(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-26
(54)【発明の名称】エッジオープン缶切り
(51)【国際特許分類】
B67B 7/72 20060101AFI20230119BHJP
【FI】
B67B7/72
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022530680
(86)(22)【出願日】2019-11-30
(85)【翻訳文提出日】2022-05-24
(86)【国際出願番号】 CN2019122278
(87)【国際公開番号】W WO2021103029
(87)【国際公開日】2021-06-03
(31)【優先権主張番号】201911205898.5
(32)【優先日】2019-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522204946
【氏名又は名称】羅 功平
【氏名又は名称原語表記】LUO, Gongping
【住所又は居所原語表記】No. 15 Taoyuan South Road, Qiuchang Town, Huiyang District Huizhou, Guangdong 516200, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】羅 功平
【テーマコード(参考)】
3E081
【Fターム(参考)】
3E081AA17
3E081AB06
3E081AC04
3E081CC17
3E081CC22
3E081EE21
(57)【要約】
本発明は、リベットによって回転可能に接続される第1の挟持腕(1)と第2の挟持腕(2)とを備えるエッジオープン缶切りを開示し、第1の挟持腕(1)には切断輪(4)および制限溝(5)が設けられ、第2の挟持腕(2)には駆動輪(6)が設けられ、駆動輪(6)は制限溝(5)により切断輪(4)と相互に噛み合うことができ、切断輪(4)は固定軸(41)、カッター輪(42)、支持輪(43)、丸型カバー(44)を備え、丸型カバー(44)と支持輪(43)との間には弾性部材(45)が設けられ、カッター輪(42)にはステップ溝(421)が設けられ、ステップ溝(421)内には弾性シート(46)が設けられ、弾性シート(46)には開口部(461)が設けられている。本発明では、トレイギア(611)とヘリカルギア(612)の間に丸角(613)にし、切断高さを減らすことができる。従来のカッター輪の突起部(400)を弾性的に調整可能な支持輪(43)に創造的に変更することで、異なる折り畳みエッジ(201)の高さの缶に適用し、切断する際の噛み合いに便利であり、手と缶蓋(200)の接触を避けるように、切断された缶蓋(200)を直接安全に取り出すことができる。カッター輪(42)は弾性シート(46)の力で簡単に切断できるので、一定の厚さの材料を持つ缶に適用することで、ワークピースの精度を簡単に向上させ、コストを削減させ、切断品質を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リベットにより相対回転可能に接続される第1の挟持腕と第2の挟持腕とを備えるエッジオープン缶切りであって、前記第1の挟持腕には切断輪と制限溝が設けられ、前記第2の挟持腕には駆動輪が設けられ、前記駆動輪は制限溝により前記切断輪と相互に噛み合うことができ、前記切断輪は固定軸、カッター輪、支持輪、および丸型カバーを備え、前記固定軸の一端は第1の挟持腕に傾斜して配置され、前記丸型カバー、支持輪、およびカッター輪はそれぞれ前記固定軸に上から下に外装され、前記丸型カバーと前記支持輪との間には弾性部材が設けられ、前記カッター輪にはステップ溝が設けられ、前記ステップ溝内には弾性シートが設けられ、前記弾性シートは固定軸に外装され、前記弾性シートには開口部が設けられている、ことを特徴とするエッジオープン缶切り。
【請求項2】
前記駆動輪は、一体成形されたギアプレートと回転軸とを備え、前記回転軸には直線溝がさらに設けられ、前記直線溝には係止シートが設けられ、前記ギアプレートはトレイギアとヘリカルギアを備え、前記トレイギアとヘリカルギアとは互いに傾斜して配置され、且つ前記トレイギアとヘリカルギアとの間は丸角になる、ことを特徴とする請求項1に記載のエッジオープン缶切り。
