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特表2023-503172器具カップリングインターフェース及び関連する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-26
(54)【発明の名称】器具カップリングインターフェース及び関連する方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 90/00 20160101AFI20230119BHJP
   B23Q 1/70 20060101ALI20230119BHJP
   F16B 5/02 20060101ALI20230119BHJP
   A61B 34/20 20160101ALN20230119BHJP
【FI】
A61B90/00
B23Q1/70
F16B5/02 A
A61B34/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022530780
(86)(22)【出願日】2020-11-26
(85)【翻訳文提出日】2022-06-03
(86)【国際出願番号】 EP2020083547
(87)【国際公開番号】W WO2021105306
(87)【国際公開日】2021-06-03
(31)【優先権主張番号】16/696,126
(32)【優先日】2019-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514046806
【氏名又は名称】メドス・インターナショナル・エスエイアールエル
【氏名又は名称原語表記】Medos International SARL
【住所又は居所原語表記】Chemin-Blanc 38, CH-2400 Le Locle, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】リンデンマン・フィリッペ
(72)【発明者】
【氏名】アッシュマン・フィリックス
(72)【発明者】
【氏名】ポンザー・ライナー
(72)【発明者】
【氏名】ウェールリ・ダニエラ
【テーマコード(参考)】
3C048
3J001
【Fターム(参考)】
3C048BC03
3J001FA02
3J001GB01
3J001GC02
3J001HA02
3J001HA08
3J001JA03
(57)【要約】
最小限の遊びで第1の物体及び第2の物体を結合することを提供することができるカップリング及び関連する方法が本明細書に開示される。カップリングは、円筒面を有し、円筒面からねじ及びピンが延在する第1のカップリング構成要素と、第1及び第2の貫通孔を備える角柱面を有する第2のカップリング構成要素とを含むことができる。第1のカップリング構成要素及び第2のカップリング構成要素は、第1の構成要素の円筒面を第2の構成要素の角柱面に対して固定するためにねじが第1の貫通孔と係合させられたときに、第1のカップリング構成要素と第2のカップリング構成要素との間の相対運動が、すべての6つの自由度において限定され得るように構成することができる。ピンは、カップリングの安定性を維持し、相対移動を更に制限するように構成することができ、それにより、第1の構成要素と第2の構成要素との間の位置決め及び/又は配向誤りが最小化される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の物体及び第2の物体を取り付けるためのカップリングであって、
前記第1の物体に関連した第1のカップリング構成要素であって、前記第1のカップリング構成要素が円筒面を有し、前記円筒面からねじ及びピンが延在する、第1のカップリング構成要素と、
前記第2の物体に関連した第2のカップリング構成要素であって、前記第2のカップリング構成要素が、角柱面、前記ねじを受容するように構成された第1の開口部、及び前記ピンを受容するように構成された第2の開口部を有する、第2のカップリング構成要素と、を備え、
前記第1のカップリング構成要素及び前記第2のカップリング構成要素は、前記第1のカップリング構成要素と前記第2のカップリング構成要素との間の相対運動が、すべての6つの自由度において限定されるように、互いに嵌合するように適合されている、カップリング。
【請求項2】
前記ピンが、近位端、遠位端、及び前記ピンの前記遠位端の近位に位置する直径減少部分を含む、請求項1に記載のカップリング。
【請求項3】
前記ピンの前記遠位端が、トーラス形状である、請求項2に記載のカップリング。
【請求項4】
前記第1のカップリング構成要素及び前記第2のカップリング構成要素は、前記第1のカップリング構成要素及び前記第2のカップリング構成要素が嵌合されたときに、前記ピンの前記直径減少部分の少なくとも一部分が、前記第2のカップリング構成要素の前記第2の開口部内に配設されるように構成されている、請求項2に記載のカップリング。
【請求項5】
前記ピンが、前記円筒面の長手方向軸に沿った前記第1のカップリング構成要素と前記第2のカップリング構成要素との間の相対移動を制限するように構成されている、請求項4に記載のカップリング。
【請求項6】
前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素は、前記第1の構成要素の前記ピンが前記第2の構成要素の前記第2の開口部内に受容されたときに、前記ピンと前記第2の開口部の内面との間にクリアランスが存在するように構成されている、請求項2に記載のカップリング。
【請求項7】
前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素が、前記第1のカップリング構成要素に対する前記第2のカップリング構成要素の移動を限定するために前記ピンの前記遠位端が前記第2の開口部の前記内面に接触することができるように構成されている、請求項6に記載のカップリング。
【請求項8】
前記第1のカップリング構成要素及び前記第2のカップリング構成要素は、第1の接触線及び第2の接触線が前記第1のカップリング構成要素と前記第2のカップリング構成要素との間に延在するように互いに嵌合するように適合されている、請求項1に記載のカップリング。
【請求項9】
前記第1の接触線及び前記第2の接触線が、前記第1のカップリング構成要素の前記円筒面と前記第2のカップリング構成要素の前記角柱面との間に延在する、請求項8に記載のカップリング。
【請求項10】
前記第1の接触線及び前記第2の接触線が、前記円筒面の実質的に全長に沿って延在する、請求項8に記載のカップリング。
【請求項11】
前記第1の接触線及び前記第2の接触線が、前記円筒面の中央線の両側に位置する、請求項10に記載のカップリング。
【請求項12】
前記角柱面が、第1の端部と、第2の端部とを含み、前記第1の端部と前記第2の端部との間に第1の側壁及び第2の側壁が延在し、前記第1の側壁及び前記第2の側壁が、前記角柱面のバックストップに対してある角度で延在する、請求項8に記載のカップリング。
【請求項13】
前記第1の接触線が、前記角柱面の前記第1の側壁に沿って延在し、前記第2の接触線が、前記角柱面の前記第2の側壁に沿って延在する、請求項12に記載のカップリング。
【請求項14】
前記第1の物体が、外科用器具であり、前記第2の物体が、ナビゲーションアレイである、請求項1に記載のカップリング。
【請求項15】
前記ねじが、近位端、遠位端、及び前記ねじの前記遠位端の近位に位置するねじ付き部分を有するポストを含む、請求項1に記載のカップリング。
【請求項16】
前記第1のカップリング構成要素が、前記円筒面の反対側の裏面を含み、前記第1のカップリング構成要素の前記裏面が平坦な平面状表面である、請求項1に記載のカップリング。
【請求項17】
前記第1のカップリング構成要素は、前記ねじが前記第1のカップリング構成要素の前記裏側に対して垂直に前記第1のカップリング構成要素を通って延在するように、前記ねじを受容するように構成された貫通孔を含む、請求項16に記載のカップリング。
【請求項18】
第1の物体及び第2の物体を結合する方法であって、
前記第1の物体に関連した第1のカップリング構成要素及び前記第2の物体に関連した第2のカップリング構成要素を整列させることであって、前記第1のカップリング構成要素が円筒面を有し、前記円筒面からねじ及びピンが延在し、前記第2のカップリング構成要素が、角柱面、第1の開口部、及び第2の開口部を有する、整列させることと、
前記円筒面が前記角柱面に対して着座させられ、前記ねじが前記第1の開口部内に受容され、かつ前記ピンが前記第2の開口部内に受容されるように、前記第2の構成要素に対して前記第1のカップリング構成要素を前進させることと、
前記第1の構成要素と前記第2の構成要素との間の相対移動が6つの自由度において限定されるように、前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素を固定することと、を含む、方法。
【請求項19】
前記ピンと前記第2の開口部の内面との間の接触によって、前記第1の構成要素と前記第2の構成要素との間の相対移動を制限することを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素を固定することが、前記第1の開口部内で前記ねじを駆動することを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記ねじを駆動することが、少なくとも5つの自由度における前記第1の構成要素と前記第2の構成要素との間の相対移動を防止する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ピンが、前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素を嵌合させるために前記ねじを駆動した後の前記第1の構成要素と前記第2の構成要素との間の相対移動を限定する、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記ピンが、前記第2の開口部の内面に接触し、前記第1の構成要素と前記第2の構成要素との間の相対移動を限定する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第1の構成要素と前記第2の構成要素との間の限定された前記相対移動が、前記円筒面の長手方向軸に沿ったものである、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の構成要素と前記第2の構成要素とを嵌合させるために前記ねじを駆動することが、前記ねじのねじ付き部分が前記第1の開口部のねじ付き内面と完全に係合するように、前記ねじを第1の方向に回転させることを更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記ねじが前記第1の開口部の前記ねじ付き内面と完全に係合したとき、前記ねじのねじなし遠位端が、前記第2の構成要素の裏面を越えて延在する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ねじを駆動することは、ねじアセンブリのハンドルの平面状表面が前記第1の構成要素の裏面に当接するまで、前記ハンドルを第1の方向に回転させることを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項28】
前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素が、前記第1の構成要素の前記円筒面と前記第2の構成要素の前記角柱面との間に延在する第1の接触線及び第2の接触線に沿って互いに接触する、請求項18に記載の方法。
【請求項29】
前記第1の接触線及び前記第2の接触線が、前記円筒面の中央線の両側に位置する、請求項28に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例えば、外科用器具をナビゲーションアレイ又は他の構成要素に結合するための、器具カップリングインターフェース及び関連する方法が、本明細書に開示される。
【背景技術】
【0002】
外科手技中の器具のナビゲーション又は追跡はますます普及している。外科的ナビゲーションは、患者内で器具を移動させる際に、外科医が繊細な神経又は血管構造を回避するのに役立ち得る。脊椎手術では、例えば、外科的ナビゲーションシステムは、椎間板除去、骨掘削、インプラント挿入、例えば、ねじ及び/又はケージ挿入、並びに手術の他の工程中に使用することができる。外科的ナビゲーションシステムの使用はまた、患者及び手術室スタッフが曝露されるX線曝露量を低減することができる。なぜならば、外科的ナビゲーションシステムを利用しない手技は、通常、蛍光透視法又は他のX線ベースの撮像を使用して、より多くの工程を実行するからである。
【0003】
典型的なナビゲーションシステムは、外科用器具に取り付けられたマーカーのアレイ、手術野の画像を捕捉する撮像システム、及び捕捉された画像におけるマーカーを検出して手術野内のマーカーの移動を追跡するコントローラを含む。コントローラは、撮像システムの基準フレームを患者の基準フレームに関連させ、かつアレイの既知の幾何学的形状及び器具により情報が提供されて、器具が患者に対してどのように移動しているかを決定する。その決定に基づいて、コントローラは、外科医にナビゲーションフィードバックを提供する。アレイは、ナビゲーションシステム、外科手術のタイプ、及び/又は追跡されている患者内の位置に基づいて異なり得る、異なるタイプ又は幾何学的形状を有することができる。
【0004】
ナビゲーションシステムの精度は、追跡される器具の設計、特に、ナビゲーションアレイと器具の残りの部分との間のインターフェースの剛性に強く依存する。ナビゲーションアレイを器具に溶接するか又はこれらを一体的に形成することにより、比較的高い精度を達成することができる。しかしながら、器具からアレイを分離するか、又はアレイを他の器具に結合する能力が欠如しているため、このような解決策は不便である可能性がある。更に、器具と一体的に形成されたナビゲーションアレイを有する配置は、標準使用及びナビゲーション使用のための別個の器具を必要とし、それにより、機器のコストを上昇させ得る。
