自動車は、上述した電池モジュール又は上述した電池パックを含む。電池モジュール又は電池パックは、いずれも独立して電気自動車に電力を供給することができる。
【0067】
例を挙げて本願のいくつかの特定の実施例を詳細に説明したが、当業者であれば、以上の例が説明するためのものに過ぎず、本願の範囲を限定するものではないことを理解すべきである。当業者であれば、本願の範囲及び趣旨から逸脱しない場合、以上の実施例を修正できることを理解すべきである。本願の範囲は、添付した特許請求の範囲によってのみ限定される。
【手続補正書】
【提出日】2022-06-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0051】
一実施例において、上記電極コアセットとハウジングとの間に絶縁膜が設けられている。本願は、絶縁膜の材料を特に限定せず、絶縁できればよく、いくつかの実施例において、絶縁膜の材料は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)又は多層複合膜を含んでもよい。
【国際調査報告】