【請求項3】
前記カッター輪は、一体成形された回転部および外に突出するカッター部とを備え、前記カッター部はカッター輪の下部に配置され、前記支持輪には外に突出するつば部を備え、前記つば部は支持輪の下部に配置されている、ことを特徴とする請求項2に記載のエッジオープン缶切り。
【請求項4】
前記切断輪はカッター輪ガスケットおよびストッパーガスケットをさらに備え、前記カッター輪ガスケットは固定軸に外装され、且つカッター輪と第1の挟持腕との間に配置され、前記カッター輪ガスケットのカッター輪に隣接する一方の側面には弾性シートストッパーが設けられ、前記弾性シートストッパーは開口部とマッチし、前記カッター輪ガスケットの他方の側面には固定用の固定ブロックが設けられ、前記ストッパーガスケットは固定軸に外装され、カッター輪の上方かつ支持輪の内部に配置される、ことを特徴とする請求項3に記載のエッジオープン缶切り。
【請求項5】
前記第2の挟持腕には固定スリーブがさらに設けられ、前記固定スリーブには外に突出するステップおよび傾斜した溝が設けられ、前記傾斜した溝にはリベットスリーブが設けられ、前記固定スリーブはステップとリベットスリーブにより第2の挟持腕に設けられ、前記回転軸はギアプレートと係止シートにより固定スリーブに設けられ、前記固定スリーブには表面カバーが外装され、前記表面カバーはギアプレートと第1の挟持腕との間に設けられ、前記回転軸の他端に捻じりハンドルがさらに設けられている、ことを特徴とする請求項4に記載のエッジオープン缶切り。
【請求項6】
前記カッター輪は、1.4116ステンレス鋼を採用し、前記駆動輪、カッター輪ガスケット、ストッパーガスケットおよび固定スリーブは、すべて420J2ステンレス鋼を採用して製造され、前記丸型カバーは304ステンレス鋼を採用して製造される、ことを特徴とする請求項5に記載のエッジオープン缶切り。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、缶切りの技術分野、特にエッジオープン缶切りに関する。
【背景技術】
【0002】
エッジオープン缶切りは、缶蓋の折り畳みエッジから切断する器具である。現在市販されているこのタイプの缶切りは、駆動輪と切断輪とが噛み合って切断するものである。駆動輪は回転軸とギアプレートを組み合わせたものであり、ギアプレートはトレイギアとスパーギアで構成されており、この三者はリベット接合される。スパーギアとトレイギアが垂直に配置されたため、缶を挟持して噛み合わせると、駆動輪の位置が低くなるので、切断輪は缶蓋を切断する切断位置が深くなる。既存の切断輪のカッター輪には突起部が設けられている(
図10)。カッター輪の突起部(
図10)は、缶を開ける際に折り畳みエッジを係止するためである。蓋の折り畳みエッジを切断した後、深い切断位置とカッター輪の突起部(
図10)のせいで、缶を開いた後に先ず2つの挟持腕を広げ、切断輪と駆動輪の間のギャップを大きくする必要がある。また、深い切断位置のため、切断後の一部の缶蓋と缶本体はしっかりと噛み合い、缶蓋は手で取り出せなく、プライヤーで取り出す必要があるので、衛生的でも安全でもない。また、缶蓋の折り畳みエッジの高さにはばらつきがあり、カッター輪の突起部(
図10)のせいで、缶蓋の折り畳みエッジが非常に高い缶をカッター輪で切断することができない。従来の缶切りは缶を開ける時にリジッドカットであり、缶の材料の厚さが異なるため、薄い材料を切断する場合、カッターと折り畳みエッジとの距離が大きくて、切れないか切断を行えないが、厚い材料を切断する場合、切断輪と折り畳みエッジがきつく噛み合いすぎて、切断力が急上昇するか切断を行えなくなる。以上はすべて、使用者に大きな困惑や不便をもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、手で缶蓋と接触することなく、缶蓋を切断して直接で容易に取り外すことができる缶切りを提供することである。このようなエッジオープン缶切りは安全で衛生的であり、切断品質を向上させ、あらゆる種類の缶に対応できる。
【0004】
上記の技術的問題を解決するために、本発明は、以下の技術案を採用して実現することができる。
【0005】