【0005】
ナビゲーションアレイが1つ又は2つ以上の器具と交換可能に取り付けられることを可能にする、いくつかの解決策が開発されている。そのような交換可能な接続は、器具ナビゲーションの精度に大きな影響を及ぼす可能性がある。交換可能な接続は、ナビゲーションアレイを器具に接続するためのダブテール又はV字形溝の幾何学的形状を有するインターフェースを含むことができる。これらの解決策は、幾何学的に過剰な制約を課す、すなわち、2つの構成要素の動きを制約するために必要以上の接触面を利用する場合がある。このような過剰に制約が課された構成における多くの接触面間の完璧な嵌合を妨げる製造公差及び他のばらつきにより、アレイ及び器具を所望の相対位置及び配向で確実かつ繰り返し取り付けることは困難である可能性がある。他のばらつき、例えば、使用中の構成要素間の相互作用から生じる可能性がある1つ又は2つ以上の接続インターフェースの機械的変形なども、交換可能な接続にもたらされる可能性がある。過剰な制約を課す形状の場合、必要以上の接触面が、機械的変形のリスク及び影響を増強させる可能性がある。結果として、これらの解決策は、ナビゲーションアレイが1つ又は2つ以上の自由度で移動する可能性がある状況を許容する可能性があり、これは、ナビゲーションの精度を不所望に低減する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、第1の物体及び第2の物体を確実、正確、かつ繰り返し可能な相対位置及び配向でしっかりと結合するための改善された装置、システム、及び方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の物体及び第2の物体の既知の反復可能な配向を、それらの間の相対移動を最小限に抑えながら提供することができるカップリングアセンブリが、本明細書に開示される。カップリングは、円筒面を有し、円筒面からねじ及びピンが延在する第1のカップリング構成要素と、角柱面、ねじを受容するように構成された第1の開口部、及びピンを受容するように構成された第2の開口部を有する第2のカップリング構成要素と、を含むことができる。第1のカップリング構成要素及び第2のカップリング構成要素の固定された構成又は嵌合構成では、ねじは、第1の開口部と螺合係合して、円筒面を角柱面に対して固定することができ、これにより、それらの間に2つの接触線が形成される。ピンは、第2のカップリング構成要素の第2の開口部内に受容することができ、ねじの係合によってブロックされない第1のカップリング構成要素と第2のカップリング構成要素との間の任意の相対移動を制限するように構成することができる。
【0008】
一態様では、第1の物体及び第2の物体を取り付けるためのカップリングは、第1の物体に関連した第1のカップリング構成要素と、第2の物体に関連した第2のカップリング構成要素と、を含むことができる。第1のカップリング構成要素は、円筒面を有することができ、円筒面からねじ及びピンが延在する。第2のカップリング構成要素は、角柱面、ねじを受容するように構成された第1の開口部、及びピンを受容するように構成された第2の開口部を有することができる。第1の構成要素及び第2の構成要素は、第1のカップリング構成要素と第2のカップリング構成要素との間の相対運動がすべての6つの自由度において限定されるように互いに嵌合するように適合させることができる。
【0009】
本明細書で説明する装置及び方法は、多くの追加の特徴及び/又は変形形態を有することが可能であり、それらのすべては、本開示の範囲に含まれる。いくつかの実施形態では、例えば、ピンは、近位端、遠位端、及びピンの遠位端の近位に位置する直径減少部分を含むことができる。ピンの遠位端は、トーラス形状であることができる。第1のカップリング構成要素及び第2のカップリング構成要素は、第1のカップリング構成要素及び第2のカップリング構成要素が嵌合されたときに、ピンの直径減少部分の少なくとも一部分が、第2のカップリング構成要素の第2の開口部内に配設されるように構成することができる。いくつかのそのような実施形態では、ピンは、円筒面の長手方向軸に沿った第1のカップリング構成要素と第2のカップリング構成要素との間の相対移動を制限するように構成することができる。
【0010】
第1のカップリング構成要素及び第2のカップリング構成要素は、第1の構成要素のピンが第2の構成要素の第2の開口部内に受容されたときに、ピンと第2の開口部の内面との間にクリアランスが存在するように構成することができる。そのような実施形態では、ピンの遠位端は、第2の開口部の内面に接触して、第1のカップリング構成要素に対する第2のカップリング構成要素の移動を限定することができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、第1のカップリング構成要素及び第2のカップリング構成要素は、第1の接触線及び第2の接触線が第1のカップリング構成要素と第2のカップリング構成要素との間に延在することができるように互いに嵌合するように適合させることができる。第1の接触線及び第2の接触線は、第1のカップリング構成要素の円筒面と第2のカップリング構成要素の角柱面との間に延在することができる。特に、いくつかの実施形態では、第1の接触線及び第2の接触線は、円筒面の中央線の両側に位置することができる。第1の接触線及び第2の接触線は、円筒面の実質的に全長に沿って延在することができる。
【0012】
第2のカップリング構成要素の角柱面は、第1の端部及び第2の端部を含むことができ、それらの間に第1の側壁及び第2の側壁が延在する。第1の側壁及び第2の側壁は、角柱面のバックストップに対してある角度で延在することができる。第1の接触線は、角柱面の第1の側壁に沿って延在することができ、第2の接触線は、角柱面の第2の側壁に沿って延在することができる。
【0013】
第1のカップリング構成要素のねじは、近位端、遠位端、及びねじの遠位端の近位に位置するねじ付き部分を有する、ポストを含むことができる。第1のカップリング構成要素は、円筒面の反対側の裏面を更に含むことができ、裏面は平坦な平面状表面である。いくつかの実施形態では、第1のカップリング構成要素は、ねじが第1のカップリング構成要素の裏側に対して垂直に第1のカップリング構成要素を通って延在するように、ねじを受容するように構成された貫通孔を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の物体は、外科用器具であることができ、第2の物体は、ナビゲーションアレイであることができる。
【0014】
別の態様では、第1の物体に関連した第1のカップリング構成要素と、第2の物体に関連した第2のカップリング構成要素と、を整列させることを含むことができる、第1の物体及び第2の物体を結合する方法が提供される。第1のカップリング構成要素は、円筒面を有することができ、円筒面からねじ及びピンが延在しており、第2のカップリング構成要素は、角柱面、第1の開口部、及び第2の開口部を有することができる。この方法は、円筒面が角柱面に対して着座させられ、ねじが第1の開口部内に受容され、かつピンが第2の開口部内に受容されるように、第2の構成要素に対して第1のカップリング構成要素を前進させることを含むことができる。この方法は、第1のカップリング構成要素と第2のカップリング構成要素との間の相対移動が6つの自由度において限定されるように、第1のカップリング構成要素及び第2のカップリング構成要素を嵌合構成に固定することを更に含むことができる。
【0015】
更に、方法は、ピンと第2の開口部の内面との間の接触によって、第1の構成要素と第2の構成要素との間の相対移動を制限することを含むことができる。第1の構成要素及び第2の構成要素を固定することは、第1の開口部内でねじを駆動することを更に含むことができる。いくつかの実施形態では、ねじを駆動することは、少なくとも5つの自由度において第1の構成要素と第2の構成要素との間の相対移動を防止することができる。この方法では更に、ねじを駆動して第1の構成要素及び第2の構成要素を固定した後、ピンが、第1の構成要素と第2の構成要素との間の相対移動を限定することができる。いくつかのそのような実施形態では、ピンは、第2の開口部の内面に接触して、第1の構成要素と第2の構成要素との間の相対移動を限定することができる。第1の構成要素と第2の構成要素との間の限定された相対移動は、円筒面の長手方向軸に沿ったものであることができる。
【0016】
第1の構成要素と第2の構成要素とを嵌合させるためにねじを駆動することは、ねじのねじ付き部分が第1の開口部のねじ付き内面と完全に係合するように、ねじを第1の方向に回転させることを含むことができる。いくつかのそのような実施形態では、ねじが第1の開口部のねじ付き内面と完全に係合したとき、ねじのねじなし遠位端は、第2の構成要素の裏面を越えて延在することができる。
【0017】
いくつかの実施形態では、第1の構成要素と第2の構成要素とを嵌合させるためにねじを駆動することは、ねじアセンブリのハンドルの平面状表面が第1の構成要素の裏面に当接するまで、ハンドルを第1の方向に回転させることを含むことができる。
【0018】
第1の構成要素及び第2の構成要素は、第1の構成要素の円筒面と第2の構成要素の角柱面との間に延在する第1の接触線及び第2の接触線に沿って互いに接触することができる。いくつかのそのような実施形態では、第1の接触線及び第2の接触線は、円筒面の中央線の両側に位置することができる。
【0019】
上述した特徴又は変形例のいずれも、多くの異なる組み合わせで、本開示の任意の特定の態様又は実施形態に適用することができる。任意の特定の組み合わせの明確な記述はないが、それは単に本概要での重複を回避するためである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】先行技術のカップリングの分解斜視図である。
図2図1の先行技術のカップリングの別の図である。
図3】本開示によるカップリングの一実施形態を含む、ナビゲートされる器具システムの一実施形態を示す。
図4図3に示すシステムにおける第1のカップリング構成要素の斜視図である。
図5図4に示す第1のカップリング構成要素のねじアセンブリの斜視図である。
図6図3に示すシステムの第2のカップリング構成要素の斜視図である。
図7図6の線A-Aに沿って切断した、図6の第2のカップリング構成要素の断面の斜視図である。
図7A図6の線A-Aに沿って切断した、図6の第2のカップリング構成要素の断面の別の図である。
図8】嵌合構成における図3に示されるシステムの第1のカップリング構成要素及び第2のカップリング構成要素の斜視図である。
図9】本開示によるカップリングの機械的原理の概略図である。
図10図8の線B-Bに沿って切断した、図8のカップリングの断面図である。
図11図8の線C-Cに沿って切断した、図8のカップリングの別の断面図である。
図12】嵌合構成における理想的な整列での第1のカップリング構成要素及び第2のカップリング構成要素を示す、図3に示すシステムのカップリングの断面図である。
図13】嵌合構成における非平行整列での、図3に示されるシステムの第1のカップリング構成要素及び第2のカップリング構成要素の断面図である。
図13A図13に示されるカップリングの拡大図である。
図14】第1のカップリング構成要素が第2のカップリング構成要素内に着座している、図3のシステムのカップリングの斜視図である。
図15】第1のカップリング構成要素が第2のカップリング構成要素に嵌合した状態の図3のシステムのカップリングの斜視図である。
図16図3のシステムの第2のカップリング構成要素に関連したナビゲーションアレイの斜視正面図である。
図17図16のナビゲーションアレイの斜視後面図である。
図18図3のシステムの第1のカップリング構成要素に関連した器具アダプタの斜視図である。
図19図18の器具アダプタの側面図である。
図20図18の器具アダプタの代替的な斜視図である。
図21図18の器具アダプタの正面図である。
図22】第1のカップリング構成要素に関連した第1の物体が、第2のカップリング構成要素に関連した第2の物体と整列させられた、図3のシステムの斜視図である。
図23】第1のカップリング構成要素に関連した第1の物体が、第2のカップリング構成要素に関連した第2の物体と整列させられた、図3のシステムの代替的な斜視図である。
図24】第1の物体に関連した第1のカップリング構成要素が、第2の物体に関連した第2のカップリング構成要素内に着座した、図3のシステムの斜視図である。
図25】第1の物体に関連した第1のカップリング構成要素が、第2の物体に関連した第2のカップリング構成要素内に着座した、図3のシステムの側面図である。
図26】第1の物体に関連した第1のカップリング構成要素が、第2の物体に関連した第2のカップリング構成要素に固定された、図3のシステムの斜視図である。
図27】第1の物体に関連した第1のカップリング構成要素が、第2の物体に関連した第2のカップリング構成要素に固定された、図3のシステムの代替的な斜視図である。
図28】第1の物体に関連した第1のカップリング構成要素が、第2の物体に関連した第2のカップリング構成要素に固定された、図3のシステムの側面図である。
図29】第1の物体に関連した第1のカップリング構成要素が、第2の物体に関連した第2のカップリング構成要素に固定された、図3のシステムの正面図である。
図30】第1の物体に関連した第1のカップリング構成要素が、第2の物体に関連した第2のカップリング構成要素に固定された、図3のシステムの上面図である。
図31】本開示によるカップリングの代替的な実施形態を示す。
図32】嵌合構成における図31のカップリングを示す。
図33】第1のカップリング構成要素に関連した第1の物体と、第2のカップリング構成要素に関連した第2の物体と、を備える、嵌合構成における図31のカップリングを示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
例えば、外科用器具をナビゲーションアレイ又は他の構成要素に結合するための、器具カップリングインターフェース及び関連する方法が、本明細書に開示される。本開示のカップリングの実施形態は、外科用器具又は外科用器具アダプタなどの第1の物体に関連した第1のカップリング構成要素と、ナビゲーションアレイなどの第2の物体に関連した第2のカップリング構成要素と、を含むことができる。第1のカップリング構成要素は、第1の物体及び第2の物体が、最小限の遊び又は相対移動のための能力を有しながら互いに対して既知の位置及び配向に配設されるように、第2のカップリング構成要素と嵌合するように構成することができる。カップリングは、完全に画定されることができる、すなわち、所望の移動の限定を達成するために必要とされるよりも多くの接触面を利用する過剰な制約を課す幾何学的形状を有することなく、すべての6つの自由度において動きを限定することができる。したがって、カップリングは、ナビゲートされる器具システム内の物体及び/又は構成要素のシステム公差に関連したナビゲーション不正確さを最小化又は排除することができる。
【0022】
先行技術のカップリング
図1及び図2は、2つの物体を取り付けるための先行技術のカップリング100を示している。カップリング100は、第1の物体Aに関連した第1の構成要素102Aと、第2の物体Bに関連した第2の構成要素102Bとを含む。第1の構成要素102Aは、第2の構成要素102Bの4つの対応するV字形凹部106内に受容される、4つのV字形突出部104を含む。図示されたカップリング100は、所望の自由度において物体A、Bを制約するために必要であるよりも多くの接触点又は接触面が存在するという点で、過剰な制約を課す幾何学的形状を有する(すなわち、図示されたカップリング100は、第1及び第2の構成要素102A、102Bの間に少なくとも8つの可能な接触面を含む)。突出部及び対応する凹部の数は、3つ以上であることができる。そのような構成では、8つの接触面のすべてが実際に互いに接触しているわけではない場合があるというケースが可能であり、これは、第1の物体Aと第2の物体Bとの間のある程度の「遊び」又はバックラッシュ又は相対移動を許容することができる(例えば、図2に示すように、それらの間のギャップ110による)。加えて、円錐又はV字形の表面は、公差に対して非常に敏感である可能性があり、これは、嵌合する構成要素が合わされるときに、変化するギャップサイズにつながる可能性がある。更なる例として、同一のカップリングインターフェースを有することが意図された物体又は部品間の幾何学的形状のばらつきは、2つの嵌合した物体間の繰り返し可能な既知の位置及び配向の達成を防止し得る。このリスクは、必要以上の接触点を有する、過剰に制約されたか又は過剰に制約が課されたカップリングによって悪化する。そのようなカップリングの制約を考慮すると、公差は厳密に制御されなければならず、これは製造コストを増加させ得、製造収量を低下させるか、又は特定レベルの不精度が受け入れられなければならない。追加的に、多くの小さなインターフェース特徴部、及び/又は鋭い縁部若しくは表面、例えば、図1及び図2に示されるような複数のV字形突出部などを用いた構成要素間の相互作用は、カップリングにおける1つ又は2つ以上の構成要素の機械的変形又は摩耗を経験する可能性がある。そのような機械的変形又は摩耗は、構成要素間の不完全なカップリング及び望ましくない相対移動をもたらす可能性がある。図1及び図2は、V字溝幾何学的形状によるカップリングを示しているが、ダブテール及び他のタイプの接続もまた、過剰な制約を課す可能性があり、上記の不正確さを被る可能性がある。
【0023】
器具カップリングインターフェース及び関連する方法
本願で開示する装置、システム、及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理が総括的に理解されるように、特定の例示的実施形態について、これから説明する。これらの実施形態のうちの1つ又は2つ以上の実施例が、添付の図面に例解される。当業者であれば、本明細書で詳細に説明され、添付の図面に示される装置、システム、及び方法は、非限定的な例示的実施形態である点を理解するであろう。一実施形態に関連して示され又は記載される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わされてもよい。そのような修正及び変形例は、本開示の範囲内に含まれるものとする。
【0024】
追加的に、直線又は円形の寸法が、開示される装置及び方法の説明で使用される限りにおいて、このような寸法は、このような装置及び方法とともに使用され得る形状のタイプを限定することを意図しない。当業者は、異なる幾何学的形状について、かかる直線寸法及び円寸法に相当する寸法を決定することができることを認識するであろう。更に、本開示において、実施形態の同様の番号が付された構成要素は、概して類似する特徴を有する。なお更に、装置のサイズ及び形状、並びにその構成要素は、装置が使用される主体の解剖学的形態、装置がともに使用される物体のサイズ及び形状、並びに装置が使用される方法及び手技に少なくとも依存し得る。
【0025】
図3は、第1の物体(例えば、器具アダプタ302)を第2の物体(例えば、ナビゲーションアレイ304)に嵌合することができるカップリング308を含む、ナビゲートされる器具システム300の一実施形態を示す。器具アダプタ302は、その中に器具306を受容するように構成することができる。ナビゲーションアレイ304及び器具306は、ナビゲーションシステム307の視野内に位置決めすることができる。ナビゲーションアレイ304は、ナビゲーションシステム307により検出することができるか、ナビゲーションシステム307と通信することができるか、又は他の方法でナビゲーションシステム307に動作可能に結合されることができ、それにより、カップリング308によってナビゲーションアレイ304に取り付けられた器具(例えば、器具306及び/又は器具アダプタ302)の位置及び/又は配向がナビゲーションシステムと位置合わせされかつナビゲーションシステムによって追跡されることを許容することができる。カップリング308は、従来のカップリングよりも高い安定性で、第1の物体及び第2の物体の一貫した相対位置を達成することができ、システム公差(例えば、システムの様々な構成要素を製作するときの製造公差)によってもたらされるエラーが発生しにくい可能性がある。カップリング308は、ナビゲーションアレイ304を、既知の繰り返し可能な位置において器具アダプタ302及び/又は器具306に結合することができ、それらの間には最小限の遊び又は相対移動のための能力を有する。したがって、カップリング308は、2つの構成要素を単一の剛性構築物に、より効果的に結合することによって、器具306のナビゲーションの精度及び信頼性を改善することができる。
【0026】
カップリング308は、結合された構成要素間の相対移動がすべての6つの自由度において限定されながら、トグルのない、十分に配向された結合を提供するように構成することができる。挿入ボックス3Aにおいてより詳細に示されるように、カップリング308は、第1の物体(例えば、器具アダプタ302)に関連した第1のカップリング構成要素310と、第2の物体(例えば、ナビゲーションアレイ304)に関連した第2のカップリング構成要素312と、を含むことができる。第1のカップリング構成要素310及び第2のカップリング構成要素312は、それぞれ第1の物体302及び第2の物体304と一体的に形成することができる。例えば、第1又は第2の物体に関連したカップリング構成要素は、物体自体の表面上に直接製造することができる。代替的に、第1及び/又は第2のカップリング構成要素は、それぞれ第1及び第2の物体に溶接、螺合、接着される、又はそうでなければそれらに確実に関連させられる若しくは取り付けられる、別個の構成要素であることができる。
【0027】
第1のカップリング構成要素310は、第1の物体及び第2の物体を、それらの間の最小限の遊び又は相対移動のための能力で結合するために、第2のカップリング構成要素312と嵌合するように構成することができる。第1のカップリング構成要素310及び第2のカップリング構成要素312は、それらの間の相対移動がすべての6つの自由度において限定されて互いに固定又は嵌合させられることができる。以下で詳細に論じられるように、カップリング308は、第2の構成要素312の角柱面に対して着座し、更にねじによって固定することができる第1のカップリング構成要素310の円筒面に基づいて、第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の完全に画定された接続を提供することができる。第1のカップリング構成要素310から延在するピンは、カップリング308に安定性を付加することができ、2つの構成要素間の動きを更に制限することができる。カップリング308は、良好な耐久性を有することができ、例えば、鋭い表面又は縁部の接触を排除し、結合及び分離中の構成要素間の相互作用を最小限に抑えることによって、カップリング構成要素310、312への機械的変形のリスクを軽減することができる。
【0028】
ここで、カップリング308に関連して座標系を説明するが、これは、本開示を通して、本明細書に開示されるカップリング及び関連する方法の説明を助けるために使用される。Z軸314は、第1の構成要素310の円筒面の長手方向軸に沿って延在することができる。X軸316は、第1のカップリング構成要素310の裏面に対して垂直に延在することができる。図示のアセンブリでは、X軸は、器具アダプタ302の長手方向軸に沿って延在することができる。Y軸318は、X軸及びZ軸の両方に対して垂直に延在し、第1のカップリング構成要素310を横切ることができる(すなわち、Y軸は、以下に説明するように、第1の構成要素310の幅に沿って延在することができる)。座標系がボックス350に示されており、これは参照のために図面全体を通して再現される。
【0029】
図4図7は、カップリング308のより詳細な構成要素を示す。図4は、第1のカップリング構成要素310(本明細書では第1の構成要素とも呼ばれる)を示す。第1のカップリング構成要素310は、円筒面404と、ねじ410と、ピン412とを含むことができる。ねじ410及びピン412は、円筒面404から延在することができる。円筒面404は、凸状プロファイルを有することができ、第1のカップリング構成要素310の実質的な部分に沿って延在することができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、第1のカップリング構成要素310は、円筒面404の近位端404pに近位の第1の端部分406と、円筒面404の遠位端404dの遠位にある第2の端部分408とを含むことができる。円筒面404は、第1の端部分406と第2の端部分408との間の長さL1にわたって延在することができる。いくつかの実施形態では、円筒面404の長さL1は、第1のカップリング構成要素310の長さの実質的な部分にわたって延在することができる。第1の端部分406及び第2の端部分408は、平面状表面を有することができる。いくつかの実施形態では、端部分406、408は、第1の構成要素310の製造を容易にすることができる。例えば、第1のカップリング構成要素310は、面取りされた縁部を有することができ、これは、湾曲面よりも、平面状表面(すなわち、第1及び第2の端部分406、408の平面状表面)からより容易に製造することができる。端部分406、408は、第2のカップリング構成要素312の幾何学的形状に対応することができ、第1のカップリング構成要素310を第2のカップリング構成要素312と整列させるのを助けることができる。
【0031】
以下で詳細に説明するように、円筒面404は、第1のカップリング構成要素310が第2のカップリング構成要素312に固定されたときに、2つの接触線が円筒面404と第2のカップリング構成要素312との間に延在することができるように構成することができる。2つの接触線は各々、連続線であることができる。いくつかの実施形態では、各接触線は、円筒面404の全長L1に沿って又は実質的に全長L1に沿って延在することができる。例えば、第1の構成要素310が第2の構成要素312に固定されたとき、第1の接触線303Aは、図4の斜視図で見たときに、(Z軸に沿って延在する円筒面の中間ラインMLに対して)円筒面404の左側に沿って延在することができる。第2の接触線305Aは、図4の斜視図で見たときに、(円筒面の中間ラインMLに対して円筒面404の右側に沿って)延在することができる。
【0032】
ねじ410及びピン412は、第1のカップリング構成要素310の円筒面404から延在することができる。より具体的には、ねじ410及びピン412は、第1の構成要素310のX軸に沿って円筒面404から延在することができる。いくつかの実施形態では、ねじ410及びピン412は、円筒面404の中間ラインMLに対して中心合わせされることができる。ねじ410及びピン412は、第2の構成要素312の対応する開口部内に受容されるように構成することができる。いくつかの実施形態では、ねじ410及びピン412は、円筒面404に形成するか又ははめ込むことができる平面状表面416から延在することができる。他の実施形態では、ねじ410及びピン412の一方又は両方は、円筒面404の凸部分から延在することができる。図示の実施形態は、ピン412の近位に配置されたねじ410(すなわち、円筒面の近位端404pに近い)を示しているが、代替構成は、本開示の範囲内である。例えば、いくつかの実施形態では、ピン412をねじ410の近位に配置することができる。
【0033】
ねじ410は、ねじアセンブリ414の一部であることができ、ねじ410は、第1の構成要素310の貫通孔に配設されている。図4に示すように、ピン410の遠位端のみが、第1の構成要素310の貫通孔開口部を通って延在している。これは、ねじアセンブリ414が第1の構成要素310に対してまだ完全に締め付けられていないことを示すことができる。比較として、図3に示される第1の構成要素310は、第1の構成要素に対して締め付けられた構成のねじアセンブリ414を示す。ピン412は、第1の構成要素310と一体的に形成することができる。他の実施形態では、ピン412は、ピン412が第1の構成要素のX軸に沿って延在するように、第1の構成要素310に溶接されるか、螺合されるか、接着されるか、又は他の方法で関連させられるか若しくは取り付けられることができる、別個の構成要素であることができる。