リベットにより相対回転可能に接続される第1の挟持腕と第2の挟持腕とを備えるエッジオープン缶切りであって、前記第1の挟持腕には切断輪と制限溝が設けられ、前記第2の挟持腕には駆動輪が設けられ、前記駆動輪は制限溝により前記切断輪と相互に噛み合うことができ、前記切断輪は固定軸、カッター輪、支持輪、および丸型カバーを備え、前記固定軸の一端は第1の挟持腕に傾斜して配置され、前記丸型カバー、支持輪、およびカッター輪はそれぞれ前記固定軸に上から下に外装され、前記丸型カバーと前記支持輪との間には弾性部材が設けられ、前記カッター輪にはステップ溝が設けられ、前記ステップ溝内には弾性シートが設けられ、前記弾性シートは固定軸に外装され、前記弾性シートには開口部が設けられている。
【0006】
さらに、前記駆動輪は、一体成形されたギアプレートと回転軸とを備え、前記回転軸には直線溝がさらに設けられ、前記直線溝には係止シートが設けられ、前記ギアプレートはトレイギアとヘリカルギアを備え、前記トレイギアとヘリカルギアとは互いに傾斜して配置され、且つ前記トレイギアとヘリカルギアとの間は丸角になる。
【0007】
さらに、前記カッター輪は、一体成形された回転部および外に突出するカッター部とを備え、前記カッター部はカッター輪の下部に配置され、前記支持輪には外に突出するつば部を備え、前記つば部は支持輪の下部に配置されている。
【0008】
さらに、前記切断輪はカッター輪ガスケットおよびストッパーガスケットをさらに備え、前記カッター輪ガスケットは固定軸に外装され、且つカッター輪と第1の挟持腕との間に配置され、前記カッター輪ガスケットのカッター輪に隣接する一方の側面には弾性シートストッパーが設けられ、前記弾性シートストッパーは開口部とマッチし、前記カッター輪ガスケットの他方の側面には固定用の固定ブロックが設けられ、前記ストッパーガスケットは固定軸に外装され、カッター輪の上方かつ支持輪の内部に配置される。
【0009】
さらに、前記第2の挟持腕には固定スリーブがさらに設けられ、前記固定スリーブには外に突出するステップおよび傾斜した溝が設けられ、前記傾斜した溝にはリベットスリーブが設けられ、前記固定スリーブはステップとリベットスリーブにより第2の挟持腕に設けられ、前記回転軸はギアプレートと係止シートにより固定スリーブに設けられ、前記固定スリーブには表面カバーが外装され、前記表面カバーはギアプレートと第1の挟持腕との間に設けられ、前記回転軸の他端に捻じりハンドルがさらに設けられている。
【0010】
さらに、前記カッター輪は、1.4116(ドイツのステンレス鋼グレード)ステンレス鋼を採用し、前記駆動輪、カッター輪ガスケット、ストッパーガスケットおよび固定スリーブは、すべて420J2ステンレス鋼を採用して製造され、前記丸型カバーは304ステンレス鋼を採用して製造される。
【0011】
本発明の有益な効果は次のとおりである。
【0012】
第一に、缶を開けた後、直接に蓋を取り出すことができる。トレイギアとヘリカルギアとの傾斜した設定、およびそれらの間の丸角によって、切断輪のカッター輪にて切断する位置を変更することで、缶蓋の折り畳みエッジの全体の切断高さを減少させるとともに、カッター輪の突起部を弾性調整可能なつば部に変更し、缶を開けるときに、支持輪のつば部により缶蓋の折り畳みエッジに直接係合するので、缶切りが缶に噛み合うことを容易にする。缶を開けた後、カッター輪のカッター部とトレイギアで缶切りを挟持して持ち上げると、弾性作用下の支持輪のつば部が徐々に缶本体の折り畳みエッジを離れ、缶蓋は直接取り外すことができる。取り外した後、第1の挟持腕と第2の挟持腕を広げ、缶蓋を適当の位置に置くことで、缶を開けた後直接に缶蓋を取り出す目的を達成する。この方式では、手で缶蓋との直接接触を避け、安全で衛生的で、簡単で便利である。
【0013】
第二に、一定の厚さの缶を切断することができる。切断輪のカッター輪内に弾性シートが設けられ、弾性シートの弾性力がカッター輪に作用するため、缶蓋の折り畳みエッジを直接切断することができ、切断可能な缶材料の厚さの範囲が拡大される。
【0014】
第三に、さまざまな高さの缶蓋の折り畳みエッジを切断することができる。カッター輪の突起部が固定から弾性的に調整可能なつば部に変更されるので、支持輪のつば部が弾性部材によって調整されることで、異なる高さに適応し、缶蓋と噛み合うと、つば部が缶蓋の折り畳みエッジを遮蔽するため、噛み合うことができないことがなく、また、つば部の高さを調整することで、異なる高さの缶蓋の折り畳みエッジを噛み合わせることができる。