【0034】
図5は、第1の構成要素310のねじアセンブリ414を示す。ねじアセンブリ414は、ねじ410及びハンドル418を含むことができる。ねじ410は、ねじ付き部分422を有するポスト420を含むことができる。ねじ付き部分422は、第2の構成要素312の開口部のねじ付き内面に対応するねじ山を有することができる。いくつかの実施形態では、ねじ付き部分422は、近位端422pから遠位端422dまで延在することができる。ねじ付き部分422の遠位端422dは、ポスト420の遠位端420dの近位に位置することができる。言い換えれば、ポスト420の遠位端420dは、ねじなしであることができ、いくつかの実施形態では、ねじなし円筒の形態をとることができる。ねじ410の遠位表面421は、平面状表面であることができる。ねじ410のねじなし遠位端420dは、整列に役立ち、第2の構成要素312内の対応する開口部とのねじ410の組み立てを容易にすることができる(例えば、ねじなし遠位部分420dは、不整列によるクロススレッディングを防止するために、ねじ山がかみ合う前にねじを整列させることを役立つことができる)。ねじポスト420は、ハンドル418の平面状の外面424から延在することができる。以下で詳細に説明するように、平面状表面424は、第1の構成要素310の平面状裏面に当接するように構成することができる。いくつかの実施形態では、ねじ410は、ハンドル418と一体に形成することができる。他の実施形態では、ねじ410及びハンドル418は、互いにしっかりと取り付けることができる別個の部品であることができる。例えば、アセンブリピン426を使用して、ねじ410をハンドル418に取り付けることができる。
【0035】
1つ又は2つ以上の翼部428をハンドル418上に形成することができる。翼部428は、例えば、ユーザによるねじ410の回転のために、ハンドル418の容易かつ確実な把持を容易にすることができる。1つ又は2つ以上の開口部430をハンドル418に形成することができる。いくつかの実施形態では、器具は、開口部430のうちの1つ又は2つ以上に通して挿入することができ、ハンドルの回転を支援するために、すなわちねじ410の締め付け又は解放のために、増大したトルクを提供することができる。例えば、ロッド(図示せず)を対向する開口部430に通して挿入して、より大きなレバーアームを提供し、それによって、ユーザがハンドル418に適用することができるトルクを増大させることができる。
【0036】
図6及び図7は、第2のカップリング構成要素312をより詳細に示す。図6は、第2のカップリング構成要素312(本明細書では第2の構成要素とも呼ばれる)の斜視図を示す。第2のカップリング構成要素312は、第1の端部504、第2の端部506、及びそれらの間に延在する対向する第1及び第2の側部508、510を有する角柱面502を有することができる。いくつかの実施形態では、平面状表面512は、角柱面502にバックストップを形成することができる。平面状表面512は、第2の構成要素312及び角柱面502の製造を容易にすることができる。
【0037】
角柱面502は、第1の構成要素310の円筒面404を、角柱面502によって画定された凹部内に受容することができるように構成することができる。上述のように、第1及び第2の構成要素310、312の固定又は嵌合構成では、2つの接触線が、円筒面404と第2のカップリング構成要素312との間に延在することができる。より具体的には、2つの接触線は、第2のカップリング構成要素312の角柱面502と第1のカップリング構成要素310の円筒面404との間に延在することができる。例えば、第1の構成要素310が第2の構成要素312と嵌合されるとき、第1の接触線303Bは、角柱面502の第2の側部510に沿って延在することができ、これは、円筒面404に沿って延在することができる第1の接触線303Aに対応することができる。第2の接触線305Bは、角柱面502の第1の側部508に沿って延在することができ、これは、円筒面404に沿って延在することができる第2の接触線305Aに対応することができる。いくつかの実施形態では、第1の接触線303B及び第2の接触線305Bは、それぞれ、第2の側部510及び第1の側部508の全長又は実質的に全長に沿って延在することができる。第2の構成要素312の第1の端部504及び第2の端部506は、第1のカップリング構成要素310の第1の端部分406及び第2の端部分408をそれぞれ受容するように構成することができる。いくつかの実施形態では、第1の端部504及び第2の端部506は、第1のカップリング構成要素310の第1の端部分406及び第2の端部分408の幾何学的形状を補完することができる面取りされた角を含むことができる。
【0038】
第2の構成要素312は、第1の開口部514及び第2の開口部516を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の開口部514及び第2の開口部516は、第2のカップリング構成要素312を通って延在する貫通孔であることができる。第1の開口部514は、第1のカップリング構成要素310のねじ410を受容するように構成することができる。したがって、第1の開口部514は、ねじ付き内面518を有することができる。ねじ付き内面518のねじ山は、ねじ410のねじ付き部分422のねじ山に対応することができる。第2の開口部516は、第1のカップリング構成要素310のピン412を受容するように構成することができる。いくつかの実施形態では、第2の開口部516は、滑らかな又はねじなし内面517を有することができる。例示される実施形態に示されるように、第1の開口部514の直径は、第2の開口部516の直径よりも大きくてもよい。他の実施形態では、第1の開口部514の直径は、第2の開口部516の直径以下であることができる。第1の開口部514及び第2の開口部516は、それぞれ第1の構成要素310のねじ410及びピン412に対応するように、第2の構成要素312内に形成することができる。したがって、いくつかの実施形態では、第1の開口部514及び第2の開口部516は、ねじ410及びピン412に適切に対応しかつそれらを補完するように、例示された実施形態のものとは異なる構成、位置決め、又は寸法を有することができる。
【0039】
図7は、図6の線A-Aに沿って切断した、第2の構成要素312の断面の斜視図を示す。第2のカップリング構成要素312の裏面520は、平面状裏面であることができる。いくつかの実施形態では、平面状裏面520は、バックストップ512に対して平行に延在することができる。図7Aは、図6の線A-Aに沿って切断した、第2の構成要素312の断面の別の図を示す。図7Aに見られるように、角柱面502の第1の側部508及び第2の側部510は、第2の構成要素312のY軸に対して(すなわち、第1の開口部の長手方向軸に対して垂直に延在し、かつ角柱面の長手方向軸を横切る軸に対して)それぞれ角度α2及びα1で延在することができる。第1の側部508の角度α2は、第2の側部510の角度α1と同じであることができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、第1の側部508の角度α2と第2の側部510の角度α1とは異なることができる。角度α1、α2は、第1の構成要素310及び第2の構成要素312が嵌合されたときに、角柱面502が第1の構成要素310の円筒面404との2つの接触線を維持するように構成することができるように選択することができる。いくつかの実施形態では、角度α1、α2は、円筒面404と角柱面502との間の第1の接触線及び第2の接触線が、安定した結合のために可能な限り離れることができるように選択することができる。非限定的な例として、角度α1、α2は各々、約30°、約45°、又は約60°であることができる。約90°未満の他の角度α1、α2も可能である。いくつかの実施形態では、角度α1、α2は各々、製造するのがより容易であることができる約30°であることができる。角度α1、α2は各々、交差角α3が約30°~約120°であることができるように選択することができる。
【0040】
図8は、固定又は嵌合構成におけるカップリング308を示し、第1の構成要素310は、第2の構成要素312に結合されている。嵌合構成では、第1のカップリング構成要素310の円筒面404は、第2のカップリング構成要素312の角柱面502によって形成された凹部内に固定することができる。第1の構成要素310のねじ410は、第2の構成要素312の第1の開口部514と螺合係合させることができ、第1の構成要素310及び第2の構成要素312を完全な又は平行な整列状態にすることができる。そのために、第1のカップリング構成要素310の平面状裏面432及び第2のカップリング構成要素312の平面状裏面520は、互いに平行に整列することができる。更に、嵌合構成では、ピン412は、第2のカップリング構成要素312の第2の開口部516内に受容することができる。以下で詳細に説明するように、ピン412は、例えば、第1の構成要素310及び第2の構成要素312がねじ410によって整列させられるときに摩擦力及び/又は公差ばらつきによって存在し得る、第1のカップリング構成要素310と第2のカップリング構成要素312との間の相対移動を制限することができる。ピン412はまた、カップリング308に追加の安定性を提供するために機能することができる。
【0041】
図9は、カップリング308の機械的原理を概略的に示す。より具体的には、図9は、カップリング308の態様によって、様々な自由度をロック又は限定することができる方法を示す。図9の、円筒面12を有する構成要素、角柱面14を有する構成要素、ねじ16、及びピン18は、それぞれ、円筒面404を有する第1の構成要素310、角柱面502を有する第2の構成要素312、並びにカップリング308のねじ410、及びピン412を表すことができる。図9は、カップリング308に関して本明細書に記載されるように、軸X、Y、及びZを有する座標系として円筒面12を有する構成要素に対して同様に画定することができる、軸X’、Y’、及びZ’を有する座標系を示す。
【0042】
ボックス10に示されるように、角柱面14によって形成された凹部内に着座された円筒面12は、X’軸及びY’軸に沿った移動並びにX’軸及びY’軸を中心とする回転を制限することができる。Z’軸、すなわち円筒面12の長手方向軸に沿った並進及びZ’軸を中心とする回転は、自由なままであることができる。ボックス20は、円筒面12を有する構成要素の貫通孔に配設され、角柱面14を有する構成要素の開口部と螺合係合されるねじ16の効果を概略的に示す。ねじは、X’軸及びY’軸に沿った相対的な並進、並びにすべての3つの軸(X’、Y’、及びZ’)を中心とする相対的な回転をブロックすることができる。更に、ねじ16は、Z’軸に沿った相対的な並進をブロックしないとしても、少なくとも制限するために機能することができる。しかしながら、場合によっては、Z’軸に沿った相対移動は、ねじ16によって制限することができるが、例えば摩擦力により、Z’軸に沿った相対的な並進の可能性が依然として存在し得る。ピン18は、円筒面12から延在し、角柱面14を有する構成要素の開口部内に受容されることができる。ボックス30に示されるように、開口部内に受容されたピン18は、Y’軸及びZ’軸に沿った並進及びY’軸及びZ’軸を中心とする回転を制限することができるが、X’軸に沿った並進及びX’軸を中心とする回転は自由である。したがって、カップリング308は、図9に概略的に示されるように、すべての6つの自由度における相対移動を限定することができる。
【0043】
図8に戻ると、円筒面404は、相手側の角柱面502によって形成された凹部内に着座することができ、X軸及びY軸に沿った相対移動並びにX軸及びY軸を中心とする回転を制限することができる。本明細書で更に説明されるように、ねじ410は、第2の構成要素312の第1の開口部514と螺合嵌合して、少なくとも5つの自由度における第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の相対移動をブロックすることができる。ピン412は、第2の構成要素312の第2の開口部516内に受容することができ、第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の相対移動がすべての6つの自由度においてブロックされるように、第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の相対移動を更に制限することができる。
【0044】
接触線305は、第1の構成要素310と第2の構成要素312との間にZ軸に沿って延在することができる。より具体的には、接触線305は、第1のカップリング構成要素310の円筒面404と第2のカップリング構成要素312の角柱面502との間に延在することができる。例えば、接触線305は、図4の第1のカップリング構成要素310及び図6の第2の構成要素312にそれぞれ示されている第2の接触線305A、305Bに対応することができる。図8では見えないが、接触線305のものとは反対のカップリング308の側において第1の構成要素310と第2の構成要素312との間に追加の接触線が延在することができる(例えば、それぞれ図4及び図6に示された第1の接触線303A、303Bに対応する)。図示された接触線(例えば、305、305A、305B、303、303A、303B)は、嵌合したときの第1のカップリング構成要素310と第2のカップリング構成要素312との間の接触を表すことが理解されよう。したがって、接触線の正確な配置は、第1のカップリング構成要素310及び第2のカップリング構成要素312の幾何学的形状の関数であることができ、より具体的には、第1のカップリング構成要素310の円筒面404及び第2のカップリング構成要素312の角柱面502の幾何学的形状の関数であることができる。したがって、図に示される位置以外の1つ又は2つ以上の接触線の代替位置が、可能であり、本開示の範囲内であることができる。
【0045】
カップリング308は、カップリング308の誤組み立てを防止するための指標として使用することができる識別ピン802を含むことができる。識別ピン802は、第2のカップリング構成要素312の裏面520上の対応する開口部内に受容することができる。識別ピン802は、第2のカップリング構成要素312の第1のカップリング構成要素310との不適切な組み立てを防止するために、第2の構成要素312の下端の視覚的識別子として機能することができる。カップリング308の不適切な組み立てにより、ねじ410が第2の開口部516と不適切に整列させられ、ピン412が第1の開口部514と不適切に整列させられる可能性がある。したがって、識別ピン802は、「誤り防止」組み立て、すなわち、カップリング308の組み立てにおける不注意な誤り又は間違いを防止するのに役立つことができる。
【0046】
追加的に、識別ピン802はまた、第2のカップリング構成要素312に関連した第2の物体304の特定の特性を識別するのに役立つことができる。非限定的な例として、識別ピン802は、カラーコード化ピンであることができ、特定の色は、ナビゲーションアレイ304(又は第2のカップリング構成要素312に関連することができる他の第2の物体)の特定のサイズを識別する。いくつかの実施形態では、ナビゲーションアレイ304全体は、アレイ又はアレイの特定の特性を識別するために、カラーコード化(例えば、コーティング、着色、陽極酸化など)することができる。このようにして、ユーザは、意図され、適切にサイズ決定されたナビゲーションアレイ304が特定の用途のために第1の物体(例えば、器具アダプタ302)に結合されていることを迅速に確認することができる。図10により詳細に見ることができるように、ピン受容開口部804は、第2の構成要素312の裏面520から延在することができる。開口部804は、第2のカップリング構成要素312の角柱面502を妨害することなく、ピン802を第2の構成要素312内に受容することができるように、止まり孔であることができる。いくつかの実施形態では、識別ピン802及び開口部804は、識別ピン802を開口部804内に固定するために係合することができる対応するねじ山を有することができる。
【0047】
図10は、図8の線B-Bに沿って切断した、完全又は平行な整列におけるカップリング308の断面図を示す。図示の断面では、第1の構成要素310及び第2の構成要素312は、カップリング308が、最小限の遊びですべての6つの自由度において第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の相対移動を制約することができるように、嵌合されて示されている。第1の構成要素310及び第2の構成要素312は、第2の構成要素312の第1の開口部514と係合したねじ410によって平行に整列させることができる。より具体的には、ねじ410のねじ付き部分422は、第2の構成要素312の第1の開口部514のねじ付き内面518と完全に螺合係合させることができる。いくつかの実施形態では、第1のカップリング構成要素310及び第2のカップリング構成要素312は、ねじ410のねじ付き部分422が第1の開口部514のねじ付き内面518と完全にねじ係合したとき、完全に結合することができる。そのような構成では、ねじ410の遠位端420dは、第2の構成要素312の裏面520を越えて延在することができる。
【0048】
ねじ410は、ハンドル418の平面状表面424に対して垂直に延在することができる。アセンブリピン426は、ねじ410と平面状表面424との間の垂直な関係を確実にするために、ねじ410をハンドル418内に固定することができる。代替的に、ねじ410及びハンドル418は、ねじアセンブリ414が単一の構成要素であるように、単一部品で形成することができる。製造に関係なく、ねじ410は、ハンドル418の平面状表面424に対して垂直に延在することができ、これにより、嵌合構成において、ねじアセンブリ414が、第1の構成要素310及び第2の構成要素312を互いに平行に整列して固定することができる。いくつかの実施形態では、ハンドル418は、ねじ410、より具体的には、ねじポスト420との最適な係合深さのためにサイズ決定することができる。言い換えれば、ハンドル418は、ハンドル418の長さ全体にわたってねじポスト420との接触を最大化するようにサイズ決定することができる。ねじポスト420とハンドル418との間の係合を最適化することにより、ハンドル418に対するねじ410の配向の誤りを低減することができる。
【0049】
ねじ410が第1の開口部514と係合して、第1の構成要素310及び第2の構成要素312を嵌合構成にすることにより、ハンドル418の平面状表面424は、第1の構成要素310の平面状裏面432と整列し、それに隣接することができる。ねじ410は、第1の構成要素310の貫通孔409内に配設することができる。貫通孔409の長手方向中心軸は、第1の構成要素310の平面状裏面432に対して垂直であることができる。したがって、ねじアセンブリ414は、第1の構成要素310の円筒面404を第2の構成要素312の角柱面502に対して固定することができる。図10に示すように、ねじ410と第1の開口部514との係合は、第1の構成要素310及び第2の構成要素312を互いに平行に整列させることができる。
【0050】
ねじ410と第2の構成要素312の第1の開口部514とのねじ係合は、少なくとも5つの自由度における第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の相対移動をブロックすることができる。ねじ410は、X軸及びY軸に沿った並進並びにX軸及びY軸を中心とした回転をブロックすることができる。ねじ係合したねじ410はまた、Z軸を中心とする第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の回転をブロックすることができる。更に、ねじ410は、Z軸に沿った第1の構成要素310及び第2の構成要素312の相対的な並進を、ブロックしないとしても、少なくとも制限するために機能することができる。しかしながら、いくつかの例では、Z軸に沿った相対移動は、ねじ410によって制限することができるが、例えば、第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の摩擦力により、Z軸に沿った相対的な並進の可能性が依然として存在し得る。
【0051】
ピン412は、第2のカップリング構成要素312の第2の開口部516内に受容することができる。ピン412は、Z軸に沿った相対移動を更に制限するように構成することができ、これは、第1のカップリング構成要素310と第2のカップリング構成要素312との間に最小限の遊びを残すことができる。より具体的には、ピン412及び第2の開口部516は、ピンと第2の開口部516の内面517との間に小さなクリアランスのみが存在するように構成することができる。したがって、第2の構成要素312と第1の構成要素310との間のZ軸に沿った相対移動は、第2の開口部516の内面517がピン412に接触する前に、第2の構成要素312が移動することができる量に限定することができる。同様に、ピン412はまた、Y軸に沿った相対移動並びにY軸及びZ軸を中心とする回転を限定するために機能することができる。
【0052】
図11は、図8の線C-Cに沿って切断した、カップリング308の断面図を示す。図示の図では、ピン412は、第1の構成要素310から垂直に延在するように見えることができる。ピン412は、第2の構成要素312の第2の開口部516内に受容することができ、これにより、ピン412の遠位表面1002は、第2の構成要素312の裏面520と同一平面にあることができる。いくつかの実施形態では、ピン412の遠位端412dは、平面状の遠位表面1002を有するトーラス形状を有することができる。遠位端412dのトーラス形状は、例えば、球体などの別の幾何学形状の遠位端よりも容易な製造を可能にすることができるが、他の実施形態では、球形などの異なる遠位端形状が可能である。ピン412の近位端412pは、ピン412が第1の構成要素310の裏側432に対して垂直に延在するように第1の構成要素310内に着座させることができる(すなわち、ピン412は、第1の構成要素310からそのX軸に沿って延在することができる)。図示の実施形態では、ピン412は、第1の構成要素310に溶接することができる別個の構成要素であることができる。上述のように、他の実施形態では、ピン412は、第1の構成要素310に螺合、接着、又は他の方法でしっかりと取り付けることができる。代替的に、ピン412は、第1の構成要素310と一体的に形成することができる。
【0053】
ピン412は、ピンの遠位端412dの近位にあることができる直径減少部分1004を有することができる。ピン412は、遠位端412dから直径減少部分1004までのアンダーカットを含むことができ、これにより、直径減少部分1004の直径がピンの遠位端412dの直径よりも小さい。同様に、ピンの近位部分412pから直径減少部分1004までのアンダーカットが存在することができる。以下で詳細に説明するように、直径減少部分1004は、必要に応じて、第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の公差及び位置決めばらつきのための補償を提供することができ、かかるばらつきにもかかわらず、2つの接触線が円筒面404と角柱面502との間に残留することを保証することができる。直径減少部分1004は、ピン412が第2の開口部516内に受容されたときに直径減少部分1004が第2の開口部516の実質的な部分と長手方向で整列するように、形成することができる。より具体的には、直径減少部分1004は、第2の開口部516の近位端516pと整列し、第2の開口部の遠位端516dに向かって長手方向に延在することができる。
【0054】
図11は、嵌合構成における第1のカップリング構成要素310と第2のカップリング構成要素312との間の2つの接触線を示す。カップリング308は、第1の構成要素310が第2の構成要素312に固定された状態で、第1の構成要素310の円筒面404と第2の構成要素312の角柱面502との間の接触が、第1及び第2の接触線303、305に沿ってのみ生じるように構成することができる。第1の接触線303は、第1の構成要素310の円筒面404と、第2のカップリング構成要素312の角柱面502の側壁510との間に延在することができる。第1の接触線303は、図11の斜視図から見たときに、円柱の中央線に対して、円筒面404の左側に沿って延在することができる。第2の接触線305は、円筒面404と、第2のカップリング構成要素312の角柱面502の側壁508との間に延在することができる。第2の接触線305は、図11の斜視図から見たときに、円柱の中央線に対して、円筒面404の右側に沿って延在することができる。接触線303、305は、例えば、円筒面404及び角柱面502の反対側において、互いに離間させることができ、それにより、カップリング308において増大した安定性を提供することができる。非限定的な例として、図示の実施形態では、円筒面404及び角柱面502は、第1及び第2の接触線303、305の間の距離が約5mm~約12mmであることができるように構成することができる。いくつかの実施形態では、接触線303、305の間の距離は、約9mmであることができる。しかしながら、他の実施形態では、接合される構成要素のサイズなどに基づいて、異なる距離が可能であることができる。
【0055】
上述のように、接触線303、305の位置は、第1のカップリング構成要素310及び第2のカップリング構成要素312の幾何学的形状の関数であることができる。したがって、接触線303、305は、図に示されるものとは異なる円筒面404及び角柱面502上の位置にあることができる。例えば、半径がより小さい円筒面404により、第1の接触線303及び第2の接触線305は、図11に示されるものよりも円筒面404の中央線の近くに位置することができる。カップリングの安定性は、円筒面404の半径が小さすぎる場合に損なわれる可能性がある。なぜならば、第1の構成要素310に対する第2の構成要素312の任意のトグル又は傾斜が、円筒面404に沿った第2の構成要素312の劇的な又は不均衡な動きをもたらす可能性があるからである。逆に、半径がより大きい円筒面404により、第1の接触線303及び第2の接触線305は、図11に示されるものよりも円筒面404の中央線から遠くに位置することができる。円筒面404の半径が大きすぎると、角柱面502の凹部内に受容されることが意図された円筒面404の一部分は、平坦な表面に近似する可能性があり、それによって意図されたカップリングを防止する可能性がある。角柱面502の角度(例えば、角度α1、α2、及び/又はα3)は、また、第1の接触線303及び第2の接触線305の位置に影響を与えることができる。
【0056】
円筒面404及び/又は角柱面502の幾何学形状は、嵌合構成で、第1の接触線及び第2の接触線が第1のカップリング構成要素310の円筒面404と第2のカップリング構成要素312の角柱面502との間に延在する限り、例えば、適用要件及び/又は製造制約などの要因に基づいて調整することができる。いくつかの実施形態では、円筒面404及び角柱面502は、安定したカップリングを維持しながら、接触線303、305を可能な限り遠くに位置することができるように設計することができる。円筒面404の直径と、カップリング308の回転誤差との間に直接的な関係がある可能性がある(すなわち、回転誤差は、円筒面404の直径の増加とともに増加する可能性がある)。したがって、円筒面404の直径は、特定の使用のために許容可能な量の回転誤差を有するように、角柱面502の設計に従って最適化することができる。カップリング308の幾何学的形状を決定する際に考慮することができる追加の要因は、角柱面502の角度と、得られたカップリング308の高さとの間の関係、及び接触線303、305の長さ、並びにカップリング308の安定性及び製造を含むことができる。より具体的には、角柱面502の角度α1、α2を増大させることにより、カップリング308の高さが増加する可能性がある。一実施形態では、角度α1、α2は、約30°であることができ、これにより、適切なサイズ及び重量を有するカップリング308をもたらすことができる(例えば、軽量のナビゲーションアレイを物体に結合するために使用され得る軽量カップリング308)。接触線303、305の長さは、カップリング308の安定性に寄与することができるが、円筒面404及び/又は角柱面502を製造することは、表面404、502の長さが増大するにつれてより困難になり得る。