第四に、全体的な設計が合理的であり、ワークピースの精度が保証されやすく、コストが低く、耐用期間が長く、切断品質が良好で安定しており、切断後のバリが少ないかまったくない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明のエッジオープン缶切りの第1の構造概略図である。
【
図2】本発明のエッジオープン缶切りの第2の構造概略図である。
【
図3】本発明のエッジオープン缶切りの切断輪の分解図である。
【
図4】本発明のエッジオープン缶切りで切断するときの状態断面図である。
【
図5】本発明のエッジオープン缶切りでの切断が完了した後、缶蓋を持ち上げる動作の断面図である。
【
図6】本発明のエッジオープン缶切りの駆動輪の構造概略図である。
【
図7】本発明のエッジオープン缶切りの
図6のAの箇所の拡大図である。
【
図8】本発明のエッジオープン缶切りの第2の挟持腕および駆動輪の構造の分解図である。
【
図9】本発明のエッジオープン缶切りの第2の挟持腕および駆動輪の取り付けの断面図である。
【
図10】現在市販のカッター輪の概略構造図である。
【
図11】本発明のエッジオープン缶切りの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
当業者に本発明の技術案をよりよく理解させるために、本発明の製品は、実施形態および添付の図面を参照して、以下でさらに詳細に説明される。
【0017】
図1から
図9に示すように、リベット3により相対回転可能に接続される第1の挟持腕1と第2の挟持腕2とを備えるエッジオープン缶切りであって、前記第1の挟持腕1には切断輪4と制限溝5が設けられ、前記第2の挟持腕2には駆動輪6が設けられ、前記駆動輪6は制限溝5により前記切断輪4と相互に噛み合うことができ、前記切断輪4は固定軸41、カッター輪42、支持輪43、および丸型カバー44を備え、前記固定軸41の一端は第1の挟持腕1に傾斜して配置され、前記丸型カバー44、支持輪43、およびカッター輪42はそれぞれ前記固定軸41に上から下に外装され、前記丸型カバー44と前記支持輪43との間には弾性部材45が設けられ、前記カッター輪42にはステップ溝423が設けられ、前記ステップ溝423内には弾性シート46が設けられ、前記弾性シート46は固定軸41に外装され、前記弾性シート46には開口部461が設けられている。
本発明のエッジオープン缶切りでは、缶蓋を開けるときに第1の挟持ハンドル1および第2の挟持ハンドル2を広げ、同時に、駆動輪6が制限溝5により広げた範囲を制限する。缶蓋200の折り畳みエッジ201を駆動輪6とカッター輪42との間に置いた後、第1の挟持腕1および第2の挟持腕2を窄め、駆動輪6と切断輪4とが互いに噛み合うことによって缶蓋200の折り畳みエッジ201に噛み付き、駆動輪6が缶蓋200の頂部の端に作用し、切断輪4が缶蓋200の折り畳みエッジ201に作用する。捻じりハンドル7を回すと、駆動輪6が缶蓋200の頂部の端に沿って回転すると同時に、切断輪4を駆動して缶蓋200の折り畳みエッジ201に沿って折り畳みエッジ201を切断する。切断が完了した後、切断輪4と駆動輪6が噛み合うことにより切断された缶蓋200を直接挟持して取り出すことができ、駆動輪6が切断輪4から分離されると、缶蓋200は直接落下することができるので、缶蓋200をプライヤーまたは手で取り出す必要がない。このタイプの既存の缶切りはすべてリジッドカットを採用するが、缶の材料の厚さが一定していないため、薄い材料を切断する場合、カッター輪42と折り畳みエッジ201との距離は大きいので、切れないか切断を行えないが、厚い材料を切断する場合、回転部422と折り畳みエッジ201がきつく噛み合いすぎて、切断力が急上昇するか切断を行えなくなる。よって、カッター輪42のステップ溝421内には弾性シート46が設けられている。カッター輪42と固定軸41との間に可動ギャップがあり、且つそのギャップが0.3mmより大きいため、弾性シート46の弾性力により、カッター輪42の回転部422を常に折り畳みエッジ201と接触させることができる。薄い材料を切断する場合、カッター輪42は、弾性シート46により折り畳みエッジ201に接近され、常に折り畳みエッジ201に作用して折り畳みエッジ201を切断するが、厚い材料を切断する場合、弾性シート46によりカッター輪42を折り畳みエッジ201に作用させるとき、切断力の急増を引き起こさないので、弾性シート46により切断に使用される力を軽く安定させることで、切断品質が向上される。折り畳みエッジ201を切断する場合、折り畳みエッジ201の高さが異なるため、支持輪43とカッター輪42との間の高さを弾性部材45により弾性的に調整されることができる。缶100の折り畳みエッジ201は、切断プロセス中に容易かつ迅速に挟持することができ、切断が完了した後、缶蓋200を直接取り外すことができる。