【0057】
図12図13、及び図13Aは、カップリング308における第1の構成要素310及び第2の構成要素312の整列のばらつきを補償するようにピン412をどのように構成することができるかを示す。場合によっては、円筒面404及び角柱面502は、例えば、構成要素間の摩擦力及び/又は公差ばらつきにより、嵌合構成において完全に又は完璧に整列させられない場合がある。ピン412は、2つの構成要素間の位置誤差を打ち消す及び制限するように構成することができ、これにより、カップリング308は、第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の安定した信頼性のある接続を維持することができる。
【0058】
以下で詳細に論じられるように、ピン412は、第1の構成要素310及び第2の構成要素312の整列の公差に基づくばらつきを打ち消すように構成することができ、これにより、これらのばらつきにかかわらず、円筒面404と角柱面502との間の2つの接触線をカップリング308に維持することができる。更に、ピン412の遠位端412dは、第1の構成要素310及び第2の構成要素312が完璧に整列していないときに、第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の追加の接触点を提供することができる。追加の接触点は、第2の構成要素312が第1の構成要素310に対して傾斜することができる程度を制限することができる。ピン412の直径減少部分1004は、第1の構成要素310及び第2の構成要素312の整列における公差ばらつき(すなわち、理想的な相対位置からの傾斜又は他のばらつき)を補償することができ、これにより、第1の接触線303及び第2の接触線305をカップリング308に維持することができる。したがって、カップリング308は、第1の構成要素310に関連した第1の物体(例えば、器具アダプタ302)及び第2の構成要素312に関連した第2の物体(例えば、ナビゲーションアレイ304)の正確な取り付け及び配向を提供することができる。
【0059】
図12は、カップリング308の嵌合構成において完璧に整列した第1の構成要素310及び第2の構成要素312を示す。いくつかの実施形態では、完璧な又は理想的な整列は、第2の構成要素312の裏面520に対して平行に延在する第1の構成要素310の裏面432から証明することができる。第1及び第2の構成要素310、312の間の完璧な又は平行な整列を達成するのを助けるために、ハンドル418と第1の構成要素310との間に、拡張された接触領域を有することが有益であることができる。このような拡張された接触は、ハンドル418に良好なてこを提供して、構成要素310、312を平行整列させることができる。例えば、ハンドル418の平面状表面424と第1の構成要素310の裏面432との間の接触領域の直径1104は、第1の構成要素310の幅にわたって(すなわち、第1の構成要素310のY軸にわたって)延在することができる。いくつかの実施形態では、直径1104は、第1の構成要素310の裏面432の全幅又は実質的に全幅にわたって延在することができる。
【0060】
クリアランス1102は、ピン412と、第2の開口部516の内面517との間に延在することができる。理想的な平行整列では、クリアランス1102は、第2の開口部516の全長に沿って(すなわち、第2の開口部516の近位端516pから遠位端516dまで)、ピン412と内面517との間に延在することができる。クリアランス1102は、ピン412の遠位端412dと第2の開口部516の内面517との間において小さくすることができ、これにより、2つの構成要素が互いにスライドすることができるが、構成要素間には無視できる程度の遊びがある。以下で詳細に論じられるように、クリアランス1102は、ピン412の直径減少部分1004に沿って広がることができる。図12の完璧に整列された構成などのいくつかの実施形態では、ねじ410は、第1の構成要素310及び第2の構成要素312を平行整列に成功裏にもたらし、ピン412が第2の構成要素312に接触することなく、すべての6つの自由度において動きを限定することができる。
【0061】
図12に示されるカップリングとは対照的に、場合によっては、第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の整列は、第1及び第2の構成要素310、312を固定するためにねじ410が第1の開口部514と係合した後に不完全である可能性がある。図13は、例えば、2つの構成要素の間の摩擦及び/又は公差ばらつきによって、第1の構成要素310及び第2の構成要素312が非平行整列にある、1つのそのような例におけるカップリング308を示す。これらの図のスケールは誇張されており、構成要素間の傾斜又は不整列の程度は小さい可能性があり、例えば、ねじ410及び開口部514に形成されたねじ山が適切に係合する能力に影響を与えないほど小さい可能性がある。図示されるように、第2の構成要素312は、第1の構成要素310に対して傾斜させられる可能性があり、これにより、第2の構成要素312の裏面520が第1の構成要素310の裏面432に対して斜めの角度で延在している。比較のために、平行に又は完璧に整列した第2の構成要素312の輪郭1202が示されている。ピン412の遠位端412dと、第2の構成要素312との間で追加の接触点1204が生じる可能性がある。したがって、第2の構成要素312の傾斜は、第2の開口部516の内面517がピン412の遠位端412dに接触する点に限定することができる。したがって、接触点1204は、第1の構成要素310に対する第2の構成要素312の配向を既知の予測可能な構成に制約し、カップリング308に安定性を提供することができる。
【0062】
上述のように、クリアランス1102は、ピン412の直径減少部分1004と、第2の開口部516の内面517との間で広がることができる。クリアランス1102により、構成要素の非平行整列にもかかわらず、第2の構成要素312と第1の構成要素310との間に2つの接触線303、305を維持することができる。より具体的には、ピン412の直径減少部分1004は、第2の開口部516の近位端516pを含む、第2の構成要素312の開口部516の実質的な部分と整列するため、第2の開口部516の側壁の一部分は、ピン412に接触することなく、非平行整列においてクリアランス1102内に延在することができる。このような構成により、第2の構成要素312は、第1の構成要素310の円筒面404との接触を維持し、それに沿って移動することができる。例えば、図13に示す配向では、第2の構成要素312の傾斜にもかかわらず、2つの接触線303、305を維持することができる。角柱面502(すなわち、側壁508、510)は、円筒面404に沿って並進し、それとの接触を維持することができる。したがって、ピン412の直径減少部分1004、及び結果として生じるクリアランス1102は、第1及び第2の構成要素の非平行又は非理想的な整列にもかかわらず2つの接触線(例えば、接触線303、305の線)が第1の構成要素310と第2の構成要素312との間に維持されることを可能にすることによって、カップリング308に安定性を追加することができる。したがって、平行な又は理想的な整列を伴わない場合でも、固定された位置におけるカップリング308は、すべての6つの自由度における第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の相対運動を制限することができる。
【0063】
領域D内の図13の一部をより詳細に示す図13Aを参照すると、直線状プロファイル1206を有する代替的なピン(すなわち、直径減少部分を有しない代替的/直線的なピン)は、非平行又は非理想的な整列における第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の接触の損失をもたらす可能性がある。これは、第2の構成要素312が第1の構成要素310に対して傾斜しているときに、ピンの直線状プロファイル1206がピンと第2の構成要素312との間に衝突の領域1208を生成するためである。これは、第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の少なくとも1つの接触線の損失をもたらし、カップリング308の安定性に悪影響を及ぼす可能性がある。例えば、代替的なピンの直線状プロファイル1206と、第2の構成要素312との間で第2の接触点1210が生じる可能性がある。この接触は、第2の構成要素312を第1の構成要素310から離れるように枢動させ、角柱面502と円筒面404との間の接触の損失をもたらす可能性がある。
【0064】
図14は、第1の構成要素310が第2の構成要素312内に着座したカップリング308を示している。第1の構成要素310のねじ410及びピン412は、それぞれ第2の構成要素312の第1及び第2の開口部514、516内に受容することができる。見えないが、第1のカップリング構成要素310の円筒面404は、第2のカップリング構成要素312の角柱面502によって形成された凹部内に着座することができる。ピン412の遠位表面1002は、第2の構成要素312の裏面520と同一平面にあることができる。ねじ410の遠位表面421は、第2の構成要素312の裏面520と同一平面にあることができる。いくつかの実施形態では、第2の構成要素312の裏面520と同一平面にあるねじ410の遠位表面421は、ねじ410が開口部516と螺合係合させられていないことを示すことができる。したがって、第1の構成要素310及び第2の構成要素312は、着座させられているが、まだ完全に嵌合又は固定されていなくてもよい。着座構成では、第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の相対運動は、例えば、円筒面404と角柱面502との間の接触、第2の開口部516内に受容されたピン412、及び第1の開口部514内に受容されたねじ410のうちの1つ又は2つ以上によって、1つ又は2つ以上の自由度において制限することができるが、まだブロックされていない。
【0065】
図15。第1の構成要素310が第2の構成要素312と嵌合されるか、又は第2の構成要素312に固定された状態のカップリング308を例示する。ねじ410を駆動して、第1の構成要素310を第2の構成要素312と嵌合させるために、ねじアセンブリ414を作動させることができる。例えば、第1の開口部514内でねじ410を駆動するために、ユーザは、ハンドル418を第1の方向に回転させることができる。いくつかの実施形態では、ねじ410の遠位端420dは、第2の構成要素312の裏面520を越えて延在することができる。これは、ねじ410が第1の開口部514と螺合係合するように駆動されていることを示すことができる。いくつかの実施形態では、ねじ410のねじなし遠位端420dの全体は、第1の開口部514から突出することができる。これは、ねじ410のねじ付き部分422の全長が第1の開口部514のねじ付き内面518と係合させられているという視覚的な指標として機能することができる。ピン412の遠位表面1002は、第1の構成要素310及び第2の構成要素312が嵌合されたときに、第2の構成要素312の裏面520と同一平面に留まることができる。上述のように、このような嵌合構成では、ねじ410及びピン412は、すべての6つの自由度における第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の相対移動をブロックすることができ、これにより、構成要素310、312の間には無視できる程度の遊びがある。いくつかの実施形態では、第1の構成要素310及び第2の構成要素312は、一致する外周を有することができる。第1及び第2の構成要素310、312の一致する外周は、カップリング308の連続的かつ滑らかなプロファイルを生成することができ、構成要素が互いに適切に整列されていることを迅速に視覚的に確認することを可能にする。
【0066】
第1の構成要素310を第2の構成要素312から分離するために、ねじ410が第1の開口部514から係合解除するように、ハンドル418を第2の方向に駆動又は回転させることができる。より具体的には、ねじ410が第2の方向に回転すると、ねじ410のねじ付き部分422は開口部514を通って近位に移動することができ、これにより、ねじ付き部分422の近位端422pが第1の開口部514のねじ付き表面518から出ることができる。第1の構成要素310及び第2の構成要素312は、ねじ付き部分422の遠位端422dが第1の開口部514のねじ付き表面518から出るときに、完全に分離することができる。次いで、第1の構成要素310は、第2の構成要素312から離れて移動することができる。
【0067】
一般に、第1の構成要素310及び第2の構成要素312は、摩耗を低減し、構成要素が形成又は配設される器具又は物体の再利用を可能にするために、鋼、チタンなどの硬質金属から製造することができる。他の実施形態では、特定のポリマー又は他の材料はまた、第1及び第2の構成要素310、312の形成における使用に適切であり得る。
【0068】
カップリング308は、第1のカップリング構成要素310に関連した第1の物体を第2のカップリング構成要素312に関連した第2の物体に結合するために使用することができる。カップリング308は、種々の器具又は物体のうちのいずれかとともに使用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、第1の物体は、器具(例えば、器具306)を受容するように構成された器具アダプタ(例えば、器具アダプタ302)であることができ、第2の物体は、ナビゲーションアレイ(例えば、ナビゲーションアレイ304)であることができる。ナビゲーションアレイ(例えば、ナビゲーションアレイ304)に対するカップリング構成要素310、312の位置及び配向は既知であることができ、これにより、カップリング308(例えば、器具アダプタ302内に配置された器具306)によってアレイ304に取り付けられた器具306の位置及び配向は、アレイ304の位置及び配向から決定することができる。代替の実施形態では、第1の物体は、器具であることができ、これにより、器具は、器具アダプタ302を必要とせずに、カップリング308を介してナビゲーションアレイ304に直接結合され得る。本明細書では、第1のカップリング構成要素310に関連した第1の物体としての器具アダプタ302及び第2のカップリング構成要素312に関連した第2の物体としてのナビゲーションアレイ304を本明細書では参照しているが、他の実施形態では、器具アダプタ302は、第2のカップリング構成要素312に関連させられることができ、一方で、ナビゲーションアレイ304は、第1のカップリング構成要素310に関連させられることができる。
【0069】
図16図21は、第1のカップリング構成要素310に関連した器具アダプタ302及び第2のカップリング構成要素312に関連したナビゲーションアレイ304の実施形態を示す。第1の構成要素310及び第2の構成要素312は、図3図15を参照して上で詳細に説明された第1の構成要素及び第2の構成要素のものと同一であることができる。したがって、それらの構造、動作、及び使用の詳細な説明は、簡潔にするために、図16図21の説明から省略する。
【0070】
図16及び図17は、本開示のカップリング308とともに使用することができるナビゲーションアレイ304の実施形態を示す。ナビゲーションアレイ304は、フレーム602を含むことができ、フレーム602は、その上に形成された、例えば、フレーム602内に一体的に形成されるか、又はそれに取り付けられた第2の構成要素312を有する。フレーム602は、1つ又は2つ以上の分岐部604を含むことができる。各分岐部604は、ナビゲーションシステムとともに使用するための球形基準又は他のマーカーを受容することができる取り付け特徴部606を有することができる。取り付け特徴部606は、互いに、及び/又はフレーム602に対して、所定の位置及び配向に配置することができる。取り付け特徴部606は、使用中に、それに取り付けられたマーカーをナビゲーションシステムの視野内に配置することができ、かつナビゲーションシステムによって捕捉された画像において識別することができるように、位置決めすることができる。非限定的な例として、マーカーは、赤外線反射体、LEDなどを含むことができる。分岐部604及び/又は取り付け特徴部606は、図示されたナビゲーションアレイ304のものとは異なる位置及び/又は配向を有するナビゲーションアレイ304上に配置することができる。例えば、図16及び図17に示されるナビゲーションアレイ304は、各分岐部が単一の取り付け特徴部606を有する3つの分岐部604を有するが、ナビゲーションアレイ304は、より多くの又はより少ない数の分岐部及び/又は取り付け特徴部を有することができる。ナビゲーションアレイ304は、慣性測定ユニット(inertial measurement unit、IMU)、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、他のセンサ、又はこれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、センサは、位置及び/又は配向情報をナビゲーションシステムに、例えば、ナビゲーションシステムの処理ユニットに送信することができる。
【0071】
図16及び図17に示されるナビゲーションアレイ304では、カップリング構成要素(例えば、上述の第1又は第2の構成要素)は、アレイの下面又は下部に配設することができる。例えば、カップリング308の第2の構成要素312は、ナビゲーションアレイ304の下部と一体的に形成されるか、又はそこに取り付けることができる。したがって、いくつかの実施形態では、ナビゲーションアレイ304は、カップリング308によって第1の物体に結合される第2の物体として機能することができる。図16は、第2の構成要素312がフレーム602の下部に形成されたナビゲーションアレイ304の前面を示す。他の実施形態では、第2の構成要素312は、ナビゲーションアレイ304に対して異なる位置に配設することができる。第2の構成要素312の角柱面502は、ナビゲーションアレイ304の前側に形成することができる。図17は、第2の構成要素312がフレーム602の下部に形成されたナビゲーションアレイ304の裏側を示す。分かるように、第2のカップリング構成要素312の識別ピン802は、ナビゲーションアレイ304の裏側に見えることができる。
【0072】
図18図21は、第1のカップリング構成要素310に関連した器具アダプタ302の実施形態の様々な図を示す。器具アダプタ302は、その第1の端部に器具リング322を有するアーム320を含むことができる。器具リング322に関する更なる詳細は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2017年5月31日に出願された、Wehrliらに対する「Coupling Devices for Surgical Instruments and Related Methods」という名称の米国特許出願公開第2018/0344301号に見出すことができる。器具リング322は、その中に器具を確実に受容するように構成することができる。
【0073】
第1のカップリング構成要素310は、アーム320の第2の端部に取り付けるか、又はその上に形成することができ、第2の端部は、アームの第1の端部の反対側にある。図19は、器具302の側面図を示す。図19に見られるように、第1の構成要素310は、アダプタ302と一体的に形成することができる。他の実施形態では、第1の構成要素310は、器具アダプタ302に溶接、螺合、接着、又は他の方法で取り付けることができる。ねじ410及びピン412は、器具アダプタ302のアーム320の長手方向軸に対して平行に延在することができる。言い換えれば、ねじ410、ピン412、及びアーム320は各々、X軸に対して平行に、かつX軸に沿って延在することができる。他の実施形態では、器具アダプタ302は、器具アーム320がねじ410及びピン412に対して斜めの角度で延在することができるように、異なる幾何学的構成を有することができる。
【0074】
図20は、第1の構成要素310を有する器具アダプタ302を斜視図で示しており、第1の構成要素310の裏面432が見えている。図21は、第1の構成要素310の正面図(すなわち、X軸が紙面に対して垂直に延在する、ZY平面を示す図)によって器具アダプタ302を示す。示されるように、第1の円筒面404の長手方向軸(すなわち、Z軸)は、図21の紙面に対して垂直に延在するアダプタアーム320の長手方向軸に対して垂直に配設することができる。他の実施形態では、第1の構成要素310は、アダプタアーム320に対して、より広くは、器具アダプタ302及び/又はその中に配設された器具に対して、異なる位置関係で配設することができる。
【0075】
図22図26は、第1の物体を第2の物体に、例えば、器具をナビゲーションアレイに取り付けるためにカップリング308を使用する方法の実施形態を示す。以下に示されたもの以外に、記載された方法の工程は様々な順序で行うことができ、1つ又は2つ以上の工程を省略又は追加することができる。追加的に、図面に示された器具は、単なる例であり、器具の代替的な実施形態、例えば、異なる第1及び/又は第2の物体などを、以下に記載される工程に関連して使用することができる。各工程順序の詳細な説明は、簡潔にするために、ここでは省略する。
【0076】
使用中、第1の構成要素310及び第2の構成要素312は、第1の物体(例えば、器具アダプタ302)と第2の物体(例えば、ナビゲーションアレイ304)との間のすべての自由度をロックし、かつ第1の物体及び第2の物体を既知の固定された相対位置及び配向に位置決めするために、互いに結合させることができる。以下で詳細に説明するように、第1の構成要素310は、第2の構成要素312と整列させることができる。次いで、第1の構成要素310を第2の構成要素312と接触させることができ、これにより、第1の構成要素310が第2の構成要素312に対して着座又は配置される。次いで、第1の構成要素310及び第2の構成要素312は、第2の物体への第1の物体のカップリングを完了するために嵌合させるか、又は固定させることができる。
【0077】
図22及び図23に示すように、第1の構成要素310は、第2の構成要素312と整列させることができる。より具体的には、第1のカップリング構成要素310から延在するねじ410は、第2の構成要素312の第1の開口部514と整列させることができる。第1の構成要素310から延在するピン412は、第2の構成要素312の第2の開口部516と整列させることができる。第2の物体304、より具体的には第2のカップリング構成要素312の適切な配向は、例えば、識別ピン802が第2の構成要素312の裏面520の下部に見えることを確認することによって、視覚的に確認することができる。
【0078】
次に、第1の構成要素310及び第2の構成要素312を近づけることができ、これにより、第1のカップリング構成要素310の円筒面404を第2のカップリング構成要素312の角柱面502に対して配置又は着座させることができる。図24及び図25は、第2の構成要素312に対して着座した第1の構成要素310を示す。ねじ410を第1の開口部514内に受容することができ、ピン412を第2の開口部516内に受容することができる。図14を参照してより詳細に上述したように、着座した構成では、ピン412の遠位表面1002及びねじ410の遠位表面421は、第2の構成要素312の裏面520と同一平面上にあることができる。いくつかの実施形態では、これは、ねじ410のねじ付き部分422が第1の開口部514と完全にねじ係合させられていないことを証明することができる。図25に見られるように、ねじアセンブリ414、より具体的には、ハンドル418の平面状表面424は、第1の構成要素310の裏面432から所定の距離だけ離れていることができる。ねじポスト420の一部分は、ハンドル418と裏面との間で第1の構成要素310の裏面432から近位に延在していることができる。いくつかのそのような実施形態では、第1の構成要素310が第2の構成要素312に対して着座した状態で、ハンドル418の平面状表面424は、第1の構成要素の裏面432に対して平行であることができるが、そこから取り外すことができる。
【0079】
第1の構成要素310が第2の構成要素312に対して配置されると、第1の構成要素310を第2の構成要素312と結合するために力を加えることができる。いくつかの実施形態では、ハンドル418は、ねじ410を第1の方向に駆動するために第1の方向に回転させることができる。ねじ410を第1の方向に回転させることにより、ねじを第1の開口部514を通って遠位に移動させることができる。ねじ410のねじ付き部分422は、第1の開口部514のねじ付き内面518と螺合係合することができる。ねじ410を駆動することは、第1の構成要素310を第2の構成要素312に嵌合させ、それによって第1の構成要素310を第2の構成要素312に対して固定することができる。いくつかの実施形態では、ハンドル418は、平面状表面424が第1の構成要素310の裏面432に当接するまで、第1の方向に回転させることができる。より具体的には、ねじ410を駆動することは、円筒面404を第2のカップリング構成要素312の角柱面502に対してしっかりと引き付け、ロックすることができる。上述のように、いくつかの例では、第1の構成要素310及び第2の構成要素312を固定することは、第1及び第2の構成要素310、312の完璧に整列した構成をもたらすことができるが、他の例では、第1の構成要素310及び第2の構成要素312は、不完全な整列で固定され得る。それに関係なく、カップリング308を固定した後、第1の構成要素310及び第2の構成要素312は、それらの間の無視できる遊び又は相対移動を伴う既知の位置及び配向にあることができる。
【0080】
いくつかの実施形態では、第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の相対移動は、ねじ付き部分422の全長(すなわち、ねじ付き部分の近位端422pからねじ付き部分の遠位端422dまで)が、第1の開口部514のねじ付き内面518の対応するねじ山と係合したときに、すべての6つの自由度で限定されることができる。ねじ410のねじ付き部分422の長さは、結合中に様々な機能を達成するように選択することができる。例えば、長さは、第1のカップリング構成要素310が第2のカップリング構成要素312内に着座したときに、ねじ付き部分422の遠位端422dが第1の開口部514のねじ付き内面518のねじ山と係合するように選択することができる。そのような構成では、ねじ山の係合は、結合中にカップリング構成要素310、312を引き寄せ、分離中にカップリング構成要素を引き離すことを助けるために機械的利点を提供することができる。
【0081】
図26図30は、完全に嵌合した位置又は固定された位置にあるカップリング308を用いて器具アダプタ302に結合されたナビゲーションアレイ304の様々な図を示す。ねじ410のねじなし遠位端420dは、第2の構成要素312の裏面520を越えて延在することができる。いくつかの実施形態では、これは、2つの構成要素間の相対移動が十分にブロック又は限定されるように、第1の構成要素310及び第2の構成要素312が結合されているという視覚的な確認として機能することができる。ねじアセンブリ414の平面状表面424は、第1の構成要素310の裏面432に当接して第1の構成要素310を第2の構成要素312に押し付けることができる。
【0082】