【0018】
図6および
図7に示すように、前記駆動輪は、一体成形されたギアプレート61と回転軸62とを備える。前記回転軸62にはさらに直線溝621が設けられ、前記直線溝621には係止シートが設けられている。前記ギアプレート61は、トレイギア611およびヘリカルギア612を備え、前記トレイギア611およびヘリカルギア612は互いに傾斜して配置され、それらの間に丸角613が設けられている。
【0019】
既存の缶切りのギアプレート61は、トレイギア611とスパーギアで構成され、かつトレイギア611とスパーギアは互いに垂直に配置されているため、切断輪4が缶蓋200を切断するとき、切断位置は比較的深く、切断された折り畳みエッジ201の高さは1.0~1.2mmである。切断後も缶蓋200の一部が缶本体100に係止され、手で剥がすことができないため、ペンチで取り出す必要がある。本実施形態では、ギアプレート61はトレイギア611とヘリカルギア612との傾斜した設計、及びそれらの間の丸角613を採用するので、切断時、切断輪4が缶蓋200を切断する位置は比較的浅く、切断された折り畳みエッジ201の高さは0.6~0.8mmであり、切断後、缶蓋200は缶本体100から完全に分離することができ、切断品質が向上される。
【0020】
図3~
図5に示すように、前記カッター輪42は、一体成形された回転部422と、外に突出するカッター部423とを備える。前記カッター部423はカッター輪42の下部に配置され、前記支持輪43には外に突出するつば部431を備え、前記つば部431は支持輪43の下部に配置されている
【0021】
既存のカッター輪42の回転部422はまた、その上部に突起部400を備えるので、カッター輪42は、一定の高さの缶蓋200の折り畳みエッジ201のみを切断することができる。缶蓋200の高い折り畳みエッジ201を切断すると、その突起部400とカッター部423との間の距離で、缶蓋200の折り畳みエッジ201に噛み合うことができない。本製品は回転部422の突起部400を打ち消し、かつカッター部423および駆動輪6により、缶蓋200の折り畳みエッジ201に直接噛み合い、同時に、支持輪43は、弾性部材45によって弾性的に調整され、カッター部423とつば部431との間の高さを、折り畳みエッジ201の高さにマッチさせるので、本製品は、缶蓋200の異なる高さの折り畳みエッジ201を切断することができると同時に、カッター部423とギアプレート61との間の距離で、プライヤーまたは手で缶蓋200を取り出す必要はなく、切断された缶蓋200を直接取り出すことができる。缶蓋200を置くとき、駆動輪6と切断輪4を直接分離し、缶蓋200を直接落とすことができ、本製品の実用的な機能を向上させる。
【0022】
図3~5に示すように、前記切断輪は、カッター輪ガスケット45、ストッパーガスケット46、および軸スリーブ47をさらに備え、前記軸スリーブ47は固定軸41上に配置され、前記カッター輪42は軸スリーブ47に外装され、前記カッター輪ガスケット45は固定軸41に外装され、且つカッター輪42と第1の挟持腕1との間に設けられ、前記カッター輪ガスケット45のカッター輪42に隣接する一方の側面に弾性シートブロック451が設けられ、前記弾性シートブロック451は開口部411とマッチし、前記カッター輪ガスケット45の他方の側面に固定用の固定ブロック452が設けられ、前記ストッパーガスケット46は固定軸41に外装され、且つカッター輪42の上方および支持輪43の内部に配置される。
【0023】