上で詳細に論じたように、ねじ410を回転させることは、第2のカップリング312の第1の開口部514のねじ付き内面518と係合することができ、X軸及びY軸に沿った並びにそれらを中心とする第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の相対運動をブロックすることができる。Z軸を中心とした相対回転もブロックすることができる。ねじ410が第1の開口部514のねじ付き表面518と係合すると、第1の構成要素310と第2の構成要素312との間の相対移動が、摩擦力によって存在する限り、第2の開口部516内に受容されたピン412は、上述のように、Z軸に沿ったそのような相対運動を更に制限することができる。
【0083】
更に、第1の構成要素310及び第2の構成要素312は、既知の位置及び/又は配向で結合させることができ、これにより、関連した第1の物体(例えば、器具アダプタ302)が、関連した第2の物体(例えば、ナビゲーションアレイ304)が互いに対して既知の位置及び/又は配向に存在する。したがって、ナビゲーションアレイ304は、器具アダプタ302及び/又はその中に配設された器具306を正確かつ精確に位置付けかつナビゲートするためにナビゲーションシステム307とともに使用することができる。本明細書で提供される説明は、カップリング308の構成要素に関連した器具アダプタ302を論じているが、器具は、器具アダプタを使用することなく、カップリング308の構成要素と直接関連させることができる。言い換えれば、カップリング308の第1の構成要素310又は第2の構成要素312は、器具に取り付けるか、又は他の方法で器具上に配設することができる。このようにして、器具は、カップリング308を使用してナビゲーションアレイ304(又は他の物体)に直接結合することができる。
【0084】
第1の構成要素310を第2の構成要素312から分離することは、ねじ410を第1の開口部514のねじ付き内面518から係合解除することによって達成することができる。いくつかの実施形態では、これは、ハンドル418を第2の方向に回転させて、ねじ410を第2の方向に回転させることを含むことができる。より具体的には、ねじ410が第2の方向に回転すると、ねじ410のねじ付き部分422は開口部514を通って近位に移動することができ、これにより、ねじ付き部分422の近位端が第1の開口部514のねじ付き表面518から出ることができる。第1の構成要素310及び第2の構成要素312は、ねじ付き部分の遠位端422dが第1の開口部514のねじ付き表面518から出るときに、完全に分離することができる。次いで、第1の構成要素310は、第2の構成要素312から離れて移動することができる。いくつかの実施形態では、第1の構成要素310及び第2の構成要素312を分離することは、ねじアセンブリ414のハンドル418の開口部430のうちの1つ又は2つ以上を通して器具を挿入し、器具を回転させ、それによってハンドル418に印加されるトルクを増大させることを含むことができる。
【0085】
図31図33は、カップリング1308の代替的実施形態を示す。以下で示される場合を除いて、この実施形態の構造、動作、及び使用は、上で説明したカップリング308のものに類似するか、又は同一である。したがって、当該構造、動作、及び使用の詳細な説明は、簡潔にするために、ここでは省略する。
【0086】
カップリング1308は、第1の物体(例えば、器具アダプタ1302)に関連した第1の構成要素1310と、第2の物体(例えば、ナビゲーションアレイ1304)に関連した第2の構成要素1312とを含むことができる。図31を参照すると、第1のカップリング構成要素1310は、円筒面1404、ねじ1410、及びピン1412を含むことができる。ねじ1410は、円筒面1404の平面インレイ1416から延在することができる。平面インレイ1416は、それから延在するねじ1410を取り囲む円筒面の領域のみに及ぶように構成することができる。したがって、ピン1410は、円筒面1404の凸部分から延在することができる。
【0087】
図32及び33は、カップリング1308によって第2の物体(例えば、ナビゲーションアレイ1304)に結合された第1の物体(例えば、器具アダプタ1302)を示す。上述のカップリング308と同様に、第1の構成要素1310は、第1の構成要素1310と第2の構成要素1312との間に無視できる遊びがあるように、すべての6つの自由度における相対運動を限定するように第2の構成要素1312に結合することができる。したがって、器具アダプタ1302及びナビゲーションアレイ1304は、カップリング1308によって既知の配向に結合することができる。器具1306は、器具1306の位置をナビゲーションアレイ1304を使用して正確かつ精確に追跡することができるように、器具アダプタ1302内に受容することができる。
【0088】
前述から明らかなように、少なくともいくつかの実施形態では、本明細書に開示されるシステム及び方法は、外科用器具の正確かつ精確なナビゲーションのために最小限の遊び及び固有の配向で器具及び/又は器具アダプタとナビゲーションアレイとを結合するために完全に画定されたインターフェースを有するカップリングを提供することができる。
【0089】
以上、特定の実施形態を記載したが、記載された概念の趣旨及び範囲内で多くの変更がなされ得る点を理解されたい。したがって、本開示は記載された実施形態に限定されるものではなく、以下の「特許請求の範囲」の文言によって定義される完全な範囲を有するものであることが意図される。上記の実施形態は、ナビゲーションアレイを器具又は器具アダプタに結合するカップリング308を説明している。これは1つの企図される使用法であるが、本開示の方法及び装置は、他の物体との使用に同等に適合させることができる。したがって、本明細書に記載の装置及び構成要素は、様々な用途における使用に適した様々なサイズ及び材料で形成することができる。
【0090】
当業者は、上記で説明された実施形態に基づき、更なる特徴及び利点を理解するであろう。したがって、本開示は、具体的に示され、かつ説明されている内容によって限定されるものではない。本明細書で引用されるすべての刊行物及び参考文献は、参照によりその全体が本明細書に明示的に組み込まれる。
【0091】
〔実施の態様〕
(1) 第1の物体及び第2の物体を取り付けるためのカップリングであって、
前記第1の物体に関連した第1のカップリング構成要素であって、前記第1のカップリング構成要素が円筒面を有し、前記円筒面からねじ及びピンが延在する、第1のカップリング構成要素と、
前記第2の物体に関連した第2のカップリング構成要素であって、前記第2のカップリング構成要素が、角柱面、前記ねじを受容するように構成された第1の開口部、及び前記ピンを受容するように構成された第2の開口部を有する、第2のカップリング構成要素と、を備え、
前記第1のカップリング構成要素及び前記第2のカップリング構成要素は、前記第1のカップリング構成要素と前記第2のカップリング構成要素との間の相対運動が、すべての6つの自由度において限定されるように、互いに嵌合するように適合されている、カップリング。
(2) 前記ピンが、近位端、遠位端、及び前記ピンの前記遠位端の近位に位置する直径減少部分を含む、実施態様1に記載のカップリング。
(3) 前記ピンの前記遠位端が、トーラス形状である、実施態様2に記載のカップリング。
(4) 前記第1のカップリング構成要素及び前記第2のカップリング構成要素は、前記第1のカップリング構成要素及び前記第2のカップリング構成要素が嵌合されたときに、前記ピンの前記直径減少部分の少なくとも一部分が、前記第2のカップリング構成要素の前記第2の開口部内に配設されるように構成されている、実施態様2に記載のカップリング。
(5) 前記ピンが、前記円筒面の長手方向軸に沿った前記第1のカップリング構成要素と前記第2のカップリング構成要素との間の相対移動を制限するように構成されている、実施態様4に記載のカップリング。
【0092】
(6) 前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素は、前記第1の構成要素の前記ピンが前記第2の構成要素の前記第2の開口部内に受容されたときに、前記ピンと前記第2の開口部の内面との間にクリアランスが存在するように構成されている、実施態様2に記載のカップリング。
(7) 前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素が、前記第1のカップリング構成要素に対する前記第2のカップリング構成要素の移動を限定するために前記ピンの前記遠位端が前記第2の開口部の前記内面に接触することができるように構成されている、実施態様6に記載のカップリング。
(8) 前記第1のカップリング構成要素及び前記第2のカップリング構成要素は、第1の接触線及び第2の接触線が前記第1のカップリング構成要素と前記第2のカップリング構成要素との間に延在するように互いに嵌合するように適合されている、実施態様1に記載のカップリング。
(9) 前記第1の接触線及び前記第2の接触線が、前記第1のカップリング構成要素の前記円筒面と前記第2のカップリング構成要素の前記角柱面との間に延在する、実施態様8に記載のカップリング。
(10) 前記第1の接触線及び前記第2の接触線が、前記円筒面の実質的に全長に沿って延在する、実施態様8に記載のカップリング。
【0093】
(11) 前記第1の接触線及び前記第2の接触線が、前記円筒面の中央線の両側に位置する、実施態様10に記載のカップリング。
(12) 前記角柱面が、第1の端部と、第2の端部とを含み、前記第1の端部と前記第2の端部との間に第1の側壁及び第2の側壁が延在し、前記第1の側壁及び前記第2の側壁が、前記角柱面のバックストップに対してある角度で延在する、実施態様8に記載のカップリング。
(13) 前記第1の接触線が、前記角柱面の前記第1の側壁に沿って延在し、前記第2の接触線が、前記角柱面の前記第2の側壁に沿って延在する、実施態様12に記載のカップリング。
(14) 前記第1の物体が、外科用器具であり、前記第2の物体が、ナビゲーションアレイである、実施態様1に記載のカップリング。
(15) 前記ねじが、近位端、遠位端、及び前記ねじの前記遠位端の近位に位置するねじ付き部分を有するポストを含む、実施態様1に記載のカップリング。
【0094】
(16) 前記第1のカップリング構成要素が、前記円筒面の反対側の裏面を含み、前記第1のカップリング構成要素の前記裏面が平坦な平面状表面である、実施態様1に記載のカップリング。
(17) 前記第1のカップリング構成要素は、前記ねじが前記第1のカップリング構成要素の前記裏側に対して垂直に前記第1のカップリング構成要素を通って延在するように、前記ねじを受容するように構成された貫通孔を含む、実施態様16に記載のカップリング。
(18) 第1の物体及び第2の物体を結合する方法であって、
前記第1の物体に関連した第1のカップリング構成要素及び前記第2の物体に関連した第2のカップリング構成要素を整列させることであって、前記第1のカップリング構成要素が円筒面を有し、前記円筒面からねじ及びピンが延在し、前記第2のカップリング構成要素が、角柱面、第1の開口部、及び第2の開口部を有する、整列させることと、
前記円筒面が前記角柱面に対して着座させられ、前記ねじが前記第1の開口部内に受容され、かつ前記ピンが前記第2の開口部内に受容されるように、前記第2の構成要素に対して前記第1のカップリング構成要素を前進させることと、
前記第1の構成要素と前記第2の構成要素との間の相対移動が6つの自由度において限定されるように、前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素を固定することと、を含む、方法。
(19) 前記ピンと前記第2の開口部の内面との間の接触によって、前記第1の構成要素と前記第2の構成要素との間の相対移動を制限することを更に含む、実施態様18に記載の方法。
(20) 前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素を固定することが、前記第1の開口部内で前記ねじを駆動することを更に含む、実施態様18に記載の方法。
【0095】
(21) 前記ねじを駆動することが、少なくとも5つの自由度における前記第1の構成要素と前記第2の構成要素との間の相対移動を防止する、実施態様20に記載の方法。
(22) 前記ピンが、前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素を嵌合させるために前記ねじを駆動した後の前記第1の構成要素と前記第2の構成要素との間の相対移動を限定する、実施態様20に記載の方法。
(23) 前記ピンが、前記第2の開口部の内面に接触し、前記第1の構成要素と前記第2の構成要素との間の相対移動を限定する、実施態様22に記載の方法。
(24) 前記第1の構成要素と前記第2の構成要素との間の限定された前記相対移動が、前記円筒面の長手方向軸に沿ったものである、実施態様22に記載の方法。
(25) 前記第1の構成要素と前記第2の構成要素とを嵌合させるために前記ねじを駆動することが、前記ねじのねじ付き部分が前記第1の開口部のねじ付き内面と完全に係合するように、前記ねじを第1の方向に回転させることを更に含む、実施態様20に記載の方法。
【0096】
(26) 前記ねじが前記第1の開口部の前記ねじ付き内面と完全に係合したとき、前記ねじのねじなし遠位端が、前記第2の構成要素の裏面を越えて延在する、実施態様25に記載の方法。
(27) 前記ねじを駆動することは、ねじアセンブリのハンドルの平面状表面が前記第1の構成要素の裏面に当接するまで、前記ハンドルを第1の方向に回転させることを含む、実施態様20に記載の方法。
(28) 前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素が、前記第1の構成要素の前記円筒面と前記第2の構成要素の前記角柱面との間に延在する第1の接触線及び第2の接触線に沿って互いに接触する、実施態様18に記載の方法。
(29) 前記第1の接触線及び前記第2の接触線が、前記円筒面の中央線の両側に位置する、実施態様28に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図7A
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図13A
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
【国際調査報告】