固定軸41に軸スリーブ47を外装することで、カッター輪42の取り付けを容易にし、組み立て精度を確保することができる。また、固定軸41にカッター輪ガスケット45およびストッパーガスケット46を設け、固定ブロック452によりカッター輪ガスケット45を第1の挟持腕1に固定させることで、カッター輪42が回転するとき、カッター輪ガスケット45はそれと共に回転しない。カッター輪ガスケット45の弾性シートストップ451は弾性シート44に作用し、弾性シート44の開口部441は弾性シートストッパー451に係止されることで、弾性シート44はカッター輪42に作用する。
【0024】
図8および
図9に示すように、前記第2の挟持腕2にはさらに固定スリーブ63が設けられ、前記固定スリーブ63には外側に突き出たステップ631と傾斜した溝632がそれぞれ設けられている。前記傾斜した溝632にはリベットスリーブ64が設けられ、前記固定スリーブ63は、ステップ631およびリベットスリーブ64により第2の挟持腕2に貫設される。前記回転軸62は、ギアプレート61および係止シート65により、固定スリーブ63に貫設される。前記固定スリーブ63に表面カバー66がさらに外装され、前記表面カバーはギアプレート61と第1の挟持腕1との間に配置される。前記回転軸62の他端に捻じりハンドル7がさらに設けられている。
【0025】
固定スリーブ63を第2の挟持腕2に貫設し、ステップ631の下部ステップ面が第2の挟持腕2の上面に接触し、直線溝632およびリベットスリーブ64が第2の挟持腕の底面に作用することで、固定スリーブ63を第2の挟持腕2と固定接続した状態に保つ。回転軸62の、ギアプレート61を備えた一端は、固定スリーブ63の一端に設けられ、回転軸62の他端は、固定スリーブ63を通し、直線溝621と係止シート65とのマッチングにより固定スリーブ63と接続する。また、回転軸62の端部に捻じりハンドル7が設けられる。捻じりハンドル7は、ギアプレート61の回転を容易にするためである。ステップ631およびリベットスリーブ64により、固定スリーブ63と第2の挟持腕2との接続をより強固にするうえに、この構造間の接続によりコストを削減する。ギアプレート61と係止シート65により、回転軸62の上下位置はオフセットしないので、ギアプレート61と切断輪4とのマッチングが確実になる。
【0026】
前記カッター輪42は1.4116ステンレス鋼を採用し、前記駆動輪6、カッター輪ガスケット47、ストッパーガスケット48、および固定スリーブ63は420J2ステンレス鋼で製造される。420J2ステンレス鋼は、優れた耐摩耗性と耐食性、高い硬度と優れた剛性を備えるが、ドイツの1.4116ステンレス鋼はより高い硬度と優れた靭性を備え、カッター輪42の切断用寿命を向上させることができるので、カッター輪42、駆動輪6、カッター輪ガスケット47、ストッパーガスケット48および固定スリーブ63の摩耗を低減する。丸型カバー44は304ステンレス鋼で製造される。304ステンレス鋼は、優れた耐錆性と優れた研磨性能を備えており、缶切り全体の美観を向上させ、缶切りの安全な使用を改善することで、缶切りの耐用期間を向上させることができる。
【0027】
以上、本発明の基本原理および主な特徴ならびに本発明の利点を示し、説明した。当業者は、添付の図面および上記に示されるように、本発明を順調に実施することができる。上記に開示された技術的内容を利用することによって本発明の技術案から逸脱することなく当業者によって行うことができる任意の変更、修正および同等の変更は、本発明の同等の実施形態である。また、本発明の本質的な技術に従って上記の実施形態に加えられた同等の変更の変更、修正、および進化は、依然として、本発明の技術的解決策の保護範囲内にある。
【符号の説明】
【0028】
1 第1の挟持腕
2 第2の挟持腕
3 リベット
4 切断輪
5 制限溝
6 駆動輪
7 捻じりハンドル
41 固定軸
42 カッター輪
43 支持輪
44 丸型カバー
45 弾性部材
46 弾性シート
47 カッター輪ガスケット
48 ストッパーガスケット
421 ステップ溝
422 回転部
423 カッター部
431 つば部
461 開口部
471 弾性シートストッパー
472 固定ブロック
61 ギアプレート
62 回転軸
63 固定スリーブ
64 リベットスリーブ
65 係止シート
66 表面カバー
611 トレイギア
612 ヘリカルギア
613 丸角
621 直線溝
631 ステップ
632 傾斜溝
100 缶本体
200 缶蓋
201 折り畳みエッジ
400 突起部
【国際調査報告】